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避難所用SS投下スレ11冊目

800ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc:2017/06/04(日) 18:18:22 ID:i7FNJALY
『M78星雲の宇宙人からその命を託されたハヤタ隊員は、ベーターカプセルで宇宙人に変身した! 
マッハ5のスピードで空を飛び、強力なエネルギーであらゆる敵を粉砕する不死身の男となった。
それゆけ、我らのヒーロー!』
「すっげー……!」
「かっこいー!」
 ――特撮番組に夢中になる小さな少年も、月日の流れとともに大人になる。そして、そんな
日々の中で、『それ』は起こったのである……。

 ……才人は気がつくと、見知らぬ建物の中にいた。
「あれ……? 本の世界の中に入ったのか?」
 キョロキョロと周りを見回す才人。しかし周囲には誰の姿もない。
「随分静かな始まり方だな……。今までは、ウルトラ戦士が怪獣と戦ってるところから入ってたのに」
 とりあえず、初めに何をすればいいのかと考えていると……正面の階段の中ほどに、白い洋服の
小さな少女が背を向いて立っている姿が目に飛び込んできた。
「……赤い靴の女の子?」
 その少女は、履いている赤い靴が妙に印象的であった。
 赤い靴の少女は、背を向けたまま才人に呼びかける。
「ある世界が、侵略者に狙われている」
「え?」
「急いで。その世界には、ウルトラマンはいない。七人の勇者を目覚めさせ、ともに、
侵略者を倒して……!」
 少女は才人に頼みながら、階段を上がって去っていく。
「あッ、ちょっと待って! 詳しい話を……!」
 追いかけようと階段に足を掛けた才人だったが、すぐに視界がグルグル回転し、止まったかと
思った時には外にいることに気がついた。
「ここは……?」
 目の前に見える光景には、赤いレンガの建物がある。才人はそれが何かに気がつく。
「赤レンガ倉庫……。ってことは、ここは横浜か……? でも相変わらず人の姿がないな……」
 横浜ほどの都市なら、どこにいようとも人の姿くらいはあるだろうに、と思っていたところに、
倉庫の向こう側から怒濤の水しぶきが起こり、巨大怪獣がのっそりと姿を現した!
「ウアァァァッ!」
「わぁッ! あいつは……!」
 即座に端末から情報を引き出す才人。
「ゲスラ……いや、強化版のキングゲスラだッ!」
 怪獣キングゲスラは猛然と暴れて赤レンガ倉庫を破壊し出す。それを見てゼロが才人に告げた。
『才人、ここはメビウスが迷い込んだっていうレベル3バースの地球だ!』
「メビウスが迷い込んだって!?」
『メビウスに聞いたことがある。あいつがまだ地球で戦ってた時に、ウルトラ戦士のいない
平行世界に入ってそこを狙う宇宙人どもと戦ったってことをな。この本の世界は、それを
綴った物語だったか……!』
 飛んでくる瓦礫から逃れた才人は、キングゲスラの近くに一人だけスーツ姿の青年がいる
ことに目を留めた。
「あんなところに人が!」
『確か、メビウスはここで平行世界で最初に変身したそうだ。ってことはもうじきメビウスが
出てくるはずだ……』
 と言うゼロだが、待てど暮らせどウルトラマンメビウスが出てくるような気配は微塵もなかった。
そうこうしている内に、キングゲスラが腰を抜かしている青年に接近していく。
「ゼロ! 話が違うぞ! あの人が危ないじゃんか!」
『おかしいな……。メビウス、何をぐずぐずしてんだ……?』
 戸惑うゼロだったが、先ほどの赤い靴の少女のことを思い返し、ハッと気がついた。
『違うッ! あの人を助けるのは、才人、俺たちだッ!』
「えッ!?」


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