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バトルロワイヤルパロディ作品なんでも批評スレ
1名無し、何と聞こえのいい言葉か――――――:2007/01/13(土) 21:49:18 ID:CFie28rY0
ここはバトルロワイヤルのパロディ作品を、その企画の種類を問わず批評するスレです。
『この頃はやりのSSリレー企画』こと、パロロワを盛り上げていくため。
『お尻の小さな未完前提企画』と巷で言われつつある汚名を返上するため。
そして何より、少しでも面白いリレーSSを書けるようになるためにあるスレです。
このスレでより良い批評が出来るよう、またその批評を活かせるようにしましょう。

※批評する上での注意
・最低限の言葉には気をつけてください。
もちろん指摘する上で遠慮をする必要は全くありません。
けれどその人の人格などを直接傷つけるような批評は禁止です。
・出来る限り批評をするのは指定された作品のみにしてください。
指定された作品の作者が書いた、その他の作品については批評する必要はありません。
良かれと思っていても、行き過ぎた批評は荒れる原因になります。

※批評される上での注意
・批評されることへの覚悟をしましょう。
辛辣な言葉での批評や、的外れな意見が出るかもしれません。
どんなことを言われても泣かないで、憤りは次の作品を書くための糧にしましょう。
・批評して欲しい作品は数を絞りましょう。
複数の作品が批評対象に指定されると、批評する側も大変です。
一つ一つのSSへの批評がおざなりになる恐れもあります。
原則としては禁止ではありませんがお勧め出来ません。
・批評して欲しいところがある場合は、批評して欲しい点を具体的に挙げましょう。
そうするほうが批評する側にとっても簡単に批評出来ます。
批評される側も気になる点が批評してもらいやすくなり効率が良くなります。
・トリップは原則付けましょう。
トリップを忘れてしまったり、トリップが無い作品もあると思います。
しかしトリップがないと無許可での晒しなどが問題になる場合があります。
自分が書いたと言う明らかな証明方法がある場合を除いてトリップは付けましょう。

2R-0109★:2007/01/13(土) 22:58:09 ID:???0
折角だから記念すべき(?)第一号になるぜ!
ttp://www23.atwiki.jp/animerowa/pages/291.html

戦闘描写とか凶器描写とかもっと上手く表現したいです安西先生…。
もっと色んなところに侵攻しに行きたいかも、SSで。

3 ◆wNr9KR0bsc:2007/01/13(土) 23:17:05 ID:.kLKePs.0
おっと、ついうっかりキャップで書き込んでしまったぜ…。
改めて、>>2の方を御願いします。

4 ◆wNr9KR0bsc:2007/01/13(土) 23:36:28 ID:.kLKePs.0
ttp://www23.atwiki.jp/animerowa/pages/203.html
上記のアドレス、ミスです。
こちらで御願いします…。

5名前?教えてあげません。:2007/01/14(日) 00:11:48 ID:RZFfzPMU0
とりあえず素人ですが。

「、」が使われてるところで「。」を使ったほうがいいところがいくつか。
スピード感を出したかったのかもしれないけどところどころ気になって逆に引っかかった。
文章が繋がってるのかと思って混乱するので。
まあケースバイケース。バトルシーンなど以外じゃあまり多用するべきじゃないと思う。

一人称と三人称は、少なくともその段落では統一したほうがいいです。

あと視点がたまに入り混じって「ん?」と思ったところが。
ヘンゼル視点のはずなのにしんのすけ視点が入ってたり。

6名前?教えてあげません。:2007/01/14(日) 00:35:48 ID:eeMMQAiQ0
とりあえず「…」は「……」と二つ繋げて使うのが基本。
「――」も同じく。
後は「、」と「。」の使い方かな。

7 ◆wNr9KR0bsc:2007/01/14(日) 12:37:07 ID:kpXg88ZM0
>>5
>「、」が使われてるところで〜
ふむ、むしろ取り除いたほうがいい場所が何点かありますね。
ケースバイケースか…考えてみます。

>一人称〜三人称
うわらば、やってしまった。
何回推敲しても気がつかない時が有るから困る。
できるだけ無くしていこうと思います。

>>6
ふむ、あんまり「…」は二つつなげて……っと。
有難うございます。

参考になりました、有難うございます。

8 ◆k97rDX.Hc.:2007/01/14(日) 15:29:58 ID:BxVSjOz60
僭越ながら二番手を。
ttp://www23.atwiki.jp/animerowa/pages/265.html

キャラの思考が冗長になっていないか、逆にキャラの描写があっさりしすぎていないか、
読みにくい文章になっていないかなどの点について批評していただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。

9名前?教えてあげません。:2007/01/14(日) 16:23:19 ID:vhT.zC0o0
>地図のほぼ中央に位置するその場所なら、捜し人に会える可能性も高いかもしれない
など、ところどころ言い回しがくどいと思います。
もっと自分で読んでみて推敲してみてはどうでしょうか。
誤字脱字もいくつかありましたが、そこも推敲次第では減ってくると思います。

あと、――を使っての補足を多用しすぎだと思います。
なるべく使わないで説明できるようになったほうがいいはずです。

作品自体は楽しんで読ませていただきました。
完全なつなぎ作品だというのに面白かったです

10 ◆k97rDX.Hc.:2007/01/15(月) 00:13:09 ID:aKESisZw0
>>9
確かに今見てみると、ご指摘の部分についてなら例えば
『レジャービルは地図のほぼ中央に位置する。ならば、捜し人に会える可能性も高いかもしれない』
『人を捜しているのだから、とりあえず地図の真ん中へ向かおう』
という風にした方が良いように感じました。
執筆からおく時間をもう少し伸ばしてみたり、完全な黙読にならないように
口の中で音読してみたりなど推敲の方法について見直してみようと思います。

『――』の多用など、言われるまで気づいていなかったので大変参考になりました。
自分が楽しいだけで終わらず、読んでくださる方に面白いと感じてもらえるように
精進していこうと思います。

11名前?教えてあげません。:2007/01/17(水) 18:45:20 ID:g/auLpHY0
某第二回アニロワの書き手なんで、作品まとめが存在しない俺はどうすれば良いだろう?

12R-0109★:2007/01/17(水) 19:02:01 ID:???0
テキストにまとめてアップローダーにアップするか、ここにある「なんでもあり」スレに落とせばいいと思うよ!

13名前?教えてあげません。:2007/01/17(水) 19:07:31 ID:g/auLpHY0
㌧クス。
なんでもありの方で。

14 ◆A.IptJ40P.:2007/01/17(水) 19:12:41 ID:g/auLpHY0
批評お願いします。
所々視点がおかしいのは分かっているので、文章的な面で何か。

15名前?教えてあげません。:2007/01/18(木) 00:31:21 ID:hM1U5V2U0
>>14
作品はどこにあるんだ?w

16名前?教えてあげません。:2007/01/18(木) 00:32:15 ID:wuz6tGic0
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5008/1167866515/3-6

御節介だとは思うけど代わりに貼っておくんだぜ?

17名前?教えてあげません。:2007/01/18(木) 03:11:10 ID:kQBvBAa20
>>14
まず、『――』を使う場面は絞ったほうが良い
間を表わすのは構わない。ただ多用しすぎれば、それこそ「間抜け」な文章になってしまう
それから、わかってるとは思うけど基本的に『――』は二つでワンセットだし、文の終わりで使ったときには読点が必要
効果的な表現を狙う為にあえて基本を外すのは全く構わない
ただ奇をてらい過ぎるのは、得てして逆効果になりやすい。あまり多用すべきではない
あと、全体を通して微妙に素っ気無い文章だと感じた
素っ気無い文章にするのであれば、ひたすらそうするべきで
素っ気無くしないのであれば、もっと一つ一つの描写に力を入れてもいいと思う

それとここからは展開について
各々の戦闘能力をもっとハッキリ区別して描写すべき
場面によって各キャラの戦闘能力にムラがあるのが気になった
話を書く上で一貫して能力の大体の目安を決め、それにしっかりと則って描写すべきだった


スミマセンが作品のレベル高かったんで地味に痛いところばっか突きました
実際普通に投下したのであれば展開意外は文句なんて言いようがないと思うっす
つかアニロワ2にここまで書ける人がいるとはマジビックリ
自ロワと比べてちょっとへこんだからw
ただ描写の素っ気無さについては検討の余地ありっす

18名前?教えてあげません。:2007/01/18(木) 16:52:21 ID:GsvhwiXg0
>>14
文章うまいと思った。独特のリズムがあるね。
でもそのリズムがずっと続いていて、単調に感じる部分がある。
それと、何か必要のない漢字が多いような気が少しする。
文章自体の構造は>>17の言葉を借りると「素っ気ない」のに、
言葉の飾りが結構多くて目にうるさい。
それと、終わり方が決まってない感じがする。スルッて抜ける感じ。

あと>>17の言ってる個々のキャラの戦闘能力の区別が必要ってのは同感。
何かこう、読んでて目がすべってくっていうか、流してしまう。
もちろんこっちが登場キャラを知らないってのもあるだろうが、
知らない奴も読む可能性あるし、もうちょいそこを考えてみるのはどうか。


一読してクオリティ高いなあって思った。
偉そうなこと書いたけど、小さな欠点を力一杯拡げて書いてるんで、
そういうつもりで読んでいただければと思います。

19 ◆A.IptJ40P.:2007/01/18(木) 18:34:42 ID:aoP42BQQ0
ああ、もっと罵って!

…変態臭い冗談はさておき、ありがとうございました。
>戦闘能力の区別
…ぶっちゃけノリだけで書いてました。ライターズハイ入った感じで。
>奇をてらい過ぎ
>必要のない漢字が多い
>言葉の飾りが結構多くて目にうるさい。
>『――』の多用
この装飾過多な感じはある作家に影響を受けた結果。
正直、変えるつもりはあんまり無い。
ただ、しつこくならないように配慮はしたつもりだった。
>全体を通して微妙に素っ気無い文章
話の流れが単純、とか文章がどれもこれも単発、とかそんな感じですか?
そこは現状鍛錬中。あるロワ(開始寸前)に関わろうとしてるからマトモな話も書けないとな、と。

20名前?教えてあげません。:2007/01/19(金) 15:46:24 ID:q/QqcVxs0
>>14
重箱の隅、つつきます。
ぜんぶ気にしてたらもたないよ、くらいのところまで言ってみるんで、適当に拾って役立ててください。


まず出だし、「一人は」「一人は」と続けたのに少し違和感。
後のほうは「もう一人は」とした方がリズムが出るしわかりやすい。
そもそも死体を人影と表現するのは(意図的に狙ったんでなければ)おかしい。

第三段落、「無い」が多すぎ、中に誤用も含まれてる。漢字は適度に開くことも考えて。

>「自分本来の得物である四尺三寸の白鞘」
原作未読なんで設定通りなら申し訳ないんだけど、日本刀なら四尺三寸はどう考えても長すぎる。
普通、刀の長さは刃渡りで数えるんで、三尺でも長すぎるくらい。

>「青い槍兵は――生存に〜クー・フーリンは――」
ここは「青い槍兵――生存に〜クー・フーリン――は、」とした方が通りがいい。
直後の「制服の少女は――」も同様。
それと、クー・フーリンと長門を対比させるなら、ここは段落を分けたほうが効果的。

>「恐怖させ苦しませて死なせるのは」
三つ重なると、ちょっと表現がうるさい。
「恐怖させ苦しませて」の部分を何か言い換えた方がいいかも。

>「こちらに背後から近付く存在が、衣擦れの音すら立てないなら」
直前で「彼女の支給品〜」と距離を置いた描写をした流れで「こちら」とするのはおかしい。
主体が長門であることは明白だが、素直に「背後から〜」として「こちらに」は削るべき。

>「情報を制御する『呪文』」
句点抜け。やってはいけないミスなので気をつけて。

21名前?教えてあげません。:2007/01/19(金) 15:46:45 ID:q/QqcVxs0
>「存在のレベルが更に引き上がった」
もう少し噛み砕くか、補足をつけてフォローすべき。

>「敵と認識し逸らされた勢いを殺す事無く半回転させ石突で」
「敵と認識し」「半回転させ」の後に句点がほしい。
もしくは「敵と認識。逸らされた勢いを殺す事無く半回転させ、石突で」のかたちで構成した方が
読み手としてはイメージしやすいか。この場合は前後に分けた文それぞれに若干のフォローがいるけど。
それと「事無く」は開きたい。

>「何の冗談だ…………」
三点リードが長い。何らかの効果を狙っているなら構わない。

>「空中を側転した」
「空中で」とすべきか。

>「鋭く尖った枝の先端を突き出し、右の肘を射抜く。取り落としたハルバートを強引に奪い取った。」
全体におかしい。主体が混ざっている。
突き出したのは長門、射抜かれた右の肘の持ち主はクー・フーリン、取り落としたのもクー・フーリン、
奪い取ったのは長門。区別すべき。

>「距離を取り、確実に止めを刺すため」
なぜ距離をとったのか、説明が必要。
テンポを重視するならこの部分を削った方がいい。

>「あの木の枝」
「あの」はおかしい。
どの文脈で出てきた枝なのか、読み手に理解できない。

>「消音器?しかし」
?の後は一字スペースを空けた方がいい。

22名前?教えてあげません。:2007/01/19(金) 15:47:07 ID:q/QqcVxs0
>「アレは威力が落ちる、らしい。扉を撃ち抜くのは無理だろう。」
直前で「銀二に認識出来た事象は数少ない。」としているのに、思考が冗長すぎる。
もっと短文で区切り、切羽詰った感じを出したい。

>「鉄パイプを叩き付け窓ガラスを砕き、」
テンポが重要な場面。この部分はいらない。
情景描写は飛び出す銀二の描写の後に別のセンテンスとして挿入すべき。
この場合、直後に「背後から硝子が砕ける音」としているので、それで事足りる。

>「触れれば切れる事が確信出来るほど鋭い太刀筋。」
文の構造が冗長。
「触れれば切れると確信できる、鋭い太刀筋。」で充分。
それと、指摘するなと釘を刺されてるけど、やっぱりここは視点の変更が気になる。
この段落はクー・フーリンの視点ということを早めに示すべき。

>「鉄パイプの男が、肩甲骨の下を貫かれた。
>真っ当な人間ならまず即死。少なくとも動く事は出来ない傷だ。

>だが、何事も無かったように鉄パイプを振る男。」
勿体無い。このままだとクー・フーリンの必殺の突きの威力が描写不足。
圧倒的な一撃、だがそれを意にも介さず戦う銀二、という場面ならば、それをもっと強調すべき。
クー・フーリンの驚愕でもいいし、地の文による盛り上げでもいい。

>「現にランサーもその域だ」
ランサー、という単語を唐突に出しすぎ。フォローを入れないならクー・フーリンで押し通すべき。

>「―――――核金」
句点がほしい。

23名前?教えてあげません。:2007/01/19(金) 15:47:29 ID:q/QqcVxs0
>「同時に所有者に強力な治癒を与える能力を併せ持つ。」
「治癒を与える」はおかしい。
「同時に所有者に治癒の能力を与える。」でいい。

>「肩の傷は瘡蓋が張っている」
「肩の傷には既に瘡蓋が〜」とした方が通りがいい。

>「ハルバートを受け止め固定し直蹴りを細い腰に。」
スピーディな描写がしたいのはわかるが、状況が把握しづらい。
「固定し」の意図が特に明瞭でない。

>「自分が出てきた窓から工場内に蹴り込んだ」
自分って誰。誰の視点かもっと明確にすべき。
それと句点抜け。

>「同じ軌道を描いて蹴り込まれた」
何をどうやって蹴り込まれたのか、描写不足。

>「腹膜が破れた腹からは腹圧で腸が」
腹、多すぎ。整理すべき。

>「ありんすが故に。」
台詞回しがおかしい。原作通りの描写だったら申し訳ない。
渡世言葉で「ありんす」はどう考えても出てこない。
普通に考えれば「ござんす」、あるいは他に言い換えてもいいけど、「ありんす」はない。
決めどころだけに、しっかり考えたい。

>「それが莫大な熱を孕み――――炸裂する。
>彼の意識は、一瞬で途絶えた。」
先述の必殺技と同じく、勿体無い。
これだけの激闘の締めなんだから、もう少しハッタリをきかせた描写がほしい。

24名前?教えてあげません。:2007/01/19(金) 15:48:08 ID:q/QqcVxs0
全体構成は面白いんですが、ご本人の言うとおり視点に気になるところがいくつかありました。
視点を移動させるなら、もう少しその段落が誰の視点で描かれているのかハッキリさせると
もっと良くなると思います。
超長文のわりに細々とした指摘になってしまって、申し訳ありませんでした。

25名前?教えてあげません。:2007/01/19(金) 18:07:37 ID:N2zK4U2Q0
>>20-24
それだけの指摘をする労力を考えるとちょっと目眩がする。
あんたは偉い。嫌味でもなんでもなく、ほんとに。

26 ◆B0yhIEaBOI:2007/01/19(金) 19:18:56 ID:ls1HS7Uc0
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/8156/1165486222/54-64

あらすじ:アーカードに殺されかけてる長門をアーチャーが助けに来ました。

・考慮した点
①熱い展開。
②読みやすさ。
③擬音を使わないでバトルを描く。

・問題点、特に助言が欲しい箇所
①山場をもっともっと盛り上げる工夫。
②テンポの悪い箇所、読み辛い箇所について。
③バトル描写の是非

後、何でも批判ござれ!

27名前?教えてあげません。:2007/01/20(土) 01:50:29 ID:iGdtAcQI0
>>26
 >弓兵は、眼前に立つ人翳を静かに見つめていた。
直後から一人称になる以上、この一文はおかしいです。
文章中の細かい指摘は省きますが、これだけ。


全体的に台詞回しが気になります。
アーチャー・アーカード共に非常にけれん味のある台詞回しが特徴なので、もう少し言葉を選んだほうが
対峙が引き締まると思います。

 >「だが、弱虫のお前がきちんと私の相手を務めるのかどうか?」
 >「おお、ほっとした。また逃げるのかと思ったが、安心した」
 >「ふむ、それが貴様のとっておきか? そのいびつな一本の剣が」

アーカードなら特にこの辺り。
「必要な説明をさせる」のではなく、「キャラに言いたいことを言わせる」ことを心がけるといいかもしれません。


バトル描写ですが、展開と構成は問題ないと思います。
ただ、メリハリが今ひとつハッキリしていない印象を受けました。
アクションメインのエピソードなので難しいところなのですが、静と動を上手く使い分けると山場が盛り上がります。
今回で言えば、アーチャーが赤原猟犬でアーカードを圧倒する場面、
 >「堕ちてッ! 滅びろッッ! 吸血鬼ッッッ!!!!!!」
の後にもう一つアーチャーの強さの描写、それから
 >「ふはあうぇら(つかまえた)」
の前後に一呼吸、間がほしいですね。
そうすることで、アーカードの異様さをより強調することができると思います。
ここがちょっと駆け足なので、その後のアーチャーの焦燥にタメが足りない感じを受けます。

 >吸血鬼は冷静に、だが随分と嬉しそうに俺を見ていた。
 >壮絶な爆発が生じたのにも拘らず、俺も吸血鬼も生きている。
 >吸血鬼が爆発の刹那、剣を遠方へと放り投げた為だ。
ここももう少し時間をかけるべき場面です。
アーチャーの苦肉の策が失敗したことを、驚愕、もしくは苦渋の心理を描写することで
もう少し強調しておいた方が、窮地であることが読み手に伝わりやすいでしょう。

 >敵に名前を名乗れとは、決闘かなにかのつもりなのか?
ここはラストまで一気呵成の流れの序曲にあたる部分なので、もう少し前向き、
あるいは攻撃的な表現がほしいです。

 >そしてそのまま、俺の剣は、吸血鬼の左胸に突き刺さった。
前後の文章で「俺の剣」という表現が続くので、少ししつこい印象を受けます。
ここを強調したいなら前後の文を、前後の文で「俺の剣」を使いたいならこの一文を、整理した方が見栄えがします。
もっともこの一文はクライマックスなので、どちらかといえば前後をスッキリさせた方がいいと思います。

 >吸血鬼の手が、剣柄ごと、おれの拳を握り締めていたからだ。
ここは、状況描写の前に心理描写がほしいです。
乾坤一擲の一撃が届かなかったという、いわば心理的には最大の見せ場です。
ここで力一杯ハッタリをきかせると盛り上がります。

 >まるで握手をするかのように。
ここから続く一連の比喩はもっと装飾過多気味にするくらいで丁度いいです。
二段目の「我が子を誇る父親のように。」は秀逸です。
前後の段をこの水準に引き上げると、読後感が大分違ってくると思います。

 >「お前は本当に素晴らしかった。己を誇るが良い。永遠に……」
ラストの台詞なので、もう少し練り込みがほしいです。
一つの手としては、「お前は本当に素晴らしかった。」の部分を「俺の手を握る吸血鬼の手は、〜」の前に挿入し、
その上で「己を誇るが良い。永遠に……」の趣旨で何か言い換えをしてあげると、間の取り方として締まると思います。
重要な一言なので、語彙の限りを尽くして台詞回しを考えるべきところです。


こんなところでよろしいでしょうか。
あとは誤字と表記ゆれが散見されましたので、その辺りを気をつけるとベターだと思います。

28《悔悟せる狙撃手/Repentant Sniper》 ◆TA0T5gpKEQ:2007/01/20(土) 19:10:14 ID:nEkdarFA0
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5008/1167866515/7-8
アニロワ2に投下した作品ですが、批評よろしくお願いします
若干句読点が多いと思うのですが、読みにくいでしょうか?

29名前?教えてあげません。:2007/01/20(土) 19:57:47 ID:IJ01yZJg0
>>27 添削ありがとうございました!丁寧な添削に感謝感激。

今回のSS、本当は弓兵よりも、アーカードの『らしさ』を如何に出すかの方を裏の主題にしていたのですが、まだまだ修行が足りなかったようです。
台詞回しも、「アーカードなら敢えてこう言うかな? 」とわざわざ回りくどく書いてみたものの……orz

そして、戦闘部分の細部に至る助言、本当に助かりました!
自分では気付かなかった問題点がばっちり把握できました。助言を頼んで良かったと心底思ってます。
もう一度指摘して頂いた部分を考え直して、自分で書き直したりして練習してみます。
超ありがとうございますたm(_ _)m

ところで、
「    」
に関しては誰も何も言ってくれないのだけれど、一応及第点と考えてもいいのだろうか……?




最後に、ひとつ質問があります。

冒頭最初の一文だけ俯瞰で、一人称の人物名を挙げるものが幾つかの小説中に見られたのですが、これってやっぱりマズイんでしょうか……?
例えば今回のSSでは、最初に「弓兵が居ますよ」と断っておかないと、最後の死亡欄まで、目線主が弓兵だと明言できません。
本文を読めば分かることなのですが、敢えてぼかしておく必要も有りませんし、なるべく早く「弓兵」という名前を出しておきたいものの、自己紹介などするわけも無いし……
似たようなことを、海死亡SSの時にも考えました。

一応、『冒頭のあの部分も弓兵目線である』という解釈もできるのですが……
何かアドバイス頂けると助かります。

30 ◆B0yhIEaBOI:2007/01/20(土) 19:58:16 ID:IJ01yZJg0
↑です。失礼しました。

31名前?教えてあげません。:2007/01/20(土) 21:16:24 ID:iGdtAcQI0
>>29
お役に立てたなら幸いです。
「    」は原作からのネタでもありますし、タイトルとも呼応していますので面白い仕込みだと思います。

冒頭の一文ですが、語り手がアーチャーである以上、やはりあのままでは違和感が残ると思います。
手段としては冒頭の一行の後、数行スペースを空けて一人称の語りを始めるという方法もありますし、
あるいはアーカードの台詞に挿入するということも考えられるのではないでしょうか。

32名前?教えてあげません。:2007/01/21(日) 00:20:46 ID:V5TqKp/I0
>>28
1レスの中できっちりと構成してある作品でした。
句読点が多いとお考えのようですが、適当な量だと思います。
あえて言うなら、
>「地雷をもろにその身に受け、ずたずたになってしまった以上識別は難しいかと思ったが、ズボンのポケットにハンカチが入っているのを見つけた。」
の一文が気になりました。
「もろに」「ずたずたに」というくだけた表現はそれまでの文脈とあまり合っていないように感じられますし、
読点の位置も「その身に受け(て)ずたずたになってしまった以上、識別は難しいかと〜」とすべきかと思います。
それと、「どう考えてもデイバッグより大きく〜」のくだりは正直、蛇足だと感じました。

最後に締めの一文ですが、
>「その少年の名前は、『さがら そうすけ』だった。」
「は、〜だった」で締めるのは少し表現が薄い気がします。
この部分にもう少しインパクトがあると、作品全体がぐっと引き締まると思います。

33 ◆TA0T5gpKEQ:2007/01/21(日) 09:53:01 ID:Kzj7jMNM0
>>32
批評ありがとうございました。
地雷を受けた宗介の状態のくだりは特に気にせずに書いてしまったのですが、
見直してみると確かにそれまでの文の流れとは違ってきてしまっているように思われました。
デイバッグの大きさに関しては返す言葉もございません orz
この一文を入れることで異様な状況であるという事を伝えたかったのですが、改めて読み直せば仰るとおり蛇足以外の何物でもありませんでした…。
〆の一文に関してですが、あえて淡白な文で簡潔に記す事で無常さを引き出そうとしたのですが、賢しい真似だったようです。
これらが積もり積もって微妙な評価の文しか書けなくなっているのかと思うと非常に残念でなりません。

ついては、他の書き手の皆さんの作品を参考にしつつさらなる向上を目指したいと思います。
繰り返しになりますが、本当に批評してくださってありがとうございました。

34 ◆TA0T5gpKEQ:2007/01/21(日) 09:56:08 ID:Kzj7jMNM0
追記:最初の宗介のパートは問題ないように思われましたが、
後半のクルツのパートで地の文が一人称視点と三人称視点が入り乱れた構成になっていました…。
よくやってしまうミスなので、今後は気をつけたいと思います。

35名前?教えてあげません。:2007/01/24(水) 20:56:35 ID:OBvaPIiw0
              ┏┻┓
.                 ┃     r―、    r'⌒!
                 ┃    l   !   l.  l   r- 、
       ,                   !.   l  !.  !    j.  l
     \/ ヽ      ┏━┓   l   l  }   {.   /  / ,r‐、
     _/*+*`、       ┃.   l   l !.   l  /  / /  /
  { ̄<_______フ´ ̄ヽ  _       l    ∨   弋/  〈__/ ./
   `>=从.  _ひ) =< /  ┃ 、  }               /
   ゝイゝ___ノ`ヽ、ノ ゝ、__┃  ー'   ノ     `ヽ   ./    ピアニカ悪魔城かっこええ
     <〈〈ー〉〉>.      ┃、     ●     ●  .!
                    }    ⊂⊃   ⊂⊃  l
                   ┃┃┃    、_,、_,     !
                     ━┛.    {  }    ノ
                      ` 、_____ ̄___,イ
                        }______{

36R-0109★:2007/01/24(水) 20:56:49 ID:???0
……全く誤爆だぜちくしょう

37 ◆A.IptJ40P.:2007/01/25(木) 16:12:51 ID:IzZQuXE20
ttp://tv9.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1165057986/355-359
批評お願いします。
以前ここで言われた事に気をつけたつもりです。

38名前?教えてあげません。:2007/01/25(木) 16:56:20 ID:EwKI9OHw0
>>37
>「……何を考えてるのよあいつは?」
「〜考えてるのよ、あいつは?」と読点を挟んだ方が、リズムが出ると思います。

>鉄の感触が僅かにもぶれない事から、
首筋に当たっている感触のことだとは文脈から判りますが、少し補足した方が読み手としては
ひっかかりなく読めるかもしれません。

>神埼
後出の「神崎」と同一人物だとすれば誤字でしょうか。

>その言葉に差し込まれた剃刀は二枚。
効果的な、上手い表現だと思います。

>あの馬鹿が大声で神崎の名前を叫んでくれたおかげで『さりげなく会話の中にその名前を混ぜる』ことで知人だと誤解させられる。
「おかげで〜ことで」と文を繋げてしまうと少し冗長かもしれません。
二つの文に区切った方がすっきりするかと思います。

>そうさせるように仕向けたのだが。
今ひとつ意図が判然としません。
どの部分が誘導だったのかを匂わせるか、もしくはこの部分を削ってしまうのも手だと思います。

>まずアンデット、不死という名が気になるがミラーモンスターのようなものと考えて相違ないだろう。
>そしてブランク、空白のカードに封印するということだろうか?
>カテゴリーエース、アンデットは分類されているのか?
今回、一番残念だと思ったのがこの部分です。
語り手である北岡の、論理的な思考能力というキャラクタとしての特性を活かせる場面で
この駆け足描写は勿体無い。
段落を分けて推論を展開するくらいでもよかったと思います。

>上条君があの蜘蛛のカードを
一人称の地の文でも「君」づけで呼ぶのでしょうか。
ここまで描かれてきた北岡という人物の怜悧な思考からすると少し違和感が残りました。


楽しく読ませてもらいました。
全体に、前回このスレに提示された作品より格段のレベルアップがみられると思います。
キャラの立て方もしっかりしていますし、構成もすっきりとした良作でした。

39名前?教えてあげません。:2007/01/25(木) 21:33:26 ID:7iP/1nB60
>>29
そういう時は、「この俺、○○は〜」という書き出しで名乗らせるのもひとつの手ですよ。

40 ◆B0yhIEaBOI:2007/01/26(金) 23:32:24 ID:GbtbxvGE0
>>39
弓兵ってそんなキャラだっけ? というのがひとつと、
タイトルネタの関係で、あんまり「俺は弓兵だ」と書きたくないってのがひとつ、ありますた。


とりあえず手元の京極夏彦を読んでみると、

>天を――丸いと思ったことはない。
>窓枠越しに四角く抜けた、白い虚空を眺め乍ら、村上貫一はそんなことを考えていた。

この出だしの後、村上貫一の主観で話が展開して行きます。但し、「貫一は〜した」という書き方なのですが。
このパターン宜しく、「俺」という指示語に先立って、「村上」とか「弓兵」とか言う名称を置いたら、主観が誰かは関係無いような気がしてくる今日この頃。

……やっぱ最初に「弓兵」と書くなら、文中でも情景描写を「弓兵は〜した」みたいにしないと駄目なのかなぁ?

41 ◆se09Fhy3ko:2007/01/29(月) 01:40:27 ID:4TyxKV3E0
ttp://www23.atwiki.jp/animerowa/pages/364.html
アニロワに投下しました。
お願いします。
時間を置いてから、冷静な意見を聞いてみたくなりました。

42 ◆se09Fhy3ko:2007/01/29(月) 01:41:37 ID:4TyxKV3E0
トリ間違えました。

43 ◆Xbtp/256QU:2007/01/29(月) 01:42:48 ID:4TyxKV3E0
あれ?おかしいな。これ?

44 ◆Xbtp/256QU:2007/01/29(月) 01:51:10 ID:4TyxKV3E0
何度もトリップ間違えてごめんなさい。
では改めて、
ttp://www23.atwiki.jp/animerowa/pages/364.html
の批評お願いします。

45 ◆TJ9qoWuqvA:2007/01/29(月) 18:10:52 ID:nK1dML7k0
読み返して客観的な意見が聞きたくなったので
ttp://home.att.ne.jp/kiwi/verde/brss15.htm
の批評をお願いします。

46名前?教えてあげません。:2007/01/29(月) 23:49:33 ID:HFN/4LkA0
>>44
根本的な部分としては、目線が一定していないのが気になった。
朝倉目線だったはずなのに、いきなりアーカードの思考描写が混じり、気が付けば第三者目線になっていたり。
このような視点移動は小説を書く上ではタブーであり、読み手としても感情移入がしにくいので、出来る限り避けるべき。

また、心理、場景描写が少ないせいもありますが、展開に緩急がなくて、終始一定のテンポで話が進んでいると思えた。
とりあえず、ひとつのSSの中でひとつ、「見せ場」「山場」みたいなのを作るよう意識したらいいんじゃないだろうか。
例えば、「朝倉が必死になって反撃するが、全く通じない」という部分を強調したいなら、
その部分に向けて朝倉の恐怖、どう行動するかの思案、とかの詳しい心理描写を駆使して、佳境を盛り上げる、等。

細かい部分でも気になる言い回しは多いのだけれど、
「少女は」「男は」で始まる段落が連続するのは×
ところで「アーカードは」「男は」と一定していないのは何故?
もしミスなら、この程度のミスは推敲で見つけて直さないとダメだよ。確か修正版投下するまでの十分な時間があった筈だから。
交流スレで何度も言われているけれど、書きあがったら最低10回は読み返すべきだと思うよ、少なくとも俺は。

個人的には、キャラの思考をもっとじっくり描写して欲しいですね。
焦っているなら、焦っている心情を。

47名前?教えてあげません。:2007/01/30(火) 01:17:37 ID:aH3dxIyM0
>>44

>彼女、朝倉涼子は民家を出てからは、街を歩き続けた。
は〜は、と続けるとリズムの悪さが目立つ。
素直に「民家を出ると、〜」としていいところ。

>そして幸運にも歩き始めてすぐに、
直前に「歩き続けた」とあるにもかかわらず「歩き始めてすぐに」というのは違和感。
どちらかに手を入れた方がいい。

>変えの衣服
誤字。「換えの衣服」。

>案の定、自分のサイズに
「自分の」とするには、視点が朝倉自身から遠い。
前段で朝倉の心情描写等を挟んで、距離を縮めておくべき。

>彼女はとにかく制服のイメージを大きく変えるために
前項と関連して、「彼女は」という視点を遠ざける表現はここでは避けた方がいい。
また、表現自体も急ぎすぎている。
「制服のイメージを大きく変える」という行為の必要性を、朝倉自身の心情に即して補足しておくと
流れとして自然になるか。

>コーディネートを見せてくれただろうが
「見せてくれた」は地の文としておかしい。
目的語が不明瞭。

>時間を割く、心理的余裕を彼女は
この部分の読点は「心理的余裕を、彼女は〜」とした方が流れがいい。

>「早く、誰か助けてくれる人にっ!」
違和感が強い台詞。前段落まで説明的な描写が続いたため、唐突な印象を受けてしまう。
この台詞を配置するなら、前段落で朝倉の焦燥を心理描写として置いておく必要がある。

>彼女は焦っていた。
前項と関連して。この一文、遅い。
少なくとも直前の台詞よりも前に配置しなければならない。
たとえば第ニ段落の冒頭にもってくれば、全体の印象が変わってくる。

>吸血鬼アーカードは、時計を一目見て呟く。
視点を変えるなら、それを数行スペースを空ける等で示すべき。

>可能性が低いのに、
「のに」は地の文として拙い印象を受ける。

>そのため、適当な建物を見つけ、
説明的に過ぎる。
「そのため」とするなら前文と繋げて構成した方が文の通りがいい。

>人影が映し出された
ここは直前に「その必要はすぐに無くなった」としている以上、その理由を明示すべき一文。
「映し出されていた」とするだけで印象が違う。

>「人間、私を倒してみろ!」

>突然、目の前の壁が突き破られた。
イメージが伝わりづらい。
「倒してみろ!」と叫びながら壁を突き破ってきたのだろうか。
それとも、叫んでから突き破ったのだろうか。
こういった場面ではキャラの行為だけを描かず、それを周囲の情景と絡めて描写すると読み手にも伝わりやすい。
また後段で「ヒューマン」との言い回しがあるが、原作設定等で意識的に使い分けているのか。
そうであれば構わない。

>少女の前に男が現れる。
視点の意識が曖昧。
「少女」が誰で「男」が誰なのか、あるいはどちらの目線からの描写なのかがわからない。
「目の前の壁が」としている以上は「少女」の視点なのだろうが、それならば直後に「少女の前に」とすべきではない。
手を入れるならば、「少女の目の前の壁が」とするか。

また、これ以降の場面全体を通じて朝倉を「少女」「彼女」としている意図が不明瞭。
朝倉自身の心情とは距離を置いた俯瞰視点で描くならば、そもそもエピソード自体を朝倉の視点から
描き始めるべきではない。

48名前?教えてあげません。:2007/01/30(火) 01:24:44 ID:aH3dxIyM0
>>◆Xbtp/256QU氏
少し厳しいことを言います。
ほぼ全文に渡って指摘しなくてはならない点が山積していますので、各論はこのくらいにしておきます。

まず全体の印象としては、作者の頭の中だけにビジュアルイメージがあるな、という感じを受けました。
勿論、場面を思い描くのは決して悪いことではありません。
しかし問題は、そのイメージが先行するあまりに、それを読み手に伝えようという意識が希薄に思える点です。
「誰それが〜した」ということだけが書いてあっても、読み手にはその背景が全く伝わりません。
物理的心情的に何故そうなったのか、周りの情景はどうなっているのか、色は、音は、温度は、といった様々な点で
描写を重ねることで、はじめて読み手は多角的に作者の頭の中にあるイメージをトレースすることができるのです。
そういった、いわゆる客観的な視点を持って自分の作品を読むことが足りないのかな、という印象の作品でした。

またセンテンス単位の問題としては、若干読点を振りすぎている感があります。
効果的な場面で使うのは構わないのですが、多用するとリズムを崩すので注意された方がよろしいかと思います。

構成としては、朝倉の視点→アーカードの視点→神の視点による戦闘、とした意味が薄かったように思います。
何を描きたいのか、誰の心情を中心に据えたいのか、といった部分を練り直すと違ってくるのではないでしょうか。
双方の視点から戦闘を描きたかったのであれば、あるいは戦闘をいくつかのパートに区切って、その都度視点を
入れ替えていくという手法もとり得たかとは思いますが、それにはもう少し意識的な構成が必要かと思います。

49名前?教えてあげません。:2007/01/30(火) 02:21:22 ID:aH3dxIyM0
>>45
>秋山連は恋人の名をつぶやく
連、は後述される「蓮」の誤字か。
この段階での誤字は文全体の印象を致命的に悪くするので、注意したい。

また、「つぶやく」と開いたのは意識的なものか。
そうであれば、どういった効果を意識したものなのか不明瞭。

>最後の一人になり願いをかなえ、残り僅かの命である恋人を救う為にである。
若干構成がうるさい。
「最後の一人になり、〜救うという願いを叶える為にである」とした方が整理されるか。
また前項同様、「かなえ」は意識的なものか。

>ペンダントを強く握り締める。
「ペンダント」が何を意味するものか、共通認識に甘えず描写しておくべき。
そうすることで、蓮の決意を強調することができる。

>言葉を告げ歩みを進める。
読点を挟みたい。

>鈍く光ってた。
「光っていた」の脱字か。
推敲で容易に発見できる部分のミスは、読み手の印象を悪くする。

>しばらくすると
しばらく何をしていたのか。
しばらく「歩みを進め」ていたのであれば、あまりにも描写不足。
もう少し時間の経過を意識させる表現を挟むべき。

>鏡に掲げる
鏡はどこから出てきたのか。
ポケットか、懐か。ディティールを補足するだけで場面のタメがまったく違う。

>最初の暗いホール
表現が拙い。
「最初の」は作者、あるいは読み手のイメージから出る言葉であって、蓮の視点ではない。

>彼女がいることだ
「いる」は幼い。
「参加している」あるいは「参加させられている」としたい。

>この島にいる全員への宣戦は草加にとって決意すらいらない。
構成がおかしい。
「宣戦は〜いらない」では文が締まらない。

>確認した後支給品の
読点がほしい。

>武器のようだが殺傷力が低いらしい。
描写を急ぎすぎ。
展開上、「武器」の詳細を伏せたいのであれば、草加の思わせぶりな台詞等で伏線を張っておくべき場面。

>ホールでみた
再三の指摘になるが、漢字の開き。

>目にしたとたん名簿は握りつぶされた。
「とたん」、漢字の開き。
また、「目にした」のは現在の視点である草加、名簿を「握りつぶ」したのも草加であるならば、
一文中にこの受動態が混ざるのはおかしい。

>おろされた剣を
漢字の開き。

>横に転がり避ける
読点がほしい。

50名前?教えてあげません。:2007/01/30(火) 02:21:37 ID:aH3dxIyM0
>再度襲い掛かる様子はない。
「襲い掛かってくる様子」とすべき。

>ゲームに乗った理由を聞いているのではなく、わざと剣を外した事を尋ねた。
「わざと外した」という情報は読み手にない。
ミスリードを誘っているのでなければ、視点を担う人物の思考の根拠は明示すべき。

>間の後答えが返る。
読点がほしい。

>ナイトに対し苦笑を漏らしカイザドライバーを
読点がほしい。

>手をいれ中からカイザフォンを
「いれ」、開き。また、読点がほしい。

>ナイトが近づく前には起動していたカイザブレイガンの刃で受け止めた。
一文字下げ忘れ。
また、これでは主体が不明。誰が何を受け止めたのか、まったくわからない。

> 数合打ち合うと、徐々にナイトが押され始める。
> 速さならカイザに勝るものの力と技ではカイザが僅かに上だった。
視点が急に草加から離れすぎ。

>少しだが迷いのある蓮に対し、草加は一切の躊躇が無いのも大きかった。
「少しだが」は書き手の主観でしかなく、余計。リズムを崩している。
どうしても言い換えるなら「僅かながら」か。
また、「草加には」とすべき。
更に前項と関連して、視点がおかしい。

>カイザの渾身の一撃をかわし間合いをとり
描写が駆け足になっている。「かわして間合いを取り」としたい。
また、前項と関連して更に視点が移動していることに強い違和感を覚える。
いつの間にか蓮の視点となっているが、これは読み手に混乱をもたらす。

>体のあちこちが爆ぜ
「―――手が爆ぜた」は効果的な描写だが、ここで繰り返してしまっては印象がマイナスになる。
言い換えるべき。

>つらなさそうに
脱字。

>後数秒もすれば
全体にいえるが、「後」は開くべき。

>カードを吹き飛ばしたのが偶然ゆえナイトの切り札を知らなかったこと。
根本的に文の構成がおかしい。
「吹き飛ばしたのが」「偶然ゆえ」「知らなかったこと」が各々まったく連動していない。
意味が伝わらない。

>カイザがそのことに気づいたのは2度目の奇襲をまともに受けたときだった。
「2度めの奇襲を」とした表現の意図が不明瞭。
前回は「わざと外した」のではなかったか。

>カイザを吹き飛ばした己の相棒である蝙蝠のモンスターを呼びながら飛ぶ。
この段落から視点が再度ナイトのものになっていると明示すべき。
また、読点がほしい。

>背中に取り付きマントへと変形し、そのまま空中から体勢の整ってないカイザへと
まず前半は「〜取り付くとマントへと〜」とした方が流れがいい。
後半、「そのまま空中から」は違和感。また、「整ってない」は脱字。

>防ぐも、ナイトは空中でUターンをし、再度一撃離脱の戦法をとった。
状況の描写があまりにも平坦。
激化する戦闘のイメージが伝わってこない。

51名前?教えてあげません。:2007/01/30(火) 02:38:38 ID:aH3dxIyM0
>>◆TJ9qoWuqvA氏
後半もほぼ同様の指摘となるため、割愛いたします。
上記指摘に繰り返している通り、独特な漢字の開き方と読点不足、視点の混在は
非常に特徴的な悪癖であると感じました。
それらの点は気をつけられた方がよろしいかと思います。

また、全体的に安易な言葉の選び方をしている印象を受けます。
情景描写の不足も修飾語の少なさと合わせて目立ちました。
文章を飾る、という部分を意識的に訓練されると良いかと思います。

構成ですが、蓮と草加という二人を合わせ鏡のように配置するというアイデアは
非常に面白いと感じました。
ただ、それを効果的に演出できていたのが冒頭とラストだけだったのが残念です。
戦闘中に心情描写を挿入しても良かったのではないでしょうか。
そうすることで、蓮にとどめを刺さなかった草加の心境の変化を、ひとつの流れとして
表現することもできたと思います。

52名前?教えてあげません。:2007/01/30(火) 02:58:23 ID:MFz.WDr.0
>>all

ちょっと暴論なのだけど、SSの『視点』について深く考えたことが無い人は、
絶対に特定のキャラの目線で思考とか描写するべきだ。

「ドラえもんは歩き出した。その前にはのびたが立ちふさがる」
のような第三者目線にすると色々と気を使わないといけない部分が増えるから、
結局は「視点が一致していない」と叩かれるのがオチだ。実際そういうSSは読み辛いし。
ここまでの数個の批判を見ていれば分かるだろう?



