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テスト

16 名無しさん :2019/05/01(水) 22:50:33
「よーし。
 じゃあ、後は・・・、ああそうだ。
 こいつも余談になるが、家で作る時は買ってきた食材はチャンと冷蔵庫にしまう事。特に近頃は暑くなってきたし、これから夏に向けて更に気温が高くなるから、食材も傷み易い」
「野菜もですかー?」
「そうだ、野菜もだ。暑いと野菜も足が速くなるからな」
「へぇ、収穫した後でも走り回るなんて、日本の野菜は活きが良いんだね」
「・・・えぇと、・・・え?スマン、ハラオウン、どういう事だ?」
「え?」

 フェイトが零した呟きに、聞き流す事も上手い反応を返す事も出来ずに教師が聞き返すが、聞き返されたフェイトも己の発言に疑問の余地など無いとばかりに首を傾げた。

「フェイト、その知識が漫画なのかアニメなのかは知らんが、どこの国の野菜だろうと走らんぞ」
「え、そうなの!?」
「マジか!?」

 素で驚くフェイトの様子に、恭也も珍しく本気の驚きで返す。
 フェイトの知識はアリサやすずかの薦める漫画やアニメを参照している事も多々ある(主に恋愛面)のだが、今回の誤解はそちらの知識ではなく、他の次元世界に走り回る植物があるためだろう。知識として存在を知っているだけであるため、普段の買い物で見る野菜が動いていない事に疑問を持ってはいないのに、それとは別に『足の速い野菜』と言われて素直に受け入れてしまったのだろう。
 恭也的にも、フェイトの持つ常識が日本での、或いは地球での常識と乖離している事があるのは承知しているため、ちょくちょくフォローを兼ねてツッコミを入れているのだが、今回の様に全く疑問を抱いていない様な反応は流石に想定外だったようだ。

「こっち来てから半年近く経っても疑問に思った事も無いのか?
 どこを探しても走行する植物は存在しないからな。勿論、歩行も飛行もしない。お前も何度も買い物について行っているから見ているだろうが。
 念のために言っておくが、あれは冷えている所為で休眠状態になってるとかじゃないからな」
「あ、はは、そうなんだ。
 売ってるのは確かに動きそうもなかったけど、どこかにはあるのかと・・・」

 涙目になるほど赤面した上、目を泳がせながら、絞り出すように答えるフェイト。どうやら、自分の発言が『知っていて当然』どころか『知らないと恥ずかしい』類の間違いだと気付いてしまったようだ。次元渡航者であることを公表出来ない以上は、地球の常識関連の知識に絡む失敗は全て単なる残念な子として周囲の人間に解釈されてしまうのだ。

「いやー、『足が速い』聞いて驚くどころか納得してまうとは、バーガーショップの店員やっとる魔王様より上行っとるな」
「・・・もう許して」

 はやてのフォローと言う名の追い打ちにフェイトが挫けた。
 フェイトとしてもこの手のミスは注意しているつもりなのだが、なかなか無くす事が出来ずにいるのだ。だから、こういった時にフォローしてくれる恭也やはやての存在は有り難いと思っている。思っているのだ。思っているのだが!
 そのフォローが、言い間違いだとか無かった事にするだとか言う方向性にしてくれれば良いのに、何故か、大抵の場合『間違った日本の知識を持った日本かぶれの外国人』なのだ。無論、フェイトの反応が楽しいからなのだが!
 毎回、律儀にも話に乗っかろうと頑張るフェイトだが、恥ずかしがり屋のフェイト的には正直言って悶絶ものであるため、二つ目か三つ目の受け答えで挫けるのだった。

 俯きぎみにした顔を両手で覆い僅かに覗く耳や首筋を赤く染めたフェイトがプルプル震える姿を見てほっこりするのが、このクラスの近頃の流行となっているのだった。




終わり


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