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書き手バトルロワイアル4
1ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:08:12 ID:MXlPEQV20
最近、話題が上がるようなので……
お祭り騒ぎです、最低限の空気を読んでガンガン騒ぎましょう!

2ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:15:40 ID:MXlPEQV20
オープニング案等ありましたら、是非。
オープニング案はこちらでも書いています。

3ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:27:28 ID:MXlPEQV20
最近、書き手紹介があった場所です。

ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/8882/1327331994/3361

4ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:28:41 ID:MXlPEQV20
ほかにもありましたら、是非お願いします!

5ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:34:02 ID:T4QZqrZg0
いやったー!

6ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:34:59 ID:D5SHm93Q0
キャラは書き手紹介から引っ張ってくるってことでいいのかな
まだ書き手紹介は募集するの?

7ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:37:57 ID:e1EgvaMk0
まだ足りない部分はあるしねぇ
ここで募集するも毒吐き別館で投下するもありだよね

8ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:44:35 ID:T4QZqrZg0
メンバー多すぎとか気にするならそれこそ登場話来た人だけで始めてもいいしねw

9ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:47:32 ID:yutI4ADw0
3rdは確かそんな感じだったはず>登場話来た人で始める
んで放送後名簿確定

10ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:47:44 ID:LMAGUF420
マップすら決めないで放送後に決定とかもあったしなぁw

11ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:48:34 ID:0W.uo7ew0
先走って誤爆の方に書いてしまったけど、名簿はあまり気にしないでいったほうが
まわしやすかったりもするんじゃないかなあ。お祭りだし

12ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:49:31 ID:e1EgvaMk0
あー成程、三国志ロワ方式ってのもいいね
皆が書きたい話を書く。お祭りっぽくていいじゃない

13ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:51:49 ID:D5SHm93Q0
>名簿とかあんま気にしないで、登場話思いついた人から書いてった方がいいと思うけどなあ。
 紹介された書き手の登場話みんながみんな話思いつくわけではないだろうし、
 名簿かっちり決めると出さなきゃ、って義務感にもつながってしまうし。
 あと、紹介されてなくても出したいとかもあったりするんじゃないかな。

誤爆にあった意見拾ってきた
登場話書いた人が軽く書き手紹介するぐらいでいいかもな
そうすれば紹介されてないロワからも出せるし

14ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 22:58:53 ID:LA/47V7k0
とりあえずお祭りじゃぁああああああああ!!

15ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 23:03:03 ID:LMAGUF420
じゃあああああああああ!

16ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 23:05:57 ID:0d4FhTdw0
うおおおおおおおおおお!

17ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 23:06:21 ID:TpaQe87U0
ワッショイワッショイ!

18ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 23:13:04 ID:T4QZqrZg0
わっしょいわっしょい!

19ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 23:13:42 ID:LA/47V7k0
たまんねぇなぁッ!!

20ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 23:18:39 ID:0W.uo7ew0
ホーッホォー!

21ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 23:19:50 ID:D5SHm93Q0
上に出てるような書きたい話を書く形式なら、もうOPの募集とか始めちゃっていいんじゃないかな

22ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 23:25:14 ID:TpaQe87U0
ルールとかどーします?
支給品とか制限時間とか云々

23BEgiNNing:2013/04/03(水) 23:26:05 ID:g5UF.61o0
薄暗い部屋の中、仄かに香る獣の臭いと共に目が覚める。
一体ここは何処なのか、集団誘拐? 何のために?

「ようこそお集まり頂きました、皆さん」

そんなことなど考えなくても、分かる。
だって自分達は、書き手なのだから。
こんなシチュエーション、死ぬほど経験している。

「もう、お分かりですね?」

これはただのオープニングアクト、人々が殺しあうための通過儀礼。
この儀式自体に意味は無いし、自分達の心が変わるわけではない。

「じゃあ、何時もの行っときます。ルールはそれぞれデイパックで確認してください」

その瞬間、一人の男の首が飛ぶ。
嫌だ、死にたくないという命乞いの言葉すら、許されない。
その場に居る人間に突きつけられる事実が、いくつかある。
あそこに立つ存在は、自分達を殺すことが出来る。

「支給品とか、メタ的なネタとか、あんまり考えずに盛り上がって行こうじゃありませんか」

そして、自分達は殺し合わなければいけない、ということ。
分かるだろう? 僕たちは書き手なんだから。

「では、皆さんの"愛"をお待ちしております、さぁ――――」

その瞬間、薄暗い部屋が光に包まれた。
遠のいて行く意識の中、一つだけはっきりと分かったこと――――

24BEgiNNing:2013/04/03(水) 23:26:15 ID:g5UF.61o0
  ━┓“   ━┓“  ━┓“   ━┓“  ━┓“  ━┓“   ━┓“
  ━┛   ━┛   ━┛   ━┛   ━┛   ━┛   ━┛
                   、,ノl,、{ , _
 _    _          }Vノ;:;:;:;:;:`'´{,       _    _
」   ̄ ̄ └,        、{;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:レ      」   ̄ ̄ └,
}  始 殺  {       ミ,;:;:;:;:。...。:;:;:;ヒヾ      }  集 み  {
}  ま し  {      )、-┌┐;:;:.゙,..,゙:;:;:nゝ  ,    }  ま ん  {
」  る 合  {   ノ、/;:;:;:;:l・ ,,l;:;:;:´;:;`:;:;l ̄l`';:'-ノ_,. 」  れ な  {
}  .ぞ い   { }ヽソ;:;:;:;:;:;ノt-n';:;:;:;:;:;:;:;ノ,::,_l;:;:;:;:;:;;:;7 }_  ! !  `  {
}_  ! ! が  {/;:;:;:;;:;:,、;:;,:l LLLlヽ;、;:;:ノEEEl;:;:;:;:;:;:;:}_ /__   _「
/__   _「;:::: ;:;::::´、 `''-fココ ll::l;:;:ll .nnn l;:;:;:;;:;:;:;:;:{     ̄
     ̄` ヽ;:; : : ゙  `''''´ミ´r'ヽ;l;:;:ll ';';ニ' l,;:;:;:;:;:;:;:(
        ´`'''─-..._::::.:.:ヾヽ_ `ヽ'、l__l ll }:;:;:;:;:;:)
              `゙-'゙,-,_ツ、゙ヾf´ヽ,っll_{゙:;゙: ゙ソ
             ,、ノ'´;:;:;:;:;:;:;:`ヽl, ,、`ヾ\:ミ、゙
             };:;::;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'lmn_'ヾ\
          ノ!ノl´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;;:;:;:;;`^!''´ヽ 'ヾ\
          f´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;;ヽ、fヽ\
         、ノ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;--;;::;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;y ¨ヽヽ\、
        r';:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;-''´   ' ' '' `-、;:;:;:;:;:;::;:;;{  `´`'''´

【川崎宗則 ◆MuNe4ceu/Q@俺ODIOロワ 死亡】
【書き手バトルロワイアル4 開幕】

【主催 ベン@D-LIVE!!】

25ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 23:26:33 ID:g5UF.61o0
ぶっぱオープニングを書いた、反省はしていない

26ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 23:26:58 ID:TpaQe87U0
クッソワロタwwwwwwwwwww

27ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 23:30:21 ID:LA/47V7k0
しょっぱなベンかよwww

28ナナシサン・ゾルダート:2013/04/03(水) 23:38:24 ID:T4QZqrZg0
ただ、一応書き手ロワの不文律というか、これまで最も嫌われた好意は、せっかくの書き手ロワなのに書き手や職人じゃない原作キャラや意思持ち支給品が幅利かすことだから要注意な

29ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 00:22:41 ID:oMq7cOpk0
オープニング案投下します

30オープニング:2013/04/04(木) 00:23:23 ID:oMq7cOpk0

 ――-ここはどこだ……?
 
「…………」

 夜を思わせるような黒が眼前に広がる。
 今は夜だったか……いや、覚えていない。
 気が付いたら、ここに存在していた。 

 俺の周囲には老若男女問わず、様々な人がいる。
 よく目を凝らしてみれば、野球選手のようなユニフォームを着た者。
 アニメや漫画に出てきそうな可愛らしい服を着た者。
 ……中には明らかに人ではない者だっていた。

 ……まるでコスプレパーティーだな……

 ―――いや、こんな光景には既視感に似た何かを感じていた。
 恐らく、ここにいる奴らの何人かは感じていたことだろうよ。

 そう考えている俺の口元にも真紅のスカーフに藤色の忍装束。
 新安価ロワと言うロワの書き手紹介で『ストライダーマグロ』なんて渾名を付けられたからこんな恰好なのか? 

 ……ロワ? これは……いや、まさかな……
 もしや、パロロワ書き手なら一度は耳にしたことがある……
 
 あと少しで――――始まる。
 そんな予感はしていた。 

『ようこそ! 書き手バトルロワイアル4thのOP会場へ!!』

 スピーカーから流れる声。
 主催者、もしくは……進行係か?
 声を加工しているのか……声だけでは性別の判断は付かない。 

『私、今回オープニングの進行役を務めさせてもらう『読み手』と申します
 ―――何人か、気付いているかもしれませんが……』


『これから、貴方達には最後の一人になるまで殺し合いをしてもらいます』
 

 一瞬、周囲が静まり返った。
 ほんの一瞬だけ。
 

「 ふ ざ け る な 」

 その時、一人の男が啖呵を切った……嫌な予感がする。
 声がした方向に視線を向ける。そこには一人の青年がいた。
 見た目も背格好も普通。しかし、どことなく誤解されそうな雰囲気を纏った男だった。
 
『貴方は確かテラカオスバトルロワイアルの◆6/WWxs901s氏。
 かの有名な誤解王さん……いえ、もうその名で呼ぶ人も少ないでしょうね。
 ……テラカオスバトルロワイアルも衰退しましたからね』
「うるせぇ!! カオスロワで書いてる奴もいるのにそんなこと言うんじゃねぇ!!
 俺達書き手は読み手のために書き手をやってるんじゃねぇ……俺たちは……!」

『うるさいのは―――そちらです』


 ――――ボン。
 

 軽い破裂音。
 ◆6/WWxs901s氏に付いていた首輪が爆発したのだ。
 ……これがみせしめって奴か……

31オープニング:2013/04/04(木) 00:23:48 ID:oMq7cOpk0

「――――――――――っ!?」
「きゃああああああああああああああ!!!!」
「…………………」
「ほう……なるほどな」

 その光景を見た周囲の書き手たちの反応は様々。
 絶叫する者、まだこの場が殺し合いの地だと理解できていない者。
 まるでこの殺し合いが開かれるのを待っていたかのようににやける者。
 俺と同じようにその周囲の者を観察する者。

『今、ご覧に頂いたように……
 皆さんもご存じ――いや、最近は『首輪』が無いロワもありましたね……まあいいでしょう。
 シンプルな方がいいと思いまして、貴方達を拘束するために『首輪』を付けさせてもらいました』

 みせしめの首輪がオープニングで爆発する。
 パロロワにおける一種に様式美をした後に、『読み手』は淡々とルールを説明していく。

『細かいルールは……ルールは常に更新していくものだ!!』

 ……全開だ。 
 恐らく、このロワでは制限などあってないようなモノであろう。
 毎回思うが、パロロワでチートな参加者を、どうやって殺し合いの場に連れてくるんだろうか?
 俺はそんなことをふと考えていた。


『最後になったが、存分に戦い、存分に狂い、そして、存分に抗え!』


 ここで説明は終わりになった。
 すると、周りに居た奴らの姿が光に包まれて一つ、また一つと消えていく。
 恐らくは主催者が持つ不思議パワーやらなんやらで会場に飛ばされているのだろう。


「これが真のバトルロワイアルのオープニングって奴か……」

 
 そして、参加者全員が会場の各地に飛ばされたであった。
 この時、俺はワープって奴を人生で初めて体験した。

【◆6/WWxs901s@テラカオスバトルロワイアル 死亡】

【主催―――――現在の所、不明】
 
 ――書き手バトルロワイアル4th 開幕―ー


投下終了です。

32ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 00:45:17 ID:ZN/ZnMhc0
伝統の◆6/WWxs901sさんさらば!
私も一つ、投下します

33ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 00:46:27 ID:C5aLzPdg0
早いなぁw

34はじまりの祝福:2013/04/04(木) 00:46:58 ID:ZN/ZnMhc0
――どうして書き手ロワをやるかって?

――そんなのは愚問じゃないか

――なら私は君達に問い返そう

――君達はどうしてロワを読み、ロワを書いてるのかと

――それが答え。それが全部なんだよ

35はじまりの祝福:2013/04/04(木) 00:47:25 ID:ZN/ZnMhc0
目を覚ました時、彼らは真っ暗なホールにいた。
そこは見知らぬ場所であり、同時に余りにも見知った展開だった。

誰かは惑う。
なんだこれ、と。
誰かは思う。
まさか、と。
誰かは察する。
ああ、遂に自分たちの番が来たのだと。

全員が全員ではないが、しかし、彼らの多くは知っていた。
彼らは書き手だから。
バトルロワイアル・パロディ、通称“パロロワ”の名だたる書き手だから。
読んだことのあるなしや、書いたことのあるなしの差こそあれ、そういう企画があるのだと、その存在を知っていた。


書き手ロワイアル。
物語の、あるいはオリジナルのキャラクターではなく、書き手同士が殺し合う狂気の祭典。

どうして、などと最早誰しも問いはすまい。
答えなど、聞くまでもなく分かっている。

望んだから。誰かがそう望んだから。
自分たちが書きたいと筆を執り、読みたいと続きを待ち望んだように。
誰かが。
彼を彼女たち書き手を愛する誰もがこの物語を書きたい、読みたいと望んだから。

故に、書き手ロワはここに開かれる。

きっと、それは光栄なことなのだ。

パロロワ住民以外にこんなことを言えば気が狂ってるとしか思われないかもしれないが、しかし、事実、そうなのだ。

書き手ロワに出るということ。
書き手ロワで書かれるということ。
それは、その書き手を、その書き手のロワを。
本当に、好きで、楽しんでいて、愛している者がいるという証明なのだから。

書き手として、創作家として、それは一つの、この上ない勲章と言えるだろう。

だから、だろうか。

主催者――書き手ロワ4と称する存在が姿を見せることもなく、声だけで一方的に殺し合いの幕を開けようとした時、果敢にも一人、名乗り出るものがいたのは。

36はじまりの祝福:2013/04/04(木) 00:47:53 ID:ZN/ZnMhc0
「ちょっと待った、書き手ロワ4」

その男は書き手だった。
白紙の原稿用紙を手にした書き手だった。
声の主へと視線を向ける数多の書き手たちは、しかし、首を傾げた。
これは書き手ロワだ。
ならば、極一部の例外を除いて、書き手たちは彼らが描いた物語のキャラクターの姿を模した姿になっているのがお約束のはずだ。
しかし、彼をその男の姿に見覚えがあるものは誰ひとりとしていなかった。

それもそうだろう。
もしたとえ、ラジオのDJとしての付き合いがあり、彼の人の現実世界での姿を知っているかの書き手でも、今の彼が誰だかは見抜けなかったはずだ。
何故なら確かに彼は、自分が描いた登場人物の姿を模していたのだから。

『何かな? FLASHの人。六代目。いや、この場ではこう呼ぶべきか。◆nucQuP5m3Y――リ・サンデーロワ書き手よ』
「どれでもいいよ。どうだっていい。どうせ俺のこの先を考えれば、俺が誰かは重要じゃない。重要なのは俺の役割だ。
 ……いや、違うか。やっぱ、今だけは◆nucQuP5m3Yって名乗っとくべきなんだよな」

一人そう納得して、彼は、◆nucQuP5m3Yは自分の首を指し示した。
そこにはお約束のように首輪が巻かれている。
それを手に取り、彼はまさかの言葉を口にした。

「見せしめは俺で頼むわ」
『……何?』

その一言に会場はざわめく。
それもそのはず、書き手4はルール説明すら知ってのとおりだと省き、見せしめについて触れることなく書き手ロワの開催を宣言するところだったのだ。
だというのに、わざわざならないでもいい見せしめに立候補するなんて、正気の沙汰ではない。

『なんのつもりだ……』
「いやさあ、うち、好いてくれてる奴らがいるのはありがたいんだが、企画上三話で終わっちまってるのばっかりだから、なんか申し訳ないんだよね」

それにさ、と男は続ける。

「俺、こいつの、“リ・サンデーロワ書き手”の姿をしている以上、この企画にはふさわしくないんだ。
 借り物では満足できなくなってしまったこいつじゃ、さ」

37はじまりの祝福:2013/04/04(木) 00:48:49 ID:ZN/ZnMhc0
リ・サンデーロワ。
三話完結ロワという結末に至るまでの三話だけを書く企画ならではの最終回で登場した書き手は、二次創作を否定した。
嫌いになったわけではない。
ただ、彼は、借り物では満足できなくなってしまったのだ。
こんな素敵なキャラや、設定や、世界を、自分の手で生み出してみたくなってしまったのだ。

そんな“リ・サンデーロワ書き手”としてこの場に呼ばれたからこそ、彼は、◆nucQuP5m3Yは。
このまま借り物の姿、借り物の世界で物語を紡ぐことを拒んだ。
借りてきたあの素晴らしき世界の全てに感謝をしながら、描けなかった続きを描くいつかは、いつかであって、今ではない。

『……本当に、いいのだな』
「ああ。物語は、作者が完結させるべきだと思ったときに完結すべきだ。俺は今ここで、俺の幕を下ろしたいんだ。
 それに、さ。正直、俺はもう満足しちまってるんだ」

男は続ける。

「最高の名作の条件ってのはな、『読んだ奴の人生を変える』んだ。そして『人生を変えられた奴が、変えた本を名作と呼ぶ』んだ。それだけなんだよ」

彼が書き手として辿り着いた一つの答えを。

「だからよ、俺の、ここにいるみんなの物語は、パロロワは、間違いなく名作だ。
 書き手ロワ4なんて企画をどこかの誰かに望ませて。こうしてOPを書かせたことで」

彼からあまたの書き手へと贈る祝福の言葉を。



「名作に、今、なった」





【◆nucQuP5m3Y@リ・サンデーロワ 死亡】
【主催―――――書き手ロワ4そのもの】

38はじまりの祝福:2013/04/04(木) 00:51:46 ID:ZN/ZnMhc0
投下終了
後三話ロワはこちらで行われている企画です
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/21099/1355056325/
最初からクライマックスながらも、それまでの物語も想像させ、更にはこの企画ならではの展開も多々あるところなので興味を持っていただけたなら是非

39ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 00:56:38 ID:C5aLzPdg0
投下乙です。
OPでこんな風に感動できるとは思わんかった。
ああ、確かにあそこ出典だったらそれ以外にないわなと、深く納得。

40ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 01:07:21 ID:TnRxtehQ0
OP案投下乙

とりあえず登場話書かれたら参加ってだけだと収拾つかなくなると思うから
一応、参加条件の案を作ってみた

−−−−−−−
下記の参加条件に該当する書き手で、登場話先着順。
ひとつのロワからの参加は上限8人。
合計で120人に到達した時点、もしくは本編開始から二週間が経過した時点で締切。


【参加条件】 ①②の両方の条件に該当すること

①下記のいずれかに該当するロワの書き手であること
・直近6回分(2012/3/16-5/15分以降)の月報に一度でも載ったことがある、もしくは次回月報での復活が確定しているロワで
 書き手ロワ4開始時点で正式採用されているSSが25話を越えている継続中ロワ
・2011年4月1日以降に最終回が投下された完結ロワ
・2013年1月1日以降に開始したロワで、書き手ロワ4開始時点で正式採用されているSSが10話を越えているロワ

②下記の2つ以上に該当する書き手であること(トリップのないロワは該当してそうな書き手であること)
・投下数3位までに入っている
・合計で10作以上投下している
・2012年1月1日〜書き手4開始までに、そのロワに7作以上投下している
・2013年1月1日〜書き手4開始までに、そのロワに3作以上投下している
・書き手紹介で紹介されている
・終盤での合作に参加している
・OPか最終回を書いた

※特別枠として、参加が決定したロワからは、各ロワ一名のみ上記条件に該当しない書き手の参加可

−−−−−−−

書き手ロワに出たくてたまらない人は、
今から書き手4開始までに頑張って3作投下して自分で書き手紹介書けばだいたい参加できるはず

そして、ここまで書いたところで気づく
あ、これ、あと3話ロワ参加できない……と

まあ、参加条件なんていらねーって人が多いならそれはそれで

41ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 01:11:18 ID:TnRxtehQ0
あと、この後について

祭りだから勢いに任せて早く始めたいのはやまやまだけど
OP案が複数きてるし、これから書き手紹介書くぞって人もいるかもしれないし
書き手ロワに参加したくない書き手の意思表明もあるだろうから
ある程度は時間を設けたほうがいいと思う

13日(土)か14日(日)に本編開始するように日程組むのを提案する

42ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 01:11:24 ID:15.40eMQ0
俺は参加条件いらないかな
ガチガチに縛るのは書き手ロワっぽくないと思う

まあそんなわけで、俺もOP案投下させてもらいます

43あるロワ書き手の演説:2013/04/04(木) 01:12:32 ID:15.40eMQ0
薄暗いホール。そこに、大勢の人間が詰め込まれている。
そして壇上には、一人の男が立っていた。
髪は長すぎず短すぎず。顔立ちはいたって平凡。
服装も無地のシャツにGパン。
まるで一昔前のエロゲの主人公のように、特徴らしい特徴を持たない男である。

集められた人々の視線は、自然と壇上に一人立つ男に集中していく。
それを確かめるように首を回すと、男はゆっくりと話し始めた。

「諸君、私はパロロワが好きだ

 諸君、私はパロロワが好きだ

 諸君、私はパロロワが大好きだ


 アニロワが好きだ 漫画ロワが好きだ
 ニコロワが好きだ ハカロワが好きだ
 ○ロワが好きだ オールロワが好きだ
 スパロワが好きだ カオスロワが好きだ
 ベンロワ……はまあ置いといて

 全て並べていては日が暮れるので涙をのんで割愛させてもらうが、このネット上で行われるありとあらゆるパロロワが大好きだ

 諸君、私はロワを
 地獄のようなロワを望んでいる

 諸君、私が集めた偉大なる書き手諸君
 君たちはいったい、何を望んでいる?

 さらなる殺し合いを望むか?
 情け容赦ないクソのようなロワを望むか?

 鉄風雷火の限りを尽くし、三千世界のカラスを殺す嵐のようなロワを望むか?」

44あるロワ書き手の演説:2013/04/04(木) 01:13:07 ID:15.40eMQ0


「ロワ!!」「ロワ!!」「ロワ!!」

ホール中からわき上がる声が、男の演説に応える。
なお演説に賛同したというか、単にみんなノリがいいだけである。
とにかくそれを受け、男は……書き手ロワ2ndの最終回書き手は、不敵な笑みを浮かべながら最後の台詞を口にした。


「よろしい、ならば書き手ロワ4thだ」


【書き手バトルロワイアル4th 開幕】
【主催 ◆KuKioJYHKM@書き手ロワ2nd】

45ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 01:13:27 ID:L61rxCRM0
投下乙です。
ああいいなぁ。ほんのりとした哀愁感みたいなのがあって。
リ・サンデーロワとのつなげ方がすごくきれい。
それに普通のパロロワだと、参加者は大体が「嫌々巻き込まれる」って形だけど、
書き手ロワは「望まれたものでもある」という、特殊な立ち位置のロワでもあるんだと気づかされた。

46ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 01:13:28 ID:15.40eMQ0
以上です

47ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 01:16:55 ID:ZN/ZnMhc0
俺もあんまり細か過ぎるのもどうかと
書き手2は完結しているけれど、本来書き手ロワは完結度外視でとにかくロワについて書きたいのを書くところだし
それに条件が細かすぎると一々調べてからじゃないと書けないから二の足踏んでしまう
もし条件設定するにしても普通に、

書き手紹介が来ているとこ
最近のロワ

くらいのアバウトさでいいと思う

48ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 01:18:55 ID:ZN/ZnMhc0
なんだか、放送や司会進行が書き手2関係者で埋まってそうだ……w
投下乙
自分も実はというと、全参加者入場風ロワ版の演説OPも考えていましたw

49ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 01:25:36 ID:L61rxCRM0
投下乙です。割り込みすみませんでした。
書き手2は偉大だもんなあ。よく完結したとたびたび思う。

50ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 02:51:09 ID:0ogKuEc.0
OP案投下します

51ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 02:52:20 ID:0ogKuEc.0

「……えー、はい。というわけで、始まりましたラジオツアー3rd番外編。

 なんていうかエクストラステージ的な?

 まーぶっちゃけて言うと、書き手ロワです。書き手ロワ4rd。

 前から思ってたけど、前ラジオしてからどこもかしこも過疎りすぎじゃね?

 なんつーかさー、ゲームとか麻雀とか漫画とか、他のことに心奪われすぎ。

 そりゃダイアーさんにも心鍛えろって言われるわって話だからね。

 まーそんなわけで、今日は油断しきった皆さんに活を入れるため、殺し合いをしてもらいまーす。

 詳しいルールは大体皆知ってると思うけど、一応テンプレ配っとくから知らない人はざっと目を通しておいてね。

 ……いやさー、だって、書き手殺してでもカツ入れなきゃやばくない?

 だって今年完結第一号クソゲロワだよ? クソゲだよ?

 まじ、クソゲロワに速度で負けるとか恥ずかしくないの? 20話超えてるんでしょう?

 おめーらみてーにサボってるのがいるからロワが進まねーんだよ!!

 まぁ中には真面目に書いてる書き手さんもいるけどさー。

 その人には、まあ、ごめんなさいってことで。

 ルール? まぁ細かいことは後から決めてけば何とかなるっしょ。

 最悪康一君とかその辺煽れば書いてくれるよ。

 ほら、ラジオツアーくらいから適当に煽っておけば作品書いてくれるって風潮出来たし。

 そんなわけで始めまーす。

 見せしめとか面倒なんで、勝手に各自見せしめ作ってください。それじゃー」




【書き手バトルロワイアル4rd 開幕(うっかり感電がラジオツアー3rdと混ざって「4rd」と誤字ったまま開幕しました)】
【主催 感電(ラジオツアーDJ)】

52ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 02:52:30 ID:0ogKuEc.0
以上で投下終了です

53ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 09:07:49 ID:4yALXjJA0
じゃあこっちも負けずにオープニング案投下
みんなの案がクオリティ高くて不安だけど気にしないでいこう

54ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 09:13:12 ID:4yALXjJA0
「ベンは剣よりも強し」……もとい、「ペンは剣よりも強し」。蓋し名言である。

だが、昨今とある創作界隈ではペンで殴り掛かるような風潮が見られなくもない。
「初めてのSSでした」と告白すれば、「殺すぞ」と煽られ。
少しでも名が通った者に対しては、煽ってでも自らの領域に引き込んでしまおうとし。
煽り行為を咎められては、「反省するくらいなら最初からしねーし」と居直ろうとし。

そんな現状に強い憂いを持つ者がいた。

――『創作者たるもの、作品のみで語るべき』――

そんな信条を持つ彼女からすれば、場外乱闘に勤しむ創作者など許せるはずもなかった。
あまつさえ、近頃は彼女をも勝手に巻き込んで創作をしているとも聞いていた。

「所詮は生命の扱いを違えた戯け者どもというわけか」

手にしたマックスコーヒーを一口嚥下したのは、一見すればゴスロリ服に身を包んだただの少女だった。
しかし、その少女が放つ威圧感はとても無垢な少女のものではなく、まるで修羅そのもの。

生命のやり取りをする創作など古来より存在するものであり、今更目くじらを立てるようなものではなかった。
だが、ここ最近のこの界隈での風潮は、最早見過ごせるものではない、そう彼女は考えていた。

「奴らも創作者の端くれと今までは見過ごしていたが、少々悪ふざけがすぎたようだな……
 いいだろう、そんなに殺し合いを書くのが好きならば、実際にその身を以て味わってもらおうではないか」

傍らの机にコーヒー缶をそっと置くと、少女は立ち上がった。

「そのための舞台を創り上げてやるとするかな。よかったではないか、実地取材が出来て……もっとも」

そこまで呟いた少女が小さく、そして歪んだ微笑みを湛えた。

「――それを創作に生かせるのはただ一人だけ、だがな」





例年に比べて早咲きだった桜の散る頃に、各地で失踪事件が発生した。
ある者は自宅のPC前から、ある者は学校のPC室から、ある者は会社のデスクから。
ついにはカラオケボックスの一室で歌っていた集団が忽然と消え失せたという事例まで起こった。

姿を消した者たちに共通する点はたった一つ。
"パロロワ"という果実に手をつけてしまったことであった。



【書き手バトルロワイアル4th 開幕】
【主催 ハルトシュラー】

55ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 09:14:37 ID:4yALXjJA0
投下はここまで
>>28に真っ向から反しちゃうようだけど、この主催は自分ではギリギリセーフだと思ってる

56ロワラジオツアー・延長戦:2013/04/04(木) 09:44:40 ID:1TEp9kk60
 ――ここはどこだ。
 誰かがそう呟いた。
 しかし不思議とその声は冷静だった。
 文章作品の中とはいえ、彼らにとっては見慣れたシチュエーションだったからだろうか。
 その場には既に数十名の人間が集められていたが、その中でこの状況に既視感を感じていない人間はただの一人も居なかったろう。
 普通ならこういう状況に立たされた時人という生き物は、何かの間違いだとかドッキリ企画だとか好きなように理由を付けて現実逃避を計るものなのだろうが、彼らに関していえばそんなことはまったくなかった。というかこの状況に心当たりが有りまくりだった。
 自分たちは何度も何度も、この状況を見てきた。いや、読んできた。
 或いは『書いてきた』というべきかもしれない。
 
 「なあなあ、これあれだろ、絶対」
 
 誰かがやけにワクワクしたような口調で言った。
 彼がそうも楽観的でいられたのは、この不可思議な状況に招かれている人間に知り合いがあまりにも多すぎたからだろう。
 しかも同じ趣味を持った人間たちだ。
 これで緊張感を持つ方が無理という話だった。
 ……そもそも、こういうシチュエーションと参加者チョイスにすら覚えがあった。確か今頃、ちょうど某所で通算四度目にもなるこの企画の開催が熱望されていたころだった気がする。正直実際にここまでリアリティを追求してくるとは思わなかったが、此奴等(ぱろろわぜい)なら仕方ない。
 
 「書き手ロワ4thwwwwww」
 「あれですか、遂にパロロワは実写版に踏み切ったんですか」
 「クソだわ」
 
 なんと肝の据わったことだろうか。
 心の底から大爆笑しているやつまでいる。
 中にはこの状況、つまりバトルロワイアルを引き起こすきっかけとなった人物、主催者が誰かを考察し始める連中までいた。
 
 「でもあれでしょ、どうせ何処かで帰してくれるってやつでしょ」
 「これだけの書き手集まるとか多分今後無いだろうし、終わったらカラオケ行こーぜ」
 
 しかし流石の彼らも、あくまでこれは書き手バトルロワイアル4thという企画の為のロケでしかないと認識していた。
 ロワ終了後どうするかまで企画し始める者。
 あの作品のあのキャラが萌えると談義する者。
 ひっそりとマジキチトークを繰り広げる者。
 そんな彼らを見てどん引きする者。
 お世辞にも、それが彼らの知る『オープニング』の風景でないことに気付く者は誰もいなかった。
 盛り上がりが徐々に高まり、最高潮に達しかけたところでバカ騒ぎめいてきた現状を見かねたのが遂にその人物が姿を現した。

 「ちょっと待って、ほんとに君たちいい加減にして」

 現れたのは、おそらくパロロワ業界でも一二を争う知名度を誇るだろう生ける伝説書き手・感電だった。
 さすがの彼でも、参加者たちがここまで恐怖とは無縁の連中揃いであるとは予想できていなかったらしい。
 非常に困ったような心底引いたような何ともいえない微妙な表情で登場した彼に、参加者の何名かがフレンドリーに話しかけた。

 「感電じゃん」
 「実写書き手ロワ4thとかクソなんだよなあ」
 「いやもうほんと待って。これドッキリじゃないから。理由は明かせないけどマジもマジの大マジだから」

 主催者・感電が必死に話を聞くよう訴えるが誰一人聞く耳を持たない。
 とうとう我慢の限界に達したのか、感電は陳腐なスイッチを取り出した。
 一切躊躇することなくそれを押すと、会場の中の、中心からはやや外れた場所にいた書き手の首が弾け飛んだ。
 しーんと沈黙が満ちる。
 ガチじゃん、草生やせないやつじゃん、と誰かが漏らした。
 すると感電はいい仕事したぜとばかりの笑顔を浮かべて、参加者たちに殺し合いのルールを説明し始めた。
 しかしそれは今まで数多くのロワに携わってきた彼らにすれば聞き飽きたもので、後でルールブック見るからいいわと大抵の参加者が流し聞きだった。幸いにもパロロワに深く携わっていたからこそ、普通ではありえないような落ち着いた対応をすることが可能だったのだ。

 「じゃあこれから君たち会場に転送するから。お前らルール破って死んでも俺一切責任取んないからね」
 
 悪態をつきつつ感電が片手を静かに掲げた。
 すると会場の端々から、少しずつ招かれし書き手たちが消えていく。
 おおー、と歓声があがった。
 やはりワープという超科学の技術に触れるのは新鮮だったらしい。

57ロワラジオツアー・延長戦:2013/04/04(木) 09:45:46 ID:1TEp9kk60
 感電さん何者なんだよと比較的まともな人たちは思った。
 まともじゃない人たちは「ワープとか、あの作品のあのキャラなら地面蹴っただけでやっちゃうからね」とか宣っていた。
 そうこうしている内に彼らは次第に数が少なくなっていき、ついに最後の一人の書き手が消え、広場には静寂が戻る。
 ふう、と感電がため息をついた。
 しかしその時だ。
 首輪を爆破されたある書き手の死骸を、邪魔だからと感電が消し去ろうとした。
 感電という名前の通り、限りなく超高熱の電流で骨も残さず焼き尽くす、有る意味ではもっとも慈悲深い手段での死体抹消。
 
 
 




 ――――――――そのとき、不思議なことがおこった




                   、,ノl,、{ , _
                 }Vノ;:;:;:;:;:`'´{,
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        /;:;:;:;;:;:,、;:;,:l LLLlヽ;、;:;:ノEEEl;:;:;:;:;:;:;:}_
       「;:::: ;:;::::´、 `''-fココ ll::l;:;:ll .nnn l;:;:;:;;:;:;:;:;:{
       ヽ;:; : : ゙  `''''´ミ´r'ヽ;l;:;:ll ';';ニ' l,;:;:;:;:;:;:;:(
        ´`'''─-..._::::.:.:ヾヽ_ `ヽ'、l__l ll }:;:;:;:;:;:)
              `゙-'゙,-,_ツ、゙ヾf´ヽ,っll_{゙:;゙: ゙ソ
             ,、ノ'´;:;:;:;:;:;:;:`ヽl, ,、`ヾ\:ミ、゙
             };:;::;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'lmn_'ヾ\
          ノ!ノl´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;;:;:;:;;`^!''´ヽ 'ヾ\
          f´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;;ヽ、fヽ\
         、ノ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;--;;::;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;y ¨ヽヽ\、
        r';:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;-''´   ' ' '' `-、;:;:;:;:;:;::;:;;{  `´`'''






 「ちょ、なんすか。皆川さんリアルで増えるんですか」
 「いや、俺もよく分かんないっすわ。とりあえずもう一体くらいまで増えれそうなんで、一人会場に向かわせとく」
 「クソなんだよなあ。リアルでも人の企画で増殖やらかすとか普通ありえないんだよなあ。あれ、もう一人は?」
 「は? 決まってんだろ。帰るよ当然」
 「やっぱクソだわ」
 「つーわけでじゃあの。DVD出来たら呼んで」

58ロワラジオツアー・延長戦:2013/04/04(木) 09:46:24 ID:1TEp9kk60
 こうして、一人の書き手が死んだ。
 しかし、一人の書き手は二つの生命に分裂を果たした。


                 r' ̄i
    , - 、           ゙‐- '
   {   }             r'⌒',
    `‐-‐'      r'⌒',     !、_丿
    ◯      ヽ-‐'  ___
        r'⌒',   ,,r-‐'     `''ヽ、  ○
         `‐-'  /           \
        , 、 ,,/ r‐、      _    '─--、,,
    ,,r-─(_)  ヽ、`── '  ノ    i⌒)   `,
   (           `'‐──‐'´      ̄  ,r‐
     ̄つ    '⌒'           ,r─‐‐''
     (´              ,r──'
      ̄ ゙̄'───--------‐'

59ロワラジオツアー・延長戦:2013/04/04(木) 09:46:58 ID:1TEp9kk60







 一人は戦場へ。

                   、,ノl,、{ , _
                 }Vノ;:;:;:;:;:`'´{,
                、{;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:レ
                ミ,;:;:;:;:。...。:;:;:;ヒヾ
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       「;:::: ;:;::::´、 `''-fココ ll::l;:;:ll .nnn l;:;:;:;;:;:;:;:;:{
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             ,、ノ'´;:;:;:;:;:;:;:`ヽl, ,、`ヾ\:ミ、゙
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 一人は、自宅へ。


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             ,、ノ'´;:;:;:;:;:;:;:`ヽl, ,、`ヾ\:ミ、゙
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 【◆DcpHZ8xnZA@俺ODIOロワ  死亡】
 【◆DcpHZ8xnZA(2)@俺ODIOロワ  生存確認】
 【◆DcpHZ8xnZA(3)@俺ODIOロワ  生還】

 【主催:感電@パロロワ全般】

60ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 09:47:42 ID:1TEp9kk60
投下終了です。

61ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 10:42:02 ID:ZN/ZnMhc0
ごめん
ギリギリセーフどころか、はるとしゅーらって誰?
ベンはまだしも内輪ネタにもできないような、ロワ住民からして知名度低いキャラは主催としてまずいのでは

62ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 10:48:16 ID:ZN/ZnMhc0
>>54
まあ俺もハルトシューラってのは2chロワでしか知らないから難しいと思うけど、まずいなら投票で落ちるかと

後、
>>56はギリギリアウトじゃないか……w
のりが中の人になっているというか、これ通ったら身内ネタ・内輪ネタがアリになりかねないけれど
皆川さんって皆川亮二バトル・ロワイアルへのリンクとして貼られてるくらいだけれど、その名で呼ぶのはまずいのでは……

63ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 11:03:04 ID:f/WTCWCU0
OP案投下します

64ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 11:03:34 ID:f/WTCWCU0
――ある日のチャット――

エース:ねえ、康一君なんかおもしろいことやってよ
康一君:は?

――別の日のチャット――

康一君⇒感電:こないだまたエースさんに「おもしろいことやってよ」って言われたんだけどクソだわー
感電⇒康一君:じゃあやればいいじゃん
康一君⇒感電:え?
感電⇒康一君:そろそろやりたいと思ってたんだよね、書き手ロワ4th
康一君⇒感電:ちょwwwwwwwwww
感電⇒康一君:クソゲロワみたいに自分から入ったっつー設定にすんの
康一君⇒感電:wwwwwwwwww見せしめとかどうするんだよwwwwwwwwww
感電⇒康一君:あーそれね、康一君でよくない
康一君⇒感電:俺wwwwwwwwww
感電⇒康一君:康一君書き手紹介3つ来てたじゃん。しかも2つは名前康一君だし
康一君⇒感電:あれ書いたのどっちも俺じゃねーからwwwwwwwwww
感電⇒康一君:でも同じ名前で来ちゃったら困るじゃん。俺も地図氏も複数出てても名前は全部違ったから
康一君⇒感電:どうせ○の方が見せしめにされるから言うけどさーギラーミン把握すっげー頑張ったからね
感電⇒康一君:でも書いたの1話だけじゃん。そんなのが出されても書く側も困ると思うのね
康一君⇒感電:つかマジでやんのかよwwwwwwwwww
感電⇒康一君:書き手ロワ出れるなら出たいって思ってる書き手は少なからずいると思うよ
康一君⇒感電:そこは否定しないけどさあ
感電⇒康一君:それにクソゲの設定にしとけばいざというとき即終わらせられるから。コンセント引っこ抜くとかね
康一君⇒感電:その設定ここで使うwwwwwwwwww
感電⇒康一君:とりあえず設定考えてくるから今日はこれで
感電さんが退室しました
康一君:感電帰っちゃったよwwwwwwwwww
康一君:冗談のつもりだったのにさあwwwwwwwwww

――後日、某所にて――

「えー、みなさま本日はお集まりいただきましてありがとうございます。
 以前に告知をしました通り書き手ロワ4thの開催ですね。
 ここにいるという時点でルール説明は不要と判断させていただきます。
 書き手だからその辺がいらないというのは進行にはとても助かるんですよ。
 で、舞台設定としてはクソゲ……新安価ロワの設定を使っていこうかなと。
 だから核爆弾とか容赦なく出ますしバーチャル世界だから同じ支給品がいくら出ようと全く問題ありません!
 背景キャラとして出せなかった自ロワの書き手さんとかどんどん出しちゃってください!
 あ、ちなみに何人になるかはわからないけど僕も出ますよ。
 どうせみんなマーダーやりに来たようなもんだし問題ないでしょ?
 支給品とか初期位置とかは登場話で決まるんだし条件は全員と一緒ということで。
 言い忘れてたけど、優勝賞品とかそういうのは一切ありません。
 バーチャル空間だからみんなの生身の体は無事だしね。
 死んじゃった後はロワを眺めるか家に帰るかは全て自由にしちゃってください。
 後説明してないのは見せしめだけかな?
 いやまあ、いらないとは思うんだけど一応様式美だし。
 とりあえず用意はしてきたんで死に方の一例としてやっておきますか。

 ポチッ

 はい、こんな感じですねー。
 どんな感じで死んだかは各々で勝手に書いちゃってください。
 それではみなさま、登場話死亡に気をつけて!
 書き手ロワ4th開幕です!!」

【康一君@○ロワ 死亡】
【主催:バトルロワイアル(仮)@新安価ロワ】

65ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 11:05:24 ID:f/WTCWCU0
投下終了です
導入に身内ネタ使わせてもらったけど本編ではあまり関係ないものと思いたい

66ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 11:05:42 ID:4yALXjJA0
ハルトシュラーは創発板で創られたキャラクター
ロワといえば創発板でやっていたのが多かったから知ってる人も多いと思ったけど
今は外部板でやっているところも多いから知らない人も増えちゃったのかなぁ

67ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 11:25:35 ID:ZN/ZnMhc0
投下乙〜
チャットネタだけど内容はラジオネタだからセーフなのか?w
判断は皆に任せよう
しかし確かに新安価システムは作中の書き手もメタ的にも馬鹿なことやりやすいなw

68ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 11:34:18 ID:zUy55jIc0
OP案投下します

69ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 11:34:40 ID:zUy55jIc0



  ――要するにだ。

  お前らは、自分たちがいかに「異端」であるのかを、いつの間にか忘れてしまっていたんだ。




……その日。
『大東亜共和国』の各地で、年齢性別職業、およそ共通点らしい共通点のない人々が、一斉に姿を消した。
若い男性が中心ではあったが、そこに留まらぬ者も多い。

中には、黒服の男たちに攫われる姿を目撃された者もいた。
が、警察の捜査にも関わらず、一切の手がかりは得られなかった――
なお、警察が本当に捜査をしたのかどうか、一般人には知るすべもない。




「君たちは、危険分子として密かにマークされていたんだ」


教壇に立った男は、おもむろに言った。
大きな、しかし学校の教室としか思えない椅子と机と黒板のある部屋。立ち並ぶ武装した兵士たち。
そこで目覚めた人々は、自分がなぜここに居るのかも把握できないまま、男の言葉を聞くことになった。


「我が国の『プログラム』を模し、小説や漫画のキャラを戦わせる『パロロワ』なるジャンル。

 そう、君たちが耽溺していた、パロロワだよ。

 所詮は架空の出来事だ、表現の自由の範囲内だという意見もあるだろう。
 近年の大東亜共和国の自由化の動きの中、この程度は笑って許すべきだ、という声もある。

 しかし、社会不安を増幅する危険な連中だ、という見方もまた、根強い。
 それが極めてマイナーなジャンルに留まっていればよかったのだが……
 どうやら君たちは放置されてるのをいいことに、いつしかそれを、当たり前と思うようになった」


男の言葉に、教室の中がざわつく。
不安の声。恐れていたことが現実になったのか、という懸念の声。教壇の男は構わず続ける。


「本来であれば、一斉検挙の上、国家の存続を危うくする政治犯として投獄するのが本来の筋だが……
 おそらくその先には、処刑台か、一生続く苦しい苦役の生活が待っているはずだが……
 我々は、恩赦の『チャンス』を与えようと思う。
 君たちの良く知る、君たちの専門分野とでも言うべき方法によって」


男はニヤリと笑う。集められた人々の顔が引き攣る。
それはどう考えてもチャンスなどではない。
あまりにも容易に想像できてしまうその先の言葉は、そして、予想に違うことはなく。


「殺し合え。最後の1人になるまで殺し合え。

 君たちが物語のキャラクターたちに強いてきたのと、同じように。

 優勝者には、恩赦のみならず、今後一生の生活の保障と、絶大なる名誉を与えることを約束する」


沈黙。
参加者として集められた者たちは、ちらちらと互いの顔を伺い合う。
首元を探る者もいる。そして予想通りにそこに首輪の存在を確認し、顔面が蒼白になる。

冗談として笑い飛ばせない程の、重い空気。
周囲を取り囲む、完全武装の軍人たち。
これが安っぽいドッキリなどではないことは、誰にでも分かる。
先の言葉の意味が参加者たちの心に浸透するのを待って、教壇上の男は口を開く。


「諸君らの中には、複数の『パロロワ』に作品を投下している、と『自称』している者もいるだろう――

 が、安心して欲しい。
 ……いや、絶望して欲しい、かな?

 諸君らが同じPCから、あるいは同一のIDから投下していた数々の作品。
 政府の目を誤魔化すため、もしくはほんの悪戯心から『同一人物』を偽っていたことは……
 我々には、全てお見通しだ。
 全て、綿密な内偵の過程で明らかになっている。

 同じPCを利用していたお仲間、あるいは家族、親兄弟も、全て調べ上げてこの場に招待している。

 ま、君たちにとってはお馴染みのシチュエーションというわけだ……
 『パロロワ』でも多いのだろう? 親しい者が複数参加を強いられる、というのは」


「ふ、ふ、ふざけるな!」

70ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 11:35:07 ID:zUy55jIc0

ついに一人の男が立ち上がる。


「あ、あれを書いてたのは全部俺だ! い、いや、そうじゃなくって……
 こ……これって『書き手ロワ』だろ?!
 なら、『異能』の1つや2つ……あるんだよな?! そうだよな!?
 そんでもって最後は、全部無かったことにでもして……」

「異能? そんなものある訳ないだろう。お前は自分を何だと思っているんだ」


銃声。
教壇上の男は溜息ひとつついて拳銃を抜き放つと、無造作に発砲した。
立ち上がっていた男の額が撃ち抜かれ、教室に悲鳴が響き渡る。


「お前は、ただの『書き手』だろう?
 空想と現実を混同するのも、いい加減にしろ。
 そんなんだから、排除しようってことになるんじゃないか」


名前すら分からなかった男の身体が、どうっ、と倒れる。
進行役は顔色1つ変えずに続ける。


「我々もこの催しを開くにあたって、君たちのことについてはそれなりに勉強している。
 いま撃たれた彼のようなつまらない勘違いは、やめてくれたまえ。
 まあ、そうそう数を減らす気はないんだが……いわゆる、『見せしめ』って奴だ。
 その意味では彼も、役には立ったのかね」


もはや、集められた人々に声もない。
教壇の上、男は両手を大きく広げる。


「君たちの流儀で呼ばせてもらうなら――『書き手ロワ』。
 そうだな、過去3回の架空のフィクションに続くものとして……
 『書き手ロワ4th』とでも名付けることにしようか。

 これより、『特別枠プログラム』、『書き手ロワ4th』を、開始する。

 ルールなどの詳細は支給品に入れておくので、現地に配置後、追って各自で確認してくれたまえ――
 君たちなら、『ロワ書き手』ならできるだろう?
 普段から、愛するキャラクターたちにやらせてきたことなのだから」


教師役の男はそう言うと、おもむろに取り出したガスマスクを装着した。
集められた書き手たちが何か反応するよりも早く、教室の中は催眠ガスに満たされて――



――たぶん、彼らが次に目覚める時には、『殺し合い』の真っ最中にいることだろう。

彼らが書いてきた数多のキャラクターたちと、同じように。



【死亡者:不明】

【主催:大東亜共和国政府】



※現代日本とよく似た、大東亜共和国が舞台です。原作小説の時代よりは自由な社会の模様
※基本的に異能などのない一般人ロワです
※「中の人」が同じ場合、家族や知り合いなどで「同じPCから投下していた別人」の設定になります

71ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 11:35:18 ID:zUy55jIc0
以上です

72ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 11:36:07 ID:zUy55jIc0
あ、タイトル忘れました、失礼。

『国家的プロジェクト、開幕』

でよろしくお願いします

73ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 11:42:24 ID:ZN/ZnMhc0
投下乙〜
おお、一般人ロワ系列の書き手ロワとは新しい
同一人物書き手も敢えて別人としたかー

74ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 12:06:35 ID:4yALXjJA0
ここまでのOP案整理

>>23-24 『BEgiNNing』
>>30-31
>>34-37 『はじまりの祝福』
>>43-44 『あるロワ書き手の演説』
>>51
>>54
>>56-59
>>64
>>69-70 『国家的プロジェクト、開幕』

75ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 12:24:30 ID:dhRru6VY0
とりあえず一言

お前らこれ幸いとばかりに自由にやりすぎだろwwwww

76ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 13:36:31 ID:AC1UTguU0
OP出来たので投下します

77こういう時って進行役が一番損だよね:2013/04/04(木) 13:37:36 ID:AC1UTguU0
その日、一つの祭りが始まった。



「えー今から皆さんには」
 

「書き手ロワの時間だあああああああああ!!!」
        
「ドコドコドコドコドコwwwwwwwww」



「え、なに、ガチで殺しあうの?」


 「めんどくさー」

  
 (死にたくないなあ) 



(殺し合いとかワクワクする)

   
「秘められた僕の力が!今、覚醒する!」


「終電までには帰れますか?」  


 「殺し合いよりSS書くわ、延長するのやだし」  

  
「終電…延長…うっ頭が」      



「対主催エンドこそ至高だ」「たりめーよ、好きなキャラみーんなぶっ殺して優勝エンドなんて考える人の気がしれないね」   


「優勝エンドが一番に決まってるよな」「そうそう、無理やり首輪外すとか主催仲間割れとか萎えるわー超萎えるわー」



「「「「おいお前らちょっと表出ろ」」」」



「はーい今からキャラのモノマネやりまーす」 


「似てねえwwwwwww」「口調とかwwwテキトーすぎwww」「32点」 「優しいなお前」「俺なら−50点くらいだわ」


「はーい今から馬鹿にされまくって殺し合いに乗ったキャラのものまねやりまーすッ!」

78こういう時って進行役が一番損だよね:2013/04/04(木) 13:37:58 ID:AC1UTguU0

「すげーマジでビームとか出るんだけど、マジすげー」 


 「あ、誰かに当たって消し飛んだぞ」

    「こわ、ちかよらんとこ」
  

「いや、事故!事故だから!」

  「事故だからって人殺して許されると思ってんの?つまりそれって君は(ry」



  
「初めて触るこの感触……グッドだね!」  


「バッドだわ、俺はひんぬー教なんだよおおおおお!」


「じゃあ俺に触らせてくれ」 「わけがわからないよ」 「おまわりさーん!」   


    「死にたい、こんな外見とか死にたい」

     「贅沢抜かすな、俺なんかなあ」


 「念願叶って好きなキャラになれました!ありがとー!」  


                  「……おい、とりあえずあいつから殺るぞ」

                  「……ああ」


           
  「ロワとかどうでもいいから目立ちてー」


「裸になれよ」「爆発しろよ」「死ねよ」

79こういう時って進行役が一番損だよね:2013/04/04(木) 13:38:27 ID:AC1UTguU0


 

「ふぇぇ……こわいよぉ……」 「助けてぇ…お兄ちゃぁん…」


「君たち、良い身体してるねっ!ウチのロワに来ないかいっ!?」  


「は?(威圧)」 「殺すぞ(真顔)」 「すいあせんでした(涙目)」 


        
 「みんなー!主催に立ち向かう気があるなら、俺の話を聞いてくれー!」



「もしかしてこれは夢じゃないかしらええそうよそうに決まってるわ大体私が書き手ロワになんて」


「サインください!ずっとあなたのファンでした!」


「えええええええええええええ!?」


       

 「」


           
「何あの人」「両目開いて気絶してるんじゃね」「なにか瞑想してるのかもしれない」「HPが500回復」


             

 「貴 様 ら 全 員  皆 殺 し だ」




 「引きこもり戦法は許されますか?」「許されるんじゃない?」「でもそれつまんなくね」



「ねーねーうちのあの人見なかった?」
                       
「助けてー!殺されるー!」

      「(´・ω・`)ショボーン」


「外見で人を判断してはならない」「至言だな」「ああ」


「あんたらみたいに平然としてるのもどーよ」「至言だな」「ああ」

80こういう時って進行役が一番損だよね:2013/04/04(木) 13:38:47 ID:AC1UTguU0

           「あんた幅取ってるんだよ!ちょっとは周りに気ぃ使え!」

 「そーだそ−だ!」  「百理ある!」

            


「仕方ねーだろ!!!


リアルと違うんだから慣れてねーんだよ!!!


ぶっとばすぞ!!!」

                
         
その日、既に一つの祭りが始まっていた。



「殺し合いをしてもらいます」



  
「まわりうるさくて声聞こえねーんだけど!!」 


    「ギャーギャー!!!」 

 
「わざわざ叫ばなくても良いよ!!!!」


「「ギャーギャー!!!!!」」


「増えた!?」




「あーもうめんどくせえ!とっとと死んで会場に飛べ!」



ボン

シュッ




「疲れた、主催とかもう二度とやらん」


書き手ロワ4th、スタート。

81こういう時って進行役が一番損だよね:2013/04/04(木) 13:39:01 ID:AC1UTguU0
【主催者 不明】 
【見せしめ 不明】
【参加者 誰でも良いんじゃないかな】 

※とりあえず、主催者は大規模な謎のワープを使えます。
※とりあえず、参加者には首輪がはまっています。

82ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 14:26:44 ID:6eS00HUs0
OP案投下します

83ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 14:27:03 ID:6eS00HUs0
「テメェらあああああああ!!! それでも恥ずかしくねーのかぁあああ!!」

「新年度に入り、パロロワ界は春を迎えた! そろそろ終わりそうなロワがある中、新年度完結第一号のロワはなんだった!?」

「そう! 新安価ロワだよ! クソゲロワが新年度完結第一号なんだよ!」

「どういうことだ!? どうしてだ!? どうしてこうなった!?」

「それもこれも! お前らが遊び呆けて、書くことを怠ったからだ!」

「人狼、麻雀、オフ会、ゲーム、漫画……お前らの本分は書くことだろう!」

「え? 把握をしていた? ……それはゴメンね。ホントにゴメン」

「だが、前者三つは明らかに違う! お前ら! 粛々と真面目に書いていた書き手達に謝れ!」

「そんなわけで、お前らには活を入れさせてもらう!」

「ここにいる書き手共で殺し合いをしろ! ルールは全員知っているだろうが、一応配っておく!」

「真面目に書いていた人はごめんね。まぁ、ガンバレ」

「ルールを破れば貴様らは即刻死刑だ! 分かったか!」

「では! 健闘を祈る!」

「あ、この説明が終わって一分後に会場に転送するから。じゃ」

壇上の男はそう言ってこのホールから去っていく。
その壇上の横で、ホールに集まった人達の反応を見て笑い転げていた、もう一人の男も壇上から降りた男についていき、ホールから去る。

誰かは、理不尽だ、と叫ぶ。
誰かは、マジかよ……、と嘆く。
誰かは、え? マジで? と困惑する。
誰かは、ついにきたか……! と歓喜する。
誰かは、ヒャッハー! 祭りの時間だぁ! ……これはいいや。

各々がそれぞれ違う反応をする中、一つだけ全員が心の中で一つになった。

(原因はおめーらだろ!)

そして、書き手達は会場へと転送されていく。

書き手バトルロワイアル4th、ここに開幕。


□□□

84ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 14:28:34 ID:6eS00HUs0

説教、ルール説明らしきもの、そして書き手ロワ開催宣言を終えた二人は主催本部へと歩く。
一人は新安価ロワ最多投下三人衆の一人。◆oub/vvrBRgこと感電
もう一人は同じく新安価ロワ最多投下三人衆の一人。◆hqLsjDR84wこと康一君。
片方は世紀末のようなOPと衝撃のEDを書き、もう片方は新安価ロワの方向性を定めた一話を書いた。

つまり

新安価ロワを核の炎に包んだ張本人達である。


「あー、疲れた。大声出すのはマジ疲れる」
「はー、笑ったわー。スゲー笑ったわー」
「そうだ。康一君に言い忘れてたことがあったわ」
「あ? なんだよ」

「康一君もロワに参加な」

「は? なんで俺が参加しなきゃいけないの? 俺は主催側だろ」
「え? いつから俺は康一君が主催側だって言ったっけ? いいから面白いフラグを撒いて来いよ(笑)」
「感電君! 屋上いこう!」
「僕、しゅさいのおしごとあるから(震え声)」
「おい、ふざけんなよ。あ、そうだ。感電、お前もロワに参加しろよ」
「なんで? 康一君だけいけばいいの。新安価ロワの戦犯も参加させとかないと、いろいろアレだから。だから戦犯の康一君が参加して、参加者の怒りを静める。AreYouOK?」
「いや、俺は戦犯じゃねーよwwwwwwww元はといえば、お前のOPのせいだろwwwwww」
「まだOPの時点では大丈夫だったから。一話目のせいで皆、あっ(察し)になったから」
「だってそういうOP書くのが悪いんじゃん。こういうノリいいのかって思わせだ感電が悪いよー」
「いや、だとしてもあれはないわー。あれのせいでああなったんだから。戦犯は康一君ね」
「だってアークが作ったって最後に書いてあったから……」
「ん?」
「てことは……」
「「やっぱ、アークってクソだわ」」

パァンパァン!

二人の男の額を銃弾が貫く。
銃を持ち、冷めた様子で二人の死体を見る新安価ロワ最多投下三人衆最後の一人。◆CAP.3FrrY.。

「二人が原因だから。ストライダー、おーい、ストライダー!」
「なんでしょうか?」
「この死体片付けといて」
「了解しました」

ここに、生ける伝説の二人が命を散らした。
グッバイ、カンデン グッバイ、コウイチ


【主催:◆CAP.3FrrY.@新安価ロワ】
【主催陣営死体処理担当:◆100ZZ542nE@新安価ロワ】

【◆oub/vvrBRg@新安価ロワ 死亡】
【◆hqLsjDR84w@新安価ロワ 死亡】

85ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 14:28:54 ID:6eS00HUs0
投下終了です

86ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 14:31:23 ID:C5aLzPdg0
投下乙です。
新年第一号ではあったけど新年度第一号完結ではねえよwwwww

87ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 15:19:52 ID:ZN/ZnMhc0
過度な身内ネタやひとつのロワネタ、雰囲気の持ち込み押し付けは要注意な
あと、登場書き手のノリや性格がop時点で決まってるのもどうかと

88ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 15:23:52 ID:ZN/ZnMhc0
少数の特定の誰かだけが楽しめるんじゃなくてロワが好きなら書き手も読みても職人さんも楽しめるような企画になって欲しいから
それだけは覚えておいて

89ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 16:02:48 ID:iAilWDrI0
この手のお祭りロワで準備期間を長く取るのはアレだし、早々にOP案は締め切って投票なりなんなりに移ったほうがいいんじゃないか
個人的には、1氏が独断でOP決めてもいいくらいだと思うけど

90ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 16:16:11 ID:WQCLTlQo0
こういうノリでやるならチャットやツイッターで交流のある書き手限定にしたほうが良くないかね
書き手間交流してない作品投下するだけの書き手がこのノリに巻き込まれるのは甚だ不快だ

91ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 16:20:50 ID:bgjFFh/w0
ん、OP案投下しようかと思ったけどもう締めきっちゃう感じか?

身内のノリは抑えてくれんかな
書き手2ndでもそれで問題になったことがあったんだし

92ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 16:33:09 ID:kQadJCZU0
書き手ロワってんだから書き手の話しないといけないんだろうけど
多少ならいいけど外野の話(立ち振る舞い)メインにしたらやっぱマズいと思うわ
作品把握するのに外伝は必須じゃないだろみたいな感じで

書いた作品に由来しない性格付けとかはやっぱもにょる

93ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 16:38:48 ID:bgjFFh/w0
キャラ設定やらは書き手2ndみたくその書き手がよく書いていたキャラに準拠でいいわな
そこに作品の傾向とか付け足してきゃ十分キャラ立ちするし

94ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 16:51:45 ID:/FtZShl.C
とりあえず、OPはいったんストップして
先に決めること決めちゃわないか?

・地図、OPをどうやって決めるか。募集するなら募集期間をどうするか。
・参加者をどうやって決めるか。人数や参加条件はどうするか。
・本編の開始はいつにするか

95ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 17:07:18 ID:.wYsTydE0
OP案投下します

96ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 17:08:18 ID:TaZmYU3U0
そうだなぁ、地図は概ねアバウトで良いと思うけどな。それこそ古生物のミニチュア地球みたいに。
参加者も……最近のロワにしてくれ、って感じで良いと思う。
あんまりガチガチに固めてもあかんと思うよ。
OP投票は……まぁ、明日0時から24時間で募集すればいいんじゃない?

あと身内ネタの注意か。
ロワ書き手はそのロワだけの情報で作り上げるってことを心がけてくれれば良いんじゃないかな

97ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 17:09:20 ID:.wYsTydE0
>>94
っと、失礼しました。リロードを忘れていた……

地図、OP決めはやはり投票か言い出しっぺの>>1が決めるかが順当なんですかね
参加者は参加数の上限を決めておいて書いたもの勝ちか
本編は全部決まったらもうやっちゃってもいいのかな

98ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 17:12:17 ID:TaZmYU3U0
上の方に書いてあったよね。1ロワ上限8人とか合計100人を目処にとか。
そんな感じで早いもの勝ちで良いと思うよ

99ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 17:17:05 ID:bgjFFh/w0
OPは投票でいいと思う
>>1がトリップつけてなかったから今から>>1に決めてもらうのは少し厳しいし
地図はミニチュア日本地図とかだと考える手間がなくて良さそう

OPの募集期間はどうする?
さすがに締め切り時間とか告知してないまま急に締め切るのはどうかと思うんだが

100ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 17:21:45 ID:6eS00HUs0
地図はアバウトでいいし、OPは投票でいいと思う。
参加者に関しては>>98ので。
OP募集期間は今日か明日まででいいんじゃないんかなぁ。

101ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 17:43:26 ID:TaZmYU3U0
OP募集を今日まで、投票を明日24時間いっぱいで投票すればスムーズに進むと思うんだけど、どうかね?

102ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 17:44:34 ID:ZN/ZnMhc0
OPは投票でいいんじゃないかな
この流れからするに身内ネタや特定ロワの雰囲気を持ち込んでいるネタに危機感をちゃんと持ってくれている人は結構いてくれているみたいだし
流石にまずい奴は落選すると思う
もちろん、落選するからいいやというノリで書き手ロワを大事にしている人や、ネタ元にされたロワの人に不快感与えるようなOPは投下しないよう気をつけて欲しいけれど

103ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 17:45:23 ID:ZN/ZnMhc0
とりあえず、95氏、投下していいと思うのなら投下してよろしいかと>OP

104ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 17:46:54 ID:.wYsTydE0
>>101
それで問題ないと思うに一票を

>>103
それでは投下させていただきます

105オープニング:2013/04/04(木) 17:47:33 ID:.wYsTydE0



今よりずっとずっと遠い未来のこと……!

政治の破綻……経済の崩壊……犯罪の激化……モラルの腐敗……!

人の心には闇が巣食い、もはや人に良心を求めることが愚行となった退廃の時代!


しかし、パロディ・バトルロワイアルは死滅していなかった!


【Welcom to this crazy world】

106オープニング:2013/04/04(木) 17:48:01 ID:.wYsTydE0

「栄光あるレジェンド書き手の諸君……本日はご足労感謝する。
 と言っても、私がそちらの意思を無視して集めたわけだがね」

真っ白な空間の中で突如響いた声に導かれるようにしてパロロワ書き手は目覚めた。
不可思議な空間、曖昧な思考、緩慢な動きしか出来ない肉体。
全てが曖昧な空間の中で、その声だけが確かなものだった。

「諸君らに集まってもらったのは他でもない、殺し合いをしてもらいたいからだ」

声の主は覆面を被った中肉中背の人間だった。
声で性別や年格好を判断することが出来ない。
人生の酸いも甘いも噛み締めた老人のようにも聞こえれば、理不尽なものに対する怒りに溢れた青年のようにも聞こえる。
世の男を魅了する魔女のようにも思えるが、ありとあらゆる女性の心を奪う怪傑のようにも思えた。
そんな正体不明の人間は書き手たちを見比べながら言葉を続けた。

「私は諸君らと同じ書き手だ。
 と言っても、諸君らをレジェンド書き手とするなら私はニュージェネレーション書き手とでも言うべき存在だ。
 そう、私は『未来人』ならぬ『未来書き手』……名前は、Xとでも名乗っておこうか」

未来書き手Xはそう言うと、その拳を握りしめた。
そして、その男とも女とも子供とも老人とも判断のつかない声を張り上げる。

「現在の、いや、諸君らにとって未来のパロロワ完結期間の平均は十年!
 月報は総数で30にも満たない!
 第一放送前に頓挫するパロロワの数は増えていくばかり!
 やがて新規ロワの数すら減っていっている状況だ!」

そこで一度声のトーンを落とす。
妙に芝居がかった様子ではあるが、その演説の内容はこの場に居る書き手の殆どを引き付けていた。
それは未来書き手Xの弁舌が優れているからだろうか?

「緩やかな衰退……いや、衰退というと少々語弊があるな。
 まだ続けているのだから……殺し合いに魅了されるものが居る限り終わりはしない……
 だが、だが足りないのだ。
 我々には情熱が足りない……『なあなあ』で済ましてしまっているのだ。
 そう、モチベーションの問題だ……ならば、そのモチベーションの低下を打破するには何が必要だ?」

いや、この言葉は未来書き手Xが心の底から振り絞った全力の言葉だからだ。

「パワーだ! 筋肉でしか身体が動かせないように、我々の執筆意欲を動かすパワーが必要なんだ!
 我々未来書き手はパワーが衰えているのだ!」

そのパワーが、書き手たちを引き付けているのだ。

「だが、なぜパワーがない……?
 こう言うと自惚れに思えるかもしれないが、私だって十分に情熱はあるはずだ……
 生まれた時代の違いか? それとも別の要因か?」

心の底から、未来書き手Xは疑問を口にする。

「いずれにせよ、諸君らはその道に特化した者たちだ。
 何よりもパロロワというものに多少なりとも『愛着』があるだろう。
 それは本業作家を上回るものであると、私は信じている。
 だからこそ、我々の想像を超えたパワーを持っているはずだ……そのパワーの秘密を知りたい……」

詩を歌うように、ゆっくりと言葉を紡いでいく。
未来書き手Xは間違いなく本気だった。
己にないものを求める、本気の言葉だったのだ。

「書き手バトルロワイアル3rd以降、書き手ロワは出現しなかった……! だからこそ開催する!」

身につけた覆面の下から、未来書き手Xが大きく口を開いたことを感じ取る。
続く言葉を想像できない書き手は、この場には居なかった。


「書き手バトルロワイアル4thの、開始だあああああああああああああ!!」


イカれた時代の書き手が、人の言葉で狂った叫びを吼えていた。


【主催:未来書き手X】

107ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 17:48:11 ID:.wYsTydE0
投下終了です

108ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 17:49:53 ID:bgjFFh/w0
投下乙です
OPに関しては>>101でいいと思います

そして、自分もOP案投下させていただきます

109第零回放送〜開祭宣言〜:2013/04/04(木) 17:51:15 ID:bgjFFh/w0
『あー、テステス、マイクテスト』

ひび割れた音声が、会場内に響き渡る。
拡声器によって届けられた声は、それを聞く者達の脳裏をよぎっていた予感を確信へと変えていく。

『全員目覚めたようだな』

既に周囲を探索していた者も、今しがた目覚めたばかりの者も、皆一様にその声に耳を傾ける。
なぜなら、その声は聞いておくべきものだと本能で理解しているから。

『もう既に状況を察している者も多いだろうが、こういう催しは始めが肝心だ。一言一句、逃さず聞くように』

無論、誰ひとり聞き逃すつもりはない。
野球のプレイボール。サッカーのキックオフ。
この放送はそれらと同質のものだ。
試合が始まる前のドキドキ、始まった瞬間のワクワク。
それらも含めて楽しまないのは、楽しみ尽くさないのは、なんと勿体無いことだろうか。

『諸君らには、今から殺し合いをしてもらう』

開催宣言。いや、開"祭"宣言というべきか。
笑みを浮かべる者。ガッツポーズする者。ため息をつく者。
初めてのことに困惑する者。行動方針を決め始める者。目立ち方を考える者。
それを聞いた反応は様々だったが、その目がどこか輝いているのは全員に共通していた。

『大まかなルールは説明するまでもないだろう』

当然だと言わんばかりに頷く者がいる。

『禁止エリアなどの細かいルールは支給品のルールブックに記載してある。各自確認するように』

早速支給品の検分を始める者もいる。

『以上だ。それでは参加者の諸君、せいぜい楽しんで、そして死んでいくといい』

反応は様々。行動も様々。けれども、参加する催しは皆同じ。

『書き手ロワイアル4th……スタートだ』

放送が終わり、そして――お祭りが始まる。


【主催者:不明】

※開始時点で既に会場の各地に参加者が散らばっています。そのため通常の参加者は誰も主催者の姿を見ていません

110ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 17:51:28 ID:bgjFFh/w0
投下終了です

111 ◆ROWArkDILY:2013/04/04(木) 17:58:18 ID:oMq7cOpk0
皆様方投下乙です。 トリを付けました>>1です。

>>101氏の提案通りOP募集を本日まで、投票は明日行うという形を取りたいのですが。いかかでしょうか?

112 ◆ROWArkDILY:2013/04/04(木) 17:59:33 ID:oMq7cOpk0

投票場所はこちらを使おうと思うのですが? よろしいでしょうか?

ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5008/1361165572/l50

113ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 18:09:56 ID:.wYsTydE0
投下乙です
文字通り開祭宣言……!単純だが自由度のあるOPだ!

>>112
投票場所はそこを利用させてもらうということで良いと思います

114ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 18:12:27 ID:ZN/ZnMhc0
投下乙〜!
未来書き手X!? なんともインパクトありかつパワーの有る存在だw

開祭とは上手く言ったな〜w 楽しそう

>>112
異論はないよ―

115ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 18:49:12 ID:uh2hNnSw0
1人じゃない、400万人の輪を広げよう!
ttp://pcmax.jp/?ad_id=rm193291

116ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 18:49:13 ID:2697H31o0
オープニング案投下します

117ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 18:49:56 ID:2697H31o0
壇上の人物は高らかに宣言した。

「さあ、書き手バトルロワイアル4thの開幕だ」

そして闇の中の集団は等しく理解した。

自分達は書き手ロワ4thの参加者であると。

なぜなら皆パロロワ書き手だから。

「そうそう、詳しいルールはデイパックの中に入っているルールブックを参照してくれ」

そして最後の注意を聞き終わると同時に全ての参加者はロワの舞台へと転送された。

【主催者:不明】

118ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 18:51:28 ID:2697H31o0
投下終了です
そして皆さま投下乙です

>>111
自分も異論はありません

119ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 19:14:00 ID:TnRxtehQ0
>>111
今日で締め切るのは反対
OP募集→投票の流れになる空気になってた以上は
告知から数時間で締め切るのはあんまりかと

金曜いっぱい募集、土曜日に投票とかの準備
日曜日にスタートっていう日程はどうですか?
この場合、投票は24時間じゃなく数時間にして集計まで土曜日中に終わらせる感じで

あと、人数の件だけど、上のほうで書いたの上限120人になってるんだけど100でいいの?
最近のロワがいいって意見もあるけど、それは条件に盛り込む?

120ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 19:39:42 ID:zUy55jIc0
書き手紹介とかも滑り込み狙いありそうだしねぇ

121ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 20:00:17 ID:0ij2/Tio0
OP案投下します。

122ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 20:01:55 ID:0ij2/Tio0


「――僕は、君たちと同じだった」

 耳元で囁かれるような感覚に、首筋がぞわりと震えた。
 目をあければそこは、だだっ広いコンサート会場、いやドームのような場所。
 あたりは一面は真夜中のような暗闇だが、かろうじて、自分と同じように倒れている人たちが他に多数いることがわかる。


「理想があった。夢があった。
 書きたいものがあった。紡ぎたい物語があった。
 君たちと、同じように」

 再び、耳元で囁かれるような感覚。
 思わず、ひどく重く感じる上半身を起こす。
 だが自分の近くには誰もいない。声の主を探し、周囲を見回した。

「突き抜けるような勢い。しんみりとする雰囲気づくり。思わず息をのむ描写。熱いバトル。
 君たちの紡いだ物語は、それぞれに違った方向に、輝いて見えた。
 生の歓びを。熱い友情を。魂の激突を。苦悩を。狂気を。――残酷な死を。
 君たちが紡いだように、僕も紡いでみたかった」

 目を凝らせば、ドーム状のど真ん中、ステージ状になっているその上に、誰ががいた。
 全く結びつくはずもないのに、直感する。耳元で囁かれたように感じたのは、そいつの声だったのだと。

「でも――僕は、出来なかった。君たちのように、それらを魅せられるだけの技量がなかった。
 僕は、君たちの紡いだ物語を享受するだけの、一人の読み手でしかなかった。
 享受し、妄想だけは一人前にするけれど、それを形に出来なかったんだ。
 それでも僕は、満足していた。一つの歴史に立ち会っているかのようにさえ、思えていたんだ」

 男とも、女ともつかない声。僕、という一人称だけがそいつを男のように感じさせたが、断定することはできない。
 誰からも遠くにいるのに、誰に対しても耳元で囁くような、か細いのによく通る、奇妙な声だった。
 細身のシルエットは、微動だにせず、台本を読むかのように言葉を続ける。

「そんな僕に、語りかけてきたやつがいた。
 僕は驚いた。ファンタジーやメルヘンじゃないんだから。それを夢だと思ったよ。
 だが、それは本当に意志をもっていた。そして、僕の心に語りかけてきたんだ。
 わかるかい。君たちだってよく知っている――いや、君たちこそがそいつの生みの親だ」

 言動は不可解、意味不明。されど罵声の一つも、いや物音ひとつ、そいつの言葉を遮らない。
 そいつの声だけが聞こえて、それは、静謐と評してもよかった。

「物語を紡げない僕に語りかけたのは、紡がれなかった物語だった」

 そいつは、くくっと喉を鳴らすように嗤った。

「言い換えよう。そいつは、君たちが捨てた、言葉の――物語の破片だったんだ。
 様々な理由で――リアル多忙だ、矛盾があった、納得がいかなくて、書き上げられなくて、
 ――君たちは、紡ぎかけの物語を、いくつも潰してきたんだろう?
 それが僕にとって黄金を投げ捨てるようなものだとしても、もちろん君たちにとっては些細なことだ。
 でも――君たちが捨てた物語は、紡がれたがっていた」

 僅かに陶酔するように、そいつは天を仰いだ。

「僕は、そいつに同情した。
 ゴミ箱の中で、メモ帳で眠って、日の目を見ることもなく忘れ去られていく物語のために、涙だって流した。
 そいつも、物語を紡げない僕に同情を覚えたんだろう。僕らは、お似合いだった」

 そいつは、ふぅと一息ついて、周りを見渡した。

「僕らは、一つになった。そいつは、僕の意識や記憶と同調した。
 だから、――細かいことを言うなら、僕という一人称は相応しくないのかもしれないね。
 そう、僕らは一つになって、今度こそ、物語を紡ごうと思った。
 一つの物語を完成させることができれば、僕らはきっと満足できるんだろう。
 でも僕らは知っていた。君たちだって――同じだろう」

 そいつは、口端を歪めた。皮肉めいた笑みだ。
 闇の中でも、誰もが、その表情を想像できた。
 邪悪で純粋な、ませた子供のような――。

123ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 20:03:13 ID:0ij2/Tio0



「我々は、殺し合いという舞台でしか、物語を紡げない」

 声を発することはできなかったが、息を呑む音が幾重も重なった。
 雰囲気に呑まれつつあった思考が、ようやく正常に戻るにつれて。
 
 今、このシチュエーションが、何を示しているか、この場にいる誰もが、気づかないはずがなかったのだ。

「物語を紡げなかった僕と、紡がれなかった物語。
 君たちと、君たちの紡いだ物語たちへの羨望は、僕らと君たちをこの場に誘い込んだ。
 僕らは、君たちと、君たちの紡いだ物語の破片を繋いで、それを僕らの物語にする。
 だから、告げることは一つだ。下世話な説明なんて、不要だろうからね」

 そいつは、一呼吸おいて、告げた。
 静寂の中、その言葉だけが宙に浮いたように――。

「君たちには、殺し合いをしてもらいます」


【主催 ――『物語を紡げない者・紡がれなかった物語』】

124ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 20:33:39 ID:/mniiccU0
えーっと、次の案を投下してもよろしいのでしょうか

よろしければ、自分もOP案を投下させていただきます

125オープニング:2013/04/04(木) 20:34:12 ID:/mniiccU0
「――全員、お目覚めのようだな、諸君」

 虚空に声が響き渡る。
 宇宙のごとき闇の奥から、何者かの声が聞こえてくる。
 どこまでも続く星空のような空間に、透明な壁と床の感触だけが感じられる、何とも奇妙な空間だ。
 その中で、総勢100人を超える男女達が、謎の声に耳を傾けていた。

「私はある条件のもとに、君達を集めさせてもらった。
 パロロワ、と言えば分かるだろう。その部屋に集まっているのは、皆パロロワの書き手達だ」

 瞬間、群衆達がざわめいた。
 お前はどこだ、何ロワだ。どのトリップの人間なんだと。
 名も知らぬ他人同士だと思っていた者同士が、身内かもしれないと分かり、お互いの身元を確信し始めたのだ。

「静粛に。
 ……さて、そんなロワ書き手の諸君なら、こうして置かれた状況にも、心当たりがあるだろう。
 そう、書き手ロワだ。君達にはこれから、書き手同士でバトルロワイアルを行ってもらいたい」

 一瞬、その場が静まりかえる。
 これからお前達に殺し合いをしてもらう。
 その旨で発せられた言葉を飲み込むのに、それだけの間が必要だった。
 だが、それもすぐに終わる。
 やがて巻き起こるのは怒号の嵐だ。
 ふざけるな。何でそんなことをしなくちゃならないんだ。
 殺し合いなんてまっぴらごめんだ。お前こそ死ね。死んでしまえ。
 闇の奥から響く声を、罵倒しなじる言葉の数々が、怒涛のように発せられる。

「まぁ、そうなるだろうな。だが先ほども言っただろう。ここでは静粛にしたまえと」
【Ancient!】

 その時、不意に声が響いた。
 やけによく通る英語の発音が、書き手達の罵詈雑言を静めた。

「――GYAOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOH!!!!!」

 次の瞬間に現れたのは、巨大なティラノサウルスだ。
 書き手達の中にいた誰かが、太古の恐竜へと姿を変えて、雄叫びを上げて立ち上がったのだ。
 たちまち、室内はパニックに陥る。
 慌てふためく書き手の誰かが、巨竜の襲来から逃げ遅れ、頭から丸かじりにされる。
 頭部を失ったその書き手は、力なく牙の隙間から落ち、血だまりの池へと亡骸を沈めた。

126オープニング:2013/04/04(木) 20:35:01 ID:/mniiccU0
「彼は古生物バトルロワイアルの書き手、◆sOMmvl0ujoだ。
 この書き手ロワを進めていくため、私の協力者の1人として、力を貸してもらっている」
「………」

 謎の声の紹介と共に、ティラノサウルスが姿を変える。
 古生物バトルロワイアルの創設者・◆sOMmvl0ujoは、金髪にテンガロンハットを被った、小さな美少女へと変貌した。
 その姿は、実在する化石博物館のマスコットキャラクター・瑞浪Mioに酷似している。
 しかし、先ほどまでの群衆の中には、こんな姿の娘はいなかった。
 あの場に紛れこんでいたのは、もっと普通の人間だったはずだ。大体、女性の姿なのに、「彼」と呼んでいるのは何故なんだ。

「そして今、彼が使っているのは、パロロワメモリと呼ばれるアイテムだ。
 平成ライダーロワ、オーズロワ、あとは変身ロワもあったかな。
 それらのロワに参戦している、仮面ライダーWに登場した、ガイアメモリの技術を応用して作らせてもらった」

 瞬間、虚空に光が走る。
 闇の中に現れたのは、何本ものUSBメモリーだった。
 色とりどりのメモリーには、それぞれにアルファベットがプリントされている。

「このパロロワメモリには、君達が参加していた、それぞれのロワの記憶が詰め込まれている。
 君達にはこれを使用して、殺し合いを行ってもらいたい。
 ただし、一度これを受け入れ、対応するドーパントへと変身したあとは、
 私の意志なしには外すことも、変身を解除することもできない。それは覚えておいてくれたまえ」

 そこまで言い終えると同時に、ぱちん、と音が響き渡った。
 指を鳴らしたような音と共に、100本以上のメモリが散らばる。
 それぞれのパロロワメモリが、まるで吸い込まれるようにして、書き手1人1人のもとへと向かっていく。

【Touhou!】
【Dragon Quest 2!】
【Cinderella Girls!】
【Munenori!】
【Ore-ODIO!】
【New Nishio!】

 あちこちから英語の声が聞こえる。パロロワメモリが使われたのだ。
 否、使わされたと言うべきか。
 書き手のもとへ飛んでいったメモリは、それぞれが書き手の身体へと突き刺さり、強制的に融合したのだ。

「素晴らしいだろう。君達が紡いだ物語の記憶は。君達が作り出した世界の記憶は。
 君達はそれを背負って戦うのだ。君達はそれぞれのロワを背負い、命をかけて戦い合うのだ」

 やがてその場にいた書き手達が、次々と姿を変えていく。
 それぞれのロワに登場した、それぞれのキャラクターの姿へと、書き手達が変貌を遂げていく。

127オープニング:2013/04/04(木) 20:35:43 ID:/mniiccU0
「もしもの時には、そのメモリが爆発し、君達の命を奪うようになっている。
 せっかくの催しなんだ……あまり私を失望させないでくれたまえよ」

 すなわちパロロワメモリとは、参加者の力の源であり、同時に首輪だ。
 このメモリの力があれば、たとえ個体差があったとしても、戦う力を得ることができる。
 しかし、変身は主催者の意志でなければ解くことができず、
 その上下手に逆らえば、命を奪われる可能性があるときている。
 この異常な状況に、声を荒げ反論する者は、もはや誰もいなくなっていた。

「では、そろそろ始めよう。諸君らの健闘を祈っているよ」

 ぱちん、とまたしても音が響く。
 指の鳴る音に合わせて、足元の銀河が光りだす。
 書き手達が見たものは、青く巨大な地球だった。
 そして全ての書き手達は、その地球に引きずられるようにして、光の中へと消えていった。

「……完了です。集められた書き手達全員、バトルフィールドへと転移しました」

 最後に残された◆sOMmvl0ujoが、天井を見上げて報告する。

「そうか」

 ◆sOMmvl0ujoに応じる声と共に、一瞬、そこに光が瞬く。
 光の中から現れたのは、どこにでもいそうな普通の男だ。
 ボイスチェンジャーでも使っていたのだろうか。
 ◆sOMmvl0ujoへの応答の声も、先ほどまでの不気味な声とは、随分と調子が変わっていた。

「あー……やっぱ、真面目な口調って疲れるわ」

 彼こそは感電。
 パロロワ界の名物企画・ロワラジオツアーの人気DJ。
 そしてこの書き手ロワを開催した、主宰陣営の一員である。


【書き手バトルロワイアル4th 開幕】

【誰か@どこかのロワ 死亡】

【主催:感電@ロワラジオツアー3rd】
【主催:◆sOMmvl0ujo@古生物バトルロワイアル】

※各参加者の身体には、それぞれのロワの記憶が蓄積された、「パロロワメモリ」が融合しています。
 このパロロワメモリの力によって、書き手はドーパントへと変身し、
 それぞれのロワのキャラの容姿と、何らかの戦闘能力を得ています。
 ただし、パロロワメモリは、主催側の意志なしには取り外せず、変身を解除することもできません(主催側は例外)。
 また、このパロロワメモリは、主催者の意志によって爆発し、融合した者を殺害することができます。

※◆sOMmvl0ujoの能力:「古生物バトルロワイアル」の、全参加者の姿へ変身することが可能

128ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 20:36:15 ID:/mniiccU0
投下終了です
パロロワメモリについては、各書き手の姿の理由づけ程度に考えておいてください

129ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 21:19:43 ID:ZN/ZnMhc0
お二方とも投下乙〜
紡がれなかった物語と物語を紡ぎたかったものとは何だか考えさせられるな……
夢になれなかったものと夢破れたものの八つ当たりとも復讐とも妬みとも憧れとも取れる願いゆえの書きてロワか

パロロワメモリ!
おお、書き手ロワで外見や能力が元のロワ由来になるのはお約束だけどその理由をこうやってOPから示すのは新しい!
しかも納得かつなんかわくわくするw

130ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 21:41:45 ID:jcKkI/FE0
自分もOP案投下します

131ロワオフ会:2013/04/04(木) 21:42:51 ID:jcKkI/FE0
ロワオフ会。
僕はその日を待ち焦がれ、ついに今日めでたくその日を迎えることが出来た。
憧れの書き手さん達との邂逅。僕はその機会を利用して、精一杯自らの作品の昇華に努めようと考えていたのだ。
だけど、そういった僕の純粋なロワへの想いが間違っていたことに気づくのに、そう時間はかからなかった。


当初は、僕は書き手さん達との出会いを喜び、子どものように無邪気にはしゃいでいた。
おそらくは、その場にいた皆も僕と同じようにその時間を楽しく過ごしていたと思う。
でも突如として、そこに冷たい水が差されることになった。


「では皆さん、早速会場に行きましょう♪ こちらでバスも用意しておきましたよ」


逆光故にか、顔が見えない。しかし間違いなく書き手の一人が、満面の笑みで皆にそう告げたのだ。
僕を含め皆に困惑が現れる。無理もないだろう。事前に決めていたプランには、そういったことは含まれていなかったのだ。
それにバスも用意したという。それに一体どれだけの金額が発生するのかは分からないが、とても一人で決めていいものではない。
僕は恐れ多いと思いながらも、皆を代表して抗議の声を上げることにした。


「あ、あの、えっと、どういうことですか? バスの貸切なんて、聞いていませんよ。そういうのって、やっぱり皆の……」
「……大丈夫」
「え?」
「ちょっとしたサプライズですよ♪ 勿論、バスのことで皆さんに金銭的負担をかけるつもりはありませんので、安心して下さい」
「え……と、どこに行くんですか?」
「秘密です♪」


どよめきが皆の間を走る。どうみても、勝手が過ぎる。
だけど、個人で金額を負担してまでの催しだ。ここで無下にしてしまうのは、どうにも気が引けるものだった。 
そして僕たちは戸惑いながらも、そのバスに乗ることにした。



結果は――言わずもがなだ。



僕が眠っていた意識を取り戻して、目の当たりにしたのは、学校の教室とも思える場所だった。
それはロワの書き手にとって、原初の光景。それ故に僕らに風雲急を告げられた。
教壇に立っていた人物が、いきなり大きな声で宣言を行ったのだ。

132ロワオフ会:2013/04/04(木) 21:43:23 ID:jcKkI/FE0
「これから殺し合いをしてもらいます♪」


言葉の内容とは裏腹に明るく、ハキハキとした話の調子だった。
その戯言の真意を窺いたいが、当の人物は仮面を被っていて、表情を隠している。
あまりに不気味な雰囲気だ。とはいえ、僕ら書き手は文字通りロワを親しむ人間。
仮面の人物の異様さなど、どこ吹く風と現状の不満をかまびすしく並び立てた。


「大丈夫です♪」


仮面の人物は声を大にして言った。


「僕も参加します♪ 殺し合いに♪ 折角のオフ会ですからね。一人一人が楽しみ、有意義な時間を過ごさなきゃ、損というものです♪」


マジキチスマイル。それは仮面越しでも分かる笑顔だった。
誰もバトロワのメンバーに不満なんか述べていない。
ただ単にこういった悪ふざけをするのなら、もっと皆の時間を確認してくれという旨のものだったのだ。
それなのにこいつは自分もロワに参加するから、文句を垂れるなと言ってきているのだ。
意味不明である。だけど、そういった歪さは、僕に危機を悟らせてくれるのに十分なものだった。


(ヤバイ! 早く逃げないと。こいつは尊敬すべき書き手なんかじゃない。こいつは単なるキチ……!)


僕の心の叫びと逃走は、僅かな時間で終わりを迎えてしまった。
ピー、ピー、と甲高い警告音が、鼓膜を叩くように聞こえてきたのだ。
僕はまさか、と自らの首をなぞった。


「ロワとは言えば、見せしめです!」


僕の蒼くなる顔を嘲笑うように、仮面の人物は顔を上気させ、火照った身体から汗をも飛び散らせる。
そして感極まったかのように、僕に死の宣告を下した。


「君のような純粋な心を持った書き手の命を散らせるのは、残念でありません! ですが、君がここで死んでこそ、僕の信念はより堅固となるのです! それでは、さようなら!!」
「い、いやだ! だ、誰かたすけ……!!」


僕の声は、たった一つの爆音によって遮られた。

ああ、畜生。やっぱりオフ会になんか行くんじゃなかった……。



【主催 とある書き手】

【純粋な心を持った書き手 死亡】

133ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 21:44:22 ID:jcKkI/FE0
以上です

134 ◆ROWArkDILY:2013/04/04(木) 22:05:31 ID:oMq7cOpk0
皆様投下乙です。

OP案の締切についてですが、

①今日いっぱいでOP募集を切り、金曜日に投票
②金曜いっぱいでOP募集を切り、土曜日に投票

の二つの意見が出ていますが、皆様はどちらがよろしいでしょうか?

135ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 22:13:07 ID:69rzesYU0
>>134 自分は、他にも作品を書いてる人がいると思うので②がいいですね。

では自分も投下します。

136オープニング:2013/04/04(木) 22:14:15 ID:69rzesYU0
暗い部屋に、小さな明かりがつく。
時間は午後11時57分……あと3分ほどで今日が終わる。
いつも通り会社で働き、いつも通り残業し、いつも通り家に帰り、いつも通り飯を食う。
このサイクルを毎日毎日、人間という物は繰り返すのだろう。
少なくとも、書き手でもある自分もそうだ。
予約をしていない時は小説や漫画などを読みながら過ごし。
予約をしているときは執筆に勤しむ。
自由な時間を何に割くかと言う違いだ。
何ともつまらない毎日である。

「予約してねーからなぁ……何しようか」

そう言いながらメールフォルダを開く。
ここ数か月会社関連のメールしか来てなかった特に面白くもないメールフォルダである。
だが、今日は違ったようだ。
件名には何も書かれていないが、添付ファイルがある。

「――――いや、どう考えてもウイルス系な感じの罠だろwwww」

どうせこういうのは面倒なだけだ。
だが、もし普通のメールだったら失礼だよな。
うん……いや別に気になるわけじゃあないぞ?
とりあえずウイルスチェックを通してみる。
結果は……ウイルス反応は無し。
なら開けても大丈夫なはずだ。
ダブルクリックし、メールが開かれる……。

「――――あれ?」

内容文は一切書かれていなかった。
添付ファイルを開きますか? というシステム文だけが俺の目に入った。
ますます怪しくなってきたが、ウイルスはないと言っていた。
ならば問題ないはずだ、もし入っていたらこのメールソフト作った会社に文句を言ってやればいい。

躊躇いを振り切って、俺は添付ファイルを……。



「――――え?」



開いた瞬間、目の前が真っ暗になった。




◆          ◆        ◆

137オープニング:2013/04/04(木) 22:14:26 ID:69rzesYU0



なぁ、日常ってなんなんだろうな。
社会人の場合平凡に会社に行くことか?
学生の場合は学校に行くことか?
家に帰ってゆっくりとすることか?
ま……全部が全部『日常』なんだろうな。
俺もいい加減飽き飽きしてたんだよ。

何も起きない『平穏』な『日常』がさ。

ちょっとくらい刺激があっていいとは思わねぇか?
つーことで俺も考えたわけよ。
お前らも見たことあるだろ? いや、見たことなくても聞いたことは絶対あるはずだ。
『書き手バトルロワイアル』――――1st、2nd、3rdとあるわけだ。
あれは今までネット上で架空にやってたけどさ……うん、まぁそれじゃあつまらねーなって。
そう考えてたところに、ちょっと変な奴らと知り合ってさ。
書き手ロワ4thをリアル、現実で開けれるように出来るって――――そりゃあ最初は俺も驚いたもんさ。
そんなリアルでバトルロワイアルなんて無理に決まっている。
映画撮影とかいうわけにもいかないしな。
つーことでまぁ、今までの書き手ロワのノリを『リアル』でできるようにしてもらえたわけだ。
ハッキリと言えば、今までの書き手ロワのように、その書き手にそぐわったような恰好に変身してるって奴だ。
それが、現実でもできるようになっていやがる。
すっげーよな、科学の進歩ってさ。
俺らの知らない所でこんな風に出来るようになってやがる。
科学の進歩の実験台として使われるっていうのは納得いかないけどさ。
面白いから万事オッケーって奴?
お前らを呼ぶために使ったメールもそうだよ。
フォルダを開いたら意識がなくなっただろ?
それも、科学技術って奴さ。
もはや言い訳と言うか科学技術って言えば何でも許されると思ってるだろって言われそうだけどな。

まぁ、ともあれ――――始めようか。

見せしめはいらないよな?
君たちならば、このバトルロワイアルの本質を知っている君たちならば。
参加者をここでわざわざ減らすのももったいないしね。
ルールとか支給品とか、そこらへんはまぁ……基本的には君たちに配られるバックでも見ておいてくれ。


それじゃあ開始だ。
本当の絶望を、『書き手バトルロワイアル4th』を。


【主催者:不明】

※バックに異常な科学技術を持つ巨大な団体がついているようです。

138ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 22:14:46 ID:69rzesYU0
投下終了です

139ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 22:16:21 ID:fVPB20Ww0
>>134
ぶっちゃけ今から投下する私はどちらでもいいや、と思ってますが、②に投票します。
そんなわけで、OP案書きましたので投下致します。

140オープニング:2013/04/04(木) 22:16:54 ID:fVPB20Ww0
―――ここはパロロワワールド。

「バトルロワイヤル・パロディ」と呼ばれる小説に関わる者たちの『分身』が暮らしている不思議な世界である。
書き手の諸君なら『トリップ』はご存知だろう。実はトリップを付けて作品を投下すると、そのトリップには何かしらのイメージが作られる。
それが『分身』。その姿はもちろん、そのトリップによって投下された作品のキャラクターの誰かとなる。
作品を書くことでトリップのイメージはどんどん固まり、それが形を得たものがパロロワワールドの住民となるのだ。

……なんだこれは、と思われる方がほとんどだろうが、今回はこの前提で語らせて頂くのでご了承願いたい。

とりあえず、そのカオス極まりない世界には『書き手』や『描き手』などが入り浸り、様々な作品を紡ぎ出している。
彼らはその作品を見て、時に笑い、時に沈み、時に胸を熱くし、時に感動の涙を溢し、楽しく愉快に過ごしていた。

―――だが、そのファンシーな世界でとある異変が発生したのだった。







気がつけば我々は皆、よくわからない場所に立っていた。
よくわからない空間……体育館のような場所だと言えば大体わかってもらえるだろう。
目線の先にはステージがあり、そこに置かれたどでかい水槽に一匹のマグロが泳いでる。

「これからみなさんには、殺し合いをしてもらう!」

マグロはそう言い放った。

―――マグロかよ!、と誰かが叫ぶだろうが、もちろんこれはただの魚では無い……
『◆100ZZ542nE』のトリップを持つ、新安価ロワの書き手の一人である。

マグロの言葉が体育館に響き渡り、ワンテンポ置いてから誰もが口々に抗議を始めた。

「は?」
「あのさぁ……」
「……たった今『投下します』宣言した直後マンなんだけど、ボク」
「なんだこれなんだこれ」
「みんな逃げろぉ! 死人が出るぞぉ!」
「意味わかんねーよ、殺すぞ」

悪態を付く者、困惑する者、煽る者、叫ぶ者、悪態を付く者、その反応は多種多様である。
それらの声は徐々に大きくなり、やがて生意気なマグロに対して誰もが反発をした。

「おい、そこの黒づくめ! 金なら出すからあのマグロをぶち殺してくれないか」
「ほほう……宜しいのですかな? 私に頼むのとなれば、それなりの額は頂かせてもらいますよ」

いやらしい笑みが特徴のメガネの男は、ドクロの面を付けた黒づくめの男に札束を差し出す。

「さぁ、これで動いてもらおうか」
「……御意……!」

黒づくめの男はジャキンッ、と投げナイフを手に持つと、視認出来ぬ程の速度で水槽へと放つ。
ガガガガガッ! と鈍い音がしてナイフが突き刺さる。
水槽はピシリと軋んだ音を立てると、そのガラスは粉々に砕け散った。
中の水が流れ出て、ステージを水浸しへと変えた。
周囲から歓声があがった。水がなければ流石にアイツは死んだだろう、と。
だって、ほら、マグロじゃん?

ナイフを投げた男の名はアサシン……トリップを『◆0uDu0SETOk』と言い、ニコロワγの書き手だ。
アサシンはキメ顔をして、ニヒルな口調で一言、呟く。

「ふん……他愛なs(ry

141オープニング:2013/04/04(木) 22:17:27 ID:fVPB20Ww0

                               ヽ`
                              ´
                               ´.
                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...        ※この爆発はエフェクトです。実際のものとは多少異なります。
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                             ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙

142オープニング:2013/04/04(木) 22:17:40 ID:fVPB20Ww0
突然、アサシンの肉体が木っ端微塵に爆散した。
誰もがその光景を呆然と見る。

「ごめん、水槽無くてもなんとかなるんだよね。ただのマグロじゃねーもん」

ステージの上で行ったり来たりと、マグロが宙を泳いでいた。
誰もがその異様な光景に改めて驚いたことだろう。
だって、ほら、マグロじゃん?

「さて、あなたもその首輪を爆破させてあげますよ? カンリュウさん」
「ま、待てっ! やめてくれ! 金ならいくらでも出す! それで勘弁しろ! いくらでも出すぞぉ!」

メガネの男……彼は俺ODIOロワの書き手、タケダ・カンリュウ……トリップは『◆EDO/UWV/RY』。
彼はいくつもの札束をステージにポイポイと投げ込み、命乞いを行なった。
その様子は見苦しいのと、それでいてどこか上から目線な言い方が相まって、誰もが「あ、死ぬなコイツ」と予感した。

マグロは札束をヒレで拾い上げてしばし眺めて、そしてこう言った。

「……うん、今回だけ許すわ」
「ホーーッホーーーーッ!!」

なんか思ったより上手くいったもので、思わずカンリュウは奇声を上げて喜んだ。

「とりあえず、殺し合いだお前らー。例によって最後の一人になるまでだぞ。
 そして例によって荷物全部奪って、その代わり支給品を配る。
 あと例によって優勝したら不思議な力でどんな願いでも叶えてあげる。
 もう、だいたいのルールとかは、いっつも書いてるから問題ないよね?
 ……一応、このバトルロワイヤルに異論のある者はいますかー?」
「つーかお前さ……」「いや言わせてもらえば……」「殺すz」
「ていうか、異論唱えたらその場で爆発させるんで」

……異論を唱えるものは誰もいなかった。

静まり返ったところで、マグロは高らかに宣言する。

「いいか、生き残れば願いが叶うからな! ナンバーワンの座は一人だからな!!
 ……よし、それではこれより、書き手バトルロワイヤルを開始する!!」

その声が呼び出された書き手たちの耳に届くと同時に、その肉体は殺し合いの会場へと移されていく。
彼らが皆いなくなったところで、マグロはふぅ、と一息を着いたのだった。




―――書き手バトルロワイヤル4th GAMESTART―――

《主催:マグロ◆100ZZ542nE@新安価ロワイアル》

【アサシン◆0uDu0SETOk@ニコニコ動画バトルロワイアルγ 死亡】

143ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 22:21:14 ID:fVPB20Ww0
以上で投下終了です。
ハンドルネームを無くして万人向けにしつつ、
身内ネタを挟める余裕と、キャラ把握だけでも話を書ける……という感じを狙いました。

144ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 22:31:48 ID:TmfkAVwM0
>>134


145ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 22:40:20 ID:HFcG.bYw0
ところでまだ来てないロワの書き手紹介ってこっちで投下すればいいんですか?

146 ◆ROWArkDILY:2013/04/04(木) 22:46:44 ID:oMq7cOpk0
>>145
こちらで構わないと思いますよ

147ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 23:03:03 ID:bgjFFh/w0
>>134
自分は②がいいかなと思います

148ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 23:05:36 ID:pg4OycwcO
自分はどちらでもいいのですが…投下したいという方がまだいるようなら②で、他にいないようなら①でいいかと

149ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 23:07:40 ID:IGjULijY0
②でいいと思う

150ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 23:09:19 ID:ll7Q.DaQ0
>>146
ありがとうございます
あと>>134の件は、自分も考えているネタがあるので②でお願いさせてください

151 ◆ROWArkDILY:2013/04/04(木) 23:45:03 ID:oMq7cOpk0
②の意見が多いようなので。
OP募集は金曜日まで。投票は土曜日にします!

①の意見の方々には申し訳ないです。

152ナナシサン・ゾルダート:2013/04/04(木) 23:48:48 ID:dbR8jP/.0
では拙いですがパラロワの書き手紹介を

◆Z9iNYeY9a2 19作
現時点で投下数トップの書き手。多くの作品に渡り様々なキャラを手がけている。
多くのギミックを入り混ぜた戦闘を書く一方で、ポケモン視点からの心理描写から拡声器イベントまで繋ぎの作品も様々な方。
スマートブレイン倒壊直後の現場や間桐桜の暴走など、様々なイベントを書かれている。
代表作は「ロストワールド」、「Tiger&Cherry-悪意と悪夢―聖杯と魔女」、「ガブリアスが見てる」。


◆qbc1IKAIXA   14作
トリップにカイザという文字が見えるとおり、555勢に定評のある書き手。
木場勇治、草加雅人、そして今ワシも共に行動しておる村上君といった者達の戦闘、心理描写や他作品の人物との会話は丁寧に描かれており見ごたえ抜群。
ゼロと木場勇治(仮面ライダーオーガ)といったマーダーコンビ結成や衛宮士郎と乾巧の夢のやり取りなど、彼等と絡む人物との描写にも一見の価値あり。。
代表作は「Blue Rose」、「私はいざというとき、アナタを殺します」、「夢の残滓」。


◆vNS4zIhcRM   8作
所謂繋ぎのSSを多く手がけておられる書き手。第一回放送も書かれている。
大きな動きこそないものの、それぞれのキャラが生き生きとした内容の作品が多い。どうやらたけのこ派らしい。
繋ぎものが多いが、Nやミュウツー、美樹さやかなど多くの者が持つ異なる価値観、そしてポケモン達の想いを書ききった名作「Not human」をも手がけられた。
代表作は「あ、やせいの タイガー がとびだした」、「Not human」、「第一回定時放送」。


◆Vj6e1anjAc   5作
まどか☆マギカの外伝作品、おりこ☆マギカの登場人物に定評のある書き手。
呉キリカの抱く想いやその上に成り立つ戦い、美国織莉子の持つ願望や生き方、そして彼女らと絡む人物達の描写は見事なもの。
タイトルはおりこ☆マギカになぞらえ、作中に登場したセリフで統一されている。
代表作は「私だけがいればいい」、「私の光が全てを照らすわ」。


◆4EDMfWv86Q   5作
様々な展開で登場人物を魅せる特徴のある書き手。
Nの登場話でのピカチュウとの遭遇、多くの人物が入り乱れた乱戦、平行世界の因縁の相手との一騎打ちなど書くSSのジャンルを選ばない方。
話をきるタイミングも絶妙であり、後の展開がどう動くのかを気にする話が多い。
代表作は「淑女のフォークリフトVS仮面ライダー……観客:怪奇蛇男」、「引かれ合うチルドレン」。

153ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 00:10:40 ID:X828W7Eg0
間に合わなかった!?
と思いきや金曜までということですので、オープニング案を投下いたします。

154物語の、はじまり:2013/04/05(金) 00:12:43 ID:X828W7Eg0
私は、興奮していた。
胸は高鳴り頬は熱く顔にはにやつきが浮かんでいる。
とても人には見せられない姿だろう。
けれど仕方がない。
何故なら今、私は、夢の始まりにいるのだ。
目を向ける。
そこには多くの人たちがいる。
私が憧れ、敬い、愛する人たちが、そこには倒れ伏していた。
その間を、私は歩く。
こつこつと足音を立てて歩いても、誰一人目を覚まさない。
それでも私は、彼らが私の存在を認識していると知っていた。
何故なら、私は彼らが心血を注ぎ感情を込めて紡いだ全てを知っている。
私の心には彼らが紡いだ物語が溜めこまれている。私の脳には彼らが創り上げたシナリオが刻みつけられている。
私は、その全てを、心底から愛している。
その気持ちを通し、私は彼らと繋がることができるのだ。

「初めまして、敬愛する書き手の皆様」

語りかける。

「私、皆様が書かれた全てのSS<バトルロワイアル・パロディ>を読ませて頂いた者です」

弾む足取りで、

「様々な物語を、私は覚えています」

スキップをするようにして、

「楽しいお話がありました。笑ってしまうようなお話がありました」

尊敬する書き手さんたちの間を歩き、

「哀しくなってしまうお話がありました。胸が痛くなるお話がありました」

全員の顔を、姿を、一人一人確かめ、

「美しいお話がありました。手に汗握るお話がありました」

私は、語りかけるのだ。

「たくさんの物語に、私は感動をいただきました」

そうして、全ての書き手さんを眺めてから、足を止めた。
目を閉じれば、数え切れない物語が思い起こされる。

155物語の、はじまり:2013/04/05(金) 00:13:51 ID:X828W7Eg0
「けれど、私は欲張りだから」

大仰に両手を広げ、振り返る。

「もっと、もっと、もっと面白く、素敵で、刺激的な物語が欲しいのです!」

倒れ伏す多くの書き手さんたちが、私の視界に広がった。
背筋が、ぞくりと震えあがる。
彼らに対する尊敬と、畏怖と、そして。
これから彼らが見せてくれるであろう物語を想像して――興奮が、駆け巡るのだ。

「ですから、皆様。愛する書き手の皆様」

自分の言葉が熱っぽくなっているのが分かる。荒れ狂う期待は、一切抑えられない。

「私に、魅せて下さいませ」

溢れ出しそうな鼓動が言葉を彩り、興奮が体を大仰に動かしてくる。

「貴方様方の身を以って、最高の物語を、魅せて下さいませ!」

高らかに告げる私の声は、これまでの人生で最も満ち足りていた。
だってそうだろう。
大好きなパロロワ書き手さんたちに、大好きなパロロワを繰り広げて貰える。
数え切れないほどの素晴らしい物語を紡いできた彼らが、こうして一同に会し、実際にバトル・ロワイアルを行えば。
産出されるのは、きっと。
紛れもなく、極上の物語だ。
それはきっと、私の胸を満足させてくれる。
最高の感動を、私にもたらしてくれる。

書き手さんたちの生き様をこの見たい。
書き手さんたちの叫びをこの耳で聴きたい。
そして。
書き手さんたちの命が織り成す感動を、このこころで感じたいのだ。

そのために。

「これから皆様には」

幾度となく読み、心躍らされる物語の開始の合図を、今こそ宣言する。

「――殺し合いをして頂きますッ!」

それだけ告げられれば、充分だった。
書き手さんの前に、ルール説明も見せしめも必要ない。
私などよりも、彼らの方が現状をよく理解できるはずなのだから。
そうして、皆様の姿が光に包まれ、物語を紡ぐべき場所へと転移していく。

数多い光たちを眺めながら、私は、初めて本を読んだ時のときめきを思い出していたのだった。

【主催者:すべてのパロロワを愛すもの】

156ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 00:14:14 ID:X828W7Eg0
以上、投下終了となります。

157 ◆ROWArkDILY:2013/04/05(金) 00:30:45 ID:B2lpZqOY0
書き手紹介&投下乙です。

一先ず、これまで投下されたOPのまとめです。

>>23-24 『BEgiNNing』
>>30-31
>>34-37 『はじまりの祝福』
>>43-44 『あるロワ書き手の演説』
>>51
>>54
>>56-59
>>64
>>69-70 『国家的プロジェクト、開幕』
>>77-81 『こういう時って進行役が一番損だよね』
>>83-84
>>105-106
>>109『第零回放送〜開祭宣言〜』
>>117
>>122-123
>>125-127
>>131-132『ロワオフ会』
>>136-137
>>140-142
>>154-155 『物語の、はじまり』

158ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 02:18:14 ID:eebKD37E0
空気も読まずにやってきた、モバマス・ロワイアルのプロデューサー(書き手)紹介大作戦!
形は前回投下されたものを利用していますが、前投下したお二方とは別人です。無断でお借りする事をお許し下さい。
今回紹介するのは前回の紹介から漏れた投下数上位の方と、個人的に推したい人を紹介します。

【渾名】ベテラントレーナーP
【トリップ】◆ncfd/lUROU氏
【投下数】7
特徴的なアイドルを書きあげるプロデューサーさん。ユニークなアイドルの登場話を書き、見事にロワらしいキャラ付けを施した。
書くアイドルこそ特徴的だが、自身が書く作風はコミカルなものからシリアスなものまで多岐にわたり、プロデューサーとしての優秀さが伺える。
代表作は、最初期に人気アイドルを落とす事で衝撃と緊張感、そして一般人故の虚しさを与えた『……という夢を見たかったんだ』や、可哀想な被害者とそれを利用する少女の邂逅、慈悲は無い。『蜘蛛の糸』など。
「……お前のせい、で」

【渾名】心情の紡ぎ手P
【トリップ】◆ltfNIi9/wg氏
【投下数】4
アイドルの心情描写とそのスタンスを重点的に書くプロデューサーさん。この人もまた登場話を多く投下しアイドルのキャラ付けに貢献した。
派手さはなく、やっていることは大した事は無い事が多いものの、登場するアイドル全ての信念が丁寧かつ大胆に書かれている。
代表作は、第一回人気投票登場話部門優勝作品にして、一人の少女の悲しい決意と非常な結末を書ききった『約束』や、モバマスロワを代表するスタンスを立てた『夏の残照』など。
「いつも……私を……感じて……私を……覚えてて……――」

【渾名】虚無と絶望P
【トリップ】◆ltfNIi9/wg氏
【投下数】4
ドス黒い作品に定評のあるプロデューサーさん。バトルロワイアル故の非情さ、暗さ、悲しさをこれでもかと詰め込んでくる。
投下数こそ少ないもののその全てにインパクトがあり、正にこのロワの闇を象徴していると言ってもいい。現実は非情である。
代表作は、前作でぼのぼのと結成されたコンビをあまりにも非情な現実に叩き落としスレに阿鼻叫喚を巻き起こした『真夜中の太陽』や、少女の絶望と闇、そして読了後に気づく素晴らしいタイトル『23時59分59秒』など。
「あは……はは……あはははは……」

【渾名】テレビ朝日の回し者P
【トリップ】◆RVPB6Jwg7w氏
【投下数】3
作品名のユニークさに目を惹かれ、しかしまさしく本物の実力に唸らざるを得ないやり手のプロデューサーさん。三作全て方向性が違い、その全てが高水準にまとまっている。
投下数が少ない現状正しい判断はできないものの、かなり実力の高いオールラウンダーである。アイドルも心情の奥深くまで書かれ、単純な状況説明の文にも知的な部分が見え隠れする。
代表作は、三人それぞれの思いが交差し、更に丁寧な描写により臨場感とやりきれなさが同居する『魔改造!劇的ビフォーアフター』など。
「それでも――これで、蘭子のこと、『トモダチ』って呼んで、いいですか――」

159ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 02:45:03 ID:eebKD37E0
……あ、書き手の鳥を間違えるなどという痛恨のミス。

【渾名】虚無と絶望P
【トリップ】◆BL5cVXUqNc氏
【投下数】4
ドス黒い作品に定評のあるプロデューサーさん。バトルロワイアル故の非情さ、暗さ、悲しさをこれでもかと詰め込んでくる。
投下数こそ少ないもののその全てにインパクトがあり、正にこのロワの闇を象徴していると言ってもいい。現実は非情である。
代表作は、前作でぼのぼのと結成されたコンビをあまりにも非情な現実に叩き落としスレに阿鼻叫喚を巻き起こした『真夜中の太陽』や、少女の絶望と闇、そして読了後に気づく素晴らしいタイトル『23時59分59秒』など。
「あは……はは……あはははは……」

正しくはこうです。関係者の皆様並びにご覧の皆様、申し訳ありませんでした。

161ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 17:00:05 ID:lwLq8PsEC
参加者の人数と、OPの投票の日時って決まってる?

162ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 17:12:19 ID:HsrUkp7A0
とりあえずOPの方は>>151な。

163ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 21:05:26 ID:OdS.d/cA0
まだ決まってないこと

・OPの投票時間とルール(土曜日24時間? 同じIDからの投票はNG?)
・地図をどうするか
・参加者の人数と参加資格(ひとつのロワからは上限8、100人で締切? 最近のロワだけ?)
・本編の投下開始日時

164ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 21:32:44 ID:jxhtEqPw0
・古生物学者枠
古生物ロワより、今回は論文発表数上位の4名の学者たちを紹介する。


【ジ・アース】 ◆sOMmvl0ujo  投下数:たくさん
偉大なる古生物学者。最初の1人にして全てを知る者。
古生物ロワの主。
ありとあらゆる領域にわたる膨大な知識量を誇りながらも、その懐の深さは無限大。
さらっと博物館の萌えキャラを追加するようなお茶目な面も。
主催が『地球』、古生物学者枠の存在など、常識に捉われない発想力が魅力的。
もちろん個々のお話も深い。
代表作:「OP」「オーウェン博士恐竜に会う」「ブラック・ボーン・コレクター」


【賢者竜トロオドン】◆JUJ3JcJgbI  投下数2
伝記作家。
主に古生物学者たちの伝記に精通し、古生物学そのものにも深い造詣を持つ。
スレ立て主に続く2人目の投下者となった書き手。
信仰と科学との狭間で悩む学者、井の中の蛙そのものの肉食獣など、掘り下げと見せ方が上手い。

代表作:「さよなら創世記」「両・棲・最・強」


【滅びを知るマンモス】◆aWSXUOcrjU  投下数2
古哺乳類学者。
正統派の研究者。捻りがないという見方もできようが、逃げのない堅実な仕事には定評がある。
ティラノサウルスとマンモスという、誰もが夢見るドリームマッチを真っ向から書き切った書き手。
滅びゆくニホンカワウソの悲哀も心に染みる。

代表作:「竜王」「時代の岐路」


【誘惑の蛇】 ◆BdIG1U8FAs  投下数2
古人類学者。
あっと驚く研究、続報が気になる研究を発表する。
生物に欠かせない「生殖」に着目した話を描く書き手。
得意分野はヒトの祖先とその近隣種のようだが、現代人との視点の違いを鮮やかに描き出す。

代表作:「失楽園」「ホビットは銃弾の夢を見るか」

165 ◆ROWArkDILY:2013/04/05(金) 21:46:56 ID:B2lpZqOY0

>>163氏へ

・投票は土曜日24時間で同じIDからの投票はNGにしたいと思います。

・地図に関しては8×8〜10×10くらい
 ……施設等は書いたもん勝ちという形を取ってみたいのですが、これに関しては意見を募ります。

・参加者の人数と参加資格……計100=120人ほど、一つのロワからの上限は8or9。
 参加資格はそのロワへの愛があればOKだと思います。(推したいロワや推したい書き手への愛を自分のSSにぶつけてください)

・本編の投下開始日時は出来るだけ早く勢いがあるといいと思いますので、
 私はOP決定後一日か二日後でもいいと思いますが、これに関しても意見を募ります。

166 ◆ROWArkDILY:2013/04/05(金) 21:49:57 ID:B2lpZqOY0
失礼、訂正を…… 
×計100=120人
○計100〜120人

167ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 21:54:16 ID:6Jw2Z2PA0
>>165
施設は書いたもの勝ち、投下開始日時はOP決定後一日or二日、ともに問題ないと思うに一票を
地図は日本や原作バトロワの地図とかでいいのかな
もちろん誰かが描いてくれるならそれはオールオーケーなのだろうけど

168ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 21:55:21 ID:pxh.npQY0
ズガン枠とかなくって、一話死亡込みの120人?

169 ◆ROWArkDILY:2013/04/05(金) 21:57:41 ID:B2lpZqOY0
私はズガン枠無しの一話死亡込みで120人がいいと思います。

170ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 21:59:09 ID:mKyZIVrI0
ズガン枠無しに賛成
他も>>1氏の意見で問題ないと思う

171ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 22:14:16 ID:Vevki/bQ0
ズガン枠はあってもいいと思うけど、その場合は参加者減らすべきかなとは思う。
ズガン枠なし120人が多数派っぽいし、異論はないです。

172ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 22:30:21 ID:OdS.d/cA0
このあたりは参加可能ですか?
・書き手紹介が書かれてないロワや書き手
・創発の非リレーロワの書き手
・書き手じゃない人(したらばの管理人など)

173ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 22:31:58 ID:Ayp3QwJI0
同一酉うんぬんはOP決まってからかな?
それをむしろ許容するOP案も投下されてるし

174 ◆ROWArkDILY:2013/04/05(金) 22:38:00 ID:B2lpZqOY0
>>172氏へ
・書き手紹介が書かれてないロワや書き手 → 登場話で軽くでもいいのでそのロワの紹介や書き手紹介を付けてみてもいいかもしれません。
・創発の非リレーロワの書き手 → これも同上です。
・書き手じゃない人(したらばの管理人など)  → ここら辺りは各自の匙加減次第ですかね、支給品でだしてもいいですし。

175ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 22:41:36 ID:luwmxC420
今期月報に載ってたロワが50近く(しかもうち15ロワくらいは+10↑)ってことを思うと
120人ってちょっと少なく感じてしまう…
過去は書き手2が84人、書き手3が200人くらいだったのかな

OP案がこれだけ集まるほどの勢いもあるし、
個人的には、参加者減らしてズガン枠ありがいいなと思いました

176ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 22:53:37 ID:OdS.d/cA0
聞いといてなんなんですが、非リレーは除外したほうがよくないですか?

上限は、120では少ないという意見が多い場合
150までなら増やしてもいいと思いますが、ズガン枠を設けるのは反対です

とりあえず、すでに日付変更まで一時間を切ってるので
投票の準備を最優先で

177ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 22:55:15 ID:HX.qSOEg0
>>1氏の案に賛同します

178 ◆ROWArkDILY:2013/04/05(金) 23:02:37 ID:B2lpZqOY0
ズガン枠は私は反対ですね。
上限を増やすかは意見を募ります。

これよりOPの投票についてです。

【OPの投票について】
暫定のOP候補です。

>>23-24 OP1『BEgiNNing』
>>30-31 OP2『オープニング』
>>34-37 OP3『はじまりの祝福』
>>43-44 OP4『あるロワ書き手の演説』
>>51 OP5『無題』
>>54 OP6『無題』
>>56-59 OP7『無題』
>>64 OP8『ロワラジオツアー・延長戦』
>>69-70 OP9『国家的プロジェクト、開幕』
>>77-81 OP10『こういう時って進行役が一番損だよね』
>>83-84 OP11『無題』
>>105-106 OP12『オープニング』
>>109 OP13『第零回放送〜開祭宣言〜』
>>117 OP14『無題』
>>122-123 OP15『無題』
>>125-127 OP16『オープニング』
>>131-132 OP17『ロワオフ会』
>>136-137 OP18『オープニング』
>>140-142 OP19『オープニング』
>>154-155 OP20『物語の、はじまり』

このしたらばにある『投票だけするスレ』で投票を行います。
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5008/1361165572/l50

投票期間は04/06(土)00:00:00から23:59:59まで
同IDはNGという形を取りたいのですが、よろしいでしょうか?

179ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 23:15:37 ID:bq9ivcmk0
>>64のOP作者ですがタイトルは特につけてない…
『ロワラジオツアー・延長戦』は7番目のOP案だったはず
ついでに投票が始まる前に補足説明をば
・集められたのではなく事前に告知があってそれに従って自分からやってきた(という設定)
・なので物見遊山な書き手もいるが大体はみんな乗り気(なはず)
・実際に集まるという形をとっているので会場はバーチャル空間を採用
・同一人物書き手については一人か複数になるかは自由

自分は上限はなし、投票のルールについては問題ないと思います

180 ◆ROWArkDILY:2013/04/05(金) 23:23:08 ID:B2lpZqOY0

まずは>>179氏申し訳ありませんでした。

訂正版です。

>>23-24 OP1『BEgiNNing』
>>30-31 OP2『オープニング』
>>34-37 OP3『はじまりの祝福』
>>43-44 OP4『あるロワ書き手の演説』
>>51 OP5『無題』
>>54 OP6『無題』
>>56-59 OP7『ロワラジオツアー・延長戦』
>>64 OP8『無題』
>>69-70 OP9『国家的プロジェクト、開幕』
>>77-81OP10『こういう時って進行役が一番損だよね』
>>83-84 OP11『無題』
>>105-106 OP12『オープニング』
>>109 OP13『第零回放送〜開祭宣言〜』
>>117 OP14『無題』
>>122-123 OP15『無題』
>>125-127 OP16『オープニング』
>>131-132 OP17『ロワオフ会』
>>136-137 OP18『オープニング』
>>140-142 OP19『オープニング』
>>154-155 OP20『物語の、はじまり』

上限についてですが、この際ありか無しかも、OPと同時に投票スレで決めてもいいかもしれませんが、どうでしょうか?

181 ◆ROWArkDILY:2013/04/05(金) 23:33:18 ID:B2lpZqOY0
参加者上限も投票にします。
【OP】と【参加者上限を付けるか付けないか】を投票スレに書き込んでください。
お手数をおかけします。

182ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 23:34:46 ID:nEVmJI2s0
どうせなら

上限なし
150人
120人

の三択にしては?
もちろん他の選択肢も入れてもいいし

183 ◆ROWArkDILY:2013/04/05(金) 23:46:04 ID:B2lpZqOY0
では、

上限なし
150人
120人

の三択でお願いがします。

ここでなのですが……
①上限なしと150人or120人が同票数の場合は上限ありの方を取らせてもらいます。
②120or150が同票数の場合は150人は取らせてもらいます。
という形を取らせてもよろしいでしょうか?

184ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 23:49:49 ID:C7jtn0xgO
>>183
いいと思うよ

185ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 23:50:04 ID:eebKD37E0
今いうのもあれなんだけどさ、こんだけOP候補があるなら一人三つまでおkとかにした方が良いんじゃない?
最悪OPより投票する人の方が少ない可能性まであるしさ

人数に関しては了解です

186ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 23:52:11 ID:OdS.d/cA0
ズガン枠の件はどうしますか?

>>185
OPはひとつしか選ばれないのに複数投票できるっておかしいと思う

187 ◆ROWArkDILY:2013/04/05(金) 23:55:38 ID:B2lpZqOY0
OPは一人一票でお願いします。

188ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 23:55:39 ID:eebKD37E0
>>186
……それもそうかー
すいません。忘れてください

189ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 23:56:30 ID:jxhtEqPw0
>>185
複数投票は無難な奴・他と大差ない奴に有利で尖った個性の奴に不利な方式
適当に余った票がもったいなくて適当に放り込まれることが多々あり、それが決定打になることもある
最初からそれで行こうぜーって言って募集したならともかく、このタイミングで言うことじゃないね

190 ◆ROWArkDILY:2013/04/05(金) 23:56:41 ID:B2lpZqOY0
ズガン枠は上限なしなら不必要ですね。
上限ありでも……私は必要ないと思います。

191ナナシサン・ゾルダート:2013/04/05(金) 23:59:52 ID:Vevki/bQ0
ズガン枠は、個人的にはどっちでもいいといったところ。
人数も、多数派に合わせるでいいかなあ。

192ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 00:00:16 ID:cH4bULeM0
一つ、いいかな
上限ありにしろなしにせよ、例えば開始してからも人数が80人くらいまでしか埋まらなかったとしてもそれで始めるべきだと思う
勿論順調に120人とか150人とか来たとしても問題ないけど、人数少ないからって無理やり出されるのは、元になった書き手にとっても失礼だと思う
書く方もかくほうで本当に書きた人だけを書いたほうが気合も入るだろうし

193ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 00:05:36 ID:4MsJck9g0
議論中だけど、書き手紹介投下してもいいでしょうか

194ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 00:06:48 ID:gVMslyRQ0
それは期限設定すれば防げると思う
滑り込みはあるかもしれないけど無理矢理出される書き手は減るだろうし

195ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 00:07:30 ID:gVMslyRQ0
>>5
リロード忘れてました
投下しても大丈夫かと

196ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 00:07:51 ID:gVMslyRQ0
安価ミス
>>193

197 ◆ROWArkDILY:2013/04/06(土) 00:08:57 ID:y9Onvz9s0
>>192
期限設定を付ければ防げると思います。
その期間内に80人しか集まらなかったのならば80人で締め切ります。

>>193
大丈夫ですよ

198ではお言葉に甘えて:2013/04/06(土) 00:12:34 ID:4MsJck9g0

2012年、AAAロワは過疎の炎に包まれた!
レスは枯れ、投下は絶え、あらゆる住人は絶滅したかに見えた。
しかし書き手は死滅していなかった!
世界を救った時空剣士一行と同じ6人の書き手達により、細々とスレは進行していたのだ!!

今回はその一行を簡単にだが紹介させていただこうッ!


【じくうけんし・名無しさん】
トリップなしの者を全て同一とみなした場合、圧倒的チートな芸風の広さと投下量を誇ることになるエース。
スレを活性化させるダジャレの投下や、支援絵のAA化なども名無しにて行われている。
空間でも転移したのと言わんばかりにどこにでも現れるその姿は、まさにAAAの切り込み隊長時空剣士と言えよう。
2012年のSS投下では、軽快で読みやすい文章で繋ぎ話を投下してくれた。
さすが名無しさん、その話は決して長ないから気軽に読めるね!


【きよきおとめ・◆5ddd1Yaifw】
年越し直前に現れた期待のホープ。
ヅラムスとかいう頭のどうにかした(精一杯の軽い表現)キャラクターのいるパーティを、きちっと終盤に向けてシリアス方面に動かしてくれた。
そのカオスを浄化する様はまさに法術士様。
まだ一作なので作風を語れる段階ではないが、唯一の投下作品は放送へのリアクションという王道の話をキッチリと終盤に向けた溜めの話として仕上げた逸品。
これは見んといけないね!
なお、その話でまともになったヅラムスは、現在ウィキのトップページでエイプリルフールからずっと変態仮面をしている模様。


【やさしいあにき・◆wKs3a28q6Q】
名無しさんと並んで、今回の投下6人衆の中では初期からいる最古参の書き手。
芸風は繋ぎメインだが、近年はネタ話のイメージが強い。
チェスターがクロードをアーチェ爆殺犯と誤解させたりと、今のクロード包囲網を築き上げた書き手の一人でもある。
2012年の投下はラジオの際に行った「終盤だけどこんな短い話だろうが大歓迎だから気軽に来てね」のアピールのため投下された一作のみ。
たった1レスなのは、優しさなのか何なのか。いやさ、しいて言うなら優しさだろうけどさ。


【えんれんのひと・◆cAkzNuGcZQ】
ここにきてようやくルーキーからベテランポジションに移った、今やAAAの頼れるリーダー書き手。
130話以降の話における投下量は図抜けており、エース書き手と呼んでも差し支えないだろう。
決して派手なパートを取りにいくわけでもなく、あまり動いてないキャラをしっかり描写し掘り下げるその渋い芸風は、まさにAAAロワ界のクラースさん。
2012年の投下作品はエースマーダーが起床するお話。ここに来てAAAロワに熱いおはようラッシュである。おお、はよう他の眠れる獅子書きても起きろや。
最新投下話に出てきたアシュトンや中年組など、想い人がいろんな意味でとても遠いキャラクターをよく書いてるからこの称号である。


【ぺったんこ・◆DxQ.rNoSKQ】
2012年ルーキーラッシュの急先鋒。
唯一の投下作品『転』は、起承転結の転にあたる話というだけでなく、ローラーか何かを転がしてまっ平らな更地にするという意味でもあるのかと思うくらい意表をつきにきている。
決してそれが悪い方に出なく、面白い方面に転がるスパイスとなっているのが非常に魅力。
しかもちゃんと更地の上に旗を置いていく気遣いも見せている。
冷静に考えたらとんでもないことをしているはずなのに、面白いし問題を感じない――そんな作品を書き上げる氏はまさにGROOVY。
そんなGROOVYな作品を見た読者は、オリンピック単位ぶりくらいにレナスが起きそうなのを見て「おっ、きたか」と思ったとか。


【じきとうりょう・◆5JmtyjMEqk】
ルーキーラッシュ最後の一人にして、2013年唯一の投下作品を落としてくれたやるー気ーに満ちた書き手。
2012年には投下していないところも含め、PS版からの参戦であるすずちゃん的な最もルーキー感のある人。
現在の最新話となっている投下作品は、ほのぼの展開と死者の意思を受け継ぐ熱血展開を合わせた作品。
何だかルーキーらしくない文章力に、次代のエースになるのではと期待せざるを得ない。



また、彼らの他にも、モリスンさん的頼れる仲間みたいな感じで、多数の絵師さんが投下してくださってる。
下手をしたら、SSよりも去年はイラストの方が多いくらいである。
頑張れ、AAAロワ界の時空剣士ご一行! その後姿を見たものがいないとかならないように頑張るのだ!
だって、俺達はまだ登り始めたばかりだからな、この長い長いパロロワ坂をよ……!

199ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 00:27:26 ID:thmghM6Q0
こんなタイミングでなんなんですが
いりますか?
ttp://www20.atpages.jp/r0109/uploader/src/up0223.jpg

200ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 00:35:25 ID:XI4Ec5eA0
地図乙です
中々面白いマップだと思う

201 ◆ROWArkDILY:2013/04/06(土) 00:39:17 ID:y9Onvz9s0
地図乙です!
ありがたく使わせてもらいます!

202ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 00:42:32 ID:Ku7sFPzQ0
俺の名はディアズ。そしてこれからお前達にはニコロワγの書き手紹介を聞いて貰う!!!

キチガイコマンドー! ◆FbzPVNOXDo氏
ニコロワγトップ書き手。OPでいきなり殺される主催者というインパクト抜群のものを投下された。最近では3日で5話ものSSを投下されるなど、速筆にも定評がある。
ニコロワらしいカオスなノリの展開と、一般的なノリのシリアスな展開を絶妙なバランスで書かれている。
一人即決(おのれジュラル星人!)な泉研やカオス的外見でありながらシリアスマーダーのありがとウサギなどが代表キャラであろう。
「説明はこれでOK?」 「OK!」bang!!

いつも4人のczaE ◆czaE8Nntlw氏
権兵衛、東風谷早苗、天野河リュウセイ、シャーロック・シェリンフォードの4名の登場話を書かれた、ニコロワγを序盤から支える書き手の一人。
前述の、通称:いつもの4人という対主催チームの結成話を書かれた。
あまり派手さこそないものの堅実なSSが多く、ありがとウサギの哀愁やチームジャギえもんの終焉など後々の様々なキャラの心理に大きな影響を与えたものが多い。
「え、いつもの4人が結成されたのは67話からだって?こいつらは最初からずっと一緒に行動してただろ!いい加減にしろ!」

nVZはボッチ ◆nVZ6p0TCus氏
7話中5話においてキャラ単独話を書かれている方。
なお、単独話といっても意志持ち支給品を持ったキャラも多いためそこまで寂しさを感じるものは少ない。
考察や情報交換など繋ぎのSSを手がけられており、意志持ち支給品と参加者の名コンビ化にも一役買われている。
あと、ショタ化したムラクモにスカートをはかせるというとても画期的なこともされた。
「ゆっこさんばボッチじゃないですよぉ!」「おみゃーのだもん!」(□凸□)<シュー

ハサン・0uDu0SETOk ◆0uDu0SETOk氏
センスのあるタイトルでSSを書かれている方。
男色ディーノvsシーザー・カエサル・エンペラーやヒトラー、アサシン、ゴンさんの三つ巴の戦いなどのバトルやグレーテルを弄るAU王などバトルから繋ぎまで様々なSSを手がけている。
紹介書き手の中では比較的最近に参加された方だが様々な作品を重ね、投下数4位になるまでの数を投下されている。
「他愛なし…」

オリーブオイルの伝道師 ◆Olivescz6Q氏 (オリーブオイル名誉顧問)
「OLYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーーッ!!!」

「ディアズは殺したはず…、なぜ紹介が終わらない…?」
「悪いな。そいつは囮だよ」
「相変わらず面白い奴だな。今度こそ殺すのは最後にしてやる……」

203脱衣拳★:シュテルベン!
シュテルベン!

204ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 18:09:52 ID:yrPT2MwM0
本編投下開始は、月曜日の零時からでいいのかな?
あるいは明日の朝六時くらいからにでもする?

205ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 18:17:28 ID:fnRyvGgo0
最初は勢い重視で行きたいから明日の昼からとかで良いんじゃないかな
休日ってのはデカいと思う

206ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 18:36:31 ID:cH4bULeM0
とりあえず、朝6時はやめようw
早いw
せめて前の人の言うように昼とか夕方でw

207ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 20:05:44 ID:OusftsPw0
結局参加者は誰ですか?

208 ◆ROWArkDILY:2013/04/06(土) 20:06:04 ID:0Hz..DWI0
流石に朝6時はw
私的には月曜0時スタートがいいと思います。

それと、ロワのスタート時刻を深夜スタートか正午スタートのどちらか。
放送は6時間ごとでよろしいでしょうか?

時間表記はこのような形を取りたいと思いますが、いかかでしょうか?

深夜:0〜2  
黎明:2〜4
早朝:4〜6
朝:6〜8
午前:8〜10
昼:10〜12
日中:12〜14  
午後:14〜16
夕方:16〜18
夜:18〜20
夜中:20〜22
真夜中:22〜24

209 ◆ROWArkDILY:2013/04/06(土) 20:11:43 ID:0Hz..DWI0

>>207氏へ

基本的に書いたもの勝ちです。
自分が推したいロワやロワ書き手への愛をSSにぶつけて下さい。
『そのロワが好きだー!』『この書き手の話が好きだー!』と、こういうことが出来るのが書き手ロワだと私は思っているので…

210ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 20:22:00 ID:OusftsPw0
返信ありがとうございなす

211ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 20:24:55 ID:CfFC7tHwC
21時からでよくない?
投下のタイミングが被った時の待ち時間を考えると、翌日が平日だから0時は無理な人がそこそこいると思う

ところで、地図は>>1の人の一存で決定でいいの?
他の人がほとんど反応してないからちょっと気になった

212 ◆ROWArkDILY:2013/04/06(土) 20:58:06 ID:0Hz..DWI0
確かにそうですね……
21時開始の方がいいかもしれませんね。

地図に関しては……他に意見が無ければ>>199氏のを使いたいと思います。

213ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 21:03:11 ID:4/BolUlo0
自分も、地図はそれでいいと思います

214ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 21:07:40 ID:B/32Q3lE0
私も投下開始は日曜21時からがいいと思います。やはり翌日のことを考えると…

スタートはどちらでも良いですが、深夜からのほうが一般的なんですかね?
放送、時間表記はそれで良いかと。
あとは支給品関連ってどうなるのでしょうか?結構適当に済ます感じ?

地図や最終決定に関しては、1さんにおまかせしていいと思います。
勢い企画といえど、ある程度舵取りしてくださる方がいらっしゃったほうがスムーズかと思いますので。

215 ◆ROWArkDILY:2013/04/06(土) 21:44:18 ID:0Hz..DWI0

では、深夜スタートでお願いします。

支給品に関してですが……ロワに出ているものならば。って感じになりそうですかね。
支給品の紹介を書いてくれれば、なお嬉しいですね。

216ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 21:53:53 ID:yrPT2MwM0
意思持ち支給品や、一エリアを越えて被害を出せる高威力武器の有無についても決めていただきたいところです

217 ◆ROWArkDILY:2013/04/06(土) 21:59:56 ID:0Hz..DWI0
>>216
意思持ち支給品や一エリアを越えて被害を出せる高威力武器の有無ですが……
そこは各自の空気の読み次第にお任せします。

218ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 22:22:57 ID:4ozqaiTQC
地図にある放送替わり施設ってなに?

219 ◆ROWArkDILY:2013/04/06(土) 22:26:36 ID:0Hz..DWI0
恐らくは放送ごとに施設が替わる施設だと思います。

220ナナシサン・ゾルダート:2013/04/06(土) 23:57:43 ID:/PKUTyCYC
最初は何の施設なのかは書き手任せ?
絶対にかぶると思うけど……

221ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 00:00:10 ID:EQf.lHW60
早い者勝ちでいい

222 ◆ROWArkDILY:2013/04/07(日) 00:17:00 ID:89wRMKeo0
お待たせいたしました。

 OP投票結果
【11票】 OP16
【6票】 OP10 
【5票】 OP15
【4票】 OP3
【2票】 OP9
【1票】 OP14 OP4 OP1 OP20 OP6 OP8

 参加者上限投票
【18票】 上限なし
【13票】 120人
【3票】 150人

この結果を受けまして、書き手ロワ4thのOPは>>125-127氏の『オープニング』に決定いたしました!
参加者上限は【上限なし】に決定したのですが、この際ですので一つのロワからの【上限なし】にしたいのですが、よろしいでしょうか?

223 ◆ROWArkDILY:2013/04/07(日) 00:19:28 ID:89wRMKeo0
訂正
×一つのロワからの【上限なし】にしたいのですが、よろしいでしょうか?
○一つのロワの参加者も【上限なし】にしたいのですが、よろしいでしょうか?

224ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 00:20:32 ID:EQf.lHW60
参加者上限は【上限なし】と一つのロワからの【上限なし】って何か違いがあるんでしょうか?

225ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 00:21:20 ID:EQf.lHW60
別に構わないと思います

226 ◆ROWArkDILY:2013/04/07(日) 00:22:10 ID:89wRMKeo0

>>224
一つのロワからの上限をつけようという話も出ていたの、それを取り払いたいという確認です……言葉足らずですみません。

227ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 00:23:21 ID:DpT6nm7M0
OP16、おめでとうございます〜
パロロワメモリシステム、なかなか面白そうな流れになりそうですねぇ

228ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 00:35:23 ID:gjUbZkXI0
パロロワメモリOPかー!
まぁW把握してなくても、特殊な首輪って感じで良いしねぇ。期待。

229 ◆ROWArkDILY:2013/04/07(日) 00:38:46 ID:89wRMKeo0

あと、もう一つよろしいでしょうか?
参加者の登場の締め切りをロワ開始4週間から6週間ほどを想定したいのですが、よろしいでしょうか?

230ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 00:48:41 ID:SPk1yJn6C
質問
放送と禁止エリアはあるの?

231 ◆ROWArkDILY:2013/04/07(日) 00:52:11 ID:89wRMKeo0

>>230
放送は6時間ごとを考えております。
禁止エリアに関しましてはその放送を書く書き手さんにお任せていたしたいのですが、よろしいでしょうか?

232ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 00:59:31 ID:5DRB98B.0
登場締め切り了解
登場話だし4週間でいいんじゃないかな

233ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 01:32:47 ID:5DRB98B.0
投下開始は>>212にある通り日曜夜九時からの開始でいいんですかね?

234 ◆ROWArkDILY:2013/04/07(日) 01:38:04 ID:89wRMKeo0
>>233
そうですね、本日の午後九時から開始となります。
投下順は書き込みが早い順でよろしいでしょうか?

235ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 02:26:55 ID:qoSXgS8A0
問題ないと思いますー

236ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 03:15:05 ID:SqQT2xhA0
私もそれで構いません

237ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 07:44:51 ID:Y9zCQR3s0
問題ないと思います

238ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 09:45:40 ID:rPXIqth2O
自分もそれで問題ないと思います
半日もしないうちに始まるのか……wktkしてきたぜ

240ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 12:20:38 ID:5DRB98B.0
自分で自分の登場話を書いてもいいし、誰かが書いてくれるのを期待してもいい
書き手ロワとはそんな感じです

242ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 12:57:11 ID:t/ZdzJAk0
乗るしか無いこの全開なビッグウェーブに…


【名】◆uBeWzhDvqI
【称号】全を司る伝説の始まり
【代表作】「怪物攻略戦」「未現物質は砕けない」
色んな意味で有名な全開ロワのスレ立て人であり伝説の始まりである。
氏は全開と言うよりもロワ寄りの作品を投下しロワの形を整えている。
また収集させるべく早期に放送も投下した。
だが最近は虚化させたり参加作品ではないワードを登場させたりと全開よりになっている。
そしてついにトリコを喰人状態にするというネタをぶっこんだ
主に垣根帝督とほむほむを得意としている


【名】◆Zi/dWEr9fQ
【称号】開を司る伝説の創設
【代表作】「アルティメット・バウトシリーズ」
全開ロワの象徴でありトップ投下数を誇る全開な書き手。
海水トラップや魔法少女勇次郎に支給人など様々な全開を得意とする。
まどか山から始まりラジオを経てより全開になった。
ドラゴンボールならでぇじょうぶだ。
最近ワンピースが休載になったのはあのキャラがロワに来たからだとか…
最近は神を倒し宇宙へ進出した模様。主に魔法少女系列を得意としている。


全開な人達が全壊と共演する可能性も微レ存か?

243ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 13:26:43 ID:fI6kJ/Y.0
こんなタイミングでなんなんですが
いりますか?

ttp://www50.atwiki.jp/kakiterowa4/

244ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 13:31:18 ID:DpT6nm7M0
>>243
おお!! wikiだーっ!!

245ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 13:34:55 ID:G5TzIuF.0
>>243
wiki乙です!

246ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 13:38:20 ID:pshVcles0
>>241に悪意しか感じないのは気のせいかな

247ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 13:40:03 ID:Y9zCQR3s0
>>243
Wiki乙です!

249ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 14:05:49 ID:n1ANZPQk0
>>243
wiki乙!

250ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 14:09:16 ID:aZcNvKVY0
>>243
wikiありがとうございます!

251ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 14:53:24 ID:zT4joSsQ0
――――その欲望、解放しろ オーズロワ書き手紹介(個人的解釈多め)

◆qp1M9UH9gw氏
[投下数]14
[備考]
オーズロワでの初投下は8話「Bの煌き/青く燃える炎」
この作品が投下されたとき、このロワ内である意味衝撃が走ったことだろう。
無駄の少ない描写から繰り出されるキャラの深い心情はこの書き手さんの魅力とも言えるであろう。
意外な展開も多いながらも、それを納得させるだけの内容・動機を創り、用意している。
現在投下数トップで第一回放送も担当をし、間違いなくこのロワを牽引している一人と言える。

◆QpsnHG41Mg氏(◆3.CJH6sX8g氏)
[投下数]14
[備考]
オーズロワでの初投下は54話「愛の炎」
第一回放送まで約半分と言ったところで突如参加した書き手。
初投下から、そのキャラの魅力を完璧に引き出す力を見せてくれた。
途中参加ながらも投下数トップと、その筆の速さやSSを考える早さに定評がある。
この書き手紹介を書いている人間は氏の86話「イグナイト」が一番好きである(余談)。

◆SXmcM2fBg6氏(◆8lLw8xiLaY氏、◆ZZpT6sPS6s氏)
[投下数]13
[備考]
オーズロワでの初投下は14話「エアリアルオーバードライブ」「promised sign」
初投下から二分割、そして凄まじいバトルを見せてくれている。
分割が7作と、このロワでの長文担当と言っても過言ではない。
しかし長文ながらも決してだらけさせないその文章は魅力である。
バトルだけではなく、不意打ちといったロワらしさも上手く書いている。

◆MiRaiTlHUI氏
[投下数]13
[備考]
オーズロワでの初投下は4話「Eの暗号/だから足掻き続けてるんだよ」
形の違う正義が協力したり、ぶつかり合ったりと『熱い展開』が魅力。
それに対し、一般人の呆気ない死とそれに対する深い傷つきの描写などにも心惹かれる。
このロワを熱くし、盛り上げて言っている存在であろう。

◆LuuKRM2PEg氏
[投下数]9
[備考]
オーズロワでの初投下は3話「約束した正義」
初登場から、そのキャラの『らしさ』をうまく引き出している。
その後もあの参加者が作った傑作の料理をいい感じに利用している。
ある意味危険な二人をうまく組み合わせたりとその発想は素晴らしいものである。


これを見てオーズロワに興味を持った方は是非読んでみましょう(ステマどころではない直接的な勧誘)
あまり本編のネタバレにならないように触れてみたため、内容が薄いですがお許しください。

252 ◆ROWArkDILY:2013/04/07(日) 16:29:08 ID:89wRMKeo0
>>243
wiki提供ありがとうございます。

253 ◆ROWArkDILY:2013/04/07(日) 17:33:48 ID:89wRMKeo0
予約制度はなくて大丈夫ですよね?

254ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 17:41:33 ID:yd.9YJoM0
予約無しってことは酉つけるかどうかも自由な感じになるのかな?

255 ◆ROWArkDILY:2013/04/07(日) 17:46:53 ID:89wRMKeo0
>>254
トリ付けるかどうかも各自の自由です。

256ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 17:48:00 ID:yd.9YJoM0
了解です。

257ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 18:07:22 ID:EQf.lHW60
了解です
あと3時間切ったか

258ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 18:19:17 ID:gjUbZkXI0
投下ラッシュになるか意外と様子見するのか……。
どちらにしろ、節度を守って楽しくドンチャン騒ぎしたいですね

259ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 18:38:51 ID:5DRB98B.0
今更だけど参加者としての名前は登場話書き手が決めていいんだよね?
あと、投下後に簡易的な書き手紹介とかはいるのかな?

260ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 18:55:28 ID:FXXdJ9Uo0
便乗して自分もオーズロワの書き手紹介を
ややネタバレ多めになってしまい、すみません……

◆qp1M9UH9gw氏 投下話数 15話
オーズロワに序盤から参加していて、第一回放送を投下した書き手である。
【連【つながる】】や【Aの策略/増幅する悪意】でアンク(ロスト)の巧みな策略で、イカロスや千冬を自然な流れで危険人物に変えていたり、【Re:GAME START】で笹塚衛士を復讐鬼として蘇生させるなど、危険人物を生み出す技量がとても高い。
また【Cにさよなら】で長らく共に戦ってきた左翔太郎を失い、それから【傷だらけのH/一人ぼっちの名探偵】で仲間だと思われたバーサーカーから襲われたフィリップの失意。
そして【はみだし者狂騒曲】&【恋焦がれる鎮魂歌】で仲間と信じていたセシリア・オルコットの裏切りに対するラウラ・ボーデヴィッヒの怒りと悲しみなど、読んでて切なさが込み上げてくるような描写も上手だ。

◆QpsnHG41Mg氏 投下話数 15話
中盤より彗星の如く現れた書き手であり、オーズロワにおけるもう一人のエース。
作品からわかるように「ジョジョの奇妙な冒険」の大ファンであり、作中でそのパロディが自然な形で表現されている。
また、マーダーの残忍さを描写するのがとてつもなく上手だ。

【愛の炎】で仁美を殺害した葛西善二郎
【ドミナンス】で衛宮切嗣に瀕死の重傷を負わせて【イグナイト】では牧瀬紅莉栖やニンフを惨殺したジェイク・マルチネス
【さらばAライダー】で照井竜の決意を容赦なく踏み躙らせた井坂深紅郎
【義の戦】で綿棒……もとい月影ノブヒコのプライドを完膚なきまで破壊した脳噛ネウロ(厳密に言えばネウロはマーダーではないが)

しかしマーダーだけを一方的に優遇するのではなく、それに立ち向かう対主催も充分に輝かせている。
【折れない剣】で自分を助けて命を散らせた剣崎一真を思い出しながら戦う佐倉杏子や、【イグナイト】でジェイクを倒す為に最後の最後まで力を尽くした鏑木・T・虎撤、ニンフ、牧瀬紅莉栖の姿は実に熱かった。
今後も数多くの名バトルを生み出してくれることを期待している。

◆SXmcM2fBg6氏 投下話数 13話
見応えのある戦闘が好評で、熱血対主催の熱さと強さも丁寧に描写して見る者の心を躍らせる書き手。
とにかく、キャラクターをカッコ良く書くことに定評があるだろう。

【エアリアルオーバードライブ】&【promised sign】で、雁夜の願いを叶えると誓った衛宮切嗣
【Oの喪失】&【Oの決意】で、マーダーとなりそうだった千冬を最後まで信じ、そして凶行を止めさせた小野寺ユウスケ
【迷いと決意と抱いた祈り】&【想いと絆と破壊の力】で、命を奪おうとしたユーリや暴走した映司を止める為に奮闘した鹿目まどか
【X【しょうたいふめい】】で、絶望する中でXに殺されそうになったニンフを救った鏑木・T・虎撤
他にも魅力が存分に発揮されている対主催が大勢いるが、この四人は特にそれが強い。

その一方で、以前行われていたロワ語りでも言われていたように、まどマギ勢唯一の一般人である仁美の登場話を投下した時は、住民を大いに驚かせた。

◆MiRaiTlHUI氏 投下話数 13話
キャラクター一人一人の内面を丁寧に描写していて、熱い展開を描く力量はこのロワでもトップクラスだろう。
【Eの暗号/だから足掻き続けてるんだよ】と【Uの目指す場所/ボーダー・オブ・ライフ】では克己とさやかを正統派対主催として強く書き、【いつかは今じゃないだろ】では落ち込んでいたマミを立ち直らせる智樹がその代表例だ。
また【ナイトメア・ビフォア】では門矢士の苦悩を深く掘り下げて、【愛憎!!】ではそれぞれ大切な人を失ったフィリップやカオスの悲しみを書いて、読み手を感情移入させるのが凄く上手い。
他にも【醒めない夢】ではXに致命傷を負わされた見月そはらの気丈さを描くなど、とにかくキャラクターを一人残さず大切にしていることが窺える。

続きは次のレスで

261ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 18:57:36 ID:FXXdJ9Uo0
続き

◆l.qOMFdGV.氏 投下話数 7話
オーズロワに序盤から参加していて、OP書き手でもある。
前回のロワ語りでも言われているように、何と言っても情景描写及び心理描写がとてつもなく上手い! 短い文章の中で胸を躍らせる展開をまとめられるその力量はまさに一級品。
【アイノウタ】ではセシリア・オルコットの苦悩や邪な一面を濃く描写してマーダーに変えたり、【橋田イタルの悪運】では後藤さんを超意外な時期から参戦させて、その頃に抱いていた正義感が暴走した結果など、とにかく悲劇を丁寧に描いてくれる。
またキャラをそのキャラらしく書くのも上手。【インキュベーター様が見てる】で少年少女を守ろうとするの映司の決意が、その代表例だ。

◆SrxCX.Oges氏 投下話数 7話
オーズロワに序盤から参加している書き手の一人。
参戦作の一つである【TIGER&BUNNY】のキャラを書くのがとても上手い。鏑木・T・虎徹やバーナビー・ブルックスJr.の正義感、そしてジェイクの悪辣さはまさに原作への敬意を表していた。
それだけでなく【目前のデザイア】では大切なメンバーを失った桐生萌郁の心境も、読み手の共感を得られるように丁寧に書いている。
短く、それでいて丁寧に描写をしてくれるのが、この書き手氏の特徴だろう。

◆z9JH9su20Q氏 投下話数 3話
オーズロワに突如として現れて超新星書き手の一人。
お前のような新人がいるか、とはまさにこの書き手氏の為にある言葉。
初参加の際に投下した作品ではバーナビーの揺れる心境に更なる爆弾を放り込み、そして同行者を失ったカオスの悲しみを綺麗に描いていた。
その次に投下した四部作では克己とさやかの熱さ、愛に生きる加頭の意地、そして復讐鬼として生きる照井と笹塚の合流が丁寧に描かれていたので、スレが大いに盛り上がった。
今後も、その活躍を期待したい。

◆ew5bR2RQj.氏 投下話数 1話
オーズロワに突如して現れたもう一人の超新星書き手。
初投下した際に見せてくれた作品では己の無力さに葛藤する後藤さんの心境や、その裏で協定を結ぶ悪女二人の悪辣さを濃く描いている。
その実力で今後の展開を盛り上げてくれることを期待している。

263ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 19:55:51 ID:sT/MNwe.0
sage

264クワマン:2013/04/07(日) 20:46:16 ID:G5TzIuF.0
tes

265クワマン:2013/04/07(日) 20:48:33 ID:pshVcles0
test

266クワマン:2013/04/07(日) 20:49:22 ID:pshVcles0
投下はどうなるの?
「投下します」って宣言した順に順序良くやる感じ?

267 ◆ROWArkDILY:2013/04/07(日) 20:50:58 ID:89wRMKeo0
投下します

と、書き込んで早い順に投下開始です

268クワマン:2013/04/07(日) 20:51:19 ID:5DRB98B.0
>>234を見る限りそうっぽいね
00:00:00以降で投下宣言をして、早かった人から順次投下していく形かな

269クワマン:2013/04/07(日) 20:52:00 ID:G5TzIuF.0
>>266
それで大丈夫だと思います
時間きっちりに投下される方は自分のIDを確認された方が良いかもしれませんね

270クワマン:2013/04/07(日) 20:53:48 ID:pshVcles0
宣言無しにいきなり本編突入はNG?

271クワマン:2013/04/07(日) 20:54:58 ID:aO6oRtL60
割り込んじゃうこともあるかもしれないから投下宣言はあった方がいいと思う

272クワマン:2013/04/07(日) 20:55:03 ID:5DRB98B.0
それはアウトだろうね、ゴチャゴチャになるし
>>267>>1氏が言ってる形式で統一しよう

273クワマン:2013/04/07(日) 21:00:00 ID:pshVcles0
それでは投下します 何番目かな〜?

274クワマン:2013/04/07(日) 21:00:01 ID:/eCYuTjM0
投下します

275クワマン:2013/04/07(日) 21:00:02 ID:G5TzIuF.0
投下します

276クワマン:2013/04/07(日) 21:00:06 ID:89wRMKeo0
投下します

277クワマン:2013/04/07(日) 21:00:32 ID:/eCYuTjM0
しまった。酉入れてないと、どれが自分だか分からん

278クワマン:2013/04/07(日) 21:00:59 ID:pshVcles0
宣言が一通り落ち着いてから投下させていただきますね

279クワマン:2013/04/07(日) 21:01:34 ID:5DRB98B.0
>>277
IDで判別可能
あ、これは投下宣言ではありません

280クワマン:2013/04/07(日) 21:01:41 ID:DkNNG5Ks0
>>277
IDで分かる

281 ◆ROWArkDILY:2013/04/07(日) 21:01:46 ID:89wRMKeo0
一区切りですかな?

282クワマン:2013/04/07(日) 21:02:03 ID:EQf.lHW60
>>277
ID見ればわかるよ

283クワマン:2013/04/07(日) 21:02:16 ID:/eCYuTjM0
>>279
ですね。>>277は確認のための書き込みでした

1番目の方どうぞー

284クワマン:2013/04/07(日) 21:02:32 ID:pshVcles0
それでは参ります タイトル「硝煙のかほり」

285クワマン:2013/04/07(日) 21:02:54 ID:pshVcles0
C-7エリアは木々が鬱蒼と生い茂る森林だった。
真夜中の森は何物をも拒むような雰囲気を醸し出している。
耳をすませば、時折吹き抜ける風が木の葉を揺らす音に、波立つ水の音が混じるような場所。
ここを含め、数エリアに渡って広がる湖の湖畔に、一人の"少女"が佇んでいた。

「うーん、なんだかこの外見には見覚えがあるような」

湖面に映る自らの姿をまじまじと眺め、唸る"少女"。
その姿は赤毛のツインテールに、すこしゆったりした和装の少女。
だが、その内面は言わずもがな、少女ではなく数多ある書き手の一人である。

「やっぱりこの姿が割り当てられたかー。まぁ、いいけど」

自分のよく知るキャラクターに扮した自分に対し、少しばかりの感慨も込めて呟く書き手。
そのトリップを◆27ZYfcW1SMと言うが、以後は◆27Zと略させてもらおう。
「東方Projectバトルロワイアル」の主要書き手である彼は、他の誰にも負けないある知識を持っていた。



「……誰かな?」

湖を見つめる自分の背後に忍び寄る何者かに◆27Zはピシャリと言い放った。

「あらら、バレちゃったかー」

特に悪びれる様子の無い声が◆27Zの背後から聞こえる。
振り向いてみると、そこにはセーラー服姿の少女が一人立っていた。
……その手に一丁の銃を携えて。

(……アレは)

◆27Zは思わず目を細めた。
目の前の少女が構える銃は、他でもない◆27Zが登場させたショットガン、SPAS12だったのだから。

「その姿は……どこの書き手だろ? まぁいいや僕は……"アトミック"」

少女の外見でありながら、やはりその内面は男性なのか、なりきる様子も見せずに名乗った。
彼女?こそが新安価ロワの書き手の一人である◆rgd0U75T1.である。
氏が投入した支給品から、その渾名をいただき今に至るというわけだ。
その表情は明るいというよりも、少々うんざり、といった具合である。

286クワマン:2013/04/07(日) 21:03:22 ID:pshVcles0
「突然で悪いけど死んでくれないかな、っていうか、武器をくれないかなー」
「武器ならあるじゃん、それ」
「あー、これ? ダメダメこんなの」
「は?」

ショットガンのどこが不満なのか、そう言いたげな表情の◆27Zに対してアトミックはつらつらと言葉を並べる。

「そりゃ、威力は凄そうだけどさぁ、重いし画的には地味だし」

やれやれ、という表情を見せながらアトミックは続ける。

「それだったら、もっと派手で画になる武器の方が好きなもんでねー。
 せっかくの機会なんだから、普段出来ないようなことでドンパチやりたいってもんじゃない。
 この姿になったからには、核爆弾の1発や2発でもぶん投げたいもので」

◆27Zは少しばかり苛立ちを覚えた。
というのも、自らの好きな銃器をこき下ろされたのだから。
そんな◆27Zの心中など知る由もなく、いよいよアトミックがSPASを構える。
その距離は5mちょっと。

「ま、そういうわけだからさ、大人しくやられちゃってよさげな武器をちょうだいよ。
 1話退場ってのも同情するけど、しょうがないよね、それがバトルロワイアルだし」
「……なんでもいいけどさ」

久しぶりに◆27Zが口を開く。

「それじゃ、俺は殺せないよ?」
「は?」

アトミックが、何を言っているんだという表情を見せる。

「……セーフティ、外れてないし」
「ウソっ!? 確かに説明書通りにやったはず……」

◆27Zの指摘に、思わずアトミックが慌てる。
そして手にしたSPASのセーフティに視線を落とした次の瞬間。



アトミックの懐に◆27Zが飛び込んでいた。



「うえっ!?」

1秒にも満たない時間で5mの距離を縮められ、アトミックが驚きの声を上げる。
そのまま◆27ZはアトミックのもつSPASの銃身を両腕で抱えると、そのままアトミックの腹を蹴り上げた。
いたいけな少女と化していたアトミックはたまらずSPASを離して倒れてうずくまりゲホゲホと咳き込む。

287クワマン:2013/04/07(日) 21:03:51 ID:pshVcles0
「……ちょっ、いきなり女の子の腹蹴るなんて……」
「しょうがないよな、それがバトルロワイアルだし」
「くっ……」

自らが言い出したことを逆にやられて、アトミックは黙り込むしかなかった。
そんなアトミックを見下ろしながら◆27ZはSPASをアトミックに向けた。

「あ、あとさっきのセーフティだけど、あれデタラメだから」
「なっ、だ、騙し……」
「あんな遠くからセーフティがかかってるかどうかなんて分かるわけないっての。
 そもそも、説明書頼みじゃなくて銃の扱い知ってればそんなのに惑わされずに済んだのに」
「うぎぎ……」

痛いところを突かれて、再びアトミックは黙り込んでしまった。



一方で、◆27Zは高揚感を覚えていた。
一つは、◆27Zが扮する小野塚小町というキャラクターの力――距離を操る程度の能力を実際に使えたこと。
ダメ元で使ってみたこの力のおかげで一瞬のうちに5mの間合いを詰めることが出来たのだ。
生身の身体では絶対に出来ない芸当をこなせたことが◆27Zの意気を上がらせた。

もう一つは、自らが本物のSPASを手にしたことだ。
銃器に対して並々ならぬ愛情を持つ◆27Zとて、現物を扱える機会などそう巡って来ることではない。
そんな銃器に対する憧れをぶつけられたのが、パロロワという創作の場だ。
それをまさか自分が実際に手にできるとは、とこの時ばかりは◆27Zは主催者に感謝したのだった。

◆27Zには危惧していることがあった。
パロロワというものは、様々な人気作品をクロスオーバーさせて行う企画だ。
そして往々にして、銃火器などとは比べ物にならぬほどの破壊力をその身に宿す参加者が参加している。
銃火器だって活躍することはあれど、各作品のキャラクターが持ち技をぶつけ合うことの壮大さに比べれば派手さでは見劣りしかねない。

もちろん、大技のぶつかり合いという要素もまたクロスオーバーの一つの醍醐味であろう。
……だが、たとえば核爆発だったり、超火力の武器でいくつものエリアが甚大な被害を受けたり……
勢いよく派手なのはいいが、元々のバトルロワイアルの空気感が少しずつ薄れているのが寂しかった。
まるでピンクや水色のクリームをコテコテに塗りたくったアメリカのデコレーションケーキのようなもの。
彼は今のパロロワがそうしたものになりつつあること、ひいては硝煙の匂いが薄れかけていたことを少しばかり憂いていた。
そんな状況に一石を投じるとするならば……



「……どうするんです」

SPASを向けられてへたり込んだアトミックは口を尖らせる。
そんなアトミックを見下ろす◆27Zはスッと左手を差し伸べた。

288クワマン:2013/04/07(日) 21:04:10 ID:pshVcles0
「……どういうつもりで?」
「別に殺すつもりはない。殺してしまえばそれまでだから……それなら」

そう言うと構えたSPASをポンポンと軽く叩いた。



「教えてやるよ、銃の正しい使い方」



【C-7 森の湖畔/1日目・深夜】

【◆27ZYfcW1SM@東方ロワ】
【状態】:健康
【外見】:小野塚小町@東方Project
【装備】:SPAS12@東方ロワ(バックショット 7/7)
【持ち物】:基本支給品、不明支給品1〜3
【思考・状況】
基本:銃火器の素晴らしさを他の書き手に触れて回る
1:アトミックに銃の正しい使い方を叩きこむ
2:自分でもぶっ放してみたいかも

※小野塚小町の能力である、距離を操る程度の能力を身につけています


【アトミック(◆rgd0U75T1.)@新安価ロワ】
【状態】:健康
【外見】:琴弾加代子@バトル・ロワイアル(漫画)
【装備】:なし
【持ち物】:基本支給品、不明支給品0〜2、SPASの弾薬(バックショット8発、バードショット15発)
【思考・状況】
基本:このお祭りを楽しみたい
1:もっと派手な武器が欲しい


<支給品紹介>
【SPAS12@東方ロワ】
イタリア製の散弾銃。重さは4キロほど。
猟銃ではなく、対人ように意識して作られたもので、セミオートとポンプアクションの切り替えが可能。
東方ロワと同様に2種の弾薬が支給されている。
バックショットは7mm程度の弾を6〜9発ほど発射するもので、バードショットは3mmほどの弾を数百個発射する。
読み方は「スパス」。余談だが、筆者はずっと「エスパス」と読んでいました。パチスロ屋かよ。

289クワマン:2013/04/07(日) 21:04:28 ID:pshVcles0
投下は以上です ご清聴ありがとうございました

290 ◆ROWArkDILY:2013/04/07(日) 21:05:05 ID:89wRMKeo0
では二番手の方どうぞ!

291クワマン:2013/04/07(日) 21:05:44 ID:/eCYuTjM0
投下乙でした!
感想はひと段落してから、まとめてつけさせていただきます

それでは、自分も投下させていただきます

292鉄の悪魔を叩いて砕け:2013/04/07(日) 21:06:08 ID:/eCYuTjM0
 閑散としたゴーストタウンに、冷たい風が吹き抜ける。
 荒涼とした廃墟に立つのは、ぴっちりと身体にフィットした、白装束を纏う青年だった。
 独特なヘアースタイルは、まるで車田正美作品から、そのまま飛び出してきたような錯覚を覚える。

「いい加減にしろよ、アイツら……!」

 太い眉をしかめながら、怒りを滲ませ呟く声は、CV古谷徹ボイスだ。
 それこそペガサス星矢のようだが、厳密には別のキャラクターである。
 彼は新安価バトルロワイアル書き手・キャシャーンVj。
 数あるシリーズの中でも、いまいち影の薄い最新作・キャシャーン Sinsのキャシャーンの姿をした書き手だった。

「どいつもこいつも後先考えず、あれやこれやと暴走して!」

 彼は他の書き手達と異なり、比較的シリアスなSSの執筆に終始してきた。
 キャシャーン Sinsを把握している貴重な書き手として、キャシャーン出典の全キャラの登場話を書いてきた。
 しかし、だからこそ腹立たしかった。
 真面目にやっている自分をよそに、好き放題暴れ回る書き手達を、ハラハラしながら見ていたのだ。
 先ほどの謎の空間では、合流した新安価の書き手達に、その件で文句も言ったのだが、返ってくるのは不真面目な返事ばかり。
 ここに来てキャシャーンVjは、我慢の限界を迎えてしまったのだ。

「この書き手ロワをどうするかなんぞ知らん! その前にアイツらは一発殴る!」

 どちらかというとキャシャーンよりも、兄弟機であるディオのようだ。
 元々マーダーキャラの投下の方が多かったので、思考もいちいち過激である。
 とにかく新安価の連中は、殺す殺さないは別にしても、一度ボコっておかずには気が済まない。
 今はそれだけを考えて、キャシャーンVjは拳を握った。

「………」

 と、その時である。
 不意に曲がり角の向こうから、1人の赤ん坊が姿を現した。
 こんな所に赤子が?と一瞬首を傾げたが、ここはあのパロロワメモリによって、姿を変えられた者達の集まる会場だ。
 恐らくあれもドーパント――メモリで変身した参加者なのだろう。

「そこの君。悪いが、新安価ロワというロワの書き手を見てないか? そいつらを探してるんだが」
「………」

 となれば、情報交換だ。キャシャーンVjは赤子に近寄り、声をかけてみた。
 しかし、おかしい。喋れないことはないはずなのだが、返ってきたのは妙な沈黙だ。
 これは一体どうしたことだろうか。
 奇妙な気配にキャシャーンVjが首を傾げた、その時だ。

293鉄の悪魔を叩いて砕け:2013/04/07(日) 21:06:47 ID:/eCYuTjM0


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   ───           i   _ _     _ _   ヽ_
    ̄ ̄         | /二`     "二ヽ、 |  〉「あんなクソゲロワの事は忘れて、メタルマックスやろーぜ!!」
              _|  _,ィiュミ   r_,ィiュミ  レ-|
   二二二         ヾ!   - ' r  `ヽ  ̄´  | ∧
   ── ___      ゙!  〃  ^ ^  ヽ   l-/  〉
    ま             i   { ='"三二T冫  /´_ノ/\__
    さ  二ニ    _,ィヘ  ヽ ヾ== 彳   /:::/`ー- 、
    に     _, ィ´:::::/ l\ ト、 ー一 / /::/      \
    出     /  |::::::::: ̄ ̄ ̄::`ー=彳_∠ _      ヽ
    禁   /   |::::::::::::::::::::::::::::(‥):::〈_     \       l
      r'"`丶、 |:::::::::/:::/::::´:::::::::::::::::(_     ト、      |
   _/ / `ー 、 \|::::/:::::/:::::::::::::::::::::::::::(_      \   \


ヽ───:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ :::::/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: l
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:: ::::l    ll  | フ::::∠、リ=>l ::/\::::::| :::::|  :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |   \                     /
 ヽ:\_   l  /zzZ彡ソ /| ::l    ̄| ::::|ヽ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |   ∠ 「貴様、メタルマックスfRだな!」 >
  | ー─     ゞ二ー''"/ l:::|    l ::::|  、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::  l   /_                 _ \
:: \          ̄ ̄  l::|     l :::l  ヽ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /     ̄ / /∨| /W\  /\|\  .|  ̄
───             l:|     丶:l   丶::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /      //   |/     \/     \|
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294鉄の悪魔を叩いて砕け:2013/04/07(日) 21:07:20 ID:/eCYuTjM0
 かくして、男達は出会ってしまった。
 ここに同じ新安価ロワの書き手達の、同士討ちが始まったのだった。
 果たして彼らの戦いは、どのような結末を招くのか――


  −-                 , -'"  ̄ ` 丶、  /
   ─--            /         \|
               /            |
   ───           i   _ _     _ _   ヽ_
    ̄ ̄         | /二`     "二ヽ、 |  〉 「まぁ、俺はメタルマックス3やるけどな!」
              _|  _,ィiュミ   r_,ィiュミ  レ-|
   二二二         ヾ!   - ' r  `ヽ  ̄´  | ∧
   ── ___      ゙!  〃  ^ ^  ヽ   l-/  〉
    ま             i   { ='"三二T冫  /´_ノ/\__
    さ  二ニ    _,ィヘ  ヽ ヾ== 彳   /:::/`ー- 、
    に     _, ィ´:::::/ l\ ト、 ー一 / /::/      \
    出     /  |::::::::: ̄ ̄ ̄::`ー=彳_∠ _      ヽ
    禁   /   |::::::::::::::::::::::::::::(‥):::〈_     \       l
      r'"`丶、 |:::::::::/:::/::::´:::::::::::::::::(_     ト、      |
   _/ / `ー 、 \|::::/:::::/:::::::::::::::::::::::::::(_      \   \



【一日目・深夜/B-6 ゴーストタウン】

【キャシャーンVj@新安価ロワイアル】
【状態】怒り
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品1〜3
【思考】基本:とりあえず新安価の書き手は一発殴る
1:メタルマックスfRを殴る
※外見はキャシャーン@キャシャーン Sinsです

【メタルマックスfR@新安価ロワイアル】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品1〜3
【思考】基本:???
1:「あんなクソゲロワの事は忘れて、メタルマックスやろーぜ!!」
※外見は赤さん@まさに外道です

295クワマン:2013/04/07(日) 21:07:39 ID:/eCYuTjM0
投下は以上です。三番手の方、どうぞ!

296クワマン:2013/04/07(日) 21:07:46 ID:G5TzIuF.0
お二方投下乙です。私も感想は後ほど
それでは、投下します

297その男、最速につき:2013/04/07(日) 21:08:32 ID:G5TzIuF.0

圧倒的だった。

空中に放り出されたモンスターボールは、中からポケモンを出すこともなく一瞬の早撃ちで破壊され。

黒板消しも盥もトラバサミも地雷もタンスの角も、その用途を果たすことなく銃弾の嵐によって塵と化し。

亜空間より突如出現する孔明の罠も、奈落の底へ叩き込むはずの落とし穴も、数多の戦いで鍛えられた戦術眼で見切られ、突破され。

愛くるしいアイドルの衣装を身に付けた男の娘はスルーされ、今なら会員費無料!の広告はそもそも何の役にも立っていなかった。

「赤目に獣耳獣尾、北条沙都子の容姿」

『捕える者』として少女が無から作り出したありとあらゆる『罠』は。

「ゴーキュー・ザ・キャラマスターだな」

「パニッシャーにラディカルグッドスピード脚部限定、リヴィオ・ザ・ダブルファングの御姿」

『化する者』として常に予想の先へ『進化』を遂げる男によって、ひとつ残らず無と帰していた。

「ウォット・ザ・エクスピード様で、相違ありませんね」

二人のマルチジャンルロワ書き手の出会いは、互いに全力を尽くした闘争に始まり。
同じ釜を食らった仲間同士の殺し合いは、勝者と敗者の会話劇にて終わりを告げていた。

「俺、皆殺し路線で決めたわ」

傷一つ負うことなく勝利を収めた男、ウォットは世間話をするかのように敗北者たる少女に己が指針を語る。

「どうしてか、教えてくださっても?」

右足は炭化し左足は砕け両手は火傷と銃痕でボロボロになっている敗者、ゴーキューは勝者たる男に故を問う。

「対主催って首輪解除やら主催の目的考察やら時間かかるじゃねえか。
それにあいつは殺すなこいつは助けろフラグはすべて回収しろってうるせえし」

そんなわがままな理由で殺し合いに乗る、と返された答えに対して
男よりもずっと小さな少女の姿をした書き手は、困った子供を見るような瞳で苦笑を漏らした。

「最速熱血を愛する貴方らしいですわ」

「おうよ。俺はやっぱり後腐れねえバトルが、一番筆が進む」

手加減はしない。出し惜しみもしない。ただ、胸に灯った炎を筆に乗せ燃やし尽くすのみ。
自分の生き方を貫いている男は、あたかもスポーツに勝利した子供のように破顔する。

298その男、最速につき:2013/04/07(日) 21:08:59 ID:G5TzIuF.0
だから、とウォットは言葉を続け。



「バトルの結果として、悔いなく遠慮なく躊躇なく、ここで俺に殺されろ」



男は、ギラギラとした生気を漲らせ、笑い。



「ええ、喜んで」



少女も、何もかもを奉げんとする破滅的な顔をして、笑う。



「最期に、お聞きしてもよろしいですか?」

「言ってみろ」

今にも殺されそうな状況だと知ってなお、はっきりとした声でゴーキューは問う。
死ぬのは怖くない。むしろ、彼の手にかかって死ねるなど自分が考える中で最も理想的な死に様だ。
ただ、こうして出会ったからには、死に別れる前に一人の書き手として聞いておきたいこともある。

「あの日、私が用意したウルフウッドとリヴィオ、そしてラズロという食材は、貴方の食指を動かせる料理へと昇華出来ていたでしょうか」

「ああ……アレはなかなか、喰い出があった」

当時のことを思い出したのか、ウォットは獲物を咀嚼せんとする肉食獣の如き舌なめずりを一つ鳴らす。

ウォットがリヴィオ&ラズロを得意とすると言われるきっかけの一つにもなったSS。
「あの忘れえぬ日々に」
登場人物は復讐に滾ったリヴィオとラズロ、そんな彼らを生かし/殺し、止めようとするウルフウッド。
筋書きは、三匹の『獣』たちが織り成す熱い戦いの物語。
それでいて、原作を知っていればこそ彼らのやり取りに一抹のやりきれなさを孕む名作だ。
また、そのクオリティにも関わらず、前話投下から一週間以内という短い期間で予約を入れて書き上げたという、彼の筆の速さを表している作品でもある。

299その男、最速につき:2013/04/07(日) 21:09:22 ID:G5TzIuF.0

そのパスを寄越したのが目の前のガキだったということを思い出したウォットは。
普通の人間なら「ヤバい」「恐い」「気が狂っとる」などと感じるラズロの凶貌をゴーキューの眼前にぐいっと近づけ。

「褒めてやる」

古傷だらけの固い掌で、ぐわしぐわしと彼女の頭を荒っぽく撫でた。

北条沙都子の姿をした書き手に、男が今出来る最大の賛辞。
「なでなで」を一身に受けた、ゴーキュー・ザ・キャラマスターは。
読み手の心を「捕える者」であると同時に、ウォットの作品の魅力に「捕わる者」でもある書き手は。

「あぁん……っ」

盲目に恋する少女のごとく熱い吐息を漏らし、臀部から生えた尾を子犬のように振るい。
頂に達した女さながらに身体を震わせ、吸血鬼を連想させる赤い瞳を潤ませて。

「恐悦至極に、存じますわ」

蕩けた笑みを、浮かべたのだった。



◇ ◇ ◇



「んじゃ、俺はもう行くぜ」

「最速で、この書き手ロワを終わらせて来て下さいませ」

「たりめェよ、言われるまでもねえ」

「地図は確認しましたか?」

「テキトーに駆ければ誰にだって会えるさ」

「私の分も合わせて、支給品は全て確認しましたか?」

「めんどい。運が良けりゃその場その場でいいモン引けるだろ」

「不意打ち、狙撃、謀殺には気を付けるんですよ?危なかったらちゃんと撤退も視野に入れて……」

「テメエは俺の母ちゃんかよ!」



「……それじゃ、本当にお別れですね」

「地獄の底で俺の○ロワ最終回を待ってな」

「はい、ずっと。でも、私のこと忘れないでくださいね」

「何言ってんだ?とっくの昔に『刻んでる』っつーの」

「……ありがとう、ございます」

300その男、最速につき:2013/04/07(日) 21:09:39 ID:G5TzIuF.0

ウォット・ザ・エクスピードは流れるような動きで『ヴァッシュ・ザ・スタンピードの銃』を構える。


「一つ、言い忘れていました。○ロワ復活、おめでとうございます」


狙いはこめかみ。死を免れぬ、絶対の急所。


「小さな希望と果てなき絶望が同居する殺し合いの舞台に、おかえりなさいませ」


そのまま、平和を愛する男が不殺(ころさず)を誓って引き続けていた引き金を。


「そして、今宵も熱き闘争へ―――――――――いってらっしゃいませ、我らがエース」


まずは『一人目』を脱落させるがために、これからやって来る熱い戦いを望むがままに、引いた。



【ゴーキュー・ザ・キャラマスター@○ロワ 死亡】



「ただいま。
―――――――――いってくる」



【一日目・深夜/D-4】
【ウォット・ザ・エクスピード @○ロワ】
【状態】無傷
【装備】パニッシャー@○ロワ ヴァッシュ・ザ・スタンピードの銃@○ロワ
【持物】基本支給品×2不明支給品0〜4
【思考】
  基本:最速で皆殺し。熱いバトルが出来ればなお良し。
  1:どっかに骨の有るやつぁいねえかね。
 
※見た目はラディカルグッドスピード脚部限定を装備したリヴィオ・ザ・ダブルファング/ラズロ・ザ・トリップ・オブ・デスです。

301クワマン:2013/04/07(日) 21:10:16 ID:G5TzIuF.0

【○ロワ書き手紹介】

【渾名】「化える者」ウォット・ザ・エクスピード
【トリップ】◆Wott.eaRjU
【投下数】31
【代表作】「This Speed Never Ends」「Nine the code geass」「あの忘れえぬ日々に」

ロワの序盤、波乱の時代から参戦してより、圧倒的な投下速度でずっと○ロワを牽引しつづけてきたエース書き手。
緻密な心理描写、巧みな情景描写はもとより、何より特筆するべきはその熱さである。
「This Speed Never Ends」に代表されるように、他の書き手が投げる熱いパスを、その温度を冷ますどころか、
その登場人物らしさを引き出して、更に燃える展開へと導いていく。その様はまさに完全燃焼。
退場話においてもキャラをそのキャラらしく描き切っての退場のため、寂寥感と共にどこか清涼さを感じてしまうほどである。
また、登場人物の思いを引き出し、想いをぶつからせることの上手い氏が生み出した
真紅・あすかコンビは、長くロワ内で愛される名コンビとなった。
繋ぎから戦闘まで、一つ話を進めるたびに、更に一段キャラが深く立ち上がってくる展開に
読んだ者はいつのまにか惹きこまれ、目が離せなくなっているだろう。
長らく停滞していた○ロワは、氏の怒涛の投下からラジオの流れによって
書き手を呼び戻し、再稼働へと動き出した。
様々な意味での進化させるもの、「化える者」であり、まさにエースという言葉は彼のためにあると言っていいだろう。

【渾名】「捕える者」ゴーキュー・ザ・キャラマスター
【トリップ】◆GOn9rNo1ts
【投下数】6
【代表作】「赤目と黒面」「裏表トリーズナーズ」「かいぶつのなく頃に〜讐たり散らし編〜」

172話「赤目と黒面」にて彗星のごとく現れ、その圧倒的な力量で感動の渦へと叩き込んだ書き手。
キャラの魅力を最大限引き出しての信念と信念、想いと思いをぶつかり合わせるクロスオーバーの妙には
登場人物があたかも原作から抜け出てきているかのような思いを抱かせるほどである。
氏の作品は投下数が少ないとは思えないほどの抜群の存在感を誇り、全てが代表作といっても過言ではないほどの完成度であるが、
特に「赤目と黒面」はそれまでのフラグを見事に昇華し、クリストファーというキャラを如何なく描き切った素晴らしい作品であるため、是非一読して頂きたい。
一度でも読んだら、氏の話は心を「捕えて」離さないだろう。

○ロワ書き手紹介はパロロワ企画交流雑談所・毒吐きスレ8の>>3298 >>3299 よりいただきました。
以上で投下を終了いたします。四番手の方どうぞ!

302クワマン:2013/04/07(日) 21:10:42 ID:89wRMKeo0
投下しますッ!

303クワマン:2013/04/07(日) 21:11:02 ID:89wRMKeo0

「あーん?(和訳:ロワ書き手同士を殺し合わせるだとふざけやがって)」

 G−2の放送替わり施設(今回は遊園地)。
 その遊園地の観覧車内がこの少年のスタート地点だった。
 その少年の容姿は……冒頭の台詞から分かる通り、我らが王様(キング)『跡部圭吾』である。
  
 彼の名は『◆wKs3a28q6Q』。中学生ロワの書き手である。

「あーん?(和訳:知り合いは……いるのか?)」

 彼が書いた跡部様のように名簿を確認しようとするが。名簿は無かった。
 だが、恐らく自分以外の中学生ロワ書き手もいるだろうと考えていた。

「まあいい、か……」

 一先ず、観覧車から降りたかった。
 そして、少しでも早くこの場から離れ、仲間を集めて勝ちたかった。
 勝つと言っても殺し合いにではない。この催しを開いた――『主催者』に、だ。
 つまり、彼は対主催のスタンスを取ったのだ!

「あーん?(和訳:なんだ、ありゃ?)」

 だが、降りようとしたところで一つの人影を発見した。
 そして、その人影は降りようとしたタイミングで黒いフードで全身を隠した男が乗り込んできた。
 出口の前に立たれて降りれなくなったが、王様(キング)としての余裕は崩さない。
 あまりにも怪しい、怪しすぎる。しかし、◆wKs3a28q6Qをすぐに襲ってこない辺り問答無用の無差別マーダーではなさそうだ。

「あーん?(和訳:何者だ?)」

 ◆wKs3a28q6Qは聞いた。
 そして、その黒フードは答えた。

「……『銀河皇帝ムネリン』、と、でも名乗っておこうか」
「あーん?(和訳:銀河皇帝だと? 随分と大層な肩書きじゃねーの!)」

 黒フードの男の名は『銀河皇帝ムネリン(◆555/vRw0s2)』。川崎宗則ロワの書き手である。

「…………」
「…………」

 ゴンドラ内に緊張が走る。

304クワマン:2013/04/07(日) 21:11:57 ID:89wRMKeo0


 王と皇帝ならば君主号的に考えるならば『皇帝』の方が上。
 しかし、跡部様(の容姿をしたこの書き手)ならばッ! 同格ッ!!
 一歩も退かない(※観覧車の中だからではない)。

 一方の銀河皇帝ムネリンは……顔が隠れているため何を考えているか、察しがつかない。
 そして、銀河皇帝ムネリンは口を開いた。

「……容姿が跡部景吾となると、ジャンプロワ、中学生ロワ、新々漫画ロワ……いずれかの書き手とみた」
「そういう、お前は名前からして川崎宗則ロワの書き手か?」
「まぁ、そうだな」
 
 両者、会話の主導権を握るために互いに探りを入れる。
 しかし、両者ともに全く隙を作らない。というか必要最低限のことしか喋らない。

「…………」
「…………」

 観覧車二周目に突入、互いに動きは無い。

「…………」
「…………」

 観覧車三周目に突入、互いに動きは無い。

「…………」
「…………」

 そして、観覧車が四周目の最高点くらいのところで――◆wKs3a28q6Qの眼力(インサイト)で黒いフード内を透視が完了させた。
 黒いフード内の銀河皇帝ムネリンの骨格や筋肉の付き方等が―――スケスケになった。
 そこで◆wKs3a28q6Qはあることに気が付いた。

「アンタ、スポーツは得意なのか?」
「……まぁ、たしなむ程度ならば、な」
「なるほどな、なら、話は簡単じゃねーの」
「ほう……やはり、そうきたか」

 この時、観覧車は五週目に突入……二人とも降りるタイミングを完全に逃す。

 その数分後、観覧車の六週目が始まる直前に何事も無かったように二人は観覧車から降りた。 
 そして、同じ方向のとある施設に歩き出した。
 その二分後、共に目的の場所に無事に到着。

「決着を着けようじゃねーか!」
「ああ……!」


「「テニスでな!!」」


 二人が訪れたのは―――『テニスコート』であった。

305クワマン:2013/04/07(日) 21:12:39 ID:89wRMKeo0
 
 跡部様の容姿を持つ◆wKs3a28q6Qは間違いなく一流のテニスプレイヤー。
 そして、考え方も王様(キング)そのもの。
 故に自身の目の前で皇帝を名乗ったこの男を屈服させたかった。

 一方の黒フードの銀河皇帝ムネリンの鍛え方は一流のスポーツ選手そのもの。
 皇帝ならば頂点に立つ。そして、あの憧れの人達―――同じ川崎宗則ロワ書き手達を永遠にする。
 故にこんなところで負けてはならない。
  
 だからこそ、どちらが上かをはっきりさせる――――テニス対決で。
 丁度、観覧車近くにテニスコートがあったのは二人ともに確認していたのであった。


「一つ聞くが、真面目に殺し合いをしろと言われているのに我々だけがテニスをするのはどうかと思うが?」
「あーん? 関係ねぇな、そんなことは!」
「確かにな」

 一理もない。


 だが、テニスで決着を着ける。これは確定した。

 幸運にもコートを照らす照明器具は付いていた。
 テニスラケットとボールは二人とも現地調達した。
 そして、二人が軽くアップを済ませて、コートに入ったところであった。

 パチリッ! ――と◆wKs3a28q6Qがテニスコート内で指を鳴らした。
 すると、不思議なことが起こった。

『氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!
 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!
 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!』
『勝つのは王様(キング)! 負けるの皇帝! 勝つのは王様(キング)! 負けるの皇帝!
 勝つのは王様(キング)! 負けるの皇帝! 勝つのは王様(キング)! 負けるの皇帝!
 勝つのは王様(キング)! 負けるの皇帝! 勝つのは王様(キング)! 負けるの皇帝!』

 パチリッ! もう一度指を鳴らすと、辺りが一瞬静まり返った。
 そして、◆wKs3a28q6Qが着ていた氷帝レギュラージャージを投げ捨てた!



「勝つのは――――俺だ」



『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!
 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!
 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!……』

 先程よりも大きな地鳴りのような氷帝コールがテニスコートを包んだ。
 幻聴かもしれないし、これが彼に与えられた能力かもしれない。
 所謂、『氷帝コール』。全開である。
 
「氷帝コールか面白い……ならば、こちらも本気で行くぞ!」

 次の瞬間、銀河皇帝ムネリンの右腕に無我のオーラが纏わりついた。
 ムネリンロワの支給品である修造に無我の扉を解放させた彼だからできる芸当であった。
 所謂、『百錬自得の極み』。全開である。

「『百錬自得の極み』か、だが、関係ねぇぜ……! 
 さぁ……ショータイムの始まりだ!!」


 王と皇帝のテニス対決が――始まった。

306クワマン:2013/04/07(日) 21:14:01 ID:89wRMKeo0

【深夜/G−2遊園地内特設テニスコート】


【◆wKs3a28q6Q@中学生ロワ】
【状態】健康
【装備】松岡修造のテニスラケット@川崎宗則ロワ(現地調達)
【所持品】不明
【思考・行動】基本:勝つのは――俺だ。
1:銀河皇帝ムネリンを倒す、テニスで。
※外見は跡部圭吾@テニスの王子様
※眼力(インサイト)を極めているかもしれません。

【銀河皇帝ムネリン@川崎宗則ロワ】
【状態】健康
【装備】鉛製ラケット@中学生ロワ(現地調達)
【所持品】不明
【思考・行動】基本:川崎宗則ロワ書き手たちを永遠にする
1:跡部様の姿を持つ書き手(名前分からない)を倒す、テニスで。
※外見は不明(川崎宗則かもしれないし、じゃないかもしれない)
※他の無我の奥の扉を開いてるかもしれません。

※遊園地内とその周囲(結構広く)に『氷帝コール』が響き渡りました。


【現地調達品紹介】

・松岡修造のテニスラケット@川崎宗則ロワ
 普通のテニスラケット(のはず)。

・鉛製ラケット@中学生ロワ
 ラケットのフレーム部分に鉛が流し込まれており、推定重さ数キロのかなり頑丈なラケット。


投下終了です。
タイトルは
『遊園地でとあるテニスプレイヤーととある銀河皇帝は観覧車の外をチラ見しながら思った。
 『頂きに立つものただ一人である』と。しかし、そうなると上下関係をはっきりさせないとな。
 この近くにテニスコートがあったし、試合用のテニスラケットもあった…………テニスの時間だああああああああwwwwww』でお願いします。

307クワマン:2013/04/07(日) 21:15:20 ID:fI6kJ/Y.0
割り込みすみません
wiki管理人より連絡です

すみませんが、登場話だけでいいので
状態表の【参加者名@ロワ名】の部分にその書き手のトリップ書いといていただきたいです
また、ロワ名、外見設定がある場合のキャラクター名・作品名は
正式名称でお願いします

すでに投下が完了してる人はそのままで構いません
それでは失礼いたします

308クワマン:2013/04/07(日) 21:21:40 ID:FvOQPo220
書き手ロワと聞いて

【紹介文その2】

◆S828SR0enc氏 (となりのもふもふ地図職人)* 外見はもふもふ毛皮のマントをはおったゼロス。性格は職務に忠実であり、どこまでも冷静。* 地図職人としての仕事を果たすため、日々魔術を駆使しつつ影のように会場中を飛び回っている。* もふもふを見ると普段は閉じた目を見開き、我を忘れて抱きつきに行くケモノマニアでもある。◆2XEqsKa.CM氏 (勇者・変態将軍)* 見た目は悪魔将軍。思慮深いが、動く時は大胆に動く性格をしている。* ガイバーの能力や悪魔将軍のパワーに加え、タママ砲やリナの魔術、ドロロの忍術などを使いこなすオールラウンダー。* このロワには珍しく変な性癖あまりはない。……人前に姿を現す時は、必ず床か地面から現れることを除けば。◆321goTfE72氏 (K(華麗に)Y(予約する)M(MADの人) )* 外見は砂ぼうず。しかし性格はスケベなところはあるが割と紳士的である。* 砂ぼうずのくせにどこからかメガ・スマッシャーをぶっ放すこともできるが、紳士なのであまりやらない。* 自らの見た物をMADとしてパソコン内に転写することが出来る能力を持つ。◆NIKUcB1AGw氏 (29NIKUマニア)* 見た目はそのまんま古泉(ロビンマスク装備)。性格は声はでっかいが誠実。* アシュラマン、キン肉万太郎、悪魔将軍をはじめとしたキン肉マン系のすべての技が使える。* 29に関連のある状態(日付、物の数など)になると巨大化することが出来るようになる。◆h6KpN01cDg氏 (遅れてきた後方支援)* 外見はハルヒ。性格もハルヒを反映してちょっとツンデレ気味で遅刻しがち。* しかし遅刻しがちなのはツンデレ特有の葛藤のせいであり、実際はみんなを応援しようとしている頑張り屋。* 戦いを好まず、常にだれかを応援し、誰かを心配している心優しい人物である。◆0O6axtEvXI氏 (悪魔のフラグ建築士)* 見た目はフェイトの衣装を身につけたなのはさん。ただしCV:悪魔将軍。* 冷酷で人が苦しむ様を見るのが大好きであり、そのためならあらゆる手間を惜しまない。* それでいて時折鬼の涙ともいえる優しさをのぞかせる時があり、本人もその狭間で戸惑っている。◆YsjGn8smIk氏 (Y(よそ見してると)s(死んじゃうよ))* 見た目はラドック=ランザードのお仕事モード(ズーマ)。性格もズーマ似。* 影に潜み、影から容赦なく奇襲し、不利と知れば躊躇いなく撤収するという非常にシビアな性格をしている。* どうやら高い所が好きらしい。◆U85ZpF.SRY氏 (うっかリリカルロリィタ)* 見た目はキョンの妹withスク水。性格もキョンの妹。「てへっ☆」のポーズが特徴。* うっかりさんなのでうっかり人を脱がしたり着替えさせたり人違いしたり八つ当たりしちゃうトラブルメーカー。* でも「てへっ☆」がとってもとってもかわいい。 八つ当たり時は人の前歯を集中攻撃する。◆qYuVhwC7l.氏 (雑食ロリコンフェニックス)* 見た目は浴衣姿(ぱんつはいてないかは不明)の小砂withネブラ飛行モード。* 性格は心優しく、困っている人を見たら助けてやりたいし、誰にも傷ついてほしくないと思っている。* そのため自ら積極的に攻撃することは少ない。ピンチになるとトトロが召喚されて守ってくれる。◆mk2mfhdVi2氏 (サービスだっちゃMK(マーク)2)* 見た目は「朝倉だっちゃ」そのもの。サービス精神が旺盛だが、あくまでチラリズムを貫く。* 朝倉本来の情報改編能力に加え、電撃も使える万能っぷりだがサービスに拘るのであまり使わない。* しかし以外にも性格は凛々しく、悪を許さない強さを持っている。◆MUwCM75A2U氏 (高速収録変態道)*  見た目はオメガマン。とにかく動きが速く、現れたと思ったらすぐに背後に移動する。* 名前の通りの変態さんで、人から着替えを奪ったりキッスをかまそうとする。基本は全裸。* しかし侮れない実力を持っており、ガイバーの能力が使える。実は小トトロと仲良しだったりする。◆4etfPW5xU6氏 (ドジっ子ぶっかけ管理人 )* 見た目は北高のぶかぶかセーラーを着たヴィヴィオ。とってもロリ。* 「頑張るよ」「負けないもん」が口癖の頑張り屋さんだが、どじっこなのでよくコケてしまう。* その姿は誰でも保護欲をそそられること間違いなし。ちなみに好物はヨーグルトだがスプーンがうまく使えないので(ry。

309クワマン:2013/04/07(日) 21:23:48 ID:Y9zCQR3s0
皆様投下乙です!
続きまして投下させて頂きます!

310クワマン:2013/04/07(日) 21:24:14 ID:SoXdScwQ0
トリップがない書き手の場合は?
例えば波平ロワの人とか

311クワマン:2013/04/07(日) 21:24:47 ID:Y9zCQR3s0

2008年9月23日に本スレが立ったパロディ・バトルロワイアルスレがある。
そのパロロワの企画名は多ジャンルバトルロワイアル。
アニメ漫画ライトノベルゲーム特撮実写ドラマなど幅広いジャンルから作品を集めたパロロワだ。
2013年4月7日現在は投下数164、生存者10名。
明確なマーダーは姿を消し、いよいよ主催との決戦に挑もうかというクライマックスを迎えようとしている。
まさに脂の乗ったパロロワ企画である。

この多ジャンルバトルロワイアルに所属する書き手が一人、この場に居た。
書き手トリップは◆ew5bR2RQj.、32作のSSを投下し投下数では多ジャンルバトルロワイアル書き手2位の中軸書き手だ。
そしてこの書き手バトルロワイアル4thでの名を、【ライダー】エウーゴ―――という。

「さて、どうするかね……」

屈伸運動をしながら、ぼんやりと呟く。
エウーゴはパロロワメモリによって上等なスーツを纏った長身痩躯の姿へと変化していた。
変身した後の姿、いわゆる『ガワ』となったキャラクターの名前は北岡秀一。
仮面ライダー龍騎という作品のキャラクターだ。
このエウーゴは二つ名の通り、仮面ライダーのキャラクターを書くことを得意としている。

「あんまり確固とした目的とか思い浮かばないんだよねぇ、俺。
 ほら、スーパー書き手だからなんでも出来ちゃうの」

エウーゴは自己評価の高いと言えば聞こえがいいが、見知らぬ人間には自惚れとしか取れない独り言を呟く。
そして、くるりと身体の向きを変えて、『誰か』へと話しかける。

「だからさぁ、参考までにアンタの意見でも聞かせてくれない?」

エウーゴは背後から漂う気配を感じ取っていた。
その言葉につられて現れたのは奇妙な書き手であった。

「背後の人間に気づく……最低限のラインは超えてる書き手なんじゃねーの」

その書き手の『ガワ』は、筋骨隆々の黒い右腕と軍服で隠された左腕というチグハグな腕を持った美少年だ。
美少年は不敵な笑みを浮かべてエウーゴの前に立ち塞がる。

「まっ、このオレ様の隠し切れないオーラってのを感じるなってのも無理な話だろうがな」
「おたく、名前は?」
「アーン? オレ様を知らねえとは……さてはモグリだな?」

やれやれと大げさに歪な両腕を使って肩をすくめる。
エウーゴは先ほど自称したスーパー書き手という偉そうな称号を無視して、なんだ偉そうなやつだな、と思った。

312クワマン:2013/04/07(日) 21:25:43 ID:Y9zCQR3s0


「オレ様は新々漫画バトルロワイアルの◆wKs3a28q6Q……麻雀超人『様』とでも呼びな」


新々漫画バトルロワイアル。
2013年1月13日に予約開始された真新しいパロディ・バトルロワイアル企画だ。
独特な展開が多く、いずれもそのキャラクターとキャラクターの特色を組み合わせた良クロスオーバーSSの多いパロロワスレである。


「オレ様は投下数トップでも2位でもないが……ま、この手の祭りにオレ様を外すなんて選択肢はねえよなぁ、アーン?」
「なーんかひどく偉そうじゃないの」
「実際に偉いんだよ、文脈を読み取るってのが出来ないのかスカタン?」

その中でもこの◆wKs3a28q6Q、麻雀超人はその名の通り麻雀を使った名SSを書き上げた書き手だ。
(SSタイトルが非常に長いため、そのSSのタイトルはここでは省略する。)
その代表SSに登場するキャラクターを相混ぜにした姿を『ガワ』として現れたのだ。

「……それで、最初の質問に答えてくれちゃったりする?」
「オレ様がこれからどうするか、か?」

麻雀超人は、フッ、と端正な顔に笑みを浮かべる。

「マーダーをやらせてもらおうじゃねーの!」

そして、言うが早いか走るが早いかと言った速さでエウーゴへと突進する。
その黒い右腕――――ウォーズマンの右腕からベアクローを突き出した。

「問答無用ってわけ? 面白いじゃないの!」

少々カマっぽい言葉遣いながら、その動きは機敏だった。
後方へと下がるわけでも横へと逃げるわけでもなく前へと走りだし、空中前転でベアクローの一撃を回避する。
そして、素早く振り返り変身アイテムを手にとった。

「ハッ、やるじゃねえか!」
「そいつはどうも…………変身ッ!」

光が包み、エウーゴは姿を変える。
緑色のボディースーツの上に銀色のアーマー身につけた変身ヒーローの姿である。
名前を仮面ライダーゾルダ、エウーゴにとって縁の深い仮面ライダーである。

313クワマン:2013/04/07(日) 21:26:39 ID:Y9zCQR3s0

「さーて、それじゃ行きま――――」
「先手必勝ッ、紫外線照射リィィィィチ!」
「うぉ!?」

今から攻勢に移ろうか、そう言おうとした瞬間に麻雀超人から光が照射される。
これはナチスのサイボーグ軍人シュトロハイムの身体に仕込まれた紫外線照射装置の力!
単純に言えば、エウーゴは麻雀超人の目眩ましを喰らってしまう。

「せ、せこいな……って、何処行った!?」
『真正面からしか殺し合いしないほうがマヌケなんだよバーーカ!』

その言葉通り、麻雀超人は姿を消していた。
目眩ましはあくまで目眩まし、次の攻撃へと移るための準備行動に過ぎないのだ。
静寂が場を支配する。

『マーダーっ……マーダーっ……!』

しかしその瞬間、地鳴りめいた声が聞こえた!

「そこか!」

エウーゴは声の響く方角へと自身の銃器、マグバイザーからビーム弾を発車する。
だが、しかしそこに麻雀超人の姿はない。

「……どういうことだ?」
『麻雀超人……っ! 勝者はマーダーっ……!』
「そっちかッ!」

エウーゴは再び声の響いた方向へとマグバイザーで射撃を行う。
しかし、いや、やはりと言うべきか、そこに麻雀超人の姿はなかった。

「……えっ、なになに!? 何が起こっちゃってるわけ!?」
『圧倒的書き手……! 負けるのは対主催……!』
「ハッ、こいつがオレ様の『コール』だッ!」

麻雀超人の技の一つ、『コール』。
どこからか響き渡る『コール』によって自らの
その完全に裏をかかれた形だ。
エウーゴはバックステップを行いながらベルトのバックルに仕込まれたデッキからカードを取り出す。
このカードをマグバイザーに読み込ませることで、盾を召喚できるのだ。
しかし、その『カードを読みこませる』という動作で生まれる隙を麻雀超人は逃さなかった。

「甘いぜッ!」
「痛ッ!?」

軍服に包まれた右腕―――――シュトロハイムの右腕から何か小石めいたものが発射される。

314クワマン:2013/04/07(日) 21:27:16 ID:Y9zCQR3s0

「ま、麻雀牌!?」
「俺様の美技にブギウギィ!」

そう、麻雀超人は支給品の麻雀牌を親指で弾き、エウーゴの持つマグバイザーを弾き飛ばしたのだ!
シュトロハイムの吸血鬼の肉すら抉り取る握力で弾き飛ばされた麻雀牌はもはや銃弾といっても差し支えないのだ!

「チッ……」

迫り来る麻雀超人へと前蹴りを喰らわせようとする。
マグバイザーを拾い上げるよりも格闘で迎え撃つ方が早いと判断したのだ。

「ハッ! 甘い甘い、ツルスケだぜっ!」

しかし筋肉の動きすら見通す『眼力(インサイト)』能力の前に苦し紛れの攻撃はむしろ逆効果だ。
ましてや無我の扉の半ドア状態まで精神を集中させている麻雀超人の前では!

「喰らいなッ、紫外線照射クロォォォォ!」
「うぉ、眩しッ!?」

紫外線照射クローとは単純な技である。
右腕のシュトロハイムの腕から紫外線を照射して目潰しを行い、左腕のウォーズマンのベアクローで突き刺すという技だ。
単純な技ではあるが、それ故に回避不能。
ましてやカウンターの形となった紫外線照射クローを避けることなど……被弾不可避!

「ぐっ……うぉぉおおおお!?」

麻雀超人のベアクローによってエウーゴは肩の肉を抉り取られる。
麻雀超人の圧倒的有利!
エウーゴはこのまま為す術もなく倒れるのか!?

「ハーッハッハ! 大したことねえ書き手だなぁ、お里(所属ロワ)が知れるぜ!」
「……調子に乗ってんじゃねえぞ」

いや、そうではない。
エウーゴとて一人の書き手、プライドというものがある。
今まで積み重ねてきたSSは、この程度の困難など乗り越えてみせる!と前を向かせるプライドを作った!

「こっからが、本番だ……!」

エウーゴが、変身を解いて『仮面ライダーゾルダ』から『北岡秀一』へと変身していく。
そして、もう一度『変身』を行った。

エウーゴの黒い髪は傷んだ金髪へと色を変え、
怒髪天を衝くと言わんばかりに髪が逆立ち、
上等なスーツは安っぽいヘビ柄のシャツへと様変わり、
腰元のバックルは緑色のモノから紫色のモノへと変化していく。

315クワマン:2013/04/07(日) 21:28:01 ID:Y9zCQR3s0

「アーン?」
「イライラするぜぇ……!」

ここで初めて麻雀超人が、僅かにではあるが怯んだ。
この姿は『浅倉威』というキャラクターだ。
『北岡秀一』がエウーゴにとっての『秩序』であるなら、『浅倉威』はエウーゴにとっての『混沌』。
対主催思考書き手でもないがマーダー思考書き手でもないが、同時に両方の思考を持ちあわせている。
そう、エウーゴはまさしく二重人格書き手なのだ!

「変身……ッ!」

さらに、もう一度変身を行う。
『浅倉威』が紫のボディースーツの上にメタリックなプロテクターをつけた『仮面ライダー王蛇』へと姿を変えた。

(こいつ、『キレ』やがった……作戦の練り直しだな)
「喰らいなっ、紫外線照射リーチ――――リ・バース!」

明らかに様変わりしたエウーゴに悪寒を覚えた麻雀超人は、再び姿を隠そうとする。
今度は目の前の鏡へと紫外線を照射し、反射した光でエウーゴの目を潰そうとしたのだ。
紫外線照射リーチリ・バースとは鏡面を利用した目眩ましなのだ!

―― AD VENT ――

だが、その瞬間、機械音が響き渡った。

「なっ……!?」

鏡の中から巨大な赤紫色のエイが飛び出してきたのだ。
麻雀超人はとっさに両腕で腹部をガードする。
しかし、その巨大なエイ型モンスターのタックルは凄まじく、殆ど虚を突かれて防御が不十分であった麻雀超人は弾き飛ばされる!

「ハハハハハ、どうしたぁ! 情けないじゃないか、麻雀超人『様』よぉ!」
『マーダーっ……! マーダーっ……!』
「お前の技も俺を後押ししてくれてるぜ……そうだろ?」
「……ッ」
「ハハハハハ!」

高笑いを上げながらカードを一枚抜き取る。
そして、手に持ったコブラを模した杖、ベノバイザーにカードを読み取らせる。

―― FINAL VENT ――

鏡の中から、今度は紫色の大蛇――――ベノスネーカーが現れる。
ベノスネーカーはエウーゴの背後へと周り、同時にエウーゴとともに走りだした。

麻雀超人へと迫り来る仮面ライダーと大蛇!
エウーゴが麻雀超人の二メートルほど手前まで迫った瞬間、突然エウーゴ自身の後方へと向かって月面宙返りを行う!
月面宙返りを行ったエウーゴをベノスネーカーが受け止め、そして吐き出すようにしてエウーゴを『射出』する!
勢いのついたエウーゴは脚を激しく動かせながら、麻雀超人へと迫り来る!

一つ、麻雀超人の右腕を蹴り上げる。
一つ、逆の脚で麻雀超人の左腕を蹴り上げる。
一つ、ガードの空いた麻雀超人のボディーを蹴り上げる。
一つ、僅かに宙へと浮いた麻雀超人へととどめの一撃を蹴りこむ!

これがエウーゴの持つ必殺技の一つ、ベノクラッシュ。
麻雀超人の胴体を残し、機械の両腕は爆散した。

316クワマン:2013/04/07(日) 21:28:28 ID:Y9zCQR3s0


    ◆   ◆   ◆


「それがテメエのマーダーとしての仮面かよ……ライダーさんよぉ」
「いや、こいつは自由とか混沌とか……マーダーと言うよりは敵意というか」
「ハッ、なんだそりゃ」

そこまで言うと麻雀超人は、ごふッ、と血を吐き出す。
エウーゴが放った必殺技によって、麻雀超人は今、死を迎えようとしているのだ。

「……オレ様の、行動方針だったな」
「はい?」
「オレ様がマーダーになったのは、お前が迷ってたからだ……
 ここで一つ、バトルでも繰り広げれば美味しいんじゃねえかと思っただけだ……」
「そんだけ?」

不思議そうにエウーゴは首を傾げる。

「美味しいSS……どうせ死ぬなら、そんなSSで死にてえだろ……アーン……?」

しかし、麻雀超人は当然のように言い切った。

「ふん……精々、このバトルロワイアルにオレ様を殺したテメエのコールが響き渡ることを……祈っておくぜ……」

そして、その言葉と同時に、麻雀超人は息絶えた。
一瞬、しかし閃光のように散った書き手。
この書き手は、いや、この話は面白かっただろうかとエウーゴは考える。

「いや、そうじゃないか……」

正しくはそうじゃない。
多ジャンルバトルロワイアルと新々漫画バトルロワイアルはリレー企画だ。
リレー企画とはすなわち、誰かの作品を別の誰かが更に面白くする企画なのだ。
この麻雀超人の死をどうするかは、すなわち別の誰かであるエウーゴの仕事なのだ。

「……うん、いいね。やってやるよ、マーダー。
 駄目だったら……ま、それもロワでしょ」

エウーゴはここで決意をする。
本来はエウーゴにとっての秩序の仮面であるはずの北岡秀一の状態でもマーダーとして動くことを。

「ステルスでも扇動でも無差別でも奉仕でも……とにかくマーダーやってみるよ、麻雀超人」


【麻雀超人(◆wKs3a28q6Q)@新々漫画ロワ  死亡】


【一日目・深夜/B-4/街】
【【ライダー】エウーゴ(◆ew5bR2RQj.)@多ロワ】
【状態】肩に傷
【装備】仮面ライダーゾルダのデッキ@多ロワ、仮面ライダー王蛇のデッキ@多ロワ
【持物】基本支給品×2、麻雀牌セット@新々漫画ロワ、不明支給品1〜4
【思考】
基本:マーダーをやっちゃおうかな。
1:無差別か扇動かステルスか奉仕か……まあ、後は流れで。
[備考]
※変身についての制限は後続の書き手に任せます。

317クワマン:2013/04/07(日) 21:29:25 ID:Y9zCQR3s0
投下終了です
タイトルは

パロディ・バトルロワイアル企画とは、成長の遅い植物である。それが完結という名の花を咲かすまでは、幾度かの停滞・難所を耐え抜かねばならぬ。そしてそれ故に相手の前SSをクッソ荒らし、咲ききってもいないフラグを摘み取り、相手のお気に入りキャラクターの路線変更とかやっちゃうレベルの殴り合いまであるので、やっぱりリレー企画ってムズいわ。

です。


後、新々漫画ロワは書き手紹介がなかったと思いますので簡易的な紹介を


【渾名】麻雀超人
【トリップ】◆wKs3a28q6Q
【投下数】2
【代表作】麻雀とは、成長の遅い植物である。それが上がりという名の花を咲かすまでは、幾度かのムダヅモ・振り込み回避の回り道を受けて、耐え抜かねばならぬ。そしてそれ故に相手の花壇をクッソ荒らし、咲いてもいない花を摘み取り、相手の花壇で焼き畑農業始めるレベルの場外乱闘まであるので、やっぱり麻雀ってクソだわ。
【簡易紹介】
とにかくクロスオーバーの上手な書き手さん。
1作目では完璧超人という強敵を異なる麻雀漫画のキャラクターのコンビプレーで撃退し、
2作目では麻雀という遊戯の中でバトル漫画のキャラクターやテニス漫画のキャラクターそれぞれの味を出しきった。
台詞の一言、何気ない一文に至るまで読み手を引きこませるパワーに満ち溢れている。

318クワマン:2013/04/07(日) 21:40:16 ID:fI6kJ/Y.0
再びすみません
wiki管理人より連絡です

しばらくwikiの編集はしないでください
編集OKになったら、wikiのトップページで告知します
たぶん日付変わるころには大丈夫だと思います
ご迷惑をおかけし申し訳ありません

>>310
トリップなしの場合はなくていいです

319クワマン:2013/04/07(日) 21:41:00 ID:DkNNG5Ks0
投下乙!
>>硝煙のかほり
ロワ界全一ガンマスター来たああああ!
銃は弾幕より強い東方ロワの更に銃全一!
そりゃあ派手好きアトミックに、そして銃が不利になりがちなロワに一言言いたいよなああ!

>>鉄の悪魔を叩いて砕け
おめえらやっぱりAAずるいよwww
新安価ワールドが展開されやがったw

>>その男最速につき
これはまさに○ロワで、書き手ロワだああ!
書き手なら、そうだよな、自ロワのすげえ人に繋いで欲しいよな。
認められたいよな! かっこいい、どっちも書き手としても人としてもかっこいい!
掛け合いも熱かったりくすりときたりちょっぴり切なかったりですごすぎる!
おかえりウォット、おやすみ、ゴーキュー

>>『遊園地でとあるry
テニスだあああ!
野球どこ行ったあああ!
つうかあーん?(和訳はやっぱり吹くwww

>>パロディ・バトルロワイアル企画とはry
これもまた書き手ロワ!
麻雀超人氏の作風よくわかってらっしゃるwww
書き手の最低ラインって何さ>気配察知
書き手ってなんだっけ?
というか紫外線照射クローがはったりじゃなくて技として機能してやがるwww
楽しかった、めちゃくちゃ楽しかった!
その上で美味しさやリレーを書き手として志した二人に敬意を!

320クワマン:2013/04/07(日) 21:57:44 ID:Y9zCQR3s0
感想をば

>>硝煙のかほり
「教えてやるよ、銃の正しい使い方」
◆27Zが銃器のプロフェッショナルカッコイイ……!

>>鉄の悪魔を叩いて砕け
お家芸のAAwwwwwww
しかしこの新安価ロワ同士の対決……どちらがこの世から出禁を食らうのか……!

>>その男最速につき
前SSの新安価ロワ対決に続き、○ロワ対決!
こっちはウォットの勝利で終わった……でもゴーキューの描写がいちいちエロ可愛らしいから退場が寂しい……(´;ω;`)
何はともあれ―――――おかえりなさい○ロワ!

>>『遊園地でとあるry
あーん!
(和訳:跡部様スタイルのキング◆wKs氏と銀河皇帝ムネリンの王様対決!
    しかもムネリンは無我の境地に目覚めてる〜〜〜!?
    でも跡部様スタイルなら無我の境地はどうとでもなるから、これは続きが気になるぜ……!)

321クワマン:2013/04/07(日) 22:02:35 ID:M21yFuXY0
皆さま投下乙です
感想はまたのちほど書かせて頂きますが、どの作品も書き手やロワへの愛があふれていて素晴らしい!

それでは自分も投下させて頂きます

322革命ロックンローラー:2013/04/07(日) 22:03:07 ID:M21yFuXY0
対峙する二人の青年。その姿は鏡に映したかのごとく等しく。
そしてその在り方は、対極だった。

七原秋也の顔をした書き手――中学生ロワイアルの第三位書き手、◆jN9It4nQEMはその昏い眼差しを対面する『自分自身』に向けた。
視線を受ける男の外見も、七原秋也のそれだからだ。しかし『七原秋也』ではない。
『ワイルドセブン』。それがロワイアル×ロワイアルの第二位書き手、◆W91cP0oKwwに与えられた姿。

二人には書き手として知識が充分にあった。
そして、自らが描いてきたキャラクターに対する愛と、想いがあった。
あったからこそ、即座に自分が進むべき道を決めることが出来た。

「分かるさ。なんせ同じキャラクターの記憶と生き様を背負ってるんだからな」
「ああ、そうだな。俺たちが――『七原秋也』と、『ワイルドセブン』が選ぶ道。そして“願い”は、」

最初から決まっている。決まりきっている。
そんなもの――『革命』以外、ありえないだろう。

「俺も、お前も、同じ革命家だよ」
「……そうだよ。俺たちは革命家だ。このクソみたいな幸せゲームに反抗する、ロックンローラーってやつだ」
「よーく分かってるじゃないか。だったらさ、だったら――」
「おっと、ストップだ。きっと俺も、同じ事を考えてる」
「おっ、だったら一緒に言ってみるか? いっせーのーで……」

「「お前はどうして、そんな顔をしてるんだ?」」

「おいおい、ダメだろ、ロックンローラーがそんな暗い顔してたらよ」
「そっちこそ――革命家が、そんなヘラヘラしたニヤケ面を見せてる場合かよ?」

二人の姿が同じであっても、『七原秋也』と『ワイルドセブン』の違いがあるように。
二人の目指す『革命』も、決して一緒くたにしてしまってはいけない、まったく別の手段であり、目的だった。

『七原秋也』は夢を見られない。見てはいけない。『七原秋也』の現実は、プログラムに巻き込まれたあの日から徹底的に現実的だ。
『七原秋也』はあの日から甘さを切り捨て、革命家へとその身を転じたのだ。
中学生ロワ書き手として彼が愛したのは、中学生でありながらオトナにならざるを得なかった少年。
愛する人と離れ離れ、やっと分かり合えたかもしれないかつての最大の敵とも死に別れてしまった、悲哀に満ちた孤独なヒーロー。

『ワイルドセブン』は、夢のかたまりだ。願いの結晶、と言い換えてもいい。
かつて唄った、ロックンロールの体現者が『ワイルドセブン』だ。
どうにもならない現実がいくら襲ってきたって、叶えたい夢が、願いがあるのならばいつだって『ワイルドセブン』は右手を伸ばす。
ロワロワ書き手の彼は、『ワイルドセブン』をそんな絶対的なヒーローとして描いた。

『七原秋也』にとっての革命とは、今日という現実を変えるためのもの。
『ワイルドセブン』にとっての革命とは、夢見た明日を掴むためのもの。

二人の書き手が込めた愛に、多寡も優劣もない。
だからこそ――自らが愛した生き様の対極となる相手のことを、許容することが出来ない。

323革命ロックンローラー:2013/04/07(日) 22:03:54 ID:M21yFuXY0
「このクソッタレ椅子取りゲームをぶっ壊す。それは一緒だよな、『七原秋也』」
「ああ。だけど俺は、お前みたいに“みんな”に手を伸ばすなんて器用な真似が出来るとは思ってないし、やろうとも思ってないぜ、『ワイルドセブン』」
「それでも俺は、お前が切り捨てようとしているものまで全部拾ってやりたいと思ってるぜ」
「出来るんなら、やってみればいいさ。だけど俺は、お前の理想や夢のせいで、俺の現実が蔑ろにされるなんてことは、許さないぜ」
「おいおいおいおい、どうしちゃったんだよ俺はさぁー。……そんなつまんない奴になりたかったのかよ、俺たちは。
 違うだろ? 七原秋也がなりたかったのは――」

『七原秋也』の言葉に呆れた顔を見せる『ワイルドセブン』。
やれやれと肩をすくめ、オーバーなリアクションで『七原秋也』の真意を問う。
対する『七原秋也』は、

「……なりたかったものと、なれるものは違うんだよ。
 こんなはずじゃなかった。そんなどうしようもない現実にぶち当たったって、俺たちはなんとか前に進まなくちゃいけない。
 ――ホントに神様になっちまった『ワイルドセブン』とは違うんだ。『七原秋也』は、ただの男子中学生なんだからさ」

自分自身に言い聞かせるように、言葉を吐いた。
この書き手ロワにおいて、書き手たちの能力は所属するロワ、書いた作品によって決定される。
例えば『ワイルドセブン』はロワロワ内で起こったWaqWaq(ワークワーク)とのクロスオーバーにより護神像そのものとなったことから、神にすら匹敵する力を持って書き手ロワに召喚された。
他のロワの書き手たちだって、その殆どがパロロワの華である超常バトルの能力を得て、己の力を見せつけてくるだろう。
しかし『七原秋也』は違う。ただの一般的な男子中学生と殆ど変わらない――七原秋也が平均よりずば抜けた身体能力の持ち主であっても、それは誤差レベルに過ぎない――能力しか持たず、殺し合いに放り込まれた。
それでも『七原秋也』は、『七原秋也』を貫きたいと思ったのだ。
己の無力さを痛感しながらも最後まで足掻き続け、世界を革命することを諦めない『七原秋也』でありたいと、思ってしまったのだから――いったい誰が、彼を責めることが出来るだろうか。

「……覚悟はしてるってことは、よく分かったよ。
 でもな『七原秋也』、お前が“夢”に“現実”を踏みにじられたくないように、俺だってつまんねー“現実”なんかに“夢”を邪魔されたくなんかないんだよ」
「それが通用するのは中学生までだぜ? 中二病乙ってやつだ。ロワロワもうちより年食ってんだからいい加減現実を見ようぜ?」
「あっ、なんだよお前、後輩のくせに生意気だな! それこそ高二病乙ってやつだぞ! 俺より若いんならもっと目ェキラキラさせとけよ!
 ハァ……こりゃ、平行線だな。いくら言い合ったってまるで決まる気がしないわ」

このまま平行線の議論を続けたところで、お互い譲ることはないだろう。
彼ら自身が七原秋也というキャラクターを愛しているからこそ分かる。
どちらの言い分もまた、正しいのだと。どれも七原秋也の一側面であることに間違いはないのだ。

「でもなぁ、さすがにこのままあっさり別れるわけにもいかないっしょ? だって俺たち、書き手だしさ」
「多分ここで『こうして二人は別々の道を進むことになったのだ――』なんてナレーション入れて後続にパスしちゃったら、イマイチな登場話ってことで近々処理されちゃう気もするな」
「それは『七原秋也』にとっても、『ワイルドセブン』にとっても美味しい話じゃないよな。だけど、どうやって白黒つけるつもりだ?」
「平行線の俺達が共に納得できる位置、異なる考え方の一致する場所でも探してみるかい?」
「それはなぁ、いくらロワロワが参戦作品外からネタを引っ張ってくることに定評があっても怪しいラインな気がするよなぁ」
 たとえ中学生ロワでタイトル元ネタに使われてたとしても、さ」
「だったら、俺たちと一番因縁深いアイツのやり方を――ちょっとお借りさせてもらおうか。
 都合がいいことに、何故か俺のポケットにコイツが入ってたところだぜ」

『七原秋也』は、ポケットからコインを取り出し、ピンと指で上空に弾く。
それが『七原秋也』の手の甲に収まる前に、『ワイルドセブン』が横取りする。
『ワイルドセブン』はニヤリと笑い、

324革命ロックンローラー:2013/04/07(日) 22:04:27 ID:M21yFuXY0
「おっ、洒落がきいてるね。さて、このロワに『アイツ』はいるのかね。うちの大将あたり、『アイツ』で出てきそうな気もするけどな」
「おたくの大将、どう動くんだろうな。うちの書き手もどうするつもりか分からないとこあるけどさ」
「敵になるか、味方になるか――こればっかりは会ってみないと分からないのがパロロワだからな。
 さて、賭けに勝ったほうの方針に、とりあえず従う――くらいでいいか?」
「とりあえず、ね。そのくらい気楽なほうが俺達にはちょうどいいさ。
 きっといざ目の前で事が起きたとき、俺達は我慢できない。勝手に身体が動いちまうだろう。
 でもそれまでは――波風立てずに仲良くやっていくのもいいよな。一人はやっぱり、疲れるもんだ」

それじゃ、と『ワイルドセブン』がコインを握った右手の親指に乗せる。
表が出れば夢を――『ワイルドセブン』の方針に従う。
裏が出れば現実――『七原秋也』の方針に。

かくして、一枚のコインが宙を舞い――

多くのパロロワにおいてそうであったように、そのコインが素直に表か裏かを示すことはなかった。

「きゃはきゃは――」

放たれた刃が、中空でコインを二つに割る。

「面白そうなことしてるじゃねーか」
現れたのは、細身の男。全身を忍装束に包み、不可思議な笑い声をあげながら、男はゆっくりと二人に近づいてくる。
この男こそ新西尾ロワ筆頭、◆mtws1YvfHQである。またの名を――『雄健魁偉』零崎崩識。
崩識、この者の狙いは――その名の示す通り、理の崩壊。

「傑作だぜ」「いや、戯言だね」「いきなり二人も見つけるだなんて、幸先がいい……いえ、悪いのかしら?」
「カッ、アンタにゃ悪いけどよ――」「ゆらぁり……」「二人を殺すのが、私なの」『でも、僕は悪くない』

『七原秋也』と『ワイルドセブン』の目の前で、男はその背格好を――いや、性別すらも変えていく。
見る見るうちに。変わっていく。おぞましさは――そこにはない。あっという間に、口も挟めぬうちに、次々と姿を変え、声を変え、口調を変え。
最後には男装の――しかし、少女の姿へと変わり。
これが私の能力ですよ、とその表情だけで二人へ伝える。

これが崩識に与えられた能力の一つ――忍法・骨肉細工(真)である。
崩識は一度でも書いたことのあるキャラクターならば――瞬時にその姿へと変化出来るのだ。
西尾キャラに対する愛が為せる、まさに人外の術――書き手として彼の血となり肉となったキャラクターたちを、彼は自らの身体を以てして再現するのだ。

崩識、目標を二人の七原秋也へと定める。
彼の狙いは、一族――新西尾ロワ書き手を除く全参加者の抹殺。
一族に歯向かう者も、そうでない者も――果ては、この書き手ロワイアルを開いたあの男も。
全て殺す。
殺して、殺して、殺し尽くした先――? なぁに、崩識の能力があれば、どうとでもなるだろう。

対して、崩識の標的となった二人は。
自らの手に――分かたれて落ちたコインを、見つめていた。

「……ああ、こういうことがあるから、ロワは面白いんだよな、『ワイルドセブン』」
「こいつはちょっと予想してなかったな、『七原秋也』」

零崎崩識の攻撃で、二つに割れたコイン。
『七原秋也』の手の中に落ちたコインが示したのは――表。
『ワイルドセブン』の手の中に落ちたもう半分は――裏を示した。

「俺がお前で」「俺はお前だ」

奇しくも、コインが指し示した結果は各々が目指す理想の、逆。

325革命ロックンローラー:2013/04/07(日) 22:04:51 ID:M21yFuXY0
「知ってるぜ。お前は『七原秋也』のことも、大好きなんだよな」
「お前だって本当は、『ワイルドセブン』に憧れてるんだろ」
「「お前なら、立派に『七原秋也』/『ワイルドセブン』をやってくれるさ」」

「きゃはきゃは――そろそろおっぱじめても構わないかい? ああ、その前に。
 一応、お前たちの名前くらい、聞いておくぜ」

「あだ名――か。今俺、ちょっと格好良いのが浮かんだんだよな」
「奇遇だな。俺もだぜ。よーし、よーく聞いとけよ、蝙蝠野郎」


   「中学生ロワ書き手、『ロックンローラー・七原秋也』と、」

          「ロワロワ書き手、『革命家・ワイルドセブン』だ!」



【一日目・深夜/E-3】

【ロックンローラー・七原秋也(◆jN9It4nQEM)@中学生バトルロワイアル】
【状態】健康
【装備】特になし
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:『ワイルドセブン』をやってやる
1:“みんな”を救うべく右手を伸ばす
※七原秋也がベースの戦闘力となっています

【革命家・ワイルドセブン(◆W91cP0oKww)@ロワイアル×ロワイアル】
【状態】健康
【装備】特になし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:『七原秋也』をやってやる
1:ままならない“現実”を前にしても、歩みを止めない
※護神像関連の能力(詳細不詳)を持っています

【『雄健魁偉』零崎崩識(◆mtws1YvfHQ)@新西尾維新バトル・ロワイアル】
【状態】健康
【装備】特になし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:一族以外を皆殺し
1:殺して、殺して、殺し尽くす
※忍法・骨肉細工(真)は自らの身体で西尾キャラを再現する能力です
 再現度、強度などの詳細設定は後続にお任せします

326クワマン:2013/04/07(日) 22:05:19 ID:M21yFuXY0
以上で投下終了です

327クワマン:2013/04/07(日) 22:16:06 ID:DkNNG5Ks0
投下乙!
そしてすまない!
俺はダブル七原来た時に一瞬でもそのネタだけで一括りにしちゃうんじゃと疑った自分を恥じる!
素晴らしかった! 革命家が、ロックンローラーが、中学生が、ロわろわが! そこにはあったあああ!
しかもコイントスネタはこうなったかああああ!
ロワロワのも中学生のも結構びっくりだっただけにこれも美味しく新しい!

328クワマン:2013/04/07(日) 22:37:06 ID:/eCYuTjM0
皆さん投下乙でした!

>硝煙のかほり
銃にここまでクローズアップする話ってのも珍しいなー
東方ロワだと平常運航だというので、東方ロワ本家の方にも興味がわきました

>その男、最速につき
いきなり凄いの来た!
文章そのものもカッコいいし、何より書き手さんへの愛を感じます

>遊園地でとあるテニスプレイヤーと(ry
一転して物凄いコメディ!w
何気に「二人とも降りるタイミングを完全に逃す」というのがツボでしたw

>パロディ・バトルロワイアル企画とは(ry
◆wKs3a28q6Q氏・跡部の組み合わせが、まさか連続して見られるとはw
麻雀超人のイカれた戦い方に笑い、シリアスな展開に見入らされる、秀逸な作品でした

>革命ロックンローラー
同じキャラを題材にしてても、解釈ってこんなに分かれるものなんだなー
対峙する零崎のおぞましさもあり、非常にカッコよかったです

329クワマン:2013/04/07(日) 22:55:33 ID:Pe3y2s1g0
>>その男最速につき
か、かっこいい……!
○ロワはまだ読んでないけど、○ロワはこういう雰囲気のロワで、
○ロワの書き手はこんなすごい書き手なんだってのがすごい伝わってきました…!
そして、話をパスしたものと、繋いだものとの間にある絆がハードボイルドすぎる!
ちょっと○ロワ読んできます

>>『遊園地でとあるry
跡部様きたああああああああああああああ!
最初、まさかこのまま、セリフは「アーン?」だけでいく気じゃ…w とハラハラした
しかも相手はムネリンだ!不足なし!
しかし中学生ロワの跡部様の能力を持ってるって、ロワだとめっちゃ有利なんじゃないか?
(注、跡部様とはテニスプレイヤーです)


>>パロディ・バトルロワイアル企画とはry
すげぇ、あの麻雀回の空気がめっちゃ再現されてる!
エウーゴさんは北岡さんかー、と思ってたら、浅倉をそう使ったか!
ライダーバトルと新々麻雀漫画麻雀のクロスっぷりがうますぎるよー
そして
>「美味しいSS……どうせ死ぬなら、そんなSSで死にてえだろ……アーン……?」
まったくですな!!

>>革命ロックンローラー
七原とワイルドセブン…同じキャラでありながら、異なるロワによってキャラ付けされた2人の違いを見事に描ききっている!
しかもそのうえで、どちらの七原も尊いものとして描く敬意だとか、
mt氏の口調から出る西尾キャラのセリフの数々とか、
この人どんだけそれぞれのロワを読み込んでるのってレベルで感動した!
2人の七原がお互いのキャラに本当は憧れてたっていうのもぐっときたよ

330クワマン:2013/04/07(日) 22:55:43 ID:hrCIde4E0
短いですが投下します

331種蒔き:2013/04/07(日) 22:57:16 ID:hrCIde4E0
『あー、あー、マイクテストマイクテスト…』


書き手ロワイアルの会場にある4の形をした街の中に、一人の書き手が行動を開始していた。
その手にはメガホンのようなもの―――いわゆる拡声器が握られており。
音量を最大にして、試しに声を出してみたのち、彼女は…叫んだ。



「あたしは…対主催として行動しようと思ってます!」

それは元気のよい少女の声だった。
声の主はまず、自分が殺し合いに乗っていないことを明言した。


「だけど、あたしひとりじゃ主催者を打倒することは出来ない…」


そこで一旦言葉を切ると、再び続ける。



「だから…私と志を同じくする人は、街の中のE-5にいるから、集まってください!お願いします!」





「ふう、こんな所かな」

放送を終えた書き手―――スバル・ナカジマの姿をした少女は、ほっと息をついた。
その表情は残忍な笑みを浮かべており、本来のスバルとは似ても似つかず、先ほど対主催宣言を行った時のような爽やかさはみじんも感じられない。


「早く誰か来ないかなあ♪いっぱい殺したいなあ♪」


彼女―――ヤレッシュサツリキュアの本当のスタンスは、マーダーである。
何?名前からして対主催とかありえない?説明されるまでもない?
うるせえ、そんな偏見、パンスト太郎でお腹いっぱいだっての。
血祭ドウコクなんて名前も内面もやばいのに対主催やってんだぞ?

……ともかく、彼女は参加者の排除を目的に行動している。
しかし、ただ殺すだけではない。


「すぐには殺さないよ♪いっぱいいっぱい参加者が来ないとつまらないもんね」


彼女の目的は大量殺戮。
一人ずつ殺していくような地味なことはしない。
参加者が来たとしてもすぐには殺さず、人が密集してくるまでは対主催だろうとマーダーだろうと生かす。
そして、参加者が充分に集まったその時には…



「みぃんなまとめて食べちゃいます……その時が、楽しい、ご飯の時間だ♪」


種は蒔いた。後は果実(書き手)が実るのを待つだけだ



【一日目・深夜/E-5 街】

【ヤレッシュサツリキュア(◆LuuKRM2PEg)@変身ロワイアル】
【状態】健康
【装備】不明
【持物】基本支給品、拡声器、不明支給品0〜2
【思考】
基本:参加者が大勢集まった所を皆殺し♪
1:参加者が集まるのを待つ
2:参加者が大勢集まるまでは対主催だろうとマーダーだろうと関係なく極力死なないように立ち回る
※外見はスバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはシリーズです

332クワマン:2013/04/07(日) 22:58:09 ID:hrCIde4E0
投下終了です

333 ◆w9.p2zZjpA:2013/04/07(日) 22:58:31 ID:dwY6vnBU0
tst
予告なしでカキコしてもおk?

334クワマン:2013/04/07(日) 22:59:00 ID:sT/MNwe.0
「投下します」の投下宣言があればOKかと
トリップは任意ですよ

335大正義に愛をこめて:2013/04/07(日) 22:59:25 ID:dwY6vnBU0
 **********

 とある世界の、とある殺し合いのお話で、とある兄妹がおりました。
 その兄妹は偉大なる勇者の末裔でした。

 兄はその血に導かれ、彼の世界を包む闇を切り裂き、平和を取り戻しました。
 妹は、勇者の血を引きながら無力でした。

 最初の殺し合いで、妹は無力な少女のままでした。
 美しい女性に、偉大なる竜に、祖である勇者自身に守られながらも
 自らに流れる血と誇りを胸に懸命に生き延びていました。

336クワマン:2013/04/07(日) 23:00:08 ID:dwY6vnBU0
あ、>>335から投下してます、ごめんなさい。
改めまして、投下します。

337クワマン:2013/04/07(日) 23:00:43 ID:dwY6vnBU0
**********

 「書き手ロワ4thとかねーよ」

 星の瞬く空を見上げながら、とある書き手はぼやく。

 「読んで草生やしたり、書いてお祭り気分になるのは有りだけど
  参加するとか、マジでねーよ」

 彼は国民的ともいえる大作RPGの殺し合いの物語を紡ぐ一人であった。
 彼はそのスレッドにて、ある意味カリスマ的人気を誇る殺人者を生み出した。
 
 若干癖っ毛気味の美しい金髪、その上で小さなティアラが星の様に煌めく。
 胸元に大きなリボンをあしらった可愛らしいブローチが宛がわれた、ふんわりとしたドレス。

 彼はとある兄弟を中心に筆を執っていた。
 勇者の血筋に翻弄される、美しくも儚く、そしてどこか混沌とした兄弟愛。
 それに魅了される読者も少なくは無かった。
 彼に与えられたのは、彼が生み出した『妹』の姿だった。

 「…とにかく支給品だけでも確認せな。
  合流した相手に眠らされてパンツ仰ぎながらギロチンとかマジ勘弁だし」 
 
 どこにぶつけても仕方ない、しかし吐かなければやってられない愚痴をこぼしつつ
 支給されたザックの中に手を突っ込み支給品を漁った。

338クワマン:2013/04/07(日) 23:01:50 ID:dwY6vnBU0
 **********

 もうひとつの物語での少女もまた、勇者の血を引きながら無力でした。
 剣を振い魔物を切り裂くことも、強力な呪文を扱うことも
 王族という権力や財産を駆使することもできませんでした。 
 選ばれし血と環境の下で生まれながら、不要とされた存在。
 父も母も乳母も国民からも見られていない存在。
 少女は孤独にさいなまれながら過ごしてきました。

 そんなある日、少女は『兄』という唯一にして絶対な存在を知りました。
 自分とは全く違う『選ばれし者』としての宿命を背負い
 父と母と乳母と国民の期待を一身に受け育てられた兄。
 しかし、兄も自分とは違う苦しみにさいなまれて生きていたのです。
 そして、ひとりぼっちで泣いていたのです。

339クワマン:2013/04/07(日) 23:02:19 ID:dwY6vnBU0
 **********

 「これが支給品とか草不回避だから」
 彼が手に取ったのはナイフ。
 柄の部分はまるで蝶のような装飾で彩られ、刃はギザギザと波打っている。
 しかし、彩るのは華やかな蝶ではなく『蛾』。毒々しいまでの紫色に彩られた『毒蛾』である。
 そのナイフで切り裂かれた相手は、刃に塗られた麻痺毒により体の自由を奪われる。

 書き手たちが少しずつ、リレーのように紡ぎあげていく物語の中で
 殺人者の少女が手にしたものと同じ武器。
 少女はそのナイフで、己の望みを妨害する敵を、自分と兄の因縁を生み出した相手を沈めていった。

 「まぁ、双眼鏡とか鍋のフタとか、ハリセンチョップとかよりはマシかな」

 今の自分の姿との、奇妙な因縁を感じつつ、とりあえず護身用にと、そのナイフを手にしてみた。

340クワマン:2013/04/07(日) 23:02:52 ID:dwY6vnBU0
 **********

 その殺し合いの地で、少女が求めるものは、愛しい愛しい『兄』ただひとり。
 自分の孤独と兄の孤独、それを知ったあの日から、二人はずっと一緒なのです。
 人目を忍んで、互いの部屋に忍び込んで、一晩中語り合っている時はもちろん
 兄が訓練をしているときも、自分が勉強をしているときも
 兄が世界を救う長い長い旅をしているときも

 はなれていても こころ は いっしょ
 だから しぬとき も いっしょ

341クワマン:2013/04/07(日) 23:03:31 ID:dwY6vnBU0
 **********

 ―お兄ちゃん―

 頭の中で声が響いた。
 聞いたことのない、少女の声。しかし、聞き覚えのあるような少女の声。
 驚いてうっかりナイフを手から放してしまった。

 カシャーン

 だれ一人いない、何一つない、暗闇の中、乾いた金属音だけが不気味に響き渡った。

 「………気のせいか」

 ドラゴンクエスト・バトルロワイアル2ndの書き手◆1WfF0JiNewは、またも一人ごちた。

 **********

342クワマン:2013/04/07(日) 23:04:03 ID:dwY6vnBU0

 【一日目・深夜/E-5】

【悪しき世界の人々・ワンダブル(◆1WfF0JiNew)@ドラゴンクエストバトルロワイアル2nd】
【状態】健康
【装備】特になし
【持物】基本支給品、毒蛾のナイフ(@ドラゴンクエストバトルロワイアル2nd)不明支給品1〜3
【思考】まさか出場するとは思わなかった
 基本:とりあえず安全地帯を探す。さっきの声はなんぞ?
ドラゴンクエスト2のサマルトリアの王女の姿をしています。SFC版基準でお願いします。

343クワマン:2013/04/07(日) 23:06:50 ID:dwY6vnBU0
書き手紹介の時間だああああああああああああああああああああ!!!!!!
( 以下、ドラゴンクエストバトルロワイアル2ndまとめwikiより転載)

【渾名】悪しき世界の人々・ワンダブル
【トリップ】◆1WfF0JiNew
【投下数】9
【代表作】「Eternal promise」「失くすものがなかった僕達はもういない」
投下数三位の書き手。
衝撃的なバックボーンを引っさげて登場してきたサマルトリア兄妹や、
むっつりスケベ一辺倒だった竜王の真意など、キャラの背景を書き込む力がスゴイ。
特に「失くすものがなかった僕達はもういない」は、読み手に直接訴えるかのような言い回し、
セリフ達が心を突き刺してくる。

・魔法戦士(◆1WfF0JiNew氏)
彼の魔法は、人の心に火をつける。
第一放送を経て、多くの書き手たちが予約を連ねた、いわゆる「投下ラッシュ」のとき、
その先陣を切ったのが氏の投下であることを、忘れてはならない。
スタイリッシュに、さまざまな「覚悟」をもって、キャラクターが輝き始める、その瞬間を描き出す。
剣を振るいて魔法を放つ、氏は巧みな『魔法戦士』なのだ。
代表作品:「王子達の落日」「されど道化は戦闘狂と踊る」「夢閉じる少女」

344クワマン:2013/04/07(日) 23:08:21 ID:dwY6vnBU0
以上、投下終わります。フライングすんまえんでした;;

タイトルは『大正義に愛をこめて』でお願いします
>>335 >>337-342

345クワマン:2013/04/07(日) 23:14:58 ID:myNxQVs.0
リア様きたー!
投下乙です!
これはメモリの毒というか副作用!?
そりゃああのリア様だとな〜w
というか、実際キャラ書く時って入れ込んだりもするから影響受けちゃう危険性はみんなあるかも

346クワマン:2013/04/07(日) 23:15:30 ID:3vqrtLcw0
投下します

347クワマン:2013/04/07(日) 23:16:13 ID:3vqrtLcw0
「ホーッホォー!」

奇声を上げているが気にしないでほしい。元々こういう人なのだ。
彼の名は◆EDO/UWV/RY。姿はタケダ・カンリュウ。
現在彼は、奇声を上げながら走っている。
しかも尋常じゃないスピードで走っている。


                      /.:.:/ヽ.:.:.ヽv'´.:.;ヘ:.:.\
                       /.:.:.:.:////\:.:.:.:.://∧ヽへ
                  //)/〉//////\////∧レヘ∧
                   ,ィヘ/∧/)「^¨´ ̄ ̄ ̄ ̄`¨¨ミ:.:.:.:.:`、
                /レヘメ:.:.:.:.:.:i| __           ミ:.:.:.:.:.:.:.、
                ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i.:i「 ̄ ̄`ヽ   /⌒ヽ〉:.:.:.:.ト、:!
                .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|i|i ===ミ_   _ィ==ミy:.:i|i:.:.| i}
              .:.:.:_」⊥」:.:.:.:.|i|i 匸二二「⌒<匸二}:.:ii||i.:i! i}
             '.:.:.Yy=ミl::i:、:.:.| ii         `、  〈川|り
               i.:.:.:.|  〈トト、:| lj       'ー /   / レ’ <助けてくれぇ! 変なのに追われてる!!
               乂ヘ  (_> )i  < 、‐-  _____ ,′
               ⌒\         \ `¨¨¨ア ,′
                   `丁i        `¨ニニ  ,′
                   | 、            ,
                  _| /> 、        .:'
                 |\ 〜〜 \ 、   j′
                 〈 ..\___,`ー‐t´_ヽ
                 .〉  .〉  U      ''ヽ
                  .〈  .〈       U   .|
      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 〉          | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
      |  ライトセーバー |〈  U          | 奇跡的に支給されたガトリングガン  |
      \________| 〉          |__________/
                  〉  〈       U      |
                  \  〉 U        |
                    \|______,,,ノ
                     / ゚ =ー----'、... __   
゚              +  ===== !    ,.        ̄丶  
       __            ,. -'':.、  u     ゚     。 \
==三/ `ニ ー――-- 、..-''´    ゙ー‐ァ--―''" ̄`丶、 u  丶、ヽト、 ,.. --、
   ,r''´。 ゚  __     ・    。   _.. -''´         `丶、    `‐'"  ´‐'´'
。 /,   ,. - '´   ゙̄''ー-----―''"´      +     ゚      ヽ ー   _ノ-'´
  `゙ー-'´                      −−===三三三 ヽ、_/

348クワマン:2013/04/07(日) 23:16:55 ID:3vqrtLcw0
そう彼は追われていた。
元々彼は殺し合いをする気などなく、この殺し合いを傍観するつもりだった。
ちなみに、殺し合いになった場合は金を渡してその場を凌ぐつもりだったが、もちろん没収されていたそうだ。
だが、自分にはこれがある。
金が無くともこれがある。
そう、ガトリングガン。おまけにライトセーバー。
これさえあれば大丈夫だろう、そう彼は思った―――だが、そんなのは幻想だった。
ガトリングガンの弾をかわす素早い身のこなし。
それを見てこれはかなわない―――カンリュウは一目散に逃げた。
自慢の脚力で逃げるのだが、それと同じ速さで追いかけてくる。
カンリュウは死ぬ気で走っているが、距離は広がらない。
―――何者なんだ、コイツは。
彼を追いかけているのは

349クワマン:2013/04/07(日) 23:17:19 ID:3vqrtLcw0

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            _.. -‐.::.: ̄.:.::.::.::.:.:.:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:_::. -‐` ̄_ -─,. -‐ ´
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    ,. -`´,. -‐ ´              /       !                     : .:..:.:::.::.丶
   ( , '´                  /         !                       : .:..:.::.::\
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                                 ヽ 丶ヽ /                    \ ``/           iゝ、.:.:!ゝ、ゝニ=ー`丶
                              \`'/                   ``            j }、`、ヽ_ソゝー=ニゝヾヽ
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                                                                  / /ィ/
                                                               {, イ /
                                                                    レ/
                                                                j/




……ではなく、そのマグロを持った◆100ZZ542nEである。
姿はストライダー飛竜。
支給品は冷凍マグロ。
幸か不幸か、それは新安価で自分が飛竜に支給したものと同じ。
彼の目的は参加者の殲滅。
そして、最初の標的はタケダ・カンリュウ。
かくして、命をかけた鬼ごっこが始まった。

350クワマン:2013/04/07(日) 23:17:34 ID:3vqrtLcw0
【一日目・深夜/G-1】

【◆EDO/UWV/RY@俺ODIOロワ】
【状態】健康
【外見】タケダ・カンリュウ(トレーダー)@メタルマックス2:リローデッド
【装備】ダース・シディアスのライトセーバー@川崎宗則ロワ、ディオのガトリング@俺ODIOロワ
【所持品】基本支給品、
【思考・行動】
基本:殺し合い? たまんねぇなぁ! 傍観だぁ!
1:助けてくれぇ!

【◆100ZZ542nE@俺ODIOロワ】
【状態】健康
【外見】ストライダー飛竜@ナムカプ
【装備】冷凍マグロ@新安価ロワ
【所持品】基本支給品、不明支給品×0〜1
【思考・行動】
基本:参加者の殲滅
1:目の前の男を殺す。

351クワマン:2013/04/07(日) 23:17:48 ID:3vqrtLcw0
投下終了です

352クワマン:2013/04/07(日) 23:19:01 ID:3vqrtLcw0
あ、すんません。タイトルは「走ろう。命をかけて」

353クワマン:2013/04/07(日) 23:21:27 ID:3vqrtLcw0
修正です
【◆100ZZ542nE@俺ODIOロワ】→【◆100ZZ542nE@新安価ロワ】

354クワマン:2013/04/07(日) 23:24:07 ID:DkNNG5Ks0
新安価と俺ODIOのはっちゃけてるほうが混ざるとこうなるのかよ、残当www

355クワマン:2013/04/07(日) 23:24:31 ID:G5TzIuF.0
皆さん投下乙です!


>>硝煙のかほり

核爆弾級の武器なんてそうそうあってたまるかー!と思ったけどありえないとは言い切れないのが書き手ロワw
「教えてやるよ、銃の正しい使い方」に年季を違いを感じる…!


>>鉄の悪魔を叩いて砕け

AA不意打ち過ぎるwwwwww正に出禁じゃねえよwwwwwww
キャシャーンVjの怒りも分かるがこれは笑ってしまうwwwwww


>>『遊園地でとあるテニスプレイヤーととある銀河皇帝は観覧車の外をチラ見しながら思った。
 『頂きに立つものただ一人である』と。しかし、そうなると上下関係をはっきりさせないとな。
 この近くにテニスコートがあったし、試合用のテニスラケットもあった…………テニスの時間だああああああああwwwwww』

王様VS皇帝!の熱いバトルのはずなのにテニスかよwwwww確かに一理もないわwwwww
銀河皇帝も当たり前のように『百錬自得の極み』使ってるし、これはテニヌの時間だあああああああああ!!!


>>パロディ・バトルロワイアル企画とは、成長の遅い植物である。それが完結という名の花を咲かすまでは、幾度かの停滞・難所を耐え抜かねばならぬ。そしてそれ故に相手の前SSをクッソ荒らし、咲ききってもいないフラグを摘み取り、相手のお気に入りキャラクターの路線変更とかやっちゃうレベルの殴り合いまであるので、やっぱりリレー企画ってムズいわ。

前のもそうだけどタイトル自重しろwwwwwwwと思ったらお互いの作品ネタを使った全力バトルすげえええええええ!!!
麻雀超人の遺志を継ぎ、マーダーとして仮面ライダーエゥーゴはどう動くのか期待!


>>革命ロックンローラー

異なるロワの、二人の七原!異なる立ち位置だけれど、流れてる『革命家』としての魂は同じだ!
零崎崩識は一癖も二癖もある西尾キャラをカオスに表現しまくっててすげえ!本編でもこんな感じに再現しまくってるのか!


>>種蒔き
パロロワ名物、拡声器の時間だあああああああああああ!
スバルの姿で残虐マーダーって怖い!なまじスバルを知ってる人はころっと騙されそう。


>>『大正義に愛をこめて』
書き手は普通すぎるくらいまともな思考なのに、間に挟まれるモノローグがじょじょに核心に迫って来てる感じで超怖い。
これはキャラによる精神乗っ取りがもしかしたらもしかするかも……?


>>「走ろう。命をかけて」
AAと奇跡的に支給されたガトリングガンで既にオチてる感あるのに追い打ちひっでえwwwww
くっそ笑ったけど飛竜に冷凍マグロって何気に超強力マーダーじゃね?w

356クワマン:2013/04/07(日) 23:44:53 ID:aO6oRtL60
みなさん投下乙です!
自分も投下します。

357諸君、私は○ロワと漫画ロワが大好きだ:2013/04/07(日) 23:45:44 ID:aO6oRtL60




これはゴーキュー・ザ・キャラマスターがウォット・ザ・エクスピードに出会う、少し前の話しである。








◇     ◇     ◇

358諸君、私は○ロワと漫画ロワが大好きだ:2013/04/07(日) 23:46:56 ID:aO6oRtL60
「なんていうか……まいったな」

赤髪をぽりぽりとかきながら一人の青年が呟く。
口腔に潜む鋭く尖った犬歯は、どこかドラキュラのような存在を匂わせる。
例えば彼がマルチジャンルバトルロワイアル――○ロワで書いた、バッカーノのクリストファー・シャルドレードのようだと言えば、きっとわかりやすい。
彼のトリップは•◆GOn9rNo1ts。『捕える者』ゴーキュー・ザ・キャラマスターこと○ロワ書き手の一人だ。

「あれが俗に言う見せしめ。
そして僕がここに居るのは参加者を会場へ移動させたため……やっぱりこれは、ロワなんだな」

ゴーキューは先程の光景を思い返す。
理不尽な事で埋め尽くされていたが、俗に言うロワのOPであることはよくわかった。
ならば自分はどうするか。
死なないことは当たり前として、自分がこのロワでどう動いていくかを直ぐに決める必要がある

「対主催、マーダー、ステルスマーダー……選択肢は色々ある。
でも、どれも口にするのは簡単だけど、実行に移すのも簡単と言えば……ちょっと違う、と思う」

ゴーキューの投下数はそこまで多くない。しかし、彼はいわば数よりも質の書き手。
ゴーキューに自覚はないだろうが、彼の初投下は新星と呼ぶに相応しい大作だった。
先ず以前のwiki計算において三分割という大容量であり、それでいて読みにくさを感じさせない。
キャラの特徴を原作から存分に汲み取り、ロワにおける行動や心情に違和感なく反映させる。
キャラが原作において抱えるテーマ、そしてロワ登場話から巻かれていたフラグの回収も
綺麗に昇華させた力は圧巻の一言。
他の住人からの感想は元より、絵師からは初投下ながらもイラストを贈呈され、人気投票では堂々の一位と評価の程は一目瞭然だろう。

そしてゴーキューのスゴイところは一発屋で終わらずに、安定してクオリティの高い作品を投下しているところにある。
許されるのであれば千の言葉で表現したいところだが、この場では割愛させて頂く。
ただ、一言で言わせてもらうのであればゴーキューが書くキャラには、説得力がある。
ゴーキューの書くキャラの心情や行動は、原作でのそのキャラの動きとロワでの動きを合わせて考えれば、とても納得がいくのである。
ゴーキュー・ザ・キャラマスターの、キャラマスターの名は伊達ではない。

だからこそゴーキューは対主催でも、マーダーでも、ステルスマーダーでもきっと上手く動けることだろう。
○ロワで一通りのスタンスのキャラは書いているのだから、トレースすればよい。
しかし、そんな彼であっても自身がロワに巻き込まれると言ったことは初めての経験だ。
必ずしも上手くいくとは言えず、その不安は決して拭いきれるものではなかった。

359諸君、私は○ロワと漫画ロワが大好きだ:2013/04/07(日) 23:48:00 ID:aO6oRtL60

「とりあえず誰か、知り合いが居れば……」

不安を先送りにするようにゴーキューは歩き出す。
真赤に染まった眼球は少しだけいつもよりせわしなく動いている。
ロワでは深夜の市街地を歩き回ることは多いが、一言で片づけるほどに容易いことではない。
慎重に歩を進めながら、ゴーキューは周囲への警戒を怠らない。
その筈だった。


「なっ――!?」


咄嗟にゴーキューは身を翻し、その場から飛び退いた。
体勢を整えながらゴーキューは状況を確認する。
先ず両目に入ったものは屈強な拳。拳の主は身体の至る所にハートマークをあしらった人形だ。
ゴーキューにはその人形に見覚えがあった。
彼がまだ読み手だった時に、○ロワでその人形が活躍していた事をよく覚えている。
スタンド――クレイジー・ダイヤモンドの傍に一人の男が立っていた。

「いいか、今のはちょいとばかしアイサツ代わりってやつだ。
俺の質問にサッサと答えねェと――今度は容赦なく、クレイジーダイヤモンドをブチ込むぜ」


ジョジョの奇妙な冒険のジョセフ・ジョースターの姿がそこにあった。
ただし、その男もこのロワの例にのっとり、ジョセフの姿をしているだけでしかない。
彼のトリップは◆hqLsjDR84w。彼の所属しているロワは――

「俺は漫画ロワの康一だ。ほら、今も続いてる漫画ロワのだよ。
誰でもいい……漫画ロワの連中に今まで会ったか?もし会ったのならどっちに行ったか俺に教えてくれ」
「いや、僕が会ったのはあなたが初めてですよ」
「チッ……ハズレか」

そう、漫画ロワだ。
康一君の有無を言わせない態度に、ゴーキューは素直に事実を話す。
明らかに落胆した様子を見せる康一君を見て、ゴーキューには一つ思い当る節があった。

「あっ、康一って……○ロワの康一君ですか?
ほら、前に第4回放送を書いていたじゃないですか。僕も○ロワ書き手なんですよ!」

ゴーキューが思い出したことは○ロワ住民にとって未だ記憶に新しい。
放送を予約し、そして進行役であったギラーミン――正直書き手が頭を抱えていた――に見事、有終の美を飾らせていた。
彼もまた新星に相応しい登場を果たし、今後も活躍を期待されている書き手の一人だ。
なにせ投下数0の状態で終盤のロワで主催陣を纏めて予約し、更には退場者も出したのだ。
相当の熱意がなければ出来る事ではないが、面白いフラグの一つや二つなど容易に考える彼にとって造作でもない。

360諸君、私は○ロワと漫画ロワが大好きだ:2013/04/07(日) 23:48:52 ID:aO6oRtL60

「テメェ……人の話しはちゃんと聞いておけって、学校で習わなかったのか?
俺は漫画ロワのって言ったんだぜ?○ロワだなんて、これっぽちも知らねェーーーぜ!!」
いいか、一度しか言わねェーから耳の中かっぽじってよく聞きやがれ」

だが、目の前に居る男はゴーキューが知っている康一君とは違う。
この場に居る康一君は、○ロワではなく漫画ロワに所属していた書き手。
否、漫画ロワにおいて――作品投下を行うことで戦っていた男だ。

「俺の目的はただ、シンプルにひとつ!
他の漫画ロワ書き手には勝つ……いつかはケリをつけねぇとは思っていた。
俺達は書き手だ。どいつもこいつも、もちろんこの俺も投下する時には、心の底ではこう思っている――“こいつらには負けねぇ!!”ってな。
だからよォ、たとえロワでも、負けたくはないってのが本音なのさ!」

漫画ロワは書き手が作品を投下することで進んで来たロワだ。
誰が立てたロワだなんて関係ない。どんな陰口を言われてもいい。スレが荒れた時だって書き手のやることは変わらない。
ただ、面白い作品を読んで、面白い作品を繋いで――面白い作品をぶちかます。
スレで書かれた感想は次の投下の糧になるだけではなく、読み手すらも生みだす。
新たな読み手は次第に想いを抱いていく。“自分もこの輪に混ざりたい”、と。
研ぎ澄まされた想いは力となり、彼らは書き手となった。
ある者はPCを使い、ある者は携帯を使い、漫画ロワの新しい物語を紡いでいった。
そう、礎となった作品が次の作品を生み、古の書き手が新たな書き手を呼んだ図式。
生命の連鎖とも言えるその流れは、きっと絆と呼ぶに相応しい。
康一君もその絆に引き寄せられた者達の一人だった。

「だったら……むしろ貴方は他の漫画ロワに協力するべきじゃないんですか?
決着をつけるのは、ロワが終わってからでもいいはずだ!」

だが、ゴーキューには康一君の言っていることがわからない。
同じロワ書き手なら争う理由なんてない。
未だロワが続いているのに同じロワの書き手を狙っていくなんてリスキーでしかない。
書き手は少ないよりも多い方がいい。簡単な話しなのだ。

「チッチッチ……おたくの考えは甘ェ。
ガキの頃にシロップをしこたまぶち込んだコーラよりも甘ェぜ」
「っ!どうして――」
「俺は恐れちゃいねぇ。書き手が減ることで、完結しなくなるんじゃないか――ってコトはな」

思わずゴーキューは身震いした。
目の前の康一君が纏う空気が変わった。
今まで体験したことのない気配が肌越しに感じられる。


「一人になっても、自分がロワを完結させる。他の漫画ロワ書き手もそう思ってるはずだ。だったら、俺と全力でぶちあたってもきっと後悔はない……俺はあいつらをそう信じている。
だいたいよォー、人が書きてェーと思ったところをドヤ顔で奪っていくヤツばかりなんだ。
死んじまったらもう投下出来ないだろ。そう簡単には、死んでくれねぇさ」

覚悟。いや、信頼と呼ぶ方が正しい。
ゴーキューには確信があった。
目の前の男は、いや漫画ロワ書き手達は一言で言い表せない関係で結ばれている。
たとえ互いに敵対心を燃やしていても、奇妙な信頼が心のどこかで繋がっている。
そんな事がただ無性に感じられ、そして――どこか嬉しかった。

「……僕も同じですよ」
「ん?」

361諸君、私は○ロワと漫画ロワが大好きだ:2013/04/07(日) 23:49:46 ID:aO6oRtL60
ゴーキューが息をつく。
康一君の覇気に気押されはしたが、彼だってただの参加者ではない。
ゴーキューだって、書き手なのだから。


「僕の○ロワは色々と大変なことがありました。僕がまだ読み手だった時は、スレはよく荒れて、書き手になった後も二年間停滞していたこともあった」
「……そいつは凄いな。うちのロワだとそれじゃあ遅すぎる」
「ええ、そうなんでしょうね」


康一君はゴーキューの反応が不思議だった。
毒を含ませた言葉に反論することもない。
ただ受け入れるその姿は、どこか晴れ晴れとしていた。


「だけど、二年経ってもスレはまだあった。他の書き手達も帰ってきた。ラジオだってあった……帰れる場所が、僕にもまだあったんですよ。
他の○ロワ書き手に後を託すのならともかく、その場所を目の前にして死なないわけにはいかない」

ゴーキューの赤髪が電気を伴いながら逆立ってゆく。
LEVEL5に位置する力。『超電磁砲(レールガン)』の力をゴーキューは備えている。
やがてゴーキューが懐から取り出したのは一つのコイン。
とある科学の超電磁砲、御坂美琴の十八番とも言える代物を眼前にかざす。


「僕たちのロワの名は○ロワ。
このコインの○を描くように、僕達はゆっくりであっても進み、きっと完結に向かう。
GO AHEAD――ここでは止まらない、止まってはやれない!
僕らの○ロワを止めるものがあれば、僕は誰とだって戦います!!」


他にロワだって沢山ある。
好きなロワがなければトキワ壮に俺ロワを立てればいい。
だが、ゴーキューは○ロワに戻ってきた。
ゴーキューにとって○ロワは特別な意味合いを持っている。
そしてきっと他の書き手も同じ想いを持っているのだと、彼には確信出来た。
その想いがあれば、たとえ目の前の男がいかほどの覚悟を秘めていようとも彼は引き下がらない。

「……けっ、やっぱり聞いてねぇじゃねぇか。
俺の目的は漫画ロワの書き手だって言っただろ」
「えっ……?」
「だからよォ、俺はもう行くぜ。○ロワ……まあ、精々覚えておくさ」

そう言ってクレイジーダイヤモンドを戻し、康一君はどこへともなく駆けていった。
身のこなしは軽く、瞬く間に夜の闇の中へ康一君は消えた。
意外そうな顔を浮かべたゴーキューは、大きく息を漏らす。
戦いは免れないと感じていたためこの展開は予想外であった。

「助かったのか……まいったな。あんな人ばかりだと、この先が思いやられる」

ゴーキューはコインをしまい、直ぐに移動しようとする。
だが、不意にゴーキューは激しい頭痛を感じた。
何かがおかしい。そして次に全身から違和感が湧きあがってくる。
己の両手を見るとクリストファーのものだった手が少女のものに変わっている。
ひぐらしの泣く頃にの北條沙都子のようにか細い手だ。

362諸君、私は○ロワと漫画ロワが大好きだ:2013/04/07(日) 23:50:12 ID:aO6oRtL60
「一体、何が……!?」

ロワ開始時に挿入されたガイアメモリとやらが何か関係しているのだろうか。
原因はわからない。
ゴーキューには、全くわからなかったが心のどこかではガイアメモリの不具合によるものにしたかった。
自分達のロワの記憶を、思い出がたった一つのUSBで収まるのはどこか味気ない。
そう思いながら、ゴーキューは意識を手放していった。

姿をクリストファー・シャルドレードから北條沙都子に変えて。
漫画ロワ書き手との短い交流の記憶も、全て忘却して。
口調が変わったことも彼は書き手がゆえに、みずからのキャラに合わせたのだろう。
そして彼にとって一人目――実際には二人目の参加者と遭遇し、彼は死んでいった。
ただ、○ロワの完結だけを心の底で願いながら。


◇     ◇     ◇

363諸君、私は○ロワと漫画ロワが大好きだ:2013/04/07(日) 23:50:49 ID:aO6oRtL60

「色んなロワがあるようだが……俺のやることは変わらねェ」

康一君が夜の街を歩く。
ゴーキューの話しには気になることがあった。
自らの事を別のロワの書き手と称する人間がいれば、興味を持たないわけがない。
それも自分が知らないロワを出せば尚更のことであり、彼は情報を集めた。
口では漫画ロワ書き手にしか興味がないと言っていても、情報をないがしろにするわけではなかった。

「ヤツが言っていたのは俺の知らない俺か? 未来の俺……ロワでは時間軸が違うこともあるもんな。まあ、いいさ」

そう言って康一君はスタンドを発現する。
直ぐに傍らにクレイジーダイヤモンド――だけでなく、他に二体のスタンドが立っていた。
マジシャンズレッド、そしてホワイトスネイクが姿を現していた。

「俺にはスタンドがある。
特にこいつらのスタンドは他の漫画ロワのやつらには渡せないぜ……ガイアメモリとやらに感謝しておくか」

漫画ロワはスタンドDISCが支給品として支給されたロワである。
当然、参加者には多くのスタンドDISCが支給され、至る所にスタンド使いが出現した。
スタンドを書くにはジョジョの把握が必要。そしてスタンドDISCが出るからには、ジョジョの奇妙な冒険6部のエンリ・プッチの存在に避けては通れない。
ジョジョの奇妙な冒険は名作の一言だが、分量はかなり多い。
未把握者にとって把握するだけでも結構な時間は取られ、さらにアクの強いキャラ達を上手く書くには手を焼かされる。

だが、康一君は漫画ロワにおいてジョジョの第一人者と言ってもいい。
彼が居なければ空条承太郎の記憶DISCを入れ、更にクレイジーダイヤモンドとマジシャンズレッドを使えるようになったジョセフとプッチのバトルパートは繋がれなかったかもしれない。
むしろ、彼が居たからこそ安心してそのパートが造られたことだろう。
それほどまでにジョジョに精通し、他の書き手から信頼された康一君がスタンドの一体や二体や三体を、同時に操れないわけがない。


「――だが、たった一つだけ訂正するぜ。
別に一人になるのは怖くねぇ。ただ、当たり前のことだが、今までの漫画ロワは俺達の一人でも欠けていたら出来ていなかった。
俺はお前達に出会えて本当に良かったと思ってる。だからこそ、思いっきり――戦いてぇのさ!!」


一人でもいい。
どこかに居るはずの漫画ロワ書き手を目指し、康一君は駆けだしていった。

364諸君、私は○ロワと漫画ロワが大好きだ:2013/04/07(日) 23:51:38 ID:aO6oRtL60
【書き手紹介】

【渾名】「捕える者」ゴーキュー・ザ・キャラマスター
【トリップ】◆GOn9rNo1ts
【投下数】6
【代表作】「赤目と黒面」「裏表トリーズナーズ」「かいぶつのなく頃に〜讐たり散らし編〜」

172話「赤目と黒面」にて彗星のごとく現れ、その圧倒的な力量で感動の渦へと叩き込んだ書き手。
キャラの魅力を最大限引き出しての信念と信念、想いと思いをぶつかり合わせるクロスオーバーの妙には
登場人物があたかも原作から抜け出てきているかのような思いを抱かせるほどである。
氏の作品は投下数が少ないとは思えないほどの抜群の存在感を誇り、全てが代表作といっても過言ではないほどの完成度であるが、
特に「赤目と黒面」はそれまでのフラグを見事に昇華し、クリストファーというキャラを如何なく描き切った素晴らしい作品であるため、是非一読して頂きたい。
一度でも読んだら、氏の話は心を「捕えて」離さないだろう。

【参加者名】康一君
【トリップ】◆hqLsjDR84w
【所属ロワ】漫画ロワ
【書き手紹介】
漫画ロワを縁の下から支える、なくてはならない存在。
繋ぎが多く、それでいて後々美味しくなりそうなフラグを仕込むのが上手い。
また、状況の整理も上手く「不思議なおくりもの」では支給品の状態をSS中で纏め、更に主催陣へ乗り込むためのアイテムをぐうの根も出ない展開で出したのは見事の一言。
だが、決して繋ぎが多いからといって単に繋ぎ書き手と言ってしまうのも語弊がある。
何故なら彼が漫画ロワにおいて最後に投下した「天国の時 運命の夜明け」
「ファントムブラッドライン」「未来への遺産」におけるジョセフ&服部VSプッチで彼は住民の度肝を抜いた。
一言で言うならばジョジョ。百年以上にも渡る因縁にきっちりとケリをつけた大作はぜひ読んでほしい!

365クワマン:2013/04/07(日) 23:53:39 ID:aO6oRtL60
投下終了です。
ゴーキューで被ったから○ロワのリーマンみたいに死ぬ前の話としてやってみました

366クワマン:2013/04/07(日) 23:56:01 ID:aO6oRtL60
あ、ゴーキューの紹介は引用です。抜けてて申し訳ない。

367クワマン:2013/04/08(月) 00:08:28 ID:8X1LNlzU0
投下します

368決意のT/繋ぎの使命:2013/04/08(月) 00:09:44 ID:8X1LNlzU0


「書き手ロワ4thか……」


 仮面ツナイダー1号の名を持つ男は、ハットに手をかけながら呟いた。
 彼は変身ロワイアルで「繋ぎ」となる作品を書いた書き手である。
 序盤から分割話のドカ盛ばかりで、最悪の場合、四分割で五人死ぬSSや、単品で分割話が出るほど、読むのがしんどい変身ロワにおいては、繋ぎは確実に必要な要素である。
 他の主要書き手がいずれも四分割を書いたのに対し、彼はそれをしようとはしなかった。
 彼の最大は二分割。
 すなわち、他の書き手の半分────ハーフ・ボイルドと呼ぶのは失礼だが、彼が最も登場話を書いた「左翔太郎」にちなんでそう呼ぶのが相応しいだろうか。


「……ここでも俺は繋ぎくらいが丁度よさそうだな。分割話には出ずに、繋ぎだけを担当する────」


 この初登場SSにおいても、あくまで一人。
 そう、他の書き手との合流さえ描かれることなく、あくまで一人。
 とりあえず話を進ませるのだ。


「とりあえず、変身アイテムは支給されてるみたいだな」


 彼の手にはダブルドライバーが握られている。
 「変身」がコンセプトのロワなのだから、やはり変身ができないとまずい。
 いまどき、多ジャンルロワもオーズロワも仮面ライダーが参戦していて、その変身者がいるのだ。
 それらのロワの書き手には変身道具が支給される確率も高い。だが、変身ロワである自分の手に変身道具が無ければ、変身ロワ書き手の名が廃る。
 ……ただ。
 ダブルドライバーで一人で変身できるんだろうか?
 ダブルドライバーは本来、フィリップとともに使用する道具。……変身ロワでは、フィリップは主催者が監禁している状態での変身という特殊ルールが設けられていたが、このロワもそうなのだろうか?
 もしいるとするなら、もう一人の繋ぎである仮面ツナイダー2号ことF3/75Tw8mw氏あたりか。
 だが────


(そういえば、俺も最初にSSを書いたとき──)


 彼が書いた翔太郎の初登場話では、変身することでフィリップの現状を確認するという作業をしていないのである。
 それに倣うならば、今ここで変身するのは避けるべきだ。
 あくまで、自分の繋ぎ方は、すべてを書かない繋ぎだ。あまり迂闊に情報を開示しすぎて後続の書き手が書ける領域を狭めてはならない。ささやかに生きていくのが丁度いいのだ。
 だから、今現在はあえてこのベルトを使わない。


「まあいいか……俺はあくまで繋ぎ書き手。あまり前に出すぎずに、ロワを支える……それが俺の書き手としての在り方だ。今はまだ、これに関するルールを詳しく明かしてしまう段階じゃない」


 彼が、そう呟きながら、歩き出したその時────

369決意のT/繋ぎの使命:2013/04/08(月) 00:10:25 ID:8X1LNlzU0


『あたしは…対主催として行動しようと思ってます!』


 近くから、デカい声が聞こえた。
 女の子の声だ。
 馬鹿だろうか。


(対主催、だって……?)


 ツナイダー1号は自分の耳を疑う。
 対主催が拡声器を使って呼びかけたら、どうなるのかなんて書き手の間では周知の事実ではないか。
 拡声器は死亡フラグ。これは原作の時点で知られる拡声器のジンクスだ。
 何故、ロワに精通する書き手がいきなりそんなことをするのだろう?
 ツナギはその少女の言葉に疑念を感じながらも、もう一つの可能性を考えた。


「……もしや、変身ロワの書き手か?」


 説明しよう。
 変身ロワイアルで拡声器を使ったキャラは二名いた。
 そのいずれも、拡声器に寄って集まった参加者をブチのめすという行動に出ているのだ。
 つまり、変身ロワにおいては、拡声器とは死亡フラグなどではなく、俺TUEEEEEEEフラグなのだ。
 原作や他のロワではテッカマセランスと呼ばれたモロトフですら、変身ロワでは拡声器のお蔭で大活躍の女子中学生キラーだった。

 つまり、他ロワの書き手ならば絶対に避ける支給品である拡声器も、変身ロワの書き手ならば、この状況下で拡声器を使う可能性が高い。
 変身ロワにおいては、マーダーばっかり使ってたが、彼女の場合は対主催だと宣言している。その言葉を信じるか信じないかはともかく、一応、原作の設定では左翔太郎は女性に弱いハーフボイルド。この状況下で行かないわけがない。


(となると、行動は決まったな……とりあえず、分割話に出ないようにプリンセスのもとに向かうか)


 ────仮面ライダーツナギは、この時、自分の外見設定に捕らわれたせいで忘れていた。
 彼が唯一書いた死亡話では、知り合いを信用して共闘した後、その知り合いに殺されるSSだったということを……。



【一日目・深夜/E-5 街】

【仮面ツナイダー1号(◆OmtW54r7Tc)@変身ロワイアル】
【状態】健康
【装備】ダブルドライバー+ジョーカーメモリ@変身ロワ
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:あまり前に出すぎず、繋ぎを担当する
0:放送の声のほうに向かう
1:繋ぎを担当する
2:ダブルドライバーについては後続の書き手にお任せする
※外見設定は左翔太郎です。
※ダブルドライバーのソウルサイドにあたるキャラは不明。そもそも、そんな人物がいるのか不明。

370クワマン:2013/04/08(月) 00:10:38 ID:8X1LNlzU0
終了です。

371途上の物語:2013/04/08(月) 00:14:54 ID:gt4p100c0
投下します

372途上の物語:2013/04/08(月) 00:15:06 ID:gt4p100c0
明るい緑の制服をきた事務員にみえる女性がいた。
彼女はベンチに座って、そして笑っている。

「ちひろさんですか」

千川ちひろの外見をした彼女はモバマスロワ>>1の恋色アイドルP(◆yX/9K6uV4E)であった。
彼女は書き手ロワに巻き込まれたのを理解し、そして
「じゃあさっさと死にましょうか」

事もなげに彼女は死を選ぶ。
彼女は、知識として書き手ロワ2というパロロワがあることをしっていたし、何より彼女自身が参加していた。
もっとも彼女をモチーフにしたキャラが、だが。
うっかりスレを建てる時以前のトリをだしたが、そのときの鳥のである。

「まあ、なので、戻ってはよう本編書かないといけないんですよ」

さっさとモバマスロワを書かないといけない。
モチーフが死んだ所で、ロワは止まらない。
それに、

「まだ物語を紡いでる最中なんです、はい。うっかりネタバレ&ネタ潰ししちゃうとあかんなのです」

まだ第二回放送到達直前だし、うっかり話してネタバレしちゃうのはいけない。
本編を楽しみに待つ読み手がいるのだし、俺ロワ企画主は楽しませないといけない。
それにまだ序盤のロワだ。これから変わりゆくのが、想定するのがみえているというのに何を語るというのか。

「このメモリが、ロワの記憶であるならば、まだ途上。途上である物語で、書き手が何を語り、何を作るんです?」

体内にあるメモリがロワの記憶。
そうであるならば、まだ途上の途上だ。
この先紡がれる物語は、当然の事ながら入ってはいない。
ならば、まだ語るべき物語は出来ちゃいない。
作り出すのは此処ではなく

「なら、本編書いて、物語を紡ぎ出しましょう。終わりまで。私達の記憶を、物語を」

本編で。
これからの記憶を物語を。
最後の最後まで。

それが、モバマスロワイアルと言う企画を、物語を作り出した、>>1の役目であり、使命なのだから。

だからまあ、

「それでは皆さん俺ロワトキワ荘のモバマスロワイアルで、あいましょう」

さっくり死を選んだ。
あ、ちなみに

「一昨日投下したんでよろしくねー」

【恋色アイドルP(◆yX/9K6uV4E) 死亡】

A−4公園に、遺体、支給品など放置されてます。

373途上の物語:2013/04/08(月) 00:15:23 ID:gt4p100c0
投下終了しました。

374クワマン:2013/04/08(月) 00:52:36 ID:WfYAiCTw0
皆様、投下乙です
自分も投下させていただきます

375ひとりぼっちは、寂しいもんな:2013/04/08(月) 00:53:32 ID:WfYAiCTw0
会場の端っこ、A-7。一人の書き手が、そこにいた。
青みを帯びた髪を長く伸ばした、まだ幼い体つきの少女。
古手梨花の外見を与えられた彼女の名は、 ◆.pKwLKR4oQ。
投下数において二番手以降に圧倒的な差をつける、誰もが認めるオールロワの筆頭書き手である。

「さて、どうしましょう」

眉をひそめつつも、刺して動揺を感じさせない声でpKは独りごちる。

「パロロワをスムーズに終わらせるには、死者を増やすというのが一番手っ取り早い手段です。
 ならば、無差別マーダーが一番ロワの進行に貢献できるのです。でも……」

彼女が所属するオールロワは、参加者数が100人を超える大規模ロワである。
故にそのトップ書き手であるpKは、結果として作品の中でたくさんのキャラを殺してきている。
彼女に、無差別マーダーになる下地は十分にあった。しかし、pKはその道を拒絶する。

「仲間がいなくなるのは、寂しいですから……」

現在、オールロワはお世辞にも盛況とは言えない状態だ。
今でこそ何人かの書き手が戻ってきたが、一時は約1年間pK以外の投下がないという時期すらあった。
彼女は、孤独のつらさを知っている。だから、それを他ロワの書き手に味わわせるわけにはいかなかった。

「行きましょう……」

彼女がデイパックから取り出したのは、小さな赤い宝玉。
パロロワではすっかりおなじみのインテリジェントデバイス、レイジングハートである。

「レイジングハート、セットアップ!」
『Ready』

電子音声と共にレイジングハートは杖へと姿を変え、それと同時にpKの服装も変化する。
それは高町なのはの白いバリアジャケットではなく、オールロワ本編でも梨花が魔法少女の衣装として着用していた巫女服だった。

「仲間を失って悲しむ人が、ちょっとでも少なくなるように……。
 このロワは、僕が終わらせるのです! 全力で!」

決意の言葉を口に出して叫ぶと、pKは会場の中心に向かって飛び立った。


【一日目・深夜/A-7 雪原】

【◆.pKwLKR4oQ@オールジャンルバトルロワイアル】
【状態】健康
【装備】レイジングハート@ニコロワ
【道具】支給品一式、不明支給品0〜2
【思考】
1:全力で対主催!
※外見は古手梨花@ひぐらしの鳴く頃にです。

376クワマン:2013/04/08(月) 00:54:02 ID:WfYAiCTw0
以上です

377クワマン:2013/04/08(月) 01:00:31 ID:FOVTPtOE0
短いですが、これより投下します。

378クワマン:2013/04/08(月) 01:01:26 ID:0YrfFv5M0
投下します

379クワマン:2013/04/08(月) 01:03:11 ID:0YrfFv5M0
あ、危ない。
>>377さんお先にどうぞ!

380クワマン:2013/04/08(月) 01:03:43 ID:FOVTPtOE0

 光あるところに、漆黒の闇ありき。
 古の時代より、人類は闇を恐れた。
 しかし、暗黒を断ち切る騎士の剣によって、人類は希望の光を得たのだ。


 ホラーという魔獣が人を襲うとある世界には、そのような一節が記されている。それは、闇に潜む魔獣を断ち切る為に剣を振るう騎士が、人類の希望となっていることを意味している。
 2005年に深夜枠で放送された牙狼─GARO─という特撮番組では、人類の希望となった黄金騎士がホラーと戦い続けていた。
 牙狼─GARO─の主人公、冴島鋼牙は高潔たる魂と人々を救うという揺るぎない信念を持ち合わせており、数多の戦いを乗り越えてきた。
 そして今、そんな鋼牙に負けないくらいに熱い意志と真っ直ぐな心を持った、若きエース書き手までもがこの殺し合いに巻き込まれていた。
「……殺し合い、か」
 地面に付きそうなくらいに丈が長くて雲のように白いコートを羽織り、黒くてぴったりとした皮のスーツを着ている彼の名は◆gry038wOvE。
 またの名を、速筆戦隊ハヤインジャー。名前自体は戦隊だが、黄金騎士の姿をしている理由は気にしない方がいいかもしれない。
 それはそれとして、彼は先程の出来事を思い返していた。いきなり宇宙空間のような場所に立っていたと思ったら、殺し合いをしろと一方的に言われてしまう。
 しかも、見慣れたガイアメモリみたいなのが身体に刺さったと思ったら、なんと鋼牙の姿に変身していた。今の俺は鋼牙・ドーパントなのか? 鋼牙もいいけど、どうせならフレプリのウエスターがよかった! などと一瞬だけ思うも、今はそれどころではない。
「トップ書き手だから、積極的に殺せと……そう言いたいのか?」
 主催者に問いかけるように独りごちるが、当然ながら返事はない。もっとも、初めから返ってくることなど期待していないが。
 パロロワ書き手にとって殺し合いは三度の飯並みに重要だろう。実際、ハヤインジャー自身もその筆の早さと投下ペースで変身ロワを盛り上げて、トップ書き手となった。
 しかし、だからといってリアルに人を殺す趣味など持っていない。むしろ、そういった不条理に対して憤りを覚えるのがハヤインジャーと言う男だ。だから、主催者に従って殺し合いをする気など全くない。
「ふざけるな。俺達書き手は互いに争ってはならない。一つのロワの先には今の書き手があり、読み手があり、そして未来の書き手と読み手がいる……俺は、そんな彼らの為に書いているんだ」
 ハヤインジャーがロワを書いているのは、決して誰かを悲しませる為ではない。書き手みんなが手を取り合って、素敵なロワを生み出していく為だ。
 そんな書き手同士で互いに殺し合いをしても、未来などない。あるのは、誰もいなくなって停滞するロワだけだ。
 だからこそハヤインジャーは決意する。みんなで力を合わせて殺し合いを打ち破り、元の書き手生活に戻れるようにすることを。そうすれば、書き手みんなが幸せゲットできるはずだから。
 その為にもまず、パロロワで欠かせない支給品の確認をする。これを怠っては、いざという時にとんでもない目に遭うかもしれないから。
 まず、魔戒剣はランダム支給品とは別にあった。デフォルトアイテムなのだろうが、普通の人間の俺がソウルメタルなんて扱える訳ないだろと思わず突っ込んでしまう。
 しかし変身ロワでは、ソウルメタルなどの特殊なアイテムの使用が制限されているのをハヤインジャーは思い出した。というか、結城丈二ことライダーマンにソウルメタルのを持たせたのは俺だし。
 細かいことは気にしたら負けかもしれないと思いながら、デイバッグの中を漁る。すると、鯖を見つけた。特撮作品・超光戦士シャンゼリオンを象徴するアイテムかもしれない、鯖を。
 鱗はキラキラと輝いている。切ったらおいしく食べられそうだがここに調理器具などないので無理だし、そもそも生魚を入れて腐らないのか? という疑問もある。しかも鯖って腐りやすいし。
(なんでこれがこんな所に……そういえば、俺が出したんだっけ? だから、俺の支給品になったのか?)
 懐かしい思い出に浸りながらハヤインジャーは改めてデイバッグの中身を確認すると、魔導火のライターを見つけた。
 これはガロにとって欠かせないアイテムだが、どうしてデフォルトじゃないのだろう? 疑問はどんどん増えていくが、それは後回しだ。
「……行くか」
 今は協力者を探して、対主催として殺し合いを防がなければならない。だが、道を踏み外してしまった者がいたら……斬るしかないのだろうか?
 ほんの少しだけ不安はある。しかし、闇を照らす者として……そして守りし者としての心を受け継いで、ハヤインジャーは進む。
 この鯖をどうしようかとちょっとだけ考えながら、対主催として戦う為に。

381クワマン:2013/04/08(月) 01:04:28 ID:FOVTPtOE0

【一日目・深夜/D-2 森林】

【速筆戦隊ハヤインジャー(◆gry038wOvE)@変身ロワイアル】
【状態】健康
【装備】魔戒剣&魔導火のライター@変身ロワ
【持物】基本支給品、鯖@変身ロワ
【思考】
基本:対主催として、殺し合いを防ぐ。
1:とりあえず今は協力者を探す。
2:この鯖……どうしよう?
※冴島鋼牙@牙狼─GARO─の外見です。

以上で投下終了です。タイトルは「参戦」でお願いします。
そして>>378さん、すみませんでしたー!

