／ ミ ヽ
/ ､ ヾ､
/ ハ ＼ ハｊ八
′ / / |ーキ＝!ー-- ヾ ＼
/ /_ 斗７{ i ! ﾊ | ＼ ヽ. ! ﾊ
, ７´ ハ ｌ ｊ /-ヽ ハ ＼ﾊ从{ j
; / ｊ ! ノzミ､ , ｊ/ チ=テ三トヾ
/ ,ｲ i ｲテ≠天 V {/´ケニニトﾐ !
ｊ / ﾊ| ｊ7/ｲニﾆﾊ ｀ヾx ' {ニニﾆﾊ Y |
/ ｲ ! ｊ/| /ｊ/ {ニニ｣ ｀ヽ{ !ニニニi ! ト､
/ 八 ｊ! ｊ ハ| i ﾏニフ ｊ ゞ＝―┘ l ｊ }
／ ヽ{|从 / ｊ ^冖´ ｀ ｊ i / ./
| |ﾊ ｊ｣ / ./ /_ノ
十つ ..十 ' V八 ＿ ｡＿_ / / /
| フ ｰ┼‐ は ﾄ､｀ヾゝ､ ｀マ＿ ア イ /ノ
く__ .人 /｀ヾ､_}ﾊ」〕s｡､ ,,｡ィ i! ／
｡ノ ＿＿ { ｌ ｀{トーリ ｊ/ﾘ ≧＝≦ ! イ
タ ├ i V |//´/ﾘ / ｲ{/ /ﾊ _ノﾍ -≠彡
└ ､ ﾄy{//_ノ 彡イz ｒ┴､-= ￣ ＼ー ´
を ﾒ､ゞ/イ イ,／ /: : : ﾊ -＝ｭ､＿_
┼─┼ ｲハｊア￣彡' イ: : : : :ハ ／ , ィ￣
□ﾆ□ i ﾘ７ ／ リ=ｭノ 〉_／ ／/
|￣￣￣| に V 八,ィ＿彡ィア: : : j/ ／ / /
ﾉニ| ∧ .／} ヾ/ア´ ／_/: : : / ＞´ / /{
ノ ＿＿ / } ／ ﾉｰ､ {/ ＿.ノ: : : :/＞ ´ ヾｰ' ﾘイ
| ―‐| / / ´ ／ ィ｀ｰｭ ィ７ : :_;／ ﾏ i!
|ニニ| ′/ ｲ ／ ﾉ > /{_:／ ,, ィ´ |/
ｊ ｌ＿, ! ｊ i / ,イ / ﾊ／ /｀ ＜＿ ﾊ
. ｊ′ /ｰァ´ノｊ / ./ メ ｧ __ ＜_ ､
i 〈 ｊ／ /ハ! { ィ〈 ､_) {_ノ｀ ＜ /
る ,ｲｊ! ﾘ ∨ ＞ ー' / ､
:. 人_/{ ヽ ＞ ´ ∧
、 ｀ マ ﾊ
ヽ ヾ イ ハ
このスレは？
・安価でゲームをするスレです。
・ルールは真・女神転生TRPG 魔都東京200Xを使います。
・世界観はよくある現代厨二退魔バトルものです。メガテン成分は多めですが、メガテンとは限らない。
・15禁くらいということにしておきます。セクシー系で。
・更新速度は亀の歩みです。
・火曜〜金曜、朝７時ごろに平均５レスの投下を予定しています。
・体調の問題により、連絡なしで休む可能性があります。
・安価は、範囲内の多数決で行います。
・そのため、雑談及び相談をしてください。
・展開先読み、ネタ潰しもどんどんしてください。
┏───────────────────────────────────────┓
・前スレ（上の方ほど新しい）
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/15956/1373002055/
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/15956/1369357348/
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/15956/1363135694/
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12766/1355187068/
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12766/1348465861/
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12766/1339549392/
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1332300939/
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1324955599/
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1318653965/
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ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/15956/1381356590/
・データ確認用wiki
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/
・月齢カレンダー
ttp://koyomi.vis.ne.jp/moonage.htm
・雑談所
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12368/1386559491/
┗───────────────────────────────────────┛
【いままでのあらすじ】
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼ なんか未来予知（死限定）できる。
| （__人__） | でも言いだせないお。
＼ ｀ ⌒´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ 後はなりゆき。
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
／￣￣＼
rヽ ／ ノ ＼ ＼
i ! | （●）（●） | 恋人に許婚（初老）がいた。
r;r‐r/ |. | （__人__） | 組織に入って成り上がって、正式に恋人を嫁にしたい。
〈_L (｀ヽ .} | ｀ ⌒´ ﾉ
l｀ （ ｀`/ . | }
ヽ l . ヽ }
|,. l /⌒ ー‐ ｨ ヽ
,ィ⌒
_ .ｨ'亠.-..､
,イ::ﾊﾉ＼ﾊ!ヽ:ヽ
r={:::ﾊ! i:::}
〃=ry rｭ‘ ‘ rメ 正義のヒーローだったばっちゃが悪い奴に殺された。
〃 !}Y_. ヮ ﾉﾊ あたしが後を継いで悪い奴らと戦うんだ。
{i {i ヽ_/ヽｪ/i┬=く´ ﾉ
/i i} ｣ （__ ._） ､ L
` ﾑ iヽﾉ::::::r' i _/
|::::::::::/ イ:|
r─────-､､
| .:.:.::::.`ヽ,
|_＿＿＿.:.::.:.:.::::::::::::::/
＿ﾉ__＿＿＿ ￣｀`丶､/
r'´ _ ＿_ _ ￣｀`丶〈_
ヽ,． .:.:.:.::::::::::::::::､::::ー- ､ ＼
/.:,.::::::ﾊ:::::ヽ::.ヽ::.＼.::ヽ:::.＼／
/::/.::::::|:::ﾄ､:::::仁ﾆーミ:::|:::::::::|
|.::|.:.::|_ﾉノ´`ヽ｀ ◯ `1::|::::::l::| え？ 仕事だよ仕事！
|.::|:::::K´ ◯ |//::/:/ 悪魔を倒して人々を守るのが仕事なの！
ヽﾄ､::::ﾍ /::/:/
｀`1:ヘ r─っ , ｲ::/,ｲ
|/|.:::＞r‐r＜ |/ｲ´
|.::/^l/l:/＿／⌒ヽ
|/ , ィ´y'´ ,r=ヘ
// /介1 ,fj.:.:.:.:::.＼
_,,. - ..,_
,.イ‐-、 丶、 私が悪の親玉で黒幕のニャルラトホテプだ！
/ ｉ ', ﾊ シの上位端末であり、世界を上の階梯に進ませるのが目的である。
. ,' ヽ. }、 !i
i F‐､{ ＼ ,ｨ.! そのために『血族』を襲ったり『十二の封印像』を盗んだり
/¨ヽ. l: :l :〉>: ｀:ｰ一';ﾙ' 屈木頑之助を利用したりDMCを捨て駒にしたりした。
,..ィi:ｆ:ゝヽ {＜ヽ〉: :i : : : :》:}
／_;.::l入__､ :l.i: ｨｔ:ｯ､ｼ、 ;.ｨｆﾌ 世界のためなら私は何でもする。いけない娘だと噂されてもいい。
. ／:::L.ﾉ:::i: : :.l: : )）: :￣ : : ,:i ｀/、
／::::::::i::ｒ‐'ハ: : ＼' ｉ.: : : :._'´: !:/:::::ヽ 上の四人をゲームの相手に選び、現在楽しくお遊戯中だ。
.／:::::::::／ﾄ､ｰ'::::::;＼: :＼: : ←-｀ｵ:::::::::::::', ゲームの内容は『血族』への総攻撃。
::::::::::::/::::::l::::＼::（ ):::/.￣ ヽ:｀ニ/::__::::::::::i
::::::::::〈:::::::::i::::::::::＞::⊥..__,,.彳ヽ::（_ ｉ::::ノ 現在７体の人間もどきと４柱の『封印像』の悪魔、
￣｀ヽﾚ-､:::＼::::::::___:::::＼ ｌl. レ'" /:/ さらに『結社』の力も使ってフルボッコ中だぞ！
:::::::::::ﾉ:＼:::::::::∨ ｒ':__..ﾉ__ｌl 〈::}.
::::￣::::::::::＼:::::::} ／ i ＞':´￣: 〉､ しかしそれもこれもすべて私から人類の愛のため。
:::::::::::::::::::::::::）､::＼ ／ l／: : : ､: : ／: : }､ 人類が次の階梯に上がるための試練。『愛＝引力』！
::::::::::::::＿:_:/::::ヽ::/l /l: : : : : :.}／: : : /: i
::::::::::::::::::::::::_＼:::/ ｌ/l i: : ､_ノ": : : : /: : iヽ.
::::::::::;:::::'"´:／ 几 /ｉ l ';: : : : : : : :l / : :/:./ _
::::::::::::::::::::// /::::::｀::ｰ.､ V: : : : -‐' : i: i: / __..､,.. -‐ｙ…ニ¨￣ ヽ
:::::::::::::::::::ｌ i i:::::::::::::::::::l_,,..ヽ-‐…''ﾆﾔ¨二....ｆ.⊥=ﾆｶ ! ｒニ¨｀>-‐‐
:::::::::::::::::::〉.〉 ヽ-‐ニ丁Lー{ﾆ⊂ﾆヽ｢ｒ‐‐､ ＼‐‐-､ .i´￣ （ ＿
. l ん : : : / /: : : : : : : : : : : : :└､ ヽ'´ ＞'"´:ﾘ
ｌ { ,､ ＼/./:_: : : : _/: : : : : : : :／ ＞'" :_: : :/ ー､ ／: なお、人類に対し何かをしてあげるという事は……
.. LK: :｀: ｰ- _¨ Y´ : : : :/ ィ,.ィ" __竺三-ミ : : : : l ／: : : 全て「見返り」を期待しての行為だ
/´ヽ: : ｲ¨迂疋ﾄﾐヽﾄ-‐ '¨ ィ_´ 辷仄ﾚ': : : : : :ｌ /: : :/「
＼: ﾊ.:.｀: :ヾ┴': : / }:.: : : : :.､: : ｀¨ ￣ ´: : : : : :// : : 〈 :}: 人に親切にするのは
. V i.: : : : : : :／/ i:_:_: : : : : ヾ: : : : : : : : : : :.//: : : : :）ﾘ: 自分も親切にしてもらうためであり
. ヽi: : : : : : : : i. ,': : :｀ヽ: : : : : : : : : : : : : ://: : : :i:ノ: : : 無償の愛というものはない
. l:ヽ : : : : : : V : : : : : : : : : : : : : : : : : //: : : :.（: : :_;.ｨ
ヽ:_!: : : : : : :{ : : : : : :_: : : : : : : : : : : | l: : : : : l:￣:/::: 今は最悪の時だ……でもいつか、
',: : : : : : :ヽ:ー'::::ノ: : : : : : : : : : :ｌ l: : : : : i: : /:::::: 脱ぎたてホカホカのパンティーが貰えるかもしれない。
. ﾊ: : : : :_/ヽヾ-" ‐- .._: : : : : : : :! l : : : : ;!: /:::::::::.
_,,. -‐'; : : : ｒ‐ ､｀_´=＝‐- ﾆ): : : : :! l: : : :/ :/::::::::::: 憶えておくがいい。
_.. -:::¨:::::::::::::ﾊ: : : ヽ ＿.ノ: : : : : l l: : :/: :/::::::::::::: どれだけ夜が長くても、明けない週末はない！
:::::::::::::::::::::::::::::::'; : : : ｀¨: :´ ￣: : : : : : : : : :j !: / : /:::::::::::::::: かならず、月曜日はやってくる！ 必ずだ！
＿＿＿_
／ ＼
／ ＿,ﾉ ⌒ ＼ どーも、ニャルラトホテプ下位端末代表のできる夫です。
／ （●） （●） ＼ 上位端末ウゼー。マジ死んでほしい。
｜ ､ ´ | (( ∩))
＼ ￣￣ ／ （ ⌒） ていうか『愛＝MC二乗』でしょう。常識的に考えて。
／ ＼
＿＿＿_
／ ﾉ_ ヽ,, ＼
／ ≦ﾟ≧ﾐ:≦ﾟ≧ つーわけで酉もちの皆さんの『介入＝愛』で、
／ ___'__ ＼ あの上位端末をブチ転ばしてやりましょうよ！
| |r┬| |
＼ /⌒)⌒)⌒) ／/⌒)⌒)⌒) さあ！ 現状は以下の通りです！
ノ | / / / (⌒) / / / /
/ | :::::::::::(⌒) ゝ :::::::::::/
| ｌ | ノ / ） /
ヽ ヽ_ヽ /' / ／
ヽ ＿＿ ／ / ／
●●● 三幕 満月の夜 ●●●
▼ 19：00
やる夫、やらない夫、蒼星石、アリカ、慎二。集合。
『傾国』、やる夫たちに接触
やる夫たち、『傾国』の協力を受け入れる
蒼星石、ジャギ班に『五色不動』護衛班の応援を要請
アリカ、のけものチームに『善国寺』への応援を要請
▼ 19：30
やる夫、やらない夫、慎二。新宿衛生病院へ車で移動
やる夫たち、移動中にトミーロッドの襲撃を受けるが逃げのびる
蒼星石、アリカ、『傾国』。超能力開発機関に車で移動。
▼ 20：00
ニャルラトホテプ、大規模な『火消の風』を発動。大停電発生。
『猟犬』、『善国寺』に突入、大結界を一時的に破壊
その他の『封印像』の悪魔、および人間もどき、『血族』の要所に同時攻撃。
『結社』、暴動を扇動。
やる夫たち、新宿衛生病院で杏子と合流。
やる夫たち、人間もどき ヨーヨーマッを撃破！
慎二、キュゥベぇからインストラクションを受ける。
蒼星石たち、超能力開発機関でキオと接触。
蒼星石たち、『蛇身』およびキオの説得に成功。
キオ、『蛇身』の監視兼人質に（勝手に）なり、同行
▼ 20：30
蒼星石たち、新宿衛生病院へ車で移動
新宿衛生病院、魔人トミーロッドの襲撃を受ける
●●● 各所の現状 ●●●
＿,,,-- ､___
, -'", -'"⌒冫ﾚ'ンｰ ､
／ ／ ／／ ／ ﾊヽヽ｀ﾞヽ､
／／／ ／ / / i } }ヽ ＼＼＼
/ / / / / // / l | | ヾ＼ヽヽ ヽ
/ ./ ./ // / // /ﾊi } l | ﾄ､ヽ. ヽヽ ﾞ､ }
/ / / // / // / ,ｲ ﾉﾉ } ヽヽ ﾄ} ､ }ﾉ
,' l l // /ﾚ// ﾉ // /ﾉﾉ_,,-''弋} } } }ﾉ 『猟犬』さえ来なければ大丈夫です。
l l l l //l レ'ｻｰナﾒノ ",,ｨﾆ手lﾉﾚ lﾉ サバイバーの無差別攻撃？
| | | l { { ｲ{,ｨｲﾆミ､ ' {:;;ﾘl ' | | | 東田さんが治療して回ってくれてますよ。
l l i| i l ヾ彡{ {:;;;;ｹ| ヽ;;;ｨ |ヽl ﾄ､ヽ､
', l | l ﾊ ＼ ヽ,ｼ’ 丶 ﾉ l | l ｀ｰ二ﾆ､､ そういえば、臓硯の姿が見えませんが、
ヽヽヾ､ﾊヽヾ ､ _ ..ｨ ,ｲﾊﾉﾉ ヽ ヾ､ どこかに隠れてしまったんでしょうか。
ﾞ､ } ﾊl ､ヽ ヽﾐ_ﾆ ､. ｀ ' ／l | y/ヽ.ヽ＼ )）
ﾞ､ i | i＼＼ ｀ﾞ''ﾒ ､,_ ／l |ﾊ V ﾊ ヽ ヾ ､ ／'
l | | l ﾊヽ ヽ （ l､l ll | } // ﾊ l ヾ} /
l | .l l l l∧ﾞ､＼､ ヽ￣''//ｰ-- ､| }}（ ⌒)
l l ﾉ ／ } } ヽ､ l { { ヾ,ヽｰ､ ﾘ ｀ｰ '
} ／ l l ヽ}ｰ '"| | | （ } } } ノ,ｨ'⌒ヽ
, <_ // } ﾄ､ | l ﾞ､ ﾌﾌ/ (( l )）
< `ｰ､ヽ // ﾉﾉ ヽ l ヽ ｀メノﾉ l ン
/ ｀ヽ､＼` ((_つ)／' ヽ|_,,
▼ 『血族』本部
▽ 志摩子 『狂死』 フリット ロージェノム シックス 臓硯 ジェニュイン 東田
▲ サバイバー
サバイバーの『ファイトクラブ』で大混乱中！
オプーナ？ 死んだよ！
ｆ ∧ l∧
__/. ∨ ,,.-‐∧
/､ ｀ヽ ,, ''" ＿＼_＿_
/、 ＼／-‐‐'''￣::ﾄ､￣::::｀ゝ、
／‐- ヽ ノ¨::::/::::::::/:::::l ∨:::::::::ヽ!
／＿ ¨7::::::::::/:://://l::::| |:::::::::::i ヽ
＼ ｀ヽ /.::;へ:/斗ｧ､ﾉ /::/-_l::::::::::::l:l. ! イワークさんたち超能力者が秒殺されたのは想定外でした。
>／::::::::/､( ､ 'ｰ'- ｲﾉ '/::┬-' l しかし、ミスト達の参戦で、『猟犬』は追い詰められています。
／:::::::l::::::l:::::↑、 l ¨./::::/
／:::::::::::::l:::::::l:::::} ＼ ｰ ´ イ::∧ 志摩子さんの賢明な判断に感謝ですね。
,.-‐─-- ..,,_:l::::::l¨ﾞ''ｰ ､ ｀i ＜:::::::l:::::∧＿
/ く > ¨''ヽl: : : : : ＼l l:::::::::∧::::::::＼ ￣ﾍ
/7¨7¨7'ｧ-,...,,,__ _ ﾍ:ヽ: : :.､/ﾟ￣¨¨''''i ∨:::::::::＼｡｡ﾍ
/ / / / / / / / ¨7[]:∧: ∨ﾟ｀ ｰ-- -‐ﾍ ∨::::::::::＼¨ﾍ
../‐/‐/-/ / /_/_/_/ /l::∧: :ﾄ､ ,.-‐ ､_ﾉ ∨:::::::::::ヽ >ﾍ
/ / / / / / / / / //ﾐ l::∧: :ヽ ￣ ヽ ＼-‐､::::::＼ﾍ
▼ 善国寺
▽ 上杉謙信 先代巫女 ミスト班
▲ 『猟犬』
ミストさんたちの活躍で『猟犬』の虐殺は防いだ。
でもイワークたちは死んだ。
| l | |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :|: : : : : : : : : }
| l | └‐､ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :l : : : : : : : :ﾉ
| l | | | |｀＞ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : :,ｲ
| l | | | | | || ｀ﾞ＞､ : : : : : : : : : : : : : : l: : : : :,イ
| l | | | | | || ｀ﾞ＞ : : : : : : : : :l : :, イ （あ？ つい相手の口車に乗っちまったが、
| l | | | | | || ｀ﾞ＞‐- ="´,ｲ| ゲームだと火力でゴリ押しできないんじゃね？）
| l | | | | | || ￣ ´ ,ｲll !､
| l |l l l | | || -‐==ニﾆ三三三三ｿ ／l || !ム､
| l || l l | | ||ヽ ‐‐----‐‐ ,ｲl l| || !三=ﾑ､
| l || | l | | ||::::ヽ､ ,ｲ| || l || lﾞﾏ三三ﾑ､
| l || | | | | ||:::::::::ヽ､ ,ｲ| || || | || | ,ﾞマ三三ﾑ
| l || | | | | ||:::::::::::::::ヽ イl| l| l| || | || l／ ﾞマ三三ﾑ
▼ 目黒不動
▽ ドルキ班
▲ マリリン・マンソン
i
i! __ノ
_/}イ￣ ´t=-
／ ヽヽ
} ,! ./メ|/|/从}､.ﾄ､
/ /｣/ｰ●ｰ●土 ミ （部下を守る → 大凶の方角に
/イハ゛ u 川` 大凶から逃れる → 部下がピンチ）
rﾆV｀ト.. 冖 ｲ
＜ヽﾆﾊ ｀7ﾁ,
／ニニﾆ}ニﾞi ﾍﾆﾊ､
/ﾆ＼ニニ.|ﾆﾆ!｀ .´!ニi ヽ
ニﾆﾆVﾆﾆ.`一!ヽ./|一'ﾆﾊ
}ニﾆﾆVﾆﾆ／ | .|ﾆ＼ ! i
lニニニﾆﾆVﾆ.! .!ニ/｜|
|ニニニニﾆV .! .! ./ﾆ.| |
▼ 目白不動
▽ 冬悟班
▲ ドラゴンドリーム
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （●） （●） ＼ なんとか凌いでまーす。
| __´___ |
＼ `ー'´ ／
ノ ＼
▼ 目赤不動
▽ できる夫班
▲ プラネット・ウェイブス
/
,,;;ｨ,,rrrrrrrrrr､,,, /
"从从从（（;;;;ﾂﾂ;;/ ボ
从从;;;;;;;;;;;从从|
ﾂﾂﾂﾂ};;;;;;;;;;;;;;;;;;| ン
､ﾐ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| /
ミ;;;;;;;;iiﾘ从ノ从从;t ・
;;;;;;／ ､;;iiニ;;;;;ヽ4;ヽ
;;;ｲ" ﾏｬｧ=ｰ/ ヽ だ
;;;;| ｀´'" ', ｀' ､
ヽ| _,,,,,'､ ~''''ｰ､
乙 "_ｯ'" ﾉノ￣
|'i ,､-〈 ,r'''}
|::t i}'´ / / /
|::::｀' ､ '､ ,r'ヽ. / ~/ /
ヽ:::::／~'-､,,ノ ﾘ ） /ｰ'/ , ' , '
｀~~;;'''''';;ｰ- ､､,,＿,| '"} ノ､,,/ / '''/,/
＿＿＿＿_;;;;;;;;;;;;;;;ヽ, ﾘ'~､ ｀'"ヽ:ﾚ"
::::::::::::::::::::... ~"'''ｰ ､;;ヽ "~'ｰ､ ::'ｰ
:::::::::::: :::::..... ~' ､'､,,j イ;;,
▼ 目青不動
▽ ケンシロウ班
▲ ジェイルハウス・ロック
ちょっとピンチには陥ったよ。
}: : :ｷｷミ杉 : : : : `WNｨ,,彡::::::::::::::::::::::::::::::::::::
}:/: :Ⅵミﾐ{ . : : : : : : : : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
,．＜: ::::/ {!Ⅶ＿_. : : : : {!: : : :.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
,．'´: : : : ::::/{:::|! /:￣ヾﾑ:ヽ: {!: : :....:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
／: : : : :....:::::::::||:::ﾘY! xzzﾑﾒx:.:.{!: : ..:::::::::::;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::
／: : : . .:::::::::::::::::::||:/ ﾑ!〃 (・) ﾏ爪{!: :.::::xｨ丕天ミ::::::::::::::::::::::::::: 元『武僧』？ 元『教会』？ 元『血族』？
. ／: : : : ::::::::::::::::::::::::::||:{Ⅵ兀ﾐ＝=ヲ=zzzzY ⌒ヽ::::::::::::::zィ7:::::::::::: 関係ないね、全員今すぐ黙れ。
／: : : : : : :::::::::::::::::::::::::::||八i ゝ==彳:::i |::::{{= }}__;／ .//:::::::::::::: 死体がこれ以上言葉を話すな。
ム-=＝=zx :::::::::::::::::::::::::::||:::::{ ´, : : : : /j j:::::ゝ _____.人zz{ :://:::::::::::::::::
: : : : : : : : : :＼ ::::::::::::::::::::||::::::l;;.{ﾄ ヽｿ l:::::::::::::::::::::::::::::; ) ./::::::::::::::::::::
: : : : : : : : : : : :＼ : ::::::::::::ﾘヽ:::l;;,{＞z__./ ﾑ:::::: : : :,,ｨ }::::::/ 人::＼::::::::::::
: : : : : : : : : : : : : :＼: ＞.､: : : ＼ﾊ-十-+zzzzzzz=イﾉ:::::::/:::::::::::::::: ＼::::::
: : : : : : : : : : : : : : : :＼: : :＼: : : ＼ミ=十十十十十:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:
: : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ: : : :＼: : :＼ー=- ￣ ￣::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼: : :＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
▼ 歌舞伎町
▽ 麻呂班 翠星石 趙雲 『武僧』 モズグス一党
▲ リンプ・ビズキット
先月の死人、全員アンデッドで復活。修羅場中。
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/_::: -ﾃ―‐‐- ::::::::::::::::::::::'.
_// /仏/.ｨ/ _ ｀ ､::::::::::::/
,勹{/ /｀攵ｧ,/／ }ハ ＼:::::/
,仍ｿ/ / , 7友|/ }:/
j幺》/ / _ ′ ｀'/ /'′ 臓硯も、桜も、慎二も誰もいない。
／´￣ ＼/ 厶 _丶 ./ / 約束を破ったな、間桐慎二……！
/ ヽ 厂｀＼ _ イ /
. / ｝ |￣＼ ﾞ＜´ / ′ 合理的な判断だな。
.' ＼ | ! ) 〉 / /
/ ｰヾ_从｜ / / ′/
/{ 八 { / く / /
. / / / ＼ ＼ V ,
, / /::. 0} ノ /
. // /:::. 乂彡'
▼ 間桐家
▽
▲ 『万魔』
使用人？ 虐殺されたよ。
▼ 超能力開発機関
▽
▲
だれもいない。
_,{´￣＞､＿/ ' ヽ ＼__,＞´- 、
/￣´＜∨イ_,ィ / , / : ∨ :. ', ヽ'，＞ ´ _,＼
／ ￣｀ ｀ヽ､ { | / /| / { ∧} i|､ ﾄ､l! ﾊ ヽ _／
￣￣｀ヽ､ ､＼ l| | {-{/-/､ /ｲ l| }/_,l| |l !､| ／
＿＞ ､__／ { |下圷≧ﾐ }/ィ__,. | ,' |/}￣￣＞- ､
/￣￣｀ヽ､＿／ ∨ r､ 从弋zｿ ' {刈}/}' 八＞ ´ ＿∧ （停電になったけど、
／＿ ＼ , ≠イ ＼} ,｀¨ ﾑ } / < ´, - ´ やる夫たちはどうやって連絡つける気かしら）
￣＞､ Yー-ｧ¨7-=､ - 人 //>_∨ ´ー--ｧ--,
/￣＼ ＼__／ ／イ＿,. | :...、 イ/:.:.イ＞ｨ ｀＞ ¨´ ／
｀￣｀ヽ ､ ー--r':.:.:.｀|＿__｀_¨´-:./:.:.:.／¨´ / ／￣
￣｀ ヽ:.:./介､:::::::::::}／:.イ-r--- ､{／
, --}/ｲl∧_〉-イ/:.}:.:.:.:// ヽ ＿
,:' {:.:/ /∧､} ∨:.:.:// ＿ヽ} ＼
,ィ/ ／ ´ ＼ {:.:.:.{ { r- ´／￣￣} }
/ l∧_/＼ ,-､ /,ィ-､＞-∨:.ﾏ､ ､｣ ／ ／, --L_|､
{__j ,'::::::::｀::::::Y:::::::::::::::::::::::､:.:.:.ｰ=/ ／／ ＿}
| ∨::::::::::::::::::l{:::::::::::::::::::::::::}}:.:.:.:.:.{/ / ＿_／:::::::}
▼ 地下下水道
▽ 華琳の部下 邪悪帝国
▲
待機中。
_ -=≦ ヽ_ ト､
＜_ ヽヽ
彡 _ l ﾚ'/
／ l ｀ - ､ ! ,
７ ／. ヽ､ -v
/, , ､/ 弋ﾓﾒ､ __l
l { ﾋj7 ……警察ばかり。
レヽ､ ∨ おい凛、仕事しないとダメか！？
从 / ヽ. ― -
ｲ. へ ／
j ＿_┌――三l
r―「「 }ﾆﾆ「￣. .ヽ,,_
_ ｒ . . ./ﾆL __＿ }┌' . : : : : : : : : : :｀: : : ､
r . : : : /. : : : : :/ﾆl l ／/ﾆﾆl : : : : : : : : : : : : : : ／. : ヽ
l : : : :/. : : :.｛i｝ﾑﾆﾑ ／ﾆニﾉ｛i｝: : : : : : : : : : ／. : : : :
, : : : /. : : ∈※∋ﾆl lﾆﾆニ∈※∋: : : : : : : /. : : : : : : :
, . : : .{ : : : : ﾉ川ﾆニ.iﾑﾆﾆﾆニ川 : : : : :i: : : /. : : : : : : : :
l: : : : l : : ／ﾆﾆ=- ´ ｀ -=ﾆﾆニﾑ : : : : l: :./. : : : : : : : : :
./. : : :.:| :/ﾆﾆﾆﾅ , ﾑﾆﾆﾏｭ,｀ ー---.＼. : :∨. : : : : : : : : : :
/. : : : : :∨ﾆ ﾑア ﾑﾆﾆﾆﾆﾆ} ﾏﾆﾆ ﾏﾆﾆヽ. : ヽ. : : : : : : : : :
▼ 首都高
▽ 警察
▲ 『弓兵』 凛 『結社』
頼ろうと思ってたのけものチームがどっか行っちゃって……！
暴動が抑えきれない！
|lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll|
ｌllllllllllllllllllllllll!llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllillllilll;jllllll!lll lllllllll
llllllllllllll!ト‐-l!､llllllllllllｌlllｉllllll_l!lli!llllllljlllllllli!llllllllllllｉ:;llllll
. lll,llillli!llｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ|lllllllｉlllllll
illllllllli!lｌ:::::::::::;r'''''､;::::::::::::::::::::::,r''''､;:::::::::::ｌｌllllllllilllll;!
ゞlllllllll:::::::::::l i::::::::::::::::::::::l ;l:::::::::;.!llllllllllll
llllllll,::::::::::::'''''':::::::::::::::::::::::::''''''''':::::::::;:::llllllllll し〜ん〜じ〜く〜ん。
lllllll::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,':::::::lllllll あ〜そび〜ましょ〜〜。
llゞ::::.::ｌ´ｌ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ`ｌl:::/lll
ゝ::::li;,,'''==='''ミ;彡''===‐',,,iilｌｌ /
ヽ::::'''''i,,,, −− ,,.''''''''':::: ｨl
`i､:::::::::'''''''''''''':::::::::::,イ
ｌlllヽ、::::::::::::::: イll;-l
,ｌlll'⌒ヽi―‐_´lllｌｌ l、
イlll lll、 ,lllll,ｨ⌒'illll`‐l ヽ、
▼ 新宿衛生病院
▽ アリカ班 慎二 杏子 キュゥベぇ
▲ 魔人トミーロッド
交戦中！
安価について
・このスレの安価は『範囲内での多数決』で行われます。
・安価に参加する方は、可能ならばトリをつけてくださると嬉しいです。
・『観客ポイント』制度を取り入れております。
・トリをつけて安価に参加した方には、観客ポイントが１与えられます。
・トリをつけてルールのミスあるいは誤字脱字を指摘した方には、賄賂として観客ポイントが１与えられます。
・現在観客ポイントは、新月の『絆の上昇』と満月の『ニャンコ先生及び墨目の悪魔改造』『幻死』『死のトレース』に使われております。
トリってどうやってつけるの？
・名前欄に『#』を入れ、その後に好きな文字を入れてください。
・sage進行は、メール欄にsageと入れるだけです。
観客ポイントの現在値と更新
・観客ポイント一覧
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/pages/81.html
・新月と満月には、だいたい更新します。
・観客ポイントの累計が100を超えると、魔丞能力を行使できます。
・魔丞は世界のコトワリを書きかえる力ある存在を降ろす権利を与えられます。
・魔丞について詳しくはこちら。
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/pages/82.html
=======================i'ｰi''iii
／ ||| ／ | | |||
ﾋｭﾙﾙ〜 ／ ||| ／ | | |||
／／ ○⌒＼||| | | |||
／／ (二二二||| ﾉ ﾉ | |
／__＿＿(´･ω･`||| ﾁﾝﾎﾟ/ / | ||
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ~〜――
ｩ Λn
'` (⌒─⌒)＿＿/|田||| ＿ ∧_∧ ｷｪｪ
(（´^ω^)) {:~:~:~:~:~:~:~}＼((・)ω(・))
（ つ日O＼ ￣￣￣￣ ＼o日と）
と＿ヽ ,※ ./ ￣￣￣￣￣￣＼__ノ
＼ノ＿＿＿＿＿＿＿＿_ヽ
|i＼＿＿＿＼
|i i|.====B|i.│
|＼|___|__◎_|_.i 寒いです
| |￣￣￣￣| 楽しく過ごしてね
＼|＿＿＿＿|〜 仲良く過ごしてね
1/31は新月の冒涜的な介入なので、絆を張っておきます。
二か月まるまる絆を放置してたぜ！
新月のルール
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/pages/38.html
１ 期間は新月の日中。一人につき一度まで。
２ 絆が上がってほしいキャラと、上げたい絆点数を書き込む。
なお、一度に投入できる観客ポイントは20までです。
３ 書き込み時間の『秒』がゾロ目の場合、指定した絆が上昇する。
４ 上昇した絆点数分、観客ポイントを失う。
５ 書き方は 「ＰＣ名」「絆対象名」ポイントだとありがたいです。
６ やる夫の妄想への絆を下げるときはゾロ目でなくてもよい事にする！
やる夫 → 蒼星石
と書かれた場合、どちらかが分かりにくいので、必ず「誰の絆表か」を前にお願いします。
観客ポイント一覧
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/pages/81.html
絆一覧
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/pages/208.html
注意！
絆は50を超えると上がりにくくなるので、投入量には注意してください。
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋.. やる夫 ..╋ DARK-LAW ..┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃入速貸本 95 → 96
┃妄想 73 → 24
┃鏡と茨の死神☆. 0
┃荒野の黒龍 64
┃隻眼の老人 40
┃千の化身 30 → 1
┃モーンブレイド.. 73 → 76
┃
┃>>蒼星石☆☆ 0 → 5 → 7 → 14 LVUP!
┃高良みゆき☆. 59
┃華琳☆ 42 → 44
┃>>夢宮アリカ☆ 24 → 31 → 33 LVUP!
┃>>やらない夫☆.. 17 → 21 → 29 → 34 LVUP!
┃長門有希☆ 0 → 2
┃水銀燈 87 → 90 LVUP!
┃鷹野三四 76 → 82 LVUP!
┃クツキ 73
┃伊藤誠 56
┃でっていう 61
┃ニャンコ先生. 51 → 54
┃阿部貴和 50
┃ルカ. 50
┃東田 57
┃新城直衛 35
┃真紅 32
┃間桐慎二 31 → 48 → 64 → 65 LVUP!
┃『傾国』 30 → 31 → 50 → 55
┃ジャギ 27
┃間桐臓硯 26 → 44 LVUP!
┃シックス 25
┃『万魔』 20 → 21 → 29
┃間桐桜 20 → 29
┃こなた 17
┃霊夢 17
┃キル夫 17
┃紳士 15
┃間桐雁屋 15 → 21 LVUP!
┃クラウザー. 12
┃ジェニュイン ...12
┃泉教授 10
┃ニャル. 10 → 19
┃金糸雀 11 → 13
┃ロラン 9
┃ケンシロウ. 9
┃墨目 7 → 23
┃ナタル 7
┃雛苺 4
┃お嬢さん 2
┃佐倉杏子 0 → 2
┃
┃（ノーデンス） 0 → 2STOP
┃翠星石☆ 37
┗━━━━━━━━━━━━━
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋.やらない夫.╋ LIGHT-CHAOS .┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃ニャンコ先生☆ 74 → 76 → 82 LVUP!
┃翠星石☆ 59 → 60 → 69 → 72 LVUP!
┃>>やる夫☆.. 7 → 14 → 21 → 28 LVUP!
┃>>蒼星石 86 → 94 LVUP!
┃ディオ.. 58
┃>>夢宮アリカ 59 → 60 LVUP!
┃墨目 54 → 61 → 62 LVUP!
┃Ｌ 48
┃ノイマン 29 → 34 LVUP!
┃神楽 16
┃羽入 15
┃ニャルナンチャラップ 15 → 19
┃キュゥベぇ. 14 → 16 → 23 LVUP!
┃ロリカード 13
┃諫山冥 10
┃佐倉杏子 11 → 15 → 16 → 20 LVUP!
┃麻呂 10
┃太公望 9
┃屈木 9
┃運転 9 → 13 LVUP!
┃チョッパー 7
┃甲鱗様 7
┃鷹野三四 7 → 11 LVUP!
┃キル夫 5
┃霊夢 4
┃『武僧』 4
┃ナタル 4
┃銀さん 2 → 3
┃ブーン 2
┃趙雲 7
┃間桐慎二 0 → 15 → 22 → 41 LVUP!
┃『傾国』 0 → 7
┃弥勒 0 → 7 → 12 LVUP!
┃デュランダル 0 → 4
┃レイ 0 → 7
┃
┃通常攻撃 5
┗━━━━━━━━━━━━━
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋. アリカ ..╋ NEUTRAL-HEHO .┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃>>やる夫☆ 41 → 50 LVUP!
┃ばっちゃ☆ 23 → 30 → 32 LVUP!
┃>>蒼星石☆. 0 → 4 → 12 LVUP!
┃エダ 96 → 98
┃>>やらない夫 70 → 71 → 72
┃ニャンコ先生. 53
┃カクリコン. 63 → 66 → 67
┃マイケル師匠 53
┃翠星石さん. 46
┃冥. 40
┃四ツ目 41 → 43
┃ジェリド. 40
┃アンデルセン.. 36 → 37
┃ケンシロウ 29
┃モズグス 27 → 28
┃ミスト 24 → 32 LVUP!
┃刹那. 27
┃キオ 22 → 33 → 37 LVUP!
┃真紅. 35
┃冬悟 17
┃クツキ 15
┃先代 16 → 17
┃エミヤ 11
┃ドルキ 9 → 10 LVUP!
┃鷹野三四 9 → 14 LVUP!
┃ナタル 8
┃霊夢 7
┃間桐雁夜 6
┃ルカ 4
┃志摩子さん 5
┃バーサーカー 5
┃できる夫 3
┃キル夫 2
┃間桐雁夜 0 → 8
┃『傾国』 0 → 1 → 11 LVUP!
┃『蛇身』 0 → 13
┃
┃拳☆. 4 → 9
┗━━━━━━━━━━━━━
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋ 蒼星石 ╋ DARK-LAW ..┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃>>やる夫☆☆ 38 → 40 → 45 LVUP!
┃翠星石☆ 59
┃>>アリカ☆. 27 → 35 → 38 LVUP!
┃志摩子さん☆. 4 → 6
┃>>やらない夫 78 → 91 LVUP!
┃上杉謙信 74
┃ジャギ 75 → 81 LVUP!
┃ケンシロウ 60
┃ニャンコ先生. 60
┃ハサザマノヒメ 71
┃キル夫 53
┃ミスト 52 → 53
┃華琳 41
┃ナタル. 40
┃運転 36 → 44 LVUP!
┃屈木 36
┃『巨魔』 29
┃四ツ目 30 → 39
┃鷹野三四 27 → 29
┃冥 24
┃ロージェノム. 24
┃大怨霊 23
┃霊夢 22
┃ニャル. 21 → 22 → 31 LVUP!
┃デュランダル. 21 → 28
┃間桐慎二 18 → 33 LVUP!
┃タカハシ. 15
┃フリット. 14
┃麻呂 13
┃キオ 12 → 13 → 33 LVUP!
┃間桐桜 10
┃ルカ 9
┃吉良 8
┃麻呂重 6
┃間桐雁夜 7
┃間桐臓硯 6 → 7
┃東田 4
┃佐倉杏子 2 → 10 LVUP!
┃間桐慎二 0 → 18 → 21 LVUP!
┃『傾国』 0 → 4 → 13 LVUP!
┃『蛇身』 0 → 19
┗━━━━━━━━━━━━━
ああ♪窓に♪窓に♪
ニャルプッチうざキメェｗｗｗ
限界いっぱいまでいく……やらない夫・・・君は、俺のように事故るんじゃないぞ・・・
ない夫→運転1
ついでに、
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/15956/1381356590/952
心配さるて→心配されて
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/15956/1381356590/953
目的の棚な→目的の棚に
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
｜ （__人__）
| |r┬| .} 杏子ちゃん気をつけろ！
| | | | } こいつら無茶苦茶硬いぞ！
,..-'ヽ ｀ﾆﾆ }
./::"::::`ヽ､.,＿＿ __ノ ﾞ
/::i::::::::::::"'弋'!ｰ',イ>|'_ノ´｀ｰ -,,＿ _
. }:::ﾞ|::::::::::::::::::::~ﾞ:_戈;f" 、 ｲ/ `i
/:::::::!;:::::::::::::::::::/',r.ﾃ ＼xｰ.ｫ､__ノ
::::::::::::ヾ!:::::::::::::l .l r' ` ､_冫y"
:::::::::::::::::＼o:::::l .ﾄ、 ヽ,＿ﾉ"ｰ'
:::::::::::::::::{::::{＼代 l>ｰ､,_ノ
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 注意を喚起するやらない夫。
| 『四月を憂うもの』の教わった地下への通路は、物置の棚をずらした場所にあった。
|
| 棚を破壊して現れた下僕を、まずやらない夫がヒゲ槍で一突き。
| 片目を破壊され、人間なら脳まで貫かれたはずだが、それでも下僕は止まらない。
|
|「じょう……じょう」
|
| 気味の悪い軋み音を出しながら、棍棒を振り上げる。
| その脇の下に、赤い槍が差し込まれる。外骨格を貫き腱を切ったはずだが、下僕は一顧だにしなかった。
|
|「なんだこりゃぁ！？」
|
| ダメージを感じさせない打撃を、やらない夫がヒゲ槍で受け流す。
| 超人的なパワー、一切の技術のない殴打だが、人を殺すには十分な威力。
|
|「おい、備府さん、下がろうぜ！」
|「わかった！」
|
| 物置き部屋の外に退避する二人、無論下僕が追従する。
| その数は……二匹。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
｜ （__人__）
| |r┬| .} 杏子ちゃん気をつけろ！
| | | | } こいつら無茶苦茶硬いぞ！
,..-'ヽ ｀ﾆﾆ }
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|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
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| 注意を喚起するやらない夫。
| 『四月を憂うもの』の教わった地下への通路は、物置の棚をずらした場所にあった。
|
| 棚を破壊して現れた下僕を、まずやらない夫がヒゲ槍で一突き。
| 片目を破壊され、人間なら脳まで貫かれたはずだが、それでも下僕は止まらない。
|
|「じょう……じょう」
|
| 気味の悪い軋み音を出しながら、棍棒を振り上げる。
| その脇の下に、赤い槍が差し込まれる。外骨格を貫き腱を切ったはずだが、下僕は一顧だにしなかった。
|
|「なんだこりゃぁ！？」
|
| ダメージを感じさせない打撃を、やらない夫がヒゲ槍で受け流す。
| 超人的なパワー、一切の技術のない殴打だが、人を殺すには十分な威力。
|
|「おい、備府さん、下がろうぜ！」
|「わかった！」
|
| 物置き部屋の外に退避する二人、無論下僕が追従する。
| その数は……二匹。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
、 ／ ／／￣￣ ｝
ヽ ／ ／￣ ／テ .| ／ , - "
人圭<圭x、 ／ ｰナ ／ レ-＜ミ、
{{●}}{{●}}::寺圭 ／／⌒／／ r<く::::::::::ヽ圭圭> じょうじ。
ﾉゝ/ :::γ´:::::::寺/::Y ／ ／じ●ﾉ:::::::::ヽ圭Ki|、
|:::::`¨¨´ヽ::::::::::::｛:::〈.／ l .／ ム人:::::::::::::::::Yi:ソ∧
ヽl:::::::::::::::',:::::::::::,::::::’ ／／ Yl::::::ヽ::::::::::::ノ::::::i::∧
|::::::::::::::::l::::::::::,::::::::’ﾄ／ .|.!::::::::::i::::::::f::::::::/::::::::ヽ
ヒニ＝-ｊ::::::ノ:::::::::::::＼ LL::::::::|::::::ﾉ::::::/:::::::::::::::＼
廴::::::::::／::::::::::::::::::::::.＼ 匸ニ＞＜::::::::/:::::::::::::::::::::::＞
／ﾌ￣V"￣::::::::,:::::::::::::::::::::＼ 廴＿＿__／::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞
／ ﾉ ／V::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::＼一 、 ＼:::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
／ﾉ／::::ｲ--、V::／::::::::::::::::::::::::::::::r--＼::::::＼ 〉::::::/:::、::::::::::::::::::::::::::::::Y￣＼
ﾍ ／／"::::γ::⌒＞γ::::::――――マ/:::::::::::::ヽ:::::::ヽ ノ::⌒::::、:::::::::::::::::/⌒｀:::ヽ::::::::::::ヽ
ノ::::乂｀ヽ／::::::/::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::ヽ::::::Y::i::::X::::::::::::::｀ヽ::::,'::::::::::::::::::ヽ::::::::::::,
／、ヽヽ>レ::::::::::l廴:::::::::::::::!::::::::::::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::::::|ﾘ::::|::::::::::::::::::::::::X::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::,,
|人 Υﾘl:::::::::::::::::|::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〕::::::::::::::::::::::::::|:::::::!:::::::::::::::::::::::::::｝:::::::::::::::::::::::::::::::::::|
／Τμノ::::::::::::::::::::、::::::::::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::|:::::::!::::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::::::::::∧
斤 /:::―く::::::::::::::::::::人::::::::::::::人、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::人::::::、:::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::',
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|「誰だよ！」
|「聖ゲオルギウスだろうな、ドラゴン殺しの」
|「知るか！」
|「じゃあ所さんだ」
|「勘弁してくれ！」
|
| ドアの入り口で振り返った杏子が拳を突き出すと同時に、
| 彼女の周辺の空間が歪み無数の槍が壁のように現れた。
|
| 即席槍襖は下僕どもを穴だらけにしたが、それではまだ止まらない。
|
|「くたばっておけ！」
|
| やらない夫のヒゲ槍が、片方の首に食い込んだ。
| しかし強靭な筋肉が刃を抑え込み、切り落とすには至らない。
|
|「無茶苦茶頑丈だぞ、マジウゼェ！」
|
| 杏子が槍衾に捕まった下僕を赤いくさびで縛りつける。
| だが、敵は二匹だけではない。
|
| 次の下僕が物置小屋から顔を出した。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
/: : , 、: : : : :/＞ミ、: : : : : : ／＞x: : : : :i: :
/`ヽ: :i: :＼ : ／: : : : : ＞ 、 : : : : : : : ＞.、:.!:
,: : : : : !: : : :`": : : : : : : : : : ＼: : : : : : : : : :ヽ!:
.,: : : : : :!: : : : : i 、ヽ: : : : : : : :ハ: : : : : : :＼: :＼
i : : : : : V: : : :ﾄ ! ＼ヽ、: : : : : : ﾊ＼ 、 : : ﾑ: : :
.i: : : : : : :V: : : iヽ、 ＼ヽ ＜: : : :∧ :ヽヽ: : :ﾊ: :
.!ﾊ: : : : : ﾊ : : ﾑ ヽ ヾ、 ｀ ＞x:ﾑヽ!ﾉノヽ:ﾑ:
.!! .V: : : :{ rﾐ、:.ﾊ 、 ,＞",__ z-┐!ヽ （ ｀i !
.i .ヽ: : ﾊ V):ヽxヽ ゝ ' 〃:示 ./ヽ ﾉ!
＼ ﾑ ヽ::::} .弋::::::::! .rイヽヽ
｀ゝﾐ、¨ ゝ- ' /!///ヽ
ヽ ' ＿ '''' ／' i!//// ……これに勝つつもりかよ。
, -≧ 、 V ｀'ヽ , イ"/, ｲ////
, ＜ .i＞. .二¨¨＜-" ヽV/--- ミ
／ ! i"///＞--- ,"/!｀＞、 i
／ .! !//////////i八::::::::i .//
., イ .!.i//////////L ＞ "L'
ヽ ＿__ ! i///////////,¨ム//ヽ¨
ﾊ , -‐ 、 ! i/////////////////,o
! ,＞ " ＼.i .!//////////////////
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 冷や汗を浮かべながら、弱気な発言をする杏子。
| この調子で無尽蔵に湧かれては、勝ち目はなかろう。
|
|「……炎と浄化に弱いらしいんだがな」
|
| 墨目もニャンコ先生も、ここにはいない。
| 札を持つやる夫や慎二もだ。
|
|「……おい」
|「なんとか食い止めよう！」
|「さっさと言えよ！」
|
| 杏子の赤い槍が、太陽のように暖かな光を放った。
| 身動きが取れないながらも、身をよじって嫌がる下僕たち。
|
| 杏子の槍が触れると同時に、溶けるかのように分解された。
|
|「え？」
|「よし！」
|
| 後続の胸板を槍が貫く、ブ厚い鉄板に流れ弾丸のあたったような音がして、
| 下僕は感電したように吹き飛んだ。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
＿＿＿ ｀ヽ、
、＿＿＿＿＿＿＿＿＞ヽ- .、_ .}:i
｀ .---,: :＿＿＿＿＿: __:ヾヽ:ヽ＞ ム─ ミ _
, . ＜: : :ヾ::::::::::::::::::::::::::::::ヽ}ﾉ;..-‐...¨¨¨`"￣:::::＞-ｧ
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-ィ: : : : : : : : : : : : : : : : : Y ./ L ヽ::_:Y/ ＞ _ _ゞ_.-＜￣::::::::::::≧...x、 .Y
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| なんか一人でも大丈夫そうだった。
|
|「浄化なんかできたのか……」
|「あのさァ、人間もどきをあぶり出すときに一般人狙ったろ？」
|
| そう言えばそうだった。
| 浄化の刃は一般人には無害である。
|
| 先月のライブハウスで、アリカがアンデルセンの銃剣に貫かれてるのを、やらない夫は目撃していた。
|
|「ここはあたし一人で大丈夫だ。備府さん、他行って良いぜ」
|「そうだな、屋上にも来ているらしいし、オレはそっちに行こう」
|
| 頷くやらない夫。しかし、杏子が眉をひそめた。
|
|「一人でだいじょぶかよ？」
|「大丈夫だ。問題ない」
|
| やらない夫の理由のない自信に、杏子は不安たっぷりの様子だった。
|
|「裏門の結界を強化した墨目が、屋上に来てくれるらしいんだ」
|「なら問題ないか」
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＿＿＿
ｒ―ァ＝−､ _/ ,-―-､ミー'
／´ノ´ ／ ＿ヽ＿ノ´ 彡⌒ー- ､
｀ヽ /／ イ ／ ィー､ ヽ }
}トｰ⌒ヽ/ﾄy' / / ィ ｱ ￣ 7 ＼ ゝ
｀ー､ヽ八}ニニニニｲ ､＿＿ノ￣ヽミーｭ＿⌒ヽ
､＿}ミﾏ八|ﾆﾆｊノ|ﾆ!ヽ ｭ≧−ー ｧ ヽー⌒
ゝ 7Tニニニヽ､ ﾏy ⌒ｊ￣7{＿＿
,,ｒｙ＝{/!ニニニﾆ{ Y ／人ーｭ､
､ｲ マ///７７⌒´＞'个'ゝ ´ イ> ＞
｀ｿ /个､ーｒ ア⌒|＿＿ｊ７´⌒ﾏ＜
}V { ///＼!, ｲXXX77ｊ､/∧ ﾏミ＿
ヾ ゞ////人XXXX ｲ ⌒ヽ_ﾍ ﾏア´
人_/ハ/´ ｀ ￣ / V ﾑ
/／＞j! ､ / ヽ ﾑ
ｊ＿彡ｵ! ｊ} ァ ｨ > 、 ヽ
/ ｒ7{ﾑ _ ィア{ー-､ ／ア ｊ h＼ ＼
ｊ/ ｊ/ ヾー―ｲ／⌒ヽ川} ヾ／ ｢ｊ! ヽ ＼
ﾘ / | ///ｊ´ ｒﾑｊ_ ＼ Lｌ! ｀マ＿__＼
∧＼ ｊ ﾏ/// ｒ―!/ﾊ ヽ 人 ﾄ｣!
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| やらない夫は自分の信用のなさを実感し唸った。
| しかし、まあ実際下僕どもと戦い、実力不足は身にしみた。
|
| ニャンコ先生と墨目がいなければ、やらない夫はただの一般人だ。
|
| 麻呂との戦い。杏子との手合わせ。
| やらない夫は自分の位置をずいぶん正確に測れるようになった。
|
| 杏子とは、異能さえなければ互角だった。
| だが、たった今結果が出た。
|
| 異能がないやらない夫は戦力外で、杏子は一人で戦線を維持できる。
|
| ……もっと強くならなければ。
|
| やらない夫はエレベータに駆け込みながら強く思った。
| もっと強く。翠星石を守れるほどに。
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☆ 戦闘継続（状態）
・正門 侵入進度：5-1 現在：4/10
PC強化 威力+7
PC後列 ξω
PC前列 猫爆
敵前列 富来(PLYZE
敵後列 ① ←new!
・地下 侵入進度：4-1 現在：6/10
PC後列
PC前列 ∩杏
敵前列 E
敵後列
・裏門 侵入進度：3-5 現在：0/10
PC後列
PC前列 墨
敵前列 H
敵後列
敵強化 判定-20
・屋上 侵入進度：2 現在：4/10
PC後列
PC前列
敵前列
敵後列
・院内 虐殺進度：0 現在：0/10
・院外 移動進度：1 現在：2/5
且蟻金（車で移動中
☆ 第３ラウンド開始！
蟻(38) → ξ(32) → 来(31) → 金(30) → 且(20) → 杏(20) → ∩(20) → ω(19) → 富(18)
雑魚僕は面倒なのでラウンド終了時に順番に動きます
蟻 あたしたちが付くまで、敵って残ってるのかな？
且 残ってるだろうね。少なくとも、トミーロッドはほぼ無傷だし。
且 その前に、味方が残ってるかを心配するべきだと思うよ。
ξ ちなみに僕は回復能力が一切ない！
ξ 《ブフ》 → 富 成功！
富 回避失敗！ 52ダメージ！
爆 通常攻撃 → 富 成功！
富 回避失敗！ 59ダメージ！
ξ 通ってるのか？
富 かゆい程度にはね。
ξ 次からミッシェルは《タルカジャ》だな。
ω 雑魚は倒さなくていいのかお？
ξ 前衛の雑魚はマヒしてる。無視していいだろうさ。
来 ところがぎっちょん！
来 《招き入れ》 正門の侵入進度現在値+3！
ω あ、こいつ！
杏 あたしは《属性攻撃》だ。他に手はないしね。成功！
Ｅ 回避失敗！ 65ダメージ！ WEAK!
∩ すかさず通常攻撃！ 命中！
Ｅ 回避失敗！ 63ダメージ！ DEAD！
∩ ……でも、この後が問題だな。
杏 あたしが結界の強化をする、あんたは他へ行けよ。
∩ 侵入してきた雑魚を散らしたらな。
猫 目ざわりな雑魚は、増えたら一網打尽にすればよい。
猫 本丸を叩く……前に回復じゃな。
猫 ディアを自分に。HP32 → 87
墨 武器攻撃 → Ｈ 成功！ 65ダメージです。
ω 《ケミストリー２》ニャンコ先生に魔石、ミッシェルさんに傷薬を２個使用。
猫 HP87 → 171 いい感じじゃ。
爆 HP41 → 162 完全回復だ。悪くない。
富 部下のほとんどを失ったけど、ボクの本気はここからだよ。
富 《バインドボイス》！ 失敗！
ξ 危ない……！
富 《ムド》 → 猫！ 成功！
猫 わし、呪殺に強いんじゃよ。回避失敗！ セーヴ成功！
富 ぐぬぬ。
ω ……《なぎ払い》以外は、判定値が低いから何とかなりそうだお。
Ｈ 武器攻撃 → 墨 回避成功！
① 《招き入れ》 正門の侵入進度現在値+3！
且 こいつもそっちのタイプか。面倒だな。
はミスかな？
おおっとありがとうございます。
31のマチガイですな！
>>25 ： ◆bbq3AN25Iw やらない夫→運転 ２０P
>>26 ： ◆uUUL1UxePw 妄想下げ 1P
>>37 ： ◆fl15rilh2E アリカ→カクリコン ５P
やる夫 妄想 ２４−１＝２３
やらない夫 運転 １３＋２０＝３３
アリカ カクリコン ６７＋３＝７０
抜け間違い等ありましたら修正お願いします
_________
, -‐.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ‐- 、 ∧
＿ ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＞x/ ＼
／ ／.:.:.:.: '´: : : : : : : : : : : : : : ｀ ＞≠´.:.:.:.:.｀ヽ｀丶
{ /. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :／〃. : : :.:.:.:.:.:.:.:.} , ,,ヽ すまぬな、油断した。
ﾍ ,'. : : : : : : : : : : : : : : : : :r‐- <／. : : : : : : : :.:.:.:/ ／ _,',
! : : : : : : : : : : : : : : : : : '、 ｀ヽ: : : : : : : : ／ - }‐- 、
{: : : : : : : : : : : : : : : : : : 丶 ｀ ー , _, _, /…'
_入 ｀ 、 : : : : : : : : : : : : : : ﾄ､ ､､ ／ _ﾉ┘'
("._ __、 ￣ ヽ', ´ -, ／
｀ヽ _.z-＼ __z '⌒ヽ
｀ …‐─… ´ ｀¨ ¨´ ￣´
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| やる夫の『傷薬』が、ニャンコ先生の無残な傷をふさぐ。
| 銃創のような無数の傷から、どす黒い血とともに巻貝のような虫が排出された。
|
|「テントウムシはどうじゃ？」
|「『槍』は避けられた。一旦下がって建てなおす気みたいだな」
|
| 電撃の直撃を受けたトミーロッドは、ほうほうの体で下がっていた。
| 熱で変色したキチン質の外骨格。結構な重傷だったようである。
|
|「入速、『傷薬』はまだあるか？」
|「……あっちのデカいねーちゃんかお？」
|
| 前衛として立つミッシェルもまた、満身創痍だ。
| やる夫は『傷薬』の札を使用して彼女の腕を治療する。
|
|「第二ラウンドは、完全に向こうのペースじゃったの」
|
| 射撃攻撃に対応できず、いいように翻弄された。
| そして、こちらの援軍であるやる夫は、戦力としては微妙であった。
|
| また射撃攻撃を取られた場合、守る対象が増えることになる。
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/:::::::::::::::::::::::::::ゝ､
......::::{::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ::ヽ
〈:::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::ヽ::::::::::::::ミヽ
>;;:::::::::::::::ヽ:::::ヾ::::::|ﾐ::::::::::::::::::::ヽ､
.〈:::::|:::::::f:::::::::;;''')::::人::ﾊミ:::::::::::::::::从
i:::|::::::::ﾄﾐ'' 〈::::{ ／}::L ミ::y-ミ::ヽ 向こうは増える。
|::|::::::::::::::ヽ ):）fイ:丁 ｿr}k ）:| ） テントウムシは……炎を突破できる。
|::|::::::::::Y}::|__ ~ ¨´ Y/:::l
{ ヾ:::::::::t k夕 r':::::jゝ 回復してきたら千日手だな。
￣ゝ(ﾍ < ＿ ヾﾘ
（ ヽ ´ ／ ヽ
＞ ､___／---──ゝ.
z-≠─- ､ ヽ へ─--ﾍ
| ＼ ｀ ゝ､
| ＼ ＼
| ＼ ＼
| ＼
| ｲ }
f＼ ﾉ ﾍ }
{ ＼ｲｨ´￣ ﾍ }
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| 荒い息で慎二。間桐の術に治療関係はない。
| しかし、トミーロッドが回復してこないとは限らない。
|
|「千日手じゃねーだろ、じり貧だ」
|
| 顔だけは前を向いたまま、ミッシェルが口を挟んできた。
| 確かに、やる夫の回復アイテムには限りがあるし、そもそも慎二も顔色が悪い。
|
|「あ、入速やる夫ですお。よろしく」
|「そうか」
|
| 挨拶する気の一切ないミッシェル。
| 酷く失礼だが、慎二の仲魔であることを考え、やる夫は納得した。
|
|「ニャンコ先生、現状最悪はなんだと思うお？」
|「まず、『万魔』本体が来ることじゃな」
|
| ニャンコ先生の返事は、最悪極まりなかった。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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/ ＼ ＿＿＿＿
,′ {: : :＜ ｀＜＞:.｀ヽ ＿＿＿＿ 恐らく奴は僕の中でも特別製じゃが、
{ '､: : ＜＞､ ＞:.:.:.:.:} / それでも『万魔』本体には及ぶまい。
〃､ ＼: : : : :.:.:.:.:.:.:.／ /
/､` ／丁:::ｧ、 ￣￣￣￣ / あるいは同等の僕が来てもじゃ。
Y ￣⌒'ヽ ヽ ,.-‐r::.x、_,. { ひとたまりもないのう。
{ 二 ､, -‐┴-'､ヽ ﾆ |¨:.:.、
, ‘-‐'^ヽ._) ｰ‐ j:.:.:.:..＼
∧ ￣ 八:.:.:.:.:.:.＼
/. : ＼ ,〃.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
,′ {:ﾐx、 _..x<:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Y
｛ ＼:::三ﾆｧ=‐r-----‐=彡'′ ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
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|「そうなったら、尻尾を巻いて逃げるか、僕を差し出して命乞いでもするんだな」
|
| 憎まれ口で対応する慎二。
| 顔色は悪いが、皮肉っぽく歪んだ口元は健在だ。
|
|「援軍の事を考えてもきりがない。
| 僕が考える最悪は、奴が僕らを無視して他の侵入口から病院内部に入った場合だ」
|
| そもそも奴らの目的は慎二の確保のはずである。
| なのに地下やら裏やらからも攻めてきているのはどういう了見か。
|
|「敵の目的は間桐さんの確保で合ってんのかお？」
|「恐らく。だが殺す気できているな」
|
| 先ほどの投擲も、ミッシェルがカバーに入らなければ慎二は死んでいた。
| というか、攻撃に容赦や手加減というものが感じられない。
|
|「……理知的とか、合理的に考えるべきじゃない？」
|「かもしれぬ」
|
| となると、トミーロッドは慎二を打ち負かすことに執着をしているかもしれない。
| ならば、予想外の攻撃をしてくる可能性もある。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | こっちから攻めるかお？
＼ ｀ ⌒´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
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| やる夫の提案に、ニャンコ先生と慎二が顔を見合わせた。
| 何かされる前に何とかすれば、不測の事態も避けられる。
|
|「いや、そりゃ無理だ」
|
| 首を振ったのはミッシェルだった。
| ニャンコ先生もうなずく。やる夫は小首をかしげた。
|
|「現状、こっちに籠城の利点はないお」
|「だが打って出る利点もないな。ただでさえ分断されてるんだ」
|
| 慎二もまた攻撃否定のようだ。なるほどやる夫は納得した。
| そもそもやる夫は戦闘のプロではない。しかし、提案だけでもしたかった。
|
| なにしろやる夫は、足手まといだ。
|
|「じゃあ逆に下がるのは？」
|「む？」
|
| ニャンコ先生が食い付いた。
| 本格的に籠城するという案。あるいは、病院内を戦場にするという案。
|
|「ちょっと退いて、誘い込む真似をする。やる夫なら罠を警戒するお」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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-= ￣￣￣￣ 、
／| | ＼ ヽ ＼
, .人 、 、 、 、
./∧＼ _＼ 、
' /＿ 、＼ｆ r--弍 ＼ヽ__ | l
｜ -/＝拆ヽ＝く〃拆／ ヽ「 .| 問題は、相手にその頭があるかだな。
八 i ヽ" /」 ｰ---< || .|ﾍト
| |￣￣ ゝ || .|リ｝
| |、 ＿_ ｜｜/
| └― /ｊ :ﾚ
| ＼ ￣ ／ , , ハ
、从 ＼ .／ / / / |
从 | ￣￣ ＿_ / / リ
ヽ V 二 Υ ＿_/ /ハ / 7 7 ＿＿_
-＝ ＼ /￣ ： ハ V / / ／
-＝＜ ＼ ＼ じ Ξ.| Ξ :じ V , ／
￣ ＿ ＞ 、 斗 |＿_ ／ ＿／＿＿＿_
― /＼ｲ /＼ ／/ ／二二／ ＼
＿ ＞ |ニ i ＿_/／二二 ／￣￣／ ＼
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| ミッシェルのツッコミは的確すぎてやる夫は唸った。
| 敵を知らない以上、戦術の幅は狭まる。
|
| ならば……知っているもの。味方を使うべきか。
| やる夫はまず、蒼星石とアリカを思い浮かべ、すぐに打ち消した。
|
| この停電だ。二人が無事にこちらへ向かっているかも定かではない。
| なら、あの二人はあてにできない。では他には？
|
|「ニャンコ先生、やらない夫はどうしてるお？」
|「屋上に向かってるな」
|「じゃあ、そっちを頼むお」
|「ふむ」
|
| ニャンコ先生なら、『万魔』の下僕どもを鎧袖一触だろう。
| そして、やらない夫も参戦してもらう。
|
| ニャンコ先生ともども、奇襲の形で。
|
|「それまでの時間稼ぎは？」
|「任せてくれればやってやるお」
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☆ 戦闘継続（状態）
・正門 侵入進度：5 現在：5/10
PC強化 威力+7
PC後列 ξω
PC前列 猫爆
敵前列 富来(PLYZE
敵後列 ① ② ←new!
・地下 侵入進度：4-1 現在：9/10
PC後列
PC前列 ∩杏
敵前列
敵後列
・裏門 侵入進度：3-4 現在：0/10
PC後列 ω
PC前列 墨
敵前列 H
敵後列
敵強化 判定-20
・屋上 侵入進度：2 現在：6/10
PC後列
PC前列
敵前列
敵後列
・院内 虐殺進度：0 現在：0/10
・院外 移動進度：1 現在：3/5
且蟻金（車で移動中
☆ 第４ラウンド開始！
蟻(38) → ξ(32) → 来(31) → 金(30) → 且(20) → 杏(20) → ∩(20) → ω(19) → 富(18)
雑魚僕は面倒なのでラウンド終了時に順番に動きます
蟻 まーだーかーなー。
且 もうすぐだよ。
ξ とりあえず、《ブフ》 → 来 回避成功！
ξ ……ダイス目が腐り始めたか？
爆 《タルカジャ》威力+3 腐り始めたかもしれないな。
来 《招き入れ》 正門の侵入進度現在値+3！
杏 《ラクカジャ》防護点+2
杏 効果よりも進行抑制がメインだな。
∩ じゃあオレは通常攻撃に集中。結界が張れるわけでもないしな。
猫 わしか。《ジオ》か……いや、《ハイアナライズ》じゃ！
猫 成功！ 27レベル以下はまるっとお見通しじゃぞ！
☆ はいはい。トミーロッドは23レベルですよ。
┏━━━━┳━━━━━━━┳━━━━━┓
┃.中ボス ┃ トミーロッド ..┃レベル：23 ┃
┣━━━━╋━━━━━━━┻━━━━━┻━━━━━━━━
┃STATUS..┃ HP：1170 MP：180 ガンに強い/火炎・破魔に弱い
┣━━━━┛ 物理防護点：39 魔法防護点：39 回避：19%
┃ イニシアティブ：16+1d
┃
┃1-3 なぎ払い 90+2d 142% 剣相性 一列
┃4-5 ブフーラ 60+1d 58% 氷結相性 FREEZE20%
┃6-7 ムド 58% 呪殺相性 即死40%
┃8-9 シバブー 58% 神経相性 BIND65%
┃ ﾊﾞｲﾝﾄﾞﾎﾞｲｽ 35+1d 58% BIND20%
┃
┃《一分の活泉》《追加格闘威力》《格闘武器》《耐火炎》
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
∩ つーかHP1170か。まだ100も削れてないよな。
ξ 《タルカジャ》を重ねよう。
且 《ラクカジャ》も重ねないときつそうだね。
墨 サマナー、適当なところでスイッチをお願いします。
墨 私も一度正門へ行って《フォッグブレス》をするべきでしょう。
墨 武器攻撃 → Ｈ 成功！ 54ダメージ！
ω やる夫は雑魚でも削っとくお。
ω マハラギの石 26ダメージ！
富 回避成功！
来 回避失敗！
① 回避失敗！
② 回避失敗！
富 《なぎ払い》二分割！ 成功！ 103ダメージ！ 成功！ 97ダメージ！
猫 両方食ったわい。HP171 → 39
爆 何度も食らってたまるか！ 両方避けたぞ！
富 なら貴様に《ブフーラ》だ！ 成功！
爆 それも避けた。ダイス目が復活してきたな。
① 《ディアラマ》 → 来 65回復！
② 《ディアラマ》 → 来 65回復！
ω ……やっぱり、特定以上の怪我をしてる奴がいると回復っぽいお。
∩ なら僕らが行くまで待ったほうがよさそうだね。
ω 正確にはアリカが来るまでな。
Ｈ 《鉄拳パンチ》 → 墨 失敗！
墨 サマナーに来てもらわなくても大丈夫な気もしてきました。
→且 なら僕らが行くまで待ったほうがよさそうだね。
正門と裏門にω表記がありますね
やる夫は忍者だったのか
おおっとありがとうございます。
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ｌllllllllllllllllllllllll!llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllillllilll;jllllll!lll lllllllll
llllllllllllll!ト‐-l!､llllllllllllｌlllｉllllll_l!lli!llllllljlllllllli!llllllllllllｉ:;llllll
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illllllllli!lｌ:::::::::::;r'''''､;::::::::::::::::::::::,r''''､;:::::::::::ｌｌllllllllilllll;!
ゞlllllllll:::::::::::l i::::::::::::::::::::::l ;l:::::::::;.!llllllllllll
llllllll,::::::::::::'''''':::::::::::::::::::::::::''''''''':::::::::;:::llllllllll
lllllll::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,':::::::lllllll
llゞ::::.::ｌ´ｌ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ`ｌl:::/lll ぐ、ぐじじ……
ゝ::::li;,,'''==='''ミ;彡''===‐',,,iilｌｌ / ま……間桐慎二め……。
ヽ::::'''''i,,,, −− ,,.''''''''':::: ｨl
`i､:::::::::'''''''''''''':::::::::::,イ
ｌlllヽ、::::::::::::::: イll;-l
,ｌlll'⌒ヽi―‐_´lllｌｌ l、
イlll lll、 ,lllll,ｨ⌒'illll`‐l ヽ、
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| ニャンコ先生の電撃は、致命的なダメージをトミーロッドに与えていた。
| 内臓が焼け焦げ、体液は沸騰。トミーロッドは白く変質し、焼けて動かない足を引きずった。
|
|「来い、貴様ら……ッ！」
|
| 下水道から現れた下僕たちを呼び寄せる。
| そのうち一体に体を持ち上げさせ、別の一体にやおら齧り付く。
|
|「許さない……許ざないじ……まぎりじんじ……！」
|
| あっという間に平らげて、トミーロッドは次の一体の取りかかった。
| さっきと同じ、いや、それ以上の効果があるはずだ。
|
| トミーロッドは、どうしてもっと早くこの方法に気付かなかったのかと、己を責めた。
| 脆弱なヒトを食するよりも、共食いをした方が力は得るはずだろう。
|
| 三匹目に食い付きながら、トミーロッドは考えることができなくなった。
| ヒトを食って力を得た変異種が、同族喰いで得た力。
|
| それは理性と引き換えであった。
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,' ..; ;/::::::;i!:::;',l::,i!:::::::::::::::::i!::..::;l::i::: .i l , ｌ l
,'ｉ ,' ,';,;ｨ-'‐‐､'‐' '------'.l､;;;_i!;i!:::::::::::::..:.:ｉ l l
!::il ,i!_;;ｨ-ﾄ､-､ヽ、 ,.ィ:::_;;;;;;;｀ヽ､_::::::i ,' i
ｌ::;' ::i!ﾄ､- `i;;l ./;;,ｨ､´ヽ ' l ヾ;;;`:i! i:::i;
l::l::::l!;ト- ’ .l;;' .,';;;i__`- ･ _/;;;;i!;'::/:;
ｌ:l.l:l:l;;ヽ､イ;;;;;;;i';;' .,';;;;l_,`__,....,_..,:;!ｲ;;;;;;i!,::;':/;
.!l.l!i:l;;;;;;;;;; ;;;;;;; .l;;;;;;;;`ー-'‐:'´;;;;;;;;;il!;':::::/:
ll.i!!.l;;;;; i;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'i!:::::::':/
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ﾉll--､lllllllllllllllllllllllllｉ,＿illl,
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／`llllllli､___ﾉlllllllli､____ﾉl'´ l!llllllｨヽ、
,,イ＿ノlllllllllllllllｲ ｀ヽllllllllllli､__l!lllllll ＼
llllllllllllll' ヽlll illllllllllllllllllllllllllllli‐--illliii､
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| トミーロッドの肉体は、もはや完全に別のものに変化していた。
| 頭部こそ前のままだが、その片目は蜘蛛のように無数の単眼が構成されていた。
|
| 水玉模様のテントウムシの羽は、片方が焼けて失われている。
| しかし、片羽でも問題がなかった。ゴキブリの黒茶の羽が三対、長い背中に並んでいた。
|
| 胴体は完全に下僕のそれで、しかし長さ違いの腕が合計五本、ちぐはぐに生えていた。
| 脚は二本のままだが長さと太さが一致せず、バランスが取りにくそうである。
|
| 完全な異形。単純な戦闘能力なら確かに上がったかもしれない。
| しかし、理性を失ったトミーロッドは、一番大切なものを喪失していた。
|
| ……そう、母への。『万魔』への忠誠と、彼女の命令である。
|
| 使命を無くしたトミーロッドは、もはやただの怪物である。
| 彼の頭には間桐慎二への憎悪と、彼を食うことへの執着しか残っていない。
|
| 完全に別個体へと変化したトミーロッド。
| 指揮官を失った下僕たちは、ただちに撤退を開始した。
|
| その事実にすら、トミーロッドは気付かない。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＿＿＿_
／ ＼ ／＼ ｷﾘｯ
／ （ー） （ー）＼
／ ⌒（__人__）⌒ ＼ 『トミーロッド』！
. | |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
ノ ＼
／´ ヽ
| ｌ ＼
ヽ -一''''''"〜〜｀`'ー--､ -一'''''''ー-､.
ヽ ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒＿(⌒)⌒)⌒))
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| やる夫の叫びは、トミーロッドが理性を残していたなら少なからず衝撃を与えただろう。
| しかし、自ら決めた己の名すら失ったトミーロッドには、無意味であった。
|
|「てめえ、『母』に！」
|
| 『母』という呼び方すら、トミーロッドには響かない。
| ただ、叫ぶやる夫の姿を認め、肉付きの良い体を見、食欲がわいた程度であった。
|
|「申し訳ねえと思わないのかお！？」
|
| やる夫の行動は、トミーロッドがトミーロッドを保っている間なら足止めにはなっただろう。
| ニャンコ先生がやらない夫を援軍に連れてくる時間を稼いだだろう。
|
| だが、この時ばかりは無意味であった。
| やる夫は無反応のまま威嚇の雄叫びをあげるトミーロッドに、自分の作戦ミスを認めた。
|
| そして『名前を見つける』という『やる夫の中の入速貸本』活用法を、
| その実用性をすっかり忘れた。
|
| ニャンコ先生も蒼星石もその場にいなかったが故の不幸である。
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ﾏム ﾑ〈
ﾏム ――― ﾑ /
ﾏヒ ￣￣￣ ＼ / /
／ | | ＼.＼/ /
' 人 ｜ ヽ Ⅵ
/ ／ | 、 ヽ
, ／ ) } .| Ν
￣/V 〔￣≧=＼ 、, , ＼ | |
／ '/ | ∧ヾ Θヽ>＿ ,| ≦ .＼ | |
／ ' | / | ｀ 二二／￣<ﾏ／Θ ヾ.＼ .|
/ Ⅵ | ヽ チ ﾉ ヽ ―― .从 ’ おい！
|/|/| .∧ 〈 ―― / / / ダメじゃねぇか！
/ 从 lⅣ , ＿ ￣ ,
| ／从 从ﾄ , 、 ｀ヽ ー , ' '
| 'ﾆﾆﾆﾆ ∧ 、 ' ／ ／ , ,
| /ﾆﾆﾆﾆﾆ〈 、 < 、＿ ι ／| , ,
| ,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ,じ ＼ 二二二 .／ /／／./
lⅣ八ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ, ミ / ミ じ ィ' ／ニ/
/ ＼ﾆﾆﾆﾆ |/￣￣＼ -≦ﾆﾆﾆﾆﾆ/
./ ＼ ヽﾆﾆﾆ| ／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ〈
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| 雄叫びを鬨の声に、やる夫向けて突進するトミーロッド。
| ミッシェルの飛び蹴りがその脇腹を打たなければ、やる夫は血煙りになっていただろう。
|
| ミッシェルはそのまま乱打に移った。
| 巨大な両手で、トミーロッドの装甲をぶっ叩く。
|
| 外骨格を破らなければ化学物質を注入できない。
| そうなると、ミッシェルの最大の武器を活用できないということになる。
|
|「なんて硬さだ」
|
| 呻くミッシェル。立ち直ったトミーロッドが圧し掛かるように向き直る。
| 前よりスピードこそ遅くなったが文字どおり手数が違う。
|
| ラッシュの応戦ではミッシェルが不利、それどころかすぐに防戦一方になってしまう。
| 慎二の文字通りの『横槍』も、首をすくめて回避。
|
| 下手に頭を使わず、本能だけで反応するようになった分、回避性能も上がったようだった。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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,'/, : : :; ./ : : ,ｲ : ／ .//.; ; : ,'ｲ : : ヽ、
/./,/＿_,'!_i!＿_.,ｲ/_／'＿-_'--'.'ｲ :.,/ : : : : ヽ,
./.,'.l｀,ii､:::::::::::::::::::::;.ィ'illlli,ヽ ￣／:l '/ : : : : : .l
,' ,':::!llllllli _,illlllllllllllllllll_, .'´ ..::::ｌ : : i', : : : :l
i /:: _,,,,,,、 _,,,,,,、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::l ::. .,',' : : .l : l
l',.illlllllllllllllllllllllllllllli､_ ヽ,:::::l :: i.l : : l : l
ll''´:::::::::::::::::::::::::::...｀ヽiiiiiiiiiiiiii;;=イ!::::l ,',' :::::::ｉ::ｌ. : l
ll:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i!::::::l i l . : :,, i : :i じょおﾞぉォォゥう！
ll::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i!:::::::l i l ..:::::,i!.i :,i,'
lｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i!.:::::::l i l ...::::i!,' ,ｲ
.ll:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i! :::::::l l !...::::i／/:ヽ､
l!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;l! ::::::::i l l.i:::;i!.;ｲ:::: i´ ｀`
,l!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;il! ::::::::i .! ,i!ｲ .l::::::.ヽ､__
,.イ::::lli!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;ill!' ::::::::i ,ｲ__／::::::::::::::::;;
,.イ::::::::::::::llli:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;illl! .::::::::l , イ´:::::::i'´￣｀ヽ:::::l
_,／ ,l::::::,ｲ⌒!lllli:::::::::::::::::::::::::::::::::::::,lllll! ::::::::,l／ ヽ;:::::::l l:::::ヽ
_,.-‐'::::`―':::::::l !lllll!:::::::::::::::::::::::::::::::::;illllll! :::::／`､＿_,ﾉ:::::::.ヽ-- '´:_,:-
,ｨ‐'´ .!:::::::,ｨ⌒ヽ:::::::::`ー' lllll!､::::::::::::::::::::::::::;ｲlllll'´ ;／::::::::::::;ｨ'⌒ヽ;::::::::::::;/´
::`―´:::::::l l::::::::::::::::;ｲllllllii､;;;;;;;;;;;;;ｨiiilllllllll/ ,.ｲ,--､:::::::::l l:::::::::/
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| 刺激臭を放つ毒液が散布される。
| 即座の連打。壁際に追いつめられていたミッシェルは、コンクリ壁に打ち付けられた。
|
| 追撃のトミーロッド。爆発したような音が響き、やる夫が見たのは崩落する壁。
| 興味を失ったトミーロッドが、次の獲物に視線を移す。
|
| やる夫は己の失態に拳を握った。膝が震えた。
| 慎二の悪魔、ミッシェルを失った。やる夫の作戦ミスのせいだ。
|
| これから、おそらくニャンコ先生の援軍が間に合わずにやる夫と慎二は殺される。
| そう考え、やる夫は生き残る、戦う手段を模索した。
|
| 武器は？ 札はもうない。『モーンブレイド』は使えそうにない。
| 今から奴の死を見るか？ もう遅い、アクションを起こす前に殺される。
|
| 絶望的な状況で、やる夫は『やる夫の中の入速貸本』にある一冊の本に手を伸ばした。
| 『間桐慎二』！ 彼を、死なさないためには……！
|
|「最期まで踊ってけよ……」
|
| だが次の瞬間、壁から伸びた腕がトミーロッドを掴んでいた。
|
|「レディに対して、失礼だろ？ あ？」
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|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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☆ 戦闘継続（状態）
・正門 侵入進度：5-2 現在：1/10
PC強化 威力+10
PC後列 ξω
PC前列 猫爆
敵前列 富来(PLYZE
敵後列 ①② ③ ←new!
・地下 侵入進度：4-2 現在：2/10
PC後列
PC前列 ∩杏
敵前列 Ｉ ←new!
敵後列
・裏門 侵入進度：3-3 現在：0/10
PC後列
PC前列 墨
敵前列 H
敵後列
敵強化 判定-20
・屋上 侵入進度：2 現在：8/10
PC後列
PC前列
敵前列
敵後列
・院内 虐殺進度：0 現在：0/10
・院外 移動進度：1 現在：4/5
且蟻金（車で移動中
☆ 第５ラウンド開始！
蟻(38) → ξ(32) → 来(31) → 金(30) → 且(20) → 杏(20) → ∩(20) → ω(19) → 富(18)
雑魚僕は面倒なのでラウンド終了時に順番に動きます
ξ マハンマの石をやる夫に渡す。
ω いただきましたお。
爆 《タルカジャ》だ。+7
来 《招き入れ》 正門の侵入進度現在値+3！
杏 じゃああたしと備府は地下のを倒して。
墨 私は一生懸命戦ってます。
猫 回復はやる夫に任せる。
猫 《ファイアブレス》 → 後列 成功！ 106ダメージ！
☆ それ、回避できなかったら消し炭ですね。
☆ ①②③全滅です。
ω ほんじゃやる夫は《ケミストリー》。
ω まず魔法瓶。全体MP19回復。
ξ 正直ありがたいな。
ω 続いて傷薬ｘ2をニャンコ先生に投げる。
猫 HP30 → 156 すさまじいな。
ω 金の使い方もすさまじいお。あと5ラウンドしか保たない。
且 それだけ保てば十分だよｗ
富 《バインドボイス》成功！ 42ダメージだ！
猫 回避失敗じゃ。HP156 → 148 セーヴは成功。
ω お、ジェットブーツの力で避けたお。
ξ 回避失敗。HP114 → 108
爆 避けた。
富 またか！
爆 そもそも、私は神経に弱いんだがな。バインドボイスはことごとく回避している。
富 《なぎ払い》二分割！ 成功！ 98ダメージ！ 失敗！
猫 回避失敗。HP148 → 84
爆 また避けた。
☆ どういうことだ……壁として死なすつもりで出したのに。
爆 いい女はな、死なないんだよ。
Ｈ 通常攻撃 → 墨 失敗！
／ ./ / ｉ | ＼
／ / / / | | ∧
/ / / / ＿/＿l从 ! ∧
| | | / /:. ' ￣ ヽ ‐ l j |ｌ，
| l| | | |i l /:(~＿・ }! ｀ tl.j
| i| | | |l Ⅳ:::::::::::::｀ｰ彡..... i
| i| | | ｌl |:::::::::: .:.:::::::::.:.:,
Ⅵ |i l|:::::::.. ::::.:: /
ヽヾ |l |::::: r＝=､/
＼､ |:: / ……。
≧ゝ乂!､ /
..::≦::￣::｀ヽ::::( ):ゝ...＿ ／
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| トミーロッドは無言で、ミッシェルの腕を引きちぎった。
| 爆発物を使って衝撃は和らげていたものの、ミッシェルはもはや満身創痍。
|
| しかし彼女は体液をまき散らしながら、不敵に笑った。
|
|「どうした？ 来いよ。私はまだ立ってるぞ？」
|
| 挑発するミッシェル、トミーロッドは引きちぎった腕を一齧り。
| ゆらりと動き、五つの拳を叩きつける。
|
|「待て！」
|
| 叫びと同時に、屋上から飛び降りる人影。
| 三階建ての建物、10メートル以上をまっさかさまに、ヒゲ槍をしごく白いやつ。
|
| 突然の奇襲攻撃を、トミーロッドは腕でブロック。
| 腕の一本が串刺しになったが、それ以上のダメージはない。
|
|「ぐおおおおおお！！」
|
| 突き刺さった衝撃を受けながら、やらない夫がしなりを利用して跳ねた。
| 見事に着地、最初から、これで倒せるとは思っていなかったのだろう。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
｜ （__人__） そう、本命は！
| |r┬| .}
| | | | }
,..-'ヽ ｀ﾆﾆ }
./::"::::`ヽ､.,＿＿ __ノ ﾞ
/::i::::::::::::"'弋'!ｰ',イ>|'_ノ´｀ｰ -,,＿ _
. }:::ﾞ|::::::::::::::::::::~ﾞ:_戈;f" 、 ｲ/ `i
/:::::::!;:::::::::::::::::::/',r.ﾃ ＼xｰ.ｫ､__ノ
::::::::::::ヾ!:::::::::::::l .l r' ` ､_冫y"
:::::::::::::::::＼o:::::l .ﾄ、 ヽ,＿ﾉ"ｰ'
:::::::::::::::::{::::{＼代 l>ｰ､,_ノ
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| やらない夫が叫ぶと同時に、空から雷の束が降り注いだ。
| 上空からの追撃、ニャンコ先生の雷撃。
|
| トミーロッドはやおら、新たに出現した腕で地面を殴った。
|
| さきほどミッシェルが生き残ったのと同じ。
| たった今食った彼女の技。爆発をクッションに、雷撃を和らげる。
|
| そして、次の瞬間、六枚の羽をはばたかせて上空へ。
|
|「じジじ！」
|
| 軋むような音を立て、空中のニャンコ先生に無数の拳を叩きつける。
| 直撃は避けたものの、体勢を崩したニャンコ先生はきりもみして落下する。
|
|「く……早すぎるぞ！」
|
| 慎二が苦しそうにうめいた。
| その顔は紫色で、唇は割れ眼は血走っている。
|
| 手にした呪詛の大槍はすでに準備状態だが、トミーロッドの動きについて行けず、放ち所がないのだろう。
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（;/ ; / ⌒ ､ ゝ/ ……ヤバいか？
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| 瞼を痙攣させ、慎二が呟く。
| 既に大きな術の連続施行で体力の限界に来ているのだ。
|
|「いんや」
|
| だがやる夫は、彼を見ていなかった。
| 少し離れた空を。そこに流れる星を見ていた。
|
|「勝ったお」
|
| 慎二がやる夫の顔を覗きこんだ。
| 次の瞬間、激しい風が叩きつけられ、慎二とやる夫はたたらを踏んだ。
|
| 風の後、爆弾が炸裂するような、大砲が発射されたかのような爆音が響く。
| 病院の窓という窓が、衝撃ですべて砕けた。
|
|「なんだ！！？」
|
| 悲鳴を上げる慎二の肩を、やる夫が優しく叩く。
|
|「勝利の女神って奴だお」
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/ソ
// ﾉｱ
//rｧ'´ _rvｧ ＿
l lrﾉ _rァｰ'´ _, z 二／
ﾄ､ !ﾘ′ _rｧｰ'´ , ‐ 二 - ￣
トﾍ {ｲ ,.ｨｧ'´ ／ ‐ ´ ＿
＼＼ ﾊ| ,/ノ ／／ _ ィ- ／
＼ヽYl! ,ｲ´ ／／ _ - 二 -‐ ￣
＼ヽ、 j/ノﾌ／!. _-.二 - ￣_
〈＼＼ーvー',.イ/' /‐´´ ﾊ ヽｧｪ､
_ rv-ヽ＼,イ: ￣: ｀トく/⌒ヽ{:７´￣ } }_ぅ′
rェ┤{ﾞー'フY: :./:Y:{: : :v⌒:ヽ!: :ﾄ: : : : }く‐ ´￣ ｰ′
{r‐VLV⌒ゝ|:::..{: :|/:,: : : : : : :}}ヽ! l: :.::/ノ
￣ ⌒ヽ_l::..{://|:ハ:トヌ'ヽ:V::::/´
｀７小ﾓｧ ､ tﾃ/}-j!´ 『花道オンステージ』ってぇぇ！
{ ヾ.ヽ. ﾆ´イノ
￣ {ﾒ-ヲ
￣
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| 超音速で、衝撃波すら伴って現れたアリカの拳は、トミーロッドを空中で捉えていた。
| 一撃で腕を粉砕されたトミーロッドが驚きの言葉を言う暇を与えず、アリカの膝がガードをぶち破る。
|
| 一瞬で三発。脇腹を突き上げる拳、アリカは重力を感じさせない動きで縦に一回転。
| 踵をトミーロッドの側頭部に叩きつけた。
|
|「ばっちゃが言ってた！」
|
| 頭から駐車場に叩き落されたトミーロッド。
| 駐車されていた自動車の一台に突き刺さる。
|
| アリカは空中を『蹴り』、そこに殺到。
| やらない夫やミッシェルとは、すでに動きの次元が違う。
|
|「……無事かい！？」
|
| 蒼星石の4WDが遅れて到着。
| いつの間にか下僕どもの姿はなく、すでに戦場はアリカの独壇場になっていた。
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☆ 戦闘継続（状態）
・正門 侵入進度：5-3 現在：6/10
PC強化 威力+17
PC後列 ξω 且蟻金 ←new!
PC前列 猫爆
敵前列 富来(PLYZE
敵後列
・地下 侵入進度：4-2 現在：4/10
PC後列
PC前列 ∩杏
敵前列
敵後列
・裏門 侵入進度：3-2 現在：1/10
PC後列
PC前列 墨
敵前列 H
敵後列
敵強化 判定-20
・屋上 侵入進度：2 現在：0/10
PC後列
PC前列
敵前列 Ｊ ←new!
敵後列
・院内 虐殺進度：0 現在：0/10
☆ 第６ラウンド開始！
蟻(38) → ξ(32) → 来(31) → 金(30) → 且(20) → 杏(20) → ∩(20) → ω(19) → 富(18)
雑魚僕は面倒なのでラウンド終了時に順番に動きます
蟻 ようやくの到着だぁぁ！
蟻 まず、後列が多すぎるから前列に押し出されるよ。
蟻 で、《震脚》からの《正拳》！ → 来 成功！
来 回避失敗！
蟻 ええと、138ダメージかな。
且 タルカジャ入れた？
蟻 入れてないや。155ダメージ。
＼ﾋﾟｺｰﾝ／
蟻 《ジャブ》■□□ 判定値・威力上昇！
ξ （なんだそりゃ）
杏 （え？ 火力が違い過ぎない？）
爆 （勘弁しろ）
来 さ、さっきの回復がなければ沈んでいた。
ξ ……《ブフ》！ 64ダメージ！
来 DEAD!
ξ よし、撃墜マークゲットだ！
爆 （サマナー……）《タルカジャ》+8
且 続いて《ラクカジャ》+4
杏 あたしは地下の結界を固める《ラクカジャ》+5
∩ じゃあ、オレは屋上に走ろう。任せろ！
墨 私は裏の敵を排除しました。
墨 もう一回結界を強化したらサマナーの援護に向かいます。
∩ 頼む。
猫 ……《かみつき》じゃな。コスト考えても。成功！
富 回避失敗！ 107ダメージ！ HP1128 → 1050
ω アリカを応援だお。成功！
蟻 じゃあ、次の攻撃は分割かな。
富 《バインドボイス》失敗！
富 《ムド》 → 蟻 成功！
蟻 ひらり回避！
Ｊ 《乱れ打ち》 → ∩ 防護点で防いだ！
☆ 戦闘継続（状態）
・正門 侵入進度：5-6 現在：6/10
PC強化 威力+25 防御+4
PC後列 ξω且金
PC前列 猫爆蟻
敵前列 富
敵後列
・地下 侵入進度：4-3 現在：5/10
PC強化 防御+7
PC後列
PC前列 杏
敵前列
敵後列
・裏門 侵入進度：3-1 現在：3/10
PC後列
PC前列 墨
敵前列
敵後列
敵強化 判定-20
・屋上 侵入進度：2 現在：2/10
PC後列
PC前列 ∩
敵前列 Ｊ
敵後列
・院内 虐殺進度：0 現在：0/10
☆ 第７ラウンド開始！
蟻(38) → ξ(32) → 金(30) → 且(20) → 杏(20) → ∩(20) → ω(19) → 富(18)
雑魚僕は面倒なのでラウンド終了時に順番に動きます
蟻 《震脚》からの〜《正拳》二分割！ 命中！ 命中！
富 一回目を回避！ 141ダメージ！ HP1050 → 948
＼ﾋﾟｺｰﾝ／
蟻 《ジャブ》■■□ 判定値・威力上昇！
富 ま、まだ早くなるのか……。
蟻 まだ始まったばっかりだよ？
みんな いっしょうけんめい たたかっている！
ξ 待て待て！ 僕いま、《ブフ》をクリティカルしたぞ！
富 それにボクだって、悪魔どもの攻撃を回避しまくってるぞ！
ω でも、攻撃は失敗してるお？
富 魔方は苦手なんだよ！
富 代わりにほら！ 《なぎ払い》二分割は成功だ！ 104ダメージと101ダメージ！
猫 両方食らった HP136 → 27
爆 当たったな。HP161 → 30
蟻 一回目は避けたよ。 HP49 → -1
ω HP足りてねーじゃねーかお。命運7 → 6
蟻 ありがとう、やる夫兄い！ ノ―ダメージ！
かな？
まあ、本当だ。ありがとうございます！
>>74
まったくですね！
要りますよ。省いてるだけです。
才能ないから器用貧乏な蒼い子はともかく
デビルサマナーなのに悪魔使役するよか前線に出たがるけどあまり強くないやらない夫が悪い
＿ ＿＿
ﾐ癶 ￣ ≧ﾐ､ ≠￣￣ ヾ,
ミY 寸 Ⅳ Yミ
ミi{ﾞ ｏ }ﾐ ミ{ ｏ }iﾐ
从 iﾐ j从 八
心､ , ＿_ ,乂 入 ,.＿＿, 尓
ミ三三彡 ﾐ三三彡
-‐＿‐-､ ぐ、ぎぎぐい！
/::／ ﾚｉ从ﾐ::ヽ_ ' ﾞ､
jY i从jﾞｰ'ﾍj心:::::ｰノ
ノ::Ⅳi､_::::::::::::,ｲ|:::::::(
' ﾟ ⌒i:人从从圦沁ﾉr´ヽ
ゝ:::二二二〃ﾍj '
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| よろけながら立ち上がるトミーロッド。
| 自動車を引き裂いて、ミラーを引きちぎる。
|
|「じょう！」
|
| ミラーを握り潰しながら、トミーロッドが蟲の群れを放った。
| しかし、届かない。アリカにはそんな小手先の技は通用しない。
|
| アリカが虚空を蹴った。
| 超音速の踏みこみは、音の壁を足場にしていた。
|
| いや、青く輝くローブ『蒼天の青玉』の補助もあるのだろう。
| 音波の爆発を置き去りにして、上空から蹴りのポーズに移るアリカ。
|
| 水晶のように透き通った力場が、蟲の弾丸を消し飛ばす。
|
|「『なんで平成ライダーは必殺技名叫ばないのかな？』って」
|
| ライダーキック。
| アリカそのものは体重40kg台の小柄な少女である。
|
| しかし、恐るべき精密さと、『蒼天の青玉』の加護を持ってすれば。
| 少女は質量以上の弾丸に成る。
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ﾄ,_ .:｡'x･:.｡：ﾟ；
i ⌒i ｀Tj . :. : ﾟ :｡：:. ':.,∴
_ `ｰ ' ﾄ! _ _ + ;. ':：.｡ﾟ：,+：'
｀ﾄｨi､_ r{}=,rｧ'┴ヽｧ､_ﾉ{ ﾟ . :;ﾟx': ;,+:｡・ ばっちゃが言ってた！
^-'ｰ ｴ<ヾY_ｽぅ 'ﾟ ￣ ,｡:：,+：'xﾟ+ .：:,
＿＿ (_个r'ﾕﾆ_Yjv=ｧ .：ﾟ+ .. :∵｡:
/フ´‐ ￣ ｿ'〉ｴ〈＿＿ ｀ ´｀ .' ：｡:' . :.：ﾟx: ;・
,. ￣´ ト-､r ﾊ､｀ヽ＼ ｡ . ；:.:ﾟ:'.,：+ ｡::：.'
ﾟ ：:.｡:;x:. ト_/ﾄ.} {ﾉ . ヽﾄヽ .｡.'：:+ ﾟ' ' .:：｡:'
,.：': .：ﾟ+. /^{｡｀{_ﾉ .,. ｡.: ＼! :：,∵ﾟ .:.：・':
:｡'.:；_|_/ ： ：':ﾟ,：::ﾟ,.:.
.｡:. `ｧ=r' ：:.｡'+: .:.：ﾟ,:'
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| 怪物と化したトミーロッドは、その発達した直感で即座に回避に移った。
| 六本目の腕。ミッシェルから奪った爆発の力で、地面をえぐり煙幕を作る。
|
| そんなもの、間に合うはずがない。
|
| 残った腕をブロックに回そうとする。
| しかし、腕の一本に突き刺さった物が邪魔をした。
|
| ヒゲ槍に貫かれた腕が、言うことを聞かない。
| トミーロッドは四本だけで攻撃を防ごうと動かした。
|
| 一本目。触れた瞬間に圧縮され消し飛んだ。パワーが違い過ぎる。
| 外骨格の強度など、アリカの前では無意味だった。
|
| 二本目、横から殴りつける。
| だが、不用意なサメがスクリューに突っ込んだかのように、腕は粉微塵になって飛散した。
|
| 圧倒的すぎるパワーの奔流。
| トミーロッドは残った腕を犠牲にした。
|
| 痛覚がないのが幸いした。渦状のエネルギーが腕をミキサーするのに合わせ、トミーロッドは跳ね飛んだ。
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／ / // / 厶-イ /
イ |i l ﾚイ ＞Y-‐'
|i |l_ﾚ彡≠i|l }У |
|i ／i;;ﾉY |il:| l| 从j
｀' Yﾐ ｉl !|! ⅣУ
ゝｿ|{ il人八_ヽ
〈ｌﾑ戈ﾐ彡乂ノソ
〉从УﾊУﾊノУ ぎじじじ！
ゝ ノ ｿ ﾉハ//
{__ ij
<:::::ヽ＿ Ｕ
ﾉー─- ﾐ::､
{／ﾊ,{_イ /ﾚ＼
{ハ∧´∨≦´/
,､_ 从＜У::|
ヽーV ＞':::::ｉ|
Y⌒::::::::::::ノ
ヽ── '
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| トミーロッドの負傷は誰の目にも致命的だった。
| 六本の腕を破壊され、胴体の半分が吹き飛んでいる。
|
| 黄色い体液をまき散らしながら、しかし彼は虫のしぶとさで羽を広げた。
|
|「まぎりﾞぃぃじ！」
|
| 放たれる蟲の群れ。毒虻が慎二とやる夫に殺到する。
| しかしその半数は、トミーロッドの口腔からこぼれて息絶えた。
|
| 彼の体も、その内部も、すでに限界なのだ。
|
|「おっと！」
|
| 蒼星石が大ハサミを振るう。
| 空中に作られた境界線、根の国への一方通行。
|
| 毒虫どもは猛烈な死の瘴気に充てられ、ぼとぼとと落下した。
|
|「すげえ蒼星石、今度蚊取り線香になってくれお！」
|「人間も死にかけるぞ」
|
| 軽口をたたき合うバカップルを横目に、慎二は呪詛の大槍を投擲した。
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: | : : : l: : : : : : : ∧: : : : : :l : : : : : : : : : : l
∧: : : : : : : l: : : : ｀＜: : : : : ∧ : : : : |: : : : : : : : : : :|
|: : : : : :///ﾍ//∧: : : : : : | : : : : : : ＼: : : : : ＼: : : l: : : : : : : : : : :l
| : : : l: : : : : ∧ l : : : : : l : : : : : : : : :｀＜: : : : ヽ: : : : : 人: : : :∨
. / : : : : : |: : : : l: :∧ ｀ﾍ: : :.人 _: : : : : : : : : : ヽ; : : |: : : :／ / ヽ; : ﾊ
/: : :|: : : : l: : : :.|: : :∧ l: : : : : : 〉、 : : : : :「｀ヽﾍ: : l: : : :{. ∧. ∨
. l: : : l: : : : :| : : : l: : : : :ヽ ｀ﾐ、: : :/ ／}: : :/ }/ }ｿ八: :.l { .〉 ./ 言っただろ……
. |: :./ : : : : :l : : : ｀＜、: :{ ｀}: |／ .ｹ≧-、- 、 / }: :} / ∧ せめて日本語が、
. 人: } : : : : : :|..: : : : : .| Ⅵ {: l .∧ C / Ⅵ| /: ∧ 話せるようになってから来いってな！
. }ハ: : : : : l: : : : : : :| ＞ﾐ、 人{ / ∨＿_j斗. : :.r ｨ: : : ﾙ
ﾍ ｀¨ ¬:｀¨＞、人 《ヽ￣ヽ, ｀≦三彡´ l |: :∨ /
{: : : : : : : : ＼｀ ｀つﾉ ｀¨´ / /: : :∨
〉: :∧: : : /｀ ＼ ｀¨´ .| z、 .∧: : : : /
ﾍ:./ .l: ﾊ{ ＼ l 三 ｨl /: : : : : /
. 〉′ ｀ ＼ ￣ ＿ z 七 ﾉ . ｲ : : : : /
｀≧ｭ _ ｀ー― ´ ／ : : : ／
≧ 、 三 ／ : : : ／
≧´〈: : : :／
ﾉ |::l::|￣
／. Ⅴ∧
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 呪詛の大槍が、トミーロッドの変異した頭部を貫く。
| トミーロッドは最期の言葉も、思考もなく腐り、どす黒い胆汁になって飛び散った。
|
| 荒い息で膝をつく慎二。
| 顔色はどす黒く、唇は割れて紫色だった。
|
| 今さらながらに止まらない震え、術を使い過ぎたのと、恐怖のせいか。
|
|「蒼星石、すぐに治療を！」
|
| やる夫の声を聞きながら、慎二は最後の力を振り絞った。
| 不敵に笑い、首を振って見せたのだ。
|
|「あっちに僕の悪魔が倒れている、それを先にしてくれ」
|
| そしてそのまま、白眼を剥いて失神した。
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|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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☆ 第８ラウンド開始！
蟻 《震脚》からの《正拳》二分割！ 命中！ 命中！
富 HP836 → 575
＼ﾋﾟｺｰﾝ／
蟻 《ジャブ》■■■ 判定値・威力上昇！
ξ ゴリゴリ削れるな……。
みんな いっしょうけんめい たたかっている！
富 《なぎ払い》！
ω やる夫の《ケミストリー》でさっきのダメージ回復してるお。
富 なら《ムド》！
蟻 かいひー。
☆ 第９ラウンド……もう消化試合だよ。
蟻 そんなことないよ。あ、《正拳》クリティカル。
蟻 456ダメージ！
富 9点残ったぞ……。
蟻 二分割目があるけど。
富 回避した！
ω おお！
ξ よくやった！ 僕にとどめを献上するとは！
富 うげえ、まさかこんなお荷物にとどめを刺されるとは……。
ξ お荷物言うな！
戦闘時間：９ラウンド（2030頃から2130まで））
決まり手：《ブフ２》（間桐慎二）
倒した敵：
魔人 トミーロッド x1
幽鬼 グーラー x2
幽鬼 グール x5
屍鬼 ワーカーホリック x10
経験値・マッカ：3657ゲット（一人610）
☆ 虐殺進度ボーナス 10x120 ＝1200 経験点1200ゲット（一人200）
ω 《宝探し》発動！
蟻 《カードハント》発動！
魔人 トミーロッド（幽鬼 ベイコク） → 焙烙火矢２本、カードゲット！
幽鬼 グーラー → 毒矢、カードゲット！
幽鬼 グール → アンチドート、カードゲット！
屍鬼 ワーカーホリック → 道反玉、カードゲット！
ω 命運6 → 5
且 命運6 → 4 アリカに一点譲渡だ。僕は未使用だったからね
蟻 命運6 → 2 → 3
☆ 中ボス撃破ボーナス！
☆ レベルアップ！ 命運２回復！
神の言葉通り 人を惑わせる
アンチ・主人公があらわれ 真の主人公の手によって倒されたのです！
ワカメこそ真の主人公なのです！
ついに神は 私たちのもとへ救世主をつかわされたのです
W「……」
フォーゼ「……」
! ,. -‐── ────┴ ─‐┐
', ,. '´ /
> ´ /
く . -‐=＝＝＝＝= ー-く
＼ ,. . :"´: : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : :ヽ
>'´ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ./ハ: :.l: :!: : : : : :l
i: : : .: : . :. {: : : : : : : :./ /ﾊ: l.: !: : : : : :}
|: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:.｀メ､ // V: :l: : : l : ;′
|: : |: :.|: : : |::|: : :∠イ_〃＞ Vく: :./}:/
＼|: :.|: : : |:.|: : :`弋夕ｿﾉ｀ tり:.:/ l/
＼|ヽ: :|.:|: : : :.i.:|￣ ヽjⅣ
}ヽ仆ヽ: : : :lN _ _／: :l 東京全体が停電みたいだ。
／￣￣｀`ヽ､: レ'´￣｀): : : :l
／ V `ー ﾕヽ.:.| 恐らくは、二か月前のお台場のアレと同じ。
,ん子こ`ヽ | ﾕ､l./
,ん'´: : : : `ヽヽ | l ﾊ'′
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| けが人の治療をしながら、蒼星石とやる夫は情報を交換していた。
|
|「あ、あの時とおんなじ感覚があったお。内臓を風が触るような」
|「ただ、前回と違うのは復旧までの時間だ」
|
| 前回は翠星石がさらわれたりで大わらわだった。
| なので結局どれぐらい停電だったのか、やる夫たちに実感はない。
|
|「東京の結界を強化した理由の一つに、ああいった広範囲攻撃を防ぐためというのがあった。
| 前回は一時的に明かりをすべて消され、パニックになった電力会社の方でも問題があったらしい」
|
| まあ、そりゃあそうだとやる夫は納得した。
| 原因不明の大停電で、しばらくニュースは賑わっていた。
|
|「善国寺に向かった『猟犬』の仕業でしょうね」
|
| ちひろが微笑みを絶やさずに断定した。
| 『血族』殺しの力を持つ『猟犬』に、結界を破壊されたのだ。
|
| そして、善国寺の場所を『猟犬』に売ったのは、ちひろ自身。
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＿＿＿
／）／ノ ' ヽ､＼
／ .ｲ '（●） .（●）＼ とりあえず、キュゥベぇさんは無事だお。
. /,'才.ﾐ). （__人__） ＼ 人間もどきも倒した。
. | ≧ｼ' ´ ⌒｀ |
. ＼ ヽ ／
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| 新宿衛生病院は、もはや問題ないだろう。
| 杏子が病室の、蒼星石が病院全体の結界を強化した。
|
|「一般客はどうするんだ？ 目撃者が多いだろ？」
|「普段なら上に報告したりあーだこーだあるんだが、今は連絡もつかない。放置する」
|
| 蒼星石の判断に、アリカが蒼ざめた顔を伏せた。
| 悪魔の目撃者……彼らの末路に怯えているのだ。
|
|「非常に大規模な怪異が発生しているわけだけど、ほとんどの人間は明日の晩には忘れる。
| 夢だと思う。何かの見間違いだと、自分を納得させる」
|
| 『結社』の忍者たちが『ニンジャ・リアリティ・ショック』と呼ぶもの。
| あるいは『教会』が『デリリウム』と呼ぶ症状。
|
| ヒトの心を守るための、本能的な安全装置だ。
|
| それを忘れられんない人間が異能者になり得、そして人類に牙を剥く可能性となる。
| 故に『異端審問官』は彼らの命を狩り取るのだ。
|
| アリカはそれを心配していた。
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/:::::::::::::::::::::::::::ゝ､
......::::{::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ::ヽ
〈:::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::ヽ::::::::::::::ミヽ
>;;:::::::::::::::ヽ:::::ヾ::::::|ﾐ::::::::::::::::::::ヽ､
.〈:::::|:::::::f:::::::::;;''')::::人::ﾊミ:::::::::::::::::从
i:::|::::::::ﾄﾐ'' 〈::::{ ／}::L ミ::y-ミ::ヽ で、僕らはどうするんだ？
|::|::::::::::::::ヽ ):）fイ:丁 ｿr}k ）:| ）
|::|::::::::::Y}::|__ ~ ¨´ Y/:::l ここに留まると、
{ ヾ:::::::::t k夕 r':::::jゝ また追手がかかるかもしれないぞ？
￣ゝ(ﾍ < ＿, ヾﾘ
（ ヽ ´ ￣ ／ ヽ
＞ ､___／---──ゝ.
z-≠─- ､ ヽ へ─--ﾍ
| ＼ ｀ ゝ､
| ＼ ＼
| ＼ ＼
| ＼
| ｲ }
f＼ ﾉ ﾍ }
{ ＼ｲｨ´￣ ﾍ }
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| 病人よりも白い顔で、慎二が自嘲的に笑った。
| 腕には点滴。幸い病院だったので、一本くすねて来たのだ。
|
| 疲弊を完全に回復させるのは難しいため、ないよりマシ程度の処置である。
|
|「停電が終わらないと連絡もつかない、動きようがないな」
|
| 蒼星石らは幸運にも、大きな邪魔が入らず病院までたどり着いた。
| しかし、明かりの消えた高速道路からみた東京は、到る所で火の手が上がり、怒号と悲鳴が飛び交っていた。
|
|「……ここが安全なら、近くの人に声をかけて、結界の中まで来てもらっちゃダメかな？」
|「ダメだ」
|
| アリカの提案を、蒼星石は突っぱねた。
|
|「『安全』の定義をどうやって説明する？
| 結界があるからというのは言えない。それに、悪魔を招き入れる可能性もある」
|
| 突き放すような言い方に、アリカは一瞬言葉を詰まらせた。
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／､＼
,. -‐´―‐-＜ﾆヽ_
／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾄ､＼:.:ヽ._
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〃 !:/:!:.:!:.:.:.:.:.:.:.!:!:ﾊ:.:|ヽ:.:.:Vf{{ ＿__{_／ }}
〃 .|:|!:|:.:ﾍ:.:.:.:.:.:.|:|:| ':! |ﾍ:.|_ｌﾘ/::::::::::::＼__ﾉﾊ＿ で、でも……。
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|! |:| ﾊ:.:.:.:.＼:.!ﾊ! t::ﾃ／::::::::::::::::::::::::::::ﾉ::ヽ }}
ヾv!:/＼:.＼ド=- {:::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::Ｖ/
「ﾒ､ ｀ 下､ ｀ -廴::::::::::::::::::::::::::::::!:::::::::::ﾏ__
/:ﾉ ／:＼入了ア´:::＼:::::::::::::::::::ノ:::::::::::::ﾊ:.:L_
. ,レf´::￣／´￣ヽ＼::::::::::／￣￣下､__:::::::::::::::::|｀Y:.}
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| 泣きそうな顔で縋りつこうとするアリカ。
| 蒼星石は首を振る。
|
|「ダメだ。僕らは伊集院様の安全を第一に考えるべきだ。
| 命の重さは平等じゃない。何度も教えたはずだろう」
|
| アリカは、まずアリカの命を守るべきだ。
| 戦士が命を捨てては、助けられるものも助けられなくなる。
|
| でも、だからって。
|
|「蒼星石……」
|
| やる夫が何か言いかけたが、彼がその先何を言いたかったかは分からなくなった。
| その瞬間、急に東京中の電灯という電灯が明滅し、元の明るさを取り戻したのだ。
|
| 闇の時間が終わり、人工の光が息を吹き返した。
| 停電が、終わったのだ。
|
| それはつまり。
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___
. : ´ ｀` 、
／ ／ ＼
/ / } ,
-‐/}: ﾉ} ﾊ} } ′
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{八 ＼八 Vツ Vツ 八 八
{ ＼从 ’ ノｲ ／
＼ 人 __ 人(
{＼ 个o｡. ____ . : ´ ガッツが死にましたか。
八 ＼ ／ } ノへ、
{ ＼ノ｛___ノ¨＼__/ ｀ヽ、
爻爻}/..イ[二] ﾉ............‘，
乂乂ｊ＿_[/__]／......／.......|
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/...l _＿＿＿＿__|........./
{／⌒ｱ´............................｀ヽ/
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| ちひろの呟きを聞き取ったのは、ニャンコ先生だけであった。
| しかし彼は、ちひろの感傷になど興味がなかった。
|
|「電話は？」「通じるお！」「ミストさんに電話してみる！」
|
| それぞれが携帯電話を握りしめる。
| ミストは？ 志麻子さんたちは？ ジャギは？
|
| 思い思いの連絡先に電話をしようとする一同を、慎二は冷ややかに見つめていた。
| 東田の事が気にかかってはいたが、あいつは自分で連絡入れてくるだろう。
|
| 小さく嘆息した慎二のポケットで、携帯が振動した。
| 焦る気持ちを押しとどめ、億劫そうに電話を取りだし、慎二は気だるそうに通話ボタンを押した。
|
|「僕だ」
|『間桐慎二だな？ ……私は『万魔』だ』
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|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
ω ……傷薬を結構消耗したお。
且 じゃあ、お金出すから買っておいてよ。
ω お？
且 ちひろからの通常の購入には通常のコストでいいんだろう？
金 はい。
且 売却は？
☆ 受け付けません。
∩ チッ、焙烙火矢が二本で1000マッカなんだがな。
蟻 それって結構すごいね。
且 僕から魔法瓶を一個、傷薬を二個買おう。
ω じゃあやる夫も同じ組み合わせで。
蟻 あたしは……。
∩ いや、オレとアリカちゃんは後々の悪魔合体用にとっておこう。
ξ 代わりに、僕が傷薬を六個購入だ。
ξ 入速、もっておけ。
ω ありがてえお。
☆ 一応、杏子ちゃんとワカメもレベルアップしますが……。
且 が？
☆ この後の安価次第じゃ別行動なんですよね。
☆ とりあえず、停電が終わって、以下の連絡が入ります。
☆ 現在：2130
・『万魔』
いま間桐の家に居る。すぐに来たら（慎二の）命は許してもいい。
自分の目的は臓硯を殺し、自分の呪いを解くこと。
桜もまた呪いは解けるかもしれないぞ。自分に協力すれば。
・警察
『結社』が大暴れ、やばい。助けて。
・ミスト
勝ったけど、レヴリアス大破、先代重傷。
警察の手伝いに行っていい？
・ジャギ
ジャギと霊夢は問題なく動けるよ。
六本木、アメリカ大使館あたりに『騎兵』が出たそうだ。
ルカが状態悪いのに行きたがってる、何もないなら行ってくる。
・ケン
動けなくはない。目青不動がフリーになるので動きたくない。
☆ 今の連絡から考えられる行動先：敵：行く予定のチーム
間桐屋敷：『万魔』：慎二が一人でも行く
高速道路：『結社』：警察、ミスト班
アメリカ大使館：『騎兵』：ジャギ班
且 あと、このままだと歌舞伎町でモズグスと麻呂がぶつかるな。
ω ……金があるから『傾国』から情報買ってもいいお。
∩蟻 二人で1200マッカあるだろ/よ。
金 あ、レベルも上がって期間限定のお得な期間はおしまいです。
金 これからはレベルx20マッカで情報をお教えしますよ。
且 それでも280マッカか。安いな。
ω じゃあまずトレースで死亡事故を確認するお。
且 次にどこに行くかを安価かね。
☆ ちなみに明日は休みなので安価は明後日ですね。
忘れられんない→忘れられない
かな？
れが多い！ ありがとうございます。
同じ『教会』と言えばモズグス達だけど……動かすのは難しそうだ。
歌舞伎町だね
過去ログを見直そうとして１７スレのリンクが張っていないことに気が付いたｗ
/三三三三三三三三三三三三三三ヽ
/三三三三三三三三三三三三三三三ﾐ〉
{三三三三三三三三三三三三三三三ﾐ} 『面倒はごめんだ。
ﾍ三三三三三三三三三三三三三三三| 合理的に話そう。
∧三三三彡"ﾞ´￣ ヽ､￣ｉ￣゛`ヾミ三}
.}三彡'´ ｉ ∧ .|＼__ﾄ ｉ .ｉ λ 私の目的は三つある』
∨ ｉ λ .,' 入|'´＿ﾚ,' | .ﾄ-､ ',＼
| .∧ ハ | 代ひｦﾉﾚ.| .|´}.| .',ミ｀ｬ､
', 代牟ﾕ､| ｀‐´ | |ﾚ.ﾉ |ｯ ミヽ､
. Y .Kじﾉ | |イ , /ｼミ彡 ミ
| ｉ 〈 | | //三ミ ミ
| .ﾍ ｀ | .|ｼヘﾞ´ ｼ彡
| ヘ ' ￣ | |:::::::ｿ＼ミ三彡
| ｀ゝ､ ｀ ,ｨ行 |彡――-t､三
| .| ＼__ ｨ'´,,ｨ-‐| | | ',
ﾉ .| ＞'´ﾞ|:::T::::::::::::', ', ,ｨ-ﾗ┴―
. / .,'／ ﾉ::::i::::::::::::/', ',-'´ ∧三三/
/ ,'´ ／:::::::t:::::::::/ | ', ∧三三∨
,' ,':ゝ {:::::::::::/:::::::::{. ! i三三/∨
,' ｉ ,':/ /:::::::::/:::::::::,' ,' |三三∨ ,
. ｉ ｉ ｌ// /:::::::::/:::::::::/ ,' ,'/三∨／,'
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| 口調には一切感情が乗らない。
| 冷淡さすら交えない、事務的口調で『万魔』は続けた。
|
|『間桐臓硯の殺害、呪いの除去、間桐の血の断絶』
|
| 到底、受け入れられない話である。
| 慎二は電話を握る手が嫌な汗でぬめるのを感じ、不愉快さに眉をひそめた。
|
|「僕に死ねって？」
|『私はそれを望んでいるが、それでは話になるまい。
| だから妥協点を用意する。間桐の血は、もう十分流した』
|
| 『万魔』の言い草に不吉なものを感じ、慎二は喉を鳴らして唾液を飲んだ。
| そして震える手を反対の腕で握りしめ、受話器から耳を引き剥がした。
|
|《間桐 家》
|
| 確認もせずに出てしまったが、間桐の家電からだった。
| 『万魔』は、間桐の屋敷から悠長に電話をかけてきているのだ。
|
| それはすなわち。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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i;;;;ﾉ;;;;;;;ｲﾙｲ＞(;;;γ 彡';;;八
ノ;;;/じソ `で;;)｀);ト （;;ノ;;;ｿ）
!;;ﾄj ( `ｰ＝ ｿ ヘ;);;（´ｿ
）;〉ｰ u ６ｿ）ﾉ)ﾘ
（;/ ; / ⌒ ､ ゝ/ ……家の連中は？
） ＼ ヽ - ' ′
,.-ｰ-:.､__＿ ┌‐┴¬､,,,, ＞ _ ／
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|『考えが足りないな、間桐慎二。いや、考えたくないだけか？』
|「殺したのか」
|
| 全身を、それこそ体中から血液が失われるような脱力感に襲われ、慎二は膝をつきかけた。
| しかし持前の虚栄心で何とか耐え抜く、歯が鳴りそうだ。
|
|『そうだ。調べるのが面倒だから皆殺しにした。合理的だろう？』
|
| 間桐の屋敷には、慎二の両親や、おじやおばもいた。
| それどころか、下働きや使用人も住みこんでいた。
|
| 慎二にとっては見知った存在。
| 落ちぶれた慎二にとっては、居心地の悪い家ではあったが、それでも家族。
|
|「……全員」
|『間桐臓硯と、間桐桜が見当たらない。
| そして、結局はその二人以外はたいした問題じゃない』
|
| だったら殺すな。慎二は叫び出したいような、泣きだしたいような気持を言葉にできずに沈黙した。
| 実感が湧かなかった。しかし『万魔』はそんな嘘を付く理由がない。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/_::: -ﾃ―‐‐- ::::::::::::::::::::::'.
