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ここだけ能力者達の物語投下所part1

26名無しさん:2021/02/13(土) 09:11:31


「サンキューな、あんたのおかげで助かったぜ。」

「僕からも、ありがとうございます。」

「礼を言われるようなことはしてないよ……じゃ、僕はこれで……」

戦いが終わり、一人と一匹に戻り礼を言う七郎と十夜。だが、鬼仮面は、そっけない態度で去って行ってしまった。

「あ、ちょっと待って……」

「おい、名前くらい……って行っちまったか……」

「仮面で顔も分からなかったし、何者だったんだろう。悪い人では無いと思うけど。」

「うーん……借りは返したいが、顔も名前も分かんねぇんじゃなぁ。何にせよ、不器用そうな奴だな……」

そんな鬼仮面を見て、一人と一匹はそう会話した。



「……あの鬼も逃げてしまったか……」

その頃鬼仮面は、山を降りそう呟いた。倒した鬼を追い回収しようとしたが、完全に逃げられてしまったようだ。
いや、あえて逃したと言うべきか?何故なら、彼はこの後、“この世界に妖怪は居なかった”と機関に報告しようと考えているからだ。あの狐と少年を、機関が狙うのを避けたかった。そんな思いからだ。

「はぁ……調子狂うな。鬼になるって誓ったのに鬼退治までしちゃうなんて……」

もっと心を殺さなければ……でなければ、雛子は救えない。今回だけだ……別の世界では、何があっても任務を果たす……
そう決心すると、鬼仮面の姿はこの世界から消えていった……







そして……

「ありゃ、俺の出る幕無かったな。」

十夜の悲鳴を聞き付け駆けつけた、鬼仮面とはまた別の少年が一人。どうやら、木陰から戦いを見ていたらしい。そんな彼も、仮面を被っていた。その名も妖怪仮面!

「カッコよく見参して、敵を蹴散らす予定だったんだけどなぁ。」

猿の頭蓋骨で作られた仮面にマフラーといった奇妙な格好の少年・妖怪仮面は、助太刀に入れなくて残念そうだ。だが……

「ま、襲われた奴らが無事なら良いか。それに……あいつイカす仮面だったな。俺もああいう仮面に変えてみようかな。」

十夜と七郎が無事だったことと、イカした仮面のヒーロー(妖怪仮面視点)を見れたことを一人嬉しく思うのだった。


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