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Pitiful creature of darkness・・・
55
:
Pitiful madonna of darkness・・・ エピローグ
:2007/02/26(月) 01:31:07
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自らの自由意志で、超獣たちの妻となった女たち。
彼女たちもまた、夫の傍らで祝福の言葉を送っている。
その中の1人の方へ、ウルトラの母の足は向いた。
改めて祝福の言葉を受け、それに対する礼を述べた後、ウルトラの母は言った。
「それでユリアン、体の調子はどう?」
「ええ、順調です。」
夫、ベロクロンに身を寄せるようにして立ちながら、幸せそうにユリアンは答える。
彼女の腹部は膨らんでいた。
そこに、新たな命を宿す証として。
ヤプールの手によるのではない、自然の交わりによって授かりし命、2人の愛の結晶を宿す証として。
そして、そのことの意味するところを、ウルトラの母は、いや、その場にいる女たちは皆知っている。
ウルトラ族の女が、自然の交わりによって子を宿すこと。
それは、心底許しあった者との間にしか起こりえない事だということを。
つまり、ユリアンは心の底からベロクロンを夫と認め、彼の妻となったのだ。
そして、このユリアンの姿こそ、ウルトラの女の未来の姿だということを、彼女ら全員は知っている。
愛する夫の子を宿す、幸せな妻の姿。
女たちは皆、憧れをこめた目でもって、ユリアンを見ている。
「これからも、体には気をつけるのよ、ユリアン。」
そして、彼女の夫へも言う。
「ベロクロン。あなたもお父さんになるんだから、しっかりしないとだめよ。」
照れたように、頭をかくベロクロン。
「さあ、今度は僕らの番だ。」
エースキラーが、ウルトラの母を抱き上げた。
「はい、“あなた”。」
夫の腕の中で、新妻は頬を染める。
ウルトラの母を抱き上げて、エースキラーが向かう先。
そこには、巨大なベッドが置かれている。
その上で、2人は改めて契りを結ぶのだ。
新たなる夫婦としての、初めての契りを。
そこにいる全員、そして、中継でつながる全宇宙を立会人として。
これから、皆に見守られながら行われる愛の交歓。
そのことを思い、ウルトラの母は頬を染め、そして、密かに濡れていく。
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