シャチクオブザデッド - 1512908509

1：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:21:49 ID:Y3wnHbN.0: 後輩「仕事でミスって休日出勤」

「うぅ……」

後輩「他にも休日出勤の人がいるんだ」

後輩「しかも凄く憂鬱そう」

後輩「ま、休日出勤だからしょうがないか」

後輩「こっちは先輩が一緒だから全然憂鬱じゃないけど！」
2：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:22:31 ID:Y3wnHbN.0: 「ぁあ……」

「おぉ……」

後輩「それにしても多い」

後輩「もしかしてこの辺の会社ってみんなブラックなんじゃ……」

後輩「みんな目が死んでるし間違いない」

後輩「おお怖っ」
3：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:24:02 ID:Y3wnHbN.0: 会社

後輩「おはようございます」

先輩「おはよう、てか遅い」

後輩「すみません寝坊しました！」

先輩「素直なのはいいけどさあ……」

後輩「まあまあ、こんな仕事さっさとやっつけちゃいましょう」

先輩「お前のせいでこんな仕事してるんだけどな」
4：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:25:02 ID:Y3wnHbN.0: 後輩「そういえば今日けっこう休日出勤の人見たんですよ」

先輩「そいつらもみんな遅刻だな」

後輩「休日出勤も定時出社しないといけないって誰が決めた！」

後輩「自由な時間に出社してもいいでしょ！？」

先輩「で？」

後輩「冷たっ！」

先輩「お前が遅れたせいで今日中に終わらなそうだからな」

後輩「えっ、頼りにされてる！？」

先輩「なんでそうなる！」
5：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:26:21 ID:Y3wnHbN.0: 先輩「最初から2人でやってたらもっと進んでたんだ」

後輩「ほら！ちゃんと一人前だと思ってくれてるじゃないですか」

先輩「1人でやるより2人でやった方が早いってだけでお前は0.01人前くらいだけど」

後輩「酷っ！」

先輩「あー訂正」

後輩「先輩！」

先輩「お前がデータ消したせいでこうやって休日出勤までして余計な仕事してるんだからむしろマイナスだ」

後輩「ガーン」
6：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:27:09 ID:Y3wnHbN.0: 深夜

先輩「終わったー、これで納期に間に合うな」

後輩「どうです？0.5くらいあったでしょ？」

先輩「１って言わないのか」

後輩「じゃあ１あったって事ですよね！」

先輩「0.3くらいだったな」

後輩「さっきより増えてる！やった」
7：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:28:06 ID:Y3wnHbN.0: 先輩「お前ってホント前向きだな」

後輩「どうしたんですか？今日は褒めすぎですよー」

後輩「槍でも降ってくるんじゃないですか」

バシッ

後輩「あいたっ！」

先輩「くだらない事言ってないで帰るぞ」

先輩「会社に泊まりたいなら止めないけど」

後輩「帰る！先輩と一緒に帰ります」
8：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:29:01 ID:Y3wnHbN.0: 先輩「お疲れ様です」

警備員「お疲れ様です」

警備員「なんか物騒らしいから気をつけてください」

後輩「はーい、お疲れ様でーす」

先輩「物騒ってなんなんだ？」

後輩「さあ？なんですかね」

先輩「仕事で疲れてるし変な事には巻き込まれたくない」

後輩「ウチに泊まってった方が良いんじゃないですか？」

先輩「嫌だ！」ｸﾜｯ

後輩「そんな嫌そうな顔しないでくださいよ……」
9：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:30:04 ID:Y3wnHbN.0: ガチャ

後輩「久しぶりのシャバ、空気が美味い」

先輩「何だそのノリは……」

「うぉあ……」

先輩「うわぁ……酔っ払いがこんな所に」

後輩「飲み会の帰りですかね？」

先輩「この辺に飲み屋なんて無かった気が」

「あぁ……」ﾌﾗｧ

後輩「えっ」

先輩「危ない！」ｸﾞｲｯ
10：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:31:01 ID:Y3wnHbN.0: 後輩「わっ！先輩、大胆ですね」

先輩「違う！」

「おぅあぁ……」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

先輩「なんだこの酔っ払い、起き上がれないのか」

後輩「なんか変じゃないですか？」

先輩「そうだな、取りあえず逃げよう」
11：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:32:07 ID:Y3wnHbN.0: 先輩「全く、人を襲うなんてとんでもない酔っ払いだったな」

