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FLOWERSで百合 避難所
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何時ものように教室に行き、授業が始まるのを待っていたらバスキア教諭が血相変えて
私を連れ出した。私の父が帰国し一緒に暮らすから学院をやめることになりました・・・と
連絡が有ったという。寝耳に水ではあったけど父の希望は絶対だ。私も尊重する。
父も孤独だったんだろう。まして異国で一人だったんだから。
委員の交代からそれとなく知ったのか、部屋で荷造りしていたら立花さんが声をかけてきた。
「残念だわ、折角仲良くなったのに、この先も一緒のクラスで居たかったのに」等々
聴いているうちに、涙がこぼれてきた。言葉が出ない代わりに。
でもあなたには帰る家が有るんだから羨ましいと。
立花さんは私を抱き留めてくれた。彼女も泣いていた。
机の上のノートをが気になったのか彼女が視線を送る。
「これは父が淋しくなったら読みなさいって託したのよ」。と私。
なんて書いてあるのと聞く立花さん。私は必要がなかったんで
読んでいないの。今更だがあの父が何を書いたのだろうか。
開いて見た私の怪訝な顔を見て、立花さんも気になったのか
ページに目を落とす。何も書いていないまっ更のノートがそこに有った。
二人して一切れのパンみたいねと笑った。
意外な事実に買いかぶりすぎだと父を想う。
挨拶はしないでここを離れるつもりと話すと、ノートを手に
ちょっと貸してと立花さん、返事も聞かずに持って部屋を出た。
片づけは程なく終わり荷物を業者に引き渡した。後は手荷物だけ。
速達で届く航空券を待ってる身だ。
急にどたどたと足音が。そこにはノートを手にした立花さんが・・・
挨拶なしなんて水臭いわよ。差し出されたノートには
皆の寄せ書きと、学園の花の押し花が・・・。
花の思い出と書かれたノートを手に、半泣きでありがとうと言えた私に、
立花さんは「大切な友達だもの・・・ね」と微笑んだ。
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