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+不死鳥+
1
:
日陰
:2013/05/11(土) 09:35:15 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
三度目のスレ立てです……。
しかも、同じヤツの……。
いや、もう、ホントにすいません……。
今回は本当に頑張っていきたいです。
『三度目の正直』なる物を信じて頑張りたいです←
簡単なルールとして、荒らしは絶対厳禁です。
荒らし行為を発見、もしくは私自身が荒らしと判断した場合は
無視、もしくは管理者への通知を致します。
それでは、厨ニ力全開で頑張ろうと思います……っ!
2
:
日陰
:2013/05/11(土) 10:06:53 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
+序章+
人は、死ぬから『人』と言う人種の枠内に位置を定められる
では、死なないのなら、人は『人』と言う枠から外されるのだろうか
そして、それを人は『人間』と言えるのだろうか……――?
死なない人間を枠の中だけで人間と定めるには
そんな困難と難関が人を通せん坊するだろうか……――?
それはまだ解からない……
非理解と理不尽の塊り……
それが『不死者』なのだから……――
3
:
ピーチ
:2013/05/11(土) 12:05:36 HOST:EM114-51-32-43.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
始まったー!
やばい序章から面白そうなの分かるよ!
ただ今年受験生なのであんまり来れないかも、ごめんね←
4
:
日陰
:2013/05/11(土) 12:11:51 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
そうなのかぁー……
受験頑張れっ! 応援してるよ!
……私はー……
新入生テスト早々……数学が……
親に見せられない……((マジでヤバい……
5
:
日陰
:2013/05/11(土) 18:00:51 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
+第壱話+ +其ノ二人ハ――+
『東ヶ丘高校』の西校舎二階に位置する『二年三組』の教室に、二人の転校生がやって来た。
一人は銀髪の爽やかに笑った少年。
もう一人は赤毛の少し怪訝しそうな顔をしている少年。
朝の教室朝会前に、二年三組の教師を受け持つ女性教師が二人の少年を連れてきた時には、皆驚いたものだ。
何より、連れて来られた二人が物凄い髪色をしていたことに皆驚いていた。
「――……えぇっと……。一見一夜(かずみ いちや)って言います! 宜しくお願いします!」
銀髮の少年―― 一夜は、照れくさそうに笑いながら頭を掻く。
赤髪の少年はそんな一夜の横で面倒くさいと言わんばかりにどこか遠くを見るような目になっている。
「……あぁー……。高角雅日(たかつの みやび)でぇ〜す……。宜しくお願い……いっでぇ!?」
特に表情を作るでなく自己紹介をしていた赤髪の少年―― 雅日の頭に硬い拳が落とされた。爽やかに笑った一夜の拳だ。
それを見た生徒は全員身震いした。
雅日は「いっつぃ……っ!? ……て、テメェ! 何しやがる?!」と頭を押さえながら一夜に怒鳴る。前には二年三組の生徒がいるのに、だ。
一夜は「いやぁ〜? 自己紹介くらい明るく持っていこうよ? って、思って殴っちゃった。ごめんねぇ〜。いやぁ、本当にごめぇ〜ん」と、悪気等全くないというような口調だ。
その言葉が雅日を怒らせたのか「テメェ巫山戯てんのか!? ブッ殺すぞ!」と物凄い剣幕を作る。
「アッハハァ〜。巫山戯てんのはテメェだろぉ〜? ついでに言えばブッ殺されんのはテメェだぁ〜」
笑って言う一夜にまたも「んだとぉ!」と怒鳴り声を上げる雅日。
流石に転校初日に喧嘩事など起こらせる訳にもいかず、担任教師が間に入る。
「ちょ、初日から喧嘩は止しなさい! 貴方達は子供ですか!」
「大丈夫ですよ、先生。男はいくつになっても心は少年ですから」
爽やかな笑顔の一夜に担任教師は「そういう問題じゃありません! そもそも、誰からそんな言葉教わったんですかっ?!」とツッコミを入れられる。
見ていた生徒からしてみればコントにしか見えない風景だった。
6
:
日陰
:2013/05/11(土) 23:42:50 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
担任教師は「兎に角!」と声を張り上げて言うと、二人に教室の後ろの方を指さし「座りなさい……っ」と言う。そこには、空いた席が二つあった。窓側から並んだ席だ。
「了解しましぁ〜」と笑いながら言う一夜と、「テメェ、なに流してんだぁ!」と教師に背中から止められながらも腕を上げる雅日。
一夜はその声さえもスルーして、淡々とした足取りで教師に指定された席に向かった。一番窓側の空いた席に、一夜は手を置く。
雅日も、雅日で教師に止められながらも「もぅ、解りましたから離して下さいっ!」と言って、無理に教師から離れた。
雅日は一夜の隣の空いた席にイラつき顔で座った。
一夜は「全く……」と言わんばかり肩をすくめ、小さく吐息を着くと席に着いた。
席に座って窓の外を眺めれば薄青の空が広がっているのが見えた。
その空は、一夜の頭に焼き付いた昔の情景と同じものだった。
昔の……たった一人、この世界で『自分の命よりも大切』と思えた者の笑顔と重なって見えた空……。
そこまで、思い出して一夜は顔から笑顔を消した。
自分が笑ったところで、‘アイツ’が笑ってくれる訳じゃない。
そう思うと、また自然に笑顔が出来てくる。
一夜は隣の雅の不機嫌そうな顔を見て更に口角を上げた。
そして、一夜の目線は雅日の右隣の席に座る少年に向けられた。
7
:
ピーチ
:2013/05/12(日) 00:13:43 HOST:EM1-114-203-209.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
そうなのごめんね!
確かにクラスメイトびっくりするよねだって銀髪に赤毛だもん!←
……お二人さん、初日からけんかするのはどうかと思いますぞ?
8
:
日陰
:2013/05/12(日) 08:19:34 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
大丈夫、大丈夫!
