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中・長編SS投稿スレ
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ユーラシア大陸に落下した隕石は復興途上の都市を壊滅させ、さらにこの異常気象によってソ連首脳部が
いたアラスカは文字通り氷に閉ざされた。アメリカからの支援があれば何とかなっただろうが、そのアメリカも
他国の支援どころではなかった。
そして国民を養えなくなった国家の行き着く先はひとつ。崩壊だった。
ソビエト連邦は見るも無残に崩壊した。これまで支配されてきた民族は、次々に叛旗を翻した。
彼らはこれまで受けた屈辱を晴らすかのごとく、ソ連支配層やそれに従って甘い汁を吸っていた人間達に
攻撃を加えた。
勿論、支配層も反撃を行うが、すべてを押さえることはできなかった。何より産業、政府中枢であった
アラスカ自体が異常気象によって完全に氷に閉ざされてしまったのが痛かった。
食糧、資源の両方を絶たれた彼らは最終的に反乱軍によって蹂躙された。一部の人間は逃亡に成功したものの
大半のエリートは処刑されることになった。
しかし反乱軍の団結もそこまでであった。彼らは数少ない資源と食糧を巡って対立し、内ゲバに勤しんだ。
そしてその余波で、一部の旧ソ連軍が頻繁に北海道に押し寄せることになったのだ。
食糧や資源を求めて南下してくる彼らを迎え撃つのは帝国軍の仕事と化していた。
「落ち着いて対処すれば問題ない。連中はひよっこ同然だ」
半ば盗賊と貸した旧ソ連軍部隊を迎え撃つ仕事。相手は練度が低下している上、補給も途絶えがちなので
大した脅威ではないが、それでも気分が高揚するような仕事ではない。
かつて人類の未来のために、絶望的なBETAとの戦いに臨んでいた時のほうがまだ士気も高かっただろう。
(いつまでこんなことが続く?)
自問自答するまりもだったが、答えはでなかった。
激変した地球環境、そして再度現れたBETAを前に、今日も人類は絶望的な戦いを続けていた。
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