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iPS

1Kwansei Gakuin University:2018/11/14(水) 07:01:17
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2Kwansei Gakuin University:2018/11/14(水) 07:02:44
iPSにより難病が治る可能性が出てきました。 ここに情報を集めておきます。
アメリカからもみれるように 英語情報も集めます。

3Kwansei Gakuin University:2018/11/14(水) 07:03:35
iPS cell study finds ALS can be treated using Parkinson’s drug

Amyotrophic lateral sclerosis (ALS), more commonly known as Lou Gehrig's disease, can be treated with an existing drug used for Parkinson’s disease, a research team led by a Keio University professor discovered through induced pluripotent stem (iPS) cell technology.

Hideyuki Okano, of the Department of Physiology at the university’s Graduate School of Medicine, announced the finding at a symposium on regenerative medical techniques.

Okano’s team discovered the drug’s efficacy for ALS by using “drug discovery and development” methods, which include experiments using iPS cells.

Okano said on Oct. 13 at a gathering in Tokyo that the new approach is likely to be able to halt the progression of ALS, or even provide a cure.

ALS is an incurable disease in which nerve damage causes patients to progressively lose control of their muscles, including those for breathing, and they gradually become completely paralyzed. There are estimated to be more than 9,000 ALS patients in Japan.

Drugs exist that can slow the progression of the disease, but effective treatment has remained elusive to date.

The team reproduced ALS sufferers’ conditions by using iPS cells based on cells harvested from ALS patients for whom the disease runs in the family. They tried about 1,230 types of drugs, leading to the discovery that ropinirole hydrochloride, a drug for Parkinson’s disease, elicited an effect.

They conducted the same experiment using iPS cells based on cells harvested from ALS patients who do not have any ALS-suffering relatives.

The results revealed that ropinirole hydrochloride is also effective for 16 of 22 types of sporadic ALS.

The cause of ALS is unknown, but a specific protein that accumulates in patients’ nerve cells and other factors are thought to induce the illness.

It was confirmed that ropinirole hydrochloride is effective in slowing the protein’s accumulation and in conserving more cells.

4Kwansei Gakuin University:2018/11/14(水) 07:05:46
パーキンソン病
Researchers treat Parkinson's with iPS cells

Researchers in Japan have announced a major step forward in efforts to find a cure for Parkinson's disease. In a world first, they say they've successfully transplanted iPS cells into a patient's brain.

Researchers at Kyoto University say they carried out the groundbreaking operation last month. They say the patient is recovering well.

Parkinson's disease affects nerve cells in the brain.

Normally, the cells produce a substance called dopamine, which transmits signals from the brain to other parts of the body. But Parkinson's causes nerve cells to deteriorate and affects their ability to produce dopamine, leading to poor coordination, tremors and eventually paralysis.

Kyoto University researchers say they transplanted 2.4 million iPS cells into the brain of a man in his 50s.

They will now monitor the patient over the next 2 years to see if the procedure successfully counters the debilitating effects of Parkinson's.

The development is considered a breakthrough because there's currently no cure for the disease.

Globally, millions of people suffer from Parkinson's, including an estimated 150,000 in Japan. In the long run, the team wants this type of treatment to become available under Japan's health insurance system.

Kyoto University professor Jun Takahashi said that they hope to mass-produce cells together with various companies to lower the costs.

iPS cells can theoretically replicate any type of body tissue. They were developed by Shinya Yamanaka, who won a Nobel Prize for his work in 2012.

A number of scientists in Japan are exploring other treatment methods using iPS cells. One group is laying the groundwork to treat serious eye diseases. The government has also approved a plan to use the cells to treat heart conditions.

5Kwansei Gakuin University:2018/11/14(水) 07:53:17
https://www.ds-pharma.co.jp/sukoyaka/conclusion/ips/index.html
大日本住友製薬

7Kwansei Gakuin University:2018/11/14(水) 07:59:00
iPS細胞が白血病を治す
現代医学は日進月歩。数年前までは想像できなかったような新薬や治療法が開発されて、これまで回復不能だと見なされてきた重病でさえ、治癒の希望の光が差すことが増えている。とりわけ、がんの免疫細胞療法は、外科手術、抗がん剤、放射線に次ぐ第四の治療法として急速に注目を集めている。

新年度より、京都大学再生医科学研究所の河本宏教授の研究チームは、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使ってキラーT細胞を作り、血液のがんである白血病を治療する研究を開始する。

白血病患者の体内からキラーT細胞を採取し、iPS細胞を作製、増殖させて、再びキラーT細胞に分化させる。これを体内に戻し、がん細胞を攻撃させるという仕組みである。河本教授が語る。

「キラーT細胞はもともとの数が少ない。しかも、免疫チェックポイントの働きで攻撃する能力を失ってしまうものも少なくない。また、通常の方法では取りだしても増殖させるのが難しく、寿命も短いという性質があります。そこでiPS細胞の技術を使って、T細胞を若返らせて、いくらでも作れる技術を開発しようというわけです」

白血病という病気は部分的に治すのではなく、完全に治すことを目指さなければならない。だから体の隅々まで追いかけて攻撃し、がん細胞を全部なくすこともできる免疫細胞治療が有効な病気だといえる。

「免疫を全体的に活性化させる治療法の場合だと、自分の身体を攻撃してしまい、『自己免疫疾患』になる恐れもあります。しかし、がんにだけ攻撃を行うT細胞であれば、活性化しても副作用の恐れは少ないのです」(河本教授)

8Kwansei Gakuin University:2018/11/14(水) 08:04:11
iPSで脊髄損傷治療、慶大が承認へ 来夏にも臨床研究

iPS細胞を使う脊髄損傷の治療のイメージ
 世界で初めてiPS細胞から神経のもとになる細胞をつくり、重い脊髄(せきずい)損傷の患者に移植する、慶応大のグループの臨床研究について、再生医療を審査する学内の委員会は13日、計画の妥当性を検討した。大きな異論はなく、承認される見通しになった。承認後グループは計画を国に申請する。

 厚生労働省の専門部会で認められ、順調に進めば来夏にも臨床研究が始まる。

 事故などで国内で毎年約5千人が脊髄損傷になり、患者は10万人以上いるとされる。脳からの命令を神経に伝えることが出来ず、手足が動かせなくなったり、感覚がまひしたりする。現在は損傷した部位を完全に修復する治療法はない。

 計画しているのは岡野栄之教授(生理学)と中村雅也教授(整形外科学)らのグループ。京都大iPS細胞研究所から提供されたiPS細胞を、神経のもとになる細胞に変化させる。200万個の細胞を脊髄の損傷部に注入し、脳からの信号を伝える組織をつくることで、運動機能や知覚の回復を目指す。