382クワマン:2013/04/08(月) 01:08:23 ID:0YrfFv5M0
投下お疲れ様です。
自分も続けて投下します

383My Strange Friends?:2013/04/08(月) 01:08:43 ID:0YrfFv5M0
モバマスロワ書き手の一人、最高の友達Pこと◆j1Wv59wPk2氏は民家の部屋の隅っこで震えていた。

(怖い。怖い。怖い怖い怖い怖い怖い怖い――)

その音が殺人者を招き寄せるのではないか、そんな妄想に取り付かれて歯をかみ締める。
だが体の奥から来る震えはどうやっても止まらなかった。

何でこんなことになってしまったのだろう。
ついさっきまで楽しくロワを書き続けていただけなのに
こんな殺し合いにつれてこられて殺し合えだなんて――。ああ、何て不条理だろうか。
しかも体内に良くわからない爆弾めいたものを埋め込まれるというおまけ付だ。

(は、はは……私の書いたキャラクターたちもこんな気持ちだったのかな……)

窓ガラスに映った姿。
その姿は見慣れた自分ではない。
自分の知るソーシャルゲームのキャラクター、北条加蓮の姿をしている。

コレが殺し合いという場所でなければこの状況を楽しんでいたかもしれない。
だがここは殺し合いの場所で、日常に帰れるという保証もないのだ。
パロロワとはそういうものだ――それは書き手である自分が何よりも知っている。

だが恐怖に飲み込まれる中で書き手として別の思考が生まれてくる。
つまり自分はどういうスタンスでこれから活動するのか、ということだ。
対主催なのか、マーダーなのか、それとも第三の道をとるのか。

色々選択肢はあるだろうが、最後には心に従う以外に道はない。
そして友達Pの思考は、結局のところ一つの結論に行き着くのだ。

384My Strange Friends?:2013/04/08(月) 01:09:12 ID:0YrfFv5M0
(こんな所で終わりたくない……私にはもっと書きたい物があるんだ……!)

そう、まだ書きたい展開がある。読みたい話がある。
何より終わりまで見届けたい……自分の繋いだものが次々と別の光景になるというあの行き着く先が見たい。
他のものでは味わえない興奮。
作っている自分たちですら予想の付かない最後を見たい、そして自分もそれに関わりたいという願いが彼女の心を決めた。

「やるしか……ないのかな……
 ううん、違う……やって見せるんだ……やるしか、ないんだ!」

そう言って彼女が手にしたのは支給品の軍用トマホーク。
これもまた自分に縁のある得物だ。
状況も支給品も――言うなれば運命が、自分の背中を押している。だからきっと大丈夫。
そう自分に言い聞かせながら、トマホークを握り締める。
そのときだった。

(足音……!?)

ほとんど音のないこの世界ではかすかな物音でさえも大きく響く。
その中で隠す気のない大きな足音が壁の向こうから聞こえてくる。

細心の注意を払い忍び足で民家を後にする。
そして音のほうを追って裏路地に足を進める。

そして、来た。
路地の向こう側――T字路の角の向こうから足音が聞こえてくる。

早鐘を打つ心臓の音。
震えはまだ止まらない。だけど心は決まっていた。

(や、やってみせる……!)

顔は見ない。見てしまえばきっと決意が鈍るから。
響く足音と電灯に照らされた影で距離を測り、物陰から大上段から斧を振り下ろす。

「う、うわああああああああ!!」

絶叫と共に大上段から振り下ろされるトマホーク。
直撃すれば頭蓋骨を砕き、無残な死体が一つ出来上がっていただろう。

だがその光景が現実になることはなかった。
一体何が起こったのか、攻撃は空を切り、アスファルトに突き刺さったのだ。

385My Strange Friends?:2013/04/08(月) 01:09:42 ID:0YrfFv5M0
「!?」

かわしようのないタイミングだったはずだ。
けど呆然としている暇はない。
急いで斧を引き抜き、反撃を受ける前に第二撃を加えようとして、

「――え」

――彼女は全ての思考を放棄した。

そこに、"人"はいなかった。
頭があるべき場所には何もなく、その一つ上の箇所に頭がある。
自分を"見下ろしている"のは、2mほどの体躯を持った巨大な毛の生えたトカゲ。
そこまで詳しい知識"は持っていないが、それでもそれがどんな存在であるかは知っている。
遥か一億年前に絶滅した――恐竜と呼ばれている存在だ。

「はじめましてお嬢さん。
 私は古生物ロワの書き手"賢者竜トロオドン"こと"◆JUJ3JcJgbI"だ。
 君は何という名前の書き手だ?」

恐竜の大きく裂けた口からは流暢な言葉が飛び出している。
その非現実的な光景に最高の友達Pの思考はオーバーフローしてしまっていた。

「あ、あ――」

表情が伺えない爬虫類の顔。
自分よりもはるかに巨大な体躯。
そして口を開くたびに見え隠れする鋭い歯列。

目の前にいる人と異なる存在に対して、ただ圧倒的な恐怖しか湧き上がってこなかった。
全身は再度震えに飲み込まれ、トマホークは手から落ち、友達Pはその場所にへたり込んだ。
そして自分はあの鋭い牙の餌食になるのだ、とどこか諦観めいた気持ちになった。
だがそんな友達Pの様子を見たトロオドンは表情一つ変えず(変えることが出来るのかは不明だが)言葉を発する。

386My Strange Friends?:2013/04/08(月) 01:10:07 ID:0YrfFv5M0

「今の私の姿が人に恐怖を喚起させる、というのは十分理解しているので慌てなくても結構だ。
 いわゆるロワにおける"オープニング"であんなことがあった後であるし、な」

そう言って、ただ友達Pの言葉を待っている。
その紳士的な態度に釣られ、友達Pはゆっくりと口を開いた。

「え、あ……最高の友達P……◆j1Wv59wPk2といいます」
「ああ、名前から察するにモバマスロワの方だな。
 同じトキワ荘出身の方と出会えるとは私は運がいい」

相手も同じ書き手である――そう理解し始めた頭がゆっくりとながら再度回転し始める。
古生物ロワ、そしてオープニング……

「こ、古生物ロワって……あ、あの!」
「ああ、謎の主催者に協力していたのは自ロワの>>1さんだ」

こともなげにそう伝える。

「まぁ、あの人のことだから何らかの考えがあると思うのだがね……
 それを探すのがまずはしなければならないことだと思っている」
「……信頼しているんですね。何の理由もなくこんなことをしないって」
「? 当然だろう。少なくともいわゆる"俺ロワ"と呼ばれる場所において、>>1を信用せずに書く書き手などいるのか?」

そう言ってその長い首を器用にかしげた。
その言葉に友達Pの肩の力は抜けた。
そう、自分だって自ロワの>>1のことを信じている。
姿は違うがそのことに付いた私たちは同類だと、そう感じてしまったのだ。

「さて、では行くとしようか。移動の準備をしたまえ」
「え?」
「何もおかしいことはないだろう?
 群れを作るのは生物として生き抜くために有効な方法のひとつだ」
「で、でも私はあなたを――」
「何、気にすることなどない」

387My Strange Friends?:2013/04/08(月) 01:10:29 ID:0YrfFv5M0

『殺しかけたのに』という言葉を遮って、トロオドンは口を開く。

「縄張りに踏み込んだものを警戒するのは至極当然のこと。
 そして運よく私は怪我もなかった。ならばどうでもいいことだ。
 それよりも先にとりあえず移動するとしよう」
「は、はい――痛っ!」

立ち上がろうとした友達P。
だが足首を押さえて再びうずくまる。
先程攻撃を加えたとき、足をひねってしまったらしい。

「ふむ」

それを見たトロオドンは首を落とし、足を屈める。
これが意味するのはつまるところ『背中に乗れ』というのは明白だった。

「え……?」
「乗るといい。この体格ならば軽い女性一人運べないことはない」
「いや、でもこれ以上ご迷惑をおかけするわけには……」
「群れとは相互扶助を行う集団のことだ。そこに迷惑という概念は存在しない。
 君がもし迷惑をかけたと考えるならいつか返してくれれば良い。
 今はそれが私の番なだけだ」

こともなげに言ってのける。
恐らく心遣いとかそういうものでなく、心の底からそう考えているのだろう。
その言葉に甘えるようにして友達Pはトロオドンの背中にたどり着き、
何とかその背中にまたがることに成功した。

「さて、では出発するとしようか。
 ――ん、どうしたかね?」
「く、くふふっ……その、羽毛がお尻に当たってくすぐったいんですけど……」
「……それは仕方ないことだ。まぁ、我慢してくれたまえ」
 
【一日目・深夜/F-3】

【賢者竜トロオドン(◆JUJ3JcJgbI)@古生物ロワ】
【状態】健康
【装備】特になし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:主催者側の思惑を調べる
1:◆sOMmvl0ujoの思惑を調べる。
※外見はトロオドンです。

【最高の友達P(◆j1Wv59wPk2)@モバマスロワ】
【状態】足を少しひねっている
【装備】トマホーク
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:どりあえず◆JUJ3JcJgbIについていく
※ 外見は北条加蓮@アイドルマスターシンデレラガールズです。

388クワマン:2013/04/08(月) 01:10:54 ID:0YrfFv5M0
以上です。
ありがとうございました。

389彼女たちの叶わなかったエクストラワン:2013/04/08(月) 01:20:21 ID:Ar8jQeT.0
投下します

390彼女たちの叶わなかったエクストラワン:2013/04/08(月) 01:20:43 ID:Ar8jQeT.0
それは一瞬のことだった。

瞬きも、膨らみも、踊りもせず。炎に送られることすらなく。

恋色アイドルPは。

盛況などという言葉では言い表せない一つの偉大なロワの発起人は。

あまりにもあっけなく、あまりにも儚く命を落とした。

それのどこに恋があったのだろうか。
それのどこに色があったであろうか。

かの人物は偉大な書き手だった。

少なくとも、今こうして、彼女の自殺を止めようと駈け出した女が、WIKIを彩り提供してまで力を貸したい。
そう思わせるほどの書き手だった。

それが、どうして、こんなにも、あっけない死を、自ら、選んだのか。

信じてた。

信じていたのだ。

彼女は、カウントガールズPは、三村かな子の姿をした書き手は。

恋色アイドルPならば、モバマスロワの>>1として誰よりも、責任をもって完結させようする彼女なら。

この書き手ロワでもまた、書き手として、ただ書き手として、覚悟を持って生きて死ぬものだと思っていたのに。

『――――『書き手』を舐めてるんですか?』

音にしそうになったその言葉をぐっと堪える。

そのセリフを口にしていいのは、そのセリフをオマージュしていいのは、自ら命を絶った彼女を置いて他にはいないのだ。
分かってる。分かってるのだ。
恋色アイドルPが何故、自ら命を絶ったのか、それくらいは理解している。
第二回放送に満たないまでの間とはいえ、彼女たちは同じロワで書いてきた仲間なのだ。
況やカウントガールズPはモバマスロワでも屈指のオールラウンダー。
見知った相手の心情をトレースすることなんて実にたやすいことだった。

391彼女たちの叶わなかったエクストラワン:2013/04/08(月) 01:21:54 ID:K8YjDep20
「悪夢です。本当に。洒落にならないです。登場話死亡はむしろ、心情の紡ぎ手Pの専売特許ですよ」

一八番目に行き着くことなく、彼女は悪夢に誘われてしまった。
誰がこんな形で死後補完をしたいなどと望んでいたか。
恋色アイドルP。
阿修羅姫。
どんな途上でも
どんな語ることがなくても。
どんなに本編で無くても。

彼女なら。
強く凄まじい覚悟を秘めた彼女なら。

彼女を書きたいと望んだファンのために、彼女の物語を好きなファンのために、モバマスロワを愛しているファンたちのために。
書き手ロワさえも包み込んで、みんなを楽しませてくれると思っていたのに。

それが書き手だと思うのは、はたして私の押し付けなんでしょうか?

返事はない。
当たり前だ。
恋色アイドルPは死んだ。
もう誰も彼女のことを見ることはできないし、語ることもできない。

「あなたが死んだことでファンはきっと泣くだろうから、それを慰めることができないのが、ただ辛い」

カウントガールズPは恋色アイドルPの死体に背を向ける。
埋葬はしない。
弔うのなら、自分よりよも真夜中と対をなす太陽の名を持つPの方が相応しいだろう。
効率のいい仕事を重んじる自分は形見分けではないが、支給品を回収するくらいがせいぜいお似合いだ。

それでも、最後に、せめて、同じフォーナインスを抱いたものとして一時の別れの言葉を口にする。

「“向こう側”で待っていてください。私がそっちに行くときは、あなたへの応援も抱いて行きます」


【一日目・深夜/A-4 公園】
【カウントガールズP(◆John.ZZqWo) 死亡】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明支給品2〜6
【思考】
1:書き手ロワという舞台で読み手たちを魅せるモバマスロワ書き手であろうとする。
※外見設定は三村かな子です。

392彼女たちの叶わなかったエクストラワン:2013/04/08(月) 01:22:06 ID:Ar8jQeT.0
投下終了です

393彼女たちの叶わなかったエクストラワン:2013/04/08(月) 01:30:48 ID:Ar8jQeT.0
>>392
失礼します
コピペ元の状態表より、死亡表記を消し忘れていました
正しくは以下のとおりです

【一日目・深夜/A-4 公園】
【カウントガールズP(◆John.ZZqWo) 】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明支給品2〜6
【思考】
1:書き手ロワという舞台で読み手たちを魅せるモバマスロワ書き手であろうとする。
※外見設定は三村かな子です。

394クワマン:2013/04/08(月) 02:04:45 ID:g6oEm.LUO
皆さん投下乙です。
自分も投下させてください。

395未来は黙っていても多分歩いてくる:2013/04/08(月) 02:07:42 ID:g6oEm.LUO
.




夜の世界に、一人の女が立っていた。
髪は艶やかに伸ばした水色で、空を映し出したような空色の外套を纏い、赤い目には知性が溢れていた。
こんなにも美しいのに、同時に圧倒的な覇気を感じる。
男は女に見惚れながらも、不思議なデジャヴを覚えていた。
僕は、彼女と、前にどこかで出会った気がする……。

そのとき、女が振り返った。
どきりとして立ち尽くす男に、なぜか女は目を丸くした。
しばらく見つめあったかと思うと、女はふわりと笑って、口を開く。

「やっと、会えましたね」
息を呑んだ男を少しからかうように、女は続けた。
「ハガクさん。……いや」


「さまようよろいさん」


ハッとして男は下を見た。
いや、自分の身体を見た、と言ったほうが正しい。
今までどうして気づかなかったのかわからないが、自分は確かに、さまようよろいだった。

と、いうことは。
つまり。
つまり…………





「えっ……いや、ちょっと待って、おかしいよこれは。どういうことなの」

「やべえ。SS書いてるときはほら、普通のザコのさまようよろいを想定して書いてたけど、実物見るとガチ強そうやん……」

「カーラさん……じゃないや、クルツさん、ちょっと待って。落ち着いて。
まず、僕なんでここにいるの?」

「いいじゃないスか。だってDQ2nd書き手紹介二つも来てるんですよ?
そりゃまあ誰かが出るのが運命ってもんでしょ」

「まあ僕がここにいるのはいいとして、なんでさまようよろいなの?
なんか違和感なく身体動かしてるけど僕どうやって生きてるの?血の錬成陣とか書いてあるの?」

「まあまあまあまあ。いいっスかスーパースター、僕はあなたに貸しがある」

「貸しなんだ」

「僕がひょいっと出した支給品を錬金というファクターにより見事に昇華して生み出されたキャラクター、さまようよろいのサイモン。
あなたはその象徴とも言えるべき存在なんですよ」

「いや…それほど功績というわけでも…」

「僕は嬉しいんですよ。こんな状況とはいえ、僕の想像をはるかに越えたサイモンにあいまみえることができた」

「ていうか、その姿なのに僕っ子なんですね。クルツさんは」

「まあ姿は無名キャラのもんだからね。歴史の流れには僕っ子アリーナという前例もあったし多分イケる。
それはともかく、いい機会かなと思ったんですよ。
僕、多分、ハガクさんに会うべくして会ったんです。会いたかったんですよ、僕」

「……、ええと、どうかしました?」

396未来は黙っていても多分歩いてくる:2013/04/08(月) 02:09:45 ID:g6oEm.LUO
.
「僕は、ずっと、考えていたんです」

「なにがです」

「DQロワ2ndの、未来について。トップ書き手として、ずっと考えていたんです」


「……未来?」

「そう、未来」


「正直、自信があるわけじゃないんです」

「なんのですか」

「僕らはここまで無事に、第二放送に差し掛かるところまで来ることができた。
それは、僕やハガクさんを始め、多くの書き手が、そして支援が、このロワへの愛を支えてくれたから」

「まあ、そうですよ。クルツさんには僕らがついてます。
とっととこんなとこ脱出して、早く2ndの続きを書きましょうよ」

「でも…僕は思うんですよ。今いる人たちが、いつまでもいてくれるわけじゃない。
世の中には色んなロワや創作物が満ち溢れている。そんな中で、完結するまでにDQ2ndを覚えていてくれる人が、果たして何人、いるだろう?」

「……それは」

「この頃ずっと、そんなことばかり考えていて。どれだけ宣伝して読者を増やしても、新たな書き手が現れたとしても、その想いは消えなかった。
そして、そんなときに、僕はここに呼ばれた。運命だと、思ったんです」

「クルツさん」

「バトルロワイアルの華は、殺し合い。要するにとりあえずマーダーです。
あのメモリによって、奇しくも僕はこの姿になった。DQ2ndでも随一の戦闘狂であった、女賢者の姿にね」

「……まさか」

「だから……」


「僕は行きます」


「DQ2ndを、知っていてほしいから。トップ書き手として、DQ2ndの存在を、少しでも多くの人の心に焼き付けてもらえるように」


「たとえ、どんなに多くの人に憎まれようとも。DQ2ndが忘れ去られないように。
1Wfさんがまた投下ラッシュを引き起こしてくれるように。Yfeさんが神がかったSSを投下してくれるように。
TUfさんが失踪したりしないように」

「いや、それは……祈るしか……」

「僕は、DQ2ndのトップ書き手として」


「トップマーダーに、なりに行きます」





あまりにも衝撃的な告白に、ハガクの時は止まっていた。
クルツは笑みを浮かべたままだ。それもとびきり勇壮で、美しい笑みを。
その表情に呑み込まれ、ハガクは一歩も、動くことができなかった。

止まった時を再び動かしたのはクルツのほうだった。
ハガクに対してそれ以上なにを言うこともせずに、くるりと背を向けて歩き出した。
別れのときはここまでだ、とでも言うように、迷いなき足取りで。

ハガクははっとした。
ようやく我を取り戻し、絞り出すようにして叫んだ。

「ちょっと待って。そんなことしたら一体誰が2ndを支えていくんだ……クルツさんッ!!」

さまようよろいのハガクの叫びは、しかしもう、◆CruTUZYrlMの背には届かない。
彼女はハガクに背を向けて、未来を見据えて歩き出した。
DQ2ndの将来のために、滅びの道を進む、未来へと。

「どうしよう……」

さまようよろいは頭を抱えた。
きっと彼……否、彼女は本気だ。あの人はいつだって本気の意思と行動力で動いてきた。
30に迫る本投下にラジオにWiki整備と、DQ2ndに関わる者でその活躍を知らないものはいない。
そんなクルツが、マーダーになったら。
ハガクは自分が人を殺すなんて思いもよらないし、ロワ書き手が殺し合うなんて認めるわけにはいかないけれども、ハガクにとってクルツは、あまりにも大きな存在だった。
その強い意思を否定することなんかできない。かといって殺し合いには乗ってほしくないし、ましてや絶対に死んでほしくなんかなかった。

「……どうしよう……」

さまようよろいは、追いかけることも引き留めることもできず、
ただただ、立ち尽くすしかなかった。





【一日目・深夜/D-7】

【ハガク(◆HGqzgQ8oUA)@DQBR2nd】
【状態】健康
【装備】ビアンカのリボン
【持物】基本支給品、不明支給品(1〜2)
【思考】
基本:殺し合いはしたくない。
1:どうするか悩む
※さまようよろい@DQシリーズの外見です。中身は空洞です。
※職業はスーパースターです。

【一日目・深夜/C-7】

【クルツ(◆CruTUZYrlM)@DQBR2nd】
【状態】健康
【装備】モスバーグ M500(8/8)@現実
【持物】基本支給品、不明支給品(1〜2)
【思考】
基本:DQBR2ndをこれでもかってくらい有名にしたい。
1:トップマーダーになる
※女賢者@DQ3の外見です。
※職業はゴッドハンドです。

397クワマン:2013/04/08(月) 02:10:28 ID:g6oEm.LUO
投下終了です。

398クワマン:2013/04/08(月) 02:46:11 ID:xTh7BLss0
皆様投下乙です。そして短いですが投下失礼致します。

399新世界の神、新人類、募集中:2013/04/08(月) 02:48:48 ID:xTh7BLss0
例えば、生まれたときの記憶、あなたはそれを持っているだろうか?
もう一つ例をあげるなら、死んだ瞬間の記憶。
前者は間違いなく『覚えていない』し後者は『知る術がない』だろう。

だが、少女は持っていた。前者である、己が生まれた記憶を。
赤い瞳、流れる川のような銀髪、自身の名を名乗らず完全者という存在になった少女の姿を持つ書き手。

「何故我がこの殺し合いの場に呼ばれたのか、あの男の真意などわからぬし、従うつもりも毛頭ない……が」

その書き手は、先ほど主催者として書き手達に殺し合いを宣言した感電氏その人。
しかし彼は、主催者ではなく、Perfect World Battle Royal……略してPWBRの書き手……というか、スレ立てから投下から保管からWiki管理から殆ど1人で獅子奮迅の活躍を見せている、PWBRの感電氏である。
故に、彼に他の記憶はない。様々な作品を描き、時に真摯に、時に予想外に、まさしく百面相と言える物語を作り出す彼の一面、と表せばいいのだろうか。
彼はつまり、PWBRそのものだ。
口調も本来の彼よりは、刺されたメモリの影響が強く。

「我が行うことは……ただ一つ、記憶の増産、それだけよ」

PWBRは、参加者達のそのニッチさや知名度の低さからか、他のロワに比べれば作品数……記憶の数が少なかった。
口調こそ、少女完全者であるが、彼が望むことは自ロワを広め、誰かに読んで、書いてもらうという、おそらく大多数のロワ書き手が秘めては晒していることだ。

体になって、心になって、溶け込んだパロロワメモリを抱いて少女は静かに、ゆっくりと、強く宣った。

「全ての参加者を、全てのロワを『救済』し、我の在処を知らしめてみせようではないか!」

誰かの死に、自身を記憶させよう。
誰かの記憶に、この完全なる世界を伝えよう。
誰かの世界に、救済をもたらしてやろう。

「(我/俺)が書いて、(我/俺)が記憶して、(我/俺)が救おう!そして……(我/俺)と共に(新たな世界/PWBR)へと旅立とうではないか!」

彼で彼女は、二重の声で空を仰いだ。
新世界に至る『救済』の記憶は、未だ足りぬ。
掲げるは、彼女、完全者の武器である魔剣ダインスレイヴ。そして物語を書いてきたその腕。



【一日目・深夜/???】
【感電( ◆LjiZJZbziM)@Perfect World Battle Royal】
【状態】健康
【装備】魔剣ダインスレイヴ
【道具】支給品一式、不明支給品0〜2
【思考】
    1:PWBRの存在をしらしめるために人々を救済する。
    ※救済って言っても助けるんじゃなくて皆殺しにするということ。容姿は完全者@エヌアイン完全世界。
    ※主催とは無関係。

400クワマン:2013/04/08(月) 02:49:56 ID:xTh7BLss0
投下終了です。

401クワマン:2013/04/08(月) 03:02:43 ID:GNIYt8T20
皆様投下乙です

自分も投下させていただきます

402君が望む世界、僕が臨む覚悟:2013/04/08(月) 03:03:52 ID:GNIYt8T20
 雪が、しんしんと降っている。
 銀色の月から剥がれ落ちて、地球へ降りてくるように、しんしんと降り積もっている。
 かつて、グリフィスが逝ったのは、ちょうど雪の日だったか。
 鳴海歩が看取った男を、胸中で思い返しながら、少年は独り、夜空を仰ぐ。
「パロロワメモリ、か」
 所属したロワの関係上、特撮関連の技術に触れたのは、貴重な経験と言えるかもしれない。
 新漫画ロワ書き手のナンバー2――愛と運命のテラー。
 ◆JvezCBil8Uのトリップを持つ少年は、ぽつり、とそれだけを呟いた。
 あれは自分の書いた話ではない。
 それでも、あの場に居合わせた鳴海歩は、自分のお気に入りのキャラだった。
 あの話を読んだ後、直後の話をリレーしたのは、他ならぬ自分自身だった。
 実際に書いた回数は、秋瀬或には1回劣る。それでも、彼に注いだ愛情は、秋瀬のそれには決して劣らない。
 あの時の鳴海歩は、本当のところ、何を思っていたのだろうか。
 自分が想像し、続けた通りの感情を、その場で抱いたことだろうか。
「――よう」
 その時。
 ふと、声が聞こえた。
 振り向いたその先に立っていたのは、赤紫の髪の少年だった。
 歩と同じ、スパイラルの登場人物――浅月香介の容姿だ。
 それでも、それは本人ではない。書き手ロワの舞台には、秋月本人は現れない。
「アンタも、新漫画の書き手なのか?」
 非リレーや俺ロワを除けば、スパイラルのロワ参戦回数は少ない。
 故にここにいる秋月は、きっと自分と同じ、新漫画ロワの書き手なのだろう。
 そう考え、テラーはそう問い掛けた。
「そういうアンタは、愛と運命のテラーなんだろ?」
「お見通しか」
 質問に質問を返されたが、それは同意の意志表示と見てよさそうだ。
 どころか、向こうもこちらの正体を当ててみせた。
 本物の鳴海歩がそうするように、鳴海歩の姿を持つテラーは、苦笑しながら肩を竦めた。
「何てこたねぇよ。単なる俺の願望だ」
「願望?」
「その姿は……鳴海歩の姿だけは、アンタの姿であってほしかった」
 さく、さく、さく、と。
 そう言うと、秋月の姿をした書き手が、雪原を踏みしめ歩み寄る。
「俺は◆9L.gxDzakI。螺旋と信頼のリンカーだ。つってもこの酉は、別んとこでバレちまったんだがな」
「……ああ、アンタが」
 一瞬、思い出すのに時間がかかった。
 彼は新漫画の書き手の中でも、比較的序盤に参加していた書き手だ。
 5回という投下回数は、順番に並べれば、決して低い位置にはならない。
 それでも遠い体感時間は、どうしても記憶を薄れさせる。
「アンタこそ、歩の姿になる資格はあっただろうに。書いた回数は、歩が一番多いんだろ?」
「だとしても、なりたかなかったのさ。鳴海歩の姿でいるのは、アンタが一番相応しい」
 螺旋と信頼のリンカーが言う。
 数多の書き手達の中でも、愛と運命のテラーこそが、最もその姿に相応しいと。
 鳴海歩という少年を、誰よりも深く理解し、誰よりも眩く輝かせたのは、貴方を置いて他にいないと。

403君が望む世界、僕が臨む覚悟:2013/04/08(月) 03:04:29 ID:GNIYt8T20
「……俺はな。スパイラルの原作が好きだった」
 知っている。
 リンカーが投下した作品には、必ずスパイラルのキャラが登場していた。
「だから、新漫画でスパイラルが当選した時、俺は心底嬉しかった」
 知っているとも。
 新漫画ロワが発足した当時、進行していたロワの中には、他に参戦していたロワはなかった。
 当時においては、新漫画こそが、唯一スパイラルを書けるロワだった。
「俺は嬉々として書いたさ。スパイラルのキャラクターを、ひたすらに予約して書き続けた」
 同じロワの書き手だからこそ、その気持ちは理解しているとも。
 この鳴海歩の登場話を書いたのは、目の前に立っている男だ。
 安藤と歩を共に予約し、最初の一話を書いたのは、螺旋と信頼のリンカーだった。
 神と魔王を断つための、二振りの剣の因縁は、彼なしには存在し得なかった。
「その時、そこにアンタがいた。アンタが書いた『銀の意志』が、本スレに投下されたんだ」
 それは遠い昔の記憶。
 第一放送よりも昔に書いた、鳴海歩の登場する四部作。
 思えば彼とはその時にも、リレーをしていたのだなと、愛と運命のテラーは思い出す。
「正直、圧倒された。俺のちっぽけなプライドは、その時粉々に砕け散った。
 あんなに歩を深く理解し、輝かせることのできる書き手が、この世にいるとは思ってなかった」
 愛と運命のテラーは、自らの手がけたキャラクター達を、誰よりも深く理解していた。
 原作に生きていた彼らを愛し、その魅力を尊重し、輝かせる物語を紡ぎ続けた。
「アンタは他の誰よりも、スパイラルを愛してた。アンタにだけは勝てねぇと、その時思い知らされたのさ」
 原作に捧げたその愛は、誰にも負けないと自負していた。
 それでも、目の前に現れたテラーは、自分を遥かに超える力で、その大きな愛を見せつけてきた。
 これほどの強さには追い付けない。これほどの高みには至れない。
 だから勝つことはできないと。そう思わされたのだと。
「……だからアンタは、うちで書かなくなったのか?」
「他にも要因は色々あったさ。書ける奴は大幅に減ったし、他のロワも忙しくなっちまった」
 さすがに負けを認めただけで、いじけて引きこもるほどの馬鹿じゃない。
 そう言いながら、螺旋と信頼のリンカーは、肩を竦めて笑みを浮かべた。
「アンタは、俺を憎んでるんじゃないのか?」
 紡ぎ手は繋ぎ手にそう尋ねる。
 かつて鳴海歩が、兄・清隆にそう感じたように。
 己を踏み越えていったこの自分を、妬んでいるのではないのかと。
「アンタはとても遠すぎる。嫉妬する気すら起きねぇよ」
 あっけらかんと、テラーは答えた。
 後ろめたさやウラは見えない。きっと、真実なのだろう。
「むしろ、俺はアンタが好きだ。アンタの作品に、その愛に、俺は純粋に憧れてた」
 だからここで会えたのは、とても幸運なことだったのだと。
 言いながら、テラーは背中に手をかけて、背負っていたデイパックを降ろす。
「持ってってくれ。きっと役に立つはずだ」
 そう言って、螺旋と信頼のリンカーは、鞄をテラーへと差し出した。
「アンタはどうする」
「アンタを守れりゃいいんだが、生憎、俺は投下数が少ねぇ。邪魔者は大人しく消えるとするさ」
 言いながら、リンカーは懐へ手を伸ばす。
 上着の内側に仕込んでいた、黒光りするピストルを取り出す。
「殺し合いに歯向かってもいい。最悪、乗ってくれてもいい。
 その代わりアンタは、俺のアイテムを使って、長生きしちゃくれねえか」
 その銃口が向かうのは、リンカー自身の眉間だった。

404君が望む世界、僕が臨む覚悟:2013/04/08(月) 03:05:29 ID:GNIYt8T20
「……俺はアンタが愛していた、鳴海歩本人じゃない。
 アンタの思うような鳴海歩とは、違う何かになり果ててるのかもしれないぞ」
 テラーはそれだけを男に告げる。
 微かに眉根をひそめつつ、目の前のリンカーへと念を押す。
 この身のパロロワメモリには、膨大な量の記憶が蓄積されていた。
 総勢31作分の作品には、その数だけのキャラの生き様が、克明に刻み込まれている。
 全てを認識したわけではないが、その果てに得られた戦闘能力は、途方もないほどに強いかもしれない。
 暴力での解決を嫌っていた、鳴海歩の姿とは裏腹に、暴力の権化と化すかもしれない。
 そんなキャラ崩壊を容認してでも、お前はここで逝くのかと。
 そんな危険を孕んだ男は、本当に、己の人生を託すに値するのかと。
「構わねぇさ。俺が繋ぎたいと願うのは、愛と運命のテラー自身の命だ」
 静かに、リンカーは微笑する。
 浅月香介そのもののような、不敵な笑みを浮かべて告げる。
「そうか」
 テラーの答えも、短かった。
 きっとそうやって笑うなら、止めることはできないのだろうと、愛と運命のテラーは知っていた。
「……愛することそのものには、きっと貴賎はないと思う。アンタも同じ作品を愛した、同じロワの仲間だった」
 最後に、それだけを口にした。
 彼がスパイラルという作品に注いだ、その愛を否定しないと誓った。
「ありがとな」
 引き金が鳴る。
 銃声が聞こえる。
 暗闇と銀世界の狭間に、灰色の硝煙が立ち上る。
 静かな雪原に咲いたのは、赤い大輪の花だった。
 満足そうな笑みを浮かべて、螺旋と信頼のリンカーは、その花の上に横たわっていた。



「約束する」
 少年は虚空にそう告げる。
 手にした黒鉄の拳銃に誓う。
 土の底に埋葬した、同じロワの同志に宣言する。
「アンタの命は無駄にしない。俺は必ず、運命を打ち破ってみせる」
 選択肢など他にはなかった。
 殺し合いに乗るつもりなど、最初からテラーにはなかった。
 こんな残酷な運命になど、従ってやるつもりはない。
 目の前に立ちはだかる壁は、この両足で踏み越えてみせる。
 それが運命に立ち向かう、新漫画ロワのキャラ達を手掛けた、愛と運命のテラーの行く道だ。
 確たる決意を胸に固め、少年は降りしきる雪の中、最初の一歩を踏み出した。


【螺旋と信頼のリンカー@新漫画バトルロワイアル(◆9L.gxDzakI) 死亡】
※外見は浅月香介@スパイラル〜推理の絆〜です


【一日目・深夜/B-5 雪原】

【愛と運命のテラー@新漫画バトルロワイアル(◆JvezCBil8U)】
【状態】健康
【装備】SIG SAUER P226(14/15)
【道具】支給品一式、不明支給品2〜6
【思考】
1:運命を打開し、殺し合いを止めてみせる
※外見は鳴海歩@スパイラル〜推理の絆〜です

405クワマン:2013/04/08(月) 03:06:10 ID:GNIYt8T20
新漫画バトルロワイアル・書き手紹介

【参加者名】愛と運命のテラー
【トリップ】◆JvezCBil8U
【所属ロワ】新漫画ロワ
【書き手紹介】
新漫画ロワにて、現在投下数ナンバー2を誇る書き手。
あらゆるジャンルを書き分けることが可能だが、何より原作への造詣の深さが、彼の最大の魅力と言える。
キャラクターを愛し、その生きざまを輝かせることにかけては、他の追随を許さない。
代表作は「銀の意志」「:この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」など。

【参加者名】螺旋と信頼のリンカー
【トリップ】◆9L.gxDzakI
【所属ロワ】新漫画ロワ
【書き手紹介】
新漫画ロワに所属する書き手。主に序盤にて投下を重ねていた。
主に繋ぎSSがメイン。投下回数は5話と少ないが、その全てにスパイラルのキャラが登場している螺旋フリーク。
鳴海歩やエドワード・エルリック、安藤(兄)など、後の主要キャラとなるキャラの登場話を手掛けている。

406クワマン:2013/04/08(月) 03:06:27 ID:GNIYt8T20
投下は以上です

407クソゲだぞクソゲ:2013/04/08(月) 09:40:55 ID:e8LUJ41k0
投下します

408クソゲだぞクソゲ:2013/04/08(月) 09:41:12 ID:e8LUJ41k0

魔界塔士hqはとりあえずパロロワメモリを外そうと思った。
だって、常識的に考えてみろよ。
体の中に変な物入ってんだぜ?言ってUSBメモリだぜ?しかも爆発するんだぜ、中国製かよ。
そりゃ、誰だって外そうとするよ。むしろ外さないほうがおかしいよ。
いくら書き手だからって、こんな変なの入ってたらそりゃ戸惑うよ、人間だもん。
でもさ、やっぱり外すためのアイディアとか、思い浮かばないわけじゃん。
だって、そうだろ?摘出手術必要な奴だぜ?医師免許どころかメスも無いし。
じゃあ、どうするかってそりゃ支給品確認するよ。
せっかく支給されてる品があるんなら、誰だって確認するよ、俺だってそうするし、実際魔界塔士hqもそうしたよ。
そしたら何か、チェーンソーと大技林20XXが出てくるじゃん。

『デデデデザタイムオブレトビューション バトーワンデッサイダデステニー』

 かみ は バラバラ に なった

新安価ロワ書き手がチェーンソー持ってんだよ?
紙の支給品が出てきたらバラバラにするよ、決まってるじゃん。
むしろバラバラにしないほうがおかしいよ。

いや、でも衝動的にヤっちゃったからこれには魔界塔士hqも反省するよ。
だって大技林だぜ?絶対これ書き手ロワの裏技載ってるやつじゃん、主催感電だから絶対こういうの好きだって。

「えぇ……」

いきなりだが、397 ‐歌の契約者‐ はドン引きしていた。
同じロワの書き手がキチガイ行動を取っても自分なら引かないと思ったが、その認識を改めたのである。
397 ‐歌の契約者‐本人は若干察していたが、この場はあらゆる可能性が支配する戦場なのだ。
だってほら、見たっしょ? 同じロワの書き手が紙をバラバラにしてるよ?
冷静に考えるとやばいじゃないか。

というわけで、397 ‐歌の契約者‐はドン引きしていた。

いや、でもさ。
そりゃ魔界塔士hqもあんまりいい気分じゃないよ、そりゃ。
同じロワの書き手だからといって、いやっていうか同じロワの書き手だからこそ引かれたらイラッと来るよ。

「いや、そういうの良くないって」
「サーセン」

だから魔界塔士hqはしっかりと注意するし、397 ‐歌の契約者‐はちゃんと謝るよ。大人だもん。

「んで、どうするよ。このクソゲー」
「いや……正直乗る気しねーわ」

確かに新安価ロワはクソゲロワって言われてるけどさ、クソゲで遊ばせる側だからね、こいつら。
彼ら自身がクソゲで遊ぶかどうかっていうと、そりゃ微妙だよ。変なUSBメモリ埋まってるし。

じゃあどうするかってそりゃ、

「と、見せかけて台車でドーンwwwwwwwwwwwww」
「ちょwwwwwwやめろwwwwwwwwwwwwww」

397 ‐歌の契約者‐は魔界塔士hqにを支給品の台車をぶつける。
台車ぶつかったらどうなるかって、そりゃ痛いよ。
じゃあ、何でこんなことするかってそりゃ台車あるんだぜ?ドーンってやりたくなるだろ。

「んで、マジでどーするよ俺ら」
「ゲーセン行こうぜ」
「んじゃ、それで」

そりゃ新安価書き手だぜ、殺し合いとか関係なくゲーセンあるんだから、ゲーセン行くよ。
つまりそういうことだよ、わかるだろ?
わからない?わかれよ。

とにかく台車でズコーって感じでこいつら、ゲーセンに向かったから。

【一日目・深夜/G-1】

【魔界塔士hq(◆hqLsjDR84w)@新安価ロワ】
【状態】健康
【外見】つるぎのおう
【装備】チェーンソー@現実
【所持品】基本支給品
【思考・行動】
基本:いや、だってクソゲーじゃんこれ。乗らねーよ、変なUSBメモリ埋まってるし。
1:ゲーセン行くよ、そりゃ俺新安価ロワ書き手だもん。

【397 ‐歌の契約者‐(◆397hRRvW1w)@新安価ロワ】
【状態】健康
【外見】呉キリカ
【装備】台車@現実
【所持品】基本支給品
【思考・行動】
基本:不明
1:ゲーセン行くか

409クソゲだぞクソゲ:2013/04/08(月) 09:41:56 ID:e8LUJ41k0
投下終了します。

410クワマン:2013/04/08(月) 09:47:25 ID:2aspxQcc0
投下します。

411結末×水銀×全開:2013/04/08(月) 09:48:37 ID:2aspxQcc0
まるでピクニックで使うようなレジャーシートを敷いて、奇妙な二人の男女が茶会をしていた。
片方は淡い桃色の頭髪にネコミミパーカー、特徴的なデザインのリュックを背負った『超高校級のゲーマー』の格好をしている。
対するもう一方は彼女の小綺麗な容姿とは正反対のボロボロなローブを羽織り、ゆらめく影のように静かに其処に座していた。
少女が啜るのは砂糖を信じられないくらい多めに入れたひどく甘い紅茶で、男も男で気違いじみた分量の糖分を入れたコーヒーを啜っている。
二人はまるで恋人のよう。
しかし腕の立つ者なら気付いただろう。彼らの目に宿る色合いは決して常人のそれでなく、明らかに異質であるという一点に。
暫し液体を啜る音のみが聞こえていたが、やがて男が口を開いた。

「ふむ、成る程な。
 呆気ない。終わりとは得てしてこんなものなのか」

巻き込まれたのは終末の宴。
耳に届く夜風は終焉の戦慄。
陰々滅々とした男の声には、この場に相応しく声というものがない。
ただ現状を確認し、率直な感想を述べたのみ。
バトルロワイアル――――いざ実際に混ざるとなれば、これほど世界の終わりのフレーズに合致するシチュエーションもない。
砕かれ、壊され、塵芥と帰し、被造物はもちろんのこと其処に存在するあらゆる生命が諸々に、平等かつ例外なく”死”という運命を宣告されている。
誰あろう、主催者の手によってだ。

ただ、超然。
茶会の二人を表現するならば、きっとそこに落ち着くだろう。
その思考は凡てを超え、その精神は他の誰にも解せない。
たとえ世界が滅びようとも、おそらくなんの痛痒も感じまい。
片やその未知を切望しているから。
片や結末を観測し続けるがゆえ。

「さて、いずれは我々も崩壊に巻き込まれる。名残惜しくはあるが、潮時だろうな」

台詞とは裏腹に、やはり口調に一片の迷いもありはしない。
カップを置いたその挙動も淀みなく、停滞や躊躇は皆無だった。
天空には無明の暗黒が座し、あたかも未来さえ塗り潰しているかのよう。
垂れ込める漆黒の中で、可憐な少女が漸く口を開く。

「『生まれ出ようとする者は、一つの世界を壊さねばならぬ』――某作品より引用ってね。そうなら、この生命の断末魔は産声なんだと思うよ、水銀。覆された結末へ至るための線路……さしずめ、アナザールート」

ことりとティーカップを置いて、黒き影へと言い放つは、陰鬱たる黒ローブとは対照的な可憐なる桃色。
少女相応の容姿からは想像も出来ない、黒き影に匹敵する鮮烈さを兼ね備えている。
これもまた、常人の思考では追い付けぬ道を歩んでいるのだ。
常人がこのような瞳で物事を見るなど、出来るはずがない。
 
「やはりあなたはこの運命へと背くのか、ウォッチャーよ。いや、分岐点<チェックポイント>と呼んだ方が良かったか」

「それは私であって私じゃない。あれはいわば私の辿ったアナザールート………言ってみれば、只の代用品に過ぎない。
 私のような端役には、ただの観測者(ウォッチャー)がお似合いだよ」

「そうか。ならばウォッチャー、続きと行こう」

二つの影は仲睦まじく、十年来の友人のように談笑する。
己が引き起こした災厄になど、一切心に留めていない。
彼らが描いた殺し合いの中では崩落が始まり、登場人物達はもう戻れぬまでに結末を曲げられ、彼らの物語は音を立てて崩れ去った。
諸行は無情、回転する鍵十字が如く。
綴り手と観測者の存在は揺るがない。
彼らが幸あれと生み出したゲーム盤は、彼ら自身が未知に囚われたことで時を止め、彼らが次にキーを叩くまで決して針の進むことはない。

412結末×水銀×全開:2013/04/08(月) 09:49:27 ID:2aspxQcc0
ならばこそ、ここに新たな物語の種を蒔こう。
花は、泥にも負けぬ蓮華がいい。
未知という名の災厄にも負けぬ、永劫に咲き続ける美しき蓮の華が。

「私とあなたは絶対に相容れない」

「うん、相容れるには何度の転生が必要だろうね。でもその来世で私たちがまだ再会を果たすとは限らない。
 そして今、束の間でもあなたと和解を果たすのは不可能だ」

「ならば解は決まっているだろう、ウォッチャー。
 私たちが劇的に踊れば踊るほど、悪辣な主催者は喜ぶだろう。
 王冠の独裁者が、鮮烈なる宴を拒むとは思えない」

――そうすれば、私たちが存在していた記録は残る。
無表情の白磁の肌に、一筋の亀裂が走る。
それは笑み、ほんの僅かに窺い知れる、超越者の微笑であった。

「此処で祈りを捧げよう、ウォッチャー。願わくばあなたに幸があり」
 
「真なる結末へと辿り着かんことを」

直後、二人は一瞬にして茶会の場から飛び退いた。
つい直前まで穏やかな茶会の舞台だった場所は、乱雑にティーカップがぶちまけられ、無惨な姿を晒している。
既に二人は道を違えた。水銀の綴り手と結末の観測者は、殺し合うより選択肢を持たない。


――謬、と少女が舞った。
手にしているのは黒鍵。
本来は一般人が持っているべきモノではないが、これは支給品。
そしてそれをプロさながらに扱いきる技量をも、彼女は備えていた。
地面を蹴ると砂埃が舞い、黒鍵の観測者は綴り手へと突貫する。


「甘いな」


綴り手はその突貫をひらりと影のように避けると、彼もまた懐から取り出した一本の剣で攻勢へと移った。
その剣こそ彼に与えられた武具。四季崎記紀と云う刀鍛冶が作り上げた十二本の完成形変体刀が一本、『絶刀・鉋』。
決して砕けぬ頑丈性を売りとしたその刃は滅多なことでは砕けないだろうし、綴り手の力量であればそれを使いこなすのも容易なことだった。
振り下ろされる絶刀を少女は黒鍵で受け止める。
激しい金属音が鳴り響くと、今度は少女が身体を宙へ舞わせた。
細身にそぐわぬ跳躍力、まさにそれは少女という存在が辿った書き手というアナザールートでこそ勝ち得た産物。
それを評価するように笑んで綴り手も懐より黒い魔物を引き出す。


「たまんねえなあ――とでも、言うべきか?」
「機関銃…………ッ!!」


観測者が苦々しげに表情を歪める。
綴り手の取り出したのはイングラムM10、サブマシンガンだ。
しかし、彼もまた理解している。
観測者の武具が黒鍵である以上、これで殺すのは無理であると。
むしろ、そうでなくては興醒めであると!


「死骸を晒せ、観測者」


ぱららららららららら――――、と魔物めいた銃声が連続する。
馬鹿正直に正面から受けてはやはり些かの危険が伴う。
要求されるのは巧みにダメージを反らしながらの撃墜。
低姿勢のまま地面を走る観測者は、自らへ迫った弾を黒鍵で落とした。
銃弾相手でも肉薄する身体能力、それはまさしく人智を超えている。
イングラムの雄叫びが止んだ刹那。観測者は僅かに刀身の欠けた黒鍵を真っ直ぐ綴り手の頭めがけて投擲した。
直撃すれば死ぬだろう。
が、まるでこれを既知であったかのように絶刀が阻む。

413結末×水銀×全開:2013/04/08(月) 09:49:56 ID:2aspxQcc0
「可憐な容姿に似合わんな」

「そうだろうね。身体と力が一致してないのには気付いてる」

「ほう、それはどんな気分だ?」

「最高だよ」


走行速度は時速50km程に達するだろう。
観測者の踏み込みはとある武術の技能の一つ。
地面を滑るようにして綴り手の間合いへと入り、その胸を穿つ。
べきり、と肋骨を破壊する感触があった。
当たりは浅かったものの、決して少なくないダメージだったはずだ。
しかし表情は未だ優れない。
明らかに水銀の綴り手の様子はおかしいのだ。
苦痛を感じるどころか、むしろ楽しげに微笑んでさえいる。


「素晴らしい……これがかの騎士王の鞘か」


その台詞に、観測者は舌を打った。
おおよそ想定し得る限り、一番あってほしくないケースだったからだ。
全て遠き理想郷(アヴァロン)――超然の回復をもたらす宝具。それを体内に取り込まれていては、此方の攻撃が無意味同然のものとなる。
肋骨数本程度では『やったか』とすら思わせてはくれない。


「どうした観測者、汗が浮いているぞ?
 このままでは普通に考えて、私の耐久勝ちになりそうだが」


その通りだった。
アヴァロンの回復性能はまさしく脅威以外の何物でもない。
これを潰すには、頭を切り飛ばすより他は無さそうだ。


「冒涜者の癖して、理想郷に縋るんだね」

「使えるものは使わなくてはな。私は本来この姿を保有しているオリジナルとは違って、あくまで人間の範疇を出ないのだよ」

「ふう………んっ!!」

死せとばかりに放たれる黒鍵を、あえて綴り手はその身で受ける。
ぐじゅりと音を立てて引き抜かれた刃の傷口は、既に治癒を始めていた。
余裕綽々の面構えだが、観測者も諦めてはいない。
八極拳。幼き身に刻まれた超人クラスの鉄拳もまた彼女の剣なのだ。
しかしながら振るわれる拳は全て空を切り、当たっても理想郷の回復力の前に微々たるダメージと帰し、無為に終わる。
戦況は明らかな劣勢。
それでも観測者は微笑んでいた。
これこそが彼女の求めたものへの分岐点。

すなわち『アナザールート』への分かれ道!
この障害を乗り越えてこそ、結末は覆されるだろう。
ならば何度でも立ち上がろう、この拳が奴を砕くまでは。
幾度も幾度も幾度も幾度も、腕が千切れても拳を振るおう。
黒鍵の残量もまだまだある、諦めるには早すぎる。


「泣き叫べ――――劣等!」


イングラムが再び雄叫びをあげた。
観測者にすればそれは死に神の笑い声に等しくさえあった。
ちゃんとした装備があれば、弾丸を受け止めながらも攻撃にすぐさま転換できるような芸当も可能なのに、生憎とこの軽装だ。
これでは勝ち目などありはしない。
黒鍵を振るうにも、一瞬だけ意識を向けるのが遅れてしまったのが悪かった。それは最悪の失敗であり、バッドエンドへの落とし穴だったのだ。

414結末×水銀×全開:2013/04/08(月) 09:50:29 ID:2aspxQcc0
(あーあ……)


がっかりしたような溜息をつきつつ、迫る銃弾を見つめる。
数秒とせずに自分の肉体を蜂の巣に変える嵐に向き合う。
何も恐れてはいない。恐れるとすればそれは、忘れ去られることだ。
自分が綴り、観測した物語を忘れられるほど恐ろしいモノは彼女にはない。それに比べれば死など、羽のように軽い。


――――しかし。


「ダメだな」


突如ホスト風の青年が観測者と銃弾の前へ立ちふさがると、


「――お前等には足りないッ!
 圧倒的に、全開さが足りない!
 もっと……もっと全開になれよォォ!!!!」


そのまま素手で、イングラムの弾丸を薙払った。
尤も青年はケプラー繊維の編み込まれた、偶然にも観測者が最も欲していた防弾武装を纏っていたため、素手であるというのにも些か語弊があったが、それでも純粋な筋力のみで銃弾の破壊力を封殺してのけたその力量を、誰が低いと評価できようか。


「……っくく、ははははは」


イングラムの銃倉を交換し終えるよりも先に、水銀の綴り手は割って入った青年へとはばかることなく爆笑をし始めた。


「そう来るか、そう来るか。成程、理解したぞ観測者。これがおまえの言うアナザールートとやらか……全く、傑作だ」

「うーん……ちょっと私が思ってたのと違うけど……」

「何をゴチャゴチャと話してやがる! いいか、お前達は俺と来い! 俺がお前達に、全開とはなんたるかを教えてやる!!」


未知の結末を追い求めた綴り手。
覆された結末を願い続けた観測者。
彼らの願望は『全開』に包まれ。
彼らの抗争も『全開』により閉ざされる。
水銀の綴り手はひとえに何でもよかった。
彼も本質では、結末の観測者と何ら違わない。
未知の結末は覆されることで生まれるものでもある。
ただ、観測者と一度敵対するために綴り手は殺戮を掲げた。
彼女との激突は紛れもない未知だ。
彼女を踏み越えるにしろ踏み潰されるにしろ、未知を知ることとなる。
しかしそれは乱入した全開の追求者を前に、無意味となったのだ。
彼は存在そのものが未知といっていい。
彼の全開極まる道に、既知の存在する余地などないだろう。
ならば――観測者と道を違える理由は消えた。
それだけのことだった。
そんなつまらない理由で、インフレーションとアナザールートの殺し合いはあまりにも呆気なく幕を閉じたのだった。



――全開の追求者は考える。
こんな殺し合いは、全開に打ち破られるべきだ。
全開に生命力を解き放った書き手達に、破壊されるべきなのだ。
ふざけた催しを、と憤りながら彼が出会った光景こそが、結末の観測者と水銀の綴り手が衝突する殺し合いだった。
彼は思わず見入ってしまった。
口ではああ言ったものの観測者の身体能力は本当に半端じゃなかったし、それを対処する綴り手の余裕もまた目を見張るものがあった。
だからこそ。素晴らしいからこそ、彼は惜しく思ったのだ。

415結末×水銀×全開:2013/04/08(月) 09:50:58 ID:2aspxQcc0
(こいつらはまだ全開じゃない)


強いことと全開なのは違う。
強者になって、更に常識を踏み越えて得られるものこそ全開の境地だ。
彼らにはそれがない。
強くとも常識を踏み越えていない、だから全開には遠い。
それが許せなかった。どうして全開にならないのかと激しくこみ上げる激情を遂に堪えきれずに割って入ってしまった。
結局抗争は水銀の綴り手が白旗を挙げたことで終幕となったのだが、彼らは是非とも全開になるべきだ。

だから俺が導く。
全開の境地へと。
そしてあの主催者を、全開の力で捻り潰すのだ。
決意の炎を双眸に灯し、全開の追求者は拳を握る。
それが、彼なりの反逆の狼煙だった。


「……ねえ、全開さん。その神父服、譲ってくれない?」

「ん? 別に構わねえが、サイズ合うのか?」

「いいのいいの」


神父服を纏った観測者はやけにご機嫌そうに、少女らしく笑った。


【一日目・深夜/D-7・森】


【チーム:全開の力に覆された未知の結末を見る】


【全開の追求者(◆uBeWzhDvql)@全開バトルロワイアル】
【状態】健康、全開
【外見】垣根帝督
【装備】特になし
【所持品】基本支給品1〜2
【思考・行動】
基本:『全開』になって主催者を倒す。
1:水銀と結末を『全開』にする。

【結末の観測者(◆5Kdjgy1wTM)@アナザールート・バトルロワイアル】
【状態】疲労(小)、ちょっと上機嫌
【外見】七海千秋
【装備】黒鍵×8@アナザールート・バトルロワイアル、言峰綺礼の神父服@アナザールート・バトルロワイアル
【持物】基本支給品
【思考】
基本:主催を倒し、その結末を覆す
1:マーボー装備が完成した……!
2:全開と水銀についていく
※言峰綺礼の戦闘技術を会得しています
※支給品には即席ティーセットがありましたが台無しになりました。

【水銀の綴り手(◆AuHgijPLos)@INFLATION BATTLE ROYALE】
【状態】健康、wktk
【外見】メルクリウス
【装備】イングラムM10(32/32)@現実、全て遠き理想郷@仮面ライダーオーズバトルロワイアル、絶刀・鉋@新西尾維新バトルロワイアル
【持物】基本支給品
【思考】
基本:未知の結末を見る。
1:全開についていくことで未知を味わう。
2:面白いので全開、水銀と行動する

416クワマン:2013/04/08(月) 09:51:36 ID:2aspxQcc0
投下終了します。

417クワマン:2013/04/08(月) 14:54:24 ID:VrgS21dw0
感想が追いつかない……!
皆さん乙です。私も投下させて頂きます。

418クワマン:2013/04/08(月) 14:56:11 ID:VrgS21dw0

「おいおいおい、なんだこれ」

自分を弄りながら呟くおっさん。
否、元おっさん。
今は美少女のビジュアルなので、元と付けさせてもらう。
中身は全然美少女ではないけども。

「やべー。ぱねえ。マジでキャラのビジュアルしてんじゃん」

彼――彼女の名は、『雀龍門 -ジャンライン-』である。
スペースを捩じ込むのが大変面倒くさいので、以下ジャンラインとさせてもらおう。

とにかくジャンラインは、咲ロワイアルの書き手である。
トリップも一応あるが、名簿にはジャンラインで載っているし、何より『僕の名はジャンライン!』という謎の感覚がある。
これが無理矢理挿れられた何とかメモリの効果というヤツなのであろうか。

「いやでも俺中身全然変わってないし、やっぱりメモリとかいうよく分かんねえシステムってクソだわ」

吐き捨てるようにそう言うと、ジャンラインは支給品を確認する。
ついでに、何がどうなってるか一応考察を進める。
超人技の跋扈しない一般人ロワの参加者は、頭動かしてなんぼである。

「頭も回してサイコロ回してふんふふーんって、末原さんも言うてるしな」

咲ロワに参加していないキャラの名前を口にしながら考える。
咲ロワは、自分が遅筆なこともあり、あまり話数を重ねていない。
もしかすると、メモリによって自ロワ脳にされきっていないのにはそういう理由もあるのかもしれない。

「……ウチのロワ、マーダーもっと増やさねえとなあ」

そんなことを呑気に呟くジャンライン。殺し合いに乗る気はない。
そもそも咲ロワは最新投下作品までマーダー1人だったロワ。
ビジュアルがその唯一無二のマーダーだった原村和じゃない時点で、殺し合いに乗る気になれない。

これで和だったら、咲ロワでもたくさん出てるし、「まぁそうなるかー」と思い殺し合いに乗るのに。
んで、片っ端から冷静にキャラ殺しながら、のどっち乳でも揉――――

「……はっ!!」

そこで気が付く。
自分は“ロワの記憶”にそこまで侵食されていないし、侵食されてもレズ風味のキャラが跋扈する咲キャラクター。
性欲の対象は勿論のこと少女である。

「そうだッ……俺は今ッ! 美少女であるッ!!」

目の前に、そんなに大きくないとは言え、今まで触れたことのないたわわな果実がぶら下がっている。
触ってみない男がおるか? いなァァァ〜〜いッ!

「そう、これは神が無慈悲な殺人ゲームの場で俺に与えし奇跡ッ!」

ゆっくりと、自分を焦らすように両の手を胸元へと持っていく。
深呼吸をし、禁断の扉をぶち破るため自分を鼓舞しようと叫ぶ。

「今ッ! 最高のッ! 奇跡に乗り込めェェェーーーーーッ!」

そして両の手を勢いよく乳房へと向かわせた時ッ!
視界に、筋肉モリモリの男が映った。
何か体から湯気だして、白い呼吸でコホオオオオオオとか言うてる。
なにそれ、波紋疾走か何か?

419クワマン:2013/04/08(月) 14:59:06 ID:VrgS21dw0

「デーデーデーーーーン!」

突然口でそう言うと、男がパンツから何かを取り出した。
いや、パンツじゃなくてズボンとパンツの狭間からかもしれないけど、とにかく男はズボンの中に手を突っ込むと、細長いものを取り出した。
ちなみに男は半裸であるので、上着には入れられなかったらしい。

「と、いうわけで、乱入だ」

男は、股間から取り出したレバー(ゲームセンターの格闘ゲームでキャラの移動とかに使う、ドラえもんの尻尾のような、アレね)を握りそう言った。
男の名は『oub×アーク』――新安価ロワの書き手である。
以下、面倒くさいのでアークと表記させてもらう。

「そうか、よし、殺す」

ジャンラインの出した結論は早かった。
それはもう、夢の幕開きまであと数ミリというところでお預けを喰らった瞬間心に決めた。

「……俺はこの殺し合いを、ゲームだと思うことにした」

アークはレバーをもう一度股間へしまった。
何の意味があったんだ、今のは。

「ああそうかよ、クソッタレ」

ゲーム云々は、原作・バトルロワイアルのセリフだったはず。
一般人ロワにおける原作バトルロワイアルテイストは、逸般人ロワのそれよりもやや濃いため、ジャンラインにはそれが分かった。
原作バトルロワイアルの出ているどこかのロワの書き手かと当たりをつける。

「何キャラベースかわかりにくいツラしやがって」
「杉村弘樹と北斗の拳のどちらかだろう」
「何ではっきりしねーんだよ」
「バグか仮グラだからだろ」
「クソだな」

意味わかんねえ。思わずジャンラインはそう呟く。
しかしながら、相手の所属ロワは知れた。

「まあ、確かに、ビジュアルが不安定なのは若干アレだな」
「若干じゃないだろ。かなりのクソ。クソゲーに慣れるって怖いわ」

クソゲーロワと呼ばれるあそこ、新安価ロワだ。
咲ロワも元は安価ロワの乗っ取りなので、安価系ロワの知識はある。

あのロワは、核ミサイルが云々という話を聞いたことがあった。
さすがに書き手ロワでそれを連発したりはしないと思うが、書き手ロワ2ndはチート技大博覧会だったとも聞く。
決して油断できる相手ではない。

「そういうお前こそ、その姿は何だ」
「美少女だろう? ああかわいいなあちゃちゃのん」
「知らん」
「……まあ、原作の出番、多くはないしな。やっぱりメモリのこのチョイスってクソだわ」

咲ロワは、単一作品故にモブキャラが多く出ている。
ジャンラインが姿を借りている佐々野いちごも、そんなモブキャラだ。
ネタにまみれた番外編がトキワ荘移住一発目でインパクトを残したためか、番外編登場キャラのビジュアルにされたらしい。

……そのネタまみれのやつとは違う番外編のキャラだし、しかもホントの番外編ゆえ咲ロワ参加者ですらないけど。
用語集のトップを飾ってしまっていたのも悪かったか。

420クワマン:2013/04/08(月) 15:01:04 ID:VrgS21dw0

「……つーかお前、デイパックは」

ジャンラインがアークに問う。
世紀末マッチョVSお漏らし顔の美少女雀士。
見るからに、肉弾戦なら相手が有利だ。
しかも杉村だったら固定してない木材余裕で叩き割るし、生半可な武器では通用しまい。

となると、まずは情報だ。
情報と、感情。
その2つを上手く使わねば、一般人ロワで生き残るのは難しい。

「殺し合いなどという嫌なことについカッとなって、なのに殴る台もなくてな……
 台パン感覚で満力込めて放り投げたら、ついつい飛ばしすぎてしまい、要するに見つからなくなった」
「……ああ、そう」

ジャンラインは理解する。
コイツは、アホだ。
麻雀という超頭脳派ゲームの名称を2つも貰った自分の敵ではない、と。

「んじゃもういいや、さっさと死ね」

そうジャンラインが呟いたと同時に、世界の景色が停止する。
ジャンラインがアークに向かい歩み寄っても、アークは瞬き1つしない。

「クソゲー・オブ・ザ・ワールド――――右ボタン押しっぱなしで、世界は強制フリーズだ」

書き手ロワに潜む“バグ”の1つ・名前ネタ。
かつての書き手2ndや書き手3rdにも多々あったが、書き手が書いた作品のみならず、宛てられた名前に因む能力を使用することが書き手ロワでは多々ある。
ジャンラインというバグ満載のクソゲーの名を与えられた故、ジャンラインはジャンラインのクソ技を繰り出せるのだッ!

「終わりだ、ぶっ潰れろッ!」

そして、デイパックから取り出した車をアークの頭上へと固定する。

「怖いよなァ、事故死ってのは!」

咲ロワには、前述の通りマーダーが少ない。
しかし――現在ウィキに収録されている“マーダーがまだ一人だけの時期”でも、死者は6人も出ている。
その中には、不幸な事故も含まれていた。
足を滑らせたのが遠因で崖から落下した者も入る。
結果的に生き延びはしたが、車に轢かれかけた者もいた。

「マーダー以外にも恐れるものはあるってことをォ、書き手5thまでに覚えておくんだなァ!」

ドグシャと派手な音を立て、車(咲ファンの中でワハハカーと呼ばれる、咲キャラクターの乗りこなす車種と同様のものだ、偶然にも)がアークへとのしかかる。
手応えあり。
車の下から血液が流れ出るのを確認し、満足気にジャンラインは呟いた。

「いやホント、ジャンラインはクソゲーだけど、おかげで助かっちゃったな」

421クワマン:2013/04/08(月) 15:03:06 ID:VrgS21dw0

上機嫌に車へ背を向け、物音を聞いて現れる者から離れようとする。
それから心置きなく自分の胸を触ってみよう、芸の肥やしだ。
セクハラではない、書き手として当然の、そう、取材なのだ、しょうがないよね、揉みほぐすのも。
いや、むしろ、今ここで揉むべきだと言え――

「一本取られたな、文字通り」

そして、ジャンラインの動きはまたも静止する。
今度は嫌な汗も伝った。
同じようなことが起こる『天丼』――それがあってもおかしくはない。
パロロワとは、割りとお約束を大事にするジャンルだからだ。
胸を触るのを邪魔しに誰かがまた現れてもおかしくはない。

「ラァウンドツー……」

だがしかしッ!
まさか今しがた死亡確認を行った者がそっくりそのまま現れるのは想定外ッ!
ギチギチと振り返ると、そこにはピンピンとし、構えを取るアークの姿ッ!

「ファイッ!!!」

迫るアーク。
彼は、新安価ロワイアルの世界観をゲーム世界にした張本人。
所謂“クソゲーロワ”という飛び道具の生みの親だ。
それ故にクソゲーの性質を持っている。

例えば、開発途中故の仮デザインみたいな中途半端な外見をしていたり。
例えば、ラウンドを1つ取られた後、先ほどのラウンドで死んだ自分の体が車の下に残っているのに、ラウンド2用の別ボディが現れたり。

兎にも角にも、アークはバグで増えていた。
片方は死んでいるため意味はないけど。
ラウンド1本取られただけなら復活するのは、クソゲーでなく格ゲーとしての性質だけど。
そのバグはジャンラインの心を乱すには、十分すぎる効果を持った。

422クワマン:2013/04/08(月) 15:05:04 ID:VrgS21dw0

「う、うおおおおおおおおッ! 止まれッ! クソゲー・オブ・ザ・ワールドッ!!」

だがしかし――アークの真の本領は、“そこ”にはない。
アークという書き手を構成しているのは、『クソゲー』というよりもむしろ『格ゲー』である。
否――“バトル・ロワイアルという立派なアーケードゲーム”と言っていいかもしれない。

確かに殺し合いのステージとしてはクソの極みのようなギミックを書いたりもした。
だがしかしそれは、格闘ゲームという観点からすると、仕込まれていて当然のギミック。

例えば、ボーナスステージ。
これ自体は搭載していない格闘ゲームもあるのだが、スコアシステムは、今やほとんどの格闘ゲームに搭載されている。
アークの書いた清水比呂乃の登場話では、新安価ロワ特有のルールである『制限時間になると、一番活躍した人が勝つ』というルールの確認と共にスコア制であることを明示していた。
この『タイムアップになったら一番スコアがある奴の勝ち』という非常にゲーム的なギミックといい、アークの『ゲーム世界であるということを活かそう』とする精神は、他の追随を許さない。

アークはゲームを愛しているし、ゲーム設定の新安価ロワを愛していたのだ。

まあ、意図的にバグ搭載のボーナスステージだったりと、クソゲーだったのは否めないけど。
格ゲーにしてクソゲーだろって言われたら返す言葉が何もないけど。
でもまぁクソゲーもゲームの一種だし、そういう意見は無視するけどいいよね!!!!

「おいおいワンパか」

そしてアークはッ!
先程自分を仕留めた技であるクソゲー・オブ・ザ・ワールドを物ともせずに突っ込んできたッ!
ただの馬鹿だと侮った敵にチート技をいきなり破られ、ジャンラインが慌てふためく!

「な、何ィ!?」

そもそもに格ゲーは、無思慮なレバガチャプレイで勝てるものではない。
アークは決して愚かではなかったのだ。
一度喰らった強力技に対処するくらいわけなかった。

「そんなん考慮しとら――――」

ジャンラインの心臓部めがけ、杉村なんだか北斗なんだか分からんビジュアルをしたアークの拳が叩きつけられる。
勢い良くふっ飛ばされ、グルングルンと回転しながらジャンラインは吹き飛んでいった。

「1フレームの世界で生きた男にかかれば、そんな油断しまくりのノロマな技、見てから破るの余裕でした」

フリーズバグがクソゲー標準イベントなためクソゲーに慣れていれば焦ることもないというのもあるが、
やはり一番大きかったのは、アークの能力に『ゲームシステム』が組み込まれていたことだろう。

格闘ゲームは1フレームという超短い時間で行われる戦いである。
熟考が必要であり、オンライン対戦ですら1手に対し相応の時間が与えられる麻雀とは生きている時間が違う。
その超高速動作で、“世界の電源ボタンを押した”のだ。

「……俺が時を動かした。33フレームという長い停滞時間の間にな」

アークの力は、“ゲーム世界をロワ世界に落としこむ”ことである。
クソゲー要素という迷彩故にあまり取り上げられなかったが、格ゲーを始めとするゲームの要素を巧妙にロワ世界に設定するのは十八番。
他ゲームネタを強引ながらも理屈で押し通したこともあるこの男に、押し通せないゲームネタはない。
“フリーズしたから瞬時に電源を切って再起動するくらい、回転使用禁止縛りの落ちものゲーでスコアをカンストさせるよりも容易いこと”だッ!

423クワマン:2013/04/08(月) 15:07:08 ID:VrgS21dw0

「だが――惜しかった」

アークは、構えを解かない。
土煙上がる向こうをじっと見据えている。
その姿は、KO勝ちを納めて次のステージを待つ男のソレとは違う。
まさに、今まさに熱戦の中にいる、次なる攻防に備えた男の姿だ。

「まさか、直撃を避けるとはな」

そう言われ、軽く舌打ちをしてから、ジャンラインが立ち上がる。
直撃を避けたにも関わらず口からは血が流れ、目からは涙が流れ出ていた。

「良い判断だ。きちんとガードされた後のことを考えた立ち回りだとは」

ジャンラインの口の血は、アークの拳圧によって内蔵にダメージを受けたから。
ジャンラインの目の涙は、アークの拳圧で痛い思いをしたから。
そして、それだけでなく――――目の涙は、拳が触れる寸前、意図的に流したものでもある。

「確反取られる技であるという自覚はあったか」

確反。
確実に反撃される、の略である。多分。
いや、地の文は格ゲーあんまり詳しくないから知らんけど。

「……ワンパと言ったことを謝ろう」

ジャンラインの奥の手は、“ジャンライン”というクソゲー縁の技。
色々捻じ曲がってる技なので、あまり使いたくなかったのだが、そうも言っていられなかった。

「ああ、クソ。女の子が泣いたり痛めつけられるのは好きなのに、鏡がないから見ることも出来ねえじゃねぇか」

その技とは、“カンで関係ない牌が出る”“鳴いたら牌が傾く”というもの。
この字面そのままなら、ジャンラインの力は何も意味を成さない。
故にここでは言葉を敢えて誤変換することで効果を発揮している。

“噛んで、関係ないパイが出る”“泣いたらパイが傾く”

牌をパイ扱いなど、非常に強引ではあるが、そういった強引さは咲ロワの特徴でもある。
ウィキ未収録分から“咲用語”に訂正されたが、基本的に咲ロワのサブタイトルは麻雀用語。
しかしながらそれだけで綺麗にタイトルが付くわけなく、強引なタイトルも多々存在する。

例えば『-ドウコウ-』というサブタイトル。
元ネタとして『同刻』という麻雀用語から取りつつも、『同行』という意味であると投下後に明言している。
更に言うと、『鳴き』から取った『-ナキ-』というサブタイトルも、どう見てもそのものの漢字でなく、『泣き』もしくは『亡き』という意味で使われていた。

故にジャンラインには、強引に字面を変換する力がある!
そうして牌をパイにしてバストを意味させるという麻雀を打つ中年男性の下ネタレベルのことをして、直撃を回避したのだ!
内頬を“噛んで”出現させた偽物の関係ない胸を直撃回避の緩衝材にし、“泣き”を繰り出すことで本来の胸を心臓ごと斜めに捻じ曲げ心臓への攻撃は回避する。
本来なら胸がねじ曲がった時点でやばいのだが、牌がねじ曲がろうが関係ない牌でカンしようが問題なく進行するジャンラインの技なのだ、その程度どうということはない。
……問題なく進行することが最大の問題ではあるんだけども。

まあとにかく、どうということがあるとすれば、それは緩衝材越しなのに、直撃する位置じゃなかった内臓部位に拳圧だけでダメージを受けたことだ。

不幸なことに、拳圧による間接攻撃もアークの十八番であった。
昨今の格ゲーキャラなら拳圧とかでの遠距離技くらいあるだろうとかいうだけの話ではない。

アークの書いたオープニング。
その超弩級の一撃は、それ単体の破壊力も然ることながら、“周囲を巻き込み、そのノリと空間に引きずりこむ”という間接的な破壊力をも秘めていた。
アークの書いたオープニングだからこその話を書いた人らにより、超人的スピードで完結したことを思うと、アークの放つ一撃の間接的効果は決して無視はできない。

「……悪趣味だな」
「うっせ。咲-Saki-における戦犯顔可愛いだろうが」

余談になるが、咲-Saki-という作品が一部紳士に愛される要員に、戦犯顔がある。
振り込んだり、チームの足を引っ張ったりした時の、絶望顔が萌えるというアレな萌え要素。
咲ロワ用語辞典にある『お漏らし顔』はまさにジャンラインが姿を借りている佐々野いちごの代名詞となった顔であり、戦犯顔の一種である。
涙目可愛いと連呼されるキャラになったのに、咲キャラに容易く発情していたジャンラインが、最も魅力的な表情である泣き顔を使いこなせないわけがあるか?
なァァァ〜〜いッ!

424クワマン:2013/04/08(月) 15:08:10 ID:VrgS21dw0

「クソゲーにしたくなかったけど、しゃーないな」

ピタリと涙目を止め、次なる“なき”の準備をする。
ここまで追い込まれたのなら、クソゲーはしないなどと余裕ぶっこけない。
なにせ咲ロワは非リレー、自分が死ねばエター確定なのだ。

「亜空カンッ!!」

亜空カン――それは、ジャンラインにおけるバグの1つの名称である。
書き手ロワにおけるそれは、まさに亜空間を生み出す技ッ!

「ふむ……触れるとやばそうだな」

さしものアークとて、そういうヤバイ技に触れると絶命する。
体半分程ズラしてから体当りしても、当たり判定はなくなるまい。

「もいっこ――――亜空カン」

カンは、咲-Saki-の主人公宮永咲の得意技。
“咲-Saki-”という作品において、カンとは『狙えばいくらでも出来る技』となりつつある。
当然ながら、ジャンラインもカンを自由に使いこなせるッ!

というのも、宮永咲というキャラクターが、咲ロワでは珍しく目立っている。
アニロワでハブられ、非リレーでハブられ、ハブられなかった非リレーや俺ロワで1話で死んで……
個性がないだのモブに近いだの散々言われることが多い咲の扱いは、ロワ界では決してよくない。
そんな咲を、恐らく『大半の咲-Saki-が出ているロワの書き手』より書いているジャンラインに、咲と同じカンを操る能力が無いはずないのだッ!

「四角い宇宙が待ってるぜェ……!」

しかしながら、アークは斜め上にかっ飛んだ展開全てを捌き切り、新安価ロワを終わらせた猛者。
“紙一重”でセーフの道を突っ走るのも、“やばそうなもの”を捌くのにも手馴れている。
連続して発生する亜空カンに攻めきれずにはいるものの、未だ亜空カンに体を掠らせもしない。

「馬鹿めッ! お前は麻雀で言う『手牌の全てが他家の当たり牌』にハマったのだッ!」

しかしながら、アークの“捌く”技術では、亜空カンによる攻撃から完全には逃れられない。
アークは決して前の話から大きく話を転換し、修正を図るタイプのまとめ役ではなかった。
むしろ他の書き手のやりたいことに助力し、そのサポートこそ真骨頂。
故に、ジャンラインの策を覆す逃走経路を無意識に避けてしまったのだ。

「貴様にもう逃げ場などないッ!」

ジャンラインのカンに回数制限はない。
バグゲー故に、カンが5回以上平気で出来るのだ。
ジグザグに避けつつ距離を取らされた結果、背中には大木が。
そして視界には、まるで通路を作るかのように左右を亜空カンで囲まれた道がある。

「シャープシュートッ!」

シャープシュート。
狙った獲物に物理的にロンをする咲-Saki-スピンオフの阿知賀編で登場した技である。
阿知賀編のメンツは番外編含め咲ロワには出ていないのだが、『パロロワ書き手→SSやってる人→シャープシュートやってる人』という変換でそれを可能にしていた。

「非リレー書き手の計画に狂いなどないッ!!」

まるで今まで誕生した亜空カンが、ファイナル亜空カンを打ち出すための発射台のようで。
勢い良く、その通路を亜空カンが滑っていくッ!!

425クワマン:2013/04/08(月) 15:13:09 ID:VrgS21dw0

「……しっかり練った計画にも、不測の事態はあるもんだ」

放った亜空カンは縦長で、飛び越えることも出来ない。
大木をへし折っても、その時間をロスしている間に粉微塵にできるだろう。
如何にフレーム単位で機敏に動けるとしても、だ。

「この俺の出身ロワを、“クソゲーロワ”だと思い込んで油断したな」

だがしかし、アークは決して手詰まりではない。
彼には、これを逃れる策がある。

あくまでも、アークの出身は“新安価”ロワ。
新安価ロワでエースをやっているアークには、“安価の力”も備わっていた。
即ち――――

「派手なカオスに、さりげない伏線を混ぜる――――この手のロワの基本技術だ」

密かに飛ばしておいた安価。
“その安価先”であるジャンラインの体の前に、アークは“跳ぶ”ことが出来るのだ。

「あー、クソだわ。“やっぱり”そうくるのかよッ」

確かに、予定は崩れた。
ベストな道を叩き潰された。

しかしながら、それだけでジャンラインの心をへし折る事はできない。
ジャンラインは、投下予定を大幅修正したり、長さにより分割を増やしたことを明言している。
即ち彼は、予定が崩れ己にダメージを受けようとも、何とか最終的には完結というエンディングまで辿り着こうという精神を持っているのだ。

「貴様の作戦なんぞ、スデに見切っているぜェーーーーーッ!」

ジャンラインは、無事では済まぬことを覚悟した。
新安価という化け物級のロワで一線を張った相手に、無傷で勝つのを諦めた。
無様でも、ボロボロでも、最終的には“勝利”というエンディングに辿り着くことを選んだのだッ!

「伏線を張ったのは、俺の方だッ!」

だからこそ、スデに布石を放っている。

「何ィ!?」

アークの目が見開かれる。
ジャンラインの両の腕が、コークスクリュー回転をしていた。

「左腕を関節ごと右回転!」

無茶な展開を自然に読み手に受け入れさせる方法はいくつもある。
その内の1つ、“ステップを踏み、徐々に徐々に慣らしていく”という方法――ジャンラインは、それを使った。

例えばムダヅモ世界の政治家がいるという『割りと無茶な』オープニングで慣らしておいて、
「麻雀力を上げるためには殺し合いが一番なんだよ」という意味不明と紙一重の展開を「あーwwwでもまあムダヅモ世界だしなあwwww」と受け入れさせる。
いきなり超シリアス一辺倒な中でそれを投下したら「……んん?」となったであろう展開でも、段階を踏めば通りやすい。
そういう、一種の催眠術のようなテクニック。

「右腕をひじの関節ごと左回転!」

ジャンラインが本当にしたかったのは、このコークスクリュー回転。
咲ロワとは直接関係の無いスピンオフ作品阿知賀編でのボスキャラクター・宮永照の必殺技だ。

しかしながら、いきなりそんな咲ロワとは無縁な技を発動するのは難しい。
だからこその、シャープシュート。
変換能力があるからこそ、コークスクリューよりも発動しやすいシャープシュートだったのだ。

「中略ッ! 書き手ロワに赤い嵐が来る!」

宮永照と同様に咲ロワとは直接的関係のない弘世菫の技を使ってみせることで、自然に他の阿知賀編キャラの技を出す。
シャープシュートを防がれたらおしまいだが、一度シャープシュートを通してしまえば、もう防がれることはない。
少なくとも、シャープシュートはよくてコークスクリューがダメな理由を理論的に言わない限り、修正要求はできない。

「風越のモード――――」

そして、シャープシュートにはもう1つ意味がある。
多量に生み出された亜空間は、多くの空気を消滅させた。
するとそこに出来た真空空間に吸い込まれるよう空気の流れは移動する。
即ち――付け焼刃のコークスクリューでは足りない“風の流れ”を、補う効果があるのだッ!!

「――――闘牌技・神砂嵐ッ!!」

「神砂嵐をジョジョ関係ない咲ロワ書き手が使うのはおかしい」という意見は一理ある。
だがしかし、スピンオフの技能を使えるようになった今ッ!
咲ロワ番外編に登場した神砂嵐を繰り出せるのは当然ッ!
そう、白水哩が7翻の手を上がったら鶴田姫子が数え役満を上がるくらい当然のことなのだッ!
咲を知らない人は、「何かとにかくものすげー確実なこと」と思っていただければ。

426クワマン:2013/04/08(月) 15:13:48 ID:VrgS21dw0

「うおおおおおおおおッ」

一瞬、そして一点。
空気が一気に亜空カンに吸い込まれ違和感を感じてから、コークスクリューが繰り出されるまでのほんの一瞬。
アークはその1フレームで理解した。
いつの間にか盛り上がっている胸は、今までのカンで生じさせた“関係ないパイ”であり、緩衝材にする気であると。
重傷覚悟で、それでも死なずに勝利すべく、この行動を取ったのだと。

だからこそ――アークは、飛んだ。
持てる力を足に込めて。

普通なら、回避を狙って跳ぶだろう。
普通なら、殺られる前に殺るの精神で、相打ちの可能性を高めつつも相手を殴り殺せるよう、威力を高めるべく全力で跳ぶだろう。

だがしかし、アークはそれをしなかった。
アーク天性の読みが、飛行するときのアンパンマンやウルトラマンのようなポーズを取らせたのだ。

「アタァァァッ!!」

そんな姿勢では、まともなパンチは放てない。
だがしかし、攻撃を食らう面積を最小限に抑えられる。

勿論、パンチを放ったりはしない。
相手の差し出した手を掴み、レバーをガチャガチャするように滅茶苦茶に引っ張る。

格ゲーで攻撃を受けると仰け反って距離が開くように、アークはズタボロで吹っ飛んだ。
しかしながら、その生命は終わっていない。
そしてその血まみれの手の中には、レバガチャで痛めつけ、吹き飛ぶ衝撃でもぎ取ったジャンラインの指が握られていた。

427クワマン:2013/04/08(月) 15:15:04 ID:VrgS21dw0

「て……めえ……!」
「これでもう麻雀は出来ないな」

互いに全身傷だらけ。
格ゲーなら、互いにあと1コンボで死亡する場面。

「……けっ、どの道やらねーよ、麻雀なんてクソゲーは」

忌々しげに呟きながら、ジャンラインが血塗れの欠損箇所を押さえる。
どうやらさっさとケリをつけて応急処置を始めないと不味そうだ。
このままでは失血死しかねない。
何せ咲ロワはカオスな要素はあれども一般人ロワだ。
体が千切れりゃ普通に死ぬ。ていうか死なない方がアクロバティックな人体構造だからね、冷静に考えて。

「五体満足で終わってたら、とりあえず身を隠して適当に乳でも揉んで時間潰すさ」
「……随分、消極的なんだな」
「リレー書き手のお祭り的なイベントに参加してもしょうがないし、大体殺し合いなんていうクソゲーやる方がどうかしてる」

一理ある。

「しかもこのロワ、確かご褒美とかねーだろ。マジ。やる気になるとかどうかしてるぜ」

ジャンラインは考える。
亜空カンだけでは上手く命中せず、神砂嵐を使うには腕を負傷しすぎた。
ここからどうすれば勝てるのかを。

「それは、本心か?」
「……あ?」
「確かに殺し合いなんて何も生まないクソのような企画だ。
 しかし、本当に、クソなものにやる気は出ないと思っているのか?」

当たり前だ、クソなものを嬉々としてやる馬鹿がどこにいる。

「ジャンラインはクソゲーだろ? では、麻雀自体はクソゲーか? 殺し合いは? パロロワは?」

しかし――そんな簡単な一言が、ジャンラインの喉を通らない。

「咲の麻雀は、クソか?」
「……クソゲーではある、な」

カンカンカン嶺上開花数え役満責任払いねニッコリとか、多分、現実でやられたら超クソゲーだ。
超能力めいたものも飛び交うし、麻雀漫画特有の非現実的クソさもある。
まっとうなファンにはお叱りを受けるだろうが、咲-Saki-という作品もまた、クソゲーだと言えるだろう。

「……新安価ロワはクソゲーロワだ。俺も認めよう、あれはクソゲーだ」

真正面から瞳を見据え、アークが語る。

「というよりも……クソゲーじゃないゲームなんてない。
 特に格ゲーは酷いぞ。バランスが悪かったり、変な永久があったり、マナ悪がいたり、金がかかったり……」

アーク本人が言うように、彼の言うクソ要素は、格ゲー以外にも当てはまる。
それこそ、パロロワにも言えることだ。
というか、好きでもない作品に把握のために金を落としたり、クソっぷりは格ゲーの比じゃないだろう。

「だが、それでも、耐え難きほど、狂おしいほど、どうにかなってしまいそうなほど、常に心を傾けてしまう程――――」

それはとても、穏やかな表情で。
それはとても、純粋な眼差しで。

「俺はこのクソゲーってのが、どうしようもなく大好きなんだよ」

恥じることなく言い切る姿は、ジャンラインの歪んだ瞳に、不覚にもカッコよく映ってしまった。

428クワマン:2013/04/08(月) 15:17:23 ID:VrgS21dw0

「……はっ、バッカじゃねーの」

唾と一緒に血反吐を草むらへと吐き捨てて、ついでに言葉も吐き捨てる。
全くクレイジーだった。

「クソなのに、クソなのを分かっていて、クソなのを引っ括めて愛しているだと?」
「お前もそうなのだろう?」

俺は、違う。違うはずだ。
なのに何故か、その言葉が喉に引っかかる。

「でなければ――攻撃手段に、そいつを使ってよかったはずだ」

アークが指差した先。
戦闘の拍子にぶち撒けられたジャンラインのデイパックの中身が、そこらに散らばっている。

――そこらに散らばるほどたくさんの支給品は、麻雀セット。

咲ロワでも支給されているものである。
ジャンラインの足元にも、点棒や麻雀牌は転がっている。

「何故、二度目の時止めの時、DIOのナイフの代わりに、点棒を用いなかった?
 目玉に当たれば十分凶器になったろうに」
「……クソゲーロワってお祭り系チートロワなんじゃねえの?
 こんなチャチな飛び道具、効くわけねえと思ったのさ」
「俺が格ゲーのキャラ仕様であり、飛び道具ならどんなものでもダメージ判定があると、貴様の観察眼なら察することが出来たと思うがな」

確かに、ジャンライン自身、石礫だろうと何だろうと、格ゲーシステムを導入したアークに当てれば、ダメージが発生すると思っていた。
にも関わらず、ジャンラインは、その手段に大量に持った雀牌や点棒を使わなかった。

「麻雀を、汚せなかったか? クソゲーだと思っていても、殺し合いの道具には使えなかったか?
 それとも、未だ麻雀では人が死んでいない自ロワを尊重したのか?」

咲ロワに、雀牌は出た。点棒は出た。サイコロは出た。
しかし、それを殺人の道具にはまだ使われていない。
むしろ、マーダーになろうと決意した少女が対主催に出会うキッカケになったとも言える、対主催よりの神聖な支給品だ。

「言えよ、ジャンライン。ツンだけしたまま、デレることもなくその生涯を終える気か?」

別に、感情を秘めたまま死ぬ展開は嫌いじゃない。
感情飛び交う一般人ロワにおいて、想いを告げれず逝く展開はいいスパイスだし、マーダーである和なんかも想いはずっと秘めている。

429クワマン:2013/04/08(月) 15:20:12 ID:VrgS21dw0

「……やっぱりクソだろ。ジャンラインは当然として、麻雀だって超クソだし、咲も結構クソい要素盛り込まれてるし、パロロワなんてクソオブクソだね」

咲ロワに出てる咲-Saki-キャラクターには、非常にコミュ障が多い。
……コミュ障というのは言い過ぎかもしれないが、少なくともコミュ強ではないのが多い。
捻くれてる者も多く、歪んだ複雑な感情がそこらに溢れいた。
ジャンラインもまた、歪んだ想いを歪んだ笑みに乗せている。

「マジで、冷静に考えて、無駄の極みにしてクソなんだよ。
 時間の浪費、金の浪費。その時間に他のことやる方がよっぽど健全だね」
「それでも」

歪んだ笑みを浮かべるジャンラインに対し、アークが言った。
こちらは、純粋そのものの笑みで。

「貴様も、離れ難いのだろう?
 ロワから、咲-Saki-から、麻雀から――客観的にクソだと言える、それらのものから」

ジャンラインが、視線から逃れるように俯いて。

「……クク」

小さく嗤って、顔を上げた。

「ったりめーだろ」

その表情は獰猛で。

「だってよォ……確かにすげークソだけどさァ……」

けれどもどこか晴れやかな、心から浮かべた笑みで。

「最ッッッッ高にッ!! 楽しいよねェェェェェ!」

全てを、認めて。
心からクソだと思うこともあるし、楽しいことばかりじゃないけれど。
それでも離れることが出来なくて。
どうしようもなく、愛おしくて。

「同意するぞ、強き敵(トモ)よッ!」

その愛しいものが詰まった力を、ここで全開放する。
後先なんて考えない。
ただ愛だけで、相手の愛を打ち倒すために。

「一緒に楽しもうよ、ってなァ!」

ジャンラインが、亜空カンから槍を取り出す。
咲-Saki-のアニメにおいて、イメージ映像として使われていた武器。
それを、見た目が使用者じゃないからと使わずにいたそれを、解禁する。
そして、咲ロワ番外編で見せた磁力を操る能力を発動させる。
磁力の力を用い、勢い良く突っ込んでいって当たり負けを防ぐために。

「当然だ、格ゲーは対戦してなんぼだからな」

アークもまた、両の拳を構える。
クソゲーと言われ、新安価ロワにも出ていた、AC北斗の拳のコンボ。
逃げること無く真っ向からぶち当てて、勝利すべく。
王道ストレートも行けることを知らしめるべく。

「喰らいやがれ、躊躇を捨てた俺の愛を!」
「見るがいい、お前の全パワーを引き出し、それでもなお自身のある俺の愛を!」

両雄が、跳ぶ。

「咲-Saki-は!」
「ゲームは!」

決着まで、あと数瞬。

「麻雀はァ!」
「格ゲーはッ!」

数瞬なのにべらべらと喋れるのは、パロロワの――というか古今東西創作物のお約束だ。
むしろこの無駄なセリフに想いを強く込めるほど、激突時のエネルギー量は増すというもの。

「殺し合いは……」
「命削る熱き決闘は――」

愛と愛の、ぶつかり愛。

「「自ロワは、そしてパロロワはァァァァァァ!」」

愛がぶつかり、そして爆発を起こす。ラブラブビックバン。

「「史上最高のクソゲーだぜェェェェェェェェェェェェ!!」」

430クワマン:2013/04/08(月) 15:20:58 ID:VrgS21dw0







 ☆  ★  ☆  ★  ☆






「……殺し合いは、バトル・ロワイアルは、クソゲーだ――か」

亡骸を見下しながら、生き延びた者が静かに呟く。

「確かに、どうしようもないクソゲーだよ」

激突時に槍がへし折れたのもあり、もうこの場にまともに武器になるものはない。
格ゲーシステムで動いてる者以外に、牌を投げても意味なんて薄いだろうし。
とにかく、人を殺したというのに、得られた道具はないというわけだ。

「人を殺しても、手を汚しても、成果はこれだ」

まともに支給品も増えず、溜息を吐く。
ボサボサの頭を掻いて、男は静かに呟いた。

431クワマン:2013/04/08(月) 15:23:59 ID:VrgS21dw0

「それに、こんだけ盛り上がって決闘していても――――」

男は、冷めた目で、二人の死体を交互に見ていた。

「――――こうやって、横槍で、あっさり終わっちゃうんだから」

男の名は、作者1。
出身は、ネギまバトルロワイヤル。
『ロワイアル』でなく『ロワイヤル』なのは、最初のスレ立て人が誤字ったものを伝統にしたからである。

「ほんと、ロワってクソゲーだよ」

作者1は、その伝統の始まりから、ずっとネギまロワにいる。
伝説となる0部の投下を見守って、そのまま一発ネタのスレとして終わるはずだったスレに命を吹き込んだ。
更に、マーダーである長谷川千雨が優勝したあと心を病んで疾走するエンドなど、“ルート分岐”という概念を、ネギまロワのスタンダードに押し上げた。
分岐後ルートがエタった部があるにも関わらず、綺麗に分岐するその展開は、住人たちからネギまロワの偉大なるパイオニアとして親しまれることとなる。

「……そんなクソの塊を、丸っと全部愛しちゃったから死ぬんだよ」

しかし――彼は、ネギまロワというスレは確かに愛していたけども。
自分の書いた話の本筋に当たる部分、一部キャラクター、そして自分を称賛する住人達は愛していたけれども。

ロワの全てを、愛するには至らなかった。至ることが出来なかった。

彼は、どうしても、全ての者を愛せなかった。
だけど、愛した場所に、愛した展開を落とし、愛する者に愛されたかった。

「要領よく、こっちだってクソでいるくらいがいいんだ」

だから彼は、禁忌を犯した。
他所のロワの作品を、盗作してしまったのである。

しかし、長い間その事実に気付かれることはなかった。
多少チグハグになってしまっても、非リレー故に、本筋さえしっかりしていれば目立たない。
パイオニアだったこともあり、投下を続けた彼は、いつしか神の座を手に入れた。

「そうすれば、正直者で馬鹿を見ずに、クソな世界で楽しめる」

その後も、盗作がバレるまで、彼の地位は揺るがなかった。
全てを盗作するのでなく、使わないキャラを間引くのだけに盗作を用いたのがよかったのか。
そして、盗作かもと思わせぬくらい、本筋における発想力が優れていたからか。
彼は、神であり続けた。

「ほーんと、真面目にやるには、ロワも人生もクソすぎる」

神の座を追われた時、盗作された人々を見ても、彼の良心は痛まなかった。
冷静に申告に来るその姿は、良心を責め立てるより、焦る気持ちを煽るだけだった。

だが、しかし。
ネギまロワの住人を見て、僅かばかりの後悔が生まれた。
犯罪者が被害者を見ても特に反省しなかったのに、泣き崩れる親を見て親を悲しませたことを悔いるように。
自分の作品の撤去を惜しむ声や、「○○は面白かったのに」という意見を見ると、胸が締め付けられた。

盗作なんかしなくても、彼は、神の座に着けていたのだ。

彼は悔いた。
もう少し時間を掛けて、劣化してでも全て地力で作っていればと。
そうすれば、完全無欠の神の座が得られたのにと。

「一度の判断ミスで、こうして全て終わっちゃうんだ」

その瞳は、どこか淋しげだった。
過去にその瞳をしたのは、ネギまロワのラジオなどで、自分の話題になった時だけ。

ネギまロワを去り、フラッと年単位ぶりに覗いてみたらやっていた支援ラジオ。
自分の部は黒歴史扱いであり、当然のように単品語りなんてされない。
もう読もうと思ったら、過去ログを引っ張り出してこなくちゃいけない。

にも関わらず、話題に出たのだ。
オリジナル展開を、褒められたことがある。
パイオニアとしての存在を、褒められたことがある。

しかしもう、どれだけ面白かったかを語られても、どれだけ凄い人だったかを語られても、それらの言葉は意味を成さない。
それらは全て『盗作作者』という過ちの前に掻き消されてしまう。
愛せなかった部分が、犯した罪が、愛した者を根こそぎ奪い去ってしまった。

432クワマン:2013/04/08(月) 15:24:38 ID:VrgS21dw0

「……俺も、対主催なんて出来ない体だしな」

そう言って、2つの死体を前に考える。
作者1には、対主催を早々に諦めた理由がある。

まず1つ、その悪名が割りと広域に広がってたこと。
そしてもう1つ、自分の力があまりにマーダー向きであることだ。

「……コテハンロワじゃ、許してもらったみたいだけどよ」

ネギロワ・コテハン・ロワイヤル。
ネギまロワ内で行われた書き手ロワであり、ネギまロワの現行最新投下長編。

作者1は、そこに出ていた。
“なかったこと”にはされていなかった。

そこで自分のあやまちを責められて。
でも、ディスるためだけの作品と立ち回りでは決してなくて。
決してヒーローではなかったが、コテロワの自分は、確かに“書き手”ではあった。

「でも、盗られた側もいるかもしれないここじゃ、永遠に許されねえ」

そんなコテロワの作者1と、この作者1は同じ外見だ。
メモリにすら、萌えキャラクターの見た目を与えるには不適合とみなされたのか。
とにかく彼は、作者1と同じビジュアルをしている。

「……だったら道を、誤り続けてやるさ」

そしてその能力も、非常に近いものであった。
とはいえ、完全同じものではない。
ネギまロワの初期住人以外には、彼の個性は『盗作』という過ちで埋め尽くされてしまっている。
故に、完全同一能力でないとしても、この手の能力になるのは必然。

「そうすりゃ、転落するまで神の座に着いていられる」

彼の能力は、“盗む”こと。
任意に、好きなだけ、あらゆるものを盗み出せる。

しかしながら、“盗む”といっても、世間一般の“窃盗”とは性質が違う。
能力ベースが“盗作”だけあって、『盗まれても、盗まれたものは消滅しない』のだ。

例えば彼が金庫に入った1億円を盗ったとしよう。
彼の手には、彼が“盗む”と決めた1億円が入る。
しかし、金庫の中の1億円は、已然そこにあり続けるのだ。

“コピーする”能力と言ったほうが、分かりやすいかもしれない。
それでもここは、自戒の意味と、そして自分の存在を忘れずにいてくれたコテハンロワに敬意を表し、“盗む力”と言おうと思う。

「……とりあえず、なりすますなら、女だな」

作者1は、コテハンロワで性転換も経験している。
ネギまロワは性転換だろうと何でもウェルカム、担任ネギの女体化キャラが参加していた部もあるのだ。
性別を変えることに、特別抵抗感はない。

「……穴ぼこまでコピーしたりしないだろうな」

支給品のイングラムを脇に置く。
これが二人を殺傷した武器だ。
超人ロワの連中には微塵も効果がないだろうが、一般人ロワにおいては、持つだけでエースマーダー級になれるアイテムである。
特に“鬱屈した感情を持つ者”と組み合わさると無類の力を発揮するのだ。
ネギまロワでも、初期の長谷川千雨などが、これを持つことで超人相手にエースマーダーをよくやっていた。

書き手ロワでは、そのイングラムのエースマーダー効果が生かされないかもしれない。
逸般人には銃弾なんぞ効果がないかもしれない。
しかし今回は、幸いなことに獲物がよかった。
一般人ロワの書き手と、イングラムが猛威を振るった原作ロワのキャラ要素を持つ書き手。
殺せない理由がない。

433クワマン:2013/04/08(月) 15:25:01 ID:VrgS21dw0

「うおっ……文字出るのかよ」

試験運用をしてなかったため、能力を使った際『盗』の文字が光り輝いたことに目を見開く。
『あらゆるモノを盗める』ということだけは、このロワの開始時に分かっていた。
そして、コテロワの自分と違い、相手のスキルをパクっても、相手はスキルを使い続けられるということも瞬時に理解することができた。
だからこそ、コテロワの自分の能力とは別物だと思っていたのに。

「制限か、それとも――――」

文字が浮かび上がっている点は、コテロワでの自分と同じ。
ただ違う点は、通常時は消えているのに、力を使うと光輝き出すということか。
しかも位置は手の甲。
掌で対象に触れる必要があるのに、これはなかなかに致命的。
こっそり盗むということは出来ないだろう。

「――こうでもしないと、俺は、消えてしまうからか」

まとめウィキからも消された俺が、まだそれなりに話題に出して貰える理由。
コテロワに出ていたから、というのも、無関係では無いだろう。
ならば、そのコテロワの要素を色濃く受け継いでるのもやむなしか。

「なかなかに厄介なことをしてくれる」

盗み取ったジャンラインの――佐々野いちごの顔で吐き捨てる。
大人しそうなお漏らし顔にはあまりに不釣り合いな言葉だった。
とりあえず、触った感じ銃痕などはないようだ。
油断させるにはもってこいの顔だろう。

「とりあえず、能力も盗まないとな」

盗む数に、制限はない。
だがしかし――無制限に盗むことが、出来ない事情が存在した。

それは、能力のデメリット。
“盗作”がモチーフのこの能力は、相手から能力を盗み出す事ができる。
しかしそれを自由に使っていられるのは、『盗作がバレるまで』だ。

盗まれた被害者が、或いは盗んだものだと気付いた第三者が、
「あの○○は、××から盗んだものだ」というニュアンスのことを誰か別の者に伝えたら。
盗んだことがバレたことを、作者1が知った時。
作者1の盗んだモノは全て消え去る。
そして、おそらくは――――作者1も、消滅するしかなくなるのだろう。

盗作とは、そういうものだ。

434クワマン:2013/04/08(月) 15:25:46 ID:VrgS21dw0

「こいつらは恐らくまだ互いとしか会ってないだろうが……」

矢鱈滅多に盗んでいては、盗作に気付かれるリスクが上がる。
しかも多く持っていても、持ち腐れることが多いだろう。
「お前がソレとか不自然じゃないか?」程度の指摘は全く問題ないとは言え、疑念も極力与えたくない。
ルックスから所属ロワの同士と思われたら面倒だし、顔を奪うのは節度を守る必要がある。

「能力も然りだが……盗む力以外は、封印されているしな」

所詮貴様は盗作がなけりゃ何も出来ないクソ野郎だ。
世界からそう言われているようで。
それに腹を立てながらも、どうすることもできなくて。
自棄っぱち気味に吐き捨てて、亡骸へと手を伸ばす。

「いいさ。どうせもう、失うものはないんだから」

極力バレずに、長く神の座にいたい。
だがしかし――死にゆくことは、もう恐れない。

恐れるのは、何も成せず、ただの一度も崇められず、無かったことにされること。
居なくても問題なかったかのように、消滅させられること。

「もらうぜ、あんたらのスキル」

とはいえ、技の本質が盗作であるだけあって、見たことがあるモノしか盗めない。
バトルの音でやってきた作者1に、盗めるモノは限られていた。
とりあえず、最後に二人が放っていた亜空カンと北斗の拳コンボを盗む。

本当なら、“見ていた”技の『槍の創造』と『磁力の操作』、そして『安価飛ばし』もコピー出来た。
しかし磁力操作はエフェクトが無いが故にその存在を見落として、槍の創造は亜空カンに支給品を隠したものだと判断を間違えた。
安価飛ばしも、見た目が派手で強力そうな亜空カンをしっかり見て亡骸から盗れるようにするのに夢中で、使う瞬間を見逃している。

「支給品の槍は……やめとくか。荷物になるし、この体じゃ上手く扱える気がしない」

それに――支給品のコピーはデメリットが大きい。
支給品被りが起きていた場合や、原作で使用していたキャラの見た目をした奴がいる場合、盗んだ対象でもない者から盗んだ扱いされるかもしれない。
そうなった場合どうなるのか、作者1には判断がつかない。

しかし、実際に他の者から他の部分を盗んだという探られると痛い部分があるのは事実。
濡れ衣でも被せられたら、なし崩し的にバレそうだ。
やはりこれも無闇矢鱈に盗み出せない。

盗むとしたら、やはり能力が一番ローリスクだ。
すぐさま「コピー能力者か!」という発想に行く者はそう多くはあるまい。
盗作がバレた後の言い訳には自信がないが、疑いの目が向けられる前に騙し通すのは得意である。

「さ……行くか」

彼は決して、この殺し合いを楽しまない。
バトロワというクソゲーには入れ込まない。

強く想うほど、失った時が辛いから。
強く想っても、クソゲーの前じゃ想いの強さは意味が無いと、今自分が証明したから。

「ああ……一応、やっておくか」

それは、単なる顕示欲。
泥棒という点では致命的な、だけど盗作してまで神の座を求めた者としては当然の、自己アピール欲求。

「……亜空カン」

亜空カンが、大地を削る。
削った部分で絵が描かれる。
その過程で、隠し通したいジャンラインの顔面や、アークの美しい肉体美も、部分部分が消滅していく。

435クワマン:2013/04/08(月) 15:27:43 ID:VrgS21dw0

「……絵師として、やっていく方が向いてたかもな」

完成した“削りとって作った”絵を眺め、言う。

「……もしくは、AA職人、なんてな」






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 .|  /i|   .i    丶 ヽ'、ヽヽ、 ヽ 、  ヽ、 .ヽ |    i  ト、  ヽ
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  |.|  |.ト,  .| .ト. ヾ ゜ii|||iヽ ヽ'.、  -''~~ii;ii||||l~ゞ  ト   i  .|ノ ヽ     .\  この殺人は
  .||  .| iヽ | .iヽ  ~~~   \     ~~~~    |   i   ト   ヽ
  .|  .| i ヽ |. i .ヽ    /               |  .i   .|ヽ   ヽ           彗  星
     |. i. ヽ|,.i. ヽ.   /               /|  .i   .| \  ヽ
     | i ヾ|.i  ヽ.  ヽ             / .|  i   .ヒヽ、\  \            の提供でお送りしませんでした
     | .i  '|、  i\.  '‐-i‐-‐ ,'''      /  |  .i   | );;;;\\.  \
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「……」

自虐を含んだ冗談の後、しばしの沈黙が挟まる。
そして再び何かを口にしようとし、結局何も言わないまま、半開きの口を閉じる。

言おうとしたのは、未だにネギまロワに縋る愚かさへの自虐か。
はたまた自分を追い出したネギまロワに罪を被せてやるという憎悪の明言か。

「……行くか」

この感情が何なのか、作者1には分からない。
分かるつもりも更々ない。

未練がましく引きずっているのか、未だに憎悪を抱いているのか。

いずれにせよ、それが彼がクソだと断じた自ロワを、深く愛していたが故のこと。
それを自覚しているからこそ、その感情は見ないふりをする。

「いろんな奴に会われる前に、盗めるだけ盗んでおかないといけないしな」

もう、追い出された自分には、関係のないことだから。

「俺はもう――奪う側に回り続けるしかないんだ」

436クワマン:2013/04/08(月) 15:31:17 ID:VrgS21dw0

【雀龍門 -ジャンライン-(◆wKs3a28q6Q)  死亡】
【oub×アーク(◆oub/vvrBRg)  死亡】



【1日目・深夜/C-02】

【作者1(◆0Z3l12M4xM)@ネギま・バトルロワイヤル】
【状態】ジャンラインから盗んだ佐々野いちご@咲-Saki-の顔
【装備】イングラムサブマシンガン@ネギまロワイヤル
【持物】基本支給品、何故か底を尽きないイングラムのマガジン@ネギまロワ
【思考】
基本:奪う側に回り続ける
1:決してこのクソゲーを楽しみはしない
※ジャンラインの技『亜空カン』及びアークの技『北斗の拳に出てくるコンボ何か1つ(詳細は後続の書き手さんにお任せします)』を盗みました
※作者1が書き手ロワ内で盗みを働いたことを誰かが別の誰かに告げた瞬間、作者1の能力は全て失われます。
  作者1の存在ごと抹消する可能性を作者1は考えていますが、実際消滅するのかは後続の書き手さんにお任せします。


※亜空カンに体の一部を持っていかれたジャンラインの死体(見た目:佐々野いちご@咲-Saki-)とアーク(見た目:北斗の拳と杉村弘樹を足したような半端なグラ)の死体が放置されています
※アークの支給品『格ゲーレバー@現実』がアークのズボンの中に残されています。
※ジャンラインの支給品『ワハハカー@咲-Saki-』『鷲巣麻雀牌@咲ロワイアル』が大破した状態で放置されています。
※アークの他の支給品がどこかに放置されています。
※ジャンラインの基本支給品は愛の激突の衝撃で消し飛びました。

437クワマン:2013/04/08(月) 15:31:48 ID:VrgS21dw0
書き手紹介

【作者1◆0Z3l12M4xM】
ネギま・バトルロワイヤルスレにおいて、カオスなものではない真っ当な長編を初めて投下した作者。
王道展開の正史ルートの他に、マーダー優勝エンドや生存者が違うルートを作るルート分規制を採用。
そのシステムを採用するロワが、黎明期はとても多かった。
更に細かい部分が違うだけのルート分岐が多かった他の部と比べ、ルートにより大きく展開が変わるのが特徴。
最終的にはその分岐システムを生かし、メタ世界の神を倒すべくネギまロワ時空を飛び回る主催と、
殺し合いに乗ったことを悔いて失踪した第1部のマーダーが全てをやり直すべく参加者に紛れている、という部まであった。
その手腕は確かに評価されていたし、パイオニアとしての存在感、そしてブームを造る才能は確かなものであった。
しかし、盗作という唯一にして致命的欠点により、彼はスレを追われることになる。
彼の存在は、「すごいけど、クソ」「クソだけど、すごい」という複雑なものとして、多くのネギまロワ住人の心に残り続けている。
それが良いのか悪いのかは分からないけども。

438クワマン:2013/04/08(月) 15:33:43 ID:VrgS21dw0
投下終了です。長くて申し訳ない。
問題点あればお気軽にご指摘ください。

タイトルは、
『お前ら簡単に殺し合いに乗る奴クソとか言ってるけどロワ舞台行って殺し合いや死体を生で見て言ってんの?ろくにロワにすらも参加しないでマーダー批判してんじゃねーよ。原作の性善説に影響されてマーダー批判かよ。俺は書き手ロワ4の舞台行ってマーダーの決闘を生で見た。そして思ったんだけどやっぱり門倉ってクソだわ』
でお願いします。

439クワマン:2013/04/08(月) 16:19:03 ID:gip1l95M0
投下します

440趣味は執筆です(意味深):2013/04/08(月) 16:19:45 ID:gip1l95M0


#############

2013年2月7日
薬師寺天膳が生きていた。
女神の元へ続く黄金螺旋階段を昇っていた。
どうやら黄金螺旋階段は3つあったらしい。
そして女神はクリアだったようだ。
さて、もう一人の投下はいつになるだろう。

#############

2013年2月8日
天野雪輝は桐山和雄とレオナルド・エディアールによって
宇宙の外へと追いやられた。
果たして彼はそこで何を想い、何を選ぶか。

#############

黒髪が腰にまで届き、
横顔は蝶へと羽ばたく兆しを強く感じさせる絶世の美少女。
世の中は普通過ぎると彼女、◆CFbjQX2oDgは思ってる
穏やかな海を進んでいく航海はそれはそれで楽しいのかもしれないが
彼女はそれを望まなかった。退屈を打ち壊す非常識を欲しがった。
だから殺し合いの参加者のみを集めた極大のカオスを開いた。
波乱を。もっともっと波乱を。
横殴りの大雨と鯨と見紛う大きさの津波がなくては退屈過ぎる。
だから、彼女は何度も何度も無茶ぶりをする。

同じロワで書き手をしている、ある人物は80作という膨大な作品を飽きもせず投下している。
だが、駄目だった。彼では世界の普通化を食い止めるには至らないのだ。
パロロワ界にもっと波乱を、血で血を贖うss抗争を、
骨肉を粉砕する銃火と暴火のはちゃめちゃを引き起こさなくては。

そう決心した彼女はこの書き手ロワに喚ばれた。
大勢の猛者が入り乱れる殺し合い。
これぞ好機と彼女は確信し、
同時に飽きない奴と自嘲の笑みを浮かべもした。

ロワロワの創設者であり、
初期には巨大な働きを成した彼女。
だが彼女は今では静かに記録を続ける。
彼女が望むのはパロロワ界の波乱だった。

殺し合い、生命と生命の奪い合い。
もうあの平穏な書き手ライフには戻れない。
バトルロワイアルというフィールドでは次から次へと
己の哲学を掲げた書き手が武器を手に戦うだろう。

開いていた本を閉じて、
彼女は表紙に書かれた題名を読み上げる。

「パロロワ書き手対話篇」

そして彼女は背後に佇む護神像に命じた。

「合体よ。スプンタ・マンユ」

黒髪が分子レベルの融合に
ふわりと浮き上がり、強風が頬だけでなく全身を撫でて。
スプンタ・マンユは問題なく彼女と融合した。

「あらゆる書き手に無情な無茶振りを。
 パロロワ界をはちゃめちゃに面白おかしく。
 あなた達の対話篇を完成させるために。
 ――賽は投げられたのだ」

満月を背に、少女は破天荒を求めて蠢く夜闇へ飛び立った。

441趣味は執筆です(意味深):2013/04/08(月) 16:20:20 ID:gip1l95M0




【1日目・深夜/D-04】

【創設者(◆CFbjQX2oDg)@ロワイアル×ロワイアル】
【状態】出井富良兎(完結直前記念スペシャルゲスト仕様)or相馬光子(を百倍清楚にして三十倍可愛くして胸の大きさはあんま目立たず、けれど魅惑的で黒髪ストレート、そして帽子が小粋なトレードマーク)
    @ロワイアル×ロワイアル
【装備】スプンタ・マンユ@ロワイアル×ロワイアル
【持物】基本支給品、不明
【思考】
基本:対話篇の完成
1:もっとはちゃめちゃをチャラヘッチャラな書き手に直面させる

※外見は正確には参戦どころか作品すら関係ないと名簿を見た方には思われるかもしれませんが
 現在、本編にてスペシャルゲストとしてサクラテツ対話篇キャラが出ているのでその由来となっています。
 完結間近なので。ですがもしアウトじゃねとなったらば外見は後続のssで下手すれば触れられないさり気なさで
 相馬光子(を百倍清楚にして三十倍可愛くして胸の大きさはあんま目立たず、けれど魅惑的で黒髪ストレート、そして帽子が小粋なトレードマーク)の姿へとあいなります。完結間近だからOKだったらいいなあ、と。

442クワマン:2013/04/08(月) 16:31:22 ID:gip1l95M0
ごめんなさい!!
投下終了宣言忘れてました。
これにて投下終了です。

443クワマン:2013/04/08(月) 16:44:36 ID:Ar8jQeT.0
一つ質問
ねぎまロワの作者1って確か盗作により自作削除されてなかったっけ?
そうパロロワWIKIには書かれてるんだけど。
流石にどういう書き手かを把握できない、或いは好きな人でも再把握できない人って他の人には書けない、リレーできないような。
どこかでまとめられているのでしょうか?

444クワマン:2013/04/08(月) 17:02:36 ID:ZSa5RqBY0
そもそも盗作という創作において非情にデリケートな問題を、いくら書き手ロワといえどネタにしていいもんなのかね
その後いくらか好意的に受け入れられるようになってたとしても、当の本人としたら軽い気持ちで触れてほしくないことだろうと思うのだが

445クワマン:2013/04/08(月) 17:11:40 ID:Ar8jQeT.0
言っておくと俺はコテハンロワに大喜びだったくらいには本スレ住民だよ
あの文化を作ってくれた点じゃ1の人に感謝しているし、それを出したい気持ちもわかる
でもだからこそ、彼をちゃんと書いてやれないのも、ちゃんと書かれないのも、嫌なんだ
再把握できないから、盗作者だからって、盗作ばかりピックアップされて書かれたり繋がれたり処理されるのが嫌なんだ
たとえ盗作作者でも、書き手ロワで書き手としていい加減に書いていいわけがない。そんなの盗作と同レベルの論外だ
これほどの作品を書いた氏ならわかってくれるのではなかろうか

446クワマン:2013/04/08(月) 18:47:12 ID:VxJKKM0I0
皆さん投下乙です
まとめて感想いきまーす

>硝煙のかほり
おおっ、銃火器のプロかっこいい!
終盤になるにつれてインフレしていくことが多いパロロワだからこそ、こういういぶし銀のキャラがいいですね
でもなぁ、アトミックにはやっぱり核使って欲しいんだよなぁw

>鉄の悪魔を叩いて砕け
AAの使い方といい話の流れといいまさに新安価ロワじゃねーかw
最後2レスのテンポの良さ、好きです
キャシャーンVjの苦労と嘆きはよくわかるが、新安価書き手はここでもハジけてくんだろうなぁw

>その男、最速につき
最速兄貴かっけぇ! ゴーキューちゃん可愛い!
すごいなー、決して長くはない登場話なのに、二人のキャラがよく立ってる
マーダーってどうしても憎まれ役になりがちなんだけど、ウォットはむしろ爽快ささえある良いキャラになりそうだ

>遊園地でとあるテニスプレイヤーと〜
いきなり殺し合いせずにテニスかよw
中学ロワムネリンロワだけじゃなく新々漫画に全開に色んなネタが入っててロワに対する愛を感じる
「あーん?」ゴリ押しがツボるw

>パロディ・バトルロワイアル企画とは、成長の遅い植物である。〜
跡部様二連続登場ヤバいっす、さすがキング!
紫外線は目眩ましに使えないはずなのに、圧倒的勢いでゴリ押していく!
まさに新々漫画ロワの四国大戦を思い出させるノリじゃねーの!
麻雀超人からのリレーを受け取ったエウーゴの今後も楽しみだ!

>種蒔き
お約束の拡声器イベント!
使った側に死亡フラグが立つところまでテンプレだけど、今回はどうなるか……?
大乱戦を予感させる中、純粋に殺戮を楽しみそうなヤレッシュサツリキュアがどう動くか

>大正義に愛をこめて
ドラクエロワ2は読んでないんだけど、すごく雰囲気があるなぁ
ってか、サマル妹が大人気カリスマキャラっていったいどういうことなんだ!?w
こうやって知らないロワについて知ることが出来るのも書き手ロワのいいところだよなぁ

>走ろう。命をかけて
なんだよこのAA反則だろwwwwww
こいつらはっちゃけすぎだバカヤロウwwwwwwwwww
このインパクト、やべーっすわ

>諸君、私は○ロワと漫画ロワが大好きだ
うおお、ゴーキュー、こっちではかっこいい!
つくづくマーダーと縁があるなぁ……いや、◯ロワ書き手と縁があるのか?
書き手ロワ常連の康一君が今回も登場、漫画ロワ書き手との魂震えるバトルを求めてさまよう!

>決意のT/繋ぎの使命
おお、早速拡声器イベントへの反応が!
単独登場話ということもあってしっかりキャラクターが書かれてるなぁ

447クワマン:2013/04/08(月) 18:47:30 ID:VxJKKM0I0
>途上の物語
モバマスロワからの初登場は自殺話かー
書き手ロワではなく、自ロワの物語を紡ぐために自ら死を選ぶ
企画を背負う発起人らしい発想だなぁ

>ひとりぼっちは、寂しいもんな
過疎の時期を一人で頑張った書き手だからこそ分かる、仲間がいない寂しさか……
梨花ちゃんの原作での境遇もあいまって、悲しさ、辛さがよく分かる
でも希望も感じさせる、さわやかな読後感でした

>参戦
王道対主催登場話だー!
みんなで幸せゲットするために奮闘してくれそうですね
しかし、「みんな」にマーダーを含めるのかどうかという、これまた王道の悩みも抱えていて……

>My Strange Friends?
最高の友達Pはその名の通り良いパートナーを得ることが出来たなぁ
主催側と因縁があるトロオドン、見た目に反してこれは紳士ですわ
良コンビ結成を感じさせてくれる話でした

>彼女たちの叶わなかったエクストラワン
カウントガールズPの、恋色アイドルPに対する複雑で強烈な感情が凄い
他のPたちの使い方も上手くて、モバマスロワに対する書き手さんの思い入れも伝わってきました
モバマスロワで「アイドル」の在り方について丁寧に描いているように、書き手ロワでは「書き手」の在り方について色々提示してくれる予感

>未来は黙っていても多分歩いてくる
クルツー! やべぇ、彼女の行動力ならホントにトップマーダーになれそうだ
そして奇しくも主催者と同一人物なんだよなぁ
今は迷っているハガクだけれど、この先どこかで覚悟を決めなければいけないんだよね……

>新世界の神、新人類、募集中
またもや主催者と同一人物の登場かw 感電さん、ホントに色んなところで書いてるよなーw
そしてこちらもマーダー宣言かー
みんなの記憶に残りたい/残したいという欲求も共通していて、前話で登場したクルツとの絡みに期待してしまうなー

>君が望む世界、僕が臨む覚悟
うわー、これこそ書き手ロワって言いたい一作だ
何よりも書き手への愛が込められていて、恥ずかしげもなく惜しげもなくそれを叫んでいる
アイツならという信頼は、リレー企画だからこそ生まれるものだよなぁ

>クソゲだぞクソゲ
この文体の再現度、まさか本人……?w
「パロロワってクソゲだろドーン!」な新安価書き手おもしれーなーw
こいつらがドシリアスやってる他の書き手と会ったらどうなるのか気になるw

>結末×水銀×全開
初っ端から派手に飛ばすバトル来たと思ったらもっと全開なやつが来ちまったあああああw
一癖も二癖もあるやつらの混合チーム、すっごいことになりそう!

>お前ら簡単に殺し合いに乗る奴クソとか言ってるけど〜
ゴリ押しゴリ押しアンドゴリ押しクッソ笑うやつ
こじつけもいいとこな超理論ばっかなんだけど、そういうのも面白さに変えていくノリノリの展開が良かったです
盗作云々に関しては……うーん、個人的にはそれもちゃんと作品として昇華出来ているように思えて充分許容範囲なんですけど難しいところですね

>趣味は執筆です(意味深)
フジリュー作品(ある意味)最強キャラ登場だああああああwwww
あれ、ロワロワってフジリューロワでしたっけ?(すっとぼけ)
ただでさえハチャメチャな書き手ロワに更なるハチャメチャを呼ぼうというのか創設主!

448クワマン:2013/04/08(月) 19:22:53 ID:OXL/iBLw0
投下します

449初陣:2013/04/08(月) 19:24:16 ID:OXL/iBLw0

砂漠の中心に一人の男が佇んでいる。
まるで不良のようなオールバックの茶髪。
派手な緑色の革ジャンをクールに着こなした柄の悪い青年。
端正な顔を微かな苛立ちに染めながら、男は悪態をついていた。

「よりによってこいつかよ」

自らの身体を見回しながら言う男。
鏡がないため断定はできないが、特徴的な衣服から推測は容易い。
パロロワメモリなる道具によって与えられた自分の外見。
それは自らの所属する”仮面ライダーオーズバトルロワイアル”のキーパーソンであるグリードの一人・ウヴァの人間形態だった。

「書いた回数ならアンクの方が多いじゃねえかよ、わけわかんねぇ」

オーズロワは通常のパロロワとは異なった独自のルールを持つ。
最後の一人になるまで殺し合うのではなく、五つの色を冠した陣営による団体戦。
残った陣営が一つになった時点で勝利が確定する。
その中でウヴァは緑陣営のリーダーを務めていた。
主催者から特権を与えられ、第一回放送を越えた時点ではどの陣営よりも優位に立っている。
ならば何故、男は愚痴っているのか。
それは原作である仮面ライダーオーズにて、ウヴァがネタキャラとして扱われているからだ。

通称・ウヴァさん。
敬称が付いているが、決して尊敬の念からではない。
小物めいた行動や言動に対する嘲笑から、皮肉を込められているのである。
他のグリードから愚弄され、自らの命とも言えるコアメダルを奪われたりもした。
最終回まで生き残ったが、主人公とラスボスが対峙する背景でこっそり逃げた。
他にも女子トイレに潜入したり、無駄に爽やかな笑顔を浮かべたりする。
最初の方でクールに着こなしたと書いたが、そもそもそんなに着こなせていない。
多くの者から愛されているのは間違いないが、決して純粋なものではないだろう。

「どうせ変身するなら、もっとカッコいい奴が良かったぜ」

露骨に肩を竦めながら、男――――◆QpsnHG41Mgは溜息を吐いた。
彼はオーズロワの初期からいた書き手ではない。
他の書き手達の織り成す物語に魅了され、自らもその世界に舞い込んだのだ。
一人の少女を惨殺し、もう一人の少女を修羅に変貌させるという強烈なデビュー。
その後も驚異的な筆の早さから次々と作品を書き上げ、瞬く間に投下数第二位の書き手に君臨した。
今のオーズロワにとって、無くてはならない書き手である。

「さて、どうするかね」

周囲を見渡した先にあるのは、何処までも続く砂と切り立った崖。
あまりにも抽象的な世界。
その中心で、◆QpsnHG41Mgは自らの行動指針を考える。
◆QpsnHG41Mgの切り替えは早い。
何時までも外見に拘っていては、大事なものを奪われてしまうからだ。

「はん、決まってるだろ」

そして、目標の決定も早かった。

「元の世界に帰って、オーズロワの続きを書く」

オーズロワはまだまだ発展途上のロワだ。
第一回放送を越えたばかりで、まだ四分の三以上の参加者が残っている。
完結を目指すため、これからも書き続けなければならない。

450初陣:2013/04/08(月) 19:25:03 ID:OXL/iBLw0

「だが、一人じゃ駄目だ」

オーズロワはリレー小説である。
第一回放送を越えたばかりであり、まだまだ書き手は足らない。
一人で完結させることも不可能ではないだろうが、あまりにも困難と言っていいだろう。
他の書き手とリレーして、その先に紡がれる最終回。
それこそが真の”仮面ライダーオーズバトルロワイアル”である。


「ここにいる全てのオーズロワ書き手と帰還するッ! 俺はそう宣言してやるぜぇぇぇ――――ッ!!!!」


◆QpsnHG41Mgは砂漠の中心で高らかに吠えた。

「さて、そのためにもまずは支給品を確認しないとなァ〜……!」

叫んで気分が良くなったのか、◆QpsnHG41Mgの声は弾んでいる。
背負っていたデイパックを降ろし、中身を物色し始めた。

「あぁ、なんでこんなもんが……」

物色し始めて、すぐに手が止まる。
デイパックの中には、あまりにも目立つ支給品が入っていた。

「おいおいおいおいおい、おかしいだろうがよォォ!」

焦り、喜び、怒りの全てが混ぜ込まれたような声。
そこに入っていた支給品は間違いなく『当たり』である。
自らの目標を果たすために、これ以上の武器は無いだろう。
しかし、◆QpsnHG41Mgはその武器を信用できなかった。
何故かと言えば、自らが投下作によってその武器に名声は地に落ちたからである。

「待てよ、これがあるってことはまさか……」

ふとした閃きが脳裏を過る。
その閃きに従い、脳内で念を送ってみる。
すると、予想通りの現象が自らの身体に起きた。

「おいおい、マジかよォ〜」

これがパロロワメモリの効力だろうか。
オーズロワには仮面ライダーWが参戦しているため、ガイアメモリについての知識はある。
ガイアメモリは”地球の記憶”を封印したメモリだ。
オーズロワの――――おそらく自らの作品を記憶したメモリなため、このような現象が起きたのだろう。

「なんか不安だぜ……」

本来ならば非常に頼りになる支給品。
だが、それらは自らの投下作によって地の底まで名声が落ちている。
不安は払拭することができなかった。

451初陣:2013/04/08(月) 19:26:01 ID:OXL/iBLw0

「まっ、いっか、使えるもんは使うのが俺の主義…………ん?」

遠くから足音が聞こえてくる。
だが、そこには奇妙な音が混じっていた。
砂を踏み締める音に混じり、何かが上下するような音。
その特徴的な音を例えるのならば――――


――――カシャ、カシャ、カシャ、カシャ


「アン、タは……」

対峙した瞬間、全身から汗が吹き出た。
視界に入れることすら拒みたくなるような威圧感。
だが、砂漠という何もない空間であるが故に嫌なほど目立つ。
夜闇の頂に君臨する月が、まるでスポットライトのようにソイツを照らしている。
銀の鎧、緑の複眼、黒の突起、紅の剣。

――――世紀王・シャドームーン。

「我が名は【世紀王】K.K.。……今は多ジャンルバトルロワイアルの書き手だ」

その名を聞いた時、◆QpsnHG41Mgは心臓が爆発するような衝撃に襲われた。
多ジャンルバトルロワイアル。
オーズロワと同様に仮面ライダーが参戦し、もうすぐ完結しようとしているロワ。
そして、◆QpsnHG41Mgは一つの事実を知っていた。
多ロワでの象徴とも言える参加者――――シャドームーン。
初登場から一人の参加者を虐殺し、その後も数多くの死者を出している。
少し前に投下された話では、六分割にも及ぶ激戦を繰り広げた。

それらの話を書いたのが、目の前にいる男だということを。

「貴様の名は?」
「お、俺は…………◆QpsnHG41Mg」
「フッ、やはりオーズロワの書き手か」

仮面ライダーオーズのキャラクターであることから推測したのだろう。
K.K.は短く笑うと、右手に握り締めた紅剣――――サタンサーベルを振り下ろした。

「しかも最初に出会えたのが貴様とは運がいい、シャドームーンを『綿棒』などというふざけた名前で愚弄した貴様とな」

心臓がバクバクと鼓動を早くする。
全ての思考回路が逃げろ、逃げろと警鐘を鳴らしている。

「世紀王の名を汚した罪、ここで清算してくれる」
「うわああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――ッ!!!!」

両者が動いたのはほぼ同時だった。
K.K.が踏み込んだと同時に、◆QpsnHG41Mgは先程と同様に念を送る。
すると腰回りにベルトが出現し、続くように彼の身体も銀色の鎧に包まれた。

それは目の前にいるK.K.と同じ姿――――世紀王・シャドームーン。
支給されたサタンサーベルを構え、雄叫びを上げながら疾走する。

「オラァァァァァァァァ――――ッ!!」

K.K.が振り下ろした斬撃を受けるように、◆QpsnHG41Mgも斬撃を繰り出す。
世紀王専用の武器であるサタンサーベル。
悪魔の名を冠した紅の刃が空中で拮抗する。

452初陣:2013/04/08(月) 19:26:54 ID:OXL/iBLw0

「なっ……」

だが、拮抗は一瞬だった。
◆QpsnHG41Mgのサタンサーベルに亀裂が走り、砕け散る。
対するK.K.のサタンサーベルは無傷。

「う、嘘だろォ!?」
「当然だな」

K.K.は何の感慨も無さそうに、まるでそれが当然であると言うように告げる。

「クソォ! シャドーパンチッ!!」

キングストーンから右腕にエネルギーに送り、◆QpsnHG41Mgは必殺の拳を繰り出す。
仮面ライダーの宿敵として君臨し続けた王の拳。
砕けないものなど、無い。

「シャドーパンチ!!」

合わせるようにK.K.も左拳でシャドーパンチを繰り出す。
二つの拳が衝突し、周囲に余波が飛び散る。
砂が舞い、岩が砕け、大地が振動する。

「ぐあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!」

耳を劈くような悲鳴が反響する。
拳と拳と激突に敗北したのは◆QpsnHG41Mg。
激痛という言葉すら陳腐な痛みが襲い、左拳は粉々に砕け散る。
それを耐えることができず、◆QpsnHG41Mgはたたらを踏んだ。

「その程度か、なら終わりだ」

冷酷に、残虐に、死刑宣告をするk.K.。
腰部のキングストーンが輝きを放ち、両足にエネルギーが供給される。
その場で飛び上がり、空中で旋回。
両の足を揃え、絶叫を上げながら立ち尽くしている◆QpsnHG41Mgへと蹴り込む。

「シャドーキック!!」

高密度のエネルギーを纏った一撃は、激痛で動けない◆QpsnHG41Mgを容赦なく蹴り抜く。
◆QpsnHG41Mgのキングストーンは破壊され、銀の鎧は消滅する。
ウヴァの姿に戻った◆QpsnHG41Mgは、数十メートルは吹き飛んだ後に岩石に叩き付けられた。

「ゲホッ……ゲホッ……なん、で……」

砂の上で蹲り、血を吐きながら◆QpsnHG41Mgは問う。
同じシャドームーンでありながら、どうしてここまでの差が生まれるのか。
激痛で支配された頭では、その答えを導き出すことができない。

453初陣:2013/04/08(月) 19:27:24 ID:OXL/iBLw0

――――その答えはそれぞれの出典元にあった。
オーズロワと多ロワではシャドームーンの原作が違うが、それは大きな違いではない。
ここまでの力量差が生まれた理由は、二つのロワのシャドームーンにあった。

そもそも、何故◆QpsnHG41Mgはサタンサーベルを見つけた時に顔を顰めたのか。
それはオーズロワのシャドームーンが余りにも不甲斐なかったからだ。
途中までは世紀王として順調に活躍していたシャドームーン。
だが、脳噛ネウロとの邂逅がそれを一変させた。
一切の抵抗もできないまま一方的に嬲られ、拷問にかけられて無残な姿を晒す。
挙句の果てに隷属させていたウヴァに裏切られ、首を撥ねられた。
他でもない◆QpsnHG41Mg自身が書いた話だ。
その際にネウロが放った『綿棒』という一言が住人に受け、以後彼は『世紀王』ではなく『綿棒』と呼ばれるようになる。
死者スレでも、死亡者名鑑でも、ラジオでもそう呼称されている。

一方で多ロワのシャドームーンは、今に至るまで恐怖の帝王として降臨し続けた。
殺害数だけを考慮すれば、他の参加者に一歩及ばない。
だが、それを覆すほどの戦果を上げているのだ。
龍騎のライダーが三人掛かりでも歯が立たず、二体のサバイブすらも押し退ける。
仮面ライダー龍騎が更なる進化を遂げ、ようやく互角で渡り合うことができた相手。

二人が変身したのは、シャドームーンであってシャドームーンではない。
原作とは剥離した、それぞれのロワのキャラクターなのである。

「無様だな」

カシャ、カシャと音を立てながら、K.K.は歩を進めてくる。
死神が、一歩ずつ近づいてくる。

「や、やめてくれ……俺が居なくなったらオーズロワの書き手が減っちまう、完結から遠のいちまうんだッ!
 アンタだってそうだろ! 自分のロワの完結を目指しているんだろ、俺の気持ちが分かるだろォォォ――――ッ!?」

もはや恥も外聞もない、無様な命乞いだ。
だが、オーズロワのためなら苦では無かった。
そもそもパロロワの完結とは、決して楽しいだけの道のりではない。
苦労して書いた話が受け入れられず、修正議論等の槍玉に上がることもある。
致命的な矛盾が見つかり、破棄になることもある。
自分の大好きなキャラクターを、何の見せ場もなしに殺さなければいけないこともある。
苦しくて、逃げ出したくなることもある。
それでも逃げ出さずにいれるのは、他の書き手がいるからである。
自らの書いた話が繋がれるのが見たいから、他の書き手が書いた話を自分で繋いでみたいから。
そして何より、オーズロワの完結が見たいからである。

454初陣:2013/04/08(月) 19:28:04 ID:OXL/iBLw0

「……確かに多ロワの完結は目指している
 だが、それは今は関係ない」

K.K.は◆QpsnHG41Mgの懇願をばっさりと斬り捨てる。

「今の私が行うべきは、世紀王の絶対的な強さを知らしめる
 ただ、それだけだ」

あまりにも残酷で、そして純粋な言葉。
今のK.K.の一言で◆QpsnHG41Mgは気付いた。
目の前にいる男は、誰よりもシャドームーンが好きなのだ。
仮面ライダーブラックの前に立ちはだかり、最後まで悪を貫き続けた仇敵。
その後も多くの作品で仮面ライダーと対峙し、今もなお多くのファンの心に根付いている。
歴代の仮面ライダーの中で最強の悪役。
K.K.という男は、それをたまらなく愛しているのだ。

そして、同時にもう一つに事実に気づいた。
それは自らがオーズロワに投下してきた作品群の傾向。
初投下で一人の少女を惨殺し、もう一人の少女を修羅に変貌させた。
その後もマーダーによる対主催への蹂躙は続き、一時は対主催に傾いていた戦況を瞬く間に塗り替えた。

悪による蹂躙、無情な死。
それこそが◆QpsnHG41Mgという書き手の作風である。

「死ね」

サタンサーベルが迸る。
冷たくて硬いものが自らの首に侵入してきた感覚を最後に、◆QpsnHG41Mgの意識は粉々に砕け散った。



    ★



「なんだこれは」

◆QpsnHG41Mgの首を斬り落とした瞬間、その死体は大量のメダルへと姿を変えた。
百を悠に越える銀のメダルに、着色されたメダルが少数。
緑の数が多いようだが、他の色のメダルもいくつか転がっている。

「コアメダルか」

仮面ライダーオーズにおいて、グリードは消滅するとメダルに姿を変える。
少々語弊があるが、今回は詳しい説明を控えよう。
そのルールはオーズロワでも採用されているため、ウヴァの姿で参戦した◆QpsnHG41Mgはメダルに姿を変えたのだ。
周囲を見回すと、◆QpsnHG41Mgの体内から飛び出たメダルが散乱している。
シャドーキックで蹴り飛ばした際、周囲に散乱したのだろう。

「私には関係のない話だ」

手にしておけば強力な力を得れるかもしれないコアメダル。
だがそれを、K.K.はあえて拾わない。
多ロワにおいて、シャドームーンはサタンサーベル以外の支給品を使用しなかった。
書き手として参加したのだからそれを遵守すべきである、と判断したのだ。

「次に行くとしよう」

散乱するメダルに背を向け、K.K.は歩き出す。
その胸に抱いているのは、シャドームーンへの愛情。
自らが優勝することで、その強さを知らしめる。

ただ、それだけだ。

455初陣:2013/04/08(月) 19:29:01 ID:OXL/iBLw0

【◆QpsnHG41Mg@仮面ライダーオーズバトルロワイアル 死亡】


【一日目・深夜/F-7/爆発シーンのロケ地】
【【世紀王】K.K.(◆KKid85tGwY)@多ロワ】
【状態】健康
【装備】サタンサーベル@多ロワ
【持物】基本支給品×1、不明支給品0〜2
【思考】
基本:シャドームーンの強さを知らしめる。
1:シャドームーンを愚弄した者を抹殺する。
[備考]
※行き先は不明です。

※F-7・爆発シーンのロケ地にコアメダル(カマキリ×2、バッタ×2、サソリ、ショッカー、ライオン、クジャク、カメ)とセルメダル(100個以上)が散乱してます。
 また、この周囲には◆QpsnHG41Mgのデイパック(基本支給品×1、不明支給品0〜2)が落ちてます。
※クワガタ(感情)が砕けたかどうかは不明です。
 またオーズロワのルールに従い、◆QpsnHG41Mg氏が復活するかどうかも不明です。

※オーズロワwiki・ルールのページより引用。
2.コアメダルについて
 (1)対応するグリード不在中に限り、同色3種の500枚のセルメダルが揃う場合、そのグリードは復活する

456クワマン:2013/04/08(月) 19:30:35 ID:OXL/iBLw0
以上です。
誤字脱字や問題等がありましたら遠慮無くご指摘ください。

それでは失礼します。

457クワマン:2013/04/08(月) 19:46:36 ID:OXL/iBLw0
>>455
外見についての記述を忘れていたので、こちらに差し替えます。

【一日目・深夜/F-7/爆発シーンのロケ地】
【【世紀王】K.K.(◆KKid85tGwY)@多ロワ】
【状態】健康
【外見】シャドームーン
【装備】サタンサーベル@多ロワ
【持物】基本支給品×1、不明支給品0〜2
【思考】
基本:シャドームーンの強さを知らしめる。
1:シャドームーンを愚弄した者を抹殺する。
[備考]
※行き先は不明です。

458クワマン:2013/04/08(月) 19:56:33 ID:gERRm2Bk0
投下します

459前略、ロワの中より。:2013/04/08(月) 19:56:58 ID:gERRm2Bk0

「書き手としての幸せって、なんだろう」

黒く流れるような美しい髪に、赤を基調とした大胆な鎧。

ドラゴンクエスト7の登場人物、アイラの姿の彼女は、そう呟いた。

自身が手がけたキャラの一人、影の騎士が言ったセリフと被らせるように。

人の上に立つのは、幸せとは違う。

自分がトップ投下になろうと、自ロワが月報一位になろうと、何かで"上"に立つのは、幸せとは違う。

では、ロワスレにおいて幸せとは何か?