後輩「先輩、アイツの顔みました？」

先輩「いや、見てない」

後輩「なんか虚ろな感じでなんていうか、そう！映画のアレみたいでしたよ」

後輩「動きもそれっぽかったし」

先輩「何言ってるんだ」

後輩「そうだ！アレはゾンｂ」

先輩「言うな！そんな非現実的な事あるわけないだろ」
12：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:33:03 ID:Y3wnHbN.0: 後輩「でもあれはどう見ても……」

「ぅああ……」

後輩「ほら、やっぱりゾンビですよ！」

先輩「はあ……この辺りに何か店ってあったか？」

後輩「確かドンキがありますよ」

先輩「よし、武器を探しに行くぞ」

後輩「鈍器を探すんですね。ドンキだけに」

バシッ！

後輩「あいたっ！」
13：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:34:07 ID:Y3wnHbN.0: 後輩「着きましたけど武器になりそうなものってありますかね？」

先輩「色々な物があるし大丈夫だろ」

「ぉお……」

先輩「やっぱりいるのか」

後輩「もう駄目なんじゃないですかねこの街」

後輩「だからウチに避難しましょう」

先輩「また自宅推しか！嫌だからな」

後輩「そんなに拒否られるとヘコむんですけど」
14：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:35:25 ID:Y3wnHbN.0: 先輩「バットがあるじゃないか、これで良いな」

後輩「有りましたね鈍器、ドンキだけに」

先輩「……」ｽｯ

後輩「さすがにそれで頭殴られたら死にそうなんで勘弁してください」
15：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:36:59 ID:Y3wnHbN.0: 先輩「さて、レジに行くか」

後輩「えぇ……絶対ゾンビいますよ」

先輩「すみません」

「うぉお……」

ブン！

グシャ

後輩「ほら、やっぱりゾンビだったじゃないですか」

後輩「ていうかなんの躊躇いもなく1撃で仕留めるとか怖いんですけど」

先輩「そうじゃなきゃ身は守れないぞ」

後輩「ゾンビの事嫌がってたのに適応早すぎません？」
16：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:37:50 ID:Y3wnHbN.0: 先輩「武器も確保出来たし帰るか」

後輩「でも電車動いてないですよ？タクシーだって無理でしょう？」

先輩「誰かさんのせいで遅くなった時はいつも徒歩で帰ってる」

後輩「タフですね」

先輩「誰かさんのおかげで」

後輩「そんなに感謝されたら照れますよ」

バシッ！

先輩「叩いて良い？」

後輩「もう叩いてるじゃないですか！」
17：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:38:36 ID:Y3wnHbN.0: 先輩「ここでお別れだな」

後輩「本当にウチ来ないんですか？」

先輩「嫌だ」

後輩「お茶出しますよ」

先輩「嫌だ」

後輩「冷たいですね」

「ううぅ……」

「あぁあ……」

後輩「なんか多くないですかこの辺！？」

先輩「お前に引き寄せられてるんじゃないか？」

後輩「えぇ……」
18：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:39:29 ID:Y3wnHbN.0: 後輩「どけ、このっ！」ﾌﾞﾝ

「ぉぅあ……」

後輩「なんで先輩みたいにグシャって行かないんですか！？」

先輩「そんな事言われてもな」

先輩「しょうがない」

グシャ

先輩「送って行ってやる」

後輩「先輩！」

後輩「お茶飲んでってくださいね」

先輩「嫌だ」

後輩「どんだけ嫌なんですか！？」
19：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:40:28 ID:Y3wnHbN.0: グシャ

グシャァ

後輩「仕事だけじゃなくってゾンビ退治も得意なんですね」

先輩「お前はどっちも駄目だな」

後輩「教育係の人が悪かったんですねきっと」

先輩「ほお」

後輩「冗談ですってば！そんなに怒らないで」

先輩「教育係の期間は終わってるし今度からは独りでやれ」

後輩「そんな、先輩の事凄く尊敬してますから見捨てないでくださいよぉ」
20：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:41:59 ID:Y3wnHbN.0: 「ぐぉあ……」