_// /仏/.ｨ/ _ ｀ ､::::::::::::/
,勹{/ /｀攵ｧ,/／ }ハ ＼:::::/
,仍ｿ/ / , 7友|/ }:/
j幺》/ / _ ′ ｀'/ /'′
／´￣ ＼/ 厶 _丶 ./ / 『妥協点だ。
/ ヽ 厂｀＼ _ イ / 今すぐ屋敷に来て、
. / ｝ |￣＼ ﾞ＜´ / ′ 臓硯殺しと解呪法の探索を手伝え。
.' ＼ | ! ) 〉 / /
/ ｰヾ_从｜ / / ′/ そうすれば間桐慎二、お前は殺さない』
/{ 八 { / く / /
. / / / ＼ ＼ V ,
, / /::. 0} ノ /
. // /:::. 乂彡'
} } /:::::::::::.. ∨/
,ｸ′ /::::::::::::::::::::::. j〈
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 祖父の命を差し出せば、殺さないでおいてやるということか。
| 慎二は『万魔』の優しさに涙が出そうだった。
|
|「嫌だね」
|『非合理的判断だな。理由を聞いておこう』
|
| 慎二は小さく深呼吸した。怯えているのを見透かされてたまるか。
| そんな僅かな見栄でも、それが慎二を支えていた。
|
|「桜は殺すだろう？」
|『譲歩してもいい』
|「なんだと？」
|
| 想定外の言葉に、慎二は思わず聞き返した。
| 『万魔』は桜を許さない。そう思い込んでいた。
|
|『お前が探索に手を貸したなら、解呪法を共有しても構わない。
| そしてお前が間桐桜の呪いを解き、完全なヒトに戻せたならば、間桐桜は殺さない。
|
| そもそも彼女は被害者だろう？』
|
| 極めて合理的で、魅力的な相談であった。
| 慎二は断る理由を探し、言葉を失った。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
/ ｀丶 / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ｀≧ 、
. /: : : : : ＼ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :心
| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |
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｀¨女 : l :ﾄ 、{ ﾍ つ孑七、 l /// / l ／:/ ……じ、時間を寄越せ。
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|『いいだろう。一時間待つ。それまでに間桐の家に来い。
| 合理的に考えるんだな、そうすれば答えも出る』
|
| 電話が切れる。慎二は呆然と、にじみ出た脂汗すら拭けずにいた。
| 『万魔』の要求と提案は、願ってもないことだ。
|
| 願ってもないことなのだ。
|
|「断るべきだお、間桐さん」
|
| そんなとき、見透かしたかのようにやる夫が入りこんだ。
| 血走った眼を向ける慎二に、やる夫が首を振った。
|
|「『万魔』からで、呼びだし。向こうからの提案は命の保証……違うかお？」
|『聞いていたのか？』
|「いや、想像だお」
|「それと、呪いの解除法が分かったらそれもくれるそうだ」
|
| やる夫が目を輝かせる。何かに気づいたのだ。
| のろのろと顔を上げる慎二に、やる夫がいつの間にか買ってきたスポーツドリンクを差し出した。
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／ （●） （●） ＼
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ こんなに分かりやすい話はねーお。
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
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| 慎二はスポーツドリンクで、ゆっくりと口をすすいだ。
| やる夫は馬鹿にしているのではない。慎二の頭に血が昇り過ぎているのだ。
|
|「……『万魔』が優秀な僕の頭脳を必要としてるって？」
|「妥協したり、時間をくれたりしなかったかお？」
|
| した。慎二はやる夫と自分の考えが同じである確信を持った。
| 『万魔』は、間桐の屋敷の隠し通路や地下を発見できなかったのだ。
|
| 誰かから聞きだそうにも、すでに皆殺し後だったのかもしれない。
| そもそも、奴の約束には何の保証もない。
|
| 呼び出されて、屋敷の秘密を教えた慎二の命が助かる理由はない。
| 『万魔』は合理的で無慈悲で嘘吐きだ。
|
| おいしい餌をちらつかせて慎二を誘いこみ、一石二鳥を狙っているのだろう。
|
|「……だが、解呪のことは魅力的ではある」
|「死ぬお」
|「虎穴に入らずんば虎子を得ずだ」
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・トレース11名 → 妄想の絆 23 → 42！
以下、トレース対象と現在死因、残りポイント一覧
臓硯 絆４ 1 → -5pt
┣未明 金糸雀の『鉄拳パンチ』で破壊される！
┠─→ フラグ発見！
┣深夜 『万魔』の僕どもに再生不能になるまで殺される。
┣━間桐屋敷に誰かが向かえば、臓硯は発見されない
間桐慎二 絆６ 5 → 3pt
┣宵の入り オプーナの《ムド》で魂を破損した！
┣夜中 『万魔』の怒りを買い、拷問死！
┠─→ フラグ発見！
┣深夜 『万魔』の怒りを買い、拷問死！
┣━悪魔の言葉なて信じるから！
【ジャギチーム】
北斗ジャギ 絆８ 2 → 1pt
┣未明 『蛇身』竜化状態の《至高の魔弾》で燃え尽きた！
┠─→ フラグ発見！
┣深夜 ルカを庇って銃殺された！
┣━いや、アメリカ大使館は危険ですよ。
巡音ルカ 絆５ 2 → 1pt
┣未明 『蛇身』竜化状態の《テンタラフー》で発狂し、自分の頭を引きちぎった！
┠─→ フラグ発見！
┣深夜 ヤーボ大佐に首を刎ねられた！
┣━ルカは『堕落した』扱いなんで『教会』に近づいていいことはない
霊夢 絆２ 2 → 1pt
┠─→ フラグ発見！
┣深夜 ヤーボ大佐に踏み殺された！
┣━巻き添え
【のけものチーム】
ミスト 絆５ 1 → 0pt
┣深夜 『万魔』の《マハムドオン》で蟲に喰い殺された！
┠─→ フラグ発見！
┣未明 『万魔』の《マハムドオン》で蟲に喰い殺された！
┣━結界に籠るか、『万魔』の足を止められれば『万魔』には襲われない
四ツ目 絆４ 1 → 0pt
┠─→ フラグ発見！
┣未明 『万魔』の下僕を巻き添えに自爆した
┣━結界に籠るか、『万魔』の足を止められれば『万魔』には襲われない
雁夜 絆２ 1 → 0pt
┠─→ フラグ発見！
┣未明 『万魔』戦で血を吐いて動かなくなった
┣━結界に籠るか、『万魔』の足を止められれば『万魔』には襲われない
間桐桜 絆２ 1 → -1pt
┣深夜 『万魔』の僕に再生力以上の火力で押しつぶされた。
┠─→ フラグ発見！
┣未明 『万魔』の僕に再生力以上の火力で押しつぶされた。
┣━結界に籠るか、『万魔』の足を止められれば『万魔』には襲われない
【『教会』】
ジェリド 絆４ 1 → -4pt
┠─→ フラグ発見！
┣深夜 ヤーボ大佐に粛清された！
┣━ルカなんて連れて行くからぁ
警察
ノイマン 絆２ 1 → 0pt
┠─→ フラグ発見！
┣夜中 暴徒からナタルをかばった！
┣━誰かが鎮圧に行けば問題ない
且 順番に、対策を考えよう。
ω まず、ジャギ達はステイだお。ジェリドまで巻き添え食ってるお。
∩ 次に間桐さんも行かせるわけにはいかないな。
ξ 僕は誰に止められても行くぞ？
ω ……今気づいたんだけど、間桐屋敷が全滅してるんなら華琳様に頼めるお。
且 じゃあ、間桐屋敷は【自分たちで行く】か【華琳と邪悪帝国に任せる】かだね。
ω 質問するとしたら【『万魔』の戦力】【『万魔』の目論見】かお。
ξ 『万魔』が嘘を言っていなかった場合、【『万魔』の呪いの解き方】もだな。交渉材料になるだろう。
蟻 警察はどうするの？ ミストさんたちに行ってもらう？
且 余ったところでいいよ。
∩ どうだろうな。【ジャギ班】を向かわせれば、『結社』側と比較的友好的に接せるかもしれないぞ。
∩ 『グレン団』のこともあるし。
ω 『弓兵』が率いてるんなら、メタ情報で【やる夫たちが行ってもいい】んだお。
ω 警察とは縁深いから、なんとかなるお。
且 質問は【『グレン団』の有無】くらいかな？
蟻 あと、大使館はどうするの？ 放置？
且 ヤーボ大佐って、大天使でしょ。
ω たぶん。ジャギ達が最終的に殺し合ってたけど……大天使だお。
且 アンデルセンとヤーボ大佐とトールマンがそろい踏みしてる場所だよ？
∩ 普通に援軍じゃなくて足手まといになりに行く気がするな。
且 『血族』として貸しを作らないために行った方がいいかもしれないぐらいかな。
蟻 『作らないため』？ 『作るため』じゃないの？
且 『騎兵』が『血族』からの流出品だからね。
∩ 派遣できるのは【ケン班】ぐらいだろ。
蟻 ミストさんところも、『教会』キライだもんね。
ω でも、ケンを動かすなら【目青不動護衛任務の引き継ぎ】が欲しいお。
且 【ジャギ班】でも【ミスト班】でも送りこみゃいいさ。
ω 最後、歌舞伎町だお。
且 麻呂たちとモズグスたちが殺し合う。それ以外は不明。
∩ 【麻呂とモズグスの戦う理由】を聞いてもいいかもしれないな。
ω 【どれかの班】を送り込めば、当事者全滅は避けられると思うお。
且 ただし、モズグス様に麻呂たちが勝った場合、麻呂はニャルに殺されてる。
蟻 しかも、ポイント余ってるのにフラグが変わってないね。
且 【僕らが行った方がいいかもしれない】
ω ニャンコ先生と蒼星石の□トラポートがあるから【別の場所の後に行ってもいい】お。
蟻 あ、そうそう。【ネクロノミコンの事】も聞いておきたいよ。
且 金銭的に見て質問の回数は限られるけどね。
☆ では聞きたいことを羅列しますよ。
・間桐屋敷
【『万魔』の戦力】【『万魔』の目論見】【『万魔』の呪いの解き方】
・暴徒鎮圧
【暴徒の戦力】【『グレン団』の有無】
・歌舞伎町
【麻呂とモズグスの戦う理由】
・ネクロノミコン
【ネクロノミコンは『血族』関係者が持っているか】【ネクロノミコンは『教会』関係者が持っているか】【ネクロノミコンは『結社』関係者が持っているか】【ネクロノミコンは組織とは無関係の誰かの手にあるか】
且 うーん、質問して、行動決めて、残りを質問が効率的だな。
且 僕らの行動選択肢は四つか。
☆ あ、やる夫のトレースがあるんで、どこに行っても死人はほぼでないはずです。
☆ 重要なのは【誰とフラグを立てるか】ですね。
ω つまり、先に行動決めてからがいいかお。
☆ それと現在2130です。2400で状況は終了します。
∩ 二時間半か。戦闘には最低30分だったな。
蟻 移動も30分だね。
☆ 《トラポート》もありますんで、一つ目を解決してから二つ目に行くという選択肢もあるでしょうよ。
且 それで二つ目に行くなら、歌舞伎町かな。ニャル来るみたいだし。
☆ では安価です
☆ 安価 2/13中 酉のある方はフライング可
☆ まず、どこへ向かう予定にするか（他の派遣や《トラポート》の有無は後で安価）
１ 間桐屋敷
目的：
『万魔』と接触できる。戦闘になるかは不明
他のチームを呼ぶと、接触はできない
選択しない：
華琳と『邪悪帝国』に対処してもらう
その場合、『万魔』との接触は不可能になる
２ 暴徒鎮圧
目的：
警察に恩を売り、もしかしたら『弓兵』と接触
他チームを呼んで、合同で動けば手早く終わるかもね
選択しない：
ジャギ達に頼むかミスト達に頼むか
何にせよ、誰かを派遣しないとノイマンが死ぬ
このシナリオ中では『弓兵』と接触はできなくなる
３ アメリカ大使館
目的：
『教会』関係者にアピール、もしかしたら接触
選択しない：
ケンたちに行ってもらうかどうか
わざわざ派遣する必要はないかもしれない
４ 歌舞伎町
目的：
麻呂vsモズグスを防ぐ
ニャルラトホテプも来るらしいよ
選択しない：
誰かに行ってもらうか、あるいは後で行くか
行くのが遅くなると、星とかモズグスの弟子が死んでるかもしれない
悪魔の言葉なて→悪魔の言葉なんて
ですね。
ほんとうだ。んぬきになってましたか。ありがとうございます！
で志摩子さんとはち合わせて修羅場ろう
２＝他チームで事足りる
３＝アピールしても目付けられるだけじゃねえ？
４＝どないかせんといかんでしょ
前回のコミュでアンデルセンの出番が少なかったので巻き返しを
ここでの衝突を回避して麻呂にアピールすべき
ミスト班を協力の名目で呼び出して、慎二も含めた「雁屋おじさんトラウマえぐり大会」を開催するんだ……。
上手くすれば、ネクロノミコン含めた間桐関連は一挙に解決できる！(ただし、おじさんは死ぬ)
特に理由はなし
暴徒鎮圧はグレン団との因縁をジャギ達につけさせ、
大使館はガン無視で麻呂とかを無理やり連れてトラポートで間桐へ飛ぼうず
なんとなく封印されてた悪魔と対峙することがニャルに求められてそうだから
１はあえて行かないと・・・カリン様ががんばるすがたがみれるかもしれない！！
１をすばやく解決して４へ飛ぼう
安価中間結果。
１ 間桐屋敷 5票
２ 暴徒鎮圧 1票
３ 米大使館 2票
４ 歌舞伎町 5票
雑談で
＞警察に行った後で、警察に恩を売って、その警察のコネで移動を便宜してもらうとか出来る？移動スキル1個増やして、そのあと間桐に行って、さらに歌舞伎町とかいけるかな。止めた方が良いか。
という質問がありましたが、可能です。
時間的にタイトな気もしますが、やってやれない事はないでしょう。
暴徒・『万魔』相手に【時間のかからない対応】ができたら問題ないでしょうよ
>>116
４で
やっぱりあきらめきれない。
この機会を逃せば、いつおじさんと『弓兵』を会わせられるか分からないし！
おじさんと弓兵を会せる会わせない以前に助けに行かないと
警察が使えなくなるのは不便ですし。
頑張れば１か４どちらかには間に合うはず。
３は行く必要なさそうですね。
１ 間桐屋敷
>>126 ： ◆GoMmwhXw6.
>>129 ： ◆lGbW60L72o
>>131 ： ◆u9Ls68fGDM
>>134 ： ◆uUUL1UxePw
>>135 ： ◆4eLgaI8N3I
２ 暴徒鎮圧
>>138 ： ◆sVVR0Q7eM2
>>139 ： ◆RengelsnNs
>>140 ： ◆.AbaIO0B0A
>>141 ： ◆CBWsOpHrbw
雑談所
>>754 ： ◆MAROd..Uts
>>765 ： ◆mmsSEDCh.s
３ アメリカ大使館
>>119 ： ◆vxML1Lislo
>>121 ： ◆fl15rilh2E
４ 歌舞伎町
>>124 ： ◆mdNzeAtrtQ
>>128 ： ◆BOfUUEthUU
>>130 ： ◆wZFOryiZkw
>>132 ： ◆bbq3AN25Iw
>>133 ： ◆TIENe3Twtg
>>137 ： ◆yYd9Z6eRjk
抜け間違いがあれば修正お願いします
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／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | ……ちょっと、考えてほしいお。
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|「当たり前だ……他の連中は？」
|
| やらない夫や蒼星石達も、それぞれの電話を終えていた。
| 全員区切りがついたのを確認し、やらない夫から口を開いた。
|
|「……あー、簡潔に言う。歌舞伎町の人間もどきは倒された。
| ただ、アメリカ大使館が『騎兵』の襲撃に遭ってるそうだ」
|
| 『騎兵』。最後の『封印像』の悪魔。
| 戦争を司る『現象』の如き怪物だ。
|
| 事前の話では、勝てなくもないが、大量の犠牲が予想された。
| しかしそれでも『まだマシ』なのだというが。
|
|「ちなみに、歌舞伎町のメンバーで負傷者はいても死者はいないってよ。
| 麻呂さんが頑張りすぎてバテバテだと」
|
| やらない夫が電話をしたのは翠星石だろう。
| しかし、その妹は姉の事など興味がない様子であった。
|
|「僕もジャギから『騎兵』の件は聞いた。それでまず報告だ。
| 五色不動の結界は、犠牲者こそ出たがすべて守られた」
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rｧ'´ ｀ ! !{:ﾊ:..:N｀ヽ､:.ヽ｀ヽ､ヽ}/ j_,ヽ
ｨ' ７´ r_{┴_ミ{ _, ｀ヽ!_-‐ヽ7
'′ ,／ﾍヽf7:ぅﾄ ｀ィ:ｫjゝﾊヽ
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l! l ヽト - ､ ／/ ヽ
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| 蒼星石が言及しない様子なので、アリカが悲しげにつぶやいた。
| 誰かが死んだのだ。それを、悲しんであげることはダメなのか？
|
|「悼むのは後だ。僕らはできることをするべきだよ。
|
| ジャギ班は負傷者こそいるが動ける状況で、可能なら大使館の応援に行きたいそうだ。
| というか、メンバーの一人が飛び出しそうなのを抑えつけてるらしい」
|
| やる夫はジャギ班のメンバーを思い出した。
| 金にガメつい霊夢と、ニンジャのキル夫は違うだろう。
|
| では、『教会』に切り捨てられた元『武僧』のルカか？
| 呪いに苛まれ、情緒不安定なあの女の考えは、やる夫には想像もつかない。
|
|「ケンシロウさんはどうなんだお？」
|「ケンたちは、まあ動けそうだよ。
| ただ『不動尊』を放ってはいけないからね、代わりに誰かを入れる必要がある」
|
| たしかに、留守を狙われては厄介だ。
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|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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∨三三三三三三三三三三ﾆ/
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〈三三二ﾆ―‐- ､ ＿＿＿ ｀ヽ|
∨三三三三三三三三三三三三二二ニ¬
ヽ三三二ニニﾆﾆニ二二三三三三三／
Ｙ´::.::.::.::.::/:l::.::.::.::.::.:＼::.:｀ヽ::＜三／
. ,'::.::.::.::.::.〃∧::l::ヽ::､::.::.ヽ、::.｀、:l:T
｜::.::.::.フ７¬‐､ヾ､:＼>､:|-ﾍ::.::.}::!:|
{::.::／代了圷ﾐヽ. ＼行‐t予l:ﾉ/::|
!::.::.::.:| ゞ-'′ ＼ 辷ｼ '/:/::./
|::.::.::.:ゝ , 厶ﾉ::.;′ ジャギ班は主力二人が消耗しているため、
ヽ.::.::l|ヽ、 r-､ ／::.::/ 戦力としてはあまり当てにしないでほしいそうだ。
＼:ﾄ､:j＞ ､ _,.ィ:´::;:l:: /
ヽ ｀ ,.ｲ ｀¨´ ﾄ､ﾚ'|/ |:/ ケンも怪我したみたいだけど、
__,. '´＿＞v＜ ｀ヽ、′ あそこには冥さんがいるからね。
┌イ ／／了,ﾊ＼＼ヽ ｀┬ｧ
／7 | { く／ノ/引ヽヽノﾉ | }-､
. /:.:.:.:{ | ｀ｰ'´//l弓| |｀ｰ′ | } :.:l
/:.:.:.:.:.{ | // ]弓ﾄ､ヽ |「 :.:.|
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 性格はともかく、立場はともかく、冥は無能ではない。
| 巫女である以上、ケンシロウの負傷は癒えているはずだ。
|
| では、霊夢が有能では無いのかというと、おそらく冥より術者としての腕は確かだろう。
| しかし、ジャギ班の損耗とは、おそらく物理的な負傷ではない。
|
| キル夫は義手での戦闘に慣れておらず、ルカは呪いに冒されている。
| その辺りの影響なのだろう。
|
|「アメリカ大使館への援軍は、難しい問題でもある」
|
| 蒼星石が視線を下げ、言葉を選びながらそう言った。
|
|「『騎兵』を『血族』の不手際であると考えるなら、援軍の一つも出すべきだろう。
| だが、ジャギの班は『教会』と因縁があり過ぎる、好ましくない」
|
|「……つーか、アメリカ大使館って『教会』関係なのかお？」
|「らしいぜ、だから今『武僧』がおっとり刀で駆けつけてるってよ」
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|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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.. ....:.r:.:..:‐-.:..::.:::...、
....:..:.: :.:.:..::.:|:.:..:.:.:..:..: :.:..:...:ヽ
rｱ.:..:. :..: :.:..:...:.:｛:.:..:|!:.:..:.:. :.:.:. :.:..:.:.
ノ/:.ヽ :::.: :..::.:::ﾐ´ ＼ｌヽ:.:..ﾄ:..:.:､.: :.:.:..:.
ノﾀi:.: :.:.: :.:.:..:ト´ ,x=＝=＼､＼ｌ＼:.: :ﾊ
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| 彼らに任せれば間違いはあるまい。
| この場のメンツで、アンデルセンが死ぬところを想像できる者はいない。
|
| まあ、ジェリドとカクリコンは死ぬかもしれないが。
|
|「そういえば、ミストさんたちも『教会』に因縁あるんだったか？」
|「うん。ミストさんは『教会』嫌いで、四ツ目さんは『武僧』を恨んでるって」
|
| つまり、援軍に行くにはケンシロウ達かやる夫たちになる。
| もしくは、本部に頼むか。
|
|「その四ツ目さん達は、レヴリアスが壊れちゃったけど、『猟犬』は倒せたってさ。
| ただ、先代さんが重傷で、結構怪我人も多いみたい」
|
| 先代巫女は善国寺の護衛任務だ。
| ならば、ミスト達は動けるのだろう。
|
| ミストのマシンは破壊されていても、チームの戦力としては並み以上のはずだ。
|
|「そんで、ミストさんは警察の人たちに応援頼まれたって」
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（⊃￣￣＼
（⊃ _ノ ＼
（⊃ （ ●）（●）
| （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ あ、オレもノイマンさんに頼まれたな。
| } ＼
／ヽ } ＼
／ ヽ､＿＿__ノ ）
／ . | ＿／
| ／￣￣（＿)
＼ ＼ ／| ＪＪＪ （
＼ ／ ／⊂＿）
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| やらない夫が口を挟む。
| 警察に援助の約束は取り付けてあるが、しかしその警察もそれどころではないらしい。
|
|「『結社』の下っ端どもが扇動して、暴徒を煽ってるらしい」
|「『暴徒鎮圧なら防衛隊時代に慣れてますよ』ってミストさんも言ってた！」
|
| 暴徒のレベルが違う気もしたが、やる夫は黙っていた。
|
|「その下っ端ってのがジャギの顔見知りなら、ジャギに頼めば穏便に肩がつくかもしれないな」
|
| ジャギは『結社』とのつながりがある。
| そして元『九鬼』のキル夫も居る。ジャギ班にはうってつけかもしれない。
|
| さて……どうするか。
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| ｀ ⌒´ﾉ あ、オレもノイマンさんに頼まれたな。
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| やらない夫が口を挟む。
| 警察に援助の約束は取り付けてあるが、しかしその警察もそれどころではないらしい。
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|「『結社』の下っ端どもが扇動して、暴徒を煽ってるらしい」
|「『暴徒鎮圧なら防衛隊時代に慣れてますよ』ってミストさんも言ってた！」
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| 暴徒のレベルが違う気もしたが、やる夫は黙っていた。
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|「その下っ端ってのがジャギの顔見知りなら、ジャギに頼めば穏便に肩がつくかもしれないな」
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| ジャギは『結社』とのつながりがある。
| そして元『九鬼』のキル夫も居る。ジャギ班にはうってつけかもしれない。
|
| さて……どうするか。
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∩ 二回言っただろ！
☆ 明日は満月ですけど、安価ラッシュでそれどころではないのでスルーします！
且 うそつき！
猫 そうじゃそうじゃ！ わしの改造は！？
☆ 来月を震えて待て！
蟻 安価ラッシュなの？
☆ はい。実際に、この後の予定はこうなっております。
・ちひろさんに聞く情報安価
・野郎どもの移動安価
・レベルアップ安価（四人分）
ξ 僕の分は？
☆ 勝手に上がってください。
☆ で、情報収集なんですが。
且 >>115って、ここで説明するべきだったよね？
☆ すべては風邪のせいです。
☆ >>142まったくまさかの大接戦ですね。
且 魔丞が多い４に決定かな？
☆ いいえ、４は【時間的余裕がある】ので２にします。
☆ 後に４。
ω ええー、４は罠だったってことかお？
☆ まあ、他に比べて【時間がかかる】場所ではありますね。
ω じゃあ情報によっては行動が変わるかもしれない質問は……以下の通りだお。
Ａ【『万魔』の目論見】（慎二の説得に使える
Ｂ【『万魔』の呪いの解き方】（慎二の説得に使える
Ｃ【『グレン団』の有無】（別に確認せずにジャギを読んでもよい
Ｄ【麻呂とモズグスの戦う理由】（よくわからない
Ｅ【ネクロノミコンは『教会』関係者が持っているか】（『蛇身』対策
且 まずはこれを安価で確認しよう。
且 情報量は最低四回分ある。さっきの買い物をなかったことにしてもいい。
且 五種類の質問を『聞く/聞かない』で回答してもらい、多数派をとる。
∩ ただし、聞くと聞かないが同数だった場合聞かないぞ。金の問題だ。
☆ 安価2/15中 酉のある方はフライング可
安価テンプレート
Ａ：聞く/聞かない
Ｂ：聞く/聞かない
Ｃ：聞く/聞かない
Ｄ：聞く/聞かない
Ｅ：聞く/聞かない
Ａ：聞く
Ｂ：聞く ABはシンジさんのためにセットでおさえたい
Ｃ： 聞かない
Ｄ：聞く CDどっち切るかといわれれば・・・ううん、やらない夫の今後のために聞いておきたい。
場合によっては麻呂を助けに行かないという流れもあるかもだし
Ｅ：聞く 強大な悪魔蛇身さん対策はほしい。ステキなキャラだし！！
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞く
Ｅ：聞く
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞く
Ｅ：聞く
おおっと、肩がついちゃう！
ありがとうございます。
B聞く
まぁ、セットやな
C聞かなくてもいいかも知れん
D聞いてみよう
E蛇身さんとの約束も有るしな聞こう
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞く
Ｅ：聞く
Cだけは代替の手段があるので。わかんないことは聞いてみよう
後で質問が出た時の為に。
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞かない
Ｅ：聞く
慎二、キオ関係のことは聞いとこう
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞く
Ｅ：聞く
Aは聞く必要無し、問答無用。サツバツ！
Bだけ聞いときゃ桜用には事足りる。
C不要。ジャギさんいってらっしゃい。
D勘ｗ何か仕込まれてそうな気がするｗ
E蛇身対策に必要。
おまけ
> Ｃ【『グレン団』の有無】（別に確認せずにジャギを読んでもよい
呼んでも？
> 且 情報量は最低四回分ある。さっきの買い物をなかったことにしてもいい。
情報料？
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞く
Ｅ：聞く
Ｂ聞く
Ｃ聞かない
Ｄ聞かない
Ｅ聞く
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞かない
Ｅ：聞く
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞く
Ｅ：聞く
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞く
Ｅ：聞かない
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞かない
Ｅ：聞かない
呪いの解き方は聞きたい
『万魔』の目論みとグレン団と麻呂モズクズは知ったことかー！
ネクロノミコンは少し気になるけど気が乗らない
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞く
Ｅ：聞く
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞く
Ｅ：聞く
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞く
Ｅ：聞く
Ｂ：聞く
Ｃ：聞かない
Ｄ：聞かない
Ｅ：聞く
A 聞く１６ 聞かない４
B 聞く１９ 聞かない１
C 聞く０ 聞かない２０
D 聞く１３ 聞かない７
E 聞く１７ 聞かない３
>>151 ： ◆bbq3AN25Iw
>>152 ： ◆uUUL1UxePw
>>154 ： ◆yYd9Z6eRjk
>>156 ： ◆GoMmwhXw6.
>>157 ： ◆lGbW60L72o
>>159 ： ◆vxML1Lislo
>>160 ： ◆nzPELBqxOw
>>161 ： ◆mdNzeAtrtQ
>>162 ： ◆Z0APLXykMM
>>163 ： ◆BOfUUEthUU
>>164 ： ◆.AbaIO0B0A
>>165 ： ◆wZFOryiZkw
>>166 ： ◆QpZ3gvBxm2
>>167 ： ◆CBWsOpHrbw
>>168 ： ◆52sg9FxRUQ
>>169 ： ◆4eLgaI8N3I
>>170 ： ◆fl15rilh2E
雑談所
>>777 ： ◆mmsSEDCh.s
>>793 ： ◆MAROd..Uts
>>799 ： ◆3DH52tljio
抜け・間違いがあれば修正お願いします
☆ 現在2130 作戦終了2400
☆ 移動、探索には30分。戦闘には最低30分。
☆ 移動スキルや警察の便宜を使うと、移動時間を短縮できる。
☆ 次の目的地 → 暴徒鎮圧
☆ ちひろさんへの質問
Ａ【『万魔』の目論見】
→ １：実際困ってる
→ ２：臓硯を慎二に殺させたら楽しそう
→ ３：そもそも慎二には興味がない
Ｂ【『万魔』の呪いの解き方】
→ このお金じゃ詳しい事は分からない。解決法を探すなら以下の方法がいいよ
→ １：臓硯に詳しい事を聞く
→ ２：間桐屋敷の地下を捜索する
→ ３：ネクロノミコンを読み解く
Ｄ【麻呂とモズグスの戦う理由】
→ 麻呂はニャルラトホテプに唆された裏切り者だから
Ｅ【ネクロノミコンは『教会』関係者が持っているか】
→ 所有している。現在日本にある。
→ 容疑者は以下のとおり。
『武僧』アンデルセン、シロッコ
『異端審問官』モズグス、彼の弟子
『米軍』トールマン、
『黒手組』サーシェス、キンブリー
『野良犬』ヤーボ大佐
『その他』エダ
且 んんんんん？
ω おいちょっと待てお。
∩ 順番に考えよう。まずＡだが、『万魔』はやっぱり手を必要としてる。
且 で、一回接触していて、もしかしたら手を貸してくれるワカメにダメもとで連絡したと。
ω その上トレースの感じだと、行く宛てがなくなってウロウロして、
ω 一か所にとどまってる桜がいたら襲う。
ξ ……完全に手詰まりを起こしてるようだな。
蟻 そうすると、『万魔』さんを手伝う理由がないよね。
且 ただし、たぶんだけど地下の探索をできるのは今しかない。
☆ どれぐらい時間がかかるかは分かりませんがね。
ω そうすると、警察の後に行くのはやっぱり難しそうだお。
蟻 『ネクロノミコン』ゲットが、一番近道？
ξ あるいは、どうにかして爺さんから聞き出すかだ。
ξ 【どうすればじいさんは桜を諦めてくれるか】を知る必要があるな。
∩ 志麻子さんの話だと、今行方不明だろ？
ξ 死んでいないならまた今度にすればいいさ。
且 問題は【麻呂が裏切り者】の真偽だな。
金 ちひろさん、うそつかない。
∩ 麻呂さんが裏切り者か……。
且 翠星石を手元に置いていて、諸葛亮孔明の腹心を連れている。
且 納得できる人選だなｗｗｗｗ
蟻 そうすると、モズグスさんはそれに気づいて？
ω でも、トレースだと麻呂は最終的にニャルに殺されてるお。
蟻 「お前はもう用済みだぁ」
∩ そうかもしれないなぁ。まだ時間的余裕はあるんだろ？
☆ あります。
且 なら後回しだ。で、最後。
蟻 ネクロノミコンは『教会』かぁ。
ω そりゃあ、『血族』内部でいくら探してもないわけだおｗｗｗｗ
且 シナリオ的には、大使館へのフォローをすると手に入るかもしれないね。
☆ そういうメッタメタな発言はやめてくれませんかねぇ。
ω つーこって、考えるべきは派遣業務だお。
ξ 桜が安全なら、『万魔』は放置でいいんじゃないか？
ω ほいほい、華琳様と金糸雀に頼んどくお。
且 君はどうするんだい？
ξ 優秀な僕の力が借りたいって言うんなら、それなりの言い方があるんじゃないのか？
ω 問題はアメリカ大使館をどうするかだお。
且 誰か送った方がいいと思うね。
ξ おい！
∩ すまん、手を貸してくれ！
ξ え？ ああ……おう。
蟻 大使館に送るならケンシロウさんのチームだよね。
且 それにはまず、目青不動の引き継ぎがいるな。
ω それは、ジャギかミストさんに頼めばいいお。
∩ 残ったチームはどうしてもらう？
且 警察に来てもらって、暴動鎮圧を一緒にやればいい。
∩ 一足先に歌舞伎町に行ってもらって牽制してもらってもいいな。
☆ それじゃあ安価ですね。
☆ 安価 2/18日中 酉のある方はフライング可
１ ジャギ班：目青不動 ミスト班：暴徒鎮圧
防衛隊時代の任務で馴れてるらしいよ！
２ ジャギ班：目青不動 ミスト班：歌舞伎町
ミストさんのウザさで場をかき回してくれる？かも？
３ ジャギ班：暴徒鎮圧 ミスト班：目青不動
ジャギの知己がいると話が早いか？
４ ジャギ班：歌舞伎町 ミスト班：目青不動
『異端審問官』の前に『堕落した武僧』を連れて行って大丈夫か？
暴徒は鎮圧だー！！
暴徒の皆さんとグレン団の出番は犠牲になったのだ……。
安価＝３
＿___
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／: :／ :/: : : : : :／: : : : / : : : : |: : : ＼: :ヽ .(__乂__)
. Λ: :/ : : ′/: : 斗―-: / .′: : Λ.:| : : |: : |
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. |人: : |八 ｛: | ､、 __ /: : : |: :{
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| 頭をつつき合わせるやる夫たちに、ひどくにこやかなちひろが声をかけた。
| その口調は善意に満ちており、微笑みは友好的で無害に見えた。
|
| あなたの力になりたいという、全力のアピール。
|
|「タダか？」
|「はぁぁ？」
|
| この人頭おかしいんじゃない？ ちひろは恐怖と疑念の入り混じった視線をやらない夫に向けた。
| うん、まあ、やらない夫だって分かっていた。
|
| サービス価格という意味だろうと。
|
|「金なんてない」「あたしも」「財布だけじゃ足りないか」
|
| 口々に飛びだす『傾国』への非難。
| ちひろはそれを鉄壁の笑みで受け流す。これはきっと邪悪な事を考えている。
|
|「出世払いも可能ですよ？ もちろん利子も頂きますが」
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.. ....:.r:.:..:‐-.:..::.:::...、
....:..:.: :.:.:..::.:|:.:..:.:.:..:..: :.:..:...:ヽ
rｱ.:..:. :..: :.:..:...:.:｛:.:..:|!:.:..:.:. :.:.:. :.:..:.:.
ノ/:.ヽ :::.: :..::.:::ﾐ´ ＼ｌヽ:.:..ﾄ:..:.:､.: :.:.:..:.
ノﾀi:.: :.:.: :.:.:..:ト´ ,x=＝=＼､＼ｌ＼:.: :ﾊ
ｲﾉ |.: ::ヽ:.::.:.:.}´ , ､ -xl:. :.:i
ｲ { }:.: :.:. :..:.:.ﾐ / 札! l:.: :}
ﾉ／ { ﾄ.:.:: :.:.ﾐ { ﾄｨﾉ ' 仭ｲ:.:/
{Yi }ﾄ ヽ「ミ｀''‐-､ , ｰ レ'
ﾉノ )〈 { 〈 ヽ __ __ | どれくらい？
{Y} {Y} ゝ ､ ＼ 丶 / 丿 変動金利で年利0.650%ぐらいかな？
iタ }〈 l丶 ヽ_ノ ／ ＼
{r} {y} l ` . ／
}ﾀ 〉| l Ｔ
{y} ﾏ! ノ ___ ト ._
ﾏ｝ {i}_ - ´／ ヘ l! ｀ ‐ 、
{ﾍ , ´ ｒ´ -┤ -‐ l! ハ
ﾏ! / l -┤ l! ｌ
ｔ} ′ l ｲノ l! |
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|「まさか、住宅ローンじゃないんですから。日割で複利です！」
|「それって、一週間で二倍になるじゃないですか、ヤダー！」
|「鬼！」「悪魔！」「鬼や悪魔に失礼じゃろ！ いい加減にせい！」
|
| ぎゃわぎゃわと叫ぶ一同を、ニャンコ先生が一喝する。
| ちなみに日一割を複利計算すると、七日で1.949%。
|
| 殺意に満ちた利息である。
|
|「問題は『出世払い』に利息をつけるとどうなるかだな。
| 出世が一月後だったら、出世して得た報酬一回分の……何倍だ？」
|
|「十七倍です」
|「死ね」
|
| お話にならない。
| 思わず間髪いれずに突っ込んだ蒼星石であったが、すぐに考え込んだ。
|
|「僕らが今回のことで得る報酬を払う約束をするというのは？」
|「えー？ 本当に出るんですかその報酬」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::.:.:.:.:.:.:. :. :.`ヽ
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::.､::::.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
.:.:..:.:.:.:.:.:/.:.::::::::::::::＼:＼ヽ::ヽヽ:',
.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:::::::::::::::::.:.ヽ::i:::i::::::', |:|
i.:::::::::/::::ﾊ:::::::!::::::::::::::::',:i:::i:::::::l.|:|
i.::::::/.::::〃ﾊ:::|:::::::::::, _::」|::|:::::::l l:!
l.:::/.:::::〃 ',:::ﾄ､::::く::::::::||::|:::::/ ﾘ
l::/.:::;ｨ:/＝-ヽ＼ヽ,.ｨイ1!::!::/ ′
l/:／ /-‐ 〈tfｼﾉ::!::!′
K ,.ィﾃﾃ'ヽ `´1://
::::', V弋ｿノ ､ l::::|
::::::', ¨¨´ / /::::| 現状『血族』本部はまだ交戦中みたいだけれど、
::::ﾄ､ヽ､ _ ,.ｲ::::ﾊ! 大体は収まっている。
::::i `'／l:::::/
:::::i ｀`ｰ┬一'´ |::/ それに『猟犬』と『蛇身』がどうにかなった以上、
:::::L ＿ __/ |/ 『血族』が壊滅する心配はたぶんない。
＼|＿_ _ ユ_＝=ァｧ
＼//
＼
＼__
. .: .: :／￣,.-､入
.: .:. :. :.／ ヽ_ソ.::::::::::.`､
.: .:. :. ／ ヽ_ソ.::::::::::::::::::::.ヽ
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| だから出る。たぶん出る。
| 胸を張って断言しようにも、蒼星石にはいくつか懸念点があった。
|
| まず、アリカの班は遊撃を命じられているが、具体的な指示がない。
| その上で動く分には何の問題もない。ないのだが。
|
| どうして『傾国』と行動を共にしている？
| どうやって新宿衛生病院の事を嗅ぎつけた？
| どうやって『蛇身』の出現を察知した？
|
| ……まっ黒である！
|
| その辺りをぼかして報告すると、たぶん特別な評価は受けない。
| それどころか、フリット・アスノの逆鱗に触れる可能性もある。
|
| 何故みすみす、キオを『蛇身』に同行させた？
| 彼の身柄の安全は？ 貴様らの誰かが行けば良かったのでは？
|
| ぐうの音も出ない。
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|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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ｘ, ｘ,
} ､＼＿＿＿／/ } ／
厶- } {‐ く 〈{＿＿＿__
／ ／ ＼ ＼ ＼ ＼ 大丈夫、
＿/ ｉ{ (Ｃ) (Ｃ) }i '. _ 7＾ 丶 君たちの祈りは間違いなく遂げられる。
〃7 八 ､_,_, 八 V＾)) / '
＿／{{ ／ ｀ ｧ r ' {{､ 〃'く_＿ } さあ、受け取るといい。
(__.:.:ﾟ｡:.ヾ=彡 .′ '. ゞ=彡.:.:.:.｡ﾟ-く ′ これが君たちへの報酬だ。
ｰｔ__ﾟ／ /{ ト, ＼ﾟ＿r'′ /
.' } ﾄ ┐ l f⌒丶,＿／⌒' ／
{ ｝ l | { } ／
丶 し' し' 厂￣ ー----=彡
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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| しかし、そこに颯爽と現れる影があった。
| 狐か、猫か、鼬の類か。得体の知れない白い獣。
|
| ガラス玉のような赤い水晶体を光らせ、口腔と思われる部位を動かさずに、そいつは音を発していた。
|
|「キュゥベぇ！？ 大丈夫なのか！？」
|「ああ、柴崎蒼星石と佐倉杏子の結界のおかげさ。ボクは九死に一生を得た」
|
| 驚くやらない夫に、キュゥベぇは静かに、優しく応えた。
| しかし、使い魔の操作で魔力と寿命を削っているはずだ。杏子が知ったらカンカンだろう。
|
|「『五色不動』も破られず、大結界も回復した。
| この調子だと、ボクはお天道様を拝むことができそうだよ。
|
| ああ、もちろん本体は集中治療室で寝たきりだから無理だけれどね」
|
| 笑えない軽口を叩きながら、キュゥベぇは小動物の身軽さでアリカに近づく。
| そして前足と思われる部位を、そこに握った手紙を差し出した。
|
|「この体では往生したけれど一筆書いたよ。とっておくんだ」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼ ……え？
| （__人__） | 報酬かお？
./ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| アリカが手紙を開き、一同がそれを覗きこむ。
|
|「お初にお目にかかる、『血族』のキュゥベぇだ。『傾国』、君は金銭を報酬に奇跡を起こすのかな？」
|「そうですよ。期間限定お得なサービスで、あなたの願いもかなえて差し上げます」
|
| 一見ほのぼのとした調子で挨拶をかわすキュゥベぇとちひろ。
| しかし、両者の間には静かな火花が散っていた。
|
|「なるほど、鷹野三四の読みは外れたようだね。こいつはビンボウガミじゃない」
|「そうですね」
|「君は怨霊の類。しかも、単純な誰かの思念ではない」
|
| キュゥベぇの言葉に、ちひろは口を噤んだ。
| 少し不機嫌そうに、目前の白い獣を見降ろす。
|
|「『ビスケットハンマー』に近いな」
|「……は？」
|
| キュゥベぇの呟きが理解できなかったのだろう聞き返すちひろ。
| だが、すぐに気がついた様子で何事もなかったかのように笑顔になった。
|
| きっと彼は試したのだ。
| ちひろが、それを、知っているかを。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
安価は１！
結界を守ってる時に『万魔』がこられてもなんだし
１ ジャギ班：目青不動 ミスト班：暴徒鎮圧
>>177 ： ◆GoMmwhXw6.
>>179 ： ◆fl15rilh2E
>>180 ： ◆sVVR0Q7eM2
>>184 ： ◆4eLgaI8N3I
>>191 ： ◆bbq3AN25Iw
>>197 ： ◆mdNzeAtrtQ
２ ジャギ班：目青不動 ミスト班：歌舞伎町
>>181 ： ◆u9Ls68fGDM
>>182 ： ◆BOfUUEthUU
>>183 ： ◆QpZ3gvBxm2
>>194 ： ◆lGbW60L72o
雑談所
>>824 ： ◆3DH52tljio
３ ジャギ班：暴徒鎮圧 ミスト班：目青不動
>>178 ： ◆wZFOryiZkw
>>185 ： ◆yYd9Z6eRjk
>>192 ： ◆uUUL1UxePw
>>195 ： ◆RengelsnNs
>>196 ： ◆nzPELBqxOw
>>198 ： ◆.AbaIO0B0A
>>199 ： ◆CBWsOpHrbw
雑談所
>>823 ： ◆MAROd..Uts
>>829 ： ◆mmsSEDCh.s
４ ジャギ班：歌舞伎町 ミスト班：目青不動
なし
抜け・間違い等がありましたら修正お願いします
頭をつつき合わせる→つきあわせる？
(それをふまえた小粋なジョークとは言いにくいふんいき)ありがとうございます！
,. -- ､
＿＿ / 丶
,. "／ ｀ヽ- ､ ﾉ
/Z / ｀ ヽ ´
.i r┬‐┐.. ﾊﾘ
{/＼_/´:: :: .─-_.. /|
V:: :: :.ﾊ: :: :: :: :: f'´|ヽ
/ﾊ:: ::.〈 〉:: :: :: ::ハ ﾊ ! ええと？
{ } ＼:l {_:_:_:／ ／ 夢宮班は『傾国』をちょう、ちょう……。
〉{ ,⊥ﾊ--T"
/｀＼へ! 〉-'＝〈 /=-､＼ _ .. -‐r ､
|: . `!/ﾊ ハ ｨ 〃 （: . }
⊃:_:_.〈 | ﾐﾍ ヽ/ r彡::/ﾆ 厂Jr┘
「 .ハ ＾ /ﾊ＾ / {:.:.T ﾍ
ヽ -＝{ } ヽ/ . :/-─rJ: . |_ノ
｛´ 〉{ ハ ;|__:_:_{: .. |
Y´{. } ヽ } l|_て: .: |
|: ハ /ヽ l|:.:.|: .: |
「￣{ ﾉ. : : : . l ﾉ. . |/ヽ:. . |
/ / } : : : : :ハ .ﾆ〈 /: .. |
／ー'|〈 .: : ヽ/ /| 〉: . |
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|「調伏だお。仏様の力で悪霊を退治するとかそんな意味」
|
| 分かりやすく説明すると、やる夫たちがちひろを捕縛、ニャルの情報を引き出したと。
| そしてキュゥベぇの危機を救ったので、報酬を与えるという一筆。
|
|「これを出すとどうなるんだ？」
|「夢宮班の手柄となり、名声と給料を得、ついでに……アリカが正式な班長になる」
|「え？ アリカは正式な班長じゃなかったのかお？」
|
| やる夫は、とっくにそう言うものだと思っていた。
| というか、正式ってなんだろう。
|
|「アリカもそうだけど、冬悟やドルキ、できる夫。あとはミストさんも仮の班長さ。
| 先月に指揮官が死にすぎたから、とりあえず正式な役職は代行になってる」
|
| ほぼ本決まりだが、書面上は違ったということなのだろう。
| 正直、変わったからどう違うかは良く分からないが。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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! ,. -‐── ────┴ ─‐┐
', ,. '´ /
> ´ /
く . -‐=＝＝＝＝= ー-く
＼ ,. . :"´: : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : :ヽ
>'´ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ./ハ: :.l: :!: : : : : :l
i: : : .: : . :. {: : : : : : : :./ /ﾊ: l.: !: : : : : :}
|: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:.｀メ､ // V: :l: : : l : ;′
|: : |: :.|: : : |::|: : :∠イ_〃＞ Vく: :./}:/
＼|: :.|: : : |:.|: : :`弋夕ｿﾉ｀ tり:.:/ l/
＼|ヽ: :|.:|: : : :.i.:|￣ ヽjⅣ とりあえず、
}ヽ仆ヽ: : : :lN _ _／: :l 『傾国』を同行させるお墨付きをもらえたということか。
／￣￣｀`ヽ､: レ'´￣｀): : : :l
／ V `ー ﾕヽ.:.|
,ん子こ`ヽ | ﾕ､l./
,ん'´: : : : `ヽヽ | l ﾊ'′
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|「そうだけど、結局責任は君らにある。
| もしも『傾国』を取逃がしたりなんてしたら、あとの事は知らないよ」
|
| 刺された釘は深かった。
| 素知らぬ顔で微笑むちひろ。彼女との契約は今宵限りのものだ。
|
| そうすると、逃げられる可能性は極めて高い。
|
|「それはともかくちひろさん、オレ達はこの報酬を対価に、あんたから買い物をしても構わないのか？」
|「かまいませんよ。
| ここで契約され、対価として私から何かを購入したなら、そのお金は不思議な力でかき消えます」
|
| つまり、『傾国』は使い物になるということだ。
| 彼女から情報を得る機会は、まだあと少しある。
|
|「じゃあ、置いておいて。だ。
| キュゥベぇ、ちひろさんの正体が見破れるのか？ ニャンコ先生の時みたいに」
|
|「それは不可能だよ、備府やらない夫。
| イヌガミノスクネは資料に名前と姿を確認できた。しかしこいつはそうもいかない」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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＿＿＿
／ ヽ､_ ＼
／（● ） （● ） ＼ でも、さっき心当たりがあるみたいだったお？
／:::⌒（__人__）⌒::::: ＼
| ｌ^l^lｎー'´ |
＼ヽ L ／
ゝ ﾉ
／ /
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| やる夫の鋭い差し込みに、キュゥベぇは静かに、ゆっくりと首を振った。
|
|「近いものは知っているけれど、それと『傾国』は次元が違う。
| ボクはこいつを怨霊の集合体、呪いの塊だと判断した。
|
| しかし、普遍的無意識から発生した死の集大成はこのように自立したエゴを持たない。
| 通常の場合、彼らは魔力と実体を持った現象に過ぎず、多くの場合天災などでその理性無き意思を発言する。
|
| 悪魔関連の地震や台風は知っているだろう？
| 地獄の釜が開き、一時的にゲートパワーが上昇する。
|
| その現象そのものが、こいつに極めて近いとボクは考えているんだ。
| わかるかい？」
|
|「わからん」「わかんない」「三行で」
|
| フムフムと頷く蒼星石や慎二、しかしバカ二人とやる夫には理解できない世界であった
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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,へ、
/: : ヽ＼
/: ; -‐ﾍ ＼,､
厶'´ λ ｀ｰ
γ__二二ミ ､j ､
/ / / ｀ヽヽ ｲﾊ ヽ
{ { / ハ } 弋ﾘ '
ヽУ l ﾉ/ l
У ﾋ" l 『傾国』≒台風や天災。
/､ r､ γl / ｰｧ/ でもこいつ、自我があるんだ。
, --‐一 'ｰ' ｰ'ノ ｀ / ／
, -‐‐'´γ'´￣ λ _ ィ
｀く＿＿__入＿＿／ / | ﾊ
/ ﾊ ﾊ
, , ヽ、
. | i ﾄ､__入__） ＿＿＿
| | | | , ＜ ＞ ､
λ | | λ ／ ＼
/ .ｉ | | / ヽ ／ ＼
/ | | | / ヽ、 ヽ
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 二行にまとめたキュゥベぇ。では、さっきの長々とした話はなんだったのか。
|
|「つまり、伊集院様のご慧眼でも、こいつの正体は見破れないと？」
|「そうだね。一般的に考えたらこの手の現象型怨霊が自我で動くはずなんてない。わけがわからないよ」
|
| 器用に前足をすくめるキュゥベぇ。
| 海千山千のキュゥベぇに分からないものが、やる夫たちに分かるはずがない。
|
| 当のちひろはうすら笑いを浮かべるばかりだ。
|
|「まあ待て、『ニュクス』の例もあるじゃろう」
|「アレは神を現象にしたんじゃない。神自身の中にあった現象の部分を拡大したものだよ」
|
|「つまりこ奴は、現象の中の神格を拡大したものである可能性がある」
|「しかし、それは自然現象ではないね。逆はともかく、そんな特殊な術……」
|
|「故の『傾国』なのではなかろうか」
|「なるほど、その想定は考察の価値があるね」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
／￣￣＼
/ ヽ､_ ＼
. （ （● ） |
. （人__） |
r-ヽ | なあ、ニャンコ先生。
（三） | | 『ニュクス』ってあのニュクスか？
> ノ /
/ / ヽ /
/ / へ> <
|＿__ヽ ＼／ )
|＼ ／|
| ＼_／ |
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| とりあえず理解できた単語、行きつけの店の名前に食い付くやらない夫。
| ニャンコ先生は彼を一瞥し、意地悪そうにひげを揺らした。
|
|「当たらずも遠からずじゃな」
|
| 実際、その店の主人も常連も悪魔だ。
| しかし、その店がなぜ、何のために存在するかをやらない夫は知っている。
|
| あそこは、甘味を愛するヒトと悪魔の、種族を超えた社交場だ。
| 主人であるロリカードも常々言っていた。
|
| 世界が滅ぼうとも、東京が丸くなろうとも、スイーツがそこにある限りこの店は続く。と。
|
| 世界が滅んだら甘味どころじゃあないんじゃないかという無粋な突っ込みは不要である。
| それでも甘いものを求める心が死なない限り、甘味は甦るのだ。
|
| 何度でも、不死鳥のごとく！
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
且 おい！
☆ では、気を取り直して成長安価です。
ω いつも通り、能力値は二つとも安価にするお。
ω スキルは以下の二つ。
《□モーンブレイド》
特別ルール
《□こんなこともあろうかと》
アイテムを購入していたことにする
ω 《□こんなこともあろうかと》……結構便利な気がするお。
且 まあ、汎用性は高いね。
∩ オレは力は固定、もう一つの上昇は安価だ。
∩ スキルは以下の二つ。
《コンピュータ操作》
コンピュータで情報を得る
《気合》
次の格闘攻撃の最終威力が二倍になる
∩ スキルは変更なし。
且 僕も片方は魔固定かな。
且 スキルは全体回復《メディア》が重なっていきなりランクⅡ、文句無し。
蟻 あたしも片方は力。
蟻 スキルも後列攻撃できる《飛び蹴り》とクリティカルする《□煌点の会心》だからおっけー。
ξ 僕はダイスの結果 体+1 運+1だ。
且 魔は？
ξ いいんだよ！ 優秀な僕に足りない部分を補足したんだ！
ξ スキルは《マハブフ》のランクアップと《□幸運》だ！
且 え？ なに？ どういうこと？
☆ クラスは黒魔術師と候補者あるいは遊び人だと思いまして。
ξ まあ、この僕が不幸な事故死をしなくなったということさ！
ω それじゃあ安価取るお。
ω やる夫は何を伸ばす？ その１
ω１ 魔：MPが上がったりする、特に必要ではない
ω２ 体：HPと防護点が上がったりする、特に必要ではない
ω３ 運：応援判定値がもうすぐ100%超える、特に必要ではない
∩ ついでにオレのもだ。
∩１ 力：威力と判定値が上がる、メイン能力値
∩２ 魔：威力とMPが上がる、あると嬉しい
∩３ 体：HPと防護点が上がる、現在十分ある
∩４ 運：あまり必要ない
☆ 安価 2/20日中 酉のある方はフライング可。
＿＿__
／ ＼
/ !
|ノ ヽ､ |
|） （●） |
（_人__） /l‐-､
l｀⌒´ / |／:|
ヽ ＿＿／-‐':::／!
_>‐'::::-一'::::::::ﾍ
／＿::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
／‐-､:::::::::ヽ､::::::::::::::::::::ﾍ､
<二二＞―/ヽ､ _／―::::::::::V:::::／::::::ー-:／:::ﾍヽ、
<二￣〈 ○/::::::::::`ー―――'｀ｰ､-.'::::::::::::::::――∨:〉::::::::::::::/::::::::::∧:::｀ー―――--､__
/_/＼ ｀ｰ.|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::_,-'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ＼::::::::::::::::/:::::／!
｀ ＼__!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,-'´ヽ::::::V::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::｀::::::::::::::::::|:／￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ / ＼:::::::::／ー- ＿/――――三三┘
＿// / ＼:::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::―::::::::::｀＞
l / ノ ￣＼:::::::/:::::::::::::::::::::|::::::::|￣
／´┌'´ ―--､＿ ヽ:::::::::::::::::::::::::::|::::::::|
,.-‐'´ ／ ヽ _ /|!￣iｰ――--l:＿:;!
, -‐'´ / ヽ ￣ .!| |::::::::::::::::::::|
／ _, -‐―┐ V || |::::::::::::::::::::|
┏━━━━┳━━━━━━┳━━━━━┓
┃ PC01 ┃ やらない夫 ┃レベル：14 ┃
┣━━━━╋━━━━━━┻━━━━━┻━━━━━━━━
┃STATUS..┃力：16 魔：03 体：07 速：02 運：06
┣━━━━┛ 94% 29% 49% 24% 44%
┃ 破魔無効 剣・ガン・神経・呪殺に強い/弱点なし
┃
┃ HP：105 MP：34 命運：6
┃ 物理防護点：42 魔法防護点：27 回避：17%
┃ イニシアティブ：12+1d 回復判定：32%
┃
┃膝丸 53+1d 104%
┃ニャンコ先生のひげ .67+1d 116%
┃
┃アナライズ：14+1d 44%
┃
┃《気合》：MP5 次のターンの最終攻撃威力二倍
┃《□□男気Ⅱ》：バッドステータスを打ち消す。死んでるなら蘇る。
┃《悪魔召喚》《コンピュータ操作》《カードハント》《デュアル・モード》
┃《突撃》《一部の活泉》
┃
┃ニャンコ先生（魔獣カーシー） 墨目（妖獣ガルム 邪鬼アマノサクガミ）
┃
┃Ｅ：ドルフィンヘルム 覇王の鎧 Gラダーズ ジェットブーツ
┃青龍刀 日本刀 観音神符 162マッカ
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
|ﾆ| |ニ !
|ﾆ| |ニ !
|ﾆ| |ニ |_
￣￣￣｀ ＜ |ﾆ| |ニ |
ニニ |ﾆ| |ニ |
／ ニニ ヽ.ﾆｊ |ニﾆ
/ ニニ ﾆｒ〈ニﾆ
/ ニニ ／ i!ゝｲﾆﾆ〉
, 、＿ ニニｒ' ,,ｲ | ﾟo{レ7
{ ー--‐Nﾆﾆ|彡･ ﾆl ｲニ
i ＿＿＿_z, 三三ﾆ≧´.ﾆl |!ニ{
_・ __ｨ三三＝ }ﾆ! |!ﾆﾑ
≧＝彡ﾃ ﾉﾆｊ0 }ニム
＞､ し ｛ ﾉー彡_Y ﾑﾆV´
ﾑ ニ≧ｭ､ ＿＿ ｀ー‐ｲ（_´ ﾆj! l!ﾆ/
/ ＼ アｒ､￣ {ニニゝｲj! ﾏ|
ｊ/´ ⌒ミ ､｀ヽニ､, ｀^7/｀ヾニ ニゝ-イ{
{ ﾊ ヾ｀ ト､ {/ {⌒>＝−､ニｏ ≧≠て
ｌ! -−Y ミ､ ｀ ﾍ ! し′ }´￣ヾ彡^'￣
ｊﾏ ´ ,,z≠ｭ}ヽ ﾊｊ レ（ ｊ
ハ ﾑニニﾆ､ /_ｒｧ⌒}ィ⌒ー―イ
ｌ { ｌ! ｒ ≧＝二 ｊ / {
ｊ ﾄ ｊ ﾑ ｊ
八 ﾊ | ヽ ヾｭ､ ノ
ﾊ ｀ヽ ＞−＝ ー´⌒T' ￣ｱﾆ{
┏━━━━┳━━━━━━┳━━━━━┓
┃ PC04 ┃. やる夫 .┃レベル：14 ┃
┣━━━━╋━━━━━━┻━━━━━┻━━━━━━━━
┃STATUS..┃力：02 魔：06 体：04 速：02 運：16
┣━━━━┛ 24% 44% 34% 24% 94%
┃ 破魔・精神無効/弱点なし
┃
┃ HP：76 MP：42 命運：8
┃ 物理防護点：29 魔法防護点：20 回避：17%
┃ イニシアティブ：12+1d 回復判定：26%
┃
┃モーンブレイド 三柱の死神を、黒剣の残影を通して具象化する
┃ケミストリー２ 回復アイテムを同時に３個扱える。消費MP10
┃マッパー 情報収集スキル。42% 消費MP8
┃
┃□□蛇の道は蛇Ⅱ：情報収集スキル
┃□電気ショック：DEAD打ち消し
┃□こんなこともあろうかと：アイテムを購入していたことにする
┃
┃《ケアマネージャー》《研究者》
┃
┃魔石、ディスポイズン、チャクラドロップ、道反玉、デクンダの石
┃セキレイの羽
┃宝石：オニキス、エメラルド2、アクアマリン、アメジスト
┃
┃E：ダーククラウン、ハイレグアーマー、ラウリンの指輪、ジェットブーツ、
┃ 宇宙意思のリング
┃102マッカ
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
高い補助力を持つ墨目と、高い汎用性を誇るニャンコ先生を使役し、オプションで通常攻撃もできる！
ちなみにモーンブレイドは消費型スキルなのでボス戦用だと考えるべき。
つまり、やる夫の運100%は結構意味があります。
その辺まったく知らないんだよな〜
ω3
∩２ サラマンダーよりずっと早〜いな状況になるように選べないからこっちで
やる夫的には5ぐらいあれば十分。すぐに手に入らないなら関係ない。そんな資産もない。
やらない夫の次の目標はドラゴンの小手の10。いつ手に入るかがそも不明。
>215
少なくとも「奴は優秀だから抱きこんで『血族』の新しい力になればいいな」ぐらいは思われて、『血族』嫁はもらえるでしょう。
生き延びるために
ω ２
前衛サマナーはそこそこバランスよく魔が欲しいので仲魔に補助させるために
∩２
安価
ω＝３
∩＝２
∩２ 魔：威力とMPが上がる、あると嬉しい
で
∩１
？？？「あ、わたしはスキルとしてやる夫さんにとうろくされちゃうんですね？」
∩２ 魔：威力とMPが上がる、あると嬉しい
レベル上がったけどニャンコ先生の合体はどこまでいけるかな？
ω＝３
∩＝２
で
∩３
やらない夫は体上げてグラマラスアクスでも買ったほうがいいと思うんだ
売ってくれなそうだけど！
∩１
∩３
∩２ 魔 に一票
∩＝２
∩２ 魔
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼ それじゃあ、やる夫から質問だお。
| （__人__） | つーか、契約書とか必要かお？
＼ ｀ ⌒´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i
| ＼/ﾞ（__)＼,| i |
＞ ヽ. ハ | |｜
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|「じゃあこれに」
|
| ちひろが取り出したクリップボードには、A4のコピー用紙が閉じられていた。
| コピー用紙にはワープロで打たれた文字とアンダーラインがあり、
| 下部には名前と印鑑を押す点線の丸がある。
|
|「甲は乙に対し、甲の取扱商品を乙の＿＿＿＿を対価に売渡す。
| 甲は定められた規約に則って商品を用意する。
|
| 全ての商品は時価であり、商品価格は時節によって変動する。
| 全ての商品単価は乙の財産を基に計算される。計算式については別紙を参照のこと。
|
| 今回の商品：＿＿＿＿＿」
|
| やる夫はボールペンで『キュゥベぇからの特別報酬』と書き、その横に日付を書いた。
| 今後の報酬すべてを奪われては敵わない。
|
|「はいはい、何をご用意いたしましょうか？」
|「『万魔』の目論見が知りたいお」
|
| 商品欄に、「『万魔』が慎二を呼び出した目的と彼女の真意」と書きこむ。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
＿＿＿＿＿
/:::::::::::::::::::::::::::ゝ､
......::::{::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ::ヽ
〈:::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::ヽ::::::::::::::ミヽ
>;;:::::::::::::::ヽ:::::ヾ::::::|ﾐ::::::::::::::::::::ヽ､
.〈:::::|:::::::f:::::::::;;''')::::人::ﾊミ:::::::::::::::::从
i:::|::::::::ﾄﾐ'' 〈::::{ ／}::L ミ::y-ミ::ヽ
|::|::::::::::::::ヽ ):）fイ:丁 ｿr}k ）:| ） おい、入速。
|::|::::::::::Y}::|__ ~ ¨´ Y/:::l
{ ヾ:::::::::t k夕 r':::::jゝ
￣ゝ(ﾍ < ＿ ヾﾘ
（ ヽ ´ ／ ヽ
＞ ､___／---──ゝ.
z-≠─- ､ ヽ へ─--ﾍ
| ＼ ｀ ゝ､
| ＼ ＼
| ＼ ＼
| ＼
| ｲ }
f＼ ﾉ ﾍ }
{ ＼ｲｨ´￣ ﾍ }
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| 険しい表情で割って入る慎二。
| しかし、やる夫は名前を書いて親指で血判を押した。
|
|「あんたを止めるための質問だから、やる夫がすりゃあいいんだお」
|「はーい、よござんすね。もう返品は不可ですよ」
|
| やる夫の手から、クリップボードが一人でに引き抜かれた。
| 魔術的なサムシングかと思いきや、ちひろはテグスを手繰っていた。
|
|「魔法的なパワーじゃねーのかお！？」
|「あ、このクリップボードは妖術的な産物です」
|
| 改修したクリップボードを型崩れを恐れずにスーツの内側に押し込むちひろ。
| 財布を放り込んだ時もそうだったが、彼女のスーツやポケットもまた、ワームホール的な力を持つのだろう。
|
|「『万魔』……ターニャさんの目的と真意ですね。ところでどうして彼『女』なんですか？」
|「え？ トミーロッドも『母』っつってたお」
|
| つまらなさそうなちひろ。
| 実際、『餓鬼王国の餓鬼皇帝』と聞いていた時は男だと思っていた。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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／ , , ｀ヽ、
/ / .′ l Y
/ ／.′ l ｊハl | | l
У ｊl ／| /¬l l ｊ |
/ { ﾉイ -‐|／l/ ル| l八 |
{ 八| ィ== ==ミ | l ＼
У 从 ﾆﾆ ， ﾆﾆ ｊｌﾉ|l 厂` じゃあ、情報ですが……。
ｊ 八 _ﾉ| /
{ / 込、 （ ア ´八/
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{ /＿_// 八＿__／..V｀ヽ
八 У..... /ｲ ｊ ｊ } /........∠.......
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{................./..../..∨.........../...{
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|「待て『傾国』」
|
| 意気揚々と解説を始めようとするちひろ。
| だが、慎二が挑むような眼でそれを制止した。
|
|「なんですか？ もうお代は払われましたよ？」
|「だが、僕が奴から聞いた話を先に伝えなければ価値は低い。
| 正確には、同じ情報で代金を巻き上げられてもつまらん」
|
| 目を逸らすちひろ。彼女のどこまでが演技で、お遊びなのだろう。
| 蒼星石はふとそう考えた。キュゥベぇはこいつが特殊だという。
|
| 自我なんてあるはずがないという。
| なら、この童女じみた、あるいは海千山千の商人のような性質はどこから来るのだろうか。
|
|「かくかくしかじかで>>107-111」
|「ああ、ええ、やる夫さんの推測は正しいですね」
|
| まるまるうまうまと答えるちひろ。さすがに手を抜き過ぎである。
|
|「つまりどういうことだ？」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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,, -‐'´:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :.`ヽ、
／:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :.＼
／／:. :. _／￣￣￣￣￣ﾞﾞー-‐'⌒`ヽ、k
/:. :. :. :.／:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :＼
/:. :. :. :./:. :. :/ :. :. :. :. :. :. :._,,. : :. :. :. ;; :. :. :. :.＼
|:. |. :. :/, :. :./:. :. :.／:. :. :／:. :. :. :. :.| :. |k :. 、:. :. ﾊ
〈:. |:. ://:. :./:. :.／:. :. :.／:. :. :. :. :. :.ri:. :.| ﾊ:. :|: ､:. : ｋ
|:. :V/:. :. /:. :/. :. :_.／:. :. :. :. :. :. :./|:. / ﾊ:. :|:. | ､:. ヽ、
. |:./ﾉ:|. :. |:. /:. :_ナ-..,,__ :.／:. :. ／ﾉ:./ ﾊ: |:. |:. ヽ_: ＼
X ゝt:. :|:./:..//:. : _,,.-‐^ｰ､_ -' /:/ __ノ リ:. |:. :.ﾊ ｀ｰヽ
/: （ _ |:. |/:./ λｰ┬--=ﾆ_´_` /ノニ |:. /:. :. : }
〈:. :.ﾞｈ |:. :./ ムハ | Tヽ/´イ￣￣'|~7 |:./:. :. :. :.|
|:. : :.ヽ_V :::::::ヽｔっ＿_.ﾉ/::::::::::ik_っ ﾉ/ /:./:. :. :. :. |
ﾊ:. :. :. :. ﾊ_ ::::::::ー-‐´::::::::::::::::-`ニ:::::〈ノ|:. :. :. :../ ターニャさんは実際に困っています。
＼:. :. :. :. ~ﾞ`ヽ、 ' |:. :|:. :. :./ 調子に乗って間桐の人間を皆殺しにしたせいで、
(て＼:. :. :. :. :.ｰ､ヽ、 ＼ Λ:.｜:../ 地下への通路が見つけられません。
` ノ＞ー--､:. :.k :.ヽ. ＼_,,.-''´ _ノ )/|:./
/ ヽ-.:. :. 入_ ＿_,,..-‐へヽ､_ !'
. / 、 ﾊ:.ヽ:〈 |￣ヽヽ k | に
/. ヽ |:. :. :） `／ぇ､ヽ. || | / | や
. ヽ hへん'´ー< ヽ| || |/ |
. ＼らとｋ | / || | |
. k:.ヽ:.ゝ-'､ / } } ヽ /i
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|「……正直、僕も地下の入り方は良く知らない。推測はできるがな。
| 地下蔵の行き来の方法を知ってるのは、おそらく爺さん本人と……」
|
| やる夫は、そして蒼星石は同じ人物を想像した。
| 黒髪のほとんどが干からびたような白髪で、皮膚はひきつり、視線は定まらない。
|
| 年寄りも老けて見える、間桐臓硯の哀れな被害者。
| 慎二の叔父、桜の最初の婚約者。
|
| 間桐雁夜。
|
|「そう、雁夜おじさんと、もしかしたら桜もだ」
|
| 彼女の『改造』は地下で行われていたという。
| で、あるからして、彼女は何度も地下蔵と地上を行き来していた。
|
| その際に、地下の秘密をかいま見ている可能性は高い。
|
|「つまり、皆殺しにしてなくても難しかったと」
|「たぶんな。今、奴は下僕を駆使して入口を探してるんだろうよ」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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/ 三三三三三三三三三三三三|
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ﾄ､三三三三三三三三三三シ|
/ミ三三三三三三三彡ﾂﾇ'´ﾄi
i ｀￣￣￣￣´ i | |i.} （こんなの合理的じゃない）
乂i A ∧ ハ |＞､ |`| .|/｀i
| ﾍ､|=ﾚミﾚ' ｀､ﾉ=＝ﾚ i .| ﾉ ,
,ｨ' ￣￣/ .∧ ＿,ｨ-､ i ﾄ〈三彡"
／::i 广￣￣´ ,ｨ┴―‐‐-＜_|＿_|￣｀､
〈:::::::| r'´ { ｀､＿|＿＿_
ｲ￣::__,ｨ-ｲ´{ | ､__ｨ ヽ ＼＼i ／ヽ､
__,ｨ‐'´__,ｨ'´:::::::::::::::| └‐ｬー‐'´ _＿〉 〉 〉/.|／:::::::::::::i
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|「ええ、非合理さにプンスカしてるでしょうね。
| そしてその苛立ちを、慎二さんをいじめることで発散しました」
|
| そう聞くと、ずいぶん人間的というか、若い女性的な思考に聞こえた。
| 苛立ちを八つ当たりすることで解消した。悪魔的とは言いにくい。
|
|「……それで？」
|「ターニャさんは慎二さんの生死に執着がありません。
| 彼女はあなたを、桜さんと臓硯さんを殺すための道具程度に見ています」
|
| 道具なら、八つ当たりをしないでほしい。
| 嫌そうに眉をひそめる慎二の表情が露骨にそう語っている。
|
|「彼女はいま、『慎二さんに臓硯さんを殺させたら面白いだろうな』程度に考えています」
|「……桜の事は？ 妥協云々はどうなったんだ？」
|「興味ないみたいですよ」
|
| 慎二は音高く舌を打った。
| これは、『万魔』の口車に乗りようがない。
|
|「妥協も嘘か、桜を逃がす気はないって」
|「いいえ、それは本気です」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
∩２
∩２ 魔
あ、すいません。寄がひらがななら良かった！
∩＝２
で
∩１ 力
ω１ ０
ω2 ２
ω3 １８
∩１ ５
∩2 １２
∩3 ３
∩4 0
>>214
>>217 ： ◆wZFOryiZkw
>>218 ： ◆yYd9Z6eRjk
>>219 ： ◆vxML1Lislo
>>220 ： ◆mdNzeAtrtQ
>>222 ： ◆.AbaIO0B0A
>>223 ： ◆GoMmwhXw6.
>>224 ： ◆lGbW60L72o
>>225 ： ◆BOfUUEthUU
>>226 ： ◆fl15rilh2E
>>227 ： ◆uUUL1UxePw
>>228 ： ◆nzPELBqxOw
>>229 ： ◆sVVR0Q7eM2
>>237 ： ◆RengelsnNs
>>241 ： ◆CBWsOpHrbw
>>242 ： ◆4eLgaI8N3I
雑談所
>>863 ： ◆MAROd..Uts
>>864 ： ◆CByxRbsj1.
>>866 ： ◆3DH52tljio
>>896 ： ◆mmsSEDCh.s
抜け・間違いがありましたら修正お願いします
／::＼,,__
┌ーヽi::::::::::::::::::ヽ￣｀',
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
ﾉ::/::/:/:::!:::::∧∧:::::::::::::::::i､:::＼
/ /:/::/::::i:::::/ ｝:::）:::ﾍ::::ﾍ::ヾヽ
{ ｛:く;;｛:::∧:（ （:::(ヽ:::::）:::ヾ::｝ }
ﾍ::)::）ﾉ¬）) ):）フ::ﾊ::::）:/ ……なら、今行かなくても
{ﾍ!:（丁;;jゝ ´「;;;j厂ﾚ!iﾍ 後で交渉する手はあるな。
｛∧ ￣ ￣ / ソ
ゝﾍ ' /ノ おい『傾国』、僕の分の契約書を寄越せ。
ﾘヘ ´ ￣｀ ／!!′
＼|＼ __ ／ |/!
┌‐┴─ｒr─‐‐┴!
___ __＿＿＿r=┤: : : : : |||: : : : : ├､,,
/: : : :: : : : : : : : : : : : : : : : 〃/: : : : : : : : :｀:ｰ:-:.:.､,,,__
/: : : : :: : : : : : : : : : : : : : : :i ! |: : : : : : : : : : : : : : : : :: : :｀ヽ
/: : : : : :: : : : : : : : : : : : : : : i ! i: : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : ',
/: : : : : : ;;: : : : : : : : : : : : : : i | i: : : :r＝＝===ｭ: : : :;;: : : : : : i
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 取り出されたクリップボードを、慎二は奪うように受け取った。
|
|「どうするんだ？」
|「『万魔』は呪いの解き方に当てがあるんだろう？」
|
| 『万魔』と桜の呪いの解除法。
| 慎二が書いた契約書の、商品欄にはそうあった。
|
|「追加料金が必要になります」
|「この料金だけで基本情報は吐けるだろう？ 解呪法の当てとかな」
|
| ちひろはしぶしぶと受け取ると、少し考え込んだ。
|
|「『間桐臓硯に詳しい術式を聞く』『屋敷の地下蔵を探索する』はなしだよ」
|
| そこに、蒼星石からの援護射撃が飛んだ。
| その二つは確かに手ではあるが、そこに至るのが難しい。
|
|「なら、『ネクロノミコン』を頼るのが手でしょうね。
| あるいは現世から昇天……」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 死ぬのは無しだお。
＼ ｀ ⌒´ ,／
r､ r､／ ヘ
ヽヾ 三 |:l1 ヽ
＼>ヽ/ |｀ ｝ | |
ﾍ lノ `'ｿ | |
/´ / |. |
＼. ｨ | |
| | |
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|「ですよねー」
|
| 『生きてるうちは治し様がないから人間として死ね』は、最後の手段である。
| しかし、いざという時になってその選択を決行できるかというと、疑問はあるが。
|
|「『ネコネコミカン』に、載ってるの？」
|「はい、人間が読むと狂って死ぬのでお勧めできませんが」
|
| ダメじゃないか。
| 突っ込む気すら失われた空気が流れる。
|
|「悪魔なら？」
|「平気です。おそらく桜さんも」
|
| だが、すぐに希望は蘇った。最悪本人に読んでもらえばいいわけだ。
|
|「『ネクロノミコン』は分厚い魔道書です。該当ページを探すのも大変でしょう。
| これはサービスです、お納めくださいな」
|
| そう言ってちひろが差し出したのは、黄金のような不思議な材質の合金でできた、一枚のしおり。
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:/:::{:::::Ⅳ::: | {|:::|::| ；弋'/／ ｨ斤示、 //.::/.:::::::::::，
{:::::.＼:}!::: ::Ⅸl|:::l:ﾉ {'///ﾘ i //.::∧ ::::::::::|
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::＼::::::::::..＼::::::Ⅵ}、 ｒ .／/.:乂:::::/ ＼::‘，
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＼:＼::::::::::::::::ｌ{:::∧ 、 ＼ / ／ |:::{/ そのしおりが、
.}＼:｀ヽ:::::::::l|:/.:::l: ＼ ー ／ .‘:::| 必要なページに導いてくれるでしょう。
:人:: ＼::::＼:┃:::: }:| ＞―┬― ＜ .＿ Ⅵ
{:::/＼::::￣:::｀ヽ:::::リ |＼ ／ ＼
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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| 慎二は眉に唾を塗りたそうな、うろん極まる目つきでしおりを見つめ、
| 汚いものをつまむ手つきでとりあえずポケットに放り込んだ。
|
|「なんとしても、『ネクロロリコン』を手に入れる必要が出てきただろ」
|「うん、見つけないとキオくんと蒼星石さんの命が危ない」
|
| 何やら危ない言い間違いをしているやらない夫。
| しかし、気づいていない様子でアリカは神妙に頷いた。
|
|「ちひろさん、『ネコネコ動画』について聞きたいことがあります」
|
| 三日月型に唇をゆがめ、薄く笑う千尋。
| 取り出したクリップボードをアリカに差し出す。
|
|「もちろん、かけ金は決まっていますね？」
|「『ああ、俺の「魂」を賭けるぜ』」
|「……え？」
|
| 困惑して問い返すちひろが支えるままに、アリカは記入欄に必要事項を書きこんだ。
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,ｘ=＝＝＝=､ ＿＿
〃 ,. -一'´ ｀＼
〃 ./ l ｀ヽ ヽr---‐､-､
{{. /./ / / ! | | '￣/ ﾉ /__ って、ばっちゃなら言うよ。
| l l | Ｎ＼ _,L. |./ ｀Y--〈
| |ｰ|､-|＼| Ｘ´ ハ |{ 「 ,ゝ- ､ 『ネクロノミコン』は、
__厂八_Ｎｨﾃ抃、 ｨﾁ坏, ﾊ｀Y´ ＼ 『教会』関係者が持ってますか？
厂_/´:,r‐{ ﾍ. Vｔﾘ Vtﾘ| // :｀Y ＼
:/厂 / 厂:ヽﾑ:::::::: ' ::::::ノｨく ::廴 | ＼
ﾚ' ﾚ' | ヽ、 ｰ‐' ／ :| | ＼ | ＼
. /l￣／⌒＼￣! l￣ ≧ｰ-- '´ﾑ、ﾉ 厂__/￣｀ヽ :＼ / ヽ
ﾚ' |＼ ヽ ／{ ＼_／ }＼＿|/ ／jー-}＿__ 〈 ｉ
/| |: ＼ /7´ |＼,.ｲ ﾄ､／| ! ! ／ ／ ／ l ＼ |
ﾚ' / f ｆ 丶人ﾞｰ'人_ノ | |´ ｀７ | ＼. |
/| { ー― | | ∧ {__〈 〉__} ∧ l｜￣￣/ __/
ﾚ' ／＼___ | | 廴＼ V ／ _」 ! ! r一′ ＿＿,.ィ ´
/／ 厂 ｜! ｀'J _」L_ し'´ | | ￣}_,. -‐ ´
／ 〈 | | ｀l「 :| | /
/ ／⌒丶ﾊ.____ Y､ ＼ | | 丁
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|「……『YES』」
|
| 微笑みながらちひろが答えた。
| 眉を寄せるやらない夫、蒼星石が納得したように頷いた。
|
|「夢宮アリカ。念のために聞かせてくれないかい？ なぜそう考えたんだ」
|
| キュゥベぇが可愛らしく小首をかしげた。
| 愛らしい動きだが、この場に居る女性陣は興味がない様子。
|
|「だって、臓硯さんも持ってないって言うし。
| それに前の戦争で取られちゃったって言ってたよ」
|
|「ああ……なるほど。それで『教会』側か。盲点だったな」
|「ちなみに日本にありますよ」
|
| ちひろからのサービス情報に、一同は考え込んだ。
|
|「『武僧』と『異端審問官』は焼きそうだよね」
|「『米軍』『黒手組』はトールマンの手先だから、あり得るな」
|
|「『暴力教会』のイディs……エダはどうなんだい、彼女はいろいろと闇を持つぞ？」
|「ない。あのアマはアリカには真摯だ」「えー？ エダちゃんはいい人だよ！」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
＼:::;イ ' ､ ヽ ｀ヾ;:;:;:;:;:;:;.ヽ
／ , :!:i ﾄヽ､ ｀ヾ.､ __.. :. V ::::V;:;:;:;: 〉
, ' .:' .;' :ﾊﾄヽ｀ヽ｀z≦=ァ ::::l :::::V ／
. /ｲ.:i :/::ﾒ､_! ＼ ´'ﾄｆj ｌ ｀Y :::l :. :::::::｢
. ' l.::|ﾚ'.:ｲrfij.! ヽゝ‐' ! ::;' ::::i::::::}
Xイ ::ﾊ ゝ'､ /,:ｲ ::::|:::::j ……都合良く、大使館が襲われてるね。
ヾ V! , - = ｦ'' '´}:::! .::::;':::/
｀Tﾄ. ｀ ｰ ' /;ｲ .:i::/ﾚ'
|i ＼ '´7 .:::ﾙ′
l :::::>､ ＿_. ! ::/'´ヽ.＿ ,ﾍ__..ｨ､
ﾘ! ::::i::ﾊ:! _! ／ｌ:/ r-' /-!/｀ヽ
. ', :::ｌ' ｢ ﾚ' !' _〉､/ _ﾉ,:,:,:,:,:
ﾊ::::! ,ｲ!｢jト}!＼ !_ / 7,:,:,:,:,:,:;:
ハjzY/ / { iﾄ､ ＼ ﾍ/ Y´,:,:,:,:,:,:,:;:
r' V/ / {｀i´} ﾊ 〉 ,'´_j,:,:,:,:,:,:,:,:,:;:
} ﾊV/ {｀i´} ヾ＝' ! r',:,:,:,:,:,:,:,:,:,:;:
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 蒼星石が、ふと思い出したように言った。
| 援護に行って、そこからちょっと探れればいいのだが。
|
|「よし、行くぞ」
|「それはないな。僕らじゃ足手まといだ」
|
| 腕まくりするやらない夫を、慎二が冷静に押しとどめた。
| 『騎兵』は『血族』の『四天王』複数でかかってやっとな強さだという。
|
| あのアンデルセンでも楽勝ではないだろうし、ジェリドやカクリコンもついて行くのがやっとだろう。
|
|「ケンに頼もう。『ネクロノミコン』は冥さんに探りを入れてもらう」
|
| 『北斗』の継承者であるケンシロウならば、実力としては十分なはずだ。
| ケンの活躍如何によっては、彼は出世し、『教会』とは良好な関係も築けるかもしれない。
|
| それに、諌山冥は『結社』寄りの術者であるとは言え、手練手管では並ぶものがない。
| なにの手練手管かというと、けんぜんなスレでは言うのを憚られるナニの手練手管である。
|
| 少なくとも『教会』の高官に、上手くいけばトールマンの寝所で詳しい話を聞けるかも知れない。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
蟻 その次はあたし！
且１ 魔：メイン能力値、上げて損はない
且２ 体：HPと防護点が上がったりする、今は十分という噂もある
蟻１ 力：威力と判定値が上がる、《震脚》の威力も上がりやがる
蟻２ 体：HPと防護点が上がる、必要性は薄い
蟻３ 速：回避とイニシアティブが上がる、素の回避が30%になるとか
☆ 安価 2/22日中 酉のある方はフライング可。
,ｘ=＝＝＝=､ ＿＿
〃 ,. -一'´ ｀＼
〃 ./ l ｀ヽ ヽr---‐､-､
{{. /./ / / ! | | '￣/ ﾉ /__
| l l | Ｎ＼ _,L. |./ ｀Y--〈
| |ｰ|､-|＼| Ｘ´ ハ |{ 「 ,ゝ- ､
__厂八_Ｎｨﾃ抃、 ｨﾁ坏, ﾊ｀Y´ ＼
厂_/´:,r‐{ ﾍ. Vｔﾘ Vtﾘ| // :｀Y ＼
:/厂 / 厂:ヽﾑ:::::::: ' ::::::ノｨく ::廴 | ＼
ﾚ' ﾚ' | ヽ、 ｰ‐' ／ :| | ＼ | ＼
. /l￣／⌒＼￣! l￣ ≧ｰ-- '´ﾑ、ﾉ 厂__/￣｀ヽ :＼ / ヽ
ﾚ' |＼ ヽ ／{ ＼_／ }＼＿|/ ／jー-}＿__ 〈 ｉ
/| |: ＼ /7´ |＼,.ｲ ﾄ､／| ! ! ／ ／ ／ l ＼ |
ﾚ' / f ｆ 丶人ﾞｰ'人_ノ | |´ ｀７ | ＼. |
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ﾚ' ／＼___ | | 廴＼ V ／ _」 ! ! r一′ ＿＿,.ィ ´
/／ 厂 ｜! ｀'J _」L_ し'´ | | ￣}_,. -‐ ´
／ 〈 | | ｀l「 :| | /
/ ／⌒丶ﾊ.____ Y､ ＼ | | 丁
┏━━━━┳━━━━━━┳━━━━━┓
┃ PC02 ┃. アリカ ┃レベル：14 ┃
┣━━━━╋━━━━━━┻━━━━━┻━━━━━━━━
┃STATUS..┃力：17 魔：02 体：04 速：04 運：06
┣━━━━┛ 99% 24% 34% 34% 44%
┃ 破魔無効/弱点なし
┃
┃ HP：72 MP：32 命運：6
┃ 物理防護点：26 魔法防護点：16 回避：29%
┃ イニシアティブ：29+2d 回復判定：28%
┃
┃素手攻撃 87+1d 118%
┃属性攻撃 87+1d 118% 氷結相性
┃正拳Ⅱ 107+1d 118% HP消費5
┃暴れまくり. 105+1d 118% HP消費18 敵前列の全員に攻撃
┃飛び蹴り 105+1d 118% HP消費12 後列に攻撃可能
┃
┃震脚 MP8 補助スキル 次の格闘攻撃の威力に+力x2
┃
┃ジャブ□□□：正拳が命中するたび攻撃の威力と判定値が上昇
┃ 三回まで重複
┃□煌天の会心：攻撃の成功をクリティカルにする
┃□カバー：味方をかばう
┃
┃《□アーマーモード》《カードハント》《カードシールド》
┃
┃277マッカ
┃バヨネット：すごい武器。属性的に使用不可。
┃悪魔カード：
┃妖獣バイコーン・幽鬼グール・幽鬼グーラー・幽鬼ベイコク
┃精霊アーシーズ・堕天使ウコバク・堕天使ガミジン
┃屍鬼ワーカーホリック・悪霊ポルターガイスト
┃
┃観音神符
┃『蒼天の青玉』in地霊ファハン
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
／／ ﾉ
〈::i' , ｨ------二ﾆテ´¨ __,ﾉ
_〉t=≦:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::三二イ
／::::',::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞-､ﾆﾃ´
/::::::::::::',:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞=､__
/7:::::::::::::,､::::::::､:::::::::::::::::::::::::::::＼- i~',.,-ﾆ=-
i j::::::::::::7 ∨:::::::＼::::::::::::::∧:::::ﾍ-､! ´ `ヽ,.. --- ､_
| |:i::::::::::i ∨::::::::::＼:::::::::::∧､::::〉≠t=t､_ i ≧tｪ､__ _, ＞‐ ´
`i:||::::|キｨ=､ヽ＼ヽ ,ｨ少7ヽ::::ﾊ:/ ≠t￣￣｀` - ､ .＼ 7´テ ヽ
ヾA::i,.､乂ｚｔ ヽ＼ ゞ-'ィﾉ:::::/ 。ﾟ >} ＼ ＼ ,.......___,. イﾆﾆ7 ﾍ､, -‐'
,イ:.／￣＞､＿ ' ／,--'-､ ｡ .ﾟ 彡' ﾊ j >テヽｷ ｷ_ 7 i Ｏ)≠ i
ノ: :/ ＞≦￣￣￣ヽ ／t=≠テ ／ ,=.､ _ﾉ jイ´￣ﾌ ＼〃 i , ＞'
j: : :.i ,イ´ _ﾉ: :.∧_ , イ _,j| ≠ﾆﾍ彡 ｷ _ノヽ_＞‐'"
|: : :∧ '" /t､: : : : :ﾉ _, イ _, ﾆ二彡テヽ__ｊ j=‐'￣
7: : : :.ﾍ t=-----ｔ-‐‐t≠彡:_: : : i´==ニ二 ,-‐'" ,--'"
￣7: : :.ヽ‐-､....イ/::∧: /-＞＜il､:／ ‐' ＞､-‐'" ＞-‐ ￣￣｀`ヽ､ 7
￣ヽ:::＼ﾆ=イ::::::::::`:::::i 儿 i:::7＼ _,.ﾊ､＜ j i!
ヽ-- ＞､:::::::::::::::::::|-､_,-!:::i j__/ ﾟ ミt‐, // j
∨:::::::::::::ヽイ＞､ﾍ 7∧ °斗t ,ｲ t〈
j:::::::::::::::::::::＼ｷ,j:::∧ .! i', °ヽj-, ／／／
/:___::::::::::::::::::::::`¨:::::::ﾊﾍ ﾍﾔ ﾟノﾝ_,イ ノ／
ノイ: : :＞:､:::::::::::::::::,､:::::::iヽ ヽ､＿, =t-fj イ=== 彡'
i: : : : : : : : : ∨::::::::/: :∨:i: ﾍ＞､ i , .ﾊ=イ´
/: : : : : : : : : : ∨:::/: : : :ヽj: : : i 7_ﾉﾔ_,...-ィ´
┏━━━━┳━━━━━━┳━━━━━┓
┃ PC03 ┃ 蒼星石 ┃レベル：14 ┃
┣━━━━╋━━━━━━┻━━━━━┻━━━━━━━━
┃STATUS..┃力：03 魔：19 体：05 速：02 運：05
┣━━━━┛ 29% 109% 39% 24% 39%
┃ 破魔無効 電撃・呪殺に強い/弱点なし 魅了に強い
┃
┃ HP：76 MP：66 命運：6
┃ 物理防護点：29 魔法防護点：15 回避：17%
┃ イニシアティブ：12+1d 回復判定：30%
┃
┃聖印 .38+1d 109% 破魔相性単体攻撃 消費MP8
┃ハマ 即死40% 消費MP6 破魔相性
┃ディア HP回復。43+1d 消費MP3
┃メディア２ HP回復。48+2d 消費MP12
┃ラクカジャⅡ 味方全体の物理魔法防護点強化 消費MP12
┃
┃アナライズ：14+1d 39%
┃
┃《ケアマネージャー》《□神格の支援》《□高速詠唱》
┃
┃E：メタルクラウン、サンダーガード、カイザーナックル、ジェットブーツ
┃ アメジストの魔除け
┃82マッカ
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
且１ 魔
蟻１ 力
いま少しばかりメイン能力値を。
今は充分でも3HPが一線を別ける……！
蟻３ 速：回避とイニシアティブが上がる、素の回避が30%になるとか
毒矢とか買ってチンピラ探偵みたいなことしようぜー！
手突矢できる矢が増えてほしかった今日この頃
蟻３ 速
蟻１
蟻3 速
安価
且＝２
蟻＝３
蟻１
蟻１ 力
蟻２
蟻１ 力
蟻１
蟻３ 速で〜
蟻１ 力
強化強化〜
且１ 魔 12
且２ 体 4
蟻１ 力 9
蟻２ 体 2
蟻３ 速 5
>>252 ： ◆bbq3AN25Iw
>>253 ： ◆wZFOryiZkw
>>254 ： ◆QpZ3gvBxm2
>>255 ： ◆lGbW60L72o
>>256 ： ◆GoMmwhXw6.
>>257 ： ◆fl15rilh2E
>>258 ： ◆yYd9Z6eRjk
>>259 ： ◆BOfUUEthUU
>>260 ： ◆mdNzeAtrtQ
>>261 ： ◆u9Ls68fGDM
>>262 ： ◆.AbaIO0B0A
>>263 ： ◆nzPELBqxOw
>>264 ： ◆uUUL1UxePw
>>265 ： ◆CBWsOpHrbw
雑談所
>>954 ： ◆MAROd..Uts
>>959 ： ◆3DH52tljio
抜け・間違い等がありましたら修正お願いします
且１ 魔
蟻１ 力
一票を争う展開でなかったのが不幸中の幸い。
_,.ｙﾄｰゞｒッヽｖ,､_,.
,rk´ﾐ､''ﾅ;;爻'､ｰ;;〃彡;,.
vf戈ﾊﾄｼ〈'"ﾘﾞ､ヾ､;;jﾘ､〃､
Ｙﾒ从k;;､;;ij;;;ii;ヾ;ｯ;仆､ヾくｿ
}ｿﾘ"i!;;;;;l;;i;;､;;:;:;;:;';;;};;iﾘドｼゞ, 『なるほど、話は分かった。
ﾂ;;;;;;;;;;ﾄ､;;_ﾘ;;;i!;;ﾄ;=;､t;;;ｌ;;ﾋ' 『目青不動』の防衛はどうする？』
ｦ;i!､:::r',;､=;'､;"ﾘ,､=;''"ﾘ;ij´
};lヾ;;j ￣´.〃ｌﾞ￣´ ,';ｨ′
ｒ‐､ 7;;;;|', =､j,. /仆､
} ,! _ ゞ;|:ヽ ,:ニ> /:: ﾚ ｿ＼,.､- ' "´;;￣::
j _,!ﾉ ）"￣＞.ﾆﾄ､:＼` "'' /／／,r／:::::::_,..､''' ..,,
ﾌ ,､'-‐'ｌ"￣ﾘ;/::;;/::} `:::｀:ー'／'∠;:／｀ﾞヽ・．‐´
‐' 冫‐i '"フ:;/::;;;{! `ｒ‐'"フ´〃ｼ:;;/ " ヽ､. ﾘ'" ,､_,
. '",.ィ/￣_:;/::;;ｲ `'ー ''／ｦﾘ/;/r'/,r─‐-､ (∴,､-''"
'二⊃ヾ/.:;;/ ｀ｰ-‐/Ξ/ｯ/ｒﾚヘ{ |￣| ｀''"
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| すぐにケンシロウに連絡を入れ、蒼星石は『ネクロノミコン』の必要性を語った。
| 『蛇身』が必要としていることは全体に伝わっている。
|
| だが、蒼星石達が『蛇身』と取引した事を伝えると、ケンシロウの口調に重みが帯びた。
| そして、『ネクロノミコン』が『教会』にある可能性が高いという話をすると、
| ケンシロウは皆まで言わせずに承った。
|
|「ミストさんに向かってもらってる。レヴリアスが壊れたけど、本人は無事だそうだ」
|「彼らなら安心だな。すぐに出る」
|
| ミスト・レックスは性格的問題などで『血族』内部で浮いている。
| しかし、彼と行動を共にしてきたケンシロウは、ミストの実力をよく理解していた。
|
| そして、その言葉とは裏腹に、真に人々を守ることを考え、
| 誠実に戦う人柄も、実感していた。
|
|「体調は？ 足はある？」
|「諌山さんがいるから傷はふさがった。車もある」
|「……頼む」
|「任せろ」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
∨三三三三三三三三三三ﾆ/
＿_ ｌﾆ＞‐ '´￣￣￣｀ ｰ＜三三/
〈三三二ﾆ―‐- ､ ＿＿＿ ｀ヽ|
∨三三三三三三三三三三三三二二ニ¬
ヽ三三二ニニﾆﾆニ二二三三三三三／
Ｙ´::.::.::.::.::/:l::.::.::.::.::.:＼::.:｀ヽ::＜三／
. ,'::.::.::.::.::.〃∧::l::ヽ::､::.::.ヽ、::.｀、:l:T
｜::.::.::.フ７¬‐､ヾ､:＼>､:|-ﾍ::.::.}::!:|
{::.::／代了圷ﾐヽ. ＼行‐t予l:ﾉ/::|
!::.::.::.:| ゞ-'′ ＼ 辷ｼ '/:/::./
|::.::.::.:ゝ , 厶ﾉ::.;′ オーケー。
ヽ.::.::l|ヽ、 r-､ ／::.::/ ケン達ならうまくやるさ。
＼:ﾄ､:j＞ ､ _,.ィ:´::;:l:: /
ヽ ｀ ,.ｲ ｀¨´ ﾄ､ﾚ'|/ |:/
__,. '´＿＞v＜ ｀ヽ、′
┌イ ／／了,ﾊ＼＼ヽ ｀┬ｧ
／7 | { く／ノ/引ヽヽノﾉ | }-､
. /:.:.:.:{ | ｀ｰ'´//l弓| |｀ｰ′ | } :.:l
/:.:.:.:.:.{ | // ]弓ﾄ､ヽ |「 :.:.|
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 強い信頼を持って、蒼星石は宣言した。
| まだ若く、指揮官としては頼りないところもある。
|
| 今は戦闘不能の兄ラオウの様な、絶対的王者の風格はない。
| そして、植物状態の兄トキの様な、知恵と理性に恵まれたわけでもない。
|
| しかしケンシロウには、任せておけば安心できる強さがあった。
| 彼の弱さ、不足は、周囲を巻きこむ求心力となっていた。
|
| ケンシロウの事だ。
| 大使館の戦いに参加し、大きな負傷をするだろう。
|
| しかし、『教会』の人々と戦場でのみ培える絆を結んでくるだろう。
| 蒼星石は、そんなところが羨ましくもあり、疎ましくもあった。
|
|「やる夫、そっちはどうだい？」
|「ジャギ達に来てもらうよう頼めたお」
|
| 合流場所は渋谷ジャンクション付近だ。
| 暴徒達は渋谷を中心に略奪や破壊行為に励んでいるという。
|
|「高速は走れるのか？」
|「さっきは走れた、明かりがないから徐行よりマシな程度のスピードだったけどね」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
:./:.:.:./:.::.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:.:
:{:.:.:./:.:.:.:.{:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ::.:.:.:.:.ヽ::..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
:.:.:.:l!.:.:.:./|::.:.:.|::.:.:.:.:.:.:.| ヽ::..:.:.:.:ヽ､::::..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
:.:.ﾄ!:.:.:/ !::.:.:.l!::.:.:.:.:.:.| ＼::..:.:.:＼丶､::...:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:..:.:.:.:.:.:.
:.:.:|:.:/ ヽ:.:.ﾄ､::.:.:.:.:.:! ｀丶::.:.＼ ｀ヽ::.:.:.:.:.:.:.lヽ:.:.:.:.:.:
:.:.|/ ヽ:.l ヽ::.:.:.:.l ｀ヽ:＼ ＼::.:.:.:.:l ﾊ:.:.:.:.:
トﾍﾄ ＼ ＼:.:ヽ ｀ ＼ ＼:.:.:|j::::!:.:.:.:
l ﾄｨﾍ￣ ｀ ＝､- ､ ＼:ヽ , z‐ﾃ￣ ヽ|ｲ::|:.:.:.:
ヽ´小 ＿.≧ヽ::＼ 丶＼ ／;∠-＿＿ j１:|.:.:.:/
. ＼ヽ. l{ 丁7::ﾃ.ミーヽ _ ィZイ,.イ::ｧ-ｲ ﾘ l::l.:.:/ ……急ごう、
ｰ､ 丶ヽ辷ソ ヽ /´ヽ:辷ノノ (ｱj:.:ﾊヽ 酷いことしてる人たちを止めなきゃ！
,ｨﾊ ￣￣ ￣￣ //／ !}
ィ ７´/ |. ヽ 〈| ｲイｰ- _ ﾘ
' i ! | ＼ ／ / | | ,ｲ｀
| ! l 丶､ -‐ __‐- , イ / ! | |
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| アリカの強い正義感がそうさせるのだろう。
| 燃える瞳で、拳を握り、我らがリーダーは宣言した。
|
|「……扇動者を止めればみんな落ち着くならいいけどね」
|「日本人は訓練されてるからな、いきなり暴動とかはほとんどないだろ」
|
| 会社と家を心配するのがほとんどだろう。
| 無軌道な行動に走るのは、無鉄砲な若者がメインであろう。
|
|「つまり、混乱のもとを断てば収まるって言うのかお？」
|「場合によっては術者を倒せばいい」
|
| そう言う術があることを示唆する慎二。
| ならば話が楽でいい。
|
|「警察は暴走族らしい集団と激突中だそうだ」
|「『グレン団』ならジャギの領分だね。奴にも連絡した。すぐに来るだろうさ」
|
| 『結社』の中の、やんちゃなガキどもの集まりが『グレン団』で、
| ジャギは一時期そのナンバーツーだったはずだ。
|
| 上手くいけば戦闘は無しで治められるだろう。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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､_,.-'='`'ｰヾ､
r` iｨ
く /´
'ｲ, /ｸ
〉;'^ﾆイ,/
_i´ｔr─/:｀:￣;'〃'ー;rー.､
,..‐'´/‐''二|: : : : :;i/' : :/ ; : : : :ヽ
,..- '´: : : :{イ!ﾄヽ| : : : : l!: : /: :i: : : : : :l
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| 高速道路は、ほとんど車が走っていなかった。
| 停電が終わったにもかかわらず、プログラムの異常や混乱が続き、料金所の多くが閉鎖されていた。
|
| 車もまばらな道路を、蒼星石達の4WDが走る。
| 料金所は、偽造の警察手帳で突破してきた。
|
|「案外早く付けそうだね」
|「……暴走族とかが出るかと思ったんだが」
|
| もちろんいる。
|
| 現在高速道路を自由に走れるのは、一部のジャンクションを占拠した『結社』と、
| 蒼星石と同様の手段で突入した『血族』や警察であろう。
|
| つまり……ここで遭遇した相手の、半分は敵ということになる。
|
|「ん、事故かお？」
|
| 路肩に寄せられた乗用車は、ボンネットを大破させていた。
| 窓ガラスもぐしゃぐしゃに飛び散り、まるでやらない夫のフェニックスホークのような有様である。
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ノ;;;;;;;;i;;;;;/;;;;ﾉ;;;;;;/;;;／i;;;;;;;;;;;;;;７
{;;;;;;;;ノ;;;;ﾉ;;く;;一〈;;;;;!wﾉ／i;;;;;;;′
i;;;;ﾉ;;;;;;;ｲﾙｲ＞(;;;γ 彡';;;八
ノ;;;/じソ `で;;)｀);ト （;;ノ;;;ｿ）
!;;ﾄj ( `ｰ＝ ｿ ヘ;);;（´ｿ
）;〉ｰ u ６ｿ）ﾉ)ﾘ ……違う！
（;/ ; / ⌒ ､ ゝ/
） ＼ ヽ - ' ′
,.-ｰ-:.､__＿ ┌‐┴¬､,,,, ＞ _ ／
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| 慎二が異常に気付いて叫ぶと同時に、蒼星石が急ブレーキをかけた。
| 次の瞬間、天から落ちてきた一本の剣が、アスファルトに突き刺さる。
|
| ブレーキを踏んでいなかったら、車ははやにえになっていた。
| 全身から脂汗を溢れさせながら、やる夫はその剣をじっと見つめた。
|
| 剣そのものは、なんでもない『血族』でも何度か見たことのある日本刀だ。
| 慎二を一瞥するが、魔力のようなものも感じないのだろう。
|
| だが、そいつは正確に、高速道路を時速80km以上で走る車を狙い打った！
|
|「―――何かの術かしら、いい勘ね」
|
| 遠く離れたビルの屋上、そこに二つの人影があった。
|
| 水晶玉を片手に、赤い服の魔女が濡れた舌で唇をなめた。
| 彼女の横には、巨大な弓を持った赤衣の騎士が立っている。
|
|「なんにせよ、新宿方面に向かう車は潰せって言う孔明さまの指示よ」
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|ﾆ| |ニ !
|ﾆ| |ニ !
|ﾆ| |ニ |_
￣￣￣｀ ＜ |ﾆ| |ニ |
ニニ |ﾆ| |ニ |
／ ニニ ヽ.ﾆｊ |ニﾆ
/ ニニ ﾆｒ〈ニﾆ
/ ニニ ／ i!ゝｲﾆﾆ〉
, 、＿ ニニｒ' ,,ｲ | ﾟo{レ7
{ ー--‐Nﾆﾆ|彡･ ﾆl ｲニ
i ＿＿＿_z, 三三ﾆ≧´.ﾆl |!ニ{
_・ __ｨ三三＝ }ﾆ! |!ﾆﾑ
≧＝彡ﾃ ﾉﾆｊ0 }ニム
＞､ し ｛ ﾉー彡_Y ﾑﾆV´
ﾑ ニ≧ｭ､ ＿＿ ｀ー‐ｲ（_´ ﾆj! l!ﾆ/
/ ＼ アｒ､￣ {ニニゝｲj! ﾏ|
ｊ/´ ⌒ミ ､｀ヽニ､, ｀^7/｀ヾニ ニゝ-イ{
{ ﾊ ヾ｀ ト､ {/ {⌒>＝−､ニｏ ≧≠て
ｌ! -−Y ミ､ ｀ ﾍ ! し′ }´￣ヾ彡^'￣
ｊﾏ ´ ,,z≠ｭ}ヽ ﾊｊ レ（ ｊ
ハ ﾑニニﾆ､ /_ｒｧ⌒}ィ⌒ー―イ
ｌ { ｌ! ｒ ≧＝二 ｊ / {
ｊ ﾄ ｊ ﾑ ｊ
八 ﾊ | ヽ ヾｭ､ ノ
ﾊ ｀ヽ ＞−＝ ー´⌒T' ￣ｱﾆ{
┏━━━━┳━━━━━━┳━━━━━┓
┃ PC04 ┃. やる夫 .┃レベル：14 ┃
┣━━━━╋━━━━━━┻━━━━━┻━━━━━━━━
┃STATUS..┃力：02 魔：06 体：04 速：02 運：17
┣━━━━┛ 24% 44% 34% 24% 99%
┃ 破魔・精神無効/弱点なし
┃
┃ HP：76 MP：42 命運：8
┃ 物理防護点：29 魔法防護点：20 回避：17%
┃ イニシアティブ：12+1d 回復判定：26%
┃
┃モーンブレイド 三柱の死神を、黒剣の残影を通して具象化する
┃ケミストリー２ 回復アイテムを同時に３個扱える。消費MP10
┃マッパー 情報収集スキル。42% 消費MP8
┃
┃□□蛇の道は蛇Ⅱ：情報収集スキル
┃□電気ショック：DEAD打ち消し
┃□こんなこともあろうかと：アイテムを購入していたことにする
┃
┃《ケアマネージャー》《研究者》
┃
┃魔石、ディスポイズン、チャクラドロップ、道反玉、デクンダの石
┃セキレイの羽
┃宝石：オニキス、エメラルド2、アクアマリン、アメジスト
┃
┃E：ダーククラウン、ハイレグアーマー、ラウリンの指輪、ジェットブーツ、
┃ 宇宙意思のリング
┃102マッカ
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ あ、やる夫の安価二回目を忘れてましたよ。
ω 一回目は運を上げたお。
ω それじゃあ安価取るお。
ω やる夫は何を伸ばす？ その２
ω１ 魔：MPが上がったりする
ω２ 体：HPと防護点が上がったりする
ω３ 運：上げると応援判定値が100%超える
今回は【運】
ここまできたんだ、２０までは伸ばしたいところだ。
日本刀の投擲・・・適当な武器に■スローイングをつけた、
特殊矢として使用できるオリジナルスキルか。
安価
ω＝３
そういやハイレグアーマー姿で街を移動してるんか？
その上からコートでも着て、戦う時脱いでたら・・・・
いっそ、蒼のパンツを顔に被らせればアヴェンジャーズに出られるんじゃなかろうか
ω３運
ハイレグアーマーは下着（大胸筋サポーター）で、その上に普段着を着ているという発想は……ないな。
_ -=≦ ヽ_ ト､
＜_ ヽヽ
彡 _ l ﾚ'/
／ l ｀ - ､ ! ,
７ ／. ヽ､ -v
/, , ､/ 弋ﾓﾒ､ __l
l { ﾋj7
レヽ､ ∨ ……なあ、凛。
从 / ヽ. ― -
ｲ. へ ／
j ＿_┌――三l
r―「「 }ﾆﾆ「￣. .ヽ,,_
_ ｒ . . ./ﾆL __＿ }┌' . : : : : : : : : : :｀: : : ､
r . : : : /. : : : : :/ﾆl l ／/ﾆﾆl : : : : : : : : : : : : : : ／. : ヽ
l : : : :/. : : :.｛i｝ﾑﾆﾑ ／ﾆニﾉ｛i｝: : : : : : : : : : ／. : : : :
, : : : /. : : ∈※∋ﾆl lﾆﾆニ∈※∋: : : : : : : /. : : : : : : :
, . : : .{ : : : : ﾉ川ﾆニ.iﾑﾆﾆﾆニ川 : : : : :i: : : /. : : : : : : : :
l: : : : l : : ／ﾆﾆ=- ´ ｀ -=ﾆﾆニﾑ : : : : l: :./. : : : : : : : : :
./. : : :.:| :/ﾆﾆﾆﾅ , ﾑﾆﾆﾏｭ,｀ ー---.＼. : :∨. : : : : : : : : : :
/. : : : : :∨ﾆ ﾑア ﾑﾆﾆﾆﾆﾆ} ﾏﾆﾆ ﾏﾆﾆヽ. : ヽ. : : : : : : : : :
.../. : : : : : : {ﾆ,' ﾑｱ {ﾆﾆﾆﾆﾆﾆｱ }ﾆニ ｱﾆﾆム. : : ヽ. : : : : : : :
/. : : : : : : : .lﾆ {ﾆム マﾆﾆﾆア ムﾆア ムﾆニム. : : :〉: : : : : : :
: : : : : : : : : :|ﾆ〉ｱｱ ムﾆﾆﾆﾆ} アﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}: : / ﾍ. : : : : :
: : : : : : : : . ﾊｱムﾏ ﾑﾆﾆﾆﾆｱ ｱﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ∨ ヽ. : : :
: : : : : : : : / } ﾏﾆﾆｱ ﾑﾆｱ ﾑﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニﾆl ＼: :
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 吹きさらしのビルの屋上、先ほどまで、眼下は闇の世界であった。
| 所々でちらほらと光る瞬きが、逆に死の世界を連想させる。
|
| そんな悪夢のような場所で、光を打ち抜いて来たのがこの男である。
|
| 戦場と荒野をくぐりぬけてきた肌は、傷だらけで浅黒い。
| 目に鮮やかな赤いコートは、注目の的となる前に相手を射抜く魔人故。
|
| 幾多の修羅場と無数の気苦労で色素を失った白髪。
| そして、失われたのはそれだけではない。
|
| 名前と、過去と、愛する家族と、妻もまた。
| すべては過去に置き去りにしてきた。
|
| 今の男の名は『弓兵』。
| ただの、『弓兵』であった。
|
|「なによ士郎、チャンスよ、打ち抜きなさい」
|
| 離婚した元妻が、攻撃的な目つきで『弓兵』を睨む。
| 男に名前はない。『弓兵』。『弓兵』なのだ。
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／ 冫 ヽ / ./
. / / ￣ヽ、.. ヽ ./ ヾ ./
/ ./ / ゝﾐ- 、ヽ / ,／￣ｿ
./ , - 、 l 〈 rjふヾヾ冫 〉 レ'rfﾐｿ ヽ /
. ／/ / ヽ ソ ヽ弋うソ_, 、弋.ソ / /
/ l ﾊ. , ｀´ l
.| .| / U , l いや、その。
.レ'リヽ ヽ__ヽ / ﾑ あの車、新宿から遠ざかってないか？
| ﾍ、 /
.| Y ﾊ , -===、 /
. ヽ . | ﾊ ' ----- ' /
ヽ人 .| ヘ ｲ
.ヽ| .∧ ＼ / .|
ﾘ ∧. ヘ / |
| ∧ ヽ ---__' ---＝＝──┐
┌ '￣￣￣￣￣| | | .│
, -= '￣￣|;;;;;;;;;;;;;;r--┼───┼┤ ├──── 丶
|: : : : : : : : : |;;;;;;;;;;;;;| |;;;|: : : : : : : - ´,彡 ／: : : : :
|: : : : : : : : : |;;;;;;;;;;;;;| .|;;;|: : : : : : ／: : : : : : : :／: : : : : : : :
￣|: : : : : : : : :|;;;;;;;;;;;;;| |;;|: : : : ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : |: : : : : : : : :|;;;;;;;;;;;;;;;------------'廿: :／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : |: : : : : : : : :|ﾆﾆﾆﾆﾐ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;彡ﾆﾆﾆﾆ/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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| 新宿衛生病院から渋谷に向かう車は、明らかに新宿から離れていた。
| 彼の元妻は水晶玉を覗きこみ、次に東京のドライブマップをめくった。
|
|「う、うるさいわねぇ！ 地図ぐらい読めるわよ！ 機械じゃないんだから！」
|
| 凛と呼ばれた魔女は、黒く艶やかなツーテールを揺らし、キーキーとわめいた。
|
| 無駄な肉が一切ないものの、十分女性的な柔らかさを保つ体。
| 白い手足は野生のシカのようにしなやかだ。
|
| しかし、彼女をただの女と見誤った者は、すぐに己の愚かさを悔やむことになるだろう。
| 魔女遠坂凛は、3X歳の若さで幾多の魔術を修めた天才魔女なのである。
|
| ……が、その天才は得手不得手がひどくはっきりしていた。
| 魔術には圧倒的な才を発揮しても、文明の利器にはからきしなのである。
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|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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-=///.:.:.:.:.:.:ﾉふ､:.:.:.:i:.:.:.:.:.:Y,ｲ.ヽ..
｀ゝ≠:.:.:.:.:/んソ:.:.:i:.:|:.:. i:.:.:|ﾍ .:.:.:＼フ
ん/:.:.:.::.んｿ:.:.:..|:.:ﾄ从乂Ⅳ |:i:.:.ヾ:.:ヽ
,.イ.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:ミリ ﾋﾅﾐ､` ヽ.|ﾉ|:.:.|:.:} ……か、風が強くてページが！
γ´／.:.:.: l.:.:.:.:.Y .｀ 乂ｿ rｦﾊ:.ﾉノ
{ /.:.:.:.:.:.: l.:.:.:.:∧ u ﾋ'K´:.:ヽ、
ヽ、.:.:.:.:.:.廴ｭ､, .｀ l、 r 、ｧ /,:;〉ヾ=-- 、
＼ :.:.:.:..:.:.:.:.:.:｀≧=ｭ､_ ⌒イ彡:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:廴__,,rz
γ⌒ヽ、_ ／〉＼ .:.:.:.:.:.:.:／ ｀ヽ.:.:.::.:.:.:.:.:,,ｪ≦´:.:.:.;-= 、:.:.:.:.）
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/.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.／/:.:./.:{::/:/l: :| ヽ 彡´:.ｿ ｀i:} ）:廴
./;'⌒`ヾ ／ｲ.／/.:.l:.:.:|':/:::|,,zｲミ=- ｀ヽ ´ ヾ、 ｀ヾ=-
{' /:./ /:./|:.: |:.:.:ﾚ'´.:.:.:.r=-ミﾐ､ ＼ }
ヽ. /.:/ ,イ.:∧廴レ'.:.:.:.:.／ ,,:丶＼ ＼
l:.ｲ´.:/.:.:ﾚ.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノ /´:.ヽ==7.＼ ｀≧- ､
,ｲ:.:.:.:.人.:.:lヽ.:.:.:.:.`ヾ= '.:.:.:.:.:.:.＜ ヽ ＼
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| 強風でなびく自分の頭髪に鞭打ちされながらもがく魔女を横目に、『弓兵』は手にした弓をしごいた。
| 偉く古風な、鉄と木でできた巨大な弓。
|
| この弓を引くのにどれほどの膂力が必要になるだろうか。
| 常人では弦を動かすことも儘ならないだろう。
|
| この弓の名は、『乾坤弓』。
| 封神演義で陳塘関に置かれた防衛装置である。
|
| 分かりやすく言うと弾道ミサイル発射筒。
| 大陸の彼方までの超長距離射撃を可能とする射撃武器である。
|
| とはいえ、現在彼らが行っているように、遠見ができるスポッター無しでは攻撃などできるはずがない。
| いやそもそも、届くのとあたるのでは次元が違う。
|
| にも関わらず、『弓兵』は『乾坤弓』で射出した剣を……中てる。
|
|「別に、落してしまっても構わんのだろう？」
|
| 興味なさそうな口ぶりで、『弓兵』は刀を十本ほど床に突き刺した。
| それらは彼の手の一振りで精製される。秘術の結晶だ。
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/,';/ ﾐ ｀ < il 疾ッ！
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/ノ;;;;;;ｌ ＿＿__,r‐'ﾆ,ヽ、彡h＿lｒ―-、＿__
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ｌ;;;;;ｌ ヽV ,ヽ;;／／;;;ヽ:::_::/
ｌ;;;ｌ . ｌ;ｌ ｌ;ヽ〈;;;;;;;;;;;／／/
ｌ;;ｌ . ｌ;;ヾ.v'./;;;;;;;;//;;;;;/
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ｌ;;ｌ r‐-tt-ヽ、__ｌ.ｌ_;;;;;;;ｌ
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| 碌な狙いもつけず、『弓兵』が『乾坤弓』を引いた。
| その指はピアニストのように長く、細く繊細で、柔らかそうに見えた。
|
| 手がかすんで見えるほどの速度で、連射。
| 三本の矢が首都高を走る4WDを食い破らんと空を駆ける。
|
|「まあ、二度目は警戒もするか……」
|
| 光が二条。そして赤黒い弾丸。
| 手加減して放たれた『矢』は、4WDの窓から放たれた射撃に迎撃された。
|
|「電撃は悪魔ね……ただ、今の」
|「ああ、おそらくは『妖術』だ」
|
| この二人、本来の目的は間桐臓硯の打倒である。
| 本当は今すぐにでも、間桐臓硯を探るために動きたかった。
|
| この状況なら、さすがの奴も屋敷を留守にしているはず。
| ならば即座に侵入し、奴のはらわたを暴いてやりたい。
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//./.:.:.:/./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀.:､.:.:.:.>///.:.:.:.:.:.:.:.:.
ﾉ'{ :!.:.:.:.ト.ｉ､.:.:.:/^⌒!.:.:.:}.:.:.:.:.:.:.:.:＼{///.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 士郎、もう一回射撃して。
人l.:.:|.ｉ|.:从ヽ:{ |.:.:/.:.:.:.:}.:.:.:.:.}.:}//{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ} 今度はアップで確認する。
r ､ 乂|.ｌ|/^汽八 ､｣.:/L.}.:./.:.:.:./.:ハ/!.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ﾘ
＼丶 , ┐ 八ﾘ ﾋﾘ ﾉj厶!/!/}.:.:./}/.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ 臓硯本人じゃなくても、
丶 ＼ { | .:.:.:.:{ ｝ {‐'圦_!イ}厶.:.:.:.: !:.:.:.:.:.:.:.:.:.: 関係者なら捕えたいわ。
厂￣＼八 {.:.:.:∧ 丶∨ツ^ }.:.:.:.: !.:.:.:.:.:.:.:.:.:{
｝ 二 ヽ_} ∨.:.:.∧ ｛ ヽ ,､＿,人.:.:.:八.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
〈 -､＼( } }.:./厂〉 二 -=≦´ {)｛.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶.:＼
＼ `¬ / {/ // ｝ ／ }/.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼.:}
∧ ／} ハ| { `ー――'^ /.:/＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.
/ }／ / / } / ＼＿＿＿／冖7.:/ ＼.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:}＼
{ ｛/ {/ 〕_ ￣／ /.:.{ _＿ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧.:.:`==ミ
| ｢＼ / .o / / }八.:､ / ∧.:.:.:.:.:.:.:.:.:{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}
| 八. / ┌ / / O ( ヽ) 、 ､.:∧.:.:.:.:.:.:.:.:}.:.:.:.:.:/
| { ﾘ `¬ `¬ 〃 {＼＼＿___＼}.:.:.:.:.＼/.:.:.:.:.:{
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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| 話の途中で『弓兵』は弓を引いていた。
| 今度は七発。矢の雨を4WDに降らせる。
|
| 凛が水晶玉を使って4WDをアップにした。
| 高速道路上空にしかけた使い魔を介した情報システムである。
|
| 機械の方が安価で確実なのだが、彼女はその機械というものが一切使えない。
| そして、何よりも大停電でも無関係に利用できる強みがあった。
|
|「オーケー、いい感じね。3……2……1……着弾！」
|
| 今度は、青い光だった。
| ドアから飛び出してきた人型の超人が、飛んでくる『矢』をひとまとめになぎ払う。
|
| だが、落としきれない。
| 窓から上半身を乗り出した少年が、呪詛の弾丸を投擲。
|
| 間違いない。あれは間桐の術だ。
|
|「……くだらん仕事は切り上げだ。奴らを捉える」
|「何人かで行動してるみたいだけど？」
|「他の奴は知らん、邪魔をするならなぎ払うだけさ」
|
| そう言って、『弓兵』は元妻の手を握りそっと抱き寄せ、やおらビルから飛び降りた。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
運〜
ω１ 魔０
ω２ 体２
>>286 ： ◆u9Ls68fGDM
雑談所
>>45 ： ◆MAROd..Uts
ω３ 運２１
>>276 ： ◆wZFOryiZkw
>>277 ： ◆4eLgaI8N3I
>>278 ： ◆vxML1Lislo
>>279 ： ◆e52bu8jgoU
>>280 ： ◆GoMmwhXw6.