書き手が、読み手が幸せと感じる物は何か?

彼女は考える。

「簡単よ」

後ろからかかる声に、振り向く。

「ロワスレなんて、企画ネタスレなんだから、楽しめば、いいのよ」

金髪ブロンドにすこしウェーブがかかった髪に、奇抜な衣装。

「楽しめないのにネタスレにいる義理はない、逆を返せば楽しいからネタスレに支援をする、違う?」

パッと見でも声でも男か女か分からない人間が、自分に話しかけていた。

「幸せ、っていうのは深く考える必要はなくって」

自分の何気ないつぶやきに反応し、彼なりの答えを紡いでいく。

「自然と、手にしているものだから」

その顔は、とてもイキイキしていて楽しそうだ。

「大丈夫」

くるり、と振り向きながらいたずらっぽく笑う。

「嫌なことがあったら逃げ出してもいい、数年来ほったらかして久しぶりに予約とか決めてもいい」

ちょっと渋い顔をしてから、また笑う。

「また楽しもう、って時に全力で楽しめるのが、一番よ」

呆気にとられている自分に、淡々と語りを続けていた。

「ねえ、パロロワ界の絶景を知ってる?」

ふと始まった彼女の問いかけに、首を横に振って否定する。

「高度一万メートル。書き手読み手だけじゃない、そうでない人まで飲み込んで楽しませる。そんな境地」

聞いたこともない名前、自分がパロロワにハマってから日が浅いので無理もないが。

「必死で、ただ必死で作品を書いたら、そこにいた」

そんな自分のことはお構いなしに、話は続いてく。

「ようは、投下数も何も関係なくって」

ただ、その場所を語る彼女は。

「どれだけあなたが楽しめるかってことなのよね」

溢れんばかりの輝きと、確固たる意志を持っていて。

「アレを書いたときもそう……まぁ、すごくしんどかったけど」

まるでおもちゃを買ってもらった無邪気な子供のように。

「楽しかったわ」

"幸せ"そうだった。
.

460前略、ロワの中より。:2013/04/08(月) 19:57:21 ID:gERRm2Bk0

「……見たい」

気がつけば、呟いていた。

「私も、その絶景を見たい」

"幸せ"を知りたいという、願望から。

「見れるわ、誰だって」

彼女は言う。

「あなたの自ロワが大好きなら、自然とたどり着ける」

それは至って普通のことだと言わんばかりに。

「学も何も必要ない、ただ必要なのは原作への愛と、自ロワへの愛。それが高度一万メートルへの片道切符」

誰もがその場所にいるかのように。

「それは、誰もが持ってるんだから」

そして、誰もいない場所に彼女は立っていた。

「……ありがとう」

感謝の言葉を、静かに紡ぐ。

「まあ、私のが答えってわけじゃないけど」

その瞬間に照れくさくなったのか、頭をかきながら彼は言う。

「書き手ロワに出たら言おうと思ってたことは、言ったからね」

それでも、続いた言葉には意志が満ち溢れていた。

「これから、どうするの?」

そこで、気になっていたことを聞いた。

「決めてない」

返事としては、度肝を抜かれることになった。

「マーダーをやりたい訳でもないし、対主催をやりたいわけでもない。

 ジョーカーにスカウトされるならされるでいいし、一行ズガンでも構わない。

 ただ、私を使ってネタスレを楽しめる人が一人増えるなら、それでいいわ」

ああ、ネタスレが好きなんだなと思える返事。

「全権利の放棄、っていうとちょっとかっこよくなるけど、そんな感じよ」

誰かがこの祭りに関われるなら、それでいいのだと彼女は言う。

「私は、行くわ」

だから、私は私の決意を言う。

「あなたの言う、絶景が見たいから」

全ての人間を巻き込む絶景、そこにたどり着きたいから。

「そう」

走り去ろうとする私の背中を、彼女は見つめている。

「じゃあ、行ってらっしゃい」

そして、大きく手を振って見送ってくれた。
.

461前略、ロワの中より。:2013/04/08(月) 19:57:31 ID:gERRm2Bk0

「さて……」

一人の女性を見送った後、彼は一人呟く。

「私は私が言ったとおり、何にでもなるわ」

彼女の作中で現れた「現実からの介入」を駆使した、現実世界への干渉。

「これからこの物語を紡ぐあなた、あなたが絶景を見れるような作品のために。

 今後必要ならば強力対主催になりましょう、必要ならば強力マーダーになりましょう、必要ならばズガンされましょう。

 あなたが"絶景"にたどり着くために必要なピースになりましょう」

もう一つの目で、きっとこの話を見ているだろう、書き手へ。

「時も場所も何も問わない、私がそれを補うことをしましょう。だって私は――――」

Yボタンを、胸に握り締めながら告げていく。

「物真似師、ですもの」

【一日目・深夜/?-?/???】
【空虚と夢と現と幻の住人・ウィフェ@DQ2nd】
【状態】健康
【外見】アイラ@DQ7
【装備】
【持物】基本支給品×1、不明支給品1〜3
【思考】
基本:"絶景"を見て、"幸せ"になる

【ファルン@RPGロワ】
【状態】健康
【外見】「一万メートルの景色」ラストシーンのゴゴ@RPGロワ
【装備】
【持物】基本支給品×1、不明支給品1〜3
【思考】
基本:書き手4書き手が"絶景"を描くためのピースになる。よってスタンス未定
[備考]
※物真似が出来ます。
※Yボタンを介して現実世界のメタネタやらと干渉できます。

462クワマン:2013/04/08(月) 19:57:43 ID:gERRm2Bk0
投下終了です

463クワマン:2013/04/08(月) 20:17:35 ID:f/r1JSmI0
投下します

464クワマン:2013/04/08(月) 20:18:15 ID:f/r1JSmI0
「それでは、本日のお便りを読んでいきましょう」

 ◇ ◇ ◇

自分自身のスタンスをどうするべきかを考えています。

私の所属ロワは未だ序盤から中盤に移ったばかり。己の分かりやすい、具体的スタンスもよく定まっていません。

確かに数はそれなりにこなしているが、マーダー展開、対主催展開入り乱れておりはっきりしません。

この書き手ロワに呼ばれた以上、やはり己の意志をはっきりさせて動いていきたいと思っています。

どうすればよいでしょうか?

ムラカミ



「というワケで、今回僕たちが巻き込まれてしまった書き手バトルロワイアル4。
 今回はこちらの書き手の相談に乗って参りましょう」

その場にいたのは二人の男。それぞれラフな服装、ピッシリとしたスーツを身に纏っている。
ラフな格好をした男はスーツの男が書いた手紙を、机を挟んで向かい合った形で読んでいた。

「つまり、あなたはこの場における己の立ち振る舞いについて悩んでおられる、と」
「ええ、私自身、そうどのような結末を目指していたかなどまでは自ロワの進行状況上考えていなかったものですから。
 このような姿をとっているとはいえ、私自身どのようなスタンスで動くべきか、ということがイマイチピンとこないのです」
「なるほど、その気持ち分かります。僕もこの姿をモデルとしたロワではそう数を書いていたわけではありませんし」

どうやら、その相手は己のスタンスをどうするべきかという点で迷っていたらしい。
この際なのでかつてニコロワγのもこみち登場話でそうしたように、お便りを書いた上でその相談に乗るという方式を、オリーブオイルの伝道師◆Olivescz6Qはとることにしたのだ。
とはいえ、ニコロワ書き手としてはあのロワには常駐していたわけではない。分類としては書き逃げにあたるものなのかもしれない。
そんな自分がこのロワに参加者として呼ばれたのは、おそらく作品のインパクトゆえだろうが。
だから、その時のやり方に即した問いかけで話を進めていく。

465クワマン:2013/04/08(月) 20:20:13 ID:f/r1JSmI0
「みなさん、このロワでのキャラ付けにはなにが必要だと思いますか?」

相手は一人しかいないにも関わらず、そう問いかけるオリーブオイルの伝道師(以下オリーブさん)。


「書いたロワ自体の特色。
 欝、熱血、繋ぎ、考察、虐殺などのSSの種類。
 どんなキャラをどれだけの回数書いたかという情報」

あのSSと同じようにありふれた答えを述べた後、オリーブさんは一呼吸置いて、知ってる人は9割ほどが想像できたであろうその後の言葉に続けた。

「でも僕はオリーブオイル」
「なぜそこでオリーブオイルが?」
「言いたいことは分かります。きっとあなたは僕が言ってる言葉の意味を理解しきれていないでしょう。
 僕はね、この速水もこみちの姿でロワ参戦したことには何かの意味があるのではないかと思ってるんです。
 ニコγでSSを書いたときも、どんな風に書くことでニコロワに適したもこみちを書けるのか、けっこう考えました。
 そして書けた話が、『モコミチ橄欖戦鬼』なんです」
「ほう…」
「だから僕は、この書き手ロワではオリーブオイルに生きようと思うんです。
 あのもこみちのように、オリーブオイルに全てを注げる男としてね。
 だからあなたも難しいことを考えずに、その姿の人物にどのような姿を描いているかを意識すれば、おのずとスタンスは浮かんでくるんじゃないかと僕は思うんです」
「この姿に描く理想の姿、ですか…」

そう言ってスーツの男は考える。
この男を書くときに彼にどんな姿を思い描いたか。
己の使命に燃え、進むべき道を確立させて迷わず進む男。
そして、そのスタンスは―――

「そうだ、己の仲間を救い、世界の繁栄を願う男。それこそがこの男だった」
「道は決まりましたか?」
「ええ、ありがとう。自分のやるべきことを見つけることができた。
 君には本当に感謝している」
「ではこれから僕達は仲間ですね!共に戦いましょう!」

そう言ってオリーブさんは笑顔と共に手を男に差し出す。友情の印、仲間の証の握手である。
それを男は笑顔で握り返し。

466クワマン:2013/04/08(月) 20:22:36 ID:f/r1JSmI0

「ええ、もちろんです。
 でも、その前に―――」

と、次の瞬間、オリーブさんの笑顔が引き攣った。
目の前のスーツ姿の男の顔に、突如謎の紋様が浮かび上がったから。
その手を驚いて離し、飛びのいた瞬間であった。
男が白き異形へと姿を変えたのは。

透明な頭部、白き肉体、体中に生えた薔薇をイメージする多くの棘。

「確かめさせてもらいましょうか。あなたが我々オルフェノクと成り得る存在かどうか」

仮面ライダー555の怪人、ローズオルフェノクがそこにいた。




男の名前は『KAIXA・ムラカミ』。パラレルワールド・バトルロワイヤル書き手、◆qbc1IKAIXAである。
仮面ライダー555のキャラを得意とした書き手である。
彼の姿は村上峡児。
心を読まれようと、異世界の木場勇治に殺害宣言されようと、あのナイトメアオブナナリーのゼロを前にしても臆することも心動かされることもなく、そのカリスマを発揮しつづけた男。

そして彼のスタンスは、所謂危険対主催。
オルフェノクの繁栄のために利用できるものは人間であろうと利用する。しかしいずれは使徒再生によってオルフェノクとなってもらうというもの。

「仲間を救って世界の繁栄を願っているというのは嘘だったんですか?!」
「嘘ではありませんよ。村上峡児はオルフェノクの繁栄のため、人間との戦いに勝利し、彼らに虐げられているオルフェノクも可能な限り救おうとしていました。
 あなたも言ったように、私の姿が彼を象ったというのなら私もそれに倣うまでです」
「そんな…!確かにこのパターンは書いたけど、まさかそれを実感するなんて…!」

ぼやくオリーブさんに、ムラカミは触手を飛ばす。
それは使徒再生の触手。刺されば心臓を消滅させ、オルフェノクへとその人間を変化させるか、適合がなければそのまま消滅させるかというもの。
大体のロワでは制限対象だが、この書き手ロワで使徒再生が果たして起こるのかどうかは分からない。

かろうじて触手を避けたもこみちは、何か対応できるものがないかを信じて、バッグに手を突っ込む。
だがその間にも、ムラカミはその手でオリーブさんの首を掴み逃げ足を封じる。

467クワマン:2013/04/08(月) 20:24:11 ID:f/r1JSmI0

「それでは、始めましょうか」

と、ムラカミが触手を心臓に伸ばすと同時。
バッグから引っ張り出されたオリーブさんの手が、1本のビンをその触手の前にかざしていた。
触手はビンを貫き、周囲に撒き散らかされる謎の液体。ほのかに香るこの匂いは―――

「OLYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーーッ!!!」

そう、オリーブオイル。
それが割れた瞬間、信じられない力でローズオルフェノクを振り切ってオリーブさんは地面のオリーブオイルの周囲を這い蹲る。

「OLYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーーッ!!!
 OLYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーーッ!!!」

涙を流しながら、そのオリーブオイルを手で必死に掬い、体に擦り付けようとしている。
その姿に狂気と、若干の恐怖を感じながらもムラカミがふと見ると、オリーブさんの近くに落ちている物体に気付く。

「あれは…ファイズギア!?」

仮面ライダー555においての主人公、ファイズに変身することができるベルト。
それを巡って多くのドラマが繰り広げられたものであり、自分の書いた草加雅がカイザの代わりに持っていたのもこれだ。
村上峡児はこれを求めて幾度となく乾巧達と激闘を繰り広げた。
今己の手にあるカイザギア、そしてこのファイズギア、あるのであればデルタギア、サイガギア、オーガギア。
これらを集めるのも村上峡児の姿を持つ男としてやらなければいけないことではないか。

「そのベルトをこちらへ渡しなさい。あなたが持っていてどうにかできるものでもない」
「………」

その要求に対し、一言も返答することなく、立ち上がったオリーブさん。
虚ろな目のまま、ファイズギアを取り上げ、

「…何をする?」

おもむろに、ファイズギアにバッグから取り出したオリーブオイルをかけ始めた。

「!!――やめなさい!やめろ!!」

468クワマン:2013/04/08(月) 20:24:46 ID:f/r1JSmI0
あまりに予想外の行動に、取り乱してガラにもなく声を張り上げてしまうムラカミ。
そして、、もこみちは、
その腰にベルトを装着し――

「―――変身」

そのままファイズフォンを入力し、ベルトに差し込んだのだ。

オリーブさんは人間。オルフェノクでないものが変身できはしないファイズギアを使っても、弾かれて終わり。
の、はずなのに。

――complete

体を赤い線と白い装甲、黒いスーツが纏っていき。
そこには、まぎれもない仮面ライダーファイズが立っていた。

「こ、これは、どういうことですか?!」
「OLYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーーッ!!!」

動揺するムラカミ。その隙を逃さず攻撃を仕掛けるオリーブさん。
一発の拳がローズオルフェノクの顔を捉えた。
大したダメージにもならないはずのそれ。しかし予想外な衝撃に、体勢を崩され後ずさる。
その痛みで動揺を消し飛ばしたムラカミは、一旦距離を取り人間の姿に戻る。

「ほう!まさかただの人間がファイズギアを使いこなそうとは!!
 いいでしょう。あなたの力、見極めさせてもらいます」

そう言ってムラカミは、オリーブさんのさらなる追撃の前にバッグから取り出したカイザギアを腰に巻く。
カイザフォンを手に、ボタンを押す。ナンバーは9.1.3.enter


「変身」
――――complete

そうしてカイザギアを纏ったムラカミは、拳で襲い来るオリーブさんファイズをクロスカウンターで迎え撃つ。

「それほどの力を持つあなたがオルフェノクに進化すればどうなるのか。その力の源はどこにあるというのか。
 とても興味が湧きましたよ。
 しかし!!ファイズギアをオリーブオイルで汚したことは許しません!!!」
「OLYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーーッ!!!」

そうしてここに、ファイズvsカイザのライダーバトルが始まった。

469クワマン:2013/04/08(月) 20:25:49 ID:f/r1JSmI0
【一日目・深夜 E-4 民家】

【KAIXA・ムラカミ(◆qbc1IKAIXA)@パラレルワールド・バトルロワイヤル】
【状態】ダメージ(極小)、カイザに変身中
【外見】村上峡児
【装備】カイザギア@パラロワ
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2(確認済み)
【思考】
基本:この姿にふさわしいスタンスで立ち回る(危険対主催)
1:オルフェノクという種の繁栄。その為にオルフェノクにする人間を選別する
2:ファイズギアを奪還すると共に、オリーブさんがオルフェノクになるにふさわしい者かどうか確かめる
3:でもファイズギアにオリーブオイルをぶっかけたのは許さない

【オリーブオイルの伝道師(◆Olivescz6Q)@ニコニコ動画バトルロワイアルγ 】
【状態】健康、暴走中、ファイズに変身中
【外見】速水もこみち
【装備】ファイズギア(オリーブオイルまみれ)@パラロワ、オリーブオイル@ニコロワγ
【持物】基本支給品、不明支給品0〜1
【思考】
基本:オリーブオイルに生きる
1:OLYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーーッ!!!(ムラカミィィィィィィィィィィ!!!!)
[備考]
※オリーブオイルを台無しにされたことへのショックから暴走中です
※オリーブオイルを使ったことでファイズに変身できたようです

投下終了です。問題点などあれば指摘お願いします

470クワマン:2013/04/08(月) 21:08:47 ID:iE8pKKrEC
さすがに盗作書き手は不味いだろ……

471クワマン:2013/04/08(月) 21:11:31 ID:gERRm2Bk0
>>461 状態表にトリップが抜けておりました。

【一日目・深夜/?-?/???】
【空虚と夢と現と幻の住人・ウィフェ(◆YfeB5W12m6)@DQ2nd】
【状態】健康
【外見】アイラ@DQ7
【装備】
【持物】基本支給品×1、不明支給品1〜3
【思考】
基本:"絶景"を見て、"幸せ"になる

【ファルン(◆FRuIDX92ew)@RPGロワ】
【状態】健康
【外見】「一万メートルの景色」ラストシーンのゴゴ@RPGロワ
【装備】
【持物】基本支給品×1、不明支給品1〜3
【思考】
基本:書き手4書き手が"絶景"を描くためのピースになる。よってスタンス未定
[備考]
※物真似が出来ます。
※Yボタンを介して現実世界のメタネタやらと干渉できます。

472クワマン:2013/04/08(月) 21:50:51 ID:wxN.sWo.0
>>471までの登場者をまとめてみた 審議云々はとりあえず無視しているのでご容赦を

6/7【新安価ロワ】
○アトミック(◆rgd0U75T1.)/○キャシャーンVj(◆Vj6e1anjAc)/○メタルマックスfR(◆fRBHCfnGJI)/○◆100ZZ542nE
○魔界塔士hq(◆hqLsjDR84w)/○397 ‐歌の契約者‐(◆397hRRvW1w)/●oub×アーク(◆oub/vvrBRg)

4/4【DQBR2nd】
○悪しき世界の人々・ワンダブル(◆1WfF0JiNew)/○ハガク(◆HGqzgQ8oUA)/○クルツ(◆CruTUZYrlM)
○空虚と夢と現と幻の住人・ウィフェ(◆YfeB5W12m6)

3/3【変身ロワ】
○ヤレッシュサツリキュア(◆LuuKRM2PEg)/○仮面ツナイダー1号(◆OmtW54r7Tc)/○速筆戦隊ハヤインジャー(◆gry038wOvE)

2/3【モバマスロワ】
●恋色アイドルP(◆yX/9K6uV4E)/○最高の友達P(◆j1Wv59wPk2)/○カウントガールズP(◆John.ZZqWo)

1/2【マルチジャンルロワ】
○ウォット・ザ・エクスピード(◆Wott.eaRjU)/●ゴーキュー・ザ・キャラマスター(◆GOn9rNo1ts)

2/2【中学生ロワ】
○◆wKs3a28q6Q/○ロックンローラー・七原秋也(◆jN9It4nQEM)

2/2【多ジャンルロワ】
○【ライダー】エウーゴ(◆ew5bR2RQj.)/○【世紀王】K.K.(◆KKid85tGwY)

2/2【ロワイアル×ロワイアル】
○革命家・ワイルドセブン(◆W91cP0oKww)/○創設者(◆CFbjQX2oDg)

1/2【新漫画ロワ】
●螺旋と信頼のリンカー(◆9L.gxDzakI)/○愛と運命のテラー(◆JvezCBil8U)

1/1【東方ロワ】
○◆27ZYfcW1SM

1/1【川崎宗則ロワ】
○銀河皇帝ムネリン(◆555/vRw0s2)

0/1【新々漫画ロワ】
●麻雀超人(◆wKs3a28q6Q)

1/1【新西尾ロワ】
○『雄健魁偉』零崎崩識(◆mtws1YvfHQ)

1/1【俺ODIOロワ】
○◆EDO/UWV/RY

1/1【漫画ロワ】
○康一君(◆hqLsjDR84w)

1/1【オールジャンルロワ】
○◆.pKwLKR4oQ

1/1【古生物ロワ】
○賢者竜トロオドン(◆JUJ3JcJgbI)

1/1【PWBR】
○感電( ◆LjiZJZbziM)

1/1【全開ロワ】
○全開の追求者(◆uBeWzhDvql)

1/1【アナザールートロワ】
○結末の観測者(◆5Kdjgy1wTM)

1/1【インフレロワ】
○水銀の綴り手(◆AuHgijPLos)

0/1【咲ロワ】
●雀龍門 -ジャンライン-(◆wKs3a28q6Q)

1/1【葱ロワ】
○作者1(◆0Z3l12M4xM)

0/1【オーズロワ】
●◆QpsnHG41Mg

1/1【RPGロワ】
○ファルン(◆FRuIDX92ew)

1/1【パラロワ】
○KAIXA・ムラカミ(◆qbc1IKAIXA)

1/1【ニコロワγ】
○オリーブオイルの伝道師(◆Olivescz6Q)

38/45

473クワマン:2013/04/08(月) 22:24:11 ID:wxN.sWo.0
名簿作ったついでに、投下もしちゃいます

474マターリいこうよ:2013/04/08(月) 22:34:40 ID:wxN.sWo.0
人気のない深夜の家電量販店。
様々な電化製品が連なるそんな場所で蠢く一つの影があった。
それを"人影"と表現しなかったのは、影の正体がヒトよりもずっとずっと小さい外見の生物だったからである。



  ∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 (.;・∀・)< 何のキャラになるかと思ったら……これかぁ
 (    )  \__________________
 | | |
 (__)_)



今となっては懐かしのキャラクターと言ってもいいアスキーアート・モララーに扮した書き手がいた。
彼こそは「2ちゃんねる・バトルロワイアル」のメイン書き手の一人、◆m8iVFhkTec(モララー・ザ・カオス)である。
その筆の速さと広い守備範囲で様々なキャラクターを時にカオスたっぷりに描いてきた彼は、人外とはいっても小さな小さな生物となっていたのだ。
というのも、該当ロワで最初にキャラクターの退場を描いたキャラクターがそれであったからである。


「これがウチのロワ準拠だったら、アレが使えるはずなんだけど……」

そう呟いたモララー・ザ・カオスが両の手にグッと力を入れた。
ス○ー・ウォーズのライト○ーバーならブゥン、と音が鳴ったかもしれないが、それに似たような武器が音も立てずに右手に現れる。
まだ誰の血も吸っていないというのに、その刃は紅に染まっていた。

「よかった、これならまだ戦えないこともないか」

モララー・ザ・カオスはホッと胸を撫で下ろした。
この刃は、モララーの出典元である有名FLASHムービーの『Nightmare City』での設定に準拠したものである。
つまり、刃ばかりではなく高くジャンプして空中で切り合いを演じるだけの身体能力も備わっていることになる。

475マターリいこうよ:2013/04/08(月) 22:35:15 ID:wxN.sWo.0
「でも、これだけじゃ正直不安なんだよねぇ……」

何せ、ロワ書き手というものはどいつもこいつも一筋縄ではいかない相手だ。
登場キャラクターを考えてみても、ファンタジーの域に到達したキャラクターがごまんといる。
おまけに2ちゃんねるロワも例外ではないが、支給品にしたって普通のものの方が少ないくらいなのだ。

メイン書き手とはいえ、歴史の浅いロワの出であるモララー・ザ・カオスにはその辺りが不安要素として頭にこびりついていた。
この姿も決して戦えないわけではないが、他のロワを見渡してみれば素の力では弱者の方に属するかもしれないと考えている。
つまり、真っ向勝負を挑むのはあまりに無謀であると断じたのだ。

「ボクがさっさと退場しちゃったら、2ちゃんロワが全然目立てないからねぇ」

モララー・ザ・カオスはため息をついた。
かと言って、何もせずに日和見に徹したところで自分が、そして自分の出身ロワが目立てないことに変わりは無い。
それなりのスピードで回していながら、なかなか話題に上らない自分のロワに、そして自分の作品に。
どうにかしてこの機会にもっと光を当てる方法は無いものか……モララー・ザ・カオスがしばし考え込んだ。



「う〜ん……考えれば考えるほど何すりゃいいのかが分からないぞ……」

長きに渡る思考の末に、モララー・ザ・カオスが一つの結論に辿りついた。

「とりあえず、他の人たちがどうしているか様子見……いや、勉強させてもらおう。
 マーダーが多いのか、対主催が多いのか、それとも単にワイワイしたいだけなのか……
 それを見極めてから方針を決めるのでも遅くはないよね、うん」

言い聞かせるようにして、モララー・ザ・カオスは家電量販店の中を歩きだした。
そして、いくつか目当ての品を手にし、ポイポイとデイパックへと放り込んでいく。
ICレコーダー、デジタルビデオカメラ、集音マイク……

476マターリいこうよ:2013/04/08(月) 22:36:11 ID:wxN.sWo.0
「これだけあればいいかな」

ひとしきり、録音や録画機材を漁ったモララー・ザ・カオスが満足げな表情を見せた。

「幸いにもこの小さな体なら、隠れる場所には困らないだろうからね。
 どこか人の集まるところに行って、有名な人を探してその行動を追ってみよう。
 映像や音声を記録して、書き手としての生き様を吸収できるだけ吸収させてもらおうっと」



こうして、決意も新たに一人のニューカマーが闇へと飛び出した。
研究熱心な彼が何を見て、何を学ぶか……この時点では誰も知る由も無かった。


【一日目・深夜/E-2/家電量販店】
【モララー・ザ・カオス(◆m8iVFhkTec)@2ちゃんねる・バトルロワイアル】
【状態】健康
【外見】モララー@AA(Nightmare City)
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3、ICレコーダー、デジタルビデオカメラ、集音マイク、交換用バッテリー
【思考】
基本:他の書き手の行動を記録して研究する
1:人の集まるところで、出来れば有名書き手を見つけて尾行したい



-----

投下は以上です 最初の投下が回線トラブルでちょっと間が空きました、失礼しました

477クワマン:2013/04/08(月) 22:57:55 ID:J8MexPf.0
すみません >>464のタイトル忘れてました
「OliveOil Lost」でお願いします

478クワマン:2013/04/08(月) 23:11:40 ID:lTNQLoYo0
投下します

479クワマン:2013/04/08(月) 23:14:02 ID:lTNQLoYo0
「ほう、俺…いや、『俺様』の外見はマグニスか」


テイルズオブシンフォニアの敵キャラクター、マグニスの姿をした一人の書き手。
彼の名は◆nkOrxPVn9cこと『マグニスさま』。
テラカオスバトルロワイアル外伝の書き手である。


「てか名前『マグニスさま』ってなんだよ。そのまんまじゃねえか!」


自分の名前の安直さに思わず愚痴がこぼれる。
まあ、マグニスは自分が唯一複数話書いたキャラであるのでこの姿になったのは妥当なところだろうが…


「どうせならボーカロイドみたいな可愛い女の子になりたかったなあ」


まあ、いつまでも愚痴っていても仕方がない。
とりあえず、まずは行動方針を決めるべきだろうが…
この姿になったからには、迷うまでもないだろう。


「待っていろよ『劣悪種』……もとい書き手の豚どもよ!このマグニスさまが皆殺しにしてやる!!」


そう宣言すると、マグニスさまは支給品のグレートアクスを手に持ち、標的を見つけるべく行動を開始した。




新々漫画バトルロワイアルには、豚が多く出現している。
支給品にブタ型の生きたバンクが出てきたり、響良牙が川に落ちて豚に姿を変えたり、開始早々3人の参加者が黒豚溺泉に落ちたり。
そして、その全てが一人の書き手によって書かれていた。
そう、彼こそが豚全一書き手、◆OmtW54r7Tcこと『ミスターブタ』である。


「まあ、豚ばっか書いてたってのは自覚あるし、参加者として登場する以上人間の言葉が喋れた方がいいってのは分かる。だけどさ……」

そこで一旦言葉を切り、息を大きく吸うと、ミスターブタは叫んだ。



「なんで外見設定がぶりぶりざえもんー!!??」



「アニロワかよ!新々漫画関係ないじゃん!ぶたってだけじゃん!」



「と、とりあえず支給品を確認するかな」

480クワマン:2013/04/08(月) 23:15:19 ID:lTNQLoYo0
突っ込みを終えたミスターブタは、気を取り直して支給品を見てみることにした。


支給品1:メンチ…コロッケの生きてるバンク。


「ぶひー!」
「…まあ、想定内だな」


支給品2:黒豚溺泉の水…水を浴びると黒い子豚に姿を変える体質になる呪泉郷の水。


「誰かに浴びせろって言うのか…?てかなにこの豚縛り」

この調子だと最後の支給品も嫌な予感がする。
ミスターブタは、恐る恐る3つ目の支給品を確かめた。


支給品3:豚肉…生ものだから腐らないうちに食べてね♪


「………さあメンチ!出発しようか!」
「ぶひ!」

コメントに困る。



「さてと、これからどうしよう…」

改めて気を取り直したところで、これからの行動方針について考えることにした。

「うおおおおおおおおおお!」
「ん?」

誰かがこっちにやってくる。
その人物は、斧を持ってこちらへとどんどんと近づいてきて…


「って、襲われる!?」
「爆炎斧!」
「うわあ!?」


とっさに、襲ってきた人物の攻撃を後ろに跳んで避ける。
それにより、襲撃者との距離を開く。
襲撃者は攻撃を避けられたことにチッと舌打ちすると、口を開いた。


「ぶりぶりざえもん…なるほど、アニロワの書き手か」

なんか勘違いされてるが、とりあえず気にしないことにした。
この姿で新々漫画ロワ書き手なのっても、我ながら説得力がないように思うし、細かい理由説明するのもめんどい。
なので、逆に聞き返した。

481クワマン:2013/04/08(月) 23:16:03 ID:lTNQLoYo0
「そういうあんたはその格好…テイルズロワの書き手か?」
「残念ながら違うなあ。俺様はテラカオス外伝ロワの書き手、その名も……」



「マグニスさまだ、豚がぁ!」



ピクッ。
ミスターブタの眉の形が変わった。

「………誰が豚だって?」
「お前以外に誰がいる!この豚がぁ!」
「うう、ううう……」

マグニスさまの言葉に、ミスターブタはその場に膝をついてうめき声をあげている。


(…なんだ?豚になにかトラウマでもあるのか?)


まあ、確かに外見からして豚だし、おそらくそんな姿になった自分に屈辱でも感じているのだろう。


(まあ、なんにせよ相手はショックでうずくまっている。チャンスだ!)


マグニスさまはミスターブタめがけて走り出した。


マグニスは知らない。
ミスターブタが彼に豚呼ばわりされて湧き上がった感情が、悲しみとは別のものであるということを。
ミスターブタが膝をついたのが、ショックでうずくまったからというわけではないことを。


「うううううううううううう……」
(な、なんだこれは!?)

ミスターブタとの距離をつめながら、マグニスさまは目を見開く。
彼の右手に、すさまじいエネルギーがどんどん集まっているのだ。


(ええい、気にすることはない!技を出される前に仕留めてしまえばいいこと!)



「食らいなあ、この豚野郎がぁ!!」
「豚って……」


マグニスさまの斧が、今まさにミスターブタを捕らえようとしたその時…



「豚って呼ぶなああああああああああああ!!!」



マグニスさまの目の前から、ミスターブタの姿は消え…


「ぐおおおおおおっ!?」


マグニスさまの身体は、吹っ飛んだ。




ミスターブタは、イライラしていた。
『ミスターブタ』という名前を付けられた上に、外見は豚(しかもなぜかロワと関係ないキャラ)
その上、支給品まで豚オンリーと来ている。
どう考えてもおちょくっているとしか思えない。
さらに、そんなイライラしている時に突然現れた参加者に、何度も豚呼ばわりされてバカにされる。
そこで、彼の怒りゲージはMAXになった。
そして、怒りを込めて『ウードン』と呼ばれる技を放ったのだ。

482クワマン:2013/04/08(月) 23:16:47 ID:lTNQLoYo0
(どうやら、戦闘能力はコロッケらしいな)

これに関しては、まあ納得ではある。
なにしろ、自分がこのロワで書こうと思った最大の理由は、『コロッケ!』が参戦作品に選ばれたからだといっても過言ではなかったからだ。
作品決め投票の前に紹介プレゼンを書いたのも自分だし、参戦が決定したときはとても嬉しかった。
作品熱が再熱して、新たに未プレイのゲームを買ってしまうほどだ。


「ま、そんなことより、こいつどうしよ」

吹っ飛ばされて倒れているマグニスさまのもとに近づくと、冷たい目で彼を睨み付ける。

「くそ、このb…」
「豚って言うな」
「!………」

冷たい声で釘を刺されて、思わず黙ってしまうマグニスさま。
やがて、ミスターブタはにやりと笑みを浮かべると…


「そういえば、テイルズロワ2ndのマグニスは、炎の剣士に燃やされてたっけ。それじゃあ…焼き豚になってもらおっか♪」

そういうとミスターブタの両手が熱を帯び、炎をまとった。


「ハン・バー……」
「や、やめろ…!」


「ガアアアアアアアア!!」
「やめろおおおおおお!!」


「う〜ん、さすがに炎属性を得意とするマグニス。上手く焼けてくれなかったなあ」

マグニスさまの遺体を眺めながら、楽しそうにつぶやくミスターブタ。

「ハンバーガー一発じゃうまく焼けてくれなかったから108ハンバーグーを使ったら、ぐちゃぐちゃになっちゃうし…」

彼の遺体は、原型をとどめておらず、ボロボロであった。


「…メンチ。行動方針が決まったよ」
「……ぶひ?」

ミスターブタの所業に呆然としていたメンチは、我に返って彼の方を見る。

「この人みたいに豚呼ばわりする人はぼこぼこにする。そして散々人をおちょくってくれた主催者は…絶対に倒す」

彼の眼は、怒りに染まっていた。
自分をバカにする、豚呼ばわりする人々に対する怒りで。

483クワマン:2013/04/08(月) 23:17:48 ID:lTNQLoYo0
【マグニスさま(◆nkOrxPVn9c)@テラカオスバトルロワイアル外伝 死亡】

【一日目・深夜/D-7/森】
【ミスターブタ(◆OmtW54r7Tc)@新々漫画バトルロワイアル】
【状態】疲労(小)、イライラ
【装備】グレートアクス@テイルズロワ2nd
【持物】基本支給品×2、メンチ@新々漫画ロワ、黒豚溺泉の水@新々漫画ロワ、豚肉、不明支給品0〜2
【思考】
基本:自分を馬鹿にした主催者は絶対に倒す
1:豚呼ばわりするやつはぼこぼこにする
[備考]
※外見はぶりぶりざえもん@クレヨンしんちゃん、戦闘能力はコロッケ@コロッケ!です

484クワマン:2013/04/08(月) 23:19:25 ID:lTNQLoYo0
投下終了です
タイトルは 「マグニスさまだ豚だって?」 「マグニスさま『が』豚じゃないかぁ!!」

485クワマン:2013/04/09(火) 00:03:00 ID:58xyNIWI0
投下します

486苦労ン人間:2013/04/09(火) 00:03:31 ID:58xyNIWI0
えーっと、状況から説明しましょうか。
私……あっこれはアルス君の姿なんですけど、まあそれは置いておいて。
妙な軍服の男と出会い頭にばったり出会ったと思ったんですね。
「うわ……支給品も確認してないのに……」なんて思ってたら、アレですよ、アレ。



「ッシャアアアアアアア!! オラもっと強い奴と戦いてェェエエエエエエ!!」



男に向かって「あんた誰」とか言う間もなく、拡声器よりデカい声が聞こえてきまして。
んでまあ、目を付けられたわけですね、目の前の男ごと。
第六感なんて昨日の今日まで信じてなかったけど、これは信じざるを得ないと言うか。
ヤバイ、訳ですね。

「ねえ!! あいつが追っかけてるの、あんたなんじゃないの!?」
「つべこべ言わずつべこべェ!」

だめだ、会話が通じない。
とにかくダッシュダッシュBダッシュ、それはちょっと違うか。
そんなこんなで人間じゃない速度で追ってくる国民的アニメヒーローのような何かから男と一緒に逃げているわけでして。
適当に唱えたピオリムが無ければ、多分今頃死んでたんじゃないかなァ、なんて。
ともあれ、止まったら死ぬっていう絶対的な恐怖の中、ひたすらに走って走って走りまくったわけですよ。

でもま、体力の限界っていうのは来るモンで。
こりゃ早々にしてリタイアかなーって思った、その時にね。

ガシャン。

この局面を大きく動かす音が鳴った訳ですよ。

「ワシの盆栽に何をするッッッッッ!!!」

ノータイムノータイムアンドノータイム、時の砂か何か?
いかにも国民的アニメに出てきそうな強面のハゲのオッサンが、腕を組みながら某妹も真っ青の真っ黒オーラで、国民的アニメヒーローの男を睨んでいる。
うわー挟まれたくない、挟まれたくないぞぉ。

「オッス! オラ"全開の到達者"! オメェ、すっげぇ強そうだなァ!」

うわー、ヤバイ、これヤバいわ。
逃げよう逃げよう、アンド逃げよう。
一緒に逃げていた男と目が合った瞬間に、ザ・ダッシュですね。
爆発音とかいっぱい聞こえましたけど、一切振り返りませんでした。

487苦労ン人間:2013/04/09(火) 00:03:50 ID:58xyNIWI0



――――という、冒頭がありまして。



僕と男は温泉宿から少し離れた場所で、大の字になって倒れこみました。
半分くらい殺し合いとかどうでも良くなってきたっていうか、いきなりあんなのに出くわしちゃ情報整理も出来ないっていうか。
ともかく、互いに無事だったので、折角なので自己紹介をすることにしました。
こんな機会でも自ロワを知ってもらうのは良い機会だしね。

「あの、僕は――――」
「オレはエルンスト・フォン・アドラー、大いなる遺産を手にする男だ」

えっ、ちょっと。
今の今まで全力疾走してたって言うのに、やたらスルっと名前出てきてるじゃん。
案外焦ってなかったんじゃないですか?

「……ごめん、今のやっぱ無しで」
「何それ」

寝転びながらの自己紹介だったはずなのに、いつの間にか立ち上がっていた男は柄にも無く頬を赤く染めてうろたえている。
こう、なんていうか、その……うん。言わないでおこう。

「だって! 隊長の身体だから! つい、なんていうか、やってみたかったっていうか!!」
「あー、うん、気持ちはわかるよ」

まあ、憧れのキャラと同じ姿になったなら、考えはするよね。
でも、何時までも三文芝居を打っている訳にも行かないから、僕からサクサクと自己紹介をすることにした。

「えーと……僕、でいいのかな。まあいいか。
 ティユーフ、DQ2ndで書いてる書き手です」
「あっ、DQ2nd書き手さんですか。何時も楽しく読ませてもらってます」
「あっ、ホントですか」

なんとまあ、この奇妙な男の人はウチのロワの読み手さんでもあるようで。
意外なところに意外な出会いがあるもんだなあと、一人感慨に浸ってみたりして。
僕は向こうの自己紹介を待つことにした。

「あっ、俺……いや、私? でも、うーん」
「どっちでもいいですよ」
「じゃあ、お言葉に甘えて……」

すうっと息を吸い込み、男は胸を張る。
キラキラと輝く笑顔が眩しくて、目を背けてしまいそうで。



バァ-----------------------z_______________ン!!

「オレは…………新たなる器の完成をもって、人は次の階段を上る!
 Perfect World Battle Royal書き手の"電光機関(ブリッツガイスト)"ッ!!」

ドッギャ-----------------------z_____________ン!!



「……あの」
「やっぱ無しで、は無しだよ」
「おうふ……」

ああ、そういやクルツさんの俺ロワだっけ、っていうのを思い出したのは少し後のこと。

【一日目・深夜/D-1/温泉宿】

【全開の到達者(◆Zi/dWEr9fQ)@全開バトルロワイアル】
【状態】全開
【外見】孫悟空(でも多分色々変身できる)
【装備】多分いらない
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:オラ、強ぇヤツと戦いてぇぞ!!

【全一@波平さんがバトルロワイヤルを主催するスレ】
【状態】激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム
【外見】磯野波平
【装備】
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:ワシの盆栽に何をするッッッッ!!

※温泉宿の盆栽が壊れました

【一日目・深夜/D-1/温泉宿の外れ】

【そしてエデンへ・ティユーフ(◆TUfzs2HSwE)@DQ2nd】
【状態】疲労(激)
【外見】アルス@DQ7
【装備】
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:まだ決めてない
1:疲 れ た

【"電光機関(ブリッツガイスト)"(◆ZrIaE/Y7fA)@PWBR】
【状態】疲労(激)
【外見】アドラー@エヌアイン完全世界
【装備】
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:隊長の外見ガッツポ
1:疲 れ た

488クワマン:2013/04/09(火) 00:04:03 ID:58xyNIWI0
投下終了です

489クワマン:2013/04/09(火) 00:15:14 ID:s4FOgOe20
投下乙!
波平の第一声ワロタwww
ティユーフさんはいきなり濃かったり痛かったりするやつらと遭遇して大変だあw

490クワマン:2013/04/09(火) 00:29:58 ID:6WsjPK4w0
私書き手ロワ初めて読んだけど、書き手による書き手の為の自ロワコスプレ大会として読んでもも面白いとおもうの

491クワマン:2013/04/09(火) 00:58:24 ID:5b6sqyXg0
投下します

492関西弁にはツッコミが似合う:2013/04/09(火) 00:59:16 ID:5b6sqyXg0
「ああ、今回もななこ先生か……」

市街地に一人たたずむ書き手がいた。
その名は◆OQfaQnysJI。オールロワで投下数上位に入っている書き手の一人だ。
彼女の外見は本人が言っているとおり、前回の書き手ロワに引き続き黒井ななこになっていた。
違いと言えば前回は標準語だったのに、今回は関西弁になっていることくらいだ。

「まあ、それはええねん。ななこ先生書いた回数多いしな。せやけど……なんで下着姿やねん!」

顔を真っ赤にして、OQは叫ぶ。そう、今の彼女は下着しか身につけていなかったのである。

「いや、たしかにうちの最新投下でななこ先生に着替えさせたけどな? ちゃんと服着させたやん!
 下着で放置なんてしてへんやん! 無理やりサービス要員にすんなや!」

聞く者のない愚痴を叫び続けるOQ。彼女の胸に宿るのは、こんな格好でロワ会場に放り込んだ主催への殺意であった。
絶対に生き残って、主催のところに乗り込んでやる。そしてぶん殴ってやる。

「ちゅうてもうちの場合、能力的には一般人やしなあ。生き残るにはそれなりに頭使わんとあかんか」

ちゃんと確かめたわけではないが、OQは自分がこれといった能力を持たない一般人であろうことを確信していた。
彼女はバトルや死亡話をまったく書かないわけではないが、比重としてはつなぎの話が多い。
決して派手な方ではないのだ。
そして何より、OQが何度も書いている黒井ななことランキング作成人は、共に純粋な一般人のコンビであるからこそオールロワの中でも人気のチームとなっているのだ。

「おそらく今回の書き手ロワも、オールロワ以上の人外魔境やろうな……。
 せやけど、それでも……いや、だからこそ! 一般人の意地を見せたる!」

おのれの無力を嘆きつつも決してロワの破壊を諦めないななこのように、一般人のままでこのロワを生き抜く。
それが、OQの抱いた決意であった。

「とりあえず、支給品を確認した方がええな。一般人にとって、支給品の善し悪しは死活問題や」

まずは第一歩として、支給品の確認を行うOQ。最初に彼女のデイパックから出てきたのは……。


カ ラ オ ケ セ ッ ト。


「これ支給したの、うちちゃうわぁぁぁぁぁ!」


ちなみにOQの現在位置は、地図で言うとB-5。
彼女の代表作「B-5周辺顛末記」のように、その大声に反応した参加者が集まってくるかどうかは……。
神のみぞ知る。


【一日目・深夜/B-5 市街地】

【◆OQfaQnysJI@オールジャンルバトルロワイアル】
【状態】下着姿
【装備】なし
【道具】支給品一式、カラオケセット@オールロワ、不明支給品0〜2
【思考】
1:一般人としてこのロワを生き抜く
2:服をください……

493クワマン:2013/04/09(火) 00:59:50 ID:5b6sqyXg0
以上です

494クワマン:2013/04/09(火) 01:44:03 ID:T52LJkLY0
皆様投下乙です

自分も投下させていただきます

495久々に会った友人は、変な性癖に目覚めていました:2013/04/09(火) 01:44:29 ID:T52LJkLY0
「うわーっ!」

 爆音轟く戦場の中、悲鳴を上げる者がいる。
 眼鏡をかけた少年は、魔法少女リリカルなのはの、ユーノ・スクライアというキャラクターの容姿だ。
 外見年齢は15歳ほど。ファンに馴染みの薄い時期からの参戦は、元SSによるものである。
 彼の名は、叡智の司書長。◆7pf62HiyTEの酉を掲げる、リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルの書き手だ。
 彼の参戦したロワにおいては、ユーノはこの歳での参戦だった。
 細かい経緯は省略するが、彼がそういう容姿だったのは、そういう理屈があったのだ。

「ふふふ……」

 その背中を追う者がいる。
 グラマラスな美貌を、白いドレスに包んだ、司書長と同い年ほどの少女がいる。
 無数の宝石を天に浮かせ、それらをユーノに叩き込みながら、少女は司書長を追いかけていた。

「ま、待ってくれVjさん! 僕らは同じロワの書き手じゃないか!」

 叡智の司書長が呼んだのは、トリップ・◆Vj6e1anjAc。
 自ロワのトップ書き手である、灼熱の英雄王の酉だった。
 何故自分はあの人に、こうして襲われているのだろうか?
 彼はどちらかと言えば、熱血展開寄りの書き手だったはずだ。
 それが何故、そうやって、マーダーのような真似をしているのか。

「というか、その姿は何!? なのはロワにいなかったでしょ、そんなキャラ!」
「なのはロワ? ……ああ、そう。貴方も彼女らを知らないのね」

 にやり、と少女の口元が歪む。
 その瞬間、白が黒へと変わった。
 長髪と白ドレスの少女が、短髪と黒ずくめの少女へと変貌したのだ。
 ◆Vj6e1anjAcの戦闘スタイルは激変する。
 黒々と光る鉤爪を構え、急加速して突っ込んでくる。

「くっ……サークルシールド!」

 この速さは避けられない。
 司書長は左手を突き出し、防御魔法を展開する。
 黒爪と緑の盾が重なり、激しいスパークが巻き起こった。

「私はヴァイス・シュバルツ! パラレルワールド・バトルロワイアルの書き手!」
「パラレル……!? なのはロワじゃないのか!?」
「それは別の私だよ、司書長! ここにいる私は、パラレルの私だ!」

 声も口調も、白い姿の時とは別物だ。
 中性的な姿となった、ヴァイス・シュバルツと名乗る少女は、狂気の笑みと共に迫った。

「でも何でだ!? スバルを愛し、熱血を愛していた君が、どうしてこんなマーダーみたいな……!」
「スバル! なるほど確かに、彼女は好きだよ! だけど今優先すべきものは違う!」

 言いながら、ヴァイスはバリアを蹴った。
 その反動で宙を舞い、空中で白い姿へと変わる。
 そして着地と同時に、例の宝石を展開し、バリアに向かって連射してきた。

496久々に会った友人は、変な性癖に目覚めていました:2013/04/09(火) 01:45:09 ID:T52LJkLY0
「今の私は、おりこ☆マギカに囚われた虜……
 その名を広く広めるためにも、この殺し合いを勝ち抜いて、執筆に戻らないといけないのよ」
「おりこ☆マギカ……? まどか☆マギカに似た名前だけど――」
「そう! まどか☆マギカの外伝漫画さっ!」

 粉塵の向こうから聞こえてきたのは、黒いヴァイスの声だった。

「くらえ、パラロワでも披露してない新技――ヴァンパイアファングッ!」

 宝石を受け止めて生じた煙が、猛烈な勢いで切り裂かれる。
 その瞬間、司書長が目にしたのは、巨大な黒い鋸だった。
 あの鉤爪を連結させて、破壊力を上げたということか。

「うわあああっ!」

 サークルシールドが耐えられない。
 展開した魔法を突き破られ、司書長は無様に吹っ飛ばされる。

「今の私は、この姿を――呉キリカを深く愛している。
 愛は全てだ。かけがえのない無限の愛だ! だからそのためには全てを蹴散らす!
 もちろん、君にお世話になったことは、今もよーく覚えているよ。
 だから君の名も、無限の中で、有限の記憶に留めてあげるよ!」

 なんてことだ。なのはのスバル・ナカジマとは、全然タイプの違うキャラじゃないか。
 呉キリカとやらをロールしているのなら、なんてものを好きになったんだ。
 頭を抱えたくなる頭痛をこらえ、叡智の司書長は立ち上がる。

(こんなことになるのなら、もっとバトルSSを書いとけばよかったな……)

 司書長はその名が示す通り、考察系のSSを得意とする書き手だ。
 パロロワメモリに記憶されているSSは、38作と膨大だが、その能力はむしろ補助寄りになっている。
 もう少し攻撃的な能力があれば、彼女を真正面から抑え込むこともできたのだが。
 さて、これからどうするか。彼女を止めるにはどうするべきか。
 顔についた泥を拭い、叡智の司書長は、変わり果てた同志を見据えていた。


【一日目・深夜/C-5 湖のほとり】

【叡智の司書長(◆7pf62HiyTE)@リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル】
【状態】ダメージ(小)、魔力消費(小)
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:対主催として行動する
1:ヴァイス・シュバルツを無力化する
※外見はユーノ・スクライア@魔法少女リリカルなのはStrikerSです。
 ただし漫画版寄りの、15歳ほどの外見年齢となっています。

【ヴァイス・シュバルツ(◆Vj6e1anjAc)@パラレルワールド・バトルロワイアル】
【状態】キリカの姿、魔力消費(小)
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:おりこ☆マギカを布教するために、優勝して元の世界へ帰る
1:叡智の司書長を殺す
※美国織莉子@魔法少女おりこ☆マギカと、呉キリカ@魔法少女おりこ☆マギカの姿を使い分けることができます。
 織莉子の姿では織莉子の魔法、キリカの姿ではキリカの魔法が使用可能です。

497クワマン:2013/04/09(火) 01:45:43 ID:T52LJkLY0
投下は以上です

498HEROES:2013/04/09(火) 03:22:41 ID:QBvQVhPk0
投下します

499HEROES:2013/04/09(火) 03:23:50 ID:QBvQVhPk0
E-6エリア東部にて、大粒の雨が容赦なく降りそそぐ。
冷たい雨を浴びながら砂漠を歩く男は、滲んだ世界であって尚消えることなき太陽のような存在感を放っていた。
男の名は◆c.g94qO9.A。かつてジョセフ・ジョースターの名で紹介されたことのあるジョジョロワ3rd書き手だ。
しかし、今の彼の姿ジョセフのものではない。
彼が最も多く描き、最も輝かせ、最も苦悩もさせている少年の姿だった。
振り続ける雨の中をも物ともせず、黙々と街へと向けて足を運んでいた少年がふと視線をあげると、濃い雨霧をぬい、ゆらりと揺れる影が見えた。

――まるで自分が描いた物語の一つのようだ。

書き手として、自身の作品が再現されている状況に僅かに頬を緩め、そっと魔法の言葉を口にする。

「――――」

ただそれだけで、月の光を遮っていた雨雲に丸い切れ目ができ、スポットライトのように砂漠を照らす。
少年は切り取られた光へと歩を進め、街から現れた影もそれに倣った。

少年の目にうつったのは幾重にも巻いたボロボロの布切れを身にまとった人間だった。
頭は目以外を隠す被り物で包まれており、隙間から覗く緑の髪を除いて、まるで正体が伺えない。
服装の所為で見た目だけでは性別さえも解らない。

「俺はアイディー。今までRPGロワ書き手として生きてきた」

その声からもアイディーが男なのか女なのかを察する事は出来なかった。
本当に不思議な人間――いや、それ以前にこんな服装と第一印象では「人間なのかどうか」すらもわからない。
吸血鬼しかり、柱の男しかり、シュトロハイムしかり、バオーしかり。パロロワでは数多の人外も描かれている。
もしかしたら、目の前の怪人物もまた、そんな人ならぬ者なのかもしれない。

「申し遅れました。僕はかつて“ジョセフ・ジョースター”の名で紹介されたジョジョロワ書き手です。
 ですが、あれからもう随分時間が経ってしまいました。
 今は僕が書いた彼のように、スタンドの名前を名乗りたいと思っています」

そう思い至りつつも、少年はアイディーへと挨拶を返した。

500HEROES:2013/04/09(火) 03:24:10 ID:QBvQVhPk0

「スタンド……? そうか。街だけでなく、砂漠に雨とは奇妙だとは思っていたが、これはお前の仕業か」
「その通りです。ジョジョにおけるスタンドは発現当初は暴走の危機もありえる力です。
 パロロワメモリで再現された力がどれ程のものか分からない以上、今のうちに確かめておくべきだと思いました」
「なるほど、な」

納得したという風に一度頷いた後、しばしの沈黙。
思うところがあったのか、男はボロ布に包まれた我が身へと視線を落とした後、再び顔を上げ言った。

「ならばこれほどの、天候をも自在に操る力を以って、お前はこの書き手ロワで何をする?」

来た。
ごくり、と、少年は唾を飲む。
彼は書き手だ。
パロロワにおける登場話でのスタンス決定が、後にどれほどの影響を及ぼすのかはよく知っている。
お気に入りのキャラクターたちが、この先どう綴られるかの最初の大きな分岐点、それが登場話なのだ。
書き手なら誰しもが、自分の好きなキャラクターたちが、短命でも長寿でも輝けるようにと愛を、力を込めて描くその瞬間が。
書き手ロワという世界で、遂に書き手である彼自身にもやってきたのだ。

「僕は……」

僅かながらに声が震える。
もしもこの出会いが、少年が描いたウェザー・リポートの登場話の再現というのなら、アイディーはマーダーだ。
広瀬康一にしたってしょっぱなから危険人物に襲われて、助けてくれた恩人を失っている。
殺し合いを描いてきたとはいえ戦士ではない少年の心には、戦うことへの恐怖がないといえば嘘になる。
それでも、書き手として、ジョジョロワ書き手として、己の意志で、自らの手で、光り輝く明日を切り開くことを選んだッ!
例えそこに死が待ち受けていたとしても……。命を奪うこととなりうることに縮みあがってガタガタ震えていたとしても……。
恐怖を背負うことは恥だッ! 恐怖を前に立ち向かうことこそ、勇気なのだッ!

「僕はヒーローとして生きたいんです……ッ! 覚悟がなくともッ! 度胸がなくともッ! この身一つで全てを守れるヒーローでありたいッ!」
「そうか。ヒーロー、英雄(ヒーロー)か。くっくっく」
「おかしい、ですか? 甘いと、思いますか?」
「違うさ。そうじゃない。お前を嘲笑ったわけじゃないさ。ただ、ヒーローという言葉は俺を、俺たちを象徴する言葉でもあるんだ。
 英雄とは、勇者とは。それを問いかけ、突き詰め、書ききった、俺たちの、俺の……」
「……じゃああなたは。あなたも……」

「ああ、俺は――」

501HEROES:2013/04/09(火) 03:24:29 ID:QBvQVhPk0




「殺してでも全てを救う」




ぞくり、と。立ち向かうと選んだはずの恐怖が、形となって少年の前に姿を現した。
布の切れ目から伺えるアイディーの瞳の色は、赤と青のオッドアイ。
右目に漆黒の殺意を、左目に黄金の意思を携えた黒金の英雄。
それがアイディーだった。
分からない、分からない。
少年には、殺してでも全てを救うという男の真意が分からない。
底知れなさを感じた。人の身に収まりきれない大きさを感じた。
一人殺せば犯罪者で、百万人殺せば英雄だと誰かが言った。
つまりはそういうことなのか。RPGロワが行き着いた英雄とはそういうものなのか。
少年には記憶が無い。
パロロワメモリの副作用か、元から読んでいなかったのか、ジョジョロワに関係のある記憶しかなく、RPGロワのことを一切知らない。
だからこそ、知りたいと思った。
自分と同じく英雄を、自分とは違う英雄を“書ききった”と豪語するアイディーのことが知りたくなった。

「アイディーさん、僕とリレーしてください」

少年は右足を引き、左足を前にだし、拳を構える。
自分たちは書き手だ。
互いに互いを理解するには、リレーするのが一番だ。
本来ならばキーボードを叩き、作品を描くところだが、今、彼らにはパロロワメモリがある。
彼らが描いてきた物語の“想い出”を力とできる。
なら、この地でのリレーとは、その力とその力のぶつかり合いだ。
何もおかしいことではない。
同じだ。今までと同じだ。
彼らは、殺し合いを描くことで、殺しあう事で、分かり合うのだ。

「いいだろう。それが、お前の救いになるのなら」

アイディーも蒼と赤の二振りの剣を構える。
支給品、ではない。
パロロワメモリの力を使って内的宇宙より取り出したアイディーの“想い出”だ。

502HEROES:2013/04/09(火) 03:24:44 ID:QBvQVhPk0

「魔剣ルシエドならぬ、魔剣アシュレーと魔剣ルカ・ブライトといった所か。
 来い、ジョジョロワ3rd。正邪の英雄の力を以って、お前に“英雄”を教えてやる」
「言われなくとも。行きます、RPGロワ!」

かくして、戦いが始まった。
先手を取ったのは少年だった。
彼が降らしている雨によって、足場は最悪になっていた。
啖呵を切ったものの、アイディーは泥の濁流に足を取られ上手く踏み込むことができない。
対する少年は、なんと濁流に飲まれるどころか、泥水の上を疾走していた。
波紋だ! 波紋で水の上を歩いているのだ!
少年が雨を降らせていたのは、誰に襲われても対処できるよう、自分に優位な戦場を用意しておく意味合いもあったのだ!

「くっ!」

地面が舗装された街へと逃げようとするアイディー。そうはさせない。

「一気に決めさせてもらいます!」

少年の眼光が怪しく光る。カゼルのように華麗な跳躍を魅せる、少年!
だが遅い、その動作は余りにもスロウリィー!
訝しみつつもアイディーは双剣によるガードを試みるが、それこそが少年の狙い!

「かかりましたね、アホですか!?」
「何ッ!?」

蹴りはまき餌。双剣により防がれた一撃は次の一撃への布石。ビシッ、と開かれる少年の両の脚。
開かれるガード! 無防備を晒したアイディーは絶体絶命! 訪れた絶好の機会!
この妙技! このバランス感覚! この圧倒的破壊力!
これぞまさに原作でもロワでも屈指のネタキャラにして、でも少年が書いた死亡話では紛れもなくヒーローだったダイアーの十八番―――

「稲妻十字空裂刃(サンダークロススプリットアタック)!」

叩き込まれる必殺のクロスチョップ!
だが! だがだがだがだがだが! 通らない! だが通らない!
クロスチョップは無情にも交差された両の腕に防がれる!
少年の両足で開かれたはずのガードをいかにして回復させたのか?
簡単だ、敵の足に捕らえられたのが双剣であるのなら、その剣を手放せばいい。
双剣を消し両手のコントロールを取り戻したアイディーの防御は間一髪間に合ったのだ。

503HEROES:2013/04/09(火) 03:25:02 ID:QBvQVhPk0

「流石にこの技では決められませんか」

必殺技を防がれはしたが、少年に動揺はない。
もとより、稲妻十字空裂刃で勝負を決めれるとは思ってはいなかった。
原作的にもジョジョロワ3rd的にもそんなことはありえないだろう。ワムウ? あれは2ndの話だ。
少年の狙いはむしろ、波紋を通すことでアイディーの正体を確かめることにあった。
その点で言えば目論見は半分成功、半分失敗といった所か。
技自体は防がれたが、波紋を通すことには成功した。
溶ける様子がない以上アイディーは吸血鬼や柱の男ではないようだが、今はまだそうとは言い切れない。
あの幾重にも巻かれたマフラー。あれがサティポロジア・ビートルの糸で編まれており、波紋を散らしている可能性も有り得るからだ。

しかし、その推測は、ほかならぬアイディーの反撃で否定されることとなるッ!

「そうか。これが波紋か……」

感心したように呟くアイディーは、な、なんと、少年の耳を疑うような言葉を続ける!

「では俺も、波紋の物真似(ラーニング)をしてみるとしよう」

瞬間、アイディーの姿が消える。
いや、消えたのではない。
それまで砂水に足をとられ思うように動けなかったアイディーが、なんと、足場の悪さを物ともせず、全力で駆け抜け、一瞬で踏み込んで来たのだ!
更には振り下ろされる双剣は銀色の光を帯びているではないか!

「そんな、まさか、波紋!?」

人外かとは怪しんでいたが、よもやアルティメットシングスなのでは……。
一瞬不安に呑まれそうになるも、気力を振り絞り、咄嗟に風を操り、自らを後方に吹き飛ばし回避する。
けれども攻撃はまだ終わってはいなかった。
風を操るというのなら、その風をも切り裂くとばかりに、返す刃で真空の牙が撃ち出される。

「真空斬・双牙ッ!」
「うあああああああああああああ――――ッ!?」

あっけなく切り裂かれる風の防護陣。
重ねられた真空の牙は勢いを落とすことなく、少年へと迫る。
剣気の顎が閉ざされるまさに! 瞬間ッ!

504HEROES:2013/04/09(火) 03:25:19 ID:QBvQVhPk0



   ―――――……



――雨が停止した。




止んだのでもなく、弱まったのでもなく、文字通り、雨が停止していた。
ザ・ワールド。
ジョジョを未把握のものでさえ、知っているであろう余りにも有名な時間停止の能力!
しかし、少年のスタンドは天候を操るウェザー・リポートではなかったのか!?
では問おう、彼はいつ名乗った!? いつ、自分のスタンドがウェザー・リポートだと口にした!?
していまい。
ウェザーに倣ってはいたが、彼は一度も自身がウェザー・リポートだとは言っていなかった!
そうだ、彼がウェザー・リポートなはずがない!
彼が描いてきた物語を見るがいい! そこで彼が操ってきたのは果たして天候だけだったか。
天候などという、そんなちんけなものに収まる範囲のものだったか!
冗談じゃない、冗談じゃねえ!
彼は違う。違うのだ。もっと、もっと、もっと大きい!

「改めて名乗らせてもらいます。僕は、僕のスタンドの名前は『サヴェージ・ガーデン』……ッ!」

停止した世界で少年は、否、ザヴェージは、自らの真の名前を告げる。
サヴェージ・ガーデン――獰猛なる庭。
雨も風も音も天も地も時も彼にとっては全て武器。
物語を彩り花を添える彼の庭。
時に巨像をへし折り圧殺し、時に一帯を崩落させ水没させるそのダイナミックさ!
純粋な力ではなく駆け引きや能力の相性、更には戦場そのものも利用した、まさに使えるものを全て使うジョジョバトル!
それこそが、彼の書き手の真・骨・頂ッ!

故にこそ、5秒間だけだが、時を止めるのも彼にはたやすい。
スタンド『サヴェージ・ガーデン』の能力は、一口に言えば環境操作。
射程と応用範囲が極めて広い上に、具体的に何をするのか狙いがあればあるほど精密操作可能なのが特徴的だ。
ぶっちゃけてしまえば一エリアくらいなら、瞬間的にはなんでもできる。
まあ環境に働きかけるという性質は、裏を返せば環境に働きかけるというワンクッションを置くしかなく、直接オラオラできないのが欠点ではあるが。
ウェザーに敢えて使わせなかったこともあり、ヘビー・ウェザーの能力も使用不可能だ。
ともあれ、

「今度こそ、これで決着ですね」

敵がラーニング能力者なら、長期戦は不利。
サヴェージ・ガーデンの能力上、ラーニングされた所で一朝一夜に使いこなせるものでもないが、厄介なのには変わりない。
なればこその時止めからの短期決戦。
いくらラーニング能力者とはいえ時を止められた状態で受けた攻撃を身に付けることは不可能。
過程を理解せず、ただ結果としてアイディーは敗れる。
それは彼の辿る“運命”だ。

505HEROES:2013/04/09(火) 03:25:52 ID:QBvQVhPk0


運命の、はずだった。

「――でもそれは大きなミステイク」

声が、響く。
サヴェージ以外、動くもののいないはずの世界で、声が響く。
まさか、と、先程も抱いた驚愕を再びサヴェージは抱く。

そのまさかだった。

止まった世界、凍りついた世界の中で、彼は、英雄は。

止まることなく歩み続けていた。
止められてしまった真空の刃の代わりに、自らの手で引導を渡すべく疾走し、切りかかって来た。

「くっ!」

ならば、と。止まらぬのなら、と。自らの時間を加速させて回避する。
それでも追いすがられる。時間ごと加速しているはずなのに追いつかれる。

「無駄だ。“時空”そのものであると定義された俺たちに、時空系の能力は効かない」

中でも彼はインフィニティーとまで称えられた時の最果て。
ありとあらゆる時代に繋がり、どの時代にも属さない一つの世界そのものなのだ。

だが、世界がなんだ。
アイディーが一つの世界の最果てだと言うのなら、サヴェージもまた一つの世界の最果てだ。
RPGロワのトップ書き手に、ジョジョロワ3rdのトップ書き手が、押されたままでいられるものか!

それにまだだ、まだなのだ。
正邪の英雄を、善悪をも超えた勇者を書ききったというアイディーとは違い、まだまだサヴェージは書ききっていないのだ。
ヒーローを、書ききれていないのだ。黄金の意思を書ききりたいのだ。
だから、こんなところで負けられない。負けるわけにはいかないんだ!
サヴェージ・ガーデンには夢がある。
ヒーローを書ききるという夢が!

506HEROES:2013/04/09(火) 03:26:09 ID:QBvQVhPk0

「サヴェージ・ガーデン!」

ヴィジョンを完全に顕にしスタンドが発現する。
直後、辺りを揺るがすような轟音が響いた。否、事実、現象として辺りが揺らいだ。
アイディーの足元が崩れる。サヴェージが倒れた地面が割れる。砂漠の中心に穴があき、そこに全てが吸い込まれていく。
果たしてそれは巨大蟻地獄とでも言うのだろうか。
否、これはサヴェージ・ガーデンの仕業だ。
落ちゆく中、アイディーは見た。そして理解した。
緑なきはずの砂漠の地下で荒れ狂う巨大な植物の根を。
それがどこからもたらされているのかを!

「北か! E6北東は砂漠が途切れ森となっている……。そこからここまで根を伸ばしてこさせたというのかッ!」

肥大成長した植物により地盤を砕き、砂漠ごと崩落させる。
その発想の大きさに流石のアイディーも驚愕する。
このままではまずい。どこに落ちていくのかは分からないが、落下というのはRPGでも洒落にならない。
基本ダメージを食らったりはしないが、ダンジョン攻略に大きな支障が出る可能性が高い。
ゲーム脳を排除して言うのなら、つまるところ生き埋めにされかねないのだ。
しかし、サヴェージの目論見は、もっと恐ろしいものだった。

―――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!

「なんだ、この音は。このうえまだ何かあるというのかッ!?」

生じた断層に必死で魔剣アシュレーを突き刺し、なんとか大穴に呑まれずぶら下がっていたアイディーが、不穏な空気に顔色を変える。
顔を打つ雨粒。滴り落ちる水滴。そして聞こえる轟音。水の音。
音が聞こえるのは上からではない。
下だ、下からもだ。
降り注ぐ雨水だけでなく、下からも水が勢い良く流れこんでくるッ!
だがこの水はどこから生じた? 地下水脈を“偶然”掘り当てたというのか?
いや、違う、そうではない。
これは狙って起こされた事象だ。
サヴェージのスタンドの効果範囲はエリア丸1つ分。
彼はそれを用いて砂漠だけでなく、街も、森も、湖も含んだE6エリアの地上と地下をずたずたにした!
この水はE6北部の湖から引いてきたのだ! おまけに街部分の水道管からまで水を誘導してきている!
北部森林の根を肥大成長させることで、地盤を崩し地下に大穴を開け、大自然のトンネルを構築!
脆くなった地表は森林を支えきる事ができず崩れ落ち、雨により増水した湖もまたトンネルへと流れこむ!
いくら波紋により水の上を歩けるからといって、鉄砲水の勢いには敵うまい。
そもそも水だけでなく、崩落した街の瓦礫や森の木々混ざりの土石流に襲われるのだ。
圧死や溺死よりも先に、漂流物による激突死さえありうる。
逃げ道はない。今のアイディーは竪穴に剣一本でぶら下がった状態だ。
数分あれば登れないこともないが、上下より迫り来る土石流は、もう目の前だ。
よしんば逃げようとしても、こちらと同じく、波紋で断層にくっついているサヴェージが許すまい。
逃げようにも足は底をつかず、辺りはすべてに壁に囲まれていて、上下からの挟み撃ち。
インフレロワ書き手である水銀ニートがいれば焦熱世界・激痛の剣(ムスペルヘイム・レーヴァテイン)乙、と諦めていたはずだ。
けれど、ここにいるのは水銀ニートではない。アイディー・ウィンチェスターだ。
セイヴァー<<救い、切り開く者>>なのだ。

なればこそ、運命はまたしても覆される。

507HEROES:2013/04/09(火) 03:26:25 ID:QBvQVhPk0

「アクセス(双剣覚醒)Lv1ッ!」

束ねられた双剣。閃光に包まれる世界。変身。白い装甲。蒼いゴーグルと靡くマフラー、展開される胸部機関……。
そこから先は、あまりの眩さにサヴァージには何が起きたのか、直接目にすることは許されなかった。
ただ、見てはいなくとも、どうなったのかは分かった。
肌に感じたのは膨大な熱風。
開けたのは広大な世界。
壁も、水も、砂もなく、雨雲さえも吹き飛ばされて、目に映るのは黄金に輝く満月のみ。
何もなくなってしまった世界の淵で、大の字になりながらサヴェージは息を漏らした。

「……――ああ、そうか。僕は、負けたんですね」

サヴェージが舞台の活用者なら、アイディーは舞台の破壊者だった。
RPGロワの地図を一目見れば本編を読むまでもなく一目瞭然だろう。
パロロワ界広しといえど、あそこまで、MAPが虫食い状態までになっている場所はあるまい。

ここまで語ったのなら言うまでもないだろう。
回避不可能と悟ったアイディーは、ならばと彼を閉じ込め殺しにかかったE6エリアという名の破壊してピンチを脱したのだ。
自らが生み出したヒーロー、蒼炎のナイトブレイザーにアクセス――変身し、粒子化速砲バニシングバスターで周囲を吹き飛ばしたのだ。
超高圧の土石流も、逃げ場を防ぐ断層も、全て、蒸発させたのだ。
巻き込まれていたならサヴェージとて生きてはいなかっただろう。
大崩落に対しては生き延びる策を練っていたとはいえ、それであの一撃を防げたとは到底思えなかった。
だというのに生きているというのなら、それは彼が見逃されたからだ。
彼を護り、今こうして、大地へと横たえさせた英雄に救われたからだ。

508HEROES:2013/04/09(火) 03:27:01 ID:QBvQVhPk0

「僕を、殺さないでいいんですか?」

一瞬垣間見た変身ヒーローじみた姿を既に解き、再びボロ布を纏ったアイディーへと問いかける。

「言ったはずだ。殺してでも、救う、と。お前が書き手として救われるなら、俺はお前を殺そう」
「……そう、ですか」
「もしも救いが欲しいのなら。自らの手で、明日を掴むことができないと諦めてしまった時は、俺を呼べ。
 この一撃で、俺はお前を救ってやる」

己の意志で、自らの手で、光り輝く明日を切り開くことができないと思ってしまった時。
筆が折れ、黄金の意志が朽ち、ヒーローとして生きられなくなった時。
それはサヴェージという書き手にとっての死だ。
その時は、止めを刺してやると。地獄を終わらせてやると。この英雄はそう言っているのだ。

「最後に聞かせてください。あなたが書ききった英雄とはどんな存在なんですか?」
「俺が書いた英雄とは。俺が書いた勇者とは……救われぬものを救うものだよ」

そうして、勇者は去った。
物語にて、多くを殺し、多くを救った勇者は、この地でも、そうやって生きていくのだろう。
その背に向かって、少年が抱いたのは怒りだった。
ああ、いいさ! いいとも、やってやるとも!
呼ぶものかと。覚悟を誰かに預けたりなどするものかと。
あなたが殺してでも救うというのなら、僕は守り通して救うのだと。
残された少年の意識は、今はまだ、ヒーローを描き途中の少年は意識は、問答無用に止められた雨振る世界にて、勇者に宣戦布告すると同時に闇に飲まれた。


【一日目・深夜/E-5街(元E-6との境界あたり】
【サヴェージ・ガーデン(◆c.g94qO9.A)@ジョジョの奇妙なバトルロワイアル3rd】
【状態】ダメージ(小)、精神疲労(大)、気絶
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:ヒーローとして生きる
1:……
※外見は広瀬康一です@ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない です。
※波紋を使えるようです
※スタンド:サヴェージ・ガーデン
 破壊力A スピードE 射程距離A 持続力A 精密機動性? 成長性A
 最大1エリア分環境を瞬間的に操れます。
 どう操りたいのか具体的なイメージがあればあるほど精密性は上がり、なければ下がります。
 あくまでも環境を操っての間接的な攻撃しかできません。
 

【アイディー・ウィンチェスター(◆iDqvc5TpTI)@RPGキャラバトルロワイアル】
【状態】ダメージ(小)、残量フォース0%
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:救われる書き手を救う
1:救われぬ書き手を殺してでも救う
2:頼まれれば腕試しや修行に付き合う
※ゴゴ@ファイナルファンタジーⅥの服を纏ったユーリル@ドラゴンクエストⅣの姿をしています
※フォースレベル1:アクセスlv1 蒼炎のナイトブレイザー@RPGロワに変身できます。
 ウィスタリアスセイバーとナイトフェンサーの代わりに、魔剣ルカ、魔剣アシュレーと名付けた剣を使っています




※E-6エリア一帯が消滅しました。

509HEROES:2013/04/09(火) 03:27:12 ID:QBvQVhPk0
投下終了です

510クワマン:2013/04/09(火) 03:32:49 ID:HxbvcIzc0
投下します。

511HEROES:2013/04/09(火) 03:32:49 ID:QBvQVhPk0
紹介が一年半ほど前で今はもうジョセフよりも康一くんやウェザーのイメージが強いので紹介投下

書き手紹介
【サヴェージ・ガーデン(◆c.g94qO9.A)@ジョジョの奇妙なバトルロワイアル3rd】
ジョジョロワ3rdの始まりはこの人と共にあり! 
見せしめの選定やその展開から強烈なインパクトを誇るOPを投下した期待の書き手さんは今やダントツのトップ書き手に。
そのオールラウンダーっぷりもさることながら、投下速度の速さ、そしてジョジョならではの使えるものを全て使ったバトルと駆け引きが目を引く。
ジョジョロワ3rdはまさに彼にとっての庭であるッ!

512クワマン:2013/04/09(火) 03:36:49 ID:HxbvcIzc0
割り込みすみませんでした。
投下します。

513クワマン:2013/04/09(火) 03:37:27 ID:HxbvcIzc0
 バリバリ、ムシャムシャ。
 強靭な顎と鋭い歯で噛み砕き、飲み込む。
 腹に収まればまた次へ。
 深い森の中、食しているものは家――と言っても木造の家屋ではなく、甘い菓子によって組み上げられた家だった。
 そしてそれを食っているのはパラサイト、後藤という生物だ。

 後藤の容姿を与えられたのは多ジャンルバトルロワイアルの書き手、【寄生獣】イーボゥ。
 第一回放送前に「Ultimate thing」によって、代表作「寄り添い生きる獣たち」によって、後藤の圧倒的にして怪物的な強さを見せ付けた。
 渾名に【寄生獣】とある通り、寄生獣勢を強く深く掘り下げてきた書き手だ。
 そんな彼が後藤の外見を得るのは、他の選択肢など無いと言っても過言ではない、当然の事だった。

 OP会場から森の中へ放り込まれたイーボゥは、腹が減っていた。
 両腕、両足、そして頭部に寄生生物を宿した後藤の姿である以上、それを維持するためのエネルギーが必要だったのだ。
 故に、食う。
 甘い匂いに誘われて辿り着いたその家を、容赦なく食らう。
 バトルロワイアルというものの主旨はもちろん理解していたが、今は栄養補給を優先していた。

 そうして食い続けていたイーボゥは己が咀嚼する以外の音を耳にし、食事を中断する。
 木々を掻き分け、落ち葉を踏み散らす足音。
 走っているのだろう、瞬く間に接近してきている。
 イーボゥは舌舐めずりをして口の周りの菓子を拭い、右腕を刃の形にして硬質化させた。
 後藤の姿であるならば、選ぶスタンスは当然マーダー。
 大規模戦闘、強マーダーによる虐殺への憧れもある。
 イーボゥが最初に出会う参加者を襲わない理由がない。
 問答無用で殺すべく、既に臨戦態勢を取っていた。

 だがイーボゥがその刃を振り下ろすことはなかった。
 森を抜けてお菓子の家まで辿り着いたその参加者の顔に、見覚えがあったからだ。
 ましてその第一声が、

「その姿、【寄生獣】イーボゥか!」

 自ロワの人間であると容易に特定出来るものであったならば。

「【誓約者】ダブルエックス、か」

 姿を見せたのはジェレミア・ゴットバルト。
 ジェレミアが参加するロワは複数あるが、後藤の姿に反応する彼は多ロワの書き手に違いなかった。
 そしてパロロワメモリによってその姿に変身するのは、多ロワ投下数トップの書き手【誓約者】ダブルエックスをおいて他にない。
 投下数一位の彼が手掛けたキャラクターは多い、だがその中で最も筆を割いたのはジェレミアだ。
 共に同じロワで書いていれば、その思い入れは自然と窺い知れる。

 ダブルエックスに「是非一度お会いしたかった」と握手を求められ、イーボゥは刃を解いてそれに応えた。
 マーダーとして動くつもりではあるが、自ロワの人間をいきなり殺すほどの確固たるスタンスではない。
 イーボゥは神出鬼没の書き手――書きたい時に書く。
 殺したい時に殺す。
 後藤がそうであったように、イーボゥも少なからず気分屋だった。
 そして多ロワを寄り添うように支えているイーボゥが、トップ書き手を率先して殺そうとするはずがなかった。



 【誓約者】ダブルエックスは会場に送られてすぐに走り出した。
 目的は一つ、自ロワの書き手に会う。
 【ライダー】エウーゴ、【寄生獣】イーボゥ、【世紀王】K.K.、【魔人皇】ジーヴ……あの素晴らしい書き手達が、この晴れ舞台に参加していないはずがない。
 ただひたすら、彼らに会って話がしたかった。

 ダブルエックスには多ロワのSSを一人で書いていた時期がある。
 それは書き手になってほんの数ヶ月の頃の話で、右も左も分からないまま砂漠の真ん中に放り出されたようなものだった。
 それでも書き続けているうちに、エウーゴが戻ってきた。

514クワマン:2013/04/09(火) 03:38:05 ID:HxbvcIzc0
 二人で書いているうちにまばらな投下だったイーボゥが本格復帰し、K.K.が、ジーヴが、帰ってきた。

 彼らの帰還を読み手達は喜んだだろう。
 だが最も喜んだのはダブルエックスだ。
 ロワの完結が近付くことよりも、彼らとまたリレーができることが嬉しかった。
 だから彼らに会いに行くために走るのだ。
 会って「あなたのSSが好きだ」と伝えたい、その一心で。

 イーボゥに出会ってから、ダブルエックスは喋り続けた。
 イーボゥの持ち味は原作と過去のSSの読み込みの深さ、そしてそれに裏付けられたクロスオーバー。
 「再開」から始まる四部作ではnのフィールドとミラーワールド、ローザミスティカとキングストーンといった異なる原作の要素を繋ぎ合わせた。
 「SAMURAI X」で枢木スザクと雪代縁に共闘という意外な選択をさせ、二人の間にある『侍』というキーワードによって彼らを掘り下げた。
 「寄り添い生きる獣たち」は、それまでに田村玲子が辿った軌跡の全てを昇華させたSSだ。

 ダブルエックスはこの「寄り添い生きる獣たち」について特に強く語る。
 イーボゥの代表作にして傑作。
 初めてのSSで田村玲子を書き、その後も何度も彼女を登場させたダブルエックスにとっては特別なSSだった。
 書いてきたフラグが、経験が、あらゆる要素が拾われて、田村玲子は原作にはない最高の結末を迎えた。
 書き手にとってこれほど光栄なことがあるだろうか。
 ダブルエックスが受けた衝撃の大きさはその後のSSに表れている。
 「Re:寄り添い生きる獣たち」。
 『返信』を意味する語を冠した同じタイトルのSSを執筆した。
 返さずには、書かずにはいられなかった――それほどに尊敬した相手。
 ダブルエックスはその相手に、思いの丈をぶつけきった。



 しかし、幸せな語らいの時は終わる。
 一人ではあるが「自ロワの書き手に会いたい」という願いが満たされて、己の『本分』を思い出したからだ。
 語りを終え、一息ついてから言う。

「そういえばここは、書き手ロワだった」

 自ロワへ、自ロワの書き手へ、愛を叫ぶのは結構だが、それ以前にロワなのだ。
 愛を叫んでいるだけではロワは進まない。

「書き手ロワにも読み手がいる。
 読み手を楽しませるのが私達参加者の役目だ」

 ダブルエックスは書き手とWiki管理者を兼ねており、SSの収録やエイプリルフール企画も積極的に行なっている。
 それは、パロロワがエンターテイメントだから。
 SSに限らず、あらゆる形で読み手に楽しんでもらいたい。
 一人でも多くの読み手に読んでもらいたい。
 そう思えばこそ、ダブルエックスはこの書き手ロワでも積極的に動く――他の参加者の命を刈り取る、話を進めるマーダーとして。

「その姿でか」
「もちろん」

 イーボゥの問いに首肯する。
 多ロワのジェレミアは一貫して対主催であったが、ダブルエックスが殺した参加者は多い。
 対主催もマーダーも、必要とあれば関係なく殺す。
 ロワ全体のバランスを考えながら、そうしてロワを動かしてきた。
 ここでも同じことをするだけで、マーダーとなることに抵抗はない。

「ジェレミア・ゴットバルトは主のためならば殺人を厭いはしない。
 ならば私はマーダーとして多ロワに、そして書き手ロワに忠義を尽くすのみ」

 ダブルエックスがジェレミアのような芝居がかった口調と仕草で宣言する。

515クワマン:2013/04/09(火) 03:38:44 ID:HxbvcIzc0
 強者に返り討ちにされようと、描写なく死亡しても構わない。
 それで多ロワの宣伝になるならば、書き手ロワが進むのならば。

 イーボゥに「ならばここで殺し合うのか」と聞かれると、ダブルエックスは「できればあなたとは後回しにしたい」と苦笑した。
 以前後藤とジェレミアとの戦闘を書いており、その力量差を良く知っているからだ。
 死んでも構わないとは思うものの、少しでも長く生きた方が多ロワのためになる。

「ここで失礼しよう。
 あなたの活躍を願っている」

 名残惜しみながら別れを口にし、ダブルエックスはイーボゥのいるお菓子の家を離れた。



 一晩でも話し続けそうな勢いで、イーボゥのSSについて語ったダブルエックス。
 これだけの熱量と思い入れがあればこそあの投下数になったのであろうと、イーボゥは得心する。

 ダブルエックスがマーダー。
 K.K.もシャドームーン以外の容姿は想像がつかず、恐らくマーダーになるだろう。
 エウーゴが対主催になるかマーダーになるかは半々か。
 ジーヴがいれば対主催はほぼ確実。
 これでイーボゥがマーダーとなると、多ロワの書き手のマーダー率は随分高くなる。

「面白い」

 そんなロワが一つや二つあってもいいだろう。
 後藤にしては大人しすぎる登場話だったと反省し、イーボゥはお菓子の家を食うのをやめて動き出した。
 ダブルエックスがジェレミアに倣い忠義に従ったように、イーボゥも後藤に倣い本能に従う。
 即ち「この種を食い殺せ」。

 食事を中断したお陰でまだ小腹が空いていた。
 その空いた腹に、他の参加者を収めに行く。


【一日目・深夜/D-3/お菓子の家】

【【誓約者】ダブルエックス(◆.WX8NmkbZ6)@多ロワ】
【状態】健康
【外見】ジェレミア・ゴットバルト@コードギアス 反逆のルルーシュ
【装備】
【持物】基本支給品×1、不明支給品1〜3
【思考】
基本:マーダーとして多ロワに、書き手ロワに忠義を尽くす。

【【寄生獣】イーボゥ(◆EboujAWlRA)@多ロワ】
【状態】健康
【外見】後藤@寄生獣
【装備】
【持物】基本支給品×1、不明支給品1〜3
【思考】
基本:小腹が減った。参加者を食う。

516クワマン:2013/04/09(火) 03:39:23 ID:HxbvcIzc0
投下終了です。
タイトルは入れ忘れたので「寄り添い生きる書き手たち」でお願いします。

517438:2013/04/09(火) 05:55:54 ID:POtMFyZQ0
>>443
まとめサイトには掲載されていません。
把握には、ttp://yuyunegirowa.web.fc2.com/page/warehouse/warehouse.htmlの過去ログを見る必要があります。
スレにおける本編投下以外での功績(≒ウィキ掲載の本編だけでは把握できない)要素を盛り込まれたキャラクターは把握に過去ログ閲覧が必要なので、ウィキ未掲載でも大丈夫かと判断していました。
まとめサイトのみでの完全把握が可能なキャラクター以外は使用禁止ということでしたら作品を撤回させて頂きますので、その点がどうなのか、住人の方で話し合って結論を出して頂ければ幸いです。

518クワマン:2013/04/09(火) 05:56:30 ID:POtMFyZQ0
皆様投下乙です。
投下ラッシュ激しいですし、議論とか感想とか付けるスレが別であってもよかったかもしれませんね。

519クワマン:2013/04/09(火) 09:04:24 ID:gfPcvqywC
俺は「盗作した書き手」という時点で把握する気にはならない
まとめサイトから削除されるような人をネタにする行為にも抵抗がある
はっきり言って、盗作をネタにできる神経が理解できない
書きたくないし、読みたくもない

盗作は、ただの荒らしや問題児とはわけが違う
(書き手のモチベを下げるという意味では荒らしや問題児のほうがタチ悪いかもしれないけど)

創作に携わる人にとって自作は「我が子」とか言われることさえある
誰かにとっての「我が子」を盗むような人を、書き手という立場から愛しちゃダメだろ

520クワマン:2013/04/09(火) 09:33:01 ID:Bqv/aG/Y0
投下します

521正直自ロワの後続書き手には申し訳ないと思っている:2013/04/09(火) 09:33:40 ID:Bqv/aG/Y0
「いやいやいくらなんでもこれはないって、本当に」

パロロワメモリによって変化させられた彼女の外観はどの『参加者』のものでもなかったのだから。

「いきなり強い状態で参戦させるとか死亡フラグ以外の何物でもないからねこれ?」

今の音織の姿は平等なだけの人外――安心院なじみ。
本編では主催フラグこそ立っているものの一参加者の夢に出てきただけの非参加者。
そもそも本編に登場させたのだって彼女ではなく別の書き手――投下数2位の◆xR8DbSLW.w、『不撓怒涛』零崎傾識――だ。
それなのに、どうして彼女がこんな姿をしているのかといえば、

「はぁ……確かに僕死者スレの更新やってるけどさぁ」

死者スレ。
文字通り本編で死んでしまったキャラを弔うためのスレ。
第一回放送後から死んでしまったキャラの入場話については全て彼女が担当してきた。
時には原作の都合上死者スレの雰囲気に合わなそうなキャラを何とかするために始まった小企画をなんとか収集つけたりもした。
その結果、なのだろう。

「いや、なのだろうってそんな風に片づけられても困るんだけど。死者スレなら阿良々木君の方が書いた回数多いし」

いつの間にか笑い声はなくなり、口から零れ落ちる言葉は愚痴ばかりになる。

「本当これからどうすればいいの。零崎だからってこんなテンションじゃ殺して回ろうって気にもなれないよ」

安心院なじみの姿をとっているとはいえ、今の彼女に付けられた名は零崎。
ならばやることは一つで、皆殺し。
逆らう者は殺す。
邪魔する者は殺す。
何でもなくても殺す。
最後は、こんなことに巻き込んだ主催も殺す。
それでいい。
それで間違いない、はずなのに。

「君を殺すというのは正直しのびないんだよねえ」

目の前にいる少年に語りかける。
長めの茶色い髪に、白いダッフルコート。
まだ小学生と言っても通用するであろう――普通の子どもにしか見えない。

「そうかい。ならボクに殺されてくれるかな?」

バロウ・エシャロットの姿をした中学生ロワ書き手――◆7VvSZc3DiQが右手を突き出して音織に返す。
すると、何の変哲もなかったはずの腕が大砲に変わり、巨大な鉄球が発射された。
砂煙を巻き上げながら発射されたそれは、音織に直撃――

「悪いけど“まだ”殺されるつもりはないんだ」

しない。
いつの間にか◆7VvSZc3DiQの後ろに立っていた。
周囲は砂漠で視界を遮るものなど何も無い。
移動するだけでもすぐわかるというのに気付かれずに後ろを取られるなどあり得ないはず。
◆7VvSZc3DiQにはわからなかったが音織が使用可能な数少ないスキル、腑罪証明(アリバイブロック)を使ったのだ。
本来なら『好きなときに好きな場所にいられる』というロワ会場から簡単に逃げ出せるというチート極まりないスキルであるがそれはさすがに制限されている。

522正直自ロワの後続書き手には申し訳ないと思っている:2013/04/09(火) 09:34:08 ID:Bqv/aG/Y0
◆7VvSZc3DiQは動揺を覚えるが表には出さない。

「“まだ”?」
「そう、“まだ”だ。僕には先にやらなくちゃいけないことがあるんでね」
「ボクがそれを大人しく待つとでも?」
「もちろん思っちゃいないさ。だけど、君に関わることでもある――といったらどうするかな?」
「興味はわいたけどそれだけだね。最後に死んでくれるというなら、話は別だけど」
「それでも構わない。むしろ本望さ」
「……わかった、いいだろう」
「お礼を言うよ。……それじゃあ、ちょっと順番前後しちゃうけど」

問答の末、あっさりと自分の命を手放すことを条件に一時の自由を得た音織はデイパックをひっくり返す。

「言っておくけど――」
「ああ、大丈夫。こちらに攻撃の意思はない。ただ、支給品の確認をしたかっただけなんだ。そしてこれは餞別さ」

彼女には『横溢邁進』という称号の他に情報網<エンサークリングネットワーカー>という検体名も持っていた。
それは死者スレの更新に留まらず、Wikiの追跡表や支給品リストの大幅な改造、本編では掲示板の創設や大量の不明支給品の開示などをこなしてきたことに由来する。
案の定、というべきか支給品の中には携帯電話が入っていた。
本編で8台くらい出していたのできっと入っているのだろうと踏んでいたのだがその通りだったようだ。
他に支給品はなかったようで複数落ちている携帯電話を全てデイパックに戻すとデイパックごと◆7VvSZc3DiQに投げてよこした。

「中学生ロワ書き手なら未来日記はあった方がいいだろう?何より、一番最初にルールを作ったのは君なんだからさ」
「どうして、敵に塩を送るような真似を」
「敵かもしれないけど僕は君に恩を感じているんだ。僕がかつて繋いだキャラを君は見事なまでに魅せてくれた。その恩に報いたいだけなのさ」

トリバレする以前のトリで音織は一度だけ中学生ロワに投下をしていた。
今だからこそ正直に言うがそれは正直自信を持って投下したものではなかった。
しかし、リレーの末◆7VvSZc3DiQは音織が書いたキャラを綺麗に散らしてくれた。
そのことに音織は大恩を感じていたのだ。

「だから、ボクにキルカウントをくれると――そんなことをほざくのか」
「それとこれとは別の話さ。死生観が曖昧な西尾キャラを書いているんだぜ?元々死への抵抗が薄いのさ」
「だとしても、もう用件は済んだだろう?今度こそ殺されてもらうよ」
「いいや、一つだけ残っているね。これさえ済めば煮るなり焼くなり好きにしてもらっていい」

そして、◆7VvSZc3DiQの返事を待つことなく言葉を紡ぐ。

「どうして、中学生を“熱血青春”に変える能力(チカラ)を持つ君がマーダーをやるのか、教えて欲しいんだ」

音織がやりたかったことは3つ。
1つは情報網<エンサークリングネットワーカー>として支給品を開示すること。
1つは書き手元◆0UUfE9LPAQとして作品を繋いでくれた礼を述べること。
1つはただの読み手としてどうしてマーダーとなったのかを聞くこと。
◆7VvSZc3DiQの答えは果たして――

「その前提が間違っているんだ。マーダーが熱血話をやっちゃいけないなんて理由はどこにもない」

単純、故の真理。
そして、その答えを聞いた音織は――

「無粋なことを聞いて悪かった、けど少しだけ気が変わったよ。僕は君に殺されてやらない」

にっこりと笑い、いつの間にか持っていた銃を自身のこめかみに突きつける。
刀を精製するスキル、見囮刀(ソードルックス)で生み出したものだ。
失敗ばかりの銃作り(ガンスミステイク)じゃないのかって?炎刀だから一応刀でいいんだよ。まだ死者スレでそっち出してないし。

「僕には死者スレを更新するという仕事があるんでね。とっととこんな会場からおさらばさせてもらうさ」

ぱん、と。

523正直自ロワの後続書き手には申し訳ないと思っている:2013/04/09(火) 09:34:27 ID:Bqv/aG/Y0
その言葉を最後に軽快な音が響いた。


 □  ■  □


音織の亡骸を前にして◆7VvSZc3DiQは独白する。

「わからないな……ボクにはキミの気持ちがわからない」

「ボクのロワには死者スレなんてものは存在しない。だからこそ、本編でより一層キャラの生き様を出し切るように描いているというのに」

「よし、決めた。キミがさっさと死んでしまったことを後悔するくらいこの会場で魅せてやる。ロワ書き手なら本編で魅せるものだろう?」

「ならここで殺人日記を使うのは得策じゃあないな。そもそもボクが最初に出したものじゃないし」

「うん、あの日記が一番いい。癖が強いなんて言われていたけどここは書き手ロワだ、そんな問題なんてあってないようなものだろう」

中学生ロワでは基本支給品の中に携帯電話が入っていたが他のロワではそれは一般的ではないため◆7VvSZc3DiQは支給品から携帯電話を得ることができなかった。
しかし、今は音織から受け取った携帯電話が大量にある。
未来日記のルールの設定、最初にそれを使用したというのも相まって◆7VvSZc3DiQは自身が出した日記ならどれでも契約することができた。

「Neo高坂King日記――いや、Neo◆7VvSZc3DiQKing日記か。これで思いっきり輝いてやるさ」

音織に背を向けようとして立ち止まり、近づくと傍らに落ちていた炎刀・銃を拾う。

「これもキミからの餞別ってやつなのかな。ありがたくもらっておくよ」

過去を現実に変える能力を持つバロウの姿をした◆7VvSZc3DiQには銃などの飛び道具は相性がいい。
それに、マーダーとして動くなら武器が多いにこしたことはないのだから。
そして、言い聞かせるようにもう一度話しかける。

「ロワ書き手なら本編で魅せてこそだ。ボクは絶対にキミを後悔させてやる」


【『横溢邁進』零崎音織(◆ARe2lZhvho)@新西尾維新バトルロワイアル 死亡】

【◆7VvSZc3DiQ@中学生バトルロワイアル】
【状態】健康
【外見】バロウ・エシャロット@うえきの法則
【装備】Neo◆7VvSZc3DiQKing日記@中学生ロワ
【持物】基本支給品×2、携帯電話複数、炎刀・銃@新西尾ロワ、不明支給品1〜3
【思考】
基本:マーダーとして“熱血青春”を届ける

 ※バロウ・エシャロットの過去を現実に変える能力と神器を使えます

524クワマン:2013/04/09(火) 09:34:40 ID:Bqv/aG/Y0
投下終了です

525クワマン:2013/04/09(火) 09:38:35 ID:Bqv/aG/Y0
すみません現在地を書き忘れていました
【一日目・深夜/F-6/砂漠】
でお願いします

526クワマン:2013/04/09(火) 09:46:32 ID:Lw33tIW2O
ネギまロワ1の参加に反対する方ははっきりと修正要求なり破棄要求を出すべきじゃないでしょうか
俺は嫌だ、ということだけ言われても書き手も対応に困ると思います

感想もつけずにこちらの話題にだけ反応してしまうのもアレだと思ったのですが、とりあえずそこだけ気になってしまったので
出先&ケータイからなので感想のほうは帰宅してからってことで許してください!
どの作品も書き手やロワに対するリスペクト、熱気を感じられて読んでてすごく楽しいです

527クワマン:2013/04/09(火) 10:28:22 ID:HtI0Es4s0
投下します

528その笑顔は――――:2013/04/09(火) 10:28:56 ID:HtI0Es4s0

「い〜ざゆ〜け〜、む〜て〜き〜の〜、わかたかぐん〜だん〜♪」

 E-6の球場の遊撃手の定位置ら辺り。
 ホークスの応援歌『いざゆけ若鷹軍団』を口ずさみながらステップを踏む書き手がそこに居た。
 リズム感抜群、かつ、キレのいいダンス。
 トップアスリートの持つ高い身体能力の姿の賜である。
 
 その書き手の容姿は勿論、ムネリンこと川崎宗則。
 
 彼の名は川崎宗則全一(◆7WJp/yel/Y)。川崎宗則ロワのトップ書き手だ。
 この殺し合い開幕してから彼がずっと『いざゆけ若鷹軍団』を踊っていた。
 別に「『いざゆけ若鷹軍団』を踊り続けないと死んでしまう」という彼に課せられた能力制限ではない。
 彼がただ純粋に身体を解すためのウォーミングアップしているのである。
 


 Q:この殺し合いに乗ったことを知ったら川崎宗則ロワの書き手達は驚く。

 
 
 川崎宗則ロワの書き手達と川崎宗則ロワを書くために。
 野球は一人ではできない。リレー小説もまた然り。誰かが居てこそのリレーなのだ。
 特に川崎宗則ロワを立てたMr.川崎宗則(◆51/314RH96氏)は生き残らせたい。
 彼とまた同じ川崎宗則ロワを書きたい。



 A.ちょっと殺人鬼みたいで怖いなって思うかもしれない。



 川崎宗則ロワのため。川崎宗則ロワ書き手達のため。
 帰還して川崎宗則ロワを書くために。
 彼はこの殺し合いに乗ったのだ。
 その顔は――――――― 
 
 

 A.でもしょうがないですよね(マジキチスマイル)。



 ただ気狂い染みた笑いが張り付いていた。


【一日目・深夜/E-6/球場の遊撃手の定位置ら辺り】
【川崎宗則全一(◆7WJp/yel/Y)@川崎宗則ロワ】
【状態】健康
【外見】川崎宗則(どの川崎宗則かは不明)
【装備】
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:Mr.川崎宗則(◆51/314RH96)や他の川崎宗則ロワ書き手を生き残らせつつ、共に生還する。
 0:Q.この殺し合いに乗ったことを知ったら川崎宗則ロワの書き手達は驚く。
 1:A.ちょっと殺人鬼みたいで怖いなって思うかもしれない。
 2:A.でもしょうがないですよね。(マジキチスマイル)

529クワマン:2013/04/09(火) 10:29:21 ID:HtI0Es4s0
投下終了です。

530クワマン:2013/04/09(火) 10:51:19 ID:QBvQVhPk0
>>517
お答えありがとうございます
まとめサイトのみでの完全把握が可能なキャラクター以外は使用禁止、とまで言うつもりはありません
しかし、氏のその言い方はいささかずるいと思います
氏の言うように、まとめサイト掲載の本編だけでは把握できない要素を盛り込まれた書き手は多々いると思います
特に書き手ロワをきっかけとしてそのロワに興味を持ったのではない本スレ住民ほど、自然とそういった要素を込めるかもしれません
完全把握、という言い方をすれば、どのロワの書き手にせよ、ログを掘り起こすのが確実だと私も思います
しかし、まとめサイトに頼るのではなく、過去ログを掘り起こすという、いわば一手間かかる行為をなすのは、それこそよほどそのロワに興味を持った方か、元々思い入れのある方くらいでは、ないでしょうか
書き手ロワとは書き手やロワへの愛を叫ぶところであり、語らうところでありますが、愛を強要する所ではないと思います
既にして問題とされていることですが、「盗作書き手を書きたくない」、「愛するのは書き手としてどうか」という意見も、そういったことでもあるのでしょう
私は、書き手ロワの完結を目指しているわけではありません
無理に書かれるくらいなら、停滞したほうが良いとまで思っております
そんな気持ちで誰かに書き手のことを書いて欲しいとも、そんな気持ちで書かせたいとも思いません
申し訳ありませんが、作者1に関しては、氏の手で殺すか、他に書いて殺したいという方がいない限り、破棄すべきだと思います
長文、失礼しました

感想は後ほど書かせて頂きます

531My Way:2013/04/09(火) 14:35:14 ID:BM2KQuhE0
投下します

532My Way:2013/04/09(火) 14:35:41 ID:BM2KQuhE0
 マップ最南端G-1。
 その更に南側に、ふと支給品類が入った鞄が放置されている。
 はて、これはどういうことか。
 殺し合いにおいて最も重要である支給品を捨てる。
 これは己の能力に、よっぽどの自信があるからなのであろうか。
 否、この鞄を捨てた書き手は全てをぶちのめす力などもっていない。
 もしかするとこの現状に絶望して自ら命を絶ったのか。
 それも違う。
 では一体何故?
 それはこの鞄を支給された書き手の話からしよう。
 
 この鞄を支給された書き手、その人物の名は◆51/314RH96。
 俺ロワトキワ荘で突如表れた、史上初の現実の同一人物単一ロワの>>1である。
 
 御存知の通り、彼が旗揚げした俺ロワは『川崎宗則バトル・ロワイアル』。
 なんJをも震撼させたそのロワの首領である◆51/314RH96も、
 自身のロワの発展、そしてイチローさんや川崎宗則の知名度イメージアップのために殺し合いに奔走していたであろう。
 
 今が、11月から3月までの間でなら話しであるなら。
 
 そう、今は2013年4月、NPBもMLBもシーズンが始まったばかり。
 彼はロワを愛すると同時に、もちろん野球をも愛している。
 
 確かに書き手ロワは書き手の夢の一つかもしれない。
 だが、彼にとってはイチローや川崎宗則、贔屓球団、そして野球、
 全ての応援をしなければならないこの季節に、殺し合いなどやってい暇などない。
 
 だから彼は 脱 出 したのだ、どうやって?
 それは愛だ。
 イチローさんを愛する川崎宗則が渡米したのと同じように、
 ジャイアンツ魂、猛虎魂、星の煌きと同じように。
 彼も野球を愛した。
 殺し合いよりも、野球を、愛して、愛して、愛し続けたのだ。
 
 陳腐な出来事とは言わせない。
 イチローさんと同じ球団を夢見た川崎宗則が夢を叶えたのも、イチローさんへの愛が深いからだ。
 彼もまた川崎宗則が好きだから、イチローが好きだから、野球が、野球選手が好きだから、
 ◆51/314RH96は川崎宗則ロワを旗揚げしたのだ。
 他のパロロワ書き手がパロロワ愛して行動するように、彼も野球というものを愛して行動したのだ、
 そしてその夢が実った。
 
 ただそれだけである。
 
 だからもうこの世界に『川崎宗則ロワを建てた◆51/314RH96(Mr.川崎宗則)』と呼ばれる参加者は存在しない。
 
 脱出と本人は思っているが、もしかしたら主催者側が危惧して消滅させただけかもしれない。
 
 だから静かに、誰も気にもとめない場所に、ポツンと鞄が残っている。
 パロロワに対する愛がなかったわけではなかろう、だが、それ以上に……
 
 彼は野球を、愛していたのだから……
 
【川崎宗則ロワを建てた◆51/314RH96(Mr.川崎宗則)@川崎宗則ロワ 書き手ロワ4thから消失】

533My Way:2013/04/09(火) 14:36:02 ID:BM2KQuhE0
 ☆ ☆ ☆
 
 ここで唐突だが川崎宗則ロワの他のロワと特に違った面を話したいと思う。
 
 一つ目は、川崎宗則ロワは御存知の通り、NPBの名選手であり、数々のエピソード、
 もっともイチローさんとのエピソードが一番多いのだが、とにかくその川崎宗則が
 あらゆる時間帯、それこそTVの前でイチローを見ていた頃から、メジャーに渡った時まで
 幅広い間から参戦しているロワである。
 
 それらに加えてプラス10人、書き手枠と呼ばれるものから多種多様の川崎宗則が参戦している。
 阪神タイガースに入団した川崎宗則や、書き手になった川崎宗則、サイボーグになった川崎宗則などなど。
 とても信じられないようなIFの世界から参戦している者が大半である。
 これは他のロワでは到底ありえないことであり、このロワの最たる特徴であろう。
 
 そして2つ目、川崎宗則ロワは支給品に出してはいけないものは

・イチロー(鈴木一郎、イチロー選手指すもの全て)
 このロワが終わってしまうため。
・イチロー夫人 (イチローの嫁、弓子夫人 福島弓子氏を指す全て)
 鬼女板もドン引きするようなエグいことになりかねないため。
・一弓 (イチローが飼っているペットの犬を指す全て)
 生き物苦手板もドン引きするようなえげつない事態になりかねないため。
 
 この三点だけであり、それ以外ならなんでも、人間だろうがインキュベーターだろうが
 物凄く爆発する物体だろうが、血のエンゲージリングだろうがなんでも出していいのである。
 現にソフトバンクホークス監督の秋山監督や、松岡修造、つば九郎などが猛威を振るっている。
 これもまた、川崎宗則ロワでしか体験できない独自文化であろう。
 
 さて問題。
 これらの独自文化を築いてしまった◆51/314RH96。
 それは全部とは言わないが、ある程度はこの書き手ロワ内にも影響を与えてしまっている。
 では、今この時既に影響を受けてしまったものは何か─────
 
 ガサゴソと独りでに鞄が揺れる。
 
 ドンドンと飛び跳ね、鞄は倒れる。鞄の口が横向きになる。
 
 ファスナーがギューと音を立てて開かれた。
 
 中からはにゅっと…… 人か……? 静かにはみ出るように出てくる。
 
 だが、目を閉じたまま動く感じはしない。
 
 死体か……?
 
 なるほど、確かに書き手ロワで支給人はまずい─────

534My Way:2013/04/09(火) 14:37:02 ID:BM2KQuhE0
#aa(){{
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―--,,,       |. |      | | )    〉 />、,,,____,,,</ ⌒ヽ.              ┛
     ̄'''-.    |. !―――! | 入/ヽ、r' {⌒ゝ} | GIANTS| /⌒ヽ}
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|二二二二]    r'⌒ヽ、 }    ..555|r'⌒ヾゝ、
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   |.目  .死   そ |ゞヽ、    ,r'--‐‐''{ |''!. r').  ~'''''-''      彡ミミ
   | を  .ん   の | >//ゝ‐、 /彡    |  、_ノ   ii ヾ、    彡ミミ
   |.覚   だ   と |///ーー彡彡    }       | O|  ヾ、   彡ミミ
   | ま  .は   き |ゞ、     彡,,    `      .  !  . 〉    彡ミミ
   | し   ず.  : .| --、_ .   ii                     彡ミ
   | た  の   : .|=ニ/ ヽ、                       ミミ
   | !  村     |     ヽ                  __ 三 ミ彡彡
   |     田    .|      \   ヽ         __ ≡ 三 三三ミミミ
   |     が    .|        \   ヽ_  ( ヽ ,--、ヽ≡≡三.三三三ミミ
   |________|、        ゝ     ヽ、 ''- ノ )三三三三ミミミミミ
   -,,,,   ヽ、  ヽ、       \  _ミミヽ--ー'''三三三三ミミミミミ
}}

535My Way:2013/04/09(火) 14:37:25 ID:BM2KQuhE0
 ☆ ☆ ☆ 
 
 村田修一。
 東福岡高→日本大→横浜ベイスターズ→読売巨人軍
 日本の名だたるスラッガーの一人である。
 
 と、同時に不名誉な知名度の広がり方をしている。

『内川コピペ』
 
 これは当時同じく横浜ベイスターズに所属ていた内川聖一と呼ばれる野手が、
 暗黒まっただ中であって現状に思わず嘆き夢をみる、そんなコピペである。
 そのコピペの最後には、あらゆる改変を受けようが最後の一文は
『吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った』
 の一文で終わってしまう。
 もちろん、パロロワ内部でも幾つかこのコピペ改変が使われた。
 その度に彼は病院で静かに息を引き取り死んでいった。
 
 この村田修一、そんな自分を蔑ろにした書き手に復讐をするため支給品となっていた。
 言わばジョーカーであったのだ。
 だが、支給品として出される前に支給された人間が消え、
 更にどっかで誰かが既に内川コピペを使ったSSを書いてしまったため、
 鞄内の異空間の病院で静かに息を引き取ってしまったのだ。
 
 しかしここに村田修一の姿をした人間を目を覚ました。
 死んで蘇ったのか? 違う。
 
 川崎宗則ロワのもう一つの特性、『IFの世界の川崎宗則』の話を思い出して欲しい。
 その中には『パロロワ書き手川崎宗則』がいた、では蘇ったのこの村田修一は
『パロロワ書き手村田修一』なのか? 
 
 それも違う。
 なぜならそれでも村田修一だからだ。
 世界が変わろうが何だろうが村田修一には変わりない。
 だから内川コピペで死んでしまう。
 
 では何なのか?
『IFの世界』を別の観点で見て欲しい。
 多種多様の川崎宗則がいるなら、多種多様のイチローさんもいる。
 ならば、多種多様の◆51/314RH96がいてもおかしくはなかろう。
 そしてその中には『村田修一ロワを建てた◆51/314RH96』がいても何ら不思議ではない。
 もちろん、そんなロワもそんな書き手も本来はいない。
 だが書き手ロワ内でならどうであろうか?
 実際、今書き手ロワに存在する書き手自体、本来とは違う姿の書き手なのだ。
 そう考えれば書き手ロワ全ての参加者が、IFの世界の人間と言っても過言ではないだろう。
 
 そして数あるそのIFの世界のたくさんの意志が、この書き手ロワに散在している。
 生きている人間からはもちろん、死んでしまった者、参加できなかった者からも出ているであろう。
 その数多ある意志、執念、怨念の一つである『村田修一ロワを建てた◆51/314RH96』が、
 死後間もない村田修一の憑依し、体を乗っ取ったのだ。

536My Way:2013/04/09(火) 14:37:51 ID:BM2KQuhE0
 村田修一ロワを建てた◆51/314RH96の意志はそれはもう半端なものではなかった。
 村田修一が怪我をしようが、巨人に行こうが絶不調であろうが愛し続けた彼は、
 内川コピペで無残に死んでゆくことが許せなかった。
 だから村田修一ロワを建て、村田修一の名誉奪還に励んだのだ。
 だが、どうだ? またこの書き手ロワで村田修一は無残にも殺されてしまった。
 
 許せない。 どうして僕の好きな村田さんをこんな酷いことするんですか……?
 イチローを愛する川崎宗則の如く、村田修一を愛する村田修一ロワを建てた◆51/314RH96は、
 そんな書き手達のことを許せる筈もなかった。
 チャンスがあれば何時でも縊り殺してやろうと思っていた。
 
「村田さん…… 村田さんをコケにする奴らは僕が皆殺しにしてあげます……」
 
 愛撫するように己の体を触る、村田修一の姿をした『村田修一ロワを立てた◆51/314RH96(Mr.村田修一)』は
 村田修一に問いかけるように言い放つ。
 
 彼の意志にもうパロロワに関することは存在しない。
 村田修一を蔑んだ連中を殺す。
 ただそれだけ。
 
 その顔面は誰よりも狂気に満ちていた。
 
【村田修一@現実(支給品・ジョーカー)                 死亡】
【村田修一ロワを建てた◆51/314RH96(Mr.村田修一)@川崎宗則ロワ書き手 推参】

537My Way:2013/04/09(火) 14:38:09 ID:BM2KQuhE0
【一日目・深夜/G-1/最南端】

【村田修一ロワを建てた◆51/314RH96(Mr.村田修一)@川崎宗則ロワ書き手】
【状態】健康 マジキチフェイス
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜2
【思考】
基本:村田修一をコケにした書き手共を皆殺し
 1:殺す。
 
 ※読売巨人軍の村田修一選手の姿をしています。
 ※村田修一本人ではないので内川コピペで死ぬことはありません。
 
【備考】
 ※『川崎宗則ロワを建てた◆51/314RH96(Mr.川崎宗則)』は脱出したのか、
  主催者側の手によって消されたかの判別はつきません。
 ※結果的に『川崎宗則ロワを建てた◆51/314RH96(Mr.川崎宗則)』の支給品が全てが
 『村田修一ロワを建てた◆51/314RH96(Mr.村田修一)』に引き継ぐ形になっております。
 ※IFの世界から無理やりきた『村田修一ロワを建てた◆51/314RH96(Mr.村田修一)』は
  主催者側の手が入っておりません。
  よってパロロワメモリを操作されることも今のところはありませんが、
  対策は取るかもしれません。

538My Way:2013/04/09(火) 14:38:21 ID:BM2KQuhE0
以上で投下終了です。

539孤高の>>1に、覚醒めの夢を。:2013/04/09(火) 14:39:51 ID:QBvQVhPk0
投下します

540孤高の>>1に、覚醒めの夢を。:2013/04/09(火) 14:40:50 ID:QBvQVhPk0
真夜中のビル街の中。
その開けた一角に広がる、寂れた公園にて。

藤原肇の姿をした心奥の使者Pは、ただ、石像のように立ち尽くしていた。

彼女の目の前に転がるのは、かつて女性と呼ばれていたもの。
モバマスロワの主催者、千川ちひろの死体。
いや、正しくは、千川ちひろの姿をした誰かの死体。
その、何者にも染まらぬ魂の抜け殻。

恋色アイドルPの亡骸を前にして、心奥の使者Pは――

「そうなのですね。貴女は、貴女は自分から死を選んだんですね」

淋しげな笑みを浮かべた。

恋色アイドルPが自殺に使った凶器は、既にカウントガールズPに持ち去られていた。
その彼女も去り、ここには遺体しか遺されていない以上、心奥の使者Pに、何があったのか、正確に計り知ることはできない。
でも、他殺であれ、間接的なものであれ、恋色アイドルPは、“死を選んだ”のだと心奥の使者Pには思えた。

だって、女性の顔は、あまりにも空虚で、無表情で。
何かをやり遂げた達成感も、生きようと足掻く生命の輝きも、死に恐怖し下手人を憎む激情も、何一つ感じることができなかったから。

ここには、何もなかった。
恋色アイドルPの死体だけで、何一つ、想いが遺されていなかった。

(ああ……)

心奥の使者Pの心に、納得という名の感情がすとんと落ちた。
それは余りにも恋色アイドルPらしいというふうに思えたから。

(貴女は、どこまでもモバマスロワの>>1なんですね)

恋色アイドルPにとって、書き手ロワなんてどうでもよかったのだろう。
他ロワの書き手も、他ロワの読み手も、自ロワのファンも、自ロワの書き手さえも、どうでもよかった。
この人はモバマスロワの>>1だから。俺ロワの>>1だから。
もとより、誰に頼るでもなく、読まれることも求めず、自分独りで大好きなアイドルたちの物語を書ききり、完結されようとしていた人だったから。

恋色アイドルPは完璧な書き手だった。完成された器だった。一人で独りのモバマスロワの>>1だった。

541孤高の>>1に、覚醒めの夢を。:2013/04/09(火) 14:41:05 ID:QBvQVhPk0
結果的には、モバマスロワには多くの書き手と読み手が集まってきたけれど。
きっと、その誰もが去って尚、この人は、独り、物語を書きるのだろう。

(なんだか、藍子さんみたいですね)

高森藍子。
恋色アイドルPが特に手塩にかけてプロデュースしていたアイドル。
真っ直ぐに、愚かしいほどに。
強すぎて、眩しすぎるほどに。
アイドルであろうとしているのではなく、アイドルな少女。
アイドル過ぎるアイドル。アイドル以上でもアイドル以下でもなく、アイドルでしかない少女。

そんな、藍子にそっくりだと言うのなら。

この人が“死を選んだ”のまた強さ。
モバマスロワの本編でだけ語ることを、本編を完成させることだけに、全てを注ごうという強さ。

恋色アイドルPの、孤高のすゝめ

(だったら、ふふっ、仕方ないですね)

執筆スタイルは人それぞれ。陶器のねり方だって十人十色。
だから、そう。悲しいことではあるのだけれど。

(私はこの人を見送ろう)

恋色アイドルPを。彼女が選んだ道を。笑って、送り出そう。
それくらいはさせてくれてもいいじゃないか。
何も遺さず、何一つ受け取ることなく逝ってしまった人だけど。
せめて、おせっかいくらいは焼かせて欲しい。

「知ってますよね、貴女なら。子は親に似るものなんです。あなたが藍子に似ているように。私だって肇ちゃんに似ているんです。
 だから、貴女が何を想おうと、頑固一徹、私は私を貫かせてもらいます」

心奥の使者Pは恋色アイドルPへと歩み寄っていた。
彼女の抱く“強さ”への畏れはなかった。
孤高の花である彼女に、それでも同じロワの書き手として、今なにが出来るだろう。その思いだけがあった。

何かがしたい。何かを、しなければならない。
自分が、自分らしく、為すべきこと。
心は、決まっていた。

542孤高の>>1に、覚醒めの夢を。:2013/04/09(火) 14:41:19 ID:QBvQVhPk0

「恋色アイドルPさん」

心奥の使者Pは、恋色アイドルPの亡骸に語りかけた。
返事はあるはずもない。それでも続ける。
今必要なのは、彼女への意思表明と同時に、自分の心への誓いだった。

「貴女には興味ないことだと分かってます。私が何をしようとも、あ、はい、そうですかって、気にもとめないことでしょう。
 だからきっと、私が今からしようとしていることは余計なお世話です。
 それでも私は、やっぱり思ってしまうんです」

彼女、自分なのだと。もうひとりの自分なんだと。
彼女だけではない。たぶん、この書き手ロワにいる全員が。
それどころか、これまでパロロワに携わった住民たち、誰もがもうひとりの自分なのだと。

(同じ夢に憧れ、そうありたいと願い、そして目指した。私達は同じ土から生まれた器なんだ……)

心奥の使者Pは、今この時、[夢の使者]でありたいと思った。
それが自分と恋色アイドルPたちで描いた、アイドル・藤原肇の姿だったから。
一人の書き手としてこの現実に向かい立つための、自分らしい形だから。

「私はこの先も、この書き手ロワで死んでしまった書き手たちを弔って行こうと思います」

この身はただの少女のそれだけど。特殊な力なんて一切ないけれど。
そんな自分にも、誰かを弔い、埋葬することはできるから。
彼ら彼女らの物語を読み、感じ、そんな書き手がいたことを覚えておくことはできるから。

魔改造されてチートな力で対主催をしたりするよりは、ずっと、ずっと、モバマスロワ書き手らしい。


「またいつか、恋色アイドルPさん。私が私として貴女と出会えることはもうないかもしれません。……だけど、忘れません」

心奥の使者Pは、時間を欠けて恋色アイドルPを埋葬すると、感傷を振り切るように一歩を踏み出す。
決して足取りは軽くなかったが、その一歩には意志の力があった。
大丈夫だ。歩いていける。前に進んでいける。
その事実に僅かに安堵し、しかしその緩みを戒めるように心奥の使者Pは大きく深呼吸した。


「気取らず、気負わず、モバマスロワ書き手としての私らしく……心奥の使者P、参ります!」


 そして彼女は、決然と前を向く。


【一日目・深夜(黎明直前)/A-4】
【心奥の使者P(◆n7eWlyBA4w) 】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明支給品1〜3
【思考】基本:[夢の使者]でありたい
1:書き手ロワで死んでいった書き手たちを弔い、埋葬して歩く。

※外見設定は藤原肇@アイドルマスターシンデレラガールズです。

※恋色アイドルPの死体はA-4のどこかにきちんと埋葬されました。

543孤高の>>1に、覚醒めの夢を。:2013/04/09(火) 14:44:30 ID:QBvQVhPk0
投下終了です

>>531
後申し訳ありませんが、流石に架空のロワの架空の書き手を出すのは、書き手ロワの理念に反するのではないでしょうか。
この場ででっち上げられた書き手とロワに思い入れのある住民は当然ながら零です
そういうことは川崎宗則ロワ本編ですべきだと思います

544クワマン:2013/04/09(火) 14:59:02 ID:QBvQVhPk0
いつもムネリンロワを楽しませてもらっています。
しかし、私からも破棄を申請させてもらいます。
書き手ロワは自ロワのノリを持ち込んでもいいロワですが、だからといって別所である書き手ロワでムネリンロワのように振る舞うのは、双方への冒涜です。
ムネリンロワも書き手ロワもそれぞれ別のロワなのです。
問題になっているねぎまロワの作者1のほうはまだ、書いた人の気持ちはわからなくもないのですが、流石にこちらは趣旨に反しすぎているかと。

545クワマン:2013/04/09(火) 15:10:28 ID:T52LJkLY0
自分も「My Way」の内容は、さすがに行き過ぎているのではないかと考えます
支給品などならともかく、書き手ロワの「参加者」は、現実に存在する書き手で統一すべきかと

と、自分も投下させていただきます

546問題作:2013/04/09(火) 15:10:51 ID:T52LJkLY0
「なんだ、これは」

 1人の川崎宗則が、困惑も露わな声を上げていた。
 何の変哲もないはずの、しかし何かがおかしい世界に、川崎宗則が立ち尽くしていた。

「どうなってるんだ」

 自分は確か、先ほどまで、アーカードの姿をした書き手と戦っていたはずだ。
 何せHELLSINGの最強主人公の姿を取り、その手にはTRIGUNの最強兵装・パニッシャーまで備えていた男だ。
 これは油断ならない相手だと思い、川崎宗則は全能力を駆使して、必死に彼に応戦した。
 しかし、相手には意外な弱点があった。
 その剛力こそアーカードのものだが、あの男にはアーカードの持っていた、不死身の再生能力がなかったのだ。
 これなら戦いようによっては、なんとか勝てるかもしれない。
 川崎宗則は、僅かな勝機に全てを駆けて、あの男へと食らいついていった。
 ちょうど、その時だ。男の頭が自分を掴み、ビルの窓へと叩きつけたのは。
 砕け散るガラスの破片を食らい、ズタズタになるはずだった自分の身体が、何かに溶けていったのは。

「僕は一体、どうなったんだ」

 周囲を見渡す。冷や汗を拭って、様子を伺う。
 先ほどと変わらない町並みがあった。
 否、確かに変化はあった。
 この奇妙な空間は、左右が反転した世界なのだ。
 自分が叩きつけられたビルは、道路の西側に建っていたはずだ。
 しかし、この世界にあった同じビルは、道路の東側に建っていた。
 看板にちりばめられた文字も、全てが左右逆になっている。まるで鏡文字のように。

「――ここは私の領地、ミラーワールド」

 その時だ。
 背後から野太い声が聞こえたのは。
 はっとして、そちらを振り返る。
 路地裏からゆらりと姿を現す、あのアーカードの姿がある。
 その手には十字架を象った、巨大なパニッシャーがある。

「ミラーワールド、だって?」
「然り。これこそ不老不死の代わりに手にした、私の最大の能力だ」

 にい、とアーカードの口角が歪む。
 白い三日月の表面には、ぎらりと光る牙が並ぶ。

547問題作:2013/04/09(火) 15:11:11 ID:T52LJkLY0
「仮面ライダー龍騎」

 その時、同じ声が聞こえた。
 しかし声の聞こえた先は、右上方のビルの上だ。
 そこには仮面ライダー龍騎の、浅倉威の姿を取った、別の書き手の姿があった。

「そういう名前の特撮を知っているか」

 またしても同じ声が聞こえる。
 向かい側のビルの5階の窓から、ARMSのキース・レッドの姿を取った、別の書き手が問い掛ける。

「この世界はその作品に登場する」

 またしても同じ声が聞こえる。
 背後のビルの隙間から、リリカルなのはのフェイト・T・ハラオウンの姿を取った、別の書き手が語り掛ける。

「鏡の裏に広がる世界」

 またしても同じ声が聞こえる。
 ガソリンスタンドの建物から現れる、仮面ライダーカブトの天道総司の姿を取った、別の書き手が語り掛ける。

「そしてこの異界こそが」

 またしても同じ声が聞こえる。
 自動ドアを開いて現れた、ONE PIECEのエネルの姿を取った、別の書き手が語り掛ける。

「私の持つ能力を、最大に発揮できる世界」

 またしても同じ声が聞こえる。
 コンビニの屋根の上に座り込んでいた、仮面ライダー剣の相川始の姿を取った、別の書き手が語り掛ける。

「自己紹介をしておこう」

 またしても同じ声が聞こえる。
 ビルの非常階段から降りてくる、ARMSのキース・シルバーの姿を取った、別の書き手が語り掛ける。

「私の酉は◆WslPJpzlnU」

 またしても同じ声が聞こえる。
 路上のマンホールから姿を現す、らき☆すたの柊かがみの姿を取った、別の書き手が語り掛ける。

「名を、暗黒の破壊神」

 またしても同じ声が聞こえる。
 信号機の上に立っている、仮面ライダー剣の金居の姿を取った、別の書き手が語り掛ける。

「かつて『13人の超新星』というSSで」

 またしても同じ声が聞こえる。
 ポリバケツの中から顔を出した、リリカルなのはのリニスの姿を取った、別の書き手が語り掛ける。

「このミラーワールドを取り扱った」

 またしても同じ声が聞こえる。
 ビルの2階の窓から飛び降りてくる、仮面ライダー剣のキングの姿を取った、別の書き手が語り掛ける。

「リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルの書き手である」

 またしても同じ声が聞こえる。
 地平線の彼方から歩いてくる、リリカルなのはの聖王モードヴィヴィオの姿を取った、別の書き手が語り掛ける。

「これこそが、我が力の形。私のミラーワールドだ」

 そして、書き手達の中心に立つ、アーカードの姿を取った書き手が、高らかにそう宣言する。
 13人の書き手達は、いずれもアーカードと同じ、中田譲治の声を発していた。
 そして全ての書き手達が、その手にパニッシャーを携え、川崎宗則を包囲していた。

548問題作:2013/04/09(火) 15:11:36 ID:T52LJkLY0
「まさか、これが全て、君なのか」

 最悪の可能性を想像し、川崎宗則は問い掛ける。
 この場に集まった書き手達は、別々の12人の書き手などではなく。
 アーカードの書き手から分離した、12人の分身達なのではないかと。

「その通りだ。お前が見ている私達は、全て同じ書き手から分かれた存在」
「このミラーワールドの中でのみ、発動することができる分身能力」
「最強の身体能力の下に、最強の個人兵装を振るう、最凶最悪の軍隊である」

 四方八方から聞こえる声が、順番に川崎宗則の問いに答えた。
 「13人の超新星」――それは、なのはロワの作品の中でも、最大級の超展開を起こした問題作だ。
 こともあろうに、この暗黒の破壊神は、ロワに参加していた10人以上もの参加者を、
 浅倉威のカードデッキを使い、一斉にミラーワールドに引きずりこんだのだ。
 そしてこの場に集った分身は、そのSSの中で生き残り、刃を交えたキャラクター達だ。
 なるほど確かに、この男にとっては、これ以上ないほどに似合いの能力と言えよう。

「貴様との戦いは楽しかった」
「よくぞこの力を使わせた」
「よくぞ私のこの世界に立たせた」
「これはせめてもの礼だ」
「私の全霊を尽くして、貴様を冥府へと送ろう」

 無数の破壊神が語り掛ける。
 無数の銃口が向けられる。
 彼が龍騎のライダーの数に合わせて、自らの作品に集めたのが、13人のキャラクターであるなら。
 TRIGUNの原作において、ノーマンズランドに存在するパニッシャーもまた、合計13挺である。
 それら全ての一斉砲火を浴びれば、人体など欠片も残らないだろう。

「……まさか」

 されど。
 そんな絶望に立たされてなお。

「こんなに早く、使うことになるなんてな」

 川崎宗則は折れなかった。
 圧倒的な暴威に臆することなく、デイパックを降ろして蓋を開けた。

「それは?」

 暗黒の破壊神が問い掛ける。
 デイパックから現れた、トートバックを見つめて尋ねる。

「分身能力を持っているのは、君だけじゃないということさ」

 にやり、と川崎宗則が笑った。
 トートバックのジッパーに手をかけ、その口を解放し、横に倒した。

549問題作:2013/04/09(火) 15:12:17 ID:T52LJkLY0
「僕も名乗らせてもらおう。僕は川崎宗則殺し」

 その時、そこから現れたのは、川崎宗則達だった。
 同じ顔と声を持つ、大量の川崎宗則達が、鞄から続々と現れた。

「川崎宗則バトル・ロワイアルで、◆I9C.OZ3.G6という酉を使っている書き手だ」

 薩摩のイチロー川崎宗則がいた。
 福岡ダイエーホークスにドラフト4位で指名される川崎宗則がいた。
 新人合同自主トレで、周りとの体格に違いに自信を失う川崎宗則がいた。
 小久保塾に入塾する川崎宗則がいた。
 ダイハード打線の一人川崎宗則がいた。
 2004年福岡ダイエーホークスの遊撃手のレギュラーになった川崎宗則がいた。
 2005年プレーオフの川崎宗則がいた。
 2006年WBC日本代表川崎宗則がいた。
 福岡ソフトバンクホークス遊撃手レギュラー川崎宗則がいた。
 2009年WBCでスランプに陥るイチローを見守る川崎宗則がいた。
 2009年WBCでイチローの復活に喜ぶ川崎宗則がいた。
 2009年WBC決勝代打で凡退した川崎宗則がいた。
 2009年WBC決勝イチローの逆転二点打を打った時の川崎宗則がいた。
 福岡ソフトバンクホークス精神的支柱川崎宗則がいた。
 マリナーズとマイナー契約した川崎宗則がいた。
 メジャーリーグオープン戦首位打者川崎宗則がいた。
 ファンに愛されるシアトルマリナーズの川崎宗則がいた。
 ついでにメジャーリーグの主審と、リトルリーグの副審と、高校野球の副審と、一浪の浪人生もいた。

「それは」
「大変だったよ。これだけの川崎宗則を、1話のSSで捌き切るのは」

 そして彼らを呼び寄せたのは、イチローさんがヤンキースに移籍してしばらく経った川崎宗則だった。
 総勢22人の大軍団の最後方に立ち、不敵なマジキチスマイルを浮かべる、川崎宗則殺しの姿があった。
 暗黒の破壊神が問題児なら、川崎宗則殺しもまた問題児だ。
 予約からあぶれた川崎宗則達を、こともあろうに1作にまとめて登場させ、野球の試合を演じさせた。
 その上その果てに訪れたのは、ほとんど事故のような偶然による、全員死亡という結末だった。

「さぁ――」

 22人の軍団のうち、川崎宗則の姿をした者は、全員同じ装備を身につけている。
 その右手にはバットを握り、左手にはグローブを嵌めている。
 そして川崎宗則殺しは、左手に嵌めたグローブの中に、白いボールを納めている。

「「「――野球を、しよう」」」

 イチローさんに恥じぬような。
 川崎宗則ロワに恥じぬような、立派な野球を。
 22人の軍団が、静かに、一斉にそう言った。

550問題作:2013/04/09(火) 15:12:45 ID:T52LJkLY0
【一日目・深夜/B-3 市街地】

【川崎宗則殺し(◆I9C.OZ3.G6)@川崎宗則バトル・ロワイアル】
【状態】分身召喚(21人)、疲労(小)
【装備】バット、グローブ、ボール
【持物】基本支給品、四次元トートバッグ@川崎宗則ロワ、不明支給品0〜2
【思考】
基本:川崎宗則ロワに恥じぬよう、立派に戦う
1:暗黒の破壊神と戦う
※外見はイチローさんがヤンキースに移籍してしばらく経った川崎宗則です
※4次元トートバッグから、「真剣勝負の行方」で書いた、21人の登場人物を召喚することができます。
 また、4次元トートバッグには、たっぷりの数の野球道具@川崎宗則ロワが入っています。

【暗黒の破壊神(◆WslPJpzlnU)@リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル】
【状態】分身召喚(12人)、全身にダメージ(小)
【装備】パニッシャー@TRIGUN
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:破壊と殺戮。優勝狙い
1:川崎宗則殺しを殺す
※外見はアーカード@HELLSINGです
※身体能力はアーカードのものですが、アーカードの持っていた特殊能力は、全て失われています
※鏡があれば、自分と対戦相手を、ミラーワールドに引きずり込むことができます。
 ミラーワールドの中では、
 柊かがみ@らき☆すた、エネル@ONE PIECE、キース・レッド@ARMS、キース・シルバー@ARMS、相川始@仮面ライダー剣、
 金居@仮面ライダー剣、キング@仮面ライダー剣、リニス@魔法少女リリカルなのは、
 フェイト・T・ハラオウン@魔法少女リリカルなのはStrikers、聖王ヴィヴィオ@魔法少女リリカルなのはStrikerS、
 天道総司@仮面ライダーカブト、浅倉威@仮面ライダー龍騎の姿をした、合計12人の分身を生み出すことができます。
 分身は全員がオリジナルと同じ声・同じ戦闘能力を持ち、パニッシャー@TRIGUNを装備しています。
 ただし、分身のキャラが元々持っていた特殊能力は、全て失われています。

551クワマン:2013/04/09(火) 15:12:59 ID:T52LJkLY0
投下は以上です

552クワマン:2013/04/09(火) 15:16:54 ID:T52LJkLY0
状態表に誤りがありました

【一日目・深夜/B-3 市街地】

を、

【一日目・深夜/B-3 市街地(ミラーワールド)】

と変更させてください

553クワマン:2013/04/09(火) 16:54:53 ID:QBvQVhPk0
投下多くて嬉しい悲鳴w
溜まっていたのや抜けていた感想の一部を

>>種蒔き
おお、お約束の拡声器トラップw
変身ロワじゃプリキュアの幹部だとかスバルだとかさやかちゃんだとか色々惨劇あったもんなー

>>諸君、私は○ロワと漫画ロワが大好きだ
タイトルが全てなんだろなと思ったり
ここまでして書きたい人の話しなんだ、やっておっけー!
しかし康一君氏もかっこいいなあ。実に漫画ロワだ

>>決意のT/繋ぎの使命
早速拡声器に同郷の人がひっぱられたー!?
本編でも杏子とやってたりもしたけれど、こっちじゃダブルドライバーはどうなるんだろw
変身ロワコンビで変身するか、それとも……
しかしほんと、あそこのランスは奇跡だよな。強いだけじゃなくて精神的にも成長してるし

>>ひとりぼっちは、寂しいもんな
過疎ロワの書き手ほど仲間の存在は大きいよな
しかも参加者多いロワとなると余計にね

>>参戦
さらにさらに変身ロワ書き手!
そしてならではの疑問になっとくとともに吹いたw>戦隊なのに、黄金騎士で、ドーパント
俺達書き手は互いに争ってはならない。からの変身ロワへの想いがかっこいい!
でも鯖、しかたないけど鯖、サバじゃねぇ!

554クワマン:2013/04/09(火) 17:15:02 ID:QBvQVhPk0
>>My Strange Friends?
おお、流石モバマスロワ書き手!
書き手ロワでは実に珍しいかもしれない一般人ポジション!
そして、だからこそ、そりゃあトロオドンには驚くw
でもこの書き手、名前を裏切らず賢いというか冷静でいい人?ぽくて、頼りになりそう

>>未来は黙っていても多分歩いてくる
ハガクさんは納得の反応www 
ある意味恐竜よりもとんでもない外見になってしまったなーw
とはいえ職業スーパースターならDQ2的に頼りになるが、早速のクルツの誘いで暗雲が……
クルツもほんとDQBR2に尽くしているからこそのマーダー選んだのが伝わってきて切実なんだよな……

>>新世界の神、新人類、募集中
◆LjiZJZbziMな感電氏にして、PWBRそのもの、か
書き手として、ってのもあるけれど、ロワという世界もまた、誰かに書かれて、読まれて、覚えられるのを望んでいるのかもな

>>君が望む世界、僕が臨む覚悟
すごいなこれ。すげえなこれ
スパイラル愛とテラー氏への敬意に溢れている
鳴海歩の姿の話から始まる自分の好きなキャラとそれをしかりと書ききった者への敬意の話
これもまた書き手ロワならではで、容姿の話にしろ書き手としての話にしろ、すごく共感できて胸に響く

555クワマン:2013/04/09(火) 17:35:02 ID:jfnty3T.0
ID違いますが>>520-525を投下したものです
コピペミスで>>521の冒頭の部分が抜けていたのでその部分を以下に投下させていただきます

「ぷっ、くっ……ふはははははははははは」

笑っていた。
嗤っていた。
新西尾ロワ投下数4位『横溢邁進』の称号を持つ◆ARe2lZhvho――零崎音織はただひたすら哄笑を響かせていた。

556My Way:2013/04/09(火) 18:08:13 ID:BM2KQuhE0
スンマセン冒険しすぎました。
>>533-537は破棄で >>532だけでお願いします。
お目汚し失礼いたしました。

557クワマン:2013/04/09(火) 19:23:58 ID:QBvQVhPk0
>>クソゲだぞクソゲ
しょっぱなから文体が一々新安価らしくてずるいわw
お前らにドン引きだよw
というかこいつら、本当にいつもどおりでマイペースだなーw
いやまあ気持ちは分かるけどw>変なメモリ

>>結末×水銀×全開
最新の俺ロワ込なとんでもトリオきたー!
だが文章は上手いし、しかも、全開もアナザールートも口調や雰囲気がすごくそれっぽい
後会話のいい意味での厨二っぽさにすごく惹かれる
しかし追求者も良い性格しているなーw
全てを出し尽くさせようってことかなw
状態表まで全開で吹いたw

>>お前ら簡単に殺し合いry
クソゲーだとか盗作だとか一面をクローズアップして騒がれているけれど
それが一面であっても全部でないのは確かで、この作品にはそれがよく描かれてたよ
アーク氏に関しちゃまさにそうだよな、そうだよなって言いたかったことで、俺も書きたかったことだもの
咲ロワだってタイトル云々とかすごく読み取って話に組み込んでるし、俺は話としては好きだよ、これ
こっちは破棄を願い出ている身だけれど、それでもここに書かれてたものは覚えとく
クソだけど、クソなのをひっくるめて、そういうことだろ

>>趣味は執筆です(意味深)
冒頭の未来日記風いいなーw 
いや、サクラテツは知らないけど、ここは対話篇風かな?
サクラテツやインガノックが出張ってきてるのは知ってるし、性格とかならだめだけど外見だけなら問題ないかと
それもロワロワ準拠の無茶ぶりの範囲内だしね

558クワマン:2013/04/09(火) 19:38:57 ID:Sr7lazjY0
作者1の件について

反対している人の大半は
「盗作をした書き手」「盗作をした書き手をネタにすること」のどちらか、
あるいは両方を許容できないってのが理由なわけで、要は主観でしかないんだよな
賛成派にしても同じことで、この件はどこまで言ってもお互いの価値観の話にしかならない
ただ、事が盗作だけに、単なる好き嫌いの問題では片付けられないと思う

こういう言い方はずるいのかもしれないし卑怯なのかもしれないけど
俺はここまでの流れを見て、作者1の参加を認めても誰も得しないんじゃないかと思った

反対している人は説明するまでもなく
作者1やねぎまロワに思い入れのある人だって
「盗作した書き手」というその一点だけで嫌悪されるのは不本意なんじゃないか?

