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【試験】ここだけ魔術のある世界 置きレス進行スレ【運用】

1名無しの魔術師:2011/07/24(日) 01:07:43 ID:???
非リアルタイムの絡み・イベント用スレです。
長期間の間がある置きレス(レスの書き置き)で進行してゆくスレです。
参加者同士で時間の都合が合わない場合や、イベントの長期化が予想される場合などに活用しましょう。

スレ立ては
>>900
>>950
>>980
>>1000

その他注意事項などは通常の本スレ参照。

2名無しの魔術師:2011/07/24(日) 01:54:08 ID:???
「はぁ…………はぁ…………うぐっ…………」

帝都を満月が仄かに照らす静かな夜を乱す、荒々しくも弱々しい、とても苦しげな喘ぎ声。

            ズルッ  ズルッ

     「はぁ……」  「はぁ……」

周囲に人の気配はほとんど無い。気配を放つのは声の主と、あなた(たち)だけ。


    ビシャ    ズル      「くそ……」   ズッ


先程から響く、奇妙な音――声と一緒になにか濡れた物を引きずるような音が聞こえる。
それらは段々と、あなたの方に近づいてくる。

                        ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・ ・ ・ ・
しかし何故だろう、足音は聞こえない。声と音は近づいてくるのに、足音はしない。

3エミヤ:2011/07/24(日) 02:16:59 ID:???
>>2
その場に居合わせたのは偶然だった。
ある用事で家を出て、ある建物を訪れて、その帰りだ。

既に灯りも消え、頼りとなるは月光のみである街中において、
未だ姿形こそ見えないが――その存在は確かに感じ取られた。

「……誰だ?」

人の声と、濡れた何かを引きずるような音。
それを確認した上で僅かに警戒して、青年は気配の主へと呼び掛けた。

4名無しの魔術師:2011/07/24(日) 03:21:16 ID:???
>>3
月夜が夜道を行く者の頼りとなってくれてはいたが、それでも光量は僅かである。
至る所に影は在り、声と気配がかなり近くにまで感じられても、その姿は見えなかった。

エミヤが尋ねる。

>「……誰だ?」

「…………!」

緊張感を持って警戒していたエミヤには、はっきりと伝わった。
引きずる音が一瞬途絶え、声の主が息を呑む気配が。

「にん………げんッ………!!」

声を絞り出すのもやっとのようだ。
これほど静かな夜でなければ聞き逃していたであろう、小さな声。
そして気付くだろう。その声が、明らかにかなり低い位置から響いてくることに。

一瞬の後、ズルッ……という音とともに闇より姿を現したのは、地面を這いつくばる干乾びたミイラだった。
いや、完全にはミイラではない――エミヤがミイラというものを見たことがあるかどうかは分からないが、本物のそれよりはまだ水分が残っている。
半ミイラといったところだろうか。眼球や毛髪もしっかり残っている。
さらに、全体的に血に塗れている。衣服は真っ赤に染まっていて分かり辛いが、ミイラ作りに用いられる布や古代の貴人の経帷子とは明らかに異なっていた。

ズルッ……手を伸ばし、地面を掻き毟るようにして地面を這う。少しだけ身体が前に進んで、エミヤとの距離が縮まる。
ようやくその全身が、影から表に現れる。
そこでようやく、半ミイラが上半身しか存在しない事がわかった。
腰部の切断面からは、血液が流れている……僅かながら。
これで心臓が止まっていることがはっきりしたが、流れる血が残っていたらミイラ状態にはなっていないだろう。
……一体こいつは何者なのか? やはりゾンビの類だろうか。

『半ミイラ』は動きを止め、濁った2つの瞳でエミヤを見つめた。
大きく息を吸い込む。口を開く。

「たすけて………くれ…………死……死ぬ…………血を………分けてくれ………」

半ミイラは“死ぬ”と言った。
今はまだ生きているというのか? この状態で?
だが、先ほどからエミヤも聞いているように、こいつは紛れもなく呼吸をしている……ゾンビが荒々しく息をするだろうか?

5怪異:2011/07/24(日) 08:58:15 ID:???
>>3-4
エミヤ家に居候中の怪異
堅牢な鎧に守られた大百足、彼女は夜の散歩に出ていた。
偶然大百足もその現場に居合わせた。エミヤとは別行動だったから本当に、たまたま鉢合わせたのだ。
怪異は何か起きそうな夜には敏感なのかもしれない。

「家主の坊やとそれに…干物かね?」

6エミヤ:2011/07/24(日) 19:44:07 ID:???
>>4-5
微かに聞き取れた声の違和感。
それが何かを考える暇も無く、闇より出でたモノを見た。

「!?」

現れた声の主の姿に驚き目を見開く。それも当然の事。
ミイラ同然の風貌、血塗れの身体――そして、下半身は存在していないと来た。
如何に修羅場を潜っていようと、異様な光景に驚かぬ訳がない。

「……生きている、のか」

呼吸の有無、そして鈍足ながらもこちらへ近づいてくる事を確認して、一言。
ゾンビの類であれば呼吸も発声も有り得ない。
つまり目の前の半ミイラは生きている――そう認識して、

「血を分ければいいのか?」

あくまで警戒心は失わず、しかし邪険にする事も無く。
屈み込み、這いずり寄ってくる半ミイラを見据えて問い掛けた。

ちょうど大百足がやって来るが、まだその存在には気づいていない。
目の前の半ミイラをどうしたものかと、そちらへ意識が集中してしまっているようだ。

7マークドワン:2011/07/25(月) 20:38:04 ID:???
X18最深部
巨大な顔をした化物を倒した彼らはついに最深部まで
歩みを進めた。
かびと埃の入り交じった臭いと
薬品の臭いで嗅覚は半分麻痺している。
「…あのさ、俺実はションベンダダ漏れなんだよね…」
笑い話になるところだが、ミュータントを見た後だと
正直笑えない。

8名無しの魔術師:2011/07/25(月) 21:27:41 ID:???
>>5
大百足には言うまでもないことだが、『怪異』『妖怪』という言葉には、
『東方の怪物』という意味の他に、『あやしいもの、ふしぎなこと』という意味がそもそもある。

目の前にいるこの干物は、東方の出身でこそないかもしれないが、後者の意味で間違いなく怪異だった。
闇夜を歩く一人の男が、異様な物音に気付いて目をやると、血塗れで干乾びた死体が這い寄ってくる――これだけで一つの妖怪譚たり得るだろう。
ひょっとすると、己の存在を開示して人の子と暮らす大百足より、『あやかしらしさ』は上かも知れない。

そして大百足にはわかる。
『怪物』という意味でも、干物はかなり『大きい』存在だ。
今は負傷していて取るに足らない存在であるが(無論負傷が演技でなかったとしての話である)、本来は侮りがたい存在なのではないだろうか?


>「家主の坊やとそれに…干物かね?」

その声を耳にしたのか、あるいは干物の方でも怪異に敏感なのか、そいつは大百足に目線を向けた。

「お……」

だが、喋る気力もないのか、積極的に話しかけようとはしてこない。
エミヤが距離的に近いためでもあるだろうし、大百足を警戒している可能性もある。


>>6
エミヤは半ミイラに臆することなく屈みこみ、正面から見つめて問いかける……。

間近で見るとますます奇怪な姿だったが、やはり半ミイラは限定的とはいえ生命活動らしきものを行っているようだ。
しかし荒い吐息はとても冷たく、血液が失われていることを考えても顔面は異様に青い。
最も並はずれているのはその瞳で――人間ではありえぬ色彩の光を宿し、弱々しくもはっきりと輝いていた。


>「血を分ければいいのか?」

「そう……だ………は……早く…………しない……と……」

9怪異:2011/07/25(月) 22:22:32 ID:???
>>6>>8
自分の記憶を探ってみるが、このような妖怪はとんと自分の頭の中にはいなかった。
妖怪も数が多い。東方でも把握して切れていない怪異だってある。

ただそれは、取るに足らない存在の者たちの場合だ。今自分の目の前にいるそれは
明らかに大きな存在であることが感じとれる。大きな存在は聞かなくても自然と自分の耳に入ってくるものだ。
つまりこの干物は東方にいた妖怪ではない。

エミヤがその存在と対話している。
あの干物がどのような存在かは分からない。
唯一つ分かることは、このままでは家主の坊やは血を分けてしまうということだ。

大百足が取った行動は一つ
エミヤの首に自分の腕を回し、グイッと立ち上がらせた。

「無暗に助けるんじゃないよ坊や。見て分かるだろう?
 この干物は明らかに人間じゃない。あんた達側の存在じゃないんだよ」

一呼吸置き

「極端な話、助けた瞬間に襲われるかもしれないよ。
 このまま見捨てて、忘れて過ごす方がいい」

そうは言ってみたものの、この人間の坊やは
人間じゃないからといって、見捨てるような子ではないのは
短い付き合いだが理解していた。
だからこそ、あくまでもそういう可能性の話を出したのだ。

10エミヤ:2011/08/01(月) 01:45:25 ID:???
>>8-9
人ならぬ事を証明する色彩の瞳を見て、僅かに息を呑む。
しかし、人である事の是非など青年には関係の無い事。
今にも消えそうながら確かな輝きを見せる瞳を見て、彼の正義感が一層働いたようで、

「分かった、少し待ってろ」

そう言った次の瞬間、エミヤの手元に一振りのナイフが現れた。
何の変哲も無い――しかし人の身体を傷付けるには十分な代物だ。
自身の肉体を傷付ける事で血を流し、それを分け与えようとしている事は、半ミイラにも大百足にも一目で分かるだろう。

「!」

そして――刃が腕に押し当てられる事は無かった。
割って入った大百足によって、エミヤの自傷行為は間一髪で止められたのだ。

「……それは分かってるさ。
 でも、助けを求めてる奴を見殺しにしろって言うのか?
 俺が血を与えるだけで助けられるっていうのに」

大百足の言葉に対する返答は、暫しの時間を置いて来た。
その声色は重く、目の前の異形が『危険』である可能性を認識こそしていても、やはり納得していない様子だ。

11名無しの魔術師:2011/08/05(金) 02:36:56 ID:???
>>9-10
暫くの間半ミイラは、エミヤと大百足の会話に口をはさむ事はなく、無言で成り行きを見守っていた。
だが二人の意見が明確に対立したのを見て取り、再び口を開く。

「確かに………私は人間ではない、が……そこまで愚か者でもない………………。
お前たち二人を同時に相手して…………勝ち目があるとは思わない…………」

少なくとも、エミヤと大百足が只の人間でない事は見抜いているようだ。
半ミイラが怪異であることを二人が察知したように、この化物もそれなりに見る目は持っているという事だろう。


次の行動を起こそうとしたとき、エミヤはふと気付いた。
いつの間にか、投影したナイフが左手にあった。
どうやら、無意識に持ち替えていたらしい。

いや………おかしい。ナイフはしっかり右手に持っている。
何故か、1本だけ投影したはずのナイフを、両手に一本ずつ持っていたのだ。
ナイフが――増えている。


大百足もすぐに事態を察知するだろう。
彼女はエミヤのすぐ傍におり、最初ナイフが一本だったことも覚えている。
この場でナイフを増やす意味などないし、何よりエミヤ自身の顔を見れば一目瞭然の筈だ。


そして今度は二人の見ている前で、新たなナイフがエミヤの手元に生まれた。
既に両腕は塞がっているが、更に4本5本と増えていく。
消すなり落とすなりしないと溢れてしまうだろう。

12怪異:2011/08/06(土) 01:34:10 ID:???
>>10-11
「いいや坊や、あんたは分かってないよ。
 助けたという結果に満足したいだけならやめておくべきだ」

大百足はエミヤを懐に抱えたまま解放する気配はない。

「助けた後で誰か別の人間の命が失われたら、それはもう戻らないんだ。
 私たちこちら側の存在でもない限りはね。こいつが危険な存在なのかどうなのかも……」

なんだ?坊やの出したナイフは一振りだけだった。
確かに私はそれを見ていたし、坊や本人の表情からみてもそれは確定的だ。
ならこの無数のナイフは?

……何かヤバイ!直接的な危険が迫っているわけではないが
確実に何かヤバイ状況になりつつある…!!

大百足は額に冷や汗を浮かべながらエミヤを遠くへと放り投げた。
どこか近くの建物の屋根に投げ飛ばしたのだ。この干物の傍から離さなければ
そう思ったのだ。

「坊や、遠くへ行きな。よく分からないが何かおかしい」

13エミヤ:2011/08/08(月) 21:10:45 ID:???
>>11-12
「そんなことは……っ」

無い、と言い切れないのか、言葉に詰まる。
エミヤにも、多少なりとそういった気持ちがあるのか。
しかし、ただ満足したいだけで、こうまで自分を省みない訳が無い。
『助けた』という結果以上に求めている物がエミヤには有る、という事は想像に難くないだろう。

最も、初対面の半ミイラには知る由も無い事だろうが……

「もしも、万が一そういった事態になるなら俺が――!?」

しかし引くまいと大百足の言葉に反論しようとした時、エミヤの表情が驚愕に歪んだ。
投影したナイフの数が『一本』である事は、術者たる自身が把握している事だ。
だが、気がつけば”左手にもナイフを持っている”――有り得ない、投影を行った覚えは無い。

何が起こったのかと思案する暇も無く、エミヤは確かにナイフが"現れる”様を見た。
次は一本どころではなく、四本五本と増えていく事を理解して、

「投影、解除……!」

魔術を破棄する事で“最初に投影した”ナイフを消滅させる。
これは当然である、エミヤ自身にその他のナイフを投影した覚えは無い。

そして、何かを感じ取ったらしき大百足に投げ飛ばされた。
確実に半ミイラの元から離れ、すぐ近くの建物の屋根へと着地する事となるだろう。

14名無しの魔術師:2011/08/09(火) 04:08:55 ID:???
>>12-13
エミヤが投影解除を試みると、問題なく一本目は姿を消した。
二本目以降に、特に変化は見られない。そのまま存在し続けた。
どうやら、一本目と連動しているわけではないようだ。

しかしこのナイフ、消そうと思えば消せるのではないだろうか?
一本目よりほんの少しばかり苦労しそうだが、操作しようと思えばできる気がする――そんな直感がある。

そう考えている間にもナイフは手の中で増えてゆき、増えるごとに自身の魔力は減少している。
何故今になってようやく気付いたのかと言えば、それは一本ごとの減少量が少なかったからだ。


エミヤは、大百足によって猛烈な勢いで投げ飛ばされた。
凄まじい速度で直線に近い放物線を描きながら屋根に向かって飛んでゆく。
その様は、『放り投げた』というよりは『投擲した』と形容した方が正しい。
手に余っていた幾つものナイフが飛び散った。

エミヤは着地する筈だった屋根に激突し、全身を強打する。
無論、大百足はそんな事をするつもりは無かっただろう――力加減を『間違えた』ようだ。


半ミイラは地面に這いつくばりながら首を回して背後を振り返った。

「チッ…………この現象が…起こるという事は…………まだ……終わっていなかったか……」

そして、二人に向かって囁く。
エミヤは(もし元の位置に戻っていなければ)離れた位置に居るが、ミイラの声はよく聞こえた。

「お前たち…………あまり派手に動かない方が良い…………また今のような事が………起こる……。
特に………………『得意分野』は……激しい…ぞ………」

「『意識的な動作』……に限ったことでは………ない…………。
私の『吸血能力』は………『失血』となって現れた………おかげで………この体たらくだ。

特にそこの……女………人間の姿が変化(へんげ)によるものなら…………早く元に戻らんと………どう変異変貌するか……」

15怪異:2011/08/10(水) 23:10:00 ID:???
>>13-14
「な……坊や、すまないね…そんなつもりじゃなかったんだよ!」

自分の力加減を間違えたことに驚きつつも動揺する。

「大丈夫かい?かなりの力で投げちまったみたいだ…おかしいね」

そして干物の謎の助言に耳を傾ける。

「人間から元の姿に戻れって……?」

ちらっとエミヤの方を確認する。
その動作が何を思ってなのかは大百足本人にしか分からない。

「バカ言うんじゃないよ。こんな帝都の中で元の姿を晒せるはずもないじゃないか」

16エミヤ:2011/08/12(金) 17:50:14 ID:???
>>14-15
「が、はっ!」

予想外の衝撃に耐えきれず、肺から空気が吐き出される。
しかし耐えられぬ痛みでは無い。よろめきながらも立ち上がり、屋根から二人を見下ろす形となった。

「気にすんな、これで参るほどヤワじゃない!
 それより……どういう事だ、この現象はアンタの仕業か。いや、違うならそれでいい。
 “今何が起こっているのか”を簡潔に答えてくれ。俺達の能力が何らかの影響を受けているのは分かるが――?」

大百足に答え、現象の正体を知っているらしい半ミイラへと問い掛ける。
その際に、ふと、地面に散乱したナイフの群れが視界に入った。

(――いける)

それは直感であり、根拠は無い。
ただ自分の意思でない何かに生み出されたナイフを“消せる”と、何となく思ったのだ。

脳内に投影したナイフのイメージを描き、そして“破棄”する。
やる事は先程と何ら変わりが無い。ただその対象が、地面にいくつと散らばるナイフ共に変わっただけ。
……その作業の中で、何故か大百足がこちらを見たのを確認したが、その理由を考察する余裕はない。何せ、一刻を争う事態だ。

17名無しの魔術師:2011/08/13(土) 04:13:59 ID:???
>>15-16
変化を解けという提案を退ける大百足。それを見た半ミイラは、血の気を失った顔で皮肉な笑みを浮かべた。

「………好きにしろ……」

既に、変貌は始まりつつあった。
大百足は、自分の身体が内部から徐々に変質していくのを感じる。
人間の姿でも本来の姿でもない、想像もつかないような歪んだ変形……それが、今まさに起ころうとしていた。


エミヤの問いを受け、半ミイラは屋根に顔を向けて口を開く。
元々かぼそく聞き取りづらいその声は、距離が広がったことによって更に聞き取りづらくなった。

「……向こうに………少女がいる…………そいつが元凶だ……」

と言い、己が這いずってきた方向を目線で示す。

「正体は不明………『これ』が何なのかも良くわからん………知っていることはほとんど話した……
おそらく…魔術や能力を……暴走させるものだと…………くっ」

瞳の光が、更に弱々しくなる。
その人間を超えた驚異的な生命力で今まで命を維持してきたが、限界が近づいているようだ。

「血が………………足りん……………こ、このままでは…………!」


エミヤが念じると、投影したナイフは思惑通り破棄された。
普段行っているものと全く同じ現象だった。

だが、全てのナイフを破棄した直後に新たなナイフがエミヤの身体から現れる。
消える場合だけではなく生まれる瞬間もやはり、よく見慣れた投影そのものの現象が起こっていた。
意識を集中させることで投影の速度を下げることができたが、それでも止めることは出来ない。

18怪異:2011/08/14(日) 00:11:05 ID:???
>>16-17
自分の体のことだ。自分が一番良く分かる。
何か今までの自分ではない自分に変貌していくのが分かる。
これから先どうなるのかは分からない。だからこそ

「今最善の手段は……その元凶を突き止めること。
 その原因を取り除いちまえばよー私も坊やも、問題はなくなるわけだ」

変貌していく体の中、確固たる決意の目がその少女のいる方へと向けられていた。
そして大百足は走り出す。この原因の下へ

19エミヤ:2011/08/17(水) 17:37:59 ID:???
>>17-18
半ミイラの声を聞きつつも自身の状態を確認する。
『現象』によって投影されたナイフも消滅させる事は出来る。
既に自身の意思に関係なく『投影』が行われており、その速度を遅らせても止める事は出来そうにない。
着実に魔力は失われていくが、幸いなのは投影物が何の変哲も無いナイフである事。
エミヤの魔力効率は、宝具の投影でさえ数値にして一桁の魔力消耗で済む程。ナイフ程度なら十数本でようやく“一”の消費となる。

だが、悠長にもしていられない。
半ミイラの言葉が真実ならば、自身よりも大百足が危機的状況に置かれている。

「なら、その少女とやらを止めれば済む訳だ。
 能力の『性質』がアンタの言うものだけなら、俺なら何とかなる」

言って屋根から飛び降り着地する。
走り出した大百足に続こうと自身も駆け出すが――すぐに踵を返し、半ミイラの元へ駆け寄った。

「俺はアンタを信じるぞ」

そう言うと、尚も自身から産み出されるナイフの一つを掴み、躊躇い無く腕を切り裂いた。
痛みに顔をしかめつつも腕を半ミイラへ近づけ、流れ出る血を彼の身体へ垂らしていく。

「時間が無い。それで足りなければまた後でくれてやるさ」

ある程度で切り上げると、エミヤは今度こそ大百足に続いて駆け出し、少女の元へ向かっていった。

20名無しの魔術師:2011/08/18(木) 23:29:48 ID:FU0OzOQo
>>18-19
大百足が地面を蹴って駆け出すのと、エミヤが屋根を蹴って跳躍するのはほぼ同時だった。
エミヤは屋根を降りなければならず、更に半ミイラの応急処置を行ったために、最終的には大百足と距離が開いた。


エミヤが半ミイラの身体に血液を垂らすと、皮膚に落ちた血はまるで砂が水を吸うように内部へと染み込んでいった。
元より半ミイラは血塗れであるが、エミヤが新たに捧げた血だけが吸収されてゆく。
干乾びていた肉体が急速に活力を取り戻してゆくのが、傍から見ていてもわかった。

エミヤからの『輸血』を受けながらミイラが言う。

「恩に着る…………本当に助かった…………。
…………では……私もお前たちを信じるとしよう………」

やがて、初めてエミヤ達の前に姿を現したとき以上に体力を取り戻した。下半身は無いが出血がほぼ無いので問題ないのだろう。
だが、完全な回復には程遠いようだ。人間一人分の血液量を使っても足りないかもしれない。

エミヤが処置を切り上げて駆け出した頃には、大百足はかなり先行していた。


大百足は、半ミイラが這いずって出来た血の跡を辿って走る。
途中で嫌な音を立てながら、全身の様々な部分が変貌し始めていた。
末端の関節部分が捻じ曲がる。筋肉が肥大・縮小する。内臓が滅茶苦茶に動き回る。
当然ながら痛みや不快感を伴う事もあった。

そしてそれらの症状は、次第に強く大きくなってゆく…………。
単純な時間経過による増大だけではなく、元凶に近づいていることも大きな原因だろう。
また、半ミイラの予想が正しければ、この弊害は変化以外の術や力にも働くはずだ。
現在変化以外に用いているものがあれば、それらも暴走を始めるだろう。

しかし幸いなことに、苦痛や変貌が疾走に大きな悪影響を与える前に『それ』が大百足の視界に入ってきた。
ぶるぶるとおぞましい痙攣をしている、血塗れで人型の……『肉塊』とでも言おうか。それが20cmほど宙に浮いている。
よく観察してみると(既に残骸と化してはいるが)衣服のようなものを着用している。どうやら人間の女であるらしい。
だが、骨格も筋肉も病的なまでに歪んだ膨張をしており、本来の姿を見極めるのは難しい。

いずれにせよ、死体を見慣れた医者ですら吐き気を催すようなその姿は、今も大百足の体を蝕みつつあるものに似た変貌に襲われた結果に違いない。
あれが『少女』なのだろうか? もしそうだとすれば、己の産み出した災厄それ自体に彼女は苛まれていることになる。
また、目の前の『肉塊』からは魔力のある風が巻き起こっている。強さも方向もかなり不規則で、これもまた暴走の産物であるということは明らかだ。

少し離れた位置に、血塗れで干乾びた何者かの下半身が転がっている。先ほどの半ミイラのものだろう。

21怪異:2011/08/19(金) 00:00:50 ID:???
>>20
「うおああああ!やってられないよ糞ったれ!!」

文句をぶちまけながら尚も前進する。
今さら引き返したところで最早手遅れだろう。
体の変化が顕著に現れてきた。右腕の筋肉は肥大化し体に似つかわしくない大きさと太さになった。
左足は逆に細くすらっとしている。いや、むしろ骨しかないんじゃなかろうか。
顔も老婆のように変わる、が自分の見た目など気にする暇などない。

「妖怪がこうも影響受けるんだ…人間の坊やじゃどれほどの影響になるか」

そしてようやく見えてきた元凶。
その姿を見て大百足が抱いた感想は

「ありゃぁ、こっち側の見た目してるね。
 ああいうのいた気がするよ」

どうすれば止められるだろう?
結論はすぐに出た。それを実行するのは簡単だ。
坊やに追いつかれる前に方を付ける。
姿はああでももとは人間の少女だ。坊やが来たら助ける手段を探すだろう。

「でも私は思いつかないからね…至極簡単な方法を取らせてもらうよ」

肥大した右腕を構える。
単純にそれを振り抜くだけでもミンチに出来るかもしれない。

22エミヤ:2011/08/19(金) 17:12:28 ID:???
>>20-21
半ミイラの具合を見て一先ず大丈夫だと判断し、エミヤは大百足を追って走り出した。
当然ながら、距離が開いた分だけ相応の時間は掛かってしまうが……

「っは、はあ、ハァ――」

次々に投影されるナイフを無視して全力で走る。
エミヤの通った軌跡を示すように幾多のナイフが地面に散らばるが、構ってはいられない。
この現象を終わらせた後、改めて全て消滅させてしまえば良いのだ。

大百足は『少女』に近づくにつれて変貌を強めていったが、エミヤも何かしらの影響を受けるだろうか?

23名無しの魔術師:2011/08/19(金) 18:05:38 ID:CeNbuErQ
>>21
大百足は肥大した右腕を構えた。
『肉塊』からの反応はないように見えるが、周囲に渦巻く風はしばしば強烈なものとなるため、注意が必要である。

※後方を走るエミヤとの位置関係上、エミヤに先んじて更に行動が可能です
※具体的に可能な行動の数はエミヤの次レス内容によって変化するため、複数の行動や時間のかかる行動を宣言しても構いません
※無論それらがすべて実行可能であるとは限りません

>>22
大百足を追うエミヤは、自らに施してある『強化の魔術』が異様な変質を始める事に気付いた。
今のところ強化の作用自体はほとんど失われていないのだが、全身の筋肉をコントロールして走り続けることが、普段よりも困難に感じる。
呼吸や心拍数も安定せず、背中に嫌な汗をかき始めた。

このまま強化を維持し続ければ、更に事態は深刻なものとなってゆくだろう。ただし、速度は保てる。
逆に強化を解除して肉体のみで走れば、目標までの時間はかかるだろうが安全に辿り着けるだろう。
勿論、これ以外に何か移動手段があるなら試してみても良い。

24エミヤ:2011/08/19(金) 18:21:31 ID:???
>>23
自身の体の異変に気づくのに時間は要さなかった。
『強化』の効力そのものでなく、それによる『負担』が増大しているようだ――と。

「……っ!」

構ってはいられない――と、安易に身を削る選択は出来なかった。
『少女』なるモノの正体は不明だが、遭遇した際に戦闘せざるを得ない可能性は高い。
あくまで予測に過ぎないが、強化を維持したままでは『少女』の元に到着した後が厳しい事態になる。

『投影』により移動手段を用意する事が出来ない訳ではないが、何しろ現状が現状だ。
下手に宝具の投影を行っては、それこそ取り返しの付かない事態となりうるだろう。

エミヤは『強化』を解除した。
傍から見て分かるほどに速度は落ち込んだが、それでも常人と比較すれば格段に速い。

(この『現象』が魔術による物であれば、防ぎようはいくらでもあるんだが……!)

25怪異:2011/08/19(金) 23:26:39 ID:???
>>23-24
「悪いね。恨むならいくらでも恨んでくれて構わないよ…!
 元より妖は人から畏怖される存在。ほんの少し、それを自分でも思い出すだけさ」

そして大百足は躊躇せずに右腕を振り抜いた。
強風などで妨害されなければ再起不能に出来るはずだ。
この肉塊を倒せば能力の暴走は止まるはずなのだ。

26アイバー:2011/08/19(金) 23:42:05 ID:SVtv/fVA
>>7
アイバーはマークドワンの方に視線を向けると苦笑いを受けべた

「都市に戻ったら清潔な下着に着替えようぜ…」

「…学園都市レベルの俺が参加するような調査じゃないぜ…これ…それで、何処から手をつけるんだ?」

27マークドワン:2011/08/19(金) 23:45:10 ID:???
>>26
マークドワンが先行して進むが、二部屋もまたぐと歩みを止める。
「ここで行き止まりみたいだ…念のためドアを見ていてくれ。」
マークドワンが部屋に脚を踏み入れると同時に、開け放たれていた
鋼鉄のドアが勢い良く閉まった。
「閉じ込められた?っくっそ!」

28アイバー:2011/08/19(金) 23:46:54 ID:SVtv/fVA
>>27
「何…!?」

まさかこんな仕掛けが残っているなんて、ホントに此処はどうなっているんだ?

「マークドワン、大丈夫なのか!?」

29マークドワン:2011/08/19(金) 23:52:40 ID:???
>>28
扉をがガンガン叩くマークドワン。
突然扉が炎を噴出す。
「あっち!なんだ!何だこれは!!!」
マークドワンの悲鳴と何者かの気配が部屋の中に充満する。
「何かがいる、この部屋に何かがいる!」
「お前も気をつけろ!うお!!!」
そしてアイバーの周囲にも殺気と何者かの接近の気配がする。
パチパチと電気が弾けるような音が近づいてくる。

30アイバー:2011/08/19(金) 23:56:52 ID:SVtv/fVA
>>29
「チィ…離れてろ!なんとか剄を使って扉を……!!」

気配と音が耳に届き、アイバーは身構えて振り返る

「何だ…今度は何が何処から来る…?」

31マークドワン:2011/08/20(土) 00:00:33 ID:???
>>30
なんと表現したらいいのだろうか、人魂が炎の代わりに雷を纏ったような
球体が部屋の中に漂ってきた。
同時に部屋の中からマークドワンの発砲音が聞こえる。
「なんだよこれ、なんなんだ!!」
雷の球体がしばらく周りを漂うと、部屋の中にあった椅子や
バケツ、瓦礫などが浮かび上がり、アイバーめがけて飛んでくる。

32アイバー:2011/08/20(土) 00:03:35 ID:SVtv/fVA
>>31
「ポルターガイストってやつか!?畜生!!」

姿勢を低くして逃げ回るアイバー、マークドワンの声が聞こえてくる

「大丈夫なのかマークドワン!?そっちの状況は!?」
時折、椅子やバケツなどすぐ破壊出来るものは叩き切る

33マークドワン:2011/08/20(土) 00:07:11 ID:???
>>32
「こっちは…パイロキネシスだ!!!うお!!」
なんとか状況を説明するマークドワン。
「部屋に…入ったら、熱を感じて…でかい火の玉が目の前を通って…」
「たぶんその火の玉が…親玉だと思う。」
通信が途絶えて銃声がこだまする。

34アイバー:2011/08/20(土) 00:11:03 ID:SVtv/fVA
>>33
「じゃあさっさとその親玉を潰した方がよさそうだな!!」

瓦礫がぶんぶん飛んでくる状況は決して良くない

「クソ、生身の汚染獣の方がまだ戦いやすい!!」
人魂に剣を振るうアイバー、切れるのか?

35マークドワン:2011/08/20(土) 00:14:15 ID:???
>>34
着られた人魂はバチっとスパークした後、部屋の中を漂う。
着られた一瞬に、浮遊していた物が落ちかけるが
すぐさまアイバーに向けて飛んでくる。
「どこへ行った?あの火の玉…」
マークドワンも徐々にではあるが、ミュータントを押してきているようである。

36アイバー:2011/08/20(土) 00:17:09 ID:SVtv/fVA
>>35
「うおっと!?」
装甲を纏った籠手で飛んでくるものを受ける

「…まさか?」
もしやと思いもう一度人魂を斬る、そして浮遊していたものに向かってもう一度剣を振り下ろした

37マークドワン:2011/08/20(土) 00:19:52 ID:???
>>36
明らかにダメージを受けているような動きになる人魂。
浮遊していた物の動きも緩慢になる。
「こっちも効いている。明らかに避けにはいった。」
マークドワンも押している。

38アイバー:2011/08/20(土) 00:24:57 ID:SVtv/fVA
>>37
「驚かしやがって!!」

同じ手段で再び攻めるアイバー

「これでしまいだ!!」

39マークドワン:2011/08/20(土) 00:32:07 ID:???
>>38
「オオオオオオ…」
バチン!と一段と激しいスパークの後、雷の人魂から
人の上半身だけのようなミュータントの死体が姿を表した。
人に近いと言っても、頭と胴体がつながったような不気味な外見であるが。
ミュータントは二、三回大きく息をした後に息絶えた。
同時に、炎も消えてドアが大きく開いた。

40アイバー:2011/08/20(土) 00:37:19 ID:SVtv/fVA
>>39
「無事だったみたいだな、マークドワン」
倒されたミュータントを一瞥する

「なんだか、汚染獣とはまた別の何かが原因な気がするな…このミュータントの発生は」

41マークドワン:2011/08/20(土) 00:38:34 ID:???
>>40
マークドワンはアイバーに振り返った。
「来るな!」
それだけ言うとその場に倒れこんだ。

42アイバー:2011/08/20(土) 00:46:14 ID:SVtv/fVA
>>41
「?」

「どうしたんだマークドワン?!」
剣を収めながら、その場に立ち止まって声をかける
何かトラップでも足元にあるのか?

43マークドワン:2011/08/20(土) 00:49:27 ID:???
>>42
マークドワンの奥、カプセルのような物が数個立っている。
中身は




胎児


いや大きさから言って胎児の大きさではなかった。
頭はバスケットボールほどもあるが、体は文字通り、胎児と同じサイズ…
ミュータントの幼生か、それとも…

44アイバー:2011/08/20(土) 00:53:19 ID:SVtv/fVA
>>43
「何だ…一体これは……?」
思わず一歩後ずさる

不気味だ、不気味すぎる
そもそも何故こんな所に明らかに人の手が入ったかのようなカプセルがあり、そこにこんなものが並んで入っているのか

この場所は、大陸汚染が始まる前に何を行っていたのか

「…マークドワン、起きろ、ここはヤバイ感じしかしない…一度学園都市に戻って、体勢を…」
一度、きちんと報告した上で大々的に捜査した方が良い、アイバーは末端の武芸者隊員ながらにそう考えた

45マークドワン:2011/08/20(土) 00:59:31 ID:???
>>44
マークドワンが目を覚ます
「…ストリローグ…アイツに俺は会っていた?あそこで…神殿で?」
「アイバーか、その前に書類だ。ここの書類を持って行かないと…」
「これを皆に説明できない…。」
カプセルは3つほど内側から開いている。
先ほどあったミュータントが「それ」なのかは書類を回収しないとわからないだろう。

46名無しの魔術師:2011/08/20(土) 01:02:40 ID:PU9zhXtU
>>258
しかし、妨害はあった。

           『ビュオオオッ』

故意か偶然か、右方向から突風が吹きつける。
だが大百足の足と右腕を止めるには至らない。



                       『ビッ』
                     『ビッ』
                          『ビッ』
                        『ビッ』


今までとは違う、異様な風音。
風ゆえに見ることは叶わない。

一瞬の後、大百足の肥大した右腕から血が噴いた。
4つの巨大な不可視の鉤爪が振るわれたかのように、肉が削げる。
だが大百足は右腕を振りぬき、『肉塊』に剛腕を叩きつけた。

嫌な音がして『肉塊』が吹き飛び地面に落ちる。
だが、ボールのように弾んで再び宙に浮かんだ。殴りつけた部分が凹んでいる。

風は止む気配が無い。

>>24
この現象が魔術であることに関して、肯定する要因も否定する要因もない。

肉体のみで走り続けると、宙に浮かぶ異様な『肉塊』と、それに対峙する大百足が見つけた。
『肉塊』はどうやら人間の女のようだが、肉体は変質しており『少女』であるかどうかはわからない。
大百足の方もやや変異が始まっており、右腕はかなり負傷している。
周囲には魔力を持った異様な風が吹いていた。少し離れたところに半ミイラの下半身も落ちている。

47アイバー:2011/08/20(土) 01:12:06 ID:SVtv/fVA
>>45
「ストリローグ…?ストレロクの事か?確か、奥地にまで進んだって言うストーカーの…」

「…ならさっさと書類を回収しよう、これ以上此処にいたら気が変になりそうだ…」」
内側から開いているカプセルを見て深呼吸をする
胎児……だとしたら…

「…ミュータントは汚染獣ではなく…創られている?」
まさか、そんな馬鹿な

48マークドワン:2011/08/20(土) 01:16:12 ID:???
>>47
「そこらへんも含めて、調べることが増えたってわけだ。」
隅の階段を登り、何らかの機械(おそらく作業用の魔機だろう)
が設置されている部屋の上に、無造作に書類らしいものが置いてある。
「これだ…間違いない。」
「こいつを見せれば、学園都市や他の都市国家だって協力せざるを得なくなる。」

49アイバー:2011/08/20(土) 01:25:43 ID:SVtv/fVA
>>48
「そうなったらお前も大変だな・・・事情説明の為に色んな都市を梯子する事になりそうだぞ」

そして書類に眼をやる

「なんとも不用心だな、そんな風に無造作なんて…とりあえず、任務達成と言ったところか」

50マークドワン:2011/08/20(土) 01:29:33 ID:???
>>49
隅でバンデットのボスであったボロブの日記を広げる
「ボロブの日記によるとここは廃棄されたようだ。」
【目的のものは作られた。搬入計画は書類に記載されている。】
【搬出後ここは廃棄する。】
「ボロブは…ここで何をやったんだ。なにをみたんだ?」

51アイバー:2011/08/20(土) 01:38:09 ID:SVtv/fVA
>>50
「それもその書類を調べれば分かる事なんだろう?とにかく、もう都市に戻ろうぜ…」

「近辺都市に連絡して、ここを徹底的に調査しておいてもらおう」

52『不審者』戦:2011/08/20(土) 01:41:17 ID:PU9zhXtU
本スレより移動

280 名前:名無しの魔術師[sage] 投稿日:2011/06/30(木) 03:35:00 ID:???
>>278
ライタの渾身の第二撃が、不審者の頭部に命中した。

『ばふっ』。

妙な音がした……それは、間違いなくライタのパンチが放った音だった。
硬いものを殴った時の『衝撃』が、拳にあまり伝わってこない。
不審者の方も、そよ風でも吹いたような反応しか示さない。
紛れもなくライタは、全力で攻撃したはず。速度も申し分なかった。

一体何が起こっているのだろう?

そしていつの間にか、視界がぼやけている事に気付く。少し視力が弱まったような気さえする。しかも、少し暗い。
目だけではない。ライタに備わった、周囲を感知する能力――聴覚や触覚、第六感が、弱まっている。

今のところ、敵の姿はまだ見えている。
だが、顔がよくわからない。輪郭は分かるが、細部まで認識できない。
気配を読み取れる範囲も、小さくなったようだ。


「君は『死んだ』」

そう言って、ジェフリーの方を振り向いた。

>>279
リッキーとジェフリーは気付いた。
不審者の攻撃を受けてから――ライタの姿がやや『希薄』になってきていることに。
その姿だけでなく匂いも、気配も、魔力も、印象すら――うすい。
力が『減少』したわけでも、『弱体化』したわけでもない。『曖昧』なのだ。


「君は『死んだ』」

きっぱりと、不審者はライタに宣言した。
当然ながら、ライタが実際に死亡したわけではない。
幽霊を見慣れている二人なら、自信を持ってそれが言える。

だが明らかに、ライタに何らかの異常が起きているのだ。
不審者の不穏な台詞は、一体何を現しているのか?

…………ライタの一撃目と、ジェフリーの攻撃は確かに効いた。
だがライタの二撃目に対して、『不審者』は、平然とした表情をしている。「痛くも痒くもない」――と言わんばかりだった。

そして、不審者は振り向き、ジェフリーを見据えた。
叩き付けられた左拳を、右の裏拳によって迎撃しようとしている。
――――このまま、こいつに触れていいものだろうか? 右の追撃は?

281 名前:ライタ[] 投稿日:2011/06/30(木) 03:39:29 ID:2cc/NRtc
>>280
………なんだ?よくわからんが何かがおかしい………
しんだ?バカいえ……俺がしぬわけ………

282 名前:ジェフリー(ソウルモード)[] 投稿日:2011/06/30(木) 03:41:22 ID:aOA2AiQk
>>280
「うぇ……?」
オレンジ髪のファイターへの宣告に耳を疑うジェフ。
《おかしいですよ、なんだか……存在が曖昧に……》
「ちょ待ーてーよ、俺もそんな時あったけどよー、
 あの人は俺みてーな幽霊じゃねーぞ!?」

困惑。

それが埋めがたい隙になる。
《ジェフリーさん危ない!》
「おわ!?」
裏拳に迎撃され、払われるジェフの左拳。
その勢いでよろめく。

283 名前:名無しの魔術師[sage] 投稿日:2011/06/30(木) 03:48:27 ID:???
>>281
とりあえず……意識はある。呼吸もしている。
五感は弱まっているが、無くなったわけではない……。

>>282
ジェフリーがよろめいたその隙を、ライタと接近戦を繰り広げられる格闘能力を持つ『不審者』が、見逃すはずが無かった。
背中にクローとグレイブの傷を受け、腹部や顔面には何度もライタの攻撃を受けている。
しかしそれでもなお俊敏に動き、一歩踏み込みつつジェフリーの顔面に左フックを放った。

284 名前:ジェフリー(ソウルモード)[] 投稿日:2011/06/30(木) 03:54:23 ID:aOA2AiQk
>>283
「速……!」
かわす間もなく左フックを喰らう。
その拍子に口の中を切ったらしい、口内に溜まった血を吐き捨てると
「んのやろ!」
再び右のクローを突き出す。

《一体何が……》
リッキーが、精神領域で起きていることの整理を試みる。

《……まさか》
打たれた頬に意識を向ける。何か、異変はないだろうかと。
今はジェフが動かしているとはいえ、この身体はリッキーのもの。
精神領域に控えていても気付ける。さて―

53マークドワン:2011/08/20(土) 01:46:15 ID:???
>>51
「そうだな、その前による所があるんだ…」
施設から抜け出すために通路を歩く。
「アイバー、今の俺達はたぶん見てはいけない物を沢山見た…」
「もしかしたら…誰かに消されるかもしれん。」
「だから保険を掛けに行く。コードンの南、初心者のキャンプがあるところに、馴染みのトレーダーがいる。」
「そいつにここの情報を公開させる。」

54アイバー:2011/08/20(土) 01:52:39 ID:SVtv/fVA
>>53
「消される……」
ゾクリと寒い物が背筋を通り過ぎた気がした

「…それが安全なら、そうしようぜ、異論はない」

55マークドワン:2011/08/20(土) 01:57:09 ID:???
>>54
「わかった。俺に任せろ。」
建物から出た後に通信用魔機のスイッチを入れる。
「シドロヴィッチか?俺だ…X18に忍び込んで書類を手に入れた。」
「…欲しけりゃ、コードンまでの安全に抜けられるようにしろよ。」
「わかったありがとうよ。」
「アイバー、この先を真っすぐ行けばコードンに出られる。」
「ミリタリーがにわかに騒ぎ出した。たぶん見つかったらただじゃすまない。急ごう。」

56アイバー:2011/08/20(土) 02:13:56 ID:SVtv/fVA
>>55 
「チッ、外の奴らにこの大陸の問題で俺が締めあげられるのは納得いかないな」
多少の悪態をつくと急いで行動する

57マークドワン:2011/08/20(土) 02:18:18 ID:???
>>56
幸いにもミリタリーに遭遇すること無くコードンに抜けることができた。
「懐かしいな。数週間前に行き倒れたところだけど…」
「ここいらは安全だ。アノーマリーも少ないし、ミュータントも居ない。」
数分歩くと、廃村が見えてきた。
「あそこが新人たちのキャンプだ。みんな元気してるかな。」

58アイバー:2011/08/20(土) 02:21:10 ID:SVtv/fVA
>>57
「学園都市ともようやく連絡がつくか…やれやれ、特別手当でも貰わないと割に合わない仕事だったぜ」

忘れがちだが、アイバーの他にもう一人協力者がいる。念威端子でオペレートしてくれている念威操者だ。

「新人って事はもうマークドワンのように色んな場所に行ってるんじゃないのか?」

59マークドワン:2011/08/20(土) 02:30:17 ID:???
>>58
「大体ここで訓練を積んで、金と装備を整えてから奥地へ行くって感じだ。」
「アーティファクトを集めて、シドに売って、装備を買って学園都市の方にあるガーベイジや」
「さっき行ったダークバレー、ワイルドテリトリーやウエアハウスが稼ぎどころだ。」
村でストーカーたちに挨拶しながら一番奥の穴の中に入っていく。
「シド、おれだ。開けてくれ。」
扉の向こう側には、いかにも油断ならない様な男、シドロビッチが座っていた。
「…物は?」
「これだよ。内容見たら返せ。」
「なるほど、こりゃヤバイ。まっすぐ持って行こうものならミリタリーに八つ裂きにされるな。」
「こっちの保険だ。内容を知っている奴らにばらまけ。」
「いいだろう、ただしこちらの仕事も手伝ってほしい。」
「なんだよ?」
「ミリタリーの詰所から物を盗んできてほしい。」
「アイバーは無関係だ。俺がやる。」
何やら話し込んでいる。

60アイバー:2011/08/20(土) 02:35:31 ID:SVtv/fVA
>>59
「……」
何処となく居心地悪そうに壁に背中を預けている

「マークドワン、あと…シドロビッチさん、一つだけ聞くがその盗みを働く場所は何処かの都市国家ではあるまいね?」

61マークドワン:2011/08/20(土) 02:41:06 ID:???
>>60
「安心しろ若いの、進駐してきているミリタリーのところさ。」
「…今ン所ミリタリーは俺たちのはいったX18で持ちきりらしい。」
「警備が手薄になるんで、今夜入って来いとさ。」
溜息をつくマークドワン。
「ひとまず、シャワーぐらいは貸してくれるんだろうな?それと石鹸とパンツ。」
「ああ、存分に使ってくれ。そのかわり潜入を忘れんなよ。」
「ドギたねえ守銭奴め、地獄へ落ちるぞ。」
「褒め言葉だよ。アイバーさん、あんたは休んでていいよ。どうせつかれているんだ。」
「村で一晩明かせばいい。」

62アイバー:2011/08/20(土) 02:44:28 ID:SVtv/fVA
>>61
「それなら良いが…」

「一晩休めと言われてもな…マークドワン、一人で大丈夫なのか?」

63マークドワン:2011/08/20(土) 02:47:29 ID:???
>>62
「逆にお前が行ったほうが問題になるからな。」
「生徒会長にぶっ殺されちまうぜ。」
いそいそとシャワーを浴びる準備をするマークドワン。
「ま、上の新米共と楽しくやってくれ。」

64アイバー:2011/08/20(土) 02:49:56 ID:SVtv/fVA
>>63
「それもそうだな…ま、気をつけてくれやマークドワン」


「今回の事で、生徒会長もアンタに対する評価を変えるだろうからな」

65選手襲撃:2011/08/20(土) 04:00:21 ID:6BUREv3k
【 帝都/アラゲイジア大使館 】

この日、数名の戦士たちがこの建物に集められた。

アセリア「皆さん、本日はお集まりいただき、ありがとうございます」

応接間に居る面々を見渡し、金髪の女エルフが挨拶をする。

アセリア「私はアセリア・バーン。 アラゲイジアの大使を務めています」

アセリア「……さて、皆さんを呼び出したのは他でもありません。
      “聖果隊”なる組織についてです」

アセリア「彼らはバトルドランカー・トーナメントの選手を次々と襲撃し、『何か』を奪おうとしているようです。
      アイク選手を含む何名かは、既に2度の接触を受けており、常に安寧とは言い難い状況になっています」

アセリア「彼らは執拗にして神出鬼没。 放置しておけば、皆さんの生活を脅かす存在になるでしょう。
      そうならないよう、今回はアイク選手の提案で、情報共有と共に今後の対抗策について話し合いたいと考えています」

簡単な説明を終え、再び一同を見渡す。
ここまでで質問は? といった目だ。 ドヤ顔ではない。

66ゼリオス:2011/08/20(土) 04:13:53 ID:SVtv/fVA
>>65
「……」
呼ばれた者達から距離を置き、壁に背を預けて話を聞いていたのはゼリオス
バトルドランカー参加者であり、合成キメラとも言える身体を持つ異色のエルフの剣士である。

その異形とも言える姿は、フードまでつけたマントや季節を無視した長袖の服装なので隠されている。

「対策と言うがな…具体的にはどうするつもりなんだアセリア?

 俺も襲撃されたが、連中の目的について何か分かった事はあるのか?」
なお、エルフ同士と言う事もあってか、運よくゼリオスはアセリアと交流があった。

67マークドワン:2011/08/21(日) 23:46:34 ID:???
>>64
シャワーを浴びにパン一になるマークドワンを見送る。
外に出てみると廃村の広場にストーカーの一団がたむろしている。
「よう、学園都市の武芸者さん。俺は、この新人キャンプの物知り事ニンビィだ。」
「こっちへ来いよ。いろいろしゃべろうぜ。」

68アイバー:2011/08/21(日) 23:52:16 ID:SVtv/fVA
>>67
「…学園都市アレグレット所属の、アイバーだ」
簡単に自己紹介をする

「そうだな、一人でボーっとするのもつまらないしな」

69ニンビィ:2011/08/22(月) 00:04:53 ID:???
>>68
「あっちで何があったかはまだ聞かねえでおくよ。命が惜しいもんでな。」
薪の周りに車座に座っているストーカー。
その一角にアイバーの席を作る。
「改めて自己紹介させてもらうぜ。俺はニンビィ。」
新人たちのキャンプなのでほとんどのストーカーは
雨合羽に毛がはえたような服装である。
「そっちのやつがファニティック。頭のウルフが奥地に潜ったから今こいつがここの頭だ。」
ファ「よろしく。」
「基本、俺たち二人しか今ンとこストーカーって言えるやつだ。他はひよっこもいいところだ。」
?「誰がひよっこだって?」
「ああ、こいつは最近入ってきた新入りで…」
?「ミスカトニックで魔術を極めしもの、ジェリコ様だ!」
「・・・というのは建前でぶっちゃけ落第したやつだ。」
ジェ「フン・・・程度の低いものと馴れ合いはしない・・・」
「こんなやつだが人畜無害だ。」
「いろいろ俺たちに聞きたいこともあるだろう。何でも聞いてくれ。」

マークドワンについて
ストレロクについて
汚染大陸について
ミュータントについて

70アイバー:2011/08/22(月) 00:10:26 ID:SVtv/fVA
>>69
「よろしく」

「そういえばアンタ等はマークドワンとは付き合いは長いのかい?俺は今回の特務で組んでるが、記憶喪失と言う割にはかなりの腕前だったぜ」

71ニンビィ:2011/08/22(月) 00:16:49 ID:???
>>70
「マークドワンか。アイツは数週間前にここに来たばっかりだ。」
酒を一杯引っ掛ける。
「死の馬車にのってな。」
「死の馬車ってのはここ、ゾーンのオカルトみたいなもんだ。」
「ゾーンの奥、石棺があるところから来ているらしい。死人を載せてな・・・」
「ところがどういうラッキーか、マークドワンだけ生きていたんだ。」
「それ以上は俺も知らん。」

マークドワンについてはストーカーたちも詳しくは知らないようだ。

選択
ゾーンについて
石棺について
ストーカーについて
ここいらの情報

72アイバー:2011/08/22(月) 00:19:02 ID:SVtv/fVA
>>71
「なるほど、お前らも俺達が知ってる以上の事は知らないか」


「…その、ゾーンってのはどういうものなんだ?俺達は汚染獣の相手をする事はあっても、中々汚染地域の調査は出来ていないからな」

73ニンビィ:2011/08/22(月) 00:22:59 ID:???
>>72
「そうだなあ・・・学者先生方はいろいろ理屈をこねくり回してはいるが・・・」
「言っちまえば汚染の中でも、特に訳の解らんところを指しているんだ。」
「そのゾーンってのは、石棺がある場所から、同心円上に広がっているらしくてな・・・」
「その中ではミュータントやアノーマリー、アーティファクトが出てくるんだ。」

アノーマリーについて
アーティファクトについて
ミュータントについて

74アイバー:2011/08/22(月) 00:26:54 ID:SVtv/fVA
>>73
「理屈より現場を見た方が早いって事か…」


「…なあ、あんたらミュータントについてはどう思う?やはり普通の汚染獣とは違う気がするんだが」

75ニンビィ:2011/08/22(月) 00:32:19 ID:???
>>74
「たしかにアイツらは普通じゃない。やたら頑丈だったり、超能力を使ったりしてくる。」
「ただ、わかっていることは人型のミュータントは限られた場所にしかでてこない。」
「ブレインスコーチャーがあるところや、サイ・アノーマリーのある近辺だけだ。」
「そのほかの場所に出てくる場合は・・・エミッションの時だけだ。」

ブレインスコーチャーについて
エミッションについて
アノーマリーについて

76アイバー:2011/08/22(月) 00:34:48 ID:SVtv/fVA
>>75
「俺もマークドワンとの行動でミュータントの相手をしてな…汚染獣のカテゴリーにしておくにはどうも違和感の多い相手だった」


「…なあ、エミッションって何だ?」

77ニンビィ:2011/08/22(月) 00:39:07 ID:???
>>76
「たまにやってくる嵐みたいなもんだ。ブロウ・アウトとも言うがな。都市では完全にブロックされるがな・・・」
「そいつは精神波の嵐と、熱風を伴ってやがるんだ。」
「まともに浴びっちまえば一発で脳が焼き切れて、廃人になるかゾンビになるかだ。」
「ストーカーはこの嵐にあっちまったら一溜まりもない。」
「全長があったらすぐに穴蔵か、しっかりした建物の中に逃げこむしか無い。」

ゾンビについて
ブレインスコーチャーについて
アーティファクトについて

78アイバー:2011/08/22(月) 00:42:21 ID:SVtv/fVA
>>77
「なるほどな…所謂『汚染』って奴か」

「……なあ、さっき言っていたブレインスコーチャーってのはどういうものなんだ?建築物か何かか?」

79レノ:2011/08/22(月) 00:46:03 ID:???
>>65-66
「具体的も何も、ぶちのめして二度と変な気を起こさない様教育してやるしかないんじゃねーか」

と、非常にシンプルなレノなりの意見を提示した。

80ニンビィ:2011/08/22(月) 00:46:41 ID:???
>>78
「そいつはよくわからない。人造物とも、自然現象とも言われている。」
「さっき言ったエミッションが放つ精神波を、常に放っているスポットだ。」
「有名所だとヤンター近辺、赤い森・・・特に石棺とそれを囲む都市の廃墟近辺が抜群に強い。」

ヤンターについて
赤い森について
石棺について

81アイバー:2011/08/22(月) 00:53:07 ID:SVtv/fVA
>>80
「ヤンター地方って言うとあの荒野都市カーツよりも更に西にある地域だよな…今、あっちの方はどうなっちまってるんだ?」

「学園都市は大陸の東側のせいで、中央都市より西側の都市国や土地の情報が入りにくいんだ」

82エミヤ:2011/08/22(月) 00:53:34 ID:???
>>46
「……あれが『少女』なのか?」

歪に変質した肉塊を認め、怪訝そうな表情を浮かべる。
しかし、それと対峙する大百足へ視線を移すと焦ったように、

「大百足、大丈夫か!」

とても『大丈夫』などと言える状態では無いだろうが、それでも言わずには居られないのか。
周辺を吹き荒ぶ魔力の風も構わず、慌てて彼女の元へと駆け寄ろうとした。

83ニンビィ:2011/08/22(月) 01:00:01 ID:???
>>81
「寂しい場所さ。干上がった湖とブレインスコーチャーの定点観測用のシェルターがあるだけだ。」
「調査しようにも、ブレインスコーチャーが弱まった時しか調査できねえから謎が多いんだ。」
「ブロウアウトの直後には少し弱まるんだがなあ。でっかい砦みたいな建物がある。」
「そこから精神波がダダ漏れらしい。」

赤い森について
石棺について
ニンビィについて

84アイバー:2011/08/22(月) 01:06:25 ID:SVtv/fVA
>>83
「そうか……」

「そういや、ニンビィって言ったか…お前さん、どうしてストーカーなんてやってるんだ?それにホントに物知りだな」

85ニンビィ:2011/08/22(月) 01:11:54 ID:???
>>84
「ん?俺か・・・」
「一攫千金目指してこっちに来て、いろんな奴らから話を見聞きしているのさ。」
「そして今は新人キャンプの知恵袋ってわけだ。」
ファ「こいつは本当に古くからゾーンにいるんだ。第一次調査隊、クリア・スカイの案内もした。」

クリア・スカイについて
ストーカーの派閥について

86アイバー:2011/08/22(月) 01:12:55 ID:SVtv/fVA
>>85
(派閥には…あまり興味がわかんな)

「クリア・スカイ…聞いた事があるぜ、随分とベテランなんだなアンタ」

87怪異:2011/08/22(月) 01:12:57 ID:???
>>46>>82
「ご覧のあり様さね。不用意にあの肉塊に近づくんじゃないよ坊や。
 私の腕のようになるから」

そう言って風により削がれた腕を見せる。
そして顔を見ても分かる通り、いつもの大百足とは違う老けた顔になっていた。

「坊やの方はまだそこまで目立つ体の変化はないようだね。
 やはり変化しているという力に能力が発動してるようだ」

そして右腕の様子を確認し

「さて、この右腕でもまだいけるだろ。これだけ太けりゃ威力もある。
 それに腕が一つくらいなくなっても百足だからどうにかなるか」

再び肉塊に向かって右腕を構える。
今度は上に振り上げてから叩き潰す腹積もりだ。

88ニンビィ:2011/08/22(月) 01:20:42 ID:???
>>86
「ああ、あの時はここの西の沼地がアイツらの拠点だった。」
「頼りになる傭兵がいてね、そいつが奥地、石棺までの道を探ったんだ。」
「その時何があったかは知らない。クリア・スカイは実際に石棺にたどり着いた。」
「そこでモノリス派との激しい戦闘があった。直後にエミッションだ。」
「行った奴は誰も戻ってこない。留守番していた俺は、壊滅したとしか聞いていない。」
「皆、想定しうる限りの重装備だった。外骨格に、閉鎖循環式スーツ。大量の魔動銃。」
「それで持っても石棺から帰ってきた奴は居ない。マークドワン意外な・・・」

モノリス派について
その傭兵について
石棺について

89アイク:2011/08/22(月) 01:21:00 ID:???
>>65-66
「連中の目的は選手達の『強さ』らしい」

アセリアへと向けられた疑問を、蒼髪の男――アイクが代わりに答えた。

「バトルドランカーに参加するほどの猛者達……
 俺を含めた選手達の力を“主”とやらの為に狙っているようだ。
 力を奪う事に失敗したからか、俺は連中から”聖果隊に協力しろ”と勧誘も受けた、当然断ったがな」

「そして、連中の“主”は大層な計画を練っているようだ。
 
 『全ての人々を罪から解放し、争いの無い、幸福に満ち溢れた世界を作り上げる』。
 
 主はそれを望んでいると、聖果隊の女は言っていた……おそらくは本当なんだろう」

突拍子も無い話に、選手達は何を思うだろうか。
自分が知る情報を語るアイク本人も、何処か馬鹿馬鹿しそうに感じているように見える。

90アイバー:2011/08/22(月) 01:36:23 ID:SVtv/fVA
>>88
「そんな場所を切り拓いた傭兵がいたのか…かなりの武芸者か何かだったのか?」

学生とは言え武術を修めるアイバーは組織の話しよりもそちらに興味を示した

91ジュード・ウー:2011/08/22(月) 01:39:08 ID:.3twVFOg
>>65-66,79,89
「強さ、か……」
そう呟いたのは東方・大陸系の男、ジュードだった。

「私は既に彼等に敗れ力を奪われました」
続いてその時の様子を話す。
奇妙な短剣を刺され、『献上する』のキーワードを言わされた後、どうも力を奪われたらしいこと。
しかし、傷跡は残っておらず身体には何の以上もないことを告げた。

もっとも、一時的に実体化した霊体<ツインモード>で相手をしたのだから傷など残るはずはないのだが……
そこは伏せておいた。

「平和利用のため、とは私も言われましたが、真実か否かは怪しいと思いますね。
 あくまでも建前でしかないのではと」

92ゼリオス:2011/08/22(月) 01:42:12 ID:SVtv/fVA
>>91
レノ、アイクの話を聞きながら無言のままでいるゼリオス。
特に言うべき事がないと言うのが主な理由だろう。しかし、ジュードの話には明らかに興味を示したようだ

「力を奪われた……と言う事は何かしらの能力や特徴を、今お前は失っているのか?」

93ライナス:2011/08/22(月) 01:42:46 ID:???
>>65
「えーっとね、ひとだすけになる っていわれたから、おてつだいしようと思ったの
 でね、わるいやつらだからやめておくようにって…」

一応バトルドランカーの出場者のため、彼女にも召集がかかったようだ
彼女の言語能力と知識では、この程度の証言が限界らしい

94ジュード・ウー:2011/08/22(月) 01:48:15 ID:.3twVFOg
>>92
「いや、何の変化もない。
 私にあるのは武術とそれに伴う功のみ、魔術の類は一切持たない故かもしれませんが」

言葉にはしないが、その後も問題なくデュアルフォースを活用できている。
今もミッドフィールドの身体を借りたソウルモードだ。

95ニンビィ:2011/08/22(月) 01:49:13 ID:???
>>90
「そいつはスカーって言う傭兵だ。」
「一見すると年寄りだったが、信じられないタフガイだった。」
「クリアスカイとネレゲイツ、沼地のバンデットだな・・・そいつらを排除して」
「糸のような手がかりから確実に道を見つけ、クリアスカイをリマンスク経由で石棺までの道を切り開いた。」
「・・・残念だがこいつも帰って来なかった。だが不思議と生きている気がするよ。」
ファ「ストーカーとしても、傭兵としても一流ってやつだ。ストレロクと並ぶ伝説だよ。」

ストレロクについて
石棺について
モノリス派について

96ゼリオス:2011/08/22(月) 01:49:50 ID:SVtv/fVA
>>94
「……そうか」
表情は変わらずに、淡泊な反応を返す


何処か、残念そうに見えるのは気のせいだろうか

97アイバー:2011/08/22(月) 01:59:56 ID:SVtv/fVA
>>95
「…ストレロクか…」

確かマークドワンが追っている相手だった。

「そう言えばモノリス派と言う言葉が先ほどから出てるな…何故あんなオカルト染みたモノを信じて凶行に走る者がいるんだ?」

「…いや、妖しい宗教は皆オカルトには違いないが」

98ニンビィ:2011/08/22(月) 02:07:23 ID:???
>>97
「よくわからねえんだよ。モノリス派についてはな…」
「どこで人数を増やしているのか、なぜブレインスコーチャーの中で行動ができるのか。」
「そもそもモノリスっていうのは何かすらわからん。」
「奴らは狂信とも言っていいぐらいだ、石棺に辿り着こうとするものを皆排除する。」
「こんな訳だ。実際に言ってみないことにはわからん事が多い。」
「っと、もうこんな時間か、そろそろ寝ようじゃないか。」
毛布を投げてよこすニンビィ。
空き家の中なら好きなところで寝ていいぜ。

99アイバー:2011/08/22(月) 02:08:39 ID:SVtv/fVA
>>98
「結局のところ実際に接触しないと分からない事が多いってわけか」

「ああ、ありがとう、そうさせてもらうぜ」

100選手襲撃:2011/08/22(月) 22:35:04 ID:CBaqt8Wg
>>66>>79>>89>>91>>93

アセリア「聖果隊の狙いに関しては、アイク選手の言う通り……、皆さんの 『強さ』 だそうです」


アセリア「計画に関しては、果たしてそのような事が可能なのか、信じ難いですが……。
      しかし、ジュード選手が被害に遭われたことから、『強さ』のみを奪うというのは本当のようですね」

アセリア「ライナス選手やジュード選手には、そう言った美辞麗句を並べて交渉を試みたようですが、
      中には突然襲われた選手も居ます。
      必要なのが 『強さ』 だけであるなら、当然連中にとって手段は重要で無いのでしょう」

困ったものです、と首を振る。

アセリア「命を保障してくれるとも限りません。
      相手の得体が知れない以上、皆さんは自衛する必要があります」

アセリア「そして、具体的な対策ですが……、レノ選手はアイク選手と気が合うようですね」

小さく笑い、アイクに視線を向ける。

視線『ほら言えって!』

101名無しの魔術師:2011/08/23(火) 01:11:38 ID:Gt2PudMI
>>82 >>87
『肉塊』は直接的な攻撃を加えられて大百足に対する認識を改めたのか、
それともそれは暴走させる力が偶然そのように働いたのか、いずれにせよ変化が訪れる。
生々しい破壊音と共に、『肉塊』の内部から尖った骨が姿を現したのだ。肉を強引に突き破ったため、地面に鮮血が滴り落ちる。
大百足に骨の鋭利な面を向けると、突然猛烈な勢いで低空から大百足に急降下した。

当然だが、大百足の筋肉は肥大してはいるものの発達したわけではなく、重量と体積は増加してもそれに見合った筋力は得られない。
振り上げた右腕を下す前に、その右腕が『肉塊』の体当たりを食らった。
尖った骨が大百足の肉を貫通し、骨まで届いて擦れあう。
既に風刃によってズタズタになっていた腕はその衝撃に耐えきれず、無残に潰れた。


     『ビッ』
 『ビッ』
        『ビッ』
    『ビッ』


再び風音。
次は左から。

102アイク:2011/08/24(水) 00:47:41 ID:???
>>100
「む……」

アセリアの視線の意図を察したのか、選手達の方へと向き直った。

>>ALL

「皆、聞いてくれ」

場に居る選手達へと呼び掛けると、

「今までの話を聞いて分かったと思うが、連中は到底まともじゃない。
 何せトーナメントに参加していた者達であれば見境無く襲う程だ。
 アセリアも言っていたが、連中は手段を選ばん……
 俺達の力を手に入れる為なら、次は一般人をも巻き込むかもしれん」

「俺は、被害を抑える為にも一刻も早くこちらから仕掛けるべきだと思っている。
 もちろん奴らの本拠地を暴き、且つ準備が整い次第だ。
 そこで……奴らを止める為に皆の力を貸して欲しいんだ」

各自、様々な事情を抱えていて、協力して貰う事が容易でないのは承知の上だ。
そもそも大国でさえ情報を所持していない正体不明の組織を捕らえる事が出来るのか。
だが如何に困難であろうと、聖果隊を見過ごす事が出来ないのもまた事実である。

「相当な危険が伴うのは間違いない。
 だから無理強いはしないが――出来る事なら、頼む」

喋り終えると、アイクは再度、選手達の顔を一瞥した。

103エミヤ:2011/08/24(水) 01:00:32 ID:???
>>87 >>101
「それはこっちの台詞だ!
 これ以上アレの近くに居たらヤバいだろう、アンタは離れててくれ」

自分の能力は制御のし様があるが、大百足はそれが困難の筈だ。
街中で元の姿に戻れない以上、余計に『少女』の能力の影響を受けてしまう。
ならば、まだ影響が小さい自分が前に出た方が良い――そう考えた末の発言だった。

「っ!?」

『少女』――『肉塊』が大百足に突進したのを見て表情が険しい物となる。
大百足と衝突した瞬間、尚も自身から出でるナイフを無造作に掴み、

「――動くんじゃ、ねえ!!」

高速で『肉塊』目掛けて投擲した。
“強化”の影響を受けていないとはいえ、鍛えられた肉体による攻撃。
回避は決して容易でなく、防御も然りだ。

大百足の左方向から響いた異様な風音は、エミヤにも聞こえる物だろうか?
聞こえるのなら、風音を頼りに同様の投擲攻撃を見舞うだろう。
不可視の風を相手に通じる可能性は低く、何より『肉塊』を狙った後の攻撃故に、大百足を守る事は出来ないかもしれない。

104ゼリオス:2011/08/24(水) 02:16:18 ID:SVtv/fVA
>>102
「…俺は本命の目的が暗礁に乗り上げちまってる、この程度の寄り道をする余裕はある…
 何より、やられっぱなしと言うのはどうにも我慢ならん性分でな…貴様に請われなくとも協力くらいしてやる」

壁に背中を預けたままだが、頼もしい言葉を皮肉交じりに送るゼリオス

「それに、連中がどれだけ正体不明だろうと戦力で劣ってはいまい…何せここには最強の矛と盾が両方揃っているんだからな」
優勝者であるアイクを見た後に、自分の岩のような肌の腕を見せる。

「更に言えば、準優勝者もいるしな」
チラっとレノを見て

105レノ:2011/08/24(水) 02:42:15 ID:???
>>100,102,104
「……」

無言で成行を見守る。

アイクはああ言うが、本人を含め、この場に居る者たちは、自分がいくら拒絶しようとも相手の方が向かってくる事を承知しているだろう。
大事なことは、相手に先手を打たれないこと。よって今回のアセリア、アイクの呼びかけは意義のある物だった。

106ジュード・ウー:2011/08/24(水) 03:23:31 ID:mN.f/czg
>>102,104-105
「(……先生はどう考えます?)」
《ふうむ……わしらにとっては既に過ぎたこと、好き好んで茨の道を引き返す必要はないのう。
 あくまでもわしらにとっては、じゃがな》
「(俺は、あの大会が終わった時点で武林から身を引いた男。
 もう積極的に戦う必要はありませんが……)」

肉体を借りている相棒と意見を交し合う。
周囲には無言で考えているようにしか見えないだろう。

107怪異:2011/08/24(水) 22:49:37 ID:???
>>101>>103
「ぐぅ…」

短い呻き声を漏らす大百足
右腕が潰されて使い物にならなくなった。

「こいつ…確実に意志を持っている。
 無意識なのかもしれないけど……能力はこちらに確実に働いている」

潰れた右腕を残された左腕で押さえながら冷や汗を流す。
エミヤが肉塊に攻撃を加え、そして再び風切り音が聞こえた。

「こいつは、もう逃げるのはダメさ。確実に今ここで…倒す!!」

体当たりした後の肉塊がどこに行ったのかは分からないが
もし体当たりしたまま近くにいたのなら、その肉塊に先程エミヤが投擲したナイフが刺さっているはず。
そのナイフを取っ手にして肉塊を掴み、襲い来る風に対しての壁にする。
いなければエミヤを守るようにして盾になるだろう。

108名無しの魔術師:2011/08/25(木) 00:06:08 ID:CzEIL1eA
>>103 >>107
体当たりした後の『肉塊』は、近くに居た……というか、大百足の潰れた右腕に突き刺さったままだった。

投擲したナイフは、肉塊に深々と突き刺さる。
エミヤが風音に向かって新たなナイフを投擲する前に、大百足が突き刺さったナイフを利用して肉塊自体を防壁とした。
目論見通り風は肉塊を切り裂き、鮮血が周囲に飛び散る。
痛々しく開いた傷口はドクドクと血を流し続けていたが、周囲の肉が再膨張してそれを塞いだ。

『肉塊』はナイフを生やし大百足に掴まれたまま、再び宙に浮きあがる。
上昇しようとする力は強く、力づくで押さえ込もうとすれば、大百足も一緒に浮かび上がってしまうだろう。

歪な形で止血したとはいえ、ナイフと風刃によって失われた血液は少なくない。
既に大百足の肥大した腕の攻撃を受けていた事を考えると、満身創痍と言っても良い状態の筈だ。
だが、肉塊の動きはそれほど衰えた様子が見られない……効いていないのか、 それともタフなだけなのか。

大百足が手を離したとしても、そうでなかったとしても、宙に浮かんだ肉塊はふらふらと周囲を漂っている。
漂いながら、肉塊は新たな変化を始める……ひとつ、『穴』が現れたのだ。口に似ているが、唇も歯もない。


   『ビッ』                  『ビッ』


 『ビッ』                『ビッ』


二人の左右から、風音がした。
それぞれを挟み撃ちにする形だ。

109ニンビィ:2011/08/28(日) 21:45:08 ID:???
>>99
気がつけば夜も更けて、月が頭の上に来た頃だろうか
「おい!起きろ。まずいことになった。」
アイバーは慌ただしく起こされた。
周りではベテランのストーカーが武器をチェックしたり
同じように新人のストーカーをたたき起こしていたりした。

110エミヤ:2011/08/29(月) 21:51:02 ID:???
>>107-108
「……分かった、コイツは此処で倒そう」

大百足の覚悟を感じ取ったか、神妙な面持ちでエミヤは答える。
風音に向けて投擲したナイフはどうやら無駄のようだ、とすれば『肉塊』を潰すしかあるまい。

次々に生み出されるナイフの一つを手に取り、構え、見据える。
自分はどうすれば良いか……その事だけに専念出来るという意味では、この『現象』は有難い物だった。
自身の剣を生み出す“投影”の手間が省けるのだから。

(――穴?)

『肉塊』の変化に気がつくと、すかさず現れた穴へとナイフを次々に投擲していく。
一、二、三――そして四本目を掴んだ時だ。
自分達の左右から聞こえた風音に耳を澄ませ、次の行動を取る。

「ふっ――!」

ナイフを二振りずつ両手で掴み、それを“大百足の左右”目掛けて投擲した。
狙いは当然、大百足を襲うであろう風刃を止める事だ。
肉塊のダメージの受け方からして、鉄の硬度を切り裂くほどの威力は無い筈だ。

もちろん、エミヤ自身も後ろに飛び退く事で風刃の回避を試みるが……おそらくは無駄な努力だろう。
流石に“強化”の加護無しでは、攻撃と回避の両方を成立させられるであろう速度は出せないのだ。

111ライタ:2011/08/29(月) 23:10:26 ID:2cc/NRtc
>>52
「………くそ……こいつも化け物って訳かい……」
五感に違和感を感じるがやられっぱなしではいられない


「てめえが【化け物】なら俺も【化け物】になる必要がある…たったそれだけよ」
さっきまでのライタはあくまで【人間】として相手を見ていた


が、今は違う
顔面に拳がもろに入ってもピンピンしたり変な術を使ってこっちの力を封じるなら【化け物】としての力を使わざるを得ない
戦いは既に【殺し合い】へと変わっているのだ


「鬼の姿にビビんなよ……!!」
ライタの身体に変化が現れる
腕や脚は太く逞しく
姿は徐々に鎧を着た状態に変わる
額に一本の角、そして瞳の色や髪や肌は黒く染まる

112名無しの魔術師:2011/09/03(土) 03:56:24 ID:vzwRL29E
>>52より

>>リッキー&ジェフ
リッキーの予想は半分は外れ、半分は当たっていた。

打たれた頬には、何の変化もないようだ。
だが、別の所で異変は起こっていた。

五感が、少々弱まっているのだ。
今の所それほど大きな変化はないし、敵は目の前にいる。
戦闘に支障が出るレベルではない。
                 ・ ・ ・ ・ ・ ・
だが想像通り、その異変は殴られた直後に起きた。
再び攻撃を食らえば、再び同じ現象が起こるのかもしれない。


――突き出したクローを、不審者は回避しようとした。
だが完全にはかわしきれず、肩にクローがかする……。

『ばふっ』

妙な音がした。肉を裂く音と同時に聞こえた。
クローは本来よりもやや浅い傷しか与えることは出来ず、当然出血量も少ない。

「君もそろそろ、『死に』そうだねえ……!
まあ安心していいよ。普通の死より痛みはずっと少ないさ。僕が保証しよう」

大きく右腕を振り、顔面にストレートを放つ。
リッキー(ジェフ)の攻撃を避けることを考えていない、力だけを込めた一撃。
かわされれば大きな隙が出来てしまう筈なのに、それを意に介さない。

>>111
ジェフリーと相対している敵は、ライタの事を一顧だにしなかった。
気付かぬはずはないのに、ライタの発言も肉体の変化も完全に無視している。

113桜牙ライタ:2011/09/03(土) 12:27:13 ID:2cc/NRtc
>>112
「一発が弱いなら連発で殴る!!!」
狭まる視界に相手を捉えライタは体中から数十の鎖を飛び出させる

「こっちの感覚が鈍くなるなら周りに向けて放てばいい!!それで捕まればボコしちまえばいいまでよ!!!」

114ライナス:2011/09/03(土) 23:57:54 ID:???
>>102
「んー…うん!いっしょにがんばろ!」
何も考えていないような笑顔だ
本当に分かっているのかは不明だが、一応同意を得られたと思っていいだろう

115選手襲撃:2011/09/04(日) 00:25:17 ID:jYPuwrv.
>>102>>104-106>>114

アセリア「頼もしい返答をありがとうございます、ゼリオスさん」

ゼリオスに頷き、無言のレノとジュードに目を向ける。

アセリア「お返事は、今すぐでなくても結構です。
      アイクさんの言う通り、危険であることは疑いようがありません。
      じっくり考えた上で、素直な決断をお聞かせください」

そして心配そうな顔でライナスを見る。

アセリア「えっと……。ライナス選手、賛同して頂けたようで嬉しいのですが……。
      すごく危ない敵と戦う、ということなんですけど、理解されてますか?」

今更ながらこのロリに声をかけて大丈夫だったのか不安になってくる。
いや子供を命がけの戦いに誘うのは完全にアウトか。

116ゼリオス:2011/09/04(日) 14:41:56 ID:SVtv/fVA
>>114-115
「…バトルドランカーのくるもの拒まずの姿勢が災いしたと言うべきか…」

ライナスを一瞥してからアセリアに視線を向けて、首を横に振るゼリオス
いくら魔力を持ち、大会に出れたとは言っても子供だ。それに今回の話の重要性を理解していると言い難い…とゼリオスは独断と偏見で判断していた。

「保護しておいてやるか、保護者に事情を話して帰してやった方が賢明だと俺は思うぞ」

117リッキー&ジェフ:2011/09/04(日) 21:27:36 ID:EpmZoqHw
>>112
《受けた場所は一箇所、でも起きているのは全身の五感の弱化……。
 そして攻撃を受けた、相手が触れた直後に起きるということは……!》
リッキーが身体の異変について大方整理し終えたとき、

「ぬあ!?」
妙な音とあまりに浅い傷に、ジェフが戸惑いの声を上げた。

「力が入ってねー!?」
《いえ、五感が弱まっているんです!
 そのせいでどのくらい力を込めたか把握できなくなっている、
 つまり全力を込めたつもりでも、実際には足りていないんだと思います!》

「ど、どーいうことだよ!?」
その問いはリッキーへ向けたものか、敵へ向けたものか……。
そこに力任せの拳が迫る。

《とにかく一気に距離を取ってください! 触れないように!》
「お、おう!!」

バックステップでかわし、さらにバク転で一気に離れる。
その距離はリッキーのグレイブでも若干届かないほどか。

そこに鬼と化したライタの鎖(>>113)が殺到していくことだろう。

118ジュード・ウー:2011/09/04(日) 21:54:41 ID:EpmZoqHw
>>115
「……そうさせてもらいましょう。
 これは一朝一夕で答えを出せる問題じゃありませんから」

どうやら回答保留を選ぶようだ。

《わしは君次第じゃな。引き返すならばそれもよし、背を向けるもよし。
 何せ参加者はわしではなく君じゃからのう、バイスー》
「(先生……)」

119怪異:2011/09/04(日) 22:14:33 ID:???
>>108>>110
ふよふよと浮かぶ肉塊から離れる。
風を回避するためだ。

「今度は穴?あれは目なのか口なのか…はたまた別の何かなのか」

攻撃手段が打撃しかない自分にはエミヤが投げたナイフとタイミングが被る為に何も出来ない。
風に備えて防御に徹することにした。

120レノ:2011/09/06(火) 14:06:44 ID:???
>>115
「俺も協力するぜ。決勝では色々迷惑もかけているし、このまま奴らを放置して無事解決となるとは思えないからな」

少なくとも、決勝を急きょ棄権したことについて、責任を感じている。
それに、自らに残された力の意味を考えれば、自己を優先してこの場を去る事はレノ本人にとって許されない行動だった。

121名無しの魔術師:2011/09/09(金) 05:32:44 ID:cULzU2fk
>>110 >>119
結果のみを以って言うならば、エミヤの行動の多くは良い結果を出さずに終わってしまった。
そうなってしまったのは、彼の判断力不足というよりはヒントの少なさが原因と言える。
手持ちのピースが少なすぎれば、自然と誤った完成図を想像してしまう確率も大きくなる――不運な事に、ここでそれが起きた。

エミヤは『穴』に向かってナイフを投擲するが、『風音』が響くまでに3本も投擲する余裕はなく。
ゆえに2本目を投げたところで次の行動に移らざるを得なかった。
『穴』を割るように突き刺さる、2つの刃。
周囲の肉が裂け、新たな傷口を生む。

『風音』が、迫る。
エミヤは大百足を守るために手元のナイフを投げる。やはり風はナイフを切り裂けない。ここまでは予想通り。
だが、実際それは当初の目的をほとんど果たせず、二人に平等に襲いかかった。
――このような事態を引き起こした原因は、風の性質とナイフの形状にある。
金属の刃ならともかく、気体の動きである風をナイフで遮る事は出来ない。
『風』は鉄を破壊できないが、ナイフに直撃しなかった大部分の風は、問題なく標的へ直進する。
骨組みだけの傘で雨風を防ぐようなもの。傘は壊れずとも、持ち手は濡れてしまう。

二人の肉が裂け、鮮血が周囲に飛び散る。
大百足は防御に専念していたため、傷はやや浅く部位も腕などに集中しているが、先に受けた肉塊の体当たりのダメージが大きい。
二人とも、急所は無事であるもののかなりの出血量である。傷も塞がってはいないため、このままでは大量出血によって行動不能に陥る危険性があった。

その上で、敵は更なる追い打ちをかける。
『穴』が蠢き始めたのだ。
汚らしい音と共に、『穴』から(正確にはナイフの刺さった隙間から)黄緑色の液体が噴射。
驚くべき速度と少なからぬ量のそれが、二人に向かって放たれる。

――幾度も修羅場を乗り越えてきたエミヤならば腹部に激しい打撃を受けて、あるいは大量にアルコールを摂取して、盛大にゲロゲロ吐いたことがあったかもしれない。
もしそうであれば、胃の内容物をすべて失い、なにも出る物が無くなった後に出た、自分の『胃液』を見たことがあるだろう。
――女郎蜘蛛と懇意にしている大百足ならば、「対外消化」という特殊な消化方法を、知っているかもしれない。
妖怪ではない一般的なクモ類の多くは、獲物を食らって体内の胃腸で消化するのではなく、獲物に直接『消化液』を注入し、肉をドロドロに溶かしてからそれを啜る。

二人は気付いたかもしれない。液体の正体は、まさにそれ……『胃液』に近い、ある種の『消化液』であるということを。

122名無しの魔術師:2011/09/09(金) 05:58:46 ID:cULzU2fk
>>113 >>117
リッキーに向けた攻撃は、大振り故に速度も大きい。
危うい所で回避できたが、それはライタの放った鎖が敵の行動を阻害した事が大きかった。
数十もの鎖の前では『不審者』すらも無視することは出来ず、攻撃を中断して回避せざるを得なかったのだ。

一度は無視を決め込んだライタを、再び彼(彼女?)は振り返る。

「範囲攻撃、ということかな?
ただのお馬鹿さんじゃあないみたいだね!
君はやはり強かった……トドメをしっかり刺してあげるとしよう!」

と見得を切った彼女(彼?)だが、やがて鎖の一つに捕らえられた。
同時に、『不審者』もまたその鎖を掴む。
綱引きでもしようというのか?

