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ここだけ魔術のある世界

1名無しの魔術師:2011/06/18(土) 03:11:40 ID:Ozb7rL9k
参加する際の注意事項
・俺Tueeeeeeeeeeeや、厨設定、強さのインフレはほどほどに
・魔法は「魔元素設定」に沿った設定であることが望ましい

・『中の人の』安易な気持ちで人(自キャラ、NPC含む)を殺すな。死んだら生き返りません。
・鬱展開とシリアス展開は違います。ただし、↑と共に『キャラとして』相応しいなら問題はありません。

・場の空気は出来るだけ読もう。カオスな時もあります
・書きこむ前にリロードを
・描写はできるだけ丁寧に。認識のすれ違いを避けるためです。
・本スレの出来事は演技ですから恨まぬように、また演技に私怨を持ち込まない。
・眠い時は無理せず寝ましょう 健康を損ねないように
・多数対少数の場合は、少数の中の人たちのことも考えよう
・スルーされてもめげない
・一番重要なのは楽しませること、そして楽しむことです。

イベント、ストーリー展開に関する注意事項
・乱入されても泣かない。乱入が嫌なら先に断っておきましょう
・あまりにも無茶な振りをしない。されて困る事はしない
・次の日に持ち越す事も考えよう。
・単なる自己満足はほどほどに
・イベント発生場所に貴方のキャラクターが居る可能性がありますか?
・相手のキャラクターとの関係はどんなのですか?
・自分のキャラは何事にも首を突っ込むキャラですか?
・乱入する前にレスをしっかり読もう。

スレ立ては
>>900or>>950or>>980or>>1000

「懺悔は、神に許しを乞うため、己に決着をつけるため、いずれが為に存在する?」

951リッキー&ジェフ:2012/05/10(木) 02:47:15 ID:pz/Oyrbs
>>949
『(旅行っつったよな、沙耶ちゃん)』
「(観光って言いかけたよね……)」

「なるほど……。確かに見てみないことにはどうしようもないですし」
『ぶっちゃけ悪役にはなりたくねーしなー』

952アモルフ:2012/05/13(日) 01:48:04 ID:???
執務室で机に向かってペンを走らせる。
珍しく真剣な表情だ。
空だったクリスタルの灰皿が山盛りになる頃、ようやく顔を上げる。
「うむ・・・」
書き上がった紙を封筒に入れ、封印する。
煙草の吸いすぎで、いがらっぽい喉で咳払いをし
窓を開ける。紫煙で淀んだ部屋の空気が
明け方の冷たく甘い空気と入れ替わる。
後数時間もすれば、通りには人があふれるであろう。
まどろみに沈む街を見下ろすことが、夜勤の密かな楽しみであった。

953アモルフ:2012/05/14(月) 23:29:00 ID:???
手紙と一緒にカーネーションの花束も買い込む。
「これでよし。」
朝の引き継ぎを早々に片付け
家に向かう。
家で朝食の用意をしているであろう嫁の姿を
思い浮かべつつ、どうやって渡そうかと思案を巡らせる。

954騎士( ^ω^)+('A`):2012/06/16(土) 01:26:36 ID:???
【帝都・エミヤ宅周辺】
帝都の商店街をを少し外れた辺り、某探偵事務所やら何やらがある地区を、二人の騎士が何かを捜すようにぶらついている。
一人は冴えない顔をした男で、もう一人はそれとは逆に鬱陶しいくらいに明るい表情だ。

('A`;)「ううむ、俺が訊いた話によるとこの辺りにある、東方風の邸宅に住んでいるという噂なんだが……」

( ^ω^)「おっおっ、ドクオの事だからどうせまた騙されたんだお。
       第一、“魔術に精通する一方で刀鍛冶を営んで、剣術も嗜む”なんて、まるでロン・ベ○クみたいな奴がいる筈ないお?」
       この間の道具屋だって、昔凄い魔導師だったとは思えない人が店主だったじゃないかお」