 運動や感覚の機能が失われた「完全まひ」で18歳以上の4人が対象。組織の修復が盛んになる損傷から2〜4週間程度の患者にする。損傷から時間がたった人より修復を期待できるためだ。他人由来のiPS細胞を使うため、免疫抑制剤で拒絶反応を抑える。移植した細胞が腫瘍(しゅよう)化する恐れがあり、移植後の半年間のリハビリと合わせ、1年かけて安全性と効果を慎重に確認していく。

 岡野教授らは脊髄を損傷した小型サルの一種マーモセットに、ヒトのiPS細胞からつくった細胞を移植し、歩けるよう回復させることに成功している。

 iPS細胞を移植して治療する臨床研究は、目の病気の加齢黄斑変性で6人に実施。京都大でパーキンソン病の治験が進む。大阪大では心不全の患者に心臓の筋肉のシートを移植する計画。京都大では血液の難病などでも予定されている。(戸田政考)

9Kwansei Gakuin University:2018/11/14(水) 21:16:06
iPS高速選別装置開発 パーキンソン病治療へ
毎日新聞2018年11月14日


 人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った神経細胞をパーキンソン病患者の脳内に移植して治療する研究を京都大チームと協力して進めている大日本住友製薬が、移植に適した神経細胞を高速で選別できる装置を開発したことが14日分かった。

 同社は、移植する神経細胞を保険適用の医薬品として製造販売できるよう目指しており、大量の細胞が必要になる治療の実用化に向け弾みがつきそうだ。

 従来は1人のパーキンソン病患者の移植に必要な量の神経細胞を選び出す作業に10時間以上かかっていたが、1時間程度に短縮できるという。(共同)

10Kwansei Gakuin University:2018/11/16(金) 08:06:56
iPSから対がん免疫細胞を作製 京大などが発表
11/16(金) 3:19配信 朝日新聞デジタル
iPSから対がん免疫細胞を作製 京大などが発表
iPS細胞からキラーT細胞をつくる流れ
 人のiPS細胞から、がんへの攻撃力を高めた免疫細胞「キラーT細胞」を作製したと、京都大などのチームが発表した。免疫の力でがんを治療する「がん免疫療法」の新たな手法につながる可能性がある。京大iPS細胞研究所が保管するiPS細胞を使うことで、短期間で多くのキラーT細胞をつくることができる。今後、実際の患者に使う臨床試験の準備を進めるという。

 人の体内では、絶えずがんが生まれているが、キラーT細胞を含む免疫細胞が攻撃することで、健康を保っている。だが、がんが免疫のしくみを回避したり、免疫細胞の攻撃力が弱まったりするとがんが増殖し、発症すると考えられている。

 チームは、第三者の血液由来のiPS細胞にがんを認識する遺伝子を組み込んだ。その後、キラーT細胞のもととなる細胞の状態に変化させて増殖。ステロイドホルモンなどを加えて培養し、がんを攻撃する高品質のキラーT細胞をつくった。人のがんを再現したマウスに注射したところ、何もしない場合に比べ、がんの増殖を3〜4割に抑えられた。

 がん治療薬「オプジーボ」は、がんが免疫のしくみを回避するのを防ぐ。一方、今回の方法は免疫の攻撃力を上げることで、がんの治療をめざす。チームの金子新・京大iPS細胞研究所准教授は「従来の免疫療法が効かない患者への治療法や、併用して使う選択肢にしたい」と話している。

11Kwansei Gakuin University:2018/11/24(土) 19:55:48
2025年万博の大阪開催が決まったことを受け、山中伸弥・京都大教授が自身が所属する同大iPS細胞研究所のツイッターに投稿した。山中氏は今年6月、パリで開かれた博覧会国際事務局(BIE)総会で日本政府のプレゼンターとして登壇。日本の医療技術などを紹介し、誘致に向けて支持を訴えた。

 「1970年の大阪万博を訪れた際、非常にわくわくしたのを覚えています。また当時の体験が少なからず自分の科学者としての人生に影響を与えてくれました。2025年万博でも、将来を担う若い世代にそのような経験をしてほしいと思います。

 また日本は急速に少子高齢化が進んでいることもあり、健康長寿社会の実現など、2025年万博のテーマである『いのち輝く未来社会』に向けた解決モデルを世界に提示する絶好の機会でもあります。私たちも微力ながらできるだけの協力をさせていただく所存です」

12Kwansei Gakuin University:2018/11/24(土) 23:34:55
PSから小腸の細胞、創薬に応用へ 阪大
2018/11/22
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38051200R21C18A1000000/

大阪大学の水口裕之教授と高山和雄助教らは、人のiPS細胞から小腸の一部を育てることに成功した。新たな飲み薬の開発などへの利用が期待される。企業と協力して2019年中にも製品化を目指す。成果を米科学誌ステム・セル・リポーツに22日発表した。

まず人のiPS細胞から、胃や腸などのもとになる細胞を作製。8種類の物質を組み合わせて培養液に加える。実験では9割以上の細胞が小腸の内側にある組織になり、小腸特有の遺伝子が働いていることを確かめた。

飲み薬は小腸で吸収され、肝臓を経て全身に行き渡る。新薬開発では、小腸でどのくらい吸収されるかなどを調べる必要がある。作った小腸の組織は吸収具合のほか、治療効果を発揮するかなどを調べるのに役立つ。病気を再現すれば、原因や治療法を探る研究にも役立つ。動物実験が不要になり、開発期間の短縮につながる。

13Kwansei Gakuin University:2018/11/27(火) 20:05:19
世界初・パーキンソン病患者への移植が実現 いま、iPS細胞に何が起こっているのか? - 「文藝春秋」編集部


山中氏 ©文藝春秋

「iPS細胞の技術を患者さんに届けたい、届けなければならない」

【写真】治験の責任者・高橋淳氏

 2012年12月、京都大学の山中伸弥教授が、自身が開発したiPS細胞(人工多能性幹細胞)でノーベル生理学・医学賞を受賞。ストックホルムで開催された記念講演で、冒頭のような思いを語っていた。

 山中氏が生み出したiPS細胞は、身体を構成する様々な組織や臓器の細胞に分化することができ、ほぼ無限に増殖するという特性をもつ。これによって、通常体の中から取り出すことが難しい神経の細胞などを比較的容易に作り出すことが可能になった。

 つまり、iPS細胞を使えば、事故や病気によって失われた身体の働きを取り戻せるかもしれない。「再生医療」への応用が大きく期待されたのだ。

実用化の動きが急速に……
 山中氏のノーベル賞受賞から、約6年――。

 iPS細胞の医療での実用化の流れが、急速に拡大していることをご存知だろうか?