123ライタ:2011/09/09(金) 11:46:59 ID:2cc/NRtc
>>122
「それで良い……てめえが引っ張るのはさっきの行動で理解していたんだ…」
鎖を引っ張られ身体が相手の方に行ってしまう…否、わざと引っ張らたのだ
視界の悪さを補い、かつ少ない力を少しでも上げるにはこれが最良な手段だった
更にライタは鎖を自分の身体に取り込む様に回収する
引っ張られる勢いと回収する勢いが加わり迫るスピードは増している

「力がねえなら補えばいい、引かれたんなら足せばいい、弱いなら弱いなりに頭を使え!!負け犬には負け犬の意地ってもんがあんだぜ!!」
繰り出すはあの巨大な怪物ですら喰らえば恐怖した必殺の武器、頭突きだ

124リッキー&ジェフ:2011/09/09(金) 17:17:37 ID:jlylHfPw
>>122-123
「あ、あっぶねー……助かったぜ兄さん!」
回避を成功させた鎖の持ち主に視線をやる。そこに居たのは鬼……
「って、えええええ!? 怪物う!?」
《ジェフリーさん落ち着いて! フリッツさんも似たようなものだったじゃないですか!》
とっさにフォローに回るリッキーだったが、内心驚愕しているのはこちらも同じ。
今はとにかく、冷静に立ち回るときなのだ。でなければ……

「え、あ、そっか……スンマセン」
《とにかくこれはチャンスです。僕は距離を取って魔弾で仕掛けるつもりです》
「(つったってまだ昼間だしお前じゃ……あ)」
《一か八かですけど、やるしかありません!》

ジェフがリッキーから離れた。
少年の髪が赤毛に戻り、右手のブレードナックルも一度消える。

リッキー「行きますよ!」
『っしゃ来い!』
リッキーは右手でデュアライザーに触れつつ、その左手を自分と不審者の間にいる霊体のジェフに向けた。

―Twin Mode ....Start up

ライタの必殺頭突きが不審者に迫る。
その背後で、ダークブロンドでリッキーより背の高い少年が現れた。
先ほどのナックルを呼び出し、不審者がこちらを向いたときに備え、構える。

125名無しの魔術師:2011/09/13(火) 05:23:30 ID:MXeNC8gY
>>123
(騙すつもりは無かったし、フェイントを仕掛けようと思ったわけでもないんだけど……)

相手に焦りは無かった。
それどころか、それまで見せていた戦いを楽しむ様子すら、今この瞬間に限って言えば消え去っていた。

(どうも勘違いしているようだが、私は鎖を引っ張ってなどいない――掴んだだけだ[>>122]。
実際には、君は自分の力だけで飛びかかってきたんだよ。私の力はプラスされていない。
少し、先走りすぎたようだね。自殺点には程遠い小さなミスだが、失敗は失敗だ)

敵の『力』が、鎖を伝わってすぐにその持ち主にまで行きわたる。
ライタの視界はますます狭まり、感覚が失われていく。
引っ張りもしない鎖を掴んだのは、これをするためだった。

引き寄せる力を利用できない事もあり、頭突きはパワーもスピードも想定よりかなり小さい。
鎖は今でも拘束の役割を果たしているため、ライタを避けることは叶わず必然的に防御の体勢を取る――。
そして、角が直撃した。

『ばふっ』 ゴッ!

「なっ!?」

敵を驚かせたのは、純粋にその威力。
引っ張る力を逆利用できず、敵の能力によって感覚を弱められ、謎の能力によって減じられて尚、腕に突き刺さった。

「……ふ、ふは、はははははふふふははははひひひひ!ハーッハハハハ!」

無事な方の手で、ライタの頭部を触れた。

「本当に!君には驚かされる!一体何者なんだい? 私なんかよりずっと常識外れじゃないか!」

殴るわけでも絞めるわけでもなく、ただ『力』を行使する。

「が、最後に勝ったのは俺のようだ。
……僕の能力を最後まで受けたら、一体どんな気分なのかな?
感想は地獄で聞きに行くよ。それが明日か100年後かはわからないけどね」

五感がほとんど無くなり、世界が色を失っていった…………。

>>124
「そこの君、さっきから妙な事をしているね」

視線はライタに向けたまま、リッキーに話しかけた。

「一人芝居をしたり、変身したり……不思議な人だ。いわゆる多重人格ってやつかな?
人格交代によってフォームや戦術を替えている……? 属性とかも変わるんだろうか?」

「まあ、それはどうでもいいか。もうしばらくしたら君……君達? の相手をしてあげよう」

『不審者』の接触によってライタの身体が見る見るうちに希薄になっていくのがわかった。
あっという間に、ほとんど幻影のようになってしまう。

「そういえば聞いてなかったけど、君…達? はこの角の生えた人(ライタ)の知り合いかな?
だとしたら良い事を教えてあげよう。俺を殺したら、彼は多分蘇るぞ」

126ライタ:2011/09/13(火) 22:32:07 ID:2cc/NRtc
>>125
「………く………て………」
喋る気力も許されずずるずると力が抜け次第に動かなくなる

決死の覚悟で放った頭突きは裏目に出た様でライタの戦闘不能はこれで決定した

127リッキー&ジェフ(ツインモード・4):2011/09/13(火) 23:57:42 ID:jlylHfPw
>>125-126
リッキーと、新たに現れたかのように見えるジェフ。二人の目の前で幻影と化すライタ。
ジェフ「なっ……!? お、おい兄さん!」
気付き伸ばそうとした手は届かない。
リッキー「そんな……。
 なんで気付かなかったんだろ……”ただ五感を鈍らせるだけ”なら、
 存在が薄くなっていくことなんて起こらないのに! なんで……」
自責の念に駆られ、頬に冷たい一筋が伝う。
最も、気付いていたとしても彼に打つ手はない。あの状態を回復させる術など持っていないのだから。
それを自覚しているからこそ、なおさら零れる後悔。


ジェフ「……のヤロー!」
ダークブロンドの少年ジェフが怒りに身を任せるように、
隼をイメージさせるナックルと共に不審者の背へと駆け出す。

その背後で震える赤毛の少年リッキーの耳に、不審者の声が届く。
―俺を殺したら、彼は多分蘇るぞ

ジェフ「何やってんだリッキー! 本気(ガチ)で間に合わなくなんぞ!!!」
無謀にも殴りかかる相棒の声が響く……。

128名無しの魔術師:2011/09/15(木) 23:07:16 ID:QMQGVJx2
>>127
「その様子を見ると、この化物じみた人(ライタ)とはオトモダチだったのかな? 中々いい友人を持ってるね。

――あれ? 変身じゃなくて……増えてたのか。見間違いかな?
どっから出てきたの? 乱入者の気配はないと思ったんだが。
召喚魔術かな? それとも転移? 分身? 幻影ってこともあるかもしれないな。

ふふっ。何にせよ、これは私にとって結構ヤバイ状況なんじゃあないか……?
苦労して敵をひとり倒したと思ったら、新たな参加者だ。
結構ダメージが残っているし、数の上では2対1。
しかも、なんと挟み撃ちになっている!

君らは、一気に形勢を逆転してしまったかもしれないね。
僕の『力』なんかに比べたら、君らの方がずっと不可思議だよ。
敵の力を把握できていないのは俺も同じさ」


ジェフリーが拳を握りしめて向かってくる姿を、肩越しに見る。

「こっちへ突撃してくるか!好きだよそういうの!
私も持ったチカラは奇妙だが、戦闘スタイルは正攻法ッ!
それとも君らには、まだ見せていない隠し技でもあるのかな!

そこで問題だ!背後から新参者が襲いかかってくる。
下手に立ち向かったりしたら、最初からいる方(リッキー)に無防備な背中を晒してしまう事になる。
さてこの状況をどう切り抜けるか?
……いや、自分で言っておいてなんだけど『切り抜ける』っていうのはちょいと違うね……」

『不審者』は!
接近するジェフリーに対し!
何の躊躇もなく!思いっきり!

ライタを投げつけた!

「『ブン投げ抜ける』!」

そして更に投擲されたライタの身体を追うようにしてジェフリーに駆け寄る。
『不審者』はそれなりに高い運動能力を持っている。
投げられたライタ・走る『不審者』共に、かなり高い速度を持っていた。

「ちゃんとキャッチしてあげないと、壁か地面に激突する……かもね?」

だがそんなことをすれば、両手の塞がったジェフリーに敵の直接攻撃が飛んでくるだろう。

>>126
五感の大部分を削られ、視覚も触覚もほとんどない。だが、それらは僅かに残された。
また、身体の一部分を少しだけ動かすくらいの力は残っているようだ。
意識に関していえば、かなりしっかりと保たれている。
……情けをかけられたのか、『力』の行使を中断せざるを得なくなったのか、それはわからない。
いずれにしても、リッキー達が敗北すれば、『不審者』が止めを刺すだろう。


腕を掴まれた。強く握りしめられる。

『ばふっ』

また、あの音だ。
今回はとても小さく、戦闘中であれば聞き逃していただろう。
聴覚も弱まっているため確信は持てないが、掴まれた腕のあたりからその音はしたようだ。
強い力で腕を握りしめられている筈なのだが、不思議と痛みは無い。
痛覚が弱まっているにしても、今まで受けた傷はしっかりと痛むから、無痛というのはちょっとばかり変だ。

何故ライタの腕が握りしめられたのだろう?
その答えはすぐに見つかった。どうも、巴投げの要領で思いっきりどこかへ投げられたらしい。
中々のスピードで自分の身体が飛んでいくのが、かろうじてわかる。


※ライタは今現在、戦闘不能の状態にあります。
※五感と力を失った状態で、可能な行動はほとんどありません。
※ゆえに、無理に思考の描写や行動をする必要はありません。
※意味ある行動が出来ない場合、『行動しない』とだけレスすれば、そのままイベントを進行させてゆきます。
※この状態は、戦闘終了か他参加者によって治療が施されるまで続きます。

129リッキー&ジェフ(ツインモード・3):2011/09/16(金) 00:42:44 ID:jlylHfPw
>>128
ジェフ「どーいうことかって? 教えてやんねーよ!」
殴りかかろうとしたその時、
ジェフ「んなぁ!?」
ライタが投げつけられてきた。咄嗟に彼を抱きとめるが
ジェフ「速……うあ!!」
その高速に押され、ライタを庇うように倒れこむ。

リッキー「ジェフリーさん!!!」
倒れこむ直前、右手のナックル・ブレードがライタに傷を付けていた。
舞い上がるかすかな砂埃が傷口に飛び込む……。

ジェフ「くっ……!」
そうと気付かないジェフは、ライタを庇いながらではあるが不審者の攻撃を受けるしかない。
ただ、ジェフに触れた瞬間、不審者は違和感を感じるだろう。

その身からは、血流も体温も感じないのだ……。
生命あるもののように思えるが、実体はただの物質(モノ)―としか言えない。


リッキー「……! もしかしたら……」
新たな傷と舞い上がる砂埃を見たリッキーから、震えが消えた。
リッキー「今ここでぼくが後悔してたら、間に合わなくなる……その前に!
 ジェフリーさん! 少しだけ、お願いします!」
左手首に触れ、愛用のグレイヴを取り出すリッキー。
同時にジェフの拳から刃が消え、徒手となった。

130名無しの魔術師:2011/09/16(金) 01:38:29 ID:QMQGVJx2
>>129
ジェフリーは、かなりの速度で投げられたライタを抱き留めようとする。
その瞬間、

『ばふっ』

という音がしたかと思うと、ほとんど大した衝撃もなくライタの身体がジェフリーの腕の中にあった。
予想を超えるあまりの衝撃の弱さに、ジェフリーは思わず倒れ込んでしまう。
(そのようなことが無い身体をジェフリーが持っているなら、倒れ込まなかったことにしても構わない)

ジェフリーが寝ていようが立っていようがお構いなく、『不審者』は蹴りを頭部に入れる。
下手に喰らえば頭蓋骨陥没か頸椎の損傷を引き起こしかねない威力だった。
といっても、今のジェフリーがそれで死ぬのかはわからないが。

靴越しではあるが相手の体の異常性に気付いたのか、驚きの顔を隠さない。
リッキーが何か企んでいることにも気付いているようだ。
だが、ジェフリーから離れる事は無い。
今度は彼の顔面に靴の底面を向け、思い切り下方向(あるいは前方向)に蹴りぬいた。

131リッキー&ジェフ(ツインモード・2):2011/09/16(金) 02:06:55 ID:jlylHfPw
>>130
倒れこみ、ほぼ無抵抗なまま、ジェフの後頭部に蹴りが入った。
ジェフ「ぐあっ!! ……さすがに、キクぜ!」
が、常人なら死に至りかねないその衝撃を受けてなお、ジェフは半ば平然としていた。

ジェフ「おいリッキー! 後で相当痛んでも文句言うなよ!!」
そう叫びつつ、ライタを地面に置くように離し、自身はやや前に出て軽く上体を起こす。
不審者の気をそらすまいとするかのように。

リッキー「……覚悟は、できました!!」

その背後、ライタの傍に駆け寄るリッキーが詠唱を始める。
それは闇の力による治癒魔術。しかしそれは、直接闇の魔力で傷病を癒すことはできない。
体内の異物を闇で力に変え、その力を持って治癒させるもの。
偶然ついた真新しい傷口と、そこから入り込んだ砂埃がなければ無意味だったもの。
だが今なら、詠唱が終わり術が終われば身体の傷は確実に消える。
失われた感覚も、砂埃から生み出された力で戻るかもしれない。

リッキー「――【ヒーリング・オブ・ダークネス】!」

詠唱が終わり、リッキーとライタを闇が覆い隠したとき、
ジェフの顔に靴がめり込んだ。だが、血は飛ばない。
さらに、その状態にも関わらず、不審者の足下から勇ましい声が響いた。

ジェフ「く……。わりーけど……俺はとっくの昔に死んでんだ!」

ジェフリー・シャムロックは幽霊となった死者である。
今はほんのひと時、仮初の”命のエネルギー”を与えられ、現世のモノと触れ合うことを許されただけなのだ。
その存在に、生命としての”死”など、ない。

132名無しの魔術師:2011/09/16(金) 02:48:31 ID:QMQGVJx2
>>131
「なるほど……君はいわゆる、アンデッドなんだねぇ。
ゾンビとはまた少し違うみたいだが……生きてないのに、一体どうやって動いているんだろう?
あっちで詠唱してる彼(リッキー)から魔力の供給を得ているのかな、それとも吸血鬼みたいに生者から奪っているのか?

刃物を持っていたらバラバラに解体出来たかもしれないけど、生憎手持ちに無い。
仕方ないから、行動不能にするとしよう」

ジェフリーの右腕の付け根を踏みつけ、右腕を自らの両腕で握りしめる。
そして凄まじい力でねじり上げ始めた。腕を折る気だ。


一方リッキーは、ライタに治療を施す。
その傷が癒され、彼はある程度の活力を得た筈だ。
だが、五感は復活しない――幻影のような存在感の無さも、そのままだ。


>>ライタ
どうやら、何者かがライタの身体に治癒魔術か何かをかけているらしい。
リッキーのように見えるが、視覚をかなり失っているせいで確証が持てない。
傷は塞がれてゆき、身体がある程度動かせるようになった。
だが五感は元に戻らず、奇妙に力が入らない状態も改善していない。

133名無しの魔術師:2011/09/16(金) 20:59:05 ID:2cc/NRtc
ネクロと野菊がマギドロイドとの戦闘を行ってから約1ヶ月が過ぎたころだろうか………

──アーカムシティ
人の英知が育てたこの街は夜でも、まるで昼間の如く明るい

さて、この街に異様なもの達が現れる
1人は東方の着流しに両腕両足に枷を付け、
1人はローブを頭から被った女性
そしてボロキレで頭から覆った巨人、更には白地に黒い桜の彫られた仮面を被った者が複数、列を作って歩いている
誰もが彼らを一目見るであろう、こんなにも目立つのだから

134名無しの魔術師:2011/09/18(日) 01:49:36 ID:SVtv/fVA
>>133
そんな異様な姿の者たちを、自治都市であるアーカムシティの治安維持部隊が警戒しないはずもない。

無論、無用な争いを引き起こすのは本意ではない為、警邏の者たちは何時も通りの素振りで街を歩いている。
だが、彼らに対して警戒の目を向けているのは事実だ。

この奇妙な四人組は不快に思うかもしれないが、原因の一端は彼らにもある。
彼らが何もしない、害のない者だと分かれば話は別だが。

135名無しの魔術師:2011/09/18(日) 02:31:04 ID:2cc/NRtc
>>134
ジン「……汚ねえ街だ…奇術師のくせえ臭いがすらあ……」
周りを見渡し口にした言葉には苛ついてる感じだ

ジン「ここに来るんだろうな、お前が言う奴は?」
???「はい、必ず」
その言葉を聞いた男はニヤリと笑い街中で刀を取り出した

ジン「ちょうどいい、ちっと暴れるかあ!」

警戒した者達もこれで明らかになっただろう
彼らは危険人物だと

136名無しの魔術師:2011/09/18(日) 02:35:36 ID:SVtv/fVA
>>135
警邏の者たちは互いに眼を合わせ頷くとジン達を取り囲む。

隊長「あー…もうすぐ定時で帰れたのに、時代錯誤の人斬りが現れちゃったよ」

副隊長「隊長!!そんな態度では周りに示しがつかないであります!!…そこの男!いますぐ刀を鞘に納めて武装解除をしなさい!さもないと自治区権限で相応の対処を取らせてもらうぞ!」
総勢10人前後の警備兵達、しかもこれだけではない。すぐにでも増援が現れそうだ。

137ジン:2011/09/18(日) 02:42:03 ID:2cc/NRtc
>>136
ジン「じゃれるな、鬱陶しい」
有無も言わさず刀を振る

しばらくして隊長の服がバラバラと斬れ、パンツだけの姿にされる

138名無しの魔術師:2011/09/18(日) 02:45:46 ID:SVtv/fVA
>>137
隊長「ふむ」
ハート柄の下着姿になって肩をすくめる隊長

副隊長「た、隊長!?」

隊長「経費だけかかりましたじゃ怒られちまうな」
ガシガシと髪をかいて指示を出す

副隊長「やれ!」
囲んでいた警備兵達が一斉に先端に小さな文鎮のついたワイヤーをジンに向かって投げつける。
数は多くいくつかはジンの腕や足、または身体に絡みつくだろう。

その瞬間、強烈な電流が流れジンの身体に襲い掛かる。対犯罪者用の捕獲用装備で威力調節次第では命すら奪いかねない。

139ジン:2011/09/18(日) 02:48:23 ID:2cc/NRtc
>>138
痙攣したようにびくびくと体が跳ねる
この状態でありながらも他の者は見ているだけで何もしない

140名無しの魔術師:2011/09/18(日) 02:54:37 ID:SVtv/fVA
>>139
隊長「はい、次」

副隊長「確保!」
残りの警備兵達が槍を構えてジンの同行者を取り囲む。そして副隊長はワイヤーを引いてジンの身体を引き起こすと素早くワイヤーで縛り上げる

隊長「さて、全員治安維持局に来てもらおうかい?」

141ジン:2011/09/18(日) 03:02:44 ID:2cc/NRtc
>>140
「………おいぃ?今の奴らはこんなにも舐めすぎてるのかぁ?」
コキンと骨が外れる音がした直後だ
ワイヤーで縛られたはずの両腕は副隊長の首を強く締め気絶させる
ここまで他の者が手を出す隙すら与えさせなかった

142名無しの魔術師:2011/09/18(日) 03:09:17 ID:SVtv/fVA
>>141
副隊長「なっ…うぐ!?」

骨を外してワイヤーから逃れたとでも言うのだろうか?白眼を向いて気絶する副隊長
だがすさかずパンツ一丁の隊長が距離を詰めていた

隊長「治安維持は人殺しじゃないからねぇ」
だるそうな声とは裏腹に迷いない動きでジンの服の襟を掴むとそのまま一本背負いで地面にたたきつけた。
その勢いで副隊長の首を掴んでいた手も離される

隊長「アンタ等の国の言葉でジュージュツって言うんだっけ?こう見えてもブラックベルトなんだよね俺」
畳でもない地面に思い切りたたきつけられ、普通なら気絶か悶絶で動けないはずだが…

隊長「お前らどうも普通のチンピラや悪党じゃなさそうだな、有無は言わさないよ、このまま連行する」

143名無しの魔術師:2011/09/18(日) 03:19:11 ID:2cc/NRtc
>>142
隊長が喋り終えた直後、隊長の脇腹辺りに鋭い痛みが襲いかかる

懐に忍ばせた小刀で刺していたのだ

ジン「心配するなあ、死にゃしねえよ」
刺した小刀を抜き、傷口を蹴り飛ばす

幸い、刺し傷は浅く、致命症には至らないが行動が制限されるだろう

ジン「俺の用件は一つ、覇道財閥に救援をよこす様に連絡しろ、街の奴もてめえも殺す気はねえが早くしねえと俺の気はかわっちまうぜぇ?」

144名無しの魔術師:2011/09/18(日) 03:21:57 ID:SVtv/fVA
>>143
「変わった要求だねぇ」

パンツ一丁にされた上に脇腹を刺されるとは、割に合わない負傷だ

「言われなくともお前らみたいな輩がいるとなればすぐにでも現れるさ」

145名無しの魔術師:2011/09/18(日) 03:31:48 ID:2cc/NRtc
>>144
ジン「そうかい…てめえもなかなかやる方だったが生まれる時代が違ったな…殺し合うことが出来ないってのはつまらないもんだぁ…そうだろ?」

そんなことをジンが口にした直後、ディッセンバーを除いた魔機人達が駆けつける
ジュン「ただいま参りました」
エイプ「隊長さん離れてな、並みの人間じゃないみたいだし」



ジン「おい、こんなかにいんのか?」

???「いえ……」
ジン「そうかぁ、じゃあ邪魔だな」

146名無しの魔術師:2011/09/18(日) 03:34:12 ID:SVtv/fVA
>>145
「いや、俺は感謝してるよ?他人に人生を奪われる形がずっと減ったからねぇ…っと、来てくれたようだ」

「じゃあ俺達は退散退散と、あとは実働部隊に任せるとするぜ…ジュンさんよ、『彼』も来てるから無理はするなよ」

彼とは誰か、言うまでもないだろう。

147名無しの魔術師:2011/09/18(日) 03:43:14 ID:2cc/NRtc
>>146
ジュン「…はい!」
魔機人達がジンを囲む

ジン「…誰でもいい、来いよ」
エイプ「それじゃ遠慮なく!!!」
先手を取ったのは切り込み隊長のエイプだ
刀型の魔機でジンに斬りかかる

ジンも落とした刀を拾いエイプの刃を刀で受け止める
ジンから攻めることはせず防戦一歩の状態がつづく
しかし表情からはジンは笑みが浮かび、逆に攻めるエイプは苦痛な顔が浮かぶ

エイプ(隙が見えねえ、あんなに打ちやすい所があるのに……!!)

148ネクロ:2011/09/18(日) 03:49:57 ID:SVtv/fVA
>>147
「下がれエイプリル!」

姿は見えないが声が木霊する、その声に反応してエイプリルが動いた瞬間、ジンに向かってオレンジ色の魔弾が素早く撃ち込まれる
ジンがそれを防いだにしろ回避したにしろ、あるいは直撃したにしろ魔弾を撃った者が姿を現す

黒衣を纏った銀髪の男、ネクロだ。

149名無しの魔術師:2011/09/18(日) 03:57:27 ID:2cc/NRtc
>>148
エイプが声を聞くや、素早く退避、ジンは魔弾に反応し、魔弾に刀を振るう
綺麗に真っ二つになった魔弾は左右で爆発を起こすと同時に持っていた刀も折れてしまった

ジン「てめえ……奇術師か…しかもやたら臭せえ……奇術の臭いが強いぜてめえ……」
ネクロの姿を見るや、ジンの顔は強ばる…いや、強ばると言うよりは怒りを感じると言った方が正しいのかも知れない

150ネクロ:2011/09/18(日) 03:59:38 ID:SVtv/fVA
>>149
「マギウス(魔術師)さ」

マントを翻して腰のホルダーに納められた魔道書に手を触れる
アル・アジフが起動し、ネクロは術式の衣を纏い、マギウス・スタイルへと姿を変えた。

「お前ら何者だ?こんな場所で暴れるなんざ普通じゃないな」

151名無しの魔術師:2011/09/18(日) 04:05:46 ID:2cc/NRtc
>>150
ジン「普通?てめえの口からよく普通と言えるなぁおいぃ?おいデカイの!!!てめえの獲物よこせ!!!」

ジンの命令に従い巨人は腰に着けていた斬馬刀を投げる
地面に刺ささると軽く地面が揺れる
そして巨人のボロキレからネクロは一瞬嫌な記憶を思い出すだろう
なぜなら巨人の顔はあの王牙と同じなのだから

152ネクロ:2011/09/18(日) 04:08:42 ID:SVtv/fVA
>>151
「!」
(何で今になってあんなのがいるんだ!?…まさか、ログスターの残党?確か一人二人取り逃がしていたらしいが…)

「俺はこう見えて普通の生活を尊ぶ善良な市民だからな!」

バルザイの偃月刀を構え、ジンを警戒する。無論他の者たちもだ。

153名無しの魔術師:2011/09/18(日) 04:15:42 ID:2cc/NRtc
>>152
エイプ「ネクロの旦那、俺達も援護するぜ」


ジン「俺はてめえみたいのが一番好かねえ……!!!」
地面に刺さった斬馬刀を片手で抜く
大きさ、重さから普通の人間は片手で持つのは不可能なのは見ても明らかだ

ジン「来いよ奇術師……てめえらには積年の怨みがあるからな!!!」

154ネクロ:2011/09/18(日) 04:20:40 ID:SVtv/fVA
>>153
「周りを頼んだぜ、お前ら」
とんでもない怪力を見たが、ネクロからすれば今さらな光景だ。

「アンタに恨まれる事をした覚えはないんだが…まあ良いさ、悪党に遠慮はしないぜ!」

気合とともに地面を蹴るとネクロはジンに飛びかかりバルザイの偃月刀を素早く振り下ろす

155ジン:2011/09/18(日) 04:24:20 ID:2cc/NRtc
>>154
「ふんっっっ!!!」
力強く斬馬刀を振る
その強さは斬りかかるネクロをまるでハエを叩くかの様に吹き飛ばす


???(ネクロ…ということは何処かに野菊が……邪魔なのは相変わらずといった所ですかね)

156ネクロ:2011/09/18(日) 04:28:04 ID:SVtv/fVA
>>155
「出鱈目な馬鹿力だな!!」

受け身を取って体勢を立て直すネクロ
「だがコイツはどうだ?」

術式を展開するとバルザイの偃月刀がいくつも召喚され切っ先がジンへと向けられる。

「エセリアル・フルバースト!!喰らえっ!!」

阿吽兄弟を撃破した時にも使用したネクロの大技だ。
バルザイの偃月刀を本来の用途である『杖』として使用し、増幅された魔力レーザーがあらゆる方向からジンを貫かんと放たれる

157ジン:2011/09/18(日) 04:31:35 ID:2cc/NRtc
>>156
ジン「これだから奇術は………」
誰もいないにも関わらず斬馬刀を振り上げ
ジン「うぜえんだよ!!!」
地面に強く叩きつける
辺りは馬鹿力が起こした土煙で見えなくなる

158ネクロ:2011/09/18(日) 04:33:56 ID:SVtv/fVA
>>157
眼暗ましだろうか?しかし既にネクロの攻撃は放たれている。
ジンがいた位置に集中して魔力レーザーが叩き込まれていく。砂煙を巻き起こしてもジンがその場にまだいたのなら意味は全くない。

「何処だ?」

ネクロは跳躍して建物の天上に飛び移る。

159ジン:2011/09/18(日) 04:39:50 ID:2cc/NRtc
>>158
ジュン「……!?飛ぶなネクロさん!!!」


ジュンの言葉の直後ネクロの体が重さを感じるだろう
何故ならジンが背中に掴まったからだ



地面に斬馬刀を叩き着けたのを利用して空に跳び、ちょうど飛んできたネクロに掴まったのだ
地上には斬馬刀が刺さっているが軽く地面が割れていた

160ネクロ:2011/09/18(日) 04:42:32 ID:SVtv/fVA
>>159
「なっ…!?」

少なくとも数mは確実にあった距離をあの一瞬で詰めたのか?
驚くネクロだがこのまま掴まれては何をされるか分からない

振り払おうと身体を動かす
だが簡単には払えないだろう、ならば

「ジュン!!お前ら俺ごとコイツを撃て!ためらうな!」

ネクロは今マギウス・スタイルの術衣に身体を守られている。
敵が背中に張り付いているならこういう手もありだ

161名無しの魔術師:2011/09/18(日) 04:45:55 ID:2cc/NRtc
>>160
セプテンバー「了解ッス!!!エンドオブ…!?」
ネクロの指示に従おうとした途端だ
魔機人達はまるで彫刻にでもなったかの様な動かなくなる

162ネクロ:2011/09/18(日) 04:48:28 ID:SVtv/fVA
>>161
「!?」

「おいどうした!?」
突然動かなくなった事に驚くネクロ、しかしもうネクロは地面に着地してしまうだろう。
背中を掴むジンの腹部に肘打ちを叩きこんで距離を離した

163ジン:2011/09/18(日) 05:09:03 ID:2cc/NRtc
>>162
腹を押さえながらも着地するジン


ジュン「か、体が……」
メイ「動かない……なんで!!」
ノーベンバー「まいちゃうわねこれ」



???「魔機人のコアプログラムは私の手のなかにあるのですよ、ですから魔機人達の動きを止めるのは私にとっては赤子の手を捻るようなもの……ただ一人を除いては」

164名無しの魔術師:2011/09/18(日) 22:32:28 ID:???
>>162-163
地面に着地したネクロ、そして動けなくなった魔機人たち
その面々を守るように上空からジンたちに矢の嵐が吹き荒んだ。
両者を分断するように飛来した矢、そしてゆっくりと上空からその矢を放った人物が舞い降りた。

「私の弟妹たちに…手を出さないでもらいたい」

覇道家の現メイドであり、ネクロから託された甲冑を身に纏った女が援護に駆けつけた。

165ジン:2011/09/18(日) 23:58:27 ID:2cc/NRtc
>>164
ジン「次から次に…こいつもハズレかぁ!?」
ローブの女はうなずく



エイプ「あ、姉御〜、タイミングかっこよすぎだぜ〜」

166リッキー&ジェフ(ツインモード・1):2011/09/22(木) 02:11:23 ID:jlylHfPw
>>132
ジェフ「う、ぐあぁぁぁぁぁ!
 (なんつー力だよ! こんだけ喰らってなんともねーってのもキツイな、おい……)」
蹴りを受けたにも関わらず、傷のひとつはおろか、鼻血さえ流れない顔が苦痛に歪む。

リッキー「……ぼくにはこれ以上治せません。予想はしていたけど……。
 でも、傷はもう大丈夫です」
ライタのおぼろげな視界は、黒い闇が覆っていた。
聞こえた声には大分前に聞いたことがあるような気が……。

リッキーとジェフ、二人の持つブレスレットが小さな点滅を始めた。
―ジェフが実体でいられる期限が迫っていると告げる点滅。

リッキーが、ライタの身体をそっと後方へ押しやった。
と、同時に闇が溶けて二人の姿が光を浴びる。
リッキー「……お待たせしました!」

ジェフが不審者を蹴り飛ばそうと両足を伸ばした。
受け止められるのは覚悟の上―いや、受け止められようとも問題はない。
ジェフ「おせーぞリッキー!」

リッキー「行きますよ、ジェフリーさん!!!」
その声に導かれるように輝く、二人の絆―デュアライザー。

―Dual Mode ... Ready

ジェフリーの姿が消えた。その瞬間、不審者の足は路面に落ち、締め上げていた両腕は虚しく空を切る。
リチャードの姿に金と銀で描かれたエンブレムが重なり、輝きを放つ。
そして―

167ネクロ:2011/09/23(金) 03:03:29 ID:SVtv/fVA
>>163>>164
「チッ…そこまで魔機人に精通してるってことは、そこのデカブツと合わせても間違いねぇな!!」

野菊の登場を確認すると、ジン達を指差す

「テメェ等ログスター一味の生き残りか何かだな!今さら出てきて何企んでやがる?!」

168野菊:2011/09/23(金) 16:40:57 ID:???
>>165>>167
「気を付けて…魔機人について詳しい」

甲冑姿から通常のメイド服に戻る。

「防御力の高い私が盾になる…攻撃の起点はあなた」

ネクロをちらっと見て、すぐに視線を正面に戻した。

169ジン:2011/09/23(金) 17:31:51 ID:2cc/NRtc
>>167>>168
???「ログスター…ドクターはなかなか面白かったですよ、お陰で私の復讐はまた一歩進みましたよ……」

ジン「こいつはこいつの目的がある……俺はこんな腐った世界で俺は暇を潰す…そうだな…世界を争いの炎で包んでみるかぁ!!楽しいぞぉ!!!あっははははははは!!!」

170ネクロ:2011/09/23(金) 17:35:54 ID:SVtv/fVA
>>168
「確かに堅く造ったけど、あんま過信してくれるなよ?あてにさせてもらうけどな

 …無理するなって事だぜ、さて…」

>>169
「あんな奴のろくでもないやり口すら利用してたってわけか?確かクィーンとか言ったか?ぜんっぜん覚えてないけどな」
そしてジンに視線を向ける

「腐ってるのはテメェの頭の中だろうが?火種のつもりでどこぞの東方の悪党気どりか」
忌むべき者を見る眼で強くジンを睨むネクロ。

そんな炎は力ない人々の涙を生むだけ、ネクロにとってそんな理不尽は最も排除すべき害悪なのである。

171野菊:2011/09/23(金) 17:53:04 ID:???
>>169-170
「甲冑もそうだけど、私自身も…人より頑丈。
 問題ない」

ログスターの名前を聞いて目を細める。

「暇つぶしで、世界を争いで包める程…世界は簡単なものではない」

172ジン:2011/09/23(金) 18:11:06 ID:2cc/NRtc
>>170>>171
ジン「吠えるなよ、何も出来ねえお前らが口にするな」

ダルそうにしながらネクロ達を見るジン、ケタケタと笑いながら喋る
ジン「なんなら今お前らが俺を止めてみるかあ?」

173ネクロ:2011/09/23(金) 18:21:00 ID:SVtv/fVA
>>171-172
「何もできねぇだと?」
ギリッと奥歯を噛み締める。ネクロはもうジン達を「敵」としか見ていない。
こうなったら最後だ。ネクロは大甘な男ではあるが敵には一切の容赦はないのだ。

バルザイの偃月刀を構えるとヴーアの印を結び、術式を構築していく
足を止めての術式構成だが、野菊の援護があれば術は問題なく行使されるだろう。

174野菊:2011/09/23(金) 18:31:56 ID:???
>>172-173
「見え透いた挑発…冷静に」

常にこのテンションの野菊がネクロへと注意を促す。
そして術式を構成し始めたネクロの前に立ち、箒を構えた。

「目標確認…これより迎撃に入ります」

175ジン:2011/09/23(金) 18:45:35 ID:2cc/NRtc
>>174
ジン「おお、来い来い!遊んでやるぞ奇術師!!俺はまだまだ本気すら出てはねえからよ、本気出せるよう気張れ!!」

何も持たないジン
完全に舐めている

176ネクロ:2011/09/23(金) 18:58:49 ID:SVtv/fVA
>>174
ネクロはチラっと野菊を見て軽く頷いた。
(分かってるさ、あんな奴相手にイラつくくらいならムニョスの阿呆相手に怒鳴る方がマシだ)

>>175
バルザイの偃月刀が再び数を増やし、ジンらを囲んでいく
「光満ちる世界に、汝ら邪悪蔓延る余地無し」
口上のような詠唱を紡ぎ、ネクロは眼の前の偃月刀を手に取る。

その次の瞬間だ、まず一斉にいくつものバルザイの偃月刀が弧を描き、回転鋸の如く円となってジンへと殺到した。
動かなければ当然身体は刻まれ、動いたとしてもその油断した行動で避けきれるとは思えない。
あらゆる角度、方向からの無慈悲とも言える同時斬撃はバルザイの偃月刀の切れ味と相まって驚異的な威力を発揮するだろう。

だがそれだけではない。
まだ宙空に浮くバルザイの偃月刀の切っ先がジンに向いていた
もしもジンが今の斬撃の嵐を受け切るか、あるいは耐えていたとしても

≪剣牢≫と化したバルザイの偃月刀の結界にその身を絡め取られて満足に動けないだろう。

「吼えず猛らず、塵となれ―――!!」
先ほどは回避されたエセリアル・バーストが、今度はほぼ確実な状態で放たれる


「これが魔刃結界二式、エセリアル・フル・ウェポンだ!!」

177野菊:2011/09/24(土) 01:13:23 ID:???
>>175-176
「攻撃角度は完璧…回避の術はない」

ネクロの展開した術を見ての感想だ。
それ以外の結果が見えない。

178ジン:2011/09/25(日) 14:57:23 ID:2cc/NRtc
>>176
斬り刻まれ、焼き付くされるジン
腕の肉は薄皮一枚で繋がり最早動かすこともままならない
身体中には穴が出来て、立つ事すら危ういだろう

「……なあ、今…『見た』だろ?」



「見るっても目でじゃねえ……魂がだ……全ての力の根源は魂にある……魔力って奴も気力って奴も……無論俺達の様な魂を武器にする奴も全ては魂から力を得ている……この世で最も強いのは己が魂の揺らがない奴だ……」




「だからお前らは勝てんのだ」
ネクロの肩をポンと叩いたのは数分前のまんまのジンだ
ネクロも、野菊も、周りの者全てが彼の存在に気付かなかった

179ライナス:2011/10/02(日) 22:31:38 ID:???
>>115>>116
「だいじょーぶ、だいじょーぶ!」
やっぱり何も考えていないような顔だ

ゼリオスの言うとおり、保護者を呼んで保護してもらったほうが賢明かもしれない

180ネクロ:2011/10/02(日) 23:17:17 ID:SVtv/fVA
>>177-178
「……!」

眼を見開き心底から驚いた表情を浮かべている事だろう。
苛立ちに多少心が突き動かされたとは言え、ほぼ回避不可な間合いでの全方位攻撃だった。

いかなるからくりでこれを防いだのか、ジンの口から放たれる言葉同様に全て不可解だった。
「魂だぁ?何をわけのわからねぇ事を!!」

肩に置かれた手を鬱陶しげに払いのけると地面に突き刺さり残っていたバルザイの偃月刀の一本を呼び寄せて握り、野菊と合流するように後退した。



「野菊…見えたか、奴の動き」
そして野菊にそう問いをした。自分にはジンの動きが見えなかった。
魔術や幻術とは無縁そうな戦士系に見えたが、まさか何か術式を操れるのだろうか?

181野菊:2011/10/02(日) 23:40:31 ID:???
>>180
「いえ、見えませんでした。私の予測では回避は不可能だったはず。
 恐らく幻術の類ではないかと思われます。どの段階で術を発動されたのかは分かりませんが」

野菊は動きは見えなかったようだ。

182ジン:2011/10/03(月) 09:19:16 ID:2cc/NRtc
>>180>>181
「俺は言ったはずだぜぇ?お前の魂が俺を見ていた…が、お前が見ていたのは幻術の俺…いや、正しくは魂の炎で作られたもうひとりの俺だな……お前らは魂の炎が小さくなった俺を感知出来ずに逆に魂の炎がさっきと同じままの幻影に気を取られていたのさ、例えるなら虎と蟻だな…虎が目の前にいて蟻なんか気付かないみたいなだ」
へらへらとくっちゃっべる
依然として余裕な態度を取るジン
だが無闇に攻める事も出来ない事がさっきのではっきりしただろう

183ネクロ:2011/10/03(月) 13:07:09 ID:SVtv/fVA
>>181
「幻術か…確かに発動する素振りは見えなかった」
構える事も前準備もなく発動出来るタイプのものなのだろうか?だとしたら厄介過ぎる。

やみくもに攻撃してもこちらが消費するだけと言う事になってしまう。
>>182
「わけのわからねぇ事をペラペラと、電波かテメェは!!」

「これで俺の攻撃の手を封じたと思ったら大間違いだぜっ!」
喰らえ、とネクロは手をかざして白光する魔弾を一発ジンに向かってお見舞いした。ジンに向かって一直線に向かっていく。
魔弾の大きさ、速度から防ぐことも回避する事も難しくはなさそうだ。

魔弾をブラフに手にしたバルザイの偃月刀で斬りかかろうと言うのだろうか?

184ジン:2011/10/03(月) 19:56:29 ID:2cc/NRtc
>>183
「吠えるだけなら誰でも出来るし、無闇に撃つのは馬鹿か雑魚のする事だ、てめえはどこかのチンピラを相手していると思ってるみてえだがその考えは捨てちまえ!」
魔弾はジンの目の前で左右に別れていく
右手に持つのは炎刀
禍々しい青い炎が刃を纏う
「せっかく抜いたんだ、死ぬなよ奇術師……」

185野菊:2011/10/04(火) 01:38:09 ID:???
>>182-183
「確かに彼の言っていることは意味が不明です。
 重要なのは魂ということなのでしょうけど、いまいち言っていることが理解できません」

「そもそも魂で見るとはなんなのでしょう。私には理解の出来ないことですね」

186ジン:2011/10/04(火) 17:02:12 ID:2cc/NRtc
>>185
「奇術に頼り、己の力の本質を忘れたお前には無縁な話だなぁ……」

187ネクロ:2011/10/05(水) 12:46:58 ID:SVtv/fVA
>>184-186
魔弾は左右に分かれた瞬間、硝子が割れるような音と共に砕け散った。ネクロは焦る素振りも見せない。

「テメェでしか分からない言葉使って優越感に浸ってんじゃねぇよ、イカレ野郎」

「あと何度も言わせんな、俺は奇術師じゃねぇ!マギウス(魔術師)だ!!力の本質なんて難しい言葉、良く知ってるじゃねぇか?だけど自分の尺で一方的に語るお前じゃ重みが全くないね!!」
そう言うとネクロは再び身構えた。

(炎刀…もう使い手は殆どいなくなったって聞いたけど、まだいやがったのか…)
ネクロは野菊に視線を向けると彼女にだけ聞こえるように小さく語りかけた
「野菊、奴が幻術を使う瞬間が必ずあるはずだ…俺がまた仕掛けるからなんとか使う瞬間を見極めてほしい…出来るか?」

188野菊:2011/10/05(水) 23:59:53 ID:???
>>186
「奇術…とは、私の存在の事でしょうか?確かに奇術と言えるでしょうね。
 ただ、己の力の本質とは…どういうことでしょうか?忘れるも何も、心当たりがないのですが」

>>187
「あなたがそう言うのなら…見極めてみましょう」

ネクロへとそう返すと、その瞬間を見逃さない為に
ただ一点、あいてを見つめた。

189ジン:2011/10/06(木) 02:01:46 ID:2cc/NRtc
>>187>>188
「もうお前らに使う気はねえよ、第一俺は幻術には長けてねえんでな」

片手に炎刀を持ち構えを取る

「まずは小さいの、てめえ邪魔だなぁ……」
野菊に刃を向け狙いをつける

190野菊:2011/10/06(木) 22:34:29 ID:???
>>189
「ならば……お相手しましょう」

箒を縦に構え、静かに呟いた

191ネクロ:2011/10/13(木) 20:22:00 ID:SVtv/fVA
>>189-190
「決闘してるわけじゃねぇんだ、「まずは」なんて言っても俺は黙ってないぜ」
野菊の前に立ったネクロは両手に重々しい銃を握り、その銃口をジンへと向けた。

これによりジンは野菊よりも先にネクロを相手にしなくてはならない。
もしもなんらかの手段でネクロを抜き去っても、ネクロの後ろにいる野菊はジンから死角になっているので奇襲をかける事も出来るはずだ。

ネクロの両手の銃はそれぞれが紅と青の輝きを放っている。後は引き金を弾くだけだ。

192ジン:2011/10/13(木) 20:40:37 ID:2cc/NRtc
>>190>>191
「姫を守る騎士様気取りかぁおいぃ!!別にまとめても全然かまわんぜぇぇええええ!!!!」
炎刀を引きずりながら走ってネクロ達に向かう
引きずられた炎刀で地面から火花が散る

193野菊:2011/10/14(金) 00:56:26 ID:???
>>191-192
(…私が盾になると言ったこと、すっかり忘れているようですね。
 私が戦っている隙に攻撃をすれば効率的なのですが)

「仕方ありません」

ネクロの後ろで待機した

194ネクロ:2011/10/15(土) 01:38:59 ID:SVtv/fVA
>>192-193
「姫ぇ?野菊はそんなかよわいタマじゃないぜ!!吼えろクトゥグアッ!!叫べ、イタクァッ!!」
五つに分裂した氷の魔弾がジンの両手両足頭部を、そして例えるならバスケッドボール程の大玉の灼熱魔弾がジンへと迫った。

引き金を引いた瞬間、ネクロは右横に地を蹴り移動する
ジンは魔弾への対処で足を止めるか、飛びのくか、それとも全て手にした炎刀で弾くか…どちらにせよすぐに野菊やネクロに攻撃に移れるとは思えない

「野菊!!思い切り矢を引け!フルパワーの魔矢は俺の魔弾なんか眼じゃねぇぜ!(自分で言ってて悲しいぜ畜生!)」

195ライタ:2011/10/18(火) 05:15:44 ID:2cc/NRtc
>>193>>194
地面を引きずっていた炎刀を勢い良く振り上げる
それにより炎と同時に衝撃波が放たれる
炎はイタクァの弾丸を反らし、衝撃波は火の玉にぶつかり爆発を起こす
さらにそのせいでネクロ達の視界は土煙で遮られてしまう
最悪な状態をネクロは作り上げてしまったのだ

196野菊:2011/10/18(火) 13:02:40 ID:???
>>194-195
「了解、出力最大…」

発射する寸前、視界が土煙で覆われる。
ジンを見失ってしまうが、先程確認された場所に狙いをすまし

「貫け…!!」

射撃した。恐らくその場にいる程ジンもマヌケではないだろう。
攻撃は外れるはずだ。ならば次に出る行動はこの視界の中、死角からの攻撃

幸い今の武装なら空を飛べる。
少しのラグの後、ネクロを担いで空へと昇った。

「ここからなら、良く見える…どこにいるかも時期分かるでしょう」

197エミヤ:2011/10/19(水) 02:46:00 ID:???
>>121
驚愕に顔を歪める間も無く、風に身を裂かれる。
攻撃に備えてはいたが最低限でしかなく、先に負傷していた大百足に近い損傷を負う事となった。
バランスを崩しそうになるが、慌ててその場に踏み止まる。

(何やってんだ、俺は)

自身の、呆れ返る程の馬鹿さ加減に思わず笑いそうになる。
しかしそれも痛みに阻まれて、愉快さと不快さとが混じり合って、不思議と冷静になる事が出来た。

――損傷は激しいが、放っておけば良い。気にしても気にしなくとも嫌でも勝手に塞がる。
――蠢く穴から噴射された液体の性質、確信は出来ないが予想は出来る。触れてはいけない。

『穴』が蠢くと同時に、無意識に身体は回避に移っていた。
『肉塊』から見て左方向へと駆け出す事で、結果的に液体……『消化液』の範囲からは外れるだろう。
もちろん、噴出量があまりに多ければ回避の保証は無い。

「投影、開始」

『肉塊』の動向から目を逸らさず呪文を口にする。
言葉が紡がれると同時に、エミヤの手中には一対の双剣『干将・莫耶』が収まっていた。

ナイフを用いず敢えて新たに投影を行ったのには理由がある。
一つは、戦力の補強。もう一つは、強力な武装を投影する事による“影響”の確認である。

干将・莫耶は通常の武装を遥かに上回る名剣だ。
しかしエミヤにとっては非常に慣れ親しんだ剣でもあり、投影の際に消費する魔力は通常より僅かに増すだけで、負担も同様であった。
『少女』の魔術(超能力?)の影響下での投影は、如何な事になるのか……

198ジン:2011/10/23(日) 14:08:43 ID:2cc/NRtc
>>196
「……我流……乱れ花吹雪!!!」
煙の中から無数の炎の刃が数発、いや数十発放たれる
野菊のみなら見てからでも回避は出来るだろう
しかし、野菊は今ネクロを担いで飛んでいる
そうするといくら機動力のある野菊とはいえ回避は難しいだろうし回避を行えば少なからずネクロにもダメージを受けかねない

199ネクロ:2011/10/24(月) 23:38:42 ID:SVtv/fVA
>>196>>198
「チッ!!」
まさか自分を野菊が担いでくるとは思わなかった
野菊の放った攻撃は最大出力で放たれたチャウグナル・ファングの模倣品。

威力は広範囲(少なくとも着弾点から半径3m)に及んでいるがジンは範囲外だろうか?
だとしたら眼隠しの煙から飛び出しているはずなので姿は見えているはずだ。

ネクロの左手首の術衣が解けて記述が露になる。
「ニトクリスの鏡!!」
術者の声に応じるように6枚の鏡が出現し、サイコロのように野菊とネクロを包み込んだ

放たれた数十発に及ぶジンの攻撃に鏡では盾になりきらないはずだが


ジンの後ろで硝子の破片のようなものが煌めきを放ったが気付けるだろうか?
気付けなくともジンの同行者は気付くか?

200野菊:2011/10/25(火) 16:07:17 ID:???
>>198-199
「こちらからは向こうが見えないのに、なぜあちらからはこちらが分かるのでしょうか?」

空を飛びながら疑問が生まれる。

「当てずっぽうで攻撃するならそのまま先程いた私たちの場所を狙うはず。
 どちらにせよ…あの数の攻撃を避けるのは不可能と判断します」

ネクロを庇うように体を丸め背中を向けた、ところで鏡に包まれる

201ジン:2011/10/26(水) 18:17:44 ID:2cc/NRtc
>>199>>200
炎の斬撃破は鏡を砕き、野菊の放った矢は煙の中で爆発する
その衝撃で視界は晴れる




「ちぃ……一張羅が台無しじゃねえか!!!」

上半身が露出し所々出血したジンが現れる
ジンの回りには炎が出ており予測するとこの炎で爆発のダメージは防げたのだろう
ただし貫通したであろう左の掌は穴が空いている

クイーン「後ろです!!!」
ジン「ああん?」

202アイク:2011/11/01(火) 02:20:58 ID:???
>>114-116 >>118 >>120
「俺もゼリオスの意見に賛成だ。
 ただ、まだ保護者の元へ帰すべきじゃないと思う。巻き込んでしまう可能性が高いからな」

アイクの考えはゼリオスと殆ど一致している。
事情を把握してもらった上で、ライナスにはアラゲイジア国の保護下に居てもらうべきだろう、と。

「――で、これからどう動くにせよ情報が必要だな。
 どのような人物が襲撃または接触してきたのか。敵の戦力、特徴はどのような物なのか。
 各自が知り得る限りの情報を、改めて纏めてみないか?」

(一応)これからの目的が定まった所で、一同に提案を持ち掛けた。

203選手襲撃:2011/11/03(木) 21:39:37 ID:2.oXNfME
>>116,118,120,179,202
「……分かりました。ライナス選手の処遇に関しては、改めて検討したいと思います。
 また後でお話ししましょう。」

申し訳なさそうにライナスに微笑む。

「ご決断ありがとうございます、レノ選手。
 ジュード選手も、無理のない答えをお待ちしていますね」

「……そうですね。
 アイク選手の言うとおり、どう動くにせよ、まずは情報の統合が必要ですね。
 我々の方で入手した情報もありあすので、それと併せて――」

ようやく話が纏まるかに思えたその時、室内に警笛のような音と、女性の声が響き渡った。

『――警告、建物周囲に結界の展開を確認。外界と隔絶されました。敵襲に備えてください』

それらは部屋の隅に置かれた水晶から発せられたようだ。
今までオブジェ然としていたものが、真っ赤に輝き警告を促している。

声が途絶え、アセリアが言葉を発そう口を開いた瞬間、今度は轟音と石片が全員を襲う。
外に面した壁の一部が吹き飛ばされたのだ。

204ジュード・ウー:2011/11/06(日) 01:12:05 ID:XnuNEaGI
>>203
「できるだけ早くお返事させていただきます。
 ご用件は以上で―」
退室の可否を問おうとしたその時、警報が響き渡った。
《結界じゃと? ……ふうむ、事態は選択の余地をわしらに与える気はないようじゃな》

さらに押し寄せる轟音。
そして石片。

光景の始まりの一瞬を視界に捉えた瞬間、ジュードは動いていた。
最も幼いであろうライナスを庇うよう一歩を踏み出し、

「ハァァァ……ハァッ!」

気合一声、掌打、肘打、蹴りを連続させた動きで自身とライナスに向かう破片を叩き落した。
十分な内力―ある大陸では剄と呼ばれる―を込めた一連の動きは舞うが如く。

「どうやら私たちに選択権はないようですね」
構えを取り、吹き飛ばされた壁の先を見据える。

205ゼリオス:2011/11/07(月) 00:48:47 ID:SVtv/fVA
>>203
「何だっ!?」

破片を正面から身体で受け止めて周囲にいる者の盾となるゼリオス。
眼など脆い部分を庇っている


(早速奴らから押し寄せてきたのか?都合の良い話だぜ!!)

206ライナス:2011/11/08(火) 05:53:05 ID:???
>>203
難しい話なのか、頭に?マークが乗っている

「えーっと、えーっと…」
何か話そうとしていたその時、警報が鳴り響く

「きゃ!なに?なんなの!?」
困惑している間にガレキが迫るが、何とかジュードの手により無事に済みそうだ

207レノ:2011/11/08(火) 09:36:21 ID:???
>>203
「改めて話し合ってる暇なんかなさそうだな!」

向かってくる数々の破片に両手を合わせると、柔らかいエネルギーの波紋が空中で破片の威力を中和し、それらを地面に落とした。

208アイク:2011/11/14(月) 03:26:08 ID:???
>>203
水晶からの警告を聞くと直ぐに、背負っていた剣を引き抜き構える。
そして、自身へ襲い掛かってきた石片を一刀の元に纏めて両断し、叩き落とした。

「さっそく向こうから出向いて来てくれたか。有り難い話だ」

咄嗟の事で他者を庇う余裕はなかったが、場に居る者達に怪我は無いようだ。
それを確認した上で、吹き飛ばされた壁の向こう側へと視線を向ける。

「アセリア、あんたは戦えるのか?」

今までにそれらしい話を聞いた覚えは無い(筈)。
まだ余裕がある内に、彼女の戦闘技術の有無について聞いておく事にした。

209選手襲撃:2011/11/14(月) 21:30:41 ID:pHN6jvro
>>204-208
ジュードの内力を込めた打撃、ゼリオスの鋼の肉体により、
ライナスに向かった石片は全て弾き落とされた。
レノとアイクも、常人離れした反応により無傷で済んだ。

「よーお、コソコソと話し合いか?気に食わんな、そういう姑息なのはよ」

崩れた壁から侵入してくる、筋骨隆々の男。
白を基調とした聖職者のような服に身を包んでいる。
間違いなく、聖果隊のメンバーだ。

「俺の名はオブリビオン・オブ・オブライアン、聖果隊第四小隊長だ。よろしく」

口角を上げ、凶悪な笑みを浮かべる。
この面子だと、レノが一度遭遇しているはずだ。名乗ってはいなかったが。

アセリア「……はい、足手纏いにならない程度には」

オブリビオンの口上の合間に、アイクの問いに答えるアセリア。
いつの間にか細見の剣を握っている。

オブリ「まあ、お前らも色々と言いたいことや訊きたいことがあろうよ」

喋るオブリビオンの背後から、更に4人の男が侵入してくる。
全員聖果隊の衣装を着こみ、狂気を孕んだ目で一同を睨む。

オブリ「まあ、話なら首から上があれば聞けるだろ?とりあえず死んでくれや」

床が軋み、5人の刺客が動く。

鎌を持った男がジュードに飛び蹴りを放ち。
オブリビオンがゼリオスに殴りかかり。
剣の使い手がライナスに肉薄し。
全身に風を纏った男がレノにタックルを試み。
男の握ったダガーがアイクに襲いかかる。

それぞれの速度は常人の比ではない。
生半可な実力では、反撃することもままならないだろう。

210レノ:2011/11/14(月) 22:04:23 ID:???
>>209
(速い――――!!)

身構えるも、反撃を行う隙がないと見るや、
足に全力を込め、右に跳び逃げた。

211ゼリオス:2011/11/20(日) 19:43:52 ID:SVtv/fVA
>>210
「アセリア!!ガキをフォローしろ!!」

叫び、対応するように前進し、ヘッドバットをするように頭を動かしてオブリビオンの拳を真正面から受け止めた。
頭を殴ったとは思えないような重鈍な音が二人の間から押し出るように響く
オブリビオンがこれまでで殴った物の中で最も硬かっただろう。
そして殴られたゼリオスは表情を歪めながらも正気を保ちピンピンしてる

「俺はキメラだが流石に首だけになって話は聴けんな…貴様らを達磨にしてでも目的は話してもらうがなぁっ!!」
背中に背負ったバスタードソードを抜かずに、その頭部と同じ堅さを誇る拳をオブリビオンの顎目がけて思い切り振りあげた。

212ネクロ:2011/11/20(日) 20:51:26 ID:SVtv/fVA
>>200-201
動く事をしなかったならば無数の硝子…否、『硝子の破片』から自分の放った攻撃がまるで無数の細いレーザーのように背後から襲い掛かってくる
そして空中にいるネクロ達は自分達を取り囲む鏡が砕け散って粒子のように消えると再び姿を現した


「理屈は分からねぇが炎を壁にしてやがるのか?」
ジンが背後からの攻撃を回避したか防いだか、どちらにしてもネクロは行動を起こす

「降ろせ野菊っ!!」
自分を掴んでくれた野菊に指示を出し、ネクロは空中に投げだされるとアル・アジフを用いて術衣形態に変身する。

「喰らえぇっ!!」
ジンが背後からの攻撃を回避したのなら追撃で、直撃しているのなら追い打ちで空中から両方の魔銃を向け連射していく
これは魔弾ではなく実弾だ。

213ジュード・ウー:2011/11/21(月) 00:17:16 ID:aE0iMq0A
>>209
《なかなか面白い名前じゃなあ》
他人に聞こえないのをいいことに呟く"もう一人のジュード"。
(先生……)
内心、苦笑はするが、鋭い目つきは変わらない。

むしろそのつぶやきによって余計な力が抜けたジュードは、
身体の向きを変え、左足を下げて迫る飛び蹴りの軌道から横に逸れた。
その間に、左手首の腕輪に触れて九節鞭を取り出すことも忘れない。

一連の動作を、風に舞う羽のようにやってのけると、
鞭を構えて相手の出方を伺う。

214ジン:2011/11/23(水) 23:25:29 ID:2cc/NRtc
>>212
クイーン「マリオン!!!」
クイーンに呼ばれた人形の魔機はジンの背後に回り鏡のレーザーを全身で受け止める

ジン「ちゃっちいことばっかしやがってぇぇよおおぉぉぉぉぉぉおお!!!!!」
後ろにいるマリオンの腕を掴むや否や、ネクロに向かって投げ飛ばす

弾のいくつかはマリオンが受けてしまう

215野菊:2011/11/24(木) 01:45:27 ID:???
>>212>>214
ネクロを降ろし、投げ飛ばされたマリオンを今度は野菊が刀で受け止めた。
受け止められるような重量ではなさそうなので、そのままマリオンごと押される形になるだろうが
マリオンがネクロへ到達することはない。
軌道もズレ、野菊によって威力も抑えられたマリオンはネクロへ届く前にネクロが次の行動に移ることだろう

「言ったはずです。私が守ると」

216ネクロ:2011/11/25(金) 00:09:14 ID:SVtv/fVA
>>214-215

「―――バルザイの偃月刀ッ!!」
野菊のフォローでマリオンがネクロに向かう事はなかった。
マリオンと呼ばれた人形はレーザーを受けたなら身体中が焼け焦げるか、強度次第では穴だらけになっているはずだ。

ネクロは予定通りジンへ飛びかかりバルザイの偃月刀を渾身の一撃で振り下ろした。

217ジン:2011/11/25(金) 04:09:40 ID:2cc/NRtc
>>215>>216
焼け焦げたマリオンは野菊のアシストでネクロには届かなかった
マリオンもダメージからみて動く事はもう無いだろう

渾身の一撃を決めようとネクロが迫る

が、ジンは不敵な笑みを浮かべ炎刀を構えた

ジン「てめえはバカだよ…遠距離から攻めてりゃまだ殺れただろうな!!」
ネクロが近づく直前、ジンはネクロのやや手前で炎刀を振り下ろし、片手を炎刀の刃に当て防御の構えをとる

何も仕掛けなければネクロは右胸から斜めに焼けた痕がつくだろう






しかし、その火傷は熱いのではなく寒いのだ
正しく言うなら斬られた瞬間、身体から熱を奪われ寒気が襲ってくる

218アイク:2011/11/25(金) 15:33:13 ID:???
>>209
「よし、ならライナスの援護を頼む。無理をしない程度で時間を稼いでくれ」

アセリアとライナスの二人で対する相手を倒すのがベストだが、恐らくは困難だろう。
ならば、選手の誰かが援護に入るまで粘ってもらうしかあるまい。

――そして、襲撃者の一人がダガーを構え此方へ向かってくるのを確認する。

「――」

短刀に対し長剣、間合いでは圧倒的に勝るが機動力では劣る。
男の狙いは『間合いを詰め、懐へ潜り込む事』だろう。

そう予測した上で、男が剣の間合いに入ると同時に剣を振るう。
アイクから見て、左下から右上を通過する逆袈裟の高速一閃である。

219ライナス:2011/11/25(金) 21:19:02 ID:???
>>209
「ふ、ふぇっ…!」
反応できず、なんとか反応しようとして足でももつれたのか前につんのめる
だがこれがかえってよかったのかもしれない
迫ってきた剣士と密着するような形になる もし相手が短剣など副武装でも持っていない限り、剣を振っても死角になるだろう
ほんの一瞬だが隙ができたのだ

220野菊:2011/11/28(月) 01:31:10 ID:???
>>216-217
「追撃します」

マリオンを放り投げ、遅れて野菊が攻撃に回った。
スカートの中からいくつかの小刀を指に挟み、ジンの顔・肩・腕目掛け投擲した

221ジン:2011/11/30(水) 18:49:31 ID:2cc/NRtc
>>220
クイーン「王牙!!」
名を呼ばれた巨人はジンを背にし、投げられた小刀を身体で受け止める
小刀は身体に刺さらず鈍い音を響かせて弾く
王牙は庇うと同時に拳を野菊に向けて文字通り飛ばしてきた

222野菊:2011/12/01(木) 01:06:58 ID:???
>>221
「…ッ!!」

飛んでくる拳が野菊に直撃する。
虚を突いた攻撃手段に加えて、予想外の速さで迫る拳に反応が遅れたのだ。
腹部に直撃し、そのまま家屋に激突する。

「まだ…」

人間よりも頑丈に出来ている体
そして覇道家の対戦闘用メイド服によるお陰で
戦闘不能に追い込まれることはなかった。

223選手襲撃:2011/12/01(木) 23:34:47 ID:DiKagoc2
>>210
風「チッ」

男のタックルはレノを捉えることなく、背後の机を粉砕するに留まる。
しかし、纏っていた風の圧でレノの体勢を崩すことぐらいは出来るかもしれない。

風「諦めよ」

走り抜けた先でブレーキをかけ、再び床を破壊しながらレノへと向かう。


>>211
アセリア「はいっ!」

元気な返事だ。

オブリ「おお?」

異常な打撃音が響く中、オブリビオンが声を上げる。
それは驚きや痛みから来るものではなく、感心によって出たもののようだ。

オブリ「硬いとは聞いていたが、俺の拳で無傷とはな。
     首だけにするのは難しそうだが・・・ッ!!」

鋼鉄のようなゼリオスの拳をモロに受け、頭を仰け反らせて宙に舞った。
が、綺麗に一回転し、天井を蹴って床に降り立つ。
どうやらただの筋肉野郎ではないようだ。

オブリ「いいモン持ってるじゃねえの。ちょーっと脚にきたぞ!」

今度は左足で前蹴りを放ってくる。
泥仕合になりそうだ。


>>213
もちろんその呟きに反応する者は居ない。
鎌を持つ男は真っ直ぐ向かってきたが、ジュードが九節鞭を取り出した際、一瞬だけ動きが強張った。
しかし、動きを止めることは無い。
鎌を振り上げ、踏み込み、ジュードの脳天に刃を振り下ろす。

鎌「主の敵には鈍き光を」

通常なら届きそうもない距離からの動作だが、男の異常な脚力で攻撃範囲を延ばしているようだ。

224選手襲撃:2011/12/01(木) 23:36:20 ID:DiKagoc2
>>218
アセリア「お任せを!」

やはり元気な返事が聞こえる。

向かい来る男の顔は、少しばかり強張っているが、動きに躊躇いは無い。
アイクの剣の間合いに足を踏み入れた。
と思いきや、ギリギリで行進を止め、上体を反らして間合いから逃れる。
アイクの動きを見てからの反応にしては早すぎるため、初めから予期していた行動なのだろう。

ダガー「覚悟せよ」

男の手に握られたダガー。アイクに切っ先を向けたそれが、滑るように飛び出した。
魔力の推進によってナイフを射出したのだ。速度は普通にナイフを投げた程度だろう。
発射直後、男はアイクの剣の衝撃で床にひっくり返った。


>>219
剣「うっ・・・?」

相手が子供ということで、多少なりとも油断していたのだろう。
ライナスが懐にぶつかり、小さく呻く。
剣を振ることもできないので、空いた左手でライナスを押しのけようとするが、

アセリア「失礼します!」

駆けつけてきたアセリアの蹴りにより、男の方が吹き飛ばされた。

アセリア「ライナス選手、お怪我は?」

ライナスと男の間に立ち、剣を抜きつつ訪ねる。

225レノ:2011/12/02(金) 01:25:07 ID:???
>>223
直撃は避けたが、風圧によって体勢を持っていかれ、不安定な体勢で着地をすることになってしまった。

(間に合わねえ――!!)

風の男が急停止後、こちらに向かって来た時、レノはかろうじて立ち上がったところであり、回避行動に移るには間が足りなかった。
そこで、攻撃は最大の防御と判断し、右手を銃の形にし、魔弾を2発放った。
落ち着いた発射動作で、狙いは確実だ。

226アイク:2011/12/08(木) 02:08:27 ID:???
>>224
如何に筋力が優れていようとも、ダガーのような軽装備で長剣による剣撃を真っ向から受け止めるなど不可能も同然だ。
剣撃の軌道を逸らすにしても、それによるリスクが大きい上にリターンは殆ど見込めない。
故に、こちらの迎撃に対し、回避を試みる事をアイクは予想していた。

ただ、魔力による刃の射出――其処までは流石に予想も出来なかったらしい。

「っ!」

即座に、篭手を装着した左腕を掲げる事で迫る刃を弾こうと試みる。
一般的に普及された武器程度の攻撃ならば、無傷で防ぐ程だ。

無論、それ以上の威力を持つのなら装甲は削がれ、威力の程によっては貫通されてしまう。
仮に装甲が無傷だとしても、恐らくは、弾かれた刃がアイクの身体を浅くも切り裂くだろう。
不意の一撃に対し、刃を床へと叩き落すまでには至らなかったのが原因である。

(剣圧で相手の体勢を大きく崩せたのが幸い、か)

刃が迫る光景の奥に、見事にひっくり返ったダガー男の姿を見る。
どう動くにせよ、まずは毒物が刃に塗り込まれていないことを祈るしかあるまい。

227ジュード・ウー:2011/12/11(日) 23:24:28 ID:KhvRW5Uw
>>223
(速いッ)
敵手の着地点と武器、自身の位置と武器を鑑みて、
こちらへ向かい来るタイミングと合わせて距離を置けるかと思ったが、そうはさせてくれないらしい。
味方との間隔は必要最低限確保してあるが、九節鞭を自在に振るうにはまだ空間が欲しいのだ。

左腕から跳ね上がるように、鞭が回転を始める。
鎌を持つ敵手の手を打ち上げられればよかったのだが、間合いが足りぬ。

腕を打ちはしたが、一瞬動きを留めるだけの効果しかもたらさずに弾かれた。
ただ、その一瞬で直撃は免れる。
顔に赤い筋が刻まれ、視界左方に赤が差す。

228ライナス:2011/12/11(日) 23:42:00 ID:???
>>224
「えっと…あ、うん!だいじょうぶ!」
蹴り飛ばされた男とは対照的に元気そうだ
自分の持っていた袋から爪の武器を取り出し、それをはめる
ただリーチで圧倒的に劣るため、アセリアは何か別の方法を考えてもいいだろう

229ジン:2012/01/05(木) 21:19:26 ID:2cc/NRtc
>>216>>217>>222

アーカムシティに現れたジンとノア残党
突如暴れだしたジンの前にネクロと野菊が駆けつける
ジンの人間離れした戦闘力に度肝を抜かされるもネクロの魔術で戦況は有利に事が運ばれる
しかし、ジンはほんの隙を狙い一太刀を浴びせるがその一太刀は火傷を受けた筈に対して何故か体が冷えるほど寒いのだった

一方野菊もネクロのアシストをしていたがプロト王牙の一撃を受けてしまう

果たして彼らの運命は……

230選手襲撃:2012/01/08(日) 13:52:32 ID:O1852xUI
>>225
風「ふんっ・・・ッ!?」

レノが放った1発目の魔弾は、男の纏う風の膜にぶつかり、相殺した。
風の鎧を失い、突進の威力が殺され静止したところに、2発目の魔弾を受ける。
男は2mほど後ろに押し出され、木机と椅子にぶつかり、色々巻き込んで仰向けに倒れてしまった。


>>226
ダガーは甲高い音と共に篭手に弾かれ、アイクの二の腕に赤い線を残して飛んで行った。
結論から言うと、刃に毒物は塗られていなかったが、アイクがそれを確信するのはもう少し後だろう。

倒れた男は立ち上がろうと上半身を起こしかけているが、受けた衝撃と背中を床に打ち付けたダメージから、
思うように体が動かないようだ。

231選手襲撃:2012/01/08(日) 13:53:07 ID:O1852xUI
>>227
鎌「クッ!」

腕を打たれたことで鎌の軌道が逸れ、刃はジュードの顔に浅い傷を残すに留まった。
男はそのままジュードの足元に着地する。
相手の脳天に刃を打ち込み、一撃で屠るのを想定した攻撃であったため、その動作の直後は隙が大きい。
膝を曲げて着地した状態から、全体重を前方にかけ、ジュードにぶちかましを行おうとするが、
果たして間に合うだろうか・・・?


>>228
アセリア「(剣を相手に爪では厳しいですね)」

ちっこいライナスでは尚更だろう。

アセリア「ライナス選手、ここは私にお任せを。
     中距離以上の攻撃手段をお持ちでしたら、援護をお願いします」

そう言い残し、立ち上がったばかりの男に切りかかって行った。
驚異的な速度で放たれた剣撃だったが、男も素早く対応し、剣と剣がぶつかる不協和音が響く。

232ゼリオス:2012/01/11(水) 02:23:45 ID:SVtv/fVA
>>223
「チッ!!」

前蹴りを喰らいながら、脇と腕でオブライアンの足を掴み取る。
蹴った手ごたえはまるで大理石を裸足で蹴ったようだっただろう。

「ここは狭い…場所を変えるぞ!!」
そのままゼリオスはオブライアンの足を掴んだまま力任せに聖果隊達が空けた大穴に向けて突っ込んでいく

外に出て個別に叩くつもりのようだ。

233ジュード・ウー:2012/01/12(木) 00:11:53 ID:KhvRW5Uw
>>231
(視界が狭まった。が、この程度ならば支障はないッ)
腕を打った後、鞭は弾かれた勢いを借りて逆さに回りだした。
先端に飾られた緑の絹布が空気を裂き奏でる音が、鞭の加速を知らせている。

ジュードの足元を通過、背中側を経由させ、九節鞭を男の上方から叩きつける。
男の運動能力ならば、かわすか、あるいは受けられる可能性もあるが―

234セファルワイム市民:2012/01/12(木) 01:17:21 ID:???
>>230
(この程度の風なら、大したことは無いか……?)

レノがこの短い間の戦闘で気付いたことは、
まず、相手の速度は自分の反応以上に速いこと。
しかし、速さゆえに動きが直線的過ぎること。
そして、相手が纏っている風の鎧も、看破できること。

そうした分析から、レノは敢えて余計な追撃は行わず、様子を見ることにした。

235ネクロ:2012/01/18(水) 20:35:24 ID:SVtv/fVA
>>229
「うぐ……!?」
なぜか凍てつくほどに冷える身体に驚き、ネクロはジンから距離を取ると片膝をついた。

「な、何が起った……?」
身体の異常に戸惑いながら、ジンを睨みつける

236野菊:2012/01/19(木) 01:02:15 ID:???
>>229>>235
ぐぐっと家屋のがれきの中から起き上がる野菊
負傷しながらもまだ戦闘するには問題がなさそうだ。

「まさか腕が飛んでくるとは」

そしてネクロの前へと立ち、ジンを見据えた。

「次は私が相手です」

237ジン:2012/01/19(木) 22:26:31 ID:2cc/NRtc
>>235>>236
ジン「奇術師ぃ〜あんたもやっぱ人の子かあおいぃ?」
ネクロの体に傷以外に僅かな違和感があった
それは急な体の気だるさに似た感覚
体がさっきよりも重く感じ疲れもさっきよりも強く感じるだろう
たった一撃、たった一撃でそこまで疲労するものなのか?