第三者目線が悪いと言っている訳ではない。素人にはお勧めできない、と言っているだけ。

53 ◆TJ9qoWuqvA:2007/01/30(火) 03:21:48 ID:Et0NYYpc0
>>51
かなり細かい点まで指摘していただき、ありがとうございます。
誤字、読点不足、視点の混在、漢字の開きは未熟ゆえにですorz

合わせ鏡のような配置は、蓮にとって鏡が重要なキーワードなので意識して
構成した部分です。
ただご指摘の通り効果的に演出できなかったのが残念でなりません。

こちらでの指摘を元に技術力を上げたいと思います。
それでは遅くまでお付き合いいただきありがとうございました。

54 ◆A.IptJ40P.:2007/01/30(火) 22:25:28 ID:pAYs/WXI0
ttp://tv9.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1165057986/730-742
批評お願いします。
最後の部分の視点が分かり辛いのは意図的なものです。

一回目に批評されたときの、
>戦闘能力の区別
>装飾過多
に気を付けて書きました。

55 ◆Nxwpg0XSAk:2007/02/01(木) 11:25:11 ID:MHtFMaEA0
>>ttp://www25.atwiki.jp/loli-syota-rowa/pages/176.html

批評をお願いします。

全体的に描写がなんとなく『軽い』気がして。下手だからかなぁ。

56ナナシ仮面:2007/02/01(木) 11:29:33 ID:MHtFMaEA0
すんません、>>54さんのが終わってからでお願いします。

割り込んじゃ駄目だよなぁ。

57ナナシ仮面:2007/02/02(金) 01:47:17 ID:D/A6SG3s0
>>56
そう思うんなら自分で>>55を批評だ!!

……実際このスレ、特定の神様独りでもってる所があるから、彼の負担を相対的に軽くするためにも、
自分の実力とかはこの際置いといて、他人のSS読んで気付いたことをガシガシ書いてったほうがいいと思うんだぜ。

5857:2007/02/02(金) 02:02:14 ID:D/A6SG3s0
>>55じゃなくて>>54だった。意味不明ですたな。
真面目に人の批評をするのも勉強になるってことでさあ。

59ナナシ仮面:2007/02/02(金) 03:39:26 ID:v.ml1sxQ0
>>54
>「止めろ!」
一瞬「とめろ」と読めてしまうのが惜しい。
「やめろ!」と開くと若干迫力が失われてしまうだけに、悩ましいところだが。

>避し切れない。
かわしきれない、の誤字か。

>剣の柄を展開している銀、
テンポを重視する場面とはいえ、「銀」だけでは読み手の視線が引っかかるか。
ここで「銀色のライダー」としておけば、以降は「銀色」とすれば事足りる。
銀と銀色では語感が変わってくるが、どちらかといえば「銀色」の方が代名詞的な印象が強い。

>不完全なのか?ゼクトルーパーの
?の後にはスペースを空けたい。

>………瞬間移動!?
>………自分以外の時間を止めたのか!
語り手の「声」に近い思考であれば、( )等で括ると見栄えがする。
もしくは前後に一行空けて「……」や「―――」を1〜2字程度下げるという方法もあるが、
スピード感重視のシーンには不向きか。

>―――――その運命をも、剣崎一真は覆す。
非常に効果的な一文。

>『クロックアップが不完全』違う、
少し違和感が残る。
素直に「クロックアップが不完全―――違う、」などとしてよかったのでは。

>この状況、仲間が欲しければ、とりあえず自分の安全を確保するだろう。
若干、意味がとりづらい。
「仲間が欲しければ」と「自分の安全を確保するだろう」が連動していないように感じる。
特に「だろう」が引っかかる。

60ナナシ仮面:2007/02/02(金) 03:40:15 ID:v.ml1sxQ0
バトルシーンの駆け引きは迫力充分で、引き込まれました。
時間を操る三者の能力、その感覚もしっかりと表現されていますし、体言止めを多用した文章は
スピード感ある戦闘をよく演出できていたと思います。

惜しむらくは視点の変更に、いくつかの段落で情報が足りないことでしょうか。
具体的には、
>この紫とオレンジの『ライダー』は、
>ザビーの連打を受け、
>―――抜けられた!!
の各段落で、最初の数行を読んでも誰にカメラが寄っているのかわかりづらい、という感じを受けました。
読み進めていけば理解はできるのですが、もう少し早い段階で確定できる情報量があると
より良くなると思います。

また、
>背中の中心、脊髄を貫かれた。
の段落は構成上、どこに入れ込むかが非常に難しい部分なのですが、今の位置では
やはり分かりづらさが先に立ってしまう気がします。

矢車が神代を剣崎と誤認する、その感覚を読み手に共有させることを優先させるならば、
たとえば「崩落」以降の落下中、あえて視点の確定をさせないような混戦にしてしまって、
その中で誰かが誰かを倒す、あるいは倒される、といった描写を挿入しておき、着地した後を
>通常の時間軸へ回帰、
からの展開に繋げる、などといった構成も考えられるのではないでしょうか。

それと気になる点として、
>―――――そう、彼の判断は紛れも無い最善手。
とあり、その後から地の文が完全に書き手の視点となる段落があるのですが、
ここは、
>―――――その運命をも、剣崎一真は覆す。
以前とは区切った方が流れがよくなる気がします。


>>◆A.IptJ40P.氏
作品ごとに成長されている印象を受けます。
これからも頑張ってください。

61 ◆AgsoD4uH4I:2007/02/03(土) 01:41:09 ID:55kA1y1U0
>>55氏の終了後でかまいませんので、自分のもお願いいたします。
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/4651/1170428308/40-44

62 ◆A.IptJ40P.:2007/02/03(土) 04:48:35 ID:eWYJ3aIQ0
ありがとうございました。

>視点の確定をさせないような混戦
――すまん、始――の始を伏せるって手もありましたね。

一人称はとても書きやすいんですが、三人称でないと出来ない表現があるので、―――――で作者視点を表現する事にしました。

63ナナシ仮面:2007/02/03(土) 12:36:29 ID:.6a/SCKk0
>>55
>「誰か〜いませんか〜?勇者さま〜どこ〜?」
「誰か〜」「勇者さま〜」の後に読点を入れてリズムをつけたい。
また、「?」の後にはスペースがほしい。

>とりあえず、呼びかけてみるものの木霊が返ってくるだけで誰も返事をしなかった。
読点は「とりあえず」の後ではなく「みるものの」の後の方がいいか。
また、「誰も返事をしなかった」は表現に違和感。
この段階で語り手に近い視点はククリであり、「答えが返ってくることはなかった」、あるいは
「木霊が返ってくるだけだった」などとしたい。

>出られたことをほっとしつつも
「出られたことに」とすべきか。
文章の軽重でいえば、「ほっとしつつ」を「安堵しつつ」などとするだけでも大分違う。

>「……落ちちゃったら…死んじゃうよね」
「……」「…」と違う長さの三点リードが混在している。
以降の文中には「………」という表現もあり、気分で長さを決めているように見える。
正式な文章作法に拘泥しすぎる必要はないが、どれかに統一すべき。

>ククリは建物の全貌は巨大すぎて分からなかったが
「ククリは」は不要。

>検討をつける
「見当」の誤字。

>それから、妙な素材で
「それから」は間の取り方としてうまくない。
「予測」し、「見当をつけ」たククリが、「荷物の確認をする」ためにどういった動作をしたのか、
ディテールを描写する方が流れがいい。

>ククリは分からないものはしょうがないと思い、早く名簿に載っていた仲間を探すべきだと考え、
描写が駆け足になっている。
「しょうがない」という思考、「仲間を探す」という思考、それぞれを一文として分けるべき。
また、そこに至る過程を描写することで人物に深みを出すことができる。
更に言えば、「しょうがないと思い」はいかにも軽い。
言い換えないのであれば、( )などでククリの思考とした方がいい。

>杖の先から光が発せられ硬い地面に
「発せられ」の後に読点がほしい。

>円盤のような獣
わかりづらい。円盤のようなら獣ではない、と読み手は受け取る可能性がある。
何をもって「獣」と表現するのか、しっかりと描写したい。

>だが、その召喚獣
「だが」は不要。直前にククリがいつもより小さいと言葉にしている。
また直後の文でも重ねて「だが」が使われており、表現がうるさい。

>グルグルとは〜魔法であるため、失敗した場合は〜
接続する必要がない。「魔法である」までで一文でいい。

>ククリにとっては始めてであった。
ククリ以外の誰かが経験したことのようにとれる。
「とっては」とする意味がない。「とって」で構わない。

>そんなことを考えていた彼女の脳裏にとある言葉が
「そんなこと」とは何か。直前の文で示されているのは書き手視点からの状況説明であって、
ククリの思考とは読み取れない。
また、「脳裏に」の後に読点がほしい。

>以前にも〜あったがそのときは〜、今まで
時制の表現が重なりすぎている。文を分けたい。
また、「あったが」の後に読点がほしい。

>そのため、魔王ギリですらも
「そのため」は不要。

>そして、あの立ち向かったために首を吹き飛ばされてしまった
「そして」は不要。
また表現が曖昧。
この文構成であれば、文脈に頼らず「誰に」立ち向かったのかをしっかりと示すべき。

>重ね合わせ思わず身震いしてしまった。
「してしまった」はおかしい。
おとなしく「身震いする」でいい。
また、「重ね合わせ」の後に読点がほしい。

64ナナシ仮面:2007/02/03(土) 12:36:48 ID:.6a/SCKk0
以後、特に気になる点だけを列挙する。


>苦悶そうな
表現がおかしい。「苦悶に満ちた」などとすべき。

>音共に人一人が入れるような穴が出来上げる
誤字および脱字。全体におかしい。
「音と共に、人ひとりが入れるような穴ができあがる」。

>二つのおさげ両肩からたらしている黒い服を着た女の子が少し離れた所に舞い降りてきた。
脱字。「おさげを」。また読点不足。
更に言えば、「女の子」の行動と外見の描写は分けたほうがいい。

>「俺はゴン=フリークス。ハンターだ」
「ハンターだ」は原作からすると違和感の強い台詞。

>敵ではないと感じつつ情報交換でもしようと思った。
全体におかしい。
「感じつつ」と接続する必要はない。
また、「しようと思った」は表現として拙い。
ゴンの思考へまったく踏み込めていない印象を受ける。

>不思議な踊りを踊った。そして
「不思議な踊り」が固有名詞であればゴンの視点から描かれる段落としてはおかしいし、
そうでなければ「不思議な」という表現が浮く。誰から見て、どう「不思議」なのか。
また、「そして」は接続としておかしい。

>近づいてきたのすらも
脱字。「近づいてきたのかすらも」。

>ドゴ!!という車が人を撥ね飛ばすような轟音と
擬音と比喩がそぐわない。
この場合、擬音は不要。

>そんなことを小人が劇場らしき場所から言いつつ、閉まったカーテン中へと入っていった。
全体におかしい。
「劇場らしき場所」「小人」といきなり表現されているが、これは何なのか。
ククリによって召喚されたものであれば、ゴンの視点からそう示すべき。
また「閉まったカーテン中」は状況描写として不適切。
小人が出てくる前からカーテンが閉まっていたのか、小人が閉めたのか、まったくわからない。
「カーテン中」は脱字か。

>締め切ったカーテンの中
誤字。「閉め切った」。

>劇場も消えて動けるようになったゴンが少女のいた方向を見つめたが既に彼の目の届かない所に
行ってしまったらしく少女の姿を見つけることが出来なかった。
読点不足。2〜4つに分割していい文章。

>しょうがないので、
「しょうがない」は話し言葉。地の文には適さない。

>棘棘頭
「トゲトゲ頭」「トゲトゲ頭」など、開くべき。

65ナナシ仮面:2007/02/03(土) 12:37:25 ID:.6a/SCKk0
>>◆Nxwpg0XSAk氏

全体に無用な接続詞が多く、文章のリズムを崩しています。
状況説明やキャラの行動をすべて一文に詰め込むのではなく、分割できるところは
分割していくのも読みやすさという面で重要になります。

読点も意識的につける練習をしていくべきです。
現状では全体に不足しており、また振る位置がおかしい点も散見されます。
誤字脱字も看過できない数で見受けられます。
まずは言葉をしっかりと吟味すること、またきちんと推敲をしていくことが
重要ではないでしょうか。

またお気になさっている描写の軽重ですが、やはりご自身で仰るとおりの軽い表現、
あるいは描写の薄さ、といった部分が目立ちます。
情景描写など、眼を向けるポイントはいいのですが、それを言葉にする段階で
失敗されているような印象を受けます。
明らかな語彙不足が見受けられますので、その部分を重点的に鍛えられると
飛躍的に改善される欠点かと思います。

66ナナシ仮面:2007/02/03(土) 12:46:58 ID:.6a/SCKk0
>>64
>>棘棘頭
>「トゲトゲ頭」「トゲトゲ頭」など、開くべき。

正しくは、

「とげとげ頭」「トゲトゲ頭」など、開くべき。

です。
指摘する側として恥ずかしい真似をしてしまい、申し訳ありません。

67ナナシ仮面:2007/02/03(土) 12:58:17 ID:6.9UoGhU0
>>63-66
ありがとうございました。
全体的に修行不足みたいですね、新聞等を読んで精進します。

68 ◆Nxwpg0XSAk:2007/02/03(土) 13:00:39 ID:6.9UoGhU0
トリップを忘れてしまいました。

69ナナシ仮面:2007/02/03(土) 17:50:36 ID:eWYJ3aIQ0
>>61
視点が微妙に分かりづらい。三人称を使おうとせず、才人やアリサの完全一人称で書くと良いかも。

>支給された大鉈を持ち、もう一つの物品はポケットにいれ。
>そこにいたのはルイズではなく。彼女よりはるかに幼い
>あらぬ方向へと飛んだ曲刀を横目に見ながら。
これらの句点は読点であるべき。

>探し人によく似た声に慌てて、その方向へ目をやる。
「慌てて」の前に読点の位置を変えるほうが良いかと。

>肩で息をしながら佇んでいる。
少し違和感を感じる。
「佇む」というとどこか静かな印象があるので、素直に「立っている」でも。

>黴臭い廊下を、ゆっくりと移動する。
>静かだった。聞こえるのは才人が歩くたびに軋む、床の音のみ。
上手い。日本家屋の雰囲気が良く伝わってくる。

>軽く深呼吸
「軽く」「深」呼吸はおかしい。
「息を整える」等ではどうか。

>振り返りざまに大鉈を振り抜く。鋼を打ち鳴らす音が、静寂を引き裂く。
「振り抜く」と「引き裂く」は語感が似ているので、どちらかを「〜いた」に変えた方が。

>才人が、ブレザー姿の少年の姿を確認するのとほぼ同時。
>相手が曲刀のような刃物を振りかざし、こちらに突っ込んでくる。
一文目、「才人が」の後の読点の所為で、折角のスピード感が死んでいる。

>その猪突のような突進を何とか回避して、近くの部屋へと体を滑り込ませた。
「猪突」は猪の突進という意味なので、
その猪の突進のような突進を何とか回避して、
となる。変えるなら「猛牛じみた」とか。
「して」を抜くと緊迫感が出るかも。

>「おおおおおおお!」
叫び声の表現として下手。例えば、
「ゥォオオオオッッ!!」
のようにゥやォ、ッを入れれば、実際に叫んでいる感が出ると思う。

>獣のような雄たけびと
中途半端に漢字を開くのはどうかと。
読みづらくはなるが「雄叫び」の方が。

>そして、もう一つの支給品を取り出すと、才人はその力を解き放った。
最初の読点が邪魔。
バブルルートを使ってるんだから、それを仄めかす表現を使うチャンスだと思う。
「金色に輝くそれを親指で弾き上げた」とか。

>「お前が襲った女の子の事だ!言え!さもないと!」
最後の! を……に変えれば脅す感じが出る。

>と。その静寂を切り裂くように、再びの無粋な音が二人の耳朶をうった。
最初の句点は読点が良い。
「再びの」が少し引っかかった。
「耳朶」なんて漢字を使ってるのに「打った」を開くのは不自然。

>風を裂くようなそれは、天井よりも上から音量を上げるように質量を増していき・・・・・・
>激しい揺れと衝撃が、すべてを包み込んだ。
前文で「裂く」を使っているのでしつこく感じる。

70ナナシ仮面:2007/02/03(土) 18:02:25 ID:eWYJ3aIQ0
>>◆AgsoD4uH41氏
漢字の開き方が所々変、「ような」「ように」の多用が気になりました。
意識して「単語の字面からして格好良い文章」を書こうとすると良くなるかもしれません。
句読点の使い所が絞れていないのか、読んでいて引っかかります。
ちょっとアレですが、実際に口に出してみると良いかもしれません。

戦闘の流れ、キャラクターの位置関係はとても分かりやすかったです。

これからも頑張ってください。

……それはそうとキャプロワの書き手三人目……

71 ◆AgsoD4uH4I:2007/02/03(土) 22:41:57 ID:55kA1y1U0
>>69-70
ありがとうございました。わかりやすい指摘に感謝です。
句読点の使い方など、これからも精進していきたいと思います。

72 ◆F2LGKiIMTM:2007/02/06(火) 02:14:08 ID:9geYze8.0
自分の文章が客観的に見てどうなのか気になるので、批評お願いします。
ttp://playmemo.web.fc2.com/megatenbr/no2/047.html

ロワ慣れしておらず、一人称形式と三人称形式どちらがいいのか判断が付かなかったため
視点人物の人称を使わないという方法に逃げていた時期のものです。
そのせいもあって視点切り替えがわかりにくいかも。

まとめサイトは鳥非掲載なので、本人証明はこちらで。
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/7003/1151333185/-9
談合制だった時代の相談スレの、ちょうどこの話を書いてた時のログです。

73 ◆APfw6Pt1hY:2007/02/07(水) 14:25:57 ID:w/qxYtEM0
まとめサイトが無いんで、なんでもありの方に投下しておいた。
オープニングなんだけど、是非とも批評していただきたいです。

74 ◆TJ9qoWuqvA:2007/02/11(日) 21:13:30 ID:v3NVPIvI0
お久しぶりです。
多忙のようなので批評してもらうのを躊躇っていたのですが、
最初のころから成長したのか知りたいので、批評をお願いします。

ttp://home.att.ne.jp/kiwi/verde/brss18.htm

ttp://home.att.ne.jp/kiwi/verde/brss25.htm

以上、二作です。
本当にお暇なときで構いません。それでは。

75名前がない。ただの名無しのようだ。:2007/02/13(火) 02:14:37 ID:DsoOh5Vw0
僭越ながらコメントさせて頂きます。

>◆APfw6Pt1hY氏
文章力は申し分ないと思います。文体も歴史という題材にマッチしていて、
特に最初の段落(なんでもありスレの>>9)は歴史ドラマのナレーション風なのがいいですね。
ただ、気になった所は数点ありますので、揚げ足取りのようですが指摘を。


>『佐幕』と『倒幕』。『開国』と『攘夷』。

>岩倉は高段になっている上座にちんまりと座り、そこから“形の上だけ畏まる者達”を眺め回しては、憮然としている。
>その“形の上だけ畏まる者達”の顔ぶれを見てみると、錚々たる顔ぶれであった。

『』と“”は意図的な使い分けでしょうか?
1つのSSの中では、意図があるのでなければ統一した方がいいと思います。
後者は“”を使わず、「岩倉は(中略)座り、形の上だけ畏まる者達をそこから眺め回しては〜」
のように書いた方がスマートかも知れません。
次の行でまたすぐに“形の上だけ畏まる者達”が出てくるのもくどく感じるので、
「彼等の顔ぶれは錚々たるものであった」とした方がすっきりします。


>その言葉を合図に、広間の障子が全て開け放たれ、戦支度で異国人が飛び込んで来た。
>彼等は一様にオランダ人だった。彼等オランダ人の武装集団はあっという間に一座を取り囲み、

「彼等」が2回続いているのが少々くどい印象。
「一様にオランダ人だった」という表現にも違和感を覚えます。「一様」というのは字の通り「様子が同じ」という意味なので、
オランダ人であるという事実にかかると少々不自然なような。
が、個人的な感覚の問題かも知れないので修正が必要とまでは言えないですね。


>中でも所謂『人斬り』として名を馳せている、岡田以蔵や斎藤一などは、着座したままの姿勢で僅かに腰を浮かすと、
>人知れず刀の鯉口を切って武装集団との距離を推し量っていた。隙あらば斬りかかるという魂胆である。

ここ以外は客観的な状況だけを描写するカメラ視点で統一されていますが、
この部分だけ岡田と斎藤の内面に踏み込んでしまっています。
言い換えるとしたら「斬りかかるという魂胆であろう」、または「斬りかかるという風情である」などでしょうか。


>西郷が問いかけたが、その言葉は最後まで伝えることは出来なかった。オランダ人武装集団が、持っていた小銃の銃底で頭を殴ったためだった。
>それは西郷だけではなく、全員が抵抗虚しく殴られ、そして気絶させられていた。

これも個人的な感想ですが、「抵抗虚しく」だけで済ませるのは少々駆け足すぎに思えました。
西郷以外についても、何人かが殴り倒される描写が入っているとより雰囲気が出たかなと。
西郷が殴られたことに気を取られている間にとか、武道の達人であれば抵抗しようとしたものの銃口を向けられて動けずとか。
あとは全員の後ろに1人ずつ(以上)オランダ人が控えてるという描写を先に入れておくと、
ごく短時間の間に全員が抵抗できず気絶させられたというのに説得力が増すと思います。


細かい指摘で申し訳ありません。
全体的な完成度は非常に高いので、言葉の重複などに特に気を付けて推敲されれば突っ込み所がなくなると思います。
日本史にはあまり詳しくないので人物描写に関してはコメントできませんが、
熱い会話も非常に魅力的で、オープニングとして申し分ない作品だと感じました。
難しい題材のロワだと思いますが、応援しています。

76名前がない。ただの名無しのようだ。:2007/02/13(火) 05:11:20 ID:DsoOh5Vw0
>◆TJ9qoWuqvA氏
前に批評された方とは別人で申し訳ありませんが……。
しかもライダーは子供の頃にちょっと見た程度なので、やはりキャラについてはコメントが難しいです。
なので、文意についてなど勘違いがあったらすみません。


『歩みの行方』
>しかしドラスの暴走を恐れた望月博士の願いにより、人類の自由と平和のため、ドラスを倒すのであった。

えーと、ぐぐってみたところドラスというのは原作のラスボス的存在のようですね。
で、麻生はそいつを倒した後にロワに参加している……という理解で間違いないでしょうか。
だとしたら、「ドラスを倒したのであった」の方が時間軸がわかりやすい気がします。
本編の物語の終わりという大きな区切りの後なので、現在形より過去形の方が余韻が残ります。
後で「倒したはずのドラスが参加者にいると知って驚く」という描写もありますし、
「既に倒した」というのは前もって強調しておいて損はありません。


>去り行く時に聞いた、望月宏の声を胸に秘める。続けて力強い一歩を進めた。

思い出した台詞を「胸に秘める」という表現には違和感。
最初は「望月宏の声を思い出す」程度の表現にしておいて、
それによって湧き起こった感情や決意を「胸に秘める」……という風に、文を分けてもいいかも知れません。

また、「続けて力強い一歩を進めた」という部分ですが、
心の動き(思い出す)と実際の動作(一歩を進める)を「続けて」で繋ぐのは少々不自然な印象が。
それから、決意を示す描写としてはいまひとつ曖昧な印象があります。
今まで立ち止まっていたのが、決意を原動力として初めて踏み出した一歩なのか。
それとも、今までも歩いていたけれど決意を固めた後は違う重さを持った一歩なのか。
あるいは、今までもずっと力強い足取りだったのか。
「一歩を進めた」だと、どちらかと言うと「今までも歩いてたけど更に一歩」というニュアンスかな?
最初の一歩なら「一歩を踏み出した」が一般的でしょうね。

歩き出したか元々歩いていたかなどは一見些細な違いのようですが、
それぞれの解釈で映像を思い浮かべてみると、だいぶ印象が違いませんか?
原作が映像媒体の作品でもありますし、「その場面を映像化したら」というのは想像しやすいと思います。
これが映像だったらカメラはどこを映しているか、と考えると、何に描写が必要かはおのずと見えてきます。
……まあ、脳内の映像を過不足なく文章化するというのがまた難しいのですが。
意図的に読者を迷わせたい、誤解させたいというのでなければ、二通り以上の解釈ができる表現は避けた方が無難です。


>だがどれも仮面ライダーの決意を鈍らせるには、足りなかった。
>(待っていろ、神崎。皆を救いお前を倒す!)
>麻生勝はまさしく、仮面ライダーであった。

ここは印象的でした。かっこいい。

77名前がない。ただの名無しのようだ。:2007/02/13(火) 05:11:54 ID:DsoOh5Vw0
>真理の知っている2人は、オルフェノク絡みの事件を解決していった。
>ならば今回も、2人を頼るのは当然だった。
>そこまで考え、一つのアイディアが浮かぶ。
>(そうだ、私にもできる事がある。あの2人と一緒にこんなことを止める人を探すことだ)
>頼ってばかりでいられない、自分も何かの役立ちたいと願う真理は決意を固める。

「事件を解決していった」だと、あらすじ的で味気ない印象になります。
2人を頼りにしている真理の視点なので、「事件を次々に解決していった」や「事件をいくつも解決していた」など
いつも2人が活躍していたことを強調してもいいかも知れません。
それと、「頼ってばかりでいられない」という心情は「私にもできる事がある」より前に書いておいた方がいいですね。
流れとしては「頼るのは当然」→「(でも)頼ってばかりでいられない」→「私にもできる事が」ですから。


>しかし、その健気な思いも聞こえてくる足音によって崩れ去った。
>彼女の脳裏に浮かぶのは、同窓会の夜、次々と倒れる仲間たちと、狼のオルフェノクにつかまれた恐怖だった。

真理の心情に急激な変化がある場面にしては、淡々と流しすぎているように思えます。
彼女の恐怖感をより伝えるには、足音が聞こえてくるという部分をもうちょっと掘り下げて書くといいかも。
どの方向からとか、どの程度の速度でとか、推定される距離とかの描写があるだけでも緊張感が出ます。
細かいことを言えば、この段落では真理は完全に恐怖に囚われてしまっていているような描写なので
次の段落で彼女が油断して大きく息を吐くというのに繋がりません。
足音が遠ざかれば安心するでしょうが、近くで立ち止まられたら普通は緊張しっぱなしです。
また、麻生が視線を感じたともありますが、視認されていないのに視線を感じることはあるのでしょうか。
もし真理が麻生を視認しているのであれば、ますます緊張は解けません。

自然な流れを考えるとすれば、樹海という場所を活かして
・真理、木の葉や枯れ枝を踏む音を聞く。誰かいるのかと緊張
・麻生、行く手に誰かがいることに気付いて立ち止まり、音を立てないようにじっと待つ
・音がしないので、真理は「さっきのは人の足音ではなかった」と思い安心。油断する
・その気配を悟った麻生が飛び掛かる
という感じになるでしょうか。

78名前がない。ただの名無しのようだ。:2007/02/13(火) 05:12:22 ID:DsoOh5Vw0
>感情の爆発に任せ逃げたとき、辛うじてとどまらせたのは、麻生の不器用さに誰かを思い出したからである。

「留まらせたのは」とするなら、述語は名詞になるのが普通。
「〜からである」という結びになるのは文法的におかしいです。
「辛うじて留まったのは、麻生の不器用さに誰かを思い出したからである」か
「辛うじて留まらせたのは、誰かを思い出させる麻生の不器用さだった」、
または「辛うじて留まらせたのは、麻生の不器用さが思い出させた誰かの面影だった」のようになるはず。
「逃げたとき」も言葉の繋がりを考えると不適切。
逃げた、と過去形にしてしまうと、留まらず完全に逃げ切ってしまったように読めるので
次に「留まった」という事実が出てきた時に「あれ?」と思ってしまいます。
逃げようと思いながらも結局は逃げなかったというのがこの文のポイントですから、
「逃げようとしていた彼女を辛うじて留まらせたのは」とか「逃げそうになりながらも辛うじて留まったのは」
のように、逃げなかったという結果に重点を置いた方が効果的。


>「この戦いに反対をしている同士を呼びかける」

>よく考えたらこいつが当たった私は幸運かもね。巧や草加君を呼びかけれるかもしれないんだし」

同志(同音異義語に注意です)「に」呼びかける、巧や草加君「に」呼びかける、が正解。
単なるタイプミスかとも思いましたが、2回も同じミスがあったので一応。


以前の作品に比べて読みやすさは格段に上がっていると思います。
このペースで書き続けていれば、だんだん慣れてきて言葉が自然に出てくるようになるはずです。
気になる点といえば、「2人」などのアラビア数字表記と「二人」などの漢数字表記が混在している所でしょうか。
一般の小説では基本的に数字は漢字表記ですが、個人的には
Web小説でなら読みやすさ重視でアラビア数字を使っても問題ないとは思っています。
ただ、1つのSSの中では統一した方が見た目的に綺麗です。

書くのに時間がかかってしまい、眠くなってきたので今日は1作のみとさせて頂きます。
明日か明後日辺り、時間が取れたらもう1作の方にもコメントします。

79名前がない。ただの名無しのようだ。:2007/02/13(火) 21:19:42 ID:1cGVaSms0
スゲエ

80名前がない。ただの名無しのようだ。:2007/02/13(火) 21:54:30 ID:atuTTomk0
あなたが神か?


否、あなたは神だ。

81 ◆TJ9qoWuqvA:2007/02/13(火) 22:49:57 ID:7MrXz54E0
お返事ありがとうございます。
本当、尊敬します。SS書いてて不安になるのが、文の校正と用途の間違いだったりします。
なのでここの指摘は本当、助かっています。

あと、冒頭の書き出しは「本郷猛は改造人間である」のパロディだったりします。
これからあるだろう三作目の指摘と共に、面白いSSが書けるよう、精進します。

82今から名無しさんには殺し合いをしてもらいます。:2007/03/27(火) 04:14:15 ID:JhywopYU0
……と書いておいてなんですが、もしかして本当は次の文章への引きとして、
攻撃を察知して目を大きく見開いたという描写だったのでしょうか?
その場合だと、今までずっと目を閉じて考えていたのに素早く攻撃を避けられるという俊敏さを強調するためにも
「思考がまとまると同時に、彼は目を見開いた。瞬間(以下略)」というような感じで
思考がまとまる→目を開く→銃弾を避けるという一連の流れがごく短時間で行われたことを明記した方がいいですね。

「身体を開き」は、どういう動作なのかぴんと来ません。
屈めていた背を真っ直ぐにする、手を広げて身構えるなどの意味だったのかも知れませんが、
それだと次の回避という動作に繋がりませんし、そういう意味で「身体を開く」という言葉は使いません。
攻撃を避ける動作であれば、「身を翻し」などが定番の描写でしょうか。
怪人らしいし文字通り身体を半分に分けて攻撃を避けたりするようなキャラなのかな、と一瞬思いましたが
よく読んだらこの時点ではまだ変身してませんでしたね。
あと、ガライ視点なのに「ガライを襲う銃弾を」と書いてあると、何か他人事っぽい雰囲気。
銃弾がガライに向けて撃たれたものだと示すには、「襲い来る銃弾を」でいいと思います。

赤い鎧の男(ヨロイ元帥)の登場はちょっと唐突というか、砂塵の中に敵が姿を現すという格好良いシーンなのに
描写が駆け足になってしまっていて拍子抜けの感があります。
赤い鎧の男が「そこにいる」ことを強調してから、「見つめる」という動作に移るといいでしょう。
それから、黒い球状のものを見て一目でマシンガンだと思えるかどうかは微妙。
球状でも露骨に銃っぽいとか、ガライの母星(?)に同じような物があるとかなら問題ないのですが、
そうでないなら「球状のものと鉄球を持っている→今銃弾が飛んできた→あの球体は銃か」と
判断するプロセスを挟むと、ガライの鋭さもちょっぴりアピールできます。
……鋭くないキャラだった場合は、「銃はどこだ? あれが銃なのか?」みたいに判断に迷う方向で。

ちなみに、この場面に限らず、視点になっているキャラが知らない相手と遭遇する場面では
相手の容姿や装備を地の文で説明し、それを見た視点キャラがどう分析したかを書いておくと
その後の反応(強敵と見なすか侮るか味方と思うか)にも繋げやすいですし、
頭のいいキャラの洞察力、頭の悪いキャラの勘違いっぷりの描写もできて一石二鳥です。

83今から名無しさんには殺し合いをしてもらいます。:2007/03/27(火) 04:15:15 ID:JhywopYU0
うわあコピペミスで変な所からの投稿に!
最初から貼り直します。

1ヶ月以上間が空いてしまいましたが、◆TJ9qoWuqvA氏の批評希望2本目
『Stranger in the dark?』にコメントさせて頂こうかと。
自ロワで執筆中の話が完成しないから現実逃避してる訳じゃないんだからね!


>朝日がわずかに見える海岸へ、白い衣装に身を包む精悍な男が一人。

既に海岸にいるようなので、「海岸へ」でなく「海岸に」の方がいいでしょう。
「へ」だと、これから海岸に向かう(=今はまだ海岸にいない)ように読めてしまいます。


>思考がまとまり、閉じた瞳を朝日と同じくらい開く。
>瞬間、身体を開き、ガライを襲う銃弾を避ける。
>砂塵が舞い上がるなか、右手に黒い球状のマシンガン、左手に鉄球を持つ赤い鎧の男を見つめる。

「朝日と同じくらい」にはちょっと違和感。決意の強さを朝日の力強さに例えたのでしょうか。
どちらかと言うと、朝日=明るい、丸いというイメージから、必要以上に目を見開いたような印象を受けてしまいます。
目の輝きを表現するなら、「閉じた瞳を開く。その眼差しは朝日にも負けない輝きを秘めていた」くらい派手にやってもいいかも。

……と書いておいてなんですが、もしかして本当は次の文章への引きとして、
攻撃を察知して目を大きく見開いたという描写だったのでしょうか?
その場合だと、今までずっと目を閉じて考えていたのに素早く攻撃を避けられるという俊敏さを強調するためにも
「思考がまとまると同時に、彼は目を見開いた。瞬間(以下略)」というような感じで
思考がまとまる→目を開く→銃弾を避けるという一連の流れがごく短時間で行われたことを明記した方がいいですね。

「身体を開き」は、どういう動作なのかぴんと来ません。
屈めていた背を真っ直ぐにする、手を広げて身構えるなどの意味だったのかも知れませんが、
それだと次の回避という動作に繋がりませんし、そういう意味で「身体を開く」という言葉は使いません。
攻撃を避ける動作であれば、「身を翻し」などが定番の描写でしょうか。
怪人らしいし文字通り身体を半分に分けて攻撃を避けたりするようなキャラなのかな、と一瞬思いましたが
よく読んだらこの時点ではまだ変身してませんでしたね。
あと、ガライ視点なのに「ガライを襲う銃弾を」と書いてあると、何か他人事っぽい雰囲気。
銃弾がガライに向けて撃たれたものだと示すには、「襲い来る銃弾を」でいいと思います。

赤い鎧の男(ヨロイ元帥)の登場はちょっと唐突というか、砂塵の中に敵が姿を現すという格好良いシーンなのに
描写が駆け足になってしまっていて拍子抜けの感があります。
赤い鎧の男が「そこにいる」ことを強調してから、「見つめる」という動作に移るといいでしょう。
それから、黒い球状のものを見て一目でマシンガンだと思えるかどうかは微妙。
球状でも露骨に銃っぽいとか、ガライの母星(?)に同じような物があるとかなら問題ないのですが、
そうでないなら「球状のものと鉄球を持っている→今銃弾が飛んできた→あの球体は銃か」と
判断するプロセスを挟むと、ガライの鋭さもちょっぴりアピールできます。
……鋭くないキャラだった場合は、「銃はどこだ? あれが銃なのか?」みたいに判断に迷う方向で。

ちなみに、この場面に限らず、視点になっているキャラが知らない相手と遭遇する場面では
相手の容姿や装備を地の文で説明し、それを見た視点キャラがどう分析したかを書いておくと
その後の反応(強敵と見なすか侮るか味方と思うか)にも繋げやすいですし、
頭のいいキャラの洞察力、頭の悪いキャラの勘違いっぷりの描写もできて一石二鳥です。

84今から名無しさんには殺し合いをしてもらいます。:2007/03/27(火) 04:15:45 ID:JhywopYU0
>再び右手から火線が放たれ、ガライの白装束に穴を開けられた。しかし、ガライは迷わずヨロイ元帥へと迫る。
>射撃を避けられ、焦るヨロイ元帥が鉄球を振り下ろすが、自らに命中する前に、拳を腹へ叩き込む。
>身体をくの字にまげ、苦悶の表情を浮かべる顔へ回し蹴りを放つ。
>数メートル吹き飛びながらも呻くだけのヨロイ元帥に興味を持ち、話しかける。

最初の文の主語は「火線」なので、結びが「穴を開けられた」と受動態になるのは間違い。「開けた」で。
2行目〜3行目は、二人の動作が交錯していて少々読みにくいです。
よく読めば間違えることはないので大きな問題ではないのですが。
一文の中に複数人の動作を詰め込む場合は、読点で分けるのを意識するといいかも。
自分で読み返してみて「わかりにくいかな?」と感じる部分には主語を入れておきましょう。
拘りがないのでしたら、文を多少ぶつ切りにしてしまうのも手ですが……これは好みが分かれるかも。
試しに言葉を極力変えずに文の分割・主語の挿入をしてみると、
「射撃を避けられ、焦るヨロイ元帥が鉄球を振り下ろす。
それが自らに命中する前に、ガライは相手の腹へ拳を叩き込む。
身体をくの字に曲げ、苦悶の表情を浮かべるヨロイ元帥。その顔へ回し蹴りを放つ」
のような感じになります。

ヨロイ元帥が吹き飛ぶ→ガライが話し掛けるという所も、一文に詰め込むのはやや急ぎすぎ。
戦闘シーンならスピーディな展開も映えますが、戦闘が一段落して会話に移る転換点ですから。
元帥が吹き飛ぶまでで文を締め、改行してから(お好みで一行空けてもいいでしょう)
呻くだけで大したダメージはない元帥の描写→興味を持つガライ、という流れにするとバランスがいいかな?
続きを読むと元帥はかなり元気そうにマントを翻したりしてるので、
呻きながらも立ち上がる描写を入れてもいいかも知れません。


>ザリガーナの口元から溶解液が発射され、堪らず離れる。

ここも読み間違えるような箇所ではないのでいいのですが、文の前半と後半で主語が変わる時は
「ガライは堪らず離れる」のように後半の主語は入れておいた方がいいかと。


>勝ち誇るザリガーナへ掌を向け、空中で三又の巨大爪を精製し放つ。
>巨大爪がザリガーナを重い衝撃と共に貫く。

決め技ですから、もうちょっと派手に書いてある方が読んでいて盛り上がりがあるのでは。
空中に巨大爪が精製された時点でザリガーナが驚くとか、避けようとする間もなく命中とかの描写が欲しいところ。


>よろめきながら倒れ、痙攣しながら元のヨロイ元帥へと変わっていく。

これも主語明記があるといいかな?
それから、「倒れ」は「よろめき」の延長線上にある動作なので、「ながら」で繋ぐのはちょっと変。
「よろめいて倒れ」でいいのではないでしょうか。

85今から名無しさんには殺し合いをしてもらいます。:2007/03/27(火) 04:16:10 ID:JhywopYU0
>今度は緊張ではなく、尊敬の念が現れた。

「現れた」は、尊敬の念を表情に出したという意なら「表れた」が正解です。
が、それでも真司視点としては違和感が。真司の表情の変化なので、小沢視点ならこう書いてもいいのですが。
表情に出たというのを真司視点で書くのでしたら、「尊敬の念が自然に顔に出た」とかになるでしょうか。


>穏やかな空気が流れるが、すぐに持たなくなった。

「持たなくなった」だと、二人が心理的な要因で穏やかな雰囲気を保てなかったように読めてしまいます。
外部要因で空気が変わってしまったという話なので、「穏やかな空気が流れるが、それも束の間だった」が適切かな?


>彼の叫びは虚しく響いた。

「虚しく」と書いてあると、「助けようとしたけど既に死んでいた」的な展開を想像してしまいます。
結果的に元帥は生きていてチームを組めたのですから、虚しさを感じさせる要因はないのでは?
静かな海岸に声が響き渡る寒々とした雰囲気をイメージして書かれたのでしょうか。


>夢にまどろむのを自覚し、ヨロイ元帥は自分を振り返る。

ちょっと変な文だなあという気がします。
過去を夢に見ているようですが、どこまでが夢でどこからが自覚して思考している部分なのかわかりにくいですね。
この段落全体が回想な訳ですが、今までの人生を振り返るところからいきなり
「つい先程の回想」に繋がってしまっていて唐突に思えました。
構成としては、いきなり「ヨロイ元帥は自分を振り返る」で段落を始めてしまい、
「ドクトルGを殺してデーストロン唯一の幹部になればいい。」まではそのまま書いて、
ついでにデーストロンに無関係な者も殺す動機も(ガライを奇襲した理由付けとして)挟んでおくと後に続けやすそう。
その上で、ターゲットを探している間にガライの姿を見付け、攻撃しようと決める所から具体的な回想に入るとスムーズ?
あと、「見つけた」というのが何を見つけたという意味か読み取れませんでした。
誰であれ殺すつもりだというスタンスが明記してあれば「獲物を見つけた」と解釈できますが、
この段落の描写だけだと目当ての相手以外に手を出す理由がわかりません。
それとも、ガライの姿を見て別の誰かと勘違いしたのでしょうか?
容姿を知っている人はピンと来るのかも知れませんが、読み手さんにもわかる人ばかりではないでしょうし
その場合も説明があると親切だと思います。


>二人にどれほど自分の部下であることが素晴らしいか、語ろうと傷の痛みを押して立ち上がろうとする。

読点の位置はずらした方がテンポがいいような。
「二人にどれほど自分の部下であることが素晴らしいか語ろうと、傷の痛みを押して立ち上がろうとする。」とか。


>一番の原因は被り物が気にくわなかった。

前回にも同じような突っ込みを入れましたが、念のためこちらでも。
「原因は」という主語を取っているからには、「気に食わなかったことだ」のように名詞を述語にするのが筋。
うっかりやってしまいがちなミスですが、読む側としては結構気になるものです。

86今から名無しさんには殺し合いをしてもらいます。:2007/03/27(火) 04:17:09 ID:JhywopYU0
全体的に、複数の動きを一文に詰め込もうとしてしまう傾向があるように思えました。
アクションシーンや複数人の行動を描写する所などは、意図的に一文一文を短く書いてみるといい練習になるかも。
あと、状況に大きな変化がある時(必殺技使用時、何かを発見した時など)には、
溜めというか「これから大きな展開がある」と感じさせるような思わせ振りな表現を入れると雰囲気が出ます。
まあ小細工と言ってしまえば小細工なので、そういうのが好みに合わない方には無理にお勧めはしませんが。

展開やキャラ描写は面白かったです。原作は良く知りませんが楽しく読めました。
小沢さんの破天荒さ、ヨロイ元帥の勘違いっぷり、股間キックへの真司のリアクションなどコメディ部分が光ってます。
コミカルな場面を面白く書けるセンスはかなり天性のものに左右されると思うので、個人的には羨ましい限り。

既にこの作品を書かれてから随分経っていますし、今更のアドバイスでは参考にならないかも知れませんが……
ライダーロワ、ちょっと興味を持って何話か読んでみたら熱い展開がてんこ盛りで今後も楽しみな感じですね。
他の書き手さん共々、頑張って盛り立てていって下さい。
ここではスレ違いですが、前回の話の続き(『夢の欠片』ですね)は切なくも熱い素晴らしい作品でした。
いい刺激になりました。ああいうキャラ死亡話を書いてみたいものです。

87今から名無しさんには殺し合いをしてもらいます。:2007/03/27(火) 04:21:19 ID:JhywopYU0
で、ついでに交流所の皆さんへ。

もっとここ使おうよ!
なんか長文批評の場みたいになってるけど、
細かいアドバイスとか抜きで「どこが長所でどこが短所だと思う」とか
「この部分が良かった」「この部分がわかりにくかった」とかの短評でも気軽に書けるようにして、
交流所での鳥晒し祭りのノリで気楽な批評依頼ができる場になればいいと思う。
現状、批評頼む方にも批評する方にも敷居高い感があるし。

88今から名無しさんには殺し合いをしてもらいます。:2007/03/29(木) 19:43:56 ID:8i.2FwLo0
一言で「批評」と言っても難しいからねぇ……
しかし、他人の文を批評するのって結構自分の文章力にもフィードバックできるし、
俺もこのスレをうまいこと再生させたいんだけどなぁ……

【意見】

・「批評してください!」つ【アドレス】 だとちょっとやりにくいんじゃないか? と心配した。
長いSSだと特にそうなんだけど、精読するの疲れるし……
「批評が欲しいポイント」とか、批評を受ける側も的を絞っといた方がよくね?