>>281 ： ◆lGbW60L72o
>>282 ： ◆fl15rilh2E
>>283 ： ◆bbq3AN25Iw
>>284 ： ◆BOfUUEthUU
>>285 ： ◆yYd9Z6eRjk
>>288 ： ◆.AbaIO0B0A
>>289 ： ◆Z0APLXykMM
>>290 ： ◆QpZ3gvBxm2
>>291 ： ◆uUUL1UxePw
>>299 ： ◆TIENe3Twtg
>>300 ： ◆sVVR0Q7eM2
>>301 ： ◆RengelsnNs
>>302 ： ◆mdNzeAtrtQ
>>303 ： ◆CBWsOpHrbw
雑談所
>>46 ： ◆mmsSEDCh.s
>>53 ： ◆3DH52tljio
抜け・間違い等がありましたら修正お願いします
／￣￣＼
／ 〉 _ノ ヽ､_ ＼
／ ／' （ ―）（① ） |
./ /／〉 （__人__） │ 追撃は……なさそうだな。
.ｌ ´ イ| ｀⌒ ´ |
.ｌ ｉY |
./ ﾊ ! /
./ / ' ヽ /
ｌ ／ .〉-r:::┬〈、
__「 ー‐1 .／Λ 〉.:〈 7//＼
ｉ//7777|／////V::::::V/////＼
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 右目を閉じて空を見上げるやらない夫。
| 彼の眼には、夜空の星とは別に一つの光が見えていた。
|
| 首都高を上空から監視する、凛の使い魔である。
| しかし、相手の高度が高く的も小さい。アレを射落とすのは難しかろう。
|
|「しばらく見張っていろ、備府……おそらく相手は『弓兵』だ！」
|
| 慎二が悲鳴のような警告を発した。
| 『弓兵』。世界中の戦場を渡り歩く異能の傭兵。
|
| イギリスンに本家のある遠坂の犬であり、強大な魔術を操る現当主、遠坂凛の元夫だ。
| 二人の夫婦関係は完全に終わっているが、戦場での絆はいまだ健在。
|
|「すごいのか？」
|「……適当な武器を投擲してステルス戦闘機を撃墜する」
|
| イラク戦争で『結社』側に着き、いくつもの伝説を作ったとかなんとか。
| その偉業は蒼星石も知っていた。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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＿＿＿
／ ヽ､_ ＼
／（● ） （● ） ＼
／:::⌒（__人__）⌒::::: ＼ 遠坂は、イギリスの魔術師だっけ？
| ｌ^l^lｎー'´ | ルカが言ってた気がするお。
＼ヽ L ／
ゝ ﾉ
／ /
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| やる夫の言葉に、慎二が苦々しく頷いた。
|
|「桜の実家だよ」
|「因縁あるな」
|
| 呻くやらない夫。
| 家族を悪魔化されている事実を、その遠坂さんはご存知なのだろうか。
|
| それによっては話し合いの余地があるかもしれない。
|
|「『弓兵』って、赤くて格好つけてる感じの人？」
|
| アリカの問いに、慎二も蒼星石も答えない。
| 噂は知っていても、容姿までは分からないのが実情だ。
|
|「知り合いかお？」
|「うん、ばっちゃの弟子らしいよ」
|「……そりゃあ、無茶苦茶なわけだ」
|
| 夢宮の祖母の名前が出るだけで、謎の狙撃もステルス戦闘機撃墜も納得された。
| ここは『弓兵』は泣いていい場面であろう。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＿＿__
／´￣￣｀ヽ、
/ ヽ
{ ,. --‐┴…ｰ- ､
ヽ ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ、
/.:.:.:.!:.:.!:.:.|:.:.:.:.:l:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.ヽ 傭兵なら、
l:.:.!:|:|l:.:|ヽ:＼:.:.:!､:.:.:.:ヽ:.!:.:.:.ﾍ 話し合いで解決できるかな？
|:.ﾊﾊ!ヽl ＼lヽl__＼:.:.l:|:.:.:.l:.:l
＿ rﾍ!/f,心ヽ /f心ヽヽﾘ.:.:./.:ﾊ
,.--く ,斗-| ﾋzｿ ﾋzｿ } }:.:/:/ヽﾊ
{ ｀ﾒ､ ﾍ._! , , ' , , /ｨく｀),.-'┴ｧ
ヽ,r‐､―- ､ ヽ ､＿_,. /_／-}―‐!｀!__
／´￣｀丶r‐┬-＼ ,. '´{,. -―-､人_|/ｿ
／::::::::::::::::::::::::＼ {::｀ ｰ--‐ '´:::::／:::::::::::::::::::::::} /
::::::::::::::,. -- ､::::::::`,ﾆ´-‐'' ´￣￣￣￣￣￣｀`丶､! }
::::::::／／ ヽ∠::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}'
ヽ::{／／ く::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|￣￣￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|「立場と面子が立たなくなる、難しいぞ」
|「でも」
|
| 即座に否定する慎二。だが、そのとなりでやらない夫が考え込んでいた。
|
|「おい、外見ろ！」
|「じゃあ、代わりに考えてくれ」
|「何をだよ」
|「『弓兵』と間桐さんの妹さんの関係だよ」
|
| 三段跳びで理論を展開するやらない夫に、慎二は一瞬気押された。
| しかし、すぐに言いたいことを理解した様子で考え込む。
|
|「遠坂の現党首は三十代の絶世の美女って触れ込みだ。『弓兵』も同年代とみていい」
|「雁夜さんは……見た目じゃわかんね―お」
|
| 恐怖と呪いで老け込んでいるため、実年齢が計り知れない。
|
|「僕のおじだぞ？ 40前後だ」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::.:.:.:.:.:.:. :. :.`ヽ
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::.､::::.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
.:.:..:.:.:.:.:.:/.:.::::::::::::::＼:＼ヽ::ヽヽ:',
.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:::::::::::::::::.:.ヽ::i:::i::::::', |:|
i.:::::::::/::::ﾊ:::::::!::::::::::::::::',:i:::i:::::::l.|:|
i.::::::/.::::〃ﾊ:::|:::::::::::, _::」|::|:::::::l l:!
l.:::/.:::::〃 ',:::ﾄ､::::く::::::::||::|:::::/ ﾘ
l::/.:::;ｨ:/＝-ヽ＼ヽ,.ｨイ1!::!::/ ′
l/:／ /-‐ 〈tfｼﾉ::!::!′
K ,.ィﾃﾃ'ヽ `´1://
::::', V弋ｿノ ､ l::::|
::::::', ¨¨´ / /::::|
::::ﾄ､ヽ､ _ ,.ｲ::::ﾊ!
::::i `'／l:::::/
:::::i ｀`ｰ┬一'´ |::/
:::::L ＿ __/ |/ そうすると、桜さんも前後十歳かな。
＼|＿_ _ ユ_＝=ァｧ
＼//
＼
＼__
. .: .: :／￣,.-､入
.: .:. :. :.／ ヽ_ソ.::::::::::.`､
.: .:. :. ／ ヽ_ソ.::::::::::::::::::::.ヽ
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| 三十代から四十代後半。つまり、それは。
|
|「……桜さんと、『弓兵』さん。それと遠坂の人が同じくらいってこと？」
|「ついでに言うと、桜が元遠坂で、遠坂の夫に『血族』関係者だ」
|
| がっつり関係しているとしか思えない。
| そして、分からない部分にはきっと間桐臓硯の影がある。
|
|「雁夜さんに聞かなきゃいけないお」
|「答えられるかね」
|
| 臓硯によって一部発言を『言えない』状態にされているのだ。
| しかし、『言えない』と答えられたならそれこそ。
|
|「電話してみる」
|「頼んだ」
|
| 携帯電話を取り出す慎二。
| だが、次の瞬間その表情がひきつった。
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＿_ﾉ:::::::::::::::::＼:::::::::::::::＼:::::::::::::::＼:::::::〈
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ｒ::l:::::::ヽ人 （::::::::ハ、::::::人::::::::::::::):::::::::::::::):::::::::::::)
（:::j:::::::::l ｀ヽ:( ノ.ヽ::） ｀ヽ:::::ﾊ::::::::,___、::::::::::/:l なんだあれは！！？
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ノ:ﾉ:::::::lー - 、:::::::::::{ 0 } .ン ｒｌｋ 〉:/:::::::l
{::::l::::::::::l斗ー.:::::::::::::::ミニ 彡 .Yﾉ /ﾘ::::::::::l
｀ゝﾄ（:::::l::{ 0 }::::::::::::::::::::::::: Ｕ ./:::::::::::::::l
(::::::::/:::ミ 彡 ,:: __ γ´Y:h:::::::::l
ゞツ l __,,,,,--=''-‐''''ゝ / {:l ゝ:::ｿ、
':, ＼''(′ ＿,,-) ,:' li : :＼. ＿ ＿＿
ゝ、`ー==＝-‐''′ / ／.: : : : :/: : :＞-ー・´: : : : :
' .、 ／ ／: : : : : : /: : : : : : : : : : : : : :,:
＞、 ＿ ._／ ／ : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : :／::
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| バイクに乗った男たちが、チェーンや釘バットを片手に逆走していた。
| 頭は目にも鮮やかなオレンジのモヒカン。並大抵の暴走族ではない。
|
| 恐らくは失恋などの結果人生を投げ捨て、危険なトロールとの闘争で遠まわしな自殺を目論んでるとか。
| そんな輩に違いないだろう！
|
|「汚物は消毒だぁ〜！」
|
| 恐らくは『結社』、場合によっては『グレン団』だろう。
| 車の中では極めて分が悪い。相手はバイクで、片手で武器を振りまわしている。
|
|「『ウフフのフー。やっぱモヒカンがいないと盛り上がらないよね〜』って」
|
| アリカがシートベルトをはずし、ドアから道路に転がり出た。
| たいへん危険なのでよい子は真似しないでください。
|
|「ばっちゃが言ってた！」
|
| 雄叫びとともに、アリカが青い光に包まれ、即座に車を追い抜いた。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
任意のタイミングで使用。条件：シーン中に登場していない
スキルを使用しない射撃攻撃を行う。この攻撃は分割できない。
☆ うむっ！
且 死ね。
☆ 冗談ですよ。冗談。これだと一回しか打てないじゃないですかー！
■支援砲撃
条件：シーン中に登場していない
スキルを使用しない射撃攻撃を行う。この攻撃は分割できない。
この宣言はラウンド終了時に行う。
且 もっと死ね。
☆ という訳で雑魚戦を始めます。
☆ 敵はバイクに乗ったモヒカンx4と消毒モヒカンx2
☆ そして『弓兵』の支援砲撃です。
且 ……僕は運転かい？
☆ そして他のメンバーは以下のルールを適用します。
１ 座席順を決定し、その方向にしか攻撃できない
２ 誰かが格闘攻撃を受けるまで格闘攻撃ができない
３ 射撃・魔法は可能、
４ 車への攻撃をかばうことは可能
５ 回避はできない
☆ さあ、席順を決めてください！
前
ω且
蟻∩
ξ金
且 はい。
☆ あっさり決まりましたね。
イギリスン→イギリス？
ブリテンと書いた名残か！ ありがとうございます。
＿＿＿､
＿＿´＞:.:.:.:.:.:.:.｀ー-､!ヽ,イ
＞:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'￣ア
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＿,;.､:._,､:;:.:.:.:.:.:.:.:＼
^ア:.:.:.:.:.:.:.:.:.l"^´ l ｀＾ﾍ:.:l:.:.:､＞
∠_:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:', l l:.!:.:.:.ヽ
ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:! , - ､ ?/:l/
ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l ｀丶 / !ハj
',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:! ｀ !
ヽγ. ヽ_」 狂三ヨ ｫﾖ ここから先は危険ですので……。
l ヽ " l .l あー、ドーモ。
ゝ、｀ l
ヽ>、 , ， .ﾉ
;＜j_｀＿ . _ ｰ' . ´
__l:::::::::::l⌒!￣:T::::::l_
, . ´:::::｀丶__l !_:::::l:::__」:::｀丶
,. ´:::::::::::::::::::::::::::::::! .!-V´:::::::::::::::::::｀ 丶
!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l .′ L;○:::::::::::::::::::::::l
l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l _二 !:::::::::::::::::::::::::::l
ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l _.！::::::::::::::::::i:::::::ヽ
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| 先月もお世話になった地味な警察官、タカハシさんに頼んで案内をしてもらう。
|
| 銀座の街は完全武装の機動隊と、市民がぶつかり合う修羅場と化していた。
| しかし……市民たちは石やゴミを投げ、野次を飛ばしはするものの全面的な戦闘状態にはなっていない。
|
|「税金泥棒！」「取り締まる相手が違うだろ！」「囲んで棒で叩く気だな！」
|
| 騒ぎ立てる市民たちの眼は血走っていて、正気のそれには見えない。
| それこそ、『正気ではない』可能性もあるのだ。
|
|「やる夫か。すまん、よく来てくれた」
|
| 上半身裸の阿部さんがノイマンとチャンドラを連れて現れた。
| ナタルの姿はない。そして、ジャギ達もまだ到着していないようだった。
|
|「バジルール警部補は、説得にあたっている。オレもさっきまではそっちだったんだがな」
|「敵意がない事を示すために脱いだんですかお？」
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{::::::::rr-‐-‐'^i::::::::::::::i.
ﾞl'´ﾞ《 __,,,ゝ:::r､:::::l
ﾄ=r;､ ﾞ"rｨｧ‐ﾘﾒ }:::::}
ﾞi`"l ￣ ｿ::::ヽ 普段は効果抜群なんだがな。
ﾞi. ゝ^ , /ヾヾヾ､
ヽ ﾞこ´ / ヽ､
ヽ､ ／__,∠､ ｀'-､
｀ﾞｸ'ﾞ´ ｀ ﾞ'､ ヽ
/ 〉 ヽヽ
ｨ ヽヽ
_,,-'´::: ﾞi
／ ｀ }
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-‐ ´ ‐ '' ´ ／l::: l ｰ'´ l
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| こち亀の『特殊デカ』じゃないんだから。
| やる夫は失笑した。
|
|「あそこに居る『デモ隊』が暴徒の全部じゃない。
| 略奪や暴力に走る暴徒と、高速道路を走る相手を無差別に攻撃する暴走族がいる」」
|
| しかし、取り締まろうにも対処しようにも、デモ隊が邪魔をするので動けないのだ。
| そしてそのデモ隊も、通常の説得は効果がないときている。
|
| ただの扇動ではない、術による洗脳があるのではないかと阿部さんは感じていた。
|
|「相手が『結社』なら、そういう悪魔を使ってる可能性があるね。
| 暴徒のほうもだ。ただし、高速道路の暴走族は違う」
|
| 言いながら蒼星石は先ほどの死闘を思い出していた。
| 空気を蹴って突撃してくるアリカに、暴走族たちはひるまなかった。
|
| 即座に散開し、手持ちの武器で迎撃に移った。
| その間にも二名が車に近づいてくる。
|
| 蒼星石は、彼らの統制が取れた動きに驚いたものだった。
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,/″ ﾞヽ
/ ヽ
/ ﾞヽ
./ ヽ
| lヽ ､| 遭遇したのか。
l/! | ヽ､ / ヽ| /ﾚ| /l/-ﾉ |
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|, ヽ|l ｧｯヽ ｀ 「 /
ｿ|ヽ,,ﾄ ｀ ::l ,/ /-┐
^丶、 ､ ＿_、 ﾊﾉ ﾄ、_＿＿＿＿＿__＿＿_
＼ ヽ,こ_ノ, ,/ / ｀ ,,ﾌ┐
｀ヽ､ ｰ _ ｲ _/ ／ ＿|
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,r‐‐″ ,／ ＼l| く └-､＿ / ,/ >
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|「アリカが全部やっつけてくれたけどな」
|
| バイクよりも速くて固い奴相手に、路上を走りながら殴りあったら……。
| 暴走族どもは哀れにも、バイクを粉砕され全員転がって行った。
|
| 骨の一本二本は折れてるだろう。死んでない事を祈るばかりだ。
|
|「『弓兵』……射手はどうなってる？」
|「武器が飛んでくるって話だな。報告は受けているが実態は分からない」
|
| 釘付けになっている警察は『弓兵』の対象にはならない。
| 彼らには知る由もない話ではあるが。
|
|「一応、別チームにも応援を頼んだ。『グレン団』とコネがある奴らだ」
|「『グレン団』……アレはどっちかっていうと、お前らに近いグループじゃないのか？」
|
| 阿部さんの言葉に、詳しい事を知らないメンバーが蒼星石を見た。
| なんでも知ってると思われているのだろう。
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> ´ /
く . -‐=＝＝＝＝= ー-く
＼ ,. . :"´: : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : :ヽ
>'´ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ./ハ: :.l: :!: : : : : :l
i: : : .: : . :. {: : : : : : : :./ /ﾊ: l.: !: : : : : :}
|: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:.｀メ､ // V: :l: : : l : ;′
|: : |: :.|: : : |::|: : :∠イ_〃＞ Vく: :./}:/
＼|: :.|: : : |:.|: : :`弋夕ｿﾉ｀ tり:.:/ l/ 『グレン団』は反社会的な少年少女の共同体だ。
＼|ヽ: :|.:|: : : :.i.:|￣ ヽjⅣ
}ヽ仆ヽ: : : :lN _ _／: :l だが実態は主に異能を持って
／￣￣｀`ヽ､: レ'´￣｀): : : :l 道を外れた子供の互助組織に近い。
／ V `ー ﾕヽ.:.|
,ん子こ`ヽ | ﾕ､l./
,ん'´: : : : `ヽヽ | l ﾊ'′
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|「不安定性突然変異、あるいは『血族』が興味を示さないほどに些細な異能。
| そう言った『無益』な異能者が集まってるって話だ」
|
| 自嘲気味に、蒼星石が嗤う。
| あまり気持ちのいい話ではない。いやむしろ、馬鹿馬鹿しい。
|
|「『血族』の血統主義ここに極まれりってな。
| 『有能な僕』は『血族』に守られて、実際にはもっと有能な誰かは放置されて『結社』行きだ」
|
| シックスは新しい血を求めていた。
| しかし、『血族』内部の、特に『異能』を持たない者どもは外部の血を毛嫌いしていた。
|
| 自分がしがみついている砂上の楼閣を脅かされるのが、恐ろしいのだろう。
|
|「おかげで時々、ガチでバケモンみてーな奴が現れやがる。
| オレが殴り合いで負けるような野郎がな」
|
| 不意に、下品な胴間声が割って入った。
| 仮面やヘルメットをかぶっているらしい、くぐもった声。
|
|「ジャギ」
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./::::::::::::::;ﾊ:/ゝ、::::::::::__:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
i::::::::::::;ﾍl ヾ ,,'ﾆ¨--¨ﾆ､‐-''´ヽ:::::::::::::::::!
!:::::::::::l ﾞ ..:.:.:7"::;:::::＿::､ヾﾞi:: :.: ,.ヾ､:::::::ﾊ
::::::::::::iゝ. .:.:.:.:.l::::k'_´_o__ﾞ,!:::7 7;:::＼ﾞ¨" ,!
::::::::::::lゝ :.:.:.:.:ﾞー───‐'.:.:.:.: k'^ヽ、ﾞi ﾉ よーう、蒼星石ィ。
::::::::::::ゝ :.:.ｧ''''":::￣￣::''ー'':::ヽ｀ﾟ'-ﾞ_,! 丿 この俺のモノが欲しくなったか？
:::::::::::::::〉.:.: ,ｎ :.: rャ:.:.:: z､ :.:.:. .:.:ヾ､:.:.: ,ﾉ
l:::::::::::::i.:.: |:::| .:.:.|::::| :.: i:::::|.:.:.:.;ﾍ.:.:.:. ,ヾ }
|::::::::::::l:.: _レﾍ:.:.|:::::!:.:. !:::::|.:.:.:l:::;!.:.:./::i 〉
}::::::::::::!:.: ´ .: ,}:.:|:::::l:.:. !::::::!.:.:,!::;!.:.:,'.:.:,',!
!::::::::::::l.:.:......:.: /:l.::l::::::!:: l:::::::|:.:,!::;!:.:,'.:.:7.! ,ﾊ
:::::::::／i :.:.: ,/::::ゝl::::::し':::::::i.::,!::;!.:;',!:/ ｀ー‐'" }
:::／ ｀ー､"::::::::::::::::::::::::::::::｀´:::ﾚ':!;/:.:.:.:......:.: ,/
:::l : : :: ゞ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｿゝ.;,;＿,,,,／
:;' ; : :: ｀ヽ、::::::::::::＿::::::::/ l
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|「あ、面倒くさいからそう言うのは無しで頼む。急いでるし」
|
| 『血族』内部で立場の悪いジャギに、蒼星石は絡まれている。
| そして、彼の『お手付き』にされたという悪い噂も流れている。そういった『設定』だ。
|
|「そんじゃあ省くぞ。途中襲ってきたガキをシメた。
| 知った顔だったな『グレン団』切り込み隊のキタンの手下だ」
|
|「いや、そこまで省くな。挨拶してくれ」
|「……『血族』北斗二班のジャギだ。そいつらに頼まれて応援に来た。
| 『結社』の内情には実際詳しいぜ」
|
| 初対面の警察組、アリカ、やらない夫。そして慎二やちひろと軽く挨拶をかわすジャギ。
| 見た目は剣呑だが、ジャギは意外と礼儀正しい。
|
|「続けるぜ。キタンの野郎の居場所は吐かせた。
| あとはこっちでナシ付けとく、これで道路は使えるぜ」
|
| 後は……扇動している奴を探せば暴動は治まる……のか？
|
|「こいつは信用できるのか？」
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阿部さんの目の前でこの台詞を吐くジャギさんの今後が心配です
遅くなりました。雑談所が死にました。
新月のルール
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/pages/38.html
１ 期間は新月の日中。一人につき一度まで。
２ 絆が上がってほしいキャラと、上げたい絆点数を書き込む。
なお、一度に投入できる観客ポイントは20までです。
３ 書き込み時間の『秒』がゾロ目の場合、指定した絆が上昇する。
４ 上昇した絆点数分、観客ポイントを失う。
５ 書き方は 「ＰＣ名」「絆対象名」ポイントだとありがたいです。
６ やる夫の妄想への絆を下げるときはゾロ目でなくてもよい事にする！
やる夫 → 蒼星石
と書かれた場合、どちらかが分かりにくいので、必ず「誰の絆表か」を前にお願いします。
観客ポイント一覧
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/pages/81.html
絆一覧
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/pages/208.html
注意！
絆は50を超えると上がりにくくなるので、投入量には注意してください。
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋.. やる夫 ..╋ DARK-LAW ..┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃入速貸本 96
┃妄想 24 → 23 → 30 LVUP!
┃鏡と茨の死神☆. 0
┃荒野の黒龍 64
┃隻眼の老人 40
┃千の化身 31
┃モーンブレイド.. 76
┃
┃>>蒼星石☆☆ 14 → 22 LVUP!
┃高良みゆき☆. 59
┃華琳☆ 44 → 49
┃>>夢宮アリカ☆ 33 → 39
┃>>やらない夫☆.. 34 → 35
┃長門有希☆ 2
┃水銀燈 90
┃鷹野三四 82
┃クツキ 73
┃間桐慎二 65 → 70 LVUP!
┃でっていう 61
┃東田 57
┃伊藤誠 56
┃『傾国』 55 → 57
┃ニャンコ先生. 54 → 55
┃阿部貴和 50 → 69 LVUP!
┃ルカ. 50 → 59
┃間桐臓硯 44
┃新城直衛 35
┃真紅 32
┃『万魔』 29 → 31 LVUP!
┃間桐桜 29 → 35 LVUP!
┃ジャギ 27 → 28
┃シックス 25
┃墨目 23 → 32
┃間桐雁屋 21 → 28
┃ニャル. 19
┃こなた 17
┃霊夢 17 → 20 LVUP!
┃キル夫 17 → 18
┃紳士 15
┃金糸雀 13 → 22 LVUP!
┃クラウザー. 12
┃ジェニュイン ...12
┃泉教授 10
┃ロラン 9
┃ケンシロウ. 9 → 12 LVUP!
┃ナタル 7
┃雛苺 4
┃お嬢さん 2
┃佐倉杏子 2 → 8
┃
┃翠星石☆ 37 → 43 LVUP!
┗━━━━━━━━━━━━━
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋.やらない夫.╋ LIGHT-CHAOS .┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃ニャンコ先生☆ 82 → 84
┃翠星石☆ 72 → 86 LVUP!
┃>>やる夫☆.. 28 → 37 LVUP!
┃>>蒼星石 94 → 97
┃墨目 62 → 65
┃>>夢宮アリカ 60 → 64
┃ディオ.. 58
┃Ｌ 48
┃間桐慎二 41 →
┃ノイマン 34 → 36
┃運転 13 → 33
┃キュゥベぇ. 23 → 31 LVUP!
┃佐倉杏子 20 → 21
┃ニャルナンチャラップ 19
┃神楽 16
┃羽入 15
┃ロリカード 13
┃弥勒 12
┃鷹野三四 11
┃諫山冥 10
┃麻呂 10
┃太公望 9
┃屈木 9
┃チョッパー 7
┃甲鱗様 7
┃趙雲 7
┃『傾国』 7 → 8
┃レイ 7
┃キル夫 5 → 14 LVUP!
┃霊夢 4 → 5
┃『武僧』 4
┃ナタル 4
┃デュランダル 4
┃銀さん 3
┃ブーン 2
┃
┃通常攻撃 5 → 13 LVUP!
┗━━━━━━━━━━━━━
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋. アリカ ..╋ NEUTRAL-HEHO .┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃>>やる夫☆ 50 → 59
┃ばっちゃ☆ 32 → 35
┃>>蒼星石☆. 12 → 20 LVUP!
┃エダ 98 → 100 COMPLETE!
┃>>やらない夫 72 → 77 LVUP!
┃ニャンコ先生. 53 → 54
┃カクリコン. 67 → 70 →
┃マイケル師匠 53
┃翠星石さん. 46 → 53 LVUP!
┃冥. 40
┃四ツ目 43 → 55 LVUP!
┃ジェリド. 40 → 55 LVUP!
┃アンデルセン.. 37 → 46 LVUP!
┃キオ 37
┃真紅. 35
┃ミスト 32 → 35
┃ケンシロウ 29 → 32 LVUP!
┃モズグス 28
┃刹那. 27
┃冬悟 17
┃先代 17
┃クツキ 15
┃鷹野三四 14
┃『蛇身』 13
┃エミヤ 11 → 34 LVUP!
┃『傾国』 11 → 16
┃ドルキ 10
┃ナタル 8 → 12 LVUP!
┃霊夢 7 → 13 LVUP!
┃間桐雁夜 8 → 19 LVUP!
┃ルカ 4 → 12 LVUP!
┃志摩子さん 5 → 33 LVUP!
┃バーサーカー 5 → 12 LVUP!
┃できる夫 3
┃キル夫 2 → 10 LVUP!
┃
┃拳☆. 9 → 10 LVUP!
┗━━━━━━━━━━━━━
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋ 蒼星石 ╋ DARK-LAW ..┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃>>やる夫☆☆ 45 → 52 LVUP!
┃翠星石☆ 59 → 65 LVUP!
┃>>アリカ☆. 38 → 45 LVUP!
┃志摩子さん☆. 6 → 11 LVUP!
┃>>やらない夫 91 → 98
┃上杉謙信 74
┃ジャギ 81 → 89
┃ケンシロウ 60 → 76 LVUP!
┃ニャンコ先生. 60 → 66
┃ハサザマノヒメ 71
┃キル夫 53 → 56
┃ミスト 53 → 61 LVUP!
┃華琳 41
┃ナタル. 40 → 42
┃運転 44 → 65 LVUP!
┃四ツ目 39 → 42 LVUP!
┃屈木 36
┃間桐慎二 33 → 35
┃キオ 33
┃ニャル. 31
┃『巨魔』 29
┃鷹野三四 29
┃デュランダル. 28
┃冥 24
┃ロージェノム. 24
┃大怨霊 23
┃霊夢 22 → 30 LVUP!
┃間桐慎二 21 → 25
┃『蛇身』 19
┃タカハシ. 15 → 24 LVUP!
┃フリット. 14
┃『傾国』 13 → 15
┃麻呂 13 → 20 LVUP!
┃間桐桜 10 → 11
┃佐倉杏子 10 → 17
┃ルカ 9 → 10 LVUP!
┃吉良 8
┃麻呂重 6
┃間桐雁夜 7 → 10
┃間桐臓硯 7
┃東田 4
┗━━━━━━━━━━━━━
間桐慎二 41 →
アリカの絆表
カクリコン 67 → 70 →
間桐慎二が無いのがミスかな？
やる夫→鏡と茨の死神☆ １０Ｐ
やる夫→隻眼の老人 １０Ｐ
ありゃ、後日修正しておきます。ありがとうございます。
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | ……できるお。
＼ ｀ ⌒´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
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| ノイマンの問いに、やる夫は即答した。
| 見た目と口調こそこんなだが、おそらく『血族』内部では一二を争うほどに信用できる。
|
| 鼻を鳴らすジャギ、馬鹿にしてるのだろう。
| だが、やる夫は他でもない蒼星石を信頼し、彼女が信頼するこの男を信じていた。
|
|「扇動者だが、うちの班の霊夢は『低位の精神汚染』だと判断していた。
| 祓いを行えば一旦は収まるとよ」
|
| 霊夢は『血族』の神道系の巫女だ。
| リアル小学生という若さだが、実力は折り紙つき。
|
| 才覚という意味では、蒼星石に勝る少女だ。
|
|「借りれるのか？」
|「キタンの所にゃあ俺がいればいい。霊夢の護衛にゃルカをつける」
|
| ルカは、堕落した『武僧』である。
| 先月の歌舞伎町の戦いで、悪魔に体を汚染された女だ。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＿＿_
,,ノ' ´ ｀ ''ヾ、
/ ヽ
}f^'＾^了t^'＾'`'ー1 l
|L＿ ! ＿＿_ ｛ ,..、|
}f'tr'i ''^'tォー` }j/i',| 警察からもつけよう。
l.| ´ | ￣ vijソ.!
丶 └、 Fイ l′
／ ', ‐--‐ ,イ ケ|
, ,/. ヽ `''"´ ,／ ! ＾|ー、
/ / ＿,,」、'....ィ' '| ＼、__
. /./ ,. ‐'''"´ !:::. / ＿」＿_iヾ',
.,'.,' /´ └ 、_ノi ノ （、_ `｀ヾ!
,'/ / ヽ、 ｀ ''ー 、ィ-─'' r`'＾ `
l| ! リ `ぅ ー=、_
| ｜ サ 〉
ト ′ ./''ー- 、,..＿
| ヽl(B ./ ヽ、_
| !,、 ! / ∠,,,
,イ ヾ' ィ 、 / ,,ィ'´
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|「いらねーよ」
|「信用されてないんだ。素直に見張りをつけてもらえ」
|
| 蒼星石の言葉に、ジャギはしぶしぶ頷いた。
|
|「あと蒼星石、キルを貸してやる」
|
| キル。キル夫ことニンジャ『ロストスキル』は、元『九鬼』筆頭の達人ニンジャである。
| 彼もまた一月前の歌舞伎町の戦いで負傷し、腕を落とした。
|
| 今は、ニャルラトホテプ打倒のために、死んだことにしてジャギの協力者となっている。
|
|「いいのかい？」
|「つーか、暴動には扇動してる奴がいて、そいつが術者なんだろ？
| 既に探させてるから、後は何とかしろ」
|
| かゆい所に手の届くジャギのキメの細かい心配り。
| まったく顔に似合わない。
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∩＿
〈〈〈 ヽ
＿＿＿_ 〈⊃ }
／⌒ ⌒＼ | | あ、巡音さんとこは阿部さんがいいお。
／（ ●） （●）＼ ! !
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＼ ｀ ー'´ ／／
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| ふと思いついて、やる夫は知人を指名した。
| 上着を着直したいい男は、白い歯を見せて微笑む。
|
|「いいぜ、やってやろうじゃないの」
|「あ？」
|
| 小首を傾げて威嚇するジャギ。
| 阿部さんの爽やかな男気が気に入らないのだろう。
|
|「阿部警部はかなり優秀だ、腕も立つ」
|
| 牽制するノイマン。そうだ、だがちょっと違う。
| 確かに阿部さんは優秀だ。しかもすこぶる付きで。
|
| 先月、恵比寿のライブハウスでは『武僧』と肩を並べて戦った。
| しかも相手は『結社』の幹部級、名を知られた達人たちである。
|
| 実力は折り紙つき。しかし、今回の問題はそこではない。
|
|「阿部さんはゲイだお」
|「ルカの呪いに性別は関係ねーぞ」
|「えー」
|
| そういえば、やる夫は埋めネタを思い出した。
| みゆきは思いっきり引っ掛かっていた。
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ｌ:::::::::::::::::::::::: :;;;;;;;;`､｀ﾞ..;モ..lﾆ.: :二=,,,,二.ﾉ'
./:::::::::::::::::::::::: :;;;;;;; `､┴.. .;`､゛L::::゛ｰ・ﾊ;i`､
／::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;; ゝｧ . ; .....''゛ﾞ''''- -ｲｨ. ﾞl それに、霊夢がいるから呪いのフォローはできる。
iﾞｉ .／.:::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヘ.._ _...-―''ﾆヘ! 気にしなくていいぜ。
l .i, ＼ _.____: ::: : .:;;;;;;;;;;;;;:; ,.､i,.;;;;;; ｌ ; i`l.'.;;.､i,. ;ﾅノ
l,. i. ,r'.￣ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ゛'''''''''''”ﾞ／l`､;;;.| l |..::! ! l;l ｌ.ｌ だがありがとよ。
l ｉ .／ ／ /. `､.| ;│;; l :.i | |.l /
.! i ヘ．..,, ／ /..i. l. :;.t,,_凵. -´/
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l i. : : : : : : : : :"ﾞ''‐-/ .ｌ .i, ゛l''''''´ .／/
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| ここですかさずお礼を入れる。
| 無頼を気取るには気遣いが出来すぎるのが彼の問題か。
|
|「一番危険なのは？」
|「ジャギの所だな」
|
|「じゃあ、俺がイク。ノイマン、やる夫たちを運べ。
| チャンドラはご婦人がたのエスコートを頼む」
|
| ゲイだと聞いたからか、明らかに不満そうなジャギ。
| しかし、単身『グレン団』幹部の所に乗り込むのだ。
|
| 危険は確実だろう。
|
|「……あー」
|
| 慎二がふと気がついた様子で周囲を見回した。
| 周りには何人か警察関係者がいるが、誰かを探しているようである。
|
|「知人でも？」
|「……いや」
|
| 首を振る慎二。
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／::＼,,__
┌ーヽi::::::::::::::::::ヽ￣｀',
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
ﾉ::/::/:/:::!:::::∧∧:::::::::::::::::i､:::＼
/ /:/::/::::i:::::/ ｝:::）:::ﾍ::::ﾍ::ヾヽ
{ ｛:く;;｛:::∧:（ （:::(ヽ:::::）:::ヾ::｝ }
ﾍ::)::）ﾉ¬）) ):）フ::ﾊ::::）:/
{ﾍ!:（丁;;jゝ ´「;;;j厂ﾚ!iﾍ
｛∧ ￣ ￣ / ソ 少し世話になったことがある女がいてな。
ゝﾍ ' /ノ まだ警察に残ってるかは知らない。
ﾘヘ ´ ￣｀ ／!!′
＼|＼ __ ／ |/!
┌‐┴─ｒr─‐‐┴!
___ __＿＿＿r=┤: : : : : |||: : : : : ├､,,
/: : : :: : : : : : : : : : : : : : : : 〃/: : : : : : : : :｀:ｰ:-:.:.､,,,__
/: : : : :: : : : : : : : : : : : : : : :i ! |: : : : : : : : : : : : : : : : :: : :｀ヽ
/: : : : : :: : : : : : : : : : : : : : : i ! i: : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : ',
/: : : : : : ;;: : : : : : : : : : : : : : i | i: : : :r＝＝===ｭ: : : :;;: : : : : : i
/: : : : :;: : ;;: : : : : : : : : : : : : : i | i: : : : : : : : : : : : : : : ;; : : : : : : i
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|「どんな女だ？ うちの課ならわかるが」
|「……背が高くて髪が長い。胸が平らだったな」
|
| 言いながら、自嘲的に苦笑する慎二。
| 安否を心配しているのだろうが、それを悟られたくないのだろう。
|
|「あいつなら、諸般の事情でやめたよ」
|
| 陰謀に巻き込まれ警察を追われたあげく、出産したという風の噂。
| 慎二が単独行動したら立っていたかもしれないフラグである。
|
| 具体的にどこの何ものかは、『やる夫の気持ちは恋なのでしょうか』というスレの埋めネタでやった
| 架空のゲームを見てください。
|
|「……そうか」
|
| 興味を失った振りの慎二。
| 彼の心情を深く考えるのはやめる程度の優しさを、やる夫は持っていた。
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ズレてるｗｗｗ
ジャギが…ヅラだと…！？
この土壇場で衝撃の事実発覚…
そりゃあいつもヘルメとかぶってりゃ蒸れるもんな…いや、だからヘルメットかぶってるのか…？
/ { /／ ｀ ｰ-､ ∧
l ､ ＿ゝ、 ／ ヽ V lﾍ
|/ / ￣ ＿ V}ハ
l { /, ‐-＼V〈 } 古くから馴染んだ名もあるが、
lハ ､ { // _ ィ〉 |/ / 一度死に、技も名も失った。
ヽ } /ヽ ＿_ -‐' /＞'′ }_/
〈ﾑ￣ 二´ﾊ '´ /! ……ドーモ。ロストスキルです
ヽヽ =＝' l |
〈＼ ´ ｣l 〉 _ イ ハ
}／｀ ー-､´-‐'__'ノ / } ＼
／ , --､___, |￣ l / l￣＼
＿,／ --､ ＼ / -´￣ l / l l￣＼＿
＿＿／.／ -､＼ _ハ､＿＿／/ l l ￣＼＿_
/ / __ ＼〉 ＼ ／ l l
| l /_〉 /l /´｀ヽ l | /
l l _.ｲ＿_／ l / ＼ / l /
｜ /´＼ l | l / /＼l| l /
! /＼ ＼.∧ l ∨＼ / / ｌ /
| ,' ＼ ｀/ l l ＼___/ / } l
l / ＼ /ﾍ l ／ ｌ / ＼ ∧ ／ l
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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| いかにも中間管理職のマケグミ・サラリマンじみた姿で、ロストスキルはアイサツした。
| 完全なオジギのテンプレートのような、美しい角度。
|
| 両手で差し出した名刺捌きの巧みなこと。
|
|「ああ、どうも。アーノルド・ノイマンです」
|「私もいいですか？ 千川ちひろです」
|
| 名刺を交換するノイマンとちひろ。
| 慎二も初対面だが、彼はは名刺を持っていない。
|
|「コイツ……ニンジャか？」
|
| 警戒する慎二。ロストスキルの醸し出す不穏な空気を敏感にかぎ取ったのだろう。
| だが、ロストスキルはゆっくりと、分からずやの子供に言い聞かせるようにゆっくり首を振った。
|
|「ニンジャはいない。いいね？」
|「アッハイ」
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∨三三三三三三三三三三ﾆ/
＿_ ｌﾆ＞‐ '´￣￣￣｀ ｰ＜三三/
〈三三二ﾆ―‐- ､ ＿＿＿ ｀ヽ|
∨三三三三三三三三三三三三二二ニ¬
ヽ三三二ニニﾆﾆニ二二三三三三三／
Ｙ´::.::.::.::.::/:l::.::.::.::.::.:＼::.:｀ヽ::＜三／
. ,'::.::.::.::.::.〃∧::l::ヽ::､::.::.ヽ、::.｀、:l:T
｜::.::.::.フ７¬‐､ヾ､:＼>､:|-ﾍ::.::.}::!:|
{::.::／代了圷ﾐヽ. ＼行‐t予l:ﾉ/::|
!::.::.::.:| ゞ-'′ ＼ 辷ｼ '/:/::./
|::.::.::.:ゝ , 厶ﾉ::.;′
ヽ.::.::l|ヽ、 r-､ ／::.::/ で、忍殺ネタは十分だろう。
＼:ﾄ､:j＞ ､ _,.ィ:´::;:l:: / 扇動者は見つかったのかい？
ヽ ｀ ,.ｲ ｀¨´ ﾄ､ﾚ'|/ |:/
__,. '´＿＞v＜ ｀ヽ、′
┌イ ／／了,ﾊ＼＼ヽ ｀┬ｧ
／7 | { く／ノ/引ヽヽノﾉ | }-､
. /:.:.:.:{ | ｀ｰ'´//l弓| |｀ｰ′ | } :.:l
/:.:.:.:.:.{ | // ]弓ﾄ､ヽ |「 :.:.|
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|「安心してください。私は詳しい。」
|
| サラリマンらしく、手帳を取り出すロストスキル。
| 手帳の地図には、六ケ所ほど赤でチェックが入っていた。
|
| 手書きの周辺地図なのだが、なかなかどうして結構達者だ。
|
|「扇動者のリーダー格は幹部級でもなんでもないですわ、名を張松。ここでした」
|
| 赤でバツの付いた位置を指さすロストスキル。
| その手は、白手袋で覆われている。
|
|「ロストスキルさん、そいつを倒せばいいんだな？
| この人数なら逃げられないように出口もカバーできるな」
|
| ノイマンが地図を取りだす、こちらは通常のシティマップだ。
|
|「キル夫でいいですよ。キル夫で。それと、張松はもういいです。殺しましたんで」
|
| 実際早い。あっという間のお手並みである。
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／'´￣ __｀ヽ __ ＿
〃 ／.:.:.:.::｀´.:.:.:.＼:.:｀ヽ―ｧ
|! /:/.:.l:.ヽ:.:＼:.:.:.:!:.:ヽ:.:.:.ヽ:ヽ
l /:l:{:.:.:l＼ﾄ､:.:.ヽ:.:|:.:.:.l:.-‐ハく
{:.ﾑト-` '⌒｀丶l､!:.:.:.|:.:/.:.:.:ﾄ､〉
ヽlr;=､ r;=､ ノ j:.:.:/.:.:.__:./!〈:〉、
l lj {j /／/.:/r､V ハ:〉
/! ' ､､ '´ 'l:.f l-'/ ∨〈〉
|/ヽ ＿ U ,ヽ!ｨく 〈:〉〈:〉
,r‐ｧ‐_-＼ﾞｰ' ／ ,ﾊ_ 〈:〉 〈:〉 ……じゃあ、暴動は？
//´/´／ﾉ__＞‐＜＿ ／ /:!ｰ―'-､':〉
〈 ' / /´: /: : | ／ヽ /: :| : : : : : ヽ、
ヽ ヽ :/-一!:::|::::::ヽ/＼: ! : : , -‐-､!
,.-‐i _,.⊥:|: ／::::l:::::::::!: : : :〉: ／ : : : : j
!ｰ-｀ﾆ´┐ l／＿::::|::::::__|: : /:r' : : : : : : /
|: : : : : : :l !ヽ￣ヾl_/,r‐'!: //: :／ : : : /
!: : : : : : L_!: :｀ﾄ､_|::::::, ┘'/／: : : : : /
l : : : : : : : |: : : !_ T´: : :／／´: : : /
j: : : : : : : : !-‐'l:ヽ｀|｀T/／ : : : : : /
/: : : : : : : : j : : |: :} l lﾉ' : : : : : : :/:!
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| そう、首謀者を殺しているはずなのに、暴徒たちの様子に変化はない。
| ならば彼らは、自らの意思で怒れる群衆と化したのか？
|
|「張松は、実際サンシタめいた術者に過ぎなかったんですよ。
| 奴は首輪をはずした悪魔を放って、その悪魔が人々を暴徒化させていました。
|
| やり方がスマートじゃない。しかし、まあ有用な手ですわな」
|
| 契約で縛ることなく悪魔を放つ。
| アリカは慄然とした。なんてひどい。
|
| 悪魔が隠れ潜んだり、人を殺したりしても、きっとその人は責任を負う気はないのだ。
| いや、アリカは首を振った。
|
| もう、責任を取らされたのか。
|
|「暴動を扇動している悪魔は？」
|「夜魔リリム。強敵ではないですね。二体は倒しときました」
|
| もう全部キル夫一人でいいんじゃなかろうか。
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／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●
| （__人__） 残りは？
. | ﾉ
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
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|「二体。周りに人がいたり、暗殺に向かない場所に居るんですよ。
| 片方は私が陽動し、悪魔への攻撃を可能にしましょう。暗殺を頼んでも？」
|
| 指さしたのは、カフェがある一角だ。
|
|「悪魔が籠絡した護衛が数名。悪魔自身も奥に隠れてますね。
| 一般人の目があるのが厄介ですんでこちらで……」
|
| キル夫は少し離れた路上を指さす。
| 路上、ただの道路だ。
|
|「車を爆破する」
|「その隙にって訳か。もう一体は？」
|
| 頷くやらない夫の横で、ノイマンが口を開いてやっぱり閉じた。
| 警察として、その作戦は許容できないと思ったのだろう。
|
| しかし、『血族』ならやる。むしろ優しい方だ。
| 四ツ目やミストは、一般人の安全を考慮しない。
|
|「デモ隊に紛れてます。ルカと霊夢には連絡済みですよ。
| 結界と呪詛による勝負なら、霊夢は負けないでしょ」
|
| 蒼星石は、先月のライブハウスを思い出した。
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ﾍ l 丿 ￣`'`'''''''ー、 .|
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ヽﾍ'4,,_┘ 冫 ..l卜 、 l _7|
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| 相手が分かっているのなら、霊夢なら浄化は容易かろう。
| 相手の結界を押し破ってから、支配者たる悪魔を浄化する。
|
| 恐らく、デモ隊の人間に紛れているそいつが血を吐いて倒れれば、
| デモ隊はパニックに陥るだろう。
|
| しかし同時に、術で作られたかりそめの結束はバラバラだ。
| 任せておいて問題あるまい。
|
|「こっちのは破壊と略奪がメインの連中です。
| 悪魔化した人間を下僕に持つかもしれない」
|
| アリカが顔をしかめる。人間の相手は、あまりいい気分がしない。
| しかし、慎二はその横でにやりと笑った。
|
| 悪魔への恐怖心を克服しつつある慎二ではあるが、未だに悪魔と聞くと尻込みしてしまう。
| その分、人間の相手は楽なものだ。
|
|「じゃあ、行きましょうか」
|
| キル夫の決断的な言葉を合図に、一同は目的の悪魔のいるカフェへと向かった。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
蟻 所でダメージを受けた敵は転倒とかしないの？
☆ ダメージを受けるたびにSHOCK20%します。
☆ 一撃でHPの半分以上食らったらSHOCK50%
☆ BSになったら転倒して戦線離脱です。
蟻 おっけー！ 半分だね！
☆ 戦闘開始（状態）
左側 右側
火 ω且 炎
Ａ 蟻∩ Ｃ
Ｂ ξ金 Ｄ
☆ 第１ラウンド開始！
蟻(35) → 金(30) → ω(21) → 炎(20) → ∩(20) → 火(18) →
且(18) → Ｄ(18) → Ｂ(16) → Ａ(16) → Ｃ(14) → ξ(13)
蟻 《震脚》からの……。
☆ 格闘攻撃はできないんですよ？
蟻 え？ 《飛び蹴り》も？
☆ ……ええと……？
且 対象１だしさー。蹴って、その反動で車に戻る。問題は？
☆ ナイデス。
蟻 《飛び蹴り》 → 火 命中！
火 回避失敗！ 149ダメージ！ SHOCK! 転倒！ 戦線離脱した……。
蟻 よし、いけるね！
ω それができんのはアリカだけだお……。
ω 応援二分割 → ξ《マハブフ》 成功！ 成功！
ξ ん？ 僕なのか？
ω 分割して一掃してくれお。
ξ わかった。
炎 《投げ技》 → 金 命中！
且 食らうとどうなる？ つーか、ちひろさん対象なの？
☆ SHOCK30%を食らうとアスファルトとお友達の刑に処され、ダメージを……ん？
☆ おい、ちょっと待て今の無し！
∩ ダイス振ってからなしはないだろ。
ω ……なんまんだぶ〜。
炎 53ダメージ反射！ SHOCK! 転倒！ 戦線離脱した……。
ξ なにもしなくても敵が減っていくな。
∩ ニャンコ先生召喚、《ファイアブレス》 → 右側 成功！ 83ダメージ！
Ｃ 回避失敗！ 転倒せず！
Ｄ 回避失敗！ 転倒せず！
且 僕ってなにかできるの？ 運転してるけど。
☆ 引き離したり体当たりしたりできますよ。
且 ……いいよ、面倒くさい。
且 それより支援砲撃を警戒したい。
Ｄ 《正拳》 → 且 失敗！
Ｂ 《なぎ払い》 → 左側 成功！ 56ダメージ！
Ａ 《気合》！
Ｃ 《気合》！
且 車に傷が……。
ξ 《マハブフ》二分割！ 成功！ 54ダメージ！ 成功！ 57ダメージ！
Ａ 回避失敗！ SHOCK! 転倒！ 戦線離脱した……。
Ｂ 回避失敗！ 回避失敗！ FREEZE！ 転倒！ 戦線離脱した……。
ξ みたか！
且 もう僕らの勝ちでいいんじゃないかな？
☆ ま、まだ支援砲撃があるし！
☆ 対象は車！ 運転で判定してみろぉ！
☆ 運転の絆レベルx5のボーナスがありますが。
☆ あわせて54%。命中すると車壊れますけど……命運使います？
且 さっき警戒したけど、ボーナスある？
☆ ……運転に集中+20%扱いですぅ。
且 よけた。
戦闘時間：２ラウンド（2130頃から2200までの移動中）
決まり手：《ファイアブレス２》（ニャンコ先生）
倒した敵：
ガイアーズ 特攻隊x4
ガイアーズ 処刑ライダーx2
経験値・マッカ：440ゲット（一人88）
宝探し：不可
☆ 予定通りの時間で着きました。
「彼はは」はがかぶってる。
＞炎 《投げ技》 → 金 命中！
＞且 食らうとどうなる？ つーか、ちひろさん対象なの？
ところでこのあとどうなったんでしょ？
もしや銭形平次の伝説の投げ技か（違うと思います
>>348 見るとちひろさんを敵に投げつけて転倒させたって感じです？（ええっ！！？
おおっとありがとうございます。
《投げ技》を「窓ガラスに手ェ突っ込んで引きずり出す」と考えると、ちひろさんの謎力場のせいで引っ張り損なって、バランスを崩して転倒したんでしょう。
（ああ？■羅漢銭ならりひろさんは吸収じゃね？）
と思ってしまったんですが、この不具合は修正すべきですか？
＿ ――――――― ＿＿
_, ｰｒ‐-⌒ｰ:､_
´ , ⌒: : :/⌒ヽ: : : : ｀ｰｧ
´ _イ : : : : ゝ-: ′: : : : ＼ ｀
／ _;´ : : : : : : : : : : : : ヽ ＼
／ ,, . :ー: :⌒:ー: .､ / ', ヽ
, ' ／: : :r ⌒ｊ: : : : : ｀ ヽ、 ｊ/ ﾚ
./ ィf : : : ゞー ': : : : ＼{ }）
/ ｒ' : : : : : : : : : ヽ /
/ ', ノ
ﾘ {＼ ＿ｒ '
j{ j ≧ーヾー'―⌒´￣
{. /
': ｊ′
ﾞ} ノ'
、 ｀ヾ,＿ ＿ｒ ´
.ヽ ￣^ー -:: __ -―' ´
＼
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夜魔 リリム イメージAA（名古屋のべっぴん饅頭）
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| カフェの奥には、ガラの悪いヤンキーが複数名いた。
| 彼らは呆けた顔で、服を脱ぎ散らかし、悪臭を放つ体液にまみれ転がっていた。
|
| 護衛というか、犠牲者。
| 男を誘惑する淫らな悪魔に、食されたのだろう。
|
|「あ〜ら、退魔師かしら？」
|
| 耳をくすぐる甘い声。夜魔の声は、それだけで欲望をくすぐる。
| 泣かせてみたい、鳴かせてみたい。そう思わせるものがあった。
|
|「じゃあ、お外の爆発も？」
|「そうなるな！」
|
| まず前に出たのはやらない夫。
| ヒゲ槍を出さずに飛びかかる。
|
| それまで倒れていた男たちが、人形劇の人形のように、突然の動きで起き上がった。
| 即座に取り囲まれ、組みつかれ、押さえつけられるやらない夫。
|
|「無理やりも、痛いのも嫌いじゃないけど……早いのはイヤよ」
|
| 嫣然と微笑む夜魔。立ち上がって、やらない夫をいたぶるように近づく。
| その均整のとれた顔面を、次の瞬間鉄拳が抉った。
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:＼ 〃 /.:.:.:.:.:.:.:.:＜⌒ヽ｀ヽヽ.:l:.|:| ｀ヽヽ__
:.:.:.:＼ l:.:.:.l:.:.:l:.:.:.:.:.:.＼:.:.:ヽ:.:.ﾍ:.l:.:! ｀ヽヽ._
:.:.:.:.:.:.:＼ |:_,ハ.:.ヽ.:.:.:ヽ.:.:.ﾄ､:.:.:.:.:.:|:.:.j ｀ヽヽ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ lｲ ＼:ヽヽ:.ﾄ､| ヽl:.:.:.!:/ヽ ｀
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶､ f〈 ,.≧､ヾﾄ､N_,.≦､|!ﾍ:.|'=≠ﾆ_¬､
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.￣｀ヽY:{〈弋ｼ｀ ´ 弋シ 〉 ||∠__ ｀ヾ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.lヾ＝=- ' /ﾘ｀ﾍヽﾞi
‐-､__:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| ｀ヽヽ、 -- ／l ! l!| ……『握力×体重×スピード＝破壊力』って、
｀`ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.j | l! ﾄ､ __ ィ´jノ | | l!| ばっちゃも言ってた。
丶､＿＿_／ | l! |l＝=￣rﾍｲ-―┘_j
｀丶､＿, | l! |,ゝ _ヽﾉ'´￣￣::ヽ 早さはパワーだよ！
|｀ヽ l ﾉ _,. '´::r､:rﾍヾ〉:::::::::::::',
ﾄ､__j／`¨´::::::::::::::V::ヽ_〉::::::::::::::::::l
|:::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::ﾊ__
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f￣￣｀`丶!:::::::ヽ::::::::::::::::::::::::／ﾆ＝ﾆ´､:.:.:.:.:.:ヽ:.:l l＝=､
ヽ ヽ::::::::`ｰr---‐_´／ // j {:ヽ.:.:.:.:.:.://r‐一'
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| ツンと上向いた鼻がメキリと折れ、血と唾液、そして数本の歯が宙を舞った。
|
| やらない夫という囮に見事に引っ掛かった夜魔は、彼をからかうために無思慮な行動を取り、
| 本命であるアリカの一撃を……いや違う。
|
| アリカは右ストレートでブっ飛ばした夜魔を即座に追撃。
| 鞭のようにしなるカモシカの足が、夜魔の背中を打ちすえる。
|
| 勢いは止まらず、研ぎ澄まされた肘鉄が豊満な双球の下、鳩尾に突き刺さる。
| 水風船が割れるような音がして、夜魔は大量の血を噴き出した。
|
|「悪い、オレ彼女居るんだ」
|
| 男たちを振りはらって立ち上がったやらない夫。
| 致命的な三撃を受けた夜魔にはもはや聞こえない。
|
| 血走った視線を泳がせ、赤い、液体と気体の合いの子のような物質になって飛散し、大気に溶けた。
| 男たちはブルリと痙攣し、体液を垂れ流しながら動きを止める。
|
| 再度失神したのだろう。
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､ , '´ _, -‐ '´ ,'
ヽ ／ _, '´ ′
ヽ′ , ' ´ ＿__,'
∨ ／ _, -‐ '´- ､ ｀ヽ
':, | '´ _, ='´ｰ- ､ ＼丶､ ﾊ.
, l , ｲ、 ＼ ヽ ｀丶、 ヽ. i丶!､
! ｌ ／i | |ヾ、 ト､ 丶 ｀ト､ﾍ lヽ ﾊ＼
, |､／ｉ l ｌ l ヽ l丶＼ ヽイハ!ヽ｜ヽ!
、 ,. V| , l - l ヱ二ヽ 丶 ｲ::ｶ |ﾍ |｀ﾄ､ |
、 ,. V! 、 | ヽ;;;;;〔ヽ ｀ヽ ｰ' !、 、|
、 , Vﾄ、ヽ /、|ー '´ ' ハ l｜
l i |ヽヽ、|ヽ ＼ ___ ' ｀ ／| ヽl !
l l V-―＼―- ､{- ヽ∠ -ｯl | ! よし、念のためここを浄化したら撤退だ。
＿＿ヽ ヽ V: : : : :/´￣´｀ヽｲ{ー‐' | l/ 略奪や破壊行為はこれで減るはず。
: : : : : :ヽ ヽ V: : : :{ l´￣｀ヽ. |｣|＼､,､,､ /
: : : : : : ヽ. V: : :j 、: : : {| l ヽ.} ＼〕
: : : - ､ : : ヽ V;ノ ､ ゝ:_:_{｣ | ヽ｣ ｀ト､
: : : : : : :／: ﾍ ／ ／ゝ､＿ノ! ﾄ､ ヽ}
: : : : : /: : : : / ｔ: /-､: : : : :lLl｣ Ll〕､ ヽゝ
: : : : :/＿__:/! / ∨ ＼: : : Ｌl〕 Ll〕!ゝ､｣〕
_; - '´ / 〉 /､ ヽ_ /＼:_:Ll二ここチ:'ー:'|
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. / / ｌ l / ヽ ヽ |:::::::::l／ヽ!lｰｯ┘
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. / / l./ l ! ＼l//､:::::::::＼// l
/ / ハ ゝ. ｀_! lノ:-: ＼:::::::::::ｉ ヽ
. / / /ｌ ＼___〕ゝ_）: : : : : :＼:::;::!-i ＼
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| 言いながら、蒼星石は自嘲的に笑った。
| そう、無くなるのではなく減るだけなのだ。
|
| 略奪や暴動に参加している全員が、悪魔に唆されているわけではない。
| 確かに、悪魔に唆されているものもいるだろう。
|
| しかし、自らの意思で、この混乱に乗じて暴れている人間も少なからずいるのだ。
|
| 蒼星石は、雑念をすぐに払いのけた。
| 考えても無駄だ。今はそれに悩む時ではない。
|
| ハサザマノヒメの大鋏を取りだし、夜魔が霧散したあたりに突き立てる。
| ここを中心に結界を張り、淀んだ空気を浄化する。
|
| 次の瞬間、蒼星石は全身をしたたかに打ちつけられていた。
| なにが起こったか分からない。急な衝撃で、受け身も取れずに体をテーブルに叩きつけられていた。
|
| 周囲を見回すと、ひどい有様だった。
| 起き上がろうとして、腕に激痛が走る。
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／:: :: :: :: :: ､ ヽ
/: :: :: :: :: :: : /:: :: ', ヽ
/ : :: :: :: :: :／!:: :: /:: :: !
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!/! :: :: ::iﾌ´ﾒﾐ､l|ﾞ!:;!l:: :: :: :: ::
l :: :: ,ｲl ヾ-''l !;' l|:: :: :: :: l :: l
ﾚ:: :: | l ! l_「l-!:: :: l ! :: ,'
ｒ―┬v‐ﾍ/´l :: i'! r､ , ヽソ!l:: ﾚ' ::l ::/
／｀V')ヽﾞ) ヽ,､!:::lヽ_ ｀ ,. イﾌ:: :: |├' う……ぐぁ。
_／ / ﾌ ! ) !l_!|;!､/ ￣ ７７ﾌ ::/ :: :: :;ｨ ;!
´／ てl ） ｀ ｌ,ﾚ-,＝､.,l/ / : :: :: :: :/ ! l
_,,.-‐-､ヽ 「／) ノ / !ﾄ,..,‐､/::/＿:．∵ ﾚ'
､ ﾞヽ / し‐' ／!l／ 'ｧ Y´::ィ´ ¨ ・/
=､〈 ｙ c',-‐´ ／/､､ ´ﾚ;ｲ
__ __冫(l ,、 ／ ／ｧ ヾ!ｆ! } ヽ､_
/／ ／ ） tﾆノ / { | } ｀ ｀ﾞヽ、＿,,
｀フ __,,.-‐'´ 〕 { | }/´lZ＿__,／ ,,..┐
、 | ヾﾗ´ Yｰｦ/ﾞｒ､ { | }l ,,.ｭｧ―v‐' " ／ ／）
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| 左肩のあたりから、血塗れの尖ったものが突き出していた。
| 眉をひそめながら動く右手で触れてみる。
|
| 椅子か何かのとがった破片が、背中側から貫通していた。
| 位置が悪かったら即死だっただろう。蒼星石は幸運に苦笑した。
|
|「みんな……？」
|
| 呻きながら声を上げると、周辺でうめき声が上がった。
| ここに来ているのはやらない夫と慎二、アリカ。
|
| 戦力外のやる夫と、『傾国』、そしてニャンコ先生は外の車だ。
|
|「なんだいきなり……ガス爆発でも起きたのか？」
|
| 頭を振りながら立ち上がる慎二、目立ったけがはない様子。
| その向こうで、アリカが何かを睨みつけていた。
|
| ……電柱？
|
| 蒼星石は、カフェ店内で堂々とそびえたつ電柱に今さら気付いた。
| 電柱が、降ってきた？
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／￣￣＼
／# ヽ､_ ＼
（○）（＜ ） u |
（__人__） | 痛てて……
（｀⌒ ´ # | この人たちは無事だろ。
. { |
{ ﾉ
ヽ ノ
i ､＼ ;
| ! ／__｝ ；
,-| . |ー-､/ ゞノヽ
｛_ i､___,l | | ；
）ｿ(___i）---| |
ゝ-i--i´ ；
｀-ﾞ
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| 頭から血を流しながら、やらない夫が気絶した男たちを示した。
| どうやら蒼星石が一番の重傷のようだ。
|
|「誰かこれを抜いてくれないかい？」
|「！！？」
|
| 肩から溢れ、衣服をしとどに濡らす血液が不愉快だ。
| ようやく蒼星石の負傷に気付いたアリカが、駆け寄ろうとして動きを止めた。
|
|「次弾！」
|
| 天井を突き破り、二発目の電信柱が降り注いできた。
| 一体どういった攻撃の産物か。引きちぎられた電線もそのままに、コンクリートの柱が殺到する。
|
| これと似たような攻撃を……つい先ほど、蒼星石達は体験していた。
|
|「『弓兵』……！！？」
|
| アリカが突き出した両手で、電信柱を押し返す。
| 真正面からの一撃が、電信柱をぐしゃぐしゃに押しつぶした。
|
| だが、アリカも無事ではない。両腕が負荷に耐えかね、筋肉が裂けて血が噴き出す。
| しかしその傷を補修するように、『蒼天の青玉』が覆い隠した。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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うわぁ……、状況がありありと浮かんだ（笑
なにも 問題 ない
_, - ― 、_ , -―― - 、 , -―､
< ｀―＝、／;;;;;;;;";;;;;;";;;;￣;;∨''￣￣￣>
|;､＿ -/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;ヽr' ／l
|;;／ //;;/;;/;;/;;､;;;､;｀i;;;i;｀､;;;;｀i^ヽ;;;;;;|
K ｲ;;;;;i;;;;i;;;;i;;;i " i;;;i;;;i;;;;;i;;;;;;i ＼i
. l;;;Y l;i;;;;i;;;;i;;;;;i;;;i i;;ii;;ii;;;;i;;;;;ﾉ ､ イ;;l
|;;;;;｀‐ﾚ;;;;ii;;ii;;;;ii;;i ,､ ､ i;;i_i;i;i;ﾉi;;/;ヽﾉ;;;;;|
|;;;;;;;;;i '; i,=＝, r"ﾉ !/=＝=ｲ;､;;;;;;;;;;;;| ちょ、ちょっとちょっと。
l;;;;;;;;;ヽ, i ハ / / ,r ┐ //i;;;;;;;;;;;;;l 大丈夫なの士朗？
. |;;;;;;;;;;;;;;;Y ｲ/ / , ／ ／ //;;|;;;;;;;;;;;;;|
. |;;;;;;;;;;;;;;;;| ' ´ t', -‐ ' フ;;;i;;;;;|;;;;;;;;;;;;;| アレ死ぬんじゃない？
. !;;;;;;;;;;;;;-ﾄ ､ ﾆニ' l_;;;;|;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;|
ィ´: ＼;;;;;/::::○::｀::丶､ィ―― "l;l;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;i
. /:::::::::::::::>┘:::::::::::::::::::::ノ｡::::::::::::::::::｀―＿＿;ヽ
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ｲ::::::::::::::/::::::::::::::::::::::,:l:‐ｉ ｉ----'::::::::::::::::::i::::::::::::::::i;;;;;i
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| ヘシ折った電信柱を射撃。一つ隣の通りから、『弓兵』はカフェを狙撃していた。
| ブランド店や化粧品店、カフェ、エステなどがひしめくギンザのセレブディな通りに、魔女・遠坂凛は負けていない。
|
| そして、彼女の元夫たる『弓兵』も、オサレな雰囲気を身にまとい、
| お高い服を着こなす大人の魅力を有していた。
|
|「よほど運が悪くない限り、問題ない」
|
| しかし、すでに電柱は五本。
| 最初の三本は対象の足である乗用車を狙撃した。
|
| バックアップ要員が中にいただろう。
| だが、電柱の直撃を受けてはひとたまりもあるまい。生存は絶望的だ。
|
|「凛、内部の確認を……いや」
|
| 術による偵察を頼もうとし、『弓兵』は静かに面を上げた。
|
|「なによ……きゃっ！？」
|
| 急に引き寄せられて可愛い悲鳴を上げる魔女。四十歳間近。
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＝ﾐ ::::: |::::|::ｉ:::::|::::::| :|:::i: |::::::::__:}ｌ::::/::::::}::::::::::::-‐＝ニ
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::::::::::::::::|::::|人::从斗=ミ､ j/}斗===ミ /:}/く⌒〉:::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::八八(i＼(ﾄ. 〈冽..::::::..'〈冽 /.:ハ. i`く:::::::::::::::::::::::::: も、もうっ！
::::::::::::: ／ ,:|｀ :}rっﾟ┘////'r┴＜.:/｝ }｜/::::::::::::::::::ｰ=ミ 急に何よ！？
'⌒¨¨ /:::. ヽ'//丶////｀77ヽ.∨ 厶-‐=ミ:::::::::::::::
＿＿＿__彡:::::ヽ ト ..―---===／ /: : : /: : :＼:::::::::
二ﾆ≠::::::::::::::/o＼___／＞ ￣_../ __./: : : /: : : : : : . :::::
:::::::::::::::::::::::rく:o: : : : : :/:人 : : 八 ／ : : ＼.:/ : : : : : : : }＼
¨¨⌒フ:::::「: : :＼:_:_:_:/: : : :｀¨: :ｰV: o : : : :_:＞ｘ : : : : : :{:::::
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|「頭を下げろ！」
|
| 『弓兵』の切迫した声に、凛はイチャイチャしたシーンではない事に気がついた。
| 身を固くする凛、先ほどまでいた場所に、数本のクナイ・ダートが突き刺さる。
|
|「見事な隠形だな、若造」
|「……ドーモ。ロストスキルです」
|
| 電柱の上に、スーツ姿の男が身をかがめていた。
| 銀座の街には似合わない、吊り物のスーツ。シャツも、靴も量販店のものだろう。
|
| 見事なまでのマケグミ・サラリマン偽装。
| だが、その眼光はひどく鋭い。
|
|「ドーモ、ロストスキル＝サン。アーチャーです」
|
| 磁器の器を扱うように、優しく丁寧に凛を降ろしながら、『弓兵』はオジギした。
| オジギはニンジャ同士のイクサの前の正式な作法である。
|
| アイサツ無しに攻撃をするのはタイヘン＝シツレイに当たり、名誉を傷つける行いだ。
| しかしながら、アイサツ前のアンブッシュは一度だけ認められる。
|
| アンブッシュで倒されるような雑兵は、アイサツの必要なしということだ。
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_ lヽ` ､y ¨ 寸ﾆ , ｨ ‐ ､ _ _
ヽ冫ｰﾐ/ ヽ彡' ﾊ´..／ ……ニンジャ！？
i .冫/ ﾄ､ ﾟ 八 ｀Y´ ｝〈 ニンジャナンデ！？
＜{./ﾟ/ .|ｌ,r㍉′.＾r㍉､彡′ヽ
.|.. lY、 杙ツ 弋刈 ´｀´｀”ﾐ
从ﾍ ｀ ヽ 丶 _ _ _ _ _
.| /,' _`ﾊ. ⊂⊃ ﾉ ｰ ‐ ‐ ─ ‐ - ､ ヽ
.| ト _ ｨ ｰ ‐ ‐ - ､ ｌ ﾐｰ-｡
.| 人|─‐.‐‐.|┐__ ｝|.!（￣）彡′
ﾉ.ｉ !l. 〈 `ｰ ‐ ‐ - ､ ﾍ .|从__,
／ /八 ＼ｰ ‐ ‐ ､ ｝ハ |.'
.＼ .／｀Yﾟ/ '. ｰ.､＼ .｝ .(__,ﾊ⌒）__）⌒）..）ヽl
Y ( ｰ - 、.'. ｝ ...ﾉ ..ﾉ¨ヽ
l、 ｰ ‐ ‐ ‐ '. （ ヽ ...｝
彡') / ｝ .） ﾉ ﾉl
彡'.l/ /_l |ﾍ
/ / ハ .|ハ
/ / / ヽ | ﾊ
/ / | .|./ ｝
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./ / .ﾉ ハﾟ .|
/ / .／ .,′ﾊ .|
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| 驚愕する凛、ニンジャは『結社』だ。
| そして凛たちは『結社』の諸葛亮孔明旗下にある。
|
| ならば、ニンジャは味方のはずでは無いのか？
| 凛の驚愕は正当なものであった。
|
|「我々をよく思わない輩もいるのだろう。インタビューは後ほど行わせてもらう。
| ……それにしても、ロストスキルか。知らん名だな」
|
| 『弓兵』は『乾坤弓』を手にしたまま、逆の手で腰の剣を抜いた。
| 刃渡り80センチほどの直刀を、ゆっくりと弓につがえる。
|
|「アーチャー。私はそちらを知ってますよ。こないだの戦争で名を轟かせたことも」
|「詳しいな、若造。だが、詳しいだけで勝てるつもりか？ 先ほどの隠形も、見事すぎて逆に目立っていたぞ」
|
| 周辺一帯ごと気配を失えば、逆にそこだけ『無』になってしまう。
| そんな無茶苦茶な理論が通じるのは達人かニンジャだけだ。
|
| 凛はそそくさと『弓兵』から離れた。
| 超人ビックリショーは超人同士に任せるに限る。
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l , ヘ、 / ト-z､＼ l l l|
,ﾚ ﾍ ∨/ ､丶 ゞﾍ ｀/ /-=ﾆ､}
{ / / l ― {‐ｔﾃ､/
lヽ く j ＼‐｜
∨ l / - r／ / ご忠告、痛み入ります。
/ l ト--- ､＿ /
＿＿／/ ﾊ 丶-- ､__}ノ´ﾉ /
/ | l l ヽ ー ､ ／
' | ヽ l ヽ /
l ヽ. l ＼ /
l ＼l ＞----く
ｌ ＼ ／/ | l ＼
l ＼ / | l 丶 ＿
l ／＾＼ | l ＼
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| 苦笑し、肩をすくめ、刹那。ロストスキルは電光石火の一撃を放っていた。
| 一度に投げられた三枚のスリケンが風を切る。
|
|「イヤー！」
|
| 同時に『弓兵』も剣を放っていた。
| しかし、電柱の上にはもはやロストスキルの姿はなし。
|
| 翻したコートでスリケンを打ち払い、『弓兵』は『乾坤弓』を前妻に投げ渡した。
| 白兵戦に、大弓は不利。正しい判断である。
|
|「隠れるしか能がないのか？」
|
| 言いながら『弓兵』はコートの内側から二本の刀を抜き放った。
| 二刀を両腕に構え、どちらからの攻撃にも即座に反応できる大きな構え。
|
|「来いよ、若造。オレのタイガー＝イアイドはムテキだぜ！」
|「士朗！ フラグ、フラグ！」
|
| 次の瞬間、ブランドショップの看板めがけ『弓兵』は一刀を投擲していた。
| 狙いは正確、隠密を見抜かれ回避するロストスキル。『弓兵』は大股で近寄り、大上段で剣を振り降ろす。
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∨. : : : : : : : : : : ＼ / ／ ＞ ＞
.∨. : : : : : :i: : : : : :ヽ ∧ / ￣ヽ ＼
∨. : : : : :i : : : : : :.∧ ノ ｀ -‐ -z ＼ ＜ 目立つって言ったろ？
V. : : : : i : : : : : : : :〔 ﾄ, ; ＞
∨. : : : : : : : : : : : :.iヽ _ !tｫ 〈 ＿ z ﾐ ､ ト
∨. : : : : : : : : : : : .: : : .ヽ､ l ﾉ ￣ﾋ'rｪ､ ﾐ ＼ ヽ.ト. ＼
∨. : : : : : : : : : : :!: : : : : ..＼ ｀¨ ﾚ‐､ .ヽﾊﾘ ＼＼
∨. : : : : : : : : : :|: :l: : : : : : :}ヽ 〈ﾉﾉ リ. ＼＼
.∨. : : : : : : : : :|: :.l: :}: : : : ｝:∧ , _ xく i 从 ＼＼
∨. : : : : : : : :|: : l: :}: : : : }: : .＼- ＜, 从ノ∨ ＼＼
＼. : : : : : : |: : :∨. : : :.}: : : :.i ＼: : :＼ミｭ ＼＼
マ. : : : : :|: : : : : : : /. : : : :ii : :i: :＼: ＼ ＼＼
/. :＼. : : : : : : : : : /. : : : : :.i i: : :i :ヽ＼ / ＼＼
{: : : : :ヽ: : : : : : :／. : : : : i : : :i!: :i i : 〉､ ＼ ＼＼
/{: : : : : : }: : : :／. : : : : : : : i : : : i!: i!: } ＼ 〉.､ ＼＼
{ﾆ{: : : :ヽ: :ヽ: : : : : : : { : : : : :i : : : ヾ: :.} ./: ＼＼ ＼＼
{ﾆ{: : : : :}: : : .＼ : : : : :＼ : : : : : : : : :./ ヘ/. : : : :ヽ.＼ ＼＼
ﾏﾑ: : : : : : : : : : : : : : : : : ＼ : : : : : :/ﾆｱ∧: : : : : ∧ ＼_ ￣
Vﾑ: : : : : : : : : : : : : : : : :-‐ : : : :／ﾆｱム/. : : : /. : }＼ ￣ ヽ
{ﾏﾑ: : : : : : : : : : : : : : :_: -‐ =ﾆﾆｱ ム/. : : ／. : : } ヽ＿r=' ⌒ヽ
ﾄ V ./ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ==} ﾏﾆﾆﾆﾆア／=/. : ／. :-= : :＼＿ ／不 ヽ 〉
}ﾑ /ﾆムﾏﾆﾆﾆﾆﾆ=-:｝ ﾏﾆ=-' イﾆ=/. ／／. : : : : : : :.＼: : : : :.＼/ ＼
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|「グ、グワー！」
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| 即座に抜き払ったドス・ダガーで受け止めるロストスキル。
| しかし、『弓兵』の一撃は重い。切っ先が肩口に食い込み血が糸を引いた。
|
|「弱敵！」「グワー！」
|
| 一瞬力をゆるめた『弓兵』が、逃げ場を与えぬサイドキック。
| 槍めいた一撃がロストスキルを捉え、ニンジャはエステの看板に衝突。
|
| 看板を破壊して、よたつきながら体勢を立て直した。
|
|「オレと凛を殺しに来たにしては弱いな。誰の差し金だ？」
|「……弱さには、返す言葉もない」
|
| 投擲した刀を拾いながら問う『弓兵』に、ロストスキルは血を拭いながら返した。
| 彼の手には、ギラリと輝くドス・ダガー。刀二本相手には心もとない長さだ。
|
|「いいでしょう、私の修めたジツの奥義、お見せしましょう」
|「口だけのサンシタが、どの口で奥義を語るか」
|
| ヤバレカバレめいて突撃するロストスキル。『弓兵』は二刀でそれを迎撃する。
|
|「イヤー！」「グワー！」
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ロストスキルはこのまま爆発四散してしまうのか！？
否！
ｒ:.:.:.:.:- ......
_,, |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.≧- ＿_＿|＼
／.:.:.:.:.:.:.i/｝:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.＜|'/∧ ／{
/.:.:.:.:. rﾍ: |:.:|:.:.:.:.:.:. 〉:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.|'//∧⌒Ｙ´
/.:.:.:.:.:.:.}:.::.:i!斗:.:i:.:.:.:.|＼:.:.:.:.:.:.ヽ:.:ハﾏ///}／//
／.:.:.:.:.:.:.: } ´ /:./!ﾄ,:斗-‐{ﾄ､:.:.:.:.ﾑﾏ:ﾑマ／///.:ト-ｭ,
/／.:.: |:.: |: | !::/ ﾘﾒ!: }ｒ‐==ミ :.:.:.:.}:.ﾏﾑ:.｝///{:.:.＼//ソ 士郎！！？
//l:.:.:.:. | 从 |___ ﾚ' |/ {ｭ刈 !ﾏ.: //⌒∨///∧:.:.. ＼
リ {:.:.:.:. !':.{: ﾘr‐ ﾐ ヽ_iヒソ:ノ, ∨ｲ/ .ん-- ' .:.:.:.:.:.:... ＼
{:.:.:.:i ! ∧ { 沙｝ ) ﾉ :}:.:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:... ＼
ﾏ:.: !':.:. ムヽゞ' く __ ノ.:.:.:.:.:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:... ＼
从ﾉ ／.:.:ﾑ -‐ .∧:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...＼
/.:.＜:.:.:.:.:: ハ （ ） / {:.:./.:i!:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ト .ヽ
／.:.:.:.:.: ＼／ /.::.. ー /.:/.:.:.ト､:.:.: ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.} i｝
／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼'.:.:.:.:.＞ .. ／ /.:/.:.::.ﾉ.:.: ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ／ ｝
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| 一瞬の攻防。しかして、結果は想定の外であった。
| 紅蓮を身に纏う男、『弓兵』が苦痛の声を上げたのだ。
|
|「秘剣『飛竜剣』……貴様、黒江剛太郎の弟子か？」
|「詳しいですね。けれど、実際ニンジャとなると『飛竜剣』ユーザは多い。あなたもでしょう？」
|
| 天才とは言え、ニンジャならぬ凛には達人の攻防は理解できぬことが多い。
| しかし、奥義を口にしたロストスキルが先に動き、『弓兵』が迎撃したのは理解していた。
|
| 『飛竜剣』。名前こそ仰々しいがきわめて論理的な、異能を介さぬ攻撃である。
|
| 普通に考えて、攻撃の手数は多い方が良い。
| 相手の射程よりも外から攻撃できるのが良い。
|
| 最高なのは、一人の相手に複数で持って当たること。
| それを、一対一の決闘で可能とするために編み出されたのが、『飛竜剣』である。
|
| 結論から言うと、剣やスリケンを投擲し、それと同時に白兵戦を挑む。
| 射撃に対処すれば白兵攻撃への防御が遅れ、射撃を無視すれば手傷を負う。
|
| それだけの、極めて単純な戦法だ。
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ヽ､_＿ ヽ、
＿__＼:::::｀:::::｀ヽ`:..､
:::＜::::::::＿::_:::::__:::::::ヽﾍ
:::::::｀￣::"::ｰ:::､::､:::ヾ:ヽiヽ
:::::::::::::::::::::＞::ｰ:､:､::::::::::::ﾚ/
:::::::::::::::::::::::＞ｰミﾍヾ:∨/:i
::::::::::::::::二::ニ::ﾆ> `"ヾｿ:ﾉ
:::::::::::::::::::::::::彡" ｰ､,. i
::::::::::::/⌒;彡" ≧r,､_ ',
:::::::::::｛/:ソ"′ `'ヘ 〉
:::::／/!ﾍ:) ヽ
／// ｀て ＼
:::// i ＿ ／ ……そうだな。
:∨ ､ `ゝ オレも黒江剛太郎から剣を盗んだ。
＼ ,｀
`"''ｰ-､､,,,_ ヽ:＼ !
::::::::::::::::::::i;;丁｀'┐ "￣´
::::::::::::::::::::l;;;;|:.:.:.:.|i〕
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:二7＝=l､,_
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:（(）ヘ＼iﾍ＼
;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヘヾﾍ;;;;;;＼_ 〉;;｀＼_
;:;:;:;:;:;:;:;:;;ヾ＝=二);;;;;;;ﾍﾍ;;;;＼＼
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 十年以上前に、件の『飛竜剣』を編み出した男は死んだ。
| 『九鬼』の座を狙い、返り討ちにされたのだ。
|
| 『飛竜剣』は確かに奇襲としては効果が高い。
| しかし、それだけの剣だ。相手を必ず殺せるわけでもない。
|
| 今回のように不意を突く目的であれば、悪くない選択であったかもしれぬ。
| いや、『弓兵』もまた、『飛竜剣』を知る以上、効果は薄い。はずだった。
|
|「『飛竜剣』を囮に使うとはな。だがまさか、その黒塗りの剣が奥義ではあるまい？」
|「無論」
|
| 『弓兵』は肩口に刺さったスリケンを引き抜いた。
| 僅かに血がにじむ。前妻に仕立ててもらった防弾防刃コートのおかげだ。
|
| ロストスキルのドス・ダガーは、刃渡りの半分以上が煤で塗られていた。
| 暗闇では長さを誤らせる、ひどく古典的な戦法であった。
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／ ､ ヽ / , =､＼
/ , -- ､＼ l/／ ヾﾊ あなたほどのタツジン相手、
/V ｀¨´ }｀l 出し惜しみは無しで行かせていただきます。
{/{ } ヽl_ ＿＿＿
l } l _ ／ｽ l/ } ＿＿／ ＼_
_∨ /-､＼＿ {,r_, ィﾁ l' |＼ /｀
!ﾍ ｌ ーｔﾃﾇ┘ { 二′/｝/ ｌ l /
ｌ ﾊ ー ' l l_/ l ! ｌ ／
/＼ ﾑ 、 , ! , l | ∨ ／
／/ l＞l ､＿｀ﾆ´-‐' / l ', ／
／ | l l ＼ -‐ / l l _／
'´ l l ＼ l＼ / l ＿／ 〈/￣￣＼
/ l ＼ ` ーッﾁ ! ＼／ ￣｀＼ ',.
l l ＼_／ ! / ', l
/ l ／:::＼ / ! V}/}:／
＼＿ ／＼ ／l:::::::::::::}＼ / / ｢'´
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| 言いながら、ロストスキルが大きく一歩を踏みこんだ。
| と、同時に体をぐらりと傾かせる。
|
| 凛からは、ロストスキルが勝手に転びそうになったように見えた。
| だが、『弓兵』からは自分の立つ足元が急に傾斜に変わったように思えた。
|
|「て、『天地返し』！？」
|
| 自分に意識を集中する相手の平衡感覚を崩す、大技である。
| どれほどの達人も、踏ん張りが利かなくなっては戦いようがない。
|
|「イヤー！」
|
| 無数のスリケンが『弓兵』を狙い打つ。
| 一瞬で十枚以上の射撃。たまらずコートを翻し、『弓兵』はスリケンをやり過ごす。
|
| しかし、それが大きな隙となった。
| 一瞬で間合いを詰めたロストスキルが、『弓兵』に密着。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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l /＼ / ／ ＼ / /
l l ﾍ. ＼ l / / / |/ l
l |' ＼ ヽ / ／ ／ _＿ , イ ヽ
＼ 、 l ＼ l l _／-‐'彡 てソ / l / イヤー！！
ヽ ト､≧:ｘ._ヽ〈 〈 lイ´ ／ ／ l /‐
ｌ ヽ ゝ-ヾ} 'lミ三＞―----‐'´ / l
l 二三彡ﾊ l 丶、 / l ＿_
＼ ／ | l:::. / l
＼ | l:::::::::.. l
l | l:::::::::::::. /
ヽ | ﾚ 丶:::::::. l /
ヽ 〈＿__, - ′ ＿＿ 〉 /
＼ -――--- ‐ '´ / /
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| ほぼゼロ距離で激しく踏み込んだ。
| おお、見よ！ あれこそ非人道的破壊力から封印された暗黒カラテ技の一つ、ボディチェック！
|
| アスファルト二つの蜘蛛の巣状のひびが入った。
| 『弓兵』に叩きつけられた衝撃はどれほどのものであろうか！
|
|「グ、グワー！」
|
| だが、見よ！ アスファルトに刻まれた蜘蛛の巣状のひびは……そう、二つ。
| 『弓兵』はボディチェックの直前に、その超人的感知能力で攻撃を察知。
| 自ら飛ぶことで衝撃を半分以下に抑えていたのだ！ スゴイ！
|
|「士郎！」
|
| 悲鳴を上げる凛、ロストスキルは空中の『弓兵』にスリケンで追撃。
| マシンガンめいて乱射されるスリケンに、防弾防刃コートの防御力も追い付かない。
|
| しかも、ロストスキルのスリケン投擲は左手一本で行われていた。
| そして右手に構えたクナイ・ダートは、凄まじい膂力で引き絞られる矢を連想させた。
|
| あれを放たせてはいけない。
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_＿ __
}¨＞‐ ､／⌒ヽ、 `､ ヽ、
ｿ / /(ノ ／ ,、 , -`＜⌒ ーｧ
／7 / /-､_‐'´// /,､` ヾヽ }ヽ_,.イ
ヽ/ / ﾊ_＿＞{ l //ﾍ､/} } l } } ￣＞
/ , / V { { | | { || } } ｌ| }`ｰ'!
/ / /ﾐｼtLl_| ! ﾄ| || } ﾉ ﾘ/ ｌ |
{ l ,べ〉 ﾏ心ﾃヽ{ |l ,イｧ}ｲ ｌ | この！
{ | l(ヾ ﾋﾟｼ ` 化｣∧ ｌ |
{ | ト､_ｨ、 ､ / ヽ l |
{ ヽ、{ / ＼ -一 ／ ヽl |
ヽ、 ＼/＞- > ､_ __／ ＼＼ ＼_ ＿_
_＞-､`ー､_ `ｰfｧ'll ＼＼ `ｰ､￣二
／ ヽ、 `ヽ､ ￣` ／⌒ヽ、 ` `ｰ＿＿ ＝- ､
/ ｰ- ヽ ! ） ノ_｣￣ て＼_ノ´￣ _ ＿ ,.￣ ¬l
{ ソ´⌒ｒ'´ | _入 ' ´ ﾘ
{ , '´ _, | 〉' _ 」 -- ､ /
{ ' ´ ハ {／{/ 〉 ,' /
ヽ､ 〉 } { {／ _ノ , ' /
＼ 〈 ヽ ! ヽ' /-‐イ , ' ／
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 遠坂凛は天才である。
| 現在、単純な魔術の才能で彼女に比肩しうる人間はいないだろうと呼ばれるほどの。
|
| 魔女の指先が一瞬光ったかと思った次の瞬間、光の糸がロストスキルに繋がった。
| 危険を察知し回避行動に移らなければ、ニンジャはツキジめいた死体に早変わりしていただろう。
|
|「ぐ、やめろ！ 凛！」
|
| 糸が、魔女の指先からまっすぐにのびる光のラインが、逃れるロストスキルを追いかける。
| 糸が触れた物質は一瞬で赤熱した。流れ糸に触れたビルが一軒、爆発して崩落する。
|
| ロストスキルは凛の射撃攻撃を、高出力のレーザーであると考えた。
| 圧縮しサイズを抑えている代わりに光速で、かつ直線に見えるほど連続で発射される魔力の弾丸。
|
| 基礎の攻撃魔法による驚異的破壊力。
| そして、ビル一つを破壊しておいて顔色一つ変えない。
|
| 恐らく、コストパフォーマンスも相当のものだ。
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凛が叫ぶごとにコントに見えるんはなんでだろうか
おおっと、ありがとうございます。
にがぬけてましたね。
丶､ ヽ ﾚ'/ ,
,. -‐ ､ヾ＼｀ヾ ＼ ﾄ､i' | /イ
/ r‐ ､ヽ _z--‐‐‐' ヽ | , ,ｨ'
/ 〈 ヽ 〉-ｰ'" ヽ、 ヽ/ ,／
| {´ ,. ' } ∨
,. - " l ヽ l iヽ./ /
''" ヽ Y |r':j| l
〉 Y´L ﾉj
＼ / ′ /
: : :＼/ { { 凛！
: : : : :＼ l u ＼
: : : : : : :＼､ r'ﾆ‐-､ ....::;:: ゝ
: : : : : : : : :ヾ、 ｀ヽ＼＼_」'´
￣￣｀ヽ､:.:::::ヽ ､ ｀Y´
::::::::....: : : :＼::::ヽ ,rﾞ'´
::::::::::::::..: : : : ＼::l /
:::::::::::::::::..: : : : : ヾ ノ
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| ブランドショップの防弾ガラスにめり込んだ『弓兵』が、前妻に呼び掛ける。
| 光撃が止まった。魔女が前夫を睨みつける。
|
|「何やってるのよ士郎！ 助けてやったんだから感謝なさい！」
|「違うぞ凛！ すぐ逃げろ！！」
|「へ？」
|
| ロストスキルは魔女の眼前、キスできるほどの距離に肉薄した。
| この場で首を掻き切ることは容易い。『弓兵』に邪魔されることなく、凛は死ぬ。
|
|「凛ー―ッッ！！！」
|
| しかし、ロストスキルは、凛を殺さない。
| ネクタイを一瞬で引き抜き、凛の右手を掴んでわきの下をくぐる。
|
|「あ！？」
|
| ほとんど抵抗させずに、ロストスキルは凛を後ろ手に縛った。
| 凄まじい早業である。
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:.:.:.V//′:.:.:.::ｉ.::.:.:.:.:.:.′ / |:./ `ー ｉ:.|:.:/:.ハ:.i
:.:.:/ ｉ.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:i:.:ｉ厶イ.__ j/ ι ､ u.|:.| ｉ.:.:.:.:.|:.|
.:/ .|:.:.:.:.:.;.:､.:.:.:.j丿 .r‐‐-=ミ、_ 〉,. /|:.| |:.:;ﾊ |:.|
:i | :.:.:./ ハ:.:.:| 八 fぅ ∨¨´ ≦j:ﾉ_ﾘ:.:/:jノ
:l |:.:.: i (ヽⅥ| . fつ-‐- ′ ミ: ,ｨ=‐､｀/:.: ′ え？ なに？
:′ .|:.:.:八 ヽ ヾ ι {. （ tｯ .ﾘ:.:.:八 どうなっちゃったの！？
l:.:.:.:.:.:ヽ. ! 〉 ヽぅ′/:.:.:.ヽ
l.:.:.:.:.:.:.:. 圦 u ,.ィﾆﾆﾆﾆ:、 i.|/:.:.:.:.:.:.:'.
l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i ヽ /:.ヽ__ ﾘ 从:.:.:.:.:.:.:.:.:'.
l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| .＼ .{:.､:.:.:.:.） ′ , ':.ｉ .＼.:.:.:.:.:.:へ、 ＿
|.:.:.:.:.:.:.:.:.: | ι.弋_＞-‐'/ ／:.:.:| ＼:.:.:.:.:.:.:`ｰ-‐'":.:.:.:.:.ヽ
＞-:┴‐-:､:.:.:r┴─‐- :_. .￣¨´. ＜ .:.:. 八 .＼:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:i
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＼ ＼ ＞ー‐…'' ¨ヽ:.:.:.＼ ヽ:..:.:≧=‐
.ヽ ';:.:.:.:.:＼ ｀￣
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| 困惑する凛から即座に離れ、ロストスキルは黒塗りのドス・ダガーを構え直した。
| 体勢を立て直した『弓兵』がゆっくりと近づいてくる。
|
|「……殺さないのか？」
|「奥方を殺されては、あなた黙っていないでしょ？」
|
| 凛に接触した時の殺気を思い出し、ロストスキルはうすら寒いものを感じた。
| あの時、魔女を殺害した次の瞬間には、ロストスキルは肉片に変えられていただろう。
|
|「どうだろうな……それと、二つ訂正がある」
|
| 彼我の距離は10メートル程度。
| 白兵戦には遠いが、射撃には近い。
|
|「まずは、貴様のカラテを称賛しよう。口だけの若造と言ったのは訂正してやる」
|
| 『弓兵』は、丸腰だ。
| しかし、その体が纏うカラテは武器がなくとも戦えることを教えていた。
|
|「それと……あー、その」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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> 「｀ﾞヽ,,-、 ,, -―-‐┐ >
/_ < ｀´ .〈 ヽ
´f-.i≧=z＿、 _,,z=≦=.Yﾍ'´
i'｀.ｌ '"i;;;ﾉ｀ !;;ﾉ i'｀.i 凛は、まあ、もう離縁しててな。
ヽ l ﾚ./ いや、大切なのは確かなんだが……。
!ﾍ u /!´
ﾚi＼ r―‐、 .,イ'´
ヽｌ｀ヽ.￣￣／ .ｌ'
＿_f<´l＿ ｀￣´ ＿,h-、＿
ｌ:::::::::::::::ｌ;├――┤;;;ｌ:::::::::::::ｌ
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| 煮え切らない、年に似合わない顔でごにょごにょ呟く『弓兵』。
| 遠くで前妻が何か文句を叫んでいる。
|
|「それと……貴様ただのニンジャではないな？ 『天地返し』は黄泉のジツだ……」
|「こちらからも訂正させてもらいます」
|
| ロストスキルと『弓兵』はゆっくりと、円を描くように近づいていた。
| お互い、隙を探しているのだ。
|
|「『前』黄泉だ」
|「『現』黄泉からは良い噂を聞かんぞ？ 実力の意味でな」
|
| ロストスキルの動きにわずかなブレが生じた。
| 黄泉の、主人への侮辱を看過できないのか。
|
| 『弓兵』はそれを好機と見た。
|
|「黄泉は……ッ」
|
| ロストスキルが口を開くと同時に、『弓兵』は刀を練成していた。
| 二本の刀、一本目を即座に投擲。同時に切りかかる。
|
| 先程の礼だ。『飛竜剣』のお返しである。
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{ { ／ ∠
ヽヽ ＿_, -‐ｧ ／ , ´
＼ ＿_ ／ _｣_ （ ／
丶. r 、 /__广ヽΥ ／ ´ ／
ヽ {ヽ. l V {ｆ ､ ヽ} { ／ ／ イヤー！
ヽ ＼ ヽ ヾ＼ r-‐'1l ﾄ､ ／
r ､ ＼ ｀" ＼ヽ=ﾆﾉ //＼
ヽ 二´, _, ￣￣）く __/
／ ' ＿/i￣l `┘
` ー 、 ／ ／｀ ー ｌ ｌ |
- ､ l ｀´ l l ＼
）ノ ヽ ヽ ヽ＼
/ ヽ. } ＼丶
＼人 ヽ ＼
{ ! ､ ＼
`┘
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| 飛び込むロストスキル。這うほどに屈み、投擲をやり過ごす。
| だが、攻撃に移れぬほど崩れた姿勢。
|
| しかし、見るものが見れば、この姿は慄然せざるを得ないものであった。
| ガラ空きの背中に刀を振り降ろそうとして、『弓兵』は即座に下がった。
|
| 彼の危機に対する直感は目を見張るものがある。
| しかし、その『弓兵』を持ってしても、一代で『九鬼』にまで上り詰めた怪人の必殺剣は回避しきれない！
|
|「見たか！」
|
| 同じ技を幾度となく見ているやらない夫やアリカでも、この剣には感嘆を漏らすだろう。
| それほどまでに完璧な動き。流れるような、研ぎ澄まされた殺意の刃。
|
| 屈木頑之助の蝦蟇剣法！
|
| 全身の筋肉を駆使しての、無理を可能にした屈伸運動。
| 倒れるほどに這うほどに、体を傾けての一撃は『弓兵』のふくらはぎを切り裂いた。
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ー=＝=ミ 、ヽ
, -=≦ ヽ ヽﾊ
7 =ミ } .ﾚ〉 なんて奴……！
∠ ヽ ﾘﾉ ィ/
／ /ｨ ミ`ﾞ゛ﾞ｀゛`´, zy-=ミ
イ .!〃r ､Ｚ ｚｰ=ミ}〈,ｲY ー-ミ
-= /ﾊ l/Ⅵ 〈 く ソ ∨} ） ＞ 、
_ r-= ´ {/ .} 〃 ゝ _ _ ｲ/ .／ ／ ヽ
ィ´ ,ﾉ} ゝ .Ⅵ {{ヾ＞ ´_,// ハ
,ィ⌒ｰ=彳 ＿＿ 彡 ´ヘ、 ,ﾊト{二二｢ｲ ∨ // ⌒人
./,ィｒ=ミ. 乂. ´ ＼ =}{=:::::::::::{ {}. ∨〈 ´￣ 〈
,//〈 〕 .ﾉ ＼ｚ__彡::::::::::::::::ﾉ} ヽ 〉
´ く,／ ＜:::::::::::::::{彡へ >〈 ／ ',
＿＿ ｀トｒ::イ:（::::::::::＞=＝彡 Ｙ=彡
´ ￣ =‐- ＿＿ ィｒ=人:(::::::(:::::-=::イ::::::::ト／ ´ ﾉ
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| 骨まで断たれた訳ではないが、傷は浅くない。
| 足を踏ん張ると血が噴き出す。
|
| 傷に気を取られた一瞬を見逃さず、ロストスキルが追撃した。
| 左からの一撃。『弓兵』は刀で受けて凌ぐ。
|
| ……いや、受けれない！
|
|「『鏡像剣』」
|
| ロストスキルの魔剣。
| 殺気を放ち、攻撃の向きを錯覚させる必殺の技。
|
| それが『弓兵』のガラ空きの脇腹を穿ち……血を飛沫かせて、止まった。
|
|「……ウカツっ」
|
| 肉体を酷使しすぎたか。
| ロストスキルの右腕、気功とカラテと魔術と科学のハイブリット機械化義手は、完全に沈黙していた。
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ヽ///////ヽ/:::::::::::::::::::::::::_:::,､:::::::::::::::::::::::::ヽ///／:|
＼//////::::::::::::::::,:::::::::lミ､ｲ､::::::､:::'，:::::::::ﾑ/＼::::|
'＞､//::/:::::::::::/:::::::: | ﾏ::::|::::|::::|:::|:::::{///＼
}／/ｲ::l:::::{::::: |::: |!::: | |::::}::::}|:::|!::!:::::|//ｨTﾑ 機械の腕……
. ,ｨ/// |: |:::: !::::::|ﾏ:|Ⅵ:| |::/ｨ7 }:ﾘ-|:::ｲ_//::::{::::. 最近のニンジャはサイボーグなの？
/>ｰ､/ {:::| :: |::-ﾘ-::|-ﾏ{ }ｲ,ｨて㍉､}:/ﾘ,::::::::::ﾑ:::::､
|:{/∧{ﾏ: |::{ ｨ斥㍉ 之z ｿ/ｲｨ }:::::::::::::ﾊ:::::＼
}:::::::::::::{从､ 弋zソ ¨´ ﾑ /::::::::::::::::ﾑ::::::: ＼
j!::::::::::::::ト､ ﾑ , /-':::::::::::::::::::::::}ヽ::::::::::::.
,::::::::::::::::|:::::ゞﾊ _ ｲ!:::j::::::::::::::::::::::;':.:.:.ヽ::::::::::.
,::::::::::::::::::!:::::::::::::ヽ、 ´ ／:.:{Ⅵ::::::::::::::::::::/:.:.:.:.:.:.，:::::::i
. j::::::::::::::::::|:::::::::::/´:.ヽ＞ _ ..::'／:.://:::::::::::::::::::,.:':.:.:.:.:.:.:.:}:::::::: !
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| 腕を縛られたままの凛が、好奇心に目を輝かせながら近づく。
| 戦いは終わった。
|
| 奥義を連続使用したロストスキルが、『弓兵』を一度は上回った。
| しかし、体が耐えられなかったのだ。
|
| もしも彼が『九鬼』筆頭たるキル＝オールであったならば、後れを取ることはなかっただろう。
| いや、その場合は『弓兵』も彼を侮る真似はしなかったか。
|
|「……ハイクを詠む、カイシャクしろ」
|「インタビューがまだだな」
|
| 腕一本失っただけ、まだ戦える。
| そう思う者もいるかもしれない。
|
| しかし、ロストスキルは精密な気功を駆使して戦っている。
| その限界に気付かぬほど酷使したのだ。すでにカラテは尽きていた。
|
| 左腕もすぐに折れよう。
| 足技と体術だけで相手になるほど、『弓兵』は甘くない。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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／l
∧ ,ィ ﾅ====フ___
/ Y ≦
∧' ／ ＼
弋` l / , -, ＞
ヽ!ﾍ. | / , '´ ' ミ､ ミ
ﾏヽ,_l／ , .イ __ ｀ミ ＼
∨ ／ r くツ} ミr' ヽ ﾑ￣ 凛。まずは間桐の確認を。
l, -､ ヽ '´ } ﾑ すでに態勢を整えているはずだ。
Yﾏj〉 ム ﾘ
∨ r' ﾘ lヾ'
ヽ , -‐ 从リ
＼ ／ ヽ
〉ﾆﾃﾑ､
ｰ≦ /, ィﾆニﾑｲ: : : ﾍ
__∧ ｨﾆﾆﾆｧ'.´: : : : : : ; ｲヽ-.== ｭ_ ＿ ＿＿
_/:.∧l_ ,人=ニﾑ: : : : : :／. : : : : : : : : : : : :／. : : : : : :ヽ
ィ. : ヽ/ﾒ､_ _ノヽﾆﾆ}-‐ : : : : : : : : : : : : : : :.／. : : : : : : : : : l
r. . ´: : : : : : ﾒ､ ,ｨ≦「: : : : : : : : : : : : : : : : : : /. : : : : : : : : : : : |
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| 『弓兵』は刀の切っ先でネクタイを切り、前妻の束縛を外す。
|
|「いつもそうやってしおらしくしていれば……いや、口はいつも以上に動くか」
|「それ以上ふざけると、あなただけ夕飯抜きよ」
|
| 作るのは『弓兵』なのに、食べることができない。
| なんたる理不尽！ そも、口を滑らせる『弓兵』が悪いのだが。
|
|「ククク」
|「なんだ？」
|「音に聞こえる『弓兵』も、奥さんの前では形無しですね」
|
| 肩をすくめてロストスキル。
| もはや観念したのだろう。殺気を完全に失った。
|
|「だからもう離縁して……」
|「一つだけ答えましょ。私の目的は同行者の援護。逃げるための時間稼ぎ」
|
| 『弓兵』が瞠目した。ではこいつは、『結社』の命で動いているのではなく。
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／ ＿ ､ ノ-―-､＼
/7´ ￣ ｌ ヽﾊ
/ l l lい
い / , -､ Vl
|〈 /ﾆ=‐一 〉 `￣ｨｆﾃ‐､ ﾚ､
_j | ィ ｆテﾐ l ｀ ´ |/ |
lﾍ｀l ´ l ｲ〉 l 彼ら、もう逃げましたか、奥さん？
l ｌト､ 〈! _ lﾉ/
ヽ.ﾊ ' ┐lノ
ｰl ､＿, -―_ｲ l
ヽ 丶----― ' /l
l＼ ￣´ //l
/lﾍ ヽ. ＿＿＿／/ lﾍ、
／/ l ﾍ / / ﾍ＼
／ / ＼ ／ l ＼
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|「も、もう！ 奥さんじゃないってば……！」
|
| 年甲斐もなく照れる凛に、ロストスキルが鋭い殺気を向けた。
| カバーする位置に割り込む『弓兵』。しかし、それはフェイントだ。
|
|「逃すか！」
|「いや。選手交代だ」
|
| 闇に融けるようにして姿を隠すロストスキル。
| 入れ替わって落下してきたのは……電信柱。
|
|「『ヘル・オー！ アリカ・ユメミヤです！』」
|
| そして、不吉な青い光を纏う……戦乙女。
| 『弓兵』は脇腹の傷に触れ、次に足を一瞥した。
|
| その顔に、無意識なのであろうが不敵な笑みが浮かぶ。
|
|「アイサツは大事にねって、ばっちゃが言ってた！」
|「ドーモ、アリカ・ユメミヤさん。アーチャーです」
|
| 新たなニンジャのエントリーだ。
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,': : : ｨ: : : : : : : : : : : : ､: : : : : ヽ ヽ
,': : ://: : ／: : : : : : : : : :ヽ : : : : ＼ ｌ
_ｌ: :r! |: ;ｲ/: : ;ｲ : : ﾄ: : : ､: ﾊ: : : : : :', |i
ィ´￣ ｀ヽ ,ｲｒ !､ﾉ |/ | ; : l !: : : !ヽ: : ﾊ: :l: i: : : : i ﾘ
ヽ ｀ー=アィ ! , ´ ' ＼!ﾊ: | '; : :l ＼: l l:j: j: : : : :| /
,イ i! |ﾄ､｀ ｲTｔヽ ＼!| ＼:l ヽ!ﾘ| /: : : :j ノ
ｲ | i! |! i ゞ'ノ｀ヾ｀ｰ' ､ヽ!,, -―ｊ/: : : /
へヽ | | i! |! l イｔｹヽ ﾉ: : : ／
イ ＼ ヾ ', i! ヽﾊ j､ ｀ｰ ／: ; ＜
' ハ ':; ',ハ ｒ- ､ ､_イ ＜ ヽ 聞きたいことがあります！
／ >､':; ヽ ヽ マ_ ﾘ ｲ ∨ﾄ､ }
ー､ r' ／／ ヽヽ ヾ_＼ ＿ ィ ｊ ﾘ ヽ ﾉ
j_彡イ ＼ヽ ￣ ヽ／ ／ｊ /
_｣ ,ィ ヽ｀Y ￣〉_ｿ´ /､_ ,イ
ｒ-―イ （ ! _ ',_ゝ '´/ /／ /
人 {_ヽミヽ ／／_,イｿ ／ / 〈
< ｀ー ＿＿ヽX-‐'＿ ／､ ／_＿/ ｌ
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| 眉をきりりと吊り上げて、アリカが叫んだ。
| 凛が何か言いたげに口を開くのを、『弓兵』が手で制する。
|
|「まずはカラテを示せ、ニンジャならイクサで語れ。
| オレが負けたら答えてやる……負けたらな」
|「ちょっと、士郎！」
|
| 押さえていられなくなったのか、文句を垂れる凛。
| 『弓兵』は前妻を一瞥し、首を振った。
|
|「スマン、凛。私用ができた。後で埋め合わせをする」
|「夕飯、腕によりをかけなさいよね」
|
| 腕を組み、頬を膨らませながら、魔女は『乾坤弓』と水晶玉を手に退避。
| 巻き込まれたらたまったものではない。
|
|「あたしニンジャじゃないよ」
|「実はオレもだ」
|
| 笑い合うアリカと『弓兵』。一瞬、何かが通じた気がした。
|
|「でもまあ、あたしの守りたい人たちのために、ちょっと格好つけさせてもらおうかな」
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,,/
／ / ノ|
／/ ' レ´￣￣￣ ∠＿＿
／ ./ ／ ／ ￣＞
| / ＜
. |ヽ| / ／ ∠__／ ― ＼
| / /| ／/／ | ＿ ＼
|ヽ| / ´ '´ レ ´ ゝ― ＼
|￣｀' / ＿ノ ￣ ≦､ ､――｀
} / ,,ｨ'´ ＜ヽ __ |
/ / ∠/ ＿__ノ ｀ｰ´ - ヽ |
〈=ヽ ￣ ( __, | ＼ いいだろう。
代ﾊ ' | |￣ 来い！
ヽV| ｒ‐'／ |
|ノ /｀〈 |ヽ|
ヽヽ ＿＿ ノ V |
＼ / ∨
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｀､ ／ / |
＿＿＿ ｰ ┬ ´ {三三三三三;}
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|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 『弓兵』が二刀を構えた。
| アリカは電柱を蹴り、飛翔する。
|
| ビルを足場に撹乱しようという腹か。しかし、空中では避けようがない。
| 着地地点に刀を投擲する『弓兵』。避けられないタイミング。
|
| しかし、アリカは空中でターンした。
|
|「空気を！？」
|
| 音の壁を蹴り飛ばす。爆発音が響き、ビルの窓にひびが入る。
| 想定外のワザマエに刀の一本を失った『弓兵』は、むしろ嬉しそうに笑った。
|
| 彗星のように、真正面から突撃してくるアリカ。
| ロストスキルの多彩な技に比べれば、力任せの児戯も同然。
|
| しかし……早い。
| そして、似ている。
|
| 意志の強そうな眉と、大きな目。
| 髪の色こそ夢宮の家のものだが、大きな口も、握りしめた拳も、母親にそっくりだ。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
＞オレが負けたら答えてやる……負けたらな
なんでこの男はこう、負けフラグが大好きなんだｗ
ちがうｗｗｗｗｗ
愚痴ろうとしたら雑談所が死んでたｗｗｗ
おかげで冷静になれました。
3/17が満月なので、あとでニャンコ先生を張ります。
／〉
_彡''´ 〈 广f ＿_
, '"´ `/ ﾑ／_ ｀丶
／ / 〃_ ｀ 、 ＼
,∠.._ / ﾆ ＼ ,└ ヽ
（ ＿_ノ ＿＿_＿ _ノ ´ }
＼ ／.:三三三＜_ ／二三 : :＼ ＼ 八
(＼r'´三三三三三三≧z仁三三: : : : ｝ ノ
￣`=‐- 二三三三三三 :＞＜_: : : : / ＜二)
｀￣￣￣
AAはイメージです
┏━ニャンコ先生 魔獣カーシー LV14（最大18）
┃
┣┫相性┣
┣━破魔に強い （呪殺・火炎・電撃に強い
┃
┣┫属性┣
┣━ニュートラル4 カオス14 ライト12 ヒーホー7
┃
┣┫基本性能┣
┣HP 175
┣物理防護点 34 ╋━╋ 魔法防護点 34
┃
┣┫能力値┣
┣力 . 13(2) ╋79% ╋格闘威力 27+1d
┣魔 . 10(3) ╋64% ╋魔法威力 24+1d
┣体 . 10(2) ╋64% ╋射撃威力 11+1d
┣速 . 11. ╋69% ╋回避 21%
┣運 . 08. ╋54%
┃
┣┫習得スキル┣
┣牙攻撃 相性：剣 48+1d 84%
┣石化かみつき HP20 相性：剣 72+1d 84% STONE50%
┣かみつき HP10 相性：剣 73+1d 84%
┣投げ技 HP6 相性：剣 33+1d 79% SHOCK30%
┃
┣ファイアブレス３ HP9 相性：火炎 67+4d 109% 対象：一列 必殺
┃
┣ジオ３ MP3 相性：電撃 64+6d 94% SHOCK20% 必殺
┣マハジオ MP8 相性：電撃 34+3d 64% 対象：一列 SHOCK10%
┣ブフ MP3 相性：氷結 34+1d 64% FREEZE20%
┃
┣ディア３ MP3 回復 54+1d
┃
┣ムド MP6 相性：呪殺 単体即死40% 64%
┣ドルミナー MP9 相性：精神 一列SLEEP30% 64%
┣ハピルマ２ MP2 相性：精神 単体HAPPY50% 64%
┃
┣ラクカジャ MP12 味方の防護点上昇
┣(貸)フォッグブレス HP30 敵の判定値大幅減少
┃
┣ハイアナライズ 11+2d 74% 威力以下の悪魔の情報を得る。ボスにも有効
┣コンピュータ操作 MP8 69% コンピュータで情報収集
┃
┃
┣┫消費型スキル┣
┣□□□蛇の道は蛇３ 情報収集
┣□スクライイング 情報収集
┣□トラポート MP25
┣(貸)□カバー かばう
┃
┣┫自動効果スキル┣
┣特定スキルの強化
┣━ジオ3 ハイアナライズ2 ファイアブレス3
┃
┣牙強化 牙を使用した攻撃威力+5
┣生得武器：牙 牙の威力大幅上昇
┣(貸)格闘武器 格闘武器使用可能
┃
┣電撃威力強化 電撃相性の威力+2d
┣電撃ブースター 電撃相性スキルのスキル威力二倍。
┃
┣物理耐性 物理防護点＋体
┣魔法耐性 魔法防護点＋魔
┣一分の活泉 HP倍率+1
┣耐呪殺 相性変更
┣耐火炎 相性変更
┣耐電撃 相性変更
┃
┣┫必殺技┣
┃
┣☆メギドラダイン
┃ 消費：MP120 相性：万能 対象：全体 威力：149+1d 自動成功
┃ 対象が『軍団』であるならば弱点として扱い、かつ、クリティカルしたものとして扱う。
┃
┣★ジオダイン
┃ 消費：MP10 相性：電撃 対象：１ 威力：189+3d 69% SHOCK20%付加(*1)
┃
┣☆切なさ乱れ撃ち
┃ 消費：HP38 相性：剣 対象：全体 威力：52+1d 74%
┃ 50%で防護点無視。50%でMPにもダメージ。50%でダメージを与えない。
┃ それぞれ対象ごとに別個に効果を決める。
┃
┣★ギガジャマ
┃ 消費：MP10 相性：万能 対象：全体 威力：なし 自動成功
┃ 敵全体のスキル及び神威を次のターン終了時まで封じる。
┃ この効果は、名前を知らない対象には効果が無い。
┃ 対象がボスでも中ボスでもない場合、アナライズに成功していれば名前を知っているとして扱える。
┃
┣☆サン・アタック
┃ 消費：MP12 相性：補助 対象：１ 威力：なし 自動成功
┃ 対象の物理・魔法防護点を二段階下げ、相性変更スキルを失わせる。
┃ 使用制限：太陽の下でしか使用できない。
┃
┣★やらない夫強化
┃ 消費：なし 相性：強化 対象：やらない夫
┃ やらない夫の物理・魔法・射撃威力、物理・魔法防護点、すべての判定値を+4dする。
┃ この効果はニャンコ先生が回避以外の行動をするまで持続する。
┃
┣★ニャンコ先生強化
┃ 消費：なし 相性：強化 対象：ニャンコ先生
┃ ニャンコ先生の物理・魔法・射撃威力、物理・魔法防護点、すべての判定値を+4dする。
┃ やらない夫の行動開始時に命運を１消費しない限り、この効果は消滅する。
┗━━
満月のルール（要約）
・トリ付きで、投資対象とポイントを指定。書き込む。
・投資対象を前もって相談することは推奨されています。どんどんしてください。
・投資必要額以上になった場合、全員にポイントが返還されます。
・事故は発生しなくなりました。
・達成された投資対象は、悪魔合体しても引き継がれます。
・事故で習得したスキルは、『固定化』しなかった場合、悪魔合体で消滅します。
・所持しているスキルは『固定化』すれば、合体後にも引き継がれます。
・しかし、わざわざ『固定化』しなくても必要に応じて継承はしてくれます。
・必殺技は強くて安価ですが、使用回数制限があります。
・たくさん取り過ぎると逆に不便になるので気をつけましょう。
・あと何か質問あったらお願い致します。
・満月は3/17です。
観客ポイント一覧
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/pages/81.html
種類（必要ポイント数）／解説
┏━┫【強化改造】┣━
┃
┏┫所持能力強化┣
┃
┣レベルアップ（6）／最大レベルは18（現在14）。能力値がランダムで１上昇する。
┣能力値上昇(6→6→9→9→12)／各能力値最大＋５
┣━現在上昇値 力2 魔3 体2 速0 運0
┃
┃
┣スキルのランクアップ┫
┣━全てのスキルの最大ランクは3（初期を１とする）
┣━威力のあるスキルはランクを上げると威力+10
┣━クリティカルするスキルはランク３でクリティカル率上昇
┃
┣特定スキルの強化┫
┣━最大強化は３（初期を０とする）
┣━威力+1d 判定値+10%
┃
┣特定スキルの固定┫
┣━合体しても対象のスキルが残る
┃
┣スキルの進化┫
┣━スキルがより高位のスキルに進化する
┣━進化した場合、ランク・強化・固定は引き継がれる。
┃
┃
┣石化かみつき HP20 相性：剣 威力+24 +STOONE50％ 牙格闘
┣━ランクアップ(6→12)／威力+10
┣━未強化(6→6→6)
┣━スキル固定済み
┃
┣かみつき HP10 相性：剣 威力+25 牙格闘
┣━ランクアップ(6→12)／威力+10
┣━未強化(6→6→6)
┣━スキル未固定(6)
┣━毒かみつき進化(6)／
┣━━消費HP10→17 威力+25→+27 +POISON50%
┃
┣投げ技 HP6 相性：剣 威力+6 すで格闘 SHOCK30%
┣━ランクアップ(6→12)／威力+10
┣━未強化(6→6→6)
┣━スキル固定済み
┃
┃
┣ファイアブレス HP9 相性：火炎 威力+10 格闘 対象：一列
┣━最大ランク
┣━スキル強化３(最大)
┣━スキル固定済み
┃
┃
┣ジオ３ MP3 相性：電撃 威力+10 魔法 SHOCK20%
┣━最大ランク
┣━スキル強化３(最大)
┣━スキル固定済み
┣━ジオンガ進化(9)
┃
┣マハジオ MP8 相性：電撃 威力+5 魔法 対象：一列 SHOCK10%
┣━ランクアップ(6→12)／威力+10
┣━スキル未強化(6)
┣━スキル固定済み
┃
┣ブフ MP3 相性：氷結 威力+10 魔法 FREEZE20%
┣━ランクアップ(6→12)／威力+10
┣━スキル未強化(6)
┣━スキル固定済み
┣━ブフーラ進化(9)
┃
┃
┣ディア３ MP3 回復 威力+10
┣━最大ランク
┣━スキル未強化(6)
┣━スキル固定済み
┣━メディア進化(9)／
┣━━消費MP3→12 対象１→全体 威力10→5
┃
┣ムド MP6 相性：呪殺 単体即死40% 魔法
┣━ランクアップ(6→12)／BS率+10%
┣━スキル未強化(6)
┣━スキル固定済み
┣━マハムド進化(6)
┣━━消費MP6→15 対象1→一列 即死40%→20%
┃
┣ハピルマ２ MP2 相性：精神 単体HAPPY50% 魔法
┣━ランクアップ(12)／BS率+10%
┣━スキル未強化(6)
┣━スキル固定済み
┃
┣ドルミナー MP9 相性：精神 一列SLEEP30% 魔法
┣━ランクアップ(6→12)／BS率+10%
┣━スキル未強化(6)
┣━スキル未固定(6)
┃
┃
┣ラクカジャ MP12 味方の防護点上昇
┣━ランクアップ(6→12)／防護点上昇+1
┣━スキル固定済み
┃
┣フォッグブレス HP30 敵の判定値大幅減少
┣━ランクアップ(6→12)／判定値+1
┣━スキル固定済み
┃
┃
┣ハイアナライズ 10+2d 魔法 威力以下の悪魔の情報を得る。ボスにも有効
┣━ランクアップ(6→12)／威力+1d
┣━スキル強化２(6) スキル固定済み
┃
┣コンピュータ操作 MP8 魔法 パソコンで情報収集
┣━ランクアップなし
┣━スキル未強化(6)
┣━スキル固定済み
┃
┣スクライイング 消費 占いで情報収集
┣━ランクアップ(12→12)
┣━スキル固定済み
┃
┣トラポート 消費型MP25 瞬間移動
┣━スキル未固定(6)
┃
┃
┣牙強化 牙攻撃威力+5
┣━ランクアップ(6→6)
┣━スキル固定済み
┗━━
┏┫スキル習得┣
┃
┣アギ(6)／消費：MP3 相性：火炎 対象：１ 魔法威力+15
┣ザン(6)／消費：MP3 相性：衝撃 対象：１ 魔法威力+10 クリティカル時に吹き飛ばし効果
┃
┣マハラギ(9)／消費：MP8 相性：火炎 対象：一列 魔法威力+10
┣マハブフ(9)／消費：MP8 相性：氷結 対象：一列 魔法威力+5 FREEZE10%付加
┣マハザン(9)／消費：MP8 相性：衝撃 対象：一列 魔法威力+10 クリティカル時に吹き飛ばし効果
┃
┣アギラオ(9)／消費：MP8 相性：火炎 対象：１ 魔法威力+40
┣ブフーラ(9)／消費：MP8 相性：氷結 対象：１ 魔法威力+30 FREEZE20%付加
┣ジオンガ(9)／消費：MP8 相性：電撃 対象：１ 魔法威力+30 SHOCK20%付加
┣ザンマ(9)／消費：MP8 相性：衝撃 対象：１ 魔法威力+30 クリティカル時に吹き飛ばし効果
┃
┣ハマ(6)／消費：MP6 相性：破魔 対象：１ 即死40%
┣マハンマ(9)／消費：MP15 相性：破魔 対象：一列 即死20%
┣マハムド(9)／消費：MP15 相性：呪殺 対象：一列 即死20%
┃
┃
┣タルンダ(12)／消費：MP12 敵全体の物理・魔法威力1d点減少。4d分まで累積。
┣スクンダ(12)／消費：MP12 敵全体の判定値1d点減少。4d分まで累積。
┣挑発(12)／消費：MP20 敵全体の物理・魔法防護点を2d点減少させ、物理威力を同数上昇。4d分まで累積。
┣雄叫び（18）/消費：MP40 敵全体の物理・魔法威力2d点減少。4d分まで累積。
┣溶解ブレス（18）/消費：MP40 敵全体の物理・魔法防護点2d点減少。4d分まで累積。
┣ランダマイザ（30）/消費：MP48 敵全体の全ての威力・防護点・判定値1d点減少。4d分まで累積。
┃
┣□電撃貸与(6)
┣━即時効果 戦闘終了時まで電撃関係のスキルを全て失う。
┣━代わりに、ヒゲ槍に《属性攻撃/電撃》の攻撃オプションが加わる
┃
┣生得武器：爪(12)／素手攻撃が大幅に強くなる
┣生得武器：羽(18)／すごい射撃武器をゲット
┣一分の活泉(18)／ＨＰが上昇する
┃
┣火炎威力強化(8)／火炎相性の威力ダイス+2d
┃
┣耐〜(6)／現在相性への耐性
┣耐電撃(12)／電撃相性によるダメージとバッドステータス率が半分になる
┣耐……／過去耐性があった相性への耐性スキルが習得可能になっています
┣……に弱くない／
┗━━
種類（必要ポイント数）／解説
┏━┫【先行投資】┣━
┣先行投資に観客ポイントをつぎ込んだ場合、次回の満月から反映されます
┃
┃
┣高威力範囲属性魔法を寄越せ(12)
┣━《マハラギオン》《マハジオンガ》などの高威力魔法が習得可能になる
┃
┣バッドステータス付加魔法が欲しい(6)／
┣━《ハピルマ》《プリンパ》など、精神系バッドステータス付加魔法を習得可能になる
┣━精神系は範囲が広く、相手を一時的に行動不能にするものが多いが、効果のない悪魔も多い
┃
┣破魔相性の即死でない魔法が欲しい(6)／
┣━破魔相性攻撃魔法の《聖印》が習得可能になる。
┃
┣射撃スキルが欲しい(6)／
┣━対象を毒状態にする《毒針》が習得可能になる
┃
┣格闘スキルが欲しい(6)／
┣━対象を毒状態にする《毒ひっかき》とかそういうスキルを習得可能になる
┃
┣━能力強化スキルが欲しい(6)／
┣━味方全体の物理威力を上げる《タルカジャ》、魔法威力を上げる《マカカジャ》が習得可能になる
┃
┣属性の威力を高めたい/：(6)／
┣━氷結・衝撃の、選んだ威力が2d上昇する《属性威力強化》 が習得可能になる
┃
┣いいからブースターを寄越せ／氷結：(6)／
┣━氷結相性の、威力が倍増しBS率も上がる《属性ブースター》 が習得可能になる
┃
┣ハイブースターも寄越せ／火炎：(9)／
┣━火炎相性の、威力が倍増しBS率も上がる《属性ハイブースター》 が習得可能になる
┃
┣能力の貸与／火炎（9）
┣━やらない夫が火炎相性で攻撃可能になるって噂。
┃
┣スキル進化の次段階は？：(12)／
┣━《マハラギ》など、ちょっと上のスキルも進化可能になる
┃
┣もっといろんな種類の耐性をつけたい(30)／
┣━
┃
┃
┣ランダムスキル表を見せろ(6)／ランダムスキル表の一部が見れるよ！
┣事故りたい(0)／各個人ごと。次回満月で必ず事故が発生する。
┃
┗━━
┏━┫【必殺技】┣━
┃
┣必殺技は通常のスキルと分けるために、スキル名の前に☆がつく
┣必殺技は複数習得できる。
┣必殺技は一回の戦闘でどれか一つ、一度しか使えない。
┃
┃
┣☆メギド(6)／万能相性の全体魔法攻撃スキル。相性無視が魅力的。
┣☆メギドラ(6)／万能相性の全体魔法攻撃スキル。相性無視が魅力的。ＭＰはギリギリ。
┃
┣☆ダムド(6)／ガン相性の全体魔法攻撃スキル。50%で防護点を無視する。
┣☆ダムドーラ(6)／ガン相性の全体魔法攻撃スキル。50%で防護点を無視する。ＭＰはギリギリ。
┃
┣☆竜巻(6)／衝撃相性の全体魔法攻撃スキル。貫通付き扱い。ＭＰはギリギリ。
┃
┣☆合体攻撃(6)／なんか格好いい。
┣☆自爆技(6)／ニャンコ先生、星になる。
┃
┣☆ダグザの棍棒(6)／八人がかり。
┣☆マグネタイト集中(6)／みんなの命運をオラに分けてくれ！
┃
┣☆群れの召喚(6)／猫の群れが敵一部隊を排除してくれる。なお、ニャンコ先生は猫ではない（自称）。
┣☆ネコパンチバズ(6)／格闘スキル。万能は強すぎるので剣相性。ニャンコ先生は猫ではない（自称）。
┣☆ニャン２クロー(6)／格闘スキル。単体に二回攻撃。くどいようだが、ニャンコ先生は猫ではない（自称）。
┃
┣☆あれは○○！(6)／知っているのか雷電！？
┃
┗━━
ニャンコ先生 必殺技リストと、必殺技ルール
１ 必殺技は通常のスキルと分けるために、スキル名の前に☆がつく
２ 必殺技は複数習得できる。
３ 必殺技は一回の戦闘でどれか一つしか使えない。
４ 同じ必殺技でも、一回の戦闘で一度しか使えない。
５ 必殺技は可能ならば満遍なく使わせたいので、たくさん習得させると不利になるかもしれない。
６ ＭＰ不足のスキルはやらない夫が無理することで使えたりする。血を吐くとか。
７ スキルによっては前提条件をこじつけたりするかもしれない。
【重要】データが多すぎて読むのが面倒な人のための便利そうなもの一覧
１ 強化改造編
能力値は力。レベルも力。
レベルを１上げると、実はすごくいい事があります。
能力値上昇は実際強い。
属性スキルはたくさんあっても損はない。
切なさ乱れ打ちするなら《生得武器：羽》があると効果絶大。
通常ルールだとゴミでしかない《牙強化》のランクアップだけど、単純に威力+5って結構お安いよ。
２ 先行投資編
ブースターとかとっておけばいいんじゃない？
３ 必殺技編
格闘系必殺技もとってもいいのよ
先行投資：能力の貸与／火炎 （５点）
トラポートは後々でも使える！あとは今ある精一杯……！
《生得武器》の威力は5レベルごとに+8なので、レベル15になると+8する。
これが結構大きい。
同じく、レベル15で《生得武器：羽》を習得すると《切なさ乱れ撃ち》の威力+24。
威力が当社比40％増しになる。
>>407
すいません。
満月、17からなんですよ。
トラポート出すなら2点出しますよ。
5+2で1あまりの二人で0.5なので各１還元になって一点得しなかった？
レベルアップ(6)＝3点
【スキル習得】
生得武器：羽(18)＝9点
【先行投資】
ハイブースターも寄越せ／火炎：(9)＝4点
能力の貸与／火炎（9）＝4点
先行投資：能力の貸与／火炎 （６点）
火炎はこれで還元アリ、かな？
【強化改造】
レベルアップ(6)＝5点
スキル固定トラポート(6)＝2点
【スキル習得】
生得武器：羽(18)＝10点
【先行投資】
能力の貸与／火炎（9）＝4点
レベルアップ(6) ２Ｐ
生得武器：羽(18) ９Ｐ
電撃貸与(6) ３Ｐ
一分の活泉(18) ５Ｐ
火炎威力強化(8) ３Ｐ
能力値上昇 速(6)→6P
能力値上昇 運(6)→6P
【スキル習得】
ザン(6)→6P
一分の活泉(18)→５Ｐ
トラポート（２点）
_ ,r〃 ＿＿
／/r"´ ﾚ'´￣:::∠
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/: ﾚ: : : : : : : : . . . : : : :ヽ
if´ : i : j : : ! : : . : ,,' . : : : : ヽゝ
l: : : . : l : : ; : ;' : : ;z_; t : : : : : : ｀､
､: : :`､｀: ; : ':／",' ,' l; ; z‐-､ _ ｀､ヽ
`､'i'-,,｀,‐""; , vWヽz／-､ ヽ｀
lj ', ; ,' ,' ,r',r´∠´ ｀` ir j l |! だが甘い！
i､､､ ', ,' ／n!,,,!,/ l ノ/ l
`､ﾏヽ､ ￣ ´ ,／ヽN
`i` | | ;' ヽ-､＿
｀ ､-‐ ,_ -二ハ ／ ;; ノ: : :/:｀､
＼｀ヾi,__ﾆｿ / ;／: : ／: : : :｀,‐-､＿
冫､ / r-'´: : ／; ; ; ; ' ' ' : : : : : ￣
／: : : ￣; ' ;`二二--f; ; ; ; ; : ;' : : : : : : : : : : :
. f ´: : : : : : : : i:l:l:l i:i!; ; ;;-: : ; ; : : : : : : : : :
l: : : : : : : : : : :i:l: i､＿＿,,j ／: ; : ; ; ; : ; ; : : : : : : :
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j: : : : : : : : : : :.i/: ヽ ,ri: : : ; ' : : : : ; ; : ; ; ; ; ; ; ; ;
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 飛来するアリカを、『弓兵』は迎撃。しない。
| 直前まで切ると見せかけて、直接の打ち合いを嫌って飛びずさった。
|
| 超音速で肉薄したアリカが、アスファルトに直撃。
| 破片と飛沫を巻き上げ、しかし傷一つなく構える。
|
| 構えは大きく、腰だめだった。
| 握りしめた拳がゆっくりと地面を叩く。
|
|「はっけよーし！」
|
| アリカは瞬間で超音速に達するモンスターマシンだ。戦闘機だ。
| 蒼い残光を残してのぶちかまし。しかし、『弓兵』は難なく避けた。
|
|「狙いが雑だぞ！」
|
| それどころか、すれ違いざまにアリカの尻に蹴りを入れる。
| 完全に子供扱いだ。
|
| いや、そもそも、強大な力に振り回される子供と、力を自在に操れる達人の違いか。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
￣| ＼ 〃 ヽ
| ヽ __,j{_ -.､ }}
V{ ､ | ,ｲ:l: : : :､. :＼ ﾉ′
ヾ､ ヽ /ｭ{ハ|≧ﾆヽ､: .ヽ
l rｰヽl!ﾋﾂ ´'f7:ｵ ﾄ､: :!