私も殆ど来れないと思うし、今週来れるか微妙だし……
それと、私も朝行き成り銀髪の人と赤毛の人が来たらビックリする
「コイツ不良か……?!」と、絶対思う←
うん、喧嘩ねぇ……
何か笑って欲しかったから、ノリに合わせて頑張った←
9
:
日陰
:2013/05/12(日) 09:49:55 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
何だかんだで、教室朝会が終わると少し凍結していた教室に温度が戻り始め、一夜と雅日への質問タイムが勝手に設けられた。
「一見さんと高角さんの髪って地毛なの?」
「二人って……知り合い……?」
「どこの高校から来たんだよ」
「好きな女子のタイプはぁ〜?」
……まぁ、転校生へのお馴染み質問だ。
一夜は笑顔でその質問に答えるが、隣では黒紫のオーラを出して今にも机を蹴り飛ばしそうな顔の雅日。
一通り、一夜が質問の受け答えを終えると次は一夜からの質問だった。
「この、超不機嫌バカ頭野郎の隣の席の人って……どうしたの……?」
一夜の言う『超不機嫌バカ頭野郎』とは、雅日のことであろう。その為、「テメェやっぱ、一回死ね!」と椅子から飛び上がる雅日。
それすらもスルーしながら、一夜は雅日の背後の机を指さす。他の机に比べて汚れていて、落書きがチマチマ書いてある机だった。
皆は、一夜の質問を聞いて答えるべきか考えるようにそれぞれ顔を見合わせた。
「……その……子は……――」
そう口を開いた女子生徒から明かされた噺(はなし)は、今の現時代でよく聞く物だった。
10
:
ピーチ
:2013/05/12(日) 17:52:53 HOST:EM114-51-2-127.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
雅日くん、せめて無表情になろうよ?←
一夜くんは初代からほとんど変わってないよね!
11
:
日陰
:2013/05/12(日) 18:39:20 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
うん^^
一夜君は殆ど性格変えてない
(地味に‘ドS’って言う事も)←
雅日君はね……
まぁ、うん……
表情変えろや←
雅日「テメェが勝手にやってんだろうg((そうでしたね さぁせん(棒読み←オイ
12
:
ピーチ
:2013/05/12(日) 19:21:08 HOST:EM1-115-44-68.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
ドSなの一夜くん!?
雅日くん、不機嫌よりは無表情の方がいいと思うぞ?←
13
:
たっくん
:2013/05/14(火) 00:53:30 HOST:zaq31fa543a.zaq.ne.jp
アホスレ終了・・・。
>>12
アホのピーチさんこんばんは。
相変わらずくだらないスレですね〜
でもそれがまたおもろい
それにしてもアホのピーチは一体何がしたいのだろうか?
私には理解できません
アホ♪アホ♪アホのピーチ♪
14
:
たっくん
:2013/05/14(火) 00:56:01 HOST:zaq31fa543a.zaq.ne.jp
アホのピーチにストリップを要求します
まあアホ女が唯一できる事といえば
カラダをさらして『ヒューユュー』言われるくらいだろうからな
と、以前誰かが言っておりました。
15
:
たっくん
:2013/05/14(火) 00:57:28 HOST:zaq31fa543a.zaq.ne.jp
というわけで
アホのピーチさんを宜しくお願いします。
無能の小説は最高です♪
文筆業の人間にしては最高です。
16
:
たっくん
:2013/05/14(火) 11:11:13 HOST:zaq31fa543a.zaq.ne.jp
アホのピーチさん
無能を公開してそんなに楽しいですか?
さて・・コロッケでもおごってもらうか
17
:
日陰
:2013/05/24(金) 23:09:44 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
>>12
((返信遅くなってすみません……orz
一夜くんは、ホントに地味に「ドS」だよ(笑)
普通に「とりあえず全員地面に落ちたアイス喰え(笑)」
的なのを言わせるつもり←オイ
18
:
日陰
:2013/05/25(土) 10:13:43 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
東ヶ丘高校の屋上に『雪村 透(ゆきむら とおる)』は立っていた。
どこか遠くを見つめるように屋上のフェンスの向こうを見つめていた。
「……」
透はずっと黙っている。短い黒髪が時折風でなびいている。
――ここから飛び降りたら……死ねるのかな……――
透は不意にそんな事を思う。
屋上の金網に手をかけて、ずらずらと並ぶ住宅を見ていれば‘自分’というものが小さく思えてくる。
「……――」
「――何やってんの?」
透は驚いて勢いよく振り返る。
行き成り声がしたと思って、声のしたほうを見てみればそこには今日転校してきた銀髮の少年がいるではないか。
透は銀髮のその少年の顔を見る。
銀髮の少年は「あぁ、そんな警戒しないでよ」と笑ってみせる。
「俺は一見一夜! って、もう自己紹介したんだけどね」
少年―― 一夜はニコニコと笑いながら透の近くに歩み寄った。
19
:
ピーチ
:2013/05/25(土) 12:37:03 HOST:EM114-51-1-248.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
久しぶりー!
まさかのドS!
……え、ちょっと待って? 地面に落ちたアイス?←
20
:
日陰
:2013/05/25(土) 13:37:34 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
うん^^
地面に落ちて、蟻が群がってるアイスを指さして笑いながら
「さっさと食えよ、G(ゴキ○リ)以下(笑)」
とか言う。
いや、言わせる←
21
:
凜×3
:2013/05/30(木) 20:26:24 HOST:i220-99-160-178.s02.a018.ap.plala.or.jp
日陰>
こっちかな?
22
:
日陰
:2013/06/01(土) 15:22:27 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
凛×3さん>>
はいっ! ^^
23
:
日陰
:2013/06/01(土) 16:58:51 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「えっと、雪村……君だよね?」
一夜は笑顔を崩さずに言う。透は少々警戒しながら「……そうだけど……」と言う。
「雪村君、こんなトコで何やってんの? もうちょっとで、授業はじまるよ?」
笑顔で言う一夜の顔を透は怪訝しそうな目で見つめる。まだ会って間も無いと言うのにこの剽軽なのは何なのだろうか?
「……別に……。そろそろ戻るし……」
透は無表情で一夜の背後まで行く。しかし、そこで――、
「死のうとか考えないでね?」
――唐突な一夜の声。
透は「っえ」とでも言うような表情で振り返る。
一夜は透から顔をそらし青い空に視線を置いている。
「どんな辛いことがあったって、生きてれば幸せにはなれるよ。生きていれば……っね」
二人の間に風が吹く。柔らかくて暖かな風だ。
透は一夜の言葉に、どこか安心感を感じた。
その時だ――、
「――っお! 透くんハッケーン!」
――という声が屋上のドア付近から聞こえてきたのは……。
24
:
ピーチ
:2013/06/01(土) 22:15:50 HOST:em114-51-56-72.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
まさかのドSw
てか「八ッケーン」で終わりなんだ!?
