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「ニューハーフ・シーメールでエロパロ」スレの避難スレ

1Phoenix★:2007/12/29(土) 15:00:48 ID:???0
BBSPINK【エロパロ板】「ニューハーフ・シーメールでエロパロ」スレの避難所です。

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このスレッドは「BLUE ◆ROSE/9P7pw」さんの依頼により作成されました。

73ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/09/12(日) 11:10:30 ID:JKstQ1Dk0
壁|・_・)ノ オハロー

――――――――――――――――――――

「ルチエラ、あなたには明日の夜会で広間に出てもらいます」
 ミセス・ゴトフリートの言葉に、当の本人ではない私の心臓が跳ね上がった。思わず隣に立つルチエラを
見ると、ルチエラも緊張した表情で生唾を飲み込んでいる。
「……はい、ミセス・ゴトフリート」
 ミセス・ゴトフリートに答える声も硬く、語尾はかすかに震えている。
 この屋敷に来てから一年の間に、ルチエラはすっかり女の子へと変貌した。朝起きたときの仕草から、
仕事振りからその他の立居振舞まで、どこを見ても男の子の名残は見えない。
 そして夜。初めて彼女を抱いてから幾度も彼女を抱いているが、私に貫かれているときのルチエラは
男に貫かれて喘ぎ悶える女性そのものだった。股間で揺れる物を見なければ、私ですら実は彼女が男
だとは信じられないくらいだ。
 わずかに彼女が男らしさの名残を見せるのは、その逸物で私の後ろを貫くときだけだ。そのときだけは、
雄の器官の命じるままに雌を犯し子種を注ぎ込むという、男そのものの振る舞いを私に見せてくれる。
 しかし今のルチエラは、一年ぶりに見知らぬ男性に体を開くことを命じられ、不安と恐れに身を震わせる
少女だった。
 やがてその日の仕事も無事に終わり、夜の仕事を割り当てられている者以外は自由時間になる。
このお屋敷では使用人ではない人間はご主人様だけなので、小間使いの仕事もほとんど無く、この時間は
ほとんどの者が自由にしている。
 使用人用の喫茶室(ティー・ルーム)やラウンジを兼ねる食堂で、私とルチエラは暖かくした牛乳に砂糖を
入れたものを飲みながらおしゃべりをしていた。時々通りかかる同僚のメイドがルチエラに励ましの言葉を
かけていく。しかし、ルチエラの表情は晴れなかった。
 やがて飲み物を干した私たちはカップを洗って片付け、寝室に引き上げた。
 ランプの口金を絞って火を落とし、それぞれのベッドで横になる。ルチエラが口を開いたのは、おやすみの
挨拶を交わしてからしばらく後のことだった。
「……ラファエラ、起きてる?」
「……うん」
「私ね、怖いの、明日の夜が……」
「……大丈夫、倶楽部の方たちは、みんな紳士よ。安っぽい娼館のお客とは違うわ」
「ううん、そうじゃないの」
「……」
「あのね、私、前はお尻におちんちん入れられるのって、すごくいやだったの。痛くて、辛くて、気持ち悪くて……」
「……」
「でも、ラファエラにされるときって、すごく気持ちいいの。気持ちいいことだって、知っちゃったの」
「……うん」
「でも、もし他の人にされて、それで気持ちよくなっちゃったら……」
「……」
「他の人を相手にして気持ちよくなるような子は嫌いって、もしラファエラに言われたら……」
 ルチエラの言葉の後半は震え声でよく聞き取れなかった。もしかしたら泣いているのかもしれない。
「そんなこと、気にしなくていいのよ、ルチエラ」
「え……?」
「別に体が気持ちよくなっても、心が私を好きでいてくれればいいの! ううん、もし浮気しても、私が
あなたのお尻をたっぷり犯して、気持ちよくして、取り返してあげる!」
 私は強い口調で、多少野卑な言葉もわざと含めて、彼女に向かって断言する。
「だから気にしないで。お客様に抱かれるんじゃなくて、自分がお客様を気持ちよくしてあげるんだぐらいの
意気込みで行きなさい」
「……うん! ありがとう、ラファエラ――大好き」
 最後を小声で言うと、ルチエラは私に背を向けて毛布に包まった。きっと毛布の中では真っ赤な顔を
しているに違いない。対する私も、毛布の中で一人で百面相をしていた。
 ああは言ったもののやはり心配。
 ううん、大丈夫。
 でももしも――。
 もしそうなったら今言ったとおりに――。
 ルチエラにもっともっと私のことを好きにならせるんだから。
 さまざまな考えが次々に浮かび上がり、そのたびに自分の表情が変わっているのが分かる。明かりを
落としておいてよかった、と思いながら、なかなか寝付けずに私はベッドの中を転がった。

74ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/09/12(日) 11:15:43 ID:JKstQ1Dk0
                    ●

 初めて見る夜会は一見普通のパーティーと変わりがなかった。お屋敷ではヘルマプロディトス・クラブの
定例の夜会以外にも時々パーティーが催され、そちらの方では私も使用人として仕事をしてきた。この
夜会も、そういったパーティと変わらないように見えた。
 目立って違う点といえば、まず参加者がほとんど男性であるという事だった。婦人同伴で来ている
お客様もちらほらと見えるが、ほとんどの方は単独での参加だった。クラブのメンバーのためのパーティー
なのだから、これは当然だった。
 そうした見かけ以上に、平日にパーティーとはまったく違う点がこの夜会にはあった。それは、パーティーの
主役がある意味で私達――このお屋敷のメイドであるということだ。
 この場に備え、今日の午後私たちは昼間からお風呂に入り、体を念入りに磨き上げた。普段私たち
使う石鹸も質のいいものだったが、それに咥えて柔らかな花の香りの香料が入ったものを使い、体の
隅々まできれいにした。体が温かいうちに、乳液で肌をしっかり整える。
 それから化粧を念入りに整え、普段とは違う下着を身に着ける。私に渡されたのは飾り編み(レース)と
飾りひだ(フリル)で飾られた程度のものだったが、生地が薄くてほとんど透明なものや、レースだけで
出来ているような物を渡された者もいた。
 私たちは有る意味ではこの夜会の主役だが、見方を変えれば今夜の主菜(メインディッシュ)であるとも
いえる。準備をしている間、私は自分で自分を下ごしらえしているような気がしてならなかった。
 故国の娼館で客を取らされていたときには、こんな手の込んだ準備は必要なかった。私たちのいる
部屋に客がくる。客は私たちを好きに扱う。満足した客が帰ったら部屋を掃除して次の客を待つ。これ
だけだった。
 しかしここでは、お客様のためにさまざまな準備をしなければならない。ミセス・ゴトフリートは『自分を
安売りしてはいけません。あなたたちはお客様に相応しい高級品でなくてはならないのです』と言っていた。
聞いたときには、私たちは壷や宝石か、と思ったものだったが。
 ともあれ準備は終わり、夜会の時間が来た。私たち応接係やホール係を命じられたものは、お客様を
お出迎えし、ホールの仕事をこなさなければならない。
 私の今夜最初の仕事はお客様のお出迎えだった。
 馬車止めに馬車の止まる音がして、玄関扉のノッカーがコンコンと音を立てた。私は扉を開き初めての
お客様をお迎えした。
「いらっしゃいませ」
「やあ、こんばんは」
 お客様はウィルソン伯爵家の御次男、サー・トーマスだった。私はサー・トーマスの杖と帽子、外套を
預かりクロークに収めると、パーティーが行われているホールにご案内した。

                    ●

 空になった什器を片付けるためにホールに足を踏み入れたとき、周りからの視線を感じた。勿論、
それを見返すようなはしたない真似はしない。何事も無いかのように、空のグラスや料理の皿をトレイに
回収していく。
 ホールに出入りするたびに、注目されているのを感じた。気のせいかとも思ったが、さりげなく見回して
みるとそんなわけでもないようだった。おそらく新しい顔ぶれの品定め中という所なのだろう。
 声がかけられたのは、新しいグラスをテーブルに並べ終わって厨房に戻ろうとしたときだった。
「ああ、君、ルチエラ君、だったか」
 空のトレイを卓上に置き、振り返る。そこにいたのは、先ほどお出迎えをしたサー・トーマスだった。
「はい、御用でしょうか」
「今夜は君に頼みたいんだけど、いいかい?」
「……はい、ご希望のままに」
 心臓が大きく鼓動する。ついにこのときが来た。私は内心の緊張を押し隠すと、サー・トーマスを
二階へと案内した。
「こちらへどうぞ」
 階段を上がって角から三つ目の部屋にサー・トーマスを案内する。
 扉を閉めて振り返ると、サー・トーマスが私をじっと見ていた。その視線に気おされたような気がして、
私は動くことが出来なかった。
「ああ、じろじろとすまない。そんなに固くならないでくれ」
「あ、はい、失礼しました……」
 以前の娼館とはあまりにも違う雰囲気に、私は戸惑っていた。メイドとしての作法はきっちりと
しつけられたが、このようなときの振舞い方は教えられなかった。私はミセス・ゴトフリートを恨んだが、
それでこの場がどうなるわけでもなかった。

75ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/09/12(日) 11:17:49 ID:JKstQ1Dk0
「君の体を、見せてくれるかい?」
「……はい、サー・トーマス」
 私はメイド服から下着までをすべて脱ぎ、サー・トーマスに全裸を晒した。ラファエラやミセスゴトフリートに
比べれば勿論、他のものに比べても貧弱な胸が恥ずかしくて、私は思わず腕で胸を隠した。
 何がおかしかったのか、サー・トーマスがくすりと笑われる。
「こちらへどうぞ、お嬢さん」
「え? あっ、はい!」
 サー・トーマスは女性をダンスに誘うときのように、私に手を差し伸べられた。私はその手を取り、
誘われるままにベッドへと導かれる。
 私がベッドに上がると、ご自分服を脱いで裸になられたサー・トーマスもベッドに上がってこられた。
ついに、いよいよ、と思うと、体が再び固くなるのが感じられる。
「そう緊張しないで、といっても無理か」
「申し訳ありません……」
「いや、いいよ。しばらく僕の好きにさせてくれるかい?」
「は、はい。どうぞご自由に……」
「ありがとう」
 私はサー・トーマスの紳士的な態度に戸惑うと同時に、少なからず安心もしていた。しかし次に
サー・トーマスが取った行動は、再び私を戸惑わせるものだった。
 サー・トーマスは私の右足を両手でささげ持つと、レディの手にするかのようにその甲に口付けたのだ。
「サ、サー・トーマス! そのような――」
「僕の好きにさせてくれるって言ったろう。それに、君の足は石鹸のいい匂いしかしないよ」
 サー・トーマスは私の右足の指を一本ずつ丁寧に舐められ、続いて脛にも口付けをされた。そのまま
膝までさかのぼり、そこで今度は左足に移られる。
「……私の足など舐めて、楽しいのですか?」
「ああ。綺麗な足は、芸術品だね。それに奉仕できるのは僕の喜びだよ」
「でしたら、んっ、もっと上の方まで、どうぞご自由に、なさってください」
「そうかい? じゃあ遠慮なく」
 サー・トーマスは私の右足を持ち上げると、太ももの内側に下を這わせ始められた。当然私の股間は
さらけ出され、固くなったおちんちんがあらわになる。私のおちんちんは固くそそり立ち、先端からこぼれた
蜜が竿の半ばまでを濡らしていた。
 両の太ももを舐め回され私は今まで感じたことの無い興奮を覚えていた。立場的には使用人に過ぎない
私に対してまるで奴隷のように口で奉仕するサー・トーマスの姿を見ていると、背筋にぞくぞくとした快感の
ような物が走る。
「んっ、サー・トーマスは、あっ、私の脚だけで、ご満足なのですか?」
「いいや。出来れば他のところも味わいたいな」
「他のところと、んくっ、言われますと……?」
「そうだね。君の、男根を受け入れるための穴とか……」
「サー・トーマスは、私のお尻を、舐めたいと仰るのですか?」
「ああ。お許し願えるかな?」
「はい、勿論です。どうぞ……」
 足を伸ばしてうつぶせになり自分の手で尻たぶを割り開く。こんな格好はラファエラにだってして見せた
ことが無いというのに……。我ながら恥じらいも何も無い格好に頬が熱くなるが、羞恥心以上の興奮が
私を突き動かしていた。
 と、生暖かく湿った感触が私の肛門粘膜を襲った。サー・トーマスの舌が私のお尻の穴の周囲を
舐め回しはじめたのだ。
 先ほど足を舐められていたとき以上の興奮が私を襲い、全身に鳥肌が立つような感覚が走る。それは
嫌悪感ではなく、まったく未知の快感だった。
 突き動かされるように、私はサー・トーマスに声を投げかけた。
「そ、そんなところを嘗め回して、喜ばれるなんて、サー・トーマスは、変わったご趣味を、お持ちなのですね!」
「さっきも言っただろう。美人に奉仕するのは僕の喜びなのさ」
「それではまるで、んっ、サー・トーマスが、使用人みたい、ですね」
「うん、いや、使用人なんてものじゃないね。今の僕は君の奴隷さ……」
 君の奴隷、という言葉に私の興奮が高まった。勿論それは単なる修辞に過ぎないのだろうが――。
「うふ、ふふふ――でしたら、働き者の奴隷には、ご褒美を上げないといけませんね。何か、お望みはありますか?」
「ああ、出来れば僕のものを、君のこの穴で慰めて欲しいな」
「あら、サー・トーマスは、こんなお尻の穴を、犯したいと仰るのですね」
「ああ、ぜひとも頼むよ。もう僕のものもはちきれそうなんだ……」
 首をひねって背後を見ると、サー・トーマスのいきり立った逸物が目に入った。怒張しきって青筋を
浮かせたそれは、今にもはちきれんばかりの勢いだった。
 私は仰向けに姿勢を変えると、自分で両膝を抱えて尻穴をさらけ出した。
「それではどうぞ、お好きなだけ……」

76ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/09/12(日) 11:18:41 ID:JKstQ1Dk0
 ずぶり、と熱い塊が私の中に入ってくる。そこに苦痛はまったく無く、ただ甘美な快感だけがあった。
 尻穴を突き上げられるたびに私は甘い声をあげてあえいだ。はらわたを突き抜けるような、背骨を
貫くような快感に、私は我を忘れて溺れていた。
「くっ、ルチエラ君、そろそろっ」
「んっ、どうぞっ、来てください、私の、中にっ!」
 数秒後、サー・トーマスの動きが止まり、逸物がひときわ深く私の中を穿った。その直後、熱い爆発が
私のお尻の奥で起こった。体内に注ぎ込まれたものに押し出されたかのように、私のおちんちんからも
白いものがこぼれた。
 呼吸が少し落ち着くと、サー・トーマスは私の中から逸物を引き抜いた。そのまま私たちはベッドに
横たわって呼吸を落ち着けた。
 呼吸が落ち着くにつれて思考能力が回復してくる。先ほどの自分の言動を思い返してみると、
とんでもないことをしていたような気がした。
「あの、申し訳ありません、サー・トーマス……」
「え、何がだい?」
「その、奴隷だのご褒美だのと……」
「ああ、そんな事か。別に問題は無いよ」
「ですが……」
「いやいや、本当に問題ないんだ――いい事を教えようか?」
「はい、何でしょう?」
「僕と同じような趣味の人間は、ヘルマプロディトス・クラブには何人も居るんだ」
「そうなのですか?」
「ああ。詳しくはミセス・ゴトフリートに聞いてみるといい。彼女はそういった趣味の人間の憧れの的だからね」
 それから私たちは身だしなみを整えると、再び連れ立ってホールに戻った。夜会はまもなくお開きの時間で、
人影も大分少なくなっていた。

                    ●

 サー・トーマスをお送りした後、私は部屋に戻った。まだ後片付けが残っていたのだが、私のくたびれた
様子にミセス・ゴトフリートが片付け作業を免除してくれたのだ。ラファエラは今日は厨房の仕事に廻されて
いるので、戻ってくるのはもうしばらく後になるだろう。
 メイド服を脱いでベッドに横になると、どっと疲れが押し寄せてきたような気がした。肉体的にはそれほど
でもないはずなのだが、たぶん緊張していたせいで実際より疲労しているように感じられるのだろう。
 横になった弾みに、お尻の中でサー・トーマスの精液が波打ったような気がした。その感覚に、私は
先ほどの自分の痴態を思い返した。
 尻穴を男根で貫かれ、突き上げられて喜びもだえ、最後には自分も精を漏らして絶頂する。そこには
一年前までの、男に抱かれる嫌悪感に必死に耐えていた自分の姿は無かった。このお屋敷に相応しい、
男に貫かれるためのメイドの姿があるだけだった。
 こんな自分をラファエラは嫌わないだろうかと考えて――ラファエラも同じなのだということに気がついた。
 夜会の晩にお客様とベッドを共にした後のラファエラは、申し訳なさそうな、あるいは罪悪感を感じて
いるような顔をしていた。あれは多分今の私と同じような気分になっていたのだろう、と今なら推測できた。
 ベッドの上を転がりながらあれこれと考えていると、ドアの開く音がした。
「あ、おかえり、ラファエラ」
「あら、ルチエラ、そんな格好で何してるの?」
 言われて、自分が応接用の下着姿なのに気がつく。
「私のこと誘ってるのかしら?」
 くすくすと笑いながらラファエラが言う。その態度に私はほっとすると同時に、再び不安を感じた。思わず
顔をそむけ、ラファエラから視線をはずしてしまう。
「……ねえラファエラ、私今日、お客様に抱かれたの」
「……そう」
「ラファエラ、私のこと抱ける? 今もお尻の中に、お客様の精液が残ってるんだよ」
 不安感に突き動かされるように、私はラファエラを試すような言葉を口にしてしまった。
 もしラファエラがこれで私を拒んだら――だけど拒まれるにしても受け入れられるにしても、いつまでも
悶々とした気分を抱えていたくは無かった。
 これが自分勝手な振る舞いだということは分かっている。こんなことをする自分はいやな子だとも思う。
しかしそれよりも、不安感のほうが強かったのだ。

77ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/09/12(日) 11:21:42 ID:JKstQ1Dk0
 恐る恐るラファエラの顔を見る。そこにあったのは、普段のような太陽のような明るい笑顔だった。
「よかった!」
「……え?」
 ラファエラが何を喜んでいるのか分からず、私は呆けた声をあげた。一体何が嬉しいのだろうか?
「私心配したのよ。ルチエラが男の人に抱かれるのが嫌じゃなくなっていたら、私よりもお客様を好きに
なっちゃったりするんじゃないかって」
「……」
「でもそんな事言うってことは、ルチエラはまだ私の事好きでいてくれているのよね?」
「うん! あたりまえ!」
「だから、よかった、って――あら?」
 私はラファエラに抱きつくと、その胸に顔をうずめてぎゅっとしがみついた。涙がこぼれ、エプロンに
しみこんでいく。不安は消え去り、今私の中にあるのは喜びの感情だけだった。
「うふふ、そういえばさっきの質問に答えてなかったわね。ルチエラ、今夜はたっぷり相手してもらうわよ」
 私は声を出さず、しがみついたままこくこくと頷いた。

                    ●

 ルチエラの下着を丁寧に脱がせ、たたまずに綺麗に伸ばして私のベッドに広げておく。応接用の下着は
デリケートなので、折り目やこすれ傷がつかないように丁寧に扱わなければならない。
 全裸のルチエラが、不安と期待が入り混じったような顔をして私を見ている。私は一つ微笑んでから、
その唇に自分の唇を重ねた。
 挨拶代わりにするような軽い口付けではなく、舌を絡め、お互いの口腔を嘗め回し、唾液を交換する、
愛撫としての、あるいは前戯としての口付け。数分かけて堪能し、離れるときには混ざり合った唾液が
糸を引いた。
「ねえルチエラ、今夜はどんな風にされたの?」
「ええっと、最初はお客様が私の脚に口付けを……」
「あら、それじゃお相手はサー・ロナルド?」
「え? ううん、サー・トーマスだけど……」
「あら、あの方もそちらの趣味だったのね」
 私は最初はルチエラの右足から、丁寧に隙間無く舐めてゆく。サー・トーマスの痕跡をすべて舐めとり、
私のもので塗りなおしてゆくように。
「うふふ、それでお嬢様、足の次はどこを舐められたの?」
「お、お尻の穴の、周り……」
 私の問いに答えるルチエラの顔は真っ赤で、声も途切れがちだ。
「じゃあそのときと同じ格好をしてもらえるかしら」
「え……」
「どうしたの?」
「しないと、駄目?」
「うん」
 ルチエラはベッドの上にうつぶせになって脚を軽く広げると、自分の両手でお尻をつかんで割り開いた。
真っ白い肉の塊の間の桃色のすぼまりがむき出しになり、痙攣するようにひくひくと震えているのが
さらけ出される。
「あら、こんな格好を見せたのね。私にだって見せてくれたこと無かったのに」
「ご、ごめんね、ラファエラ」
 私はそれに答えず、ルチエラの菊門に口付けした。それから舌を出して、しわの一つ一つを伸ばすように
丁寧に嘗め回す。全部の隙間を私の唾液で塗りつぶすように。一舐めするたびにルチエラの腰やお尻が
びくりとするのが、なんだか楽しくなってくる。
「……次は? 何をされたの?」
「お、おちんちんが、私の中に……」
「じゃあそのときと同じ格好をして」
「うん……」
 再び仰向けになったルチエラが、両脚を自分で抱くようにしてお尻をさらけ出す。積極的に貫かれたがって
いるとしか思えない格好だ。
「まあ、お嬢様。なんてはしたない格好。淑女のなさる事ではありませんね!」
「ご、ごめんなさい!」
 軽くからかうつもりだったのだが、ルチエラは本気で謝っている。目じりには涙がにじんでおり、
相当恥ずかしいようだ。
「あ、こっちこそごめんね。ちょっとからかいすぎたかしら」
「ラ、ラファエラの意地悪……」
「うふふ、ごめんなさいね」
 そんな会話をしながら、私はメイド服のスカートを捲り上げて下着を下ろした。すっかり大きくなっていた
おちんちんがさらけ出される。
 ルチエラにのしかかって、先端をすぼまりにぴったり合わせる。

78ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/09/12(日) 11:23:35 ID:JKstQ1Dk0
「いくわね」
「うん」
 ずぶりと貫くと、ルチエラのおちんちんがびくりと跳ねた。一気に奥までは貫かず、一吋刻みに少しずつ、
少しずつ挿入していく。すべてがルチエラの中におさまるまで、一分以上かけたと思う。
「それで最後は、どうなったのかしら?」
「んっ、お尻の中に、あうっ、出され、てっ、私もっ、いっちゃったの、あんっ!」
「じゃあ私もたくさん出してあげなきゃね」
 私のものでルチエラの中をこすり、突付き、かき回し始める。出入りするたびに上がる嬌声が、
まるで音楽のように聞こえる。
「あっ、だめ、もうだめ、わたしもう、いっちゃうよ!」
「んっ、私も、そろそろ、いきそう、中に、出すわよ」
「きてっ、ラファエラの、ぜんぶわたしに、そそぎこんでっ!」
 私はルチエラに言葉で答える変わりに、自らの精を解き放った。本来なら子供のもとになる液体が、
どくどくとルチエラの中に注ぎこまれていく。ルチエラも絶頂したのか、おちんちんをびくびくと震わせて
同じ物を放っていた。
 しばらくそのままの姿勢で余韻を味わった後、私は少しやわらかくなったおちんちんをルチエラの
中から引き抜いた。ルチエラはぼんやりした顔で私を見上げている。
 私はルチエラに微笑みかけると、再び唇を重ねた。たっぷりとお互いを味わってから、名残を
惜しみながら離れる。
「どうかしら。私がルチエラのこと好きって、信じてくれた?」
「うんっ! 私も、ラファエラ大好き、一番好きよ!」
「うふふ、ありがとう」
 もう一度唇を重ね、私たちはしっかりと抱き合った。

                                                  <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――

続きます。次回はエッチなし日常編です。

>>72
どもー。しかし怖いのであんまりじーっと見ないでください。><

壁|ノシ ソレデハ

79ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/09/15(水) 15:45:43 ID:JKstQ1Dk0
続きを本スレ343からに投下しました。
せめて全部投下し終わるまで再規制されませんように。
壁|;-_-)人 オイノリ

80ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/10/02(土) 14:16:03 ID:JKstQ1Dk0
最終回投下しようとしたら規制とか。orz
こっちで投下しますのでどなたか本スレにお知らせしてくださいです。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「さあラファエラ君、君の体を見せてくれ」
「はい、サー・ゴードン」
 サー・ゴードンに促され、私はメイド服を脱ぐ。エプロンを外し、ワンピースを脱ぎ捨て、下着も取り払う。
長靴下と靴下止め、髪留めだけを残した姿で、サー・ゴードンの前に立つ。
 サー・ゴードンは私の裸身を隅々まで観賞し、恥ずかしがる私の仕草を楽しまれる。私は恥ずかしさと
同時に怪しい興奮を覚え、自らの男根が固くなってゆくのを感じる。それがいっそうの羞恥を私にもたらし、
私は荒い息を吐きながら、先端から透明な滴りを溢れさせた。
「ふふ、ラファエラ君は相変わらず見られるのが好きなんだね」
「はい……、サー・ゴードン……」
 否定したいが、否定できない。私が恥ずかしい姿を見られて興奮しているのは紛れも無い事実だし、
固くなって先走りを溢している男根を見れば一目瞭然だからだ。
 それから私はサー・ゴードンの指示に従って口唇奉仕をし、ベッドの上でお尻を貫かれる。サー・ゴードンの
逞しい逸物に貫かれて、私は快楽の絶頂を極めた。
 サー・ゴードンが私にその話を持ちかけてきたのは、ベッドの上で体を休めながら余韻に浸っているときだった。
「……ラファエラ君、君はもうすぐここで働く年限が明けるはずだな?」
「はい、後一年です」
「ここを出たら、私のところにくる気は無いか?」
「え、それはつまり……」
「さすがにアーサー君のように正妻としてというわけには行かない。だけど、一生不自由しないように面倒を
見ることは約束するよ」
 サー・ゴードンの仰っていることの意味は明白だった。このようなことはヘルマプロディトス・クラブでは
けして珍しいことではない。会員の方が気に入ったメイドを自分の屋敷に引き取ったり、愛人として囲うのは
良くあることだった。
 裕福な資産家や貴族に囲われれば、生活の心配はしないですむようになる。まして相手の殿方と両想いで
あれば、それは女として幸せ以外の何者でもない。そしてこのお屋敷での教育は単なるメイドとしてだけ
ではなく、貴婦人(レディ)として十分通用するように私たちを磨き上げている。貴族の方の愛人となっても、
このお屋敷の出身者なら十分に社交界で通用するのだ。
「……ありがとうございます、サー・ゴードン。私にはもったいないぐらいのお話ですわ。ですが――」
 私はサー・ゴードンに自らの気持ちを伝えた。サー・ゴードンは無理強いはなさらず、残念がりながらも
私の気持ちを尊重してくれた。