先輩「何あれ、他のゾンビよりかなりデカイんだけど」

後輩「あれは隣の部屋に住んでる太った人！」

後輩「可愛そうに、ウチに帰る目前でゾンビに……」

先輩「そういう次元じゃないだろこれは……」

後輩「ゾンビは何でもありですよ」

先輩「よし、お隣同士仲良くしてこい」ﾄﾞﾝ

後輩「わっ！ちょっ、いきなり押すなんてやめてくださ……い……よ」

「ぁがあ……」

後輩「ひぃ、こっちに来るな。先輩助けて！」

先輩「……」ｽﾀｽﾀ

後輩「えっ、見捨てないでー！」
21：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:42:34 ID:Y3wnHbN.0: 「おおぉ……」ﾌﾞﾝ

後輩「おわっ」

「うぁ……」ﾌﾞﾝ

後輩「ひっ」

先輩「頑張れ、こっちまで来れば安全だぞ」

後輩「ズルいですよ！人を囮にして自分だけアパートに逃げるなんて」

後輩「3階まで上がってるし安全そうですねっ！」

「ぇおぁ……」

後輩「よし、横を抜いた！これで」

ズルッ

後輩「へ？」ｽﾞｻｰ
22：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:44:42 ID:Y3wnHbN.0: 後輩「ここで転ぶとか……人生終わった」

先輩「よくやった」

後輩「酷っ！」

「ぉああ……」

後輩「ひっ、来るなぁ！」

先輩「じっとしてろ！」ﾀﾞｯ

後輩「え、先輩が飛んだ！？」

ドグシャァ

先輩「ふん、見たかデカブツ」

後輩「頭を潰すためにアパートに行ったんですね。そして１撃で決めるなんて」

後輩「凄い……でも着地どうすグエっ！」
23：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:45:24 ID:Y3wnHbN.0: 後輩「ピンポイントで人の上に落ちてきますか普通」

先輩「初めて役に立ったな」

後輩「人を殺しかけといてよく言いますね！」

先輩「オーバーなヤツ」

後輩「いやいやいや！絶対ヤバいですからこれ！もーお腹痛くて死にそう！」

先輩「もうウチに着いただろ、ゆっくり休め」

後輩「お詫びにウチに上がってｋ」

先輩「嫌だ」

後輩「ですよねー」
24：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:46:54 ID:Y3wnHbN.0: 先輩「じゃあ気をつけてな」

後輩「明日って仕事あるんですかね？」

先輩「何も連絡無いしもしかしたら……」

後輩「嫌だ！あんなゾンビだらけの中を出社するなんて嫌だ！」

先輩「いや、上役に何かあったかなと」

後輩「なるほど、絶対そうですよ！ウチの会社の偉い人達はみんなくだばってますよきっと」

先輩「今度会ったら伝えとく」

後輩「ちょっと、やめてくださいよそういうの！」

先輩「冗談だよ」

後輩「先輩ってたまにしか冗談言わないから分かり難いです……」

先輩「悪かったな、じゃ、また」

後輩「はい」
25：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:47:53 ID:Y3wnHbN.0: 次の日

後輩「ははは……来てしまった、会社に」

後輩「携帯の回線がパンクしてるらしくて繋がらないのが悪い」

後輩「万が一通常営業だった場合出社しないと先輩に嫌われそうだし」

後輩「ん、やっぱ開いてなかった。何してんだろ……」

先輩「何やってるんだお前」

後輩「自分だって分かってますよ！こんな時に会社がやってるわけないのに出社するなんて頭おかしいって！」

後輩「って先輩！？」

後輩「先輩も心配で来ちゃったんですね。さすがは社畜の鑑」

先輩「なんだそれ……警備員さんが心配で来たんだよ」

後輩「そっちかよ！」
26：このSSの登場人物は18歳以上です：2017/12/10(日) 21:48:40 ID:Y3wnHbN.0: 先輩「違ったか？じゃあもう帰ればいいじゃないか」

後輩「帰るの面倒なんでこのまま一緒に篭城しますよ」

先輩「警察とか自衛隊が頑張ってるからもうすぐ片付くみたいだぞ」

後輩「え、もっと休みたかった」

先輩「尻拭いしなくて良くなるからずっと休んでていいぞ」

後輩「そんなあ、先輩と一緒に仕事したいです」

「うぁあ……」「おぉお……」「ぁあ……」
　「うぅぅ……」「あぉああ……」

後輩「いつの間にか囲まれてますね……」

先輩「強行突破して裏口に行くぞ」

後輩「マジですか」

先輩「社畜舐めるなよゾンビ共！」

後輩「やっぱり社畜なんじゃないですかぁ」

おわり
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