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ヤンデレ小説投下スレ

29甘えた:2019/08/14(水) 15:50:31 ID:???0
「喪子ちゃん!!!!!!」
 「ひぇ…! ヤンさん声でか」
 「わああ喪子ちゃん喪子ちゃん!!!会いたかったよおおお!!!!」
 「声、すみません声もう少し抑えて」
 「喪子ちゃん喪子ちゃん喪子ちゃん!!!!」
 「近所迷惑ですから! うわ、重っ、まっ、待ってとりあえず中に」

 だって会いたくて走ってきたんだ。会うために何もかも放り出して走ってきたんだ。
 気持ちだけなら電車より僕の方が速く走れるはずだし、車で来るつもりだったけど渋滞や信号待ちで発狂する自信があったからやめたんだよ。それにフルスロットルで飛ばしで警察に追いかけられたら困ると思って、車は会社に置いてきたんだ。
 僕ちゃんと自分のこと分かってるでしょ、偉いでしょ褒めてよ。一生懸命、君のために生きてる僕のことをいい子いい子って抱きしめて、たくさん愛して僕のことだけ好きでいてくれてるって全身全霊で感じさせて。
 喪子ちゃんに抱きついた時、あんなに大事に抱えていたコンビニ袋を落とした。中のスイーツが潰れたかもしれない。
 けどそれもどうでもいい。喪子ちゃんが欲しいなら、また走って買いに行く。
 今は一時も離れたくなくて部屋に入った瞬間から玄関の壁に彼女を押し付け、ぎゅうぎゅうと抱きしめ続けた。
 僕の体にすっぽりと包まれる喪子ちゃん。足を絡め、喪子ちゃんの動きを全部封じ込めるようにするのが好き。
 凹凸がピタリとはまるように、僕と彼女の体は互いを求めるようにできている。空気の入る隙間もないほど僕達は密着して、このまま溶接されてもきっと違和感もなくて、ふたりでひとつの生命として生きて死ぬ。

 「喪子ちゃん、喪子ちゃん、好き。会いたかったの、僕もすごく会いたかったから、会いたいって言ってもらえて死ぬ程幸せだよ。いっそこのまま死ぬのが本望」
 「えっなんの話、ん、んむ」

 喪子ちゃんが可愛い顔についた可愛い唇で可愛く息をしてるのがたまらなくて食べた。
 なんと喪子ちゃんには可愛い舌もついているので僕はそれに自分の舌を絡ませて、僕の口の中に誘導して、じゅうじゅう吸った。
 そしたら喪子ちゃんがたくさん唾液を垂らし始めて、走ってきた僕に水分補給までさせてくれる女神のような優しさに甘えて喉を鳴らして飲ませてもらったけどおいしすぎて涙が出たのであとでお礼に諭吉渡すね。

 「会いたいってメッセージくれたから、仕事バーッて終わらせて飛んできたんだ!」
 「メッセージ…?」

 はあはあとお互いに荒い息の合間に言葉を交わす。なんかえっちだね、あはは、とか脳内で茶化しておかないとこのままイきそう。顔は努めて冷静に。

 「さっき僕に送ってくれたでしょう。スクショ撮って壁紙にしたよ。あとでちゃんと印刷して部屋にも飾るね」
 「????」

 喪子ちゃんが首の角度を変えるという神業級の可愛さを披露してきたので僕はまた倒れそうな程に興奮した。じわりとスラックスが濡れた気がする。密着しているので気付かれたかもしれない。それはそれで自尊心が死ぬ……でも喪子ちゃんのせいだから喪子ちゃんも濡れなきゃ駄目だ。
 喪子ちゃんの耳元に唇を寄せて、わざと音を立てながら大げさに舐める。あ、びくびくしてる。かわいい。すきだ。さいこうにすきだ!
 ぴちゃぴちゃぬちゃぬちゃと音を立てつつ、耳穴の奥は濡らさないよう細心の注意を払い、喪子ちゃんの顔が蕩けていく様を見る。可愛すぎて愛しすぎて幸せすぎて死ぬ。
 脳みそがくらくらしてきた。これは現実だろうか。この、大好きな喪子ちゃんが目の前にいて、僕の舌であっあっていやらしい声を出している今このとき、これは本当に現実? 可愛すぎてリアリティが薄くない? こんな幸せな世界があっていいの?
 もう本気で死にそう。呼吸もだいぶ荒く、ほとんど過呼吸だ。
 どうか僕の頭を可愛い拳でぶん殴ってほしい。痛みで正気に戻してほしい。さすがにまだ本能のまま死ねない。

 「はっ喪子ちゃん、喪子ちゃん……」
 「ん、やめて、ヤンさん…あっあっ、それやだ、やっ」
 「僕もやだ。ん、やめない。ちゅうって、ちゅーってすると、はっ…喪子ちゃんビクンって、はあ、かわいいんだもん」
 「やだぁ……」

 舐めながらメッセージのやり取りを脳内で再生する。
 最初は取り留めのない話題から始まった。映画の話だったかな。
 何作もシリーズの続いているハリウッド映画の最新作公開が決まり、一緒に見に行こうと約束を……彼女は友人と行くと書いてたような気がするけど彼女は控えめな人だから自分から僕を誘うのが恥ずかしくてそう書いただけなのは知っている。
 それから、主役の来日があるから、空港に人がたくさん集まるだろうねって話して……。

 『行っても人混みに紛れてしまいそうです。姿も見えないかも』

 文末に汗の絵文字。喪子ちゃんの汗なんてただのご褒美じゃないか……その汗は僕がこの手で拭ってあげるからね。そのあとちょっとだけ舐めさせてね。

 『姿くらい見たいよね。ハリウッドの役者なんてそうそう会えるものじゃないし』

 会える、という単語を打ちながら、ああ喪子ちゃん会いたいなあなんて考えて、まだ職場で仕事をしなければならない現実にのたうち回った。早く退勤して会いたい。会いたい。会いたい。会う。会おう。会わなければ。
 もう喪子ちゃんに会うことしか考えられなくなった。それ以外のことがすぽんと消えた。僕にとって全ての事柄は喪子ちゃんに繋がるから、当然で自然な帰結だった。

 『私も会いたいです』

 会いたいって考えてたら、喪子ちゃんからも会いたいってきた。僕とまったく同じ考え、思考回路としか思えない。僕と以心伝心の喪子ちゃん。
 一も二もなく、会いに来るのは当然だろう?

 「可愛いよ、可愛い……喪子ちゃん可愛すぎる…大好き、愛してる……」
 「ん、わ、私も…」
 「えっわたしも!? わたしもなに!? あっ待って心の準備させて!!」

 大好きで大好きで死ぬ程愛してる彼女の、可愛い口から可愛い声で最上級のお言葉を頂いてしまったら一体僕はどうなってしまうのか。

 「なにっていうか、ヤンさんたまにおかしいけど、私のこと好きになってくれて凄く嬉しいです」
 「なにそれかわいい!!なんでそんな、そんなかわいい…!!すきすきすきすき!!大しゅきいいい!!!!!」
 「私も……好き」

 そして僕は無事に死んだ。





以上です
誤字脱字あったらすみません
ありがとうございました


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