相も変わらず一夜くんはのんびりした印象があるよね←
25
:
日陰
:2013/06/01(土) 22:48:03 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
一夜「ん? 俺がのんびり? っえ? 俺って読者からそう言う風に見られてたの?」
ピーチがそう言ってるんだからそうなんじゃない?
認めちゃいなよ
一夜「イヤイヤ、俺作ってんのアンタだから。一にも二にも取れずアンタだから」
まぁまぁ
一夜「っつぅか、なんで返答コメでこんな会話が繰り広げられてるの?
これで少しの尺時間とってるよ!」
っあ、本当だ。
でも、ピーチ!
ピーチの読みは間違ってないよ!
一夜君は、亀とゾウを足して掛ける2するくらいのんびり屋さんだよ!←
26
:
凜
:2013/06/01(土) 23:53:40 HOST:i220-99-160-178.s02.a018.ap.plala.or.jp
日陰>
死んだら、うけるなー
話しの展開早すぎるな
さすがにー
27
:
ピーチ
:2013/06/02(日) 08:54:24 HOST:em1-115-106-164.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
何か話しかたとか見ててものんびりしてそうな印象がw
……とは言ってもあたしの駄文の更新期間より遅いことはないんじゃ…?
28
:
日陰
:2013/06/02(日) 11:49:49 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
凛さん>>
展開早いですか?
これでも遅いほうだと思ってたんですけど……
ピーチ>>
あはは……
多分……ピーチの天才的更新期間より遅くなると思うよ……あはは((苦笑
29
:
【下平】
:2013/06/02(日) 12:44:45 HOST:ntfkok293007.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
【はじめましたら、こんにちわ。下平ですよ。よろしくおねがいしますの。】
30
:
日陰
:2013/06/02(日) 13:00:45 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
【下平】さん>>
ど、どうも、日陰(ヒカゲ)ですっ……!
初めまして……ですね!
宜しくお願いします! 気軽に『日陰』って呼んで下さい!
31
:
ピーチ
:2013/06/02(日) 17:12:56 HOST:em114-51-132-215.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
まさかのあたし以上!
え、ちょっと待ってじゃああたし続き読めなくなって受験勉強入んなきゃいけなくなんの!?←
32
:
日陰
:2013/06/02(日) 17:20:59 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
あぁ、それは困るかも……!
私もピーチも……!
頑張って更新しなきゃ……!
33
:
日陰
:2013/06/02(日) 17:36:27 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
二人が声のした方を見てみると、そこには三人の男子生徒が立っていた。
その中の一人が「っん? なんか知らない人も居るみたいだけど?」と目を笑わせながら尋ねる。
「何この子ぉ? もしかして透君のお友達ぃ? っあ、もしかして親友ってヤツ?」
ニコニコ笑いながらその男子生徒は透をすり抜けて一夜の元までやってくる。そして、片腕を一夜の首に回して改めて笑った。
「俺、一組の綾本大輔(あやもと だいすけ)って言うんだぁ! 宜しくぅ!」
男子生徒――綾本は未だ笑顔を絶やさない。その背後で透が怯えたように震えている。
一夜はそれを見て、深く吐息を着くと綾本の腕をすり抜け震えた透の元まで行き、綾本と同じように透の首に腕を巻く。
「っそ! 俺、雪村……透君の友達! 一見一夜って言うんだぁ! 宜しくなぁ! ……えっと……綾部君? だっけ?」
これまたニコニコ笑って一夜が言うと、「綾本だよ、あ・や・も・と」と笑いながら言う綾本。
この会話を聞いて、透は一人だけ怯えたように震えていた。
34
:
ピーチ
:2013/06/02(日) 17:43:07 HOST:em114-51-132-215.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
困るよねあたしも困るもん読みたくなるもん!←
あたしも鈴扇霊の更新とかも頑張らないと!
35
:
日陰
:2013/06/02(日) 18:00:42 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
頑張って!
私も、今後こそ頑張るから!
(実はもう最終回まで話が考えてあるという状況www)
36
:
ピーチ
:2013/06/02(日) 18:29:56 HOST:em114-51-132-215.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
お互い頑張ろう!←偉そうな
あ、鈴扇霊とかここにゃんとのコラボとか他にも色々書いてるからよかったら読んでみてねー(おい
37
:
日陰
:2013/06/07(金) 20:23:18 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
返信遅くなってゴメーン!(T_T)
鈴扇霊ね! 了解!
早速見まーす!(^o^)/
38
:
日陰
:2013/06/07(金) 22:21:44 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
綾本は冷たい眼で笑って、一夜を見る。
一夜も笑顔に裏を見せないまま綾本を見つめている。
「……――こうゆーのってウケ」
小さくそう呟くと、一夜は透の首からすぐに腕を離す。
ッパ、と両手を挙げてお手上げというようなポーズをとると
「そんじゃぁ、俺は先に戻るね! 透君も、送れない程度に来なよぉ。五分前行動だかんねぇ」
それだけ言って一夜は急いで屋上から立ち去ろうとする。
「君たちも早めに教室戻りなよぉ」
屋上の出入り口付近に居た者たちにも笑いながらそう言って一夜は屋上を後にした。
後に残った透の顔には、ひどく焦った色と恐怖を思わせる表情になっていた。
その透の首に綾本は一夜のように腕をかけ、透の耳元で小さく呟いた。
「――今日はいくらあるのかなぁ? と・お・る君?」
――そう言った綾本の顔は悪気等見せない表情だった。
39
:
日陰
:2013/06/08(土) 10:47:40 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
小刻みに震えて小さな声で「さ、三万……円」と言う透。それを聞いて「少な……」と声を漏らす綾本。
そして、それを……――。
屋上ドア付近でニヤニヤ笑っている二人の男子生徒に気付かれまいと階段の影にひっそり隠れている―― 一夜。
一夜は、到底聞こえもしないようなか細い透の声をしっかりと、その耳に焼き付けていた。
「……こら、また面白いことになっちゃって……」
まるで面白いものを見つけたとでも言うように笑うと、一夜は階段を下りていった。
「――……なんか、最近お金無いねぇ、透君。金欠?」
笑って言われると「ご、ごめ……――」透が言いかけた瞬間、透の腹部に激痛が走った。
激痛の原因が綾本に蹴られたためだと理解するのに、透は数分を用いた。
アスファルトに膝をついて腹を抑える透。
「……んじゃぁ、今日の昼休み。給食のパンと牛乳持って中庭に来てねぇ〜。三万も忘れちゃダメだよぉ」
綾本は笑ってそういうと、手を振って屋上から出て行った。
40
:
日陰
:2013/06/08(土) 21:30:05 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
突然ですが『カキカキ』という掲示板で
この物語の主人公『一見 一夜』のイラストを描きました。
気が向いた方は見てみて下さい^^
Yahoo!で『カキカキ』と、検索して
『お絵かきコミュニティサイト −カキカキ−』をクリック!