ヽ |: rｰｭv:￣ヽ￣r- ､j: :ヽ}-―- ､_
r‐｀'_j / : ｀´￣:｀く-.く⌒}:ﾘ´ ￣｀ ー′ 精度は！
ヽj_rﾍ : : : : : : : : :ヽ-ヽｲ{j
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ヽ`くﾉノﾍ: ! : : l : : : :.:l／ j ｀ﾄ {ヽ
￣ ヽl : : ヽ: : : : )￣｀く＝ _ j{ ｀jヽ
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ﾄ､ {: l : : } _／' ／:.:＼､ヽ、 ｀ ‐ 二 - ._
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| 蹴り飛ばされたアリカが急ターン、突撃槍のような足先で飛び蹴り。
| 無論、そんな一撃は『弓兵』まで届くわけがない。
|
| わけがないのだが、『弓兵』は動かず。
| むしろ、それをあえて受ける構え。
|
|「そういう攻撃が、雑だというんだ。
| なんだアリンコ？ わざと隙を作ってるつもりか？ 元から隙だらけなのに？」
|
| 刀で受けられ、流される。
| 僅かなベクトル移動で、キックをいなされた。
|
| それだけではない。『弓兵』は刀の柄でアリカの鳩尾を打ち、優雅にコートをはためかせた。
|
|「オレがその気なら、お前はすでに百回は死んでいるぞ？」
|
| 受け身を取れずに地面に叩きつけられたアリカが、バウンドして宝石店の防弾ガラスにめり込んだ。
| 歯をくいしばって立ち上がるアリカ。
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K ｲ;;;;;i;;;;i;;;;i;;;i " i;;;i;;;i;;;;;i;;;;;;i ＼i
. l;;;Y l;i;;;;i;;;;i;;;;;i;;;i i;;ii;;ii;;;;i;;;;;ﾉ ､ イ;;l
|;;;;;｀‐ﾚ;;;;ii;;ii;;;;ii;;i ,､ ､ i;;i_i;i;i;ﾉi;;/;ヽﾉ;;;;;|
|;;;;;;;;;i '; i,=＝, r"ﾉ !/=＝=ｲ;､;;;;;;;;;;;;| ええっと、士郎……。
l;;;;;;;;;ヽ, i ハ / / ,r ┐ //i;;;;;;;;;;;;;l
. |;;;;;;;;;;;;;;;Y ｲ/ / , ／ ／ //;;|;;;;;;;;;;;;;|
. |;;;;;;;;;;;;;;;;| ' ´ t', -‐ ' フ;;;i;;;;;|;;;;;;;;;;;;;|
. !;;;;;;;;;;;;;-ﾄ ､ ﾆニ' l_;;;;|;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;|
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| あきらかな弱い者いじめ。しかも相手はまだ子供だ。
| 二人の娘よりかは大きいが、ハイスクール前ぐらいだろう。
|
| 魔女とて人の子、『弓兵』をいさめるべく声をかけた。
|
|「悪いが黙っててくれ。彼女のアイサツは聞いただろう？」
|「……ユメミヤでしょ？ でも」
|
| 凛は口を噤んだ。夢宮は途切れたはずだ。
| 凛はアリカが生まれたことを知らない。となると、夢宮を名乗る少女を、愛しい前夫の子とは思えない。
|
|「あの顔、レナの血縁だと思うけど。それを夢宮様が養子に取ったのではなくて？」
|「……」
|
| 合理的な判断だ。『弓兵』も、そう思ってもおかしくない。
| しかし、『弓兵』自身は母に己の子が生まれていたことを聞いていた。
|
| 『弓兵』。かつての名を夢宮士郎。
| アリカの父。しかし、その事実を話すことは、自分自身に禁じた。
|
| 『間桐臓硯を討つまでは己は名もなき『弓兵』となる。』そう、誓ったのだ。
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,＿__、‐---,ヽ、iﾍ
> l l
／ 〉'/
/ iヘ、 /
. /'//ヽ/"、 ｀ﾞヽ、_,/
_,-ヽ｀ 〈'::/ヽ、/ /
_,-'｀ﾞ―-―'￣｀ﾞヽ'"ヽ ｀l ｀' i'"
_iヘ-' ヽ、 ヽ、 ヽl ヽ、ヽ- -'
_ , -‐ '"￣ヽ ヽ、 ｌ ｌ. ヽヽ、 ┌、_ヽ- '"｀ﾞヽ なんにせよ、あの夢宮の名を継ぐ娘だ。
_,-‐'" _ ｀ﾞ゛ヽ、ヽ、 ｌ / _, -｀ヽ- 〉＿〈 〉ヽ 一筋縄ではいくまい。
‐-、_ ｀ﾞ‐- 、_ ｀ﾞ―-、 / ／ -‐ｌ'ｌ /ヽヽ/,ｌ ｌ'ｌ/ / ｌ
、 ヽ、 ヽ- _ , -‐'"⊂Ｏ⊃―Ｙ- ',o,ヽ、_/
｀ヽ、 ｌ、_ , -―'ヽ'"￣￣ /ｌ/;;;;;;;;ｌ;;;;;;ｌ ｌ_ｌ ｌ
、 ｀ヽ、. ｌ ｌ /-';;;;,-‐'ヽ;;;/ ヽ、 ｌヽ
ヽ、 ヽ┐ ｌ _ ,-i‐'"―/'￣"i｀/、 、 ヽ ｌ ｌ
ヽ、 ヽ、 ｌ_,-‐'"ヽ、ｌ;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;ｌ/ ｌ, ｌ . ｌ
ヽ、ヽ----¬ ヽ,;;;;;;;;;;;;;;;;ｌヽ、/;;;;;;;;;;ｌ/ ｌヽヽ、 ｌ
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| 二人が話している間に、アリカは体勢を立て直していた。
| そして、装甲こそボロボロだが、その目からは欠片も闘志が減っていない。
|
|「……『私用』ね」
|「そうだ」
|
| 凛は小さく嘆息した。
| やれやれと肩をすくめ、戦場から少し下がる。
|
|「さっきのニンジャのせいで、おそらく間桐は遠くへ逃げたわ。
| さっさと切り上げなさい。後を追うわ」
|
| その間に、アリカがゆっくりと近づいてくる。
| 飛びかかるのはやめたのだ。二度もいなされて、戦法を変えたのだろう。
|
|「了解だ、凛……もしかして、インファイトなら当てられるとか思ってるのか？」
|
| アリカと『弓兵』の距離は、１メートルもなかった。
| さらに踏み出す。手を伸ばせば触れられる距離へ。
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__,r‐ｧ'ー'´ ＿ ,.--､r
ト __r;ァ'ｰ'´ ＿r＿ｧ'ー ' ￣ ｀
ヽ ＼ r‐:ｧｰ'´ _ -ｧ __rｧ'ｰ ´
＼ ヽ､ ＿ r:.ｧ'￣_フ'つ‐'_r‐ ｧ'ｰ ´
_ _ ＞―ｧ'-ニﾆ_´-‐´ｧｰ ´￣
{:_j_ﾄ:ﾄi_ ／／ｲ/: : : : : ヽ｀ く 『西部劇のガンマン風に言うと……
〉=,^_'-!_ /: : : : {:l: : :__ : : : : :l: l ヽ 「ぬきな！ どっちが素早いか試してみようぜ」
r┬{ ﾄ/ ／ } /r‐: : : :ヽ'´: : :｀丶､: : :l : l というやつだぜ……』
￣｀! //´￣￣｀>ｰ{ |:{ : l : : : : : : : . . . . . ＼!: :|
ヽ{_ﾌ‐ ._ {:/: ヽ|ハ:ﾄ､:.ﾄ､:ヽ､＼- :_: : : ＼!, -_､_
｀＞'|: : : { ト､ヽヽ! ヽ_:＼｀ ｀ヽﾄ._: ヽ: : :ヽ￣:ヽ ﾉ
ヽ:.j:. ／7:l rrぅ.､ _,. _-_‐ '=/ヽ: ヽ,､_: :-- lーｧ--‐ ´ ￣￣
ﾊ:.{: :{:ハ. ゞ‐' ´ 'ﾍ::ｿ ' /イ ｀i:l :ト､ : : : : :l/ _. -
＿＿ {:.ヽ､_:{:.:.ﾊ、 丶 /// lハ|､ ヽ: : :/ _ ｨ ―‐ ¨´
＿ ／ ,. ----｀_‐-｀_--､ヽ／ ＼｀ 一 イ,／ｰ-:､: : : : : ヽ: ﾚ＜/／
ヽニ´ ´ ￣ ‐ ﾆ.ヽ! l! ヽ丁>´‐／ ヽ､..:.:.ヽ: : : ,.イ/ｧﾆ -―＿―＿-- _
＿ --＿-_-| ﾄ､ _ﾌ､´ ,/ ヽ:.:.__:.フ‐_´‐ ￣ ￣ ‐
_ _- ニ-‐ ￣ ヽ､ ｀ｰﾄヽ'rｧー'′ ﾉﾍ― ´
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| アリカの挑発のセリフ。『弓兵』は唇の端を上げた。
| 格下が言うセリフではない。だが、アリカには勝算があるのだろう。
|
| 『弓兵』は刀から手を放した。重力に引かれ刃が落下。
| アスファルトに触れて甲高い音を立てると同時に、二者が動いた。
|
| 『弓兵』の裏拳がアリカの側頭部に直撃した。
| しかし、確かな手ごたえはあったものの、アリカは倒れない。
|
| 少女の足が、アスファルトに突き刺さった。
| 凄まじい震脚で、空気がたわみ、道路に三つ目のひびが入る。
|
| ボディチェック！？ ロストスキルの一撃が『弓兵』の脳裏をよぎる。
| 故に一瞬、迷いが生じた。
|
| ｱｷｭﾗｼｰ
|「『精度』が……足りないぜ！」
|
| 精密駆動空手の初歩にして奥義。磨き抜かれたアリカの正拳が、『弓兵』の胸板を捉えていた。
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ドクロマークを戦闘機に憑けてる少佐は「酒を呑むといい感じにぶれてくれる」
言うてるんだがなあ（棒
／ ／ / ＼ ﾆ=‐
__,}／ / { ヽ ＼ 『『弓兵』？
ヽ / /／ i ＼ ≧=＼ すまない。知らない名前だ。
/_/ / i i ＼ ‐-=ﾆ___ ＜__ﾆ＼
|i{ / / /! i､ ヽ ＼ ￣厂!二ﾆﾆﾆ〉 ……私はしばらく軟禁されていたから、
|i:} / / ／ /ヽ i:.:.＼ ＼＼{ﾆ|ニﾆﾆ/_ ここ十年以上の話には詳しくないんだ。
ﾏ/ ／ ／ /:.:.:.', i __ﾆ=刈 ＼{ｨ -､ヽ|ニﾆ/ ﾆ=
/／ ／ ／ /=‐-､', .|:.:.弋赱ｿヽ､ ＼ /ﾆ|ﾆﾆ/ ﾆ= 力になれなくてすまない』
_/／}／ヽ!/ 代赱ｿ. ',{ :.:.:.〃＜ﾒ/￣ /二r- ､i:i:i:i:i:＞- __ ＼
/ ﾆ=-､i:i:}ｲ .∧: : : : : } ::. 〉}ヽ/ /ニニ> 〉i:i:/i:i:i:i:i／i:ﾒ､ ヽ
/7 /≧､|/.i.iﾑ ､__ / ｀¨¨ /ヽ/i:i:i:／/i:/／ヽ {
/ ＼ r､/i:i:i:i:i:≧=i:i:i:＼ ‐= ﾆ- / ､ /i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i i
／} /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i／￣}i:i:i:i＞,,｀￣ / ___〉>r‐, /〉i:i:i:i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i |
／ , =ﾆ/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iﾑ_ |i:i:i:i:i:i:i:＞- Ｙ‐'7/r'i:i:i:i:i:i:i:i:i//i:i/i:i:i:i:i､ {
〃 ヽ二rヽ__i:i:i:i:/‐----{Ｉ:Ｉ:Ｉ:Ｉ:Ｉ:Ｉ:Ｉ| ／｀' _ ＜i:i:i:i:i:i:i:/{i:i:i:i:i:i:i／/ i
∧〉 ￣´ !i:i:i:i:i:i:i:i| _ ＜i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ﾒ､i:i:i／i:i:i i
|i:i:ヽ |i:i:i:i:i:i:i:i:| _ ＜i:i:i:i:i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/.i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i| |
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| 警察と合流前の車内。
| 『弓兵』について電話で尋ねると、慎二の叔父、間桐雁夜はすまなそうに答えた。
|
|「夢宮の祖母の弟子だという話だが」
|『彼女の交友関係は異常なほどに広かった。それこそ『結社』や『教会』とも付き合いがあったようだ』
|
| すると、「世話になった」のがどんな状況なのかは分からないのか。
| あてが外れた気分だったが、元より期待もしていなかった。
|
|「遠坂凛っていう女は知ってるかい？」
|『ああ、彼女は……『言えない』な。ダメだ』
|
| かなり早いところでかかるロック。
| つまり、遠坂凛が間桐桜と、臓硯と深いかかわりを持つということか。
|
|「役に立たないな」
|『すまない』
|「じゃあ、おじさんも体が強くないんだ。無理をするなよ」
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>;;:::::::::::::::ヽ:::::ヾ::::::|ﾐ::::::::::::::::::::ヽ､
.〈:::::|:::::::f:::::::::;;''')::::人::ﾊミ:::::::::::::::::从
i:::|::::::::ﾄﾐ'' 〈::::{ ／}::L ミ::y-ミ::ヽ
|::|::::::::::::::ヽ ):）fイ:丁 ｿr}k ）:| ）
|::|::::::::::Y}::|__ ~ ¨´ Y/:::l 接触できればいいんだがな。
{ ヾ:::::::::t k夕 r':::::jゝ
￣ゝ(ﾍ < ＿ ヾﾘ
（ ヽ ´ ／ ヽ
＞ ､___／---──ゝ.
z-≠─- ､ ヽ へ─--ﾍ
| ＼ ｀ ゝ､
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{ ＼ｲｨ´￣ ﾍ }
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| 慎二は肩をすくめた。情報はないも同然だ。
|
|「だが、向こうは僕らを攻撃してきたな」
|「どっから撃ってきたかは分かるか」
|
| やらない夫の問いかけに、ニャンコ先生は首を振った。
| 近くに居るとは思う。しかしその『近く』とは、10kmとか、そう言った単位だ。
|
|「一旦攻撃は止んでいます。しかし、マッカを頂ければ……」
|「いや、そんな情報に金を使うぐらいなら別の事を聞くさ」
|
| ちひろの甘言を、みなまで言わせぬ慎二。
| 『血族』としての仕事が最優先だという考えだろう。
|
|「じゃあ、もしも近づけたら追いかけてちょっと声掛けてみるよ」
|「アリカ、危険だお！」
|
| 悲鳴のような声を上げる兄貴分に、アリカは微笑んで首を振った。
|
|「エミｙ……『弓兵』さんは、悪い人じゃないよ。
| いきなり殺されることはないと思う」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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ヽ | / ／ ∨ ≧=-
. ＼ ＼ | , ' ´ } -=ニ ＼
!＼ ヽ _ ヽ. ヽ | , ' ヽ ､ ＿ ヽ
＼ { ￣｀ヽ ' ミ _ ヽ｀ヽ}
∨ ヽ ／ ミ / ヽ ∧
. ∨ :} ／ __ ミｨ / 〉 }: ∧
＼! ／ , ィ;j７ l r１ ﾊ＼ ∧
､ ＼ __ ／,ィ弋彡' ) ノ ｲ､} ＼}
_三ミ,ヽ ¨ У/ |
. ムヽ 乂ツ r ' | 惜しかったな……！
. ム l |＼|
. ﾑ | ∧ |
/ ｀l__
ヽ 丶 , }ﾆﾑヽ
ｰ ィﾆﾆｱ. :ヽ
＼ ｨﾆﾆﾆｱ. : : : :}｀ー
／{ﾆﾑヽ ／ ,ィﾆﾆニア. : : : : :/. : : |: : : :
: : : : ヽ -‐―― ／. : : :ヽ,ム > --‐ ―┐- ' . : : : : : : :ｲ: : : : }: : : :
: : : : : : : : : : : : :{: : : : : : : }ﾆl |: : : : : : : : ／/. : : : 〈: : : : :
: : : : : : : : : : : : :|: : : : : : : }ﾆl |: : : : : : : : : /. : : : : /: : : : :
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| そして現在。アリカの必殺の一撃は、『弓兵』に受け止められていた。
| 会心の正拳だった。これ以上ない一撃だったと、アリカ自身自負できた。
|
| いまの一撃だった部長にも褒められるだろうし、外す理由はないほどに正確だった。
| しかし、『弓兵』は左掌で一撃を受け止め、その衝撃で彼の後方のビルがすり鉢状にへこんだ。
|
| いかなる技術か、魔力の応用か。
| アリカの拳を受け止めた左腕は袖が吹き飛び、弓籠手が破損した。
|
| 弓小手に走る亀裂から、血が飛沫く。しかし、それだけだった。
| 攻撃のエネルギーを、達人の技で受け止め、常識はずれの功で流して放出したのだ。
|
| カラテが違う。
| アリカははっきりと実力の差を確信した。
|
| この人は、桁違いだ。
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| アリカは、受けられた拳に力を込めた。
| さらなる震脚。ゼロ距離からのカラテの放出。
|
| だが、その点でも『弓兵』は上手だった。
| アリカが動く前に『弓兵』の足もとに亀裂が走る。
|
| 右手の指が粉々に砕け、腕がひしゃげ飛んだ。
| アリカは亜音速で吹き飛び、受け身も取れずに近くのビルに突っ込む。
|
| 内装や商品を吹き飛ばしがらコンクリートの壁にしたたかに打ちつけられ、意識を失った……。
|
|
|
| 様な気がした。
|
|「ふゎ……」
|
| 腰が抜けた。アリカはぺたんと尻もちをついた。
| 忍殺分が多かったら、しめやかに失禁していただろう。
|
| 『弓兵』が放った殺気に負けて、攻撃もできず、意志も根こそぎにされた。
| 完敗だった。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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///, '::::,-////// Y::::::::::::::::ヽﾄ.
, ソ|//::::::::ヾヽ///////l. ::.. .:::::. ::ヽ/
ソ´フ::::ヽ::ヽ:::ヽ::::＼///´∧:＼::::...: ::.＼
／///:/::::＼ヽ::＼::＼:∠//ﾉ ∧::: ＼;;;:::::::::＼
..／////.::l::::ヽ;;;;ヽ::＼＼::＼::》 ///∨ヾ;;;＼;;;::::::::::ﾊ
.￣＼/l |:::|:;;;;.l´｀ヽ＼ ＼＼ヽ｀T弋´ Y;;;;＼ヽ:::::::::l:l
//.|;.|:;;|;:;.;;ﾄ、 ﾚ ﾍ, -=ヤlﾘ ｨ j;;;;;;;;;|ヽ|:::::::::|:|
/／|::|;:ヽ;;;;l- ﾘ 弋ｲ乂 リ / , ';;;;;;;;;| /:::::::::l;;|
ヾヽ;;＼弋z ｀´ ィｌ;;;;;;;;;;;| /.:::::::::.//
ヾ|;;ヽ;ヾﾗ l / .|;|;;;;;;;;;;;ﾚ:::::::::././
|;;;;;;|;;;;ﾍ ヽ __ .／ .|;|;;;;;;／:::::/:::// 士郎！！
|;:;;;.l;;;;;|;;;,＞ _ イ ,. ﾚ／.:::;;;／::::l/
/;;;;/;;;;;ﾘ;;;;;;;;;;;;, jr -=彡／::;;;;.／,::::／
/:::;:/;;;;;/l;;;;;;;;;;;;;j ,イ;;;;;;;／ , ＜;;;ヽ
. /:::::/;;;／ム::㌢´ ,イ;;;;;;;.ィ＜´ ｀ ヽ、＼
...／::／／ '´ イ;;;彡'´ ヽ;;;;;ヽ 、
／::.／／/ ィ´;;;メ ／ lヾ、;;;;;｀ヽ 、
:::::/／ / ,' ／;;:;;;;/ ｲ ／ |;;:::＼` マ;;;｀ヽ、
.／ ノi .ｙ／:::;;;;;;;/ i.,／ ト、;::::ヽ、｀ヽ;;;;;::ヽ、
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 赤い服の魔女が近づいてくる。
| 冥さんよりも年上に見えるが、冥さん以上に若々しく見えた。
|
|「凛、間桐は？」
|「捉えたわ。使い魔に追わせてる。傷は？」
|「結構深いな。弓は引けそうにない。こりゃオレの負けかな」
|「馬鹿ね、遊んでるからよ」
|
| 仲睦まじく言い合いながら、魔女がポケットからペットボトルを取り出す。
| 魔法の薬は、瓶に入ってるイメージだったが、どうやら違うようだ。
|
|「その子はどうするの？」
|「せっかくだ、インタビューする」
|「……何をよ」
|
| 『弓兵』が、へたり込んだアリカを覗きこんだ。
| その顔に、わずかに笑みが浮かぶ。
|
|「こちらの言うとおり、カラテを見せたんだ。情報交換をしよう」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
ら抜き表現（違
ありがとうございます！
質問が拷問に変わる展開になるやもしれんｗ
/[／／ / ＿
. / / ./ ⌒＼
. .′ ／'.＿__ ＼
| | ／ ＼ ./⌒ヽ. ',＼} さて、順番に質問をしよう。
. ＿_| | ,:′ .／⌒ ＼| ∨ | ′ 正直に答えろ。
. ⌒ . ＼∨ ／ ,,.ィ７ ｝.ﾉ| こちらも正直に答える。
＼く⌒′ ／/ ,癶ツ ノ ＼|
｀'', ー ′ .l＼ ', 言えないものはそう言え。
｀¨云ｯ、 │ ', ＼| 別の質問に変える。
￣ '. / }/＼
＼ }＿.: ノ / } ／＼二7:.
¨´ ,:′ / ／//// >'′:.
｀ .,___／ __,,. ｧ7//＞ '".: .: .:_У
／r<ヽ |'//＞ '".: .: .: :.． ´: : :
／.:_/r┴‐┴「.: .: .: .: : :／ _,. -‐
|:∨〈 :| | : : : : :／:／ : : : : : :
_,,. -‐ '"|://∧| 厶 : : '".:.:/ : : : : : : : :
,. : ´. : : : : : : : :|{─ 、￣/／..: .: : : : :/ : : : : : : ／:
／/.: .: .: .: .: : : : : : 〉､ ｀¨´∧/7: : : : :/ : : : : : : /: : :
/..:/.: .: .: .: : : /７ : :///7 /7´ 〈/: : : : :/ : : : : : : /: : : :
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 『弓兵』の提案は、勝者が敗者に強いる尋問のそれではなかった。
| しかし、残念ながら相手はアリカである。
|
|「うん、わかった」
|「ではまず、いい拳だったな。師は夢宮か？」
|
| しかも、問いかけの内容は尋問ではなく世間話だった。
| 背後で前妻の白眼率が上がっている気がしたが、『弓兵』は無視した。
|
| 後が怖いが、頑張って耐えた。
|
|「ううん、空手部の部長。ばっちゃには、あんまり教えてもらえなかったから……」
|「そうか」
|
|「そういえば、エミｙ……『弓兵』さんもすごかったね。
| あれ、どうやったの？ 打撃が全部後ろに飛んでっちゃったやつ」
|
| アリカはアリカ並に空気を読んだ。
| アリンコ呼ばわりされてない以上は、彼はエミヤでなく『弓兵』なのだろう。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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,,/
／ / ノ|
／/ ' レ´￣￣￣ ∠＿＿
／ ./ ／ ／ ￣＞
| / ＜
. |ヽ| / ／ ∠__／ ― ＼
| / /| ／/／ | ＿ ＼
|ヽ| / ´ '´ レ ´ ゝ― ＼
|￣｀' / ＿ノ ￣ ≦､ ､――｀
} / ,,ｨ'´ ＜ヽ __ |
/ / ∠/ ＿__ノ ｀ｰ´ - ヽ |
〈=ヽ ￣ ( __, | ＼
代ﾊ ' | |￣
ヽV| ｒ‐'／ | ありゃ化勁の一種だ。
|ノ /｀〈 |ヽ| 通常は物理的な拳とかを流すが、
ヽヽ ＿＿ ノ V | オレほどになるとエネルギーを流せる。
＼ / ∨
＼ / / |
｀､ ／ / |
＿＿＿ ｰ ┬ ´ {三三三三三;}
／::::::::::::::::::::::＼＿＿＿__「￣￣￣二|三三三彡;;|＿
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|「かっこいい！」
|「だろう！」
|
| 鼻を鳴らして胸を張る『弓兵』。
| その肩を掴む冷たく白い手。
|
|「お笑いはそこまでよアリカ・ユメミヤ。私は遠坂凛よ」
|「はじめまして」
|「ご丁寧にどーも……で、質問があるんだけど」
|
| 三十代後半とは思えない美貌、肌の張り。
| しかし、貫禄と威圧感は十分。アリカは神妙に頷いた。
|
|「間桐臓硯との関係は」
|「『血族』の偉い人だよね。……慎二さんのおじいさんかな。
| う〜ん、あたしはあまり好きじゃないな」
|
| 軽い調子で答えるアリカ。外れだ。凛は小さく舌を打った。
|
|「そのシンジって言うのは誰？」
|「待て凛、順番だ」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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.. ....:.r:.:..:‐-.:..::.:::...、
....:..:.: :.:.:..::.:|:.:..:.:.:..:..: :.:..:...:ヽ
rｱ.:..:. :..: :.:..:...:.:｛:.:..:|!:.:..:.:. :.:.:. :.:..:.:.
ノ/:.ヽ :::.: :..::.:::ﾐ´ ＼ｌヽ:.:..ﾄ:..:.:､.: :.:.:..:.
ノﾀi:.: :.:.: :.:.:..:ト´ ,x=＝=＼､＼ｌ＼:.: :ﾊ
ｲﾉ |.: ::ヽ:.::.:.:.}´ , ､ -xl:. :.:i
ｲ { }:.: :.:. :..:.:.ﾐ / 札! l:.: :}
ﾉ／ { ﾄ.:.:: :.:.ﾐ { ﾄｨﾉ ' 仭ｲ:.:/
{Yi }ﾄ ヽ「ミ｀''‐-､ , ｰ レ'
ﾉノ )〈 { 〈 ヽ __ __ | 慎二さんは、やる夫兄いの友達。
{Y} {Y} ゝ ､ ＼ 丶 / 丿 悪魔が嫌いだけど、
iタ }〈 l丶 ヽ_ノ ／ ＼ 妹さんのために頑張ってる頑張り屋さんだよ。
{r} {y} l ` . ／
}ﾀ 〉| l Ｔ
{y} ﾏ! ノ ___ ト ._
ﾏ｝ {i}_ - ´／ ヘ l! ｀ ‐ 、
{ﾍ , ´ ｒ´ -┤ -‐ l! ハ
ﾏ! / l -┤ l! ｌ
ｔ} ′ l ｲノ l! |
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| 『弓兵』の制止も関係なく、アリカはぺらぺらと話していた。
| 既に彼女は敵対関係による情報交換であるという事実を失念していた。
|
| 凛はさっきから見ていて、以外とお茶目で可愛いし、親近感が持てた。
|
|「……いもうと？」「だから待て」
|
| 『弓兵』の制止に、アリカは首を振った。
|
|「聞きたいことがあります。だから、先に答えるよ」
|「あら、ずいぶんとお人よしなのね。毟られるだけ毟って答えてもらえないとは思わないの？」
|
| ムッとした表情の凛に、アリカは小さく首を振った。
|
|「お二人は答えてくれます。
| 慎二さんの妹さんは、名前を桜さんって言って『万魔』に狙われてます。
|
| あたしたちは、彼女を安全守りたいし、呪いを解いてあげたい」
|「桜？」「……おい、まさかな」
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_,. --==､､ ,. -一…ｰ- ､
／´ __ﾝ'´ -‐-､ ｀ヽ、
／ /´r ヽ ､ ヽ ヽ、
/ / | ､＼ ＼ ヽﾆ ,lゝ
l l ヽ ＼ lヽ､ ＼ l ', / |,〉
| ', | |＼ | ｀,.-―`ｰ-ヽ! !_,. ﾉ!
ヽ._ ＿,r‐ｧ_ヽl,ゞ-__｀` ィﾃ心 ﾘ l,=､/ お二人は、桜さんをご存知ですか？
,r‐ｧ'一'二r_ァﾍ. /f:心 弋zｿ ﾉノ ﾊ}} 間桐雁夜さんは？
,r_ァ'´ __/,. '´ ,rﾍ. ﾋzﾘ 〃o_/
_,r‐ｧ'´ _/／ //__ﾍ、 ' ＿__ {{/!/
／ /´ f ノ ﾊ! ヽ＞ ､ ヽ._ﾉ ／ヾ|-､ _,. -‐ァ､
__/ ／ / j / ヽ __l≧=r ' ´ ,. '´ `!__／´ / /
/ /´ { / ヽ-､ 人 `r‐''´ /// ＿＿ ', /_
. ／ /´ ハ ,.-r' ＼ /／ `Tﾆ()ﾊ ／//´ ／ } / !/!
_/_／ 〈 }_ l ｀`ー ﾝ f7 ｲｲ,Yl〉ﾍ ／ //､ l--､/‐'_/
/ ! l _!_ ／L__ , ' l´l ! ヽｲﾆ!}-‐`´ ﾊ // ｀丶ﾞl |､ /､
〈 ,ノ ｀,L__,ゝ､ ｀!_/ ヽ!| ╋|! || ／,.ｲl ! /､ L| |_二l
{ミ} ／ }'´ヽ /´ l ＼ (.) ,r‐ '´ﾆ-‐' ||､＼{_､｀¨ !
／ ! ,. '´ ＜ノjノ ヽ、ﾍ 丶、 ＼ﾞｰ'´ |! ＞､ } l
. ! | /
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| 『弓兵』と凛に、凶悪な気配が渦巻いた。
| それは怒りか、憎悪か。それとも別のもっと複雑な何かか。
|
| 人生経験が足りないアリカには、そこまでの洞察はできない。
|
|「桜は……私の妹よ。間桐の家に、養子として出された」
|「雁夜さんは、よく知っている。彼は死んだとばかり思っていたな」
|
| 二人の回答は、蒼星石や慎二の想像通りであった。
| アリカは頷き、自分にまだ、質問権が残っていることに気がついた。
|
|「もしかしてお二人も、桜さんを助けたいんですか？」
|
| アリカの問いかけに、『弓兵』と凛はギクリとした様子で顔を見合わせた。
| 恐る恐るといった様子で、ぎこちなく、目線を合わせられない二人。
|
| アリカはここで、二人が桜の生存を知らなかったのだと気がついた。
|
|「オレは……」
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ヽ:::/ ／::::::/_,,... -‐‐‐- ､ _
>! l:::::シ´ _,. -‐ ''"￣｀ ｀ヽ、
／;' ...!::::::ヽ、´ , ヽ ｀ヽ、
く::::::! . .:::|____r' / ／ ／ ﾊィ⌒ヾ、
>::! : ::::l::::::l / ///､,ｨ' /! /､,,:;!i ヽ
ヽi : ::::ﾚ'ヽ/ l/_L/,_ﾄ/ ! ,ｲ l l:l: ,｀､‐-､
l : ::::l l 〉' '｀７-ヽ.｀iＸ !| / , ;i. i:.. l::::::::>
| : ::l ( ｀ヾ;シ^' __,ノ_ノ/::! , l::::レ'´
l :.: :::し, ´ｨ=z､_7／//:::/!
l: :: ::::::!i ､ ゞ-',.゛イ〃:／::l
! :::. ::::| ヽ、 _ ...._ ´ / i :l ::!￣´
/ l :: .::::| ＼ ｀ ｰ ' , ｲ | .| :|
/ / : ::::::| ＼ ,. イ::::| l .l ::!
/ / .: :::「￣￣￣￣￣￣!::::::l:::i:::..: l .l ::l ダメよ士郎。
/ .:/ ::: :::| ::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::リ::: / i:::l アレは、もう……桜じゃないわ。
/ ..:::/ :: ____,;;ｼ':::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ＿＿／ /::::l
/ .:::∠,-r--r-|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.／／ヽ::::i、
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 口を開いた『弓兵』が、何かを口走ってしまうのを恐れるかのように、凛が鋭い語調で断言した。
|
|「桜の形をした、桜の名前の化け物を、殺す。それがあの子への手向けよ」
|「でもッ！」
|
| きつく口を結び、口を閉ざした『弓兵』の代わりに、アリカが魔女に突っかかった。
| 凛の考え方に反発があった。
|
|「でももだけどもないわ。これは家族としての、血縁としての責任よ。
| 私達は桜を守れなかった。あの子を人殺しの化け物にしてしまった」
|
| 納得がいかない。アリカは唇をかんだ。
| 慎二さんは、桜さんの呪いを解くために頑張っている。
|
|「桜さんと『万魔』にかかった呪いは解けるって、慎二さんは言ってた。だから！」
|「でも、あの子は『人を殺した自分に耐えられない』！
| あなたも夢宮なら分かるでしょう！？ あなたの……」
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|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
＞「だろう！」
「パパすごーい！」
「ﾑﾌｰﾝ！」
弓兵ｗｗｗ
というか・・・もしかして親ばか？
表示されなかったのはバグだったのかな？
しばらく放置したり再読み込みで直る
､_
ヾ＼ i
ヽ､__＼:.:｀¨"'ｰ､_i＼. |:l
＼￣: : : : : : : :ヾ｀＼l:ﾍ.､ i､
`=ニ二￣: : : : : : : : : : : : : : ﾍ: ヽ |:!
／´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヾﾊ /
､_,,,／´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾚi ／
￣ノ: : : : : : : : : : : : :!ヾ: : : : : : : : : : : : : : レ′
＜二: : : : :, ヘ: : : :;;;;ﾐ ヘ: : : : : : : : : : : /
＼: : : :（(ﾍ i彡"" ﾍ!: :;: : : : :ﾉｿ/
ゝ: : : i:し ｿ ＼, `ヾﾍ:,:／/′
∨: : 〉Ｙ 弋ftミ､､ ﾉ
）ｿ" 7 ´｀´ ヾ´" ,,､≦"
ｿ ﾍ iヾｿ
__ ／ ____' , ∨ 凛。
//´￣￣7/::::::::∧ ー- ､_ ／
// __＿ノノ=＝二∧､､,,,､､-／´､_
ノﾉ´￣／::::::::::::::::::::::::::::::,::'':::´::::¨"｀`ヽ.
ﾉｿ: : : //::;;;:::::::::::::::::::::::::::;':::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
ノ!: : ／´""l::::::::::::::::::::::::::::;'::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾍ
//」'"´: : : : :.l::::::::::::::::::::::::::,:';;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::ﾍ
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i/: : : : :／´::::::::;;;;:::::::::::::::;:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 静かに『弓兵』が前妻の肩を叩き、ゆっくりと首を振った。
| 凛もまた、大人げなく興奮しすぎたと思ったのだろう。小さく嘆息した。
|
|「その話は平行線よ。私達は間桐臓硯を殺す。
| 桜の姿をした怪物が生きているなら、それも殺す。
|
| そのために日本に来たわ。『結社』と孔明様に手を貸しているのはついでと義理」
|
| 聞いてもいない事をべらべらと喋る凛。
| まだ冷静になり切っていないのだろう。
|
|「それで、間桐桜はどこ？」
|「知らない。知ってても教えない」
|
| アリカは頭を振った。殺すつもりなら、アリカたちの目的と真っ向から対立する。
| そんなアリカの拒絶に、『弓兵』は優しい笑みを向けた。
|
|「オレ達が、本当は桜を殺したくないとしたら？」
|「それは……」
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／;' ...!::::::ヽ、´ , ヽ ｀ヽ、
く::::::! . .:::|____r' / ／ ／ ﾊィ⌒ヾ、
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ヽi : ::::ﾚ'ヽ/ l/_L/,_ﾄ/ ! ,ｲ l l:l: ,｀､‐-､
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| : ::l ( ｀ヾ;シ^' __,ノ_ノ/::! , l::::レ'´
l :.: :::し, ´ｨ=z､_7／//:::/!
l: :: ::::::!i ､ ゞ-',.゛イ〃:／::l
! :::. ::::| ヽ、 _ ...._ ´ / i :l ::!￣´
/ l :: .::::| ＼ ｀ ｰ ' , ｲ | .| :|
/ / : ::::::| ＼ ,. イ::::| l .l ::! 士郎、アンタ何言ってるの？
/ / .: :::「￣￣￣￣￣￣!::::::l:::i:::..: l .l ::l
/ .:/ ::: :::| ::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::リ::: / i:::l
/ ..:::/ :: ____,;;ｼ':::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ＿＿／ /::::l
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|「この不機嫌なおばさんが、年に似合わずツンデレで、
| 本当は桜ちゃんが生きてる可能性を聞いて心の中では万歳三唱してるとしたら？」
|
| 『弓兵』の後頭部を、魔女の拳が穿った。
| その手には、どこで拾ったか拳大の石が握られている。
|
|「やめなさい、殴るわよ」
|「殴ってから言うな」
|
| アリカは困惑した、この目の前のツインテールのおねえさんはツンデレっぽい。
| ならばドタマかち割られて血を流す『弓兵』の言うことが真実かもしれない。
|
|「やめなさい夢宮。士郎の言も嘘とは言い切れないけれど、真実じゃないわ。
| 実際に会ったら、殺すかもしれない。
|
| だから話さないでいいわ。聞いたら、殺せなくなる」
|
| アリカはさらに困惑した。
| 嘘をつけばいいのに、なんでこんなに正直なんだろう。
|
| 嘘でも、アリカはコロッとだまされる自信があるのに。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＿＿
,ｨ'´ ｀ヽ
,. ----{{ ､ ヽ.
,. '´.:.:.:.:.:.:.:.―‐一- ､ l!
__ ,.-_､_ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀＼:.＼ ﾘ
,r_ﾆ´ｧ='´_ノｿ.:.:.:.:.:.:.:/,ｨ:.:.:.:.＼:.:.:.:.＼:.ヽ:ﾍ
_,rァ'´__ノ.:ノ´ ﾊ.:.:.:.:.:.:.:|:| !:ヽ.:.:.:.:.＼:.:.:.:ヽ.:.!:.:!
_/ノ _/.:ノ´ ﾄ､ヽ:.:.:.:.ｲヾ ＼!`ー--＼:ﾄ､ﾍ!:.:|
r'ノ r'´/´ ﾄ､`__:.:.:ｲ｀`''ー‐---ノ _,斗ﾍ:|:.:l
f/ r‐'/´ __ ﾍ:/fゝV､ ｨ云ﾊヽ 伝ﾊlﾘ:/
. fl ﾉ／ {{ ｀ヽ＼ヾ !ﾄヽ弋zｿ ｀´/ｲ/
!|f.:j ,. -､__!ヽ__ /! jﾞｰ||､ ' /､
ﾝ:〈 / L_／／:::::ヾ＜＼ ﾘ ＼ ^ ／}} i
!.:/､ / /:::::::::::::::ヽ_7ヽヽ.＿_＞ - '´┐ ﾘ ﾉ 桜さんは、鎧に入れられてます。
ハヾヽ L_-一'!::::::::::::::::::::::::}ｰ} ﾊY ／ {,. -､ 封印みたいな感じで。
|:/ ヾヽ._)／|::::::::::::::::::::::::に | /ﾞ=ﾍ!'_,. ‐''´ ヽ
}:ヽ ｀{ l::::::::::::::::::::::::::}¨}-く::山:ﾊ _ _ﾉ
ﾍ:〈 ﾞｰ､,ﾊ::::::::::::::::::::::::!ｲﾍ ヽノ l|,. ‐''´ (´
{:.} /ﾉ!:::l:::::::::::::::::::::::::7! ヽ ＋ ||￣＿_ﾉ
ヾヽ ヾi|::::|!::::::::::::::::::::::::| ヽ ヽ._ ,!jﾍ´(:l
ヽ:! //!:::::!:l:::::::::::::::::::::::l ｀ｰJ ﾚ |‐':l
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| だからアリカは、ついつい口走った。
|
|「聞きたくない聞きたくない！」
|
| 耳をふさいでうずくまる魔女。可愛い。
| アリカは、自分の二倍以上生きているであろう女性に、思いもよらぬ感想を抱いた。
|
|「かわいい！」
|「だろう」
|
| ニヤりと笑う『弓兵』を見上げると、彼は正気に戻った様子で頬を染めてそっぽを向いた。
| 彼もまた可愛いのだが、そこまで口に出せるほど、アリカは強さを持っていなかった。
|
|「協力は、できないんですか？」
|「……」
|
| 口を閉ざす『弓兵』。凛もまた視線を逸らす。
| それ以上の言葉を持たないアリカは、助けを求めるように周囲を見た。
|
| だが、ニンジャのイクサで廃墟同然の通りには、他に人の姿はない。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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. ／!
／ﾉ-― ´ ┴≧ ＿
/i／ ´ ￣￣｀´ /
. / ≦x__
N ＼｀
≦ ／｀
/ ヽ i r‐ﾍ=-
７ r―´ ヽ
∠, ／ i
ﾚ ! ＼ !
ﾊ ﾉ ,r―‐≧x ! そういえば、ユメミヤ。
ﾍ /r t ヽv´ <近 ＼ お前の仲間に死人は出てないのか？
ﾍ >ヽｿ <´
∧ ／＼-ﾍ ノ
/;;;;;;｀ヽ、 ヽ ヽ、 ´ r´
r―／ﾚ＼;;;;;;;;;;´≧ー-x≧≧＞‐-‐´,,r‐- 、
. ﾊ::::::::::〈;;;;;/＼「｀ー―---―‐｛,r≦ニ,r‐- 、＼
ﾊ:::::::::/;;;;/;;;＿人＿＿::::::::::::::::人ヾ≦ニ￣￣ヽi
ﾊ::::f∨;;;;/;;;/::::::::::::::::::::｀＞ﾆ::::::::::::::::rヘ＼
i::|:::| ＼i;;;;;i:::::::::::::::::::::::::::::::::≧::::::::::::ヽヽヽ.X,, r――‐- 、
. ﾍ:::::i ｀ ヽt::::::::::::::::::rf ´:::::::::｀:::::::::｀f∧トﾐー‐- 、ーニ≧
∨iＸ i:::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::ﾍ:｀t┘::｀ヾー- 、ヽ ヽi
ﾊ::i;;;;｀ii＼ . |ﾊ::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽi:::::::::::ﾍ;;ﾍ ｀ヽノ
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| ふと思い出したかのように、『弓兵』が訊ねた。
| 電柱を降らして、車は破壊した。
|
| あの電柱の雨を受けては、乗っていた人間は即死だろう。
|
|「出てないよ」
|「……なんだと？」
|
| 『弓兵』が前妻を一瞥した、彼女はすでに水晶玉を手に取っている。
|
|「シロウあんた、あれを食らえばひとたまりもないって！」
|「それは、普通ならだ！」
|
| 次の瞬間、爆音とともに通りに突っ込んできたパトカーが、三人の前で急停止。
| ドアがオープンし、中から伸びた手がアリカをひょいと引きずり込んだ。
|
|「士郎！ そこに間桐がいる！」
|「足を止めるぞ」
|
| 即座に作成したナイフを、亜音速で投擲。
| 背中に目がついていても、普通の車では避けられるはずがない。
|
| 普通の車で、普通の運転手なら。
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|::::::::::::::::::::::::::::::::| l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,--、:::::ヽ丶
|::::::::::::::::::::::::::::::::l ｌ |::::::::::::::::::::::::|ヽ:::::::|ヽ:::::::// ' ヽ::::|
|:::::::::::::::::::::::::::::::::| | l:::ﾍ::::::::::::/|:|／::| | l:| i::/〈ヽ、|:::ヽ、
l |::::::::::::::::::::|ヽ::| :l !::| l::::::::/／!,-=- , ! l/ ）ノ/::::|
|:::::::::::::::::::|へ,:l__ヽ, ' 、ヽ|l//'ゝﾟノ ' /::::| l さすがにビームは避けられないからな！
l:::::::::::::::::| ﾋヾ、ﾟ〉ヽ, ''' i "'l::::l !
l |::::::::::::::ゝ '￣",,. .. ｌ ヽ|ヽ
| ﾍ::;|＼:::ヽ l :::: . . ! / ヽ
! ヽ:l ＼＼ !、 / ／ ヽ,
丶、 ,=＝＝=ヽ, , '／ // ,'へ-―――
丶 、 ヽ、＿_,ノ / ' ,.'ヽ //
丶、 − ／ヽ i ヽ //
| ー― ' ヽヽ ヽ、／ //
,. ' l | ヽ ヽヽ ' / /=ヾ＿＿＿
,. '" | | ヽ ヽヽ ／／ |
,. '" ,-ヽ、| / ＼／ |
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| 驚異的なドライビングテクでナイフの雨を全て避け、ノイマンが叫んだ。
|
| 車内にはやる夫と慎二。
| 怪我を治療中の蒼星石とキル夫。そしてその護衛のやらない夫はお留守番だ。
|
|「いや、ナイフ束ね投げをよけ切る時点で十分ですお」
|「夢宮、怪我はないな？ 情報は得られたか？」
|
| 反射的にツッコミを入れるやる夫を横目に、慎二がアリカをイスに座らせる。
|
|「ぐッ……なんだこいつ、鉄でも食ってるのか！？」
|
| 鋼の肉体の少女は、身長の割にとても重い。
| 詳しくで書いたら命が危ない体重に、慎二は脂汗をかいた。
|
|「ノイマンさん、戻って戻って！」
|
| そんな男たちに、拉致されたアリカは食ってかかった。
|
|「まだ話は終わってない！」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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かな。
けど、すっごいドライビングテクニックだこと。
そして、いろいろ ＼かわいい／
>>455
おおっと、ありがとうございます！
. / : :.. : : .: .: . ...: : : : : ミ、
| : : . : . :. . .: ..: ::: ::::＼
|＼ ト - 、: : : : : . .: : : . , -='´l: : : : : ＼
. | ｀ | ｀`ヽ '´ |: : : : : : :ノ
. ∧. . ﾉ ヽ: : : : .＼
∧: ./丶、 , ' l: : : : :lヾl
r.∨ `=- 、 , - '´ ﾚ-、: |
l ヽ ミ ﾆ=‐、ヽ r' ,-=ﾆ 彡 l 介'
ヽ ヽ l ﾉ ｌ
ヽ .| l ﾉ.ノ∨
メ、 | λソ
ﾘヽ .ｲﾘ ……なんだ、戻ってきたのか？
lヽ -‐‐- ／|ﾉ
| ヽ. ／ .|
| ヽ __／ |
r - ' ´￣rl ﾄ￣ `= - 、
l´ヽ: : : : : l;;;;｀ == -、 , -= '´;;;;l: : : : : : ノｌ
|: : : ＼: : :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l l;;;;;;;;;;;;;;;;;| , - '´: : :|
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| 路肩に座って傷の具合を確認していた『弓兵』と凛は、戻ってきたアリカたちを見て眉を上げた。
|
|「こっちの質問の順番だったからね、頭いい人連れて来た」
|「え？ どういう状況だお？」
|
| アリカと一緒にパトカーから降りた二人の青年を、凛と『弓兵』が値踏みするように見る。
| どちらも、戦士の体をしていない。術者の類か。
|
|「そっちの、降りない彼は？」
|「私は警察のノイマン巡査だ。君たちの話に参加できるほどの何かは持ってないよ」
|
| 苦笑する『弓兵』。彼はやる夫と慎二よりもノイマンに興味があるようだった。
|
|「よく言う。電柱を避けたのもアンタか？」
|「ん？ ああ、あれは驚いた」
|
| 空から降ってきた電柱を、車を傷つけずに全部避けたノイマンの手際。
| しかも、停車状態から。
|
| 超人的なテクニックだ。
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.,、
//.＼
//＼ , - ==イ ⌒ ヽ l
///, '::::,-////// Y::::::::::::::::ヽﾄ.
, ソ|//::::::::ヾヽ///////l. ::.. .:::::. ::ヽ/
ソ´フ::::ヽ::ヽ:::ヽ::::＼///´∧:＼::::...: ::.＼
／///:/::::＼ヽ::＼::＼:∠//ﾉ ∧::: ＼;;;:::::::::＼
..／////.::l::::ヽ;;;;ヽ::＼＼::＼::》 ///∨ヾ;;;＼;;;::::::::::ﾊ
.￣＼/l |:::|:;;;;.l´｀ヽ＼ ＼＼ヽ｀T弋´ Y;;;;＼ヽ:::::::::l:l
//.|;.|:;;|;:;.;;ﾄ、 ﾚ ﾍ, -=ヤlﾘ ｨ j;;;;;;;;;|ヽ|:::::::::|:|
/／|::|;:ヽ;;;;l- ﾘ 弋ｲ乂 リ / , ';;;;;;;;;| /:::::::::l;;|
ヾヽ;;＼弋z ｀´ ィｌ;;;;;;;;;;;| /.:::::::::.// まあ、何でもいいけれど。
ヾ|;;ヽ;ヾﾗ l / .|;|;;;;;;;;;;;ﾚ:::::::::././ 名乗りなさい。聞いてあげるわ。
|;;;;;;|;;;;ﾍ ヽ __ .／ .|;|;;;;;;／:::::/::://
|;:;;;.l;;;;;|;;;,＞ _ イ ,. ﾚ／.:::;;;／::::l/
/;;;;/;;;;;ﾘ;;;;;;;;;;;;, jr -=彡／::;;;;.／,::::／
/:::;:/;;;;;/l;;;;;;;;;;;;;j ,イ;;;;;;;／ , ＜;;;ヽ
. /:::::/;;;／ム::㌢´ ,イ;;;;;;;.ィ＜´ ｀ ヽ、＼
...／::／／ '´ イ;;;彡'´ ヽ;;;;;ヽ 、
／::.／／/ ィ´;;;メ ／ lヾ、;;;;;｀ヽ 、
:::::/／ / ,' ／;;:;;;;/ ｲ ／ |;;:::＼` マ;;;｀ヽ、
.／ ノi .ｙ／:::;;;;;;;/ i.,／ ト、;::::ヽ、｀ヽ;;;;;::ヽ、
／::::ﾊ.,'.f::::::::;;;;;〈 / ./;;;;;ヾ;;::.l;::Y .〉;;;;ﾄ., ;;
..／::::;;./ ,' ﾏ; :::...::::.ヽ、 / /;;;;;;;;;;;|;;/;;:.ﾉ /;;;;;ﾉノ;/
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| 自分自身は名乗るそぶりも見せず、高慢に凛は命令した。
|
|「入速やる夫。アリカのお隣さんだお」
|「間桐慎二だ。名を聞く前に自分から名乗るのが礼儀じゃないのか？ 遠坂の魔女」
|
| 慎二の挑発に、凛は余裕ある笑みを返した。
| 自分が知られているのが当然だという顔。
|
|「……入速に、間桐か。なあアリンコ、お前大丈夫か？」
|「え？ なにが？」
|
| 二人の名を聞いた『弓兵』が、ちょっと困った様子でアリカに訊ねた。
| 胡乱な視線をやる夫と慎二に向ける。
|
|「こう言う言い方はしたくないが、友達は選んだほうがいいぞ。
| 何か脅されてるんなら消してやってもいい」
|
| ぎらりと輝く殺意の眼光に、やる夫は身震いした。
| 慎二だけならともかく、なんでやる夫まで！？
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,.イ:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.L.__
j:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!
/:.:.:.:/:.: /:.:.:.:.: /Vﾍ:.:.:l.:.:.:ハ
ｲ:.:.:.:.:.:.:.〈:.:.:./:./ ｀"´｝:.:〉:.:.:.:ﾍ
く:.:.:.:./:./ノ）:ハ:.） /:.;ハ:.:.:.:ﾄゝ 確かに友人は選ぶべきだな。
）:.ｲ:.〈ハﾘ≧､( ,）斗ト:.γ
ﾉﾊ/こﾊ）込） ） 込)ヽﾊﾘ その分、優秀な僕を
∨( ､ / 仲間にもてた夢宮は幸運だといえる。
|ゝﾄ ､_＿＿´ /
ﾉ从 ヽ ／
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|「え？ 間桐さん友達じゃないの？」
|「ちょ、おまっ……！？ ええっ！！？」
|
| アリカの返しに、困惑の色が返せない慎二。
| そうかー、やる夫と慎二は利害の一致で行動を共にしている感じだが、
| アリカと慎二は友達だったのかー。
|
|「ちゅーか、悪い意味で使われてるんだお。
| ええと『弓兵』？ さん？ うちのバカ親父が迷惑をおかけしたなら謝りますお」
|
| 名前だけ聞いて拒否反応を示されるなら、原因は知れている。
| 礼儀正しく頭を下げるやる夫。『弓兵』は目を細める。
|
|「礼儀正しい子じゃない」
|「あの腐れ外道も礼儀はいいぞ。最初は」
|「うわあ、返す言葉がないお」
|
| 実際、最初は慇懃なのだ。
| しかし、逃げられない距離まで近づいたら本性を現す。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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-===≦..: ´￣￣ ミ ｰ ..､
＿／////／:::::::::::::｀Y´::::::::::::::ヽ｀ヽ､
＼i/////.:::::::::::::::::i:ﾍ'ﾍ::::::::::::::::::∨/ﾊ､_
|::ﾄ､:i:ｲl:!j从j从ﾄ､.′ ヾi::::::::::::::::∨/／ ……士郎の知り合いの子なの？
|::|／i:|从i≠‐-ミ |ﾉ//!::::::::::::::K
／///|乂i 込 ﾘ r乞㍉ハ::::::::/≧x､
/￣l＼八八 ｀¨´ 込 ﾘ /从从彡'"
|:::::::|::::::〈Y ' ｀¨´ /ﾉ::::::::::::. ミ
|::::::::::::::::｀ﾍ __ 八::::::::::::::::::::::::::｀
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イ::::::/: : : ＼:::＼:.:.:ヽ: : : : : : : : 小::::::::::::::::::乂.:.:::::::＼::ｿ
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八（::::::/: : : : : : : : /: : : : 八: : : : : : :.∪: : : : : : : :ハ|ﾊ::::!{从ﾉﾉ;:;;::;::ﾉ
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. /: : : : : : : :/ﾊﾘ∨: : : : : : : : : : : : : : : : : : :/: :} ｿ
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|「凛は入速だと分からんか……『エクスカリバー』だ」
|「うわ……セイバーの」
|
| 魔女がやる夫を見る目が変わった。
| 汚物、しかも掃除が面倒で絨毯にこびりついてるような感じ。
|
| 厄介で邪魔で何とかして排除したい。
| そう、凛の目が語っていた。
|
|「え、なんか今までで一番の拒否反応だお」
|「やる夫兄いはいいひとだよ！ ばっちゃが死んだときだって、一緒に居てくれたのはやる夫兄いだけだったし」
|
| さて、このセリフは凄まじい威力の弾丸として放たれた。
| 凛、『弓兵』の両名は別の意味で受け取り、両者ともにひどく狼狽した。
|
| 『弓兵』の幸運は、凛もまた動揺したおかげで、自分のアレがナニを見抜かれなかったことである。
|
| そう。
| 役立たずの父親が余所で女とイチャついてる間に、娘がどれほど寂しかったのか。
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＝ﾐ ::::: |::::|::ｉ:::::|::::::| :|:::i: |::::::::__:}ｌ::::/::::::}::::::::::::-‐＝ニ さ、最低！
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::::::::::::::::|::::|人::从斗=ミ､ j/}斗===ミ /:}/く⌒〉::::::::::::::::::::::: 夢宮を好き勝手するつもりでしょう！
:::::::::::::::八八(i＼(ﾄ. 〈冽..::::::..'〈冽 /.:ハ. i`く::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::: ／ ,:|｀ :}rっﾟ┘////'r┴＜.:/｝ }｜/::::::::::::::::::ｰ=ミ
'⌒¨¨ /:::. ヽ'//丶////｀77ヽ.∨ 厶-‐=ミ:::::::::::::::
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二ﾆ≠::::::::::::::/o＼___／＞ ￣_../ __./: : : /: : : : : : . :::::
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|「クソ親父、信用なさすぎだお！？」
|「そう思うんならそれ以上口を開くのをやめなさい！
| そもそも、その目つきが気に入らないわ。死んだ魚みたいな目をしちゃって！」
|
| やる夫は円らなぱっちりおめめを貶され、ひどく傷ついた。
| メタボチックな体系や、鼻と口が一体化したような造形、あるいは病的に白い肌を貶されるのは馴れている。
|
| でも、目に関してはあまり悪口を受けてこなかった。
| 両目とも2.0だし、数少ない自慢の部位だったのだ。
|
|「ほろり」
|「な、泣かないでよ……私が悪者みたいじゃない！」
|
| 実際凛が悪者である。
|
|「……おい、話をはじめていいか？」
|
| コメディパートとレス数の問題から、慎二が『弓兵』に声をかけた。
| 間桐。憎むべき怨敵の血縁。
|
| 『弓兵』は油断なく慎二を見つめながら、ゆっくりと頷いた。
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ベル・ボーグじゃなくて元々エクスカリバーだったな、うん
この関係がストンときたｗ
あと弓兵弱点多すぎｗｗ
クソうるせぇエクスカリバーか？
＿＿＿＿＿
/:::::::::::::::::::::::::::ゝ､
......::::{::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ::ヽ
〈:::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::ヽ::::::::::::::ミヽ
>;;:::::::::::::::ヽ:::::ヾ::::::|ﾐ::::::::::::::::::::ヽ､
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{ ヾ:::::::::t k夕 r':::::jゝ まず前提をそろえよう。
￣ゝ(ﾍ < ＿ ヾﾘ 僕らが協力できるかはそのすり合わせによる。
（ ヽ ´ ／ ヽ
＞ ､___／---──ゝ.
z-≠─- ､ ヽ へ─--ﾍ
| ＼ ｀ ゝ､
| ＼ ＼
| ＼ ＼
| ＼
| ｲ }
f＼ ﾉ ﾍ }
{ ＼ｲｨ´￣ ﾍ }
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| 場を仕切りだしたのは慎二だった。
| 意外にも、彼は凛にも『弓兵』にも物おじしていない。
|
| 間桐臓硯という化け物の身近で育ってきたからか、圧倒的実力者の威圧に負けない土台ができているのだろう。
|
|「そうね、私達は間桐臓硯を殺したいわ。奴は私たちの大切なものを奪った。
| 存在が許せないわ。間桐の一族も断絶させたいくらい」
|
| 氷のように冷たく、しかし炎のような憤怒を込めて、凛が言った。
| 慎二の口元がほころぶ。魔女がそれを見とがめた。
|
|「なにか？」
|「いや、なんでもないさ……僕の目的は、馬鹿みたいに全部を諦めてる妹をどうにかすることだ」
|
| 間桐の断絶。それは『万魔』も望むことだ。
| そして現状では、間桐の家は滅びに瀕している。
|
| 『万魔』によって襲撃を受け、間桐の家の人間は皆殺しにされていた。
| 残るは臓硯、慎二、そして雁夜と桜くらいだ
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{ ヾ:::::::::t k夕 r':::::jゝ まず前提をそろえよう。
￣ゝ(ﾍ < ＿ ヾﾘ 僕らが協力できるかはそのすり合わせによる。
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| 場を仕切りだしたのは慎二だった。
| 意外にも、彼は凛にも『弓兵』にも物おじしていない。
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| 間桐臓硯という化け物の身近で育ってきたからか、圧倒的実力者の威圧に負けない土台ができているのだろう。
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|「そうね、私達は間桐臓硯を殺したいわ。奴は私たちの大切なものを奪った。
| 存在が許せないわ。間桐の一族も断絶させたいくらい」
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| 氷のように冷たく、しかし炎のような憤怒を込めて、凛が言った。
| 慎二の口元がほころぶ。魔女がそれを見とがめた。
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|「なにか？」
|「いや、なんでもないさ……僕の目的は、馬鹿みたいに全部を諦めてる妹をどうにかすることだ」
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| 間桐の断絶。それは『万魔』も望むことだ。
| そして現状では、間桐の家は滅びに瀕している。
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| 『万魔』によって襲撃を受け、間桐の家の人間は皆殺しにされていた。
| 残るは臓硯、慎二、そして雁夜と桜くらいだ
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／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 慎二さん的に、間桐臓硯はどうなんだお？
./ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
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|「一応血を分けた祖父だからね、極力死なせたくはない。
| だが、僕がどうこうするよりも本人が動いた方が確実さ。
|
| 積極的に殺したくはないし、殺させたくもない。簡単に死ぬとも思っていない」
|
| これは、『万魔』から電話を受けた時からの疑問だった。
| まえに現実の入速貸本で、慎二は臓硯を「詫びさせる」とは言っていた。
|
| しかし、実際血縁者を積極的に殺せるほど、彼は情のない人間ではない。
| 臓硯の優先順位は高くないのだろうが、それでも、殺害を看過できるほど低くもないのだ。
|
|「であれば、我々が協力できる理由はないな」
|「待ってよエミヤさん。臓硯さんは一旦置いとこう」
|
| にべもない『弓兵』の裾をつかむアリカ。
| 何か弱みを握っているのか、『弓兵』はアリカにすこぶる甘く見えた。
|
|「問題は桜さんだよ」
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.,、
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//＼ , - ==イ ⌒ ヽ l
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, ソ|//::::::::ヾヽ///////l. ::.. .:::::. ::ヽ/
ソ´フ::::ヽ::ヽ:::ヽ::::＼///´∧:＼::::...: ::.＼
／///:/::::＼ヽ::＼::＼:∠//ﾉ ∧::: ＼;;;:::::::::＼
..／////.::l::::ヽ;;;;ヽ::＼＼::＼::》 ///∨ヾ;;;＼;;;::::::::::ﾊ
.￣＼/l |:::|:;;;;.l´｀ヽ＼ ＼＼ヽ｀T弋´ Y;;;;＼ヽ:::::::::l:l
//.|;.|:;;|;:;.;;ﾄ、 ﾚ ﾍ, -=ヤlﾘ ｨ j;;;;;;;;;|ヽ|:::::::::|:|
/／|::|;:ヽ;;;;l- ﾘ 弋ｲ乂 リ / , ';;;;;;;;;| /:::::::::l;;| ……そうね。
ヾヽ;;＼弋z ｀´ ィｌ;;;;;;;;;;;| /.:::::::::.//
ヾ|;;ヽ;ヾﾗ l / .|;|;;;;;;;;;;;ﾚ:::::::::././
|;;;;;;|;;;;ﾍ ヽ __ .／ .|;|;;;;;;／:::::/::://
|;:;;;.l;;;;;|;;;,＞ _ イ ,. ﾚ／.:::;;;／::::l/
/;;;;/;;;;;ﾘ;;;;;;;;;;;;, jr -=彡／::;;;;.／,::::／
/:::;:/;;;;;/l;;;;;;;;;;;;;j ,イ;;;;;;;／ , ＜;;;ヽ
. /:::::/;;;／ム::㌢´ ,イ;;;;;;;.ィ＜´ ｀ ヽ、＼
...／::／／ '´ イ;;;彡'´ ヽ;;;;;ヽ 、
／::.／／/ ィ´;;;メ ／ lヾ、;;;;;｀ヽ 、
:::::/／ / ,' ／;;:;;;;/ ｲ ／ |;;:::＼` マ;;;｀ヽ
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| プイッと視線を逸らし、魔女は呟いた。
| 漏れたため息と沈黙から、様々な感情が読み取れる。
|
| しかし、そのまま凛は口を閉ざしていた。
|
|「あんたらが桜をどうするかが、今の焦点だ。
| 僕らには桜の呪いを解く当てがある。しかし、難しいのも事実だ」
|
| 『弓兵』は黙して語らぬ前妻を一瞥した。
| 彼女には、彼女なりの葛藤があるのだろう。
|
| 自分も、凛も、桜を殺すつもりで日本に来た。
| 生きていたのなら、殺してやるのが優しさだと。
|
| だが……目の前で、理想的な言葉を語る、少年少女の若さがまぶしい。
|
|「本人に会って、話をしてから決めることはできないかお？
| あんたらが、桜さんを救いたいなら、彼女の望みをかなえたいなら」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＼: : : : : : : . . . : . : . . |/ l
-= '_: : : : : : : : : : : : : . : : . . . . | ﾉ
／: : : : : : : : : : : : : : : . : : . . : : : : . : : : . ./ -,
'´: : : : : : : : : : : : : : : : . : : : : : : : : ,、: : : : : : . : ／
｀ヽ: : : : : : : : : : : : : . . . . : : :/ ｀ヽ 、: : : : /
／__: : : : : : : : : r =ヽ: : : : : : . ._./ ヾ、/
/: : : : : : : / i : , - '´ 、 /
/__: : : : : : l ヽ-ｿ ＼、 l
／: : : : : :ゝ i 、 ヾヽ. |
￣|: :彡´ ヽ_ v ｀ -=' ﾞ r '
-== ﾗ´. l l なあ、入速。
f / .l.. l オレ達はいま迷っているのさ。
: :i;;;;ヽ、 / ﾍ _ ,
: :ヾ;;;;;ヽ l ＼ -= - ' ´ 酷い屈辱を受け、死後も冒涜され続けている女がいる。
: : : ＼;;;;;ヽ | ＼. ,-' オレが最後に聞いた言葉は、「殺して」だった。
: : : : : ＼;;;;;ヽl . ヽ ./
: : : : : : : ＼;;;;;;ヽ、 /;;;;;;冫 - ｀l
: : : : : : : : : :＼;;;;;;;;;｀７/／|;;;|: : : : : : l
: : : : : : : : : : : : : : ７/´ ﾚﾍ: : : : : : |
: : : : : : : : : : : : : : | | f /: : : : : : |
: : : : : : : : : : : : : : | |／;;;;l |ヽ : : : : : |
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| 『弓兵』の言葉に、凛がぎりりと歯ぎしりした。
| 妹の名誉と魂の救済のために、二人は十年以上機会をうかがって来たのだ。
|
| 間桐臓硯は『血族』の重鎮。
| 日本の一機関に過ぎないとはいえ、その幹部である臓硯を殺すのは難しい。
|
| 物理的にも、政治的にも。
|
|「僕が知ってる限り、桜はずっと諦めていた。
| 最初は、優秀な僕がいる以上間桐の名を継げないからだと思ってたよ」
|
| 慎二がふと遠くを見た。皮肉っぽく口元は歪み、しかしその目は優しかった。
|
|「だが違うんだ。あいつはずっと、何もかもを諦めていた。
| 死ぬことすらできない。抵抗も許されない。漫然と無為を与えられ、じいさんの目的のためだけに存在した」
|
| 慎二の手が。ぎりりと握りしめられる。
| 『弓兵』にかかれば、一瞬で砕かれそうなかよわい拳。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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主人公の座まで奪われてしまう、やらない夫よワカメ排除に乗り出すんだ
最初から主人公（）だったろ！夢見させたらかわいそうだろ！
＿
ィ;ヘ:::::´:jト､ミ::::､
,ィ:::::´::::::::＼/:l::::::＼::::
ｒ:j::::::::ハ:::::::ト:;ィ!:::ヽ::::＼::､
ｊ/::::::/:::::}:::::ﾉ~´ |::::ｲ:::::::;ｲ〈
/::::::人::メ::::( {:〈,{::ﾊ:/:ﾊ::ヽ_
ト:::（:::::｢ト-y' :::::､)斗ﾁj:r-:::Y だから僕は、
从ﾊ个}ﾉTエ´:::::::::┴'-从 ｊ:リ あいつに……。
｀⌒ヾ{ﾊ u ｀ ｒｲ::{
｢￣､￣｀ヽﾑ ,,ィ＝ぅ ノ人:ﾊーｧ ､
| ヽ ﾄ≧'ーｒｒ-≠ イ ｊ
} Y ヽ ﾏ{ 彡 / /
ﾊ ｊ｢ ー ｣ﾑ ﾊ {
/ 7 川 V ヽ
/ ｊ{ | i ! } ､
′ ハ ｌ | ! ハ !
ミ､/ } ! iｊ {! Ｖ
{ イ／⌒ーｫ | ｌト イ ≠⌒ヾ |
―┤ ア´⌒ヽ――┴┴ ｆ￣｀マ ｊ―――
L j! ￣] [ニ ヾ _ノ
￣ヽ ﾑ ニｲ ト＿ ｊ /! ／´
｀⌒ー- ´ ｀ー-'‐^￣
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| それ以上先は、言葉にならなかった。
| 言葉にできなかったといってもいい。
|
| 慎二は、自分の求めることを素直に口にできる性質ではなかった。
| 凛もまたそうであり、『弓兵』も、長い年月ですり切れて、言葉の重みを知ってしまっていた。
|
|「ねえ、凛さん、エミヤさん」
|
| だから、ここで口をはさんだのはアリカだった。
|
|「もう一度、やる夫兄いの言ったことを考えて。ちゃんと聞いてほしいです」
|
| やる夫には桜は救えない。
| アリカも桜は救えない。
|
| しかし、慎二は桜を救いたいし、凛と『弓兵』も、救いたいのだ。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | やる夫は、
＼ ｀ ⌒´ ,／ 正直、桜さんなんてどうでもいいお。
r､ r､／ ヘ
ヽヾ 三 |:l1 ヽ
＼>ヽ/ |｀ ｝ | |
ﾍ lノ `'ｿ | |
/´ / |. |
＼. ｨ | |
| | |
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 故に、やる夫は小さく嘆息しながら本音を吐露した。
| だって、会ったこともない赤の他人だ。
|
| やる夫は、自分のことと友人連中のことで、結構手一杯だ。
|
|「やる夫が動いてるのは、そもそも間桐さんの為だお。
| 間桐さんの必死さと献身が……えと」
|
| しかし、ここで恥じらうやる夫。微妙な空気が流れる。
|
|「うん、ああ。何となくわかった」
|「でもこいつ、きっと裏があるわよ」
|「……本当にそう思うか？」
|
| 『弓兵』の問いかけに、凛は眉をひそめてやる夫を見た。
| 完全に値踏みするまなざし。やる夫はドキドキしながらそれを受け止める。
|
|「見えないわね」
|「でしょう！」
|
| 何故か得意げなアリカ。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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. | : |.:.:.:.:.:.:::::＼ .′ ::: |:.:.:.:.:|
|:.:.:.:.:.:.:.:.::::::| ::｀¨ﾞヽ ' /::::::::::::.:.:.:.:. | ……あなた、本当にあの男の血縁者？
|.:,:.:.:.:.:.:.:.::: | :::::::::: ‘, ､ ‐ ─ ／:::::::::::::;′:.:.:.| 橋の下で拾われたとかの可能性は？
i,′ .:.:.:.::::: | :::::::::::::_} .イ ::::::::::::: /:.:.:.:.:.:.|
. ,′.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::{ ゝ ＿__｀＿-- ´.: :| :::::::::::::/ .:.:.:.:.:.:.:
/ :.:.:.:.:.:.:.:::: ,′...-‐く: : : : : : : : : : : : : : ﾉ＼::::／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
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/ :.:.:.:.:.:.:.:::: /: : : : : : : : : : ｀¨¨¨¨¨¨¨´ : : ／.:.:.:.:.／ .:.:.:.:.:.:.八:.＼
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|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| やる夫は、悲しげに首を振った。
| その希望は、『やる夫の中の入速貸本』で儚くも砕かれている。
|
| 『隻眼の老人』は言っていた。
| あの男は子供に呪いを遺伝させることで、自分は呪いから逃れたと。
|
| やる夫の隻眼恐怖症は、奴によって伝染された呪いだ。
| 自分が自由になるために、子供に呪いを渡すような親が、そうそういてもらっては困る。
|
| というか、いてほしくない。
|
|「残念ながら……ただ、奴に育てられた憶えはありませんお」
|「育った環境で人は悪魔にも天使にもなれる。その実例ね」
|
| やる夫は苦笑した。そして、ちょっぴり感謝した。
| 自分をヘタレのグズでも、クソ野郎の最低外道に育てなかった長門と、
| 目の前で常に反面教師としていてくれた誠に。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
＜―――‐--＞、 ＼l＼ ｌi
＼ ｀ヽ＼ i.ﾍ. ,
_ , -‐'"´￣｀ ｀ヽ ﾍ /!
＼ ﾍ / l
_ ,≧ ＿ ゛ i
＜ ｒ――- ヽヽ、 , ｌ
｀ﾐ、 ｌ ｀ﾞ´ ｀ヽ'"'￣フ┐ !
ヽ i ｀Yｌ
ヽ r'"´,,＿＿__ ｌ |.!
ヽ,__、 ｌ ｀≧x´＼ | ＿_. ﾘ
i fヽ｀ 弋 ｿ｀ ｀ヽ' /f_x≦ﾆ｀ﾞ!
ヾ r' ｌ !-' / なあ凛、そろそろ態度を決めるべきだろう。
トヽ,. ｌ / 進退きわまっているオレ達に、協力者は必要だ。
i ´ ｌ ｌ /
ｌ ﾄ、 ' /
＿ ｌ ﾍ ,r―┐ ／
i';;;;;;;｀ヽ、 ヽ. ＼ ￣￣ ／ '"｀ヽ、 、
r‐┴―-、;;;;;｀ﾞヾ,,、_.＼ ／ ヽノ
/::/:::::::::::::::￣ヽ、＿;;;｀i＿｀￣´i"＼
_/:/__:::::::::::::::::::::::::::::::::｀! ￣￣｀ヽ;i＼
／//:::::::::::::￣::::｀:ヽ:、:::::::::| ｌ::::::｀>
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 『弓兵』の言葉は、完全にやる夫たちと協力体制をとることを勧めていた。
| 魔女は相棒を一瞥し、髪を掻きあげた。
|
|「それがこんな半端ものである必要はないわ。孔明様がいるもの」
|「その孔明の動きが不審だ」
|
| 『血族』日本支部の指導者で、大幹部の諸葛亮孔明が、このところ少し挙動がおかしい。
| それは実際噂になっている。
|
| 劉備三兄弟や、懐刀である錦馬超を死なせ、そして親友であるとされる趙雲子龍の離反。
| 腑に落ちない点は多数ある。
|
| それが、ニャルラトホテプに籠絡されたからだと考える者は実際多い。
| やる夫たちだけではないだろう。
|
| 少なくとも、この満月の攻勢に同時攻撃を仕掛けてくる時点で、
| 諸葛亮孔明とニャルラトホテプが抜き差しならぬ間柄なのは見て取れた。
|
|「孔明さまを疑うの？」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
/ ./
／ ./ ＼ | / / ./ /
￣￣/ | ミ 、 ＼ l / /,., イ /
ノ´ /. | ｀ ヾ 、 ﾚ ' ´ .l /
￣フ ／ ∨
| / ヽ ／ ,. /
| ／《 ヽヽ -=- 、 ,. -=' /
∨|:.l | ﾉ , ____ヾﾆﾐﾐヽ、_ , =ﾗﾖ=-, ./
|:.〉ヽ 〈 弋t:::ﾗ￣ ヽヾソ ｒ t;;タ ノ ./
ｿ|＼ヽJ. ｀ ￣ ´ ｀ ´ |
.|／|＼〉 /
|:∧| ヽ /
ソ| .＼ / / そうだ。
／.´イ〈 ＼ , ｲ
ｲ ヽ ｊ;;;;;;ヽ、 ＼ ￣ , :.:ヽ、
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:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|;;;;;;;;| |.:.:.:.:.:|:.:.:|:.:.:.
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|;;;;;;;| ノ= ':.:. |:.:丿:.:.:
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|「そうね……でも、契約を反故にはできないわ」
|
| 魔女の言葉に、やる夫に緊張が走った。
| 契約。この晩の攻勢の参加だろう。『弓兵』と凛は名うての傭兵だ。
|
| ここで裏切り名を落とすのはデメリットが大きすぎる。
|
|「ねえ士郎、困ったわ。謎のニンジャの攻撃で私の水晶が割れてしまったの。
| 今晩はもう戦線が維持できそうにないわ！」
|
| 急に嬉しそうに叫びだす凛。やる夫と慎二は度肝を抜かれた。
|
|「ん？ いや、水晶がなくても『乾坤弓』があれば狙撃はでｋ……ぐはッ」
|「大変！ 『弓兵』も負傷したみたい！」
|
| 水晶玉にひびが入るほどの殴打を喰らい、『弓兵』がよろめく。
| 頭蓋骨が陥没してもおかしくない打撃。
|
| 頭から血を流しながらも『弓兵』がたたらを踏んだ。
|
|「待て凛、なんで今殴られた」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
次回、3/31予定。
それと、その3/31は新月です。昼ごろにはる予定です。
atwiki、平気なのかしら。よくわからんから全データこっちにはります。
新月のルール
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/pages/38.html
１ 期間は新月の日中。一人につき一度まで。
２ 絆が上がってほしいキャラと、上げたい絆点数を書き込む。
なお、一度に投入できる観客ポイントは20までです。
３ 書き込み時間の『秒』がゾロ目の場合、指定した絆が上昇する。
４ 上昇した絆点数分、観客ポイントを失う。
５ 書き方は 「ＰＣ名」「絆対象名」ポイントだとありがたいです。
６ やる夫の妄想への絆を下げるときはゾロ目でなくてもよい事にする！
やる夫 → 蒼星石
と書かれた場合、どちらかが分かりにくいので、必ず「誰の絆表か」を前にお願いします。
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋.. やる夫 ..╋ DARK-LAW ..┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃入速貸本 96
┃妄想 30
┃鏡と茨の死神☆. 0
┃荒野の黒龍 64
┃隻眼の老人 40
┃千の化身 31
┃モーンブレイド.. 76
┃
┃>>蒼星石☆☆ 22
┃高良みゆき☆. 59
┃華琳☆ 49
┃>>夢宮アリカ☆ 39 → 48 LVUP!
┃>>やらない夫☆.. 35
┃長門有希☆ 2
┃水銀燈 90
┃鷹野三四 82
┃クツキ 73
┃間桐慎二 70 → 78
┃阿部貴和 69
┃でっていう 61
┃ルカ. 59
┃東田 57
┃『傾国』 57
┃伊藤誠 56
┃ニャンコ先生. 55
┃間桐臓硯 44
┃新城直衛 35
┃間桐桜 35
┃真紅 32
┃墨目 32
┃『万魔』 31
┃ジャギ 28
┃間桐雁屋 28
┃シックス 25
┃金糸雀 22
┃霊夢 20
┃キル夫 18 → 32 LVUP!
┃ニャル. 19
┃こなた 17
┃紳士 15
┃クラウザー. 12
┃ケンシロウ. 12
┃ジェニュイン ...12
┃泉教授 10
┃ロラン 9
┃佐倉杏子 8
┃ナタル 7
┃雛苺 4
┃お嬢さん 2
┃『弓兵』 0 → 9
┃遠坂凛 0 → 4
┃
┃
┃翠星石☆ 43
┗━━━━━━━━━━━━━
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋.やらない夫.╋ LIGHT-CHAOS .┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃ニャンコ先生☆ 84 → 90 LVUP!
┃翠星石☆ 86 → 92 LVUP!
┃>>やる夫☆.. 37
┃>>蒼星石 97 → 100 COMPLETE!
┃墨目 65
┃>>夢宮アリカ 64
┃ディオ.. 58
┃Ｌ 48
┃間桐慎二 41 → 44 → 51 LVUP!
┃ノイマン 36 → 45 LVUP!
┃運転 33 → 40 LVUP!
┃キュゥベぇ. 31
┃佐倉杏子 21
┃ニャルナンチャラップ 19
┃神楽 16
┃羽入 15
┃キル夫 14 → 21 LVUP!
┃ロリカード 13
┃弥勒 12
┃鷹野三四 11
┃諫山冥 10
┃麻呂 10
┃太公望 9
┃屈木 9
┃『傾国』 8
┃チョッパー 7
┃甲鱗様 7
┃趙雲 7
┃レイ 7
┃霊夢 5
┃『武僧』 4
┃ナタル 4
┃デュランダル 4
┃銀さん 3
┃ブーン 2
┃
┃通常攻撃 13 → 20 LVUP!
┗━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋. アリカ ..╋ NEUTRAL-HEHO .┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃>>やる夫☆ 59 → 61 LVUP!
┃ばっちゃ☆ 35 → 42 LVUP!
┃>>蒼星石☆. 20 → 22 LVUP!
┃エダ☆ 0
┃>>やらない夫 77
┃ニャンコ先生. 54
┃カクリコン. 70 → 78
┃四ツ目 55
┃ジェリド. 55
┃マイケル師匠 53
┃翠星石さん. 53
┃アンデルセン.. 46
┃冥. 40
┃キオ 37
┃真紅. 35
┃ミスト 35
┃エミヤ 34 → 61 LVUP!
┃志摩子さん 33
┃ケンシロウ 32
┃モズグス 28
┃刹那. 27
┃間桐雁夜 19
┃冬悟 17
┃先代 17
┃『傾国』 16
┃クツキ 15
┃鷹野三四 14
┃『蛇身』 13
┃霊夢 13
┃ナタル 12
┃ルカ 12
┃バーサーカー 12
┃ドルキ 10
┃キル夫 10 → 17
┃できる夫 3
┃遠坂凛 0 → 8
┃
┃拳☆. 10 → 12
┗━━━━━━━━━━━━━
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋ 蒼星石 ╋ DARK-LAW ..┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃>>やる夫☆☆ 52
┃翠星石☆ 65
┃>>アリカ☆. 45 → 47
┃志摩子さん☆. 11
┃>>やらない夫 98 → 100 COMPLETE!
┃上杉謙信 74
┃ジャギ 89
┃ケンシロウ 76
┃ハサザマノヒメ 71 → 72
┃ニャンコ先生. 66
┃運転 65
┃ミスト 61
┃キル夫 56 → 62 LVUP!
┃ナタル. 42
┃四ツ目 42
┃華琳 41
┃屈木 36
┃間桐慎二 35 → 38
┃キオ 33
┃ニャル. 31
┃霊夢 30
┃『巨魔』 29
┃鷹野三四 29
┃デュランダル. 28
┃冥 24
┃ロージェノム. 24
┃タカハシ. 24
┃大怨霊 23
┃麻呂 20
┃『蛇身』 19
┃佐倉杏子 17
┃『傾国』 15
┃フリット. 14
┃間桐桜 11
┃ルカ 10
┃間桐雁夜 10
┃吉良 8
┃麻呂重 6
┃間桐臓硯 7
┃東田 4
┗━━━━━━━━━━━━━
5/44◆.AbaIO0B0A
38/87◆10ApkKSZho
24/62◆200X.ofSxM
4◆3.fkfeQ/sk
17/42◆3DH52tljio
4◆3PUGsfYI1s
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22◆4sMIfi54fI
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10◆5hP8kChfFU
23/25◆5LFioFMpBg
41/118◆5q.v2gptpA☆
16/90◆5rXXXxXIT.
7◆6h1chSkFOk
4◆6o0O/sMy1E
4◆8O.A9CVpA.
12/33◆/9VFxmqPeY
3◆947FEvWH3Y
8◆/7r/M3Cw5M
2◆/s.yGd3KhU
3◆a/xD6v3KLY
10/14◆AEc9naHyUE
40/69◆al9/.v0aCM
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◆Bwrrj1pnTg
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◆IQYPK8s3s2
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3◆zBvvMGYmRg
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◆ZYIggdNQgg
・50ポイント以上の大混沌（11名）
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59◆vxML1Lislo
53/72◆wS/0Zx62a.
52/131◆RengelsnNs☆
50/66◆D07MIjCMEE
・30ポイント以上の狂神（10名）
44◆pZ1SG0LlqY
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34/44◆uUUL1UxePw
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・20ポイント以上の超人（13名）
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24/62◆200X.ofSxM
23/29◆VPpncOkoNc
23/25◆5LFioFMpBg
23/24◆JRdUHopK5M
22◆4sMIfi54fI
21◆yaoWbZhG96
21/57◆cn/qYe9whE
21/24◆ttpokvFX8s
21/129◆bbq3AN25Iw☆
20/69◆YeqXWjTM4k
20/55◆nzPELBqxOw
20/30◆HCeZ2oI.bM
・15ポイント以上の達人（7名）
18/22◆NVBv1.Pj5o
17/62◆TIENe3Twtg
17/42◆3DH52tljio
16/90◆5rXXXxXIT.
15/81◆QpZ3gvBxm2
15/70◆tS3RueByJs
15/60◆JACKolF2vA
・10ポイント以上の異能者（14名）
14/62◆ZUNKxf4Mog
13/30◆GoMmwhXw6.
12/85◆mdNzeAtrtQ
12/33◆/9VFxmqPeY
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・10ポイント以下をいちいちわけるのが面倒になって来た（たくさん）
9/62◆CByxRbsj1.
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3/59◆xT5TyczDqI
3/5◆x4NlUopa5g
3/34◆l5B5sGnbkQ
3/21◆TGjKoJdVQ2
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2◆AKUMA2pDNk
2◆3q8fuEGUGg
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2/9◆kcoFWEwInQ
2/4◆NQZjSYFixA
2/30◆Dm1s29RE7Q
2/27◆X4AODaKY.U
2/17◆UlyxgJyrJ2
◆ZYIggdNQgg
◆v9gfpR/.hM
◆Ugh/0aOKOU
◆IQYPK8s3s2
◆ih5a/uuYUk
◆Bwrrj1pnTg
◆aXe1ogPkW6
・悪魔に魂を売り渡した猛者（2名）
0/3◆qInxGFJnPg
0/18◆nbjuSvHfdk
・死に魅入られた亡者(0名)
・愛にすべてを捧げた漢(0名)
・累積100ポイント以上の[[魔丞]]
◆4eLgaI8N3I 使用済
◆MAROd..Uts 未使用
◆BOfUUEthUU 使用済
◆Z0APLXykMM 未使用
◆bbq3AN25Iw 未使用
◆5q.v2gptpA 未使用
◆RengelsnNs 未使用
◆u9Ls68fGDM 未使用
◆wZFOryiZkw 使用済
◆fl15rilh2E 使用済(未解決
ガチャって呼ぶなｗｗｗ
ちひろさんのは「交渉した人の資産や強さに応じた割合」で金額が決まるみたいだし
結構な額取られるからきついんじゃね？
アーチャーはともかく凛がやばそう
現金よりも魔術的に価値がありそうなものも多そうだし
それと慎二の好感度が俺の中であがりすぎた
もう、五年ちかくもやってるんですよね。子供が大きくなるはずだわw
＿
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| 恐ろしい剣幕に、『弓兵』だけではなく慎二ややる夫も口を閉ざした。
| 魔女が『弓兵』を殴った時、彼女は笑顔だった。
|
| その笑顔がそら恐ろしく、男たちは言葉を失った。
|
|「まあ、待て、凛」
|
| いや、言葉を失わない、本物の男がいた。
| やる夫と慎二は、心中で彼の蛮勇を諌めた。しかし、口にはできなかった。
|
|「足の怪我はあるし、実際腕も筋肉がズタズタだ」
|「あっ、だいじょうぶ？」
|
| アリカがやったのか。やる夫は妹分が、世界的戦士に手傷を負わせた事実に驚いた。
| すごい、成長したんだな。
|
| ちょっとさみしくなると同時に、何やらすごく感動した。
|
|「大丈夫だ。問題はない。それよりアリンコ、お前も怪我をしているだろう」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＿＿
／'´￣ __｀ヽ __ ＿
〃 ／.:.:.:.::｀´.:.:.:.＼:.:｀ヽ―ｧ
|! /:/.:.l:.ヽ:.:＼:.:.:.:!:.:ヽ:.:.:.ヽ:ヽ
l /:l:{:.:.:l＼ﾄ､:.:.ヽ:.:|:.:.:.l:.-‐ハく
{:.ﾑト-` '⌒｀丶l､!:.:.:.|:.:/.:.:.:ﾄ､〉
ヽlr;=､ r;=､ ノ j:.:.:/.:.:.__:./!〈:〉、
l lj {j /／/.:/r､V ハ:〉
/! ' ､､ '´ 'l:.f l-'/ ∨〈〉 ……バレてた？
|/ヽ ＿ U ,ヽ!ｨく 〈:〉〈:〉
,r‐ｧ‐_-＼ﾞｰ' ／ ,ﾊ_ 〈:〉 〈:〉
//´/´／ﾉ__＞‐＜＿ ／ /:!ｰ―'-､':〉
〈 ' / /´: /: : | ／ヽ /: :| : : : : : ヽ、
ヽ ヽ :/-一!:::|::::::ヽ/＼: ! : : , -‐-､!
,.-‐i _,.⊥:|: ／::::l:::::::::!: : : :〉: ／ : : : : j
!ｰ-｀ﾆ´┐ l／＿::::|::::::__|: : /:r' : : : : : : /
|: : : : : : :l !ヽ￣ヾl_/,r‐'!: //: :／ : : : /
!: : : : : : L_!: :｀ﾄ､_|::::::, ┘'/／: : : : : /
l : : : : : : : |: : : !_ T´: : :／／´: : : /
j: : : : : : : : !-‐'l:ヽ｀|｀T/／ : : : : : /
/: : : : : : : : j : : |: :} l lﾉ' : : : : : : :/:!
ヽ: : : : : : : :/---': :! | /: :／: : : : :,'__|
＼: : : : ﾊ――‐' /／ : : : : : / !
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| やる夫はアリカを見た。怪我をしているようには見えない。
| 慎二が首を振る。カフェで電柱の攻撃を受け止めた時に、アリカは怪我をしていた。
|
|「右手を庇うような動きをしていた。傷は？」
|「『蒼天の青玉』が塞いでるよ」
|「そうやって、痛みをローブに押しつけていては、いずれ魔道に落ちるぞ」
|
| 『弓兵』は前妻に手を差し出した。魔女はペットボトルを一本手渡す。
|
|「高いのよ」
|「ツケといてくれ」
|
| 先ほど自分に使っていた魔法のお薬だろう。
| 『弓兵』はそれをやる夫に差し出した。
|
|「そいつが無茶をしたら使ってやれ」
|「ありがとうございますお」
|
| すぐに薬が必要なレベルの怪我ではないのだろう。
| やる夫は小さく嘆息した。
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|:.:.:| .:.:.:.:.::: /⌒ヽ::l斗┬=ミ､ 斗┬ｧ八ﾉ/i:.:.:.:.:.|
. | .:.|.:.:.:.:.:.::::|: ﾘ 込zリ 込ｚﾘ ./::::::::| :.:.:. | 私たちの『結社』との契約は今夜いっぱいよ。
. | : |.:.:.:.:.:.:::::＼ .′ ::: |:.:.:.:.:| 士郎、連絡先の交換をしておきなさい。
|:.:.:.:.:.:.:.:.::::::| ::｀¨ﾞヽ ' /::::::::::::.:.:.:.:. |
|.:,:.:.:.:.:.:.:.::: | :::::::::: ‘, ､ ‐ ─ ／:::::::::::::;′:.:.:.|
i,′ .:.:.:.::::: | :::::::::::::_} .イ ::::::::::::: /:.:.:.:.:.:.|
. ,′.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::{ ゝ ＿__｀＿-- ´.: :| :::::::::::::/ .:.:.:.:.:.:.:
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| スマホどころか、携帯電話もままならない魔女が、居丈高に前夫に命令した。
|
|「連絡はかまわないけれど、協力は状況次第ね」
|「桜さんの呪いを解く『当て』だけど、『ネクロノミコン』を知ってるかお？」
|
| やる夫の問いかけに、凛は眉をしかめた。
| その道では知らぬ者の方が少ない、有名極まる魔道書だ。
|
|「断片や写本はあっても、本物は現存しないと聞いているけれど」
|「なんか、『血族』だか『教会』だかが隠し持ってたっぽいお」
|
| 胡乱な眼付の凛。いや、言いたいことは分かる。
| しかし、これから先に言うことは、更に信じがたい話だ。
|
|「『ネクロノミコン』に、桜さんの呪いを解く鍵があるらしいお」
|「眉つばね。そもそもあの本、読んだらSAN値が削れて発狂するのよ」
|「数百年生きてきた間桐臓硯が、一時期『ネクロノミコン』を所有していたとしても？」
|
| 凛の目つきに真剣さが戻った。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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. | ::::::: | :: /::::::/ :ﾊ:::: / : }:::｀¨|:::::::::|:::::::::::|/∧／
. |:ｉ{::::: l:::/ }／7/¨}: ｲ|::::ﾊ;: :: |:::::::::|:::::::::::|///:::|
. |八:::::|/ イ灯¨ｱ从/ 彡|:::::::::|:::::::::::|／::::::| 断片的な記述なら実家にあるはずだわ。
＼｝ j夕 ´ .: : : ::::::::|:::::::::::|:::::::::: | 調べさせてみる。
ノ .: : / ::::::::::::::::::::|::::::::::::|
ヽ .: : /::::::::/:::::::::::::::::::::::::::| ただ、内容も分からない本の
. _ _ .: : /::::::::/::::::::::::/::|:::::::::: | どこかにある記述だとすると、
. . : : /::::::::/::::::::::::/ :::|:::::::::: | 必要な部分が手元にあるかは分からないわよ。
ハ . : : : :/::::::::/::::::::::::/ :::: |:::::::::: |
／::::::ゝ ........:::::::}/::::::::/::::::::::::/::::::::::|:::::::::: |
／ ::::::::::::::::::::/:::::::/::::::::/::::::::::::/::::::::::: l::::::::::::|
. ／::::::::::::::::::::::／ :::: /::::::::/::::::::::::/ ::::::::::::::::::::::: 人
. ／::::::::::::::::::::::／::::::::: /::::::::/::::::::::::/ {::::::::::::::::::::::::::::::::＼
／::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::{:::::::::{:::::::::::: { 乂::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|「本物があれば、必要な項目を指示してくれる道具がある」
|「本物がなきゃ、無意味ね」
|
| にべもない凛。だが、実際その通りだ。
| やる夫は『ネクロノミコン』が『教会』側にあることを伝えなかった。
|
| 彼らは『結社』系列の傭兵だ。
| コネがあったとしても、そこまで深くはないだろう。
|
| それに『蛇身』のこともある。
| 『弓兵』と『蛇身』のどちらが強いかは分からない。
|
| だが同じものを追いかける途中で、彼らが遭遇した場合、
| 『弓兵』達を無意味な危険にさらす可能性は避けたかった。
|
|「あ、『ネクロノミコン』は『蛇身』っつう悪魔が追ってるお」
|「ああ、『血族』が流出した『封印像』の悪魔ね」
|
| 辛辣な物言いの魔女。返す言葉もない。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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／::＼,,__
┌ーヽi::::::::::::::::::ヽ￣｀',
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
ﾉ::/::/:/:::!:::::∧∧:::::::::::::::::i､:::＼
/ /:/::/::::i:::::/ ｝:::）:::ﾍ::::ﾍ::ヾヽ
{ ｛:く;;｛:::∧:（ （:::(ヽ:::::）:::ヾ::｝ } 上位のマリードだという話だ。
ﾍ::)::）ﾉ¬）) ):）フ::ﾊ::::）:/
{ﾍ!:（丁;;jゝ ´「;;;j厂ﾚ!iﾍ
｛∧ ￣ ￣ / ソ
ゝﾍ ' /ノ
ﾘヘ ´ ￣｀ ／!!′
＼|＼ __ ／ |/!
┌‐┴─ｒr─‐‐┴!
___ __＿＿＿r=┤: : : : : |||: : : : : ├､,,
/: : : :: : : : : : : : : : : : : : : : 〃/: : : : : : : : :｀:ｰ:-:.:.､,,,__
/: : : : :: : : : : : : : : : : : : : : :i ! |: : : : : : : : : : : : : : : : :: : :｀ヽ
/: : : : : :: : : : : : : : : : : : : : : i ! i: : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : ',
/: : : : : : ;;: : : : : : : : : : : : : : i | i: : : :r＝＝===ｭ: : : :;;: : : : : : i
/: : : : :;: : ;;: : : : : : : : : : : : : : i | i: : : : : : : : : : : : : : : ;; : : : : : : i
/: : : : : ;: : :;; : : : : : : : : : : : : : i l l: : : : : : : : : : : : : : : ;;: : : : : : : |
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|「見た目はヘンだけど、悪い人じゃなかったよ」
|
| アリカの「悪い人じゃない」はあてになるのかならないのか、正直微妙だ。
| やる夫たちは、とりあえず友好的に『弓兵』らと別れた。
|
| 通りはニンジャのイクサで廃墟じみていたが、幸運にも死者はいない。
| 味方の損害は、キル夫が重傷。
|
| 彼一人で、名うての傭兵である『弓兵』達を撤退させたと考えれば、
| ジャギ班の大金星であるといえる。
|
| 今宵の騒ぎもだんだんと落ち着いてきた。
| たけなわの時はすでに過ぎ、狂乱は収束へと向かっている。
|
| ……だが。
| まだ、ニャルラトホテプがいる。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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大変申し訳ありませんが、今後しばらく投下は9:00以降になると思って下さい。
,／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
./::::::::::::::;ﾊ:/ゝ、::::::::::__:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
i::::::::::::;ﾍl ヾ ,,'ﾆ¨--¨ﾆ､‐-''´ヽ:::::::::::::::::! まったくよー、
!:::::::::::l ﾞ ..:.:.:7"::;:::::＿::､ヾﾞi:: :.: ,.ヾ､:::::::ﾊ キルの野郎、無茶苦茶じゃねーか。
::::::::::::iゝ. .:.:.:.:.l::::k'_´_o__ﾞ,!:::7 7;:::＼ﾞ¨" ,!
::::::::::::lゝ :.:.:.:.:ﾞー───‐'.:.:.:.: k'^ヽ、ﾞi ﾉ あれ、高いんだぞ？
::::::::::::ゝ :.:.ｧ''''":::￣￣::''ー'':::ヽ｀ﾟ'-ﾞ_,! 丿 家買えんだぞ？
:::::::::::::::〉.:.: ,ｎ :.: rャ:.:.:: z､ :.:.:. .:.:ヾ､:.:.: ,ﾉ
l:::::::::::::i.:.: |:::| .:.:.|::::| :.: i:::::|.:.:.:.;ﾍ.:.:.:. ,ヾ }
|::::::::::::l:.: _レﾍ:.:.|:::::!:.:. !:::::|.:.:.:l:::;!.:.:./::i 〉
}::::::::::::!:.: ´ .: ,}:.:|:::::l:.:. !::::::!.:.:,!::;!.:.:,'.:.:,',!
!::::::::::::l.:.:......:.: /:l.::l::::::!:: l:::::::|:.:,!::;!:.:,'.:.:7.! ,ﾊ
:::::::::／i :.:.: ,/::::ゝl::::::し':::::::i.::,!::;!.:;',!:/ ｀ー‐'" }
:::／ ｀ー､"::::::::::::::::::::::::::::::｀´:::ﾚ':!;/:.:.:.:......:.: ,/
:::l : : :: ゞ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｿゝ.;,;＿,,,,／
:;' ; : :: ｀ヽ、::::::::::::＿::::::::/ l
; ,' ; : :: ￣￣:::: ,' ￣ ; i､
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 両腕の機械化義手が粉砕状態のキル夫を見て、ジャギは開口一番ぐちぐちした。
|
|「実際申し訳ない」
|「あー、うるせーうるせー。うちには無駄に金のかかる奴ばっかりだ」
|
| ジャギ本人は特殊な装備も何もない。
| たまに武器は使うが、金銭的な消耗は少なく見える。
|
| しかし、まずは両腕機械化義手で、毎回のメンテ代だけで目玉が飛び出る額のキル夫。
| 悪魔封じの漢方の服用と、悪魔と同化の副作用で、エンゲル係数が異常な巡音ルカ。
|
| そして事あるごとに金をせびる守銭奴巫女、霊夢。
| 金銭的なトラブルが絶えなさそうなメンバーであった。
|
|「で、ジャギが生きてるってことは？」
|「ああ、『グレン団』は引き揚げた。あとは一部のまだ騒いでる暴徒を鎮圧すれば終わりだ」
|
| ならば、警察の手伝いはひと段落である。
| 蒼星石は小さく嘆息した。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
''"´ニニニニニニニﾆニﾆニニﾆニﾆニニ/
ニニニニニニニニニニニﾆ_ニニニニﾆ/
ﾆニニニニニ_,.. - ''': ´￣ : : : : : : : : : : : ＼
ヽﾆニニ: '"´: : : !:. : : : : : : : i: : : : :｀ヽ : : : : ヽ
>'´: : : : : : : : .|: : l : : i: : : '; : : : : : : ヽ.: : : : ﾍ
, : : : : : : .!: : : :ﾊ : :!: : '; : : : ＼ : : : : : '; : : ヽ : !
|: : : : : : :ｉ: : :./.ハ:.ヽ: : ヽ : :___lヽ.: : : : !: :ｉ : :|!:.|
| : : : : : / : :/ _,.ヽ ﾄ、 .l＼: : ヽ ＼￣「: |: : l !:|
'; : ; : :./: : /￣ ヾ:.＼ヽ. > ｧ｜: l: :/ ﾘ
Ｖ : :/: ;.ｲ ｀` ､＿,, 〉! ./;/
l:／イ: ､ヽ ゞ==" ￣ //ノ: :!:ヽ
. |∧: ' : :ﾍ.` i ,.ｲ ´: :|.｜:.:.＼ 助かったよ。
,.ﾍ : : : : ヽ、 ｰ - .／| |/!: :ﾊ |:.:.:.／
-､／. ヽ: : : :ｌ ｌ ＞ｔ- .,,＿,. イ:. ）! | / .ﾚ:／
ヽ､⌒l ＼: : | : . . ＞ｧｔ＜ヾヽ （ ﾄ'´:.:,.ｲ
＜´ﾍ.`ｰｔ ヽ:| ／／ //ﾄ､ヽ! | ）!.）.ｲ:. |
:.:.:じｒ.l :.ヽ ヾ ー'/ | | ー' .（ .ﾄ､:.:.:.: |
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|「うるせー馬鹿。治癒能力者が真っ先に怪我してどうすんだ」
|
| 返す言葉もない。
| ニャンコ先生に治癒してもらい事なきを得たが、実際結構な出血だった。
|
| 今晩はもう無理をしない方がよさそうだ。
|
|「キタンの野郎は、孔明に『新宿に近付けるな』と言われていたらしい」
|「『弓兵』らも、新宿に近づく車を排除していたそうだ」
|
| 『血族』大幹部、諸葛亮孔明の指示。
| 新宿。蒼星石達が新宿衛生病院に行けたのは、時間帯的な幸運だったのだろう。
|
| しかし、なぜ？
|
|「こっちはキルとルカが、そろそろ限界だ。ここらで楽させてもらうぜ」
|
| 肩をすくめるジャギ。
| 件の巡音ルカは、熱が出たのか車で休んでいた。
|
| 悪魔に体を侵食されているのだ、連続戦闘は体に堪えるらしい。
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rヽ ／ ノ ＼ ＼
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r;r‐r/ |. | （__人__） |
〈_L (｀ヽ .} | ｀ ⌒´ ﾉ いろいろ、なんとかなった感じだな。
l｀ （ ｀`/ . | }
ヽ l . ヽ }
|,. l /⌒ ー‐ ｨ ヽ
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| やらない夫が、一安心といった様子で肩をすくめた。
| 問題が残ってるとしたら、間桐屋敷の『万魔』と、合衆国大使館の『騎兵』だろう。
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| だが、合衆国側はケンシロウがいる。アンデルセンもいる。
| 『万魔』には華琳と『邪悪帝国』の金糸雀たちが攻勢を仕掛けているはずだ。
|
|「しかし……新宿、新宿ね」
|「サービス期間中ですよ？」
|
| 契約書の乗ったクリップボードを差し出すちひろ。
| 蒼星石はそれを一瞥し、受け取った。
|
|「蒼星石、オレが……」
|「君は車の修理代もあるだろ」
|
| やらない夫の手から逃れ、蒼星石は契約書にサイン。
| 質問は簡単だ。
|
| 孔明が新宿に行かせたくないのは確実。
| 理由は分からないが、おそらくニャルラトホテプ関係だろう。
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:::/ ﾚ.. - ───── -,.. _三三
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i:::i ﾚｲ:::::!:::!-._,､ヽ,ll ﾞ.:::::,ﾊ ::::| l!::::: ゝ:: |::::::,.:::::::::＼三／
ﾚ ,ｲ ::::::::::V !ﾊ::::ハヽ |:::::| !::::! ﾞヽ,.::::ﾊ::l::::/::::/::::::::::V
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i:::ハ:::::::::ハ ヾ::l 7r:::::j/､_ハ::::V:::://::l:|'
l:! |::::::::ﾊ ' ヽ. ゞﾆ ′ｲ::::::ヾ.:V:/::::ｲ!
_ l! !::::::::::::ゝ. ‐ ､ ／::::::::::::|!/::::/ l! ニャルラトホテプは新宿で何をするつもりだ？
-v' ´ ﾉ_ ゞ!:::::::/ ＼ ___ー= ' :::::::::::::: メ:::::/ l!
ノ ／'´ !, -､ __ ,ｨ|::::::!== _､ ゝ__ ,∠´__j:1イ:::::::::::::::／:::::,. l!
/ / // ﾉ!,ﾉ} l:::::iト= _､j|_ ／ ´ ﾊﾘ' :::::::::::／::::::／ ﾉ
` // /j／ V'ﾘ {イ |!｢` =====' ::::::::／:::::／ ／
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| 『何故新宿に行かせたくないのか』の答えが『ニャルラトホテプの命令』である可能性がある。
| であるなら、その質問は失敗だ。無駄遣いに終わる。
|
| しかし、この質問なら無駄にならない。
| 的外れな質問や、結果の明るい質問に、ちひろはサービスを繰り返してきた。
|
| ニャルラトホテプのたくらみではない場合は、謀り手ぐらいは聞き出せるだろう。
|
|「麻呂はそれに関係してるのかい？」
|
| たとえば、ニャルラトホテプではない場合。
| この手を打ったのは麻呂になるだろう。
|
| 『結社』側とも深い仲の麻呂だ。
| 恐らく何らかの理由を持って、あるいは餌を用意して。
|
| ニャルラトホテプと戦うための罠を張っている。
|
|「良い質問ですね。大正解です」
|
| 対してちひろは、笑みを浮かべた。
| 闇よりも深い、奈落のような暗い笑みを。
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. | .::| : : : |.:.:|.: :ｊ斗=¬人:| ＼| ¬=ミ、.:.ﾘ.: :: : ::│:. !
