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158エンジェル・ハウリング(弱虫の泣き声):2009/03/19(木) 00:55:45 ID:Fc72kk0o
「……魔法は?」

 満身創痍の体で、息も絶え絶えに終が尋ねてくる。
 リナは首を横に振った。理解できたのだろう。終の顔に諦観のようなものが浮かぶ。

「大丈夫。勝算はあるわよ」

 呟き、リナは光の剣――異界の魔王の一部であるゴルンノヴァを軽く掲げた。

「時間がないから詳しい説明は省くけど、たぶんあの巨人にもこの剣は通じる。的も大きいしね。
 あたしが巨人の方を抑えるから、あなたはあの巨人を使役してるっぽい女の子をお願いするわ。できる?」

 終はひとつ大きく頷くと、ひとつだけ質問してきた。

「ダナティアが殺されたっていうのは、本当か?」
「……ええ。あっちに死体があったわ」
「……そうか」

 暗い声でそう呟くと、終はこちらを見据えた巨人に向かってふらふらと歩き出した。

「ちょっと!?」

 慌てて制止する。
 だが――すぐに気づいた。歩みを進めるごとにその体が変化していく。人の形はそのままに、肌が鱗へと変じていく。
 やがて折れた腕すら修復し、終は異形の竜人と化した。
 応えるように、巨人がこちらに向かって跳躍する。だが、竜人はそれを無視して下を潜り抜けていった。次の瞬間には血塗れの少女に肉

薄している。
 それを確認して、リナ・インバースも光の剣を構えた。目の前に巨人が着地する。
 さすがに斬り合うわけにはいかないので、後退しながら連続して光の剣を射出するつもりだった。
 だが、巨人の姿が一瞬で掻き消える。

「なっ!?」

 見れば、巨人は再び少女の近くに出現していた。
 終の方が危険だと少女が判断したのだろう。突進してきた終を、不意打ち気味に巨人の拳が打ちすえる。

「終!」

 叫ぶリナの元にも、脅威は迫っていた。
 少女から銀色の糸が一直線に伸び、リナの左腕にからみつく。
 慌てて振り払おうとするが、まるで蜘蛛の糸のようにどこまでも絡みついてくる。すぐにリナはこれに実体が無いことを看破した。
 しかし、それよりも早く念糸の効果は発動していた。左腕の肘関節が一瞬で限界以上の稼働を要求される。

「つっ!」

 魔族すら両断する光の剣で糸を切断するが、千切れていないだけで左腕は使い物にならない。
 さらに糸が伸びてくる。今度の狙いは首だった。これも光の剣で切り払うが、切った部分から際限なく糸は伸びてくる――


・ここまで書いたところで次話が投下されたので凍結と相成ったのですが、この後ベルガーが禁止エリアの近くでまだうだうだやってたシャナの所に飛ばされて何かかっちょいいこと言い残して死んだり、それでちょっとだけシャナが前向きになったり、リナと終コンビが破壊精霊とダンスったり、待機組までいこうとするメフィストとそれを狙撃するパイフウとの心理戦があったりと、書ききれる自信なんざこれっぽちもなかったので凍結で良かったと思います。メフィスト書きにくいし。むしろ書けないし。しかも今見直してたら致命的な欠陥があったし。


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