だから俺は、作者1は出さないほうがいいと思う

559クワマン:2013/04/09(火) 22:05:46 ID:atToQ/xE0
ネギまロワを知らない身からすると、盗作にスポットを当てた登場をされた時点でどうしても色眼鏡で見ちゃう
そうなると、印象は良くないし、なんでわざわざ使ってきたんだろう、ってことになる
その方がどれほど貢献したかは知らないけれども、今のまま盗作にスポットが当たっていたんじゃネギまロワ好きな人にも知らない人にもどっちも不幸だと思う
というわけで、>>558と同じく自分も参加は控えた方がいいんじゃないかと思う



流れをぶった切るようだけど、今更ロワ単位での書き手紹介ってここでしても大丈夫かな?

560クワマン:2013/04/09(火) 22:18:55 ID:vNQqhBoc0
大丈夫だと思いますよ >書き手紹介

561クワマン:2013/04/09(火) 22:43:16 ID:atToQ/xE0
じゃあちょっと失礼して、一人登場したけど2chロワの書き手紹介投下してみます
渾名は登場済の作品に倣ってみた



◆i7XcZU0oTM 投下本数20本 渾名"ネラー・ザ・ダークネス"

序盤からコンスタントに投下を続け、先日ついに投下本数単独トップに立った書き手。
傾向としては殺し合いというイベントのドロドロした一面を素直に描くことで重厚な空気を作ることに長けた書き手と言えよう。
特にキャラクターを退場させる時の思い切りがよく、この方の作品を読む時は一瞬でも油断が出来ない。
もちろんバトルだけでなく繋ぎもそつなくこなし、筆の早さも含めWエースの名に相応しい活躍が今後も期待できる。
代表作に『寺生まれはスゴかった』、『心の闇』、『見えない敵と戦う漫画家』


◆m8iVFhkTec 投下本数19本 (>>474-476にて渾名"モララー・ザ・カオス"として書き手ロワ登場済)

その筆の速さで序盤戦を引っ張り続けた書き手。このところはちょっと充電中か?
書き手ロワにてカオスの渾名を冠している通り、色々とはっちゃけた作品がこの方の特徴。
合間合間に適宜挟むAAがそのカオスさに拍車をかける。特に、アーマードノリさんには草不可避なので見に来てほしい。
専ら繋ぎがメインだが、逆転に次ぐ逆転の『Bump of Belgianeso』のような好バトルを今後も期待したいところ。
代表作に前述の『Bump of Belgianeso』、『すべては、セカイ動かすために。』、『戦闘民族の特徴でおまんがな』


◆shCEdpbZWw 投下本数15本 渾名"マーダー・ザ・スコッパー"

序盤からの参加だが、30話を越えたあたりからギアを上げてきた書き手。
キャラの設定を起点に掘り下げる話が多く、それは架空のキャラのみならずキユや田代のような現実出典のキャラまで及ぶ。
また、+激しく忍者+やぞぬ、もう来ねえよ!など、2chの懐かしキャラを支給品として掘り起こすことにも定評がある。
奉仕マーダーや、畜生マーダー、優勝狙いなどマーダーも幅広く書けるだけに中盤戦以降にも期待がかかる。
代表作に『それでも人ですか?』、『ワッフルワッフル』、『Moral Hazard』


◆czaE8Nntlw 投下本数5本 渾名"アンノウン・ザ・スターター"

>>202でも紹介されている通り、ニコロワγでも活躍する書き手だが、2chロワではオープニングも担当した。
投下本数こそ上記の3人に比べて少ないものの、その確かな実力は2chロワでもいかんなく発揮されている。
特に、昨日投下されたばかりの『unknown』は、洒落怖からのキャラである八尺様を巧みに描いた快作である。
かと思えば、フリーダムな801のお姐さんもイキイキと描くなど、懐の深さを伺わせる。今後も要所での良作に期待。
代表作に前述の『unknwon』、『オープニング』、『【戦車攻め?】喪男×戦車×腐女子【喪男受け?】』

562クワマン:2013/04/09(火) 23:25:26 ID:EUgiXAls0
投下します

563行け!! この地の何処までも!!:2013/04/09(火) 23:26:22 ID:EUgiXAls0
暗い夜道を歩く人影が一つ。
遠目から見たらそれはかなり幼い、十代前半、最悪一桁もありうるくらいの少女の姿だが、勿論その姿はパロロワメモリに変えられたものだ。
ただ、例えそうでなくとも姿の元になったキャラクターはこれでも17歳である。
139cm、30kg、スリーサイズ不明。もう一度言う。17歳である。

「いやぁ、まさか私まで参加するだなんて……」

そのキャラクターを―――双葉杏を知っている人が見たら思わず首をひねるであろう程明るい声で彼女は呟く。
彼女(名目上そう呼ぶ)の渾名はベテラントレーナーP、酉は◆ncfd/lUROU。
派手な作品はあまり無いが、その作品は手堅く、そして確かな実力がある。
彼女が手がけた登場話で、多くの名作の土台やスタンスが作られたのだ。彼女もまたモバマスロワを語るに外せない書き手であることは間違いない。

「私が参加してるくらいだから、少なくともエース五人は参加してるのだろうけど……会って見たいなぁ。どんな姿が割り当てられてるのかなぁ」

投下数で見れば、彼女を境目に上位五人とは差をつけられている。
勿論書き手は投下数で測られるものでは無いが、しかしそれも一つの指標であるのも事実だ。
だからモバマスロワ書き手からは上位五人だけだろうと踏んでいたのだが、結果として彼女もまた参戦する事になった。
この状況下にいる他の書き手に純粋に興味がある。しかし、現実はそう上手くはいかないようだ。

「ただ、ロワとなるとこの姿はちょっと厳しいな……どうしよう、リアルの姿の方がまだマシだよ」

一つの足枷として、その姿がある。
モバマス・ロワイアルは一般人のみのロワである。アイドルという特殊な信念を持ってはいるが、それでも普通に一般人である。
この書き手ロワで他にどのロワが参加しているのかは分からないが、少なくともこの姿で太刀打ち出来る相手は少ないだろう。
というかこういう場所は大概トンデモ能力のオンパレードである。
仮にそうでなくとも、この体はただの成人男性にすら勝てない体であることは明白だった。

「他の皆さんはどう立ち回るんだろ。j1氏とか、案外斧を片手に無双してたりして」

同郷のエース書き手のことを思いだし、一人笑う。
しかしそれが現実逃避に近い事と感じ即座に首を振る。とにかく、現状をどうにかしないといけない。
正直この状況だと同じモバマスロワ書き手に会う前に死にかねない状況である。だからこそ慎重に行動しないといけない。
こういう時は支給品を確認するのが定石なのだが、道の真ん中でやるのはそれこそ危険である。

「はぁ、考えても仕方ないか。
 他の参加者を探そう。誰か良い人がいるかもしれないし」

そう言って、取り敢えず移動を開始する。
しかしその足取りは遅い。仕方ないじゃない、見た目だけならロリっ子なんだもの。
仮にベテラントレーナーPを成人男性だとするなら、少なく見積もっても30cmぐらいの差があるはずだ。
そんな姿になってしまったのだから、イマイチ慣れないのも仕方が無い。たどたどしく歩いて、曲がり角に差し掛かった、

――その時。

「………っと!」

その向こう側に一瞬人影が見えた。
即座に身を潜めて、息を整える。

(今、誰か居たよね………)

余りにも一瞬の出来事故に、その細かい姿は視認できていなかった。
男性か女性かも分からない。若者か、老人かも分からない。そもそも人だったのかどうかすらもちょっと微妙だ。
わかっている事は、視界の隅に確かに人と思われる『何か』が居たという事だけだ。

(……足音は聞こえない。あっちは気づいてないのか?)

こちらに向かってくる気配は無い。
何かをまさぐっている音は聞こえるが、それは恐らく支給品の確認だろう。
つまり、同じ参加者に違いない。無害そうならばコミュニケーションをとりたいが、もし争いに発展したならば勝目はほぼ無いと行ってもいい。
だがどちらにしろ、行動をしなければ何も進まない事は明白だ。こんなロワにも、常識人は居るはずだ。

決意を固め、そっと身を乗り出し向こう側を覗いたその瞬間、目に映ったものは―――

564行け!! この地の何処までも!!:2013/04/09(火) 23:27:11 ID:EUgiXAls0
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          /    ,. -くクァ-、__,rァ7ヽ><  /.::::::::::\
.          /    /   `¨"'‐'-'‐'‐'"´   /.:.   ::::::::i
         |      i      / ̄ ̄\   /.:::::::::::.  ::::::|
         |     !      /-、__,.-‐‐-、j 〈.:::::::::::::/ .::::::::!
.          }    _,⊥、   r‐-、__,.-―--、/.:::::::::::/  .:::::::/
.          i r_´_,..- \  ヽ:::::::::::::::::::::∠'-- 、:::/  .:::::::{
          !  r' /,.-  >一…'´ ̄      ヽ  .::::::::i
          i  ど/_,.-‐'"            _人 .::::::::/
.          !  `´          _,.-‐'"´    .:::::::/
          ヽ        _,. -‐<.:::::::::::::::..... ...::::::::/
           ヽ __,. -‐'" /.:::::::::::::`:::::ー-:.、 ...::::::::/
                |    /.::::::::::::::::::::::::::::::::::| ̄ ̄
  .ヘ    /(_) )  / ̄ ̄ ̄ フ./(_) ) /__7 ./''7/ ̄ ̄ ̄ ̄/  / ̄/ /'''7
./   \  'ー"    ̄ ̄./ / 'ー"  /__7 / ./  ̄ ̄ノ /    ̄  / ./
|_/ \  \     ___ノ /      ___.ノ /   <  <..   ____.ノ ./ 
     \_/   /____,./      /____,../     ヽ、_/  /______./  



(……あれは関わったらいけないやつだわ)

思考は冷静かつ即座にそう判断し、彼女はあっさりと踵を返した。



    *    *    *

565行け!! この地の何処までも!!:2013/04/09(火) 23:29:33 ID:EUgiXAls0




知る人ぞ知るキャラクター、ペプシマンの姿をしているのは感電氏だ。
数あるロワに潜む感電氏のうちの、俺ロワトキワ荘にある「オールスターロワイアル」に投下した感電氏である。
何故彼がペプシマンなどというキャラクターの姿をしているのかは、ここでは割愛させていただく。本編を参照にされたし。見た?意味が分からない?正常です。

その姿は全身銀色、時々青色で、顔にはあるべきものが何も無い。
不気味で、しかし一種のスタイリッシュさを兼ね備えたその姿は何を考えているのか全く分からない。
彼は対主催なのか、マーダーなのか。それを察することはできそうにない。
しかし、しかしだ。もしあなたがこのキャラクターの事を少しでも知っているのなら、察する事はできるのではないだろうか。
その名前は『ペプシマン』。故に、彼がこれから行動する事は決まっている。

彼は鞄の中をあさり、目的のものを見つける。それは当然のようにペプシコーラだ。コーラを飲んだらゲップをするのと同じように。
一本だけでは無い。彼が鞄に腕を入れれば、それだけペプシコーラは出てくる。鞄の容量を超えている量だろうと、当然のように出てくる。
無尽蔵のペプシ。これをどうするか、など最早愚問だ。
彼がペプシマンであり、ここに多くのペプシがあるのなら、やる事はたった一つだ。

もしそれを人が見れば、馬鹿げた事だと笑うかもしれない。
何故、彼はそんな事をするのかと疑問に思う奴もいるかもしれない。
―――理由など、一つしかない。
このキャラクターがここにいたならば、必ずそうすると確信しているからだ。
ペプシマンは例えどんな逆境にたとうとも、必ずペプシを届けに行くのだ。
そんな姿をネタにしながらも彼の中には少なからず『憧れ』がある筈だ。
ペプシのペの字も無いロワにオールスターというだけで出すぐらいなんだからそりゃあもう生半端なアレじゃないはずだ。
だから彼は、この姿で成し遂げるのだ。背に持つペプシを、求める人達の元へ!

「………………………」

どれだけの『憶測』をたてても、彼から理由が語られる事は無い。
ただ彼は、行動に移すだけだ。自分がやらなければいけない事、しなければいけない事を―――!

「プシャアアアアアアアアアアアアアア」

決意の咆哮(?)をあげて、彼は走り出す。
その後ろから、どこからともなく声が聞こえてくる。

「夢半ばに散った男は今、新しい体を受け走り出しました。
 その行先は誰にも分からない。しかしッ!その道の先には確かに待っている人がいる!
 駆けろ、ペプシマアアアアアアアアアアアアアアアン!!この殺戮の世界に待つ人達の元へ!!」

それが幻聴なのかどうかは分からない。他にそれを聞いた人物はいないからだ。
しかし、それが本当かどうかは関係ない。自分が愛したSASUKEのナレーションも背中を押しているという事実さえあれば十分なのだ、と。
だから彼は駆ける。風よりも早く、ただペプシを求める人達の元へ。
自分が感電なのだという事とか、ここが殺し合いの場だという事は最早関係ない。
むしろ、だからこそ。ペプシを渡すのだ。それが彼の、『ペプシマン』の象徴だから。

覚悟と意志を持ち突き進む。そしてスピードを減速させることなく曲がり角を曲がり―――

「い だ ぁ っ !!!?」

――曲がった瞬間に、人にぶつかった。
腹部と後頭部がごっつんこ。教訓、前方注意。



【一日目・深夜/G-4】
【ベテラントレーナーP(◆ncfd/lUROU)@モバマスロワ】
【状態】後頭部にダメージ(極小)
【外見】双葉杏
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:取り敢えず誰か話の通じそうな人に会いに行く。
 0:いったぁ!?
 1:同じモバマスロワ書き手の人に会いたい

【◆4Wptyf8HGw@オールスターロワ】
【状態】腹部ダメージ(極小)
【外見】ペプシマン@ペプシマン
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:『ペプシマン』として、ペプシを求める人にペプシを届ける。
 0:痛い

566行け!! この地の何処までも!!:2013/04/09(火) 23:30:50 ID:EUgiXAls0
投下終了です。何か問題がありましたらご指摘お願いします

あと、書き手紹介も投下します

【渾名】PEPSI MAN
【トリップ】◆4Wptyf8HGw
【投下数】1
【代表作】究極のサバイバルアタック
【簡易紹介】
俺ロワ・トキワ荘の『オールスターロワイアル』をペプシ色に染め上げた張本人。
彼が何故ペプシマンを書き手枠で予約して、そして何故SASUKEに挑戦させたのかは分からない。
多分、ペプシのことが好きだったんだろう。
そりゃあペプシのペの字も無いようなロワでペプシマンを出すんだから、ペプシ愛が無い訳がない。多分。
あとSASUKEにも並々ならぬ感情があったに違いない。SASUKEのサの字もn(ry
……誤解無きように書いておくと、作品自体は流石の出来である。
ペプシマンがSASUKEを攻略する様は見ていて熱中するし、ナレーションも愛に溢れている。
そして最後の結末(とオチ)でたった一話で自らの予約にケリをつけたその作品は名作であろう。
あれ、これロワだよね?という疑問を除けば。

567クワマン:2013/04/09(火) 23:33:00 ID:EUgiXAls0
……えー、投下直後にすいません。

【◆4Wptyf8HGw@オールスターロワ】
の状態表に
※SASUKEの実況が聞こえるかもしれません。他の人に聞こえているかどうかは後続の書き手に任せます

を追加しておいてください。失礼しました。

568クワマン:2013/04/10(水) 00:02:55 ID:1ms6p/IM0
投下します

569クワマン:2013/04/10(水) 00:03:10 ID:1ms6p/IM0
「待って」
殺し合いが始まった途端、彼は話しかけられた。
青を基調とした服の上に軽めの鎧、青い帽子に銀の髪。
ドラゴンクエスト6のテリーの姿の彼の名は、星空の守り人・トゥープル。
DQ2ndでも数々の作品を手がけてきた書き手だ。
そんな彼が、早々に声をかけられた。
黒と桃色が混じったような不思議な長髪の、一人の少女に。
「あなた神雷の英雄ね?」
告げられた名前に、トゥープルはハッとする。
それは、DQ1stでの話。
"雷"の異名を持つ最終回書き手、というのも彼のことだ。
今、少女が告げたのは復元されたDQ1stWikiにて彼に付けられたあだ名。
なぜ、少女はその名前を知っているのか。
そもそも、トゥープルの方ですら名乗っていないというのに。
「目的は……?」
武器を持たずとも戦えるフォームに入りながら、トゥープルは少女へと問う。
「特に悪意はないわ、ただ単にそうであるかどうかというのを確認したかっただけ」
長い髪をなびかせながら、至ってクールに少女は彼に言う。
なんだがペースに乗せられている気もしないが、トゥープルは黙って話を聞く。
「私は新安価ロワの魔法少女ジョインジョインZ9よ。
 少女院ジーナとでも好きに呼べばいいわ」
いや、別にそこまでは言ってないと心の中で突っ込みながらも、続く少女の言葉を待つ。
「新安価ロワと暁美ほむら、この二つが関連するのならば、私にとって貴方は最高のパートナーになり得る。
 だから声をかけさせてもらったの」
新安価ロワ、噂には聞いたことがあるが一週間という爆速で完結したロワだ。
そのロワの人間が、なぜ自分に声をかけてきたのか。
「……話がいまいち見えないが」
トゥープルは、思ったことを正直に言う。
知らないことは知らない、と言っても大丈夫であると踏んだ。
少女は一息の後に続けて喋る。
「話すと長くなるけど、ほむらであるということは領域「アンバー」が使用できるということ。
 いわば許されたメタ視点、ということね。
 貴方の"もう一つの名前"を知ることができたのもそれが理由よ」
よくわからない固有単語がチラホラ出てきて話の本質を見抜くことができない。
いや、固有単語は十八番のRPGを題材としたDQ書き手が言うべき台詞ではないのかもしれないが。
そんな懸念をよそに少女は話を続ける。
「そして、新安価ロワは"ゲーム"だった。
 キャラクター達は所詮基板を流れる電流でしかない。
 さらに新安価ロワのほむらは"名前から関連する力"を使うことができた。
 もう、わかったかしら?
 暁見ほむらの姿である私にとって、貴方は"この上なく相性のいい"パートナーなのよ」
「……なるほどな」
だいたいの話は読めた。
"名前"が関連する能力なのだとすれば、自分の名前から力を引き出そうとしているのだろう。
そして雷、つまり電気があればこの殺し合いを打破できるかもしれないと考えているのだ。
「ほむらは登場話しか手がけてないはずの私が、ほむらというのも変な話だけれど、ね。
 これはもしかしたら、感電の用意した罠かもしれない。
 新安価ロワの最終回を書いたのは、彼だから。
 下手に"雷"から"電子"へ変換して脱出なんてしようものなら、それこそ自殺行為ともいえるわね」
だが、そうもホイホイ脱出できるわけもなく。
主催であるラジオツアーの人間は、それくらい対策を張っているだろう。
ましてや、自分の書いた最終回なら。

570クワマン:2013/04/10(水) 00:03:23 ID:1ms6p/IM0
「じゃあ、お前はどうするんだ?」
脱出を封じられている状況なら、彼女はどうするのか。
トゥープルは少し構えながら、少女に聞いた。
「ほむらの目的は"殺し合いゲーム"の破壊。
 せっかくチート増し増しのこの体になったんだから、大暴れしたいわよね」
答えは願い通りのもの。
きっと彼女と戦うことになれば、そんじょそこらの消費では済まないからだ。
まあ、仲間としてはこの上なく心強い。
スタンスをどうするかも決めかねていたが、ここは対主催と行こう。
テリーはかっこいいキャラだと、証明しなくてはいけないからな。
「それじゃ、よろしくね。トゥープルさん」
「……自己紹介が省けて助かるぜ」
差し出された手を握り、トゥープルはニヒルに笑った。

【一日目・深夜/A-5/せつない雪像前】
【星空の語り人・トゥープル(◆2UPLrrGWK6)@DQ2nd】
【状態】健康
【外見】テリー@DQ6
【装備】雷鳴の剣@DQ2nd
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:さて……

【魔法少女ジョインジョインZ9(◆Z9iNYeY9a2)@新安価ロワイアル】
【状態】表記する必要などない
【外見】鹿目まどか風アンリミテッド暁美ほむら
【装備】表記する必要などない
【持物】表記する必要などない
【思考】
基本:"ゲーム"の破壊
【備考】
※本編同様、領域アンバーでいろいろできるみたいです。

571クワマン:2013/04/10(水) 00:03:35 ID:1ms6p/IM0
投下終了です

572クワマン:2013/04/10(水) 01:15:58 ID:F1pdfsqM0
何度もすいません。
自作の状態表にまた不備があったのを確認したのでwiki収録の際は訂正お願いします

【◆4Wptyf8HGw@オールスターロワ】
【状態】腹部ダメージ(極小)
【外見】ペプシマン@ペプシマン
【装備】なし
【持物】基本支給品、ペプシ×?、不明支給品0〜2
【思考】
基本:『ペプシマン』として、ペプシを求める人にペプシを届ける。
 0:痛い

※SASUKEの実況が聞こえるかもしれません。他の人に聞こえているかどうかは後続の書き手に任せます
※ペプシコーラの上限の有無とその数も後続の書き手に任せます

何度も失礼しました。

573クワマン:2013/04/10(水) 01:49:29 ID:wEDLogNA0
投下します

574生きた証を残すため:2013/04/10(水) 01:49:56 ID:wEDLogNA0
(さて、どうしたものかしらね……)

 柊かがみの姿をした書き手が、頭上を仰ぎ見ながら思考する。
 彼女はリリカルなのはクロス作品バトルロワイアルの書き手、非情の殲滅者。
 見た目にそぐわない物騒な名前は、大勢の参加者を殺してきた、その仕事ぶりから名付けられたものである。

(見た目がかがみだったのは、まぁ、ちょうどよかったわ)

 ホントはなのはの姿が欲しかったのだが、この際贅沢は言わないでおく。
 派手好きな展開を好むなのはロワ書き手達の中、彼女は堅実なSSを投下して、地道にキルスコアを稼いでいた。
 その姿勢は書き手ロワでも変わらない。
 騙しや奇襲を最大限に駆使して、最小限の労力で、他の参加者達を暗殺していく。
 なのはロワの仲間への義理立てなど知ったことか。とっくにあのロワは完結したのだ。
 幸い、元が一般人であるこの姿なら、他の書き手達も油断してくれるだろう。
 柊かがみのジンクスも、そろそろ時効だと信じたい。

「?」

 そう思った、その時だ。
 背後の扉が開け放たれ、そこから何者かが出てきたのは。

(これは……一体、どのロワの書き手なのかしら)

 やって来たのは、何とも奇妙な風体の少年だ。
 年齢はかがみよりも、若干下といった具合だろうか。
 まるで原始人のように、腰布と槍を身に付けた姿は、寒くないのだろうかと心配になる。

「ああ、よかった。ちょうどよかった」

 原始人然とした少年は、そう言って歩み寄ってきた。
 殺すべきか? いやいや、相手は武器を持っている。正面から挑むのは面倒だ。
 ここは油断させておいて、不意打ちで始末するのが妥当と言えよう。

「君のような書き手を探していたんだ」
「? 私のような?」
「ああ。こんなロワに呼ばれたのでは、いつ殺されるか知れたもんじゃない。自分が生き残れるという保障もない。
 もちろん、生存のためには全力を尽くすが、保険をかけておかねばと思ってね」

 保険、とは一体どういうことだろうか。
 自身の作戦を考えるよりも、そこが引っ掛かり、首を傾げる。

「私は私が生きた証を、この世に残しておきたいんだ。そのためには、君のような女性の協力が要る。
 ドーパントとやらの身体では、不確定要素はいくつかあるが、それでも打てる手は打っておきたいんだ」

 ちょっと待て。何だか雲行きが怪しくなってきたぞ。
 生きた証を残すというので、女性で身体というのはどういうことだ。
 ひょっとするとこれはアレではないのか。こいつはそういうことを要求しているのではないのか。
 何となく事情を察した顔が、かあっと赤くなっていく。
 冷酷な暗殺者の指先が震え、だらだらと冷や汗が流れ落ちる。
 刹那、原始人の左手が、非情の殲滅者の肩に勢いよく置かれた。
 びくっと震える少女に対して、少年は大声で要求した。

575生きた証を残すため:2013/04/10(水) 01:50:24 ID:wEDLogNA0
「私の名は誘惑の蛇! 古生物ロワに所属する書き手だ!
 頼む、一発ヤらせてくれ!! 私がこのロワで倒れた時、私の子を産んでもらいたいのだ!!!」
「絶ぇっっっっっっっっっっっっっっっっっ対にイヤッ!!!!!」

 反対する非情の殲滅者の声は、それ以上に大きかった。
 こいつは殺そう。作戦とか関係なしに今すぐ殺そう。
 顔を真っ赤にして怒り狂う殲滅者が、ファイティングポーズを取るまでに、さほど時間はかからなかった。


【一日目・深夜/D-5 商社ビルの出入り口前】

【非情の殲滅者(◆HlLdWe.oBM)@リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル】
【状態】怒り、赤面
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品1〜3
【思考】基本:優勝狙い。最小限の労力で、他の参加者達を暗殺していく
1:誘惑の蛇はとにかくぶっ殺す
※外見は柊かがみ@らき☆すたです

【誘惑の蛇(◆BdIG1U8FAs)@古生物バトルロワイヤル】
【状態】健康
【装備】石槍
【道具】支給品一式、不明支給品0〜2
【思考】基本:生き残る。もしくは自分の生きた証を残す
1:非情の殲滅者に子を孕んでもらう
※外見はY染色体アダムです

576クワマン:2013/04/10(水) 01:50:38 ID:wEDLogNA0
投下は以上です

577クワマン:2013/04/10(水) 03:49:45 ID:L/1OBlfQ0
>>初陣
これぞまさしく因果応報ー
うん、まあしゃあないよなw
綿棒は抜群の知名度誇っちゃったからな―w
途中まで調子よくてぱっとでにやられるのも原作再現なんだけど
ロワの違いもあるけれど、出典の違いもやっぱり大きいよな
おのれ、ディケイド!
にしても容赦なさとシャドームーン愛兼ね備えたK.K.こええええ
後何気に戦ってるのが爆発シーンのロケ地なのもライダー関係ロワらしいw


>>前略、ロワの中より。
はふー
そうか、これが一万メートルの景色をみた書き手か……
なんか雰囲気がたまらない。本当にたまらない
行間というか改行というか文章構成というかもすごくこの作品際立たせてる
いい女だな、ファルン。いい書き手だな、ファルン
本当に、幸せだったんだな
ウィフェもその景色を見れることを俺も祈る
あなたが俺たちをたどり着かせてくれることにもありがとう

578438:2013/04/10(水) 09:25:29 ID:nNkBGUhw0
>>530>>558-559
では、反対意見も多数のようですので、>>418-436を破棄させて頂きます。
お手数おかけして申し訳ありませんでした。

579フーダニットという書き手:2013/04/10(水) 18:51:14 ID:L/1OBlfQ0
投下します

580フーダニットという書き手:2013/04/10(水) 18:51:24 ID:L/1OBlfQ0
中学生ロワ書き手、◆j1I31zelYAが飛ばされていたのは、大きな湖の傍だった。
透明な水面が冴え冴えと月光を弾き、樹海を吹き抜ける風は涼しい。
知らない場所であるにも関わらず――もっと言えば置かれた状況が異常であるにも関わらず――その場所には、不思議な懐かしさを覚えた。
それも当然だ。
このシチュエーションはまさに◆j1I31zelYAが書いた越前リョーマ登場話の一幕そのものなのだ。
実際、◆j1I31zelYAにあてがわれたのも越前リョーマの容姿である。

「はぁ……。そうなるとこの『書き手ロワ』、中学生ロワの読み手が開いたってこと?
 いや、そうじゃなくてもパロロワに幅広く詳しい誰かの仕業なのかな。
 感電氏とか、或いは……『書き手ロワ』書き手とか」

思わず溜息を吐く。
そう、これは『書き手ロワ』らしいのだ。
書き手ロワ。かきてろわ。カキテロワ。
馴染みのある言い方に変えると“殺し合い”。

いきなり拉致されて、そんな命令をされて、腹が立つという気持ちは確かにある。
しかし、ピンと来ない、というのが正直なところ。

確かに◆j1I31zelYA自身、中学生同士が殺し合う物語を書いてきた。
バロウを登場話でマーダーにし、植木を逃した日野を殺させたこともあれば、ヒデヨシを裏切らせあかねを殺させもした。
そういう意味では、『人を殺すこと』は想定できることだった。
しかし、それはあくまでも書き手として描いた物語の中でのことであり、人を殺したいと思ったことは一度もない。
これからもないと思うし、好き好んで『殺人』をしたがるような人間にはなりたくない。
ましてや、この場には◆j1I31zelYAがよく見知った人間もいるかもしれない。
書き手ロワなのだ。
自分がこうして参戦させられている以上、他の中学生ロワ書き手も巻き込まれている可能性は高い。

「うわ、嫌だ……」

もし、彼らと殺し合うことになったとしたら。
もし、彼らの誰かに殺されそうになったら。
もし、彼らの誰かが死んでしまったら。

嫌だ。
嫌過ぎる。
想像さえしたくない。

というか仮に、殺し合いが終わって、元の世界に帰れたとして。
その時に、誰か自ロワの書き手が死んでいたら、それを自分は本スレに報告しないといけないのだろうか。
自分たちが連れ去られていたせいで停滞した本スレで、書き手さんたちどうしたんだろうと心配する読み手たちに向かって、
『◆7VvSZc3DiQ氏と◆jN9It4nQEM氏、◆wKs3a28q6Q氏は死にました』なんて告げたら。
彼らファンは、どんな顔をするだろう。
彼らの作品がもう永遠に読めないとしった読み手たちは、どんな想いをするだろうか。

581フーダニットという書き手:2013/04/10(水) 18:51:49 ID:L/1OBlfQ0

「……そんなの、ちっともぽかぽかしない」

中学生ロワの読み手だけじゃない。
他のロワの読み手だってそうだ。
自分のロワの書き手が死んで、殺されて、作品が読めなくなったら。
ロワが未完に終わってしまったら。

彼らに、しあわせギフトが届くことは、なくなってしまう。

「なら、やっぱり俺がやるのは、一つだけっスよね」

主催者に、『勝つ』。
殺すでも殺されるでもなく、とにかく勝つ。
ともすればそれはずるい考えだ。綺麗事でもある。
この手を汚すことなく、それでいてハッピーエンドを望むだなんて虫がいいにも程があるだろう。

それでも。
それでもこの姿をしている以上は、これくらいかっこつけたっていいじゃないか。
カッコ悪いテニプリ勢なんてカッコ悪いスクライド勢ぐらいあり得ない。

なら一つ、中学生ロワの柱として、主催者へのお約束の宣戦布告で、自分の登場話を締めくくらせてもらうとしよう。





――◆j1I31zelYAの……言い難いっスね。
  フーダニットの名に賭けて予告してやるから、ありがたく聞け。
  アンタは、負ける。 負けるのはアンタ 勝つのは対主催書き手(俺たち)だ。

582ホワイダニットという書き手:2013/04/10(水) 18:53:56 ID:L/1OBlfQ0
【一日目深夜 C-4湖の傍】
【ホワイダニット(◆j1I31zelYA)@中学生ロワ】
【状態】健康
【外見】越前リョーマ@中学生ロワ
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:中学生ロワの柱として主催者に勝つ
1:主催者の正体は?

※紹介文から、ホワイダニットと名乗りましたが、中学生を“Whydunit(ホワイダニット)”に変える能力(チカラ)を身に着けているのか。
 使えたとしてどんな能力かは不明です

583ホワイダニットという書き手:2013/04/10(水) 18:54:33 ID:L/1OBlfQ0
投下終了です。
尚、タイトルや一部セリフで、ホワイダニットがフーダニットとなっていますが、収録時には修正しておきます

584名簿:2013/04/10(水) 19:28:40 ID:L/1OBlfQ0
現状参加者名簿。加筆修正あればやってくれ

7/7【新安価ロワ】
○アトミック(◆rgd0U75T1.)/○キャシャーンVj(◆Vj6e1anjAc)/○メタルマックスfR(◆fRBHCfnGJI)/○◆100ZZ542nE
○魔界塔士hq(◆hqLsjDR84w)/○397 ‐歌の契約者‐(◆397hRRvW1w)/○魔法少女ジョインジョインZ9(◆Z9iNYeY9a2)

6/6【DQBR2nd】
○悪しき世界の人々・ワンダブル(◆1WfF0JiNew)/○ハガク(◆HGqzgQ8oUA)/○クルツ(◆CruTUZYrlM)
○空虚と夢と現と幻の住人・ウィフェ(◆YfeB5W12m6)/○そしてエデンへ・ティユーフ(◆TUfzs2HSwE)/○星空の語り人・トゥープル(◆2UPLrrGWK6)

3/3【変身ロワ】
○ヤレッシュサツリキュア(◆LuuKRM2PEg)/○仮面ツナイダー1号(◆OmtW54r7Tc)/○速筆戦隊ハヤインジャー(◆gry038wOvE)

4/5【モバマスロワ】
●恋色アイドルP(◆yX/9K6uV4E)/○最高の友達P(◆j1Wv59wPk2)/○カウントガールズP(◆John.ZZqWo)/○心奥の使者P(◆n7eWlyBA4w)/○ベテラントレーナーP(◆ncfd/lUROU)

1/2【マルチジャンルロワ】
○ウォット・ザ・エクスピード(◆Wott.eaRjU)/●ゴーキュー・ザ・キャラマスター(◆GOn9rNo1ts)

3/3【中学生ロワ】
○◆wKs3a28q6Q/○ロックンローラー・七原秋也(◆jN9It4nQEM)/○◆7VvSZc3DiQ/○ホワイダニット(◆j1I31zelYA)

4/4【多ジャンルロワ】
○【ライダー】エウーゴ(◆ew5bR2RQj.)/○【世紀王】K.K.(◆KKid85tGwY)/○【誓約者】ダブルエックス(◆.WX8NmkbZ6)/○【寄生獣】イーボゥ(◆EboujAWlRA)

2/2【ロワイアル×ロワイアル】
○革命家・ワイルドセブン(◆W91cP0oKww)/○創設者(◆CFbjQX2oDg)

1/2【新漫画ロワ】
●螺旋と信頼のリンカー(◆9L.gxDzakI)/○愛と運命のテラー(◆JvezCBil8U)

1/1【東方ロワ】
○◆27ZYfcW1SM

3/4【川崎宗則ロワ】
○銀河皇帝ムネリン(◆555/vRw0s2)/○川崎宗則全一(◆7WJp/yel/Y)/▲Mr.川崎宗則(◆51/314RH96)/○川崎宗則殺し(◆I9C.OZ3.G6)

1/2【新々漫画ロワ】
●麻雀超人(◆wKs3a28q6Q)/○ミスターブタ(◆OmtW54r7Tc)

1/2【新西尾ロワ】
○『雄健魁偉』零崎崩識(◆mtws1YvfHQ)/●『横溢邁進』零崎音織(◆ARe2lZhvho)

1/1【俺ODIOロワ】
○◆EDO/UWV/RY

1/1【漫画ロワ】
○康一君(◆hqLsjDR84w)

1/1【オールジャンルロワ】
○◆.pKwLKR4oQ

2/2【古生物ロワ】
○賢者竜トロオドン(◆JUJ3JcJgbI)/○誘惑の蛇(◆BdIG1U8FAs)

2/2【PWBR】
○感電( ◆LjiZJZbziM)/○"電光機関(ブリッツガイスト)"(◆ZrIaE/Y7fA)

2/2【全開ロワ】
○全開の追求者(◆uBeWzhDvql)/○全開の到達者(◆Zi/dWEr9fQ)

1/1【アナザールートロワ】
○結末の観測者(◆5Kdjgy1wTM)

1/1【インフレロワ】
○水銀の綴り手(◆AuHgijPLos)

0/1【オーズロワ】
●◆QpsnHG41Mg

2/2【RPGロワ】
○ファルン(◆FRuIDX92ew)/○アイディー・ウィンチェスター(◆iDqvc5TpTI)

2/2【パラロワ】
○KAIXA・ムラカミ(◆qbc1IKAIXA】/○ヴァイス・シュバルツ(◆Vj6e1anjAc)

1/1【ニコロワγ】
○オリーブオイルの伝道師(◆Olivescz6Q)

1/1【2chロワ】
○モララー・ザ・カオス(◆m8iVFhkTec)

0/1【テラカオスロワ外伝】
●マグニスさま(◆nkOrxPVn9c)

3/3【なのはロワ】
○叡智の司書長(◆7pf62HiyTE)/○暗黒の破壊神(◆WslPJpzlnU)/○非情の殲滅者(◆HlLdWe.oBM)

1/1【波平ロワ】
○全一

1/1【ジョジョロワ3】
○サヴェージ・ガーデン(◆c.g94qO9.A)

1/1【オールスターロワ】
○PEPSI MAN(◆4Wptyf8HGw)

59/68

585クワマン:2013/04/10(水) 20:13:21 ID:rG11BjJE0
投下します

586クワマン:2013/04/10(水) 20:13:47 ID:rG11BjJE0
彼は某ロワにて希望を書く書き手。
しかし、その希望は時に絶望に変わる。
果たして彼がこの殺し合いにもたらすのは希望か、絶望か―――


  ━┓“   ━┓“  ━┓“   ━┓“  ━┓“  ━┓“   ━┓“
  ━┛   ━┛   ━┛   ━┛   ━┛   ━┛   ━┛
                   、,ノl,、{ , _
 _    _          }Vノ;:;:;:;:;:`'´{,       _    _
」   ̄ ̄ └,        、{;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:レ      」   ̄ ̄ └,
}  に 皆  {       ミ,;:;:;:;:。...。:;:;:;ヒヾ      }  の 俺  {
}  な  !!  {     )、-┌┐;:;:.゙,..,゙:;:;:nゝ  ,    }  た odio {
」  ろ    {   ノ、/;:;:;:;:l・ ,,l;:;:;:´;:;`:;:;l ̄l`';:'-ノ_,. 」  め ロ  {
}  う 犠   { }ヽソ;:;:;:;:;:;ノt-n';:;:;:;:;:;:;:;ノ,::,_l;:;:;:;:;:;;:;7 }_  に ワ  {
}_  !! 牲 {/;:;:;:;;:;:,、;:;,:l LLLlヽ;、;:;:ノEEEl;:;:;:;:;:;:;:}_ /__   _「
/_   _「;:::: ;:;::::´、 `''-fココ ll::l;:;:ll .nnn l;:;:;:;;:;:;:;:;:{     ̄
     ̄` ヽ;:; : : ゙  `''''´ミ´r'ヽ;l;:;:ll ';';ニ' l,;:;:;:;:;:;:;:(
        ´`'''─-..._::::.:.:ヾヽ_ `ヽ'、l__l ll }:;:;:;:;:;:)
              `゙-'゙,-,_ツ、゙ヾf´ヽ,っll_{゙:;゙: ゙ソ
             ,、ノ'´;:;:;:;:;:;:;:`ヽl, ,、`ヾ\:ミ、゙
             };:;::;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'lmn_'ヾ\
          ノ!ノl´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;;:;:;:;;`^!''´ヽ 'ヾ\
          f´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;;ヽ、fヽ\
         、ノ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;--;;::;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;y ¨ヽヽ\、
        r';:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;-''´   ' ' '' `-、;:;:;:;:;:;::;:;;{  `´`'''´


―――どう足掻いても絶望じゃね?

587クワマン:2013/04/10(水) 20:14:47 ID:rG11BjJE0
希望を書く書き手、◆TIENe3Twtgはベン3を産み出した人である。
故に、その姿はベン3となった。
……もっと他にあったんじゃないの? とは言わないで
彼の使命、俺ODIOロワを永遠のものとするということ。
故に、彼はどんな手段を使っても人を殺そうとするだろう。
やはり彼がもたらすのは絶望なのか……

【一日目・深夜/B−7】

【◆TIENe3Twtg @俺ODIOロワ】
【状態】健康
【外見】ベン3@LIVE A LIVE
【装備】猟銃@俺ODIOロワ
【所持品】基本支給品、不明支給品×1〜2
【思考・行動】
基本:俺ODIOロワのために、皆!! 犠牲になろう!!
 1:獲物探し

588クワマン:2013/04/10(水) 20:15:01 ID:rG11BjJE0
投下終了です

589クワマン:2013/04/10(水) 20:16:27 ID:rG11BjJE0
あっ、タイトル忘れてた。
「希望は時に絶望に変わる」でお願いします

590クワマン:2013/04/10(水) 20:21:48 ID:SDE2fqiU0
いっそ潔いくらいにすっきりした投下だなぁw
乙ー

591クワマン:2013/04/10(水) 21:24:38 ID:wnWxTPkk0
>>584
◆OQfaQnysJI@オールジャンルバトルロワイアルが抜けてます

592クワマン:2013/04/10(水) 21:50:18 ID:qY3L7bac0
投下します。

593クワマン:2013/04/10(水) 21:51:41 ID:qY3L7bac0


「――なるほど、妥当なところだろうね」

 そう独り言ちたのは、銀髪の青年であった。
 外見の年齢は20前後、堅物で難物であることを予感させる表情をしているが、容姿の評価は相当の上であると言える。
 その和風の衣装もまた、すらりとした長身によく似合っていた。
 彼がこの世界に降り立ち、自分の着ていた衣服ですぐに自分に当てられた容姿を把握できるほどに、その衣服は特徴的であった。
 
「喜んでいいのか、わからないけどね」

 傾いた眼鏡を指の腹で押し上げると、彼は顎を撫ぜる。
 主催とやらが何か言い、恐竜(本物など当然見たことはないが、あれがそうなのだろう――)が一人を殺した。
 書き手ロワ、というものを信じざるを得ない。自身がその参加者に選ばれたことも、だ。

 再び、自身の着ている衣服を眺めまわす。
 俄かには信じ難いが、確かにあの主催者の言う通り、ロワでの自分を象徴するキャラクターに“なりきって”いる。
 自分に当てられるとすればこのキャラクターだろう、の想像を裏切らないチョイスで、それは彼にとっても満更でも無いのだが、如何せんこの場は殺し合いである。
 それを考えると、このキャラクターが当てられたことに、彼は些か苦笑いせざるを得なかった。
 同じ出展の、姦しく――美しく騒がしく、弾と踊る少女たち、或いはその力を得たであろう同郷の書き手と比べれば、このキャラクターは戦闘力に著しく欠けるのも事実なのである。

 辺りの鬱蒼とした森を見渡して、彼、東方ロワの書き手である◆gcfw5mBdTgは、その容姿の元となった森近霖之助が多くしたのと同じように、深くため息をつこうとして――。


『溜息は幸せが逃げるわよ』『溜息すら我慢しなきゃならないのに幸せっておかしくないかい?』


 脳内でフラッシュバックする台詞が、それを止めさせた。
 彼の代表作の一、『無々色の竹』の一節である。
 『やれやれ。溜息をつくのは、幸せを目一杯確保してからということか。 』と、その後に続くのだ。
 やれやれ、自分の書いたものに縛られるなんて書き手は業が深いな――。
 そんなことを思いつつ、彼はため息を噛み殺した。


 暫しの物思いののち、森近霖之助の容姿を借りた◆gcfw5mBdTgは、パロロワの鉄則に法って支給品の見定めを開始した。
 人が通らないであろう森の一画に陣取り、袋の中身を漁っていく。
 その一々に、せっかくだから試しにと「道具の名前と用途が判る程度の能力」を発動してみて、そのたびに苦笑せざるを得なかったのだが。

「名前は――大きいおにぎり。用途――『おなかがふくれるぞ』か。やれやれ」

 東方ロワ本編ではこの鑑定能力にも制限がかかっていたはずだが、今はそのリミットが外されているようだ。
 つまり、本来の森近霖之助に近いレベルの能力が与えられていることになる。
 まぁ、常時全開のロワもあることだし、この程度では焼け石に水程度の優遇だろうが。
 ロワ定番の一式を再度しまい込むと、今度は支給品として与えられた武器を掴み、取り出した。 

「――因果なものだね。いや、何かしらの主催の意図があると考えてもいいな」

 それは、彼のよく知っている武器。
 いや、現実で見たことなど当然無かったのだが――手に取った瞬間に、それと理解した。
 
「森近霖之助を殺す、という用途では無さそうなんだけどね」

 皮肉を挟み、その刀を一振りする。
 名称は『楼観剣』。幽霊十匹分の殺傷力を持つ長刀ということだが、実際それがどれほど強いのかわからない。
 そもそも幽霊を殺すとはなんだろうか。成仏させるということなら、剣というよりは除霊具、神具の類であろう。
 まぁ、――東方ロワ本編で、この刀は随分と血を吸ったものだった。それこそ、森近霖之助の血さえも。

「霖之助を殺した刀を、その姿を借りた僕に与えるなんてね」

 支給品も、その書き手或いは模したキャラに因縁のあるものがチョイスされているのかもしれないと、ふと考えた。

 しかし今は、因縁の武器、ということを一旦考慮の外に置く。
 戦闘力に欠ける今、この武器はまぁそこそこ当たりと考えていいだろう。
 殺傷力は十分だ。リーチは足りないが、そもそも敵と正面切って戦うことになった時点で僕に勝ち目はないのであまり関係はない。
 これを持っていることで敵の奇襲を回避できれば、それだけで御の字だろう。

594機知の戦い/Battle of Wits:2013/04/10(水) 21:52:27 ID:qY3L7bac0

 尤も――この刀本来の用途は、『斬る』、それだけだ。
 確か、◆27ZYfcW1SM氏が森近霖之助に言わせたはずだと思い出す。
『武器で守るなんて綺麗ごとに過ぎない。武器は相手を倒してこその武器だと思う』
 その言葉を借りて真似るならば、この手にあるこの刀は、相手を倒すために使ってこそ、ということか。
 力に劣る僕が、異能を手にした書き手達を相手にして、か。

「それは、ないな」
 
 考えるまでもなく、彼はそれを否定する。
 結局一度だって、霖之助は武器を“使わなかった”じゃないか。
 それは決して、無力だったから、勝ち目がなかったからではない。

 そう、なのだから、同じ役割を与えられた彼が、霖之助を否定することは無い。
 だから、彼の方針は決まった。否、最初から決まっていたのかもしれないが。
 彼は、剣を腰に結わえた。これを抜くことがなければよいと、彼は願った。  
 
「そうであるべき、だね。それがベストだし、僕自身がそうありたいとも思う」

 彼のスタンスは、揺るがない。
 与えられた能力は、とても殺し合いに向いているものではない。
 異能者の中の一般人キャラクターの役割(ロール)は、だいたい変わらないものだ。
 ただ守られるだけの役を除外すれば――それは考察役。目立つようなこともせず、裏方に回り、知恵と知識を提供する。
 戦闘は能力のある者たちに任せ、自分は思考と補助で協力する。
 簡単ではないが、パロロワ的にも重要な役割だろう。
 森近霖之助がそうしたのとはやや趣が異なるが――。
(森近霖之助の考察は有り余る知識の結晶であり、同時に半分以上は薀蓄で占められているため、
 ◆gcfw5mBdTgと言えどその思考までは完全にはトレース出来ないであろう、と付け加えておく)
 
 もっとも、と彼は思う。
 ◆Ok1sMSayUQ氏が見事に書ききった、森近霖之助の生き様をなぞるのも、また乙なものかもしれない。
 フランドール……そうでなくても魔理沙や霊夢なら、ほかの書き手に姿を割り当てられててもおかしくはない。
 中の人が男であろうことは(非常に)残念だが、美少女を庇って死ぬというのは中々に絵になるだろう。それこそ本編と同じように、だ。
 そして叶うことならば――やはり最後は、“例の言葉”で物語を締めくくりたい、というささやかな願望もあった。 

 ◆gcfw5mBdTgは、残りの支給品も一通り確認すると、荷物を整え立ち上がった。
 今使えそうなものと言えば、その刀くらいであった。他のアイテムも興味深いと言えば確かにその通りだが、今すぐに使える武器というわけではなかったのだ。
 結わえた楼観剣を再度少しだけ握り、思考に混ざるその“斬る”だけの用途に、“それはどうかな”と皮肉めいた疑問を投げかけた。

 目標は見えている。まず自分に必要なのは、考察のための情報収集だ。
 森近霖之助と八雲紫がそうだったように、契約という形での護衛を探してもいいだろう。
 一人で情報を探せたらいいのだが――やはり、パートナーも欲しいというのが素直な気持ちでもあった。

595機知の戦い/Battle of Wits:2013/04/10(水) 21:54:42 ID:qY3L7bac0

 彼は、一歩、踏み出して――足を止める。
 振り向けば、そこには深緑の森。
 この場所の季節は不明だが(暑くも寒くもない――)木々の様子は夏のように思えた。
 彼は、ここから移動する前に、一つだけ、試してみたいことがあった。
 東方ロワ書き手としての彼を位置づける、森近霖之助とは違うもう一つの色――。

 ◆gcfw5mBdTgは、彼が“彼女”にさせたように、右腕を颯爽と振り上げた。
 

『一瞬の静寂。

 ――全てが静止した空間の中、葉の一枚に紅色の一欠片が生まれる。
 紅の欠片の縁取りが波紋を描き、疾走り、延々と広がり――。
 葉の緑は見る見るうちに削れ――自己を主張する紅と無限に交差する。
 無限憂色の雄大な光景が紅色のスーツを身に纏い――幾千、幾万もの紅葉による天然の屏風と化してゆく。
 荘厳な紅葉は見る者を否が応にも圧倒し、枝の隙間から差し込む月明かり程度では彩りを鮮やかにする飾りにしかならない。
 周辺の環境も秋の空気へと変容し、落葉が時を刻むように振り撒かれる。
 広大な箱庭世界の一角は、僅かな時間の経過を経て、秋の趣そのものの紅葉林に場を支配された。 』


 それは、東方ロワ『たなびく真紅/Crimson Wisps』の中で彼が描いた一つの場面。
 美しく彩られた絵画のような風景の遷り行くさま。
 秋静葉が紅美鈴に魅せた“たなびく真紅”の姿を、◆gcfw5mBdTgはこの場に再現して魅せたのである。

 そして――彼は、自分で思い描き、文章にしていた描写が、寸分違わず真実であったことに安堵し、同時に満足し―― 
 ――紅葉林を背に、再度、その場から歩き出す。
 
 
 後に残された彩と寂とを着飾った紅葉の木々は、風も無いのに細波のように揺れ、
 静かに落ちる紅の葉たちが、闇に溶けゆく彼の後姿を、彼がそこにいたことすら幻であったかのように隠していった。



【一日目・深夜/E−1・森】


【◆gcfw5mBdTg@東方ロワ】
【状態】健康
【外見】森近霖之助
【装備】楼観剣@東方ロワ
【所持品】基本支給品1〜2(武器は無し)
【思考・行動】
基本:この殺し合いを考察する。
1.情報収集
2.仲間探し

※森近霖之助の『道具の名前と用途が判る程度の能力』 秋静葉の『紅葉を司る程度の能力』を所持。その他は不明。

※E−1の森の一画が秋の空気に包まれた紅葉林になっています。

596クワマン:2013/04/10(水) 21:55:00 ID:qY3L7bac0
以上で投下終了です。

597クワマン:2013/04/10(水) 22:09:45 ID:Yq2iIuNw0
投下乙です
良い感じにシリアスな雰囲気と、ロワ引用が独特の味があっていいですねー
深い描写を楽しませてもらいました

自分も投下します

598.Sutema// vol.1 拡散希望:2013/04/10(水) 22:10:48 ID:Yq2iIuNw0
書き手ロワのとある場所。
あるロワの書き手が三人集っていた。

一人は少女だ。青い髪に白いマフラー。薄緑色のジャケットや黒いショートパンツといった動きやすい恰好をしている。
一人は青年だ。怪しげな微笑みを浮かべる彼の腕には、巨大な拘束具が据えられており威圧感を放っている。
一人は二頭身の何かだ。青年……なのだろうが、ひどくデフォルメされておりコミカルな外見となっている。

彼らはみなバーチャルリアリティバトルロワイアルの書き手だった。
ちなみに略称はVRロワ。余所ではあまり使われず、月報でもバーチャルロワ表記だが、それが公式の略称である。そうオフィシャル。

「これはまたとない機会かもな」
二頭身の彼は呟いた。その外見はパワポケ12の主人公の姿である。
デフォルトネームのない主人公であった彼だが、このロワでは十坂二郎という名前を与えられている。
そして何を隠そう、その彼を登場させたのがこの◆4vLOXdQ0jsなのである。

「機会って、何の?」
そう尋ねたのは少女だ。彼女の名は◆uYhrxvcJSE。外見の元ネタはシノン@ソードアート・オンライン。
彼女は◆4vLOXdQ0jsの不敵な言葉に疑問を呈した。

「VRロワの知名度を上げる機会だよ。
 俺たちはその、今一つ地味な感じがしていたからな」
「まぁ……たしかに」
しみじみと語る彼らの脳裏には幾つかの出来事が駆け廻っていた。
そもそも企画発足は2012年の11月だった。テスト板に建てられ堅実に企画準備を進め、正式に稼働したのが2013年の1月。
特に問題もなくスタートできた。それは良い。そこまでは良かった。

「同期にスタートした新規ロワ……色々あったね」
◆uYhrxvcJSEの言葉通り、当時は新ロワラッシュだった。
年末に企画スレが建てられ、圧倒的な勢いと共に始まった新々漫画ロワ。
少し遅れて始まり、やはりかなりの勢いを持って開始したやる夫スレロワ。
そして――彗星のごとく現れ、瞬く間に完結した新安価ロワ。

それらの影に隠れ、VRロワは今一つ影の薄い感じに進行しているのだった。

599.Sutema// vol.1 拡散希望:2013/04/10(水) 22:11:54 ID:Yq2iIuNw0
「特にあの新安価ロワにはやられたわ……」
VRロワはその名の通り電脳世界を舞台にした作品でロワをやる企画だ。
他ではあまり見ない作品群と独特の世界観がセールスポイント……の筈なのだった。
のだが、突如始まった新安価ロワは、何とゲーム世界を舞台にしているではないか。
それと微妙にコンセプトの似通っているVRロワは、色んな意味で話題沸騰だった前者に比べ今一つ地味だった。

「『世界観が被ってる』……フッ、そんなことも言われたな」
とそこで、それまで黙っていた青年が口を開いた。
ちなみに彼の名前は◆7ediZa7/Ag。外見はオーヴァン@.hack//G.U.である。
ぼそりと呟いた後、彼は再び黙ってしまった。何か気になることがあるのか、周りをちらちらと見ている。話に集中していないのかもしれない。

「そこで、だ。
 この書き手ロワ4で活躍して知名度上げようじゃないか。
 狙い目はやはり新安価勢だ。数も多い上に目立つだろう彼らと絡み、引き上げられる形で知名度を上げてもらおう」
「何だか悲しいわね」
「まぁいいじゃないか。同じ電脳世界ということでやれるネタもあるだろう。
 っておい、聞いてるのか?」
◆4vLOXdQ0jsは先ほどから話に参加してこない◆7ediZa7/Agに問いかけた。
彼はその言葉に「ん?」と億劫そうに反応した。その際、サングラスが不気味に光った。

「ああ、聞いてるよ。ロワの知名度を上げようというのだろう?
 いいじゃないか。頑張ってくれ」
「お前もやれよ!」
他人事のように言う◆7ediZa7/Agに対し、◆4vLOXdQ0jsは思わず突っ込みを入れた。
が、それに対しても◆7ediZa7/Agは不気味なオーヴァンスマイルをしたままだ。

「いや正直ね。私はそれよりもやりたいことがあるんだ」
「は?」
「宣伝、大いに結構だ。頑張ってくれ。私は抜けさせてもらうよ」
「何言って……」
「こういうこと、だったのさ――来い、ランサー」
とその時、◆7ediZa7/Agは言った。瞬間、その場に緊張が走る。
ランサー――もはやロワではお馴染みのFateの用語である――確かにVRロワにもFate/EXTRAは参戦していた。
そしてEXTRAに登場するランサーは複数いるが、◆7ediZa7/Agが書いたランサーは一騎しかいない。

ヴラド三世。後のドラキュラのモチーフとなったサーヴァントであり、物凄く危ない狂人である。
そんな奴をこの場に呼ぶだと――コイツ裏切る気か?
そんな思考が◆4vLOXdQ0jsと◆uYhrxvcJSEの間にも走った。

そうして現れたのは筋骨隆々の魔人――ではなかった。

「え?」
「は?」
現れたのはそんな彼とは似ても似つかぬ少女。
角が生え、ひらひらとしたドレスが似合うピンクの髪の娘だった。
その手には槍が握られており、確かにランサーっぽくはある。いやしかしこのようなキャラはVRロワには居なかった筈なのだが。

「エ(ネタバレ防止のために検閲)た〜ん」
◆7ediZa7/Agは言った。オーヴァンの姿でその口調。
恐らく.hack//G.U. Trilogy パロディモードが元ネタなのだろうが、それは分かってもその思惑までは読めなかった。

600.Sutema// vol.1 拡散希望:2013/04/10(水) 22:12:23 ID:Yq2iIuNw0

「知らないのかい? 彼女はランサー。Fate/EXTRAの続編、CCCに登場するサーヴァントさ。
 ――今まさにクリアしたところでね。中々面白かったよ」
「だから何だ」
「いや、面白いゲームは宣伝しなければならないだろう? 君たちはVRロワを宣伝するかもしれないが、私はこちらを宣伝する。
 あと勿論AWやマトリックス、ロックマンエグゼといった参戦作品も宣伝しておこう、さりげなくね」
「それってステ――」
「さらばだ!」
と次の瞬間には、ランサーと共に槍に乗って空へと去っていく◆7ediZa7/Agの姿があった。
その光景を呆然と眺めながら、残された二人は言葉を交わした。

「……無視していこうか」
「そうだな、とりあえず新安価勢と絡もう」


【一日目深夜 B-4】
【第二相”嘘吐き(◆7ediZa7/Ag)@バーチャルリアリティロワ】
【状態】健康
【外見】オーヴァン@.hack//G.U.
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
1:Fate/EXTRA CCCやロワ参戦作品を宣伝する。
2:オーヴァンとトワイスって外見と声とキャラが被ってる気がする。
※ランサー(CCC・赤)に酷似したサーヴァントを呼べます。

【第三相”遍在する目”(◆4vLOXdQ0js)@バーチャルリアリティロワ】
【状態】健康
【外見】パワポケ12主人公(十坂二郎)
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
1:VRロワを宣伝する。その為に新安価ロワを利用する。

【第四相”激戦”(◆uYhrxvcJSE)@バーチャルリアリティロワ】
【状態】健康
【外見】シノン@ソードアート・オンライン
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
1:VRロワを宣伝する。
2:とりあえず◆4vLOXdQ0jsに付いていく。



投下終了です

601クワマン:2013/04/10(水) 22:17:51 ID:SDE2fqiU0
ほんっと、あそこは色々と間が悪かったというかなんというか……w
VRロワの繁栄を祈って、乙です

602かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜:2013/04/11(木) 00:40:18 ID:8zPOOGnQ0
投下します

603かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜:2013/04/11(木) 00:40:42 ID:8zPOOGnQ0
ぼく――零崎傾識という書き手を語る場合が仮にもあった場合。
そのプロフィールに勿論のこと「主人公」なんて三文字や「主役」という二文字は当てはまらない。
それは我らがトップ書き手、零崎崩識さんにお任せしとけばいい。
仮定も何も、この世界は書き手ロワであり、メタ的に言えば一つの《物語》なのだけど、ぼくは精々言ったところでサブヒロインCを頂けただけでも僥倖と言えるだろう。
いやまあ僥倖とは言い切れないのだけど。
ヒロインと称したように、ぼくの今の姿は一見八九寺真宵のそれだ。
しかし零崎一賊の命名法則からすれば僕は男の子ということになる。
果たして僕は男なのか女なのか。
肉体が女性で精神が男性だとすれば、それは零崎ではなく匂宮出夢じゃないか。
全くもって戯言だ。

ともかく。
ぼくには「主人公」なんて荷が重すぎることなどできないし、肩も重い。
いーちゃんに主人公を目指させたのはぼくだが、その話でも述べたはずだ。

イメージはできる。
具現化はできない。

というか、そもそも、この身体で主人公というのは中々にぱっとしないのではないだろうか。
繰り返し何度も言うが、今のぼくは八九寺真宵だ。
迷子で蝸牛な怪異だ。新西尾仕様だから実質生身の人間と代わりはないけれど。
そんなぼくが主人公になると言っても、外見的にも、内面的にも、みんなピンと来ないのではないだろうか。

だから、まあ、なんだ。
ぼくに「主人公」になる気なんてさらさらなかった。
なかったのだが。

604かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜:2013/04/11(木) 00:41:08 ID:8zPOOGnQ0

「君、アイドルににゃらないか!?」

かといって、「アイドル」になる気があるかと聞かれたら、話はまた別だ。
ていうか、なんで「アイドル」なんだ。殺し合いはどこに行った。

「はぁ。とりあえずどうしてぼくをスカウトしてるんですか?」
「ティンときたからにゃ!」
「勘かよ。てか、誰だよ、あんた」

唐突に、簡潔に。
前振りも前置きも無く、如何にも当然の様にぼくの手を掴んできたそいつに、面倒臭げに問いかける。
いきなり手を掴まれるなんて、セクハラもいいところだが、そいつはどう見ても女だった。
いや、ぼくの中身が男なら、これはこれでセクハラになるのだろうか。
どうでもいいことを考えてると、そいつは、何かに気付いたようにはっとなり、器用に右手でぼくの左手を掴んだまま、左手でポケットを探る。
そのまま手慣れた動作で差し出されたのは名刺だった。

「おっと、申し遅れたにゃ! ベリーはこういうものにゃ!」

そこには『モバマスロワ所属 ストロベリーエンジェルP(◆44Kea75srM)』と書かれていた。
ベリーというのは自分で付けた愛称なのだろう。
……正直言うと少しほっとした。
多分彼女の身体の元ネタの語尾なのだろうが、新西尾書き手的に、その口調は心臓に悪い。
こうもがっちり触れられた状態でエナジードレインでもされてたら、死は免れ得なかった。
まあ案外自縛霊になるだけで、正しく迷い牛になってただけかもしれないけどね。

ともあれモバマスロワといえば、今時めずらしい純一般人ロワと名高いところだ。
何やらロリコンには優しくないところらしくて実に心苦しいが、ひとまずそれは置いておこう。
……あれ、置いといていいのか?
しつこいくらいに言うが、今のぼくは八九寺で、どこからどう見てもロリだし。
死亡フラグもいいところだぜ。
やばい、逃げよう。

605かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜:2013/04/11(木) 00:41:36 ID:8zPOOGnQ0

「肉体的には小学5年生なので辞退させてもらいます」
「大丈夫にゃ! モバマスの最年少アイドルは9歳にゃ!」
「八九寺P的にはぼくはむしろプロデューサーなので辞退させてもらいます」
「大丈夫にゃ! モバマスにはプロデューサーアイドルという子もいるにゃ!」
「名前的にぼくは実は男の子かもしれないので辞退させてもらいます」
「大丈夫にゃ! アイマスDSなら男の娘もプロデュースできるにゃ!」

すごいな、アイマス!
それでいいのかよ!?
9歳の肋に頬ずりしてえええええ!

「それにそもそも、えーっと」
「ぼくは、《◆xzYb/YHTdI》、《◆xR8DbSLW.w》、《空上戯論<トーキングオーバーヘッド>》、《『不撓怒涛』》、
 《零崎傾識》……とか呼ばれているけれど別に呼び方は何でも構わないよ」
「じゃあベリーは傾識って呼ばせてもらうにゃ! 傾識、勘違いしてるかもだけど、モバマスロワにおける『アイドル』は、いわば対主催のことにゃ!」

アイドルが対主催?
いまいちピンとこないけど、なんだか興味が湧いたのでもう少し彼女の聞いてみることにする。

「そうにゃ、モバマスロワでは、『アイドル』と『ヒロイン』と『ただの人』が主なスタンスにゃん!
 人々を笑顔にしようとするアイドル、人質に取られている恋するプロデューサーを救おうとゲームに乗るヒロイン、
 殺し合いに翻弄されアイドルとしても輝けず、ヒロインとしての覚悟も抱けない、ただの人間。
 こんなかんじにゃん! もちろん、友達のために人を殺すことを選んだ子とかもいて、単純に3つに分けれるわけじゃにゃいのだけど」

なるほど、そういうことか。
確かに、全員が一般人なモバマスロワじゃ、対主催とか、マーダーだとか、一般人みたいな、普通のロワでのスタンス分けよりも、そっちのほうが似合いそうだ。
にしても、「アイドル」、「アイドル」か。
さっきぼくは、この姿で「主人公」は似合わないと言ったし、かといって「ヒロイン」はおこがましいが、「アイドル」ならありかもしれない。
八九寺真宵はメタな話だとCDデビュー済みだし。

606かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜:2013/04/11(木) 00:42:01 ID:8zPOOGnQ0
それに、モバマスロワが描こうとしている「アイドル」というのも気になる。
新西尾ロワでの主催者たちの目的は、《完全なる人間の創造》だ。
安心院なじみ風に言うのであれば、《主人公の育成》。
だとすれば、モバマスロワはどうだろうか?
「アイドル」同士を殺しあわせているモバマスロワの主催者たちの目的は?
案外、《完全なるアイドルの創造》なのでは?

そんなことを考えていたその時。

瞬間の出来事だった。
轟音が鳴り響き、ぼくの視界が白と紫でうめつくされていく。
何が、とは聞くまでもなかった。
見れば分かる。
それでも信じられない気持ちだった。
空から壁と見紛うような馬鹿でかい剣が降ってきて、しかもその上から声がした。

「ちょおおおおおっっと待ったあああああああ! アイドル? 今、アイドルって言ったわね!?
 アイドルデビューって言ったわよね!? そういうことならこの私をデビューさせなさああああっい!」

外見的特徴、内面的特徴ともかくとして、物語は変わらずぼくの登場話。
ここにきてまさかの新キャラ登場である。

607かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜:2013/04/11(木) 00:42:35 ID:8zPOOGnQ0

「ふっふっふ、来た来た来たあああ! RPGロワデビューして約二年!
 遂に私も書き手ロワデビュー! 待ってってね、別ロワの書き手&読み手たち!
 お姉さんがばっちりあなたたちのハートと自信をブレイクしてあげるわ!」
「みゃ、みゃーっ!? 誰にゃ、残念枠も腹パン枠も幸子だけで十分にゃ!」

まあそうだよな。
なんていうか主人公にはキャラの濃さは付き物だし、同時に主人公と同行する人たち。
いわばパーティメンバーもキャラが濃くなきゃ面白くないのは分かるけど。
今のぼくはアイドル候補生?なのだから、もっと普通で不通な子でいいんだけど。

「誰!? 聞いた、ねえ、今聞いた!? 教えて欲しいのね、私の名前を教えて欲しいのね!
 私は……私は……そう……」

女の人は嬉々として、両の腕をゆっくりと持ち上げ、胸の辺りにまで導く。
間違いない、あれは、誰、誰と不思議がる奇異と驚愕の視線をもっともっとと楽しんでいる顔だ。

「私はッ!!」

ぐい、と握り拳から人差し指と中指を立ち上げて、前を向き、笑顔を振りまく。
笑顔を作り、茶目っ気に舌を少し上に出してるんだろう、多分。
正直痛い。まじ痛い。

「超事象クライマックス繋ぎ系聖女書き手☆ダブリュクル・ーミティッジ・ホームワールドちゃんでぇ――――っすッッ!」
「なんかやめてください! 気持ち悪いです」

思わず八九寺口調で、言い切ったぼく。
戯言も程々にしてほしいよね、まったく。
でも略してダブリュンちゃんは、傷ついた顔一つせず、とうっ!っと剣から飛び降りるや否や、ぼく――を素通りしてジェリーちゃんに襲いかかった。

「みゃ、みゃー!?」
「あら、こんなところに乳があるわね! ぐっへっへ、けしからん、けしからん!
 さあ、お姉さんにもみもみさせなさ〜い! ほれほれほれほれ〜!」
「あ、ちょ、だめ、だめにゃん! ベリーは外見はみくにゃん準拠だけど、おっぱいは雫ちゃんサイズにゃからあああ!
 だめにゃん、おっぱいはいくらなんでも駄目にゃーーーー!!」
「すごいわ、これ、ぼよよんよ、ぼよよん! メイメイさんよりもおっっきいいいいいい!」
「にゃあああああああああああああああ!」

取り残されるぼく。
どうやらとても長くなった登場話はここでお開きみたいだ。
だけどまだ物語は進み、もっというなら加速していくだろう。
そんな中なし崩し的にスカウトされてしまったぼくはどこまで抗えるかぼくも分からない。
まぁ。それは。これからのお楽しみだ。

608かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜:2013/04/11(木) 00:42:48 ID:8zPOOGnQ0
【1日目・深夜/C-2 街】

【零崎傾識(◆xR8DbSLW.w)@新西尾維新バトルロワイアル】
【状態】:健康
【外見】:八九寺真宵@化物語
【装備】:なし
【持ち物】:基本支給品、不明支給品1〜3
【思考・状況】
基本:新西尾ロワ書き手として行動
1:でも、主人公は他に任せて、アイドルしてみるのもありか

※外見は八九寺ですが、性別は不明です


【ストロベリーエンジェルP(◆44Kea75srM)@モバマスロワイアル】
【状態】:健康
【外見】:及川雫サイズ@アイドルマスターシンデレラガールズに巨乳な前川みく@アイドルマスターシンデレラガールズ
【装備】:なし
【持ち物】:基本支給品、不明支給品1〜3
【思考・状況】
基本:他の書き手をスカウトしまくるにゃ!
1:ぎにゃああああああ!


【ダブリュクル・アーミティッジ(◆wqJoVoH16Y)@RPGキャラバトルロワイアル】
【状態】:超事象クライマックス繋ぎ系聖女書き手☆
【外見】:アナスタシア・ルン・ヴァレリア
【装備】:聖剣ルシエド@RPGロワ
【持ち物】:基本支給品、不明支給品0〜2
【思考・状況】
基本:あんなことやこんなことをしてむっふっふできゃー、きゃあ〜☆
1:いいではないか、よいではないか〜
2:超時空シンデレラに私はなああっる!

609かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜:2013/04/11(木) 00:43:11 ID:8zPOOGnQ0
投下終了です

610クワマン:2013/04/11(木) 00:45:27 ID:7ysVNP1k0
投下します

611物語の終焉を紡ぐ者達:2013/04/11(木) 00:47:04 ID:7ysVNP1k0
「まさかの死者スレには、そんな手があったか! と思ったよな」
「あの人のロワは最初のタイトルからして、ずっと驚かされっぱなしね」
「というかついさっき最終話投下されてたしな、ここに飛ばされる直前見てた」
「嘘!?」

C-5エリアに僅かに存在する森林。
その中で二人の男女がロワ談義に花を咲かせている。
短髪の顔に幾つかの傷跡がある男、テラフォーマーズのティムの姿をしているのが◆XksB4AwhxU。
金髪の美しいとも可愛いともとれる少女、東方Projectのアリス・マーガトロイドの姿をしているのが◆c92qFeyVpE。
二人はそれぞれ「あと3話で完結ロワスレ」にて「虫ロワ」と「絶望汚染ロワ」を書いている書き手である。

何故この二人は雑談などしているのか、それには当然理由がある。

3話完結ロワはその企画の形式上リレーもOKなのだが、ラスト3話の時点から始まることもあり、ほぼ一人で書くようなものだ。
彼らも例に漏れずそれぞれのロワを二話とも自ら投下している。
それがこの場においてどういう意味を持つかというと、同郷の仲間がいないということとなる。
リレーを繋いできた仲間達、それはロワ書き手としてかけがえの無い大切な者だ。
このような殺し合いの場においても、その存在は大きな心の支えと成り得る。

つまり―――2人共、心細かったのだ。

「でも、何とかして生きて帰らないとな」
「そうね、最終話だけ残してなんて、死んでも死に切れない」

互いに3話完結ロワの3話目、即ち最終回を残した身であるため互いの心情を理解できたのも大きいだろう。
話は弾み、他の3話完結ロワについての感想を言い合い、気づいた時には友人感覚にまでなっていた。
とはいえ何時までも話し込んでいる訳にもいかない。
いざ動こうとした時、◆Xksが僅かに震えていることに気づく。

「どうしたのよ?」
「……俺達、生き残れると思うか?」

その質問の意図を理解出来たのだろう、◆c92はすぐに答えられず黙りこむ。
書き手ロワにおいて、そのロワの特徴という物は大きい。それは歴代の書き手ロワを見て理解できる。
そういった視点で考えると、彼らのロワは些か不利な面があると言わざるを得ない。
虫ロワは99話、絶望汚染ロワは289話まで話が進んでいるわけだが……実際に投下された話数は「2」話のみ。
物語の過程が存在しないのだ、それはロワの特色を伝える上で大きなハンデとなってしまう。

612物語の終焉を紡ぐ者達:2013/04/11(木) 00:47:46 ID:7ysVNP1k0

「自らの力を信じられぬ者が、この殺し合いを生き延びられるものか」
「「っ!?」」

突然の第三者の声にその場を飛び退きながら視線を向ける。
その先に立っていたのは一人の男、ガンダムOOのキャラクター。

「グラハム・エーカー!?」
「アニ3の書き手か!」
「いかにも、私は◆hqt46RawAo。この姿を見ただけでそこまで理解して貰えるとは光栄だ」

告げられたトリップに二人の緊張は強くなる。
彼は中盤からの参加だったにも関わらず、投下数トップとなり合作最終章でも率先して執筆を続けているエース書き手だ。
作風も幅広く、五分割級の大型作品から繋ぎまでソツなくこなす。
思わぬ相手、だが二人の緊張の理由はそれだけではない。

「アニ3のグラハムは、対主催だったと思うが……」
「いかにもその通りだ」

平然と告げる◆hqtから放たれるそれは、明確なる殺意。
ただの殺気程度だったならば大したことなかっただろう、だが、◆hqtから放たれる殺意は位が違う。
それはまさに瘴気、第六天魔王、織田信長の持つ弱者では触れることさえ許されず死に絶える、魔王の力。

「その姿でありながら、貴方はマーダーになると言うのね」
「―――私には、守らねばならぬ約束がある。
 アニ3の最終章を投下し、皆と共に紡いで来た物語の終焉を仲間たちと迎えるという約束が」
「そのために、他の書き手を殺すっていうのか!? お前の仲間だってここにいるかもしれないんだぞ!」
「確かに同胞を手に掛けるというのは矛盾した行いだ、そこに迷いが無いかと問われれば首を振る方向を考える。
 だが、それでも私は帰らなければならない。これは、私個人のエゴだ」

止められない。
◆hqtの覚悟、決意の重さは自分とは比較にならない。
これが仲間がいるかどうかの差なのだろうか、幻ではない、実際の話数を積み重ねてきた者との差なのだろうか。
戦う前から◆Xksには自身の敗北が見えていた。
それでも逃げることはしない、側の◆c92を逃がすことぐらいならばできるはずだと構えを取り、

「ネガはやめろと言っているサル!」
「いたっ!?」

その◆c92からの拳を後頭部に受け構えが解ける。

「な、何をする!?」
「お前は馬鹿すぐる。負けること前提で戦ってたら負けるに決まってるんですわ?」

突然のブロント語に◆Xksだけでなく◆hqtも唖然としているのをいいことに、◆c92は言葉を続ける。

「私だって実力差が判らない程愚かじゃないわ、あまり調子に乗ってると裏世界でひっそり幕を閉じることになる。
 だからといって諦めるのがちょっと少しばかり早すぐるでしょう? 諦めたらそこで試合終了ですよという名ゼリフを知らないのかよ」
「い、いや、だけどな……」

美少女の口から紡ぎ出される支離滅裂な言葉というギャップにフリーズしていた思考が動き出し、
ようやく反論をしようとするがその眼前に指を突き付けられ押し黙る。

「貴方の書いたキャラは、そんな簡単に生きる事を諦めていたかしら?」
「………!!」

613物語の終焉を紡ぐ者達:2013/04/11(木) 00:48:27 ID:7ysVNP1k0
その言葉に、◆Xksの体内に存在するパロロワメモリからその記憶が流れこんでくる。
両足が、腕が、体がボロボロになっても生きることを諦めなかったヤマメ。
無数の特技によって圧倒され、人の身でいることさえ保てなくなっても尚、前へと進むことを止めなかったティム。
巨大グモと巨大アリによって無残な姿にされても尚、ヤマメ達のために祈りを捧げ続けた王蟲。
自らが描いた彼らの強き想い、それが今、自分の中に存在しているのだ。

「……ありがとう。目が覚めた」
「そうこなくっちゃ」
「話は終わったか」

焦れたような◆hqtの声に応えるように、◆Xksは再び構えを取る。
一見しただけでは先程と何ら変わりない行為、だが◆hqtは僅かに驚嘆の色を見せた。

「見事、と言っておく。僅かな時間で自らの心を塗り替えたか」
「そりゃどうも……俺は、こんなところで死ぬわけにはいかないからな!」
「右に同じく。貴方の心、私が絶望に染めてあげる!」
「いい気迫だ! それでこそ私の心も滾るというもの! いざ―――参る!!」


それは物語の終わりを告げるため。
終焉へと向けて駆ける者達が今、激突した。

【一日目深夜 C-5 森】
【◆XksB4AwhxU@虫ロワ】
【状態】健康
【外見】ティム@テラフォーマーズ
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
1:生きて帰り最終回を投下する。

【◆c92qFeyVpE@絶望汚染ロワ】
【状態】健康
【外見】アリス・マーガトロイド@東方Project
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
1:生きて帰り最終回を投下する。

【◆hqt46RawAo@アニメキャラバトルロワイアル3rd】
【状態】健康
【外見】グラハム・エーカー@機動戦士ガンダム00
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
1:生きて帰り最終章を投下する。

614クワマン:2013/04/11(木) 00:48:41 ID:7ysVNP1k0
投下終了です

615クワマン:2013/04/11(木) 01:02:41 ID:PktM0/6M0
投下します

616書き手として……:2013/04/11(木) 01:03:06 ID:PktM0/6M0

誰もいなさそうな街中で、誰かが……いや、少女が一人歩いている。

「書き手ロワ……俺も参加するなんてな」

だが、口調は少女のそれではない。完全に男の物だ。
ポリポリと後頭部を掻きながら、不満そうに呟く。
一体、彼は誰なのか?

「どこなんだよ……ここは……」

そう、2ちゃんねる・バトルロワイアルを支える書き手、ネラー・ザ・ダークネス(◆i7XcZU0oTM)であった。
彼の今の姿は……身長は約160cm、灰と赤がモチーフの軍服を着た少女の姿である。本来の名前は加賀。
当然の事ながら、れっきとした2ちゃんねる・バトルロワイアルに関するキャラクターだ。

「しかも加賀になってるし……元の姿じゃないだけ、まだマシだが」

本来の姿は、立派な"母艦"(2ちゃんねる・バトルロワイアルには、参加者として母艦がいる)。
だが、紆余曲折あった後に、支給品の力で擬人化された姿が、軍服少女の姿である。
細い体にあどけない顔、女学生にしか見えない……作品中での表現を借りるならば、これだろう。

「……まあ姿はどうでもいい。とにかく続きを書かないと。書かなきゃダメだ」

1にも2にも、まず話の続きを書くこと。
それが、彼にとって何よりも重要な事だったのだ。
だが、話を書くのに必要な物は何なのか。
そこで、彼は考えた。

(書く為にはやっぱネタが要るよな。でも、ネタを考える余裕なんて……)

そうだ。
まかりなりにもここは殺し合いの場。落ちついてネタを考える余裕なんてない。
だが、書くためには、ネタが必要なのだ。

617書き手として……:2013/04/11(木) 01:03:42 ID:PktM0/6M0

(ここは……書き手ロワ、の会場だ。ならば、色んなロワから色んな書き手が来ている筈)

カチャカチャと、彼の頭の中でパズルが組み立てられてゆく。

(なら……その人達を見て、触れて、戦えば、ネタが手に入る?)

最後のピースは、半ば強引に嵌められたようだ。
こうして、微妙にズレた答えが導き出される事となった。

(我ながらいい案じゃないか、これ……。そうだよ、書き手と触れあえば、自然とネタも浮かぶ筈だ!)

と、次の瞬間!
先程まで暗かったネラー・ザ・ダークネスの表情が、パッと明るくなったではないか。

「よし、そうと決まれば、行動開始!」

そう呟いて、彼はスタスタ歩き出した。


【1日目・深夜/E-3】
【ネラー・ザ・ダークネス(◆i7XcZU0oTM)@2ちゃんねる・バトルロワイアル】
【状態】健康
【外見】加賀(擬人化)@2ちゃんねる・バトルロワイアル
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:様々な書き手と触れあって、続きを書く為のネタを得る。
1:とにかく、人に会わないと話にならないな……。
2:そういえば、2chロワの他の書き手はどうなってんだろうか。

618クワマン:2013/04/11(木) 01:03:54 ID:PktM0/6M0
投下終了です

619クワマン:2013/04/11(木) 02:52:23 ID:CHlKUPGA0
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620戦う男の気骨とは!:2013/04/11(木) 02:52:45 ID:CHlKUPGA0
「めちゃくちゃだな、畜生っ!」

 迫り来る銃弾を紙一重でかわし、少年はヤケクソ気味な声を上げた。
 双剣を振るう赤毛の男は、パラレルワールド・バトルロワイヤルの書き手だ。
 トリップは◆4EDMfWv86Q。名前はエンド・メーカー。
 様々なジャンルのSSをこなし、続きが気になる切り方へと導くことを得意とする書き手である。
 そのエンド・メーカーが、今は苦戦を強いられていた。
 ビルの影へと身を隠し、集中砲火をやり過ごしながら、標的を睨みつけていた。

「降伏しろ。これ以上、無駄に体力を使うこともないだろう」

 機関銃を構えた男は、世界的スターとして名が知られている、アーノルド・シュワルツ・ネッガーだ。
 否、その装備を考えれば、ジョン・メイトリックスと呼ぶべきか。
 その男こそ、キチガイコマンドー!。
 ニコニコ動画バトルロワイアルγにて、◆FbzPVNOXDoのトリップを掲げる、投下数ナンバーワンの書き手である。

「生憎、死ぬほど疲れたって、死ぬよりは遥かにマシだからな……!」
「諦める気はないんだな?」
「当然だ! パラレルロワには、まだ続きを待ってるみんながいるんだからな!」

 敵はあまりにも強大だ。
 装備は現実の銃器で固められているはずなのに、その破壊力は妙に高い。
 そのくせ何故かは知らないが、一向に弾切れを起こす気配もない。
 それでも、諦めるわけにはいかない。
 エンド・メーカーには、紡いだ終わりを、次の始まりに繋げる義務があるのだ。
 何としても奴を倒し、生き残らなければならないのだ。

「よし、分かった。ではこちらも派手に行かせてもらうぞ」

 瞬間、キチガイコマンドー!が武器を変えた。
 機関銃を背後に回し、肩にかけていたロケットランチャーを構えたのだ。
 ごうっと音を立てながら、ロケット弾頭が発射される。

「やばいっ!」

 冗談じゃない。あんなものを向けられては、壁など有って無いようなものだ。
 エンド・メーカーは、慌てながら、すぐさまその場から飛び退く。
 爆発の衝撃波に煽られながら、何とか足に力を入れ着地。

「うわわわわっ!」

 しかしそこには、既に機関銃が向けられていた。
 ばららららっと放たれる弾が、エンド・メーカーの足元を狙う。
 不意打ちに浴びせられた弾丸の雨を、あたふたとして何とかかわす。

「くっ……そおおおお!」

 それでも、やられっぱなしではいられない。
 どうにか銃弾の隙を縫い、アスファルトを踏み込んで突進。
 干将・莫耶の双刃を振り上げ、キチガイコマンドー!へと斬りかかる。

621戦う男の気骨とは!:2013/04/11(木) 02:53:05 ID:CHlKUPGA0
「フン!」
「がはっ!」

 それでも、メイトリックスの肉体は強かった。
 開いた胴体を目掛けて、キチガイコマンドー!の右膝が、カウンターのニーキックを放ったのだ。
 吸い込まれるようにして命中。
 エンド・メーカーの身体が、くるくると回転しながら宙を舞う。
 そしてどさっと音を立て、重力に引きずられるままアスファルトへ落ちた。
 倒れ伏す少年の背中へと、キチガイコマンドー!は銃身を向ける。

「……まだ立つか」

 それでも、エンド・メーカーは諦めなかった。
 痛みで震える身体に力を込めて、ゆっくりとその身を置き上がらせた。

「アンタだって、分かってるだろ……」

 額から流れる血を、親指で拭った。
 陰陽の夫婦剣を構え直し、少年がキチガイコマンドー!を睨んだ。

「俺は、パロロワの書き手なんだ! 読者のみんなが待ってるからには、絶対に諦めるわけにはいかない!」

 どれだけ倒されようが何だ。
 どれだけ傷つけられようがどうした。
 この程度の痛みでは、まだまだ止まるわけにはいかない。
 追いかけていたロワが停滞を迎え、続きが読めなくなることに比べれば、こんなものは屁でもない。
 だから何度でも立ち上がるんだ。
 そんな痛みを、読者のみんなに、絶対に味わわせないためにもだ。
 未だ消えぬ闘志の炎を、黄金の瞳にぎらぎらと燃やし、エンド・メーカーは宣言する。

「――がっははははは!」

 その時、不意に声が響いた。
 雷のように轟く笑いが、両者の戦いに割って入った。
 エンド・メーカーが、キチガイコマンドー!が、声の聞こえる方を向く。
 小さなビルの屋上に、何者かが腕を組んで立っている。

「あれは、タウラスの黄金聖衣……!?」

 エンド・メーカーは、その男の身なりに覚えがあった。
 確か、聖闘士星矢という漫画に登場する、黄金聖闘士の鎧だったはずだ。
 しかし、それを纏う男には覚えがない。
 白髪と隻眼が目立つ男は、彼の知る牡牛座の聖闘士・アルデバランとは似ても似つかない。
 そもそもアルデバランが登場するロワなど、今までに聞いたことがない。

622戦う男の気骨とは!:2013/04/11(木) 02:53:29 ID:CHlKUPGA0
「なかなか骨があるじゃねえか、小僧! お前の戦いっぷり、楽しませてもらったぜ!」
「ほ、骨? それより、アンタは一体……!?」

 げらげらと笑う大男に、エンド・メーカーが問い掛ける。

「俺か? 俺は血塗られた英雄譚!
 ヒーローズ・バトルロワイアルを仕切る、◆aWSXUOcrjUの酉の書き手だ!」
「ヒーローズ、バトルロワイアル?」

 聞いたことがあるようなないような。
 最近のトキワ荘ブームの中で、建った、俺ロワの1つの名前だっただろうか。

「ともかくだ! 俺はお前が気に入った。腰抜けを庇ってやる義理はねぇが、骨のある奴なら話は別だ」

 言いながら、血塗られた英雄譚と名乗る書き手は、ビルの屋上から飛び降りる。
 高さ5階から落下した鎧は、ずしんと地鳴りを響かせて、道路の上に着地した。
 ばき、ばき、と音が鳴る。
 黄金聖衣の両手の指を、血塗られた英雄譚が鳴らしているのだ。

「ここはひとつ、手伝ってやろうじゃねえか」
「い、いいのか?」
「死にかけで強がってんじゃねえよ!」

 ばしん、と平手で背を叩かれた。
 大きな掌から伝わる衝撃に、一瞬、エンド・メーカーはよろめいた。

「敵が増えようと関係ない。まとめて吹き飛ばしてやるだけだ」
「ほう、いいねぇ。俺も細けぇことは気にしねぇタチなんだ」

 相対するキチガイコマンドー!が、ロケットランチャーを構える。
 血塗られた英雄譚もまた、獰猛な野獣めいた笑みを浮かべる。
 元のロワをよく知らない以上、この男の実力が、どれほどのものかは分からない。
 それでも、助太刀してくれるというのなら、ここはお言葉に甘えるべきだ。

「さぁ――行くぜ、小僧!」
「おうっ!」

 ならば、共に行かせてもらおう。
 血塗られた英雄譚の声に、勇ましくエンド・メーカーが応えた。

623戦う男の気骨とは!:2013/04/11(木) 02:54:23 ID:CHlKUPGA0
【一日目・深夜 C-4 市街地】

【エンド・メーカー(◆4EDMfWv86Q)@パラレルワールド・バトルロワイヤル】
【状態】干将・莫耶投影中、疲労(中)、額に切り傷、腹部にダメージ(中)
【外見】衛宮士郎@Fate/Stay night
【装備】干将・莫耶
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:生きてパラレルロワに帰る(思考は対主催寄り)
1:キチガイコマンドー!を倒す

【キチガイコマンドー!(◆FbzPVNOXDo)@ニコニコ動画バトルロワイアルγ 】
【状態】健康
【外見】ジョン・メイトリックス@コマンドー
【装備】バルメM78(∞/∞)、M202ロケットランチャー(3/4)
【持物】基本支給品、不明支給品0〜1(確認済み)
【思考】
基本:派手に皆殺し
1:エンド・メーカーと血塗られた英雄譚を殺す
[備考]
※「コマンドー」のご都合補正により、銃器の弾薬が無限になっています。
 また、装備する全ての武器の威力が、若干向上しています

【血塗られた英雄譚(◆aWSXUOcrjU)@ヒーローズ・バトルロワイアル】
【状態】健康
【外見】ハービンジャー@聖闘士星矢Ω
【装備】タウラス聖衣
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2(確認済み)
【思考】
基本:ムカつくので主催者を叩き潰す
1:骨のある奴は助けてやらんでもない
2:なのでエンド・メーカーに同行する
3:キチガイコマンドー!をぶちのめす

624クワマン:2013/04/11(木) 02:54:38 ID:CHlKUPGA0
投下は以上です

625クワマン:2013/04/11(木) 03:15:46 ID:rVAZWHws0
投下します

626クワマン:2013/04/11(木) 03:16:12 ID:hr86U..s0
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 Congratulations!!
 Thank You for playing!!

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627金がなければゲームクリアもできんぞ:2013/04/11(木) 03:16:46 ID:rVAZWHws0

 セーラー服を着た両儀式の姿をした書き手がレバーから手を放した。

「ああ、終わってしまった……」

 ゲームモニターに映る「GAME CLEAR」の文字を眺めながら、彼女は呟いた。
 33分と言う長いプレイ時間を経てそのゲームをクリアしてしまったのだ、金の力で。
 (厳密に言えば、金をつぎ込みパターンを覚え、地力とごり押しでクリアした)

 達成感はあった、ゲームをクリアしたのだから。
 彼女の名は『AC版 CAPの拳(◆CAP.3FrrY.)』。新安価ロワ最多投下三本柱の一人だ。

「はぁ……」

 ため息を吐くが別に憂鬱ではない。
 支給品であったジュラルミンケースから数枚の諭吉が消えたが、大して問題はなかった。
 ジュラルミンケースの中から湧き出てくるように出てくる、諭吉、諭吉、諭吉、たまに英世。
 総計1兆円ほどが入っていた……ちょっとした国家予算レベルである。

「一体、どこのロワだ、こんな大金を直接支給するなんて……
 金が無ければロワも進まんぞ……ってわけじゃないしな。
 課金兵に分けてるのか?」

 一先ず、両替機に向かい、諭吉を崩す。
 5000円札1枚、1000円札4枚と500円玉1枚、100円玉5枚として、排出される。

「さて、次はどれをやろうか……」

 適当にコインを入れて違うゲームを始める。
 端的に言えば、彼女は殺し合いに乗る気は無かった。
 主催者を倒してゲームクリアを目指す。
 その為には仲間が必要であった。

(北斗じゃ待ちキャラは弱いが、大丈夫だろ)
 
 初期位置がここであったことも、幸いし格ゲーで適当に時間を潰していた。
 どうせ、クソゲロワの書き手達もここに集まるだろう。と考えたからである。
 
 そして、彼女は同郷のクソゲロワ書き手達の事を思い出す。

(『君たち絶対許さないんだからねッ! この意味、わかるッ!?』ってキャシャーンVjも言ってたし……
 『あんなクソゲロワの事は忘れて、メタルマックスやろーぜ!!』ってメタルマックスfRも言ってたし……
 『だってクソゲーじゃんこれ。乗らねーよ』って、魔界塔士hqも言ってた……
 『任務、了解……これが真のバトルロワイアルって奴だ……!!』……マグロはこの殺し合いに乗るだろう
 ……ああ、まともな奴はいなかった)

 残念だが、当然であった。


【1日目・深夜/C-3 ゲームセンター】
【AC版 CAPの拳(◆CAP.3FrrY.)@新安価ロワ】
【状態】健康
【外見】セーラー服を着た両儀式@空の境界
【装備】サイファー@新安価ロワ
【持物】支給品一式、現金1兆円ほどが入っていた特注ジュラルミンケース@現実?
【思考】基本:主催者倒してゲームクリア
1:新安価ロワの書き手あんなクソゲロワの事は忘れて、メタルマックスやろーぜ!!」ならゲーセン来るだろ……
2:誰か来るまでゲーセンのゲームをプレイ。
3:マーダー来たらわけわからん殺しで初狩りする。
※色々な技が使えます(詳細不明)

628クワマン:2013/04/11(木) 03:17:26 ID:rVAZWHws0
投下終了です

629クワマン:2013/04/11(木) 03:27:26 ID:rVAZWHws0
申し訳ない、状態表修正です、


【1日目・深夜/C-3 ゲームセンター】
【AC版 CAPの拳(◆CAP.3FrrY.)@新安価ロワ】
【状態】健康
【外見】セーラー服を着た両儀式@空の境界
【装備】サイファー@新安価ロワ
【持物】支給品一式、現金1兆円ほどが入っていた特注ジュラルミンケース@現実?
【思考】基本:主催者倒してゲームクリア
1:新安価ロワの書き手ならゲーセン来るだろ……
2:誰か来るまでゲーセンのゲームをプレイ。
3:マーダー来たらわけわからん殺しで初狩りする。
※色々な技が使えます(詳細不明)

630クワマン:2013/04/11(木) 07:44:24 ID:rs2AS9Gg0
投下します

631もっと力を:2013/04/11(木) 07:45:53 ID:rs2AS9Gg0


遥々と地平線まで続くアスファルト。
草木の生えない茫漠たる荒野のような無情な光景、
岩壁を思わせる切り立ったビルの頂上に立つ一人の男。

名は◆1yqnHVqBO6。
ロワロワのトップ書き手であり、
80作以上投下しているちょっとさすがに引くわ筆頭の書き手。
彼の姿は、この世界において屈強な青年のものとなっており
杉村弘樹をベースとした体術で鍛えあげられた逞しい太腿がちらりと、
頑健な胸元がごわりとはだけた着流しの袴姿となっていた。

「よう、あんたもここに来ていたのか」

背後からかけられた低く、渋い中年男性の声。
振り返る必要はない。
アニメを楽しみに観ていたから誰の声かわかる。
未来日記9th.来栖圭吾の声。
つまりは――――

「◆IRxFfnsX8c氏か」

初期にて活躍した書き手であり
支援絵を投下した偉大なる一者。

「その顔は……杉村弘樹か。
 でもなんでカーフの姿をしているんだ?」

「俺はこのキャラが好きでな。めっちゃ強い防人だし。
 それによく見てみろ、
 こうしてなりきってると俺の顔がだんだんとカーフになっていくだろう?」

見えない。

「気合を込めろ。
 ならばできる」

気合を入れて目を凝らしてみると
徐々に杉村の顔からカーフの顔になっていく。
本当だ、気合って凄いと◆IRxFfnsX8cは思った。

「どうする気だ。このゲームで」

「決まっている」

不敵な笑みを浮かべて、
だらしない格好をした男は振り返った。

「力だ。ひたすらに力だ。
 書き手の武装を手に入れ、書き手の願いを喰らって。
 俺は更に大いなる力を手に入れる」

「人を殺すこととなっても?」

「あたりまえだ」

言下に否定し、彼は背後にて浮遊する護神像に手を触れた。

「できるのかい? あんたに」

「俺を舐めるなよ」

そう言って彼は護神像クシャスラと合体する。

「今、あんたと闘うのはやめておいてやる。
 なんか気が乗らないしな」

風が巻き起こり、
◆1yqnHVqBO6へと集まっていく。

「まあ、なんだ。
 ご武運を、とでも言えばいいのかな?」

「言われるまでもない。勝つのは俺だ」

失笑を浮かべると強風が生み出され
それとともに力を求める者は消えていった。

「もっとも。俺はあんたの武運なんてものには興味ないがな」

去り際にすっごいドヤ顔してたぞ、大丈夫か、あいつ。
と残された男はわけもなく心配になった。

632もっと力を:2013/04/11(木) 07:46:29 ID:rs2AS9Gg0




【1日目・深夜/E-5】
【最強の防人(◆1yqnHVqBO6)@ロワロワ】
【状態】健康
【外見】杉村弘樹@バトルロワイアル(漫画版)
    だが気合を入れて観測すればカーフ@wwaqwaqの姿にもなるのではないだろうか
【装備】クシャスラ@waqwaq
【持物】支給品一式、不明
【思考】基本:力を
1:敵を狩る
※クシャスラ有ると風を操れますしもうめっちゃ分身できます。
 基本誰でも扱えますが使い手が死なないと継承できません。



【来栖圭吾(◆IRxFfnsX8c)@ロワロワ】
【状態】健康
【外見】来栖圭吾@未来日記
【装備】操作日記@未来日記
【持物】支給品一式、不明
【思考】基本:未定
1:どうしよっかな

633クワマン:2013/04/11(木) 07:46:42 ID:rs2AS9Gg0
以上で投下終了です

634 ◆1yqnHVqBO6:2013/04/11(木) 07:51:15 ID:rs2AS9Gg0
>>631

> 名は◆1yqnHVqBO6。
> ロワロワのトップ書き手であり、
> 80作以上投下しているちょっとさすがに引くわ筆頭の書き手。
> 彼の姿は、この世界において屈強な青年のものとなっており
> 杉村弘樹をベースとした体術で鍛えあげられた逞しい太腿がちらりと、
> 頑健な胸元がごわりとはだけた着流しの袴姿となっていた。


すいません、ここを


名は◆1yqnHVqBO6。
ロワロワのトップ書き手であり、
80作以上投下している投下数筆頭の書き手。
彼の姿は、この世界において屈強な青年のものとなっており
杉村弘樹をベースとした体術で鍛えあげられた逞しい太腿がちらりと、
頑健な胸元がごわりとはだけた着流しの袴姿となっていた。


に修正します

635クワマン:2013/04/11(木) 23:36:06 ID:n8XcHh820
ttp://www20.atpages.jp/r0109/uploader/src/up0225.jpg

対象:>>629まで(作ってからリロ忘れに気づいたため最新投下は今回除外)
注意事項:
・名前が長い人は省略させてもらっています
・どこにいるのかわからない人は載っていません
・同じエリア内にいる参加者は、入るようにてきとーに配置しています
・赤→マーダー、青→対主催、黒→その他 のつもりでしたが、よくわからない人多すぎでした

ミスの指摘があれば修正します

636クワマン:2013/04/11(木) 23:57:22 ID:BWD0hFK60
おお、乙です。分かりにくかったので助かりました

それではこちらも投下開始します

637Fate/Write Royal4:2013/04/11(木) 23:58:29 ID:BWD0hFK60
そこは砂漠。足場は砂に覆われ、普通であれば歩くことすらままならないはずの場所。
木々など見えず、あるのは所々に生えたサボテンのみ。
もし普通の人間が足を踏み入れるならば、そう時間の掛からぬ間に脱水症状を起こすであろう空間。

そんな場所を、信じれらないような速さで動きまわる存在がそこにあった。

「さすがだな、ランサー。私の企画した場所でのクーフーリンの強さに違わぬ槍捌きだ」
「ふん、そちらこそ二次聖杯の企画主としてのこの戦いぶり、見事なものだ。これでもう少しスレに顔を出してくれたら言うことはないんだがな」
「それは言わないでくれ」

そんな会話を飛ばしつつ、互いの獲物をぶつけ合う二人の戦士。
一人は金髪の少女の外見をした、鎧を纏った剣士。その手には何も握られていないように見えるが、空気の層の奥にはまぎれもない剣の存在がある。
もう一方は全身を青いタイツに包んだ、紅い槍を持った男。

俺ロワトキワ荘に存在する、二次キャラ聖杯戦争。通称二次聖杯。
Fateの聖杯戦争に則った殺し合いをするという、パロロワ企画でも珍しいロワ。
彼らはそこの書き手である。
《始まりの剣》セイバー(◆.OpF6wOgZ2)、《紅槍の仮面使い》ランサー(◆3gGiI31R5A)。
片や二次聖杯戦争発起人、片やランサーを見事な采配で執筆しその強さを如何なく発揮した書き手(まあ色々やりすぎた面も否めないが)。

しかし、

「私のことを忘れてもらっては困るな」

その砂漠にいたのはその二人だけではなかった。

二人の間に投擲される短剣。

「ちっ、割と舐めてたのは事実だが、いざこう相手にしてみるとやっかいなところもあるなおい」
「何を言っている。Fate本編のHFルートでは状況が状況とはいえ我等はアサシンに遅れをとったことを忘れたのか」
「生憎だが俺が書いたのはセイバールートのランサーでな」

そう、その場にはもう一人、サーヴァントの姿を象った書き手が存在したのだ。
漆黒の煙と共にサボテンの上に具現化する気配。
黒き肉体を晒し、顔には髑髏の仮面。体に纏っているのはボロの腰布のみ。
Fateシリーズにおけるアサシンのクラスのサーヴァント、ハサン・サッバーハの特徴だ。

「うちのロワ、聖杯戦争にはいなかったが、てめえどこのやつだ?」
「アサシンの姿を持ったものがそう易々と口を割ると思うか?」

読み手のために敢えて解説をしておこう。
彼の名はハサン・0uDu0SETOk。トリップと姿を見ての通り、ニコロワγ書き手の一人だ。

638Fate/Write Royal4:2013/04/12(金) 00:03:30 ID:Ta2v9GSg0
「アサシンごときが三騎士クラスのサーヴァントを相手にできると思っているのかよ」
「ふん、私はこれでもトップマーダーだった者を仕留めたのだ。ちょうど今のように三すくみの状況でな」
「どうだ、ランサーよ。Fate/Zeroのセイバーとランサーのように一時休戦にしないか?」
「ハッ、生憎と俺はstay nightのランサーでな。このくらいのこと屁でもねえなぁ!!」

そう言ってハサンの投擲した短剣を弾きつつセイバーに槍を突きつけるランサー。
セイバーもそれを確実に受け止めていく一方でハサンへの警戒も忘れない。
ハサンは二人の戦いを剣、槍の間合いの外から眺めつつ隙を見ては攻撃を入れている。しかし流石は三騎士クラスのサーヴァントの姿を与えられた書き手。難なくそれらを捌いていく。

ランサーはセイバーとの戦いを譲らない。故に今はハサンの存在は眼中にない。
一方でセイバーはハサンの存在も若干邪魔に感じていた。ランサーはこう言っているが、彼の幸運値に合わせて万が一のことがあったらこちらも巻き込まれかねない。
しかしここで背を向ければ、間違いなくその槍をこの背に刺してくることだろう。
相手はあの《紅槍の仮面使い》。いくらランサーがネタにされることの多いキャラとは言え、彼の書くランサーを侮ることはできない。長期戦は必須だろう。
であればどこかで致命的なことになってしまう可能性も考えておかなければいけない。

「どうしたセイバー!集中できていないぞ!」
「他愛無し…」

気がつけばハサンは二人に増え、それぞれ短剣を手に投擲しようと構えていた。

(くっ、このままでは…)



そんな彼らを、少し離れたサボテンの後ろから見つめる影が一つ。

(あれ、二次聖杯の書き手さん達と、あっちはニコロワγの人かな?
 どうしよう、サーヴァントの姿の書き手さんならワンチャンあるかもしれないけど…)

白い髪と褐色の肌をした、黒い外套を羽織った少女は彼らを見つめてそう呟く。
一見Fateのイリヤスフィールの顔に見えなくもないが、声や肌の色が一致しない。ついでに付近にバーサーカーもいない。
最近アニメ化するとはいえあまりメジャーな漫画というわけでもないっぽい、Fateシリーズのスピンオフの一つ:Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤのキャラクター、クロエ・フォン・アインツベルン。
パラレルワールド・バトルロワイヤル書き手、Black Liner◆Z9iNYeY9a2である。

(見た感じ、本職のサーヴァントっぽい人ばっかりだし、書き手ロワ補正だって掛かってるかもしれないし…。
 でも、やっぱりチャンスは生かしたいし…)

見たところによると、どうも彼らは三つ巴に戦いを繰り広げてる様子。
劣化アーチャーである自分の能力でも張り合うことは可能かもしれない。
いや、別に無理をして勝つ必要はない。”あれ”ができればいいのだ。
できるだろうか。

639Fate/Write Royal4:2013/04/12(金) 00:07:02 ID:Ta2v9GSg0
いや、やるのだ。


(そうよ!私だってパラロワを初期から支えていた書き手!乱戦だってそれなりにこなしてきたわ!
 こんなところでビクビクしてるからいけないのよ!もっとガンガンいかないと!)
「お姉ちゃん何やってるの?」
「?!」

決意を心に立ち上がった瞬間、背後から声をかけられ驚くBlack Liner、以下クロ。まんまだって?覚えやすいと思うよ。
背後にいたのはハサンの仮面を頭につけた少女。
どうやら周囲を張られていたらしい。気配遮断スキル様々といったところか。

「お姉ちゃんも他所のロワの書き手なの?」
「えっとね!そう、そうなのよ!私パラレルワールド・バトルロワイヤル書き手のBlack Linerっていうの。クロって呼んで構わなくてよ!」
「そうなんだー」
「そうなの。パラロワをよろしく!」
「うん、分かった。でもね―――」

と、次の瞬間、その少女から、小柄な矮躯からは想像もできない殺気が迸った。

ガキン!!

「やっぱりこの体じゃそううまくはいかないね」
「…あんたもサーヴァントってわけ?」

とっさに投影した干将・莫耶でナイフを受け止めたクロ。
ロリアサシンの目は先ほどまでのおっとりしたものとは違い、ギラギラと血に飢えていたものとなっていた。

ロリアサシン。F/Zにおけるアサシンの没設定キャラクター。
一般的ロワでは姿を見せることはできない彼女が姿を現すことができたのもニコロワの特性ゆえだろう。
ニコγ本編では彼女の身体能力は少女のものでしかないと言われていた。しかし侮るなかれ。
漁夫の利とはいえあのトップマーダーゴンさんを仕留めたのは、他でもない彼女なのだ。
さらにその存在は、繋がれた先で同じアサシンのサーヴァント、赤座あかりをも殺している。あそこで偉そうにしているザイードの貌のやつは彼女の爪の垢でも煎じて飲むべきである。
ともあれそんな彼女を登場させたこの書き手の姿がそうなるのも当然といえるだろう。

「でも残念だね。今のであっちの皆にも気付かれたみたいだよ」
「やってくれたわね…。いいわ、見せてあげるわ。パラロワの、Fateのスピンオフの力をね!」

そしてロリアサシンが姿を消すと同時、襲い来る別のハサンの攻撃を受け止めた。



640Fate/Write Royal4:2013/04/12(金) 00:08:59 ID:Ta2v9GSg0

槍が唸り砂を吹き飛ばす。
振るわれた聖剣の纏う風が大気を揺るがす。
投擲された短剣は届かぬとはいえその急所を確実に狙っている。
空中で顕現した多数の剣が砂の上に突き立ってゆく。

「その姿、イリヤスフィール…?しかしその魔術は間違いなくアーチャーのもの。
 あなたは一体…」

「はっ、んなことどうせ倒しちまえば一緒だろうが!」

投擲されたナイフ、投影された剣は槍の、聖剣の一振りで弾かれる。
ランサーの左から干将・莫耶を構えて突撃するクロ、反対から短剣を振りかざし襲い掛かるハサン。
それをランサーは干将・莫耶は槍、短剣は腕を掴むことで素手で受け止める。
が、次の瞬間その背後をもう一人のハサンが襲い来る。
ランサーは掴んだ腕を引き寄せ背後にハサンを翳す。すると流石のハサンも身を引かせる。
その隙にセイバーが剣を構え、突きの体勢で突撃をかけた。
ハサンは飛びのき、ランサーは体を反らし避けるが、セイバーが視界に入っていなかったクロはとっさにそれらを干将・莫耶で受け止めた。
剣こそ刺さりはしなかったが、干将・莫耶は砕け散る。
とっさに飛びのき、剣を投影・射出。一箇所に集まった三人の周りを剣で囲む。
セイバーはそれを、剣の一振りで一斉に破壊、視界が露になったところで―――

「バイバイ」

捩れた剣が矢として放たれた。

爆発が砂地に巻き起こり、多くの砂を巻き上げる。
しかしその中には戦っていた相手の姿はない。
爆発の瞬間、セイバーは持ち前の直感で、ランサーとハサンは高い俊敏性でその場からはなれていたのだ。

互いに一定の距離を保ちつつそれぞれの武器を構えなおす4人。

「戦い方こそアーチャーのものですが、彼には及びませんね」
「あのさー、これでもこっちは必死なんだから。そういうことは言わないでよ」
「ふっ、貴様らが潰しあってくれればこちらも楽に勝利を収めることができる。存分にやりあうのだ」

4人が4人、理解していた。
このまま4人が入り乱れてのバトルロワイヤルをしているのでは、誰にでも等しく寝首をかかれる可能性があると。
三騎士クラスのサーヴァント二人に模造品とはいえエミヤの力を持った者、暗殺に長けたアサシンのクラスの技能を持つ者。
セイバーのみを執拗に狙っていたランサーも、ここにきて考えを改めたようだ。

641Fate/Write Royal4:2013/04/12(金) 00:10:23 ID:Ta2v9GSg0

「それにしても、やっぱり本職の人は強いな。Fate的に言うと、ネタの起源ってやつだっけ?
 さすがに正面からの戦いは厳しいわ」
「それではどうするというのですか?背を向けて逃げるという選択でもするのですか?」
「まさか。こんなところで負けてるようじゃ自ロワの宣伝なんでできないし。隠し玉を切らせてもらうわ」


そう言ってその手に投影し直した干将・莫耶を投げつけたクロ。
と、次の瞬間ランサーの背後の砂が盛り上がり、何かが飛び出した。

「ドラゴンダイブ。そこから間髪入れずにストーンエッジ」

その指示と同時に、飛び出した何かは空中からランサーに突っ込んでいった。それはまるで龍が獲物を食らうがごとき覇気。
咄嗟でこそあったものの殺気に反応したランサーはかろうじてかわすことに成功。
地面に突入して粉塵を巻き上げた次の瞬間、鋭く尖った岩の破片が周囲に飛び散った。

ランサーを、セイバーを、ハサンまでも巻き込んで飛び散る破片、その中に飛び込むクロ。
追撃をかけようとしたハサン、しかし戻ってきた干将・莫耶によってその進路を阻まれる。

砂埃の収まった中心。そこにいたのは鮫とドラゴンを混合したような生物。

「お疲れ、ガブリアス」

クロが騎乗していたのは、マッハポケモン:ガブリアス。
パラロワにおいて参加者の一人、シロナのパートナーのポケモンである。

「さて、第二ラウンド開始だね!」

そういうが早く、ガブリアスは飛び上がり、騎乗するクロは弓を構える。
それに対してランサーは――

「ペルソナ!」

己の持つ能力をもう一つ開放した。

ペルソナ。彼の二つ名、仮面使いの由来。
二次聖杯におけるクー・フーリンのマスター、鳴上悠の持つ能力。
彼とランサーのコンビが猛威を振るった理由である。

「うお?!そうくる?」

642Fate/Write Royal4:2013/04/12(金) 00:11:28 ID:Ta2v9GSg0

放たれた矢はペルソナ、イザナギによって弾かれ、さらにその手にした剣をガブリアスの着地点に振り下ろした。
かろうじて防御こそ間に合ったものの、衝撃で吹き飛ばされるクロ。

「悪いな。それならこっちも奥の手使わせてもらうぜ。卑怯だなんて言うなよセイバー?」
「な…、ランサー、貴様まさか――」
「そのまさかよ!」

そういうと同時、ルーンの魔術に加え、イザナギ自身の魔法、マハラクカジャ、マハタルカジャがかけられていく。
RPGにおける補助魔法による基礎能力の増強、その恩恵を受けたランサーのステータスは幸運値を除いて全てが跳ね上がっていく。
そうはさせぬと飛び掛ったハサン、しかしイザナギのマハジオにより返り討ちにあい地面に蹲る。

「さて、これで準備は完了だ。てめえら覚悟はいいか?」

と、全てを終わらせたランサーは持ち前の素早さに加え増強された筋力、さらに鉄壁の防御をもって紅槍を構える。
セイバーは、この状況はまずいと直感で感じ取る。
それはあのランサーが猛威を振るったSS、FINAL DEAD LANCERの再現のような光景だったからだ。
ランサー(本多忠勝)を圧倒し、セイバー二人(アルトリア&ガウェイン)をも追い詰めたあの話。

風王結界を解き、露になった聖剣を構えるセイバー。
槍を構え直したランサーの元に、もう一人の、ザイード人格でない方のハサンとガブリアスが飛び掛る。
が、ランサーはびくともすることなく、そのまま足蹴りで一人と一匹を吹き飛ばす。
吹き飛んだ勢いのままに、槍をハサンに投擲。ザイード人格でないハサンは槍に貫かれ消滅する。
そこで素手になったランサーに、セイバーは容赦なく聖剣を振りかざす。
しかしランサーはヒラリヒラリとその剣筋から体を反らして回避する。
大振りの一撃を避けると同時に大きく後退して槍を回収。
そしてセイバーの追撃を受け止めたところでふと視界で何かが光った。
イザナギの腕をとっさに振るったところで、矢のように射出された何かを弾いた。

回転しながら地面に突き立ったそれはギザギザに曲がった刃を持つ短剣。

「ルールブレイカーか」

キャスターの宝具、ルールブレイカー(破戒すべき全ての符)。
これを受ければ自身にかけた強化の魔法全てが解除されてしまったであろう。

「くっ…」

射手はガブリアスの背に乗って上空からそれを矢として引いたのだ。偶然その姿が微かに視界に入ったおかげで助かった。

「負ける気はしねえが、あんまり時間かけすぎるのもこんな不確定要素混じっちまうからな。
 一気に決めさせてもらうぜ」

と、ランサーは槍を構える。
それを見て一同はそのただならぬ気配に気付く。そう、これは魔力を充填している証だ。

「いくぞ。クー・フーリンの最強の一撃、その魂に刻むがいい―――!」
「―――まずい!」

恐らくこの後に待っているのは真名の開放。おそらくは”突き穿つ死翔の槍”。
ランクが上がってA+となった必中の対軍宝具。
クロの熾天覆う七つの円環では焼け石に水。セイバーの約束された勝利の剣であれば打ち勝てるはずだが魔力充填が間に合わない。
それでもセイバーは、その聖剣に可能な限りの魔力を集め、クロも避けられなくてもと減衰するであろう威力に賭け、迎え撃つために熾天覆う七つの円環を発動させようと構える。

そして、ランサーは飛翔。

643Fate/Write Royal4:2013/04/12(金) 00:13:07 ID:Ta2v9GSg0
「“突き穿つ(ゲイ―――)
「―――約束された(―――エクス)

まさにその真名を叫ぼうとした瞬間―――

「私を忘れてもらっては困るな」

ランサーの後ろに現れたハサン。そして、

「―――死翔の(ボル)
「ジャンプだ」

そのバッグから、何かが飛び出した。
それは、ニコロワγにおいて彼自身が登場させた支給品。
男色ディーノの尻を、その角で貫いた凶悪兵器。

――――シーザー・カエサル・エンペラー

それはその勢いのまま、ディーノの尻を貫いたように、
ランサーの尻を貫いた。

「アッーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」



いい男は言いました。
ゲイボルグなんて飾りです。
男を掘るのにそんなものはいらないのです、と。



真名開放を中断されたランサー。
そのまま槍は変則軌道を描きながら見当はずれの方向に飛んでいった。


「他愛なし」

そう呟いたハサン(ザイード人格)は、その飛んできた槍に頭も貫かれ一瞬でその意識を消し飛ばした。


宝具開放が不発に終わったランサー。しかしそれだけでは終わらない。

「勝利の剣(カリバー)―――――!!!」

迎撃のために宝具発動態勢にあったセイバーにそんなイレギュラーを受け止める余裕などあるはずもなく。
魔力は不十分とはいえ発動させられた聖剣は。

「ギャアアアアアアアアア!!!!!」

地面に墜落するランサーへと直撃。光と共にその姿を消し飛ばした。

「…これ、いいのかな?」
「………」

644クワマン:2013/04/12(金) 00:16:51 ID:Ta2v9GSg0


「それで、どうするのよ。二次聖杯の>>1さんは」
「決まっている。私の始めた俺ロワは聖杯戦争がテーマなのです。
 なればこそ、この場においても聖杯戦争をする。それが私のスタンスです」

ハサンとランサーの気配がなくなったことを確認したクロとセイバー。
しかし互いのスタンスもはっきりしていない以上、そのまますんなり合流とはいかなかった。

「じゃあ、やっぱり私もやるの?」
「…本来であればそうなるのでしょうが今は止めておきましょう。あの戦いでの消耗が激しい。
 最も、そちらが戦いを望むというのであれば、話は別ですが」

その言葉を受けて、クロは剣を収める。
そうだ、自分のスタンスも別にマーダーだとか戦うだとかではないのだ。
それに対し、セイバーも聖剣を収めた。

「では、これで別れということになるのでしょうね」
「そうね。やっぱりあんたと一緒に行動していたら戦うことになりそうだけど、正直勝てる気はしないし」

そう言ってクロはガブリアスの背に乗る。
実際セイバーはもしかしたらまだ能力を持っている可能性もあるが未だにそれを晒してはいないのだ。
もし実は他の能力もあった、なんてオチなら笑えない。

「それじゃ、私は行かせてもらうけど最後に二つ。
 早く帰ってきなさいよ。俺ロワスレは>>1がいるかいないかで議論の進み方が全然違うんだから」
「善処します。それにはまずこの書き手ロワから生還しないといけないのですが」
「それともう一つ。同じFateキャラの縁ということで――」

そう言うと同時、ガブリアスが飛び上がったところでBlack Linerはこう、最後に叫んだ。

「パラレルワールド・バトルロワイヤルをよろしく!」



「……俺、まだ生きてるのか?」

黒焦げになりつつも仰向けになり呟く男。
他でもない、ランサーである。

彼が生き延びられた理由は二つ。
カジャとルーン魔法による耐久力の強化。
セイバーの宝具の魔力充填不足。
これらの要素によりどうにかあの一撃に耐え切ることができた。

「…ハハッ、何だかんだでツいてるじゃねえか。何が幸運Eだよ、何がランサーが死んだ!だよ。
 ハハハハハハハハ!」

何だかんだで生存できたことに喜ぶランサー。
そうだ、まだこのランサーの、ペルソナの強さを見せる機会はたくさんあるのだ。
それを、二次聖杯戦争を越え他のロワ書き手にも示すのだ。

645クワマン:2013/04/12(金) 00:18:16 ID:Ta2v9GSg0

「まずは、しばらく休んでからゲイボルグを拾いにいかなきゃな」

「そうだね」
「…………………」
「…………………」

(ああ、やっぱり幸運値も上げておくべきだったなぁ―――)

サクッ



「………」

もう生き返ることのないように心臓を引っ張り出したロリアサシン、ハサン。
グチャリ、と嫌な音を立ててそれを踏み潰すと、真っ赤な鮮血が飛び散った。
それを見つめながら今後のことを、彼女は考える。

妄想幻像(ザバーニーヤ)。
第四次アサシンの持っていた宝具。
多重人格の英霊を、一つの個とすることで一人の英霊として呼び出した秘密。

そしてこのランサーの命を奪った、そしてニコロワではゴンさんとあかりを仕留めたのもこの彼女なのだ。
とは言っても身体能力だけならただの少女でしかない。
優れているのは、他のハサンより1ランク高い気配遮断スキルのみ。おそらく本編で首輪を装着していなかったためだろう。
なればこそ、この妄想幻像を有効活用して生き残っていかなければならない。
ハサンの姿で呼ばれた以上、それ以外の選択肢はないのだから。

「妄想幻像(ザバーニーヤ)――」

発動させると同時、ロリアサシンの姿は消え去り。
そこに現れたのは、先に槍で貫かれた、ザイード人格。
その手の短剣がキラリと光り――

「他愛な――」
『あー、あー、マイクテストマイクテスト…』
『あたしは…対主催として行動しようと思ってます!』
「ム…?」



646クワマン:2013/04/12(金) 00:20:01 ID:Ta2v9GSg0
『だけど、あたしひとりじゃ主催者を打倒することは出来ない…』
『だから…私と志を同じくする人は、街の中のE-5にいるから、集まってください!お願いします!』

「まさか拡声器イベントの分岐点に自分がいるとは思わなかったわ」

ガブリアスの足を止めさせ、その拡声器の声に聞き入るBlack Liner。

拡声器自体に秘められた言葉にはこれといって特徴があるものではない。
対主催宣言、仲間を集う呼びかけ。
書き手であればそれなりの力を持ったものもいるであろうし、マーダーに対応可能な者もいるのかもしれない。
ただ、パラロワ書き手としてどうしても気になってしまうことがある。

「そういえばマーダーが対主催をおびき寄せるために使用、なんて話を書いたの私なんだっけ」

他でもない、己のロワでの乱戦イベントのもう一方のきっかけを書いた書き手として、どうしてもその可能性を否定できなかった。
別にマーダーに襲われているなどといったこともなさそうだし、自分が行かなくても大丈夫ではあろう。あのジンクスも含めて一刻も早く離れるべきだ。
と、そう考える一方で心の中でささやくもう一つの声。

「でもなー、やっぱり人集まるんだろうなぁ。だったら宣伝に持ってこいなんだけどなぁ」

かつては一ヶ月ほどで50話を突破し、4ヶ月で一回目放送を迎えられるほどの勢いを持っていた自ロワ。
しかし今はそれほどの勢いなどない。それは仕方のないことなのだろう。序盤の勢いがずっと続くロワなどそうそうない。
ただ、最近は雑談スレの書き込みも減ってしまったように思う。これは読み手も減ってしまったということなのではないか。
あの頃を望むのは高望みだろうが、もっとたくさんの人にも読んでもらいたい。
だからもっと色んな人に伝えるのだ。自分の存在を、自分の所属ロワを。

拡声器イベントにまぎれれば多くの宣伝が行える可能性がある。
一方で、乱戦の中で死んでしまう可能性もある。死んでしまっては元も子もない。
さて、どうするべきか。

「あの二次聖杯の>>1さんなら、どうするんだろうね」
「ガゥ!」

647クワマン:2013/04/12(金) 00:20:40 ID:Ta2v9GSg0
【1日目・深夜/F-4 砂漠地帯】

【《始まりの剣》セイバー(◆.OpF6wOgZ2)@二次キャラ聖杯戦争】
【状態】魔力消費(小)、疲労(中)
【外見】アルトリア・ペンドラゴン@Fate/Stay night
【装備】エクスカリバー
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2(確認済み)
【思考】
基本:聖杯戦争を行う
1:聖杯戦争を勝ち抜く
2:スレへの復帰か…
[備考]
※氏の中での聖杯戦争の参加者認定基準は現時点では以下のようになっております
・Fateキャラの姿、あるいは能力を象った書き手
・二人一組で行動している者(主従関係などにあればなお有力)

【ハサン・0uDu0SETOk(◆0uDu0SETOk)@ニコニコ動画バトルロワイアルγ】
【状態】魔力消費(小)
【外見】ハサン・サッバーハ@Fate/Zero
【装備】ハサンの短剣
【持物】基本支給品、シーザー・カエサル・エンペラー@ニコロワγ、不明支給品0〜1(確認済み)
【思考】
基本:アサシンとして頑張る
1:他の参加者は無理をなるべくせずに殺す
2:何か声が聞こえるけどどうしよう
[備考]
※妄想幻像の発動においては、何故かザイード人格の呼び出しが優先されるようです

【1日目・深夜/E-4 市街地】

【Black Liner(◆Z9iNYeY9a2)@パラレルワールド・バトルロワイヤル】
【状態】魔力消耗(中)
【外見】クロエ・フォン・アインツベルン@
【装備】ガブリアス@パラロワ
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:パラロワをもっと色んな人に読んでもらうために宣伝する
1:そのために存在感アピール
2:拡声器イベントだけどどうしよう?

【《紅槍の仮面使い》ランサー(◆3gGiI31R5A)@二次キャラ聖杯戦争 死亡】

648クワマン:2013/04/12(金) 00:22:12 ID:Ta2v9GSg0
終了です

649クワマン:2013/04/12(金) 02:09:32 ID:gC5uL/oU0
乗るしかない、このビッグウェーブに!
ということで、017話までの書き手さんの簡易イラストを描いてみた

ttp://dl1.getuploader.com/g/sousaku_2/348/.png
ttp://dl1.getuploader.com/g/sousaku_2/349/.png
ttp://dl1.getuploader.com/g/sousaku_2/350/.png
ttp://dl1.getuploader.com/g/sousaku_2/351/.png
ttp://dl1.getuploader.com/g/sousaku_2/352/.png
ttp://dl1.getuploader.com/g/sousaku_2/353/.png
ttp://dl1.getuploader.com/g/sousaku_2/354/.png

どうしても自ロワを贔屓してしまう…でもしょうがないですよね!(マジキチスマイル)

650クワマン:2013/04/12(金) 02:20:44 ID:zW4LsgjM0
支援絵すげぇ!

651クワマン:2013/04/12(金) 02:26:16 ID:3z0CykUg0
支援絵乙です!
個人的に恋色アイドルPの死体がすごく雰囲気出ていて好き。
あと、獣耳の方のゴーキューと最速兄貴いいなー

652クワマン:2013/04/12(金) 02:40:53 ID:gC5uL/oU0
>>649の4枚目、wikiで確認してみたら◆100氏の出典は俺ODIOではなく、新安価ロワでした
本スレのまま入れていったら間違えたみたいです。
◆100氏、申し訳ない…!

可笑しいと思ってたんだよ、冷凍マグロなんて新安価だろう!

653クワマン:2013/04/12(金) 03:58:31 ID:NQ17doEQ0
支援絵乙です!
投下します

654俺達のアイデンティティー:2013/04/12(金) 03:59:17 ID:NQ17doEQ0

 さて、◆EDO/UWV/RY(以降氏の渾名である金融編「観柳」からカンリュウと表記させていただきます)
 と、◆100ZZ542nE(以降氏の渾名であるストライダーマグロからマグロと表記させていただきます)
 の命懸けの追いかけっこだが、逃げるカンリュウも追いかけるマグロも装備を捨てるなりすれば、もっと早く走れるはずである。
 しかし、彼らはそれをしようとはしなかった。それに列記とした理由があった。

 時は少しだけ遡る。


 
 まずはカンリュウ。
 スタート地点で彼がしたのは支給品の確認。
 デイバックを開き、中身を確認した、
 出てきたのはガトリングガン。ここまで知ってのとおりだろう。
 しかし、このガトリングガンは俺ODIO出典……つまり……












          rv,'''"~"~"'''ー-、
       _,.r'" / /,r'"/: ;:;:;:;:`ヽ、
      ,.f" i :;l '"/ '"/,,..ニ、:;;:;:;:;:;\
      f" ゞ ` |r"'''"~^" : : : `!;:;:;:;:;:;:;ヽ
      !;;r'''"~ /       : : : ::`ミ:;;:;:;:;:;i,
      ll| ,.-'"       _,,..-  : ::ヾ:;:;:;:;:;}
    ,!;|        ,,r:''"    : :`i;:;:;:;:_!     「俺はマシンガンの精だ」
    i;;| ''''''==、  :'" /fフ~フ" : : : :Y;/,.`!
     !l, ィTフ''; |   ` '''''"   : : ::;|! :i i!
     ', ー ''" ,!        . . : ::::l! ノ,!二ニー;
      :i    i `ニヽ    . . : : ::::| _,.ル=''" |
      :!    ゞ '~"      ,. -',".-''"  :  |
       ヽ   ,r==-、   ,ィ'r         |
        ヽ   ` '''' "   ,! ,'         |
     i、,,,ィ^ヽ       ,! ,'       ,. - ^)
       ,.ィノレ"|`:、    ,.-1 ,'       ,. '",.
         |  `ー-‐'" ,! ,'     ,. -' -'"


 この男が付いていた(桐山和雄のように見えますが、『マシンガンの精』です)

「俺は、どっちでもいいと思っていたんだ」

 マシンガンの精はカンリュウに語る。

「そこで俺はコインを投げたんだ。表が出たらマシンガンの精を辞めて、大人しく支給品として使われる。
 裏が出たら、マシンガンの精としてこのガトリングガンを呪いの支給品にすると――――」
「それで、コインは?」
「裏だった」

 でろでろでろでろ でっでっ♪

 \ガトリングガンは呪われている/

「ホーッホォー! 外せねぇなぁ!!」

 と、いう訳で外せなかった。
 だから、カンリュウはこうして抱えながら走っている。

655クワマン:2013/04/12(金) 04:02:59 ID:NQ17doEQ0



 一方のマグロ。
 支給品などどうだってよかった。
 だって、彼のロワ。新安価ロワ。
 目立った支給品は核爆弾と彼が出した冷凍マグロくらい。
 それくらいしかなかったのだから、仕方がない。
 しかし、無いよりはあった方がいい。
 そして、出てきたのは――――――

656クワマン:2013/04/12(金) 04:05:06 ID:NQ17doEQ0



      ,.f" i :;l '"/ '"/,,..ニ、:;;:;:;:;:;\
      f" ゞ ` |r"'''"~^" : : : `!;:;:;:;:;:;:;ヽ            __
      !;;r'''"~ /       : : : ::`ミ:;;:;:;:;:;i,       _,. ィニ二三二ニヽ
      ll| ,.-'"       _,,..-  : ::ヾ:;:;:;:;:;}....__,.ィニ´三二ニニ==-.∠> 、  ________
    ,!;|        ,,r:''"    : :`i;:;:;:;:_! :.::.::.::.:.:.:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:_::. -‐` ̄_ -─,. -‐ ´
    i;;| ''''''==、  :'" /fフ~フ" : : : :Y;/,.`!..゙丶、  ` ヽ   : .: ; ィ´_,. -‐_´_ -‐ /:丶.____
     !l, ィTフ''; |   ` '''''"   : : ::;|! :i i!....  ヽ   ヽ  ,∠. ィ´_ - ニ -‐ ´/.:..:..:.:.::.::`::.:.、 ̄二冖-,         !?
     ', ー ''" ,!        . . : ::::l! ノ,!二ニー;.     丶  ` ヾ<´.-‐ ´/   : : : .:..:..:.:.::.::`:丶 `二|
      :i    i `ニヽ    . . : : ::::| _,.ル=''" |  ヽ     \     }彡' ´        : .:..:.:.::.::.::`ヽL
      :!    ゞ '~"      ,. -',".-''"  :  |.    \    ヽ                : .:..:.:.::.::.::.:`:.、
       ヽ   ,r==-、   ,ィ'r         |.     }     i                     : .:.:.::.::.::`:.、
        ヽ   ` '''' "   ,! ,'         |.    /       !                     : .:..:.:::.::.丶
     i、,,,ィ^ヽ       ,! ,'       ,. - ^).  /         !                       : .:..:.::.::\
       ,.ィノレ"|`:、    ,.-1 ,'       ,. '",  ´           j                           : .:.:.::.::\
         |  `ー-‐'" ,! ,'     ,. -' -'".   _______.. - ´                           : .:.::.::ヽ
                    ` ヽ、          (_                                      : .:.::.:`、
                     ` ‐- ._       `` 丶                                   : .:.::.ヽ
                            ̄ ‐-、 .._    ゝ、、、                                : .:.::`、
                                ̄`` ─--i  !、\__      __ --─\ \ ヽ 丶 ヽ - ._        : .:.::ヽ
                                       i  ! ヽ 丶、   ̄ ̄         \ \ \ \`丶、 ,> 、    : .:.:`,
                                     ',. ', \ヽ/                 \ \ `丶> ´    `丶、  :.::jゝ、ー-- ..__
                                     ヽ 丶ヽ /                    \ ``/           iゝ、.:.:!ゝ、ゝニ=ー`丶
                                        \`'/                   ``            j }、`、ヽ_ソゝー=ニゝヾヽ
                                           `′                               / / j ゝ'´       ̄ `ヽゝ
                                                                      / /ィ/
                                                                         {, イ /
                                                                        レ/
                                                                          j/

657クワマン:2013/04/12(金) 04:05:49 ID:NQ17doEQ0
「俺はマグロの精だ」

 この謎の生命体が入っていた(桐ヤマグロ和雄のように見えますが、『マグロの精』です) 

「俺は、どっちでもいいと思っていたんだ」

 そして、マグロの精はマグロに語りかける。

「そこで俺はコインを投げたんだ。表が出たらマグロの精を辞めて、普通の冷凍マグロとして使われる。
 裏が出たら、マグロの精としてずっとこの状態でいて、お前に『マグロを手離すと死ぬ』という制限を――――」
「………支給品如きの戯言には興味がない」

 ただ一言だけそういい放つと……
 マグロはマグロの精をグーで一発殴るとマグロの顔は普通の冷凍マグロになった。
 どうやら、コインは表だったようだ。

「俺の専用装備だ……俺以外には扱えないだろう」

 ストライダーマグロ。
 冷凍マグロを武器として使わせたら右に出る者も前に出る者もいない。
 マグロこそが唯一と言っていい彼のアイデンティティーなのだから、外せば能力は落ちる。 
 そして、冷凍マグロも持ち、誰に言うでも無く呟く。

「……任務、了解。全参加者の殲滅を開始する……!」

 この姿を与えらたからにはマーダーをする。
 新安価ロワで数少ないマーダーの姿を与えらたからには……!
 全て参加者の命を刈り取る、ただそれだけであった。
 

 そして、数分後。



「助けてくれぇ! 変なのに追われてる!!」



 大声を上げて走るカンリュウがそこにはいた。

【一日目・深夜/G-1】

【金融編「観柳」(◆EDO/UWV/RY)@俺ODIOロワ】
【状態】健康
【外見】タケダ・カンリュウ(トレーダー)@メタルマックス2:リローデッド
【装備】ダース・シディアスのライトセーバー@川崎宗則ロワ、ディオのガトリング@俺ODIOロワ(呪われている)
【所持品】基本支給品、
【思考・行動】
基本:殺し合い? たまんねぇなぁ! 傍観だぁ!
1:助けてくれぇ!


【ストライダーマグロ(◆100ZZ542nE)@新安価ロワ】
【状態】健康
【外見】ストライダー飛竜@ナムカプ
【装備】冷凍マグロ@新安価ロワ
【所持品】基本支給品、不明支給品×0〜1
【思考・行動】
基本:参加者の殲滅
1:目の前の男を殺す。
【備考】
※冷凍マグロを外すと能力が落ちるそうです、

658クワマン:2013/04/12(金) 04:06:15 ID:NQ17doEQ0
投下終了です。

659クワマン:2013/04/12(金) 23:45:45 ID:eS9iJ0mo0
投下致します。

660クワマン:2013/04/12(金) 23:45:50 ID:ZKI9B3AA0
>>637を投下した者です
一部状態表に不備があったため修正しました
◆3gGiI31R5A氏の紹介と共に投下しておきます
>>647のセイバー氏以降を、

【ハサン・0uDu0SETOk(◆0uDu0SETOk)@ニコニコ動画バトルロワイアルγ】
【状態】魔力消費(小)
【外見】ハサン・サッバーハ@Fate/Zero
【装備】ハサンの短剣
【持物】基本支給品×2、シーザー・カエサル・エンペラー@ニコロワγ、不明支給品0〜1(確認済み)、不明支給品0〜2(未確認)
【思考】
基本:アサシンとして頑張る
1:他の参加者は無理をなるべくせずに殺す
2:何か声が聞こえるけどどうしよう
[備考]
※妄想幻像の発動においては、何故かザイード人格の呼び出しが優先されるようです

【1日目・深夜/E-4 市街地】

【Black Liner(◆Z9iNYeY9a2)@パラレルワールド・バトルロワイヤル】
【状態】魔力消耗(中)
【外見】クロエ・フォン・アインツベルン@:Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
【装備】ガブリアス@パラロワ
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:パラロワをもっと色んな人に読んでもらうために宣伝する
1:そのために存在感アピール
2:拡声器イベントだけどどうしよう?

【《紅槍の仮面使い》ランサー(◆3gGiI31R5A)@二次キャラ聖杯戦争 死亡】

のように修正させてください

【《紅槍の仮面使い》ランサー(◆3gGiI31R5A)@二次キャラ聖杯戦争】
二次キャラ聖杯戦争を初期から支えた書き手。金田一と太公望のコンビの登場話も手がけている。
前述の二人に加え、ランサーと悠のコンビには定評があり、二次聖杯の序盤を様々な展開で進めていった。
後にやりすぎた面が重なってしまったことでこのロワから去っていくこととなったが、寺組の結束やワカメの活躍などのきっかけとなるSSを手がけていったことも忘れるべきではないだろう。
代表作は「全てを呑み込んで熱を帯びていく」、「FINAL DEAD LANCER」

661バブルヘッドは弾けない:2013/04/12(金) 23:46:51 ID:eS9iJ0mo0
宇宙戦艦のとある部屋の中に、霧が出ていた。
極々局地的。4㎡程度の、それはもう不自然な程に狭い範囲のみに、薄っすらと霧が発生していた。
その中で頭を抱えるのは、夏服の学生服に身を包んだ1人の少年。

「いや、おかしいから。この姿だけは絶対ありえないから」

ホラーゲームバトルロワイアルの書き手の1人、◆WYGPiuknm2だ。
彼は先程から困惑を隠せず、ブツブツと呟いていた。

「風間だったらまあ分かるよ。風間の全5話中2話は僕が書いたんだから。
 日野とか荒井とかも、なりたくはないけど書いたことは書いたんだし、なっても不思議じゃなかった。
 そういうのならまだ抵抗ないのにさ……」

頭をその手で撫で回す。
出来る事なら向き合いたくない現実が確かにそこにはあった。
……プニプニしている、緑色の現実が。

「何で! よりにもよって! ス ン バ ラ リ ア 星 人 になってるんですか!」

スンバラリア星人とは……年に一度、エイプリルフールの日のみにホラゲロワWikiを侵略しに現れるオウムガイのような頭部を持つ地球外生命体の事だ。
本編には一応、かろうじて、ギリギリで一度も出てきてはいないが、ある意味ホラゲロワの象徴と言えない事もない特別なキャラクターである。
今年(2013年)は、日を間違えたのか三年連続は芸がないと考えたのか、とにかく殆ど登場していなかったのだが、よもやこんなところでその姿を確認出来ようとは。

「そりゃホラゲロワに関わってるキャラだけどさ。
 エイプリルフールやホラゲ用語編纂室には確かに登場するんだけどさ。
 参加者じゃないキャラなんてありなんですか? ねえ? 何か言われるんじゃないの?
 しかもスンバラリア星人なんて顔の触手引っ張られたら簡単に死ぬから。これ本当に。
 『俺は顔を引っ張られただけで死ぬぞぉぉぉぉ!』ってソードマスター落ちが本気でシャレになってない――」
「あんたホラゲロワの人だろう?」

ビクゥと痙攣したように身を震わせ、スンバラリア星人は振り返る。
いつの間にかそこには一人の男が立っていた。
つい最近ホラゲロワのエイプリルフールで見たばかりの伝説の傭兵……ソリッド・スネークが。

「え!? いやえーっと」
「その格好では違うとは言えないだろう。安心しろ、俺だ。◆TPKO6O3QOMだ」

それは、同じくホラゲロワの書き手のようだった。
しかも◆WYGPiuknm2同様、本編に参加すらしていないキャラクターに変身している。
同ロワの書き手。しかし彼の言葉を鵜呑みにして安心は出来ない。
何故ならば彼はホラゲロワで最も参加者を減らしている男。
特にたったの1話で日野を5回も無残に殺戮した話は正に伝説級だ。
油断すれば何をされるか分かったものじゃない。

「尤もここで割り当てられた名前は『3年目の傭兵』らしいがな」
「あー……僕◆WYGPiuknm2です。名前は……『1、2年目の宇宙人』だそうです」
「1人か?」
「……いえ。もう1人ここに……」

スンバラリア星人はそういって空間を指さした。
そこには誰の姿も無い。

「何処だって?」
「ここです。この霧なんですけど」
「霧?」

スネークが訪ね返した直後、その場には2人とは別の声が響く。

「俺俺。◆cAkzNuGcZQ」

現在のホラゲロワの投下数トップ書き手、◆cAkzNuGcZQの声だった。

「まあ最初からいたんだけど。驚いた? これで3人だな」
「お前……霧なのか?」
「そう。気が付いたら霧になってたよ。とは言ってもまあそんな広範囲に広がれないんだけども」
「3人が3人とも本編参加者じゃないのか。何だ? ホラゲロワはVIP扱いなのか?」
「とてもそうは思えないんですけど……」

スンバラリア星人。
ソリッド・スネーク。
そして霧。
今この宇宙戦艦内部に、3人のホラゲロワ書き手が集う。

662バブルヘッドは弾けない:2013/04/12(金) 23:47:25 ID:eS9iJ0mo0
「霧だから外見描写がないってのは楽でいいんだけど。名前が『ザ・フォッグ』だったのは少々やっつけすぎじゃなかろうか」
「僕オウムガイ……てか外見が用語集編纂室ネタとかキャラクターですらない霧だとか良いんですかね?」
「主催者は『このパロロワメモリには、君達が参加していた、それぞれのロワの記憶が詰め込まれている』って言っていたからな。
 エイプリルフールネタや霧が記憶という事でも間違いとは言い切れないんじゃないか?」
「正直編纂室ネタは色んな意味で怖いんですけどね……」
「まあそんな事より、これからどうする? 殺し合いと言われても今一ピンと来ないんだが」

ホラゲロワは、所謂パロロワから若干ずれてしまっているロワである。
当初はサイレントヒルというクリーチャーの跳梁跋扈する街を舞台としたパロロワ企画だったはずが、

クリーチャーいるからマーダーいらなくね?
クリーチャーいるのに殺し合うわけなくね?