. ｊ. :ﾉ : : : l. 人/|:ﾉ代竿ミ ノ代竿∨/. : /.: : :|: : |
ノイ. : :| : :|:: :∧ｰ弌 ごノ ＾弌ごノ /. : / : : : |: : | ニャルラトホテプは、
|. : ::| : :| : : ∧ /／/／ , ／/／/. : /. : ; : ; 協力者から女の子を受け取りに行きます。
人. : |＼| :: :: ∧ ′ /／/.: : : ′ ′
. ｊ＼| : :, :: :: :::∧ /.: : : : /. : :/ 協力者の名前は芦屋道満麻呂。
.′ :: : (:: : : : }:.∧ ､ ノ /.: : : : /. :／ 女の子の名前は柴崎翠星石。
{:: :: :: :: :＼: ::ﾉ: :个 : . ／/.: :::／/／
、 : : :: :: :: Y.: : : ｊ: . ｀|ト __ イ /.: ／/ヘ、
. ＼.: : : :: ﾉ: : : 八: . | ／,/／ / ＼
. ／ { ＼. : :(: : ／. : }: . ＼ ／ . : : :// ,
,′ ＼ ｀`: .､:: :: : : :} : : . ＼_, / . : : : :// ′
. :. { : : : : ::}: : : : 八: : : . ∧ |l . : : : // ,
:. ＼ : : :ﾉ : : ノ} ＼: : . // |lヘ、 . : // ′
| 丶{: : : (: : : : : ﾉ ＼,_// |//ｌ|＼,// !/
| ＼:: : : :: :∠ |//l| |//ｌ| | |
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|「！！？」「なんだと！？」
|
| 想定外だった。いきり立つやらない夫。
| この場でこれを聞いていたのは、蒼星石とやらない夫の二人だけ。
|
|「落ち着けやらない夫！」
|「落ち着いていられるか！ オレはすぐに翠星石の所に行くぞ！」
|
| 気持は、蒼星石も同じだった。
| だが、腑に落ちない。信じられない。
|
| 蒼星石は麻呂が嫌いだ。
| 陰険で、揚げ足取りが好きで、時に、粘つくような視線で自分と翠星石を見る男。
|
| 二人の母に懸想していたと言う噂もあるし、翠星石と婚約した時も母親の名前を出したという。
| だが。
|
|「麻呂は娘を殺されている。そう簡単に裏切るなんて……」
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, '⌒ヽ、 ／￣￣＼
/ ,. -ヽ .／ ノ ＼ ＼
＿＿ | ､ ﾉ__ .| （●）（●） |
／´ ｀ヽ.＿/ `ｰ／´ ヽ.|_ （__人__） .| ……確かに、オレも信じられないな、
/ ＼ / / ｀ヽ ｀ ⌒´ | だって麻呂さん、翠星石を愛していたぜ。
{ ,. y′ / /ヽ ﾉ
丶. _ .. -‐ ﾍ ／ / / } /
ヽ / / l ヽ
｀ ｰ､ .ﾉ .. |
ヽ.＿_ ／ ... |
丶--―‐--'´
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| 冷静さを取り戻したやらない夫が、一度だけ遭遇した『四天王』の印象を告げる。
| 想定外の物言いに、蒼星石は赤面した。
|
|「翠星石が大事だって、あの人の目は主張していた。
| もちろん、愛の深さでは負けないがな」
|
| 愛。執着ではないのか？
| 蒼星石は娘が死んでから不安定な、麻呂の精神を想像した。
|
| 麻呂は、翠星石を麻呂重の代替として見ているのだろうか。
| だが、だとしたら何故婚約を？
|
|「とりあえずやる夫たちに合流しよう」
|
| 考えながら、やる夫の名前を出したことで、蒼星石はある可能性を思い出した。
| 二か月前、お台場。夕方。
|
| ニャルラトホテプに遭遇した蒼星石は、どうなった？
| 世界でいちばん大切で、信用できる存在は、ニャルラトホテプだと思いこまされた。
|
| 奴の魅了に見事に引っ掛かりやしなかったか？
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', ,. '´ /
> ´ /
く . -‐=＝＝＝＝= ー-く
＼ ,. . :"´: : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : :ヽ
>'´ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ./ハ: :.l: :!: : : : : :l
i: : : .: : . :. {: : : : : : : :./ /ﾊ: l.: !: : : : : :}
|: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:.｀メ､ // V: :l: : : l : ;′
|: : |: :.|: : : |::|: : :∠イ_〃＞ Vく: :./}:/
＼|: :.|: : : |:.|: : :`弋夕ｿﾉ｀ tり:.:/ l/
＼|ヽ: :|.:|: : : :.i.:|￣ ヽjⅣ
}ヽ仆ヽ: : : :lN _ _／: :l
／￣￣｀`ヽ､: レ'´￣｀): : : :l 麻呂がニャルラトホテプの術中にある可能性もあるな。
／ V `ー ﾕヽ.:.|
,ん子こ`ヽ | ﾕ､l./
,ん'´: : : : `ヽヽ | l ﾊ'′
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|「なるほど……だが、そうするといつからだと思う？」
|
| ニャルラトホテプが、一時的に相手を魅了し信じさせるだけならいい。
| もしも、それが永続の場合。
|
| あるいは、認識できない場合、最悪の事態が発生する。
| ……そう、本人に自覚なく、裏切り者となっている可能性。
|
|「わからない。だが、少なくとも麻呂の側には翠星石がいる。
| それと……趙雲 子龍 星も、たしか同行しているんだったね？」
|
| 『結社』大幹部、諸葛亮孔明の懐刀である女傑、趙雲。
| 彼女の存在が、麻呂への不信感を確実に増大させている。
|
|「嘘を吐く人には見えなかった」
|「忠義のためなら自分を捨てられる人間には？」
|「あー、見えた」
|
| 一瞬で言いくるめられるやらない夫。
|
|「……なあ、思いつきなんだが」
|
| やらない夫が、言いにくそうに口を開いた。
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／ _ノ ＼
| （ ○）（○）
. | U （__人__） 『騎兵』が米国の大使館を襲ってるのって。
| |r┬-| もしかして、もしかしてだが。
. | ι `ー'´}
. ヽ u }
ヽ ノ
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
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| 蒼星石はすこし考え、頷いた。
| 同感だ。その可能性はあるだろう。
|
|「『武僧』と『異端審問官』の両方を相手取るのは不利と見た、ニャルラトホテプの分断策だって？」
|「有ると思うか？」
|「もしそうだとしたら、勝機はあるってことさ」
|
| 蒼星石は、自分自身を鼓舞するために笑って見せた。
| そうだ。ニャルラトホテプがアンデルセンを切り離したなら、それはつまり。
|
|「アンデルセンさんならニャルルートに勝てるってことか？」
|「少なくとも、厄介な敵だという認識があるってことさ」
|
| 今までの戦いで、蒼星石達はニャルラトホテプに弄ばれてきた。
| 屈木頑之助の必殺剣や、アリカの殴打は通じなかった。
|
| やる夫が顕現した『モーンブレイド』による一撃は、確かに手傷を負わせたが、
| あれは負荷が大きすぎた。
|
| ニャルラトホテプに通じる攻撃は、現在見当もつかない。
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/ ヽ､_ .＼
. （ （● ） . |
. （人__） |
r‐-､ . | それこそ、
（三）） . | オレが末法少女になるしかないと思っていたんだがな。
> ﾉ /
/ / ヽ、 . /
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（＿__ゝ､ ＼／. ）
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| そう、やらない夫が弥勒菩薩の末法少女として、因果律を無視した救世主パンチを放てば、
| ニャルラトホテプと言えどひとたまりもないだろう。
|
| あるいは、蒼星石が螺旋王ロージェノムに勧められている、
| 『東京守護の大怨霊』を降ろせば。
|
| もしくは、翠星石に魔力増幅能力を明かし、ニャルラトホテプに対抗する神格を降ろすとか。
| 最悪、未在のデウス・エクス・マキナ、ノーデンスに顕現してもらうか。
|
| どの方法も、途方もない神格を降ろすことには変わりなく、
| その際に誰かの犠牲が必要になるのは目に見えていた。
|
| そして……蒼星石は白くて長い朴念仁を一瞥した。
| この馬鹿は、自分が犠牲になるつもりだろう。
|
| だが、それは許さない。
| やらない夫は翠星石と幸せになるべきだ。
|
| 誰かがやらなきゃならないなら、自分がやる。
|
| 最愛の姉と、その恋人のために命くらい張ってやろう。
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／ （●） （●） ＼
| （__人__） | ん、どうしたんだお？
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| そんな蒼星石の決意も、車で待っていた白くてまんじゅうじみた体形の男を見て少しだけ揺らいだ。
| 自分も、幸せになりたい。そんな利己的な考えが泡のように浮かんで消えた。
|
|「『傾国』から情報を得た。これから新宿にニャルラトホテプが来る」
|「！！？」
|
| やる夫の白い顔が青ざめる。誰だって、あんな怪物とは対決したくない。
| しかし、やる夫に手当てを受けていたアリカは違った。
|
| 瞳に闘志を燃やす。ガッツの塊みたいな奴だ。
| アリカはニャルラトホテプを、祖母の仇と狙っていた。
|
|「ニャルの協力者である麻呂から、翠星石を受け取るつもりらしい」
|「本気かお？」
|「麻呂が正気かは分からないがね」
|
| となると、次の目的地は新宿だ。
| そしてそれが、今晩最後の戦いとなるだろう。
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l::l:::;:::::l:l:i:l ヽ::';::';::ｊ､ﾄ;:ﾊ;ｲ::::l:::ｊ::ｒ;:::::i::}
l::l::l::::l'iゞヾ ヾﾊlﾘl,ｨｒｧ‐ l:;ｲｲ‐ひ;::::ﾘ
ヾ､ﾄ､:!ﾞゞｱ "´ ´ { { _, }:/ じゃあ、送って行こう。
｀, /:::. ヽｱｵ彳 新宿だったかい？
、 ､_ _,.=ﾆﾍ1l::1
＼ -= 一 ='"´／_,.ｲｊ_ユ､
ヽ ‐ ∠‐''_,.-ｲ! ＼_
｀ーｒ ',. -''´ // _,.ﾆｼ ￣￣｀
／´ 〃_,.-_ﾆ‐''´
/ _,.ィ∠ｒ'‐''´
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| ノイマンが装甲車を指さした。全員乗れるならそれにこしたことはない。
| 蒼星石は素直に甘えることにした。
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| どんな状況でも、ノイマンなら確実に送り届けてくれるだろう。
|
|「お願いします」
|「……」
|
| その横で、蒼ざめる少年がいる。
| 間桐慎二。彼の目的は、ニャルラトホテプではない。
|
| 悪魔恐怖症を克服しかけているとはいえ、当然だが恐ろしかろう。
| 貴重な戦力になりえるとは言え、同行を強要はできなかった。
|
|「間桐さん、今日はお世話になりました」
|
| 同じことを考えていたのだろう。
| やらない夫がそう切り出した。別れの言葉だ。
|
| この先の危険に彼を巻き込むべきではない。
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_ノ ヽ、 ＼ ,.:┐
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（__人__） .|./ / ノイマンさん、
i⌒ ´ .r−､ |/ ／ オレ達を送ったら、次に間桐さんを頼んでいいか？
{ ヽ, ',. .,/ :/',
.ヽ .| l_/_, -‐､', 桜さんところか、東田さんところだろ？
.ヽ . | / , -−'i|
/ { V , -−ﾍ
| ヽ Ｌ| r= |
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| 慎二は口を開き、目を逸らして沈黙した。
| 葛藤があるのだろう。だが、冷静に考えればやるべきことは決まっていた。
|
| 合理的に考えれば、慎二は新宿へ行くべきではない。
| 彼は足手まといになりかねないし、それどころか全滅の危険も高い。
|
| 妹のことが心配だし、友人のことも心配だ。
| そしてここでやる夫たちを失っても、慎二は『弓兵』と凛という強い協力者を得ていた。
|
| 危険を冒すべきではない。
| それが、極めて合理的な考えだ。
|
| だが。
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{;;;;;;;;ノ;;;;ﾉ;;く;;一〈;;;;;!wﾉ／i;;;;;;;′
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ノ;;;/じソ `で;;)｀);ト （;;ノ;;;ｿ）
!;;ﾄj ( `ｰ＝ ｿ ヘ;);;（´ｿ
）;〉ｰ u ６ｿ）ﾉ)ﾘ
（;/ ; / ⌒ ､ ゝ/ いや、奴らは無事だろう。
） ＼ ヽ - ' ′ 『終わった後』でいけばいいさ。
,.-ｰ-:.､__＿ ┌‐┴¬､,,,, ＞ _ ／
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.￣´¨:.:.:.:.:.:.:.:|;;|;;|:.:.￣i
:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 「;i;;i':.:.:.:.:.:.:｀ｰ─‐--､,,,,_
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| 震える声で、すでに脂汗をたらしながら、慎二はそう言った。
| 明らかに虚勢を張っていた。無理をしていた。
|
| それでも、慎二は不敵に笑い、前髪を掻き上げた。
|
|「君たちは危なっかしくて見ていられないよ……。
| ゆ、優秀な僕が力を貸してあげるって言うんだ。感謝するんだな」
|
| 膝が笑っていた。それでも、強がって笑う慎二。
| やらない夫も、蒼星石も、見ないふりをした。
|
|「ありがとうございますお」
|
| やる夫が代表で礼を言った。
| 慎二の次ぐらいに怯えている男が。
|
|「勝算は？」
|「ないお」
|
| 即答する。そうとも、遭遇したら勝てる見込みはないだろう。
| だが、蒼星石の中には計算があった。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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／三;ヽ､´ ヽ三三三､二二二＼
|三三三ｌ ヽ三三三＼二二二＼
／´!三三三ヽ ヽ三三三三＼;二二ヽ
／: : : : ヽ三三三ヽ ＼三三三三三ｰ ､_）
i: : : : : :ｨ ヽ;三三三＼ ＼三三三三三/
ｌ: :,.: : / |: :i ＼三三三三､ ｀ ー 三,イ
. | ｌ l: :/: :| ﾄiヽ ＼三三三三＼_ ｌ|
! ､ l ｿｌ;| |;|＼､､＼;三三三三｀ﾞヽ--ｯﾌ′
. | ! 「 !| ｀i;:;:ｯ､｀ｰ-＝､三三三三:シ
ﾞ i ｀ﾞ'''‐/::. :. : : : :.￣￣￣「
ｌヽ ／ﾉ: :＿＿:: : : : : :: ::/ あります。
｀ー―､///::.::.::.::.:｀ヽ ノ/ 僕らは『ゲームに勝った』。
ム}ｒ'￣iｯﾚﾉｨi::.::.::.::.:..:..::├'ノ
ム{/ ,.-―ｦ ノ!!::.::.::.::.::.::.::.:ｌ
ム┘/ ×_/ /::.::.::,::.::.::.＞､::〉
ム} （／ / /::./::.:;;ヽ／:;:;ｼヽ＼
(ﾆ} 彡 ﾂ _,-―:::＿_;:;/:;:;:;:;:;:;:;フ::.::.､
＿/ﾞｰ､_ L_{ i,. "ｰ-､ :;:;:ｬﾞi ｀ ｰ≦- 」
ﾆ三ｌミ ┼ ｀ｰ"ｫ､＞､:;:;:;:;:;:／ | 「
三三､ ﾐ 三三三三 ヽ:;:ﾉ {ミ､ |
三三三ヾ 三三三;／二.-―´ ミヾ ｌ
三三三三三ヾ /,. ´ ヽ、 ﾞ i
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 八月の満月の晩、恵比寿のライブハウスでの遭遇で。
| ニャルラトホテプはやる夫たちをゲームの対戦相手に指名した。
|
| 『血族』の『元老院』の殺害を仄めかせたのだ。
| そして今。ニャルラトホテプの目論見は脆くも崩れ去っていた。
|
| 『血族』本部を襲うはずだった『猟犬』は、事前にミストらによって倒された。
| 新宿衛生病院に陣を構えた『ヨーヨーマッ』は佐倉杏子に討たれた。
|
| 『超能力開発機関』で暴れるはずだった『蛇身』は、説得の末に一時撤退した。
| 『万魔』と間桐臓硯は……まあ、放っておいても死ななかったかもしれない。
|
| とにかく、『元老院』は無事生き残り、ニャルラトホテプはゲームの敗者である。
| ここで、勝者であるやる夫たちを手にかけるとすれば、それはニャルラトホテプの負け惜しみと指摘できる。
|
| 蒼星石達は、ニャルラトホテプを倒せる力はなかったが、
| 勝者として言い負かすだけの結果を有していた。
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＿＿＿
／ ヽ､_ ＼
／（● ） （● ） ＼ 問題は、どのタイミングでカードを切るかだお。
／:::⌒（__人__）⌒::::: ＼
| ｌ^l^lｎー'´ |
＼ヽ L ／
ゝ ﾉ
／ /
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| そう、御老侯の印籠は、最初から見せていいものではない。
| 早い段階で見せてしまった場合、仕切り直される可能性がある。
|
| 故に、タイミングを見極め、ニャルラトホテプの傲慢を突き、
| そのプライドで自縄自縛させねばならない。
|
|「麻呂さんはどうする？」
|「最悪、『異端審問官』と協力して捕縛するさ。死なれては困る」
|
| そう答えながら、蒼星石は一抹の不安を抱えていた。
| もしも、それが正解だったら、蒼星石達は生きて戻っては来れないだろう。
|
| そう、ニャルラトホテプがどうとか、そう言うレベルの問題ではない。
| その以前、大きな障害があった場合は？
|
| ……たとえば、『異端審問官』もニャルラトホテプの手に落ちていたなら。
| 誰も生きてかえることは、出来ないだろう。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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蟻 どうしたの？
☆ 夜魔リリム戦、間違って消えてた……。
且 謝罪と賠償！
ω やる夫の華麗な活躍はどうなったんだお！？
∩ オレの必殺技のお披露目は！？
☆ ……アリカが属性攻撃クリティカルして瞬殺しただけでしょう？
且 そうとも言うね。
☆ 分かりやすい戦闘の流れ。
敵 夜魔リリムLV23 x1 幽鬼ヤカーLV14 x3 （全員雑魚扱い）
１ アリカの《属性攻撃》でリリムが即死した。
２ 慎二の《マハブフ》とニャンコ先生の《ファイアブレス》で、残りの敵も全滅した。
☆ １ラウンドかかりませんでした。
且 まあ、雑魚データだったしね。
ω オパールとマハムドの石をゲットだお。
☆ お金と経験点は56点です。
蟻 命運はたくさんあるから両方カードハントしたよ。
☆ ボス戦で泣きを見るなよ……！
蟻 やる夫兄いに分けてもらうからだいじょぶ！
☆ つーわけで、現在の所持悪魔カードは以下の通り。
夜魔リリム23
堕天使 ウコバク9
堕天使ガミジン22
精霊アーシーズ9
悪霊ポルターガイスト17
妖獣バイコーン16
幽鬼ヤカー14
幽鬼グール17
幽鬼グーラー19
幽鬼ベイコク23
屍鬼ワーカーホリック13
☆ で、もうすぐボス戦です。
且 はいはい。
☆ なので、このままだと前スレ>>999が間に合わないので、今のうちにランダム合体します。
ξ 勝手にやってくれ。
☆ は？ もちろんあなたも参加ですよ。
ξ ぼ、僕は命運がないからレベル制限越えると困るぞ！
☆ 安心して下さい、パーティ共有命運があります。
☆ それをこちらが適当な順番に並び変えます。
ニャンコ先生
魔獣カーシー14
墨目
妖獣ガルム10
邪鬼アマノサクガミ22
ミッシェル
怪異ワーキャット15
夜魔リリム23
堕天使 ウコバク9
堕天使ガミジン22
精霊アーシーズ9
悪霊ポルターガイスト17
妖獣バイコーン16
幽鬼ヤカー14
幽鬼グール17
幽鬼グーラー19
幽鬼ベイコク23
屍鬼ワーカーホリック13
☆ じゃあ、1〜15で好きな数字を上げてください。
☆ どーせランダムなんだからお気楽に。それと、観客ポイントもつきません。
☆ ↓1ｘ↓2 を合体
☆ ↓3ｘ↓4 を合体
☆ ↓5ｘ↓6 を合体
☆ なお、無効安価の場合は↓にずれます。
01 幽鬼ヤカー14
02 幽鬼ベイコク23
03 屍鬼ワーカーホリック13
04 堕天使 ウコバク9
05 魔獣カーシー14猫
06 精霊アーシーズ9
07 悪霊ポルターガイスト17
08 怪異ワーキャット15爆
09 邪鬼アマノサクガミ22墨
10 夜魔リリム23墨
11 妖獣ガルム10
12 幽鬼グーラー19
13 幽鬼グール17
14 妖獣バイコーン16
15 堕天使ガミジン22
14 妖獣バイコーン16 ＋ 03 屍鬼ワーカーホリック13 ＝ 妖獣ヌエ20
04 堕天使 ウコバク9 ＋ 07 悪霊ポルターガイスト17 ＝ ランダム合体LV18
09 邪鬼アマノサクガミ22墨 ＋ 01 幽鬼ヤカー14 ＝ 邪鬼ガグ25
さすがに墨目とミッシェルが合体して邪鬼ラクシャーサになっちまうと『万魔』すらぶっ殺せそうなので、>>531-532は見なかったこととする。
つーかランダム合体が7種類からなので、>>531はやはりオーバー。
>>532を採用し、名前順で一番……妖鬼 スパルトイになったよ。
素材にするか、やらない夫がレベル18になったら墨目を突っ込むと大変具合がいい。
とりあえず、墨目がまた強くなったな。
┌──‐┐、
.. | ΟΧ.│.:|
.. |ﾃﾞﾊ゜ｰ.ﾄ|..::|
─┴──‐┴┴─────────┐
￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣.||_,||
￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣.|夜|
:二二二二二二二二二二二二二二: |九|
: | ￣| ￣| ￣||: | ￣| ￣| ￣||: | ￣|二|時|
: | | | ||: | | | ||: | |二|迄| ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ｌ!二二二二il二二二二iｌ二二二二il二|営| lﾆl |｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣
＿＿＿_,| |＿＿＿_,| |＿＿＿_,| |_____,|業| | :| | ΤΟΥΑΤΑ ショールーム ＿＿
二| | | | | | | | | | | | | ￣|. ＿|=| | ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀|| |.￣
二| | | | | | | | | | | | | |. |■| :| |. ／／ ＿＿＿＿_. || |／
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|. |□| :| |／＿＿＿＿_ （New Model） || |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣(OXﾃﾞﾊ゜ｰﾄ)￣￣| ￣| :| | [SportsCar]. ／ ￣￣￣￣ || |
￣||￣||￣||￣||￣||￣| ￣￣ | ￣￣ ||￣|| | :| | ￣￣￣￣ .＿_. || |
／||／||／||／||／||／| [|] ||／|| |=| | ∠二Tヽ ／／--´ロﾛ`--､ || | ／
／||／||／||／||／||／| ／／ | ／／ ||／|| [| :| | {ﾟ＝ﾟﾟO-O／／ ‘ｰ○――○ｰ'..|| |／／
||==||==||==||==||==||==||==||==||==||==||==||_______________| :|||==||=i￣￣￣il==､||==||==||==||==||==||==
,--´￣￣`--､ || ＼ ､ i======j|ｴｺi!
,ー―――‐､.‘ｰ◎――◎ｰ' ||ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼＼ `(O)===(O)´
＿_/ﾉ＿_|||＿__ヽ＼ ＿＿＿＿ |:| ＼＼ ＿＿＿＿ ＿＿
＾ー--､￣￣ | | 二二二二二二＼＼ ￣￣￣￣ ￣￣
_.γ⌒ヽ_＿＿__γ⌒ヽ＿_.｝ __ . | | ＼＼ __ __
ｰ| |___,ノ───‐､| |,ノー‐´ | | | |────────‐＼＼ | | | |
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| 新宿、歌舞伎町。
| 日本が誇る歓楽街。日頃から欲望と闇の蠢く街。
|
| 一か月前、その欲望をすすり顕現した『落し児』。
| その戦いで、『血族』『教会』共に大きな打撃を受けた。
|
| 『血族』指揮官の多くを失い、『教会』は日本支部の戦力を、そして派遣されてきた『武僧』の大半を失った。
|
| 凄まじい量の血が流れた夜。
| だが、悪夢は終わらない。
|
| 高位悪魔の顕現が、東京の結界にひびを入れた。
| 歌舞伎町は悪魔の頻出する怪奇スポットになり、日夜悪魔退治が必要になるほどだった。
|
| そこで用意されたのが、『血族』で現在動ける最後の『四天王』、芦屋道満麻呂。
| そして、『教会』側も威信をかけた配置。
|
| 最強の『武僧』と名高い『銃剣』アレクサンド・アンデルセンと、
| 『異端審問官』のモズグス氏である。
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___|二ニｰ-､、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
/rヽ三三三三三─‐-- ､;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l
',i ,-三三三三三、 _,.ニ､ｰ-､!;: -‐二￣彡′
',､、ヾ三三'"￣￣ `ー‐" ヾ-'" .〉′
ヽ ヽヾ三,' :::..,. -‐- ､ _,,..-‐､、,'
｀ー',ミﾐ ::.弋ラ''ｰ､ i'"ｨ'之フ l′
／:l lﾐﾐ ::::.. 二フ´ l ヽ､.ノ ,'
,.-‐フ:::::| |,ミ l /
／r‐'":::::::::| |ヾ ／__. l /
_,. -‐"i .|::::::::::::::::::',.',. ＼ ⌒ヽ､,ノ /ヽ,＿
" l ヽ:::::::::::::::::ヽヽ. ＼ ＿,＿,.､〃 ／l | ｀ﾞ'ｰ-､、
',＼＼:::::::::::::::ヽ＼ ＼ ､.￣⌒"￣／:::::| | ｀ヽ、
＼＼＼;::::::::::::＼＼ ｀､.__ ￣´￣／::::::::::l | ＼
ヽ ＼｀ｰ-､::::::ヽ ヽ ￣フフ::::::::::::::ﾉ ./ ｀ヽ､
｀ー-二'‐┴┴､＿_／‐'‐´二ｰ'".ノ
￣｀ー─--─‐''"￣
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 『血族』の『四天王』芦屋道満麻呂と言えば、国外でも名の知れた式神使いである。
| 古来より続く陰陽道の継承者で、京都守護の土御門家のライバルだ。
|
| しかしながら、今代の実力は大きく差がある。
| 土御門の術者らの必殺の式神は、麻呂が同時召喚する五体の式と同等かそれ以下でしかない。
|
| つまり単純計算で、麻呂は他の式神使いの五倍の戦力を有している。
| そして麻呂は、即時五体召喚と多重封印術を駆使した『ZIP術』でも有名だ。
|
| 式神の個体能力は元『四天王』の『狂死』には劣るし、
| 個人戦闘能力では他の『四天王』には足元にも及ばない。
|
| しかし、いざ実戦でとなれば、個人で最強のチームを操れる。
| 麻呂程汎用性に長け、幅広く運用でき、高位悪魔にも対抗できる存在は、
| 恐らく国内には存在しない。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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､-≦_ー‐ -=ﾆ`ー､ヾ,ヽヽﾄ､ヾﾖヽ'i Y,r‐'‐ｲ
〉三_‐_´＿ `ミ､_ヽ`ミﾄ､ﾄ_ﾐ;;W_ヽi ﾘ∠'-三!,
彡ﾗ'_´-_‐' -‐三ミｰ_-ミﾐr' `"┴ミﾐﾐ≦
〃彡-_ ,-__ヽ≡_−ヾミ{_ ﾄ＼､!
ﾑ,∠／-,-',,.-, |彡_／~~≡＿ |ﾊ!ヾ'
}三三{ ／) ﾄ'､'､ `ｰ‐-'_､ , !
. f三三ﾑ !r'( ヽヽ､ ､ r-､ミヾi|!|,-|
f三シ´ } y'/ ＼｀ヽ,ヾ|!､ !ヽﾐﾘｿ|Z!
ﾉ彡ﾞ ヽｯ';:;;:､ ＼ ｀ヾ≧ｷ};=＝iﾘ
:ﾞ /;:;:;;〃_,,､_ ｀ヽ{_ノ'-' !
ヽ, i /;:;:;=､´,=ﾄ､ﾞ_ ,.-､. i
ヽヽ,i' i',彡;:;, ﾞﾄy_`,ｰ-..､ ﾄ､,.＿ 〉
ヽヽ, ＼ﾚ: .:, ｀'ヽ'､'w,_ ｀ヽ､〉"
､ ヽヽ, ｀に;;::; ､ ｀ヽ_~)'r'´
ヽ ヽヽ ヾrシ ヾ_-ｧ‐'
ヽ ヽヽ ヾfｼﾉ, , 〃/
ヽ ヽ＼_,..-ヾｶｿﾉｿｼﾉ｀ヽ､
ヽ､_ソ／）､ ｀＼´ ｀ヽ
ヽミ_-' / ﾉ＼ ＼ |
ヽ ￣ ´ ＼ ＼.
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| 『殺し屋』『銃剣』『首切り判事』『天使の塵』。
| いくつもの物騒な異名を持つ最強の『武僧』。
|
| 悪魔殺しのプロであり、その信仰と無敵の異能が、彼を敗北知らずの怪物たらしめている。
| 彼が神より得た祝福は、文字通りの『無敵』である。
|
| 『銃剣』を駆使した圧倒的手数や、攻撃力。
| 『天使の塵』の結界による広範囲悪魔封殺能力。
|
| そのどちらかだけでも、どこの組織でも高い地位ヘ登れる戦闘能力だ。
| だが、アンデルセンの最も恐ろしいところは、そこではない。
|
| アンデルセンは死なない。
| 極限まで高められた治癒術が、彼の傷を即座に塞ぐ。
|
| アンデルセンは死なない。
| 悪魔を殺せば殺すほどに治癒能力が高まるとすらいわれる程の存在。
|
| ならば、彼を戦場で殺すのは困難であるといえる。
|
| 圧倒的攻撃力と、無敵の再生能力と、卓越した結界術。
| アンデルセンは相手を選ばず、場所を選ばない。
|
| 無敵にして無敗、そう呼ばれる存在である。
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,二ヽ|:::｀`ヽ､:::|:::ヽ ,.::::':::::::::::／::::::::／ |／
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ヽ, -- ､! ヽ:::::ト ､|:::::::::;;;;;;;:::;､-'´ ／::::∠...___／ヽ､_,==＝＝＝V
|, --､| ＼:ヽ ￣￣￣ ____／|ヽ／ o |＿＿＿__,ノ', /
___|ニニヽ`ー----/ー─‐‐''"´::::::/ | o ヽ::::;､-'´ 彡|ﾊ:
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| 『異端審問官』のモズグスは、アンデルセンと並べるには多少格が落ちる。
| しかし、世界中で『改宗』を行ってきた恐るべき戦績がある。
|
| 『教会』の戦争屋と言ったらヤーボ大佐と彼の『野良犬』が有名だが、
| 『異端審問官』もまた、立ち寄った先を焦土化することで有名だった。
|
| モズグスが本気を出した場合、周辺一帯の村落からネズミ一匹いなくなる。
| 彼は、悪魔と、悪魔に関係する『可能性がある』全てを許しはしない。
|
| 『可能性がある』なら、文字通り草の根も分けて探索し、
| そして『異端審問官』に嫌疑をかけられた生物は、一切の容赦なく調べられる。
|
| そして、それは、すべての生物が死に絶えるのと同義である。
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. ／,.ｨ ⊂= ⊂=‐ ⊂= ヽ
/ / ﾆ 彡 ﾆ 千彡 ⊂=‐ イ ｨ
,' ｀¨ ￣ '´ K ⊂=- ィ 〃 {
. i i '´ ﾌ =彡 ィ ｸ
ﾊ ,. ､__,.ィ ｌ 〈 =彡 =彡 ィ
ｆ ! } / ｒ '" l ヽ ,.-=ミ､ヽ !
ヽｔﾄ､.'､_.ノ__ ＿／ ／/ /､ヽ } ｸ
.. ｉﾉ!=＜ｲ．下＝ ' ヽﾆ=- /} リV 彡}
ﾚ' ."￣´ } ト､__ｿ ｸ
. /ﾞヽ ＼ ,' l､.__ノヽ ﾊ{
く __ ヽ ｉ ,' ＼
｀＞-_ i /. ,' ｒ‐‐､
｀ｒ‐ =- _､ / ,' ｌ｢:ｒゝ}
｀｢¨"´ / ./ !l:::｀}.i
. ! _,,. ＜´ ./ ヽ='ｲ
ヽ ..__ -‐ ¨,.._､、 ＼/ ,.､_, -_-､
/ l{:::::}.l l i ﾊ_/:::::ヽ}
/__ ヾ::ｒ'_n. l ヽ==＝'ｲ
_ .. ＜ ｀丶 ｀¨ ´
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| そんな三人の怪物。
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| そして『武僧』のジェリドとカクリコン。
| モズグスの弟子である六人の異形。
|
| 『結社』諸葛亮孔明の右腕で、現在は麻呂の客将である趙雲 子龍 星。
| 最後に翠星石と、麻呂の下で鍛えられる新人三名。
|
| 以上十四名の大所帯が相対したのは、今宵投入された人間もどきの中でも最強の存在であった。
| それこそ、『万魔』や『傾国』にも匹敵するほどの恐るべき怪物。
|
| 不可視の死人操り『リンプ・ビズ・キット』。
| その能力は、周辺の死人の残留思念を元に、透明なアンデッドの軍隊を作ることにあった。
|
| 周辺の、死人。
|
| 八月の満月で倒れた全ての敵と味方。
| それらが手を取り合って麻呂たちに牙を剥いた。
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i l l |l 厶斗┼-ｌ ｉ |八） l
| i ! l「从､ / l/ i八 ｲⅥ | ｉ ｉ |
l il | Vif弌抃 / ィ炊弐矛} :! l | |
|八 ｌ ﾊ 込ﾘ∨ ゝニ ' ﾑ :| ｉ | i いやあ全員生きてるのが不思議なぐらいだ。
. ﾄ ∧ ノ ノ ! ,. ! ! 从 あの時、花蝶仮面が現われなかったら
. ｉ ｉ ∧ ` ー―ｧ ｲ 厶斗＜ どうなっていたことか。
. | l ＼ ￣ , ´ﾉ / / ｉ i
八 i| ／（ヽ .／, ＜ / / .| |
＼ lレ' i／∠∟ｨ＾∨ ,ｲ x≠ ､
. ヽj ｲ ー‐┐!/ ／ ＼／ ＼
. ／ ! ￣ Y´イ ／ ＼
／ |∨Vvイｿ ヽ
／ ／i.:.:.:.:.:.:.:i∧ｨ ',
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| 歌舞伎町の戦いは厳しく、戦況は思わしくなかった。
| 押し寄せる無数の敵を相手に、麻呂達は押されていた。
|
| それもこれも、麻呂と『武僧』、『異端審問官』で協力するのが難しかったからでもある。
| 麻呂達は『教会』側の結界では弱体化するし、『武僧』と『異端審問官』は友軍ではあるが協力意識はない。
|
| そうなると、援軍の期待は持てず、麻呂達は透明な死者の猛攻に晒された。
| 死者たちは戦闘能力こそ高く、タフで極めて厄介ではあった。
|
| しかし、生前の術を使えるわけでもなく、知能も極めて低いため、
| 新人たちでも戦えない相手ではなかった。
|
| だが、何よりも数が多く、そして休む暇を与えられなかった。
|
| 前衛で敵を引きつけていた星と龍田、石田が分断され、後衛が敵の攻撃を受けた際には、
| あわや死者が出るかと思われた。
|
| だがそこに、救世主が舞い降りたのだ。
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/// ｒ―┴ﾑﾊﾄ: : : :ｲ」」」┴┴┐: : :」」L_
<|.|ｵ: :ﾊ_.ｒｚｌﾄｒ|ﾐ_ヽ: :/ , ｨ―ｒ‐ｧｆ7: : (（ 仆､)）
|ｆ ｌ 〃|.ぃ !|｡し| 〉Y 〈 bし}〃ﾉ: : : 「| |ﾊ.|~
∧ｌｌ !|.|ヽゝ=≠,ｨﾄ､ヽ＝=ｒ'ｲ |: : :/ | || ｌ|
. ///ｌ |: :=キｒ‐'´ ＿,｀ ` フヽ/: : /: :| || || 我が名は美と正義の使者、花蝶仮面！
. ///ｲ||ｌ: : :.||_＞､ ,イｌ.!7/: : /: :.ﾘ || || この世のものならざる悪鬼の群れよ！
. // |.||ﾄ|ゝ: :.ｌ| ｌ>ｚく,､ｊ |///: :/∨/ .|| .|| 汝らがあるべき場所へ帰るがいい！
// |.| ﾆLゝ: :L,-‐'′ | ｀ゝ /: :/. || .||
. // |／ ＼| / ./:／￣￣￣|ﾄ､||
// ／ ヽ_ｒ､∧／L_／ || ヽ|
ノ./／ __」‐┘ └L_ || ヽ
／／ ／ └┐ .|| ＼
／,イ ∠-┐ ／ ｒ‐､_/ || ＼
./／ ヽ / └┐ / ┌┘ / .|| /
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| 蝶のマスクをつけた星が、なんだかよく分からないがとにかくすごい必殺技で亡者の大軍を撃破。
| 道が開けたところを、麻呂の式神たちが攻勢に出た。
|
| 悪魔の索敵能力でも見つからなかった敵人間もどき本体を発見したのは、モズグスたちであった。
| 封鎖中だったにもかかわらず入りこみ、外の惨状に怯えていた一般人数名。
|
| モズグスは彼らの中に人間もどきが隠れている可能性を考えた。
| そして、彼らの犠牲を悲しみながら、全員の首を刎ねたのだ。
|
| かくして人間もどき『リンプ・ビズ・キット』は死亡。
| 『血族』『教会』のどちらにも死者はなく、歌舞伎町の戦いは終わった。
|
| ……しかし、直後にかかってきた電話で、状況が変わる。
| 合衆国大使館を『騎兵』が襲撃しているという知らせ。
|
| 歌舞伎町の後始末として、生存者の発見と場の浄化の必要があった。
| 『血族』の新人たちは過酷な戦いでへたばっていて、戦力には数えられない状況である。
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ﾉ::::::レ′二二二ニニﾆ｛_｝::::::::ﾍ
ム::::{｛ 、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:／／ﾄヾ､::::::ヽ
｀￣j＞､,,,ニニﾆ´..,､≦¬ ゝ:::ヽー''
彡::!´￣ﾟ｀! ´￣ ﾟ￣ 〉ヘ::::ｿ
ヾ{ﾍ j l l.6｝彡 帰ったらいい酒をおごれよ。
い `" ´ l l_ノ" アマンダへの土産にするからな。
ﾐ! ´__￣￣ ｲ:ﾉ|
ﾞ!、 彡.:l
_,,ｲ!ー──一"￣ __:;ﾄ､__
/¨T"´::i´¨ヽ.v.==＝＝"´.:.:.:__::ノ:ヽ.
//:! !: :: :{a ]:.| | |:.:.:.:.「:=aメ´;.:.:.:.:.:.:.:.:'.,
/⌒ﾑ､＿___//.::| |./ノＫ_:.:.| | |:.:.:.:└／∧ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:ヽ､_
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/ 〉ｰ′::::::く:／ :::: | |:::::::::::冫〃:::／／:.:.:.＜| |:.:.:／／::::::::::::::::::::::/ ム"´｀:ヽ
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| 大使館を『武僧』に頼み、麻呂たちと『異端審問官』は歌舞伎町の浄化に向かった。
| 消耗の激しい石田と龍田を休ませ、麻呂達は二手に分かれた。
|
| 『異端審問官』も同じように分かれ、生存者や敵残党の探索をしているはずだが、
| 麻呂たちには急がねばならない理由があった。
|
|「巻き込まれた生存者がいるなら、『元』生存者になっちまう前に見つけねーとヤバいですぅ！」
|
| 『異端審問官』が先に生存者を見つけたなら、彼らは容赦なく殺害するだろう。
| そして、それが正しい行いだと信じている。
|
| 酷く厄介だが、邪魔をするわけにもいかない。
| 一足先に発見し、生存者を逃がさねばならない。
|
| しかし、翠星石達の前に立ったのは、生存者ではなかった。
| では、残党か？ ちがう。
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z‐―￣::::::::::/ ヽ ﾆｧ
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／￣￣::::::::::l}zー―一 ＼_ ,} ﾑ
／￣ ::::::::::/ ｀ーz_ｿ
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l :::::::::::::::::::／￣
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l:::::::::＼__/ ﾍ l
./:: :::::::::::::/ z': : : ｿ l |
/:::::::::::::::::/ /_:/ヘ: : : y こんばんわ、芦屋道満麻呂。
/:::::::::::::::::/ /ﾄｩ: : :ﾄﾀ:l:ﾌ 良い夜ですね
/::::::::::::::::::/ l: : : : : : : :lﾉ
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ヽ::::: ' (:::::」 ヽ::::〉 ):::::::::::::::|
ヽ::::: ,⌒ー . : : t_:::::::::: : |
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ヽ::::｀ーフ ,ー‐: : l ,::::::::::::::|
ヽ t＿ﾉ l l /／:::::::::::::::l}
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| 苛烈な戦闘で電線が切れ、薄暗い歌舞伎町の町並み。
| 華美な装飾は輝かず、それが一層寂寥感を醸している。
|
| 現実と非現実の間のような、心を揺らす影の中で。
| その男は、神父は、ひどく輝いて見えた。
|
|「最低の夜でおじゃる」
|
| 麻呂が翠星石を庇う位置に立った。ゆっくりと、自然に。
| 翠星石はニャルラトホテプと麻呂を見比べた。対峙する怪人。
|
|「そうですか？ しかし、あなたの願いをかなえるにはいい月ですよ」
|「それはともかくどういうつもりでおじゃ？ 危うく麻呂も翠星石も死ぬところでおじゃった」
|
| 怪人たちの言葉を聞いて、翠星石は一瞬理解ができなかった。
| 酷く親しげな世間話。その内容は、その内容は……。
|
|「麻呂？」
|
| 振り向いた老人の顔は、ひどく酷薄なものに見えた。
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l三｀ｰ ､_;:;:;:;:;:;:j;:;:;:;:;:;:_;:;:;_;:〟-三三三三三l
l三 r＝ﾐ''‐--‐';二,_￣ ,三三三彡彡l_
lﾐ′ ￣ ー-'" '＝ミﾆ彡彡/‐､ヽ
l;l ,_-‐ 、 __,,.. - ､ 彡彡彳､.//
‖ `之ヽ､, i l´ _,ｨ辷ｧ-､、 彡彡'r ノ/
1 ￣ﾌ/ｌ l::. ヽこ~￣ 彡彳~´/ 悪いが翠星石よ。
ヽ ´ :l .l:::. 彡ｨ-‐'′ お主には麻呂の願いを叶えるための
ゝ、 / :. :r-､ 彡′ 犠牲になってもらったでおじゃる。
／ ｨ:ﾍ ｀ヽ:__,ｨ='´ 彡;ヽ､
_,,..-‐'7 /:::::::ヽ _: :_ ヽ ｨ´.}::ヽ ヽ、
_,-‐'´ { ヽ:::::::::ﾍ ｀'ｰ=＝=ｰ-- ' ／ﾉ /::::::ﾍ, ヽｰ､
‐'"´ ヽ. ＼::::::::＼ ｰ-‐‐' ／ //:::::::::::::} ） ｀''ｰ-､
／ ＼ ＼:::::::::ゝ､＿＿_,,.. ‐ " //:::::::::::::::l ,' ｀''ｰ-､
'´ ＼ ヽ､;:::::ﾍ ､ ／/::::::::::::::::ﾉ / ヽ
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|「いいえ」
|
| 麻呂から噴き出す殺意。
| だが、それをかき消すほどの、ニャルラトホテプの平和的気配。
|
| 攻撃の意思を、抵抗の気配を、根こそぎにするほどの安心感。
| これが、ニャルラトホテプの攻撃だ。
|
|「あなたの願いは叶わな……」
|
| 次の瞬間、ニャルラトホテプの頭部が消し飛んだ。
| 飛び込んできた怪人物が、その手のサスマタでねじ切ったのである。
|
|「今の会話の意味を」
|
| 鳥の面をかぶった男。その脇には、二メートル以上の巨漢。
| そして彼らの後ろに控える、扁平な顔の初老の男性。
|
|「是非聞かせていただけませんか？」
|
| 『異端審問官』モズグスと彼の弟子たちが、麻呂と翠星石を取り囲んでいた。
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ｲ }7ニ{ ﾇ{ ハ
ハ }非ｲ 7/ }!
|! }ﾄx ＿＿ﾉﾆﾐｚ＿＿ ｚｲ{ ﾊ|
|! }ﾄx ､ｚvy〜ｧｫZ⌒Vyｲ〜ｚｧｭx7ア､ヾ
}} }トｒ'￣~~´ ｀ ｚ八x＿ ＿ {ハ } ﾑ
|! 7{ 7ｫァ=―､ｭ〈´ T77ア￣ マ ヾx レｲ
ｊ|! 7{ /ﾑ7 Ｙﾊzxy｣イ{! ﾘ ｊ7 ７ﾘ 麻呂さま。拘束させていただきます。
ﾏ ハ 八 ﾉ´ハ￣ｊﾄｚ≧ｭ＿ノ ｲ{７スﾌ ゆめゆめ抵抗なさらぬよう。
ヾ 〕ト､ ≧≠ Z｢ | j!Z７ ｀ヾ{ニニ イﾊ
}≧ｭｘ＞ ｚイ ｒ ! | ｊ/ _ノイ 人
{! ヾ＼｢{､ ﾏ ! |/ /／ニニ ｲ }
丶 个､ j! //ニニｊ イ ／ヽ
V/ _｣! ハ {!ニニニ） ／ /
|′ニ! } /ニニイニ≠ 人＿
ﾏ }! ＼ /ニ≠´ニイ イ￣ ｲ{
Y ﾆ} ＼ ,ｲ イニニ≠´ イ￣￣､
ノ イ ＿ニ イニ≠´￣ ￣￣ ≧､
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| 『医者』、ヴェネチアの謝肉祭におけるペスト医の面。
| それに酷似した面をつけたモズグスの弟子が、麻呂にサスマタを向けた。
|
|「お主ら、いつからいたでおじゃる？」
|「ニャルラトホテプを発見し、奇襲の機会を伺っていたところです」
|
| 麻呂が抜け目のない目で『医者』を、そして背後から忍び寄る別の『異端審問官』を見た。
| 翠星石の怯えた目。麻呂への不信感でいっぱいの様子。
|
|「麻呂がニャルラトホテプを誘き寄せたと言っても？」
|「この人間もどきがニャルラトホテプ？」
|
| 頭部を破壊され、刺激臭を放つシミになり果てたニャルラトホテプの死体。
| それを、『医者』は一瞥した。
|
|「高度な魅了を感じたから、そやつが本体かと思ったでおじゃる」
|「それで？」
|
| すでに、麻呂は『医者』の間合いに入っていた。
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{:::ｼ ~´ ｀ヾ､:::::::::::::::::l
l:::l ,. ニ ､ :. .: ,r ニ 、 ﾐ:::::::::::::ム、
l:::! 'イでiﾝ､ : :. ,ｲでiﾝゞ:.:. ﾐ::::::::::/^い
. l::l :.｀^"´ﾉ.: :. ヽ｀~´ノ:.:.:. ﾐ:::::::ｲ ﾘl
. ヾ! ｀ " ´ / ::. ｀ ´ ﾐ:::::/ﾑ_ノ/ それでモズグスどの。
'i, ,' '^ヽ ﾐ::::l 'ｰ' / ニャルラトホテプを
'i ヾ'ｰ ''"く、 j::::ｸーf′ 発見したのはどのお弟子でおじゃる？
l ｀ヽ {:::ﾘlﾐ:::ヽ、
ヽヽ ,ィﾆﾆ丶､_ ﾞ: "´fミ≧ゞ
ヽ ^ヾ二´ノ´ _,ｨ ,.ｯ ／/ｲぅ-､
丶 ｀" "´ ,/ ,.ィ" , -‐'",ノヽ
｀ト､ ＿＿_,, ィ"彡,r'´ , -'":.:.:.:.ヽ
l =ﾆ彡,ｧ'",-'":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:L..､、
ﾊ ヾ ／ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,, -''" ）
, ィ'l l ヽ ／ ／:.:.:.:.:,, - '"´ , - ''"丶、
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| 最初に声をかけた以降、『医者』に任せて成り行きを見守っていた高僧。
| 『血の経典』モズグスへ、麻呂は尋ねた。
|
|「……どういった意味ですか？」
|「言った通りでおじゃる」
|
| 不敵に笑いながら、麻呂は翠星先を小さく押した。
| 近寄せるのではない、距離を離した。
|
| それが翠星石をより一層混乱させ……その混乱は最高潮に達した。
|
| 翠星石の脳裏を、ニャルラトホテプと遭遇してからの２〜３分が駆け巡る。
| 何が起きた？ 何が起きている？
|
| さっき死んだのは人間もどき？ ニャルラトホテプ？
| これは考えても無駄だ。ニャルの魅了と同等の能力の人間もどきだったのかもしれない。
|
| この場で信じられるのは誰？
| 麻呂？ 『異端審問官』？ いや……。
|
| 翠星石は即座にその考えを投げ捨てた。違う。
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, --=ﾆﾆ､ヽ､
. ∠ -―‐--- ､ ＼＼
／ / ／ , ｀ヽ ヽ＼
// , / / ／/ /,ｲ Vﾊ ヽ
// // / // / //｜｜l ｌ！ ＼
{ﾉl ｌ| ｢Ｚﾒ/l// /ム⊥｜| | | ／
l l |l 〈f沁 {/ / ｨ汽く l| j ,ﾘ } rく
Ｎ八〉｀ﾞ′, ｛ﾞりﾉ//〃/ｲ | （麻呂はモズグスさんではなく、
jﾍ、 _ " 彡'／/ |l | その弟子に警戒をしているです。
/ / 丶、｀ , ィ7´ rク l | ……何故？）
厶ｲ __｣二兀／/-|-/厂ヽ、 ｜
/ / ｌ { ´´rｸ〈 ｜ /´ 〉 ｜
/ / /八 ｝| ∨ ﾉ! /! ､
/ /イ {几こﾌｌ｣__j ）｝ ハ ヽ
／ﾚ ﾉ // r1ｰ┤ l|_｝ ヽ ＼
| /「 } / / |｢ / |_｝ 〉 ヽ
｜ | ,′ ,ｲ}{ ||/ |_｝ ＼ ｀、
| // /_〉!Ｌ.ｌ |_｣｝rr=＝n=＜ |
| ﾊ ヽ､_／|_|X圧| __|ﾆＶ{廴／|ﾄV/ |
レ1｜ |ﾆニﾆレ彡-‐frｰ / || |｢ |
/ ､ |ﾆ「に厂 }} ,′ || l｣ |
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| 考えながら、周囲を観察する。
| 不断の意思を持って麻呂を拘束しようと動いているのは『医者』。
| そして、背後に迫るかなてこを持った小男、『拷問吏』もやる気だ。
|
|『お主には麻呂の願いを叶えるための犠牲になって“もらった”でおじゃる』
|
| 麻呂の言葉がよみがえる。過去形。過去形だ。
| これからニャルに引き渡し、犠牲になってもらうとかそう言う意味ではない。
|
| すでに犠牲になった。すでに翠星石は用済みだ。
| そんな響きを持っていた。
|
|「麻呂」
|
| 翠星石は震える声で婚約者に話しかけた。
| 一回り以上、親子ほどの年の差のある男。
|
| 正直、上司ではなく婚約者として見るなら怖気の走る相手。
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／ ､,ｒ'" ‐ iｊ ‐__,ｒ=＝=＝=＝= ､__ - i -ﾍ.＼
. ／ / ,ｒ;＝':／ } ヽ⌒`= ､ ', ＼
／ / ,ｒｧ''´ .:／ . .: ,:: } .. ヽ､ﾍ ＼
＼ .{彡' . .:/:: .: .::./: /:: / /: ヽ.. ヽ{ ヽ
丶､ / .: ::/:: .:: .:::/::,/:::::,/:.ﾊ::::.. :ヽ:. ヽ ／
7 .:: ::.:::i丶､ .:::::::;ｨ:: ｨ:::::イ::/ ヽ､-‐:::i:::. : ',／
' .::: :::::::!:::...:::＞くノ'´/／/:/-‐'´ヽ＼:::}::::. ::｜
. i :::::..:::､:::|「 辷オミ､ノ'´ ,.', ' 彳辷ｵTハ}:::::. .::｜
ハ:::::::::::､:､ 弋‐' ﾉ ／´ 弋ー'ﾉ /::::::::::/ｲ アイツらの登場は
} 八:::､:::::::､､｀￣ ｀￣ /::::::::ィ/｜ タイミングが良すぎたっつーこっですね？
// i{＼i＼::::ヽ } ∠ - '´ ｊ}. |
// i{ ` _ 「｀`、 ゝ.二.ア ィ i ｊ「 ｜
// .}i ‐ i ､ |:::::ii:｀丶､ ィ::::ｊ{ 水 ｊi:::: |
// .::ヽ |:::::ii:::::ii::」｀ ー‐ ´Ｌ_::|::ｒ┴ュ_ ｊ}::::: ､
// .:::;ｒ;ﾍ |-一''"´ゝ. ﾉ' ｀ゝ＜ ヽァＺﾕ 、
. // .／／ゝ､ ､| _ -‐‐＼∠....ｒ'´ヽ ヽ ヽ一'＼ 、
. // ./ / 「 ﾊ ﾆ|- '´_ - 'フ:水く_「ヽ ヽ }ｧ| ',､
// ./ / 〉 i八 '|- '´ ／::/ｒ'ﾞ|::トi ノ}｜ i丶
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| 麻呂がニャルラトホテプに交渉を持ちかけられ、応じたのは確かなのだろう。
| だが、交渉のテーブルの下で刃を抜いていたのだ。
|
| しかし、暗殺の機会は『異端審問官』に潰された。
| そして麻呂は、裏切り者として罰されようとしている。現場判断で。
|
|「おい、『異端審問官』ども！
| まずはその臭いシミを徹底的にファブるです！」
|
| 翠星石の叫びに、麻呂が驚愕の表情を見せた。
| モズグスも動揺を隠せない。だが、『医者』の切っ先は揺るがない。
|
|「趣味の悪いニャルのヤローが、死んだふりをしてないとは限らねーですぅ！
| 麻呂の事は翠星石が責任をとるです！ 早く！」
|
| 叫びながら、翠星石は麻呂の腕を掴んでひねりあげた。
|
|「おじゃああああ！ 折れる！ 折れるでおじゃ！！」
|
| 悲鳴を上げる麻呂、翠星石は結構本気でねじあげていた。
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, -――-､
／≠ｰy'""´ヽ.
iO",〇' |li.,.,i
,-――'´ヽ,,.,ﾉ,.,-‐'" ﾉ ……お師匠様。
∠--‐_===‐'人 ヾ i
゛７"" ヾ, ` ,｜
ﾉ`ヾ ` ii｜
＿＿ノ_＿__i`' i|ゝ､
/゛j゛゛'ヾ, ￥`iｰ―-､＿ノ"ｷ￣｀'ヽ,
| ‖ ヾy 中 Yﾉ:;､ j￣゛'ｰ- ､
| | __<::: | il|| lji|| |ﾝ:i _,- l
i. i ""i,:::. 中 ﾉﾉ i||| |,∠-y'"´ ≠
〉 i |::: | || | /￣￣ヽ,／i
λ i ゛゛`i: 中 // у´" ゛ヽ,у／
λi ﾐゝ;:::ﾉ ´´ √r, / ､ 〈／
|`､ l:/ 〃 ／"| /_/_/ﾉ
| ゞ, -‐-‐‐〈:: / ／ イ´
| i,il"""||゛'i::: ／ ／iil|
. | | _.||_ l:: ／ ／ ||| |
| у´ ｀i／ ／ || |
｜ / , -､ |､ ／ | ｜
| i ／ l_ﾚ':: | |
. | ／ ／::::::: il| il|| i|
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| 切っ先を動かさず、視線も動かさず。
| 言葉だけで師の判断を仰ぐ『医者』。
|
|「この娘も、嫌疑有りなのではないでしょうか」
|「そうですね……我が弟子よ」
|
| 対してモズグスは、深いため息を持って返した。
|
|「武器を下げなさい。麻呂殿を信用しましょう。
| まずは、ニャルラトホテプの残骸と思われるそちらを浄化するべきです」
|
| 『医者』の切っ先が揺れた。
| ゆっくりとモズグスを振りかえる。
|
| 背後から近寄っていた『拷問吏』も動きを止める。
|
|「お師匠様……」
|「なにか、不都合があるなら言いなさい。ないなら、身の潔白の証明になります」
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翠星先→翠星石
おお、ありがとうございます。
~ﾍ{ ｘzォ=ｭ､ }｢ハ
〕トｚア~￣ ~｀ヾ￣ム
7f´ ＿＿＿ ｒア お師匠様。
}f 厂￣ﾏハx-{_リ 昔、わたくし達にして下さった話を
ﾊ, 八 __人_7⌒ ﾏ! 憶えてらっしゃいますか？
[〕ト。＿ ⌒ﾄz ｀¨⌒ｱ _ ＼
￣〕ト。＿≧z_人 ｚｲ ヾ≧､ ー
､ ⌒ﾍxイ ､＿ ミ ､
＼ xｽ⌒ﾍ ￣＿−ｭ､_ ＼
ﾄ､ ､ zｱ^ ヾｒ´￣ ￣ ＿
＼ ｀ア^､ _ノ ＞ ｀マｚ､ !
ｽ{ ー≠ﾍ ー ヽ｀ヽｊ
ミヽ ｚｭ､ｲ｢ ヽ＿ ＿j!
}7､＿ ￣人￣ ヽ
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| サスマタをゆっくりと下げ、『医者』が口を開いた。
| 仮面の奥の表情は伺えず、くぐもった声に込められた感情は読めない。
|
|「……どの話ですか？」
|
| モズグスは、幾度もの説法を行ってきたのだろう。
| 故に、『医者』の問いに困惑した顔を見せた。
|
| どの言葉が彼に感動を与え、どの言葉が彼を動かしているのか。
| そこまでは分からないのだろう。
|
|「私たちの異形のことです」
|「ああ……もちろん、よく憶えています」
|
| 異形。遺伝子異常か、それとも別の理のなせる業か。
| 『異端審問官』達は皆一様に異形であった。
|
| 発達しすぎた筋肉。二メートルを超す巨躯。逆に一メートルにも満たぬ矮躯。
| 片割れと自身を区別できぬ閉じた双子。そして致命的な日光アレルギー。
|
| モズグスは、各地で虐げられた彼らを集め、行く宛てのない異形の子供たちに居場所を与えたのだ。
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:::::::::::::::::::::::::::::`==､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,,.-',.--､ 『人々はお前達を悪魔だ怪物だと呼ぶかもしれない。
､::::／ ￣｀＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::____,,.ィ''"´ / .私 | だがそれは間違いだ。
/.す遂 神ヽｧ‐┬--,.=====､‐ ニ ''ﾞr‐‐''"｀:::| |ヽ､ ＜. は |
| ぎ 行 の |:{ ,} '" -─-, i::::i::: i:l'"￣ ::|, }::::ﾞi. | た | なぜならこの教典には、
| ま し .御 |:} {::::::: ::::::i i:l :::|;;, }:::::l|`i | だ | お前達のように生まれついた者が
| せ.た 胸 |:, ,.j!:::::::: i:::ﾞ===='ﾉ :::|`‐^iノx,ﾊ ヽ_,ノ そうであるとは一文も記されてはいないからだ』
ヽんに を/,ﾞ'ヽ!::::::::::.. ＿＿ﾞ___,,,,,,,,,. -‐ ' :ﾉﾉ /,x/ ヽ
/￣￣ ヾxﾞヽ `‐-､::. ------─''''' ／／x／ ﾉ7-､
/ヽ ﾞヽ､xﾞヽ､ ＼ / ./,x,/ ／x/
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| ある日、モズグスは異形の子供たちに語りかけた。
| 人々は自分たちと違うものを恐れるが、しかし、異形なだけでは悪魔ではない。
|
|『私はむしろお前達がこの様な姿で生を受けたことには意味があると思う。
| それは神がお前達にお与えになった運命なのだよ』
|
| モズグスが、生まれの運命に絶望する彼らへの言い訳やおためごかしの為に言っていたなら、
| その言葉は子供たちには届かなかっただろう。
|
|『そう。その証に、こうしてお前達と私は巡り合えたのだから。
| 人と違う姿も、人々に追われる日々の中、孤独と憎しみと恐怖で満たされてしまった心も、
| そのすべてを神は必要とされているのだよ』
|
| そう語るモズグスの言葉には偽りはなかった。
| モズグス自身、彼らを必要としていた。彼らの未来を信じていた。
|
|『選ばれし運命の子らよ。誇りと、信仰を持ちなさい』
|
| 石造のようにいかつい顔に浮かぶ、慈愛に満ちた微笑み。
| それが、子供たちの未来を啓いた。
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`ﾘli巛ﾊ《ﾊﾘﾊﾚｆﾚｆ''",;.-‐''"""'`::::.....ﾐfxﾐ,, `;,
l, ､""''''''''''''"""""~ .....::::::;;;;" `ヾﾐx7_ `':.
/ ヽ:. ..::ii::.. ....::::;;;,, ヾﾐw,,_ヽ お師匠様は仰いました。
l;_ ;, ..::/" ...........___........- ....::::;;,,, `;ﾐ≧､:::...
ヽ;;,, ,,;;,, ::....:::r;;;;r-―＝＝ー､ ...;;;;;,, ;; ﾐxw:::.. 『私たちの異形には意味がある』と。
ヽl;;Y ヾゞ::::::l :.'",,-―---､ヽ、 ..::;;;,, ;; ﾐｦ ::.
ｌ::.i:.,,__ ..:::::::::l :::.. ヽ`-',,,ノﾞ li:. ;;, ;; ﾐ≧:::
ヾﾉliﾊｷﾐx ..::ヽ :::ｏ..~ｕ" / ...::::;; ,;; ﾐZ:::::xﾐ
/ ..::::.:.:ﾐ≦ ..:ヽ､⊂⊃::...／ ...::::;; ,;; ﾐ≧,;xﾐ;;:
/ ..::.::::::.:.:ﾐ≧_.. ｀−-‐~..:: ..::::: ,,;: ﾐwミx::::;;;:
／ ...:::::.:..:..::..::...::ﾐ≦ ...::: ..:::: ,,,,..::ミWゞ;;;:::..:.:,;
／ ...:::::::::::::::..::..:: ﾐxw ..:: ..:: ,,...::: ,ミw,,;;;;::::::
／ ....:::::::::::::::::: ....::::;;;;;;;;;;ﾐ≦k;;,, ,,...,,,..::xwミ.;,.;:;;;:::::::
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| だが、『医者』の声は震えていた。
|
|「しかし……違う、違うのですよ」
|
| 翠星石は不吉なものを感じ、麻呂をひしぐ手を緩めた。
| しかし、つなぐ手は緩めない。
|
| 麻呂を信じられるのかはよく分からないけれど。
| だが、翠星石の知る麻呂は……信用に値した。
|
|「お師匠様。人間には価値なんてないのです」
|
| 『医者』の嘴が下を向いた。
| 仮面越しでも声が震えているるのが分かる。
|
|「世界は盲目白痴の神の夢……ヒトは神にとって特別なものではないのです。
| 神にとって、世界が等しく無価値なら……ヒトもまた……」
|
| 麻呂の骨ばった手が、翠星石の手に何かを押しこんだ。
| 翠星石には、それが何だか分からない。
|
| 酷く古い、すべすべした手触りの、石製の……くさびか？
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／二ﾆ=‐-=ﾆ、＼ ,＞
,ムｲ／ .}、 ヽ. ヽ ｧ′
/ / ﾉ,ﾄ､ ,ｨ ,ハ. ∨ﾄ、
(＼ ＿_ ∧ ;' ,ノｌﾉj,ｨ込ｧ｀! ,), V ＼ 麻呂……ッ。
. ,f＼孑=ｧ),__ | ! ｉ,ｧ示. ﾉ'ﾉ ゞr'ﾘ ﾘ ! | ＼
〈ヾ､ム,. 》 :|| ＼ |!､ﾄ､ﾄ弋ﾘ ､ l ,ﾉ※
. `ｰ'─(,ﾑｲ' ＼ ,. -'‐ ＼＼ ｱ｀ヽ _ﾑｲi !
＼ ｀ 7マ'７ | ヽ.≧ ゝ._ﾉ ,: ｨ´|.※ |
. ｀ , i ,ハ} |.※ | ＞ｘ､. イ ! i|. !
｀7ぇｘl/ , ! i 《 ,≫vﾍ.)､i), !
/ / |＿ ｉ.※ i. 《|{,／/iﾍ.∨), ∨ ,r- 、
/ / ! )`i !, 《!_／i |《ﾍ.∨), ∨ ,Xﾍ. }
/ ム.＿. !/ .|.※ |ﾍ. 《 ｉ | 《.ﾍ.∨ﾍ,.ﾏ^ヽヽﾉ
‘ーｘ, i ！ |. | ',. 《. ! i 《. | | ﾒ.}i;ｘr≦
∨ ヽ. | |.※ | ∨《 Lｉ 《 L! :|. | |
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| 危険を察知し、口を開いた翠星石。
| しかし、そこから先が言葉にできなかった。
|
|「この知れ者がッッッ！！！」
|
| 大気を震わすほどの怒号。
| モズグスの咆哮の激しさに、翠星石は縮こまった。
|
| 気の弱いものなら心臓停止するほどの気迫。
| 形相が変わる勢いで、モズグスが怒り狂っていた。
|
|「私を信じられぬのは構わん、だが神を信じぬとはどういった了見だ！
| 恥を知れ！ 自分を知れ！ 悔い改めよ！！！」
|
| 吼え猛るモズグスに、しかし『医者』は首を振った。
|
|「恥も、自分も知っております……それゆえに『我々』は、選択をしたのです」
|
| その次の瞬間、いくつもの事が同時に起こった。
| だが、翠星石はただモズグスだけを見ていた。
|
| 地面のシミが一瞬で黒ずくめの男の姿となり、激情の『異端審問官』に触れる姿を。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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| l i___》: : : : : : : : 《; -ｧ :l l
│ l ト-｀ｰ-､/: l: :ノ イ : : | l ほんの少し、ほんの少しの怒りが伝播し、地面を流れる。
│ 〉 rｆ::ｊぅ､｀ : : l: ｨｆ::jﾌ: ヽ | それがただ、怒らせる。
│/ｒ: ´￣:／:/ ', ヽ￣: : :ﾊ.!
V: :!: : : :': : : 、: :〉: }: : : : : :lｊ___ 周辺一帯の全員の、怒りの心をほんのわずかに揺り動かす。
,.─' : : : : : : : : ,-___-､: : : : : /: :ハ 憎しみの強さは当人の心の問題だ。
. 〈 : ｢ヽ: l : : : : : ｒ‐'--' フ : : : ,': }）: /
＼ー:人: : : : : ｀ー :‐' : : : :ﾊ_:_;/ 『ただ怒らせる』
＿＿／￣:::::＼: : : : : : : : : : :／/
. ｘ＜: :￣￣: : :／: : : /: : l:::::丶-: ─:::-ｧ':／ 敵も味方も区別なく。それだけの能力……。
,....:::-:─<ヽ: : : : : : : : : : : : :／ : : :l:::::::::::｀ー:一:／ あまりにも手に余るからな。
／:::::::::＼:::::::ヽ＼: : : : : :l:_: ／ : : : : :l : : :_:_: : : : /: :＼ 私はそれを『携帯サイズ』に作り替えたのさ。
／::::::::::::::::::::ヽ::::::::Vﾊ: : : : : : : : : : : : : :l ／ : : ￣:７ヽ : : :＼
. /:::::::::::::::::::::::::::::::':;:::::V |: : : :,.―---─ァ' ー:─:‐ｘ:' : : :＼＿:_＼＿ 『サバイバー』！
;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::';:::::'_|＿/ ヽ ｆ´: : : : : : :/ : :＼ :く ＼ : :）:＼＼
!:::::::::::::::::::::::::／::::::::i:::::::::::/ ,ﾉ: : : :＿ : : : : : : ﾉヽ --ク´ : ／／:＼
∨:::::::::::::::／:::／:::/ヽ:::::/ ／: :￣: : : :}＼ : : ´:ｆ⌒ヽ‐'ﾆニ´ィ: ::/l:::::ヽ
. Ｖ:::::::／::::／:::／:::::::／ 〈: : : : : : : : / : : ＼: : ＼__ﾉ）＼::::/:／:/:::::::::|
∧:／:::::::／:::/::::::／ _ﾉ: : ー:―:ｧ:､ : : : ﾉ＼ｰ一' ヽ/:::::/:::::::::::l
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| モズグスが感電したように痙攣し、白目をむいたまま口から煙を吐いた。
| その顔面は怒りに歪み、無数の血管が稲妻のように走っている。
|
| 眼球が不規則に動き、瞼が痙攣していた。ぶちぶちと目の毛細血管が千切れ、眼球が赤く染まる。
| 蟲の足を思わせるでたらめな動きで、モズグスの指は蠢いていた。
|
| その巨漢からは陽炎が立ち上るほどの熱気があふれ、口の端からは火が漏れた。
|
| もはや彼は、温和さと苛烈さを兼ね備える『異端審問官』ではない。
| 彼の脳は、たった今、作りかえられてしまっていた。
|
| 燃えるような怒りの中で、彼が何を見ているのかは分からない。
| だが……翠星石は、彼が、ああ、もう二度と戻らないだろう心優しき男が……。
|
| 最期に口にした言葉を、その口の動きから理解してしまっていた。
|
|「神よ、私の愛する子どもたちを許したまえ」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
メタで再生していただけないかなぁ……
ニャル「展開スキルを消費、と。
|;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ー------┼''"´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ｨ彡､
|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:-‐'´.i彡彡i
iニニﾆ=ﾋー──---､､､__;:;|;:_;;:-‐''´ i彡彡i
i三三三ﾆ ＿ ￣ ,≦ヽ 'ヾ彡i
i三三三三､ (三ヲ ヾ'"′ ヾﾘ
i三ﾆミミﾐｼ"´ :. :._,,ノ ＿,,,, |ﾘ
r-､ミミミﾐ｀ ＿,,,...--‐'´ r'".,ｨ(;;;) 》､ ||
i.iヽヾミミﾐ ,ｨ'ヾﾂヽ､, .: l:. '`ｰ''''"´, ' ||
l ｀ ヾミミ " ￣￣´ソ .::. :. ｀ﾞ'ｰ- '´ ‖
', (ヾミﾐ ｀ﾞﾞﾞﾞﾞ"´ .:. :::.. ‖
ヽ '` ヾミ .. :::. ‖
ヽ､__,ヾミ ､ ,, ,ﾉ .ﾘ おじゃ！
',ヾ; `ー" i
',.ヾ､ :. :. j
ヽ` ,ｨニ=ﾆ､_ /ヽ
',＼ ｰ〈〈;;;;;;;;;;ノﾉ´ /::::::ヽ
ヽ ＼ ヽ｀ー'´ノ /::::::::::::ヽ
/ i. ＼ ｀ｰ一´ /:::::::::::::::::::ヾｰ､
/l ｌ ヽ､ ノ::::::::::::::::::::::／ i
／l l. l ｀ ｰ-‐‐‐‐'''"´:::::::::::::::::::／ ノ＼
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 呆然とモズグスを見る翠星石を除いて、その場にいた全員がほとんど同時に動いた。
|
| 何よりも早かったのは、麻呂のZIP術である。
| ほとんどレスポンスなしで召喚された五柱の式神が、麻呂と翠星石をカバーする位置に顕現。
|
| だが、前からは二人の巨漢が。後ろからは鏡映しの動きをする双子が。
| それぞれのすさまじい連携で式神を破壊。
|
| その隙間を突いて、『医者』のサスマタが神速の一撃。
| 逆からは、『拷問吏』のかなてこが翠星石の足をもがんと伸ばされた。
|
|「させませぬ！」
|
| 式神の一体が、翠星石を担いで飛び上がった。
| 状況が理解できず、反応しきれず、困惑する翠星石。
|
| その目前で、麻呂の太刀がサスマタを受け止めていた。
|
|「逃げよ翠星石！ 星を頼るでおじゃ！」
|
| 式神の半数を失い、挟み撃ちにありながら、麻呂はまったくひるまない。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
_.. - .._
_.. - ,ﾆ-冖 ⌒ 冖-ﾆ - _
／ ノ´,. .‐.: : :￣: :､:‐. ､｀ヽ ＼
／ /／: :.／: : : : : : :l: : : :.＼ヽ ＼
＜ ヽ/: : : :/: : : : : : /: :.l: : :､: : :ヽ/ ＞
丶､/: : : ::/: : : : ::::〃:/:.|:: : :.l: : : :.', ／
ｌ:l: :-:､l.: ::::::::／/://:∧:::._;l:-!: l:.|!
,ｌ:l: : : ::|＞＜__/ ' / '_,. へ:.|: l: :|::!l ふっざけんな！
l:.|:|: : : ::lz＝ｭ ′ z＝ｭ.リ:://: l ですぅ！
l: :Nヽ: : :ヽ ' /:://: : :.l
l: : ／il ヽ､ヽヽ /二ヽ ／ '//￣｀ヽ!
l: / il lｉ､｀` | | ／' li:. ヽ
l:/ il li ｀丶､ヽ-- ,' ィ .il li::. ヽ
,/ il.※.li ,.ィ｀不ヽ、 il.※.li::::::.. ヽ
. ／/ .:il li // //'{l:l ヾ､il li＼::::::... l､
／ ｌ/ ..::::il li ヽヽ//l>ｨlｌ:l__,ノｲ li:::::::丶､:::::::...l ＼
|: l:::. ..:::::::::iｌ.※.li ｀ｲｌ:l. {.ｌ:｢´ il.※.li:＼:::::::. ｀` ┘ ＼
l:: l::::::_:::-:':´il li {ｌ:l,><{ ｌ:l il li＼_l＼::::. .::/
／,l:::. ￣ ::::::iｌ li､,.､,､,､{.ｌ:ト､イ.ｌ:l､,､,il lｉ::::::::l:::::ヽ::. .::::/｀ 丶､
,. '"´,.-l::::::::::::::::::::::/il.※.li､,､,､,､,､ｌ:l::::::::{_ｌ:l,､,､il.※.li､:::::::l:::::::..........:::::/ﾆ､ヽ､
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 悪態をつきながら、翠星石は手の中のものを握りしめた。
| 先ほど麻呂が押し付けてきたもの。ただならぬ力を感じる。
|
| これを使って、逃げおおせろとでも言うつもりか？
| 冗談ではない。
|
|「ここでテメーを見殺しにしたら、麻呂重に顔向けできねーですよ！」
|「ここで貴様を捕えられたら、麻呂重に顔向けできんでおじゃ！」
|
| 翠星石は言葉に詰まった。
| ああ、やはり。この人は……。
|
| 翠星石を餌に、ニャルラトホテプを釣ったのだ。
|
|「まあ、いいではありませんか」
|
| 憤怒の具現者と化したモズグスから一歩離れ、ニャルラトホテプが涼やかに微笑んだ。
| その手が、ピストル型に翠星石と、それを抱えて飛ぶ式神を狙う。
|
|「芦屋道満麻呂は死に、柴崎翠星石はわが手に落ちる」
|
| 指先から発射された弾丸は、式神が容易く避けた。
| 避けた……はずであった。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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,,-'''´￣￣＞､
./ ´,-─＼
/∧ヽ_ノヽ_＿ -─|
| ﾉ 〉〉 ,,､ ／,'ﾌ |
{､〈t､〈//ヾ〉|_,,/ |
t/フ:/ イｴﾌ 7/7ﾉ 風の『動き』は、予測できないと博物学者は言う。
＿_}/ 〈.::::::. /／// 一理ある。
::::::|| ､ﾆ_' / /イ
/|ﾍﾄ､｀‐-´ ./_/ノﾅ だが、決して読めないわけではない。
:7ﾉ/,､ヽ=='´=彳ｲ:::}
ヽ// ￣｀7/￣/ﾉ::/::＼
:://ヽ＿// /」::::ノ:::::::::::
// //:::::::::￣￣::::::::::::::::
/ //:::::::::r-､::::::::::::::::::::::
＼::::::::::）） ||:::::::::::::::::::
､､ ＼_// ﾉﾉ::::::::::::::::::
::＼ ￣//::::::::::::::::::::::
:_ノﾉ ,,､､_＼:::::::::::::::::::::::
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| いつから、いつの間にそこにあったのか。
| 翠星石と式神の脇に浮遊する物体があった。
|
| 翠星石がそれを認識した時には、既に遅い。
| 回避したはずの弾丸が浮遊物体に直撃し……射線を変え、式神の頭部を穿った。
|
|「あっ」
|
| 同時に打ち抜かれた髪の一房を見つめながら、支えるものを失った翠星石は空中でもがいた。
| 10メートルほどの自由落下。一秒程度の空中遊泳。
|
| 当たり所が悪ければ大怪我だ。
|
|「大丈夫ですか、お嬢さん」
|
| だが、翠星石の体は空中で受け止められていた。
| 横から飛んできた影が、華奢な体を受け止め、雑居ビルの上に着地していた。
|
|「せ、星！？ 麻呂が！」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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. /// /: :|: :ｲ:|.|: : : : :| |ｲ|:ｌ|ｌ ｌ|: : : : : :|８
/// ｒ―┴ﾑﾊﾄ: : : :ｲ」」」┴┴┐: : :」」L_
<|.|ｵ: :ﾊ_.ｒｚｌﾄｒ|ﾐ_ヽ: :/ , ｨ―ｒ‐ｧｆ7: : (（ 仆､)）
|ｆ ｌ 〃|.ぃ !|｡し| 〉Y 〈 bし}〃ﾉ: : : 「| |ﾊ.|~
∧ｌｌ !|.|ヽゝ=≠,ｨﾄ､ヽ＝=ｒ'ｲ |: : :/ | || ｌ|
. ///ｌ |: :=キｒ‐'´ ｀ ` フヽ/: : /: :| || || せ、せいとは誰の事かな？
. ///ｲ||ｌ: : :.||_＞､ ｒ っ イｌ.!7/: : /: :.ﾘ || || わ、わが名は長生きとメンマの使者、花蝶仮面！
. // |.||ﾄ|ゝ: :.ｌ| ｌ>ｚく,､ｊ |///: :/∨/ .|| .||
// |.| ﾆLゝ: :L,-‐'′ | ｀ゝ /: :/. || .||
. // |／ ＼| / ./:／￣￣￣|ﾄ､||
// ／ ヽ_ｒ､∧／L_／ || ヽ|
ノ./／ __」‐┘ └L_ || ヽ
／／ ／ └┐ .|| ＼
／,イ ∠-┐ ／ ｒ‐､_/ || ＼
./／ ヽ / └┐ / ┌┘ / .|| /
// ＼＿､ | └┐ｌ ┌┘ 〉 ＿＿＿||＿＿／
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| けったいな格好をした趙雲 子龍 星が、慌てて弁明する。
| 弁明しながらも、右手に持った槍矛が一閃し、追撃の弾丸をなぎ払っていた。
|
|「……歩けるな、翠星石」
|「ですが、星……」
|
| 星の視線の意味を理解し、しかし翠星石は食い下がった。
| 麻呂と同じだ。星の目的は、麻呂と一致しているのだ。
|
|「皆まで言うなよ、麻呂は刺し違えるつもりでニャルラトホテプを釣り上げた。
| 私は孔明殿を正気に戻すためなら、命を投げうつ覚悟がある」
|
| そして今、ニャルラトホテプが刃の届く位置に居る。
| 復讐に塗れた刃で、ニャルラトホテプを誅する。
|
| それが麻呂の目的で、星はニャルラトホテプ暗殺という意味で協力しているのだ。
|
|「本来ならば、ニャルラトホテプを釣った時点で、翠星石は龍田たちのもとへ送る計画だったのだが」
|
| 『異端審問官』の、『医者』の乱入で話が変わったのだ。
| 同時に、誰も信じることができなくなった。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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／ ／ : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ : : : : : : : Ｙ⌒ヾヽ
／: :/ : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : ﾍ, : : : : : :│: : } }:}
. / ／/ : : /: : { : !: : : : : : : : : .}ｉ: }: : ハ : : : : ﾄ､ _｣ノﾉ
/ / ,′: / : : ﾊ: |い{: : : : : : / |/_j厶 ﾊ : : : : : |:｀:¨｢||
l/ !: : :′: : ｉ_|`ﾄ､八: : : : /r'7｢/ _｣从| : : : : j| : : l || だが、今なら行ける。
{ ！: :|: { lﾍ{勹メ､` ヽ:／ ,.ィﾁｱ｢::}`7ﾉ : : : 八: ＿８ ＿__
八: :|ハﾄ､| _,):::::} i_):::::ﾉﾘ '│ : : /}〃￣ﾌ]l{￣｀ヾ;, そのクサビはこの国の
〃 ヽ|: : :ヽ 弋少 ゞとノ ,′: :/ﾉ{{ //|ﾄ＼__ﾉﾉ 創世神話に縁がある物だという。
`==彡{ : : } ' __ / : : /´: :`=彡|| !! ｀¨´
. ﾊ : : |`: . ` ’ _,.イ: :／-─ｰ-┘|| ｌｌ
'∧ :│: : _;＞ .__,. _＿´| /／ ｌｌ || お前なら使える、
. 〃 ＼!/´,． -─┘ ／`ー-- ､ || ｌｌ 身を隠すことができるだろうという話だ。
〃 ||＼ rヘハ,／l／[__/ ヽ ｌｌ ||
｛{ / {丿 ﾉ} } || ||
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| そんなもの、なんで今さら。
| 翠星石は、涙を堪えた。ふざけんな。
|
| ニャルラトホテプをブチ殺したい気持ちは自分も同じつもりだ。
| だが、なんでだ？ 何でいつも自分だけ仲間外れなのだ？
|
| 好きで誘拐されたわけではない。
| お姫様になんてなりたくない。一緒に、肩を並べて……あんニャルぉうをブチのめしたい。
|
| だから……そこで問題だ！
| この無力な翠星石でどうやってあのニャルラトホテプに立ち向かうか？
|
| 3択 ――― 一つだけ選びなさい
| 答え１ キュートの翠星石は突如反撃のアイデアがひらめく
| 答え２ 仲間がきて助けてくれる
| 答え３ 尻尾を巻いて逃げるしかない。現実は非情である。
|
| 安価：4/16日中、酉のある方はフライング可。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
☆ 麻呂のトレースポイントが余ってて良かったですね！
３ → 麻呂死亡
且 １と２は？
☆ サイコロの神様に祈るんですね。
蟻 >>569って言ってた。
☆ あー……。
☆ １だと翠星石は一か八かの賭けに出てニャルを攻撃します。
☆ 翠星石達の危険は多いけれど、やる夫たちの危険は少ないです。
☆ ２だと翠星石は一か八かの賭けに出て仲間を呼びます。
☆ 翠星石達の危険は多少減りますが、やる夫たちの危険は大いに増えます。
☆ なに、大した安価じゃありません。
☆ 安心して参加してください。
＞お姫様になんてなりたくない。
なんか何年か前にも聞いたことがあるセリフだぜ！
安価は２
やる夫達には今回も地獄を見てもらおう(赤肩感
２！
いい加減どつきまわしたい
あんニャルぉうをブチのめす！
…但し信頼出来る仲間と一緒に。
既に一人で暴走して痛い目見たからね！
あえて１
毒を喰らわば皿まで
ここまで暴走キャラできたんだから、どこまでいくか見てみたい
安価は２で
. ,. --── - ､
／ /＼_／ヽ,＼
/ ＿__/ 《 ,､ ヽ
. //｀＼､ /＾＼／/ ヽ∧
. ,' ｌ __l/__＿《 l ﾚ,ｨﾃｫ }l_ ',
; ∨／ _,≧ミ 〈￣´ jﾊ
. ｉ | く_ｆﾂ' ﾉ ヽ | |―､ 不幸にも亡くなられたあなたの娘。
', ヽ / / ｰ--',-､ Vﾊ ﾊ その哀れな魂を、
Ｖ {Ｖ │ / 二ィ>｣ Vﾊ ! 私が捕えているとしたら、どうします？
. ヽ. l＼ { _/´￣__ﾉ | Lﾉ
. ｒ┴┘ ヽ! ｀¨´ __Ｖﾘ＼
| TT{ }＼ ,..:'´: : :/ ｌ|:::｀:ー
人 ヽｰ‐'つ ＼ / : : : : / ｌ|::::l::::::
__／ ｀ ｰ一'| ＞‐- __|: : :_: ィ !|::::|:::::
/ ヽ.＿_／ |::＼ l l !::::!::::
| ／::￣:l:::::::｀＞:.. __ ＿／/::::l:::::
i´ /:::::::::::::::|::::::::::::::::::::::￣Τ |￣l::::/:::::
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|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 一月ほど前、突如病室に現れたニャルラトホテプの囁きに、麻呂は眼を剥いた。
| 麻呂が見つけた時、娘は、麻呂重は、すでに無残な屍であった。
|
| やけに重たく、冷たい肉塊を抱き麻呂は泣いた。
| 政略結婚とは言え、麻呂に尽くしてくれた妻。体の弱かった妻の、たった一人の娘。
|
| 愛する女の忘れ形見。
|
| 麻呂の愛する者は、みな先に逝ってしまう。
| 妻、娘。そして親友と、その妻。
|
| だが、娘を……最後の一人を取り戻せるとしたら？
|
| 麻呂は心を震わせた。この怪人を今すぐ殴打し、娘の魂を取り戻したかった。
| しかし、その時の麻呂は気力体力ともに落ち込み、戦える力を持たなかった。
|
| そして、何よりも困った事に。
|
| 芦屋道満麻呂。自他ともに認める猜疑心の塊のような男が、
| この目前の怪物を直観的に信じられると思ってしまっていた。
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|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
_ ,, .... ,,、＿_
／ｨ彡彡彡'三三≧､
fr'ﾉｨ//r''^`ミﾐﾐﾐﾐヽﾐﾐヽ
ｿﾉ八l ヽ!l|l|lﾄﾄゝﾐ
〃 {_{＼ ／l|l|lﾄﾄゝﾐ
li':./ﾉ● ● ﾄ'ﾘl|l|l|l|lﾄ サツバツとしたスレに鋼のぜったいあくが！
川|l ､_,､_, |l{lﾘﾊﾄl|l|､}
/⌒ヽ l|i ゝ._） ﾘ}}iliﾘ/⌒i
. ＼ /:::::::::::ｿ/ﾊﾂﾉﾉWl:::::/ /
|;::::::::::::::ヽ０００/ l::::::::::::|
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 麻呂の迷いは、その行動に出た。
|
| 誰にも相談できず、しかし、日に日に自分の中で大きくなる渇望と、
| ニャルラトホテプへの根拠のない信頼感に押しつぶされそうであった。
|
| 故に、世界で一番信用できない人物に相談した。
|
|「師匠は麻呂を陥れるなら何を餌にするでおじゃる？」
|「娘か嫁さん」
|
| ぜったいあくは即答した。
| 麻呂は、信用はできないが信頼感あふれる師に恵まれたことを感謝した。
|
|「残念ながら、どちらも死んだでおじゃる」
|「そうだっけ？ じゃあ、柴崎の双子かなぁ。
| ぜったいあくなら片方を助けたらもう片方が死ぬような仕掛けをがんばって作っちゃう！」
|
| 師との対話で、麻呂は吹っ切れた。
| ニャルラトホテプへの信頼感はまやかしだ。奴は、麻呂を利用しようとしている。
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ヽ. .:イ: : :／: : : : : : : : : : : }: : : i: : : : ｀ヾ. j}、
... ＼ ／: : : :/: : ／: : : : : : : :/: ｲ: : 八: : : : : :.＼ j}
У:,ｲ: : :./: : /: : : : : : : : :ｲ:./ﾉ: :人: : :ヽ: : : : : ヾ
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. 八i人: : : :!kｬ才笊ミｘ'" ／イ `≧ｘzｭxく､: j: i: : : :.「´
. ヾﾍ: : : 从X {ｒｔ:::):::} ／´ ｲんr:::ﾊヾ:>':/: : :/:ｲ
/: :{ﾄ､: :ヾ:､ヾゞ- '’ 乂x::;ｿ "/;ｨ: : /:/:| ゲェー！？
... /: : : ヾ.＼:ヾ '' ''' 、 ′ ,,,￣,,, イ〃: イ/: :.! なんで麻呂が翠星石の婚約者なんですかぁー！？
.. /: : : : : Y iﾄ:ｰヽ /: :`ｰ一'｀ヽ. ／: ;イ/ｲ: : i|
.../: : : : : :{｀Yｼ :＼ {: : : : : : : : : :} ァ1" ,ﾘ:_: : :八
/: : : : :.ィ/￣,>ｬi j}＞､廴_＿___: :.ノ_ ．ｧｒ=k￣ヽ-} : : : ヽ
: : : : :/:./ / /¨.ｨ:､i} _≧x-‐≦ ¨ ｒ‐'､ ヽ ＼ } 《ヽ: : :、:＼
:. :. :./.:.{ ´ .ｨ） .イ::r‐{:::}=ミx. { / ﾉ.:.ﾊ: : :＼: :
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| 衰えた心と体を鍛え直しながら、麻呂は翠星石を側に置いた。
| 決定的瞬間に、側に居てもおかしくないように。
|
| そして、麻呂の側が一番安全だと、『血族』に思わせるために。
| 最初の躊躇から、麻呂はニャルラトホテプへの接触を報告できずにいた。
|
| 報告してしまったら、麻呂の願いはかなえられなくなるのではないかと思ったのもある。
| 麻呂の願い……復讐。
|
| 麻呂重の魂を捕えているなどという妄言を聞く必要はない。
| もし事実だとするなら、麻呂は愛娘の魂に平穏をもたらす義務がある。
|
| 麻呂は何もしなかったに等しい。
| ニャルラトホテプとも接触しなかった。
|
| 奴は、最初の接触の際に囁いただけだった。
| 『次の満月の晩、翠星石と麻呂重の魂を交換する』と。
|
| 麻呂は一ヶ月で牙を研いだ。
| しかし、ニャルラトホテプと対決するというそぶりは見せなかった。
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, i i |i ' ｉ :l | | |E! !
i l l |l 厶斗┼-ｌ ｉ |八） l
| i ! l「从､ / l/ i八 ｲⅥ | ｉ ｉ | ……貴様、いい目をしているな。
l il | Vif弌抃 / ィ炊弐矛} :! l | | なるほど、シックスの紹介だけの事はある。
|八 ｌ ﾊ 込ﾘ∨ ゝニ ' ﾑ :| ｉ | i ドブより濁った。最低の目だ。
. ﾄ ∧ ノ ノ ! ,. ! ! 从
. ｉ ｉ ∧ ` ー―ｧ ｲ 厶斗＜
. | l ＼ ￣ , ´ﾉ / / ｉ i
八 i| ／（ヽ .／, ＜ / / .| |
＼ lレ' i／∠∟ｨ＾∨ ,ｲ x≠ ､
. ヽj ｲ ー‐┐!/ ／ ＼／ ＼
. ／ ! ￣ Y´イ ／ ＼
／ |∨Vvイｿ ヽ
／ ／i.:.:.:.:.:.:.:i∧ｨ ',
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| ぜったいあくの紹介で現れた女は、『結社』の幹部級の実力者だった。
| 劉備三兄弟のように目立った武勲こそないが、そこが逆に曲者だ。
|
| 趙雲 子龍 星。
| 防衛戦や撤退戦、陽動などに優れる縁の下の力持ち。
|
| 最高の負け上手。
| 既に勝敗の決した戦場において、彼女ほど恐れられる将はいない。
|
| 一度星が現れてしまえば、討ち取れるはずの敵を討てず、奪えたはずの資源を奪えない。
| 最低限の犠牲を持って、あまりに見事に味方を守る。
|
| 麻呂は何度か戦場でまみえ、その度に煮え湯を飲んできた相手だった。
|
|「孔明の犬が何の用でおじゃるか」
|「その孔明殿がおかしい。」
|
| 稀代の神算の持ち主が、何を囁かれたかは分からない。
| しかし、一つだけ確かなことがあった。
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/"'-..,;;;;;;;;;;;;;｀''-..,,_;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;..|
ﾄ:::::::::｀''- ..,, ;;;;;;;;;;;;｀'' -...., . .- ''´|
i:::::::::::::::::::三 ｀'' - ..,,;;;;;/;;;,,..-'イ;,
/ﾆ､::::::::::::::::三 ､;;;;;; ｀"´ ,,,,, i;;;i
{ ( _',::::::::::/ "" |/
', '<i ヾ:::::::i ､､,,三、 ,,.-、 i
',､ヾヽi:::::i '-ヽソヾ /,'ｯﾌ､i
ヽ__.. i::::i ､ ￣ﾉ | ;ﾆ ノ.i
ﾉ,.-| i::i | i
. i,ｨ''"', ／､_ :::: / 奴を、ニャルラトホテプを何としてでも討ち果たす。
/',',', ', ／ ヽ_ノ /
. ｲ',',',',', ', ', ( ,.---::;;;;､_,. } /
/ '',',',',',', ', ',- ､ ,.__`ｰ´ノノ
,.-イ ''',',',.',', ',:', ,ノ ／､,,、
( {´ ',',',',', :',.','---─ '´ﾘ ', ヽ
''´´ヽ((''- .., ',',',',', .',.',ソ ./ / ',) }ｰ..,,,
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| その為の明確な、志を同じとする仲間を、麻呂は得たのだ。
|
|「勝負は満月、それまでにひよっこどもを鍛えにゃならんでおじゃ」
|「それぞれを特化に育てればいいのだ。最悪、翠星石を守る盾とする」
|
| 今現在、歌舞伎町にいる三人の新人は、麻呂と星がスパルタにスパルタを重ねて磨いた隠し刃である。
| もはや新人の域を遙かに超えた実力。『血族』の次代を担ってもおかしくないメンツだった。
|
|「小娘どもでは龍田が抜きん出ておるな、多少危なっかしいが」
|「そこは石田あたりと組ませればよい。あのコンビなら並の悪魔には負けぬでおじゃる」
|「天龍は？」
|「あれは今一歩じゃな」
|
| しかし、麻呂は彼らの命を惜しまない。
| ここでいらぬ情をかけては、ニャルラトホテプを打ち果たせない。
|
|「三人目は誰にするでおじゃ？」
|「こいつはどうだ？ 実力はあるようだが、いまいち発揮できておらん」
|「死地にて開眼か、できるかな？ まあ、よかろ。最悪壁にすればよい」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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にゃるるんの底がチンピラ程度なのか敢えて使ってるのか
判りますwww
麻呂ぜったいあくの身内だったのかーｗ
答え１ キュートの翠星石は突如反撃のアイデアがひらめく
>>588 ： ◆BOfUUEthUU
>>589 ： ◆AWQD6Lb1uk
>>593 ： ◆Z0APLXykMM
答え２ 仲間がきて助けてくれる
>>578 ： ◆lGbW60L72o
>>580 ： ◆4eLgaI8N3I
>>581 ： ◆wZFOryiZkw
>>582 ： ◆uUUL1UxePw
>>583 ： ◆yYd9Z6eRjk
>>584 ： ◆cn/qYe9whE
>>586 ： ◆GoMmwhXw6.
>>587 ： ◆nzPELBqxOw
>>590 ： ◆ev50ICEEVE
>>591 ： ◆8O.A9CVpA.
>>592 ： ◆g.efF6ha4c
>>594 ： ◆CBWsOpHrbw
>>595
>>606 ： ◆TIENe3Twtg
雑談所
>>801 ： ◆MAROd..Uts
>>803 ： ◆CByxRbsj1.
>>807 ： ◆3DH52tljio
>>820 ： ◆mmsSEDCh.s
答え３ 尻尾を巻いて逃げるしかない。現実は非情である。
>>579 ： ◆u9Ls68fGDM
>>585 ： ◆fl15rilh2E
抜け・間違い等がありましたら修正お願いします
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ヽヽへ}ミﾐ ｀二ﾆノ ,、 jl ',` ―''" ,l!
ヽ二ﾉミ' ,ィ'" ﾄ、 ,! 影麻呂！
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| 麻呂の叫びに、芋虫めいた巨体の式神が応じた。
| 爆発的な呪縛で、『異端審問官』どもとニャルラトホテプを絞めあげる。
|
| しかし、それは影麻呂の顕在化を解消するだけのエネルギーが必要であった。
| モズグスや『医者』の足止めはできたものの、麻呂の式神はあと一柱。
|
| 背中を任せていた増麻呂が、双子の『異端審問官』に切り刻まれる。
| その隙を縫って切り込んできた『拷問吏』のかなてこが、麻呂の眼球を狙い打つ。
|
|「もらったぞ」
|
| 目はフェイント。本命は脚。
| 脛から先が切断され、麻呂はもんどりうって倒れた。
|
| 片足では、満足に戦えまい。
|
|「……と思ったか！？」
|
| 麻呂の手から放たれた炎の槍が『拷問吏』を貫き火ダルマに変えた。
| 剣など遊びのようなもの。麻呂自身、術の方が得意であった。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ|
|丶､ ;;; __;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_,,: ィ";;_|
ﾄ､;;;;;;;;;;;;;;;｀ ` '' ー -- ‐ '' ";;;;;;;;;,:ィ;:;!
,';:｀`' ‐ｮ ､ ,_ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; , - '"l;:;:;:;:l
l;:;:;:;:;:;:;ﾐ ｀ ` '' ｰ -‐ '" ,ﾘ;:;:;:l
l;:;:;:;:;:;:;:ゝ く三) (三ｼ ｀ヾ;:t、
fﾐ{;:;:;:;:f'´ , -−-_,, _,ｨ ､_,,ｨ,.-−､ };f }
l ﾄl;:;:;:;:l ､,ィ或tｭ､ﾞ:ミ {,'ィt或ｱﾁ l:l,/
ﾞi,tヾ:;:;:! ｀ヽ 二ノ ﾄ ` ‐''"´ l:l:f
ヽ`ｰ};:l ,r'､ ヽ ﾘ_） ムルタニ！
｀"^l:l ,/ﾞｰ､ ,r'ヽ l モリモ！ 貴様らの出番でおじゃる！
ﾞi ,ノ `'" 丶. ,'
ﾞl､ ′ ,, ｨrｪェzｭ､,_ 〉 } /
',ヽ ヘヾ'zｪｪｪッ',ｼ' //ヽ
} 丶、 ` ｰ--‐ '"'´,/ノ:.:.:ヽ
/l 丶、 ,.ｲ:.:.:.:.:.:.:.:丶､、
,r'"^l ! ` ー‐;オ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.,ノ ,}、
,. -ｧ＝く（:.:.:.l l ／/:.:.:.:.:.:., - '" ,／ ヽ、
, - '"´ ／ ,／｀＞'t､_」＿＿_,ｨ'ﾞ,ィ,.: -‐ '" ,. -‐ '" ＼
／ ヽ-（ / / f }li, ,. -‐ '" ＼
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 麻呂の隠し玉、最強の式神二柱を召喚。
| 樹皮を鱗のように纏った大男と、龍と虫、そして森の混合生物のような怪物が顕現する。
|
| 巨体に似合わぬ身軽さで、ムルタニが麻呂を拾い上げ、『拷問吏』らを飛び越える。
| 挟み撃ちからの脱却には成功。
|
| その間に、モリモが『拷問吏』を踏みつぶし、双子の『異端審問官』をなぎ払う。
|
|「うごごごおおおお！ 竜め！ この忌まわしい怪物めが！」
|
| だが、誰よりも早く呪縛を脱したモズグスが、その手の巨大な経典でモリモの頭部を殴打した。
| 物理的な打撃に見えるその一撃だが、実際には神の守護により凄まじい魔力を放っていた。
|
| 地響きを立てて倒れるモリモ、雑居ビルに大きなひびが入る。
|
|「勘弁するでおじゃる」
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ｲ }7ニ{ ﾇ{ ハ
ハ }非ｲ 7/ }!
|! }ﾄx ＿＿ﾉﾆﾐｚ＿＿ ｚｲ{ ﾊ|
|! }ﾄx ､ｚvy〜ｧｫZ⌒Vyｲ〜ｚｧｭx7ア､ヾ
}} }トｒ'￣~~´ ｀ ｚ八x＿ ＿ {ハ } ﾑ
|! 7{ 7ｫァ=―､ｭ〈´ T77ア￣ マ ヾx レｲ
ｊ|! 7{ /ﾑ7 Ｙﾊzxy｣イ{! ﾘ ｊ7 ７ﾘ
ﾏ ハ 八 ﾉ´ハ￣ｊﾄｚ≧ｭ＿ノ ｲ{７スﾌ 大丈夫ですか？
ヾ 〕ト､ ≧≠ Z｢ | j!Z７ ｀ヾ{ニニ イﾊ
}≧ｭｘ＞ ｚイ ｒ ! | ｊ/ _ノイ 人
{! ヾ＼｢{､ ﾏ ! |/ /／ニニ ｲ }
丶 个､ j! //ニニｊ イ ／ヽ
V/ _｣! ハ {!ニニニ） ／ /
|′ニ! } /ニニイニ≠ 人＿
ﾏ }! ＼ /ニ≠´ニイ イ￣ ｲ{
Y ﾆ} ＼ ,ｲ イニニ≠´ イ￣￣､
ノ イ ＿ニ イニ≠´￣ ￣￣ ≧､
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| モズグスの猛攻でモリモがひるんでいる隙に、『医者』がボロ雑巾のような『拷問吏』を助け起こす。
| 神の加護による治癒の術で、折れた腕を無理やりつなぐ。
|
| 起き上がる『拷問吏』。動きはややぎこちないが、戦線には復帰できそうだった。
|
|（これは……どうしようもなさそうでおじゃるな）
|
| ニャルラトホテプは麻呂を一瞥したが、その意識は逃げた翠星石に向いているようであった。
| というか、麻呂に注意する必要がないほど、麻呂は追い詰められていた。
|
| しかしならば、と。麻呂は思う。
| 星がニャルラトホテプを討ってくれれば。
|
| それが無理でも、翠星石さえ逃げのびることができれば。
|
| 麻呂は、翠星石に託した聖遺物の事を考える。
| あれがあれば、翠星石は誰にも捕まるまい。
|
| シックスの隠し持っていた、恐るべき夜陰の招き手。
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圭圭圭圭圭圭圭主主主王王王三三三三三三三ﾆ,. -―- ､_
圭圭圭圭主主主王王王三三三彡彡彡彡彡彡彡彡三ミヾ三≧､、
圭圭圭圭主主主王王王三三彡彡彡彡彡彡彡:ｨｲ彡=ﾆ三ﾐヾ三三ミｰ､、
圭圭圭圭主主主王王王三彡彡彡彡彡彡彡彡彡//ィ彡三ミﾐヾ彡三三ﾐ
圭圭圭圭主主主王王王彡彡彡彡彡彡彡彡彡://ｨ彡彡イ三ミヾ彡三三
圭圭圭圭主主主王王彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡ｨイ三テzﾐ'､'三三、
圭圭圭圭主主主王彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡ｨ彡ｱ／￣ `ヾﾐヾﾐ
圭圭圭圭主主主彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡´ ,:'´ ﾞ!ﾄ'、
圭圭圭圭主主彡彡彡彡彡彡彡彡／￣ ＼三三//// |l|li
圭圭圭圭主彡彡彡彡彡/⌒ ＜´ ／＼ミ工メ､、 ﾘ!l|l
圭圭圭圭彡彡彡彡彡／ ヽ ､ { , -tｯﾘ｀ヾ':.:.:.:.:.ｨ＝=/..jl|l
圭圭圭圭彡彡r─ 'ヽ __＼ .ｨ＼ ｀ ノ ヾ三ｼ''" | /ｨtfiメy'ﾘﾉ!
圭圭圭彡彡/ ＼ __ヽ { ヾ/////三彡' !l:.:`'テﾗf//ｲ
圭圭彡彡／ ヽ ＼ ｀ー ' ﾉ//////彡 |:.:.:/:.ﾉ八{｛| これ、なんか臭うからやるよ。
圭圭彡彡./ ＼ ＼ レ' ｀- イ////イ ',:.:,ﾘ'ﾉﾉﾉﾊl|l
主彡イ´/ ヽ ヽ ', ヽ/////, '､__ --彳'////八lﾉ
王/ ,ｲ! ', 人 { ).} ヾ ﾘ{、 丶｀`＝==ｧ,ｲﾉﾉｲ////f{
./ /!::! ≧､ ∨ ＼−' ﾉ ＞-､'､丶､｀二二´ｲｼｲﾉﾉﾑfｲ |l|
{ l |:::! ヽ { j i ,￣ ＿＿ ＞ ､ﾃrッﾁ/ｲ/ﾉ/／|i{ |l!
l ヾヽ::､ 丶二.ﾉ イ.t──＜⌒:ト､ }jｲjﾉﾉ////ﾊ{ ,ﾉﾍ ,jﾘ
ヽ ヽ＼ト ＿ イ:/ノ:/ l. 丶 ＿＿／,ｲfr彡∧ムヾ、 /´
＼ヽ｀::ー'::￣イ / ﾘ j／￣ ￣｀ヽ {!
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| 趙雲 子龍 星の事を問い詰めようとシックスに面会した麻呂への答えは、古びた石製のくさびだった。
| そのくさびからは恐るべき神性があふれ出しており、麻呂は目を覆った。
|
| あまりにもまぶしすぎた。
|
|「これは……なんでおじゃるか？」
|「ロージェノムに取られちゃわないように隠してたんだけどさ、
| あまちゃんが引きこもりになった時の錠前がわり、じぇじぇじぇ！」
|
| 麻呂は震える手でくさびに触れ、すぐに耐えきれずに布でくるんだ。
| 流石はぜったいあく、やっていることが無茶苦茶だった。
|
| そして、曖昧と狂気に挟間にあるとはいえ、シックスは全てを理解していた。
|
|「有りがたくお借りいたします」
|「若い子に貢げば大喜びされるよ！ 物で釣るとか、麻呂サイテイ！」
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／／:::／:::;::: { ‐┼‐！ ｀ヽ.
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! |:ﾚ' 之＿ |::ﾘ!/;'::.:| /j丶| ｀、
｢ ｀￣/ﾊ/〃:/:ﾉ / /_＿＿ }
. {, "″／/::.://､|/ ﾚ'´::.::.::.::| ￣￣´
! ／::／/ ７lヽ r':l::.::l::.';::.::|
ヽ､ _ ≦彡'／, ノ:|:|::.::|::.:';::.l|
｀ヽ /冫く ,ｲ::.:::|:|::.::|::.::ヽｌ|
r勹 ∠竺三ﾐｘ_::.ヽ::.::.:ｌﾄ､
fﾊ/ /ﾑ: : : : : ｀ヾ}::.::＼:|:::｀、
//:ｌ< //）: : : : : : : :lﾄ､::､::.::ｌ::.::.:.
//j::| / {〈: : : : : : : : :.| :ヽ｀::.:l::.::.:::.
{〈l::|:l ﾊ{ |ｌ}: : : : : : : : : ＼}::.:､:|:.::.::.::
V!ｌ|:|釗 | Vﾊ: : : : : : : : : : ヽ::.:､::.::.::.::､
{|:||:| l ! {｣ ﾄ､ : : : : : : : | : :|::.::､::.::.::.:ヽ
〈|:||:| { | {｣ } :ヽ : : : : : : l /ﾊ::.::.:、::.::.:::ヽ
〔｣:||:|！ l {｣ }: : : : : : : : ／: /}::.::.:｀、::.::.::.:＼
└ﾍｌｌ｣_｛ ∨l ｢ヽ､:_:_: :_:_:_∠ﾆ＝、::.ヽ::.::.::.::.:ヽ
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| しかしながら、副作用の心配もあった。
| ロージェノムのように、強すぎる神性は人間のあり方を破壊する。
|
| 故に、翠星石に渡すのは躊躇われた。
| だが、そうも言っていられない。翠星石なら問題なく起動できる。
|
| そう考えて、麻呂は翠星石にくさびを押しつけた。
|
| 太陽神アマテラスが、天岩戸に籠った際に、岩戸を動かされぬように差し込んだくさび。
|
| アレを使えば、翠星石は誰にも手の届かぬ所へ隠れられるだろう。
| あるいは太陽を奪い、地上に久遠の闇をもたらすことも可能だろう。
|
| 麻呂は、翠星石が逃げのびる事を願っていた。心から。
| 娘の妹分。あるいは親友の娘。恋した女性の娘。
|
| 幸せになって、欲しかった。
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なんというマローの魔術師ｗｗｗｗｗｗ
こういうキャラの独白見てると
あんだけ魑魅魍魎揃い、人の心を捨てたものばかりとか言われた血族トップだが
何だいいやつばっかじゃん！絶対悪もいるけど
やる夫の親父から見ると健全健全！と思うじゃん
あれか、神格が高すぎてうかつに名前を呼べないとかそういうの……じゃないんだろうな、ぜったいあくだしｗ
って感じの格言があったのを思い出す
ヾ (;;` r‐､ ):.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.)ヽ:.-┼:.:.:.:.:.:.:ﾉ|:.:.:.:.:.:.:.ﾉ|:(".ﾉ:.:.:.:.:.:.:-┼{.o oi:.:.ヽ
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ヾ,_,,___,,ノ:.:.:..─┘:.:.:.:.:.ﾉ|:.ﾉ 彡'(／,,_i`" Yヽ） ) 丿 V `ヽ､:.:.:.`‐ .'":.:.:.:.:.:.:.:.:｀‐--‐ ' "
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ヽ,､ `､:.:.: , '"::::::::（_人_,,从, '", -‐ｰ────ｰ‐- ､ ヾﾉ￣:::::::::::::::::::` ､ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
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| 激情に駆られて式神に襲いかかるモズグスが、突然倒れた。
| 巨漢の『異端審問官』は、見た目こそ力強いが、実際には日々の過酷な祈りのせいで、肉体は常に限界であった。
|
| 急に動かなくなった膝を見降ろし、モズグスは双眸から火を噴いた。
|
|「んんんなんということ！ 神の試練か！？ まだやらねばならぬことがあるのです！
| 我が脚よ、真実の信仰を持って動きなさああい！！」
|
| 叫びながら、経典で脛を殴打。痛みを感じないのか、己の足をへし折った。
| 当然、戦闘能力は極端に下がる。隙を見いだしたのか、モリモが巨木の尾をモズグスに叩きつける。
|
|「うびらば！？」
|
| 吹き飛ぶモズグス。ニャルラトホテプは悲しげに彼を見つめた。
| 思っていたよりも、モズグスは役に立たなかった。
|
| 『携帯式サバイバー』を打ち込む必要はなかったかもしれない。
|
|「ニャルラトホテプ、お師匠様が……ッ」
|
| 裏切りながらも、師が心配らしい。
| 愚かな『医者』を一瞥し、ニャルラトホテプはゆっくりとモズグスに近寄った。
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__ -一'＾ Wﾊ、
, ＜ ニﾆ、ﾆ二ﾍ
/ ィ´ ､ ! ∧ 『人』と『動物』の違いとは いったい何か……？
; ___／!/ ＿ | ', わかりますか？」
. ! / ＼/, ─｀ レ､ ﾚ!
. | ｘく. / ＼// _L∟ 、| ／｀ヽ それは『天国へ行きたい』と思う事だよ。
V 》 | </ｌ_ ｔﾋﾂ´ //￣ ィく } 人はそう思う……犬やオームにその概念はない。
l二二>_ヽ l ', / l } 〉 } |
.. ＼ｆでｿ |'"ｉ 〉 ヽl l r‐' ﾉ、
V l! { ´ フ ｌ ､ |￣ ｢ﾄ､
ヽ l! ｀ __,ｒ=─ │ ＼ｊ l.l＼＼／
. ＼ ﾉ´ __ ノ | / //（）＼__／
ヽ ´ └‐/ , '/ (ヽ:::::::/:::::::
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| そもそも、これだけ手をかけた存在だ。使い捨てるには惜しい。
| ニャルラトホテプがモズグスに施した術のは『サバイバー』だけではない。
|
| 『ジェイルハウスロック』による記憶干渉。
| モズグスはこれにより三つまでしか記憶できなくなった。
|
| そしてそれは、常に憤怒と暴力で覆い尽くされる。
| ひたすらに怒り狂う怪物。しかし、その視線を避ければ記憶されない。
|
| 前を見て、その方向にあるものだけを破壊しようとする。
| それが、今のモズグスだ。
|
| そしてさらに、たったいま。
| ニャルラトホテプはモリモを掴み、それを分解した。
|
| 魂を持たぬ式神故に、肉体のすべてを余すところなく分解。
| 魔力の結晶体ともいえる『DISK』へと変化させた。
|
| これと同様の事を、多くの異能者が行える。
| 封印像への封印や、アリカの《蒼天の青玉》へ封じ込めるにも、似た技術が扱われる。
|
| しかし、ニャルラトホテプのそれは、人間の行うそれらと、次元が違った。
| たった今、力を振るって戦う悪魔を、本来の契約を無視し一方的に奪うなど……人間業ではない。
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_,,. - ..,_
,.イ‐-、 丶、
/ ｉ ', ﾊ
. ,' ヽ. }、 !i
i F‐､{ ＼ ,ｨ.!
/¨ヽ. l: :l :〉>: ｀:ｰ一';ﾙ'
,..ィi:ｆ:ゝヽ {＜ヽ〉: :i : : : :》:} 『ホワイトスネイク』！！
／_;.::l入__､ :l.i: ｨｔ:ｯ､ｼ、 ;.ｨｆﾌ
. ／:::L.ﾉ:::i: : :.l: : )）: :￣ : : ,:i ｀/、
／::::::::i::ｒ‐'ハ: : ＼' ｉ.: : : :._'´: !:/:::::ヽ
.／:::::::::／ﾄ､ｰ'::::::;＼: :＼: : ←-｀ｵ:::::::::::::',
::::::::::::/::::::l::::＼::（ ):::/.￣ ヽ:｀ニ/::__::::::::::i
::::::::::〈:::::::::i::::::::::＞::⊥..__,,.彳ヽ::（_ ｉ::::ノ
￣｀ヽﾚ-､:::＼::::::::___:::::＼ ｌl. レ'" /:/
:::::::::::ﾉ:＼:::::::::∨ ｒ':__..ﾉ__ｌl 〈::}.
::::￣::::::::::＼:::::::} ／ i ＞':´￣: 〉､
:::::::::::::::::::::::::）､::＼ ／ l／: : : ､: : ／: : }､
::::::::::::::＿:_:/::::ヽ::/l /l: : : : : :.}／: : : /: i
::::::::::::::::::::::::_＼:::/ ｌ/l i: : ､_ノ": : : : /: : iヽ.
::::::::::;:::::'"´:／ 几 /ｉ l ';: : : : : : : :l / : :/:./
::::::::::::::::::::// /::::::｀::ｰ.､ V: : : : -‐' : i: i: /
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| 圧倒的なパワーを前に抵抗できず、純粋な魔力の塊に戻された式神。
| その強靭な肉体を、ニャルラトホテプは躊躇わずにモズグスの頭部に埋め込んだ。
|
|「おおお、なんということ。我が祈りが神に通じたか……」
|
| 変化は、劇的であった。
| 樹皮のような鱗におおわれた強靭な手脚。
|
| 背中に生えたうろのような二つの瘤。
| 先ほどから物理的に漏れる炎が、その激しさを増す。
|
| ……松のような樹木がねじりあうようにして、形作る肉体。
| されど、石造りの彫像の如き荒々しくもシンプルな頭部は、人のまま。
|
| 二つの眼からは真っ赤な涙がとめどなく溢れ、口の端から漏れる火の端に触れじゅうじゅうと蒸発した。
| 人ならざるものへと変り果て、しかしその信仰は衰えぬ。
|
| だが、ああ。なんと哀れなことか。
| その信仰深さゆえに、その怒りの激しさゆえに。
|
| モズグスは、神に背く冒涜者の走狗となった己に気付かなかった。
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`ﾘli巛ﾊ《ﾊﾘﾊﾚｆﾚｆ''",;.-‐''"""'`::::.....ﾐfxﾐ,, `;,
l, ､""''''''''''''"""""~ .....::::::;;;;" `ヾﾐx7_ `':.
/ ヽ:. ..::ii::.. ....::::;;;,, ヾﾐw,,_ヽ
l;_ ;, ..::/" ...........___........- ....::::;;,,, `;ﾐ≧､:::... すばらしい……
ヽ;;,, ,,;;,, ::....:::r;;;;r-―＝＝ー､ ...;;;;;,, ;; ﾐxw:::.. 素晴らしいお姿です、お師匠様！
ヽl;;Y ヾゞ::::::l :.'",,-―---､ヽ、 ..::;;;,, ;; ﾐｦ ::.
ｌ::.i:.,,__ ..:::::::::l :::.. ヽ`-',,,ノﾞ li:. ;;, ;; ﾐ≧:::
ヾﾉliﾊｷﾐx ..::ヽ :::ｏ..~ｕ" / ...::::;; ,;; ﾐZ:::::xﾐ
/ ..::::.:.:ﾐ≦ ..:ヽ､⊂⊃::...／ ...::::;; ,;; ﾐ≧,;xﾐ;;:
/ ..::.::::::.:.:ﾐ≧_.. ｀−-‐~..:: ..::::: ,,;: ﾐwミx::::;;;:
／ ...:::::.:..:..::..::...::ﾐ≦ ...::: ..:::: ,,,,..::ミWゞ;;;:::..:.:,;
／ ...:::::::::::::::..::..:: ﾐxw ..:: ..:: ,,...::: ,ミw,,;;;;::::::
／ ....:::::::::::::::::: ....::::;;;;;;;;;;ﾐ≦k;;,, ,,...,,,..::xwミ.;,.;:;;;:::::::
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| 感涙する『医者』。小躍りする双子。
| それらを冷めた視線で追いながら、麻呂は最後となった式神に身を預けた。
|
|「……無茶苦茶でおじゃるな。
| やはりニャルラトホテプ。貴様の誘いに乗らずに正解だったでおじゃる」
|
| 挑発的に笑う麻呂。対して、無貌の怪人は興味なさげに視線を傾けた。
|
|「芦屋道満麻呂。私にとって貴様は、翠星石を捉えるための道具にすぎない」
|「麻呂重の話も嘘でおじゃったか」
|「麻呂重？ ああ……あの娘の魂は、確かに私のものだが？」
|
| 麻呂は目の前が真っ赤になるのを感じた。
| 足を切断された痛みで、少し鈍りつつある視界。それが突然開けた気がした。
|
| 怒り。モズグスに負けぬほどの憤怒が、手負いの麻呂を奮い立たせた。
|
|「貴様！」
|「すぐに、あなたも私のものとなる。喜ばしいではありませんか。
| 同じ者の手にかかり、同じ場所へ行き、混じり合う……」
|
| 挑発的に微笑みながら、不意にニャルラトホテプが彼方を見上げた。
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| l i___》: : : : : : : : 《; -ｧ :l l
│ l ト-｀ｰ-､/: l: :ノ イ : : | l
│ 〉 rｆ::ｊぅ､｀ : : l: ｨｆ::jﾌ: ヽ |
│/ｒ: ´￣:／:/ ', ヽ￣: : :ﾊ.!
