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避難所用SS投下スレ11冊目

648ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc:2017/03/21(火) 06:25:51 ID:6aQ37z/Q
 岩石がかすめたダッシュバードはホバーが途切れ、地面に墜落してしまう。その衝撃はひどく、
機体は一瞬にして半壊、しかも上下逆に落下したので搭乗しているカイトとミズキが押し潰される
形になっている!
『大変だ!』
 才人は慌てふためくが、カイトの方は奇跡的に無事のようであった。
「ミズキ、大丈夫か!? ミズキ!!」
 しかしミズキの方は負傷が深刻であった。意識を失い、生命反応が弱っているのが遠くからでも
見て取れるほどであった。
「ピッギャ――ゴオオオウ!」
「ギャオオオオオオオオ!」
 しかも墜落したダッシュバードへと、レッドキングとゴモラが迫っていく。このままでは
話し合いをする暇もなく、カイトたちが叩き潰されてしまう!
『まずいぜ! ゼロッ!』
『ああ! 行くぞ!』
 それをさせてはならない。ゼロは遂に辛抱ならなくなって、ウルトラマンゼロの姿に変身して
二体の怪獣に背後から飛びかかる。
『待て! あいつらには手出しさせねぇぜッ!』
「ピッギャ――ゴオオオウ!」
「ギャオオオオオオオオ!」
 ゼロはレッドキングとゴモラの首に腕を回して捕らえると、ストロングコロナに二段変身して
怪力を発揮。力ずくで引っ張ってカイトたちから遠ざけていく。その間にカイトはミズキを抱えて
ダッシュバードから脱出した。
「ウルトラマンゼロ……! ありがとう……」
 カイトは自分たちを助けるゼロの姿を見上げると礼を告げ、手近な場所にミズキの身体を横たえる。
「しっかりしろミズキ!」
 必死に呼びかけるカイトだが、ミズキは目を覚ます気配を見せない。そしてデロスの指定した
タイムリミットまで、もう残り三分しかなかった。
「くそ……! ミズキ、待っててくれよ!」
 カイトはやむなく使命を優先し、無人の大空洞に向かってあらん限りの声量で叫び始めた。
「おーい! 地上から話をしに来たー! 無茶な要求をしないでくれー! 地上には、平和を
望む人間が、大勢暮らしているんだー!」
 だがデロスからの返答はない。……その代わりかのように、乱立している巨大なタワーが
ミサイルのように飛び上がっていく!
「攻撃を始めたのか!? よせー!!」
 カイトの叫びも虚しく、タワーは次々と発進していく。ゼロはレッドキングの岩石攻撃を
かわしてヘッドバッドを決め、ゴモラのみぞおちに横拳を突き入れてひるませると飛んでいく
タワーを見上げる。
『ゼロ、タワーが! 地上への攻撃が始まっちまったぜ!』
『ああ……! だが俺たちには、それを止めることは出来ねぇ……!』
 悔しいが、ゼロにはなす術なく見ていることしか出来なかった。ここでタワーを撃墜することは、
宇宙からの来訪者としての領分を侵すことになってしまう。
「ここまで来て、何も出来なかったのか……!? バカヤロー!! 何故こんなことをー!!」
 無力さに苛まれて絶叫しているカイトの背後からは、ずんぐりとしているが人型のロボットが
接近していた。地底の警備ロボット、サテライトバーサークだ……!
「うわッ!?」
 振り返ったカイトの首をサテライトバーサークは鷲掴みにして吊り上げる。
「俺は戦いに来たんじゃないんだぁ……!」
 とカイトが訴えても、サテライトバーサークはまるで反応を見せない。サテライトバーサーク
自身は感情を持たない、与えられた命令を実行するだけの機械なのだ。
『ぐッ……!』
「ピッギャ――ゴオオオウ!」
「ギャオオオオオオオオ!」


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