・「人に何かして欲しいなら、まず自分から」
批評して欲しい人は、とりあえず何でもいいから、既出の批評対象SSの批評をしてみる。
短くても良いから、的外れでもいいから、とりあえず自分でやってみるのは良いと思う。

89 ◆TJ9qoWuqvA:2007/03/29(木) 21:24:07 ID:nEHoqq2A0
久々に来たらツンデレ批評されて驚きました。
「夢の欠片」まで感想をもらえるとは思ってもいませんでしたので、本当にありがとうございます。

小細工とはおっしゃっていますが、書き手暦二ヶ月の自分には「そんな手もあるのか」と感心しました。
指摘されているところは今だやってしまうな〜っていうところだらけです。
これらを踏まえて、少しはマシになっていきたいです。

>>88
確かにもっと気軽に利用できるようにはしたいですね。
次に批評依頼があれば自分も引き受けるようにします。

「夢の欠片」はいずれポイントを絞ってからこちらに持ってこようかと思っています。
それではまた。

90ななしがはがれました:2007/03/30(金) 09:44:47 ID:ZB8UJG1Y0
こんな凄い評価してもらえると、やっぱり俺なんかじゃ大それたこと言えない…orz
ってなるんじゃないかな。
もちろん長文評価している方々が悪いのではないのだけれど。
あれだ、クオリティ高い作品が投下されて投下しづらくなるのと同じ原理。

91 ◆7NffU3G94s:2007/03/31(土) 01:47:27 ID:GLghlHB60
初めまして、こんにちは。
今までほとんど批評して貰う機会がなかったので、自分の書くもののどこら辺が問題なのか指摘していただきたく思いこの度書き込ませていただきました。

批評してもらいたいのはこれです↓
http://www29.atwiki.jp/galgerowa/pages/104.html

自分が気になったのは、複数人が出ているのでどうしても視点がごちゃごちゃしてしまっているかもしれないという点でした。
自分では双樹と佐祐理を基本に置いていたつもりなんですけれど、それでも神視点的な所もあり表現方としてこれはきついのではないかと不安になり・・・
正直語彙がある訳でもないし、名乗り出るのもおこがましいのですが少しでも成長したいんです。よろしくお願いします。

92ななしがはがれました:2007/03/31(土) 13:07:14 ID:zNyMtQ3M0
>>91
では、短評ながら。
レナ登場以降、乱戦に入るとご自身で仰っている通り、急な視点の切り替えが多い感じを受けます。
連続したシチュエーションの中でカメラを切り替えていくのは手法としては面白いのですが、
区切りがはっきりしないため、効果が薄れているように思います。
特に台詞の前後で視点が切り替わることが多く、唐突な印象を受けました。
はっきりとカットの切り替えを意識して場面を構成すると、また違ってくると思います。

また、終盤で瑛理子の視点を織り交ぜることには意味が薄いように思います。
混乱した状況の整理や、レナ登場前の膠着状態でカメラ視点の代替として使うなど、
傍観者としての瑛理子をもう少し活用しても良かったかもしれません。

93ななしがはがれました:2007/03/31(土) 13:28:31 ID:zNyMtQ3M0
>>72
◆F2LGKiIMTM氏、見落としておりました。
申し訳ありません。
遅きに失しているかもしれませんが、短評を。

「俺」や「僕」といった言葉こそ使われていませんが、これは一人称の切り替え形式ですね。
ご懸念の通り、「今、誰が語り手なのか」が把握しづらくなってしまっています。
その都度シチュエーションを読み手の頭で組み立てなければいけないので、文章力とは
関係のない次元でテンポが悪くなってしまう恐れがあります。
何らかの方法で語り手を明示しておくと、格段に読みやすくなると思います。

全体に、文章力や展開は高い水準にあると思います。
ただ最終段落ですが、半ば三人称に近い視点が混ざっているように見受けられるので、
ここだけは気をつけられた方がよろしいかと思います。

94ななしがはがれました:2007/03/31(土) 13:28:34 ID:JX1TrP120
>>91
僭越ながら批評させていただきます。
と言っても俺も文章を見る目が育っているわけではないので厳しめの感想のようなものになりますが。

読み進めていく上で気になったのは文章のぶつ切り感。
これに関しては個人の好き嫌いもあるので一概に言うことは出来ないですが、自分は少し読みづらく感じました。
思うに一文一文の形容が足りないのではないでしょうか。
一つ一つの文の量を増やし、メリハリをつけることを意識すれば長文でも読みやすくなると思います。
体言止めや倒置法の多用もぶつ切り感の原因かもしれません。


視点に関してですがキャラを殆ど知らない自分では読み方に問題があると思うのでパスさせてください。
なのでここからはこの作品というか一般的な視点の話になりますが……

作中の二人を基本に置いたとのことですが、基本的に視点は一人に固定した方が読みやすくなります。
よって神視点三人称で全員の動きを描写するか、作中人物の誰かに完全に固定する形が定石だと思います。
神視点はその性質上緊迫感や臨場感が薄れますし、今作のオチに当たる部分にインパクトを持たせるためにも、
誰かの視点に固定するのが良いかもしれませんね。
素人考えですが、殺害者の狂気を出したいなら殺害者の一人称に近い形で、
殺される側の無常感とどんでん返しのインパクトを持たせたいなら被害者側で、
一般人の無力さを出し、何も出来なかった悔しさを描写したいなら、ただ見ることしか出来なかった者の視点でという風に。

話の中で何を一番色濃く出したいのか、そのためにはどういう形をとるのが一番良いのかという点にも気を配るのが長文を読ませる上で重要なことです。


長々と書きましたが、素人考えの部分、自分の主観も多々ありますので全て鵜呑みにしないでね。
話の展開とリレーとしての今後の引きはとても良かったと思います。
あとはその良い部分を少しでも多く読み手に伝えられるように意識して頑張ってください。

95 ◆F2LGKiIMTM:2007/03/31(土) 20:57:03 ID:BaGp9SyQ0
>>93
評価ありがとうございます。
このまま忘れられっぱなしかと思っていたので、不意打ち的な嬉しさです。

確かに読み直してみると、最終段落では視点がぶれてしまっているかも知れませんね。
(石が命中した辺りの描写ですよね?)
段落が変わる所での視点切り替えは今も結構多用してしまっているので、
切り替わった時点で「誰の視点になった」とすぐわかるように気を付けたいと思います。
書き手の頭の中には場面が浮かんでいても、読む側は文章だけを頼りに、
頭の中で1から場面を組み立てなければならないようなものですし。

今書きかけのSSを仕上げたら、
◆7NffU3G94s氏の作品にもコメントを付けたいと思います。

96 ◆A.IptJ40P.:2007/03/31(土) 22:22:58 ID:en2dRM8o0
ttp://home.att.ne.jp/kiwi/verde/brss26.htm
批評お願いしマス。

……自分で批評するとすげえ偉そうなこと言ってしまいそうで怖いんだよ……

97ななしがはがれました:2007/03/31(土) 22:44:22 ID:yctcdeYY0
>>91 批評しまっす。辛口だったりするけどごめんなされ。

例えば、冒頭の19行の中だけでも、厳密に言えば視点が変動しているのは自覚しておられますかな?
>手を繋ぐ男女の後姿は微笑ましく、その仲睦まじい様子はまるで兄妹のそれだった。 →第三者の目線
>年齢に似合わない頼もしさを持つ彼女、やはり普段双葉恋太郎の世話を見てきたからかこのような男性に慣れているといったところなのだろうう。  →第三者or双樹
>三人一緒を誓った川辺はないけれど、大事な家族とも思える商店街の人々と過ごした大事な世界にも似た空間に胸を締め付けられる。  →双樹
>(沙羅ちゃん、恋太郎……)  →双樹
>今一度決意を口にする双樹の横顔を眺めながら、孝之も彼女の左手を握る自分の手に少し力を込め直すのだった。   →孝之

心情や、当人にしか知りえない情報等を記述するのは、そのキャラ目線か神目線のどちらかしか出来ません。
逆に言えば、例えば双樹目線の時に、孝之の内面の心情を直接描写するのは不可能、と言うことになります。
ですから、特に主観的な感情などを描写した後に、他の人物の心境などを挿入するのはあまり好ましくありません。
ただし、台詞や仕草、から、双樹が孝之の心情を察する、と言うことは可能です。
なお、神視点で心情描写すると味気なくなったり、文法的におかしくなったりするので個人的には嫌いです。あくまで個人的に、ですが。

改行×5で視点の移動を表現しているのは分かりますが、他の方の指摘通り、やはり視点変更の頻度が高すぎます。
折角心理描写で読者が感情移入しても、視点変更を行うと、その移入度が一度リセットされてしまいます。
ですので、ここ一番、若しくは意図的に目まぐるしく変化している様を描写したい時以外は、なるべく視点変更をしない方が良いと思います。
あと、改行をしていない、同じ段落無いでも視点が揺らいでしまう箇所が多数ありましたので、おきお付け下され。
そして、「……ぎゃあっ!」 から始まる一連の流れでは特に視点の揺らぎが顕著に現れていますね。折角のバトルなので、ここは頑張って統一させて欲しいところです。

最後に。
話の展開自体は素晴らしいと思います。ロワならではの狂気や残虐な描写はgood。
ですが、やっぱり視点変更は控えめに。
一度、「絶対このキャラの視点から外れない!」と意識して書いてみるのも面白いと思いますよ。

98 ◆A.IptJ40P.:2007/04/01(日) 00:33:31 ID:6PqOKjcM0
ポイント絞れって話題がすぐ前で出てましたねorz
視点変更と時間軸の移動についてお願いします。
ついでに文章についても批評貰えるととても嬉しいです。

99 ◆7NffU3G94s:2007/04/01(日) 13:29:16 ID:/UE641T.0
皆さんご丁寧にありがとうございます!!
成る程、目から鱗が落ちるばかりですよ・・・
凄く励みになりました、的確に教えていただき本当にありがとうございました!
今また一つ大人数のグループを扱いたいと思っていたので、皆さんのアドバイスを忘れることなくしっかりと励みたいと思います。

>>92
区切りの意識に対する自覚が足りなかったです、改めて自分で読み返してみても不自然に思う箇所がいくつも・・・・・・
瑛理子の使い方も間違えていました。
傍観者視点を入れないのなら、それこそ彼女のシーンはカットした方がいいくらいですよね。

>>94
普段やるのがADVゲームばかりというのもあったのかもしれませんが、一文一文の長短に関しては自分でもあまり気にしていなかったです・・・
メリハリをつけるというお言葉、肝に銘じさせていただきます!
視点の統一も・・・そうですね、その通りです。
色々考えられました。

>>97
細かく指摘していただきありがとうございます、実際その通りです!
自分で見てびっくりしました。
そこまで問題点に対し自覚を持っていなかったので、具体的に指していただきありがたかったです。

>>95
わっ、ありがとうございます。
自分も一段落ついたら何か書き込ませてください

100 ◆A.IptJ40P.:2007/04/24(火) 21:14:14 ID:see1RXKo0
ttp://www23.atwiki.jp/animerowa/pages/572.html

批評お願いします。
「何をやっているのかよく分からない」という意見があったので、その辺りを詳しくお願いします。

101ななしがはがれました:2007/04/25(水) 18:00:27 ID:YWT3T1qg0
>>100
あまり突っ込んだことが言えるわけではないのですが、読んだときに感じたことをそのまま書いてみたいと思います。
話単体では凄く良かった。熱い展開、バトルには興奮しました。
ただ好き嫌いの分かれる文体なのでそこで評価が分かれるのかもしれません。

まず『――』と一行空けの使用に関して。
使いどころを絞れば文章にメリハリをつけることが出来る良演出ですが、文全体に渡って多用するとテンポが悪くなり、
せっかくのストーリーの興を削がれると感じる人が結構いるということも忘れないで下さい。
作品の中で起承転結を考え、自分が一番盛り上げたい場面だけでしか使わない、と意識して一作書いてみることをオススメします。
その前に自分の作品の『――』と一行空けを全部消してみて見返してみるのもいいかもしれません。
俺も結構『――』や『……』を多用するんですが、思い切って消してみても案外自分の狙いからは外れませんよ。

次に文体そのものについて。
何をやっているかよく分からないというのは単語の小難しさがかなり影響していると思います。
ぶっちゃけてしまうとオサレ感。
抽象的な表現や体言止めは見た目こそ良いですが『動き』そのものを描写するのは向いていません。

>>数は、八。尾を曳いて飛翔する雷光の鏃。

これなんかはその最も足るものだと思いますね。
この一文だけ見ても何がなんだか分かりません。前述した一行空けの多用で生じたぶつ切れ感と悪い方向に相乗効果を発揮しています。

>>雷光の鏃が八つ、尾を曳いて飛翔する。

のように主語と述語をはっきりとさせた文章の方が一般的だと思います。
一般的ってのは読みやすいってことですから基本を忘れちゃいけないですよ。
また、一文当たりの情報量が少ないです。これも一行空けの多よ(ry
上の文で言うなら、矢はどこへ向かっているのか。どんな軌道を描いているのか。
ビジュアルで情報を得られない小説で、ノベルゲームと同等の情報量では読者が置いてきぼりになるのも仕方無いと言えるでしょう。
これでもかというほどに書き込んでみて、そこから不必要な部分を削るというぐらいの心持ちで書くのも良いかも。

生意気なこと言い過ぎました、反省してます。
作品そのものの出来は凄く良いですし、問題点も好き嫌いが殆どで絶対的に悪いと言えるもんでもありません。
ただ、作品ってのは人を楽しませてナンボです。
より多くの人に楽しんでもらいたいのなら自分の持ち味を消さない程度でクセを無くしていくことも必要かと。
だいたいそんな感じです。終わり。

102 ◆TJ9qoWuqvA:2007/04/27(金) 00:33:09 ID:C9deDprM0
お久しぶりです。

ttp://www32.atwiki.jp/comicroyale/pages/43.html

交流所でのお祭り騒ぎで、描写を省く癖があるといわれたのでその部分と、話のテンポについて意見をお願いします。

103ななしがはがれました:2007/04/27(金) 23:56:14 ID:Z1R/gluc0
>>102
それではお粗末ながら批評させていただきます。
まず、描写を省くという点についてですが、俺もその印象を受けました。
文章が説明にのみ徹していて、味気なく感じます。
例えば、剣を振るい、そしてそれを避けられるという場面で

>少しでも犠牲を減らせるならと、刀を横薙ぎに振るう。
>軽々と避けられるが、それでも諦めず、数度振るう。

見せ場の戦闘でこれだけだと少々物足りないと思います。
個人的には戦闘でキャラの強さが分からないというのが一番気になりました。
人気のある能力バトル系の作品を見れば分かると思いますが、人気の秘密は『強さ』の描写にあると言えます。
どれだけ強いのか、どんな能力を持っているのかを原作未見の人間が分かるような書き方をする必要があります。
作中の描写で三影>杉村という相対的な強弱は分かるのですが、各々の絶対評価的強さが掴めない描写では
お世辞にも完全にキャラを表現し切れたとは言えません。
超人的な身体能力を持ち、格闘技経験も有る杉村の決死の攻撃、それを軽々と避ける人外・三影の逸脱具合を
これでもかというほどに描写してみるのはどうでしょうか?

話のテンポについて。
・ルイズと杉村の出会い
・杉村と三影の交戦
・覚悟の荷物確認などの登場への下準備
・ルイズ、三影、覚悟の対峙
状況を大きく分けるとだいたい4つくらいになるのかな?
それぞれの場面が一つの作品として独立していてもおかしくない感じです。
良く言えば読み応えが有る。悪く言えば詰め込みすぎ。
個人的には杉村と三影の戦闘へのヒキくらいでリレーしても良かったんじゃないかな……とは思う。
描写不足なところと相まって、読んでて途中でだれます。
話にメリハリをつけませう。文体も全て同じテンポで変わり映えが無いし。

結構きつめ、半ば理不尽な批評になってしまいました。
読みづらく、要点の掴めない文なのでポイントを箇条書きでまとめ。
・戦闘はロワの華。これでもかと描写を。
・キャラの強さに焦点を当ててみるべし。
・リレー小説なんだからズバッと後続に任せるのも手だぜ!
・長文ではメリハリをいつもの三倍くらい意識しよう。
だいたいこんな感じ。
ストーリー自体は熱くてロワらしい無常感も良かったです。次回へのヒキも格好良かった。
後はだれさせない構成と見せ場での演出次第でかなりの良作になると思います。
向上意欲のある書き手は大好きです。これからも頑張ってください。

104ななしがはがれました:2007/04/28(土) 00:30:33 ID:vicm3fTM0
>>100
当該の毒吐きと>>101で言いたいことの大半が言われておりますが、一応僕も指摘してみます。
・改行、一行空けが多すぎる。
・抽象的な表現が多いのに対して、写実的な表現が少ない。

ポイントは少ないですが、この2点は本当に致命的だと思いました。
僕はFate未プレイですし、きのこ氏とやらがどんな文章を書くのかは知りませんが、
確かにこの文章が、ゲームなどの映像に「補助的に」付け加えられている文章ならば、問題ないのかもしれません。
さらに、Fateが魔法などのファンタジー色の強い作品であることも、文章には関係していると思います(的外れでしたらごめんなさい)。

このように比喩表現の多い文章は、そもそもが「何が起こっているのかを分かりにくくする」という働きを持っています。
そして、魔法などの「よくわからないもの」を表現する上では、その働きを利用するのも手だとは思います。
ただし、忘れてはいけないのですが、比喩を使えば使うほど「よく分からなくしている」のだということです。
よく言えば「幻想的」かもしれませんが、それは同時に「曖昧で、はっきりとしない」表現でもあるのです。

(例)
・コップにヒビが入り、そこから水が零れ落ちる。
・刹那の衝撃。瞬間、その硝子の容器に走るは一筋の亀裂。滴る液体は、その体から滲み出る血液を髣髴とさせる。

コップにヒビが入ったのをとにかく意識させたいのならアリかもしれないが、それならそれでもっと具体的な表現をちゃんと入れないといけません。
もし、終始このノリで行くなら……「で、要約すると何が起こったの?」って言われるのは当然かと。
読み手が欲しい情報は、「コップが割れた」という事実が第一。その次に、「では、どのように割れたのか?」が気になります。
でも、その肝心の事実をぼかされてしまうと、「だから何があったんだよ?」って思っちゃいます。
ニュース番組で、「事実の報道」→「コメンテイターの解説」って流れが一般的ですけど、
事実を一切省いて解説だけを流したとしたら……コメンテイターの話が好き、って言う人はいるかもしれませんが、「何が起こったのか」を知るニュース番組としてはダメですよね。

簡潔に結論。
・矢張り何が起こっているのか分かりにくい。その理由は上述。
・ライトノベルではない、固めのミステリー系小説を読んでみることをおススメします。しっかりとした描写が文章の基本だと思います。

105 ◆TJ9qoWuqvA:2007/04/28(土) 02:07:11 ID:5kqtGdEQ0
>>103
批評ありがとうございます。
指摘されはしたんですが、具体的な方針に迷っていましたので、ポイントにまとめてくれたのは大助かりです。
描写省きはいずれ乗り越えなければならない壁だと再認識しました。

メリハリも上手くせねばなりませんね。
どうも地の文が指摘道りに説明的で淡々としてしまうので。

理不尽とはとんでもない。きつめの方が改善点が見えますし。
書き手さんだとしたら自分の作品を書かないといけない状況かもしれないのに、批評をしてくれてありがとうございます。
読み手さんだとしても、的確に指摘してくれて助かりました。
それでは失礼します。

106ななしがはがれました:2007/04/28(土) 07:20:43 ID:y9ekHXHI0
>>101>>104
批評ありがとうございました。
要約すると、
・描写を明確にする。
・一行空け、――を使う箇所を絞る。
以前書いたのを少しだけ書き換えてみました。こんな感じでしょうか。

かつり、かつりと音が響く。
屋上へと至る階段に響くそれは、真紅の外套を纏った吸血鬼の足音だ。

「―――来やがったな。化物」

屋上には、一人の男が立っていた。
竜殺しの大剣と、無数の星が煌き放つ、果て無き夜天を背負うが如く。

「ああ、来たとも―――人間」

人外と戦士。得物を抜き放った速度は互角。

一瞬の後に砲撃音―――銃声が一つ。間を置かず、高く響く金属音がもう一つ。

衝撃に震えつつも銃弾を受け止めた鉄塊が、神速で反転した。
太刀風が真空を生み、叫喚じみた音が大気を震わせる。

一歩の後退によって斬撃の弧から逃れんとする赤い影。
それに対応し、

「ッおおおおおおおおおおおおおおぉッッッ!!」

漆黒の影が、斬撃の速度を一挙に上げた。
逃げ切れない。そう判断した吸血鬼が、両の拳銃を振り上げる。

再度、砲撃音―――銃声が響き渡る。二重の轟音は最早落雷のそれに等しい。

音速超過で射出された二つの大口径弾。その運動量が、高速旋回する竜殺しのそれと相殺した。

一瞬の静寂、静止。大気そのものが凍てつく錯覚。弾け飛んだ空薬莢の落下だけが、時間経過を伝えるオブジェクト。

――――――緊、と一音。

石材の床に落下した、赤熱する空薬莢の立てる音。
頭上へと振り上げられ、振り下ろされた鉄塊の一撃を、吸血鬼の筋力と銃身の交差が受け止めた。

視線の交錯。再度の停止を得る戦闘。

「――――――さあどうした人間!
 攻勢を途切れさせるな!連撃を加えろ!刃を以ってこの心臓を押し潰せ!
 北欧の神を殺すのに比べれば容易いものだ!今の私を殺すのに、神の契約から外れたやどりぎの枝なぞ必要としない!
 否、白木の杭すらも不要だ!唯一無二の心臓を壊せば私は息絶える!
 ――――――さあ来い人間!化物の命はもう目前だ!」

107 ◆A.IptJ40P.:2007/04/28(土) 07:21:20 ID:y9ekHXHI0
トリ忘れてましたorz

108ななしがはがれました:2007/04/28(土) 10:39:24 ID:6zwRfS3.0
>>106
やや体言止めが多いかな……と思います。
地の文の半分ほどが体言止めってのはちょっと読みづらいかな。
――と一行空けもこの部分だけ見ると多いように感じますが、実際の作品ではこの部分を山場にするでしょうから
他の部分で多用するのを抑えれば作品全体でのメリハリもつくでしょうね。
というか……元の文章が分からないんで比較できません、すいません。
なんでもありあたりに元の文章を落としてくれれば助かります。
確か漫画ロワの初期スレで落としてた奴ですよね?
ちょっと探してみたんですけど既にスレが落ちてて分かりませんでした……

109 ◆WwHdPG9VGI:2007/04/29(日) 05:08:24 ID:A/UKoXTk0
お初おめにかかります。アニロワに投下しているものです。
長くて申し訳ありませんが、評価をお願いします。

(前、中、後になってますが一作品です)
http://www23.atwiki.jp/animerowa/pages/577.html
http://www23.atwiki.jp/animerowa/pages/578.html
http://www23.atwiki.jp/animerowa/pages/579.html

いつぞや交流所で批評していただいた時、句点の指摘を受け、それ以来できるだけ
気を配っているのですが、やはりどうもぬけてしまいます。

ただ、「沙都子の体がびくりと震えた」これぐらいの短さなら、句点がいらないのでは?
と思ってつけていないこともあります。
やはり、句点という物は、つけるべきなのでしょうか?
その辺も含めて批評いただけたら、非常にありがたいです。

110 ◆WwHdPG9VGI:2007/04/29(日) 05:09:47 ID:A/UKoXTk0
あたた……。
直リンクしてしまった……不覚。

111ななしがはがれました:2007/04/29(日) 11:22:33 ID:TENoYkrc0
>>109
>沙都子の体がびくりと震えた
これに句点を打つとしたら、「体が」と「びくりと」の間になるでしょうね。
もし句点を打てば「びくりと震えた」の部分が強調されることになり、沙都子の動揺具合が分かりやすいと思います。
まぁこれは「……」や「――」と同じで多用すると見苦しいことになるんで、句点をつけずに流したほうがテンポを損なわずに済むとも言えますね。
この一文に関しては、前後の流れ・演出に対する考え方の違いもあるんで単純にどちらがいいか決めれないと思います。
句読点の基本は音読だと思ってます。声に出したとき不自然な切れ方をしていないか、長すぎて息切れしないか。
これこそ個人差があります。基本的には万人受けする句点の打ち方ってのは最大公約数的にしか存在しないと考えていいでしょうね。
それでは句点関係で気になったところを作中から抜き出しながらやってみたいと思います。

>誰かから逃げようとして、肩に痛みを感じながら、走っている。
「ながら」と「走っている」のように修飾する/される関係の言葉は句点で切らない方が分かりやすいと思います。
音読したとき「走っている」の部分が浮いている。

>光とクーガーに、もう逃げないと、強くなると、誓った。
>トウカに、憎しみの目で見られるのが、怖いから
>キョンやハルヒに、驚きと侮蔑の目で見られるのが、怖いから。
>沙都子に、恐怖の目で見られるのが、怖いから。
ここもちょっとやりすぎのような気がしないでも無いです。
誓った/怖いからを強調するつもりで句点を打ったのでしょうが、あまり連続で使われるともうお腹いっぱい。
最初の、魅音が独白する部分は特にこのような打ち方が目立ちます。悪い意味で。

>次のキョン一人称場面について
息切れしてるということを表すのに句点を使うと面白いかも……と思いました。
最初は句点が多すぎると感じましたが、キョンが息切れを起こしてるということを踏まえて読むとまた違う。
最初の部分はもっと多く、それこそ単語ごとに区切る感じにして、後半の息が整ってきた頃にはキョンの饒舌を踏まえて句点の数を減らす。
こんな使い方も出来るでしょうね。

>魅音の心には、絶望と恐怖の嵐が、吹き荒れていた。
「嵐」と「吹き荒れる」は主語と述語の関係ですので句点を除いたほうが読みやすいですね。
吹き荒れていたの前に○○のように〜と修飾する語がある場合はまた別ですけど。
ここらへんは感覚の方が先にあるんで理論的に説明は出来ないんですが……すみません。

>そう、思っていた。
>きっと、許してくれない。
句点が後ろの語を強調すると前述しましたが、それはある程度の文量があるときの話であってこのくらいだとテンポを削ぐマイナス効果の方が大きいですね。
すっ、とそのまま流した方が綺麗です。まぁこれも決め場で一個だけ使うなら問題は無いんですが……。要は頻度の問題ですね。

>あんなに悲しんでいた、あんなに怒っていた。
ここは句点より読点で切ったほうが良いかもしれません。句点で切っては中途半端な印象を受けます。

>「魅音、あんたが何の罪もないエルルゥさんを撃ち殺したって事実は、変わらないのよ!?」
>言葉の槍が、魅音の胸を深々と刺し貫いた。
>無意識にブレーキをかけて自分で自分を責めるのと、他人から責められるのでは、まったく違った。
>きいんと、耳鳴りがし、魅音の世界から音が消え、何も聞こえなくなった。
>目の前で、ハルヒがぱくぱくと口を開け、何かを叫んでいる。
個人的な感覚ですが、こういう風にキャラを心理的に追いつめるときは迅速にスピーディに苛めた方が効果的だと思うのです。
思い切って句点を殆ど消し、魅音をこれでもかと矢継ぎ早に苛めてみるのマジオススメ。
後は最後の文で完全に魅音視点になってたのも気になりました。
キャラの心情を掘り下げていく場面での視点変更は混乱の元なので心理描写のときは特に視点を気にしてください。

後の部分の句点打ちすぎなとこも、上記の点を踏まえればだいたい分かるんじゃないかな?
全体的に句点を気にしすぎだってのはよく分かりましたw
文章を見れば分かると思いますが、俺も句点少なくていい派なので句点が必要な部分は特に見つけられませんでした。
しかし、他者からの指摘をこれだけの長文でも忘れることなく続けるその姿勢……尊敬に値します。
ちゃんと後編まで目は通したんですがこちらの力不足で前編までしか具体例を出せず申し訳ない気持ちでいっぱいです。
中途半端な批評になってしまいすいませんでした。

112ななしがはがれました:2007/04/30(月) 04:18:34 ID:UXyjI.OM0
>>111
丁寧なご指摘ありがとうございました。
いやあ……。マジで参考になりました。
指摘していただいた点に留意して作品を書けたらなと思います。

ありがとうございました

113 ◆C0vluWr0so:2007/05/07(月) 22:43:15 ID:omQseFHo0
初めまして、批評お願いします。

ttp://srwbr2.nom aki.jp/109.html
(すいません、アドレスがNGかかっているようです。スペースを抜いてください)

今回見てもらいたいことは、

・展開が二転三転し過ぎて、混乱の原因となっていないか。
・あえて三人称の中に一人称の思考を挟む形で書いてみたが、このような思考の書き方は視点の面で混乱を招くのではないか。

この二つに関しては、必ずこうした方が良いという絶対が無く、個人の好みの問題になると思います。
なので完全に主観で良いので感想を気軽に書いてもらえれば幸いです。
今回は読み手の率直な感想が一番欲しいので……。
この二つ以外でも気になる点があればビシビシ指摘してください。

114名無し?ズガンしてやんよ:2007/05/21(月) 07:26:17 ID:P6SCZQlw0
すまん、しばらくこのスレ覗いてなかった。批評依頼来てたんだな。
今すぐにはレスできんが暇を作ってコメントしようと思う。

115 ◆C0vluWr0so:2007/05/26(土) 18:02:41 ID:4jy/S/.60
本日交流所の方で作品晒して講評してもらいました。
よって>>113の批評願いを取り下げます。
>>114さん、待ちきれなくて晒した俺はどう見ても早漏です、本当にすいませんでした。

116 ◆TJ9qoWuqvA:2007/06/08(金) 21:36:22 ID:0fxKW4tU0
お久しぶりです。
今回批評してもらいたい作品があるため、舞い戻ってまいりました。

ttp://home.att.ne.jp/kiwi/verde/brss74.htm

方針としては、

・熱いバトルであるか。
・タイマンをいかに濃密に書けるか。
・キャラの心理描写はどうか?

の三点を特に指摘してくれると助かります。
それでは失礼します。

117この名無しには、自分が正しいと信じる夢がある!:2007/06/10(日) 08:06:08 ID:h8RW/30Q0
それではお粗末ながら批評させてもらいます。

・熱いバトルであるか。
・タイマンをいかに濃密に書けるか。
この二点は同じようなもんなのでまとめてコメントさせていただきます。
まず全部読んでの率直な感想ですが、『仮面ライダー』の在り方を主軸に、二人の男のぶつかり合いを熱く書いたこの作品は非常に読み応えがありました。
間違いなくこれは良作。素直にそう思います。
戦闘の描写が以前批評依頼された作品と比べ、明らかに良くなっているのを感じました。
一つ一つの動きが『説明』ではなく『描写』されている感じ……上手く言えませんが。
ただ、まだまだ甘いところが散見されます。
例えばここ。

>赤い拳がアナザーアギトの脳を揺さぶり、よろめかせながら後退させる。
>追撃をするために、ギャレンは地面を蹴る。その彼を迎撃するためだろう、アナザーアギトが蹴りを放つ。
>蹴りが避けられるが、慌てていない。これはフェイントだったのだ。
>右肘を曲げて腕を振りぬく。肘より突き出された刃が太陽の光を反射して、弧を描く。逃げ場は蹴りが断っていた。後退は不可能。
>だがその刃もギャレンを捉えることはなかった。
>ギャレンは突き出された脚を引っ張り、自身は前に突き進むことによって懐に深く入り、身体を刃の射程の内に入れたのだ。

この部分ですが、動作の主格が省かれていることが戦闘を分かりづらくなる要因になっています。
前半はややギャレン寄りの視点で書かれていますが、二行目後半からアナザーアギトを動きがメインになっているのが分かると思います。
三行目でも変わらずアナザーアギト視点ですが、主語が省かれているためにギャレンの動作なのかアナザーアギトの動作なのかこの部分だけでは判断が難しい。
四行目も同じように主語が無く、三行目同様どれが誰の動きかが分かりません。
更に言うと四行目前半の攻撃はアナザーアギトのものであるのに、後半にギャレン視点で後退不可と説明しているのでなおさら混乱が起きてしまいます。
五行目で刃の持ち主がアナザーアギトであると分かりますが、自分は動作の主が分かった時点でもう一度三行目から読み直してしまいました。
要するに三行目と四行目を二回読んだことになります。
熱い戦闘のさなかにそういう読み方をしてはせっかくの興奮も冷めてしまいます。
読み手が一読したとき、状況を正確に掴めるような書き方を心がけるとより良いテンポの作品が仕上がるはずですよ。

118この名無しには、自分が正しいと信じる夢がある!:2007/06/10(日) 08:06:39 ID:h8RW/30Q0
凄く失礼なことですが、上の文をもう少し分かりやすくするために手を加えることを許してください。
三行目と四行目について、主語と動作の対象をはっきりさせてみました。

>「迎撃の」蹴りが避けられるが、「アナザーアギトは」慌てていない。これはフェイントだったのだ。
「迎撃の」、「アナザーアギトは」と付け加えるだけで誰の行動か、心情かがはっきりします。

>「そのまま」右肘を曲げて腕を振りぬく。肘より突き出された刃が太陽の光を反射して、弧を描く。
>「ギャレンの」逃げ場は蹴りが断っていた。後退は不可能。
「そのまま」と加えることで文の主語が前文と変わらずアナザーアギトであると分かりやすくなります。
また、動作の主が違うことを踏まえて改行し、「ギャレンの」と加えることで動作の主が変わったということを強調。

今回は文章の流れを変えずに細かい付け加えのみにしましたが、こうしてみるとほんの数行の間に文の主語がめまぐるしく変わっていることが分かると思います。
こういうときはどちらかに視点を絞り、例えば「攻撃をする」のではなく、「攻撃を受ける」ような描写をすれば基本的な動作の主は変わらず、流れるような戦闘のテンポが描けるのではないかと。

次に
・キャラの心理描写はどうか?
についてですが、苦悩や葛藤、決意、意地などといった個人個人の感情は上手く描けています。
ただ、これが対話の部分になると少しばかり首を傾げるところがいくつか。
ですが、自分はライダーロワを知らず、原作のキャラもそれまでに積まれたフラグも理解してないので見当違いのことを言っている可能性が非常に高いというのは断っておきます。
何となくですが、登場人物が善人すぎる感じがしました。
そりゃ正義のヒーローなんだから、とは思いますが、心の揺れ動きといったものが短絡的過ぎる気がします。
相手の言葉を素直に信じ、大きく心を動かされる……そこの描写が甘いためになんとなく違和感を覚えるのです。
ニュータイプの共感をやっている感じ……というのはあまりに分かりにくい例だなぁ。
途中の思考をすっ飛ばしていきなり結論に達していると言えばいいのかな?
言い方は悪いですが「こいつらって電波?」と思ってしまいました。
途中に葛藤なんかを入れれば人間らしさがより出てくると思います。

日本語がおかしく、文意が読みとりづらいのは仕様です、本当にすいません。
見直しの時に音読すれば黙読と違って文の流れに違和感を見つけやすいんで推奨。
他にも全体を見ながら推敲するんじゃなくてパートで抜き出してみて、その部分だけでも話が通じるかとか普段と違う見方をすれば悪い部分ってのはポロポロと見つかると思いますよ。
批評依頼出てる作品しか読んでませんが順調にレベルアップしてますね……俺も負けじと頑張らねば。いや、現段階でかなり負けてるけど。

119 ◆TJ9qoWuqvA:2007/06/12(火) 21:30:14 ID:KBnQKeLI0
返信遅れてすいません。
批評ありがとうございます。そして、お疲れ様です。
特に好きなキャラを二人描いた作品ですので、色々気合を入れているので褒めていただいて嬉しい限り。

ただ、指摘の通りキャラ描写が甘くなってしまったのは反省点。
主語関連についてもその甘さがにじみ出てしまったようです。

どちらの書き手参加は存じませんが、新作を書くなら頑張ってください。
それでは、失礼します。

120 ◆DO.TxVZRzg:2007/06/12(火) 22:47:29 ID:v4bkVh1w0
初めまして、批評お願いします。
文章的な悪癖や、描写不足な点を指摘していただけると助かります。
また、それ以外にもここ変だよ、という所があればご指摘をお願いします。

後半のものは没作なので、内容的な欠点は既に分かっているのですが、
文章的なところと、描写過不足について、指摘していただければと思います。

よろしくお願いします。

http://www32.atwiki.jp/comicroyale/pages/179.html
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/comic/4287/1177172548/154-178

121ステルスに騙された名無しさん:2007/06/15(金) 01:18:54 ID:sgY02x6E0
上のほうでちょっと気になった点だけ。

>本来人探しとは、多くの労力と手間をかけるものなのだが、

「手間をかける」ではなく「手間がかかる」or「手間のかかる」のほうが通りやすい気がします。
「手間をかける」だと誰が手間をかけるのかなーとちょっと引っかかりますね。

>彼のように優れた頭脳を駆使すればきっと容易く目的の人物を見つけ出すだろう。

「目的の人物を見つけ出すだろう」より「目的の人物は見つけ出されるだろう」がふさわしいかと。
「目的の人物を見つけ出すだろう」だとこれもまた誰が見つけ出すのかなーと引っかかります。

>オリンピアは人よりも大きい天使の羽を広げ、大空へと飛び立っていった。

すいません、原作に詳しくないせいかもしれませんが、「人よりも大きい天使の羽」ってちょっと想像しづらいです。
羽の片翼のサイズが一般の人ひとりの背丈より大きいという感じでしょうか?
もう少し羽についての描写をしていただけるとわかりやすいかと思います。

>オリンピアの移動速度で上空を駆けていたのであれば、勝に会いたいと願う人々との出逢いを逃しかねない。

「上空を駆けていたのであれば」よりは「上空を駆け続けていては」のほうがニュアンスが伝わるかと思います。
ここでわざわざ「駆けていた」と過去形にする必要はあまり感じません。

>そして同時に、屋上への入り口は非常階段しかなく危険な人物が入ってくる場所を一つに絞り込むことが出来る場所でもある。

途中読点がなくて読みづらいです。あと、「場所」が重なっている。
2行前の文末の「出来る場所である」と呼応させる意図があってこうなったと思いますが、
その意図を反映させるのであれば、「そして同時に」を有効利用し、最初の「場所」を例えば「経路」として、
「そして同時に(、)ここは、危険な人物の入ってくる経路を、一つに絞り込むことが出来る場所でもある」で一旦切って、
その後になぜそういう場所なのかの説明として「屋上への入り口は非常階段しかなく」の部分を入れたほうが読みやすいかと。

122ステルスに騙された名無しさん:2007/06/15(金) 01:19:33 ID:sgY02x6E0
>そんな子供が、様々な情報を集められる方が無理というものだ。

「様々な情報を集めようとする方が無茶というものだ」とか、「様々な情報を集められる方がおかしな話だ」とか、
もう少し言い回しを考えるといいような気がします。

>もちろん、彼女が冷静に考えて、きちんと人探しの方法を検討していれば北に行くという選択を取らなかっただろう。

「選択を取らなかった」より「選択はしなかった」のほうが通ります。

>それでも、幸運の女神に微笑まれて目的が達成されることがあるだろう。

「目的が達成されることがあるだろう」を「目的が達成されることはあるだろう」にすると「が」がうるさくないです。
それと、この文は少し前の行の「無論、偶然の女神に助けられて目的を達する場合もある。」を含む2行と内容かぶりますよね。
いくぶんしつこく感じるので、前のほうの2行はいらないかもしれません。
あと、この文からはじまるパラグラフは内容がちょっと強引な気がします。

>一瞬見えただけだったから、操っている人間の顔は見えなかった。

「見えただけ」を「目にしただけ」とか、「視界に入っただけ」とかにすれば「見える」という表現がかぶりません。

>一瞬、エレオノールの頭が混乱する。

「頭が」より「頭は」のほうが通りがいいかと。

>何度も繰り返していけば、いずれは目的が達成できるだろう。

“「目的が」達成できる”ではなく、“『勝は』「目的を」達成できる”なので、「いずれは目的を達成できるだろう」で。

>今の彼女はそれと同じものをしている。

「今の彼女の表情はそれと同じものだ」のほうがニュアンスが伝わると思います。

123ステルスに騙された名無しさん:2007/06/15(金) 01:20:36 ID:sgY02x6E0
>だから、有利になれることは少しでもやる。

「だから、少しでも有利になれることはやる」のほうがわかりやすいです。

>虚実が大きくなればなる程、人はそれを見抜けなくなるらしい。

「虚実」では「嘘と真実」という意味になってしまうので、「虚偽」あたりの語にすべきかと。

>だが、これこそしろがねが『双子』という虚実を否定し切れていない何よりの根拠。
>だが、後一歩。もう少し進めば、この虚実を信じ込ませられる。

上に同じです。

>この話は嘘まみれの話だが、だからと言って、完全に嘘でもない。

「この話は嘘まみれだが、だからと言って、全てが嘘でもない」にすると色々かぶらなくて通りがいいかと。

>記憶喪失とも思ったが、それでは性格に説明がつかない。

「記憶喪失“か”とも」にすると一旦そう考えました、という感じが出るのでは。



以上です。内容自体は大変おもしろく読めました。緊迫感もあり、今後の展開が気になりました。

今回初めて批評をさせていただきましたが、やはり難しいと痛感しました。
自分の感覚から見て気になる文章をあげ、他の書き方を示してみたつもりですが、
私自身まったくもって完璧な物書きではありませんので、傍から見ておかしく感じる点もあるかと思います。
その際はどなたか指摘していただければ大変ありがたいです。
それでは、このレスが少しでも◆DO.TxVZRzgさんのお役に立てばと思います。

124 ◆p2RhzINABA:2007/06/15(金) 02:43:10 ID:Asng7jTc0
初めまして。批評お願いします。
http://school7.2ch.net/test/read.cgi/jsaloon/1150611439/801-807

主に指摘して欲しい点は、

・純粋な面白さ
・三人称でしっかりと書けているか。
・一人称を生々しく(生き生きと)書けているか。
・ストレスなく状況把握できるか。テンポはいいか。
・続きに期待できるか。

その他、お気づきになった点がありましたら、なんでも言ってもらえれると助かります。

125ステルスに騙された名無しさん:2007/06/16(土) 15:47:56 ID:PKtdk4sc0
>>120
それではお粗末ながら批評させていただきます。
先に言っておきますが、俺自身はからくりサーカスもジョジョ三部も読んだこと無いんで見当違いなことも言うと思いますが適当に聞き流してください。
というか基本的に素人の言うことなんであまりそのまま受け止めず、こういう考え方もあるんだな程度でとどめておいてくださいなw

とりあえず気になったのは文章のテンポ。特に上の作品についてです。
こういうタイプの心理戦をするときには、会話と思考を交互に挟んで〜ってのはあまりオススメ出来ません。
例えばこういうの。

>「私は本物だ」
>「でも、僕から見たら証拠が無い。すぐに信じろっていうのは無理な話だよ。
>大体、疑ったのはお互い様だろ」
>「……」
>
>しろがねに明らかな動揺が見られる。
>
>「ギイさんから、人形繰りの技術を学んだのは才賀勝を守るためさ。
>もちろん、先生はその事を知らなかったけどね」
>
>また一つの嘘を吐いてしまう。辻褄合わせとは言え、冷や汗ものだ。
>
>「お坊ちゃまを守るのは、この私の勤めのはず。余計な人間がなぜ、それをやろうとする?」
>
>双子の話は、もう信じたと思って良いだろう。
>
>「自動人形破壊者とは言え、一人では心許ないと判断したからだろうね。詳しい事は僕にも分からない」
>「私があるるかんを使えば、それだけで十分なはずだ」
>「よく言うよ、人形繰りの腕前はギイさん以下のくせに」