『カキカキけいじばん』をクリックし『カキカキけいじばん(M)』をクリック
投稿者が、画面真ん中に出る、イラストの右に表示されるので『日陰』をクリック!
――……と、まぁ、自己満足の宣伝はここまでで……
本当に良かったら見てみて下さい……
41
:
ピーチ
:2013/06/09(日) 08:17:00 HOST:em49-252-253-153.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
何か凄い久々な気がする!←
てか一夜くん! そこは助けようよ!?
マジで!? 見てみるよ一夜くんの絵!
42
:
日陰
:2013/06/09(日) 08:21:48 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
いやぁ、一夜君は基本見捨てちゃう人なんだよぉ←
でも、助けるときは超助けるから!
この後、超助けてる一夜君がいるから!
そして、一夜君イラスト^^
まぁ、その掲示板投稿してる人が多いからあとの方探さないと無いけどね(笑)
43
:
ピーチ
:2013/06/09(日) 08:58:31 HOST:em49-252-253-153.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
まさにドS!
でもさ、その後に助けてるとどっちなのか分かんなくなってくるよね…←
44
:
日陰
:2013/06/09(日) 09:02:54 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
そうだねぇ(笑)
(って、言われてるぞ、オイ。どうなんだよ、本人にしてみたら)←小声
一夜(イヤイヤ。俺作ってんのアンタだから。今後どっちに転がってもアンタのせいだから)←小声
(いやさぁ、そこは本人の意見も聞きたいじゃん? 私も知りたいし)←小声
一夜(だから、アンタ馬鹿なの?! 俺作ってんのアンタなんだから、俺にはどうしようもねぇよ?)←小声
(えぇ〜。……ッチ、使えねぇ)←
一夜(死ね、このド阿呆)
45
:
ピーチ
:2013/06/09(日) 09:20:10 HOST:49.252.253.153
日陰>>
何か凄い会話が繰り広げられてる!?
ちょっと待っていくらなんでも死ねはないでしょ一夜くん!
46
:
日陰
:2013/06/09(日) 09:37:01 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
あぁ、何でも無い、何でも無い^^
一夜「そうそう。冗談でも俺は、人に『死ね』とは言わないから((ニコ」
うんうん(さっき言ってたくせに)←小声
一夜「あははぁ(数分前のことは綺麗さっぱり流せ)←小声」
47
:
たっくん
:2013/06/09(日) 11:54:31 HOST:zaq31fa529e.zaq.ne.jp
ごちゃごちゃ言ってる暇があったら
とっととピーマンの肉詰め作ったほうが早いと思うけどね〜
48
:
たっくん
:2013/06/09(日) 11:55:27 HOST:zaq31fa529e.zaq.ne.jp
>>45
そうそう、死ねはないよ〜
そりゃいくら何でもあんまりだわ
だってどうせそのうち死ぬんだからね
49
:
日陰
:2013/06/09(日) 12:41:34 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
たっくんさん>>
初めまして、たっくんさん^^
ぴ、ピーマンの肉詰めですか?!
私、料理苦手なので、む、無理です……すみません……
確かに非道かったですねぇ……『死ね』は……
まぁ、確かに、人っていつかは死んじゃう生き物なので開き直った方が早いですよね^・^
50
:
ピーチ
:2013/06/09(日) 14:30:18 HOST:em114-51-171-15.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
流せはないと思うな一夜くん!
そしてできれば本当に言わない人で居て欲しいものですな!←
51
:
日陰
:2013/06/09(日) 15:42:11 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
大丈夫だよ、ピーチ^^
本当には言わないから っていうか言わせないから(2525
って言うか、行ったその瞬間『不死者設定』は無しで一夜君はあの世逝きさっ((すみません、冗談です)
52
:
日陰
:2013/06/09(日) 16:03:54 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
透は一人で、中庭に来ていた。
時間は昼休み。
中庭には、学校で飼っている鯉が住み着くレンガ積みの池に、科学部で育てている花等が植えられている。
その中で、透は一人中庭の中を辺りをキョロキョロしながら徘徊していた。
中庭に綾本の姿はなく、同じクラスの生徒や違うクラスの生徒が鯉に餌をやっていたり花に水をやっていたりしている。
「……ハァ……」
安心感が透の心に募る。
透は中庭を囲っている校舎の壁に凭れる。そして、深く吐息を付いた。
少し俯いて前を見る。何も知らずただ笑う生徒の顔が映る。同時に、綾本から受けた理不尽極まりない『いじめ行為』を思い出す。
突然机に油性のマジックで変なことを書かれ、暴力を振るわれるようになった挙句カツアゲさえもされるハメに。
そこまで思い出して、透は壁から少し前へ出た。
――このままじゃダメだ……――
強い意志でそう思った瞬間――
――黒い影が透の影と重なった。
53
:
ピーチ
:2013/06/09(日) 16:12:54 HOST:em114-51-128-182.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
透くん大丈夫だよ! 一夜くん居るからもう大丈夫だよ!←
いじめ行為は許せないよね普通に!
54
:
日陰
:2013/06/09(日) 16:37:26 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
私も生理的にいじめは受け付けないわ うん←
そして、今から一夜君のかっこいい姿が見れるよぉ!((格好いいかどうかは自信ないけど……
55
:
日陰
:2013/06/09(日) 16:44:22 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
透が影に気付いて顔を上げると、そこには数台の跳び箱が目に入った。
時間がスローモーションに見えてくる。ゆっくり跳び箱が落ちてくるように見えても、体が動かない。
目を見開いた時には、目と鼻の先に跳び箱が来ている。ここまでやるのか?