ニヤつくジン、気づけばジンの傷が僅かながら塞がっている
ネクロの猛攻でボロボロの服で解りずらいだろうが確かに傷が塞がっているのだ

ジン「あんたらがいくら攻めようと俺には勝てない絶対的な理由があんだよぉぉ!!」
ジンが構え次に狙うは野菊
その時、ジンの手前で雷を帯びた魔弾が数発、上空から放たれた

238ニンビィ:2012/01/19(木) 22:50:58 ID:???
叩き起こされたストーカー達。
ミュータントの襲撃でもあったのか
寝ぼけ眼のストーカーたちは困惑している。
ニ「まずいことになった。マーセナリーの奴らがこの村を乗っ取ろうとしているようだ。」
 「日の出までに荷物をまとめて出て行けだと。」
「なんだと?」「くそったれめ!」「先制攻撃で潰そう!」
血気にはやる新米ストーカーとは対照的にベテランたちは浮かない顔だ。
「武器も少ない。」「なによりアイツらはプロだ。」「なぶり殺しになる。」
ざわめく廃村。だがニンビィが皆を諌める。
「いいか、相手がどこにいるかわからないのに出ていくのは無謀だ。」
「それに満点の闇夜だ。暗視を持っていたら返り討ちになるぞ。」
新米が大声を出す
「ビビったのかよ!」
「話は最後まで聞け!逃げ出すなんてのは論外だ。ミュータントに食われるのが落ちだ。」
「そこで、俺たちはこの村で待ち伏せして一気に叩く。」
「こっちにあるのは地の利だけだ。それを最大限に活かす。」
ベテラン「それしかないようだな・・・」
「アイバー、スマンがあんたにも協力してもらうぞ。無論金は出す。」

239野菊:2012/01/20(金) 00:54:49 ID:???
>>237
「当然です。彼は人であってそれ以外の何者でもないと
 私は判断します。ですから彼のこともまた、守らなければならないのです」

箒をすっと前に突き出し、構えた。
そしてジンを見据える。

「……傷が先程より回復しています。
 あれこそまさしく奇術です。あなたこそ、奇術師なのですね」

ジンの傷の塞がりを確認した野菊はそう淡々と言い放った。
そして踏みこもうとした瞬間に
上空からの魔弾に足を止められた。

240アイバー:2012/01/20(金) 05:21:03 ID:SVtv/fVA
>>238
「たがだか学生武芸者の俺が何処まで役に立てるか分からんが…」
此処までの任務で薄汚れた防護服を着ながら、話に加わる。

「俺も村の外で汚染獣やミュータントの餌になるのはゴメンだ、故郷の防衛部隊に入る夢が台無しになる」

「ニンビィ、マークドワンから聞いてると思うが俺が使えるのは身体能力強化の剄と剣術だけだ、俺は何をすれば良い?」

241ネクロ:2012/01/20(金) 05:23:16 ID:SVtv/fVA
>>237>>239
何故斬られた?奴は防御の構えだったはず…そしてこのけだるさ…まるで呪いか何かだ。
(東方人との相性はほとほと悪いみたいだな、俺)

ふらつきながらも立ちあがり、状況を再確認する。
野菊が自分を庇ってくれている。

「こんな状態じゃ俺が野菊の援護に回るべきだろうな…くそ」
そして動こうとした時、上空からまたも魔弾が飛来した。

「新手か!?」

242ニンビィ:2012/01/20(金) 11:49:11 ID:???
>>240
「・・・よし、俺たちは村の広場を取り囲むようにして待ち伏せる。」
「マーセナリーが広場に誘い込まれたら、一斉射撃で片を付ける。」
「アイバーは取りこぼしの始末を頼む。」
「それまでは、武器を持っていないルーキーの面倒を見てくれ。」
ひと通り作戦を説明する。
「射撃武器の経験のある奴らは、屋根の上に登って待ちぶせだ。」
「それ以外の奴らは、地下の物置に避難しろ。」

243ジン:2012/01/20(金) 19:43:14 ID:2cc/NRtc
>>239>>241
エイプ「遅かったじゃんよ!!」



上空に現れたのは杖状の魔機を構えた少年
ネクロも野菊もよく知る人物だ

ディッセ「すいません!メンテナンスで出動が遅れました!!」
赤髪の少年は背中に飛行用魔機【フライングユニット】を装着し、ジンに威嚇射撃を行ったのだ

ディッセ「みんな!!早く一斉攻撃を!!!」
メイ「出来たらやってるわよ!!!」
ジュン「野菊さんとネクロさん以外はみんな身動きがとれないんだ」






ジン「……おい、あいつかぁ?あいつであってんだな?」
クイーン「はい……彼です」

ニヤつくジン、野菊達に背を向けてディッセンバーをじっくり観察する

244野菊:2012/01/22(日) 01:58:18 ID:???
>>241>>243
ジンが背中を向けたことを確認し
野菊は勢い良く飛び出した。

箒という鞘を抜き放ち、刀が光に反射し煌めく
そしてジンの背中目掛け刀を投擲して突き刺すと
更に自分もジン目掛け飛び、片脚を背中に押し付けて刀を上下に動かし傷を広げた。

「他所見をするのはあなたが奇術師だからですか?
 それともアホだからでしょうか。私は後者だと判断します」

245ネクロ:2012/01/22(日) 03:54:25 ID:SVtv/fVA
>>243-244
「!!」

野菊の行動に合わせ、ネクロ左へと飛びクトゥグアの大経口の銃口をジンの頭部へと向けた。
すぐさま狙いをつけジンの左こめかみに向けて銃弾が放たれる。
工房地下での延々とやった射撃訓練の成果か、飛び出してから引き金を引くまで一切無駄がない。
背中を狙った野菊に対し左に位置するので彼女への誤射の心配はないだろう。心配すらする必要はないが。

246アイバー:2012/01/22(日) 04:40:03 ID:SVtv/fVA
>>242
「了解だ、せいぜい生き残って後で会おうぜ」

そういって持ち場につく事にしたアイバー。装備には問題ない。

「…なあ、汚染が始まって以来デューティーやストーカー、バンデットに関しては良く理解したつもりだがマーセナリーってのはどういう立ち位置なんだ?」

「他国の無法者なのか?」
と、近くにいたストーカー等に聞いてみた。

247ジン:2012/01/22(日) 19:36:27 ID:2cc/NRtc
>>244>>245
ジン「暇潰しは御仕舞いだ、ここからはビジネス、交渉の時間だからもう構わなくて良いぜ」

野菊もネクロもジンを仕留めた感触があった
だがジンの声は既に動きを止められた魔機人達の方から聞こえた

…なら、このジンは誰なのか?
次に眼を向けたとき、そこにはあの戦闘不能となったマリオンの骸が頭部が吹き飛び、体には刀が貫かれていた

248ストーカー:2012/01/22(日) 20:56:41 ID:???
>>246
「そうだな、カネ次第でどんな仕事でも引き受けるプロってとこだな。」
「はじめは、派閥間の抗争の助っ人なんかをやっていたんだ。」
「今はZONEの外の奴らが、マーセナリーの雇い主だ。」
「そのことが、また問題をややこしくする。」

249アイバー:2012/01/22(日) 21:03:45 ID:SVtv/fVA
>>248
「面倒な連中だな…俺達みたいなこの土地生まれの人間には迷惑なだけだぜ」
南大陸のが汚染された事をすぐにでも解決したいと思っているのは、その土地で生まれ住んでいる者たちである。

「『俺達』にとっては汚染された事で生まれた技術や理論は決して嬉しい物じゃない、」

「仕方ない事と言えばそれまでなんだろうが、外の奴らがそれを食い物にしたり問題化させるのは面白くないぜ」
術式兵装の剣を一瞥した後、村の外を睨みつけるアイバー。見えるわけがないのだが、怒りの感情を静かにマーセナリー達に向けていた。

アイバーは何時でも動ける。

250ストーカー:2012/01/22(日) 21:37:04 ID:???
>>249
「おいおい、はやるのはいいが、いま出ていくなよ?」
ベテランのストーカーが止める
「こっちの勝てる手段は、おびき寄せて奇襲ぐらいしかないんだからな。」
話していると、草を踏むブーツの音が聞こえてきた。
「おいでなすったな。」

251野菊:2012/01/22(日) 23:03:16 ID:???
>>245>>247
「また…ですか」

ゆっくりと刀をマリオンから抜き、飛沫を払う。
そこには何の感情もない
そしてゆっくりとジンの方へと振り返った。

「あなたは会話が出来ないのですね。
 先程からまったく会話が噛み合わないので……正直交渉も何もないと
 私は考えます。会話が出来ない相手とは交渉も出来ないです」

252アイバー:2012/01/24(火) 23:05:37 ID:SVtv/fVA
>>250
「はやってるわけじゃない、ただムカっ腹が立ってるだけさ」

「…さて、生き残るとするか…!」
姿勢を低くし、飛び出す機会を伺うアイバー。

253ストーカー:2012/01/24(火) 23:23:28 ID:???
>>252
足音は次第に広場の方に向かってくる。
1つ、2つ・・・・5つ・・・
月に雲がかかり、濃い闇に包まれつつ
草を踏む音は次第に近づき、ついに広場に入る。
その時である!
「薄汚い傭兵ども、よく聞け!俺の名はジェリコ・・・魔術を極めし者だ!!」

あろうことか新人のストーカーが、建物から飛び出て勇ましく名乗りを揚げた。
あっ気に取られるストーカーたちだが、すぐさま手はず通りに一斉に攻撃を開始する。
ボウガン、魔導銃、火炎瓶が広場に集中して5人の人影を飲み込む。
「ふ、他愛もない・・・」
格好をつけているジェリコに対して他のストーカーの目は冷ややかだ。

254アイバー:2012/01/24(火) 23:31:11 ID:SVtv/fVA
>>253
待ち伏せ、間合いに入った敵を斬り伏せる為飛び出そうとした時だった。
突然…確か新人のストーカー達の中にいた男が大層な名乗りを上げた。

これには味方も敵も唖然としただろう。だがそれが良かったのかマーセナリーの連中はすぐさま駆除されてしまった。
そして自分も周りのストーカー同様にジェリコと名乗った男に白けた視線を向けた。


「…奴は囮でも買って出てるのか?」

255ニンビィ:2012/01/24(火) 23:40:37 ID:???
>>254
「いや、こんな事になるとは予想してなかった・・・」
待ち伏せを解いて外に出てきたニンビィ。
あわせて隠れていたストーカーたちも外に出てくる。
「勝ったから良かったが、二度とあんな真似はするな!」
ジェリコを叱責するニンビィだが、彼の言葉は届いていないようだ。
「嫉妬は見苦しいぞ?これでこのキャンプの顔役は俺様だ!」
「老いぼれたあんたらにでかい顔はさせないぜ。」
気まずい空気が流れるキャンプ。
だが隠れていた月が顔をのぞかせた時、勝利の喜びが恐怖へと変わる。
「こいつらマーセナリーじゃねえ!!!」
マーセナリーに囚われていたストーカーが声を上げる。
待ち伏せをして仕留めたと思っていた者は、マーセナリーではなく
手を縛られ、口を塞がれたバンデットとストーカーの捕虜だった。
「全員隠れろ!今すぐにだ!」
その刹那、月が爆発したかのような閃光がきらめく。

256アイバー:2012/01/24(火) 23:59:25 ID:SVtv/fVA
>>255
マズイと思った瞬間、アイバーは近くにいた新人ストーカーを引っ張って自分と共に物影に倒れ込んだ
眩しい光と共に爆発が起る

「トラップか!してやられた!!」

257マーセナリー:2012/01/25(水) 00:11:42 ID:???
>>256
先ほどの閃光はほとんどのストーカーの目を潰した。
そして四方からの射撃。
完全にパニックを起こしたストーカー達は闇雲に攻撃を開始する。
「バカのおかげで助かった。囲いを狭めろ。皆殺しにしてやれ。」
「ズール了解。」
「キロ了解。」
「ゴルフ、歯ごたえがないな。」
ストーカー達は見誤った。マーセナリーは対人戦闘に特化したZONEの住人であることを。

258アイバー:2012/01/25(水) 00:15:16 ID:SVtv/fVA
>>257
「連中の方が一枚二枚上手だったって事か…!」
ここまで統率され、かつ能力の高い戦闘能力を持つ者が都市国の武芸者以外にいる事を驚くアイバー。

飛び込んだ物影で息をひそめる、自分の獲物は剣、距離を取られたら圧倒的に不利だ。
射線は4つ、声も4つ、全員男…今動ける味方は殆どいないだろう。自分が助けた新人ストーカーにもきっと荷が重い。

「やれるか…俺に?」
両足に強化剄を流し、一番近くにいる者に斬りかかる為狙いを向ける。

259ニンビィ:2012/01/25(水) 00:25:35 ID:???
>>258
「やめろ、後詰がいる・・・一人に手を出したら、残りに袋叩きにされる。」
恐慌状態の新人ストーカーが走りだしたが、遠距離からの攻撃で倒れてのた打ち回る。
「イテえよ!!イテエよ!!助けて!!!」
「スナイパーだ・・・」
アイバーの一緒の仲間はニンビィと新人ストーカー、それとジェリコである。
「姿勢を低くして、あそこの廃屋に向かうんだ。」
ニンビィは30m程先にある廃屋を指さす。
「あそこが一番頑丈な建物だ。」

260アイバー:2012/01/25(水) 00:45:00 ID:SVtv/fVA
>>259
「チッ…馬鹿が!」
飛び出したストーカーの末路に憐れみを向けながら、ニンビィの話に頷く

「素早く動けない奴は俺におぶされ、強化剄で一気にあそこまで飛びこむ」

261ニンビィ:2012/01/25(水) 00:48:46 ID:???
>>260
「ジェリコ、お前はアイバーに連れていってもらえ。」
「は?意味ワカンネー・・・俺に任せりゃあんな奴ら・・・」
「ションベン漏らしといてよく言うぜ。アイバー頼むぞ。駄々こねたらぶん殴ってもいい。」
懐から煙幕弾を取り出すニンビィ。
「良し、行け!!!」
煙幕を展開して、逃走を援護する。

262アイバー:2012/01/25(水) 01:15:07 ID:SVtv/fVA
>>259
「分かった…おい、行くぞジェリコ」
頭を一度はたいて無理矢理にもジェリコを背負うと、合図と共に一気に駆け上がる

263ニンビィ:2012/01/25(水) 01:28:25 ID:???
>>262
ジェリコを担いで走るアイバー。
煙幕のお陰で敵の狙いもでたらめになっているため、このまま廃屋に入れるはずだった・・・
「ジェリコ!」
流れ弾がかすめ、ジェリコは地面に投げ出される。
「アイバー!走れ!廃屋まで立ち止まるな!」
廃屋に入るアイバーとニンビィ。
そこにはファニティックを始めとするベテランストーカーと傷を負った新人ストーカーが寝かされていた。
「ファニティック、情況!」
「最悪だ、完全に包囲された。新人は皆恐慌状態だ・・・」
「くそ、立てこもってもジリ貧か・・・」
新人の一人が窓を指さす。
「ジェリコのクソッタレ、新人が隠れている地下室に逃げ込んだぞ!」
「なんだと?マーセナリーが気づかなきゃいいが・・・」
「ファニティック、こっちに引き寄せるぞ!手投げ弾一発で皆死んじまう!」

264アイバー:2012/01/25(水) 01:33:37 ID:SVtv/fVA
>>263
「ち、アイツは大魔術師と言うより疫病神か何かだな!」
飛び込んだ先で状況を聞いて悪態をつくアイバー

「俺が出て引っかき回すか?逃げに徹すれば当たらない自信はあるぞ!?」

265ニンビィ:2012/01/25(水) 01:47:53 ID:???
>>264
指示を出そうとした刹那、ニンビィが違和感を覚える。
「妙だな?いつでも料理できるってのに奴らは突入してこない?」
「・・・時間欠けてなぶり殺しにしようって魂胆じゃないのか?」
新人ストーカーがもっともなことをいうが、ベテランは否定する。
「いや、ここはミリタリーの詰所が近いんだ・・・さっさと始末して防御陣地を作らねえとミリタリーに殺されちまう。」
「遊んでいる余裕はないんだ・・・」
顔をのぞかせる新人
「バカ!狙撃が・・・・こない?」

266アイバー:2012/01/25(水) 01:50:58 ID:SVtv/fVA
>>265
「………まさか、ミリタリーが来てくれた、とか?」

一番あり得なさそうな、しかしありえてほしい事を口に出してみる

267ニンビィ:2012/01/25(水) 01:58:38 ID:???
>>266
「いや、アイツらは夜中は基地の中に閉じこもっているんだ。」
「それにストーカーを目の敵にしている。助けに来るなんてことは・・・」
おずおずと外に出てみるニンビィ。
ストーカーの死体に混じってマーセナリーの死体が転がっている。
「頭だけに命中している。凄腕だぜ・・・」
突如銃声が沈黙を引き割くが、数秒で元の静けさに戻る。

銃声の方に顔を向けてみると、そこには見知った顔があった。
「よう、こいつで最後だ。もう安心だ。」
マークドワンである。

268アイバー:2012/01/25(水) 02:32:09 ID:SVtv/fVA
>>267
「…ワークドワン!」

驚きながらも、自然と笑みが浮かぶ。まさかの援軍だった。

「良く来てくれたな、助かったぜ!」

269マークドワン:2012/01/25(水) 02:36:26 ID:???
>>268
「帰り道で閃光弾の光を見たから、急いで走ってきたんだ。」
ミリタリーの基地まで5kmほどあるが、マークドワンは軽くジョギングしてきた程度の息遣いである。
「いやー拾った、アーティファクトがこんなに役に立つとは思わなかった。」
青白く光を放つアーティファクト、「ムーンライト」である。
「こいつは疲れをとってくれるんだ。だから全力疾走でも疲れないってわけ。」

270イベント再開前にちょこっと小話:2012/01/27(金) 00:02:40 ID:???
クリストフェル・マルカヴィアン・ヴァクトマイステル――――
有象無象の喰屍鬼《グール》を纏めあげ、喰屍王とも称される彼は、
ツァイス達が謎の研究跡を発見した頃、王座の前に膝を付いて頭を低くして己が王、ヴァクトマイステルの真祖に服従の意志を見せていた。

「クリスよ。何故妾の命を無視し、逃げ帰った?」

少女の姿をした真祖が言う。その声は酷く高圧的で、身の凍る様な感覚さえある。

「その件につきましては、先ほどウルリーカ様に報告した通りでございます。
 私が着いた時には、既に笛吹《テキスイ》は件の男に敗れておりました為……」

クリスは、ツァイスに敗れた元悪魔狩りの男“笛吹”と共闘し、ツァイスを斃す命を与えられていた。
然しクリスはそれを由とせず、笛吹が倒されるまで待ち、その後にツァイスの前に姿を現した。
――ここまでは全て、クリストフェルの算段通りに事が進んでいた。

「貴様の能力ならば、その身一つでも闖入者を始末出来たと思うが?
 よもや――――その闖入者に情を抱いているのではあるまいな」

「……滅相も御座いません。では、これにて失礼致します」

残る吸血鬼はクリスを除き、あと三体。
それはツァイスの敵であり、クリストフェルの敵でもあった……。

271アイバー:2012/01/28(土) 02:59:42 ID:SVtv/fVA
>>269
「そんなものがあるのか…けど来てくれて本当に助かったぜ」

「ところでニンビィ、これからどうするんだ?…あと、ジェリコの事も」

272マークドワン:2012/01/30(月) 17:42:34 ID:???
>>271
「そのジェリコってストーカー、まだ息があるのか?あるんだったらちょっと試してみたいことがある。」
ニンビィがジェリコを連れてくる。半死半生で、息をしているだけな状態だ。
「ひどくやられているな。大丈夫だ。すぐに良くなる。」
懐から別のアーティファクトを取り出す。なんというか、ビクンビクンと脈動する肉塊のようなシロモノだ。

273アイバー:2012/01/31(火) 10:54:19 ID:SVtv/fVA
>>272
「お、おい…そんなグロいものどうするんだ?」

手で口を押さえながら、恐る恐る聞いてみた

274マークドワン:2012/02/01(水) 20:20:09 ID:???
>>273
「何でも傷を癒すシロモノらしい。」
脈動するアーティファクトをジェリコの傷に当てる。
鼓動がひときわ強くなり、全身の傷が癒えていく。
「こいつはすげえや・・・」

275イベント再開前にちょこっと小話:2012/02/09(木) 02:22:06 ID:???
【本スレ補完用のあらすじ】
吸血鬼の血族“ヴァクトマイステル”により誘拐された仲間を救う為、
そして吸血鬼の一体『クリストフェル』との決着を付ける為、
彼奴らの居城に向かった魔族の剣士『ツァイス』と自称高貴な悪魔『プレさん』
そこで見た物は喰屍鬼の巣窟となった廃街と、空高く雲の上に浮かぶ洋城であった。
ツァイスは街に入ってすぐのところで、クリスと敵に寝返った悪魔狩りの一人に出くわす。
しかし戦闘の最中に地割れが起こり、クリスとツァイスの決着は遠ざかるってしまう。
それから色々とあって---

何とか城に辿り着き、茜と合流したツァイスは城の中を進む内に悪魔狩り『笛吹』と対峙する事になる。
笛吹はクリスとの連携によりツァイス達を倒そうとしたがクリスは一向に現われなかった。
プレさんの犠牲により笛吹を倒す事が出来た二人の前にクリスが現われるもの、又しても決着を先延ばしにされる。
その後、ツァイス達は謎の実験跡を見つけるのだが……?
↓以下ブランクを感じさせずに再開したい

「ここでの事と、あの吸血鬼達は関係があるのかな……だとしたら……」

茜が研究記録とおぼしきノートを読み開きつつ、切なそうな顔で言う。
自分達をこの事態に巻き込んだのは他ならぬ彼らであるが、それでもつい同情してしまうものだ。

276ツァイス:2012/02/09(木) 02:39:56 ID:SVtv/fVA
>>275
「……」

ノートを開く楓の近くで、ツァイスは壁に寄り掛かって黙っている。
延々と先延ばしにされているクリストフェルとの決着…そしてこれまでのた戦いとその犠牲を思い返す

(…違和感を感じる…クリストフェルは何か、別の思惑があるんじゃなかろうか…)

「…ここでどんな事が行われていたとしても、俺達には関係ない…同情するな、なんて事は言わないが…此処は奴らの巣だ」

「油断していると首を落とされかねない」
と、冷たく突き放すような言葉を口にした。

277秋桜 茜:2012/02/09(木) 02:59:15 ID:???
>>276
「ええ……そうね……」

かくいう茜も、己の師であり育ての親である翁をここに来てから失っている。
復讐心に囚われてはいけないと、その事は出来る限り考えてこなかったつもりだが、つい思い起こしてしまう。
“星屑”が殺された、あの瞬間を。

「お爺ちゃんの為にも……私達は斃さないといけないよね」

それから茜は、もしかしたら何か吸血鬼の弱点が見つかるかもしれないと言い、研究跡の奥の方へ向かっていく。

その時だった。
二人が入る時に閉じた研究跡入り口のドアが軋みを上げ、開いたのだ。
その方向を見ると、ドアを開けたのはクリストフェルの傍に仕えていた茶髪の少女だった。

278ツァイス:2012/02/09(木) 03:02:53 ID:SVtv/fVA
>>277
「調べるのは良いが、余り離れるなよ…守り辛くなる…!」

軋みが耳に届いた瞬間、鞘に納められていた剣の鍔を指で弾く
何時でも瞬時に抜刀出来るようにしてから、ツァイスはその鋭い視線を来訪者へと向けた。

「…クリストフェルの腰巾着か…次の相手はお前か?」

279秋桜 茜+コサチ:2012/02/09(木) 03:06:23 ID:???
>>278
「ひゃあっ!」

少女はツァイスの顔を見た途端、素っ頓狂な声を上げ、ツァイスに背を向けて逃げていく。
彼女を追うべきだろうか。しかし、そうするとまた茜とはぐれてしまうかもしれない。

280ツァイス:2012/02/09(木) 03:20:57 ID:SVtv/fVA
>>279
「…チッ…」
なんとも素っ頓狂な声に顔を顰めながらも一瞬の思考を走らせる。
逃すべきではない、しかし茜をこのまま放置するのは下策だ。

だが―――

「茜ッ!扉が開いた!俺は敵を追うからお前もすぐに来い!!」
そう叫んで少女を追うべく走り出した。

281秋桜 茜+コサチ:2012/02/09(木) 03:31:38 ID:???
>>280
「…………。えっ!? あぁ、うん、分かったわ!」

部屋の奥に居た茜が返す。若干の間があったという事は、茜の方でも何か発見したのだろうか。

逃げ出したはいいが、少女は華奢な外見から想像出来る通り、身体能力はツァイスに遠く及ばない。
すぐに追いついて捕まえる事が出来そうだった。
が、しかし、この城の入り組んだ作りのせいで曲がり角で何度もとり逃してしまう。

そうしている内に少女がある部屋に飛び込んだかと思うと……

「きゃあああっ!」

部屋の中から甲高い悲鳴が聞こえた。少女のものだ。

282ツァイス:2012/02/15(水) 02:51:23 ID:SVtv/fVA
>>281
「チッ!これだから城と言うモノは!!」
内部の作りに文句を言いながら、ツァイスは走る速度を上げて少女を追う。
しかしこの構図はどっちが悪人か分かったもんじゃない。

「!」
突然部屋から聞こえた悲鳴に足を止める。罠か?それとも別の?

「考えるのは面倒だ」
鞘から剣を抜いてドアを蹴り破ると少女が飛び込んだ室内へと侵入した。

「鬼ごっこはここまでだ!クリストフェルの腰巾着!」

283秋桜 茜+コサチ:2012/02/15(水) 03:23:52 ID:???
>>282
一足先に少女が入った一室に飛び込んだツァイスの目に先ず入ってきたものは、
ツァイスが腰巾着と呼んだ少女に襲い掛かる巨大な喰屍鬼〈グール〉のおぞましい姿だった。
天井に頭が届く程の体躯である喰屍鬼のただれた皮膚から、触手の様な物が飛び出しているのが見て取れる。

一方の少女は、彼等の王たるクリストフェルの従者である自身に喰屍鬼が襲い掛かってくるとは、思っても見なかったのだろう。
部屋の壁際で恐怖に慄き、腰を抜かしてしまっている。

284ツァイス:2012/02/15(水) 03:38:48 ID:SVtv/fVA
>>283
光景を見て理解できたことは一つ。喰屍鬼がクリストフェルの腰巾着の少女を襲おうとしているということだ。
敵同士の…否、低能な喰屍鬼がとち狂って自分の主君の側近を襲っている。

「どうなろうと知った事ではないが、ボロボロにされてこっちの目論見が狂うのは面倒だ」
地を蹴り、巨大な喰屍鬼に飛びかかる

「でぇぇぇえやっ!!」
鞘から抜かれた剣を振り下ろし、喰屍鬼を両断せんとする

285秋桜 茜+コサチ:2012/02/15(水) 03:54:37 ID:???
>>284
気配に感付いた喰屍鬼がツァイスの方に身体を向けると、
間髪入れずにツァイスの縦一閃が、喰屍鬼の腹から股にかけてまでを切り裂いた。

痛覚等、余計な神経などは既に捨て去っている筈の喰屍鬼が、低い唸り声を上げて仰け反る。
しかしながら喰屍鬼から突き出ている触手は、宿主の動作とは関係無しに、ツァイスの四肢を縛り上げようと襲い掛かっていく。

286ツァイス:2012/02/15(水) 06:30:45 ID:SVtv/fVA
>>285
「鈍いくせにしつこい!これだから喰屍鬼と言うのは!!」

四肢に迫る触手を右、左、左下の順番で斬り落としていく
手数が間に合わず右足に触手が巻きつく。不快な感触にツァイスは表情に怒気を込めた。

「俺に…触れるな!!」
地面に剣を突き立てるように、巻き付いた触手に剣の切っ先を叩きつけた

287秋桜 茜+コサチ:2012/02/15(水) 07:18:21 ID:???
>>286
斬られ、床に落ちた触手がびちびちと不快な水音を立てて顫動する。
どうやらこの触手は本体から切り離された後も、単独で生きているらしかった。

ツァイスの右足に巻き付いた触手は、刃を突き立てられると直ぐに締める力を緩めていった。
だが、先ほどにも言った通り“触手は宿主とは関係無く動いている”のだ。

四方から襲い来る触手の対応に気を使っている間に、
喰屍鬼はツァイスの頭を握り潰そうと、成人男性の頭蓋ほどもある巨大な手を伸ばしていた。

288選手襲撃:2012/02/17(金) 22:19:35 ID:1LvyBbw.
>>232
オブリ「チッ、こいつ・・・!」

ゼリオスの怪力でホールドされれば、容易に振り払うことはできない。
多少の抵抗は見せるが、そのまま壁の穴から引きずり出されてしまう。

2階(実はここは2階だったのだ!)から飛び降りた先は、それなりの広さを持つ裏庭だった。
通りに面してはいるが、周囲が騒動に気づいている様子は無い。
辺りをよく見ると、大使館を覆うように揺らめく空気の壁ができており、
これが周囲とこの敷地とを隔絶しているようだ。

オブリ「自分から孤立するとは、判断ミスじゃねえか!?」

地面へ落下している最中、身体を回転させ、脚に絡まるゼリオスの腕を振り払う。
着地と同時に跳躍し、真上から大きな拳を振り下ろしてきた。


>>233
鎌「ガッ・・・!!」

確かに高い運動能力を持ってはいるが、判断力は別だ。
攻撃を無視して突っ込むか、受けるか避けるか。
その判断を下すための一瞬の空白に鞭が滑り込んだ。
頭を強打された男は膝を落とし、右手を床につく。


>>234
風「・・・・・・」

かつて椅子だった木材を薙ぎ払い、素早く立ち上がる。
派手に転んでいたが、大きなダメージは無いようだ。

男は無言で魔力を練り上げ、右手に風を纏う。
風を一点に集中させ、威力を上げているのだろう。

風「追い打ちをかけなかったこと、後悔するぞ」

踏み込み、レノとの距離を瞬時に詰める。
伸ばした右手はレノの胸、更に言えばその奥にある心臓へと向かう。

289アイク:2012/02/18(土) 02:52:19 ID:???
>>230
「っ」

二の腕に感じる痛みに思わず声が出た。
毒の有無は定かではないが、身体を動かす事に何ら支障は無いようだ。
即時性の物ではないのだろうか? いや、どちらでも構いはしない。
毒が塗りこまれていたとしても、回る前に終わらせるまで。

そうと決まると、身体は実に素早く行動を開始した。

「ふっ!!」

アイクは倒れた男へと接近し、起こし掛けた上半身――その鳩尾目掛けて拳を放つ。
意識を断絶させる事を目的とした、左手による一発である。
貴重な情報源だ、下手に命を奪うつもりは無いのだろう。

290ライナス:2012/02/18(土) 16:18:54 ID:???
>>231
「う、うん!」

ちょこちょこと後ろに下がる
とりあえずは安全になっただろう

291ジュード・ウー:2012/02/20(月) 05:45:17 ID:p84ooklA
>>288
姿勢が崩れたところに、追い討ちをかける。

鞭を振り抜きつつ一歩引いては踏み出し―
時に腕や肘に添わせて動きに変化をつけつつ、連撃。

その苛烈さとは裏腹に、
まるで緑の羽を持つ銀の蛇と共に舞い踊るようにも見えることだろう。

292レノ:2012/02/23(木) 00:22:34 ID:???
>>288
「その無駄な速さは褒めてやるが、その油断が命取りだ」

風の右腕は、一瞬後にはレノの心臓を貫いているはずだった。
しかし、気が付いたころには心臓どころか、前方にレノの姿は無く、
右後方からレノの声が聴こえた。

レノは、風が魔力を練り上げた時点で風の動きを予測し、風の動きに合わせてエネルギーの壁を作った。
風は、レノが作った壁にそって移動してしまった、というわけだ。
(ttp://bbs.avi.jp/photo/346991/106061)

間を空けず、風の右顔面を思い切り殴りつける。
勿論、魔弾で威力を増した拳によって。

293ツァイス:2012/02/29(水) 02:20:39 ID:SVtv/fVA
>>287
「ぐあっ!!」
グールの巨大な腕がツァイスの頭を掴み、潰そうと握力が込められる。
ギリギリと骨がきしむ音が室内に響く
痛みのあまりに眼を見開くツァイス、その表情は怒っていた

「俺にぃ……」

地面に刺さっていた剣を蹴り飛ばすツァイス。弧を描いたそれはグールの胸に突きささる

「触れるなぁっ!!」
そのまま剣の柄を掴むと深々と剣を押し込み、グールの頭目掛けて剣を振り抜いた

294秋桜 茜+コサチ:2012/02/29(水) 02:54:12 ID:???
>>293
出会い頭に腹から股を、次に胸から頭までを切り裂かれ、
文字通り皮一枚で繋がっている状態の巨大グールがツァイスの頭を掴んだ状態のまま、又しても唸り声を上げて仰向けに倒れる。
不死の生物といえども中枢神経を潰されては敵わんようで、グールは活動を停止したらしい。

落ち着いた後に先程の少女の方を見ると、彼女は安心し切った表情をし、肩の力を抜き切っていた。

295ツァイス:2012/02/29(水) 03:01:19 ID:SVtv/fVA
>>294
「漸くか…」
こちらの頭を掴んだ腕を乱暴に振り払うと、剣を納めてため息をつく
今さらだが置いてきた茜が心配になった。

「…さて」
再び視線を鋭くすると、ツカツカとわざと足音をたてて少女の眼の前に立ちつくした。

「悪いが俺は善意からお前を助けたわけじゃない…分かってるだろ?」
安堵した所に不意打ちの高圧的な殺意を向けた言葉を浴びせるツァイス。

296秋桜 茜+コサチ:2012/02/29(水) 03:15:37 ID:???
>>295
「ひっ……」

安堵して顔を上げた少女だったが、直ぐに頭を両手で押さえて床を見る。
立場が違えば職務質問を受ける事になりそうなやり取りであるが、状況が状況だ。仕方ない。
仕方ないが……。

「す、すみません……殺さないで……」

相手がこれでは、尋問しようにも優しく出来ないのは事実である。
胡散臭い関西弁を話す小動物が居れば少しは楽になったろうか。

「ツァイス? ここに居るの?」

と、そこに今しがだツァイスが心配した相手がやってきた。

297ツァイス:2012/03/01(木) 22:53:38 ID:SVtv/fVA
>>296
「殺されたくないなら俺の質問にスラスラと答える事だ、良いか、お前が悲鳴や口ごもって無駄な時間を費やせるのはあと3回までだ」

「それ以上無駄な事をしたら、どうなるか分からんぞ」
そう言って剣の柄に手をかけた所で茜がやってくる。
彼女からしたらツァイスの馬鹿が小柄な少女を脅してるように見えるだろう。

「茜か、見ての通り此処にいるぞ」

298秋桜 茜+コサチ:2012/03/01(木) 23:19:07 ID:???
>>297
「は、はい。分かりました、分かりましたので剣を……」

剣を納めてくれ、と言いたいらしい。

「…………。
 ツァイス〜? 何をしてるのかしらね、アンタは……」

その光景を目にした茜はというと、引きつった笑みを浮かべている。
心なしか、ツァイスに近寄る足を止めているような、いないような……。

「まさか、その子が吸血鬼だなんて、世迷い事を口にするんじゃないでしょうね……」

299ツァイス:2012/03/01(木) 23:36:10 ID:SVtv/fVA
>>298
「…ふう」
ため息をはいて剣の柄から手を放すツァイス。

「茜、信じられないと思うがコイツはあのクリストフェルの腰巾着だ」

「それが吸血鬼じゃないと思う方が無理あるだろ?…で」
少女へと改めて視線を移す

「お前は結局何者なんだ?それと、クリストフェルの居場所までの最短ルート、このふさげた城に敵はあとどれだけいるのか…洗いざらい話してもらうぞ?」

300秋桜 茜+コサチ:2012/03/02(金) 00:00:53 ID:???
>>299
「なに溜め息なんかついちゃってるのよ……冗談よ、じょうだんっ!
  ここまで来てくれた相手を疑うなんてこと、幾らなんでもしないわよ」

引き攣らせていた笑みは演技だったようで、茜はそれをすぐさまに解き、ツァイスの肩をぽんと叩く。
それから、少女に近寄り、先にツァイスの言った内容を怯える少女に柔らかな口調で言い直した。

「ね、貴方はあの吸血鬼達に捕らえられているんでしょ?
 良かったら、この城の構造を教えてくれないかな。それから……もし吸血鬼の事を知っていたらそれも」

クリスと行動を共にする所を見ていない茜は、少女が自分と同じく浚われてきた人間なのだと考えた。

「……あ、貴方たちは、クリス様を手にかけるつもりなのですか?」

しかし当の少女は、質問に対して質問で返すのであった。

301ツァイス:2012/03/02(金) 00:07:12 ID:SVtv/fVA
>>300
少女の質問に対してツァイスはあからさまな舌打ちと睨みつける攻撃で返した。
「誰が質問して良いと言った?」

「そうだ、俺とクリストフェルは決闘を互いに誓いあった…その為に俺はこのくそ広い城の中をさ迷っているんだ」
本来の目的は別なのに随分とズレた本音を話すツァイスだった。

302秋桜 茜+コサチ:2012/03/03(土) 00:51:43 ID:???
>>301
「もう、そんなにきつく当たったら言いたい事も言えなくなっちゃうでしょっ!」

少女はツァイスの苛立ちを露にした睨みに体をびくっと震わせたものの、
茜がツァイスを??責すると、少し恐怖心の残る細々とした声で、こう続けた。

「このお城の事なら……わ、私は何でもお話しします。
 でも、あの、クリス様のお命だけは見逃していただけませんか……」

303ツァイス:2012/03/03(土) 00:58:02 ID:SVtv/fVA
>>302
「甘いぞ茜、ここは敵のアジトだ…これくらいの姿勢でいなければ……」
少女が何でも話すと言って言葉を止めた。

「…さあな、奴が死ぬかどうかは運次第だ」

「俺が死んで奴が生きるか、俺が奴を殺すか…どうなるかは会うまで分からん」

「さあ、話してもらうぞ…まずは此処から先に進む一番最短の道をな」

304秋桜 茜+コサチ:2012/03/03(土) 01:25:32 ID:???
>>303
「では、クリス様のお部屋へ御連れしますね……こちらへどうぞ」

少女はツァイスの回答に対し、少し不満そうな顔を見せたが、納得はしたようで、
ツァイスと茜の二人を先導する形で、もと逃げてきた道を歩き出した。

「あ、そうだ。言い忘れるところだったんだけど……。
 あの部屋でね、『プレさん』を見たような気がするんだけど……何か心当たりない?」

少女に付いて歩く最中、茜がツァイスに話しかける。
茜の言う"あの部屋"は研究記録の残っていた実験跡の事だろう。

305ツァイス:2012/03/03(土) 01:46:15 ID:SVtv/fVA
>>304
「始めから素直にそうしていれば良いんだ…」

少女の案内についていく形で歩を進めるツァイス達。そこで茜が意外な発言を。

「…何?まさか…あの小動物は確かに……」
無残な最期を遂げたはずだ。自分はこの目で確かに見た。
しかし自称凄い悪魔らしいプレさんだ。万が一生きている可能性も否定できないが…

「…」
ツァイスはこれまでに見落としがないか思い返してみたが、それらしい記憶は出てこない

「心当たりは…多分だが、ないな」

306秋桜 茜+コサチ:2012/03/03(土) 02:29:06 ID:???
>>305
「そう……ええ、そうよね。ごめん、変な事言っちゃったね……」

恐らくはあれはタダの野鼠か何かだったのだと、茜は心の中で自分に言い聞かせる事にした。
ツァイスが言うとおり、人語を解する愛玩動物はあっけなく散ったのだから、あれは見間違いであろう。

他愛もない話をしている内に、ツァイスと茜、それから少女の三人は階段を登っていた。
私腹の限りを尽くし作ったであろう、
大きな踊り場が付いた階段には、紅のカーペットが一面敷かれているが、その所々は赤黒く変色している。

そして、カーペットに血痕が残る要因を作った者たち、彼らがこの先に立ち入る事を許す筈は無かった。

「ふーん……そんな奴らを連れて、どういうつもりかな?」

上階から階段の下まで冷たい声が突き抜け、二人を先導する少女が歩が止める。

307選手襲撃:2012/03/04(日) 14:56:21 ID:8WOp/3kU
>>289
ダガー「がッ――!!」

口から空気を吐き出し、再び仰向けに倒れ込む。
今度は起き上がる気配も無い。完全に意識を刈り取られている。

周囲ではまだ戦闘が続いているが、そろそろ決着がつきそうだ。
庭に降りたゼリオスの姿は見えないが。


>>290
二対の刃が甲高い音を立て、互いの命を奪おうとせめぎ合っている。
一見すると良い勝負だが、徐々にアセリアが押しているようだ。
襲撃者の表情が険しくなってくる。
ライナスが手出しせずとも、放っておけば決着はつきそうだが・・・?


>>291
鎌「ま、ッ!!・・・!!」

高い運動能力を持っていても、この連撃を捌くことはできないようだ。
為す術なく、上半身を仰け反らせて鞭を受け続ける。
まだ意識があったとしても、もう戦える状態では無いだろう。

鞭の風切り音の合間に、鎌が床に落ちるざらついた音が響く。


>>292
風「な、ぜ」

何が起こったのか分からない、という表情を貼り付けたまま、首が左方向に捻られる。
拳が顔を捉えた鈍い音の合間に、グギッ、という嫌な音が聞こえた。
男はその場に崩れ、両膝と両手を地面につけ、ガクガクと痙攣を始める。
意識は殆ど残っていないだろう。気合で持ち堪えているようだ。

308レノ:2012/03/04(日) 19:26:21 ID:???
>>307
「教えねーよ」
四つん這いで耐える男の背中を、止めとばかりに踏みつける。

(んー、しかし、仮にコイツが多面的な攻撃が得意なヤツだったら――)
腕を組み、ひとり目を細めて考える。

309ツァイス:2012/03/10(土) 02:28:53 ID:SVtv/fVA
>>306
「脅して案内をさせてるだけだ、こんな奴をノコノコ歩かせてるからこういうことになる」

と、腕を組んで声の主に対して不遜な返答をするツァイス。
彼の悪い癖の一つに、敵の出方を伺う事をしないと言うモノがある。

310秋桜 茜+コサチ:2012/03/11(日) 03:09:28 ID:???
>>309
余裕有り気な態度のツァイス、怯える少女とは打って変わって、
茜は上階の闇中に対して魔力の弓矢を構え、引き絞っていた。

「ふぅん……それで君達はさ、ドコに行こうというのかな。
 真逆(まさか) この先に進んで、兄さまやお婆さまを滅するつもり?」

闇の中から、貴族然とした服装をした少年――否、吸血鬼が出でる。
その背後には、本来彼等を滅する立場にある筈の悪魔狩り、その一人が薄気味悪い笑みを浮かべて付き従っていた。

「コサチ、君がまだヴァクトマイステルの使用人のつもりなら、今すぐ階段を下りなよ」

コサチ、そう呼ばれた少女がびくりと体を震わせる。
それが彼女に与えられた名だからだ。

311ツァイス:2012/03/14(水) 01:33:44 ID:SVtv/fVA
>>310
「貴様らの婆ァとやらには興味はないが…クリストフェルとはちょっとした約束をしててな」

「―――会うついでに奴は斃すつもりだ」
茜の動きに合わせるように剣の鍔を弾き、何時でも抜刀出来るように構える

「そこにいる忌々しい奴はどうでも良いが…小僧、随分と偉そうだな」

「何者だ?」
震えるコサチに興味は向いていないようだ。
ここで彼女が階段を降りる事を選んでも、ツァイスは何もしない。
その時はそこにいる藪医者や少年を締め上げて案内させるつもりなのだ。

312秋桜 茜+吸血鬼etc:2012/03/14(水) 23:42:41 ID:???
>>311
コサチは恐怖で足が竦み動けないでいるのか、
それとも彼ら吸血鬼と決別する意思があるのかは知れないが、その場に留まっていた。

「酷いなぁ、前に一度会った事があるんだけど……忘れちゃったのかな?」

ツァイスの問いかけを受けて、少年がブロンドの髪を梳きながら言う。
貴族種《サウザンド》の吸血鬼の特質――――いや、吸血の賜物か、
いかにも不潔な環境に居るにも関わらず、少年は全身から芳しい香りを放っていた。

「まぁいいや。それよりも、兄さまと? ふふ……君みたいな賎しい魔族が?」

313ツァイス:2012/03/15(木) 00:02:50 ID:SVtv/fVA
>>312
「お前まさか…あの時の?」
以前、クリストフェルを事を構えた時の事を思い出すツァイス。

「フン…貴族被れはこれだからな…」
カツン、カツンと階段を上るツァイス

結果的にコサチは置いて行かれる形になる

「クリストフェルと俺の盟約の間に、入れると思うなよ小僧」

314秋桜 茜+吸血鬼etc:2012/03/15(木) 00:37:54 ID:???
>>313
「あははははっ。なぁんだ、覚えててくれたんだ。
 それにしても、随分と兄さまにご執心なんだねぇ。一夜を共にでもした?」

両手を広げ、無邪気そうにそう言い放つ少年は如何にも無防備だった。
今にも自身に切りかからんとしている男女が眼前に居るというのに、気まぐれに両手の指を組み、尚もツァイスの接近を許している。
藪医者も、何を考えているのか、にやけた表情からは全く汲み取れない。元々そういう男だったが……。

「ま、分からなくもないよ。君が兄さまに惹かれる理由はさ。……だって同じだもんね、君達は」

君達、という言葉には茜の事も含まれているのだろう。
少年は少し視線を逸らして、ツァイスの背後の茜を見た。

315ツァイス:2012/03/15(木) 00:48:46 ID:SVtv/fVA
>>314
「そうだな、初めて出会った時から俺と奴は不完全燃焼気味の中が続いているのでな」

「同じ?…奇妙な事を言うな…だが、これ以上お喋りをするつもりは無い。クリストフェルへの道を阻むと言うならそこにいる藪医者ごと…」


視線を低く構え、ツァイスは階段の段差を蹴ると一気に少年へと接近した。

「――斬るッ!!!!」
鞘から弾かれた刀が一気に少年の首目がけて抜刀される。

316秋桜 茜+吸血鬼etc:2012/03/15(木) 01:35:00 ID:???
>>315
少年は構えない。徒手空拳のままで、微笑みを浮かべている。
――――獲った。傍らで見ていた茜にすら、そう確信させた。

だが、言うに及ばず人斬り包丁である筈の刀は、少年の首元を咬まなかった。
以前に少年と相対した時の様に、又しても刀身は少年の右の掌底、要するに素手で止められていたのだ。
少年の真紅の瞳がツァイスの視界に映る。それはつい今まで緑色だったが、この一瞬で変化した。恐らく、何らかの力を使った為だ。

ツァイスに続いて、間髪入れずに茜も少年へ魔力の矢を放つ。
しかし瞬時に藪医者が短剣を飛ばし、矢は衝突の勢いで霧散してしまった。

「フフフ……物騒だなぁ、君達は。まだ名乗ってすらいないのに、こんなこと」

「藪医者《ドクター》、そっちのお姉さんはお前に任せるよ。……ただし、殺すなよ」

317ツァイス:2012/03/17(土) 00:02:35 ID:SVtv/fVA
>>316
翡翠の瞳が、真紅に染まった少年の瞳とぶつかる

「なら、さっさと名乗れ…!」

藪医者と楓が対立する形になった事に舌打ちをする
(無理はしなくていい、俺が来るまではな…)

「吸血鬼は余程出し惜しみが趣味らしいな」
そう言って少年を挑発した。

318秋桜 茜+吸血鬼etc:2012/03/17(土) 03:08:32 ID:???
>>317
少年の命を受け、藪医者がおよそ人のモノとは思えぬ程の跳躍力で少年とツァイスを飛び越えていった。

「なら名乗らせてもらおうかな。
 ボクはコンラッド―――コンラッド・マルカヴィアン・ヴァクトマイステル」

「ヴァクトマイステル真祖の直系血族にして、“正統なる後継者”さ」

手刀で競り合わせた刀を、腕を振るってツァイスごと弾き飛ばしながら、少年が云う。
コンラッドはクリスを兄と慕っていたが、普通、家を継ぐのは長男のはず。ツァイスはその事に気を留めるだろうか?

「何事にも最低限の戦力で当たるのは貴族の常だよ。
 君たちの間じゃ、貧乏性とでも言うのかな? フフ……」

319ツァイス:2012/03/26(月) 22:22:27 ID:SVtv/fVA
>>318
「後継者…」
脳内を巡る推測…クリストフェルはその『ヴァクトマイステル』の正統な直系ではない?
あるいは何かしらの事情から奴自身が家督を継ぐ事を止め二男にお鉢が廻ったか…どちらにしても、ツァイス本人にはさほど気に留めるような事ではない。

「なら貧乏性を出したまま斃されてしまえ、貴様の後には藪医者の奴もいるのだからな…!!」

突き飛ばされた事で開いた間合いを埋めるように、ツァイスは踏み込んで空気を裂くような突きをコンラッドの額目がけて放った。

320コンラッド:2012/04/07(土) 19:59:22 ID:???
>>319
敵が突きを仕掛けてくるのを見て、コンラッドはすぐさまに左腕で防御する構えを取った。
ツァイスの攻撃は又しても弾かれるかに思われたが、その予想は外れた。
細く白い腕をツァイスの剣が突き貫いていた。

「フフ……ところがそうもいかないんだよ。
 お婆様が君の様な下賎の者がこの城を荒らし回る事に大層腹を立てていてね、それに……」

コンラッドが、自分の腕に突き立てられた剣刃を右手で握る。
先程出くわした巨大喰屍鬼に勝るとも劣らない力で押さえ付けられ、剣はそれ以上動かせなくなった。

「……兄さまの気が君に向けられている事が、何よりも気に食わないんだよ」

321ツァイス:2012/04/08(日) 01:52:21 ID:SVtv/fVA
>>320
「下賤とは酷い言われようだな、これでも一応は由緒ある一族の血筋なんだがな」
とてもそうとは思えない粗野な言い方で返すツァイス。しかし内心は剣が今以上に動かない事に驚いているようだ。

(なんて馬鹿力だ……!)

「なんだ、嫉妬か?貴族ぶっていてもガキだな……貴様が俺とクリストフェルの間に対して何を思うかは自由だが…」
グッと剣に押し込む力を込める


「俺と奴の間の約束/決闘を邪魔する事だけは、何人たりとも許しはしない…!!」

322コンラッド:2012/04/08(日) 02:32:00 ID:???
>>321
「お婆様はアナクロでね、ヴァクトマイステル以外の血は劣等な物だと思っているんだ。
 ボクのこの力もそうさ。お婆様が、“兄さまみたいに野蛮な武器は使うな”ってね」

コンラッドの右手は、刃に素手で触れているにも関わらず、出血の様子が見られない……。
ツァイスに剣を押し込まれている左腕も、痛みを感じていないようだ。全くと言うわけでは無さそうだが。

「嫉妬? フフ……それは違うよ」

323コンラッド&藪医者:2012/12/25(火) 15:46:01 ID:BTAxcCYg
ageついでに追記

>>322
「僕はただ、自分の玩具が独りでに動き出して、他所の子と遊んでいるのが気に食わないだけさ。
 それより良いのかな? 早くしないとほら、悪魔狩りのお姉さんがやられちゃうよ」

剣を動かせずにいるツァイスに対して、コンラッドは挑発的に言う。

コンラッドの背後では茜がコサチの盾になるように、藪医者と対峙しており、
藪医者を睨む茜の表情には裏切られた事への戸惑いと、師を殺された事の憎しみが交錯していた。

324名無しの魔術師:2012/12/29(土) 14:02:21 ID:tam70mz.
h ttp://xvideos697.blog.fc2.com/

325名無しの魔術師:2013/06/22(土) 01:06:30 ID:q/vzec6Q
>>177(リッキー&ジェフ)
「不死者であるにもかかわらず、痛覚があるようだね。
奇妙な存在だ……俺が言うのも変な話だけどね」

昆虫を生態を探ろうとする学者のように観察を続けながらも、
ジェフの身体を物理的に損壊させようと、更に力を込めようとする……が。

二人の持つブレスレットが点滅を始める。

「うわ!また何か面白い事を始める気なのかな?」

ライタの身体にはあまり興味を向けず、
二人のブレスレットに関心を向けている。

だが、だからといって油断をしていたわけではなく――ジェフの攻撃は完全に決まりはしなかった。
ジェフの拘束を解き、自分の防御を優先する。
蹴りは命中したものの、敵の腕によって防がれる…。

と同時に、ジェフリーが消滅した。

「うわっと!君たちがやりたかったのはこれ?
なにか始まりそうな気配がビンビンするぜ!」

逃げたり、残ったリッキーに攻撃を加えようとはせず、
そのまま事の成り行きを見守っている。

326リチャード&ジェフリー@デュアルモード:2013/06/22(土) 01:19:03 ID:???
>>325
眩い光が収まる。
今までリッキーがいた場所には、突如消えたジェフでもなければ
リッキーでもない―しかし、互いの面影を持つひとりだった。
クセのある赤毛、ヘイゼルの瞳、しなやかに引き締まった体躯は小柄とはいえない。

ジェフ「リッキー!」
「……ジェフリーさん、力をお借りします!」
目の前にいる1人から、ふたりの声がする。

(あの攻撃の影響はある、けど、これ以上受ける前に)
ジェフ(叩き潰す!)

「行きますよ!
 (そのために、ジェフリーさんは魔力を!)」
ジェフ「覚悟しとけ!
 (おう! リッキーはしっかり凌げよ!)」
グレイヴの切っ先を真っ直ぐに向け、大地を蹴り、真っ直ぐに
彼らは敵手へと突きかかった!

327名無しの魔術師:2013/06/22(土) 02:26:11 ID:q/vzec6Q
>>326
肉をえぐる音と感触……。
グレイブが『敵』の腹部に突き刺さった。

「ふ………ふふ」

『敵』は、グレイブを掴んでいた。
突こうとしても引こうとしても、力が強く動かない。

「ラアッ!」

『敵』は自分の力でグレイブを引き抜き、
その勢いのまま二人(?)を突き飛ばした。

328リチャード&ジェフリー:2013/06/22(土) 02:45:26 ID:???
>>327
突き刺さった瞬間、赤毛の少年―リッキーの声が叫んだ。
「今です!」
ジェフ「"イグニッション"!」
今は姿の消えた、暗い金髪の少年―ジェフの声が唱えると同時に、
赤く燃え上がるようなオーラが立ち昇り―

掴まれたままのグレイブの柄だけがずれた。
刃の横に並んだ柄の先端には、魔力を持つ球体の結晶。
その球体が赤く熱く輝く。
「(このまま掴まれていれば、これで!)」
その手に力を込める目の前の少年、あるいは少年達だったが―

「!?」
ジェフ「マジかよおおおおおお!!!
 おい、リッキー!」
変形したグレイブを構えたまま、突き飛ばされるひとつの身体。

「いちかばちか、このまま―!」
突き飛ばされながら、その不安定な姿勢のまま

球体から赤く太い炎が敵手へと放たれた。

ジェフ「あたれえええええええええええええ!!!」

命中すれば、その身を焼き焦がすであろう炎。
だが、もしも―外れたなら……周囲を焼き尽くす恐れのある熱さを持っていた。

329名無しの魔術師:2013/06/22(土) 07:50:24 ID:q/vzec6Q
>>328
「ふふ!直接攻撃に加えて別の攻撃も追加する魂胆だったんだね!
僕の力とちょっと似ているけど、君等は発射も出来るんだ!」

『人間』は、腰を下げた。
炎に対する防御体勢を整えた……わけではない。
熱は、ガードすることも叩き落とす事もできないからだ。

『人間』は逆に――真っ直ぐ、前方へ大きく跳躍した。
当然炎に包まれて、全身を焼き焦がされる。

「はあああっ!!」

皮膚を焼かれ、苦痛の声を上げる『不審者』。
だが、跳躍の勢いは衰えない。
彼の向かう先には、リチャードでありジェフリーでもある男が居る。

「シヤッ!!」

炎に包まれた足で、蹴りを放つ。
自分で作った炎であるため、それによってダメージは与えられないかもしれない。
だが、『不審者』の身体能力と格闘技術については証明済みだ。

リチャード達は不安定だった体勢を立て直し、防御できるだろうか?

330リチャード&ジェフリー@デュアルモード:2013/06/25(火) 00:04:34 ID:yESTJyi2
>>329
彼の推測は完全なる正解ではなかった。
リッキーらにとって、直接攻撃は確実に魔術を当てるための手段。
今までの彼の行動からすれば、突撃してくれば間違いなく受けるだろう……。
そう予測し、刃が止まった瞬間に全力を込め零距離で魔術を放つ心積もりだったのだ。
この術を使うのはこれが初めてだった以上、どんな威力であれ確実に当てておきたかった。

が、結果は……彼の身体能力がリッキーらの予測を上回っていた。
行動も、である。

ジェフ「ちょ、ちょ無茶苦茶すぎんだろ!?」
崩れた体勢を立て直そうとした瞬間のジェフの叫び。
それがなければ、リッキーは敵手の無謀に見える反撃に気付けなかった。

「くっ!(炎はとにかく、蹴りを直接受けるわけには!)」
不安定な姿勢を支えるためにも、そして、その脚を受けるためにも石突を地面に突き立てた。
その柄を蹴り脚の軌道と垂直に交差するように立て、受け止める。
並のグレイブなら折れただろうが、これは一種の魔術を介して生成されたもの。
容易く折れたりはしない。

脚より飛び散る炎のかけらが2人で1人の身を焦がし、膝をつかせた。

331名無しの魔術師:2013/07/06(土) 22:37:40 ID:t6d9CMsY
>>330
リッキー達はグレイブを地面に突き立て、防御体勢を整えた。
グレイブの柄に、敵の足が命中した。


――敵は既に、この戦いでかなり負傷している。
腹部や背中に、リッキーのグレイブやライタの拳による攻撃を受け、疲労とダメージが蓄積していた。

加えて、先ほどジェフリーが放った炎の熱傷。
リッキー達の身も焦がしているが、直撃を受けたのは敵の方である。
それらが積み重なり、『不審者』は体力を消耗していた。


にもかかわらず、『不審者』の脚部とグレイブが衝突した瞬間、強い衝撃が走った。
両腕が痺れ、グレイブを取り落としそうになる。


「いい動きだ!素晴らしい!
ただ武器を使えるだけじゃあないんだ!これは手強いね!」

敵は素早く後方に跳躍し、リッキー達と距離を取った。
肉弾戦を主体とする敵にとって、長柄使いであるリッキーとの間合いを広げるのは得策ではない筈なのだが……。

「君達を相手に、普通に戦って勝つのは難しそうだね!
ふふふ!ちょっと趣向を変えて……君等のマネをしてみようかな?」

彼(?)はリッキーに掌を向け、魔力を高めはじめた。

332ライタ:2013/07/06(土) 23:08:40 ID:7qSi3kpQ
〉〉331
魔力を高め始めた直後、手投げ斧が不審者めがけて飛んできた・・・ただ、ねらいがさだまらないのかはるかに右にそれて当たりはしない





「やっと見つけた・・・くっ感覚がつかめねえ」

333リチャード&ジェフリー@デュアルモード:2013/07/07(日) 00:22:49 ID:rrQnAlpc
>>331
「「がっ…!!」」
明らかに消耗、いや、大ダメージを背負っているはずの相手からのものとは思えない衝撃。
痺れる腕でなんとか支えのグレイヴにしがみつく。
「ここまで…」
ジェフ「ちょ、んな弱気に…」
このまま追撃が来るなら…覚悟した矢先、下がる敵手。

ジェフ「なっ!?」
「…その力を撃つつもり…なの!?」
撃ち合えるなら負けるつもりはない。先ほどの自分達の火力ならきっと…
が、未だ消えぬ衝撃と未知の力を行使した反動により
短時間でまた放つことはできそうにない…

>>332
その時、後方から飛来した斧。
膝をついたまま振り返ると、鬼の姿がある。
「…よかった、動けるように…」
ジェフ「ったって見た感じはもどってねーって!」
ライタの目には、グレイヴを杖にやっと体を支える赤い癖毛の少年がいた。
その面影は共闘した暗い金髪の少年のようで、
そしてまっすぐな赤毛の少年のようでもある。

334名無しの魔術師:2013/07/07(日) 00:33:01 ID:t6d9CMsY
>>332-333
敵が魔力を高めようとした直後、ライタの放った手斧が地面に突き刺さる。
ライタを横目でチラリと見た。

「おやおやおや? まだ動けるんだね。
負傷は回復したみたいだけど、それじゃあどうしようもないな。
君の相手は、後でしてあげよう」

どうやら、ライタを完全に戦力外だと判断しているようだ。
視線をリチャード達の方へ戻す。

魔力が高まり、掌に集中した。

「よ……っと!」

魔力の塊が、ジェフリー達に向かって放たれた。

いわゆる『魔弾』のような、破壊的な気配は感じない。
ただ、敵の拳に感じていた、異様な雰囲気がある。

『触れるとヤバイ!』

335ライタ:2013/07/07(日) 04:21:15 ID:7qSi3kpQ
>>333 >>334
再び手品みたいに手投げ斧を取り出すライタ
しかし今度は目を瞑り完全に視覚を遮断した状態のまま投げる





今度は正確に不審者の位置を把握したかのように

336リチャード&ジェフリー@デュアルモード:2013/07/08(月) 23:34:35 ID:qlVZh93U
>>334-335
(全く気にしていない……。
 ということはあの人にこれ以上の追撃は行かないはず……)
一瞬ふと考えるリッキー。

その直後に魔弾が放たれた。
ジェフ「リ、リッキーこれなんかやべーぞ!」
「わかってます! けど……!」
回避する体力はない、先ほどのように防御できるものでもない。
それはジェフも理解している。
ジェフ「んなら迎え撃てば…!」
「迎え撃つと言われても……」
リッキーにとって使いこなせてなどいない炎の力を制御し放つには時間がなさすぎた。

迫る魔弾。―受けるしかできない。


その横を正確な軌道を描き斧が飛翔していく……

337名無しの魔術師:2013/07/09(火) 00:05:57 ID:t6d9CMsY
>>335
放たれた魔力の塊とすれ違うように、投擲された斧が風を切って『不審者』の元へ向かう。

「へぇ……『気配を察知』ってヤツかい?
僕もさっき、そこの彼に視界を奪われる技――【ブラインド】って言ったっけ?――を受けたけど、
致命傷を避けるだけで精一杯だったよ。

比べて君は、ここまで正確に遠距離攻撃をしてくる。
流石だね。でも……」

敵は、放った掌とは逆の腕で、手斧を受けた。

――――『ばふっ』。

奇妙な音とともに、斧が地面に落ちる。
まるでスポンジ製の壁に命中したかのように、呆気無く地面に落ちた。
敵にダメージは、ほとんどない。

「僕の能力から逃れられたわけではない……思い出した?
五感を閉ざすだけが、私の力じゃないんだぜ」

>>336
ジェフ達に、魔力の塊が直撃した。
魔力が波のように体中に浸透してゆく……。

視界がぼやけてきた。
先程までよく聞こえていた物音が、よく聞こえなくなってくる。
そして触覚までもが弱まり――グレイブを握る感触すら、おぼつかないものになった。


「そして君も、彼と同じになった」

338リチャード&ジェフリー@デュアルモード:2013/07/09(火) 02:54:27 ID:qlVZh93U
>>337
ジェフ「うあ……何もわかんねー……なんだよ、これ・・・」
「これが……っ(闇の中にいるだけどは訳が違う、ほんとうに、感覚が消えて……)」
消えてゆく感覚、存在―
立っているかも倒れ伏したのかも自分でわからない。
かすみゆく視界の端で、不自然な動作で墜落する斧の姿が映る。

ジェフ「だめだ、勝てねー……。つーか、俺たち……このまま……」
力の差を前にして、絶望あるいは諦めを抱き、不安へ飲み込まれそうになるジェフリーの意思。

「……(でも、なんとなくだけど、わかってきた。
 それに……恐らくだけど、このままいれば追撃はされないはず……)」
一方、リチャードの意識は何かを掴んだようだ。

ジェフ「リッキー! おい、リッキー返事してくれ!!!
 俺の声聞こえてっか!? なあ、リッキー!!!」

《ジェフリーさん、きこえますか?》
自分達の精神領域<こころのなか>で、リチャードがジェフリーへと話しかける。
今、ひとつの肉体を共有し”もう1人の自分”とも呼べる状態の相棒へと。
自問自答するように。

―さて、”不審者”の力は頭脳による思考にまで影響するのだろうか?
もし影響があるなら、ジェフリーの意識にこの呼びかけは届かないだろう。

339ライタ:2013/07/09(火) 04:36:53 ID:NStEz3eQ
>>337>>338
「くっ、なに言ってるかもあんまわかんねえのにペラペラしゃべりやがって…」
投擲が通用しないと判断し、今度はトンファーを取り出し構える

(動きは身体の経験でカバーする、視界は気配を読めばいい…だがあれは…どう防ぐ…?他にも誰かいるみたいだがどうするか…
)

340名無しの魔術師:2013/07/09(火) 23:37:18 ID:t6d9CMsY
>>338-339
リチャードの声は、しっかりとジェフに届いた。
敵の力は、思考や意識にまで影響を及ぼすわけではないらしい。

一方不審者は、五感を大幅に制限され棒立ちになったリッキー達を眺めていた。

「ふふふ!上手くいった!
こんな芸当をやるのは初めてだけど、それにしては中々悪くない出来じゃないかい?」

自分の技が効果を発揮したことを確認した敵は、ライタの方へ身体を向けた。

「そして君の精神力には驚かされるなぁ……!そんな状態になってもまだ戦う気なんだね?
俺の力は、気配を察知する力さえ削ぐことができる。もう少し私の力を食らわせてあげれば、完全に無力化出来そうだ」

そのまま、ライタへ近づいていく。
敵も負傷と疲労が蓄積しているためか、先程に比べればスピードは高くない。

「とはいえ流石にこんな状態で、あんな不慣れな技を連発できそうにないな。
やはり直接、叩きこむに限るッ!」

『不審者』は大きく跳躍し、飛び蹴りをライタに放った。

341リチャード&ジェフリー@デュアルモード:2013/07/11(木) 01:18:38 ID:kvgXL3mI
>>339-340
ジェフ《! ばっちり聞こえるぜリッキー!》
《よかった……ということは意識にまで介入する訳ではないようですね》
ジェフ《んでも、この状況……!》
棒立ちしているようにしか見えない赤い癖毛の少年は、密かに次の手を考える。

《これはぼくの推測ですけれど、あの力は恐らく物質……いえ、触れられるものに対して
 その”物質としての存在”を弱めるものです》
ジェフ《……えーと、つまり?》
《……物理的な手段は通用しなくなる、ということでしょう。
 となれば打つ手は一つ……。》
ジェフ《魔術だな! んでも、この状態でどーやって当てるんだよ!?》

《それは任せてください。彼が次に向かう場所の予測はついています。
 ジェフリーさんには一つ教えて欲しいことがあります》
ジェフ《俺に?》
《ジェフリーさん火球の魔術を使う時をイメージして、ぼくに伝えてくれませんか?》
ジェフ《あれは……えーっと、掌の上に……火がぼっと出て……それが渦巻いて……》

ジェフのイメージに従うように、グレイヴを持たない右掌を広げるリッキー。
その手に火が現れ、やがてそれは火勢を増しつつ渦巻くように球となり―

ジェフ《……んで、ぶっ放す!つーかぶん投げる!》

その火球が放たれた。
狙いはやや不正確ながら、ライタの真正面を横切るように飛翔する火球。
(彼はぼくたちと戦いながらも、”まだ動ける”と称したあの人[ライタ]に興味を向けていた。
 ならば、ぼくたちが戦えないと予想される状況なら必ずその力を向ける!
 先ほどのように放つにせよ、打ちかかるにせよ、彼[不審者]ならば真正面へ向かうだろう。
 あの人[ライタ]の位置は感覚が消える前に見て確認済みだ!)

342ライタ:2013/07/12(金) 13:16:46 ID:7qSi3kpQ
〉〉340 〉〉341
気配を見て宙に浮いたのを見たライタは気を貯めて跳ぼうとしたそのときだった
横から来た魔力に反応して咄嗟にバックステップして回避する
「他に敵がいんのかよ!!?」
感覚がつかめないライタにはリッキー達の気配を感知しきれてなかったのだ
さらにとっさの後退で不審者の気配を完全に見失う
また溜めた気も拡散し一時硬直、そう・・・ライタが取った行動が自分の首を絞めてしまうことになったのだ

343名無しの魔術師:2013/07/13(土) 16:38:58 ID:t6d9CMsY
>>341-342
「うわ!嘘だろ!?」

火球を撃たれ、驚愕する敵。
先程の炎に比べて狙いは正確ではないものの、五感を制限されているとは思えない精度だった。

正面にライタが居れば、反撃を覚悟の上で彼の身体を蹴り飛ばし、自身の軌道を変えられたかもしれない。
だが、ライタは後方へと跳んでいる……飛び蹴りを放った『不審者』に、攻撃を回避する手段はない。

火炎は、『不審者』に直撃した。

「ぐ……ああ!」

吹き飛ばされ、敵は地面を転がった。



するとライタ達の五感が、突如として復活した。
能力は、解除されたのだ。
だが……

「う……く………」

敵は死んではいなかった。
『この能力を受けていても、魔術による攻撃は通用する』
というリチャードの推理では、厳密には正確ではない。

物理攻撃だけではなく、魔術に対しても彼の能力は通用するのだ。
ただ、五感も同時に失われているので、肉弾攻撃の方が弱まりやすいというだけである。


とはいえ、敵は未だ立つことすら出来ていない。
勝利は確定だ。
さて、どうしてやろうか?

344リチャード&ジェフリー@デュアルモード:2013/07/16(火) 00:15:51 ID:2NmY98vg
>>342-343
ジェフ《今の感じ……行ったぜ! すげーよリッキー!》
《ジェフリーさんのイメージのおかげですよ。
 ただ、これは相手の注意をこちらに引き付けただけだと思います。なので……》
もう一度火球を生み出そうとするリッキー。

その時、ほぼ閉ざされた聴覚に苦痛の叫びが届いた。
間もなく視界に光が差し、音が舞い戻り、その手に感覚が蘇った。

ジェフ「ぬあ!? …戻った!」
「! ということは……」
先ほど火球を飛ばした方向―ライタのほうへ振り返る。

予測位置よりやや後方で警戒する鬼。
吹き飛ばされたかのように倒れている敵手。

「命中……した……!」
ジェフ「っしゃあ! やったぜリッキー!」
生まれかけた火が消える。

「でも、まだ息はあるみたいですね……」
2人へ歩み寄る赤い癖毛の少年。
その手にはしっかりとグレイヴが握られている。

まずはライタに向かい、一言。
「大丈夫ですか?」
そう尋ねる。

345ライタ:2013/07/16(火) 03:34:52 ID:F4WpIS6I
>>343>>344
感覚が元に戻り辺りを確認する
「あ?ああ、もしかしてあんたもやられてたのか?」
不審者の方を指差しながら訪ねてみる

346名無しの魔術師:2013/07/16(火) 04:27:49 ID:t6d9CMsY
>>344-345
状況に変化はない――。

※行動を伴わないPC同士の会話は、勝手に進めてしまって構わない

347リチャード&ジェフリー@デュアルモード:2013/07/26(金) 21:54:04 ID:n78jjlrI
>>345-346
「ええ、なんというか……あなたがこの人と戦い始めたのを目撃したところで……」
ジェフ「いきなりケンカ売られたってーか……」
目の前にいるのは1人なのだが、なぜか同じ場所から2人分の声がする。

ジェフ「! って、他の人は!?」
激闘で周囲に気を配る余裕はなかったのだが、
他の―例えば、ほぼ同じ場所にいたものの不審者の見えなかった旅一座の3人には
彼らの戦いはどう見えていたのだろうか。
そして周囲の建物などには被害はあるのか?

そして……不意にリッキーは何か疑問を感じた。
「(戦いが始まった時……そういえばこちらの方[ライタ]とこの人[不審者]の力量は
 ほぼ互角、いや、むしろこの人のほうがやや劣っていたはず……なのに……。
 それに、ぼくたちの魔術を見てから力を見よう見まねで撃っていた……)」

348名無しの魔術師:2013/07/26(金) 22:03:25 ID:Ugt5BJVE
>>347
旅一座の3人から見ると……
最初のうちは、リチャードとライタが各々一人芝居を演じていたようにしか見えなかっただろう。
だが、自然に傷が生まれたりしているのを見て、途中から『何か得体のしれない事態が発生している』という認識はできたはずだ。
さらに最後には、何もないところから突然『ボロボロの人間』=『不審者』が現れた――という形になる。

周囲の建物などに、被害は全くない。
ただ、リチャードとライタの武器や服装などは、傷や汚れが出来ている。

349旅一座:2013/07/26(金) 22:39:03 ID:n78jjlrI
>>348
狂ったかのように見える一人芝居を目撃した人々は、まずは遠巻きに観察していた。
だが、ただの一人芝居で傷ついていく様を見て、魔物か、魔術かと誰かが騒ぎ出した途端、
なすすべない人々は散り散りになって逃げ出していた。

その中で、旅芸人の3人は最後まで成り行きを見ていた。

ララ「!」突然現れたボロボロの人間に驚く踊り子。
サルバ「これは……もしや彼らはこの人間と戦っていたのか?」
位置関係や洩れ聞こえる会話から推測する歌い手。
ホセ「・・・・・・」
弾き手はただ目をやや見開いているだけだった。

350ライタ:2013/07/27(土) 01:51:56 ID:UrNPrLG2
>>347>>348
「…まぁいいや、俺は疲れたからもう帰るわ…後よろしく」
そう言ってその場を去るライタ
色々ありすぎてついていけなくなったようだ

351名無しの魔術師:2013/07/27(土) 05:37:06 ID:Ugt5BJVE
>>349-350
ライタは現場から立ち去る……。

状況が状況なため、当事者であるリチャード・ジェフリーとライタ以外、
異常に気づいたものはほとんど居なかった……。騎士団も呼ばれていないようだ。

「く……」

『不審者』は死んではいない。
放置するなら生き残るだろう。

352リチャード&ジェフリー:2013/07/27(土) 18:33:19 ID:vcvCCFjY
>>350
ジェフ「うぇ、あ、えーと……(つい喋っちまったのにリアクションなかったー!?)」
「わ、わかりました……。えっと、お大事に」
無理もないだろう。この状況では特に説明しても理解してもらえるか不明なのだから。
その背中を見送った。

>>351
ジェフ「んで、どーするコイツ? まだ生きてるっぽいけど」

「……あの、ジェフリーさん、どうやったら元に戻れるのかわかりますか?」
ジェフ「えーと、えーーーと……あん時は勝手に戻ってたしなー……。
 とりあえず、こうか?」
いつも憑依をとく時のように飛び出してみるジェフ。
すると、あっさりと融合は解け、元の真っ直ぐな赤毛を持つ小柄な少年と
癖のある暗い金髪を持つ少年霊とにわかれた。

「……悩むようなことじゃ、なかったみたいですね……」
『……え、えーっと! んで、どーすんのリッキー?』

不審者に近づくリッキー。グレイヴを握りなおすと、それを媒介に闇の魔術を編み上げる。
『ちょ、ちょ待て』
不審者に放たれた魔術は―

「―【ヒーリング・オブ・ダークネス】」
回復の術式だった。ただし完全に回復するほどの強さは込められていない。
むしろ、気休め程度でしかない。

『……うぇ?』

「ぼくの声が聞こえますか?」
リッキーはごく穏やかに問いかけた。

353名無しの魔術師:2013/07/27(土) 19:29:37 ID:Ugt5BJVE
>>352
ほんの僅かながら、『不審者』の傷が癒され体力が回復する。

「………おやおや。
いいのかい……そんなことをして?」

立ち上がる気力は未だないようだが、喋れる程度には復活したらしい。

354リチャード&ジェフリー:2013/07/27(土) 22:20:24 ID:vcvCCFjY
>>353
『そーだぜリッキー! 下手すりゃまたさっきみてーに』
「わかってます。けど」
不審者へと向き直るリッキー。

「いくつか聞きたいことがあります。
 あなたはぼくたちや先ほどの方たちのように一部の人にしか見えず、
 力を影響させることもできない。
 そのことをあなた自身も自覚なさっています。
 それは、生まれつきなのですか?」

355名無しの魔術師:2013/07/27(土) 22:48:49 ID:Ugt5BJVE
>>354
「それに答えなくちゃいけない理由が私にあるかい?」

『不審者』はニヤリと笑う。

「フ。冗談だよ……。でも、別に大した物語があるわけじゃあないよ?
アルラィンとかいう変な『本』を読んで、書いてある儀式みたいなことを試したら、こうなった――それだけさ」

356リチャード&ジェフリー:2013/07/27(土) 23:02:30 ID:vcvCCFjY
>>355
『てめ……!』
「答えたくないなら構いません。ぼくがただ知りたいと思っただけですから」


「変な[本]ですか……。恐らく魔道書の類だったのかもしれませんね……。
 あの感覚に作用する力も、その本の儀式を試してから手に入れたもの、ですね?」

ここで一呼吸置きつつ少し思考。

「それから、あなたはぼくたちとの戦いの中だけでその技術を高めていったように思えます。
 その、ええと学習能力、あるいは才能は本を読む以前から?」

357名無しの魔術師:2013/07/27(土) 23:28:37 ID:Ugt5BJVE
>>356
>「あの感覚に作用する力も、その本の儀式を試してから手に入れたもの、ですね?」

「そうだよ。というか……『僕がなった状態』と『君達にかけた状態』は、同種のものさ。
少し君達のほうが……困るように設定したけどね」


>「それから、あなたはぼくたちとの戦いの中だけでその技術を高めていったように思えます。
> その、ええと学習能力、あるいは才能は本を読む以前から?」

「さあ……? 自分では気づかなかったな。俺はそんなに成長が早かったかい?
意外と戦いの才能ってやつがあったのかも知れないし、これも含めて『本』の力――なのかもね」


「……」
「私から見れば、君……君達の方がずっと『奇妙』だね。最初は多重人格かと思ったけど、そうじゃないみたいだし」

358リチャード&ジェフリー:2013/07/27(土) 23:50:48 ID:vcvCCFjY
>>357
『え、同種? んなわけねーだろ、いや、だって』
ジェフは混乱しているようだ。
「―ものの"存在"に作用する力、というわけですね。
 あなた自身には"存在感"を薄くするだけ、ぼくたちには肉体としての"存在"も薄くしていくように……」
『リッキー、説明希望』
「(……ぼく自身が闇を纏えば身を隠せる[ハイディング]けれど、
 相手に闇を纏わせれば視界を奪うことが出来る[ブラインド]……これと似たような感じです)」


「……確かにぼくたちも奇妙、ですよね」
『うぇ、そうか?』
「詳しく説明するのは難しいですし、信じがたいと思いますが、ぼくは幽霊と共に行動しているんです。
 あなたが見た姿の中で、癖のある暗い金髪とヘイゼルの瞳のものがありましたけど、それが幽霊の姿です。
 彼がぼくに憑依することで、その姿を変えたり、あるいは彼にぼく自身の身体を貸したり、
 力を借りることが出来る……といったところです」

「それと、憑依しなくてもこんな風に……」
不審者には何もなく見える空間に、ブレスレットを向けるリッキー。

―Twin Mode Startup

その空間に、癖のある暗い金髪、ヘイゼルの瞳、リッキーより背の高い少年―ジェフの姿が現れた。
「彼を一時的に実体化させることもできる。
 そんな力をぼくたちは持っているんです」

359名無しの魔術師:2013/07/28(日) 00:10:12 ID:Ugt5BJVE
>>358
「そういうことさ。正確には、僕自身『存在』そのものが薄くなっていたけどね。
ぶっちゃけてしまうと、俺自身原理とかはよくわかってないんだ。これも闘いながら覚えた感じなのさ。

君達と戦う前にも何人かにちょっかいをかけていてね……彼らも今頃は、僕の力が消えて驚いているところだろうね。
もっとも、私が知らないだけで時間が経てば解除されるのかもしれないけれど」


ちら、と現れたジェフを見る。

「幽霊か――考えてみれば僕も、幽霊みたいなものだね。
存在は希薄で、限定的にしか他人に影響を与えられない……」

「ま……そんなことはどうでもいいか。
これからどうするんだい? 僕とこのままくっちゃべってるつもりかい?
言っておくが俺は結構生命力が高いぜ。放っておくと復活するぞ」

360リチャード&ジェフリー:2013/07/28(日) 00:30:30 ID:vcvCCFjY
>>359
「……あなた自身が……」
ジェフ「なー、リッキー……」

しばしの絶句。

「……あなたはこの先も、今のように見える人に出会っては力を試し続けるおつもりですか?
 そして、その力を持ち続けたいと思っていますか?

 この二つが、最後の質問です」

361名無しの魔術師:2013/07/28(日) 01:02:25 ID:Ugt5BJVE
>>360
『不審者』は再びニヤリと笑う。

「ああ、どちらもYESさ」

一瞬の躊躇もなく、きっぱりと言った。

362リチャード&ジェフリー:2013/07/28(日) 18:42:35 ID:2F/mHNYw
>>361
ジェフ「てっ、てめー!!! 人の気持ちは、どーだっていいのかよ!」
爆発する感情と共に拳を握り締めるジェフ。

「……わかりました。それが答えなら」
す、とグレイヴを天へ翳すリッキー。
再び刃がずれ動き、現れた宝玉は漆黒に染まっている。

「もう、話し合うことはありません!
 扉よ開け、【ゲート・オブ・ダークネス】」
漆黒の宝玉から、3人の頭上へと魔法陣が投影された。

魔法陣からは闇が舞い降り、3人を覆い隠す。
一部始終をなおも見守る旅一座からも、まばらに通りすがる人々にも彼らは見えなくなる。


「―[バインド]!」
魔法陣から降り注ぐ闇の中から、腕のような”力”が幾筋も伸びてきて
『不審者』に絡みつこうとする。
誰も見ることはできない鎖の狙いはあまりにも正確だ。

363名無しの魔術師:2013/07/28(日) 19:24:15 ID:Ugt5BJVE
>>362
「人の気持ちを考えられる奴が、通り魔なんてできると思ってるのかい?」

リチャードがグレイブを掲げて魔法陣を投影する間、『不審者』は抵抗の意思すら見せなかった。
笑みを浮かべたまま、拘束されるに任せる。

364ジェフリー&リチャード:2013/07/28(日) 21:54:48 ID:2F/mHNYw
>>363
ジェフ「うおおおおおおお!!!!!」
闇の鎖によって引き起こされた不審者へと駆け出すジェフ。
暗黒の中でその腕のブレスレットはまた小さく瞬き出した。

薄れるジェフの実体がリッキーと重なった時―
―DualMode Rise UP
2人は再び一人になり、
リッキーが手にしていたグレイヴは粒子を経て隼を模したナックルとなり右の拳に宿った。

ジェフ「喰らえええええええええええ!!!!!!!!」
その拳に怒りと他の何かによる激情を込めて、
闇の魔力を宿したアッパーをもって『不審者』の身体を打ち上げた。
直接打撃することによる感覚の消失など、もうどうでもいい。
重要なのは、その拳を叩き込むことだったのだから。

打ち上げられた『不審者』の身は、頭上の魔法陣へ飛び込んでいくだろう。

365名無しの魔術師:2013/07/28(日) 22:03:12 ID:Ugt5BJVE
>>364
「わざわざ、そんなことをしなくても……」

身体を上空に打ち上げられながら、『不審者』は呟いた。
もはやジェフリー達に聞こえているかもどうかわからない。

「グレイブで私を突き殺せば、それで終わったのにね……。
ふふ。人殺しはやっぱり苦手かい?」

『不審者』は、ジェフリー達の想定通り、魔法陣の中に飛び込んでいった。

366ジェフリー&リチャード@デュアルモード:2013/07/28(日) 22:15:16 ID:2F/mHNYw
>>365
リッキーの声「ええ、苦手です。けど、だからこの手を使ったわけではありません」
静かな怒りの伝わる声。

魔法陣から降り注ぐ闇は、地上付近への影響力をほぼ失っている。
だが、魔法陣の”向こう側”は―

完全なる暗黒
闇という存在にのみ満たされた場所

その中では、10m先を飛ぶ蚊の羽音ほどの音もなく
10km先のある一部屋の明かりほどの光もない
永遠の虚無のような場所
その中で何も見出すことのできない"存在"は、その終わりなき闇へと溶けてゆき
やがて、その力の一滴となるだろう―

リッキーの声「あなたの力を受けた人たちの孤独を―」
ジェフ「思い知れえええええ!!!」

2人の声が届き終わると同時に、闇と街を繋ぐ門は閉ざされた。


街に残ったのは、変わりのない空と町並み、人々
そして、赤と暗い金が共存する真っ直ぐな髪と深緑の瞳を持つ少年。


少年”たち”は、静かに自らの拳を見つめていた。

367名無しの魔術師:2013/07/28(日) 22:39:32 ID:Ugt5BJVE
>>366
「…………」

『敵』は、何も言わずに飲み込まれていった。
あいつに、この世界を乗り越えるような力はない。

もし何らかの奇跡が起きれば再びこちらの世界に現れることもあるかも知れないが、
それはずっと未来のことだろう。

もう、彼がリチャードや他の者達に危害を加えることはできないのだ。




『不審者』  ―――――――→ 再起不能

ライタ
ジェフリー&リッキー  ――→ 勝利

368ジェフリー&リチャード@デュアルモード:2013/07/28(日) 23:28:34 ID:???
>>367
リッキーの声「……これで、よかったんですよね」
「……あいつは通り魔で、んでもって他の人にゃ見えねーから騎士団でも捕まえられねー」
リッキー「だから、こうするしか、止める方法はなかった。わかってます。

 でも……」

―できるなら、叶うなら、誰であっても傷つけたくなかった。

2人があの拳に込めた怒りは本物だった。
それでも、そう思ってしまう優しさは甘さという罪なのだろうか……。
ナックルを粒子に戻した後の拳の痛みを感じながらも、”ふたり”は顔を上げた。

「とにかく、今は帰ろうぜ」
リッキー「はい。けど、その前に……」

戦いの前、ふたりの力―デュアルフォース―に導かれるうちに出会い、
全てを見届けていたらしい旅の一座へと向き直った。
リッキー「あの、あなたたちは……?」

サルバ「俺達はアガセ=ラ=ルス。フェキア歌踊を友に旅を続けている一座さ。
 俺はサルバ。歌い手をしている」最も年長らしい男が流暢な帝国語で紹介をはじめる。
サルバ「こっちがララ。踊り子だ」赤いドレスの女性が裾を持ち上げ一礼。
サルバ「そして彼が弾き手のホセ。彼がどうも君たちと縁があるようなんだが……。
 君たちの傷の手当てが先だろう」

ふたりは、いつの間にかまた異なる姿となったままに、
一座に伴われて病院へと向かったのであった。

369進行:2014/03/06(木) 21:23:53 ID:???
ラダ公国の軽食屋。
異質な組合せの男が二人。機嫌が悪そうな男と今時珍しい伝染病マスクをつけた男が、黙々と甘味を食べている。
時折、小声で話し合っているが、盗み聞きは困難だろう。

場所は変わって人通りが多い場所に、変わった一団の姿があった。
貧民や商人。はたまた下級役人の姿も見える。
木の札を手に持っており、そこにはアーティファクトの開放をと書かれていた。
拡声魔術も使い、通りかかる人にも声をかけている。
最近少しだけ話題になっている回顧派のデモ活動だろう。
アーティファクトを庶民に開放し、豊かな暮らしをと謳っている団体だ。
以前はデモ活動などはしなかったのだが、最近になって活動的になった為、庶民の安らかなシエスタを奪っている。

370騎士コンビ:2014/03/06(木) 22:12:35 ID:???
>>369
巡回中の衆騎士(警察のようなもの)が二人。
片方は思い込みの激しいため3期連続で准騎士止まりの少女。
もう片方は巻き取り機のついた大型クロスボウを得物とする無口な少女だ。

准騎士「自分は衆騎士になるわけじゃないんですけどねえ・・・ってどうしたんですか先輩?」

先輩「・・・・あれ。」

先輩騎士が指差した先にはデモ活動を行っている団体があった。

先輩「邪魔になるから、止めないと。」

准騎士「邪魔になる・・・?分かった!テロ組織ですね!任せてください!」

先輩「ちが・・・。」

先輩の静止も間に合わずのしのしと団体に近づいていく。
そしてビシッと指を差して自信満々に告げる。

准騎士「騎士団の者です!貴方達のたくらみは分かってますよ!」

後ろでは先輩騎士が修道女のヴェールを深く被ってため息をついている。

371進行:2014/03/06(木) 22:29:44 ID:???
>>370

突然の乱入者に一瞬静まり返った。
不穏な空気が流れる前に商人らしき男が、

「たくらみ…? おお、騎士様も我々の考えに賛同してくれますか!」

やや勘違いに勘違いを重ね、騎士に握手を求めた。
それに釣られ他の参加者からは歓声があがり、他の者まで握手を求め始めた。

喧騒に紛れる様に下級役人はゆっくりと後退りしていく。やはり公職につく身として、騎士に絡まれるのは気まずいのだろう。

372騎士コンビ:2014/03/06(木) 22:36:11 ID:???
>>371
准騎士「賛同?何故貴方達に・・・!」

文句を言っているが歓声にかき消されて聞こえていない。
そしてそのまま流されるままに握手をされてオロオロと困っている。
先輩騎士に助けを求めようとするが、どこにも見当たらない。

その小柄な先輩騎士はというと・・・。

先輩「・・・・・。」

下級役人の進路上に居た。
唇をへの字に曲げて青い右目と赤い左目でじとっと見つめている。

373進行:2014/03/07(金) 12:07:44 ID:???
>>371

騎士の加勢に湧き上がる群衆。
彼らには悪意は微塵もないだろう。無知故に、口車に乗り、扇動されているだけだ。
アーティファクトの民間利用の意味すら理解せず、ただ、甘言に乗っている。

デモ活動は更に勢いを増し、迷惑度合いを上げて行く。

一方裏路地。
行く手を塞がれた役人はたじろぎ、露骨に不安を顔に浮かべる。

「…君も思わないかい? 今の限定的な利用より、もっと大衆に還元すべきだと」

話しながらもゆっくりと後退りしていく。
隙を見せれば逃げ出すかもしれない。

374騎士コンビ:2014/03/08(土) 00:05:33 ID:???
>>373
准騎士「と、とにかく!一般市民の邪魔をするなら許さないですよ!」

精いっぱいに声を張り上げる。

准騎士「今すぐ解散するなら見逃してあげます!はやく退散してください!」

左右の腰に佩いたバルザイの偃月刀(先行簡易量産品)を
指示棒がわりにブンブンと振り回して撤退を促す。


先輩騎士「・・・過ぎた力・・・・・・不幸にするから。」

ボソボソとそれだけ告げると右目を閉じる。

先輩騎士「逃げると・・・捕まえる。」
先輩騎士「貴方は・・・どこかで見た。」
先輩騎士「不正を捕まえるのも・・・仕事。」

大型のクロスボウを背中から抜き、警告する。

375群衆と役人:2014/03/08(土) 00:32:18 ID:???
>>374
「迷惑なものですか! 皆により良い生活をと啓発しているだけです! それに、私たちも一般の市民ですよ」

悪意は無く輝く瞳で熱く語る市民だが、武器を取り出した時点で、やや冷静さを取り戻す。

「い、いや…騎士様がそうおっしゃるのであれば…」

騎士の誘導に従い、ゆっくりとだが散って行く。彼らにはも生活があり、中には妻子がいる者もいる。
一時の熱情で生活を壊す勇気は彼らに無い。


一方真っ先に逃げ出した役人はというと。



「何も彼らの手に直接渡らせる訳ではない。産業に回せば国力は更に増す。そうすれば、暮らしはもっと豊かになるじゃないか」

雄弁に語りながらも、ゆっくりと後退り。
だが、騎士がクロスボウを取り出すと動きを止め、

「ま、まってくれ! そんな物騒な物を向けないでくれ」

「僕も、役人だ。一度くらいは顔合わせがあるだろう? それに不正なんて…いや、二回だけある。おやつのパンケーキを経費で落としたぐらいだ! こんなの誰でもやってるじゃないか!」

足を震わせている。本当にただの文官なのだろう。

376騎士コンビ:2014/03/08(土) 10:57:48 ID:???
>>375
准騎士「ふぅー・・・・。」

半分涙目である。

准騎士「こういうの向いてないから普通の陸軍志望なのにぃー!」

ダッシュで路地裏に走りこんでいった。


先輩「まだ、その時じゃないから。」

先輩「・・・あの一派が危険なこと・・・知ってる?」

赤い目でじぃーっと見つめている。
睨んでるようにも見えるかもしれない。

准騎士「ルウ先輩ーっ!!」

と、横から飛んできた准騎士のタックルで吹っ飛ばされる先輩騎士・ルウ。
ラダ公国騎士【単眼鬼(サイクロプス)】ルウ。
その名の通り西大陸原産の単眼のオーガ類の魔獣人だ。
ある条件下で極大腕力を発揮し、
通常は砦などに備え付けているような大型のクロスボウを軽々と操ることが出来る。
つい最近衆騎士団に配属されたため、知名度はそこまで高くない。

ルウ「む・・・。」
ルウ「准騎士ファマル・・・仕事に戻って。」

ファマルと呼ばれた准騎士はハッと我に返り、役人に向き直る。

ファマル「さっきの場所にいた人!さてはあんたが黒幕ですね!」

ルウ「だから・・・違・・・。」

ファマル「さあ、話は騎士団で聞きます!お縄についてください!」

勘違いが止まらない。
そしてまだルウにしっかりと抱き着いている。

377進行:2014/03/09(日) 19:22:12 ID:???
>>376
「危険…?」

役人の男はそのワードに反応したが、ファマルの派手な登場により、話を聞く姿勢ではなくなった。

「嫌だ! ただ、集会をしていただけだ! それに焚き付けてないぞ。参加者が勝手に拡声魔術なんて使ったんだ!」

だが、逃げ出しはしない。やはりクロスボウが恐ろしいのだろう。

騎士に集会を潰された事を知った仲間らしき役人もやってきた。
典型的な下級役人といういでたちだ。

「やめたまえよ。私たちが何をしたって言うんだ。それに注意喚起に従ったというのに、逮捕はやりすぎじゃないか? いつから、そこまでの強権が与えられたんだ?」

どうやら煙に巻いて誤魔化そうという魂胆だろう。

378騎士コンビ:2014/03/09(日) 20:56:02 ID:???
>>377
ファマル「強権?ふふん、衆騎士とは仮の姿、自分はこう見えて
      公国陸軍対魔術師特殊部隊に配属が決まった准騎士です!」