企画が進行していくにつれて徐々にそんな空気が蔓延し始め、
遂にはロワらしさの一切がなくなるという事態に陥ったのだ。
という理由もあるので、この殺し合いの舞台に放り込まれた彼等が微妙に緊張感を持てないのも仕方がない事なのであった。

「とりあえず支給品確認とかやってみる?」
「その手があったか!!!」
「斬新ですね!!!」

そんなロワの書き手が故に、本来のテンプレですら新鮮に映る。ある意味では羨ましい限りだ。
しかし……。

「でも僕支給品ありませんでしたよ」
「あ、俺も」
「お前らもか……。俺もだ」

ホラゲロワでは支給品というものがない。
そんなロワの書き手が故に、彼等には支給品が配られなかったのだ。
少しの間残念そうな沈黙が漂うが、気を取り直して次に進む。

「それじゃあ……能力の確認とか? スンバラリアはどうだった?」
「僕の能力……『侵略が出来ます』だったんですけど、意味が分からないんです」
「うーん。ごめん、俺にも分からない。スネークは?」
「『現地調達が出来る』だった。この体らしいと言えばそうだが。お前は?」
「俺は…………」

霧が何かを考え込むように口を閉ざすと、その薄い色を先の見通せない程に濃い乳白色に変える。
次の瞬間、霧の中から奇妙な唸り声が聞こえ始める。スンバラリア星人とスネークは反射的に霧から距離を取った。

「『相手の精神を反映してクリーチャーを召喚する』だった」

それはロワ本編にも採用されているサイレントヒル2での設定。
サイレントヒル2主人公ジェイムス・サンダーランドの精神を反映して異界化したサイレントヒルの街では、
ジェイムスの様々な苦悩がクリーチャーとして具現化して襲いかかってきた。
その街の力が、『ザ・フォッグ』の能力として割り当てられていたのだ。
霧は再び薄く変化していく。中から現れたのは――――。





園崎魅音@ひぐらし『が』なく頃に@ホラゲ用語編纂室



  僕  ら  の  ト  ラ  ウ  マ  !



彼女のAAが見つからなかったのが非常に悔やまれる。
園崎魅音が何故クリーチャーなのか。詳しくは「ひぐらし『が』なく頃に」でググってみれば分かる事だろう。
ただしググるのは自己責任で。そして18歳未満はググらない方が懸命だとここで忠告しておく。





「こんなものわざわざ召喚しなくていいだろう!」
「実演した方が分かりやすいかと思って」
「バブルヘッド魅音とか編纂室ネタから一番出しちゃいけないやつじゃないですかー!」
「アグネスの可能性もあったんだけどね。まあこの魅音僕らのトラウマだったしね。順当といえば順当」
「いいから早く消せ!」
「あ、ごめん。召喚するだけで消せないらしい」
「圭ちゃぁぁぁぁぁぁぁん」
「圭一いないから! つかお前魅音じゃないから! 喋るな! 消えろ!」

必死に叫ぶスンバラリア星人とスネークに向かい、バブルヘッド魅音は満面の笑みで襲いかかってきた。
唐突に、前触れ無く、殺し合いそっちのけで始まったクリーチャーとの戦闘。
これもまたホラゲロワ書き手故の宿命なのだろうか――――。

663バブルヘッドは弾けない:2013/04/12(金) 23:47:41 ID:eS9iJ0mo0
【1日目・深夜/B-1 宇宙戦艦内部】
【1、2年目の宇宙人(◆WYGPiuknm2)@ホラゲロワ】
【状態】健康
【外見】スンバラリア星人@ホラゲ用語編纂室・エイプリルフールの惨劇
【装備】無し
【持物】無し
【思考】基本:まだ不明
1:お前魅音じゃないから!
※侵略が出来ます(詳細不明)



【3年目の傭兵(◆TPKO6O3QOM)@ホラゲロワ】
【状態】健康
【外見】ソリッド・スネーク@ホラゲ用語編纂室・エイプリルフールの惨劇 たぶん三期目
【装備】無し
【持物】無し
【思考】基本:まだ不明
1:バブルヘッド魅音を倒す。
※現地調達が出来ます(詳細不明)



【ザ・フォッグ(◆cAkzNuGcZQ)@ホラゲロワ】
【状態】健康
【外見】霧@サイレントヒル
【装備】無し
【持物】無し
【思考】基本:まだ不明
1:戦闘を見守る。
※相手の精神を反映してクリーチャーを召喚する





【書き手紹介】
◆WYGPiuknm2
ホラゲロワエイプリルフールの1年目、2年目を担当。
ホラゲWIKIをスンバラリア星人に侵略させ、現在の視聴者参加型ホラゲロワエイプリルフールの基盤を作り上げたお方。
その侵略は2年目まで行われていたが、3年目で失敗したらしい。



◆TPKO6O3QOM
ホラゲロワエイプリルフールの2年目、3年目を担当。
サドラー様にホラゲロワを支配させたりスネークを潜入させたりと、ロワに関係ない方面からも自由な発想でキャラクターを登場させる。
3年目はMADや支援絵も公開したらしいのだが、現時点では消されている。再公開に期待。



◆cAkzNuGcZQ
エイプリルフールのWIKIの更新等の裏方を担当。
したらば管理人でもあり、エイプリルフール2年目からはしたらば背景の画像まで変更するという小ネタを見せる。
よく勘違いされるらしいが、エイプリルフールの企画人は◆WYGPiuknm2氏であり、この方ではないので注意だ。

664クワマン:2013/04/12(金) 23:47:54 ID:eS9iJ0mo0
投下終了です。

665クワマン:2013/04/14(日) 02:22:53 ID:QqAXnSks0
投下乙
ホラゲ勢キター
外見霧に笑った

666未来新生/チェンジ・フューチャー・フェイト:2013/04/14(日) 19:22:24 ID:95OGwXMY0
投下します

667未来新生/チェンジ・フューチャー・フェイト:2013/04/14(日) 19:22:41 ID:95OGwXMY0
星なき闇の世界に一人の男が漂っていた。
彼の名は◆MiRaiTlHUI。
平成ライダーロワの書き手であり、仮面ライダー、否、変身ヒーローや変身ヒロインが関わるロワにて広く名を知られた存在である。

「う〜ん……」

そんな彼だが名の知れた書き手の割りにはどこか心細そうな顔つきだった。
殺し合いに拉致されたから、でもない。
いきなり宇宙に放り出されたから、でもない。
そもそも彼が今いるB-2は宇宙空間と言えども所詮は擬似。
生身でも息することもできるし凍死もしない。
主催者も宇宙空間を本格的に再現してしまっては、モバマスロワなどの一般人よりの書き手が詰んでしまうと理解している。
ようはちょっとすごい無重力空間みたいなものだ。

まあ、もしここが本物の宇宙空間でも、今の◆MiRaiTlHUIなら、平気で生存できるかもしれないのだが。
つまるところ、それが彼を悩ませているものの正体の一つである。

「パロロワメモリかあ。これ、いったいどのくらいまでガイアメモリに準拠してるんだろ」

平成ライダーロワには仮面ライダーWも参加している以上、彼はガイアメモリにも詳しい。
ガイアメモリ――地球の記憶がプログラムされたUSBメモリ型アイテム。
使用したいメモリに応じて専用のコネクタ手術を行い、コネクタからメモリを体内に挿入することでドーパントという一種の怪人に変身できる。
だが、拒否反応や、精神のみのドーパント化、メモリとの適合率が高すぎると変身を解除しても体外に排出されないなど問題も多い。
また、その力ゆえ、メモリには精神を侵す毒素があり、使用者は多くの場合汚染によってエゴが増幅され、自らを制御出来なくなる。
メモリの障害を取り除くにはライダーのマキシマムドライブ等でメモリブレイクをしなければならない。
その際使用者には軽くやつれたり、ひどい場合は記憶喪失などの後遺症が残るほか、死亡する場合もある。
変身ベルトさえあれば、汚染なしに強力なドーパントへ変身することも可能なのだが……。

「まあ、実際はそこまで準拠はしてないんだろけど」

別に事態を楽観視しているわけではない。
誰よりもガイアメモリの功罪を知っている彼だ、パロロワメモリが怖くないといえば嘘になる。
とはいえ、ここは平成ライダーロワでもなければオーズロワでもなく、また変身ロワでもない。
書き手ロワなのだ。
仮面ライダーWという一部のロワでしか登場していない作品の一要素をそこまで前に出しはしないだろう。
主催者がパロロワ関係者なら、なおさら、一部のロワの書き手にだけ、開始時点から有利に働くようにはするまい。

これはあくまでも、ガイアメモリに似た何物か。
ぶっちゃけてしまえば、書き手にキャラの外見と能力を与えるためだけの理屈付けの道具として考えるべきだ。

668未来新生/チェンジ・フューチャー・フェイト:2013/04/14(日) 19:22:56 ID:95OGwXMY0

「ただ、それでも、このパロロワメモリを考えるにあたって、ガイアメモリを糸口にすることはできるんだよね」

◆MiRaiTlHUIは考察を続ける。
彼は手に汗握るバトルや熱い展開が目立つ書き手だが、志村純一のように裏から暗躍する存在を描くのも得意としている。
考察だってお手のものなのだ。
それにそもそもリレー企画における考察とは、真実を見極めるというよりも、こういう設定はどうでしょうと提案する面が強い。
早めに考察しておけば、それだけ、真実としても採用されやすく、メモリへの対処へと繋げられるのだ。

「まずはパロロワメモリとガイアメモリとの予想できる相違点だね」

ガイアメモリを書き手ロワという企画に適応させるとして、改変が入りそうな要素はいくつかある。
一つは、使い回しが効くかどうかだろう。
ガイエアメモリは、相性こそあれど、基本誰でも使用出来るし、使い回しも可能だ。
しかし、書き手ロワではそうはいくまい。
魔改造や誰でもライダーといった風潮が受け入れられにくいというのもあるだろうが、それ以前の問題だ。
このメモリに詰まっているのは地球の記憶ならぬそれぞれの書き手の記憶だ。
他人のメモリを取り込んだ所で、それは自分の作品ではない。
というか、他人の作品をリレーするならともかく、そっくり使ってしまうなど書き手として論外だ。
主催者もそんなことは許さないだろうし、そもそも、取り外し不可だと断言している。
まず間違いなく、このパロロワメモリは、各人専用の装備である。
まあオーズロワでの自分や、変身ロワでの自分のように、別ロワ所属でも、同一の書き手なら使用可能かもしれないが。
ちなみに、自分はオーズロワや変身ロワでも書いてきたはずだが、メモリに込められているのが平成ライダーでの記憶だけだからかイマイチはっきり覚えていない。

次に、そのことと関係してだが、このメモリは、原作で言うところのメモリブレイクは不可能だろう。
仮面ライダーWでは、マキシマムブレイクといういわば必殺技でなら使用者を殺さずに、体内のメモリだけを破壊することができる。
一部メモリは破壊不可だが、それでも体外へと排出させることは可能だ。
が、その一部が厄介だ。
強力なメモリの過剰使用・改造したメモリの使用・複数のメモリの兼用など、正規では無い用法を行った者は生命を脅かされる場合があるのだ。
パロロワメモリは言うまでもなく、改造メモリである。
首輪の役目も果たす以上、恐らく、マキシマムブレイク相当の必殺技が直撃すれば、マスカレイド・ドーパント用の物同様、使用者ごと爆発する仕組みだろう。
そうでない可能性もなきにしもあらずだが、確証も持てないのに、必殺技を自他に放つのは余りにもリスキーだ。

ぱっと思いつく相違点はこんな所だろう。
◆MiRaiTlHUIは自分が死んでも誰かに伝わるよう、メモに書き残すと考察を続ける。

669未来新生/チェンジ・フューチャー・フェイト:2013/04/14(日) 19:23:11 ID:95OGwXMY0

「じゃあ共通点の方はっと」

一つ目は言うまでもなく、変身能力だ。
今の自分達は常に変身した状態であり、超常的な力が備わってる者も多いとおもわれる。
込められているのが自分たちが書いてきた物語である以上、全員が全員、相性が良すぎてメモリの記憶を通常よりも余計に引き出せてしまうはずだ。
原作ではそのような存在のことを過剰適応者というように、それは何しもいいことばかりではない。
ガイアメモリは適合率が高かったり使用を重ねると次第に強力になっていくが、それは同時に精神汚染の深化を意味する。
メモリには精神を侵す毒素があり、使用者は多くの場合汚染によってエゴが増幅され、自らを制御出来なくなってしまうのだ。
フィルターとなるベルトがあれば別だが、自分たちはベルトどころか専用のコネクタ手術をされることもなく、メモリと一体化させられてしまった。
間違いなく、精神汚染は侵攻中だ。断言してもいい。

何故ならば、ただの人間のはずの自分が、拉致誘拐され、殺し合いに巻き込まれておきながら、こうして冷静に考察できているこの状況こそ、異常だからだ。
まるで仮面ライダーWにおける二人の探偵のように。
自分たちが描いてきた物語の人物のように。

多分だが、このパロロワメモリは自分たちを人間ではなく、“書き手”という“物語の登場人物”へと“書き換えていく”道具なのだ。
毒素により書き手としてのエゴを増幅された自分たちは、自ロワを完結させるためなら、或いは書き手としての信念を貫くためなら、人殺しも厭わなくなる。
そうならなくとも、次第に違和感を感じることもなく、対主催として行動したり、敬愛する書き手のために命を差し出したりするようになってしまうのだ。

流石に原作のように、汚染の果てや、進化に追いつけずに死亡してしまうことは、主催者も望まぬことだろうからないとは思うが……。
いや、むしろ、この書き手ロワが停滞した時には、全員が全員汚染が侵攻しきって全滅しましたという打ち切りエンドが投下されるかもしれない。

……そんなのは、嫌だ。

670未来新生/チェンジ・フューチャー・フェイト:2013/04/14(日) 19:24:54 ID:95OGwXMY0
「君も、こんな想いだったのかな」

◆MiRaiTlHUIは自らの身体へと話しかける。
パロロワメモリにより変じた今の彼の身体は、一見仮面ライダーカブトの主人公である天道総司のものだ。
しかし、これが◆MiRaiTlHUIの記憶が再生されたものである以上、実際は天道ではなく、擬態天道のものだろう。
擬態天道――通称からも伺えるように、そのキャラクターは、度重なる人体実験の結果ネイティブと化した元人間であった。
勝手に身体を改造され、天の道をゆく男の贋作にされ、けれどももう、“天道総司”という与えられた存在にすがるしかなかった一人の男。
その姿を模している今の自分は、言ってしまえば、贋作の贋作だ。
主催者もまたそうであることを望んで彼をこの姿にしたのかもしれない。
彼が描いた擬態天道のように、世界に絶望し、唯一無二の“天道総司”になるために数多の命を奪った、あの男と同じ道を辿ることを期待して。

ああ、確かに、原作通りなら、今の自分の正体は人間ではなくて、そのことに恐怖も憎しみもないと言えば嘘だけど。

「僕は――俺は――オレは嫌だよ」

そんな期待は願い下げだ。
リレーとは確かに誰かと期待に応えるものではあるが、しかし、それは望まれるままの作品を繋げることではない。
紡がれた物語を継ぎ、それでいて期待を超えてこそ、書き手ではないか。
自分は物語を書く機械ではない。人間だ、人間なのだ。
誰の贋作でも、偽物でも、ない!

「だから変えさせてもらうよ、主催者。君の思惑も、俺自身も」

◆MiRaiTlHUIという書き手は、マーダー、対主催問わず、多くのキャラクターたちを“変身”させてきた。
擬態天道を天道総司の贋作ではなく、天道総司という天の道を継ぐ一人の仮面ライダーとして覚醒させた。
全てを喪ったキングに王としての風格を取り戻させ、その彼から王を襲名した紅渡に世界を救う決意をさせた。
ゴ・ガドル・バに仮面ライダーに興味を抱かせ、仮面ライダーの宿敵であることを誇りとして散らせた。

変わること。変えること。変われること。変身すること。
それこそが、◆MiRaiTlHUIという書き手が描いて来た“未来への系譜”。
彼の、◆MiRaiTlHUIのリレー創作でパロロワなのだ。

「オレの名前は◆MiRaiTlHUI――未来への系譜。天の道を往き、全てを司る男を継ぐ者を描いた書き手――またの名を、仮面ライダーミライ」

そうして男は、主催者に、外見を、種族を変えられた男は。
俺――天道総司でも、僕――天道総司の名を借りた男でもない、一人称と口上に自らを変えて、天に仇なすことを声高らかに宣言する!

「繋いでやるよ。変えてやるよ。この書き手ロワの、未来を!」
 

【1日目・深夜/B-2 擬似宇宙空間】
【未来への系譜/仮面ライダーミライ(◆MiRaiTlHUI)@平成ライダーロワ】
【状態】健康、一人称“オレ”
【外見】天の道を往き、全てを司る男を継ぐ者@平成ライダーロワ
【装備】無し
【持物】不明支給品1〜3、パロロワメモリについての考察メモ
【思考】基本:主催者の思惑も、変えられてしまった自分自身も、自分の手で変えてみせる
1:未来を変えるためにも主催者の思惑を探りたい
2:爆弾機能もだが、メモリによる精神汚染もどうにかしたい

※パロロワメモリについての考察・体感まとめ
・使い回し不可。ただし同じトリップなどの同一の書き手なら、別ロワ所属でも使いまわせるかも。ただし別ロワの記憶は曖昧になっている
・マキシマムブレイクなどの必殺技によるメモリブレイク、強制排出不可。適合者死亡時に共に消滅
・強度の精神汚染あり。書き手としてのエゴや信念に飲み込まれがちに。一般人離れした物語の登場人物のような精神状態に
・過剰適合により、チート能力を使えうる反面、使えば使うほど、精神汚染及びメモリの一体化・強化が進行
 ある種、書き手たちは常時キャラクターへと変身状態なため特殊能力を使わないでも徐々に汚染は進行

671未来新生/チェンジ・フューチャー・フェイト:2013/04/14(日) 19:25:17 ID:95OGwXMY0

【書き手紹介】
【渾名】未来への系譜/仮面ライダーミライ
【トリップ】◆MiRaiTlHUI
【所属】平成ライダーロワ
【投下数】14
【代表作】『魔皇新生♪ルーツ・オブ・ザ・キング』『G線上のアリア四部作』
【簡易紹介】
巧みな戦闘描写と息を呑む戦闘描写の合わせ技による燃える話が得意な書き手。
善悪ヒーローマーダー問わず、彼が描く人物はとにかく深く、かっこいい。
また、彼の作品で一皮むける人物も多い。
尚、熱血バトルが目立つのは確かだが、なにげに危険人物の暗躍もよく手がけている。

672未来新生/チェンジ・フューチャー・フェイト:2013/04/14(日) 19:25:27 ID:95OGwXMY0
投下終了です

673クワマン:2013/04/14(日) 21:07:12 ID:p0dDGCXo0
投下

674ゲームは一日一時間:2013/04/14(日) 21:08:27 ID:p0dDGCXo0
「ふむ……まさか、私も呼ばれるとは」
グーを作り、パーを作り、体の機能を確かめる少年。
特徴的な白の学生服と、少し癖のある黒髪の彼は、多ジャンルバトルロワイアルの◆GvGzqHuQe.こと【魔人皇】ジーヴだ。
「もっとふさわしい書き手もいるだろうに、主催があの男だからか?」
投下が多いわけではない、序盤を支えたわけでもない。
そういった意味ではもっと別の書き手が出るべきだとは思う。
だが彼の手がけた終盤二作は、一人のキャラクターを大きく動かした。
今や、あのロワに無くてはならない重要なポジションのキャラと言える。
故に、彼もその姿なのだろう。
「まあ、どうでもいい……」
ため息を一つこぼし、頭をくしゃりと掻く。
どうでもいいと告げるのは、この書き手ロワに対してか。
それとも、自身の命についてか。
「ひとまずは、お前の相手をしなくてはいかんようだからな」
そのどちらでもない、が。
やらなければいけないことは、分かっている。
後ろからは、今にも襲いかかって来んとしている一人の緑髪の少女。
あどけなさの残る微笑みには、裏がある。
「ふっふ〜ん、察しが良くって助かるぜ」
少女はにかっ、と笑うと戦いの構えを取る。
「デデデザタイムオブレトビューション」
戦いに入る前に、形式を整えていく。
ラウンドコール中は動かない、それは格闘ゲームの鉄則。
「デュエル 1」
それは、相手と同時に動き出すという平等さを作るため。
「デッサイ ダ」
武器を取り出すジーヴの姿を、少女――アークはじっと見つめている。
「デステニー」
そして、戦いの火蓋が落ちた。

675ゲームは一日一時間:2013/04/14(日) 21:08:48 ID:p0dDGCXo0



見てくれは普通の少女。
自分のロワで例えればC.C.に少し似ているだろうか。
そんなことをふと考えながら、ジーヴはヴァイオリンを構える。
ただのヴァイオリンではない、魔人の持つ人殺しのヴァイオリン。
防具こそはないものの、機動力があるであろう相手に防具を着込むのも悪手と取れる。
だから、一本のヴァイオリンだけでいい。
飛びかかってくる少女に対し、淡々と無慈悲にヴァイオリンを振るう。
だが、アークは怯むことなく。
「南斗爆星波!!」
腕を交差させ、十字を切り裂く。
「なっ!?」
驚きはしたものの、弾速が遅かったのが幸いして素早く飛び退く事に成功する。
「チッ、中段飛び道具なんて格ゲーじゃチートクラスなんだが、それでもこんなに遅けりゃ意味無ぇか」
難なく着地をこなしながらも、少女は短く愚痴をこぼす。
「なんで、って顔してるなァ」
無表情を装っていても、ジーヴの顔には若干の焦りが生まれている。
もちろん、アークはそれを見逃さない。
「新安価ロワにおける鹿目まどか風アンリミテッド暁見ほむら誕生の経緯を知ってるか?」
ジーヴがアークを睨み続ける中、アークは笑いながら語る。
「まぁ、要するにこじつけだよ。
 筋道さえ通せば何にだってなれる、ゲームのバグって設定ってのはいいもんだなァ!!」
自ロワの情報、それは書き手ロワにおいて書き手の最大の武器になる。
そして、生み出した張本人である彼ならば、どんな事も出来る。
ましてや、その設定の根幹となったアンバーの姿なのだから。
「わかるか? つまりよぉー、こういう事も出来るンだよ!!」
ニヤニヤと少女の姿のまま笑っているアークが、突然高速で呪文を唱え始めた。
「アクセス→エピローグ「再始動」
 セレクト→エヌアイン完全世界
 チョイス→エヌアイン、およびブリッツガイスト」
目まぐるしく紡がれていく言葉とともに、アークの姿がアンバーから変わる。
金髪赤目、特徴的な青い服の少年に。
黄色い玉がふわりふわりと浮いている。
「アクセス→本編「そろそろ署名活動とかした方がいいよ」
 セレクト→戦国BASARAX
 チョイス→毛利元就」
続けてつぶやいた言葉とともに、アークの背後に無数の兵たちが集まる。
奇妙な月輪を手に、アークは駆ける。
エヌアイン完全世界において、エヌアインというキャラクターはなにもかもが高水準でそろっているいわゆる"強キャラ"だ。
それに、イカれ技であるブリッツガイストを加え、毛利の設置ガー不が加わる。
ジーヴが守りに入ったのを一瞬で崩し、雷球と共に殴りかかる。
「おいおい、ジーヴさんよぉ、最初の勢いはどこへやらだなぁ!?」
防戦一方、と言うよりは初狩りに近いほど、アークはジーヴをボコボコにしていく。
守りを固めればガード不能が、近寄って攻めに転じようにも雷球が。
どうしようもないとあぐねているジーヴを、アークはひたすらに殴り続ける。
地面をかけずるようなアッパーカットの後、ふわりと浮いてジーヴの体に連撃を加え、大振りの蹴りで地面に叩きつけていく。
吹き飛ぶジーヴの姿を見ながら、アークは笑う。
「そうだよ! 本編で1mmでも触れてもらえりゃ、この俺の力として扱うことが出来る!!」
金髪の少年から緑髪の少女へ、少女からまた別の姿へ。
声すらをも変えて、ジーヴへと笑いかけていく。
「まぁ、この俺は初狩りは趣味じゃない。さっさと終わらせてもらうぜ」
目つきが変わる。
本気で終わらせるつもりなのだと、ジーヴは悟る。

676ゲームは一日一時間:2013/04/14(日) 21:10:00 ID:p0dDGCXo0
「はははは!! 見える、見えるぜぇぇえ!!
 テメーの死線がよぉおお!!」
体勢を立て直そうとしていたジーヴに、アークは一気に詰め寄っていく。
防御態勢を取ろうとしたところで、アークのナイフがジーヴを切り裂いていく。
ゆっくりと崩れ落ちるジーヴ。
「……命は投げ捨てるものではない。なーんてな」
勝ち誇った表情を浮かべ、アークはその場を立ち去っていく。



「その通りだ」
呼び止めるのは、ほかでもないジーヴの声。
振り返れば紛れもなく狭間偉出夫……いや、ジーヴの姿がある。
あり得ない、と思いながらも再びナイフを構える。
「ありがとう、A"OS"IMA」
何かをつぶやくジーヴの気配は、明らかに先ほどのものとは変わっていた。
ジーヴの後ろには、まるで学生服の男がいるような感覚を覚える。
「ロワのギミックとロワ参加の原作をリスペクト、さらにクロスオーバー。
 ……使わせてもらった、貴様が格闘ゲームを武器に戦うのならば、私はRPGを武器に戦う」
真・女神転生if...において、ゲームオーバーは存在しない。
主人公やパートナーが死んでも、天界から悪魔の力を宿し戻ってくる。(詳しい説明は省略)
今回はガーディアンとして、もう一人の自分◆OS/EHl54Zkをその体に宿したのだ。
彼が、たった一話だけ書いていた登場話の人物、蒼嶋の姿を借りたそれを。
そして、ジーヴは突然無数の香を焚き始める。
さらに飴玉を一気に四つ口に放り込み、アークを見据えていく。
よく見れば装備もプレイヤーの中ではもっぱら最強と名高い八束の剣。
さらに防具はドルフィンヘルム、髑髏の稽古着、復讐の小手と通称"三種の神器"でそろっている。
なぜ、瞬時にそこまでのアイテムを揃えることができたのか?
ジーヴはゆっくりと口を開く。
「きずぐすりというのは序盤しか使われないアイテムだ。
 だが――――数が多ければ話は別だ」
彼の支給品は傷薬の9個1セットが32セットほど。
序盤でしか使えない回復アイテムも、真・女神転生if...初期ロットを知る彼ならば上手に扱える。
"アイテム生成バグ"、詳しくは省くがアイテムを限界まで所持しているとアタックナイフが登場する。
アイテムのIDと個数の入れ替えを繰り返していくうちに、任意のアイテムを生み出していく恐るべきバグ技だ。
「はっ、そういうことかよ」
早めに止めを刺さなければ、そう思いアークは再びナイフを握りしめる。
生半可な力では、彼は倒せないと認識を改める。
「しかし……これだけでは原作のバグを用いただけだ。
 パロロワにおいての醍醐味、クロスオーバーをしなくてはな」
手を繰り返し握っては開きを繰り返し、ジーヴは軽く足踏みをする。
そしてふうっ、と一気に一息つき。

677ゲームは一日一時間:2013/04/14(日) 21:10:33 ID:p0dDGCXo0
「変身」
構えを取ると同時に、ジーヴの体が七色に光り輝いた。
光の中から現れたのは、仮面の騎士。
自由の女神のような姿の"魔神皇"としての狭間偉出夫を象ったかのような、そんな姿。
さらに横に立つのはアルター"駿朔"。
ガーディアンとして憑依した◆OS/EHl54Zkを触媒にすることでアルターを生成していく。
それに投げてよこすのはLAWを司るジーザス装備一式とヒノカグヅチ。
値上の最強装備を、アルターに明け渡していく。
「正直、三話しか書いていない私がif以外のネタを使うのは気が引けるが……貴様が"なんでもあり"ならそうするしかないだろう」
アークのファイトスタイルは"何でもあり"。
ならば、自分も何でもありになるしかない。
原作とクロスオーバーで、なんとか戦力を増強していく。
「ストリートファイターZEROシリーズ的に言えば、ドラマティックバトル、だな」
「アーク製品で言やぁ、ギルティイスカだけどな」
「一理ある」
「まぁ、勝つのは俺だがな!!」
飛び出していくアークと、それに反応するジーヴ。
金カラーの影響で超速を手にしているアークと、ラスタキャンディによって加速したジーヴ。
二人の戦いは目で追うことなど出来はしない。
鳴り響く音と、巻き起こる爆発だけが、戦闘が起こっているということを教えてくれる。
「ぐっ!!」
吹き飛ぶジーヴの姿が一瞬見え、すぐに消える。
「ぬあっ!!」
吹き飛ぶアークの姿が一瞬見え、すぐに消える。
2vs1という不利の状況でも、対等に渡り合えているのはアークのなんでもありがそれだけ猛威を振るっているということ。
肉弾メインでゴリゴリと殴りかかる◆OS/EHl54Zkを援護するように魔法を打ち、アークはそれを正面から張っていく。
防禦など微塵もなく、ただただ殴りあう二人。
「埒があかねえなぁ」
「同感だ」
両者消耗は激しく、ふつうならば立っているのがやっとのほどだ。
それでも、ニヤリと二人は笑う。
「だから、一点に集中させてもらう」
ジーヴが右手を掲げると同時に、◆OS/EHl54Zkが再び粒子となりジーヴの右手に集まっていく。
ifを破壊する槌、イフブレイカーへと"Alter"していく。
「上等じゃねぇか」
アークはその構えを見て。
なんと、両手を広げた。
「来いよ、テメぇの全部で俺を倒して見せろ」
ニヤリ、と少女の姿のまま、笑顔を崩さない。
アクセスにアクセスを重ね、今のアークの姿は"竜宮レナ"である。
アンバーで読みとったジーヴの人となりから、この姿でいるのが最適だと判断したからである。
Wikiから事典へアクセスし……と難解な経路をたどったから少し時間はかかったものの、手に入れることはできた。
「最高、最速、最加速!!」
そして、何よりもアークには切り札がある。
ジーヴが全力を出せば出すほど強力になる、最後の切り札が。
最高速度に達したジーヴの拳が、アークの胸に深く突き刺さる。
がふり、と血を吐いたアークは。
「残念だったな」
笑いながら、そう言った。



                          −紡がれし光の波動− インフィニティ・リヴァイヴァー


.

678ゲームは一日一時間:2013/04/14(日) 21:10:50 ID:p0dDGCXo0
「はははははは!! 致死に至る攻撃なんぞ、全て、無意味よ!」
光に包まれた世界の中、アークは笑う。
必中必殺のカウンター秘奥義、それを発動させることでジーヴの攻撃を無力化したのだ。
まさかここまで引きずり出されるとは思っていなかったが、結果として勝利したのだから、問題ない。
ただ一つ、わからないことがあるとすれば。
「にしても、ここはどこだ?」
ここがどこかわからないと言うこと。
極光術によって齎された光にしては、長すぎる。
いつまでたっても白が落ちないのだ。
「知りたいか」
後ろからするのは、先ほどまで聞いていた声。
「ここは、私の精神世界だ」
先ほどまで聞いていたのと同じ声、つまり目の前の男はジーヴということ。
胎児に繋がっているかのような姿になっているが、そういうことなのだろう。
「第三ラウンド、ってことか」
把握したことを飲み込み、そのまま言葉にしていく。
「そういうことだな……だが」
少し顔を伏せてから、ジーヴはニヤリと笑い。
「最終ラウンドだ」
アークへと、告げていく。
「言ってろよ!」
ニヤリと笑ったジーヴの顔が気に食わなかったのか、アークは初めて不快そうな顔で拳を掲げた。

だが。
「……あら?」
何も起きない。
「アクセス、アクセス、アクセス!!」
どれだけ叫んでも、どれだけ繋ごうとしても。
何も、起きやしない。
「ここは、私の世界だ」
そう、この世界は狭間偉出夫、ないしその姿を借りているジーヴの世界。
ジーヴの数少ない思い出と、記憶だけが刻まれている。
「どれだけ繋ごうとも、貴様が頼りにしていた"原作"と"自ロワ"には繋がらん」
だから、アークが繋いでいた電脳世界にはアクセスできない。
「そして、貴様はここで終わる」
淡々と語りを続けるジーヴは、あるものを取り出した。
「私の精神世界を、私の手で壊すからな」
それは、スーパーファミコンのアダプター。
アークは、ジーヴが何を考えているのか、全くわからなかった。

もし、もしだ。
精神世界における、その本人の精神体が消え去ってしまったら。
そこに取り残された存在はどうなるのだろう?
真・女神転生if...の玲子ルートで。
取り残された赤根沢玲子は、どうなったのだろう。

ジーヴは、それを知らない。
自己流の解釈はあっても、公式見解はない。
ただ、起こった事実を知っているだけ。

でも、それは。
致死の攻撃すら飲み込む目の前の男を、闇に葬り去れる唯一の手段であるということが、わかる。
「永遠に、さまようがいい」
ジーヴは、まっすぐにアークを見据えながら。
スーパーファミコンのアダプターの、本体接続部を。
迷うことなく一気に耳に押し込んだ。
「――――待て、待てよぉぉぉぉぉっ!!」
アークが叫ぶ、ジーヴにすがりつこうとする。
これから起こる何かが、大変なことだということはわかるから。
「悪いが聞こえない」
ジーヴは告げる。
耳の奥の方まで本体接続部を押し込みながら。
「耳にアダプターが刺さっていてな」
そして手元に残ったコンセント部分を握りしめ。
端子部分に手を当てる。



ー>quit

Shut Down?(y/n)

y

「ジオダイン」

Bye...

【【魔人皇】ジーヴ(◆GvGzqHuQe.)@多ジャンルバトルロワイアル 死亡】
【oub×アーク(◆oub/vvrBRg)@新安価ロワイアル 死亡】

679クワマン:2013/04/14(日) 21:11:00 ID:p0dDGCXo0
終わり

680クワマン:2013/04/14(日) 22:16:26 ID:p0dDGCXo0
すいません、>>676冒頭に以下の文を追加で。

「アクセス→エピローグ「だがこの翌日には――」
 セレクト→吉村と村田
 チョイス→金化
 チョイス→ニセンイチローインストール
    ↑割り込み処理:両儀式」
呪文を紡いだ後、アークの"目の色"が変わった。
比喩的表現ではなく、そのものが本当に変わっていた。

681クワマン:2013/04/15(月) 20:04:09 ID:lX46Nv5I0
これは熱い!

熱い相討ちなのに……最後の台詞www

682クワマン:2013/04/16(火) 20:13:48 ID:2FMFNQUc0
これより、投下します

683欲望と絆と集う書き手達:2013/04/16(火) 20:15:59 ID:2FMFNQUc0
 その男は冷たい夜風を身体で浴びていた。
 紫色のメッシュが入った茶髪は風に流れる中、男は自分自身の身体を見つめる。いつの間にか随分と引き締まった肉体に纏われた黒いジャケットは、見覚えがあった。
 そして、今の俺は仮面ライダーWに登場する大道克己というキャラクターの姿ではないか、と一瞬で気付く。
「そういえば、俺は克己を……そしてエターナルを何度も書いた。そして、足掻き続けたから克己になったのか?」
 星空の下で呟くが、答えは見つからない。
 男の名は◆MiRaiTlHUI。仮面ライダーオーズバトルロワイアルを始めとした、様々なロワに参加している書き手の一人だ。ちなみに、違う酉を使って他のロワで書いたことも何度かあるが……ここでその詳細は語らない。
 突如として殺し合いに巻き込まれてしまった彼は、主催者が放り込んだパロロワメモリの効果によって克己の姿となってしまったのだ。カーブミラーを見上げてみたら、そこに映るのはやはり克己と瓜二つ……否、全く同じ姿になってしまった自分自身だ。
 確かに大道克己というキャラクターは大好きだ。劇場版WやエターナルのVシネマを見る度に、彼のような男になりたいと思ってしまう。
 だが、本当になってしまうとは夢にも思わなかった。あと、実際に殺し合いに巻き込まれてしまうことも。
「この姿にさせれば、殺し合いを円滑に進められると思ったのか……? ハッ、だとしたら随分と甘い考えだったな」
 きっと、どこかで参加者全員を見下ろしているであろう主催者に言い聞かせるかのように、◆MiRaiTlHUIは独言した。
 W原作において克己は、死人兵士NEVERとなって仲間達と共に世界各国で破壊活動を繰り返し、風都を絶望のどん底に叩き落とした。そんな克己になったからには、参加者全員に絶望を齎す存在になると主催者は考えたのだろう。
 だが、◆MiRaiTlHUIは殺し合いに乗るつもりは微塵もない。むしろ、全ての悪を打ち滅ぼそうとすら考えていた。
「俺はオーズロワの書き手。そして、オーズロワの克己は何を失おうとも、そしてどれだけのものを奪われようとも……懸命に足掻き、そして真っ直ぐに明日を求めた。そんな克己を書いた俺に、明日を奪わせようだなんてお笑いだな!」
 仮面ライダーオーズバトルロワイアルに参加している大道克己は、RETURNSでユートピア・ドーパントを倒した直後から参戦している。その頃の克己は、死人であろうとも正義の戦士・エターナルとして人々の明日を守る為に戦っていた。
 そんな克己を書いた◆MiRaiTlHUIに、殺し合いに乗る選択肢などない。違うロワでは悪魔になった時期から克己を参戦させたが、ここにいる◆MiRaiTlHUIはオーズロワの◆MiRaiTlHUIなので気にしない方が正解だ。
「いいぜ、お前らの望み通りに奪ってやる! だが、俺が奪うのは殺し合いに従う奴ら……そして、こんな殺し合いとやらを開いたお前達の明日だ!」
 ◆MiRaiTlHUIの力強い宣戦布告は夜空の下に響き渡る。
 戦うこと自体に抵抗はない。しかしこんな意味のわからない戦いを強要する気に入らない主催者の言いなりになるなんて、死んでも御免だった。
 いくら強大な力を持っているからと言って、それを理由に不条理を受け入れて言いなりになってしまっては、それはもう生きているとは言えない。己の意志を欠片も持たないなど死人と同じで、ましてや殺しを始めたら悪魔に成り下がるだけだ。
 ◆MiRaiTlHUIはそうなるつもりなどないし、他の誰かをそんな奴にするつもりもない。そして殺し合いを打ち破る為に戦い、最後には『愛と正義が勝つハッピーエンド』を作る。
 それこそが◆MiRaiTlHUIの欲望だった。その為にも、まずは脱出の手掛かりと協力者を探さなければならないが、簡単にはいかないだろう。世界とは残酷なもので、どれだけの秩序や大義を作ろうともそれに反する者は必ず現れる。それはこの殺し合いも同じで、優勝を目指す者が現れるかもしれなかった。
 だが、そんな奴らを叩き潰すことで誰かの明日を守れるならば、喜んでこの手を汚すつもりだ。例え、その果てに『悪魔』と呼ばれて守りたかった人々に疎まれようとも、希望が生まれるならば甘んじて受け入れよう。
(誰かを殺す……か。もしかしたら、NEVERになると殺しに対する躊躇いもなくなっちまうのかもな)
 不意に◆MiRaiTlHUIは、そんな思考をするようになった自分自身を軽く自嘲した。

684欲望と絆と集う書き手達:2013/04/16(火) 20:16:23 ID:2FMFNQUc0
 NEVERになると、過去の楽しかった思い出や人間らしい優しい感情が自分の中から消えていくらしい。パロロワメモリとやらは、そんな効果まで再現しているのかと思わず感心してしまう。
 しかし、そうなるとこのまま時間が経てば経つほど、忘れてしまうのかもしれない。書き手として頑張ってきた思い出と、一緒にロワを進めて来たみんなとの絆も……そして、今を生きていると言う実感すらも、全て消え去ってしまうだろう。
 己の存在をこの世に刻み続ける為に運命と戦い続けた克己は、ずっとこんな辛さとも戦っていたのだろうか。克己の姿となった◆MiRaiTlHUIは、そう考えてしまう。
「……らしくないな、ウジウジするなんて。俺は明日を奪わせない為に戦う……それだけだ」
 頭を振りながら◆MiRaiTlHUIは自分自身にそう言い聞かせた。
 何の因果か、手元にはT−2エターナルメモリとロストドライバーまである。加えて克己が吹いていたハーモニカや、エターナルになる前から持っていたナイフもだ。
 ここまで用意された装備やアイテムを見る限り、余程克己になりきって欲しいと運命は望んでいるのだろう。憧れていたキャラクターになりきれるのがこんな機会だなんて、皮肉にも程がある。
 もっとも、克己として戦って欲しいなら戦ってやるまでだが。
「お兄ちゃん……もしかして、◆MiRaiTlHUIでしょ?」
 そんな◆MiRaiTlHUIを呼びかける声が、背後よりいきなり聞こえてくる。
 声から考えて、まだ十歳にもなってないであろう幼い少女かもしれない。そして、少女の声が◆MiRaiTlHUIには聞き覚えがあった。
 どくん、と胸の奥が高鳴るような感覚を抱いた彼が振り向くと、すぐに見つけた。
「まさか……!」
 ◆MiRaiTlHUIは目を見開く。
 現れたのは◆MiRaiTlHUIにとってよく知った少女だった。修道服を纏った彼女の髪は腰に届くまで長く、背中から生えた刃物のような二つの翼が異様なオーラを放っている。
 オーズロワの参戦作品の一つ・そらのおとしものに出てくるカオスというキャラクターと、瓜二つだった。
 それに気付いた瞬間、◆MiRaiTlHUIは思い出す。ついこの間、オーズロワには期待の新星とも呼ぶべき凄い書き手が現れて、カオスの心理描写をとても丁寧に書いていたことを。
 つまり、ここにいるのは……
「……◆z9JH9su20Q、なのか!?」
「ピンポーン!」
 少女はにっこりと笑いながら、元気よく答えた。
 そう。◆z9JH9su20Qという名の、仮面ライダーオーズバトルロワイアルに参加している書き手の一人であった。


○○○


 気がついた時には、◆z9JH9su20Qの姿はそらのおとしものに登場するエンジェロイドの一人、カオスに変わっていた。
 どうして、シナプスの技術によって生み出された混沌の名を持つ少女になってしまったのか? 参加者全員に差し込まれたパロロワメモリがその答えだった。
 参戦作品の一つである仮面ライダーWに出てくるガイアメモリの技術を応用しているなら、こうなってしまうのも当然かもしれない。
 だけど、今はそんなことなんてどうでもよかった。
 会場に放り込まれて、これからどうしようと考えながら進んでいたら……オーズロワに参加している書き手である◆MiRaiTlHUIを見つけた。

685欲望と絆と集う書き手達:2013/04/16(火) 20:17:04 ID:2FMFNQUc0
「で、お前はどうする?」
「どうするって?」
「お前がこれからどう動くかだ。言っておくが、もしもお前が殺し合いに乗るつもりなら同郷のよしみでも容赦しない……俺は、明日を奪う連中を一人残らず叩き潰すつもりだからな」
 そう宣告する◆MiRaiTlHUIの黒い瞳からは、ナイフのように鋭い雰囲気が感じられる。
 それは当然だった。彼はこの殺し合いを打ち破り、殺し合いに巻き込まれた全ての参加者を救うつもりでいるらしく、とことんオーズロワの克己を再現するようだ。
 対するにオーズロワのカオスは参加者の中でもトップクラスに危険なマーダーだ。ロリコンホイホイな可愛い外見でありながら、他の参加者を無差別に襲っては強くなっていく。同行者の志筑仁美が殺されてからは、もっとヤバくなっている。
 そんなカオスになったら殺し合いに乗ると思われても仕方がないかもしれないと、◆z9JH9su20Qは思った。
「決めてない」
「何?」
「まだ、決めてない。これからどうするかなんて」
 突き刺さるような視線に対して、◆z9JH9su20Qはあどけない少女のように答える。
 実際、カオスになったからといって殺し合いに乗る気が起きない。戦うことに抵抗はないけど、今は積極的に殺し合おうとも思えなかった。
 オーズロワで一緒に書いた書き手に出会ったからか? それともカオスが知りたいと思っている「愛」という感情が、殺し合いは駄目だと告げているのか?
 「愛」が知りたい。「愛」が欲しい。「愛」を見たい。「愛」をあげたい。「愛」を取り戻したい……
 そんなことを考えながら会場をうろついている中、◆MiRaiTlHUIと出会ったのだ。
「なら、俺と来るか?」
「えっ?」
「どうせ決めてないんだろ? なら、俺の仲間にしてやる……」
 そう言いながら手を伸ばしてくる◆MiRaiTlHUIの瞳には相変わらず敵意が感じられるも、笑みを浮かべている。
 それは他者を見下すような笑顔ではなく、どことなく温かさが込められているかのような笑顔だった。
「オーズロワのカオスは「愛」を探していたんだったな? そんなカオスになったのなら、お前も「愛」を探しているはずだ」
 その言葉に反論することが◆z9JH9su20Qにはできない。
 この姿になってから「愛」に対する渇望と、誰かに「愛」をあげたいという気持ちが強くなっていた。いつもならそんなことなどないのに、ロワに放り込まれてからこうなっている。
 書き手として付き合いが長い彼だからこそ、そんな想いを見抜けたのかもしれない。
「俺と来るか?」
「……うん!」
 眩い笑顔を浮かべながら、◆z9JH9su20Qは頷く。それは、オーズロワ本編で志筑仁美と出会ったカオスが作った笑顔と寸分の違いがなかった。
 ◆MiRaiTlHUIの提案に反対する理由など、◆z9JH9su20Qにはない。「愛」を探し求めるカオスのようになれるし、何よりも信頼できる書き手と一緒に行動できるのが嬉しかった。だから、彼と共に歩むのだ。
 それに、彼といると「心」が温かくなる。もしかしたらこれもカオスが求めていた「愛」の一つかもしれないと考えながら、◆z9JH9su20Qは歩いた。


 こうして出会った、二人のオーズロワ書き手。
 殺し合いの中で彼らの欲望が叶うのかはまだ誰にもわからない。全ての参加者を殺し合いから解放して、愛を見つけることができるのか……それとも、何もなせないまま終わってしまうのか。
 それはまだ誰にもわからない。

 そして、そんな二人を影から見ている者が、この物語にいた。


○○○

686欲望と絆と集う書き手達:2013/04/16(火) 20:17:30 ID:2FMFNQUc0
「……あの二人、やっぱり一緒に行動するようね」
 暗闇に溶け込むような長髪が風に揺れる中、少女はぽつりと呟く。
 青を基調としたブラウスに、太股を僅かに露出させたホットパンツを纏ったその姿は、仮面ライダーオーズに登場するメズールという名のグリードと全く同じだった。
 彼……否、この場では彼女と呼ぶべきかもしれない。パロロワメモリによってメズールとなってしまった彼女の名は、◆l.qOMFdGV.。
 オーズロワのOPを投下した書き手であり、プロ顔負けの文章で読む者全てを魅了させる書き手だった。
(このまま行けば、あの二人は対主催として動く……でも、この場でそれは危険だわ。この地には、殺し合いに乗る可能性がある書き手が大勢いるんだから)
 ◆MiRaiTlHUIと◆z9JH9su20Qの遭逢を、◆l.qOMFdGV.は穏やかに見ることはできなかった。
 パロロワでは、同作キャラの早期合流=惨劇が起こるフラグという法則がある。どこの誰がそれを生み出したのかは知らないが、このままでは近いうちにあのコンビにとんでもないことが起こると◆l.qOMFdGV.は危惧していた。
 とはいえ、ここで下手に姿を見せて助言をしては火の粉が降りかかる恐れもある。オーズロワの書き手を失いたくない気持ちはあるが、余計なことをして被害を増やしては本末転倒だった。
(ここにはあの綿棒……いや、シャドームーンの姿をした書き手もいるわ。奴に遭遇したら、私達は確実に終わる)
 ◆l.qOMFdGV.の手元には、ある紙束がある。
 それはこの書き手ロワイアル4に参加している書き手全員のパーソナルデータ。オーズロワのグリード全員に渡された参加者のデータ及び初期位置の、書き手ロワ版と呼ぶべきものだった。
 ◆MiRaiTlHUIと◆z9JH9su20Qを見つけるまでに一通り目を通した。オーズロワを遥かに超える参加者の数だったが、どうにか覚えることができた。骨は折れたが、その労力に見合うだけの対価はある。
 幸か不幸か、オーズロワにとってはある意味で因縁の深い参加者についても知ることができた。多ジャンルバトルロワイアルという別ロワから参戦した、◆KKid85tGwYのトリップを持つ【世紀王】K.K.。
 データによると【世紀王】K.K.は、ディケイド版とはいえシャドームーンの名を陥れたオーズロワを酷く恨んでいるらしい。もしも【世紀王】K.K.がオーズロワの書き手達を見つけたら、八つ裂きにしようとするだろう。
 一応、彼のスタート地はここからかなり離れているが、シャドームーンの脚力ならいつ遭遇してもおかしくない。
(最悪だわ、よりにもよってこんな相手と出会うかもしれないなんて……)
 【世紀王】K.K.という鬼のように恐ろしい相手と出会う可能性を危惧して溜息を吐くが、いない人物のことを考えても仕方がない。
 実は言うと、この場における彼女のスタンスはまだ定まっていなかった。殺し合いの打破や脱出を目指す対主催か、あるいは己の欲望に従って暴れまわるマーダーか、それとも策を弄して暗躍するステルスか……まだ、決まっていない。
 オーズロワのメズールはグリードのリーダーとして、そして全ての「愛」を手に入れる為に、巧みな話術で参加者を騙して殺し合いの扇動者となった。データさえあればこの場でもそれをすることができるが、簡単に籠絡できない参加者もいる。
 とはいえ、いつまでも悩んでいられない。欲望の化身となった彼女の出した答えは……


【一日目・深夜/A-4】

687欲望と絆と集う書き手達:2013/04/16(火) 20:18:11 ID:2FMFNQUc0
【◆MiRaiTlHUI@仮面ライダーオーズバトルロワイアル】
【状態】健康
【装備】T−2エターナルメモリ&ロストドライバー@オーズロワ
【持物】基本支給品、克己のハーモニカ@オーズロワ、克己のナイフ@オーズロワ
【思考】
基本:大道克己となったからには、参加者全員を殺し合いから解放して、主催者を倒す。
1:今は◆z9JH9su20Qと共に行動する。
2:殺し合いに乗った奴は容赦しない。
※外見は大道克己@仮面ライダーWです。


【◆z9JH9su20Q@仮面ライダーオーズバトルロワイアル】
【状態】健康、愛への欲望
【装備】不明
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:「愛」がとても気になる。「愛」を知りたい。
1:今はMiRaiTlHUIと一緒にいる。
※外見はカオス@そらのおとしものです。


【◆l.qOMFdGV.@仮面ライダーオーズバトルロワイアル】
【状態】健康
【装備】不明
【持物】基本支給品、不明支給品0〜1、書き手全員のパーソナルデータ@書き手バトルロワイアル4
【思考】
基本:?????
1:この場ではどう動くか……?
2:【世紀王】K.K.に警戒。
※外見はメズール@仮面ライダーOOOです
※現在の所、スタンス及び上記以外の思考は不明です。


【支給品解説】
【書き手全員のパーソナルデータ】
◆l.qOMFdGV.に支給。
書き手バトルロワイアル4に参加している全書き手のデータ及びスタート位置が記されている。
仮面ライダーオーズロワに登場したデータの書き手バトルロワイアル4版だと思えばいい。

688クワマン:2013/04/16(火) 20:18:37 ID:2FMFNQUc0
以上で終了です

689クワマン:2013/04/16(火) 21:51:22 ID:.9aAt8wc0
詳細名簿系は面倒だし把握も大変だから、参加者名とトリップと外見くらいでいいのでは?

690クワマン:2013/04/16(火) 22:13:37 ID:.9aAt8wc0
詳細名簿はよしたほうがいい
参加者確定してないし、書くのも面倒になる上に、書き手からも敬遠される
或いはもう創世王関連でもうようずみだろうし、作中で破壊しとくべき

691クワマン:2013/04/16(火) 22:17:41 ID:2FMFNQUc0
了解しました。
では、該当部分を以下のように修正させて頂きます

(このまま行けば、あの二人は対主催として動く……でも、この場でそれは危険だわ。この地には、殺し合いに乗る可能性がある書き手が大勢いるんだから)
 ◆MiRaiTlHUIと◆z9JH9su20Qの遭逢を、◆l.qOMFdGV.は穏やかに見ることはできなかった。
 パロロワでは、同作キャラの早期合流=惨劇が起こるフラグという法則がある。どこの誰がそれを生み出したのかは知らないが、このままでは近いうちにあのコンビにとんでもないことが起こると◆l.qOMFdGV.は危惧していた。
 とはいえ、ここで下手に姿を見せて助言をしては火の粉が降りかかる恐れもある。オーズロワの書き手を失いたくない気持ちはあるが、余計なことをして被害を増やしては本末転倒だった。
(……これからの私、それにあの二人はどうするべきかしら?)
 実は言うと、この場における彼女のスタンスはまだ定まっていなかった。殺し合いの打破や脱出を目指す対主催か、あるいは己の欲望に従って暴れまわるマーダーか、それとも策を弄して暗躍するステルスか……まだ、決まっていない。
 オーズロワのメズールはグリードのリーダーとして、そして全ての「愛」を手に入れる為に、巧みな話術で参加者を騙して殺し合いの扇動者となった。上手く行けばこの場でもそれをすることができるかもしれないが、簡単に籠絡できない参加者もいるだろう。
 とはいえ、いつまでも悩んでいられない。欲望の化身となった彼女の出した答えは……

692クワマン:2013/04/16(火) 23:00:33 ID:OGGhFtiU0
投下します

693元ネタはサクラテツ対話篇(上)ですがステマをする気はないのです:2013/04/16(火) 23:03:06 ID:OGGhFtiU0


同行者二人を休ませて全開オブ全開の彼は少し先んじて周囲の見回りを行なっていた。
なにせ一気にニブロックも移動したのだ。脇目もふらず己の信条であるディスイズ全開を他のロワ書き手に見せようと。
まさに全開。途中で色んな参加者に出会う可能性もあったしかなり見落としていた可能性もあったが
次の話でいきなり長距離移動とかパロロワではもうすっごい凄いことである。

茂る森。枝から生えた葉の向こうに見える月が水晶のように淡く輝いた。

「さて、これから如何に全開でいるべきか」

「悩む必要なんて有るのかしら?」

「誰だ!?」

背後から聴こえた声に素早く振り向くとそこには絶世の美少女が!

「お前か!?」

「私よ!!」

無論、彼女とは初対面である!!
だが美少女から声をかけられたのだとわかるならばそれ以上知る必要はありまくりだが無視をする!!

「ところで、あなた今なんて言ったのかしら?」

「これから。如何にして全開であるべきかだ」

ふっ、とミニスカートとそこから覗く白い肌が眩しい彼女は笑った。

「尻の穴の小さい書き手」

出会ったばかり、警戒も十分にしている筈の彼女を一瞬見失う。
煙の如き、消失! ドロン! そしてまた背後に回られていた!!
これが実力によるものならば結構凄い!!

「尻の穴だとっ!? 肛門のことか!!」

「ええ、そうよ!! 貴方、何処のロワ?」

「俺は――」

「そうね、当てましょうか。
 全開ロワの書き手ね?」

「何故わかった!?」

694元ネタはサクラテツ対話篇(上)ですがステマをする気はないのです:2013/04/16(火) 23:03:44 ID:OGGhFtiU0

正解! 凄い!
相手が答えるのを遮り、名前を言い当てた!
だが少女はあくまで勘で当てたのだ!!
当たってたらドヤ顔するし外れてたら更にドヤ顔!!
全開ロワじゃなかったらちょっと全開じゃないロワの名前ねと煽るつもりの失策なしの解答!

「私は◆CFbjQX2oDg」

「俺は全開の追求者(◆uBeWzhDvql)!!」

本来の彼はここまでテンションの高い会話をするわけではない。
だが彼女の帯びた不思議な雰囲気が彼の持つ思想、哲学を蛇口が壊れた水道のように全開にしていく!!

「貴方の独り言を聞いたわ!
 ”どうしようか”!? なんて後ろ向きな発言!!
 その尻の穴はいったいどうなっているのかしら!?
 全開の名に相応しくないのではなくて!?」

「ふざけるな! 俺の尻の穴もまた全開だ!!!!」

「本当かしら? 自分のすることに一瞬でも迷ってるなんて疑わしいものだわ!」

「くっ、ならどうやって証明すればいい!?!?!?!?!!?」

「わかるんじゃなくて?」

「いや全然わから――――わかったぞ!!」

「することは一つよ!」

「応!」

「貴方の尻の穴も私に全開にしてみせ――」

「俺のすること全てが全開ということだなあああああああ!?」

そう言って彼女が言い終わらぬ内に全開オブ全開書き手は仲間の元へと走り去っていった!
今度は彼が彼女のいうことを聞かない番!

「さすが全開ロワ書き手。全開に相応しい熱さね」

これぞロワ書き手と少女は満足気な表情で手元の本に記録した。

「でも彼の尻の穴の大きさを測れなかったのは残念ね」

隠し持っていたメジャーを意識し、彼女はため息をついた。
だが誤解しないで頂きたい!!
彼女が知りたいのはロワ書き手の全て!!
頭の髪の毛の本数から艶、そして足の指の長さ、尻の穴のシワの数オールオブ全て!!!!!!!

この会話はいたいけな美少女のちょっと初遭遇書き手の尻の穴の大きさを知っておこうという思いつきから産まれた策だったのだ!
すっごい恐ろしい! 彼女もまたロワ書き手オブロワ書き手!!!
こうしてロワロワ創設者は新たな獲物、もとい自分の興味と欲求を満たす書き手を探しに行くのだ!!

695元ネタはサクラテツ対話篇(上)ですがステマをする気はないのです:2013/04/16(火) 23:04:12 ID:OGGhFtiU0




【一日目・深夜/D-5・森】

【創設者(◆CFbjQX2oDg)@ロワイアル×ロワイアル】
【状態】出井富良兎(完結直前記念スペシャルゲスト仕様)or相馬光子(を百倍清楚にして三十倍可愛くして胸の大きさはあんま目立たず、けれど魅惑的で黒髪ストレート、そして帽子が小粋なトレードマーク)
    @ロワイアル×ロワイアル
【装備】スプンタ・マンユ@ロワイアル×ロワイアル
【持物】基本支給品、不明
【思考】
基本:対話篇の完成
1:もっとはちゃめちゃをチャラヘッチャラな書き手に直面させる

※外見は正確には参戦どころか作品すら関係ないと名簿を見た方には思われるかもしれませんが
 現在、本編にてスペシャルゲストとしてサクラテツ対話篇キャラが出ているのでその由来となっています。
 完結間近なので。ですがもしアウトじゃねとなったらば外見は後続のssで下手すれば触れられないさり気なさで
 相馬光子(を百倍清楚にして三十倍可愛くして胸の大きさはあんま目立たず、けれど魅惑的で黒髪ストレート、そして帽子が小粋なトレードマーク)の姿へとあいなります。完結間近だからOKだったらいいなあ、と。

【チーム:全開の力に覆された未知の結末を見る】


【全開の追求者(◆uBeWzhDvql)@全開バトルロワイアル】
【状態】健康、更に全開
【外見】垣根帝督
【装備】特になし
【所持品】基本支給品1〜2
【思考・行動】
基本:『全開』になって主催者を倒す。
1:水銀と結末を『全開』にする。

【結末の観測者(◆5Kdjgy1wTM)@アナザールート・バトルロワイアル】
【状態】疲労(中)、ちょっと上機嫌、ちょいと休憩
【外見】七海千秋
【装備】黒鍵×8@アナザールート・バトルロワイアル、言峰綺礼の神父服@アナザールート・バトルロワイアル
【持物】基本支給品
【思考】
基本:主催を倒し、その結末を覆す
1:マーボー装備が完成した……!
2:全開と水銀についていく
※言峰綺礼の戦闘技術を会得しています
※支給品には即席ティーセットがありましたが台無しになりました。

【水銀の綴り手(◆AuHgijPLos)@INFLATION BATTLE ROYALE】
【状態】健康だけどちょっと疲労、wktk
【外見】メルクリウス
【装備】イングラムM10(32/32)@現実、全て遠き理想郷@仮面ライダーオーズバトルロワイアル、絶刀・鉋@新西尾維新バトルロワイアル
【持物】基本支給品
【思考】
基本:未知の結末を見る。
1:全開についていくことで未知を味わう。
2:面白いので全開、水銀と行動する

696クワマン:2013/04/16(火) 23:04:23 ID:OGGhFtiU0
投下終了

697クワマン:2013/04/17(水) 08:33:46 ID:zzCVKabw0
乙です
もっとだ…もっと前回より全開に…!
全回が全壊に…!

698クワマン:2013/04/18(木) 07:38:49 ID:hh01pwVI0
完結したし全開も終わりそうだね
創設者が4人も集まるとは…

699名簿:2013/04/19(金) 02:06:13 ID:OI4X/Pjw0
みなさん投下乙です!読んだことないロワもこれきっかけにしてちょっと追ってみたくなるw
とりあえず57話までのネタバレ名簿をば。間違いあったらご指摘下さい。
3話ロワの書き手さん、まとめてしまったけれど分けたほうが良かっただろうか?


3/3【RPGキャラバトルロワイアル】
○ファルン(◆FRuIDX92ew)/○アイディー・ウィンチェスター(◆iDqvc5TpTI)/○ダブリュクル・アーミティッジ(◆wqJoVoH16Y)

2/2【あと3話で完結ロワスレ】
○◆c92qFeyVpE【絶望汚染ロワ】/○◆XksB4AwhxU【虫ロワ】

1/1【アナザールート・バトルロワイアル】
○結末の観測者(◆5Kdjgy1wTM)

1/1【アニメキャラバトルロワイアル3rd】
○◆hqt46RawAo

1/1【INFLATION BATTLE ROYALE】
○水銀の綴り手(◆AuHgijPLos)

2/2【オールジャンルバトルロワイアル】
○◆.pKwLKR4oQ/○◆OQfaQnysJI

1/1【オールスターロワイヤル】
○PEPSI MAN(◆4Wptyf8HGw)

2/2【俺ODIOロワ】
○金融編「観柳」(◆EDO/UWV/RY)/○◆TIENe3Twtg

3/4【仮面ライダーオーズバトルロワイアル】
●◆QpsnHG41Mg/○◆MiRaiTlHUI/○◆z9JH9su20Q/○◆l.qOMFdGV.

3/4【川崎宗則バトル・ロワイアル】
○銀河皇帝ムネリン(◆555/vRw0s2)/○川崎宗則全一(◆7WJp/yel/Y)/▲Mr.川崎宗則(◆51/314RH96)/○川崎宗則殺し(◆I9C.OZ3.G6)

2/2【古生物バトルロワイヤル】
○賢者竜トロオドン(◆JUJ3JcJgbI)/○誘惑の蛇(◆BdIG1U8FAs)

1/1【ジョジョの奇妙なバトルロワイアル3rd】
○サヴェージ・ガーデン(◆c.g94qO9.A)

8/9【新安価ロワイアル】
○アトミック(◆rgd0U75T1.)/○キャシャーンVj(◆Vj6e1anjAc)/○メタルマックスfR(◆fRBHCfnGJI)/○ストライダーマグロ(◆100ZZ542nE)/○魔界塔士hq(◆hqLsjDR84w)/○397 ‐歌の契約者‐(◆397hRRvW1w)/○魔法少女ジョインジョインZ9(◆Z9iNYeY9a2)/○AC版 CAPの拳(◆CAP.3FrrY.)/●oub×アーク(◆oub/vvrBRg)

1/2【新々漫画ロワ】
●麻雀超人(◆wKs3a28q6Q)/○ミスターブタ(◆OmtW54r7Tc)

2/3【新西尾維新バトルロワイアル】
○『雄健魁偉』零崎崩識(◆mtws1YvfHQ)/●『横溢邁進』零崎音織(◆ARe2lZhvho)/○零崎傾識(◆xR8DbSLW.w)

1/2【新漫画バトルロワイアル】
●螺旋と信頼のリンカー(◆9L.gxDzakI)/○愛と運命のテラー(◆JvezCBil8U)

2/2【全開バトルロワイアル】
○全開の追求者(◆uBeWzhDvql)/○全開の到達者(◆Zi/dWEr9fQ)

4/5【多ジャンルバトルロワイアル】
○【ライダー】エウーゴ(◆ew5bR2RQj.)/○【世紀王】K.K.(◆KKid85tGwY)/○【誓約者】ダブルエックス(◆.WX8NmkbZ6)/
○【寄生獣】イーボゥ(◆EboujAWlRA)/●【魔人皇】ジーヴ(◆GvGzqHuQe.)

4/4【中学生バトルロワイアル】
○◆wKs3a28q6Q/○ロックンローラー・七原秋也(◆jN9It4nQEM)/○◆7VvSZc3DiQ/○ホワイダニット(◆j1I31zelYA)

0/1【テラカオスバトルロワイアル外伝】
●マグニスさま(◆nkOrxPVn9c)

2/2【東方Projectバトルロワイアル】
○◆27ZYfcW1SM/○◆gcfw5mBdTg

6/6【ドラゴンクエスト・バトルロワイアルⅡ】
○悪しき世界の人々・ワンダブル(◆1WfF0JiNew)/○ハガク(◆HGqzgQ8oUA)/○クルツ(◆CruTUZYrlM)○空虚と夢と現と幻の住人・ウィフェ(◆YfeB5W12m6)/○そしてエデンへ・ティユーフ(◆TUfzs2HSwE)/○星空の語り人・トゥープル(◆2UPLrrGWK6)

700名簿:2013/04/19(金) 02:06:45 ID:OI4X/Pjw0
1/1【波平さんがバトルロワイヤルを主催するスレ】
○全一

3/3【ニコニコ動画バトルロワイアルγ】
○オリーブオイルの伝道師(◆Olivescz6Q)/○キチガイコマンドー!(◆FbzPVNOXDo)/○ハサン・0uDu0SETOk(◆0uDu0SETOk)

1/2【二次キャラ聖杯戦争】
○《始まりの剣》セイバー(◆.OpF6wOgZ2)/●《紅槍の仮面使い》ランサー(◆3gGiI31R5A)

2/2【2ちゃんねる・バトルロワイアル】
○モララー・ザ・カオス(◆m8iVFhkTec)/○ネラー・ザ・ダークネス(◆i7XcZU0oTM)

3/3【バーチャルリアリティバトルロワイアル】
○第二相”嘘吐き(◆7ediZa7/Ag)/○第三相”遍在する目”(◆4vLOXdQ0js)/○第四相”激戦”(◆uYhrxvcJSE)

2/2【Perfect World Battle Royale】
○感電( ◆LjiZJZbziM)/○"電光機関(ブリッツガイスト)"(◆ZrIaE/Y7fA)

4/4【パラレルワールド・バトルロワイヤル】
○KAIXA・ムラカミ(◆qbc1IKAIXA】/○ヴァイス・シュバルツ(◆Vj6e1anjAc)/○エンド・メーカー(◆4EDMfWv86Q)/○Black Liner(◆Z9iNYeY9a2)

1/1【ヒーローズ・バトルロワイアル】
○血塗られた英雄譚(◆aWSXUOcrjU)

1/1【平成仮面ライダーバトルロワイアル】
○未来への系譜/仮面ライダーミライ(◆MiRaiTlHUI)

3/3【変身ロワイアル】
○ヤレッシュサツリキュア(◆LuuKRM2PEg)/○仮面ツナイダー1号(◆OmtW54r7Tc)/○速筆戦隊ハヤインジャー(◆gry038wOvE)

3/3【ホラーゲーム・バトルロワイアル】
○1、2年目の宇宙人(◆WYGPiuknm2)/○3年目の傭兵(◆TPKO6O3QOM)/○ザ・フォッグ(◆cAkzNuGcZQ)

1/2【マルチジャンルバトルロワイアル】
○ウォット・ザ・エクスピード(◆Wott.eaRjU)/●ゴーキュー・ザ・キャラマスター(◆GOn9rNo1ts)

1/1【漫画キャラバトルロワイアル】
○康一君(◆hqLsjDR84w)

5/6【モバマス・ロワイアル】
●恋色アイドルP(◆yX/9K6uV4E)/○最高の友達P(◆j1Wv59wPk2)/○カウントガールズP(◆John.ZZqWo)/○心奥の使者P(◆n7eWlyBA4w)/○ベテラントレーナーP(◆ncfd/lUROU)/○ストロベリーエンジェルP(◆44Kea75srM)

3/3【リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル】
○叡智の司書長(◆7pf62HiyTE)/○暗黒の破壊神(◆WslPJpzlnU)/○非情の殲滅者(◆HlLdWe.oBM)

4/4【ロワイアル×ロワイアル】
○革命家・ワイルドセブン(◆W91cP0oKww)/○創設者(◆CFbjQX2oDg)/○最強の防人(◆1yqnHVqBO6)/○来栖圭吾(◆IRxFfnsX8c)


90/101

701クワマン:2013/04/19(金) 02:19:03 ID:7xhqx/.I0
名簿乙ですー100人こえてたのか!w
新規参戦はいつが〆切だっけ

702クワマン:2013/04/19(金) 08:08:21 ID:0PSq2LVc0
120人になるまでが締め切りじゃなかったっけ?
違ってたらごめん

703クワマン:2013/04/19(金) 08:37:56 ID:xMhYLBg20
>>222>>229

704クワマン:2013/04/19(金) 10:27:07 ID:olssDap20
四月一杯って感じか

705クワマン:2013/04/19(金) 10:52:37 ID:MXbjpMVQ0
だねー
まあ4週間ってことだから4月をちょい過ぎてもいいだろうけど、最高でも5月7日までだね

706クワマン:2013/04/19(金) 10:53:14 ID:MXbjpMVQ0
あ、それと名簿お疲れ様です!

707クワマン:2013/04/20(土) 09:42:09 ID:Rj8EyQTs0
これはつまり予約とかはしないで、作品出来たら「投下します」から投下すればいいって事でいいのかな?
すいません、ワンクッション置かないと安心できない性格でして……

708クワマン:2013/04/20(土) 10:02:26 ID:MNaH5Inw0
そうだよ

709クワマン:2013/04/20(土) 10:42:45 ID:Rj8EyQTs0
なるほど、ありがとうございます!
あとは期限内に出来上がるかだな…………(↑p↑)

710クワマン:2013/04/20(土) 13:45:05 ID:f36OHljM0
まあトリも予約もなしって今のロワじゃ珍しいから慣れてないときょどるよねw
がんば

711クワマン:2013/04/20(土) 14:04:28 ID:L0CRMr9Q0
投下致します

712クワマン:2013/04/20(土) 14:05:05 ID:L0CRMr9Q0
マーダー・ザ・スコッパーこと◆shCEdpbZWwは深くため息をついた。
まさかバトルロワイヤル小説に携わっていただけで、本当に殺し合いに巻き込まれるだなんて思いもしなかった。
ガチもんの殺し合いをしたいなんて毛ほども思ったことはない。
日常にほんの少しの刺激を……と、そんな程度に考えていたのだから。

まぁ、巻き込まれたのも理由の一つだが、彼の頭を悩ませているのはそれだけではなかった。
パロロワメモリの力によって与えられた姿、それは彼が予想だにしなかったものであったのだから。

「何故だ……何故よりによってこの姿なんだ……」
「ゆっくり悩んでいってね!!」

彼に与えられた姿は「ゆっくりしていってね!!」のゆっくり霊夢だった。
ゆっくり霊夢になる事自体はおかしくないけど、オプションにゆっくり魔理沙が付いてるとか参加者として有り得ないだろ。常識的に考えて。

「いや東方は好きですよ。でもよりによってゆっくりとは思いませんでした。
 一頭身ボディだなんて、ディスアドバンテージもいいところじゃないですか……」
「ゆゆっ!?」

普通の霊夢だとか、東方ロワ的には射命丸の方がピッタリじゃないか。3回執筆したし、動きやすいし。
……あぁ、多分2chロワだからかもしれない。だったらせめてZUNの方が楽なんじゃないかなぁ。

「まぁ、いつまでも姿で悩んでても仕方ないのです。生きて帰るにはどうすべきかを考えなくては」
「ゆっくり考えていってね!!」

ぽいんぽいんと飛び跳ねながら移動する。
慣れない体なのに、案外思い通りに動くもんだなぁと思いながら木陰に身を隠した。
……さて、どうしよう。ゆっくりじゃスペルカードとか無理だよなぁ。というか、やり方もわからない。
じゃあ、これでどうやって戦えばいいんだ。首だけで何か出来るのか?

「出来るとは思えませんねぇ……この体では喋るか飛び跳ねるかが精一杯でしょう」
「そんなことないよ! やってみなきゃわからないよ!!」

ゆっくり魔理沙が励ましてくる。
なんかもう、普通に可愛いじゃないか。ゆっくり。
そういうなら、手とか無い状態で支給品の確認とかやってみようじゃないか。
どこまで体が動かせるか、それを把握するためにも重要だろうし。

彼は頭に引っ掛けてたデイパックを地面に降ろし、チャックを開けようと試みた。



   ☆   ★   ☆   ★   ☆   ★   ☆   ★



「この姿ってことは、どうもニコロワγ出典のようですね……」

◆czaE8Nntlwこと、『いつもの4人のczaE』は自分の姿を見て、そう呟いた。
緑色の髪にひらひらとした白い服。東風谷早苗になった。

「いやぁ、殺し合いさせられるのは不本意ですが、こういう可愛い姿になれるのはちょっと嬉しいね」

手を開いたり閉じたり、髪に指を通したり、服をパタパタとはためかせたりして早苗さんの体を堪能する。
さらに空中を飛んでみせる。飛べたぞ! やばい、これはすごい。超楽しい。
現実の肉体では絶対に不可能な芸当。それが当たり前のように出来るのは素晴らしい!

―――このパロロワメモリ、自由に取り外せるようにして持ち帰りたいなぁ。……無理っぽそうだけどさ。

ふと、彼女は眼下に、饅頭のような生物が二体いるのを見つけた。
すいーっと地面に降り立って話しかけることにした。

「ちょっとすいません。あなたは殺し合いに乗ってたりしますか?」
「もちろん、乗ってないですよー」
「ゆっくり接触していってね!!」

マーダー・ザ・スコッパーはフランクな口調で返答する。

「それはよかった。あ、私はニコロワγの◆czaE8Nntlwと言います。いつもの4人を出しました」
「ほほう、私は2chロワの◆shCEdpbZWwです。czaさんと言ったら、うちでOPとか書いてた方ですよね」
「あら、shさんでしたか。これは奇遇ですねぇ。せっかくですし、殺し合いに乗ってない者同士でご一緒しませんか?」
「いいですよー」
「ゆっくり共闘していってね!!」

なんとも気持ちのいい会話で、あっという間にチームが結成されましたとさ。
めでたし、めでたし。

713クワマン:2013/04/20(土) 14:05:33 ID:L0CRMr9Q0
……いや、いくら彼らが同業者だからと言っても、少々あっさりし過ぎている。
当人たち以外はその光景に、誰もが違和感を感じたはずだ。
だが、それは二人の考え方がよく似ていたというのが理由として挙げられる。


 ▼ △ ▲ ▽ ▼ △ ▲ ▽ ▼ △ ▲ ▽


というのも、マーダー・ザ・スコッパーはあくまで『善良な者』を演じていたのだった。
数分前、デイパックを確認した後に、彼は自身のスタンスを決めていた。

「意外だなぁ。この体型のくせして、普通に支給品持てるんだ……」
「努力は実を結ぶんだよ!」
「今のは別に努力してないんだが……」
「ゆゆゆゆ〜っ」

彼は謎原理でコルトパイソンを構えて、くるりと手の中(?)で回す。
自分でも予想してなかったのだ。誰もゆっくりが拳銃を扱えるとは思わないだろう。

その意外性に驚きつつ、彼の中で閃いたのだった。
このギャップを最大限利用して、生き残っていく方法が。

そうだ、ステレスマーダーになればいい。
誰が見ても無害にしか見えないこの姿で、殺し合いに乗らない者の中に取り入る。
参加者が大幅に減ったところで協力者を殺害し、なるべく強力な支給品を確保する。
あとは支給品を駆使して上手く立ち回れば優勝は目前だ。これなかなか上手くいくんじゃないのか?

……例え生き残ってもその肉体じゃ戦えないんじゃないかって? いいや、そんなことない。
早く移動したければ案外可能だし、道具も謎原理で不自由なく扱える。
なんというか、一般人と比べて何ら劣る点が無いなと感じた。
いや、むしろ他のキャラクターでは決して有り得ない優位点があるじゃないか。
そう、ゆっくり魔理沙の存在だ。彼女は安定した私の味方だ。意思疎通は完璧に取れる。
彼女にも武器を持たせれば有利に戦えるし、いざとなったら犠牲になってもらえばいい。

そう、こんな体でも満足に戦えるのだ。怯える必要はどこにもない。

(そんなわけで皆さんには悪いですが、遠慮なく私が生き残らせてもらいましょう。
 優勝した後に『全員を元通りにして』とでも頼めば問題ないでしょうし。多分)

マーダー・ザ・スコッパーとゆっくり魔理沙は不敵な笑みを浮かべた。
あいにく、その微笑みはいつも通りのニヤニヤした顔と大差がなく、気づく者は誰もいないだろう。


 〇 ● ◎ 〇 ● ◎ 〇 ● ◎ 〇 ● ◎


また、いつも4人のczaEもいかにも『無害そうな人物』を装っていただけであった。
……ここは創作の世界ではない。現実とリンクした世界なんだ。
そうなると殺し合いに乗るものは少ないだろう。みんな理性のある一般人なんだから。


\  /  
●  ● 悪いですが、この殺し合いでは常識に囚われてはいけないのですよ!
" ▽ "


そう、だからこそ私は普通の人とは違うスタンスで行くつもりなのだ。
善良そうな早苗スマイルで対主催同士の仲間を集めて、隙をついて全滅させる。
装備は固まり、圧倒的に有利な状態で殺し合いを終わらせることが出来る。

(裏切るのを前提に徒党を組むのは気が引けますが……本当に危険な人物に優勝を譲るわけにはいきませんからね……!
 もちろん、私が生き残った暁には、全員を蘇らせるつもりですからね。だからこの裏切り計画は仕方のないものですよ。
 ……あとついでに、パロロワメモリが欲しいっていうのもありますけどね……それは成り行きによりますね……)

彼女は心の中で不敵な笑みを浮かべた。
にこやかな笑顔に裏でまさかそんなことを考えているなんて、気づく者は誰もいないだろう。



まさか最初に出会った相手がステマ(ステレスマーダーの略称)をしているとは、お互い予想もしていなかっただろう。
常識に囚われてはいけない、と頭ではわかっていても、そんなことを想定出来る者はいない。

果たして、この常識の枠から大きく外れた二人+一体は今後どんな展開が待ち受けているのだろうか。誰もわからない。

714クワマン:2013/04/20(土) 14:05:45 ID:L0CRMr9Q0


【一日目・深夜/A-3・街中】


【チーム:二人はステマ!!】

【マーダー・ザ・スコッパー(◆shCEdpbZWw)@2ちゃんねる・バトルロワイヤル】
【状態】健康
【外見】ゆっくり霊夢
【装備】
【所持品】基本支給品0〜2、コルト・パイソン@現実
【思考・行動】
基本:ステレスマーダー
1:いつも4人のczaEと行動。
2:参加者が減って来たらマーダーに。
※ゆっくり魔理沙が付いてます。個別の意志を持ちますが、マーダー・ザ・スコッパーの思い通りに動かせます。


【いつも4人のczaE(◆czaE8Nntlw)@ニコニコ動画バトルロワイヤルγ】
【状態】健康
【外見】東風谷早苗
【装備】
【所持品】基本支給品1〜3
【思考・行動】
基本:ステレスマーダー
1:マーダー・ザ・スコッパーと行動。
2:参加者が減って来たらマーダーに。

715クワマン:2013/04/20(土) 14:05:56 ID:L0CRMr9Q0
以上で投下終了です

716クワマン:2013/04/20(土) 21:54:52 ID:cP1AaBFw0
投下します

717いのちあるもの:2013/04/20(土) 21:55:30 ID:cP1AaBFw0
 自己への初めの問いかけは、基本となる行動方針。
 他者と共に悪の親玉を打ち破るか、それとも他者を殺し尽くして最後の一人になるか。
 つまり対主催になるか、それともマーダーになるか。
 それに対する答えは一つ。

「しばらく様子見だな」

 現時点では、他の参加者の動向をまるで把握できていない。
 この密閉された空間に連れられた参加者の総数も、その内の対主催とマーダーの比率も。
 だから、自身の行動方針は場の情勢を見極めてから決めるとしよう。
 ゲームの主催者に抗う勇猛果敢な者達が優勢となるようならば、自分も彼らに仲間入りしよう。
 彼らとの共闘の果てに、最後は愛と勇気の大勝利というわけだ。
 この場に集った対主催ではマーダーや主催者に勝ち目が無いようならば、残念ながら彼らと組むことは出来ない。
 そうなれば自分もマーダーの一人として、対主催達も他のマーダー連中も蹴落とすために戦わざるを得ないわけだ。
 ともかく、どちらが適切な選択か不明な以上は情報集めが第一であり、他者と接触する必要がある。
 そうなれば二番目の問いかけは、その他者の内の一人と接触すべきかの判定。

『だから…私と志を同じくする人は、街の中のE-5にいるから、集まってください!お願いします!』

 拡声器でも使っているのだろう、現在身を隠す家屋の中にまで届くこの呼びかけに応じるか否か。
 それに対する答えも、至って簡単。

「行くわけねえだろ、馬鹿が」

 名も知らぬ彼女による召集が成功すれば、対主催戦力の一団が早くも完成することになるだろう。
 しかし、そんな素敵な話の成り立つわけがないことも容易に想像できるわけで。
 あの声に釣られてマーダーもまた一人や二人やって来る可能性は十分に在り得るし、それ以前に声の主自体が実はマーダーである可能性もまた否定できない。
 対主催達と共に、複数人のマーダーが「お待ちかねの狩りの時間だ」と舌なめずりしながら一堂に会するなんて事態が起こりかねないと言っていい。
 そうなれば、いずれ必然的に発生するのは戦闘、それも恐らく乱戦だ。
 同じく集まる対主催がマーダーを全て打ち破るのか、それとも呆気なく対主催がマーダーに根絶やしにされるのかはわからないが、
 とにかく一人や二人には流血沙汰の悲劇が降りかかる羽目になるだろう。
 その被害者になるのは、御免だ。
 出来るだけ速やかに、出来るだけ多くの者達の意見を聞きたいとは確かに言った。
 しかし、そのために誰の目にも明らかな地雷原に飛び込むわけにはいかない。
 いくら情報を得たところで、死んでしまっては情報を得る意味が無いのだから。
 よって、放送の主は"接触すべき誰か"には値しないと判断する。
 現在身を置くE-5からはさっさと離れて、彼女以外の参加者を探して話しかけるとしよう。
 きっと危険を承知の上で行動を起こした彼女や、彼女の下に集うだろう参加者達については……諦めることにした。
 わざわざ進んで危険を冒すような軽率な連中などとは、最初から縁が無かったのだ。
 死も覚悟の上だというのなら、そのまま勝手に死ねばいい。
 心中で吐き捨てながら、外へと歩み出す。


      O      O      O

718いのちあるもの:2013/04/20(土) 21:56:00 ID:cP1AaBFw0


 ここで、最終的にマーダーとして戦う道を選ぶと仮定しよう。
 その場合、死地からの離脱という今回の判断は、自身の保護のためにも妥当な判断だったと言うべきだろう。
 しかし、結局それはマーダー――人道を踏み外した畜生の理屈に過ぎないわけなのだが。
 では、次は最終的に対主催として立ち上がる道を選ぶと仮定してみよう。
 対主催――悪を許さぬ正義漢として戦うのだから、誠実かつ立派な姿勢と褒められて当然だ。
 しかし、それならば今回の判断はやはり卑劣と扱われるのだろう。
 罪も無き人々が命の危機に脅かされていると分かっているのに、我が身可愛さに彼らを見捨てたのだから。
 犠牲を嘆く優しさも持たない奴が巨大な悪意に抗う戦士に媚び諂ろうなんてのは、虫が良いにも程がある話だ。
 この二つの仮定はつまり、真っ当な対主催という立場の者からすれば自分の姿勢は唾棄すべきものだと示している。

「……ふん」

 胸の内に巣食う"善人"が訴えかける。
 お前の下す判断は、結局は誰かにとって無情な仕打ちに過ぎないのだと。
 胸の内から"善人"が口汚く非難を浴びせる。
 お前は他者への献身一つも出来ない、汚く醜い男だと。
 "善人"の声のボルテージが上がり、身体を内側から突き破らんばかりに勢いを増し、そして――

「で、それの何が悪いってんだ?」

 一言で、切り伏せる。
 今の自分は確かに汚いだろう、醜いだろう。認めよう。
 しかし、それは命ある人間として当然の姿ではないだろうか。
 現実の日々でも数多の創作の舞台上でも、耳に心地よい綺麗事だけじゃやっていけないのは常識中の常識だ。
 無垢な瞳を輝かせる誰かが障害にぶち当たって、叩きのめされて、惨めに打ちひしがれたところで、どこの世界だろうと何も不思議な話ではない。
 そんな、残念だが当然の事実を知っている一人の人間だから、誰か――特に、同じ時で同じ場で過ごした書き手達の嫌悪するだろう道を歩むのだ。
 利己的で、独り善がりな、他の何よりも自分の命を最優先とする道を。

「生憎、俺は愛とか勇気のために戦うつもりは無いんでな」

 投げやりな謝罪を口に出して、視線を自身の右腕に向ける。
 とある創作の登場人物そのままの有様に変わり果てた禍々しい右腕の、その手中で握られる一振りの黄金色の剣。
 これもまた創作内の別の男が愛用した得物であり、彼の掲げる行動目的――正義を貫くための"切札"。
 更なる力を引き出す専用のカードまでセットで支給したというのは、つまり作中の彼を真似て正義の炎に身を焦がせとでも言う気だろうか。
 そんな想像を経ても尚、この方針を変える気が起きない。
 彼の雄姿に沿わないやり方を選ぶことに、抵抗感は生じない。

「……まだ、やりたいことがあるんだよ」

 一つ言っておきたいが、何もただ意味も無くこんなやり口を選ぶわけではない。
 自身の胸の決して綺麗でない感情を肯定するのは、自分なりの目標を達成するためである。
 それは、一人の書き手で在り続けること。
 自分と仲間達の手がけるあの未完の作品を、これからも書き続けるために。
 最悪このゲームを経た後に仲間達を失う羽目になったとしても、それでも自らの手でいつの日か"終わり"を迎えさせるために。
 そのためなら、マーダーとして憎まれる時が来ようとも、構わない。
 半端者の対主催モドキとして蔑まれる時が来ようとも、構わない。
 どんなに意地汚くとも、最後まで生き残るために最善を尽くすだけだ。
 命が尽きてしまったら、もはや書き手ではいられないのだから。


      O      O      O

719いのちあるもの:2013/04/20(土) 21:56:48 ID:cP1AaBFw0


 この身を動かすのは、アイデンティティを守り通す意志。

「俺は、死にたくないんだ」

 言い換えれば即ち、生への"欲望"。


【一日目・深夜/E-5】

【◆qp1M9UH9gw@仮面ライダーオーズバトルロワイアル】
【状態】健康
【外見】アンク@仮面ライダーOOO
【装備】重醒剣キングラウザー+ラウズカード(スペードA〜K)@オーズロワ
【持物】基本支給品、不明支給品×0〜2
【思考】
基本:どんなに意地汚くとも、生き残る。
1:他の参加者と接触し、対主催とマーダーのどちらの道を行くべきか吟味する。
2:とりあえずE-5から離れる。

720クワマン:2013/04/20(土) 21:57:27 ID:cP1AaBFw0
投下終了します

721When They Cry:2013/04/20(土) 22:00:38 ID:f36OHljM0
投下します

722When They Cry:2013/04/20(土) 22:01:05 ID:f36OHljM0
宇宙戦艦のとある一室にて、宇宙人と傭兵は手間取っていた。
それはもう見事に手間取っていた。
バブルヘッド魅音は確かに彼らにとってはトラウマなのだが、しかし、クリーチャーとしてはそこまで強敵ではない。
元になったバブルヘッドナースは鉄パイプを持っていて物騒ではあるが、所詮は雑魚敵。
集団で襲われればともかく、一体くらいではどうということはないのだ。
大体このバブルヘッド魅音、厳密には魅音がクリーチャー化したわけではないから、空気投げとか使ってこないし。
スンバラリア星人はともかくとして、スネークなら容易に制圧できるだろう。本来のスネークなら。

が、彼らはホラゲロワ書き手である。
言うまでもなくスネークは未登場だ。
どこぞのロワロワのようにゲスト出演したわけでもなく、エイプリルフールネタで出たっきりである。
パロロワメモリが彼らの書いてきたロワの記憶を力とする以上、実際書かれたわけでもないスネークは、中身がスカスカのハリボテもいいところだ。
その上、用語集でもネタにしたりされているが、ホラゲロワではマーダーとは、マーダー(笑)なのである。
クリーチャー大活躍なのである。
一部シザーマンとかはバブルヘッドナース相手に文字通り千切っては投げしているが、あいつらは実質クリーチャーだし。
つまるところ、彼らが“クリーチャーが大暴れして人間は為す術なく殺される”物語を書いてきた以上、パロロワメモリにもそれが反映されてしまっているのだ。
多少人間離れした存在になろうとも、呼ばれし者である彼らは、勝てない。
クリーチャー相手には、宇宙人や傭兵である以上にホラゲロワ書き手では、自分が殺される姿しか想像できないのだ。

「くそ、せめて俺が現地調達する時間さえあれば!」

顔の触手を引っこ抜かれただけで死んでしまう宇宙人を庇い、前線に立つ傭兵が毒を吐く。
要らない所で元ロワをリスペクトされた結果、彼らに支給品は与えられていない。
しかし、彼らにはそのデメリットを覆すだけの能力があった。
例えばそれは、『現地調達が出来る』能力。
スネーク云々を除いても、ホラーゲームにおいて現地調達とは攻略に欠かせないお約束な要素であり、ホラゲロワでももちろん、再現されている。
今いる場所が宇宙戦艦である以上、猟銃どころか光線銃くらいは見つけられるかもしれない。

723When They Cry:2013/04/20(土) 22:01:58 ID:f36OHljM0

「おい、スンバラリア! そっちは何か“持ち込め”そうか!?」

もう一つは『侵略が出来ます』とされている能力、その一端。
ホラゲロワでは確かに支給品はないが、しかし、キャラクターの初期装備として、原作からアイテムを“持ち込む”形で登場させることができる。
それが宇宙人による“ホラゲロワへの侵略”という形でこの書き手ロワには導入されており、彼はホラゲロワに出てきたアイテムを持ち込めるのだ。

「駄目です、ぱっと思いついて取り出せそうなのがルーベンスとか縄とか、鏡石みたいなのばかりです!」
「あんた焦ったドラえもんかよ! 呪われた品に、専用アイテムに、日野様フラグじゃねえか! 戻しとけ!」

とはいえそこはホラゲロワ。
作中に登場したアイテムもろくでもないものや曰くつきばかりなのだ。
誰でも使える射影機のような怨霊を撃退・封印する力を持つアイテムも出てるには出てるのだが……。
クリーチャーに襲われて焦っているこの状況では、どうしても、インパクトが強い品々を思い浮かべてしまうのだ。

「ぐっ!? しま!?」
「スネークさん!」

ツッコミのために思わず注意を逸らしてしまった傭兵の隙を逃さず、バブルヘッド魅音が殴打する。
崩れ落ちる傭兵。
宇宙人が慌てて助け起こそうとするも、間に合わない。
このままでは、死体が一つから二つに増えるだけだ。
そして、傭兵に駆け寄った宇宙人もろとも撲殺しようと、鉄パイプが振り上げられ、振り下ろされんとしたまさにその時!

「クロックアップ!」
――CLOCK UP――

力強い声と機械音が鳴り響くや否や、一人の男が凄まじい速度で割って入り、クリーチャーを蹴り飛ばす!

「あ、あんたは……」
「あなたは!」

九死に一生を得た二人が、救世主たる男の姿に目を剥き、その名を叫ぶ。
彼らはホラゲロワ書き手だ。
パロロワメモリの影響で、ホラゲ以外の記憶は曖昧になっている。
それでも、彼らを助けた男がどう呼ばれる存在なのか、日本に住む人間として、彼らは知っていた。
そう、かのものの名は

「「仮面、ライダー!!」」

724When They Cry:2013/04/20(土) 22:02:21 ID:f36OHljM0
その言葉に男は――仮面ライダーミライは頷く。
幸いだった。
未来を変えると決めた彼だったが、まずは支給品で仮面ライダーカブトに変身して宇宙空間から脱出しようとしたのだ。
自分は原作的にも宇宙で戦えるし、それ以前に最初から宇宙に放り出されていたが、そうでない存在は、わざわざ宇宙空間に向かいなどしないだろう。
このままここにとどまっていても、得るものは少ない。
ただ、宇宙船には誰か人がいるかもしれない。
もしそこが初期位置で、しかも一般人ロワの書き手なら、空気がないかもしれない宇宙空間に出てみようとは考えないだろう。
そう判断した彼は、宇宙空間から抜け出す前に、宇宙戦艦への寄り道を決意したのだ。
その決断が傭兵たちの命を救った。
悲鳴を聞き部屋に入ったミライは、宇宙人の姿に一瞬戸惑うも、自身も既に人間でないことを思い出して、キャストオフ。
クロックアップによる超加速からの蹴撃で彼らを助けに入ったのだ。

「話は後だよ。教えて。あいつは、さっきオレが蹴り飛ばしたあいつも、書き手なの?」
「? いや、違う。あれはただのクリーチャーだ」
「それを聞いて安心したよ。書き手じゃないなら、遠慮なく倒せる!」
「でしたらあなたのお得意の蹴りをぶちかましてやってください! あいつへのトドメに蹴り技は有効です!」
「任された!」

宇宙人のアドバイスに従ってミライは、しぶとくも起き上がろうとしているクリーチャーに向き直り、ベルトのボタンを叩く。

――O n e――

――Two――

――Three――

「ライダー……キック!」
『Rider Kick』

カウントダウンとともに放たれる必殺の一撃。
直撃を食らったバブルヘッド魅音は、まるで特撮怪人のように爆発する!

「やったー!」
「流石に爆発しちまえば復活はできねえだろ!」

ホラーゲームじゃまずありえない、爽快な勝利にはしゃぐ二人。
しかしミライは、そんな二人とは対照的に変身を解かない。

「ごめん、喜ぶ前にどうしてああなったのか教えてくれないかな。あんなのがまだいるのなら退治しなくちゃいけないし」

なるほど、警戒するのは最もである。
傭兵たちと違ってミライは事情を知らないのだ。
バブルヘッド魅音が彼らの仲間であるザ・フォッグの能力で生み出された存在であることを説明しようとして、ふと気付く。

725When They Cry:2013/04/20(土) 22:02:46 ID:f36OHljM0

――そういえば、ザ・フォッグは?

――事故とはいえ、仲間である自分たちが襲われているというのに、あいつは何をしていたんだ?

その疑問の答えを、彼らは最悪の形で知ることとなる。




ジャギン!



「避けろ、ライダあああああああ!」

響き渡った金属音に事態を察した傭兵が叫ぶ。
信じられない、信じたくない。
けれども、この音は、この金属同士が擦れ合い打ち付け合う独特の音は――間違い、ない。
奴だ、

「シザーマンだ!」

――PUT ON――

ガギン!

いつの間にか辺り一面へと広がっていた霧の合間から生じた大鋏は、ミライが咄嗟に纏った銀色の鎧に阻まれていた。
だがその光景に安堵するものは、この場には一人もいない。
何故なら、そこにクリーチャーは“いなかったから”。
彼らを襲ったのはクリーチャーなどではなく、書き手だったから。
事故ではない、意識した攻撃だったから。

「グギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ」

霧の中、狂笑が響く。
その声は男のものであり、女のものであり、シザーマンのものであり、園崎詩音のものであり――ザ・フォッグのものだった。

「ヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッ」

笑みを向ける相手は、彼そのものである霧に包まれた書き手たち。
彼という巨大な『澱み』に捧げられた生贄たち。
哀れな哀れな生贄たち。

「ギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ」

初めは些細な思いつきだった。

「くけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ」

相手の精神を反映してクリーチャーを召喚する能力。
物理攻撃を物ともせず、どこまでも広がりゆく目視すら難しい霧の身体。

「けけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ」

彼は仲間たちがバブルヘッド魅音と戦うのを見守る中、狂った思考で、冷静に、こう導き出したのだ。
この二つの特性はマーダー向きだと。

726When They Cry:2013/04/20(土) 22:03:06 ID:f36OHljM0

つまりは――――召喚能力は相手のトラウマに付け込める、と。

つまりは――――霧の身体は物理攻撃を無効化できるし一部さえ残っていれば生き残れる、と。

つまりは――――そもそも目視すら難しく、どこまでも広がりゆき、参加者とも思われにくい自分は奇襲し放題だ、と。

つまりは――――この力を知るスネークとスンバラリアは真っ先に仕留めておくべきだ、と。

「マーダー(笑)だなんて言っていいのは、うちの住民たちだけだよ。書き手ロワでまで言わせないよ。
 だから安心して俺のために死んでくれ、二人共」

霧の世界に次々と、バブルヘッド魅音が召喚される。
先のバブルヘッドナースとの戦いの間にザ・フォッグの身体は部屋の外まで広がっており、周囲一帯は彼の射程内。
その範囲ならクリーチャーの召喚も、大鋏を生成しての斬撃も魔力が続く限りし放題だ。
ザ・フォッグは嬉々として元仲間と、邪魔者へと襲いかかる。

「ザ・フォッグ、どうして……」
「パロロワメモリの副作用だよ」

思わぬ裏切りに呆然とする傭兵に、ミライは堪えられない怒りを抱いて返す。
彼がまとめたパロロワメモリについての考察。
パロロワメモリによる強度の精神汚染。
書き手としての、エゴの、増幅。

「あの人は、自分の身体と能力がマーダー向きだと“書き手として”思ってしまった。
 君達のロワじゃ、不遇らしいマーダーとして、ここでは活躍できるんじゃと期待してしまった。
 その書き手としてのエゴが、彼を飲み込んでしまったんだ……」
「そ、そんな! そんなの、書き手としては当たり前の思考じゃないか。
 そんな、そんなただの思いつきであいつは、あいつはあんな、あんな、あんな、クリーチャーみたいに!」

そうだ、クリーチャーだ。
それではまるで、SIRENの屍人ではないか。
自分が変質したことに疑問も抱かず、目に見える幻想的な世界に、他の者達も引きずり込もうとしているあいつらのように。
彼は、ザ・フォッグは、この世の住民ではなく、書き手ロワという殺し合いの世界の住民に、物語の世界の住民に、なってしまったというのか。

「そんなの、あんまりじゃないか……」

涙し、崩れ落ちる傭兵。
そんな彼の代わりに宇宙人が、襲い来る刃やクリーチャーから必死に自分たちを守ってくれているミライへと問いかける。

「あなたは、パロロワメモリに詳しいようですが、何か、何か方法はないんですか?」
「メモリブレイクできれば、或いは。けどこのメモリが改造メモリである以上、可能性は殆ど無いんだ。
 そんな状態で必殺技を直撃させるのは危険過ぎるっ!」
「そう、ですか。判りました」

727When They Cry:2013/04/20(土) 22:03:23 ID:f36OHljM0

その答えを聞いて、打つ手は殆ど無い、余りにも危険過ぎるという答えを聞いて。
宇宙人は、一歩、ミライの前に出た。

「……スンバラリア?」

貧弱なはずの彼が、一撃でやられかねない彼が、前に出る。
その不自然さに泣き崩れていた傭兵が顔を上げ、宇宙人を見やる。
宇宙人は――笑っていた。何かを諦めたような、寂しい笑顔だった。

「ごめんなさい。僕も、限界なんです。あなたの言うところのメモリの副作用のせいか、侵略したくてたまらないんです。
 この世界を僕達のものにしたい。過疎なんかに甘んじたくない。あの素晴らしい世界を、あなたの素晴らしい扉絵を、他の書き手たちにも知ってほしい。
 その方法を、僕が取ろうとしてしまっている方法を、スネークなら判りますよね?
 いえ、現地調達というホラゲでも主人公よりな能力を持つあなたは、鬼になる兆候もないし、分からないのかな。
 僕は、殺したいんです。僕達以外を殺して、殺して、殺して、僕達の世界の住民にしたくてたまらない。
 まずはそこのライダーさんをって、そう思っちゃうんです」

段々と、考える、事すら、出来なく、なっていく。
自分という、存在すら、認■できなく、なってい■。
目■前は、暗く、意■は、遠く。全て■『メモリ』へ■飲み込まれて■く。
蛇は、獲■を、生きたまま、飲■込んで、そ■まま、消■液で、■っくりと、溶■して、■くという。
その、『溶■される■物』も、今の、■分の様な、『消え■いく恐■』を
■っくりと、味■いな■ら、息■えたの、だ■う。

溶■し■■く■は、『1、2年目の宇■人』■、人間■して■心。
■後に、一欠■■だ■、残っ■、■■の■骸で、彼■、呟■■。
最■■、■後■、祈■の、■葉。
静か■、そ■でいてはっきりとした言葉で彼は願う。

「そんナノ、イヤデスヨ。僕は、人間のまマでいたイ。きっと、ザ・フォッグも、そうなンです。
 ザ・フォッグはマダ書き手としてマーダーになっタダけで、かろうじて人間です。
 でも、いつか、何故マーダーになったノカも忘れて、ただのクリーチャーになってシマウ。
 だから――僕と彼が消える前に、お願いします」
「スンバラリアー!」

そうして宇宙人は、“侵略”した。
世界を、周囲へと拡散していた霧を、“侵略”した。
あれだけ広がっていた霧は晴れ、その全てが、宇宙人の体内へと取り込まれる。
今なら、一片の霧も残さずに、ザ・フォッグを宇宙人ごとメモリブレイクすることが可能かもしれない。
でも、成功する確率は殆ど無い。失敗したら彼らに待つのは死だ。

728When They Cry:2013/04/20(土) 22:03:49 ID:f36OHljM0

「く、それしか、ないのかよ!」

平成ライダーロワの変身可能時間制限である10分はもうすぐ過ぎようとしていた。
ここでこのまま何もしなければ、自分たちは殺され、彼らはクリーチャーとして解き放たれてしまう。
いっそ、願いどおりに殺すべきなのか。彼らの、“未来”を奪うべきなのか。
ザ・フォッグと宇宙人が一体化した存在を、怪物を倒すかのように蹴り砕くべきなのか。

「嫌だよ。オレは、オレはそんなこと――「『人間』として死ねること以上に、嬉しいことはない」……え」

「あいつが、書いたんだ。『人間』として死ねること以上に、嬉しいことはないと、あいつが書いたんだ。
 俺たちはヒーローなんていないホラーな世界を好んできたけど。そうは言っても、やっぱり男の子の憧れなんだよ。ヒーローって奴はさ。
 だから……頼む、ヒーロー。あいつを、迎えに行ってやってくれ。可哀想なあいつらを助けてやってくれ」

――命を救うだけが、コヨミを救うことじゃない
最新の仮面ライダーのそんな一節がミライの脳裏をよぎる。
その中で死ぬかもしれない少女は笑っていた。ファントム(クリーチャー)にならないでよかったと笑っていた。

「……マキシマム、ドライブッ!」

ならば、変える。
未来を閉ざすのではない。望まぬクリーチャー化という、彼らの未来を変えるのだ。

「――ハアアアアアッ!!!」

この手に、ハイパーゼクターはない。
そこまで都合よく支給されてはいなかった。
代わりに手にするは転輪する勝利の剣。
本来なら、魔力なき身では扱えぬはずの剣を、魔皇力ならぬタキオン粒子を代用して解き放つ。
ハイパー化していないとはいえ、仮面ライダーカブトは光を支配せし太陽の神。
柄に擬似太陽が納められた日輪の剣との相性はタキオン粒子の不足を十分に補える!

「ハイパー・エクスカリバー・ガラティーン!」

全く規格の異なる二つの武器を掛け合わせてのマキシマムドライブ。
宇理炎をも思わせる走る太陽の熱波が、二人にして一つの“人間”を飲み込んでいく。


そして――

729When They Cry:2013/04/20(土) 22:04:10 ID:f36OHljM0
極光が過ぎ去った時、そこには一つの人影があった。

「スンバラリア! ザ・フォッグ!」

メモリブレイクが成功したのだと思い、喜び勇む、3年目の傭兵。

「待って! まだ!」

ミライの制止も聞かず、無防備に近づいた傭兵は、大事なことを忘れていた。
ホラゲロワにて死とはすべての終わりではなく、すべての始まり。
傭兵が最後に目にしたのは、赤い涙を流す、かつて宇宙人だった亡者が、自分を捕食する姿で。
ああ、失敗したと悟った傭兵は、仲間への最後の手向けとして、亡者と化したそいつの触手を引っこ抜いた。


【1、2年目の宇宙人(◆WYGPiuknm2)@ホラゲロワ 死亡】
【3年目の傭兵(◆TPKO6O3QOM)@ホラゲロワ 死亡】
【ザ・フォッグ(◆cAkzNuGcZQ)@ホラゲロワ 死亡】
【ホラーゲームバトルロワイアル 全滅】

                                                         
バン
                                           総合評価 Dクラス
                                        ――――――――――――
                                        特別編 書き手ロワ 完







「満足かよ……。こんなんが見たかったのかよ、主催者……。書き手たちに、オレたちに、こんなことをさせて満足かよおおおおおおおお!」






【1日目・黎明/B-1 宇宙戦艦内部】
【未来への系譜/仮面ライダーミライ(◆MiRaiTlHUI)@平成ライダーロワ】
【状態】健康、一人称“オレ”、深い悲しみと怒り、二時間カブトに変身不可
【外見】天の道を往き、全てを司る男を継ぐ者@平成ライダーロワ
【装備】エクスカリバー・ガラティーン@二次聖杯、カブトエクステンダー@平成ライダーロワ
【持物】不明支給品0〜1(ハイパーゼクター以外)、パロロワメモリについての考察メモ
【思考】基本:主催者の思惑も、変えられてしまった自分自身も、自分の手で変えてみせる
1:未来を変えるためにも主催者の思惑を探りたい
2:爆弾機能もだが、自他のメモリによる精神汚染をどうにかしたり、警告することを最優先

※変身制限により10分間しか変身できず、同じ変身アイテムを使えるのは二時間ごとです。
※作品再現によりタキオン粒子を魔力の代わりに使用出来ます

※パロロワメモリについての考察・体感まとめ
・使い回し不可。ただし同じトリップなどの同一の書き手なら、別ロワ所属でも使いまわせるかも。ただし別ロワの記憶は曖昧になっている
・マキシマムブレイクなどの必殺技によるメモリブレイク、強制排出不可。適合者死亡時に共に消滅
・強度の精神汚染あり。書き手としてのエゴや信念に飲み込まれがちに。一般人離れした物語の登場人物のような精神状態に
・過剰適合により、チート能力を使えうる反面、使えば使うほど、精神汚染及びメモリの一体化・強化が進行
 ある種、書き手たちは常時キャラクターへと変身状態なため特殊能力を使わないでも徐々に汚染は進行

730When They Cry:2013/04/20(土) 22:05:07 ID:f36OHljM0
投下終了です
尚、感極まって全滅とか書いてしまいましたが、現時点で登場している方々という意味です

731クワマン:2013/04/20(土) 23:25:40 ID:0DkmCseU0
投下します。

732クワマン:2013/04/20(土) 23:26:13 ID:L0CRMr9Q0
>>712>>714のタイトルを忘れていました
「常識は破るもの」でお願いします

733あの画像が今――――!:2013/04/20(土) 23:26:51 ID:0DkmCseU0
「……とは言ったものの、誰も見つからないんだよな」

ネラー・ザ・ダークネスは動いていた足を止めて言う。
あれからかれこれ数分歩いているが、誰一人見当たらない。
いや、だからといって殺し合いに乗っている人に出会っても困るのだが。
2chロワの投下数トップ書き手として、ネタを探し求めなければいけないのだ。

「まぁ、まだ殺し合いが始まってそんなに経っていないしな……とりあえず適当に誰かを……ん?」

暗い中に、微かに光る何かを見つける。
参加者かもしれないし、接触しない理由もない。
とりあえず、近づいてみる――――と、よく見るとそこにいたのは学ランの少年であった。
何かを読んでいるようだが……声をかけていいものだろうか。
いや、考えてみろ。 ここで声をかけずにいつかける。
いつやるの? 今でしょ! って前誰かも言ってた覚えがある。
何事もチャレンジ、レッツトライだ。

「あの、すみません……そこの人」
『……』
「あの……」
『……』

完全に黙っている。
一応、何か読んでる――――っていうかジャンプ読んでるけれども、というか殺し合いの場で何とも悠長な。
少なくとも殺し合いには乗っていないだろうし(乗っていればこんな場所でジャンプを読んでいないはずだ)情報交換くらいはしたい。

「すみません! あの――――」
『……はぁ』

と、少し大きめの声で声をかけた時だった。
その少年はゆっくりと立ち上がり、こちらを見る。

「すみませんあの……」
『ソーリー、悪いが聞こえないよ』
「――――え?」

その少年は左手に螺子を握っていた。
ただの螺子ではない、人を刺し殺せるような大螺子だ。
ホームセンターに行っても売っているかわからないというか、絶対に売っていないサイズだ。
刺される、自分はそう覚悟した。
その少年の死んだような目、やる気のなさそうな真顔、どう考えてもそれは『過負荷』そのものだった。

だが、彼がとった行動は意外な事であった。


グチャ、という擬音が耳に入ってくる。


目の前で、少年は自分の耳に大螺子を刺していた。
そう、マジックでもない。 血がダバダバと出ている。
血の気が引いた、だが少年は焦る様子もない。
それどころが――――


『耳に螺子が入っていてね』


狂ったような笑みを私に見せる。
その光景に恐怖だけではなく、狂気までも生み出てくる。

734あの画像が今――――!:2013/04/20(土) 23:27:17 ID:0DkmCseU0

「っ、う、うわあああああああああああああああああ!!」

いつの間にか自分はその少年から逃げていた。
書き手ってのは、こんな狂った奴しかいないのか――――。
ふと、頭のなかにそんな言葉が浮かんだ。


【1日目・深夜/E-3】
【ネラー・ザ・ダークネス(◆i7XcZU0oTM)@2ちゃんねる・バトルロワイアル】
【状態】恐怖、逃走中
【外見】加賀(擬人化)@2ちゃんねる・バトルロワイアル
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:様々な書き手と触れあって、続きを書く為のネタを得る。
1:なんなんだ、あの人……。
2:そういえば、2chロワの他の書き手はどうなってんだろうか。



◆        ◆        ◆



『あーあ逃げちゃったよ……ちょっと驚かせすぎちゃったかな?』

謎の少年――――球磨川禊、の格好をした書き手は笑った。
零崎継識(◆VxAX.uhVsM)――――掲示板の削除人としても、ある意味納得の姿ではある。
継識は耳に刺さった大螺子を引っこ抜く。
そして、その傷がみるみる消えていく。
まるで最初から『無かった』かのように。

『でも、僕のジャンプタイムを邪魔するから悪いんだぜ? せっかく静かに読みたかったのにさ』

と、先ほどまで読んでいたジャンプを見る。
これだけのために、ネラー・ザ・ダークネスは耳に螺子というシュールで恐怖な光景を見せられることになったのだ。

『んー……まぁ、ジャンプ読み終わったしそろそろ僕も行動しようかな』
『どうせ、他の書き手さんも来てるんだろうしさ』
『僕みたいなのまで呼ばれたんだ、きっと来てるだろう他の人も探さなきゃね』

『1日目の深夜で/E-3にいるよ』
『零崎継識(◆VxAX.uhVsM)@新西尾維新バトル・ロワイアル』
『状態?』『いたって健康さ』『耳に螺子が刺さってた?』『何言ってるんだい』
『外見は』『球磨川禊@新西尾維新バトル・ロワイアル だぜ』
『装備は』『大螺子@新西尾維新バトルロワイアル さ』
『持物は』『基本支給品、ジャンプ最新号@現実』
『思考とか?』
『基本方針は新西尾ロワの皆と帰る、少なくとも誰か一人は生還させたいね』
『1番目は新西尾ロワの書き手の皆を見つける事かな』

735クワマン:2013/04/20(土) 23:27:58 ID:0DkmCseU0
投下終了です。
ttp://matome.naver.jp/odai/2133543713637171001/2133738519604710103
あの画像とは?と言う方は上のURLを見てみましょう。

736クワマン:2013/04/21(日) 00:00:39 ID:T2FfomiQ0
新しめのの感想
ステマ二人組はマーダー・ザ・スコッパーが今後残ればやばそうで楽しみ
ホラゲロワ全滅はフォッグが折角、狂マーダーになりそうだったのと相まって残念
なんというか新西尾ロワの狂いっぷりが酷い(褒め言葉)

737クワマン:2013/04/22(月) 00:37:49 ID:O7MXfcoU0
投下します

738101回目のリバイバル:2013/04/22(月) 00:40:40 ID:O7MXfcoU0
−ホラゲロワ書き手が全滅してちょっと経ってから。

「あれっ…なんで俺生きてんだろう…?さっき恐竜に噛まれたはずだよな…」
 乾いた血溜まりの中から起き上がるのはホロゲロワの書き手◆hr2E79FCuoである。
「夢…じゃなかったみたいだなあ…」
 周りを見渡して現状を理解する。
「くっそ…まさかいきなり殺されるなんてなあ…。まあ、死体にもちゃんとメモリを刺してくれてありがた…」
 くはない。
 彼は自分の姿を確認した後、閉口した。
「確かに俺はどのキャラも一度しか書いてないからこれといって思い浮かぶキャラも無いかもしれないけど…だからって…こんなのあんまりじゃないか!」
 彼の変身した姿は日野貞夫。
 ホラゲロワにおける彼の扱いの悪さは読んだ者ならばわかるだろうが、結構酷い。
「まあね…一回死んだのに蘇ってる時点でなんとなくわかってはいたけどさ…」
 ため息を吐きながら自分の置かれている立場を考える。
 今の自分はあの『ホラゲロワの日野様』である。
 ロワという舞台に適応しながらも恐ろしい怪物たちによって

また日野様が死んでおられる。

 とネタにされてしまったあの日野なのだ。
 いわば生まれた瞬間に敗北が確定しているようなものだ。
 通常ならばそもそも開幕前に敗北しているのだが。
「いやあ…当然だけど復活できても死ぬのって痛いんだなあ…」
 日野の蘇生アイテムとして登場した鏡石は死後に機能する物なので死の瞬間は普通の人間と変わらないのだ。
「いきなりこのザマだもんな…このままだと◆hr2E79FCuoがまた死んでおられるって言われちゃうよな…」
 開幕する前から見せしめとしての死亡。しかも恐竜による丸かじり。
 ホラゲロワ本編に負けず劣らずのこの扱い。このままいくとどうなるか、ホラゲロワを読んだことのある人間ならば少し考えれば想像できる。
 書き手である彼ならばもはや考える必要も無い。
「どうしてこんなロワに出なきゃならないのかなあ…」
 ちなみに、また死んでおられた(一度目)彼がルールを知っているのにはちゃんと理由がある。
 ティラノにガブリといかれた彼の死体はサイレントヒル的な不思議な力だか堕辰子的な神通力だかわからないけどとにかくすごい力でF-4のマンモス校の一室に飛ばされた。
 そして復活するまで放置されていたのだが、その際に流れた彼の血によってホラゲ的な血文字によってルールが記されていたのだ。
 誰が血文字を書いたのかわからないがホラゲとはそういうものだ。
「趣味が悪すぎるんだよなあ…」
 血文字も、自分の状況も。
 ついでにクリーチャーが暴れすぎなホラゲロワも。

739101回目のリバイバル:2013/04/22(月) 00:42:16 ID:O7MXfcoU0
「そうだよ…あんなことになるはずじゃなかったんだ…。俺は、また死んでおられるなんて言われるために鏡石を持たせたわけじゃない…そうだ…!きっと…」
 クリーチャーやらなんやらのためにホラゲロワにおいてほとんどネタキャラとなってしまった日野だが、その能力は低くない。
 むしろ殺人クラブの日野として登場しているため人間としては高すぎるくらいの力はある。殺人クラブの部長は、手刀で人を切ることができるのだから。
「きっと今、俺がここで輝くためにあの石を登場させたんだ!」
 死ななきゃ安いを地でいくロワにおいて、鏡石という残機システムは圧倒的なアドバンテージとなる。
 手元に無いため正確な数はわからないがおそらく自分が書いたとおり鏡石は13個。いや、一つ使ったから後12個あるはずだ。
 その分復活ができるということになる。威力が高すぎて一撃で5回死ぬ、なんてオーバーキルも無い。
 手元に無いならどこにあるのかと言われれば、おそらく腹の中だろう。なぜならやたらと腹がごろごろしているからだ。
 なぜ腹の中にあるのかと言われれば…日野が蛇の腹の中に入ってしまったのが悔しかったからだろう。難しいことは無しだ。
「何度か復活できるからと言っても気をつけないといけないな…」
 彼は自分の書いた日野を思い出す。
 彼の話の中で、日野は蘇るたびに死への恐怖が強まっていた。日野でありながらマーダーとしての活躍ではなく、汚名返上の為の活躍を望んでいるのもその恐怖から来る物だろう。
 その日野のメモリである以上、彼もまた死ねば死ぬほど恐怖に支配されるだろう。
 メモリを刺されただけの普通の人間ならば尚更だ。
 しかしこの場で輝き、また死んでおられる様を返上するためにはその恐怖を乗り越える必要があるのも事実だ。
「ならやるしかないよな」
 そして彼は日野であることにもう一つのメリットを感じていた。
 それは演技力である。
 殺人クラブの部長でありながら、原作では頼れる…か、どうかはわからないが主人公の所属する新聞部の部長としてその異常性を隠していた。
 ホラゲロワにおいても相手が世間知らずだったとはいえ自分の本性を隠しながら接近している。
 彼には善人を演じるだけの演技力があるのだ。
 演技はどこまで行こうと演技だが、通すことができればそれが全てになる。
 普通の高校三年生日野貞夫のメモリを持つ◆hr2E79FCuoを演じきったとき、彼は『ホラゲロワの日野様』の悲劇を回避することができるかもしれない。
 原作の舞台に近い存在である、このマンモス校に飛ばされたのもきっとそれを暗示しているのだろう。
 そして彼はまだ気づいていないが、彼がホラゲロワにおいて投稿した八尾比沙子の幻視や雛咲真冬の持つ霊に関する能力も得ている。
 気づいたところでおよそ戦闘には向かない能力だが、気づいたとき彼の危機回避能力。それがもたらす生存力は桁外れのものとなるだろう。
 はっきり言って『ホラゲロワの日野様』を割り当てられながらいい目に会える気はしない。
 だとしてもやらなければならない。やればやるだけ、痛いのを回避できるのだから。
「そうだ、あらかじめホラゲロワっぽい人には気をつけないとな」
 少し失礼に思われるかもしれないが、『ホラゲロワの日野様』の姿をしている以上彼が同僚のホラゲロワ書き手たちを警戒するのは残念ながら当然である。
 また日野様が死んでおられる。を繰り返すわけにはいかないのだ。
 特にシザーマンがいようものなら死んでは蘇り…を繰り返す自分の体はまるでプラナリアのように遊ばれてしまうに違いない。
「誰が敵かわからないのがロワだけど、彼らには特別注意しておきたいね」

740101回目のリバイバル:2013/04/22(月) 00:43:07 ID:O7MXfcoU0

 もっとも、◆hr2E79FCuoが知らないだけで他のホラゲロワ書き手は全滅しているのだが。
「やれるはずだ…俺には死ぬだけの痛みと引き換えに、失敗から学習できるチャンスがあるんだから!」
 彼は歩き始めた。
 もはや呪われていると言える『ホラゲロワの日野様』の運命を超え、日野という名前のように暗い野原を照らす太陽のように輝くために。
 殺人鬼の体に、主人公のような決意を宿しながら。


【1日目・黎明/F-4 マンモス校】
【日野様がまだ生きておられる(◆hr2E79FCuo)@ホラゲロワ】
【状態】健康
【外見】日野貞夫
【装備】無し
【持物】体内に鏡石
【思考】
1:死ぬのは嫌だから基本的には逃げ腰。
2:しかし名を上げるチャンスだと思ったら多少無茶をする。

※鏡石による復活は二時間程度はかかる。
※何かの拍子に幻視、霊視、霊との会話、死体や霊から残留思念を読み取ることができるようになります。
※幻視について:目をつぶって集中することで20m程度の範囲にいる相手の視界から物を見ることができるようになります。


「でも…どうせならやっぱイケメンな真冬さんになりたかったなあ…」

741クワマン:2013/04/22(月) 00:43:33 ID:O7MXfcoU0
投下終了です

742クワマン:2013/04/22(月) 10:49:12 ID:iU9LdBGw0
ホラゲロワ的な、の便利さに吹いたw
ロワである以上霊視は乱用させてはもらえないだろうけど、なかなか悪くない組み合わせかも
ガンバレw

743クワマン:2013/04/22(月) 18:01:23 ID:LV4H.HlE0
投下します

744G-2遊園地 書き手式庭球決戦!!:2013/04/22(月) 18:02:03 ID:LV4H.HlE0

 遊園地ッ!
 それは乗り物などの遊具を設けた施設。
 デートスポットにはもってこいの場所である。
 そこに来た二人……いや、一人と一匹と言った方が正しいだろう。
 しかし、今は二人と表記させてもらう。

「おかしいですね……」
「確かに大勢の声がこっちから聞こえてきたんだがな」

 アイドルと恐竜。
 友達Pとトロオドンである。
 二人は決してデートに来たわけではない。

 彼らがいたスタート地点では二つの大声が聞こえてきたのである。
 一つ、北東から『一人の少女の声による対主催宣言』。
 もう一つは南東の遊園地から『二百人を超える人間の肉声による大声援』。
 二人が選んだのは後者の方。大勢の人がすでに居そうと感じたからだ。


 ―――氷帝! 氷帝! 氷帝!



 ……また聞こえ出した。
 しかし、確かに声はすれども姿は見えない。
 もしかしたら姿を消す能力か道具で回り囲まれているのかもしれないし。
 この遊園地自体が何かの仕掛けられているのかもしれない。
 それを覚悟して二人はここに来たのだから、後悔はない。


 ―――氷帝! 氷帝! 氷帝!


 二人は声がする方に進む。
 進むにつれ声は大きくなると同時に違う音も聞こえてきた。
 小気味良い音と時折、激しい音が聞こえてきたのだ。
 そして、そこで二人は見たのだ。


「あれは……?」
「テニス……?」


 ネットを挟み二人の男が打ち合っていた、ボールを。
 恐らくはテニスと呼ばれる球技のはず。そう、テニスの筈なのだ……。

 しかし、二人は理解できない。
 何故なら、殺し合いの最中か彼らはテニスをしているのか意味が分からないのだから。 
 さらには観客がいないのに聞こえるこの大声援。

 打ち合っているのは少年と黒フードの男。


 ◆

745G-2遊園地 書き手式庭球決戦!!:2013/04/22(月) 18:02:57 ID:LV4H.HlE0


 テニスとは二人または二組のプレイヤーがネット越しにラケットでボールを打ち合う球技である。
 複数の人間が1つの球を互いに打ち合うという形態の球技の起源は、紀元前にまで遡ることが出来る。
 エジプトでは宗教的な行為のひとつとしてこのような球技が行われていた。
 紀元前15世紀の壁画で球を打ち合う球技を行う人々の姿が描かれたものが発見されている。


「 ほ う ら 凍 れ 」


 そんなテニスでも決して聞くことないの台詞。

 放たれ打球は皇帝の死角に向かって飛んでいく。
 死角を突かれていては百錬自得と言えど反応しきれない。

(……また死角を突かれたか……)
「30‐0(サーティー-ラブ)だ」
 
 ゲームカウントは4-4(フォーゲームスオール)。
 互いにサービスゲームはキープして、均衡状態な現状。
 しかし、ここで◆wKs3a28q6Q(以降◆wks)がこのサービスゲームをキープすれば圧倒的優位ッ!


「はあぁぁ―――っ!!!」


 ◆wksのサーブから放たれたサーブはイレギュラーバウンドを起こし全く跳ねない。
 『タンホイザーサーブ』。跡部様が持つ美技の一つである。しかし――――

「……何度も見れば、慣れる……ッ!!」

 ◆wksのサービスゲームも5度目。
 跳ねない打球の捌き方は野球でもある動きだ。
 特にショートはもっとも運動能力や野球センスを要求される内野手だ。
 皇帝ムネリンの身体能力と技術を持ってすれば返せるのだ。
 
「はっ!!」

 バウンド直後の僅かな跳ね上がり際を狙い打つ。
 フロントフットホップを用いてライジングショット気味で打ち返す。
 
 それに加えて、百錬自得の極み。
 威力、回転、破壊力等を全て倍返しにする技である。
 
「ちっ!」

 ◆wksのラケットを弾き飛ばされた。
 ……いや、自らラケットを手放したのだ。
 タンホイザーサーブ=ドライブC(越前リョーマの技)と考えていいだろう。
 ドライブCの倍の回転数を持つ技もテニスの王子様の作中に存在する。

(比嘉中の田仁志のようなパワープレイヤーでもKOする技だからな
 ……俺様でも食らったら一溜りもねぇんじゃねぇの?)

 KO負けはテニスの王子様でもよくあることだ。
 そう、よくあることなのだ。
 それだけは確実に避ける。

「……30‐15(サーティー-フィフティーン)だ。
 ――――貴様のサーブは見切ったぞ」

 低く威圧感のある声で得点を宣言する。
 互いのサービスゲームはキープしている。
 タンホイザーサーブの攻略法は完全に掴んだ。
 このゲームをブレークすれば皇帝が優位に立つ。

746G-2遊園地 書き手式庭球決戦!!:2013/04/22(月) 18:03:41 ID:LV4H.HlE0

「さぁ次行くぜ……!」

 ◆wksは再びサーブの体制に入った。
 得意技を完全に攻略されても、精神は揺るがない。
 そう、テニスはメンタルのスポーツなのだから……
 技術があっても精神が無くては勝てないのだ。

 ボールを高くトスアップする。
 しかし、そのトスに何か違和感を感じる。
 
(あのトスはまさか……?)

 掌でボールをトスしたのではない。
 野球のピッチャーが投げると言われる『ナックルボール』の握りである。
 しかし、回転を殺すナックルボールとは対極に複雑な回転をしている。
 つまりは切原赤也の使う『ナックルサーブ』である。

「はあぁぁぁぁぁ―――っ!!!!」

 放たれたサーブをライジングショットで打ち返そうとする皇帝。
 しかし、ライジングショットはテニスにおいても難しいとされるショット。 
 少しでも当たる面がずれれば……たちまちミスショットになる。
 
(そのサーブはどこに跳ねるか分からないぜ……)
 
 ガシャンと鋭い音が周囲に響いた。
 コートを大きく外れたボールは◆wksの背後のフェンスに突き刺さった。 

(…………俺様以外はなぁ―――ッ!!)

「……ッ!(跡部様の技だけ使えるわけではないのか)」
「40‐15(フォーティー-フィフティーン)だ……
 俺様のサーブは見切ったんじゃなかったのか、あーん?」

 この後、◆wksはタンホイザーサーブとナックルサーブを使い分け、サービスをキープ。
 ゲームカウントを5-4(ファイブゲームストゥフォー)とし、王手をかける。
 次の皇帝のサービスゲームをブレークすれば◆wksの勝利なのだ。
 しかし、油断や手抜きなどは一切しない、
 すれば、一気にひっくり返されてしまいそうなのだから。

(奴のサーブは確かにすげぇが……だが、返せない球じゃない……
 全身の毛孔をブチ開けろ……神経を末端まで研ぎ澄ませろ――)

 ここでさらに集中する。
 眼力(インサイト)が極限まで、高まっていく―――――

(俺は対主催達を導く―――この眼力《インサイト》と共に――――俺の進化は止まらないぜ!!!!)



 ――――全てが見えた。



「◆wks王国(キングダム)……スケスケだぜ!!」



 ここに新しい国がまた生まれた……!


 ◆ ◆

747G-2遊園地 書き手式庭球決戦!!:2013/04/22(月) 18:04:28 ID:LV4H.HlE0


 二人しかいない観客席でごくりと息を呑む。
 流れはどちらに傾いてもおかしくは無い一進一退の攻防。
 そのテニスコートで行われているのは紛れも無く真剣勝負なのだから。

 恐らく負けた方は死ぬ、『テニス・デスマッチ』をしている。
 でなければ、こんな殺し合いの場でテニスなどしないのだから。

(きっとそうに違いない……でなければ、こんなに真剣にテニスをするはずがない)
 
 二人は戦っている彼らを見守るしか出来なかった。
 打球の行方を見守ろうとするが、時折、反応ができない。

 彼らはきっとテニスに近いことをしているのだろう、そう思わざるを得なかった。

「アドバンテージ、俺……マッチポイントだ」

 そして、迎えたマッチポイント。
 追い込んだのは少年。追い込まれたのは黒フード。
 一進一退の攻防であったが、時折、黒フードの男の動きがおかしい。
 放たれた打球に対して一歩も反応出来ていないのだ。
 客観的に見ても、おかしいくらいに。
 
 しかし、黒フードの男は動じない。
 まるでテニスでのスリルを楽しんでるように。

 そして―――
 
「ハァァァッ!!」

 覇気と共に鋭い高速サーブが放たれる。
 その速度はこの試合中で恐らくは最速をマークしたであろう。

「―――オラァッ!!」

 少年がそれをなんなくと返球する。
 打球は完全に無人の逆サイドに向かって飛んでいく。


「………………甘いッ!!」


 ……いないはずの逆サイドに一瞬で皇帝は現れた。
 その速度はまさに『神速』。己の守備範囲内に辿り着いたのだ。
 

「チェストォッ!!!!!!」
 

 今までに大きな掛け声。
 その掛け声で鳴っていた氷帝コールが打ち消された。
 鋭いスイング振られたラケットはボールにジャストミート。
 皇帝はとんでもない速度で打ち返したのだ。
 




     ……ポス。





 しかし、ボールがネットを超えることなく、皇帝のコートに落ちた。
 この瞬間に勝負は決した。
 少年が勝ち、黒フードの男が負けたのだ。

「ゲームセット&マッチ……俺の勝ちだ……ッ!」
「うむ……」

748G-2遊園地 書き手式庭球決戦!!:2013/04/22(月) 18:05:00 ID:LV4H.HlE0

 ――氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!
 ――氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!
 ――氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!

 再び、大声援が巻き起こった。
 鳴り止まない大声援。

(このあときっと何か起こるはず)
 
 観客席の二人は思う。

 試合終了から数秒経過。
 何か起こるはず……!
 これだけの闘いが終わったのだ。
 きっと何か起こるはず……!

 さらに一秒経過。

 ……二秒経過。

 ……三秒経過。


 ………………


 …………


 ……  


 一分が経過した。


 ――結局、何も起きなかった。

 ただ氷帝コールだけがコートを包んでいた。
 しかし、見ていた二人は釈然とはしない。
 本当にテニスの試合が終わってしまっただけであったのだから。

「あーん?(和訳:そういや、さっきから見ているあいつらは何だ?)」
「ふむ……客人か?」
「「!?」」

 ◆wksは汗をぬぐい、客席にいる二人を見る。
 皇帝は黒フードで顔が隠れ、表情は確認できないが確実に視線は感じる。
 
「その恐竜は……支給品か?」
「違うな……体内にパロロワメモリが入ってやがる、参加者だ。
 ……(体内のパロロワメモリが)スケスケだぜ!!」
「……!?」

749G-2遊園地 書き手式庭球決戦!!:2013/04/22(月) 18:05:40 ID:LV4H.HlE0

 今の試合で骨格まで透かせる眼力(インサイト)を手に入れた。
 それはアイドルだろうと古生物だろうと関係ない。
 今の◆wksにはメモリの位置まで、はっきりと見えている。
 しかし、どう考えても年頃の女の子に向かって言うような台詞ではない。

「どうします?(ヒソヒソ)」
「接触するにも対主催かどうかわかりませんから、あの黒フードは怪しさ満点ですけど……(ヒソヒソ)」

 テニス(?)していただけだが、この二人の身体能力は高かった。 
 素人目でもはっきり分かる程度に……問題はこの二人のスタンスだ。
 殺し合いに乗っていれば、一刻も早く逃げる。
 乗っていなければ……話は別、接触して、話をしたかった。
 トロオドンは逃げる準備をしつつ、二人に話しかけた。

「あのう……貴方達はこの殺し合いに乗っていますか?」

 ロワではよくある台詞。
 少しの静寂がテニスコートを包んだ後に、コート上の二人は答えた。

「あーん? ……俺様はゲームには乗っていないぜ?」
「……私も対主催だ、彼(◆wks)にテニスで負けてしまったから、彼の方が上であるがな」
「……は?」
「えっと、つまり……?」
「そういう約束だったからな、俺様とテニスで勝負して負けたらな。
 まぁ最初から、ゲームに乗る気はなかったみてぇだったようだしな」
「うぬ……ばれていたか」
「俺様の眼力(インサイト)で見え見えなんだよ」

 二人とも対主催だった。
 そして、どっちが主導権を取るをはっきりさせるためだけにテニスをしていた……らしい。
 本当にそれだけのためにテニスをしていたという話を聞いた。

 ここに四人の書き手があつまった。しかも、全員別のロワ。
 これだけで情報交換をする価値はありそうだ。

「……それとそろそろ、その暑そうなフードを取ったらいいんじゃねーのか?」
「うむ、一理あるな」
「……一つ確認したいんですが、貴方は本当に人間なんですか?」
「恐竜の姿をしている者に言われても説得力が無いがな……まあいいだろう」 

 銀河皇帝は黒フードに手を掛けた。
 そして、ガバリとその素顔をさらけ出した。

「!?」
「あーん(和訳:やっぱりな)」
「こ、こども……!?」

「僕は人間だ」

 まるでどっかの波紋戦士のような台詞。
 黒フードを取った皇帝の顔はまるで少年。いや、まさに少年川崎だった。
 『少年川崎宗則』それが『銀河皇帝ムネリン』に与えられた姿だった。
 
「こんな名前を付けられたがために、こういう態度を取っていた。
 でも、しょうがないですよね?(マジキチスマイル)」
「体格まで変わってるじゃないですか……」
「身体が縮む原理は分からないがな」

 もう少し話を続けたかった。 
 しかし、ここで一つ、◆wksは異を唱えた。
 それは割と先に解決しなければならない問題であった。

「つーか、喉が渇いたな」
「確かに……」
「そういえば、私も……」

 激しいスポーツの後は喉が渇く。
 観戦していても喉が渇く。
 しかし、支給された水程度じゃ物足りない。
 
 その時であった。
 どことなく軽快なBGMが流れ出してきた。

750G-2遊園地 書き手式庭球決戦!!:2013/04/22(月) 18:06:40 ID:LV4H.HlE0

 ♪デッデーデレ・デッデーデレ・デッデーデレ・デッデーデレ…

 ♪デッデーデレ・デッデーデレ・デッデーデレ・デッデーデレ…

 ♪デッデーデレ・デッデーデレ・デッデーデレ・デッデーデレ…


「あーん?(和訳:なんだこの音楽?)」
「私にもわかりません」
「一体、何が始まるんでしょう……?」
「んっ、あれは?!」
 
 四人は足音がするをする方向を振り向いた。
 そこには……



 ♪デッデーデレ・デッデーデレ・デッデーデレ・デッデーデレ…

 ♪デッデーデレ・デッデーデレ・デッデーデレ・デッデーデレ…

 ♪デッデーデレ・デッデーデレ・デッデーデレ・デッデーデレ…

                     ,. -‐…‐- 、
                  /       ,
                     i        ',
                     !           i
                     !          ,′
                       〉、        /
               _jミ「   ヽ    ∠ `7ミt_
            _/  辷t   `¨¨´  .イミ/  \_
          /    ,. -くクァ-、__,rァ7ヽ><  /.::::::::::\
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         |      i      / ̄ ̄\   /.:::::::::::.  ::::::|
         |     !      /-、__,.-‐‐-、j 〈.:::::::::::::/ .::::::::!
.          }    _,⊥、   r‐-、__,.-―--、/.:::::::::::/  .:::::::/
.          i r_´_,..- \  ヽ:::::::::::::::::::::∠'-- 、:::/  .:::::::{
          !  r' /,.-  >一…'´ ̄      ヽ  .::::::::i
          i  ど/_,.-‐'"            _人 .::::::::/
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          ヽ        _,. -‐<.:::::::::::::::..... ...::::::::/
           ヽ __,. -‐'" /.:::::::::::::`:::::ー-:.、 ...::::::::/
                |    /.::::::::::::::::::::::::::::::::::| ̄ ̄
  .ヘ    /(_) )  / ̄ ̄ ̄ フ./(_) ) /__7 ./''7/ ̄ ̄ ̄ ̄/  / ̄/ /'''7
./   \  'ー"    ̄ ̄./ / 'ー"  /__7 / ./  ̄ ̄ノ /    ̄  / ./
|_/ \  \     ___ノ /      ___.ノ /   <  <..   ____.ノ ./ 
     \_/   /____,./      /____,../     ヽ、_/  /______./  


「…………」
「…………」
「…………」
「…………」

 一国の王も、銀河皇帝も。アイドルも、恐竜も、
 ……声が出なかった。出そうとしなかった。
 そして、ペプシマンは……

「プシャアアアアアアアアアアアアアア」

 とだけ言い放ち、その場の三人に何か飲み物の入りの缶を手渡した。
 そのままペプシマンはどこかに駆け出して行った。

 取り残された四人は考えるの止めた。
 しかし、一人だけはプルタブを開け、喉を潤そうとする。
 ……彼が一番は喉が渇いてるからしょうがないのだ。
 
 

「なるほど、PEPSIじゃねーの」

751G-2遊園地 書き手式庭球決戦!!:2013/04/22(月) 18:07:04 ID:LV4H.HlE0

【一日目・黎明/G-2/遊園地テニスコート】

【◆wKs3a28q6Q@中学生ロワ】
【状態】疲労(小)
【装備】松岡修造のテニスラケット@川崎宗則ロワ(現地調達)
【所持品】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考・行動】基本:勝つのは――俺だ。
0:なるほど、PEPSIじゃねーの
1:主催を打ち倒し、参加者を導き勝利する。
2:目の前の女とトロオドンから話を聞く
※外見は跡部景吾@テニスの王子様です。
※眼力(インサイト)を極めました。
※体内のパロロワメモリまでスケスケになるくらいまで見えるようになりました。

【銀河皇帝ムネリン(◆555/vRw0s2)@川崎宗則ロワ】
【状態】疲労(小)
【装備】鉛製ラケット@中学生ロワ(現地調達)
【所持品】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考・行動】基本:川崎宗則ロワ書き手たちを永遠にする(詳細不明)
0:うむ、後期型ペプシマンか……
1:◆wKs3a28q6Qについていき、対主催
※外見は黒フードを着た少年川崎宗則です
※他の無我の奥の扉を開いてるかもしれません。

【賢者竜トロオドン(◆JUJ3JcJgbI)@古生物ロワ】
【状態】健康
【装備】特になし
【持物】基本支給品、
【思考】
基本:主催者側の思惑を調べる
0:ペプシマン……って何?
1:◆sOMmvl0ujoの思惑を調べる。
2:二人のロワについて聞く
※外見はトロオドンです。


【最高の友達P(◆j1Wv59wPk2)@モバマスロワ】
【状態】足を少しひねっている
【装備】トマホーク
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:どりあえず◆JUJ3JcJgbIについていく
0:なんでペプシマン……
※外見は北条加蓮@アイドルマスターシンデレラガールズです。
 

 ◆ ◆ ◆

752G-2遊園地 書き手式庭球決戦!!:2013/04/22(月) 18:07:45 ID:LV4H.HlE0

 足りない。

 圧倒的に足りない。

 配るべきペプシがもう尽きそうだ。

 どこかで補給をしなければ……。

 無いのか。

 どこかに無いのか。

 どこかに……

 どこかに……

 どこかに……

 ……なぁんだ……あるじゃないか!  