V: :!: : : :': : : 、: :〉: }: : : : : :lｊ___
,.─' : : : : : : : : ,-___-､: : : : : /: :ハ
. 〈 : ｢ヽ: l : : : : : ｒ‐'--' フ : : : ,': }）: /
＼ー:人: : : : : ｀ー :‐' : : : :ﾊ_:_;/ ふむ、孔明も案外使えませんな……。
＿＿／￣:::::＼: : : : : : : : : : :／/
. ｘ＜: :￣￣: : :／: : : /: : l:::::丶-: ─:::-ｧ':／
,....:::-:─<ヽ: : : : : : : : : : : : :／ : : :l:::::::::::｀ー:一:／
／:::::::::＼:::::::ヽ＼: : : : : :l:_: ／ : : : : :l : : :_:_: : : : /: :＼
／::::::::::::::::::::ヽ::::::::Vﾊ: : : : : : : : : : : : : :l ／ : : ￣:７ヽ : : :＼
. /:::::::::::::::::::::::::::::::':;:::::V |: : : :,.―---─ァ' ー:─:‐ｘ:' : : :＼＿:_＼＿
;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::';:::::'_|＿/ ヽ ｆ´: : : : : : :/ : :＼ :く ＼ : :）:＼＼
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∨:::::::::::::::／:::／:::/ヽ:::::/ ／: :￣: : : :}＼ : : ´:ｆ⌒ヽ‐'ﾆニ´ィ: ::/l:::::ヽ
. Ｖ:::::::／::::／:::／:::::::／ 〈: : : : : : : : / : : ＼: : ＼__ﾉ）＼::::/:／:/:::::::::|
∧:／:::::::／:::/::::::／ _ﾉ: : ー:―:ｧ:､ : : : ﾉ＼ｰ一' ヽ/:::::/:::::::::::l
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|「ほう」
|
| 麻呂には、その言葉の意味が理解できた。
| 何者かが、この新宿を訪れた。
|
|「まあいいでしょう。ここまで来ることは到底できはしない。
| だって、そうでしょう？」
|
| 不吉に微笑むニャルラトホテプが、新たな呪文を口にした。
|
|「闇の中から蘇りし者、『リンプ・ビズキット』……。
| 我とともに来たれ……闇とともに、喜びを分かちあわん……」
|
| 錆びた鉄を擦り合わせるような、不快で、聞く者を不安にさせる呪文。
| どうしようもなく絶望的な予感に襲われ、麻呂は口元を覆った。
|
| ニャルラトホテプの行いの意味を理解したのだ。
|
|「さあ、リベンジマッチだ。『リンプ・ビズキット』」
|
| 今再び、歌舞伎町は死者の巷に変わる。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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ﾊ;;ｘ;;入 "⌒ﾞ/^i:::ﾊ
ｲ:::Lr＜ “ ” ilﾞ)/Y」ﾂ ううぅ……おおぉぉぉお……。
く＞::::::::::L「Vﾂ くL」ﾄ，
Lｪｪｪ::::::V:::/ ， Yノ」
⌒)ﾊ::;;:;;::L,, ，r':::」 /ﾊｰz＿,≦Σ
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.i:::Yﾊ::」/::::::ｲ ： ヽ::::(⌒}::ーｲ }:::::ﾊ. ﾄﾙ.!ｉ i
.Y:んﾊ::::::::「::ヽ ’ Y::ｲ {::「｀Y /::::::::;;ゝj::以|fi
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ゝ;:::;ﾍ::::/ﾍ-く::`:.､ ﾙｲ j」 !」 l;;」 ﾞY:(
L::V;:ｲ Y)::} ’ ； ji ．jlx-､ '介 _」
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| 地の底から響く無数の呻きを引き連れて、災厄の人間もどき、
| 『リンプ・ビズ・キット』が再稼働した。
|
| これが存在する限り、歌舞伎町は透明な死者で埋め尽くされる。
| これが存在する限り、何者も助けにはこれない。
|
| 来れるはずがない。
|
|「『バカめ』って……言ってやるです！」
|
| だが、次の瞬間『リンプ・ビズ・キット』は消し飛んだ。
| 一瞬で、跡形もなく。
|
| 神々しき、不変にして無敵のパワーが、瞬時にアンデッドを薙ぎ払ったのだ。
| その圧倒的な熱量に晒されたのは、不可視のアンデッドだけではない。
|
| 『異端審問官』も、怪物化したモズグスも同じ。
|
|「ぐ、があああああ！！！？」
|
| 悲鳴をあげてのたうちまわる『医者』。
| 暖かくも慈悲に満ちた光輝は、彼にとっては劇薬であった。
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＼/＼／＼;;;;;;::::::／ミミ`ー､X〈:::::::::ゝL Y:::! i::::) i-'イﾉﾉ 7 / ,べ/彳|:::::::
／／/:ミミ二二;;;;ゝ＼;;;::::へ＼!:::（.(;;／／::::ゞ.ゝY／ｷ;;,,ヾ:::
|/ | L ／``〉```~ゝ;;;::::::::::ヾヽゞ::））/ /／／ｨ―-;;;;ｷ:ヽ〉:
ヽ､//--' ／>ｰ←-≪彡 ,=ﾃﾃXｘXﾃﾃ=//..≫→--;;:::::ｦ:ｼ:::: おおおおおおお！！
>べ 〈 （;;;*::ﾐ::::::Y》ゞミﾐ〉〉 ||| 〈〈彡ｲ《Y:::::::(;;*ﾐ）::《::〈|:::: 神よ！ 素晴らしい！
／ __二―､ゞシ::ミ;;ｲゞ ミ `i i i i i' |三＼;;;;-ゞシベ::::|:::< 神よ！ 神よ！
|=､〈 ／￣￣ ,, Kﾐ ! !! ! ! ||へ￣￣＼￣￣ヾ:::
|::::〉.〉:::: ｲ ＿／~ .)ﾐ .||＿ ヾ ヾ ::ヽ
.＼〈::::: ／ べ ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,;ﾐ＼::ゝ ..:::
. ／ ∨/~ '~ﾐλ ／:::::::::::::::::::::::::＼i'''''''＼ ...＿＼く
. /::::::::Y::.. ,,;;;;;;;;;;／《;;/;;;;;;(~＼,,,,,,,／~);;;;） '''ミーγゞ〈
|::::::::| |::. ;;;;彡 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'' ::::ミヾ:::::::》〉
＼::::! 彡,,,イ￣Τ￣Τ￣Τ￣Τ￣Τ￣Τ~Τ＼:ミゞ Y
> i;イ | | | | .| | | .| _|;＼ミ.!:|
／::.. |:::::::i;;「￣Τ￣Τ￣Τ￣Τ￣Τ￣Τ~Τ/;i;i;i;:Y/|
ト＼ :i:::::::;i;;|＿_.|＿__|_＿_.|＿__.|＿__|＿__.|＿_|_|;i;i;i;i;:i::!|
＼::.. ∧i;i;У,-､二二二二二二二二二二二二,,-＼;;;ｨ::ヽ
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| 滂沱の涙を流しながら跪き、感極まったのはモズグス。
| 光を、彼の信じる神の恩恵であると勘違いしたのだ。
|
|「翠星石……馬鹿者め！」
|
| 喉の奥で麻呂は唸った。この光、麻呂を救った光が翠星石の仕業なのは見て取れた。
| 考えれば、すぐに分かることだろう。
|
| 麻呂が、隠れるために渡したくさびを、あの女は呼び出すために使ったのだ。
| 楔を外し、天岩戸を開放した！
|
| 開けゴマ！ ハローワールド！ 引きこもりの時代はおしまい！
|
| 深夜を照らす巨大な太陽。」
| 新宿中を余す所なく浄化する無限のエネルギー。
|
| だがそれは、翠星石の存在を脅かす超エネルギーでもある。
|
|「なるほど……あの娘の言葉は真実だったか！」
|
| 歓喜の顔を上げるニャルラトホテプ。
| 麻呂はその言葉を聞き咎めた。あの娘？
|
| 翠星石の『アンプ』能力を知っていた？
| であれば、やはり……麻呂重が、ニャルラトホテプを……？
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/"'-..,;;;;;;;;;;;;;｀''-..,,_;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;..|
ﾄ:::::::::｀''- ..,, ;;;;;;;;;;;;｀'' -...., . .- ''´|
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/ﾆ､::::::::::::::::三 ､;;;;;; ｀"´ ,,,,, i;;;i
{ ( _',::::::::::/ "" |/
', '<i ヾ:::::::i ､､,,三、 ,,.-、 i
',､ヾヽi:::::i '-ヽソヾ /,'ｯﾌ､i
ヽ__.. i::::i ､ ￣ﾉ | ;ﾆ ノ.i いや、考えるのは後でおじゃる！！
ﾉ,.-| i::i | i
. i,ｨ''"', ／､_ :::: /
/',',', ', ／ ヽ_ノ /
. ｲ',',',',', ', ', ( ,.---::;;;;､_,. } /
/ '',',',',',', ', ',- ､ ,.__`ｰ´ノノ
,.-イ ''',',',.',', ',:', ,ノ ／､,,、
( {´ ',',',',', :',.','---─ '´ﾘ ', ヽ
''´´ヽ((''- .., ',',',',', .',.',ソ ./ / ',) }ｰ..,,,
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| 陽光は、麻呂の味方だ。
| ムルタニは神木を媒体にした式神である。
|
| 植物にとって陽光はエネルギーの源だ。
| 昼にこそ、彼は真価を発揮する。
|
| ムルタニの放った突風が、『異端審問官』どもをひるませる。
| その隙を突いて、ビルの屋上から飛び込んできた影があった。
|
| 蝶のように舞い、蜂のように刺す。
| 真紅の槍矛をニャルラトホテプに突き刺し、見事に心臓を破壊した。
|
|「はぁッ！！」
|
| しかし、それだけでは止まらない。
|
| 白い竜巻と化した凶手は、切り、払い、薙ぎ、刺し、ニャルラトホテプを寸断した。
| ミンチ状になった神父を前に、返り血で真っ黒に染まった女が動きを止める。
|
|「ニャルラトホテプ、討ち取ったり！」
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,,､⌒ヽ, ,_／ どうかな？
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｀ l) ‐'/ノ,‐-―､
,-'ゝ⌒/::::::::::;;;;;;;ヽ、 __
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| だが、鬨の声は早すぎた。
| 瞬間で再生したニャルラトホテプが、殺し屋を。趙雲 子龍 星の喉首を掴む。
|
|「惜しかったな」
|「まったくじゃああああ！」
|
| ニャルラトホテプの黒い手が、客将の首をもぎ取ろうとしたその瞬間、天から救いの手が伸びた。
| そいつは空飛ぶデブネコの形を……していない。
|
| 炎をまとった白い獣が、太陽の光を収束していた。
|
|「一手、遅かったのう！」
|
| 不吉なものを感じたニャルラトホテプが、星を突き飛ばして退避。
| しかし、太陽光線は光の速さでニャルラトホテプを包みこんだ。
|
|「ぐ……げほっ、ごほ……っ」
|
| 咳きこみながらも顔を上げた星が見たのは、いつぞやラーメン屋であった青年であった。
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/ (● ) ﾉ
ヽ / / |ヽ
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:::::::::/ ＿＿ _ -‐'￣｀‐- ､＿::::::::::::::::::::::::::::｀‐ < とりあえず、
:::::Ｖ |::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀‐-､ _:::::::::::::::::::::::::::> ニャルを囲んで叩けばいいのかな？
::::::〈 __|::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ _:::::::::::::::／
::::::::}_r──´￣::::|:::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀‐､／ 常識的に考えて。
::::::´::::::::ヽ:::::::::::::::::::!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ ‐-､
::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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| どんな手段を使ったのか。
| 一瞬で現れた十人弱の集団が、ニャルラトホテプに対峙していた。
|
|「芦屋道満麻呂が我々を裏切ってニャルラトホテプに女とお師匠様を売ったのだ！」
|
| 干からびた声を枯らし叫んだのは、覆面の小男『拷問吏』。
| やらない夫は怪物じみた姿になって泣きながら光に祈るモズグスを一瞥した。
|
|「その翠星石は？」
|「上だよ、蒼星石さん！」
|
| 蒼ざめた蒼星石の肩を支えながら、アリカがビルの上を指さした。
| 光を放つ翠星石。太陽の権化となっていた。
|
|「あの……バカ！」
|
| どこで合流したのか、やる夫、やらない夫、蒼星石、アリカ、慎二の五人のほかに、
| 麻呂の部下として育てられた新人三人が集まっていた。
|
|「まあ、なんにせよ……」
|
| ニャンコ先生の放った光の本流の直撃を受けたものの、一見すると何の被害もないニャルラトホテプ。
| それが敵なのは確実であった。
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いいぞどんどんやれ
ω なんかあったかお？
且 やらない夫とアリカは、やる夫の神威《貸与Ⅰ》を使用してくれ。
ω やる夫も、華琳様の《貸与Ⅰ》だ。防具をもらうべき。
蟻 あたしは？
ω やる夫はサンダーガードだお。
且 いや、やる夫はアゲハドレスだろう。
ω ……ハイレグの次はドレスかお？
且 いや、僕にプレゼントしてくれると嬉しいなって……。
ω ……。
且 というか、僕は頭部と腕部が、やる夫は胴体が微妙。
且 だからやる夫が貰ったアゲハドレスを僕に流してくれればサンダーガードを渡そうかと。
ω 実際どっちがいいんだお？
∩ サンダーガードの方が物防は高いが魔防は低いな。
且 相性的には、耐ニャルではよく分からない。
且 ……モズグス様のビジュアル的には、ファイアガードの方がいい気もしてきたな。
且 ああ……残念……。
蟻 じゃああたしは蒼星石さんにプレゼント。腕、頭？
且 ダーククラウンにしてくれ。属性はダークで問題ない。
且 今さら性別がどうとは言うまいね？
☆ 言いません。
∩ オレは？
且 余ったね。ちょっといい武器を貸与するのがいいかな。
∩ たとえば？
且 グラマラスアクス。
☆ 《夜桜の舞》くっついてるじゃないですか。却下。
且 《連続攻撃》付きの武器、スライサー！
☆ 特殊武器じゃないですか、やだー！
且 じゃあ、クイーンビュートかバキュームアクス。
☆ まあ、いいでしょう。では、安価です。
☆ 墨目用の武器はどれにしよう
☆ 安価、4/23日中、酉のある方はフライング可
墨目の格闘攻撃 威力44 判定120%
１ クイーンビュート
威力16 判定15 二回攻撃可能
２ バキュームアクス
威力24 判定0 衝撃相性の攻撃可能
威力16 判定15 二回攻撃可能
ボスレベルが２５以上３０前後だと剣・ガンに強いがちらほら出始める域なわけで
２ バキュームアクス が妥当かと
属性攻撃は大事。物理だけじゃやってけねぇ
剣相性だけじゃ辛かろう
属性に目が眩んでｗ
ここは1で
安定狙いで
ｘ≦ ≧ｘ
／ ／⌒ヽ ＼
〃 } ヽ
/ {{ ', ',
.′ ; ､ } }
, ＼ ﾄ､ } }
>=ミ 〈 : ＼ } }
{ } : : : ＼ヽ : :.＼ ,ノ
-=ミ } : :} : : : ヽ.〉 : : :≧=-=≦／:}.′
___/ : : : : V .} :ノ_: : : // : : : : : : : : }.:〈〈 {
／i:i:i:{ 「㍉ }_ __} ＼ `ヽ_>〉 : :ﾊ.. : : : ｲ ://ノ｝
／i:i:i:ｉ:ｉ人 :` 〈 : : :} } : : : :≧ｘ＼ : ..)i} : : : {i|丿{rv′
／i:i:i:i:i:i:i:{ : :`ｰ=､ : : } } : : 弋''迹ﾊ_>x.ｿ : /_xfr㌻Y
.／i:i:r=-‐ｧi:ｉ{ : : : : : }..:..:乂_: : : : :釤 :ｘ≦′ : :{｀ﾆ=-.′ どうやってここに来たのですか？
./i:i:i:i:i:ゝ''”i:i:i:i:i， : : :.{ : : : : ｝} : : : : : :''” : : : :..:;{ﾆ=- ハ
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:， : : ＼..:.:ノ } : : : : : : : : : : : : ::},ﾉ=.,′i:',
i:i:i:i:i:i:i:i:ir''⌒/i:i:i:i＼..: . ＼ .{ : : : : : : : :.:⌒ｰ='′./i:i:i:i:i:＼
i:i:i:i:i:i:i:i:iゝイi:i:i:i:i:i:i:i:i＼ : : : :＼〉 : : : :_,,..,,,_-=‐_,ｨ .'′i:i:i:i:i:i:i:ｉヽ
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:／^{i:i:i:i:i≧ｘ : :..:＼ : : : :ヽ_￣”ノ/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:(__／i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:≧=-→､ : : : : :..::,ｲi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:}
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:{ {{ ｀¨“ニ彡i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/
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|「でっかい花火が上がったから」
|
| ニャルラトホテプの問いに、やる夫が上を指さした。
| 翠星石の呼びだした巨大な光。恐らく、大停電以上の怪異として、今晩は大混乱になるだろう。
|
|「さてニャルラトホテプ……僕らは勝ったぞ？」
|
| 蒼星石が不敵に、挑発的に笑った。
| 彼女の焦りが、やる夫には透けて見えた。
|
| やる夫も、翠星石の『アンプ』の事は知っていた。
| しかし、この凄まじいまでの魔力の放出が彼女にどんな悪影響を与えるかは想像もできない。
|
| それこそ螺旋王ロージェノムのように、後の人生をすべて、神への返済に充てねばならなくなるかもしれない。
| いや、それでもまだマシな方か。
|
|「ダメじゃ蒼星石！ 今じゃ！」
|
| 光輝を背負った純白の狼と化したニャンコ先生。
| それが、舞い降りながら警告を発する。
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〈廴,_ | ,／ハ
/⌒'ﾍ＼ ＼ /r‐＜ | / ./ |
〈f⌒7,ﾊ ＼､＼ /,ﾊ. ＼＼ ‖ ′ﾙ!, {
,ノ 八 ＼ Ｙ⌒'く/,ハ ﾐ} ﾉ廴,_ 彡
Ｙ ／ Ｙ⌒ヽ八(9_,んしミ //⌒!{ . 彳
| / 込)、 Ｙ⌒＼こ,, ﾑ `＼_,ﾘ ≧ /
i/ ＼{ (e、 ＼ ≦ ﾄ､ Ｙ .,, ｨ{ .ﾑ /
| 人_ノい､ 人 }f`ﾒ､ .‖ ﾘノ''丿. ｲ
} /＼_￣` |! rく | 防壁は裂いた！
ﾉ . ∨ ∧ ｜ | | 今なら殺れるぞ！
∧ . ＼ ∧ r;;; ﾊ |
∧ ＼ ＼ ` :==='′} |
＼＼` .＼ |} .{
＼＼ ＼ ,､ノ 〉
＼＼ ＼ ＼_ノﾉ┘
＼` ＼
＼ ＼
＼ 廴
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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| 防壁……？
| アリカが自分の拳を見つめた。頭蓋を砕いた感触を思い出す。
|
| 同じく、首の痣を撫でながら、星がその手の槍矛を見た。
| 彼女もまた、ニャルラトホテプを確実に殺したはずだった。
|
| しかし、実際には無傷だった。
| やる夫は夢の中で見た屈木頑之助を思い出す。
|
| 彼の必殺剣も、ニャルラトホテプには無力。
| だが……物理攻撃が通じるのなら？
|
| 今まで、ニャルラトホテプに手傷を与えたのは、『モーンブレイド』の一撃だけ。
| それ以外の打撃も、殺傷能力を持つのであれば？
|
|「貴様ら、麻呂の事はいい！ 後で首でも何でもやる！
| じゃから……ニャルラトホテプを！！！」
|
| 血を吐くように、悲鳴のように叫ぶ麻呂。
| 見ると、その片脚は脛のあたりで切断されささくれた断面を晒していた。
|
| その言葉に即座に動いたのは、『異端審問官』。
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',;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:!i! l:l その舌ぁ、引っこ抜いてやる！
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| 『拷問吏』のかなてこを、麻呂の式神ムルタニの巨大な腕が防ぐ。
| その腕を、巨大な金属棒が挟みこんだ。
|
|「ノコ、引け！」
|
| 『拷問吏』の叫びに、双子の『異端審問官』が応じた。
| 巨大な二人挽きののこぎりが、ムルタニの腕をゴリゴリと削る。
|
|「あらあら〜……あんまりおイタをしちゃだめですよ〜」
|
| 新人三人のうち一人が、ゆったりした口調と裏腹な動きで『異端審問官』に突撃。
| なし崩し的に戦闘が始まる。新人の薙刀の一撃は、華麗に避けられる。
|
| 代わりに、彼女の大きな目を『拷問吏』のかなてこが狙う。
|
|「……！」
|
| 別の新人が同期を庇った。
| 岩のような巨体。凄まじい装甲で、かなてこをはじく。
|
|「おいおいおい、マジでやるんですかい？」
|
| 残った最後の新人が、疲れ切った様子で呻いた。
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,, -‐ ´ Χ￣￣ ｀'' ､,,
／ ／ 人＼ /＼ ＼
／ ／ ／ Y '､＼ ＼
/ ／ /, -─ ' ─- ､＼＼ ＼
/ ／ / ヽ'､ ｀､ '､
/ ∠i | / / | | | | '､ '､ i
i , ┤ | | -‐/- Α | | | i '､ |
| |. | | | | | / /| /| ‐ｔ‐-|-､ | |／
'､.＼| | | | |/ / | / | | | | | |
X. | | | |/ / |/ ｲｆテア | | |
// || | | | ｀''‐-- ﾋｪﾝ | | /|| 麻呂を助け、『異端審問官』を引きつけてくれ。
// || |'､ '､＼ '''' ' '''' / /| / || ニャルラトホテプが敵で、麻呂は味方だ。
||_ // .| ∧ '､|ゝ r_ｧ ／ / | /|| ||
'{ﾐ}' |/ ＼|＼ｉ ＞⊂二丶イ/|从/| |/ ||_// なあ横島……生きて帰れたら、
{ﾐ}､. ,-‐──X＜∧ムﾆ ' ､＼､ー─ 'X '{ﾐ}' 乳ぐらいなら揉ませてやってもよいぞ？
《‖》/ ､ i ＼ |ﾑニ｀,' / ＼{ﾐ},,
《‖》 '､ 人/ / / ＼ 》
/∧ '､ ,､／＼| l /＼,､＼|. ＼》
||/ |' |｀､/､/| '| | | ＼
||/ ＼ /＼＿ |::::::::::::| ＿／'､ | /
/ ＼ |＼＿ ＼_|::::::::::::|' ＿／'､| ／ /‖
＼ | ＼＿|::::::::::::i|､ 〉 ／ / ‖
‖＼ '､ |::::::::::::/＼ 〈二＼＿/‖ ‖
‖ ゝ‐--／ ヽ､ ＿＿,|::::::::::/ ＼/ヽ＼｀ゝ ‖ ‖
‖ ヽ, ー─ゝ三三ﾐ∧:::::/ ｉ ヽi´､_ゝ ‖ ‖
‖ ／ '､ '､ー' ｀| |:/ / | /＼ ‖ ‖
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 槍矛を構えた趙雲 子龍 星のお言葉。
|
|「こんな時に何を言ってるんだ？」
|「……マジですかい？ え？ 本気で？」
|「ああ、生で」
|
| 横島と呼ばれた新人が、ぐらりと傾きその場に倒れた。
| だが、すぐにバネ仕掛けめいた動きで立ち上がる。
|
|「うぉおおおおお！ おっぱいの為だ！ 死ね！ 死んでオレのおっぱいになれ！」
|
| ポケットから取り出した札が火を噴く。
| 同時に、集中攻撃を受けていた男の新人と、麻呂の体を淡い光が包んだ。
|
|「横島クン、なんなら天龍ちゃんに膝枕をお願いするのを手伝ってもいいわ〜、土下座する姿を写真にとってあげる！」
|「ひざまくら！ ふともも！ ひゃっほぅ！」
|
| 腑に落ちない提案だが、彼が幸せならそれでいいのだろう。
| しかし……やる夫は麻呂とニャルラトホテプを見比べた。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼ それじゃあニャルラトホテプ、死んでくれお。
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
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|「ふむ……尻尾を巻いて逃げないと」
|「当たり前だ、貴様を殺せばカタが付く！」
|
| やる夫の後ろで、震える声で慎二が叫んだ。
| 自分を奮起させるためなのだろう、叫ばねば、恐怖に押し負けてしまう。
|
|「なるほど、いいでしょう……モズグス！」
|
| ニャルラトホテプの呼び声に、龍のような姿になり果てた聖職者が体を震わす。
| 彼に寄り添うように、二人の巨体の『異端審問官』もやる夫たちの前にはだかった。
|
|「さて、上の娘は何分持つかな？ 三分？ 五分？」
|「翠星石なら根性で耐えるさ」
|
| やる夫も不安に感じていた事柄を指摘されるも、やらない夫が一蹴する。
| なんとまあ、根拠のないすがすがしさよ。
|
|「耐えられなくなる前に、お前は死ぬから問題ないな」
|
| アリカを中心に、やらない夫と星が左右を固めた。
| 蒼星石は大ハサミを抜き結界の構え、やる夫も、覚悟を決めた。
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且 おまえ……大丈夫か？
☆ やばいですね。
☆ まずはこちら、勝手に進むんで放置してください。
麿邪
龍石谷
vs
拷双子
医
∩ データはあるのか？
☆ ありますよド畜生。
麿＝麻呂 LV25 超人 ドウマン改造、片足切断
麻呂は脚部切断により回避・格闘攻撃不可
谷＝ムルタニ LV30 妖精 ナジャ ＋ 《生得武器：枝》
邪＝横島 LV15 夜魔 ナイトメア改造、《ケミストリー》とか
龍＝龍田 LV12 メシアン クラリック改造、ニンジャだ。
石＝石田 LV11 地霊 スダマ改造、特別ルール持ち
「〜をかばう」という行動が可能。この行動中、対象を狙われたら石田に自動命中。
vs
医＝『医者』 LV22 メシアン テンプルナイト改造中ボス
『医者』は神話的弱点『太陽光アレルギー』により、BIND状態。絆が0になるまで動けない。現在30。
拷＝『拷問吏』 LV23 戦士 ダレス中ボス
双＝双子 LV19 外道ジャック・リパー
子＝双子 LV19 外道ジャック・リパー
且 石田ェ……。
☆ なお、彼はレベルが最も低いですが、スダマベースなので「剣・ガンに強い」です。
且 石田は死なないな。
☆ 死ぬなら龍田ですね。いいのが入ったら即死です。
☆ ちなみに彼らは基本ランダム行動です。
☆ しかし、全員人間なので「効かないと分かっている行動は取らない」程度の知恵があります。
∩ それって、石田は殴られない？
☆ 残念！ レベルが低いのでダメージが通るんですよこれが！
蟻 こっちにとっては残念じゃない気がするよ。
☆ さて、そんなこんなで、戦闘終了時にHP0以下のキャラは死亡です。
☆ 彼らが生き残ることを祈っておいてください。
道連れの斧（試作品）とかスパイクロッド（威力強化Ⅱ）とかは考えない方向で。
１ クイーンビュート
２ バキュームアクス
……普通にやらない夫との契約の一環に収まるな
１ クイーンビュート
>>635 ： ◆vxML1Lislo
>>636 ： ◆4eLgaI8N3I
>>640 ： ◆u9Ls68fGDM
>>644 ： ◆8O.A9CVpA.
>>645 ： ◆.AbaIO0B0A
>>647 ： ◆GoMmwhXw6.
>>649 ： ◆TIENe3Twtg
>>651 ： ◆cn/qYe9whE
>>659 ： ◆bbq3AN25Iw
>>661 ： ◆uUUL1UxePw
２ バキュームアクス
>>637 ： ◆wZFOryiZkw
>>638 ： ◆fl15rilh2E
>>639 ： ◆BOfUUEthUU
>>641 ： ◆3ALrgYhTvw
>>642 ： ◆lGbW60L72o
>>643 ： ◆nzPELBqxOw
>>646 ： ◆CBWsOpHrbw
>>650 ： ◆RengelsnNs
>>660 ： ◆yYd9Z6eRjk
>>662 ： ◆AWQD6Lb1uk
雑談所
>>901 ： ◆MAROd..Uts
>>903 ： ◆3DH52tljio
抜け・間違い等がありましたら修正お願いします
邪龍石ってなんか強そうだな。
_,.-‐ー−――‐ ､
,.-''´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :.:ヽ
/ .:::::: : ::: : ::::::::: : :: :::::. ::. : ::::. : ヽ
/:.: : :: : :l;::.: :. .:::::: .:.::..:::.::.. :.:. ::..::::::',
〃:::::::::::::i::!';::::i:::i:::::::::::::;::::;:::::;:::;::::::::::::l
l::l:::;:::::l:l:i:l ヽ::';::';::ｊ､ﾄ;:ﾊ;ｲ::::l:::ｊ::ｒ;:::::i::}
l::l::l::::l'iゞヾ ヾﾊlﾘl,ｨｒｧ‐ l:;ｲｲ‐ひ;::::ﾘ
ヾ､ﾄ､:!ﾞゞｱ "´ ´ { { _, }:/ ……始まったかな。
｀, /:::. ヽｱｵ彳
、 ､_ _,.=ﾆﾍ1l::1
＼ -= 一 ='"´／_,.ｲｊ_ユ､
ヽ ‐ ∠‐''_,.-ｲ! ＼_
｀ーｒ ',. -''´ // _,.ﾆｼ ￣￣｀
／´ 〃_,.-_ﾆ‐''´
/ _,.ィ∠ｒ'‐''´
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| 装甲車のウィンドウ越しに、ノイマンは輝く太陽を見つめ目を細めた。
| 新宿に到着した蒼星石達は、まず詰所にしていた雑居ビルを訪れた。
|
| ビル内部は結界を張られ、悪魔の寄り付かない安全地帯になっていた。
| そこには、三人の少年少女が休憩しており、蒼星石達は彼らと情報を交換した。
|
| 彼らは肉体と精神の疲労こそピークであったが、補給と回復は済んでいた。
| 必要に応じて戦う準備は出来ている。
|
| そう語る彼らの、『必要』はすぐに訪れた。
| 新宿を覆う空気が、激変したのである。
|
| 最初に気付いたのは、車の中のノイマンであった。
| 一瞬、吐き気を催すほどの悪寒に襲われ、次に新宿の夜が明けた。
|
| 夜が明けた。他の言い方が思いつかなかった。
| 新宿の空に、太陽のごとき光の塊が浮かんでいた。
|
| それが邪悪な気配の一切を排した。
| だが、やらない夫の顔色は悪かった。
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／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ○）（○）
. | U （__人__）
| |r┬-| なんだかよく分からんが、『アレ』はヤバイ。
. | ι `ー'´}
. ヽ u }
ヽ ノ
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
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| そう呟くやらない夫は、術や異能をいまいち理解していない。
| そしてノイマンもまた、何となくしか分かっていない。
|
| 二人の目を持ってしても、その太陽が異常事態なのは分かった。
| 普通の人間では、顕現できるはずがないほどの魔力。
|
| 新宿中が清廉な気配に包まれた。
| これはニャルラトホテプや、その下僕どもがもたらした術ではない。
|
|「……誰か戦っているのか？」
|「ああ、そしてあれは恐らく……狼煙だ」
|
| ひとりごちた慎二に、蒼星石が答えた。
| 誰かが戦っている。そして、助けを求めている。
|
|「さ〜て、休憩はおしまいね〜」
|「これ、手当付くのかね」「……」
|
| 龍田、横島、石田。実力はやらない夫と同等か、少し下回る程度の新人たち。
| 彼らは応援に向かうつもりだった。もちろん、やる夫たちも。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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,,,r─'''''''￣ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞヽ 、
,r″ ﾞヽ,,
,/″ ﾞヽ
/ ヽ
/ ﾞヽ
./ ヽ
| lヽ ､| 送ろうか？
l/! | ヽ､ / ヽ| /ﾚ| /l/-ﾉ |
. |, ﾚ_ヽl, ヽ|ｧﾃ-|/- |/ ｼ /
|, ヽ|l ｧｯヽ ｀ 「 /
ｿ|ヽ,,ﾄ ｀ ::l ,/ /-┐
^丶、 ､ ＿_、 ﾊﾉ ﾄ、_＿＿＿＿＿__＿＿_
＼ ヽ,こ_ノ, ,/ / ｀ ,,ﾌ┐
｀ヽ､ ｰ _ ｲ _/ ／ ＿|
,__「|￣､ ヽ､ / ── 、 ／ ／ |
_,,rr‐'' ヾ | / l,／ | ,/ ,,/ |
,r‐‐″ ,／ ＼l| く └-､＿ / ,/ >
,r'￣ ,／ | ｀ｰ┘└っ､_ ヽ、
|、 | | ＼.__ ＼
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| ノイマンの問いに、蒼星石が首を振った。
|
|「この先は極めて危険です」
|「しかし、急ぐのでは？」
|
| 蒼星石が口を噤んだ。一刻も早く駆けつけるべきだと、彼女も感じているのだろう。
| 落ち着かない視線ときつく結んだ唇が、蒼星石の焦りを如実に語る。
|
|「いや……問題ない」
|
| 答えたのは、やらない夫の相棒であった。
|
|「あの感じ、わしにはわかる。アマテラスじゃ。誰か、ウズメを舞わせたか？」
|
| アマテラス……天照大神。
| イザナミノミコトが黄泉から還った際に生まれた三貴神が一柱。
|
|「くくく……ここは清浄な気配に満ちておる。
| 行けるぞ貴様ら、あの太陽の下へ向かうなら、わしが運べる」
|
| おおっと ニャンコ先生 の ようすが ……。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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,,ィﾌ
／/ l _
／ / ﾉ '-ｧ／/
／ ' .. .. ::｀ヽ、 何も変わっとらんわい！
／, ::::.ﾈﾐ、 i、
彡 彡 ｀ﾞﾞ''' ｀丶、 ……じゃが、
i' ／ 彡 ___ （:::） いまのわしならあの光の真下へ跳べるぞ！
/! / ´ ｀ ‐-- ／
ノ/| / ,,, ,-""テ｀− ''´
/:::/ ｌ. / ／ l
l: // |,/ ,, 〃''".... ＼ ／,'7
|:l l l'::: 〃:::::::''" ヽ ／// !
v .l / :::: .::::: ..::::::::::::::... l __, ''"´ノ / /
i、.ﾘ ::::: ::: .:::: :. ／／´彡彡彡./
|:::: :. :: ::: :::;:>=ﾐγ:／／彡彡彡ノ
ﾘ::: ﾍ : : :::: l （＠）Yγ´ミ｀、／´
/:::. ﾍ ::::.....人ゝ彡ﾘl //＠ ）|
|::: ﾍ """彡´/,'l l l、彡リ
|:: ﾍ ﾍ:: 彡 l l ト三く ＼
l: ＼ ﾍ:: l lY ＠ﾘ. ＼
〉 彡 ﾉi,,,, ＼_ l l=<、 ヽ
/ 彡 ''〃,, ,, _二フﾞﾞﾞ ,ミ ﾄ、
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| やる夫たちは顔を見合わせ、頷き合った。
|
|「頼むぜ先生」
|
| やらない夫が声をかけると、巨大な狼の如き姿となったニャンコ先生が寄り添った。
| 熊よりも大きな、トラックの如き巨体。
|
| しかし、その躍動感あふれる四肢から溢れるのは、獣の獰猛さよりも神々しさであった。
| ノイマンは彼の来歴を知らないが、少なくとも人に仇なす化生の類には見えない。
|
|「お願い、先生」「え、君は天津神系だったの？ てっきり……」
|「招き猫のツクモガミだと思ってたお」「こないだ正体明かされたじゃろうが！」
|
| 軽口を叩き合いながらニャンコ先生に近づく一同。
| 蒼ざめ、ひきつった笑みを浮かべた慎二も、手を伸ばす。
|
|「ご一緒してもよろしいですか〜？」
|「もちろん」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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__,,-─ｰ´´ `ｰ─､
_,,／ ＼
,,,／ ＼
,,/ ヽ
/ ヽ
| |
| ﾄ | ∩-､_ |
| | ヽ /∪=､ヽ |
| ﾄ､|/ヽ| ﾚヾ, /（ l | | ……。
ﾚヽ | ッﾞ｀ 丶`´ ゞ､∩ ﾉﾉ /
` / _∪/ /
/ ／ |´ヾヽ､ |
ヽ__ ／ ./ ヽ/
`ｰ､_ ／ /＿,,-─´,二)
ヽ.. ／──￣￣ ヽ､
l ,,／ ／´ﾞﾞ ＿ヽ
￣ l／ ＿_,--──ｰ´ ＼ ＿
＿／＿＿／ ヽ／
／ ＼ ヽ /
/ ｌ | /
_/ｌ ,,--ｰ┐ | | /
/ | ヾへ ヽ | | /
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| 戦場へ赴く少年少女。
| ノイマンは成す術もなくそれを見送った。
|
| 自分は、ほんのわずかに車の運転が得意なだけの男だ。
| 彼らよりかは年上だが、それでも、組織内では若造と言われる年齢だ。
|
| 実力も経験も不足しているが、それ以上に、ノイマンには絶対的なものが足りない。
| 彼らとともに戦場へ行くのは、常人で務まらない。
|
| 異能だ。異能なしの、一般人のノイマンでは、少年少女を見送るほかに選択肢がない。
| たとえ共に行っても、足手まといになる。ただ、いたずらに彼らを危険にさらすことになる。
|
| 無力感に苛まれながら、ノイマンはシートに身を預けた。
| 大きく、深く嘆息する。できるのは、彼らの無事を祈ることだけ。
|
| そして、速やかにここを去り、安全地帯に行くことぐらい。
|
|「どうでしょう」
|
| だが、そんなノイマンにささやく声があった。
|
|「お金さえあれば、あなたの苦しみを取り払うことができますよ？」
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☆ 次、君たち。
PC後列 ξω且猫金
PC前列 ∩蟻蝶爆墨
敵前列 藻巨漢
敵後列 無
☆ 君たちと行動を共にするのは趙雲 子龍 星とワカメ。
蝶 花蝶仮面と呼んでくれたまえ。
蝶 ちなみに私のデータは妖魔テング レベル31改造だ。
美少女戦士 花蝶仮面 レベル31
HP 1/294 MP 138
物防42 魔防42 回避36% チブ26+1d
衝撃・破魔無効
力24 151%
魔15 106%
体08 86%
速21 136%
運08 71%
赤いコンドル（仮） 威力110+1d 172% 追加スキル：《真空斬り》
《シバブー》《スクカジャ》《トラフーリ》
《■□□男気３》《一分の活泉》《回避強化》
蟻 赤いコンドル？
蝶 うむ。
蟻 ひゅーるるんるん？
蝶 プリティでキュアキュアだ。
且 超強いんだが？
☆ なお星、麻呂、龍田、石田、横島は命運を持たないのでHP0で即死するぞ！
ω パーティ共有命運で助けるしかねーかお。
☆ いや、星以外は勝手に戦うので勝手に死ぬ。
蟻 なんとかならないの？
☆ パーティ共有命運を与えておけば何とかなるかもしれないなぁ！
ω じゃあ、やるお。こっちの分はやる夫が助ける。
☆ 言いましたね。
且 そういえばちひろさんは？
☆ いますよ、面倒くさいんで本文中では必要に応じて現れます。
☆ それと、現状ですが……まずは翠星石の《アマテラス降臨》
☆ これによって敵全体のすべてのステータスが-10。
☆ これは低下系一回分としてカウントします。
☆ ただし、翠星石の『アマテラスへの絆』が毎ターン+1dします。
☆ 30、50、100でたのしいことになります。
且 30は諦めだな。50にならないように頑張ろう。
☆ いいんですか？
且 30って平均値で5回だよ？ むりむり。
∩ まあ、ちょっとの副作用なら気合で何とかなるさ。
☆ はいはい。
☆ 続いて、諸君は蒼星石の《トラポート》で戦場に来ました。
☆ その際に、ニャンコ先生が必殺技《☆サン・アタック》を使用。
☆ ニャルの《物理無効》を打ち消し、防護点-10しています。
∩ 物理無効だったのか。
蟻 ずるいよ！
且 全門耐性じゃねーか。おい、ちょっと屋上来い！
☆ えー？ このスレ全門耐性禁止してないしー。
蝶 しかし、今は効く。
ω ……確かに、今しか倒せるチャンスがないお
☆ ……さて。
☆ これから戦闘ダイス終わらせた後に書き溜めますんで、明日はお休みです。
☆ 何人死ぬかな！
嬉しそうに言うなよwってか突貫して良かったな今回逃したらニャル殴れるのいつだったんだか
遠くない内に魔丞に加わりそうな人も結構いるな
大根 . 1.そう かんけいないね
. 2.殺してでも うばいとる
. 3.ゆずってくれ たのむ！！
４、おめでとう
なので、今日は投下！
,. -‐‐
, ‐'´ _,. ‐,.
／`‐.''´くく: : :
/ﾍ fi.: ＿/∠-‐
. ／/:ｌ:/二.., -､─''
`t;､〃,‐' /{;7_.>｀: :
／:::.f.i. : : ￣: : : : : :
／: : : : : : : : : :fi: : : f.!:
ヽ､: : -‐: : :f.i : !i: : : : : :
,､=,-‐二ヽ: : : !i: : f.i: : :
ヽ.<´＿,＼ﾍ: < !: :ﾚ': : :
`､ /ヽi: i .ｌ: : : : : :
ヽ. / :: ｌﾊヽ!: fi: : : : :
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f.ｌ| ﾉ /: : :ｌ !: : : : : :
. ヽ ￣""´ノ: : : :i !: :f.i: : : ,
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| 戦いは一方的なものとなった。
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| 防御の障壁を失っていたにもかかわらず、ニャルラトホテプは回避行動を怠ったのだ。
| 巨漢の『異端審問官』二人を、やらない夫と墨目が牽制。
|
| 力任せに打擲棒を振るう巨漢を、やらない夫が技でいなす。
| アスファルトを粉砕する破壊力も、鞭のようなヒゲ槍で力のベクトルを変えられては型無しだ。
|
| 巨大な車輪のような武器は、墨目の鉈で粉砕された。
| 発達し過ぎた筋肉が斬撃を受け付けないが、それでも、悪魔の膂力には太刀打ちできない。
|
| 血の涙を流しながら突撃するモズグスを、ニャンコ先生の電撃が足止め。
| 星の真紅の槍矛が、装甲の薄い位置を正確に狙い、傷つける。
|
| 敵の攻撃は蒼星石の結界が防ぐ。
| 完全に押していた。
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| そして、音を踏み台に飛び越えたアリカの一撃が、ニャルラトホテプに食らいついていた。
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rｧ'´ / /
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ﾉ / / ＿_r ― ｧ＜二 へ --ヽー ､__
＿＿ / / rーｧく - ´ ￣ ￣｀ｰ｀ヽ
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｀ヽ､ ｀ ー- ..__/⌒l /二.._
￣ ― _/.ｧ: :￣:ヽ : ｀ヽ｀丶､ ,. ―‐＜￣:＼ ……いける！！
ヽ ＿_/_ィ／ : : : : : : :l: : : : :＼ :＼/ : : : : : : : ＼ : iヽ.
^ヽﾆvーｧ'ー ' // : : : : : : ＿: : -―:―:┴ｧ{ : : : : : : : : : : :ト! {＼､
/| ￣ // : : ;: ‐: :￣: : : : : : : : : : /: :ヽ : : : : : : : : :/ ＿ ヽ:_}＼ ／
!ｲ! i: { : : :{: : : : : _ : : ---- : ､ { : : : ＼ : : : : : /{ : : : :ヽ l : :ヽ ／／
! | j!: ヽ : : ー : : : : : : : : : . :.l : : : : : ＼:__／ ヽ : : ﾉ !｀l: : : Y／
| { ／:|. : :/ : : : : : : : : : : : . : : :ハ : : : : : : :} ＿ ￣ |: :| : : :l!
ヽ＼ /: : : |､. l : : : : : : : : : ..＼: : : :{ : :＼: : : : / {: : : :ヽ r-.':.:.l : : :ﾊ
ヽ/: : : : ﾊ: :l : : {:ヽ: : ヽ､:＼:_: ｀ヽ‐ヽ: : : ヽｰ ' __ヽ:＿ノ }:.:.:.:/: : / }
_ _〈: : : : : : lﾄ､ト､_ヽ､＼: :＼ー 三_.＞{＼: :ﾉ {: : :ヽ ┌‐:':.:.:./.::: /}! /＿ -
イ￣∧: : : : : l:.:ヽ.― ミ、_｀丶:＼ /,ｲ:ヽ: :｀:}rｰ ､ ー ' _j:.:.:.／::::::.//'/‐ ￣
!{ 、 ヽ: : : : !:.:.:.:＼ヽ〒ｫ:ｧｰ｀ ー´ ￣ ｀i＜ヽ:_ﾉ ヽ´_.:.‐.:.:.:.:.:／ ,.ｲ
､ヽ ｀ ┬ヽ:.:.:.:＼:.:.:.:.＼ ￣ ヽ , / /}￣ヽ二´＿: - ´ ／ /
:::＞ー ' ヽ.:.:.:.:.｀:ー-:{＞､ .._ ー ／／ｲ / ｀ ー‐へ二.-- ′
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| 顔面へと入った拳。頭蓋骨がくしゃくしゃになった感触。
| 吹き飛んだニャルラトホテプが、頭部から溢れるどす黒い体液に狼狽する。
|
| 皮膚が破れてぐちゃぐちゃになった頭部から、ぎらぎら輝く黄金の如き骨が見える。
| アリカは手を緩めない。追撃だ！
|
| ダメージが思いのほか大きいのか、立ち上がり切れないニャルラトホテプ。
| 胸の前に置かれた手。アリカは即座に反応し、空気を蹴って回避した。
|
| 恐るべき熱衝撃波がアリカをかすめ、アスファルトを泡立てながら建物を破壊。
| 圧倒的な熱と振動が、ビルの外壁を一瞬でボロボロにする。
|
| 直撃したら死ぬ。
|
| それを確信しながらも、アリカは怯まない。
| 恐怖に負けては、ニャルラトホテプには届かない。
|
| 今だけだ。今しかないのだ。
| 今殴らなければ、きっと次はない！
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! 、 ／／ ／／ i
l ∧ ',＼ <／ <／ .l
l ,': :ヽﾊ: :＼ ,.ﾍ ,.ォ ;
. ! ; : : :> ＼: :丶、 ／: : :V ＞'"/:i / 貴様もしや、私に勝てるつもりか？
l. レ,.ィ´¨ヽ. 〉 : : ｀: : : : : : ヽ＞''": :／ｲ: / / 信念も覚悟もない。
─-､ .／ ;.､: :丿/: : :/: : : : ; : : : : /: :／イ: : / ./
/ ｰ,､: :V |: < Ｖ /};;}: /: : : ／､ヽ: :/ : :l |: : : / / 確固としたものの欠片もない薄っぺらな藁の家が。
: : /: :',: :i ｒ': : :＼ Y;;/ : : ／／: :',ﾊi: : : : i レ'" /｀) ,.へ
ｌ: :l: :./〉ヽヽ／ノヘ;;;;;ト､‐' <: : : ｌ: :', ';＞'",,.-∠ / / /
ヽ: ＼ヽ: :ヽ＼ｌ;;;;lﾊ;;｀;lミ｀丶〉､_i_ ／,.ｨﾁ_ﾘ丁: // K /
＼:｀ヽi: : :i l;;;l/;;;;;ｉ ／: : ｉ: : : :ｒ'＾ ｰ--=': ノ/／ 〉 /／Ｔヽ
/:::｀Ｙl : : l l;;;;;;;;;;;/ : : : : ｌ: : : i: : i : : : :「ｒァｲ /｀ﾘ / /
::::::::::::::';ｉ: : i l:l;;;;;;/l! : : : : ;. ":｀:ｌ : i: : : //:/__Ｌi _,,. ィ /
::::::::::::::;.ﾍ:/ i;;;;;/: l! : : : : : : : : l: /: : //:/::;､:l::::Ｙ _,.. -‐ '
::::::::::::::i::/ﾄ､ !;;;i: : l! : 弋ｰ.､___ｊ: : : :/. V:::::i ヽ!:::l'´‐- ..,,＿
::::::::::::::ヽﾉ:::＼l;;ｌi;!:ｘ'ﾆ.._ヽ:ヽ-イ_ヾ: / ノ:::ﾄ､:L.ﾉl:::ヽ､__
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| 次の熱衝撃波。アリカはそれをかすめるように避けた。
| 髪の毛がちりちりする。『蒼天の青玉』の端が、衝撃で震えた。
|
| 恐怖で心臓が高鳴る。
| だが、それ以上に鼓動が、喜悦で、熱い溶岩のようにぐつぐつと！
|
|「『ドキドキしてきたー―！！！』って！」
|
| 恍惚に頬を染めながら、渾身の右フック。
| 思いのほか素早く回避するニャルラトホテプ。
|
| しかし追撃の後ろ回し蹴り。左上腕にヒット。
| ひどく硬い何かにぶつかった感触。同時に、それを包むやわらかな皮膚が、肉が、筋肉が弾ける。
|
|「はぁぁん！」
|
| 甘い吐息を洩らしながら、しかし、甘美な復讐に押し流されて、アリカは攻撃を継続。
| 背中からもたれかかるように、ニャルラトホテプに接触。
|
| そう、この技こそ、一時間ほど前に銀座の街をめちゃくちゃにしたニンジャのイクサで見た大技！
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_ --- 、
ﾄ. /´ ｀j}
_ヽヽ{
-=､,二: :＞:―.‐- ､/´〉 『ボディチェック』！
／,:.:/ｲ/: -:―:_: _: : { {＿＿＿＿
{:ハ{ j_}ｨ,: : : : ﾄくｰ'ニ)_jr-､-_―＿´ __
／77 ﾉﾘ}: ..:.:.:.ｰへ｀:ヽ⊥´｀ー^ー'｀ー ｀-＝ヽ-､
/ /' { ,Y-ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.￣/｀ｰヽ- ､__ ￣ヽﾆヽ､__
／: : : : :ヽ:＿:_＞_´__ ￣｀ｰヽﾆヽ__ ｀ｰヽｰｧ
,.ｲ⌒l- ―‐-_ヽｰ Y-､: : : ヽ ｀ｰヽr‐ｧ ｀ｰ
{: :{ : .:| ／: : }ヽ7ヽ:.}-‐:､: :ーi__ ￣
Vヽ:_ﾊｰｲー／ _}j__l/..:.:.: : ヽ/-く__
{ ト-' ー {_7´:.:.:._ノ_:.: : ..:./〉: : / ｀ ー―- ､__,ｨ⌒! _rjノ},、
/ヽ〉‐＜｀:^:^:┬疋ｨ|!|:.ヽ:./‐'{二. /- ､＿＿_ ///ｰく'_,{三ｧ
r┴.くヽ:./∠二:ィく:.:.:.:ヽ|￣ ｀ヽ／/ ｀V//ー‐^ｰ'
ヽ:＿ ィ:.l`:ー:':.:.:l:.:.｀:T´!| ／ / ｰ'
l: :ヽ: : :.:.:.:.l:.:.:.:ヽ l |_／ ,/
ヽ: ヽ: :.:.:._L -'´7ﾄﾄ!_ =‐'＼＿ -＿..ニニニニ＿-- ､
ヽ:j／_ - ７ハY-､ ＿ ヽ三＿------ ..＿ ￣｀丶＼
/ ／ ,. -‐7 |｀:l |:.:.:＼ ￣ ￣￣￣ ‐-｀､ヽ ﾉ｀}
ヽ. イ:.:.:＿{ l-ヽﾄ＼=_}､ ＞}'´／
/_: j- 二_ﾍ. ヽ:::::::＼＼:l ―´フ 〉
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| 見よう見まねで放ったにもかかわらず、アリカの殴打は凄まじい威力を発揮した。
| ニャルラトホテプは外皮を粉砕され、どす黒い体液をばら撒きながら吹き飛んだ。
|
| 黄金の如き骨格が一瞬垣間見えたが、体液がすぐに覆い隠す。
| しかし、効いていないわけではない。
|
|「くぅ！ なかなかやる！」
|
| 即座に追撃に移るアリカ。空中のニャルラトホテプを粉砕するべく、強く拳を握って猪突。
| 呻きながらも、空中から熱衝撃波を放つニャルラトホテプ。
|
| 距離が近い、よけきれない！？
| 胸をかきむしりたいほどの熱い願望に、アリカは身を震わせた。
|
| だが、その瞬間は訪れない。
| 研ぎ澄まされた呪詛の大槍が、熱衝撃波を緩和していた。
|
| 相殺するほどの威力こそないが、それでも、アリカが倒れるほどのダメージもない。
| にやりと笑う慎二を視界の隅に収め、アリカは固く握った拳を叩きつける。
|
| 取った！
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／ / ﾍ ＼
／ ／ ＼ ＼
／ .‐''~＿ ＿~''‐ ＼
／ /´ , ヽ ヽ /´ ,. ヽ. ヽ ＼ うわああああああああああ！！！？
／ ,' ,; ', ', |!!il!|!l!!l!l!l| ,' , ', ', ＼
／ { { } } .|!!il!!ll!!!il!l| { { } ｝ .＼
／ '、 ヽ ／ / .|!l!!il!!l!!il!l| '、 ヽ ／ / ..＼
／ ￣ ／ | ＼￣ .＼
／ / ∧ ', .＼
／ ｛ / ヽ ｝ .＼
| ヽ ヽ＿＿_／ ＿_ ＼＿＿_ﾉ / |
| ヽ .|!!il|!|!l!l!il|!|!!!i!l|!|!lll!!il|!|!l| / |
|. . .|!!il|!|!ll!!lil|!|!l!l!il|!|!ll!!il|!|!l| |
| .|!!il|!|!ll!!lil|!|l!l!!lil|!|!l!!il|!|!l| |
＼ .|!!il|!l|!l!!il|!|l!l!l!il|!|!l!!lil|!|!l| ／
.＼ |工工工工工工工工工| ／
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 瞬間、やる夫が凄まじい悲鳴をあげた。
| 後方で、何もしていなかったやる夫が。
|
| 近くに敵はいなかった。攻撃を受けた様子もない。
| だが、やる夫は頭に爪を立てて、頬を掻き毟りながら絶叫していた。
|
| 皮膚が破れ、血が噴き出す。
| それでもやる夫は自傷行為をやめない。
|
| アリカも、やらない夫も、蒼星石も。
| 全員が動きを止めていた。突然のやる夫の凶行に、困惑を露わにしていた。
|
|「死ぬ！ 全員死ぬ！ 早く！ 早く！」
|
| やる夫が血まみれの両手で地面を叩いた。
| 凄まじい力が加わっているようで、拳の皮がはじけ血が飛沫く。
|
| それでもやる夫は動きを止めない。
|
|「早く目を覚まさないと！ 全員死ぬお！！！」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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夜桜舞うよなｗ
『いつから『マンハッタン・トランスファー』が実在すると錯覚していた？』とか言いませんよ！
4/29は新月の冒涜的な介入なので、絆を張っておきます。
新月のルール
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/pages/38.html
横島、石田、龍田？ 死んだら死んだで。
１ 期間は新月の日中。一人につき一度まで。
２ 絆が上がってほしいキャラと、上げたい絆点数を書き込む。
なお、一度に投入できる観客ポイントは20までです。
３ 書き込み時間の『秒』がゾロ目の場合、指定した絆が上昇する。
４ 上昇した絆点数分、観客ポイントを失う。
５ 書き方は 「ＰＣ名」「絆対象名」ポイントだとありがたいです。
６ やる夫の妄想への絆を下げるときはゾロ目でなくてもよい事にする！
やる夫 → 蒼星石
と書かれた場合、どちらかが分かりにくいので、必ず「誰の絆表か」を前にお願いします。
観客ポイント一覧
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/pages/81.html
絆一覧
ttp://www35.atwiki.jp/siwoyumeni/pages/208.html
注意！
絆は50を超えると上がりにくくなるので、投入量には注意してください。
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋.. やる夫 ..╋ DARK-LAW ..┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃入速貸本 96
┃妄想 30
┃鏡と茨の死神☆. 0
┃荒野の黒龍 64
┃隻眼の老人 40
┃千の化身 31
┃モーンブレイド.. 76
┃
┃>>蒼星石☆☆ 22
┃高良みゆき☆. 59
┃華琳☆ 49
┃>>夢宮アリカ☆ 48
┃>>やらない夫☆.. 35
┃長門有希☆ 2
┃水銀燈 90
┃鷹野三四 82
┃間桐慎二 78
┃クツキ 73
┃阿部貴和 69
┃でっていう 61
┃ルカ. 59
┃東田 57
┃『傾国』 57
┃伊藤誠 56
┃ニャンコ先生. 55
┃間桐臓硯 44
┃新城直衛 35
┃間桐桜 35
┃真紅 32
┃墨目 32
┃キル夫 32
┃『万魔』 31
┃ジャギ 28
┃間桐雁屋 28
┃シックス 25
┃金糸雀 22
┃霊夢 20
┃ニャル. 19
┃こなた 17
┃紳士 15
┃クラウザー. 12
┃ケンシロウ. 12
┃ジェニュイン ...12
┃泉教授 10
┃ロラン 9
┃『弓兵』 9
┃佐倉杏子 8
┃ナタル 7
┃雛苺 4
┃遠坂凛 4
┃お嬢さん 2
┃麻呂
┃横島
┃龍田
┃石田
┃
┃
┃翠星石☆ 43
┗━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋.やらない夫.╋ LIGHT-CHAOS .┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃ニャンコ先生☆ 90
┃翠星石☆ 92
┃>>やる夫☆.. 37
┃>>蒼星石☆ 0
┃墨目 65
┃>>夢宮アリカ 64
┃ディオ.. 58
┃間桐慎二 51
┃Ｌ 48
┃ノイマン 45
┃運転 40
┃キュゥベぇ. 31
┃佐倉杏子 21
┃キル夫 21
┃ニャルナンチャラップ 19
┃神楽 16
┃羽入 15
┃ロリカード 13
┃弥勒 12
┃鷹野三四 11
┃諫山冥 10
┃麻呂 10
┃太公望 9
┃屈木 9
┃『傾国』 8
┃チョッパー 7
┃甲鱗様 7
┃趙雲 7
┃レイ 7
┃霊夢 5
┃『武僧』 4
┃ナタル 4
┃デュランダル 4
┃銀さん 3
┃ブーン 2
┃横島
┃龍田
┃石田
┃
┃通常攻撃 20
┗━━━━━━━━━━━━━
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋. アリカ ..╋ NEUTRAL-HEHO .┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃>>やる夫☆ 61
┃ばっちゃ☆ 42
┃>>蒼星石☆. 22
┃エダ☆ 0
┃>>やらない夫 77
┃ニャンコ先生. 54
┃カクリコン. 78 → 80 LVUP!
┃エミヤ 61
┃四ツ目 55
┃ジェリド. 55
┃マイケル師匠 53
┃翠星石さん. 53
┃アンデルセン.. 46
┃冥. 40
┃キオ 37
┃真紅. 35
┃ミスト 35
┃志摩子さん 33
┃ケンシロウ 32
┃モズグス 28
┃刹那. 27
┃間桐雁夜 19
┃冬悟 17
┃先代 17
┃キル夫 17
┃『傾国』 16
┃クツキ 15
┃鷹野三四 14
┃『蛇身』 13
┃霊夢 13
┃ナタル 12
┃ルカ 12
┃バーサーカー 12
┃ドルキ 10
┃遠坂凛 8
┃できる夫 3
┃麻呂
┃横島
┃龍田
┃石田
┃
┃拳☆. 12
┗━━━━━━━━━━━━━
┏┳┳━━┳━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣絆╋ 蒼星石 ╋ DARK-LAW ..┫
┣┻┻━━┻━━┻━━━━━━━━┛
┃>>やる夫☆☆ 52
┃翠星石☆ 65
┃>>アリカ☆. 47
┃志摩子さん☆. 11
┃>>やらない夫☆ 0
┃ジャギ 89
┃ケンシロウ 76
┃上杉謙信 74
┃ハサザマノヒメ 72
┃ニャンコ先生. 66
┃運転 65
┃キル夫 62
┃ミスト 61
┃ナタル. 42
┃四ツ目 42
┃華琳 41
┃間桐慎二 38
┃屈木 36
┃キオ 33
┃ニャル. 31
┃霊夢 30
┃『巨魔』 29
┃鷹野三四 29
┃デュランダル. 28
┃冥 24
┃ロージェノム. 24
┃タカハシ. 24
┃大怨霊 23
┃麻呂 20
┃『蛇身』 19
┃佐倉杏子 17
┃『傾国』 15
┃フリット. 14
┃間桐桜 11
┃ルカ 10
┃間桐雁夜 10
┃吉良 8
┃間桐臓硯 7
┃麻呂重 6
┃東田 4
┃横島
┃龍田
┃石田
┗━━━━━━━━━━━━━
現在観客ポイント一覧（五十音順・敬称略）
6/45◆.AbaIO0B0A
38/87◆10ApkKSZho
24/62◆200X.ofSxM
◆3ALrgYhTvw
4◆3.fkfeQ/sk
19/44◆3DH52tljio
4◆3PUGsfYI1s
2◆3q8fuEGUGg
14/163◆4eLgaI8N3I★
22◆4sMIfi54fI
79◆52sg9FxRUQ
10◆5hP8kChfFU
23/25◆5LFioFMpBg
41/118◆5q.v2gptpA☆
16/90◆5rXXXxXIT.
7◆6h1chSkFOk
4◆6o0O/sMy1E
6◆8O.A9CVpA.
12/33◆/9VFxmqPeY
3◆947FEvWH3Y
8◆/7r/M3Cw5M
2◆/s.yGd3KhU
3◆a/xD6v3KLY
10/14◆AEc9naHyUE
40/69◆al9/.v0aCM
2◆AKUMA2pDNk
10/47◆AWQD6Lb1uk
◆aXe1ogPkW6
3◆b9duBPHcok
22/130◆bbq3AN25Iw☆
64/141◆BOfUUEthUU☆
3◆BS4FKU9Kcs
◆Bwrrj1pnTg
73◆CBWsOpHrbw
10/63◆CByxRbsj1.
6◆CLRYpIa9Kc
23/59◆cn/qYe9whE
50/66◆D07MIjCMEE
2/30◆Dm1s29RE7Q
36/86◆e52bu8jgoU
11/16◆eR5z2C.vi2
12/15◆EuIEJpojhY
41◆ev50ICEEVE
66/117◆fl15rilh2E☆
4◆g.efF6ha4c
10◆G3Gjy6DGfA
15/32◆GoMmwhXw6.
20/30◆HCeZ2oI.bM
◆ih5a/uuYUk
◆IQYPK8s3s2
15/60◆JACKolF2vA
3/11◆jKrMVrQQlw
23/24◆JRdUHopK5M
10/17◆jryiMNo.QI
2/9◆kcoFWEwInQ
4◆KTEnSnXkWk
3/34◆l5B5sGnbkQ
3◆liFi/Qrcjw
32/120◆lGbW60L72o☆
123/151◆MAROd..Uts☆
12/85◆mdNzeAtrtQ
34/76◆mmsSEDCh.s
25◆MOBqqkAfh6
7/31◆n5Z3VuZapw
0/18◆nbjuSvHfdk
2/4◆NQZjSYFixA
18/22◆NVBv1.Pj5o
22/57◆nzPELBqxOw
2◆oppaiQ3pBc
11◆p0T.3egnww
39/49◆PVM.vDrgIA
44◆pZ1SG0LlqY
4/9◆qfLg9Spico
0/3◆qInxGFJnPg
15/81◆QpZ3gvBxm2
4/33◆R3/KETQDWk
54/133◆RengelsnNs☆
9/24◆Rig.Bady8Y
5/46◆s7CVF0Eu8I
5/11◆SoulZkyIaA
10/11◆Su5Zk7G1ZY
9/36◆sVVR0Q7eM2
3/21◆TGjKoJdVQ2
2◆thx1q1gBGw
18/63◆TIENe3Twtg
9/12◆TRPG8ux7Kw
15/70◆tS3RueByJs
21/24◆ttpokvFX8s
105/129◆u9Ls68fGDM☆
◆Ugh/0aOKOU
2/17◆UlyxgJyrJ2
36/46◆uUUL1UxePw
7/18◆uxffmXpvq6
3◆uwX.8TrWtI
◆v9gfpR/.hM
23/29◆VPpncOkoNc
60◆vxML1Lislo
53/72◆wS/0Zx62a.
5/127◆wZFOryiZkw★
2/27◆X4AODaKY.U
3/5◆x4NlUopa5g
3/59◆xT5TyczDqI
21◆yaoWbZhG96
20/69◆YeqXWjTM4k
9/16◆ypv6fDfA1A
6/67◆yYd9Z6eRjk
60/83◆z7fKsWA8UA
7◆z9EQPA7Msc
68/129◆Z0APLXykMM☆
3◆zBvvMGYmRg
14/62◆ZUNKxf4Mog
◆ZYIggdNQgg
現在観客ポイント一覧（ポイントごと五十音順・敬称略）
・50ポイント以上の大混沌（11名）
105/129◆u9Ls68fGDM☆
79◆52sg9FxRUQ
73◆CBWsOpHrbw
68/129◆Z0APLXykMM☆
66/117◆fl15rilh2E☆
64/141◆BOfUUEthUU☆
60◆vxML1Lislo
60/83◆z7fKsWA8UA
54/133◆RengelsnNs☆
53/72◆wS/0Zx62a.
50/66◆D07MIjCMEE
・30ポイント以上の狂神（10名）
44◆pZ1SG0LlqY
41◆ev50ICEEVE
41/118◆5q.v2gptpA☆
40/69◆al9/.v0aCM
39/49◆PVM.vDrgIA
38/87◆10ApkKSZho
36/86◆e52bu8jgoU
36/46◆uUUL1UxePw
34/76◆mmsSEDCh.s
32/120◆lGbW60L72o☆
・20ポイント以上の超人（13名）
25◆MOBqqkAfh6
24/62◆200X.ofSxM
23/59◆cn/qYe9whE
23/29◆VPpncOkoNc
23/25◆5LFioFMpBg
23/24◆JRdUHopK5M
22◆4sMIfi54fI
22/57◆nzPELBqxOw
22/130◆bbq3AN25Iw☆
21◆yaoWbZhG96
21/24◆ttpokvFX8s
20/69◆YeqXWjTM4k
20/30◆HCeZ2oI.bM
・15ポイント以上の達人（8名）
19/44◆3DH52tljio
18/63◆TIENe3Twtg
18/22◆NVBv1.Pj5o
16/90◆5rXXXxXIT.
15/81◆QpZ3gvBxm2
15/70◆tS3RueByJs
15/60◆JACKolF2vA
15/32◆GoMmwhXw6.
・10ポイント以上の異能者（15名）
14/62◆ZUNKxf4Mog
14/163◆4eLgaI8N3I★
123/151◆MAROd..Uts☆
12/85◆mdNzeAtrtQ
12/33◆/9VFxmqPeY
12/15◆EuIEJpojhY
11◆p0T.3egnww
11/16◆eR5z2C.vi2
10◆G3Gjy6DGfA
10◆5hP8kChfFU
10/63◆CByxRbsj1.
10/47◆AWQD6Lb1uk
10/17◆jryiMNo.QI
10/14◆AEc9naHyUE
10/11◆Su5Zk7G1ZY
・10ポイント以下をいちいちわけるのが面倒になって来た（たくさん）
9/36◆sVVR0Q7eM2
9/24◆Rig.Bady8Y
9/16◆ypv6fDfA1A
9/12◆TRPG8ux7Kw
8◆/7r/M3Cw5M
7◆z9EQPA7Msc
7◆6h1chSkFOk
7/31◆n5Z3VuZapw
7/18◆uxffmXpvq6
6◆CLRYpIa9Kc
6◆8O.A9CVpA.
6/67◆yYd9Z6eRjk
6/45◆.AbaIO0B0A
5◆v.v/EbAz5Y
5/46◆s7CVF0Eu8I
5/127◆wZFOryiZkw★
5/11◆SoulZkyIaA
4◆KTEnSnXkWk
4◆g.efF6ha4c
4◆6o0O/sMy1E
4◆3PUGsfYI1s
4◆3.fkfeQ/sk
4/9◆qfLg9Spico
4/33◆R3/KETQDWk
3◆zBvvMGYmRg
3◆uwX.8TrWtI
3◆liFi/Qrcjw
3◆BS4FKU9Kcs
3◆b9duBPHcok
3◆a/xD6v3KLY
3◆947FEvWH3Y
3/59◆xT5TyczDqI
3/5◆x4NlUopa5g
3/34◆l5B5sGnbkQ
3/21◆TGjKoJdVQ2
3/11◆jKrMVrQQlw
2◆thx1q1gBGw
2◆oppaiQ3pBc
2◆AKUMA2pDNk
2◆3q8fuEGUGg
2◆/s.yGd3KhU
2/9◆kcoFWEwInQ
2/4◆NQZjSYFixA
2/30◆Dm1s29RE7Q
2/27◆X4AODaKY.U
2/17◆UlyxgJyrJ2
◆ZYIggdNQgg
◆v9gfpR/.hM
◆Ugh/0aOKOU
◆IQYPK8s3s2
◆ih5a/uuYUk
◆Bwrrj1pnTg
◆aXe1ogPkW6
◆3ALrgYhTvw
・悪魔に魂を売り渡した猛者（2名）
0/3◆qInxGFJnPg
0/18◆nbjuSvHfdk
・死に魅入られた亡者(0名)
・愛にすべてを捧げた漢(0名)
・累積100ポイント以上の[[魔丞]]
◆4eLgaI8N3I 使用済
◆MAROd..Uts 未使用
◆BOfUUEthUU 使用済
◆Z0APLXykMM 未使用
◆bbq3AN25Iw 未使用
◆5q.v2gptpA 未使用
◆RengelsnNs 未使用
◆u9Ls68fGDM 未使用
◆wZFOryiZkw 使用済
◆fl15rilh2E 使用済(未解決
◆lGbW60L72o 未使用
「ＰＣ名」アリカ「絆対象名」横島 １０P
＿＿＿_
／ u ＼
／ ＼ ／＼
／ し （○） （○） ＼ ……はぁはぁはぁ。
| ∪ （__人__） J |
＼ u ｀⌒´ ／
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三三三三三三三.| | / / / / / /＿ . / / . // 〉 〉 /∧ / /三三三三三三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| やる夫は自分の心臓が急に巨大になったかのような錯覚に襲われた。
| 鼓動がうるさい。呼吸が上手くできない。
|
| 暗い路地を明るく照らす魔力の太陽。
| やる夫の横には、蒼星石と慎二。三人を守る位置に、犬のような姿のニャンコ先生。
|
| 敵に相対するのはアリカ、やらない夫、そしてやらない夫の知己らしき女性。
| その向こうに立つ敵は、四人。
|
| まず、壁のようにそそり立つのは、松の木をそのままドラゴンにしたような異形の怪人。
| その横に侍る、筋肉が発達し過ぎたダルマのような大男と、
| 巨人症のせいだろう、鬼のような異形の貌の、二メートル以上の巨漢。
|
| そして、彼らの後ろには、不敵な笑みを浮かべたままの、ニャルラトホテプ。
| 吠え面をかかしてやりたいが……やる夫は自分の中にこみ上げる感情を理解していた。
|
| こいつは、本当に死ぬのか？
| こいつを殺すことはできるのか？
|
| その為に、自分たちはどれほどの犠牲を払う必要があるんだ？
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三三三三三三三 | |/ / / / _＿_7 / / / 〈〈 / / // V../三三三三三三三三三三三三三三三
|ニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
＿＿＿_
／ u ＼
／ ＼ ／＼
／ し （＞） （＜） ＼ ……はぁはぁはぁ。
| ∪ （__人__） J |
＼ u ｀⌒´ ／
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三三三三三三三.| | / / / / / /＿ . / / . // 〉 〉 /∧ / /三三三三三三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| やる夫は『やる夫の中の入速貸本』に没入し、机の上に無造作に並んだ本を見た。
|
| 『やらない夫』『翠星石』『蒼星石』『夢宮アリカ』『間桐慎二』。
| そして……『モズグス』や『ニャルラトホテプ』も。
|
|「……はぁはぁ」
|
| やる夫は震える手で、うちの一冊、やらない夫の本に手をかけた。
| 知りたい、知るべきだ。友の死因を。
|
| ここで呼んで、読むことで、彼の死を見極めれば。
| そうすれば、やらない夫を死から遠ざけることができるかもしれないのだ。
|
| ならば、読まねばならない。
| やる夫が……やらない夫たちを守るのだ。
|
|「……はぁ、はぁ、はぁッ」
|
| だが。腕が言うことを聞かない。ぶるぶる震える体が、全く動かない。
| 友の死を見るという行為に対する拒否感。
| もしも、やる夫では回避できないような死であったら？
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三三三三三三三 | |/ / / / _＿_7 / / / 〈〈 / / // V../三三三三三三三三三三三三三三三
|ニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
／ ｀ｰｧ!| `ー ﾄﾍ-ﾍ´ |
.／ ( r＝' l l | ｌｰトゝl l
/っ７ ／ / /| | | | rf'' | |
//'/´ ／ /! /=| / ﾊ l | `l. l |
/// /l / // /l ｌ /! / | ｌ | | | | l
/// l //‐l─/‐|l-/,ﾉl / / |_ｉ-/─!- / /| ! | l |
_／// | ! / ,| ﾊ. /ﾆ´|! |'´ヽl/ |l,. -='ﾃ ／ｌ/ |ｌ l | ,|
／ |/ヽl /' /lミﾆ ' ,ｿ / ' 'ﾄf_',ｿ´ /! | i | ﾊ | 《やめておくべきでしょう》
´ ,ﾍ |l￣､´ノ ￣ /' | | | | | i !
/ ｀ヽl｀（´ ! /´ l ! |l !__,| |
/' ＼ ＿ ー' _, ｲ_ | ! | l |-─‐'
／ /＜´ lヽ__ _／l￣｀ﾌ |l | | l`ヽ､
, -‐く、 _,,.､/ ＼ ￣｀Y ￣ ／ l| | l | ｀ ‐-､＼
/´＿ ｀ ´ ＼_,／´ (´ `ー-､_, -‐-､,i -‐-、 ヽ＼
__ヽ´ﾉ ｀ヽ ） __ _） /／
￣ヽ＿__,. --､ ,ｲolﾍ＿_/´＼＿r‐io､＿/｀ヽ＿,く‐' ´￣￣｀ヽ
´￣ ｀ く、 ｀ ´/ /,. -‐'_,. --､ヽ､. | l ＼ /|
/ヽ __ ,ｨ- /o/_ ＜_ ｀＞｀ｌo| r'ー‐‐'´ /､ ＼
､ （､ | ﾉ ｀| ヽ/＿｀ヽ､ `ー '_, -‐'_l !_／k‐ﾍ /_,） / ＼, ＼
´ ＼￣ | ｀)く, -‐-､ヽ/´ ￣ -‐./ ￣ / ＼ ヾ ヽ
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三三三三三三三.| | / / / / / /＿ . / / . // 〉 〉 /∧ / /三三三三三三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| やる夫の芋虫のような指に、白魚の如き細く滑らかな手が触れた。
| 光輝を背負った美しい声が、やる夫の恐怖をやわらげる。
|
| 鈴を転がすような微笑。やる夫の中の死神の抱擁。
| いや、外套。二か月前、死の恐怖と絶望の寒さに震えていたやる夫にかけられた、温かいぬくもり。
|
|「なんでだお……？」
|「お前の心が壊れるからだ。死を見て相手を殺す気があるなら、心など犬に食わせろ」
|
| 問いに答えたのは、いつの間にか正面に座っていた黒衣の怪人。
| 仮面をつけた正体不明の魔物。破滅を望む死神。
|
|「死を望むなら、敵の死だけをみたらどうだ？」
|
| 怪人の隣で、優雅に紅茶をたしなむのは、片目の老人。
| やる夫の恐怖の象徴。死、そのもの。
|
| やる夫は、ニャルラトホテプと書かれた本を一瞥した。
| ミステリのラストだけを読むような。ゲームの攻略を見てしまうような。
|
| そんな言いようのない罪悪感を一瞬覚えたが、すぐに忘れた。
| 相手は……ニャルラトホテプだ。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三三三三三三三 | |/ / / / _＿_7 / / / 〈〈 / / // V../三三三三三三三三三三三三三三三
|ニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三三三三三三三.| | / / / / / /＿ . / / . // 〉 〉 /∧ / /三三三三三三三三三三三三三三
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／ / ﾍ ＼
／ ／ ＼ ＼
／ .‐''~＿ ＿~''‐ ＼
／ /´ , ヽ ヽ /´ ,. ヽ. ヽ ＼ うわああああああああああ！！！？
／ ,' ,; ', ', |!!il!|!l!!l!l!l| ,' , ', ', ＼
／ { { } } .|!!il!!ll!!!il!l| { { } ｝ .＼
／ '、 ヽ ／ / .|!l!!il!!l!!il!l| '、 ヽ ／ / ..＼
／ ￣ ／ | ＼￣ .＼
／ / ∧ ', .＼
／ ｛ / ヽ ｝ .＼
| ヽ ヽ＿＿_／ ＿_ ＼＿＿_ﾉ / |
| ヽ .|!!il|!|!l!l!il|!|!!!i!l|!|!lll!!il|!|!l| / |
|. . .|!!il|!|!ll!!lil|!|!l!l!il|!|!ll!!il|!|!l| |
| .|!!il|!|!ll!!lil|!|l!l!!lil|!|!l!!il|!|!l| |
＼ .|!!il|!l|!l!!il|!|l!l!l!il|!|!l!!lil|!|!l| ／
.＼ |工工工工工工工工工| ／
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| やる夫は絶叫した。
| 全員分の『本』が、その末路が、今ややる夫の前には開かれていた。
|
| やらない夫は死ぬ。蒼星石は死ぬ。アリカは死ぬ。
| 慎二も、麻呂も、ニャンコ先生も、墨目も、新人たちも。
|
| そして、翠星石もみんな死ぬ。
| 成す術もなく、一方的に惨殺されて、この戦いは終わりだ。
|
|「死ぬ！ 全員死ぬ！ 早く！ 早く！」
|
| やる夫は面を掻き毟った。恐怖故ではない。
| 痛みが欲しかった。苦痛を持って、己の生存を確かめたかった。
|
|「早く目を覚まさないと！ 全員死ぬお！！！」
|
| 叫びながら、地面を叩いた。『やる夫の中の入速貸本』の床は木製で、
| 手は痺れたが傷つくほどではなかった。
|
| 目は覚めない。やる夫は進退きわまった。
| 『やる夫の中の入速貸本』から戻っても、意味がない。
|
| この場で何とか、目覚めなければ！
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三三三三三三三 | |/ / / / _＿_7 / / / 〈〈 / / // V../三三三三三三三三三三三三三三三
|ニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
, -､ ヽｰ､
{ ｒ｀ ｒ' }
,ゝ､ヾｭｲ_,,ィｭ､_
Yｿ´アｰｿｭ ﾉｰ､ ヾ)_
ｒ',ｨ ｒｼゝ〈//7lゞ )ヽ V 無駄な足掻きは
〈!ｭ(/ <//|i/そ ｀Yﾍ}〉,-､ おやめになったらいかがです？
ｒ-‐' ゞYr' ヽ|!V ゞﾉ ゝ
７ __ノ 7 ヾｰ7j |ｰｲ , Y｀ ､＼
'-ｧ=､ ｲ ､ト､＿/ｲ! ﾘ{ノｲィﾍﾊ,､__{､ヽ,
イ／ ／7/ﾊ|ヽ/ﾊ/ ' ´'ｲ!/ﾘ////＼ ヾ､
イ／ ／//／ヽ!/ゝ｀ｰ= ﾆ彡ｲ/////////＼ ＼
イ''´ ／//／///////ｿ≧ｭ=ｒ≦ｲ´ﾍ///////ヽ＼ 丶､
イ'´ ／//／///////／: : : ｀ﾌﾊ': : : : : ＼///////ヽ＼ ヾ:､
／'´ ／//／/r､/､///!r'-―ァ／ｲﾊヾ､_:_:_:_:_;ゝ///////＼＼ ＼ヽ
,ｲ´ ／/／///|｀ー' ヽ__ﾌ7´ { ７ｲｊ ｀ V￣ﾍーﾍ＼///////ヽ/＼ ＼丶.
/' ／/∧///r-{: : : : :ｲ -'_ﾉ: :人 〈ﾊｌ V: : ﾍ: : : ヽ ｀ー-ィ-､/ヾ/ヽ Y}
/ ///∧////ゝ7: : : //￣: :／ｊ: :ヽｒ ､＿ _ノ＼: : ｀ヽ: : : : : ｒ､__く///ﾊ/ﾊ V!
! ///∧// ｲ-'´/: :_: : ヾ､o / _ﾉ: : / ヽ_: : :ィ: / ｊヽo,ィ ｒ-､'/i///////ﾊハ V!
///∧／ ｀´ ヽ7 ,､｀_ノ: : : : : : : : ゝ: :´ {_ｲヾ＼_,ｲ ｀ ヽ!|/////i/ﾊ ﾘ
.//∨/ /｀'__>: :ヾ､: : :,ィヽ_ｒヽ: : ﾊ '´∨ i ヽ///////l
ｌ//// /: : ７ｧ-ｒ: : : :´￣Ｙ': : : : : : ヽ､ ｌ : :! ∨/!///l|
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| やる夫の中に住む、最後の一柱。
| 他次元宇宙を股にかける『黒き剣』の化身、その残影が、やる夫を嘲笑った。
|
| やる夫は、彼女を見上げ、はたと気がついた。
|
|「無駄？」
|「ええ、あなたが『ここ』でどれだけ騒いでも、現実には影響しませんわ」
|「現実に影響を与える？」
|「そうです、それができるのはこの場所で……ちょっ！？ な、なんですの！？」
|
| 即座に土下座に移行したやる夫に、魔剣『モーンブレイド』は狼狽の声を上げた。
|
|「やる夫を……いや、みんなを助けてくださいお！」
|「え？ あ？ ええと……だ、だったら」
|「この通り！ 靴でも舐めますお！」
|「いや、うん……や、やってあげてもかまいませんわ！」
|
| 『モーンブレイド』の答えは、やる夫の望むものであった。
| やる夫は即座に立ち上がり、焦った様子で三柱の死神を見比べた。
|
|「殺すのではないな」「死人に用があるわけでもあるまい」
|《ならば……わたくしですね》
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☆ 戦闘前
∩ ニャンコ先生、墨目Ｂ召喚 命運 3 → 2
ξ 悪魔恐怖症判定、BIND!
且 ……。
ω ……。
ξ い、いや！ 『傾国』にイワクラの水使ってもらうから問題ない！
ω まあ、いいけど……□モーンブレイドは使っていいのかお？
☆ かまいませんが、誰にします？
ω もちろん『鏡と茨』だお。絆100あるし。
□モーンブレイド
判定値：(死神の絆LV10x5)+(妄想の絆LV3x5)+『モーンブレイド』の絆LV7+やる夫のレベル14＝86%
威力：死神の絆LV10+妄想の絆LV3+(『モーンブレイド』の絆LV7x2)+やる夫のレベル14＝41
且 まあまあ戦えそうだね。スキルは？
◆ジオンガ 威力71 電撃相性
◆放電Ⅱ 威力56 電撃相性 全体
◆シバブー BIND65%
◆ハマ 即死40%
◆アムリタ DEADとCURSEを除くBSを治療する
◆リカーム DEAD治療
■常態霞 回避が25%固定になる。オフにするには□モーンブレイド使用時に宣言が必要
ω 《■常態霞》はオンで行くお。星さんが《スクカジャ》する暇があるとは思えねーお。
ω で、死んだら任せとけお。それにCHARMも治せるお。
蟻 じゃあ、あとはあたしの《□アーマーモード》でおしまいかな？
☆ では、はじめましょうか！
属性と死神の絆と、妄想の絆に+1d10で妄想１００で死亡か
現在の妄想は３０だしまあ安全圏かな？
,....._ _,,,......、
／::::::::::::::::::::::＼
／::::::::;r'"""''- ､::::::ヽ
/:::: .::l _!::::::::ヽ
/::::: .:::::::!二 (,,.k::::::::::ヽ
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☆。:::::::::::::::! ー' /:::::::::::::',
☆ /::::。ﾟfヽ:::::::::! /::::::::::::::::::! ☆
☆ /:::::ﾟ｡:::ゞヽ::::::::'、 ┬::'::。::::::::::::::::::! ☆
☆ /:::::::::::ﾟ☆::::::::::::::'.、 ヽ☆:::::::::::::::::::::! ☆ ﾟ
/::::::::::::::。ﾟ:::::::::;.:::::::ヽ `'ｎ/ｈ､:::::::::::! ﾟ ｏ
/:::::::::。.ﾟ::::::;r＜=ヽ:::::::ヽ=Z{ ' h ヽ:::::::!、 ﾟ ☆ ｏ｡
/::::ｏ.ﾟ:::::::::/ ｀ヽ ヽ:::::::ヽ.! |ヽ. ヽ:::ヽ、
☆.ﾟ:::::::::::::/ ヽ.ヽ:::::::! ﾑ ヽ_ /:::::::ヽ、
/:::::::::::::::::::! ヽ 〉 ヽ::| | ヽ ヽ:::::::::::::::::ヽ、
./::::::::::::::::::::::! ,.!r'＞、 .! !'、ヽ ヽ::::ヾヽ:::::::ヽ、
/:::::::::::::::::::::::::ヽ ｆ_/´ ヽ| !:::', ヽ ヽ::::ヽ ヽ::::::ヽ、
/:::::::::::::::::::::::::::::::::`ー―‐'｀ヽ、 !ヾ:', !ヽ._ノ:::::::::ヽ ヽ:::ヽ、
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☆ ヽ:::::::::! ヽ:::::／ / ! ヽ、
ヽ::::::! ／ / l ヽ、
ﾟ☆ｏ ヾ／ / ｌ ヽ、
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| 『ジャーキング』という現象をご存じだろうか？
| 入眠時に発生する不随意の筋肉痙攣だ。
|
| 早い話が居眠りの際に筋肉が痙攣し、ガクンとなって目が覚める。
| アレである。
|
| アリカは状況を理解できなかった。
| ニャルラトホテプを圧倒していた。はずなのに、急にやる夫が錯乱した。
|
| 次の瞬間、アリカはジャーキング状態に陥った。
| 筋肉が痙攣し、バランスを崩してつんのめったのだ。
|
| それはやらない夫や星、ニャンコ先生たちも同じであり、
| その隙を見逃すほど、『異端審問官』は甘い敵ではなかった。
|
|「神を愚弄する愚か者どもめえええええ！」
|
| 雄叫びをあげながら突撃してくるモズグス。
| おかしい。アリカは状況が理解できなかった。
|
| お互い無傷、戦闘開始の立ち位置だ。
| 何が起こったのだ？ まったく理解できない。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＿＿＿＿＿__
：／￣| ： ： .／ / # ;,; ヽ
：. ｜ ::｜ ／⌒ ;;# ,;.;::⌒ : ::::＼ ：
｜ ::｜： / -==、 ' （ ●） ..:::::| やった！ 目が覚めたお！
,― ＼ | ::::::⌒（__人__）⌒ :::::.::::| ：
| ＿＿_） ::｜： ! #;;:.. l/ﾆﾆ| .::::::/
| ＿＿_） ::｜ ヽ.;;;//;;.;`ｰ‐'ｫ ..;;#:::/
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ヽ＿＿）＿／ ： / ＼
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| 血まみれの拳を振り上げ歓喜の叫びを上げるやる夫。
| その横で、うずくまった慎二が吐瀉していた。
|
| 彼は、一番最初に状況を理解したのだ。
| なぜ？ 彼の鋭敏な悪魔への恐怖感が、先ほどの『夢』では一切感じなかったからだ。
|
| ニャルラトホテプへの恐怖が一度に襲いかかり、慎二は耐えきれずに胃液をぶちまけていた。
|
|「全員、構えろ！ さっきまでのは幻覚だ！！」
|
| 次に、ハサミを杖のように構えていたせいで体勢の崩れなかった蒼星石が叫ぶ。
| アリカは慄然とした。げんかく？ さっきまでの戦いが？
|
| にわかには信じがたい。しかし現実。モズグズの巨大な拳を、アリカは受け止めた。
| 受け流そうとした瞬間、そのあまりのパワーにアリカの意識は吹き飛んだ。
|
| 頭が真っ白になる。気がつけば空中だった。
| パワー負けした？ そして、ふっ飛ばされた？
|
| 腕の装甲にヒビが入った。なんて馬鹿力！？
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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／￣￣＼ 夢宮さん！？
/ノ ＼
（ ●） | ,r-､__ ____,r‐''7´7
（（___） |┬ﾌ i￣`''´r--っ二>
___,,,,..,..---‐‐‐‐'''' ヽ |┴< r-ﾆ'''''/ f'''´ /
___,,,,....--‐‐‐'''''''￣__,,,,,...--‐‐‐''''''''￣´´ { |__ lﾆ;l_,f-､~`ヾ ／
__,,,..--‐‐''￣_,,..--‐‐‐'''''''''' ￣ > '" ｀￣ /´
-‐''￣,...-‐''''''' ￣ ,,/'"~´/ ／
''' ￣ / / , -‐ ~´
〈 l r~´
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| やらない夫は頭が痛むのを感じながら、即座にモズグスの前に立った。
| 恐ろしい威圧感。
|
| 一月前のライブハウスで出会ったクラウザーや、根の国の巨人。
| あれらと同等か、それ以上の神格を持ちながら、力に振り回されていない。
|
| モズグスは、己のあり余るパワーを使いこなしている！
|
|「ゴオオオッド！ フィンガアアアァァッッ！」
|
| 振り降ろされたチョップの一撃を、やらない夫は必死に避けた。
| アリカのように吹き飛ばされるのはごめんだ。
|
| 超音速のチョップで空気が燃え上がり、陽炎さえ見えるほどの一撃。
| アスファルトに割れ目が走る、こんなの、生身のやらない夫が食らっては即死だ。
|
|「下がれ、備府！」
|
| 滑るように間合いに飛び込んだ星が、槍矛でモズグスの関節を狙う。
| 『夢』ではそこは柔らかい部位だった。だが『夢』は『夢』。
|
|「むっ」
|
| びっしりと、うろこ状の部位で守られたモズグスの間接。
| 切っ先は皮膚で止まってしまっていた。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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/三三三三三=-: :´: : : : : : : ､: ｀: : ｰ.､三三三三三ヽ
. (三三三ﾆ. :'´: : :|: : : : : : : : : : :＼: : : : : ｀: .､三三三ﾆ)
ー＜／: : : : : : {: : 、＼:.:. : : : : :丶: : : : : : :.＼ニﾆ／
／: : : : :/:.:.:.八: : ＼: ＼: _: : : : :ヽ:.:. : : l: : : :ヽ/
. /://: : :.:7:.卞､ ﾉヽ:.:.{ ＼:.:＼＼:.:.:._｣≧: :.|: : : : : ',
/:/: |: : : :.|:.:/ //＼_､:ヽ ＼:<,ィ＜: :| _V: |: :.|: : : :'
|:ﾊ: :|: :{: : |:kメﾃ＝ﾐ ＼', ｫ夕テﾊ}^∧:.}: :.|: : :| |
{ハ: |: :ﾊ: :.{ﾍうんｿ} ＼ 弋ゞ' ﾉ ′}/:.:/:. : :}:.!
{! ヾ!:.:.:ヽ:.', ｀冖´ { ｀ ｀¨^´ /:.:./:.: :.:/:/
|:.:|:.:ヽ:.､ ＿ ／:／:.:.:..:/:/ 気をしっかり持つんだ！
}:.:!:.:.:.:ト＼ V⌒ ／イ:.:.:.:.:.: /:/
|:∧:.:.:.ヽ. ‘ _ﾉ //:.:.:.:.:/:/
ﾚ ヽ:.:.ﾄ､{＞.. ｰ . イ:/:.:.:.:.;.':, ′
, - ､ ＼{ ｀ }ﾍ｀ト __ -‐ 7:.:/:./:.:.:.:/ﾚ'
/二､_≧ー―‐ ´￣ ＼ {:./|ノ|:,ｲ/ ′
／ )_ヽ ＼r‐'⌒＼_'＿_
／ )__ヽ ／￣￣)又＼｀＜ )__
／' _〕ﾍ / r'￣ ７ｲﾍ ＼＼ ＼ )＿
／ / (＿ } ＼ヽ ノ /|ミ}! ヽ} ﾊア∧
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| 蒼星石は叫びながら、結界に意識を集中した。
| 『夢』では勝機が見えた。墨目とニャンコ先生が、巨漢の『異端審問官』達を抑えに向かう。
|
| アリカが戻れば、押し返せるはず。
|
|「『ホワイトスネイク』を振り切ったのは『モーンブレイド』か。
| しかし守りの要は……君だね、蒼星石」
|
| 次の瞬間、悠然と立つニャルラトホテプの視線が蒼星石を貫いた。
| 全身に、電撃が走ったような衝撃。
|
| ニャルラトホテプへの敵意が薄れ、優しい視線への安堵感が心を満たす。
| だが、それは過去に食らった手だ。
|
| 蒼星石は胸元のアメジストの魔除けに手を伸ばした。
| 強い心でニャルラトホテプを振り切る。
|
| 謎の幻覚も、おそらく奴の攻撃だった。
| ここで結界を構築すれば、何度も掛かることはない、はずだ。
|
| だが……その前に食らっては元も子もない。
|
|「う……あ……」
|
| 蒼星石の全身をしびれに似た感覚が襲った。
| 腕が萎え、大鋏から手を放してしまう。
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／:: :: :: :: :: ､ ヽ
/: :: :: :: :: :: : /:: :: ', ヽ
/ : :: :: :: :: :／!:: :: /:: :: !
,':: :: :: :: :: ／〉､| :: /! :: :: :: l
!/! :: :: ::iﾌ´ﾒﾐ､l|ﾞ!:;!l:: :: :: :: ::
l :: :: ,ｲl ヾ-''l !;' l|:: :: :: :: l :: l
ﾚ:: :: | l ! l_「l-!:: :: l ! :: ,'
ｒ―┬v‐ﾍ/´l :: i'! r､ , ヽソ!l:: ﾚ' ::l ::/
／｀V')ヽﾞ) ヽ,､!:::lヽ_ ｀ ,. イﾌ:: :: |├'
_／ / ﾌ ! ) !l_!|;!､/ ￣ ７７ﾌ ::/ :: :: :;ｨ ;! あ、ああぁ……。
´／ てl ） ｀ ｌ,ﾚ-,＝､.,l/ / : :: :: :: :/ ! l
_,,.-‐-､ヽ 「／) ノ / !ﾄ,..,‐､/::/ /:::::／ ,ﾚ'
､ ﾞヽ / し‐' ／!l／ 'ｧ ﾚﾞｒｖ':／ /
=､〈 ｙ c',-‐´ ／/､､ ﾚ;ｲ
__ __冫(l ,、 ／ ／ｧ ヾ!ｆ! } ヽ､_
/／ ／ ） tﾆノ / { | } ｀ ｀ﾞヽ、＿,,
｀フ __,,.-‐'´ 〕 { | }/´lZ＿__,／ ,,..┐
、 | ヾﾗ´ Yｰｦ/ﾞｒ､ { | }l ,,.ｭｧ―v‐' " ／ ／）
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| 喉が締め付けられたかのように呼吸が苦しい。
| 足も萎えた。ストンと、尻から落ちて倒れてしまう。
|
| 声が出せない。視界の隅に白い靄が蠢く。
| ごつんと、受け身も取れずに頭が冷たいアスファルトに当たった。
|
| 痛みが鈍い。誰かの呼ぶ声が聞こえる。遠い。
| 帽子が転がるのが見えた。止めようにも、腕が動かない。
|
|「蒼星石！！」
|
| 目の前に、黒い刃が突き立てられた。
| 見る者の心に、言いようのない冷え冷えとした感情を喚起させる。
|
| 虚無を映す、破滅の刃。
|
|「息を吸え……！」
|
| ニャルラトホテプの視線は『モーンブレイド』で遮られ、慎二が魔力補給の符をかざしていた。
| 魂を、抜き取られかけた。蒼星石は咳き込みながら命拾いした実感に震えた。
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☆ 戦闘開始（状態）
翠 絆 ０ → ４
・vsニャルラトホテプ『プリズナー・オブ・ラブ』展開スキル：1/5
PC後列 ξ（BIND）ω且猫金
PC前列 ∩蟻蝶墨
敵前列 藻巨漢
敵後列 無
低下：威-10 防-10 判-10
・麻呂組vs『異端審問官』
味方後列 麿（脚部切断）邪
味方前列 龍石谷
敵前列 拷双子
敵後列 医（BIND絆30）
低下：威-10 防-10 判-10
☆ ニャルラトホテプは展開スキルを一枚消費済み。
☆ 行動パターンは『プリズナー・オブ・ラブ』状態。
☆ 第１ラウンド 開始！
無(44) → 藻(39) → 金(38) → 蟻(37) → 星(27) → ω(20) →
巨(19) → 漢(19) → 且(19) → ξ(17) → ∩(14) →
蟻 うわあ……四番だ。
☆ モズグスは回りました。
且 それにニャルラトホテプはレベル50だよ。しかたない。
ω レベル50ｗｗｗｗつーか、プレイヤーアナライズはダメだお。
☆ いや、これくらいのデータは開示しますよ。
邪神 ニャルラトホテプ LV50
HP456 MP225 展開スキル５枚
剣・ガンに弱い 魔法全般反射
本来のスキルではなく、原作を踏襲したスキル構成。
なお、展開スキルによって変更される。
蟻 ……え？
∩ つまり、《☆サン・アタック》無しだと、万能以外無効以上だと。
☆ そうなりますね。
且 くそっ、なんて時代だ！
無 《S永眠の誘い》
且 おい！
∩ おい！
ω ……？
蟻 「SLEEP状態だと即死100％だ」ってばっちゃが言ってた。
ξ SLEEP状態にされたら、次のニャルの行動までに回復しないと即死ってことだろう？
ξ いきなり即死じゃなくて、こちらに回復の機会をくれる、優しいじゃないか。
且 ゲームギミックとしてはそうだよ。タイムラグがあるからマシさ。でも。
且 ……《セクシーアイⅢ》はどうした！？
☆ あ、一つ目の展開スキルとともに消えました。
ω こちらのCHARM対策を無視する行い……外道め！
☆ HAHAHA、なんとでも言いなさい。
無 ちなみに私は、Sスキル＋ランダム二回の三回行動だ。
無 《マカトランダ》 → 且 成功！ 失敗！
且 ひぎぃ！ らめぇ！ MPからっぽになっちゃうぅぅ！
ω 落ち着け。やる夫の行動で回復してやるお。
無 《ドルミナーⅢ》 → 後列 成功！ 失敗！
ξ BINDはSLEEPより上の状態！ 僕には無効だ！
ω ダーククラウンで精神無効だお。
且 おそろいおそろい♪
猫 回避失敗。SLEEP50%じゃと？ 寝た。
ω 《ケアマネージャー》で-5%
且 おそろいおそろい♪
猫 寝なかった。
金 ぐー。
∩ おいぃぃぃ！！！？
蟻 落ち着いてやらない夫さん！ うまくいけばこのまま死んでくれるよ！
ξ その場合、僕が困るが……まあ、いいか。
戦況が泥沼化するのも見てみたい気もするがこれはこれでｗ
てか白長ってアリカを名字で呼んでんのか
呼んだり呼ばなかったりです。アリカちゃんか夢宮さんで一定しない。主に私のせいで。
l;:;:;:;:;:;:;:;:;:l;:;:;:;:;:;:/;:;:;:;:;:、;:;:;:;:;:;八
_斗;:＿ ;:;:;:;:!;:;:;:／;:;:;::;:;:;:;:寸;:;:;:;:;:;ﾑ
〈;::;:;l;:;};:;:;:;:;:;:;:;:;:;/;:;:;:;:;∧;:;:;:;:;:＼;:;:;:;:;:;｀丶
. Ⅵ|;:;l;:;:;:;:;:;lﾍ;:;:|/∧;:;:;∧;:;:;:/;:;:;＼;:;:;:;:;:;:;ヽ
|;:l;:/,;:;:;:|;:;|ミヽl/″〉;:;:;:;〉;/;:;:;:;:;:/;:;:;:;;:;:;:;:l
l;:;//;:;:; |;:;l /;:;:;:;/:人 .〈/;:;:;:;:;:;:;:;:;{
斤;{;:;:;:;:;|;:;≧、 ＼;:;N 孑 ´ 〉;:〉八ﾙ八
. | .|今、寸;:、};:;〉 ｀}〉≦z_ {ﾘ }ﾊ 〉ヽ ｀
人,l;:;:;:;};::l l ＞孑' ｀ﾌ ﾋ;:ｼ ″ 〉 ./
｀¨了/} 「 ﾍ;ｿ ｀¨´ ﾄ ./
{、ﾍﾙ、｀¨´ j _ l;:八 お……おかげで恐怖が吹き飛んだよ。
ム 、 - ﾉ ｲﾉ
人 ＞- ´ ／ .l _
今ｭ、 ／ ,ｱ |
| ＞＞ ＿ 七 ´ l 、
＿/l |::l::| 孑 ヽーz ｭ _
＞ - ――――≦´ ｀ ＜ |::l::| ／_ ／ ﾉ ,ﾍ- ｭ _＿_＿
. ／- 、 -ﾆ三 彡´孑 ,}／ ／ .／ /、 l ヽ
/ ＼ |::l::|／ ／ / ／. ／ ./ / .|
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| 蒼ざめた顔で、慎二が符から手を放した。
| やる夫の差し伸べた手を掴み、蒼星石は立ち上がった。
|
| 酷い立ちくらみ、吐き気がする。
|
|「やる夫、それ……」
|
| やる夫がぶら下げる抜き身の黒剣。いつの間に。
| 蒼星石の攻めるような視線に、やる夫はバツが悪そうに頬を掻き、
| 自分で掻き毟った傷に触れて眉をしかめた。
|
|「『モーンブレイド』のおかげで、ニャル公の幻覚を打ち破れたお。
| 前使った時みたいなパワーはない、どっちかって言うと盾みたいなもんだお」
|
| 実際、ニャルラトホテプと蒼星石の間に繋がれた『線』は、『モーンブレイド』で断ち切られた。
| 『夢』を切り裂いたのも『モーンブレイド』であるなら、すさまじい防御効果があるといえる。
|
|「……代償は？」
|「ニャルをぶっ殺すのに手を貸してくれてる感じだお」
|
| 蒼星石は納得のいかない様子だったが、追及の暇はないと考えたか口をへの字に結んだ。
| ふらつく蒼星石に肩を貸し、やる夫は彼女を大鋏まで導いた。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼ 二か月前を思い出すお。
| （__人__） |
./ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
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|「よしてくれ、銃で撃たれるのはごめんだ」
|
| 軽口をたたき合う姿を見て、蒼星石の安全を確認したのだろう、
| 慎二が右手を握り、息を吸った。
|
|「令呪を持って、命ず！」
|
| 青紫の電光が迸り、虫の気管を備えた壮健な女傑が顕現する。
| 昆虫と人間の合成体でありながらも、その姿は醜悪ではない。
|
| 体表は皮膚の柔らかさとしなやかさを持つ部位と、甲虫の装甲で構成されていた。
| しかし、女性特有のやわらかな体のラインは損なわれておらず、
| 研ぎ澄まされた刃を思わせる神々しささえ感じさせた。
|
|「ミッシェル！」
|「ああ……人使いの荒い奴だな」
|
| 蟻人が爆発的な速度で突撃する、狙う先は……巨人症の『異端審問官』。
| やらない夫が、彼相手に苦戦していた。
|
| 『夢』の中では簡単にいなせた打擲棒であったが、
| 現実には達人の剣のように鋭い動きで逆に翻弄されていた。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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／
／
, ｲ
// ｒ ＝ ￣ヽ
／⌒// ィ ￣ ｊ ｒ ´ }
/ ./ { イ ｊ 八 /
/ / イ / / /
ｊ {（ { ｢￣￣￣7 ィｽz ＿,ノ ＿＿＿
{ ＞−r┴ ー＝二´￣ ￣￣
ゝ ⌒人八 ￣￣ ､ ー-- ―― ､
／ ィヘ､ ＞ミー＝二￣￣￣ ￣￣ ミ ､ ヽ
／ ／ / ' ｀ヾ ｀ヾ､ ｭ､＿＿ ヾ､
/ / ｊ! | ,ｚ=≧ｭ､＿ ＼ ミ ､＿ ハ
{ ./ 八 { 7´ _ﾉ´ 个ｭ､ ー― サマナー！
乂{ ﾉｰｷ!ー- ー ^ ｊニト ＼ ｀ー―― ミー＿
｀_ ィニﾆﾑニニニ≧=ｭ=彡ニ! } ヽ ＼ ｀ヽ ｀ヽ
ｲニニニニニニニニニニニｊ ｊ } ヽ ＼ ＼
{ニニニニニニニニニニニ7 / 人 ＼ ヽ }
ﾏニニニニニニニニニイ＼ｲ ／⌒ヾー--､ ＼ ､_ノ
｀マニニニニ＝ ´￣ス ヽ イニニニム ﾊ
￣￣ _, 彡 イヽ ﾏニニニニニニｭ､ ヽ 八
／￣ 。 ﾟ ﾏニム }ニニニニニニﾆﾑ. } }
/／￣ }ニﾆハニニニニニニニ} ｊ ./
/{ _人ニ彡′ニニニニニ_フ ﾉ/
{ ヽ ／ニニニニニニニニニイ ／（＿
／ニニニニニニニニ彡´ ／
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| 応援に駆け付けようにも、墨目とニャンコ先生は筋肉質の『異端審問官』相手に手いっぱいであった。
|
| 一見武器には向かない巨大な車輪が縦横無尽に繰り出され、
| 墨目は攻撃を防ぐために既に長巻を犠牲にしていた。
|
| ニャンコ先生が放つ炎や電撃は、『異端審問官』の信仰に弾かれていた。
| 凄まじいまでの神への狂信が、彼らに恐るべき異能への耐性を与えていた。
|
| 神に仇なす邪教の悪魔は、すべからく滅殺するべし。
| 人間の、そして自分たちの無意味さに打ちひしがれたにもかかわらず、彼らの信仰に揺るぎはなかった。
|
| 神への絶望とニヒリズムが、神への信仰と矛盾しないという矛盾。
| どうやって折り合いをつけているかは分からないが、彼らの信心は強固であった。
|
| そして、単身モズグスの猛攻を防いでいるのは星。
| 元からあった二本の腕に加え、背中の瘤が翼のように広がっていた。
|
| 四本に増えた拳と、時々吐きだされる炎の波、それらを紙一重でかわしているものの、明らかに攻めあぐねていた。
| このままではじり貧である。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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／￣￣＼
／# ヽ､_ ＼
（○）（＜ ） u |
（__人__） | ぐッ！？
（｀⌒ ´ # |
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| やらない夫が打擲棒を防ぎきれず、その一撃が肩をかすめた。
| 高く激しい肉を打つ音、やらない夫が声を漏らす。
|
| 追撃に振り上げられた土手っ腹を、ミッシェルの拳が穿つ。
| 爆発的なパワー、彼女の肉体は蟻をベースにしている。
|
| 蟻。地球上に無数に存在する、非常に小さな生物でありながら、そのパワーは侮れない。
| 自分の何十倍も重い生物を持ちあげ、巣まで運ぶ。
|
| もし人間サイズの蟻がいたら……いや、もっと小さくてもいい。
| 小型犬サイズの蟻がいたら、人間は軽々と彼らに捕食されることになる。
|
| そしてミッシェル。164センチ、85kgの蟻の拳は、加速なしで1トン以上のパワーを誇る。
| そう、加速を考慮に入れないで、だ。
|
| 脆弱な人間なら、その一撃で肉と内臓を霧吹きのようにまき散らすことになるだろう。
| 見るも無残な、マグロのようなありさまになるのは確実であった。
|
| だが、『異端審問官』は衝撃でたたらを踏み、体をくの字に曲げて呻いたものの、即座に反撃に移った。
| 半裸の狂人にしか見えぬ姿ではあるが、驚異的な加護の力が、彼らを覆っていた。
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/ ＼ 、
/ ＼ ，
/ __ 、 ， ＿
/ ＼ ＼ｆ == ＿＿＿＿_＼ ∨ rx ヽ
＼ 、〕≧ / ／￣ア￣ 、 ∨ ，
＼ | /=一 ィ´´´ V .ﾄ、 | |
＼i⌒∨緣 〃 ｜ 、 | |
「ヽｘ∧ 、〃 ' V | ，，
ヽ ﾈ , ” ./ /＾V , / オラァ！
ｿ 、_ , V ,
' Ⅳ Ⅴ
/ ＿_ / , |
└―＜二 ＼ , .|
ヾ ヽ | 〉
7ム .人 , ', |
「ー . ／ ｨ＝＝| |
￣匚--' ／/ 《《
ヽ ／ , || /
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| 振り降ろされる打擲棒の内側に入り込み、ミッシェルは再びボディブローを叩きこんだ。
| 二メートルを超す巨漢が浮く。だが、ひるまない。
|
| 脇腹に左フックを叩き込む。
| いや、その前に『異端審問官』の膝が、ミッシェルの体を捉えた。
|
| とっさにガードしたものの、一瞬で装甲は砕け、腕は跳ねあげられた。
| 打擲棒が振りあげられる。ミッシェルの顔面を直撃するコースだ。
|
| だが、それよりも早く雷の如き突きが迸る。
| 右手一本でのヒゲ槍の突きが、ミッシェルに気を削がれた『異端審問官』の顔面を抉る。
|
|「浅すぎだろ！」
|
| 巨体に似合わぬ反射神経。巨漢の『異端審問官』は、目を狙った一撃を回避。
| それでも耳は抉った。耳たぶを、少しだけ。
|
|「おい、腕は？」
|「外れた」
|
| 左腕をぶらぶらさせたやらない夫。さっきの一撃で肩が脱臼していたのだ。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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藻 《暴れまくり》 → 前列 成功！ 127ダメージ！ 失敗！
∩ 回避失敗！ HP105 → 83
蟻 回避成功！
蝶 回避失敗！ DEAD! 《■■□男気》で耐えた！
墨 回避失敗！ HP308 → 225
☆ 耐物理ェ……。
且 墨目のHPもおかしい数字だな。
藻 ファイアブレス → 前列！ 成功！ 77ダメージ！ 成功！ 75ダメージ！
∩ 回避失敗！ HP83 → 33 回避失敗！ HP33 → -15
∩ 命運2 → 1 ダメージ半減！ HP33 → 23
蟻 回避成功！ 回避失敗！ HP72 → 37
蝶 回避失敗！
ω 命運7 → 6 ダメージ半減！ 防護点で防いだ！
蝶 かたじけない！ 二回目は回避成功！
墨 回避失敗！ HP225 → 196 回避失敗！ HP196 → 169
サマナーだけど前線大好きだが、打撃力にかけるというイメージ
分割で真空切りしてれば結構いく
やらない夫は気合い溜めができればもうちょっと行けるかな？
さあ大根の財布に止めを刺すんだ
┏━━━━┳━━━━━━┳━━━━━┳━━━━━━━━
┃ 仲魔 ┃ 墨目B ┃レベル：22 ┃
┣━━━━╋━━━━━━┻━━━━━┻━━━━━━━━
┃STATUS..┃力：09 魔：13 体：11 速：19 運：07
┣━━━━┛ 67% 87% 77% 117% 57%
┃ BSに強い
┃
┃ HP：231
┃ 物理防護点：33 魔法防護点：33 回避：29% 回復判定：42%
┃
┃青竜刀 前1 剣 52+1d/72%
┃乱れ打ち HP10 前列 剣 41+1d/67%
┃マカジャマ MP4 前1 魔力 87% CLOOSE40%
┃
┃ラクカジャ MP12 全体 防護点強化
┃タルンダ MP12 全体 威力低下
┃※フォッグブレス HP30 全体 判定値大幅低下
┃
┃一分の活泉
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
↓
┏━━━━┳━━━━━━┳━━━━━┳━━━━━━━━
┃ 仲魔 ┃ 墨目B ┃レベル：25 ┃
┣━━━━╋━━━━━━┻━━━━━┻━━━━━━━━
┃STATUS..┃力：19 魔：06 体：19 速：10 運：09
┣━━━━┛ 120% 55% 120% 75% 70%
┃ 衝撃に強い 呪殺に弱い
┃
┃ HP：308
┃ 物理防護点：44 魔法防護点：44 回避：20% 回復判定：58%
┃
┃バキュームアクス 前1 剣 68+2d/120%
┃真空斬り HP5 1 衝撃 68+2d/120%
┃毒手 HP20 前1 呪殺 69+2d/120% 即死10%
┃雷霆蹴り HP16 前1 剣 80+2d/120% SHOCK20%
┃
┃ラクンダ MP12 全体 防護点低下
┃雄叫び MP40 全体 威力大幅低下
┃デカジャ MP10 全体 強化打ち消し
┃※フォッグブレス HP30 全体 判定値大幅低下
┃
┃一分の活泉 追加格闘威力
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
なお、参考のために各メンバーの威力を
やらない夫 通常攻撃 72+1d/118%
アリカ 正拳 109+1d/128%
ニャンコ先生 かみつき 73+1d/84%
ミッシェル マヒひっかき 75+1d/80%
星 通常攻撃 110+1d/172%
モズグス 素手（？）攻撃 114+1d/167%
モズグスやニャル見たいに70点近く防護点がある相手だと、やらない夫は《気合》が入れられるのでむしろ主戦力になりうるといえる。
鉄道事故の隠語じゃなくて「ネギトロめいた」に脳内変換されてしまった
思い切り脳筋化したんやな〜白長スはまあ頑張れ
ガグはLV２５+力１９＝格闘威力４４
■雷霆蹴りは威力+３６があるのでこんなもんのはず。
バキュームアクスは威力+２４なので＝６８．
ついでに■毒手は「威力+ダーク属性」なんだけど、
おそらくほかの悪魔にならって「属性値＝LV」換算で威力+２５．
計算はあっとるな。
雷霆蹴りｽｹﾞｪ
/ソ
// ﾉｱ
//rｧ'´ _rvｧ ＿
l lrﾉ _rァｰ'´ _, z 二／
ﾄ､ !ﾘ′ _rｧｰ'´ , ‐ 二 - ￣
トﾍ {ｲ ,.ｨｧ'´ ／ ‐ ´ ＿
＼＼ ﾊ| ,/ノ ／／ _ ィ- ／
＼ヽYl! ,ｲ´ ／／ _ - 二 -‐ ￣
＼ヽ、 j/ノﾌ／!. _-.二 - ￣_
〈＼＼ーvー',.イ/' /‐´´ ﾊ ヽｧｪ､
_ rv-ヽ＼,イ: ￣: ｀トく/⌒ヽ{:７´￣ } }_ぅ′
rェ┤{ﾞー'フY: :./:Y:{: : :v⌒:ヽ!: :ﾄ: : : : }く‐ ´￣ ｰ′
{r‐VLV⌒ゝ|:::..{: :|/:,: : : : : : :}}ヽ! l: :.::/ノ
￣ ⌒ヽ_l::..{://|:ハ:トヌ'ヽ:V::::/´ ごめん！ ちょっと飛んでた！
｀７小ﾓｧ ､ tﾃ/}-j!´
{ ヾ.ヽ. ﾆ´イノ
￣ {ﾒ-ヲ
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 青い光の尾を引いて、アリカが飛び込んでくる。
| モズグスの一撃で一瞬意識を失っていたのだろう。
|
| 蒼星石は戦場を俯瞰した。どこも押されている。
| 苦しい戦況なのは変わりあるまい。アリカを投入して、すぐに勝機を掴めそうなのは……。
|
|「夢宮の！ 代われ！」
|「まかせて！」
|
| 蒼星石が指示を出すより早く、星がアリカとスイッチ。
| 巨大なドラゴンと化したモズグスに、小さなアリカが挑み立つ。
|
|「一分堪えろ！」
|「『倒してしまっても構わないのだろう？』って……『弓兵』さんが言ってた」
|「心強い！」
|
| その間にも、筋肉の塊の『異端審問官』が墨目の首を掴み、ニャンコ先生がその腕に噛みついていた。
| 万力のような指はそれでも墨目を離さず、墨目は刃を突き立てるが『異端審問官』は離さない。
|
|「趙雲殿！」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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ｌ /ー- ､!| / ＼ ヽ. ＼
弋ヽ_,_ ノ !. / i. ＼ヽ ＼ ＼
. ! ｀‐!L イ ! / .! .|:::. ! |. |:. ! ｌ:. ハ
| 日 .:! ! /.| ::| Ⅳ::. ! |: |::::. |::|::. | !
! 日 ::| ! ﾊ::ﾊ ::::!い ∨::: ｌ|ｌ_ﾘイ: | ﾊ::. |ｌ !
_」-=ｦﾄ､_:::!. __| ::| |_! V::| ぃ Ⅵ::: .斗テｱ:: ,ｲ | |:: / ||
. // ,仆､＼| |_工ｺﾆ弍ﾋ=‐＼ヾ./ｲ/７ / / ｌ/ !!/ l!
ヽ〒ｲ || 廴_ﾊ |ヾ､ｨ´ |::::::::::ﾄ ┴'´/ / /! / /
ｌ'/ !! ｌ ', ! !::| 之ﾆ-' 、 イ::: / |ｲ|
'イ | ｌ|. :::.::＼∨ !: ＼! ﾉ ｲ::::: | |ﾄ､
／ V/ハ:::::::::::｀∨ い ＼ , -ｧ ／:::|::::: ::. ! l| ＼ 分かっておる！
. ／ ∧ヽﾄー廴ﾄ､∨ ﾄ､’ 、 ¨ ／-､:: |:::::.: //ﾊ ｀i|
イ .// ＼ / / /＼ ! ＼､｀'' ｧ‐- 'ｌⅣ -ム!:::: /冫 |! ||
// ,...-//―- ､/ ム‐' ＼ ｲ ｀ヽ､/ ヽ∨‐/.|:::/ / ＼ /|
. // / // ￣ ＼'， ﾊ＼ ∨ ｦ∧/ ＼
ｌ｜ / ｌ | ＼/ | ∨仏〈ヽ ＼
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| 蒼星石の叫びに、しかし星はやらない夫側に走った。
| その間に、『異端審問官』が墨目を振りまわし、ニャンコ先生に叩きつける。
|
|「ふっ……ふぅ！」
|
| 吐瀉物をぬぐいながら、慎二が呪詛の弾丸を巨漢の『異端審問官』に投擲。
| ミッシェルとやらない夫を打擲棒で牽制しながら、射撃をかわす『異端審問官』。
|
| その脇腹に、星の赤い矛槍が突き立てられた。
|
|「！！？」
|
| まったくの不意打ちだった。
| 蒼星石以外は、その様子に気が付いていなかった。
|
|「我とともに来たり、我とともに滅ぶべし！」
|
| 豆腐を切るかのように滑らかに、刃は『異端審問官』の脇腹から臍までを貫き、
| 大量の血液と内臓をえぐり出した。
|
| しかし鍛え上げられら腹筋が凄まじい力で傷をふさぐ。
| はみ出た内臓は戻らないが、それでも『異端審問官』は止まらない。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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／￣￣＼ ,..:::'´::::::::／
／ ノ ＼ ＼ ／::::::::::::::／
| （●）（●） | ／::: ＿:::／
| （__人__） | ／::::::::／ ／
| ｀ ⌒´ ﾉ . ／::::::::／ ／
| } / :::::／ ／
＿＿ ヽ ,/:::::: ／
／/:::::,∠⌒ヽ /:::::::/ /
／／:::／^⌒＼⌒＼ヒL/::::|::::::/ /
／／;::／／⌒ヽ | ＼ イ＾|::::::| / だが、隙はできただろ！
／／:::／ ...::: | | ::; ＼}〕|::::::| j
/／⌒ヽ＿_. |::: .| ＼|::::::| |
/ ／＿＿:::::...＼;:: | | ::.::::::. | |::::::| |
/／ ...............￣⌒＼}:::: | .{ j!::::::{ {＿
/...::::: ＿＿＿ ＼＿ノ:::::::: ＼＼/ヽ |!:::}ｒ ﾆ⊇┐
| , - ´￣ `――――⌒/ |＼ゝ┘ノノ斤＝}
{／i ､＿＞-‐イ`＜ヽ}ノ
〒三二＞＿＿＿ ＿ ――――――､＿ノ＿」┴┘＾
ノ ⌒‘ :::::::::::::::＼⌒/ ⌒/ /｝ノ＾〕ヾ
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| やらない夫が足を狙った突き。外れていた肩は自力で繋いでいた。
| 網上げのブーツをはいた巨大な足が、地面に繋ぎ止められる。
|
| 次の瞬間、さらなる呪詛の弾丸が飛来。
| 『異端審問官』は打擲棒で魔術の射撃を受け止め……懐に入ったミッシェルに気がついた。
|
|「ここはあたしの……射程距離だ」
|
| ひざ蹴りの一撃を、星が迎撃。
| 赤い矛槍が巨漢の『異端審問官』の膝を割る。
|
| そうなってはもう、この世界一の力持ちを止める手段はない。
|
|「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ、オラァッ！！」
|
| 爆発的な連打。そして、実際に爆発する。
| 巨漢の『異端審問官』の堅固な信仰も腹筋も、その連打には耐えきれない。
|
| 腹部が完全に粉砕され、肉体は胸から上と腰下の二つに分断した。内臓と肉片が、雨になる。
| いまわの言葉もなく、巨漢の『異端審問官』は絶命した。
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|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::ﾞ!V::::`ヽ;:::::/ /::_,､='" __ ｀ヾ;ヽ
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|_,,､-─────-､r=''"´:::::r''´r‐{ミ::一::.|;;;|` `‐'"__,､-‐'ﾞ:::
| __,,､---- ､ }二⌒::::::}:::ﾉ:''工ヾミ;:::::ヾ､_,,､-''´ _,,､=＝─ おおおおおお！！？
| r'´,､=＝'"￣ヾ}ｰ､:ヽ:::://／r:::l;｀::::::､_:＞=＝'''"´ 我が弟子よ！
ﾞ! ||;;r'ﾞ` r=ﾍ ﾞi:::ヽ:::r'::|:|:::ﾉ:::::::l`:::::::-､,,,＿＿＿_,,､-‐'''` わが弟子よおおおおお！
ﾞi, ||;;|_ `='ﾞ"_,､-ｲ::::ﾄ､:∧|::/::::::::::::|;;;;;;人:::::__,r‐､,,_:::::::::::::::::::
l,....:ヾ;､_,､-'´.:::;シﾞ|:::::|:::ヾ::|/::::::::::::::|;;;;;;⌒ヽ＝´>⌒y‐ ､`''‐-
j:::::::ヽ::;､-‐'' ´ r':|::::::|:::::::_;､-‐''"´ ﾞヽ､;;;;;ﾞ､::::-‐'´:::_;;､::::`'''
/::,､-''´ _,ノV:::|;r‐‐''´ r''´:::ヽ ヽ/:::::::‐''´:;､-===
〈´ ,r'´:::r‐'ﾆﾌ| ,,,,,, _,.ゝ:::::::::::"´_,,､-─''" ／__;;;;;;;
ﾞi, ,ﾉ::::::/ rL;;::::| |::::::レ'"´:::::::_,､-‐'´ ＿__,､-'''´ | Y
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| 彼の死に、凄まじいまでの反応を示したのは、モズグスであった。
| 『夢』でのことをきっぱり忘れ、油断をやめたアリカの撹乱に、巨大な拳を空振りさせてきたモズグスであったが、
| 愛弟子の一人が目前で死に至った事態には、思うところがあったらしい。
|
|「何と嘆かわしい！ お前は最後まで神の為に戦った！
| ああ、しかし！ しかし！ ああ、神yべば！？？」
|
| 膝をつき、大仰に祈ろうとしたモズグスの顔面を、アリカの拳が穿った。
| しかし、よろめきすらしない。なんと頑丈なことか。
|
|「許さん……許さんぞぉぉぉ、邪教徒めがぁああああ！」
|
| 双眸と口腔が火を噴いた。突然の爆風に、アリカはたまらず退避。
| その間に、モズグスは弟子の死体に近づいていた。
|
|「ゴォォォォォッド！ ハンムァアアアアアア！！」
|
| 祈りの形に組んだ両手が上天から一気に振り下ろされる。
| 狙われたミッシェルはたまらず逃れる。当たったら血煙にされるのが目に見えていた。
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__,rァ´‐'´
,ィ_ノ´
,ｨ-'´
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:＼ 〃 /.:.:.:.:.:.:.:.:＜⌒ヽ｀ヽヽ.:l:.|:| ｀ヽヽ__
:.:.:.:＼ l:.:.:.l:.:.:l:.:.:.:.:.:.＼:.:.:ヽ:.:.ﾍ:.l:.:! ｀ヽヽ._
:.:.:.:.:.:.:＼ |:_,ハ.:.ヽ.:.:.:ヽ.:.:.ﾄ､:.:.:.:.:.:|:.:.j ｀ヽヽ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ lｲ ＼:ヽヽ:.ﾄ､| ヽl:.:.:.!:/ヽ ｀
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶､ f〈 ,.≧､ヾﾄ､N_,.≦､|!ﾍ:.|'=≠ﾆ_¬､
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.￣｀ヽY:{〈弋ｼ｀ ´ 弋シ 〉 ||∠__ ｀ヾ モズグスさん！
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.lヾ＝=- ' /ﾘ｀ﾍヽﾞi
‐-､__:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| ｀ヽヽ、 -- ／l ! l!|
｀`ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.j | l! ﾄ､ __ ィ´jノ | | l!|
丶､＿＿_／ | l! |l＝=￣rﾍｲ-―┘_j
｀丶､＿, | l! |,ゝ _ヽﾉ'´￣￣::ヽ
|｀ヽ l ﾉ _,. '´::r､:rﾍヾ〉:::::::::::::',
ﾄ､__j／`¨´::::::::::::::V::ヽ_〉::::::::::::::::::l
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f￣￣｀`丶!:::::::ヽ::::::::::::::::::::::::／ﾆ＝ﾆ´､:.:.:.:.:.:ヽ:.:l l＝=､
ヽ ヽ::::::::`ｰr---‐_´／ // j {:ヽ.:.:.:.:.:.://r‐一'
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| 後ろから攻撃にかかるアリカ。
| だがその拳は、背中の瘤に払われていた。
|
|「あっ！？」
|
| 背中の瘤が腕のように動き、アリカは重いフックを食らっていた。
| 一撃で頭が真っ暗になる。衝撃は後から来た。全身が重い。
|
| すぐに跳び上がると、体が民家にめり込んでいた。
|
|「止めるってぇ！」
|
| 約束したのだ。歳経た松のごとき堅牢な脚に。アリカはローキック。
| 打てば響く。しかし、ダメージを与えている気はしない。
|
| モズグスはそれほどに大きく、壮健であった。
|
| 転がって避けたミッシェルの代わりに、弟子の上半身がミートソースに変わる。
| 重機のごときパワー。冷や汗をかくミッシェル。
|
|「なんということ！ なんということだ！ ああ、神よ！
| おのれおのれ！ わが弟子の死体を辱めおってえええ！」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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金 回復判定……成功！
金 （あぶなかった）
☆ （あぶなかった）
金 前に約束したイワクラの水を使用しますね。
金 ワカメさんのBINDを治療しました。
ξ 誰がワカメだ。
蟻 やっとあたしの番だー。
ω 雑魚を減らしてくれると嬉しいお。
蟻 はい！ 《震脚》からの《正拳Ⅱ》 → 巨 成功！ 成功！
巨 回避失敗！ 160ダメージ！ 回避失敗！ 122ダメージ！ 半分以上削れた！
＼ﾋﾟｺｰﾝ／
蟻 《ジャブ》■□□ 判定値・威力上昇！
蝶 《シバブー》！
且 えー！？
蝶 ランダム行動だからな、仕方あるまい！ 対象は漢！ 成功！
漢 セーヴ失敗！ BIND!
且 ……回復だけど。
ω まずMP、で、ダメージはやる夫の命運で何とかするお。
且 ありがとう。
ω 《ケミストリーⅡ》 魔法瓶！ MP26回復！
且 よし！
ω よしよし、じゃあ、傷薬をやらない夫と星さんに。
蝶 HP1 → 66。すまぬ！
∩ HP23 → 80。よし！
巨 《□バーサーカー》起動！ 威力、防護点+19！
巨 《挑発》 → 敵全体の威力+20！ 防護点-20！
且 ハウスルールで効果を2dにするから……！！
漢 回復判定……失敗！
∩ 威力増加は嬉しいが……防護点はやばいな。
ω 一応、デクンダの石が一個あるお……。
且 《□高速詠唱》……《ラクカジャⅡ》！ 防護点+5！
且 ……命運6 → 5 防護点+9！ 《ラクカジャⅡ》！ 防護点+10！
且 きついね。
ξ 今気づいたんだが、僕はニャルラトホテプにダメージを与える手段がないんだな。
ξ とりあえず……絆でミッシェルを召喚。
ξ そして《□魔道書との契約》使用！ 命運3 → 2！
ξ 《マハブフⅡ》 → 前列！ 成功！ 50ダメージ！
藻 わずかなダメージ！
巨 DEAD!