落ちてくる跳び箱の隙間から見える校舎屋上に、不気味に笑う綾本の顔が透には見えていた。
「――っあ……――」
小さなその言葉もかき消される。もう、終わりだ。
跳び箱が透の頭の上に落ちてくる。
(何でこんな事も出来るんだ……――?)
思った瞬間、また透の影に何かが重なった。
同時に、透の前に素早く立ちはだかる銀色の何か……――。
その何かは口元を緩めて「諦めんなって」と笑うのだ。
『ガジャシャン――!?』
56
:
ピーチ
:2013/06/09(日) 16:49:40 HOST:em114-51-128-182.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
元々一夜くんみたいな爽やか系好きかも! ドSっての考えなければ!←
何か「諦めんなって」がよかったよね!
……かっこいいキャラの作り方教えてください(こら
57
:
日陰
:2013/06/09(日) 17:06:20 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
格好いいキャラね……うん……私も教えて欲しい……←
でも、思うに 格好いいキャラって、いつもは然程格好よくないんだと思う!
それで、いざと言う時に格好よく名言言ってみたりするんだよ! 案外キザセリフを!
(ただの理想ですけどね)
58
:
ピーチ
:2013/06/09(日) 17:20:11 HOST:em114-51-128-182.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
マジで!? あたしが思うのは柊一とか昇みたいなのかなーって感じなんですが!?←
……実際かっこよくないかもだよね、うん
59
:
日陰
:2013/06/15(土) 14:40:12 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
返信遅くなってゴメーンッ!
定期テスト期間中でパソコン出来なかったー!(T_T)
本当にゴメーン!
でも、お蔭でか案外テストで良い点数が取れたからパソコン出来たぜヾ(´▽`;)ゝ
60
:
日陰
:2013/06/15(土) 18:30:39 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「――あぁあ〜……。‘成功’しちゃったぁ〜……。あぁあ〜」
中庭にいた透目掛けて落とされた跳び箱。それを屋上から見ていた――綾本たち……。
「成功しちゃった……ねぇ……。失敗したら拙くねぇか?」
綾本にそういう、男子生徒。「それも、そうだなぁ。うん」と笑う。
「いやぁ、簡単だねぇ。意外と。適当に跳び箱落としたら、もうおしまいだもん」
中庭からキャー、ワーと悲鳴のようなものが上がっていく。
綾本は目も口も笑わせながらスっと身を後ろに引いた。
「さってと。そろそろ行きますか。もちっとで先生来るかもだし」
手をパンと鳴らすと綾本は屋上を後にしようとする。
だが――、
『――ドォン!』
――屋上のドア縁を勢い良く蹴り綾本の行く手を阻む脚。
そして、面倒臭いと言わんばかりに赤色の頭を掻くその人物は――。
中庭に落ちた跳び箱から離れたところに人集が出来ていく。
小さく悲鳴を上げていく者や、口を抑える者。
騒ぎを聞きつけ教師達も集まってくる。
「怪我人はいないか?!」
「生徒が下敷きになったぁ!?」
上がる怒号に、増す悲鳴。
そして――、
『――ガダッ……ダン!』
――音を立てて崩れていく跳び箱の山。
その中から出てくる二つの人影――。
61
:
ピーチ
:2013/06/15(土) 19:39:14 HOST:em49-252-234-80.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
久しぶりー!
赤色の髪って聞いた時点で分かったぞ!←
……面倒なんだよねやっぱり、うん。
62
:
日陰
:2013/06/15(土) 19:59:06 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
それでもやってくれるのが、あの子なんだなぁ……
うん( ゚ー゚)
63
:
ピーチ
:2013/06/15(土) 20:00:32 HOST:em49-252-234-80.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
それでもやってくれる人ーw←
そだよね、やっぱ不死者だもんね!(関係なs
64
:
凜々
:2013/06/15(土) 23:05:59 HOST:i220-99-160-178.s02.a018.ap.plala.or.jp
日陰>
久しぶりに、よんだわー
やっぱり、おもろい!
これからも、ガンバー
65
:
日陰
:2013/06/16(日) 08:18:46 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
関係……あるかもしれない。うん←
書いている自分自身全く自信無いけどきっと関係ある。うん←オイ
凛々さん>>
コメント有難う御座います!
了解です! 今後も頑張らせて頂きます!
66
:
日陰
:2013/06/16(日) 11:15:56 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「――ったく、痛いことするなぁ」
跳び箱の山から出てきた人物は頭から流です多量の血を拭いながら笑っている。
その腕には、唖然とした表情の透の姿がある。
「あっ! 大丈夫? 透君?」
赤に染まる銀髪をなびかせ、その人物は透に笑ってみせる。
「ど、どうして……」と泣きそうな表情の透にその人物は言ってみせた。
「一見一夜っていう人間は困っている人を見捨てられないんだよね」
人物―― 一夜は笑って上空を見つめた。
「あの、面倒臭がりの赤毛バカも……――」
――根はいい子だしね……。
67
:
ピーチ
:2013/06/16(日) 17:23:01 HOST:nptka301.pcsitebrowser.ne.jp
日陰〉〉
あ、赤毛バカ……?
でもまぁ優しいことは優しいよね!←
68
:
日陰
:2013/06/23(日) 10:17:19 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
うん(^-^*)
基本あの二人は優しいよぉ(#^.^#)
銀髪の方は本性隠してるけど←
69
:
日陰
:2013/06/23(日) 10:23:44 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「――ったく面倒くせぇ……。なんで俺がアイツの自己満友人ごっこに付き合わなきゃいけねぇんだよ。マジ面倒くせぇ」
赤い髪をクシャクシャと掻き上げて、その人物は言う。
綾本と、二人の男子生徒が怪訝しそうな目をする。
「誰かな? 君。そこ退いてくれない?」
綾本が言うと「っあぁ? ヤダ」と赤毛の人物は言う。
「俺も俺で、人助けが趣味って訳じゃねぇが……どうも、目の前であんな事されて『あぁ、どうぞ通って下さい』なんて言えねぇんだよ。だから――」
――兎に角全員、五発づつ俺に殴られろ。
ボキボキと指を鳴らして、人物――雅日は眉間に皺を寄せた。
70
:
ピーチ
:2013/06/23(日) 18:15:17 HOST:em1-115-11-52.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
雅日くん落ち着いて!