                    ●

「ああ、ルチエラ君の脚は相変わらず綺麗だね」
「サー・トーマスは、相変わらず、んっ、脚を舐めて喜ぶ、ふあっ、変態ですっ、ねっ」
 足の裏を舐められながら、私はサー・トーマスを罵って差し上げた。椅子に座った私の前で、全裸で床に
這い蹲りながら私の脚を舐めるサー・トーマスは、さながら女王の前に傅く奴隷のようだ。
「うふふ、綺麗に舐められましたね。それではご褒美を差し上げましょうね」
 私はサー・トーマスをベッドにいざなう。仰向けに寝転んだサー・トーマスの股間から屹立する逸物を
両手で弄ぶと、サー・トーマスがうめき声をあげられた。たっぷりと焦らして懇願の言葉を吐かせてから、
私はその逸物に跨った。
 お尻にそれを飲み込んでからもすぐには絶頂に誘わずに、ゆっくりと焦らし続ける。ついにサー・トーマスが
私の中に精を放ったときには、私も絶頂して精液をサー・トーマスの腹にぶちまけた。
「ふう。ルチエラ君も人を責めるのが上手くなったね」
「あ、はい、サー・トーマスにいろいろと教えていただきましたから……」
 二人でベッドに横たわって言葉を交わす。褒められていることは分かるのだが、喜んでもいいものか私は
複雑な気分だ。

81ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/10/02(土) 14:17:49 ID:JKstQ1Dk0
「……ねえルチエラ君。君はこの屋敷から出たくは無いかい?」
「ええと、それはもしかして……」
「うん。君がよければ、僕は君を身請けしたい。どうかな?」
 サー・トーマスのお申し出に心が動かなかったといえば嘘になる。しかし、私には自由な身分以上に
大事なものがあった。このお屋敷から離れるというのは、それを捨て去るに等しいことだった。
「ありがとうございます、サー・トーマス。ですが私には――」
 私は自分の気持ちをサー・トーマスに告げた。
「そうか、残念だよ。でも君の気持ちを応援させてもらうよ」
 笑って私を応援してくださるサー・トーマスに、私は深々と頭を下げた。

                    ●

「さてラファエラ。今年で君がこの屋敷に来て十年だ。最初の約束どおり、年が明ければ君は自由だ」
「はい、ご主人様」
 秋も深まったある日の夜、ご主人様の書斎に呼び出された私は、ご主人様に今後の意向を尋ねられた。
 私が望むのであればこのまま自由な身分で勤め続けても良いし、また退職金を貰ってお屋敷を離れても
かまわない。しかし退職する場合新しいメイドを探してこなければならないので、いずれにするにせよ、
私の意向を確認しておきたいとのことだった。
「ご主人様、こういうことをお願いしてよろしいでしょうか」
 私は前々から考えていたことをご主人様に尋ねてみた。それは――。
「おかえり、ラファエラ」
「ただいま」
 部屋に戻った私をルチエラが迎えてくれる。その声にかすかな不安がにじんでいるのは、けして私の気の
せいではないはずだ。
「……ねえ、ラファエラ」
「なあに?」
「私は後二年ここで働かなくちゃいけないんだけど、ラファエラはやっぱり出て行っちゃうの?」
「うふふ、そのことなんだけどね。喜んで、ルチエラ!」
「?」
「ご主人様にお願いしてね、私の奉公期間を一年延ばす代わりにあなたの方を一年短縮してもらったわ。
来年には一緒に自由になれるのよ」
「えっ――で、でも、ラファエラはそれでいいの? 本当なら今年の暮れで……」
「いやよ、二年もルチエラと別れるなんて、私我慢できないわ。それとも迷惑だった?」
「ううん、そんなことない! うれしい、すごくれしい!」
「うふふ、良かった。あのね、ルチエラ、私、自由になったらやりたいことがあるの」
「やりたいこと?」
「ええ。私の実家ってね、料理屋だったの。それで私もね、小さくて良いから自分のお店を持ちたいなって。
だからお料理もたくさん勉強したのよ」
「うん、ラファエラは料理上手だよ。きっと繁盛するよ!」
「それでね、ルチエラにも一緒に、お店やって欲しいなって――どうかしら?」
「ええっと、それって……」
「ええ。これからもずっと、私と一緒にいて欲しいなって、お願い」
「うん! ずっと、ずっと一緒にいるよ。一生だよ!」
「ありがとう」
 私はルチエラを抱きしめ、その背中にしっかりと腕を廻した。ルチエラも私をしっかりと抱きしめてくれる。
 ルチエラの体温を感じながら、私はその暖かさが魂の奥底にまで染み入るのを感じていた。この暖かさを
手放さないためなら、私はどんな苦労も厭わない覚悟だった。

82ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/10/02(土) 14:29:35 ID:JKstQ1Dk0
                    ●

「それではご主人様、長らくお世話になりました」
 ラファエラが深々と頭を下げ、ご主人様に別れの挨拶をした。私もそれに続きながら、このお屋敷での
九年間を思い返した。
 ラファエラと初めて会ったときの事。
 メイドとしての厳しい修行の日々。
 ラファエラに告白されて、相思相愛だったと知ったときの嬉しさ。
 そして勿論、多くの男性に身を任せたことも。
 後輩のヴィクトリアにラファエラを盗られるかと思って、嫉妬でどうにかなりそうだったのも今となって
みれば笑って話せる思い出だ。
 ご主人様やメイド長、同僚のメイドや使用人たちに別れを告げて、私とラファエラはお屋敷の門をくぐった。
見慣れたはずの町の風景が、なんだかとても新鮮に見える。
 私とラファエラはそっと手をつなぐと、サー・ローレンスのお屋敷に背を向けて歩き始めた。

                                                      ―了―

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ラファエラ&ルチエラ編はこれにておしまいです。お読みいただいた方ありがとうございます。

とりあえずこのシリーズは今回で終わります。次回は一回読みきりでさらに過去が舞台の予定。
PrincesseやMaidenに出てきた女性化薬のルーツに迫ります!

でもその前に早いところ規制が解けますように・・・。(;-人-)ナムナム

壁|ノシ デハマタ ジカイ

83名無しさん:2010/10/03(日) 05:29:18 ID:Mn1NZtzI0
おのれ規制め!!
ご馳走様でした。

84名無しさん:2010/11/10(水) 01:24:32 ID:U.VIefkg0
今日まで気付かなかったorz

85ROSE ◆ROSE/4VERo:2010/12/07(火) 20:08:46 ID:gPBrvUM60
生存報告書き込もうとしたらいつの間にか規制されてた。orz
せっかくなのでこっちに保守用小ネタ投下。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

* 【大長編】天と地の狭間で 〜流浪の恋人たち〜【ファンタジー】 *

 天界と魔界の狭間――人間界の片隅、神の目も魔王の目も届かぬところで、
天使と悪魔の禁断の逢瀬が行われていた。

 ⊂二⊃
||イ ・ω・) 「ユキフェル……」
 A A
リリ ・▽・) 「アキエル……」

 唇を合わせ、肌を重ねる天使と悪魔。禁断の愛にふける二人を、突然の雷鳴が襲った。

ノノゝ・ヮ・ノ 「天使アキエルよ、悪魔と情を通じるとは何事か!」
川 ゚ー゚) 「ユキフェル、この裏切り者が!」
||イ;・ω・) 「だ、大天使リカエル様!」
リリ;・▽・) 「ゆ、ユカフェル侯爵!」
ノノゝ・ヮ・ノ 「アキエル、そなたを地上に落とす! 人の身に生まれ変わり、その罪を償うべし!」
川 ゚ー゚) 「ユキフェル、お前もだ! 儚き人の身となって、自らの行為を悔いるがいい!」

 人間界へと追放され、人の肉の内に閉じ込められた二つの魂。さらに、生まれ変わるたびに出会い、
しかし決して結ばれえぬ呪いを受けた二人は、幾度も出会いと別離を繰り返す――。

 ̄ ̄ ̄O ̄ ̄ ̄ ̄
    o
リリ ・▽・) 「というプロットで次回の文芸部誌に載せる話を書こうかと思ってるんですが」
||イ;・ω・) 「部活で出す文芸誌に18禁はどうかと」
ノノゝ・ヮ・ノ 「リカエルはわざわざ邪魔しに人間界まで来るのかしら」
川  ̄ー ̄) 「一話に一回はユカフェルの活躍を入れるのよ」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

今書いてる話の方は年内には書きあがらないかも……。
出来れば今年中に投下したいので頑張ってます。

>>83
ドモー

>>84
ドンマイw

壁|ノシ ソレデハ

86ROSE ◆ROSE/4VERo:2011/01/15(土) 02:13:41 ID:RC7qooFQ0
壁|・_・) オヘンジ

> 01/14 06:56 携帯より失礼します
> 遅ればせながら4万ヒットおめでとう御座います
> 寒い日々が続きます
> お身体大切に。
> 続編楽しみにしております

ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いしますなのですよ。m(_ _)m

壁|ノシ ソレデハ

87ROSE ◆ROSE/4VERo:2011/01/26(水) 00:12:39 ID:6P4CKdLA0
投下でスレを容量オーバーさせてしまうというミスをしてしまいました。><
しかも二回目……。
新スレはこちらになります。

ニューハーフ・シーメールでエロパロ4
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1295967961/l50

うっかりでごめんなさいです。m(_ _;)m

88ROSE ◆ROSE/4VERo:2011/01/30(日) 12:00:40 ID:6P4CKdLA0
また規制……。
続きこっちに投下しようかしらん。

89名無しさん:2011/01/30(日) 12:03:02 ID:zUVaXhHA0
投稿するなら転載しましょっか?

90ROSE ◆ROSE/4VERo:2011/01/30(日) 14:06:24 ID:6P4CKdLA0
>>89
お願いします。

壁|・_・)つ[感謝の気持ち]

――――――――――――――――――――

「それじゃいきましょう、イナンナ」
「はい、姉上」
 夕餐の後、着替えを用意して姉上と一緒に浴場に向かう。夜の入浴は、一日の勤めを終えて
疲れた巫女たちの大切な癒しの時間だ。
 この神殿の神官・巫女用の浴場には大きな浴槽がある。その浴槽にたっぷりと張られたお湯に
身を浸すのが、姉上のお気に入りだった。
 浴場につくと、僕たちのほかに三人の巫女と二人の付き人が居た。付き人たちは着替えと布を
持って、浴室の壁際に立っている。
 同じように控えていようとする僕を、姉上がいささか強引に一緒に入浴させる。付き人だから、
と言って遠慮するのだが、『あなたは私の付き人だけど、巫女見習でもあるのよ』と言われて結局
言うとおりにさせられてしまう。このあたりは、キシュに居た頃の兄上と同じだった。
 浴槽に身を沈めると、姉上のたわわな乳房がお湯にぷかりと浮かんだ。一緒に入っているほかの
三人(三人とも本物の女性だ)と比べても、姉上の乳房は豊かだった。
「……どうしたの、私の胸をじっと見て」
「え、あっ、いえ、何でもありません!」
「うふふ、もしかして触ってみたい?」
 思わずその胸を凝視してしまった僕を、姉上がからかう。慌てて視線をそらすのだが、その視線を
追いかけるように姉上が移動してくる。視線が再び胸に吸い寄せられそうになり、急いで反対を向く。
 僕のすぐ後ろに来た姉上が、今度は僕に寄りかかるようにして体重をかけてきた。背中に感じる
乳房の質感に、頭に血が上るのを感じる。
「あ、姉上、あたってます……」
「あら、何がかしら?」
 そう言いながら姉上はさらに胸を押し付けてくる。同時に水面下では、姉上の手が僕の男根に
伸びてきていた。
 姉上の柔らかい手が、僕の男根をやわらかくしごく。しごくと言うより撫でているだけに近いかも
しれない、そんな微妙な触り方だった。
 もどかしい、しかし確固とした快感に、僕の男根はたちまち固くなってしまった。
「あ、姉上……」
「んー、どうしたのかしら?」
 僕の困り声と、姉上のくすくす笑いが重なる。このままされたらお湯の中に出ちゃう――と慌てて
いた僕を助けてくれたのは、同じお湯に浸かっている巫女様たちだった。
「こらこらイスタラ、イナンナが困っているわよ」
「そうそう、あんまりそんなことばっかりしてると嫌われるわよ」
「はあい」
 先輩たちに窘められ、姉上は僕から離れた。僕はほっとすると同時に、ちょっとだけ残念に
感じていた。
 その後は特にこれと言ったことはなく、巫女様たちとおしゃべりをしながらゆっくり入浴した。
 十分に体が温まったら部屋に戻り、寝る支度をする。