('A`:)「いやいや、今度は本当だって! 実際に剣を打ってもらったって人も居たんだから!」

どうやらエミヤを捜しているらしく、人目を憚らずに大声で話しているので丸聞こえである。
件の鍛冶師が家の中に居ても話し声が若干聞こえてくるだろうと思われる。

955エミヤ:2012/06/16(土) 01:40:10 ID:???
>>954
「なんだか騒がしいな……」

騒々しい様子に気づき、騎士達が言う“東方風の邸宅”から出てきたのは赤銅色の髪の青年だ。
あーだこーだと、近所迷惑スレスレの大声で話す様子を怪訝そうに見つめていたが、

「あのー、すみません。何か事件でもあったんでしょうか?」

二人が騎士であると気づくと、歩み寄った後にそんな風に呼びかけた。
会話の内容を特に意識しておらず『騎士が事件の事で騒いでいる』と判断したようだ。

956騎士( ^ω^)+('A`):2012/06/16(土) 01:59:08 ID:???
>>955
('A`;)「あ、いや……。すみません、少し捜し物をしていまして…事件と云う訳ではないのですが…。
     ……って、おい、何だよ武運《ブーン》」

第三者であるエミヤに話しかけられた事で、自分達が騒がせている自覚を持ったようだ。
ドクオが申し訳なさそうに頭を下げ、物腰低くエミヤや周囲の人間に謝罪する。

そんな彼の服の袖をもう一人の騎士が引っ張っていた。

(;^ω^)「ど、ドクオ…。あれを見てくれお……」

ブーンが片手で指差す先には、エミヤの自宅があった。
そしてそれは、この二人が探していたロン・ベ○ク(仮)の住まいに違いなかったのだ。

('∀`)「ぅ……、うっひょお! 
     これだよ、これだよ絶対! まったく全然この通りにマッチしてない東方風の屋敷だもん!」
( ^ω^)「ど、ドクオ。ブーンを一目見た瞬間、ロン・ベ○クが才能を見出して最強の剣を作ってくれたら、お前どうするお?」
('∀`)「そりゃお前……、大魔王を倒しに行くに決まってんだろ! こう見えても俺ってば回復魔法使えるんだぜ? 凄くね? ねぇ凄くね?」

二人の騎士は再びロン・ベ○クなる、そこに居もしない存在の話題で興奮し始めた。うっさい。

957エミヤ:2012/06/16(土) 02:06:44 ID:???
>>956
『ああ、ブーン達なら仕方ないな』とか、
『相変わらずドクオは運気が無さそうだなぁ』とか、
何か謂れもない悪口を呟きながらエミヤ以外の人間たちは家の中へ戻っていった。

「……えーっと」

人の家を見るや否や勝手に盛り上がり始めた二人に戸惑っていたエミヤだが、

「もしかして、ウチに用事ですかね。となると鍛冶仕事の依頼でしょうか?」

“剣を作ってくれたら〜”という辺りから何となく察したのか、冷静に問い掛ける。
二人が非常に盛り上がっている様子なので、聞こえているかどうか微妙な気がしなくもない。

958騎士( ^ω^)+('A`):2012/06/16(土) 02:21:18 ID:???
>>957
( ^ω^)「……おっ?」

幸運な事に、騎士たちの聴覚はまだ正常に働いていたようだった。
“まるで漫画だ”と突っ込みを入れたくなる程に、一瞬で冷静を取り戻した。

( ^ω^)「ドクオ、この子、今なんて言ったか聞こえたかお?」
('A`)「あぁ。確か、ウチに用でも……とかなんとか……」

( ^ω^)「……僕、急に羞恥心っていう言葉を思い出したお」

そして、察した。
ロン・ベ○クなる人物が自分達の想像に過ぎない存在だと云うことも、
この地区に住む鍛冶師と云うのはとどのつまり、目の前にいる少年という事まで。

('A`;)「えーと、そ、そうなんですよ……。実はこの度、帝国騎士団で武装の強化を図る計画が云々……」

ドクオは咄嗟に当たり障りのない嘘を吐き、場を取り繕おうとする。

959エミヤ:2012/06/16(土) 02:33:29 ID:???
>>958
「……」

“怪しい”――間違いなく、青年の目はそう言っていた。

「まぁ理由はともかく、依頼という事でしたらお受けしますよ。うん」

恐らく、話した理由は完全にスルーされている事だろう――ドクオは何となく感じた。
……というドクオに悲しみが襲いそうな話はさておき、鍛冶依頼を受けて貰えるようだ。

「えーと、それぞれお二人の剣を製作するって事で良いですかね?」

960騎士( ^ω^)+('A`):2012/06/16(土) 02:43:19 ID:???
>>959
('A`;)「て、帝国を狙う犯罪者は年々凶悪かつ巧妙になっていまして、そこで…………」
(;^ω^)「ドクオはちょっと黙ってるお! ……すみません、そういう事ですお」

