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仮投下スレ

31 ◆7CTbqJqxkE:2015/04/11(土) 15:06:54 ID:1o/8S7rE

「きゃああッ!?」

 突然の落雷により、近くにいた吹雪は衝撃によって体勢を崩して倒れる。
 闇を切り裂いた光と轟音に目と耳が眩み、数秒してようやく白い闇から視界が正常に戻り立ち上がってみると、そこには先ほどの表情が嘘のように、苦虫を噛み潰したような顔で剣を握ったままの男が立っていた。


「貴様……」

 男はモニターを睨みつける。
 その様子から男がなにかをしようとし、そしてそれを長門が阻止したことが窺うことができた。


「ここで争うことは禁じられている。宝具の使用は会場に行くまで制限させてもらった」

 男の行動を阻止したというのにそのことを誇ることなく、長門は坦々となにが起こったかを説明する。

「参加者に取り付けてある首輪には、装着者本来のパフォーマンスを阻害する機能が備わっている。
 我々に叛旗を翻そうと考えるのは無駄なことだと理解しろ」
 
 長門はそう言い放ち、早い口調でルールの説明を再開する。

「繰り返すが、参加者諸君にはこのバトル・ロワイアルで己以外の全ての参加者を屠り、優勝を目指してもらう。
 優勝者は望む願いを叶えることができ、優勝者がでなければ――――――参加者全員の首輪を爆破する」
「えっ!?」

(首輪を爆破する!?)

「バトル・ロワイアルの開催期間は三日間。本日00:00より開始し、その七十二時間後の00:00までに終了していなければ会場内の全ての首輪を起動、爆破する。
 殺し合いを受け入れないことは自由だが、己以外の参加者が存在すればどちらにせよその者と心中することとなる。よく考えて行動することだ」

 どうあってもこの場にいる人間のほとんどが死ぬように作られている巫山戯たデスゲーム。
 そしてそんなものを平然と説明する長門に、吹雪は我慢できずについに声を上げる。


「待ってください長門さん! こんなのおかしいです! どうして殺し合いなんかしなくちゃいけないんですか! どうしてそんなことを平然と言えるんですか!
 こんなこと提督が知ったらきっと――――」
「このバトル・ロワイアルは提督のご意志でもある」


 長門が口にした言葉を、吹雪は理解できなかった。受け入れることができなかった。
 同じ言語を使っているというのに、脳が聞いた単語の意味を成すことを拒絶した。


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