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知らないキャラの修正依頼スレ

6魔女の出現 ◆a6GSuxAXWA:2005/06/09(木) 03:26:30 ID:K2iQuOdo
 長く薄暗い廊下を歩きながら、二人は会話を交わす。
「主催者は何と?」
「責任は問わないから好きにしろ、だってさ」
 廊下の奥には強度と遮断性を重視した重厚なドアが一つ。
 辿り着き、それを開けた瞬間、耳を覆いたくなる叫びと濃密な血の香りが二人を襲った。
「おがあぁぁぁあああああああぁあああああああああああああぁぁぁッ!!」
「ぴぎぃぁぇぇええあぃえぁぁふぁぃぁぃぇぃぁぁいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」
 のたうちまわる男たち。
 噛み砕かれる五体。
 千切れ飛ぶ四肢。
「狂詩人、アブドゥル・アルハザードの最後もこのようなものだったのだろうか。――どう思う?」
 眉一つ動かさずに呟くは、ケンプファー。
 アブルドゥル・アルハザード――かの有名な『死霊秘法』の著者だ。
「うーん、多分それもこの子たちだったんじゃないかな」
 ぶよぶよと転がる眼球を拾い上げ、無造作に握り潰しながら、微笑みを浮かべる少女がいた。
 少女――詠子がその手を差し出すと、ぴちゃぴちゃと、子猫がミルクを舐めるような音。
 音源は、潰れた眼球のある掌。
「これはまた大したものだね。この辺の警備、ほとんど死んじゃってるよ」
 小型のマイクに何やら囁いていたディートリッヒが、肩を竦めた。
「でも、どうしてここに来たの? 報復なんて考える人じゃないでしょ?」
「帰るつもりだったんだけどねえ……何故か、ここにしか来られなかったんだなあ」
 苦笑を浮かべる詠子の奥。
 血染めのモニターの血に染まっていない部分に、もう一人の詠子が同じように笑っている。
 吐き気を催すほどに、純粋な狂気。
 いつの間にか悲鳴は止み、場を支配するのは沈黙。
 耳が痛くなるほどの沈黙が音を圧し、声があがるのを暗に厭うているような雰囲気すらする。


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