エミヤ相手には小手先の弁解は通じない事を理解したブーンがドクオの口を閉じさせ、代わりに承諾する。

(;^ω^)「(刀身が黒くて、岩も切れる剣を作って欲しいだとか、もうとてもじゃないけど言えないお……)」

昔の同僚が所有していた剣がほんの一寸だけ羨ましかったらしい。

961エミヤ:2012/06/16(土) 02:55:06 ID:???
>>960
ドクオを嗜める光景を見てか、困ったような笑みを浮かべている。

「それじゃ、どういう剣をご所望で?
 自惚れる訳じゃありませんが、多少なら無茶な注文でもいけますよ」

鉄をバターのように切り裂くとかはたぶん無理ですけど、と付け加える。
もしかしたら鉄は無理でも岩はいけるのでは……! とブーンが変な希望を持ったりするかもしれない。
そもそも岩と言ってもピンからキリまであるよね。

962騎士( ^ω^)+('A`):2012/06/16(土) 03:09:07 ID:???
>>961
(;^ω^)「え、えーと……。(ロン・ベ○クだと思ってたからそれ以外に考えてないお……)」
('A`*)「あっ。じゃ、じゃあ、軽々しく持てる大剣とかでもいいですかね!? 寂しい時の為に喋る機能も……」

ブーンがどうしようかと悩んでいる所にドクオが割り込んで、無茶な注文を叩きつけたが、
自分の気遣い(というのもどうかと思うが)を台無しにされた事に腹を立てたブーンによって、頬を抓られて制された。

(#^ω^)「もうドクオは地下迷宮でムラ○サを探して、そんでもって壁の中にテレポートされてるお!」
('A`;)「わ、分かった! 黙ってる! 黙ってるから!」

そんなこんなで、騎士二人がエミヤに依頼した剣は至って普通のロングソードとなった。
ただの一騎士に特別なアイテムを持たせると色々面倒だからね、うん。

963エミヤ:2012/06/16(土) 03:16:42 ID:???
>>962
「そこまで行くと鍛冶屋の範疇外でしょ、常識的に考えて……」

生暖かい視線がドクオを襲う! 精神的ダメージだ!
おおっと ! かべの なかに いる !

「……成る程、分かりました。問題なく出来ますよ。
 二本完成させるのにおよそ二日ほど掛かりますので、それ以降に受け取りに来て下さい」

哀れ、メタな事情でスーパー武器を頂けない騎士達の要望を聞き入れ、エミヤは快諾してくれた。
即座に欲しかった? 武器屋にでも行くんだな!

964名無しの魔術師:2012/07/05(木) 23:29:17 ID:???
-西大陸・ガルディアに近い村-

いつの間にやら西大陸に渡り、目的地のガルディアまで
後少しというところまで来た一行は、小さな村で宿に泊まっていた。
目指すガルディアは相も変わらず、昼夜問わず争っているようだ。

最近ではテロリストたちに大きな仲間が加わったそうだ。
悪名高い「ノーサウザンド」という集団らしい。

965名無しの魔術師:2012/07/09(月) 03:41:12 ID:???
その日、帝国騎士団に所属するディアス・フレデリックに、
騎士団の御偉方から喚び出しがあったのは、ちょうど昼過ぎ、昼食を取ろうかと云う時であった。

ディアスに文書を届けに来た使い魔は背中に羽を生やした可愛げな妖精だったが、
彼女の羽色は帝国圏ではあまり見かける事のない、物珍しい色合いで、何処となく古臭くもあった。

……そんなこんなでディアスは騎士団本部に出頭する事となったのだった。

966ディアス:2012/07/09(月) 03:47:09 ID:SVtv/fVA
>>965
「本部から呼び出しなんて何時以来だ…」

扉の前で身だしなみを整えながら、ディアスは小さくつぶやく。
通知を届けにきたのも使い魔だったし、やけに急だ。それに自分はあまり他種族に詳しいわけではないが初めてみるタイプの妖精だった気がする。