 11月9日、京都大学はiPS細胞から育てた脳の神経細胞をパーキンソン病患者の脳に移植する臨床試験(治験)をおこなったと発表した。この試みは世界初となる。

「文藝春秋」12月号掲載の、田原総一朗氏による短期集中連載「ヒトは120歳まで生きるか」では、この治験の責任者である高橋淳氏に取材している。

 パーキンソン病は、主に50代以降に発症する、手足の震えや体のこわばりなどが起きて徐々に体が動かなくなっていく難病だ。脳内には、「ドパミン」と呼ばれる神経伝達物質を生み出す神経細胞が存在する。その神経細胞が減少することで、パーキンソン病が引き起こされるのだ。

 高橋氏のチームは、iPS細胞からこの神経細胞を大量に作製し、注射を使って患者の脳に移植することで、症状の改善を図ろうとしている。

「お湯の量を元に戻す」
 取材中、高橋氏は自らの研究を「お風呂」に例えて説明してくれた。

「パーキンソン病の患者さんは、湯船の底に穴が空いてお湯が漏れていっている状態です。お湯の量が膝くらいになると寒くなる、つまり症状が出る。僕たちが今やろうとしているのは、そこにお湯を足して元の量に戻す作業です。だけど、穴が空いたままでは湯量はまた減っていく。一方、お湯が少なくなってから穴を塞いでも、寒いままです」

「つまり、お湯を足すことと穴を塞ぐことの両方が重要なのです。現在はパーキンソン病の原因を解明し、進行を止めるための研究が多く進められており、そういう研究にもiPS細胞の技術は大きく貢献しています。それらの治療によって穴を塞ぎ、僕たちの細胞移植によってお湯を注いで元の湯量にまで戻す。これが目指すべきゴールです。そうすると、パーキンソン病を発症しても、動けなくなるとか寝たきりになる人を限りなくゼロに近づけていけると思います」

 高橋氏の力強い口調は、iPS細胞によるパーキンソン病治療の、そう遠くない未来での実現を感じさせた。

 記事では他にも、iPS細胞の生みの親である山中伸弥氏、iPS細胞を使って難病・筋ジストロフィーに挑んでいる堀田秋津氏らを取材。彼らのインタビューを通して、iPS細胞治療の最前線を知ることができる。

(「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2018年12月号)

14Kwansei Gakuin University:2018/12/06(木) 11:30:14
ALS、別の疾患薬で治験…iPS使い効果確認
2018年12月03日 07時16分

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って、全身の筋肉が衰える難病「筋萎縮いしゅく性側索硬化症」(ALS)の治療効果が期待できる薬を見つけ、ALS患者に投与する臨床試験(治験)を、慶応大の研究チームが始める。ALS患者から作ったiPS細胞に他の疾患用の既存薬を加える実験で、効果が確認されたパーキンソン病の薬が投与される。既存薬を使うため、迅速な治療が期待できるという。

 治験の対象は、ALS発症から5年以内の20〜80歳の20人。研究チームは3日から患者を募り、約1年半の間、安全性や効果などを確認する。

 ALSは、体を動かすための神経が壊れていく病気で、主に病気の進行を遅らせる薬による治療が行われるが、薬の選択肢は少ない。

15Kwansei Gakuin University:2018/12/07(金) 16:34:10
iPS細胞をさまざまな眼の細胞へ選択的に誘導することに成功-阪大とロート製薬

不明だったSEAMの発生におけるラミニンの役割
大阪大学は12月5日、iPS細胞からさまざまな異なる眼の細胞へ選択的に分化誘導することに成功したと発表した。この研究は、同大大学院医学系研究科の林竜平寄附講座教授(幹細胞応用医学寄附講座)、西田幸二教授(眼科学)、柴田峻共同研究員(ロート製薬、眼科学)らの研究グループが、同蛋白質研究所の関口清俊寄附研究部門教授らと共同で行ったもの。研究成果は米科学雑誌「Cell Reports」に11月6日に掲載された。


画像はリリースより
iPS細胞は、無限に増殖し、人間の身体を構成するさまざまな細胞に分化することができることから、再生医療や創薬研究、発生研究に非常に有用な細胞だ。研究グループはこれまでに、ヒトiPS細胞から眼全体の発生を模倣した2次元培養系を用いて、さまざまな眼の細胞を含む多層状コロニー(SEAM)を誘導し、さらに、機能的な角膜上皮組織(iPS角膜上皮シート)を作製することに成功している。iPS角膜上皮シート移植は、外傷や病気により、角膜上皮の幹細胞が失われた難治性角膜疾患に対する新たな再生医療として期待されている。

iPS細胞がどのような細胞になるかという運命決定において、成長因子などを含む培養液と同様に、細胞の足場となる基質も重要な役割を果たすことが近年報告されている。眼全体の発生を模倣したSEAMは、神経、神経提、網膜、角膜等で構成されており、細胞の足場となる基質、基底膜タンパク質のラミニン上で、iPS細胞から自律的に発生する。しかし、SEAMの発生におけるラミニンの役割はわかっていなかった。

ラミニンのアイソフォームが眼の細胞への運命決定に寄与
今回、研究グループは、足場がiPS細胞の分化に与える影響について着目。ラミニン211を基質としてiPS細胞を培養・分化させると、神経堤細胞が多く誘導された。その際に、Wntシグナルパスウェイに関連する遺伝子やWntシグナルの標的となる遺伝子(AXIN2、LEF1)の発現が上昇しており、神経堤細胞の分化過程でWntシグナルが活性化していることが明らかになった。次に、ラミニン332を基質とすると、角膜上皮細胞が多く誘導。ラミニン332上で誘導し作製したiPS角膜上皮細胞シートでは、角膜上皮細胞のマーカー(PAX6,KRT12,MUC16,p63)が発現していることを確認した。ラミニン511では、iPS細胞が網膜・角膜を含む多層構造へ分化することが先行研究で明らかとなっていたことから、培養皿のコーティングに用いるラミニンのアイソフォームが、iPS細胞の眼の細胞への運命決定に寄与していることを新たに解明したとしている。

また、ラミニン511を用いて培養すると、iPS細胞は高度に凝集。コロニー内の細胞におけるYAPの局在を観察すると、凝集している中央部では、YAPが細胞質に局在していた。これにより、中央部では高い細胞密度によってYAPシグナルがOFFになることが示された。この中央部では、神経外胚葉マーカーのN-カドヘリン陽性細胞が分化。一方、コロニーの周縁部では、YAPは核に局在し、YAPのシグナルがONになっていたという。この周縁部では、表面外胚葉のマーカーのE-カドヘリン陽性細胞が分化していた。これらの結果から、ラミニン511を用いたiPS細胞のSEAMへの分化には、細胞密度によって制御されるYAPシグナルが関連していることが示唆された。