91ROSE ◆ROSE/4VERo:2011/01/30(日) 14:08:06 ID:6P4CKdLA0
 僕と姉上の寝台は一応別にあるのだけど、最近はほとんど姉上の寝台で一緒に寝ていた。
それ自体に不満は無いのだけれど、朝起きるとしっかりと抱きつかれていて、身動きが取れなく
なっていることが多いのだけはどうにかして欲しいところだった。
 灯明の火を消すと、部屋の中が真っ暗になる。だけど同じ毛布に包まる姉上の気配が、僕に
安心感を与えてくれる。それはきっと姉上も同じだろう。
 僕と姉上は、この世で二人きりの親族だ。父上も母上も、そして他の血のつながった者達も
もうこの世には居ない。この神殿の神官や巫女たちは僕たちに親切にしてくれるけれど、彼らが
僕たちの故国を滅ぼしたアッカドの人間なのには変わりが無い。僕たちが本当に心の底から
安らげるのは、二人きりで居るときだけだった。
 ……と、そんなことを考えている僕の股間を撫でてくる手がある。言うまでもなく、姉上だ。
「……姉上?」
「な、何かしら」
「したいんですね?」
「……うん」
 昼間の姉上は僕を困らせるぐらい元気で積極的なのに、夜の寝床の中ではなぜかしおらしいと
言うか、かわいらしい態度だった。以前はこうではなかったような気がするのだが、一度喧嘩をして
仲直りをして以来、どういう訳かこうなってしまったのだ。
 昼間の勤めで客人の相手をしなかった晩は、たいていこうして姉上の方から求めてくる。最初は
姉上がすっかり男好きの色情狂にでもなってしまったのかとおもっていたのだが、少し話をしてみた
ところそういうわけではないようだった。
 本当は毎晩でも僕と体を重ねたいのだけれど、他の男に抱かれた後だとなんだか僕に悪いような
気がするので、そういう日は遠慮をしているのだと言う。そんなことを気にしなくても、とは思ったの
だけれど、それをいうのも悪い気がして僕は姉上のするに任せていた。
「どうぞ、姉上のお好きに……」
「ありがとう」
 姉上の足が僕の足に絡みつき、その腰が僕の腰に押し付けられる。僕の男根と姉上の男根が
擦れ合い、その部分から湧き起こった甘やかな刺激が背筋を駆け上る。二人の男根がたちまち
固くなり、槍を打ち合わせるようにぶつかり合う。
 同時に擦れ合う胸からも同じような刺激が起こり、僕と姉上の胸の頂がつんと尖る。だけど
こちらでは僕の方が優勢だ。姉上の胸は大きいくせに僕の胸よりずっと敏感で、同じようにこすり
合わせていれば姉上のほうがずっと早く登りつめる。なんだか一方的に負けているような気が
しないでもないのだけれど……。
 姉上の息が荒くなり、僕を抱く腕の力が強くなる。僕も姉上を抱き返すと、胸と腰を強くこすりつけた。
「ああ、イナンナ、私、もう……」
 姉上が切羽詰った声を出す。言葉は切れ切れで、息は砂漠の風のように熱かった。
「姉上、今日は、どちらに、します?」
 僕も荒い息の下で問い返す。
「私が、あなたに……」
「はい」
 僕は寝返りをうって姉上に背を向けると、軽くお尻を突き出した。部屋は真っ暗だったけど、
姉上にも今僕がどんな格好か良く分かっているはずだ。

92ROSE ◆ROSE/4VERo:2011/01/30(日) 14:11:19 ID:6P4CKdLA0
 もぞもぞと動く気配がしたかと思うと、僕の後ろの入り口にぴたりと熱いものが押し当てられた。
それはじりじりと押し進むと、肉の扉をこじ開けて僕の中に押し入ってきた。
 一気に貫き通されるのではなく、こうやって少しずつ入ってこられるのが最近の僕のお気に入り
だった。姉上の高ぶりがじっくり感じられ、その熱さと固さをじっくり味わえるからだ。
「はあっ……」
 根元までが収まると、姉上が熱い吐息を吐いた。そのまましばらくじっとして、姉上は僕の中の
具合を、僕は姉上の固さと押し広げられる感覚を愉しむ。
 そうしてしばらくお互いの感触を愉しんだ後、姉上の腰が動き始め、石の様に固くなった男根が
僕の中を往復し始めた。
 同時に姉上の手が僕の男根をつかんでしごき始め、僕を前後両方から攻めたてた。先ほどの
浴場の時とは違い、男根をしっかりと掴んでの責めに、僕はあっさりと防戦一方に追いやられる。
 姉上の男根が引き下がると、はらわたを引きずり出されるような感覚が襲い掛かる。逆に奥を
突かれる時には、今度ははらわた全体を突き上げられているような錯覚を覚える。からだの中を
上下に揺さぶられるような感覚に、僕は強烈な快感を得ていた。
 同時に責められる男根はただ扱かれるだけではなく、親指での腹で先端をこじられたり、人差し
指で敏感な筋をこすられたりする。
「んっ、あうっ、姉上っ、あんっ……」
「どう、イナンナ、気持ちいい、かしらっ……?」
「はいっ、姉上のおちんちん、おちんちん、きもちいいですっ!」
「んっ、よかったっ、もっと、もっと感じてちょうだい!」
 こうして言葉を交わしていると、肉体だけではなく魂までも交わっているような気がする。魂の
中まで姉上に犯されている錯覚にひたって、僕は快楽に悶えた。
 やがて僕たちは高ぶりの限界に至り、共に絶頂を迎えた。姉上の子種が僕の中に注ぎ込まれ、
その熱さに僕も姉上の手の中に果てる。
「姉上、今晩はこのまま……」
「うん、おやすみ、イナンナ……」
「おやすみなさい、あね、うえ……」
 絶頂の陶酔感にひたったまま、体内に姉上の存在感を感じたまま、僕の意識は暖かい暗闇に
吸い込まれていった。

                                           <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――

ここまで。次回最終回の予定です。

>>89
よろしくお願いしますー。面倒だったら >>90 のリンクだけでも…。
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/6119/1198908048/90

壁|ノシ ソレデハ

93ROSE ◆ROSE/4VERo:2011/02/05(土) 21:25:20 ID:6P4CKdLA0
壁|・_・)ノ カイジョコナーイ!

というわけでこっちに続き。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 年に一度の大祭が迫り、女神の神殿は慌しさに覆われていた。さまざまな準備のために、神官も
巫女も奴隷たちも忙しく立ち働く。それは姉上も一緒だった。そんな中、僕だけはその労働を
免除されていた。
 もちろん理由はある。
 今年の大祭の儀式では、僕が贄役をすることになったためだ。
 今僕はその用意として、お尻に奇妙な道具を入れられて、拘束されて一日のほとんどを放置
されている。他にも、食事のたびに塗りこまれる軟膏によって僕の胸はとんでもなく敏感にされている。
 僕は胸とお尻からの快感に喘ぎながら、寝台の上で身をよじることしか出来なかった。
 一日に二回、姉上と手伝いの巫女様が僕の面倒を見にきてくれる。手足の拘束は解かれぬまま、
赤ん坊のように世話をされ、それが終わると、匂いの強い軟膏を胸とお尻に塗りこまれ、姉上が
『指』と呼ぶ器具を入れなおされる。
 それが数日続き、いいかげん時間の感覚も曖昧になってきた頃、やっと拘束を解かれて地下室
から出してもらえた。
 そのまま浴場に連れて行かれ、まずは全身を洗い清められる。数日のうちに大きく育っていた
胸が、姉上に触れられるだけでしびれるような快感をもたらした。
 肉体がきれいになると、今度は沐浴場の水泉で沐浴をする。それも終わると、僕は儀式用の
薄衣と大量の装身具を身につけさせられた。身動きをするたびに腕輪(ブレスレット)や足輪
(アンクレット)がぶつかり合い、楽器のような音を立てる。
 やがて日も落ち、大祭の最終段、姫巫女と贄役の聖なる交合の儀式の時間が来た。
 姉上に付き添われながら祭殿に赴くと、広場を群集が埋め尽くしていた。思わず足が止まり、
震える僕の手を、姉上がそっと握ってくれる。その暖かさに励まされ、僕は再び足を進めた。
 姉上に手伝われて服を脱ぎ、装身具だけを身につけた裸身を群集に晒す。すぐ傍の姫巫女の
裸身を見ると、紅潮した頬と固くとがった乳首、大きく立ち上がって蜜をたらす男根が目に付いた。
 これからあの男根でお尻を貫かれるのかと思うと、少しの戸惑いと、快楽への欲求が僕の中に
渦巻いた。数日間焦らされ続け、しかし絶頂を与えられなかった体は、逞しい男のものに貫かれた
がっている。そんな自分の体に僕の心は戸惑うのだけれど、姉上との幾度もの交合で知った
貫かれる悦びが思い出され、そんな戸惑いを打ち消していく。
 やがて、生贄の子羊のように台上に押さえられた僕のお尻を、姫巫女の男根が容赦なく貫いた。
姉上との時のようにゆっくりとではなく、槍で突き刺すように一気に貫かれる。
 こじ開けられる感覚、中をこすりあげられる感覚、そして奥を叩かれる感覚が一気に襲ってきて、
僕はたった一撃で絶頂してしまった。大理石の上に僕の精が叩きつけられる音がはっきりと聞こえる。
絶頂して痙攣するお尻を容赦なく姫巫女の抽送が襲い、その一往復毎に僕は絶頂を繰り返した。
 やがて姫巫女も僕の中で果て、熱い液体を僕の中に注ぎ込んだ。
 姫巫女が僕の体から離れると、姉上を含む介添の巫女たちが僕を抱き上げ、股間からお尻の
部分を群集に晒した。僕の男根と、ぽっかりと開いた尻穴の両方からたれる精を見て、群集が
歓声をあげる。これでまた一年、女神の庇護が保証された事になるからだ。
 僕の方はと言えば、群集に恥ずかしい姿を晒しながら、自分の中で何かが変わっていくのを
感じていた。それが何なのかは、僕自身にも良く分からなかった。

                                           <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

今度こそ次回で終わる……、はずです。

壁|ノシ ソレデハ

94ROSE ◆ROSE/4VERo:2011/02/10(木) 19:09:22 ID:6P4CKdLA0
壁|・_・)?

解除来た、と思ったら変なエラーメッセージが。
「修行が足りません」って( ・・)ナニ?
しょうがないのでまたこっちへ…。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「ううっ、巫女様っ!」
「来てっ、私の中に、あなたのっ……!」
 男性の放ったものが僕の中に注がれる。お尻の奥で感じた熱い衝撃に僕も登りつめ、自らの
男根から放ったもので自分の腹を汚した。
「はあっ、はあ……。あなたに女神のご加護がありますように――」
「ありがとうございます、巫女様。女神に栄光あれ――」
 聖なる娼婦である僕らと交わることで女神の加護を得る。そのための、神と人をつなぐための
媒体(ミーディアム)としての勤め――大祭の後、僕は二、三日に一度の割合でその勤め、すなわち
娼婦巫女として来訪者に抱かれるということをしていた。
 正直に言って、僕を抱いたからといってその人に女神の加護が与えられるとはとても思えない。
僕は女神の敬虔な信者でもなんでもなく、成り行きでこの神殿の巫女をやっているだけだからだ。
 けれどもこの務めを果たすことが僕に望まれている事――そして姉上と一緒にここに居るために、
僕がやらなければならないことだ。それは姉上も同じこと。ここでこの勤めを果たし続けることだけが、
僕と姉上がこの先も一緒に居られる唯一の方法だ。
 それに、僕はこの勤めに苦痛も嫌悪も感じていない。むしろ男のものでお尻を貫かれて絶頂に
誘われるのは、甘美な陶酔感さえ感じさせられることだった。
 姉上と幾度も交わり、大祭の儀式のために器具や薬で調教を施され、姫巫女に大衆の面前で
犯された。それらの行為の結果僕のお尻はすっかり男根の味を覚え、もはや性器として男を迎え
入れるための穴になっていた。姉上のように大きくなった胸も敏感で、固くなった頂を吸われると
それだけで絶頂しそうになる。
 そして、汚れて男の匂いのついた体を姉上に洗ってもらうと、気恥ずかしく申し訳ないと同時に
心の底から安心させられる。姉上が僕に体を洗わせたがった気持ちも、今なら良く分かった。
 夜になると、僕は姉上と同じ寝台で一緒の毛布に包まって眠る。今僕たちの部屋には、ひとつ
だけの、その代わり二人で眠るのに十分な大きさの寝台が置かれている。以前僕が付き人だった
ときには、姉上用の寝台と、僕用の小さくて低い寝台の二つが置かれていたのだけれど、姉上の
要望で入れ替えられたものだ。姉上から求めてくる時も有れば僕が求める時もあり――毎晩
僕たちはその寝台の上で愛を交わす。
 僕の男根に貫かれて悶える姉上は、とても年上と思えないほど可愛らしい喘ぎをあげる。だけど
その男根で僕を貫くときの姉上は、僕を突き殺そうとしているんじゃないかと思えるぐらい激しい。
多分姉上から見れば、僕もそういう風に見えているんだと思う。
 お尻に姉上の精を注がれると、自分が征服されてしまったような、ぞくぞくした陶酔感を感じる。
逆に姉上に注ぎ込んだときは、姉上を自分が征服したような、そんな絶頂感を感じる。僕が姉上の
ものになったのか、姉上が僕のものになったのか――多分その両方なのだろう。
 愛を交わした心地よい疲れを感じながら姉上と抱き合って眠りにつくのが、僕の一日の終わり
だった。

                         ● ● ●

 都市国家アッカドの町外れには、市街を見下ろす小高い丘がありました。その丘には、神々の
女王と崇拝される愛と戦争の女神の神殿が建っています。女神はまたアッカドの守護神でもあり、
神殿の巫女の長である姫巫女は、アッカドでもっとも神聖にして高貴と言える女性でした。
 ある年、女神の神殿の姫巫女が代替わりをしました。異例なことに、新しい姫巫女は一人では
有りませんでした。高貴で優雅な雰囲気に満ちた姉と、凛とした気高い雰囲気の妹の二人。
すなわち、新たな姫巫女は姉妹なのでした。
 アッカドの人々は驚き戸惑いましたが、しばらくするとそれも落ち着きました。二人の美しさ、
気品と優雅さに満ちた立居振舞等々、いずれをとってもこれ以上姫巫女に相応しい人物はいないと
思われるものだったからです。