「考えていても仕方ないか…ディアス・フレデレック、ただいま出頭いたしました!」
服装に乱れが無いコトを確認したディアスは、ノックとともに張りのある声で名乗り上げた。

おそらくは室内にいるであろう人物からの入れという言葉とともに、入室する。

967ネクロ:2012/07/09(月) 03:50:06 ID:SVtv/fVA
>>964
「ノー・サウザンド…四鬼隊ねぇ…違法ギルドも数と統率が取れればそりゃ脅威か」

宿内におかれていたデイリー・アーカムの記事を読みううむとうなるネクロ。

「……まさか…とは思うけど…」
意味深な呟きを残して、新聞をテーブルの上に置くと考え込むように窓の方へ視線を向けるのだった。

968名無しの魔術師:2012/07/09(月) 04:04:52 ID:???
>>966
室内には初老の男性ともう一人、
黒の燕尾服に身を包んだ、“堅物な執事”を思わせる身形の中年男性の姿があった。

「……ごほん、元気がある様で何より」

初老の男性――ディアスの祖父のちょうど一世代後の騎士で、現在の重鎮の一人である男が、わざとらしく咳払いする。
どうやら、彼らはディアスが考えていたよりも重大な用件でディアスを呼んだらしい。

969ディアス:2012/07/09(月) 04:13:10 ID:SVtv/fVA
>>968
「ハ、恐縮です!」
騎士団式の敬礼をし、普段の軽いノリを感じさせない真面目な青年のように振る舞うディアス。

(…また親父の根回しか…?いや、そんなコトよりはるかに厄介そうな感じだ)
ディアスの実家――フレデレック家は帝国を代表する名門貴族である。
この初老の男性よりも上の世代を生きる祖父は帝国軍に多大な影響力を持つ人物で、その息子…つまりディアスの父も有能な人物で知られている。

ディアスは家の、そして父親の引いた出世ルートを拒み騎士になった経歴を持つ若者であるコトは騎士団内部でもそれなりに有名である。


「失礼ですが、自分はどのような御用件で呼び出されたのでしょうか?」

970名無しの魔術師:2012/07/09(月) 04:36:03 ID:???
>>969
「ああ、実はな……」

机に両肘をつき、M字にした腕の手の甲を顎に当てながら、初老の騎士は事の顛末を話し始めた。

「この度、ある国から親善大使を招く事になったのだ
 以前にも聖フューリー王国から王妃共々騎士をお招きした事があったが、あの時も確か君に随伴を任せていたな」

現在の騎士団は社会階級の区分なく団員を募集している為、ディアスの様に名家の出である者はそう多くない。
となれば、現場の人間でマナーを心得ている人材は限られているわけで、今回もまたディアスに白羽の矢が立ったと云う訳だ。

「しかし今回、少々問題が起こってな……」

初老の騎士がそこまで言うと、
それまで寡黙に様子を見守っていた執事風の男が、急に口を開いた。

『……それについては私(わたくし)からお話しましょう。宜しいですね?』

971ディアス:2012/07/09(月) 04:40:20 ID:SVtv/fVA
>>970
「なるほど、公式の場での礼節を正式に学んだ騎士が必要ということですか」

フューリーの時も似たような問答をした記憶がある。別に難しい仕事でもないので断るなんて事はしないが…


「問題、ですか…?」
そう言い淀む上司の横にいた執事らしき男性が口を開いた。

「ではお聞かせ願いたい、察するに貴方が、その親善大使様の関係者とお見受けしますが」

972ジミー=マクダイン:2012/07/09(月) 05:08:00 ID:???
>>971
執事風の男は慣れた手つきでディアスに名刺を差し出すと、
「マクダインと申します、以後お見知り置きを」と、丁重に名乗った。

「問題と云うのは、貴方様にもおよその見当はついていらっしゃると思われますが……。
 大使――いえ、我々“ヘレティラ(Hereti・La)”の君主で在らせられる“アトカティア様”の事でございます」