今回の研究成果により、目的の眼組織で発現するラミニンのアイソフォームを、iPS細胞からの眼細胞分化誘導に用いることで、その組織の誘導を促進する可能性が示唆された。研究グループは、「本研究を応用することで、iPS細胞の足場による運命決定制御や眼の発生機序の解明、角膜再生医療実用化に向けたiPS角膜上皮細胞の作製効率化が期待される」と述べている。(遠藤るりこ)

16Kwansei Gakuin University:2018/12/08(土) 23:10:34
iPS細胞
ブタ体内でヒト膵臓、初の作製計画 出産前胎児調査 東大チーム申請へ


動物性集合胚で人の膵臓をつくるしくみ
 ブタの体内でヒトの膵臓(すいぞう)を作る研究計画を学内の倫理委員会に申請する方針を、東京大医科学研究所の中内啓光(ひろみつ)特任教授が毎日新聞の取材に明らかにした。動物の体内でヒトの臓器を作る研究が、国の指針で来春にも解禁されることを踏まえ、直後に申請するという。東大と国で計画が承認されれば国内初の実施例となる。

 中内氏によると、計画では膵臓ができないよう遺伝子改変したブタの胚(受精卵)に、さまざまな細胞に変化…

17Kwansei Gakuin University:2018/12/11(火) 08:11:12
ヒトの様々な種類の細胞や組織に育てられるiPS細胞を使った臨床研究や計画が相次いでいます。10月に京都大学のグループがパーキンソン病患者の脳にiPS細胞から作った神経細胞を移植する臨床試験を始めました。大阪大学による重症の心臓病患者、慶応義塾大学による脊髄損傷患者への臨床研究もそれぞれ近く始まる見通しです。

京都大学の山中伸弥教授らがヒトiPS細胞の開発に成功してから今年で11年。日本発の再生医療の研究が幅広い病気を対象に実施段階を迎えています。

京都大学の高橋淳教授らは10月、50代のパーキンソン病男性患者の脳に、iPS細胞から育てた神経細胞を移植する臨床試験を実施しました。手足などが震えるこの病気は神経伝達物質のドーパミンを作る脳の細胞が減ることで起こります。

あらかじめ備蓄しておいた他人のiPS細胞から神経細胞を作り、患者の脳の左側に移植しました。経過は良好とのことで、半年後には脳の右側への細胞移植も計画しています。

慶応義塾大学の学内委員会は11月27日、岡野栄之教授らが計画している、脊髄損傷患者を対象としたiPS細胞による臨床研究を承認しました。脊髄損傷は交通事故やスポーツ事故などで脊髄が損傷して、損傷部から下の神経がマヒする病気です。

計画では18歳以上の患者4人を対象に、iPS細胞から作った神経細胞のもとになる細胞を患者1人あたり約200万個ずつ移植し、まずは治療の安全性を確認します。

今回の臨床研究の対象となるのは脊髄を損傷して2〜4週たった時期の患者です。岡野教授は「将来は移植する細胞数を増やして有効性を検討し、慢性期の患者への安全性・有効性も検討したい」と話しています。

大阪大学の澤芳樹教授らは重症の心不全患者を対象に、iPS細胞から作製した心筋シートを移植する臨床研究を計画しています。2018年度から3年間で3人に移植し、移植後1年間の経過観察で安全性や有効性などを評価します。

18Kwansei Gakuin University:2018/12/11(火) 08:11:44
iPS細胞による再生医療は理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーらが14年に目の難病、加齢黄斑変性の患者を対象に実施したのが最初です。このときは患者自身の細胞から作ったiPS細胞を使い、目の網膜細胞を作製して移植しました。2例目も検討しましたが、作製したiPS細胞に遺伝子異常が見つかり、移植を見送った経緯があります。その後は品質管理が容易な他人のiPS細胞を使った移植を行っています。

iPS細胞は全く新しい治療技術なので、安全性を十分に確認して進める必要があります。

■岡野栄之・慶応義塾大学教授「新しい治療法実現への一歩」

iPS細胞から作った神経系の細胞を脊髄損傷患者に移植する臨床研究を計画している岡野栄之・慶応義塾大学教授に、臨床研究の意義や見通しを聞きました。

――臨床研究を行う意義は何ですか。


岡野栄之・慶応義塾大学教授
「臨床研究の計画では、iPS細胞から作った神経のもとになる細胞(神経前駆細胞)を患者の損傷した脊髄に移植する。脊髄損傷に対して神経前駆細胞の移植を行うのは、従来にない世界で初めての手法で、新しい治療法実現に向けた一歩となる」

――臨床研究の対象となるのは脊髄損傷の患者の中でも、受傷後あまり時間が経過していない人に限られるそうですね。

「脊髄損傷の病態は、損傷直後の急性期、次の亜急性期、そして慢性期と日が経つにつれて変化していく。臨床研究の対象となるのは、亜急性期の患者で、損傷後2〜4週間に当たる。神経前駆細胞を移植する治療は、比較的早期に実施した方がいいとされる。これまで行った動物実験でも損傷後2〜4週間の亜急性期に移植するのが最も効果が大きいことが分かっている」

――臨床研究では備蓄していた他人のiPS細胞を使う計画です。患者自身の細胞から作ったiPS細胞は使わないのですか。

「今回の臨床計画のように、脊髄を損傷してから比較的早期に細胞を移植する場合、患者自身の細胞からiPS細胞を作っていたのでは移植すべき時期に間に合わない。ヒト細胞からiPS細胞を作るのに約3カ月かかり、そこから神経系の細胞を誘導するのに約2カ月かかり、さらにその細胞の品質をチェックするのに約半年必要で、すべて合わせると1年近くの準備期間がいる」

19Kwansei Gakuin University:2018/12/11(火) 08:12:30
iPS細胞による再生医療は理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーらが14年に目の難病、加齢黄斑変性の患者を対象に実施したのが最初です。このときは患者自身の細胞から作ったiPS細胞を使い、目の網膜細胞を作製して移植しました。2例目も検討しましたが、作製したiPS細胞に遺伝子異常が見つかり、移植を見送った経緯があります。その後は品質管理が容易な他人のiPS細胞を使った移植を行っています。

iPS細胞は全く新しい治療技術なので、安全性を十分に確認して進める必要があります。

■岡野栄之・慶応義塾大学教授「新しい治療法実現への一歩」

iPS細胞から作った神経系の細胞を脊髄損傷患者に移植する臨床研究を計画している岡野栄之・慶応義塾大学教授に、臨床研究の意義や見通しを聞きました。

――臨床研究を行う意義は何ですか。


岡野栄之・慶応義塾大学教授
「臨床研究の計画では、iPS細胞から作った神経のもとになる細胞(神経前駆細胞)を患者の損傷した脊髄に移植する。脊髄損傷に対して神経前駆細胞の移植を行うのは、従来にない世界で初めての手法で、新しい治療法実現に向けた一歩となる」