会話と会話の間に短い思考が入ることによって、話のテンポが悪くなってます。
地の文と会話の間を一行空ける書き方(この書き方自体は大変読みやすく、個人的には一番の書き方と思ってますが)と相まって、改行が多すぎる中身の薄い文章に見えてしまいます。
会話は会話、思考は思考という風にメリハリをつければ、読み手側がキャラの思考を追いかけやすくなり、より感情移入しやすくなるでしょう。
具体的な改変としては一つ一つの会話と思考をとことん加筆し読み応えのあるものにする、途中に挟まれる短い思考を全部取り払って後から一気に考察させるなどがあるのかしら?
個人的には後者の方が好きです。
推理小説なんかで、一気に謎が明かされるときのカタルシスに似た満足感が得られると思いますので。

他には、ところどころ本筋に関係ないというか話を進めるのに不必要な思考が入ってくるのが気になりました。
完全に重箱の隅的意見なんであまり気にしなくて良いですが、キャラが必要以上に先読みをし過ぎ、それがいちいち描写されてる箇所が複数あり、ちょっと辟易。
もし○○なら××だ、だから□□しよう――のような表現のことです。
こういう風に丁寧にキャラの行動原理を書くのは大事なことですが、似た表現が頻出するのは避けた方が良いです。
二回目なら強調だが三回目は凡庸。四回目は陳腐だし五回目は否定される――某書の受け売りですけど。
頭脳系キャラの頭の良さを表すのに有効な手段ではありますが、あまり多用するとキャラ贔屓に見えますし、ダメージが一番少なくすむ無難な展開になりがちです。
まぁ勝のキャラをよく知らないんでアレですが……

後は、キャラの内面描写が思考ロジックばかりで感情そのものの描写が少ないように感じました。
どんな行動でもその根底には何かしらの感情がありますし、何よりキャラから人間くささが失われてしまいます。
まぁ冷静さが一番必要とされる状況だったので論理的思考ばかりになるのも仕方ないですけどね。
少し気にかけてみれば、それだけでキャラの魅力がいっそう引き出せると思いますよ。

次に描写についてですが、地の文が硬いので「描写」というより「説明」という印象を受けました。
上で言われているように所々にぎこちない文があるからかもしれません。
状況把握は出来るんですが、読んでいるのではなく、読まされているような気がしました。
これを避けるには一つ一つの文の質を上げる必要があると思います。
一番早いのは良文を沢山読むことかな……?
結局、小説ってのは読んだ分しか書けないもんなんですよ。
美しい文章が書ける人ってのは美しい文章を読んでるんです。読まずに書けるのは天才。
文章について意識しながら数冊読めば全然変わってきますよ。
勿論文章力の高い作家のを読むことが前提ですけどね。

全然具体的じゃない指摘になってしまいましたが、最初に言ったように見方の参考にして頂ければ幸いです。

126 ◆DO.TxVZRzg:2007/06/18(月) 00:46:30 ID:ZbdxcfxY0
批評ありがとうございます。
ご指摘どおり、今後は一つ一つの文章の質を高めて生きたいと思います。

また、せっかく批評していただいて申し訳ありませんが、
今後は中々SSが書けなくなりそうな事態に陥ってしまい、どうしてよいのやら……
しかし、もちろん批評していただいた事は無駄に出来ませんので必ずこれらを生かして
一作書きたいと思っています。ありがとうございました。

127 ◆g8qXEEkC.6:2007/06/18(月) 23:24:00 ID:SckcHI6c0
どうも。以前別鳥で批評していただいた者です。
あれから自分が成長しているかどうか知りたいので、批評をお願いします。
http://www29.atwiki.jp/galgerowa/pages/223.html

ちなみに、以前の作品は>>61です。

128ステルスに騙された名無しさん:2007/06/19(火) 04:53:18 ID:QuegUcF20
>>124
遅くなりましたが批評をば。
大学読むのは殆ど初めてなんで台本形式っぽいとこに戸惑いましたw
でも基本的にセリフの前にキャラ名書くってこと以外は普通のSSと同じように考えて良いんですよね?
ロワ毎に好まれている作風がありますので、些かずれた意見もあると思いますがそこは聞き流してくださいませ。

・三人称でしっかりと書けているか。
・一人称を生々しく(生き生きと)書けているか。
・ストレスなく状況把握できるか。テンポはいいか。

この三つについてですが、どれも大丈夫だと思います。
視点がはっきりしていて、誰が何を考えて、どう行動しているのかスムーズに把握できました。
文体が素直で、余計な形容や修飾でごちゃごちゃしていないため、大変読みやすいです。
学芸の思考も、キャラの心情をストレートに押し出しているので感情移入しやすく、好感が持てました。
ただ、読みやすい文章というのは時として淡泊すぎることがあります。

・純粋な面白さ

これに関わってくるのですが、話の山場でも文章のテンポが変わらないため、緊迫感が薄くなっていると思います。
単純な文章量も物足りないかもしれません……
話自体はきちんと起承転結が考えられているだけに残念です。
描写と心情と、両方をこのままのバランスでもっと掘り下げていけばかなりの良作になると思いますよ。
ただこういう批評を気にしすぎて自分の文章を見失う人もいるので、無理に文体を変えようとせずに今の書き方をベースに色々試してみることをオススメします。
吉備国際のプチ覚醒や学芸の苦悩、ものつくりの黒さと狙いを絞った心理描写はかなり良い感じでした。

・続きに期待できるか。

これは普通に期待できます。
吉備国際とものつくりの関係の変化や学芸の翻弄され具合だとか、書き手としても読み手としても魅力的な題材。
というか学芸可愛いよ学芸。
本編の締めを説明で終わらせずに、もうちょっと次回へのヒキってのを考えたら良かったかも。

具体性に欠ける文章でしたね……。
まぁ批評というよりは突っ込んだ感想くらいな感じで気楽に読んで貰えれば幸いです。
これからも頑張ってください。

129ステルスに騙された名無しさん:2007/06/22(金) 19:04:28 ID:F5OIPN160
>>127
それでは一筆書かせていただきます。
文章に関しては十分上手いと思いました。前作と比べ、大変成長してると思います。
登場人物が一人の繋ぎ、という作品の性質上、心理描写と風景描写に絞ってコメントさせていただきますが、
非常に丁寧に書かれており、それでいて装飾過多でクドくなっていたりもせず、バランスの取れた読みやすく分かりやすい文章でした。
ただ残念だったのはキャラにセリフを無理矢理喋らせているような印象があったこと。
地の文でも梨花の心情を追いかけているため、途中で挟まれる()の表現が浮いているように感じます。
重要なポイントを梨花の明確な思考として表現したかったのでしょうが、なんとなく違和感。
それは無理に入れずに地の文だけで表現しても良かったんじゃないかな……?
おそらく、地の文が三人称だけれども一人称にも近いという視点で書かれているからです。
()を使って心情描写をするのなら、地の文をもっと明確な三人称にして思考と地の文との差別化を図るべきかと。
もしくは更に一人称寄りにして、地の文の中で『――』などを使って強調するのも良いと思いました。

そして台詞の内容……というか表現にも違和感。
ちょっとセリフ&思考を抜き出してみます。

>「もうすぐ、夜が明ける時間ね……」
>(けど、焦っては駄目ね。死んでしまっては元も子もないもの)
>(とりあえずは放送までは休憩ね……)
>(身を守るための武器が必要ね)
>「そういえば、あの二つも一応当たりって名目だったわね」
>(考えててもしょうがないわね。そもそも、私自身の人生が非現実的なわけだし……
> それに、明らかに人じゃないのまで参加してるんだから、信じてみる価値もあるかもしれないじゃない)
>「ヒムカミの指輪、ねぇ……」
>「まあ、嘘でも損はしないだろうしね」
>「と……とりあえず、試してみようかしら?」
>「本当にこんな事ができるなんて」
>「少し暑い気がするけどね」

台詞は独り言の形にしなければいけないため短くなるのは仕方無いですが、それにしても一つ一つの台詞が短く、綺麗なテンポで流れる地の文が切れてしまっていると思います。
一言で言うと、バランスが悪い。
地の文がある程度のまとまりとテンポを持っているのに対し、台詞は唐突に、一行だけ挿入されているため作品全体の流れを切っています。
地の文から梨花の思考を持ってきて、一つ一つの台詞を長くするようにすると文章のテンポが良くなると思います。
現在、ある物事に対する梨花の感想も地の文に書いてますが、それを台詞と言う形で表現した方が良いかもしれません。

所々よく分からない部分があると思いますが、そこは俺も論理的に考えずに感覚で理解しているところなんでご勘弁を。
とりあえず言いたかったことを一言で言うと、地の文と台詞の兼ね合いを考えて、ってことでしょうか……。
うん、やっぱり上手く言えない。というかこの違和感自体俺くらいしか感じていないかもしれません。
俺ってテンポとバランスを最優先で考える人間なんで……。
お粗末様な文章ですいません。

130 ◆p2RhzINABA:2007/06/23(土) 04:11:53 ID:ohNw8iRU0
>>128
批評どうもありがとうございます。
丁寧に指摘して抱いて、ありがたい限り。

内容が伝わっているようで、安心しました。
ご指摘どおり、文章の緩急に気をつけて書いてみたいと思います。
もちろん、ヒキもつけて。

131 ◆A.IptJ40P.:2007/06/25(月) 23:35:40 ID:6iR8he2U0
批評お願いします。

ttp://home.att.ne.jp/kiwi/verde/brss82.htm

・文章のテンポ
・戦闘シーンについて

その他、何か気付いたことがあればそれもお願いします。

132 ◆g8qXEEkC.6:2007/06/26(火) 00:47:24 ID:Xh/Bz.Qw0
批評ありがとうございます。
褒めていただき、とても嬉しく思っています。
指摘された点を省みつつ、より一層の上達を目指して生きたいと思います。
本当にありがとうございました。

133 ◆TA0T5gpKEQ:2007/06/30(土) 23:25:36 ID:ThaOF6wk0
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5008/1167866515/70-71
批評お願いします
投下したときは改行の多さについて若干指摘を受けたので、それについて皆さんの意見をお伺いしたいです

134どうみても名無しです。本当にありがとうございました。:2007/07/01(日) 02:35:29 ID:GBF9jSQ60
>>131
僭越ながら。


>と言った所。
「といったところ」と開くべき。

>そう言い、微かに笑い―――

>「腹筋、割れてるな」

>―――瞬間、大気が凍った。

>「そういう意味じゃありません!」
この場面、「―――瞬間、大気が凍った。」を挿入することでテンポを崩している。
巧の台詞から直接あきらの台詞につなげた方がコミカルな印象を強められる。

>浅倉が、後頭部目掛けてそれを
誰の「後頭部」なのかセンテンスの中で分からない。
文脈で読ませるなら、段落中で示しておくべき。

>時間は無い。
「ない」と開きたい。

>一瞬だけブラックアウトした視界。
「した」は違和感。前後で時制が続いている以上、「する」とすべきか。

>その刹那に、浅倉はあきらへ近付き
「刹那」と「近付き」の二語で印象が遠い。
近付き、を言い換えた方が通りがよくなる。

>立ち上がろうとし、しかし脳が揺れる感覚に崩れ落ちる。
この段落、視点構成が曖昧。前二文は視点を巧の目線から俯瞰的なものに移しているため、
この文を唐突に巧の視点に戻すと違和感が生じる。
段落内では視点を統一すべき。

>まず最初に、生臭い鉄錆が味覚に来た。
「鉄錆」が「味覚に来た」は表現に強い違和感を覚える。
「鉄錆の生臭さが」などとするか、言い換えた方が無難。

またこの段落以降、誰の視点なのかまったく分からない。
北岡に視点の人物の名を呼ばせるなどして明示しておくべき。

135どうみても名無しです。本当にありがとうございました。:2007/07/01(日) 02:35:56 ID:GBF9jSQ60
>全く持って、らしくない。

>◆

>「……おや?」
文脈から、◆の前後で語り手の人物は入れ替わっていないと推察される。
◆の使い方が不明瞭。
またこの前後の段落、北岡の三人称一元視点で処理できるように思う。

>姿勢が低くなった事と〜
この段落、「事」「こと」で表記ゆれが見られる。
「こと」で統一すべきか。
また、一作品中に複数の一人称・三人称が混在するのであれば、メタ的にそれを示しておくほうが無難。

>彼は苦悶の表情の上に
「彼」が「乾さん」を示しているのは文脈から見て取れるが、あきらの一人称であるなら
この文の前に視線を乾に向ける表現を挿入するとより読解がスムーズになる。

>目を閉じた巧の声に応じ、
あきらの一人称であるなら「巧」はおかしい。
一人称において語り手の心中と地の文の表現は統一すべき。

>管の鬼は風と近しい。ならば、鬼笛より流れ出ずるは空渡る疾風の音色。
>高い音に震える大気は蒼く染まる。閉じた螺旋を描き、空へと上り行く風。
この表現はよくまとまっていて綺麗。

>大気の幕を突き破り、飛び出た四肢は既に群青。
>立ち上がった男が、銀のベルトを腰に巻いた。右手に持った黒い長方形の箱。
>その口が紡ぐ感情はただ一つ。
>歓喜。
この段落、文のつながり、また視点の構成が不明瞭。
あきらの一人称ではなく三人称俯瞰視点のように感じられる。
語り手である「あきら」の見たものを心情に沿って表現すべき。

>袈裟に振り下ろされたそれは
通常、「袈裟に振り下ろす」とは表現しない。
「袈裟懸けに」とすべき。

136どうみても名無しです。本当にありがとうございました。:2007/07/01(日) 02:36:17 ID:GBF9jSQ60
>変身しない人間が、〜
この段落以降、次の◆まで、全体に視点がブレている。
俯瞰視点とあきら寄り、あるいは浅倉寄りの三人称一元視点が混在しており、使い分けがなされていない。
戦闘の流れからしっかりと視点を構成すべき。

>〜意識は混濁する。
>予想外の事態に受身も取れず、変身の解けたあきらのように。
「あきらのように」とした意図が不明瞭。流れが崩れている。

>――――――たった一つだけ、前提が間違っていた。
>      この闘いは、鬼と人との闘いではなく、鬼と鬼との闘いだ。何故なら―――
この表現を効果的に演出するなら、「鬼と人の闘い」であることをもっと強調しておくべき。
伏線の段階で地の文に登場人物の一元視点が含まれているため、効果が薄くなっている。

>或いは――――――仮面ライダー、と。
この一文は実に効果的な演出がなされている。
また後に続く、
>正義の味方とは、殺意の前に立ち塞がる者の名だ。
も光っている。秀逸。

>「乾さん!」
>「あき、ら?
> ……あの野郎は!?」
>「この人が助けてくれました……ありがとうございます」

>「礼は後で。急いであちらに逃げて下さい。北岡、津上という人が、きっと助けてくれる筈です。
> ―――私が時間を稼いでいる間に、早く!」
やや冗長か。短めの地の文で間を取ると流れがよくなる。
またこの場面での空行挿入にはあまり意図が感じられない。

>肩を脱臼させてたのだ。
脱字。

>全く持って
「持って」は誤字。

>足り得る
「足り」は誤字。

>過ぎないという事を
「事」「こと」で表記ゆれが散見される。統一すべき。

>直撃したにも関わらず
「かかわらず」と開くべき。

137どうみても名無しです。本当にありがとうございました。:2007/07/01(日) 02:36:38 ID:GBF9jSQ60
>だが、彼にそこまでの〜
一読して「彼」が橘なのか木野なのか分かりづらい。
文脈的には読めるが、「木野」とした方が素直に通る。

>そして木野が〜
「そして」はテンポを崩しているか。
またこの後、「右手を掲げた。」と「落下するギャレンラウザーの」の間にギャレンラウザーが
落下してくるのを示した一文が挿入されると、展開がビジュアル的にイメージされやすくなる。

>「この距離なら話は別だ!!」
少し軽いか。見せ場なので、ダッシュや読点などで印象を強めたい。

>生身の状態で木の一本に引っ掛かった。
イメージしづらい。どう「引っ掛かった」のか、説明がほしい。

>俺達からは四十近い距離が離れる。
>一人、開けた場所に出ている。
上段、「四十メートル近く離れている」などと言い換えた方が無難。
また表現を急ぎすぎ、上下の文のつながりが見えない。

>「形勢逆転、だなあ……北岡ァ!」〜
この段落、地の文を挟まない台詞の応酬とした意図が不明瞭。
スピード感を出したいシーンではないはず。

138どうみても名無しです。本当にありがとうございました。:2007/07/01(日) 02:37:08 ID:GBF9jSQ60
物語全体の流れの作り方は秀逸ですし、テキストにも波はあるものの、確かな力を感じます。
反面、構成…いわゆるコンテの切り方に課題が残るでしょうか。
一人称、三人称一元、三人称俯瞰と複数の視点で構成するならば、それぞれの場面でカメラの位置取りを
しっかりと読み手に理解させることが重要です。
現状では「いいとこ取り」をしようとして、デメリットを回避できずに被ってしまったという印象が強く残ります。

戦闘描写は展開も二転三転して迫力がありました。
緩急もついていますし、ここぞという場面にスポットを当てる上手さを持っているといえます。
ただ、浅倉vs木野の戦闘の終盤は表現や演出に拙速さがみられるように感じました。
終盤の出来は本文全体の印象をガラリと変えますので、息切れさせないことを心掛けるとより良くなるかと思います。

文章全体のテンポに関しては、全体に短めのセンテンスで区切る文体がペースアップに効果的な印象を受けました。
あえて難を言うとすれば、三人称の会話シーンでの地の文の挿入の仕方にぎこちない点が散見されましたので、
その点は注意されるとよろしいかと思います。
会話している主体同士だけでなく、読み手に視野を広く持たせるような情景描写等もアクセントにすると
ぐっと間が取りやすくなります。

以上、参考になれば幸いです。

139 ◆A.IptJ40P.:2007/07/05(木) 22:12:13 ID:QCipNkQU0
遅くなりましたが、批評ありがとうございました。
苦手な箇所が浮き彫りに……もう一度、ありがとうございます。

140 ◆guAWf4RW62:2007/07/10(火) 01:13:16 ID:xz4O/c7Y0
初めまして。普段はギャルゲロワで書き手やってる者です。
(前編)
http://www29.atwiki.jp/galgerowa/pages/256.html
(後編)
http://www29.atwiki.jp/galgerowa/pages/257.html

登場キャラ:国崎往人(奉仕マーダー)、アセリア(元マーダー)、アルルゥ、春原陽平、涼宮茜、宮小路瑞穂
作品としての狙い:所謂燃え展開。バトルと死亡シーンの二つに重点を置いたつもりです。

個人的に特に気になっている部分は
・視点の切り替えはちゃんと出来ているか
・緩急のついた、魅せ所のある戦闘になっているか
・キャラの心理描写は十分か
です
その他にも拙い部分があれば突っ込み希望です
少々長い作品ですが、宜しければどなたか批評お願いします

141 ◆DO.TxVZRzg:2007/09/20(木) 23:00:09 ID:xAXzszLw0
ttp://www32.atwiki.jp/comicroyale/pages/307.html

お久しぶりです。二回目の批評をよろしくお願いします。
前回言われたところは、気をつけてみたつもりです。
今回の作品で一番気にしたところは、読者に驚きを与えられるかというところです。
別の能力がある可能性、という所からどんな発想を出せるか、その発想がキャラの背景に沿っているか
という所に注意してみました。

あと、個人的に問題かなぁと思っているのはアミバの豹変ぶりです。
多分、読んだら誰コレ?って感じると思います。この豹変が唐突過ぎないかを判断して欲しいと思います。


以上です。
よろしくお願いします。

1421クールのコテハンより1回の名無し:2007/09/21(金) 20:28:29 ID:8tRSLd2M0
>>133
大変遅くなりましたが、批評させていただきます。
まず一読しての感想ですが、非常に上手く書けていると思いました。
狂人の心理を上手に描写し、文量も長すぎず短すぎず適切です。
ただ、少しばかり表現がやりすぎかもしれません。
*す、死ねなどといった攻撃的な言葉は、安易に使いすぎるとキャラがチープな感じになります。
ステレオタイプな狂人キャラってのは食傷気味なところがあるので、後半のクールな思考パートとの兼ね合いも考え、
前半をもっと控えめな表現にし、前半と後半でベクトルは違うが大きさは同じ、という方向性で圭一を書いた方がより強烈な印象を与えれるかもしれません。

改行については……別に多いとは感じませんでした。
おそらく空の改行のことだと思いますが、指摘された方が気になったのは、一行辺りの文が多いからではないでしょうか?
ブラウザやPCによってもかなり変わりますが、一行に多く入れすぎると画面が詰まって見え、相対的に空白の行が目立つようになります。
一行あたりの文字量を減らせば、空白行もそこまで目立たないんじゃないかと。

以下、気になった文について少しばかり。

>やがて急所を庇う余力すら失い、絶望に塗れた薄汚いその顔面にフルスイングを叩き込んでやった。
「やがて」が不自然です。消してしまうか、別の語に変えるべき。

>ピクリとも動かなくなったのを確認した。潰れた柘榴のようになった顔面に狙いを定めバットを振り上げても、ピクリとも動かなかったのを覚えている。
「ピクリとも動かなくなった」という表現が重複しているのが気になります。
わざと同じ表現にしたのかもしれませんが、「少しも」、「まったく」など同意の語に変えたほうが良いと思いました。

>勝手に俺が*さなければならない敵は減っていく。
「勝手に」を敵はのあとに持ってきたほうが良いです。

だいたいこんな感じです。
自分、ひぐらしは詳しくないんでキャラ描写についての部分は読み流してくださって結構です。
ただ狂ってるキャラよりもクールに狂ってる方が魅力的じゃないかなーと思って書いただけですので。

143 ◆1sC7CjNPu2:2007/10/02(火) 03:10:58 ID:dEqn2U6I0
ttp://www40.atwiki.jp/animerowa-2nd/?page=%E3%81%9F%E3%81%A0%E6%92%83%E3%81%A1%E8%B2%AB%E3%81%8F%E3%81%AE%E3%81%BF

はじめまして、批評をお願いします。
最近書き手になりまして投下したものですが、低い自己評価と(たぶん)高評価の感想にギャップがあって首をかしげてまして。
感想はすごく嬉しかったのですが、自分としては練りの甘い所があると思っているんですよ。

高評価を受けた理由の自己分析としては
・後半、時間が足りなくて描写不足になった所が逆にスピード感を出した。
・序盤でネタになるマーダーを、人気のある主人公が倒したことで受けた。
以上のことがあると思います。

自分が調子に乗って馬鹿やらかすんじゃないか心配なので、どうかお願いします。

1441クールのコテハンより1回の名無し:2007/10/03(水) 09:55:31 ID:mPIbb06Y0
まず、・・・・・・よりは……の方がいいかと。
三点リーダー×2が基本だと、自分が批評された時に言われました。
展開、キャラの心理描写など、面白く読ませていただきました。スパロボ好きだしw
ですが、視点の切り替えなどの構成については、もっとシンプルに分かりやすく出来たのではないかと思います。
キャラの視点でいえば、
ゆたか>Dボゥイ>ゆたか>Dボゥイと進むよりは、ゆたかでヒッツカラルド出現まで進める。
それから巻き戻してDボゥイ視点でもう一度、とした方が流れが分かりやすいのではないかと。
後の方で時間を巻き戻して描写するポイントがあるので、なおさらそう感じました。
あくまで自分のこだわりなのですが、極力視点の移動はしません。
フラグなどを詰め込むのに必要な場合は仕方ありませんが。
できるかぎり、場面ごとにキャラ一人の視点で最後まで持っていく方が、読む人は分かりやすいと思うからです。
特に戦闘シーンなんかは自分が熱くなって書いてるのに、読んだ人が「何書いてるのかわかんねーよ」
とか言ったら、自分にとっては最悪ですから。
戦闘のスピード感については、描写不足といったことはないと思います。
そもそもキャラ視点で考えれば、戦闘中にあれこれ余計な事に注意を払うのも変ですし。
まずはシンプルに、必要最低限の描写を書いて進めていく。
そしてクライマックスでバン!!と盛り上げれば、その対比でインパクトが出ると思いますよ。
どこぞの電王ではないですが、最初から最後までクライマックスだと、どこがクライマックスか解らなくなってしまいますから。

僭越ながら、以上です。
文章力に関しては文句なしのレベルです。少なくとも自分と比べたら。
あなたの次回作に期待です。

145 ◆1sC7CjNPu2:2007/10/03(水) 15:55:01 ID:q6wvAWEg0
批評ありがとうございます
三点リーダーについては指摘されるまで出来ているつもりでいました。いやお恥ずかしい。
視点の切り替えについては、正直なところ今回の批評で初めて気づかされました。
読んでもらえる人があっての小説なので、今後はもう少し分かりやすさを意識していこうと思います。
期待に答えられるよう、頑張ります。

1461クールのコテハンより1回の名無し:2007/10/12(金) 18:43:58 ID:Xsa2jOd20
目に付くようにあげとくか

1471クールのコテハンより1回の名無し:2007/10/12(金) 23:17:19 ID:4M4z3M5M0
ごめん、なんでもスレあげちゃった。こっちあげとく

148サキュ:2007/10/13(土) 03:25:47 ID:SREM4RjI0
初日占いに銃殺された事のある 某狐様の二股ラブレター保存しとくwww
サラか私かはっきりしなさいwww 吊ってよしw
それはそうと今日はネット不調で突然死してごめんねー><

◆マ●ト(絶)さん 「そうだ!
どうせ聞こえるなら、聞かせてやるさ!
サッキュン!
好きだァー! サッキュン! 愛しているんだ! サッキュンー!
人狼をする前から
好きだったんだ! (大嘘)
好きなんてもんじゃない!
サッキュンの事はもっと知りたいんだ!
サッキュンの事はみんな、ぜーんぶ知っておきたい!
サッキュンを抱き締めたいんだァ!
潰しちゃうくらい抱き締めたーい!
心の声は
心の叫びでかき消してやる! サラッ! 好きだ!
サッキュンーーーっ! 愛しているんだよ!
ぼくのこの心のうちの叫びを
きいてくれー! サッキュンさーん!
サッキュンを知ってから、僕は君の虜になってしまったんだ!
愛してるってこと! 好きだってこと! ぼくに振り向いて!
サラが僕に振り向いてくれれば、ぼくはこんなに苦しまなくってすむんです。
優しい君なら、ぼくの心のうちを知ってくれて、ぼくに応えてくれるでしょう
ぼくは君をぼくのものにしたいんだ! その美しい心と美しいすべてを!
誰が邪魔をしようとも奪ってみせる!
恋敵がいるなら、今すぐ出てこい! 相手になってやる!
でもサッキュンがぼくの愛に応えてくれれば戦いません
ぼくはサッキュンを抱きしめるだけです! 君の心の奥底にまでキスをします!
力一杯のキスをどこにもここにもしてみせます!
キスだけじゃない! 心から君に尽くします! それが僕の喜びなんだから
喜びを分かち合えるのなら、もっとふかいキスを、どこまでも、どこまでも、させてもらいます!
サッキュン! 君がこのまま吊られろというのなら、やってもみせる!」

149サキュ:2007/10/13(土) 03:27:53 ID:SREM4RjI0
うっわー@@ ごめんなさいごめんなさいごめんなさい><
スレッドを間違えました><

1501クールのコテハンより1回の名無し:2007/10/13(土) 23:35:59 ID:xplEBFL60
誤爆自重w

1511クールのコテハンより1回の名無し:2007/10/15(月) 00:16:58 ID:bzTV6bEs0
これはいいキンゲ

1521クールのコテハンより1回の名無し:2007/10/16(火) 18:53:36 ID:BNVKkXlIC
ああ……次はGガンだ。

153 ◆P2vcbk2T1w:2007/11/24(土) 18:19:05 ID:AI9GVrTA0
批評お願いします
http://www40.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/308.html

批評して欲しいポイント
・視点のトリックについて。もっと効果的にするにはどうすれば良いか?
・全体のテンポ
・SSとしての、純粋な感想

SS外の部分で揉めてしまったので、SS自体の評価が自分の中で上手く定まらないです。
初見の方の、率直な感想をお聞かせ願いたいデス。

1541クールのコテハンより1回の名無し:2007/11/27(火) 04:13:46 ID:/2Fw3QYU0
クアットロという傍観者の視点で、一貫して書かれているので分かりやすさという点では良いと思います。
読者に驚きを与えるために視点を変えるということでしたら、ロイ視点でクロちゃん達を迎え撃つ心理描写を入れる。
またはヴァッシュかクロちゃんの視点で爆発の瞬間の描写を入れるとキャラが死亡する無常感が出るのではないかと。
テンポも悪くないと思います。
ここではクアットロが主役なので、他のキャラの描写を細かくしても意味が薄いと思いますし。
感想。
クアットロがステルスマーダーとして期待を抱かせる策謀っぷりです。
正直、キャラはロイとヴァッシュしか分からないので、らしさがでていたか、という点ではヴァッシュがマキシマムでなく、無印っぽいヘタレでいいw
ロイはもうオリキャラになってますしね……。
批評というよりは感想に近いですが、面白く読めました。GJです。

1551クールのコテハンより1回の名無し:2007/11/28(水) 23:30:21 ID:RigI8xls0
「私ことクアットロの出した結論である」という一文をもっと引き立たせたいということでしたら
それまでの地の文での「私」などの主格は徹底して排除するべきだと思います。
クアットロの影をとことん薄くしてあたかも三人称視点、あるいは神視点であるかのように書き進める。
こうすることで読者はクアットロの視点をあたかも客観的な視点であるかのように思い読むことになります。
そのうえで、クアットロ独自の黒い考え(今回のSSでは「ご苦労なことだ」等のことです)を後半に行くにつれて少しずつ紛れ込ませていきます。
客観に徹するべきばずの地の文(実はクアットロ視点)に、主観的な情報が混じりだすことにより読者は違和感を覚え、作品により引き込む効果を得ることができます。
最後にクアットロ視点であると明かしたときのカタルシス効果もより大きくなるのでは、と思います。

全体のテンポについてですが、あまり上手く言えないのですが、ロイを危険と認識してからクロが銃を撃って爆発が起きるまでの間に、
もう少し間が欲しいかなと思いました。スピード感を出すための演出なのだとは思いますが、少々削り過ぎで唐突感が出てしまっているように思います。
具体的に言えなくて申し訳ないのですが、クロとヴァッシュの言い争いからクロ突撃に至るまでの描写はもっと書き込みを増やした方がよいと思います。
クロの突撃を引き立たせる形で分に緩急を付ければ、直後の死に様ももっと栄えると思いますので。

長々と偉そうなことを申しました。足しになれば幸いです。

156 ◆o.lVkW7N.A:2007/11/29(木) 00:44:42 ID:j5KGhbqo0
本気で尊敬している自ロワの書き手氏たちに少しでも追いつくため、批評をお願いします。
ttp://www25.atwiki.jp/loli-syota-rowa/pages/478.html

気になっている点
・書き手紹介などで、よく「緻密な描写」と言われるのですが、あまり自覚がありません。
余計な細部の描写ばかりに力を入れすぎて、結果的に全体が散漫になっていないか?
・敢えて、同じ様な単語や言い回しを重ねて使う癖があるのを、読む側はどう感じるのか。
・梨々の心情変化に説得力があるか。
・この展開(実は生きてた。しかも偶然拾ったアイテムで回復)を、ご都合主義展開と思わず受け止められたか。

などです。よろしくお願いします。


前話までのあらすじ:
さくらはマーダーの雛苺に脅され、言われるがままに少年を撲殺してしまう。
開始直後からさくらと行動を共にしていた梨々が、偶然その場面を目撃し…。

1571クールのコテハンより1回の名無し:2007/11/29(木) 02:00:33 ID:a2kP3NPk0
前回のあらすじが何だかそれっぽくて吹いたw
え〜、誤字の指摘からで申し訳ないのですが2行目の「桐」は「錐」状態表の「核金」は「核鉄」の間違いだと思います。
文の印象をがらりと変えてします誤字ですし、固有名詞の間違いは一文字でss全体の完成度を大きく下げる要素になりかねると思いますので指摘させていただきました。
既に他所で言われてたならごめんなさい。

拝読して、確かに緻密な描写であると感じました。
どこでそう感じたかというと書く文に徹底して付けられている比喩表現と修飾語ですね。
それらが上手く組み合わさって文章の雰囲気を作り上げています。
自覚がないというのはそれらを「当然つけるべきもの」として考えておられ、そこに読者とのギャップが生まれているのではないかと勝手ながら想像いたしました。
立派に「武器」として通用するレベルだと思います。

余計な描写という程ではないですが、気になったところといえば一文ごとに改行が入っていることです。
ブラウザでの見易さを考慮されているのだとは思いますが、改行が入るとどうしても読者はそこにわずかながら「間」を感じてしまいます。
細かく描写されているだけに、一つ一つに間を持たされると、失礼ながら脳内のイメージが「カクカク」したものになってしまいます。
描写によって短文×2くらいで改行を入れた方がよりスムーズに印象が伝わるのではと思いました。

>敢えて、同じ様な単語や言い回しを重ねて使う癖があるのを、読む側はどう感じるのか
さくら視点の「上げて、下げる。」やその直後の五感の描写のことでしょうか?
読む側はどう感じるのかということですが、恐らくそれは読み手の読書経験によって大きく左右される点だと思いますので
一概には申し上げられません。
「無機質な感じがする」と怖がる人もいれば「ラノベ的だなぁ」と萎えてしまう人もいるかもしれません。
氏の目指しておられる文章と照らしあわせて、より効果的な表現であると思ったならそのまま突き詰めていけば良いと思います。

>梨々の心情変化に説得力があるか
私よりももっと梨々のリレーを読み込んでこられた方の意見が欲しいところですが、今回のss内では十分な説得力があると思いました。

>この展開(実は生きてた。しかも偶然拾ったアイテムで回復)を、ご都合主義展開と思わず受け止められたか
核鉄を拾った点に関しては、まぁ批評の場ですので僭越ながら辛口に言いますと「ほんの少し…」といったところです。
あくまで軽いレベルなのですが。ご都合ではないかという不安を減らしたいのであればそこに物語的な意味を付与すれば良いと思います。
胸ポケのペンダントで銃弾を防いだだけなら「ねーよw」ですが、そのペンダントが彼女との思い出の品なら「奇跡」になる、みたいなものです。

実は生きてたという点ですが、これはご都合主義というか、それまでの描写との違和感は感じました。
梨々が気絶するまでにも「臓腑が抉られる。」等の描写もあり、その後さくら視点でさらに梨々を殴っているため、
正直脳内イメージでは梨々は肉塊レベルにまでぐっちゃぐちゃにされてました。
そのため、その後の怪我をしつつもそれなりに動ける梨々の様子に「あれ?」という感じでした。
その違和感を埋めるのが核鉄の回復力なのでしょうが…。元々の回復力&LSロワ内での制限に明るくないのでこれ以上のことは言えないです。すみません。

一つ気になったのが「さくらが」「さくらは」など、主格が頻出する点です。
誰の視点なのかがはっきりしていれば、何も書かなくても誰の行動、心情なのかは結構伝わるものです。
思い切って、もう少し削ってしまえば文章がすっきりしてさらに読みやすくなると思います。

長々と失礼しました。色々言ってすいません…

1581クールのコテハンより1回の名無し:2007/11/29(木) 03:37:27 ID:ScLB7L.Y0
最近自分なりに試行錯誤して少しは自ロワの書き手氏たちに近づけたかな、
と思ったら他の方の新作が投下されるたびに、そんなもの勘違いだと思い知らされてビックリ。
しかも尊敬している書き手氏はここで更なるレベルアップを図ろうとしていて二度ビックリ。……と、内輪の話っと。

>>156
まともな批評なんて初めてなんで思ったことだけ。
まず、梨々の心情変化について。これは特に違和感を感じませんでした。
原作のエピソードや梨々の怪盗としての洞察力を考慮すれば充分自然です。
もともと冷静なときなら頭もいいキャラですし。

文章のほうは……修飾多くてもいつもスラスラ読めてしまうからむしろ羨ましいのですが……。
あえて言うなら一つ。
>座ったまま周囲一帯をぐるりと見回すと、人の気配が感じられないのを確認し胸を撫で下ろした。
これだけ「見回すと、人の……」のあたりで少し引っかかりを感じました。どこかで一度切ったほうが良かったかも。

159 ◆10fcvoEbko:2007/11/30(金) 00:12:47 ID:awn2K2fs0
自分で気付いていない欠点について知るために批評をお願いします。
http://www40.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/346.html

気になっているところは
・視点のぶれがないか
・視点の切り替えが不必要に多くないか
・心理描写は過不足がないか、効果的に用いられているか
・その他、文章力を上げるためにより強化すべき点はどこか

などです。よろしくお願いします。

160 ◆o.lVkW7N.A:2007/11/30(金) 02:05:09 ID:Vh66N2Vo0
>157、>158 お二人ともありがとうございます。

説明されて始めて、自分の文章にやたらと比喩や修飾語が多いことに気付かされました。
仰るとおり、自分では全く意識せずに付けていた形容なのですが、他人から見るとかなり異様なんですね。
そういえば他の書き手さんって、こんなに一文がごちゃごちゃしていないような……。
でも、心配していたほど読み辛くは無いようなので、このままの路線でより表現力を高めていこうと感じました。
主格の頻出や改行の方法、文の構成など、全然自覚のなかったった部分についても指摘ありがとうございました。
これを機に、より読みやすい文章を書けるよう努力します。


前話のラストを真逆に使ってしまった心情変化は、さほど問題ないようで安心しました。
ただ、梨々が生きていたことに対しては、やっぱり描写でのバランスが取れてませんでしたよね。
「読み手視点でのサプライズ」と「説得力」を両立させたかったのですが、力不足で……。
これについては今回のSSで一番気に掛かっていたことだったので、率直に言っていただけて嬉しかったです。

161 ◆DNdG5hiFT6:2007/11/30(金) 14:00:05 ID:a5pwyc.A0

はじめまして、批評をお願いします。
http://www40.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/338.html

自分で特に気になっているのは
・台詞と地の分のバランスが悪く、文章のリズムが悪くないか?
・地の分に不必要な表現多く、くど過ぎないか?
ということです。

また某所で『作者の意図が透けてみえる』という感想が有り、そこが気になっています。
(この話で死んだキャラクタの死を知ると、ほぼ確実にマーダーになるキャラクタがいるため、
 そのキャラを活躍させたいために殺したのでは、と思われているのでしょうか?)
それに関して、読み手に“予想外”の驚きを与えるためにはどうしたらいいか?
という点でのアドバイスがあればよろしくお願いします。


拙い作品ですがよろしくお願いします。

162153:2007/12/01(土) 00:59:07 ID:XrLZV2II0
遅ればせながら>>154-155両氏、
コメントありがとうございました!