どうやら、派遣された親善大使と言うのは、あろう事か相手方の国の君主でもあり、
そしてこの場に居ない事からも解るように、その君主とやらは此処に来るまでに姿を消してしまった……らしい。

「都の門を潜るまでは確かに行動を共にしていたのですが、
 アトカティア様は天然――――いえ、聡明なお方でありますから、今回も何かお考えあっての行動だと思われるのです」

「……そこでくれぐれも事を荒立てぬ様にアトカティア様を捜索したいのです、手を貸していただけませんでしょうか?」

973ディアス:2012/07/09(月) 05:13:13 ID:SVtv/fVA
>>972
「ディアス・フレデレックです」
マクダインに改めて自己紹介をし、話に耳を傾ける

「あのヘレティラの…」
そして話を聞いていくうちに表情が曇っていった

「もちろん…帝国騎士として、友好国の親善大使を…ましてや君主殿を探すことに力を惜しむつもりはありませんが…」

「俺よりも人探しに向いた連中が"上"や"軍"にいると思うのですが…何故俺をお選びに?」
その言葉は初老の騎士に向けられていた。

アトカティアの捜索には参加、協力は惜しまないが腑に落ちないらしい。

974ジミー=マクダイン:2012/07/09(月) 05:51:37 ID:???
>>973
『話を聞いた所によると、
 ヘレティラの君主殿には魔術の類やデータを用いた捜索は通じない……との事だ』

天然キャラに行動予測は通用しないのが世の鉄則である。
ディアスは知る由も無いが、アトカティア自身の出自も少しは関係しているかもしれない。

『そうなると頼れる物は体力と山勘くらいな物だ、君が適任なのだよ』

初老の騎士はぞんざいな風にそう言って退けたが、
今回の件の対処にディアスが選ばれた背景には、何者かの推薦があったのも確かである。

何故なら、必要とされるのが本当に体力と山勘だけなら、他にも優れた人材が騎士団には大勢居るからだ。

( ^ω^) こんな顔の奴とか。
(´・ω・`) 中の人次第で墓を掘り起こしかねない、こんな顔の奴とか……。

『……そういう訳だ。やってくれるね?』

975ディアス:2012/07/09(月) 22:00:20 ID:SVtv/fVA
>>974
「…なるほど、了解しました」

納得はしていない、という感じだが頷くしかないディアス。ここでこの上司に不興を買えばいくら自身が守備隊の一隊長だったとしてもさっくり首が落ちかねない。
騎士団を追われればこれまで拒んできた"家"の圧力がフルに襲いかかってくる。

「では、さっそく捜索に向かえばよろしいので?」

976ジミー=マクダイン:2012/07/09(月) 22:16:29 ID:???
>>975
『うむ、そうしてくれ。あぁ、それと……。
 マクダイン殿は今回、君に御同行されるとの事だ。…………くれぐれも粗相の無い様、頼むよ』

マクダインが パーティに 加わった ▼

977ディアス:2012/07/09(月) 22:30:31 ID:SVtv/fVA
>>976
(家柄で俺を選んでおいて、あるいは推薦を受けていて良く言うぜこの御方も)

「かしこまりました、ではマクダイン殿…まいりましょうか」

マクダインを伴い、ディアスは本部を出立する。

「…聞き忘れていましたが、この捜索は俺一人で行うべきですか?マクダイン殿」

可能ならディアスは自分の部隊の者たちにも手伝わせようというのだろう。

978ジミー=マクダイン:2012/07/09(月) 22:55:11 ID:???
>>977
「そうですね、そうして頂けると有難い。
 ……というよりも、アトカティア様の居所は既に目星が付いているのですよ」

騎士団本部の門をくぐった所で、マクダインが言った。
いつ乗っかったのか、マクダインの肩にはディアスに文書を届けに来た妖精が乗っていた。

979???:2012/07/09(月) 22:57:02 ID:???
祖は何を望むやー

ー破壊を望む

祖は何を忌避するやー

ー永劫の欠落

祖の永劫とはー

ー死なり

死は幸いなりー

ーいざ、死の地へ

980???:2012/07/09(月) 23:05:15 ID:???
彼が生まれた時既にそれはあった。繁栄を誇る帝国にも必ず影はある。
彼は生まれた時からそれと一緒に過ごしてきた。
彼の母はあまり誇れる仕事と言えない職業についていた。父は昼間から酒をのみ、彼が幼いときに喧嘩に巻きこまれてーいや、相手が巻き込まれたのか、死んでしまった。

