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テスト

12 小閑者 :2018/09/27(木) 00:08:28
 宣言通り、全く気にした様子もなく恭也が現状を端的に口にすると、またもやなのはがコテンと首を傾げた。
 そう。恭也は転移してきた当初の150cm半ばからほとんど背が伸びていなかった。少女達5人の中で最も背の高いフェイトが追い付いてしまっており、なのはでも5cmとは離れていなかったりする。
 恭也曰く、身体が成熟する前に筋肉を付け過ぎたため骨の成長を阻害したのだろう、とのこと。
 普段通り、淡々とした口調だったが、その時は感情を押し込めているのか気にしていないのか判断が付かず、からかうように話を振ったクロノを含めてハラオウン家の食後の団欒を沈黙が支配したのはフェイトの記憶に新しい。
 とは言え、成長を阻害するほど鍛えていなければ、闇の書事件がどう転んでいたか分かったものではないし、そもそも、そんな『たら・れば』を口にしたところで現状が変わる訳でもない。そして、変えられない上に恭也の価値観からすれば些末事に分類される事柄に恭也が執着するはずもなかった。
 尤も、恭也以外からは異論が出る可能性は十分にある。今のなのはがそれだ。但し、異論の内容は誰の想像からも斜め上の方向ではあったが。

「どういう事?恭也君、背、高いじゃない」
「・・・ちょっと待て。本気で脳みその状態が心配になってきたぞ。
 お前、昔は目線を合わせるのに見上げていただろ?それがほとんど変わらなくなったのに気付いてないのか!?」
「え・・・、あれ?そう言えば、初めて会った頃はもっと見上げてた様な・・・」

 記憶を探る様に視線を彷徨わせたなのはは、思い当たった事実に今更ながらに驚きの声を上げて立ち上がる。

「えっ!?嘘っ!?ちょっと待って!」
「『ちょっと待て』は俺が言いたいセリフなんだが。
 お前、本気で気付いてなかったのか。って、こんな狭い所で駆け寄るな」

 駆け寄ったなのはは、左右の手を恭也の両肩に置き、息がかかるほどの至近からその瞳を真っ直ぐに見つめると改めてショックを受けて驚きの声を上げる。

「あっ!ほんとに目線があんまり変わんない!?どうして!?前はもっと高かったのに!」

 余程、動転している様で、なのはのセリフが凄く酷い。
 流石に傷付いたんじゃないかと4人の視線が恭也に集まるが、至近距離でなのはと向かい合っている恭也の顔はいつも通りの仏頂面だった。

「俺が伸びずにお前が伸びれば、身長差が無くなるのは当たり前だろう。
 それにしても、固定観念と言うのか先入観と言うのか分からんが、思い込みが強過ぎるだろう」
「え、えぇ・・・。
 だって、恭也君は凄く大きくて、ずっと見上げてて・・・」
「そこまでショックを受けることか?
 ・・・まあ、良い機会だ。しっかり認識を更新しておけ」

 そう言った後、静かに見つめる恭也の眼差しを動揺を鎮めながら受け止めるなのは。
 本当に、近い。
 出会った頃は恭也の肩ほども背丈が無かったため、こんなに近づいたら見上げるのも大変だったのに。
 以前から変わらない吸い込まれる様な深い漆黒の瞳がこんなに近い。
 あの頃は遠くて、不意に訪れた機会に勝手に身体が反応したあの一度きりしか触れた事の無い唇も、こうして少し背伸びをすれば、ほら

「なのは」
「ヒョワーッ!?」

 アリサに名前を呼ばれた事で我に返り、大きな奇声を上げながら飛び退くなのは。
 夕日に照らされていても赤面していると分かるほど深紅に染まるなのはを、あわや親友のキスシーン、と言う場面を見せられて薄く染まった頬を引き攣らせたアリサが睨みつけながら詰め寄っていく。

「神聖なる生徒会室で生徒会長である私が在室してるこの状況で!
 しかも!
 その目の前で!
 堂々と不純異性交遊とは良い度胸してるわね!」
「フジュッ!?ちちちち違うよ!?未遂だよ!?まだ何もしてないよ!?」
「語るに落ちてるわ!未遂ってことは遂行する意思があったってことでしょうが!!」
「今のは言葉の綾なんですー!!」

 窓際でなのはへの追及がヒートアップしていく中、先ほどのシーンを見て真っ赤になった頬を両手で抑える様にして席に着いたまま目を泳がせているすずかを置いて、いつの間にか廊下側に避難してきた恭也に歩み寄りはやてとフェイトが不安そうに問い掛ける。


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