95ROSE ◆ROSE/4VERo:2011/02/10(木) 19:10:10 ID:6P4CKdLA0
 人々は噂しました。あの二人はどこから来たのだろうかと。不思議なことに二人の出身は神殿と
王室の秘密とされ、町にはそれを知る人間は一人も居ませんでした。
 いずこかの貴族の家の出なのではないか。
 赤子の頃から神殿で育てられた秘蔵子かもしれない。
 いやいやきっと何代か前の姫巫女のお子なのだろう。
 さまざまな噂が流れ、中には、あの気品はどこぞの王族の出に違いない、などという途方も無い
ものまでありました。
 そんな下々の喧騒をよそに神殿では日々祈りが捧げられ、祭事が催され、人々に祝福が与えられ、
あるいは巫女が愛を分け与えます。
 姫巫女が代替わりした次の年、遠征に出る将軍が姫巫女姉妹二人から祝福と加護を賜りました。
その将軍の率いた遠征軍はまれに見る戦果をあげ、一度の遠征で三つの都市を占領するという
手柄を立てます。人々は姫巫女姉妹は女神が遣わした御使い違いないと噂し、王侯貴族や高位
顕官が競ってその祝福を求めるようになりました。
 それら全てに分け隔てなく愛と祝福を与えながら、忙しいなかにも仲睦まじくすごす姫巫女姉妹の
姿に、人々は女神の加護があることを確信するのでした。

                                                      ―了―

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

おしまい。次はマグナハウスの予定です。

壁|ノシ ソレデハ

96ROSE ◆ROSE/4VERo:2011/05/31(火) 19:12:46 ID:WnPK/KsY0
壁|・_・)ノ ハーイ

なんか忍法帖が作り直しても作り直してもリセットされるんでこっちで。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 私が第901実験戦闘団に配属になって《天城》に来てから一月が経過しました。
 今日の私たちの任務は、第二航空艦隊所属の第三航空戦隊を相手にしてのアグレッサー
演習です。
 901は装備開発のための技術試験を主な任務としていますが、時々このような実戦形式の
訓練での相手役も務めます。同型機ばかりの実戦配置部隊と違って各機体ごとに極端な性能
差のある901は、同じく個体差の大きいバーサーカー役の仮想敵機(アグレッサー)として最適
なのだそうです。
 演習はスケジュールどおりに進み、ベアトリス中尉たちの第一小隊が損害無しで
《グラーフ・ツェッペリン》所属の一個中隊を撃破しました。
「うわー、凄いですね……」
『ふふん、見直してくれていいのよぉ』
『こらこら、調子に乗らないの。カナミ、次は私たちの番よ』
「はい、大尉」
 演習宙域が整頓され、私たちの相手になる中隊が警戒防御隊形を組みます。演習内容は、
防御隊形の中心に位置する防衛目標兼用の観測ドローンに攻撃を命中させて撃破判定を得れば
私たちの勝ち、私たちを撃退すれば防御側の勝ち、というものです。
 相手は完全な一個中隊――三個小隊十二機――に対してこちらは私と山崎大尉の二機だけ。
いくら相手を全滅させる必要は無いと言っても、さすがにこれは無理だろうと私は思いました。
演習の目的は防御側の防衛行動訓練ですから、勝敗条件はおまけ程度の物だろうと私は最初
思っていたのでした。
 ところが――。
「六! カナミ!」
「はい!」
 六機目を撃墜した大尉がすかさずライフルから次弾を放ち、ウルフハウンドを追い込みます。
既にビームシールド機能停止の判定を受けていたそのウルフハウンドは、必死の機動でその
射撃をかわしました。しかし姿勢の崩れた機体は僚機の支援可能範囲から外れた位置に飛び
出してしまい、私はそこに向かってライフルを発砲しました。
「七! 次っ!」
「はいっ!」
 私と大尉の間のコミュニケーションはもっぱらサイコミュリンクに拠っており、音声は殆ど本能的に
声が出ているに過ぎません。そして大尉からもたらされる状況認知と行動指示は極めて的確で、
まだビットを一機も使っていないと言うのに既に防御側の戦力は半減状態でした。
 それから200秒後、交戦開始から数えておよそ400秒後には、防御側十二機は全て撃墜され
防衛目標も破壊されていました。
『グラーフ・ツェッペリンよりデルタ、エコー、エクス全機。状況終了、繰り返す、状況終了。全機
クルーズフォーメーションにて帰投されたし』
 管制をおこなっていた《グラーフ・ツェッペリン》のフライトコントロールから通信が入り、演習の
終了が告げられます。各中隊が中隊単位で巡航編隊を組み、各々の母艦に帰投しました。
 演習完了から48時間後、《グラーフ・ツェッペリン》と護衛艦が宙域を離脱していき、第一戦隊と
分離した《天城》は再び独航艦となりました。
 翌日、私は山崎少佐のラボに呼び出されました。
「カナミ少尉、あなたの心理分析の結果が出ました。結論から言いますと、あなたの戦場恐怖症は
既に解消されています」
「はい」
 山崎少佐が私に診断結果を告げました。すでに自覚症状のなくなっていた私は、その診断に
『ああ、やっぱり』と納得をしました。
「しばらく予後観察をしますが、再発症の兆候が無いようなら実戦部隊に復帰ということになります」
「はい。その場合、私はどこに配属されるのでしょうか?」
「おそらく現在編成中の新しい航路護衛部隊になると思います。航路護衛の拡充要請が頻繁で、
現在護衛部隊を増員していますからね」
「了解しました」
 戦場恐怖症が治ったと聞いても、不思議なことにあまり嬉しい気持ちは湧いてきませんでした。
それよりも感じたのは、やがて訪れるケイさんやアリスとの別れを惜しむ気持ちです。
 始めて会った『お母さん』、そして『姉妹』の存在は、私にとってとても大きな物になっていたようです。

97ROSE ◆ROSE/4VERo:2011/05/31(火) 19:13:23 ID:WnPK/KsY0
                              ●

 その日の夜――つまり非番時間ですが――は、ケイさんが指揮官会議に出席のために『家』には
私と昂さんだけでした。こういう日はラボに泊り込んでしまうことが多い昂さんが家にいるのは珍しい
ことです。
「ケイさんが居ないのに昂さんが帰ってくるなんて珍しいですね」
「いやだなあ、僕だって実験も無いのにラボに入り浸ったりしませんよ」
「ふふっ、すみません」
 夕飯の後、二人で部屋のお風呂に入ります。
 浴槽のお湯に浸かると、昂さんの乳房はお湯にぷかりと浮きます。乳房は体積の殆どが脂肪で
出来ていますからこれは不思議ではないのですが、私は思わず自分の乳房と見比べてしまわず
にはいられませんでした。
「どうしました、カナミ?」
「あ、いえ……。あの、私たちエンジェルの胸って、どのくらいの大きさまであるんでしょう?」
「え? そうですね、確か、Aから上はDカップまでだったと記憶していますが。あまり大きいと、
いくらスーツで押さえつけても高G機動時に大変なことになりますからね」
「う、そうですよね……」
 きちんとした理由があるとはいえ――やはり胸のサイズにこうも大きな違いがあると、DNA
設計者である昂さんをちょっとだけ恨んでしまいます。
「それに大きいといろいろ大変なんですよ。肩こりの原因にはなりますし、いろいろと機器操作の
邪魔ですし」
「はあ……」
「あ、でもいいこともありますね」
「それは?」
「時々ケイのペニスをはさんでしごいてあげるんですが、これは大きいほうが動作にいろいろと
余裕がありますよ」
「……は?」
「ええと、いわゆる『パイズリ』という奴ですよ。ポルノビデオで見たのでちょっと試してみたのですが」
「は、はあ……」
 昂さんは両手で乳房をはさむように持ち上げ、左右から押し付けるようにして見せます。確かに、
その間におちんちんをはさまれたらとても気持ちよさそうです。
 私も自分の乳房で同じ事をしてみようとしましたが――左右をあわせて深さ数センチの谷間を
作るだけで精一杯でした。昂さんの胸に出来ているそれはおちんちんを完全に埋没させて余りある
深さですが、私の胸の谷間ではなんとか挟み込むだけで限界といった感じです。
「なんでしたら、カナミも体験してみますか?」
「え、ええと……」
 昂さんは躊躇する私の手をとり、胸の間に導きました。私の手が昂さんの乳房にはさまれ、
左右から圧迫され、柔らかく摩擦されます。ふわふわと柔らかく、それでいてしっかりとした質量の
刺激は、もしこれがおちんちんだったら一瞬でも耐えられないのではないか、と思わせる物でした。
「どうします?」
「はい、お願いします……」
 にこやかに笑いながら問い掛ける昂さんに、情欲に負けた私は真っ赤になりながらお願いを
しました。《エンジェル》である私は結局のところ、エッチな誘惑にはどうしても抗えないのでした。

                                           <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

続きマース。

壁|ノシ ソレデハ

98BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/06/01(水) 15:06:14 ID:WnPK/KsY0
壁|・_・)ノ ハーイ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ちゅっ、くちゅっ、じゅぷっ、ずずっ……。
「あっ、んんっ、ふあっ……」
 淫らな水音が私の耳を打ちます。その音に合わせておちんちんから昇ってくる刺激に、私の
背筋はぞくぞくと震えました。
「ふうっ、このくらい固くなれば充分ですね」
 昂さんが私の股間から顔を離して言いました。その言葉どおり、私のおちんちんはすっかり
固くなって立ち上がっています。昂さんの唾液にまみれて妖しく濡れ光るそれは、快楽の余韻に
ひくひくと震えていました。
「じゃあカナミ、僕のおなかを跨ぐようにしてください」
 昂さんがベッドに仰向けになりながら言います。私はそのお腹を跨ぐと、昂さんの頭の両脇に
腕をついて胸の谷間に自分のおちんちんを置きました。
 昂さんが自分のおっぱいを両手で寄せ、私のおちんちんを左右からはさみこみます。熱くて
柔らかい肉におちんちんを包み込まれ、私はその気持ちよさに深くため息をつきました。
「どうです、カナミ」
「あっ、とっても、ふうっ、気持ちいいですっ……!」
 左右から圧迫されたかと思うと上下に摩擦され、乳房に包まれながら先端を舐められ――先ほど
までのフェラチオで既にすっかり昂ぶっていた私のおちんちんは、今にも爆発してしまいそうでした。
「はあっ、もう駄目っ、出ちゃう、出ちゃいますっ!」
 私がそう言った瞬間、昂さんが私のおちんちんをその口にくわえ込みました。その刺激がとどめと
なり、私は雄の液体を解き放ってしまいます。
「あっ、ふあっ、あっ……、ふああっ!」
 昂さんは私のおちんちんが吐き出したそれを全て飲み込んでくれます。のみならず、射精が
収まると、強烈な吸引で中に残った分まで吸い出しました。おちんちんの中身を強引に吸い出される
快感に、私の腰はびくびくと震えます。
 絶頂の揺り戻しが収まると、私は昂さんの隣に横たわるように体を倒しました。はあはあと荒い
呼吸をしながら、何とか目を開いて昂さんを見ます。
「どうでした、カナミ?」
「はっ、はい、とっても気持ちよかったです……」
「ふふっ、それは良かった。ですが――」
 そう言って昂さんは体を起こすと、その股間を私に見せ付けました。
「今度は僕のほうがこの状態なんです」
 昂さんのおちんちんは、先ほどの私の物のように、限界まで固くなって立ち上がっていました。
剥き出しの先端からこぼれる透明な液体は、昂さんの男の部分が興奮していることを示しています。
「カナミのお尻で、慰めてくれませんか……?」
 雄の象徴を見せ付けられて、今度は私の中の雌の部分が反応しました。お尻の奥に疼きが
起こり、肉棒で突かれる事を求めているのが分かります。
 私は両腕を膝の下に回して足を抱え上げ、お尻を両手で拡げて言いました。
「は、はい、どうぞカナミのここを、お母様のおちんちんでお好きなだけ犯してください……」
 私は淫らな言葉で昂さんを誘いました。何故か昂さんのことを『お母様』と呼びながら、私はその
『お母様』に淫らな行為をねだる言葉にぞくぞくとした快感を感じていました。
「ありがとう、カナミ。素直な子は好きですよ」
 昂さんが私のお尻におちんちんを当てがいながら言いました。

