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エクストリーム・レジェンズ 〜絆の章〜

4:2013/04/06(土) 14:42:59 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
忌端乃部

第一乃告 神隠し伝説 〜人伝に生きる言霊〜
 神隠しという言葉は今の時代を生きている人なら、誰でも知っているだろう。高齢の人達が知っている言い伝えにも、似たような伝承が幾つか残っているぐらいだ。
「って事でそれが本当かどうか、確かめようって事で私達は集まったのよ?」
「なら葵一人でやれば良いじゃねぇか。何で俺達を巻き込んでまで……」
「仁、何か言ったかしら?」
「いや……喜んでついて行きますとも!」
 仁と呼ばれた少年は、葵と呼ぶ少女の一声で簡単に発言を翻した……。その様子を見て、他のメンバー五人は……。
「この町にある神隠しは……本当にヤバい代物だぞ!? 実際に行方不明者が七人ぐらい出てるってのに……」
「どうせ行方不明になるなら僕達も道連れにしてやるって暗示しているようにも見えるけど……」
「本当に止めといた方が良さそうだと思うんだけど」
「私、帰っていいかしら? いつまでもこういう茶番に付き合っていられないのよ」
「……全員一致の行きたくない……だね」
「何よ!! 仁だけじゃなくて誠も巽も潤も紗奈も唯も……! ただ真夜中の隠神寺の境内で、かくれんぼするだけじゃない!」
「俺達はもう十九だぞ!? 良い齢こいてかくれんぼって……何でそんな事をしなくちゃいけないんだ?! しかも真夜中だぞ!?」
 隠神寺とは……葵達の住んでいる街にある神社の事である。神社を管理する神主は、とっくの昔に何処か行方を眩ませており、噂によると……神主自身も神隠しに遭ったのではないかと言われている。勿論の事だが、管理者の居なくなった境内は荒れ放題だ。そして……数十年前、ここでかくれんぼをしていた七人の子供が、跡形もなく消えてしまったという事件も発生した――これが世に言う神隠しである。
 葵達七人はいわばオカルトサークル的な集まりで、神隠しの真相を知るべく、深夜の隠神寺へと乗り込む事に決めたのだ。
「私達が無事全員そろってここに帰って来れたら神隠しはでっち上げだって証明されるわよ! 要はあの境内で、数分間遊ぶだけよ! さぁ! 行くわよ!!」
「「「「「「あ…ちょ……っ!?」」」」」」
 葵が嫌がる六人を引きずって行く形で、集合場所から夜の境内へ出発した……。


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