先輩騎士ルウにグイグイと引っぺがされながらも強気な態度は崩さない。

ファマル「そしてこの方こそ何を隠そう隠密b」

ゴキッ、と鈍い音と共に泡を吹いて倒れるファマル。
ルウがサイクロプスの力で喉を突いたのである。

ルウ「・・・失礼。この子、妄想癖が激しいから。」

ペコリと礼儀正しくお辞儀をする。

ルウ「話、聞かせてもらっても、いい?」

クロスボウを下ろして、逃げないなら敵意はないと示す。
・・・目の前であきらかな接近戦型を素手で気絶させているので脅迫にうつるかもしれないが。

379回顧派役人:2014/03/09(日) 21:54:05 ID:pZCs0jkk
「我々はアーティファクトの独占に懐疑的な考えを持つ集まりだ」

新しく来た役人は怖気る様子はなく喋り続ける

「君も騎士なら知っているだろう? 我々はマークされているからな」

昔は静かに活動していた集団だ。しかし、数ヶ月前から活動が盛んになり、アーティファクトの強奪計画を立てるなど、徐々に過激になっている。

もし、ラダ公国の諜報力が高く、ルウ自身にある程度の権限があれば、東部諸国が絡んでいることぐらいは知っているだろう。
更に、眼力があれば彼が魔術師であるとわかるだろう。

380騎士コンビ:2014/03/09(日) 22:09:07 ID:???
>>379
ルウ「ん。」

おそらく肯定だろう。短く返事をする。

ルウ「最近の、過激な活動。それに心当たりは?」

ある程度は東部諸国が絡んでるという話は裏側の仕事で聞いている。
しかし、ハッキリとした証拠を掴んでいるわけではない。

ルウ「教養学校(※読み書き計算を教えるごく普通の学校)の特待生とか
    あなたみたいな、大人しいインテリ層が主だったはず。
    去年までの新聞に載った回数も、そう多くない。」

381回顧派役人:2014/03/09(日) 22:29:34 ID:???
「我々は変わったつもりは無い。君たち騎士や新聞が話を大きくしているだけさ。今も昔もこの国のために活動している」

やや、強めに感情をこめて話す。
憤りを感じているのかもしれない。

「さて、そろそろ解放してくれないか?
一応仕事中なのでな、あまりサボる訳にはいかない」

「それに君たちも我々に構っている程暇ではないだろう。」

話はこれで終わりという意味だろう。

382騎士コンビ:2014/03/09(日) 22:34:55 ID:???
>>381
「・・・昔は地道なビラ配り。
 付近住民の迷惑を考えて、拡声も使わなかった。ここ数か月の事。」

ぼそり、とつぶやく。

「む。」

「そのうち、また話を聞きにいくから。
 今度はちゃんと、あなたの上司にも許可をとって。」

役人とは対照的にまったく感情を表に出さない。
顔は覚えた。騎士団の務めが終わったら図書館で名簿と照合するつもりだ。

383回顧派役人:2014/03/10(月) 20:29:10 ID:???
>>382
「そうか。手順を踏むならば我々も相応の対応をしよう」

二人の役人は去っていく。


後日、図書館に行きデータベースを調べたならば、彼らについての情報があるだろう。

回顧派は下級役人や貧乏学者が中心に構成されている。
態度がでかい方はリーダー格であり、経歴は真面目だけが取り柄の平凡な下級役人だった。構成員も、彼が所属する課が主だっている。
表だった活動は少なく、張り紙やビラ配り、啓発集会などといったクラブ的な活動が中心だった。
しかし、ちょうど活動的になった半年前に彼が所属する課で流行り病が蔓延し、長期休暇を取ってから、突然活発化している。
更に休暇後に季節外れの人事異動があり、人員が一人増えていた。

経歴にこれといって怪しい点はない。ラダの片田舎出身であり、平凡な経歴だ。しかし、両親は他界しており、家族もいない。
ただ、彼らの異動後に活発になっており、経歴もあまりに平凡で、また以前の所属と関連性が高くない。
気になる点はこれぐらいだろうか? これ以上データで知れる事は無いだろう。後は関係者にあって知るしかない。

ラダ某所。
秘匿された場所だ。アカシャ記録でも参照しない限り場所はわからない。

「今日は可愛いねーちゃんだったなぁ」

「ほお、何か収穫か?」

「まだわからんね。ただ、事は動きそうな予感がするねえ」

強い帝国訛りだ。最初に言葉を発した男は役人の姿をしていたが、段々と醜い腐りはてた顔になった。

「何かに化ろ。その顔には馴れん」

仏頂面をした男が睨みつける。

「悪りいな、マスクは息苦しいんだよ」

「ふん…それと本国から連絡があった。事を急げとな。早く結果が欲しらしい」

「しかし、管理者がなあ。ありゃあ無理だぜ。アドルフの報告でもそう上がっていたんだろ」

「それをどうにか考えろって事だろうよ」

「じゃあ、今日の騎士と暫く遊ぶかねえ。可愛かったしな。薬漬けにして人形にでもすりゃいい値がつくぜ」

「好きにしろ。ただヘマはするなよ」

ゾンビ顏は再び役人の姿に戻った。

384騎士:2014/03/12(水) 06:21:52 ID:???
>>383
ルウ「・・・・。」

念の為流行り病の種類や、その時に関わった医療機関についても調べる。
死に繋がる病ではないか、医療従事者が共通しているかなど。
ファマルは話をややこしくして邪魔なので連れてきていない。

フィータ「調べものか?」
ルウ「ん。」

ペコリと会釈してから肯定する。

フィータ「なるほど、最近騒いでる奴らの身元を洗ってるのか。
      でもお前の今の仕事は衆騎士団の不正探しだろ?
      この前みたいに悪魔薬や人身売買にかかわってる奴がいないかっていう。」
ルウ「・・・・・・なりゆきです。」
フィータ「成り行きって・・・。まあいいか。
      こっちのメンバーで必要な奴が居たら連れていっていいからな。」
ルウ「ん。」

もし流行り病を診察した医師/神官/魔術師が一緒ならば、
そこに聞き取りに行く。
そうでなければ、この前出会った役人に宣言通りに会いに行く。

385回顧派:2014/03/12(水) 21:37:52 ID:???
>>384
図書館の情報では、誰に治療を受けたまではわからなかった。総当りするか、関係者に聞くしかないだろう。
が、注意深く資料を読んでいれば、加入した医者が伝染病医であると気がつくだろう。

386回顧派:2014/03/13(木) 12:21:50 ID:???
>>385
【追加レス】
伝染病医の居場所は直ぐにわかるだろう。公都の外れに医院を構えている。

役人には役所に行けば直ぐにアポが取れるだろう。

387騎士:2014/03/13(木) 22:01:24 ID:???
>>386
ルウ「・・・とりあえず誰か・・・話が得意な人を・・・。」
フィータ「居ねえよ。」
ルウ「・・・・えっ?」
フィータ「そっち系はみんな出払ってる。」
ルウ「・・・む。」

仕方がないので一人で行く事になった。
目指すは伝染病医の医院。
念の為患者のリストをまとめて持っていく。

388回顧派:2014/03/14(金) 23:00:39 ID:???
>>387
治療院には看板などなく、薄暗い雰囲気がする。伝染病とは人から嫌われるものだ。だから、当然の雰囲気といえる。

もし、怖じ気ずにドアを開いた場合は、薄暗い待合室に人は居らず、ベルが一つおかれているだろう。もし魔術に高い心得があれば、ベルがマジックアイテムであるとわかるだろう。
鳴らした場合は、伝染病マスクをした医者が現れる。

「おやおや、これは騎士様。何かお困りですか?」

「リンゴ病? 季節風邪? 恋の病は治せませんよ。相談には乗りますがね」

訛りは無く帝国標準だ。しかし、イントネーションがやや違う

389騎士ルウ:2014/03/15(土) 16:07:16 ID:???
>>388
「・・・捜査に、協力を。」

患者のリストを差し出す。

「彼らを診たのは、あなた?」

淡々と無表情・無感情にボソボソと尋ねる。
その一方で医者のイントネーションを自分の記憶と照らし合わせる。
・世界各国からやってくる行商人。
・帝国山間部〜公国南部の出身の者。
・砂海の砂賊が使うような少し荒い発音の有無。

390回顧派:2014/03/16(日) 08:06:27 ID:???
>>389
医者はリストを受け取り、軽く目を通した。

「ふむ、そうですな。彼らを診察したのは私です。中々珍しい病でね、偶々私が抜擢されたんです」

「ラダではあまり流行らない病なんですが…何故彼らが感染したかはわかりませんが、感染拡大の様子は無いので大丈夫でしょう」

彼の話し方はどこか世界各地からやってくる行商人に似ている。
それに、強い訛りを隠して帝国標準語を話しているようだ。

「おっと、湯を沸かしてる最中でした。少々お待ちくださいね。空焚きする前に消してきます」

医者は一旦裏に下がると1、2分程度で茶を手に戻ってきた。

「立ち話もなんですから、座って話をしませんか」

椅子に腰掛け、騎士にマグカップに入った茶を差し出す。
変わった香りがする。ラダには中々無い種類だろう。

391騎士ルウ:2014/03/16(日) 14:32:34 ID:???
>>390
「どうも。」

お茶の香りを嗅ぐ。

「この病気、何か精神に影響とか。
 あるいは薬にそういった作用とか、ありませんか?」

単刀直入に尋ねる。

392名無しの魔術師:2014/03/16(日) 18:41:44 ID:???
>>391
「全く無い…とは言えないですな。しかし、人が変わるほどは無いですよ。どんな病気でも、何らかの影響はあるでしょう? その程度です」

医者は茶をすすった。
香りは独特な物だ。香りから想像するならば、きっと馴れない限り飲むのは辛い味だろう。
薬物への知識があるなら、口にしないだろう。

「飲まないのですか?」

393騎士ルウ:2014/03/17(月) 15:17:10 ID:???
>>392
「・・・残念だけど、実際人が変わっている。
 このリストは、ある団体のメンバー。
 この病院に罹る前と後で、動きが変わった。」

ボソボソと告げる。
毒草の類の知識はあるが、
活字として図鑑にその香りが分かりやすく表されていなければ分からない。
(たとえば「刺激臭」や「独特の芳香」などでは分からない。)

ありふれた薬草で表される香りでなければためしに1口だけ啜ってみる。
 単眼のオーガを素材に使われているので、
 植物や動物由来の毒物なら多少は耐性を持っている。
 魔術や錬金術で人工的に作り出されたものなら人間と同じ程度だが・・・。

逆に危険な薬物だと分かるような香りだったなら、
猫舌だと言い訳をして先延ばしにする。

394医者:2014/03/20(木) 19:39:57 ID:???
>>393
「さあ…わかりませんね。でも、元々そういった思想を持っていたのでしょう?」

騎士が茶をすするのを確認すると顔を覆っているペストマスクが動いた。頬が動いたのだろう。

「私も彼らの熱意に動かされた身ですしね。病気が発端になって動き始めたのじゃないですか? 大病を患うと、人生観も変わったりしますしね」

医者は首を捻った。騎士が倒れないのに疑問を抱いたのだろう。
案の定、毒茶だ。しかし植物由来であり、尚且つ殺す意図はなかった為、毒性が弱かった様だ。
因みに味は刺激的であり、いかにも毒っぽい感じだ。

395騎士ルウ:2014/03/22(土) 19:45:12 ID:???
>>394
「・・・・む。」

これ以上ここに居てもはぐらかされるだけだと考えた。
逆にはぐらかされるという事は、何かしらの形で関わっているのだとも。

「・・・協力に、感謝する。」

ヴェールからバンダナをスッと下ろして右目を覆い、立ち上がって出て行く。
出口の手前で歩みを止め、赤く輝く左目で医者をじっと見ながら告げる。

「とても珍しいお茶も、ありがとう。
 ・・・このリストの人たちには、別のお茶を出したの?」

396医者:2014/03/22(土) 20:06:14 ID:???
>>395
「ああ、もっとキツイのをね。薬効でかなり楽になったようだよ」

マスクで顔を覆っているので、表情はわからない。

「いつでも来なさい。いつでも助けになろう。協力できる範囲でね」

397騎士ルウ:2014/03/22(土) 20:39:18 ID:???
>>396
「・・・ん。『東側のお友達』にもよろしく。」

左目で(本来は狙撃の際に使う)『拡大視』で表情を伺いつつ、
外に置いた荷物を片手で担ぎ上げ、チラリと布の隙間から大型クロスボウを覗かせる。
カマをかけつつ、警告をしているつもりだ。
・・・尤も、医者が本当に無関係の変態性癖者だった場合は大分マヌケな画だが。


「さて・・・次に行こう。」

次は例の役人に会う事だ。
だが、その前に彼の上司にも念のために確認をとる。
「何か彼に変わったことはないか。」
「上司自身は彼等の一派をどう考えるか。」
「万が一荒事になった場合、何も見なかったことにしてもらえるか。」
それだけ確認したら、この前の役人に会うべく会議室なりに通してもらう予定だ。

398医者:2014/03/23(日) 07:35:43 ID:???
>>397
再び頬を動かしマスクが動く

「伝えておきましょう。ただ、東側は冷たいですからねえ。私の事など、知らないと言うと思いますよ」

虚をつかれた様子も、警告に動じる様子も無い。
また、隠す気もあまり無い。
彼らを捕まえ、干渉を公にしても東側は行動はいつもと同じだろう。
一部過激派の行動であり、東部自治政府としては関与していない。といった所だろうか。


上司は嫌がる様子も無く、騎士の要求を飲んだ。
彼も手を焼いていたのだろう。政治活動に熱心な部下が居ては出世にも響く。
上司は役人をこのように評価した。

「病気で頭がやられたとしか思えないよ。それか中身が入れ替わったのかな?」

一階の会議室に通されると、既に役人が待っていた。

「私に何のようかね? ま、掛けたまえ」

座るよう促される。
そしてテーブルには医者の所で飲んだお茶が。さっきよりも強烈な臭いだ。

399騎士ルウ:2014/03/23(日) 09:52:22 ID:???
>>398
お茶の臭いには気づく。

「宣言通り、ちゃんとした手続きをふんで事情聴取。」

役人の側に歩み寄る。

「・・・さっき、貴方が診てもらった病院に行ってきた。」

右目をパチリと閉じて赤い左目だけで睨みつける。

400進行:2014/03/26(水) 10:03:56 ID:???
>>399
「我らが同志に会って来たのか…まあ、良い要件は何だ? ただ茶を飲みに来た訳でもあるまい」

役人が一瞬視線を逸らした。
睨みつけられた事にではなく、周囲の状況を再確認する為にだろう。

「座り給えよ。立ち話で済ます内容ではないのだろう?」

401騎士ルウ:2014/03/27(木) 21:24:31 ID:???
>>400
「ん。」

そのまま隣に座り、茶を手元に引き寄せる。

「・・・珍しい香り。これは、貴方が?」

赤い瞳をそらさずにじっと見つめている。

402役人:2014/03/30(日) 00:44:10 ID:???
>>401
「ああ、そうだが? 嫌いかね」

僅かに役人の頬がつり上がった。
状況を楽しんでいるのだろう。

「さっきより上手く煎れれたと思うんだがね」

403騎士ルウ:2014/03/30(日) 00:48:18 ID:???
>>402
「ん。」

役人の顎に手を伸ばす。
訓練された軍人の速度、かつオーガ属の腕力で捕獲にかかった。

404リル:2014/03/30(日) 01:01:15 ID:???
>>403
「このまま絞め殺すかね?」

あっさりと捕まり取り押さえられるが、余裕は消さない。
この余裕は何処からくるのだろう?

同時に背後からも気配と殺意を感じる。部屋の外からの侵入とは思えない。
元からそこにいたか、突然そこに現れたかだ。

405騎士ルウ:2014/03/30(日) 01:10:25 ID:???
>>404
「殺す?解毒剤を探すだけ。」

頬を両側から圧迫して無理矢理口を開けさせる。
そのまま口を覗き込もうと考えたが、殺気を感じてそのまま立ち上がる。

「・・・屋内で戦うなら、ティスカぐらい連れて来ればよかった。」

キョロキョロと辺りを見回す。

406医者:2014/03/30(日) 01:16:35 ID:???
>>406
「解毒剤? 何に使うんだね?」

後ろには同じ役人の姿があった。
さらに左側にも同じ役人に姿が。

「いやぁ、動く屍にしよいと思ったんだが上手くいかなくてねえ」

更に右にも一人。今度はあの医者の姿だ。

「そりゃぁ、中身が違うんだ別人に感じるだろうねぇ」

407騎士ルウ:2014/03/30(日) 01:25:20 ID:???
>>406
「・・・ん。つまりコレも屍。」

役人を握る腕にさらに力を込める。

「・・・狙撃手、だから。」

鋼鉄の警棒を手に持ち、ブンと振り、椅子を破壊してみせる。

「接近戦は・・・苦手。」

408医者:2014/03/30(日) 01:40:28 ID:???
>>407
「屍…まあ、間違いじゃらねえなあ」

医者はマスクを取った。
肉が爛れ腐っている。

「等の本人が屍みたいなもんだからな」

気がつけば手の中の役人も、周りの役人も医者の姿になっていた。
そして手の中の役人は事切れ、元の魔元素となり消えていった。

「観念してくれると嬉しいんだがね。なーに、命は取らないさ。監禁されてくれりゃあいい」

医者は姿を変え、

「後は…私が、やるから…ム、あんまり、似てない」

ルゥの姿となったしかし、よく見れば完成度が低い。相手をよく観察する必要があるのだろう。

409騎士ルウ:2014/03/30(日) 01:51:51 ID:???
>>408
「それは無理。魔獣人を甘くみないほうがいい。」

空いた手でバンダナを下ろし、
片目をしっかりと隠してからテーブルを軽々と持ち上げる。

「陸軍隠密部隊所属【単眼鬼(サイクロプス)】ルウ。
 この力も真似できる?・・・出来てもただで捕まるほど、優しくはないから。」

テーブルを軽々と振り回し、周囲の『屍』を薙ぎ払う。

410医者:2014/03/30(日) 02:14:56 ID:???
>>409
間が悪くテーブルが直撃した医者は魔元素へと戻っていった。これで残りは二体だが、魔術で作られた分身だ。力が続く限りは何度でも現れるだろう。

「こりゃ意外と大物だったねえ…ますます逃がす訳にはいかねえな」

医者はカワセミへと姿を変え、一瞬にしてルウとの間合いを詰めるそして間いれずに大蛇となり、ルウに巻きつこうとする。
もう一人は巨大なオオカミとなり、拘束に成功しようがしまいが、ルウへと噛み付く

411騎士ルウ:2014/03/30(日) 20:18:15 ID:???
>>410
「・・・む!」

机をその場に落下させ、警棒を放す。
巻き付いた蛇を腕力で引きちぎり、
狼の口へと左腕を突っ込む。狙いは舌だ。

412医者:2014/04/01(火) 18:57:45 ID:PWXIUtt.
引きちぎられた大蛇も他の者と同じように魔元素に還っていく。

狼は姿を消し、元の腕に戻った。結果的に医者の手を握った様な形になる。
力の差を考慮すると、握手という表現は妥当ではないのかもしれないが。

同時に熟練の魔術師であれば、彼もまた魔術によって作られた分身だとわかるだろう。
だが、然程遠くない所で状況を観察している筈だ。
遠方から、このような高度な分身を複数操れる魔術師は少ない。

「嬉しいねえ、ダンスでもしようってかあ」

掴まれていない腕を狼の頭部に変え、ルウの首もとめがけて牙を向いた。

413騎士ルウ:2014/04/02(水) 00:03:44 ID:???
>>412
「・・・・む!」

取り敢えず握った手を振り回し、適当な方向に力任せに放り投げる。
狼の牙が食らいつこうが意に介さない。

分身だという確証は得られたが、ルウは魔術師ではない。
出来ることは狙撃と怪力のみだ。
闇雲に攻撃するよりほかは無い。

「・・・そうだ。」

再びテーブルを手に取り、空中へ放り投げた。

414医者:2014/04/02(水) 19:37:55 ID:???
>>413
牙は多少かすった所で振り投げられ、案の定魔元素となった。

「無限に出せるわけじゃねえが、まだまだ球はあるぜ?」

今度は5体ほどの医者が現れた。

「テーブルも管品だぜ? あまり壊さないでほしいねえ」

さて、どこに医者はいるのだろうか?
今までの流れからして、何か別の生き物になっているのだろう。

窓の外には猫が一匹、鴉が一羽。
他には部屋の隅にネズミが走ったぐらいだ。

415騎士ルウ:2014/04/04(金) 00:00:00 ID:???
>>414
「・・・大丈夫。私も公務員。」

どこかずれた答えをして、放り投げたテーブルを思いっきり殴りつける。
テーブルの破片の散弾である。
狙いは部屋の隅のネズミが居たあたり。
その軌道上に医者が居てもある程度はカバーできるように砕いたつもりだ。

「・・・。」

すぐに後ろに飛んで出口に置いた自分の荷物へと寄る。

416医者:2014/04/04(金) 00:13:14 ID:PWXIUtt.
猫と鳩を含む分身が全て消えた。同時に床が持ち上がり、隆起した土にテーブルが当たった

難を逃れたネズミは医者の姿となり、

「よくわかったねえ…その目に何か秘密があるのかねえ」

再び分身を作る事無く、窓を突き破り外へと飛び出したわ。
逃げか? それとも、己が有料な地形図に移動したかだ。

後を追った場合は、少し離れた場所で三体の分身とで会うだろう

417騎士ルウ:2014/04/04(金) 00:28:00 ID:???
>>416
「・・・勘。あっちのカラスも撃つつもりだった。猫は・・・多分違うからその後。」

袋から大型のクロスボウを取り出し、巻き取り機を使わず腕力で引き絞る。
その場で狙えるのならそのまま足を狙って狙撃する。
狙えないのなら狙撃できる場所まで後を追う。

418医者:2014/04/04(金) 21:06:46 ID:???
>>417
「勘のいい奴め…」

そして矢は医者の足を貫き大地と繋いだ。
今度は魔元素とならず、血が流れ出す。

「…どうしてくれるんだ? 傷は埋まっても骨は苦労するんだぜ? まだ右足は俺のだったてのに」

矢を抜こうとはしない。抜けば血が吹き出してしまう。
瞬時に分身が八体現れ、詠唱をはじめた。役割分担をした大呪文だ。
地響きがし建物に亀裂が入る。

「大丈夫。生きてりゃ繋げてやるよ」

どうやら大地を隆起させ、建物を潰すつもりの様だ。

419騎士ルウ:2014/04/05(土) 00:05:48 ID:???
>>418
「む。」

慌てて屋外に飛び出す。
続けて弓を引き搾り、矢を番えて構える。

「・・・おかげで仲間を呼ぶ手間が省けた。」

街中でこれだけの魔術を発動させれば
衆騎士団だけではなく聖堂騎士や下手すれば執行官も出てくるぞ
という意味の発言である。

420医者:2014/04/05(土) 18:54:07 ID:???
>>419
「その方が手間が省けて好都合だねえ」

足を射抜かれたというのに苦しむ様子はない。痛覚を遮断しているのだろう。

ルウが着地した場所は沼地になっていた。
いや、周囲一帯が沼地へと変化したというべきか。

沼となったおかげで医者は矢を大地から抜き取り、

「やはり動かねえか…ま、お前を仕留めるぐらいはできるだろう」

分身の医者達は沼の上を平然と歩き、ルウとの距離を詰める。彼らの足元だけが沼でなくなっている。

421騎士ルウ:2014/04/05(土) 20:27:46 ID:???
>>420
「・・・こういう直線が開けた場所では、コレのほうが有利。」

クロスボウを構え、医者の分身を撃ち抜く。
可能ならば貫通できた際に本体を巻き込める個体を狙う。

「それにコレ、元々は攻城兵器。」

巻き取り機を使わず怪力で再び弓を引き搾り、一際大きな矢を番える。

422医者:2014/04/06(日) 22:01:44 ID:???
>>421
「あ、そうだ。一応聞いておこうかね」

矢は医者本体には届かず土によって防がれた。

「現地採用枠ってのがあってねえ。どうだ? 国を売る気はねえか? 悪い待遇ではねえぜ」

沼は消え、分身も消えた。魔力を集中するためだろう。

「それか、俺の情婦にならねえか? ラダには遊び相手がいなくてよ」

ニタニタと笑っている。会話そのものが時間稼ぎだろうか?

423騎士ルウ:2014/04/06(日) 22:10:06 ID:???
>>422
「・・・幼女性愛嗜好?別の医者が必要。」

気の毒そうな目で見る。

「でも・・・どっちにしても興味ない。」

大型のクロスボウから巨大な矢が放たれる。
矢は途中で割れて無数の矢に分かれて襲い掛かる。

424医者:2014/04/06(日) 22:17:55 ID:???
>>423
「あら、意外と捌けてるんだな。多少恥じらうかと思ったが」

ルウの目の前がを鳥が一羽横切る。

そしてまた一羽二羽。
鳥だけではない猫やネズミや犬など小動物
も。

矢が放たれると同時に大量の様々な動物が押し寄せた。

425騎士ルウ:2014/04/06(日) 22:35:17 ID:???
>>424
「むしろ引いた。」

子供の素直な感想である。

矢の散弾は動物たちに阻まれてほとんど届かない。
可燃性の液体を詰めたビンを叩きつけて地面にぶちまけ、自分の目の前を炎で覆う。
続けて今度は聖書を矢の代わりに番える。

「魔力の塊なら、これで仕留める。」

426医者:2014/04/06(日) 22:46:52 ID:???
>>425
「いや、この子達は可愛いしもべさ。動物とは仲良しでね」

医者はカラスとなり鳥に紛れた。

「俺はね、騒ぎが大きくなってくれればいいのさ」

目で追うのはかなり大変だろう。

427騎士ルウ:2014/04/06(日) 22:55:39 ID:???
>>426
「・・・でも私は嫌い。」

聖書を射出する。
炎に包まれながらバラバラに分解された聖書は、
鋭い刃となって鳥を襲う。

「・・・眼を使う。」

拡大視の魔術で相手の場所を狙う。
倍率は最大の50倍だ。
同時に今度は貫通力の高い矢を番える。

428医者:2014/04/08(火) 17:33:08 ID:fxQpD3zc
>>427
もし早い段階から目で追っていれば、背後に回るカラスに気がつくだろう。
しかし、途中で8羽に分身した。

分身する前に撃ち落とせていなければ、前後左右から、医者がメスで斬りかかる。

429騎士ルウ:2014/04/12(土) 20:49:56 ID:???
>>428
分身した瞬間に狙撃するが、撃ち漏らしたため医者の分身に襲われる。

「・・・!」

右手のクロスボウで薙ぎ払い、左手で一体の顔面を握りつぶす。
しかし後ろまでは手が回らず、背中を切りつけられて負傷した。

「・・・っ!」

ルウの毒物耐性はオーガ種と同様。
一般人に比べればはるかに強い。

「油断・・・した・・・。」

背後の分身をクロスボウで薙ぎ払い、弓を引き搾る。
装填するのは巨大な鏃を持った矢だ。

430医者:2014/04/14(月) 18:15:32 ID:K9XO57Ls
>>429
「狙いはこっちさお嬢さん」

ルウを後ろから羽交い締めにして、軽ければ持ち上げる。分身は劣りだったのだろう。

「さあ、どう遊んでやろうかねえ? 壊れるまで薬漬け? 奴隷小屋? いや娼館の方がいいか? ニッチな客には困らんからな」

431騎士ルウ:2014/04/20(日) 13:35:33 ID:???
>>430
「言ったはず。私は【単眼鬼(サイクロプス)】。
 新大陸原産のオーガ種の力を持っている。と。」

大地を蹴って一瞬のうちに城壁を登り弓兵を叩き潰すというオーガ種の新種。
知能は高くなく、群れは作らないため危険度はそこまで高くは無いが、
その巨体から繰り出される暴力はまさに桁外れだといわれている。

ルウはその筋力の6割程度しか持っていない。
しかしそれでも人間の体組織を破壊せしめるのには十分である。
その全力をもって思い切り医師の股間を後ろに蹴りあげた。

432医者:2014/04/20(日) 19:54:59 ID:PWXIUtt.
>>431
医者は声も出さずに気を失い倒れた。
ゾンビ風の男だが、一応は生きている。このまま放置すれば死に至るだろう。
止めを刺すか事件の容疑者として捕まえるかは自由だ。

433騎士ルウ:2014/04/20(日) 22:30:40 ID:???
>>432
「消えない。つまり本物。」

対特殊犯罪者用に作られた聖骸布の紐で縛り上げ
ヒョイと持ち上げて騎士団ではなく、大聖堂へと連れて行った。

434医者:2014/04/20(日) 23:05:00 ID:PWXIUtt.
>>433
抵抗する様子は無い。正しくはまだ気を失っているようだ。

435騎士ルウ:2014/04/21(月) 19:11:57 ID:???
>>434
何か手続きをしてから大聖堂の地下にある部屋へと医者をつれていく。
彼にとっても(ある意味においては)目的地であるだろう。
アーティファクトの保管場所であり、またそうではない場所。
【封印指定(ロストナンバー)】エジェリー・ノエル・ダランベールの部屋(せかい)である。

436医者:2014/04/21(月) 19:19:53 ID:AIRv398.
>>435
部屋に着くと同時に目を覚ました。

「クソーあの女容赦ねえなあ」

傷だらけの身体を気にしてか動く気配はない。

「さて、ここは牢屋か? にしては変わった場所だなあ」

437騎士ルウ:2014/04/25(金) 18:53:43 ID:???
>>436
「ここは、公国で一番危険で一番安全な場所。」

白い花が咲いている花畑に赤い絨毯が敷いてある。
絨毯の上には真っ白なテーブルと椅子があり、椅子の上には赤い髪の少女が座って優雅にお茶を飲んでいる。
医者とルウを興味深そうに眺めながら。

「尋問のために、ここに来た。」

438医者:2014/04/25(金) 19:10:01 ID:???
周囲を眺めながら簀巻きのままテーブルまで歩き、腰を下ろした。

「ああ、ここがアドルフの報告であった保管所か? 参ったね単騎で来ちゃ何もできん」

少女を上から下まで眺め、

「話の通り、後10年したらさぞ美人だろうねえ。でも歳をとらないんだったか?」

439騎士ルウ:2014/04/25(金) 21:12:13 ID:???
>>438
エジェリー
「アドルフの知り合いのようだけど、随分不躾ね。」

むっとした顔をする。

ルウは出入り口――のあった場所から動かずにいる。

エジェリー
「まあいいわ、尋問をはじめましょう。紅茶でいいわよね?」

ルウも席に着き、テーブルの上に3人分の紅茶が用意される。

440医者:2014/04/25(金) 21:50:15 ID:PWXIUtt.
>>439
「躾されてたら、こんな所こねえだろ? だが、気を悪くしたらすまんねえ」

「で、何を聞きたいんだ? それと砂糖は三つ頼む」

441ルウ&エジェリー:2014/04/27(日) 23:27:35 ID:???
>>440
エジェリー
「単刀直入に言うわ。東部の連中はこの国で何をしようとしているの?」

紅茶に砂糖をスプーンで3杯入れてから差し出す。

エジェリー
「ああ、どうせこの世界からは逃げられないから拘束は解いてあげていいわ。」

ルウ
「ん・・・。了解。」

拘束を解く。
エジェリーの言う通り一面に広がる花畑に転移の仕掛けのようなものは無い。
アドルフからの報告に上がっているのならば、
ここはエジェリーの思い通りに姿を変える世界であることが分かるだろう。
いわば巨大な魔物の胃袋に居るも同然だ。

442医者:2014/04/28(月) 17:47:09 ID:xEp9LP2Q
>>441

「お、悪いねえ。飲ませて貰おうか考えてところだ」

紅茶を一口飲み、

「上の真意はわからねえが、アーティファクトを持ち帰って来いって命令されてね」

「ここから盗むのは諦めて執行官から個人所有のを頂こうかなとね。後はラダにはうちの支部もねえから、その下地作りかねえ」

443ルウ&エジェリー:2014/05/01(木) 14:32:29 ID:???
>>442
ルウ
「・・・執行官は12人。そのほぼ全てが私よりも強い。」

ルウ
「・・・運が良かった?悪かった?」

出された紅茶に息を吹きかけてから少しだけ飲む。

エジェリー
「では貴方は何故一連の騒ぎを起こしたのかしら?
 愛国心?金銭目的?それとも・・・お友達の遺志かしら?」

何もない空間からスコーンとクロテッドクリーム、苺のジャムのセットを取り出し、テーブルの真ん中に置く。

444医者:2014/05/01(木) 22:46:12 ID:PWXIUtt.
>>443
「元より正攻法で勝てると思っていねえよ。勝てないならその手を考えるのも役目の内だからなあ」

「無理だったとしても、無理だったという報告さえできれば十分だ」

取り出された菓子を摘み、口に放りこみ、

「悪くない味だな。だが、もっと雑な味でも野趣あっていいと思うぜ」

「騒ぎに深い意味はねえよ。反政府組織の支援なんてのは介入の定番パターンだしな。アドルフの意思を継いだのなら、こんな事はしねえよ。あいつが望んでいたとも思えねえし」

「逆に聞くが、お前たちは何故今の役目をこなしている? 自由意思によるものか? それとも強制されてか? 仮に自由意思で動いているとして、それは本当に自分の意思か? 他者の考えが混じっていねえか?」

445ルウ&エジェリー:2014/05/02(金) 12:19:53 ID:???
>>444
ルウ
「報告、できればいいけど。」

ぼそりとつぶやく。

ルウ
「今の役目の理由・・・やりがい?」

公務員らしい答えである。

エジェリー
「私は暇つぶし。他にやることもないし。
 それに尋問とか交渉もやってみたかったのよね。」

空間から一冊の本を取り出す。
帝国・公国で大ヒットとなった著者の実体験を元にしたフィクション小説である。
騎士団の中間管理職が悪党に対して過剰な拷問を行い、
組織を追い詰めていくというバイオレンスアクションとサスペンスが
安全退屈な日々に刺激を求めていた貴族連中に大ウケしたのだとか。
なお、実際は地味な裏方作業や裏工作だけだったとあとがきに書いてある。

エジェリー
「それで、質問の本当の意味なんだけど・・・。
 単刀直入に言うわ。あなたは『東』の出身?それともただの傭兵?」

446医者:2014/05/02(金) 22:00:54 ID:PWXIUtt.
>>445
「報告? それは簡単さ。俺からの連絡が途絶えたという事は失敗したって上は理解する。そうすりゃあ違う獲物を探すだけだ」

本を手に取り軽く眺めた後、テーブルに置いた。

「答えなければ拷問か? あんまりお勧めしねえぞ」

「ま、怖いから正直に答えると、確かに生まれも育ちも東さ。でも今はどこだろうな? 偽装した公国の身分が生きてりゃ公国の人間だぜ」

工作員の割りには素直に喋る。練度が低いのだろうか? それとも高度な訓練を受けているのだろうか?

447ルウ&エジェリー:2014/05/02(金) 22:13:45 ID:???
>>446
ルウ
「ん。」

エジェリー
「そう。じゃあ次。私はその本の後書きのほうが私は興味があるの。」

裏工作の事だ。

エジェリー
「貴方、私のために働く気はないかしら?」

好奇心いっぱいの笑顔を向ける。
ルウは紅茶を思いっきり咽て咳き込んでいる。

448医者:2014/05/02(金) 22:36:25 ID:PWXIUtt.
>>447

「俺に二重スパイになれって事か?」

「ま、面白い話ではあるが、東の何を知りたい? 何を奪いたい?」

話には割と乗り気であるようだ。さほど忠誠心を持っていなかったのだろう。

「敵対しているならまだしも、帝国の属領と自治州が張り合っても意味がねえだろ」

449ルウ&エジェリー:2014/05/02(金) 22:55:05 ID:???
>>448
エジェリー
「そう、敵対はしていない。だからこその二重スパイよ。」

エジェリー
「向こうの動きだけ教えてもらえればいいの。
 そうすればこちらは最小限の労力で対処できる。
 上手くコントロールして政の助けに出来たら素敵じゃない?」

ようするにガス抜きをさせようということらしい。
ルウは不満げだが、立場上反論できないらしく黙っている。

450医者:2014/05/03(土) 18:39:35 ID:I0kfsFlI
>>449
「本格的な介入が始まらない様にコントロールねえ、悪くない考えだが…」

言葉が途切れ、沈黙が続く。今までの適当な態度が消えゾンビ顏なりに真面目な表情になった。

「問題は二つだな」

「俺の相方のマダラをどうやって出し抜くかだ。恐らく俺が連行された事は既に知っていると思う。無事に釈放される理由が必要だろう」

「最悪…始末するしかないが…あいつは武闘派だからな。それなりの代償が求められるぜ」

「更に、その後の本国の対応が読めない点だ。撤退になればいいが…更なる介入になった場合は面倒になるぜ? 過激派の暴走による軍事介入なんてのも帝都でやったぐらいだからな」

451ルウ&エジェリー:2014/05/03(土) 19:33:57 ID:???
>>450
エジェリー
「あなたを釈放する気は無いわ。あなたは“逃げる”の。
 もしもそれでも交戦することになるというのなら、こちらも武闘派をぶつけるしか無いわね。」

コトッと水晶玉をテーブルに置く。
水晶玉から半透明な人物が幽霊のように浮かび上がる。
蜥蜴の腕で大剣を担いだ凶悪そうな女戦士、
泣き顔の仮面を顔の右半分に被った紫銀の髪の少女、
魔導書を持った3人の執行官候補、
粗暴そうな髭面の巨漢・・・そして鉄血教皇。

エジェリー
「帝国みたいに練度の高い大軍団は持っていないけれど、
 個々の戦闘能力なら帝国の将官クラスが結構いるのよ?」

軍の規模としては小さいラダが帝国から独立し、
現在でも対等に近い関係で同盟状態が保たれているのはこういった事情あってのことだ。

452医者:2014/05/05(月) 16:55:19 ID:sGgJ14Fc
>>451
「騙せるかどうかはわからんが…追っ手はいるだろうな」

「俺も負傷したが、マダラは負傷もしくは死亡。そして本国へ撤退し、そこからあんた宛に情報を漏らせばいいんだな?」

紅茶を一気に飲み干し、

「だが、俺はマダラとは戦わないし、あいつの事も教えないぜ。直接殺すのは気がひけるからな」

453ルウ&エジェリー:2014/05/05(月) 18:24:42 ID:???
>>452
エジェリー
「その追手の人選が悩みどころなのよね・・・。」

エジェリー
「この子はあなたとの戦いで大分消耗しているからまず除外。
 今見せた連中の中でも先生・・・ビスマルクは動けない。
 髭の男、バモンは執行官第二位。立場上動かすのは拙いわ。
 仮面の娘、ティスカは難しい命令を理解できないし、
 トカゲ女のリゲータの場合はそもそも命令に従わないでしょうね。」

エジェリー
「ジャンヌ、オルガ、ジルはそれぞれ別件で帝都の方へ向かっているし・・・。
 そうなると、引退して教官職に就いているアスティか、
 万年補欠のファマル、あとはこういう事が得意なマーレと
 つい最近やっと戻ってきた私の同類ぐらいかしら・・・?」

ルウは黙って空になった医者のカップに新しく紅茶を注ぐ。

エジェリー
「追われるのは貴方だし、貴方が選んではどうかしら?」

エジェリー
「1・多くの武器が使えて、魔術もそこそこ使えるお姉さん。
 2・近接・間接戦は得意なアホの子。
 3・勤務態度の悪い不良騎士の姐さん。
 4・射程距離はクロースレンジから超アウトレンジの年齢不詳魔導戦士。」

エジェリー
「・・・あと、一応もう一人。
 最悪貴方も巻き込まれるから推奨しないけど
 5・公国の汚点、山賊紛いな快楽殺人サイコ女。」

454医者:2014/05/05(月) 20:26:13 ID:sGgJ14Fc
>>453
「…1か3か5だな」

席を立ち、

「時間はかかるのか? 早い方がいい。あいつは俺ほどバカじゃないが、真面目だからな」

「俺の奪還を考えるかもしれねえ。軍は来ないだろうが…商会連中の方がタチが悪いからな」

商会。エレリ商会の事だろう。東部の代表的な商会だが、黒い噂が絶えない。自治政府と強い繋がりがあり、戦力は東部諸侯軍より多いとも噂がある。

455ルウ&エジェリー:2014/05/05(月) 23:46:08 ID:???
>>454
エジェリー
「では一番近い3番ね。
 ルウ、彼に少しのお金を渡してあげて。」

ルウ
「・・・ん。」

小さい袋に数枚の銀貨が入った袋を差し出す。
エジェリーの意図は理解できていないようだ。

エジェリー
「それは今回の必要経費。
 報酬はまた後で話し合いましょう。」

エジェリー
「ほんの数分だけ待って、マーレを呼び出すから。」

地面から突如生えた魔導機に向かって
”マーレ”という人物を寄越すように話しかける。

エジェリー
「時間が無くて彼女に詳しい事は話せないから、
 ちょっと予定とは違う動きになるかもしれないけど・・・いいわよね?」

456医者:2014/05/10(土) 11:20:19 ID:PWXIUtt.
>>455
「計画に変更は付き物だからねえ、多少は構わないさ」

銀貨を受け取り、

「俺は逃げ出せばいいのかい?」

457ルウ&エジェリー:2014/05/10(土) 17:50:10 ID:???
>>456
エジェリー
「いいえ、今からやってくる彼女に連行されればいいのよ。」

空間に突如ドアが現れ、眠そうな目をした女性が入ってきた。

女騎士
「衆騎士団警邏隊マーレ・メディオ。只今参りました。」

癖のある黒髪を首の後ろで縛っており、それなりにスタイルも良い。
身長は160cm前後で刀を佩いている。
見た目は20代前半のようだが、それにしては落ち着いた雰囲気をしている。

エジェリー
「早かったわね。この男を牢へ連れて行きなさい。」

マーレ
「はい。・・・で、なんで私が?」

エジェリー
「貴女が一番ヒマそうだったからよ。気を付けなさいね。」

マーレの耳元でエジェリーが何かボソボソとささやく。
それに対して適当な感じにハイハイと返事をしてから医者へと近づく。

マーレ
「って事で、お前を牢まで連行する。キリキリ歩け。」

医者の両手をロープで縛って引っ張り始めた。

458医者:2014/05/10(土) 21:03:06 ID:???
>>457
「怪我人なんだから、優しくして欲しいねえ」

(救出に来たマダラを倒し、その隙に俺が逃げるって算段か?)

素直に引っ張られるゾンビ男。姿を変えずにゾンビ姿なのは仲間に気がついて貰う為だろう。

「美人だねえ。彼氏はいるのか?」

(ま、このねーちゃんの腕に期待かねえ。即死しなきゃいいが)

459マーレ:2014/05/10(土) 21:12:04 ID:???
>>458
「るせぇ、何でパクられたのか知らないが、キリキリ歩け。」

エジェリーの部屋を後にした。

「ま、それなりにだな。」

階段を上り、地下納骨堂を出る。

「それよりもだなあ、最近私はちょっと物覚えが悪くなってだなあ・・・。」

非常口の前で立ち止まり、縄を持ったまま腕組みをしてチラチラと医者を見る。

460医者:2014/05/10(土) 21:25:11 ID:PWXIUtt.
>>459
「…ああ、すまないね。じゃあ、よろしく頼むよ」

非常口から出て行こうとするゾンビ野郎。
敢て縄を解いて貰わず、雰囲気を出すようだ。

461マーレ:2014/05/10(土) 21:34:14 ID:???
>>460
「ゲホンゲホン。本当に物覚えが悪くなってねえ。
 それに疲れていてねえ、仕事なんか忘れてつい転寝しそうになる。」

大げさに咳払いをしながらそのまま一緒に非常口から出る。
右手で縄を掴んだまま腕を組んでいる。
よくみると左手を右の脇の下から出している。

462医者:2014/05/10(土) 21:46:49 ID:PWXIUtt.
>>461
(逃がして来れるじゃねえのか?)

「体調悪いなら早く寝た方いいんじゃねえか?」

(クソ、両方始末する気か? そんな事考える娘には見えなかったがな)

463マーレ:2014/05/10(土) 21:50:52 ID:???
>>462
「・・・察しが悪い奴だな。
 魚心あれば・・・ほれ、あんだろ?」

左手の親指と人差し指で輪をつくり、パタパタと手招きするように振っている。

ようするに賄賂を要求しているのだ。

464医者:2014/05/10(土) 22:06:19 ID:PWXIUtt.
>>463
(ああ…不良騎士とか言ってたなあ)

「ああ、こりゃ気がきかなくて」

先程手渡された銀貨を渡す。

「少なくてすまんねえ」

そして、自由になったのならそさくさと逃げ出すだろう。

465マーレ:2014/05/10(土) 22:12:28 ID:???
>>464
「さて、どんな任務を受けていたかな。」

縄を持つ手を離し、そのまま木陰に移動して座り込む。
縄はそこまで特殊な結び方ではないので、
端を握られておらずかつ縄ぬけの心得があれば簡単に、
そうでなくとも仲間がいれば簡単に解いて貰える程度だ。

466医者:2014/05/12(月) 20:15:16 ID:PWXIUtt.
>>456
「ま、こんな具合だ。どうせそこで見てやがるんだろ?」

壁に話しかける医者。すると反対側の壁から、

「失敗したようだな?」

「まーな、だがどの道無理な任務じゃねえか」

医者は一瞬だけ小鳥に姿を変え、縄から抜けると元の姿に戻った。

「さ、どーするんだ?」

「…あの組織は使えんな。次のプランに移ろう」

壁から小柄な男が姿を現した。腰には東方の剣が下げられている。

「そこの女。国を売る気はないか? 金なら積むぞ?」

467マーレ:2014/05/12(月) 20:55:06 ID:???
>>466
「金は好きだけど、そんな面倒な事に一生懸命になるのはお断りだね。」

小柄な男が現れたことにはまったく動じていない。
まるでいる事が予め分かっていたかのようだ。

「私は騎士になって5年になるが、
 世の中とか人間ってのが信じられなくなっててね。」

ジリ・・・と小柄な男の周りを回るように歩を進める。

「うすぼんやりとした昼行燈で結構。
 ヤミ本や密造酒、泥棒市の売人を絞って小遣い稼ぐだけでいい。」

左手で腰の刀の鯉口を切り
感知強化魔術で相手の攻撃の起こりに警戒をする。

468医者&マダラ:2014/05/12(月) 21:29:59 ID:PWXIUtt.
「ふむ…工作員を逃がすのは面倒ではないのかね?まあ、やや合点はいかぬが、後で考えるとしよう」

「おい、ゾンビ野郎。お前はさっさと逃げろ。処分は後で考える」

仔細を敢て問い詰めず、先ずは騎士の処理を優先すると決めた様だ。

刀を抜き八相の構えを取った。

「正味の戦いは久しいな。たまには武を競うのも悪くあるまい」

469マーレ:2014/05/12(月) 21:46:27 ID:???
>>468
「逃がすつもりは無かったよ。
 あんたがそこまで強い奴じゃなかったら一緒に叩っ切るつもりだった。」

刀を抜き、下段に構える。
ただの警邏隊とは思えないほどに落ち着き払っている。

「こっちも伊達でカタナ使ってるわけじゃねぇんだ、キッチリ殺(と)らせてもらうよ。」

470マダラ:2014/05/12(月) 22:05:10 ID:PWXIUtt.
>>469

「殊勝な事だな。それともそういう任務か?」

マーレを中心に円を書くようにゆっくりと足を運ぶ。
間合いは互いに正眼でも切っ先が三十センチ程度離れた距離だ。

「名はマダラ。既に知っているかもしれんが、名乗っておこう。滅多に無い機会なのでな」

刀をゆっくりとだが寝かし、同時に腕もゆっくりとだが上げた。

呼吸は非常に落ち着き払っている。それどころか、全くわからないぐらいだ。
そういった術も長けているのだろう。

471マーレ:2014/05/12(月) 22:19:08 ID:???
>>470
「公国衆騎士団警邏隊班長、マーレ・メディオ。
 私が受けた任務は逃がした奴を牢屋に護送するだけだ。」

碧の釣り目が鷹のように鋭くなる。

「色々と悪事をやらかしてる連中の一味だから
 くれぐれも奪還されないようにって注意されたからな。」

「それよりもあんた、真っ当な剣士じゃねえな?
 私と同じ邪剣・暗殺剣の類か、あるいは相当血を吸ってるだろ?」

剣をゆっくりと正眼に構えなおす。
そのままでは埒が明かないと、左手の小指と薬指で短刀を掴み、投擲する。

472マダラ:2014/05/12(月) 22:52:52 ID:PWXIUtt.
>>471
「んっ…」

右足を踏み出し、刀を振り下ろした。放たれた小太刀を切り落とした。
小太刀は見事に両断されていた。

追撃を想定し、更にもう一手打った。
地を滑らしながら左足を前に滑らしながら刀を突き上げた。

間合いが変わっていなければ、マーレに軽く刺さるだろう。

しかし、この程度の事で打ち崩せると思っていないのだろう。更に踏み込まずに左足を後ろに大きく引き、正眼の構えをとった。

「剣士? 俺は剣士ではないさ。ただ、殺すだけさ」

473マーレ:2014/05/12(月) 23:08:58 ID:???
>>472
最初から釣るつもりで投げていたため追撃はとらない。
刀の腹で切っ先を逸らし、こちらも正眼の構えをとる。

「なんだ、やっぱり同類か。面倒で嬉しいね。」

うんざりといった顔をする。

「そんな事よりソレ、結構高かったんだけどね。
 さっきの小遣いじゃ早速足が出ちまったよ。」

ジリと半歩後ろに下がる。

474マダラ:2014/05/13(火) 12:52:12 ID:???
>>473
「何を迷う? 引いても我が身には届かぬぞ」

構えを大上段に取り、間合いを詰めた。
間合いは交刃程度。相変わらず呼吸に乱れは無く、言葉を発する様子はない。

強敵と認めたのだろう。互いに打ち合うことができる間合いだ。言葉を発し呼吸が僅かでも乱れるのを嫌がっているのだろう。

気は充実しており、更に攻めの構えである大上段がそれを助長し、威圧する。

暗殺が主な仕事であったという。だが、その世界に足を踏み入れねば、それなりに名を馳せれただろう。それほど迫力がある。

ジリ、ジリっと僅かにだが右回りに動く。
亀がより遅い動きだ。

475マーレ:2014/05/27(火) 19:02:26 ID:???
>>474
「じゃ、まあ、遠慮なく。」

ゆらり、とマーレの気配が揺らぎ、まるで背景のように溶け込む。
と、同時に瞬時に一歩踏み込み、マダラの右腰側から左肩側へと抜ける高速の一撃を放つ。
攻撃の起こりよりほんの一瞬遅れた不自然な殺気を感じるだろう。

476マダラ:2014/06/01(日) 17:47:59 ID:PWXIUtt.
異質な気配に臆する事なく、刃を振り下ろす。元よりそれしか出来ぬ構えだ。
しかし、それに特化してるが故に、その威力は絶大な物だ。
振り下ろされた刃は大気を裂き衝撃波を生みながら大地をも僅かに斬った。
回避行動は一切せず、攻撃に攻撃をぶつけたのだ。
相打。剣の極意の一つを試したに過ぎない。

「我ながら、らしく無いことをした」

暗殺を得意とする男が小細工無しで挑んだのだ、珍しい事であるのは間違いない。
深い理由はないだろう。何気無しに己の腕を試したくなったぐらいだろうか。

477マーレ:2014/06/03(火) 07:41:46 ID:???
>>476
「参ったな、こりゃ・・・。」

踏込が異常に深く、身体が低かったため致命傷は避けられたものの、
衝撃波によってかなり吹き飛ばされる。

「こうなりゃ久しぶりに使うっきゃないか。」

立ち上がり、土を払う。

「・・・北辰一刀流・浮蝶剣。」

刀を寝かせ、右顔面前に構えて切っ先をマダラに向ける。
切っ先はフラフラと蝶のように舞い、時々光を反射してキラキラと輝いている。
マーレの気配もまるで蛍の光のようにユラユラと明滅を繰り返し続ける。

478マダラ:2014/06/06(金) 23:03:55 ID:PWXIUtt.
>>477
「ほう…凌いだか」

落ち着き払ってはいるが、今ので仕留められなかったのには少し驚いたようだ。

「面妖な…」

未知なる技に挑むのは危険な行為だ。普段のマダラならば撤退しただろう。
武人ではないのだ、いかに生き残り、いかに相手を殺すかしか重視しない。卑怯な手を使う事に何の躊躇いも持たなかった筈だ。

「陰流、幽明剣」

だが、今回は違う様だ。全身全霊を持って応える。
構えは下段。それもかなり右に開いている。
自然体で右手だけで刀を垂らし、左手は形だけ添えてる程度だ。
証拠に筋肉が弛緩している。

479マーレ:2014/06/07(土) 21:11:44 ID:???
>>478
斬りかかる様子はない。
ただひたすら蝶のように剣先がゆらゆらと舞っている。
攻撃の狙いを悟らせないために切っ先をゆらす北辰一刀流。
その揺れが蝶のように舞うことで相手の集中力を乱す魔剣だ。

「小細工は効かない、剛の技では足りない。」
「だったら比較的この体に向いてる柔の技ってね。」

気配がだんだんと薄くなるが、剣先はキラキラゆらゆらと舞い続けている。
まるで本当の蝶であるかのように。

480マダラ:2014/06/07(土) 22:20:29 ID:PWXIUtt.
>>479
「ふむ…見誤ったか」

どうやら、マダラが取った手もどちらかといえば待ちの技だったようだ。

「ならば我が全霊を持って打ち破ろう」

刀を持つ手に力を込める。
構えは取らずに片手で握るだけだ。

「未来知新流、飛竜剣」

ナイフを投げややタイミングをずらし斬りかかる。
投げたナイフは3本。どれもマーレ目掛けて真っ直ぐに進んでいく。
マダラの技量と刀の斬れ味からすれば片腕でも人を斬れるだれう。

481マーレ:2014/06/08(日) 01:06:33 ID:???
>>480
同時に舞っていた蝶がまるで燕のような速度で翻り、ナイフを叩き落とす。
斬りかかったマダラの刀には堅い感触がある。

「今度はそっちが小細工かい。
 期待を裏切ったかもしれないけどこっちの刀は安物でね。
 アンタみたいな鮮やかなマネは出来ないが――」

マダラの刀はマーレの左逆手に握られた東洋の警棒『十手』に根本を挟まれていた。

「コイツはそれなりの高級品だ。カタナで、まして根本じゃ切れやしないよ。」

十手に力を込める。
並みの刀だったら簡単に折れてしまうだろう。

482マダラ:2014/06/10(火) 12:27:06 ID:???
>>481
「ほう、良い捕物を持っているな。しかしなぁ、打撃に使うべきだったかもしらんな」

折ろうとする力に逆らわず、刀を手放した。
そしてマーレの刀を掴もうとしながら、足を払った

483マーレ:2014/06/10(火) 20:27:54 ID:???
>>482
こちらも刀を簡単に手放す。
足払いに気づくのが遅れたため、
そのままマダラの背中に体重を預けるように倒れ込み、クルリと回転する。

「生憎腕は二本しか無いんでね。
 それに女の細腕での打撃なんざアンタには効かないだろ?」

着地して一旦距離を取り、マダラの刀をそのまま地面に突き刺す。

「アンタの仲間はもう随分遠くまで逃げたみたいだな。・・・こりゃ始末書モンだな。」

十手を右手に持ち替え、握りの紐をほどいて左手に巻き付けて構える。

484マダラ:2014/06/12(木) 10:21:49 ID:???
>>483
「なに、気にする事はない。始末書は貴様の上司が家族に書く事になるさ」

奪った刀を構える。しかし睨み合う事はせずに間合いを詰めるべく駆け出した。

「タイ捨流奥義・嵐勢刀」

485マダラ:2014/06/12(木) 22:24:02 ID:PWXIUtt.
>>484
(続き)

間合いを詰め、マーレを突いた。
浅い一撃ではない。が、回避されたとしても次の一手を打てるだろう。
嵐勢の名に恥じぬ連続攻撃だ。しかし、刃を絡め取られた場合はその限りではないだろう。

486マーレ:2014/06/16(月) 19:39:19 ID:???
>>485
「チッ・・・やっぱタダもんじゃないな。」

一度大きくバックステップ。
右半身に十手を構えて今度はダメージを顧みずに十手で突きを見舞う。
狙いは刀の鍔。
上手く行けば十手が絡みついて技を殺せるが、
失敗したとしても右半身であれば致命傷は避けられる。

487マダラ:2014/06/21(土) 15:20:11 ID:???
>>486
マーレの策略通りには事は運ばなかったが、

「見事だな」

十手は鍔にこそ当たらなかったが、マダラな前腕を砕く事はできた。
右腕は使い物にならないだろう。普通ならば、ここで勝負は終わりだ。片腕では人は斬れぬ。
首刈りならば、片腕でも人は斬れたかもしれないが、今彼が手にしている刀は違う。

しかし、マダラは諦めずに刀を肩に担いだ。

「生け捕りなど考えぬ事だな」

488マーレ:2014/06/21(土) 19:52:05 ID:???
>>487
「ヘッ、そこまで自惚れちゃいないつもりだ。
 仮にアンタが素手だったとしても、頭骨ぐらい簡単に潰せるだろうしな。」

左手に巻き付けた紐をキリキリと鳴らしながら握りこむ。

「油断はしない。確実に仕留めさせてもらうぞ。」

右手の十手を後ろに溜め、突きのような構えをとると。
攻撃の起こりが見えない奇妙な気配と共に一気にマダラの懐に飛び込んだ。

489マダラ:2014/06/22(日) 23:02:15 ID:PWXIUtt.
>>488

マダラは避けもせずマーレの一撃を無防備に受けた。
読めない動きでも攻撃を受けた瞬間ならば腕が伸びぬ限り間合いはわかる。

その感覚だけを頼りに刀を振るった。
片腕とは思えぬ鋭さ、鎧を着ていなければ胴を両断できるだろう。

しかし、マダラにその意思がないのか太刀筋は浅く、精々頬か髪を僅かに斬る程度だろう。

「悔いはない。最期に己が力を試せたのだ」

490マーレ:2014/06/22(日) 23:25:15 ID:???
>>489
マダラの意志を汲んでか、あえて正直に突きを繰り出す。

「・・・戦士として戦ったアンタには悪いが、
 こっちも目ェつけられると厄介なんでね。
 誇りある死を冒涜するようで悪いが
 公的な記録じゃアンタは『逃げた』ってことになってもらうよ。」

倒れるマダラをそのまま近くの川へと投げ込み、
その愛刀もついでに投げ込んだ。

「昼行燈も楽じゃぁ無いねえ・・・。
 それに・・・あとでお嬢様には事情を説明してもらわなきゃあね。」

マーレ・メディオ――全治1か月。及び2か月の謹慎・減俸。

491名無しの魔術師:2014/06/22(日) 23:53:13 ID:PWXIUtt.
医者は東部に逃げ帰り報告を済ませた様だ。
彼が飽きない限り東部の情報はラダに流れるだろう。
しかし、有益な情報は少ないかもしれない。

マダラは東部内では作戦中行方不明として処理された。
確かな腕を持っていたが、暗殺を嫌がる様になり、処分する為に此度のミッションに駆り出された。
本人も気がついていたのだろう。故に最期に相打ちに持っていこうともしなかったのだ。

492エメ:2014/10/13(月) 19:40:52 ID:hDisBCLY
――港にて――

「ふぅーー。疲れた……」

思い付きの旅から帰還し、久しぶりに帝国の土を踏む。

「俺の故郷<クニ>だったら、翼でひとっ跳びなんだけどなー。ここにいると、何故か翼が出ないってわけだ」

「まっ、代わりに……」

旅の収穫として、今までは粗末な服装しか用意していなかったが、
赴いた各地で調達した衣服を纏い、見た目だけはなんとかマトモを装うことができた。

「うひひ、そんじゃ遊郭でひと遊びだぜー!」

駆け足で帝都方面へと姿を消すエメであった。

493エメ:2014/11/05(水) 22:35:55 ID:.ohjc1dM
帝都にて

「おう、お前久しぶりだな!元気してるか!!」

通行人A「え、あぁ……(誰だコイツ)」

「そこの学生!ハンカチーフを落としたぞ!」

学生B「(俺のじゃねーよ)」

「姉ちゃん!頭に萎れた花ついてるぞ!」

姉ちゃんC「(アクセサリーじゃボケ!)」

「いやー、人と仲良くなるって良い気分だわー」

にこにこと街道をかっ歩する魔族。
彼は街ゆく人々と仲良く話をしているつもりであるが、
話し掛けられた人々は特異なものを見る目つきでエメに視線を送る。

494サンチェリー:2014/11/05(水) 22:56:03 ID:SHGW0FYU
「う〜ん……どうしよう……」

同じく帝都の街道を行くのは、思い悩んだような表情を地面に向けるまだ子供と言っても良い位の少女
時折辺りをきょろきょろ見渡してはまた地面に視線を向けて歩く

495エメ:2014/11/05(水) 23:20:45 ID:.ohjc1dM
>>494
「どーしたー?」

地面に視線を向けながら暫く歩くと、座ってサンチェリーを見上げる男の姿が視界に入る。
突然の人影に多少驚くかもしれない。

496サンチェリー:2014/11/05(水) 23:32:08 ID:SHGW0FYU
>>495
「うわっ!え、え〜と…その、あんまり会いたくない人に会わなきゃなあって思ってて……
 って、あなた誰?いきなり話しかけてきて……」

こちらを見るエメから半歩下がって彼を見下ろして

497エメ:2014/11/05(水) 23:38:28 ID:.ohjc1dM
>>496
「ん、俺はエメ。オマエの友だちだ」

口元を大きく開けて悪がきのような笑みを浮かべる。

「なるほどな、それで俺様に一緒に来て欲しいということか……しょうがないな、付き合ってやろう」

サンチェリーは何も依頼していないのに、エメは勝手に話を2,3歩先に進めてしまった。

498サンチェリー:2014/11/05(水) 23:46:51 ID:SHGW0FYU
>>497
「友だち?……なんで!?別に一緒に来なくても大丈…うーん、いや大丈夫だから!
 それに会わなきゃいけないって言っても直ぐには会えないよ。ここよりももっと遠くに居るの」

エメから離れるように進んでいたほうへと行くが、少し歩いた所で振り返って
革製のジャーキンや手袋、キュロットなどかなり旅なれた感じの格好をしており
帝都に住む者からすれば少々浮いているようにも見える

499エメ:2014/11/07(金) 11:43:43 ID:y6M9UpOE
>>498
「もっと遠く?」

エメのとがった耳が僅かに反応する。

「遠くって、魔界よりもか?」

冗談をふっかけるような顔から、真剣に何かを気にする顔にかわる。

500サンチェリー:2014/11/07(金) 22:38:43 ID:5ptt3h66
>>499
「ち〜が〜うっ、そこまで遠くないよ〜!
 もう、何だか調子狂っちゃう…」

エメの大げさなリアクションに一々驚いたり呆れたりと忙しなく

「別に、距離はそんなに問題じゃないんだけどね。私にはルゴサが居るしすぐに飛んでいける
 悩んでいるのは里の……お母さんや、おじさん達の事。
 私はこの帝国よりもっと東の生まれで、無理言って飛び出してきたような感じだからさ
 お兄さんはどうなの?」

近くの家の壁にもたれかかり、空を見上げて

501エメ:2014/11/07(金) 23:13:12 ID:y6M9UpOE
>>500
「俺か?俺はぁー……」

言葉を詰まらせ、同時に四方八方をキョロキョロと見渡す。

「西か東かわかんねぇーけど、実は魔界から来ちゃったんだよねー俺。で、帰り方わからない」

帰り方がわからないという、よく考えれば不幸な境遇にあるにも関わらず、
どのような心境なのかは不明であるが笑顔を浮かべる。
半分は諦めが由来の笑いなのかもしれない。

「でもいちおー家族居るから、俺も色々旅をして帰り方を調べている真っ最中なのである」

502サンチェリー:2014/11/08(土) 00:25:33 ID:5ptt3h66
>>501
「あっ……そうなんだ、えっと……ごめんね」

彼の言葉と笑顔を見て、なんだか自分が悪い事をしてしまったと感じて

「そうなんだ、それなら帰り方を見つけるのも大事だけど……せっかくだからここでもっと楽しんでいってよ
 私もここに来て色々なものを見たり、聞いたり、触ったり、味わったりしたからさ
 もしも帰り方を見つけて帰ったら、そのまま二度と戻ってこないかもしれない。そうなった時のために、さ
 ……そうだ、ルゴサに会ってみる?私の友達で、こ〜んなにおっきなドラゴンなの!」

両手で天を仰ぎ、大きさをアピールする

503エメ:2014/11/08(土) 08:48:42 ID:y6M9UpOE
>>502
「かまへんかまへん」

とはいいつつも、何も考えていないエメはサンチェリーが何故謝ったのか理解できなかった。

「そうだなァ……
ドラゴンか」

以前魔界で食べたフライドラゴン(ドラゴンの腿肉を揚げた物)や翼揚げ(名前の通り翼をカラッと揚げた酒のつまみ)
は美味かったなぁ……ということを思い出しにやけるが、

「ん、トモダチ?えーモシモシ?トモダチって言った?」

504サンチェリー:2014/11/08(土) 22:51:55 ID:MWbfYOac
>>503
「そう!トモダチ!背中に乗って、一緒にどこへでも飛んでいくの!
 今は配達のお仕事もないし、乗ってみる?ルゴサが良いって言ったらだけど……たぶん大丈夫だよ」

ドラゴンの事を話している時の彼女はとても楽しそうだ

505エメ:2014/11/09(日) 00:03:04 ID:y6M9UpOE
>>504
「お、そうだな、ちょっと乗ってみたい。

どうでも良いけど、俺の世界にはドラゴンをトモダチって言うヤツはたぶん居ないから、驚いた」

何か珍しい物を見るような視線をサンチェリーに向ける。

506サンチェリー:2014/11/09(日) 00:21:43 ID:MWbfYOac
>>505
「う〜ん、人間もドラゴンももっと仲良くなってほしいんだけどねー
 私たちが橋渡しになれば良いなあっていつも思っているの
 よし、それじゃ行こう!太陽が落ちるのも早くなっているし、急ごっ!こっちこっち!」

そう言うとサンチェリーは街行く人々の間を縫うように走り出した
先程までの悩み事を吹き飛ばすかのように

507エメ:2014/11/09(日) 00:30:07 ID:y6M9UpOE
>>506
「それなら、ルゴサってドラゴンのとこまで競争だな!」

サンチェリーが人々の間を縫っていくのに対し、
エメは人々の上を跳躍し前進していく。
一度に3人くらいを飛び越えているので、ちょっと速い。

508サンチェリー:2014/11/09(日) 23:41:10 ID:MWbfYOac
>>507
「わっ、すごい!よーし、負けないよ!」

サンチェリーも身をかがめて一生懸命に走る。目指すは街の東門

「ふう、ふう……なかなか早いね、私も走るのは自信あったんだけど……
 それじゃあルゴサを呼ぶね。ちょっと待ってて……」

少しの間息を落ち着かせてから、空を見上げて暫し目を閉じる
すると、門の外側の遠くの空から白い影が近づいてくる。近づくにつれて竜の形をしている事が分かってくる

509名無しの魔術師:2014/11/10(月) 18:19:52 ID:???
>>508
「こんくらい、ちょろぶっ!!」

よそ見をしながら跳び跳ねていたため、門の柱に勢いよく激突し、
鼻血を垂らしながら大の字に倒れこむ。

「おひ、ルゴハはんへるぷ」

510サンチェリー:2014/11/10(月) 22:38:57 ID:3rDaZ/S2
>>509
「……あ〜らら。ちょっとちょっと、こんな所で……ルゴサ、中に入ってきて」

城壁一枚飛び越えてルゴサが中に入ってくる。全身を覆う白い毛の一部が宙に舞った
竜使いがいるとはいえ、衛兵は不審な動きが無いかこちらを注視している

「この人はともだち。ちょっとおちゃらけた感じだけど、悪い人じゃな……え、どうしたの?」

竜の大きな瞳がエメの近くまで迫る。少しの間、彼の事を睨むかのように見ていたが
やがて顔の横側をエメにくっつける。するとエメの肉体に活力が涌き、痛みと出血が次第に引いていく

511エメ:2014/11/10(月) 23:44:52 ID:y6M9UpOE
>>510
「お、おっ!!!」

身体に漲るエネルギーを感じ、気分を高揚させるエメ。

「なんと、ドラゴンの愛のパワーで俺様全回復!!これでどこへだって行けるぜ」

激しく動き回り、元気アピール。

512サンチェリー:2014/11/11(火) 22:04:20 ID:p2258rHE
>>511
「愛のパワー……なのかな?
 この子がルゴサ。ちょっとドラゴンっぽくないけど、ちゃんと空だって飛べるし氷の息だって吐けるんだよ
 私が住んでいる所はもっといろんなドラゴンがいるの」

喜ぶエメと、静かに佇むルゴサを見て機嫌良さそうな笑みを浮かべるサンチェリー

「ほら、外行こっ。ここじゃ狭いし、衛兵さんがこっち見てる」

513エメ:2014/11/11(火) 23:19:52 ID:y6M9UpOE
>>512
「なーに、俺んとこのドラゴンは一に食欲二に食欲、みたいなアホドラゴンばっかだし。
それに比べりゃ全然賢いドラゴンさ」

とはいうものの、悲しいかな、エメも同レベルであるということに気付いていない。

「じゃあ、レッツらゴーだぜ!!」

何故か門をくぐらず、よじ登って街の外へ出る。
その不可解な行動によって、むしろ衛兵の視線を集めている。

514サンチェリー:2014/11/12(水) 21:44:26 ID:p2258rHE
>>513
「えーっ!?ちょっと、門が閉まる時間にそれやったら大変だよ!」

サンチェリーがルゴサに飛び乗ると、ルゴサは大きく羽ばたいて空へと飛び上がる
強い風が市壁と街の隙間に流れる

「……よしっ」

エメが丁度上りきった頃を見計らい、彼のすぐ近くをルゴサに横切らせる

515エメ:2014/11/12(水) 22:18:47 ID:y6M9UpOE
>>514
「よっこいしょぉぉ!!」

ちょうどエメの目の前を横切るタイミングでルゴサへ飛び乗る。

「とと……!」

振り落されそうになりつつ、なんとか留まる。

516サンチェリー:2014/11/12(水) 22:28:39 ID:p2258rHE
>>515
「よいしょっと……よーし、飛べー!」

エメを引っ張り上げて二つ目の鞍に乗ったのを確認すると、サンチェリーは大空を指差して叫ぶ
するとルゴサはぐんぐんと速度、高度を上げつつ街の外へと飛んでいく
飛行に集中し、静寂を保つルゴサとは対照的にサンチェリーは飛んでいる間もやかましい

517エメ:2014/11/12(水) 22:40:03 ID:y6M9UpOE
>>516
「ほっほほほほーい!!」

サンチェリーに負けじと、騒がしく奇声を上げているエメ。

「あれ、どこ行くんだっけ?まあいいか!ハハハァー!」

518サンチェリー:2014/11/12(水) 23:15:03 ID:p2258rHE
>>517
「ふふっ、中々やるね!普段はもっと速度を落とすんだけど……竜使いになれるんじゃない?
 よし、それじゃもっと低い所も飛んでみよう!
 行きたい場所ある?今ならサービスで片道無料にしてあげるー!」

ルゴサは再び高度を下げた。いくつかの魔術師の森や河川を過ぎ去っていく
もしも落ちてしまったら地面までの距離が近いぶん助けにくくなるだろう

519名無しの魔術師:2014/11/15(土) 14:12:07 ID:???
>>518
「俺様は天才だからな!」

と、どこかで聞いたようなことを言いながら、確かに竜の上でバランスをとるのは上手い。
もっとも、過去にそのような経験があったのかもしれないが。

「行きたいところか…何も考えてなかったからなー!山方面?」

520サンチェリー:2014/11/16(日) 22:36:27 ID:4aNK3F/2
>>519
「山なんて行って何するのー!?よーし、それじゃあルゴサ――」

サンチェリーが呼びかけると、飛行するルゴサの周りに光の粒が浮かび上がってこちらに近づき――

「飛ばせーーー!!」

爆発音と共に光の粒が一気に弾けたかと思うとルゴサがこれまでの倍以上の速度を出し、光の軌跡を残しながら平原を、森を、丘を突っ切り
霊山を横切って更に東へ向かう。暫くすれば帝国ともおさらばしてしまうだろう

521エメ:2014/11/16(日) 22:46:40 ID:y6M9UpOE
>>520
「うほ、これは疾えぇー!」

殆どうつ伏せに近い状態で何とか態勢を保つ。

「何するかは、後で考えればいいんだ!」

522サンチェリー:2014/11/16(日) 23:06:30 ID:4aNK3F/2
>>521
「ひゃほーーー!!!」

神速と共に空気を引き裂く唸るような音が暫く続くが、やがてルゴサは滑空状態となり徐々に速度を落としていく
地上が視認出来るようになる頃になると、そこは低木がまばらに生え、草原や岩肌の広がる山々だった

「それにしても、ルゴサずいぶん飛ばしたね。とりあえず、高い所に下りよっか」

山の出っ張り、見晴らしの良い部分にルゴサは降り立つ。竜もさすがに疲れたのか、荒く息を吐いている

523エメ:2014/11/17(月) 18:44:02 ID:y6M9UpOE
>>522
「おつだぜ」

魔族であるエメも中々の速度に興奮したのか、ため息を一息つく。

「よっこいしょ。で、俺様がやりたかったのはだな……」

指で〇を作り、そこから見える地上を一通り眺める。

「……まぁ、あるわけ無えか。魔界の入り口なんて」

地上を眺めるのをやめ、寂しげに肩を落としながら足元に無造作に座る。

「でも、ここの空気は澄んでいてウマいな!俺様でも違いがわかっちゃうぜ」

524サンチェリー:2014/11/17(月) 22:25:36 ID:aucwWCuA
>>523
「ん?なになに、何か見えるの?……入り口?」

エメが指で作った輪の中を覗こうとしながら

「そうだね!ここから火を焚いていそうな所も見えないし、風も気持ちいいね
 それにしても……ほんとに山って感じの場所に案内しちゃったけど、大丈夫?
 私は里に戻るつもりだからこのままで良いんだけど」

野生馬などがちらほら見える以外は本当に何も無い所だ

525エメ:2014/11/18(火) 21:31:55 ID:y6M9UpOE
>>524
「え?そりゃ、こうすりゃ遠くが見えるだろー?」

もう一度指で〇を作り、サンチェリーに○の向こう側を覗かせるが、
特にモノが良く見えたりという効果はない。

「……お?あぁ、別にこのくらいの高さの山なら走って帰ることもできるしかまわねーよ。

俺より、オマエは良いのかよ?会いたくない人に会うとか言ってたけど、気持ちは整ったのか?」

526サンチェリー:2014/11/19(水) 23:25:37 ID:3ZnA8dvI
>>525
「?」

暫くエメの作った輪を覗いていたが、飽きたのか程なくして顔を引っ込めた

「うん……どのみち会わないといけない事だから。ルゴサだって里の竜だし……
 それにお兄さんと一緒にすっ飛ばしたらちょっと気が晴れた。だから大丈夫、心配してくれてありがとっ♪」

言いながらサンチェリーは再びルゴサの上によじ登る。一夜を明かすのにもう少し良い場所を選ぶのだという

527名無しの魔術師:2014/11/20(木) 21:51:09 ID:???
>>526
「詳しい事情は知らないけど、上手くいくと良いな。不安をかかえてっと、心がダメんなっちゃうみたいだしよ」

竜に跨がるサンチェリーを見上げたあと、周囲を見回す。
寄り道する場所を探しているのだろう。

「あと、誤解を解いておくと、俺はもう400年は生きてる立派な"お父さん"だぜ!
というわけで……アレ、オマエ名前なんだっけ?」

528サンチェリー:2014/11/21(金) 22:20:12 ID:SJ1mZu.E
>>527
「ええっ!?お父さん?……っていう事は、子供もやっぱり魔界に?」

裏返った声でエメの言葉を反芻した

「……でも、やっぱりお兄さんで良いよ。にあわないし
 あっ、そういえば名前言ってなかったね。私はサンチェリー。この子は……もう言ったと思うけど、ルゴサ
 帝都の辺りとか、北のほうとかあちこち回っているから乗りたかったらまた呼んでね!
 私もお仕事だからちゃんとお金はもらうけど」

ルゴサに跨りながらぺこりと頭を下げた。竜は変わらず堂々たる様子でエメを見ている

529名無しの魔術師:2014/11/22(土) 09:51:28 ID:???
>>528
「子供と言っても、100越えたのに、家出して連絡も寄越さねークソガキだけどなー。」

肩を落としながらため息をつく。子は親の背を見て育つと言うが…

「料金か、任せとけ!帝都の道端探し回ると結構貯まるんだぜ!」
集め方が間違っているが、それがエメという男の本質の一部…なのかもしれない

「じゃあ、サンと呼ぶぜ。次会うときまで元気でな!」

最後に魔族らしからぬ言葉をサンチェリーに送りながら、山の斜面を足場から足場へ、跳びながら下っていく。

530野菊:2014/11/23(日) 12:40:57 ID:???
「買い物完了……次は洗濯」

大通りをてくてく

531怪異:2014/11/23(日) 12:42:25 ID:???
「散歩がてら、姐さんに何かお土産でも買って帰るさね」

大通りをてくてく

532沙耶:2014/11/23(日) 12:44:32 ID:???
「よし…掃除終わりっと」

ちらっと縁側から裏の蔵を見やる。

「あそこもたまには掃除してあげないとね。
 でも入るにはシロウの許可が必要かしら」

533りーしゃ:2014/11/23(日) 12:46:06 ID:???
-時計塔-

「最近寒くなってきやがったです!!
 その証拠にクソ蟲どもが厚着してやがるです!」

534サンチェリー:2014/11/23(日) 21:35:20 ID:o5.MmUe2
>>529
「わかった!そっちこそ元気でね!」

サンチェリーの言葉と同時にルゴサが飛び立った。暫くの間エメの頭上をくるくると回り、そして更に東へとゆっくり飛び去っていった

535シャルム:2014/11/23(日) 21:55:26 ID:o5.MmUe2
「冬というのは試練の季節です、しかし、それは神が我々をより幸せにする為の試練なのです
 辛いこと、苦しい事を知らない人間は自らを過信し神の言葉に耳を閉ざし、やがて破滅してしまいます
 辛い冬を共に乗り越えてこそ、人々に優しさが芽生える――そう思いませんか?」

536堕天使s:2014/11/24(月) 21:03:03 ID:???
>>535
レーナ「( ?ω? ) スヤァ…」
ヴェーラ「( ?ω? ) スヤァ…」
タマラ「…おっと」
ヴェロニカ(起きてなさいって…)

537シャルム:2014/11/25(火) 21:47:49 ID:o5.MmUe2
>>536
「あの、教会はお昼寝に来る所ではないんですが……」

ミツバナ区の教会の聖堂にて、机の前で四人の堕天使に居座られて
人っ気はなく、日差しはほんのり柔らかに降り注ぐ

538堕天使s:2014/11/25(火) 22:23:56 ID:???
>>537
レーナ「ん…あっ…」
ヴェーラ「寝てないし寝てない…ありがたいお話聞きに来ただけだし…」
タマラ「こんないい天気なのがいけない。」
ヴェロニカ「あなたたちねえ…あ、これお布施です。」

適当に散歩しててふらっと入って説法を聞きながら寝たらしい。

539シャルム:2014/11/25(火) 22:44:36 ID:o5.MmUe2
>>538
「あ、どうぞお気遣いなく……」

気を損ねてしまったかもしれないと丁寧に受け取って

「といっても、普段もだいたいこんな感じなんですけどね
 熱心な方々はもっと大きな教会の、私よりもっと立派な司祭様のお話を聞きに行かれますし
 それにしても、噂には聞いていましたが……」

堕天使が珍しいのか興味深そうに四人を見て

540堕天使s:2014/11/25(火) 22:57:24 ID:???
>>539
レーナ「いやぁ、サインならいつでも…」
ヴェーラ「困るなー有名人はー…」
タマラ「あー…別に敬虔な信徒に変なことは吹き込まないから安心して。」
ヴェロニカ「そうね、別に罪を犯して天を離れたってわけでもないから。」

541シャルム:2014/11/25(火) 23:11:21 ID:o5.MmUe2
>>540
「うーん、お気持ちは嬉しいのですが今はご遠慮させてもらいます」

「というと、堕ちた訳ではなく自分から降り立ったと?
 より神に近い存在である筈の貴女達が神を棄ててしまうなんて……」

そうせざるを得なかったのだろうかと心の中で考える
その時聖堂の扉が開き、小さな子供達がこちらに走ってきた

『シャルムねーちゃん、遊ぼっ!』

542堕天使s:2014/11/25(火) 23:24:02 ID:???
>>541
レーナ「そのへんはちょっと…」
ヴェーラ「個々人に事情があって…」
タマラ「天はそんなに住みよいとこじゃなかったとだけ…」
ヴェロニカ「第二の人生を歩みたかったってだけね、私たちの場合は。」

543使節団:2015/01/20(火) 21:09:36 ID:???
ドラグノフの地に幾人かの帝国軍人…いや、この表現を彼らは嫌うだろう。東部軍人が訪れた。
侵入ではない。しかし、帝国政府に許可を得てはいない。
ドラグノフ連邦に連絡こそしているが、本来外交権を持たぬ彼らを相手にする義務はない。そんか不安からか、彼らの表情は暗い。

「上手くいくでしょうか?」

「さあな? しかし、成功しなければ我々もエレリも終わる」

1番幼い兵が、1番の年長に声をかけた。
帯刀こそしているが鎧などは装備していない。
侵略の意図が無いことを示す訳ではない。軍の近代化に成功した彼らの軍は重い鎧を全廃しているのだ。

544ドラグノフ兵:2015/01/20(火) 21:30:13 ID:???
>>543
「ようこそ、東部の諸君。ドラグノフの地へ。父祖の地、父祖の墓場へ…」

城壁の門が開き、毛皮のコートとウシャンカを身にまとった将校らしき人物と兵卒が出迎える。
商工に武器らしい武器はない。だが兵卒の方は竜の鱗と骨で作られたラメラアーマーと兜を装備している。

「ここディーテグラードは、最前線で有り続けた。私の父も、諸君らの父や兄弟も眠る。」

顎でしゃくると、城壁には墓碑や胸像が並んでいる。

「立ち話もなんだ。落ち着いて話せる場所に行こうじゃないか。」

545使節団:2015/01/20(火) 22:46:20 ID:???
>>544
「それは助かる。この寒さは堪えるよ」

将校の申し出を素直に受ける。

「私はリィン・ル・カル。そしてこいつはツィスカ伍長だ。でこっちが……ま、続きは暖かい所でしよう」

リィンが付けている階級章は少佐だ。見た目は30前後にしか見えない。だとするとかなりのエリートだ。
東部がこの技術交流にどれだけ期待しているかが伺える。

546ドラグノフ兵:2015/01/21(水) 20:26:31 ID:???
>>545
街の中をしばらく歩き、ほぼ中央にある軍管区施設に案内される。
途中には攻防戦時の廃墟が少なからず見受けられた。

「これらの廃墟は戦争の記憶でね。あえて残しているんだ。」

施設の会議室に入ると暑いくらいの暖房が聞いていた。
会議室の中には白衣を着た技術者が控えていた。
着席するとお茶が運ばれる。

「ま、自己紹介と行こうか。私は保安委員会のズゴフスキー大佐。彼はアカデミーのペトレンコ君。」
「よろしく。」

「さてと、落ち着いたところで」

547使節団:2015/01/21(水) 21:36:03 ID:mb3Aytkg
>>546
「帝国との戦いの記憶かね? 我々東部は遠征軍には参加していないから、あなた方と戦火を交えた事は…いや、南部独立の軍事顧問団とはやりあったか?」

使節団は興味深そうに街並みを眺めている。中には手帳を取り出しメモを取ろうとした者もいたが、それは少佐にたしなめられた。

会議室に招かれると各々外套を脱ぎ着席した。

「これはこれは大佐殿この度は……いや、社交辞令はやめにして本題に移りましょうか」

「東部軍の実情をどれだけ把握しているかはわかりませんが、常設6個大隊しか存在しません。これは領地を守るだけでも不十分であり、帝国の従軍要請に応じるのも困難です」

ただの周囲を宗主国に囲まれ、敵国が周囲にいない東部が防備を考えるのは疑問が残る。それに、常設6個大隊といっているが実態は名前を変えているだけで軍規模の兵力を擁しているのは、少し調べればわかる。つまりはただの建前だ。

「そこで我々はあなた方の銃に目を付けた。銃は兵の育成が魔術師に比べればかなり容易だからだ。現在我が軍は魔機などで銃の様な物を作り補っているが、これも全く魔術の素養が無い者には扱えない」

間を作る為にお茶を一口飲み、

「我々は銃を欲している。ただ、購入したいのではない。そんな事ならこの地までは来ない。無論相応の対価を払う用意はある」

548ズゴフスキー:2015/01/21(水) 22:23:06 ID:???
>>547
「ああ、そちらの事情はわかった。十分に分かった。」
「しかしながら、属国とは言え貴国の宗主国と我が国のあいだには、重大な不信感が横たわっている。」

口を湿らせてひと呼吸置く

「具体的には何を対価に?信頼するに足るものを頼むよ。」

549名無しの魔術師:2015/01/21(水) 22:56:23 ID:PgvR0YiQ
「帝国の機密情報は売れませんよ。簡単に売るのはあまり信用できないでしょう? だから、我々も技術を提供しますよ。魔術は後進国的な貴国にとっては悪い話ではないかと思います。フゥルナンド君あれを」

名前を呼ばれた男が立ち上がり、

「基礎魔術研究所のフゥルナンド技術中尉です」

簡潔に自己紹介を済まし机に小さな玉を置いた。

「これは精霊爆弾と呼ばれる魔道大戦の遺物です。周囲の魔元素を減少させ魔術の効果を低下させる物ですが、私達が改良し、殺傷力をつけ加えました。魔導具なので魔術の素養は必要ありません」

次に取り出されたのは精霊爆弾よりはやや大きめ青色をした宝玉だ。

「増幅器と結界魔術が組み込まれた物です。簡易的な結界を生みだせますが効果はこの宝玉のサイズに依存します。これはサンプルですので、精々蚊帳ぐらいの力しか持ちませんが大型化すれば陣地防備の要となりえます。しかし、こちらは多少魔術が使えないと扱いこなすのは難しいでしょうね」

「ご苦労。いずれも我々が実用化した物です。技術者を派遣し製造指導はお約束しますよ。後は魔術師を派遣し魔術学園なども可能ですが、いかがでしょう?」

550ズゴフスキー:2015/01/21(水) 23:26:09 ID:???
>>549
「なるほど。誠意を認めよう。銃については輸出?それとも現地生産?」

技術者を顎でしゃくる。

「最新型の連発式ライフル銃です。輪胴式で6連発。」
「こちらは同じく輪胴式ピストル。いずれもトライアル中です。」

いずれも輪胴式の連発銃だ。クレムリンのものと異なる点は
金属薬莢を使用しておらず、いずれもパーカッション式であるという点だ。

「金属薬莢は、未だ高コストであるため量産化の目処が立ちません。」

「こちらについても技術者の派遣、製造、訓練は受け持とう。現地生産の場合だがね。」

551使節団:2015/01/21(水) 23:50:30 ID:PgvR0YiQ
>>550
「輸入は難しいでしょう。帝国から必要以上に睨まれる事になりますから東部にて製造したい」

「それに先立ち、あなた方の国で我々の技術者達に機械工学や製造技術を指導して頂きたい」

ツィスカとフゥルナンド以外の者が頭を下げた。どうやら彼らは東部の技術者らしい。

「同時に本国で製造ラインの構築指導も願いたい機材に関してはいくつかの商会を使いバラバラに輸入する手立てを用意してあります」

「我々も本国に連絡し魔術師達を派遣いたしますが……そちらも留学希望でしたらその様に手配しますよ」

552ズゴフスキー:2015/01/22(木) 20:56:39 ID:???
>>551
「認めよう。ペトレンコ君が指導する。」
「大筋はこんなもので、あとは事務レベルのすり合わせだな。」
「父祖の墓しかないところだがゆっくりしていくといい。」

553使節団:2015/01/23(金) 14:55:33 ID:PWXIUtt.
>>552

「ええ、買い付けもしたいので何日か滞在させて頂きますよ」

少佐は名刺を二枚取り出し、

「大佐殿が贔屓の商会等ありましたら優先的に利用させて頂きますよ」

名刺にはエレリ商会とケンルロジスティクスと書かれていた。

「あなた方は外貨を我々は口銭を共に繁栄しようじゃありませんか」

どうやら貿易商も兼任しているらしい。


ともあれ、これを機にドラグノフと東部の交流が始まった。成果が出るのは先のことだろう。

帝国もこの動きには気がついている。しかし、具体的なアクションは起こせずにいる様だ。精々東部に警告するのが限界だろう。

554帝都から駅馬車で三日ぐらいの街・レカカイ:2015/08/20(木) 22:05:39 ID:ZOuC/.a2
長閑な穀倉地帯。帝国の台所というわけではないが、そこそこに肥えた土地には多くの民が集まり、生産物を売りさばく商人も遅れて集まった。
歴史が古い街ではない。帝国建国から数十年後にできた街だ。
歴史も伝統もなければ過去のしがらみもない。そんな空気を好む移住者は多く他の街とは違った雰囲気を作り出している。

だが、ここ数カ月ほどは長閑な雰囲気は消えている。
以前からあれくれ者は少なからず居たが、自警団で対処できるレベルであった。
しかし、徒党を組み盗賊団として組織され他地方の盗賊も集まった結果大規模な盗賊団となり街の平和を脅かし始めた。

事態を重く見た駐在官は騎士の派遣を要求したが、十分な戦力が集まらず
苦肉の策としてギルドにも依頼を出した。
その結果、騎士、冒険者、傭兵の寄り合い所帯となった。

駐在官の頭を悩ませる寄り合い所帯討伐隊は無事に盗賊を退治できるだろうか?

