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◆grqZWuW4dcと◆MU.DuagW1U

700小夜左文字 ◆grqZWuW4dc:2021/08/14(土) 00:43:15
(腕の中の小さな…小鳥のような…江雪の温もりを大切に大切に包み込む)
(幸福な思い出と同時に、幸福な“今“そのもので)

(街中でも無意識に江雪の手を引き)
(今なら一番湯だという番台に小銭を払う。埃っぽい着物を脱いでしまうと太刀のように引き締まった裸身を晒す)
(本丸では大風呂をよく使っていたし、こちらで生活を始めてからも自分の肉体に対してどうこうと考えたことがない)
(が、江雪の白い肌が目に入った途端、他の客…幸い今のところ気の早い老人ばかりだ…の目に入らぬよう壁になる位置に陣取る)
(湯殿の薄暗い中でも、窓から入ってくる夕刻の細い光に蛍のように浮かび上がる珠の肌)
(しまった……と眉間に深い皺を刻む)
(しかも、失念していたが湯屋といえば混浴である)
(汚れを洗い流すと、どこからどう見ても「適齢期」で「役者のような美形」で「良いところの若旦那」に見える江雪に視線が突き刺さる)
(丁度いいお嬢さんを紹介しようと俄然張り切り始めた女人を江雪に近づけないようにひたすら捌く)

(湯当たり寸前でどうにか湯を出て二階へ上がり)
(江雪と自分とに按摩を頼む。特に江雪は長距離の慣れない山歩きで疲れただろうと、念入りに解してもらうように伝え)
ついでに…髪結も頼みましょう。明日には法要ですから……
(いつもなら流したままの江雪の長髪を、きちんと結っておこうと考えたのである)

【(江雪を呼び止めようとしたときにはもう遅く)】
【あ……】
【(小さく頭をかいて、後を追って厨へ向かう。そろそろ桃が冷えているだろう)】

【ハン…?】
【(一歩下がって框と敷居をぐるりと見回し、蜂須賀の部屋で間違っていないと確認)】
【間違ってねえ】
【(太々しさが板につきすぎて、最早嫌味もどこ吹く風)】
【(二人分の用意があることすら当然と言わんばかりに、蜂須賀の隣に座り)】
【いただきます】
【(言うなり、サッと西瓜を取り上げて齧り付く)】
【ちっと薄いんじゃねえのか?切り口が。ケチ臭え】
【ま、腹は減ってねェから良いがよ】
【(大雑把に塩を摘み、指を舐め)】
【(西瓜を食べ終わると満足気にため息をついてから、ニコニコと蜂須賀にちょっかいをかけ始める)】
【おう、ひとつ花火でも眺めに行こうじゃねェか】
【本丸でも見られるがよ、隅田の花火ァまた違わァ】


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