『勢いよく駆けだした男の目の前には一台の箱ッ!!
 それはッ、まさしくモンスターボックスッ!!!
 男は己の上腕に力込め……それを持ち上げたァッ!! 
 そして、そのまま、駆け出したァ!!!!!!』 


「プシャアアアアアアアアアアアアアア」


『駆けろ、ペプシマンッ!!! この殺し合いを走破するためにッ!!』


【一日目・黎明/G-2/遊園地近く】

【◆4Wptyf8HGw@オールスターロワ】
【状態】腹部ダメージ(極小)、少々の疲れ
【外見】ペプシマン@ペプシマン
【装備】ペプシしか入ってない自販機@書き手ロワ4th(現地調達)
【持物】基本支給品
【思考】
基本:『ペプシマン』として、ペプシを求める人にペプシを届ける。
 0:ペプシを求める声を探す。

753クワマン:2013/04/22(月) 18:08:01 ID:LV4H.HlE0
投下終了です

754クワマン:2013/04/22(月) 18:28:25 ID:LV4H.HlE0
一部修正です

×もう一つは南東の遊園地から『二百人を超える人間の肉声による大声援』。
○もう一つは南西の遊園地から『二百人を超える人間の肉声による大声援』。

755クワマン:2013/04/22(月) 19:13:42 ID:ckbh4vhY0
投下致します。

756Oye Como Va:2013/04/22(月) 19:14:10 ID:ckbh4vhY0
ゆらり、ゆらり。

肉の腐りつつあるその体を大きく揺らし。

ふらり、ふらり。

今にも崩れてしまいそうな覚束無い足取りで。

そいつは、向かっていた。

白濁とした眼球の中に。

混濁とした意識の中に。

獲物を捉えていた。

殺意を芽生えさせていた。

あの姿を一目見た時から、抑えきれない激情がそいつを包んでいた。

――――殺さなくてはならない。

本能がそう告げる。

理由は、遥か遠く、曖昧な記憶の中。

ぴちゃり、ぴちゃり。

腐った体液を滴り落とし。

ずるり、ずるり。

地面に擦れる足の肉を撒き散らし。

そいつは、獲物のすぐ側まで迫っていた。

歓喜か。単なる反射か。

唸り声とも吐息とも付かぬ音が喉から漏れた。

獲物はそこで振り返り、恐怖で顔を引きつらせた。

757Oye Como Va:2013/04/22(月) 19:14:26 ID:ckbh4vhY0








「う、わああああああああああああああああーーーーーーーー!!!!????????」

ゾンビ。振り返れば、そうとしか言いようのない姿形をした人間がすぐ後ろに立っていた。
そいつの姿を見た途端トラウマが蘇る。それはもう鮮明に蘇る。弾かれる様に日野様は後ろに跳んでいた。

「なななななんだ、あんたはぁ!? まさかホラゲロワの誰かか!?」

それは呼吸なのか。不気味に喉から音を鳴らすそのゾンビは、答えるでもなくただ一歩を踏み出した。
これは書き手ロワ。クリーチャーなどいるはずはない。
なら考えられる事はこのゾンビがホラゲロワ書き手の誰かという事なのだが、こんなキャラクターはホラゲロワにはいないはずだ。
金髪で短髪。白人。生前は端正なマスクをしていただろう事も伺える。
強いて言うならバイオハザードのレオン・S・ケネディに似ているが、目の前のゾンビの体格はゆうに190cmを超えている。レオンはそんなにごつくはない。
だったら他ロワ出典のゾンビなのだろうか。パロロワメモリの影響で他ロワの事はよく分からなくなってしまっているが、その可能性は充分にあると言える。

「ち、違うのか? ホラゲロワ書き手じゃないのはいいけど、何で最初のエンカウントがこんなやつなんだよ……」

じりじりと迫るゾンビに押される様に日野様は下がる。
怖い。ぶっちゃけクリーチャーなんてもうごめんだ。マーダーだっていいからせめて話の通じる人間に出会いたい。
俺はロワがやりたいんだよ! ロワをやらせてくれよ! そんな思いすら込み上げてくる。
そしてその思いは段々と怒りに変わっていく。

「もう……頭来たぞ」

日野様のメガネがキラリと光った。
いやむしろこれはチャンスなんじゃないか?
トラウマを克服し、汚名を返上し、日野様の格を取り戻すチャンスが早々に訪れたと解釈すべきなんじゃないか?
考えてみれば相手はたかがゾンビ1匹。恐れることはない。
事実ホラゲロワでも日野様はゾンビを1匹解体していた。
しかしそれが日野様の最後の“かっこいい方面での活躍”となってしまっていたのもまた事実。(まあその話のメインは別参加者に日野様がボコボコにされる展開だったが)
だから、あの時からやり直すのだ。かっこいい日野様をやり直すチャンスが与えられたのだ。
手刀だって原作仕様なのか、ホラゲロワ仕様なのか、のろまなゾンビ相手ならそれを試す事も簡単に出来る。

「…………ヒヒ……」

こいつも解体してやる。

「ヒッ…ヒヒヒヒッ……!」

いつもの笑いと共にゾンビに跳びかかった。
手刀を構え狙うのは、狙って下さいと言わんばかりに黒線のタトゥーが刻まれたその首筋!

758Oye Como Va:2013/04/22(月) 19:14:42 ID:ckbh4vhY0
「ヒャーハッハッハッハッハッハッ――――――――――カハッ!」

振るった手刀は首の前を通過していた。
届かなかった。
裏腹に、腹部にめり込んでいたのはゾンビの丸太のような足。
目にも留まらぬ凄まじい速さの蹴りが、先に日野様の腹部に届いていたのだ。
吐き気を覚える暇もなく、血反吐混じりの涎と鏡石が1つ、口の中から吐き出される。
そして体は数十メートルも後ろまで吹っ飛ばされていく。

「な…………んで…………。ゾン……ビ……だろ…………?」

日野様は知る由もない。
そのゾンビが何処の誰なのか。その書き手が誰なのか。
そのゾンビはクリフ・フィッター。
とある世界の天才屍霊術師レザード・ヴァレスの屍霊術によりゾンビ化した、地球人とは比較にならない身体能力を持つクラウストロ人だ。
簡潔に言ってしまえば、日野様の知るゾンビとはスペックが桁外れの存在なのだ。

そして吐き出された鏡石はゾンビの顔に付着し、効力は発動する。
地球人とは比較にならない身体能力を持つ故に、鏡石の効力も劇的に変わる。
地球人である日野様ならば一度死んでから鏡石が発動するまではホラゲロワ仕様により数分のタイムラグがある。再生も2時間はかかる。
しかし地球人を遥かに凌駕するクラウストロ人の身体能力や再生力ならばどちらも数秒の事!

「あん……俺は……」

自分を取り戻したクラウストロ人は、地面に横たわる日野様を見つけると、何かを悟った様に大きく頷いた。
――――殺さなくてはならない。
本能がそう告げる。
理由は、遥か遠く、曖昧な記憶の中。
彼はAAAロワ書き手、◆cAkzNuGcZQ。キャラクターボイスは東地宏樹。
同時にホラゲロワ書き手でもある故に、日野様は殺さなくては気が済まない本能がある!
そしてホラゲロワ書き手でもある故に、鏡石には充分の警戒を払う本能がある! その面倒臭さも骨身にしみて理解している!

◆cAkzNuGcZQは腰を落とす。そして左腕に闘気を溜め始める。

「あいつがあの眼鏡野郎だってんなら……」

日野様の姿は横たわるままだ。だが容赦をする気はない。
辺りの空気が闘気に呼応し、まるで呼吸しているかのような音を立てている。

「こいつで終わりにしてやるぜ!」

この技を選んだのは、一気に終わらせる為。
◆cAkzNuGcZQの左腕が輝きだす。

「てめえの顔も見飽きたぜぇーーーーーーー!」

AAAロワの別キャラの決め台詞まで飛び出した!
でも同じ東地ボイスキャラだから許される事!
つか言いたくなっても仕方がない!

「や、やめ――――」
『マックス・エクステンションッ!!!!!!!!!!』

日野様に向かって果てしなく巨大な光弾が撃ち出された。

「ぐ、が……」

そして日野様は、ここで輝いた。
輝きの中でその肉体も、剥き出しとなった鏡石も消滅し、後に残るものは何もなかった。




【日野様がまだ生きておられる(◆hr2E79FCuo)@ホラゲロワ 日野様がもう死んでおられる】
【ホラーゲームバトルロワイアル 全滅だって言ってんだろ!】

                                                         
バン
                                           総合評価 Dクラス
                                        ――――――――――――
                                        特別編 書き手ロワ 完





「んで……何が起きてやがんだっけ?」





【1日目・黎明/F-4 マンモス校グラウンド】
【キャラクターボイスは東地宏樹(◆cAkzNuGcZQ)@AAAロワ】
【状態】健康
【外見】クリフ・フィッター@AAAロワ
【装備】無し
【持物】不明
【思考】基本:現状を把握したい
1:何が起きてやがんだっけ?
※能力不明


※鏡石は発動の間もなく全て消滅しました。

759クワマン:2013/04/22(月) 19:14:57 ID:ckbh4vhY0
投下終了です。

760クワマン:2013/04/22(月) 23:40:05 ID:0EBA2EQ.0
投下します

761モバマスロワ勢だからね、仕方ないね:2013/04/22(月) 23:41:39 ID:0EBA2EQ.0
「やっぱペプシよりもスタドリだよね」

ペプシマンこと◆4Wptyf8HGwが自販機を担いで走りだしたその頃、ベテラントレーナーPはスタミナドリンクを一気飲みしていた。


【一日目・黎明/G-4】
【ベテラントレーナーP(◆ncfd/lUROU)@モバマスロワ】
【状態】後頭部にダメージ(極小)
【外見】双葉杏
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2、スタミナドリンク×10+3@アイドルマスターシンデレラガールズ(以下モバマス)、スタドリの空き瓶×1@モバマス
【思考】
基本:取り敢えず誰か話の通じそうな人に会いに行く。
 0:さっきのペプシマンはなんだったんだろう?
 1:やっぱペプシよりもスタドリだよね
 2:同じモバマスロワ書き手の人に会いたい

762クワマン:2013/04/22(月) 23:41:58 ID:0EBA2EQ.0
投下終了です

763クワマン:2013/04/25(木) 00:50:59 ID:fZdBXWPc0
投下します

764受け継いだもの/いつの間にか受け継がれていたもの:2013/04/25(木) 00:52:34 ID:fZdBXWPc0

E-2に存在する家電量販店、その一角。
壁に備え付けられた鏡の前に、一人の少女が立っていた。
夜空を思わせる蒼黒の長髪。少女離れしたミステリアスな雰囲気。
鏡に写るそんな自らの姿を見て、少女はポツリと呟いた。

「これ……雪美……」

雪美。佐城雪美。
それがこの少女の――否、この書き手の姿の元となったキャラクターの名前である。
出典元はアイドルマスターシンデレラガールズ、所謂モバマスだ。
つまりこの書き手はモバマスロワの書き手であり、そして、モバマスロワにおいて雪美を書いた書き手は一人しか存在しない。
その書き手の名は心情の紡ぎ手P。代表作は雪美の登場話にしてモバマスロワ第一回人気投票登場話部門優勝作品『約束』。
雪美の姿となるのに彼女以上の適任はいないと断言できる書き手だ。
そんな彼女は、しばし鏡を見つめていた。自らの目に、その姿を焼き付けるかのように。
そしておもむろに自らの衣服に手をかけ――






             


                        しばらくこのままでお待ちください

765受け継いだもの/いつの間にか受け継がれていたもの:2013/04/25(木) 00:53:03 ID:r4RtiLyc0
「満足……した……」

数分後、そこにはほくほく顔を隠そうともしない心情の紡ぎ手Pの姿が!
彼女に限らず、モバマスロワ書き手は大半がプロデューサーでもある。
そんな彼女たちが愛しのアイドルの姿になって何もしないなどということがあるだろうか? いや、無い!
一般的にはサービスシーンとして扱われるお風呂話を手がけたこともある心情の紡ぎ手Pならばなおさらだ!

「みんなも……きっと……いる……。……なら……私は……どうする……?」

衣服を整えながら、心情の紡ぎ手Pは思考する。
個人的な欲望を満たした今、彼女の関心は既に次の事柄に移っていた。
即ち、個人として何をしたいかではなく、書き手として何をすべきか、ということ。
他のモバマスロワの書き手もこの場にはきっといるはずだ。
そして、彼女たちはモバマスロワのアイドルたちのように、各々の信念に沿って行動するだろう。
ならば、自分はどうするのか。どのような信念を持ち、この殺し合いを立ちまわるのか。
自然と脳裏に思い浮かんだのは、自らが登場話を書いたアイドル、ナターリアの行動方針。
それは『アイドルとして自分もみんなも熱くする』というもの。
ナターリアはアイドルとしてみんな――他の参加者を熱くさせることを目指した。
ならば自分はどうか。書き手もアイドルも、誰かを喜ばせるという点では一致している。
だとすれば、同じものを目指していいはずだ。同じ方針を受け継いでもいいはずだ。
同じ方針。つまり、『書き手として自分も他の書き手も、そして読み手も熱くする』こと。
それこそがモバマスロワで自分が書いてきた作品に相応しい、そして書き手としても相応しい方針だと心情の紡ぎ手Pは確信した。
ならば、やることは一つだけ。
一大イベントだ。ナターリアが企画したライブのようなどでかいイベントを、このロワの中で起こすのだ。
何と言ってもこのロワは書き手ロワ。他のロワの書き手の力も借りれば、今までにないイベントだって起こせるはず。

「私……やる……情熱……負けない……」

誓いの言葉と共に、一歩を踏み出す。小さな、だけど力強い一歩。
かくして、心情の紡ぎ手Pのバトルロワイアルは幕を開けた――ところで、彼女の足が止まった。

「支給品……忘れてた……」

そう、鏡の前でいろいろとやっていた彼女は、今の今までデイバッグの存在を完全にスルーしていたのだ。
近くにあった休憩用のベンチに座り込み、デイバッグの中を漁り始める心情の紡ぎ手P。
ランダム支給品の内容によってはイベント発生が近付くということもあって、その目は期待に輝いていた。
輝いていたのだが……

「……ない……?」

そう、ないのだ。地図や食料などの共通支給品を全て取り出しても、ランダム支給品が出てこない。
デイバッグの中を覗いてみても、鍵付きクローゼット一つ見当たらないのだ。
外れ支給品ならまだリアクションの一つもとれようが、支給品がないのならばそれも無理な話だ。
これはどういうことなのかと首をひねったところで答えは出ず、ランダム支給品が現れることもない。
ため息をついて、心情の紡ぎ手Pは立ち上がる。

「……出鼻……挫かれた……。……でも……頑張る……」

アクシデントはあっても、心情の紡ぎ手Pの方針は変わらない。
『書き手として自分も他の書き手も、そして読み手も熱くする』ため、彼女は進む。
モバマスロワでついぞ佐城雪美が開けることのなかった屋外への扉を開いて。
今度こそ、心情の紡ぎ手Pのバトルロワイアルは幕を開けたのだった。

766受け継いだもの/いつの間にか受け継がれていたもの:2013/04/25(木) 00:54:00 ID:fZdBXWPc0
―――――――――

皆さんは、空気というものをご存知だろうか。
身近な気体のことを言っているのではない。
影が薄い、なんかパッとしない、出番がない。出番があっても台詞がない。ここから先はステルスモモの独壇場っすよ。
種類はいろいろだが、とにかく、今この場での空気とは、そういう類の空気のことを指している。
パロロワにおいては、空気キャラや空気支給品が登場することは珍しくない。
そんな空気達は、読み手にも書き手にも妙な人気を博し、ネタにされることが多々ある。
かつてとあるロワに、空気王と呼ばれる参加者がいた。
リミッターを外す某ファンダリア王のことではない。杉田の称号を持つ者のことでもない。
その空気王は、宇宙が崩壊するようなチート同士の決戦の末に死んでいった。
空気王は死んだが、彼女が用いた武器が壊れることはなかった。
何せ一本で宇宙崩壊余裕でしたなチート武器だ。自らが引き起こすことのできる宇宙崩壊程度で壊れるほど柔でもない。
その武器は、異世界へと飛び立っていった。そしてそのまま触れられることはなく、そのロワは完結を迎えた。
では、その武器はどこに行ったのか? 
結論から言おう。この世界だ。
今書き手ロワ4thが行われているこの世界に、その武器は――空気の名を冠する神剣は現れた。
あるロワで生まれた剣が行き着く先として、これほどまでにふさわしい場所はないだろう。
何せ、その剣が生まれたロワもまた、書き手ロワなのだから。
書き手ロワ2ndにて生まれ、第261話『最後の空気王』にて異世界に飛び立ったその剣の名は――永遠神剣第一位『空気』。
書き手4thの世界に現れた神剣は、何の因果か心情の紡ぎ手Pのデイバッグに支給品枠を全消費しつつ収まった。
とはいえ、空気の名を冠する超絶チート武器がどんな書き手でもほいほい使えるようになっているわけはない。
空気を振るうならば、その者もまた空気であるべし。
そう、空気キャラにしか神剣は扱うことができない。
そうでない者は、神剣の存在に気付くことさえできはしないのだ。
それは、空気キャラが作中において認識されないのと同じ事。

神剣は眠り続ける。
担い手として相応しい空気キャラが現れるのを、眠りながら待っている。
いや、もしかしたら待ってなどいないのかもしれない。
空気キャラなんて、いないに越したことはないのだから。






【一日目・深夜/E-2/家電量販店周辺】
【心情の紡ぎ手P@モバマスロワ】
【状態】健康
【外見】佐城雪美@モバマス
【装備】なし
【持物】基本支給品×1、永遠神剣第一位『空気』@書き手ロワ2nd
【思考】
基本:『書き手として自分も他の書き手も、そして読み手も熱くする』


※永遠神剣第一位『空気』は空気キャラにしか認識出来ません。
※永遠神剣第一位『空気』は唐突に消えているかもしれません。なにせ空気なので。

767クワマン:2013/04/25(木) 00:54:26 ID:fZdBXWPc0
投下終了です

768クワマン:2013/04/25(木) 01:01:23 ID:fZdBXWPc0
すいません、こちらを忘れておりました

>>158から引用
書き手紹介
【渾名】心情の紡ぎ手P
【トリップ】◆ltfNIi9/wg氏
【投下数】4
アイドルの心情描写とそのスタンスを重点的に書くプロデューサーさん。この人もまた登場話を多く投下しアイドルのキャラ付けに貢献した。
派手さはなく、やっていることは大した事は無い事が多いものの、登場するアイドル全ての信念が丁寧かつ大胆に書かれている。
代表作は、第一回人気投票登場話部門優勝作品にして、一人の少女の悲しい決意と非常な結末を書ききった『約束』や、モバマスロワを代表するスタンスを立てた『夏の残照』など。
「いつも……私を……感じて……私を……覚えてて……――」

769クワマン:2013/04/25(木) 15:37:00 ID:holHaz9k0
透過します

770向こうとした先/向く先:2013/04/25(木) 15:38:59 ID:holHaz9k0
無音のゴーストタウンにその男はいた。
眠そうな顔付きをしながら歩く長髪の、着物姿の男。
知っている者は言うだろう。
宇練銀閣と。
即ち、新西尾ロワの住人だと察するはずだ。

「…………ふぁ」

その男は欠伸をしながら進む。
あてもなく。
空を切り裂く一筋の流星が現れるまで
風が走った。
流星が現れると同時に、十数メートルほどの距離を空けて降りた。
正体は少女。
巫女装束に奇妙な杖、レイジングハートを持った少女。

「オールロワ所属、◆.pKwLKR4oQ」
「…………」

銀閣姿の男は答えない。
さり気なく左手に持ったデイパックに右手を伸ばしていく。
眠そうなまま、どうでも良いと言わんばかりに。

「僕は対主催として行動します」
「…………」
「協力して、いただけませんか?」

無言。
無音。

「たまんねえなぁ!」
「!」

突如として破られた。
現れたのは巨大過ぎるマシンガン。
ブラウニングM2マシンガン。
それを両手に二挺、いや二砲。
銀閣の姿を与えられたが故の特権。
居合の完成形とも言える神速、見えざる、零閃の応用。
もちろん射程圏内。
容赦なく引き金が、

「――」

引かれない。
地面に落とされた二砲が重い音を鳴らす。
そのまま男はきっちりと正座をした。
だが◆.pKwLKR4oQは警戒を緩められない。
一瞬で死にかけた。
引き金を引かれていれば死んでいたかも知れないのだから。

「――西尾ロワは二度目だ。一度目は、途絶えた。だから、少しは分かるつもりだ」

西尾ロワ。
今でこそ勢いがあるなどと言われているが、過去一度、完結出来なかった経緯を持っている。
そしてこの男は、その時に、完結出来なかった時に参加していた一人だった。
名は、

「◆wUZst.K6uE。今では零崎憑識だとか『深渕燦然』と言われている。過去も参加していた」

恐怖。
終われなかった後悔。
この男は、皆殺しにしようと考えていた。
新西尾ロワを除いた全ての住人を殺し尽くす。
新西尾ロワを、いや西尾ロワを完結させるために。
一人でも多く帰還させるために。
幸い武器はあった。
実力もあった。
だからこそ消極的ながら無差別マーダーとして活動しようと思っていた。

771向こうとした先/向く先:2013/04/25(木) 15:39:56 ID:holHaz9k0
「――だから!」

そこに彼女が現れたのだ。
自分よりも一人の苦しみを知っているだろう存在が。
あろう事かマーダーではなく、対主催として。
あろう事か酷く遠く難しい道である対主催として。
他の誰かなら言葉を聞いた上でも殺していたはずだ。
しかし、彼女を、◆.pKwLKR4oQは、撃てない。
孤独に戦い続けた相手を撃てるほど、零崎ではない。

「頼む、俺も連れて行ってくれ!」

武器を捨てて懇願する。
答えはなく、ただ頷かれた。
笑みを浮かべて男は、零崎憑識は武器を戻し駆け寄る。

「掴まって」
「おう!」
「さぁ――全力前進!」
『All right』

そうして、一人の少女は一人の男と共にゴーストタウンを後にした。
しかし◆.pKwLKR4oQは知らな過ぎた。
『深渕燦然』零崎憑識と言う男を。
過去において戯言遣いの敵『人類最悪』西東天を平然と殺して見せ、現在においてはひき逃げや更なる暴走を引き起こしている、今期待の問題児が。
◆wUZst.K6uEが。
零崎憑識が。
《『深渕燦然』》が。
またの名を、《弾き逃げ<スクラップベース>》が。
◆.pKwLKR4oQが対主催を諦めた瞬間には他がどうあれ皆殺そうと考えている事など。
知れるはずもなかった。



【一日目・黎明/B-6 ゴーストタウン】


【チーム:砲身は対主催】

【◆.pKwLKR4oQ@オールジャンルバトルロワイアル】
【状態】健康
【装備】レイジングハート@ニコロワ
【道具】支給品一式、不明支給品0〜2
【思考】
1:全力で対主催!
2:幸先が良い!
※外見は古手梨花@ひぐらしの鳴く頃にです。

【零崎憑識(◆wUZst.K6uE)@新西尾維新バトルロワイヤル】
【状態】健康
【装備】ブラウニングM2マシンガン×2@新西尾ロワ
【道具】支給品一式、不明支給品0〜1
【思考】
1:対主催に協力
2:◆.pKwLKR4oQが対主催を諦めたら新西尾ロワの書き手として無差別マーダーに
3:眠い
※外見は宇練銀閣@刀語です

772クワマン:2013/04/25(木) 15:41:05 ID:holHaz9k0
透過じゃなく投下終了です

773クワマン:2013/04/25(木) 18:18:12 ID:u3h4hrMQ0
投下乙〜
日野様がやっぱり死んでたり、スタドリの本数が書いたのモバマスPだろだったり、懐かしいものが出てきたなーだったり、奉仕じゃないけど他者依存の変わったスタンスだったりだw

774クワマン:2013/04/25(木) 21:41:39 ID:AXlsNpC20
投下します

775ニーナと学ぶ妄想ロワ:2013/04/25(木) 21:42:21 ID:AXlsNpC20
「……何これ」

森の中、一人の少女が呆然と佇んでいる。
彼女の名は……、

「いやいやいや!待って待って待って!」

はい、なんでしょう?

「これって書き手ロワだよね、『私達』は別に書き手って訳じゃ……」

でもSS書きましたよね、あなた。

「え…確かに書いたけど、それは私達の企画の本題じゃ……」

書 き ま し た よ ね ?

「……書きました」

よろしい。ではこちらも仕事に戻ります。

「仕事だったんだ……」

彼女の名はニーナ。
妄想ロワの書き手である。

776ニーナと学ぶ妄想ロワ:2013/04/25(木) 21:42:37 ID:AXlsNpC20
Q、妄想ロワとは?

A、
【妄想ロワ語り】
パロロワ毒吐き別館「あなたが考えるロワシチュエーション」スレにて
不定期に開催されるイベント。
投票から始まり、そしてそのまま妄想劇場が花開く。
妄想ゆえ、通常だったらありえない参加者も名簿に載り、
通常だったら、絶対にボツにされる展開も繰り広げられる。
モーガン・フリーマンでもそこまで自由じゃねーぞww、と言いたくなる自由度120%な企画。
(ロワ用語・ネタを書き込むスレ>>414よりコピペ)

また、妄想ロワにも通常のロワと同じようにまとめwikiがあり、
それぞれの妄想ロワでのキャラの動向や支援SSなどが載せられている。
ニーナはその支援SSの書き手という設定である。

Q、ニーナって何のキャラ?

A、【>>4527@戦う女の子ロワオリジナル】
妄想ロワの一つ、戦う女の子ロワのキャラ投票の際に【私@現実】と書き込んだ猛者。
その後、彼女自身の票以外にも3票入り、見事当選。ロワの中でなんと主催者を勤め上げる。
戦う女の子ロワ終了後もオリロワ、リピロワに参戦しそれなりの活躍を見せている。
また、麻雀ロワで当選した【俺@現実】が平行世界のニーナとされるなど、読者代表キャラとしても固まりつつある。

ちなみに>>4527は自分の投票したキャラ全ての能力を持っていたが、書き手のニーナにはそんな能力は無い。

「えっ?」

そもそも今回書き手ロワですから投票ないですし、そんな能力持ってても完全な死に能力ですよ。

「なにそれひどい」

このSSは登場話ですからまだ能力は明かしませんが、いずれ出てくると思いますよ。
……能力使う前に死ぬかもしれませんが。
では、頑張ってください。

777ニーナと学ぶ妄想ロワ:2013/04/25(木) 21:42:54 ID:AXlsNpC20

【一日目深夜 C-4湖の傍】
【ニーナ@妄想ロワ】
【状態】健康
【外見】>>4527@戦う女の子ロワ(妄想ロワ)
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:不明
1:どうしよう……


「そういえば、私達普通にあなたと話してたけど大丈夫?」

まあ、あなた外見からして妄想の中にしかいない存在ですし、大丈夫でしょう。
無かったことになってもキャラぶれの範疇でしょうし。

「なにそれもひどい」

※ニーナの外見、口調、設定などは各話でぶれる可能性があります

778クワマン:2013/04/25(木) 21:43:16 ID:AXlsNpC20
投下終了、
書かれたSSもあるし、彼女の参戦は大丈夫…なはず

779クワマン:2013/04/25(木) 22:41:22 ID:u3h4hrMQ0
流石に実在しない書き手はダメかと
書き手3とかでも死体役でしか出れなかったし

780クワマン:2013/04/25(木) 22:51:15 ID:u3h4hrMQ0
名無し系のAAA 書き手が名無し集合体として出たことはあるけど。
ごめん、あそこでss書いたりWiki編集してる身としては、他所の企画にうち持ち込むのはどうかと。
そもそも、ニーナの外見の妄想ロワ書き手ならともかく、ニーナそのものは出さないで欲しかった。
彼女は俺らの企画の確固たるオリキャラであって、書きてとはまた別だよ。

781クワマン:2013/04/25(木) 22:53:34 ID:u3h4hrMQ0
ムネリンロワの人にも破棄してもらった手前があるしね。示しもつかない

782クワマン:2013/04/25(木) 22:59:55 ID:AXlsNpC20
すいません、少し冒険が過ぎました
破棄します

783クワマン:2013/04/27(土) 07:47:30 ID:.gcnnda60
そろそろキャラ募集期間も終了だから確認しておきたいんだけど

・現在参加人数107人締め切り人数は『残り13人』(wiki調べ)
・期間締め切りは月末『4月30日』23時59分59秒日付けが変わる前

っていう認識で…………あ、いいっすかねぇぇええええっと

784クワマン:2013/04/27(土) 08:05:16 ID:YBO1us4o0
>>783

>>222 >>226 
上限はなしで、締め切りは5月7日だと思うんですがね?

785クワマン:2013/04/27(土) 08:09:41 ID:YBO1us4o0
アンカーミス

>>229

786クワマン:2013/04/27(土) 08:36:35 ID:0UJuw5F60
上限なしは決定だけど締切は曖昧だったような

4週間って言ってたけど、5月7日って中途半端だし
GW最終日の5月6日いっぱいでもいいんじゃないかな

787クワマン:2013/04/27(土) 09:01:55 ID:ceRr2d460
そんじゃあwikiのルールにちょっと書いてくるよ
あとパロロワメモリについてとか
他に書いておくことがあれば一緒にやっちゃうけど
書き手ロワだし今さら時間表記とか放送うんぬんとかはいいのかな?

788ナナシサン・ゾルダート:2013/04/27(土) 09:43:37 ID:RJpG5YTAO
ちなみに4週間後ってほんとは5月5日だからね?
まあきりの良さ的に6日まででいいと思うけど

789クワマン:2013/04/27(土) 22:16:27 ID:Pz1S0R5.0
5月6日に同意
ゴールデンウィーク終了ならきりいいかと

790クワマン:2013/04/28(日) 00:13:44 ID:oYhPix2E0
5月6日が締切でいいかもしれませんね。

投下します。

791それでも、台車は走り続ける:2013/04/28(日) 00:14:56 ID:oYhPix2E0

 ズコーって新安価の書き手二人を乗せた台車は走ってたわけですよ。
 でも、それだけで生き残れるほど甘くの無いのがバトロワって奴ですよ。

「武田観柳がマグロ担いだ飛龍に追いかけられてるwwwwww」
「wwwwwwwwwwwwwwwww」
「あれ、ぜってーマグロさんだろwwwwwwww」
「wwwwwwwwwwwwwwwww」

 背後から凄まじい勢いで二人が駆けてくるわけで……。
 ……まぁ、追いかけてくる飛竜の格好した書き手は彼らと同郷なわけですよ。
 だって、ほら、マグロ持ってるじゃん?

 その光景を見て、二人は爆笑するわけですよ。
 心をへし折る核爆弾を上回る衝撃を持っているわけですわ。
 だって、ほら、冷凍マグロじゃん?

「乗せてくれぇ! ガトリングガンならあるぞぉ!」
「もう乗ってんじゃん?」

 なんやかんやでカンリュウは飛び乗るわけですよ、二人が乗った台車に。
 でも、台車に乗ってるのが三人になったら速度が落ちるわけで。
 追いつかれるわけですよ、ストライダーは足速いからね。

「いや、魔法でアイツの速度落とせよ」
「誤算だ……」
 
 キリカになってる397には魔法が使える。
 それも『一定範囲、対象の動きを遅くするスロー効果能力』である。
 速度落とす魔法あるんだから、使うわ。
 そりゃあ。使える技忘れて逃げつづけたりしないよ。書き手だもの。

「距離広がんねぇなァ……」
「そら、三人も乗ってるからね?」
「クソじゃん」
「お前、降りろよ」
「嫌だよ」

 でも、三人も台車に乗ってるんだぜ?
 普通に速度落ちるわけで、悪くはならないが変わんないよ?

「どうするんだよ?」
「いや! 策はあるぜ!」
「なんだって? 魔界塔士hq」
「たったひとつだけ策はある!!」
「たったひとつだけ……?」
「ああとっておきのやつだ!」
「とっておき?」
「はっ 魔界塔士hq! ま……まさか!
 そのとっておきというのは……!?」
「いいか! 息がとまるまでとことんやるぜ!」
「息が止まるまでだと? どういうことだッ!」
「フフフフフフ……



 ……お前をドーンwwww」
「ちょwwwwwwやめろwwwwwwwwwwwwwwいや、まじで……」

 台車から397を突き飛ばす。そしてそのまま二人を乗せた台車は勢いよく飛び出していった。
 そら、逃げるためには多少の犠牲は必要だよ?
 つまりそういうことだよ、わかるだろ?
 わからない? わかれよ。

「じゃあの」
「ホーッホォー! ホーッホォー! ホーッホォー! たまんねぇなァ!!」


【一日目・黎明/F-1】
【魔界塔士hq(◆hqLsjDR84w)@新安価ロワ】
【状態】健康
【外見】つるぎのおう
【装備】チェーンソー@現実、台車@現実
【所持品】基本支給品
【思考・行動】
基本:いや、だってクソゲーじゃんこれ。乗らねーよ、変なUSBメモリ埋まってるし。
1:ゲーセン行くよ、そりゃ俺新安価ロワ書き手だもん。
2:そら、逃げるわ。飛龍怖いし、死にたくないもん。

【金融編「観柳」(◆EDO/UWV/RY)@俺ODIOロワ】
【状態】健康
【外見】タケダ・カンリュウ(トレーダー)@メタルマックス2:リローデッド
【装備】ダース・シディアスのライトセーバー@川崎宗則ロワ、ディオのガトリング@俺ODIOロワ(呪われている)
【所持品】基本支給品、
【思考・行動】
基本:殺し合い? たまんねぇなぁ! 傍観だぁ!
1:魔界塔士hqについていく

792それでも、台車は走り続ける:2013/04/28(日) 00:15:36 ID:oYhPix2E0

「……いや、えっ、マジ……?」
「……………」

『デデデデザタイムオブレトビューション バトーワンデッサイダデステニー』

 どこからか流れてきた開幕の合図。
 マグロからは殺気がバンバン出ている。
 冷凍マグロからは冷気がバンバン出ている。

 目の前の飛竜は確実に臨戦態勢。
 397が同じロワの書き手だと説明しても恐らくは強制的に戦闘。

「行くぞ……!」
「……ちょ、ちょっと、タ、タンマ……」

 マグロは凄まじい勢いで間合いを一気に詰める。
 397は魔力で出来た爪で接近戦闘に応じようとするが……通じない。

「俺は対主催だろうがマーダーだろうなんだろうが殺す。これが『無差別マーダー』って奴だ」

 打撃。

「……参加者みな殺すべし……」

 打撃。打撃……

「……慈悲は無い……」

 打撃。打撃。打撃……

「……お前も殺す……」

 打撃。打撃。打撃。さらに打撃……

「……因果応報……!」
「…………ンアーッ!」


 ―――冷凍マグロが、一閃した。



       FATAL K.O.

 魔力で出来た爪がソウルジェムごと砕け散り……
 397の身体は爆発四散したのであった。


【397 ‐歌の契約者‐(◆397hRRvW1w)@新安価ロワ 死亡】

(新安価ロワのダイアグラムじゃ、ストライダーと魔法少女なら10:0がつくわけですよ)

「…………」

 同郷の書き手を殺そうが、不思議と寂しさは感じなかった。
 それがパロロワメモリが今の彼にもたらしたものなのかどうかは定かではない。

 ただ進み、ただ殺す。
 今の彼にはそれが全てなのだから。

(逃げた奴らを追うか……それとも人が集まりそうな市街地を目指すか……さて、どうする)

 ふいにマグロの姿が消える。
 全てを狩りつくす者になるために彼は往く。

【一日目・黎明/F-1】
【ストライダーマグロ(◆100ZZ542nE)@新安価ロワ】
【状態】健康
【外見】ストライダー飛竜@ナムカプ
【装備】冷凍マグロ@新安価ロワ
【所持品】基本支給品、不明支給品×0〜1
【思考・行動】
基本:参加者の殲滅
1: 逃げた奴らを追う? 人の集まりそうな所を目指す?
【備考】
※冷凍マグロを外すと能力が落ちるそうです、

793クワマン:2013/04/28(日) 00:15:54 ID:oYhPix2E0
投下終了です

794クワマン:2013/04/28(日) 01:45:11 ID:Hxm8Mn6c0
流石新安価ひでえw

795クワマン:2013/04/28(日) 16:17:57 ID:kvF4zJHQ0
投下乙。
「お前をドーン」とかヒドスwww

796クワマン:2013/04/28(日) 18:38:59 ID:kvF4zJHQ0
投下します

797贖罪の代理人――生まれ変わった侍:2013/04/28(日) 18:40:47 ID:kvF4zJHQ0
どうして侍として正しい道を歩めなかったのだろう。例え影武者としての使命を終えたとしても、人を守ることなんていくらでもできたというのに。 もしもまた生まれ変われるのであれば、今度こそ誰かの為に戦いたかった。最期に一条薫を救ったように。 そんな微かな願いを胸に抱くと同時に、志葉丈瑠の意識は光の中に飲み込まれていった。

(from 変身ロワイアル 106話「解放」)



「俺のこの姿は…志葉丈瑠か」

そうつぶやいたのは、変身ロワの一人の書き手…超光戦士カキテリオンだった。
彼の姿は、本人がたった今つぶやいたとおり、侍戦隊シンケンジャーの主人公、シンケンレッドこと志葉丈瑠のものだった。

「どう動くべきかは…この姿になった時点で、決まったようなもんだ」

これからのスタンスを考えるカキテリオンは、自分のこの姿…丈瑠について思いを馳せる。

彼の姿である志葉丈瑠は、参戦時期の関係で、自分の存在意義、生きる意味を失っていた。
そんな彼が唯一の居場所として求めたもの…それは剣の道に生きること。
ゆえに丈瑠は、人斬りとして殺し合いに乗り…外道となることを決意した。

つまり、彼カキテリオンも人斬りとして殺し合いに……


「乗るわけないだろ」


…話はまだ続く。
マーダーとしてスタンスを決めた丈瑠だったが、とある参加者によって本心を看破され、自分の行いの過ちに気づいたのだ。
ちなみにこの話はカキテリオンによって書かれた話であり、志葉丈瑠にとっての大きな転換点となった話なのである。
その後、過ちに気づいた丈瑠は、一人の参加者の命を救い、死亡した。

そして、死に行く中で丈瑠は一つの願いを心の中に秘めていた。


――もしもまた生まれ変われるのであれば、今度こそ誰かの為に戦いたかった。



「生まれ変われるなら、か…ある意味俺は、あいつの生まれ変わりだったりしてな」

798贖罪の代理人――生まれ変わった侍:2013/04/28(日) 18:43:00 ID:kvF4zJHQ0
丈瑠のこのセリフは、別の書き手の作品によるものだが、そんなことは関係ない。
自分だって…丈瑠の葛藤、決意、後悔…彼の様々な面を書いてきた。
思い入れがないはずなどない。
彼の最後の願いを無碍になど出来るはずなどない。


「志葉丈瑠……あんたの最期の願い…この俺が叶えてやるよ」


丈瑠の本当の願いは、人を斬ることではなかった。
自分に嘘をつき続けてきた。
そしてそれに気づいたときには手遅れだった。


「あんたを嘘つきにしない…嘘偽りない本当の願いを叶えさせる……これが俺のスタンスだ」


もしかしたら、この願い自体がパロロワメモリの副作用によるものなのかもしれない。
自分の意思がメモリによって歪められているのかもしれない。
だが、例えそうだったとしても、やはりこのスタンスは変えたくない。
自分の過ち、本当の願いを見つけた丈瑠のこの姿で…再びマーダーをやらせるというのはとても残酷だ。




カキテリオンは、デイバックから一つの支給品を取り出す。
志葉丈瑠の変身アイテム…ショドウフォンだ。

「そういや変身ロワの丈瑠は結局これを使うことはなかったんだよな…」

そんなアイテムを、こんな場所で使うことになるとは、なんともおかしな話だ。


「一筆奏上!」


その掛け声とともに、カキテリオンの姿は変わっていく。
それはロワで丈瑠が変身したメタル・ドーパントではない。
当然アヒルでもない。

「シンケンレッド、カキテリオン」

その姿は、間違いなく…シンケンジャーのリーダー、シンケンレッドのものであった。


「またの名を……贖罪代理人、超光戦士カキテリオン!」


志葉丈瑠の、嘘偽りなどない本当の願い。
それを受け継いだ一人の書き手が、決意を胸に立ち上がった。

799贖罪の代理人――生まれ変わった侍:2013/04/28(日) 18:45:04 ID:kvF4zJHQ0
【一日目・深夜/G-5 砂漠】

【超光戦士カキテリオン(◆7pf62HiyTE)@変身ロワイアル】
【状態】健康、シンケンレッドに変身中
【装備】ショドウフォン@変身ロワ
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】基本:志葉丈瑠の最期の願いを叶えるため、人を護る
1:殺し合いに乗っていない参加者を見つけ、保護する

※外見設定は志葉丈瑠@侍戦隊シンケンジャーです。

800クワマン:2013/04/28(日) 18:46:14 ID:kvF4zJHQ0
投下終了です

801クワマン:2013/04/28(日) 19:45:06 ID:Hxm8Mn6c0
投下乙〜
おお、カキテリオンかっこいい!
ヒーロー枠の人たちはかっこいいなーw
あそこの殿は確かに散々だったものな……
それを受けてのお話なのがナイスー

802クワマン:2013/05/01(水) 09:21:29 ID:Lkx6lfrw0
投下します

803めっ!:めっ!
めっ!

804めっ!:めっ!
めっ!

805めっ!:めっ!
めっ!

806めっ!:めっ!
めっ!

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835めっ!:めっ!
めっ!

836めっ!:めっ!
めっ!

837811:2013/05/01(水) 21:19:25 ID:5qE4Pt3Y0
お騒がせして申し訳ございません。
修正点としては
・チャット内ログ内容の削除
・名簿に関する記述の削除
・これ以上氏に所縁ある書き手が参加しない可能性の示唆
・話の整理、余分な設定の削除
ということでよろしいでしょうか?
許していただけるのなら修正作業に入りたいと思っております。
現存のログについては>>824の方がおっしゃられているように
悪影響が懸念されると思われるため私からも削除をお願い申し上げます。

838クワマン:2013/05/01(水) 21:29:05 ID:W8no2eNQ0
正直これ程のことをやらかして、まだ、書くつもりかとも思うのですが、
被害者ではたい私が口出しするものでもないですね。
WYG氏に判断はおまかせします。
ただ、811氏は騒がせたことよりも、きちんとWYG 氏に謝るべきかと。

839R-0109★:2013/05/01(水) 21:51:59 ID:???0
>>837を受けまして、>>803-836を削除対応させていただきました。

なお、当掲示板は基本的にノー削除ノー規制のスタンスではありますが、
余りにも目に余る場合、相応の対処に踏み切る可能性がございます。

これは議論していらっしゃる名無しさん方の姿勢も指しておりますので、
頭の片隅にでも、ご留意のほうをお願いいたします。

840クワマン:2013/05/01(水) 22:03:15 ID:W8no2eNQ0
お手数をお掛けしました
対応有難う御座います

841クワマン:2013/05/01(水) 22:42:30 ID:LJzgn6Wo0
投下します

842811:2013/05/01(水) 22:44:50 ID:5qE4Pt3Y0
 ◆WYGPiuknm2氏
個人的な情報の公開という重大な事柄を軽んじてしまったことについて
深くお詫び致します。
その他多大なご迷惑をおかけしました事につきましても同様にお詫び申し上げます。
しかし、私はこの通り謝罪の順序すら間違う程至らぬ身です。
言葉だけで伝わるとは思ってはおりませんゆえ、ここは行動で示したいと考えております。
しかしながら、それは個人の領分を出ない意見であることも十分承知しております。
ご一考していただければ幸いでございます。

843クワマン:2013/05/01(水) 22:46:13 ID:LJzgn6Wo0
少年は――――傷ついていた。
全身には所々生々しい傷が付いており、そのどれもが赤く濁っている。
息は荒く、視界は霞み、立っているのがやっとという状況。
それでも、少年は前に進む。
ズタボロの体をギクシャクと動かしながら、前に進む。
「うがっ」
邪気のような何か、黒くて禍々しいものが体をつきあげる。
ふわり、と浮遊感を覚えた後、胃液を吐き出す。
そして重力に導かれるように、地面へと落ちていく。
やっとの思いで立ち上がったというのに、少年はまた地面に伏してしまう。
それでも、前に進むことをやめない。
地に伏しても、血を吐いても、骨が軋んでも。
立ち上がり、前へ進む。

そんな彼をあざ笑うかのように、力は飛んでくる。
「おう゛ぇ」
ほぼ無抵抗のまま、少年は後ろに吹き飛ぶ。
それでも、少年は進むことをやめない。

ふわりとした金髪、銅の鎧と羽を持つ男。
それが、少年の向かう先。
彼を今もなお傷つけ続けている男。
そこが、目的地。
少年の姿を見ても、男は攻撃の手を緩めない。
目はすっかり冷めきっていて、頬は笑いの一つも浮かべる様子はない。
ただ、そこにあるのは憎悪。混じり気のない負の感情。
男は――――誰よりも彼を書くのが上手かった。
バトルロワイアルパロディの始まり、オープニング。
その作品において、圧倒的な迫力を生み出し、本編が始まってなおも彼の魅力を引き出していく。
だからだろうか、彼の気持ちが分かりすぎると行っても良いほど、男は彼だったから。
その憎悪まで、その身に受けようとしているのか。

分からない、が、男は今その憎悪を体に宿している。
憎い、全てが憎い。
だから、全てを壊す。

そんな男に、少年はただただ立ち向かう。
力を振るうわけでもない、声を上げるわけでもない。
ただ、前へ進んでいく。
どれだけ苦痛が襲い掛かり、体がボロボロになり、後ろへ跳ね除けられようとも。
一ミリでも良い、前へ前へ進んでいくだけ。

前へ進む、後ろに吹き飛ばされる。

前へ進む、後ろに吹き飛ばされる。

前へ進む、後ろに吹き飛ばされる。

何度となく繰返される攻撃に、身体はボロ雑巾以下に成り果てていた。

それでも、少年は辿り着いた。

「やっ……とだ」

醒めた表情で自分に攻撃を加え続けていた男の目の前に。
一ミリでも前に、繰り返し繰り返し進み続けて。
ようやく辿り着いた。

男は、冷めた表情を崩さない。

目の前に立っている少年に対し、とどめの一撃を打ち込もうと力を溜める。

「これ……で……」

844ある少年の願いと祈り:2013/05/01(水) 22:47:44 ID:LJzgn6Wo0



ぎゅっ



「だきし、めら、れる」

腹部の辺りに、やわらかい何かが当たってくる。
視線を下に向けると、少年が自分の腹部に抱きついていた。



◆w3jhWtfiTIこと反旗編「野望」は、恐れていた。
ここは殺し合いの場、誰も彼もが人を殺してしまう可能性がある。
そして、それを恐れていた。
自分が殺されること――――ではなく。

誰かが、誰かを殺してしまうことを。
人が冷たくなるのを、誰かが知ってしまうことを。
「野望」は知っている、人の持つあたたかさを。
だから、そのあたたかさを忘れてしまいそうな人を。
抱きしめてあげようと、思っていた。

そんな矢先に、男――――リクス・エレニアックに出会った。

躊躇いもなく襲ってきたリクスに、「野望」は確信した。

彼は、知らないと。

この身体なら、生き残れるかどうかは怪しい。
ならば、成し遂げよう。

ひとのあたたかさを、つたえるということを。

そして、少年は。

あたたかさを抱いたまま、男の前で眠るように息を引き取っていった。



溜めていた力を戻す。
少年が息を引き取ったのを感じ取ったからだ。
すぐさま、次なる場所へと向かおうとする。
その時、顔から何か液体が零れているのに気づく。
グローブに包まれた手で、それを拭っていく。
無色、透き通った液体を目にし。
「……つまらん」
男は、少年を振り払って前へ進んだ。



――――願わくば、男の心に一片のあたたかさが宿りますように。



【反旗編「野望」(◆w3jhWtfiTI)@俺ODIOロワ 死亡】

【一日目・黎明/G-7/巨大方位磁針の真ん中くらい】

【リクス・エレニアック(◆6XQgLQ9rNg)@RPGロワ】
【状態】憎悪
【外見】オルステッド@LIVE A LIVE
【装備】不明
【持物】基本支給品、不明支給品(1〜6)
【思考】
基本:憎む

845クワマン:2013/05/01(水) 22:53:00 ID:LJzgn6Wo0
投下終了です。

846クワマン:2013/05/01(水) 23:02:42 ID:W8no2eNQ0
投下お疲れ様でした!
パパスか、そうか、野望はパパスだったんだな……
確かにあそこの書き手で、その体ならそうするしかないよなあ
それでも届かないのだろうか。オルステッドをルカ様を書いた書き手には……

847811:2013/05/01(水) 23:10:54 ID:5qE4Pt3Y0
>>839
お手数御掛けいたしました。
以後十分な見直しを行えるよう一層精進致します。

848クワマン:2013/05/01(水) 23:28:52 ID:LJzgn6Wo0
もう一作書きあがったので投下します

849夢追いの男:2013/05/01(水) 23:30:40 ID:LJzgn6Wo0
「壮観だろうな、その眺めは」
赤いスーツ、2メートルに差し掛かるほどの高い身長。
そして輝く黄金のような金髪が、赤く光る片目を隠している。
ルガール・バーンシュタインの姿をしているのは、◆Ok1sMSayUQだ。
同じトリップで葉鍵や東方ロワで活躍し、完結に持ち込んだ彼が次に書き始めたロワ。
それがPerfect World Battle Royaleである。
彼の投下した三作の人間たちは、どれも印象が強い。
中でも、ルガール・バーンシュタインの"カリスマ"は彼の作品なくしては語れないだろう。
その影響か、彼はルガールの姿となっている。
「この姿であるならば、私が手にしようと思うのは、一つだ」
ならば、やることなど決まっている。
ルガールの姿だからか? それもあるが、それだけではない。
バトルロワイアルパロディ、2013年現在も様々な企画が立つ一つのジャンル。
そのジャンルに属する書き手を集め、殺し合う様を眺める。
殺しに乗ろうが、乗るまいが、誰も彼の支配から逃れることは出来ない。
招かれた時点で、既に"終わって"いるのだから。
だから、だから――――
「お前の、世界を手に入れる」

支配し返す。
圧巻の光景を、この手にし、眺める。
さぞ、気持ちのいい光景だろう。
ありとあらゆるロワの書き手を、一望することが出来るのだから。

「なれば、まずは"対主催"か」

目的は決まった。
主催という立場に立つあの男を引きずりおろし、自分が支配する。
そのための"仲間"を集うことにしよう。

形式上は対主催、けれども彼に関わる誰もが気づくことはないだろう。

彼こそが、もっとも邪悪であることに。

【悪のカリスマ(◆Ok1sMSayUQ)@PWBR】
【状態】健康
【外見】ルガール・バーンシュタイン@THE KING OF FIGHTERS
【装備】不明
【持物】基本支給品、不明支給品(1〜3)
【思考】
基本:主催を撃破し、ロワを支配する

850クワマン:2013/05/01(水) 23:31:20 ID:LJzgn6Wo0
投下終了

851クワマン:2013/05/01(水) 23:36:58 ID:fj2lGbZIC
投下乙


諸事情でログ消されてるので見てなかった人へ
現時点では、名簿は配布されていません
ということが明確に決定したよと報告

852クワマン:2013/05/01(水) 23:48:34 ID:W8no2eNQ0
投下乙〜
あそこの悪い男悪い女はかっこよくて好きなんだよな―w
なかなかに独自なスタイルだw>主催者を支配する

853クワマン:2013/05/02(木) 00:09:42 ID:oWuI0.Zc0
投下します

854Getting:2013/05/02(木) 00:10:23 ID:oWuI0.Zc0
「こりゃまた、面倒なことになったわね……」
THE KING OF FIGHTERSの登場キャラである赤髪の美女、ヴァネッサの姿の彼女は顎に手を起きながら思考に耽る。
書き手ロワイアル、俺ODIOと同時期に立てられたトキワ莊のPerfect World Battle Royaleの書き手である自分も例外ではないということか。
若干のナイーブな気持ちに襲われながらも、彼女は不敵に笑う。
もちろん黙って殺し合いをするつもりなど、無い。
ヴァネッサというキャラの思考に引きずられるまでもなく、彼女の心は既に決まっている。
考えたとき、既に行動は終わっているのが信条だからだ。
「ま、何はともあれまずは……っと」
とりあえず行動方針を定めた彼女は、そそくさと自分のカバンから何かを取り出していく。
革のグローブが填められた手が、デイパックから抜き出すのは水滴が真新しくつくビール缶。
「やっぱこういうのは、楽しく行かなくっちゃね」
取り出すやいなや何の躊躇いもなくプルタブを起こし、一息にビールを飲み干していく。
「かーっ!!」
「……随分と余裕だな」
豪快な飲酒を楽しんでいる彼女に、後ろからゆらりと声がかかる。
その声に即座に反応するでもなく、彼女はゆっくりと振り向いていく。
「あら? あなたは……」
「俺ODIO設立者、◆fRBHCfnGJIこと転生編「欲望」だ」
「ああ……ウチの>>1がお世話に」
「……まあ、な」
軽い世間話を挟んだ後、少しだけ沈黙が訪れる。
トップが関わっている同じ板の他ロワとはいえ、彼女にとっては少し馴染みが薄い。
せいぜいベンやカンリュウの噂を聞く程度なのだ。
「ところであんた、どうするつもりなんだ」
そんな沈黙を、「欲望」が破る。

「まあ……それなりに楽しむ、かしら。マーダーやるにしろ対主催やるにしろ、まずは楽しまなくっちゃね」
「そうか……」
さらっとした回答に、「欲望」は俯いてしまう。
何かまずいことを言っただろうか、と内心不安になってしまう。
「俺も、そうするか……」
が、続く言葉でそれはないと悟った。
「欲望」はその一言を皮切りに次々に喋っていく。
「実は、なんでもいいと思ってたんだ。
 この書き手ロワイアルにおいて、俺がどうするかなんて。
 ただ、考えてみればマーダーやるのも、対主催やるのも全て主催の思惑通り、アイツの手のひらで踊ってるに過ぎない。
 だから……自分の運命は自分で掴みとりたい。
 誰かに操られるわけでなく、自分で自分の運命を掴みとりたいんだ」
「……ふふっ」
長く、一息に喋りきった彼の主張に、柔らかく笑う。
「それ、いいわね。私もついていっても、いいかしら?」
「……ああ」
願い出た同行が二つ返事で認められ、彼女は再び笑う。
「私は◆tzc2hiL.t2、人呼んで"神風"、よろしくね」
手を差し出すことは無い。
自分たちはこの瞬間、マーダーでも対主催でもない。
ただ、自分たちの運命を掴みとる存在なのだから。
お山の上で笑ってる連中に、一泡吹かせよう。
まずは、それからだ。

【一日目・深夜/A-1/平野】
【"神風"(◆tzc2hiL.t2)@PWBR】
【状態】健康
【外見】ヴァネッサ@THE KING OF FIGHTERS
【装備】ビール
【持物】基本支給品、不明支給品(0〜2)
【思考】
基本:楽しむ

【転生編「欲望」(◆fRBHCfnGJI)@俺ODIOロワ】
【状態】健康
【外見】カオスヒーロー(人間状態)@真・女神転生
【装備】不明
【持物】基本支給品、不明支給品(1〜3)
【思考】
基本:自分の運命を自分で掴む

855クワマン:2013/05/02(木) 00:10:34 ID:oWuI0.Zc0
投下終了です

856クワマン:2013/05/02(木) 00:14:34 ID:PB085lR60
投下します

857クワマン:2013/05/02(木) 00:14:45 ID:PB085lR60

雪が、しんしんと降り積もる中、ただただ黙ったまま歩き続ける男がいた。
その名は◆rjzjCkbSOc。「あと3話で完結ロワスレ」にて、「謎ロワ」なるロワを書いていた者だ。
つい先日最終話を投下した所であったのだが、気が付けばここにいて、姿も阿部高和へと変化していた。

「やっぱりいい男だ、阿部さんは」

だが、その事は彼にとって些細な出来事でしかない。

(運命……誰にも在る、運命)

……彼にとって、運命は重要な物。
今の、彼の運命はどうなっているのだろうか?
何も果たせず、ただ死にゆくのか?
幸運にも生き残り、再び書き手として生きられるのか?
それを知る方法は無い。知る事などできない。
だが、彼の心に不思議と不安はなかった。

(俺の運命を、"俺が生き残る"運命に変える。そのためにも……他の書き手さんには、対価になってもらう)

スッ、とこの考えに至る事が出来たからだ。
果たして、それが彼自身の意思による物なのか。
はたまた、パロロワメモリが、精神に影響を及ぼしたのか。
それは、誰にもわからない。

「一筋縄じゃいかないだろうが……ヤってやるさ」

暗い決意を胸に、◆rjzjCkbSOcは再度歩き出した。
――――全ての運命を、捻じ曲げるために……。




【1日目・黎明/A-2】
【◆rjzjCkbSOc@謎ロワ】
【状態】健康
【外見】阿部高和@くそみそテクニック
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:自身の運命を"俺が生き残る"運命に変えるために戦う。

858クワマン:2013/05/02(木) 00:15:22 ID:PB085lR60
投下終了です
タイトルは「運命を分ける意思」で

859クワマン:2013/05/02(木) 19:57:20 ID:39uCywqM0
ttp://www20.atpages.jp/r0109/uploader/src/up0228.jpg

対象:067『向こうとした先/向く先』まで(現時点でwiki収録されていたところまで)
注意事項:
・名前が長い人は省略させてもらっています
・どこにいるのかわからない人は載っていません
・同じエリア内にいる参加者は、入るようにてきとーに配置しています
・入りきらなくて上下左右のエリアにはみだしている人もいます

ミスの指摘あれば修正します

860クワマン:2013/05/02(木) 21:31:33 ID:MAaVhFcw0
>>859
おお、マップが!
大人数の編集お疲れ様でした!
これで書きやすくなる!

861クワマン:2013/05/02(木) 21:45:56 ID:LtrezxHA0
現在地決まってないの何人くらいいるんだろう

862クワマン:2013/05/03(金) 04:34:08 ID:1CNL6Ab60
ざっと見た感じだと、現在地不明は
康一君、感電(PWBR)、空虚と夢と現と幻の住人・ウィフェ、ファルン、悪のカリスマ、(【魔人皇】ジーヴ、oub×アーク)かな
そういや地図の方位磁針がまじで施設になってて吹いたw

『夢追いの男』の作者さん、時間表記の方もなかったのでとりあえず深夜に入れましたが良かったでしょうか?
……というか書き手でもないのにwiki勝手にいじっちゃってたりするけど大丈夫なんかな

863クワマン:2013/05/03(金) 05:44:29 ID:1CNL6Ab60
書き忘れてた!マップお疲れ様です!

864クワマン:2013/05/03(金) 09:07:08 ID:qqVmi0R.0
>>862
勝手にSSの内容書き換えたりとか悪質なことさえしなければ、wikiは誰が更新しても大丈夫だよ

865クワマン:2013/05/03(金) 12:52:44 ID:Qc57zM2A0
(【魔人皇】ジーヴ、oub×アーク)に関しちゃ精神世界で死亡エンドだから、まあ現在地にいなくても問題ないかと

866クワマン:2013/05/04(土) 15:43:20 ID:gwnNzGzc0
現状参加者名簿(ネタバレ)
なんだかんだ120人くらいになりそうな感じかなー


4/4【RPGキャラバトルロワイアル】
○ファルン(◆FRuIDX92ew)/○アイディー・ウィンチェスター(◆iDqvc5TpTI)/○ダブリュクル・アーミティッジ(◆wqJoVoH16Y)/○リクス・エレニアック(◆6XQgLQ9rNg)

3/3【あと3話で完結ロワ】
○◆XksB4AwhxU【虫ロワ】/○◆c92qFeyVpE【絶望汚染ロワ】/○◆rjzjCkbSOc【謎ロワ】

1/1【アナザールート・バトルロワイアル】
○結末の観測者(◆5Kdjgy1wTM)

1/1【アニメキャラバトルロワイアル3rd】
○◆hqt46RawAo

1/1【INFLATION BATTLE ROYALE】
○水銀の綴り手(◆AuHgijPLos)

2/2【オールジャンルバトルロワイアル】
○◆.pKwLKR4oQ/○◆OQfaQnysJI

1/1【オールスターロワイヤル】
○PEPSI MAN(◆4Wptyf8HGw)

3/4【俺ODIOロワ】
○金融編「観柳」(◆EDO/UWV/RY)/○◆TIENe3Twtg/ ● 反旗編「野望」(◆w3jhWtfiTI)/○転生編「欲望」(◆fRBHCfnGJI)

4/5【仮面ライダーオーズバトルロワイアル】
● ◆QpsnHG41Mg/○◆MiRaiTlHUI/○◆z9JH9su20Q/○◆l.qOMFdGV./○◆qp1M9UH9gw

3/4【川崎宗則バトル・ロワイアル】
○銀河皇帝ムネリン(◆555/vRw0s2)/○川崎宗則全一(◆7WJp/yel/Y)/ ▲ Mr.川崎宗則(◆51/314RH96)/○川崎宗則殺し(◆I9C.OZ3.G6)

2/2【古生物バトルロワイヤル】
○賢者竜トロオドン(◆JUJ3JcJgbI)/○誘惑の蛇(◆BdIG1U8FAs)

1/1【ジョジョの奇妙なバトルロワイアル3rd】
○サヴェージ・ガーデン(◆c.g94qO9.A)

7/9【新安価ロワイアル】
○アトミック(◆rgd0U75T1.)/○キャシャーンVj(◆Vj6e1anjAc)/○メタルマックスfR(◆fRBHCfnGJI)/○ストライダーマグロ(◆100ZZ542nE)/○魔界塔士hq(◆hqLsjDR84w)/ ● 397 ‐歌の契約者‐(◆397hRRvW1w)/○魔法少女ジョインジョインZ9(◆Z9iNYeY9a2)/○AC版 CAPの拳(◆CAP.3FrrY.)/ ● oub×アーク(◆oub/vvrBRg)

1/2【新々漫画バトルロワイアル】
● 麻雀超人(◆wKs3a28q6Q)/○ミスターブタ(◆OmtW54r7Tc)

4/5【新西尾維新バトルロワイアル】
○『雄健魁偉』零崎崩識(◆mtws1YvfHQ)/ ● 『横溢邁進』零崎音織(◆ARe2lZhvho)/○零崎傾識(◆xR8DbSLW.w)/○零崎継識(◆VxAX.uhVsM)/○零崎憑識(◆wUZst.K6uE)

1/2【新漫画バトルロワイアル】
● 螺旋と信頼のリンカー(◆9L.gxDzakI)/○愛と運命のテラー(◆JvezCBil8U)

2/2【全開バトルロワイアル】
○全開の追求者(◆uBeWzhDvql)/○全開の到達者(◆Zi/dWEr9fQ)

4/5【多ジャンルバトルロワイアル】
○【ライダー】エウーゴ(◆ew5bR2RQj.)/○【世紀王】K.K.(◆KKid85tGwY)/○【誓約者】ダブルエックス(◆.WX8NmkbZ6)/○【寄生獣】イーボゥ(◆EboujAWlRA)/ ● 【魔人皇】ジーヴ(◆GvGzqHuQe.)

4/4【中学生バトルロワイアル】
○◆wKs3a28q6Q/○ロックンローラー・七原秋也(◆jN9It4nQEM)/○◆7VvSZc3DiQ/○ホワイダニット(◆j1I31zelYA)

0/1【テラカオスバトルロワイアル外伝】
● マグニスさま(◆nkOrxPVn9c)

2/2【東方Projectバトルロワイアル】
○◆27ZYfcW1SM/○◆gcfw5mBdTg

1/1【AAAキャラ・バトルロワイアル】
○キャラクターボイスは東地宏樹(◆cAkzNuGcZQ)

6/6【ドラゴンクエスト・バトルロワイアルⅡ】
○悪しき世界の人々・ワンダブル(◆1WfF0JiNew)/○ハガク(◆HGqzgQ8oUA)/○クルツ(◆CruTUZYrlM)/○空虚と夢と現と幻の住人・ウィフェ(◆YfeB5W12m6)/○そしてエデンへ・ティユーフ(◆TUfzs2HSwE)/○星空の語り人・トゥープル(◆2UPLrrGWK6)

867クワマン:2013/05/04(土) 15:43:37 ID:gwnNzGzc0
1/1【波平さんがバトルロワイヤルを主催するスレ】
○全一

4/4【ニコニコ動画バトルロワイアルγ】
○オリーブオイルの伝道師(◆Olivescz6Q)/○キチガイコマンドー!(◆FbzPVNOXDo)/○ハサン・0uDu0SETOk(◆0uDu0SETOk)/○いつも4人のczaE(◆czaE8Nntlw)

1/2【二次キャラ聖杯戦争】
○《始まりの剣》セイバー(◆.OpF6wOgZ2)/ ● 《紅槍の仮面使い》ランサー(◆3gGiI31R5A)

3/3【2ちゃんねる・バトルロワイアル】
○モララー・ザ・カオス(◆m8iVFhkTec)/○ネラー・ザ・ダークネス(◆i7XcZU0oTM)/○マーダー・ザ・スコッパー(◆shCEdpbZWw)

3/3【バーチャルリアリティバトルロワイアル】
○第二相”嘘吐き(◆7ediZa7/Ag)/○第三相”遍在する目”(◆4vLOXdQ0js)/○第四相”激戦”(◆uYhrxvcJSE)

4/4【Perfect World Battle Royale】
○感電(◆LjiZJZbziM)/○"電光機関(ブリッツガイスト)"(◆ZrIaE/Y7fA)/○悪のカリスマ(◆Ok1sMSayUQ)/○"神風"(◆tzc2hiL.t2)

4/4【パラレルワールド・バトルロワイヤル】
○KAIXA・ムラカミ(◆qbc1IKAIXA)/○ヴァイス・シュバルツ(◆Vj6e1anjAc)/○エンド・メーカー(◆4EDMfWv86Q)/○Black Liner(◆Z9iNYeY9a2)

1/1【ヒーローズ・バトルロワイアル】
○血塗られた英雄譚(◆aWSXUOcrjU)

1/1【平成仮面ライダーバトルロワイアル】
○未来への系譜/仮面ライダーミライ(◆MiRaiTlHUI)

4/4【変身ロワイアル】
○ヤレッシュサツリキュア(◆LuuKRM2PEg)/○仮面ツナイダー1号(◆OmtW54r7Tc)/○速筆戦隊ハヤインジャー(◆gry038wOvE)/○超光戦士カキテリオン(◆7pf62HiyTE)

0/4【ホラーゲーム・バトルロワイアル】
● 1、2年目の宇宙人(◆WYGPiuknm2)/ ● 3年目の傭兵(◆TPKO6O3QOM)/ ● ザ・フォッグ(◆cAkzNuGcZQ)/ ● 日野様がまだ生きておられる(◆hr2E79FCuo)

1/2【マルチジャンルバトルロワイアル】
○ウォット・ザ・エクスピード(◆Wott.eaRjU)/ ● ゴーキュー・ザ・キャラマスター(◆GOn9rNo1ts)

1/1【漫画キャラバトルロワイアル】
○康一君(◆hqLsjDR84w)

6/7【モバマス・ロワイアル】
● 恋色アイドルP(◆yX/9K6uV4E)/○最高の友達P(◆j1Wv59wPk2)/○カウントガールズP(◆John.ZZqWo)/○心奥の使者P(◆n7eWlyBA4w)/○ベテラントレーナーP(◆ncfd/lUROU)/○ストロベリーエンジェルP(◆44Kea75srM)/○心情の紡ぎ手P(◆ltfNIi9/wg)

3/3【リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル】
○叡智の司書長(◆7pf62HiyTE)/○暗黒の破壊神(◆WslPJpzlnU)/○非情の殲滅者(◆HlLdWe.oBM)

4/4【ロワイアル×ロワイアル】
○革命家・ワイルドセブン(◆W91cP0oKww)/○創設者(◆CFbjQX2oDg)/○最強の防人(◆1yqnHVqBO6)/○来栖圭吾(◆IRxFfnsX8c)


99/116

868クワマン:2013/05/04(土) 16:27:28 ID:EbUZnimk0
まとめ感謝
やはり新規組や最近完結したところが参加者多いな

869クワマン:2013/05/04(土) 20:14:36 ID:vjD2mRLs0
投下します

870クワマン:2013/05/04(土) 20:16:59 ID:vjD2mRLs0
「なるほど、そういうことか――――って」

訳知り顔でつぶやいた少年は、次の刹那、両手で鼻を押さえた。
忍法『匂追(におい)』。相手の匂いから相手のことを探る技の反動が、ひどく大きい。
痛みに反応して、四肢を構成していた巻物がもとの形を取り戻せば、

「こちらを探ってきたかと思えば、ずいぶんと無様な姿を晒すものだな。◆MobiusZmZg」
「よう、◆Ok1sMSayUQ……ちょっと出目が悪くてさ。でも、すごく『悪のカリスマ』らしい姿になってやがんね」

じゃあ、「ボクもアンタに合わせた姿になるよ」。
ルガールの赤い隻眼に貫かれたエヌアイン――先刻までは御斎学園の中忍頭・藤林修羅ノ介の姿をしていた者が両手を挙げる。
◆MobiusZmZg。『悪のカリスマ』のSSを繋いだ書き手は、コードネームと称して『間違えた世界』と名乗った。
ロワという終わった世界のなかで、それでも完全に見える流れを描こうとした者にしては、どうにも自虐が過ぎる名だった。

「しかし……アンタらしい考え方だけど、ボクには合わないだろうな」
「先の忍法か。たしかに、お前はひとり終わった世界を嘆くが似合いだな」
「そう? あれは、べつに嘆いてるつもりじゃないんだけど」

力ない笑みを刻む『間違えた世界』。
彼の書く作品もまた、『悪のカリスマ』は高みから睥睨していたことがある。
降り止まぬ雪を前にした世界が眠りにつきかけていようと、彼は、それを美しく描写していた。
居場所を喪った少年たちを、彼は、居場所がない状態を嘆かせず、居場所がない事実を変えないままに慰撫した。
旧人狩りを行った側にあった『神の現実態』をも、彼は世界に謝罪させ――世界を許させて、現在という舞台に立たせた。

「どう、言うべきなのかな……TRPGでPCのデータを作るときとか、格ゲーのキャラ対と同じさ。
 情報を読み込んで手筋を考えて、これなら応手が返ってくるって信じて遊んでいく。
 こんな世界【ゲーム】は終わってるなんて思うより、そうするほうが力の振るい甲斐もあるから」

間違えた世界は、世界に抗わず、受け容れて瞑目した。
自分がゲームマスターとプレイヤーの関係にあると信じる彼の箱庭は、今もゲームの要素にあふれている。

「でも……アンタも身に覚えがあると思うけど、ロワを支配するとして、そこでGMなんかやると『削れる』よ」
「軽く見られたものだな。お前と違って、俺は『物語を完結させた』というのに」
「うん。そうだね。いくら書いても、いくら夢を見ても――それでもボクは空っぽだから」

だから、それがアンタの『欲望』なら、ボクは否定も肯定もしない。
異形となっても貫きたいと願う、胸を焦がすものの焔が、そのとき間違えた世界の双眸に宿った。

「情報は使わないから安心しなよ。ボクは、こんなふうでもアンタたちのことが嫌いじゃない。
 だって、守りたいものがあるんだ。こんな力【非リレー向き】でも、こんな体【閉じこもりがち】でも、……それでも」



     キミ【ゲーム/リレー/ロワ】だけが望むすべてだから。



力を手にしてなお、逸脱することを望めない間違えた世界。
力を使いきれない時点で半端な存在に、悪のカリスマが言うべきことは何もない。
そのはずだった。

「望むものに対してイカサマをしておきながら、お前はそれを言えるのか」

だが、彼は間違えた世界の手許にある得物を見逃さずに問いかける。
エヌアインの姿をした相手が、手の中でもてあそんでいたのは『イカサマのダイス』。
振った賽の目がすべて役をなす、ギャンブラーが扱うものとしてはある意味で間違えた武器だ。

「違うね、ボクは誤魔化さない」

冷然とした視線を向けた悪のカリスマ。
その眼前で、間違えた世界は最初のダイスロールを行ってみせる。

「……ダイスみっつでも1ゾロ? シノビガミでもダブルクロスでも絶対失敗<ファンブル>だね」

それもイカサマではないのかと、悪のカリスマは問わなかった。
より正確には、問いかけたところで意味などないことに思い当たってしまった。
この世界にあって、『間違えた世界』は、すでに世界のルール【ロワ】へ支配されている。
そんな相手に、自分が持つはずの『悪のカリスマ』は、いったいどんな色と、音と光を発しているのか。
スタンスのみを考慮すれば白と黒――これ以上ないコントラストがきいているはずなのに、まったくと分からない。

871クワマン:2013/05/04(土) 20:19:53 ID:vjD2mRLs0
「でもどんな目が出たってイカサマだって、それは、全部ボクを心待ちにしてる未来だと思いたいから」

眉間に皺を寄せた悪のカリスマに向けて、間違えた世界は言葉を続ける。
情報を探り、スタンスを明かしたことに対する後悔の色は、けれどもそこにない。
痛みをこらえるような顔をうつむける彼は、好意をもって『いばらのみち』を受け容れようと足掻き続ける。

「だからボクは、ボクの魂【嘆き】なんか救う必要もない世界を…………好きに、なりたかったよ」

ダブルクロス。それは、裏切りを意味する言葉。
悪のカリスマに背を向ける少年の『影』は、無音の空間を波立てることなく解けていく。
その言葉の意味するところなど、もう知っていると言わんばかりに。



【悪のカリスマ(◆Ok1sMSayUQ)@PWBR】
【状態】健康
【外見】ルガール・バーンシュタイン@THE KING OF FIGHTERS
【装備】不明
【持物】基本支給品、不明支給品(1〜3)
【思考】
基本:主催を撃破し、ロワを支配する。
1:間違えた世界@SLBRに対する嫌悪感。眺めていても良い気持ちはしない。


【間違えた世界(◆MobiusZmZg)@Splendid Little B.R.】
【状態】嗅覚の麻痺(徐々に回復)
【外見】エヌアイン@エヌアイン完全世界
【装備】萬川集海@SLBR、イカサマのダイス@RPGロワ
【持物】基本支給品、不明支給品(0〜1)
【思考】
基本:自分の打った手が面白い時間を作るのだと信じ、全力でこのゲームを遊ぶ。
1:悪のカリスマ@PWBRを、ともにゲームを遊ぶプレイヤーとして信頼する。

 ※忍法『匂追』で、悪のカリスマ@PWBRの行動方針を知りました。
 ※究極のゼロの肉体を構成するのは、忍術秘伝『萬川集海』です。
  巻物を肉や骨とし、『影』を操って他者を模倣することが可能ですが、能力の対象となるのは
  彼がこれまでに愛して喰らった(執筆した)キャラクターに限られます。


【書き手紹介】
【渾名/コードネーム】間違えた世界
【トリップ】◆MobiusZmZg@『Splendid Little B.R.』
【直近の所属ロワ/シンドローム】Splendid Little B.R./RPGロワ/PWBR
【投下数】2……?

あと3話で完結ロワにて、『素晴らしき小さな戦争(Splendid Little B.R.)』を進行中の書き手。
「3話詐欺」とも称される投下数、まとめサイトを自前で持ったことを活かした予告漫画の提示、TRPGのシステムを
拾っての世界観構築やシーン構成など、自分に出来ることのすべてを試そうという意気が感じられる。
得意なキャラは、おそらく藤林修羅ノ介@SLBR、エヌアイン@PWBR、魔王@RPGロワのような
『いばらのみち』を行こうとする者。RPGロワでは、地味にジョウイの「好意をもっての魔王化」に影響している。
直近の所属ロワはちょうど3つだが、三種の企画を書くことに目覚めた『トライブリード』かどうかは分からない。

872クワマン:2013/05/04(土) 20:20:32 ID:vjD2mRLs0
投下終了
タイトルは『書き手ロワイアル The 4th Edition リプレイ・メビウス コントラストサイド』でお願いします

873クワマン:2013/05/04(土) 20:55:40 ID:vjD2mRLs0
と、ひとつ修正を
>871の備考欄、「究極のゼロ」は「間違えた世界」の間違えです
間違えたがゲシュタルト崩壊……!

874クワマン:2013/05/05(日) 22:55:38 ID:P0UGniFY0
投下します

875リレーする書き手のことを考える書き手の鑑:2013/05/05(日) 22:56:03 ID:P0UGniFY0
状態表探すのダルいから頭に持ってきた。
【一日目・深夜/D-4 中心】

【崩壊編「絶望」(◆Cxilshz3Mg)@俺ODIOロワ】
【状態】死んだふりナウ
【外見】”  ”@俺ODIOロワ
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】基本:ジョーカーだけどダルいし人減るまで死んだふり

※どうやらジョーカーのようです
※ですが、めんどくさがりなので人が減るまで動きたくないと思い、死んだふりを決行しました。

876クワマン:2013/05/05(日) 22:56:22 ID:P0UGniFY0
投下終了です

877870:2013/05/05(日) 23:26:41 ID:SYyEu7Qg0
少し早いかもですが、拙作をWikiに収録しました
細かいミスを直し、場所は不明のままで時系列を深夜(悪のカリスマ登場話の直後?)に
ざっとスレを読んでいたのですが、質問が挙がってたことに気付けず申し訳ないことをしました

878クワマン:2013/05/05(日) 23:37:55 ID:rhAxAG420
投下乙です

こちらも投下します

879やめるなんて、僕にはできない:2013/05/05(日) 23:41:12 ID:rhAxAG420

「ロワのスタートが深夜なのはお約束やけど、なんで曇りやねん。暗すぎやし、寒すぎやんこれ……」

さっぶいわぁとかなんとか、ぶつぶつ言いながら雪原を歩く一人の書き手。
『こどものおもちゃ』の松井風花の姿をしたこの書き手は
少女漫画キャラバトルロワイアルの◆F9bPzQUFL.―――つまりは少女漫画ロワの感電さん(成人男性)である。

「スタンス決めといたほうがいいか………………対主催。対主催にしとこ。
 どうせ他のロワの俺はマーダーか変人のどっちかやろうし。
 うちのロワの風花はたぶん普通の対主催できへんから、そのぶん俺がやるってのもありやろ」

というわけで、◆F9bPzQUFL.のスタンスは対主催だ。
少女漫画ロワで松井風花を普通の対主催ができなさそうな状況にしたのは他ならぬ◆F9bPzQUFL.なのだが、
そのへんは気にしないらしい。

「それにしても寒すぎる。スタート位置を雪原にするならコートくらい着させろよ」

さっぶいわぁとかなんとか、ぶつぶつ言いながら雪原を歩き続ける。
吹雪になって遭難して事故死、なんて事態はできれば避けたい。
しばらく歩いていると、前方に四角い何かが見えた。

「なんだあれ」

近づいてみたが、それは何の変哲もない直方体だった。
幅90cm、奥行45cm、高さ90cm。雪合戦用のシェルター(防御壁)だ。
同じ大きさの物が少し離れた場所にもいくつか置かれていたので、
シェルターなどという専門用語(?)を知らない◆F9bPzQUFL.にも使い道はわかった。

「ってことは、ここA-2の雪合戦会場か。……ん?」

雲に隠されていた月が姿を見せ周囲を照らす。
視界が明るくなって◆F9bPzQUFL.ははじめて、自分以外の人間の存在に気がついた。
雪合戦会場のいちばん端のシェルターにもたれて座っている『コードギアス 反逆のルルーシュ』の枢木スザク。
その手に握られた濃紺の剣は彼自身の首筋、ちょうど頸動脈の位置に当てられている。

「――って、ちょっと待てぇえええええ!!!
 たんま! ストップ!! 自殺はやめとこ、話せばわかっうわっ」

慌てて駆け寄ろうとした◆F9bPzQUFL.だったが、雪に足をとられ派手に転倒。
軽く埋まってちょっと窒息しかける。
人の自殺止めようとして自分が死んだらシャレにならへんやろー!と、どうにか顔だけ上げると
目の前でスザクが自分を見下ろしていた。
しばらく無言のまま見つめあっていたが、先に言葉を発したのはスザクのほうだった。

「あの……大丈夫ですか?」

880やめるなんて、僕にはできない:2013/05/05(日) 23:42:42 ID:rhAxAG420

  □  □  □


スザクの姿をした書き手は、アニメキャラ・バトルロワイアル3rdの◆SDn0xX3QT2だと名乗った。

「……で、なんだって自殺しようとしてたんか教えてもらえますかねぇ?」

ややキレ気味な◆F9bPzQUFL.の前で、◆SDn0xX3QT2はちょこんと正座していた。

「自殺しようとしてるように見えた?」
「見えた。あれで自殺しようとしてたんじゃなかったとしたら紛らわしすぎやから今すぐ死ね」
「死ぬのはちょっと……」
「自殺しようとしてたんちゃうんかい」
「止めようとしてくれてたんだよね?」
「そうやけど」
「じゃあ、死ななくていいかな?」
「ええよ」
「わかった」
「って、そうじゃなくてな、なんで自殺しようとしてたのかを俺は聞いてるんやけど」
「べつに、めちゃくちゃ死にたくてたまらなかったってわけでもないんだ」
「死ぬ気もないのにあんなことすんなや。こっちが死にかけたやろ」
「え? そうなの?」
「雪に埋まって、息できんくて、お花畑見えたわ」
「綺麗だった?」
「なにが?」
「お花畑」
「綺麗やったけど」
「良かったね」
「よくないわ!!」
「雪ばっかりよりお花畑も見えたほうが楽しいと思うけどな」
「俺が見たお花畑は、見たらあかんヤツやから!」
「あははははは」
「あははははは、じゃねーよ! 結局あんた、死ぬ気はないんかい!?」
「それなりに死ぬつもりだったんだけど」
「どっちやねん!」
「死ぬ気はあったんだけど、死ねる気はあんまりしなかったんだ」
「意味わからん」
「◆F9bPzQUFL.はコードギアスのアニメ見たことある?」
「一応ある」
「じゃあさ、スザクにかかってる『生きろ』ってギアスのことはわかるかな?」
「わかるけど」
「僕にもそのギアス、かかってるみたいなんだよね」

881やめるなんて、僕にはできない:2013/05/05(日) 23:43:32 ID:rhAxAG420
さらっと言われて、◆F9bPzQUFL.は言葉に詰まった。
ギアス――絶対順守の力。
『生きろ』とギアスをかけられたスザクは、どんな手段を用いてでも自らの意思と関係なく生きようとする。
自ら命を断つことはできない。
それは、アニロワ3rdでも描かれている。
スザクと同じギアスがかかっているということは、◆SDn0xX3QT2は死にたくても死ねないということだ。

「……もし、そのギアスの効果が消えたら死ぬつもりなのか?」

少し迷ってそう切り出した◆F9bPzQUFL.に、

「今はもう死ぬ気はないよ」

◆SDn0xX3QT2は微かに笑って見せた。

「死ぬ気がなくなるようなこと、俺はした覚えないねんけど」
「僕もそんな出来事には覚えがないよ」
「じゃあなんで死ぬ気なくなってんねん」
「最初から、死にたかったわけじゃなかったからかな?」
「だからどっちやねん! 死にたいんか、死にたないんか!」
「死にたかったんじゃなくて、逃げたかったんだよ」

◆SDn0xX3QT2が空を見上げる。
つられて◆F9bPzQUFL.も空を見る。
いつの間にか雲は晴れ、夜空は星に彩られている。
しばらくして、書けないんだ、と◆SDn0xX3QT2が呟いた。

「書けないって」
「SSだよ。SSがね、書けないんだ」

二人に冷たい風が吹きつける。

882やめるなんて、僕にはできない:2013/05/05(日) 23:43:55 ID:rhAxAG420
「書こう、書きたいって気持ちが無くなったわけじゃないんだよ。プロットもできてる」
「それなら書けるやろ」
「それが、いざとなったらまったく筆が進まないんだ」
「はぁ?」
「あ、筆が進まないって言ったけど、実際に筆で半紙に書いてるわけじゃないからね」
「その注釈はいらんわ。ってゆーか、その部分に対して「はぁ?」って言うたんちゃうから」
「だったら何?」
「書きたい気持ちがある。書きたいことがあってプロットもある。書くために必要なモンは揃ってるやん」
「でも書けないんだよ。何が書きたいかはわかっても、どう書けばいいのかわからない」
「なんだそれ。よくわからん」
「どんなに書いても、こんなんじゃダメだーって思っちゃって。そのうち全く書けなくなった」
「案外、投下したら平気やったりするで?」
「自分で納得できない物は出せないよ」
「でも、これまでは納得できてたんやろ? 前より下手になったってことか?」
「そんなことはない、と思いたいけど。あれこれ考えすぎなのかもしれないな」
「あれこれって?」
「読み手さんの反応とか、他の書き手さんのこととか」
「そんなん、書く前から悩むことちゃうわ」
「そうかな」
「そうや。俺は書きたいモンを書きたいように書く。他人がどう思うかなんてのは、書いてから考える」
「僕はそんな風には思えないよ。それに、書きたいものを書きたいように書くって、難しいことだ」
「何が難しいねん、普通のことやろ。……で、SS書かれへんっていうのが自殺未遂の理由か」
「そうなるのかな」
「あーもー、そんなことで死にたくなるくらい悩むんやったら書き手なんてやめればいいやろ」

その一言で。
深い考えなんてない、普通で当たり前のことのつもりだった一言で。
◆SDn0xX3QT2の纏う空気が変わったことを、◆F9bPzQUFL.は瞬時に理解した。

「やめるなんて、僕にはできない」

それだけを、◆SDn0xX3QT2ははっきりと宣言した。

883やめるなんて、僕にはできない:2013/05/05(日) 23:45:23 ID:rhAxAG420

◆F9bPzQUFL.には◆SDn0xX3QT2の気持ちが理解できない。

書きたいことが上手く書けないという感覚ならわかる。◆F9bPzQUFL.にだってスランプくらいあった。
けれど、今の自分にはこれしか無理だと諦めて投下するか、
このパートは今の自分には書けないと書くこと自体を諦めるかの違いはあったが、
割り切ることができた。
もう駄目だと思えば、少女漫画ロワから離れるという選択肢を選ぶこともできるだろう。
書きたいものを書きたいように書く。それができないなら書かなければいいだけだ。
◆F9bPzQUFL.はそうやってここまできた。

けれど◆SDn0xX3QT2は、"書けないけど書きたい"と言う。
死にたくなるほど悩んで、それでも"やめることはできない"と言う。

◆F9bPzQUFL.はどうしたものかと考える。
◆SDn0xX3QT2の気持ちは理解できないし共感もできないが、
自殺するのを止めようとして、こうして理由を聞きだした以上、なんとかしてやりたい気持ちはある。
考えて、◆F9bPzQUFL.は、◆SDn0xX3QT2の置かれている状況が
自分とは違うのだということに思い当った。

◆SDn0xX3QT2の所属するアニロワ3rdは現在、複数の書き手のよる合作形式を採っている。
合作用トリップ『◆ANI3oprwOY』。◆SDn0xX3QT2はその一人だ。
終盤、しかも合作となれば、読み手も、合作に参加していない書き手も、きっと期待して待っている。
合作である以上、他の合作参加メンバーの意見もあるし、書いたSSにはおそらくチェックが入るだろう。
自分ひとりの考えや感情だけで勝手気ままに書くなんてことはできないし、
何も言わずにフェードアウトもできないだろうことくらい想像がつく。

それでも、だ。
それでもやっぱり

「死にたくなるくらい苦しいのに、それでも書く必要なんて無いやろ」

◆F9bPzQUFL.はそう思う。

「命賭けて書くって言うんならともかく、書かれへんからって命捨てるようなことちゃうやろ」

◆F9bPzQUFL.にとって、ロワを書くのは趣味だ。
書くのが好きだから、楽しいから書く。
楽しくないなら、それはもう趣味じゃない。

「だいたい、やめる気が無いんやったら死んだらあかんやろ。死んだらもう二度と書かれへんねんで!」

◆F9bPzQUFL.の言葉に

「うん。それ、うっかり忘れてたんだよね」

◆SDn0xX3QT2はちょっと照れくさそうに答えた。

884やめるなんて、僕にはできない:2013/05/05(日) 23:45:47 ID:rhAxAG420

「……はぁあああ!?」
「忘れてたというか、見落としてたというか」
「いっちゃん大事なとこやろ」
「ロワで死ねば、書けないって悩むこともなくなるし、投下できなくても責められることもないかなと思って、つい」
「つまりあんたは、ついうっかり自殺しそうになってたんかい」
「ほら、人間って追いつめられると視野が狭くなるから」
「もしかして、死ぬ気無くなったんは、死んだらもう書かれへんって気づいたからか?」
「うん」
「なんやそれ! 真剣に悩んだ俺の時間返せ!!」
「それは無理」
「無理なんはわかってるわ! というか、さっきの話、ホンマかどうか疑わしくなってきたわ」
「本当だよ?」
「あんた、どこまで真面目なんかわからん」
「だいたい真面目です」
「だってあんたボケボケやん」
「◆F9bPzQUFL.は関西人みたいだから、ボケたほうがいいのかなって」
「その気遣いはいらんわ!」
「遠慮しなくていいから」
「遠慮ちゃうわ! ってゆーか、ボケボケなん全部計算やったんかい」
「100%計算だよ」
「マジか? 如何せん外見がスザクなだけに天然やと思ってたわ」
「まあ、天然だったら自覚ないから、自己申告は100%になるよね」
「たしかに! ってことは結局、天然か計算かわからんやん!」
「残念だったね」
「本当に残念やわ、まったく…… なんか無駄に心配してもうた」
「無駄だった?」
「無駄やろ。俺が何もせんでも、あんたは自分で"死なへん"って答え出しててんから」
「◆F9bPzQUFL.が真剣に心配して悩んでくれて、僕、嬉しかったんだけどな」

本当に嬉しそうに笑って言う◆SDn0xX3QT2に、◆F9bPzQUFL.はドキッと

885やめるなんて、僕にはできない:2013/05/05(日) 23:46:16 ID:rhAxAG420
「してない! ドキッとなんてしてないで! 男相手にドキッとしてたら俺キモイわ!」
「外見上は問題無いよ」
「中身的に問題あるわ」
「僕、BL耐性あるから(アニロワ3rdで神原書いた的な意味で)」
「◆F9bPzQUFL.×◆SDn0xX3QT2とか、お断りや!」
「外見的には◆SDn0xX3QT2×◆F9bPzQUFL.のほうが自然だよね」
「そういう問題ちゃうから」
「それなりに需要はあると思うけどな」
「供給する側になる気無いねん、俺は」
「じゃあ、これからどうするんだい?」
「対主催やろうと思ってる」
「だったら僕も、一緒に行っていいかな」
「それは別に構わんけど、あんた対主催でいいのか?」
「うん。もし他の合作メンバーがいるなら一緒に生還したいから、一人しか残らない優勝ENDになるのは困るし」
「なるほど」
「それに、対主催ENDのほうがたぶん話数かかるだろうし」
「ん?」
「今すぐ帰ってもSS書ける気がしないから、最終話までをできるだけ引っ張ってから帰ろうかなって」
「主目的そっちかい!」
「最優先は死なないことだよ。今は書ける気しないけど、でもやっぱり僕は書きたいから」
「書かれへんのに書きたいってのは、俺にはわからんわ」
「僕は、アニロワ3rdから離れられないし、アニロワ3rdの書き手をやめるなんてできないってだけだよ」
「それはめっちゃシンプルでわかりやすいわ」
「僕、自ロワを愛してるから」
「さぶっ。愛してるとか口に出して言うことちゃうやろ。寒いわ」
「ここ雪原だからね」
「気温のことちゃうからな? たしかにここ寒いけど」
「これからどこに行くか決めてる?」
「寒くないとこ」
「じゃあとりあえず南か」
「そっちはどこか行きたい所とかないんか?」
「家電量販店」
「理由は?」
「急に書けそうな気分になった時に備えてノートパソコンか代わりになる物が欲しいと思って」
「ノーパソくらいなら、そのへんの民家でもあるんちゃう……へっくしょぉぉん!」
「男前なくしゃみだね」

言いながら、◆SDn0xX3QT2は自分のマントをはずして、そっと◆F9bPzQUFL.にかけた。

886やめるなんて、僕にはできない:2013/05/05(日) 23:47:33 ID:rhAxAG420
「マント無かったら寒いやろ」
「すごく寒い」
「やったら返すわ」
「いいよ。そのまま着けてて。心配かけたお詫びってことで」
「そういうことなら遠慮なく」
「あ、でも、寒くない場所まで行ったら返してね。あと、裾は汚さないようにちょっと持ち上げといて」
「めんどくさっ」
「僕、ナイトオブゼロの服はマント有りのほうが好きなんだ」

なんだかんだと言いながら、◆F9bPzQUFL.と◆SDn0xX3QT2は雪原を抜けるべく歩きだす。
月明かりがあるとはいえ暗いうえ、慣れない雪の中を進むのは楽ではない。

でも、と、◆F9bPzQUFL.は思う。

二人だから、さっきみたいに転んで埋もれても助けてもらえるだろうし、
吹雪で遭難して事故死を回避できる確率は格段に上がっただろうと。
そして、マントあってもさっぶいわぁ、と。

そう思った。



【一日目・深夜/A-2・雪合戦会場】

【◆F9bPzQUFL.@少女漫画キャラバトルロワイアル】
【状態】健康
【外見】松井風花@こどものおもちゃ
【装備】ナイトオブゼロのマント@コードギアス 反逆のルルーシュ
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:対主催
1:さっぶいわぁ
2:ノーパソ探しに行くかー
【備考】
※外見は女子中学生ですが、中身は成人男性です

【◆SDn0xX3QT2@アニメキャラ・バトルロワイアル3rd】
【状態】健康、「生きろ」ギアス継続中
【外見】枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュ、服装はナイトオブゼロ
【装備】なし
【持物】基本支給品、無毀なる湖光(アロンダイト)@オーズロワ、不明支給品0〜2
【思考】
基本:最終話までをなるべく引っぱってから合作メンバー全員で生還し、アニロワ3rdを完結させる
1:とりあえず死なない程度に対主催
2:SSは書ける時に書きたいので、ノートパソコンかその代わりになりそうな物が欲しい

887クワマン:2013/05/05(日) 23:47:46 ID:rhAxAG420
投下終了です

888クワマン:2013/05/05(日) 23:48:37 ID:bj3AYdc60
投下乙〜!

明日一日で締め切りだから、未だの人もファイトー!

889クワマン:2013/05/05(日) 23:52:16 ID:wLuVIOXs0
投下乙です。
ああもう、書き手だなー。

890クワマン:2013/05/06(月) 11:41:54 ID:5/MIjL6M0
投下します

891クワマン:2013/05/06(月) 11:43:08 ID:5/MIjL6M0

F-1の森で一人の書き手がため息をついていた。

(確かに書いたけどさぁ……)

つるりとした肌に細い手足。引っ掛かるところのないストンとした体型。
彼女――◆uPLvM1/uq6ことつるぎのフレデリカuPは、ある種の人々に熱狂的な支持を持つ天樹院フレデリカ(ロリっこ)の、
大胆なスリングショットの水着を纏っただけのあられもない姿になっていた。

これは恥ずかしい。
どうせ書き手ロワだからイかれた格好のやつらなんて他にも山ほどいるだろうが、恥ずかしいものは恥ずかしい。
もう一度溜息をつき、とにかくどうにかして服を調達すればいいと気持ちを切り替えたところで、後ろからガサリと音が聞こえてきた。

振り返ると、一人の青年がひどく驚いた顔をしてフレデリカuPを見つめていた。
こちらを見てそんな顔をするということは知った人だろうか。
虚勢をこめて精一杯の胸を張る。
だが幼児(ロリ)体型なので全くロリコン以外には全く魅力的でない。愛らしいだけである。

892クワマン:2013/05/06(月) 11:44:19 ID:5/MIjL6M0
「君は……」
「ご存じとは話が早い。あたしは」

「――凄くちいさい!」
「やかましいわ!そこかよ!」

思わずといった感じでツッコミを入れるフレデリカuP。

「っていうかあたしを知ってるんじゃないの!?」
「小さいものは宇宙遺産に指定されなくちゃいけないよね。あ、飴ちゃん食べる?」

青年は話を聞かず、ごそごそとどこから出したのかわからない飴をそっと差し出してくる。
その手に乗せた飴を半眼ではたき落とす。

「――おい」
「小さい子がそんな恰好してちゃだめだよ。親御さんはどこかな〜?」
「人の話を、聞けッ!」

思いっきり向こう脛に向かって蹴り上げた足は、青年が屈んでいたために大事な所にクリティカルヒット。
男性諸氏ならあの壮絶な痛さに覚えがあるだろう。
新安価ロワ本編でも5様のHPを3割も削る鬼畜技である。
その効果は推して知るべし。

「うぐぉおおおおお……」
「ご、ごめん。コマンドミスった」
「い、いや俺も少なからず動揺してたみたいだから……書き手ロワだし中身は大人だもんね」

893クワマン:2013/05/06(月) 11:45:27 ID:5/MIjL6M0
「あたしは新安価ロワの◆uPLvM1/uq6こと、つるぎのフレデリカuP。天樹院フレデリカの姿でこんなイかれた格好をさせられてる」
「俺はマルチジャンルバトルロワイアルの◆OQO8oJA5SEこと、キューオ・ザ・マスターグリーン。小鳥遊宗太の姿をしてるみたいだ」

双方落ち着いた所で、すっとどちらともなく握手を交わす。
そこには確かにロワを超えた友情が芽吹こうとしていた。
どこからともなく響いてきたアナウンスにさえぎられるまでは。


『デデデデザタイムオブレトビューション バトーワンデッサイダデステニー』


「ナントゴクトケン!」


フレデリカuPの不意の一撃をしゃがみ込むように間一髪で避けたキューオ。
避けきれなかった数本の髪がパラパラと切れて落ちる。
完全な不意打ちであったにもかかわらず避けられたのは、
先ほどの金的のダメージが残っていたため多少内股気味で体勢を崩しやすかったためだろう。
人生何が幸いするかわからない。

「どうしてこんなことを!?さっきまで戦うそぶりなんてなかったじゃないか!」

それとも先程までのフレデリカuPのやりとりは不意打ちを狙う為だったのだろうか。
そうだとしても突然すぎる。もう少し待てば、よりキューオが油断したタイミングがあったはずだ。

「それは……」
「それは……?」

唾を飲み込む音がやけに大きく聞こえる。

「戦闘開始の乱入アナウンスが流れたから」
「そんな理由かよ!?」

「あんたはもし対面に対戦相手がいて更に1クレ入れてたら、開始合図とともに対戦やめるの?やめないでしょっ!?」
「あ、うん……」

余りの力説具合に、げっそりした感じで相槌を打つキューオ・ザ・マスターグリーン。
おそらくは金的が乱入とみなされ、アナウンスが流れたのだろうことは想像がつく。
キューオの定評のある丁寧なリレー力はこの場ではツッコミに発揮されているようだったが、どこか諦めたようだ。

894クワマン:2013/05/06(月) 11:47:38 ID:5/MIjL6M0
「とにかく!ち、小さいものを相手に戦うことなんて出来ないよ……!」

「いいえ戦うの。戦わなければならない。あなたも書き手ならわかるでしょう。書き手ロワに出るという意味を」

「……!」

今までの雰囲気をかき消すようなフレデリカuPの強い調子に、キューオの表情が変わる。

「本来は接点のないロワ同士の夢の祭典。各々自ロワを魅せるために、死力を尽くして争い合う」
「……」
「出場できたということ自体が、自ロワを、自作品を愛してくれているという証。」
「……」

止まることのない弁舌に、キューオが少しだけうつむく。
フレデリカuPがスゥと息を吸い込んで

「そう、私たちは戦うことを……強いられているんだ!」
「最後まできちんとシリアスしろよ!」

どこからかフレデリカuPに現れた集中線に対してもツッコみたいのを我慢するキューオ。



最後で台無しになった気もするが、キューオとて言われずともわかっている。
書き手として、書き手ロワに出るということがどういうことか。
その点からすると殺し合いに乗り、マーダーとして会場を暴れ回るのもいいだろう。
それならばここは戦うべきだ。

だがきっとこの書き手ロワの会場内には同郷の○ロワ書き手がいるはずだ。
やっと数年来の停滞から、復活した○ロワ書き手がきっと。
新安価バトルロワイアルは完結している。
しかしマルチジャンルバトルロワイアルは終盤ながら完結していない。
そう、もしも帰るなら全員そろって、最終回を迎えたい。
この書き手ロワという場でそんな理想論を目指すのは、膨大なフラグと、努力と、覚悟が必要だ。
ロワで一つの作品から犠牲者ゼロで生還者を出すには、全員を味方にするくらいの奇跡が求められる。

それでも彼らが欠けてしまっては完結が遠のくのだ。
せっかくまた、もう一度○を描き始めたというのに。
――ならば。


「それでも俺は……小さいものも、○ロワも諦められない――!」


キューオは下げていた目線をしっかりとフレデリカuPに合わせ、そう言い放った。

彼の名は「換える者」キューオ・ザ・マスターグリーン。
分岐制という特殊なルールを採用していたため煩雑になっていたwikiとしたらばを、主要であるB-1ルートのみを――最も重要なルートを――抜き出し、まとめ上げた。
書き手にして新管理人。
新しいwikiはさりげなく分りにくかったメニュー回りも改善されている。本当にありがとうございます。

895クワマン:2013/05/06(月) 11:49:22 ID:5/MIjL6M0

「――【管理人権限】換装」

今までとは違う雰囲気を感じ取り、構えを取るつるぎのフレデリカuP。
キューオ・ザ・マスターグリーンの分岐したルートのみを扱う管理人としての権限。様々なルートから「最も重要なものを抜き出す」。
殺すのではなく、戦うのでもなく、ただ敵対する者の無力化を行うという目的。
あたり一面に光が走り、キューオの能力は自動的に、彼の目的であるフレデリカuPの無力化に最適なものを抜き出した。

余りの眩しさにつむっていた目をそろそろと開けてみる。
眩しさにやられていた目が元の機能をゆっくりと取り戻していくも、キューオに変わった様子は見られない。
しいて言えば唖然とした顔でこちらを見ていること位だろうか。
それにしても妙に動きやすい気がする。具体的には体がやたらスースーと……。




嫌な予感がして恐る恐る見下ろしたつるぎのフレデリカuPの体は、


一糸纏わぬ正真正銘の全裸だった。





「キャアアアアアアアア!!!」

「ぇえええええぇえええ!?」




【一日目・深夜/F-1】

【つるぎのフレデリカuP(◆uPLvM1/uq6)@新安価ロワ】
【状態】全 裸
【外見】天樹院フレデリカ@PSYREN -サイレン-
【装備】
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
1:キャアアアアアアアア!!!


【「換える者」キューオ・ザ・マスターグリーン (◆OQO8oJA5SE)@○ロワ】
【状態】健康
【外見】小鳥遊宗太@WORKING!!
【装備】不明
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:主催を撃破し、誰一人欠けることなく○ロワに戻る。
1:ぇえええええぇえええ!?
※管理者権限は非常に強い想いと覚悟を必要とするため、乱発出来ません。

896クワマン:2013/05/06(月) 11:50:09 ID:5/MIjL6M0
書き手紹介
【渾名】「換える者」キューオ・ザ・マスターグリーン
【トリップ】◆OQO8oJA5SE
【投下数】5
【代表作】「彼と、追悼なる話(彼と対となるは、無し)」「これより先怪物領域」

非常に丁寧な心理描写で、そっと手を差し伸べるかのような優しい補完を行う書き手。
丁寧に受け取り、丁寧に渡す印象を抱かせる氏の「彼と、追悼なる話(彼と対となるは、無し)」では、
描写が難しいことに定評のある佐山の「正しく間違う」の一端をを実現させた。
静かで優しい印象をうける作品は、その内に切なさと熱い展開を孕んでいる。
復活の際、分岐制ゆえに煩雑になっていたwiki・したらばを新しく、
すっきりとした形で用意してくれた新管理人さんでもある。感謝!

◆uPLvM1/uq6氏……『つるぎのフレデリカuP』投下数4作
 わたしは これから しゅぎょうのたびへ いくことにした
 私が つるぎのちからに まんしんしすぎていた
 だから わたしは おのれを きたえなおしに しゅぎょうを しにいくのだ
 このつるぎは ここまできたものに たくそう わたしには もう ふようのものだ
 だが ひとつだけ たのみたい
 このつるぎを あくようしないでくれると ありがたい
                                   つるぎのおう
代表作『天衣無縫な動きすぎんだろ』『夢を見た彼らのその後』

897クワマン:2013/05/06(月) 11:50:46 ID:5/MIjL6M0
投下終了です。タイトルは「ドキッ☆書き手だらけの水着大会」でお願いします。
能力がまずそうでしたら指摘お願いします。

898クワマン:2013/05/06(月) 22:52:48 ID:q8QrTcd2O
投下します

899死亡フラグといえばカレーだと思った:2013/05/06(月) 22:55:58 ID:q8QrTcd2O

「これ支給したの、うちちゃうわぁぁぁぁぁ!」 と◆OQfaQnysJIが絶叫していたちょうどそのころ
オールロワでななこ先生にカラオケ用機材一式を支給した張本人である◆KV/CyGfoz6は……


クロス(十字架)が大きく描かれた服を着て
  ↑このへんランキング作成人

赤い瞳をした
  ↑このへんはリュウタロス(シン・アスカ)

枢木スザクの姿で歩いていた。
  ↑これはそのままスザク

『日本人を殺せ』と
  ↑ここはユーフェミア

『生きろ』の両方のギアスがかかっている◆KV/CyGfoz6は
  ↑一人に一度しか使えないはずのギアスの設定への反逆

パロロワで死亡フラグと言えばカレーだなと思い、毒入りカレーを作って日本人に食べさせようと考え
  ↑非常にまわりくどいが、本人はナイスアイデアだと思っている


毒薬とカレーの材料を探していた。

【一日目・深夜/G-4・市街地】
【◆KV/CyGfoz6@オールジャンルバトルロワイアル】
【状態】健康
【外見】クロス(十字架)が大きく描かれた服に赤い瞳をした枢木スザク@コードギアス
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:日本人は殺す
1:毒薬とカレーの材料を探して毒入りカレーを作り、日本人に食べてもらう
【備考】
※『生きろ』と『日本人を殺せ』のギアスがかかっています

900クワマン:2013/05/06(月) 22:56:49 ID:q8QrTcd2O
以上です

901クワマン:2013/05/06(月) 23:13:50 ID:qZpsK2aw0
投下乙
いろいろ混ざった結果えらいことにw
ある意味オールロワの権化だがw

902クワマン:2013/05/06(月) 23:16:02 ID:FfN5fb9c0
投下乙です
ギアスの設定への反逆とか、上手いこと言ったつもりかwww

自分も投下させていただきます

903終わりの続き:2013/05/06(月) 23:16:40 ID:FfN5fb9c0
「こんな所に飛ばされるとはな」

石造りの神殿の中、1人の書き手がため息をついた。
ここは地図に記された、D-6の海底神殿という場所らしい。
窓の外を見てみれば、一面水だらけである様子が確認できる。
池の水は、窓を乗り越え、室内に侵入することはない。
それも窓にはガラスなどなく、完全な吹き抜けになっているにもかかわらずだ。

(どんなからくりを使っているんだ?)

理屈は不明だが、この神殿の中には、水が入らないようにする仕掛けが施されているらしい。
といっても、そこを気にしたところで、どうとなるわけでもないか。
そう考え、黒いコートを羽織った書き手は、ひとまず追及するのをやめた。

「………」

男の名は灼熱の英雄王。
その名の通り、英雄セフィロスの姿を取った書き手。
リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルにて、投下数ナンバーワンを誇った書き手である。

「それにしても、本当にこんなことが起こるとは」

先ほどの広間の出来事を思い出す。
書き手ロワというもの自体は、何度か読んだこともあった。
3rdでは、自分自身の分身が、ロワに参加している姿も見た。
それでも、所詮は絵空事と思っていたのだが、まさかそれが現実に起こって、自分が巻き込まれることになるとは。

(俺に何をやらせたい)

英雄王は考える。
この殺し合いの主催者は、一体何を考えて、自分をここに連れてきたのかと。
完結を迎えたロワとはいえ、なのはロワはハードルの高さから、それほどメジャーなロワとはなり得なかった。
わざわざそんなロワから書き手を連れてきて、一体何を期待しているというのだ。

(……考え込んでいても仕方がないか)

とはいえ、いつまでも黙っているわけにもいかない。
どうするかは特に決めていないが、少なくともこの書き手ロワから、脱出したいのは確かだ。
ロワのセオリーを考えれば、こういう思わせぶりな地形には、何らかのヒントが隠されているはず。
銀髪と黒コートを翻し、英雄王は神殿を調べるべく、石造りの床を歩き始めた。
それが、なのはロワを締めくくった最終回書き手の、新たに歩むプロローグだった。


【一日目・深夜/D-6 神殿】

【灼熱の英雄王(◆Vj6e1anjAc)@なのはロワ】
【状態】健康
【外見】セフィロス@ファイナルファンタジーⅦ
【装備】
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
1:とりあえず神殿内を調べる

904クワマン:2013/05/06(月) 23:16:58 ID:FfN5fb9c0
投下は以上です

905クワマン:2013/05/06(月) 23:24:14 ID:txlYG7820
投下します
タイトルは「真夜中のお茶会へようこそ」です

906クワマン:2013/05/06(月) 23:26:13 ID:txlYG7820
「食うか?」
「殺し合いの最中にお茶会とか有り得ないだろ常識的に考えて」

丸テーブルを挟んで向かい合っているのは、二つの白。
片や長い尻尾にすらっとした体型をした、一見では人間に見えない生き物。
片や………、謎の生もの。

それぞれミュウツーとやらない夫の外見をした二つの存在。

彼らはこの場で合流し、今後どうするかについて話し合っていた。
こうしてテーブルを挟んでお茶k…もとい会議をしているのだ。

「それで、君はきのこの山とたけのこの里、どっちが好きか?」
「……人でなしさんはどっちが好きなのかと聞いてみてよろしい?」
「私はやはりたけのこの里だな」
「俺もそっちっすね」

きのこたけのこは穏便に終わらせたいのであれば相手に合わせた話をするのが最良とされている。
空気読みスキルは重要である。

「しかしやっぱりいいんですかね。こんなところでお茶会とかしていて」
「ふむ、まあ大丈夫だろう。私は戦闘は得意ではないが、そこそこ腕に覚えはある」

そう言って紅茶をすするミュウツー、人でなしのヴィニス。そのトリップは◆vNS4zIhcRM。
向かいで若干納得のいかない顔をしつつも彼に合わせて紅茶をすすっているのは全ての星の始まり。そのトリップは◆26Zf504quw。

「それで、そちらはどんなロワの書き手を?」
「俺はオールスターロワってトキワ荘の俺ロワをやってんだ」
「オールスター…ああ、あのペプシの」

ガタン

そう言うと同時、オールスターさんの体が机に突っ伏した。

907クワマン:2013/05/06(月) 23:27:21 ID:oyi/ogoI0

「どうなされた?」
「…やっぱりペプシという認識になりますかね」
「割と有名だからな」
「…俺が気になってるのは割とそこなんですよね」

そう言って、オールスターさんは話し始める。

「参戦作品外から書き手枠出してOKってことにしたんですけど。
 そんな中でペプシマンの予約を入れた方がいたんですよね。
 それも、その人のSSではSASUKEをはじめるというとても画期的なもので。
 そしてその方の予約に合わせてか会場の様々なところでペプシ暴動なるものが起き始めまして。
 正直その展開自体に文句を言うつもりはないんです。
 ただ、オールスターロワ=ペプシという認識になってしまうのはちょっと考えてしまうんです」
「なるほど」

ミュウツーはティーカップを置く。

「私は自ロワ、パラレルワールドバトルロワイヤルでは色々なキャラを書いてきた。
 バトルよりはキャラの関わり合いについてを得意としてな。
 その登場人物らしさを、重視してきたんだ。
 では、オールスターロワの>>1が考えるあなたのロワらしさとは何だと思う?」
「俺の考えるオールスターロワらしさ…」
「何でもいいのではないだろうか。あるいはペプシでもいい、思い浮かばなければ考えればいいだろう」
「そうなのですか…」
「急ぐ必要はないと思うぞ。何なら付き合ってやってもいい。私も私らしさを探したいと思っていたところだ」
「ありがとうございます…」


「では、まずどうしましょうか?」
「ふむ。まずは―――」



「お菓子を片付けるとしよう」
「やっぱりそうなるのか」

908クワマン:2013/05/06(月) 23:29:04 ID:txlYG7820
【一日目・深夜/D-2 民家】

【人でなしのヴィニス(◆vNS4zIhcRM)@パラレルワールド・バトルロワイヤル】
【状態】健康
【外見】ミュウツー@ポケットモンスター
【装備】たけのこの里
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:自分のあり方を考える
1:とりあえず出した茶菓子を片付ける
2:たけのこの里おいしい

【全ての星の始まり(◆26Zf504quw)@オールスターロワ】
【状態】健康
【外見】やらない夫
【装備】ティーセット (現地調達)
【持物】基本支給品 、不明支給品1〜3
【思考】
基本:ペプシばかりでない自ロワの魅力を伝えたい。

【全ての星の始まり@オールスターロワ】
【トリップ】◆26Zf504quw
【簡易紹介】
俺ロワ・トキワ荘にて『オールスターロワイヤル』を立てた人。
参戦作品外の書き手枠という斬新なことを許可した書き手。
魅力的な名簿と斬新な発想により多くの書き手を呼び込みつつ、彼らにも遅れることのない投下ペースを保って執筆を続けられている。

909クワマン:2013/05/06(月) 23:29:22 ID:txlYG7820
投下終了です

910クワマン:2013/05/06(月) 23:46:54 ID:5/MIjL6M0
投下します。
タイトルは「偽りの戦場」です。

911クワマン:2013/05/06(月) 23:47:33 ID:5/MIjL6M0
夜空にたなびく真紅のコート。
腰の部分で分岐した特殊な作りの外套は、暗い中でも目に鮮やかだ。
ブロンドの髪を風に遊ばせて、座りながら一人作業を行っている。


かちり。

かちり。


手に持つ銃に一つ一つ弾を込めていく。
現代日本に生きる書き手としての自分にはまるで馴染みのないはずの感覚。
しかし同時に手の延長線上のようにしっくりとくる無骨な銃の感触。

デザートイーグルの装弾数は8発。
予備弾も含めマガジンへと装填を行う。
迷いない動きで、作業は速やかに進められた。
ブレックファーストに卵とベーコンを焼くような、日常的に行っている者の慣れた所作。
日々の延長線上にあるかのような慣れ親しんだ感触に、違和感と同時に胸にすとんと収まる納得があった。


これでいい。


書き手としての自分とこの体の経験が二重に重なっていながら、違和感なく同居する不自然さ。
パロロワメモリという胡散臭いものの効果だろう。
このような馬鹿騒ぎに巻き込み、かつ意に沿わぬ自我の変質をさせた主催に対しては、ちりりと胸を焼く不快感があった。

912クワマン:2013/05/06(月) 23:48:18 ID:5/MIjL6M0



ならば仲間を募り、主催に反逆するだろうか。

いや。

ならば人を助け、人を頼り、人を救う為に尽力するだろうか。

いや。

「ここは戦場」

自分に、世界に言い聞かせるような独白。

思い出すのは書き手として元の世界で共に筆を進めた同志たち。
あれもまた、一つの戦場だった。


かちり。

全ての装弾を済ませ、立ち上がる。
覚悟は出来ていた。



彼女の所属ロワはマルチジャンルバトルロワイアル。
トリップは◆SqzC8ZECfY。
名前は――――「戦う者」スクイズ・ザ・バトルファング。


同意もなく引きずり出され、宣戦布告を鼻っ面にたたきつけられた。
ならば戦争を開始しよう。

立ちはだかる全てを足元にひれ伏せてやろう。
生けるもの全てを打倒し、荒野に何一つ残すまい。

そして私はこの偽りの戦場にではなく――――あの懐かしの戦場へと帰還する。

戦場屋(バラライカ)の姿をした彼女は、平和主義者(ヴァッシュ・ザ・スタンピード)の外套をまとい一人、戦端を開く。


【一日目・深夜/F-5】

【「戦う者」スクイズ・ザ・バトルファング(◆SqzC8ZECfY)@オールスターロワ】
【状態】健康
【外見】ヴァッシュ・ザ・スタンピード@TRIGUNの外套を羽織ったバラライカ@ブラック・ラグーン
【装備】デザートイーグル
【持物】基本支給品 、不明支給品0〜2
【思考】
基本:戦争を開始する

913クワマン:2013/05/06(月) 23:48:50 ID:5/MIjL6M0
書き手紹介

【渾名】「戦う者」スクイズ・ザ・バトルファング
【トリップ】◆SqzC8ZECfY
【投下数】27
【代表作】「180秒」、「変態×変態×変態×人形」、「God&doG」

序盤から陰に日向にロワを支え続けてきた書き手の一人。
繋ぎを中心とした氏の話には、触れると裂かれそうな緊張感を持った鋭い独特の雰囲気がある。
危うい火種を巧みに配置する氏はロワにおける緊迫感を下支えしており、
この繋ぎなしにはここまで盛り上がりがなかったであろう、という話が多数存在する。
ともすればどう転ぶかわからない剣呑さの演出を支えているのは
着実な状況構築能力と人の弱さを描く腕前であろう。
静かに、しかし重く確かな存在感を放つ繋ぎ話が多く、
ラズロやレヴィなど原作からして火線を潜り抜けてきたキャラを当然のように得意としており、
ハードボイルドな切れ味のある殺伐さを描かせたら天下一品である。
血と鉄、火薬の匂いが漂ってきそうな重火器を用いた戦闘が多い一方で、
蒼い子に対する変態包囲網を完成させるなど、おちゃめな部分も存在する。

914クワマン:2013/05/06(月) 23:49:06 ID:5/MIjL6M0
投下終了です

915クワマン:2013/05/06(月) 23:50:14 ID:c.gP1xC20
投下乙です

こちらも投下します

916俺はこのロワの参加者だ:2013/05/06(月) 23:50:47 ID:c.gP1xC20

【000】

タンバリン、カスタネット、トライアングル、その他諸々の楽器類。
このロワでのランダム支給品が1から3という設定ならば、楽器全部で支給品ひとつの計算なのだろう。
殺し合いでは何の役にも立ちそうにない。
けれど、今の僕には必要なアイテムだ。

917俺はこのロワの参加者だ:2013/05/06(月) 23:51:13 ID:c.gP1xC20

【001】

湖に浮かぶボートの上に、そいつはいた。
水色の長髪に整った顔立ち。文句無しの美形。
だが、服装が問題だった。
薔薇の花のあしらわれた帽子。紫色の全身タイツのような服。腰には布が巻かれ、ブーツを履いている。
はっきりいわせてもらうなら、イタイ。
全裸かこの服を着るか、どちらかを選べと言われたら真剣に頭を抱えるレベルだ。

「エンデュランスか……だったら、僕はエンデュランスのようにあるべきだよね……」

エンデュランス。
これがきっと、こいつが姿を借りているキャラクターの名前なのだろう。

「支給品…… デイパックの中を見ればわかるけど
 それだと書き手さんが僕の支給品ひとつひとつへの反応を書くのが難しいよね……」

いきなりメタ発言だった。
そしてエンデュランス書き手はデイパックの中を見ないまま、おもむろに中へ手を突っ込む。
取り出したのは一枚の紙だった。

「地図かな。……暗くて見えないから後で」

あっさりと諦めて脇に置くと、またデイパックの中に手を入れた。
たしかに、こうしてひとつずつ出していけば、リアクションは取りやすいだろう。
このボートが沈むような、巨大な物が出てこない限りは、だけれど。

「ちゃんと武器も入ってたんだね……」

基本支給品と思われる物をいくつか出した後に出てきたのは、一振りの剣。
装飾が施されたそれは、コードギアスR2最終話でルルーシュの胸を貫いた剣だった。
つまり、少なくとも人一人を殺すことのできる武器。

「さて、と……」

再びデイパックに手を入れたエンデュランス書き手が次に引っぱり出したのは、すごく大きな猫だった。
すごく大きすぎる猫だった。
すごく大きすぎるもふもふした猫だった。
エンデュランス書き手と同じくらい、いや、それより大きいかもしれない。幅もある。
というか、おかしい。大きさはもちろんだがそれだけじゃなく、何かがおかしかった。
なんだこの違和感は――ああ、そうか。手足だ。
胴に対する手足のつきかたが、四足歩行の猫にしてはおかしいのだ。あれじゃまるで人間だ。

「ネコ……意思持ち支給品……?」
「俺はこのロワの参加者だ」

エンデュランス書き手の問いに、大きすぎる猫が答えた。
流暢な日本語で。割といい声で。
さすがに驚いたらしいエンデュランス書き手と大きすぎる猫の間に、たっぷり3分は沈黙が流れた。

918俺はこのロワの参加者だ:2013/05/06(月) 23:51:41 ID:c.gP1xC20

【002】

互いに殺し合う意思はないとわかると、自己紹介ということになった。
それによると、エンデュランス書き手はVRロワの◆nOp6QQ0GG6、第一相”心描き”。
すごく大きなもふもふした猫は少女漫画ロワ書き手の◆RVCXqfgcSMということだった。
◆RVCXqfgcSM――めんどうだからモフネコさんと呼ぶことにする――モフネコさんは。
信じ難いことだけれど、スタート位置が第一相”心描き”のデイパックの中だったらしい。
スタート位置が湖に浮かぶボートの上というのも酷い話だけれど、上には上がいるものだ。
いや、これは、申し訳ないけれど、下には下がいた、と言ったほうが適切だろう。
ちなみに、モフネコさんはもう一度デイパックの中に入ろうとしていたけれど、入れなかった。
出てこれたのに入れない。不思議だけれど、そういうものなのだろうと納得しておくことにする。

「まったく……」

モフネコさんは機嫌が悪かった。

「俺は少女漫画ロワでは一作しか書いていなんだぞ。
 なのにどうしてこんな馬鹿げた催しに参加せねばならないんだ」

馬鹿げているかどうかはともかくとして、たしかに一作しか書いていないのに呼ばれるというのは理不尽だろう。
いや、100作書いていたとしても、いきなり殺し合いを押し付けられるのは
理不尽以外の何者でもないんだけれど。

「しかもいきなりデイパックの中からスタートとは……何か?
 主催は俺を支給品と間違えたのか? この姿にしたのはあいつらだぞ、それなのに……」

もっともな怒りだった。

「だいたい、何故俺はキャーなんだ。鳳鏡夜だろう、普通に考えて」

話から察するに、モフネコさんが少女漫画ロワに投下した唯一の作品は『鳳鏡夜の登場話』らしかった。
キャーというのは、その際に出てきた意思持ち支給品で、二足歩行ができる猫らしい。
それならばたしかに、普通に考えれば鳳鏡夜の姿になるところだろう。
けれど、ここは書き手ロワだ。
普通なんてものは通用しない。存在しない。普通じゃないことが普通な世界。

「落ちつきなよ、◆RVCXqfgcSM」
「これが落ちついていられるか」
「とりあえず、これからどうするかを考えないといけない……そうだろう?」
「俺はこんな場所で死ぬつもりはない。必ず生きて帰る。あと、主催に会ったらおしおきしてやらないとな」

ネコモフさんが物凄く黒い笑みを浮かべた、気がした。
猫だから表情なんてよくわからないのだけれど。
ひとつ確かなのは、彼は殺し合いを強要する主催に対し正義感からおしおきをしようとしているのではなく、
自分を巻き込んだことに立腹しておしおきしようとしているということだ。

919俺はこのロワの参加者だ:2013/05/06(月) 23:52:08 ID:c.gP1xC20
「で、おまえはどうするんだ? 第一相”心描き”」
「僕…… 僕は、ミアとハセヲを守るよ……」
「ロールプレイというわけか。ミアとハセヲならどちらを優先する?」
「それは……まだ決めない……。序盤から選択肢を狭めるのはリレーしにくくなる要因だから……」

またメタ発言だった。
けれど、彼もまた書き手なのだからしかたがない。
一度でも書いてしまえば、書き手としての視点を持ってしまう。

「しかし、このロワにミアとハセヲはいるのか?」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……今から、◆RVCXqfgcSMがミアだよ」
「何故そうなった」

本当に、どうしてそうなった。

「だって、死に設定に意味はないから……」

たしかにそれはそうだけれど。

「ミアは猫だから、君はミアだよ……」

猫ならなんでもいいということか。
随分と妥協したものだ。

「俺のボディガードになるということか」
「そう考えてもらって構わないよ、ミア」
「悪くはないな。で、ハセヲはどうする?」
「ハセヲは…… ハセヲと同じ声だったらハセヲ……」

つまり、ハセヲと中の人が同じキャラクターの外見をした書き手を守るということだろうか。
ハセヲというのは、たしか何かのゲームのキャラクターだったな、という程度にしかわからないけれど。
ハセヲの中の人ならわかる。
高嶺清麿やレイ・ラングレン、そしてロワ常連作品とも言われるコードギアスの枢木スザクの中の人だ。
たしかにこの条件ならば、一人ぐらい該当する参加者がいるかもしれない。
というか、一人、僕は知っている。
もしこのロワに参加させられているとすれば、
ほぼ確実に外見設定が枢木スザクになるであろう書き手を、僕は知っていた。

――悪いけど、利用させてもらおう。

そう、心に決めて。
僕は語り部から登場人物になるために。
この物語の舞台に上がるために。

両手にマラカスを握りしめた。

920俺はこのロワの参加者だ:2013/05/06(月) 23:53:03 ID:c.gP1xC20

【003】

「……………」
「……………」

シャカシャカシャカ、シャカシャカシャカ、シャカシャカシャカ

「……………」
「……………」

深夜の湖に浮かぶボートの上で、一心不乱にマラカスを振りながら踊り続ける男子高校生がそこにはいた。
ていうか、僕だった。

「……………」
「……………」

痛い。視線が痛い。痛すぎる。
これは何かの拷問だろうか。
第一相”心描き”とモフネコさんの視線が突き刺さる。
このままじゃ、『死因:視線』なんてことになるのは時間の問題だ。
ん? ちょっと待て。落ちつけ僕。
視線が痛いということは、僕は彼らに見られているということだ。
見えているのならば、僕の存在をアピールする必要は無いわけで、マラカス持って踊る必要も無いわけで、
つまりこうして踊り続けているのは、まったくもって無駄だというわけだ。

「……………」
「……………」
「……………」

僕がマラカス振って踊るのをやめると、気不味い沈黙が訪れた。
いや、さっきからずっと気不味かったんだけど。

「君、どこから出てきたの?」
「最初からいたんだけど」

第一相”心描き”の問いに僕が答えると、モフネコさんが僕を見てニヤリと笑った、ような気がした。
猫の表情なんてよくわからないけど、なんとなく。

「アニ3の書き手か」

僕に向けられたネコモフさんの言葉は、疑問ではなく確認だった。

「ご名答。僕はアニ3書き手、◆1aw4LHSuEIだ。でも、なんで僕がアニ3の書き手だとわかった?」
「さっきまで、東横桃子のステルスで俺たちに存在を隠していたんだろう?
 阿良々木暦の姿をして東横桃子のステルスを使える書き手という時点で、所属ロワは特定できる」

アニ3書き手だということだけじゃなく、僕の持つ特殊能力までしっかりとバレていた。
モフネコさんは侮れない。猫なのに。もふもふなのに。

921俺はこのロワの参加者だ:2013/05/06(月) 23:53:31 ID:c.gP1xC20
「◆1aw4LHSuEIは、今まで隠れてたのに、どうして僕らに姿を見せたの?
 ずっと気づかれずにいることだってできたのに……」
「隠れたまま一人で生き残れるほど書き手ロワは甘くないだろ。
 僕のステルスが効かない奴の一人や二人、いてもおかしくないだろうし」
「そう……」
「僕は生きて帰りたいんだ。そのために協力者が欲しい」

第一相”心描き”の質問にも、僕は正直に答える。
そう、嘘は吐いていない。
――全てを話してもいないけれど。

「上手く言ったものだな」

くくっ、とモフネコさんが黒く嗤う。
今度は間違いなく、絶対に、モフネコさんは嗤った。
きっとこの人は僕の思惑を見透かしているのだ。
僕がアニ3書き手であるということがわかれば、想像できる範囲のことではあるけれど。

僕が書き手をやっているアニ3は今、合作という形をとっている。
僕もその合作メンバーの一人だ。
そして、他のメンバーもこのロワに参加させられているのなら、一緒に生還すると僕は決めた。
状態表の思考欄のいちばん上にくる、何があっても他の項目にいちばん上を譲らない、唯一にして絶対の目的。
そのためならば、人殺しだってしよう。
何の罪もない人を利用もしよう。

だって、僕だけが生還しても意味は無いのだから。
アニ3の完結。それはきっと、僕一人でもやってやれないことじゃない。
でも、僕一人で完結することに価値は無い。
アニ3を完結させるのは、◆1aw4LHSuEIではなく、他の書き手でもなく、『◆ANI3oprwOY』だ。

けれど、仮に合作参加書き手全員がこのロワにいる場合、僕一人でみんなを守ることは不可能に近い。
どうしようかと思っていたら、目の前にいた第一相”心描き”が「ハセヲを守る」と言いだした。
僕にとって、願ってもない話だった。
『◆ANI3oprwOY』の一人、◆SDn0xX3QT2。
彼がこのロワに参加しているなら、外見は枢木スザクと思ってまず間違いないだろう。
スザクならば、第一相”心描き”にとってのハセヲの条件を満たしている。
上手く会わせることができればそれだけで、◆SDn0xX3QT2の護衛を確保できるというわけだ。

まあ、それだけならば、僕が彼らに姿を見せる必要は無かったのだけれど。
第一相”心描き”とモフネコさんの強さを見極めて、
◆SDn0xX3QT2や他のアニ3書き手がいるのかをはっきりさせてからでよかった。
むしろ、そっちのほうがよかった。
でも、そうしなかったのは、ステルス状態のままではできないことがあったからだ。
彼らをここで殺さないのならば、生かしておくのならば、言っておかなければならないことがあったからだ。

「アニ3の書き手だけは、絶対に殺さないでほしい」

僕はそう言って、頭を下げた。

922俺はこのロワの参加者だ:2013/05/06(月) 23:53:52 ID:c.gP1xC20

【004】

僕の頼みは、第一相”心描き”から「ミアとハセヲを傷つけないなら」という条件は出されたものの
あっさりと了承された。
マーダーになる気の無さそうな二人だったから予想できていたことではあるけれど、
それでもはっきりと答えをもらうまでは緊張した。
拒否された場合は殺すつもりでいたけれど――彼らにだってきっと、待っている住人がいるのだ。
殺さなくて済むのなら、それに越したことはない。

「一応、話はついたわけだ。さっさと岸に向かうぞ。言っておくが俺はボートを漕ぐ気は無いからな」

どうもモフネコさんは、労働は嫌いなようだった。

「僕が漕ぐよ…… ミアのためだし、オールは僕の方にあるからね」

そう言って、第一相”心描き”がゆっくりとボートを漕ぎだした。

「もう少し速くならないのか」
「ミアがそう言うなら…… でも、どうしてそんなに急ぐんだい?」
「気づいてないのか?」

何をだろう。
一応、これから情報収集をするということで話が纏まっている。僕はステルスでついて行くだけれど。
少しでも早く僕以外のアニ3書き手、特に合作参加者がこのロワにいるのかどうかを調べたい僕としては
急いでもらったほうがありがたいのだけれど、
主催におしおきをする気はあっても、ロワをやる気はないらしいモフネコさんに急ぐ理由なんてないはずだ。

「気づくって、何を? ミア、僕にはわからないよ……」

僕の疑問は、第一相”心描き”が代弁してくれた。
モフネコさんはあからさまな溜息を吐く。

「このボートはおそらく、C-5にある『カップルで乗ると3時間以内に破局すると噂のボート乗り場』の物だ。
 ここは書き手ロワだぞ。ただの噂だけで実際は何もないとは考えにくい。
 カップルでなければ何も起こらない可能性はあるが、カップルが破局するような何かが
 必ず起こるということも十分に考えられる」

なんだかすごく嫌な予感がしたのは、きっと気のせいだと思いこもうとしている男子高校生がそこにはいた。
ていうか、僕だった。

923俺はこのロワの参加者だ:2013/05/06(月) 23:54:30 ID:c.gP1xC20

【一日目・深夜/D-6・湖】

【第一相”心描き”(◆nOp6QQ0GG6)@バーチャルリアリティロワ】
【状態】健康
【外見】エンデュランス@.hack//G.U.
【装備】二期最終回でルルーシュに突き刺されたやたら豪華な装飾の剣@オールロワ
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:ミアとハセヲを守る
1:ミア(の代わりの◆RVCXqfgcSM)を守る
2:ハセヲ(の代わりにハセヲと中の人が同じキャラの書き手)を探して守る
3:ミアとハセヲのどちらが大事かはこれから考える

【◆RVCXqfgcSM@少女漫画キャラバトルロワイアル】
【状態】健康
【外見】キャー@ぼくの地球を守って(身長2メートル弱)
【装備】なし
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
基本:死なないために最善を尽くす
1:とりあえず情報収集
2:主催に会ったらおしおきする

【◆1aw4LHSuEI@アニメキャラバトルロワイアル3rd】
【状態】健康
【外見】阿良々木暦@物語シリーズ(アニメ)
【装備】なし
【持物】基本支給品、楽器セット、不明支給品0〜2
【思考】
基本:◆ANI3oprwOY全員で生還する
1:しばらくは第一相”心描き”とモフネコさん(◆RVCXqfgcSM)と行動し、情報を集める
2:同じロワの書き手のためなら殺しも厭わない
3:もし◆SDn0xX3QT2@アニロワ3rdが枢木スザクの姿でこのロワに呼ばれているなら、第一相”心描き”に守らせたい
【備考】
※東横桃子@咲-Saki-のステルスを使えます。

924クワマン:2013/05/06(月) 23:54:51 ID:c.gP1xC20
以上で投下終了です

925クワマン:2013/05/06(月) 23:57:54 ID:1DTStqjM0
投下します

926クワマン:2013/05/06(月) 23:59:07 ID:1DTStqjM0
「この姿か。妥当かもしれないけど複雑だな……」

 周囲に樹木が生い茂る森林にて、男が溜息を吐いていた。
 茶色の髪に整った顔立ち、白を基調とした豪奢な騎士服。
 パロロワメモリを使って変じた彼の姿はコードギアスの枢木スザクだった。
 原作での身体能力を考えれば決してハズレではない。
 ならば彼はなぜ溜息など吐いているのか。
 それは彼のロワにとって枢木スザクとはある意味で特別なキャラクターだからである。
 いわく、不幸すぎる男。
 不幸四天王を決めようにも彼が飛び抜けすぎていて他が決められないレベルとまで言われている。
 一部を記すだけでも惚れ薬を飲まされマーダーに惚れたせいで同行者を殺害、親友の死体を撃つ、本来の思い人の記憶を忘れる、
 死に際に正気を取り戻すがそれまでに犯した罪に絶望しながら死亡という悲惨なものだ。
 これで終わったのならよかったのだが最近では主催側にゾンビ状態で生き返らせられ、手駒としてリサイクルされている。
 そして、このような顛末を辿る発端となった惚れ薬の話を書いたのが彼――多ジャンルバトルロワイアルの書き手だったU1なのである。

(落ち込んでいても仕方ない。それにスザクの姿とはいえ不幸になると決まったわけじゃ……ん?)

 その時である。彼の耳が背後からの奇妙な音を捉えたのは。

 ピシュン、ピシュン

(あ、やっぱり不幸だ)

 幸か不幸か、彼はその音に心当たりがあった。
 恐る恐る振り返ると、こちらに向かってくる存在――【寄生獣】イーボゥとばっちり目があった。
 後藤とシャドームーンは予約されただけで死亡フラグ。
 これは多ロワの常識である。


【一日目・深夜/D-3】

【U1(◆U1w5FvVRgk)@多ロワ】
【状態】健康
【外見】枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュ
【装備】
【持物】基本支給品×1、不明支給品1〜3
【思考】
基本:終わった……

【【寄生獣】イーボゥ(◆EboujAWlRA)@多ロワ】
【状態】健康
【外見】後藤@寄生獣
【装備】
【持物】基本支給品×1、不明支給品1〜3
【思考】
基本:眼前の書き手を喰う。

927クワマン:2013/05/06(月) 23:59:19 ID:1DTStqjM0
投下終了です

928クワマン:2013/05/06(月) 23:59:33 ID:48AE2EBo0
投下します

929RPGロワ、『君を』待ち続ける:2013/05/06(月) 23:59:52 ID:X5MtbsY20
投下します

930RPGロワ、『君を』待ち続ける:2013/05/07(火) 00:00:06 ID:4f1PPWOY0



何もない世界、砂だけが続く世界の中。
男は何度も何度も砂漠の凹凸に足を取られながらも、それでも歩くことをやめなかった。
たとえその命が後、数刻のものであろうとも、男はただただ歩き続けた。

「ケアルガ」

逃げながらずっとかけ続けた回復魔法。
書き手ロワに制限があるかどうかは不明だが、どっちにしろ、今の男には関係のないことだ。
男の、ラッド・エヴァンスがパロロワメモリにより変じた姿は、テンガロンハットを被った暗殺者。
その元になったシャドウも、サンダウンも、魔力が高いとはお世辞にも言えないキャラで。
否、たとえいかな僧侶や賢者であっても、両腕を損失するほどの傷を負った彼を癒すすべはなかったであろう。

「……無様なものだな」

両腕だけではない。
男の体には、欠けていないものの方が圧倒的に少なかった。
耳は削がれ、鼻は砕かれ、左足は機能せず、心の臓は貫かれていた。
有り体に言って満身創痍。
生きているだけでも奇跡。
“時代”という桁外れなスケールを誇る形で書き手紹介をされていなければ、彼は人として軽く三回は死んでいただろう。
そして、それだけの耐性と耐久力を誇るRPGロワ書き手をこれほどまでに痛めつけられる存在もまた、RPG書き手でしかありえなかた。

「分かってはいたさ……」

恨まれているとは、思っていた。
憎まれているとも、思っていた。
別に何かをやったわけではない。
RPGロワを荒らしただとか、問題作を投下しただとか。
そんな何かをしたわけじゃない。
むしろ、その逆だ。

931覚悟と宣伝と敵討ち:2013/05/07(火) 00:00:50 ID:TftOcVjs0


 同郷の書き手が死んだ。
 同じ姿をしていた銀色の怪人によって、為す術もなく虐殺された。
 メダルの山の頂上に置かれた、緑色のメダルを手に取る。
 この小さな物体が、「◆QpsnHG41Mg」の成れの果てだ。

 彼が首を撥ねられ、大量のメダルへ姿を変えていく様を、自分は指を咥えて観ているだけだった。
 あの虐殺の真っただ中に突っ込んでいく勇気が無かったのである。

 彼の外見は、黒いヒーロースーツを身に纏ったバーナビー・ブルックスJr.だ。
 正義の為に戦うべきヒーローの外見になっておきながら、彼は弱者の様に縮こまってしかいなかった。
 なんて酷いザマだと、自嘲したくなる。

 だが、もしまだチャンスがあるのなら。
 今度はこの外見に恥じぬ様な活躍をしよう。
 さっき殺された仲間の無念を晴らす為に。
 ついでに、自ロワの宣伝をする為に――。

「シャドームーン――【世紀王】K.K.を、倒すッッ!」


【◆SrxCX.Oges@オーズロワ】
【状態】:健康
【外見】:バーナビー・ブルックスJr.@オーズロワ
【装備】:バーナビーのヒーロースーツ(ダーク)@オーズロワ
【持ち物】:基本支給品、不明支給品1〜3
【思考・状況】
基本:シャドームーンを倒して自ロワの知名度を上げる。
 1:シャドームーン打倒のための仲間を集める。
 2:オーズロワ勢にも二つ名欲しいな。

932覚悟と宣伝と敵討ち:2013/05/07(火) 00:01:30 ID:TftOcVjs0
投下終了。割り込み失礼しました。

933クワマン:2013/05/07(火) 00:01:53 ID:1QKt5RyQ0
日付変わってしまいましたが、投下完了待ちのロスタイムとかってないですかね……

934929:2013/05/07(火) 00:03:34 ID:4f1PPWOY0
あら、割り込む形になってしまったので、待ってたのですが、投下しなおしてよいのでしょうか?
日にち過ぎちゃいましたが

935 ◆ROWArkDILY:2013/05/07(火) 00:04:29 ID:0x/tbO9k0
ロスタイムくらいなら有りだとは思いますが?

