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GO「オレは神様なんかじゃねえよ」

19猫の回:2021/07/25(日) 18:49:15 ID:R8CaRb4w
 翌朝マジメ君が玄関を開けると、そこには昨日の猫がぐったり倒れていた。
マジメ君「えっ!?」

 場面転換。事務所では苦しそうな猫を、マジメ君・OKDYSNR・GO・AKYS・平野が囲んでいる。
猫「にゃあ…………」
マジメ君「動物病院ではただの風邪だろうって言われたけど……」
 しかし一同が耳をすませると、猫本来の鳴き声と重なっておぞましい声が聞こえてくる。
???「に゛ゃ゛あ゛〜、に゛ゃ゛〜〜〜…………!!」
AKYS「……厄介だな……」
平野「これは困った……」
 猫の身体には黒い影までまとわりついている。
GO「え? あんたら二人が揃ってて、助けてやれないの?」
 AKYSは首を振る。
AKYS「動物の霊ってのは難しいんだ。言葉が通じねぇ、要求がわからねぇ、だから話し合いの余地がねえ。さらに始末が悪い事に、これは動物が動物にとり憑いてやがる」
平野「払う方か払われる方のどちらかが人間であれば、まだやりようはあったんだがのぅ」
AKYS「除霊が終わるまでにこのちっこいヤツの体力が持つかどうかって所だな」
OKDYSNR「そんな……」
 手を出しあぐねているAKYSと平野。
マジメ君「なにか、有効な手段とかないんですか?」
 食い下がるマジメ君。
平野「そうじゃのう……。例えば人間の霊だったら、そいつの生前の名前を呼ぶ。あるいは出演したほんへのタイトルを言い当てる。これだけで一気に弱体化する奴もいるんじゃが、こんな野良猫に憑いた動物霊に名前があるとは思えんしな……」
 苦しそうな猫を見つめるマジメ君。
マジメ君「……オレ、ちょっと出掛けてきます」
GO「え? どうしたんだよいきなり」
マジメ君「オレにも、なにか出来ることがあるかもしれないから……行ってくる」
OKDYSNR「あっ、昴! 待ってよ!」


 図書館へ出向いたマジメ君。過去の新聞を広げ、ネットニュースもチェックしている。
OKDYSNR「昴、なにか考えはあるの?」
マジメ君「分からない。けど……でも、コツコツ机に向かうのはオレの得意分野だからさ」
 猫が現れる前の日あたりを特に重点的に調べていく。
新聞『商店街近くの空き地で中年男性が倒れていると通報があった。第一発見者は地域猫のエサやりにきた近所の住人。男性は病院で死亡が確認され、警察は自殺とみて男性の身元を調べている』
ネット『うちの会社の課長が自殺したっていうんで警察きたわ。事件性はないみたいですぐ引き上げたけど』
 情報を集めながら、マジメ君は頭の中でAKYSや平野の言葉を思い起こす。
AKYS「俺達は依頼人の経歴、土地の謂われや事件事故について事前に調査してから除霊を始めるんだ」
AKYS「動物の霊ってのは難しい。話し合いの余地がねえ」
平野「せめて出演したほんへのタイトルを言い当てたら……」


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