                                           <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

さらに続きます。

壁|ノシ

99BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/06/02(木) 19:46:56 ID:WnPK/KsY0
壁|・_・) オワリ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 次の瞬間、昂さんのおちんちんが私のお尻をこじ開けて侵入を開始しました。
 ゆっくりと少しずつ肛門を押し広げながら、じわじわと昂さんのおちんちんが入ってきます。徐々に
増大していく圧力に、私は深呼吸をしながら耐えました。
 やがて一番太い部分が潜り抜けてしまうと、そこから後はスムーズです。私の一番奥まで占領
されてしまうのに、ほんの少ししかかかりませんでした。
「はあっ……」
 深く溜息をつくと、その弾みにお尻から快感が湧き起こります。さらにおちんちんの付け根あたり
からくすぐったいようなもやもやした快感が生まれ、それが骨盤全体で共鳴しているような気がします。
 昂さんのおちんちんがゆっくりと引き抜かれていくと、肛門と直腸に感じる摩擦が新しい快感を
生み、それが電気のように私の背骨を伝わります。ずるずると引き抜かれていくおちんちんの
動きにあわせて、私はびくんと痙攣しました。
 やがてもう後ちょっとで抜けてしまう、というところまで後退した昂さんのおちんちんが、次の瞬間
一気に一番奥までつきこまれました。
「あんっ!」
 奥を叩かれて私は抑えきれずに声を上げ、背筋をのけぞらせました。自分のおちんちんからも
何か液体が少し漏れ出たのが感じられます。
 それから私は昂さんのおちんちんで好き放題に責められ、はしたなく鳴かされ続けました。
 私が限界に到達して再び果てそうになると、昂さんは動きをゆっくりにしたり時には完全に止めて
私をクールダウンさせます。私の快感のゲージが臨界値より少し下に下がると昂さんは再び私を
責め始めます。あと少しで臨界を突破しそうになると、昂さんは再び動きを止めます。
 点火出来ずに快感というエネルギーを注ぎ込まれ続けて、私は自爆寸前の熱核反応炉のように
なってしまいました。
「おかっ、お母様、も、もう、許して、許してください、わたし、死んじゃう、死んじゃいます……」
 昂さんにお尻を突き上げられ、おちんちんからは液体をとろとろと溢れさせながら、私は必死で
哀願しました。あと少しこのまま責め続けられたら、快感に脳が焼き切れて死んでしまうのでは
ないかと思いました。
 私の言葉に、いっそう抽送を激しくしながら昂さんは答えました。
「ふふっ、限界ですか、カナミ? それじゃあ僕の精液、しっかり受け取ってくださいね」
「はいっ、お母様のザーメン、カナミのお尻まんこに、あんっ、全部注ぎ込んで、ください!」
 私がそういった次の瞬間、私のお尻の一番奥で、昂さんのおちんちんが爆発したのが感じられました。
 お腹の奥に熱い熱い液体が注ぎ込まれ、それがじわじわと染み込んでいくように感じられます。
同時に私のおちんちんも再び爆発していました。
 腰から背筋を駆け上った快感が頭の中で爆発し、至近距離で爆発があったときのように頭蓋が
揺さぶられたような気がします。快感に飲み込まれて意識を失う寸前、私はもう一人の『お母様』も、
ケイさんもきっといつもこんな風に責められてるんだろうなとぼんやり考えていました。

100BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/06/02(木) 19:48:05 ID:WnPK/KsY0
                              ●

「……」
「……」
 ひどく遠い場所から会話が聞こえてきます。二人の人間が言葉を交わしているということはわかり
ますが、会話内容までははっきり聞き取れず何の話をしているのかは分かりません。
 目を開いてみると急速に意識がはっきりし、自分が一人でベッドに横たわっていることがわかります。
あたりは薄暗く、ベッドの遮光フィールドがオンになっているようです。
 あたりを見回すと、ソファに腰をおろしたケイさんと昂さんが壁面ディスプレイに表示された宙域
図と何かのデータを見ながら話し合っています。二人には特に声をひそめている様子は無く、声が
遠いのはベッドの遮音フィールドがオンになっているからのようでした。
 私は体を起こすと枕もとのコンソールに手を伸ばして遮光フィールドと遮音フィールドを切りました。
「あら、目が覚めた?」
 私が起きたのにケイさんが気がつきます。
「体の調子は大丈夫? 昂ったら見かけによらず絶倫なんだから」
「あ、はい……」
 そう答えながらベッドから降りようとして――私はまたもや腰が抜けているのに気がつきました。
「あ、あれ……」
「あらあら。まったく昂ったらこんなになるまでするなんて」
「いやだなあ、失神癖と腰が抜けやすいのはケイの特性の遺伝ですよ」
 苦笑しながらケイさんが言い、それに対して昂さんが唇を尖らせます。そういえばアリスも似たような
ことになっていましたが、もしかして《エンジェル》は全員が絶頂すると失神したり腰が抜けたりする
癖を持っているのでしょうか?
「カナミ、今日の会議であなたの今後にも少し関係のあることが伝達されたわ。そのことを伝えるわね」
「はい」
 ケイさんが真面目な顔になって言います。私も態度を改めると(と言ってもベッドの上にへたり込んだ
ままですが)、真面目な声で応答します。
「火星近傍のヘリウム・エクスプレス回収ステーション付近で、未確認の航宙型バーサーカーが
目撃されました。第二航空艦隊はこれの確認、および撃破ないし捕獲作戦を実行します。第三戦隊
――つまり本艦ね――もこれに合流、データの収集行動をおこないます。それに伴い、当該
オペレーションの実行中、あなたの身柄は本艦所属のままとなります」
「はい」
 ヘリウム・エクスプレスというのは、木製にあるヘリウム3採取プラントで木製大気から収集された
核融合燃料用ヘリウム3を内惑星に送る無人タンカー群の呼称です。タンカーといっても殆どただの
耐圧タンクに過ぎないものをマスドライバーでホーマン軌道上に射出しているだけの物ですから、
襲撃されたりすればひとたまりもありません。
 火星近傍と言うことは火星コロニーで補給される艦船用燃料ペレット原料でしょうから、これが
滞れば火星社会や、火星で採掘されるレアメタルに依存している地球にも影響が出るでしょう。
「相手の詳細が分からないし、まず見つけるところからやらないといけないから、作戦期間は未定なの。
だからあなたには、もう当分ここにいてもらうことになるわね」
「はい、了解しました」
 ケイさんにそう答えながら、私は心の隅で少しだけそのことを喜んでいました。
 無論事態が深刻な物である可能性や、下手をすれば社会や経済に重大な影響を及ぼしかねない
物であることは充分に理解していました。それでも――もうしばらくここにいられると思うと、ケイさんや
昂さんやアリスたちと一緒にいられると思うと、そのことだけは嬉しく思えるのでした。

                                           <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

続きます。

壁|ノシ

101BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/06/14(火) 19:34:36 ID:WnPK/KsY0
壁|・_・)ノ ハーイ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 体をシートに押し付けるGとともにカタパルトに押し出され、私のホワイトウルフが《天城》を
離れました。少し加速して先行していた山崎大尉の機体に追いつき、バディ・フォーメーションを
組みます。
「……見つかるでしょうか」
「なんとも言えないわね……」
 沈黙の重さに耐えられず、私は隊内通信回線で山崎大尉に話し掛けました。
 新型バーサーカーの捜索が始まって既に三週間が経過し、成果は無く時間だけが悪戯に
過ぎていきます。ヘリウム・エクスプレス・タンカーの被害はすでに四群に及んでおり、喪失した
ヘリウム3の量は数百万トンに及んでいました。
 既に火星社会にはパニックの兆候が見られ、各種燃料・エネルギー資源の買い溜めや
売り惜しみがあちこちで起きています。火星で消費するエネルギーの殆どは軌道太陽光発電所で
まかなわれている以上、多少ヘリウムが欠乏したところで直接の影響は無いはずなのですが、
やはり一度パニック心理に陥ってしまうと冷静ではいられなくなるのでしょう。
 結局今回の軌道先行哨戒にも成果は無く、空しく三時間を浪費しただけに終わりました。
 《天城》に帰投後、山崎大尉が旗艦《グラーフ・ツェッペリン》での作戦会議に招集されました。
その会議には山崎技術少佐にグレッグ艦長、ケネス飛行隊司令も招集されており、なにやら
大掛かりな作戦の準備の気配が感じられます。
「それじゃあカナミ、戻ってくるのは明日になるから、今夜は一人で寝てね」
「はい、ケイさん」
 連絡艇に乗り込むケイさんと昂さんを見送って、私は小さく手を振りました。
 『家』に戻り、冷たいコーヒーで一服します。手狭ではないにしてもそれほど広いわけでもない
この家ですが、やはり一人きりだとがらんとして感じられます。部屋の真ん中におかれたソファに
座ってアイスコーヒーを啜りながら、私は小さく溜息をつきました。
 今まで時間を持て余すということが無かった私は、個人的な趣味というものをもっていません。
どうやって時間を潰そうかと考えながら部屋を見回すと、VRリンカーのヘッドセットが目にとまりました。
そういえばこんな物もあったなあ、と思いながら私はそれを手にとります。
 ケイさんたちには『家』にあるものは好きに使ってかまわないと言われていましたから、私は
AVモニターを起動すると、家のライブラリにダウンロードされているソフトの一覧を表示して
みました。VRソフトもいくつかあったのでその一覧を見てみます。私はその中から適当なソフトを
選ぶと、VR再生ソフトに読み込んで再生デバイスにVRヘッドセットを指定しました。
 作品タイトルは「False Maiden 〜Victoria〜」。作品解説のテキストには「兄に対して禁断の恋愛
感情を抱いた主人公は、身分を捨てて某屋敷のメイドになり〜」云々と書いてあります。時代物の
恋愛ドラマでしょうか? VRでそういうものを体験するのは初めてなので、少しわくわくします。
 再生スタンバイの表示を確認したら、ソファに腰をおろしてクッションに寄りかかり、ヘッドセットを
かぶります。ソフトの再生を開始すると最初に製作会社や配給元のロゴマークやテーマ音楽が
流れ、次に注意事項の表示がされてから本編のデータ再生が始まりました。私は体の力を抜くと、
五感に流れ込んでくる主人公の感覚データに身を任せました。

102BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/06/14(火) 19:36:35 ID:WnPK/KsY0
                              ●

 「False Maiden」本編の再生が完了し、私はVRからリターンしました。視聴覚データのみの
エンドクレジットを見ながら、私は今体験したばかりの作品の内容を思い返しました。
 「False Maiden」の内容は私が想像していたような歴史ロマンス物ではなく、いわゆるポルノ
作品でした。しかも主人公がシーメールという、いわばマニア向けの作品です。ストーリーの
ほうは作品解説通りの物ではありましたが……。私は主人公ヴィクトリアの体験を思い返し
ながら、先日ケイさんと昂さん、アリスとベアトリス中尉に感じたうらやましい気持ちを再び
感じていました。
 兄に懸想し、名前や身分どころか性別すら捨てて一度だけベッドをともにした弟。もちろん
それはフィクションなのですが、そこまで人を愛するということに対する憧れ、そしてそれを
現実にしているケイさんたちへの羨ましさが私の胸の中でくすぶります。
 私は《エンジェル》ですから、バーサーカーとの戦いが続く限りアサルトアーマーに乗り続け
なければなりませんし、求められれば男たちに体を任せなければなりません。そもそも私たちは
そういう目的のために作られた人工生命体だからです。
 それでも、もし私を本当に愛してくれる人が出来たら、そして私もその人を愛することが出来たら……。
 私は想像上の恋人と日々を過ごす自分を想像しようとしてみました。けれども、私には
どうしてもそれを上手く想像することが出来ませんでした。
 私は一年と少し前に生まれて以来、殆どの時間を宇宙戦闘艦とアサルトアーマーのコクピットで
過ごしてきました。それ以外は、わずかにアトランティックステーションを始めとする軍港か
共用港の立ち入り許可範囲を歩いたことがあるだけで、地球は無論他の惑星や衛星にすら
降りた事はありません。当然のことながら、軍艦の上以外の生活など娯楽フィルムの類でしか
知りません。圧縮学習で詰め込まれた知識としての『平和な生活』は知っていますが、それは
私自身の経験記憶ではありませんでした。
 想像の中の私と『彼』は、早くも夜のベッドの上でした。私自身の経験として知っている
『男との愛し合い方』はベッドで体を重ねることだけですから、他に想像出来る事が無いのです。
 ベッドの上で抱き合ってキスを交わす所まで想像して――私は我に返りました。
 気分が冷めてしまうと、一気に空しい気持ちになってしまいます。こんな想像をしたって、私に
相思相愛の恋人が出来るわけじゃないのに。自分にそう言い聞かせながら、私はソファから
腰を上げました。
 氷の溶けた水だけが入ったグラスをディスポーザーで処理すると、私は服を脱いでバスユニットに
向かいました。シャワーだけさっと浴びて体をさっぱりさせます。浴槽には浸からずに体を乾かして、
そのままベッドに直行しました。
 『家』全体の照明を落とし、ふかふかのファーブランケットに包まります。いい夢が見られると
いいなあ、と思いながら、私は目を閉じました。