漢 軽傷！
爆 片方死んだな。じゃあ、私は強化だ。《タルカジャ》！ 威力+2
∩ オレは……《気合》！ 次の威力二倍だ。
墨 なら私は《フォッグブレス》ですね。判定値-12
猫 わしは《ファイアブレスⅢ》 → 前列！ 成功！ 111ダメージ！
猫 ……モズグスの耐性を考えて分割はせんでおく。
藻 回避失敗！ かすり傷！
漢 回避失敗！ 重傷！
☆ ……ちなみに、次のラウンドになってから気付いたんですが。
爆 言うな。
∩ そうだそうだ。
☆ ええ、漢はBIND状態だったんで、二人とも殴るべきでしたよねー。
且 うん、し、しかたないよね。一人でサイコロ振ってるとそういうこともあるよね！
／ ^＼ ＼
／. ＼ ＼
, 、 ＼
, ヽ
/ / , ，
, | |
| | | ,＼ ’
| | .／V , 、 |
| /i |. ／、 , , 、 ,
| |｛ | r-x二二.＼ , , |x／ﾏ＿
／iｊ ’|i! / 、ヽユ^ヽ＼"＿.|´￣ /
｝ | |Ⅳ , ヌ ＿＿／´ l K＿_ ｨi いや、そりゃあアンタが……。
| ｀ |、, ｜ 〉 γ> ,ｲ ﾄ
| | | | |＼ 〈/ ヾ , i! , ヽ
／| ﾏ 、.| | ｀ - ｱ ⌒| / ，
...人 ﾏ |＼ .| ＼ ＞ ´¨ ／￣ | ⌒ヽ ｝
ﾆ＼ ﾏ ， ￣| | ー i ￣￣ ￣ ﾏ
/ﾆﾆ.＼ ﾏ ＝| |＝. ｜￣￣'￣￣' ﾏ
，ﾆﾆﾆﾆ/> |. | | /Vリ -=＝＝＝=-ﾑ
ﾆﾆﾆﾆV ＼ ｜ |V | | / /
￣￣｀ 、 ＼’ | |ﾆﾆ从i＼ '∧
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|「だまらっしゃい！」
|
| こぶを含めた四つの拳がミッシェルに殺到。
| 圧死の未来を見たミッシェルであったが、巨大な拳は横から伸びた赤い槍矛によって払い、防がれた。
|
|「悪いが、モズグス殿。貴公は硬すぎる！」
|
| 巨漢の『異端審問官』の筋肉を易々と貫いた刃も、モズグスの鱗には弾かれて火花を散らすのみ。
| 大振りの脇下を通り、筋肉ダルマの『異端審問官』に向かう星。
|
| 意を得たやらない夫が、ヒゲ槍でモズグスの目を狙う。
| しかし、その眼球がまた鉄より硬い。
|
|「うぐぬううう！ ゴォォッド、ファイア！」
|
| モズグスの口が爆発した。火の息ではなく、頭部が破裂するような異様な攻撃。
| 燃え上がるヒゲ槍を、やらない夫が投げ捨てる。
|
| ミッシェルは体勢を立て直していた。
| そして、民家から抜け出したアリカも並ぶ。
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:.:.:.:l!.:.:.:./|::.:.:.|::.:.:.:.:.:.:.| ヽ::..:.:.:.:ヽ､::::..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
:.:.ﾄ!:.:.:/ !::.:.:.l!::.:.:.:.:.:.| ＼::..:.:.:＼丶､::...:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:..:.:.:.:.:.:.
:.:.:|:.:/ ヽ:.:.ﾄ､::.:.:.:.:.:! ｀丶::.:.＼ ｀ヽ::.:.:.:.:.:.:.lヽ:.:.:.:.:.:
:.:.|/ ヽ:.l ヽ::.:.:.:.l ｀ヽ:＼ ＼::.:.:.:.:l ﾊ:.:.:.:.:
トﾍﾄ ＼ ＼:.:ヽ ｀ ＼ ＼:.:.:|j::::!:.:.:.:
l ﾄｨﾍ￣ ｀ ＝､- ､ ＼:ヽ , z‐ﾃ￣ ヽ|ｲ::|:.:.:.:
ヽ´小 ＿.≧ヽ::＼ 丶＼ ／;∠-＿＿ j１:|.:.:.:/ 三度目は、ないよ。
. ＼ヽ. l{ 丁7::ﾃ.ミーヽ _ ィZイ,.イ::ｧ-ｲ ﾘ l::l.:.:/
ｰ､ 丶ヽ辷ソ ヽ /´ヽ:辷ノノ (ｱj:.:ﾊヽ
,ｨﾊ ￣￣ ￣￣ //／ !}
ィ ７´/ |. ヽ 〈| ｲイｰ- _ ﾘ
' i ! | ＼ ／ / | | ,ｲ｀
| ! l 丶､ -‐ __‐- , イ / ! | |
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| 二度の不覚。ぎらつく目つきでモズグスを睨むアリカ。
| 己の炎には傷つけられないのか、燃え上がりながらも涼しい顔のモズグス。
|
|「私のこの手が真っ赤に燃えている……ああ、神の声が聞こえる！」
|
| 燃え上がる両腕を振り上げ、アリカには目もくれないモズグス。
| それがまた、アリカの癪に障った。ぎりりと歯を噛みしめる。
|
|「おお！ 神は仰られている！ 勝利を掴めと！ 轟き！ 叫んでおられる！」
|
| 灼熱した右腕の抜き手。アリカは正面から受け止めたい衝動をギリギリで抑制した。
| 大きく間を取って回避。拳はアスファルトを溶断し破砕した。
|
| まともに受けてはアリカでも危険だろう。
|
|「やらない夫さん、ミッシェルさん……時間を稼ぐよ！」
|「まかせろ！」「荷が勝つ気がするな」
|
| ミッシェルの言葉に、アリカは不覚にも頷きそうになった。
| 事実、モズグスはこれまで戦った相手で一番危険だ。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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／::::::::;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:､-一'''";:;:;:;:;:;:;:;:｀`''ｰ ､::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
／:::::::::::::::::;:;:;:;:;:／::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ﾄ､:::::::::::::::::::::::::::ヽ
::::::::::::::::::::::::::／ ___,,,,,,,,,,j ヾ-‐''二二｀ヾ;::::i::} };:;＼;:;:;:;:;:::::::::::::::::'､
:::::::::::::::::::::／|::/:::; --､:! |::`i::{ ロ } :::}::::{ }::;:;:;ヽ;:;:;:;::::::::::::::::::ヽ なんということだ。
:::::::::::::::／:| |:i {. ロ j |:::::l ´￣￣ :::::::::} .{:::::::::::ﾞ､;:;:;::::::::::::::::::::: なんということだ！！？
:::::::::::::/;:;:;| |::-┴''"´/-──ヽ;:::l :::::::{ {:::::::::::::|:/::::::::::::::::::::::: ああ、我が弟子よ、弟子よ！
:::::::::::::;:;:;:;| |:::: |:「:l:::::::;「:Lヽ! ::::::{ }::::::::::::/::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::;:;:;{ |::: i:::::{ |:::::::::/; ===､::::::::::;ｨ' 神は私になんという試練を
､::::::::::::;､-‐|:. |::: ; -r┬''エエｴ`ヽ:ヽ､ l::::::`i ヾ／:::::::::::::::|::::／‐| お与えになられたかあ！
`ヽ､（(:::::::::|::...| ∠ -┴┴''"二二二 ,.:::::::::::::ﾚ'´::::::／￣｀`i'´ ___|
,二ヽ|:::｀`ヽ､:::|:::ヽ ,.::::':::::::::::／::::::::／ |／
/'´ |｀ｰ ､::::ヾ|:::::::::､... -───‐r'´:::::::::::::;／::::::／ .:| , -‐
_{ , --ヽ ヽ::::ヽ::::::|::::::::::::::::::::::::::::',::;､-'"/::::::／ ∨ __
ヽ, -- ､! ヽ:::::ト ､|:::::::::;;;;;;;:::;､-'´ ／::::∠...___／ヽ､_,==＝＝＝V
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| モズグスの双眸から、涙が滂沱と流れる。
| 怒りと悲しみの涙は、空気に触れた瞬間発火し、花火のようにスパークした。
|
| 現在のメンバーで、最も強いのは明らかに星だ。
| だが、その星でもモズグスを倒しきれない。
|
| 彼女の遊撃によって敵の一人を仕留めた訳だが、続いて星は後回しにしたもう一人を狙って行った。
| モズグスに戦力を集中し、叩く。それが星の考えなのだろう。
|
| ならば、それまで耐えきらねばならない。
|
|「ふー」
|
| アリカは深呼吸した。
| 班長はアリカだ。アリカがしっかりしなければ。
|
| 星さんがいなければ、アリカが戦場を掻きまわさねばならない。
| 突撃手で、遊撃手だ。
|
| モズグスは強い。圧倒的だ。痺れるほどに、尊敬するほどの信仰のパワーを感じる。
| だが、ここで負けるわけにはいかない。
|
| アリカはゆっくりとモズグスに近づいた。
| こっちから攻めるのがすべてじゃない。防御に回れ！
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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ィ
ァ´/￣ミ≧ｭ､
／ァ y′/ ／￣￣ ミ、
イ / / ′´ ィ´￣ー＝ ､
/ ｊ / { | / ＼
/ / { 八 ! j ィ´７￣￣ アー＝ヽ
' ア⌒ミ､ ヽ ﾄ､｀ヾ / ／＿ ＼ ｀
ｊ/ ＿＿ﾊ Y ／ ｒ､ ',
/ /_＞-＝777ニﾑ ｊ≧､ ｒ ､ﾉ Y￣7 ｊ
{ i j/´≠‐⌒|///| ｨ ⌒ヽ ﾑ ヽ ｊ / .ハ
人 | { ≧Zｚ ｊ///| { ｊ ﾘ ﾉ ｊ´ / ＼
ﾄ､川 ､ ',＿-＝77￣77ー ｀ー､_）/ z ｲｭ､{＿ ヽ
イ Y| |ﾊ V //////j ///////77{ ヾニニニニヽ
ｒ＝≦三三ﾑ |/ヽ_∨////// ////////ﾌ≧､ ｀マニ／ヽ ＼
人三三≠￣/从人//////// ///////イXXXX＞− マ {
/ ／ｨ｀⌒/≧=ｭ＿//＝−ァフ´ V､ミ＿ ＿彡′ ヽ ヽ.
ヽ ＿ ィ´￣￣｀ー八｀ヾニニニニ彡´ ｲxハ＜ ＼ ＼
//ﾊ ｀マニフ ｲXX_ﾘ ヽ 八 ミー ＿ ⌒ヽ
{///ヽ、 ､ , イXXX７ ／:i｀ミ､＼ゝ ＿＿
ゞ////＞ｭ､八 ｆXXXXX７ ｨヽ:i:i:i:i:i:i:i:ヽ<
｀ー≠´￣ミゞｰ≠ ≠´ｷニﾑ|:i:i:i:i:i:i:i:i| j￣￣]
￣｢レニニニニニ}:i:i:i:i:i:i:i:i|/￣イ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 星の判断は正しかったといえる。
| 墨目とニャンコ先生は悪魔であり、やらない夫よりもタフだ。
|
| こちらの二人が死に瀕したとしても、最悪解消すれば消滅しない。
| しかし、首の骨を折られた墨目はすでに再起不能であり、ニャンコ先生は彼女を守るのに精いっぱいであった。
|
| ここで、倒れたのがやらない夫の方であったら、ニャンコ先生と墨目の召喚も立ち消え。
| 戦線は総崩れになっていただろう。
|
|「私は本来、こう言った遊撃が得意でね」
|
| 影のように忍び寄った星の矛槍が『異端審問官』のビヤダルのような脚を捉える。
| ふとももを切り裂き、そのバランスの悪い巨体を転がそうというのだ。
|
|「何度もやらせると思うか？」
|
| だがスルリと、ニャルラトホテプの声が入りこんだ。
| 不思議に魅力的で、聞く者の心に心地よい、どんな喧噪でも聞き分けられる。そんな声。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＿＿_
／＿}＼_｀＼
. / }--､ ￣｀ヽ
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__j_ { , 〈ｩｭ ﾘ 『ホワイトスネイク』！
{ ﾊ}ﾉ} r=､_ｭ _/
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{＼ ＼ 〈/イ
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__}ﾆﾆ ＼ |￣￣} ノ⌒ー── ､
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ﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニ/´ / ∧ニニニﾆ}
ニニニニ＿ 〈 / /}ﾆﾆﾆﾆﾆ/
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| それと同時に、彼の手から銀色の円盤が放たれていた。
| それが、『異端審問官』の頭部に突き刺さる。
|
|
|「……？」
|
| 筋肉塊の『異端審問官』には、痛みはなかったようだ。
| ただ、頭部に受けた衝撃によろめき、次に二十センチも切りこまれたのに血の噴き出ない己のふとももに目を向けた。
|
|「おい、下がれ！」
|
| ニャンコ先生の警告は一瞬遅かった。
| 『異端審問官』の全身をめぐり、傷口に戻った斬撃エネルギーが衝撃となって飛び出した。
|
| 下がりきれず、星は衝撃を腕に受けた。
| 右腕の袖が、肉がぱっくりと割れて血が噴き出る。
|
| それだけではない、肩から乳房、太腿までざっくりと割れていた。
|
|「おいおい、嫁入り前の玉のお肌になんて真似……」
|
| 血の糸を引きながらも軽口を叩くその横っ面に、『異端審問官』の巨大な車輪がめり込んだ。
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☆ 第二ラウンド開始！
翠 絆 ４ → 13
強化：威++22 防--20++19
PC後列 ξω且猫金
PC前列 ∩蟻蝶墨爆
敵前列 藻漢
敵後列 無
低下：威-10 防-10 判---22
無(44) → 藻(39) → 金(38) → 蟻(37) → 星(27) →
ω(20) → 漢(19) → 且(19) → ξ(17) → ∩(14) →
無 《S永眠の誘い》
無 《テトラカーン》！
且 おい！
∩ おいいい！
蟻 どうなるの？
☆ 『次のラウンド終了時』まで、敵全体が剣・ガン反射になります。
ω このラウンドじゃねーのかお？
且 TRPG的に分かりやすさのために、『次』なのさ。やばいね。
無 《ドルミナーⅢ》 → 後列！ 成功！ 成功！
且 無効。
ω 同じく。
ξ 回避成功！ 回避失敗！ セーヴ！
猫 回避失敗！ セーヴ！ 回避失敗！ セーヴ！
金 回避失敗！ セーヴ！ 回避成功！
金 ……逃げたい。
☆ 逃がしたい。
且 ふざけんな。そこにいろ。
>>752
○編み上げ
×網上げ
モズグスさまがガグのデータなら毒手連発で乙れるが…
そろそろやらない夫にも属性攻撃が欲しくなるな
ナムコプロの旦那、ガグは墨目じゃねぇかい？
稀にだけど敵と味方が同じデータになることがあるのよ
（例：白刃一閃シリーズの瑞樹とボスおつきのオニ。相性を味方に聞かれてる）
特に墨目の合体は事故みたいなもんだから…
プッチほんと敵役として便利すぎるな
ﾄ. /:}
ノ.:! {:.:Y:.:/
/:.:.:.} ／ ヾ:./
{:.:／ ,, ,. -〃 /:. ／ ,,
"´ ノ/ /:.／ {:.:.:... ／:{
__,.. _,r''/-' /､_/:./ ＼:.:.:.:､ /:.:./
/´}=-.´-=ﾉ ／:.:.:{:./ _j:.:.:.:.:/ j:..ヽ:.:.:ゝ._{:.:./ ,,ィ
,ｨ彡"´ ／_ノ:.:.ノ: :{ }:.:.:.:／ ,. -='':.:}_ﾉ:.:.:.:.}:.:.:/__ノ:./ ,. ィ
,〃 彡 /:.:.:/: /-.／:｀Y:.:.:/ ／:.:.:.／´／:.:.:.ノ:.:.::.:.:.:.:./ ／:.:./
/ / / ,{ゝ-{:.:.{ﾄ.// }:./::｀ヽ 〃:.:.／:.:.:.(:::.. ⌒"::.ノ´￣ /:.:／
,' / { , - ､ ｰ-/ ﾊ. /:/:::::::::::V___ノ:.:.:.:人:.ヽ:::.. .ｨ彡'" {:./
.ﾚ } r.:.:ｱ{ (9 }_,ノ / |.{:.:!｀￣ ／.:.:.:.:.:.:r'ゝ:.:.:.:.:.:.:.:-=ニ__
i! ,ｨ' i:.:/. 乂,.ｨ／／ ノ{:.:.{ﾐ三/:.:.:.:.r=く r=-ｧ- ｀ヽ:.:.:／
ﾄ ﾚ / / / ／ ヽ:.ヽ._ﾉ:.:/｀ヾ:.:ヽ ｀ヽ {( ＼
ヾﾐ ､ /´｀ヽ:.! ﾐ:.:.:.:.:./__ ｀￣ﾞ Vヾ} ゞﾐ.､
.ヽミ ! { {6 ノゞ=- ''ゝ,;,;,ノi! ｀ヽ V. ヽ.ヾﾐ,ｨ ﾊ
V ﾐ ヽ. ヾ { ,,,.. -ﾍ { -vi ＼ ヽ ゝ.ﾉ }:.:.:.ゝ--- ｧ
} }ヾﾐ,,.. ﾐ{"´ ゝ-=ﾍ. }. ＼ ｀ ｰ{ ./ ｰ -- "´
ヾｰ j / ｀￣｀ヽ ヽ }ヽ rr´ ﾉ ｀￣ﾐ Vﾊ
},'/ / ヽ ＼/ ,' } ヽ V
ノ } ＼ ヽr' ﾊ ﾞｰ.､
rr´ｨ ⌒´ r ⌒ { ゝ-ﾐﾐ}
ヾヾヾ!
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| 姿形が変わったニャンコ先生について誰も追及しないので、彼の口からは語らずにこの場で解説をしようと思う。
|
| ニャンコ先生は、結構前にキュゥベぇに指摘された通り『反逆者の守護者で従属者』である。
| 過去、さまざまな神話上で『突如現れ反旗を翻すもの』に手を貸してきた。
|
| 日本神話における反逆者とは誰となろうか。
| まず挙げられるのは征服者であり反乱者であるスサノオであろうか。
|
| 彼はイザナギから命じられた海原の守護を嫌がり、さまざまな悶着を起こしたあげくに追放の身となった。
| しかし、追放先の出雲では英雄的側面が強調される。
|
| 彼は伝来者であり、王なのだ。
|
|「雷なら、どうじゃあ！？」
|
| ニャンコ先生の周囲に浮かんだ光球がスパークし、三条の電撃が『異端審問官』を打つ。
| たまらずたたらを踏んだ『異端審問官』に、ニャンコ先生は突撃。
|
| 大型肉食獣のしなやかな筋肉と体重で、筋肉塊の『異端審問官』に尻もちをつかせ、
| 倒れた星を咥えて飛びずさる。
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,、
〈廴,_ | ,／ハ
/⌒'ﾍ＼ ＼ /r‐＜ | / ./ |
〈f⌒7,ﾊ ＼､＼ /,ﾊ. ＼＼ ‖ ′ﾙ!, {
,ノ 八 ＼ Ｙ⌒'く/,ハ ﾐ} ﾉ廴,_ 彡
Ｙ ／ Ｙ⌒ヽ八(9_,んしミ //⌒!{ . 彳
| / 込)、 Ｙ⌒＼こ,, ﾑ `＼_,ﾘ ≧ /
i/ ＼{ (e、 ＼ ≦ ﾄ､ Ｙ .,, ｨ{ .ﾑ /
| 人_ノい､ 人 }f`ﾒ､ .‖ ﾘノ''丿. ｲ
} /＼_￣` |! rく | おい！
ﾉ . ∨ ∧ ｜ | | 無事か！？
∧ . ＼ ∧ r;;; ﾊ |
∧ ＼ ＼ ` :==='′} |
＼＼` .＼ |} .{
＼＼ ＼ ,､ノ 〉
＼＼ ＼ ＼_ノﾉ┘
＼` ＼
＼ ＼
＼ 廴
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| しかし、スサノオに侍った神の記述はない。
| ニャンコ先生が『従属者』であるならば、彼のそばに、その姿が描かれるはずである。
|
|「……無念」
|「なんて頑丈な女じゃ」
|
| 人間の頭部ぐらい形も残さず粉砕しそうな一撃をくらって、しかし星は生きていた。
| しかも、酷いアザはできているが、いまだ喋れる程度の負傷である。
|
|「歯並びと目の良さが自慢なのだが、少なくとも奥歯が三本逝った」
|
| 体を起こそうとする星、しかし、傷口から血が溢れ、ぐったりと倒れ伏した。
| 慌てて駆け寄ってくるやる夫。墨目ともども蒼星石の所まで下げて、治療が必要だろう。
|
|「……」
|
| だが、そう簡単に逃がしてはくれない。
| 車輪を盾のように構えた『異端審問官』の突撃。
|
| 衝突したら、やる夫はバラバラ死体に早変わりだろう。
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＿＿＿
ｒ―ァ＝−､ _/ ,-―-､ミー'
／´ノ´ ／ ＿ヽ＿ノ´ 彡⌒ー- ､
｀ヽ /／ イ ／ ィー､ ヽ }
}トｰ⌒ヽ/ﾄy' / / ィ ｱ ￣ 7 ＼ ゝ
｀ー､ヽ八}ニニニニｲ ､＿＿ノ￣ヽミーｭ＿⌒ヽ
､＿}ミﾏ八|ﾆﾆｊノ|ﾆ!ヽ ｭ≧−ー ｧ ヽー⌒
ゝ 7Tニニニヽ､ ﾏy ⌒ｊ￣7{＿＿
,,ｒｙ＝{/!ニニニﾆ{ Y ／人ーｭ､
､ｲ マ///７７⌒´＞'个'ゝ ´ イ> ＞ わたくしは……
｀ｿ /个､ーｒ ア⌒|＿＿ｊ７´⌒ﾏ＜ 大丈夫、でしてよ！
}V { ///＼!, ｲXXX77ｊ､/∧ ﾏミ＿
ヾ ゞ////人XXXX ｲ ⌒ヽ_ﾍ ﾏア´
人_/ハ/´ ｀ ￣ / V ﾑ
/／＞j! ､ / ヽ ﾑ
ｊ＿彡ｵ! ｊ} ァ ｨ > 、 ヽ
/ ｒ7{ﾑ _ ィア{ー-､ ／ア ｊ h＼ ＼
ｊ/ ｊ/ ヾー―ｲ／⌒ヽ川} ヾ／ ｢ｊ! ヽ ＼
ﾘ / | ///ｊ´ ｒﾑｊ_ ＼ Lｌ! ｀マ＿__＼
∧＼ ｊ ﾏ/// ｒ―!/ﾊ ヽ 人 ﾄ｣! ￣￣
｣ト=＞/!＿＿_ マ∧ ﾏ///ﾊ Y⌒ヽLｭ!
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| 首の骨が折れているにもかかわらず、墨目が起き上った。
| この戦場で、今のままでは足手まといになると踏んだのだ。
|
| 即座に魔力のリミッターを外す。一月前のライブハウスで獲得した奥義。
| 時間制限つきだが、凄まじい魔力を発揮できる。
|
|「墨目！」
|「なにか？」
|「かましてやれい！」
|
| ニャンコ先生の来歴は分からない。
| いつ生まれて、どれが最初なのか分からない。
|
| だが、常に彼は外れ者の味方だった。
| 反逆者の、抵抗者の、虐げられるものたちの……。
|
|「知っておるか墨目。昔々、この国には棄てられた神がおってなぁ！」
|
| やらない夫からニャンコ先生に与えられるべき魔力の供給がストップ。
| 全てが墨目に回される。本来、このような事をすればニャンコ先生は肉体を維持できなくなる。
|
| しかし。今のニャンコ先生は普通ではない。
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▲ ちなみに翠星石が降ろしておるのは、
/ ヽ, そやつの半身で妹じゃ！
ﾄ,, :ﾐｭ _
ｆ ｀ヽ ﾞ:.,ﾞﾐ;_:._ /i _,,- :´／ _ _ ..,, __
ヽ l :;,ヾ‐‐;ﾞ＼ / ｌ /:::::::::メ¨ ,, 彳:::::::／
l ﾞﾞ;;;ヾﾞ::,,, ｌ ﾉ ｌ:::::::::::::ｌ ／:::::::::::::ｲ
ｌ ゝ_ ｿ ｌ::::::::::::::::ｌ /::::::::::::::::::ｌ
ｌ ﾐ::ｿ ,, ノ::/ 丿:::::::::::::ﾉ /::::::::::::::::::::ｌ
ｌ ﾞｿ:ﾊ 《:::::::::ﾑ/:::::::::::::::/ ／::::::::::::::::::::ｿ
ｌ i::::ヽ＼ ﾐ::::::::::::::::〆ﾞﾞ´／::::::::::::::::::::ゞ´ﾉ
ｌ ｲ ヽ::::ゝ,,ゞ_ 》:::::::::::ﾐы‐´::::::::::::::::／ ﾞﾞ /:ｌ
ｌ │ﾞ㍉ ___ ﾐ::::》 ｲ::::::::_;;::ﾑ::::;;_::::::::::::::_::ゞ‐;;;´;;ｿ
ｌ ｌ ｌ ヽ z_´:::::ﾞﾞ´::::ﾉ /:::;::‐´_,,,.. - ..,,_ ヾ;::::㌣ , ‐ﾉ
ｌ ｌ │ ヾ ｀ i:::::/／:::/ 〆 ﾍ ヾゝ ,,《::/ 丿
ｌ ｌ │ i )::i l::::::/ / ヽ ヾﾞ,, i::::( /i
ｌ, _┘,_│ ﾉ i::::ｿ:::i i i ｌ::i )::::::ﾞﾞ::ﾉ
ｲ ( 「｀i .レ´_｀ヽ, ｌ:::::::::ｌ ｌ ｌ ｌ::｀´:::::_:ノ
ﾄ ｀´ｌ ｌ ( i )ヽi::::::::::ｌ ｌ ｌ ｌ::::::::/
ｌ ノ ﾉ ´ / )ｭ:::::::::ｌ ｌ ｌ ｌ:::::::ﾉ
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| ニャンコ先生は、多くの神を内包した混沌である。
| しかし、その根幹に一つの神の存在があるのを彼は理解していた。
|
| オホヒルメナムチに並びオホヒルコナムチ。そう呼ばれる可能性もあったもの。
| 不具故に流され、抹消された神。
|
| しかし、それ故に、後々信仰された神。
| どこかに行ってしまったが故に、どこにでもたどり着けた、神。
|
| 海に流された『それ』と海の統治をまかされたスサノオが接触しなかったと誰が言える？
| タカマガハラで無数の悶着を起こしたスサノオの、矛盾の原因があるとすれば？
|
| そんな妄想には、だれも耳を貸さないだろう。
| 悪魔の、古い古い悪魔の、たわごとだ。
|
|「そう言われても、わたくしは疫病神でしてね！」
|「安心しろ、わしはゴズテンノウで且つ、ガルムじゃ！」
|
| 疫病と地獄の神。そして太陽を食らうもの。
| それらの名を叫ぶと同時に、新宿を照らす疑似太陽の光が、一瞬弱まった。
|
| 誰もが、ニャルラトホテプすらもニャンコ先生に注目する。
| 光は、彼に集中していた、
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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,. -‐‐
, ‐'´ _,. ‐,.
／`‐.''´くく: : :
/ﾍ fi.: ＿/∠-‐
. ／/:ｌ:/二.., -､─''
`t;､〃,‐' /{;7_.>｀: :
／:::.f.i. : : ￣: : : : : :
／: : : : : : : : : :fi: : : f.!: 貴様何を！？
ヽ､: : -‐: : :f.i : !i: : : : : :
,､=,-‐二ヽ: : : !i: : f.i: : :
ヽ.<´＿,＼ﾍ: < !: :ﾚ': : :
`､ /ヽi: i .ｌ: : : : : :
ヽ. / :: ｌﾊヽ!: fi: : : : :
| | .:.. .! i: :': !!: : : : :
/-t､ｌ＿,.ｌ !: : !i: : : : : :
f.ｌ| ﾉ /: : :ｌ !: : : : : :
. ヽ ￣""´ノ: : : :i !: :f.i: : : ,
. T ‐ '"´: : : : : iヾ: : :_,. '
|: : : : : : : : : :_,: -.':::::::: : :
ヽ､__,:.:＝二 ._:::::::::: : : : :,
＼: : : ／,
＼二／:::
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| 狼狽した声を上げるニャルラトホテプ。
| ニャンコ先生は器用に唇を上げた。発達した犬歯がよく見える。
|
|「ちょいと太陽の力を借りようと思うてな」
|
| 次の瞬間、魔力の奔流を注ぎ込まれた墨目が爆発的に巨大化した。
| 面頬の下の口腔が極限まで開かれ、その下から炎そのものでできた獣が噴き出る。
|
| サメのように多重の歯をもつ獣。体の大半が口であり、目は退化しているのか虚ろなまま。
| それが大気を振るわせる咆哮を上げ、さらに口を大きく開いた。
|
| その中から現れたのは、さらに巨大な獣、ニャルラトホテプも、モズグスも、筋肉塊の『異端審問官』も、
| そしてやる夫ややらない夫も、呆然とそれを見つめていた。
|
| 巨大で獰猛な炎の獣が、太陽を飲むほどに巨大になっていく様を。
|
|「サマナー、三十秒じゃ！！」
|「えあ……！？ お、おう！」
|
| ニャンコ先生の叫びにやらない夫が答えると同時に、ビルほどに巨大になった墨目が、津波の如くニャルラトホテプに肉薄した。
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あと普通にツチグモとか
悪魔として出るのも、魔人として出るのも、英雄として出るのも、微妙に中途半端
バタバタしてたら投下を忘れてました。申し訳ないです。
r─────-､､
| .:.:.::::.`ヽ,
|_＿＿＿.:.::.:.:.::::::::::::::/
＿ﾉ__＿＿＿ ￣｀`丶､/
r'´ _ ＿_ _ ￣｀`丶〈_
ヽ,． .:.:.:.::::::::::::::::､::::ー- ､ ＼
/.:,.::::::ﾊ:::::ヽ::.ヽ::.＼.::ヽ:::.＼／
/::/.::::::|:::ﾄ､:::::仁ﾆーミ:::|:::::::::|
|.::|.:.::|_ﾉノ´`ヽ｀ ◯ `1::|::::::l::|
|.::|:::::K´ ◯ |//::/:/
ヽﾄ､::::ﾍ /::/:/ む、無茶苦茶な！！？
｀`1:ヘ r─っ , ｲ::/,ｲ
|/|.:::＞r‐r＜ |/ｲ´
|.::/^l/l:/＿／⌒ヽ
|/ , ィ´y'´ ,r=ヘ
// /介1 ,fj.:.:.:.:::.＼
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 蒼星石が悲鳴を上げる、同時に、星を引っ張っていたやる夫が右手を掲げた。
| 黒い剣が手の中に現れ、結界を強化。
|
| モズグスから離れるべきであると判断したアリカが、両腕でやらない夫とミッシェルを抱えて退避。
| 蒼星石の結界の庇護下で大破壊に備える。
|
| 今や墨目は、ビルほどもある巨大な龍に見えた。
| 四肢や、角などの一切のない、巨大な口が半分以上を占めた、蛇竜。
|
| のたうち、くねらせる体は火柱そのものであり、油田火災の如き炎の嵐そのものとなっていた。
|
|「おのれドラゴン！！ 悪魔の使いめ！！」
|
| 叫ぶモズグスの振り上げたこぶしは、巨大な墨目の前には蟷螂の斧に見えた。
| 彼女が存在するだけで、アスファルトが粘質化する。
|
| 蒼星石は髪の先がちりちりと焼けるような感覚を覚えた。
| 何と言う魔力。
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／￣￣＼
／u_ノ ヽ､_＼
| ((●）) (（●）)| おい先生！
. | （__人__) | これ、翠星石からもらってんだろ！！？
|ヽ |!il|!|!| / .|
. | |ｪｪｪ| } 大丈夫かあ！！？
. ヽu }
ヽ ノ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)､
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| 怒声を上げるやらない夫。
| 翠星石がアマテラスの力で歌舞伎町一帯を清浄化しているのなら、
| 彼女のパワーから作られた墨目は、翠星石を苛むことにならないかという心配。
|
| 蒼星石は苦笑した。
| 翠星石はアンプだ。彼女自身には問題あるまい。
|
| いや、問題はむしろ東京の結界に生じるかもしれない。
| これほどの魔力の放出が、東京守護の結界に与えるダメージは想像もつかない。
|
|「ニャルを殺せたらなんとか……なるわい！」
|
| やけっぱちにも聞こえるニャンコ先生の叫び。
| それに応えるように墨目がニャルラトホテプに食らい付く。
|
| 進路状に居た筋肉塊の『異端審問官』とモズグスは巻き添えだ。
|
|「これは……厄介だな」
|
| ニャルラトホテプが呟き、モズグスに近づいた。
| 筋肉塊の『異端審問官』が墨目の胴体に触れ、すり潰されながら燃え上がり、即座に灰になって消滅した。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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=ﾆ ﾆ=‐
‐=ﾆ二＿ ＿二ﾆ=‐
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| 『異端審問官』の残った両足に目を剥くモズグス。
| その四本の腕が、巨大化した墨目を迎撃する。
|
|「『ホワイトスネイク』！！」
|
| だが、モズグスの前に立ちはだかるニャルラトホテプ。
| しかし、悪魔を分解する忌まわしき秘術も、翠星石からの魔力供給を受けている墨目には効きはしない。
|
| 分解より、供給の方が多いのだ。
| それを即座に判断したニャルラトホテプは、必殺の熱衝撃波を叩きだす。
|
| だがさしもの一撃も、ビルほどに巨大な墨目を即殺するには役者不足のようであった。
| 衝撃波によって扇状に抉られながらも、ニャルラトホテプとモズグスに食らい付く墨目。
|
| けれども、なんということであろうか。次の瞬間……思わぬ場所から熱衝撃波が発せられた。
|
|「ライフルは骨で支える……筋肉は、信用できない」
|
| ニャルラトホテプの口から放たれた詠唱が、蒼星石達の耳に鮮明に届いた。
| 空中から発せられた熱衝撃波が、墨目を後ろから削ぎ切りにする。
|
| そこにさらなる熱衝撃波を放つニャルラトホテプ。
| 墨目が悲鳴をあげてのけぞる。
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／（●） （●） ＼
／ （__人__） ＼
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＼ ／ なんだお……アレ！！？
／ ＼
| ・ ・ ）
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(YYYヾ Y (YYYヽ |
（_＿＿ノ-'-（'＿＿_）_ﾉ
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| 空中に、ゴミのように浮かぶそれを最初に見つけたのはやる夫だった。
| クラゲのような、凧のような物体。
|
| 翠星石追撃のために、式神の頭を粉砕した跳弾兵器。
| 見えない狙撃手『マンハッタン・トランスファー』！
|
|「墨目！ 戻れ！」
|
| やらない夫が左目から血を噴き出しながら叫んだ。
| ほとんど捨て身の大技だったにもかかわらず、筋肉塊の『異端審問官』を倒しただけの戦果。
|
| いや、人数から考えれば大金星か。
| 蒼星石は傷ついた星の治療に取り掛かりながら、空中を殴り続けるモズグスを見た。
|
|「やってくれたな」
|
| そして、悠然と歩みよってくるニャルラトホテプ。
| 奴の熱衝撃波は危険だ。集まっていては全員一網打尽にされる。
|
|「次はてめぇだお」
|
| だが、やる夫が黒い剣を突きつけて挑発した。
| 同時に、アリカとミッシェル、やらない夫が散開する。
|
| 敵の視線がやる夫に向いているうちに、距離を縮める。
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／ ノ ＼＼
／ （◎） (◎）＼
／ ∪ （__人__） ＼ ……ちょっと待つお、今の無し。
| ｀ ⌒´ |
＼ /⌒)⌒)⌒) ／/⌒)⌒)⌒)
ノ | / / / (⌒) / / / /
／´ | :::::::::::(⌒) ゝ :::::::::::/
| ｌ | ノ / ） /
ヽ ヽ_ヽ /' / ／
ヽ ＿＿ ／ / ／
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| やる夫が左手のひらをニャルラトホテプに向け、自分の右手をまじまじと見つめた。
|
| なんだなんだと、やる夫に注目が集まる。
| ニャルラトホテプも、熱衝撃波を放つために振り上げた手を止めていた。
|
|（むむむむ、無理ってどういうことだお？）
|
| ささやき声で剣に、『モーンブレイド』に話しかけるやる夫。
| 蒼星石は理解した。おそらく彼は、『モーンブレイド』で熱衝撃波を防ぐつもりだったのだろう。
|
| しかし、肝心の剣の方からＮＧが入ったのだ。
| 防ぎきれない、やる夫は死ぬ。おそらく、そう言った類の。
|
| しかし、その逡巡が隙を作った。
| 残像を残し、音の壁を突破したアリカがニャルラトホテプに殺到。
|
| だが、直前でターン。空中を蹴り、紙一重で熱衝撃波を回避。
| そこを狙って巨大な腕を振り上げるミッシェル。
|
| ニャルラトホテプは、彼女を一瞥もせずに指を向けた。
|
|「『ホワイトスネイク』」
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☆ ちなみにデータはデータ、本編は本編という気持ちでやってます。
藻 《ファイアブレス》 → 前列！ 失敗！ 成功！ 73ダメージ！
∩ 回避失敗！ HP80 → 42
蟻 回避失敗！ HP25 → -11！
ω 命運6 → 5 ダメージ半減！
蝶 回避失敗！ HP66 → 42
墨 回避失敗！ HP169 → 139
爆 回避失敗！ HP161 → 110
藻 素手攻撃 → 蟻！ 成功！ 成功！
且 きついところを……！
蟻 回避成功！ 回避失敗！ HP25 → -49
ω ……命運使っても厳しいかお？
蟻 命運があれば耐えきれるけど……。
ω なら使わない手はないお！ 命運5 → 4 ダメージ半減！
蟻 HP25 → 17
蟻 うーん、BIND状態の漢を叩くつもりだったけど。
蟻 まあいいか。《震脚》からの《属性攻撃》！ 成功！ 失敗！
漢 161ダメージ！ DEAD!
金 アイテム〜、アイテムはいらんかね〜。
ω デクンダの石は？
金 非売品ですが、今だけ限定特別闇ルートから仕入れた品物がありますよ、旦那。
且 まだいい。つーか、ニャル側に売るなよ。
金 お題を頂いてしまったら約束はできませんね。
∩ こいつ……。
☆ 実際、処理が面倒なんでやりませんけどね。
且 金に物を言わせてアイテムの購入とかデカジャ・デクンダ使用されたらたまったもんじゃないしね。
☆ それはこっちのセリフです。
蝶 さて、物理が効かぬなら衝撃という手もあるのだが。
蝶 せっかくだ。補助に回ろう。《スクカジャ》！ 判定値+10！
蟻 星さん！ ステキ！
且 おっぱいもませて！
蝶 はっはっは！ そんなに褒めるな！
ω 蒼星石、どうするお？
且 全体的にダメージが蓄積している。
且 このターン、僕は《メディア》だ。
ω じゃあ、やる夫は特に怪我の酷い奴らの回復をするお。
ω 《ケミストリーⅡ》！ 魔法瓶 → 全体MP21回復！
ω 傷薬 → 蝶 58回復！
ω そしてデクンダの石！ 味方全体の低下効果を解除だお！
∩ こ、これで防護点が上がるな……。
且 《メディアⅡ》 → 全体 56回復！
蟻 完全回復！ やったね！
ξ 僕は地道にやるさ。《ブフⅡ》 → 藻 クリティカル！ 成功！
喪 回避失敗！ 106ダメージ！ 回避失敗！ 55ダメージ！ どちらもセーヴ！
爆 私はブン殴るしか能がないからな。
爆 《タルカジャ》だ。威力+6！
∩ ……GM、《気合い》って、使わないとどうなる？
☆ 消えます。
∩ ……仕方ないよな。くっそー、やれることがないぞ。
☆ 応援でもしてるんだな。
∩ 他の二人の後にな。
猫 まずわしか。攻撃するかの？
∩ いや、モズグス様のアナライズを頼む。
猫 よかろう！ 《ハイアナライズ》！ レベル27以下なら丸っとお見通しじゃ
喪 神の思し召しで、わたくしのレベルは現在32です。
且 死ね。こっち14だぞｗｗｗｗ？
喪 生得武器：素手を持つだけのHP5倍ボスです。
且 やっぱり死ねｗｗｗｗ
墨 ではわたくしはせっかくあるので《真空斬り》を。
蝶 実はおそろいなのだ。
墨 あらまあ。《真空斬り》 → 藻 失敗！ 失敗！
墨 マナの集まりが悪いですね。
∩ ……よし、回避専念だ。変にダメージもらうより、今はそれがいい。
無理だな（さわやかな貌）
（……しらなかった）
ﾃﾞｽﾈｰ。集中、あるいは集中型スキルならば効果は続きます。
気合もたしか支援魔法から集中型に変更されてます。
たしか天界の檻で白刃が気合→構え とかしてた覚えがあります。
,ｨ7
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. | （●）（●） │
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. ィ´ /''ヽ ﾉ
(⌒) ｲi一‐ヽ、 /
7 .K.`ｰ--→―― ）
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| ニャルラトホテプの黒い指先がミッシェルを狙うと同時に、即座にやらない夫が反応した。
| 奴の攻撃は、全てが致命的になりうる。
|
| 故に、不審な動きに思わず手が出たのだ。
| ヒゲ槍の切っ先が、ミッシェルとニャルラトホテプの間に割り込み、即座に分解された。
|
|「……む？」
|
| ニャルラトホテプは手の中に入ったディスクに眉をしかめながら、反対側から肉薄するアリカに人差し指を向ける。
| 熱衝撃波ではない。しかし、動きが小さいからと言って威力が小さいとも限らない。
|
| 極限まで絞られた空気の弾丸が、回避行動をとったアリカの脇をかすめ、電柱を打ち抜く。
| これまたたいへん危険な攻撃。しかも、ピストル型の予備動作はあっても、発射までのラグが少ない。
|
| 『銃口』が、アリカを追う。空中でのダッシュは意表をつけるが、その後の隙がある。連続もできない。
| ニャルラトホテプの指先がアリカの額をロックオンすると同時に、赤黒いエネルギー弾がニャルラトホテプを襲った。
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: | : : : l: : : : : : : ∧: : : : : :l : : : : : : : : : : l
∧: : : : : : : l: : : : ｀＜: : : : : ∧ : : : : |: : : : : : : : : : :|
|: : : : : :///ﾍ//∧: : : : : : | : : : : : : ＼: : : : : ＼: : : l: : : : : : : : : : :l
| : : : l: : : : : ∧ l : : : : : l : : : : : : : : :｀＜: : : : ヽ: : : : : 人: : : :∨
. / : : : : : |: : : : l: :∧ ｀ﾍ: : :.人 _: : : : : : : : : : ヽ; : : |: : : :／ / ヽ; : ﾊ
/: : :|: : : : l: : : :.|: : :∧ l: : : : : : 〉、 : : : : :「｀ヽﾍ: : l: : : :{. ∧. ∨
. l: : : l: : : : :| : : : l: : : : :ヽ ｀ﾐ、: : :/ ／}: : :/ }/ }ｿ八: :.l { .〉 ./
. |: :./ : : : : :l : : : ｀＜、: :{ ｀}: |／ .ｹ≧-、- 、 / }: :} / ∧
. 人: } : : : : : :|..: : : : : .| Ⅵ {: l .∧ C / Ⅵ| /: ∧
. }ハ: : : : : l: : : : : : :| ＞ﾐ、 人{ / ∨＿_j斗. : :.r ｨ: : : ﾙ 見え見えなんだよ！
ﾍ ｀¨ ¬:｀¨＞、人 《ヽ￣ヽ, ｀≦三彡´ l |: :∨ /
{: : : : : : : : ＼｀ ｀つﾉ ｀¨´ / /: : :∨
〉: :∧: : : /｀ ＼ ｀¨´ .| z、 .∧: : : : /
ﾍ:./ .l: ﾊ{ ＼ l 三 ｨl /: : : : : /
. 〉′ ｀ ＼ ￣ ＿ z 七 ﾉ . ｲ : : : : /
｀≧ｭ _ ｀ー― ´ ／ : : : ／
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| 呪詛の弾丸はニャルラトホテプをすり抜けるように通り過ぎた。
| 傷一つ与えられない。それどころか、蠅を見る目で鬱陶しがられて終わりだった。
|
| そのことに、慎二はいささかプライドを傷つけられた様子だったが、贅沢は言っていられない。
| アリカを救えたなら安いもんだ。
|
|「お前、噂ほど強い悪魔じゃあないな！ 大した気配も感じない。
| いつも『封印像』と泥人形どもの影に隠れてるんだろ？
|
| 本当は……弱いんじゃあないのか？」
|
| 指をさして嘲笑する慎二。ニャルラトホテプが眉をひそめた。
| 答えはせずに、ただ、指先が慎二を向く。
|
|「そうか、図星かよ！」
|
| 慎二が呪詛の大槍の集中を始める。
| だが、集中が終わる前に、ニャルラトホテプの圧縮空気弾が放たれた。
|
|「あっぶねえお！」
|
| 間に入ったやる夫が、『モーンブレイド』で弾く。
| 圧縮空気弾は防げる威力のようだ。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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, -----､
／ ＼
. /{ ／⌒i '，
∧ ー一'ｊ´＿,ノ } 空気が『蠅』の動きだ。
ﾄ､} く. } /
{ﾇ} r＿/＿ﾉ_／⌒i＿__
| / く赱ﾌ rチノ＼ニ＼
__く / / ´ ( ￣｀ヽ
／ニ八ﾆヽ イ }
／ﾆﾆニニーrf´
/ニニニニニﾆ}_}
}ニニニﾆﾆﾆﾆl{_{
イﾆﾆﾆﾆﾆニ＼ﾆヾェェェェェェェェ
ニニニニニﾆﾆ}ニニ/--/---/ニ
ニニニニニニ/ニニ||--||---||ニ
ニニニニ／⌒Vﾆﾆ::||--||---||ニ
ニニﾆ:／ ∨二||--||---||ニ
ニﾆ／ ＼ ||--||---||ニ
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| 次の瞬間、慎二の肩口から入った弾丸が脇腹から抜けた。
| 重要な内臓を掻きまわしながら貫通した一撃。
|
| 『マンハッタン・トランスファー』による跳弾攻撃。
| 慎二の手に集まっていた呪詛のエネルギーが明後日の方向に飛んで行く。
|
| 妖術師は血を吐きながら滑るようにくずおれた。
|
|「間桐さん！」
|「あわ……てるな」
|
| 血の塊をこぼしながら、慎二が笑う。
| 背後からの射撃を予期していたために、反射的に致命傷を避けたのだ。
|
| 肩こそ打ち抜かれているが、弾丸は鎖骨を粉砕しながら抜けていた。
| 肋骨もやられているようだし、肺も傷ついたのだろう。
|
| 脇腹は……服こそ抉れてるが、見間違いであったか。
| 放置すれば危険極まるが、すぐに死ぬような傷ではない。
|
|「……奴の手品を……種明かしだ」
|
| 見ると、無数の虻が空中に群がっていた。
| 慎二が集中していたのは呪詛の大槍ではない。
|
| 『マンハッタン・トランスファー』を識別するためのマーキングだった。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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＿＿＿_
／ノ ヽ､_＼
／（ ○）}liil{（○）＼
／ （__人__） ＼ アリカ！
| ヽ |!!il|!|!l| / |
＼ |ｪｪｪｪ| ／
, -‐ (_).ヽ ー‐ ｨヽ
ｌ_ｊ_ｊ_ｊ と) i
￣`
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|「まっかせて！」
|
| 空中を踏みながら、アリカが虻のたかる場所へとダッシュ。
| 羽ばたくように広げた両の掌をその中心に叩きつけた。
|
| 蚊を潰すかのように、しかし凄まじい威力で圧縮されたクラゲのような冬う物体、
| 『マンハッタン・トランスファー』は悪臭を放つ泥となって四散した。
|
| 奇妙な跳弾による奇襲は実際恐るべき脅威だ。
| 墨目の犠牲と慎二の機転で対処できた事実に、蒼星石は胸をなでおろした。
|
| 只でさえ、一撃一撃が致命的なのに、避けたら別方向から跳ね返ってくるのは勘弁してほしい。
| つまり、あれが残っている限り、ニャルラトホテプの『外れ玉』はまだ死んでいないのと同じ。
|
| アレの対処ができなければ、仲間は次々倒されていただろう。
| 正直言ってニャルラトホテプの熱衝撃波も空気の弾丸も、威力こそ恐ろしいが攻撃は単調だ。
|
| 本気なのかどうかは分からないが、攻撃方向を攻撃前に示唆しないと動けないし、
| 攻撃の範囲も狭く直線的だ。
|
| 魅了や精神攻撃の方がよっぽど恐ろしい、それこそ慎二の言ったとおり、
| ニャルラトホテプは直接戦闘を苦手としている可能性もある。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＿＿＿
´ ￣｀ヽ
／ ＿＿￣￣＼
/ ￣￣￣＼ ヽ
/ ======ミ、 ＼‘，
ﾊ | ／:| ＼ ヽi
//} |∨: : :| ＿＿ , ＼ | ,ィ
{ V/: : : : : :￣ : : ／ ￣:} ヽ/／ /
〈 〈_:/＼ : : : : ／: : : /: :j /// /
|:ﾄ､〈: /∧:ﾉ: :.:}|＿＿{: / ___ ∠// /＿__,ノ
癶ぅ{ しr┴＿ -一ｧ':厶＿_／:＿:_ :}／￣／/
∨/:ﾉ｀＾￣ｨ'_迂歹 : : ／: : : : く: }/:./ ／／
∨＼: : : :l: : : : : : ／: : : : :__ｆ_:ノ :/＿_／ 君たちはもしかして、
〈: : : : :. :.{: : : : : { | : : : : 人＿;／}＿＿___ 私の事を舐めてるんじゃあないかな？
／/ト==‐‐ ノ: : : :./│: : : /: : : / ////////＼‐ｘ
／///,}ー'三ヽ: : : :./ ＼:ノ:.: : :/ //{//////// ヽ∧
｡o≦ //////ト----': : : / イ : : ／////|/////////∧/ﾟ｡
／//////////,人＿__;｡o≦￣____l__／／∧//ﾊ///////// ∧∧
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| 両手を降ろし、無防備に立ちつくした姿のニャルラトホテプが小さく首を振った。
|
|「もしかして『マンハッタン･トランスファー』を対処すれば攻撃は直線的で避けやすいとか、
| 精神攻撃は厄介だけれど、直接戦闘は苦手なのかもだとか」
|
| ゆっくりと首を振るニャルラトホテプ。
| 相対したままのやらない夫は……動けない。一見隙だらけだが、そうではない。
|
|「思っているんじゃあないのか？」
|
| ニャルラトホテプから溢れる邪悪な気配。
| 圧倒的魔力の渦。巨大化した墨目の対処は確かに厄介だったのだろう。
|
| だが、ニャルラトホテプにとってそれは、『厄介』程度でしかない。
| そう納得させるほどの凄味が、ニャルラトホテプから溢れていた。
|
|「所でいつ、だれが『マンハッタン･トランスファー』が一つだけだと言ったのかね？」
|
| 次の瞬間、ニャルラトホテプが振り上げた両手から、無数のクラゲじみた異形が飛び出した。
| そして、余裕の笑みを浮かべたニャルラトホテプが、空にめがけて圧縮空気弾を放つ。何度も、何度も。
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l i: : : :＼＼ : : : : : : : : : : : : : ／/: : : _＿_ヽ:V
. l ん : : : / /: : : : : : : : : : : : :└､ ヽ'´ ＞'"´:ﾘ
ｌ { ,､ ＼/./:_: : : : _/: : : : : : : :／ ＞'" :_: : :/ ー､ ／:
.. LK: :｀: ｰ- _¨ Y´ : : : :/ ィ,.ィ" __竺三-ミ : : : : l ／: : :
/´ヽ: : ｲ¨迂疋ﾄﾐヽﾄ-‐ '¨ ィ_´ 辷仄ﾚ': : : : : :ｌ /: : :/「
＼: ﾊ.:.｀: :ヾ┴': : / }:.: : : : :.､: : ｀¨ ￣ ´: : : : : :// : : 〈 :}: 貴様らが見た希望の光は、
. V i.: : : : : : :／/ i:_:_: : : : : ヾ: : : : : : : : : : :.//: : : : :）ﾘ: 泥の中で光っていたガラクタだ。
. ヽi: : : : : : : : i. ,': : :｀ヽ: : : : : : : : : : : : : ://: : : :i:ノ: : :
. l:ヽ : : : : : : V : : : : : : : : : : : : : : : : : //: : : :.（: : :_;.ｨ
ヽ:_!: : : : : : :{ : : : : : :_: : : : : : : : : : : | l: : : : : l:￣:/:::
',: : : : : : :ヽ:ー'::::ノ: : : : : : : : : : :ｌ l: : : : : i: : /::::::
. ﾊ: : : : :_/ヽヾ-" ‐- .._: : : : : : : :! l : : : : ;!: /:::::::::.
_,,. -‐'; : : : ｒ‐ ､｀_´=＝‐- ﾆ): : : : :! l: : : :/ :/:::::::::::
_.. -:::¨:::::::::::::ﾊ: : : ヽ ＿.ノ: : : : : l l: : :/: :/:::::::::::::
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| 冷酷な宣言。
|
| 慌ててターンするアリカ。ニャルラトホテプに背を向け、飛び出すやらない夫。
| しかし、無数の弾丸相手には間に合わないし、間に合ったとしても守る手数が足りない。
|
| 逆に突っ込むミッシェル。
| 振りかぶった巨大な腕を迎撃したのは、年経た木の幹を思わせる鱗の怪物。
|
| モズグスはミッシェルの一撃にびくともせず、逆にミッシェルに拳を叩きこむ。
|
| 結界を維持しつつ、星の治療に取り掛かっていた蒼星石は、
| 血だまりに倒れ伏した慎二を一瞥し、目を逸らして星を抱き寄せた。
|
| 恐らく子供っぽい復讐心を晴らすために、慎二は殺される。
| そして、他にも犠牲者が出るだろう。
|
| では、戦況を買えることができる最強の札は？
| 趙雲 子龍 星だ。彼女しかいない。
|
| 身捨てて回避行動を取った方が、蒼星石の生存率は上がる。
| だが、星は死ぬ。
|
| ならば、と。
| 蒼星石は勝利のための犠牲になる覚悟を決めた。
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ﾉ Ｌ＿＿＿_
⌒ ＼ ／ ＼
／ （○） （○）＼
／ （__人__） ＼ ざ、っけんなお！！
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＼ l;;;;;;l ／l!| !
／ `ｰ' ＼ |i
／ ヽ !l ヽi
（ 丶- 、 しＥ |そ ドンッ！！
`ー､＿ﾉ ?堯?l､Ｅ ﾉ <
ﾚY^Ｖ^ヽｌ
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| その蒼星石に、覆いかぶさる影があった。
| 後衛では、唯一生存率の高い男。
|
| 『モーンブレイド』で圧縮空気弾を防げる可能性のある、やる夫。
| それが、蒼星石の前にあった。
|
|「やる夫が生き残っても、やれることがねーんだお！」
|
| 蒼星石の結界が無くなったら、治癒ができなくなったら、その分戦況は極めて不利になるだろう。
| だが、やる夫は士気にこそ関わるかもしれないが、元より戦力外だ。
|
| やる夫が犠牲になって蒼星石と星が助かるなら、一番合理的だ。
|
|「ダメだやる夫。おそらく弾丸は君ごと僕らを貫通する」
|
| そうなった場合、無意味に重なり合って死ぬことになる。
| そんな甘美な終わりを夢見、蒼星石は即座に振り切って微笑みを浮かべた。
|
|「君は生きて」
|「お前がいない所でなんざ！」
|
| やる夫が悲鳴のような叫びをあげた。
| その先は、意味不明な雄叫びとなる。
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-ｰ'''"ﾞ´ _,,.. -‐'''"゛ ._,, -'"゛ ／
_,,, -‐''"´ _.. -'"゛ _..-';;． .、 .,.. / ´ / / ┐ヽ,.
_,,.. -‐'''"゛ 彡‐ ._..-'',ﾞｘr'',ﾞ ‐'´ .,／ン"., ‐ ./ / ヽ .`
'''"゛ _.. ;;ﾒ!~_.. ‐'',ﾞ ‐'二./ ゛ ._／ ／ .../ ./ ./ 、 、.ヽ
_.. ‐'彡彡-''ﾞ ／ ´ ﾒ'" ,..-,,．.,／ ／ ., / |ゞ， / / ! / !、
,.. -''ﾞ´,,,iｯﾞ‐'ﾞﾞ,..-'"゛ .,／ﾞ.／,／ ／ .,y!'".／／／ / ./ l| | Ｌ ヽ
_.. -''″ .-ﾞ~ﾞ.,..-'"゛ ._..＜‐ﾝ'ン'゛,／ .,ノ“ ／／／ .,/ ./ ./ i' 、 .j.|,! | .! .l, .ﾘ､ ヽ
._.. ‐''″ _..-'"゛ ,..-'ﾞ-'ﾞ, 彡'´ ／ .,／ .／〃 ／ ,ﾉ/ / .,// / / .i| !lﾞ,! .ili .! |｝ .ｌヽ..ｌ､ .ヽ
._..-'"゛ .,／´ _ /ｒ'" ／ ゛ .,／ 〃.／.、 ./ /./ /./ / .lﾞ./.| ;; .ilﾞ.!lﾞ.| !.! .! !.! ｌ,.ヽ.ｌ<
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| やる夫は、自分が何を叫ぼうと思ったのか分からなかった。
| ただ、死を見るまでもなく、この弾丸の雨に人間は無力だと思っていた。
|
| 『モーンブレイド』で受け流したものの、受け止めることはできないという実感があった。
| 親指程度の大きさの穴が『モーンブレイド』に開き、やる夫の肉体を貫通するだろうという恐怖があった。
|
| 今もそうだ。
| きっとやる夫は蒼星石を守りきれない。
|
| やる夫と蒼星石は蜂の巣になって死ぬだろう。
| だがそれでも、やる夫は蒼星石を守らずにはいられなかった。
|
| 血の池に身を浸す慎二を一瞥する。
| 凄惨な表情で微笑む慎二は、まるでやる夫を許すように見えて。
|
| それが一層、やる夫の心を絞めつけた。
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ヽ､ ＼ ＼〉 _
｀ ｰ ゝ }ﾞヽ
__,. ---───‐‐‐┐ 了 ゝ
＼ | ﾊ 》
`-- ─ｰ‐‐─‐--=! { ,r'
_ . ∧ i ／
/{ . ／ / ∨
/ 了 . ＿___ ／ ＜
《 ﾊ ＼ ソ / ∠＞ ／|
ヽ } . Σ￣￣￣ ＼∧ .|／| , ‐'ﾞ ／
ソ . ＞ ＞ .| / ヽ ∧ _,.. ‐´ ''´
. ￣＼ ｜ |/ ゝ/ ／￣￣Σ ﾉ_,. -''´
Σ￣￣￣￣. ＼ | ./ ／／三三＜ ´
. ￣￣￣￣＼. ＼ .| / ／／／三三三Z
／￣￣￣￣ . ＼ ＼ ｜./ ／／／／ ＼
7´￣￣￣￣￣＼＼ V !/ ／／／／ ＼ /＼
./￣￣￣￣￣￣＼＼＼ V.／／／／ | ＼l
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| やる夫は訪れる死の予感に震え。
| 『やる夫の中の入速貸本』で書を開いた。
|
| 誰か生き残ってほしい、一人でも！
|
| その思いは……裏切られた。
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／￣￣＼
ノし. u:_ノ｀ ,,＼.
/⌒` （ ◯）（Ｏ): ちひろさん！
.:| j（ （__人__） オレの金がまだ残ってるだろ！
:| ＾ ､｀ ⌒´ﾉ:
| u; ﾞ⌒}:
ヽ ﾟ " }:
ヽ :j ノ: ｉ |ｉ |
／⌒ ヽ | || | |
:: ／￣￣ヽ :: ＼ || |i
:: （｢ ｀rﾉ :: ＼ ||i
:: ヽ ノ :: ＼
ガタッ！ | | r ｢＼ ＼
| | | ﾉ ＼ ＼＿＿
ヽ＿ノ /||| l ＼_, ｀ヽ
|| ｉ / | ||| | (＿つ￣と_ノ)
|| || | | ||| |
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| やらない夫の叫びが耳朶を打った次の瞬間、ライトグリーンのスーツ姿の女性がひょいと現れ微笑した。
|
| 場違いな微笑みは明るく、見るものを和ませる類のものであり、
| ふわりと広げた両手からは、輝く星屑が流れ、彼女の神秘性を際立たせていた。
|
|「足りませんね」
|「借金でも何でもしてやる。命よりかは安い」
|「おっしゃる通りで」
|
| 瞬間、星屑が雪の結晶の如き平面多角形になった。
| それらの表面は鏡のように滑らかで、煌いている
|
|「『傾国』……」
|「千川ちひろ。ちひろとお呼び下さいな、ニャルラトホテプさん」
|
| 無数の多角形が金管楽器のような音を立て、直後に四方八方で不快な水音が鳴る。
| それは、驟雨の如き圧縮空気弾が反射され『マンハッタン・トランスファー』が射抜かれた音であった。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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>>805 では、戦況を｛買える｝ことができる最強の札は？
ない夫くんは常に悪魔に捧げっぱなしやねｗ
; ﾊ ∨ 〉ﾄ､ ヽ
| ﾚ' 〈 ∨ /ｒ' ヽ |
| l! 〕∨ // / .|
│＼ 〈: : ＼＿／: :〉 / .|
__ | /l: ＼: : : : : : : //￣} /__ 『傾国』か。
|ヽ＼{: ＫＶ/ : : : l : : 〉Уﾌﾚ':/}:|
人 : ( : : rｆ込、ﾉ:_:i＾ﾚィ歩ｧ: ;ﾉ:ｊ人
／// ＼_:ﾄ､｀冖^:ノ: : ´:｀冖'／!／//＼
／////////|: :}ｌ : : : :/:｀Ｙ:ヽ: |{: :|////// ≧=-ｘ＿
_,ｘ≦/////|＼.//八: :|| : : 〈 : ;ﾉ: : : |l :////////////////￣￣＼
/￣/////＼//∧ ＼//＼!: :､⌒ｰ⌒;: :ｌﾚ/////////／///////／/ ∧
. /＼////////／ｌｌ∧. ‘，＼//＼: ｀￣:´:／////////／///////／///// |
. /////,.ィ´）_￣ｌｌｌｌｌｌｌll∧ ， ＼/ |iー一'ｉ|////_//_／＿/////￣ヽ///////
/// ／: :／ /}ｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌ∧ ， ＼|_:_:_:__ｌ|￣//////く{￣＼//////|//／￣}
. 〈.//〈: :／ :｀: /_ｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌlｌｌll∧ ， ＼ l|/////＿＿}} ﾘ＿////|/////∧
_}////: : : :／_/}ｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌ∧ ， ＼ ￣￣￣￣￣ '⌒ヽ_// |///／/∧
. |￣//＼／: ヽ /ｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌlｌｌll∧ ， （__厂 j:￣ｊ ＼ ､＿,ノ///j///////∧
//////〈: : : ;∠ﾆ、ｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌlllｌｌ∧ ， （___厂: 厂:｀ヽ : ＼__ )厂/////{////////∧
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|「ちひろです。千川ちひろ。ちひろさんって、呼んでくださいね」
|
| 冷え冷えとした声で『傾国』を睨むニャルラトホテプ。
| しかしちひろはあくまで朗らかに、和やかに答えた。
|
|「なるほど、今宵の『ゲーム』で私の打った手の大半が潰されたのは、貴様の仕業か」
|「負けを人のせいにしないでください。それに……
| なんなら、掛け金次第では負けを取り戻せるゲームを用意することもできますよ?」
|
| 明朗に微笑むちひろの笑顔の裏に、蛇のような笑みが潜む。
| ニャルラトホテプは不愉快極まりない様子で手を振り上げた。
|
| 物理的に、『傾国』を排除するつもりなのだ。
| だが、向けられた殺意と熱衝撃波の気配に、ちひろは一寸もひるまない。
|
| ニャルラトホテプが、ふと、彼女から視線を逸らした。
| 蒼星石を中心に円陣を組みなおしたやる夫たち。
|
| 彼らの態勢が整っていた。
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／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼ 間桐さんとその人は？
| （__人__） |
./ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
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|「血は止めた。普通なら動けない」
|「美人薄命というから仕方あるまい」
|
| 真っ青になって本当に動けない慎二を、ミッシェルが担ぎあげた。
| 彼女の左腕はモズグスの打撃によって失われていた。
|
| 最早、二人ともこの戦いの間は再起不能だろう。
|
|「おい、僕はまだやれるぞ……」
|
| 血の気を失い土気色の顔。唇は紫、目は死んだ魚のように光がない。
| 上着は、あのまま放置したら死んでいただろう量の血液でしとどに濡れている。
|
|「やめておけ、お前はまだ死ぬべきではない」
|
| そう首を振る星は、ぴんぴんしていた。
| 彼女の傷も浅くはなかった。表面上血を止めたらしいが、普通に考えて激痛で動けない。
|
|「さて、僕から提案なんだが」
|
| 『異端審問官』二人は倒したが、モズグスとニャルラトホテプは健在。
| それどころか、どちらを叩く術もないという体たらく。
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,. -.-―.-.. 、
,.ィ´: : : : : : : : : : :｀¨＞.､
／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ、
/: : : : : : : : : :; : : : : : : : : : : : : : ﾍ
/ : : : : i : : ;i :,': :l､ : :i: : : : : : : : : : :ﾊ
,': : : : : :l: : :/!;ﾑ斗ﾔ: | ヾ: 、', : : : : : ﾊ
{ : : : : : |: :/"{;ﾊ ﾘ ',: {ヽ:}､:｀T、}: : : ｌ ｝
{: : : i: : :ﾚ',. =＝=ミ ヽ:} ﾞ ﾍ: | V: ｊ : ﾊ}
{i : : ', : { Vたi:ハﾘ 行示 V: :,′!
八 : : ', ﾊ ﾞｰ一 ' ヒソ /: ;ハ
Ｖ : :ﾍ.ゝ //// , ///久ｲ､::ｷ やる夫、手を貸してくれ。
Ｖ : : :ヽ _ ,ハ: j };ノ 片方なら倒せるかもしれない。
ヽﾄ､:ﾍ个 ､_ ´ ｀, ＜ ツ ′
r夂ｾァ､ヾﾍ. ｀ﾏ´ぇ,.っ
/.:.:.:.:.:.｀ﾞら. ＞ ､__/ ﾏﾑヽ、
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.い. ,.z≠杯㌘ﾐx,ィﾑ.:.ﾍ
,〃.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.く{::{ /ﾊ ヾぇ./. ' ~Y､＼
,.イ.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.::.ﾍ:Ｖ/ !j ｀ﾞ{_ ﾞi,.::::.＼
_,.．＜.:.:.:./.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:::.∧′!j ./｀ﾞ'マｓ､ 人.::::::::.ﾞヽ、
｛ヽ、.:.:.:.:ノ.:.:.:.:/.:.:.:/:.:.:.:.:.:|.::;.=心、 ,ｲ ﾞヾ水、:ヽ.:.:.:.:.:.:.丶、
ヽ、X.:.卞ｘ.／.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.K .／ ヾォ＼ﾍ.::::::::,rｰ→，
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| ほんのり頬を赤らめた蒼星石。
| やる夫もちょっとばかり気恥ずかしい気分になった。
|
| さっき何を口走りかけたのか、それを思い出すと体がむずがゆくなる。
|
|「オレ達は？」
|「もう片方を頼む。星さんを中心に、やらない夫と、アリカで叩いてくれ」
|
| それができないから困っているのだが、だからと言って否と言うメンツではない。
|
|「『別に倒してしまっても』」
|「それは不吉な予感がするな」
|
| 何やら口走ろうとしたアリカを星がいさめる。
|
|「どっちをやる？」
|
| やらない夫の問い。仕留めることはできなくても、抑えて見せる。
| その目が根拠のない自信に燃える。
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ｌ /ー- ､!| / ＼ ヽ. ＼
弋ヽ_,_ ノ !. / i. ＼ヽ ＼ ＼
. ! ｀‐!L イ ! / .! .|:::. ! |. |:. ! ｌ:. ハ
| 日 .:! ! /.| ::| Ⅳ::. ! |: |::::. |::|::. | !
! 日 ::| ! ﾊ::ﾊ ::::!い ∨::: ｌ|ｌ_ﾘイ: | ﾊ::. |ｌ !
_」-=ｦﾄ､_:::!. __| ::| |_! V::| ぃ Ⅵ::: .斗テｱ:: ,ｲ | |:: / ||
. // ,仆､＼| |_工ｺﾆ弍ﾋ=‐＼ヾ./ｲ/７ / / ｌ/ !!/ l!
ヽ〒ｲ || 廴_ﾊ |ヾ､ｨ´ |::::::::::ﾄ ┴'´/ / /! / /
ｌ'/ !! ｌ ', ! !::| 之ﾆ-' 、 イ::: / |ｲ| 本当に倒せるなら、ニャルを頼む。
'イ | ｌ|. :::.::＼∨ !: ＼! ﾉ ｲ::::: | |ﾄ､ モズグス殿は、最悪放置してもよいのだ。
／ V/ハ:::::::::::｀∨ い ＼ , -ｧ ／:::|::::: ::. ! l| ＼
. ／ ∧ヽﾄー廴ﾄ､∨ ﾄ､’ 、 ¨ ／-､:: |:::::.: //ﾊ ｀i|
イ .// ＼ / / /＼ ! ＼､｀'' ｧ‐- 'ｌⅣ -ム!:::: /冫 |! ||
// ,...-//―- ､/ ム‐' ＼ ｲ ｀ヽ､/ ヽ∨‐/.|:::/ / ＼ /|
. // / // ￣ ＼'， ﾊ＼ ∨ ｦ∧/ ＼
ｌ｜ / ｌ | ＼/ | ∨仏〈ヽ ＼
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| 星の言葉はやらない夫にとっては予想外だった。
| 放置？ 怪物化し、心を破壊された哀れな人物を？
|
|「そうですね。モズグス氏はむしろ、僕らより『教会』に仕留めてもらった方がいい」
|
| 高度に政治的な判断に、やらない夫は眉をしかめた。
| しかし、アリカが首を振る。
|
|「モズグスさんはすごくいい人なんだよ……あたしは、それを知ってる」
|
| そして、口から炎を垂れ流しながら何か喚き、涙を流し、
| 落ちた涙がアスファルトを焦がして被害を増やす怪物を一瞥した。
|
|「直せるんなら元に戻したい」
|「オレもだ」
|
| 即座に頷くやらない夫。
| 蒼星石が眉を寄せ、星が小さく肩をすくめた。
|
|「アレは無理だ。正気に戻って、元の体に戻れたとしよう。
| だが、一度でもあんな状態になった事実は、モズグス殿の心を殺す。
|
| 先月の戦いで大将首を取った女を、『教会』がどうしたかは知っているな？
| 堕落した『武僧』だ。悪魔に汚染された、人類の敵だという判断だ」
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/ ／ ' ´ `ｰ'´￣ ｀丶､､
{ , '／ ／ ＼ヽ､
ヽ // , ´ / ヽ ＼
lﾊ / /ﾊ | ｀丶 ', ヽ
|∧ ハ l ! ', |ヽ ヽ ゝヽ - ＿ﾊ ',
l!´ﾍ､ ヽ| ＼ l ＼'､ヽ l ─-- 1 ノ|ﾑ
| ,..㍉ ヾ､ 丶ﾞ, |! |´ |/
__{} { f.:cぃ､, _,,._､z=‐┼ト| l 彡ﾊ
, ' ´ ´! ､ﾞﾆ´ `''"ﾌf､tJ~ヽ ｊﾉ│ ! ／/:::〉
/ / ﾍz r ゞン ﾉ ｊﾉ /__ ノ|::/ でも……！
/ { ､＿ z_｀ ー , ' /ニｿ:| ﾊ
! ／ ﾑ | ハ ／ ／ﾊ／l:ﾉ {:::}
｀ / ヽ V ', ｰ '´-‐ ｱ､_／ |! ∧ ∨
／{ |＼ヽ } ,..イ /ハ }} |:::} |ヽ
／ .:: || ＼ｰ' ＿,.. ‐ ´‐'´／ 八 / ';/│:::〉
.. ‐ "´ .:::::::... || l__三ー ''_´ - ´ ／ _,ノ＼,､ﾄ､ヽ/
..::::::::::::::l.. || ::ヽ＼´ ／ ／ ＼ ハ
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| 反論の言葉を探しながら、アリカは『異端審問官』の所業を思い出していた。
|
| 悪魔に汚染されている可能性のある人物を殺す。
| 悪魔に汚染されていないなら、名誉ある死を。
|
| 汚染されていたならば、神の名の下に抹殺を。
|
| その理論で行くのならば、モズグスの行く末は一つしかない。
| 彼が望む望まぬかかわらず、モズグスはすでにニャルラトホテプによって改造を受けた。
|
| 哀れな、樹木と炎の混合された恐るべきドラゴンになり果てていた。
|
|「なら……」
|
| アリカは唇を噛み、拳を握った。
| 大きく息を吸い、ゆっくり吐く。
|
|「あたしが、殺す」
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ただ、いい人が全ての人にとっていい人であることが無理であるってだけ
突き詰めてしまえば自分にとって寛容かそうでないかだけだし
書き溜めもＡＡ作成も遠征任務もブッチするぐらいのめり込んでる。
なんとかならないか。
>>333
娘。の名前、あんぱま（あんぱんまん）、しま（しまじろう）は呼ぶんですがねぇｗｗｗｗ
アリカはマイケルの工場で出会った穏やかなモズグス以外を知らないのです。
『異端審問官』の拷問行為の際、モズグスとは出会わなかったので、イメージが一致しないのでしょう。
ｵｫ、マイコォォ
. : ´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、
／:.:.／.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
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| 幻覚、墨目の巨大化、そしてニャルラトホテプの乱射攻撃に、ちひろ降臨。
|
| 派手な試合展開を続けるやる夫たちとは裏腹に、麻呂達は静かに、地味に打ち合っていた。
| 麻呂の部下である新人三人は、それぞれの異能に特化したタイプ。
|
| 何らかの難はあるが、ハマれば強いタイプ。
| 逆に言えば、弱点を突かれると脆いタイプ。
|
| 麻呂は彼らの長所を理解していた。
| 長所を伸ばし、伸ばしつくして、この戦いに臨んでいた。
|
| 実力で考えれば彼らは足を引っ張るしかできないひよっこだ。
| くちばしも黄色い。尻には殻がくっついている。
|
| しかし、麻呂に長所を伸ばされた彼らは、雛鳥でありながら喉笛を噛み切る牙を持っている。
|
|「こいつ……！！？」
|
| 動ける『異端審問官』は三人。
| 双児と『拷問吏』。
|
| 『医者』は凄まじい太陽光の浄化に、体が耐えられない様子だ。
| アスファルトに倒れ伏し、もはやもがく力もなく痙攣している。
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＼＼
＼＼_ ＿_
ｆ: : : ＼ 《＼ﾆ＞.
|: : : : ヽ＼ ＞-::-＜ニ＞.､ﾆ＞.､
{: /: :＼}{: :＼:＿＿_ -=≦::::::::::::::::::::::｀::.､くニYﾆヽ
∨ /: : :|{: : : :＼ﾆ=---:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼_ｰ=ﾆ}
∨ / : }:∨: : :/:::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::ｨﾍ::::ﾊ
V: : :/: :》､ｲ::_::ノ::::::::::::::::／:_/:::::::::::／⌒ヽ}/::}
∨/: : :}: }／ー==彡::::/:Y /::::::::／ｒx ヽ 〃:::::
V: : : |: |: :｀ヽ-=彡:/／V::::::::/ .〈ｿ ／´:::}:::|
{: : : 八lヽ:ﾄー=彡::::::::/:::::::::′ｒ, ´〈:::/::ﾘ:八
|: : /: : |: :ｰ=≦:_::彡ｲ:::::::/l{ .ゝ ｲ:/::/:/ あら〜、
/V=- 八:/: : : :!: :／ ﾉﾉ / Y／ｱlト ＜:::::::::／´ 早くその左足をくださいな。
/ニ》-=ﾆﾆﾆ=- ､ ./ : ＞≠--＜ .У } ／: :-=≦:彡
/ニ/ﾆﾆﾆニ=-ﾆニV:／ // / .八7､: : :/: ヽ＼
./ニ/／´ﾆﾆﾆﾆﾆニ/:.′ .{」 { .} ./ｲ V＼: : : : : :｀ヽ
‐┐ ＿＿_./ニ/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=--': :{ .>´ V´ヾ､＜: : : : :＼
ニ|/≧=-＜ニ/ﾆﾆﾆﾆﾆ／ニﾆﾆ} 人 {ﾉ ' }} -=､--｀ヽ
ニ|ﾆﾆﾆﾆニ.∨ﾆﾆﾆﾆ／ﾆﾆﾆニ.′: : ＞_.､＿_ ／ .从. ＼ : /.:＼
ニ|ﾆニ/´: : :｀:＜ニ./ﾆﾆﾆﾆﾆｒく´: : : : : : : :.＞ .､ .ｲ ∨: : : ﾉ､
ニ|ニ./: : : : : : : :.＼{ﾆ=-＾ｰく:_: : : : : : : : : : : : :.ｨ/≧= ≦ └=イ::::::}＼
｀ーｧ:′: : : : : : : : : :.Y:-=ﾆ:_: : : :_:_:_＞-､: : :／/ {_i_i､ゝ､＼
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| 物騒な事を言いながらなぎなたを振りまわすのは、龍田。
| 三人の中で突撃役。
|
| 随一の攻撃力と、見切りの早さが特徴だ。
|
| まだ幼さの残る顔立ちに女性的で豊満なライン。
| そしてのんびりした口調と上品なしぐさから誤解されがちだが、彼女は残酷で冷徹だ。
|
| 先ほどから、執拗に『拷問吏』の左足を狙う。
| 鋭い切っ先は『異端審問官』の信仰の盾に刃を入れるほどである。
|
|「……！！」
|
| すでに『拷問吏』のふとももは傷だらけで、血まみれだった。
| 麻呂の足をもいだ意趣返しなのだろうが、左足を狙い続ける執念深さには狂気すら窺える。
|
| やる夫たちが相対していた二人は、パワーと防御力に特化していた。
| 『拷問吏』や双児は防御よりもスピードやコンビネーションが武器である。
|
| そこから考えると、新人たちは運が良かった。
| 巨漢や筋肉塊の『異端審問官』が相手では、彼らの刃は届かなかっただろう。
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┌--――|_. エ_+ェ|―┬--┐ ……。
,| i | ＿ﾄ.｀´｀´-|＿ ! |＼
,-／ |.￣工 ￣Т￣ /￣￣7/ ,>―- ､
/ （＿／ヽ_ ＿_┬＿|＿_工工_ / ＼/ .＿ |
iヽ+工/ ∨＿_| ⊥⊥_/ /￣ ￣ヽ
Vっし / −二二 工エ| l⌒l⌒.l⌒l⌒l
￣ ／＼＿＿l T＿＿／＼ i＼_|＿|__/_／
／ T ／ ￣ _> ヽ｀-―´
|￣工 エ|_ | ｀ー ´＼
／｀ー一 ´／| ＼_二二l
|二二二二／
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| 龍田の攻撃は蛇のように執念深く、粘着質で、正確だ。
| しかし、その分軌道が読みやすいし、攻撃一辺倒なので倒すのはたやすい。
|
| 彼女が一人なら。
|
| だが、残念ながら新人たちは三人で一人前だ。
| 言い方を変えれば、三人そろえば一人前に働きをするのだ。
|
| 『拷問吏』の繰り出すかなてこが龍田のこぼれおちそうな眼を狙う前に、必ず防ぐ手があった。
| そいつは龍田のがら空きの脇腹を守る位置に立ち、『拷問吏』の攻撃を捌き、いなし受け止めた。
|
| 『異端審問官』の必殺の一撃を持って、しかし倒せない圧倒的な防御力。
| 麻呂の育てた新人の二番手。生きる石壁。石田ゴレムス。
|
| 彼の巨大な肉体は、打撃に関してはその鈍重さが足を引っ張る。
| しかし、こと防御に関しては思いのほか精緻で素早い。
|
| それは彼の臆病さと、見た目に似合わぬレース編みという趣味で鍛え上げた精密な動きの成せる技であった。
| 『拷問吏』のかなてこは彼の腕の装甲や皮膚、筋肉をねじり上げ引きちぎる。
|
| しかし、石田は苦痛の声を漏らすこともなく耐え、守る。
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／;:;:; ,.;:;:ﾉ｀'､ ,.';:;:）`'"ﾉ´ ）;:ヽ
.／;:~`ヽ,.,.;:;:;:;:;, ' ;:;:;ヽ .／;:, ", ''" .''") ;:;:＼
.(;:; ;:;:r-'''`,";:;:; ;:;:;:;_,` ―----‐´;:, '"r;;:;;;;, ./> ;:;:;:ヽ
.ヽ,;:;: :;ｌ l;:;:;:, '"゛::;::;::;:: . i i:;:;;;;;;! ﾉ(;: ;:;:;::/
,';:;: :,' .!, "::;::;::;::;::: ヽ,,', ;;;;:! .ｒ'"゛ ', ,;:;:,'
/;:;:;: / /;:;:, - ､:;::;::;... , - ､ ｌ;;;:;:;;;ｌ.゛ ﾉ ;:.'
ヾ,;:;:', ,';:;:;i ○ﾉ::;::;::;::;.. i ○.! ',;;:;:;;;:i /;:;／
)/ .!;:;:;:;` "::;::;::;::;::;::; ` " ',;;:;;:;;! ! '
',;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|;;:;;;;l
',;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:!i! l:l （こんな、ザコどもに……！！？）
',;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:!| |;|
/` ､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:, '" ` '''‐;|| l;,'
, "ヽ;:､,,__ﾞ`'' ｰ-- '" _,,,. , '"~:| ;;;:l` 、
.／;:;:;:;:;:;:;::ヽ､;:￣ﾞﾞ`"ﾞﾞ￣;:, '" ;:; :| ;;;:| ;:＼
, ";:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:｀ ー- -- '";:;: ;:;: :| ;;;:! , -`,
/` ､;:;:;:;:;:;:;:;:;: ;:;:;:;:;:;:;:; ;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;! ;;:!, ' ', i
' ＼;:;:;:;:; ,.;:;:;:;:;:;:;:;: ;:;:;:;, -‐-､_,, -{ノ`'ｰ- ､!;;;ｌ
! ／;;;:､｀ ''''-ー '"~ﾞ`ー-'" ｀.{_, - ､ .i ',
./ , " ;;;i;ヽ __,,,,, ﾉ ヽ ,,,,, __ _,;;; '{, -'' ､ ,! ﾉ
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| 『拷問吏』は、モズグス率いる『異端審問官』のナンバーツーだ。
|
| よく『医者』こそが副官だと間違えられるが、彼はモズグスの補佐であり護衛。
| 対して『拷問吏』は他の弟子たちをまとめあげる第二の司令塔だ。
|
| だからと言って、実力で劣るという訳ではない。
|
| 戦士としての実力なら『医者』には勝てないが、他の弟子たちには総合力で勝っている。
| 特化していない分、どんな状況にも対応できる。
|
| それが『拷問吏』の強さのはずであった。
| ……しかし、だ。
|
| 『拷問吏』は翻弄されていた。
| 龍田と石田の抜群のコンビネーションに。
|
| 実際、新人ということで何度か顔を合わせていたし、動きを見てやったこともあった。
| しかし、彼は龍田を攻撃一辺倒で隙だらけの素人だと認識しており、
| 石田は手を出す勇気のない臆病者だと断じていた。
|
| だが、二人が合わさると、こんなにも……！
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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/:／ { : l::::::::::::::::/ﾍ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧: ヽ::::ﾊ ＼
ﾑ ,/::::::::::ゝ､l::::::::::::::/、 :V:::::::l V }ヾ:::::::::::::::::::::::::ﾊ: :＼l : : :＼
/:::::::::::::::, -l:::::::::::{_:_＼_:ヾ::::l : Vl : ﾍ:::::::::::::::::::::::}: : : : : : : : : ＼
i:::::::::::::::/, ､ヾlV:.:l／ i;i＼ヾ:l-=.ﾘ=-/､､::::::::::::::::::}: : : : : : : : : : : :＼
. i::::/ ,l::::{ ゝﾘ Vlヽ. i;i ゝ､ / イi / }::::/V:::::}＼ : : : : : : : : : : : `ｰ-､
. i:/ !:;::>､､ ヽ ﾘ ヽ-ｰ' { =一/V/ V::l ｀丶､ : : : : : : : : _.ィ´＼
／ : : :>-´｀､ ,、 ゝ ﾉ/V Ⅵ ＼ : : : : : ／: : : : : >、
／ : : ／ : :ﾍ :ﾍ＼ ,／ヽ二ニﾆﾌ／ノ ﾘ ヾ_,,:／ : : : : :／ヽ!
,/ : : :／: : : : :人 ヽ｀丶､ _.ィ ´ゝ ゝ ＼: : : ,､' ＼
/ : : : :i ○: :／ ﾍ : :ヽ、ゝﾌ //０ / ＼{;;/ ヽ
i : : : : : ｀¨¨＼ : : : :ﾍ ０ >ﾚ / /､ / { λ ヾ
{ : : : : : : : : : : ヽ : : : :ヽ/ !／ >' : : : > ﾍ { > ／/
. { : : : : : : : : : : : :＼ : : :/｀丶､ / : :／ ｀゛ヽ-´¨´
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|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 彼らの間を縫うように、光の矢が飛来した。
| 光は『拷問吏』を守る信仰の盾でほとんど防がれ、小さな火傷を残す程度である。
|
| 威力としてはばかばかしい程度で、それくらいの痛みを恐れていては、裸同然の姿で火の管理などできるはずもない。
|
| だが、光の矢の信の恐ろしさは威力ではない。
| 小賢しいのはあの横嶋という新人。
|
| 仏教系の術者だと聞いているが、だとしたら欲に溺れた堕落僧だ。
| 彼の異能の力はその精神状態で大きく変化する。
|
| いままで『拷問吏』が見てきた横島は、よくいる行き詰まった新人だった。
| 能力の壁を感じながらも、それを突破する意志も方策もない。
|
| しかし、実際には違った。
| 彼は、己の異能における限界を、とっくのの昔に自分で乗り越えていた。
|
|「うひゃひゃひゃひゃ！」
|
| バカ笑いとともに、光の矢が次々に射出される。
| 狙いは顔面、それが『拷問吏』の動きの妨げとなる。
|
| 光の矢をなぎ払うと同時に、龍田のなぎなたの切っ先が『拷問吏』のふとももに突き刺さった。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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且 めいそう積みそうだな。
双 《シバブー》 → 谷 失敗！
子 武器攻撃 → 龍 回避成功！
麿 《シバブー》 → 拷 BIND！
谷 枝攻撃 → 拷 失敗！ 成功！ 自動クリティカル！ 108ダメージ！
医 回復判定……成功！ 絆30 → 23
龍 武器攻撃 → 拷 成功！ 自動クリティカル！ 56ダメージ！
拷 回復判定……失敗！ 成功！
拷 《ギロチンカット》 → 石 回避！ 失敗！
邪 《ザンマ》 → 拷 成功！ 64ダメージ！
石 武器攻撃 → 拷 失敗！
∩ ボスの『拷問吏』をみんなでボコってる状態か。
且 しかし……《ギロチンカット》か、当たったら死ぬな。
真？
＞横嶋
嶋だとアカンｗ島やｗ
とっくのの昔
おおっとありがとうございます。今日は多い日ですね。
○ o
/⌒ヽ O
人＿ノ __
＿ ,ｲ7 ,イ7
／ ﾑ/V/// ´￣￣｀ ⌒ヽ
O / {///У´ ´￣ ヽ
/ マ´＼ ＿_／ { ＼}
/ ｢≧ｵ＝ー―- 7 人 '.
/ 7 木ー-- ＿｣ ｊ /＿} ｊ/
/ ヽ_人ヽ､ ノ /ノ ｀ヽｊｲ´
/ｊ / ｒｆヽ ミ 个ｧ' ノ{ ＞ └┐
{ ﾌ Y｀ 八 ｢ / , -､ ﾉ
′ ／ ｀ヽ ｀ マ_ﾐﾊ / ( ｊ /
/ ´ ＼ ７八 ﾄ､ ｒ- 彡ﾟ
/ / ヽｲ/ ヽ ｀{
′ / ｀ﾄ ノ i
; ｊ/ ﾉ
i ｲ{ / ,′
! ハ! ﾑ:ヽミ＿ /
| ; ＼ /ト、＿_Y´L::::::::::｀7:{
ｊ i / ゞ/////≧ｭ､ ＞彡ﾍ
､ ! └´￣｀マ////ノﾏ///ハ
ヽ! ￣´ V////!
V///ｊ
菜波・K・ブレードフィールド（彼女がフラグをおられたら）
ﾆ＼
＼ﾆY77ｧ-､
{＼ゞ《ｲ､:::〉
/:::::У::}’く
/l{:::::/:::::＼ﾆ＼
: :ゞ＜:::イ ＼ﾆ＼ ＿＿
: : : : : :／ .ｨ.＼ﾆ＼ﾆﾆﾆﾆﾆ＞ ，
: : : :／ /ニ=-＼ﾆ＼￣ -=ﾆﾆ.ヽ
: :／ .{{/´ ＞-＼ﾆ＼::=-..､.｀Yﾊ
ｲ〉 .|乂 /:::::=ミ､＼ﾆ＼:::::::∨=ﾘ
: :＞.， 乂_≧=-:::::::〉-＼ﾆ＼／イ
: : : : : :ト.､ /::-=ﾆﾆﾆﾆﾆニ＼ﾆ＼::ﾊ
＜: : : :{: : : ′:::::/:::::{7::::::＼:::::＼ﾆ＼}
｀ヽ八 : {::{:::::::′:::|ﾍ:::::/:::ヽ::::::＼ﾆ＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ/!
＼: :|::|::::::{::::::::|l´∨::::::::∧:::::::}ヽﾆ＼ﾆﾆﾆﾆﾆ/=l
｀l|::|::::::|::::ﾊ:{ ヽ:::/::∧:::::|:::}＼ﾆ＼ﾆニ/ニ| ｒ=.Y⌒}
|::{V:::{:::符| -=赱ｧ:::∨|::八{.＼ﾆ＼/ﾆニ!ﾆﾆﾆｒ==ﾄ=ｲニl|
.∧{ﾊ:八:{ ' >::::}/::{ヽ{ﾆﾆ.＼ﾆ＼ニ|ﾆﾆﾆ{ゞ=ｲ=|ﾆﾆ]
|ﾆ∨ﾊ::[::＞ ｰ_'. イ }::::ﾊ:|:/:⌒:ヽ/_＼ﾆ》､!ﾆﾆﾆ|ﾆﾆl|=]ニｌ|
|／_/ .ヾ《__ノ/}:{{:∧ .从{ } : : : : :∧ﾆﾆ＼X＼ニ[二.]ﾆ|ﾆﾆ|
/ﾆﾆ{ 《//.|:||{Vﾊ ､ﾊ: : : : /: :}ﾆﾆニ＼X＼|ﾆﾆ!ﾆ|ﾆﾆ|
l|ﾆﾆ人 }《-.l:|ゞ=ｲ ､}-=ミ､ : : : ヽﾆﾆ.／＼X＼_|ﾆ.!ﾆﾆ!
l|ニ|ﾆﾆ/}≧=く{ヾ .人＜:_: : : : ￣∨ﾆ／.>＼X＼￣ ｀ヽ
l|ニ|ニl{=Y{: : : :＼ ｲ: :／ﾆﾆﾄ､: : -==ヽﾆ/:l{.／＼X＼｀ヽ}
l|ニ|=.八_}:.}≧=-: ｀¨: :》: :イ}ﾆﾆニl!=ヽ : : : : 》': 八 {::＼X＼ﾊ ／＼
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| 今回は、中々に深い。
| 『拷問吏』の痩せぎすの体は針金のような筋肉を編みこんで絞られた、ボクサーのようなそれだ。
|
| その筋肉が、龍田の振るう刃でブチブチとちぎられるのを感じる。
| 調子に乗ってねじり上げる龍田。この女は、本気で足を切り落とすつもりだ。
|
|「フンッ！！」
|
| 裂帛の気合を入れ、『拷問吏』はかなてこで龍田の手首を狙った。
| 馬鹿みたいに力を入れている。よけられる距離ではない。
|
| だが、龍田は淀んだ瞳で虚ろに笑い、口をすぼめた。
| キスでもするかのような、扇情的仕草に『拷問吏』は不快感を燃やした。
|
| そもそもこの邪教徒は気にくわなかった。
| 発育の良い、適度に実った肉体を扇情的に飾り、無駄な色気を振りまいている。
|
| 『拷問吏』は大人の女が嫌いだった。
| 小さいままの己の体躯と、惨めで醜悪な面相を、女たちがどんな目で見るのか。
|
| それを思うたびに胸の奥で暗い炎が灯る。
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∨／´- -=ﾆﾆﾆニ＞.､
＼ﾆﾆﾆﾆ=-- ＿＿ ｀＼ニ./
＞-―=ﾐ､ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆУ
／:::::::::::／ヘ:Y::＞-､￣
/::::::::/::/:::/ミ､Y}ｨ≦}∧
/::/:::/::/:::/ ｀ ＜:|::::}
.′{::/::/:::/｀ヽ l|::::|
{::::У:/::《符x ⌒.从八
|／イ::::/ ｀ ｨ仭ｱｲ/}:::}
/／:/:::/ , ./::/::ﾊ::|
／::/{/::/込、 ｰ_ｧ .ｲ:ノ-＼八 あはっ♪
/:Y:⌒:ヽ{ }ヽ._ .＜:::{-r=::::::::＼
{」{: : : : : :}≧x乂 /､}:{:八/-､＜:::::::＼
|: : : : : :ﾊ ＞水x､ ｀Yﾐ､}:} Y::_:::ﾊ
|: : : : :ヽ}}., -《_ﾉﾉ､Vﾊ､ ∨ﾊ _}＿__.}、
| : : : : : |/ 〃´ ｀ヽｨ.､-=ミ､{: : : : : : |
|: : : : : :{ ‐-Vﾊ__ ｀ヽ: : : :{
|: : : : : :|. ､} }, ＼: :'.
}: : : : :.込､ ､ﾉ.ﾉ- .} : '.
|: : : : ﾊ: : :＞---=≦:￣:ヽ .八: }
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| 邪教徒の淫売め！
|
| 『拷問吏』はその目をえぐり、鼻を削ぎ、乳房をむしる想像で、覆面の下の唇を愉悦に歪ませた。
| 苦痛の悲鳴を上げさせてやる。貴様に侍る男どもを目の前で不具にしてやる。
|
| 女に相手にされないことから、男としての機能を利用したことのない『拷問吏』は、
| 男性の機能を奪うこともまた楽しみであった。
|
| しかも、より苦痛を与えて、痛みが長引くように、苦痛に悶えるように、
| そして、あまりの痛みで心を壊さないように丁寧に、人間を破壊するのが好きだった。
|
| まるで指先のように器用に動かせるかなてこが触れれば、それだけで皮膚をめくり、
| 爪をはぎ、内臓をえぐり、骨を外し、肉を削げる。
|
| 苦痛を与えるすべを知り尽くした『拷問吏』にとって『異端審問官』は天職であり、
| モズグスの説教には実は何の感慨も抱いていなかった。
|
| ただ、神の名のもとに多くを殺戮することを是とする主のあり方に、
| 信者を試し、時に無残に殺すことをいとわない主のあり方に。
|
| 迸るほどの畏敬を抱いていた。
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.ｨ≠zｧ､
／ﾆﾆ／=/
／ﾆﾆ／_／ __ .ｨヘ
.／ﾆﾆ／_／ _./::{ﾆ≧ｘ､::::}ヽ
.／ﾆﾆ／_／...:::´/::::::V≠ミ＞|{､ﾊ､
{ﾆﾆ／_／／::::::/:::::::::::V／ V}ヾ}ヽ
.V/_.／ /::::::::::/{:::::::::::人 ／´´ V )
／::::::::::/八八::::::::∧ ｨ衍 乂__
／:::::::::::::/::::::ﾊ:::ヽ::/::∧ 《. ゞ' { ぷッ！
ｰ=≦:::／:::::::/::::::::::::}:::::∨::::∧ _,〉
l{::::/{::/／/:::::::::::::::!::人}:::/::::} .}
八/ノ／:::/::::/:::::::::八::/|::::::::::| _ﾉ
-=彡:::/八::/:::::::::/:::::/:八::::::::!＿ /´
{::::{ {:／:::::::::/}::::/}/:::::::::::八 ｀ヽ{
人:／彡イ:ﾊ{彡' .八::::::イ＿＿＿.}､___
´￣ 人{ -=≦彡/: ＼≧=-イ}ﾊ=ミ､
.′ : (:::::(´__ノ:ﾉ}､＼Y､､
.′: :_:_:≧=r＜.}ﾘｰヽ.＼})
{: : : :＞:_:_:_:＞ ´ -‐＼｀ ､
|:´:￣:｀ヽ : } / ヽ. ヽ
': : : : : : : : :|′ ' '.
}: : : : : : : :.{ }} 八
|: : : : : : : 人 ﾉ_.ｲ
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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| 『拷問吏』が良からぬ妄想を繰り広げたのは一瞬。
| その一瞬に隙はなかった。
|
| だが、龍田の艶やかな唇に『拷問吏』が目を奪われたのは事実であり、
| そして物理的にも、彼女の蟲或的な接吻の仕草に『拷問吏』は目を奪われた。
|
|「私の目はあげられませんけど〜」
|
| 龍田が間延びした、溶けた飴のように甘い声で『拷問吏』に囁く。
| 彼女の口吻から放たれたのは15センチほどの、ボールペンサイズの長針である。
|
|「キサマ！」
|「あら〜、いい声ですこと♪」
|
| 愉悦をにじませコロコロ笑い、龍田が長刀をさらにねじ込む。
| 視界の半分を奪われた『拷問吏』はかなてこをやたらと振り回す。
|
| 一旦距離を取らねば！
| かなてこの直撃を避け、龍田が下がる。
|
| だが次の瞬間、『拷問吏』はダンプカーにはねられたような衝撃を受けて地面に叩きつけられた。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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, -‐‐‐‐＜ヽ､ _,....._
__,../ i ＼ ／ .>-､＼
.／ |i i| ､_,...}∠ト./ .／ヽ､ヽ
／ ヽ .| ヽ----‐".|´};;;/ .{ ヽi｀ﾞi{､_／ .} }
.／ ＼ |､ ﾆエﾆr,.|-"´/ yﾞTイﾞ‐ﾄ-iﾞ.-ri /
|＼ ＼ _,.-i|.弋j;;iフ i _,../ ｀ﾞ‐..|',ﾞ〈ヽ.....二ァ' ……。
∠ﾆ.>＼_／;;__j-1､ﾞTﾆ‐'7 / .ヽ､ -';;;;;／
ﾑ-ﾆエ‐'...|;;;;;;__,..-";;__|;;7,／ ￣ ´
./" -‐‐i‐‐-iヽ、_j-イ_７r7´
./ ／´￣￣_,...ﾆヽi_,.- ';;;ノ／|i
i/ ,..-‐"´ ＼ヽr "､./.}...._
/"´ ,-‐‐ヽ/.iﾌノ/´ , ｀ヽ、＿
./ ._＿__/´￣｀i .V ヽ〈 ./＞-‐" ',
| _..-Y .| ', _.--､i }.Yi___..-‐‐' -',
|' | | ,.-‐ .|{＿＿j==７ .|＿|＿＿_ .',
.| ＿_ i ,-―､|<__..-"| i ./ r ij､ | i ､
.i{＿__.}iﾞ―‐" ', |＿,ィ__./ i ＼｀ ‐-- '-‐" ＼
＼ ヽ､＿_,〉‐‐" ＼ ｀ T ´￣￣￣￣.|
｀￣´ ＼_|＿＿＿＿＿j
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 石田の、コンクリの塊のような拳が『拷問吏』に炸裂していた。
| 防御に特化しているが、パワーがないわけではない。
|
| ただ、当たらないのだ。すばやい相手には。
|
|「ぐげら！？」
|
| 全身を強打し、バウンドした『拷問吏』に、光の矢が突き刺さる。
| 雑魚だと思っていればつけ上がりやがって！
|
| 『拷問吏』は怒りで目の前が真っ赤になるのを感じた。
| 片目を失った。今の攻撃で骨を何本か折られたかもしれない。
|
| だが、この程度で挫けては、『異端審問官』の名折れである。
|
|「横島クン！」
|
| 龍田の警告は素早かったが、反応が間に合わなかった。
| 『拷問吏』の手から放たれた鉄菱が、横島の脇腹をえぐる。
|
|「うげ……なにこれ？」
|
| ぎざぎざの刃が螺旋状についたそれは、横島の肉をずたずたに引き裂き、
| 血管や内臓を掻きまわしながら止まった。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
:::::ｘ＜ニ/:::::::::::::::::::::::／7::::::::/ニj::::::::::::::::::::i:::::､:::::::::::::::::::::::::::::::::::
ニニニｲ:::::::::::::::::::/:/ニ'::::::::/ニﾆ|::i::::::::::::::::ﾄ､::::',:::::::::::i:::::::::::::::::::::
ニニﾆ/:::::::::::::::／,ｲ-y':::::／=ニ__i:::|:::::::::::::::iニ,::::',:::::::::|:::::::::::::::::::::
ｘ＜:::::i:::::::::::／//: : /:::X､_: : : : : :i:::!',:::::::::::7ﾆﾆV::i::::::::!:::::::::::::::::::::
::::::〃 !::::::::/: //￣7:,＞==zヽ､: : :i::|:.!::::::::/: ＞-V:i',:::::|::::::::::::::::::::::
:::::i r-{::::::/: :/´ .i/ 0 `ヾ-:i:7:.i::::::/: : : : : : i:!:i:::jV::::::::::::::::::::
::::{ 7 V/: : : : ', ,': :.i,' :.|:::/=ﾆ＝==zﾘ-i:√V::::::::::::::::::
::::ﾍ ヽ:{`: : : : : :≧−====ﾃ彡: :/: : :i:/ 0 ヾ.,.:'∨::::::::::::/
::::::::＼ ヽ: : : : : :. ,'〃ミx、 .,.:'/::::::::i::::::::::::,'i::
::::::::::::::ヽ-',: : : : :. .::':, i: `ヽ､__, ': :,:::::i:::::i:::::::::/
:::::::::::::::7:.ハ: : : :. /:. , '´/::/j:::::j:::::::,'
::::::::::/i/: : :.ﾍ: : :. ′ /:;.ｲ::/ 7:::/|::::/
::::::,ｲ〃: : : : :ヽ ＿ ,'イ〃 /:ｲ |::,'
-ｲt ::＼ `ヽ二ﾆユ ,ｲ '´ ./´ .ﾚ ……え？ やだ。
;';';';'ヽ､ :::::＼ ,. ＜ どうなってるのこれ？
;';';';';';';'＼ ::,ｲ:ヽ､ ,. ＜
;';';';';';';';';';'＞ｘ_ /;';';';';';';'￣ヽ
;';';';';';';';';';';';';';';'＼';';';';';';';';';';';';';';＼
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| 止まった。止まったが、それだけでは終わらない。
| 鉄菱はストローのように中空になっており、傷口から勢いよく血が噴き出した。
|
| 横島は慌てて手のひらで止めるも、血が溢れて止まらない。
|
|「単なる拷問器具でしょ〜？」
|「え？ ぎ、ぎぇぇぇぇぇえええええ！！？」
|
| 下がった龍田が長刀を振りあげ、横島の脇腹に突き立てる。
| ま新しい傷口を抉られ、横島はたまげるように悲鳴をあげてのたうち回った。
|
|「……チッ」
|
| 一見無造作ながらも、外科医のように正確に傷ごと鉄菱を抉った龍田。
| 『拷問吏』は立ち上がりながら彼女の冷静さに舌を打った。
|
| あの女、狂気を演じているが、芯は恐ろしいほど冷えている。
| この三人の中で、一番厄介なのはあいつだ。
|
| なんとか除去しなくては。
| そうしなければ、『拷問吏』は負けはせずとも重傷を負う。
|
| そう確信し、策を練ることにした。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
双 連続攻撃 → 龍 回避！ 成功！ 54ダメージ！
子 連続攻撃 → 龍 回避！ 成功！ 50ダメージ！
麿 《マハラギ》 → 前列 成功！ 71ダメージ！ 失敗！
谷 枝攻撃 → 拷 111ダメージ！ 108ダメージ！
医 回復判定……失敗！
龍 《メディア》 29回復！
拷 《ショータイム》 → 全体 成功！ 77ダメージ！ 龍谷回避！ 失敗！
拷 《ギロチンカット》 → 龍 成功！ 115ダメージ！ 命運使用3 → 2 セーブ！ 失敗！
邪 《ケミストリー》！ 傷薬 → 龍 傷薬 → 邪 傷薬残り4
石 《ラクカジャ》！ 防護点+7！
蟻 龍田さんの回避がすごいね。
且 回復役がほぼ魔力皆無の龍田と、ケミストリーだけか。キツイな。
∩ ランダム行動だから雑魚を先に倒せないのか。
ω ちゅーか、『拷問吏』強いお。マジ勘弁。
☆ シナリオ次第では『医者』と組んでボスでしたからね。
☆ そりゃあ強くもありますよ。
場合によっちゃかなり格上すらギャグに巻き込んだりするし
はたまた婚約者の影に隠れていただけなのかが非常に気になるな
石田：防御重視
横島：術アタッカー
翠星石：補助・治療
と書くとバランスのとれたパーティに見える。
>>856
「GS美神 極楽大作戦」の主人公です。
言わせるな恥ずかしい。
l三｀ｰ ､_;:;:;:;:;:;:j;:;:;:;:;:;:_;:;:;_;:〟-三三三三三l
l三 r＝ﾐ''‐--‐';二,_￣ ,三三三彡彡l_ ……まずいな、
lﾐ′ ￣ ー-'" '＝ミﾆ彡彡/‐､ヽ
l;l ,_-‐ 、 __,,.. - ､ 彡彡彳､.// 時間がかかり過ぎておるでおじゃ。
＿＿＿＿＿＿＿∧,､＿‖ `之ヽ､, i l´ _,ｨ辷ｧ-､、 彡彡'r ノ/＿ ＿_＿＿＿_
￣￣￣￣￣￣￣'`'`￣ 1 ￣ﾌ/ｌ l::. ヽこ~￣ 彡彳~´/ ￣￣￣￣￣￣
ヽ ´ :l .l:::. 彡ｨ-‐'′
ゝ、 / :. :r-､ 彡′
／ ｨ:ﾍ ｀ヽ:__,ｨ='´ 彡;ヽ､
_,,..-‐'7 /:::::::ヽ _: :_ ヽ ｨ´.}::ヽ ヽ、
_,-‐'´ { ヽ:::::::::ﾍ ｀'ｰ=＝=ｰ-- ' ／ﾉ /::::::ﾍ, ヽｰ､
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 『拷問吏』から放たれた地を這うような薄い殺意に、麻呂は敏感に反応した。
| 新人たちは踏んできた場数が違う。『拷問吏』の気配の違いを理解してはおるまい。
|
| 奴は、新人どもを強敵と判断した。
| 先ほどの鉄菱もそうだが、『拷問吏』は新人たちを侮りはしないだろう。
|
| 麻呂は双児の『異端審問官』に翻弄されるムルタニを一瞥した。
| 相手は悪魔殺しの達人で、驚くほどの身軽さだ。
|
| 麻呂の必殺のシキガミであっても、倒すのは容易ではない。
| むしろ、鋸や鑿によって段々と削られて行っている。
|
| しかし……麻呂はムルタニの心配をしていなかった。
| 相性の問題で時間こそかかっているが、あの程度の雑魚は敵ではない。
|
| 現に麻呂はフリーだ。
| 血止めをし、状況を俯瞰する余裕があった。
|
| 麻呂は失われた血液の量から、自分の余力があまりないことを理解していた。
| 後はムルタニに任せ、必要に応じて援護をする程度しかできまい。
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|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
/"'-..,;;;;;;;;;;;;;｀''-..,,_;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;..|
ﾄ:::::::::｀''- ..,, ;;;;;;;;;;;;｀'' -...., . .- ''´|
i:::::::::::::::::::三 ｀'' - ..,,;;;;;/;;;,,..-'イ;,
/ﾆ､::::::::::::::::三 ､;;;;;; ｀"´ ,,,,, i;;;i
{ ( _',::::::::::/ "" |/
', '<i ヾ:::::::i ､､,,三、 ,,.-、 i
',､ヾヽi:::::i '-ヽソヾ /,'ｯﾌ､i
ヽ__.. i::::i ､ ￣ﾉ | ;ﾆ ノ.i
ﾉ,.-| i::i | i とはいえ……今は、動き時でおじゃるな。
. i,ｨ''"', ／､_ :::: /
/',',', ', ／ ヽ_ノ /
. ｲ',',',',', ', ', ( ,.---::;;;;､_,. } /
/ '',',',',',', ', ',- ､ ,.__`ｰ´ノノ
,.-イ ''',',',.',', ',:', ,ノ ／､,,、
( {´ ',',',',', :',.','---─ '´ﾘ ', ヽ
''´´ヽ((''- .., ',',',',', .',.',ソ ./ / ',) }ｰ..,,,
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| 片足を失った麻呂は、もはや格闘戦を行える体ではない。
| 血液もだいぶ失った。貧血で座り込んでいるのが現状だ。
|
| 故に、期を見て、確実に。
|
| ダンスを踊るように軽やかに、どこか扇情的になぎなたを振りまわす龍田。
| 打撃力の不足で焦りが生まれているのだろう、ずいぶん大振りだ。
|
| 彼女を守る位置に立ちながら、攻撃のチャンスを窺う石田。
| 彼も焦っている。『拷問吏』は強い。
|
| 石田がどれだけ頑丈でも、攻撃を受け続けては体が保つまい。
|
|「し、死ぬ……っ」
|
| 札を使って脇腹の傷を癒しながら、這いつくばって戦場から下がる横島。
| 彼だけは冷静だ。
|
| 口では痛いだなんだと弱音を吐いているが、その目は死んでいない。
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.ｨ≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ》
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｀ -=ニ.＞ｰ≠＜:::::::::ヽ＞.＜
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.′:::::::/::::::::::::::|::| _ ´ .j:/ }::::|∧ ご立派なモノを
|:::::::::/::::::i:::::::斗:|´ .ｨ弐ｱﾊ:::l::::ﾄ､ 落とさなくて済んでよかったじゃないですか〜。
从:::::′::::|::::::::::|.ｨ斧｀ Ｖｿ_.{::|::|::::ﾄ､{
./::::::/::::{:::::|::::::::::《しｿ 'ゝ-､＼|::::| }
/::::::/:::イl:::::|::::::::::{ /:⌒:::::Vﾊ
／{::{:::{:::::::|:|::八:::::::::|、 ｰ=. 'У:＾:::::人::|
｀ヽﾄ､:八ﾄ､::∧:::::{､＞ ， __ /:::::::／}::}:::|
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./´:￣:｀ヽ:ト.､ Vﾊ､___ ノ}l∧
{: : : : : : :∧ .≧=ｧ水ﾆﾆミxｲ : }
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V: : : : : : : ﾄ{／{:{ }}ヾ､ ヽヽ｀ヾ ∨
ヽ: : : : : : {:ヽ .|:しﾉ .}} Ｙﾊ .}
人: : : : : : : ﾊ 八ﾉ /:｀ヽ
Ｙ≧=-: :八 ./o{ヽ . イ : : : ∧
∨Ｙ : : : :个ー=≦--=≦: :＼: : : /: :}
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V人: : :/: : : }: : : :／´:￣lY¨´
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| 淑女の笑みで下品な冗談をかます龍田。
|
|「そこだけは守り切るわい！」
|「……」
|
| 石田からも失笑の気配。
| 麻呂は術を練りながら、速席であるはずの彼らのチームワークに頬を緩めた。
|
| 前衛二人の焦りを嗅ぎとった横島が、空気を変えた。
| だが、その事に『拷問吏』も気付いた様子だった。
|
|「フン！」
|
| 龍田のなぎなたをかなてこで受けた『拷問吏』が、深く踏み込む。
| 白い太ももを大胆にのぞかせてのひざ蹴りで、龍田は迎撃。
|
| 『拷問吏』はひざを避け、龍田の横をすり抜けた。
|
|「……！！」
|
| 横島への追撃を許す石田ではない。
| 立ちはだかる石壁に、『拷問吏』はかなてこを振り上げ殴打。
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＼ﾆﾆﾆﾆﾆ=-------=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ./ r.┴ゝ、
＜ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ＞´ l{::::::三}
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.′:::::::::/:::::::::::::::::::::::::::/}:::へ／{:::::'|lilill| }
′:/:::::/:::::::::::::::::::::::::::/_／ ヽ》､::!ililil|ノ
{／:::::/:::::::::::::::::::::::::::/ .xﾔ:ハ|ililill|ミ､
／:::/:::/::::::::::／::／:／-‐ .ﾊ:} |从::!lililil|｀ヾ
ー=彡'/::/:::/:::::::／::／:ｒｚ≠ｔ‐ ゞ' ;/::}::!ililili| あら〜。
イ}/::::/:::／::／:::ノヾ乂ソ ､ /／´|ilililil| 私に背中を向けるんですか〜？
､ ＿_/:::::/≠彡ｲ::／＞-..､ , / |ilililil|
､＿__ {::::::{〃_彡イ{//:⌒＼.＞ -¨ イ .|>=く}､
|ﾊ::|{{ 人{ / : : : : : ｀¨ ＞=ｧｧ――.-f､-:-::Y
ヾ ′､: : : : : : :/ / /::::::::｀ヽ:::|/ｰr:､::ヽ
{: {､:＼: : : :/ /{ l{::::::::::::::::ゝ!//ゝ､:ヽ}
|: {: ヽ:.｀ ＜{ {､|￣_フヽ:::::::::V///|::::{
__ Vﾊ＼: : : ∧｀ヽ ノ､､Y:::::}///|:ノ
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| 背後から、なぎなたの石突きで襲いかかる龍田。
| その一撃は空振りに終わった。
|
| なぜなら、『拷問吏』の狙いは最初から龍田だったのだから。
| 必殺のかなてこを手放し、即座に反転した『拷問吏』。
|
| その手の中には魔法のようにやっとこが現れる。
| そして左手のやっとこでなぎなたを掴み、右手で龍田の顔面を狙う。
|
| 龍田も、石田も防げない。横島は？ 石田の体が邪魔で、『拷問吏』が見えないだろう。
| 青ざめる龍田。『拷問吏』の一撃は、彼女の端正な顔立ちを簡単に作りかえる。
|
| 目を抉られるか鼻をもがれるか、あるいは顎を外されるか。
|
|「詰めが甘いでおじゃる！」
|
| 麻呂の放った電撃が『拷問吏』の肩口を打ちすえる。
| 片目に刺さった針から煙を上げながらも、しかし『拷問吏』のやっとこは止まらない。
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. イ
／::/＞――ｧ
／. : ｲ. : : : ::／イ
/. : : : : : : : : : : : : :ア
ト{: : : : :ｨ: ::／//∨: : :｀ヽ
{: : : :／爪ハ/ｲｰ.∨: : トﾊ
ゞヘ' ・ ﾏｿレ-∨ :{
八ｒうu≧=- ゝ_ ・_j八:! させるかぁ！！
＞ー-ミ {ゝ- ｀ー-ｧ /
＞ ´￣｀ヽ ＼／{≧::::/.ノ
／ー- ＿ /￣{＞ '⌒ヽ
｛_ ／｀ヽ＿ ／￣｀ヽ ／ー :、
＼ .／ ／ ニけ ﾏ / i ＼
￣ ｀ヽ／ー―-イ_ノり ∨ ｜ ＼
} { ∨.｜ /{
∨ } ∨{ ー.、
∨＿_.ノ ; ⌒ー=:∨＼ ヽ
｝｀ヽ ,´￣ .∨ ＼ ＼
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| 札でふさいだ傷口が開く、腹部から血の塊をこぼしながら、横島が跳ねた。
| 光の矢が正確に、『拷問吏』の残った眼を狙う。
|
|「ぐぁッ」
|「ぐふ……ッ」
|
| 視界を潰された『拷問吏』の大振りは、龍田のたわわな胸部をかすった。
| そして長刀を手放せずにいた右腕を打ちつけ、きゅうりを折るような音を立てて龍田の右腕をへし折った。
|
| 目を白黒させる龍田、唇を噛んで悲鳴をこらえる。
| 両腕で、『拷問吏』の片腕と均衡を保っていたが、右腕を折られた衝撃でナギナタから手を放してしまう。
|
| 結果、いまだ視力を取り戻せていなかった『拷問吏』の返すやっとこは空振りに終わり、
| 石田の巨大な拳に打ちつけられた『拷問吏』は、受け身も取れずに倒れこんだ。
|
|「右腕も……頂きま〜す♪」
|
| 若干苦痛を滲ませた龍田の宣告。
| しかし、龍田の攻撃は彼の頭部へのスタンピングであった。
|
| 眼球に突き刺さった針が、その奥まで達するのを感じ、『拷問吏』が激痛の先に暗黒の宇宙と眠れる神を見た。
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☆ 先に３ラウンド目の麻呂チームです。
双 武器攻撃 → 龍！ 成功 57ダメージ！
子 武器攻撃 → 谷！ クリティカル！ 114ダメージ！
麿 《マハラギ》 → 前列 成功！ 63ダメージ！ 失敗！
谷 枝攻撃 → 子 成功 109ダメージ！ DEAD!
∩ ようやく雑魚を片方倒せたか。
医 回復判定……失敗！
龍 武器攻撃 → 双 成功！ 59ダメージ！
拷 《ショータイム》 → 全体 成功！ 75ダメージ！ 龍谷回避！ 失敗！
拷 武器攻撃 → 谷 失敗！ 回避！
邪 《ザンマ》 → 双 成功！ 66ダメージ！ DEAD!
石 《ラクカジャ》！ 防護点+3！
且 しっかし、龍田はよく避けるね。
ω この調子なら問題なく倒せそうだお。
横島のクラスは超能力者/ドクターにするとバランスがいい感じかしら
残念！ ダレスでした！
介入ポイントないから観戦状態になってから結構経ってるな
新人たちは（麻呂とは）踏んできた場数が違う。
（故に）『拷問吏』の気配の違いを理解してはおるまい。
なので間違ってはいないですよ。
（麻呂は）新人たちとは踏んできた場数が違う。
であれば、
『拷問吏』の気配の違いをとらえていた。
とるかと。
.. -‐━━━─- ..
. ／ ｀ヽ
. / , ｀ヽ ,
l ／ ,
/ γ::..′ ,
. { __ !::. . .