163:2007/12/09(日) 06:50:49 ID:hLDfQQcE0
いじめ撃退法

164名前を捨てた人:2008/02/04(月) 01:29:06 ID:yeqNVEvY0
>>誤爆スレ853 ◆d4asqdtPw2氏
1.スカイハイ
2.エンゲージ
3.貴重な貴重なサービスシーン

地の文も台詞回しもリズムよくまとめられていて、読んでいて気持ちのいい文章です。
コミカル、シリアス両面で空気や間を調整できる、しっかりとした力をお持ちのように思います。

さて、この後にリレーする、という観点からの意見ですが。
ヒキに関しては可能性を限定しすぎることなく、かつ状態表だけでなく本文中でしっかりと
行動方針を立てていることが殆どですので、非常にリレーを続けやすい部類に入ると思います。
またそのキャラ「らしい」方向性で行動原理や心理を掘り下げておられるので、その意味でも
その後の展開を想像しやすいように思います。
反面、ほぼ例外なく一つのエピソードに幕を引いてのヒキですので、俎上の鯉を料理するのが
得意というタイプの書き手にとっては若干面白みに欠ける部分はあるかもしれません。

165名前を捨てた人:2008/02/04(月) 02:00:04 ID:yeqNVEvY0
>>誤爆スレ861 ◆9igSMi5T1Q氏
1.偽りの共闘
2.信じられない話
3.偽りの脱出

キャラ個々の足場に基づいた考察が多く見られるのは、作品をしっかりと把握した上で
心理を掘り下げておられるのだと思います。
各作品、その点で非常に優れているのですが、他方で台詞回しと情景描写に若干固い部分が
見受けられるように思います。
『心に愛を』のバトルシーンでは、終盤において心理描写が多用されることでスピード感が削がれ、
一種のカタルシスに欠けてしまっているような印象を受けました。
展開を形にしていく上で、キャラの「思考」と「視点」、「言葉に出すこと」を意識的に切り離してみるのも
一つの方法論かと思います。

166名前を捨てた人:2008/02/04(月) 02:22:47 ID:yeqNVEvY0
>>誤爆スレ884氏
1.451
2.ゼロの使い家
3.その頃、置いて行かれた二人は

全ジャンルバトルロワイアルスレ分に関してはdat落ちで拝読できませんでした。
勢いで押すのならばリズムの良さを、逆にシュールな笑いを目指すのならば精緻な描写を
心がけるようにされると、より展開が引き立つのではないでしょうか。

167 ◆wivGPSoRoE:2008/02/04(月) 02:39:11 ID:nKEfFRyw0
ttp://www32.atwiki.jp/comicroyale/pages/405.html
私もお願いしたく参上いたしました。
文章としてはどうも最近、「――」を使いすぎかなと、思っております。
何卒よろしくお願いします。

168名前を捨てた人:2008/02/04(月) 02:46:05 ID:yeqNVEvY0
>>誤爆スレ886 テイルズロワのナナシ氏
1.向こう側
2.Normal End −君に届け−
3.The last battle −君を離れる並行の線−

心理と連動した情景描写が見事な、胸を打たれる文章だと思います。
バトルシーンに関しても迫力のある筆致で、どれも極めて高い表現力と
しっかりとした構成力に支えられた作品でした。

ですが反面、文中に若干の構文上の乱れが散見され、折角の完成度を
落としてしまっているように見受けられました。
全体の構成や描写が精緻であればあるほど、そういった僅かな乱れが
大きな瑕疵のように映ってしまいます。
推敲の精度を上げることでより高みへと昇華できるのではないかと思います。

169名前を捨てた人:2008/02/04(月) 02:49:44 ID:yeqNVEvY0
追記。
文章に波がないとご心配されているようですが、拝読した限りでは統一されたトーンが
むしろ心地よく感じられました。
構成がしっかりされているので、展開に関して冗長になることもなくまとめられているように思います。

170名前を捨てた人:2008/02/04(月) 03:24:47 ID:yeqNVEvY0
>>167
1.姉
2.炎の記憶
3.誰がために

心理の流れに沿った台詞回しと展開には、しっかりとしたキャラ把握の土台を感じます。
個々のキャラの描き方が非常に魅力的に映りました。

反面、特に初期の作品において若干構成のメリハリに欠ける部分があるように思います。
その場にいるキャラの心理の流れを追うあまり、全体の構成やリズム感といった部分が
少し後回しにされがちな印象を受けました。
その辺りの取捨選択は難しいところですが、意識されるとまた違ってくるかもしれません。

171 ◆wivGPSoRoE:2008/02/04(月) 03:29:39 ID:nKEfFRyw0
>>170
夜中に本当にありがとうございました。
今書いている作品に生かせるよう、頑張ってみます。
重ねて御礼申し上げます。

172名前を捨てた人:2008/02/04(月) 20:21:58 ID:vz79C2RI0
>>168
ランキング、批評ありがとうございました。
構文ですか…確かに見返してみれば前後の繋がりが分からない文章や、
句読点の打ち方がおかしかったり…。
恥ずかしながら、文章のリズム感を考えすぎて正直あまり気にしたことはありませんでした。
これを機に注意深く気を付けていこうと思います。

不安材料だった癖や戦闘も大丈夫のようで少し安心しました。
批評を通じて自分の作風に自信が持てたような気がします。ありがとうございました。

173名前を捨てた人:2008/02/04(月) 22:09:28 ID:/s4kkfms0
>>166
批評とランキングありがとうございます。
夜中まで本当にご苦労様でした。

174 ◆d4asqdtPw2:2008/02/05(火) 00:19:24 ID:dYBAOBc.0
>>164
遅くなりましたが、批評ありがとうございます。
確かに繋ぐ位置は考えないといけませんね。
次からもう少し気を使ってみることにします。
本当にありがとうございました。

175 ◆9igSMi5T1Q:2008/02/09(土) 19:57:04 ID:MZaqZizI0
>>165
どうも、ありがとうございます。うーん……
何とかスピード感を与えるように頑張ってみることにします。
どうも、ありがとうございました。

176 ◆jVERyrq1dU:2008/03/23(日) 21:28:20 ID:3iOPLoEA0
はじめまして。どなたか批評お願いします。上が前編、下が後編です。
文章の改善点などを指摘して頂けたら、嬉しいです。

http://www39.atwiki.jp/niko2/pages/425.html
http://www39.atwiki.jp/niko2/pages/426.html

心理描写を丁寧に書いたつもりなんですが、どうでしょう。

177名無しロワ 完結編:2009/03/20(金) 15:17:10 ID:hla8yI2o0
コレを見て欲しいんだけど…
http://stardustmagic.dtiblog.com/

178無念:無念
無念

179無念:無念
無念

180ナナシサン・ゾルダート:2011/11/01(火) 19:34:32 ID:AZU94DzE0
たまにはage
誰か久しぶりに批評お願いしちゃってもいいんじゃないかしらん

181 ◆hqLsjDR84w:2012/04/02(月) 01:58:48 ID:I/fztFwk0
http://www44.atwiki.jp/sundayrowa/pages/67.html


少し前に上がってたので、頼んでみようかな。
よろしくお願いします。

182 ◆5ddd1Yaifw:2012/04/02(月) 02:07:17 ID:EzSzA40E0
http://www26.atwiki.jp/narumiayumu/pages/115.html
便乗するのさ。

183ナナシサン・ゾルダート:2012/04/02(月) 04:54:49 ID:I/fztFwk0
>>182
出すだけなのもアレだから、批評してみました。
自分のことは棚に上げてますので、ご了承を……
初めての批評なんで、おかしなところがあったら指摘してください。


 ◇ ◇ ◇



 まず誤字です。


>携帯に送られて着た

>光の刺す方

184ナナシサン・ゾルダート:2012/04/02(月) 04:56:45 ID:I/fztFwk0



 ◇ ◇ ◇



 文章の批評です。


>朝の光がステンドグラスに差し込んで色とりどりの光へと変わり、世界に広がる中、藤林杏は一人うずくまっていた。

 ステンドグラスを通過した光が照らすのは大聖堂のなかだけなので、『世界に広がる』はおかしい。
 杏視点で世界が塗り潰されて見えた、とかならありだと思うけれど、にしたって杏の状況的に合わないかなぁ。


>何もかもを投げ出したい、もうこれ以上この世界にある音を聞きたくないとばかりに両手で耳を塞ぎ椅子で丸まっていた。

 一文が長い。
 『何もかもを投げ出したい』のほうは、削ってもいいんじゃないかな。
 それか、『もうこれ以上この世界にある音を聞きたくない』で行を変えて、『そう言わんばかりに――』と繋げるかですね。


>歩の追求から逃げ出した杏が走って、転んで、歩いて、走って、躓いて転びかけて。

 最後に『それでも走って』とか足したほうがいいかと。
 転びかけて、そのまま辿りついちゃったみたいですし。


>破綻のきっかけとなった携帯に送られて着たとある画像――岡崎朋也の無残な姿であった。
 頭を打ち抜かれ、がらんどうとなった光無き虚ろな瞳。杏は認めたくなかった、恋心を抱いていた青年の死を。

 書きたいことは伝わりますが、一文目が変な文章になってます。
 『破綻のきっかけとなったのは、携帯に送られてきたとある画像であった』にして、二行目以降でその正体と惨状を書いていくのが自然。


>何故朋也が死んでしまったのか。理由は明確、誰かに殺されたからだ。
 誰かとは誰か? 悪意を持つ参加者。自分の我欲を叶える為に人を殺した最低の屑。

 短い文章で畳みかける感じがいいです。杏の困惑がよく出てますね。
 ただ、『誰かとは誰か?』から答えを出すまでに、『簡単だ』とか『考えるまでもない』とか挟んだほうがよかったかもです。


>「あるのは腰につけていた拳銃だけか……」

 ちょっと説明っぽいです。
 セリフは『あるのは拳銃だけか』だけに留めて、『腰につけていたので――』と地の文で説明したほうがいいかな。


>ドアの開閉される音と同時に光の刺す方からいつも聞いていた、日常を象徴するであろう軽い声が聞こえてきた。

 一文が長いですね。
 『ドアの開閉される音と同時に、朝日が差し込む』、『続いてよく知った声が聞こえてくる』で分けたほうがいい。
 それに、『いつも聞いていた』と『日常を象徴する』は片方でいい。
 そして、『日常を象徴するであろう』には違和感。『あろう』はいらない。


>顔を上げた杏の眼前に映ったのはいつも辞書をぶつける的のような存在である金髪。

 なんか、一気に情報が来た感じ。
 せっかくの再会ですし、いっそ何行か使ってしまってもいいかもしれません。
 そのほうが、のちのちの展開の衝撃もアップしそう。
 あとこのくらいの長さの文章は、読点があったほうが読みやすいですね。


>その姿を見てその幸運を少しでも朋也に分けてやれなかったのかと筋違いの八つ当たりをしそうになった自分を苦く思う。

 読点が欲しいです。
 他にも読点が欲しい文章はいくつかありましたが、特に気になったので。


>拳銃を見ただけで怯えてしまう自分に少し嫌気が立つ。いつから自分はこんなにも弱くなってしまったのだろう。

 拳銃に怯えるのは当たり前です(※)。
 『友人なのに怯えてしまう自分に――』が自然。


>思考にノイズが生まれて立っている地面が真っ暗な闇に見えるようになった。

 大聖堂の床は『地面』ではない(※)。


>放送が流れていないということを顧みると陽平はまだ知らないのだ、朋也が死んだことに。

 『死んだことを』ですね。

185ナナシサン・ゾルダート:2012/04/02(月) 04:57:42 ID:I/fztFwk0


>本当のこと、仲間との衝突のせいで荷物は全部置いてきたなんて言えはしなかった。

 仲間との衝突のせいで荷物は全部置いてきたなんて、本当のことは言えなかった。


>自分の恥を陽平には知られたくなかった。
 杏としても朋也の死で動揺するであろう陽平をこれ以上惑わせたくなかった。

 二行目冒頭の『杏としても』はおかしい。
 自分の恥を知られたくない、というのも杏としての感情なワケですし。


>「ちょっと! 朋也が死んだのよ! 何でそんなに落ち着いてられるのよ!」
 杏が何でだと聞こうと声を張り上げるがその前に答えは開示される。

 すでにセリフとして書かれているので、地の文ではわざわざ書かずに『杏が声を張り上げるが』だけでいいと思います。


>「別に僕にとっては驚くことじゃないんだよ。だってさ、岡崎を殺したのは僕なんだから」
 掲げられるリボルバーの拳銃に杏は思考が一瞬真っ白になる。
 陽平と全く関連性が見えないその言葉に杏は思わずキョトンとしてしまった。

 なんか……違和感。
 一つ目の地の文と二つ目を逆にしたほうがいいと思ったのですが、そうすると以降に続く文章との繋がりが。
 うーむ……
 いっそ、せっかくの大事なパートなので、セリフ分けて間を取るのもありかもしれません。
 「別に僕にとっては驚くことじゃないんだよ」と「だってさ、岡崎を殺したのは僕なんだから」にして、一つ目のあとに『掲げられるリボルバー――』の地の文。
 二つ目のセリフのあとに、その衝撃的な内容への反応。
 この種明かしパートはすごく重要なんで、もっとガッツリ書いていいと思います。

 あと、『陽平と全く関連性が見えないその言葉』という言い回しが奇妙。
 『思っても見なかった言葉』とかのほうが自然。


>しかし、冗談にしては悪いにも程がある。

 『悪い冗談にも程がある』、『冗談にしては質が悪いにも程がある』のほうが自然。
 次の文章で『質の悪い冗談』という言葉が出てくるので、前者のほうがいいかな。


>そんなできもしない言葉に杏は思わずクスリと笑ってしまう。

 『そんな言葉に杏は思わずクスリと笑ってしまう』で一文切り、『できるはずがないのだ。自分と陽平は親友なのだから――』と繋げたほうが綺麗。


>何が目的で陽平はこんなことを言っているのか。自分の驚く姿を見たいだけではないのか。
 わからないなら問えばいい。最初の驚きも覚めて今なら声が出ると確信して杏は声に出す。

 『自分の驚く姿を見たいだけではないのか』と結論を出しておいて、『分からないから問う』に行きつくのに違和感。
 『また別に意図があるのだろうか』とか挟んだほうがいいかと。


>覚悟も決意もない杏がこの先を生き残れるとは陽平には到底思えない。
 その証拠に腰に下げていた拳銃も弾こそ込められているが安全装置は外されていなかった。

 『覚悟も決意もない証拠に、腰に下げていた拳銃も――』と読ませる意図があるのだろう。
 しかしこれでは、『到底思えない証拠に――』と伝わりかねない。


>この世界の全てを敵に回そうとも決意を曲げぬ思いとどんな優しさを与えられても平然と捨てされる非情さ。

 読みづらいので、読点が欲しいです。


>真っ暗な世界で懸命に生きて、間違いを正そうと必死にもがいて自分に助けを求めてきた親友を。

 これ、杏ですよね。
 ……そんなんでしたっけ?
 陽平視点と言っても、無理があるような。
 『怯えていた』とかでいいじゃないかな。


>人を殺すことは悪いということぐらい陽平は百も承知だった。

 『こと』が続いているので、片方削りましょう。


>命の価値は尊くて容易くなくしてはいけないものだって。

 『容易く奪って』のほうがいいと思います。


>黙っているだけでも罪悪感で押しつぶされそうになり足は止まりそうだ。

 『黙っているだけでも』に違和感。
 『分かり切った上で選んだはずなのに』辺りのが適切かな。

186ナナシサン・ゾルダート:2012/04/02(月) 05:02:36 ID:I/fztFwk0
 ◇ ◇ ◇



以上です。
登場キャラや施設をくわしく把握していないので、※マークの指摘については筋違いかもしれません。
その際は、申し訳ありません。

話自体は、とてもおもしろかったです。
杏ちゃんかわいそすぎるし、なにより彼女を殺したあとの陽平パートが素晴らしいですね。
一般人マーダーの葛藤がいちいちくる。
幸せになって欲しいけど、でもなれねーんだろーなぁーっていう切なさがw
ただ、朋也を殺したのを明かすところで間を取ってくれたら、杏のかわいそさや陽平の葛藤を際立っていたかもしれません。

187ナナシサン・ゾルダート:2012/04/03(火) 04:46:44 ID:jM9gN5zo0
>>181
僭越ながら批評をさせて頂きます。
一読しての感想は、指摘すべき箇所もあまり見当たらない、非常に手慣れた印象を受ける作品でした。

外見や情景の描写から思考や心理の描写に移っていく構成が多く見受けられましたが、描写の対象が変わる際にも違和感なく読み進めることが出来ました。
意識してのことかは分かりませんが、描写の対象を追うカメラの動きがスムーズできちんと段階を踏んだ描写が出来ているからだと思います。
上記の点を筆頭に文章の基礎力は十分にあると思います。

これ以上のレベルを目指すとなると、瑕疵を潰し文章の底上げを図る方向ではなく、応用的な部分、たとえば文の修飾や演出を意識していくことが必要になる……はず。
私自身浅学でして具体的にどのような手段を取るのが有効なのか述べられないのですが、
作風に合わせて文体や単語のチョイスを変えてみる、普段使わない言い回しをあえて使ってみるなど引き出しを増やすなどやってみると良いのでは……と思います。
応用の部分に目を向けて書き慣れない文章に挑戦しても、振り回されることなく書き上げることが出来るだけの地力はあると感じました。


以下、読んでいて気になった点を幾つか指摘します。

> 凄まじい勢いで迫ってきた自転車は、すぐ横を通って遠のいて行った。
> 金色の髪の包帯で押さえられいない部分が、大きく風に揺れている。

一文目ではカメラが自転車に向けられているにも関わらず、二文目で急にロベルトを描写しているため少し混乱しました。
この流れだと読者は金色の髪の持ち主=自転車の主だと考えてしまうと思います。
主語を省略せず『ロベルトが』と明記するか、クッションとなる文章を間に挿入するべきでしょう。


> 呆れたような視線を向けられながら、運転手だと思われる女性は空中で身を捻る。
> 二回ほど回転して姿勢を立て直し、自転車のハンドルを掴み取って、車体を己の下へと持っていく。
> 足だけをペダルに乗せてサドルに腰を下ろすことはせず、両腕を伸ばして脚を内側に畳み込む。
> そのままの状態で重力に身を任せて落下していき、地面に接触する瞬間に脚を伸ばす。
> 結果、彼女は服や自転車を土で汚してしまうことなく、着地した。

しろがねの曲芸披露のシーンですが、このように身体の動きだけを写実的に長々と描写されても逆に分かりにくかったりします。
この文章の後にもロベルトの抱いたイメージが書かれていましたが、この文章のあいだあいだに挿入しても良かったのではないかと思います。
或いはいっそ、表現を抽象的なものにして『華やか』というイメージから読者に動きを想起させる手法を取っても。


>「えっ!?」
>
> 意図せず、しろがねから感嘆の言葉が零れた。

『感嘆』のニュアンスとしてはここで使うのは不自然。『感嘆』→「感心し、褒めたたえること」
確かにこのあとにしろがねはロベルトの能力に対して悪感情を持たず『感嘆』するさまが書かれていますが、
ここでは素直に『驚き』、『驚愕』などの語を使ったほうが自然でしょう。


短評ですが、以上で。
描写のメインがロベルトで文量の大半が彼の描写に割かれているにも関わらず、
短いはずのしろがねの仕草や台詞にインパクトがあるというか、ロベルトの思考に影響力が出るだけの説得力がありました。
ちぐはぐで温度差もあるはずの二人なんですが、その食い合せの妙を存分に味わわせてもらいました。
今後も書き手活動頑張ってください!

188ナナシサン・ゾルダート:2012/04/06(金) 00:41:43 ID:/pTorcVE0
>>184
僭越ながら批評をさせて頂きます。
といっても、>>183-186で細かく指摘されている部分も多いので、わたしのほうから言えることは少ないんですがねw
既に指摘されているとおり、読点の不足や一文の情報量のばらつきのせいで読みにくくなっているところが散見されます。
それに加えて、体言止めや倒置法の多用も読みづらさの一因かと思います。
ガチガチに固めた日本語を書け、とまでは言いませんが、基本に立ち返って単純な構造の文章を意識してみるのもいいかもしれません。
それこそ国語の教科書に載っている文章をお手本にする気持ちで、美しく読みやすい文章というものを今一度考えてみてください。

また、体言止めや倒置法は文章を印象づけるために有効な手段ではありますが、本当に必要な場面以外でも大量に使用していれば、その効果は薄れてしまいます。
多用したくなる気持ちは分かりますが、そこをぐっとこらえて山場に狙いを絞ってみることも必要でしょう。
話のキモでの演出に光るものを感じますし、全体の構成やバランスを考えてメリハリをつけるようになるとより一層鋭い話が書けると思います。

短評ですが以上で終わりとさせて頂きます。
今後も頑張ってください! 個人的にすごく応援してるロワですw

189ナナシサン・ゾルダート:2012/04/06(金) 00:42:39 ID:/pTorcVE0
す、すみませんアンカー先間違えました……
>>182宛の批評になります。

190 ◆hqLsjDR84w:2012/04/06(金) 01:28:40 ID:7.ofikkI0
>>187

応用ですか……
いままでミスのない文章を書くことばかり心がけてきたので、そろそろそういうのに手を出してみる時期ですかね。
ちょっとずつやっていこうと思います。

三点の指摘はどれもまさしくその通りで、特に『感嘆』の誤用はかなり恥ずかしい……w
感嘆の意味は分かってたはずなのに、間違って使った上に推敲中に気付かないとは。

登場話ということもあり、メインのロベルトだけでなくしろがねのほうも目立たせたいと思っていたので、それについては成功していたらしく一安心。
批評ありがとうございました!

191 ◆5ddd1Yaifw:2012/04/10(火) 23:08:30 ID:C1vDKPP60
読ませて頂きました。批評というよりただの感想になりそうですが……。
総評としては全体的にすんなりと読みこむことができ、読む側としてもいい意味で楽でした。
ロベルトが殺し合いに乗らない理由も簡潔ながらもきちんと説明されており理解が容易かったです。
まあそれはともかくとして、エレオノールの再現がすごいです。

>「おっ、おぼっ、お坊ちゃっごほっ……ごほっ! お坊ちゃま! お坊ちゃまは、どこでどうして何をしていらっしゃるのでしょう!?」

>ロベルトの身体を激しく揺さぶりながら、女性は問いただす。
>暗闇から舞い下りた姿からロベルトが感じた幻想的な雰囲気なんて、もはやどこかへ消え去ってしまっている。
>近くで見てみると、一本一本が細い銀色の髪はところどころが跳ねてしまっており、顔は汗ばんでいた。

もうこの辺とか脳内でイメージできるレベルです。いつもはクールですけど勝が絡むと慌てるのがエレオノールですよ。
再現がうまいなあって思います。
この話のメインはロベルトなんですが、後半登場のエレオノールもちゃんと目立たせてることが氏の話の作りのうまさが出ており脱帽です。
正直言って指摘する所がないです。文章の基礎的なのも含めて全体的にレベルが高いです。

ただ前でも言われている通り、エレオノールの曲芸シーンは丁寧に書かれているのはわかるのですが
逆に丁寧すぎて想像しづらい部分もあるので、もっと大雑把に書いてしまってもいいのではないかと思います。

本当に全体的にレベルが高い上に前でだいたいのことは言われているので余り突っ込むところがありませんでした。

192 ◆5ddd1Yaifw:2012/04/10(火) 23:11:56 ID:C1vDKPP60
>>188 >>189 のお二方、丁寧な批評どうもありがとうございました。
美しく読みやすい文章、読点などなど直すべきところが色々と分かり参考になりました。
これからの執筆の時はできる限り注意して行こうかと思います。

193 ◆hqLsjDR84w:2012/04/10(火) 23:31:07 ID:7tpn2qag0
>>191
やはり、曲芸シーンですか……
ううむ、自転車でジャンプする方法とかを調べたのが裏目に出ましたね。
おかしな描写をしてしまうのをびびった結果、分かりにくくなってちゃ本末転倒でしたわ。

しろがねについては前にレスした通り、メインじゃない分出るとこでは目立ってほしかったので、その感想は嬉しいですw

ありがとうございました!

194 ◆j893VYBPfU:2012/04/16(月) 10:45:36 ID:7YqRpr6k0
初めてですが、批評お願いします
http://www43.atwiki.jp/alicero/pages/161.html

批評して欲しいポイント
・前半の視点のミスリードが上手く働いているかどうか。
・ただ下品なだけでなく、蘭のそれが状況把握や展開の加速装置として機能しているかどうか。
・初見の方にも「北条早雲」と「南条蘭」という個性的なキャラクターが理解出来るかどうか。
・二人の登場話として、今後の波瀾が期待出来るものであるかどうか。
・SSとしての、純粋な感想

195ナナシサン・ゾルダート:2012/04/25(水) 14:12:28 ID:BHR21fL.0
>>194
僭越ながら批評をさせて頂きます。

・前半の視点のミスリードが上手く働いているかどうか。
すみません、ミスリードというのがどこを指しているのか……?
うーん、引っ掛けられたと感じるところがなかったので、ミスリードというには足りない仕掛けだったんじゃないでしょうか。
あるいは、ミスリードさせる必要性がない箇所だったか。

・ただ下品なだけでなく、蘭のそれが状況把握や展開の加速装置として機能しているかどうか。
これは十分に機能していると思います。
実際の行為に耽っていたことで早雲の嫌悪感が増大し、展開に説得力が増しています。
直接の描写を避けることで読者の嫌悪感を和らげているのも良いと思います。
この展開にするために必要な描写として過不足なく、その効果も十分でした。

・初見の方にも「北条早雲」と「南条蘭」という個性的なキャラクターが理解出来るかどうか。
自分は原作のほうを知らないので初見の方というのに該当するんですが、この登場話で十分にキャラが立てられたと思います。
やや潔癖ともいえる早雲の口から蘭に対する失望を語らせることで過去の蘭と現在の蘭の二面が分かる。
冒頭の蘭の一人称で、そうなってしまった経緯であるランスとの交わりが語られることで、二人の背景や関係が分かりやすく理解出来ました。
早雲の蘭に対する抜刀、しかし斬るまでには至らないところなど分かりやすい行動でキャラクター性を示すことが出来ているのも○

・二人の登場話として、今後の波瀾が期待出来るものであるかどうか。
これで期待しないというほうがおかしいでしょうw
パロロワでは定番の登場時期の違いを利用して、見事なすれ違いを作っている。
事態に対する早雲と蘭の受け止め方の違いが今後の悲劇を予感させますよね……

・SSとしての、純粋な感想
整った地の文と描写は、まさに地に足のついたという形容が似合う。
突飛な表現や描写の飛躍もなく、安心して読める文章でした。
存在だけでNGが出かねない下のネタも適度に描写を抑えられ、すれ違いの道具にすることで効果的にSSに組み込めていたと思います。
抜刀シーンなどスリリングな場面もあり、一つのSSの中で緩急も十分。お手本のような一作になっています。
かなり楽しく読ませて頂きました。

少し気になったのは、本来なら読点で繋げられ一文になるような文章が、句点で分けられ二文以上になっているところがよく見られたこと。
体言止めなどと同様、決めのシーンでの演出として有効なんですが、すこし頻度が高いような?
一文を長くし過ぎると見栄えが悪くなる電子掲示板の問題もありますので、そこも考慮して文を細かく分けられているのかな?
しかし、自分にとっては読んでいて気になる、可読性を損なう手法でありました。
見たところ、氏は多数の読者に広く受け入れられる最大公約数的な作風ではなく、作風をより尖らせて個性で惹きつけていくタイプの書き手だと感じました。
そういう点でも、この手法は氏の特徴としてアリだと思うんですが……うーん、ただ単に、自分の好みから外れるというだけの話なのかなぁ……

196ナナシサン・ゾルダート:2012/04/25(水) 14:17:09 ID:BHR21fL.0
ちょっと追記。
特にミスリードの部分については氏の説明を受けてからまた意見を述べたいところなので、仕掛けと意図についてご説明いただければ幸いです。
とはいえ作者の口からその手の仕掛けを説明するなんてと思う気持ちもあるでしょうし、無理にとは言いませんが……

197 ◆j893VYBPfU:2012/04/26(木) 10:28:08 ID:V.2CE1gI0
綿密な分析による感想、どうも有難うございます。
しかしまあ、ここまで賞賛されるとこそばゆいものがありますなw

指摘されました文を分けているのは技法的なものもあるのですが、
どちらかと言えば電子掲示板上での見易さを意識してのものです。
それがかえって可読性を失うのであれば、また考え直さなければなりません。

あと、ミスリードと言っても大したものではないのですが。
最初にいやらしい声を上げていたのが、実はエッチしている女性ではなくて
実はほとんど蘭が無意識で上げていたもので、早雲の視点ではじめて気が付く位のものです。
もう理性で全く歯止めが効いていないほど開発されてしまった証明という事で。

198ナナシサン・ゾルダート:2012/04/29(日) 06:29:57 ID:r3WN4oao0
>>197
ふむ……見易さを意識しての文章の分割なら、句点ではなく読点を打ち、改行する形でも良いのではないでしょうか。
句点で分けるのならば、ぶつ切りにするのではなく一つの文章として成立する文末にするべきだと思います。
これはあくまで自分の場合なのですが、打たれているのが句点か読点かで読む際の間の取り方が変わってくるんですよね。
句点+ブツ切れだとどうしても読むときのリズムが悪くなってしまって、読み進める速度も落ちてしまい、実際の文章量以上に長文だと感じてしまうことも。

ああなるほど、ミスリードはそのことだったか……いや、こちらが気付けていなかったです。
蘭視点での嬌声の描写は、覗き見ている女性のものだとばかり。
早雲視点での描写から蘭もまた嬌声混じりで自慰に耽っていたのだろうとは読み取っていたのですが、
確かに改めて読み返してみると声の主が蘭でなければ筋が通らない描写がありますね……
これはもう完全に自分の方の読解力不足、不注意ですなー……

いやまぁ自分のミスを棚に上げて意見を述べさせてもらいますと、ミスリードというにはそれに気付くためのヒントが少ない気も。
早雲視点で改めて蘭が声を上げている姿を描写するなりが必要だったのではないでしょうか。
早雲が蘭を発見した際の蘭の描写はその表情や行為そのものに着目したものばかりで、声についての描写が見当たりません。
この場面で蘭が上げていた声について触れるだけで、蘭視点でのあの声は蘭自身のものだったのか!というのが分かりやすくなるかと。

199GJ師範★:シュテルベン!
シュテルベン!

200GJ師範★:シュテルベン!
シュテルベン!

201 ◆1aWcocuthg:2014/05/04(日) 09:41:22 ID:9ketH7p.0
・レギュレーション

トリ有りのロワは必ず作者のトリップでエントリーしてください。
トリ無しのロワはその限りではありません。

今回、点数付けは行いません。
だいたい>>27くらいの昔懐かしい感じでやっていこうかなと考えております。
ここを重点的に見てほしい、というポイントがありましたらエントリー時に明記しておいてくださいませ。

202 ◆.OuhWp0KOo:2014/05/04(日) 11:45:14 ID:/lxuncSs0
>>201

では、せっかくなので批評をお願いしてみてもよろしいでしょうか?

↓保存場所
ttp://www55.atwiki.jp/jojotoho_row/pages/234.html

前作までのあらすじ:
竹林内の一軒家(永遠亭)で今後の方針を思案するアリスの元を、恐怖に駆られて逃げ惑う鈴仙が訪れる。

特に評価をお願いしたい点
・恐怖に囚われていた人物が戦う覚悟を決めるまでの心理描写
・特殊能力を活用した戦闘描写

203 ◆7ediZa7/Ag:2014/05/04(日) 23:47:04 ID:VFEFwHqQ0
自分も一作批評をお願いしたいです。

保存場所↓
http://www50.atwiki.jp/virtualrowa/pages/176.html


前作までのあらすじ
人と機械が和解する可能性を知ったことで、ネオはプログラムされた救世主ではなく真の意味での救世主を目指すことを誓う。
途中、パートナーにして恋人であるトリニティと死に際に遭遇し、彼女を殺した何者かを探していた。

特に見ていて欲しいところ
・情景描写に緩急がついているか
・描写に過不足はないか

204 ◆1aWcocuthg:2014/05/05(月) 15:56:40 ID:cKG.V2260
>>202
よろしくお願いいたします。


>一目散に逃げ出して『鈴仙を襲ったらしい敵』の情報を逃すかもしれないし、
>錯乱して彼女に支給されているかもしれない武器を振り回されたりしたらたまらない。

この一文が存在することで、説明がいささかくどく感じられます。
その前の「何をしでかすか分からない」でさらっと流してしまっていいところ。
また『鈴仙を襲ったらしい敵』といった特に強い意味づけを必要としない名詞まで括弧で括ってしまうと
文章のリズムが悪くなりがちです。
前段での『ゲームに乗った者』という部分はパロロワ独自の表現とアリスというキャラクターの主観との間を
埋めるのに必要であると考えることができますが、ここでは不要に思えます。


>逃げるのは彼女の勝手だ。『赤い男』の情報が欲しい。だが……

ここ、一読では意味がすっと入ってきにくいです。
「逃げるのは彼女の〜」は前段落からの繋がりが薄く唐突ですし、「『赤い男の〜」は更にそこから飛躍しています。
アリスの一元視点である以上はある程度の主観表現はすべきですが、ここは少し整理したほうが読み手にやさしいでしょう。
またこの前後の文章では謎の存在について『赤い奴』という呼称をされていますので、ここでも統一する方が望ましいです。


>さっきもタケノコにつまずいてっだけど、

細かいところなんですが、「つまずいてっ」と「だけど」を読点やリーダなしで繋げてしまうと音として想像しにくいです。
焦りと混乱の表現ではありますが、基本的には読みながら頭の中で音声が再生できない台詞はあまり望ましくありません。


>だが『ゲームに乗った者』らしき『赤い奴』の事を口にした途端、鈴仙は再びタガが外れた様に、
>早口で、どもりながら、支離滅裂な事をわめきだしたのだった。

「『ゲームに乗った者』らしき」は省いた方が流れがいいように感じます。
「どもりながら」も台詞上で表現されていますので基本的に不要に思えます。
「わめきだした」という表現は口語的で、地の文に使うと一元視点とはいえ一人称に寄り過ぎる感があります。
また細かい点ですが助動詞の「様に」、形式名詞で使われる「事」は強い意図がなければ漢字をひらく方が望ましいです。


>あたしが、月から逃げ出してたから!

「逃げ出してきたから」なのか、「逃げ出したから」なのか、それともつい最近まで逃避していたという意味での
「逃げ出してたから」なのか、言葉の意味が絞りきれません。
また三つ目の意味では前後の文脈との接続が悪いように思えます。


>「反省できなくて!学習できなくて!成長しなくて!!」

混乱のあまり支離滅裂な内省の言葉が飛び出しているというこの場面で「学習」は少し違和感があります。
文語的で単語として硬いので、他の言葉に置き換えてみるのもいいかもしれません。
またせっかく「できなくて」の反復でリズムを作っているのに最後を「しなくて」と締めるのは勿体無いです。
音として5・5・4と減ってしまうと尻窄みに感じられてしまいますので、そのまま「成長できなくて」、
あるいは「成長 ”も” できなくて」などでアクセントをつける程度で抑えてもいいかと思います。
また全体に言えることですが、「!」や「?」の後はスペースを空けた方がWEBの横書き表示では可読性が増すと思います。

205 ◆1aWcocuthg:2014/05/05(月) 15:57:21 ID:cKG.V2260

>「今は関係ないでしょ!!」

言わんとすることはわからなくもありませんが、少し言葉が足りないように思えます。
長く文節を重ねる場面ではありませんので、代替案がなければこのセンテンスごと削るのも一つの手です。


>そして、人の話も聞かずにさんざんわめきちらした鈴仙の口から挙句の果てに飛び出たのは
(中略)
>この言葉である。

この一文は全体に違和感が強いです。
「人の話も聞かずにさんざん」は非常に一人称的な表現ですし、「わめきちらした」は前述通り、
「挙句の果てに」も呆れなどの心情を含んだ表現です。
この後のアリスの行動に繋げるためにカメラを彼女の内面に寄せていこうという意図は感じられますが、
少し距離の取り方が雑であまり段取りが良くないように思えます。
またこうして視点をアリスの内面からの発信へと極端に傾けているところで「この言葉である」と
急に俯瞰的な表現をされると、いきなり突き放されるような印象を受けます。
少し筆の勢いが滑っているように思いますので、この前後は推敲を重ねるべきです。


>こっちは頑張ってどうにか生き残ろうとしているというのに……腹が立ってきた。

同上、となります。
この後で鈴仙を抱き寄せるというキャラクタの行動、そこに至る手順としての描写に練り込みが足りないように感じられます。
後段でアリスがそうした行為に出た理由が説明されますので、抱き寄せる場面を一瞬のハイライトとして表現するのであれば
そこまでは苛立ちに起因する行為を少し俯瞰的に描くくらいでアリスの内面には深く踏み込まず、混乱の度を深める鈴仙と
受け止めるアリスという対比を煽りながら一気に抱擁で収束させるような構成がほしいところでした。


>……正直ここまで効果テキメンだとは思わなかったが。
>(ちょろい、ちょろ過ぎるわね……)
>あっけなく黙りこくってしまった鈴仙を見て、アリスは呆れていた。

ここは必要だったのか、という疑念があります。
アリスが寛容や優しさではなく打算を含んで行動しているという描写にしても、少し前の場面の余韻を濁らせすぎます。
打算の中で一瞬だけ垣間見せてしまった自身の過去との交錯、というものを苦々しく内省させるくらいでも
バランスは取れるのではないかと思います。


>鈴仙がアリスに促されるままに、これまでのいきさつを話す……相変わらずアリスに抱きついたままの体勢で。

三人称の地の文でリーダを使う表現が散見されます。
この文章ではそれなりに機能していますし、強く否定するわけではありませんが、基本的には
あまり好ましく思われない傾向があることも心に留めておいた方がいいように思います。

206 ◆1aWcocuthg:2014/05/05(月) 15:58:27 ID:cKG.V2260
>(余談だが、この時初めて鈴仙は永遠亭の住人達もこのゲームに参加させられている事を知った様だった)

これは悪手です。
特別な演出意図がない限り、単なる地の文を鍵括弧でくくるのは説明不足をト書きで誤魔化すようにしか読めません。
必要がなければ削るのがベターですし、読者に与える情報として必要なのであれば前段を整理して挿入するべきです。


>アリスの下半身は冷たい床下に押し込められていた。
>畳の上に残された上半身はうつ伏せに倒れ、両肩と両手首を鉄の棒で昆虫標本のように縫い留められていた。

明らかに演出が薄いです。
「両肩と両手首を鉄の棒で昆虫標本のように」では単なる説明文であって、メリハリのついた情景描写とは言えません。
ここは非常に衝撃的な場面であり、もっと読者に強い印象を与えるべきです。
後段の鈴仙からの視点によるゴア描写と対比させるためにシャープな表現に留めるのであれば、語彙をしっかりと選定し、
アリスとカメラの視点の距離を計算しながら切れ味のいい一文として練り込まなければなりません。


>「お願いよ、どんな形であれ、アイツに反抗するのが怖いのは分かる。
> ……ひょっとしたら貴女、こんな怖い思いするくらいなら死ぬ方がマシって、まだ思ってるの?
> けど……『私』はまだ、生きたい。鈴仙、貴女の力が、必要なのよ」

この台詞、後段の鈴仙の決意にかかってくるものですがちょっと印象がぼやけてしまっていますね。
緊迫感のある場面ですし、長台詞よりは拷問の音や真っ二つになった顔で浮かべる表情、鈴仙の感じる痛みなどを
描写として挿入しながら「生きたい」というアリスの願望、「貴女が必要」という要請を軸に
いくつかの台詞として分割してみる方がいいかもしれません。


>『本体の』アリスの頭上で少年がつぶやくのが聞こえた。
>やっと、『解放』されるのか?決して態度に出すことはできなかったが、
>アリスは密かな安堵を覚えていた。

「の」までくくる必要はありません。
また「解放」を鍵括弧でくくることに意図が感じられず、むしろ後段の少年の台詞で同様の表現がなされることの
演出効果を薄めているように思えます。
また「決して」から「できなかった」は接続が悪いように感じられます。
「できなかった」のは自身の抑制によるものなのか、物理的あるいは心理的にそれが不可能であったのかが判然としません。
「決して態度に出すことはなかった」であれば抑制したのでしょうし、「態度に出すことはできなかった」ならば
何らかの障害が発生していたという意味合いが強くなりますので、どちらかに寄せるべきかと思います。
この辺り、少し推敲が甘いです。
緊迫する場面の中でも緩急の「緩」の部分ですから、粗が目に留まりやすいところです。

207 ◆1aWcocuthg:2014/05/05(月) 15:58:56 ID:cKG.V2260

>まさに喜色満面(顔は見えないが)といった風であった。

地の文の括弧については前述通りです。
この場面では中身ごと不要です。
気になるのであれば喜色満面という表現そのものを類似するものに置き換えるべきです。


>友たちの情報を吐き出さされ、

「吐き出さされ」は極めて違和感が強いです。
一般的にサ行五段動詞の使役受身形では「〜される」ではなく「〜させられる」が選択されます。


>早く同じ目に逢いたい

「逢いたい」は明らかな誤用で、「遭いたい」とすべきです。
ここまであまり見られなかった誤字誤用が増えてきているように感じられます。
注意深く校正すべきです。


>支えとなっていた鉄の棒が、庭に向かって倒れたのだ。
>「ボス……ごめんなさい。刺し方のバランスが悪かったみたいで……

アリスの視点から少年の台詞が直結されていて、接続が悪いように感じられます。
少年の動作をアリスに感じさせるような描写を挟んだ方が流れが良くなります。


>肩を怒らせて詰め寄り、股間を膝で潰そうとする鈴仙。

ビジュアルが想像しにくいです。
殺到するのに肩を怒らせる必要はないように思えます。


>鋭いタックルで膝を取り、そのままジャーマンスープレックスを

これもビジュアルが浮かびません。
膝を取ってからジャーマンスープレックスに持ち込むのは極めて動作にロスが大きいように思えます。


>少年・ドッピオの額に浮き出た『エピタフ』が数秒後の未来を映し出した。

ここで急に少年の視点に移るのは好ましくありません。
戦闘場面で多元的な視点を持ち出すのであれば、ここまでの段階でカメラを一元的に用いるべきではありませんでした。
どうしてもこうした構成にしたいのであれば、章立てを変えて視点の移動を明示した方がいいでしょう。


>意識を、抜き取られるッ、どうしても支えられないッ!!

ここに至って完全にドッピオの一元描写となっています。
作者の思い描くビジュアルと表現が整理しきれていません。

208 ◆1aWcocuthg:2014/05/05(月) 15:59:36 ID:cKG.V2260

>『サーフィス』による治療は何だかよくわからないような速さで

誰にとって「何だかよくわからない」のでしょうか。
意図が判然としませんし、あまりに口語的でこの前後の俯瞰的な表現とそぐわないように思えます。


>無数の『私』に混じり、私はあの『バケモノ』に突撃した。

ここから鈴仙の一人称になっていますが、前段「アリスと抱き合っていて〜」というモノローグよりも前の文章は三人称でした。
純粋なミスであり、この点は勢いで押し流せるようには思えません。
一人称に移行するのであれば「◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇」という記号は「アリスと抱き合っていて〜」の直前に
挿入すべきですが、そうなると更に前段、俯瞰的な状況説明の段落が浮いてしまいます。
この周辺は全体に構成を練り直す必要を感じます。


>そん、な……!『二重人格』……!
(中略)
>そして、『バケモノ』は、『少年』ではなくなっていた。
>『バケモノ』の体格は二回り以上も大きくなり、短髪だったはずの髪は背中まで伸びてマダラに染まっていた。

ここで「二重人格」という単語が出てくる意味が、文脈から想像できません。
バケモノが物理的に変貌して少年でなくなったことを指すのであれば、これを二重人格とは表現するのは
極めて無理が大きいように思います。


>『指』は、忘れすに拾ったわね

濁点抜けです。
以降、誤字脱字は指摘いたしませんが校正はしっかりと行うべきです。


>所詮『歩』の駒に過ぎない、一山いくらの消耗品。

キャラクタとして将棋は知っていていいのでしょうか。
設定上の問題は薄いのかもしれませんが、「『歩』の」という表現を削っても大きな問題が生じない以上、
無駄な疑問を読者に抱かせることで山場のリズムを悪くするリスクは避けてもいいように思えます。


>「アリスから……離れろォーーーーーーッ!!」

この時点ではドッピオは鉄の棒を投擲しただけで、倒れたアリスに近づく描写はありません。
「離れろ」ではない表現に置換するか、ドッピオが歩み寄ろうとする描写を挿入した方がより自然に感じられます。
後段との接続を考えれば後者が望ましいように思います。

209 ◆1aWcocuthg:2014/05/05(月) 16:00:28 ID:cKG.V2260

>私は……『数秒後の未来』に強制的にジャンプさせられたんだ。
>私だけではない。……恐らく『奴以外の全ての存在』を未来へ向けて強制的にジャンプさせたんだ。
>その数秒の間、……好きに行動できるのは奴だけで……奴は意のままに数秒後の未来を操る事ができるんだ。
>直接発動の瞬間を目の当たりにして、ようやく判った。

ここはかなりの無理を承知で書いているものとは思いますが、作者が無理を感じるポイントでは
読者はその数倍の疑念を抱くものです。
与えられたヒントから鈴仙が敵能力の正体に気づく手順の処理が雑に過ぎます。
時間を操作する能力者が身近にいたことでハードルを下げるのは手筋として良いのですが、
「奴以外の全ての存在」を未来へとジャンプさせたことをどうやって見抜いたのでしょか。
弾丸、アリスの血溜まり、移動距離などはすべて鈴仙の時間のみが経過することでも同じ情景になるはずです。
「好きに行動できるのは奴だけ」という点についても同様です。
理解の手がかりが少なすぎて、展開が非常に厳しいです。


>奴は『邪仙のカンザシ』をその手に持っていた……。
>話に聞いていただけで本物を見るのは初めてだが、

これ以前の文章にそういった描写が見当たらないように思えます。
また話に聞いていただけの初見で「邪仙のカンザシ」であると理解できた理由が判然としません。
後段、アリスが埋まっていたという状況からの推測であれば文章が前後しています。


>アリスの治療の為に屈み込むと同時に、
>私はアリスの頭に挿さっていた『サーフィスのDISC』を自分の頭に挿しこんでいた。
>そして、スタンド能力『サーフィス』を再起動して、木人形を私の姿に変えてオトリにした!
>『サーフィス』の目からレーザー光線を放っているように見えたのは、割れた頭の部品の一部を鏡と差し替え、
>本体から放たれるレーザーを反射させたからだ!

ここ、本作のキーとなるポイントなのですが、率直に言えば非常に流れが悪いです。
戦場の状況を最大限に利用した戦術、アイデアはとても面白いのですが、事前に匂わされる布石が少なく
一読して理解しづらいために山場にもかかわらずテンポが崩れてしまっていますし、また種明かしを
自身のモノローグとしてすべて開帳してしまうのはあまり格好が良くないです。
一人称のセオリー通り、敵方に驚愕とともに食らった攻撃の解説をさせつつ、視点人物に掛け合いの形で
答え合わせをさせる手筋でも良かったのではないでしょうか。
ちょうど後段で「この『光景』!『エピタフ』の予知と同じッ!!」と言わせているのと同じ要領です。
似た展開になるのを避けたかったのであればそもそもの構成から見直さなければなりませんが、
それよりは周囲の描写などで違う切り口に見せかけるような手法を採用する方が一般的でしょう。

210 ◆1aWcocuthg:2014/05/05(月) 16:00:59 ID:cKG.V2260

>(視えた!……1.5秒後、小娘の腹はこの『キング・クリムゾン』の腕がブチ抜いているッ!)