555レノ:2015/08/20(木) 22:47:35 ID:???
>>554
「良いながめだなぁ」

馬車から降りたレノは、都会とは違いどこまでも田畑の続く景色を見て、まず真っ先に呟いた。

本来であれば囚人である立場ゆえ、当然自由に外へ足を運ぶことは不可能。
しかし、先日の襲撃事件の対応に追われた騎士団は十分な騎士を派遣することができず、比較的信頼のある囚人に制限をつけ、派遣することに決めた。

制限のひとつとして武器の所持は禁止されているため、レノは丸腰でこの地へやってきた。

556帝都から駅馬車で三日ぐらいの街・レカカイ:2015/08/20(木) 22:53:49 ID:ZOuC/.a2
>>555
街の空気は良いとは言えなかった。
中央広場に屋台は一件もなく。商店も戸を閉ざしている。

ま、盗賊団が跋扈していれば当然とも言えよう

「お兄さん、こんな田舎に何しに来たの?」

騎士の平服に剣だけを下げた少女……と呼ぶにはもう無理のある女性が声をかけてきた。
値踏みするように下から上まで眺め、

「騎士ではなさそうね? 冒険者? 傭兵? 浮浪者?」

557レノ:2015/08/20(木) 23:12:13 ID:???
>>556
「俺は傭兵のレオン。事務所に盗賊討伐の仕事が偶然回ってきてね」

正確に自分を表す言葉を言えばトラブルの基になりかねないので、かなりソフトに包んだ自己紹介をする。

「そういうあんたは、地元の人でいいのかな?」

558アーシャ:2015/08/20(木) 23:20:49 ID:ZOuC/.a2
>>557
「身なりをみてわからない?」

「あたしはアントニーア・リヒャルダ・アウグスタ・シャタウンヘンベルク。帝国騎士よ?」

剣をよく見れば騎士団の紋章が薄汚れてはいるが入っている。

「名前は長ったらしいからアーシャでいいわ。私も幼少学校でるまで噛まずにフルネーム名乗れなかったしね」

「で、俺は傭兵のレオンさんは盗賊を討伐しに来たの? それとも盗賊に加勢しにきたの?」

559レノ:2015/08/20(木) 23:49:29 ID:???
>>558
「アーシャさんね。一応、所属の確認はしておくべきかと思ってね」

乾いた愛想笑いで誤魔化す。

「ん?俺の目的はな…」

と言いかけたところで、突如女性の胸元に向けて鋭い拳を突き出す。

560アーシャ:2015/08/21(金) 00:11:03 ID:ZOuC/.a2
>>559
「あはは、強引だね。溜まってたのかにゃ?」

レオン拳はアーシャの胸に当たっていた。豊満ではないが、柔らかな感触はあるだろう。
思惑とは違う結果になっただろう。拳を躱し、ダメージを受けない程度に胸を当てたのだ

「威勢がいいのは嫌いじゃないけど少女に乱暴する人は好きじゃないかなー?」

少女の部分を若干強調気味に言った。際どい年齢になると低い方に行きたがるのが人の性だろうか?

「所属は決まっているの? あー来たばっかりじゃ決まってないよね?
 一応討伐隊をまとめてるちょっと偉い騎士がメンバー割り振ってるけど貴族出のぼんぼんだからあんまり当てにならないよー」

「あ、これが討伐隊本部の地図ね」

手渡された紙は超アバウトに書かれた地図だった。これならあってもなくても変わらないレベルだ。

561レノ:2015/08/21(金) 00:24:24 ID:???
>>560
俺の目的は、こいつに自分の立場を弁えさせることだ。と一瞬考え、すぐにすべて忘れることにした。

「っていうか、俺が盗賊側じゃねーのわかってるじゃねーか。無駄な質問しやがって。
あとこの地図じゃわかんねーだろ、早く案内しやがれ」

ガミガミと説教垂れながら、レノにとっては子どものお絵描きのような地図を突き付ける。

562アーシャ:2015/08/21(金) 20:16:39 ID:ZOuC/.a2
>>561
「えー、あたしは今から7段重ねクレープ食べにいくの!
 スケベなレオンさんと遊んでる暇はないんだけどな」

胸元で人差し指を合わせて年齢的にちょっと無理がある仕草をとった。
際どい年齢というのは色々と難しいのだ。

「第一、仕事が回ってきたってことはあの優柔不断でロリータ趣味の駐在官の依頼でしょ?
 多分名簿には載ってるから当日顔合わせでも大丈夫だって!」

563レノ:2015/08/21(金) 20:36:09 ID:???
>>562
「スケベは否定しないが、アンタにスケベって言われると何故か腹が立つぜ」

なんとも残念なアーシャを前に哀れみや呆れ等、様々な感情が入り雑じった溜め息をついた。

「そういうことか。でも、どうせなら周辺散策がてら、自分で本部まで行ってみるかね
ということで、クレープでもなんでも行って良いよ。悪かったな。」

そう言って、レノは一人本部方面へ足を運ぶ。

564アーシャ:2015/08/21(金) 20:42:09 ID:ZOuC/.a2
>>563
「……可愛い女の子が食事に誘ってるんだけど付き合わないのは帝国紳士としてどうなの?」

「ま、あたしはどっちでもいいけどね。貴族騎士様より駐在官の所に行った方がいいわよ
 ちょっと偉いからって煩い騎士よりロリロリな駐在官をお勧めするわ」

今度は地図はない。おそらく見なくてもわかるということだろう。
どの街でも大抵は一番でかい建物が正解だからだ

565神乃:2015/08/21(金) 21:42:25 ID:???
「若い人は元気ですねえ・・・。」

東方の修行僧の装束を身につけた女はつぶやいた。
衣類同様ボロボロになった笠からは肩で切りそろえられた銀髪と
長い睫毛に赤いアイシャドーの切れ長の目が覗いている。

566アーシャ:2015/08/21(金) 21:49:36 ID:ZOuC/.a2
>>565
「あら、今日は色んな人が訪れるのね?
 変わった身なりだけど浮浪者? それとも盗賊にやられて身ぐるみ剥がされちゃった?」

「あ、でもその髪なら娼婦にされるかカツラの材料にされそうだからただの浮浪者さんかな?」

相変わらず失礼な女性は神乃の元に近づいた。

567レノ:2015/08/21(金) 21:52:46 ID:???
>>564
「アンタが"女子"でなく"女性"だったらタイプだったんだけどな」

あまり期待はしないが、年相応の仕草をしてくれるようそんなことを言い残して行った。

「さて……とりあえず、一番目立つ建物を目指すかね」

独り言を呟きながら、街の一番大きな建物へ向かった。

568神乃:2015/08/21(金) 21:56:48 ID:???
>>566
近づくと野良犬のような獣臭と汗の臭いが鼻をつく。

「いえいえ、私は旅の僧侶です。
 ですが、路銀が底を尽きたので背に腹は代えられず『ぎるど』で仕事を受けてきたのですよ。」

照れ笑いを浮かべながら頭を掻く。
一応水浴びぐらいはしているようだが、僧衣のスペアは1着しかないのであろう。
肩に担いだ棒からそれらしきものが水を垂らしている。

569若い騎士:2015/08/21(金) 21:58:48 ID:ZOuC/.a2
>>567
建物の入口にはレカカイ駐在所と書かれた看板と守衛であろう騎士が二人立っていた。

「貴方は? 今は警戒中なので身分を証明するものがなければはいれませんよ」

実直そうな若い騎士だ。なるべく感情を出さずに事務的に話をしてくる。

570アーシャ:2015/08/21(金) 22:03:44 ID:ZOuC/.a2
>>568
「神に仕える人でしたか。どんな神を信じているかはわからないけど風呂ぐらい入った方がいいわよ」

「うーん。まずは汗を流しにいきましょうか。その身なりじゃボンボン騎士もロリロリも相手してくれなそうだから
 ついでに依頼書も見せてねー。偽物だったら追い返しちゃうんだから」

神乃の手を取り、湯屋にに連れて行こうとする。

571神乃:2015/08/21(金) 22:11:38 ID:???
>>570
「神を信じるというか、己を高めるというか・・・っと、おろろ。」

そのまま引っ張られていく。

「ああ、あったあった。依頼書はコレです。」

小汚い袋から折りたたまれた依頼書を出して見せる。

572レノ:2015/08/21(金) 22:11:58 ID:???
>>569
「盗賊退治の依頼を見て来たんだが、詳しい話を聞きに来た。」

帝都市民としての身分証明書を提出する。

573アーシャ&騎士:2015/08/21(金) 22:24:57 ID:ZOuC/.a2
>>571
「あーはいはい。オッケーオッケー」

依頼書をチラっと確認すると神乃に返した
偽物でないことを確認したかったのだろう。

湯屋は帝都にある豪勢なものではなく。小さな宿と併設されていた。

「商人用に豪華なところもあったんだけどねーこういうとこのほうが落ち着くでしょ?」

受付の今にも死にそうな老婆に入浴料を払うとそのままズケズケと脱衣所へ入って行った。
田舎なこともあり男湯、女湯といった概念は無いようだ。

「あ、大丈夫大丈夫。変な男はもうみんないないから」

もういないというとこが引っかかるが……。

>>572
「ありがとうございます。どうぞお通りください」

警備は案外ザルなようだ。身分証程度で通されるのだから。
盗賊でも元市民ならば身分証は持っている。逮捕歴がなければ経歴もクリーンなままだ。

中は豪華絢爛ではないが、素朴で綺麗な作りだ。
一番奥の扉には駐在官室と書かれたドアがあり、丁度ドアが開いた。

「あら、お客様? 私にかしら?」

アーシャの言葉通りロリータファッションをした少女が。
見た目年齢的にも仕草的にもアーシャとは違い本当に少女だ。

「私はアレクサンドラ・マリア・レカカイ・アウリーン。レカカイ臨時駐在官よ」

574神乃:2015/08/21(金) 22:32:48 ID:???
>>573
「・・・ええと、できれば誰もいないほうがいいのですが・・・。」

脱衣所でキョロキョロしながらしどろもどろになっている。
棒(槍)から着物をとって乾き具合を確かめたり、
中の気配をうかがったりと
服はおろか笠すら脱がずにオロオロしている。
お尻のあたりにぶらさげたおおきな銀狐の尾も心なしか揺れているように見える。

575アーシャ&騎士:2015/08/21(金) 22:39:34 ID:ZOuC/.a2
>>574
アーシャはすでに服を脱ぎ去っていた。
身体は縫い傷がいくつかあることを除けば少女らしい身体つきだ。

「あー、もしかして服着たまま風呂入るタイプ?
 あの婆怒ると怖いから郷に従った方がいいよ」

尾に関しては気が付いているだろうが、特に触れる様子はないようだ。
配慮なのか、そもそも抵抗がないタイプなのかまでは推し量れないだろう。

576レノ:2015/08/21(金) 22:45:26 ID:???
>>573
「ああ。俺は傭兵として派遣されたレオン。

俺は何せ、盗賊退治の依頼ってこと以外は何も聞いてないから、せめて集合時間くらいは聞いておこうと思って来たんだが、多忙かな?」

返却された身分証明書をかなり乱暴にポケットに突っ込む。

577神乃:2015/08/21(金) 22:49:27 ID:???
>>575
「いえ、そういうわけではないのですが・・・。」

髪を掻くとほんのりと藻の匂いがする。
川で水浴びをするぐらいだから裸に抵抗があるわけではない。
そう、裸になることそのものには。

道具袋や腰から下げていた金剛杵(知らない人が見れば腕力鍛錬の重りに見えるだろう)を外すも、
笠すら脱ごうとせずに、中に誰か居ないか気にしている。

578アーシャ&騎士:2015/08/21(金) 23:02:48 ID:ZOuC/.a2
>>576
「いえ、面会者とお会いさせて頂くのも駐在官の務めですので」

「討伐に関しましては騎士様に伺ったほうがよろしいかと思います
 人員は私が集めましたが作戦に関してはお任せしていますので」

アーシャの言っていた事とは若干違う。
単純にこのロリファッション少女に合わせる為だけにここを勧めたのだろうか?

「……アーシャさんにここに来るように言われたりしたんですか?」

一瞬の間の後少女が言った。思い当たる節があったのだろう。

>>577
どうやら他の客はいないようだ。

「あー、身体に傷があって見られたくないとか?
 大丈夫大丈夫、あたしもこんなんだから」

早口でここはどこそこでここはこれこれでと傷の説明を始めるアーシャ。早口が酷くてあまり聞き取れないだろう。

579神乃:2015/08/21(金) 23:07:37 ID:???
>>578
「いえ、傷とかではないんですが・・・。」

「実は私、悪い妖怪を退治するのが本業なのですが、
 その時に呪いを受けてしまいまして、それで皆さんに不快な想いをさせるのではと・・・。」

往生際が悪い。
ちなみにギルドでも同様の嘘をついている。

580レノ:2015/08/21(金) 23:10:13 ID:???
>>578
「……貴族騎士より、駐在官の方に行った方が良いと言われたが、違うのか?」

アーシャとの話の矛盾に、多少イラつくも、
なんとか押さえて冷静に会話を続ける。

581アーシャ&騎士:2015/08/21(金) 23:14:39 ID:ZOuC/.a2
>>579
「んー、どうしてもっていうなら一人で入ってきなよ
 入口は見張ってるからさ」

そういうとアーシャは再び服を着始めた。

「ほら、あたしは気にしないけど、気にする面倒な輩もいるからね
 絡まれるのは嫌でしょう? だから獣臭は少し薄めた方がいいわ」

「じゃゆっくり旅の疲れを癒してね。部屋も借りておくから」

一人になれるように脱衣所を出ていく。
だが、途中で振り返り、

「名乗り遅れたけどあたしはアントニーア・リヒャルダ・アウグスタ・シャタウンヘンベルク。長ったらしいからアーシャでいいわ
 貴方の配属は第二遊撃隊ね。討伐隊の隊長にはあたしが話を通しておくわ」

582アーシャ&騎士:2015/08/21(金) 23:19:02 ID:ZOuC/.a2
>>580
「顔に出ていますわよ。でもわかります。変わった方ですもんね」

少女の顔が綻んだ。実に優雅に笑う少女だ。

「アーシャさんから言付けを受けていたんですよ。
 あたしの紹介で駐在所を訪ねた人は全員第二遊撃隊所属するようにって」

「人事権はあたしにあまり無いのだけど……ほんと無理ばっかり言う方ですよね」

そして手渡された紙には湯屋の地図が描かれていた。
なんとも回りくどい勧誘だ。

583神乃:2015/08/21(金) 23:23:29 ID:???
>>581
「は、はい、すみません。」

脱衣所から出て行くのを確認してから服を脱ぐ。
が、途中で振り返られる。

「・・・・・。」

小柄な割に均整のとれた裸身の腰から狐の尾が直接生えており、
笠をとった頭は耳があるべき場所からツノが、頭頂部から狐の耳がピョコンと生えていた。

よくよく見ると眼も何か動物的であり、
衣服を纏っていないのに体からは洗ってない犬のような獣臭がする。
霊障というにはあまりにも自然すぎるほどに。

そのままアーシャを見ながら滝のような汗を流して青ざめて固まっている。

584アーシャ:2015/08/21(金) 23:28:39 ID:ZOuC/.a2
>>583
「やっぱり可愛いじゃない。可愛い亜人は面倒な男に絡まれやすいもんね」

うんうんと勝手に納得するアーシャ。
ただの人よりの亜人としか思っていないのだろう。

「あ、ボチボチちょっとスケベそうな男が来る頃だから早く済ましちゃいなよー」

ヘラヘラ笑いながら脱衣所を後にした。

585レノ:2015/08/21(金) 23:36:44 ID:???
>>582
「無理を言うどころか、仕草にも無理があるぜ。年齢的にな」

地図を受けとる。

「結局、アイツに会えってことか……やな予感がするが、とりあえず行ってみる。手間をとらせたな」

と言い、地図を見ながら湯屋へ向かう。

586神乃:2015/08/21(金) 23:41:14 ID:???
>>584
「そ、そうなんです。亜人は人権が無いとか言われたり大変なのでー。」

話に乗ってなんとか誤魔化す。

(はあ・・・田舎で良かった・・・。)

念入りに体を洗い、獣臭を石鹸と花の香りで誤魔化す。

「上がりました。」

汗臭が薄い生乾きの僧衣に着替え、笠を背負って脱衣所から出る。
アイシャドーも落としてすっぴんになると少女のようにも見える。

587アーシャ:2015/08/21(金) 23:56:47 ID:ZOuC/.a2
>>586
「へー、結構化粧化けするんだ? 羨ましいな
 あたしはあんまり化粧似合わないからさー」


>>585-586
湯屋に向かい中に入ると休憩所で二人の女性が談笑していた。
といってもアーシャが一方的に喋っているだけかもしれないが、

「おかえりー駐在官可愛かったでしょ?」

「それと紹介するね。えーっと……この人は可愛い子であの人がちょっとスケベそうなレオンさん」

588神乃:2015/08/22(土) 00:08:10 ID:???
>>587
「え・・・ええ、化粧には呪術的な意味もありますから。」

巨大な狐妖怪に化ける所為か化けるという単語でドキッとする。

>>585,587
「あ、ええと、私は神乃(カノ)と申します。東方の狐族の亜人で旅の僧侶です。」

レオン(レノ)が帝都民だと知らないため、
武器を持っていないことから近くの村人ぐらいの認識で気軽に挨拶をする。

589レノ:2015/08/22(土) 00:20:27 ID:???
>>587
「お前、まさかそれだけのために……」

早くも呼ばれ方がお前に変わったが、呆れたような態度は相変わらず。

「結局駐在官のところに行っても殆ど何もわからなかったじゃねーか!」


>>588
「東方の狐の……?あ、俺は帝都からきた傭兵のレオン。まぁ、よろしくな」

相手から自己紹介を受けたので、同じく自己紹介をする。

590アーシャ:2015/08/22(土) 00:32:22 ID:ZOuC/.a2
>>588-589
3人分のあんまり冷えてない牛乳をテーブルに置きアーシャは自分の分を一気に飲み干した。

「んーボンボン騎士はあのロリロリに惚れてるからね
 そうすればあたしの部隊に簡単に入れれるじゃない?」

討伐隊内でも多少政治的要素があるのかもしれない。

「カノさんっていうんだね。やっぱ東方系は変わってるねー」

「で、本題討伐なんだけどね……」

討伐隊は3部隊に別れ陽動を目的とした遊撃隊が2部隊。砦を攻撃する本隊に別れる。
陽動を行い戦力を分散し、最終的には3部隊で砦を攻撃するというざっくばらんすぎる作戦だった。
アーシャが言うように指揮官である貴族出の騎士はあまり優秀ではないらしい。
また、強そうな人員は全て本隊にとられ、遊撃隊にはパッとしないのが集められているようだ。

「で、実際配属された連中をテストして使えないのは第一遊撃に押し付けてたら……」


「誰も残らなくてさ、ああやって街の入口で使えそうなの捕まえてたの!
 で、ついでにここが第二遊撃の待機所よ」

アーシャらしいといえばらしい行動かもしれない。
悪い予感がするとすれば、この湯屋にある人の気配といえばこの3人と番頭の婆だけだ。

591レノ:2015/08/22(土) 10:58:11 ID:???
>>590
テーブルの牛乳の詮を開けながら思った。
"騎士だからと言って、全ての騎士が世間一般の良識を弁えているとは限らない"と。
牛乳を飲み干す。
"いや、そんな事、改めて考えるまでもないことだったな"

此処へ到着してからどたばたしていたが、牛乳のおかげで多少落ち着くことができた。

「行動力は大したものだ。ただ、少しやり過ぎたな」

アーシャ、神乃、しばらく間を空けて番頭へと視線を移していく。

592アーシャ:2015/08/22(土) 20:22:40 ID:ZOuC/.a2
>>591
「やり過ぎではないよ。あたしたちは勝たなきゃいけないんだからね
 ボンボンもロリロリもあんまり当てにはならないからねー
 第一遊撃の苦労人には悪いことしちゃったけど」

「あ、番頭の婆は大丈夫耳遠いから!」

が、一瞬婆の目が大きく開きアーシャを睨んだ……ような気がする。

593エミヤ:2015/08/22(土) 21:37:55 ID:???
>>591-592
などと話していると、湯屋の入口の扉が開いた。

「すみません、駐在所の案内で来た者ですけどー」

赤銅色の髪の青年が中をきょろきょろと見回している。
手には地図を持っていて、恐らくはレノと同じような案内でこちらにやってきたのだろう。

594アーシャ:2015/08/22(土) 21:46:19 ID:ZOuC/.a2
>>593
「あらいらっしゃいませ。入浴料は12万VIになります。足りないならさっさと帰りやがれですよ」

アーシャは番頭のふりをしてエミヤを追い返そうとする。

「300VI……朝晩付なら一晩3500VI」

番頭の婆がそれを阻止した。

「ッチ……で、本当にあのロリロリの案内?
 うーん、勝手なことされちゃ困るなー」

「で、あんたも盗賊退治にしにきたスケベ男なのかな?
 なんか特技とかある? 例えば料理が得意とかさ。一芸なかったら第一遊撃送りだからねー」

595神乃:2015/08/22(土) 21:48:38 ID:???
>>590-593
「ところで私達以外の戦力は―――」

言いかけたところで青年が入ってきた。
その纏っている匂いに懐かしいものを感じてじっと注視する。

596レノ:2015/08/22(土) 22:17:21 ID:R27FeYcg
>>592
「そうか。そう思ったなら、多分それが正しいんだろうな」

と、否定はしないが素直に肯定もしない。きっと心がおさないんだろう。

番頭については、これ以上話を拡げないことにした。
何故なら、あの鋭い眼光に睨まれたら、後々厄介な事になりそうだったからだ!

>>593
「よお」

湯屋に入ると、牛乳を飲んでただ寛いでいる友人が居た。
特に改まるわけでもなく、街角ですれ違ったかのような他愛のない挨拶。

597エミヤ:2015/08/22(土) 22:19:49 ID:???
>>594
「いや、それ間違いなくぼったくりだよな?」

法外な額を吹っかけてきた女性に何を言ってるんだとジト目で語りかける。
幸い番頭の婆が話を進めてくれそうなので、それに応じておく事にした。
此処を拠点として盗賊退治に励む……という事で良いのだろう。たぶん。

「ええ、まぁ……助平かどうかはともかく、特技ならそれなりには持ってるかな。
 得意というなら弓かな? 外した覚えが殆ど無い程度には命中に自信がある」

効果があるかはさておき、と付け加えて、懐から取り出した幾つもの黒い棒状のパーツを見せる。
軽く手を振るった次の瞬間、一本の弓が青年の手には握られていた。
魔術に関する知識が少しでもあれば、パーツに魔力を通す事で弓を構成したのだと分かるだろう。

「まぁ、今すぐ証明しろって言われると困るけどな」

>>595
(ん……?)

注視されている事に気づいたのか、アーシャとの会話の最中ふとそちらへ視線を向ける。
神乃が感じ取っている“匂い”なるものに気づく筈もなく、軽く会釈してみせた。

598エミヤ:2015/08/22(土) 22:21:15 ID:???
>>596
「ああ、よう。お前も来てたのか」

こちらに居た事には少しばかり驚いた様子だが、それ以上のリアクションは無かった。
盗賊退治に行く前とは思えない寛ぎっぷりだなー、と変な感心の仕方をしている。

599アーシャ:2015/08/22(土) 22:26:56 ID:ZOuC/.a2
>>595-598
「えー弓だけ? こうもっと凄いのないの? 12段重ねクリームクレープ作れるとかさ!」

エミヤが披露した術にはさほど興味を示さなかったようだ。

「でもレオンさんの友達ならいいかもね。ま、何かいい感じになってきた気がするよ!
 第二遊撃隊総勢4名! うんうん、なんか玉砕寸前の部隊みたいで悲壮感半端ないね!」

どうやら第二遊撃部隊は参戦前から壊滅的打撃を受けた様な人数しかいないようだ。

600レノ:2015/08/22(土) 22:35:29 ID:R27FeYcg
>>599
「12段重ねクレープは知らんが、アイツが作る物は大体美味い。お前も何か習ってみればいいんじゃねーの」

いい年して仕草だけ若者ぶるアーシャに終始呆れ顔のレノは、かける言葉も冷たい。

「心配するなって。今までも危機なら帝都で沢山経験したが、この程度わけないさ」

リーダーの苦労など知らん顔で、無責任な事を言っている。

601エミヤ:2015/08/22(土) 22:58:07 ID:???
>>599-600
「12段はやった事無いけど……クレープ自体は作った事があるから、機会があればその時にでも」

どうやらレノの言も合わせて考えるに、料理も得意らしい。

「まぁ、そうだな……劣勢で始まる戦いなんて一度や二度じゃなかったし。
 なんで此処だけ人数が少ないのか気になるけど、文句を言ってても始まらない」

602神乃:2015/08/22(土) 23:45:57 ID:???
>>597
「・・・。」

ぺこりと会釈を返す。


>>599
「総勢4名・・・陽動目的なら相当派手に立ち回る必要がありそうですね。」

ハァ、とため息ひとつ。

603アーシャ:2015/08/23(日) 20:41:02 ID:ZOuC/.a2
>>600-602
「自信があるのはいいことだね! うんうん、期待してるよ」

「それじゃ、日の出の時間に集合ね。各々装備を整えておいてね最終的な作戦会議の後出陣になると思うから」

気がつけば日が陰りはじめていた。黄昏に染まる空と大地。穀倉地帯にもっとも似合う風景かもしれない。

「あ、エミヤさんはみんなのお弁当も用意するんだよ! あたし人参嫌いだからね」

604レノ:2015/08/23(日) 22:10:05 ID:R27FeYcg
>>603
「日の出の時刻か……となると、今の俺が最優先でしなければならない準備は、どうやら睡眠のようだな」

実際の任務が目の前に迫っても、能天気な態度は変わらず。

「あと、一応言っておくが期待されるのは嫌いだ。元はと言えばお前が決めた人選なんだから、確信しろよな」

605エミヤ:2015/08/24(月) 00:26:21 ID:???
>>603
「分かった。……って、俺が担当するのは決定事項なのか!?
 食材は流石に宿の方で用意してもらうとして……してもらえるよな、たぶん」

驚きはしているものの、特に嫌がっている様子は無かった。
むしろ弁当係を任された事にノリノリな風にも見える。

「ま――それは後でいいか。とりあえず、どの辺りまで話が纏まってるのか確認しておきたいな」

自分が来る前に説明など済ませていたのなら、手間を掛けさせるが聞いておきたいとの事。
具体的にはほら>>590とかその辺りのアレですね、アレ。

606アーシャ:2015/08/24(月) 18:20:29 ID:fWVoC.IU
>>605
「あたし達は陽動だからねー敵を砦からおびき出せればいいの本隊が処理するからねー」

「それも第一遊撃がやるしあたし達はピクニックだよ!」

具体的な話をしない。いい加減な人間だからかそれとも話したくないのか
どちらにせよ具体的な話は決まっていないということだろう。

607神乃:2015/08/24(月) 18:53:13 ID:???
>>603-604
「私はこの槍さえあれば大丈夫ですが・・・。」

三叉の槍をちらりと見る。
鞘から見て市販されている同じような形のものよりも
一回り大きい穂を有しているようで、それなりに重そうなものだ。

それから3人を順に眺める。

「・・・レオンさんは拳法家か導師なのでしょうか。」

この場で一人だけ丸腰なのを気にしている。

608レノ:2015/08/24(月) 21:15:26 ID:???
>>605
「恐らくはここの採れたて食材を使えるんだろうな。これは、調理師としての腕を試されるぞ」

等と、無駄にプレッシャーを与える。
とは言うものの、恐らくは失敗しないだろうという信頼は寄せている。

>>607
「ん?あぁ……」

自分が何も持っていないからだろうかと、ある程度察しながら答える。

「一言で言えば何でも屋だ。拳法も使うし魔術も使う。武器も使うことはあるが、強いて言えば棒や槍が得意だな。
東方のある寺では、あらゆる武術に長けた僧がいるらしいが、似たようなもんさ」

坊さん程全うな存在ではないが、ともつけ足す。

「信頼できないと言うのであれば、ひとつふたつ手の内を明かしても良い」

609エミヤ:2015/08/24(月) 22:55:24 ID:???
>>606
「……具体的なイメージはし辛いけどなんとなくは分かったよ、ありがとう。
 ピクニックなら美味しい弁当を用意しとかなきゃいけないな、うん」

と、どうも反応に困った事を隠しきれない様子で返答した。
決してアーシャを馬鹿にしているつもりはないが、彼女の能天気な様子のせいか、どうも真面目に話し辛い。
ガチガチに固まるよりはずっと良いのだろうが。

とりあえず自分達が陽動担当だという事は分かったので、今はそれで良いだろうとしておいた。

>>608
「ぐ――本職が身近に居るヤツに言われると本当にプレッシャー掛かるなぁ、おい」

家で振舞う事もあり相応の自信はあるのだろうが、流石に本職には及ばないと自覚してのコメントだ。
むしろレノ自身も妹ほどでは無くとも料理が上手かったよーな、そうでもなかったよーな……?

610アーシャ:2015/08/25(火) 18:39:18 ID:fWVoC.IU
>>607‐608
「あたしはそろそろ寝るよー? お肌の敵だからね!」

明日に備えてではなく将来の肌に備えるようだ。

(このレスにレスをすれば日付変わります)

611神乃:2015/08/26(水) 10:00:38 ID:???
>>608
「なるほど、たしかに私の出身の隣国には
 椅子、ベッド、サラシ、小舟、鮫の顎などを武器として扱う拳士が居ました。
 身の回りにある物を武器として扱う術を究めれば
 確かに武器を持ち歩かずとも十分に戦う事ができますね。」

かなり特殊な例かもしれないが、何かを思い出して納得している。

「いえ、それには及びません。
 武器を持っていないことが不思議だっただけですから。」

自分の槍をトントンと指で叩きながら微笑む。


>>610
「そうですね、明日は早いようですから休みましょう。」


>>609
「・・・期待していますよ。『色々と』。」

立ち上がるとそう告げて去って行った。

612レノ:2015/08/26(水) 12:31:37 ID:???
>>611
「使い方を研究すれば、どんなものでも武器になる、と言うことだな。船やベッド、となると扱う者にも厳しい条件がつきそうだが……」

この手の話に意外と関心があるのか、深く頷きながら話す。

「盗賊退治の後に、機会があれば情報共有がてら、話してみたいものだな。また、俺ももとは槍使い。どこかで手合わせ願いたい」

と言い、去っていく神乃を見送った。

>>610
「じゃあな。明日はよろしく頼むぜ」

同じように、アーシャを見送る。

>>609
「・・・期待していますよ。『弁当を』。」

嫌らしい目でにやけている。
料理に対する更なるプレッシャーを与えるのと同時に、女の子からのお株を下げないようにな、という茶化しの意味も含まれているらしい。
そんなこんなで、レノもその場を後にした。

613エミヤ:2015/08/26(水) 20:56:11 ID:???
>>611-612
(こいつら……!)

なんて酷い連中だろうか。
これが仮にも共に戦おうという仲間に対する仕打ちであろうか! 許されざる事である!

「こうなったら絶対に美味いって唸らせてやる……!」

――と、どうも少し気合の入れ方がズレているような気がしたが、そこは気にしない事にした。

>>610
おそらく弁当の準備の為、一番最後に眠りに就いたことであろう……。

614アーシャ:2015/08/26(水) 22:47:54 ID:IHL8rqQg
>>611-613

「あーさーだーよ!」

早朝の湯屋に無駄に元気な声が響き渡る。

「さ、作戦会議にいくよー! 遅れたら怒られるかもしれないからねー」

さて、ここで一つ問題がある。
出発は日の出の時間であったが、日は既に上っている。
それどころか湯屋の婆は朝飯が既に冷えてるレベルである。

………
……


作戦会議の海上である駐在所では既に重苦しい空気が漂っている
本来ならば部隊の指揮者のみ参加なのだが、総勢4名の部隊では全員参加の流れになっていた。

「まったく君は……まあ良い。たった4人では賑やかしもできないだろうからな」

偉そうな騎士が口を開いた。恐らく彼が本隊の指揮官だろう。
容姿端麗で煌びやかな鎧も着ている。アーシャがボンボンというのも理解できなくはない。

そしてもう一人は第一遊撃の指揮官であろう女騎士が一人
優しそうな顔つきであり男に好かれそうなタイプでお連れの騎士も男ばかりだ。

作戦内容は黒板に書きだされていた。
が、素人が見ても杜撰なものだった。

先遣隊として第一遊撃、第二遊撃が出撃し敵を砦から誘き出し主戦場である平原で本隊が敵をうつ。
それ以外何も決まっていないに等しく主戦場の場所さえ大まかにしか決まっていない。

「どうだ? 異論はあるか? なければ解散だ」

アーシャは返事もせずただ頷いた。諦めか何も考えていないのかのどちらかだろう

615レノ:2015/08/27(木) 00:14:18 ID:R27FeYcg
>>614
「流石、騎士様の考えた作戦だ。お見事としか言いようがない。まるで子供が考えたような夢にあふれた作戦じゃないか。
さ、解散だ」

騎士達に対して拍手を送るレノ。
だが、その表情は完全に騎士を舐めきっている。
今のレノの台詞が本心でないことぐらい、誰が見ても明らかである。

616アーシャ:2015/08/28(金) 20:27:33 ID:IHL8rqQg
>>615
「ふん、貴様に何がわかる?」

「あらあらまぁまぁ、喧嘩はだめですよー」

喧嘩腰に対応した貴族騎士を制止するように第一遊撃の指揮官が口を挟んだ。

「私たちの部隊はもう準備できてますし、アーシャさんも異論はないようなので
 早速出撃しましょー、これ以上盗賊が増えてしまったら大変ですからー」

そしてアーシャ達に向けてウインクをした。詳しい話は部屋を出てからということだろう。

………
……


第一遊撃の騎士に導かれ街の広場へとついた。
そこには10名程度の騎士が既に待機していた。

「レア様。出撃準備を終え、歩兵は既に出発させてあります。
 予定決戦地ですが、平原では当方が不利となりますので渓谷の道がよろしいかと思います
 事前準備の方も問題なく進行しています」

進言している騎士は妙に小柄で肌が緑……どうやら人ではなくてゴブリンのようだ。

「わかりましたわ、ではそのように事を運んでください
 というわけで第二遊撃のみなさーん。決戦の地は渓谷にします。
 本隊にも私の騎士がいるので上手く誘導できると思いますわ」

「そう」

「ではではではー、ご武運をー」

手短に会話を終えるとレアと騎士たちは去って行った。

「はー、あの娼婦は好かないのよね! ところでみんな馬は乗れる? ちょっと遠いから歩くとしんどいよー」

617神乃:2015/08/28(金) 23:23:18 ID:???
>>614
キッチリとメイクをして笠を被って万全の準備を整えてついていった。

会議場ではどうせ質問しても答えられないだろうと思って黙っている。


>>616
「馬は乗れませんが、足には自信があるので心配はいりません。」

獣の要素を持っている種族(妖怪)なので
一般的な他種族に比べて運動能力で勝っているのである。

「それよりも、彼等は大丈夫なのでしょうか?
 あの指揮官で我々以下のメンバーですと、
 いくら数が多くても下手すれば壊滅するのではないでしょうか?」

先ほど感じた疑問を一切オブラートに包まずに口にする。

618エミヤ:2015/08/29(土) 16:00:33 ID:???
>>614-615
(これは、今あれこれ意見を出しても無駄だろうな)

と、貴族騎士の様子を見て内心思い、その場で意見を出す事はしなかった。
実際に現場に出て、それから対応していくしかなさそうだ。

>>616
「平原でなく渓谷まで敵を誘導するんだな、了解だ」

決戦地の変更を了承した後、騎士達を見送る。
その直後にアーシャが吐いた暴言に関してはスルーを決め込む事にした。肯定も否定もしないでおく。

「馬は……まぁ、乗ったまま戦闘しろっていうならともかく、普通に乗るだけなら問題ないな」

>>617
「結構ズバッと物を言うんだな、アンタ……」

聞いた話では“使えないのばかりが第一遊撃に押し付けられている”との事なので、疑問は最もである。
実は指揮官であるあの女性騎士……レアが見かけによらず優秀なのだろうか? それなら良いのだが。

619レノ:2015/08/29(土) 18:09:40 ID:R27FeYcg
>>616
「お前は分かってるってことか。では俺が納得するまでこの作戦について説明してもらおうか」

と、貴族騎士と一触即発の空気になったところで、指揮官に制止される。
それからは終始黙り込み、広場へと移動する。

「馬か、俺も普通に乗るくらいなら問題ない」

620アーシャ:2015/08/29(土) 20:21:15 ID:rT6jNRhU
>>617-619
「じゃあ行きましょうかー詳しい事は移動しながら話すわよ」

厩舎から馬を借り受ける。
その際にアーシャは黒地に金糸で刺繍が施された騎士のマントを受け取った
更に羽根飾りつきの帽子を被るとどこからどう見ても立派な帝国騎士となった。
孫にも衣装というが、人間見た目で決まるものだ

>>617-618
「あの娼婦なら大丈夫だよー。あいつは弱いけど親衛隊は強いし
 あいつの使えないものを使えるようにする才能はあたしも認めるしかないから」

>>619
「そんな機嫌悪くしないでよー、あのボンボン地位は高いしプライド高いから反論すると長くなるのよね
 これ以上盗賊の数を増やすわけにもいかないし、みんな渋々たたえてるの」


馬に乗り街の外に出る。どこまでも広がるような穀倉地だが、
一時間ほどの距離のところに山々が見える。恐らくそのどこかに盗賊の砦があるのだろう。

「それで、今まで黙ってたんだけど、盗賊団の数が大分増えちゃってさー
 この前拷問した捕虜の話だと盗賊ギルドも絡んできて少なく見積もって1000人
 これは偵察の裏付けもあるから間違いないところよ」

「それであのボンボンはビビッて決戦指向になってるけど実際の所怪しいし
 第一遊撃の娼婦は自分たちだけで片をつけようとしてるみたいだし」

「あたし達はどうせだから砦をせめて総大将倒そうかなーって思うんだけどどうかな? かな?」

621レノ:2015/08/29(土) 21:44:39 ID:R27FeYcg
>>620
「悪かった、あーいう本心を隠してスカしている奴を見ると、何か腹立ってな。俺も大人げねえたらありゃしねえな。はははっ」

先ほどの険悪な表情は消え失せ、またヘラヘラと笑って見せる。

「ハナっから何も決まってねえような作戦だし、それも面白そうだな!上手いこと行けば、盗賊共の統率力を奪って
結果的に他の隊の仕事もやりやすくなるかもしれねーしよ。
必要なら、ボスの周りの取り巻きは俺が引き受けても良いぜ」

622エミヤ:2015/08/29(土) 22:06:06 ID:???
>>620
「そうか、大丈夫なら良いんだが」

馬の背に揺られつつ山々をざっと眺めた後、アーシャの話を黙って聞いていたが、

「少なく見積もってそれか……大規模だって事は聞いてたけど予想以上だな。
 で、アンタの言う通りなら本隊も第一遊撃隊も、ちゃんと役割を果たすか怪しいと。討伐する気があるのか無いのかよく分からないな」

事前に打ち合わせた作戦通りには無理そうだと続けて、溜め息をついた。
もっとも綿密な作戦では無かったので、大きな問題では無いのかもしれないが。

「俺達で親玉を潰しに?
 ……ま、少人数だから逆にやり易いかもしれないし、決して悪い手じゃないかもな。
 真正面からってのはまず厳しいだろうし、気づかれず潜入出来そうなルートでもあればいいんだが」

623神乃:2015/08/30(日) 09:55:53 ID:???
>>618
「壊滅されると少々困る事情があるので。」

にこりと微笑みながら首から下げた巨大な数珠を撫でる。


>>620
「なるほど、心配は要らないというのでしたら信じましょう。」

馬と併走する。早駆けをしてもついていける程の健脚だ。

「1000人ですか。」

「異論ありません。たった4人で陽動のために暴れるよりは楽そうですしね。」

笠を脱いで背負う。やる気は十分だ。

624アーシャ:2015/09/01(火) 18:28:47 ID:WAkyI4E.
>>621
「かっこいいねー! でも決め台詞言いすぎるのって死ぬ兆候らしいよ?」

>>621-623

「オッケー! じゃあちゃちゃっと親玉ぶっ倒してランチといきましょー」

渓谷の道は戦場になっているので迂回して砦に進む
馬はもう通れぬ為徒歩で山中を進む。

聞こえる戦場の喧騒は人の声だけではなくオークやゴブリン。はたまた獣人の雄叫びと
人間の戦場とは思えぬ騒ぎだ。

「相変わらずあの娼婦は節操ないねー騎士なんかやめてデミの女王になればいいのに」

ということは盗賊側ではなく亜人種の叫びは討伐隊側によるもののようだ
先ほどのグリーンスキンの騎士が一族を連れてきたのかもしれない。


微かにだが、足音と鎧が擦れる音が聞こえる。
戦場からだろうか? それともこの道の先からだろうか?

625レノ:2015/09/01(火) 23:23:39 ID:R27FeYcg
>>624
「何、ちょっと気分が昂っているだけだ。エラく信頼されてねーな」

ちょっと拗ねた。
が、それっきり不満を垂れることもなく、淡々と目的地へ向かう。

山の険しい道を黙々と進む。
自分が住んでいる場所では中々聞かない魔獣の鳴き声を耳にし、
色々思うところがあるようだが、
そんなところで人の気配がしてきた為、静かに足を止める。

626神乃:2015/09/02(水) 14:57:14 ID:???
>>624
「・・・何か聞こえますね。」

ピクピクと狐耳を動かして周囲の音に耳を澄ませる。

627エミヤ:2015/09/03(木) 21:55:37 ID:???
>>624
「随分と亜人種の割合が多いみたいだな、叫び声がすごく目立ってる」

ふと、そんな感想を漏らした。
余計に体力を消耗しない為か、口数も少なく歩いていたが、微かな金属音を聞き取って足を止める。

「物音がしたな……誰か居るのか?」

それは呼びかけでなく呟き。
道の奥へと視線をやると共に眼球に魔力を通し、視力を“強化”する。
山中という事で恐らくは暗がりだろうが、強化された視力なら通常とほぼ遜色無い視界で遠方まで見渡せるだろう。

人が居るにせよ居ないにせよ、自分達が進む先がどうなっているかは三人にすぐ伝えるつもりである。

628アーシャ:2015/09/03(木) 22:23:58 ID:WAkyI4E.
>>625
「あー拗ねたなぁ? 拗ねて可愛いのはあたしみたいな美少女だけだよ?」

>>627
「ほら、さっきの騎士もゴブリンだったでしょう? どっかの名のある一族の王子らしくてさきっと一族率いてきたんじゃない?
これじゃどっちが騎士団かわからないよねー」

>>625-627
物音の原因はどうやら盗賊団の別働隊のようだ。
が、喧騒のせいで発見が遅れたのだろう。やり過ごすには少々近すぎる距離だ。

人数は足音と目視で確認するには10人程度。装備からするに魔術師はいないだろう。

「なあなあ、こんな人数で背後を突けってちょっと無茶じゃね? あの女帝レアもいるんだろ?」

「お前作戦会議なんも聞いてないのな。俺たちは畑に火を放つだけだよ。陽動ってやつさ」

「おにぎりたべたい」

「あ、弁当忘れちゃった」

「駐在官可愛くね? 妹にしたいわ」

「部下になれるならもう盗賊やめるわってかあの人親玉にしようぜ」

っと士気は結構低いようだ。

629神乃:2015/09/04(金) 00:23:42 ID:???
>>628
「どうします?奇襲をしかけて一気に殲滅しますか?」

声を潜めて指示を仰ぐ。
すでに腰にぶら下げていた金剛杵を手に持っている。

630レノ:2015/09/04(金) 10:53:00 ID:???
>>628-629
「リーダー(アーシャ)には従うが、聞いた感じただの下っ端だろ。少しの間おねんねしてもらうか、ちょっと騙してやり過ごす位で良いと思うが」

と、ヒソヒソ提案する。

631エミヤ:2015/09/04(金) 22:07:28 ID:???
>>628
「へえ、そうなのか……随分と物腰が柔らかい感じだったけど、成る程な」

人は見かけによらないというが、あのゴブリン王子がまさしくそうなのだろう。
理知的なゴブリンというのも非常に珍しいものである、と言うと失礼かもしれないので黙っておく。
別に本人が聞いている訳ではないが、なんとなく。

>>628-630
「――大体だけど十人ぐらい居るな。おそらく魔術師は居ない。
 まだ気づかれてないようだけど、今からしっかり隠れてやり過ごすってのは厳しそうだ」

と、小さい声で伝えた。

「“おねんね”してもらうなら奇襲が一番だが、あの人数じゃまとめて一発ってのは難しいな」

言いつつ、そっと弓を形成していつでも放てるよう準備している。

「フォローはするから、先に動くならそれに合わせる」

632アーシャ:2015/09/04(金) 22:40:29 ID:WAkyI4E.
>>629-631
「そだね。取りあえず寝て貰うか死んでもらおうか」

アーシャは剣に手をかけ、

「じゃあ援護はエミヤに任せたからねー」

駆け出した。山中だというのに身のこなしは軽く足音も注意しなければ聞こえない。
こんなふざけたやつでも一部隊を任されるだけあって力量はあるようだ。

盗賊たちは相変わらず会話に夢中になっている。
一人一殺ならば容易いだろう。

633レノ:2015/09/05(土) 00:02:17 ID:???
>>632
「了解したぜ、リーダー」

味方の影や物陰を利用し、目の前の盗賊達……まずは3人に対して縄状の魔力を放つ。

目的は、腕、若しくは脚に巻き付け盗賊達の動きを封じる事。倒すのはその後で、という判断だ。
通常ならば捕まる前に避けることも不可能ではないが、
影に隠れて蛇の如く忍び寄る魔縄を避けることは容易ではないだろう。

634神乃:2015/09/05(土) 20:04:07 ID:???
>>632-633
「承知しました。」

金剛杵に炎を灯し盗賊達の後ろに回り込む。
神乃の周りをゆらゆらと飛ぶ金剛杵を従えて槍を構える。
逃げようとした相手を確実に仕留める形だ。

635エミヤ:2015/09/05(土) 23:41:44 ID:???
>>632-634
「よし――投影、開始」

投影魔術――その呪文を以て、手中に矢を出現させる。

まず仲間達が狙っておらず、且つ下半身の防御が薄い盗賊の両脚へ向けて素早く矢を一、二と狙い撃つ。
投影によって用意する事で、通常より早い補充、射撃が可能なのだ。
反応して回避/防御出来なれば両脚を貫き、手痛いダメージと共にその移動力を失う事になるだろう。

(次は……)

続けて矢を投影して番えるが、こちらは盗賊達の行動に対する反撃用で、すぐに放つ事はしない。
連中が気づくよりも早く、これ以上の射撃を行うのは流石に難しいという判断の上である

636アーシャ:2015/09/13(日) 00:44:30 ID:DmbR/P46
>>633-635

「剣使うのも勿体ないかな?」

アーシャは剣から手を放し、一番手前の盗賊のボディに2発。そして膝を踏みつけるように蹴った。

「無益な殺しは控えないとね」

そして体制を崩してしまった盗賊の顎に膝を完全に決めた。
流れるような美しい連撃であった。盗賊は痙攣し動く気配はない。


「え、騎士? 騎士なんで」

「アイエー」

「おにぎり美味しい」

どうやら盗賊たちはこちらに気が付いていないようだ
反応が早かった4人のうち二人は逃げ、残りは魔縄を避け剣を抜いた。
残りはおにぎりを食べるか諦めて魔縄によって捕縛されていた。

637レノ:2015/09/13(日) 19:20:28 ID:R27FeYcg
>>636
「なかなかやるな!その調子で頼むぜ」

魔縄により捕縛された盗賊達に、更にぐるぐると魔縄を全身に巻きつけていく。

腕、足、胴体、首と魔縄が絡みついたところで、締め付けを強くする。
呼吸を圧迫し、動かなくなったところで魔縄を解く。

638神乃:2015/09/13(日) 20:06:26 ID:???
>>636
「では・・・火祭!」

逃げてきた相手に狐火/鬼火を灯した金剛杵を投げつける。
金剛杵の火炎輪は炎を飛ばしながら複雑な軌道を描き盗賊へと迫る。
火力を抑えても1kg近い重量物の投擲は動きを止めるのに十分すぎる威力だろう。

639エミヤ:2015/09/14(月) 22:48:45 ID:???
>>636-638
「出来る限りは避けたいな!」

避けられる殺生は避けたいと伝え、再び矢を投影して打ち放った。
狙いは剣を抜いた盗賊の持つ剣そのものだ。
武器を奪えば、後はアーシャ辺りがおそらくは追撃を仕掛けてくれるだろうと判断したのである。

640アーシャ:2015/09/15(火) 20:42:15 ID:DmbR/P46
>>637
魔縄に捕まった盗賊たちの無力化は成功したようだ。
一人相変わらずおにぎりを食べてるやつがいるが、戦意は感じられない。

>>638
逃げ出したうちの一人が盾となり金剛杵を短剣を使って受け止めた。
相殺はしきれず炎により確実にダメージは受けたようだ。
その隙をついてもう一人の盗賊が距離を詰める。獲物は装飾用のナイフらしいが形が妙だ。呪術の類がしこまれているかもしれない。
すぐさま逃げ出し、仲間へ連絡を取ろうとする判断力からするにこの二人が一番手練れのようだ。

>>639
「ナイス援護!」

武器を失った盗賊に対し足を払い膝をつかせ振り下ろすように飛び後ろ回し蹴りを決めた。
当然盗賊は地に伏したまま動く気配はない。

641レノ:2015/09/15(火) 21:45:47 ID:???
>>640
(呑気なヤローだな……)

魔縄の魔術を解くと、おにぎりを食っている盗賊の後頭部目掛け魔弾を打ち込む。
本当に飯を食おうとしているのなら、
顔面からおにぎりに突っ込みつつ、気絶くらいはするだろう。

642エミヤ:2015/09/18(金) 20:16:15 ID:???
>>640
「よし……!」

続けて矢を投影し、まだ戦闘出来る状態にある盗賊を見極めるべく周辺を一瞥する。

そこで、神乃へと距離を詰める盗賊の姿を確認した。
獲物である形が妙なナイフも共に視界に納めた事で、そのナイフを“解析”出来るだろう。
エミヤ自身の特性により、武器の性能は視るだけで一瞬の内に解析、把握が可能である。

(これは……)

もしも、被弾でなく攻撃を防ぐだけで効果を発揮するようなモノであれば、その盗賊のナイフを。
被弾さえしなければ効果を発揮しないモノであれば、炎でダメージを受けた盗賊の脚へと矢を放つだろう。

643神乃:2015/09/19(土) 17:11:00 ID:???
>>640
「抵抗は無駄です!」

左手に長い数珠を持ち、右手で三叉の槍を大きく振り回す。
槍のリーチを生かして接近させずに仕留めるつもりだ。

644アーシャ:2015/09/19(土) 18:52:11 ID:DmbR/P46
>>641
魔弾は盗賊の頭部を直撃しおにぎりを顔面で押しつぶすように倒れた。
動く気配はない。無力化は成功したようだ。

>>642-643
「ッチ……腕がいい奴もいたもんだ」

獲物を失った盗賊はなす術もなく三叉槍の餌食となった。
火傷を負った盗賊も仲間がやられたのを見届けて力尽き地に伏した。

「みんな中々やるー! この調子でガンガンいこー!」

盗賊の無力化に成功し気を良くしたアーシャは砦を目指して歩み始めた。

645レノ:2015/09/19(土) 20:13:34 ID:R27FeYcg
>>644
「幸先の良いスタートだな。さて、この調子でとっとと済ませちまうか」

アーシャに続き、砦へ向かう。

646神乃:2015/09/20(日) 20:37:47 ID:???
>>644
「悔い改めなさい。貴方達にはそれが許されています。」

盗賊達にそう言い放ち、アーシャの後に続く。

647エミヤ:2015/09/20(日) 22:41:08 ID:???
>>644
「起きる気配は……なさそうだな、よし」

すぐ起きるようでなければ、拘束する必要も無いだろう。
改めて周辺の警戒を再開し、アーシャ達の後に続いた。

648アーシャ:2015/09/24(木) 02:11:00 ID:DmbR/P46
>>645-647

盗賊たちを打ち倒し意気揚々と進む一行を待ち構えていたのは、盗賊の砦と呼ぶには立派過ぎる城塞だった。
恐らく元々あった城塞を改造して使っているのだろう。所々応急的に補修している跡が見て取れる。
だが、補修カ所を攻めたところで攻略は難しいだろう。

「やっぱり立派だねー旧時代のお城なだけあるよ
 それにまだ結構残ってそうだね」

塔や張り出し陣に盗賊の姿が見える。ざっと目視できるだけでも100以上はいるだろう。

「強行突破してみる? あたしはあんまり自信ないけど」

649神乃:2015/09/24(木) 19:39:43 ID:???
>>648
「私は火を放って燻りだすことなら出来ますが・・・。」

指先に紫色の炎を灯してふっと吹き消してみせる。

「あとは誰かが囮になって陽動を行うか、
 商売女のフリをして騙し討ちをする、というところですか。」

650レノ:2015/09/24(木) 20:56:53 ID:???
>>648-649
「俺は、これくらいしか能がないからな……」

神乃に続き、掌で何本かの魔縄を遊ばせ、消す。

「タダでさえ少数精鋭なんだし、陽動で敵を減らすのが得策だと俺も思うぜ。
盗賊は野郎が多いし、アーシャ、お前が適任だったりして」

乗るだけ乗り、一番大切なところは他人任せにする。

651エミヤ:2015/09/24(木) 23:19:23 ID:???
>>648-650
「流石にあの数と真っ向からってのはな……。
 仮に突破できたとしても消耗が激しいし、親玉との戦いがより厳しくなる」

と、強行突破には否定的だ。

「山中だし、陽動なら火で誘き出すのが有効だと思う。
 出来るなら山火事に見せかけるとか……もちろん見せかけだけな」

652アーシャ:2015/09/30(水) 19:37:48 ID:DmbR/P46
>>649-651
「まとめるとあたしが囮になってあんた達が親玉を捕まえる感じ?」

「商売女か山火事かー火事は面倒だし商売女かしら?」

どこからともなく取り出した布とござを取り出し、頭から布を被った。

「どう? 夜鷹に見える?」

そして一人ふらふらと城へ向かっていった。
盗賊が攻撃を仕掛ける様子はなく、上手く騙せているようだ。


さて、侵入経路はいくつかあるだろう。
門が開いた隙を見て雪崩れ込むか見張りが減った隙に侵入できる場所を探すかだ。

653レノ:2015/10/01(木) 23:26:39 ID:R27FeYcg
>>652
「才能あるな、アイツ。盗賊達誰も疑ってねーでやんの」

城へ向かって行くアーシャに向け、そんな感想を漏らす。

「さて、と……。盗賊達を欺いて侵入するなら、誰も警戒しない様な……例えば窓なんかから侵入できれば
良いんだがな。
だが、どちらにせよ窓の所までは近寄らなければダメだ」

と、視線を城に向け、警備が手薄になっている場所で且つ、見張りが居ないか、少ない場所を探す。

「ところで、これ着るか?さっきの戦利品」

と、先ほど倒した盗賊達が着ていた服をどこからともなく取出し、地面に広げる。

654神乃:2015/10/02(金) 22:19:23 ID:???
>>652
「そういう方法ですか。」

陰からアーシャを見送る。

「私としては、お二人にも化粧を施して全員で潜入するつもりだったのですがね。」

顔料の入った小瓶と筆を取り出して男性陣二人に見せる。

>>653
「私はこの尻尾がありますからどうしたものか・・・。」

化ける術は使えませんし、と頬を掻いている。

655エミヤ:2015/10/04(日) 00:50:31 ID:???
>>652
「……あれなら大丈夫そうだな」

やや不安はあったが、上手く出来ているようなので後は任せる事にした。
となれば、後はこちらがちゃんと親玉を打ち倒せるかどうかに懸かっている。

>>653-654
(もしかして女装させるつもりだったのか?)

確かに潜入手段としてアリだが、出来る限りは避けたいものである。理由はほら、色々と。

「手際が良いな……というか、ホントいつの間に。
 これを着てたら下手にこっそりと潜入するより、堂々と立ち入った方が良いかもしれないな」

そこまで言って、神乃の尻尾の事を思い出す。
流石に尻尾が見つかっては、盗賊の仲間だと誤魔化すのは厳しいだろう。どうしたものか。

「神乃さんには捕虜のフリをしてもらって、俺とレノが連中の格好をして中に堂々と立ち入る……のは?」

そもそも盗賊連中が捕虜を匿っている保証もないので、不自然な行動に移りかねないかもしれない。

656レノ:2015/10/04(日) 18:17:48 ID:R27FeYcg
>>654-655
「そりゃいいな。じゃあ、俺達2人は盗賊になりすまし、捕虜を連れてきたということで正面から入ろう。
一応、万が一の場合も考えて……」

捕虜作戦が通じない場合の対策とは……

神乃の持っていた顔料と筆を手に取り、無駄にこなれた手つきで自分の顔に化粧を施す。
数分すると……。

「よし、できたぞ!……ハァーイ!んちゅっ、あら、良い男。アタシのタイプって感じィー!」

雰囲気は美女……だが、顔を見てしまうとメスゴリラがオスゴリラを魅了しているようにしか見えない。

「これで、正面から突入だ。怪しまれた時は、俺が盗賊達を足止めするから、お前らはその間に城の中に侵入するんだ」

言葉は逞しいが、顔はメスゴリラ。

657アーシャ:2015/10/05(月) 22:36:19 ID:BCpdjaeE
>>653-656
城門に近づくと城壁から声が掛けられた

「おー、そりゃデミか? グリーンスキンばっかりと聞いたが可愛いのもいるもんだな」

「で、何しに戻ってきたんだ?」

言葉と同時にゆっくりと城門が開き始めた。どうやらあんまり疑われていない
これだけ人数が多い盗賊団だと何となく身なりが似ていれば怪しまれないのだろうか?
それとも寄り合い所帯等で互いの面識がないのだろうか?

「めんこいめんこい。こりゃ上玉だぜ」

城門付近にいた盗賊が集まり始めた。

658エミヤ:2015/10/07(水) 23:48:09 ID:???
>>656
「……その、もうちょっとこう無かったのか、色々と」

本人は真面目(な筈)なので、流石に馬鹿するつもりはないのだが……見ていて辛いものは辛い。
どうか捕虜作戦が通じてくれる事を祈るばかりである。切実に。

>>657
(特にバレている様子は無い……けど、あまり注目されても面倒だな)

城門が開くと共に、こちらに集まってくる盗賊達を一瞥して考える。
“怪しまれた時は足止めする”というレノの言い分を信じ(まだ怪しまれている様子は無さそうだが)、彼の対応を見て次の行動を決めるとしよう。

659レノ:2015/10/10(土) 13:58:21 ID:???
>>657
「ちょっと!!何よアンタ達!!!……そんなに褒められたら、アタシ照れちゃう」

ゴツゴツした顔を赤らめながら、神乃・エミヤと盗賊の間に強引に割って入る。
強引に割って入ったのは、
1つは盗賊達の注目を全て自分に集めるため。
2つ目は、自分の背後に神乃・エミヤが城門を潜るまでのルートを作り、自分の前方には盗賊達を集め、
万一の際は盗賊達が容易に二人の後を追えなくするためだ。
しかし、盗賊達と二人を確実に遮断するには、
更に城門を閉める必要がある。

「それより、呑気な事を言ってる場合じゃないわよ!!」

そう言って、自分達がやって来た方向を指差す。

「山側のルートに、敵さんが予想外の戦力を割いてるの!!捕虜を一匹捕まえたのは良いけど、これから一気に敵が雪崩れ込んでくるわ!!
だから、急いでお頭に報告する必要があるの!!あと、アタシ達が中に入ったら、急いで城門を閉めて!!
お頭の所に敵を近付けない為よ!!」

そう言いながら、アーシャもどさくさに紛れるよう、アイコンタクトを送る。

660神乃:2015/10/15(木) 22:53:53 ID:???
>>659
(・・・そういうことなら。)

「いい気になっているのも今のうちだ!すぐに私の部下たちが助けに来るぞ!」

ややオーバーな芝居をしながら
さりげなく自分達が来た方角を気にするそぶりを見せて不敵に笑ってみせる。

661盗賊達:2015/10/16(金) 00:14:29 ID:???
「お、おでこいつよめにも、もらう」

トロルの親戚かとしか思えない大男が三人の前に立ちふさがった。

「ばっか、お前が使ったら壊れるだろうが」

「地面に穴掘ってやっとけよ」

そしてレノの警告を聞いてもなお、

「ああん? お頭? まともなのは戦場。アホなら王様気取りで聖堂じゃね? ねね、そんなことよりあそぼーよ。俺たちこう見えても盗賊ギルドの人間だから無茶はしないぜ?」

因みにアーシャは強い男に身体を捧げると宣言し、盗賊達を戦わせていた。

662エミヤ:2015/10/18(日) 12:54:26 ID:???
>>659-661
「お前ら、そんな場合じゃ……!」

立ち塞がる大男達を制止しようとする。
敵が迫っているという危機感を覚えさせるような、切羽詰った物言いでだ。

「――」

一方でその最中、静かに魔術回路を起動させ、脳内に“投影”する武器のイメージを描く。
もしどうしても大男達が止まらないようであれば最悪、強行突破も止むを得ないと判断している。既にいつでも投影を行う準備は整った。

だが投影魔術を使って動くのは、本当にそれ以外の手段が無い時のみ。
許されるラインを越える寸前までは、あくまでレノと神乃、アーシャの三人の動向に合わせて待つつもりである。

(アーシャがやってるような同士討ちをさせられれば良いんだが)

勝手に潰し合ってくれるのがこちらに被害も無く手っ取り早いが難しそうだ。さて、どうしたものか。

663レノ:2015/10/19(月) 22:21:48 ID:R27FeYcg
>>660-662
「悪いけど、それは許さないわ」

オカマ口調のまま、前に出ようとするエミヤ、神乃の肩を押さえ、
僅かばかり力を込めて自分の後ろに退かせる。
こめかみには一筋の汗が滴り、何か固い決意を決めたようである。
"自分が犠牲となり、二人だけでも先へ……"等と考えているのだろうか。

「この娘に手を出すことは許さないわ。だって……アタシが狙ってるんだもーーーん!!!」

あろうことか、オネエ設定の癖に更に"百合"設定まで加え、自ら人としての価値を貶める道を選んだのだ。
オカマで百合だったら正常ではないか?というツッコミは、
今のレノのビジュアルと、そこから漂う雰囲気が許さない。

「どうしてもこの娘を狙うというのなら、止めはしないわ。でもそれは、アタシを抱いてからにしなさい。
できないのなら、ここから去る事ね」

決め台詞もおかしい。

664神乃:2015/10/20(火) 01:08:13 ID:???
「・・・。」

とりあえず黙って成り行きを見守る。
反抗的な目つきのまま存在しない増援を待つ演技は続ける。

665盗賊たち:2015/10/20(火) 19:50:31 ID:peENhCxE
>>662

「どうせお前らヴァンパの子分だろ? 俺たちには関係ないし元よりギルドの依頼じゃなきゃ参戦すらしねえよ」

「ギルド上層部は新たな拠点と考えているみてーだけど、この土地は帝国の安定した管理があってこそだからな
 俺たちみたいなのが管理しても意味がねえ」

ギルド……冒険者ギルドの類ではないだろう。
恐らくは盗賊ギルド。ある程度帝国の管理下に置かれた連中だろう。

「お、殺気立ったな? やるんか? やるんか?」

露骨な挑発。だが、魔術回路の起動に気がつけるのだ。腕に覚えはあるのだろう。

>>663

「オ、オ、オ、ダイテ、イイノカ?」

一番ごっついトロルっぽい盗賊がレノに近づく

「あ、そういやお前はゴリ専だったな……うん。俺たち止めないから好きにしていいよ」

>>664

「諦めなよ。あの騎士共が突破してきてもこの砦は落ちないぜ?
 ま、ギルドがいつまで首を突っ込むかわからないけど、どうせ捕虜になったら女は犯されるし男は殺されるんだ。
 それが非正規戦の習わしだろう?」

「お前が望むなら娼婦としてギルドに入ることもできるんだぜ? 人種で差別はしねーし
 職に対する貴賤だってねえ。最終的に娼館の支配人になれば結構楽な暮らしできるしな」

666レノ:2015/10/21(水) 22:21:38 ID:R27FeYcg
>>665
「……え?マジ?」

暫く我を忘れてゴリラこと、女盗賊役を熱心に演じていたが、
気が付けば怪物のような見た目の大男が自分に襲い掛からんばかりの勢いであり、
盗賊ギルドの連中には感付かれている始末である。
ある意味、危機的状況である。

「わ、悪かった悪かった。嘘嘘。ほら、本当は盗賊のフリしてちゃちゃっと任務完了できねーかなって思ったんだよ。
な?これ変装だから」

変装の為に来ていた盗賊の服をあっさりと脱ぎ捨て、自分が男であることを証明する。

「な?だからよー、ここはお互い笑って終わりにしようぜ、な?そこのでっかい兄ちゃんもさ!
っつーかよ、アンタ、その見た目でよくこんな"良い女"を抱けると思ったな?こりゃ傑作、ワハハハハハ!!
ま、難しいとは思うが、愛人探しなら応援してやるぜ」

手打ちにしようとは言うが、レノも露骨に挑発する。
また、身勝手かつ思い切った判断により、各自無駄な演技や、細かな気配りをする必要は無くなった。

667エミヤ:2015/10/21(水) 22:58:18 ID:???
>>665-666
(ヴァンパってのが親玉の名前か?)

相手の台詞を聞く最中、重要であろう情報を確実に記憶していく。
こちらの魔術回路の起動に気づいた事に、次はどうしたものかと思考を巡らせた所で、レノの行動に気づいた。
随分と派手に変装である事をバラしてしまったが……それは逆に下手な芝居を打つ必要が無くなったという事でもある。

――カチリと脳裏の撃鉄が落ちる。それは意識の切り替え。魔術師としての己を呼び覚ます。

「おっと、これは悪かった。どうせ気づかないだろうと思ってたんだが存外、知性は備えてたみたいだな」

挑発に返すように、よく気づけたな、と小馬鹿にした物言いで言葉を返す。
だが相手を嘲り笑う一方で思考は冷静だ。迅速かつ最小限の被害で、この場を切り抜ける手段を模索している。

668神乃:2015/10/23(金) 22:22:40 ID:???
>>665-667
「・・・もう三文芝居を続ける必要も無い、ですか。」

武器はすべて捕虜のフリをするために隠してきている。
が、妖術は置いてきたわけではない。

紫色の光球を作り出して背後に叩きつける。
炸裂した閃光が辺りを強烈に照らし、その余波でかがり火台などもなぎ倒す。

「今です!」

目くらましと同時に叫んで自分も前へ突進する。
軌道上に敵が居れば強烈な蹴りを股間に叩きこむ。

669盗賊たち:2015/10/25(日) 23:25:52 ID:peENhCxE
>>666
「オ、オデノオンナドコヤッタ!」

変装を理解できず女と瞬時に入れ替わったと理解したようだ。
どうやら残念なのは外見だけでなく頭も中も同じのようだ。


>>667
「かっこいい事を言うじゃねえか、だけど知性は備えてないぜ?
 俺の魔術は才能だけで覚えたんでね!」

男が詠唱を始める。内容的には精霊魔術のようだが……契約の省略が激しい
だが、周囲に現れる下級精霊の量は紡がれた言葉以上だ。
強気な態度を取れるほどの力量は備えているらしい。

>>666-668
神乃の放った光球により盗賊たちは昏倒するものや視力を一時的失った。

「クソ……油断しうっ……」

状況的には有利になった。
しかし、視力を失った一時的であり、また全員が失ったわけではない。
有利な状況は数分しか続かないだろう。

【聖堂に行く】

【防衛設備を無力化する】

【財宝を探してみる】

【その他】

670レノ:2015/10/26(月) 23:33:13 ID:???
>>669
「さてな。盗賊は嫌いだって言ってたし、逃げちゃったかもなぁ。
でも、俺を男らしくケンカで倒す事ができたら、アンタのこと見直して戻ってくるかもしれないぜ」

腰を低く落とし、両手を広げて大男の攻撃を待つ。
大男がどのような攻撃を仕掛けてくるかは、レノもわかっているわけではない。
しかし、変装のことすら理解できない大男ならば、雄としての本能をくすぐるような挑発をすれば、
恐らくは愚直に打撃を打ち込んでくるだろう、という考えに至ったのだ。

無論、大男の全力の攻撃を無防備なまま受ければただではすまない。
身体の内側では静かに魔力が迸っている。

671エミヤ:2015/10/29(木) 20:48:14 ID:???
>>669
「――精霊魔術。数は大したものだが、揃えるだけなら誰にでも出来るぞ!」

閃光で周辺の盗賊の多くが眩んだ瞬間、脳内のイメージを掌中に実体化させた。
投影したナイフを二振り、男の両足目掛けて投擲する。鋭いが、目が眩んでさえいなければ対応するのは十分に可能だ。

(残りの設計図は三つ。呼び出された精霊の格は低いみたいだが、どう動いてくるか――)

精霊にも多くの種別がある。どのような性質の精霊かを見極める技術をエミヤは持ち合わせていない。
下級であれば強力な術を使われる事は無いだろうが、どうなるか。

672神乃:2015/10/31(土) 19:33:47 ID:???
>>669-671
(本来なら武器を持たない私よりも彼等が向かうべきだろうけど・・・。)

聖堂とやらに向けて時に壁を蹴りながらまさに獣の速度で向かっていく。

(続いてくる様子が無いなら私が行くしかないですね。)

673盗賊たち:2015/11/03(火) 22:25:10 ID:5mIIOXj.
>>670
が、肝心の対峙すべき大男は両目を抑え倒れている。
なす術なく閃光の餌食になったようだ。

>>671
「っく……まだよく見えねえ」

閃光により精霊の数も少し減り詠唱も止まった。
精霊は術者を守るように取り囲んでいる。

>>672

朽ちた聖堂の扉は既に開いていた。
簡単な王座のようなものを拵えそこに腰を下ろす男が一人
そしてその男を取り囲むように護衛が数人立っている。

674神乃:2015/11/07(土) 17:55:17 ID:???
>>673
聖堂に真正面から文字通り飛び込む。
床に片手をついて着地し、親玉らしき男を睨みつける。

「ここはすぐにでも無双の強者達により制圧されるでしょう。
 無駄な抵抗をせずに投降すれば命までは奪いません。」

仮にも坊主の恰好をしているので一応は断りを入れておく。

675レノ:2015/11/08(日) 18:22:34 ID:R27FeYcg
>>673
「……おいおい」

ちょうど闘る気が昂っていただけに、あっけなく倒れた大男には
期待外れ、という気持ちが表情に表れている。

「もしもーし、俺、先行っちゃうよー?いいんですかネー?」

大男に背を向け、呼びかけながらもゆっくり聖堂の方へ歩いていく。

676エミヤ:2015/11/08(日) 19:54:55 ID:???
>>673
(防がれた――が)

見れば、精霊達は術者を守る事を優先しているようだ。
そして術者の男自身も閃光に目が眩み、すぐ動ける状態ではないらしいと判断して、

(それなら)

術者及び精霊への警戒は怠らず、そのまま駆け出した。目指す先は神乃が向かった聖堂だ。

677盗賊たち:2015/11/10(火) 19:25:05 ID:dIVI.Xic
>>674

「だが、今はまだお前だけなのだろう?」

指を鳴らし護衛に合図をする。

「余は慈悲深くはないのでな。名乗らずに死んでいけ」

護衛達は何の躊躇もなく神乃にクロスボウを向け、矢を放った。


>>675-676

大男も精霊使いも二人を追うことはなかった。まだ視力が戻っていないのだろう。
急ぎ聖堂に向かっても神乃に矢が放たれるのを止めれるタイミングではない。

678神乃:2015/11/15(日) 19:16:36 ID:???
>>677
「爆!」

床に着いた片手から鬼火を爆発させて飛び上がり、天井に着地する。

「仮にも僧の扮装をしている以上、
 無益な殺生は避けようと思っているのですが・・・仕方ありませんね。」

天井を蹴って一番端にいる護衛に飛びかかり、顔面を獣の脚力で踏みつける。

679レノ:2015/11/15(日) 21:04:18 ID:hLqwaTjA
>>677-678
レノは、エミヤより数mだけ先行して聖堂へ急ぐ。
聖堂からは、爆発音が通路まで響いている。

「あっちは盛大にパーティ……おわっ!?」

護衛たちが神乃に向けて放った矢の内数本が、目標を失って通路にまで飛んでくる。
レノは急いで壁際まで移動するも、鼻先を矢が掠めて行った。
かすり傷から一滴の血が滴る。

「こ、殺す気かよぉ〜」

へなへなと力なく尻餅をつく。

680エミヤ:2015/11/17(火) 20:11:42 ID:???
>>678-679
「大丈夫……そうだな」

駆け寄り、大した怪我ではない事に安堵すると、すぐさま聖堂の入口近くに位置取る。

「親玉以外にも複数居るな、まぁ当然か。
 今回は俺が先行するから、フォローは任せるぞ!」

言うが早いか、投影した矢を護衛の一人へと撃ち放ち、そのまま聖堂内へと突入した。

681盗賊たち:2015/11/18(水) 19:44:40 ID:Jk2m9Nes
>>678-680

エミヤが投影した矢に護衛の一人が倒れた。

「新手か……押し包んでしまえ!」

隠れていた護衛が姿を現す。数は10、20……30ぐらいだろうか


>>678

踏み潰された盗賊の頭部は無残な姿となり、少しだけ体が痙攣して静かになった。

「化け物の類か……」

近くにいた護衛が双剣で神乃へと斬りかかる。
太刀筋は鋭く、躊躇なく首筋を狙っている。
しかし相手は双剣だ。二の手を持っているかもしれない。

>>680
突入するやいなや、新手が出現した。
眼前に魔術師が一人。
詠唱は既に終えており、下級精霊を飛ばした。
精霊としての能力は使わずに服従させた精霊を自爆させる気だろう。

682神乃:2015/11/22(日) 11:37:41 ID:???
>>681
「バケモノは随分前に引退したつもりですが、お望みであれば!」

踏み潰した男を双剣の男目がけて蹴飛ばす。
その隙に首から下げた数珠を外し、両手で持って構える。

683レノ:2015/11/25(水) 19:27:13 ID:???
>>681
「邪魔だ、退け!!」

突入直後、手を突き出し魔弾を放つ。
狙いは、エミヤの前に現れた新手の魔術師。
遮るものがなければ、魔術師の顔面をほぼ正確に捉え、魔術師は隠れていた大勢の護衛達の所まで吹き飛ばされるだろう。

いくら強気で居るとは言え、10や20を越える護衛を一人で押さえるのは困難であるため、
エミヤをフリーにして共に護衛を倒していこうと言う狙いだ。

ただし、魔術師が飛ばした精霊は止めることができなかった。

684エミヤ:2015/11/25(水) 20:12:44 ID:???
>>681-683
「まだこれだけの兵力を隠してたか……!」

数の不利を承知しても、その脚を止める事はしない。
弓を放り捨て、空いた両手に予め“設計図(イメージ)”を用意していた武器を投影する。
黒と白の双剣、その武器の名は干将・莫耶。
物理攻撃、魔術攻撃の両方に対して耐性を与える優れた宝具だ。

精霊達の群れを気にする事なく突進しようとし――レノのフォローが入ったのを確認すると、精霊達を避けるように走行の軌道を変えた。
自爆を仕掛けるのであれば、少なくともその場から移動してエミヤを追跡しなければ届かない距離だろう。

(この精霊達はどう動く。俺を追ってくるなら護衛連中に向かって突っ込んでやるんだが……)

685盗賊たち:2015/11/25(水) 21:29:14 ID:UsULehJM
>>682-684
「相手はたった3人だぞ!? さっさと押し殺せ!」

親玉はまだ逃げる様子はないが、あまり手こずるのは良策ではないだろう

>>682
双剣使いは死体を避けたが、神乃を攻撃する軌道からは完全に外れてしまった。
だが、その後詰として一人の剣士が躍りかかる。

「恨まないでくれよ? これしか生きる道がなかったのでな」

足捌きは軽く、瞬く間に距離を詰めて神乃の胴めがけて剣を払った。
踏み込みに迷いはなく、深い。先ほどの双剣以上の手練れかもしれない。

>>683
レノの放った魔弾により魔術師は吹き飛ばされた。
すぐに立ち上がる様子はない。死にはしていないが暫く戦力にはならないだろう。

「魔術師だ! 魔術師を殺せ!」

親玉の叫びに反応した盗賊が鈍器を手にレノめがけて駆ける。
人数は三人。前に二人、後ろに一人という陣形だ。
左右から前の二人が襲い。仕留め損ねたら最後の一人が追撃をする形だろう。

>>684
精霊に誘導能力はなく、エミヤが先ほどいた時点で小さく爆発した。
しかし、もし精霊に抱き着かれて自爆されていたら骨の数本。下手すれば内臓を持っていかれただろう。

だが、精霊の代わりに神乃によって軌道をそらされた双剣使いがエミヤに向かっている。
動きに無駄はなく構えも左手を突きだし、右手を振りかぶるという典型的な双剣使いの構えだ。

「……はて、剣に相応しき者か名折れか……」

686神乃:2015/11/27(金) 17:42:34 ID:???
>>685
「おっと・・・!」

構えた大数珠で剣を受け止める。
封印の為に使われている数珠はたとえ斧であっても断ち斬る事はできない。
仮に切れたとしても数分もすれば元に戻るようにできているため
今回のように武器として乱暴に扱う事も多々ある。

「今からでも遅くは無いと思いますけどね。出家なさるのも一つですよ。」

そのまま数珠で剣を絡めようと試みる。

(さすがにニンゲンのマネをしていると多対一はキツいですね・・・。)

687レノ:2015/11/29(日) 18:50:55 ID:R27FeYcg
>>685
「フゥー……」

前方から来る2人の姿と、背後の1人の気配を感じながら、
レノは自身のベルトのバックルを引き抜く。

ベルトにはさりげなく強化の魔術を施し、断ち切れにくくしておく。
あとは、自分から仕掛けるでもなく相手の出方を伺う。

688レノ:2015/11/30(月) 01:03:14 ID:???
(バックルに指をかけ、ベルトを引き抜くに修正)

689エミヤ:2015/11/30(月) 22:51:15 ID:???
>>685
(構えは――正統派か)

こちらに向かってくる双剣使いを確認すると、脚を止めて待ち構える。

対するエミヤの構えは、剣を握った両腕をだらりと下に降ろした状態である。
ただ立っているだけにも見えるが、如何なる方向にも対応出来るよう、敢えて大きく構えずに居るのだ。
攻める剣技ではなく、守る剣技を得意とするエミヤならではと言えるだろう。

「確かめてみるといい、その剣でな」

不敵に笑みを浮かべて“かかってこい”とばかりに言葉を投げ付けた。

690盗賊たち:2015/12/01(火) 00:27:03 ID:kugwMCUk
>>686

彼の剣は数珠にいとも簡単に絡めとられた。
だが、彼の身のこなしからすればそれは不自然すぎる。

「嫌だね、それじゃぁ殺しができなくなるじゃないか」

剣を捨てる事によって数珠をいなし神乃の顔めがけて拳を振り下ろす。
相手は女性だというのに顔を狙うことに躊躇いがない。どうやら達人なのは剣というより殺しの技術……戦闘術だったようだ。

>>687
二人の男がモーニングスターを振り下ろす。
タイミングをずらし互いの攻撃を邪魔しないように。
レノからすれば連撃という形になるだろう。
そして、もう一人の男は更にタイミングを遅らせて動き始めた。
前の二人の攻撃が成功しようが失敗しようが追撃を加えるつもりだろう。

>>689

「その余裕いつまで続くやら……」

初撃は突き出した左手による突きだ。
セオリー通りならば突きは牽制であり、本撃は右手の剣による斬撃だ。
しかし互いに双剣使い。そんな基本通りでは千日手になりかねない。
それを承知で突くということは二手で終わる事はないだろう。

691神乃:2015/12/05(土) 09:12:41 ID:???
>>690
「っ・・・!」

咄嗟に頭を突き出して拳に頭突きで迎撃する。

「人間以外にも食べ物はいくらでもある・・・んですよ・・・?」

額から流血しながら男を睨みつける。
あきらかに人類や亜人種のそれとは違う――
たとえば騎士団に討伐された2mを超す巨体のオオカミ。
たとえば両腕が旅人の血で真っ赤に染まった血染めのクマ。
たとえば何人もの冒険者が消息を絶った山奥の洞窟に居た大猿。
――文字通りヒトを喰らう捕食者の、魔物の邪眼。

692エミヤ:2015/12/05(土) 20:02:25 ID:???
>>690
(おそらく、別に手がある……)

他に手があるだろうとして警戒を怠らず、こちらも動いた。
突きに対して、左手の剣を外側から押し付けるようにして受け流しを試みる。バランスを崩すのが目的だ。

「ふっ!」

成功したなら間髪入れず踏み込み、続けて右手の剣による、胴体を外から内へと薙ぐ斬撃を放つ。
基礎と技術が整っている事が分かる、鋭い一撃だ。

693レノ:2015/12/05(土) 22:21:32 ID:???
>>690
レノは強化したベルトの両端を左右の手で持ち、
二人の男が降り下ろしたモーニングスターを
そのベルトで受け止める。
強化しているとはいえ、多少ベルトにはダメージがあったようだが…

「あぶねーオモチャ振り回してンじゃねー!」

受け止めた後、すぐさまベルト毎モーニングスターを縛り上げ、無力化した。

背後の男には注意が及んでいるのかいないのか、特に仕掛けることはない。

694盗賊たち:2015/12/09(水) 16:05:40 ID:E.qBMVvg
>>691
捕食者への恐怖。それは生まれる前から魂の刻まれた恐怖。
何人たりとも抗うことができない恐怖だ。

「……化け物め」

神乃の頭を鷲掴みし、腰の短刀で首を掻こうとする。

「首を落とせば静かになるだろう?」

恐怖に駆られての行動だ。精彩を欠いている。

>>692

突きの受け流しに抗う事無く、逆に意図的に力を抜いた。
元々牽制の為の突きだ。力は籠っておらず、受け流されるのも想定されている。
その為、男はバランスを崩すことなく二撃目を繰り出した。

「応ッ!」

今度は右手の剣による袈裟に切り裂く斬撃だ。
先ほどの突きとはスピードが段違いだ。体が入り体重が乗っている証拠だろう。

>>693

「クソッ! 魔術師がッ……」

ベルトに渾身の一撃を受け止められ、男たちは茫然と立ち空くす。
しかし、もう一撃背後から迫っているのを知ると武器を奪われた二人は徒手空拳でレノに挑む
しがみ付き動きを封じ確実に仕留める為だろう。

695レノ:2015/12/10(木) 22:38:26 ID:???
>>694
「一気に動きが雑になったぜ。何でもいいから兎に角俺を押さえつけよう。って感じだな」

二人の行動の意図をすぐに読み解きながら、左の男の鼻柱を拳で打ち、更に右側の男の腕を取ると、そのまま思いきり床に背負い投げする。

「大体そう言うときは奥の手を用意しているもんだが…おいお前、なんか知ってるか?」

レノは背後にいた男に振り返り、にやりと笑いながら尋ねた。

696エミヤ:2015/12/14(月) 20:57:42 ID:???
>>694
如何に上手く体重を乗せたとはいえ、突きよりも素早い斬撃に目を見張る。

「っ!」

だが、まだ想定内だ。
二撃目が繰り出されるよりも先に、受け流しに用いた左手の剣をすかさず引き戻す。
男がバランスを崩さなかった事で空いていた右手の剣も合わせて、斬撃を受けるべく双剣を交差させる。
防御に成功したなら、仕切り直すべく、相手の力の勢いも利用して後方へと飛び退いた。

「速いが、まだだ」

一息の間を置いて呼吸を整え、やや屈んだ姿勢で駆け出す。
間合いに入る寸前に踏み込みを幾分か強め、左手の剣で、下方から逆袈裟の軌道に斬撃を放つ。まだ牽制の域には違いない。

697神乃:2015/12/15(火) 00:01:07 ID:???
>>694
「ええ・・・落とせればですけれど・・・!」

片腕に数珠をまきつけて短刀を受け止め
頭を掴んでいる腕をもう片方の手で強く握り、爪を喰いこませる。

698盗賊たち:2015/12/21(月) 18:18:52 ID:cR/QVR.2
>>695

レノに話しかけられた事によって背後から迫っていた男の顔に焦りの色が浮かんだ。
しかし、もう間合いに入ってしまっている以上振り上げられた棍は振り下ろすしかない。

「っへ、かっこつけてやられると通常の三倍はだせぇぜ!」

よくわからない叫びと共に鋭い一撃が振り下ろされた。

>>696

――ッ!