いくら心の中で思っても声に出しちゃ駄目だよ!←
いやもうしばらくしたら本性出すでしょ! 期待してまs(こら
71
:
日陰
:2013/06/30(日) 16:31:12 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
そうだよ、雅日君 少し落ち着いてよ
雅日「イヤイヤ。俺はいたって正気だから」
本当に?
雅日「嘘ってか?」
……だって、雅日君が恰好良く見えるのってこう言う処だけじゃ
雅日「あぁ゛?((本性」
サァセン……
まぁ、銀髪はそろそろ本性出すから期待してね!←
72
:
日陰
:2013/06/30(日) 16:49:36 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「――っていうか、マジで怪我とか無い? 健全な男の子がこんな意味不なことで怪我しちゃダメだからね」
一夜は人混みの中で腕を組みながら透にそう言う。
透は逆に「い、イヤイヤ……! か、一見君こそ……け、怪我……!」と、一夜に心配の声をかける。
それもそのはず。一夜は頭から血を流しながらも平然としているのだから。
「ん? あぁ、コレ? 大丈夫、大丈夫。すぐ治るから」
愉快に笑いながら一夜が言うと「っえ、えぇー……」と青ざめる透。
「――おぉい!」
不意に上の方から大きな声が聞こえてきた。「っお! 雅日君じゃーん!」と一夜は上を見ながら大声で言う。確かに、屋上方には雅日が怪訝しそうな顔で居る。
「『っお! 雅日君じゃーん!』じゃねぇよ、ドアホ! どうすんだよ、コイツら! 一発で全員伸びちゃったんですけど!」
「っえ、マジで〜? じゃあ、降りて来てよぉー」
雅日は屋上は「面倒臭」と言うようにため息をついた。その光景は、一夜たちからも確かに見えた。
「はぁい、透君、ちょっと下がって〜」
透の肩を握って、少々後ろに下がる一夜。
「っえ……一体、何が――」
透が言った瞬間、雅日が両手に殴った三人を担いで屋上から中庭向かって‘落ちてきた’。
73
:
ピーチ
:2013/07/01(月) 03:38:30 HOST:em114-51-30-88.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
ちょっと待てぇーい!
どっからどー考えても正気の人が言う言葉じゃないよね言うとしたら不良だよね!?←
そしてやっぱり不死者だよね痛いの一言で終わるもんね!
……雅日くんは不死でも他の三人は居たって普通の人間なんじゃ…?
74
:
日陰
:2013/07/05(金) 19:48:47 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
他の三人……っね……。うん
普通の人間ですね。はい←
一発で伸びちゃうもんね(笑) 雅日君ストレス発散にもならないもんね(笑)
もう、本当に自分でもこんなキャラ作っちゃったんだろうって思ってます……はい……((汗
75
:
日陰
:2013/07/06(土) 22:38:01 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
物凄い風圧と音と共に雅日が屋上から大の三人を抱えて‘落ちてきた’。
『ダァン――!』と音を立てて雅日が地面に着地をすると、透と他の生徒やら教師が目を見開き息を飲んだ。
「っんなぁ……!」
挙げられる声は呆気にとられ、何とも表現しづらい感情から来た声だった。
「おぅおぅ、派手なご登場だねぇ〜。……って言うか、大丈夫? 雅日君」
「しゃ、喋りかけんな……っ! て、って言うか……脚……! 脚つった……っ!」
「何も考えず、派手な登場するからだろうが。自業自得だよ。自業自得」
シレッと言ってみせる一夜に、雅日は「うっさい」と半泣き状態で言ってみせる。
雅日はそれから数分の間、足をフルフルと小刻みに震わせ、半泣き状態で立っていた。
「――おぉしっ! 完全復帰じゃあ! もう一発じゃあ! サンドinバックじゃあ!」
「いや、だから。五月蝿いって。日本語分かる? 五月蝿いの意味解かる?」
数分経って足の痺れが引いたと同時に、抱えていた男三人の胸ぐらを掴みながら怒鳴った雅日にそうツッコミを入れたのは一夜だ。
明るく気を持っているのは一夜だけで、酷く怒っているのは雅日だけ。
他の者は皆、固唾を呑んで今の現状を見ていた。透もその一人だ。
「あとさぁー、雅日くぅん。ソイツら殴るのは、君じゃなくて……――」
―― 透君でしょ?
小憎たらしい笑顔で一夜は振り返った。笑いながらも、その視線は透に向けられていた。
76
:
ピーチ
:2013/07/07(日) 00:49:17 HOST:em1-114-140-221.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
だよねいくら何でも一発じゃね!←
………そりゃあ最初からここまで全力疾走する転校生なんて誰が知ってるだろうよね((
キャラ的には大好きだよこの二人! 性格が違い過ぎるところとか!