この文脈で、この心の声が聞こえてはいけません。
前後は完全に鈴仙の一人称です。


>私はそのパンチを半身になってかわす……かわしきれない!
(中略)
>私は、左腕で『キング・クリムゾン』の、『スタンド』の右腕を『抱え込んだ』。

左腕で相手の右腕を抱え込んだということは、向かって左側から来る攻撃を右半身の構えでかわしたということでしょうか。
あまり一般的な防御姿勢とは言い難いように思います。
この場合は半身ではなくウィービングのような動作が相応しいのではないでしょうか。


>鈴仙の両眼から放たれる閃光が

ここからまた三人称に戻っています。
切り替えについては前述通りです。


>ディアボロが物理的な干渉を受けることはない。
>……だが、モノを『視る』ことができる。
>『吹き飛ばされた時間』でL.R.E.の『可視光線』の成分を至近距離で直視してしまったディアボロは、

設定上の問題はあまり詳しくありませんが、物理干渉を受けないにもかかわらず可視光線の影響を受けるのは
お約束とはいえ微妙に違和感が残ります。
前段で「光だけではない、音波、妖力の『狂った波』が」としているのであれば、わざわざ可視光線を
強調する必要は薄いように思います。


>極めつけに
>「アリス……脈がない……!」

ここは明らかに練り直すべきです。
アリスの死を認識する瞬間の描写、台詞として切れ味が鈍いです。


>『ひとりぼっち』の病棟で、

和風の一軒家に病棟があるのでしょうか。
あまり一般的ではないように思いますので、設定上存在するのであればそれを事前に提示しておくか、
あるいは単純に表現を変えた方が違和感は薄くなると思います。

211 ◆1aWcocuthg:2014/05/05(月) 16:01:13 ID:cKG.V2260

>『アリス』はそんな鈴仙の話を、ずっと傍にいて聞いてくれていた。

これがサーフェスのアリスであると、もう少し直感的に理解させるような表現が望ましいです。


>遂に鈴仙は、
>「……『スタンドDISC』を私の頭から抜いて『サーフィス』を解除するわ」
>と、今生の別れを切り出した。

ここは前後の地の文を削って、台詞だけで良かったように思います。
サーフェスのアリスの台詞もしくは動作で適切な間をとれればより良くなります。


>「……ねえ、鈴仙。もし、貴女が、…………
> …………なんでもない。いいわ、外して」

勿体無いです。
ここは台詞を分割、竹林の静かな情景描写を挿入するなどして、もう少し余韻を演出するべきです。


>鈴仙が頭から円盤を抜き取ると、木人形にまとわりついていた幻像はフッと消えてなくなり、
>力を失ってガラガラと病室の床の上に崩れ落ちた。

ここもちょっと手癖で書き急いでいるように感じられます。
「フッと」「ガラガラと」といった擬態語が静かな別れの印象を削いでしまっています。


とりあえず本文はここまで。

・恐怖に囚われていた人物が戦う覚悟を決めるまでの心理描写

ですが、これは率直に言って弱いです。
アリスの抱擁で鈴仙の中の何かが変わった、という提示が遅きに失しています。
「(でも……アイツに、私なんかが……)」という弱腰から「……嫌」と言ってドッピオに向かっていくまでの
心理の移り変わりが欠落していて、「――アリスと抱き合っていて、思い出したことがある。」の効果が
薄くなってしまっています。
その独白は覚悟を決めてからのトーンであって、覚悟そのものの引き金がどこにあったのかが判然としません。
「けど……『私』はまだ、生きたい。鈴仙、貴女の力が、必要なのよ」の部分はもっとじっくりと、
鈴仙の心情とクロスさせながらこのエピソードの転換軸として機能させなければなりませんでした。


・特殊能力を活用した戦闘描写

アイデアには素晴らしいものを感じますが、全体に行動描写が一連の動きとして想像しづらいです。
一枚一枚の断絶した絵としてのビジュアルではなく、場面の流れ、人体の動作、カメラワーク、時系列を
もっと意識してピックアップするポイントを絞っていくと更に良くなるのではないでしょうか。
また全体に視点の移り変わりが煩雑かつ未整理ですので、その点は基本技術としてしっかりと身につけておきたいところです。

212 ◆1aWcocuthg:2014/05/05(月) 16:02:04 ID:cKG.V2260
>>202
以上です。
長々と失礼いたしました。

213調整中:2014/05/05(月) 18:15:26 ID:5JoS16Kw0
(思っていたよりすごい批評で作品出したものじゃないけど見ているだけでためになるな……)

214 ◆.OuhWp0KOo:2014/05/05(月) 19:36:13 ID:6LmvpUjE0
>>212
詳細な批評、ありがとうございました。
普段中々こうした指摘を頂く機会がなかったこともあって、非常に参考になります。
流石にいきなり全てを完璧に……とはいかないでしょうが、少しづつでもより良いものを書けたらと思います。


追補
竹林内の一軒家は診療所でもあるので、一通りの医療設備は揃っています。
前作までのあらすじで、明記しておくべきでした。すみません。

215 ◆z9JH9su20Q:2014/05/05(月) 20:12:38 ID:Sv5kl6jU0
よろしければ自分も一作、是非お願いしたいです。

ttp://www61.atwiki.jp/ls2014/pages/96.html

前作までのあらすじとしては、プライド(セリム)は前話で奇襲され、自前の能力で蘇生しましたが同行者だったしんのすけとはぐれ、
またしんのすけの情報から得た世界観の齟齬を感じて様子見を行おうとしている状況です。
ジークについてはOPの見せしめの代わりに連れて来られたという扱いでの、俗に言う書き手枠での登場話になります。

特に批評をお願いしたい点は、
・描写全般の過不足
・登場人物のキャラクターをわかり易く表現できているかどうか

216 ◆Z9iNYeY9a2:2014/05/05(月) 20:22:39 ID:s8NANvdI0
ではこの機会に便乗して自分も一作お願いします

保存場所
ttp://www45.atwiki.jp/pararowa/pages/269.html
ttp://www45.atwiki.jp/pararowa/pages/268.html

前作までのあらすじ
多くのマーダー、対主催の入り混じった乱戦から辛くも逃げ延びた乾巧、衛宮士郎、イリヤスフィール。
しかし放送を間近にして目的地を定めようとしたその3人の前にはLに飽きた北崎、そしてイリヤを狙うセイバーオルタが近づきつつあった。

特に評価をお願いしたいところ
士郎の心理描写
士郎のある行動以降の戦闘描写

217 ◆1aWcocuthg:2014/05/05(月) 21:40:33 ID:cKG.V2260
>>203
よろしくお願いいたします。


>熱いとまではいかないが、

誤字。「暑い」とすべきです。


>焦りとも不安とも付かない

ここは「つかない」と漢字を開くところです。


>時節錆びついた歯車のように

「時折」としたいところではないでしょうか。


>重度のを打撲

「を」が余分です。
以降、基本的に指摘は誤用のみとし誤字脱字は指摘いたしませんが、全体に校正が甘い印象を受けますので
その点はしっかりと見直されることをお勧めします。


>相手は銃器に頼らず直接的な暴力を振るうタイプであることが予想される。
>それも生半可な力ではないだろう。敵の筋力はかなりのものであると想定しておいた方がいい。

「予想される」「想定しておいた方が」と似た言葉が並んでいます。
特に演出上の意図がなければ整理した方が見栄えが良くなります。


>自分の持つ「救世主の力」を不完全ながらもコピーした彼は幾度となく自分に挑んできた。

「自分」が一文の中で重複しています。
この場合は「自分の持つ」を削っても差し支えないように思えます。


>ネオはだがこの敵はスミスではないだろうとも

「だが」を倒置していますので、その前か後に読点を打つ方が望ましいです。


>何かしら自分に向けメッセージないしはサインを

メッセージとサインを併記する必要が薄いように思います。
その前に「何かしら」と幅を持たせていますので、どちらか一方で良いのではないでしょうか。


>全く未知の存在であるので何とも言えないが

前段で「全く未知の存在」という表現を既に行っています。
固有名詞的に使うのでない限り、何かしらの置き換えをする方が違和感が薄くなります。

218 ◆1aWcocuthg:2014/05/05(月) 21:41:00 ID:cKG.V2260
>コンクリートで塗り固められたエリアに耳をそばだてる。

「エリア」に耳をそばだてるという表現は、非限定的な空間を想起させるため引っ掛かりを覚えます。


>多少時間をかけ、ネオは大体の方向を特定する。

「多少時間をかけ」ること、あるいはその表現が必要だったのでしょうか。
読者に与える情報は意識して取捨選択すべきかと思います。


>とにかく今は情報が必要だと判断し接触することを選んだ。

情報量を圧縮しようとするあまり表現が硬くなっている印象を受けます。
全体に言えることですが、そのセンテンス、あるいは段落内ですべての言動、思考、状況に
理由付けをしていこうとする慎重さが流れを阻害しているように感じられます。
「〜接触することを選んだ。とにかく今は情報が必要だった」などと分割してみるのも手法の一つです。


>ネオは無言で膝を曲げ、一瞬溜めを作った後、空高く跳んだ。

「無言で」「膝を曲げ」る描写が演出上の意図を込めてのものなのか、判然としません。
特に「無言で」の部分はそもそも台詞を発する場面ではありませんので、一読して不要な情報であるように思えます。


>エリア探索の際も上空から様子を伺う――というのを考えた程だ。
>未知の敵に場所を察知される危険を思い結局は止めたが。

ここも、先回りして可能性を潰しておく以上の意味合いが見出だせない文章です。
物語の質的な向上にはあまり寄与しているように思えません。


>とある摩天楼の屋上まで跳び上がったネオは

一般的に、「摩天楼の屋上」は読者にとってあまり馴染みのある情景とは言えません。
どういった形状、面積、眺望なのかは描写しておくべきかと思います。


>「ねえわたし(アリス)。今度は空飛ぶお兄さんが来たわ」
>「ふふふ、今度は何して遊びましょう? わたし(ありす)」

一読してわかりづらい表現ですが、「わたし」と書いて「アリス」あるいは「ありす」と発音している、という
意味合いでしょうか。掲示板への投稿時は仕方ありませんが、@wikiの構文ではルビがふれますのでそちらをお勧めします。


>その姿を認めたネオは思わず声を漏らす。
>その声には困惑が滲んでいる。

「声」は台詞として表現しないのでしょうか。


>当の子どもたちは楽しそうに笑いあい、恐怖と言う言葉からは縁遠いもののように見えた。

「笑いあい、」と「見えた」について、笑いあっている主体は「子どもたち」ですが、見えたという
表現の主体は「ネオ」ですので少し接続が悪いように感じます。
「笑いあっていて、」などとしておくか、「縁遠いもののように、ネオには見えた」と一拍置いた方が
流れがスムーズになるように思います。

219 ◆1aWcocuthg:2014/05/05(月) 21:41:25 ID:cKG.V2260
>打ち捨てられ色褪せたコンクリートの上に奇妙な幻想風景を横たわらせていた。

コンクリートはそれ自体が無彩色であまり色褪せる印象がありませんので、イメージしづらい表現です。
また「幻想風景」が横たわるというのも修辞として何を意味するのかが判然としません。


>互いのことだけを見つめながら、問いに答えるというよりはそれを起点にしてお話をする、といった体で口を開く。

ここ、少女たちの具体的な掛け合いが必要な場面です。
読者に彼女らの持つ独特なイメージを強く訴えかける絶好の機会です。
省いてはいけません。


>彼女らを見てネオはまた口元を釣り上げた。

「また」とはどこにかかるのでしょうか。
加えて、「口の端を釣り上げる」という表現はあまり友好的な笑顔を意味するものではありません。


>おとぎ話の類と相違ない。

「相違ない」は「事実に間違いがない」という意味合いを強く持ちますので、この場面にはあまりそぐわないように思います。
大差ない、などと置き換えるべきでしょうか。


>その言葉に、ネオはぴくりと動きを止める。
>微笑みは消え、その身に再び緊張の糸がぴんと張りつめる。

「ぴくりと〜止める」、「ぴんと張りつめる」と音の近い表現が重なっています。
リズムを作ることに効果を期待できる場面ではありませんので、どちらかを置き換える方がいいかもしれません。
むしろその直後の少女たちの台詞回しでそういった効果を狙うべきかと思います。


>蒼い少女は紫の、紫の少女は蒼の、己の鏡を見て微笑んでいた。

この一文、いいですね。
独創的で幻想的です。


>「ジャブジャブと理に目をくばりつつ」

「ジャブジャブ鳥」ではないでしょうか。
決めどころなだけに、この誤字は勿体無いです。


>少女らは詩を歌う。

大きな問題ではありませんが、詩歌であれば「詠う」としてもよいかもしれません。


>強い語気でそう呟く青白い妖精の姿があった。
>ファンシーな外見である彼女は、

どうファンシーであるのか、簡単にでも描写を入れるべきです。
前の話と重複するしつこさを避けるのであれば動作などにさり気なく混ぜていくのもいいでしょう。

220 ◆1aWcocuthg:2014/05/05(月) 21:41:55 ID:cKG.V2260
>ところどころその身体を浸食する泥のような黒色が時節脈を打っている。

一般的に泥は黒色とは言い難く、もし「泥汚れのような浸食」が黒い色をしているのであれば
語順を工夫した方がいいように思います。
「時節」については前述通りです。


>何も知らないアリスたち、貴方たちは危険すぎる

持って回った言い方が気になります。
緊迫した場面、敵意を露わにしたキャラクタが口にするのに相応しいようには思えません。


>妖精はそう鋭く言って、剣を向ける。赤黒い大剣がまっすぐと少女たちへ向けられる。

表現の重複が目立ちますので、まとめていきたいところです。


>それを追って妖精が空へと飛び立つ。
>彼女たちを追うべく剣を振り上げ勢いよく空へと躍り出た。

同上、です。
この場合は二行目を削って差し支えありません。


>直前、妖精はネオを一瞥した。

一行前に「躍り出た」と結んでいるにもかかわらず「直前」と時間を戻すのは坐りが良くありません。


>紛れもない巨悪を、機械と人間の融和を象徴できるような、一切の同情の余地のないものを。

「融和を象徴できるような」「巨悪」では意味が通りません。
敵として対置されたときに、という意味合いを持たせるような追記が必要です。


>少女たちの名前らしいそれは、成程確かにルイス・キャロルの童話から抜け出したかのような、
>あの少女たちには似つかわしいものだ。

「少女たち」が重複しています。



本文はここまで。


・情景描写に緩急がついているか

工夫を見せようという試行錯誤は感じられますが、残念ながら現状では演出効果を計算しきれていません。
どの場面に、なぜこの描写が必要なのかを説明できるように配置していくように意識していくことだと思います。


・描写に過不足はないか

全体に修飾過剰でありながら、必要な部分にはそれが不足していたりとアンバランスになってしまっています。
独自の表現を模索するのも重要ですが、読者に伝えるべき情報を見失っては本末転倒と言えます。
雰囲気を出すべく言葉を飾ることと同時に演出上の不要部分は削ること、重複するような表現は置き換え、
文章そのものを整理していくことも心がけてみてください。

誤用や文法上のミスも散見されますので、まず時間をかけてご自身の文章を読み返すこと、
またそれらの誤りに違和感を覚えられるよう、引き出しを増やしていくことも早道かもしれません。


長々と失礼いたしました。

221 ◆YR7i2glCpA:2014/05/05(月) 22:36:35 ID:CuNZmJBA0
もしよろしければ、自分の作品も批評していただきたく思い書き込みます。

http://www55.atwiki.jp/jojotoho_row/pages/200.html

よろしくお願いいたします。

222 ◆7ediZa7/Ag:2014/05/05(月) 23:45:56 ID:II7OmeIk0
>>220
批評感謝です。久方ぶりの批評でしたが、ここまでまさか丁寧にやってくれるとは。
中々ない機会だったので非常にありがたいです。今後の参考にさせていただきます。

223 ◆7ediZa7/Ag:2014/05/05(月) 23:47:12 ID:II7OmeIk0
あら、まさかとここまでが逆に。こういうことを気のつけなければ。

224 ◆ARe2lZhvho:2014/05/05(月) 23:47:46 ID:4bCWEmWk0
よろしければ批評をお願いしたいです

↓保存場所
ttp://www44.atwiki.jp/sinnisioisinrowa/pages/266.html

前回までのあらすじ:
球磨川禊が黒神めだかとの戦闘を通して、自分の気持ちに多少自覚的になり、鑢七実もまた、黒神めだかや乱入してきた戦場ヶ原ひたぎとの悶着を経て、球磨川禊を自分の主と定める。
黒神めだかは球磨川禊、鑢七実と戦った後、零崎人識に連れていかれた戦場ヶ原ひたぎを追っていた。
鑢七花は解除不能な毒の様なものを浴びて、吐き気などを催す体調不良に陥る。スタンスは優勝狙いマーダー
またこの話に戦場ヶ原ひたぎは登場しないが、彼女は恋人の阿良々木暦を黒神めだかに殺されたことが原因で優勝狙いマーダーに転向している

特に評価をお願いしたい点:
毒の対処法について説明がくどくないか
いわゆる言葉責めの描写について

225 ◆1aWcocuthg:2014/05/06(火) 10:06:24 ID:z5OM0/Xs0
本日中にあと4本分を仕上げるのはまず困難ですので、順番にやっていきたいと思っております。
お待ちいただいている皆様におかれましてはご迷惑をおかけしますが、ご理解いただければ幸いです。

226 ◆HoYWWMFJdI:2014/05/06(火) 11:28:46 ID:bHPpYaWE0
こちらで批評頂けるとお聞きしまして、たくさん応募がある中恐縮ですが、
もし可能でしたらいつでも構いませんので、批評して頂けないでしょうか。
締切済でしたら、除外して頂いても勿論構いません。

↓保存場所
http://www61.atwiki.jp/ls2014/pages/166.html

前作までのあらすじ:
開幕直後から次々と参加者を屠ってきた強マーダー・黒のアサシンに追われ、
霧の森をサトシとポケモン達・歳納京子(幼年時)・ヴィヴィオ(気絶中)・ケルベロスの集団が逃げている。
アサシンと渡り合える力を持ったイリヤは、凶行を止めるために敢えて森の中に入り、黒のアサシンを追う。

森エリアに存在する参加者全員が登場する前作を受けて、
騒乱に一区切りを付ける、長編の後編のつもりで書いています。

特に評価をお願いしたい点:
戦闘描写と死亡描写について、どちらも初めて行った描写の為、特に批評頂ければと思います。

227 ◆1aWcocuthg:2014/05/08(木) 14:52:06 ID:mWusn2YQ0
>>215
よろしくお願いいたします。


>差し出せる財の貯蓄一つもなく

ここ、音読みで硬い感じのする「貯蓄」ではなく訓読みの「蓄え」でいいんじゃないでしょうか。


>恩人に肖り

文体から鑑みればこのままでも問題はないのですが、一般的には「あやかり」と漢字を開く方が親切かなと思います。


>考えたくない、というのも正確だが、

「というのも」として解の並列を含ませながら「正確」と続けるのは少し違和感があります。
「確かだが」などと置き換える方がよいかと思います。


>確かにあったはずの未来への可能性に挑むことすらできないまま、

「あったはずの未来への〜」は少し音としてしつこい感じを受けました。
「確かにあったはずの可能性」もしくは「未来への可能性」でも問題ないかなと思います。


>その一言で、自分は簡単に余計な重荷を

ここ、後段での否定を考えると「自分は」を省いてもいいんじゃないでしょうか。
またその場合は前の一文を「簡単だ」と締めていますので「簡単に」も繰り返しのリズムより
重複のしつこさが上回るかなと思います。


>それでも、ジークは仕方ないなどと言うつもりはない。それはジークが絶対に口にしてはならない言葉だ。
>何もなかった自分の願いに応えてくれた、

「ジーク」が繰り返されていますが、直後に「自分の」と内面に切り込んでいるだけに、ちょっと地の文での
視点人物と語り口との距離感がぶれてしまっているような感じを受けます。
「それはジークが〜」の部分は代名詞に置き換えていいように思えます。


>彼らの内、誰か一人でも「仕方ない」と割り切っていたら、

ジークの目的意識、行動原理をリズムよく読ませたい場面ですので、ここの鍵括弧は不要かもしれません。


>既に、残してきてしまっていたホムンクルス達を、創造主の消耗品という立場から解放することには成功した。

ここ、解放には成功しているわけですから、「残してきてしまっていた」と過去の進行形にする必要はないように思います。


>仮令それが、与えられる報酬はなく、報われることすらない行為だとしても。

「報酬」と「報われる」で字面が似てしまうのは勿体無いですね。
ここは前者を「見返り」などとするのも手ではないでしょうか。

228 ◆1aWcocuthg:2014/05/08(木) 14:52:28 ID:mWusn2YQ0

>きっと、自棄になることなど自分は望んでいないとライダーはわかってくれている、

この一文は整理しそびれているような印象を受けます。
「自分は望んでいない」と「ライダーはわかってくれている」、意味としては通りますが
書き急ぎすぎていて美しさに欠けます。


>その頃には、プライドは本来の力を十分に揮うことができるようになっているのなら、

「〜には」という収束から「〜いるのなら」と仮定を繋げるのは接続が悪いように感じられます。
どちらかを置き換えるべきです。


>襲撃者はかなり高い殺傷力を有していたために、幼児であるしんのすけが無事に逃げ果せるとは想定外だった。

ここ、誤りとまでは言いませんが、細かい違和感が残ります。
限定や強調である「〜は」よりも、「〜が」とした方が「襲撃者」を主体とした文章構造ではなく
読点以降が本題であることが明確になるように思います。
などという面倒な理屈はさておいて、日本語としての流れが良くなります。


>もしも通りがかった誰かが助けたというのなら、その際自分が回収されていないことから、
>その人物もセリムは死んでいたと認識したはずだ。

ここもちょっと構造がくどいかなと思います。
「その際自分が回収されていないことから」という理由付けは少し表現として不自然ですので、
いっそ分割して二つのセンテンスにしてしまった方がいいように思えます。


>そうなると、プライド自身と遭遇する可能性の高い近隣の参加者達にもしも彼らが先に出会い、

「プライド自身と遭遇する可能性の高い近隣の」という情報は読者に対して必要なのかな、という疑問を覚えます。
彼の一元視点とはいえ内心での検討事項をすべて詳細に列挙するのではなく、提示する情報の取捨選択こそが
重要に思います。


>ただ、あの奇襲に対処しきれる相手に対しては、夜の中という制限下では

「あの奇襲に対処しきれる相手に対しては」と、文章の目指す先が一語ごとに揺れるのは読み味を損ねます。
「〜に対応できる相手がいるとしたら」くらいでまとめても良いように思えます。
また「夜の中」という表現には少し違和感があります。


>然程恐怖しているわけではない。

この場面、プライドは内心ではさほどどころか全く恐怖を覚えていないはずですので、表現を削るか置き換えるべきです。


>そこまで見聞していた最中に、造り物めいた口を開いて少年は続ける。

「見聞していた」主体はプライドですから、「少年は」ではなく「少年が」とした方が通りが良いでしょう。

229 ◆1aWcocuthg:2014/05/08(木) 14:52:51 ID:mWusn2YQ0

>ただ、それを表すために作れる表情の種類が、まだ少ないと見るべきか。

「まだ」というのはジークの素性を知らないプライドの視点からすれば違和感の強い表現です。
削っておくべきだと思います。


>儚げな外見からはなかなか想像し難いほどに

「なかなか」は文体からすれば不要かなと思います。


>敢えてセリムがアメストリス大総統の息子である事実を今は伏せ、ただ中央部を

「今は」が少しくどいですね。後々の布石とするにせよ、「敢えて」としているだけで充分に思えます。
また「中央部」は「中央本部」の誤りでしょうか。


>さっきの襲撃者のような

襲撃はジークの体験ではありませんので、「さっきの」は引っ掛かりを覚えます。
プライドの目線に合わせてくれた、と解釈できなくもありませんが、置き換えた方が無難に思えます。


>それは気を遣わせまいとする、

三行前に「気遣い」とありますので、どちらかを置き換えたいところです。
前者は「歩幅を合わせてこそいるが」と、やはり前段で既に提示された情報を含んでいますので
そちらを削ってしまうのが良いかと思います。


>とジークが感じるのがもう一つの理由。

ここは次の文章への接続を強めたいところですので、体言止め+改行とする効果が薄いように思います。


>恐怖に肌を灼かれるようだった、真っ黒い殺気。

「だった」と過去形にする必要はない表現です。



本文はここまで。

・描写全般の過不足

全般に書き慣れているな、という印象を受けますが、同時に見直しの甘さも感じられます。
近い位置で重複する表現が散見され、また情報量の絞り込みができていない箇所も見られました。
読者に伝えなければならないことを意識しすぎてすべてを文章にしてしまう傾向があるように思えますので、
どうしても必要なこと、伝えた方が作品世界が豊かになること、読者に読解・想像してもらえばいいことを分別して
ブラッシュアップしていくことが肝要だと思います。

またいくつか見られた日本語としてしつこくなってしまっている文章については、推敲の際にただ字面を追うのではなく
頭の中で音読していくだけでもだいぶ違うのではないでしょうか。


・登場人物のキャラクターをわかり易く表現できているかどうか

こちらは問題ないと思います。
しっかりと内面に踏み込んでの描き分けはできています。
ただ作者とキャラクタの持つ情報・視点の切り分けは常に意識しながらの表現を心がけてみてください。

230 ◆1aWcocuthg:2014/05/08(木) 14:54:53 ID:mWusn2YQ0
>>215
以上です。
長々と失礼いたしました。

231 ◆z9JH9su20Q:2014/05/08(木) 23:46:17 ID:ZRep3V.20
>>230
ありがとうございました。

文章のしつこさ、くどさについては自分でも薄々感じてはいたのですが、批評という形で具体的な点を詳細に示して頂けたことで、今後気をつけるべき点が明白となりました。
また作者と登場人物の持つ情報・視点の切り分けの問題についてはほぼ盲点でした。言われてみれば、相手側を掘り下げようとしてその視点のキャラクターが用いるには奇妙となっている表現がありましたが、自力では全く気づけていませんでしたのでとても助かりました。

今回頂いたアドバイスはいずれも大変参考になりましたので、是非活かせるよう頑張りたいです。
改めて、今後のSS執筆においてとてもためになる批評、どうもありがとうございました。

232 ◆1aWcocuthg:2014/05/15(木) 13:44:00 ID:Blp4NKP20
>>216
よろしくお願いいたします。



>北崎が休息に入っていたこともあり、北崎の望みを叶えられているとは言えなかった。

特別な意図がない限り、一文中で固有名詞を重複させるのはあまり望ましくありません。
後者は「彼」などの代名詞、もしくは北崎を意味する比喩表現に置き換えるべきでしょう。


>ただ、北崎を満たすことができているわけではないというのが彼の退屈の理由ならば少し急がなければならなかった。

ここ、新しい情報は「少し急がねばならなかった」だけで、そこ以外は前段で語られている内容です。
ほんの数行でもう一度強調するだけの必要は薄いように思えます。
それよりは「なぜ急がねばならないのか」を提示すべき箇所です。


>あわよくば、彼を殺し合いに乗った者と戦わせ、同時に協力してくれるであろう者を探し、北崎を打倒する。
>北崎を倒すことはあくまで通過点、その先にあるものも見据えた上で動かなければならないのだから。
>できることなら、力になってくれ得る者と戦わせたくはない。

Lの行動原理の説明は必要ですが、少し回りくどくなってしまっています。
もっと端的に、優先順位を意識して読者に情報を提示すべきです。
このままですと協力してくれる可能性のある人間と遭遇した場合にLは結局どうするつもりなのか、が
今ひとつ伝わってきませんし、ケースバイケースというのであれば説明を挿入する意味がありません。


>ロロを痛めつけた時とその時の心境の違い

「その時」が何を指すのか、考えれば「メロを見逃した」ことであると理解はできますが、一読ではリズムを悪くします。
むしろ「その時」を削ってしまってもいいように感じます。


>捕えられたら銃で応戦するしかないような、

前話を把握していないのですが、「捕らえられ」てから銃で応戦するというのは状況がうまく掴めません。
捕捉されてから、という意味でしょうか。


>ここに近づいてくる人達に遊んでみる、とかさ。

この「〜に遊んでみる」は一般的な表現とはいえず、違和感が強いです。
「で」あるいは「と」とすべきでしょう。


>涙を流しながら士郎の体にギュッとしがみ付いたイリヤ。

この体言止めは直前のシーンというよりは特定の文章からの連続性を強くし過ぎますので、
場面転換後の一行目には少しそぐわない気がします。

233 ◆1aWcocuthg:2014/05/15(木) 13:44:32 ID:Blp4NKP20

>士郎の背が涙で濡れるがそんなことを今気にする者はその場には誰一人としていなかった。

「濡れるが」の後に読点がほしいところです。
また「今」は不要かもしれません。


>士郎と巧は困惑して、イリヤ自身もわけが分からないといった状態。

ここ、地の文で体言止めにする効果を意識しての用法でしょうか。
この文章に目を留めさせる意図はあまり想像できません。
またここで士郎、巧、イリヤを俯瞰しながら直後にルビーの一元視点とするのであれば、
当該場面全体の、いわば語り手をルビーに引き受けさせることになります。
この点の問題は後述します。



>士郎曰く、青い髪の少女と戦っていたらしく、士郎の目からはクロであれば大丈夫だろうという
>根拠のはっきりしない、よく分からない保障をされていた。

「士郎の目からは」という一文は読者への情報として不要に思えます。
また「よく分からない」は「根拠のはっきりしない」と意味合いが重複しており、文に未整理の印象を与えます。
もしも口語的な表現でルビーの一人称を意識させたいのであればむしろ「根拠の〜」を削った方がいいでしょう。
またこの場合は「保証」とすべきです。


>もしその放送で心を乱されているようなことがあった際、落ち着けることができる場所が必要となる。

未来における仮定の話なので、「乱される」とすべきでしょう。
また「落ち着ける」は「ことができる」と続けることで「心を落ち着ける」という慣用句的な色合いが強くなっています。
その場合は「心を」が直前と重複するために省略されていると考えられますが、慣用表現に対しては一部を省略することで
かえって坐りが悪くなってしまいます。
「落ち着くことが〜」でも意味は通りますし、「ことができる」を削ることでも印象が大きく変わります。
もし「心を落ち着ける場所」という表現を動かさないのであれば「心を乱され」の方を置き換えた方がいいかもしれません。


>ただでさえ皆傷だらけの状態、そのままの状態で

ここは「傷だらけ、」と切って重複を避けるのも選択肢に入ると思います。


>士郎さん、ここから病院か、

ここからの後に「なら」もしくは「は」と挿入する方が自然に感じられます。


>この二人が自分の体に対しての気の使わなさはつくづく見ている。

違和感の強い文章です。
「この二人の」とすべきです。
また「見てきている」「見せつけられている」などと置き換えることも視野に入ってくるでしょう。


>お前自身だと大丈夫だって言ってるけど、

ここ、実際に声に出してみて、違和感を覚えてほしいところです。


>「?何で放送までに…?まあ、分かった」

全体に言えることですが、疑問符やエクスクラメーションマークの後はスペースを空けた方が
WEB上の横書きでは可読性が増すように思えます。


>と、進もうとした士郎を巧は引き止めた。

ここ以降、前述したルビーの一元視点が明確に途切れてしまいます。
こういった構成が基本的に忌避される理由は、カメラが予告も合図もなく切り替えられてしまうと、
読者が結局どこを軸に物語を読めばいいのかわからなくなってしまうからです。
ルビーの視点を維持しない明確な演出上の理由があるのなら場面転換を明示するべきですし、
単にこの先の戦闘がルビーの視点からでは描写が難しいというのであれば構成ミスです。

234 ◆1aWcocuthg:2014/05/15(木) 13:44:53 ID:Blp4NKP20

>そして節々に構成されている要素には

「節々を構成する要素」とすべきでしょう。


>士郎はそれだけで、この目の前の存在が話の通用する者ではないということを察した。

ここで、今度は士郎が視点の主体になります。
状況を俯瞰しながら登場人物それぞれの内面まで描写するような多元視点も表現としてはあり得ますが、
構成としては極めて難易度の高いものになりますので、率直に言えば避けたほうが無難です。


>まるで処刑人のようにゆっくりと歩み寄る北崎――ドラゴンオルフェノク。

士郎の視点であれば、ドラゴンオルフェノクという単語を地の文でいきなり出してはいけません。
三人称の俯瞰を採用するのであれば北崎との遭遇時点で場面転換するか、ルビーや士郎の主観で
描写されている部分を全面的に見なおすべきです。


>衝撃で地面に転がりこむ巧。

「転がりこむ」は「転がる」あるいは「倒れこむ」との錯誤でしょうか。


>君はまあ、面白くはあるんだけど戦ったことあるからある程度はどれくらい力あるか分かるんだよね。

ちょっと長いわりには情報量が薄く、緊迫感とリズムを損ねる台詞回しに感じます。
これがキャラクタの持ち味というのでなければ整理した方がいいかもしれません。


>反応の遅れた士郎、そして周囲を覆う熱と爆発音。

ここはト書きであって描写になっていないように思えます。
効果的に多用して文体と呼べるまで昇華するのでなければ再考すべきです。


>爆風の通り過ぎたところで目を開くと、

ここも視点揺れです。


>2秒ほどの迷いの後

一般的には漢数字を使用した方が無難でしょう。

235 ◆1aWcocuthg:2014/05/15(木) 13:45:15 ID:Blp4NKP20

>後ろで上がる炎には目もくれずに北崎に向かって拳を振りかざして走った。

ビジュアルとして、目もくれない点を強調したいのか拳を振りかざしている点を推したいのかが
並列されているために判然としません。
欲張る場面ではないように思えます。


>士郎にそんな負担をかけるようなこともなかったのに。

「そんな」がかかる語句が見当たりません。
削っても意味が損なわれることはないように思えます。


>今のイリヤは、士郎と共にいながらどこまでも一人ぼっちだった。

ここ、前段からの整理がついていないように思えます。
ここで吐露される孤独感の方向性と、シーン冒頭の「罪悪感」やその後の「恐怖」との接続が悪いためです。
イリヤの孤独は士郎との相互理解のなさによるものでしょうか、それとも内心での他者拒絶によるものでしょうか。
そうではなく、士郎の喪失を阻止せねばならないにもかかわらず何もできないでいる無力感に起因するもので、
それは罪悪感とも恐怖とも距離があり、またもっと言えば孤独感とも同一視できないものであるように思えます。
それらを繋げる線を心理描写といいますが、この場面にはそれがありません。


>それが、士郎の見据える先にいた。

視点揺れです。


>ドラゴンオルフェノクに対してその拳を、その手の刃を幾度となく打ち付けてきた。

この場面の主体は巧であると明示しているに等しい出だしです。
後で俯瞰を用いるならば、この時点でもう少しカメラを遠くに置いた方がいいでしょう。


>それに反応するかのように、北崎も近づくたびにその手甲を振りかざしている。

この一文の意味するところが判然としません。
巧の攻撃に対して防御を試みているのか、それとも威嚇や牽制のような動作なのか、はっきりと描写した方がいいでしょう。
またドラゴンオルフェノクは「巨大な角を携えた龍のような魔人」と描写されているのみで、
具体的な姿の想像が難しい状態です。
手甲を備え、それをキーのひとつとして戦闘描写を組み立てるのであれば、そういった予備描写も必要かと思います。


>巨大な足から繰り出さえる蹴りもまた装甲の内側に大きな衝撃を与えて北崎に少しずつだがダメージを加えている。

「繰り出さえる」は誤字です。
また「大きな衝撃を与えて」「少しずつだがダメージを」という表現は流れがよくありません。
前文と「少しずつ」が重複していることも気になります。

236 ◆1aWcocuthg:2014/05/15(木) 13:45:36 ID:Blp4NKP20

>だからこそ、一撃も受けることなく北崎を倒さなければならないのだから。

「だからこそ」「〜だから」とするのは接続が悪いです。


>さらに間髪いれず空中からの振り下ろし。

回し蹴りの直後ですが、何を空中から振り下ろしたのでしょうか。
蹴りだとすればジャンプしたのでしょうか、それとも上段、ガードの上から振り下ろしていくような軌道なのでしょうか。


>10に届いただろうか

漢数字については前述通りです。


>そのまま北崎の体に飛び膝蹴りを打ち込み、

ここまでの蹴りは「振り下ろし」ていたはずですが、その蹴りで手甲を破壊した勢いのまま飛び膝蹴りというのは
動作としてロスがあるように思えます。


>子供のようにゆったりしていたはずの声

ここまでの描写ではそのようなイメージを受けませんでした。
相手をからかって神経を逆なでするような台詞回しからすれば少し唐突な表現です。
事前に提示しておくか、ここを置き換えるかが必要でしょう。


>拳をその胸に叩きつけると同時、

ここは前文の主体がドラゴンオルフェノクである以上、「巧が」と主語を明示すべきです。


>動揺しつつも何かが通りすがった先に

「通りすがった」というのは一般的に「傍を高速で通り過ぎた」存在に対する表現ではありませんので、
何らかの代替表現を考えた方がいいでしょう。


>一秒足らずという時間に10発の拳が

アラビア数字と漢数字について、どちらを使うのかは最終的には文体や好みに帰結する問題ですが、
一文中に混在させるのはいずれにせよ悪手ですので、統一しましょう。


>まるでそのタイミングを狙っていたかのように北崎の手から作り出された巨大な青い炎が

北崎としてはまさに「そのタイミングを狙っていた」のでしょうから、「まるで〜ように」というのは
この場面ではあまり適切な表現ではないように思えます。

237 ◆1aWcocuthg:2014/05/15(木) 13:45:57 ID:Blp4NKP20

>広い浜辺のまっさらな砂地に

ここまで舞台についての描写が一切ありませんでしたので、そんなロケーションだったのかと驚かされました。
率直に言って、あまりいい意味での驚きではありません。冒頭に情景描写を追加すべきかと思います。


>彼の興味はもはや巧にはなく、むしろここから逃げていった二人に向いてしまっていた。

この情報は前段での北崎の台詞で完全に表現されていますので、ここで重複させるのであれば
そこに何らかの意味を持たせなければなりません。削って差し支えないように思います。


>それから数分くらいの時間。

この直前に場面転換の記号を挿入した方がいいでしょう。


>小さく痛みを訴えながら意識を取り戻す

後段で「声を出すのも辛そうなほどにダメージを受けている」と表現されていますので、
この部分は表現を改めたほうがいいかもしれません。


>見るからに不健康そうな男。

このセンテンス自体に問題はないのですが、ここまで体言止めが非常に多くなっています。
演出意図が判然とせず、表現として安易な逃げに走っているような印象を受けてしまいました。
初稿を書き進めているうちは「書きやすいから」「思いついたから」でも構わないのですが、
推敲段階ではきちんと練り直すべきです。


>「私はLです、殺し合いには乗っていません。
> 北崎さんを抑えておくことができなかったのは私の責任です、早く彼に追いつかなければいけません」

ここ、台詞回しとしては全体に極めて不自然です。
書き急ぐあまり、本来は掛け合いでなされるべき情報のやり取りを圧縮しすぎています。
省略を試みるのであれば台詞ではなく地の文で述べるのもひとつの手法です。


>士郎達を追って、たぶん向こうだ…

「士郎達」と、初対面の「見るからに不健康そうな男」に告げるでしょうか。
巧の衰弱や混乱を企図しているのであれば地の文でそれらをフォローすべきです。


>声を出すのも辛そうなほどにダメージを受けているようだが、その痛みに耐えて絞りだすかのような声だった。

一文の中で情報がいくつも重複しており、未整理の印象を与えます。
ダメージ、耐える、声という点に焦点を絞って練り直すのもいいかもしれません。


>きっと、彼は自分が連れて行かなかったとしても北崎を追うのだろうと、Lの目にはそういう男に見えた。

ここで突然Lの視点を挿入するのは悪手です。
どうしても必要であれば、動かない巧を発見する場面からLを視点人物として統一すべきでしょう。

238 ◆1aWcocuthg:2014/05/15(木) 13:46:21 ID:Blp4NKP20

>意志がある以上自分ひとりよりはマシだろう。

ここ、一読して意味を掴みかねます。
巧にどういった意志があって、それがどういう理由でLひとりより重傷患者を抱えて歩く方がマシ、となるのか
前後の文脈から読み取るのは困難でした。


>彼女に無理やり従わされているのでは

推定が容易とはいえ、「彼女」が少女を指すのかセイバーを指すのかはっきりとしない位置で代名詞を使うのは
無駄に読者のテンポを損ねるリスクを生じさせます。


>夜の別れ際に言いましたね、

「夜の」は必要でしょうか。


>情け容赦などしてくれないだろう。

「情け容赦」は一般にサ変化しない名詞ですので、「容赦など」とすべきかもしれません。


>その握力は士郎の服を握りつぶさんばかりのもので

服を握りつぶすだけの握力、というのは強いのかどうか判然としませんので、表現を置き換えた方がいいでしょう。


>イリヤさんの怪我の完治が遅れます

あまりにも明示的ですので「イリヤさんの」は不要です。


>俺がお前を下ろしたらとにかく逃げろ。俺が時間を稼ぐ

「俺が〜」と連続します。特段の意図がなければどちらかを削った方が見栄えがします。


>と、イリヤはルビーの先導の元で低速ながらも空を飛んで移動していった。

士郎と別れることを嫌がっていたイリヤが決断し去っていく際の様子について、もう少し描写を足したいところです。


>彼女を捕らえたければあなたを倒してイリヤスフィールを単独で追った方が

ここも「イリヤスフィールを」「単独で」は不要に思えます。


>セイバーの手の魔剣がキラリと煌く。

キラリ、でも構わないのですが少し軽い感じが否めませんので、敵役としての重厚な迫力を出したいところです。


>彼女に一本も取ることができなかった自分でどこまで食いつくことができるか。

「彼女から」とすべきでしょう。
また後段もあわせてなのですが、この場面では「食らいつく」とした方が通りがいいように思います。

239 ◆1aWcocuthg:2014/05/15(木) 13:46:40 ID:Blp4NKP20

>体の内側の痛みは収まってはいないのにこの状態が続くというのが最悪な気持ちだった。

体の内側の痛みと気分の悪さが相互に排他的なものでない限り、「痛みも治まっていないのに」とした方が
読者に伝わり易い表現になるかもしれません。
また「最悪な気持ち」は少し口語的すぎますので、地の文にはあまりそぐわないように思えます。


>ちゃんと対応していたら。こんな状況にはならなかったのではないのか。

直前のイリヤの台詞、「ちゃんと戦ってたら、こんなことにならずにすんだのかな?」と
情報の質も言い回しそのものもほとんど変わっておらず、改めて表現する意味が提示できていません。


>君空飛べるんだ。

「君、空飛べるんだ」と読点を打った方が可読性が増すように思います。


>どうにか受け止めたものの、その衝撃は両腕に伝わって、その手を痺れさせる。
>だがそれに動きを鈍らせている暇はない。
>返すその剣が狙うのは、こちらの首筋。

あえて深く描写しないのもひとつの手法ではありますが、作者としてこの場面における剣のやり取りについて
しっかりと把握し、理解していますでしょうか。
セイバーの長剣に対して士郎は短剣二本、どういう剣閃をどちら側で受け、返す剣とはどこから首を狙っているのか。
きちんと想像した上で、読者に開示する情報を取捨選択しなければなりません。


>本来であれば避けられないと思っただろうその一撃を

ここは違和感の強い表現です。
「〜ないと思っただろう」という部分は「〜なかったであろう」などと置き換えた方が良いように思えます。
ただその場合も「本来であれば」とするならば、避けられない一撃を避けられた理由を提示するべきでしょう。
理由そのものは幸運でも気合でも思い込みでも、場に合った雰囲気さえ出ていれば問題ありません。


>勝てない戦いにこうも挑むのですか

「こうも」が台詞のリズムを損ねていますので、ここでは不要に思えます。


>間桐桜を救えるのはあなただけだ。
>そんな、どこの誰ともしれない者のためにあなたは命を投げ出すつもりか?」

「桜を救えるのはあなただけ」という流れと「誰ともしれない者のために死ぬのか」という流れの間を繋ぐ、
「それなのに」に類する単語がほしいです。


>今一度だけ問います。そこを退きなさい、士郎。

これでは問いになっていませんので、要求の言い回しを考えるべき場面です。


>俺はきっぱりと撥ねつけていた。

いかに士郎の一元的な視点であってもあくまで三人称ですので、「俺は」としてはいけません。


>たとえ打ち勝つことはできなくても、受け止め、退くことくらいはできるはずだから。

少し前に「彼女はそんな卑怯な策など使わずとも自分を一瞬で斬り伏せることもできるだろう」としています。
大きく評価が分かれていますので、統一すべきでしょう。

240 ◆1aWcocuthg:2014/05/15(木) 13:47:04 ID:Blp4NKP20

>そんな言葉と共に現れたのは、一人の少年。
>セイバーはこちらの後ろにいる少年を見据え、

「後ろにいる」のであれば「言葉とともに現れた」という表現には違和感があります。


>巧と戦ったというはずなのに

「という」は不要です。


>彼女もまたオルフェノクであったということを知るが、それに意識を裂くことはできなかった。

「知る」とするのであれば主語は「士郎」であると示した方がいいでしょう。


>それを知ってか知らずか結花は北崎に挑みかかるも、

ユカという呼び方はともかく、「結花」という漢字は士郎の一元視点ではまだ表現できないはずです。
また北崎という名は巧が呼んでいましたが、ここまで「少年」としていたのであれば間を繋ぐ表現が必要です。


>息を乱すことしかできない様子だ。

息を乱すとは自発的・能動的な行為ではありませんので、「しかできない」とするのは違和感のある表現です。


>今の自分は怒りの感情に支配されていた。

一人称に寄り過ぎた表現です。


>旋風を越え、暴風のように矢継ぎ早に繰り出される剣撃を

比喩によって作られたテンポを損ねますので、「矢継ぎ早に」は不要でしょう。


>今だけは、この時だけはこの体だけではない。
>心も刃として戦わなければ、

「この時だけは」は情報として「今だけは」、語感として「この体だけでは」と重複します。
韻を踏む意図であれば読点、あるいは句点がほしいところです。


>持ってくれ。

維持される意味であれば「保って」あるいは「もって」とした方がいいでしょう。


>「えっ」

率直に言って、過度に間の抜けた表現です。
ハイライトになる場面ですから、しっかりと練り直すべきです。


>思考が完全に漂白した。

漂白する、というのは他動詞的な運用をされますので、「思考が完全に漂白された」あるいは
「〜が、思考を完全に漂白した」とすべきでしょう。
収まりが悪いと感じるのであれば他の表現を模索するのも手です。