耳を裂くような風斬り音が響く。
二撃目を防御し、後ろに飛びのいたことで結果的に回避できた三撃目の音だ。
もし回避せずに剣で防御していたのならば、その剣ごと身体を両断されただろう。

身体を回転させながらの三連撃。双剣使いの奥の手だ。
修練の賜物であり必殺の技。それを防がれた以上彼の中にはそれに続く手は持ち合わせていない。
今この瞬間まで彼にとってこれは必殺だったのだ。ゆえにそれ以上の修練はせずこの三連撃に全てを注いでいた。

初めての出来事。必殺を失ったショックによって男の思考は一瞬。時間にすれば瞬きもできないぐらいの時間の間無になった。
その結果、考えるよりも先に身体は回転し四撃目の体制に入った。

無意識による行動。彼の双剣に対する素質が成せた技だろうか?
要因はどちらかわからないが、彼が初めての四連撃を行っているのは事実だ。

エミヤを迎撃すべく四撃目が袈裟に振り下ろされた。


>>697

爪が皮膚を突き破り肉を裂いて行く。
そうなる頃には、男は握力を失い、言葉も失った。

ただ口を金魚の様に動かし、恐怖に負け尻もちをついた。

699レノ:2015/12/21(月) 23:21:08 ID:???
>>698
「いや?もう俺の勝ちだ」

男が降り下ろした棍は、レノに届く前に空中で止まり、
それ以上降り下ろそうとしても何かに引っ張られる感触を覚えるだけでびくともしない。

男の動きが止まった一瞬を突き、レノは即座に距離を詰め、強化した拳を男の腹に叩き込む。
男は、何が起こったのかもわからない内に倒されてしまうだろう。

「わざわざベルトを使って戦ったのは、俺が"視える"攻撃しかしないと、お前達に思い込ませるためだ。
やろうと思えば、お前が事態を把握する前に絞め殺すことも出来たんだぜ」

男が握っていた棍に触れると、その棍と背後の扉のノブを結ぶ魔縄が鮮やかな緑色に浮かび上がる。

「さて、親玉さんよ。ここは捕まってくれるとありがてーが」

魔縄を解き、棍を手にして親玉を見る。
今の戦闘を見ていたならば、棍を使って何か攻撃を仕掛けようとしているとも取れるが、
既に攻撃が完了しているとも取れる。
どちらにせよ、迂闊に仕掛けることは失着と言える。

700エミヤ:2015/12/25(金) 20:28:46 ID:???
>>698
振り下ろされた袈裟掛けの四撃目を迎撃すべく、振り上げた剣戟の軌道を慌てて修正する。
そんな無茶な迎撃では受けきれない――筈だった。

「――“壊れろ”……!!」

刃と刃が衝突したその瞬間、言霊を紡ぐ。
エミヤが握る左手の剣は主の言葉に従い、双剣使いをも巻き込んで内部から“爆発”した。
爆発とは言うが、いわゆる火薬を用いたようなモノとはまた違う。
投影魔術によって造り出された剣に篭められた“魔力”を起爆剤とした、魔力エネルギーの爆風である。

相応に鍛えた戦士ならば即死は有り得ないが、この距離で受けたなら平然と攻撃を続ける事はまず不可能だろう。
当然エミヤ自身にもそのダメージは及び、左腕の前腕部分の至る所が傷付き流血している。
術者故にエネルギーの方向性を定められたおかげか、これでもマシと言えるだろう。

「オォッ――!!」

痛みを掻き消すように声を張り上げ、それと共に右手に握った剣を双剣使い目掛けて一直線に投擲する!

701神乃:2015/12/27(日) 23:04:57 ID:???
>>698
男の腕をそのまま力任せに引いて肘から脱臼させ、
戦意を失った眼にずいと顔を近づけて話しかける。

「もう一度言います。今からでも悔い改めるのは遅くはありません。」

彼女の本性――
神々しくも禍々しい狐の神獣が一瞬重なって見えたかもしれない。

702盗賊たち:2015/12/29(火) 21:46:01 ID:XLoM8rGE
>>700

爆風に吹き飛ばされるが、受け身を取り立ち上がった。
身体へのダメージは大きく戦い続けるのは難しいだろう。
しかし、双剣使いは再び構えを取った。

――が、同時にエミヤの投擲が目に映る。
万全の状態ならば撃ち落とす事は可能だっただろう。
しかし、現状では困難だ。そして結果を見通せないほど双剣使いの腕は鈍くない。

「見事――」

最期の言葉だ。
邪道に堕ちたとはいえ、剣の道にだけは素直だった。
故に出た言葉だろう。

>>701

「はい……」

震えた声で男はいった。
男が信仰を得るかどうかはわからないが、今この場で戦力になることはもうないだろう。


>>699-701

手下をすべて倒され、頭領は一人になった。
戦場の音が近づき、破城槌が城門を叩く音が聞こえる。

「さてはて、私としては出きれば捕まりたくないのだがね」

玉座に腰を掛け、

「どうだろう? この地から手を引こうじゃないか
 君たちとしてはこの騒動が収まれば良いのだろう?」

余裕ともとれる態度だ。開き直ったのだろうか? それともまだ秘策があるのだろうか?
破城槌の音が止み、代わりに喧騒が大きくなる。
城門が破られ騎士たちが城内に攻め込んできたのだろう。
状況は悪くなる一方だ。しかしこの男から余裕は消えない。

703レノ:2015/12/30(水) 01:00:24 ID:???
>>702
「交渉でもしようってか?馬鹿かテメーは。即拘束に決まってンだろ。
さ、大人しく捕まるんだな。でなければ、拾いかけた命も手離して貰うことになるぜ」

そう言って、手ぶらのまま王座へと詰め寄る。
頭領が何を考えていようと御構い無し。そんな姿勢だ。

704エミヤ:2015/12/31(木) 00:01:56 ID:???
>>702
「――」

敵を倒した事を確認すると、安堵したように大きく息を吐いた。
一度、負傷した自身の左腕を見た後、倒れ伏した双剣使いへと視線を向ける。

「……純粋な剣技じゃ勝てないと分かったからな。なら、邪道なのはこっちも同じか」

或いは、男が最期に残した賞賛はそれも含めていたのかもしれない。

しかし今は思考に耽っている暇も無く、未だ余裕を見せている様子の頭領を睨みつける。

(まだ何か手があると見て良さそうだが……罠か?)

頭領自身の挙動や、その周辺へと意識を向け、警戒を強める。それと同時に乱れた呼吸も整えておく。

705神乃:2015/12/31(木) 20:04:17 ID:???
>>702
「いやぁ・・・実は我々、命令に背いてスタンドプレーに走ってるらしいんですよ。」

ニコリと笑いかける。

「なのでここで取り逃したりすると、非常にマズいんですよねえ。」

口元は笑ったままだが、眼は鋭く光っている。

「報酬は勿論ですが、信頼というのは金銭で買えませんからね。」

武器らしい武器は数珠と鋭い爪のみ。
しかしまだ奥の手を残している余裕が見て取れるだろう。

706盗賊たち:2016/01/02(土) 01:13:20 ID:l6WYJN/I
>>703-705

「そうか――」

頭領が頭を垂れると同時に戦場の音が消えた。
無音。耳鳴りがするほどの静寂。

「交渉は決裂ということだな」

頭領は立ち上がりゆっくりと歩み始めた。
彼の声、服が擦れる音、足音。それらだけが響く。

「まだ時期尚早だったかもしれぬ」

コツンコツンと足音だけ。
不思議なリズムだ体から力が抜ける。

「しかし、機を伺い過ぎてもダメだ」

コツンコツン。
違う。力が抜けるのではない動けないのだ。
動くのは視線だけ。魔術を使うことすら適わない。

「これより世界に長きに渡る冬夜が訪れる。
 闇の王が支配する世界だ」

彼は両手を大きく広げた。
周囲に視線を移すとそこには無数の彼の姿が。
数十……数百。聖堂を埋め尽くす程の彼の姿が。

「さ、死んでもらうよ」

彼らは十字弓を構え一斉に放った。
数百の矢が三人に降り注ぐ。回避は不可能だ。

「あれ、みんな何してるの?」

聖堂の扉が開く。そこには頭領を捕まえたアーシャの姿があった。
同時に周囲の景色が変わった。今の場所は聖堂ではなくただの倉庫。
降り注ぐ矢もなければ、数百の頭領もいない。それどころか倒した盗賊の死体すらない。
あるのは柄が折れた箒や剣が突き刺さった小麦袋といったものだ。

「あっあっあっ折角いいところだったのにねぇ、久々過ぎて腕が落ちたかねぇ」

先ほど頭領がいた場所には覆面頭巾をした男が立っていた。
東部訛りが強い帝国標準語。先ほどとは声色すら変わっている。

「まぁ、どうせ皆殺しだから結果は変わらねぇか
 それじゃぁ、また会う機会がありゃぁ今度こそ殺してやるよ」

そのまま霞が晴れる様に姿が消えた。
転移魔術の類だろう。気配は全く感じられない。

「おーい、みんな起きてるー? 幻でも見てたの?」

707レノ:2016/01/02(土) 10:29:01 ID:???
>>706
「(こ、これは――ッ!?)」

云うことをきかない自身の身体を見下ろしながら、状況整理の為に頭脳をフル稼働させる。

「(幻術?何時だ…!」

しかし、そうしているうちに無数の矢が放たれ、全てが身体を貫く。
痛みや流血の感覚、死の予感全てが現実的な感覚として脳を侵し始めたとき、
ここには居なかった筈のアーシャの声が目覚ましの如く正気を呼び覚ます。

膝から崩れ落ちる。
強力な幻術により精神力を大きく削られただけでなく、体力までも奪われた。大粒の汗が、血の気の失せた頬を伝うのを感じる。

「(此処に入った時には既に……野郎……ッ)」

覆面の男が姿を消した後、仰向けに倒れ、大きなため息をつく。

708神乃:2016/01/05(火) 21:09:34 ID:???
>>706
(さすがにギルド関係の人間の前で『戻る』のは拙い・・・どうする・・・?)

二人を助ける手段はあるが、それを行使すると自分が討伐対象となる。
見捨てるか否かを迷っているところで現実に引き戻される。

「・・・なるほど、幻術ですか。
 仮にも白面九尾の眷族の血を引く
 この私が化かされるとは・・・
 母様や『あのお方』に知られたら大目玉ですね。」

ぼそりとつぶやく。

(ま・・・あの頃の姿に戻るほど追い込まれなかっただけ良しとしますか。)

アーシャの方に向き直り、頭をかきながら照れ笑いを浮かべる。

「どうやら私たちは罠にはまってしまっていたようです。」

709エミヤ:2016/01/07(木) 21:49:21 ID:???
>>706-708
「な――」

敵の変貌に驚愕していたが、放たれた弓矢に対抗しようと魔術回路を起動させる――筈だった。
だが意識に反して体は動かず、矢が仲間達を、そして自分をも次々に貫く様が最期の光景と――


「っ……!!」


アーシャの声に、現実へと引き戻される。
現実か幻か、朦朧とした意識では判別の付かない痛みに顔を歪めながらも、覆面の男を睨みつけた。
待て――と声を発する前に男の姿は掻き消え、気配が無くなった事を認識して……糸が切れたように力無く床に尻餅をついた。

「…………そうだな……幻でも見てたみたいだ。随分と現実味のある、な」

視線だけをアーシャに向け、すっかり荒くなった呼吸を整えようとゆっくりと深呼吸しつつ答える。

710盗賊たち:2016/01/08(金) 16:25:57 ID:jjqGos16
>>707-709

「幻――そうね。でも正解はこっちだったかも」

ボコボコにされた頭領を持ち上げながら言った。

「こいつは確かに盗賊の頭領だけど、これほど動員できる才能はない奴だったわ。精々盗賊団の兄貴ぐらいの器だから」


砦の制圧は無事に終わり。アーシャの手によって頭領は隊長に引き渡された。
その後幻術使いの事を捕まった盗賊たちに聞くが、誰もその存在を知らなかった
まるで意図的にその記憶を失わされているかのようにだ。

取り敢えず、この地での乱は終決した。
しかし、武勇を誇っているボンボン騎士以外は浮かない顔をしている。
終わりではなく、これが始まりかもしれないと。

711イベント<暗黒の中から>:2016/01/17(日) 22:51:26 ID:???
騎士団への襲撃(「一度試して下さい!!」>>413-514参照)があってから半年。

以降、騎士団は襲撃事件を「留守を狙った野盗、その他犯罪組織による集団犯行」として世間にその情報を流し、
また、件の事件とは無関係の犯罪組織を謙虚し、犯人としてでっち上げることで事件の内容……特に、メテオラや謎の少女の存在をひた隠しにしてきた。


「この帝国に凶悪な魔物が紛れ込んでいる」という不安を民間に与えない事が目的であったが、それも騎士達の予想を大きく裏切る形で明るみに出ることになった。


それは、ある行商が恐怖で気が狂ったかのように、
帝都の広場で自分の体験を叫んでいた事がきっかけとなった。


つい先日の夜中、その行商が仲間達5人程と帰り道の森の中を歩いていた所、"形容しがたい影のようなもの"を見たという。
行商達が興味本意で影を追ってみると、明かりと、狩人達がキャンプをしていた。
『仲間の一人が、草むらで用でも足していたんだろう。』そう判断し、自分達の帰路に戻ろうとすると、
悲鳴と共に、狩人達のキャンプに夥しい量の血飛沫と、硬いものが砕ける音が響いた。
何かとてつもない事が起きたと咄嗟に判断した行商達は、兎に角その場から懸命に逃げ出してきた……ということだ。


行商の話と合わせ、その行商達がその影を目撃した日、森の中で地鳴りのような大きな音や振動を感知した。という者も居り、
ギルドハンターや、オカルト好きの間では"ただならぬ存在が住み着き始めたのではないか"
と噂されるようになった。


こうなれば、何か手を打たねばならない、と言うことで、
その森の調査がギルドにも依頼されてきた。
そして今、森に面する帝都の出口に参加を表明したハンターや、事件に関心をもった冒険者達が集う。

712イベント<暗黒の中から>:2016/01/17(日) 22:59:47 ID:R27FeYcg
age

713怪異:2016/01/18(月) 00:57:46 ID:???
>>711
帝都の入り口、そこに筋骨隆々の男が姿を現した。
服装は東方の着流し、顎に髭を蓄えている。
外見だけで判断するならばギルドで話を聞いて来た人物だろう。
(形容しがたい影のようなもの……そいつが頭に引っ掛かるな)
そう口の中で考えつつ、男は噂の解明しようよ調査に訪れた。

714アイク:2016/01/20(水) 20:22:09 ID:???
>>711-713
筋骨隆々な男が姿を現した後、続けてやってきたのは……これまた筋骨隆々な青髪の男であった。
質素な服装に動きを阻害しない程度の革鎧。
左肩から手先まで全体をカバーする銀製の肩当てと篭手。腰に差した鞘に納められた長剣。
如何にも剣士という風貌のこの男は傭兵の類だろうと、簡単に予想できるだろう。

「森の中に潜む影のようなものか……剣が通じる相手なら良いんだけどな」

715レーナ:2016/01/20(水) 22:36:46 ID:???
>>711
「KOしがたいハゲの様なもの…」
新聞に載っていた記事に誘われてきた野次馬である。しかも又聞きなので理解度に関してはかなり怪しいようだ。
とりあえず空から現場の上空を旋回してみた。がこれといって何が見つかる訳でもなく、>>713-714の所に着陸する。

716イベント<暗黒の中から>:2016/01/20(水) 23:19:28 ID:R27FeYcg
>>713-715
他にも数名腕に自信がありそうなハンター達も集まり、暫くしたところで
指揮官らしき男がその場をまとめ始めた。

調査団リーダー「参加者の皆、それぞれに予定や事情があるなか集まってくれてありがとう!」

お決まりの堅苦しい挨拶が始まり、相変わらず仲間と話続ける者、リーダーに注目する者と様々だ。

調査団リーダー「……それで、本題であるが、ここに集まっていると言うことは、概ね事態は聴いているかと思う。
この近隣で、あまりに凄惨な事件が発生したため、市民達から不安の声も上がっている。よって、事件の原因を調査すべく、皆には集まってもらった」

腕自慢の男1「どうせ、暗闇に乗じてザコ相手に強盗を働く盗人か何かだぜ」

腕自慢の男2「ああ。そいつを引っ捕らえれば金が手に入る。楽なもんさ」

早速、金目当てのハンター達がざわつき出す。

調査団リーダー「……この調査、是非心して取り組んでもらいたい。これは事件現場に落ちていたものだが、皆の中で、これが何かわかる者はいるかな!?」

調査団リーダーが右手を挙げる。
その手には、歪な形をした、小石程度の大きさの白い塊が乗っている。

生死の入り雑じる戦場を駆け抜けてきたものなら、何となく見覚えがある。
だが、それは通常、あれほど細かくなることは殆どない。

調査団リーダーは、参加者達を見渡して、答えを口にするものがいないか伺っている。

717怪異:2016/01/21(木) 02:45:23 ID:???
>>714-716
(ふぅむ、使える人間が何人いるか。
狐が連れてきたエミヤっていう坊主たちくらいのがいればいいんだが)

顎髭を触りながらそうこう考えていると
何やら指揮官らしき男が手のひらに何かを乗っけていた。
指揮官の説明を邪魔しないようにしようと言う配慮をし
口元を手で隠しながら、近くにいた筋骨隆々の男>>714に話かけた。

「おいあんちゃん、あれが何か分かるか?」

718レーナ:2016/01/21(木) 18:08:13 ID:???
>>716
「はい!頭蓋骨です!」
只の当てずっぽうである。

719アイク:2016/01/21(木) 20:50:15 ID:???
>>716-717
「む……」

声の主へと視線を向ける。
突然話しかけられた事に少し驚いていたようだが、少しばかり考え込む仕草を見せた後、

「行商人の話だと、大量の血飛沫が現場に飛び散ってたらしいな。
 さらに悲鳴と共に硬いものが砕けるような音もした、という話だろう?」

そこまで言って、声高らかに答えたレーナ(>>718)を見ると、

「彼女も言っているように、人の骨じゃないかと思う。頭蓋かどうかまでは分からないけどな」

そう答えた。

720イベント<暗黒の中から>:2016/01/21(木) 22:53:05 ID:R27FeYcg
>>717-719
調査団リーダー「正解だ」

レーナの方を指差し、にこりと爽やかに笑う。

調査団リーダー「どこの部位かはわからないが、人骨だ。だが恐るべきは、現場で"これだけしか"人骨が見当たらなかったということだ。
野獣が食った、というのも考えにくい。とすれば、相手は極めて猟奇的な奴だろう」

ざわつくハンター達。
中には怖じ気づく者もいれば、勇ましく吠えるものもいる。

男ハンター「うるせえ!!こんなことで怖じ気づくザコは、とっととウチにけぇんな。
こんなことは、1つ2つ修羅場を越えてればなんてこたぁーねえ。そうだろリーダーさんよ」

ハンターの内、巨大な戦斧を背負った腕自慢らしい男が怒鳴ると、あたりはシーンと静まり返った。
調査団リーダーは、静かに頷く。

調査団リーダー「今から1時間ほどかけ、現場へ移動するが、恐くなったものは帰るが良い。今なら誰も責めはしない。自信のあるものだけ着いてこい」

それだけ口にすると、ハンター達に背を向け、現場へと歩き出す。

リーダーの言葉通り1時間ほど歩くと、森の中にある洞窟の入口へやってきた。

調査団リーダー「ここは、事前調査で見つけた洞窟だ。今まで黙っていたが、この洞窟へ調査団を派遣したが、その内誰一人戻ることはなかった。もう一度言うが、怖じ気っいた者は帰っても良い。ここから先は、各自のやり方で調査してくれ」

リーダーがそう言うと、血気盛んな者から一斉に洞窟へと雪崩れ込んでいった。


さっきの男ハンター「なぁ、アンタら」

そんな状況下、先程大声を上げ、場を静まり返らせた男が3人に話しかけてきた。

男ハンターことジャビス「俺の名はジャビス。見たところ、相当出来るんだろう?どうだ、俺と組まないか。こういう仕事は持ちつ持たれつが基本だからな。少なくとも、真っ先に死ににいったあのザコどもよりは使えると思うぜ。
そこの女、アンタもだ。女は何にしろ、華があるからな。」

かなり気持ち悪い笑みを浮かべているが、背負っている戦斧のサイズからして、ジャビスもそこそこ腕に自信があるようだ。

721怪異:2016/01/22(金) 01:35:59 ID:???
>>718-720
「ほぅ…人の骨ねぇ……
 俺には人の骨を見て笑顔を向ける説明してるあんちゃんや
 元気に答えたあの嬢ちゃんの方が、魔物よりよっぽど恐ろしく感じるね」

後半は小さな声でそう言った。レーナ達に聞こえないように
洞窟までたどり着き男に話しかけられる。

(このジャビスっていう人間の方が余程人間らしいな)

「俺は別に構わないが、他のお二人さん次第だな
 あんちゃんに嬢ちゃんはどうするんだい?」

そう二人に投げ掛けた。

722レーナ:2016/01/22(金) 20:26:35 ID:???
>>720
「やったー!」
正解したことを素直に喜ぶ。
しかし、そのあと一時間近く歩いたため洞窟の前に着いたときには疲れが出ていた。そのためにジャビスの申し出も適当に了承してしまった。
>>721
「ん、分かった分かった。はいはい。」
こんな具合である。

723アイク:2016/01/23(土) 03:42:09 ID:???
>>720-722
「そう言うからには、あんたも腕に自信があるんだろう?
 なら、俺も構わん。人手が多い方が何かあった時に対処しやすいだろうしな」

実力があるのなら特に断る理由は無いとして、承諾した。
笑みが気持ち悪いという点に関しては、まだ何かが起こった訳でも無いという事で気にしていない様子だ。

「俺の名はアイクだ、よろしくな」

724イベント<暗黒の中から>:2016/01/23(土) 06:53:52 ID:R27FeYcg
>>721
ジャビス「へへへっ、さすが話が分かるな。で、どうだ?今ならサービスで、ランプを貸してやる。洞窟内は暗いだろうからな」

ザコは明かりすら持たず、勝手に自滅するからな、とまたまた他者批判をしながら、
自分以外の分のランプを貸し出してくれた。

>>722
「どうした?疲れたか?へへへっ、これでも舐めて、機嫌を直しておくんだな……。
精神的にもベストじゃないと、何かあったときに落ち着いて行動できねーぜ」

そういってランプを渡す際に、何故かレーナにだけなんの変鉄もないように見える飴玉を渡す。

(へへへっ、実はこの飴、睡眠薬入りだよーぉぉぉん!!この女が眠っちまったところを俺が付き添い、他の野郎共は先に行ってもらうことで、二人っきりになることが始めから狙いだったんだぜぇぇぇぇぇ!!
俺はオイシイ思いをして、野郎共に頑張ってもらった結果、報酬も山分け!!
本当にデキるハンターはこうやんだよ!!!)

>>723
「ぐふ、アンタも話が分かる奴で助かるぜ。あんちゃんは特に、最前列の切り込み隊長って雰囲気がするぜ!俺の勝手なイメージだがな」

握手を交わし、ランプを渡す。

「それじゃあ、俺達も行こうぜ!!勇み足も良くないが、ぐずぐずし過ぎるのも良くねえ」

725怪異:2016/01/23(土) 11:14:27 ID:???
>>722-724
「大丈夫なのかこの嬢ちゃん」

レーナを横目に見ながら、そういえばまだ自己紹介がまだだったなと
アイクが名乗って気付いた。

「なら全員問題はなさそうだな。
 俺は…そう、たぬ吉だ!道中よろしく頼む」

ランプを受け取りながら明らかに変な名乗りをあげた。

726レーナ:2016/01/23(土) 21:12:27 ID:???
>>724
「ふーん」
ジャビスのにやけた顔と飴玉を交互に見詰める。
「じゃ、あとでいただくわ〜。」
>>723>>725
「私はレーナ、よろしく〜。」
速攻で笑顔を作って挨拶する。

727アイク:2016/01/23(土) 21:35:08 ID:???
>>725-726
「たぬ吉とレーナか、よろしく頼む」

変な名乗りではあったが特に気にしていないらしい。
いや、もしかすると気にしてはいるのかもしれないが、今言う事でも無いだろうとしたのか。

>>724
「ああ、確かに前に出る方が性に合ってるな」

受け取ったランプを左手に、言った通りに(このメンツの)最前列に立って歩き出した。
先に入っていった者達はどこまで進んでいるのだろうか。道中で遭遇したら情報共有と行きたい所だが……。

(そういえば、あの調査団のリーダーは此処で待っているのか?)

洞窟に入る直前、ちらりとリーダーの方へ視線を向ける。

728イベント<暗黒の中から>:2016/01/23(土) 23:05:21 ID:R27FeYcg
>>725
「た、たぬ吉?あぁ、よろしくな……(マジで言ってんの?)」

>>726
「……(怪しまれたか?察しが良いのか……まぁいい……)」

ちっ、と舌打ちしたようにも聞こえたが、すぐに戦斧を手に準備を整えた。

>>727
ジャビス「じゃあ、頼んだぜ、"隊長"」

ジャビスは全員の後に続いて、洞窟に入る。

調査団リーダー「……」

調査団リーダーは、入口から少し離れたところで独り言……恐らくは念話を用いて、
報告口調で話している。リーダーはリーダーなりの役割を果たしているといったところだろう。


洞窟に入って行くと、案の定外の明かりは届かず、ランプ無しでは視界はほぼゼロ。
流石に皆は大分先まで行ったのか、人の気配はまだ無い。

道なりの道を5分ほど進んでいくと、道の先にランプの明かりが見える。誰かが居るようだ。

ジャビス「誰かいるみたいだな。ちょっと覗いて行くか?」

後ろからジャビスが全員に呼び掛ける。

729怪異:2016/01/23(土) 23:22:22 ID:???
>>726-728
先頭のアイクの後ろにつき、
何かあった時にすぐに対処出来る位置にいる。

「暗いねぇ、アイクの兄ちゃん
 どこから何が出てくるか分からない。
 気を付けて行こうぜ…ん?明かりか」

ジャビスの言う通り寄って行くのも手かもしれない。

「何か見つけたかもしれないし行ってみるか?」

アイクやレーナに問い掛ける。
協調性が高いたぬ吉

730エーギンハルト:2016/01/23(土) 23:50:07 ID:3cQHs10o
>>728
集合に遅れて、長剣を腰に下げた男が速足に姿を見せた。
茶色のバンダナを巻き、革製の鎧とマントに身を包んだ男の名はエーギンハルト。
自他ともに認める戦闘狂でその筋では有名な傭兵剣士だ。彼の長剣は魔剣とも呼ばれている。

猟奇的な死体までも確認されているこのクエストに、強敵の予感を感じた彼も参加を表明していたが、
その前に受けていた依頼が長引き今の登場となったようだ。

「既に他は出発した後かい旦那?」
と、遅刻したことに悪びれもせず状況確認をする。
一言二言話を聞いたらばすぐにでも洞窟へと向かうだろう。

>>728—729
アイクらに遅れて、傭兵らしき男が駆けつけてきた。
使い込んだ、悪く言えばボロい装備とは裏腹に不釣り合いな"いかにも"な長剣が印象的だ。

731アイク:2016/01/24(日) 00:30:42 ID:???
>>728-729
(成る程な、司令塔の役割というわけか)

ランプの明かりを頼りにしつつ、道なりに進んでいく。
やがて先の方に別の明かりが見えた事を確認して、各々の意見を聞いた後、

「人が居るのは間違いないだろう、近づいてみよう」

もちろん警戒は怠らずになと付け加え、先に進もうとした所でふと一同の後方へと視線を向けた。
遅れてやってきた男(>>730)の気配を感じ取ったのだろう。

「見たところ傭兵のようだが……目的は同じか?」

姿が見えた所で一瞥し、確認の問いを投げ掛けた。

732エーギンハルト:2016/01/24(日) 00:48:29 ID:3cQHs10o
>>731
「まだ完全に出遅れたわけじゃなかったようだな」
と、アイクの問いを受けてそう返事をした。目的は同じという事だろう。

「お前さんこそ傭兵か?俺はエーギンハルト、同業者同士よろしく頼む…」
握手こそはしないも最低限の礼儀と挨拶をしようとして、言葉を止めてアイクをまじまじと見る。
数秒かけて、しかも粗野そうに見える男にマジマジとみられて良い気分ではないだろう。

「ほう…この仕事が外れでもお楽しみはありそうだな…」
と呟いた。そして、仕切り直しのように「よろしく頼む」と挨拶をしてきた。

733レーナ:2016/01/24(日) 07:49:12 ID:???
>>728
舌打ちをするジャビスを尻目に洞窟に入る。
「暗っ!ランプだけじゃ分かんないよ!」
魔力を指先に集中させて、テニスボール大の光る球体を作り、皆の頭上に浮かべる。
「これならランプで片手が塞がることもないでしょ!」
えっへんと胸を張る。

734イベント<暗黒の中から>:2016/01/24(日) 13:31:02 ID:R27FeYcg
>>730
――入口――
調査団リーダー「!!あ、あぁ……最後のグループが今、入ったところだ。」

調査団リーダーに話しかけると何やら驚いていたが、すぐに洞窟の進入口を伝える。

――洞窟内――
ジャビス「アンタも志願者か?……まぁいいだろう。俺はジャビスだ。(分け前は減っちまうがな……)」

腹の内では自分の分け前のことを考えながらも、形式上、握手を求める。

ジャビス「前はあの二人(アイク・たぬ吉)が守っているから、後ろはこの姉ちゃん(レーナ)を含めた3人で警戒だな。」

>>729,731,733
ジャビス「は、はは、明かりあるなら言ってくれよぉー。俺ぁてっきり、皆困るだろうと思ってだなぁ……」

レーナによって善意を無下にされたと思い、多少表情が曇っているが、苦笑いを浮かべてなんとか平静を装う。

一行が道の先にある明かりを目指して行くと、
一人その場に座り込んでいる男がいる。

ジャビス「なんだぁ?早速転んで怪我でもしたヘナチョコ野郎か?」

735アイク:2016/01/24(日) 13:57:40 ID:???
>>732
「……? 俺はアイクと言う。よろしくな、エーギンハルト」

まじまじと見られている事に首を傾げている。
「何をじろじろ見ているのか」という疑問は抱いたようだが、そんな思いを表情に出す事はしなかった。

(腕は立つようだが……変わった奴かもしれん)

>>733-734
「助かる。やはり両手が空いてる方が動き易いからな」

頭上に浮かんだ光球を見て、ランプの明かりを消しておく。
何処か表情が曇った様子のジャビスに気が付いたのか、

「いつ何処で必要になるか分からんからな、無駄じゃないと思うぞ」

魔術の効果が弱まるエリアがあるかもしれないだろう、と付け加えてフォローしておいた。

「どうした、大丈夫か?」

およそ五メートルほど距離を開けた所で足を止め、男に声を掛けてみる。

736レーナ:2016/01/24(日) 20:42:03 ID:???
>>734
「ちょっと待って。隊長さん、前の人たちに連絡取って。もしやられてたなら、怪物は前の人たちと私達の間にいるわけでしょ。」
「なら挟み撃ちに出来るんじゃない?」
>>735
「確認よろしく〜。」
とりあえず前に出ているアイクに声をかける。光球を倒れている人の上に向ける。

737怪異:2016/01/24(日) 22:06:54 ID:???
>>730-736
「おっと、更に合流者か。
道中よらしく頼む」

手ぶらで着流しの顎に髭を蓄えた男が
エーギンハルトに挨拶をした。
レーナのお陰もあってか、辺りは明るい。

「レーナの嬢ちゃん、やるじゃねえか」

明るくて助かるぜ。
そう言って、アイクの後ろでフォローするように辺りを見回している。

738イベント<暗黒の中から>:2016/01/26(火) 23:32:27 ID:R27FeYcg
>>735-737
座ってる男「さ……むい……ここはどこだ……?」

近くによると、男の様子がハッキリ見てとれる。
男は色白で体も細く、自分の腕で体を抱え込んで震えながら寒さに耐えているようだ。
目の焦点は合っておらず、正気ではないようにも見える。
しかし、この場にいる者にとって此処は震えるほどまで寒くはないし、
ましてや洞窟の中であるため、雨風に体温を奪われるようなこともない。

ジャビス「何だこのオカマ野郎。テメーみてえなザコはママのあったか〜いメシでも食ってくたばれ」

ジャビスが男の前で膝を曲げ、男の髪の毛を掴んだ。

男「あ゛っ」

それがスイッチであったかのように、男の上唇から上が破裂した。

ジャビス「うわっ!!」

同時に、男の頭があった部分から触手が伸び、ジャビスを切り裂くべく迫る。
幸運にも、ジャビスは男の血と脳しょうを浴び、たまらずよろけながら後ろに飛び退き、触手の餌食になることはなかった。

ジャビス「な、何だこりゃ!!」

739レーナ:2016/01/27(水) 21:34:59 ID:???
>>738
「これじゃチンピラじゃん…」
ジャビスの態度に呆れ気味だが、男の異変に気付く。
「この人明らかに普通じゃ…ひっ!」
男の身体から出てくる触手に驚愕する。

740怪異:2016/01/27(水) 21:38:30 ID:???
>>738
「形容しがたい影のようなものってのの正体はこいつか!?」

男の頭部であった場所からは触手が伸びている。
アイクがどう動くを目で追い、レーナを後ろへ下げるようにして立つ。
後から現れたエーギンハルトがどういう人物かたぬ吉には分からないが
恐らく後れを取ることはないだろうと判断した。

(幸いレーナ嬢ちゃんのおかげで辺りは明るい。
アイクのあんちゃんに攻撃が及びそうになったらすぐに援護が出来る)

問題は…

「おいジャビスの兄ちゃん、とっとと後ろに下がってきな」

そう転がったジャビスに声を掛けた。

741アイク:2016/01/27(水) 21:44:00 ID:???
>>738-740
「おい、様子がおかしいぞ。不用意に近づくな――」

ジャビスを制止するべく声を掛けようとして、それよりも先に駆け出した。
彼の回避が間に合わないようであれば庇おうとしていたが、その必要もない。

「ふんっ!!」

頭が弾け飛んだ所から触手を伸ばす男の腹部へと、まずは距離を離すべく強烈な前蹴りを放つ!

742エーギンハルト:2016/01/27(水) 23:08:31 ID:3cQHs10o
>>735-741
突然の展開に挨拶を返すこともままならない。
が、この男は動揺で動きが止まるほど繊細ではなかった。

触手頭へとアイクが蹴りを放ったのを見るや、素早く長剣を抜刀する

「早速モンスターのおでましかい?退屈しないで良いじゃねぇか!!」
そしてアイクの左斜め後方に素早く移動して剣を空間で振りぬいた。すると

「"魔剣・インパクトソード"!!」

剣が振り抜かれると同時にブォンと空間を揺るがすような音が響き、
いわゆる衝撃波が触手頭の化け物へと放たれる。触手頭の強度が人並み以下ならば無事ではないだろう。

743イベント<暗黒の中から>:2016/01/27(水) 23:39:51 ID:R27FeYcg
>>739-742
アイク・エーギンハルトの連携により、
男に寄生していたと見られる生き物は、真二つに切断され、液状に溶けてしまった。

?1「ニンゲン……」

?2「ニク……」

しかし、息をつく間もなく、奥から邪悪なる気配が更に迫ってくる。

?3「ニ゛イ゛ィィィグゥゥゥゥゥゥ!!」

数は3。

キリンのような体を持つが、首は硬い触手で、胸の部分に人と似た顔を持つ魔物。
ダンゴムシをそのまま人と同じ程度のサイズに拡大させ、背中に人間の腕、足を着け、眼球をそのまま頭部に埋め込んだような魔物。
体は鳥で、首が人間の魔物。

3匹とも人のパーツを持っている。

キリンの魔物は触手を伸ばし、エーギンハルトの体を狙う。
ダンゴムシの魔物は、体を丸めてアイクに飛びかかる。
鳥の魔物は宙を舞い、アイク達を飛び越えてレーナ、ジャビスに攻撃を仕掛ける。

ジャビス「ま、幻かこれはぁ!?こんなの、見たことがねえ!!」

咄嗟にバトルアックスを振るが、鳥の魔物は容易にかわす。

744怪異:2016/01/28(木) 00:02:33 ID:???
>>739>>741-743
「俺側、とはちょっとばかし違う気がするが」

現れた異形の者たちを見つつ
それぞれアイク、エーギンハルト、レーナ達へと向かう。

「さっきの人間を見るに、こいつらも元々は人間みたいだな」

ジャビスの攻撃が空振りになるとすかさず鳥の異形へと狙いを定めた。
腕を組み何かを念じると、鳥の異形はたちまち動きを鈍くする。
ジャビスの攻撃でも簡単に当たるくらい緩慢になったことだろう。

「俺は幸いどいつからも狙われてないから
 嬢ちゃん達のフォローに回るぜ」

745アイク:2016/01/28(木) 21:34:19 ID:???
>>742-744
「なんだこいつらは……!? たぬ吉、後ろは任せたぞ!」

鳥の魔物が後方へと飛んで行ったが、すぐさま指示を飛ばす。
人間の面影が僅かにしか残っていない怪物達を見て驚きを隠せないようだが、それで動きが鈍るほど軟弱では無い。
飛び掛かってきた魔物をしっかりと見据え、慌てる事もなく――

「ふっ!!」

一息の間に抜剣し、勢いはそのままに魔物の頭部目掛けて上段から縦方向の剣戟を放つ!

746エーギンハルト:2016/01/28(木) 22:22:20 ID:3cQHs10o
>>745
「まさしく名状し難い化け物ってところか…!」
自分に振るわれた触手に素早く剣を振るい、衝撃波をぶつける。
直撃すれば触手は弾き飛ばされるだろう。
そうなるならすぐさま懐に飛び込み横一閃に剣戟を見舞う。
剣による一撃と衝撃波の二段攻撃がキリンの身体を持つ魔物を襲う。

747レーナ:2016/01/28(木) 23:01:54 ID:???
>>743
「キモい!グロい!来ないでよ!」
魔力を集中させて光の槍を構築する。
頭上に迫る鳥の怪物に向かい、投擲し自身も翼を広げ飛翔する。

748イベント<暗黒の中から>:2016/01/29(金) 22:44:37 ID:R27FeYcg
>>744,747
鳥の魔物は、たぬ吉の"念"によって動きが鈍ったところを、レーナの光の槍に貫かれた。
光の槍は魔物の口を貫き、喉を貫通したことにより天井に磔状態となっている。

鳥「ンギイイィィィィ!?イ、イデエエエヨオオオオオ!!」

まさに鳥のごとく、甲高い悲鳴をあげているが、息絶える気配がない。

ジャビス「何の冗談だ……不死身だとでも言うのか!?」

体勢を立て直したジャビスは自らの斧をトドメとばかりに振るい、魔物の首を切断する。

しかし、鳥の魔物()首を切断されればもはや人の生首)は、同じように悲鳴をあげるばかりだ。

>>745
ダンゴムシ「!!」

剣戟が当たる直前、魔物の目が驚いたように開く。
その一瞬後、頭部を潰された魔物は赤い血を撒き散らし、そのまま沈黙した。
どうやら、死んだと見て間違いなさそうだ。
直視するのは気が引けるが、魔物の死体から見え隠れする臓物は、人間の物とそっくりだ。

>>746
キリンの魔物は触手部分、胴体部に切り離され、三分割された各部分が宙に舞う。

手応えありーーそう感じた直後、三分割されたキリンの体は空中で再び結合し、
間髪いれずに触手を横凪ぎに払い、
エーギンハルト、アイクを同時に凪ぎ払う。

749怪異:2016/01/30(土) 01:34:54 ID:???
>>745
「アイクのあんちゃんこそ気を付けろよ!
 …って心配はなさそうだな」

>>748
「ふぅむ、急所が違うのかもしれないな
 通常の生物とは」

飛んだ生首を見つつ、思案する。

「おい、お前は喋れるのか?
 意思疎通は取れるか?」

鳥人間の生首に話しかける。
意思疎通が取れそうになければ、そのまま頭を殴りつけてみる。

750アイク:2016/01/30(土) 10:41:27 ID:???
>>746-749
(頭を潰せば良いのか? いや……)

後方から聞こえる、首を切断された筈の魔物の悲鳴に顔を顰める。
既に絶命した目前の魔物が、鳥の魔物より耐久力で劣っていただけかもしれない。
あるいは単純に『頭が潰されてなければ、胴体から分かたれた程度では生き残る』のか――

「っ!」

そのような思案を続ける間もなく、切り裂かれた筈のキリンが触手で薙ぎ払って来る様を見た。

回避は間に合わないと判断し、触手の軌道を阻むよう剣を構え防御する。
その場で受け止める事はせず、衝撃に逆らう事無く跳んだ。反撃は出来ないが、ダメージは受けないだろう。

「確実とは言えんが頭を狙った方が良さそうだ!」

751エーギンハルト:2016/01/30(土) 11:51:36 ID:3cQHs10o
>>749-750
「な……んだとぉ!?」
まさかの反撃に驚きの声をあげながら、エーギンハルトは長剣で触手による一撃を受ける。
アイク同様受け止める事はせず、そのまま後ろに勢いに合わせて
ローリングして受ける衝撃を可能な限り殺した。

そしてアイクの言葉に頷く。

「頭か!くそ、バラバラになっても繋がって動くなんざ
        面倒な相手だぜ!……だが面白い!!」

すぐさま立ち上がり、いまだ中空にいるか、
それとも着地したかのキリンの魔物を睨むと再び剣を振るう

「お返しだキリン野郎!!」
キリンの魔物の頭を狙い、エーギンハルトの剣――インパクトソードから再び衝撃波が放たれる。
今度は先ほど以上の威力だ。頭を押し潰すつもりで放ったのだろう。

752レーナ:2016/01/30(土) 18:53:04 ID:???
>>748
「…なんか、最近多くない?こういう再生力が強いの。」
多少思うところがあるが、突き刺さった光の槍に魔力を流し込む。
「お休み、怪物!」
光の槍が爆発を起こす。

753イベント<暗黒の中から>:2016/01/31(日) 19:19:55 ID:R27FeYcg
>>749,752
鳥(生首)「イヘエ(痛え!)!ホロフ(殺す!)!イヘエ!イヘエ!ホロフ!ホロフ!ホロ!……はら?」

魔物は苦痛と憎しみの言葉だけを口にし、
やがて光の槍が爆発するのと同時に、血と肉をまき散らして絶命する。

>>750
キリン「ブチコロス!!!」

キリンの魔物もすかさず、先端を鋭利に尖らせた触手をエーギンハルトの頭部へ
真っ直ぐに伸ばす。

しかし、エーギンハルトの額に突き刺さるよりも一瞬早く、
エーギンハルトの剣が魔物の頭部(キリンの胸部)を真二つに切り裂き、
泣き別れとなったキリンの身体が大きな音を立てて倒れる。
暫くの間痙攣していたが、数秒すると全く動かなくなる。

魔物達は倒れ、つかの間の一休止。
しかし、奥にもまだ魔物達は居ると思われる。なぜならば、
先に突入した冒険者達はまだ、誰一人戻ってきてはいないのだから。

ジャビス「たぬ吉が言った通り、こいつ等どうみても人間だった奴らだろ……
そいつ等の脳ミソをいちいち潰して行けってのか……こりゃ、ギルドの報酬じゃ割に合わねえ……」

血の気が引いたような表情でジャビスは呟く。

再三にわたり調査団リーダーが「怖気づいたら帰れ」と言っていた理由も、理解できただろう。
相手を単なる肉塊にするまで切り刻む程の決意が無ければ、逆に自分がそうなってしまう。

とはいえ、ここまで来てしまえば、もう後に進むしかない。

754イベント<暗黒の中から>:2016/01/31(日) 20:18:08 ID:R27FeYcg
訂正

後に進むしかない→×
後には戻れない→○

755怪異:2016/01/31(日) 20:51:34 ID:???
>>750-753
「喋ることは出来そうだが、意思の疎通は難しそうだな」

アイクやエーギンハルト、レーナが仕留めたことを確認してそう言った。

「この生命力は動物よりも昆虫や植物みたいだな。
 なあジャビス、この中に顔馴染みはいなかったか?
 もちろんゆっくり顔を見る暇なんてなかったかもしれないが」

ジャビスへと話を振る。傭兵をしているジャビスなら顔が広いと考えての質問だ。
たぬ吉は血や肉が身体についたので軽く振り払ったり拭ったりしている。

「それにおかしな点もある。
 先に向かった連中がこいつらに出会っていないのがおかしい。
 出会っていれば戦闘の後があるはずだ。何かしらな。
 先行した連中と俺たち後発組の間にこいつらはいた。不気味なもんだね」

756アイク:2016/01/31(日) 21:28:08 ID:???
>>751-755
全ての魔物が絶命した事を確認し、剣に付着した血や臓物を拭い払っている。
周囲を警戒しつつ行っていたが、ジャビスやたぬ吉の言葉を聞いてふと、

「彼らは先行したメンバーの一部かもしれんな」

俺の推測だが、と付け加えて、言葉を続ける。

「洞窟を進んでいる最中、潜んでいた魔物に遭遇して“寄生”された。
 戦闘の痕跡が無いのは、意識の外から襲われて抵抗する間すら無かったとも考えられる。
 もし、そうだとすれば先行した他の連中にも既に“被害”が出ているかもしれないな」

たぬ吉の言う通り、魔物と化した彼らと先行した面々が全く遭遇していないのはおかしい。
いくつもの状況の不自然さを照らし合わせていった結果、アイクはこのような結論に達したのだろう。

「……あまり想像したくはないが、な」

757レーナ:2016/02/01(月) 18:18:42 ID:???
>>753
「こうなっちゃったら、殺してあげたほうが幸せかもね…」
翼を畳んで着地する。
以前の魔物を思い出す。敵意も殺意もなかったが、共存が不可能な存在。それに比べれば殺意を持って襲い掛かる元人間の方が楽なのだろう。
>>755-756
「うぇ、まだこんなのがいるの…」
「囲まれたら不味いし、逃げ道だけは作って置かないと。」

758エーギンハルト:2016/02/01(月) 18:59:18 ID:3cQHs10o
>>753-757
「なまじ言葉が通じるだけに気分の良い相手では決してないかもしれんな」

手にした"魔剣"を鞘に戻しながら、エーギンハルトもしかめっ面を浮かべた。

「何より、頭が弱点だったとして
 それをむき出しにしてる癖にこの程度というのもつまらん話だ」

と吐き捨てるように呟いた。
これまでのほかのメンバーの発言から明らかに浮いている。

「とりあえず先に進むしかないだろう、前衛は俺とアイクで務めるか?」
そして何事もなく話を進める。

759イベント<暗黒の中から>:2016/02/02(火) 00:00:46 ID:R27FeYcg
>>755-758
ジャビス「隊長(アイクのこと)……アンタの説は説得力があるが、違うと思うぜ」

壁に張り付いた、魔物の顔半分を見る。

ジャビス「正直に言えば俺は、この依頼に集まった冒険者たち全員を俺なりに見定めた上で、
腕が立ちそうなアンタ達に付いてきた。
その時見た冒険者の顔は一人一人記憶しているが、この魔物どもの顔はその内誰にも当てはまらねえ。だがな……」

ジャビスは自分のポーチから一枚の紙を取り出し、皆に見えるよう、光の下でその紙を広げて掲げる。
それは、似顔絵のある賞金首の手配書だった。

ジャビス「俺は普段、ちょっとした賞金首ハンターをしているが、以前仕事で捕まえてやった奴によく見たら似ていやがる……コイツは、
カニバリズム信仰のある邪教徒で、一般人からハンターまで見境なく殺して食ってた。……今さっき殺した魔物達と同じようにな」

邪教、人肉食、魔物、信仰……。
ハッキリとはしないが、背後にある邪悪なる思想を感じざるを得ない。

ジャビス「……想像ばかりしてもしょうがねえか。俺としたことが……。とっとと先にいってみようぜ隊長。行けば多分分かるだろ?」

760怪異:2016/02/02(火) 01:58:53 ID:???
>>756-759
「アイクのあんちゃんやジャビスのあんちゃんの話をまとめると
 人間に寄生する魔物がこの洞窟には潜んでいる。
 寄生されたのは先発の連中ではなく、以前捕まえたはずの賞金首」

アイクたちが歩き出したなら
またアイクの後ろでフォローに回る位置取りをしているだろう。

「だが先発隊と俺たちの間に出現したことの謎は解けていないな。
 レーナの嬢ちゃんの言う通り、退路は確保しておいて損はないだろう」

(ふぅむ、退路確保用に子分を呼んでおくべきか。
 このメンバーの憂いを拭っておいてやりたいしなぁ)

761アイク:2016/02/02(火) 02:03:09 ID:???
>>757-759
「……そうだな。此処で考え込んでても仕方ない」

綺麗に整えた大剣を右手に握ったまま、先に歩き出す。

「前衛は俺とエーギンハルトで請け負おう。
 中衛をレーナとたぬ吉に、殿をジャビスに任せたいんだが構わないか?
 二人は魔術等の特殊能力に長けているようだしな。特に、物理攻撃が効き辛い相手を任せたい」

物理で対応出来る相手なら前衛に任せてくれて良い、とも付け加える。
洞窟が何処まで続いているのかは分からず、潜んでいる“敵”の数も不明だ。
基本的には各々が得意とする相手のみを対処していく事で、余計な消耗を減らしたいのだろう。

「ジャビスには周辺の警戒、中衛二人のフォロー……そして退路の確保、これらを優先して貰えると助かる。
 依頼を放棄するつもりは無いが、状況によっては一時撤退も視野に入れておく必要があるからな」

762レーナ:2016/02/02(火) 22:34:20 ID:???
>>759
「蟹ばリズム?」
多分別のことを想像したのだろう。
「邪教って人間、色々思い付くのね…」
>>760
「人間を怪物に変えることができる。」

前に居たなあと思いながら、思考を巡らす。

「もしかして、怪物達は無理矢理じゃなくて、自分たちから進んでなったとか?」

>>761
アイクの言葉に我に帰る。
「はいはーい、真ん中にいて攻撃すればいいんでしょ?」

763エーギンハルト:2016/02/03(水) 22:07:27 ID:3cQHs10o
>>761
「オーケィ任された…さてさて、次は何が出てくるやら」
アイクの大剣をチラ見しながら、前衛を務めるべく先に歩き出す
>>762
「自分からあんな化け物に?理解に苦しむが…邪教の使徒なら分からんでもないな
 以前、用心棒を依頼されてそういった教団にしばらくいたが
 連中の頭は本当にどうかしていたからな」

764イベント<暗黒の中から>:2016/02/03(水) 23:11:53 ID:R27FeYcg
>>760
ジャビス「俺が思い浮かぶ可能性としては、先に入った野郎どもを挟み撃ちにするため、
何体かを入口近くに置いていたのかもな……だとすると、魔物の癖に色々考えてるわけだ」

>>761
ジャビス「俺も死にたくねえからな。任されたぜ」

依頼された通り、パーティーの一番後ろについて先へ進む。

>>760-762
皆で陣形を作り、警戒しながら進んでいくが、
不気味なほどに静まり返っている。
しかし、所々に足跡は残っており、確かに先発連中はここを通ったようだ。

が、変化は突然にやってくる。

微かにレーナの明かりが届く道の先に、
赤い水溜まり……状況から察するに、間違いなく人の血溜まりができている。

気を引き締め、目を凝らし先を見ると、かなり開けた空間があるようだ。
だが、その空間までの間には、まさに足場もないくらいに転がる人の死体が転がっている。
その死体の全てが、鋭利な武器によってぼろ雑巾の如く引き裂かれている。

ジャビス「なんだよこれは……!コイツも、ソイツも、さっき洞窟から入っていったハンター達だ」

無論、この先にいる何者かに気づかれぬよう、声を潜める。

765怪異:2016/02/04(木) 02:14:51 ID:???
>>761
「分かったぜ、アイクのあんちゃん」

アイクの指示通り、レーナと中衛になる。
若干レーナより後ろを歩き、ジャビス寄りの中衛だ。
魔物からのバックアタックに備えてそうすることにした。

>>762
「自分から進んで?そりゃぁまた不気味な話で…
 レーナの嬢ちゃんには、何かそういうのに関しての心当たりがあるのか?」

>>763-764
「ほぅ、挟み撃ち…確かに奴らは話すことが出来る。
 それくらいの知恵はあるかもしれないな」

ジャビスと話ながら道中を進む。
そして異変に気付く。
道の先、開けた空間に

「むせ返る臭いだな!こいつはまずい、ここで何があった。
 さっきの話の続きだが、その場合……
 魔物を従えるリーダー的な存在がいる可能性がある」

警戒色を強め、ジャビス同様声を潜めて話す。
先発隊のハンター達を一瞥し、何か手掛かりがないかと観察する。

「人間を逆に狩る強さと知能を備えて集団行動をすりゃ
 もうそれは立派な脅威だ。認識を改める必要がある」

766エーギンハルト:2016/02/04(木) 14:46:04 ID:3cQHs10o
>>764
「これは……」
本当に面白くなりそうだ、と内心でほくそ笑むエーギンハルト。
先ほど以上の魔物か何かが出てきそうだと期待しているのか

しかし油断なく周囲を警戒し、あたりを見回す。
後ろからの奇襲もありえない話ではない。ちら、と後衛のジャビス達に視線を移しながら
天井に目を向け、何もないならば再び正面に視線を移すだろう。

767レーナ:2016/02/04(木) 18:27:30 ID:???
>>764
「なんなの、この有り様…」
血溜まりをみて、顔をしかめる。

>>765
「そうね、最初は海底の遺跡で無理矢理怪物にさせられた人たちで、次は人間から怪物に変身する奴。どっちも斬っても斬っても再生するよ。」
>>766
「仕掛けるの?じゃ、少し目を閉じてた方がいいよ?」
光の球だけを先行させる。
何かの気配がしたら光の球を破裂させるだろう。爆破よりも閃光による目眩ましがメインである。

768アイク:2016/02/04(木) 20:05:41 ID:???
>>764-767
「……相当優れた武器による殺傷のようだ。
 人間か獣かは分からんが、間違いなくこの先に誰かが居る」

凄惨な光景に顔を顰めつつも冷静に、声を潜めて話す。

「目眩ましか。それならレーナ、その前に合図をくれると助かる。
 皆が周辺の様子を見てくれているからな、俺は前方に集中しよう」

その場で剣を構え、光球の行く先を見届ける。
何かが光球に迫るようであれば“斬撃を飛ばす”事で先制攻撃を仕掛けるつもりだ。

769イベント<暗黒の中から>:2016/02/04(木) 22:22:57 ID:R27FeYcg
>>765-768
ヒヒヒヒ――――

先の空間に一歩足を踏み入れた途端、
広間の先、左右の壁、天井の闇の奥。
様々な方向から数えきれないほどの不気味な笑い声が聞こえる。
目、目、目……
いずれも暗闇の中から無数の目が、此方を見ている。

イキノコリガイタカ――
オンナ、オンナ――
ニクゥ――

レーナ・アイクの先手により、
目を眩まし、動けなくなるもの。
身体を2つに切り裂かれるものもいたが、それは精々2〜3体。
しかし、わかるだけでもまだ動ける魔物がその10〜20倍は居る。

が、襲ってはこない。

「まだ、人間の生き残りが居たか……?」

四方から聞こえてくる声の中に、1つだけ低く響き渡る声があった。
声の主を探し、広間の奥へ目をやると、

牛の頭を持ち、
太い人間の身体を持つ存在が、此方を見据えていた。

770レーナ:2016/02/05(金) 21:11:42 ID:???
>>769
「人間じゃないです。堕天使です。」
妙なところに反応する。
「元人間とは違います。」
ダース○ール風に光槍を発現させる。

771アイク:2016/02/06(土) 03:19:50 ID:???
>>769-770
「……これはお前の仕業か」

皆の先頭に立ち、牛頭の存在へと問いを投げ掛ける。
何十、何百、下手すればそれ以上に犇く魔物達を認識しても臆する様子は無い。

そして、問い掛ける最中で周辺の警戒を怠る事も無い。
魔物達の様子だけでなく、例えば罠らしきものがあるかどうかなど、そういった不審な点に関しても意識を割いている。

772怪異:2016/02/06(土) 18:17:03 ID:???
>>769-771
「どうやら囲まれちまってるみたいだな」

すぐに攻撃を仕掛けてくるわけではないようだが
無防備に突っ立っていられる状況ではないだろう。

「おいおい、牛頭鬼(ごずき)だってのか?
 こっちの国で言えばミノタウロスか」

先頭にいるアイクが標的にされる可能性が一番高い。
アイクが動くのに合わせて、たぬ吉もすぐに動けるよう構えた。

773エーギンハルト:2016/02/07(日) 04:16:22 ID:3cQHs10o
>>769-772
「ほう、まともに会話ができそうな手合いがやっと出てきたかい」

アイクが前に立った事で彼のやや後ろに位置するエーギンハルト

「お前ら何者だい?こんな異常化け物集団、ちょっとやそっとじゃ集まるとは思えんがねぇ」

(ざっと30体前後か…頭しか致命傷にならないのは面倒だが…あの親玉らしき牛も頭が弱点なのか?)

774イベント<暗黒の中から>:2016/02/07(日) 19:42:41 ID:R27FeYcg
>>770-773
ジャビス「ま、間違いねえ……アイツが親玉だ」

周囲に居る魔物よりも、牛の頭を持つ魔物の圧倒的な威圧感によって、
ジャビスはその場にへたり込んでしまう。

牛「……」

呼吸の音が低く響く。
問いかけに対して応える気は無く、その場で4人をそれぞれ品定めするように順に見ていく。

冒険者「っに、逃、げ――」

薄暗く気が付きにくかったが、牛の足元にはまだ息のある冒険者が居る。
しかし、その姿を見ると、片腕、片足は既に泣き別れており、
永くは持たないことは明らかだ。

牛「……そこらに転がる群衆共は、俺を見るなり、殆どが逃げ腰でこの場から逃げようとした。
俺も、そんな雑魚を相手にする気は起きなかった。だからこいつ等に始末させた。

そんな中、この男だけは己が剣で俺に向かって来た。
よって、この男と戦い、返り討ちにした」

牛の魔物は、足元で苦しむ生き残りの冒険者の胴体部を踏み潰し、殺した。

牛「ここまで話せば、もうやることは分かるだろう?
周囲の魔物共は、安心しろ。お前達が手を出さん限りは見ているだけだよ」

鉄塊の如き剣を右手に構え、ゆっくりと4人に向かって歩いてくる。

775レーナ:2016/02/07(日) 20:51:54 ID:???
>>774
「今日の晩御飯はステーキかハンバーグ…ね!」
光槍を思いっきり地面に突き立てる。
牛の怪物の足元から槍が飛び出す。

776エーギンハルト:2016/02/08(月) 01:00:08 ID:3cQHs10o
>>774
「お前らが何者でなんでこんな真似をしてるのかは分からんが…」
牛頭の発言にほくそ笑みながら、剣を鞘から引き抜く

「俺好みの答えだ…ブルった奴は下がってな!!」
強者との戦いがこの男の目的だ。レーナが仕掛けたのを確認して(>>775)、獲物を独り占めさせんかのように
アイクを追い抜く形で駆け出し、牛頭の魔物へと向かっていく

「剣士エーギンハルト、貴様の首を刎ね飛ばす男の名だぁ!!」
そう叫び、まだ距離のある状態からその首を狙い剣を振るう。
すると圧縮された空気の弾のような衝撃波が放たれた!

777アイク:2016/02/08(月) 01:51:15 ID:???
>>772-776
「皆、基本行動は先に伝えた通りに。もし危険だと感じたら、各々の判断で撤退してくれ」

そう言って牛頭へと剣を突き付けた後、ゆっくりと剣を構える。

「――行くぞ!!」

二人が動いて(>>775-776)直ぐ後に自身も動き始める。

縦に剣を振り下ろし、斬撃を衝撃波として撃ち放つ。
高速で放出されたそれは、先にエーギンハルトによって放たれた衝撃波に暫し遅れるようにして空間を走る。

「ふっ――!!」

続けて、エーギンハルトとは逆側に駆け出し、迂回するようにして牛頭へと迫って行く。
数メートルの距離にまで迫った所で、一層力を篭めて踏み込んだ。一瞬の後には間合いを詰め、牛頭の足を切り裂かんと剛剣を振り下ろすだろう。

778怪異:2016/02/08(月) 02:04:35 ID:???
>>773-777
「あ、おいあんたら…!ちぃっ!」

三人ともすぐに戦闘に移行した。
腰を抜かしたジャビスをちらと確認し
その場で腕を組む。

「あの剣には当たらないように気を付けろよ!
 やることは分かったが目的がはっきりしねぇな」

たぬ吉の援護により、牛は体の動きが鈍くなることだろう。
なんらかの魔術なのか、はたまた別の何かを行使したのかは間違いないだろう。
普段通りに動くことは出来ないはずだ。

「おい、牛のあんちゃん名前は?
 まさか本当に牛頭鬼やミノタウロスの類か?」

779イベント<暗黒の中から>:2016/02/08(月) 23:13:18 ID:Ma9YAnYc
>>775
「不意を突こうとしたか?だが、力無き小細工は、俺の前では無意味!!」

地面から延びる槍が牛頭の足に突き刺さったかと思いきや、
牛頭はそのまま足で槍を押さえ、あろうことか
再び地中に槍を押し込んだ。

>>776-778
「ヌウゥゥ……」

たぬ吉の魔術が効いたのか、槍を踏みつけたまま動きが鈍る。
だが、真っ先に斬り込んだアイクは、自身が感じる威圧感が全く衰えない事を感じる。

「グォア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!! 」

牛頭は、耳をつんざくようなその叫びのみで、衝撃波をかき消した。
同時に、牛頭の直近にいた何匹かの魔物が、その声だけで動かなくなった。

また、たぬ吉の魔術により動きが鈍っているはずだが、すぐにアイクの降り下ろした剣に自らの剣の刃を合わせる。

「成程、そう言うことか。本命はお前達だったようだな」

そのまま剣を振り上げ、言葉通りアイクの体をエーギンハルトの方へ弾き飛ばす。

たぬ吉の魔術が効いていたのだとしたら、その効果は僅か1秒にも満たなかった。
それぞれがこれまでに様々な戦いを経験したであろうが、
これ程の力や抗魔力を持った敵は、あまり記憶にないだろう。

ジャビス「お、俺はゴメンだせ!!こんなところで死ぬのはよ!!」

アイクの指示もむなしく、ジャビスだけその場から勝手に逃げ出した。

780レーナ:2016/02/08(月) 23:52:07 ID:???
>>779
「うそぉ…」
目の前の怪物の馬鹿力に呆気にとられる。
次いでにジャビスの情けなさにも。
「あんまり広くはないけど、仕方ないか…」
翼を広げ飛翔する。
「手数で勝負といきますか!」
魔方陣を展開して光の短剣を無数に打ち出す。

781エーギンハルト:2016/02/09(火) 21:53:09 ID:3cQHs10o
>>779
アイクは受け身をとって着地でもするだろうか?
そうでないならエーギンハルトは飛ばされてくるアイクを回避して、
どちらにしろ再び牛頭に立ち向かっていく。


不意打ち、正攻法、魔術による補助、追撃
4つの要素を用いた攻撃を敵は"力押し"一つで防ぎきってしまった。
『奴から攻撃』をさせてはいけない、とエーギンハルトは判断する。
そうなったら人数差で優位に立っていながら、じり貧になる展開を予想した。
逃げようとするジャビィには目もくれず(最初に怖気づいたら逃げろと言っていたのもあり)

「オオオオオッ!!」

牛頭の魔物に正面から駆け寄り、柄を両手で握り長剣を縦一閃に振り下ろした。
剣を正面から受け止めても、そこから衝撃波が発生して追撃してくるのだ。

782アイク:2016/02/10(水) 02:25:39 ID:???
>>779-781
弾き飛ばされたが、空中で体勢を立て直すとそのまま着地する。
ダメージを受けてはいないが、牛頭を見据える表情は此処に来て最も険しい物だった。

「成る程な……さっきの連中とは別格だ」

今もなお発せられる威圧感、そして今しがた見せた一瞬の攻防から、そのような感想を漏らす。
多くの強者や強靭な獣、果ては強大な竜種とも戦ったアイクをして、そう言わしめる牛頭は紛れも無く“怪物”であった。

彼が今までに剣を交えた相手とどちらが上か……そんな比較など無意味。
確実な事は一つだけ――それは、全力で挑まねばならない相手だという事だ。

(衝撃波を掻き消すほどの咆哮と、単純な力比べならこちらが不利な程の馬鹿力。
さらに魔術攻撃でも、生半可なものは無理やり潰すと来たか……飛び抜けたパワーだ)

ならば相手の“力”に対して、こちらは“力”だけでなく“技”や“策略”も加えて挑もう――

そう考えたアイクはエーギンハルトに続いて駆け出し、距離を詰める最中で彼の攻撃に合わせ、剣を二度振るった。
放出された衝撃波はそれぞれ、牛頭の左目と剣を握る手を狙って空を切る。

手足を動かさず、咆哮をも防御に用いる牛頭の出鱈目さだが、行動に移る瞬間の“隙”をゼロにする事は出来ない筈だ。
タイミングを合わせた今回なら、衝撃波とレーナの魔術、そしてエーギンハルトの剣戟……全てを無傷で凌ぎ切るには至難の業だろう。

783怪異:2016/02/10(水) 02:58:11 ID:???
>>779-782
「力技で俺の神通力を振り解くとはよ…!」

援護も虚しくアイクが吹き飛ばされ着地するのを確認する。
着地する瞬間のアイクに向けて神通力を使うと、
吹き飛ばされた衝撃を吸収した。これで負担は完全になくなったことだろう。

「あの攻撃に直撃したら…考えたくもねぇなまったくよ!」
(あれだけの力馬鹿だ。防御面に関してもかなり堅牢だろうな。
現にレーナの嬢ちゃんの攻撃は無効化されてる)

どう攻めたものか考えあぐねていると、ジャビスが撤退した。

「ジャビス!単独行動は迂闊だ…って聞いてねぇか。
 あいつの手下がまだ入り口付近にいないとも限らないってのに」

腕を直角にあげると、牛頭目掛けて何やら独特の言葉を呟く。

「東南、火天(かてん)」

そして目を見開き印を切る。
すると牛頭の足元が業火に包まれた。
並みの魔物なら業火に包まれてどうすることもできないだろう。
東方出身の者や、東方の知識に詳しい者
もしくは魔術に精通しているものがいれば
魔術とは本筋を別にしていると気付くかもしれない。

「同時攻撃なら対処も難しいだろ!」

レーナの手数、エーギンハルトの衝撃波
アイクの攻撃に加えて下半身への業火と立て続けの連携技だ。

784イベント<暗黒の中から>:2016/02/11(木) 14:17:33 ID:R27FeYcg
>>781
牛頭「なお、向かってくるか……」

牛頭の魔物が言っているのは、これだけ
"生物としての出来の違い"を見せられても、
恐怖に立ち竦むことの無い気構えの事を言っているのだろう。

迫るエーギンハルトの剣さえも見切っているのか、僅かに身を捻る。だが、エーギンハルトの剣は、牛頭の肩にめり込み、傷口から赤い血が吹き出す。

浅い。骨には達していても、この硬さでは
切断することが出来ない。そして、剣が牛頭の傷口に留まり抜くことができない。

ニヤリと笑った牛頭の顔をゆっくり拝むこともままならず、
牛頭が力一杯振るった鉄塊剣の面の部分が、エーギンハルトの上半身から下半身まで広範囲にヒットし、
その勢いのまま、先程のアイク同様、吹き飛ばす。

>>780,782-783
牛頭「ヴォオオオオオオオオオオオ!!!」

再び雄叫びを発しながら、たぬ吉の放った業火に身を焼かれる。
アイクの放つ衝撃波に左の視力と剣を握る右手を奪われ、
背中にはレーナ放った光の短剣が何本も刺さっている。

牛頭「俺にこれ程までの手傷を負わせる者など、100年生きて一人出会えれば良し……そう思っていたが……何と言うことか!!」

血飛沫が飛び散るのも、肌が焼かれていく様子も見えるのに、その勢いは全く衰えることを知らず。

牛頭「良かろう……我が名はジックハート。人と魔の上に立ち、覇道を極めんとする者なり」

そう話している間から、牛頭の魔物ジックハートの身体は今まで以上に肥大化していく。
全身から獣のような体毛を生やし、爪は鋭利に伸びる。
背中からは大きな翼が生え、
潰した目、切断した腕はいつしか再生し、不気味な赤い瞳が業火の中で光っている。

ジックハート「しかし残念かな……邪魔が近づいている。さっき逃げた男も、なかなか狡猾な奴だったようだな」

すると、洞窟の来た道の方から、ジャビスの聞きなれた声が近づいてくるのがわかる。

ジックハート「さらば戦士達よ。しかし、我らはいつか必ず、再び合間見える」

翼を大きく広げると、一息で洞窟の天井まで達し、その腕で土壁を突き破りながら、飛び去っていった。

785アイク:2016/02/11(木) 15:10:57 ID:???
>>784
「っ!」

エーギンハルトが吹き飛ばされたが、同時に追撃の好機でもあった。
ダメージは小さくないだろうが、彼が自力で立て直せなくともたぬ吉かレーナが手助けする筈。
そう刹那に判断し、アイクは牛頭へ追撃しようとするが――、
灼炎に焼かれる牛頭――ジックハートの様子を見て不穏な気配を感じ取ったか、足を止めた。

「……ジックハート、それがお前の名か」

巨大化、傷の再生……まさしく怪物と言っていい変化に、アイクの表情にも驚愕の色が浮かんでいる。
一つ息を付き、今にも攻撃を仕掛けんとするが――その瞬間、自分達の後方から聞こえてきた声に意識を割かれたのだろう。

「待て!」

意識を戻し剣戟を放つも、間に合わない。
ジックハートを捉えられなかった衝撃波は後方の土壁に衝突し、その一部を粉砕するだけに終わる。
空を飛ぶ手段を持たないアイクには飛び去っていく怪物を見送る事しか出来ず、忌々しげに舌を打った。

786エーギンハルト:2016/02/11(木) 20:18:04 ID:3cQHs10o
>>784
「浅い――――!!」
剣と衝撃波の二段構えの斬撃をもってしても、牛頭…ジックハートを断ち切る事は敵わなかった。
そして、剣と言うにはあまりにも非常識な巨塊の面が己の全身を痛烈に打ちのめした。
その勢いのまま、エーギンハルトは壁に叩き付けられてしまった。

あまりの勢いに打ち付けられた姿勢に壁はくぼみ、その周りに罅が走る。

「あ…ぐ……!!」
全身が軋み、額から血を流しながらゆっくりと地面に落ちるエーギンハルト
しかし、落ちながらもその視線は去りゆくジックハートを睨んでいた。

「テメェの顔……覚えた……ぜ…………」
そのままうつ伏せに倒れ、彼に遅れて彼の剣もカランと音を立てて転がった。

787怪異:2016/02/11(木) 22:31:37 ID:???
>>784-786
「驚異的な回復力だな!
 今の戦力では中々きつそうだ」

そうこうしている内に牛頭が撤退していった。
洞窟を突き抜けていくという到底なし得ない芸当だ。

「正直助かったな。
 ん?この声はもしかしてジャビスか?」

エーギンハルトが残った怪物に襲われないよう
駆け寄りあたりを牽制する。

788レーナ:2016/02/12(金) 09:07:36 ID:???
>>784
「あ、逃げた。」
このまま戦いになると思ったので少々拍子抜けした感じだ。
「ちょっと!真っ先に逃げ出すってどういうこと!?」
とりあえずジャビスに八つ当たりする。

789イベント<暗黒の中から>:2016/02/14(日) 15:32:56 ID:R27FeYcg
>>785-788
怪物・ジックハートが立ち去った後、
壁や天井に張り付いていた魔物達が突然地面に落下を始め、
動かなくなったか、もしくは痙攣程度の動きを続け、やがて動かなくなった。

ジャビス「うぉい!!助けを……すぐそこに騎士が何人も居たから、呼んでぐあっ!!」

ジャビスの言葉を解釈していくと、
この空間を出た通路にて、騎士の増援を見かけたため、連れてきたようだが、
ジャビス自身、まだ意識が戦いの中にあり、相当焦っているようだ。

ジャビス「あれ?」

飛び起きて周囲を見回した時点で、ジックハートが居なくなったことに気づき、
困惑の色を隠せない。

アニカ「その様子だと、私たちは遅刻したようだね」

ジャビスに続いて落ち着いた足取りでやってきたのは、黒騎士アニカ。
黒い鎧を着ている為、暗闇の中では鎧部分が見えにくい。
また、アニカは、肉片にまで切り刻まれた死体や、負傷者、生き残った冒険者達を気に留めず、
手を繋いで共にやってきた少女に声をかける。

アニカ「ドナ、何か感じるかい?パパのこと、パパに関係する何かを」

少女(ドナ)「……いいえ、何も」

ドナ、と呼ばれた伏し目がちな少女は、アニカとは対照的に
遺体や、負傷したエーギンハルトに視線を向け、気の毒そうな顔をしている。

>>787
怪物を見ると、先ほどまでの奇妙な魔物達の皮膚に皺が入り、劣化している。

劣化が特に進んだ魔物については、
齢200の人間の遺体……とでも例えられそうな程にみすぼらしい
遺体となっている。

790エーギンハルト:2016/02/14(日) 20:16:40 ID:3cQHs10o
>>789
「う……ぐ……」
数秒、気を失っていたのだろうか。
うめき声をあげながら身体を起こそうとしている。

「クッソ……情けねぇ……!」
額から滴る血が地面を濡らしている。あの怪物、
ジックハートの一撃をまともに受けてしまったのだから仕方ないだろう。
むしろこの程度で済んだ事が奇跡だろう。

四つん這いの状態まで身体を起こすが両腕が震え、
そこから立ち上がる事は治癒魔術か手当てでもなければ出来そうにない。

791怪異:2016/02/15(月) 18:50:10 ID:???
>>789
たぬ吉「ジャビスのあんちゃん!お手柄じゃねえかよ!」

戻ってきたジャビスに賞賛を送る。
まさか援軍を呼んできてくれているとは
ジャビスも抜け目がない。

クリシュターナ「さあ悪はどこですか!私たちが来たからにはもう安心です」

辺りを見回しながらどこに悪がいるのかと
目をギラギラと輝かせている。

クリシュターナ「アニカさん、もしかして私たち逃がしてしまったのでしょうか」

周りの状況を確認するクリシュターナ。
そして人間のようだったものを見下ろし

クリシュターナ「これは悪の残骸?ご協力感謝します!
        って、レーナさん!奇遇ですね!」

そこにいるメンバーに敬礼した後、
>>788レーナの存在に気付いた。

たぬ吉(なんだか騎士にしては変わった格好の連中だな。
    黒い鎧ってのはあまり見たことがない。
    それに魔物共もどういうことだ?あいつがいなくなった途端に)

>>790
エーギンハルトが目を覚ますと
たぬ吉が近くにいた。
どうやら既に一連の戦闘は終わってしまったようで
残りの魔物もなぜかミイラのように力尽きている。

「お目覚めかい?どうやら俺たちは助かったみたいだぜ」

そうたぬ吉は告げた。

792エーギンハルト:2016/02/15(月) 20:05:29 ID:3cQHs10o
>>791
「助かっただぁ…?くそ…あの牛野郎すぐにでも追いかけて……ぐううう!」

受けたダメージの大きさから立ち上がることが出来ない。
そしてギラついた眼を輝かせて息巻くクリシュターナや他の黒騎士たちから一歩離れた位置に
もう一人黒い鎧を纏った騎士がいた。ジックハートほどではないが、この場にいる者達の中では群を抜いて大男だろう。

ドルクス「口惜しいな、もう少し早く来れていればこいつ等を俺の手自ら踏み潰してやったものを」
腕を組み、不遜な態度で大男はそうつぶやく。

793レーナ:2016/02/15(月) 23:02:06 ID:???
>>789
「あ、久しぶり〜元気してた?ちゃんと食べてる?」
他の者に目もくれず少女に話しかける。
>>791
「ちょっと遅かったかな。もう逃げちゃった。ステーキにしてやりたかったのに!」
クリシュターナに気付く。発言が過激になったのは彼女のせいだろうか。

794アイク:2016/02/15(月) 23:35:33 ID:???
>>789-793
「成る程、増援を呼びに行った訳か」

落ちてきた魔物を器用に避けつつ「助かった、感謝する」と、ジャビスへ礼を述べる。
魔物達が次々に劣化……老化に近い現象の後に力尽きたのを見ると、安堵の息を吐いた。
この数の魔物全てと戦えば、勝てたとしても流石に無傷で済まなかっただろう。

「どうやら、一帯の魔物は全滅したみたいだ。戦闘は終わったと見て良さそうだ。
 ……不躾で悪いが、あんた達は何者だ? 格好からして騎士のようだが、調査に集まった連中の中には居なかったよな?」

自身の記憶を掘り起こしつつ、真っ先に目に付いたアニカへと尋ねた。
調査団リーダーが増援を頼んだにしては、随分と早い到着だ。アイクはその点が不思議なのだろう。
最も、アイク達が集まった時点で騎士達が増援に来る事が決定していたすれば話は別だが。