それが彼の生まれてからの愛すべき隣人に磨きをかけた。愛すべき隣人、だからといって彼はそれが好きではない。出来ることなら誰もが隣人にはなりたくないのだ。
だが、それがあり続ける限りまた、隣人になる人もいるのだ。それがたまたま彼だっただけである。
今日は彼の不幸で不憫で不変な反省を語ろうか…

981???:2012/07/09(月) 23:15:01 ID:???
ありたいに言えば私は愛すべき隣人だ。名を不幸という。
東の国では貧乏神等と言われるが心外である。我らのなかに物的幸福などあり得ず、物にあぶれる彼等の心こそ貧乏なのだ。

さて、話をしよう。彼の名はサットリーナ=カエルム。なんとも偉そうな名前だ。彼はこれ迄なんどか帝国兵の世話になったことがある。

982ディアス:2012/07/09(月) 23:41:50 ID:SVtv/fVA
>>978
「では、一度俺が担当してる詰所に…」

(さっきの妖精…何時の間に?)


「目星がついてる?」
意外な言葉に驚く

「ならそちらをさっさと当たる方がいいのでは…」

983沙耶:2012/07/10(火) 01:14:20 ID:???
>>966
「悪名高い集団なのね、これは下層の人達が優勢になるかしら。
 勢いはあるわよねきっと。でもそんな集団が協力するだなんて
 絶対に何かあるわよ」

そして窓の外見るネクロを見て

「どうかしたの?」

と尋ねた。

984ネクロ:2012/07/10(火) 02:24:11 ID:SVtv/fVA
>>983
「あ、いや…」

どうやら前半の沙耶の話は耳に入ってなかった様子だ。
心此処に非ずといった風か?もうすぐガルディアだというのに心配だ。

「このノー・サウザンドって奴がちょっと気になってな…」

ノー・ザウザンド

"千名を持つ名無し"と呼ばれる男は殺しても死なないと噂される不気味な人物だ。
それ故にかけられた賞金額は現在の手配リストでも指折りの額とされており、賞金稼ぎや傭兵達が虎視眈々と狙っているらしい。

ネクロは帝都に定住する前は修行を兼ねて各地を転々と旅していたらしい。
もしかしたらその頃に何か因縁があるのだろうか?もしくは、ただ賞金首として気になっているだけか。

985サットリーナ:2012/07/10(火) 21:40:47 ID:???
どうしてこうなったのか、彼は数分間考えていた。数分間とは実際の時間であり彼の中の思案は実に数時間に値する。しかし、それは現実では何の意味も持たない。

治安に厳しい帝都ではあらゆる犯罪に対して速やかな処理が行われる。彼の思案に有した数分間は治安を護る者が駆けつけるには充分すぎた。

ー彼の左手には紅い刃先のナイフが、彼の足元には青い顔が、彼の右手にはー

986サットリーナ:2012/07/10(火) 21:47:56 ID:???
鋼の輪が繋がれた。それは重々しく、特に術式が施されていないただその身を束縛する為の輪であった。

もしも彼が魔術師ならばこんな輪を意味の持たぬものに変えるのは訳がない。しかし、彼はそれが出来ないし護る者にはそれが直ぐにわかった。

彼の腕には焼き印がついていた。それは彼がこの帝都で住むのに必要な証であり、私を象徴する形、つまりは身分の表れなのだ。

この世の繁栄の証である帝都にも暗い部分がある。貧しい物が学びを得られないのはある意味世界の法則なのかもしれない。

987サットリーナ:2012/07/10(火) 21:56:03 ID:???
衛兵「今日は牢に入っていろ。明日には略式裁判の後に刑が渡されるだろう。
酷い話ではあるが、わかるな?その焼き印が有る限りお前のやったことが例え正統性に満ちた事だとしてもお前に弁解の場は与えられない。
もしも恨むなら、それはお前の生まれた場所とあの場にお前が居合わせた運命の不幸を恨むがいい。」

