したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

尚六SS「仁重殿の夜」

16仁重殿の夜(15/E):新刊発売まであと41日:2019/09/01(日) 10:23:09
 俺は構わず、幾度も幾度も深々と突き上げた。六太の欲求に応えるためと
いうのもあるが、既に俺のほうも、こいつと交わる悦楽にのめりこんでいた。
黄医が言っていた、麒麟の性欲の強さは閨でも王に仕えるためという説を思
い出す。どの麒麟もこれほどの快楽を主にもたらすのなら、その説もむべな
るかなというところだ。
 のけぞって白い喉を見せたままひっきりなしにあえぎつづけた六太は、快
楽に溺れるあまり、だんだんすすり泣きのような声になっていった。もう体
に力が入らないようで、完全に俺が支えてやらなければならなかった。
 脱力した六太の体が妙にくにゃくにゃとして扱いづらいのには閉口したも
のの、こいつが小柄で、かつ体重も軽いことが幸いした。両脇の下に手を入
れて支えてやりながら、荒々しく腰を入れつづける。
「どうだ、気持ちいいだろう? おまえの体はこれをずっと求めていたのだ
ぞ」
 そう言いながら俺は、ついに六太が絶頂に達して激しい快楽の叫びを上げ、
恍惚として失神寸前になるまで責めつづけたのだった。

 幾度か体位を変えて交わり、六太の中に三度射精して至極満足した俺は、
放心している六太の体を臥牀に横たえた。体力を使い果たしたのかぐったり
としている。媚薬入りの香油の効果もあるとはいえ、さすがにちょっと激し
すぎたかと思ったものの、少なくともこれならもう眠れないことはあるまい
と考え直す。
 俺はぼんやりしている六太を抱きしめて、そっとささやいた。
「眠れなくなる前に俺に言え。これで体力には自信があるからな、麒麟の欲
求がどれほどのものかは知らんが、おまえの相手ぐらい、いつでもたっぷり
としてやるぞ」
 六太は夢うつつといったふうで何も答えなかった。俺の声が聞こえていな
いのかもしれない。
 しかしほどなく俺の腕の中で静かな寝息を立て始めた。さすがに疲れた顔
をしていたものの、どこか安らいだ風情であるのを見て取って、俺のほうも
穏やかな気持ちになった。
 俺は乱れた髪をなでてやりながら、まあいいか、とひとりごち、六太を抱
きしめたまま眠りに落ちた。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板