795イベント<暗黒の中から>:2016/02/16(火) 00:42:41 ID:R27FeYcg
>>791
アニカ「この様子を見る限り、そうみたいですね。クリシュターナさん」

ジャビス「あはん?お、まぁな……」

非常にぎこちない反応をするジャビス。

ジャビス「やっぱ、こういう場合は無様でも、プライド捨てて他人の手を借りるってのも大事なのよ」

非常にもっともらしい事を言うが、ジャビスが言うと何か違和感がある。

自身そのものが怪異であるたぬ吉には特に、
力尽きた魔物を見ると気付くのかもしれない。
この遺体は、魔物に憑りつかれた人間では無く、
何らかの代償と引き換えに、急速に歳を重ね老衰に至った"ただの人間"であるのだと。

>>792
アニカ「ドルクスさん。それは少し違う。もう少し早く来ていれば、有力な手がかりが見つかったかもしれないのだ」

今回、黒騎士がこの場へやってきたのは、アニカの傍らにいる少女ドナと共に、
以前騎士団を襲撃したメテオラとの関連を調査する為。
アニカの言いたい事は、あくまでその調査が何よりも欠かせない第一優先であるという事だ。

>>793
レーナの声掛けにより、少女もレーナの存在に気付く。

ドナ「っ!げ、元気よ!!」

不自然な笑顔を作り、アニカの手を離れ、レーナに駆け寄ろうとするドナ。
まるで、逃げるように。

アニカ「ちょっと……」

アニカは一度、ドナから手を放しかけたが、すかさず腕を掴み、ドナを離さない。

>>794
アニカ「協力は感謝するが、それに答える必要はない。アイクさん」

いちいち気に障るような言い方をする。

アニカ「君たちがこれからしなければならないのは、ギルドへ帰り、今回の調査内容を報告する事だ。
それが理解できたなら、早々にこの場を立ち去ると良い」

負傷したエーギンハルトには手当の一つも施さないし、
実際に怪我をしながら戦った冒険者にもこの態度だ。

流石にジャビスも間に入る。

ジャビス「ま、待てよ!本当にヤバイ化け物だったんだ!!俺達が無事なのも奇跡なくらいだぜ!?
それをおまぁ、その態度はあんまりじゃあ」

喋り続けるジャビスの首筋に、自らのバトルアックスの刃を当てる。

アニカ「二度目だ。ギルドへ戻り、調査内容を報告しろ」

796怪異:2016/02/16(火) 03:11:49 ID:???
>>792
「ほれほれ、お前さんはちと頭を冷やしておきな。
 さっきの状況はどう考えても危険だったぜ?」

超回復という技も見せられた。
あれが毎回行われればこちらの敗北は必須。
エーギンハルトに肩を貸す。

>>793
クリシュターナ「そうですか、またしても逃亡を!
        さすが悪党は姑息ですね!」

>>794-795
クリシュターナ「あなたたち善良な市民が無事で良かったです!
        悪は私たちが断罪しますから安心してください!」

アイクにもジャビスにもそう答える。
ああ困った。どうやら彼女、会話は出来るが通用しないタイプらしい。

たぬ吉「ここにいる魔物たち……
    人間だな。いや人間だったもの、か?
    牛頭も人間には見えないが…ふむ」
たぬ吉(厄介なもんに首突っ込んじまったかなぁ)

たぬ吉「騎士の嬢ちゃん、その斧を収めてくれないか?
    ちゃんとギルドにはジャビスから報告させておくからよ」

797アイク:2016/02/16(火) 23:14:04 ID:???
>>795-796
「……ああ、あんたの言う通りだな。立ち去る事を拒む理由も無い」

ふと見れば、アニカを見ていた筈の視線は既に入口の方へと向けられている。

「こちらも疲弊していて休息が欲しい所だ、そうさせてもらおう」

そう言うと、篭手を装着した左手でジャビスに突き付けられた斧の刃を押し退ける。
特に力を入れて行われた動作ではないが、“これ以上話をする気は無い”という意思表示としては、非常に力強い行動と言えた。

「たぬ吉、エーギンハルトの状態は良くない。落ち着いて治療出来る場所へ連れて行くべきだろう」

レーナかたぬ吉が治癒魔術を行使出来るとしても、此処を安静地とするにはあまりに不適切。
それ故に、アイクが立ち去る事を促しているのは確かだろうが……別の意図を含んでいるようにも感じられる物言いだ。

798レーナ:2016/02/17(水) 07:34:10 ID:???
>>795
「どうしたの?こっちに来させてよ。」
ドナの不自然な態度に疑問を持つ。
「嫌がっているじゃない。手を離してよ。」
ドナを強引に抱き寄せる。

799エーギンハルト:2016/02/17(水) 14:38:55 ID:3cQHs10o
>>795-798
「フン…血が止まれば問題はな……グッ…」
痛みに顔をしかめるエーギンハルト。強がりを言うだけの余裕はあるようだが
アイクの口ぶりに何かを察したのかしいないのか、外へ出る事に対しては反論は出さなかった。


ドルクス「アニカ、こいつ等を脅しても仕方あるまい
     出ていくと言ってるならさっさといかせてしまえ
     それと…」
ドナを抱き寄せたレーナに視線を向ける大男。

ドルクス「知った仲なのかもしれんがそいつはここでの調査に必要なんだ
     分かったら離してもらおうか?
     騎士の公務を妨害するならばそこの(クリシュターナ)に
     悪と見なされて"断罪"されてしまうぞ?」
と、なだめる口調でありながらどこか脅すようにレーナにドナを開放するように言った。

800イベント<暗黒の中から>:2016/02/17(水) 23:04:38 ID:awAfx0uU
>>796-797
ジャビス「けぇーります!けぇーりますとも!!」

恐れおののいたジャビスはさっと立ち上がり、アイクの側へ身を隠す。
アニカは静かに斧を収める。
が、依然厳しい表情で口を開く。

アニカ「……理解していただけなかったようだから、はっきり言おう。
私達は時間が惜しいんだ。例えば、
『疲れたから5分休憩』
『腹が減ったから1時間食事』
と、そんな事をしている間に、君達が相手をした敵が帝都の街中に向かっていたらどうする。
無論、帝都では日々、騎士が守りを固めているが、騎士は騎士で
『情報共有』
『作戦会議』
『移動・避難勧告・住民誘導』
と、相当な時間を取られるんだ。わかるだろう?」

身振り手振りを交えて、先ほどとは一転し丁寧に説明する。

アニカ「しかしな、そこまで時間を取ったところで、相手の素性が解らない事には此方も対応し難い。
それを防ぐために君達の持っている情報は一刻一秒も早くギルドに届けるべきだ。
そして、我々は早急にこの場所の調査をし、君達では解らなかった事を更に調査すべきなんだ。
君達は金目当てでこの依頼に参加したかもしれないが、参加したからにはその位考えてもらう
君達を労う時間等、残念だがあるわけが無いだろう。」

非常に饒舌に、かつ熱く、その場にいる者を説得するように話す。

アニカ「住民全ての命を背負ってみろ。怪我の1つや2つ、安い筈だ」

ジャビス「く、悔しいが、言い返せねえ……」

と、アイクの後ろで呟く。

>>798
アニカ「今の説明がわからなかったわけではないだろう?わかったら、馴れ合いはよしなさい」

レーナが抱き寄せたドナの手を握る。
ドナの表情がどんなに曇っていようと、アニカの意思は硬い。

ドナ「……」

アニカ「ドナ、魔物の死体が嫌なのかい?私の態度が気に食わない?少女らしく遊びたい?
仕事が終わったら何でも聞いてあげるから、今はいう事を聞きなさい」

>>799
アニカ「すみません。時間を"かなり"浪費してしまいましたが、表に居る騎士達も動かして、
魔物共の死体だけでも持って帰りましょう。この場の調査は、識者にやらせましょう」

アニカはテキパキと、なるべく損傷の少ない魔物の死体を探し、確保する。

801アイク:2016/02/18(木) 00:03:19 ID:???
>>798
「レーナ、今は退いておこう。
 今回の件に関わるつもりなら、いずれまた、その女の子と会う機会もある筈だ」

『だから今は堪えてくれ』と、みなまで言わなかったが、レーナを見据えるその眼が告げていた。

>>798-800
率先してその場を立ち去ろうとしたアイクだったが、しかし、ふと足を止めた。
アニカが実に熱い想いを篭めて話したであろう語りが終わった後、静かに口を開く。

「気に障ったなら悪いな、休息というのは言葉の綾だ。“こんな場所”では肉体どころか気も落ち着かんからな」

「……で、あんたの言いたい事はよく分かった。だから、早く行かせてくれないか?
 俺たちが手に入れた情報を“一刻一秒も早くギルドに届けたい”んでな、“時間が惜しい”んだ」

冷静な物言いだが、所々を強調して語る様は“お前の長々とした説明こそが時間の無駄だ”と、そんな皮肉が篭められていた。

これ以上話す事は無いと思ったのか、入口へ向けて歩き出した。
誰かが此処に留まろうとしなければ、ジャビス達を連れて足早にこの場を後にするだろう。

802怪異:2016/02/18(木) 12:07:37 ID:???
>>797>>799
「ああ、そうだな。
 そいじゃ俺が担いでいくか」

アイクに返事をしてエーギンハルトを肩に担いだ。

クリシュターナ「あはは、そんなことしませんよドルクスさん。
        私が善良な市民を襲うわけないじゃないですか」

>>800
「そこの黒い甲冑の嬢ちゃん騎士さん。
 調査の邪魔して悪かったな。俺たちはもう行くとするよ。
 残りの調査で何か分かるといいんだがな」

アイクに続き入り口へと向かった。

803エーギンハルト:2016/02/18(木) 17:48:18 ID:3cQHs10o
>>800-802
ドルクス「そうだな、善良な市民はな…」
そう言って、去っていくアイク達に視線だけ向ける大男。
アイクのやや挑発的な物言いに顔を顰めたが、何処か面白そうに見送った。

エーギンハルトはよろつきながらたぬ吉に担がれた事に少し驚くが、やむを得ないので従った。

804レーナ:2016/02/18(木) 21:57:36 ID:???
>>799-801
「平然と切り捨てるって言える様な人たちに、正義を護れる訳ないじゃん!」
ドナの額にキスをする。
「変なことしたら、すぐにでもドナを連れて帰るからね!」
フンッと言って洞窟を出ていく。

805イベント<暗黒の中から>:2016/02/18(木) 22:06:44 ID:CkvFnkKw
>>801-804
アニカは、特に何か言葉を返すわけでもなく調査を続けていた。

そして、一行がその場を離れたあと、ジャビスもこらえきれずに不満を垂らす。

ジャビス「なんだってんだ、あいつら……騎士みたいだったが、後から来たくせに……」

806アイク:2016/02/19(金) 00:43:41 ID:???
>>802-805
「まぁ……ああいうのは何処にでも居るさ。
 面倒な手合いだからな、関わらないのが一番良い。考えが合わん以上、なおさらな」

ジャビスが漏らした不満に答えるように、溜め息混じりに語る。

「それで、どうする?
 ギルドへの報告を急いだ方が良いのは確かだが、エーギンハルトも早く治療した方が良いだろう。
 治療係と報告係とで二手に別れるか? その場合は治療係と後で合流しないと、情報共有が遅れてしまうが」

807怪異:2016/02/19(金) 14:32:51 ID:???
>>803-806
「まぁ騎士だってのは間違いないんだろうな。
 レーナの嬢ちゃんとも顔見知りだったみたいだし」

騎士の一人が笑顔でレーナと話していたのを見ての発言だ。
それにしても少女のことに関しては何やら揉めていたが

「それなら俺がエーギンハルトをこのまま連れていくか。
 治療を出来るわけでもないし、報告はアイクの兄ちゃんとレーナの嬢ちゃんがいれば充分だろう」

ジャビスは頭数に入っていなかった。
どうする?とエーギンハルトへ問い掛ける。

808エーギンハルト:2016/02/21(日) 10:09:12 ID:3cQHs10o
>>804-807
「俺の事なら気にするな、自業自得の傷でわざわざ二手になることはねぇ」
そういいながら額の血を手で拭う。たぬ吉に肩をかしてもらってる状態だが、
移動が困難と言うわけではないだろう。

「ギルドにも簡単な応急処置くらいできる物程度は揃ってるだろうしな」

809レーナ:2016/02/21(日) 20:06:18 ID:???
>>805-808
「さっさと帰ろ。怪我人もいるし。」
不機嫌な様子を隠さず一行に続く。
「1人くらいなら一緒に飛べるけどどうする?」

810イベント<暗黒の中から>:2016/02/22(月) 20:06:52 ID:awAfx0uU
>>807
ジャビス「おま……俺……」

遠まわしに俺も混ぜろ、と言うが、今にも消え入りそうな声だ。

>>806-809
「ゴホン!お前ら、あったまわりーなー!!」

突然声を荒げたかと思えば、一行の先頭に回り込んで話し始める。

「まずは応急処置しようぜ!兄ちゃん(エーギンハルト)、化け物の攻撃をまともに食らって平気なわけねーだろ!!
今は見えないだけで、どっかしら故障してるってこともあり得る。だから治療だ!それから、
皆で報告!」

何か怒っているようにもみえるが、その理由はジャビスの口から自然と漏れ出た。

「アイツら(黒騎士)のいう事なんざ、聞くこたねーんだよ!俺達は俺達のメリットを最優先すりゃーよ!
あの女の言ってた『たら・れば』は、俺達にゃ知ったこっちゃねえー!テメーでどうにかしろって話だぜ!!
ここでアイツらの言うとおりにしたら、例えば、兄ちゃんが瀕死の重傷だったとしても、報告を優先しなくちゃならねー事になる」

まとめれば、反骨心と団結心と言うやつだ。
最初こそ他ハンターに対する乱暴な言い回しや、
仲間を置いて逃げる等の行動をしたことを思い出すと、やや違和感があるが、
仲間意識、と言うやつが多少はあるらしい。

「隊長(アイク)、いいだろ?それで」

811アイク:2016/02/22(月) 21:49:45 ID:???
>>807-810
「……そうだな、ジャビスの言う通りだ」

エーギンハルトの負傷が、目に見えない所で異常を起こしている可能性も十分有り得る。
それを一先ずの処置で済ませてしまうのは、今回の件や彼の今後を考えれば確かに悪手だろう。

初めこそ独り善がりな行動が目立ったジャビスだが、あの洞窟での出来事を経て多少なりと意識が変わったのかもしれない。
そう考えると、見知ったばかりの他人の事とは言え、アイクの口元が綻ぶのは当然だとも言えた。

「なら、先に治療だ。専門家の処置なら、俺達で独自に行うよりずっと良い。
 その後にギルドへ向かって今回の件について報告する――この流れで行こう」

「レーナは帰るつもりなら、連絡先を教えて貰っても良いか?
 あんたが今後どうするか次第だが……ドナと言ったか、あの少女の事で有用な情報が得られたら伝えるつもりだ」

彼女が帝都在住(或いは宿を拠点としている)かは不明だが、遠方に住んでいるのなら其処に魔法便を送るという手もある。
一同の中で、特に少女ドナを気に掛けていた事に関してのアイクなりの気遣いなのだろう。

812レーナ:2016/02/22(月) 23:15:21 ID:???
>>810
お前が言うな。というような顔をしていたが話を聞くうちに表情が変わる。
「そうだよね!あんな、真っ黒なセンス悪い鎧着て、怪しさ満点な人たちなんか信じられないもん!」
「ドナも怯えていたし!」
>>811
「あの子、初めて会ったとき、地獄からきたって言ってた!誰も信じないって。でも怯えてはいなかった。きっと何かあったんだ!」
「だから分かったことがあったら教えて。」
アイクにアパートメントの住所を教える。

813怪異:2016/02/23(火) 12:42:17 ID:???
>>808-812
「ジャビスのあんちゃんやるじゃねえか!」

ジャビスの提案に異論がなさそうなことを確認し
背中を力強く叩いた。小気味良い音が響いた。

「黒い鎧の騎士たちのことは今考えてもこれ以上は分からないだろうし
 報告をしっかりしないとな。犠牲者もかなり出たわけだ。
 結構大事になるんじゃないか今回の件は」

814エーギンハルト:2016/02/23(火) 20:29:17 ID:3cQHs10o
>>810-813
「ケッ、これじゃあ俺が強がってやせ我慢してるだけになっちまうな」

と、一人ぶっきらぼうにそんなことを呟いた。
感謝の意を素直に述べる事ができないだけなのは、表情を見ればわかるだろう。

「なら帝都にさっさと戻ろう
 あそこなら不足はねぇだろう?」

815イベント<暗黒の中から>:2016/02/23(火) 22:07:49 ID:awAfx0uU
>>812
ジャビス「地獄か……ガキの言うことを100%信用するわけにはいかねーが、
確かに化け物が出たときは、地獄にでも迷いこんだ気分だったぜ」

アイクへの言葉を拾い、ジャビスなりの感想を述べた。

ジャビス「しかも、あの黒い奴等がこんなとこにまで連れ出してくるとは、タダモンじゃねぇってことを言い触らしてるようなもんだぜ。
パパがどうこう言っていたのをチラッと耳にしたが、もしかして……」

ジャビスの頭には今、ドナとジックハートの恐ろしき表情が浮かんでいる。

>>811,813-814
ジャビス「ぐえっ!」

頭の中のイメージで、再び恐怖が戻りかけたところを、
たぬ吉に背中を叩かれ、四つん這いに倒れる。

ジャビス「な、なにしゅんだ……!」

こうして、一行はまずエーギンハルトの治療を最優先とし、帝都を目指すことにした。
アイクを先頭に、時々前へ出たがるジャビスが追い越しながら。

ジャビス「医者なら良い奴を知ってる。こー言うときは頼っても良いぜ!」

イベント<暗黒の中から>、つづく。

816後日談:2016/03/09(水) 00:05:26 ID:awAfx0uU
騎士団にて

アニカ「……報告は、以上」

テレンス「またも"パパ"は見つからず、ですか……しかし、魔物が元人間である可能性があるとは、中々興味深いですね。」

アニカ「……そうだろうか。私には、魔物などに身を堕とす者の気持ちなど、到底理解に苦しみますがね」

テレンス「そうではないよ、アニカさん」

薄笑いを浮かべ、座ったままアニカの顔を見上げる。

テレンス「話がようやく繋がってきた、と言いたいのですよ。ドナの異常な成長、人を喰らう元人間の魔物、全く別物に見える2つの事象の根源は、きっとある特定の人物に繋がるはず。恐らくはその人が"パパ"であると見て良いでしょう……
そして、ドナの見つかった海底都市に現れた処刑人、そしてこの間此処を襲撃してきた処刑人メテオラ。その流れで行くと、今回の魔物も処刑人が一枚噛んでいそうですね。"パパ"は恐らく、教会関係者でしょう」

アニカ「……なるほど。では、我々の当面の目的は」

テレンス「早急に"パパ"を特定し、その活動を我々の監視下に置くことです。それから先は、そのとき考えましょう」

817スライム:2016/05/17(火) 12:47:43 ID:???
「はあ…」

公園のベンチに一匹のスライムが腰かけ、虚ろな目で遠くを眺めている。

「他人に迷惑をかけないまっとうなスラ生を歩んで40余年。普通にやってきたつもりなのに嫁に逃げられた…
よもや、嫁をタヌキなんぞに寝取られるとはな…やってられねーよこれが。」

瓶詰めの青い液体(酒?)を一気に飲み干し、力が抜けたようにでろりと拡がるスライム。

「しかも、家財も全部持ち逃げされた…今まで国の許可を取って住まわせてもらっていたが、もう家賃も税金も払えん…出て行くしかねーのか…」

818毒スライム:2016/05/17(火) 21:13:06 ID:gkPr2DzE
>>817
初老を過ぎたスライムが隣に腰を下ろした。
綺麗な毒々しさだ。裕福さの証だろう。

「酒?は一時的には忘れさせてくれるかもしれませんが……」

酔いつぶれたスライムから酒?瓶を奪い取り、叩き割った。
大地に青い液体が広がっていく。

「ですが、現実は逃げていくだけですよ。普通にやっていたのに上手くいかない?
 それは酒?浸りになる理由にはなりませんよ。貴方は何か行動を起こしましたか?」

スライムの語気は荒くなり、身体も膨張していく

「止まない雨はない、明けない夜はないなんてのは戯言です。存在しない明日に希望を託してどうするんですか?」

「今を歩くんです。今を走るんです。貴方は40年走った誇り高いスライムでしょう? 走って明日に行くんですよ
 一時の感傷で、誇りを汚すのはお勧めできることじゃないですね」

819スライム:2016/05/17(火) 22:01:11 ID:???
>>818
「お、おい!何すんだ!!」
酒?瓶を取られ、激昂するスライムだったが、
続く説教を真面目に聞いている。

「俺だって、俺だって家族を養う為にだなぁ!!一生懸命働いて!金稼いで!失敗もして!人間からはタダのスライム扱いされて!!……
結果、家族に当り散らして、大切なものを失っていた……」

溢れ出る涙を腕のように伸びた体の一部でぬぐう。

「取り戻したい……今からでも、あの幸せな日々を……じいさん、俺できるかなァ……」

820毒スライム:2016/05/17(火) 23:32:31 ID:gkPr2DzE
>>819
「ええ、貴方なら大丈夫ですよ」

スライムは体の内部から小さな紙切れを取り出し、

「まあ、何かあったらここを訪ねなさい。きっと力になれるはずだ」

紙に書かれた住所には……魔界のブラック魔王軍本社だった。
そして彼の肩書はブラック魔王軍人事部……どうやらリクルーターのようだ

821スライム:2016/05/18(水) 00:03:16 ID:???
>>820
「どれどれ…」

スライムは体の中からメガネ(老眼鏡)を取り出し、もらった紙を読む。

「(この会社、社名はよく聞くし、そう言えば友人のスラきちが社員だったな。最近連絡が取れないが、元気だろうか…)」

「あのぅ……やっぱり転勤とかって多いんですかね?福利厚生も気になるし、待遇なども……」

822毒スライム:2016/05/19(木) 23:18:00 ID:???
>>821
「今はそんなこと気にしてる場合じゃないでしょう?
 グズグズしていてはチャンスを逃しますよ」

紳士はどうやら答える気はないようだ。

823レーナ:2016/05/31(火) 00:11:39 ID:???
>>821-822
「てぃっ!」
二匹のスライムに容赦ない光の槍の投擲。
「経験値いくらかな〜?」
スライムのスラ生など一切考慮しない一撃!
コワイ!
しかし、冒険者なんて大体そんなもんである。

824毒スライム:2016/05/31(火) 00:20:48 ID:???
>>823
チャリン! 2VIと経験値3を獲得!
ブラック企業の社員証をてにいれた!

825スライム:2016/05/31(火) 00:39:14 ID:???
>>823
チャリン! 1VIと経験値1を獲得!
ただのスライムは毒スライムより報酬も得られる経験も少ないのだ。

826ぶち柄スライム:2016/05/31(火) 17:13:08 ID:???
「毒スライムがやられたか……」

暗い場所で灯りもつけず、それっぽく呟く。

827縦じまスライム:2016/05/31(火) 20:01:52 ID:???
「……あいつ、最近子供ができたらしい」

煙草に火をつけた。この暗がりで彼らたちの顔を照らすのは、この小さな灯だけだ。

「俺もこれからだって、毒でも幸せになるんだってな……
 俺たちはいつもこうやって面白半分で殺される……だが、これはあんまりじゃないか?」

怒りに全身が震えるが彼らにできることはない。冒険者との力量は歴然の差だからだ

「諦めるんじゃないよ」

扉が開かれ、部屋に明かりが差し込む。
逆光のせいか部屋に入ってきたスライムの姿は見えない。

「そ、その声はウーズさん?」

8bitな魂を与えられていないスライム。同じスライムでありながら、多くの冒険者を屠ってきた伝説というかDD的なスライムだ。

「弔いが必要じゃないかな?」

彼の一言が全スライム界を巻き込む大騒動につながるとは現時点では誰も気が付かなかった。

828レーナ:2016/06/01(水) 01:17:13 ID:???
「スライム討伐終わり〜」
ギルドで報酬を貰う。
「二束三文、こんなもんか。」
「手っ取り早く強くなりたいけど、金属スライムは逃げやすいしどうしたらいいんだろ?」

829どっかにあるスライムの集会場:2016/06/01(水) 19:02:48 ID:???
不当に虐げられるスライム達の権利を連日議論が繰り広げられていた。
主戦派の代表はスラタゴの雷光の異名を持つスラニバル・バルイム

「ギルドを下すことは不可能に見える。だが、視点を変えれば可能事となるのだ
 私についてきてくれ。必ずスライムが自由に肩で風を切って歩ける世界にする」

彼は冒険者ギルドに対し強硬的な意見を述べ全面的な闘争を主張していた。

対する穏健派のは、
スライム牧師と呼ばれている活動家マーチン・スライム

「私には夢がある。それは君と同じスライムがスライムとして自由に生きられる世界だ。
 この世に誰もが持っている平等な権利だ。この闘争は我々が正しいかもしれない。
 しかし、いくら正しいからといって過激になりすぎてはいけない。
 今は耐えるのだ。耐えながら自由を要求するのだ!」

スラ界を二分する大事件に帝国はまだ気が付いていないというよりあんまり興味ないみたい。

830レノ:2016/06/07(火) 21:52:33 ID:???
とある森

レノが今歩いているこの森をよく訪れるという人間は、そう居ない。
何故なら、凶暴な魔物の出没が以前から報告されており、一般人は基本的に立ち入りが禁止されているからだ。

また、世の中で幾つか迷宮入りとなっている殺人事件の被害者が、よく発見される場所でもある。

だが、レノはこの場所をよく知っている。
過去、処刑人として潜伏生活をしていた際に、拠点としていた場所でもあるからである。
とすればまた、この先に処刑人達が拠点とする施設があるという事も良く知っている。

突如木陰より、物騒な獲物を持った仮面の男が目にも留まらぬ速さでレノに急接近する。

刃がレノの首を切り落とす……筈が、寸前の所で男の身体に絡みついていた無色透明な魔縄が収縮し、処刑人の男は隠れていた木に勢い良く叩きつけられた。
そして、間も無く処刑人の男の胸には何者かの槍が突き立てられ、音も無く事切れた。
男に槍を突き立てたのは、黒騎士テレンス。

テレンス「レオンさん、後輩の亡骸は拝まなくても良いんですか?」

テレンスは振り返りもせず先へ進もうとするレノに声を掛けた。

レノ「それは、囚人の義務か?」

テレンス「あぁー…名案ですね!では、1人倒す毎にレオンさんからコメントを頂きましょうか」

レノ「いいね。でも、コメントを考えている内に手元が狂っても文句無しって事で」

テレンス「それはご勘弁を」

テレンスはニヤニヤと笑いながら、レノより少し後ろの影を進む。

831ドルクス:2016/06/08(水) 22:01:59 ID:3cQHs10o
>>830
黒騎士の中では比較的新参者であるドルクスがそのやり取りを見て呆れたように息を吐いた。
テレンスの、あの人をおちょくる発言はどういう意図があるのか。
見たまま聞いたままの皮肉屋なのか、それともこちらの知りえない本心でもあるのか

あるいは……何も考えていないだけなのか

「それで?件のアジトにはあとどれくらいなんだ?元処刑人」
と、前を歩くレノに声をかけた

832アイク:2016/06/09(木) 01:44:33 ID:???
>>830-831
森を進む一行の殿を務めているのは青髪の男だ。
鈍金色の刀身を持つ大剣を肩に担ぎ、周辺の警戒をしつつ歩を進めている。

今回の件に参加したのは、元々は魔物捜索、ひいては討伐の依頼が切っ掛けである。
依頼を請け負う際に、以前からの知り合いであるレノと偶然合流したのだが――気が付けばこの状況だ。
ここに至るまでの過程は省略するとして、結論から言えば、魔物討伐ではなかったようだ。

どんな内容であれ、納得して依頼を受けた事には変わりは無い。
力無き一般人を傷付けるような内容であれば、どれだけ金を積まれようと断る所だが、そうでなければ話は別だ。

「今更ですまないが……今回の目的を改めて確認しておきたいんだが、良いか?」

と、ドルクスへの回答が済んだ後に問い掛ける。

833絶対正義のクリシュターナ:2016/06/14(火) 19:09:39 ID:???
>>830-831
「ここが悪の拠点付近ですか」

レノを鋭い眼光で見つめつつドルクスの横を並んで歩く。
そしてレノとテレンスの一連の流れが終った後、事切れた処刑人に近づき
自らの短剣を首に突き立てた。誰から見てもオーバーキルだ。死人を冒涜する行為。

「処刑人を死人のフリが上手いですからね」

明るい笑顔で誰ともなく呟いた。

>>832
「悪を断罪するためにここに来たんです。
 アイクさん、お噂はかねがね伺っています!
 あなたのような武勇の優れた方がいて頼もしいです」

一緒に頑張りましょうね、と最後に付け加えた。

834レノ:2016/06/15(水) 00:53:20 ID:???
>>831
「最初だから優しく指摘させて頂くが、その呼び方は控えて貰いたい」

歩を止め、ドルクスへ振り返る。

「形式上の建物であれば、もう数100m先にあるが、暗殺を生業にしている連中が常にそこに留まっているという事は"絶対に"ありえない。
ある意味では、もう奴らの領域<テリトリー>には踏み込んでいる。さっきの奴を見ればわかる通り、な」

>>832-833
テレンス「私からお話ししましょう!今回の目的はズバリ、この間帝都付近に出現した魔物と、処刑人と呼ばれる悪の組織との因果関係を調査することにあります」

ニコニコと説明を続ける。

「証拠があるわけではありませんが、教会にコンタクトを取っても案の定認めはしません。しかし、以前から処刑人は問題になってましたからねぇ。とりあえず、強硬策にでちゃえ!みたいな?感じで?やってきたというわけです。ねえ?レオンさん?」

クリシュターナからの視線や、テレンスからの問いを無視し、先へ進むレノ。

レノ「やけに手薄だ。何かありそうだな」

物陰に隠れつつ、静かにしろ、というジェスチャーを全員に送る。

835アイク:2016/06/15(水) 01:23:47 ID:???
>>833
「む……」

行動とは裏腹に、満面の笑みを見せるクリシュターナに驚いた様子だったが、

「そうか、そう言って貰えると悪い気はしないな。尽力しよう」

それを悟られるよりも先に普段通りの装いを見せ、答えた。
敵に確実なとどめを――そういう意味では、彼女の行動は正しい。わざわざ言及する事では無いと判断したのである。

>>834
「分かりやすい説明だ、助かる」

確認が目的だったので、今更になって新たに質問を投げ掛けるような事は無い。
そのまま進んでいたが、レノが物陰に隠れてジャスチャーを送ったのを見ると、それに合わせて息を潜めた。

「……別の刺客がこちらを監視しているかもしれんな」

辛うじて聞き取れる程度の声量で呟き、周辺への警戒を強めている。

836絶対正義のクリシュターナ:2016/06/15(水) 22:32:32 ID:???
>>834-835
「私が囮になりましょうか?」

短剣をいつでも腰から抜けるよう構え
小声でテレンスに話しかける。

「攻撃を仕掛けてくれば、ある程度相手の方向を絞れる可能性があります」

837ドルクス:2016/06/16(木) 22:07:18 ID:3cQHs10o
>>834-836
「フン、気付いたら刃が刺さっていては困るから気を付けるとしよう」
と、レノの言葉に頷くドルクス。アイク以上の背丈の大男だが
思慮に欠けるような脳筋的思考の持ち主ではないようだ。(誤解を与えてはいないと思うがアイクを脳筋だとは思っていない)

そういえばアイクとドルクスは以前にジックハートと言う魔物が出た洞窟でも会っていた。
会話らしい会話などなかったが。
そして

「囮ならば俺にやらせろ」
と、クリシュターナの申し出に対抗するように小声で口を開いた。

「小回りが利くだろうからクリシュターナでも問題はないだろうが
 コイツは釣れた奴を奇襲する方が向いてるように思うぞ
 それに、俺はコイツよりも"場持ち"が良いハズだ」

と、テレンスに進言する。
場持ちが良いというのは、長く囮になれるという事だろうか。
確かに長時間囮になれればその分、隠れてるかもしれない処刑人や
魔物をおびき寄せられるかもしれないが。
あくまで進言なので、ドルクスの言い分を完全に飲む必要はない。

838死んだ処刑人:2016/06/18(土) 09:47:09 ID:PKaoDMVs
ずっとずっと昔、まだ帝国が存在しなかった時代。
一人の偉大な魔術師がいた。高潔な意志を持ち、巨悪を討った英雄。
彼の功績は詩となり語り継がれ、史跡に残る碑文などが今でも僅かながら残っている。

どこにでもある英雄譚だ。しかし、それが真実であることは多くない。

ずっとずっと昔、まだ帝国が存在しなかった時代。
一人の偉大な魔術師がいた。高潔な意思を持ち、巨悪を討った英雄。
英雄というものは悪が滅びれば不要な存在だ。謀殺され、歴史から消えていった。
憎悪に狂った魂は裏切者を殺し、街を滅ぼし国を滅ぼした。
恐れをなした者たちは、魂を鎮める詩を作り、魂を封印する碑文を遺した。
時が経ち詩は忘れられ、碑文も朽ちていった。

だが、魂はどれだけ時経とうと憎悪だけは忘れなかった。


とある森


昔は分割された魂を封印する碑文があった森だ。
だが、管理者は代を重ねるごとに使命を忘れやがて消えていった。

首を切られ、短剣が突き刺さった遺体。
完全に事切れ魂は抜け去っているが、まだ僅かながらに肉体が生きていた。
空になった器。彷徨う魂が潜り込むには打ってつけだ。
普通の魂では仮に入り込んだところで肉体の活動停止と共に追い出されてしまう。

だが、この森を彷徨っていた魂にとっては数秒でも生きているなら十分すぎる時間だった。

右手がゆっくりと動き短剣を引き抜くと、先ゆく者たちに投げつけた。

839レノ:2016/06/19(日) 00:12:59 ID:awAfx0uU
>>835-837
「どうやら、それ(囮)の前に敵は此方に気付いているようだぜ!」

>>838から放たれたダガーを最小限の動きで避ける。


だが、同時に微かにであるが何か球状のものが回転しながらしゅるしゅると風を切る音がする。
(――!!)
レノはその微かな音が自分の近くから聞こえてくる事に気付いたが、周囲に異常は無い。
そうレノが認識した直後、レノの足元の地面から謎の金属球がレノ目掛けて向かってくる。

「何ッ!!」

咄嗟に魔力を纏った腕で金属球の延長線上にある、自分の胸部をガードする。
金属球とレノの腕が火花を散らせて衝突するが、球の回転は止まる様子が無い。
むしろ勢いは増し、魔力の上からでもレノの腕の骨を圧迫し続けている。

(コイツ……ただの球じゃねえな)

「魔縄ッ!!」

レノは自分の右足のくるぶしから魔縄を適当な木にくくりつけ、強引に金属球の軌道から退避する。
金属球は、レノという対象を見失うと上空へと飛んでいく。

「今の所、敵はそこのゾンビと、もう一人いるようだ!俺は隠れてるもう一人を探す」


テレンス「余裕をかましていたら、突然ふいを突かれたといった所ですね。私はこっちのゾンビを相手しましょう。」

テレンスは剣を引き抜きつつ、右腕の義手を>>838へ向け、義手にセットされた矢を放つ。

テレンス(この死体……以前の魔物かとも思ったが、人の形を保っている。様子がおかしい……)

840アイク:2016/06/20(月) 21:46:24 ID:???
>>836-839
「なら迎撃は俺達で――っ!」

クリシュターナとドルクス、両名の提案に応じるよりも先に、剣を振り翳す。
後方から飛来する短剣に気づいたのだろう。素早く打ち落とそうとするが、レノが避けた事でその必要も無くなった。

「確実に急所を潰した筈だが……魔術か、或いは別に何かの力が働いているのか」

既に死体となった筈の処刑人(>>838)を睨みつけ、様子を伺いながら語る。

「何にせよ、俺達の居場所は既にバレているらしい。下手に隠れるより堂々とした方が良さそうだ」

改めて剣を構え直し、テレンスが放った矢を見届ける。
直ぐに動く事はせず、死体の処刑人の行動に合わせて迎撃するつもりなのだろう。

841ドルクス:2016/06/20(月) 23:56:10 ID:3cQHs10o
>>838>>839
「ゾンビと隠れてる処刑人か」

腰に下げた剣に手をやりながら、ドルクスはレノを追った。

「さっきの無礼の詫びと言うわけではないが、援護してやるぞもt…レノ」

842絶対正義のクリシュターナ:2016/06/21(火) 01:42:08 ID:???
>>838-839
「ほぅら、やっぱり生きてた!あっははははは!
 死体ごっこでもしてるつもりか悪党めが!!」

すぐさま短剣を腰から引き抜くと
起き上がった処刑人目掛け走り出そうとする。
しかし、レノへ鉄球の攻撃が行われると静止した。

(起き上がった処刑人の攻撃か?それとも他にも……
 いや、このレノという男の自演という可能性も考えられる)

「逃がさない。悪は等しく私が断罪する!!」

レノが行動を開始したことにより、
クリシュターナはそちらに反応した。
起き上がった処刑人にはテレンスとアイクが相対したようだ。

>>840
「テレンスさん!アイクさん!そちらはお任せしました!!
 すぐに仕留めて援護にきますから!」

843死んだ処刑人:2016/06/21(火) 02:03:25 ID:PKaoDMVs
>>839-840

死体はゆっくりと起き上がり、両腕を広げた。


テレンスが放たれた矢は胸に突き刺さったが、ダメージが入った様子はない。

「***************」

現在では失われた言語。聞き取る事も理解することもできない。

両手をゆっくりと開いた。
そよ風に乗って魔元素が彼の両手に集まっていく。

周囲の木々が色を失い枯れてゆく。

そよ風はうねりをおび嵐となる。

大地はその力を失い砂となり、生命力を奪われた鳥や虫たちが朽ちていく。

死体の目から、鼻から、耳から、口から血が噴き出す。
両手の指も暴風のような魔元素に耐えきれずもげていく。
だが、飛散した血は再び彼の指に集まり、骨となり肉となっていく。
魔元素で体を再構築しているのだろう。

その勢いは衰える気配がない。ただ近くにいるだけで奪われる生命力。
体が弱れば弱るほど、その勢いは加速していく。たとえ女神の加護があったとしても安全ではない。

844レノ:2016/06/22(水) 23:15:17 ID:???
>>841-842
「まだ来るようだぜ」

再び風をするような音がかすかに聞こえる。
その直後には、
クリシュターナの背後の地面から、
また、ドルクスの右の頭上から、
先ほどと同様の金属球が迫る。

仮にこの金属球を避けずに受けるとすると、
それは道具や魔術等で弾き飛ばそうと試みても金属球が軌道をそれる事はなく、クリシュターナ、ドルクスの身体にへばり付き、食い込もうとするだろう。
そして、見た目の割には10kg程の重りを叩き込まれるような力もある。

(全く別の方向からの攻撃……あくまで牽制か?)

「2人とも、頭を使う戦いはできるか?少々しんどい戦いになると思うぜ」

金属球の攻撃から逃がす為に、2人の身体の一部に魔縄を巻きつけ、手繰り寄せる。

>>840,843
テレンス「近くにいればいるほど、力を奪われる…!」

自分の剣を、ゾンビからは距離の離れた、自分の後ろ側にある木に向けて投擲する。
剣が刺さると同時に、テレンスは瞬間移動の如き速さでその剣の場所まで移動した。

テレンス「(まずはキッカケ作りだ…)」

ベルトに刺してあるナイフを3本、ゾンビへ向かって投げる。
その全てを当てようという意図はなく、あくまで様子見程度の攻撃だ。

845アイク:2016/06/22(水) 23:44:29 ID:???
>>843-844
(これは――)

つい最近、同じような感覚を味わった事がある。
アシュタルの地で相対した竜も同じような力を操っていた事を思い出す。
どちらがより強力か、という点はさておき、性質としては酷似していると判断出来た。

「なるべく距離を開けて戦うんだ!
 奴に接近するのは確実にとどめを刺せる時だけだ、まずは弱点を探すぞ!」

既に距離を開けたテレンスへと忠告を投げ掛け、アイク自身も死体との距離を開ける。

(最初は……どういう攻撃が通用するか、そこを見つけ出さないとな)

篭手を装着した左手を翳す。
一瞬、篭手が淡い光を放ったのも束の間――拳大の魔弾が二発、死体へと発射された。
アシュタルにて入手した“祝福を受けたガントレット”が備える能力だ。

一発目は生命力を、二発目は魔力を使用した魔弾だ。周辺から生命力を奪う死体に通用するだろうか?

846絶対正義のクリシュターナ:2016/06/23(木) 19:35:57 ID:???
>>844
「悪に染まった連中は小細工が多いからな!
 ある程度は考える力も必要になるが、正直得意ではない」

背後からの攻撃に気付き、短剣で防御しようとしたが
レノの縄に引っ張られる形で飛んで行った。

「ぐっ、余計なことを……
 こんなことをしたんだ。それなりの理由があるのだろう?
 先ほど攻撃を受けて何か感じたな?」

どういう体勢で縄に縛られているか分からないが
そのままの体勢でレノに問い質した。
そして今の情報をまとめるために口に出す。

「金属の球体は2つ、いや3つあるのか?
 ドルクスさんと私に向かってきた分、それにあんたの受けた分。
 地面の中からでも現れるし、受け止めるのは分が悪いと感じたから回避したわけだ」

そして標的のいなくなった金属球がどうなるか眼で追う。

847ドルクス:2016/06/25(土) 00:15:14 ID:3cQHs10o
>>846
「馬鹿のつもりはないが、能力が単純なものでな」
手甲で受け止めてみればなんとも重い攻撃だった。しかも鉄のくせに絡みつこうとするとは。
拷問器具か何かのようだ。
レノに引っ張られて接近する形になり、返答をする。

「先ほどの囮の話だが、俺が前に出て今の攻撃を複数誘導してみるか?
 敵が一人なら、攻撃の起点は何処か一点に集約するはずだろう」

848死んだ処刑人:2016/06/25(土) 15:42:20 ID:/yL5vrUE
>>844-845

死体はナイフを避ける事無く当たるがままにナイフは突き刺さった。
しかし、魔弾には反応を示した。

左手の魔元素吸収を止め、鏡の様な物を作り出した。
鏡は二つの魔弾を反射した。反射系の魔術なのだろう。
そして右手の魔元素吸収も止めて反射された魔弾に掌を向け、

「****、**」

魔弾が二つに分かれた。大きさも先ほどより大きくなっている。
合計四つに増えた魔弾は不可思議な軌道を描きながらもアイクに迫った。

一連の動作を終えると再び両手を広げ、魔元素吸収に戻った。
注意深く観察していれば、彼が魔元素吸収をやめた間は出血量が増えていたのがわかるだろう。
魔弾とナイフの違いは魔術であるか否かだ。物理には反応しないのは単純に威力の問題かもしれない。

849レノ・テレンス:2016/06/26(日) 12:21:32 ID:???
>>846-847
ドルクスとクリシュターナの魔縄を解除する。

「実は最初の攻撃を受けた時に、あの球体に俺の魔力を貼り付けてみた。」

クリシュターナとドルクスにも見えるように、自分の魔力に色をつける。
少しずつ何も無かった場所に、糸状で薄い緑色をしたレノの魔縄が現れる。それは、レノの右手中指から伸び、その先は地中に埋まっている。

「さっき俺が受けた際には空へ向かって飛んで行ったが、ある程度上昇すると、ほぼ円を描くように下降し、今」

レノは僅かにだけ、上半身を反らす。
すると、地中から現れた先ほどの金属球が、つい今しがたまでレノの頭があった位置を通過し、再び上空へ飛んで行った。

「……また上に飛んで行った。そこで、俺の立てた仮定は
あの球はあるタイミングでターゲットを決めたら、オートでターゲットの頭を狙いに来る。ただそれだけの仕掛けじゃねーかってことだ」

?「……ご明察。」

どこからとも無く声がしたかと思えば、左右それぞれから円盤型の刃、チャクラムがドルクス、クリシュターナ、レノ目掛けて飛来する。

同時に、10mほど離れた木陰から、白い面をつけた不気味な黒い塊がこちらの様子を伺っている。

>>845,848
「なるほど」

テレンスは今起きた現象を自分なりに整理する。

「私が投げたナイフは当たったにしろ、あんまり反応がありませんね」

アイクが反撃対象になっているにもかかわらず、ゾンビなんだから当然なんでしょうか、と笑う。
笑ってはいるが、額から流れる汗がテレンスも漏れなく魔元素吸収による消耗があることを示している。

「……これはどうだ?」

刃の表面に毒を擦り込ませたナイフを、同じ様に投擲する。

850アイク:2016/06/26(日) 13:13:45 ID:???
>>848-849
予測が難しい軌道を描きながら迫る魔弾の内、三つを剣戟で叩き落とし、残りの一つは大きく屈んで避ける。

直後、その体勢のまま器用に剣戟の衝撃波を放ち、最後の魔弾を相殺してみせた。
全て相殺した理由は、魔弾による追撃を受ける可能性を考慮したのだろう。

「威力が足りてないのか、物理による影響が薄いのか――
 いずれにせよ魔術で仕掛けるのは止めた方が良さそうだ、相手は相当優れた魔術師らしい」

確実に消耗しているが、まだアイクは十分な余裕があるようだ。
元々体力に優れている事と、以前にも似たような攻撃を経験しているからだろうか。

(なら物理だが……問題は、あの死体が対応出来る限界だ)

死体の背後にある木――既に枯れ木と化した――その上部に向けて、衝撃波を放つ。
大小問わず幾つも生えた枝葉の数々は、容易く両断される事だろう。

そして当然、切り裂かれた枝葉はその下に居る死体へと降り注ぐ。
すっかり枯れてしまったとはいえ、元は人が身を隠せるほどには巨大な木。
一部とはいえ、その枝葉が大量に崩れ落ちてきたのなら、無防備に受けては負傷を免れない筈だ。

前方と上部からの物理攻撃に対し、死体はどのように対応してくるだろうか?

851絶対正義のクリシュターナ:2016/06/26(日) 19:53:16 ID:???
>>847>>849
「ドルクスさん、どうやら囮の必要はなくなったみたいです。
 ここからは囮ではなく盾としての役割の方が強そうです」

左右からそれぞれにチャクラムが迫る。

「このチャクラムに気を取られると今度は金属球が上下から来る!
 左右からの攻撃を受けるのは得策じゃないでしょう」

そして姿を現した敵に向かってクリシュターナは駆け出した。

「自分から姿を現すとはな!」

短剣を引き抜き姿勢を低く、接近を試みる。
チャクラムも自動追跡してくるだろうか。
その場合は避ける動作が加わるため、一気に接近することは不可能だろう。

852死んだ処刑人:2016/06/26(日) 21:37:02 ID:j7cuwX3M
>>849-850

やはり威力の問題だったのだろう、吸収を止め右手を上に、左手を前に突き出した。

「********」

魔術による防御陣を作り上げた。いや、もはや魔法と言っても過言でないかもしれない
ドラゴンが作り出す古の炎に耐え、万の軍勢を止める城壁に匹敵する強度だ。
が、あくまでそれは彼の魂が完全だった場合だ。
数多に分割された魂では、それだけの奇跡を起こせない。だが、現状の攻撃を完全に相殺するには十分すぎる性能だ。
おそらく、魔術反応、高威力物理に対してのみ反応するのだろう。
生前の叡智が宿っていれば、また違ったかもしれない。
今の彼は憎悪の炎だ。条件的な反射しかしない。

「****」

いや、相殺ではない。完全に吸収した。同等の威力もしくはそれ以上の威力となって反転させるのだろう。

だが、毒のナイフには何の反応も示さない。
投射物を鑑定するだけの能がないのか、それとも現状ではできないか
どちらにせよ、毒のナイフは彼に突き刺さった。

「******!」

反転を諦め、防御陣を消した。
ナイフを抜き、右手で患部の治療を行っている。
再生していればいつかは毒が消えるとはいえ、解毒したほうが早いと判断したのだろう。
結果、彼の右手は塞がり、魔元素吸収は左手のみとなった。先ほどよりかはいくらか楽になっただろう。

853アイク:2016/06/29(水) 00:45:52 ID:???
>>852
「……魔術だけでなく、高い威力の物理攻撃なら迎撃するようだな。
 そして仕込みナイフのような、細かな仕掛けの判別は出来ていない。
 さらに魔術を発動させる際、必ず手を使っている……無動作での発動は出来ないのかもな」

死体の一連の動きを見て、自身が気づいた事をテレンスへと伝える。

「奴の意識が治療に向いたようだ……今が好機か!」

体に掛かる負担が和らいだ事を感じ取り、すかさず剣を構える。
暫し力を貯めて剣を振り抜くと、先ほどよりも強力な衝撃波が、死体目掛けて放たれた。

完全に防ぎ切るとしても、治療や魔元素吸収と並行しての防御では困難だろう。そう思わせる程の一撃だ。

854ドルクス:2016/07/04(月) 21:20:56 ID:3cQHs10o
>>849
「なるほど、実に暗殺者らしい手腕だ…なっ!!」
言いながら、飛来してくるチャクラムに向かってドルクスは"力強く"抜刀した。
凄まじい速度で放たれる剣の一撃は素早く、と言うのが正しいのだろうが

ドルクスの、その洗練されあげた筋力から繰り出されるそれは力強くと表するのが正しいかもしれない。
そしてその剣戟がチャクラムに直撃したならば、強度に何かしらの細工がしていないのならば
文字通り粉砕されるだろう。そうなるならクリシュターナに視線を向ける

「思い切りが良い奴だ。レノ、先ほどの言ったが俺は単純な戦い方しか出来ん
 このまま攻めても支障はないか?」

855レノ:2016/07/08(金) 23:09:23 ID:???
>>851
チャクラムはドルクスによって砕かれた。
また金属球に関しては、止まらない事を常に心掛ければ然程脅威ではない。

クリシュターナを阻むものは無いーー

と、言うわけにはいかず、突然足を何かに掴まれる感触に、クリシュターナは歩を止めずにはいられなかった。
視線を下に降ろすと、地面から伸びた人骨の手がクリシュターナの足首を掴んでおり、また、別の骸骨(スケルトン)が次々と地面から顔を出そうとしている。

不気味な面(間違いなく処刑人だろう)は、胴体部を木の影に隠し、白い面のみを覗かせ様子を見ているようだ。

>>854
「ドルクスさん、っつったか?瞬きをするな、情をかけるな、仲間に構うな、攻めろ、休む暇は無え。俺が言えるのはそれだけだ」

そう言う間にも、レノは地面から這い上がろうとするスケルトンの頭骨を踏み砕きながら白い面の処刑人に迫る。

クリシュターナやドルクスも見たであろうが、このスケルトンは力はあっても耐久性は無いようだ。
足を掴まれても、多少邪魔な程度であり武器で払えばすぐに砕け散る。

>>852-853
テレンス(毒が全く無効…というわけではなさそうですね)

「ええ!」

衝撃波に続き、ポーチの中の小瓶を手にして死んだ処刑人めがけ走る。

小瓶の中身は、今投げたナイフに塗っていた毒液。
距離がある程度近づいたところで死んだ処刑人にその中身をぶち撒ける。

856絶対正義のクリシュターナ:2016/07/10(日) 16:23:06 ID:???
>>855
「!?」

突如足を掴まれ前のめりに転倒した。
不意の足下からの攻撃は予想していなかったのだろう。

「静かに眠っていろ!!」

自身の足を掴んでいる手を派手に薙ぎ払った。

「死人を使役出来る術者か?
 あっちの処刑人を操っているのもやはりあの仮面か!」

立ち上がり、顔が出て来たスケルトンを蹴り抜き、踏みつぶし、叩き壊す。
中々近づけないことに焦れたのか、顔だけ出している仮面の人物に短剣を投擲した。

857ドルクス:2016/07/13(水) 08:22:46 ID:3cQHs10o
>>855>>856
「的確なアドバイスに感謝するとしよう」
レノの言葉を聞きすぐさま行動を開始する。

行く手を阻むスケルトンをその剛腕から振るわれる剣で砕いていく。
3、4体ほど砕け散らせたところで術式を練り上げ、魔術を行使する。

「ぬぅぅぅぅううん!!」
唸るような叫びと共に再び剣を、大きく横振る。
するとその一撃でまとめて6、7体ほど吹き飛んだ。
レノは瞬きせず、仲間に構うなと言ったが視線を向けたならばドルクスの身体が一回り大きくなっているのが分かる。
冗談のようだが装備している鎧がはち切れそうにも見える。

まとめて数体屠ったときにクリシュターナが短剣を投擲したのを見ると
その増強したら身体能力で白い面の処刑人へとまっすぐに駆け出した。
行く手を阻むスケルトンは剣で砕き、手甲で砕き、足で踏み砕きながら。

「乾ききった骨などで俺を阻むのは無理だぞ!!」

858死んだ処刑人:2016/07/13(水) 19:41:26 ID:7bJfPOSc
>>853,855

再び同じ防御陣を作り出し、衝撃波を迎撃する。
先ほどと同じように完全に相殺されるがやはり反転はできないようだ。
威力の問題もあるが、遠距離攻撃に特化した防御陣なのかもしれない

彼の戦術的には遠距離攻撃を防ぎ続ければいつかは勝てるのだ。そちらに特化していたところで不思議ではない。
だが、近接戦闘に全くの備えがないとも限らない。

そしてテレンスの毒にはやはり反応は示さず。そのまま毒を浴びた。
仮に即効性の致死毒であったとしても彼はすぐには死なないだろう。解毒速度の問題もあるが、既に死んでいるのだから
身体を操れないほど破壊されない限りはさほど問題がないのだ。
しかし、無視するわけにもいかないのだろう。魔元素吸収を止め、両手で治療を始めた。

859アイク:2016/07/14(木) 21:24:45 ID:???
>>855 >>858
(ここまで見る限り……奴が、自身の周りに何かを仕掛けたような素振りは無い)

懸念すべきは接近した際の迎撃だが、迎撃を恐れるあまり敵に時間を与える余裕が無いのも事実だ。
両手が塞がっている以上、十全の反撃は行えないだろうと判断し、テレンスへと呼び掛けた。

「……先に行く、援護を頼む!」

言い終えるよりも早く駆け出し、その最中に魔元素を用いて魔弾を三発放った。
ダメージを期待しての行動ではなく、少しでも死体の意識を逸らす事が目的だ。

そして力強く踏み込んだかと思うと、急激に方向を変えて低く跳んだ。
跳んだ先には枯れつつある木が聳え立っており、さらに注意深く見れば、しなりの良さそうな太枝が伸びている。

「ふんっ……!」

アイクを受け止めた太枝は大きくしなり――直後、跳んで来た彼を死体目掛けて弾き飛ばした。
無茶苦茶な軌道による移動を可能とした引き換えに、辛うじて崩れずに居た木は、根元からゆっくりとへし折れるだろう。

それを見届ける事もなく、宙空で剣を構え直す。死体の意識外から高速で接近し、迎撃よりも先に一撃を以て切り伏せる事が狙いだ。

860レノ:2016/07/18(月) 16:09:21 ID:???
>>856-857
クリシュターナが投擲した短剣は、思いの外あっさりと面に刺さり、その面は真っ二つに割れた。

処刑人「あっいてえ」

また、割れた仮面の向こうには、ちょうど眉間の辺りに矢が刺さった処刑人の素顔があった。しかし、様子がおかしい。

処刑人「あああいてえ、ちょ、よくも、ちょ抜いて、いた痛いから、あ、あいてエ、イテエヘヘ、エヘヘイテエエエエエエ!!」

苦しみ、もがきながら木陰から姿を現したかと思えばうずくまり、叫び始める。

レノ「既にキマってるような感じだな。人間辞めてます感がヒシヒシと伝わってきたぜ」

処刑人「ぬいてとってぬいてとってぬいてとってえ」

立ち上がり、泣きながらクリシュターナの所へ歩き出す。
その間、処刑人の両腕は腐り始めたか如くもげ始め、代わりに腰から下が異様な速度で成長を始め、まるで蛇のような姿に変化した。

レノは、自分が潜んでいる木陰より、蛇の魔物化した処刑人に魔弾を放つが、魔弾が蛇の皮膚に触れるなりすぐに弾けてしまった。

処刑人蛇「ソウジャネエレロオオオォォォ!!!」

逆上した蛇の魔物は、尾を振り回し周囲を攻撃しまくる。

>>858
テレンス(私がすべき事は、あの死体の動きをとにかく邪魔する事)

テレンスは、とにかくその場所から動かず、投げナイフを投擲する。
今度は明確に狙いを定め、死体の肩を狙っている。

861絶対正義のクリシュターナ:2016/07/21(木) 22:39:34 ID:???
>>860
「こいつもか!処刑人どもはどいつもこいつも人外の術に手を出しているようだな!!」

ギラつく目で蛇のようになった処刑人へと吐き捨てる。
ドルクスがクリシュターナを抜いて突っ込んでいった。
彼の巨躯なら元仮面の男を弾き飛ばせるかもしれない。

「鱗が強固そうだな」

ドルクスを追うようにクリシュターナも走る。

暴れまわっている男をドルクスがどうにかしてくれることだろう。

862死んだ処刑人:2016/07/22(金) 20:44:35 ID:trsO6H7I
>>859-860

「************」

アイクの接近に恐れおののくことはなく、どちらかというと頬を釣りあがらせ笑みを浮かべた。
ナイフの投擲には反応することなくただ突き刺さるに任せている。筋を切断したとしても多少動きが悪くなる程度の効果しかでないだろう。
もし、この死体が魔術師ではなく戦士だったとしたならば、有効な攻撃だったかもしれない。

類まれな戦士の突撃。魔術師である彼には反応できない速度だ。
気が付いたときにはアイクの斬撃を受けているだろう。あくまで反射神経に頼ればの場合だ。

彼の右腕が突然爆ぜ、彼中心に雷撃のドームができあがった。
ダメージもさることながら、一時的に軽い痺れを覚えるだろう。たとえ加護があったとしても金属を帯びてる以上は容赦なくダメージが入る。

あらかじめ決められた設定での反応だ。神速の戦士であったとしても条件起動型魔術の反応速度を凌駕することはできない。

代償として術者の右腕は吹き飛んだが、彼自身にはダメージが入っていないようだ。
遠距離反応、魔術反応、近接反応この三つが彼につけられた設定。
明るい未来を示すとすれば、雷撃は腕が治るまではあと一回しか使えないということと、二つの魔術を同時に操れなくなったことぐらいだろうか。

863アイク:2016/07/25(月) 22:44:12 ID:???
>>860 >>862
――敵は、この攻撃に対応出来ないと確信する。

目で捉える事は出来たようだが、それが限界だ。
如何な魔術を唱えようとも今からでは遅い。刹那の後、死体の肉体は脳天から縦に両断されている。
神速の突撃の最中、アイクは剣を振り降ろそうとし――それが叶う事は無かった。

「!!」

ドーム状に構築された雷撃を受け、弾かれるように、勢いを殺し切れぬまま地面へと転がった。
超人同然の肉体だが、魔術攻撃に無傷で耐えられる程ではない。
間も無く、土を払うように顔を振って体を起こすが、ダメージと痺れのせいか動きは鈍い。

「……侮った、か………テレンス、怪我は無いか」

流石にあれ程の雷撃を受けた直後では満足に動けないらしく、立ち上がる動きも緩慢だ。
間を置けば動けるようになるだろうが、桁外れのタフネスを持つアイクとはいえ、それには暫しの時間が必要となる。

(自身の肉体を媒介にした、自爆同然の強力な迎撃魔術……
 元より死に体の敵だ、無理な再生で体を維持している様子から、その可能性に気づくべきだったな)

アイク自身の突撃の勢いもあってか、死体との距離は仕掛ける前と変わらず開いたままだ。

864ドルクス:2016/07/26(火) 22:49:30 ID:3cQHs10o
>>860-861
「暗殺者だからそういった手段を隠していたのか、それとも別の思惑があるかは知らんが」

蛇の魔物へと変貌する処刑人の様子に驚いたように言葉を発するが、ドルクスの足は止まらない。
レノの言った通り、躊躇いも怯みもなく向かう。
尾をめちゃくちゃに振り回しているようだが、特に狙いがないならば
当たらないように注意していればおそらくは大丈夫だろう。
片手に持ち替えた剣を豪快に横なぎに振るい

「どぅあぁぁっ!!」
剣を振り抜けたならば、あるいは鱗が硬くて止まったとしても
手甲を嵌めた右腕で追撃の拳を蛇の眉間を狙い叩き込みに行く。

865テレンス:2016/07/26(火) 22:59:00 ID:???
>>862-863
「離……れ……て」

アイクよりは外側にいたと言えど、攻撃の範囲内にいたテレンスもまた、小さくは無いダメージを負ったようだ。
また全身が痺れているために呟く言葉すら辿々しく聞こえるが、
彼は満足に言う事を聞かないその身体のまま、何も持たず死んだ処刑人の下へ、地を這って近づいていく。
このまま進めば、また同じ条件起動型の雷撃が周囲を覆う。しかし、テレンスが伝えようとしている通り、離れていれば雷撃からは免れるかもしれない。

866レノ:2016/07/26(火) 23:13:10 ID:???
>>861,864
蛇「うひひううひ」

向かってくるクリシュターナ、ドルクスを視界に収めた魔物は、尾による全力の一撃を叩き込もうとした。
しかしその矢先、その尾による攻撃を先ほどの鉄球が止める。

蛇「!!」

もしも魔物の尾がそこに存在しなければ、鉄球の延長線上にいるのは、レノだ。

そして、鉄球により動きを止められた尾はドルクスの一撃により断たれ、地面に落ちる。

蛇「ヌァアアアアアアッ!!」

攻撃手段を失い、もはや人の話す言語は発せずに暴れ回る。

867絶対正義のクリシュターナ:2016/07/27(水) 18:45:23 ID:???
>>866
処刑人の尾が地面に落ちた。案の定ドルクスの豪腕が斬り落としたようだ。
そうだ、自分はドルクスならやってくれると信じていた。
途中でレノのサポートがあったのは癪だが、
それと同時に相手の尾の軌道をよく読んだものだと少しだが感心してしまった。
そんな自分に一瞬嫌気が差しながらも、駆けた。
立ち止まったドルクスの背を踏み台にし、その勢いのまま肩を蹴り跳躍した。

「正義の名の下にお前を断罪する!!」

跳躍した勢いのまま、短剣を逆手に構え処刑人の眉間目掛け振り下ろした。

868死んだ処刑人:2016/07/31(日) 20:38:58 ID:cWXEy.PY
>>863,865
彼に知恵があるならば、この絶好の機を逃さなかっただろう。
しかし、僅かな魂には宿っていないものだった。

再び魔力吸収を開始し、時折止めては毒の治癒をする。
効率的ではないが、片腕が無いので仕方がないのだろう。

吹き飛んだ腕の方はゆっくりとだが治って行っている。骨が半分ぐらい再生されたところだろうか?
魔術の媒介として使われた為、治癒魔術では治らず自然治癒力に頼るしかない。だが、常識離れした治癒力からすれば長い時間はかからないだろう。

毒により部分的に肉が膿み、腐った血が噴き出している。見た目がどんどんゾンビめいている。

869ドルクス:2016/08/02(火) 00:40:56 ID:3cQHs10o
>>866>>867
「ッ」
突然クリシュターナが自分を足場にして跳躍したことに驚き眉を顰める。
なるほど、断罪者を名乗るだけあって行動の一切に迷いがない。

自分が黒騎士になる以前に、彼女のような人材が部下ならばと一瞬考え
すぐにその思考を捨てた。別の事を考えるにはこの場は相応しくない。

すぐに態勢を整えて周囲に他の異変はないか視線を向けた。
何事もないならばすぐさま視線は処刑人の末路へと向ける。

870アイク:2016/08/05(金) 20:35:19 ID:???
>>865 >>868
何を、と掠れた声で発するが、届いてはいないだろう。
しかし、テレンスの行動の意味を考察するには時間が足りない。
確実なのは、彼がこのまま近づけば、再度の雷撃に巻き込まれるという事だ。

「……死ぬなよ…!」

通常通り動けるようになるには、もう一猶予が必要だ。
いまだ満足に動けぬ自身の無力を痛感しつつ、テレンスの言葉通り、鈍くもしっかりと距離を開ける。

871レノ:2016/08/11(木) 22:06:35 ID:awAfx0uU
>>867,869
振り下ろされた短剣は、見事に蛇の魔物の眉間に真っ直ぐ突き刺さる。
ただの人間であれば即死であるが、魔物は尚も言葉にならない断末魔を響かせる。
しかし、短剣の刃は魔物の脳を破壊している為、暫くすると魔物の身体は冷たくなり、絶命した。

「三人がかりでようやく一匹か。厄介なものを"作ったもんだな"」

あたかもこの魔物について知っているかのような言い方をして、次はアイク達の方を気にする。

>>868,870
テレンス「クッ……ククク」
痺れが苦しいのか、苦悶の声が漏れたのか。
しかし、テレンスの口元は笑っている。

ポーチから取り出したのは、一見小さなただの紙袋。しかし、実際その中にあるのは爆薬。

「僕の右腕は、以前魔物に斬られて義手になってしまった。根に持つタイプですからね、無関係のアナタには悪いですが、これはその時の10倍返しですよ……!」

足腰が復活したのを確認し立ち上がると、すぐさま死んだ処刑人に急接近する。

ただ雷撃を発動させようというのではない。もし雷撃に巻き込まれた際に爆薬が反応すれば、そのまま死んだ処刑人も木っ端微塵にできるかもしれない。
テレンスは、まさに捨て身の自爆攻撃を狙い、死んだ処刑人を守る雷撃の領域に足を踏み入れる。

872絶対正義のクリシュターナ:2016/08/13(土) 18:47:17 ID:???
>>871
「ふぅーー」

事切れた処刑人から離れると大きく息を吐いた。
そして額から短剣を引き抜き血を拭う。

「待て」

そう言い、短剣の切っ先をレノに向けた。
何かおかしなことを言おうものならすぐにでも噛み付きそうな顔をしている。

「作ったとはどういうことだ?何か知っているのなら答えろ!」

レノの思わせぶりな態度、そしてアイクたちを気にかけたことが更に悪化させる。

「私たちを分断して罠に掛けたのか?
 テレンスさん達が遅れを取るとは考え難いが」

873ドルクス:2016/08/24(水) 17:35:42 ID:3cQHs10o
>>871-872
「落ち着け」
いつの間にかクリシュターナとレノの間に立ち、
クリシュターナの短剣を握る方の細い手首をその無骨な手が掴む

「彼は元々あちら側だ。ならばこそ、我々には出来ない推測を立てる事も出来る
 一々目くじらを立てていては、いざと言うときに真相を見失ってしまうぞ」
それに、レノがここで自分たちを罠にはめるメリットなど皆無だ、とも続ける。

「向こうが気になるならば援護に行くか?それとも、先に進むか?」

874レノ:2016/09/09(金) 21:46:46 ID:???
>>872-873
「すまねえな」

一度はアイク達のいる方へ体を向けたレノだが、クリシュターナとドルクスの方へ体を向ける。

「説明も大切だと思ったが、嫌な予感がしてな。でも、やっぱりあいつら(アイク、テレンス)を信じる事にする」

「今から俺が知っている事を話す。」

レノはその一言に続けて
・敵は御察しの通り、元人間の魔物である。
・レノが処刑人だった時から、教会はその研究をしていた。
・処刑人の目的は、単なる要人暗殺ではない。

という事を説明した。
その上で、レノは2人に質問をした。

「教会は、主に戦争孤児や誘拐した子供を表向きは聖職者として育てながら、裏では処刑人として育てる。何故かわかるか?」

875絶対正義のクリシュターナ:2016/09/12(月) 00:03:40 ID:???
>>873-874
「ドルクスさん退いてください!
 真相はいつもたった一つ!正義が悪を裁くということだけです!」

そう、正義ならね!とドヤ顔をする。
そしてレノへと耳を傾ける。

「ふん、そんなの体の良い駒だからでしょう。
 真っ白で純粋な子供は染めるのも簡単だ。
 それに聖職者なら疑われにくい上に情報も入りやすい」

876レノ:2016/09/26(月) 19:16:10 ID:???
(避難所>>509の通り、レスが停滞しているのでスキップします)

>>870-871(アイク、テレンスサイド)
テレンスの捨て身攻撃により、周囲は爆煙に包まれる。

煙が晴れると死んだ処刑人どころか、周囲の物の殆どは吹き飛び跡形もない。
そして、テレンスの姿も。

その場には、テレンスが残した剣が傷一つなく地に突き刺さっている。

>>875(ドルクス、クリシュターナサイド)

「子供を染める、か……。"悪に染める"だけでなく、"魔物に染める"という意味も含んでいるなら、大正解だ。」

蛇の魔物の亡骸を鋭く睨み、続ける。

「何も知らないヒトの子供に魔物の"素"を投与し続ける。
上手く行けば、こうして教会の僕となる魔物の完成ってわけだ。
俺は、俺やこの魔物がお前の言う悪じゃないとは言わねえが、俺の中にも許せねえ悪ってのがあるんだ。裁くなら、せめてそいつを殺ってからにして欲しいんだ」

レノがそう言ったところで、アイク達がいる方で爆発が起こる。

「何かあったようだ!」

877絶対正義のクリシュターナ:2016/09/27(火) 00:58:51 ID:???
>>876
「魔物の素……どういう原理かは知らないが
 反吐が出る思想だってのは分かった。
 やはり奴らは絶対正義の名の下に断罪する必要がある」

そしてレノを見て一つの疑問が湧く。

「それなら、あんたはどうなんだ。
 奴らと同じように魔物になれるのか?
 処刑人どもは全員あれに成り果てるのか?」

短剣を握りしめた状態のまま、レノへと問いただす。
そして聞こえる爆発音。

「…テレンスさんたちの方角!」

答えを聞くより早くクリシュターナはテレンスたちの下へと駆けた。

878アイク:2016/09/29(木) 23:38:18 ID:???
>>876
事前の忠告もあり巻き込まれる事は無かったが、吹き荒ぶ爆煙に目を覆った。

「――テレンス!!」

やがて煙が晴れてきた頃――最低限に動けるまで回復したアイクは、すぐさまテレンスを探して周辺を見回した。
しかし、彼の姿が見当たらない事を理解すると顔を歪めた。その表情は、悲痛なものだ。

だが、悲しみに暮れている暇は無い。
レノ達が未だ交戦している筈だ、と暫し見せた感傷を押し殺して彼らの元に向かおうとし――剣の存在に気が付いて視線を向ける。

「……これは……」

剣の元まで歩み寄った所で思考を巡らせ、テレンスの物だと気づく。
今の戦闘では投げナイフによる投擲を主としていた彼だが、一度だけ剣を用いた場面があった筈だ。あれは確か――

879レノ:2016/10/17(月) 18:40:02 ID:???
>>877
レノも同様、喉元まで出かかった言葉を遮り、
アイク達の元へ走る。

>>878
レノ「何かあったのか!!」

アイクの耳に、向こうから駆けつけるレノ、ドルクス、クリシュターナの足音が聞こえる。

そんな折、輝くまでに研かれたテレンスの剣の腹が、不自然に歪み始める。
歪み始めた剣からは、まずは血に塗れた腕が生え、這うようにして瀕死状態のテレンスが出て来た。
もはや言葉を発する力もなく、掠れた呼吸の音を発するのみであった。

テレンス「ッ……ぁっ…………ふ」

半身が自らの血に塗れ、見ただけでその傷の深さがわかる。当然、苦痛に表情を歪めているものの、先程まで相手にしていた処刑人の遺体が吹き飛んでいることを確認すると、またニヤリと仄暗い笑みを浮かべた。

よく見ると、テレンスは手の中に何かを強く握っている。

880絶対正義のクリシュターナ:2016/10/20(木) 22:18:27 ID:???
>>879
駆け付けたクリシュターナが見たのは瀕死のテレンスだった。

「そんな!…テレンスさん!!」

急いで駆け寄り、テレンスを支えた。

「倒したんですね!?あの処刑人を…さすがです!
 あなたは正義を執行したんです!」

881アイク:2016/10/20(木) 23:48:41 ID:???
>>879-880
「レノ達か、無事で良かった。
 こちらで相手取っていた敵は倒したが、テレンスが――」

言葉を続けようとして、あまりの光景に遮られた。
瀕死のテレンスが這い出てきた様を見ると、すぐさま彼の下へと駆け寄る。

「おい、しっかりしろ!!」

懐から傷薬を取り出して処置を行う。傷は深いが、何もしないよりはマシとの判断だろう。
そして、その最中……テレンスの手に握られた『何か』に気づくと、

「テレンス……手に握ってるのは、一体なんだ?」

流石に、こじ開けてまで確認しようとはしない。テレンスの意識が明確かを確認する意味合いも篭めて問い掛ける。

882レノ:2016/11/03(木) 23:25:36 ID:???
>>880-881
クリシュターナに支えられるも、間も無くテレンスの身体から力が抜け、手に握っていた物体が地面に落ちる。

レノ「何かのメッセージか?いや、それより……」

テレンスの状態を見る限り、いかにテレンスであろうとも、もって後数分の命だろう。と、そんなことを言おうとしたのだろうが、誰が見ても明白である為口には出さなかった。

そんな中、一行が集まる周辺を大きな影が包む。どうやら、上空に何かがいるようだ。

レノ「これは…絶体絶命という奴だ」

アイクは恐らく忘れもしないだろう姿は、
かの洞窟で出会った怪物。

ジックハート「我が名はジックハート。人と魔の上に立ち、覇道を極めんとする者なり」

まさに悪魔の様な翼を生やした牛頭・ジックハートが、上空よりゆっくりと降下してくる様子が見えた。

883アイク:2016/11/04(金) 23:06:54 ID:???
>>882
「……ジックハート」

テレンスを庇うように位置取り、剣を構える。
再び相見える、との言葉通りに再会してしまったらしい。それも、実に嫌なタイミングでだ。

(テレンスを何とか治療したいがどうする……こいつを抑えて撤退するとなると、相当厳しいな)

焦りを表情に出さずには居るが、その実、拙い状況である事をアイクは理解している。
仮にジックハートを打倒出来たとしても、このままではテレンスは助かるまい。

打開策は無いか――目敏く周囲を探るアイクの視界に、ふとテレンスが落とした物体が映った。それは、何だろうか?

884絶対正義のクリシュターナ:2016/11/06(日) 17:07:17 ID:???
>>882-883
「テレンスさん程の正義がここまでや深手を負うなんて…これは」

テレンスの手から落ちた物を拾い上げた時、大きな影が落ちた。
そしてゆっくりと上を見上げる。

「……また処刑人の仲間か?あの時の化け物に似ているな」

メテオラの姿を思い出したのだろう。
もっともこの場でそれを知るのはクリシュターナとテレンスだけだが

「次から次へと涌いて出てくる連中だ。
 テレンスさん、ゆっくり休んでいてください。
 正義を執行してきます!」

そう言って立ち上がるとアイクと目が合った。
先にテレンスの握っていたものに気付いたのはアイクだった。

(アイクさんは今の状況で何が最善策か、常に考えて行動出来る人だ。
 他の騎士たちの間でもそういう話を聞いた。なるほど、確かに噂通りだ。
 テレンスが現れた時に一早く気付いていたし、そしてどうやら今現れた化け物と面識があるらしい。)

「アイクさん、あの化け物と戦った経験が?」

そしてテレンスが握っていて今拾ったものはなんだろうか?
あの笑みから考えて何か意味のあるものに間違いはない。

885レノ:2016/11/17(木) 22:30:52 ID:???
>>883-884
「誰か、そいつ(テレンス)を運んでやってくれ!足止めは俺がやる!ドルクス、担げるか?アイク、クリシュターナ、頼む。テレンスと逃げながら、護衛してやってくれ!!」

この場を切り抜け、よりテレンスの生存確率を高める為、
指示を端的に纏めながら無数の魔弾を生成して上空に打ち上げる。
魔弾の数から想像するに、レノは今作り上げている魔弾にほぼ全力を注いでいるのだろう。仮にこれらの魔弾を一挙にジックハートに打ち落とせば、それなりのダメージを期待できるかもしれない。

ジックハート「ほう。人でありながら、これだけの力を何処から"持ってきた"?良かろう、その精一杯の抵抗、受けて立つ」

ジックハートは様子を見ている。
この間にテレンスを連れ少しでも応援を呼べそうな場所まで戻るか、
レノと共に戦うとすれば、レノの攻撃後、隙を見てジックハートに攻撃するのが良いだろう。

テレンスを連れて戻るのであれば、彼が握っていた石を念の為持って行ってやるのが良いだろう。

886アイク:2016/11/19(土) 13:30:17 ID:???
>>884-885
すかさず、テレンスが落とした物体――石らしき物を拾う。

「以前、依頼を受けた時に一度な。
 奴は、あの図体に反して動きは速い上に馬鹿力だ……魔術を力技で押し返すぐらいにな。相当手強いぞ、気をつけろ」

クリシュターナの問いに答えつつ、ジックハートの危険性を伝えておく。
彼女を含めた一同に、決して迂闊に飛び出していかないよう警告を促したのだ。

「足止めは俺も引き受けよう。クリシュターナ、ドルクス、テレンスの事は頼んだぞ」

テレンスを連れて離脱してくれるというのなら、その際に彼を連れていく者へ拾った石を投げ渡すだろう。

「おそらく大事なものだ、そいつも頼む」

887絶対正義のクリシュターナ:2016/11/21(月) 01:03:58 ID:???
>>885-886
「ぐ……」

既に二人が足止めをすると発言した。
となると残された自分はテレンスを連れ安全な場所まで避難するしかあるまい。

「分かりました。ここは退かせていただきます」

アイクから石を受け取りテレンスを背負った。

888レノ:2016/11/27(日) 23:44:59 ID:???
>>886
「いつ退いても良いぜ。奴を倒さなくても、"今日の目的"は遂行している。

奴は首と胴を切り離し、頭を完全に破壊するしか殺す方式は無い。それ以外は再生する」

レノは、宙に用意した魔弾を用いるかと思えば、槍を手にジックハート目掛け走る。

ジックハート「待ってやって居たのに、絶好の機会を棒に振るとは、愚かだな」

ジックハートはレノが仕掛けるのを見ると、迎え撃つべく巨剣を手に一気に加速する。

>>887
比較的安全な場所まで退避する。
視界に入る周囲こそ平穏なものであるが、少し耳をすますと騒音が聴こえる。

クリシュターナが騒音が響く方向に意識をやり、暫くすると、石が緑色に輝き出す。

何事かと思い石に視線を戻した時には、その光がテレンスの体内へ入り込んで行った。

テレンス「……ゔっ、がはっ!!」

光を取り込み、なんらかの作用があったのか、
テレンスは息を吹き返し、体内に滞留していた血液を吐き出した。
おまけに、傷口も目に見える速さで修復を始めている。

889絶対正義のクリシュターナ:2016/11/28(月) 02:38:38 ID:???
>>888
「ここまで来れば大丈夫でしょうか……
 向こうでは戦闘が始まっているようですね。…これは!」

戦闘の音からテレンスに視線を戻すと、石が輝いていた。
そしてそのまま彼の中へと吸い込まれたかに見えたが

「テレンスさん!…傷が瞬く間に癒えて?」

今の石がテレンスに何かしらの作用を起こしたのだろうか?
テレンスが意識を取り戻せば何か分かるかもしれないが

890アイク:2016/11/28(月) 22:05:14 ID:???
>>887-888
「ああ。だが、奴を殺す手段があるなら……早々に退く訳にはいかんな」

ジックハートが動く瞬間、先んじて剣を振るい衝撃波を放つ。
例え防がれようと、或いは避けられようとも構わない。レノを迎え撃とうとする事を遅らせるのが第一だ。

そして遅れて追走するが、その勢いはレノを追い抜かんとする程だ。
レノの行動次第では自身が前に出て、ジックハートと真っ向から打ち合うつもりなのだろう。

891レノ:2016/12/05(月) 22:10:56 ID:???
>>889
息を吹き返しても、苦しそうに咳き込んでいたが、
傷の修復と共に1〜2分もすれば、テレンスの呼吸も落ち着いた。
それからまた何度かゆっくりとした呼吸をした後に、ようやくテレンスは口を開いた。

テレンス「……なんだ、これは……!?これが……の力……」

クリシュターナも恐らくはテレンスに何が起こったのか分からないというのに、テレンス本人は更に疑問に満ちた表情をしながら、体を起こす。

テレンス「……いや、なんでも無い。して、クリシュターナさん。ご心配をお掛けしましたが、"こうなる事"は想定通りです。私は大丈夫。それより、まだ仕事が残っているはずです」

まるで、先ほどまで死体同然であったことも無かったかのように淡々と話し始める。
身体もほぼ回復した様子で、何事もなく立ち上がる。

>>890
ジックハート「結果を諦めた人間の悪あがき程見苦しい物は無い。貴様に用は……」

向かうレノを鉄塊剣で一閃……しようとした所、上空で待機していた魔弾の一部がその鉄塊剣に集中し、強引にジックハートの手から離れさせた。

ジックハート「!!」

アイクは以前、ジックハートと相見えた際の事を記憶しているだろうか。
たぬ吉、レーナ、エーギンハルトが束で掛かっても魔術や打撃は殆どジックハートの活動に影響を及ぼさなかった。
しかし、ジックハートの身体では無いものには当たり前の如く作用する事が、今のレノの攻撃によって明らかとなった。

今と同じ割合でレノが魔弾を消費するのであれば、まだ凡そ2回分は魔弾が宙に浮いている。

レノ「なんだって?良く聞こえねーよウシ野郎!!」

レノは一瞬の隙をつきながら身体ごと突進し、ジックハートの掌を槍で貫いて木に打ち付ける。

レノ「今だ!!」

最後のレノの叫びは、間違いなくアイクに向けられている。

892アイク:2016/12/10(土) 19:29:36 ID:???
>>891
ジックハートの手から剣が弾かれた瞬間、レノの意図を察したのだろうか。
追走は、飛躍的に速度を上げて疾走となり、その勢いを乗せてアイクは跳躍した。

「オォッ!!」

レノが僅かな隙を突いてジックハートの動きを止めたタイミングで、その首目掛けて剣を振り抜く。
桁外れに強靭な肉体であろうと、生身で受ければ間違いなく強烈なダメージを受けるであろう一撃だ。

全くの無抵抗であれば、如何なジックハートとて一撃で決する事も有り得るかもしれない。

893絶対正義のクリシュターナ:2016/12/10(土) 22:57:48 ID:???
>>891-892
「え?…あ、はい。…テレンスさん」

言いかけて言葉を止めた。

(もう傷が…?テレンスさんの身体に一体何が)

先ほどまでのは自分の夢だったのだろうか。
何事もなかったかのようにテレンスが起き上がっている。

「そうですね!悪を倒しに行きましょう!」

考えても分からないのでクリシュターナは気持ちを切り替えた。

894絶対正義のクリシュターナ:2016/12/10(土) 22:58:09 ID:???
>>891-892
「え?…あ、はい。…テレンスさん」

言いかけて言葉を止めた。

(もう傷が…?テレンスさんの身体に一体何が)

先ほどまでのは自分の夢だったのだろうか。
何事もなかったかのようにテレンスが起き上がっている。

「そうですね!悪を倒しに行きましょう!」

考えても分からないのでクリシュターナは気持ちを切り替えた。

895レノ:2016/12/20(火) 00:48:24 ID:???
>>894
テレンスと共に、来た道を駆ける。

テレンス「それにしても、今はとても良い気分です!思っている事が全て上手く行くような……そうだ、あの怪物を倒したら私と結婚しませんか?」

クリシュターナが抱く疑問を知ってか知らずか、また以前と同じような軽口を叩く。
そうこうしているうちに、アイクとジックハートが戦う場所までやって来た。

>>892
ジックハート「不覚……ッ!」

レノは槍伝いに打ち付けた腕へと力が籠るのを感じ、
上空の魔弾をいくつか残して急降下させる。

狙いはアイクの剣。そして、剣の勢いを極限まで高め、ジックハートを一撃で戦闘不能に追い込む事。
少々粗いやり方だが、レノから見ればこの一撃で致命傷を与えなければ全力を以ってして練り上げた魔弾が粉塵の如く消失すると同時に、反撃の見通しすら失うハメとなる。

ジックハートの巨木の如き腕が、木の枝にも見えるレノの身体を薙ぎ払わんと迫る。
ほぼ無防備でジックハートの攻撃を受けたため、導線が切れるように意識を失う一瞬とも、永遠とも取れるその間に、魔弾がアイクの剣に届くのを見届け、レノは10m以上向こうの茂みに吹き飛ばされていった。

そして、言葉には形容出来ない耳障りな断末魔が響く。
剣が受けた魔弾によって剣撃は極技へと至り、あれほど強靭だったジックハートの首を切り裂いた。切断には至らなかったものの、言葉通り、首の皮一枚で繋がった状態。

ジックハート「おっ……のれ……ッ」

そのまま、ジックハートの巨体は背中側へと倒れた。
それと同時に、まるで戦闘前に戻ったかのように生き生きとしたテレンスとクリシュターナが戻って来た。

896アイク:2016/12/24(土) 17:57:11 ID:???
>>895
魔弾の援護を乗せた渾身の一撃は、両断には至らなかったがジックハートに甚大なダメージを負わせた。

「ぐっ……!!」

一撃を食らわせた後、すぐさま剣を引き抜くと共にジックハートの体を蹴って距離を取った。
極技に達した一撃は、アイク自身が制御し切れない程の勢いだったのだ。
追撃を行う余裕は無く、ジックハートが倒れ込む際に巻き込まれないように離脱する事で精一杯だったようだ。

「クリシュターナ……それにテレンス!? 無事なのか?」

あの重傷の状態からどうやって回復したのか――
気にはなるが、ジックハートを完全に倒した訳ではない。剣は構えたまま、その視線と体を怪物へと向けている。

897絶対正義のクリシュターナ:2016/12/28(水) 20:22:24 ID:???
>>895-896
「テレンスさん、その気がないのに冗談はやめてください。
 傷が治って嬉しいのは私も同じですが!」

テレンスの軽口をいなしてレノとアイクの下へ合流した。

「アイクさん無事でしたか!?テレンスさんと共に援護に戻りました!
 おや、誰かいないようですが恐らくくたばったのでしょう。正義の名の下に」

898レノ:2017/01/07(土) 22:21:01 ID:???
>>896-897
テレンス「いやー、お騒がせしました。しかし私も正義を掲げる騎士ということで、根性を振り絞って何とか復活しましたよ!」

アイクから見ても、根性で治る程度の傷は明らかに越えていた事を考えると、
テレンスの言い方はとても納得し難い。

ジックハート「……」

ジックハートの首が、驚くべき速さで自然に繋がっていく。

テレンス「……ふむ。まだ一仕事ありそうだ。私は、私のやり方で敵の動きを抑える事に務めてみますので、アイクさん、クリシュターナさんに攻撃をお任せしますね。」

テレンスは後ろを振り返ると、レノは既に戦闘不能の様子。
テレンスは剣を構える。

899アイク:2017/01/12(木) 22:09:41 ID:???
>>897-898
「……そうか、復活したなら何よりだ」

とだけ答える。
テレンスの言い分に納得は出来なかったが、今追及すべき事でも無いと判断したようだ。

「俺は問題無いがレノが攻撃を受けて重傷だ。早く治療してやりたいが――流石に今はな」

アイクも同様に剣を構え、先頭に立つ。
テレンスへと「任せたぞ」と一声掛けて、クリシュターナと共に挑むつもりだろう。

900絶対正義のクリシュターナ:2017/01/15(日) 20:34:37 ID:???
>>898-899
「分かりました。アイクさんと私で前衛を務めます!」

二歩、三歩とテレンスより前に出て短剣を抜いた。


抜いた短剣に指を当て、何かを呟きながら刀身をなぞる。
すると短剣は赤く輝き始め、次第にアイクやテレンスにもその変化が見て取れるまでになった。
「エンチャント…断罪の炎」
短剣は業火のような熱を帯び、刀身の周りには熱から発する陽炎が発生している。
「さあ、断罪の炎はどうだ!
 一刀のもとに切り捨てましょう」
熱を持つ短剣とは裏腹に、冷たい笑みを浮かべた。


「はっ!妄想が先走っていました!ぐぬぬ。
 頭の中ではあの化け物も切り捨てていたのに現実はここですか!
 ああ、あいつ(レノ)のことはどうでもいいです。そのままくたばってくれても」

一瞬の妄想に耽っていたクリシュターナだったが、現実に戻ってきた。
そしてアイクの隣に立ち、構えた。

「アイクさん提案なのですが、
 私をあなたの剣の腹に乗せて飛ばすことは出来ますか?
 避けられたら致命的ですが、当たればそれなりに怯ませられると思いますが
 先ほどから戦っているアイクさんはどう思われますか?」

901アイク:2017/01/22(日) 19:45:08 ID:???
>>900
「止めておいた方が良い」

クリシュターナの問い掛けに対して即答する。

「飛ばす事は出来るが、それだけだ。
 命中して怯ませる程度、だが回避されれば致命的――賭けにしては分が悪すぎるだろう」

「クリシュターナ。仮にあんたが、奴と正面から剣を交える自信があるとしても止めておくべきだ。
 奴は再生能力も備えている。一撃で決する事が出来ないのなら、半端に挑んだ所でこちらが不利になる。
 ……レノの援護を受けた俺の剣でも、首を落とすには後一歩、届かなかったからな」

最後の方は、何処か悔しげな様子を見せて、呟くように言った。

902レノ:2017/01/25(水) 22:56:09 ID:???
>>900
「もっといい方法があります。
私がクリシュターナさんを鏡の世界に招待すれば、
次にクリシュターナさんが鏡から出て来るときは高速で飛び出す事が出来ます。
どの位速いかと言われると困りますが、まず彼に回避することはできないでしょう。
無論、狙うは首ですよ」

勝利を確信し、最後は笑いを抑えきれずにニヤついている。
テレンスは強い自信を持って自己の能力を説明する。

>>901
「そして、問題は再生能力。言い換えれば、超人的な自然治癒。
我々も怪我をすればいつかは治ってしまうように、自然治癒力はどーする事も出来ません。お手上げ……と言いたくなってしまう所ですがぁ……
どうでしょう、アイクさん。その点について、策が浮かびましたよ。モノは試しという事で、今回は私の顔を立ててみませんか」

ニヤニヤと変わらず笑っているものの、
テレンスの瞳や言葉の発し方からは確信めいた自信が強く伝わる。

ジックハート「数十年生きた程度の人間が幾ら知恵を巡らせようとも、たかが知れたこと。そもそも、策を弄する事は弱者の証。貴様の策が失敗した時、その心も身体も切り刻んでやろう。」

903絶対正義のクリシュターナ:2017/01/28(土) 17:38:38 ID:???
>>901-902
「再生能力…厄介極まりないですね」

アイクの説明で理解したのだろう。
小さく舌打ちをしてジックハートを睨む。
そしてテレンスからの提案に目を丸くした。

「鏡の世界」

「テレンスさんの技は謎が多いですね!
 でもテレンスさんが仰るなら間違いないのでしょう!
 鏡の世界から出る瞬間に回転を加えた一撃を加えれば、
 貫通力も上がりそうです」

やりましょう、とクリシュターナは意気込んだ。

904アイク:2017/02/02(木) 22:09:09 ID:???
>>902-903
「……相当な自信があるみたいだな。
 分かった。テレンス、クリシュターナ、今回はあんた達に任せよう。必要であれば指示をくれ」

そう言うと剣を構え、二人よりさらに一歩前に出た位置に立った。
特に指示を出さなければ、ジックハートを妨害するように立ち回るつもりらしい。

905レノ:2017/02/06(月) 00:21:07 ID:???
>>903
テレンス「ええ、とにかくクリシュターナさんが可能な限り、威力を高めた方が良いでしょう。頼もしいですよ。必ず奴を討ちましょう。
…あぁ、合図を送りますので、見逃さない様に注意だけお願いします」

では、いきますよ。と言って、クリシュターナを鏡の世界に転移させる術を唱える。
イメージとしては、身体は動かしていないのに意識だけが加速し、光のトンネルを駆け抜けていくようだ。

意識の加速が止まるとそこは真っ白で何もない平面。
しかし、目の前には鏡の外の世界がスクリーンの様に広がって見える。
声は聞こえないが、テレンスがアイクと話をしている。指示を出しているのだろう。

>>904
テレンス「ご協力感謝します。
そうですね…私はこの鏡の剣を持って、奴に近づかなくてはなりませんが、訳あって攻撃や防御に気を回す余裕は無いでしょう。

ですからアイクさんには私に対しての攻撃は何としても防いで頂きたいのです」

簡単に言うが、ジックハートの攻撃を回避ならまだしも受けろ、とは並大抵の戦士には任せることはできない。

「言っておきますが、アイクさんが失敗すれば全滅と言っても過言ではありませんからね、ハハハ……」

「では!!」

アイクの返事を聞く前に、テレンスは鏡の剣を構えながらジックハートに突撃していく。

ジックハート「戦士ならば、力を持って大いなる力を越えてみよ!!」

咆哮を上げながら、向かってくるテレンスを粉砕せんと魔手を伸ばす。
その手は人一人難なく掴み、そして握りつぶすことも容易だろう。

906絶対正義のクリシュターナ:2017/02/10(金) 01:20:41 ID:???
>>904-905
「っっ〜〜!」

(なんか浮遊感が!!)