                                           <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

壁|ノシ

103BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/07/01(金) 19:35:27 ID:WnPK/KsY0
壁|・_・)ノ ハーイ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ベッドのヘッドボードのスピーカーから鳥の鳴き声を模したアラーム音が聞こえ始めました。
既に目覚めていた私は、タッチパネルのアラーム停止のスイッチに触れてアラームを止めます。
ベッドの上で体を起こし、私は大きく伸びをしました。
 ケイさんたちが《グラーフ・ツェッペリン》での会議から帰ってくるまで、私は48時間の休息待機を
命じられています。ですから今日はまる一日の非番でした。
 何をして過ごそうかと考えて、私はとりあえずどうにかしなければならない問題があることに
気がつきました。ブランケットを持ち上げて、裸の股間を見てみます。そこにあったのは、限界まで
かたくなって天を衝いている私のおちんちんです。
 昨晩寝る前にポルノVRなど体験したせいか、それとも単に溜まってきただけなのか、とにかく
これを何とかしないといけません。
 お風呂で自慰でもしてシャワーで流してしまおうか、などと考えながら視線をさまよわせていた
私の目に、サイドテーブルに置いてあった携帯端末が目に入りました。個人宛メッセージの
着信を示すインジケーターの点滅に一体誰からだろうと思いながら、私は端末を手に取り
個人用メールボックスの着信を確認しました。
 未読メッセージは一件、送信者は昂さんです。件名は無く、本文も非常に簡潔な物でした。
『そろそろ必要になっている頃だと思います。これを使ってください。』
 メッセージには一個のファイルが添付されていました。データタイプはレプリケーター用の
オブジェクトデータでサイズはあまり大きくはなく、ファイル名は『file1.rep』となっていてそれ
だけでは中身が分かりません。
 私はそのファイルをプレビュー表示してみました。ビューアの画面に表示されたのは――男の
人の男根を模した自慰用の玩具、いわゆるバイブレーターでした。
「……」
 私はどう反応していいのか分からず、携帯端末を覗き込んだまま固まってしまいました。
もちろん、私がそろそろ『発散』しないといけない状況になっているであろうことを見越した
昂さんが差し入れをしてくれた、ということは分かるのですが……。こういったものを、私用
通信も許可されているとはいえ、軍のネットワーク経由でやり取りしてもいいものなのでしょうか?
 そんなことを考えながら、しかし私の視線はそのバイブレーターのプレビュー画像に釘付けでした。
亀頭部の膨らみとくびれにそれが肛門をくぐりぬけるときの拡張感を想像し、竿部分につけられた
凹凸にそれが校門粘膜をごりごりとこすり上げる感触を想像し、最後にそれが直腸を埋め尽くした
ときの満足感と少し被虐的な被征服感、そして玩具で恥ずかしい部分を慰めることの羞恥と
開放感を想像してしまいます。
 私はほんの少しだけ迷った後に、プレビューアのメニューから『このオブジェクトを生成』の
コマンドを実行しました。



 アヌスに差し込んだ中指をゆっくりと抜き差ししながら回転し、締め付ける筋肉を解していきます。
こすり上げるたびに粘膜から快感が湧き起こり、私はベッドに横たわった体を震わせました。
 やがてすっかりほぐれたアヌスが、もっと太い物を欲しがります。私は右手をお尻から引き抜くと、
目の前に転がるバイブレーターをつかみました。
 そのバイブレーターの大きさはほぼ一般的な成人男性のペニスと同じですが、亀頭の傘は大きく
張り出し、竿部分には大きな凹凸、その下には回転するパールがあり、男性器の形をした性的
玩具なのだということを無言で主張しています。私は少しゴム臭いそれを口に含み、入念に唾液を
まぶしました。生身のそれにするように舌を這わせ、口の中に溜めた唾液を満遍なくなすりつけて
いきます。
 充分に潤ったそれの先端を、私はアヌスに当てます。亀頭がわずかにめり込み、ひくついた
肛門がそれを自ら咥え込もうとするようでした。私はバイブレーターの先端で肛門をぐりぐりと
こじり、自分を焦らしてみます。私のお尻は私の意志に関係なく動き、まるでかってに
バイブレーターを飲み込もうとするようでした。
 焦らすたびにお尻からじれったい快感が湧き起こり、背筋がぞくぞくします。同時に腰の奥に
感じる熱が強まり、その熱がアルコール飲料を摂取したときのように全身にまわっていきます。

104BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/07/01(金) 19:37:21 ID:WnPK/KsY0
 じれったい快感を十分に愉しんだ後、私はバイブレーターをゆっくりと自分の中に押し込んで
いきました。ずぶずぶとそれが私のお尻を犯し、そこから湧き上がる快感におちんちんがびくびくと
震えます。ついにその先端が私の内奥を突いた時、私は無意識に止めていた息を大きく吐き出し
ました。
「――っ、はあっ、はあ……」
 肛門がひくひくと震え、腰も勝手に動いてバイブレーターの感触をむさぼろうとします。その度に
おちんちんも震え、先端から透明な蜜を溢れさせています。
 挿入してみると、そのバイブレーターは大きさといい長さといい、私のお尻にぴったりでした。
 細すぎて物足りないと言うことは無く、かといって太すぎて苦しいと言うことも無く、先端が奥まで
届いた状態でちょうどパール部が肛門にかかり、動かせば敏感な粘膜と内奥を同時に掻き回して
くれるでしょう。
 私はバイブレーターの根元に付いたスイッチを震える指で押し込みました。
「ひっ、ふあっ、んっ……」
 小型のパワーパックから供給された電力がモーターに供給され、バイブレーターの先端と
パールが回転を始めます。内奥をえぐられると同時に敏感な肛門粘膜をこすり上げられ、私は
思わず悲鳴を上げてしまいました。しかしその悲鳴もすぐに喜悦の喘ぎに変わっていきます。
 私はベッドの上で横になって丸くなりながら、太ももにはさまれた両手を使ってバイブレーターを
ゆっくりと抜き差ししました。微妙に当たり所が変わるたびにお尻から新鮮な快感がもたらされ、
私は体を震わせます。おちんちんの先端からは、失禁でもしているのではないかというぐらいの
蜜がこぼれています。
 数分もすると――もしかするとほんの数十秒だったかもしれません――私の頭は快感で
オーバーロードし、もはやバイブレーターを抜き差ししてお尻で快感をむさぼる以外のことを
考えることは出来なくなっていました。
「――っ!」
 そうやってどれぐらいの時間がたったでしょうか、唐突に頭の奥でスパークが起き、私は全身を
痙攣させて絶頂に達しました。おちんちんからは精液が噴き出し、お尻はバイブレーターを噛み
締めて最後の快楽をむさぼります。
 数十秒続いた絶頂が去ると体から力が抜け、私はぐったりとベッドに身を預けました。中途
半端に抜け落ちたバイブレーターの亀頭部分が肛門に引っかかり、いまだに続く回転がそこから
快感を送り込んできます。脱力した身体に機械的に送り込まれ続ける快感に、私はびくびくと
悶え続けました。

                                           <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

次回あたりで最終回です。

壁|ノシ

105名無しさん:2011/07/04(月) 00:22:30 ID:HxctebR60
つ④

106BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/07/07(木) 12:21:09 ID:WnPK/KsY0
壁|・_・)ノ ハーイ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 新型バーサーカー母艦を捜索・撃滅するための第二航空艦隊による乾坤一擲の作戦、
『アルゴス・アイ』が発動されました。
 敵母艦の予想存在範囲をカバーするように円形に展開した全ての《エンジェル》登場のアサルト
アーマーを試作型サイコミュリンクで情報連結し、ケイさんが情報ハブとなって巨大なサイコミュ
リンクネットワークを形成、幾何級数的に拡大された《エンジェル》の感応力を使って敵のアクティブ
ステルスによる隠蔽を打ち破ろうという作戦です。
 第二航空艦隊のアサルトアーマー戦力を全力出撃させる作戦ですから、失敗した場合搭乗員の
休養や機体整備のローテーションが大きく狂ってしまい、しばらくは通常の索敵哨戒を行うことが
出来なくなります。その意味で、失敗は許されない作戦でした。

                             ●

『さあ、いくわよカナミ少尉』
「はい、大尉」
 《天城》の左舷カタパルトから、ケイさん――山崎大尉のホワイトウルフ改と、それに続いて私の
ホワイトウルフが射出されます。先行して展開していた第一小隊の後ろにつけるように、私たちは
バディフォーメーションをとりました。
 やがて所定の配置に付くと、山崎大尉がサイコミュリンクのマスターユニットを起動しました。
連動して私の機体のサイコミュリンク子機が自動的に接続します。
 その次の瞬間、私は膨大な情報が流れ込んでくるのを感じてパニックに陥りかけました。18個
小隊がカバーする直径およそ二光秒の範囲の情報が一気に押し寄せます。同時にリンクネット
ワークに所属している《エンジェル》たちの思考が、ぼんやりとですが伝わってきます。
 未知の敵新型に不安を抱いている者、バーサーカーへの敵愾心を抱いている者、人類への
脅威を排除するんだと張り切っている者、etc、etc……。中にはバーサーカーそっちのけで、
『お母様』とまたご一緒できて嬉しい、等と考えている者 までいます。
 周り中から感じる『姉妹』たちの存在が私の心を落ち着け、急速に平常心を取り戻させてくれました。
 数秒の後、私は気を取り直すと宇宙空間の気配を探ることに集中しました。まばらにごく小さな
微小隕石が存在する他は、虚空そのものといっていい空間しか感じられません。直径二光秒の
陣形を維持したまま、私たちは無言で惑星間軌道を進みます。
 それがおきたのは作戦開始からおよそ90分後のことでした。
 基準平面から見て上方45度、距離およそ9,000kmの位置に不審な気配、というか何か『穴』の
ようなものが感じられます。宇宙空間のそのあたりだけ、まるで空間そのものが欠落しているかの
ような……。
 第一小隊が加速し、その位置へ向かいます。アリスの誘導に従って移動する第一小隊の位置を
《天城》がレーダートラッキングで追尾しているのが戦術ディスプレイに表示されていました。
『ポイントまで推定200km』
 アリスの緊張した声がオープンチャンネルから聞こえ、私は固唾を飲みました。
 《天城》の主砲――406mmプラズマカノン連装三基六門――がアリス機のFCSにリンクして
照準します。私は戦術ディスプレイの友軍射撃カウントダウンに目をやりながら、サイコミュリンクに
意識を集中しました。
 カウントゼロと同時に、背後から強烈なエネルギーの塊が亜光速で接近してくるのが感じられます。
六発のプラズマの固まりが私たちの上方を通り過ぎ、数秒後には目標ポイントも通り過ぎました。
 外れたかな――と思った次の瞬間、目標ポイントにはっきりとした気配が出現しました。その直後、
レーダーディスプレイ上に所属不明(アンノウン)を表すマーカーが現れ、数秒後に敵性機体を示す
マーカーに切り替わります。
『出たわねぇ。第一小隊、行くわよぉ!』
 ベアトリス中尉の掛け声と同時に、対艦ランチャーから発射されたミサイルがバーサーカー艦に
襲い掛かります。
『カナミ、私たちも行くわよ!』
「はい、大尉!」
 山崎大尉を追って、私は機体を加速させました。

107BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/07/07(木) 12:24:26 ID:WnPK/KsY0
 数分後に第一小隊と合流した私が目にしたのは、それまでのバーサーカー母艦とはまったく違う
艦でした。
 今までのバーサーカー宇宙艦がでこぼこした鈍い銀色の外装だったのに対して、この艦は漆黒の
滑らかな外装に覆われています。大小の火器も外部に露出しておらず、全て引き込み式のようでした。
今までの艦がジャンクを溶接してアルミホイルでくるんだような印象だったのに対して、この艦の
印象は巨大なミサイルといったところです。
 私たちが到着したとき外装の一部にはすでに破孔があいており、その周辺の火器が沈黙して
対空火網に穴が出来ていました。
『第一小隊、状況は?』
『ちょぉっとまずいかも。対艦兵装を使い切っちゃったんだけど、まだご覧の通りですわぁ』
『了解、第一小隊は下がって。カナミ少尉、対艦ランチャー充填開始。私が時間を稼ぐわ』
「了解!」
 私は敵艦から少しはなれた位置で機体を静止させると、ライフルの代わりに抱えてきた対艦
ビームランチャーへのエネルギー充填を開始しました。このランチャーはアサルトアーマーが
携帯できるサイズにしては破格の威力を持っていますが、アサルトアーマーの反応炉の出力に
対してエネルギーの消費が大きいために連射が効かないという難点がありました。ランチャーの
コンデンサーへのエネルギー蓄積が終わるまで、私の機体は殆ど無防備な状態になってしまいます。
 敵艦からある程度は離れているとはいえ、対空火器の有効範囲内で無防備な姿を晒すのは
やはり怖いものでした。しかし私は山崎大尉の言葉を信じて、ランチャーの発射用意に集中しました。
 第一小隊の四機がわたしの機体の前に集まり、ビームシールドを敵艦にむけて壁を作ります。
と同時に山崎大尉が単機で敵艦に接近し、牽制攻撃で注意を引き付けました。
 このとき初めて、私は山崎大尉がビットを使うのを目にしました。
 十基のビット――キャノンタイプ八基、シールドタイプ二基――が乱れ飛び、敵艦の対空火器を
端から潰していきます。こちらに向けて飛んでくる砲撃は全てシールドビットが防ぎ、私の機体は
おろか第一小隊のところまでも届きません。山崎大尉自身の方へ向かう砲撃は機体のシールドを
使うまでも無くすべてが難なく回避されています。まるで無重力ダンスのような山崎大尉の動きに、
私は思わず見とれてしまいました。
 しかしアサルトアーマーのライフルとビットからの砲撃では、敵艦になかなか致命的な打撃を
与えられません。黒いステルス外装の下には対ビーム装甲があるらしく、被弾痕からは銀色の
装甲が見えています。
 Pi……,Pi……,Pi,Pi,PiPiPiPi……。
 ランチャーへのエネルギー充填が完了し、信号音(オーラルトーン)が発射を促す連続音に
変わりました。私が退避を促すまでも無く、山崎大尉と第一小隊が私の機体と敵艦を結ぶ線上から
退避します。
『カナミ少尉、撃ちなさい!』
「はいっ!」
 対空火器を殆ど潰された敵艦が、主砲を使おうというのか艦首をこちらに向けようとします。
私は満身創痍の敵艦に向かって、対艦ランチャーからの一撃を放ちました。

                                           <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

終わりませんでした。orz
次回こそ最終回!

>>105
ドモー
壁|ノシ ソレデハ

108名無しさん:2011/07/07(木) 23:10:06 ID:.lINHPOA0
投稿ないなとおもったら規制されてたのか乙・・・

109名無しさん:2011/07/11(月) 23:19:04 ID:HxctebR60
どうなるどうなるwktk
つ④

110BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/07/14(木) 12:34:26 ID:WnPK/KsY0
壁|・_・)ノ サイシュウカイ!