――臨床研究の対象となるのは脊髄損傷の患者の中でも、受傷後あまり時間が経過していない人に限られるそうですね。

「脊髄損傷の病態は、損傷直後の急性期、次の亜急性期、そして慢性期と日が経つにつれて変化していく。臨床研究の対象となるのは、亜急性期の患者で、損傷後2〜4週間に当たる。神経前駆細胞を移植する治療は、比較的早期に実施した方がいいとされる。これまで行った動物実験でも損傷後2〜4週間の亜急性期に移植するのが最も効果が大きいことが分かっている」

――臨床研究では備蓄していた他人のiPS細胞を使う計画です。患者自身の細胞から作ったiPS細胞は使わないのですか。

「今回の臨床計画のように、脊髄を損傷してから比較的早期に細胞を移植する場合、患者自身の細胞からiPS細胞を作っていたのでは移植すべき時期に間に合わない。ヒト細胞からiPS細胞を作るのに約3カ月かかり、そこから神経系の細胞を誘導するのに約2カ月かかり、さらにその細胞の品質をチェックするのに約半年必要で、すべて合わせると1年近くの準備期間がいる」

20Kwansei Gakuin University:2018/12/14(金) 06:01:00
大阪大学とロート製薬の共同研究グループは、基底膜タンパク質ラミニンの種類を使い分けることで、iPS細胞から異なる眼の細胞である「神経堤細胞」、「角膜上皮細胞」、「網膜・角膜を含む多層構造」へ選択的に分化誘導可能なことを示した。

 iPS細胞は無限に増殖し、我々の身体を構成する様々な細胞に分化可能なことから、再生医療や発生研究に非常に有用な細胞である。同研究グループは、これまでに、ヒトiPS細胞から眼全体の発生を模倣した2次元培養系を用いて、様々な眼の細胞を含む多層状コロニーを誘導し、機能的な角膜上皮組織(iPS角膜上皮シート)を作製することに成功している。iPS細胞がどのような細胞になるかという運命決定においては、培養液だけでなく、細胞の足場となるラミニンも重要な役割を果たすことが報告されているが、SEAMの発生におけるラミニンの役割は分かっていなかった。

 そこで、今回、同グループは、足場がiPS細胞に与える影響について研究し、ラミニン211は、iPS細胞を神経堤細胞へ、332は角膜上皮細胞へ、511は網膜・角膜等を含む多層構造へ、とそれぞれ異なる細胞へと誘導することを示した。さらに、iPS角膜上皮シートの元となる多層状コロニーの形成過程には、YAP(転写共役因子)が関与することが示唆された。

 本成果により、iPS細胞の足場による運命決定制御機構や眼の発生機序の解明、さらには角膜再生医療実用化に向けたiPS角膜上皮細胞の作製効率化が期待される。

論文情報:【Cell Reports】Selective Laminin-Directed Differentiation of Human Induced Pluripotent Stem Cells into Distinct OcularLineages

21Kwansei Gakuin University:2018/12/19(水) 00:24:30
iPS細胞の備蓄事業、京大から独立へ 山中教授が意向
12/18(火) 19:44配信 朝日新聞デジタル
iPS細胞の備蓄事業、京大から独立へ 山中教授が意向
現在のiPS細胞の備蓄事業
 京都大iPS細胞研究所は18日、再生医療で使うiPS細胞の備蓄事業について、研究所の一部門で実施している現在の体制から、公益財団法人などの形で独立させたい意向を明らかにした。事業を将来にわたり、安定して継続させるのがねらい。研究機関である大学とは切り離し、細胞の販売や製造受託などで積極的に収益を上げられるようにしたいという。

 山中伸弥所長が会見し、明らかにした。文部科学省の部会に20日出席し、正式に伝える。部会は早ければ、来年の春ごろに議論をまとめる。

 iPS細胞は患者本人からつくると、時間と費用がかかる。このため、研究所は、多くの日本人に使え、かつ、拒絶反応を減らせる「特殊な免疫の型」をもつ人から、血液を提供してもらい、iPS細胞をつくって備蓄している。企業には1株10万円で提供している。2015年から提供が始まり、理化学研究所などの目の難病、京大のパーキンソン病など、すでに始まっている多くの計画で使われている。

 一方、備蓄事業は研究というより、一定の品質で大量に供給する「製造工場」の性格が強い。医療応用に向けた多くの計画が今後も控えており、「大学の研究所が担うのには無理がある」と指摘されていた。

22Kwansei Gakuin University:2018/12/19(水) 00:37:30
京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授が18日、会見を開き、iPS細胞を備蓄する事業を研究所から切り離すことを明らかにした。

 山中教授によると、現在、国からの資金援助を受け、iPS細胞1株を10万円で提供しているが、作製には100倍以上の費用がかかっている。今後も、iPS細胞を低コストで永続的に提供するためには、備蓄する事業を研究所から切り離し、備蓄に特化した組織に移す必要があるという。山中教授「私たちはiPS細胞を使った再生医療、また創薬は、なんとか数千万円という超高額の医療になることをなんとしてでも阻止したい」。

 山中教授は今月20日に国に提案し、来年夏ごろには事業を引き継ぐ組織が決まる見込み。

23Kwansei Gakuin University:2018/12/24(月) 00:11:01
iPS使った血小板、米で治験 京都のベンチャー
2018.12.22 20:48産経WEST経済
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iPS細胞由来の血小板の大量生産法を確立したメガカリオンの研究所=京都市下京区
iPS細胞由来の血小板の大量生産法を確立したメガカリオンの研究所=京都市下京区
 京都に本社を置くベンチャーの「メガカリオン」が人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いて作った輸血用の血小板の実用化に向け、効果や安全性を確かめる治験(臨床試験)を年明けにも米国で始めることが22日、分かった。米国で企業がiPS細胞由来の再生医療を治験するのは初めて。iPSの再生医療への取り組みはこれまで、大学など研究機関が中心だったが、企業も加わることで実用化が加速しそうだ。

 メガカリオンはiPS細胞から、血小板のもととなる細胞を作って凍結保存しておく。血液製剤が必要になった場合は解凍して増殖し、血小板に変化させる技術を確立している。米国で年明けにも始める治験は、再生不良性貧血などが対象で、拒絶反応が出にくい患者を対象に行う予定。

 血小板は血液成分の一つで、けがや手術時の止血や血小板が減少する血液の難病などの治療に使われる。現在は献血に頼った状況だが、国内での保存期間は採血後からわずか4日と定められている。さらに少子高齢化による献血の減少で、将来的な供給不足も懸念されている。

 メガカリオンは東京大学医科学研究所の中内啓光特任教授と京都大学iPS細胞研究所の江藤浩之教授の開発した技術をもとに実用化を目指してきた。同社の製法では、血小板になる前の段階で冷凍保存ができるため、必要に応じて血小板を大量に安定して生産できる。無菌状態で培養し、ウイルスや病原体の混入リスクも低いため保存期間も数週間に延びるという。国内では来年度中にも治験を開始する方針。