936クワマン:2013/05/07(火) 00:05:37 ID:KhNS5MnMC
>>929までは確定

個人的には、今すぐ投下できるなら>>933もセーフでいいと思います

937クワマン:2013/05/07(火) 00:05:40 ID:YpulkbOE0
失礼、題名を忘れていました。
IDは変わってしまいましたが>>925-927は 【寄生獣】イーボゥが一体出た! でお願いします。

938 ◆ROWArkDILY:2013/05/07(火) 00:06:10 ID:0x/tbO9k0
個人的にはこの場合はありかと思います

939クワマン:2013/05/07(火) 00:07:19 ID:1QKt5RyQ0
>>936
今すぐ投下可能です

940クワマン:2013/05/07(火) 00:07:35 ID:FpxTn0wE0
これくらいなら、俺も大丈夫だと思いますが……
10分以上遅れたならまだしも、数分程度なら大目に見るべきでは。

941クワマン:2013/05/07(火) 00:09:52 ID:jM7.lVwE0
ラストスパート凄かったしねw
今投下できる人は投下していいんじゃないか

942クワマン:2013/05/07(火) 00:10:43 ID:vVMjQPcw0
個人的には投下切れるまでならokにしていいのではないかと思います……
せっかく書かれたのに没はもったいない。というか読んでみたいのです
もともとお祭りということであまり厳密にルール設定などもしませんでしたし、多少はよいのではないでしょうか

943クワマン:2013/05/07(火) 00:13:16 ID:1QKt5RyQ0
では>>934さんの次に投下させて頂きます

944929:2013/05/07(火) 00:15:55 ID:4f1PPWOY0
了解しました。
それでは投下し直させて頂きます

945RPGロワ、『君を』待ち続ける:2013/05/07(火) 00:18:37 ID:4f1PPWOY0



何もない世界、砂だけが続く世界の中。
男は何度も何度も砂漠の凹凸に足を取られながらも、それでも歩くことをやめなかった。
たとえその命が後、数刻のものであろうとも、男はただただ歩き続けた。

「ケアルガ」

逃げながらずっとかけ続けた回復魔法。
書き手ロワに制限があるかどうかは不明だが、どっちにしろ、今の男には関係のないことだ。
男の、ラッド・エヴァンスがパロロワメモリにより変じた姿は、テンガロンハットを被った暗殺者。
その元になったシャドウも、サンダウンも、魔力が高いとはお世辞にも言えないキャラで。
否、たとえいかな僧侶や賢者であっても、両腕を損失するほどの傷を負った彼を癒すすべはなかったであろう。

「……無様なものだな」

両腕だけではない。
男の体には、欠けていないものの方が圧倒的に少なかった。
耳は削がれ、鼻は砕かれ、左足は機能せず、心の臓は貫かれていた。
有り体に言って満身創痍。
生きているだけでも奇跡。
“時代”という桁外れなスケールを誇る形で書き手紹介をされていなければ、彼は人として軽く三回は死んでいただろう。
そして、それだけの耐性と耐久力を誇るRPGロワ書き手をこれほどまでに痛めつけられる存在もまた、RPG書き手でしかありえなかた。

「分かってはいたさ……」

恨まれているとは、思っていた。
憎まれているとも、思っていた。
別に何かをやったわけではない。
RPGロワを荒らしただとか、問題作を投下しただとか。
そんな何かをしたわけじゃない。
むしろ、その逆だ。

946RPGロワ、『君を』待ち続ける:2013/05/07(火) 00:19:00 ID:4f1PPWOY0

「もう少しで、2年が経つんだ……」

二年。
それは、男がRPGロワで、最後に筆を握ってからの歳月だ。
その間、何もしなかったわけじゃない。
したらば管理人として、時に熱しすぎた議論を諌め、時にエイプリルフールを盛り上げた。
けれども、現役から退いていることには変わりない。
終盤に突入し、遂にラストマーダーとなり、決戦前夜、首輪解除と本スレが盛り上がり、書き手たちがしのぎを削る中、自分は、ただ見ているだけだった。

見ていることしか、しなかった。

「筆も、滞るに決まっている……」

そんなブランク塗れな自分では、あの男――リクス・エレニアックには勝てるはずがなかった。
文字通り始まりから今の今まで最前線で書き続けているあの男に、書くことを止めてしまった自分が勝てるはずがなかったのだ。
分かっている、分かっている、分かっている。
この結末は当然で。ここへ至る始まりも必然だった。
リクスは、彼を憎んでいた。
殺したいほどに憎んでいた。

「……すまない」

自分は、リクスたちを裏切った。
RPGロワの、始まりの四人でありながらも、自分だけが、書き手であり続けられなかった。
その間にも、リクスと、アイディーは双璧としてRPGロワを盛り上げ続け、自分と同じく筆を置いていたはずのファルンは、伝説を伴って帰還した。
一万メートルの景色。
既に届かぬ遥かな高み。
あいつらはそこにいる。
自分だけが、遠い大地から彼らを仰ぎ見ている。
仰ぎ見れども、手を伸ばすだけで、そこにいこうともしない。

「くだらない…………」

全部が全部、自業自得じゃないか。
自分は書かなくなった。
書くことを止めた。
理由がなんであれ、それだけは紛れもない事実。
そのことがリクスの怒りをかったのだ。
裏切り者に用はないと。お前はここで乾いてゆけと。
リクスに憎ませ、刃を握らせたのだ。

分かってる、分かってる、分かってる。
身から出た錆だなんて、そんなことは、全て分かっているんだ。

947RPGロワ、『君を』待ち続ける:2013/05/07(火) 00:21:50 ID:4f1PPWOY0
なのに――

「つらいんだ……。一人は、寂しいんだ……」

一人は、辛い。独りは、寂しい。
友に、仲間に、拒絶されたことが、憎まれたことが、この上なく、悲しいんだ。
繋ぐことが楽しかった。紡がれることが嬉しかった。
過疎ロワではあったけれど、それでもRPGロワは順調で、その環の中に、自分は間違いなくいたんだ。
自分の弱点を仲間が埋め、仲間に不足しているところを自分が補う。
そうやって支えあうことで書き綴ったリレー企画は、自分の居場所になっていた。

「だから、まだ、俺は死ねないんだ……」

こんなところで、死ねないんだ。
こんな誰もいないところで。
こんな何も書けないところで。
こんなあいつらと繋がれないところで。
死ねないんだ。死ぬわけにはいかないんだ。

「確かに、俺は筆を置いた」

全身から、力が抜けていく。
立ってることもできなくなり頭から倒れこんだ身体をゆっくりと仰向けにする。
眼光鋭く、笑みは絶やさず。
恐れが無いと言えば嘘だ。
だが、それを笑って受け止められるほど、死の間際に抱いた意思は強大だった。

「もうお前たちは俺という書き手を念頭に置いていないのかもしれない」

がちゃり、がちゃり。
足音は近づいてくる。気配が強くなっていく。
頼むから、その憎しみよ、消えてくれるな。魔王に願った。
登りかけの赤い朝日が、彼の目に刺さる。
全ての影を拒絶するような、雄々しい輝きであった。

948RPGロワ、『君を』待ち続ける:2013/05/07(火) 00:23:31 ID:4f1PPWOY0

「それでも、俺は、お前たちといたいんだ……」

リクスに、返せなかった言葉。
それを、馬鹿でかい紅のまん丸にぶつけた。
ありったけの荒々しさを込めて。

「リクス、アイディー、ファルン、みんな。俺に力をくれ。お前たちの予想を裏切る力を、俺にくれ」

瀕死の身体に鞭を打ち、立ち上がろうとする。
どれだけ友に願われようとも、この願いだけは受け入れられない。
書いていたい。
自分はまだまだ、あの場所で、書いていたい。

(RPGロワ住民よ……そこで待っていてくれ)

この物語を読んでいる者たちに向けて宣言する。
死神が何も言わずに頷いたのを、ラッドはその背で感じ取っていた。
それが、ラッドにはとても頼もしいと思えた。
孤独など、屁でもないと思えるほどに。

(俺の背中から……目を離すな)

皆殺しの剣を手にした魔王の姿が視界に映る。
終わりの時は近い。
それでも、その最後を甘んじて受け入れる気はなかった。
真っ赤な光が、砂の海原を赤く照らしていく。

(全てが終わったら……必ず俺は……)

臆することなく朝日に向かう。
紅い光を浴びながら、影はそれでも消えなかった。
何かに押されるように、ファルンは遂に立ち上がる。
リクスと再びリレーするために。 
残された刃を口に咥えて。
ほんの僅かな、零にも等しい可能性を手にしようと、ラッドは最後の最後まで生き足掻くことを選ぶ。

(予約しにいく)

949RPGロワ、『君を』待ち続ける:2013/05/07(火) 00:24:16 ID:4f1PPWOY0









狂魔王は無慈悲に剣を突き刺した。










 
【ラッド・エヴァンス@RPGロワ 死亡】




【一日目・早朝/G-6】

【リクス・エレニアック(◆6XQgLQ9rNg)@RPGロワ】
【状態】憎悪
【外見】オルステッド@LIVE A LIVE
【装備】皆殺しの剣@RPGロワ
【持物】基本支給品、不明支給品(1〜6)
【思考】
基本:憎む

950RPGロワ、『君を』待ち続ける:2013/05/07(火) 00:26:03 ID:4f1PPWOY0



世界のすべてがくすんで見えるとは、果たして誰が書いた文章だったか。
パロロワメモリに毒され、憎しみに呑まれて尚、記憶に残る一節は、まさに今のリクスの心を表していた。
響かないのだ。風も空も波も、ただそこにあるものどもは、かれのこころを揺らせない。
そのことがこの上なく忌々しい。
書き手として、物事に感動できないのも。自分の心を描けるほどの一節を書いた誰かも。
何もかもが彼を苛立たせた。

「下らぬ」

ああ、全てがくだらない。
彼が抱きしは、偽りにして、真の憎しみ。
かつて彼のロワの物真似師がそうであったように、この憎しみは本来、彼自身のものではない。
パロロワメモリにより植え付けられた外付けの憎しみ。
何故も、どうしてもない、純然たる、ただの憎しみ。
しかしそれは同時に、彼より生じた憎しみでもあった。
誰かが憎かったわけではない。何かを恨んだわけでもない。
それでもこの憎しみは、彼がこれまで描いてきた、彼の内より生じた憎しみだ。
デスピサロの、ルカ・ブライトの、オディオの憎しでありながら、彼自身の憎しみでもありあえた。
誰かの憎しみに呑まれながらも、彼はどこまでも彼自身だった。
彼の憎悪には“始まり”がない。彼の全ては憎悪で終わる。
愛も、勇気も、希望も、欲望も。
彼の感じた全ては憎しみへと転じる。
終焉たる憎悪。終わりのクロニクル。
とある少年が願った“あたたかさ”も。
男には、憎悪しかもたらさないのだ。

なれば。

「……ああ。俺は、お前を、知っている。お前が描いた夕陽。その最後を知っている」

もしかしたらその時。
古き友を。懐かしき存在を目にした時、彼が感じていたものは。彼の、憎しみの、“始まり”は、きっと――


【一日目・黎明/G-6】

【リクス・エレニアック(◆6XQgLQ9rNg)@RPGロワ】
【状態】憎悪
【外見】オルステッド@LIVE A LIVE
【装備】不明
【持物】基本支給品、不明支給品(2〜9)
【思考】
基本:憎む
1:あの夕陽を、あのシャドウの最後を再現する――……

951RPGロワ、『君を』待ち続ける:2013/05/07(火) 00:26:29 ID:4f1PPWOY0
投下終了です

952クワマン:2013/05/07(火) 00:28:24 ID:1QKt5RyQ0

少女は、一人ぼっちだった。
スレの中にはたくさん人がいたけれど、それでも孤独感を隠しきれなかった。

所詮人は、自分一人で生きていかねばならない生物。
どれだけ読み手がいようとも、どれだけ書き手がいようとも、頼れるのは自分だけなのだ。

「……くそっ、なんだよ、これ」

彼女の名前は、作者6。
非リレーロワである、ネギまバトルロワイヤルの一時代を築いた書き手だ。
人がどれだけいようとも、孤独に耐えて作品を仕上げねばならぬネギまロワの出身者だ。
ネギまロワは、現存の非リレーロワイアルと違い、最終回まで書き上げた後でなければ投下すら許されぬ。

生きるか、死ぬか。
和気あいあいとしたスレに出られるのは、地獄の道をくぐり抜けられた者だけ。
その背後には、無数の屍が積み上げられてる。

「わかんねえよ……わかるわけねえだろうが」

そこで何とか生き抜いてきた。
そこで何とかトップに立って生きてきた。
苦労がようやく報われていた。

なのに何故。
リレー舞台ではしゃしゃり出なかった私が何故、こんなことをさせられるのか。
交流所とやらがあると知っていても、あまり話題に出さず、大人しくしていたのに。

何故いきなり、こんなことに巻き込まれるのか。

「どうしろっつーんだよ……」

故に彼女のビジュアルは長谷川千雨。
作者6を筆頭に、一般人故にマーダーによくなっていた少女の姿。
現実的思考を持っており、クラスから浮いていた少女の姿。
まさにリレーロワにおける自分のような、少し異質な少女だ。

「ちくしょう……」

彼女は知らない。
リレーロワでは、影が薄いとガンガン処分されることを。
それでも彼女は知っている。
孤独だろうと、戦わねばならないことを。
誰も助けてなどくれない、自分で“終わり”を迎える他、光の当たる世界に行く術は無いと。

「殺したくなんてねえよ……」

だけど彼女は肝心なものを知らない。
武器を取る意味を見い出せていない。
戦う理由を持たない者が武器を持っても、決して強マーダーにはなれない。
ネギまロワでも、そういう手合いはよくて中ボス止まりだ。

彼女の心は、迷子だった。
それでも彼女は歩みを止めない。
歩みを止めることの怖さを知っているから。

「死にたくねえ……」

そして彼女は薄々理解している。
長谷川千雨というキャラクターになった時から。
一般人ロワの作法を知るわけではないが、ことネギまロワにおいて、怯えるだけのこの手のキャラがどうなるのかを。

「……私は……」

ズガン要員を避けたければ、殺すしかない。
ネギまロワ初の優勝エンドを飾った作者として、このロワでも優勝エンドを飾るしか無い。
長谷川千雨になった時点で、掌返して対主催になったところで待っているのはツンデレ死亡だけなのだから。

「また、書き上げるんだ……ネギまロワを……」

ぶつぶつと虚ろな瞳で呟きながら、一人ぼっちの行軍は続く。
ネギまロワに魅入られし亡者達は、歩みの止め方を知らない。
陽の目を見るまで、とりつかれたように進むしかないのだ。
非リレー書き手の孤独な行軍は、死を迎えるまで、決して終わりを迎えられない。


【一日目・深夜/不明】

【作者6@ネギまロワイヤル】
【状態】健康
【外見】長谷川千雨@魔法先生ネギま!
【装備】不明
【持物】基本支給品×1、不明支給品1〜3
【思考】
基本:死にたくは、ない
思考:ならば、やることは――――

953クワマン:2013/05/07(火) 00:29:09 ID:1QKt5RyQ0

【作者6】
序盤のネギまロワを支えた書き手の一人。
それまで分岐ルートが主流だった中で、分岐なしの優勝エンドというインパクト抜群の話を投下。
「死に時を逃したキャラは全員生存」に近かった当時の風習を、「生きる理由がないキャラクターは皆殺し」という風潮に変化させた。
メインキャラを絞り、無駄のない文章で非常に読みやすい作品作りに定評がある。
代表作である第六部のメインキャラクター4人(近衛木乃香・桜咲刹那・龍宮真名・長谷川千雨)はネギまロワでメインを張る部が非常に多いが、それでもこれらのキャラを語る際には作者6の作品の話題が出やすい。
変化球よりも勢いのあるど真ん中ストレートを得意とするタイプと言える。



投下完了です。
タイトルは『非リレーロワとは、バトルロワイアルというよりも、むしろ死のロングウォークである』です。

954クワマン:2013/05/07(火) 01:23:04 ID:vVMjQPcw0
投下お疲れ様です!これで出揃った感じでしょうか。
とりあえず名簿まとめました、ただ突貫で作ったので抜けや間違いなどありましたらご指摘ください(特に各ロワの正式名称等)
なお今までとりあえず ロワは五十音順、参加者は登場順にしていましたが、
今回俺ロワなどもありますし、よろしければ適当に順番並べ換えてください。

955参加者名簿:2013/05/07(火) 01:24:42 ID:vVMjQPcw0
4/5【RPGキャラバトルロワイアル】
○ファルン(◆FRuIDX92ew)/○アイディー・ウィンチェスター(◆iDqvc5TpTI)/○ダブリュクル・アーミティッジ(◆wqJoVoH16Y)/○リクス・エレニアック(◆6XQgLQ9rNg)/●ラッド・エヴァンス(◆Rd1trDrhhU)

4/4【あと3話で完結ロワ】
○◆XksB4AwhxU【虫ロワ】/○◆c92qFeyVpE【絶望汚染ロワ】/○◆rjzjCkbSOc【謎ロワ】/○間違えた世界(◆MobiusZmZg)【Splendid Little B.R.】

1/1【アナザールート・バトルロワイアル】
○結末の観測者(◆5Kdjgy1wTM)

3/3【アニメキャラバトルロワイアル3rd】
○◆hqt46RawAo/○◆SDn0xX3QT2/○◆1aw4LHSuEI

1/1【INFLATION BATTLE ROYALE】
○水銀の綴り手(◆AuHgijPLos)

3/3【オールジャンルバトルロワイアル】
○◆.pKwLKR4oQ/○◆OQfaQnysJI/○◆KV/CyGfoz6

2/2【オールスターロワイヤル】
○PEPSI MAN(◆4Wptyf8HGw)/○全ての星の始まり(◆26Zf504quw)

4/5【俺ODIOロワ】
○金融編「観柳」(◆EDO/UWV/RY)/○◆TIENe3Twtg/●反旗編「野望」(◆w3jhWtfiTI)/○転生編「欲望」(◆fRBHCfnGJI)/○崩壊編「絶望」(◆Cxilshz3Mg)

5/6【仮面ライダーオーズバトルロワイアル】
●◆QpsnHG41Mg/○◆MiRaiTlHUI/○◆z9JH9su20Q/○◆l.qOMFdGV./○◆qp1M9UH9gw/○◆SrxCX.Oges

3/4【川崎宗則バトル・ロワイアル】
○銀河皇帝ムネリン(◆555/vRw0s2)/○川崎宗則全一(◆7WJp/yel/Y)/▲Mr.川崎宗則(◆51/314RH96)/○川崎宗則殺し(◆I9C.OZ3.G6)

2/2【古生物バトルロワイヤル】
○賢者竜トロオドン(◆JUJ3JcJgbI)/○誘惑の蛇(◆BdIG1U8FAs)

2/2【少女漫画キャラバトルロワイアル】
○◆F9bPzQUFL./○◆RVCXqfgcSM

1/1【ジョジョの奇妙なバトルロワイアル3rd】
○サヴェージ・ガーデン(◆c.g94qO9.A)

8/10【新安価ロワイアル】
○アトミック(◆rgd0U75T1.)/○キャシャーンVj(◆Vj6e1anjAc)/○メタルマックスfR(◆fRBHCfnGJI)/○ストライダーマグロ(◆100ZZ542nE)/○魔界塔士hq(◆hqLsjDR84w)/●397 ‐歌の契約者‐(◆397hRRvW1w)/○魔法少女ジョインジョインZ9(◆Z9iNYeY9a2)/○AC版 CAPの拳(◆CAP.3FrrY.)/●oub×アーク(◆oub/vvrBRg)/○つるぎのフレデリカuP(◆uPLvM1/uq6)

1/2【新々漫画バトルロワイアル】
●麻雀超人(◆wKs3a28q6Q)/○ミスターブタ(◆OmtW54r7Tc)

4/5【新西尾維新バトルロワイアル】
○『雄健魁偉』零崎崩識(◆mtws1YvfHQ)/●『横溢邁進』零崎音織(◆ARe2lZhvho)/○零崎傾識(◆xR8DbSLW.w)/○零崎継識(◆VxAX.uhVsM)/○零崎憑識(◆wUZst.K6uE)

1/2【新漫画バトルロワイアル】
●螺旋と信頼のリンカー(◆9L.gxDzakI)/○愛と運命のテラー(◆JvezCBil8U)

2/2【全開バトルロワイアル】
○全開の追求者(◆uBeWzhDvql)/○全開の到達者(◆Zi/dWEr9fQ)

5/6【多ジャンルバトルロワイアル】
○【ライダー】エウーゴ(◆ew5bR2RQj.)/○【世紀王】K.K.(◆KKid85tGwY)/○【誓約者】ダブルエックス(◆.WX8NmkbZ6)/○【寄生獣】イーボゥ(◆EboujAWlRA)/●【魔人皇】ジーヴ(◆GvGzqHuQe.)/○U1(◆U1w5FvVRgk)

4/4【中学生バトルロワイアル】
○◆wKs3a28q6Q/○ロックンローラー・七原秋也(◆jN9It4nQEM)/○◆7VvSZc3DiQ/○ホワイダニット(◆j1I31zelYA)

0/1【テラカオスバトルロワイアル外伝】
●マグニスさま(◆nkOrxPVn9c)

2/2【東方Projectバトルロワイアル】
○◆27ZYfcW1SM/○◆gcfw5mBdTg

1/1【AAAキャラ・バトルロワイアル】
○キャラクターボイスは東地宏樹(◆cAkzNuGcZQ)

6/6【ドラゴンクエスト・バトルロワイアルⅡ】
○悪しき世界の人々・ワンダブル(◆1WfF0JiNew)/○ハガク(◆HGqzgQ8oUA)/○クルツ(◆CruTUZYrlM)/○空虚と夢と現と幻の住人・ウィフェ(◆YfeB5W12m6)/○そしてエデンへ・ティユーフ(◆TUfzs2HSwE)/○星空の語り人・トゥープル(◆2UPLrrGWK6)

956参加者名簿:2013/05/07(火) 01:25:42 ID:vVMjQPcw0
1/1【波平さんがバトルロワイヤルを主催するスレ】
○全一

4/4【ニコニコ動画バトルロワイアルγ】
○オリーブオイルの伝道師(◆Olivescz6Q)/○キチガイコマンドー!(◆FbzPVNOXDo)/○ハサン・0uDu0SETOk(◆0uDu0SETOk)/○いつも4人のczaE(◆czaE8Nntlw)

1/2【二次キャラ聖杯戦争】
○《始まりの剣》セイバー(◆.OpF6wOgZ2)/●《紅槍の仮面使い》ランサー(◆3gGiI31R5A)

3/3【2ちゃんねる・バトルロワイアル】
○モララー・ザ・カオス(◆m8iVFhkTec)/○ネラー・ザ・ダークネス(◆i7XcZU0oTM)/○マーダー・ザ・スコッパー(◆shCEdpbZWw)

1/1【ネギまバトルロワイヤル】
○作者6

4/4【バーチャルリアリティバトルロワイアル】
○第二相”嘘吐き(◆7ediZa7/Ag)/○第三相”遍在する目”(◆4vLOXdQ0js)/○第四相”激戦”(◆uYhrxvcJSE)/○第一相”心描き”(◆nOp6QQ0GG6)

4/4【Perfect World Battle Royale】
○感電(◆LjiZJZbziM)/○"電光機関(ブリッツガイスト)"(◆ZrIaE/Y7fA)/○悪のカリスマ(◆Ok1sMSayUQ)/○"神風"(◆tzc2hiL.t2)

5/5【パラレルワールド・バトルロワイヤル】
○KAIXA・ムラカミ(◆qbc1IKAIXA)/○ヴァイス・シュバルツ(◆Vj6e1anjAc)/○エンド・メーカー(◆4EDMfWv86Q)/○Black Liner(◆Z9iNYeY9a2)/○人でなしのヴィニス(◆vNS4zIhcRM)

1/1【ヒーローズ・バトルロワイアル】
○血塗られた英雄譚(◆aWSXUOcrjU)

1/1【平成仮面ライダーバトルロワイアル】
○未来への系譜/仮面ライダーミライ(◆MiRaiTlHUI)

4/4【変身ロワイアル】
○ヤレッシュサツリキュア(◆LuuKRM2PEg)/○仮面ツナイダー1号(◆OmtW54r7Tc)/○速筆戦隊ハヤインジャー(◆gry038wOvE)/○超光戦士カキテリオン(◆7pf62HiyTE)

0/4【ホラーゲーム・バトルロワイアル】
●1、2年目の宇宙人(◆WYGPiuknm2)/●3年目の傭兵(◆TPKO6O3QOM)/●ザ・フォッグ(◆cAkzNuGcZQ)/●日野様がまだ生きておられる(◆hr2E79FCuo)

3/4【マルチジャンルバトルロワイアル】
○ウォット・ザ・エクスピード(◆Wott.eaRjU)/ ● ゴーキュー・ザ・キャラマスター(◆GOn9rNo1ts)/○「換える者」キューオ・ザ・マスターグリーン (◆OQO8oJA5SE)/○「戦う者」スクイズ・ザ・バトルファング(◆SqzC8ZECfY)

1/1【漫画キャラバトルロワイアル】
○康一君(◆hqLsjDR84w)

6/7【モバマス・ロワイアル】
●恋色アイドルP(◆yX/9K6uV4E)/○最高の友達P(◆j1Wv59wPk2)/○カウントガールズP(◆John.ZZqWo)/○心奥の使者P(◆n7eWlyBA4w)/○ベテラントレーナーP(◆ncfd/lUROU)/○ストロベリーエンジェルP(◆44Kea75srM)/○心情の紡ぎ手P(◆ltfNIi9/wg)

4/4【リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル】
○叡智の司書長(◆7pf62HiyTE)/○暗黒の破壊神(◆WslPJpzlnU)/○非情の殲滅者(◆HlLdWe.oBM)/○灼熱の英雄王(◆Vj6e1anjAc)

4/4【ロワイアル×ロワイアル】
○革命家・ワイルドセブン(◆W91cP0oKww)/○創設者(◆CFbjQX2oDg)/○最強の防人(◆1yqnHVqBO6)/○来栖圭吾(◆IRxFfnsX8c)


116/134

957クワマン:2013/05/07(火) 02:46:40 ID:.89qY7mY0
集計乙です! 最終的に130人超えたかー
これからどうなるのか非常に楽しみですね

こうした方が見やすいかなと思って、集計された一覧を、分母の多いロワ順に並べ直してみました

958クワマン:2013/05/07(火) 02:47:16 ID:.89qY7mY0
8/10【新安価ロワイアル】
○アトミック(◆rgd0U75T1.)/○キャシャーンVj(◆Vj6e1anjAc)/○メタルマックスfR(◆fRBHCfnGJI)/○ストライダーマグロ(◆100ZZ542nE)/○魔界塔士hq(◆hqLsjDR84w)/●397 ‐歌の契約者‐(◆397hRRvW1w)/○魔法少女ジョインジョインZ9(◆Z9iNYeY9a2)/○AC版 CAPの拳(◆CAP.3FrrY.)/●oub×アーク(◆oub/vvrBRg)/○つるぎのフレデリカuP(◆uPLvM1/uq6)

6/7【モバマス・ロワイアル】
●恋色アイドルP(◆yX/9K6uV4E)/○最高の友達P(◆j1Wv59wPk2)/○カウントガールズP(◆John.ZZqWo)/○心奥の使者P(◆n7eWlyBA4w)/○ベテラントレーナーP(◆ncfd/lUROU)/○ストロベリーエンジェルP(◆44Kea75srM)/○心情の紡ぎ手P(◆ltfNIi9/wg)

5/6【仮面ライダーオーズバトルロワイアル】
●◆QpsnHG41Mg/○◆MiRaiTlHUI/○◆z9JH9su20Q/○◆l.qOMFdGV./○◆qp1M9UH9gw/○◆SrxCX.Oges

5/6【多ジャンルバトルロワイアル】
○【ライダー】エウーゴ(◆ew5bR2RQj.)/○【世紀王】K.K.(◆KKid85tGwY)/○【誓約者】ダブルエックス(◆.WX8NmkbZ6)/○【寄生獣】イーボゥ(◆EboujAWlRA)/●【魔人皇】ジーヴ(◆GvGzqHuQe.)/○U1(◆U1w5FvVRgk)

6/6【ドラゴンクエスト・バトルロワイアルⅡ】
○悪しき世界の人々・ワンダブル(◆1WfF0JiNew)/○ハガク(◆HGqzgQ8oUA)/○クルツ(◆CruTUZYrlM)/○空虚と夢と現と幻の住人・ウィフェ(◆YfeB5W12m6)/○そしてエデンへ・ティユーフ(◆TUfzs2HSwE)/○星空の語り人・トゥープル(◆2UPLrrGWK6)

4/5【RPGキャラバトルロワイアル】
○ファルン(◆FRuIDX92ew)/○アイディー・ウィンチェスター(◆iDqvc5TpTI)/○ダブリュクル・アーミティッジ(◆wqJoVoH16Y)/○リクス・エレニアック(◆6XQgLQ9rNg)/●ラッド・エヴァンス(◆Rd1trDrhhU)

4/5【俺ODIOロワ】
○金融編「観柳」(◆EDO/UWV/RY)/○◆TIENe3Twtg/●反旗編「野望」(◆w3jhWtfiTI)/○転生編「欲望」(◆fRBHCfnGJI)/○崩壊編「絶望」(◆Cxilshz3Mg)

4/5【新西尾維新バトルロワイアル】
○『雄健魁偉』零崎崩識(◆mtws1YvfHQ)/●『横溢邁進』零崎音織(◆ARe2lZhvho)/○零崎傾識(◆xR8DbSLW.w)/○零崎継識(◆VxAX.uhVsM)/○零崎憑識(◆wUZst.K6uE)

5/5【パラレルワールド・バトルロワイヤル】
○KAIXA・ムラカミ(◆qbc1IKAIXA)/○ヴァイス・シュバルツ(◆Vj6e1anjAc)/○エンド・メーカー(◆4EDMfWv86Q)/○Black Liner(◆Z9iNYeY9a2)/○人でなしのヴィニス(◆vNS4zIhcRM)

4/4【あと3話で完結ロワ】
○◆XksB4AwhxU【虫ロワ】/○◆c92qFeyVpE【絶望汚染ロワ】/○◆rjzjCkbSOc【謎ロワ】/○間違えた世界(◆MobiusZmZg)【Splendid Little B.R.】

3/4【川崎宗則バトル・ロワイアル】
○銀河皇帝ムネリン(◆555/vRw0s2)/○川崎宗則全一(◆7WJp/yel/Y)/▲Mr.川崎宗則(◆51/314RH96)/○川崎宗則殺し(◆I9C.OZ3.G6)

4/4【中学生バトルロワイアル】
○◆wKs3a28q6Q/○ロックンローラー・七原秋也(◆jN9It4nQEM)/○◆7VvSZc3DiQ/○ホワイダニット(◆j1I31zelYA)

4/4【ニコニコ動画バトルロワイアルγ】
○オリーブオイルの伝道師(◆Olivescz6Q)/○キチガイコマンドー!(◆FbzPVNOXDo)/○ハサン・0uDu0SETOk(◆0uDu0SETOk)/○いつも4人のczaE(◆czaE8Nntlw)

4/4【バーチャルリアリティバトルロワイアル】
○第二相”嘘吐き(◆7ediZa7/Ag)/○第三相”遍在する目”(◆4vLOXdQ0js)/○第四相”激戦”(◆uYhrxvcJSE)/○第一相”心描き”(◆nOp6QQ0GG6)

4/4【Perfect World Battle Royale】
○感電(◆LjiZJZbziM)/○"電光機関(ブリッツガイスト)"(◆ZrIaE/Y7fA)/○悪のカリスマ(◆Ok1sMSayUQ)/○"神風"(◆tzc2hiL.t2)

4/4【変身ロワイアル】
○ヤレッシュサツリキュア(◆LuuKRM2PEg)/○仮面ツナイダー1号(◆OmtW54r7Tc)/○速筆戦隊ハヤインジャー(◆gry038wOvE)/○超光戦士カキテリオン(◆7pf62HiyTE)

959クワマン:2013/05/07(火) 02:47:37 ID:.89qY7mY0
0/4【ホラーゲーム・バトルロワイアル】
●1、2年目の宇宙人(◆WYGPiuknm2)/●3年目の傭兵(◆TPKO6O3QOM)/●ザ・フォッグ(◆cAkzNuGcZQ)/●日野様がまだ生きておられる(◆hr2E79FCuo)

3/4【マルチジャンルバトルロワイアル】
○ウォット・ザ・エクスピード(◆Wott.eaRjU)/ ● ゴーキュー・ザ・キャラマスター(◆GOn9rNo1ts)/○「換える者」キューオ・ザ・マスターグリーン (◆OQO8oJA5SE)/○「戦う者」スクイズ・ザ・バトルファング(◆SqzC8ZECfY)

4/4【リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル】
○叡智の司書長(◆7pf62HiyTE)/○暗黒の破壊神(◆WslPJpzlnU)/○非情の殲滅者(◆HlLdWe.oBM)/○灼熱の英雄王(◆Vj6e1anjAc)

4/4【ロワイアル×ロワイアル】
○革命家・ワイルドセブン(◆W91cP0oKww)/○創設者(◆CFbjQX2oDg)/○最強の防人(◆1yqnHVqBO6)/○来栖圭吾(◆IRxFfnsX8c)

3/3【アニメキャラバトルロワイアル3rd】
○◆hqt46RawAo/○◆SDn0xX3QT2/○◆1aw4LHSuEI

3/3【オールジャンルバトルロワイアル】
○◆.pKwLKR4oQ/○◆OQfaQnysJI/○◆KV/CyGfoz6

3/3【2ちゃんねる・バトルロワイアル】
○モララー・ザ・カオス(◆m8iVFhkTec)/○ネラー・ザ・ダークネス(◆i7XcZU0oTM)/○マーダー・ザ・スコッパー(◆shCEdpbZWw)

2/2【オールスターロワイヤル】
○PEPSI MAN(◆4Wptyf8HGw)/○全ての星の始まり(◆26Zf504quw)

2/2【古生物バトルロワイヤル】
○賢者竜トロオドン(◆JUJ3JcJgbI)/○誘惑の蛇(◆BdIG1U8FAs)

2/2【少女漫画キャラバトルロワイアル】
○◆F9bPzQUFL./○◆RVCXqfgcSM

1/2【新々漫画バトルロワイアル】
●麻雀超人(◆wKs3a28q6Q)/○ミスターブタ(◆OmtW54r7Tc)

1/2【新漫画バトルロワイアル】
●螺旋と信頼のリンカー(◆9L.gxDzakI)/○愛と運命のテラー(◆JvezCBil8U)

2/2【全開バトルロワイアル】
○全開の追求者(◆uBeWzhDvql)/○全開の到達者(◆Zi/dWEr9fQ)

2/2【東方Projectバトルロワイアル】
○◆27ZYfcW1SM/○◆gcfw5mBdTg

1/2【二次キャラ聖杯戦争】
○《始まりの剣》セイバー(◆.OpF6wOgZ2)/●《紅槍の仮面使い》ランサー(◆3gGiI31R5A)

1/1【アナザールート・バトルロワイアル】
○結末の観測者(◆5Kdjgy1wTM)

1/1【INFLATION BATTLE ROYALE】
○水銀の綴り手(◆AuHgijPLos)

1/1【ジョジョの奇妙なバトルロワイアル3rd】
○サヴェージ・ガーデン(◆c.g94qO9.A)

0/1【テラカオスバトルロワイアル外伝】
●マグニスさま(◆nkOrxPVn9c)

1/1【AAAキャラ・バトルロワイアル】
○キャラクターボイスは東地宏樹(◆cAkzNuGcZQ)

1/1【波平さんがバトルロワイヤルを主催するスレ】
○全一

1/1【ネギまバトルロワイヤル】
○作者6

1/1【ヒーローズ・バトルロワイアル】
○血塗られた英雄譚(◆aWSXUOcrjU)

1/1【平成仮面ライダーバトルロワイアル】
○未来への系譜/仮面ライダーミライ(◆MiRaiTlHUI)

1/1【漫画キャラバトルロワイアル】
○康一君(◆hqLsjDR84w)

960クワマン:2013/05/07(火) 02:48:08 ID:.89qY7mY0
116/134

961クワマン:2013/05/07(火) 12:57:27 ID:uPRtj5QM0
やっぱり多いなw

962クワマン:2013/05/08(水) 18:17:17 ID:OJZxz1XM0
投下します

963走為上?:2013/05/08(水) 18:18:07 ID:OJZxz1XM0

「バイクが支給されたら、跨ってもいいですよね(マジキチスマイル)」

マジキチスマイルを浮かべながら川崎宗則全一はバイクに跨った。
そのバイクはバッタを模したような姿、所謂【バトルホッパー】。
ヴンヴンヴン、とエンジンを掛ける。

「調子は良好そうだな」

多少乗りづらかったが、さして問題は無かった。
動いて移動手段になればいいのだ。
そして、川崎宗則全一が出発しようとした時であった。


―――カシャ カシャ カシャ カシャ


妙な足音が聞こえ出した。
嫌な予感しかしなかったので、逃げるしかなかった。
川崎宗則全一は何故かそんな気がしてならなかった。
野球選手の勘ではない。生物の本能としてである。

分り易く例えるなら『全盛期のイチローさんが殺し合いに乗っている』。
そんな感じであった。

「逃げるのもしょうがないですよね?(マジキチスマイル)」

マジキチスマイルを浮かべながら、アクセル全開にして出発させる。
目的地は西。先程拡声器イベントが行われた場所だ。
しかし、追跡者からは全速力で逃げる。三十六計逃げるに如かずである。


―――カシャ カシャ カシャ カシャ カシャ カシャ


足音が早くなった気がした。
走っている、確実に後ろの追跡者は走って追いかけている。
後ろは振り向かない。振り向けない。振り向いたらヤバい。
エリアをいくつか走破していたが、逃げ切れなければヤバい。

そして、あれよあれよという間に拡声器が使われたエリアの近くまで来た。
ここまで来れば、他の参加者に押しつけられそうだ。
ちょっと卑怯者みたいだなって思うかもしれない。
でもしょうがないですよね。(マジキチスマイル)

そして――――


「誰か来るとは思ったが、こんなに早く来るとはな」


目の前に一人の男が仁王立ちしていた。


男の名は最強の防人。
彼は拡声器の声を聞き、その近くで待っていたのだ。
その近くで待って、寄ってくる参加者と戦い、力を得る。
ただそれだけであった。

そして、最初に来たのは二人。
一人はバイクに乗ったマジキチスマイルの男と……
もう一人は銀色のボディに緑の複眼の仮面ライダーのような男。

川崎宗則全一はそのままバイクで突っ切ろうとした。
前門の虎、後門の狼どころではないくらいと、その肌で感じとった。

バイクでその男を通り過ぎようとした。
目の前の男はそのバイクをスルーした。
見逃されたのか、どうかは分からないが、一先ずは助かったのかもしれない。

964走為上?:2013/05/08(水) 18:18:38 ID:OJZxz1XM0


―――カシャ カシャ カシャ カシャ カシャ カシャ……ガチャリ


追っていた足音が止まった。
川崎宗則全一を追っていた追跡者は止まったようだ。

「そこを退け」

低く威圧感溢れる声を発する。
凄まじい存在感と殺気がそこにあった。


「…………退かねぇよ」


しかし、最強の防人は一歩も退かない。
むしろ、どことなく楽しそうであった。

「……フッ、この世紀王を前にして一歩も退かないか……いいだろう」

真っ赤な刀身―――サタンサーベルを構える。
それに対して、最強の防人は中国拳法のような構えを見せる。

まさに一触即発を絵にしたような形であった。

「我が名は【世紀王】K.k.!! 貴様の名は?」
「俺は最強の防人……!」
「ほう、貴様はこの私を前にして『最強』を名乗るか?」
「防人を舐めるな、俺は強いぞ?」

数秒の静寂。
互いに相手を見定めるが如く相手を見る。

「「……………………フフフ、フフフフフハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」 」

互いに笑う。
その笑い声はまるでこれから始まる戦いの開幕合図のようであった。

「「貴様は倒すッ!」」

【一日目・黎明/E-5の東側くらい】

【【世紀王】K.K.(◆KKid85tGwY)@多ロワ】
【状態】健康
【外見】シャドームーン
【装備】サタンサーベル@多ロワ
【持物】基本支給品×1、不明支給品0〜2
【思考】
基本:シャドームーンの強さを知らしめる。
0:最強の防人と戦う。
1:バトルホッパーを手に入れるために、マジキチスマイルの男を追う。
2:シャドームーンを愚弄した者を抹殺する。

【最強の防人(◆1yqnHVqBO6)@ロワロワ】
【状態】健康
【外見】杉村弘樹@バトルロワイアル(漫画版)
    だが気合を入れて観測すればカーフ@wwaqwaqの姿にもなるのではないだろうか
【装備】クシャスラ@waqwaq
【持物】支給品一式、不明
【思考】基本:力を
0:【世紀王】K.K.と戦う
1:敵を狩る

965走為上?:2013/05/08(水) 18:19:11 ID:OJZxz1XM0

「ヤバそうな戦いが始まってしまった……」

逃げ切れたとは全く思っていない。
一般人視点から見たらそう思うかもしれない。
しかし、彼は川崎宗則である。

「これだけの戦いが始まって怖いな……
 もしかしたら止めに来る参加者が来るかもしれない……」


「その止めに来た参加者を不意打ちで倒したら、読み手達は驚くかもしれない」


「でもしょうがないですよね。(マジキチスマイル)」


【一日目・黎明/E-5の東側くらい】
【川崎宗則全一(◆7WJp/yel/Y)@川崎宗則ロワ】
【状態】健康
【外見】『でもしょうがないですよね(マジキチスマイル)』をした川崎宗則
【装備】バトルホッパー@多ロワ
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:Mr.川崎宗則(◆51/314RH96)や他の川崎宗則ロワ書き手を生き残らせつつ、共に生還する。
 0:Q.この殺し合いに乗ったことを知ったら川崎宗則ロワの書き手達は驚く。
 1:A.ちょっと殺人鬼みたいで怖いなって思うかもしれない。
 2:A.でもしょうがないですよね。(マジキチスマイル)
 3:Q.拡声器イベント集まった参加者で殺したら川崎宗則ロワの書き手達は驚く。
 4:A.ちょっと残忍な悪役みたいで怖いなって思うかもしれない。
 5;A.でもしょうがないですよね。(マジキチスマイル)

966クワマン:2013/05/08(水) 18:19:33 ID:OJZxz1XM0
投下終了です。

967クワマン:2013/05/08(水) 21:05:00 ID:pFdMSLiU0
ロワロワトップVS全一強マーダー書き手かあああ!
ヤバい大戦きたあああ
しかもそれすら利用しようとするマジキチまでいるしw

968クワマン:2013/05/08(水) 22:02:54 ID:jZVmnozA0
投下乙
そりゃシャドームーンなら、バトルホッパー見つけたら手に入れようとするよね
しょうがないですよね(マジキチスマイル)

969クワマン:2013/05/09(木) 12:55:12 ID:rXShrDzg0
漫画版杉村なら何とかなりそうなのに、防人カーフにもし変身したらと思うとロワロワトップ書き手が心配でならない

970クワマン:2013/05/10(金) 11:07:46 ID:y4y0mpN60
あそこの杉村はかっこよかったからなーw

971クワマン:2013/05/10(金) 18:24:43 ID:TLkot7/s0
投下します

972End of World:2013/05/10(金) 18:26:16 ID:TLkot7/s0

 ―――激戦且つ混戦であった。

 13人対22人の大乱戦は。
 これはほんの一部である。

 ムネリン達(2009年WBC決勝イチローの逆転二点打を打った時の川崎宗則、 マリナーズとマイナー契約した川崎宗則、
 メジャーリーグオープン戦首位打者川崎宗則、ファンに愛されるシアトルマリナーズの川崎宗則、
 ダイハード打線の一人川崎宗則、 2004年福岡ダイエーホークスの遊撃手のレギュラーになった川崎宗則、
 2005年プレーオフの川崎宗則、2006年WBC日本代表川崎宗則、福岡ソフトバンクホークス遊撃手レギュラー川崎宗則
 2004年福岡ダイエーホークスの遊撃手のレギュラーになった川崎宗則)の
 千本ノックと称し、『飛んできたボールをバットで打ち返すを繰り返す』攻撃。
 ※分り易く言えば、ソフトバ○クのCMでホークスが優勝していた時に選手たちがやっていたアレ。
 それをアーカード、天道総司、エネル、相川始、浅倉威は避ける。
 なお、柊かがみには命中し、千本ノックの餌食になる。
 
 フェイト・T・ハラオウンとリニスと聖王モードヴィヴィオから放たれたパニッシャーの銃撃を……
 「セーフ!!」という素晴らしい発音と共にメジャーリーグの主審と2009年WBCでイチローの復活に喜ぶ川崎宗則とマリナーズとマイナー契約した川崎宗則が避ける。
 素晴らしい動体視力と反射神経である。

 薩摩のイチロー川崎宗則と福岡ダイエーホークスにドラフト4位で指名される川崎宗則、
 そして、新人合同自主トレで、周りとの体格に違いに自信を失う川崎宗則の三人はキース・レッドとキース・シルバーに挑みかかる。
 しかし、他の川崎宗則に比べて若い三人だけではと福岡ソフトバンクホークス精神的支柱川崎宗則と高校野球の副審がそれに加勢する。

 キングと金居と2009年WBCでスランプに陥るイチローを見守る川崎宗則とリトルリーグの副審はその戦いを見守る。
 ただ単に彼らは傍観しているのではない、機が熟すのをじっと待っているのであった。
 その時が来るまでじっと傍観かつ相手を見切るスタンスを取っているのだ。

 この間一浪の浪人生は勉学に励んだ。
 彼は来年の高校受験こそは受かるんだと、気合が違うのだ。

 総勢33人に及ぶ大乱戦は4時間近く続き、両者ともに疲弊してきている。
 とっくにミラーワールドでの限界活動時間を超えているように見えるがここは書き手ロワ。
 『ミラーワールドにいる参加者は、カードデッキ系仮面ライダーを装着していない場合、12時間後に消滅する』
 という、なのはロワにおいて使われたミラーワールド設定が使われているのだ。
 何も問題も無いのだ。
 
 その時である。

「祭りの場所は……ここか?」

 浅倉威の声が響いた。
 これは暗黒の破壊神の声では無い。
 浅倉威が二人に増えていた……というわけではない。
 考えられるのは―――第三者の乱入―――。

「戦いはいい……ゾクゾクする……」

 浅倉威の声だがその姿は―――仮面ライダーゾルダ。
 名は【ライダー】エウーゴ。

973End of World:2013/05/10(金) 18:27:05 ID:TLkot7/s0
 
 ミラーワールドでの戦いを目にしたエウーゴ。
 これだけ多くの参加者が集まった乱戦=祭り。
 彼はその祭りにどうにかして参加はしたかった。

 多ロワのルールでは仮面ライダー龍騎キャラのミラーワールドへの侵入禁止である。
 しかし、ここは書き手ロワ……何か知らんが、やってみたら出来てしまった。
 出来てしまったからこそやる。書き手ロワだもの。

 その乱入者に向かって、勉学に励んでいた一浪の浪人生は襲い掛かる。
 勉強の邪魔をされては困るのだから。
 が、仮面ライダーゾルダのワンパンで返り討ちに遭う。


「はははっ! やっぱりここは祭りの会場だな!!!」


 デッキからカードを取り出してマグナバイザーのマガジンスロット部に装填する。
 それも一枚だけではない。

 ――ADVENT――
 ――ADVENT――
 ――ADVENT――
 ――ADVENT――

 四体ものミラーモンスター(マグナギガ、ベノスネーカー、エビルダイバー、メタルゲラス)が現れた。
 彼の手元には契約のカードが四枚もあるのだから、使う。
 これだけの沢山の獲物が居るのだから、使わなきゃ、勿体ない。

 ここは祭りの場所なのだから。

 ミラーワールドの戦いは13人対21人(一浪の浪人生はダウン中)対1人+4体という構図になった。
 しかし、疲弊しきっている13人の暗黒の破壊神と21人の川崎宗則殺しに対して、万全のエウーゴ。
 結果は見え切っていた。
 
 ベノスネーカーが、エビルダイバーが、メタルゲラスが、ミラーワールド内で縦横無尽に暴れまわり。
 ………そして―――

 ――FINAL VENT――

  
 無慈悲なまでに電子音が響いた。

 北岡秀一が変身したゾルダではエンド・オブ・ワールドは死者は出ない。
 恐らくはこの場でも同じことが起こりうるだろう。
 では、北岡秀一以外の者がゾルダに変身した場合はどうであろうか?
 だからこそ、エウーゴは浅倉威の状態でゾルダに変身したのだ。

 現に多ジャンルロワの北岡以外が変身したゾルダはエンド・オブ・ワールドで死者を出している。 
 

 つまり…………


「ハハハハハハハハハハハハハッ!! たまんねぇなァ!!!」


 咆哮とともにマグナギガの両腕が上がり、膝、胸、額の砲門が開く。
 エネルギーが全身を駆け巡り、一瞬にして充填が完了する。


 エンド・オブ・ワールド(世界の終わり)。


 その名の通り、ミラーワールド(鏡の世界)の戦いに終わりが訪れたのであった。



【川崎宗則殺し(◆I9C.OZ3.G6)@川崎宗則バトル・ロワイアル 死亡】
【暗黒の破壊神(◆WslPJpzlnU)@リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル 死亡】


 ◆ ◇ ◆

974End of World:2013/05/10(金) 18:27:39 ID:TLkot7/s0

「これだから乱戦はたまんねぇなァ……!」

 これだけの激戦に終止符を打った男。
 一気に33人もの命を奪ったのだ。
 ぶっちぎりでマーダーをしているはずだ。

 ミラーワールド内のアイテムを回収していく。 
 その姿は浅倉威ではなく北岡秀一になっていた。

「軽く武器庫みたいになっちゃったみたいだな」
 
 13挺ものパニッシャーを手に入れたのだ。
 軽く恐ろしいなとは思った。

(奉仕マーダーだったら奉仕対象は多ロワ書き手になるか……
 パニッシャーの1挺くらい多ロワ書き手に分けてもいいだろうが……
 さてと、どう動くとしますかね……?)

 

【一日目・黎明/B-3 市街地】
【【ライダー】エウーゴ(◆ew5bR2RQj.)@多ロワ】
【状態】肩に傷
【装備】仮面ライダーゾルダのデッキ@多ロワ、仮面ライダー王蛇のデッキ@多ロワ
【持物】基本支給品×4、麻雀牌セット@新々漫画ロワ
    四次元トートバッグ@川崎宗則ロワ、パニッシャー@TRIGUN×13、バット、グローブ、ボール、不明支給品1〜8
【思考】
基本:マーダーをやっちゃおうかな。
1:無差別か扇動かステルスか奉仕か……まあ、後は流れで。
2:だが、乱戦には嬉々として、混ざる。
[備考]
※変身についての制限は後続の書き手に任せます。

975クワマン:2013/05/10(金) 18:28:02 ID:TLkot7/s0
投下終了です

976クワマン:2013/05/10(金) 20:06:35 ID:y4y0mpN60
投下おつーw
すっげえのりのりだああ、これ書いた人ー!w
ところかしこで笑わせてもらったw
だって書き手ロワだもの、とか、浪人生の勉学とかw
しかし確かに爽快だろなー、分身込みとはいえこれだけ多くを倒せたらw まさにライダー無双!

977クワマン:2013/05/11(土) 02:54:54 ID:WT2oFWKE0
投下します

978Cな瞳/一蓮托生:2013/05/11(土) 02:56:10 ID:WT2oFWKE0
「向かう前に、これ確かめとくか…」

拡声器による呼びかけに応えて声のする方向へと向かおうとしていた仮面ツナイダー1号。
だが、拡声器を使った以上、そこに危険人物が集まって戦闘になる可能性が高い。
ゆえに彼は、ひとまず戦闘手段であるダブルドライバーがこのロワではどういう設定になっているのかを確かめることにした。


『やあ、もう一人のボク』
「その声は…ユーノか?」


ダブルドライバーを腰に装着した瞬間、聞こえてきたのはフィリップではなく幼い少年の声。
そう、仮面ツナイダーが変身ロワで初めて書いた話『Tの決意/少年の使命』にて、左翔太郎と共に登場したユーノ・スクライアだった。

「お前がフィリップの代わりか…まあ、ある意味納得だしキャラ的に違和感もないな」
『まあ、検索少年って共通点もあるからね』

元々この二人を組ませたのもユーノがフィリップとそういう共通点を持っているという理由だった。
ユーノにはあの話で検索魔法も使わせたしな。

「そういや、さっき『もう一人のボク』って言ってたが…」
『ああそうそう、このロワでのダブルドライバーのルールを説明しないとね。とりあえず僕のことは2号とでも呼んでよ。別にユーノ本人ってわけでもないし』
「あ、ああ。分かった2号」

そんなわけで、ユーノこと2号の説明が始まった。

『まずメモリだけど、こっちにはフィリップ用のメモリ…サイクロン、ヒート、ルナがある』
「こっちはジョーカーだけだ…他の参加者に支給されてんのかな」
『変身はうちのロワのフィリップと同じ要領でできるからいいんだけど…一つ気を付けてほしいことがあるんだ』
「ん?なんだ?」
『さっき言ったよね…僕はもう一人の君だって。このダブルドライバーは、僕たち仮面ツナイダーの半身で、君の肉体と一蓮托生なんだよ』
「ど、どういうことだよ!?」

どうやら変身ロワにはない書き手ロワ独自のルールがダブルドライバーには存在しているらしい。
戸惑いつつも、2号に対して尋ねる1号。

979Cな瞳/一蓮托生:2013/05/11(土) 02:57:13 ID:WT2oFWKE0
『つまり、君が死を迎えると、僕の魂も一緒に消えて、ダブルドライバーは消滅する仕様になってる。そして……』



『ダブルドライバーが破壊されると…僕の魂が消えるのと同時に、君の魂も消滅して死んでしまうんだ!』



「なあ!?それって……」
『まあ、わかりやすく言えばそのダブルドライバーはソウルジェムみたいなものってことかな。君の肉体は魔法少女じゃなく普通の人間のものだけど』
「なんだよその仕様!?いじめかよ!?ベルト破壊で死亡って、きつすぎるだろ!?」
『しかもベルトが破壊されなくても普通に死ぬ可能性もあるしね…』


自分に課せられた死亡条件に愕然とする1号。
言うなれば自分は、『やたらでかいソウルジェムを持ってて、それでいて肉体は魔法少女になっていない』状態なのだ。
あるいは、『1の目が死ぬと同時に2の目も対消滅する外道衆』なのだ。
ひどい、ひどすぎる。

『と、とにかく、このことは誰にも話さず、気づかれないようにしないと!』
「そ、そうだな…」
『あ、それとユーノと翔太郎は、ダブルドライバーを装着した状態だと、姿を入れ替えて肉体側とソウルメイト側を入れ替えることもできるみたいだよ!』
「それなら2号、お前俺と代わってくれよ…』
「そ、そんなこと言わないで元気出して…」


ともかく、先行きにとてつもない不安を感じながら、仮面ツナイダー1号はダブルドライバーを外して2号との通信を終えると、目的地へと向かった。





「おー!まさかいきなり同郷の書き手がやってきてくれるとは思わなかったよ!」

先ほど拡声器を使った一人の書き手、ヤレッシュサツリキュアはさっそくやってきた書き手が同じ変身ロワ書き手であることに歓声をあげた。

「スバルの姿で同郷…なんか嫌な予感がするが……まさか」

一方の拡声器の声に反応してやってきた書き手…仮面ツナイダーは顔をこわばらせている。


「うん!あたしはヤレッシュサツリキュアだよ!仮面ツナイダー1号君♪」



ズザザザザザザザザザ…



「ってなんで思いっきり後ろに下がってるの!?ひどいなあ」
「いや、んなこと言われたってしょうがねえだろ!」

ヤレッシュサツリキュア。
変身ロワにてもっとも参加者を殺している書き手であり、5人死亡話を2度も書いたまさに殺戮マシーン。
正直、彼女にだけは会いたくなかったというのが本音だ。

「言ったでしょ。あたしの行動方針は対主催だって」
「仮にそうだとしても、死亡話の権化みたいなあんたと一緒にいるのは、不吉すぎるぜ」
「やだなあ、拡声器に反応してここへ来といて死亡フラグ気にするなんて今更過ぎるよ」
「う、そりゃあそうだが…しかし……」

なおも何かもごもごと言おうとしている1号に対して、サツリキュアはずんずんと近づく。
そして、彼の目の前まで近づくと、彼の目をじっと見つめていった。


「お願い♪ツナイダー君♪」
「うっ…!?」



「(な、なんだ…?サツリキュアから目が離せない…てか、むっちゃ心臓がドキドキしてる……)」

見つめられているだけで、ものすごく愛しさが湧いてくる。
ドキドキが、止まらない。

980Cな瞳/一蓮托生:2013/05/11(土) 02:57:44 ID:WT2oFWKE0
「ねえ…お願い」

サツリキュアはなおも懇願しながらツナイダー1号の体をギュッと抱きしめ、なおも見つめるのを止めない。
1号の心臓の鼓動はさらに激しくなり、顔は真っ赤になっていた。


「一緒にいて?」
「わ、ワカッタ…」


頭が沸騰しそうになりながら、1号はサツリキュアの懇願に了承の意を伝えた。


「本当に!?ありがとう!」

1号の言葉に、サツリキュアは嬉しそうに礼を言うと、1号から体を離した。

「じゃああたし、向こうから参加者がやってこないか見てるから、ツナイダー君はそっちから参加者が来ないかどうか見てて!」
「あ、ああ。分かった…」

1号の了承の言葉を聞くと、サツリキュアは踵を返して遠ざかっていく。



「(あ、あれ?さっきまですごいドキドキしてたのに…)」

サツリキュアが離れて数十秒後。
先ほどまであれほど感じていたサツリキュアへの愛しさが嘘のように消え去ってしまって戸惑う仮面ツナイダー1号の姿がそこにあった。


「(ま、まあ、とりあえず参加者が来るのをサツリキュアと待つとするか…)」


【一日目・深夜/E-5 街】


【仮面ツナイダー1号(◆OmtW54r7Tc)@変身ロワイアル】
【状態】健康、肉体(翔太郎)
【装備】ダブルドライバー+ジョーカーメモリ@変身ロワ
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:あまり前に出すぎず、繋ぎを担当する
0:ヤレッシュサツリキュアと他の参加者が来るのを待つ
1:繋ぎを担当する
2:ダブルドライバーの仕様ひどすぎるだろ…
3:さっきのサツリキュアへの感情はいったい…?
※外見設定は今現在は左翔太郎@仮面ライダーWで、ダブルドライバーのソウルサイドにあたるキャラはユーノ・スクライア@魔法少女リリカルなのはシリーズです。
 翔太郎とユーノは肉体側とソウルサイド側を自由に入れ替え可能です。(入れ替わりにはダブルドライバーを装着する必要あり)
 肉体側が死亡するとソウルサイド側の魂も消え、ダブルドライバーも消滅します。
 ダブルドライバーが破壊されると、肉体側とソウルサイド側双方の魂が消滅し、死にます。

981Cな瞳/一蓮托生:2013/05/11(土) 02:58:31 ID:WT2oFWKE0
「やったあ♪まずは一人確保!」

大量殺戮のための駒が手に入ったことに喜びの声をあげるヤレッシュサツリキュア。
この調子で参加者を集めて、大勢になったところを一気にたたけば、大量死亡の完成だ。
ちなみに数時間後、とある場所では33人もの参加者を一掃した参加者がいたりするのだが、彼女は知る由もない。
もしそのことを知れば、とてもうらやましがったに違いないだろう。

「ふふ、それにしてもツナイダー君、あんなに真っ赤になっちゃって、可愛いなあ♪外見の左翔太郎と同じで、女性に縁が薄いのかな?」

サツリキュアの外見であるスバル・ナカジマの変身ロワは、とてつもなく不幸だったが、その不幸の最大の要因はいわゆる『洗脳』であった。
ノーザにはソレワターセで洗脳され。
続いてアクマロにもソレワターセで洗脳された上に女傑族の腕輪の丸薬により偽りの恋心を植え付けられ。
溝呂木眞也には幻覚を見せつけられてやはり手駒にされた。
そんな洗脳だらけのロワ人生を送ってきたスバルの姿になったサツリキュアには、ある一つの能力が与えられていた。
その名も『魅惑の瞳』(チャーム・アイ)。
見つめた相手を虜にしてしまう能力である。
ただし、効果があるのは見つめている間だけという制限付きだが。
仮面ツナイダー1号がすぐに正常に戻ったのもそのためだ。
とはいえ、虜になっている間の記憶はどうやら使用者に残っているらしく、自分と一緒にいることを嫌がっていたツナイダー1号が離れる様子はない。
潜在意識で自分に離れたくない意志が働いているのだろう。


「(またあの能力でからかってあげるのも面白そうだけど…今は参加者を集めないとね♪)」


ヤレッシュサツリキュアは、わくわくした表情で新たな参加者を待ち続ける。



【ヤレッシュサツリキュア(◆LuuKRM2PEg)@変身ロワイアル】
【状態】健康
【装備】不明
【持物】基本支給品、拡声器、不明支給品0〜2
【思考】
基本:参加者が大勢集まった所を皆殺し♪
1:参加者が集まるのを待つ
2:参加者が大勢集まるまでは対主催だろうとマーダーだろうと関係なく極力死なないように立ち回る
※外見はスバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはシリーズです
※魅惑の瞳(チャーム・アイ)の能力で、見つめた相手を見つめている間だけ虜にすることができます

982クワマン:2013/05/11(土) 02:59:00 ID:WT2oFWKE0
投下終了です

983クワマン:2013/05/11(土) 03:13:57 ID:19x8mKXM0
とうかおつ〜
やたらでかいソウルジェムに吹いたwww
確かに嫌だ、そんなのw
しかもステルス同郷に魅了されるってどんなけ不幸なんだw

984クワマン:2013/05/11(土) 04:23:48 ID:55vk9C1k0
参加者の姿の元ネタで、間違っている部分があったので修正させてもらいました。
あと3話で完結ロワの◆XksB4AwhxU【虫ロワ】の姿の元ネタ

誤:ティム@テラフォーマーズ

正:ティン@テラフォーマーズ

です。
決してヒYな意味ではありません。
タイ人だから仕方ないね

985984:2013/05/13(月) 21:27:50 ID:7dP331dQ0
wikiの編集はもう自由でしたね。
スレの流れをとめてしまったみたいで申し訳ありません。

986クワマン:2013/05/14(火) 02:45:49 ID:dFhLho820
すべきところをしなかったのではなく逆なのだから、あまり気にされることないかと。
今回はまったりペースだしねー

そういえば動く地図ツール(ttp://www48.atpages.jp/chizu/)に登録されてたみたいなので、wikiの地図のページ適当に少しいじりました。作成者の方乙です!
ついでに>>859氏の画像も上げられたらと思ったけど、無理だったのでレス文そのままあげました。
まずかったら修正お願いします。

987クワマン:2013/05/15(水) 03:19:03 ID:RrGFwyR.0
おつおつ~

988 ◆XksB4AwhxU:2013/05/19(日) 16:11:32 ID:4TcsueUY0
間違えた世界(◆MobiusZmZg)@Splendid Little B.R氏
以外のあと3話で完結ロワ勢の紹介をするぜ!
確かまだ紹介がなかったはずだからな!


【渾名】謎ロワ:寺生まれのT(タカカズ)さん
【トリップ】◆rjzjCkbSOc
【投下数】3話(完結)
【紹介】「破アッ――――!!」
あと3話で完結ロワの「謎ロワ」の書き手。
ベースとなっている世界観はホラーゲーム・サイレンなのだが、参加者は阿部高和、モナー、鎌田吾作など、
書き手が自由に参加者を選出できる3話ロワの中でも一際カオスである。
そんな参加者たちが繰り広げる熱く、それでいてどこか笑える絵ヅラの闘いが見どころ。
最後の死闘の末に彼らを待つものとは――?

【渾名】絶望汚染ロワ:アリブロこそ我がジャスティス
【トリップ】◆c92qFeyVpE
【投下数】2話
【紹介】「ナイトは、相手の心も守るからよ!!」
あと3話で完結ロワの「絶望汚染ロワ」の書き手。
絶望汚染ロワではランス・クエスト・マグナムの設定、魂の枷が導入されている。
このシステムにより、精神的なダメージ等で魂の汚染が進行すると強制的に復帰不可能なマーダーが発生してしまう。
実際にこのロワが開かれていたら、阿鼻叫喚の地獄絵図がそこかしこで巻き起こっていた事であろう。
そんな絶望に立ち向かうのが、本作の実質的な主人公とも言えるみんなのメイン盾・ブロントさん。
彼とその仲間達の闘いの結末は現在、◆c92qFeyVpE氏により鋭意執筆中!(適当)
なお、◆c92qFeyVpE氏は他のリレーロワでも作品を投下しており、
特にロボ・サイボーグバトルロワイアルでは主力書き手の一人として活躍した。

【渾名】虫ロワ:産卵テロリスト
【トリップ】◆XksB4AwhxU
【投下数】2話
【紹介】「あたしが3時間ほど前に産んだの」
あと3話で完結ロワの「虫ロワ」の書き手。この紹介の執筆者でもある。
題名の通り、参加者は全て虫そのものか、虫に関する能力を持っているか、
虫に深い思い入れを持つ者ばかりである。
紹介文冒頭のセリフは参加者の一人、黒谷ヤマメのもの。
バトロワのまっただ中で参加者同士が子作りするのは別に珍しくもないことだが、
作った子どもを出産(産卵)までするのは恐らくこれが史上初であろう。
虫だから仕方ないね。
現在、最終話をゆっくり執筆中。(適当)

989クワマン:2013/05/19(日) 19:57:45 ID:Jr2VKx520
おや、投下時に紹介なかったのか
三話完結勢もお疲れ様です
OPに出たリサンデーの方や、本編で語られていためだかボックスの方なども含め、根強い人気がある模様

990戦いとは、ぶっぱである。:2013/06/08(土) 02:07:04 ID:RT.6YL/M0
「ハッハ、ハッハッハ」

 悪のカリスマは高らかに笑う。
 嘲笑うではない。憐憫を差し向ける笑いでもない。
 それは、子どもの失敗でも見て浮かべるような、『受け入れる』笑みだった。

「違うな。君は誤解している、『間違った世界』」
「……へえ? 聞かせてもらおうじゃないか、講釈を」

 口角を吊り上げて、間違った世界は言葉を待つ。待つことを選択する。

「大丈夫、手は出さないよ。今の姿の、エヌアインの姿の、ルールに則る。ゲームをプレイする側としての、それは大前提だから、ね」
「時間は取らせんよ。なに、たかが1〜2レスくらいの語らいだ」
「……メタはやめようよ。シリアスシリアス」
「書き手ロワはそういうものだと私は思うがね? 書き手として喋ってナンボだ」
「ははっ、ボクはエヌアイン、だけど?」
「なんでも良かろう。私もルガールではない。そもそも、だ。我々にあるのはキャラではない。書いたモノがあるという事実だけだ」
「それには同意するよ。だからこそボクらは幾重もの形を取れる。無形で、なにものでもない。だからこそなにかになりたいと、ボクはそう思うね。
 悪のカリスマ、君は何になるつもりだ? 無形のまま、ただの誰でもない『支配者』になる意味はあるのか? ボクは、嫌だ」
「少々哲学的な質問になるがね」

 聞いているのか、いないのか。そういうフリなのか、自分が喋りたいだけなのか。もったいぶった口調である。

991戦いとは、ぶっぱである。:2013/06/08(土) 02:07:38 ID:RT.6YL/M0
「支配とは、何だと思うか?」
「君自身が言ってたじゃないか。初登場の71話で。『世界を手に入れる』って」
「言ったな。話が早くて助かる」
「ついでにこうも言った。『主催という立場に立つあの男を引きずりおろし、自分が支配する。そのための"仲間"を集うことにしよう』とも」
「記憶力の良いことだ」
「はッ、ボクを誰だと思ってる? 萬川集海で形作られた書き手だよ? コピー&ペーストもできる。……ま、あいして、くらわないと、だけどさ?」
「つまりこういうことか?
 74話の描写で、貴様は私を見ていたとある。……即ち。貴様が見ていた話は一字一句コピペできるということかね?
 結構便利な能力ではないか。ハッハ、解説役にもなれるぞ。どうだ、私の解説役には――、なりそうもないようだな」
「やだよそんなの。……それはボクがプレイヤーじゃない。ボクは、ボクが、遊びつくしたいのさ」
「まあそういう手合いだろうな。なれば想像通りだ。貴様を支配するには――ぶつかって、食らう。それでいいと」
「なに? それは――ッ!?」

992戦いとは、ぶっぱである。:2013/06/08(土) 02:07:58 ID:RT.6YL/M0
 敢えて一歩間合を外すことで、相手の場(プロット)から逃れる。それは萬川集海に記された【忍者】の技のひとつである。
 ただの回避技というか、小細工に過ぎない。しかしそれでも先に手の内を明かす展開は、間違った世界にとっては痛烈な一打となる。

「【忍法】の一手は明かせたか。さて、貴様の手は残りいくつだ? もっとも相応しい、貴様そのものを表す技を私が取り込んでくれよう。それが"仲間"。それが、支配だ」
「――支配って、そういうことか! なるほど、取り込んで、見下ろす。確かに誤解していた。でも、ただ取り込まれるなんて、御免だね」

 悪のカリスマの放った技は一瞬で距離を詰めた上で六回の連撃を放つ『バニシングラッシュ』。しかしそれは間違った世界にとってはただの接近戦攻撃だった。
 間合を外せばなんということはない、ただの技だ。回避のダイスを振るまでもない。最低でも、最悪でも、二手。見せて貰わねば、

「【奥義】なんて見せられるわけがない。……ボクに、【奥義】を振らせてみせろよ?」

 それは挑発。それは情報。あるとは知らせる。しかし見せるわけがない。自分の価値をそんなものと思われては、困る。
 エヌアインの姿をしつつも、その立ち回りは紛れもなく、ゲームを愉しむ、一人の書き手だった。口角を吊り上げていることさえ、自身は気付いていない。
 【奥義】。言い方は書き手によって様々だ。超必殺技、奥の手、何でもいい。
 書き手としての最後の切り札。書き綴ってきたもの全てから生まれた、どの書き手もが持つ譲れないもの。それを取り込むというのなら。

「足りないな。一手じゃ、とても足りない。悪のカリスマ。お前は何手で、ボクを取り込める?」

 勝敗など、端からどうでもいいのだ。殴られたから殴り返す。勝負を挑まれたのなら、受けるまで。
 戦いを通して書き手同士の技を暴き合うなど……愉しい以外の、何であるというのか。

「何手か、だと? ハッハッハ、」

 破顔一笑。

「次の書き手次第だ!」

993戦いとは、ぶっぱである。:2013/06/08(土) 02:08:40 ID:RT.6YL/M0




【一日目・深夜 ???】
【悪のカリスマ(◆Ok1sMSayUQ)@PWBR】
【状態】健康
【外見】ルガール・バーンシュタイン@THE KING OF FIGHTERS
【装備】不明
【持物】基本支給品、不明支給品(1〜3)
【思考】
基本:主催を撃破し、ロワを支配する。
1:間違えた世界@SLBRは私が取り込んでくれよう!(訳:必殺技よこせ)


【間違えた世界(◆MobiusZmZg)@Splendid Little B.R.】
【状態】嗅覚の麻痺(徐々に回復)
【外見】エヌアイン@エヌアイン完全世界
【装備】萬川集海@SLBR、イカサマのダイス@RPGロワ
【持物】基本支給品、不明支給品(0〜1)
【思考】
基本:自分の打った手が面白い時間を作るのだと信じ、全力でこのゲームを遊ぶ。
1:悪のカリスマ@PWBRの挑戦を受け、何手引き出せるか試す。(訳:取り込む? やってみろよ)

 ※忍法『匂追』で、悪のカリスマ@PWBRの行動方針を知りました。コピペも可能な優れものです。
 ※間違えた世界の肉体を構成するのは、忍術秘伝『萬川集海』です。
  巻物を肉や骨とし、『影』を操って他者を模倣することが可能ですが、能力の対象となるのは
  彼がこれまでに愛して喰らった(執筆した)キャラクターに限られます。


投下終了です。

994クワマン:2013/06/08(土) 20:05:31 ID:wEUXEr9o0
久々の投下だ!乙ですー
なかなかに底の見えない感じの二人だ

995クワマン:2013/06/11(火) 01:00:36 ID:xF0Ft9MQ0
投下します

996その男、止まらず:2013/06/11(火) 01:01:12 ID:xF0Ft9MQ0

「あそこがゲーセンってことはここはC-3か?」

 まだ暗い街中で支給された地図を見る。
 康一君はとにかく人を探していた。
 いるかもしれない、いないかもしれない漫画ロワの書き手を求めて。

「ン〜〜〜……ゲーセンによるのも悪くはないかもしれねぇな」

 施設があるのだから、寄ってみる。
 そう考えた康一君はゲーセンによってみることにした。
 もしかしたら、誰かいるのかもしれないのだから……。


「ん?」

 いた。
 呑気にゲームしてた。
 これには結構、呑気してた康一君もビビる。
 そら、どうみても『そのセーラー服はきつくないか?』的な格好の両儀式がゲーセンで遊んでいる。
 一般人だろうが、超人だろうが、書き手だろうが、そらビビるよ。


 そして―――


「ん? 敵か?」


『デデデデザタイムオブレトビューション バトーワンデッサイダデステニー』


 ――開幕のアナウンスが鳴り響いた。

 ………………


 …………


 ……


 ……数分後。


「どうも調子が出ねえ―っ!」
「お前、さっきからそればっかだな」
「つうか、これ、どう考えてもクソゲじゃあねぇか!!」
 
 康一君、完敗……格ゲーで。 
 そら、相手はクソゲロワの書き手だからね。
 格ゲー得意そうじゃね?
 康一君は波紋パンチで台パンしそうになったが、その対戦相手に止められた。

「にしてもよ、新安価ロワ? 聞いたことねぇな……そんなロワ!」
「お前こそ何を言っている? 漫画ロワは『完結』しただろ?」
「あぁ!? 漫画ロワはまだ続いてんだろうが!! てめぇこそ、俺がその新安価ロワで書いてたなんて適当なこと言いやがって!!」
「いや、書いてただろ? オレとアンタとアイツ(oub×アーク氏)で投下数トップタイだっただろ?」

 会話が全くと言っていいほど二人の会話は噛み合わない、
 勿論、康一君が言っていることも、AC版 CAPの拳(以降CAP氏)が言っていることも正しい。
 
「まさか、会場に来てバグったのか?」
「どういう理屈だよッ!! そんなことあるわけねぇだろッ!!」
「いやだって、ほら、ここゲーセンじゃん? クソゲロワ書き手だからここに来たんだろ?」
「もういい。テメェと話してると調子が狂うぜ!」
「……同感だな」

 そのまま二人は別れた。
 CAP氏はゲーセンに残り、康一君はまた別の場所に走り出した。
 そんな中、康一君は少しばかり物思いにふける。

(ったくよォ……未来の俺、○ロワといい新安価ロワといいロワ充してんなァッ!)   

【1日目・黎明/C-3 ゲームセンター】
【AC版 CAPの拳(◆CAP.3FrrY.)@新安価ロワ】
【状態】健康
【外見】セーラー服を着た両儀式@空の境界
【装備】サイファー@新安価ロワ
【持物】支給品一式、現金1兆円ほどが入っていた特注ジュラルミンケース@現実?
【思考】基本:主催者倒してゲームクリア
1:新安価ロワの書き手ならゲーセン来るだろ……
2:ゲーセンのゲームをプレイする。
3:マーダー来たらわけわからん殺しで初狩りする。
※色々な技が使えます(詳細不明)
  
【1日目・黎明/C-3 ゲームセンター近く】
【康一君(◆hqLsjDR84w)@漫画ロワ】
【状態】健康、少しイライラしてる
【外見】ジョセフ・ジョースター@ジョジョの奇妙な冒険
【装備】なし
【持物】支給品一式、不明支給品(1〜3)
【思考】基本:漫画ロワの書き手を探し、戦う
1:新安価ロワの俺(魔界塔士hq(◆hqLsjDR84w))とも戦ってみたい。
2:……少しばかり、漫画ロワの結末が気になる。
3:○ロワか……
※スタンド『マジシャンズレッド』と『ホワイトスネイク』が使えます。

997クワマン:2013/06/11(火) 01:01:40 ID:xF0Ft9MQ0
投下終了です。

998クワマン:2013/06/12(水) 02:26:51 ID:Br6oPjsg0
投下乙です
今回新規組が多い中で康一君は時間軸のずれが大きいんだよなー
未来の話に対する反応が面白くなりそう
それにしても新安価書き手はスタンド使いよろしく引かれあってでもいるのだろうか

999調整中:2013/07/20(土) 17:20:50 ID:xLoGo1VM0
投下します

1000当たり支給品……?:2013/07/20(土) 17:21:25 ID:xLoGo1VM0

 さて、支給品の話をしよう。
 ランダム支給品。
 それは殺し合いを勝ち残るために有利になるもの。
 それは体力を回復させる回復アイテム。
 それは剣や刀などの刀剣類。
 それは銃やマシンガンなどの銃火器。
 それは『主催者はいったい何を考えてこんなものを支給したんだ?』と思わせるハズレアイテム。
 それはなぜか紛れている脱出のためのキーアイテム。
 もっとも今回の主催の所属する古生物ロワには支給品は存在しないのだが。

 だが、主催側のジョーカーであるこの書き手――崩壊編「絶望」には支給されている。

 死んだふりにも飽きたので、支給品確認をし始めた。
 時間にして2時間ぶりくらいに起きあがった。
 恐らくは『自分、ジョーカーだし、いいもの入ってんだろうな』と軽い気持ちで漁り始めた。
 そして、最初に出てきたのは……

「グラコスじゃん」

 グラコス()、DQロワ2ndの元ジョーカー。
 恐らくはジョーカー繋がりということで支給されたのであろう。
 とりあえず、装備しておく。
 再び、デイバックを漁る。次に出てきたのは……

「スーツケースじゃん、いらねぇ……」

 デイバックの中から紺色のスーツケース。
 パッと見、普通のスーツケースだが、実際は水素爆弾を内臓した熱核兵器である。
 しかし、崩壊編「絶望」はすぐに仕舞う。入れ物の中から入れ物が出てきたらそうするわな。

 仕方ないので崩壊編「絶望」は最後に出てきた支給品【ジョジョの奇妙な冒険全巻ゼット】を読み始めた。


【一日目・黎明/D-4 中心】

【崩壊編「絶望」(◆Cxilshz3Mg)@俺ODIOロワ】
【状態】健康かもしれない
【外見】”  ”@俺ODIOロワ
【装備】グラコス@DQ2nd
【持物】基本支給品、五号@ラノロワ・オルタレイション、ジョジョの奇妙な冒険全巻セット@川崎宗則ロワ
【思考】基本:ジョーカーだけどダルいし人減るまで死んだふりとかする
1:暇なのでジョジョ全巻を読破する


※どうやらジョーカーのようです
※ですが、めんどくさがりなので人が減るまで動きたくないと思い、死んだふりを決行しました。
※死んだふりにも飽きました。

1001調整中:2013/07/20(土) 17:21:51 ID:xLoGo1VM0
投下終了です

1002調整中:2013/07/24(水) 11:05:54 ID:2.DrbjAw0
投下乙〜
なんかLSの勝くん思い出したw
しかしジョジョは読めばスタンド開眼しても原作再現だし、そもそもグラコス装備できる時点で腕力がリンリン並でこいつ強いぞwww

1003調整中:2013/07/24(水) 11:06:05 ID:2.DrbjAw0
上げ

1004調整中:2013/07/25(木) 04:38:49 ID:PX.Z64Kc0
投下します

1005これより先混沌領域:2013/07/25(木) 04:39:22 ID:PX.Z64Kc0


「……因果応報……!」
「…………ンアーッ!」




       FATAL K.O.


 人体が爆発四散した。
 見事なまでに爆発四散した。
 冷凍マグロに殴られ、爆発四散した。
 その様子を見ていたロリ(エッチな下着姿)と青年がいた。

(背景キャラのようにしていれば……助かるはず!)
(大丈夫なのか……この作戦……)
(……アイツ、ロワの背景キャラをぶっ殺したキャラの姿してるけどね……)
(それ、ダメじゃん!)
 
 つるぎのフレデリカuP(以下つるぎさん)と「換える者」キューオ・ザ・マスターグリーン(以下キューオ)である。

 少々、時は遡る。

 戦闘をしていて服を脱がしてしまったキューオ。
 相手は女の子(ロリ)。襲ってきたとはいえ女の子(ロリ)。
 不可抗力とはやってしまったことには責任を取る日本男児だから当然。
 そこでキューオはつるぎさんに支給されたエッチな下着を着せてあげた。
 
 紳士になるだろ! 男の子ならよ!!
 
 ともあれ、全裸よりも何か着ていたほうがいい!!
 で、あったのが彼に支給された『エッチな下着』であった。
 なお、全裸よりも『エッチな下着』のほうが恥ずかしいかどうかは不明である!!

「すまないとは思ってるけど……仕方ないね」
「……私をこんな風にしたのは貴方が初めてよ……」
「わかったかい? 僕に手を出すとまた服が消し飛ぶことになるよ?」
「…………わかったわ」

 これはハッタリ、フェイクである。
 キューオの管理人権限は乱発はできない。
 だからこそのハッタリである。

 彼が求めたのは協力。彼女はロリだったから……ではなく、戦う力を持っている。
 主催者を撃破するためには少しでも力がいる。○ロワの仲間の他にも違うロワでも対主催の仲間の力が必要である。
 
 こうして、キューオはロリな仲間をゲットしたのであった。
 そして、彼らがこのエリアから移動しよう時であった。


『デデデデザタイムオブレトビューション バトーワンデッサイダデステニー』


 どっかで聞いたような開幕アナウンスが鳴り響いた。
 今度はつるぎさんは襲ってこない。つまり、このエリアの近くで戦闘が行われているということだ。

「君と同じ新安価の書き手か」
「恐らくは……」

 その直後である!!

「逃げるんだよォッ! カンリュウ!」
「おう!」

 目の前から、台車で爆走するつるぎのおうとタケダ・カンリュウの姿が!!(AA募集中)
 走っている!!
 そして、そのままキューオたちの横を走り去っていった。

【一日目・黎明/F-1】
【魔界塔士hq(◆hqLsjDR84w)@新安価ロワ】
【状態】健康
【外見】つるぎのおう
【装備】チェーンソー@現実、台車@現実
【所持品】基本支給品
【思考・行動】
基本:いや、だってクソゲーじゃんこれ。乗らねーよ、変なUSBメモリ埋まってるし。
1:ゲーセン行くよ、そりゃ俺新安価ロワ書き手だもん。
2:そら、逃げるわ。飛龍怖いし、死にたくないもん。


【金融編「観柳」(◆EDO/UWV/RY)@俺ODIOロワ】
【状態】健康
【外見】タケダ・カンリュウ(トレーダー)@メタルマックス2:リローデッド
【装備】ダース・シディアスのライトセーバー@川崎宗則ロワ、ディオのガトリング@俺ODIOロワ(呪われている)
【所持品】基本支給品、
【思考・行動】
基本:殺し合い? たまんねぇなぁ! 傍観だぁ!
1:魔界塔士hqについていく

1006これより先混沌領域:2013/07/25(木) 04:40:10 ID:PX.Z64Kc0

「今のは一体……?」
「んっ、あれは……」

 二人は台車が走ってきた先を方向を見る。
 
 爪と眼帯の少女と忍者風の男が戦っていた。
 しかし、それは戦いというより、一方的な暴力。
 少女が男に冷凍マグロでフルボッコにされているのだ。


 冒頭に戻る。


 二人は息をひそめる。
 静かに気づかれないように冷凍マグロを持った男を観察する。

(無差別マーダーだ)
(あれとは関わらんないほうが、絶対いい)
 
 幸い、冷凍マグロを持った男はこちらには気づいていない様子だった。
 ただ静かに何かを考えているようだった。
 恐らくはあの逃げた二人組を追うかどうか考えているのだろう。
 
「……………」

 次の刹那、冷凍マグロを持った男の目が鋭くなった。
 どうやら男はぐっと足に力を込める様子だった。

 だが、次の瞬間、冷凍マグロを持った男が二人の視界から消えた。
 いや、大きく跳ね上がったのだ。このようにして……

 


                    このへんにストライダーマグロ
                        ↑

          て   / ,,-",-''i|   ̄|i''-、  ヾ   {
         ("  ./   i {;;;;;;;i|    .|i;;;;;;) ,ノ    ii
     ,,       (    l, `'-i|    |i;;-'     ,,-'"   _,,-"
     "'-,,     `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '"  _,,--''"
         ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_  __,,-''"
        ._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄   |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,,
      ,,-''::::二-''"     .--i|     .|i          "- ;;:::`、
    ._,-"::::/    ̄"''---  i|     |i            ヽ::::i
    .(:::::{:(i(____         i|     .|i          _,,-':/:::}
     `''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i|      .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
       "--;;;;;;;;;;;;;;;;;""''--;;i|      .|i二;;;;;::---;;;;;;;::--''"~
               ̄ ̄"..i|       .|i
                 .i|        |i
                 i|        |i
                 .i|          .|i
                .i|           |i
               .i|      ,,-、 、  |i
               i|      ノ::::i:::トiヽ、_.|i
           _,,  i|/"ヽ/:iヽ!::::::::ノ:::::Λ::::ヽ|i__n、ト、
     ,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
     ;;;;;;:::::;;;;;;;;;;:::::;;;;;;;;:::/;;;;;;:::::::::;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::;;:;;;;:::ヽ   
                        ↑
                    このへんから飛び上がった。                                →こっちらへんに二人。


 爆風にも似たエフェクトの跳躍で冷凍マグロを持った男はぶっ飛んで行った。
 夜空を切り裂くかのような勢いで、空中を駆け上がるようにぶっ飛んで行った。

 ツッコミ切れないだろうが、この事実だけは口にせざるを得なかった。
 いや、これだけは言わせてくれ!!


「「アイエエエエ! ストライダー!? ストライダーナンデ!?」」

1007これより先混沌領域:2013/07/25(木) 04:40:43 ID:PX.Z64Kc0

【一日目・黎明/F-1】


【つるぎのフレデリカuP(◆uPLvM1/uq6)@新安価ロワ】
【状態】羞恥
【外見】天樹院フレデリカ@PSYREN -サイレン-
【装備】エッチな下着@DQ2nd
【持物】基本支給品、不明支給品1〜3
【思考】
1:キューオについていく
2:冷凍マグロを持った飛竜の姿の書き手を警戒


【「換える者」キューオ・ザ・マスターグリーン (◆OQO8oJA5SE)@○ロワ】
【状態】健康
【外見】小鳥遊宗太@WORKING!!
【装備】不明
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:主催を撃破し、誰一人欠けることなく○ロワに戻る。
1:対主催の仲間を集める
2:あの台車の二人組はどうしようか……?
※管理者権限は非常に強い想いと覚悟を必要とするため、乱発出来ません。


【一日目・黎明/?-?・上空】

【ストライダーマグロ(◆100ZZ542nE)@新安価ロワ】
【状態】健康、飛翔中
【外見】ストライダー飛竜@ナムカプ
【装備】冷凍マグロ@新安価ロワ
【所持品】基本支給品、不明支給品×0〜1
【思考・行動】
基本:参加者の殲滅
1: 人の集まりそうな所を目指す
【備考】
※冷凍マグロを外すと能力が落ちるそうです、
※どのくらいの高さまで飛んだか不明です。 (もしかしたら会場から飛び出た可能性も……?)

1008調整中:2013/07/25(木) 04:40:58 ID:PX.Z64Kc0
投下終了です

1009調整中:2013/07/25(木) 18:44:02 ID:VKV2bkhA0
アイエエエエ! ストライダー!? ストライダーナンデ!?
色々ダメすぎる、新安価ロワwww

1010調整中:2013/07/28(日) 17:25:14 ID:WnNr1OTM0
投下します

1011鯖味噌昇天:2013/07/28(日) 17:25:46 ID:WnNr1OTM0


 コンコン。
 人でなしのヴィニス(◆vNS4zlhcRM)と全ての星の始まり(◆26Zf504quw)がお菓子を片づけていた民家に、誰かのノック音が聞こえてきた。

「すみませーん、誰かいますかー?」

 男性の声もその直後に聞こえてくる。

「どうします?」

「いきなり人を入れちゃまずいでしょう」

 しかし、鍵をかけ忘れていたせいで、来客はあっさり部屋の中へ入ってきてしまう。迂闊だった。
 ドキッとしたが、とりあえずその男には敵意はないようだった。ここにいる書き手では唯一、人間の姿をしている。
 ただ、奇妙なのは、その右手に鯖を持っていることだ。

「……失礼。いきなり立ち入ってこんな事を言うのも何だが、冷凍庫を貸してくれないか?」

 彼はそう言う。

「……別に冷凍庫を貸すのは構わないんですが、あなたは?」

「すまない。名乗り遅れたが、変身ロワの速筆戦隊ハヤインジャーという者だ」

 男は────速筆戦隊ハヤインジャー(◆gry038wOvE)であった。
 変身ロワにて、2013年7月現在50話を執筆。2位は25話──つまり、2倍である。それは俺ロワでもなく、ましてやカオス系のロワでもない。
 分割話も多い正統派なロワである変身ロワで、この話数はなかなかの快挙だろう。
 しばらくは姿を消していたが、また帰ってきて十日足らずで三本投下(十日と投下をかけたダジャレ。えへへ。)し、二週間程度で前回の月報の記録に追いつくに至った。
 冷蔵庫に向かうハヤインジャーは、すぐに右手の鯖を冷凍庫に仕舞い、安堵したように深いため息をついた。

「……本当にすまない。鯖を支給されて、これをどうしようかと思っていたところだ。早く冷凍庫に仕舞わないと腐ってしまうからな。これで一安心だ。しかし……」

 鯖を冷凍庫に入れたハヤインジャーはすぐに他の書き手の方を向き、言いにくそうに言う。

「二人とも、初見でこんな事を言うのは失礼かもしれないが……凄い姿になったな」

「ええ……」

 パロロワメモリによって変じたそれぞれの姿を比較するが、やはりハヤインジャーにとって目の前の二人は異質だったのだろう。
 映画でまた出てくる事が決定した有名すぎるポケモン・ミュウツーと、2chのまとめブログなどでよく見かけるやらない夫だ。一応、ハヤインジャーはそれらについて知っていた。

「一応、こちらも牙狼の鎧を召喚……いや、変身というべきか? とにかく変身できるといえばできるが、やはり変身した方がいいか? 99.9秒しか変身できないうえに、それ以上変身すると暴走して自我を失うが……」

「……いえ、それなら結構です」

 流石に暴走して自我を失うリスクまで抱えさせて自分たちに合わせてもらう気にはならなかった。

「あの、こっち名乗ってませんよね?」

「……そうだったな」

 今度は残り二人の方が自己紹介を始めることになる。

「……私はミュウツーの姿をしているが、パラロワの書き手、人でなしのヴェニスだ」

「俺はオールスターロワっていう俺ロワで書いてた全ての星の始まりという者です」

「オールスター……ああ、あのペプシマンの──」

 ドンッ!
 ハヤインジャーが言った瞬間、全ての星の始まりは机を叩いた。湧き出る怒りが抑えきれないという様子だ。
 しかし、その怒りはハヤインジャーに向けられたものではなく、この認識を覆せない自分の不甲斐なさによるものだった。

「……失礼。特命戦隊ゴーバスターズのビート・J・スタッグが参戦しているというあの?」

「いや、いいですよ。気を遣わなくて……別にあなたに対して怒ってるわけじゃありません」

1012鯖味噌昇天:2013/07/28(日) 17:27:26 ID:WnNr1OTM0

 ハヤインジャーは特オタなりのフォローをしたが、やはり最初にペプシマンが浮かんだ事実は覆らない。

「参戦作品外から書き手枠だしてOKってことにしたんですけど(中略)考えてしまうんです」

 ……という感じで、また、前の話で、人でなしの方に言った話を一通り言い直す。
 人でなしのヴェニスは一度聞いた話をそのまま聞く気まずさを感じつつも、最後まで聞きとおす。頭は眠くなりつつあった。

「……なるほど。しかし、参戦作品外って何でもアリなのか。ゴーバスターズも出ている……」

「そうですね。オールスターですから。ペプシマンでも何でも」

「だが、その参戦作品外からも書き手枠が出せるってのは非常にマズいんじゃないか?」

 ハヤインジャーは、目を光らせた。
 他の二人に厭な予感が走る。

「もし、万が一にでも書き手枠で『ウルトラセブン』の12話からスペル星人を出すとか、『サンダーマスク』を出すとか言われたら、本当にのっけから詰むかもしれん。もう把握とか以前に、封印されて伝説の作品と化して見られない作品だ。……いや、この辺りなら海賊版ビデオが出回って、某動画サイトに上がってるだけまだマシか。
 『突撃!ヒューマン』という特撮作品を知ってるか? これは既にフィルムが散逸していて、現在では海賊版が出回る余地もない幻の作品だ。俺だって見たことがない。生まれてないからな。
 しかも、放送当時は人気番組『仮面ライダー』の裏番組だったために僅か13話で打ち切られ、当時の人ですら見ていた人がかなり少ない正真正銘幻の作品となっている。漫画版もあったが、これは最終回に2ページ……つまり見開き1ページしかもらえなかったらしい……。まるで『ソードマスターヤマト』みたいな次元の話だ。もしこんなのを出すと言う書き手が現れたら、リレーできる人が誰もいなくなるだろう……。
 ちなみに、この『突撃!ヒューマン』は、実は新人時代の松田優作がオーディションをしていたらしい。あの『仮面ライダーW』の元ネタとなった『探偵物語』の主演──あ、ドラマの方だ。同じタイトルで松田優作主演の映画があるが、あれはドラマの『探偵物語』とは全く関係ない作品だ。
 その『探偵物語』とか『太陽にほえろ!』の『なんじゃこりゃあああ!』のジーパンデカで有名な松田優作の事だ。これは私見だが、おそらく、『超光戦士シャンゼリオン』なんかも『探偵物語』をイメージソースにしているだろう。
 『仮面ライダーウィザード』の主演が松田優作の演技を意識してるとか、『ウルトラセブン』のひし美ゆり子が無名時代から友人だったとか、『忍風戦隊ハリケンジャー』とか二股騒動の塩谷瞬が偶然松田優作が座った席に座って喜んだとかいう逸話も有名だ。後の特撮作品や特撮俳優にも多大な影響を与えているのは間違いようのない事実だろう。
 あれだけ偉大な俳優がオーディションを受けたくらいだったが、残念ながら視聴手段が皆無だ。
 あとは、『仮面ライダー』の殺陣──今でいうスーツアクターの中村文弥がこの作品の顔出しでの主演オファーを受けて、『仮面ライダーの裏番組でしょう? 仲間は裏切れませんよ』と答えて断った事も特撮ファンには印象的なエピソードだ。この様子は『仮面ライダーを作った男たち』という漫画を読めばわかる。
 他にも……『ノストラダムスの大予言』や『獣人雪男』のような特撮映画も海賊版の入手が必要となる……つまり、把握で詰む。そもそも、特撮自体、DVDもやたら高く、いきなり把握するには相当危険なレベルになる。
 某ロワに『ペットントン』とか出てたが、これはもはや狂気の域だ」

1013鯖味噌昇天:2013/07/28(日) 17:30:47 ID:WnNr1OTM0

 ついに人でなしのヴェニスは布団を敷いて寝始めていた。
 ハヤインジャーは、『ウルトラマンネクサス』、『牙狼』、『超光戦士シャンゼリオン』というロワ界隈では微妙に知られてない作品を当然のように把握し、『機動刑事ジバン』や『重甲ビーファイター』のようなメタルヒーローをSSタイトルの元ネタにし、別ロワでは『円盤戦争バンキッド』という特オタしか知らないような作品をSSタイトルにしていた特オタである。
 『仮面ライダークウガ』については、小説のエピソードを発売一か月後に組み込み、『仮面ライダージェネレーション2』(ゲーム)や『仮面ライダー 希望1972』(小説)のネタも入れてくる書き手である。当人はゲームはあまりやらないらしいが、レトロハードとキャラゲーはやるようである。
 ロワラジオによるとスパロボプレイヤーでもあり、ダークプリキュアには『超電磁マシーン ボルテスⅤ』のプリンス・ハイネルの台詞を言わせ、『絶対無敵ライジンオー』の歌詞の一節をSSタイトルに組み込んでいる。当初こそプリキュアをほとんど書かなかったはずが、いつの間にか自分の外見設定にウエスターを推し、参戦してもいない初代やスマイルのネタを入れ始めた人間でもある。
 しかも、『仮面ライダーW』の元ネタの『探偵物語』に出てきた台詞を『超光戦士シャンゼリオン』の涼村暁に言わせ、カフカの『変身』についても言及したくらいなので、既に何オタなんだかわからない。

「……なんかスミマセン」

「いや、謝らせる気はなかった。こちらこそすまない。だが、やはり書き手枠は参戦作品内にしないと危険だ。ペプシマンだったからまだ良かったものの、『突撃!ヒューマン』の岩城淳一郎とかだったらネタにもならないうえに誰も書けないだろう……。
 もしかしたら、それをしなかっただけ、ペプシマンの人に感謝した方がいいかもしれない。もしこのゲームの中で会えたら、お礼を言うのもいいかもしれない」

「はぁ……」

「そういえば、SASUKEか……あれも懐かしい。あれも特撮の俳優やスーツアクターがたくさん出ていた……。ケイン・コスギがよく出ていたな」

「ええ」

「あの人は『忍者戦隊カクレンジャー』とか『ウルトラマンパワード』とかでも有名だ」

 ケイン・コスギが特撮に出ていたのは何となく他の人たちも知っている。カクレンジャーなら、ミュウツーの映画なんかを見に行った世代はまさに直撃だ。

「カクレンジャーのレッドの変身前の名前がサスケだったから、ちょっとした因果を感じる。ちなみにカクレンジャーのレッドはカクレッドじゃなくて、ニンジャレッドだから注意をしておくといい。特オタの前でカクレッドと言ったら殺される。
 先述のウルトラセブンをウルトラマンセブンと呼ぶのも絶対にやめろ。ガロもガロウと読むな。こういう系統でそう呼んでいいのは、『激走戦隊カーレンジャー』のレッドレーサーをカーレッドと呼ぶことだけだ。あの作品は特殊だからな。
 ……そういえば、ここにはパラロワの書き手さんもいたが、……あのロワは『仮面ライダー555』が参戦してたはずだ。『プリズマ☆イリヤ』も変身モノだからうちのロワに参戦する可能性もあっただろうな」

 と、ハヤインジャーが人でなしの方を見る。
 ……そういえば、どこにいるのだろう。ここでの団欒に彼は参加していない。
 周囲を見回してみると、彼は台所にいた。
 先ほどまで布団を敷いて寝ていたが、流石に無防備すぎるかと思ってすぐに起きて、軽いストレッチをしたものの、今度は別の話をしていたようなので、冷蔵庫に先ほど片づけたお菓子があるかと思って冷蔵庫を適当に開けてみたら、冷凍庫のところに鯖があったので、とりあえず調理しようとしたのだ。寝ぼけていたに違いない。

「すまない。話を聞いてなかったわけではないのだが……少し鯖を調理していた」

「どう考えても聞いてないだろそれ」

「それより、勝手に自分の支給品を調理されてることを突っ込みましょうよ」

 他人の支給品だというのを忘れて調理してしまったのも、寝ぼけていたからかもしれない。
 しかし、もう調理を始めてしまったのでどうしようもない。

1014鯖味噌昇天:2013/07/28(日) 17:31:35 ID:WnNr1OTM0

「うん……? 少し火が弱いか?」

 調理してみると、少しコンロの火が弱いことに気が付く。
 それを見て、ハヤインジャーは魔導火のライターに火をつける。

「ライターの火を貸そうか?」

「いや、いい……というか、コンロの火が弱いのはライターでどうにかなるものでもないだろう」

 そうこうしているうちに、残りの二人が鯖の調理に参加し、三人は協力して鯖の味噌煮を完成させる。
 まるで調理実習のような楽しさだ。

「とにかく出来上がった。鯖の味噌煮だ。ティータイムついでに鯖を食べるといい。一度片づけてしまったが、お菓子……特にたけのこの里も紅茶もある」

「……斬新な組み合わせだな。しかし、鯖の味噌煮と聞くと、『仮面ライダーカブト』を思い出す 」

 とにかく、二人は新しい客人とともに鯖の味噌煮を食し始めた。
 なかなか火がよく通っている。

「ふわふわしてて美味しいですね」

「確かに美味い」

「自分たちで作る料理はやはり特別うまいな」

 とまあ、そんな感想が出てくる。
 ごはんがあれば素敵だったが、そんなものはない。

「……時に速筆戦隊ハヤインジャー。あなたにとって変身ロワらしさとは何だ?」

 鯖の味噌煮を紅茶で流し込み苦い顔をしながら、人でなしのヴェニスは思い出したようにそう訊いた。前回の話もこんな感じで終わったはずなのだ。

「何?」

「参考までに訊きたい。私たちは自分たちの自分らしさ、自ロワの自ロワらしさ……それを捜しているところだ」

「なるほど……」

 少し考えた後、ハヤインジャーは答える。

「……そうか。俺にとって変身ロワらしさとは…………ん? 一体何だ……? わからん」

 考えたはずが、──何も浮かばなかった。

「……そうか、あなたもそれがわからないんですか」

「よく考えれば、変身ロワ自体があまり特筆すべきロワではないからな。中堅みたいな扱いを受けつつも、結局参戦作品がマイナーすぎるせいであんまり読み手とかがいないイメージが強い。
 それに、変身ロワらしさと言っても、直球王道な内容ばっかりであんまり他ロワとの差別化が図れてないかもしれない……。だから、アイデンティティみたいなのは……考えてみれば、殆どない……いや、考えた事もなかった」

「なるほど……でも、前に月報+33で話題になったじゃないですか」

 その時、ハヤインジャーの書き手としてのプライドが擽られた。

1015鯖味噌昇天:2013/07/28(日) 17:36:46 ID:WnNr1OTM0

「──俺は月報が+33とか、そんな事はどうでもいい!! 記録を作ることだけが目的なら、分割話なんて書かないだろう!!
 速筆……そんな事はもはやどうでもいいんだ。だが、実際に俺が言われるのはそればかり……まさか、俺は変身ロワにとって、東映の用心棒こと井上敏樹と同じ扱いなのか?
 確かに井上敏樹は偉大だ。パラロワにも『仮面ライダー555』が出ている……あれの脚本を全話書いて映画版も書いたのは井上敏樹に違いない。
 自ロワの『超光戦士シャンゼリオン』も殆どそうだし、『仮面ライダークウガ』だってあの男が路線変更に異を唱えなければ名作とは呼ばれなかったかもしれない。
 俺が最も尊敬する脚本家の一人だ、だが……速筆の部分だけでそう思われてしまうのも忍びない!」

「……」

「俺がどんな話を書いているか。それを他の人から見た客観的なデータ……それをもらった事がほとんどない。では、俺の作品とは何だ……? 熱血寄りか? 鬱寄りか? 面白いのか? つまらないのか? 文章力は? 台詞のセンスは? たまに挟むギャグは受けてるのか?
 ……それさえわからない……よく考えれば、俺は本当に速さだけ言われ続けた。書き手として純粋に内容の評価をされた記憶が、ない」

「……わかりました。あなたも俺たちと同じだったようですね」

「ならば、私たちと共に探そう。自分らしさとは何か……その答えを」

「そうか……俺も同じだったのか。運命が俺達をめぐり合わせてくれたのか」

 ハヤインジャーは思わず、「牙狼」の最終回でカオルが描いた絵本を読んだシーンのように涙を流していた。
 速筆戦隊ハヤインジャーという名前さえも皮肉だ。この名前自体が、仕事の速さしか触れていない。作品の出来や傾向など蚊帳の外にした、機械的なデータが詰め込まれたような名前だった。
 それだけじゃない。
 自分の中にある、速筆以外の自分らしさ──それを、見つけたい。

「で、俺達はまずどうすればいいんだ?」

「ふむ。まずは───」





「皿と箸を片付けるとしよう」
「またそれかよ!!」

1016鯖味噌昇天:2013/07/28(日) 17:38:38 ID:WnNr1OTM0



【一日目・深夜/D-2 黎明】

【速筆戦隊ハヤインジャー(◆gry038wOvE)@変身ロワイアル】
【状態】健康、満腹
【外見】冴島鋼牙@牙狼
【装備】魔戒剣&魔導火のライター@変身ロワ
【持物】基本支給品
【思考】
基本:対主催として、殺し合いを防ぐ。
0:とりあえず食器を片付ける
1:人でなしのヴェニス、全ての星の始まりとともに速筆以外の自分らしさを探す。
※冴島鋼牙@牙狼─GARO─の外見です。

【人でなしのヴィニス(◆vNS4zIhcRM)@パラレルワールド・バトルロワイヤル】
【状態】健康
【外見】ミュウツー@ポケットモンスター
【装備】たけのこの里
【持物】基本支給品、不明支給品0〜2
【思考】
基本:自分のあり方を考える
1:とりあえずまた出した食器を片付ける
2:たけのこの里おいしい、鯖もおいしかった

【全ての星の始まり(◆26Zf504quw)@オールスターロワ】
【状態】健康
【外見】やらない夫
【装備】ティーセット (現地調達)
【持物】基本支給品 、不明支給品1〜3
【思考】
基本:ペプシばかりでない自ロワの魅力を伝えたい。
0:こんな状態で一体これから何をするんだよ
1:速筆戦隊ハヤインジャー、人でなしのヴェニスと協力。

1017調整中:2013/07/28(日) 17:39:29 ID:WnNr1OTM0
ごめん、【一日目・深夜/D-2 黎明】 じゃなくて【一日目・黎明/D-2 民家】だわ
投下終了です

1018調整中:2013/07/29(月) 18:20:33 ID:mMw8HB.s0

ペプシもアレだけどゴーバスターズの脇役出した奴も大概だわ
自分で処理する気ないなら放り込むなよと

1019 ◆OmtW54r7Tc:2013/08/05(月) 17:18:02 ID:ZMmt5yNE0
投下乙
ハヤインジャーのオタっぷりがすげえw
ついでに、いつも率先して書いてくださってありがとうございます
自分らもできる限り頑張っていきますので!
変身ロワらしさ、ねえ…なんなんだろうなあ

1020調整中:2013/09/13(金) 12:27:26 ID:h4Z53pi60
これより投下します。

1021調整中:2013/09/13(金) 12:30:20 ID:h4Z53pi60
 未来への系譜/仮面ライダーミライは、悲しみに沈んでいた。
 ホラゲロワで活動している書き手達を救えなかったこと。彼らが死ぬ未来を変えられず、それどころか命を奪ってしまったこと。宇宙戦艦内部で起こった悲劇が、ミライの心に悲しみを植えつけていた。
 もっと力さえあればこんなことにはならなかった。平成ライダーロワでも、天の道を継いだ擬態天道はみんなを守った仮面ライダーになれたのに、その姿をした自分は守れなかった。
 これではホラゲロワの書き手達だけでなく、未来を変えた彼すらも愚弄していることになってしまう。
 あの時、もしもハイパーゼクターさえあればこんな未来にはならなかったはず……
(いや、違う。ハイパーゼクターがあってもなくても関係ない。オレが、オレ自身の力でホラゲロワのみんなを助けなければいけなかった……こんな弱音を吐いたら、ハイパーゼクターがあったとしても……力を貸してくれる訳がない)
 仮面ライダーカブト本編におけるハイパーゼクターは、絶対なる強さを持つ天道総司を認めた。彼はどんな絶望的状況を前にしても決して弱音を吐かず、世界総てを守るという揺るぎない信念を持ったからこそ、カブトになれた。
 平成ライダーロワの擬態天道も数えきれない絶望を味わったが、仲間達を信頼して立ち上がった。だからこそ、天道とゼクター達は擬態天道を認めたのだ。
 だが、今の自分は何だ。ホラゲロワの書き手達を守れなかったのを、違う何かのせいにしようとしている。そんな男が仮面ライダーとして未来を変えるなんて、出来る訳がない。
 今、自分にできることは何か? これ以上、犠牲を増やさないことだ。書き手がいなくなってしまっては、同じロワで活動している書き手……更には、そのロワの読み手達も悲しむ。
 だからこそ、これから起こる悲劇を変えなければならなかった。
 その為にもカブトエクステンダーのハンドルを強く握りしめるが、やはり罪悪感を拭いきることはできない。疑似宇宙空間から脱出してから時間が経つが、心の中に宿る悲しみは消えなかった。
(自分に負けちゃダメだ。自分の弱さから逃げて、全てを諦めるなんてあっちゃいけない。彼らだってこの辛さを乗り越えた! だから、俺も戦わないといけないんだ!)
 それでも、ミライは折れたりしない。
 ウルトラマンコスモスの主題歌には『自分にだけは決して負けない』という歌詞があった。
 仮面ライダーキバに登場する名護啓介のキャラクターソングには『強さのため、自分の弱さから逃げるな』という歌詞があった。
 これら以外にも、心の強さを示すような歌詞が多く使われているヒーローソングがたくさんある。そんな歌が使われている番組に登場したヒーロー達を書いたのだから、彼らのような心を持ちたかった。
 自分自身の悲しい運命を変えた、平成ライダーロワに登場した彼らのように。
 自分が書いたキャラクター達の活躍を脳裏に思い浮かべながら、ミライはハンドルを握り続ける。その最中だった。
 突如、雷鳴のような轟音が鼓膜を刺激する。それに驚いてカブトエクステンダーを急停止させて、ミライはそちらを振り向いた。すると、ここから数メートル先に離れた場所で黒煙が立ち上っているのが見える。
 空気を震わせるほどの爆発音が鳴り止むことはない。それにより、すぐ近くで戦いが起こっていることをミライは察した。
「そんな……! 書き手同士で戦うなんて駄目だ!」
 ミライはハンドルを握り直して、戦いが起こっている場所に向かって走る。
 パロロワ書き手は物語の中でキャラクター同士の殺し合いを書くことはあっても、実際に書き手同士で争うことなんてあってはならない。ロワ書き手同士で殴り合っては、ロワにとってダメージになる。書き手一人の行動が原因で議論になり、ロワのイメージが下がってしまうケースが多くあった。
 だから、書き手同士の戦いなんて止めなければならない。そんなことをしたって、何かが生まれる訳がないのだから。
 このままでは、悲しい未来が生まれてしまうだけ。それを変える為にも、彼は走り続けていた。

1022調整中:2013/09/13(金) 12:30:46 ID:h4Z53pi60

【1日目・黎明/B-2】
【未来への系譜/仮面ライダーミライ(◆MiRaiTlHUI)@平成ライダーロワ】
【状態】健康、一人称“オレ”、深い悲しみと怒り、30分カブトに変身不可
【外見】天の道を往き、全てを司る男を継ぐ者@平成ライダーロワ
【装備】エクスカリバー・ガラティーン@二次聖杯、カブトエクステンダー@平成ライダーロワ
【持物】不明支給品0〜1(ハイパーゼクター以外)、パロロワメモリについての考察メモ
【思考】基本:主催者の思惑も、変えられてしまった自分自身も、自分の手で変えてみせる
0:この先で起こっている戦いを止めて、悲しい未来を変えてみせる。
1:未来を変えるためにも主催者の思惑を探りたい
2:爆弾機能もだが、自他のメモリによる精神汚染をどうにかしたり、警告することを最優先


※変身制限により10分間しか変身できず、同じ変身アイテムを使えるのは二時間ごとです。
※作品再現によりタキオン粒子を魔力の代わりに使用出来ます


※パロロワメモリについての考察・体感まとめ
※使い回し不可。ただし同じトリップなどの同一の書き手なら、別ロワ所属でも使いまわせるかも。ただし別ロワの記憶は曖昧になっている
※マキシマムブレイクなどの必殺技によるメモリブレイク、強制排出不可。適合者死亡時に共に消滅
※強度の精神汚染あり。書き手としてのエゴや信念に飲み込まれがちに。一般人離れした物語の登場人物のような精神状態に
※過剰適合により、チート能力を使えうる反面、使えば使うほど、精神汚染及びメモリの一体化・強化が進行

※ある種、書き手たちは常時キャラクターへと変身状態なため特殊能力を使わないでも徐々に汚染は進行





 今から、ほんの少しだけ時間が遡る。
 多ジャンルバトルロワイアルに参加している【ライダー】エウーゴという名の書き手は、北岡修一の姿になってニヤリと笑っていた。
 つい先程、ミラーワールドで戦っていた35人の参加者に向かってエンド・オブ・ワールドを放ったことで、その大乱戦を強制的に終了させられたのが大満足だった。
 恐らく、現時点でのキルスコアはトップだろう。ランキングでは全員分のカウントがされているかはわからないが、それでもたくさん殺せた。
 そこでふと【ライダー】エウーゴは考える。他の多ジャンルロワの書き手達は、どれだけ殺せているのだろうかと。
 多ジャンルロワから他に参加しそうな書き手は誰か? ジェレミア・ゴットバルトの姿になりそうな【誓約者】ダブルエックス。後藤の姿になりそうな【寄生獣】イーボゥ。狭間偉出夫の姿になりそうな【魔人皇】ジーヴ。枢木スザクの姿になりそうなU1。そして、シャドームーンの姿になりそうな【世紀王】K.K.……この5人が有力候補かもしれない。
 恐らく、多ジャンルロワ書き手の大半がマーダーとなるだろう。彼らのほとんどは殺る気とロワへの熱意に溢れているので、会場は血の海になるのは火を見るより明らかだ。
 実際に【ライダー】エウーゴ自身だって、ここに来てから多くの書き手を殺した。もっとも、それはこれからも変えるつもりはない。正統派のマーダーになる為にも殺し合いを更に加速させる気だ。
 そう考える【ライダー】エウーゴは今、ここから少し離れた場所でバイクが走っている音を察知していた。それはどんどん大きくなっていくので、参加者が近づいてきていると考えている。
 今は絶好の機会だと確信して、【ライダー】エウーゴは懐からゾルダのカードデッキを手にして構えを取った。
「変身!」
 その力強い掛け声と共に、彼の周囲には人型の虚像が幾つも現れる。それらは【ライダー】エウーゴの身体を包みこむと、一瞬で緑と銀に彩られていった。
 変身を終えた彼の手元に一丁の銃が顕在する。そうして【ライダー】エウーゴは仮面ライダーゾルダへの変身を果たしたのだった。
 ゾルダに変身した彼はカードデッキに手を伸ばして、そこから一枚のカードを取り出す。

1023調整中:2013/09/13(金) 12:32:03 ID:h4Z53pi60
『SHOOT VENT』
 それをマグナバイザーに読みこませると、電子音声が響き渡る。距離が離れているおかげで、この声は標的に聞こえていないだろう。
 案の定、相手には気付かれていない。向こうから近付いてくる中、虚空より巨大な大砲・ギガランチャーが現れる。ゾルダはそれを掴み、標準をバイクの持ち主に向けた。
「あんたには悪いけどこれもロワだからね。ここで華々しく散って貰うよ?」
 ギガランチャーのAPは2000。変身もしていない状態でその一撃を受けては、細胞一つ残らないだろう。バイクや支給品も吹き飛ぶだろうが、キルスコアが稼げるならば構わない。
 パロロワでは『ズガン』と同意義に捕えられやすい狙撃による死。それを、これからゾルダはやろうとしている。
 最近のロワでは煙たがられるかもしれないが、昔はよく行われていた。それにゾルダだって、さっきエンド・オブ・ワールドをやって何人も殺している。
 マーダーをやるなら手段なんて選んでいられない。ロワは殺さなければ話が進まないのだから、罵られようとも受け止めなければならない時がある。
 ならば、ここで彼を不意打ちで仕留めるのもロワの定め。文句を言われる謂れなどない。殺されたくないなら、最初からロワに出さなければいいのだから。
「それじゃ、さようなら……!」
「影から大砲で不意打ちしようなんて、随分といい度胸してるのね?」
 ギガランチャーの引き金を引こうとした瞬間、後ろから声が聞こえてくる。
 気付かれた!? そんな思考が芽生えたことで、心臓が跳ね上がるような衝撃をゾルダは感じた。
 一人の書き手を殺すことに集中しすぎて周囲の注意を怠りすぎた。そんな迂闊さをゾルダは呪うが、もうどうにもならない。
「その姿は仮面ライダーゾルダ……もしかして、ライダー系のロワ書き手かしら? あるいは多ジャンルロワかロワイヤル×ロワイヤルの書き手。でも、何処の書き手にしてもあなたはマーダーであることは確実のようね」
 仮面ライダーオーズに登場するグリードの一人・メズールのような声から感じられるのは、確かな敵意。
 現れた書き手は全てを察しているのだ。ゾルダに変身して、そこから遠くにいる書き手を不意打ちで殺そうとしていたことを。こうなっては言い逃れなど難しいだろう。いくら原作の北岡秀一がどんな裁判でも勝ってきたスーパー弁護士でも、こんな状況を見られた上で善人だと言い張るなんてできない。
 いや、もしかしたらできるのかもしれないが、それは相手が城戸真司のような超が付くほどのお人好しで馬鹿な人間だけ。秋山蓮のように疑わしかったら、速攻でバレてしまう。
 ここに現れたのはメズールのようなキャラだとすると、切り抜ける方法はただ一つしかない。
「大正解……ってことで、ご褒美をあげるよ!」
 素早く振り向いたゾルダは、ギガランチャーのトリガーを引いて弾丸を放つ。
 すると刹那の時間もかからずに大爆発が起きて、辺りの木々を容赦なく吹き飛ばした。それだけでは飽き足らず、ギガランチャーの砲弾を発射して破壊を続ける。

1024調整中:2013/09/13(金) 12:32:52 ID:h4Z53pi60
 ここは書き手バトルロワイアル。一発の砲弾だけでは死なない書き手もいるかもしれない。幹部怪人のメズールもその一人だから、念には念を入れる必要があった。
 連鎖的に起こる爆発の炎がどんどん広がっていき、周囲が煉獄の赤で染まっていく。凄まじい熱気がアーマーとスーツに突き刺さるが、中にいる【ライダー】エウーゴは表情を顰めたりなどしない。
 ただ、燃え盛る炎を仮面越しから見つめているだけだった。
「メズール……ってことは、オーズロワの書き手だったのかな? そういや、俺も最近あそこで書き始めたっけ。でも、今の俺は多ジャンルロワの書き手だから関係ないか……あちらさんには悪いと思うけど」
 【ライダー】エウーゴこと◆ew5bR2RQj.は、何も多ジャンルバトルロワイアルだけで執筆している訳ではない。仮面ライダーオーズバトルロワイアルを始めとした、様々な余所のロワにも参加しているのだ。
 同郷の書き手を殺してしまった。その結果に若干の蟠りが芽生えるも、すぐにそれを振り払う。今の自分は多ジャンルロワの書き手なのだから、他のロワに配慮する必要などない。奉仕マーダーをやるにしても、その対象は多ジャンルロワ書き手だけだ。
 オーズロワの書き手には悪いが、ここは書き手ロワだから仕方がない。戦わなければロワじゃないのだから。
「もしかして、◆l.qOMFdGV.だったのかな? 今となっちゃ、確かめられないけど」
「……正解よ、◆ew5bR2RQj.」
「何っ!?」
 燃え上がる炎の勢いが増す中、ゾルダの耳に声が響く。
 次の瞬間、視界の外側から空気を裂くような音が発せられ、その方向より何者かが接近してくる気配を感じた。反射的に振り向くと、紅く彩られた装甲を纏った少女が二本の剣を構えながら突貫してくるのを見る。
 ギガランチャーの砲口を向けて引き金を引こうとするが、遅い。一瞬の間で懐まで迫った少女が剣を振るい、そのままゾルダの胸部は切り裂かれた。
 斬撃によって装甲から火花が飛び散らせながら、呻き声を漏らすゾルダは吹き飛ばされていく。しかしそれだけで終わることはなく、少女は同じ箇所を狙うように刀を振るい続けてきた。
 やがてゾルダはその衝撃に耐えることができなくなってしまい、勢い良く吹き飛ばされてしまう。受け身も取れないまま地面に激突してしまい、ギガランチャーを手放してしまった。
 数回ほど土の上をバウンドするが、ゾルダは素早く立ち上がって相手を見据える。この時、ようやく現れた書き手の姿を目に収めることができた。
「いいえ、もしかしたら今のあなたはこう呼ぶべきかしら……? 【ライダー】エウーゴ」
「ご名答だよお穣さん……いや、◆l.qOMFdGV.」
 不敵に笑いながらも、視線に敵意を込めている少女の姿はオーズに出てくるメズールと同じ。やはり、オーズロワの書き手だった。
 その華奢な体に纏われている重厚な武装は、オーズロワに参戦しているIS〈インフィニット・ストラトス〉という作品に登場するスーツだ。向こうのロワにも参加しているので、ISという武器の詳細を知っている。だからこそ、ゾルダは溜息を吐いた。
(これはちょっと、厄介な相手に見つかっちゃったかな……?)
 ゾルダは己の不運を呪う。
 不意打ちで他ロワの書き手を殺そうとしたら、更にまた別のロワ書き手に見つかってしまった。しかもその書き手すらも殺せず、それどころか真っ向から戦う羽目になる。
 だがこうなってしまった以上、嘆いていても仕方がない。むしろ、マーダーとしてのスタンスを全うできると喜ぶべきなのだ。
 厄介な相手だからこそ殺す価値がある。最初に出会った麻雀超人という新々漫画ロワの書き手みたいに、楽しい戦いができるかもしれない。
 そうだ。それがいい。それでこそ、王道マーダーのあるべき姿なんだ! どんな手段を取ろうとも、邪魔な奴らは殺しまくる……これこそ、マーダーだ!
「さあ……思いっきり戦おうじゃないの!」
 仮面ライダーゾルダに変身した【ライダー】エウーゴの叫びが、◆l.qOMFdGV.との戦いのゴングとなった。





(あまりバトル系の話を書いてなかった私が、まさか本当にバトルをすることになるなんてね)
 オーズロワで見せしめにされた(厳密に言うと、後から実は生きていて主催陣営によって人質にされてしまった)篠ノ之箒というヒロインの武器・紅椿を装備した◆l.qOMFdGV.は、浮遊しながら仮面ライダーゾルダを睨んでいる。
 彼女は◆MiRaiTlHUIと◆z9JH9su20Qのコンビを目撃してから、単独行動を選んだ。あそこで声をかけてチーム結成もできたが、そんなことをしたら惨劇が起こってしまう。

1025調整中:2013/09/13(金) 12:33:53 ID:h4Z53pi60
 前話でも言ったように、パロロワでは同作キャラのジンクスというものが存在する。その法則が書き手ロワでも作用するなら、こんな序盤から同ロワ書き手同士で固まるのは得策ではなかった。そういう意味ではあの二人を放置するのは危険だったが、だからといって◆l.qOMFdGV.に何かができるわけでもなかった。
 別れてと言っても聞いてもらえるかどうかわからないし、それ以前に姿を見せた時点で危険だ。だから今できることは、気付かれないように別れるしかない。
 それから単独行動を続けていたら、仮面ライダーゾルダが遠くにいる書き手を狙撃しようとしているのを見つける。そんな不躾なことをしている彼の正体は、やはり【ライダー】エウーゴだった。
 【ライダー】エウーゴは、ついこの間からオーズロワに参加するようになった書き手の一人。だから義理はあるものの、よりにもよって不意打ちで余所のロワの書き手を殺すという外道行為を行おうとしている。
 このまま黙っていたら、もしかしたらオーズロワの書き手達も殺そうとするかもしれない。例え、彼が同じロワで書いている◆ew5bR2RQj.であろうとも、断じて許す訳にはいかなかった。
 だから、ギガランチャーの砲弾が発射された直後、支給された紅椿を装備してゾルダを斬った。そういえば、オーズロワでもメズールには紅椿が支給されていたなと、◆l.qOMFdGV.は思い出す。
(案の定、彼は私を殺そうとした。違うロワで一緒に書いている私だろうとも……でも、素敵だわ。それが彼なりの「愛」なんだから)
 ギガランチャーの砲弾を放ち、殺害という形で口封じをしようとしたゾルダを責めるつもりなどない。むしろ、褒めてすらいた。
 マーダーとして戦うことで、多ジャンルロワにはこんな凄い書き手がいるんだというアピールになる。その結果、多ジャンルロワはもっと色んな人に読んでもらえるかもしれない。
 それもまた「愛」の一種。「愛」という感情を求める本物のメズールが【ライダー】エウーゴを見たら、きっと歓喜するだろう。
 無論、◆l.qOMFdGV.も興味を持っていて、出来ることなら【ライダー】エウーゴを応援したい。しかしだからといって、黙って殺されるわけにはいかなかった。
(決めたわ。私は仮面ライダーオーズバトルロワイアルを守り、イメージアップをする……そして、そのイメージを下げる奴らを倒してみせる! それこそが私の「愛」よ!)
 ◆l.qOMFdGV.の中で、そんな想いが燃え上がっていく。
 原作のメズールだったらこんなことを考えないかもしれない。もしもオーズロワでメズールがこんなことを考えるようになったら、それはただキャラ崩壊だ。説得力のある描写を書けば別だが、そうでないなら100%叩かれてしまう。
 でもここは書き手ロワ。メズールであってメズールではない。仮面ライダーオーズバトルロワイアルという企画の為に動く、◆l.qOMFdGV.というトリップを持つ一人の書き手だった。
 その途中でオーズロワ書き手と出会うかもしれないが、出来るなら中盤以降が望ましい。出会ってしまったら、それはそれで仕方がないが。
 今は【ライダー】エウーゴを倒し、それからオーズロワのイメージアップをする。その為にも、負けるわけにはいかなかった。
 ◆l.qOMFdGV.と【ライダー】エウーゴは睨み合う。多ジャンルロワとオーズロワ……強い因縁で結ばれているかもしれない二つのロワ書き手が、こうしてまた出会った。
 ここにいる二人は知らないが、数時間前にも多ジャンルロワとオーズロワの書き手による戦いが起こっていた。【世紀王】K.K.と◆QpsnHG41Mgによる戦いが。
 その戦いは圧倒的な実力を誇る【世紀王】K.K.の勝利で終わったが、この二人の戦いがどんな結果で終わるのかはまだ誰にもわからない。どちらかが勝つのか、両者相打ちで終わるのか、それともまた違う結末が待ち構えているのか。
 『綿棒』というキーワードによって芽生えた因縁による戦いが、こうして始まった。

1026調整中:2013/09/13(金) 12:34:16 ID:h4Z53pi60
【一日目・黎明/B-3 市街地】
【【ライダー】エウーゴ(◆ew5bR2RQj.)@多ロワ】
【状態】肩に傷、仮面ライダーゾルダに変身中
【装備】仮面ライダーゾルダのデッキ@多ロワ、仮面ライダー王蛇のデッキ@多ロワ
【持物】基本支給品×4、麻雀牌セット@新々漫画ロワ
    四次元トートバッグ@川崎宗則ロワ、パニッシャー@TRIGUN×13、バット、グローブ、ボール、不明支給品1〜8
【思考】
基本:マーダーをやっちゃおうかな。
0:◆l.qOMFdGV.を倒す。
1:無差別か扇動かステルスか奉仕か……まあ、後は流れで。
2:だが、乱戦には嬉々として、混ざる。
[備考]
※変身についての制限は後続の書き手に任せます。


【◆l.qOMFdGV.@仮面ライダーオーズバトルロワイアル】
【状態】健康、紅椿を装備中
【装備】紅椿@仮面ライダーオーズバトルロワイアル
【持物】基本支給品、不明支給品0〜1
【思考】
基本:仮面ライダーオーズバトルロワイアルというロワのイメージアップをする為に動く。
1:【ライダー】エウーゴを倒す。
2:ジンクスを避ける為にも同じロワの書き手と出会うのは、出来れば中盤以降がいい。でも会った時は仕方がない。
※外見はメズール@仮面ライダーOOOです。

1027調整中:2013/09/13(金) 12:35:48 ID:h4Z53pi60
以上で投下終了です。
タイトルは「宿命の対決 多ジャンルバトルロワイアルVS仮面ライダーオーズバトルロワイアル &平成仮面ライダーバトルロワイアル」です。

1028調整中:2013/09/15(日) 04:10:36 ID:c/MBaHn.0
いい話なのに締めで台無しすぎるwww>綿棒
投下乙でした!
三者三様に自分のあり方頑張り方に真剣なんだけど、特に今回は方針を決めた◆l.qOMFdGVの愛がいいなー

1029調整中:2013/09/26(木) 17:23:25 ID:dmIpjULw0
投下します。

1030調整中:2013/09/26(木) 17:24:11 ID:dmIpjULw0

〜これまでのあらすじ〜

2013年4月、年度変わりの急激な環境変動により死滅したかに思われた俺ODIOロワ。
だが、俺ODIOは死滅していなかった!
久方ぶりの投下によりわずかに復活の芽が出てきたかに思われたそこに、大きな激震が近づいていた……



「なんということだ、なんということだ……」
口に出していたのかどうかはわからない、むしろこいつって言葉しゃべれるのか?
ともかく「」で括られていたような雰囲気を◆TIENe3Twtgは醸し出していた。

確かに期待していなかったと言えば、嘘になる。
ほんの一週間ばかり前に行った投下。
これがほんの少しでもいい、自分以外の誰かに伝わって欲しいと願っていた。

一度停滞を始めた企画が持ち直すことは難しい。
それでも決して不可能ではないのだと、いつか最終回にたどり着けばいいと、確かに願っていたのだ。
その結果がこれである。

>860 名前: ◆BvndXBbyto[sage] 投稿日:2013/09/25(水) 20:18:51 ID:OI/awTO.0
>最終回予約します

そりゃもう、ファッ!?である。
え、である。
ぬおっ?!である。

喜んでいいのかわからず、どう対応していいのかわからず、どう反応していいのかもわからない。
ただ一つ思うのは、状況を見守ろうという、ただそれだけの意思である。
こと、ここに至っては殺し合いなどどうでもいい。
ただ、これから起こることを見届けるために――――――









\   \\   \  \\  , ェェェェェェ、\  \\ \
\\   \\   \  \,ィ三三三三三三ヽ.  \\ \
\\\   \\, -‐≦三三三三三三三三三ヽ   \\
  \\\    /   ィエミ ヾ三三三ツ” ̄`ヾ三ヲ\   \\
\  \\\  l     !三リ  ヾ三ヲ’   ヽ、  \  \   \
  \  \ f三ミ        /三三     `ヽ.、 \  \
\  \  ` ヾ三        ヾ三三    ,ィ全、 \ \  \
\\  \  \.゛l    f≧  ノ三三  ./三三、   ヽ. \
  \\  \    、 fn,  ~   /三三”.  ,’三三三、.  l  \
\  \\  \  .i≧ュ __,、 /三三”  ,’三三三三、 ノ
  \  \\  \ |三ミ≧≠三彡”    l三三三三三「\\
   \  \\  `!三三三リー - 、._ !三三三三三   \\
\   \  \\ }三三彡 \\\  ヾ三三三彡”≧,   \
  \   \  \.ノ三三リ\  \\\     ヾ三三ミ、
━━━━━━━{三三彡━━━━━━━━━━ ̄━━
            ̄ ̄
ケ  ケ   /\      ー―≠―   ー―≠
┼┼┼ /┌┴┐\      /       /
│└┘   [ 二 ]   ー 、   |       ー― 、
└──   レ`く_   _)  \_    くZ_ノ
  |二二|  /\   |  | |       _|           ||
┼└─┘/__ \ .|  | |         |/⌒ヽ     ||
┴ 7二二 ┌─┐  |     ー十十ヽ /|  _ノ 二   ||
  / / / /  |__|   ヽ_ノ     .|  ノ  |  (_ノヽ /乙  。

――――――走れ!!(何番煎じ?)

【一日目・黎明/B−7】
【◆TIENe3Twtg @俺ODIOロワ】
【状態】健康
【外見】ベン3@LIVE A LIVE
【装備】猟銃@俺ODIOロワ
【所持品】基本支給品、不明支給品×1〜2
【思考・行動】
基本:俺ODIOロワのために、皆!! 犠牲になろう!!
 1:市街地に向かいPCとネット環境を確保、俺ODIOロワの行く末を見守る。
 2:1が終わり次第、殺し合いを再開する。
※上記AAは心の汚い人にはベンに見える不思議なAAです。

1031調整中:2013/09/26(木) 17:25:43 ID:dmIpjULw0
以上で投下終了です。
タイトルは「ライブ感が大事な話」でお願いします。

1032調整中:2013/10/05(土) 17:58:52 ID:fHMgI5ao0
早速時事ネタ盛り込みやがったwww

1033調整中:2013/10/06(日) 23:57:06 ID:sv6lf55U0
あれ?確か予約機関って1週間じゃなかったか?

1034調整中:2013/10/09(水) 17:57:01 ID:uW4MXLpE0
投下します

1035命の価値なんてそんなもん:2013/10/09(水) 17:59:03 ID:uW4MXLpE0
エリアE-4、アスファルトと雑居ビルに囲まれた街の中、学ラン姿の少年が歩いていた。

『うーん、人を探すならこういう街や施設の方がいいと思ったんだけど自ロワどころか他のロワの書き手さんもいないなんてさ』

括弧つけたように話す球磨川禊の姿を借りるのは新西尾維新バトルロワイアルの書き手、零崎継識。
とりあえずは自身と同じ新西尾ロワの書き手の姿を探すべく街を練り歩いていたのだが、未だに誰にも出会えないでいた。
実際は同じエリア内のとある民家にてKAIXA・ムラカミとオリーブオイルの伝道師の戦いが始まっていたのだが幸か不幸かその戦いの余波に彼が気づくことはなかった。

『ああ、そういえば新西尾ロワじゃ地図に載ってる施設しか使ってないから気づくのが遅れたけどこういう民家やビルにいる可能性もあるんだっけ』

書き手さんはどうもそういうところで律儀なんだよなあ――とこれまた括弧つけて目についた民家に入ろうとしたそのときだった。

ざっ、と足音が響く。

継識が振り返るとそこにいたのはパニッシャーを肩に担ぎ、ラディカルグッドスピード脚部限定を装備したリヴィオ・ザ・ダブルファングの姿を借りた書き手がいた。

『西尾キャラじゃないってことは新西尾ロワ書き手じゃないよね。君はもう新西尾ロワ書き手に出会ってたりしてないかい?』

へらへらと友好的に問いかけた継識に対し、リヴィオ、否、マルチジャンルバトルロワイアル書き手ウォット・ザ・エクスピードが返した答えは、

「知らねえな」

という無愛想な発言と、

ドガガガガガガ!!

という無数の銃弾が発射される音だった。

『うわっ、ちょっ……』

咄嗟に手に持っていたジャンプで防ごうとするも、たかが雑誌一冊でパニッシャーの弾丸を防げるはずもなく。
どさり、と発射して一分もしないうちに倒れる音が空しく響いた。
継識の体を見れば、学ランは血に染まった状態で所々体は抉れ、頭部は脳みそが露出している。
○ロワ内で再生能力を持つキャラは複数いたが、いずれも首を切り離されたり頭部を破壊されれば制限により確実に死ぬ。
百人が見れば百人が死んでいると答える、紛れもない死体の完成だった。

「死亡確認、だな」

ウォットは感慨もなく呟き、その場を離れる。

「全く、骨がなさすぎる。新西尾ロワっつったか?この調子じゃ他のやつらも大したこたぁなさそうだ」

他のロワのやつらはちゃあんと俺を楽しませてくれよ――と誰にも聞かれることのない嘆きと死体だけがその場に残った。

【一日目・黎明/E-4】
【ウォット・ザ・エクスピード@○ロワ】
【状態】無傷
【装備】パニッシャー@○ロワ ヴァッシュ・ザ・スタンピードの銃@○ロワ
【持物】基本支給品×2不明支給品0〜4
【思考】
  基本:最速で皆殺し。熱いバトルが出来ればなお良し。
  1:どっかに骨の有るやつぁいねえかね。
  2:新西尾ロワのやつらは大したことなさそうだな。


【零崎継識(◆VxAX.uhVsM)@新西尾維新バトル・ロワイアル  死――】

『おっと、勝手に殺さないでくれよ』

1036命の価値なんてそんなもん:2013/10/09(水) 17:59:36 ID:uW4MXLpE0
むくり、と起き上がる継識の姿がそこにはあった。
新西尾ロワの読者でなくとも、原作のめだかボックスを読んだことのある者なら知っている者も多いかもしれない。
球磨川禊の持つ過負荷(マイナス)――『大嘘憑き(オールフィクション)』、『なかったこと』にできるスキル。
シャーマンキングもかくやというレベルでノーリスクで蘇生を連発するそれは原作から緊張感をゲフンゲフン。
――ともかく、ロワにおいてタブーである蘇生という行為だが、新西尾ロワにおいては回数制限のみで使用そのものには制限はかかっていなかった。
現に、新西尾ロワの某話では球磨川ととあるキャラが死んだ話が投下された際にその話を書いた書き手が「この後蘇生させるパート書きますか?」と提案するくらいである。
そんなわけで球磨川の姿を借りた彼も蘇生をやってのけたのだった。

『さすがにメモリが抜けてーなんてことにはならないか。できたとしてもその場合はスキルが使えなくなって蘇生できなくなっちゃうしね』

首輪を外すのに頭が邪魔なら一度頭を吹っ飛ばしてしまえばいいじゃない、の論理で首輪解除をした彼だったがメモリを使用する書き手ロワではそれは不可能のようだった。
そして知ってか知らずかウォットが走り去った方向とは逆の方角へ向かう継識。

『僕がこんなだから他の書き手さんもあんなだろうしなあ。やっぱりあちこち探し回らなきゃいけないみたいだ』
『ああ、そういえば』
『毒吐きは蘇生で云々言ってたんだっけ?全く、蘇生ごときで荒れるなんて馬鹿馬鹿しいよ』


『1日目の黎明で/E-4にいるよ』
『零崎継識(◆VxAX.uhVsM)@新西尾維新バトル・ロワイアル』
『状態?』『いたって健康さ』『さっきまで死んでいた?』『何言ってるんだい』
『外見は』『球磨川禊@新西尾維新バトル・ロワイアル だぜ』
『装備は』『大螺子@新西尾維新バトルロワイアル さ』
『持物は』『基本支給品、ジャンプ最新号@現実』
『思考とか?』
『基本方針は新西尾ロワの皆と帰る、少なくとも誰か一人は生還させたいね』
『1番目は新西尾ロワの書き手の皆を見つける事かな』
 ※大嘘憑きによる蘇生は少なくともあと一回はできますが、場合(とその場のノリ)によってはもっとできるかもしれません。

1037調整中:2013/10/09(水) 17:59:59 ID:uW4MXLpE0
投下終了です

1038調整中:2013/10/09(水) 20:03:52 ID:bPGIqEUg0
投下乙〜!
球磨川はっていうか球磨川と七実の関係の決着は実際期待してるw

1039調整中:2013/10/09(水) 20:27:08 ID:jmdoAR5g0
投下乙です!
普通のロワなら揉める要素になる蘇生だけど、新西尾ロワじゃそこまで問題視されない……
凄すぎるよ新西尾ロワw

1040調整中:2013/10/26(土) 01:52:41 ID:0L1q3vro0
age

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