彼は目の前が真っ暗になった。怒りに絶望に、震える彼は目から熱い物が溢れてくる。
しかし、それは今に至って何の意味も持たない。
自分の死の運命と不幸を呪うしか彼に出来ることがないのだ。

988サットリーナ:2012/07/10(火) 22:03:50 ID:???
彼が自分の運命に呪いをかけ終わり、熱が引いてきたとき、自分の牢の隅になにかがいるのに、気がついた。

もしやさっき衛兵が言っていた事はこの牢の隣人にあてられたものではないか、と都合のいい思案を巡らせていた時にそれは彼の思案を遮った。

?「確かにーあれは俺に言った言葉だ。」

サットリーナは驚いた。自分の考えが当たっていた驚きもあったがなにより、その、月明かりに照らされる、それが、

?「驚いたか?俺はーお前だ。」

自分がそこにいた。

989サットリーナ:2012/07/10(火) 22:13:04 ID:???
サットリーナ「な、なんで僕が、もう一人!?」

サットリーナ?「僕、か。お前が僕と言い出したのはいつからだ?」

サットリーナ「なにを、僕は生まれてこのかた僕としか…」

サットリーナ?「では、質問を変えよう。お前の記憶は『いつから』ある?」

サットリーナ「僕は、僕は…スラムに生まれて、飲んだくれの父さんと、嫌な仕事をする母を嫌い…友達と、友達…?」

サットリーナ?「お前には友達などいない。お前には嫌うべき母も父もいない。正確にはー」

990サットリーナ:2012/07/10(火) 22:25:37 ID:???
サットリーナ?「人間でさえないのだ。俺の作り出した傀儡人形、ゴーレムなんてちゃちな物ではなくまさに生きる人形。思考や倫理さえ持ち合わせる俺の崇高なる研究の証。その結果が見たくてね、お前がここに来れるよう仕組んだんだ。あぁ、心配しないでくれたまえ、あの足元に転がっていたのも君だ。正確には数多の実験体から選ばれた最後の2体のうちのひとつだ。」

死に瀕している、いや、正確には明日瀕するであろう彼の血の気が、1日早く無くなった音がした。
無意識に左胸に伸ばした手に伝わる鼓動さえも、弱々しく、実は動いていないのではないかと思える程だった。

991サットリーナ:2012/07/10(火) 22:37:12 ID:???
サットリーナ?「おっと、幻想心臓を取り出す前にお前が知りたがっていることを教えてやろう。俺が誰でお前が作られた目的を。」

サットリーナは黙っていた。もしも今声が出せたとしてもそれは出させられたものではないかと思えて。

サットリーナ?「先ずは俺のなだ。俺の名はブタノーケツ。帝都が誇る最高の頭脳だ。そしてお前を作った目的だ。それは究極生命体を越える者を作るためだ。幾多の入れ物を作り今究極生命体に使われている魔元素の元であるセイクリッドハート、これを越える機関つくるため同じ物を分裂させ、容器に移し、容器の成長にあわせて成長した機関を、他の入れ物から受け取り、最初の機関の力を数倍にも高めていく計画だ。
覚えはないか?いつもできない事が急にできるようになることを。あれは他の容器が壊れて内包された機関を取り込むことによって起こる成長だ。奴はリユニオンと呼んでいたがな。」

992サットリーナ:2012/07/10(火) 22:47:33 ID:???
ブタノーケツ「実験は大成功だ。その腕の焼き印、正確には魔封印のお陰で押さえ込まれているがその内にある魔元素の濃度は奴の数倍にもなる…ん?不思議そうな顔をしているな。焼き印の事に気がついていなかったのか?当たり前だ、教養を防いだくらいで魔術を押さえ込むことができると思うか?その程度の身分差別ならスラムはあっという間に市街地と入れ替わるだろうよ。
反乱を起こせないよう焼き印がある者が生きているかぎり魔元素が体外に流出するのを封じる術式が施されているやんだよ。幸いそれが俺の研究の隠れ蓑になり、どんなに魔元素を詰め込んでもパンクしないわけだ。」