 国内の市場規模は約700億円で米国は3倍以上と推定されている。メガカリオンは米国での治験を進め、国際的な普及を狙う。将来的には献血システムが整備されていないインドや東南アジアなど医療途上国に安定供給する考え。

24Kwansei Gakuin University:2018/12/24(月) 07:13:13
京都大学iPS細胞研究所(所在地:京都市左京区、以下「CiRA」(サイラ))、住友化学株式会社(本社:東京都中央区、以下「住友化学」)および大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市中央区、以下「大日本住友製薬」)は、このたび、より高品質な臨床用iPS細胞を製造するための共同研究を開始しました。

 CiRAでは、2013年度から再生医療用iPS細胞ストックプロジェクト(注)を推進し、CiRA附属の臨床用細胞調製施設(Cell Processing Center、以下「CPC)」)であるFiT(Facility for iPS Cell Therapy)において、 原料の細胞となるiPS細胞ストックを製造してきました。また、iPS細胞を用いた日本初のパーキンソン病の治験においては、大日本住友製薬がiPS細胞ストックを拡大培養してマスターセルバンクを作製し、さらにFiTで最終製品となるドパミン神経前駆細胞を製造するなど、着実に臨床用細胞製品の製造実績を積んできました。

 一方、iPS細胞を使用した細胞治療の一般医療への普及に向けては、高品質で均一なiPS細胞を大量かつ安定的に製造することが必要です。しかし、実験室で開発された技術を、厳格に管理されたCPCで再現することは必ずしも容易ではないことから、商用化を見据えたCPCでの技術開発や技術検証が重要な課題となっています。その課題の解決に向け、住友化学および大日本住友製薬は、日本初のiPS細胞ストックやiPS細胞を用いた治験における細胞製造に成功したFiTの高いCPC管理能力に注目し、本共同研究が実現することになりました。

 本共同研究では、FiTを有するCiRAのiPS細胞製造・品質管理技術、大日本住友製薬の再生・細胞医薬品の商用生産・品質管理技術および住友化学の幹細胞関連技術をFiTに持ち寄り、臨床用iPS細胞の品質向上に向けて既存の製造プロセスの見直しや新規技術の検討を行います。これらの取り組みにより、より効率的で安定的な商用製造に適用可能な臨床用iPS細胞の製造技術を確立し、高品質な臨床用iPS細胞の産業利用につなげていきます。

 CiRAの山中伸弥所長は、「iPS細胞技術の成果を患者さんに届けるためには、基盤となる安定した細胞培養技術の確立が不可欠です。アカデミア発の治験において細胞製造を担当したFiTの製造・品質管理の経験を住友化学および大日本住友製薬と共有することによって、臨床用iPS細胞の品質がさらに向上することを期待します」と述べています。


(注) 再生医療用iPS細胞ストックプロジェクト
HLA(ヒト白血球型抗原)型を、ホモ接合体(免疫拒絶反応が起きにくい組み合わせ)で持つ健康なドナーからiPS細胞を作製し、あらかじめ様々な品質評価を行った上で、再生医療に使用可能と判断できるiPS細胞株を保存するプロジェクトです。

25Kwansei Gakuin University:2019/01/30(水) 01:48:26
iPSでがん治療 理研・千葉大、年内にも治験へ
科学&新技術 社会
2019/1/10 18:16
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理化学研究所と千葉大学病院は2019年にも、iPS細胞からがんを攻撃する免疫細胞を作り、顔から首にかけてできるがんを治療する臨床試験(治験)を始める。早ければ今秋にも国に届け出る。免疫を活性化させることでがんの縮小を目指しており、公的保険の適用を見据えている。

治験は医師主導で手掛ける。対象となるのは鼻や口、舌、顎、のど、耳などにできるがんの総称である「頭頸(とうけい)部がん」。国内では、がん患者全体の約5%を占める。

計画では、他人のiPS細胞からナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)という免疫細胞を大量に作り、患部付近に注入する。NKT細胞はがん細胞を攻撃するだけでなく、他の免疫細胞を活性化させて攻撃力を高める働きがある。

治験は再発して標準的な治療法では効果が見込めない患者3人で実施する。iPS細胞から作ったNKT細胞をまず3000万個注入し、副作用などを勘案しながら計3回投与する。

NKT細胞は血液1〜10ミリリットルの中に1個ほどしかない。理研の古関明彦チームリーダーらは、無限に増やせるiPS細胞からNKT細胞を大量に作る手法を開発。マウスを使った実験で、がんの増殖を抑えるなどの効果を確認した。

26さかな:2019/01/30(水) 18:07:16
http://soku0226.blog.fc2.com/blog-entry-9104.html?sp

27Kwansei Gakuin University:2019/02/13(水) 15:02:01
大日本住友、iPS細胞から臓器作製 実用化目指す
2019.2.12 20:25産経WEST
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大日本住友製薬の野村博社長=12日、大阪市中央区(前川純一郎撮影)
大日本住友製薬の野村博社長=12日、大阪市中央区(前川純一郎撮影)
 人工多能性幹細胞(iPS細胞)由来の再生・細胞医薬品の開発を進める大日本住友製薬が、将来的に、患者本人の細胞(自家細胞)に由来するiPS細胞を使って組織や臓器を作製し、患者に移植する治療の実用化を目指していることが12日、分かった。従来の治療薬が効かない疾患の治療に結びつく可能性がある。

 自家細胞を元に培養したiPS細胞は、移植の拒絶反応が起きにくいメリットがあるが、現在は作製に莫大な時間や費用がかかる。このため研究機関などでは、より短期間・低コストで自家iPS細胞を提供するための技術開発が進んでいる。大日本住友はこうした技術の進歩を見据え、自家iPS細胞を使って患者ごとに必要な臓器を作製する再生医療を実用化したい考えだ。

 大日本住友の野村博社長は産経新聞の取材に対し、再生医療の将来について「患者に合った臓器を作るなどの個別化医療が進むだろう」と指摘。「研究機関の先進的技術の実用化に私たちの技術を生かしたい」と話した。

 同社はiPS細胞の大量製造技術に強みを持ち、再生・細胞医薬品を積極的に開発してきた。現在は、目の病気の一種である加齢黄斑変性を治療する再生・細胞医薬品の開発に、理化学研究所とバイオベンチャー「ヘリオス」(東京都港区)とともに取り組み、2022年度の実用化を目指している。また、パーキンソン病や脊髄損傷の再生・細胞医薬品も各研究機関と連携して準備している。

