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仮投下スレ

98 ◆kdN026sJVA:2015/04/17(金) 23:56:46 HOST:KD124211244016.ppp-bb.dion.ne.jp
 「目覚めよ」
黒髪の男が語り掛けると、そこにいた数十名の男女は一斉に目を覚ました。
みな不思議そうに辺りをきょろきょろ見渡し状況の確認を急いでいたが、間髪入れずに続けられた言葉に思考を停止する。
 「これから君たちには殺し合いをしてもらいます」
男はとても愉快そうに、非常識な事を言う。
 「名乗り忘れていました。 私の名はクロウ・リード。 魔術師です。 それでは殺し合いのルールを語らせていただきます」
一同が呆然とする中、クロウは続ける。
 「ルールは単純。 最後の一人になるまで殺しあっていただくだけです。 無論、優勝者には賞品を用意してます。
 三つだけ、願いを叶えて差し上げましょう。 どんな願いでも結構です。 まぁ私を殺したいという願いでもお受けしますよ?」
そして男は首輪を指さす。
 「皆さんが付けている首輪。 それが枷です。 殺し合いの会場から出た時点で爆発します。
 あと六時間ごとに放送を掛けます。 そこで死亡された方を発表させていただきます。
 さらに禁止エリア、というものも発表します。 そこに一歩でも踏み入っても首輪は爆発しますのでご注意を。
 あぁ、放送から30分は無事なようにしますのでご安心を。
 このホールから順番に出て行ってもらいますが、ホールから出た時点で殺し合いのスタートです。
 その際にディパックをお渡しします。 中には筆記用具と水と食料が入ってます。
 あと便利なアイテムが三つ入ってますので、ご利用ください。
 えぇっと、なにかご質問はありますか?」

そこで猶予が与えられて一同がざわつく。
困惑するもの、泣き出すもの、そして…憤慨する者。

 「てめぇ! ふざけんじゃねぇぞ!」
 「待って、城之内くん!」
 「でもよ、遊戯! 殺し合いさせるだなんてトンチキなこと言い出す奴、許せるかよ!」
城之内と呼ばれた少年はまっすぐクロウを指さし言い放つ。
 「おまえを倒して、こんなふざけたこと、辞めさせてやる! 俺のターン、ドロー!」
そういっていつの間にか持っていたカードから一枚を抜き出す。 次の瞬間
 「レッドアイズ・ブラックドラゴン!」
 「ワンターン召喚?!」
 「そうだぜ、海馬! お前との戦いの為に編み出したとっておきだ!」
 「凄いよ、城之内君! 早すぎて全然見えなかった!」
 「おうよ! さぁクロウ・リード! これでもくらって目を覚ましやがれ黒炎弾! プレイヤーにダイレクトアタック!」
突如、何故か出現した巨大な竜が猛烈な炎を浴びせる。 しかし
 「なるほど。 この会場内でカードが使えるように実体化するようにしていることを察知していたとは流石です。 ですが」
巨大な鏡が突如出現し、あっさりと炎は打ち消された。 打ち消された。
 「な、なにぃ?!」
少年に驚愕の暇はあまりなかった。 間抜けな音がして城之内の首から上が消し飛ぶ。

 「城之内くぅぅうぅぅぅぅぅぅん!」
遊戯と呼ばれた少年の声が空しく響く。
 「残念ながらこのホールの中での攻撃行為、ならびに運営に対する攻撃は即座にBANです。
 おや、もう聞こえてないですかね。 注意し忘れていました。 すみません」


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