993サットリーナ:2012/07/10(火) 23:04:09 ID:???
サットリーナはこれ以上無いほど絶望したはずであった。冤罪による処刑に対しての絶望…
しかし、それは人として死にゆく絶望であった。それさえも刈り取られたのだ。
彼の瞳から光が消えた。

994サットリーナ:2012/07/10(火) 23:12:13 ID:???
ブタノーケツ「さて、では、ご機嫌よう。」
ブタノーケツの左手に黒い光があつまり、指一本一本が鋭い刃の形になった。サットリーナの心臓に狙いを定められた指先が空を引き裂いて襲いくる。

その瞬間、声が響いた。

祖はー

祖は何を望むやー

生きることも、絶望することも出来ないなら、

サットリーナ「壊れてしまえばいい。」

不幸「さぁ、君が産声をあげたー」

995不幸と呼ばれるもの:2012/07/10(火) 23:21:40 ID:???
さて、これが彼の半生。半生と呼ぶにはあまりにも短く儚い物だった。そういう意味では我々のような立場からすれば反省といいたい。

現に彼がはなったメギドの焔はブタノーケツの居住する地下を消滅させてしまったのだから。地上に影響はなきにしろそれは人間のお話。他の数倍の者共には多大な迷惑だったことだろう。

しかし、滅びは防がれた。もう、あの時のような世界の綻びを、我々は起こしてはいけないお。っうぇw

さて、あれ以降彼が何処へ行ったのか私にもわからない。だが、生きているはずだ。彼はようやく歩き始めたのだからー

996沙耶:2012/07/11(水) 01:37:30 ID:???
>>984
「そうね、いよいよ本当に
 ただのテロリスト集団よね。
 もっとこう、高い目的があってアヴァランチは動いてるのかと思ってたけど
 あんな連中を招くなんて、私の考えすぎだったみたい」

とそんなことを言う。

「それだけ切羽詰まってる状況なのかもしれないけど」

997ジミー=マクダイン:2012/07/14(土) 00:15:35 ID:???
>>982
「ええ。先ほどから私の使い魔である彼女に、人々の声を聴き取らせていたのです。
 そこから推測したのですが、私め一人では少々足を踏み入れにくい所のようでして……」

肩の妖精の頭を指で撫でながら、マクダインが言った。

ヘレティラは帝国統治の大陸とは海を隔てた土地にある国である。
そしてその周囲は容易に立ち入りがたい大森林に覆われているという。
妖精から異国の空気が感じられたのは、おそらく彼女がその大森林に住まう者だからだろう。

「この帝都は巨大なスラムを抱えているそうですね、アトカティア様は恐らくそこでしょう」

998ネクロ:2012/07/25(水) 01:03:13 ID:SVtv/fVA
>>996
「か弱き市民の革命軍ってのは、どうしても力不足になるからなぁ…」

「こう着状態が続いてたみたいだから、こうして黒い奴らに眼をつけられてしまうんだよな…でも、四鬼隊はかなりヤバイ連中だ」


「さっさとガルディアに入った方が良いな、リップアイス達が心配だし」

999ディアス:2012/07/25(水) 01:05:39 ID:SVtv/fVA
>>997
「…なるほど、承知しました」

納得したようにうなずくディアス。
しかし、何故親善大使がスラムなどに赴いたのだろうか

「確かに裏通りはスラムと言って良い区画もありますね…大使殿に何か危険が及ぶ前に急ぐとしましょうか」

「とりあえず近道を使って一気にスラムに行きましょう、こちらです」
マクダインを案内するため、先を歩いていくディアス。

1000ジミー=マクダイン:2012/07/26(木) 00:29:28 ID:???
>>999
ディアスとマクダインは人通りの多い通りを避けて、建物の隙間の狭い路地を進んでいった。
その途中、マクダインはアトカティアの失踪に関して、自身の見解をこう語った。

「アトカティア様は、人を愛して止まぬ心御優しい方であられます。
 ですから、貧困に喘ぐ人間を見て、彼女なりに思う所があったのだと思われます」

「あぁ、いえ……帝国の統治を批難する心算はないのです。
 私自身は、賞賛される事こそあれ、批難を受けるべき物では無いと思っておりますよ」

「大陸が一枚岩の上に形成されているのではないように、
 世には凸と凹が在って然るべき、自然からしてそういう物なのですからな……」




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