77
:
日陰
:2013/07/07(日) 13:08:32 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
キャラ違いすぎるところね……うん……
だからだろうね。一夜君が笑ってる姿は思いつくのに、雅日君の笑顔が考えられない……
考えてもやけくそな笑顔しか考えられない……。
78
:
ピーチ
:2013/07/07(日) 13:36:43 HOST:em114-51-17-244.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
だよね雅日くんが笑ってたらちょっと怖いかも←
やけくそっていうより後ろに影持った笑顔かも(
79
:
たっくん
:2013/07/07(日) 13:45:59 HOST:zaq31fa4955.zaq.ne.jp
【ババミックスについて語るスレ】
ピーチさんが所有されてる水筒に
ジャイアントババのウンコをかき混ぜたらどうなるか考えてみましょう。
80
:
日陰
:2013/07/07(日) 13:53:26 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
あぁー……確かに。
目とか血走ってそうで怖いわ……←
そう考えると、尚更笑わせたくなるんだよねぇー←
そして、泣かせたくもなる←殺されるぞ
81
:
日陰
:2013/07/07(日) 14:36:33 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「っえ……」
唐突に自分の名前を出され、困惑しながらも透はそう口走った。
そして、同時に考えた。
――殴る? 僕が……彼らを……?――
そんな事やってみろ。透は今後、綾本達から今まで以上の行動を取られるだろう。
「あぁ゛? んな事言ったって、ソイツ絶対コイツらの事殴らねぇだろ?」
雅日の言う通りだ。だが、「殴る」を連発するのはいささか好ましい言動ではない。
しかし、透は雅日の言葉に賛同しかねなかった。出来ることなら「そうだよ」と賛同の声を上げたかった。
「そんなんじゃ、駄目だって。まぁた透君いじめられちゃうじゃん。っね! 透君」
無邪気に笑って言われると透は「っえ……っあ……いや」と言葉に詰まった。
「ぼ、僕は……な、殴るとか……そんな事したくないし……。そもそも、その人達がもうやめてくれるなら……僕、構わないし……」
戸惑いながら言う透。実際のところ殴ってやりたかった。殴ってうさを晴らしたかった。しかし、そんな事をしようものなら透は明日から生きていけないだろう。
透に言われた一夜はと言うと――
「あぁー……。なんか、透君勘違いしてねっ?」
――と言いながら笑った。
透は「?」と思いながら一夜の笑が浮かんだ顔を見る。
両手を左右に開き、困ったように笑いながら、一夜は続けた。
「別に俺は‘正義のヒーロー’になりたい訳じゃない。君にコイツらを殴れと言ってるのは、君を‘弱虫’から‘抜け出させる’ためだ」
不意に一夜の顔が真面目になる。
透は「僕を……抜け出させる……?」と、言葉の意味を理解するために、一夜が言ったことを口ずさむ。
「弱い人間は一生弱い人間のままだ。抜け出す覚悟と気力がないと一生惨めに生きていく。俺はそういう人間が嫌いなんだよ」
最後に「だから、俺は君を向上させたかった」と付け加える。
一夜の背後で雅日は表情を険しくさせる。
透は何共言えない感情に押し流され、何も考えれずにいた。
82
:
ピーチ
:2013/07/07(日) 18:24:33 HOST:em114-51-27-205.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
だよねー! ふつーに血走ってそうだよねー←
透くんまさかの状況! ある意味ピンチ到来じゃね?((おい
83
:
日陰
:2013/07/12(金) 20:06:10 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
ピンチ到来ねー……うん(^-^*)
ってことで頑張れ、透君←
透「っえ、っえぇぇえええ?! む、無理だよ!」
大丈夫 君なら大丈夫 うん、大丈夫 ……多分
透「最後の言葉は何?! 物凄く説得力が無さすぎて、怖いんですけど!?」
だいじょーぶ だいじょーぶ へんなことはしないから((棒読み
透「ホント駄目だ! ホントこの人駄目だ!」←
84
:
日陰
:2013/07/13(土) 09:19:42 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「――……いっ、嫌だよ……!」
やっとの思いで、透は言った。
例え自分を‘救おう’としてくれるのだとしても、その行為には目に余るものがある。
一夜は透の発言を聞いて、またも困ったような顔をしてため息をついた。
「だぁかぁらぁ……。俺は君を弱虫から脱却させるために言ってるんだって。良いの? これからも惨めに生きていくことになっても?」
「っ……良いよ……! 僕がその人対を殴らなきゃいけないくらいなら、これから惨めに生きていくことになっても良い……!」
嘘じゃなかった。
本心でもなかった。
透はただ一直に己が思ったことを口にした。その言葉が偽りでも、一夜を黙らせられるかもしれないと思って。
「……ハァー……。まさか、透君さぁー。自分は‘偉い子’だと思ってる?」
呆れた視線で言われた。
‘偉い子’という言葉に変な感覚を覚えながら「ど、どう言う意味……」と言う透。
一夜は答えた。
「‘賢い子’‘優しい子’を貫き通せば‘偉い子’になれるとでも思ってるの? 世の中では、そういうのをさぁ……――」
――気違いって言うんだよ……
一夜の表情が険しくなる。
透の表情が曇る。
何と言い返して良いか分からなくなる。
「『嫌だよ』『それで良いよ』『構わないし』。それ全部、馬鹿な現実逃避を繰り返した愚禿者が口裏揃えて言う台詞なんだよ! 『自分は偉い子』『自分はまとも』『周りがおかしいだけ』『そもそも、僕以外の人類は全員間違ってる』。どんなゆとり教育だ、ドアホ!」
行き成り怒鳴り出す一夜に透を含む者が仰け反る。
反撃の言葉が思いつかない。
「……世界はそんなに甘くもねぇし、人類はそんなに優しくねぇんだよ。いい加減気づけよ、逃避者! お前らの人生どうしようもねぇ、落とし穴しかねぇんだよ!」
頭を抱え込むように、顔を手で覆う一夜。透は歯を食いしばり、そんな一夜に近づく。
そして――
『ガンッ――!』
―― 一夜の頬を拳で付いた。
85
:
ピーチ
:2013/07/13(土) 09:42:00 HOST:em114-51-137-187.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
一夜くんのドS発揮された!
…………え、ちょっと待ってくれ日陰さんや?
一夜くんのドSって日陰譲りなんじゃ……←
86
:
名無しさん
:2013/07/13(土) 11:06:12 HOST:zaq31fa5a1a.zaq.ne.jp
おいっピーチ
顔面つぶしたろか?え?
しまいに顔、殴って蹴ってムチャクチャにするぞコルァ!
あ?
87
:
名無しさん
:2013/07/13(土) 11:07:01 HOST:zaq31fa5a1a.zaq.ne.jp
>>85
シカトすんなよ
聞いてんのか?え?
88
:
名無しさん
:2013/07/13(土) 11:07:22 HOST:zaq31fa5a1a.zaq.ne.jp
あんま調子乗ってたら
あかんどカス
89
:
日陰
:2013/07/13(土) 16:09:02 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
一夜君の本性出たねぇ〜(笑)
笑顔消し飛んだねぇ〜(笑)
っえ? 一夜君のS振りは、私譲り?
やだなぁ〜、ピーチー!
そんな訳ないじゃあーん!(笑)
一夜・雅日・透(((嘘だ……! 絶対嘘だ……!)))
90
:
ピーチ
:2013/07/13(土) 20:46:52 HOST:em114-51-40-197.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
本性出たよね明らかに!?
そんなわけある! 絶対ある!