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「いよいよ明日にはお別れね……」
「はい……」
 いよいよ明日は私が《天城》、そして第901実験戦闘団から離れ、新編成の護衛群へと異動する
日です。ケイさんたちといられるのも今日限り――そう考えるとどうしてもしんみりとした雰囲気に
なってしまいます。
 『アルゴス・アイ』作戦終了から既に24時間。私たちは48時間の休息待機期間中でした。
「カナミ、最後に何かしたいことは有りませんか? 僕たちに出来ることでしたらなんでもしますよ」
 昂さんの言葉に、私はもう一度だけ、二人に甘えたいと思いました。
「あの、最後にもう一度だけ、お二人に抱いていただいてもいいでしょうか……」
「ええ、もちろん。ですがそんなことで良いんですか?」
「はい。最後に、思い出を下さい……」
 私はもう一度、『お母様』達にお願いをしました――。

                              ●

「んっ……、はぁ……、ふあっ、んくっ……」
 首筋に舌を這わせながら、ケイさんの手が私の胸を優しくもみしだきます。逆の乳首を昂さんの
舌がそっと転がし、甘い刺激を絶え間なく送り込んできます。昂さんの手は私のおちんちんをそっと
撫で続け、骨盤がとろけそうな気持ちよさに私の腰がうねります。
 左右から甘く優しく責められて、私はあまりの気持ちよさに身も心もすっかりとろけていました。
「んっ、カナミのおちんちん、すっかり固くなっているわね。カナミはどうしたいのかしら?」
 ケイさんが耳元で囁きます。
「お、おちんちん、お母様の中に、入れたいです……」
「そう――いいわよ、いらっしゃい」
 ケイさんはベッドの上に仰向けになると、自らの手でお尻を開いて私を誘いました。桃色の肛門
粘膜がローションに妖しく濡れ光りひくひくと蠢いている光景は、アヌス自体がペニスを求める
生き物であるかのようでした。私は誘われるようにケイさんの背中にのしかかると、透明な液を
零し続けるペニスをその穴にあてがいました。
 ずぶり、と私のペニスがケイさんのアヌスを貫きます。ずぶずぶと押し込んでいくと、ケイさんの
アヌスは私のペニスを柔らかく包み込みながらどこまでも飲み込んでいきます。熱い肉に包まれて、
私はすぐにでも爆発してしまいそうでした。
「っ、あっ、はあっ……」
 ペニスをケイさんの一番奥まで押し込むと、私は熱い息を吐きました。私はケイさんの上に身体を
伏せ、その身体の熱さと柔らかさを堪能します。ケイさんに両腕で抱きしめられると、私の心は
安らぎと安心感に満たされました。
「ふふっ、カナミは本当に甘えん坊さんなんですね」
 ケイさんに抱きしめられて頬擦りする私に、昂さんの言葉がかけられました。それと同時に、私の
アヌスに指が入ってくるのが感じられます。一本だけ入ってきた指が私のペニスの裏側、前立腺を
お尻側からくすぐります。
「あっ、お母様っ、そこ、気持ちいいです……」
「そうですか、それは良かった」
 昂さんの指が私のお尻の中を掻き回し、気持ち良くなれる部分を刺激してくれます。入り口の
粘膜をこすり上げられ、直腸内壁をあちこちくすぐられ、前立腺を圧迫されました。その度に私の
ペニスは痙攣し、腰がうねります。その動きにつれてペニスはケイさんのお尻の中をこすりあげ、
そちらからも快感が押し寄せました。
「んっ、カナミのおちんちんが、私の中で暴れてるわ……」
「お尻の方もとても気持ちよさそうですね」
 ペニスを挿入したままアヌスを責められて、私は快感に悶えました。肛門が痙攣するように
収縮し、昂さんの指を締め付けます。

111BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/07/14(木) 12:36:26 ID:WnPK/KsY0
「お、お母様、もっと、太いの……」
 じれったい快感に焦れた私ははしたなくペニスをねだりました。それを聞いた昂さんが私の
後ろにまわって腰を掴みます。
「いきますよ」
 ずぶり、と今度は私が貫かれます。
「あっ……、んっ……」
 お母様達に前後からはさまれてペニスを締め付けられながらアヌスを貫かれ、肉体的な快感と
精神的な多幸感に私は心身ともに溺れました。
 昂さんが後ろから私を突くと、お尻で発生した快感が背筋を駆け上がって脳天を直撃します。
その度に肛門と直腸が痙攣し、くわえ込んだペニスをむさぼります。
 そして押された弾みにペニスがケイさんのアヌスを突き、そちらから湧き起こった快感が腰の
中で炸裂します。ケイさんのアヌスを味わう私のペニスは、あまりの熱さに溶解してしまいそうです。
 快感のあまり脱力した私は、ケイさんの上に倒れこみました。おそらく既に腰は抜け、立てと
いわれても立ち上がることは出来ない状態だと思います。
「んっ、あっ、ふあっ、んんっ、はあっ、んっ……」
 やがて昂さんの動きが変化し、直線的に奥まで突いてくるのではなく、私の中を満遍なく掻き回す
ような少しゆっくりとしたストロークになります。新しい部分を突かれる度に、新鮮な刺激に私は
喘ぎました。
「ふあっ! そこっ、すごいいっ!」
 突然強烈な快感の爆発があり、私はのけぞって悲鳴を上げました。
「んっ、ここですか? このあたりかな?」
「あんっ! そこっ、だめえっ!」
 昂さんのペニスが私のアヌスの中の一点、先ほど直撃された弱点を集中攻撃してきます。
自分でも知らなかった弱点を責められて、私は悲鳴を上げました。
「あら、カナミは自分の気持ちのいい所知らなかったのかしら?」
「はっ、はいっ、んくっ、こんな凄いの、はじめて、ですっ!」
「良かったですね。じゃあしっかり記憶しておいてくださいね」
 お母様に抱かれて半ばその胸に顔をうずめながら、ペニスはお母様の中に挿入して絞り上げられ、
同時に後ろからもお母様のペニスに貫かれて体内のもっとも気持ちのいいところを責めてもらう
――快感と幸福感の奔流に、私の精神は焼き切れる寸前でした。
 そうやってどれぐらいの時間が経過したのか――わずか数秒にも数時間にも感じられました――、
ついに限界に至った私は断末魔の悲鳴を上げました。
「だめっ、もうだめっ、いくっ、いっちゃいます、いっちゃいますっ!」
 それを聞いてか、昂さんの責めはいっそう激しくなり、私に止めを刺そうとするかのようです。
「あっ、いくっ、いくっ、あっ、ふああっ!」
 アヌスが痙攣して昂さんのペニスをぎゅっと締め付けます。同時にペニスがびくびくと震えながら
ケイさんの中に精液を解き放ちます。腰の底と頭の中心ではじけた快感が全身を駆け巡り、私の
体を震わせました。
 私の絶頂を感じ取った昂さんも私の中に熱い物を放ちます。それが一番敏感な部分を打った
ような気がして、私はもう一度体を震わせました。
 絶頂のピークが過ぎ去ると、入れ替わるように凄まじい疲労感が襲い掛かってきました。高G耐久
訓練の後の様な脱力感に、自然とまぶたが下がっていきます。
「ゆっくりお休みなさい、カナミ」
 ケイさんが私の頭を撫でながら優しい声でそう言ってくれます。ケイさんと昂さんが私を愛しんで
くれている気持ちが伝わり、私に安心感と幸福感を与えてくれました。たぶん、両親と一緒に眠る
赤ん坊というのはこんな気持ちなのでしょう。
 二人の暖かさに包まれながら、私は目を閉じました。

112BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/07/14(木) 12:58:29 ID:WnPK/KsY0
                           ● ● ●

「それではお母様、お世話になりました」
「カナミ、向こうでも元気でね」
 《天城》の発着デッキ、連絡艇のハッチの前で私はケイさんに頭を下げました。
 私たちのやり取りは、私がはじめて《天城》にきたときのような軍人同士の会話ではなく、別れを
惜しむ家族の物でした。
 見送りに来てくれたのはケイさんと昂さんだけではなく、アリスとベアトリス中尉もいました。
「カナミ、頑張ってね」
「ありがとう、アリス。アリスもこの先苦労するだろうけど頑張ってね」
「それはどういう意味でなのかしらぁ……」
 ベアトリス中尉がぼやき、私とアリスは顔を見合わせてくすくすと笑いました。
 やがて連絡艇の発進時刻が訪れ、私は皆と分かれて連絡艇に乗り込みます。この艦に来る
ために《サラトガ》で連絡艇に乗り込んだ時には、私には憂鬱と軽い絶望感しかありませんでした。
しかし今回はまったく逆の気分です。
 《天城》を離れた連絡艇は、《天城》と並走していた軽空母の着艦デッキに向かいました。
 護衛空母《レキシントン》。以前に私が乗艦していた《サラトガ》と同型の、第23パトロール部隊の
旗艦空母です。《天城》よりずっと小さい艦ですが、これが今日からの私の家です。
 《レキシントン》のデッキに降り立った私を、艦載機部隊の搭乗員が出迎えてくれました。
「カナミ特務少尉、ただいま着任しました」
「《レキシントン》へようこそ、カナミ少尉。歓迎する」
 敬礼する私に、小隊長の中尉が答礼します。その姿に私は、《サラトガ》で始めて
ファルコン・スコードロンのメンバーとあったときのことを思い出しました。
 隊長が私に小隊のほかのメンバーを紹介してくれます。小隊の三人目は、搭乗員養成コースを
出たばかりのまだ少年といっていい少尉でした。私がにっこりと微笑んで挨拶をすると、彼は顔を
赤くしてしどろもどろの受け答えをします。
 《サラトガ》での日々の記憶、ファルコン・スコードロンのみんなの記憶、《天城》で過ごした
ケイさんや昂さん、アリスやベアトリス中尉との記憶――様々な記憶がふっと思い出されます。
これらの記憶に、今度はこの艦での生活の記憶が付け加えられることになるわけです。どんな
記憶になるのか――私はそれが良いものである事を予感していました。

                                                  ―了―

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

おしまい。
最後に作品中で使われなかった設定とか。

・《エンジェル>の配備は初期生産ロット100体分が既に完了し、航路護衛部隊のAA小隊にも
 最低一名ずつ配備されています。
・《天城》は第三次世界大戦中に環太平洋国家連合で建造された天城型宇宙巡洋戦艦の
 一番艦です。二番艦の《赤木》が建造途中で空母に改造されたのに対して、《天城》は
 巡洋戦艦として竣工しました。
 戦後はモスボール状態でしたが、第901実験戦闘団に専用母艦が与えられることになった際、
 主砲装備の削減とカタパルト・ハンガーデッキの増設工事を施して航空戦艦に改装されました。
 艦載機搭載量は同クラスの空母の半数以下ですが、戦艦並みの長距離砲撃能力を持っています。
 戦艦用も含めた艦載装備の実用試験艦を兼ねているため、こうした仕様になっています。
・901は部隊規模の拡大に伴って、第二航空艦隊第一戦隊旗艦《グラーフ・ツェッペリン》所属から
 同第三戦隊旗艦《天城》へ引っ越しました。第三戦隊には現在《天城》一隻しかおらず、普段は
 単独行動なので半ば独立部隊です。

113BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/07/14(木) 13:00:53 ID:WnPK/KsY0
>>108
ドモー
忍法帖が育ったので、次があれば本スレに投下したいと思います。

>>109
無事任務も果たし、最後は思い出を貰って旅立ちでした。

壁|ノシ ソレデハ

114名無しさん:2011/07/24(日) 00:16:10 ID:KUDZMhUU0
配属されてきたエンジェルがケイそっくりで背徳感から素直になれないジョーとかも見たかったですぜ

115BLUE ◆ROSE/4VERo:2011/07/24(日) 15:20:57 ID:WnPK/KsY0
>>114
オリジナルの身元特定を避けるためにケイと同じ外観はいない、という設定だったのですよ。
でも外観デザインが20パターンなので初期ロット100体には同じ外観が5人ずついる、
という設定なので、「見かけそっくりの別人と出会って……」パターンはどこかの部隊で
あったかもしれないですね。

116150:2014/01/06(月) 15:48:38 ID:zt0WsF3k0
スレ6の150ですが、285の後が連続投稿で弾かれたので、
こちらで本日の分の終わり報告します。

ちなみに静さんは良家のお嬢が見合い結婚を嫌がって家出して、
調理師になったという経緯の持ち主です。設定はありましたが、
本編に生かしきれませんでした……。

117150:2014/01/13(月) 01:18:56 ID:zt0WsF3k0
すみません、6スレ目がもう書き込めないので、
7スレ目のスレ立てお願いします。立てたことないので……。

118名無しさん:2014/01/19(日) 18:17:34 ID:OkbL29uc0
>>117
立てました↓
ニューハーフ・シーメールでエロパロ 7
ttp://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1390122927/

119名無しさん:2014/10/16(木) 14:21:37 ID:o9YUzxss0
test

120名無しさん:2016/04/12(火) 22:02:28 ID:rUiiPNJkO
燻製ねこさんのサイトが移転したようです。
リンクの修正をお願いします。
ttp://kunsecat.doorblog.jp/

122名無しさん:2018/05/19(土) 23:54:49 ID:rxC45F2Q0
まだ残ってた……。
BLUEさんが体壊したりしてないか心配だ。


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