[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
投下用SS一時置き場4th
169
:
エンドロールは流れない【第三章・愛をその手に】 -Run through- 1
:2017/11/27(月) 11:22:27 ID:3Yadmbz20
晶霊砲による黎明の塔の崩壊。
バトルロワイヤル開幕以降最大の事件により
嘗て無い乱戦、激戦が繰り広げられる中
その激震地から離れるように東に走る男女がいた。
男――少年の名はカイル=デュナミス。女の名はティア=グランツ。
目的は避難で無く、先刻偶然カイルが東の雪原で見かけた2人の救助。
尤も、その2人がカイルとティアの知人なのか、赤の他人かは分からない。
味方かもしれない、敵なのかもしれない。それでもカイルとティアは、
自身の出来る事を信じて東へと走る。
「この丘を登った先ね?」
「ああ、間違い無いよ!」
少し小高い雪丘を2人は登る。そしてついに2人は目的の人物を見つけた。
如何やら2人の知人では無いようだが、1人―カイルと年の近い少年はやはり怪我人。それも意識不明の重体のようだ。
もう1人―此方は青年で、同じく重傷は負っているが、怪我を押して少年を治癒術で回復している。
だが治癒術をかけつつも片手は斧をカイル達に向けて構え、鋭い眼光を向けている。
この状況下で敵に襲われればひとたまりも無いのは一目了然。それ故にその態度は無理も無いと言える。
カイルは手にしていたソウルイーターを近くの雪原に投げると、青年に話しかけた。
「俺達は敵じゃ無いです。塔から貴方達がいるのを見かけて助けに来たんです」
「……………………」
カイルの言葉にも青年は回復の手を緩めず、また返答する事無く鋭い視線を向けたままだ。
それでも構う事無くカイルは青年達の傍に近づく。
ヒュン
次の瞬間、空を裂くようにカイルの首元に斧が突きつけられる。ティアが慌てて身構えそうになるが、それを片手で制する。
少し力を込めれば、その細首など容易く刎ね飛びそうな状況でも、カイルは動じることなく語りかける。
「こんな状況じゃ警戒するのは分かる。でも俺達を信じて欲しい。俺達は、貴方を――この人を助けたいんだ」
揺らぐ事無く、青年を見つめる真っ直ぐな目――その嘘偽りを感じさせない姿に、
青年は漸く信頼出来たのか、斧をカイルの首元から離し、静かに口を開いた。
「すまない―――どうか力を貸してくれるか?」
「勿論!」
その言葉にカイルは笑顔で頷くと、視線をティアに移す。
ティアは頷くと、すぐさま少年の傍に駆け寄り、回復術の詠唱を始めた。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板