 野村氏は「今後も、従来の薬が効かない疾患に対してiPS細胞由来の再生・細胞医薬品の開発を拡大する」と意欲を示した。

28Kwansei Gakuin University:2019/02/17(日) 14:09:46
人の膵臓 ブタで作製…iPS活用 移植利用目指す 東大チーム計画
8 時間前
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 中内啓光・東京大特任教授らのチームは、ブタの体内で人の膵臓すいぞうを作る研究計画を、4月にも学内の倫理審査委員会に申請する方針を固めた。移植用の人の膵臓は不足しており、将来的にはブタの体内から人の細胞でできた膵臓を取り出し移植に使う計画だ。国の指針が3月下旬に改正され、動物の体内で人の臓器を作る研究が日本でも解禁となる見込みで、中内氏らの研究が国内初となる見通し。

 計画では、膵臓ができないように遺伝子改変したブタの受精卵に、様々な細胞に変化できる人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を入れ、ブタの子宮に戻す。ブタが自らの細胞では作れない膵臓の部位に人のiPS細胞が入り込み、人の細胞でできた膵臓が成長すると期待される。

 今回は、出産前に胎児を取り出し、その膵臓に含まれる人由来の細胞の量や臓器としての機能を調べる。

 学内の倫理審査委員会を通り、国の専門委員会で認められれば、2019年度中にも実験に着手する。ブタは成長が早く臓器の形が人と似ていることから、人の臓器を成長させる動物に選ばれた。ブタ体内での移植用膵臓の作製について、中内氏は「10年後には実用化につなげたい」と話す。

 改正される指針は基礎研究が対象で、人の細胞を入れた動物の受精卵を動物の子宮に戻し、出産まで認める。

 移植臓器不足 解消に期待

 ブタの体内で人の膵臓すいぞうを作る中内啓光・東京大特任教授らの研究は、不足する移植用臓器の新たな供給源となる可能性がある。日本臓器移植ネットワークによると、国内で約1万4000人が移植臓器の提供を待つが、移植件数は年間300〜400件にとどまる。

 中内氏らはこれまで、ラットの体内で異なる種であるマウスの膵臓を作り、膵臓の一部をマウスに移植して糖尿病を治療することに成功している。ただ、ラットとマウスに比べてブタと人との遺伝的な違いは大きく、ブタ体内での人の臓器作製がどこまで可能なのかは未知数だ。米国のチームがブタの受精卵に人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を入れた実験では、ブタの胎児に含まれる人の細胞はごくわずかで、実用化には手法の改善が必要とされる。

 課題は技術面だけではない。京都大iPS細胞研究所が2016年、一般の人520人を対象に行った意識調査では、4割近くの人が「動物の道具化」などに懸念を示した。調査した沢井努・特定助教は「単にメリットがあるからやるのではなく、市民の懸念に配慮し、研究の透明性を確保しながら理解を求める活動が必要だ」と指摘する。(科学部 中居広起)

テクノロジー

29Kwansei Gakuin University:2019/02/18(月) 15:52:59
iPS細胞で脊髄損傷治療 厚労省、慶大の計画了承
ヘルスケア 科学&新技術
2019/2/18 12:19
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厚生労働省の専門部会は18日、iPS細胞を使って脊髄損傷を治療する慶応義塾大学の臨床研究計画を了承した。iPS細胞から作った神経のもとになる細胞を患者に移植し、機能改善につなげる世界初の臨床研究となる。2019年夏にも始まる見通しだ。目や心臓、脳の神経、血小板に続き、実際に患者に移植する再生医療の研究が広がっている。

iPS細胞を用いた脊髄損傷治療について記者会見する慶応大の岡野栄之教授(18日午後、東京都新宿区)
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iPS細胞を用いた脊髄損傷治療について記者会見する慶応大の岡野栄之教授(18日午後、東京都新宿区)

計画では脊髄の損傷から2〜4週間が経過し、運動などの感覚が完全にまひした18歳以上の患者4人が対象。京都大学iPS細胞研究所が備蓄する他人のiPS細胞から神経のもとになる細胞を作り、患者1人あたり200万個を損傷部に注射で移植する。慶応大の岡野栄之教授と中村雅也教授らのチームが実施する。

移植から1年かけて安全性や効果を確かめる。移植とともにリハビリもして、手足などの運動機能の改善を目指す。他人の細胞を移植するので拒絶反応を抑えるため免疫抑制剤を使う。


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脊髄損傷はけがや事故などで脊髄が傷つき、体を動かす神経に脳からの命令を伝えることができなくなり、手足のまひなどが起こる。国内患者は毎年約5000人が新たになっており、のべ10万人以上といわれる。事故で若いうちから車いす生活となる場合も多い。損傷部位を完全に修復する治療法はない。

今回の計画は、iPS細胞を使う再生医療の中で「本丸」とも位置付けられるものだ。脊髄は神経の状態を再現する実験が難しくて研究しにくいことから、脳と並んで創薬が進みにくい。iPS細胞の登場で、神経細胞を補う再生医療ならば運動機能を改善できるのではないかと期待を集めている。岡野教授らのサルに移植する実験では、歩けるように回復させることに成功している。

岡野教授と中村教授は、慶応大発ベンチャー、ケイファーマ(東京・港)を16年に設立。今回の臨床研究で安全性などが確認できれば、効果をより詳細に調べるための臨床試験(治験)の実施など実用化に向けた次の段階に進みたい考えだ。一般的な治療としての普及を目指す。

iPS細胞を使う再生医療は臨床応用を目指す計画が相次ぐ。移植第1号は、理化学研究所などが14年に目の難病患者を対象に実施した。18年には、パーキンソン病患者の脳に神経細胞を移植する京都大の治験で患者に移植した。

さらに、重症の心不全を対象にした大阪大学の臨床研究や京都大の血小板を輸血する臨床研究が国に認められた。

30Kwansei Gakuin University:2019/02/18(月) 19:00:55
脊髄損傷にiPS 厚労部会了承…慶大チーム 秋にも移植
3 時間前
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 厚生労働省の再生医療等評価部会は18日、人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から神経のもととなる細胞を作り、脊髄損傷の患者に移植する慶応大チームの臨床研究計画を了承した。同チームは今秋にも最初の移植を行う。iPS細胞を使った脊髄損傷の治療は世界初という。

 計画しているのは岡野栄之教授(生理学)、中村雅也教授(整形外科学)らのチーム。対象は脊髄を損傷してから2〜4週間が経過し、運動や感覚の機能が完全にまひした18歳以上の重症患者4人。移植する細胞は、京都大が備蓄している他人のiPS細胞から作る。移植により傷ついた神経が再生し、まひした機能が改善すると期待されるという。