241 ◆1aWcocuthg:2014/05/15(木) 13:47:37 ID:Blp4NKP20



前編、ここまで。
申し訳ありませんが、本文への詳細な指摘は以上とさせていただきます。
後編につきましては、特に気になる点やご要望のあった点を中心に見ていきます。





>風に髪をボサボサにされつつも、

緊張感が削がれること甚だしいので、ここは表現を変えてほしいところです。


>その一撃を、俺は咄嗟に肩に未だ持ち続けていたバッグで防ぐ。
>バッグの中身が散乱する中、グラムを受け止めたのはその中から姿を現した一本の黄金の西洋剣。

パロロワ的なお約束とはいえ死をも覚悟した戦い、紙一重のせめぎ合いに、肩にバッグを持ち続けたまま
臨むというのは、ビジュアル的にも説得力としても厳しいかと思います。
少なくともそれを描写し、戦闘の段取りとして用いるのは避けた方がいいように思えます。


>だからこそ、セイバーの一閃を正面から受け止めきることなど、不可能。
>だが逆に言えば。
>この咄嗟に近い一撃だけは、受け止めることができる。

一読、意味を掴みかねる流れです。
「この一撃」は干将莫耶を投擲し武器を喪失した士郎へ振るわれた、容赦の無い一撃であったはずで、
投擲そのものも難なく回避したセイバーにとって「咄嗟に近い」とは言い難いものです。
何を「逆に言えば」受け止めることができるという説得力を持つのかが示されていないように感じられますし、
「受け止めきる」ことはできなくとも「受け止める」ことができるというのは無理があろうかとも思います。


>一瞬の後、閃光を一閃するかのように

さすがにもう少し文言を練りたいです。


>ぶつかり合った衝撃で軋みをあげ、ヒビを入れた魔剣グラム。
>それにより弾いたカリバーンは、上空へと打ち上がり大爆発を引き起こす。


ヒビが入ったのはカリバーンなのでしょうか。
だとすれば、それは全力で打ち合わされればヒビが入るような剣なのでしょうか。
ここまでの描写にはその土壌となるような描写がなく、唐突に感じられます。
またビジュアルとしてはこの場面、ハイライトのひとつには間違いありませんので、書き急ぐことなく
きちんと間をとって爆発の迫力、それが巻き起こす現象をしっかりと読者に印象付けるべきかと思います。


>傷ついた内臓の発するは

脱字と思われます。
クライマックスに向かう場面でこういうミスは勿体無いです。


>だから桜を――――

>「頼んだぞ、セイバー」

ここは良かったです。
率直に言えば、ここまで唯一、演出面で水準を超えたと思わせてくれた部分です。
前段の静かなモノローグからの流れ、キレのある台詞とメリハリの効いた繋ぎ方、きちんと整理された構成。
この引き出しを自在に扱えるようになれば一段も二段も上のステージに上がれると思います。


>そこは、月が綺麗な夜の、静かな庭の縁側。

ここからのラストシーンも全体に良かったです。
演出意図と文章がきちんと噛み合っていました。

242 ◆1aWcocuthg:2014/05/15(木) 13:48:22 ID:Blp4NKP20


後半本文ここまで。



全体を通しての問題点としてはやはり演出意図の明確でない場面転換や視点人物の移動、
また同一場面内での視点の揺れが目立つことが筆頭に挙げられます。
自身の書きやすさではなく、物語として伝えるべきことや読者の読みやすさを考えてみてください。
また関連して、状況の整理や日常に近い掛け合い、情景描写などに苦手意識があるのでしょうか、
それらを書き急ぐあまり必要な情報がまったく伝わってこないケースが散見されました。
弱点を意識し、対応策もしくは回避策を講じるべきかと思います。



・士郎の心理描写

この点は正直、まだ改善の余地が大きいように思えます。
心理描写は平易な言葉で読者の(少なくとも文化圏を同一にする範囲内での)普遍的な情動に訴えかける「共感」と、
鋭い感性で一般認識の外側から読者を揺さぶるような語彙とその組み合わせで印象を深く刻む「逸脱」のバランスが
すべてと言っても過言ではありませんが、本作は通り一遍の共感とほとんど感じられない段階での逸脱に留まっており、
ラストシーンを除けば強く心惹かれるものはみられませんでした。

目の前で少女が傷つけられれば、士郎は激しい怒りを覚えるでしょう。
その実力を知っているセイバーと対峙すればこの上ない緊張の渦中に置かれるでしょう。
大切な存在だった藤村大河の死を知れば強い衝撃を受けるでしょう。
死の淵でこのエピソードでのヒロインであるイリヤの声を聞けば、同じく主人公である士郎は再び立ち上がるでしょう。

これらはすべて「物語として当たり前」のことです。
当たり前のことですから特別な意図がない限りは外してはいけない要素ですが、ただ、当たり前のことでしかありません。
ここで注意すべきなのは、こういった当たり前の流れの中で描かれるべきは「なぜそうであるのか」ではなく
「なぜそうあらねばならないのか」であると認識しなければならないという点です。
当たり前の情動とは普遍的なものですから、なぜそうであるのか、などということはくどくど説明しなくても
読者には理解できますし、むしろ過剰な説明は共感の妨げになります。
重要なのはまず「そのキャラクタにとって」怒らねばならず、衝撃を受けねばならず、立ち上がらねばならないという
原理、道筋をいかに明確に示せるか、スムーズに感情移入させる導入路を用意できるかということです。

主人公だから、ヒロインだから、よく知っているから、名前を呼ばれたから。
そういうことではなく、たとえば衛宮士郎という人間が、どういう人生のどういう背景に基づいて
眼前の状況を理解し把握し対応し、その結果としての出力である言動を行うのか。
二次創作であるからそれらを原作に依拠するというのは、表現としては甘えにほかなりません。
原作の口調や呼称、設定を表面的になぞるだけなら、それは心理描写とは呼びがたいものであると思います。

まずはキャラクタ理解とその背景の提示、共感を得られるだけの平易で普遍的な文章の書き方、
更には深い洞察に基づいた鋭い表現の練り込みと、段階的に超えていかなければならない壁は多いでしょう。



・士郎のある行動以降の戦闘描写

聖骸布を外した士郎の攻勢が始まって以降、前半に比べて格段にスピード感のある描写は評価すべきポイントかと思います。
ただ基本的にセイバーが後手に回り続けることへの説得力には今ひとつ欠けており、特に直線的に迫るフラガラックに対して
後退を選択した点や、干将莫耶を迎撃したことで士郎本人の突撃を防げなくなった点などは勢いのある描写でも
相殺しきれなかったように思えます。
展開そのものへの大きな違和感は前述通りです。
また、たとえば

>視界の端に映った剣を、瞬時に受け止め。

などの本来読点で区切るような箇所で句点を打つ技法で独特のリズムを作ることは構わないのですが、
あまり多用しすぎれば効果が薄くなっていくことにも注意してほしいところです。


以上です。
長々と失礼いたしました。

243 ◆Z9iNYeY9a2:2014/05/15(木) 23:13:36 ID:XYjR85G.0
ありがとうございました

こういった批評をしていただく機会があまりなく文章的な問題点が把握できないところがあったので参考になりました
思い返してみれば展開ありきでキャラを動かしていた部分があったようで、そこに対する説得力を書ききれていなかったようです

これを機に、展開に対してもっと説得力を持った文章を書いていけるように心がけていこうと思います
改めて、批評ありがとうございました

244 ◆FRuIDX92ew:2014/05/21(水) 18:21:21 ID:LztS8Mfw0
ほとぼりが冷めた今だからこそ、冷静で真剣な意見が聞けると思い、書き込みさせていただきます。

一万メートルの景色/RPGロワ
http://www32.atwiki.jp/rpgrowa/pages/374.html

以上一作品、批評御願いいたします。

245 ◆FRuIDX92ew:2014/05/21(水) 18:21:38 ID:LztS8Mfw0
すみません、ageます。

246 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:39:01 ID:nTr6VhYo0
>>221
よろしくお願いいたします。



>穏やかな光を放つ月から燦々と輝く太陽に交代しようとしていく時に、
>二つの命が互いの命を刈り取らんと火花を散らせていた。

「時」ですと示す時間の幅が狭い印象を受けます。
払暁の頃合い、ということであれば「頃」で良いのではないでしょうか。
また「命」の重複はここではあまり効果を発揮していないように思えます。
二つめは「それ」などの代名詞で置き換えるのも選択肢の一つです。


>狂気の沙汰の中に置いて

おいて、の語源としては「置く」の活用ですが、現在では一般的に「於いて」と字を当てます。
漢字を開いてしまってもいいかもしれません。


>勇儀の持つ、あまりにも大きすぎる杉の木が、妖夢に振り下ろされるも妖夢は一瞬でその軌道を見切りかわす。

台詞を挟んだ前段で「強大すぎる」という表現がありますので、「大きすぎる」は置き換えてもいいでしょう。
またこの一文、読点の打ち方に違和感があります。
「杉の木が」の後ではなく「振り下ろされるも」の後に打ったほうが流れが良くなるかもしれません。


>かわされた大ぶりの一撃は、大地を叩き、激しい轟音をかき鳴らす。

ここも「一撃は」の後に読点は不要に思えます。
特に読者に目を留めさせる場面ではありませんので、リズムを優先してもいいのではないでしょうか。
また「轟音をかき鳴らす」という表現も場合によってなくはないと思いますが、かき鳴らすという表現は
あまり重低音を想起させないように感じますので、ここでは少し違和感を覚えました。


>と、その一撃をかわした妖夢が

三つのセンテンスに続けて「かわす」という表現が出てきます。
強い意図がなければどこかを省いてもいいでしょう。
ここでは前文の二番目を削るか、置き換えても問題ないように思えます。


>アヌビス神を振り下ろすが、振り下ろされた剣の軌道の前に太い幹が割り込む。
>だがその幹も一瞬でバラバラにされていき、砕けた大地には木端が降り注ぐのみ。

「〜振り下ろすが」と妖夢の意図が挫かれたように描写しておきながら、次の文章で「だが〜のみ」と
勇儀の劣勢とも取れる表現を重ねるのは、読み手が展開軸を見失いがちなので避けたほうがいいでしょう。
木の切れ端が降り注ぐだけで勇儀は無傷である、という点を表現したいのであれば「だが」という
反対を意味する接続語を置かずに文章を構成するべきです。


>勇儀の問いかけも聞く耳持たず、といった感じで

この場面での勇儀の台詞には挑発の色が強く、「問いかけ」というニュアンスは薄いように思えます。


>行くあてのない血がたらたらと流れ出ていくのも意に介さず、

「行くあてのない」血という形容は新しくはありますが、イメージとして今ひとつはっきりしません。

247 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:39:43 ID:nTr6VhYo0

>妖夢は退くどころかあまりにも冷静にその様を見つめていた。
>「来い!!来いよぉ剣士さん!!もっと、もっともっと私を楽しませなよォッ!!」

「あまりにも」と強調する意図が判然としません。
高揚する勇儀との対比としても、何か後段の仕掛けに繋げる布石でないとすれば少し過剰である気がします。
また全体に言えることなのですが、台詞前後で空白を挟んだり挟まなかったりと改行規則が不明瞭なため
可読性を落としています。
こうしなければならない、という決まりがあるわけではありませんが、少なくとも読者には
一読して規則性が理解できるように提示すべきです。
同様に、WEBの横書きではエクスクラメーションマークや疑問符の後にスペースを空けたほうが
可読性が増すように思います。


>まるで超大型の台風のように

「超大型の」は少し物語的でない表現で、読者を現実に引き戻して没入を妨げるリスクがあるように感じます。
類似する形容に置き換えることも検討したいところです。


>杉の大木をブン、とまるでその辺の棒っきれを振るかのようにブン回した。

「ブン回した」は口語的で、俯瞰的な地の文にはあまりそぐわない表現です。
「ブン、と」との呼応としてもあまり高い効果を発揮していないように思えます。


>全てを薙ぎ倒す轟雷と

前段に「ありとあらゆるものを薙ぎ倒さんと」との表現がありますので、重複を避けたいところです。


>大木に放射状にヒビが入り、そこを中心として一気に割れていった。

割れる、という言葉には即時性がつきまといますので、「割れていった」という段階的な状況の推移には
少し違和感があります。置き換えたほうがいいかもしれません。


>この弾幕を少し被弾しつつもかわしながら

「少し被弾」している状態を「かわし」ていると描写するのは引っかかります。
致命的な被弾を避けているという意味であればその旨をフォローしたいところです。


>強さを『学習』してそして『成長』していく

「してそして」と続けるのはリズムが悪いので、学習の後は「して」とするより「し、」としたいところです。


>それも所詮おしまいだよ、

「所詮おしまい」という表現は接続が悪いように思います。

248 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:40:24 ID:nTr6VhYo0

>先程生成された弾幕の外側、空から着地した妖夢の眼前すぐに

妖夢はいつ空から着地したのでしょうか。
この文章の時点だというのであれば、勇儀側の一手を描写している文中で妖夢の行動を完結させるのは
あまり好ましくありません。


>地図で言う所の

「所」は原義としては漢字でも間違いではないのですが、一般的には「ところ」と開くほうが通りがいい気がします。


>二人はこの殺し合いの場に置いて、どのように動いて行くべきか

同上です。「置いて」は「於いて」もしくは「おいて」としたほうがいいかもしれません。
またこの場合の「行く」は補助動詞ですので、「いく」としたほうが通りやすいでしょう。


>尤も正確に言ってしまえば、

同上です。「尤も」は接続詞として用いるときには漢字を開くほうがいいでしょう。
この辺りは少しこういった判断の甘い箇所が多くなっているように思えます。


>かかす事の出来ない

上記とは逆のパターンとなりますが、「欠かす」は漢字を開くべきではないでしょう。
またこの場合の「事」は形式名詞ですので、一般的には「こと」とするほうが望ましいと思います。
以降、形式名詞や補助用言、漢字の開きについての指摘は割愛しますが、同様の点は全編にわたって
数多くみられますのでご自身でもよく注意してみてください。


>モリモリの腕の筋肉以外には何のとりえもない、ただの小心者の男だ。

この場面は紫の一元視点ですので口語的な表現が出てきてもおかしくはないのですが、
そうすると今度は紫が「モリモリの」という表現をするかというキャラ性の問題、またこの流れに
ふさわしい単語の選択になっているどうかという問題になってきます。
シリアスに考察を重ねる場面ですから、いっそ削ってしまってもいいように思えます。
また「の男」は不要でしょう。


>なんともしまらない間抜けな様相で

「様相」はわりと広義に対象の状態をとらえる表現ですので、表情や仕草に限定した使い方は
あまり一般的ではないかもしれません。


>積み木遊びで適当に並べたかのように滅茶苦茶な並びだ。

「適当に並べた」と「滅茶苦茶な並び」は少し表現が近すぎるように感じられます。
ここで韻を踏むことに効果があるようにも思えませんので、どちらかを置き換えるか、
もしくはどちらかを削ってもいいかもしれません。

249 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:40:48 ID:nTr6VhYo0

>それにあの荒木や太田といった男に関する『情報』も得たいところだしね。

ここで二重鉤括弧を用いる意味が判然としません。
紫に何か特殊な意図があるというのでなければ過剰な演出に思えます。


>ドルルン、とエンジンが軽快な音を鳴らし車体がぶるっと揺れた。

オノマトペが続きます。
文章全体でそれを特徴としてリズムを作るのであれば構いませんが、前後を読む限りでは唐突に感じられます。
文体の統一感はそれをあえて崩す瞬間の演出効果にも繋がりますので、思いつきで綴るのではなく、常に意識して
言葉を選ぶように心がけるといいかもしれません。


>竜巻が起きているかのような轟音響く場所に近づくにつれ、背筋に冷たい汗が走り続けていたため

全体に違和感の残る一文です。
竜巻という字面からはまずその威容や破壊力、被害などが浮かびやすいように思えます。
もちろんそれらは確かに轟音を伴うのでしょうが、まずストレートに「音」を連想させられるかといえば、
少し難しいかもしれません。また「轟音響く」は助詞の脱字でしょうか。
「冷たい汗が走り続けていたため」については、ここはズィー・ズィーの一元視点ですから「〜ため」という
いかにも硬い表現はそぐわないように思えます。


>それを戦いという安易な言葉で表すのもどうかと思ってしまうほどの、壮絶な戦い。

「壮絶な戦い」という表現は前文と重複します。
あえての修辞のようにも思えますが、高い効果を上げているとは言い難いように感じられます。
どちらといえば前文での表現を置き換えたほうがいいかもしれません。


>目の前で繰り広げられているのは、純粋なる力と力のぶつかり合い。

前文、およびこの後の文章で体言止めが続きますので、ここは「ぶつかり合いだった」などのように
きちんと結んだほうがリズムが出るように思えます。


>片や、片腕を失い大きな胸をあらわにしながら巨木を振り回す剛力無双の少女。
>片や、片手で怪しい剣をふるい、もう片方の手で恐らく切り落としたであろう相手の腕をふるう、剣士の少女

ここ、修辞効果の高い場面だけにもう少し文章を練り込みたいところです。
「大きな」は必要でしょうか? 「怪しい」は表現として踏み込みが浅くはありませんか?
「切り落としたであろう」という情報は読者には既知であるにもかかわらず、ズィー・ズィーに洞察させると
「目にした瞬間」という、いわばこの場面で時間を切り取ったような効果が薄れていく、そういうものでは?
そういったことをひとつずつ検討し、整理すべきです。

250 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:41:24 ID:nTr6VhYo0

>『鬼』ですかっ!?

この後の紫の台詞で二重鉤括弧を使うのは効果を計算できますが、このズィー・ズィーの台詞では違和感が強いです。
これでは超自然的な力を持つ怪物、というある種グローバルな概念ではなく、日本固有の角を備えた「オニ」そのものを
指すようにも読めてしまいます。


>隣で動揺している情けない運転手をよそに、紫はそっと奥歯を軽く噛みしめていた。

同一場面で視点人物を切り替えるのは悪手です。
地の文が俯瞰的な立場を取るのであれば別の問題となりますが、この場面では一元的な視点に寄りすぎています。
読者に与える情報として紫の内心の考察が必要なのであれば前段のズィー・ズィーの視点はすべて削るべきですし、
それが惜しければこの前後の構成全体を見直すしかありません。


>誰かが『乗って』しまうことだって十分に考えられたのに、よりによってあの二人が『乗って』いたなんて……!!

『乗って』を重複させる意味は薄いため、「『乗って』いたなんて」を削って「よりによってあの二人が……!!」としても
問題ないように感じられます。


>それでも紫の眼差しから、彼女が真剣であるということは理解していた。
>何かただならぬ気配を感じたズィー・ズィーは外にも気を配りながらも紫の方に真剣に襟をただした。

「理解していた」と進行形にしながら「ただならぬ気配を感じた」と、いわばズィー・ズィーの紫への理解度を
前後させるような表現は違和感が強いです。
また「襟を正す」は元々真剣、シリアスな様子を含む言葉ですので「真剣に」は不要でしょう。
またこの場合は実際の仕草ではなく心構えを示す用法でしょうから、「紫の方に」としては言葉の使い方がぼやけてしまいます。


>深い闇にも似たその冷徹さを前に

「冷徹さ」は前文、また前段とも重複します。
類語を模索したいところです。


>だから、あなたが立ち向かいたくないって言うのであれば、それはそれで構わないわ。
>ここでどこへとも好きな所に行っても良いのよ。

少し冗長に感じられます。
練り込んで台詞としての美しさを追求するか、あるいはばっさりと削るかして情報密度を上げるべきでしょう。


>それほどまでに、あの二人に戦いを挑むのが嫌だったのだろう。

ここでの「だろう」は誰から誰に向けられた「だろう」でしょうか。
地の文とキャラとの距離がぶれています。
どこにカメラが置かれ、誰を追っているのかを常に考えながら書くとこういったミスが減るかもしれません。

251 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:42:00 ID:nTr6VhYo0

>まるでつきものが落ちたかのようにどっと汗を流しながらそれでいて安心した表情を見せていた。

「憑き物が落ちる」とは一般的には正気に戻るというニュアンスが強い言葉です。
ズィー・ズィーは緊張していたでしょうが、常軌を逸するほどであったという描写は見当たりません、


>その方を見ると、今まさに紫が車を降りようとしていた情景が飛び込んできた。

一読、違和感の強い文章です。
「その方を」は「そちらを」あるいは「そちらの方を」とすべきでしょう。
また「今まさに」としながら「〜としていた情景が」と過去の完了としては時制の繋がりがおかしくなってしまいます。
「情景が」とするのも、紫ただ一人を見るこの場面ではあまり適した表現ではないように思えます。


>みすみす失わせるなんて馬鹿な真似が、出来てたまるかという想いが、ズィー・ズィーの胸の中でめらめらと燃え滾ってきた。

ここ、この前文までテンポよく読ませてきただけに勿体無いです。
「失わせるなんて」ですが、失うのは視点人物であるズィー・ズィーですから「失うなんて」としたほうがいいでしょう。
同様に「が、出来てたまるか」も「を、してたまるか」とすべきですが、こちらはあまり語感がよくありませんので
文章の構成そのものを再考するのも手です。
また「燃え滾ってきた」も、燃え滾るという言葉が既に勢いよく燃えている状態を表しますので、少し違和感があります。
「燃え上がってきた」もしくは「燃え滾っていた」とするほうが通りがいい気がします。
この前後は非常にいい流れでテンションの上がる文章ですので、ここを直すだけで印象が大きく変わります。


>その声は、離れようとして行く運命の輪を、

微妙なところですが、ここは「離れていこうとする〜」あるいは「離れていこうとしていた〜」としたほうが
引っ掛かりが小さくなるような気がします。


>その涙は何を意味する涙だったのだろう。
>それすらもわからないが、ズィー・ズィーは泣きながら同行を願った。
>残酷な自らの『運命』に立ち向かうために、『運命の輪』を回すために、無様な顔で、みっともない声で、ズィー・ズィーは願ったのである。

ここ、実にいいですね。
説明になりすぎず端的で、絶妙に過不足なくズィー・ズィーという人物の決意を表現できています。


>その表情は、先程までの冷徹なものではなくまるで慈母のような優しさを湛えていた。

読点、「表情は」の後よりも「ものではなく」の後に打ったほうがリズムが良いように思えます。


>紫はその表情を見ると優しく微笑み、車中へと戻ってきた。

「表情」は前文と重複します。また紫は既に慈母の優しさを湛えた顔をしているはずで、
ここで改めて「微笑み」とするのは間違ってはいないと思いますが他に手がありそうな気もします。
「車中へと戻ってきた」というのも少し無機的に感じますので、紫の仕草、たとえばドアを閉める、
ズィー・ズィーの隣で何かをするなどの行為を描写することで再び車に乗り込んだことを示すのもいいかもしれません。

252 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:42:26 ID:nTr6VhYo0

>ズィー・ズィーは完全に一皮むけ、別人にも見まがうほどに成長していた。
>これならば、いける。
>そう紫は確信していた。

ここ、これまでの流れを壊してしまっていて勿体無いです。
「完全に一皮むけ」も「別人にも見まがうほどに」も、ともにズィー・ズィーを外から見た、
それも一歩引いた立場からの表現です。
唐突にこういった視点の差異を感じさせることで読者のズィー・ズィーへの感情移入が阻害されてしまい、
せっかくの名場面が台無しになってしまいます。
紫の視点を挿入してはいけない場面でもありますし、またたとえ紫からのズィー・ズィー評であっても
極めて説明的で大雑把なものになってしまっています。
全面的に削り、別の間のとり方を模索するべきです。


>地下から攻めていくって寸法ね。

ここまでの描写を読む限り、紫はあまり「〜って寸法ね」という言葉を選ぶキャラだとは思えないように感じます。


>そして、ぼこ、と音がして外の世界が見えた

大事な局面でこの一文はさすがにいただけません。
擬音は不要でしょうし、その他の語彙もしっかりと練り直したほうがいいように思えます。
勇儀vs妖夢、紫とズィー・ズィー、二つの場面を繋ぐセンテンスですから、ここを蔑ろにしてはいけません。


>「なっ……何だこれはっ!?」

これは勇儀の台詞でしょうか。
驚愕を表すにしても、後段の「……面白いじゃないか!!」に繋げて違和感のない台詞回しにしたほうがいいかもしれません。


>地中から飛び出したトゲ車は、今まさに発射されんとしていた勇儀の弾幕に突っ込んでいった。

「〜は、突っ込んでいった」は、当然ながら突っ込まれた側からの表現ではありません。
後段を読む限りではこの段落の視点人物は勇儀となっていますので、「〜が、突っ込んできた」などと
置き換えたほうがいいでしょう。


>あたかも水しぶきを飛ばすように妖夢と勇儀に土を跳ねる。

ここ、いい描写ですね。
車が急にバックしたから前にいる二人に土が跳ねる。
ビジュアルも位置関係も浮かびやすいですし、またキャラのアップだけをカメラで追うのではなく
こうした情景描写を積み重ねることで戦闘全体のディティールが際立ちます。


>だが、次の瞬間勇儀の肩口を穿つ何かが発射され、鮮血が吹き出した。

一読、ちょっと整理がついていないように思えます。
勇儀に向かって「何かが発射され」、彼女が「肩口を穿」たれたことで、「鮮血が吹き出した」ということですから、
少し語順などを考えるか、文の分割を検討したいところです。

253 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:42:51 ID:nTr6VhYo0

>呼び動作もなかったし

予備動作、の誤字でしょうか。


>同じようにある程度の距離を保ちつつけん制している感じであった。

「感じであった」は地の文が勇儀の主観に寄っているとしても少し曖昧ですので、読者に与える印象を考えるなら
類語に置き換えるのもいいかもしれません。


>鋭い痛みが勇儀を駆け抜けていく。

悪くはないのですが、「勇儀」で止めるのではなく、彼女の何かを駆け抜けていくとしたほうが流れはいいかもしれません。


>まるで火山が噴火したかのような轟音が響き渡った。

前述の「竜巻」と同様ですが、こちらのほうがまだイメージとして音を連想させやすくはありますので
このままでも大きな問題はないでしょう。


>無傷!!
>勇儀と妖夢の攻撃を受けながら、まるでカーショップの店頭に並んでいるかの如き無傷なままで、その車は鎮座していたっ!!

いわゆる原作再現の一種なのだとは思いますが、率直に言えば唐突に過ぎて面白みよりは違和感が先に立ちます。
こういった演出を狙うのであれば事前に何らかの布石が必要になりますが、あまりいい手筋は浮かびません。
素直に文章全体をこの色調に統一したほうがやりやすいと思いますし、少なくとも地の文を一元視点にしたり
あるいは俯瞰にしたりと転がす中で効果を狙えるものではないように感じます。


>にゅっと、窓から筋肉モリモリの太い腕が飛び出し、

「筋肉モリモリ」はこの場面の三人称にはあまりそぐわないように思います。


>勇儀はもう一度殴りつけようとしたが、その動きを見せる前に車は急旋回して勇儀と妖夢を弾き飛ばし
>ドリフト一回転して二人に向き直った。

明らかに書き急ぎすぎています。
端的、無機的な状況説明にしかなっておらず、描写と呼べるものにまで練り込めていないように思えます。
まず勇儀は何を「もう一度殴りつけようとした」のでしょうか。トゲ車、太い腕、あるい腕の持ち主でしょうか。
もう一度というからには車とも思えますが、であれば前段で太い腕のみを描写し中の人物について述べなかった意図が
判然としなくなります。
またアクションが一段落して次の爆発という仕掛けに続く掛け合いのシーンですから、車が急旋回して二人を弾き飛ばし
彼我の距離を開けるという動きを描くことで適切な間、緩急のリズムを取りたいところです。

254 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:43:15 ID:nTr6VhYo0

>「うおおおああああ!?」

前段、爆発の瞬間は抑制のきいた文章でしたから、その次の場面の出だしでどういう方向性を志向するのかを
明確に提示しなければなりません。
この軽い悲鳴とも驚愕ともつかない台詞は火だるまになっているキャラのものとは思えませんし、
演出効果としても意図が判然としません。
ここは削って、次のズィー・ズィーの台詞から始めたほうが流れがスムーズに感じられます。


>更に先程の紫の弾幕の際にも辺りに撒き散らされており、辺り一面が文字通り火の海と化していた。

「撒き散らされていた」のはガソリンだというのは自明ですが、それでもここは主語を省くべきではないでしょう。


>「……派手にやったわね、ズィー・ズィー。」
>「へへ、これやるとガソリンを大量に消費しちまうんであまり使いたくないんですが、これも紫様のためですから……」
>「――ズィー・ズィー!!」

こうして間を取らずに並べてしまうと、まるで紫が話しかけたからズィー・ズィーに隙ができたようにも読めてしまいます。
「派手にやったわね〜」と「へへ、これやると〜」の間に何らかの、ズィー・ズィーが驕りと高揚感で油断していると
読者に示すような行動の描写がほしいところです。


>ズィー・ズィーはなんとか切り返そうとするも、その車体をがっしりと掴まれてしまっては

何を切り返そうとしているのか、読み進める前にまず「車」であるとわかるような表現にするといいかもしれません。
また勇儀が迫っていることと「車体をがっしりと掴」んでいることは別ですので、そこは省略せずに描写したほうが
違和感が小さくなります。


>勇儀は万力のような力で締め上げながら驚異的な筋力で車体を持ち上げていく。

「万力のような力」と「驚異的な筋力」を重複させる意図が判然としません。
どちらか一方で充分でしょう。


>車内のズィー・ズィーと八雲紫は一瞬重力を失ったような感覚に陥った。

ズィー・ズィーに寄った一元視点での場面ですので、感覚という内面を描写する際に「と八雲紫は」としてはいけません。


>癇癪を起した子供が投げ飛ばすかのような強引な投げ飛ばし。
>投げ飛ばされたランドクルーザーは

投げ飛ばすかのような投げ飛ばし、は表現としてあまり美しくないように思えます。
「〜子供がそうするような」などと重複を避けるほうが無難でしょう。
また二行目の「投げ飛ばされた」は不要かもしれません。


>視界がグルグルと回る中、

前段にも「グルグルと回りながら」という表現がありますので、どちらかを置き換えたほうがいいでしょう。

255 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:43:46 ID:nTr6VhYo0

>その目は、何が何でもこちらを殺してやるんだ、という純然たる殺意にどっぷり浸かりきった、
>何よりも人を恐怖させる目であった。

言わんとすることはわかりますが、少し冗長に感じられます。
情報として読者に投げるべきは勇儀の「純然たる殺意」に満ちた「人を恐怖させる眼光」ですから、
そこを軸に整理した方がいいかもしれません。


>最高天へと到達した瞬間、ズィー・ズィーは吠えた。

クライマックスです。誤字は特に気をつけてください。
また「何が」最高点に達したのか、付け加えるほうがいいかもしれません。


>鬼の咆哮の十分の一にも満たないほどの吠えだったが、

「吠え」をそれだけで名詞として用いるのはあまり締まらないように感じられます。
この前後が充分な盛り上がりを示しているだけに、類語を模索したいところです。


>トゲはやがて平たくなっていき、その姿をまるでジャンボジェットの翼の如く変形して行った。

トゲが主語ですから、「変形させていった」とするほうが相応しいでしょう。


>重力に引かれてただ落ちて行くだけだった車体は、ゆったりと幾分安定した軌道を描くようになった。

投げ飛ばされ、接地するまでの間をズィー・ズィーが認識できる程度の速度で揚力が得られるかどうかは
場面の勢いで流せる範囲として、あくまで僅かな時間を稼ぎながら弾道軌道を描いて落ちていくわけですから、
「ゆったりと」は少し想起される状況との乖離があるように思えます。


>鬼の形相でこちらを睨みつけている勇儀に向かい、

この場面は比較的俯瞰に近い三人称ですので、紫の主観を意味する「こちら」は間違いとは言い切れませんが
できる限り避けた方がいいかもしれません。


>地上の勇儀はその攻撃を何とかかわそうとして行くが、業火に焙られたその身体には
>全てをかわせる余裕など残ってはいなかった。

「何とかかわそうとして行くが」は文字列の並びとして可読性が低いように思えます。
また「かわす」が一文の中で重複しています。置き換えたほうがいいでしょう。


>やがて吸い込まれるかのようにすっと消えていった……

三人称で地の文の文末にリーダを用いるのは一般的には避けるほうが望ましいでしょう。
また用いる際にも強い意図がない限りは句点を打つべきです。

256 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:44:14 ID:nTr6VhYo0

>炎にその身を焦がされながら、妖夢はただ只管に機会を伺っていた。
>幸いにもズィー・ズィーと紫の攻撃は勇儀ただ一人に集中しており、妖夢はその巻焼け焦げた身体を何とか動かし
>被害の及ばない場所に待機していたのだった。

あまりにも説明的に過ぎます。
少なくとも再逆転の一瞬を切り取ったこの場面で展開するものではないように思います。
短い台詞のやりとりで処理するか、あるいは後段で開示するかを選択すべきでしょう。
もしもこの情報がなければ読者に理解できないと判断したのならば、そもそも構成に誤りがあるということですから
こうした説明を挿入するよりも先に前後の段落を見直さなくてはなりません。
また「巻」は消し忘れでしょうか。


>紫の乗っていたクルーザーの右半身は

クルーザーのような無機物に対して「半身」という表現はあまり一般的でないように思います。
人や動物に近いフォルムであれば別ですが、この場合は置き換えたほうがいいでしょう。


>妖夢は浮力を失った右半身に照準を定めると、そちらの方に向かい落下しながら権を振りかざした。

「右半身に照準を定め」ていますので「そちらの方に向かい」は不要でしょう。
また「権」は誤字です。


>さらに急速に落下して行くこのバランスの悪い車中に

「この」は不要です。


>これこそ、八雲紫が最後の最後に、と取っておいた切り札だった。

逆転に次ぐ逆転の、リズムよく先を読ませたい場面です。
「最後の最後に、と取っておいた」はいかにも冗長に感じられます。


>八雲紫に支給されたこの殺し合いの支給品を、紫はここぞという所まで使わないつもりでいた。

「八雲紫に支給された」は不要に思えます。


>紫はほんの少しだけ妖夢に対し憂いを含んだような目で見ると、

この語順ですと「ほんの少しだけ」が「憂いを含んだ」にかかるのか「目で見る」にかかるのか判然としないため
一読して違和感を覚えます。
「紫はほんの少しだけ憂いを含んだ目で妖夢を見ると」などと入れ替えたほうが流れがよくなるように思います。

257 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:44:45 ID:nTr6VhYo0

>その様子を、ズィー・ズィーは呆然と見ていたがすぐにその状況を思い起こし大きく叫んだ。

読点の位置に違和感があります。
「〜見ていたが」の後に打つほうが流れがいいように思います。


>額に脂汗を浮かべ苦悶の表情を浮かべる八雲紫のその姿。

「浮かべ」の重複は避けたほうがいいでしょう。


>何とか身体を動かそうとしているようなのだがどうもその動きはおかしい。

「その動きは」は削ってもいいように思えます。


>理解できないものの危険そうである状況だった。

「危険そうである状況だった」には強い違和感を覚えます。
「危険そうな状況だった」などと置き換えたほうがいいように思います。


>それでいて崖から転がり落ちたかのように、ガンガンとした痛みを感じている。

「崖から転がり落ちた」のであれば確かに命にかかわるような怪我は避けられないでしょうが、
痛覚そのものの比喩としてはあまりそぐわないように感じます。


>いまにも消え行ってしまいそうな弱弱しい声。

「消え入りそう」は半ば慣用的な表現で、それ自体が既にマイナスの要素を帯びた言葉ですので、
「しまいそう」とする必要はないように思えます。


>先程響いた轟音がもう一度、鳴り響いた。

「轟音」は本作中で何度も鳴り響いています。
妖夢に対する発砲音が描写された後にも車の墜落と思しき爆発音が「轟音」と表現されており、
ここに来て繰り返しの表現が意図とは逆の効果を発揮しているように思えます。

258 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:45:19 ID:nTr6VhYo0

本文ここまで。

戦闘の構成に工夫が感じられ、ズィー・ズィーの紫に対する尊崇にも似た思慕もよく表現されており
一読して感情移入させられました。

ただし文章表現においては誤字や脱字、誤用や一般的でない表現が散見されます。
知っていれば避けられる程度のつまらないミスやリスクは、とりあえず知って、気をつけて、避けてください。
あえて一般論を打破するにしても、まずは何が一般的なのかを知らなければ効果は見込めません。

現状ではアイデアにスキルが追いついていないという印象を強く受けます。
まずご自分の文章をきちんと読み直す癖をつけてみてください。
展開やキャラがどうかという前に、言葉として口に出してもおかしくないかをチェックしながら
一文ごとのブラッシュアップができるようになれば、格段に読ませる文章になると思います。


>>221
長々と失礼いたしました。

259 ◆1aWcocuthg:2014/05/25(日) 19:50:58 ID:nTr6VhYo0
>>244
では、今回はこのエントリーをもって締め切りとさせていただきます。
ご覧のとおり週一以下のペースとなっておりお待ちいただいている皆様には
ご迷惑をおかけしておりますが、今しばらくの時間をいただければ幸いです。

260 ◆FRuIDX92ew:2014/05/25(日) 20:53:03 ID:9YRhHNEk0
>>259
ありがとうございます!

261 ◆YR7i2glCpA:2014/05/26(月) 21:08:49 ID:Y.tsucP20
>>258

批評ありがとうございます。
どのような辛辣なことを書かれるかと内心びくびくでしたが、その一つ一つが丁寧でわかりやすく、とても温かい批評でした。
これを今後の糧としてこれからの創作活動に活かしていきたいと思います。

このたびは本当にありがとうございました。

262 ◆1aWcocuthg:2014/05/29(木) 18:21:51 ID:f7QVzNo60
>>224
よろしくお願いいたします。



>視界を少し滑らせて林へ目線を向けるだけ。
>草がかすれるような小さな音ではなく木が倒れた大きな音のした方向へ。

ここまで特段直しはなかったのですが、視界を滑らせるという表現はあまり一般的でないように思いますので、
「視線」としたほうが引っかかりは少なくなるかもしれません。
また「木が倒れた大きな音」には違和感を覚えました。
この時点ではあくまでその状況を目撃・体験しているわけではありませんので、「木が倒れた」音とするよりも
「木の倒れるような」と比喩を用いるか、あるいは「木の倒れる大きな音」としたほうがいいでしょう。
同一文中での「ような」の重複を避けるのであれば「草がかすれるような」の「ような」を削るのも手だと思います。


>それは林に踏み入れてすぐ見つかった。

この先、七実の一人称から丁寧語を消すことで衝撃と余裕の無さを表現するのはいい手法だと思います。
ただこの後を演出効果としてみたとき、七実が発見した男を七花として認識し、オールフィクションを使用するまでの間を
少し長く取り過ぎているように感じられます。
せっかく余裕の消えた心理状態を演出しているのに長々とモノローグを入れてしまっては効果が薄くなってしまいます。
発見・認識から弟へのオールフィクション使用をほとんど条件反射で行ってしまったことを重視したい場面ですので
描写は最低限の情景だけに抑え、ここで表現されているような心理や説明などは後段に回しても問題ないように思えます。


>今更ながらに気づいてはっと息を呑む。

この段落も少しさじ加減の難しいところで、場が落ち着いたようでもありまだ七実の焦燥が続いているようでもあり、
という場面なのですが、その点を調整していくのが一人称のペースなのだと思います。
その意味ではここ、少し中途半端になってしまっているように感じます。
丁寧語には戻さず、かといって心理描写はそこまで切迫しておらず、としてしまうと読者が軸足の置き場を
見失ってしまいかねません。
前後の展開との連携次第だとは思いますが、ここは球磨川の制止をきっかけにして丁寧語に戻すことも
手筋として考慮してみてもいいかもしれません。


>『ん?僕は学園で七実ちゃんと一緒になったときは江迎ちゃんはいなかったはずだよね?』

少し冗長に感じられます。
会話文が続きますので、情報は端的に提示したいところです。
また「僕は」ではなく「僕が」としたほうがいいように思えます。


>飄々とした声色が、
>『一応確認しておくけど」
>変わる。

前述の丁寧語に戻すかどうかという判断、ここにひとつの鍵があるように思います。
切れ味よく空気を変えたいセンテンスですし、丁寧語のほうが球磨川の雰囲気とのギャップが
大きくなるようにも思えます。

263 ◆1aWcocuthg:2014/05/29(木) 18:22:11 ID:f7QVzNo60

>「そのとき七実ちゃんは江迎ちゃんに何をしたのかな?」

ここ、勿体無いです。
せっかく二重鉤括弧から鉤括弧に戻すことで球磨川という人物の素を表現しているのですから、五文節も費やしてはいけません。
もっと鋭く切り込むように台詞を練り直すべきです。


>実際にそのときのわたしは彼女の『弱さ』を見取らないためにあえて戦闘を早めに切り上げさせた。
>当初は連戦に向かないこの体で長期戦をするわけにはいかないという事情があったからこそのものだと思っていたのだけれど。
>閑話休題。

ここは必要な情報なのか、判断がつかないところです。
リレーではなく物語単体としてみるなら不要であるように思えます。
またこの後から一人称を丁寧語に戻していますが、今ひとつきっかけが判然としません。


>――ああ、なるほど
>ぬるい友情だなんて自身で謳ってはいたけれど、実際は全然ぬるくなんかないのね。

このあたりもやはり丁寧語とそうでない口調の使い分けが曖昧で、演出意図が少し見えづらくなっています。
この段落を丁寧語にしないことに明確な意図があるとするなら、少なくともここと呼応する箇所を本編中に設定すべきです。


>奥底から出るような違和感。

違和感が出る、という表現はあまり一般的ではないように思いますので、類語を模索したいところです。


>「今更なことを訊くのね、気づいているくせに」

ここから七実の台詞が七花の主観を挟まずに続きますが、すぐ後に球磨川の台詞が同様に続いているため
演出効果がぼやけてしまっています。
どちらかと言えば後者を際立たせたほうが場面の流れがよいように思えますので、この七実の台詞群は
七花の反応を交えつつ普通に構成しても問題ないような気がします。


>君は無残に腐っていくのみだったんだし

台詞ですから、「のみ」よりも「だけ」などのほうが通りがいいように思えます。


>ありがた迷惑なのか。
>それともただ素直に感謝か文句のどちらかを述べればいいのかも――わからない。

ここは一読、よく意味が取れなかった箇所です。
姉の変心に対して感慨を浮かべられないことを却本作りへ、いわば責任転嫁しているというくだりですが、
最初に「ありがた迷惑なのか」としたせいで二行目の意味が判然としなくなっています。
感慨が浮かばないことがプラスなのかマイナスなのか七花自身にも判断がつかない、あるいは
そこをじっと見つめたくないという心情は二行目だけで充分に表現できるように思えます。

264 ◆1aWcocuthg:2014/05/29(木) 18:22:37 ID:f7QVzNo60

>七花くんは見ての通りだったしちょっとスキルを使って『雑音』を取り除いておいたが彼の全身に走る激痛は生半可なものではない。

語り口の表現ということもあるかもしれませんが、さすがに60文字に及び、かつ素直な構文になっていないセンテンスには
可読性を鑑みて読点を打ちたいところです。


>かつて人類最強と鬼ごっこをやってたりもしたんだし殺し名の皮を被ってるだけあって伊達ではないということかな。

同上です。


>でもまあ、もう話せるようになるなんて半減されてるとはいえ常人には耐えがたい痛みだとは思うがやはり弟なだけあるね。

ここは読点に加えて、少し整理しておきたい一文です。
「半減されているとはいえ」「常人には耐えがたい痛みだとは思うが」「もう話せるようになるなんて」
「やはり(鑢七実の)弟なだけある」
語順としてはこうして並べ替えたほうが一読して意味が通じやすくなるように思いますし、
あるいは文そのものの分割や単語の取捨選択も含めて検討してもいいかもしれません。


>マーダーを自由にしてしまったんだから。

「マーダー」という言葉はパロロワの書き手や読み手にとっては見慣れたものですが、
作中のキャラクタが一人称で用いるには少し違和感があります。
後段、球磨川の台詞内でも当該単語がみられます。


>馬鹿正直に言うことを信じたんだろう?