ほら三人とも嘘だって言ってるじゃん!←
91
:
日陰
:2013/07/13(土) 21:28:51 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
アッハハ〜 大丈夫、大丈夫^^
彼らは冗談を言っただけだから^^
全く〜 四月一日(エイプリルフール)でもないのに、嘘吐いて〜(-∀-)
兎に角全員、土下座して地面舐めるくらいで許してあげるよ(*´∀`*)
一夜「雅日くん。虫持って来い。虫。出来るだけデカくて、出来るだけ人を殺す位の毒持ってるヤツ」
虫はやめてぇぇぇえええ!!?((しかも、毒持ち?!
92
:
日陰
:2013/07/13(土) 21:56:44 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
透は、自分自身どうして一夜を殴ったのか殴った瞬間は分からなかった。
だが、その疑念は殴られた頬をさすりながら薄く笑う一夜の言葉で理解できた。
「……それが、抜け出すって事だよ透君」
先ほどまでとは違う優しげな笑だった。
一夜の背後で驚いた風に目を開く雅日の顔が平常に戻るのが透に見えた。
「プライドを傷付けられて相手を殴るのは、‘野蛮行為’だ」
唇の端から血が流れだした。
それを見て、透は初めて自分がやった行為の重みを感じる。
一夜は笑いながら続ける。
「だが、今までその‘野蛮行為’をされてきた君が‘野蛮行為’に走るのは間違ったことかな」
問いかけるような言い方だった。
透は眉根を潜めて優し気に、だがどこか寂し気に笑う一夜を凝視する。
「……まぁ、それを決めるのは俺じゃないけどね。悪かったね、透君。本当のこととは言え、デリケートなところ付いちゃって〜」
一気に表情が変わり、明るく笑う今時少年の顔に戻る一夜。
「切り替え早」と思う透。
「っで、どうすんの? やっぱ、こいつら殴――いっでぇ!?」
「もう殴る、殴らんの話は良い。つか、しつこい。押し売りでも、もうちょい引き良い」
頭を抱えてその場に座り込む、一夜の背後で拳を作った雅日が目の下に影を作って言う。
その光景に透は不謹慎ながらも吹き出した。
それを見て、二人は顔を見合わせ同時に小さく吹き出す。
場の状況を上手く把握出来ない者達の前で、三人は小さながらも微笑んでいた。
93
:
ピーチ
:2013/07/14(日) 06:25:11 HOST:em114-51-10-247.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
一夜くん日陰を超える酷さだった!?
……雅日くんは平気なんだろーね、虫←
そして透くんお疲れ! よくやった!
94
:
日陰
:2013/07/14(日) 20:20:39 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
い、一夜君酷すぎでしょ!?
そ、そうだね……
雅日君は虫平気そうだけど、Gは無理設定ww←
透君ね……っ うん
おつかれさま、とおるくん←棒読み
透「この時期って、どこにでも蝉張り付いてますよね?」
95
:
日陰
:2013/07/14(日) 22:21:11 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
吹き出して雅日だが、不意に何かに気付いたように「っあ」と声を上げ地面に視線を下ろした。
その声に「ん?」と声を上げて、雅日が視線を送るところに目を向ける一夜。
雅日の視線は地面に倒れてまだ伸び続けている綾本達に向けられていた。
「そういや、結局コイツらどうすんだ? 警察かマスコミにでも売り出すか?」
案外真面目そうな顔で、透がドン引きする言葉を吐く雅日。
「っお! それ、イイねぇー!」と手を叩いて賛同する一夜の顔は無邪気な少年の笑顔だ。
「よ、良くないよ! せめて、校長でしょ!」
「っあ、校長には差し出すんだ」
透の言葉にストレートな返答を送る一夜。
「えぇー。せめて、PTAざたにはしようぜー」と眉をひそめて言う雅日に「小学生みたいな言い方やめてくれる?!」とツッコミを入れる透。
「そうさ、雅日君。小学生みたいなこと言うのはやめたまえ」
案外真面目な顔つきで言う一夜に少々ッホとする。
っが――
「せめて、許しを請う腐れ野豚っぽく言わないとー」
「誰もやらないと思うよ。それ以前に、それどんな言い方?」
こいつら馬鹿か? こいつら馬鹿だろ。こいつらアホだろ。
どんどんイラつきと呆れが募っていく。
第一、この二人ボケ狙ってんだろ。と思うことしか、もうできなかった。
96
:
ピーチ
:2013/07/15(月) 06:19:22 HOST:em49-252-96-248.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
まさかのG無理設定!? あの雅日くんが!?
……人って見かけによりませんね←
97
:
日陰
:2013/07/21(日) 15:43:36 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
うん(^-^*) まさかのG無理な子←
そもそも、すばしっこいのが無理な子なんだよ((私的に←
ホント……
人って見かけによらないよね。
98
:
日陰
:2013/07/21(日) 16:44:15 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「――……まぁ、お巫山戯はこの辺にして……。センセー!」
突然真面目な顔になった一夜。
そして、唐突にも呼ばれた事で今までナカナカ事の仲裁を出来なかった教師たちが驚いた風に身震いをする。
「コイツら。こっぴどく、怒ってくれますー? 反省文二百四十九枚に校庭三千七百四十五回! あとぉ〜……――」
目を笑わせ、虚空を見つめて淡々と言う一夜。この言葉にまたも唖然の顔を創る透。
一夜は何か思いついたような顔になり、「っあ!」と声を上げる。
「――『私は馬鹿です。クズです』って書いた紙を貼って、一日中透君のパシリ! まぁ、これくらいかなー」
一夜の微笑みが、純粋な少年の微笑みから腹黒野郎のモノに変わる。
その笑に透を含み、他の者たちが一斉に息を飲んで小さく身震いするのを一夜は感じた。
雅日はと言うと「まぁた、始まったよ」と一夜の背後を見つめながら思っていた。
99
:
ピーチ
:2013/07/21(日) 18:33:27 HOST:em49-252-192-63.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
一夜くん落ち着きなさいまず透くんの意見聞きなさい!←
書けるわけない走れるわけないんだからね!?
……まぁ、一日パシリはできるだろうけど((
100
:
名無しさん
:2013/09/29(日) 15:14:43 HOST:wb78proxy07.ezweb.ne.jp
あげい
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