気付くと白の世界に立っていた。
そして目の前の鏡には外の光景が

「ここがテレンスさんの鏡の世界ですか。
 すごいですね。やはり正義の心を持つ者は真っ白なんだ!」


そして鏡の世界に入る直前、テレンスに言われたことを思い出す。
あぁ、合図を送りますので、見逃さない様に注意だけお願いします

「テレンスさんの動きを見ていないと」

いつでも攻撃が出来るように構えた。

907アイク:2017/02/13(月) 21:14:26 ID:???
>>905-906
「……なら成功させるだけだ」

既に去ったテレンスを見て独り言つ。
そして直後、彼を追い抜かんとするほどの勢いを以て駆け出した。

「あんたの相手は……俺だ!」

咆哮と共に行動を起こしたジックハートの前に、アイクは立ちはだかった。
すかさず、テレンスへと伸ばされた魔手を切り裂かんとばかりに、逆袈裟の軌道を描く渾身の剣戟を放つ!

908レノ:2017/02/15(水) 00:08:01 ID:???
>>906-907
ジックハートは自らの手がテレンスにたどり着くより先に、アイクの剣とぶつかる事を察して手を握る。
剣の入射角に合わせて拳の角度を変え、剣の威力を最低限に抑えた。結果、アイクの剣はジックハートの拳の半ばあたりで止まった。

テレンス「成功ですよ!奴の攻撃ガ……ッ!!?」

ジックハートに生まれた隙を見てテレンスが攻勢に出ようとした時、巻き上がる砂ぼこりと共にテレンスの体がほぼ真上に打ち上がる。

……振り上げられたジックハートの脚が、テレンスの胴体を真横から捉え、クリーンヒットした。

ジックハート「小細工は効かぬと言ったはず。
……後は貴様だけだ、アイク。この俺と二度に渡り剣を交えた戦士として、名前だけは我が記憶に刻んでやろう」

鏡の世界からは、ただ落下していくテレンスの姿が見える。鏡の剣はまだテレンスの手の中らしい。
空中から落ちていく中、テレンスの瞳はまだ死んでいない……それどころか、クリシュターナから見れば薄らと笑っているようにさえ見える。

テレンスは鏡の世界のクリシュターナを見て、ゆっくりと口を動かし、鏡の剣を手放すふりをしてジックハートの死角に放り込む。

909絶対正義のクリシュターナ:2017/02/16(木) 00:36:43 ID:???
>>907-908
「今なんですねテレンスさん。ええ、分かりますとも…
 分かりますとも、ええ!」

テレンスの薄ら笑い。
それを見て確信した。クリシュターナの顔にもぎらついた笑みが浮かんでいた。

「ここがお前の墓場になるぞ!悪党が!!!」

足先から腰、捻りを加え回転力を加え
鏡のゲートへと飛び込んだ。
死角からジックハートの首目掛けて。

910アイク:2017/02/18(土) 17:28:03 ID:???
>>908-909
高々と打ち上げられたテレンスを一瞬だけ見やるが、すぐさま眼前の敵へと視線を戻す。

「……敵であれ、強い奴に認められるというのは嬉しく思うが」

巨敵の拳半ばで止められた刃を一気に引き抜くと、剣を構え直す。

その顔を見れば、直ぐに分かるだろう。
ジックハートの言う“小細工”が敗れた今においても、アイクの瞳から闘志は一片たりと損なわれていないと。

「俺達はまだ生きている。勝敗を決した気になるのはまだ早いぞ――ジックハート!!」

そう言い放つと、ジックハートの巨体をも上回るほどに高く跳躍する。
落下の勢いをも乗せて切り掛かる算段なのだろうが、自ら逃げ場を失くしたようなものだ。

加えて、ジックハートには強力な再生能力がある。ダメージを受ける事を想定しても、今のアイクは格好の的でしか無いだろう。

911レノ:2017/02/19(日) 11:52:10 ID:???
>>909-910
ジックハート「"向こう"で退屈しないよう、仲間ならすぐに送ってやる」

跳躍したアイクを見上げ、
自ら迎え撃とうと腰を落とした時であった。

一筋の炎の様な光……テレンスが言っていたように、高速で鏡の剣から飛び出したクリシュターナと斬撃が
ジックハートの首を貫通する。
先にアイクがジックハートに与えていたダメージに、
クリシュターナが施していたエンチャントの効果が相まって、ついにジックハートの首を切断することに成功した。

その時同時に、鎧の金属音を立ててテレンスが地面に落下した。
すぐ近くにある鏡の剣に手を伸ばし
「勝ったッ!!」

そう叫ぶと、切り離されたジックハートの胴体部の方が、テレンスの鏡の世界に引き込まれて行く。

首だけが目の前に残る。
再生は……どういうわけか、しないようである。

912アイク:2017/02/19(日) 16:56:13 ID:???
>>911
空中で構えた剣を、怪物の脳天へと振り落とす――事は無かった。
ジックハートの首が切断されたのを見て着地し、そちらへと駆け寄ると、

「……理屈は分からんが、再生はしないようだな」

すぐさま、残された首上へと剣を突き付けた。
まだジックハートが生きており、何か行動を起こそうとしても、それに先んじて攻撃出来る状態だろう。

913絶対正義のクリシュターナ:2017/02/21(火) 08:35:54 ID:???
>>911-912
クリシュターナ自身が鏡の世界から高速回転しながら飛び出し
ジックハートの首を貫通した。

「正義執行!!!」

そして態勢を崩しながら着地した。
振り向くとテレンスの勝利を確信した声が聞こえ、アイクが剣を突き付けていた。

「私たち正義の勝利ですね」

914レノ:2017/02/23(木) 23:52:48 ID:???
>>912-913
ジックハート「……貴様、知っていたのか……」

首だけが残されたジックハートは、なおも言葉を発し続ける。

テレンス「まさか。私は本当に、全滅と自分の死を覚悟しましたよ。ですが、たまたまソレを知ったんですよ。ついさっき、ね」

テレンスがアイク、クリシュターナの足元に目を配る。
そこには、青く輝くサファイアによく似た首飾りが落ちている。色と形は多少異なれど、その輝きは先ほどテレンスが大切に握っていた石によく似ている。

テレンス「私が貴方の胴体を封じたのは、それをすぐに拾わせない為。そして、石が貴方の元を離れた今、もう再生能力が発揮される事はないし、超常的な力も間も無く失われる……すなわち、死。」

首飾り自体は、見る限り貴族達が身につけるアクセサリと大差はない様に見える。
しかし、先程までジックハートが身に付けていた事も相まってか、何かしらの力を感じざるを得ない。

915アイク:2017/02/24(金) 19:59:00 ID:???
>>913-914
(この首飾りが、奴の力の正体だったのか。
 テレンスが持っていた物に似ているのは……あの状態から完全に回復したのも、そういうことか?)

首飾りを一瞥した後、ジックハートへと視線を戻す。

「……何か言い残した事はあるか、ジックハート」

916絶対正義のクリシュターナ:2017/02/25(土) 23:44:53 ID:???
>>915-916
「そうか!テレンスさんのように正義の心を持つ者が持てば正義に!
 そこのなれの果てが持てば悪に染まる…そういうことですね!!」

少し思案し

「他にもあるのでしょうか。こういう類のものが」

917レノ:2017/02/26(日) 00:44:23 ID:???
>>915-916
ジックハート「……」

死に際は利口な奴で、アイクに対する応えは無く、
これ以上の恥の上塗りはしようとしなかった。

そしてテレンスが言った様に、やがて力を失ったジックハートの皮膚が砂の様に崩れていき、牛の骨が残る。更に骨も崩れていき、最終的に残ったのは、錆び付いた様に赤く腐った人間だった頃の頭蓋骨。

テレンスはアイクとクリシュターナの足元にある石を拾い上げた。

テレンス「これで此方が保有している石は"3つ"になりました。しかし、私の考えでは相手方(教会)はその組織力を使って更に多くの石を集めているのだろうと思います。
レオンさんから頂いた情報では、処刑人には序列があるそうですが、
特に序列10番までの実力者には行き届いていてもおかしくありませんから、全10個前後とするとまだまだ此方が不利ですね」

淡々と説明をしながら、テレンスは一度説明を中断した。

テレンス「それで、あのー……1個言っておきたいことがあるんですがぁ……」

918アイク:2017/03/02(木) 23:38:18 ID:???
>>916-917
ジックハートの最期を、黙したまま見届けた。
思う事はあったのだろうが、それを口にする事はせず、説明を始めたテレンスを見やる。

「……つまりは、その石のおかげで、
 超人的な力を持っている奴がまだ複数居るというわけか。厄介だな……どうした?」

919絶対正義のクリシュターナ:2017/03/03(金) 02:09:53 ID:???
>>917-918
「3つもありましたっけ?まぁでも、テレンスさんやアイクさんのように
 正しい人が持っていれば強力な武器になるってことですよね!」

ぐっとガッツポーズを決める。

「これで正義の行いが捗ります。
 言っておきたいこととはなんでしょう?」

920レノ:2017/03/08(水) 20:51:09 ID:???
>>918-919
テレンス「確かに、この石の持ち主は再生能力や強大な力を持つ、と言うことに間違いはないでしょう。
ただ、私の傷が再生したのは石の力ではない事はハッキリさせておきたいのです。」

テレンスは、予め自分が持って居た緑の石を地面に置き、一言、
"出ておいで"
と石に向かって呼びかけた。

呼びかけに応じる様に、石は液体の様に自在に形を変え、
やがて皆の視線よりも多少低い位の大きさに膨れ上がり、最終的には2人も会ったことのある"少女ドナ"にの姿に代わった。
また、ドナの首にはテレンスが持っていたものとそっくりな石のネックレスが掛けられている。

テレンス「先ほどの石は、私が彼女に変身させていたダミー。そしてこの通り、石は最初から彼女の物だったのです。
自在に姿を変えられる彼女は、まずは自分の体の一部を用いて私の傷を塞いでくれました。なんと献身的なのでしょう、頭が上がりません」

言葉の終わりにドナの肩をそっと叩くと、ドナは真っ直ぐレノがいる方へと駆けて行った。

テレンス「『正しい人が持っていれば』…確かにそうですね。私は貴方がたを信頼していますし、分散管理と言う観点も必要です。というわけで、お望みであれば差し上げても良いと思っているのですが」

また、にこりと笑う。

921アイク:2017/03/11(土) 22:56:14 ID:???
>>919-920
「あんたが、どうやって傷を回復させたのか気になってはいたが……あの少女のおかげか。
 ……しかし石に変身してたってのは、驚いたな。魔術や超能力か、それとも――」

“人ではないのか”という言葉を、直接口にはしなかった。

「興味が無いわけじゃないが、物が物だからな。
 あんたに信頼されている人物という前提で、さらに管理面を考えるなら……クリシュターナが持った方が良いだろう」

彼女が欲しがっているのなら、と続ける。

922絶対正義のクリシュターナ:2017/03/16(木) 19:43:58 ID:???
>>920-921
「ドナにそんな能力があるだなんて知りませんでした。
 やはり彼女は私たちの管理下に置かないと危険ですね」

目を丸くしてドナを見た。

(この能力…処刑人たちも追っていたのはこれが理由?)

「分散管理というのは私も賛成ですし、アイクさんのことは私も正義の味方として信頼しています。
 しかし、アイクさんの言うように管理をするなら黒騎士の誰かに持たせておく方が私も良いと思います。
 彼は我々のようにどこかに属しているわけではありません。つまり後ろ盾がない。
 任せた場合、彼が一人の時に襲撃を受ける可能性もあります!
 奴ら処刑人は狡猾ですからね。それはアイクさんが危険過ぎます」

あ、決してアイクさんが弱いとかそういうわけではないですよ!?
とアイクの方を向き慌てて付け加えた。

「むしろアイクさんを黒騎士に招き入れるのはどうでしょう?
 と言っても、アイクさんにはその気がないとは思いますが」

ちらっとアイクを見ている。
ちらっと、そうちらっとだけ、あくまでちらっと、さりげなくちらっと、
気付かれないようにちらっと、自然な仕草でちらっと見ているだけなのである。

923レノ:2017/03/17(金) 20:41:58 ID:???
>>921-922
「元はと言えば、あの娘は何百年か、それとも何千年か、
遠い過去から海底に封印されていたのだから、私達には考えても知り得ない秘密があるのでしょう。彼女は人間なのか、そうでないのか。
人間でないのであれば、石によって人間ではなくなったのか、元々そうなのか。
何故石を持つに至ったのか、そして、何故封印されたのか…」

考える程にテレンスの表情は愉快そうに緩んで行く。
恐らくは、現在進行形で彼女に対する妄想でも膨らませているのだろう。

「おお、クリシュターナさん、それは面白い!是非、アイクさんを黒騎士に招き入れたい!!無理強いはしませんが、彼が我々の仲間になれば戦力面の補強になるし、世間の信頼も高まるでしょう。無理強いはしませんが、アイクさんの入団ならば私は拒みません。無理強いはしませんがね……
あ、そうだ!クリシュターナさん。無理強いはしませんが、アイクさんのお家か宿に入団届けをご送付して差し上げてはいかがでしょうか!」

テレンスはボケ倒しつつも、彼なりに大切な一言を忘れなかった。

「そして、無理強いはしませんが、彼に石の持ち主になってもらいましょう」

924アイク:2017/03/18(土) 11:54:00 ID:???
>>922-923
「…………今その気は無いが、まぁ考えておく」

しばし間を置いた後、二人の熱烈(?)な歓迎に対し、この場を凌ぐ回答を見せた。
内心では“露骨過ぎるだろ”とかアレコレと思っているだろうが、表に出さなければ分かるまい。たぶん。

「――良いのか?
 クリシュターナも言ったが、俺には何の後ろ盾も無い。ただの根無し草だ。
 力任せの連中に負けるつもりはないが……策を弄してくる相手だと、どこまで守り通せるかは分からんぞ」

テレンス達も知っているだろうが、アイクは一介の傭兵であり、放浪の身だ。
高い能力を有していようと、彼が実直で信頼出来る人柄だと感じたとしても、一人。
管理面で万全とは言えないからこその問い掛けだろう。

925絶対正義のクリシュターナ:2017/03/19(日) 18:28:33 ID:???
>>923-924
「テレンスさん天才ですね!早速入団届をアイクさんの下へ送る手配をします。
 詰所の私の同僚に伝えておきます!」

そしてアイクから曖昧な回答をもらいショックを受けて膝から崩れ落ちた。

「テレンスさんが任せると言ったのであれば、私は指示に従うまでです。 
 アイクさん、何かあればいつでも我々を頼ってください!
 そこらに転がってあいつにでも何か情報がないか聞くのもいいかもしれないですね」

あいつとは戦線離脱したレノのことだろう。
先ほどドナが回復に向かったが

926レノ:2017/03/22(水) 18:35:39 ID:???
>>924
「だからこそですよアイクさん!」

"宝物は帝都◯◯丁目××番△号にて管理している。なお、騎士団の所有物ゆえ近づく者は処罰の対象になる"

「というのと」

"宝物?ええと、居合わせた誰かさんにあげちゃいましたぁ〜。名前は思い出せるけど特徴はガッシリしていたよーなそうでなかったよーな…ま、そこら辺探してみれば居るかもしれないし居ないかもせんねえ"

「極端な2つの例ですが、この石に関していえば私は後者を選びますね。
そもそも策を弄する相手に会わない。または確率を落とす。という観点で言えば、護れる可能性が高いのは後者だと思いませんか?ふふ」

妖しい笑み……と思いきや、今回に至っては自分で考えた作文に受けているようだ。

>>925
アイクの勧誘についてしばし2人で(勝手に)盛り上がった後…

「おっと……これは悪いこと(レノそっちのけであったこと)をしました。
しかし、ドナちゃんはレオンさんに優しいですね」

視線を移すと、レノの回復に努めるドナが見える。

「……ふふっ、ひと段落したら戻りましょうか。本当は先に進みたい所ですが、"石1つ"に此処まで苦戦するのは想定外。更なる計画と仲間が必要ですからね」

ドナの元までゆっくり歩み寄り、短い会話の後、剣の中にレノを収めた。

927アイク:2017/03/25(土) 20:12:02 ID:???
>>925-926
「……確かに、一理ある。
 そもそも本気で欲しがってる連中なら、保管場所さえ分かれば、いくらでも策を弄して仕掛けてくるだろうしな」

テレンスの言い分に納得したようで頷いている。

「なら、それは俺が預かろう。
 代わりと言っちゃなんだが“石”についての情報を教えて欲しい。
 あんた達に頼るのは、本当に俺一人じゃどうしようも無い時にしたいからな」

様々な要因が相まって、アイクの知名度は低くない。
その彼が依頼絡みでなく頻繁に騎士団に足を運ぶというのは、それこそ狙われる可能性を高めてしまいかねない……という事だろう。

928絶対正義のクリシュターナ:2017/03/26(日) 21:28:28 ID:???
>>926-927
「そうですね。私も更なる研鑽が必要だと感じました。
 悪にはそれを更に上回る絶対正義が必要です」

自身の力不足を今回は感じ取った。
それならば…

「それならばこちらは力技だけではなく、
 それこそ仲間と協力し、策を弄して殲滅していかなくてはいけません」

ちらっと健気なドナとレノを見つつ

(あいつのことは放っておいていいと思いますが)

「アイクさんが肌身離さず持っているのが、一番の安全策というわけですね!
 それではテレンスさん、石の解説をどうぞ!」

929レノ:2017/04/16(日) 00:09:46 ID:???
>>927-928
「石について……ですか」

帰路につこうと一旦は踏み出した足を止め、ニヤリと笑う。

「それは違う……アイクさん、違いますよ……フフッ。残念ながら、私は石について"正しい情報"は持っていない。
何だかよくわからないが、兎に角強大な力を秘めていて、それを教会が狙って居るから危険なのですよ。
なので、石の秘密……情報は、これからあなた自身が発見し、その上で守り切って欲しい。"できませんか、アイクさん?"」

非常に性格の悪い男だ。
石をアイクの直ぐ目の前に出しながら、
プライドを刺激し、素直に"できない"とは言い難い言い方をしている。
どの様な意図があるのか……そもそも、意図など無く、なる様になるサマをテレンスは楽しんでいる様にも見える。

「私に分かるのは、この石を持っだ者は、戦いに明け暮れる魔物と化し、正義の騎士に惨殺され、またある者は、数千、数億もの年月を海底の奥深くに封印されていた……という事だけです。
貴方が戦うべき相手は、1人だけじゃ無い。石を狙い襲って来る教会と、貴方を不幸な運命に取り込もうとする何らかの力とも、戦うのです」

930アイク:2017/04/18(火) 22:28:28 ID:???
>>928-929
「……回りくどい言い方は好かんな」

「要するに、この石は途方も無く危険で、未知の部分が多いという事だろう?
 なら自分で調べるまでだ。俺は、やれもしない事をやるつもりは無い」

最初こそ目を伏せ溜め息混じりに、しかし、続けた言葉はしっかりとテレンスの目を見据えながら。
それが、意地の悪い問い掛けへの返答だった。

「それに……運命なんてものを信じてはいないしな。そんなものがあるのなら、変えるだけさ」

931絶対正義のクリシュターナ:2017/04/22(土) 22:49:42 ID:???
>>929-930
「私に分かるのは、悪は断罪するという事だけです。
 難しいことはお二人にお任せします!」

短剣を眺めつつ

「私も何やら強力な技の一つでも必要になりそうです。
 さあ、ここに長居してももう有益なものはなさそうです。
 帰りましょう!」

932レノ:2017/04/24(月) 00:13:44 ID:???
>>930
「私は、処刑人なんかよりもその"運命"とやらの方が、ずっと嫌いです。転ぶ事も起き上がる事も全ては不確実な流れの中にあるべき。
今、私が知り得る情報をアイクさんに渡す事も自由ですが、それはアイクさんの今後の活動の方針を縛る事にもなり兼ねない。
運命があるのなら、変えてみせるという言葉……とても頼もしく、私はそれを信じたい」

にこりと笑って見せ、踵を返す。

>>931
「そうですねクリシュターナさん!
いやぁ、安心するとどっと疲れが襲ってくるものですね……私はレオンさんには確認したい事もありますし、ここも安全ではありません。
帰りましょうか!」

先頭に立つ勢いで、勇足で帰路に着く。
そんなテレンス、クリシュターナ、そしてアイクからも距離を置く様に、
しかし、監視気味な視線は外さずにドナは後方を歩き、その場を後にするのであった。

933テレンス:2017/05/03(水) 10:49:06 ID:???
石……教会はセイクリッド・ストーンと名付けたこの宝石は、実際名には似つかわしくない邪悪そのものの意思を感じざるを得ない。
こうも的外れな名称を付けたのは、善意の人間には"奇跡"の部分のみを明らかにし、信仰を高めようと言う戦略以外他はない。

石を持つものは戦いに明け暮れると言ったが、半分は嘘だ。
セイクリッド・ストーンは、持つだけでそれを求める魔の者が這い寄ってくるのだ。此方が望まずとも。

弱き者がそれを手に取れば、一瞬で石と命を奪われそこで終了。
しかし、より強い者がそれを握れば、ともするとジックハートを超え、さらなる発見をもたらすかもしれない。

発見があった時、それを無駄にしないよう、
宮廷魔術師や、それに近いレベルの魔術師の確保は急務だな……。


帰り道、皆と談笑しながら。

934名無しの魔術師:2017/05/23(火) 01:31:54 ID:???
-13年前-

帝国領内の平穏な村
事件もあまり起きないような田舎
その平穏な村が一つ消えたことは、当時こそ騒がれたが
やがて人々の記憶からはすぐに消えた。

片田舎の村が消えたところで、さして人々には影響がなかったのだ。
やがてその村は帝都の喧噪の中、人々の記憶の中に埋もれていった。

-現在-

日々色々なイベントが起きる帝都
そんな街のメインストリートを一人の学生が歩いていた。
後ろ手に腕を組み、のんびりと街を観察している。

沙耶「今日はやけに騎士が出歩いているわね」

慣れた道を歩きながら呟く。
それもそのはず、いつもの巡回より2割増しで騎士がいるのだ。

沙耶「何かあったのかしら。誰かの護衛とか」

路地裏を覗くと、やはり騎士たちが巡回しているのが見えた。

935ジャビス:2017/05/23(火) 21:10:28 ID:???
>>934
「案外、単に巡回以外やることがないとかじゃねぇ〜のか?」

食い歩きをしているハンターが、唐突に話に乗って来た。
どうやらハンターとは言え、物々しい雰囲気の時は誰かに話しかけずには落ち着かないようだ。

「あとは、凶悪犯が近くをうろついてるとか……な」

936エミヤ:2017/05/23(火) 22:28:05 ID:???
>>934-935
「騎士達が巡回しているのはいつもの事だけど、それにしても数が多いな」

続いて話に寄って来たのは、赤銅色の髪の青年だった。
ジャビスにとっては初対面で、珍しい髪色をしたやや童顔の青年。
沙耶にとってはすっかり見慣れた家主であり、血の繋がりこそ無いものの弟と言える存在だ。

「どういう理由かは分からないけど……普段と違う様子なのは気になるな。
 えっと、ハンターさんは心当たりとかあります? 凶悪犯以外に」

ジャビスの名前を知らないものの、格好から生業の予想が付いたようで、そんな風に呼び掛けた。

ちなみに買い物帰りのようで、結構な量の買い物袋を両手にぶら提げている。食材が多いようだ。

937レーナ:2017/05/23(火) 22:34:49 ID:???
>>934
「下着ドロかな?」
カフェのテラスから、巡回する騎士を見て
絶対に当てはまらないであろう勝手な推測を立てる。
なお犯人はアモルフが地下室で絶賛タコ殴り中である

「懲りん奴だなお・ま・え・も!」
「許してくださいもう絶対しません!絶対です!」

やっぱりナカムラであった

938沙耶:2017/05/25(木) 09:08:01 ID:???
>>935-936
「巡回以外にやることがないなら、それは平和な証拠だからとても良い事よね。
 凶悪犯がいるならそれは一気に物騒な話に加速するけど。
 でもまったく正反対の理由で騎士が増えるってのも面白いわね」

そう答えてからジャビスへと顔を向け

「……」

さっとエミヤの後ろに隠れた。

「シロウ、ここに凶悪犯がいるわ!
 私が可愛いばかりに誘拐を企てる怪しいおっさんよ!」

エミヤの肩越しにジャビスを覗く。
そして近くを巡回していた騎士を呼んだ。

「騎士さんこっちです」

呼ばれて現れた騎士クラ

騎士クラ「チャーン!」

エミヤや沙耶のことは、帝都で事件が起きる度に見る顔なので知っている。
この騎士に、普段より巡回が多い理由を聞いてみるのも一つの手かもしれない。

>>937
レーナがテラスから巡回している騎士を眺めていると、それとは別に共に戦ったジャビスの顔が見えた。
そう、先頭に立ち勇敢に戦った我らがヒーロージャビスである。
そんな記憶は一切レーナにはなかったが、彼の名誉のためそっとしておく。
ジャビスが女生徒に話しかけ、さっと隣の青年の背中に隠れる瞬間を目撃した。

ジャビスに気を取られていると、レーナの前を二人の騎士が話しながら巡回をしているのが聞こえた。

騎士A「非番の我々も巡回とは」
騎士B「確かな情報なのか?」

そのようなやり取りが聞こえた。

939ジャビス:2017/05/25(木) 14:07:01 ID:???
>>936
(おっと、ボーイフレンドか?不審者と間違われないよう堂々としておこう)
買い物袋を持っているのが、彼女の荷物を持ってあげる普通の男子の姿として見えたことだろう。

「そうだな…」

記憶の中から心当たりを探る。
一瞬、洞窟でみた魔物やジックハートの姿がよぎり、冷や汗が出る。
しかし、アレが街に現れたら既に大惨事になっていてもおかしくは無い。そう考えれば、今回の件はまた別の話だろう。

「いや……心当たりは無いな。ちなみに俺はハンターのジャビスってもんだ」

>>938
「そう、俺は誘拐ハンタージャビス。日々かわいい女の子を探し、ゲットすることを生業としている」


「……」
最後まで言い切ったところで、自分の発言に違和感を覚え、しばし沈黙。

「いやいやいや!ちち違う!!しいて言うなら妖獣ハンターだっ!とにかく違う!!」
首どころか両手も全て横に振り、騎士に向かって先の発言を全力で否定する。

「今のは忘れるんだ。いいか?忘れたか?で、今日は騎士の巡回が多いようだが、何かあるのか?」

真面目な話をしつつ、空気が変わる事を心底祈る。

940レーナ:2017/05/25(木) 20:26:18 ID:???
>>938
「暑い中ご苦労様でーす!」
巡回中の騎士に挨拶。
騎士の鎧と比べて涼やかな格好である。

>>939
「あれ、どっかで見たような…」
ジャビスをみて思考を巡らせる。
「たしか…ヘタレ!」

941エミヤ:2017/05/26(金) 00:25:54 ID:???
>>939
「ああ、ハンターってそういう――――騎士さん! こっちです!!」

身振り手振りを大きく、わざとらしく騎士クラに呼び掛けた。

「――ま、冗談はこれぐらいにして。
 俺はエミヤ……エミヤシロウと言います、よろしく」

全力で否定しに掛かるジャビスが可笑しかったのか、面白そうに笑みを浮かべつつ自己紹介する。

>>938
「騎士さんが本気にしたら困るから、やめような」

困ったように笑いつつ、やってきた騎士クラへと向き直り、問い掛ける。

「巡回お疲れ様です。えっと、いつもより巡回している騎士さんの人数が多いみたいですけど、何かあったんですか?」

942沙耶:2017/05/27(土) 00:45:34 ID:???
>939、>>941
沙耶「はーい。でも妖獣ハンターを生業にしてる人初めて見た」

とエミヤにいたずらな笑顔で返事をした後に、ふとそう思った。

騎士クラ「これはこれは、いつもご協力ありがとうございます。」

ジャビスの手に縄を掛けつつ、エミヤに向かってこちらも笑顔で答えた。

騎士クラ「ええ、それが私たちも急に指示が下ったので詳細が分からないのですが…」

徐々に声を潜めつつ、騎士はこう続けた。

騎士クラ「ですが…十数年の間、潜伏していたお尋ね者が見つかったと」

沙耶「十数年間も潜伏していたお尋ね者が見つかったなんて吉報だわ」

騎士クラ「ええ、帝都内で見た者がいると、確かな情報ではないようですが」

どうやらこの巡回の多さは、お尋ね者が見つかったことに起因しているようだ。
しかも帝都内で見かけた者がいるという。

ああ、そうだ。そう言って騎士クラは一枚の人相書きを三人に見せた。

騎士クラ「確かな情報ではないので、まだ一般市民には伏せているのですが
     これがお尋ね者の人相書きです。十年以上経っているので、顔も変わっているでしょうが」

人相書きに描かれていたのは、特徴のない男だった。
黒い髪に少し頬のこけた顔。鼻筋は通っているが、どこにでもいると言われればそうだと感じる。

沙耶「ぐぬぬ、なんてモブ顔!」

>>940
騎士A「最近は物騒ですので、一人での行動はなるべく控えてください!」
騎士B「市民を守るのが我々の務めですので!」

声を掛けられ、騎士たちはレーナへそう答えた。

943ジャビス:2017/05/27(土) 01:24:14 ID:???
>>942
「まぁ……"フツー"って感じだな。人間、顔で判断できない部分もあるというが、それを踏まえても"フツー"だわ」

ジャビスは呼吸一つ乱さず、
両腕を滅茶苦茶に激しく動かしあわよくば縄を解こうとするが解けない。
器用さが伺える一方で、傍目から見てとても可哀想に見える。

「で、このフツメンは一体何をやらかしたんだ。その事次第では、今はのんきに話してるがただ事じゃ済まなくなるだろ」

944レーナ:2017/05/27(土) 12:36:55 ID:???
>>942
「物騒ってどこが〜?」
「新聞にも何も載ってないし、大丈夫なんじゃない?」
ストローでアイスコーヒーをすする。
余裕というか舐めているといった感じだろう。

945エミヤ:2017/05/29(月) 23:22:04 ID:???
>>942-943
「うーん、なんというか……コメントのしようが無い顔立ちだ」

如何にもな悪人顔だとか、逆にとても善人らしさ漂う顔であれば良かった(?)のだが、世の中は甘くなかった。

「しかし、まぁ顔だけで判断するのは早計か。
 いったいどの様な悪事をしでかしたんですか?」

946沙耶:2017/06/01(木) 17:00:20 ID:???
>>943>>945
やはり誰が見ても、これという特徴のない顔であることは確かなようだ。
ジャビス、エミヤ、沙耶も三人とも似たような感想を漏らした。

騎士クラ「はい、みなさんの仰る通りこれまた人相に特徴がなくてですね。
     しかし、行った事はその実かなりの事件でした」

人相書きをしまいつつ話を続ける。

騎士クラ「エミヤさんたちはまだ若かったので、ご存じないかもしれません。
     10数年前ですが、田舎の村が一つなくなったんです。
     なくなったと言っても、合併したわけではなく…
     目撃情報のあった男が、村人全てを手にかけたのです」

沙耶「情報が確かだった場合、その危険な男が帝都に現れたってことよね」

騎士クラ「はい、ですので騎士の巡回がいつもより厳重になっています。
     ただ確定したわけではないので、公にはしていません」

沙耶「……」

特徴のない男の目撃情報を提供した人物は誰かしら?
騎士団がそんな不確かな情報で巡回を厳重に?

生まれた疑問について、沙耶は考えていた。

>>944
騎士A「この帝都では、いつどこで何が起こるか分からないのは良く知られている話ですよ」
騎士B「ですので、なるべく一人で行動するのは控えた方がいいでしょう」

レーナの話に合わせて答えている騎士たち。
特にめぼしい情報を聞き出せてはいないようだ。
二言三言会話をしたら、騎士たちも巡回に戻ってしまうだろう。

レーナの次の選択肢としてはこんなところだろうか
・このまま特に気にせずに過ごす
・ジャビスたちも騎士と話をしているから合流する

947ジャビス:2017/06/01(木) 21:50:02 ID:???
>>946
「これまた……たいそうな事をやらかしたな」
魔物とは違った意味の恐ろしさに、唾を飲む。

(10年以上前の極悪人か……10年……。
手配犯とは言え、10年見つからなかったこの特徴の無い男を見分けられる目撃者……?)

ふと考えて見ると、そんな疑問が浮上した。
また、火の無いところに煙は立たないと言うが、予想外の火元から火事が起きているような気もした。

「そうだ。この街への帰属意識は騎士には及ばねえが、良心で捜査協力してやろう。まずは、目撃者と会わせてくれや。そいつの顔を見た目撃者の話を聞きたい」

目撃者を疑うわけではない。
ただ、何かあると思い、騎士に進言してみた。

948レーナ:2017/06/01(木) 22:39:06 ID:???
>>946
「ふーんおつかれさまー」

特に興味を引く話はない様だ
とりあえず知った顔のジャビスのところに行くようだ。

>>947
「シリアスじゃーん。洞窟の時と違って。」
ジャビスの耳元に息を吹きかける。

949エミヤ:2017/06/03(土) 22:45:20 ID:???
>>946-948
(――目撃者は、この特徴の無い人相を見てピンと来たのか?)

沙耶とジャビス、両者と同じ疑問を抱いたようで、怪訝そうに首を傾げている。
もっとも、ジャビスがその事について進言したので、エミヤも続けて触れようとはしない。

「それは、相当な悪事ですね。許せる事じゃない」
 
「……ただ気になったんですが、そいつはそれだけの所業を一人で行ったのですか?
 村人全てを一人で手に掛けたとするなら、相当な力か装備を持っているでしょう」

「騎士達が巡回を厳重にする事を悟られては、逆にその男が動く可能性も大きくなってしまうのでは?」

騎士当人に対して言うのは少々憚られたが、気になったのは事実。
隠密行動による捜索を行えば、下手に刺激する事なく捕らえられるのではないか? という疑問から生じた質問だった。

950沙耶:2017/06/04(日) 18:00:05 ID:???
>>947-949
騎士クラ「みなさん、今この人相書きの人物の目撃情報があったことを不思議に思いましたよね?
     それも10年経ってます。顔もこの当時の人相書きからは変わっているでしょう」

騎士クラもやはりそこが引っ掛かっていたようだ。
三人が感じたことを、この騎士も同様に疑問に感じていた。

騎士クラ「目撃者、ですか。それが誰が情報を提供したのか我々も分からず…
     あまりお勧めはしないのですが、私の同期に会いますか?
     情報提供した人物を知っている可能性があるのは、恐らく私の同期ですから」

少し同期に会わせることに気が進まないようだ。

「騎士さん、シロウが言うように警備を厳重にしたら余計に動くんじゃ」

騎士クラ「ええ、私もその可能性を懸念しているのですがすみません。
     初めにご説明したように、詳細は私たち下にまでは降りてきていないのです。
     どうも意図的に重要な情報が遮断されているように私は感じています」

「なんか、変な感じするわね。騎士さんの話通りなら、
 巡回している騎士たちは、人相書きの男を探すために巡回している。
 それ自体は騎士の仕事のうちだけど、何か隠された情報がある…
 そう感じている騎士は少なくない、てところかしら」

沙耶がいったん話をまとめた。

「私たち一般人が、情報提供者に会わせてもらえるものなのかしら?」

騎士クラ「そこまでは難しいかもしれませんが、私も今回の件は不思議に感じていて。
     騎士団にご協力いただいているあなたたちなら、私の同期に会うこと自体は歓迎されるでしょう。
     本来はあまり会わせたくない問題児なんですが……」

思い出したかのようにジャビスの縄を外した。
今までずっと縄で縛られていたのだった。

>>948
ジャビスへと息を吹きかけ、騎士クラとエミヤたちの話を聞いたレーナ。
どうやらジャビスが厄介事に首を突っ込もうとしているようだ。
そして衝撃の事実、妖獣ハンターという仕事をしているのだった。

951ジャビス:2017/06/04(日) 22:48:50 ID:???
>>948,950
「成る程な。誤解していたが、おめーさんも良くわからない方針に付き合わされていたわけか……ヘイッ!?」
突然耳に息を吹きかけられ、奇声をあげる。

「大事な話中に、茶々入れんじゃないわ!!」
小声でレーナにツッコミを入れる。もしもハリセンがそこにあれば、レーナを迷わず叩いている。
そして、態とらしく咳払いをし、一旦話を本筋に戻す。

「まぁ、目撃者を知らないってんなら、これ以上ゴネても仕方ない。
会わせてくれるってんならその同期とやらの話を聞きたいところだが、なんだその問題児って、同期ってことは同じ騎士なんじゃねーのかよ」

ジャビスの中では騎士とは、主となる事物……帝都であれば"帝都の街"に尽くす者と定義されているため、
やはり疑問が浮かぶ。

因みに、縄を外され腕が自由になるとすかさず両腕の跡をさする。痛かったようだ。

952レーナ:2017/06/04(日) 23:09:26 ID:???
>>949-951
「だって似合わないし〜」
レーナにとってはジャビスはへたり込んでいた情けない男としか認識されてないようだ。

「…こんなざっくりとした情報だけで総動員かけたら、どこか手薄なところが出そうだよね。」
立ち聞きした話から自分の意見をいう。
というのもアモルフは何度もこういった作戦を行っていたからだ。

953エミヤ:2017/06/06(火) 19:38:16 ID:???
>>949-951
(騎士達の間でも、今回の件については色々と思う所があるワケか)

「何であれ、会わせて貰えるならそうさせて欲しいですね。
 気になりますし、自分達の身を守る上でも危険人物の情報は必要ですから」

不可解な点が多い現状を打開するには、片っ端から調べてみるしかあるまい。
そう思い、問題児とやらに会いたい事を意思表示しておく。

>>952
「うわ、ビックリした。……あれ、何処かで見たような」

鍛冶屋の常連とも言える、ある男と一緒に居るのを見かけた覚えがあるなぁ、と、おぼろげながら思い返す。
ぶっちゃけその男ってアモルフの事なのだが。

954沙耶:2017/06/07(水) 12:06:01 ID:???
>>951-953
騎士クラ「ではご案内します!」

騎士に同行する4人、しばらく歩き詰所までたどり着いた。

騎士クラ「しばらくお待ちください。
     どこにいるか探してきます」

そう言って騎士は詰所の中に消えていく。

「問題児ってどんな人かしらね?」

エミヤへと小声で話す沙耶。
そしてレーナへと視線を移しつつ
(後で採寸させてもらおっと)などと考えていた。

しばらく4人で待っているとそこに、一人の軽装な女性騎士が声を掛けてきた。

騎士「こんなところで何かお困りですか?
   良ければ何かお手伝いしましょうか…ん?」

そして女性騎士はジャビスの顔を見て首を傾げた。

955ジャビス:2017/06/07(水) 18:46:12 ID:???

>>952
「ばぁーろぃ、俺だって色々考えてんでぇ」
ジャビスも"情けないイメージ"が定着されたことは感づいている。
言葉だけは強がってみても、発音にはそれほど勢いはない。

>>954
「何、待たされてるだけだから気にすんな。
……おん?」

此方の顔を見るなり疑問符を浮かべた女性騎士に気が付き、
睨まれるような事があったかどうか、記憶を辿る。

956レーナ:2017/06/07(水) 19:32:59 ID:???
>>953-955
(視線を感じるけど、何かついているのかな…)
なんとなく自分の体を見てみると
女性騎士の声が聞こえる。

「問題児の女性騎士、二つの符号が意味するものはひとつ…」
おそらくあの女性だろうと…

957エミヤ:2017/06/07(水) 22:55:50 ID:???
>>954-956
「素行不良とか、能力は優秀だけど行き過ぎた行動を取るとか……?」

と、小声で返す。
同僚の騎士をして問題児と言わしめるのだから、模範的な騎士というには程遠いだろう、という見解だ。

「あれ、ジャビスさんの知り合い?」

958沙耶:2017/06/08(木) 11:47:55 ID:???
>>955-957
女性騎士「確かあの時の……」

格好こそ軽装だが、ジャビスは間違いなく会っていた。
あの洞窟での出来事の時、威圧感のある黒い鎧を纏った一行。
その中に、この騎士はいた。

女性騎士「レーナさんもお久しぶりです!
     あれから周りでは何も起きていませんか?」

どうやらレーナとも知り合いのようだ。

「あはは、シロウの言う通りだったら確かに問題児ね」

そうこうしているうちに騎士クラが戻ってきた。

騎士クラ「お待たせしてすみません。
     探している間にそっちから出てくるとは」

「??…出てくる?」

沙耶が首を傾げる。
騎士クラの発言の意図が分からなかったからだ。

騎士クラ「こいつがさっき話していた同僚です」

騎士が女性騎士へと紹介を促した。
女性騎士は、エミヤと沙耶をじっと見つめるとやがて口を開く。

クリシュターナ「こんにちは、私は正義の味方クリシュターナです。
        この世の悪を滅ぼすために騎士をしています!」

(なんか今、自己紹介の前にすごく見られた気がしたわね。目力強っ!!
 問題児ってこの女性騎士のことだったの!?あまりそうは見えないけど)

「私は沙耶です。こっちはシロウ、よろしくお願いします」

騎士クラ「彼らはいつも我々に協力してくれているんだ。
     色々な事件を解決したりと、頭が上がらないくらいだよ」

その話を聞くや否や、エミヤと沙耶の手を握り

クリシュターナ「あなたたち、正義の存在なんですね!
        そんな方たちとお会いできて光栄です!」

一気に距離が縮まった。

(ふむ、軽装だからスタイルがある程度分かるわ!
こっちも後で採寸させてもらいましょう!!)

沙耶の野望も勝手に膨らんでいくのだった。

959ジャビス:2017/06/08(木) 17:57:17 ID:???
>>958
「……あっ?」
確かに以前洞窟において、うろ覚えではあるが見覚えがあった。
もっとも、あの混乱のさなかであったことと、アニカという黒騎士のおかげであまりいい印象は持って居ないが。

「俺はジャビスだ」
自己紹介も端的で、多少緊張したような堅い口調になる。

「で、本題はそちらの騎士殿は目撃者の情報を知ってるのかどうかだが……」

960レーナ:2017/06/08(木) 20:13:54 ID:???
>>957-959
「おひさー元気してた〜?」(ああ、やっぱり…)
軽くクリシュターナに挨拶する。
(ついでになんかこの娘の視線も気になるな…)
沙耶のクリシュターナに向ける視線も気になった
「なにかお尋ね者探してるみたいだけど。」

961エミヤ:2017/06/09(金) 20:48:44 ID:???
>>958-960
「え、はい、どうも」

ぎこちなく返事するも、どうやらクリシュターナの勢いで呆気に取られたようだ。

(“正義の味方”……か。
 この人、どうして騎士になろうって思ったんだろうな。家系が代々そうだった、とかかもしれないけど)

ジャビス達が話を切り出してくれたので、そんな事を考えながらもクリシュターナの言葉を待つ事にした。

962沙耶:2017/06/10(土) 00:21:54 ID:???
>>959-961
クリシュターナ「!…ああ、そういうことですか。
        それでは人目の付かない場所に行きましょう。」

ここではあれですので。そう言って、一行を黒騎士の詰所まで案内した。

「何か普通の騎士と違うのかしら彼女?」

シロウの横を歩きながらクリシュターナのことを勘ぐる。
見た目は普通の騎士のように見えるのだが。

クリシュターナ「結論から先に言いますね。人相書きの人物は帝都のどこかに潜伏しています。
        ただ、目撃者についてはお話出来ません。目撃者について話してしまうと…」

あなたたちは引き返せなくなりますから。そう椅子に座ってからクリシュターナは全員を順番に見た。

騎士クラ「やはり何か知っているんだな。
     黒騎士に所属しているなら何か掴んでいると思っていたが」

「黒騎士?」

騎士の階級の話だろうか?沙耶には聞きなれない単語だった。

クリシュターナ「まあ引き返せなくなると言うか、危険に晒してしまうので、
        私としても一般の方を巻き込みたくはないのです。
        でもそうですね!あなたたちがどうしてもと言うのならお話しましょう!
        なんと言っても正義の存在である方々から協力を申し出ていただいたのです!
        それを無下に断っては、正義の味方として名が廃ります!
        ではどこからお話しましょうか!まず人相書きの人物ですが、
        彼は帝都に今潜伏しています!これは先ほどもお伝えしましたが、これは間違いないです。
        なんと言っても彼のことは10年、いえ正確には13年前からずっと追っていました。
        ようやく尻尾を掴んだんです。目撃者ですが、目撃者というよりは追跡者です。
        彼は存在しない騎士として、この13年ずっと…」

「ちょちょちょ!ストッ〜〜〜プ!!
 一気に話し過ぎて情報過多よ!しかも聞いたらまずそうな話!!」

饒舌に話し始めた女性騎士を沙耶が強引に止めた。

963ジャビス:2017/06/10(土) 11:48:32 ID:???
>>962
(何かあるとは思ったが、嫌ーな予感がプンプンするぜ)

クリシュターナの登場から、気持ちが多少引け腰になるが、
チームの中では(外見は)年長者っぽい為、引くに引けない。

「情報が欲しいと言ったのはこっちだし、な……要点を纏めてくれりゃ、危険が伴っても意向に沿った形で仕事を手伝わせてもらうぜ、俺は」

964レーナ:2017/06/10(土) 17:40:38 ID:???
>>962
「おちょちょ…」
「ごめんわかりやすく三行で。」

華麗なメタネタである。

965エミヤ:2017/06/11(日) 02:06:47 ID:???
>>962-964
「出会って間もない他人に対して“正義の味方”を自称するってのは、普通じゃ無いんじゃないか?」

――と。
そこまで言って何か思う所があったのか、ふとエミヤが苦笑を漏らした。
まるで遠い過去の光景を懐かしむような、そんな風な笑みだ。

「あ、悪い。何でもないんだ」

そう言って、クリシュターナの案内に続いて歩いていくだろう。

到着してからは黙って彼女の話を聞いていたのだが、

(あ、これ一度スイッチが入ると人の話を聞かないタイプだな)

……そんな感想を抱いたのは、言うまでもない。
ひとまず沙耶達が止めてくれたので、落ち着いて話を続けてくれれば良いのだが。

966沙耶:2017/06/11(日) 18:15:09 ID:???
>>963-965
クリシュターナ「おっと、これは失礼しました。
        そうですね。みなさんにも分かりやすくお伝えしますと」

「ど、どうやら落ち着いてくれたみたいね」

全員からの突っ込みにより、落ち着きを取り戻した女性騎士

クリシュターナ「今回の13年にも渡る件、これは身内のいざこざなんです。
        騎士団には秘匿された部隊がいるのです。あ、他言無用ですよ?
        外ではあくまで、一部の方たちに噂されている程度の眉唾な話ですが、
        その任務の秘匿性の高さから、名前を奪われた人たちで構成された部隊があります」

騎士クラ「まさか、実在していたのか?
     騎士団内ですら噂話程度の話だったが」

騎士の驚きを見るに、騎士団内でも秘匿されているようだ。

(な、なんか猛烈に聞いたこと自体が危険な話になってきたような…
正義の味方って聞いた時のシロウの様子も気にかかるけど)

ちらっとエミヤの様子を伺いつつ、クリシュターナへと視線を戻した。

クリシュターナ「彼らはネームレス、そう呼ばれています。
        任務としては諜報、破壊工作、後方攪乱、要人暗殺など、
        難易度の高い、通常の騎士には難しいものを行っている部隊です。
        その部隊の一人が、13年前にある新興宗教に潜入捜査をしていました」

「ネームレス…帝国の光と影の話ってことね」

クリシュターナ「そこで何があったかは分かりません。ただ、彼は裏切りあちら側についた。
        そして一つの村を消したんです。つまり外道に堕ちたんですよ」

最後の部分は、きつい声質で告げた。

「当時の捜査記録は残ってないのかしら?」

クリシュターナ「ええ、ネームレスの活動は一切記録に残っていません。
        それは彼らが存在しない部隊という特異性のためです。
        潜入捜査をしていた人物は、どんな人物にもなれる、
        言わば潜入のプロだったようですが」

「あの特徴のない顔、潜入のプロ…なんとなく納得したわ。
 記録に残らない部隊、じゃあ彼は世間ではただの凶悪な人物ってわけね。
 本来であれば、帝都を守る騎士の一人だったはずなのに、その真実を知っている者は極一部。
 やったこと自体は確かに擁護出来ないけど、なんだか可哀想な話ね」

967ジャビス:2017/06/11(日) 19:40:14 ID:???
>>966
「まず探している凶悪犯が、元身内だって事はわかったぜ」

腕組みをし、目を閉じて話を聞いていたジャビスは目を開けて、うんと一度相槌を打つ。

「じゃあ可能性としては、以前は"ネームレス"所属だった騎士が、今は当時の危険な新興宗教の構成員として、この帝都で犯罪の機会を伺ってるかも知れねえってことか?」

968レーナ:2017/06/11(日) 21:07:01 ID:???
>>966
「それ機密事項ってやつじゃ…」

騎士団の機密が危ない。

「身内の恥を消そうってのにずいぶん大胆な動員ね。」
「普通もうちょっと秘密にしようとするものだけど…」

969エミヤ:2017/06/12(月) 00:57:20 ID:???
>>966-968
「……何故そういう事をしでかしたのかが気になりますね。
 本当に宗教の信者にでもなったのか、操られているのか、はたまた別に理由があるのか」

いずれにせよ、一つの村を消したという事実は決して許される事ではないが。
考え込んでいたエミヤだが、ふと顔を上げて、こう言った。

「そんな人物が10年以上の時を経て帝都に戻ってきたのは、どうしてでしょうね。
 いくら潜入に長けた人物でも、起こした事が事。察知される可能性が高いだなんて分かる筈だ」

970沙耶:2017/06/12(月) 12:46:13 ID:???
>>967-969
クリシュターナ「ジャビスさんやシロウさんが言うように、ポイントはそこなんです。
        寝返ったのか、はたまた何か別の思惑があるのか、危険を冒してまで帝都に現れたのはなぜか…
        それが分からないんです。動機が分からないので、何を狙っているかもまだ不明です」

「手がかりを探すところから始めないといけないわけね」

クリシュターナ「レーナさん、秘密にするも何も、彼は騎士ですらないんです。
        騎士でいたことすら記録には残っていない。それがネームレス。
        凶悪犯が何を言ったところで誰も何も信じてくれないんですよ」

「……ところで、その宗教団体は今どうしてるのかしら?」

クリシュターナ「今はなくなっています。当時、その事件があってからすぐにネームレスが乗り込んだそうです。
        それで事実上、団体は消滅しましたが、残党は数名残っている可能性はあるそうです」

その残党と元ネームレスの男が徒党を組んでいる可能性はある。
現状、目撃情報があったのみで、そのほかの情報は何もない。

一度目撃情報のあった付近を探してみるのも手かもしれない。

971ジャビス:2017/06/12(月) 17:39:46 ID:???
>>970
「よくよく考えりゃ、記録がなきゃソイツが仕事をしてんのか、裏切ったかもわからねーわけだ」

一つ、記録は残しておいた方が良い。とジャビスは教訓を胸に刻んだ。

「んじゃ、俺らが手伝う事は目撃情報のあった場所でその犯人を見つけて、無事そいつをあーた方に引き渡せば良いってことか。ワケを聴く為によぉ。
で、目撃されたってのはどこなんでぇ」

972エミヤ:2017/06/12(月) 20:42:20 ID:???
>>970-971
「要するに、本人に接触してみないと何も分からないってワケですね」

現状では情報が無さ過ぎる。
目撃された現場付近なら、例の男と接触できるチャンスが得られるかもしれない。

ジャビスが既に聞いてくれたので、後はクリシュターナの返答を待つことにした。

973レーナ:2017/06/13(火) 22:30:13 ID:???
>>970
「そんなもんなのね〜。」
「セオリーで行くなら見つけたところを囲んで、追い込んでいくのが一番かな?」

アモルフの話を受け売り。

974沙耶:2017/06/14(水) 01:33:55 ID:???
>>971-973
クリシュターナ「目撃情報があったのは住宅街です。
        主に貴族たちの邸宅がある近辺ですね」

かくして一行は貴族たちの邸宅がある住宅街へと訪れた。
どこも門があり、入り口まで距離がある家ばかりだ。
たまに使用人をこき使う貴族を見かけるが、辺りは平和そのものに感じる。
騎士クラは警備の薄い所を探してみますと言い、途中でメンバーから外れた。
レーナの言っていたことが気にかかったのだろう。

「どうも貴族の空気って慣れないのよねぇ」

沙耶が一人ごちると、女性騎士が相槌を打った。

クリシュターナ「私も同感です。なんとなく居心地が悪く感じます。
        あ、このあたりが目撃情報のあった場所ですね」

目につくのは三つの屋敷。
北には貴族というよりは、クレムリンが使っていそうな屋敷
東には絵に描いたような貴族の屋敷
西には屋敷に通じる門に門番がいる屋敷

クリシュターナ「悪の臭いがぷんぷんしますよ!」

「悪の臭いとは…」

沙耶は訝しんだ。

クリシュターナ「あの3つの屋敷のどれかに聞き込みでもしてみますか?
        ただし、正面から訪ねるのは3人まででしょう。
        残りの二人は屋敷の裏手から様子を見てもらいます。
        そうですね、ジャビスさんと沙耶さんに裏手に回ってもらいます。良いですか?」

「私は別に構わないけど、あなたは?」

沙耶がジャビスへ促した。

※ジャビスは裏手に回るのを断ることも可能です。

・北の屋敷を訪ねる
・東の屋敷を訪ねる
・西の屋敷を訪ねる

訪ねる屋敷は多数決で決まります。
分散された場合は、クリシュターナと沙耶の分がまとめて北の屋敷へ入ります。

975ジャビス:2017/06/14(水) 09:42:23 ID:???
>>974
「初めてだぜ、こんな通りを歩くのは」

貴族には普段用がない上に、無意識的(社会的地位の壁)に避けている場所故に、辺りを興味深そうにキョロキョロしながら歩く。

「あの屋敷(北の屋敷)は仁義に生きるトンデモネェ奴が出てきそうだぜ……。
あの屋敷はどうだ?」
そう言って、門番が立っている西の屋敷を指差す。

・西の屋敷を訪ねる。

「裏も固めるってわけか。わかったぜ」
ジャビスも裏手に回る件を快く承知した。

「しっかしこんな所にホシが潜んでるかも知れねえんだもんな。案外、どでかいバケモンがいきなり出てくるかもしれねーぜ、ビャーッ!!とな!」

皆んなを少しは沸かせようとして、大げさなことを言う。

976エミヤ:2017/06/14(水) 20:34:43 ID:???
>>974-975
・西の屋敷を訪ねる

「……まず北のは何か違うような気がするんだよな。色々と。
 となると東西のどちらかだけど、まず西の屋敷に行ってみたいな。
 門番が居るって事は、あの門番も例の人物を目撃しているかもしれない」

と、意見を述べた。

「何も無いと思うけど、目撃情報のあった現場だ。どうか気をつけて。
 “どでかいバケモン”がどこから出てくるかも分かりませんし、ね」

大げさな事を言う様子が可笑しかったのか、苦笑しつつ。

977レーナ:2017/06/14(水) 23:18:08 ID:???
>>974
「当たりなのは人っ気のない東の屋敷っぽいけど…」

追われている奴が、わざわざ目立つ門番なんて立てるだろうかと思い

「けど、聞いてみるのもいいかもね。」

結局流された

978沙耶:2017/06/15(木) 12:01:15 ID:???
>>975-977
「なら多数決で西の屋敷にしましょう」

クリシュターナ「決まりですね。それではジャビスさんと沙耶さんが裏手に回ってから動きましょう。
        時間としては5分後でいいでしょうか。そうしたら門番に事情を伺いましょう」

「分かったわ。それじゃ、私たちは裏口とか屋敷の窓なんかを観察してればいいのね」

クリシュターナ「どでかいバケモンが裏手に出たらジャビスさんがなんとかしてくれますからね!」


-5分後・裏手-

屋敷の裏に回ったジャビスと沙耶。
裏手は木々が草があり、身を隠しながら観察するには適していたようだ。

手に落ちていた木の枝を持って草の中から顔だけ出している沙耶

「裏手に門番はいなさそうね」

屋敷の裏は静まりかえっており、特におかしなところはない。
裏口が一つあり、使用人はそこから出入りもしているのだろう。
二階には窓が複数あり、廊下やどこかの部屋の窓のようだ。

-5分後・門前-

女性騎士、エミヤ、レーナという一見どんな組み合わせか分からない三人組が屋敷を訪ねた。

門番「……」

門番は近づいてくる三人に視線を向けたが、姿勢は直立不動のまま動かずにいる。

クリシュターナ「すみません、あなたに少しお尋ねしますが、
        あなたはいつもここで門番を?」

門番「……」

クリシュターナ「職務に忠実ですね。黙して語らず、門番の鑑です。
        ですが、私も騎士ですので職務を全うさせていただきますよ」

門番「…騎士?騎士がこの‘屋敷‘にどんな用事が?」

騎士という言葉に門番が反応し、口を開いた。

クリシュターナ「ええ、いくつか質問したいのですが、あなたはいつもここで門番を?」

門番「ええ、それが私の仕事ですので」

クリシュターナ「そうですか、先ほどの態度を見てあなたがしっかり仕事をこなす方なのは分かりました。
        では、あなたがこの門の前から離れるのはどんな時でしょうか?」

門番「交代の時間です。夜には別の見張りがいます」

クリシュターナ「そうですか、さすがに一人で一日中はいられませんもんね。
        それではこの人相書きの人物を最近目撃したりしましたか?」

人相書きを見せられた門番は、その人相書きをじっと見つめ

門番「…いえ、覚えはありません」

クリシュターナ「そうですか、お二人は何か質問ありますか?」

そう言ってエミヤとレーナに促した。

979ジャビス:2017/06/15(木) 15:23:16 ID:???
>>976-978
思っていたよりも皆クールな反応だったため、つまらなそうに口を尖らせる。

裏手に回ってからジャビスは髪や身体中に落ち葉を身に付け、できるだけ物音を立てないようにと、慎重に動く。

「裏口があるってことは、この屋敷に潜んでいた場合はこっちから出てくることもありそうだなァ」

注意深く見逃しがないよう、窓を流し見した後、視線を裏口へと移す。

「ところで、念話とかは出来るのか?向こうのチームとの連絡をどうするかだが……」

因みに俺はムリだ、とも言った。

980エミヤ:2017/06/15(木) 21:21:50 ID:???
>>978
(……騎士と言った途端に反応したな。
 そして、クリシュターナさんの問いを無視して『屋敷にどんな用事が』と来たか)

騎士が尋ねてくる事に良い印象を持っていない様子だから、これだけで断定はできないが、少々怪しい。
そう考えたエミヤは一つ、このように尋ねてみる事にした。

「こちらの屋敷は、どのような方が住んでいるんでしょうか?
 不躾で申し訳ありませんが、この周辺にお住みとなると気になってしまいまして」

そう言いつつ、門番の風貌を隅々までチェックしてみる。男女の判別は見て行えるだろうか?

981レーナ:2017/06/15(木) 22:36:12 ID:???
>>978-980
(結構ストレートに聞くなあ…ばれるんじゃないの?)
立ち番って大変だよね〜。足痺れ無いの?」
「あと、ここら辺のお屋敷で空きがあるところってある?不動産が欲しいんだけどさ。」
「あっちのお屋敷は立ち番の人いないから、空き家?」

982沙耶:2017/06/16(金) 02:04:19 ID:???
>>979
「私が使えるから安心して。何かあれば連絡もすぐに取れるわ」

ぐっと親指を上げてジャビスへと顔を向けた。
ジャビスは窓を流し見て、一瞬違和感を感じた。
裏口を見てから、再び窓へと視線を戻すと、カーテンが動いた。
どうやら誰かが窓から裏手を見ていたようだ。
こちらの存在に気付いたかは定かではない。

「やっぱり使用人って可愛い子とか雇ってるのかしら。
 目の保養にもなるものね!」

どうやら沙耶は気付いていないようだ。

>>980-981
門番「こちらにお住まいになられているのは、カネガス・ベーテ様のご子息
   カネガス・ベーテジュニア様さ。莫大な資産を持っていることが有名だ」

クリシュターナ「ああ、一昔前に一財産気付いた貴族だったはずです。
        最近は没落気味と聞いていますが、あまり良い噂はないですね」

そう小声でエミヤに教えてくれた。

門番の風貌は、動きやすさを重視した服装に、簡単な鎖帷子のようなものを身に着け、
頭部を守るためのヘルメットもかぶっており、そして右手には槍を持っている。
至って普通の装備だ。適度な筋肉があり、身長は180前後の男性だ。

門番「…いちいち痺れていたら仕事にならないだろう」

レーナを一回見ると、視線をすぐに正面に戻した。

門番「空いている屋敷もあるだろうが、生憎紹介出来るような人物には心当たりがない。
   それに門に人がいない屋敷も多くある。さ、仕事の邪魔だからお引き取り願おうか」

クリシュターナ「おっと、これは失礼しました。
        お二人も質問がなければ行きましょうか」

他に質問がなければクリシュターナと一度この屋敷から移動することになる。

983ジャビス:2017/06/16(金) 08:49:34 ID:???
>>982
「おいおいおいおい今カーテンがサッ!て動いたぞサッ!とォォォ!!」

突然の変化に対し、
沙耶の肩をグイグイ押しながら早口で興奮気味になる。

「って言うか見てないだろ!?」
一体何をお考えになさっちゃってるんですか的な視線を向けつつ、さらなる監視を続ける。

984エミヤ:2017/06/16(金) 19:34:31 ID:???
>>981-982
「なるほど、そうでしたか」

門番とクリシュターナと、両方の言葉に対しての頷きを返した。

(普通の装備に、如何にも鍛えた風な男。
 ……特筆すべき点が無い、何処にでも居そうな門番だな)

「行きましょうか。お仕事中に失礼しました」

一礼して、特に何も無ければそのまま立ち去るだろう。

985レーナ:2017/06/17(土) 00:27:23 ID:???
>>982
「ふーん、ごくろうさーん。」
特に質問もないので移動する。
(でも念のために…)

コンパクトで化粧を直すふりして後ろを見ながらの移動。

986沙耶:2017/06/18(日) 02:08:58 ID:???
>>983
「ええ?どこよどこよー!」

沙耶もぐいぐいとジャビスを押しのけるように窓を見つめる。
そして気付いた。自分とジャビスの首に冷たい刃物を当てられていることに

刃物を当てている人物「動くな。動けば斬る。余計なことを喋っても斬る。
           誰かに助けを求めても斬る。分かったならゆっくりと頷け」

沙耶はゆっくりと頷いた。頷きながら、女の人の声だなと考えていた。

>>984-985
クリシュターナ「二人とも、そこの屋敷の角の道を曲がったら門番の様子を確認しましょう」

レーナがコンパクトで後ろを確認すると、直立不動だった門番をレーナたちをじっと見つめていた。
そして三人が角を曲がったところまで確認すると、再び正面を見つめ職務に戻った。

-5分後-

クリシュターナ「お二人は先ほどの会話であの門番に違和感を感じましたか?」

そんなことを二人に聞きながら門番の様子を伺っていると、
門番が辺りを何度も確認してから門を開け、屋敷の中へと入っていった。

クリシュターナ「動きましたね。確か彼が門から離れる時は交代の時のみ。
        交代するなら普通、交代する側の人物が来てから門を離れますよね。
        でも誰も来る様子はありません。
        職務に忠実な門番が、果たして交代以外にどんな理由で門を離れるでしょう」

987ジャビス:2017/06/18(日) 09:10:10 ID:???
>>986
あっ。
と声が出そうになることすら我慢し、動きを止める。

そして、女らしい声に対して2-3回余計にうなづく。

(え?何?えっ?えェェェェェェェェェェ何ですかァァァ!?)

突然のできごとに冷静になる事を試みるが、ひとまずは従うしかない。

(ん?この人、もし俺達を殺すつもりなら背後からサクっと行くよな?行かないって事は、少なくとも今殺る気は無い……のか?)

声の主は気になるが、
今は余計な事をしない・考えないが正解な気がする。
ゴクリと息を呑む。

988エミヤ:2017/06/18(日) 09:49:36 ID:???
>>985-986
「なんというか――屋敷自体を探られる事を警戒している節があるな、と感じましたね」

自分から見ての感想ですが、と付け加える。
そして、周到に辺りを確認してから屋敷へと入っていく門番を見て、

「屋敷の主、あるいはその関係者に急な報告がある、とか?
 一時とはいえ職務を放棄してまで離れるのだから、相当の案件なのは間違いないと思いますよ」

門番の言っていた事が真実なら、という前提だが。

「……裏手に回った二人に一度、連絡した方が良いかもしれませんね」

と、最後にぽつりと呟いた。

989レーナ:2017/06/18(日) 20:54:37 ID:???
>>986
「ん〜?強いて言えば、落ち目貴族なのに門番立たせているってとこかな?」
「しかも訓練受けているみたいなの。普通はその屋敷の使用人さんとかじゃないのかな?」
「門番がいない家も多いから、わざわざ防犯のために立たせているわけでもなさそうだし…」

受け売りオンパレードである。

990沙耶:2017/06/20(火) 02:07:10 ID:???
>>987
刃物を当てている人物「お前たちは何者だ?ここで何をしている。
           まさか奴の関係者か?」

「あなたこそ誰n…」

首元のナイフに力が入る。

刃物を当てている人物「余計なことは喋るな。永遠に喋れなくなるぞ」

「…人相書きの人物を探しているの。
 事情を聞いて、放っておけなかったから」

(シロウに念話はしない方がいいわね。何か変な素振り見せたら危険そうだし…
それに、私から何も連絡がなかったらシロウなら気付いてくれるはず!)

刃物を当てている人物「……余計な介入はするな」

冷たく突き放すように、そう告げた。

>>988-989
クリシュターナ「ですね。あの門番、半分本当で半分は嘘を話している印象がありました。
        急な報告、私たちの存在でしょうか。いきなり本命の質問を叩きつけたので、少しは動揺すると思ったのですが、
        これは当たりでしょうか」

依然門番は戻ってきていない。

クリシュターナ「防犯のためなら、もう少し門番を置いていてもおかしくないですね。
        つまりあの門番は防犯目的ではなく、別の理由であそこにいる?
        屋敷付近に来る人たちを監視していたりするかもしれません」

ふむ、と一度頷き

クリシュターナ「そうですね。裏手でも何か発見があったかもしれません。
        一度連絡を取りましょう……連絡手段考えてませんでした!!」

膝から崩れ落ちるクリシュターナであった。

991ジャビス:2017/06/20(火) 09:33:00 ID:???
>>990
(……いっちょ、フッかけてみるか)

何かが思いつくジャビス。
おもむろに口を開く。

「わ、わかった!もう降りる。
俺達はただ見張るだけの簡単な仕事だと騎士に言われて、金欲しさに渋々協力しただけだ」

騎士の鎧を着けていない事をアピールする。

「ところで、もし俺達が戻らなけりゃ手練れの騎士達が3人、ここへ来ることになってる」

顔を割られたくなければ、とは言わなかった。
脅迫ではなく、あくまで声の主に協力している体で話したかったからだ。
人質に取られる可能性も考えたが、もしも隠密行動を優先しているのであれば、騒ぎを起こす事はしないだろうと踏んでいる。

992レーナ:2017/06/20(火) 19:23:53 ID:???
>>990
「別にそのまま歩いて向かえばいいんじゃない?」
「大声出せばほかの騎士さんもくるじゃん?」

ここら辺はテキトーだった

993エミヤ:2017/06/21(水) 00:03:25 ID:???
>>990-992
「あー、連絡手段ならありますよ。
 沙耶が念話を使用する事が出来ます。まぁ向こうから送ってこないと対応できない、ちょっと特殊なタイプですが」

つまり、こちらから沙耶たちに連絡を取る手段は無いという事だ。

「……というわけで、門からこちらが確認できないように迂回しながら裏手に行ってみますか?」

994沙耶:2017/06/21(水) 01:06:28 ID:???
>>991
刃物を当てている人物「見張るだけ…?ほぅ、そうか見張るだけか。それは安請け合いしたな。
           報酬の代わりに自分の命を失うことになるのだからな」

刃に力が籠められ、ジャビスの首に軽く血が滲んだ。

刃物を当てている人物「手練れの騎士とやらが来る前にお前たちを絶命させるとするか」

(これはさすがにおわた!)

―――---

刃物を当てている人物「なんてな。あんたたちが首を突っ込んでいるのはこういう危険が付きまとう。
           これに懲りたら身を引け。そして今日のことは忘れるんだ」

不意にナイフが首から離れ二人は解放された。

「さ、さすがに今のは人生終わったと思った」

解放された首をさすると刃物を当てている人物へと振り返った。


>>992
クリシュターナ「大声出したら屋敷の人間を警戒させてしまいますよ。
        それに人相書きの人物がいた場合、二度と姿を現さないでしょう」

>>993
クリシュターナ「万能ですか!万能の正義の味方ですか!
        そうですか、そんな手段があるなら先に聞いておくべきでした」

顎に手を当て、ふむふむと頷いている。

クリシュターナ「今のところ沙耶さんから連絡はないわけですね?
        何も起きていないのかはたまた…
        屋敷の監視はしておきたいので、連絡手段のあるエミヤさんはここに待機してもらって…ん?」

屋敷の方で動きがあった。
門が開き、先ほどの門番が出てきた。
そして交代要員の門番だろうか?同じような恰好の男性がもう一人出てくる。
更に続けて、御者と馬車が屋敷の門から出てきた。

クリシュターナ「あの馬車、かなり悪の臭いがします!」

馬車はゆっくりと進む。
徒歩の門番たちがついていける速度だ。

クリシュターナ「追います!お二人はどうしますか?」

995ジャビス:2017/06/21(水) 08:51:21 ID:???
>>994
「ま、待て!早まるな!はやまみ!」

ナイフが首元から離れると、何が起こったのかわからず、眉間に皺を寄せながら沈黙した。

(計算通り……!)

強引な解釈で自らの勝利を確信した。

「そーする!そーしますとも!!(誰が降りるかバーカコノヤロウ!)」

首を抑えながら、相手の顔を見てやろうと沙耶と同じく振り返る。

996レーナ:2017/06/21(水) 20:27:32 ID:???
>>994
「すこし探っただけで動くなんて怪しいな…罠かも…」
「空飛んで追いかければ気づかれないと思う。」

997エミヤ:2017/06/21(水) 23:23:41 ID:???
>>994 >>996
「……追いかけたいのは山々ですが、屋敷が気になるのも事実。ここは――」

眼球に魔力を通し、そして、回路を起動させる。
傍から見れば、エミヤの目が一瞬だけ煌いたようにも見えるだろう。

かつて、とある知り合いの魔術師の師匠たる人物に開花させられた能力――“千里眼”を発動したのだ。

能力の発動中に限り、物体の透視や数キロ単位での遠視を行う事が可能である。
負荷があるため長時間継続しての使用は出来ないが、数秒程度なら負荷は皆無に近い。

そのまま馬車を視認し、中の様子を確認する事を試みるが、誰が乗っているかは見えるだろうか?

998沙耶:2017/06/23(金) 00:26:02 ID:???
>>995
ジャビスと沙耶が振り返ると、そこには濃紺の髪をした一人の女性が立っていた。
服装は騎士が鎧の中に着ているようなインナーだが、腕にエンブレムがある。
そのエンブレムには、口を縄で縛られた狼が刻まれていた。

「ぴっちりした服でグッジョブ!」

親指を立て喜ぶ沙耶

刃物を当てていた人物「クリシュターナめ、こんな一般人を巻き込んで。
           どこまで話したんだあの娘」

親指の爪を少し噛みながら、ジャビスと沙耶を睨む。

「あなた、もしかして情報提供したh…」

刃物を当てていた人物「屋敷の裏から誰か出てきた。使用人か?」

その声につられて屋敷を見ると裏口から数名の使用人が出てきた。
辺りを確認し、そしてどこかへと歩き出した。

「全部で4人、どこに行くのかしら。
 シロウ達に連絡を取った方がよさそう」

>>996-997
クリシュターナ「囮の可能性もありますね…ん?」

エミヤの目が煌めいたことに気付く。
そしてエミヤが千里眼を発動したのとほぼ同時に、沙耶から念話が来た。

(シロウ、屋敷の裏口から複数の使用人っぽい連中が出てきた。
追ってみようと思うけどそっちはどんな感じ?)

馬車の中には、屋敷の使用人のような人物が二人、ローブを頭から羽織った人物が一人いた。
ローブの中まで見えたとしても、後頭部を向けているため顔までは確認が取れなかった。

クリシュターナ「レーナさんの飛行はぎりぎりまで取っておきたいので、今は控えておきましょう。
        エミヤさんは今何をされたのですか?」

馬車はゆっくりだが進んでいく。
あまり動かなければ追いつくことが難しくなるだろう。

999ジャビス:2017/06/23(金) 14:25:31 ID:???
>>998
「……」

沙耶へのツッコミも忘れて目を奪われたのは、腕のエンブレム。
狼は犬と似ているが、その牙で獲物を喰らう肉食獣。
縄で口を封じられたこの狼は、何を意味するのだろうか。

「そうだなー、しかし、ボヤッとしてると行っちまうぜえ。とりあえず連絡しといて、後をつけてみるか?」

さっき刃物を突きつけられていた際に言ったことを勝手に全てなかったことにし、話に参加する。

「おめーさん(刃物の女性)も一緒に来てくれるのか?それなら俺はジャビスっつーからよ、よろしくな」

物凄い早さで女性を信頼し、自己紹介まで始める。
首を傷付けられたうらみなどは、全くない。

1000エミヤ:2017/06/23(金) 19:09:00 ID:???
>>998
『こっちは……正面から馬車やら門番やら色々と出てきたよ。
 馬車の中に使用人らしいのが二人、ローブを羽織ったのが一人居る。ローブの顔は見えないな』

言いつつ、そのローブの人物が男か、女か、その確認を試みる。
加えて体つきや体格から、荒事に慣れているかどうかの推測もつけられるのではないだろうか。

『このタイミングで出てきたなら、もしかしたら正面と裏とで合流するつもりかもな。
 ひとまず、こっちも追ってみようと思う。何か気になる事があったらすぐに連絡してくれ』

そう返した所で、千里眼を解除する。
発動時間はせいぜい十秒程度だろうが、それでも眼球が疲弊した感覚に襲われた。
ぐっと堪えながら、クリシュターナへと向き直る。

「ああ、ちょっとした魔術を。
 乱用はできない代物ですが、おかげで馬車の中に三人居ることが分かりましたよ」

「あと沙耶から連絡がありました。裏口からも使用人らしいのが複数出てきたそうです。
 これだけの人数が一度に動いている訳ですから――あの馬車を追ってみても良さそうですね」




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