「馬鹿正直に」と「言うことを」の間に「彼の」などを挿入したほうが流れがいい気がします。


>敵前逃亡したからあえなく勝てずじまいの無様な姿を晒しただけだったけど。

「勝てずじまいの」は文章のリズムとしてみる際には不要に思えます。
キャラクタ性からこの言葉を残すのであれば「あえなく」を削ってもいいかもしれません。


>ん、また僕の出番かい?

ここから一人称が交代します。
状況の俯瞰、整理された説明、心情の補足など非常に使い勝手のいい一人称ではありますが、
あえて苦言を呈するならば、機能、システムとしてのプラスはあっても物語に寄与する意味での
プラスが見られないという印象を受けました。
この語り部を起用することに、ひとつでいいのでシステム上ではなく物語上の意味を持たせ、
それを読者に印象付けることができれば、全体の満足感は極めて高いものになるでしょう。
こういった語り口であれば、手筋としてわかりやすいのはやはり三人称では踏み込みづらく、かつ
一人称であれば隠しおおせる、あるいは無意識下にあって表面には出てこないような「本人にとっての真実」を
意地悪く暴露、指摘するような一刺しでしょうか。

265 ◆1aWcocuthg:2014/05/29(木) 18:23:02 ID:f7QVzNo60

本文ここまで。


基礎的な技術についてはほとんど申し分ありません。
いくつかのケアレスミスはみられますが、丹念に見直せばご自身ですべて潰せるようなレベルにあると思います。

構成について。
意図とそれに沿った工夫は見られますが、まだ詰める余地があるように感じます。
読者に開示する情報の量とタイミングが適切であるかは常に意識したいところです。
また本作中では七花のパートに構成上必要となるだけの要素しか提示されておらず、七花というキャラクタが
一人称で語る上での味わいに乏しい面があったように思います。


・毒の対処法について説明がくどくないか

事前に提示されていたのでどのような説明が来るのかと身構えていたのですが、率直に言って
質・量ともに適切で、くどさなどはまったく気になりませんでした。
むしろこれ以上説明を省かれると何をしているのかがわかりづらくなっていたようにさえ思います。


・いわゆる言葉責めの描写について

語り部に俯瞰させることで台詞の畳み掛けにキャラクタのリアクションを挟ませない、ある意味では大胆、
ともすれば邪道ともとられかねない手法ですが、有効に機能していたように思います。
台詞の中身については、球磨川というキャラクタの魅力をよく表現できているとは思いますが、
欲を言えばもっと執拗に、更に多くの言葉で、つまりはより量的に充実させてもよかったのかなと思います。
また
>「その服、まるで『お前に生徒会長はふさわしくない』って言われてるようじゃないか」
という落としどころ自体はは素晴らしいと思いますが、『庶務』の腕章と箱庭学園女子制服という服装が
状態表をみるまでわからなかったのもオチの布石として弱いところです。
事前に本作中で情報として提示しておくべきだったかと思います。



以上です。

>>224
長々と失礼いたしました。

266 ◆ARe2lZhvho:2014/05/29(木) 22:41:19 ID:BXW0mFVQ0
ありがとうございます

客観的に批評していただくことで問題点、ひいては改善案のご提示、大変参考になりました
特に構成の甘さは気付いていなかった点なので今後気をつけていきます
それ以外の点についても考慮して創作活動に生かせれば、と思います

今回の批評、本当にありがとうございました

267 ◆1aWcocuthg:2014/06/21(土) 12:41:01 ID:iOhWmLhY0
>>226
たいへん時間がかかりまして申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。



>そろそろ風景が白み始めても

「白み始める」という言葉は一般的には「空」と強く呼応します。
置き換えたほうがいいかもしれません。


>あ、その目、信じてないな?これはな、

WEBの横書きにおいては、クエスチョンマークやエクスクラメーションマークの後には
スペースを挿入したほうが可読性が増すように思います。


>友人を置き去りにしたことで、落ち込んでいるであろう京子を少しでも励まそうと、
>腰に手を当て、オーバーなアクションをする。

台詞を挟んだ前の地の文では主体が京子でしたので、できればこの文ではケルベロスが主体であると示したほうが
引っ掛かりが少なくなるように思えます。
また「置き去りにしたことで」と「落ち込んでいるであろう」はひと繋がりの意味を持たせたいところですので、
間に読点を打ってしまうとリズムや意味の取らせ方がぼやけてしまうように感じます。


>「ふーん、そうなんだ。それじゃ……」
>ごそごそと背中のランドセルを漁り。

ここも京子が主体と示したほうがいいでしょう。
また台詞前後の改行基準が少し曖昧に運用されているように感じますので、たとえ恣意的であれ
一定のルールに基づいたものであると読者に理解させるよう、統一した運用を心がけたほうがいいように思えます。


>「ご、ごほ、み、みず……」
>「もー仕方ないなあ」
>口いっぱいに頬張ったためか、喉が詰まってしまう仕草をするケルベロス。

前文が一行の行動方針を俯瞰するものだっただけに、ここはちょっと唐突に感じます。
間にクッションを挟んでおくか、栄養食のくだりとサトシ、ヤヤコマたちの描写との順番の入れ替えなども
検討していきたいところです。


>そして京子はまたごそごそと漁り、

文脈からわからないわけではないのですが、直近でランドセルを漁る描写をしていて、かつそれを繰り返すことで
コミカルなテンポを作る意図がない限りは、ランドセルという目的語はあまり省かないほうがいいように思えます。


>「そっか…………よし」

これがサトシの台詞だというのが後段を読まないとわかりづらいように感じますので、ケルベロスと京子との
掛け合いとは切り離したほうがいいかもしれません。

268 ◆1aWcocuthg:2014/06/21(土) 12:41:43 ID:iOhWmLhY0
>女の子に褒められて、照れるケロマツ。

ケロマツが照れるという描写でディティールを深めること自体は悪くないのですが、
この後のケルベロスとサトシの会話との繋がりがないためにこのくだりが浮いてしまっています。
前後を接続するような一文を挿入したいところです。


>獲物が反撃に転じるとも限らない。

ここは「転じないとも」とすべきでしょうか。


>「……なっ!?いつそこまで来たんだ!?
> まあでもいいや、かげぶんしん待ち伏せ作戦成功!

ここ、死闘の開始を告げる場面にしては少し冗長に感じます。
特に「まあでもいいや」という言い回しは読者に悠長な印象を与えてしまうように思います。


>目の前の少年は見るからに今までよりも更にマズそうだ。

「見るからに」と「更に」は一文内での相性が良くないように思います。
どちらかを削った方がいいかもしれません。


>しかしアサシンは余裕をもって跳躍し、蹴撃を頭に食らわし

このセンテンス、ここまではアサシンを主語としていますが、台詞を挟んだ後の文では
「〜へと蹴り飛ばされる」とケルベロスが主語になっています。
主語を切り替えるのであれば「食らわし」で切るのではなく、しっかりと結んでおくべきかもしれません。


>ケルベロスの声が近くからして。
>視界にボロボロのケルベロスと、無傷の少女が戦っている様子が目に入ってきた。

誰の近くから声がして、誰の視界にその様子が入ってきたのでしょう。
ここは場面転換の直後ですから、主体を明示しないと読者には話の流れが掴みづらくなってしまいます。
この後を読む限りでは京子の一元視点というわけでもないようですので、表現そのものを置き換えることを
考えてみてもいいかもしれません。


>そこへ鏃の如く一直線に体当たりをして救うヤヤコマ。

比喩として「鏃」でも間違ってはいないのかもしれませんが、一直線に飛ぶ、という機能を表すのであれば
「矢」でもよかったのかなと思います。

269 ◆1aWcocuthg:2014/06/21(土) 12:42:14 ID:iOhWmLhY0

>体当たりで吹き飛ばされるも受け身を取って着地し。
>再度ケルベロスは炎を吐き、
>更に炎を回避した先の地点を狙ってヤヤコマが空中から突っ込んでくる。

この段落はアサシンが主体のようですが、やはり主語を省いていることで引っ掛かりを覚えます。
また二行目、「ケルベロスは」としてしまうと、文の結びまでケルベロスの行動もしくはその結果を表すことになります。


>紅蓮の炎が辺りの花々を焦がしていく。

こういったディティール、目のつけどころはとてもいいと思うのですが、できれば連続したアクションの途中に
独立した文として入れ込むのではなく、その行動の前後、緩急の「緩」の部分で描写するか、もしくは
アクションシーンの文章そのものに組み込むというのもひとつの技法です。


>アサシンは迷わず地べたに腹這いになり、
>獣が頭上を通る瞬間に逆立ちの要領で腹に蹴りを喰らわせる。

少し想像しづらい絵面です。
ケルベロスが「頭上から」「突進」してくるのに対し、アサシンはハンドスプリングのような態勢から
鉛直に近い方向を蹴り上げたのでしょうか。


>ツカツカツカ。
>音を立てて、

ツカツカと歩み寄る、という表現は確かにあるのですが、純粋な擬音語というよりは擬態語といった
ニュアンスが強いように思います。
緊迫した場面ですので、少し表現を考えたいところです。


>アサシンのかぎ爪を一本だけ吹き飛ばして。
>―――残りの二本で、その小さな身体を、貫いた。

ここ、非常に勿体無いです。
主体はあくまでヤヤコマですから「残りの二本が、」としなければいけません。
極めて強い印象を与える一文ですから、こういったミスは見落とさないようにしてください。


>守ろうとしたヤヤコマを真似るように、震えながら立ちあがる京子。

ここも、勿体無いです。
「何を」守ろうとしたのか、示さなければなりません。
あるいは「守ろうとした」を削るのもひとつの方法です。
とてもいい流れなので、後者のほうがテンポを損なわずに済むようにも思います。


>突然森の霧が消え、塔の近くまで来ていたイリヤ達は、
>塔の頂上が光っているのを確認する。

イリヤたちの現況については地の文で説明を入れて詰め込んだ印象を与えるよりも、前後の台詞に混ぜるかたちで
端的に読者へと提示した方がいいかもしれません。


>京子の心の光に呼応し、光を放ち始めたのだ。

この説明も、やはりこの後のケルベロスの台詞に入れたほうが説得力を持つように思います。
場面としてはこの先でアサシンの一元視点に近い展開をしていきますので、ここで神の視点を用いるのは
具合が悪いという意図もあります。

270 ◆1aWcocuthg:2014/06/21(土) 12:42:52 ID:iOhWmLhY0

>「い、痛い!!」

この台詞はしっかりと練り直したいところです。
仲間を守ると覚悟を決めた幼い女の子が、刃物で腹を浅く斬られた瞬間です。
それらの要素を考えに入れて、本当にこう叫ぶかどうかを検討すべきです。


>『―――この状況は』

ここでレイジングハートの台詞を挿入する意味はあまりないように思います。
京子の致命傷とヴィヴィオの目覚めの交錯という場面のテンポを損ねるデメリットが大きいように感じられます。


>「ここは……?えっ……京子ちゃん!」

すぐ後にイリヤの乱入という大きな展開軸があるだけに、アサシンの脅威と絶望的な状況をもう一度
ここで読者に印象付けておきたい場面です。
目覚めたヴィヴィオのリアクションで緩急を調整しつつ、重い間を取りたいところかもしれません。


>アサシンは京子に近づいてナイフを引き抜き、もう一度刺す。

かなり凄惨で衝撃的な場面ですが描写は非常にあっさりとしていて、書き急いでいるような印象を受けました。
明確な意図があってそうしているのでなければ、周囲の反応も交えて描写の密度を上げていくことも考えたいです。


>―――その時、ガラスが破られ、外から新たな少女が侵入してくる。

ここ、絶望の戦局を覆すきっかけとなるシーンですから、演出を強化しておくと読者に強く印象が刻まれます。
ガラスの割れる音や衝撃、降ってくる破片が朝陽を受けて煌めく描写など、できる限り盛ってしまっていいように思います。


>『―――おおよその状況は把握しました。

ここからヴィヴィオ変身までの流れは非常に盛り上がるのですが、前の文章との接続があまり良くありません。
アサシンとイリヤの戦闘をひとくさり描写した後にこのシーンを挿入するのも一手かと思います。


> ―――「やっちゃえ、レイジングハート」
> と』
>「力を、貸して」

この二つの台詞に間がないのは非常に気になります。
決して読み急がせる場面ではありません。
こういった決めどころは読者の視線の動き、言葉を頭に入れるペースをコントロールすることを強く意識してください。


>続けて水面蹴りを放ち、ジャンプしてかわすイリヤに、
>両手をついて伸びあがるような蹴りを腹部に叩き込む。

前段は「〜を放ってくる」「〜を受け切る」とイリヤが主体となった文章です。
ここでアサシンを主体とした文章に変えるなら主語を挿入すべきかと思います。
またアサシンはかぎ爪と解体聖母で両手を塞いでいますので、不可能というわけではないのでしょうが
両手を地面についてのアクションはビジュアルとしての見栄えがしないように思います。

271 ◆1aWcocuthg:2014/06/21(土) 12:43:28 ID:iOhWmLhY0


>黄金の剣を横薙ぎに振るうも、スウェーバックで紙一重にかわし、
>逆にかぎ爪を連結させて脚を狙って斬り付けるも、黄金の剣を縦に下げて弾く。

一読、違和感が強い文章です。
一行目前半の主語はイリヤですが、後半から二行目の前半にかけてはアサシンとなっています。
全体に整え直すべきかと思います。


>「イリヤさん……ですよね?これを!!」

一行前はイリヤの攻撃をアサシンが防御するという文章です。
ここでヴィヴィオを絡ませるのならば、やはり地の文でワンクッション置きたいところです。
現状では接続が悪く、唐突に感じられてしまいます。


>セットしたカードは、一番かっこいいカード

「かっこいい」は一元視点をとらない三人称の地の文にはあまりそぐわない表現です。
アサシンの台詞などで処理すべきかと思います。


>気を取り直して、セイバーに斬りかかるアサシン。

この辺りも全体の流れからすると浮いてしまっている文章です。
イリヤたちのコミカルな掛け合いから再び剣戟に持ち込むのであれば、手筋としてはカメラをイリヤたちから動かさず、
アサシンをいわば「敵役」として動かすほうが無難でしょう。
ここでアサシンを視点キャラクタにしてしまうと場面全体の流れがぶれてしまいます。


>『―――ヴィヴィオ、不幸中の幸いにして、この一帯は魔力だらけです』

やはりレイジングハートの台詞が唐突です。
アクションシーンからカットを切り替えるのであれば、常にクッションを置くことを意識したほうがいいように思えます。


>「くっ!そんな簡単に、稼げって!言われたって!」

レイジングハートの「時間を稼いで」という台詞から、かなりの間が空いています。
アサシンがカードを使おうとして失敗し、ヴィヴィオとレイジングハートが何らかの準備を始め、と二つのシーンが
間に挟まった状態でこの台詞回しはあまり効果的ではないように思えます。


>―――目から、光が消えていった。
>ケルベロスは、優しく京子の目を閉じさせ。
>「―――我が僕『光』よ。

流れとして決して悪いわけではないのですが、もう少しだけ京子の死に余韻がほしいところです。
ケルベロスにあと一、二行、何らかのリアクションを追加して悲しみを強調するか、あるいはこの場の
凄惨さと一瞬の静寂などの対比をしてから詠唱に入ったほうが、よりカタルシスが増すようにも感じられます。


>塔の頂上が光っているのが見え、そこできっと戦っていると踏んだのだ。
>塔に入り螺旋階段を昇るサトシとピカチュウだが、
>跳躍力のあるケロマツは先行して合流させることにしたのだ。

誰が「きっと戦っている」のか、省略すべきではないように思います。
また「〜のだ」が連続していますので、置き換えたいところです。

272 ◆1aWcocuthg:2014/06/21(土) 12:43:40 ID:iOhWmLhY0
>光が、黒きアサシンの腹部に殺到する。
>「…………ゴフッ!!」
>アサシンは血反吐をはき。
>塔の西側のガラスが砕き壊され。

ここ、腹部と限定して血反吐を吐かせる必要はあるのでしょうか。
クライマックスのビジュアルとしては少しスケールが小さくなってしまうように思います。
また「塔の西側」という説明は物語上は不要に思えます。
死闘が決着するシーンですから、可能な限り不純物は取り除くべきでしょう。


>『まあ……今行っても死ぬだけでしょうし。ちょうど良かったですね』

ここからの掛け合い自体にはまったく問題ないのですが、掛け合いの前後どちらかで地の文として
レイジングハートとマジカルルビーを描写しておきたいところです。




本文ここまで。


物語の大枠を展開する力、またその演出には光るものを強く感じます。
ただシーンごとの整理や細かな構成についてはまだ不慣れな印象を受けました。
大胆な展開力で場面を動かすことに注力する反面、場面の流れを寸断してしまっている文章が散見されます。
特に一行前の地の文と接続しない、映像で例えればまるで数秒スキップしてしまっているような台詞などが
唐突に挿入されがちな点には注意してみてください。
繋ぎとしての情景描写や間の取り方ができてくれば、長所である展開力は確実に輝きを増すでしょう。


全体に主語を省略しがちになるという悪癖が見受けられます。
前文、あるいは一文中で動作主体が入れ替わる際にもその癖が頻繁にみられ、都度違和感を覚えました。
この点は文章の個性というよりは明らかな欠点といえる段階まで進行しているように思えますので、
強く意識して早急に修正すべきでしょう。


また地の文での過去形が少なく、現在形の連続を多用する傾向にあります。
アクションシーンであればよいのですが、比較的落ち着いた会話シーンなどの地の文では
あまり緩急がつけられていない、リズムの作り方を意識できていないように感じられてしまいますので、
少し気をつけてみてください。



・戦闘描写と死亡描写について

戦闘については畳み掛けるような二重、三重の展開で先を読ませない面白さがある反面、
アクションそのものは作者の思い描くコンテを読者に伝えるような意識が薄いように感じられました。
「今どちらが何をしているのか」を追うので描写が手一杯になってしまっているため、読む側としては
どこに軸足を置いて当該シーンを楽しめばいいのかがわかりづらいという印象が率直なところです。

敵味方双方を俯瞰するなら俯瞰に徹する、どちらかに視点を置くならそれを固定する、その上で
アクションの流れを明確にするために作者から読者へ伝達すべき情報の取捨選択をする。
そういった引き出しを用意できると格段に良くなるように思えます。

また死亡描写についてですが、致命傷を受けるシーンそのものはシャープで悪くないと思います。
ただ、仲間の死という重大事を受け止める周囲の演出が若干薄いように思えました。
戦闘中ということもあって長々と衝撃を描く必要はないのですが、ほんの数行でも文章を練り込めば
キャラクタの受けた精神的な揺さぶりを読者に伝えることは可能です。
その際は直接的な台詞や心理描写でなくて構いません。
むしろそういったものは大概手垢がついていますので、それよりは緩急や間のとり方などで演出のメリハリを
つけていったほうが効果的でしょう。



>>226
長々と失礼いたしました。

273 ◆HoYWWMFJdI:2014/06/21(土) 15:04:30 ID:Yx1fnY3U0
>>272
ありがとうございました。

文と文の接続、主語の省略の多さ、文中での動作の入れ替わりなど、
自分が気が付いていない点を多々指摘頂き、丁寧でとても参考になりました。

今まで自分が書いた文に対してこうして批評頂くことがなく、
とりあえず書く速さだけで他を誤魔化そうとしていました。
読者に伝えるという意識がやはり低かったように思います。
頂いた問題点を改善し、丁寧に書くことを心掛けようと思います。

ご批評頂き、本当にありがとうございました。

274 ◆1aWcocuthg:2014/07/31(木) 11:55:30 ID:gcE3v46Y0

>>244
よろしくお願いいたします。



>これは、そんな世界最速の人間の話である。

ここ、前文で「二人の」としていますので「人間たち」としたほうが流れがよくなるように思います。


>魔人のような画家でも、最強の探検家でも、想像を絶する頭脳を持つ魔法使いでも。

「最強の探検家」は前段の「どんな宝石にも〜」にかかっているのだと思いますが、
さすがに少し苦しいように感じます。
蒼穹の比喩表現としての前段を削るというのは出来からして勿体無く思いますので、
ここは置換に頭を捻るか、もしくはいっそ呼応を放棄するのもひとつの手のように思います。


>向かい来る風が刃となり、全身を傷つけ、骨を軋ませようが構わない。

「刃となり」と「骨を軋ませ」、どちらも叙情的な響きを帯びていますので、その間に「全身」と
どちらかといえば文語寄りの単語を挟むのは僅かに違和感を覚えます。
次の文で「この身」を使ってしまっていますが、こちらを「この身」として次の文章では
何らかの置換を考慮するのもいいかもしれません。


>この身が持つ限り、

文脈としては「保つ」あるいは「もつ」とするほうが一般的でしょう。


>分かることは、アレを落とせば向こう側もっと奥へ辿り着ける。

「向こう側」と「もっと奥」の間に読点を打たないのは高揚感を表す修辞ととれなくもありませんが、
前後のリズムからするといささか唐突に感じられます。
脱字でないのであれば、この部分を孤立させないような工夫が求められるように思います。


>その不要なモノの力で速くなって見せる。

「みせる」と漢字を開くべきでしょう。


>まるで、物真似師の背に彼女がいるかのように。

ここ、ちょっと言語化しづらい違和感を覚えます。
ビジュアルイメージとして直感的な理解はできるのですが、一歩踏み込むと霧がかかるというか。
物真似のモデルとなる「彼女」がいて、それをトレースする過程で「彼女」のイメージが次第に具現化し、
背中から抱きつくように寄りかかった「彼女」が耳元で囁き、手をとり指をとって細かな修正を施し、
そうしていくうちにまるで「彼女」が乗り移っていく、密着するふたつの身体が融合し不可分になっていくような、
そういうイメージに対して、ちょっと言葉が足りていないか、あるいは一言でこれを表すところまで
練り込めていないのかなという気がします。

275 ◆1aWcocuthg:2014/07/31(木) 11:56:08 ID:gcE3v46Y0
>だが、今は獣の意志に全てを託すわけには行かない。

前文の「獣の意志に全てを託し」をそのまま繰り返すのはあまり効果的でないように感じます。
それほどこだわるところではありませんが、何らかの置換を考慮した方がいいかもしれません。
また「行かない」は漢字を開くべきところだと思います。


>殺風景な建物で、卓越した死地を潜り抜ける、卓越した剣技を振るう用心棒の意志には

「卓越した死地」は前後の文脈、リズムからは演出とは考えづらいのですが、修正のし損ねでしょうか。
何らかの置換が必要になると思います。


>卓越した剣技が巻き起こす衝撃波も、

前段から間が短いので、やはり少し修飾を変えたほうがいいように思えます。


>喜怒哀楽を手にし、迷いを断ち切り、

原作、あるいは以前のエピソードからきた表現なのかとは思いますが、動から静、静から動に展開するこの一文に
「喜怒哀楽」という単語が出てくるのは少し唐突な感があり、せっかくの勢いを削ぐように思えます。
「迷いを〜」に合わせて少し砕けた表現に置換することを考慮してもいいかもしれません。


>座椅子から立ち上がるかのような、

率直に言って「座椅子」はこの張り詰めた場面で選ぶ単語ではないように思えます。
また動作の表現を「座椅子から〜」とすることでビジュアルとしての縛りが強くなりすぎてしまい、
受け手は「誰かが座椅子から立ち上がる様」を想像せざるを得なくなります。
それはおそらくこの場面、物真似師の剣がセッツァーに迫っているというシーンとは連続性がないため
物語への没入を阻害する大きな要因となります。
強いこだわりがない限りは置換することを検討すべきです。


>召喚されし獣の運が悪かった。

「されし」と時代がかった表現はここまでの文体からすると少し唐突かもしれません。


>幸か不幸か、先ほどの攻撃の際に彼の道具を盗むことに成功した。
>(中略)
>だが彼にとっては、それらを失うことは別に「不運」でも何でもなかった。

上の文章の主体が物真似師に寄っているのに対し、下の文章はセッツァーにカメラを寄せています。
何らかのクッションがほしいところですので、「〜でも何でもなかったのだろう。」などと
ひと呼吸挟むのもいいかもしれません。


>その仮定が正しければ、この攻撃は絶対に避けられない。
>なぜなら、この平成バードッド砲から打ち出されたのは。「幸せ」を運ぶ、三匹の「青い鳥」達だからだ!

ここ、素晴らしいです。
「幸運」という不条理なまでの防御に対する、いわば概念による攻撃という切り口は見事でした。
またこの後の、さらに巨大な幸運で防御するという返しのアイデアも秀逸です。


>己が描いた絵に命を吹き込み、己の剣となりて力を振るう。

「〜剣として」とすべきでしょうか。


>狙えば百発百中かつ一点のブレすら許さない、

ここ、何一つ間違ってはいないのですが、前後の文章と比べると音のリズムが僅かに崩れているように感じます。
読み手のテンションを最高潮に持っていきたい場面ですから、頭の中で文章を音として再生するときに
淀みなく流れるようなテンポに練り直すと格段に読み味が変わるように思います。

276 ◆1aWcocuthg:2014/07/31(木) 11:56:40 ID:gcE3v46Y0

>そしてセッツァーは今、幸運が限界突破している。

「限界突破している」は少しテンションに任せて書き急いだ感があります。
もちろん常に一般的な表現をしなければならないわけではありませんが、山場ですからもう少し人口に膾炙した言葉を
選んでおいたほうが引っかかりをなくせるように思います。


>テメェ見たいな

誤字の修正し損ねです。


>「ゾロゾロとアホみたいに仲良くお手手を繋いで群れて、ダラダラ慣れ合ってる限り、お前になんてたどり着けやしないさ」

少し台詞が長く、テンポを損ねているように感じます。
「ゾロゾロと」、「お手手を」の「を」、「なんて」といった部分は削ってもよさそうに思えます。
また「群れて」はこの後の物真似師の台詞にかかるので、「慣れ合って」の後に入れて印象を強めてもいいかもしれません。


>この戦いで初めて、セッツァーが表情を変える。

この段落の冒頭で「傍目からみても察せるほどの形相で」物真似師を睨んでいるとの描写がありますので、
「初めて」との表現は適当でないように思えます。


>濾過に濾過を重ねて純成分だけで汲み上げられた怒りそのものだった。

少し修飾が過剰で目が滑ります。
シンプルにセッツァーの感情だけを追いかけてもいいようなポイントに思えます。


>まるで行く手を阻みにくるかのように複数浮いている。

セッツァーの心情描写内ですので、「複数」は少し固く感じられます。
また「阻みにくるかのように」も素直に「阻むかのように」でいいように思います。


>ましてや最速を目指すための空には、

ここでは「ましてや」は不要に思えます。


>無感情でただ黙々と仕事を果たす。

少し言葉が足りないように感じます。
不快という、いわば負の感情を強く抱いている場面ですから、それを意識しないようにあえて無感情を
心がけるというのであれば、そういった表現に置き換えたいところです。


>ぼうっと立っているだけでよけれてしまう代物。

「よけられて」とした方がいいかもしれません。
一般的に、台詞回しやモノローグで個性をつける場合を除けば「ら抜き」は忌避されます。


>にやりと笑みを作り、引き金に力を込めたその時。

ここの「笑み」は一読、首を捻りました。
無感情に敵の排除を遂行するのであれば不要に思えますし、あえて笑みをこぼさせることに
演出上の意図があるとしても前後からそれを読み取れませんでした。

277 ◆1aWcocuthg:2014/07/31(木) 11:57:16 ID:gcE3v46Y0

>だから、自分の目の前で他者が幸福になることなんて絶対にあり得ないことのはずなのだ。

「こと」の重複がみられます。
前者を削っても問題ないように思えます。


>ゆっくりと花弁ごと口に含み、

ここ、前後ともほんとうに素敵な描写が続くんですが、強いて言うのなら、この言葉の選択であれば
「花弁ごと」と「ゆっくりと」の語順を入れ替えるか、あるいは「ゆっくりと」の後に読点を打つほうが
更に間が際立つように感じます。


>七色の軌跡を描きながら、刀が大きく七色の軌跡を描く。

ここは修正のし損ねでしょうか。


>ここの空には、そんなものは必要ないから。

前文に引きずられているように思いますが、「この空」として構わない場面でしょう。


>重石や風除けとなるものなんて必要ない。

セッツァーの心情に合わせて受け手が言葉を追うテンポも早くしていきたい場面です。
「となるもの」は削ってリズムを作るのもひとつの手のように思えます。


>その巨体から放たれる大地の衝撃は、さすがの物真似師でもふらついてしまうほど激しい。
>じっと地面に立っていることはできない、そう判断して渾身の力を込めて地面を蹴る。

物真似師は今まさに巨獣たちを相手に駆け、斬り抜けているところですから、「じっと地面に立っている〜」には
少し違和感を覚えます。
また前文、「ふらついてしまうほど」は文脈から比べると言葉が軽いように感じます。
置き換えておきたいところです。


>大地を支配する大蛇ならば、空から攻め抜くのみ。

ここでの「大」の重複には、修辞としての効果はあまり感じられません。
どちらかを削ってもいいように思います。


>召喚していた幻獣の効能から自然治癒、物理防壁、魔法反射、魔力軽減、高速分身と来て更に透明化が判断できる。

「判断できる」は一読、語意が読み取れませんでした。
透明化をするかしないかを選択できる、という意味なのでしょうか。


>逆に言えば、そこまでするほどセッツァーも全力を出して来ている。

この場合の「きて」は補助動詞ですので、「出してきている」と漢字を開くほうが一般的です。


>仲間という存在がなによりも心強く、そして今この瞬間も自分を加速させてくれる。

ここ、「そして」を省いたほうがダイレクトに物真似師の心情が伝わるように思います。


>頭にはまだ生々しく血が残っているのだが、

「血の跡が」などとしたほうがいいかもしれません。


>加勢に回ろうとその身を動いたとき、頭痛とともにある思考が流れてくる。

「その身を動かした」とするか、もしくは「その身」を削ることも考慮すべきところです。
また前後の文脈から文末は「〜流れてきた」と過去形にしたほうが通りがよいように思えます。


>その一言を受け取った時に、そこまで離れていない場所に倒れていたちょこの姿を見る。

読点の前が少し冗長に感じます。
「を受け取った時」を削っても問題は薄いように思います。
このあたり、静かな場面を描くために文章の抑揚をコントロールしているというよりは
全体に文章のテンション自体が落ちているように感じられます。
初稿を書き進める段階ではともかく、推敲段階ではこういった部分に意識的に手を入れていくのも
ひとつの有効な手段かと思います。

278 ◆1aWcocuthg:2014/07/31(木) 11:57:44 ID:gcE3v46Y0

>向こうそれだけ信頼しているのだから、

助詞の脱字です。


>空ろな瞳で、そこに立っている。

前文で「膝を抱えて蹲って」「顔を隠して」いるとあります。
何らかの修正もしくは加筆が必要な部分です。


>俯いたまま、まったく動こうとしない少女にアキラは怒鳴りつける。
>どこからとも無く聞こえる、聞きなれた声に少女ははっとしてあたりを見渡す。

ここ、少しわかりづらいように感じました。
アキラはちょこの精神世界を垣間見ている状態のため存在としてはそこにない、という状況の再説明を
さらりと挿入したいところです。


>なぜ、そんな戦いに立ち向かっていけるのか?
>簡単な話だ、物真似師は一人に見えて一人ではないということである。

ここは地の文が少し空回っているように思えます。
ここまでの文体に比べると唐突で、作者が場面のテンションに引きずられているようにも感じます。
読み手の感情をアキラに寄り添わせたい大事な場面ですので、それを阻害するリスクはできる限り避けたいところです。


>夢は、夢である。
>だが、追い続けてこそ力と希望を持つ。

ここ、フレーズはすごくいいんですが、「だが」には僅かに引っかかります。
夢が夢でしかないことと、それでも力と希望との源泉になるのだということを結びつけるには、
「だが」という一語では言葉が足りないか、あるいはより適切な何かが存在するようにも思えます。


>今、やるべきはそこで蹲ってることじゃない、あの真っ黒い闇をぶっ潰す事だろうが!!

「こと」と「事」が一文中で混在しています。
意図的な使い分けが成されるような文脈ではないように思えますので、統一することが望ましいです。
できれば文章そのものに手を入れてどちらかを削れるように修正したいところでもあります。


>やることがある内は、止まっている余裕なんて無い。

「ある」「無い」も同上です。
誤りとは言い切れませんが、一般的には「ない」と漢字を開くほうが選択されると思います。
以降の指摘は基本的に省略しますが、これより前にも「出来る」「欲しい」など、同様の措置が望ましい点が散見されます。


>誰でも持っているような夢であって、強くて、綺麗で、尊く、ただ一つの夢。

「尊い、」としたほうが流れがいいように思います。

279 ◆1aWcocuthg:2014/07/31(木) 11:58:17 ID:gcE3v46Y0

>「それと、みんなもしあわせにするって」
>そして、脳裏に描く"姉"だけではない。

「それと」「そして」は省いてテンポを優先してもいい場面かと思います。


>今まで会った全ての人物。次々に浮かんでくる顔たち。

「次々に浮かんでくる顔」をハイライトで描写する選択もあるように思えます。
冗長になるリスクもありますので、さじ加減の難しいところではあります。


>祈りにも似たようなその構えのまま、天空へと登っていく。

「構え」の語感は「祈り」との相性が悪く、少し違和感を覚えます。
置き換えたいところです。
またここはちょこの精神世界であり、天空や地面が存在するような描写はここまでありませんでした。
この場面の演出に説得力を持たせるためには布石として事前にそういった文言を散りばめるか、
あるいはここでモノトーンの世界に光が溢れ、空が現れるような情景描写で押し切るかでしょうか。


>希望と決意の赤を秘めた片翼の天使がもう一度、未来を見据えて覚醒する。

ここは少し書き急いでいるように思えます。
キメどころですから、もう少し締めていきたいところです。
「希望と決意の赤」とそれ以降の文章は分割するのも手かと思います。
また「もう一度」を挿入する意図は理解できますが、いっそ削ってしまってもいいように思います。


>曲がりなりにも魔王の娘、ということを証明するかのようなちょこの超人的能力。

この文章自体に問題はありませんが、この先、段落全体で視点がアキラとちょこの間で揺れており、大幅に修正が必要です。
二人を等しく俯瞰するのであれば、地の文がキャラの心情に寄り過ぎないように注意すべきでしょう。
また書き疲れているのか、前半部に比べて簡単なミスや一読して首を傾げる表現も徐々に増えてきています。


>自身の傷が粗方塞がっていることに気がつく。

前段にひとつ、このすぐ後にもひとつ、「傷が塞がる」との表現があります。
繰り返すことにそれほど意味のあるフレーズではありませんので、類語に置き換えるのも手です。


>その時、アキラの脳内回線に、一つの声が届く。

直前まで現在形の文末が連続しています。
この後が台詞ということもありますので、ここは「届いた」としたほうが流れがいいように思います。


>小さく頷いてからちょこが振り返り走り始める。

間違ってはいませんが、「振り返り」としてしまうとアキラのほうを向いているようにもとられかねません。
削ってしまっても問題は薄いように思えます。


>そんな状況でようやく手にした癒しも、それ以上にしてすべてちょこに託した。

「それ以上にして」は少し言葉が足りないように感じます。
何らかの補足をするか、あるいはいっそ削るのも手かと思います。

280 ◆1aWcocuthg:2014/07/31(木) 11:58:38 ID:gcE3v46Y0

>無力感、それを噛み締めざるを得ない。

この修辞はあまり効果を発揮していないように思えます。


>この言葉を呟いている間にもちょこは遠くへ向かい、戦場へと赴いているのだ。

「遠くへ向かい」は削ってしまっていいように思います。
イメージはわかりますが、言葉としてかたちになっていません。


>もうろくすっぽに動かないはずの体にムチを撃つ。

一般的には「ろくすっぽ」の後に助詞「に」は不要かと思います。
また「撃つ」は「打つ」の誤字でしょう。


>誰にも立ち入ることのできない自分の中の愛する人の心を前で。

「心を前で」は一読、よく意味が取れませんでした。


>ちょこは、その先の一生を添い遂げることを誓います

ちょこの台詞として「この先」ではなく「その先」を選択した意図が判然としません。


>そのあふれ還りそうな強大な力に耐え切れず七色の刀にヒビが入り、そこからゆっくりと粒子状に砕けていく。

「あふれ返り」の誤字でしょうか。
また「そこから」は削ってしまっていいようにも思えます。
文末は「〜いく」が三行連続していますが、この三行目が少し長いために繰り返しのリズムが
あまり機能していないように感じます。



>セッツァーはまだ物真似師達から、夢という持ち金を持たせているからだ。

「物真似師たちに」への訂正漏れでしょうか。


>「お前等の"賭け金"はしかと受け取った」

この流れ、ここまで描写されてきたセッツァーというキャラクタからみて、「しかと」という台詞回しは
少し違和感が強いです。


>まるでブラックホールに吸い込まれるかのような力で、地面に縫い付けられる。

言わんとすることはわかるのですが、「黒球に包み込まれた」三人が「吸い込まれるかのように」
「地面に縫い付けられる」というのは表現として食い合わせがあまり良くないように感じます。


>再び絶望へと誘うため、ちょこを見下ろしながら黒い夢がそこに立っていた。

「再び絶望へと誘うため、」は少し表現が浮いてしまっているので、どちらかといえば削ってもいいように思えます。


>「がはッ!」
>セッツァーはゴミを見つめるような視線でちょこを見つめ続ける。
>勢いよく降りおろした片足が、ちょこの下腹部に突き刺さり、その体を地面に縫い止めている。

ここ、ちょこの叫びによって彼女に攻撃が加えられているビジュアルが読み手に想起されますので、
二行目と三行目は逆にしたほうが流れがいいように思えます。


>人形のようにいいように扱われるちょこを助けようと、

「ように」という表現が連続します。
どちらか一方のみを選択するべきだと思います。

281 ◆1aWcocuthg:2014/07/31(木) 11:59:07 ID:gcE3v46Y0


>嘘八百の出鱈目野郎がこの場に留まっていることが、

地の文でもボルテージを上げていくのはいいのですが、「出鱈目野郎」は少しセッツァーに寄りすぎているように感じます。


>闇の使者の放った魔球。

ここで時系列を遡るというのが少しわかりづらいように思いますので、何かしらのガイドがほしいです。
この先の演出は非常に素晴らしいので、疑問点や違和感の元は徹底的に排除しておきたいところです。


>お手持ちのスーパーファミコンコントローラーの、Yボタンを押してください。

この演出には何も言うことがありません。
素晴らしいです。突き刺さります。


>この胸に幸運を抱けば、セッツァーに吸い寄せられるように走り出すことが出来るかもしれない。

ここも素晴らしいですね。
青い鳥によって不可避の攻撃を仕掛けたという布石から、更にこうして概念の使い方を先に進める発想力は
非常に優れていると思います。


>墜落した小三角島は、ある一人の魔物の逸話がある。

「小三角島には」としたほうが収まりがいいように思えます。


>まあ、ここまで言った所で可能性の話にしか過ぎないのだが。

この一文はもう少し練り込みたいです。
皮肉を利かせるのか、シャープにまとめるのか、スタンスがはっきりしていません。


>パチモンのただの模倣と片付けることが出来ただろう。

この流れの中で「パチモンの」とするのは地の文が上ずっているように感じられます。


>「あの日、こんな風に笑って居たんだと思う」

この台詞、たいへん素晴らしいです。
この流れ、この展開からはここに収束するしかない、という一点を見事に突いています。
この最速を目指す物語は、まさしくこの台詞のために存在していたのだと思わせるだけの説得力がありました。
ただそれだけにやはり、「いたんだ」と漢字をひらいておきたかったところでもあります。


>息つく間もないほんの数秒で、

「息つく間もない」は一般的には極めて短い時間というよりはせわしない、慌ただしいという意味合いが強い言葉なので、
類語に置き換えたいところです。
クライマックスですので、非常に勿体無いです。


>追う側の立場にしか慣れないのか。

「なれない」の誤字です。


>自分より遥か先へと辿り着き、一週回ってきていたのだ。

「一周」の誤字です。
終幕ですので、ケアレスミスには気をつけたいところです。


>消し炭になった何かを目に据えて

「何かに目を据えて」とすべきでしょうか。


>幸せを運んでいた小さな花の栞は、とっくのとうにセッツァーの懐で静かに枯れ果てていた。

読点以降が少し冗長で、リズムを崩しています。
「とっくのとうに」と「セッツァーの懐で静かに」は排他となるように思えます。
ここまでの文体からいけば前者もありますが、場面のテンションからすれば後者を選択するのも手です。
一気に、かつ丹念に読ませたい場面ですので、しっかりと計算していきたいです。


>二人の人間の体と一つの消し炭。

「二人の人間の体」は頭の中で音読したときに少し読み味がよくないように感じます。
「二つの体」などとしてもいいように思えます。

282 ◆1aWcocuthg:2014/07/31(木) 12:00:22 ID:gcE3v46Y0

本編ここまで。


非常に長大かつ力の入ったエピソードで、実に楽しく読ませていただきました。
「幸運」をキーワードとして繰り広げられる戦闘の発想には驚かされるばかりでしたし、
終盤の構成力にも素晴らしいものがありました。

ただ先に指摘した通り、途中で明らかに集中力が落ちていると見受けられる部分があるのと同時に、
物語のボルテージと書き手のテンションが連動して少し筆が滑っているように感じる箇所も散見されました。
前者についてはこれだけの力のある方が初稿の完成後に読み返せば気付かないはずのないようなものです。
推敲は気力を奮い起こすのが辛い作業ですが、しっかりと行ってください。
それとは別の工程として、誤字脱字や文章の誤りを直す校正も不足しています。
特に漢字の開きかたや表記ゆれの指摘できる箇所は文章全般に及んでいますので、気をつけてみてください。
後者については、それを意識的に文体として取り込むことも手としてはあり得ますが、現状ではまだ
その域には至っていないように感じます。
書き手が率先して踊ることで受け手をどう煽れるのか、推敲段階では可能な限り第三者的な視点をイメージして
受け手のテンションをコントロールしていくように意識してください。

素晴らしい作品ですが、完成度を高める余地はまだまだ全体に残されています。
ここで満足するべきではないと、あえて言わせていただきます。


>>244

長々と失礼いたしました。
またエントリーから本日まで長く間が空きましたこと、深くお詫び申し上げます。

283 ◆FRuIDX92ew:2014/07/31(木) 14:56:41 ID:qTxj.eIQ0
>>282
ありがとうございました、とても参考になりました。
お察しの通り集中力が途切れていた箇所が多かったのですが、それにしても多すぎる誤字脱字にただただお詫び申し上げることしかできません。
漢字の開き方などは悩んでいたところなので、本当に参考になります。

最後に、ここまで長い作品をしっかりと読み込んでいただき、本当にありがとうございました!

284調整中:2014/08/02(土) 01:51:32 ID:qZmKz6DE0
これで全員……◆1aWcocuthgさん、3ヶ月にわたってありがとうございました。

最後に一つだけ質問したいのですが、よろしいでしょうか?

285 ◆1aWcocuthg:2014/10/28(火) 21:28:09 ID:RrnGOU720
>>284
長い間レスに気づかず申し訳ありません。
もし今からでも宜しければ伺います。

286284:2014/10/29(水) 07:43:09 ID:gK1A5WTM0
>>285
いえいえ、とんでもないです。
今回批評していただいた作品の中で、一番好きな作品があったら教えていただきたいです。

「答えられない/答えたくない」とか、「該当作なし」という回答でももちろん構いません。

287 ◆1aWcocuthg:2014/11/01(土) 14:30:14 ID:DtQYf8Fc0
>>286
そうですね、立場としてはあまり明確に回答すべきではないようにも思いますが、
仕事としてやっているわけではありませんし、お答えいたします。

技術的な巧拙を度外視し、また現時点でどれだけ面白いと感じたかどうかも脇においた上で
あくまで個人的な好みだけを考えるなら、◆ARe2lZhvho氏の『Velonica』、
それから◆HoYWWMFJdI氏の『光』が方向性としては好きですね。
キャラクタを原作から自分なりに解釈・再構築するタイプのお話が個人的なツボなんですが、
前者はその路線に最も近く、後者はコツさえ掴めば最も大きく飛躍しそうな点がその理由です。

288284:2014/11/01(土) 21:15:29 ID:xN/GkGdk0
なるほど。
ありがとうございました。

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