 他人の細胞を使うことによる拒絶反応を抑えるため、移植後は免疫抑制剤を使う。リハビリ治療を併せて行い、約1年かけて安全性や有効性を調べる。

 iPS細胞を使った再生医療の研究では、国内で目の難病「加齢黄斑変性かれいおうはんへんせい」や神経難病「パーキンソン病」で人への移植が行われたほか、心臓病やがんなどの治療でも臨床応用が計画されている。

 この日の部会では、人のiPS細胞から角膜の細胞を作り、目の病気の患者に移植する大阪大の臨床研究計画も審議されたが、継続となった。

 ◆脊髄損傷=背骨の中を通って脳と体をつなぐ神経の束が傷つき、手足のまひなどが起こる。交通事故や転倒、スポーツ中のけがなどで新たに脊髄損傷となる患者は年間約5000人、損傷してから半年以上たった慢性期の患者は10万人以上とされる。

31Kwansei Gakuin University:2019/02/24(日) 14:10:21
iPS がん退治の切り札…免疫細胞 大量作製し備蓄

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 人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から大量の免疫細胞を作り、がんをたたく新しい治療法が注目を集めている。理化学研究所と千葉大のチームは年内にも臨床試験(治験)を始める見込みだ。次世代の「がん免疫療法」を目指し、様々な研究開発が活発化している。(伊藤崇)

 

iPS細胞からNKT細胞を作製するための準備作業を行う理化学研究所のスタッフ(横浜市鶴見区で)iPS細胞からNKT細胞を作製するための準備作業を行う理化学研究所のスタッフ(横浜市鶴見区で)
 理研生命医科学研究センター(横浜市)にある「細胞調整室」では、治験で使う「ナチュラルキラーT(NKT)細胞」をiPS細胞から作る準備が進む。「iPS細胞をがん治療に使う試みは例がなく、慎重に行っている」と古関明彦はるひこ・副センター長は話す。

 NKT細胞は、体の中にある免疫細胞の一種だ。自らがん細胞を攻撃する上、他の免疫細胞も活性化するとされる。治験では、iPS細胞から作った大量のNKT細胞を、顔や首にできる「頭頸部とうけいぶがん」の患者3人に投与し、安全性や効果を調べる。

 なぜ、わざわざiPS細胞から作るのか。「ほぼ無限に増える上、様々な細胞に変化させることができるiPS細胞の特性をいかせる」。古関さんはそう答える。NKT細胞そのものを増やせればいいが、血中にごくわずかしかなく、培養にも時間がかかる。iPS細胞を使えば、患者から細胞を採取しなくても、大量のNKT細胞を事前に用意しておける。

 古関さんらは、健康な人のNKT細胞をいったんiPS細胞にして増やした後、再びNKT細胞に戻す方法を開発した。研究チームの岡本美孝・千葉大教授(頭頸部腫瘍学)は「患者自身のNKT細胞を増やして患者に戻す臨床研究では、1回の投与でがん細胞が最大3〜4割縮小した。iPS細胞からNKT細胞を大量に作り、繰り返し投与できれば、治療効果も高まるはずだ」と期待する。

      ■

32Kwansei Gakuin University:2019/02/24(日) 14:10:51
手術、抗がん剤、放射線に続く第4のがん治療法として注目される「免疫療法」には、患者自身の免疫細胞の力を増強させる方法と、免疫チェックポイント阻害剤など免疫細胞にかかるブレーキを解除して本来の力を取り戻す方法がある。これまでの免疫療法では、「ブレーキ解除」が注目される一方、「免疫力増強」には大きな課題があった。

 免疫療法に詳しい玉田耕治・山口大教授(腫瘍免疫学)は「患者の状態が悪いと免疫細胞が十分に採れず、採れても増えないこともある。がんをたたく細胞を準備している間に病状が悪化してしまうこともあった」と話す。iPS細胞は、そんな課題を克服する切り札になる可能性がある。応用はNKT細胞にとどまらない。

      ■

 京都大ウイルス・再生医科学研究所の河本宏教授は、ウイルスや細菌に感染した細胞を殺す「T細胞」のなかでもひときわがん攻撃力が高い「キラーT細胞」をiPS細胞から作る方法を開発した。この細胞を白血病マウスに投与すると、一部のマウスは5か月以上も生き延びた。投与しなかったマウスが約2か月ですべて死んだのに比べ、明確な治療効果があった。

 河本教授らは白血病の患者を対象に、京大で備蓄する他人由来のiPS細胞を使った治験を、2022年にも行う計画だ。

      ■

 iPS細胞は、すでに効果的ながん治療をさらに強力にする可能性も秘める。体外に取り出した患者のT細胞を遺伝子操作して攻撃力を高めた上で戻す「CAR―Tカーティー細胞療法」へのiPS細胞の応用だ。現在は患者からT細胞を採取するなどの手間がかかるが、すでにあるiPS細胞を遺伝子操作してCAR―T細胞を事前に大量に作っておけば、すぐに投与できる。コスト削減にもつながると期待される。河本教授は、そうした研究も進めている。

 課題はある。iPS細胞自体にがん化の恐れがあり、他人由来の細胞を使う時には拒絶反応が起きる場合もある。そうした課題を克服できれば、大きな可能性が開ける。「ゆくゆくは、免疫力を増強させた細胞を、製剤のように使える時代が来るはずだ」。河本教授は将来をそう展望する。

 【免疫チェックポイント阻害剤】 昨年ノーベル賞を受賞した本庶佑・京都大特別教授の発見などから生まれた薬で、小野薬品工業が製造・販売するオプジーボなどがある。

 【CAR―T細胞療法】 T細胞を、がん細胞の「目印」を見つけられるように遺伝子操作した「CAR―T細胞」を使う。米国では再発・難治性の急性リンパ性白血病の治療法として2017年に承認された。劇的な効果を発揮している一方、1回の治療費は米国で約5000万円に上る。厚生労働省の専門部会は20日、国内での製造販売を了承した。

 

再生医療市場 拡大の一途

 がん免疫療法は、再生医療の中でも特に市場規模の拡大が期待されている分野だ。

 市場調査会社シード・プランニングの将来予測(2016年発表)によると、国内の再生医療の市場規模は2015年の140億円から、30年に1兆1000億円に拡大。このうち、がんが全体の3割(3300億円)を占める。

 iPS細胞を使った再生医療は、目の病気やパーキンソン病などで次々に治験・臨床研究へと進んでいるが、がん免疫療法への応用も研究開発は国際的に活発化している。

 米バイオベンチャー「フェイト・セラピューティクス」は昨年、iPS細胞を使ったCAR―T細胞の作製を目指し、小野薬品工業(本社・大阪市)と提携したと発表した。

 iPS細胞からキラーT細胞を作る方法を開発した河本教授は、4年前に日米欧などで特許を出願した。「開発競争はさらに激しくなると予想される。世界的に主流のES細胞(胚性幹細胞)を使った研究も進めていきたい」と意気込む。


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