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第三外典:無限聖杯戦争『冬木』

55 名無しさん :2019/05/20(月) 20:17:10

「このまま君を突き放すのは簡単だけど……何となく、君は放っておけないな。いいよ、分かった」

「……あ、ありがとうございます!」

「その代わり。条件が一つ」

これにて一件落着……と思っていたところに、そう言われる、それはそうだろう。このままでは彼に得がない。
立てられた人差し指を視線が追いかける。

「君のサーヴァントと、そのクラス、そして"真名"を教えてくれ。君の為に時間を割くんだ、これくらいの情報アドバンテージはもらおう」

サーヴァントの姿と、クラス、真名。何れもこの戦いでは貴重な情報であり、特に真名は……あまり言ってはいけないと、セイバーも言っていたが。

「……分かりました」

背に腹は代えられない――――そう頷いた同時に、セイバーが実体化する。
その蒼色の瞳を訝しげに細めながら、彼のことを見据えていた。それから何か言いたげに、こちらへちらりと視線をやったが、やがて堪忍したように。

「サーヴァント、セイバー。真名を、アーサー・ペンドラゴン」

「……アーサー、あの"騎士王"か!? ……とんでもない強運だな、君は」

面食らった様子で、思わずそう声を上げていた。セイバーはやはり不満気に、その人差し指を口元に立てて、声が大きいと示す。
謝罪のジェスチャーと共に、その強運を讃えられる。自分でも知っているくらいに有名な英雄だ、やはりというべきか、当たり、ということで合っているのだろうか。

「僕はケイ・ミルカストラ。一応魔術師だ、君の名は?」

「赤霧火々里です。よろしくお願いします!」

それから、彼、改めケイ・ミルカストラは、廊下を一度きょろきょろと見渡すと、少しだけ考え込むような素振りを見せた後。

「……とりあえず、図書室にでも行こうか。ここじゃ少し落ち着かない」

「ですね」

気づけば扉の向こう側から聞こえてくる声が、性質の違うものに変わっていた。
お互いに顔を見合わせると、どうやらそれに対して抱く感情は同じようで――――肩を落としながら、歩き出した。


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