[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
投下用SS一時置き場4th
165
:
エンドロールは流れない -混沌と英雄達の輪舞曲-13
:2017/11/16(木) 14:09:23 ID:XoqtS/Ro0
「ヴェイグさんが持っている武器、1つ借してもらえませんか?」
ティアの元を離れ、ヴェイグの元へカイルが来たのは、今口にした理由だった。
シャルティエをミトスに渡した(というか奪われたに等しいけど)以上、今のカイルに
武器と呼べるものが無い。勿論ヴェイグにも可能ならば共に来て欲しかったが
誰がどう見ても今のヴェイグには休息が必要だった。それ故に今この場で借りる必要があった。
「…氷の銃以外ならどれを持って行っても構わない…好きに持って行くと良い…」
荒い息をしながらヴェイグはサックをカイルに投げる。
<氷の銃>――アッシュを死に至らしめた武具に、一瞬カイルは顔を歪ませたが
すぐに表情を戻しヴェイグにお礼を言うと、サックの中身を確認し、やがて大きな剣を1つ取り出した。
闇属性の大剣のソウルイーターはカイルには少々大きいが、この状況下では贅沢は言ってられない。
「ありがとうございます。これ、お借りします。向こうにいる人達を助けたら必ず返しにいくから」
「…別に返す必要は無い。ただ、その代わりでは無いが…もし向こうにいる者達が回復薬を持っているなら、
それを持って来てもらえないか…?」
ヴェイグのフォルス能力は、体力と精神力を支柱としている。
それが回復しない限り、感知はおろか戦闘でも多大な支障が生じる。無論この状況下で
回復薬を易々と譲ってくれるとは思えないが、僅かでも可能性があるなら頼んでおくに越した事はない。
「分かった。もし貰えたら必ず届けるよ。プレセアは…どうする?」
『私は…ここに残ります。今ヴェイグさんは動けませんから、私が周囲を見張っています』
カイルの見張りを言い付けられてはいるが、今のこの状況下で最早実行しようとは思っていない。
それならばせめてカイルの傍にいるべきだろうが、そうなると1人残されるヴェイグが気掛かりだ。
それに、ヴェイグにはまだ伝えるべき事が残っている。ならば見張りも兼ねて残るべきだろう。
…ミトスが戻って来たら、さぞ怒るだろうが、その時はその時だろう。
「そっか…分かった。俺達が戻るまでヴェイグさんの事、宜しく頼むよ」
『分かりました。カイルさんもティアさんも、どうかお気を付けて』
プレセアの言葉にカイルは笑顔で頷くと、踵を返しティアの元へ駆ける。
そして合流した2人が東に向けて駆け出して行くのを見送ると、プレセアは再び高く宙に浮かび、
再び周囲を見渡す。その肝心要のミトスであるが、果たして今どういう状況なのだろうか…―――。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板