. ＿＿>-{__＼_＿＿ ← ここまで！
￣/￣弋:ﾉ;. 廴_
. '"i:､ヽ ´ ＿＿≧=-_／ /
. jﾉ ∧＿,..ノi|｀ ´ |∧_ , '
〈､' ´｀ヽ:::::i| i¨｀ 匕,,x /
{-r┬,-z ､/」 〉 ー‐ ´
}iTT>-'¨´ /
. }-‐ _＿/
〈 __ ´
￣
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| 長針が根元まで入れば、さしもの『異端審問官』も生きてはいない。
| 龍田は痛む右腕に顔をしかめ、しかし警戒を解かずになぎなたを拾った。
|
| ふと気がついて口元をぬぐう、痛みに耐えるために唇を食い破っていた。
|
|「……横島クンは？」
|「ありがたや〜ありがたや〜眼福眼福」
|
| 気がつけば、服の胸元が裂けて下着が露出していた。
| 血だまりでへらへら笑う横島を見て、龍田ははだけた胸を隠す気すら失せた。
|
| 心配はなさそうだ。
|
|「先生」
|「今は休め、可能なら横島を拾って下がるでおじゃ」
|
| 麻呂の言葉に、龍田は素直に頷いた。
| 勝てる相手だとは思っていなかった。
|
| 自分も横島も重傷だが、三人とも生きていられたことが奇跡に思えた。
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|＝ﾆニﾐ , 一, ､ｰ､ ヾﾐi
/ﾆ三彡ゞ,. .. `""´ `" ,iﾐi
,i三ﾆ彡ﾗ".: , -‐‐-'. .: ｰ- ､.ヾi
ゞ彡彡'. .: ,ｨ'で入 . '. ,ｨ'で)'､ ‖
,r=ﾐﾆ彡 :: ｀ﾞﾞﾞ"´ﾉ.:: ',｀ﾞﾞﾞ"´ .|
ii ﾉ,,ゞ彡 : ::. ' ,::: ', .:|
ヽ.( 〉ヾﾘ : : ::... /ゝ =､_,,r｀､ ::l
ヽ "ヾﾘ : : : :::.. ,' : : i .::l ムルタニ！
｀卅ヾi : : : .::: : _,ｨｪｪｪｭ､ :i ::i
' 'ヾ| ', : : .::: i 〈-‐‐rー, i i .:/
ヽヽ: : ::: i ヽｚｪｪｪｭﾘ :! /
,､.|: :ヽ: ::.. ヽ ヽﾆ二ﾉ /
/i |ﾉ: : : ヽ: :. /
/:ヽ＼: : : : .｀ﾞｰ- ､..,,,,,,...ノ |＼,,_
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| 『拷問吏』が死亡したことに、双児の『異端審問官』は大いに動揺した。
| 一人が彼の死体に目を奪われ、そこをムルタニに殴り飛ばされた。
|
| 追撃で彼がミンチになる間に、ムルタニの脇をすり抜けた片割れが龍田に向かう。
| 彼女は、『拷問吏』の仇であった。
|
| そして利き腕を折っており、勝利による虚脱状態にあった。
| 『拷問吏』を斃したことは、龍田に勝利の実感よりも安堵を与えた。
|
| それ故に、いまだ戦闘が終わっていないにもかかわらず、龍田は精神的に朦朧としていた。
| 『拷問吏』に勝利した奇跡的事実を考えると、彼女を責めることは難しいだろう。
|
|「……！！」
|
| だが、まだ石田がいた。
| ねじれた器具が石田の腕に突き刺さり、血が飛沫く。
|
| しかし、煉瓦のような強靭な筋肉に阻まれ刃は止まり、
| 『異端審問官』は身を翻して……。
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＜ﾆﾆﾆﾆﾆ≠―ｧ ＞=ミ､
／ﾆﾆﾆ＞ .／/ミ､ヽY:::/::ｨへ::､ あらあら〜♪
/ﾆﾆﾆ／ニ/::/ミ､::＞≠＜ｨ≦∧＼
《ﾆニ/ﾆニ/::/ﾐ／´ ｀ヾ∧ハ
ｰ≠-＜.′〃 -‐ ､ V}::∧ __ .(:ﾊ
.′:{ / ー }::::∧ 乂_＞､ Vﾊ//
{::::::| x斧ミ 衍ミｘ {::::＼{ ヽ:＼}::|//
从:::|.《.しソ .､ ゞしｿ.》|:::{::::人 ＞-::､Vﾊ::!＞
／:::/::ﾘ __ .乂::ヽ:::::＼ ..ｨ:ノ--::､:::::::|:イ
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／:::八{:込 乂⌒ｿ ./イ{:::::}:人Y .. ＜{::::::::::::::|
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／〈::::人乂:::}::::::::}＞_ _＜{::八::::::{ヾ{. ＼{ .＜＞ }、::::::::}
}:::::人:::::::} .V 乂:∧八＞-:―＜＞ ./::::::::::::′
_ｒ≠ミ､/ .ｨ≦７ {: : : :＜＞: : Y 八､:_:::_ハ
／´: : }V_____{＜___.ノ .＜＞: : : : : :.}、 ./: : ＼ .{ .∧
/＞ ´ .ヽ/o}／ . ＜＞ ヽ: :/: : : : : ＼ ./: : : : :.＼__/
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/:.込、 .＜＞ .ノ:≠:､ .ｲ} V: : : :{: : : : :／
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| 左手一本でなぎなたを振りまわした龍田の大振りが、進路を阻む。
| そこで生じた隙に、ムルタニの腕が伸びた。
|
|「……ぴぎゃ！？」
|
| 文字通り伸びた腕。
| 急激な速度で伸びた枝に絡みつかれた『異端審問官』は、小鳥のような悲鳴をあげてすり潰された。
|
| 今度こそ勝った。
| あとは、モズグスとニャルラトホテプか。
|
| 脂汗をたらしながら、龍田は石田によりかかった。
| 自分達は十分戦った。もう休んでもいいんじゃないのか？
|
| そう考えながら、へし折れた腕をようやく確認した。
| どんな状態になっているのか、怖くて見れなかったのだ。
|
|「……」
|「ありがとう、石田クン」
|
| 下手な治癒の術が、龍田の痛みを和らげる。
| 肉が裂けて白い骨が露出していた。血の気が引くような怪我に、龍田は微笑んだ。
|
| まあ、千切れてないなら何とかなるか。
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／. : : ／. : : : : : 〃/,＼ : : : ::|/////×: :∨: : :｜: : : : : : : : : :ﾊ
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'ﾞ ∨: : :ハ ﾊ 乂:::::... ≦ニ二爪i:! }イ {ソ .ﾉ:／
∨: { j 彡´￣ { ´￣ { | || ／'"
｀ヾ ハ ｀ _ u rく: :{
∧ u r＿ 厶斗≦彡' .ｲ: /从
. ∧ ゞ=＝-‐ ´ イ八( 石田も休めよ。
ヽ rう ＜ { オレ？ オレは元気だよ。心配ない。
＞ . . ＜ |
iー＜: : : : :し. ｜
|: : : : : : : : j＼＿＿＿
＿／＼＿,: : : : : : ＞/´//＼
＼////＼ ヽ ＞/´///,／ ｀ ー
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| 土気色の顔色で、よろけながら立ち上がる横島。
| 凄まじいまでのやせ我慢だ。
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| 麻呂は三人の新人たちに惜しみない称賛を与えたい気持ちを抑えた。
| まだ、戦いは終わっていない。
|
|「そう……です、まだ、終わっていない」
|
| 不意に、路上で動きを止めていた男が身じろぎした。
| 太陽への強いアレルギーから、この異界において無力化されていたはずの男。
|
| くちばしを思わせるペスト医師の仮面をかぶり、全身革の衣装で身を包んだ男。
| 『異端審問官』モズグスの一番弟子、『医者』。
|
|「我が兄弟弟子たちがみな倒れた今、太陽ごときに倒れている訳には……」
|
| 『医者』の衣装の内側から、ぷつぷつという奇妙な音とともに、煙が漏れていた。
| 慄然とする新人たち。彼らの前で『医者』はさすまたを杖にして立ち上がった。
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ｲ }7ニ{ ﾇ{ ハ
ハ }非ｲ 7/ }!
|! }ﾄx ＿＿ﾉﾆﾐｚ＿＿ ｚｲ{ ﾊ|
|! }ﾄx ､ｚvy〜ｧｫZ⌒Vyｲ〜ｚｧｭx7ア､ヾ
}} }トｒ'￣~~´ ｀ ｚ八x＿ ＿ {ハ } ﾑ
|! 7{ 7ｫァ=―､ｭ〈´ T77ア￣ マ ヾx レｲ 皆、私の守護天使となって下さい。
ｊ|! 7{ /ﾑ7 Ｙﾊzxy｣イ{! ﾘ ｊ7 ７ﾘ そうすれば、私は、私は……！
ﾏ ハ 八 ﾉ´ハ￣ｊﾄｚ≧ｭ＿ノ ｲ{７スﾌ
ヾ 〕ト､ ≧≠ Z｢ | j!Z７ ｀ヾ{ニニ イﾊ
}≧ｭｘ＞ ｚイ ｒ ! | ｊ/ _ノイ 人
{! ヾ＼｢{､ ﾏ ! |/ /／ニニ ｲ }
丶 个､ j! //ニニｊ イ ／ヽ
V/ _｣! ハ {!ニニニ） ／ /
|′ニ! } /ニニイニ≠ 人＿
ﾏ }! ＼ /ニ≠´ニイ イ￣ ｲ{
Y ﾆ} ＼ ,ｲ イニニ≠´ イ￣￣､
ノ イ ＿ニ イニ≠´￣ ￣￣ ≧､
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| 次の瞬間、麻呂は、新人たちは目を向いた。
| 『医者』の仮面、くちばし部分が咆哮したのだ。
|
| 彼がニャルラトホテプに何らかの秘術を受けていた可能性がある。
| そしてそれが、たった今発現したのだ。
|
|「こいつらの心臓と首級を、あなた方への弔いとする！」
|
| 『医者』の背中に、純白の翼が広がった。
| そして彼は、天を仰いだ。
|
|「ハレルヤ！」
|
| マスク越しではない声で、透き通るようなソプラノで。
| 神を讃えた直後、『医者』は静かに、素早く動いた。
|
| 続く瞬間、龍田は内側に刃のあるさすまたが、自分の首を挟みこんでいることに気がついた。
| そして防がなければと考える暇もなく、彼女のすべては暗転した。
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麿 《シバブー》 → 拷 クリティカル！ セーヴ失敗！ BIND!
且 あ。
∩ ちょｗｗｗ同じ流れかｗｗｗｗ
谷 枝攻撃 → 拷 自動クリティカル！ 自動クリティカル！
医 回復判定……成功！ 絆23 → 6
龍 武器攻撃 → 自動クリティカル！ 110ダメージ！ DEAD！
ω あっさりやっつけやがったお。
且 そして残るはBIND状態の『医者』か。
邪 《ザンマ》 → 医 成功！ 61ダメージ！
石 武器攻撃 → 医 自動クリティカル！ 122ダメージ！
蟻 フルボッコだねー。
龍田さんってスグに気を抜きすぎな気がするにょね
>故に、期を見て、確実に。
機を見て
>869
>麻呂は術を練りながら、速席であるはずの彼らのチームワークに頬を緩めた。
即席
>883
>次の瞬間、麻呂は、新人たちは目を向いた。
「目を?いた」か「目を向けた」か、
ですかね〜。
「目を剥いた」ですかね。
ずいぶんたくさん、ありがとうございます。
|!彡≠〃ﾆ=-､{､:,ヾ､y{,ｊ彡／≦{ヾ: |
|!{《{≠《＠)゛≧f≠=-=-､. _≠ﾞヾ,;::|
|!从}ｆ≧⌒≧彡{.}》.i!i,《{..{《"(＠》,ｙ:;|
|! }y", -=ｰ,;〃",::ー ,,.._;{"´⌒ヾ､,::|
|! {{.::ｘ-=":.｀‘‐f:::>､＿ｒ::､）ヾ }》;.､|
|!从 ,;z:;´¨{￣{"_Ｔ¨''ｆ-;ｰ,==＝ミ､ヾ.!
|!:;i! ;} ::}-f:￣{ .}¨} ｀}ー十-}ﾄ､..}!;.:|
|!:{ {,__i{､,,｡-＝ﾆニﾆ二ﾆ=-ノ;;}_,,}!:.|
|!＿ム＿＿彡≧圭圭≦ー=二彡__|
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| やらない夫は新たなヒゲ槍を顕現しながら、ゆっくりとモズグスを見た。
| 星とアリカはそれぞれ構え、モズグスに近づいて行く。
|
| しかし、生身のやらない夫は危険だ、一歩後ろから、モズグスを観察していた。
|
| 元から大柄な男だった。
| 顔も大きく、肩幅もあり、壁のようにどっしりしていた。
|
| それが、今ではドラゴンのような怪物になり、身長はふたまわり増えた。
| 二メートル半ぐらいあるかもしれない。
|
| 全身は、松の樹皮のような鱗で覆われ、しかもそれらは稼働域が広い。
| 外からの攻撃は防ぐくせに、体の動きは阻害せず、関節の内側などにもびっしりりと生えているため始末が悪い。
|
| 下半身は、ゴジラの足のようにがっしりとした、筋肉がみっちりと詰まった安定感のある両足。
| そして第三の足のようにしっかりと伸びた短めの尻尾。
|
| あれは肉体を支えるためのものであり、武器には向かないだろう。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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／￣￣＼
/ ヽ､_ ＼
. （ （● ） |
. （人__） | ……あれは？
r-ヽ |
（三） | |
> ノ /
/ / ヽ /
/ / へ> <
|＿__ヽ ＼／ )
|＼ ／|
| ＼_／ |
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 腰回りから上半身にかけて、身にまとっていた衣服の残骸が引っ掛かっている。
| 性器はない。あれば、いい的になったろうに残念だ。
|
| 胸板は分厚く、その上の頭部からは絶えず煙と炎が溢れていた。
|
| 両腕は太く長くのび、地面にとどきそうなほどであり、
| そして肩甲骨から生えた一対の翼は皮膜がなく、第三第四の腕のように握りしめられ拳をかたどっていた。
|
| 一つ一つがドラム缶のように太い四本の腕。
| それらのラッシュは鈍重な外見を裏切るスピードであり、そして何よりも稼働域が広い。
|
| 後ろの翼腕はおそらく、足元以外のどの方向にもパンチを繰り出せる。
| そしてその一撃は『蒼天の青玉』で身を守ったアリカを昏倒させる威力を有している。
|
| 隙を突くのは……いささか難しいだろう。
| 故にやらない夫は、選択肢を絞った。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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（⊃￣￣＼
（⊃ _ノ ＼
（⊃ （ ●）（●）
| （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ アリカちゃん、星さん、
| } ＼ 策を三つほど練った。
／ヽ } ＼
／ ヽ､＿＿__ノ ）
／ . | ＿／
| ／￣￣（＿)
＼ ＼ ／| ＪＪＪ （
＼ ／ ／⊂＿）
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|「ほう」
|
| 足を止める星、アリカが横目でやらない夫を見る。
| 星の視線はいささか懐疑的だ。やらない夫を脳まで筋肉であると信じて疑わない様子。
|
| 対してアリカは信頼し切った視線を送ってきた。
| 年長者として、やらない夫は何度か助言を送ることに成功してきた。
|
|「どれも確実性は薄い、が、リスクも少ない」
|「言ってみればいい。現実的な案なら助力もできる」
|
| 非現実的な提案をしたら速却下されそうな雰囲気。
| だが、問題はない。
|
|「まずは物理攻撃以外を試すこと」
|「フム……私の槍は風を纏わせることができるが」
|「あれ、物質分解光線は出せないの？」
|「赤いコンドルではないのだぞ？」
|
| アリカも、『蒼天の青玉』の力を発揮すれば冷気を放つことが可能だ。
| これはいい手かもしれない。星も納得行った様子だ。
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／ ／ : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ : : : : : : : Ｙ⌒ヾヽ
／: :/ : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : ﾍ, : : : : : :│: : } }:}
. / ／/ : : /: : { : !: : : : : : : : : .}ｉ: }: : ハ : : : : ﾄ､ _｣ノﾉ
/ / ,′: / : : ﾊ: |い{: : : : : : / |/_j厶 ﾊ : : : : : |:｀:¨｢||
l/ !: : :′: : ｉ_|`ﾄ､八: : : : /r'7｢/ _｣从| : : : : j| : : l || よし、残り二つを聞いてから試してみよう。
{ ！: :|: { lﾍ{勹メ､` ヽ:／ ,.ィﾁｱ｢::}`7ﾉ : : : 八: ＿８ ＿__
八: :|ハﾄ､| _,):::::} i_):::::ﾉﾘ '│ : : /}〃￣ﾌ]l{￣｀ヾ;,
〃 ヽ|: : :ヽ 弋少 ゞとノ ,′: :/ﾉ{{ //|ﾄ＼__ﾉﾉ
`==彡{ : : } ' __ / : : /´: :`=彡|| !! ｀¨´
. ﾊ : : |`: . ` ’ _,.イ: :／-─ｰ-┘|| ｌｌ
'∧ :│: : _;＞ .__,. _＿´| /／ ｌｌ ||
. 〃 ＼!/´,． -─┘ ／`ー-- ､ || ｌｌ
〃 ||＼ rヘハ,／l／[__/ ヽ ｌｌ ||
｛{ / {丿 ﾉ} } || ||
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|「では二つ目。これは前提が厳しい」
|
| 厳しいとか難しいとか言われると燃えるタイプなのだろうか。星は目を輝かせた。
| やらない夫は彼女と良い友人になれる気がした。
|
| なにしろ、やらない夫やアリカも、困難を前に燃えるタイプだ。
|
|「まず大きな鏡を用意して」
|「待て」
|
| 話の途中で制止する星。やらない夫の言葉の意味を理解してくれたのだろう。
|
|「モズグスさんは認識力も弄られてるようだけれど、口にしてることは結構普通だ。
| 恐らく自分が悪魔化してる事に気づいていない。ならそれを突き付ければ」
|
|「いや、大きな鏡なんてないぞ」
|「それが問題だ」
|
| そしてその問題の解決方法がない。
| もしも鏡を用意できるなら、試してみる価値はありそうだ。
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_,. --==､､ ,. -一…ｰ- ､
／´ __ﾝ'´ -‐-､ ｀ヽ、
／ /´r ヽ ､ ヽ ヽ、
/ / | ､＼ ＼ ヽﾆ ,lゝ
l l ヽ ＼ lヽ､ ＼ l ', / |,〉 三つ目は？
| ', | |＼ | ｀,.-―`ｰ-ヽ! !_,. ﾉ!
ヽ._ ＿,r‐ｧ_ヽl,ゞ-__｀` ィﾃ心 ﾘ l,=､/
,r‐ｧ'一'二r_ァﾍ. /f:心 弋zｿ ﾉノ ﾊ}}
,r_ァ'´ __/,. '´ ,rﾍ. ﾋzﾘ 〃o_/
_,r‐ｧ'´ _/／ //__ﾍ、 ' ＿__ {{/!/
／ /´ f ノ ﾊ! ヽ＞ ､ ヽ._ﾉ ／ヾ|-､ _,. -‐ァ､
__/ ／ / j / ヽ __l≧=r ' ´ ,. '´ `!__／´ / /
/ /´ { / ヽ-､ 人 `r‐''´ /// ＿＿ ', /_
. ／ /´ ハ ,.-r' ＼ /／ `Tﾆ()ﾊ ／//´ ／ } / !/!
_/_／ 〈 }_ l ｀`ー ﾝ f7 ｲｲ,Yl〉ﾍ ／ //､ l--､/‐'_/
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| アリカの問いに、やらない夫は頷いた。
| 不可能な案件に頭を悩ませる時間はない。
|
| 本当に不可能なのかはともかくとして。
|
|「モズグスさんの首を見てくれ」
|「どこが首だ？」
|
| ドラゴンの如き怪物と化したモズグスは、もともとの猪首がさらにひどくなり、
| 後ろの腕もあいまって首がどこだか分からない姿になっていた。
|
|「……十字架が埋まってるあたりじゃないかな？」
|「それだよアリカちゃん」
|
| 星とアリカは、やらない夫の目論見にすぐに気がついた。
| 十字架が、埋まっていた。
|
| モズグスの信仰の象徴と言える聖印は、モズグスの装甲である鱗によって、
| 歳経た樹木が接触していた物質を覆いつくすようにうずもれていた。
|
| 鱗の間で、変わらぬ信仰の証として輝き続ける十字は、モズグスの残された人間性を刺激する可能性を秘めていた。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
どういう反応か見てみたい
アリカの冷気ででかい氷とか作れんのかのう
そこまで行くとそれぶつけた方が早いｗ
きらきーの力を借りなさいなｗ
:::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::
:::::::::::::;;;="ヽ;;;;;:::〉〉ﾐ::ゞ＼;;::: ::＼＼;;ノ ::::／∠:::://:ヾ:::::::::
;;::::::／ミミ`ー､X〈:::::::::ゝL Y:::! i::::) i-'イﾉﾉ 7 / ,べ/彳|:::::::::
／／/:ミミ二二;;;;ゝ＼;;;::::へ＼!:::（.(;;／／::::ゞ.ゝY／ｷ;;,,ヾ:::
| L ／``〉```~ゝ;;;::::::::::ヾヽゞ::））/ /／／ｨ―-;;;;ｷ:ヽ〉::
､//--' ／>ｰ←-≪彡 ,=ﾃﾃXｘXﾃﾃ=//..≫→--;;:::::ｦ:ｼ:::::::
_>べ 〈 （;;;*::ﾐ::::::Y》ゞミﾐ〉〉 ||| 〈〈彡ｲ《Y:::::::(;;*ﾐ）::《::〈|:::::／ 我が弟子たちの仇、
／ __二―､ゞシ::ミ;;ｲゞ ミ `i i i i i' |三＼;;;;-ゞシベ::::|:::< 許さぬ、許さぬぅうう！
=､〈 ／￣￣ ,, Kﾐ ! !! ! ! ||へ￣￣＼￣￣ヾ:::
:::〉.〉:::: ｲ ＿／~ .)ﾐ .||＿ ヾ ヾ ::ヽ::
＼〈::::: ／ べ ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,;ﾐ＼::ゝ ..::::
／ ∨/~ '~ﾐλ ／:::::::::::::::::::::::::＼i'''''''＼ ...＿＼く/
:::::::Y::.. ,,;;;;;;;;;;／《;;/;;;;;;(~＼,,,,,,,／~);;;;） '''ミーγゞ〈／
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 口の端から火を噴きながら、モズグスがゆっくりと前進する。
| パワーとラッシュのスピードに比べて、歩みは早くない。
|
| それがモズグス本人の性質によるものか、無理な合体のせいなのか。
| それは定かではないが。
|
|「十字架がなんだ？ あの十字架の裏には鱗がないとでも？」
|「ない、確信できる」
|
| やらない夫の自信ありそうな答えに、星は眉に唾をつけた。
| 星の気持ちも分からなくもない。やらない夫は静かに頷いた。
|
|「モズグスさんの無茶苦茶な装甲のからくりを、オレなりに説明しよう」
|「ほう」
|
| ビルをなぎ倒すアリカの打撃も、巨漢の『異端審問官』をなで斬りにした星の斬打も、
| モズグスには効かなかった。
|
| ただ単純に凄まじく硬い可能性もあるが、やらない夫には何となく理由がつかめていた。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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／￣￣＼
_ノ ヽ、 ＼ ,.:┐
.（ ●）（ ●） ..| ／ ｜
（__人__） .|./ /
i⌒ ´ .r−､ |/ ／ 他の『異端審問官』と同じく、
{ ヽ, ',. .,/ :/', あの人は凄まじいまでの信仰で
.ヽ .| l_/_, -‐､', 霊的装甲に守られている。
.ヽ . | / , -−'i|
/ { V , -−ﾍ
| ヽ Ｌ| r= |
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 信仰の力は剣にも盾にもなる。
| 悪魔の誇る圧倒的な破壊力の前に、人間の肉体は無力だ。
|
| 悪魔を滅ぼす方法として、異能を駆使するか、科学の力に頼るかではあるが、
| 一切の科学を無視し、信仰を研ぎ澄ませた結果がここにあった。
|
|「一月前に見た『武僧』たちもすごかったがな」
|
| ライブハウス前で見た、ジェリドとカクリコンの動き。
| 攻撃と防御の一つ一つが祈りの動作であり、信仰の結晶であり、そして効率的殺戮の為の戦闘術だった。
|
| 彼らの駆使する『型』と、モズグスらの盲信する信仰は似て非なるものだ。
| 『武僧』は突き詰めてしまえば、信仰心を必要としない。
|
| 効率的に祈り続けることで信仰力を得ている。
| ある意味、一度回せば一度読経したのと同じ効果とされるマニ車に似ている。
|
| だが、『異端審問官』は違う。
| 信仰をシステム化せず、ただ、ひたすら、盲目的に、わき目も振らずに神を信じることで、無類の霊的防御を得ている。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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／￣￣＼
／ _ノ ヽ､.＼
| （●）（●） |
| （__人／,〉.| あのものすごい信仰が、
{ ´フ´ ./._ } 悪魔の装甲と相乗効果を生むのはあり得ないんじゃないか？
ヽ .／,二ニソ}
_ヽ/ ,-― ､}ﾉ 常識的に考えて。
／:;:{' ノｰﾍJ:;:;ヽ
／:;:;:;:;:;| _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;}
/:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＿/:;:;:;::;:;i:;/＼
{:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:＼
ﾍ:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:＼:;／ヘ、
￣￣7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ｰj
/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:＼~
/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;／
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
|三三三三三三三三三三三/ /＿. / /￣ / ,ィ | 7 /ﾝ ） / /＿. / /￣ 7 /ﾝ ）. // 〉 〉 // // / /三三三三三三三三三
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 盲信という方法は、あまり推奨されるそれではない。
| なぜなら、一見強固で頑丈でも、実際にはひどく脆いものであるからだ。
|
| そして、強固な信仰を得るためにはたゆまぬ鍛錬と信仰が不可欠であり、
| 常人には不可能な領域で、万人向けではない。
|
| なぜ万人向けでは無いのか。
| 簡単なことである。
|
| ほんの僅かな心の隙が、信仰に軋みを生む。
| 信仰という器は、ひとたびひびが入れば二度とは、二度とは……。
|
| であるからして、狂人的な信仰があってこそ、『異端審問官』は成立し、
| その信仰に至ることは並大抵の鍛錬では不可能である。
|
| 本物の聖人か、あるいは狂人か。
| それとも、信仰に救いを求めなければ生きていけなかった類の人種か。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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l il | Vif弌抃 / ィ炊弐矛} :! l | | なるほど、
|八 ｌ ﾊ 込ﾘ∨ ゝニ ' ﾑ :| ｉ | i 信仰の象徴たる聖印が
. ﾄ ∧ ノ ノ ! ,. ! ! 从 接触している部位に、
. ｉ ｉ ∧ ` ー―ｧ ｲ 厶斗＜ 鱗はないという考えか。
. | l ＼ ￣ , ´ﾉ / / ｉ i
八 i| ／（ヽ .／, ＜ / / .| |
＼ lレ' i／∠∟ｨ＾∨ ,ｲ x≠ ､
. ヽj ｲ ー‐┐!/ ／ ＼／ ＼
. ／ ! ￣ Y´イ ／ ＼
／ |∨Vvイｿ ヽ
／ ／i.:.:.:.:.:.:.:i∧ｨ ',
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| しかし……星はモズグスの巨体の、首のあたりに埋まった溝を一瞥し、小さく唸った。
| 目を狙うよりも難しそうだ。そして、どこまで押し込めばいいかも分からない。
|
|「星さん、切り込みをお願い」
|「む」
|
| だが、アリカに策があるようだった。
| 拳をぶつけあわせる戦乙女の双眸は、闘志に燃えている。
|
|「星さんが攻撃して、あたしがモズグスさんの顔面を狙う」
|「おいおい、本命は備府か？ そんな作戦で大丈夫か？」
|「『大丈夫だ。問題ない』ってばっちゃが言ってた」
|
| 星の懸念も当然である。やらない夫は生身だ。
| パワーも、スピードも、技術も、アリカと星には大きく劣る。
|
|「やらない夫さん、おヒゲの槍って形変えたまま手離せるよね？」
|「できるな……なるほど、ペシュカドか」
|「なにそれ？」
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,, -‐ ´ Χ￣￣ ｀'' ､,,
／ ／ 人＼ /＼ ＼
／ ／ ／ Y '､＼ ＼
/ ／ /, -─ ' ─- ､＼＼ ＼
/ ／ / ヽ'､ ｀､ '､
/ ∠i | / / | | | | '､ '､ i
i , ┤ | | -‐/- Α | | | i '､ |
| |. | | | | | / /| /| ‐ｔ‐-|-､ | |／
'､.＼| | | | |/ / | / | | | | | |
X. | | | |/ / |/ ｲｆテア | | |
// || | | | ｀''‐-- ﾋｪﾝ | | /||
// || |'､ '､＼ '''' ' '''' / /| / || ペシュとはフランス語で桃の事。
||_ // .| ∧ '､|ゝ r_ｧ ／ / | /|| || カドは温かい、あるいは熱いという意味だ。
'{ﾐ}' |/ ＼|＼ｉ ＞⊂二丶イ/|从/| |/ ||_//
{ﾐ}､. ,-‐──X＜∧ムﾆ ' ､＼､ー─ 'X '{ﾐ}'
《‖》/ ､ i ＼ |ﾑニ｀,' / ＼{ﾐ},,
《‖》 '､ 人/ / / ＼ 》
/∧ '､ ,､／＼| l /＼,､＼|. ＼》
||/ |' |｀､/､/| '| | | ＼
||/ ＼ /＼＿ |::::::::::::| ＿／'､ | /
/ ＼ |＼＿ ＼_|::::::::::::|' ＿／'､| ／ /‖
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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| 即座に意をくんだ星が、流暢に説明を始めた。
|
|「温かい桃？」
|「そうだ、そしてアクサンテギュを二つ付けた場合、意味は『罪』に変わる」
|
| 温かい罪、いや、熱い罪というべきか。
|
|「フランス西部のモンタージュ地方においては、モモは罪悪の化身だ。
| モンタージュ地方は桃の名産地だが、桃を理由に幾度となく戦禍に巻き込まれてきた。
|
| ある侵略者が『桃が甘かったせいだ』といった言葉は有名だ。
| 『アン ペシェ エスト デリシャス』というフランスの格言は聞いたことがあるだろう？」
|
|「ぜんぜん」「ないな」
|
| 首を振るアリカとやらない夫。
| 星は二人の無教養を嘆くように大袈裟にため息をついた。
|
|「だろうな、全部嘘だ」
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
明日の5/29は新月ですんで、新月の介入を……先月と>>701以外は変わってないな。
>>696-699
アリカが言うんならまだアリだけどやらない夫は言っちゃダメだｗ
ｌ /ー- ､!| / ＼ ヽ. ＼
弋ヽ_,_ ノ !. / i. ＼ヽ ＼ ＼
. ! ｀‐!L イ ! / .! .|:::. ! |. |:. ! ｌ:. ハ
| 日 .:! ! /.| ::| Ⅳ::. ! |: |::::. |::|::. | !
! 日 ::| ! ﾊ::ﾊ ::::!い ∨::: ｌ|ｌ_ﾘイ: | ﾊ::. |ｌ !
_」-=ｦﾄ､_:::!. __| ::| |_! V::| ぃ Ⅵ::: .斗テｱ:: ,ｲ | |:: / ||
. // ,仆､＼| |_工ｺﾆ弍ﾋ=‐＼ヾ./ｲ/７ / / ｌ/ !!/ l! そも桃はペシェで、
ヽ〒ｲ || 廴_ﾊ |ヾ､ｨ´ |::::::::::ﾄ ┴'´/ / /! / / かつカルドはイタリア語だ。
ｌ'/ !! ｌ ', ! !::| 之ﾆ-' 、 イ::: / |ｲ| ついでにデリシャスは英語だ！
'イ | ｌ|. :::.::＼∨ !: ＼! ﾉ ｲ::::: | |ﾄ､
／ V/ハ:::::::::::｀∨ い ＼ , -ｧ ／:::|::::: ::. ! l| ＼ 劉鳳に殺されるぞ！
. ／ ∧ヽﾄー廴ﾄ､∨ ﾄ､’ 、 ¨ ／-､:: |:::::.: //ﾊ ｀i|
イ .// ＼ / / /＼ ! ＼､｀'' ｧ‐- 'ｌⅣ -ム!:::: /冫 |! ||
// ,...-//―- ､/ ム‐' ＼ ｲ ｀ヽ､/ ヽ∨‐/.|:::/ / ＼ /|
. // / // ￣ ＼'， ﾊ＼ ∨ ｦ∧/ ＼
ｌ｜ / ｌ | ＼/ | ∨仏〈ヽ ＼
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| いけしゃあしゃあと、真顔で告白する星に、アリカとやらない夫は愕然とした。
|
| ペシュカドとは、インドあるいはペルシャの武器である。
| いわゆる『鎧通し』、金属鎧を貫通する目的で作られた刺突武器である。
|
| 日本においては、鎧はスカスカだったので、鎧通しは脇差であった。
| 馬上の相手を、大弓で射落すか槍でなぎ払い、組み伏す。
|
| そして脇差しでとどめを刺して首級を取る。それが日本の戦場であった。
|
| しかし、金属の板金鎧が全盛の中世では、剣は相手の鎧を叩いてへこます武器であり、
| 斧や戦鎚、大槍などを振りまわして装甲を撃ち破る必要があった。
|
| 西洋の鎧通しは、早い話が太いアイスピックである。
| 腰だめに体重をかけて、切っ先で鎧の薄い点を貫通させるのが一般的な攻撃法である。
|
| では、ペシュカドは？
| このちょっと発音しづらい鎧通しは、一般的鎧通しの構造的欠陥を修正した、
| 画期的な殺傷兵器で会った。
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| アルファベットのＴを想像してほしい。
| では次に、アイスピックで金属を突きさすことを考えて欲しい。
|
| 可能だろうか？
| はっきり言って無理ではなかろうか。
|
| 切っ先を鋭くすればするほど威力は上がるが、曲がりやすくなる。
| つまり、鉄板を貫通する前にアイスピックがお釈迦になってしまう可能性が高い。
|
| しかし、ペシュカドは違う。
| ペシュカドは、Ｔ字の刀身を持つ、異様な武器だ。
|
| 刃の背に、平らな部分があるのを想像してほしい。
| 薄っぺらな針や、鉄板ではない。Ｔ字鋼の武器。
|
| 読者諸君の中に、建材にＨ鋼を使っているのを見たこと無い方はいらっしゃるだろうか？
| 早い話があれと同じで、より高い重量に耐えられる構造をした鎧通しなのである。
|
| 説明終わり。
|
| なお、ＡＡはアルファベットのＴであり、提督のＴとは一切関係ない。
| 作者が並行して書いている艦これ落書き漫画とは無関係で、ペシュカドのイメージの為に張られただけである。
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|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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／'´￣ __｀ヽ __ ＿
〃 ／.:.:.:.::｀´.:.:.:.＼:.:｀ヽ―ｧ
|! /:/.:.l:.ヽ:.:＼:.:.:.:!:.:ヽ:.:.:.ヽ:ヽ
l /:l:{:.:.:l＼ﾄ､:.:.ヽ:.:|:.:.:.l:.-‐ハく
{:.ﾑト-` '⌒｀丶l､!:.:.:.|:.:/.:.:.:ﾄ､〉
ヽlr;=､ r;=､ ノ j:.:.:/.:.:.__:./!〈:〉、
l lj {j /／/.:/r､V ハ:〉
/! ' ､､ '´ 'l:.f l-'/ ∨〈〉 『露骨な宣伝を見た気がする』
|/ヽ ＿ U ,ヽ!ｨく 〈:〉〈:〉 ってばっちゃが言ってた。
,r‐ｧ‐_-＼ﾞｰ' ／ ,ﾊ_ 〈:〉 〈:〉
//´/´／ﾉ__＞‐＜＿ ／ /:!ｰ―'-､':〉
〈 ' / /´: /: : | ／ヽ /: :| : : : : : ヽ、
ヽ ヽ :/-一!:::|::::::ヽ/＼: ! : : , -‐-､!
,.-‐i _,.⊥:|: ／::::l:::::::::!: : : :〉: ／ : : : : j
!ｰ-｀ﾆ´┐ l／＿::::|::::::__|: : /:r' : : : : : : /
|: : : : : : :l !ヽ￣ヾl_/,r‐'!: //: :／ : : : /
!: : : : : : L_!: :｀ﾄ､_|::::::, ┘'/／: : : : : /
l : : : : : : : |: : : !_ T´: : :／／´: : : /
j: : : : : : : : !-‐'l:ヽ｀|｀T/／ : : : : : /
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|「まったくだ」
|
| すっかり弛緩した空気。
| それもこれも星の冗談のおかげだろう。
|
| やらない夫はリラックスして肩をまわし、アリカは腰を落としてファイティングポーズをとった。
|
|「では行く」
|
| 無造作に、風で柳が揺れるように緩やかに星が動いた。
| その動きはだんだんと加速し、すぐに突風へと変化した。
|
| 赤い槍矛の切っ先に風が巻く。可視できるほどの空気の流れ。
| 矛槍の一撃が振るわれ、モズグスの装甲に阻まれる。
|
| その直後、一拍遅れて風が到達した。
|
| 星の流れるような連撃の軌道に沿って、一泊遅れで風の刃が追従する。
| その攻撃は、さながら赤い暴風だ。ごうごうという爆音が響く。
|
|「むぅ！？」
|
| 滑るようにモズグスの脇や背後に回り込みつつ、攻撃を続ける星。
| やらない夫はその動きに素直に見惚れた。
|
| 『武僧』とはまた違った、達人の、凄まじい戦闘技術。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三＿7 /〈 〈＿_ ./ /７｜./ ∧＼ ./ /＿_〈 〈＿_ / ∧＼ 〈〈 / / 〈〈.∧∨,/三三三三三三三三三
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ﾏ／::::::｀ヽ､ ／ ﾄ､ ＼ ＼
/＞ ' ´.:.:.:.:.:.:.::.::.::!:.ヽ ヽ ヽ
／..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.::.::.::l:.:.:.ヽ (V) ',
, '.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.::.::/::.::.:|::.:.:.:.ヽ. 〉'マ |
/ /.:.:.:::i:.:::|:.::!:.:.:.::::〃:.::!:::l:.:.:.:.:.:.ﾍ 弋_,ｒ'ﾉ しっかし、なんて頑丈な！
. ,' /|::.::{:::{::‐ト､l:.:.::::// _ム-l::.:.:.:::l:.:.｀'ｰ代} 前々からお堅いお堅いとは思っていたが、
{.,' !ｉ:.::',::',::ｒト､!_,ノ /´, 二⊥_:.::.:|::.::.::.::|. 8
. ﾘ l ﾄ､ヽ.Ｎﾔじ! 'やしア.::.::/）:::.:/ﾘ 8 固いのはアッチの方だけで良かろうに！
. |::|＼ト､`ｰ' `= ".::.::/´:::::/ 8
,|::|:.::.::.:〉､ ` __, ,./:.::/|/ﾊ:/ ﾊヽ、
（/ﾘ|:.:.::l{:／ ヽ､__,.ィｒ/:::/ | }{ ｛__}ﾄ､)
/ ∧:.::!-――― ﾉ'/::/ `ー┴-､ | ＼
. / / ,.Ｎ _/_／`'´ヽ// ＼ ', ＼
. ／ /,∠ ‐ ´ , ￣|__ ＼ ヽ ＼
／ 〃＼|＿ / ,r ､∧ ハ 〉 ＼. ＼
／ /{＼ ＼L_r-l＞ ' ´￣ヽ 〉 ,i 〈 -ｧ ', ＼
／ ./ ゝ ヽ､ >'´ ,. -‐ ￣ ﾄ、)' L__ ,∨ l ヽ
/ ,' }｀ ー- ∠ ＿＿ ノ }'／:::::::ヽ. / ヽ､. | ',
. / { |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ/::::::::::::::::::ヽ_ノ ﾏト､ } ｌ｝
{ ﾍ) |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::{ =ニ二:::::::::} i. ﾉ}ヽ､ ﾑ
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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| 軽口をやめたら死ぬ病気にかかっているのか、モズグスの鱗の表面は削れるが、
| それ以上の打撃を与えられない星は冗談めかして呻いた。
|
|「アッチって？」
|「乙女にそれを言わせるのか？ もちろん口よ。下の口ではないぞ？」
|
| 冷気を纏って突進したアリカが、赤い槍矛と暴風の合間を縫って右ストレートを放つ。
| モズグスの顔面に、見事に拳が突き刺さる。
|
| いや、防がれていた。
| 獅子舞のように巨大な口が、将棋の駒のように分厚い歯が、アリカの拳を受け止めていた。
|
|「っごぉぉぉぉっど！」
|
| 咥えたままで火を噴けば、アリカは火あぶりにされていただろう。
| しかし、モズグスは神の名を叫ぶために大口を開けてアリカを解放した。
|
| あふれる炎の濁流を、二人の女戦士は回避した。
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＿,rﾆｱ´‐'⌒¨⌒¨´
__,rァ´‐'´
,ィ_ノ´
,ｨ-'´
__∠ﾆヽ二ヽ--､＿
＿＿,__'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}＼`へ._｀ヽ.__
,ｨ'´￣／￣｀ヽ.:.:.://_:.:.:.:.:.:.:|:ヽ ｀ヽ._ヽ.__
:＼ 〃 /.:.:.:.:.:.:.:.:＜⌒ヽ｀ヽヽ.:l:.|:| ｀ヽヽ__
:.:.:.:＼ l:.:.:.l:.:.:l:.:.:.:.:.:.＼:.:.:ヽ:.:.ﾍ:.l:.:! ｀ヽヽ._
:.:.:.:.:.:.:＼ |:_,ハ.:.ヽ.:.:.:ヽ.:.:.ﾄ､:.:.:.:.:.:|:.:.j ｀ヽヽ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ lｲ ＼:ヽヽ:.ﾄ､| ヽl:.:.:.!:/ヽ ｀
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶､ f〈 ,.≧､ヾﾄ､N_,.≦､|!ﾍ:.|'=≠ﾆ_¬､
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.￣｀ヽY:{〈弋ｼ｀ ´ 弋シ 〉 ||∠__ ｀ヾ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.lヾ＝=- ' /ﾘ｀ﾍヽﾞi ……この！
‐-､__:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| ｀ヽヽ、 -- ／l ! l!|
｀`ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.j | l! ﾄ､ __ ィ´jノ | | l!|
丶､＿＿_／ | l! |l＝=￣rﾍｲ-―┘_j
｀丶､＿, | l! |,ゝ _ヽﾉ'´￣￣::ヽ
|｀ヽ l ﾉ _,. '´::r､:rﾍヾ〉:::::::::::::',
ﾄ､__j／`¨´::::::::::::::V::ヽ_〉::::::::::::::::::l
|:::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::ﾊ__
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f￣￣｀`丶!:::::::ヽ::::::::::::::::::::::::／ﾆ＝ﾆ´､:.:.:.:.:.:ヽ:.:l l＝=､
ヽ ヽ::::::::`ｰr---‐_´／ // j {:ヽ.:.:.:.:.:.://r‐一'
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 悪魔に姿を変えてしまったとはいえ、モズグスは技術を失っていない。
| 戦闘に関する直感やセンスは、むしろ悪魔化前よりも研ぎ澄まされていた。
|
| 故に、星という超一流と、アリカという一流を前に、ひるむことなく適切な防御を行えた。
| 四本の腕を駆使した打撃も、どういった理由か不明だがよどみがない。
|
| 急に腕が増えたら、普通の人間なら混乱するだろうが、モズグスにはそれがない。
| やらない夫はひと月前のライブハウスで戦った敵を思い出した。
|
| 『ロード・エルリック』のヨハネス・クラウザー二世。
| 奴は、悪魔の力に振り回されていた。
|
| だが、戦いの中でその能力を乗りこなし、最終的には恐るべき怪物としてやらない夫とアリカの前に立ちはだかった。
| モズグスは、最初からその状態。
|
| 完成された状態であった。
|
| そう考えると、やはりモズグスの判断力は残っていそうだった。
| 本能だけで戦っているようには、やらない夫の目には見えなかった。
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☆ 宣伝したアレです。
☆ ttp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=43768983
☆ 第３ラウンド開始！
翠 絆 13 → 20
強化：威++++28 防++19 判+10
PC後列 ξω且猫金
PC前列 ∩蟻蝶墨爆
敵前列 藻
敵後列 無
低下：威-10 防-10 判---22
無(44) → 藻(39) → 金(38) → 蟻(37) → 星(27) →
ω(20) → 且(19) → ξ(17) → ∩(14) →
無 《S永眠の誘い》
無 《マンハッタン・トランスファー》！ → ξ
蟻 なにそれ？
且 どうせ反則くさいオリジナルスキルだろ？
無 まあ、その通り。防御・回避・反撃不可。防護点無視。マルチアクション不可の射撃攻撃だ。
無 命中。回避不可。155ダメージ。ガン相性。
ξ 僕、無傷だけど死ぬ。
∩ 安心しろ、人間組はみんな死ぬ。
☆ （やらない夫は人間じゃないのか）
ω 命運4 → 3 ダメージ半減！
且 僕だったら半減しても死んでるな。
無 《ドルミナーⅢ》 → 前列！ 失敗！ 成功！
∩ 回避成功！
蟻 回避失敗！ セーヴ！
蝶 回避成功！
墨 回避成功！
爆 回避成功！
☆ ダイス目がいいな。
蝶 私の援護のおかげだよ。
藻 素手攻撃 → ∩ 成功！ クリティカル！
∩ クリティカルは簡便だが……どちらも失敗！
藻 113ダメージと214ダメージですが？
∩ あ、一発目は防護点で弾くな。
∩ クリティカルは観音神符を消費だ。無傷。
金 1000マッカの消費ですね。
∩ それは言わないでください。
喪 《ファイアブレス》 → 後列！ 成功！ 69ダメージ！ 成功！ 70ダメージ！
ω 火炎に強い！ 防護点ではじいた。
且 回避失敗！ HP76 → 41 回避失敗！ HP41 → 35
ξ 回避失敗！ HP56 → 45 回避失敗！ HP45 → 33
猫 火炎に強い！ 防護点ではじいた。
金 回避失敗！ 回避失敗！
金 ……あれ？ 私に補助の効果は？
且 そんなもんあるか。
蟻 《震脚》からの《属性攻撃》 → 藻 成功！ 成功！
喪 回避失敗！ 166ダメージ！ セーヴ！ 回避失敗！ 129ダメージ！ セーヴ失敗！ FREEZE!
蟻 凍ったけど……このラウンドの終わりまで物理反射かぁ。
且 回復判定に失敗するように祈ろう。
蝶 《スクカジャ》のじゅつ〜、判定値+3
ω 回復が欲しい人挙手。
ξ 早くしてくれ！
墨 急ぎませんが。
蝶 まだ中破状態でな。セクシーな姿を晒しているぞ。
且 HPとMP回復と、それ以上にやる夫の愛が欲しいです！
ω 《ケミストリーⅡ》 魔法瓶 → 全体MP30回復！
且 傷薬 → HP68回復！ やる夫の愛を感じる……。
ξ 傷薬 → HP73回復！
且 ……ちょっと、ワカメへの回復の方が多いってどういうことさ！
ω 知らんお。
且 ちっくしょー。《ラクカジャⅡ》 防護点+6！
且 命運使って振り直す。命運5 → 4 防護点+8！
ξ 《ブフⅡ》 → 藻 失敗！ 成功！
藻 回避失敗！ 54ダメージ！
爆 回避専念。
∩ 《気合》。
猫 強化もガッツリかかっとるし、《ファイアブレスⅢ》 → 前列！ 成功！ 成功！
藻 回避失敗！ 121ダメージ！ 回避失敗！ 112ダメージ！
猫 ……今さらじゃが、吸収とかされなくて良かったわい。
且 反射なら耐性あるからいいけどね。
墨 懲りずに《真空斬り》 → 藻 失敗！ 成功！
藻 回避失敗！ 101ダメージ！
且 けっこうダメージ入ってる？
藻 まだ、半分にも達してませんな。
ω なんてタフな奴なんだお……。
蟻 と、とりあえずここで《テトラカーン》が切れるし、本番はここからだよ！
「ＰＣ名」アリカ「絆対象名」横島 １９P
蟻 凍ったけど……このラウンドの終わりまで物理反射かぁ。
且 回復判定に失敗するように祈ろう。
凍結中は「剣・ガンに対しての反射・無効・吸収・半減も通常に」 では？
行動順にもよるがチャンスとうらいかと。
そうです。刃の背側に支えがある感じ。完全に刺突専用ですね。
／￣￣＼
rヽ ／ ノ ＼ ＼
i ! | （●）（●） | ところでモズグスさん。
r;r‐r/ |. | （__人__） |
〈_L (｀ヽ .} | ｀ ⌒´ ﾉ
l｀ （ ｀`/ . | }
ヽ l . ヽ }
|,. l /⌒ ー‐ ｨ ヽ
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|「誰だ貴様は！！？」
|
| やらない夫の呼びかけに、返答は怒号であり、そしてやらない夫は眼球への刺突で返した。
| 眼膜を持つワニのように、モズグスは眼球まで硬く、ヒゲ槍は横滑り。
|
|「くっ」
|
| やらない夫はやたらめったらとヒゲ槍を振りまわし、突き、叩き、しならせた。
| 無論、そのどれもモズグスにとっては蚊の刺したようなダメージにもならない。
|
| 『異端審問官』はやらない夫を不愉快そうに見つめ、耳孔から蒸気を噴きだした。
|
|「神の代弁者たる『異端審問官』に楯突くとは、不届きな輩！」
|
| 振り降ろされた拳を、アリカがアッパーで迎撃。
| アスファルトにひびが入り、アリカの足首までが埋まる。
|
| 圧倒的なパワー。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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ｌ /ー- ､!| / ＼ ヽ. ＼
弋ヽ_,_ ノ !. / i. ＼ヽ ＼ ＼
. ! ｀‐!L イ ! / .! .|:::. ! |. |:. ! ｌ:. ハ
| 日 .:! ! /.| ::| Ⅳ::. ! |: |::::. |::|::. | !
! 日 ::| ! ﾊ::ﾊ ::::!い ∨::: ｌ|ｌ_ﾘイ: | ﾊ::. |ｌ !
_」-=ｦﾄ､_:::!. __| ::| |_! V::| ぃ Ⅵ::: .斗テｱ:: ,ｲ | |:: / ||
. // ,仆､＼| |_工ｺﾆ弍ﾋ=‐＼ヾ./ｲ/７ / / ｌ/ !!/ l!
ヽ〒ｲ || 廴_ﾊ |ヾ､ｨ´ |::::::::::ﾄ ┴'´/ / /! / /
ｌ'/ !! ｌ ', ! !::| 之ﾆ-' 、 イ::: / |ｲ| やらせん！
'イ | ｌ|. :::.::＼∨ !: ＼! ﾉ ｲ::::: | |ﾄ､
／ V/ハ:::::::::::｀∨ い ＼ , -ｧ ／:::|::::: ::. ! l| ＼
. ／ ∧ヽﾄー廴ﾄ､∨ ﾄ､’ 、 ¨ ／-､:: |:::::.: //ﾊ ｀i|
イ .// ＼ / / /＼ ! ＼､｀'' ｧ‐- 'ｌⅣ -ム!:::: /冫 |! ||
// ,...-//―- ､/ ム‐' ＼ ｲ ｀ヽ､/ ヽ∨‐/.|:::/ / ＼ /|
. // / // ￣ ＼'， ﾊ＼ ∨ ｦ∧/ ＼
ｌ｜ / ｌ | ＼/ | ∨仏〈ヽ ＼
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| 残り三本の腕を星がいなした。
| モズグスの注意が星に向く。次の瞬間、アリカの左フックがモズグスの拳に突き刺さる。
|
|「むぅ！？」
|
| 凍てついた拳、そこに更に叩きつけられるアリカの打撃。
| モズグスは星に注意を払いつつも、別の腕をアリカに叩きつける。
|
| 磨き抜かれたチョップは、空気の摩擦で光って見えるほどの加速であった。
| アリカは一歩下がってチョップを回避し、即座に踏み込み。
|
| アスファルトがさらに破壊される。
| そして、モズグスの注意は完全にやらない夫から外れていた。
|
| やらない夫は心中で裂帛の気合を入れた。
| 何か言ったり、気を張ってはモズグスに防がれるやもしれないからだ。
|
| そして外科医のように正確に、冷静に、十字の楔となったヒゲ槍を、モズグスの胸のへこみに差し込んだ。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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／:::::::::::::::::;:;:;:;:;:／::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ﾄ､:::::::::::::::::::::::::::ヽ
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:::::::::::::::::::::／|::/:::; --､:! |::`i::{ ロ } :::}::::{ }::;:;:;ヽ;:;:;:;::::::::::::::::::ヽ
:::::::::::::::／:| |:i {. ロ j |:::::l ´￣￣ :::::::::} .{:::::::::::ﾞ､;:;:;:::::::::::::::::::::
:::::::::::::/;:;:;| |::-┴''"´/-──ヽ;:::l :::::::{ {:::::::::::::|:/:::::::::::::::::::::::
:::::::::::::;:;:;:;| |:::: |:「:l:::::::;「:Lヽ! ::::::{ }::::::::::::/:::::::::::::::::::::::: なんですと？
::::::::::::::;:;:;{ |::: i:::::{ |:::::::::/; ===､::::::::::;ｨ'
､::::::::::::;､-‐|:. |::: ; -r┬''エエｴ`ヽ:ヽ､ l::::::`i ヾ／:::::::::::::::|::::／‐|
`ヽ､（(:::::::::|::...| ∠ -┴┴''"二二二 ,.:::::::::::::ﾚ'´::::::／￣｀`i'´ ___|
,二ヽ|:::｀`ヽ､:::|:::ヽ ,.::::':::::::::::／::::::::／ |／
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_{ , --ヽ ヽ::::ヽ::::::|::::::::::::::::::::::::::::',::;､-'"/::::::／ ∨ __
ヽ, -- ､! ヽ:::::ト ､|:::::::::;;;;;;;:::;､-'´ ／::::∠...___／ヽ､_,==＝＝＝V
|, --､| ＼:ヽ ￣￣￣ ____／|ヽ／ o |＿＿＿__,ノ', /
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| 自分の胸部に視線を向けるモズグス。
| このままでは、アリカが楔を押しこむ前に、楔を外される可能性があった。
|
| 攻撃を苛烈にする星。隙を窺うアリカ。
| モズグスは二者の攻撃を防ぎながらも、胸部分の楔が気になって仕方ない様子であった。
|
| 風や冷気の攻撃は、思ったより効果が薄い。
| やらない夫は臍を噛みながら、モズグスの気を引く方法を考えた。
|
| 生身のやらない夫では、あの攻防に嘴を挟めない。
| モズグスの打撃は、やらない夫を顎肉ハンバーグに変えるだろう。
|
| だがそこで、やらない夫はふとある可能性に気がついた。
| そして魔法の呪文を口にした。
|
|「一畳分の姿身をください。この場で！」
|「まいどー。送料込みで128,000円（税抜き）になります」
|「高いなチクショウ！」
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-――――--:.:.
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.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
.:.:.:.:.:,ｨ.:.:.:.:.:.:.:.:| ＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
.:.:.:.:.:ハ.:.:.:/i.:/ -‐‐ Ｙヽ.:.:.:.:.:.:ゝ お代はどちらが？
.:.:.:.├‐}.:./ |/ j: Ｙ.:.:.:i.:':
.:.:.:.:.| j/ ≠＝ﾐ|.:.:.:.|.:.:＼
.:.l＼! ＿ Иヾ!:.┌=‐
.:.:ゝ,ｨ"⌒ヽ 、 |.:.:.:.:ヽ ／）(＼
.:.:.:.:＼ --一¬ ,'.:.:.:,ヘ| ／ ／ ＼＼ ／l／）
.:.:.:.:.:.:.:＞ 〈 ﾉ /.:.,ｲ / f / /／.／／
.:.:.:.:```ゝ､ ｀ ー一' ,ｲ‐K_ i iー一' ィ' ／／
＼.:.:.:.:.:V.:.:≧ｭｧ―一' i} ＼ ＼ ￣..＿'二二つ
ゝ､_:.:_.:ゝ､.:〈ﾊ / l￣ヾ≫-＿＿ iー-一ｨ'
〔.:.:.:.:.:Ｙ.:.:.:〉＼ ∧ ! ＼＼ ⊥＿＿｣
≫,,.:.:.:>.:| /＾ヽ / ∧ | ／／ √￣￣￣ |
,ｨ‐{.:.:.:.:.:ﾍ.:.} /＼_」 j_,ﾉi ゝ､｣ ／／ i 0,|
／ ＼.:.:.:.:.:,ｨ¬ ∨ | | ヾ〈 〈 | 0,|
f⌒Ｙ { ∨_,ﾍ | ＼＼ ﾞ,. | |
＿＿廴_人__｣i＼ 「 i| ヽ 〉 ＼| |
| ちひ{.:.:.:.:.:.:./ ＼! l / / i| |
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|「星さんに請求してくれ」
|「おいこら備府」
|「はい承諾と」
|
| 次の瞬間、木製の枠で覆われた巨大な鏡がやらない夫の前に現れた。
| 大きさは要望通り一畳ほど。
|
| 背面は木製で、鏡本体の重量が凄まじいからか、太い材木で組まれたイーゼルのような支えがあった。
|
|「支えはサービスです」
|「サンキューちっひ！」
|
| 急に現れた巨大な姿身は、当然ながら戦場の視線を総なめにした。
| ちひろに警戒して動きを止めていたニャルラトホテプも、そして、当然モズグスも。
|
|「モズグスさん！ 見ろ！」
|
| やらない夫は叫びながら、即座にヘッドスライディング。
|
|「へぶらば！？」
|
| 頭上を通り過ぎた熱衝撃波が、鏡を粉々に打ち砕き、ちひろをなぎ倒した。
| ニャルラトホテプも、やらない夫の目論見に気がついたのだろう。
|
| だがもう遅い。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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＿_ ……なんですって？
､-=''" ﾐト｡ _ ヽ、
ヾミ、 /{｀ミﾄ､ /{ ヾ,ヽ、
. /{ ｀ﾒ､_,.ノ //{ ＼ //{_,,r-', ヽ,、
//{ ｀ミﾄ/ { ,,..>/ {. ', ﾍ',
. / ∧ .,' .{＞''"´ ' l } ﾍ
l ヾ^ヽ ,' .{ ' ﾄ､ ./, !
∧ l. 「¨ｌ .ﾑ. ,', , ﾊ ｜ゝ--ｲ
. ゝ、 ゝ､ ' l .ﾄ､. l '､___,/ .} _,ｲ
ヾ"´ _ﾑ、___ノ lヽ ﾞ､__ ノ,ｒ'"´ 人
｀¨´ ハ ﾘ ,,. -ヽ==ｲ ／
ゝ-彡''"~ヽ , *"´
ゝ--- '
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| 茫然自失の体で、モズグスは鱗に覆われた自分の両手を見た。
| 自分の胸に突き刺さった楔と、その周辺の鱗を見た。
|
| 太く、ゴジラのように鋭い爪をもつ足を見た。
| その後ろに伸びる、短いバランスとり用の尻尾を見た。
|
| そして、かぎ爪のついた両腕で、自分の顔面に触れた。
| 憤怒に輝いていた双眸から光が消え、深い虚無が到来した。
|
|「神よ……！！！」
|
| モズグスは天を仰ぎ、続いて噴火するように炎を吐いた。
| 彼が何をしようとしているのか、気がついたのはニャルラトホテプのみで、そして邪神は即座に動いた。
|
|「『ジェイルハウスロック』！」
|
| しかし、もはやどれだけ認識を狭めれど、記憶個数を絞れども、
| モズグスには憤怒はない。ただ、全身を突き抜けるような絶望が、彼を支配していた。
|
|「ああ！ 神よ！ わたしを、この哀れな魂をお救いください!」
|
| 教義故に自殺ができす、モズグスは巨大な指で岩のような顔面を掻き毟った。
| 奈落から響くような嘆きの声に、即座にアリカが反応、胸の楔に拳を当て、強く、踏み込んだ。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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☆ 第４ラウンド開始！
翠 絆 20 → 27
強化：威++++28 防+++27 判++13
PC後列 ξω且猫金
PC前列 ∩蟻蝶墨爆
敵前列 藻
敵後列 無
低下：威-10 防-10 判---22
無(44) → 藻(39) → 金(38) → 蟻(37) → 星(27) →
ω(20) → 且(19) → ξ(17) → ∩(14) →
無 《S永眠の誘い》
無 《マカトランダ》 → ω 成功！ 失敗！
ω ……これを食らうと？
∩ MPダメージだな。
且 いや、ラクカジャも聞いてるし、一撃で全部は奪われまい。
且 最悪10残れば《ケミストリー》は使えるし。
ω 回避失敗！ 76ダメージ！ MP42 → 9
蟻 ありゃ。
ξ ぴったり、だな。
ω 命運3 → 2 ダメージ半減！
無 《子守唄Ⅲ》 → 蟻 成功！ 成功！
蟻 回避失敗！ セーヴ！ 回避成功！
☆ SLEEP70%をセーヴするとは。
藻 回復判定……成功！
藻 《ファイアブレス》 → 後列！ 成功！ 86ダメージ！ 成功！ 77ダメージ！
ω 火炎に強い！ 防護点ではじいた。
且 回避成功！ 回避成功！
ξ 回避成功！ 回避失敗！ HP106 → 95
猫 火炎に強い！ 防護点ではじいた。
金 回避成功！ 回避失敗！
金 ……ケホッ。
且 こいつこのまま死なねーかなー？
金 ピンチになったら回復アイテム使うから安心してください。
藻 《ファイアブレス》 → 後列！ 成功！ 75ダメージ！ 成功！ 72ダメージ！
ω 火炎に強い！ 防護点ではじいた。
且 回避成功！ 回避失敗！ HP76 → 46
ξ 回避失敗！ HP95 → 90 回避成功！
猫 火炎に強い！ 防護点ではじいた。
金 回避成功！ 回避失敗！
金 後列ばっかり、やめてくださいよぉ〜。
金 ……。
且 回復するの？
金 ま、まだしません！
蟻 ちひろさんピンチ？ とりあえず《震脚》からの《正拳Ⅱ》 → 藻 失敗！ 成功！
藻 回避失敗！ 146ダメージ！
＼ﾋﾟｺｰﾝ／
蟻 《ジャブ》■■□ 判定値・威力上昇！
蝶 《シバブー》したい。
且 耐えろ。
蝶 したい、したいのぉ！
ω でも、残りはどっちもボスだお。
蝶 だな。諦めるか。武器攻撃 → 藻 失敗！ 成功！
藻 回避失敗！ 143ダメージ！ HP半分！
∩ 次行動で奥義だって？
且 それまでに倒すのは不可能だな。
ω 回復して準備するかお？
且 そんなに酷い状況じゃないから、回復は後でいいよ。
ω じゃあ、手が空いたので『モーンブレイド』から《ジオンガ》 → 藻 成功！
藻 回避失敗！ 75ダメージ！
ω 妄想の絆30 → 42！
ω ……回ったけど、次強くなるからまだいいお。
支払いはチャラだったのかな…
やらない夫＝アゴ という表現はそう言えば最近あまり見ませんね。
ミンチミンチミートソースじゃなくてそろそろ別の気分の悪くなるような比喩を使いたかったのです。
とりあえず、木金は休み予定。
あ、新スレです。
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/15956/1401668530/
本編は明日。
埋めネタは同時進行で現在鋭意作成中なので書き上がり次第随時投下予定です。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__＿＿＿＿_＿＿_＿＿__
／ ─────── / ,───ヽ-─-─-- -─---ヽ
,／∧ ∧ //| | || ヽヽ
,／ （ﾟ∀ﾟ ） ///| | || ヽ|
_∠_＿（ ＿） _＿ //＿|ニ）__＿＿__|＿＿＿＿||＿＿____|_|
／ ￣￣￣￣￣_ ／ | | | _＿＿_|
／/＿＿＿＿＿＿＿ ／ ﾉ／￣￣|￣￣ ⊂⊃|⊂⊃ /＿ロ ＼_|
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|￣ └[ESTIMA]┘￣￣ ／;;;;;;;ヽ |￣￣￣￣￣|￣￣￣／;;;;;;ヽ ﾉ
|二|└────┘ |二)__|_|:（∴）:|__|＿＿＿＿＿|__＿_＿|:（∴）:|_＿__ﾉ
￣￣ゞゝ;;;;ノ￣￣￣￣￣ ゞ_ゝ:＿ノ ゞ;;;;;;ノ ゞゝ:＿ノ
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 食料品と美女を満載にした車は、危なげない運転で細かい路地を抜けた。
| 入速貸本前の道路は決して広いものではない。しかし、蒼星石の運転は安定し、馴れたものであった。
|
|「よし、じゃあ荷物を運ぼう」
|「長門と不人気はどーすんだお？」
|
| やる夫に水を向けられたまな板組は、お互い見つめあった。
| 夕飯はいらぬ、仕事がある。先ほどはそう言っていたが。
|
|「店の方に居て良いか？」
|「つーか、エアコンブッ壊れてるお。三年も前の話だから忘れてるかもしれないが」
|「三年？」
|「なんでもない」
|
| この埋めネタは2011年10月に始まりました。
|
|「ならば帰る」「私もそうするわ。原稿を書かなきゃいけないし」
|
| せっせと荷物を運ぶアリカと蒼星石。
| みゆきは見送るべきか手伝うべきかで逡巡した。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|三三三三三三三三三三三三三三三三三三〈〈 / / // |// | |./ /７｜/ ∧＼./ /＿_三三三三三三三三三三三三三三三
|ニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
__,
_ . -‐: : ´: : {__, . -‐ミ、
,. .:': :´: : : : : : : : : : : :ﾊ: : : : : : ﾊ
／: : :,: : : : : : : : : ,: : : : : :l: : : : : : :.ﾊ
/: : : :./: : : : : : : : ./: : : : : : |、: v:: : : Λ
. ,: : : : :/: : : : : : :,/:ｧ l: : : : : l:.| V: :',: : : : : ＼
,: : : :,:': : : : : ／/:./ l: : : : : l:.l V`ﾏ: :v: : : : `:.、
!: : /:,: : : : : : ,:': :/_ l: : : : ,: ,′ ',: :l: : :V: : :.ﾊ:丶
l: ,': :/: : : : ／;ｧ升、 !: : : /:,'z=ミ}: l、: : :l : : : lヽﾍ
|:,: :,′: : :ｲ 〃:人,ｨ ,: : /:/,ん心ﾊ V: : :l : : : l ヾ}
l:!:,ｲ: :／: :ﾚ'ｈ∩刈 /:／ / {しｎﾘ }}ハ: : lV: :.:′
V: :|:/ !:.:V:l ぅにﾝ '´ }- { Vぅソ ｲ: :l: :/ V:./
|: :lﾊ_,l: : V',、¨´ ／ 丶、`＾ }ノ:l/ }:/
|: : ,: : V: :ﾍ:l ￣ ` フ': : :| /
l: :,': : :.ﾊ: : ﾍ｀＞ ､、._~_, . ＜´:l: : : :.|
. ,: :/: :/: : V: : ヘ-' {ー- 、: :l: : : : !
/: /: : : :γ ﾏ;: : : ＼__ - `! : : : l
. /: /: : : : :,' ＼: : : ヽ ,: : : : :,'
/: /: : : : : :{ 丶: : :ﾊ /: : : : :ﾊ
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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|「ところでやる夫、今気づいたんだが」
|
| 蒼星石が少し困った顔で、二階の玄関から顔を出した。
|
|「大鍋ってあったかい？ カレーを二箱分作るなら、鍋が足りないぞ」
|「あ」
|
| やる夫は、アリカと二人暮らしだ。
| たとえアリカが育ちざかりのスポーツ少女でも、二人では二人分用の調理器具になる。
|
|「しかたないな」
|
| 蒼星石は軽い歩調でタラップを降りる。
| そして小さく嘆息し、不人気と有希に目を向けた。
|
|「長門さん、真紅さん。鍋を買いに行くんで、ついでに送りますよ」
|「いや結構、私は近い」「では、私はお言葉に甘えるのだわ」
|
| 有希はこの近くに住んでいるらしい。
| みゆきも彼女の家の正確な位置は知らないが、何度か聞いたことがある。
|
|「面倒だから安いのでいいね？」
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／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | ル・クルーゼで頼むお。
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＼ ／＿＿＿ ／
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|「我がまま言うな。君が結婚するときにお祝いで送ってやるよ」
|「ひどい！ 不可能なこと言った！」
|
| 蒼星石とやる夫のじゃれ合いを、みゆきはむっとした気持ちで見ていた。
| そんな事はないと、否定したかった。
|
| やる夫先輩は結婚できます。
| だって、立候補者はほら、こんなに近くにいますよ！
|
| しかし、アリカは別の捉え方をしていた。
| 蒼星石がやる夫に結婚祝いは不可能だろう。当たり前だ。
|
| だって、お嫁さんが自分の結婚祝いに何か送るっておかしいもの。
| なお、アリカと水銀燈はル・クルーゼが何たるかを分かっていない。
|
| ル・クルーゼはフランスのホーロー鍋ブランド。
| 特殊な加工でホーローを多重構造にした鍋で有名だ。
|
| ホーロー製品であるためすこぶる重いのが欠点だが、熱が逃げにくく、焦げにくく、温度が下がりにくい。
| なかなかの優れもので、おそらく結婚祝いに送ったら実際喜ばれるだろう。
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∨三三三三三三三三三三ﾆ/
＿_ ｌﾆ＞‐ '´￣￣￣｀ ｰ＜三三/
〈三三二ﾆ―‐- ､ ＿＿＿ ｀ヽ|
∨三三三三三三三三三三三三二二ニ¬
ヽ三三二ニニﾆﾆニ二二三三三三三／
Ｙ´::.::.::.::.::/:l::.::.::.::.::.:＼::.:｀ヽ::＜三／
. ,'::.::.::.::.::.〃∧::l::ヽ::､::.::.ヽ、::.｀、:l:T
｜::.::.::.フ７¬‐､ヾ､:＼>､:|-ﾍ::.::.}::!:|
{::.::／代了圷ﾐヽ. ＼行‐t予l:ﾉ/::|
!::.::.::.:| ゞ-'′ ＼ 辷ｼ '/:/::./
|::.::.::.:ゝ , 厶ﾉ::.;′ ステンでいいね。
ヽ.::.::l|ヽ、 r-､ ／::.::/
＼:ﾄ､:j＞ ､ _,.ィ:´::;:l:: /
ヽ ｀ ,.ｲ ｀¨´ ﾄ､ﾚ'|/ |:/
__,. '´＿＞v＜ ｀ヽ、′
┌イ ／／了,ﾊ＼＼ヽ ｀┬ｧ
／7 | { く／ノ/引ヽヽノﾉ | }-､
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/:.:.:.:.:.{ | // ]弓ﾄ､ヽ |「 :.:.|
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|「圧力は？」
|「そろそろ黙れよ」
|
| 圧力鍋については説明は必要ないだろう。
| 密閉した容器を加熱することで加圧し、封入した液体の沸点を高める鍋だ。
|
| 高温と高圧によって比較的短時間で具材を柔らかく、味をしみ込ませることが可能なため、
| 取ってもお手軽にお料理できる素敵器具なのである。
|
| 特にニンジンをぶつ切りにした具材ゴロゴロカレーなんかを作る際に、
| ニンジンが半生で固いという悲しい事件を防いでくれる。
|
|「せめてフッ素を」
|「お値段が全然違うじゃないか」
|
| そろそろ鍋談義はおしまいだ。ネタも尽きた。
| 蒼星石は不人気を乗せて鍋の買いだしへ。
|
| その間に、アリカ、水銀燈、みゆきはやる夫の家に侵入した。
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仄いrく艾艾艾艾癶、
r巛Uj〉j〉j〉::::::::::::::::::::辷う、 ､
. ｎrｎrｎrｎrｎrｎrｎ:::::::::::::::::::辷う、 ＼
／乂乂乂乂乂乂乂ｎrｎ:::::::::::::::辷う、 ヽ
／￣ 乂乂ｎrｎ::::::::::辷う、
＼ 乂乂ｎ::::::::::rう)、
/ :.＼ ＼ 乂ｎ:::::::::rう) ′
ｉ : : ::::::. ヽ :.＼ 乂辷辷く ′
::|:. 釗 :...:|....: i :::| _}L.:. 艾艾艾＼
::|:: |:::::ｌ|:.. . .::::::|:: 斗r七' |l 釗 Y⌒Y^ ＼ |
::|:: |:: 八:::::::::::::|ｌ::ｌ::| 〕斗ぅ弌7. |ｌ |: V⌒ト､ ＼＼ | あら、結構綺麗にしてるのねぇ。
: |:八:. ､:::: ヽ :::::::八乂{ｱ乂`ｰク |l ﾊ:. | |ｌ ＼ ＼＼
: |::::: ＼＼⌒＼/ ''¨゛´ 八Λ|:: | |:) 八. ＼ |
八::::::::::|＼ 托笊! ./ .:/ ..:|:: ﾊ! ,.:代＿＿___＼＿＿
:. ＼ : |＼＼`ｰ1 /／〉..:/|. / 「 ::|ｌ |. ) )
＼ 丿:::::ヽヽ込、 ｧ /／ ′/ :|ｌ | (
＼ 乂__込、 ィ_ノ ./ / |ｌ ﾄ､
. （ |:l ＼ ＼ ｢ヽ ./ /:/... 八|: |:::＼
＼|:l:: |:ﾊ ヽ } }. イ..::/ /:/ /|:: |: |:::::::::＼
|:l:: |/Λ 个ヲ 厂 ハ/ 厶仏:::/＾|:: | . ├――=ミ
|:l:: |/: Λ V /: 厂＼彡く／|..../: : |:: |: |
|:l:: |:::/::Λ Ｖ/ 厂 ィ::::八/::::::::|:: |: |
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| 玄関から入った水銀燈の第一声はそれだった。
|
|「お邪魔します」
|「どーぞどーぞ」
|
| 常識的挨拶をし、みゆきはアリカに許可を貰った。
| 水銀燈は物珍しそうに玄関を見回している。
|
|「日本だから靴はダメよね」
|「あ、スリッパ出しますね」
|「ありがとう、ウフフ」
|
| アリカ本人は裸足で、しかしお客様用に二足のスリッパが出された。
| 一瞬、鍋を買いに行った蒼星石の事が頭に浮かんだが、みゆきはすぐに打ち消した。
|
| 居ない人の分まで出す必要はないだろう。
|
|「麦茶飲みましょー」
|「狭いリビングねぇ、でも片付いてるわぁ」
|
| 水銀燈の言葉は大変失礼なものであったが、アリカは気にしない。
| みゆきはちょっと苛立ったが、きっと感覚が違うのだと自分に言い聞かせた。
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／ ＼
／ ＼
| ＼ ,＿ | リビングとキッチン足して14畳。
/ ｕ ∩ノ ⊃―）／ これでも結構広い方だお。
( ＼ ／ ＿ノ | |
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| 東京の相場なんて>>1は知らないが、やる夫の家は3LDKだ。
| 風呂、トイレは別。廊下、洗面所、ベランダあり。
|
| しかも、二階部分だけでこの広さ。
| 普通に考えれば広い部類になるだろう。
|
|「一階お店だしね」
|「あとアリカ、お前んちとも比べんなお」
|
| 入速貸本の隣に立つ立派な日本家屋は、夢宮の表札が出ている。
| アリカの家だ。そして、そちらは目を覆わんばかりに広い。
|
| 庭もあれば駐車場もある。
| ついでに、蒼星石の家もひどい状態なので比べてはならない。
|
| やる夫の味方は中流サラリーマンの一般家庭であるみゆきだけだ。
|
|「まだ三時過ぎだし適当にくつろいでくれお。お菓子はあったかな」
|「おせんべいなら」
|
| 食器棚から割れせんべいを取りだすアリカ。
| 適当な器に入れられて、ちゃぶ台に置かれる。
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__r'yヽ´ゞ≠､___ ｀ヽ､
,ｲ::ゝ≠'::::::::::::::::::::ゝ-､ ＼
/ゝ≠ゞ≠ゝ〆≠x､_:::::::>＿ ヽ
y'´ ､ l lゝ〃{jx 》 ヽ あらお煎餅！
/ / l ｌｌﾑ斗-l lヾ〃ヾx､___, ヽ いただきま〜す♪
,' / ! ll l/ィﾊﾚl 《 l ￣´ ヽ
,' ;{ l l-､ﾄ､ l､/ ´弋リ/ｲヾxl ＼
l 八ﾄ､ l ﾍ'示､ "´ l l 、 ＼
ヽ.＿ヽｰ ､ ヽ!ヽヽゞ',, , ﾍ , l ! ヽ 、 ＼ ヽ
￣二ﾆヽヽ ,ﾊ|:::::::::::､ ゝ ﾉ ,.' .l l ヽ＿ ´｀ヽ ヽ ヽ
ヽ､＿ _-ｧ.:´__::.::.::.:ヽ::/::::::::::::::::::ヽ ‐- '.,＜l /:::::::::::::｀､ /
_,._-ﾆ-ｧ‐´ィ二;:-- ､l'.::::::::::::::::::::::ﾞﾚ'/lＹﾐヽ{_／::::::::::::::ヽ /
‐ ´/´ ／´￣´／::.::.:.--ヽ:::::::::::::::::::::;fﾉｌi 斤 l|:::::::::}:::::!／:::::::::::::.
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| 喜色満面で齧りつく水銀燈。
| バキリ、と豪快に噛み砕く。
|
| 彼女の真珠のように輝く歯はホワイトニングしたように透き通った白さで、
| 何よりも標本にしたいほど素晴らしい歯並びだ。
|
| 顎もまた壮健なのだろう。ボリボリと音を立てて噛み砕く。
| みゆきも食べないのは失礼かと思ったが、大きな音とカスの出る食べ物は少し恥ずかしい。
|
|「みゆきちゃんアゴ弱いのぉ？
| 噛む力と歯並びは立派な戦士になるのに不可欠よぉ」
|
| 戦士にはなりたくないが、老後に苦労をするのは困る。
| しかし、みゆきはそもそも食べカスの出る食べ物はあまり得意ではない。
|
| いや、なにより、やはり入速先輩の前で大きな音を立てて食べる事に羞恥がある。
| 煎餅は嫌いではないが、上品な食べ物ではない。
|
| しかし……しかしだ。
| 汗をかいた体は、煎餅の塩分を欲していた。
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,..__＿ l: : ヽ、 ＿__
/: : : : : : : :`´ !: : : : : : : : : : : : `: . 、
/: : : : : : : : : : ！: : : : : : : : : : : : : : : :` :.、
/: : : : : : : : : : :.:.|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
/:,: : : : : : : : : : : :.l: : : : : : :l: : : : : : : : : :/ V: : :ﾊ
,: /: : : : : : : :./ : : :|: : : : :.l: j: : : l: : : : : ',{ l.: : : :ﾊ
l/: : : : : : : :./: ,: :-1: : : : :l: l V: :l: : : : : : ゝｲ.: : : : :',
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/: : : :/: : : : /: : : / l: : : : :l:,l V: lV: : `: : : ﾍl: :.l: : :l
. /: : : :,': : : : :,': : : / !: : : : l:.! V:l ﾏ: : : : : : : Vl: : :l
,: : : : :l: : : : : l: :_/__ V: : : :.!! _ヾ!_ ヽ: : : : : : V: : ,'
!: : : :,ｲ: l: : : :l:ｧ丐牛示ｫV: : : :.! ｧ牟示芯':、.: : : : :V:.!
V: :./ l: l: : :/ .)弋゜しぅｿ ヽ: : :l Vしぅ:::ｿ YV : : : : l: l
. V:.l V:! V , '‐ ､ゝ- '´ }-マ! ゝ-゜'´_ .l l: : : : :l:.:l ……ｺﾞｸﾘ
V! 〉: l/ rイヽ_／／／ ,／ゝ／／_ ( V }ハ: :/: !
l: :.'{ ゝ Ｖ / ￣ , 、 ￣ ゝ } V: : :}:/: :l
,': :.ハ {:.､、 _‘_’_ ,ィ／ ./x V/.: :.{
/: /:/》Zzx、 ﾉ::::::l‐' }::::::/ ///::ﾊ: : : :',
/:,:': :/ } ミ、::へ、!::::l l:≫’-‐:::'´:::}:::/ V: : :ﾊ
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/: : : : :}/＼:::::::＼＼:!:::::l ﾊ:::::ｘ＜::::／ `ヽ !: : : :.ﾊ
／: : : : : { `ー-＜::V V! ,:::}::::≫ '´ } l: : : : : :ﾍ
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| みゆきは口の中に溢れる唾液を飲みこんだ。
| 喉が渇く、胸の奥が締め付けられる。
|
| 抗いがたい誘惑に、みゆきはおもわず口を開いた。
| さくら色の唇の間で、粘液化した唾液が糸を引く。
|
| てらてらと光る赤い舌を伸ばし、みゆきは煎餅の表層を舐めた。
| 焼きつけられた醤油の香ばしさと心地よう塩気が、快楽の波となって全身を駆け巡る。
|
| ああ、つま先から桃色の髪の先端まで、みゆきの体は塩分を欲していた。
| 真夏の海での地獄のような訓練と、照りつける太陽は、みゆきの体から塩分と水分を奪っていた。
|
| スポーツドリンクの一本や二本では物足りない。
| 欲しい！ みゆきの体の奥の方、本能的な部分が嘆願していた。
|
| みゆきの理性という壁に破城槌を叩きつけながら、すぐにでも塩分を口に含みたいと叫んでいた。
| ああ、もうだめ。我慢……できそうにありません。
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, -ー─ |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ｀丶
|: : : : : : l: : : : : : ヽ: : : : : : : : : : : : : : : ＼
. |: : ／: :.:|: : | : : : : l＼ : ヽ: :／ : : : : :＼: :ヽ
j／ : /: :.|: : | : : : : | ＼／丶: : : : :.ヽ: :＼ﾊ
/: : : / : : |＼|ｌ.: : : :.|､_／_＼ }＼: : : : : l: . : |:|
/: : : / : : ∧ :八.: : :│ 行う示㍉ヽ: : : j＼: |:|
/: : : : | : : ,′'ｘ=ﾐ､ : : ｌ、 |j:_:::_jⅣ:.ﾍ : / : :j/:|
|: :/| :│ : | /ｲ:::ﾊヽ :{ :＞弋_;;;ソ |│:.Vヽ.: : :│
| :ハ: : ヽ:小'{iﾍ_;;;ｿfｊ⌒ヾ､ '' ￣ ,| j: : :! } : : | ばりばりむしゃむしゃばきばきごくん
∨ ヽ: : ﾄ{ ハ ゞ'´/ ,｀-､ `ー‐ '´|/∨:|イ : :│ ばりばりむしゃむしゃばきばきごくん
ヽ ＼!/＼j__''_ノ ∨_ ) / : : :.|│: :│
|: :.:ﾉゝ, __/⌒'ヽ､＿ イ.: : : :.:|⊥:.:八
|: :/: :j: : |/ ﾉ`ｰくヽ ∨: : : : : ﾘ'⌒＼丶
∨: :/ : / ￣ヽ_)_)‐': : : : :〃 `､:＼
／ : / /7 Y '´ ,ィ’ : /: :/ |: : :＼
／: : : / ∧{. ﾉ ／/ : : /: :/ │: : : :.ヽ
/: : : ／{ノ ヽ＼ｰ／｢ /! : :∧:/ ﾊ: : : : : :i
/: :.／ :厂＼ ＼＼ヽ∨∧ / 〃 {: ヽ.: : : :|
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| みゆきは壮健な前歯を持ってせんべいにむしゃぶりついた。
| 口の中で飛び散る破片の香ばしさ。
|
| とがった欠片と鮮やかな醤油味が口腔内を蹂躙する。
| ああ、なんという多幸感。
|
|「さて、と」
|
| やる夫が一枚をつまみ口に運んだ。
| そして台所へ足を向ける。
|
| 水銀燈は落ち着きなくきょろきょろと周囲を見回し、今にも探険に行きたそうだ。
| そしてアリカは、腰を落ちつけて煎餅に取り掛かる。
|
| 塩分を取りこんで少し冷静さを取り戻したみゆきは、周囲を見回して少し考えた。
| さて、誰に話しかけようか。
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てか鍋ならアリカん家にあるんじゃってツッコむん
_ ｡ -‐ ‐ｭ,
,.｡ '":::::::::::::::::::::::::::::`丶
.イ:::::::::::::::､::::::::::::::::ヽ,:::::::::::＼
.ｨ:::::::::::::::‐- ｡.ヽ,::::::::::::::',::::::::::::::ﾍ
/:::::::i:::::::ヽ,_:::::::::::'ｰx､:::::::::i::::::::::::::::::ﾑ
,'ｲ:::::ｿ＼:::::ﾍ ア＞=ｬ, ﾍ:::::ﾘ::::::::::::::::::::ﾊ
}:::::::ﾘ `'＜ﾍ仏ハﾗ′ `ﾍ::::::::::::::::::::::::i! どこへ行くんだ？
V ﾑ'¨＞､ ヾ ソ Ⅵ.ィ:｀Ⅵ::::ﾘ
ヽハ代ﾘ 〉ﾍ.i ﾍ l
`i ヽ ､ .ｲ ソ:::::::::::`ヽ,
i _＿ l{｀´::::::::::::::::::::::l
' . ﾞ ` .ｨ {:::::::::::::::::::::::::::i
/ヽ. . '" ｲｱ ﾉﾍ. ヘ ノ｀
∨i:::ヽ. _ .イ .ィ´ ﾍノ ＞'ｰ‐──一ｭ､
∨ヽ,ｨ¨ 〉 jﾊ ／ ＞'´ ￣ ￣｀丶,
ハ ／＞' ヽ. / ／ ﾑ
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|「あ？ どこだろうとオレの勝手だろうが……面倒くせーな」
|
| 『超能力開発機関』……キオの祖父、フリット・アスノが進める、
| 超能力者を育成するためのビルから出て、正直な話『蛇身』ことイナミは途方に暮れていた。
|
| 単身ならどこへでも行きようがあるし、身を隠しようがある。
| しかしながら、面倒くさい子供が一緒で、常に目を光らせている。
|
| この状況ではちょっとした軽犯罪も咎められるだろう事は明らかだ。
|
|「そんな格好でウロウロするの？」
|「ホントは隠れ家に帰りてーんだよ」
|
| 噛みつくような返答に、キオは「帰ればいいじゃないか」と呟く。
| このガキ。イナミは腹立ちまぎれにガンベルトのポシェットをあさった。
|
| 取りだした箱をゆすり、紙巻きの尻を浮かせ口に咥える。
| 指先を擦り合わせ火種とし、煙草に火をつける。
|
| 残りの本数はわずかだ。どこかで調達せねばなるまい。
| ふと、視線を感じてイナミは振り返った。
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, ィ::::::￣￣＼
ィ::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
├- :::::::::::::_＿;＞ ´|!
} ￣￣ ﾘ
{トｭ､＿ｊ ＿ｒ-y
ノｲ <｀ ￣￣ｊ:ｲ ノ! なんだよ？
人ｭーｧ ｊ /:::{ お前も吸うか？
イ//ム´ﾟ ィ ﾏ^マ＝ｭ､
_ｊ´７////r-' ー彡/ ゝｧ｢ア＿ミヽ
ィ＝77///ｒ−彡=≠:::ハ ｒｲｒ' ヾﾊ
イ//////人｢￣ /ァ/リ7ｧォ｢トｊ ﾏ､
〈//////イ//l! ヽ /⌒, ´Yゝﾊ/｀ ＼
｀ー＝ー-＝'￣￣/ / イ､ ヽ
/ / / j ﾄ ＞､
/ /ｊ ﾉ ﾑ≧､ィ///ハ
/ /ヽ ､＿ ィ /ニｼ ヾ/////
ｊ__./ ﾊ 八 ＿ ／/_彡' /////
ノ:::{ ｒｭ､ ﾊ ,,イ / /////
オ:::{:::::j {_ノ ＞ ､ ノ. /////
（{:::::ﾊ/ ￣｀ マ ＞､ イ /_ _/////
ヾ / ｀マ ＼ / ｊ//77イ/////
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| イナミの好意は、キオには伝わらなかったようだ。
| 汚物を見るような眼で、キオは一歩下がった。
|
| イナミは大きく舌を打ち、紫煙を肺いっぱいに吸い込んだ。
| そして思い切り吐きだして、鼻を鳴らして不服をアピール
|
|「ただのタバコだよ、この世の悪徳はすべて悪魔の仕業ってか？」
|「僕は未成年だよ」
|「あー、そうか。そうだわな」
|
| 煙草に年齢制限があるなんて、そもそも興味がなかった。
| イナミは煙草をポシェットにしまおうとし、その前にちょっとあさった。
|
| 煙草や酒のレシートと、数枚の小銭。風俗の広告が入ったポケットティッシュ。
| そして、くしゃくしゃになった千円札がイナミの持ち物のすべてだ。
|
|「オイ、隠れ家に帰りてーんだが」
|「だから、帰ればいいじゃないか」
|「お前を連れてかよ、隠れ家の意味わかってんのか？」
|
| キオを連れて行っては、隠れ家が隠れ家ではなくなる。
| イナミの隠れ家は、魔術的な場所ではない。
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／:::::::::::::::::::::::::::｀::ヽ..
//￣{ ￣￣￣三≧＝＼
| ヽ ﾊ 帰らねーと服も金もない。
ｊ ＿＿三￣ ＼ !
{_ ィ´￣ _}:｀ﾏ⌒ヾー| 裸でうろついて下手な厄介ゴトに
|:ﾉ :､ ヾｰ' ｒ }::::::j 巻き込まれた方がメンドーだろうが。
i ｀ ﾉ ､_イ::::::｀ヽ
､ ｒ-､ ／￣ヽ::::::::::ヽ::}､
人 ｰﾟ { ﾉ::::::::::::::/:::＼
（＿ > ,ｨー彡::::::::/￣￣ ￣｀ マ
ー＜｀ヽ ｊ::/ マ
(::::::::＞ //| マ
￣ア レ| ｌ マ
/イ７ｒ | ト .. ヽ.
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|「裸なのはお前が悪いんだろう？ なんで下まで脱いでるのさ」
|
| キオの視線が、イナミの形の良い乳房と、張りのある尻、そして隠す気のない陰毛のあたりをうろうろする。
| 興味があるが、見るのは恥ずかしいのだろう。
|
| しかし残念、イナミには視線が向けられているのが丸分かりだ。
|
|「なんだよ、ヤりたいのか？」
|「ぶふー！？ ガホッ、グフッ、ゲホゲホッ」
|
| 盛大に噴き出し、気管に唾液が入ったのだろう、せき込むキオ。
| イナミは煙草をふかしながら、ウブな少年を嘲笑う。
|
|「悪いがオレはキョーミねえな。ティッシュやるからそこらでしてきな」
|「お、おまえなぁ！！」
|
| 真っ赤になって唾を飛ばすキオ。イナミはゲラゲラと笑い飛ばした。
| キオは自分の性的衝動を忌避しているようだ。
|
| 馬鹿な奴。イナミは心中で少年を見下した。
| 自分に正直になるべきだ。そうすれば、話は早い。
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/::::::::::::::::::ﾄ,::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
':::::::::::::::::::::!ハ,::::::::::::::i:::::::::::i::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
'::::ヽ,:::::::::::ﾄ=ィﾍ:::::::::::i!:::::::::!:::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'
＼::ヽ,:::::::{ｫアキ,ヽ::::{ヽ,::::!:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}
ヾﾘ ヽ’,例 〉 `’ ﾍj:::::::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾘ
_ ,.｡ ' j夕 ．″ ノ::＞j’::::.ィﾆｬ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
l ` ” ¨’ }::::/.ィ , ;,::::::::::::::::::::::::::::::::/
} ､ ﾚ' 〈 i i::::::::::::::::::::::::i::::/
l u. .。ｨ ｿ ﾉ:::::::::::::::::::::::::i/
; r- ､ ﾚ' ”. ＜ i::::::::::::::::::::::ﾑ そんなことしないよ！
', ￣ ヘｧイ j::::::::::::::::::::::::ﾊ
. . ィ / /:::::::::::::::::::::::::::ヽ,
i '" i /:::::::::::::::::::::::::::::::::::}
`'ｰ=ニ _＿¨ ,.｡・'ヘ: /::::::::::::::::::::j:::::::ソﾚ'
ヽ, ,.｡ '" ヽ∧::::,ィ::_.＞ｲレ'´
r'¨’ 〉く . ＞=ハ
ﾘﾊ i 1 .＞'" ',
/ _」 :i ,.ィ'’ ﾊ
〈__ / .ｲ! ／ - ─ - . ﾊ
/ / ` .｡ '´ ｀丶 ﾊ
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|「そうかい。だが、他の人間もみんな、お前さんほどお上品かねェ？」
|「どういう意味さ」
|
| イナミを睨みつけるキオ。
| しかし、イナミに視線を向けると、自動的にそのお椀型の乳房と、その先端のさくら色が目に入る。
|
| すぐにそっぽを向いてしまった。
|
|「そういう意味だよ」
|
| イナミは若い女の姿をした悪魔ではある。しかし、男から生気を吸い取る類の存在ではない。
| どちらかと言うと戦場で首を刎ねるのが仕事で、征服や略奪を是としていた。
|
| となれば、女は勝ち取ったトロフィーとなる。
| 掠奪者が強姦をするのは当たり前だ。
|
| そもそも、男の本能に、女を見たら犯したいと思う部分があるのを、
| イナミは理解していた。そこに不可解はなかった。
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＿
＿）ｭ､＿
/::::;:::::::::ヽ｀ミ::､
_j:::ィ:::::::::::::::::::)::､::ヽ
/::::::::::::::::::::::／::::人:::ヽ.
|￣ 三ニ≠ー―＝ ´!
|! ニ＝
t､＿ニ＝＿＿ _ｊ この大停電だ。
[ j ﾏ￣￣ ７「￣￣ T! ついでにどっかの組織も暴れてる。
ｊ:::ミﾑ ヾﾘ j!
__{⌒ヾ::ﾄ ｀ｰ=ーｧ ,ｲ⌒ どさくさに紛れて女を犯したいと
.／_ム ｊ ≧。 ¨ ／人_ ｊ 思う奴がどれだけいると思う？
.ｨ _ア ゝ彡 --イ (::ヽ＿
.ｒ‐’⌒ ﾏ､:j r::{ ≧､
ｌ::ｊ７､＿ｒｖｭ ィ､⌒ｊ::::) ニ_j!
ｊ j 个人7 ｊ ｌ T ､ﾊ_ハ｀＼_ ノ
/ ､ | ! ^ ｊハﾄｰ' l! 〈
八 i! ! i! ﾊ
. / ノ ｊ j | |! ﾊ
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| そんな奴はいない。
| キオはそう断言できなかった。
|
|「一応言っておくがな。『魔が差す』って言葉の魔は悪魔じゃねーぞ。
| テメェらニンゲンどもの、心の中の邪悪な部分だ」
|
| 闇にまぎれての犯罪行為、暴動や略奪、強姦、窃盗。
| 全部まとめて悪魔のせいではない。基本的にすべて人間の仕業だ。
|
|「この国のニンゲンはずいぶんとお上品だが、いつまですましてられっかな？」
|「人間は強い。苦しんでいる人がいたら助けあえる」
|「本気か？」
|
| 本当か？ ではなく、本気か。キオの考え方に対する問い。
| イナミの質問はキオの癪に障ったようだった。
|
|「だったら試してみるか？
| オレが『剥かれてヤられた、助けて』って言いながら、そこいら歩いてみるか？
| 何人が手を差し伸べる？ 何人が逃げる？ 何人が襲いかかる？」
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.｡ '":::::::::::::::￣¨ `' ､
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.ｨ:::::::::::::,::::ヘ::::::::::::::::､:::::ヽ､:::::＼
/:::::::::::::::/::::iﾘ `＜:::::::::ﾞヘｬ､ﾊ ヽ,ﾍ
. /:::::::::i:::::::i:::::l .ィ'¨￣ ￣￣ .ｨｭ,∨::::i!
. !::::!:::::ﾍ:::::l!::::i " .＞ｬ, 丶.ﾘﾍ::::ﾘ
l::::i:::::::::::ヽ人:l 〈 Vij', l ∨ こ、困ってる人がいるなら、
Ⅵﾍ::::::::::::::ヽﾍ ` 一' ′ l みんな助けてくれるはず……。
＼ ,:::::::::::::::i _＿_ l
'y:::::::i≧ｭ' u ( ｿ !,
ﾘ:::::::ﾊ └, ｀ ´ /::＞
i:::::::::::::`'ｰ一'ヘ, _ . ｡ィヘﾉ
l j:::::::::::::ヽ:::::::::ﾍ ￣￣ フ ﾍr=ﾆ二三三ﾕ,
∨`＜,_r-ｭ＞'’ 入 .r'’ 丿 ／ ﾍ
ﾍ 〈 / iハ ／ / ',
r=ﾆ二7イ>ﾍ_ノ 'y､/ .ｲ i
/1 ′〉 「 /´ / i! .ィ ﾘ
ﾊﾑ, / i! / .ｲ .j ／ ノ
{ i|! ' ! , ﾉ ／ i
r一ゞﾍ i ; i / i l
j iﾍ i i i / ｿ i
／ iハ ﾘ i l ,/ / ﾘ
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|「んなワケねーだろ」
|
| ほとんどが見て見ぬふりして逃げるだろう。
| そいつも困っているのだ。思わぬ停電のせいで、家に帰れない、会社に帰れない。
|
| 日本人はお上品なんじゃない。他人に興味がないのだ。
| 助けてくれる奴もいるだろう。だが、逃げる奴が大半だ。
|
| みんな自分が大事で、他人など思いやる暇などない。
|
|「キャーッ！！？」
|
| そんな折、絹を裂くような悲鳴。
| 声にキオは周りを見回した。しかし、イナミは興味なさそうに煙草を吸った。
|
| そして吸殻を投げ捨て、踏みにじる。
|
|「どこだ！？」
|「かんけーねーだろ？」
|「関係ない訳ない！」
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.｡= 二 ￣ 二ﾆｭ，
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.ィ’::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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j::::′::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
}::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
Ⅵ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
Yﾍiy::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾘ
i ｿ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ Ｘ領域を広げて……！
y':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ム
ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾑ
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ヽ人::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,ﾍ {
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| 超能力者であるキオは、自分の周辺にある存在を把握する能力がある。
| しかし、離れた場所の事までは分からない。
|
| 精神感応よりも物質操作に優れたキオでは、悲鳴を上げる女性の場所など、簡単には読み取れない。
|
|「アホか、あっちだよ。向こうの路地だ」
|
| 新しい煙草を出しながら指さすイナミを、キオは思わずまじまじと見た。
|
|「あ？ 行くならさっさと行けよ」
|「どういう風の吹きまわしだよ？」
|「賭けをしようぜ」
|
| イナミの言葉に、キオは露骨に不信感と嫌悪感を見せた。
| だが、イナミは見えていないのだ。気にも留めない。
|
|「あの悲鳴、悪魔の仕業だったらお前の勝ち。
| ニンゲンのせいならオレの勝ち……オレが勝ったら隠れ家に一人で行かせてもらう」
|
|「僕が勝ったら？」
|「隠れ家までついて来てかまわねー」
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／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ:::::::::::ハ
/:::::::::::i:::::::,::::::::::::::::::::､:::::::､::::::::::::::::::::i!::::::::::::::',
/:::::'::::::::i:::::::::ﾍ::::::::::::::::::＼::::＼::::::::::::::::l::::::::::::::::l
′':::::::::/ヽ:::::::::＼ヘ､:::::::::::＼::::＼:::::::::::i::::::::::::::::!
|::::l:::::::::′ ＼:::::::ヽ, ＞=ﾆ＜｀ヽi:::::::::/::::::::::::::::!
V i:::::::ﾄ=ｰ ｭ, `'ｰ一` 仏.き 7 ,}:::::/i::::ｨ:::::::::::l
ヽ!:::::{ ,.rｪｫ, '弋少 ' /／ ﾚ'´｀ヽ,ﾍ{
＼{ : 心ﾘ “¨ ′ .ｨヽ l::::ﾄ､
iゝ` ” , ノ ﾉ:::::::::ヽ,
i ヽ ｀ ィ’ ノ:::::::::::::::::ﾑ いいよ。
. ､ー‐- . r=≦:::::::::::::::::::::::ﾘ
ヽ ￣ /{::::::::::::::::::::::::::::::ﾘ
〉､ i.,:::::::::::::::::::::::::ノ
i:::::＞ ､ _,. ,.｡ィ ∨ . ヘ∧／
ヽ,:::::::::::::￣ i ,. ≦ ∨ｭ,
∨ヽ r.イハ /ハ / ≧rｭ｡_
_,.｡≦ﾊ j r’.ﾉ ∧ / ≧rｭ｡_
_,.｡≦’ /／ ヽ,ィ ィ’ ∧／ ≧ｭ
ｨ仁 / / / ´ ﾑ
/j / / / ／ ',
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 冷静に考えれば、人間の仕業である可能性がすこぶる高い。
| しかしキオは即答した。人間を信じる。悪魔を滅ぼす。
|
| それが彼の信念なら、ほかの選択肢はない。
|
|「よし、じゃあ見て来い。オレは行かねーぜ、この格好でうろちょろすんのは面倒だろ？」
|「……」
|「めんどくせえがテメーの知覚内に居てやるよ」
|
| 建物の影に潜み、気配を消すイナミ。
| 彼女がついてくるのを知覚しながら、キオは悲鳴の方向に向かった。
|
| 件の路地では、頭髪を脱色した複数の少年が、倒れた女性に群がっていた。
| 身を固くするキオ。その眼前で、少年の一人が女の靴を脱がした。
|
|「おねーさん、暗いんだからヒール高い靴はヤバイッスよ」
|「ヒールもげてんじゃん」「ガムテしかねーよ」「なんで持ってんだよ」
|
| 少年たちはけだるそうに騒ぎながら、女性に手を貸し立ち上がらせた。
| 折れたハイヒールをガムテープで貼り付けようと四苦八苦しているようだが、上手くいかないようだ。
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「￣￣￣ ﾐ|
| ＿ｒ-ｙｭ＿三!
├ｒ―＝::￣:::::::j ｒ ﾏ:!￣!
}:::l:::::::::::::::::j:::::八 ｀ヾ{ i>
{:::ﾊ:::::::::::::/:イ::r'｀ゝ-､ ｊ なんだ、転んだだけかよ。
ﾏ:::::ヽ::::ノ:::::j::::|_ { ヽ.′
_人:::::::Y:::::::/⌒ヽ ﾑ ｊ
_ｪ≦ﾆ|:::::::j::::_ﾉ 〉::ー｀ｰ'
／ ｲニニ≠!:::::::::｢ ｲ:::!
ﾉー´￣ ア､ｒy::::::/ ／ l::::ト
/ ／ィ_フト::ﾘ＿,ｨｭ人{ヾ｣ ＼
{イ_ノ!ｺ ｊ人｢､}ﾄヾ} ヽ }
ｊ | 「 ﾏ V
/ ｊ | ｡! ﾏ l!
/ ,ｲ! ｌ i! ﾑ
./ / ! |! | ヽ } ﾑ
/_ / 八 ｊ ｌ ハ ､
.///7＞ / ヽ ! i! / } |
|lニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
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| いつの間にか、キオの後ろにイナミが来ていた。
|
|「ごめんなさい、ありがとう」「いいっスよ」「困った時はお互い様っしょ」
|「つーかパンツ見えたし」「オイ、ずるいぞお前」
|
| 少年の一人がボロボロのスニーカーを脱いで女性に貸し与えた。
| 困惑する女性に、少年たちは笑顔で首を振る。
|
| お互い携帯電話を取り出して連絡先を交換する風景。
| キオの言う通りだった。イナミは小さく舌を打った。
|
|「オレの負けだな」
|
| 唾を吐き捨て、つまらなさそうにイナミはそっぽを向いた。
| まだ、しばらく停電は終わらないだろう。
|
| 靴を貸した少年は、痛い思いをしながら家に帰ることになるだろう。
| だが、それでも彼の心は晴れやかなはずだ。
|
| そんな風景を否定していたはずのイナミの口元は、なぜか笑みを浮かべていた。
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ｷIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIﾔ.
ノ＿二三_-=＝-＿─￣三─≡￣-三=＝_-二＝三≡-_─＿二三_-=＝ヽ､.
／二＝_-三￣≡_-=＝─≡_-￣_=≡＿二三二＝_-三￣≡_-=＝─≡_-￣_=＼,,
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| 善国寺に張られた東京守護の結界は、傍目にはひどくいびつに見えた。
| 神道、仏教、陰陽五行。複数の魔術系統を重ね合わせることは、自殺行為だ。
|
| しかし、この結界は規格外だった。
| 古事記において随一の仲裁者たる、キクリヒメの化身・藤堂志摩子が指揮をとって練られたもの。
|
| 一見するとまだらでいびつだが、実際に近づけば、上質な絨毯のように芸術的に編みこまれていた。
| それら三つの魔術系統が、最初からこうやって編みこまれるのが正しい形であるかのように。
|
| 足りない部位に、ぴったりのパーツがはめ込まれていた。
| その防御効果は完璧と呼んでも差しさわりあるまい。
|
| あのニャルラトホテプや、『蛇身』でも、この結界には手を焼くだろう。
| 並の悪魔では近づくこともままならない。
|
| 並の悪魔なら。
|
| だがガッツ、十二の封印像の一柱『猟犬』と知られる悪魔は、その両手剣の一撃で結界を引き裂いた。
| 紙を裂くより簡単に、いとも容易く。芸術的な防御結界は、ずたずたに引き裂かれて四散した。
|
|「ふんっ」
|
| あまりの他愛無さに鼻を鳴らし、ガッツは、『血族』殺しの悪魔は歩を進めた。
| 結界の要、善国寺。三十人程度の『血族』の気配。
|
| ガッツは背筋を駆け抜ける稲妻めいた快感に震えた。
| これからコイツらを蹂躙し、血と臓物を食らうのだ。
|
| そう考えると、目の奥で閃光が弾けそうなほどの興奮に襲われた。
| だが、ガッツはその歪んだ喜びの向こうに、一人の女性の面影を見た。
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| 名も知らぬ、植え付けられた復讐のための誰かではない。
| 血の通った。一人の女の仇討ち。
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| そして、ガッツはただの『猟犬』ではない。ガッツという名前がある。
| この名に恥じぬために、約束を守るために。
|
| ガッツは両手剣を振りまわし、息を吸った。
|
|「聞こえるか『血族』の腰ぬけども！ 貴様らに恨みはないが、故あって斬りに来た！
| この寺の敷地にいる『血族』は全員俺の獲物だ！ そのお命、頂戴するぜ！」
|
| 叫んでみると、ずいぶんと気持ちが良かった。
| ガッツは殺し屋だ、復讐者だ。闇にまぎれて『血族』を殺して殺して殺しまくるのが本分だ。
|
| だが、いざ口にしてみると、清々しいものであった。
| 『貴様らに恨みはない』。その通りだ。『故あって』。そうとも！
|
| 今からはだかるすべての敵は、ニャルラトホテプの敵だ。フー・ファイターズの仇だ。
| こいつらの首級を上げることで、ニャルラトホテプヘの義理は果たせる。
|
| フー・ファイターズの仇討もそれでよかろう。
| そしてその後は……？ 『蛇身』の目的に手を貸してもいい。
| あるいは、あの女の助けになっても……。
|
| 夢想しながら進むガッツの進路を阻んだのは、ガタイの良い五人の男たち。
| ガッツは訝しんだ。気配で分かる。『血族』ではない。
|
|「ここまでだ『猟犬』！ 貴様はここで屍を晒すことを……強いられているんだ！」
|
| リーダー格の男が叫ぶと同時に、彼らはそろって手をガッツに向けた。
| 不穏な気配を感じ取り、ガッツは動いた。反射的に。
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／/ﾚ′{ ／ ､ / / 強いられて……！？
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| ガッツの投擲した手裏剣が、リーダー格の男の無防備な頭部に突き刺さる。その数三本。
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|「うわぁ！？」「い、イワークさーん！？」
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| 即座に対応しきれず、恐慌状態になる男どもに、ガッツはポシェットから取り出した炸裂弾を投擲。
| その直後、右手首に取り付けてある機関銃を掃射した。
|
| 機関銃そのものは50年以上前、太平洋戦争当時の代物だ。
| ブローニングはドラムのような重音を響かせて弾丸の雨をまき散らす。
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| 男たちは一人を残してひき肉となり、能力を防御に回した最後の一人も、
| 先に投げた炸裂弾が処理しきれずに爆死した。
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| ガッツは焼け焦げた無残な死体を一瞥し、一切の憐憫もなく足を勧める。
| 『血族』は昔より馬鹿になったようだ。
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| 『血族』ではない異能者を使うという手は正しい。正しいが。
| 残念ながらガッツは『血族』を殺すための血まみれの刃だ。そしてその刃は、戦時中に振るわれた。
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| この意味がおわかりだろうか？
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| 『血族』にたどり着く前に雑兵に倒されては何の意味もない。
| ガッツは極端な話、当時の主力戦車を突破できるだけの戦闘力を有していた。
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| 戦車と歩兵を駆逐し、その後ろに居る術者を排除するための兵。
| それが『猟犬』。『血族』殺しの悪魔である。
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|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||i 傭兵を盾にして自分らは隅っこで震えてんのか。
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||ii 出て来いよ腰ぬけども。
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| ガッツは挑発しながら、抜け目なく周囲を観察した。
| 寺の境内は静謐な空気が充満している。『血族』的なものではあるが、ガッツには余り居心地のようものではない。
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| それに、いかなる理由か奴らはガッツの攻撃を予期していた。
| 異能者の傭兵を用意していたということは、そう言うことだ。
|
| 注意が必要だ。
| そう、特に……的確な奇襲を行う、恐るべき手練れには１
|
| 灯篭の陰から突如飛び出した影が、二兆の拳銃をヌンチャクのように踊らせながら乱射した。
| 奇抜ながらも正確な射撃。ガッツは両手剣を掲げて頭部狙いの弾丸を防御。
|
| そのまま一閃させ、灯篭を粉砕。
|
|「連携もせずに先走ったあげくに一瞬で全滅……。こんなんじゃオレ、『血族』を守りたくなくなっちまうよ！」
|
| 粉砕した灯籠を飛び越えるようにして現れた青年が、特殊警棒を打ち下ろす。
| ガッツは左手でそれを受け止める。重い。青年は見た目以上にパワーがある。
|
|「チッ」
|
| ガッツは舌打ちしながら両手剣を振りまわす。
| パワーだけではない、青年は身のこなしも一級品だ。
|
| 触れたら『血族』でなくても即死するであろう強烈な一撃を、紙一重でかわす、かわす。
| ガッツは即座に判断した。こいつは厄介な敵だ。そしてさっき射撃してきた奴も。
|
| 二丁拳銃の男は、別のどこかに潜んでいた。冷たく、奇襲の機会を探っているのだ。
| いい判断だ。嫌な感じだぜ。ガッツは右手首の機関銃を向ける。
|
|「ちょ……それはさすがに無理ですよ猿渡さん！」
|
| 青年が悲鳴を上げる。旧式でも、人間相手に使う武器でない事に変わりはない。
| 死の稲妻となって周辺一帯をなぎ払う機関銃の掃射、同時にガッツは、炸裂弾の用意。
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ニニﾆ/ﾆ|/ : .ｲ: : ' ｲ弍≧ﾄ.」/ / Ⅵ｣L斗i≦ |: :/ |: : i|＜/∧ーニﾆ やらせない！
ニニニﾆ/／/,|: : |: :| 弋ﾋツﾄ､ 」x代ﾁツ. ﾘ/: : : :八/| | |ﾆﾆﾆニ
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| 取り回しの悪い機銃の合間を縫って突撃してくる青年に、炸裂弾のプレゼント。
| 威力こそ小さいが、素肌で食らえば吹き飛ぶし、音も大きいから耳を壊せる。
|
| 突如目の前に現れた炸裂弾に、青年は驚愕の表情を浮かべた。
| 慌てて特殊警棒を振りまわし、炸裂弾を跳ね飛ばす。悪くない反応。
|
| だが、生じた隙は小さくない。
|
|「レヴリアス！！」
|
| 青年の頭部を石榴のように砕こうとした両手剣を、巨大なアームが受け止める。
| 万力のようなアームと、無数の火器を有したザリガニじみた鉄の塊。
|
| 青年の使役する自走戦車だ。
| ガッツはほんの50年ほどで進化を重ねた陸上兵器の異端者を一瞥し、心中で感嘆した。
|
| パワーショベルのアームに取り付ける、圧砕機や切断機の如き鉄塊ハサミ、その下の銃口が火を噴いた。
| ガッツの両手剣を受け止めるほどのパワー。そしてガッツ以上の重火器。
|
| 背中に主砲は無いようではあるが、それは市街戦をメインとするためであろう。
|
|「遅いぜ！」
|
| ガッツは右の機銃で周囲を牽制しながら、自走戦車に飛びかかった。
| 機銃はもうすぐ弾切れだ。だが、こんなものはおまけに過ぎない。
|
| ガッツは身軽に跳びながら、自走戦車の側面に移動。
| 当たり前だが、戦車の武装は正面だけではない。
|
| しかし、正面装甲が一番強固なのは確実。
| 現に振り回した両手剣が、昆虫の足のような多関節の足に食い込み、へし折った。
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／ ヽ させるかよ！
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j ィ'' ヽ } _＿
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} ', ｀ﾞｰ'''" !/ｌ |/ ヽ
ノ l i/ ',.l, ､ /
rゝ､ _ i ＼', l , !|) ｌ
l i ､ヾi ﾞ ヽ !__,､ィ‐ブ ,ィｰ j
ヽﾞ l', ヾｔﾗ‐- ｧｬ/i iﾍー ,,,ィ三ｌ ｌｰ'i
iヽ ヽ ﾞー ´7 _,,､_ィ三三三ﾆｼ/ l __,, -､
l ｀ｰ !| Ⅶ三三三三三三三三=' ! ｌ ｌ／￣￣ヾ _ ＼
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ﾉ l ! ', ﾊ ｀ー ' ,, ィ´- '' ヽ- ' __,, >- ,,イ｀ｰ
ノ ヽ ヽ ｣ ヽ ｀ｰｒﾆﾆﾆﾆ ' __,, -‐ '' / ,,
j ヽ, r-‐ '' ￣ __,, -‐ '' ｀ｰ-‐'/ rｰ-‐' ヾ
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| 二丁拳銃の男が、ガッツめがけて猛進。射手かと思いきや、格闘がお好みか。
| 思い切りのいい奴だ。ガッツは唇の端が上がるのを感じながら、両手剣から手を放した。
|
| 大きく重い武器は、インファイトには不向きだ。
| ボクサーのような動きで、パンチではなく銃弾を放つ男。
|
| フェイントを織り交ぜた鋭い動き。ガッツはそれを受け、流そうとするも、男の動きは洗練されていた。
| たちまち複数の傷を負う。
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| だが、ガッツもただではやられない。
| 一瞬の隙を突いて、鋼鉄でできた左手が男の右腕に命中。
|
|「ぐえぇ！」
|
| 本当は脇腹を狙ったのだが、男の腕がガードをしていた。
| 片腕をへし折り、肋骨も強打した。ひしゃげ飛ぶ男に一瞥もくれず、ガッツは自走戦車に左腕を向けた。
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| 左手首が折れ曲がり、砲塔が顔を出す。
| これはガッツの秘密兵器、敵戦車や装甲車、艦船を攻撃するための砲撃である。
|
| 轟音を響かせガッツの左手首から発射された75mmの弾頭は、自走戦車の脇腹に突き刺さって爆発した。
| 足の二本が吹き飛び、黒煙を上げる自走戦車、接続不良が起きたのか、右のアームが動きを止める。
|
| しかし、それでも自走戦車は止まらない。
| 左アームがガッツを射撃。それと連携するように青年が飛び込んでくる。
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| ガッツは青年の警棒を両手剣で受け止めた。が、そこで姿勢を崩した。
| 何と言う強力！ 悪魔であるガッツを押し負かすほどの圧力に、ガッツは歯を食いしばった。
|
|「誰か！」
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| 青年の叫び。相棒たる二丁拳銃は唇から血を流し、なんとか立ち上がったところだ。
| だが、『血族』殺しに恐れをなしたか、他から助けの手は上がらない。
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／イ:.:.〃:.:.:.:.:.:.:.:〃.:.: jヾﾒ|:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.:ヽ､_
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／:.:/:. !:.:.:{!:.:.:.:ハ.i:.:.ハ_ノﾘ;!;.:.:.:.ﾄミヾ:.ゝ:.＞ 助けてくれたらオレだって『猟犬』ぐらい倒して見せますよ！
__／_,.イﾘ:.: !:.:.八:.:.:{ ﾘル≦,,_ l:.:.:.:.:!ヾ｝:.:.ﾉ;;;;}ヾｰ--
i;ﾊ:.:.ﾄ:.{ヾｾﾒ;ゝ`彳ゼｿ jﾘ:.:.ﾘ） ﾉ､:.:{;;;;/ ∨ /
釗 ∨ﾊ:ﾍ / "´ /ハｊ:ﾚ′ /;;/ } {
ヾj:l八 ヽ /ﾘ′ /;;/ 7 ﾊ{
,ｲ:::::::|/::ゝ くて⌒ヽ ｛;;;{ / / ∨
ノヽ!:::::::::{:::::ﾉ::ヽ｀＝‐´ ／ ｛;;｛ /
人 ヾ;::::ヾ::{ ｛;{;;｀ヽ__イ｀ヽ,..__ ヽﾍ /
{｛トヽ ｀ヾ;ヾj└ヽヾ;;;;;;;ト.､___ ＿ ____};｝ノ
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| 大口を叩きながらも、青年は必死だった。
| 奥歯を折れるほどに食いしばりながら、ガッツとの鍔迫り合い。
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| 今は何とか均衡を保っているが、地力ではガッツが上だ。
| そして、頼みの相棒は重傷で、自走戦車の援護射撃は精密さに欠ける。
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|「ミストくん！」
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| 誰かが青年の名を読んだ。水っぽい、泡立ったような声。
| それが意味することをガッツは知らない。ただ、何者かが咳き込みながら、血を吐きながら術を使った。
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| そして、飛来した毒虫の群れが、ガッツの一つしかない目を狙う。
|
|「効くかよ！」
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| しかし残念。そいつは『血族』の術だ。
| ガッツには大したダメージを与えられずに振り払われた。
|
| だが、視界が一瞬遮られた。それで充分だった。
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|「！！！！」
|
| 声にならぬ雄叫びをあげ、突如現れた巨大な甲冑がガッツの背を殴りつけた。
| バランスを崩すガッツ。その隙に、青年の警棒がガッツの首を殴打する。
|
| 甲冑は……かすかに『血族』の匂いがする。パワーはある。しかし、青年の方が脅威だ。
| ガッツは冷静だった。甲冑は後で両手剣でなで斬りにすればいい。今は手裏剣で青年を牽制するべきだ。
|
| そして、順番に料理すればいい。彼らは強敵だが、決して勝てない相手ではない。
| ……はずであった。
|
| 次の瞬間、ガッツの太腿の肉が爆ぜた。銃撃は、先ほど倒したはずの二丁拳銃の男から。
| その横に、彼を支える様に立つ大柄な女を見て、ガッツの目の前が真っ赤に染まった。
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 女は完全に『血族』だった。
| 全身から、身の毛もよだつような芳香を発していた。
|
| ガッツは彼女を見たとたんにすべての理性を放棄した。
| いや、ガッツに刻み込まれた『猟犬』の本能が、『血族』に対し正常に働いたといえる。
|
| ガッツは目の前の甲冑と青年を無視し、女に手裏剣を投擲した。
| 二丁拳銃の男が神業的な射撃で撃墜するも、一本が女の肩に突き刺さる。
|
|「う、ぐああああああ！！！？」
|
| ガッツの武装のすべては、『血族』殺しの呪いがかかっている。
| 小さな傷でも、たとえば破片による裂傷だったとしても『血族』には致命的なダメージたりえた。
|
| しかし、一瞬殺戮の恍惚に身を浸した後、ガッツは恐るべき冷静さで事態を把握した。
| 女を攻撃するために、ガッツは青年から距離を取った。
|
| それは自走戦車の攻撃を許可するのと同じことで、ガッツの胸部に無数の赤い花が咲いた。
| 無論、それだけでは悪魔は倒れない。だが、青年の警棒は恐るべき怪力でガッツの頭蓋を強打、打ち抜いた。
|
| 他の『血族』達が倒れた女に駆け寄るのを、血の色で染まった眼で見つめながら、ガッツはひどく冷めた気持であった。
| ……ああ、自分は結局、『猟犬』にすぎなかったのか。
|
| 最期に、赤い服の女の泣き顔を幻視し、ガッツは約束を破ったことを詫びようと口を開いて……そのまま錆と土くれとなって四散した。
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|ニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
せめてガッツさんに血族２，３人殺させてあげたかった不思議
一瞬でも猟犬の本能を忘れたらそれはもう元の猟犬じゃないんやよ
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I員TTTTTTTTTTTI _|_ ＿＿＿＿＿＿ |FF|ﾆ|
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￣￣|!|IIIIｌミ|三三| |田田田田|ミ| LL LL LL LL LL |ll.|＿＿|.|＝＝／＼＝＝|.|￣￣|「|￣￣
lllllllll |!|IIIIｌミ|三三| |田田田田|ミ| LL LL LL LL LL |ll.| ﾛ ﾛ 「￣￣￣￣￣￣| | 田 |「| 田
￣￣. |IIIIｌミ|三三| |￣￣:￣￣ﾞ|ミi LL LL LL LL LL |ll.| ﾛ ﾛ .|.l⌒l l⌒ｌ ｌ⌒l l´| | |「|
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 煌々と輝く満月は、すでに中天を過ぎていた。
| 少女はそれを見上げながら、浅い呼吸を繰り返す。
|
| 美しい少女であった。
| 満月に照らされたかんばせは、まだ幼さの残る十代半ばのもの。
|
| 雪のように白い肌は滑らかで、その下に蠢く醜いものを完全に覆い隠していた。
| 医師の強そうな青い眼は、雲に隠れる満月を見据えている。
|
| いや、視線こそ上ではあるが、その目に映るのは夜空でも月でも雲でもない。
| 過去を。すり抜けて去って行った時間を懐かしんでいた。
|
| ああ、年頃は少女であるのに、その目は歳経た老人のもの。
| 過去を嘆き、懐かしむ、病床にて死に際のそれに酷似していた。
|
|「……馬鹿馬鹿しい」
|
| 少女はひとりごちて、体を折り曲げた。
| 水の絡まるような不快な咳を二三度し、液状の塊を吐瀉した。
|
| おお、ここに正気の人間があれば、あまりのおぞましさに目を背けたであろう。
| あるいは、己の精神が定かであるかに疑いを持ったに違いない。
|
| 少女の口から吐き出されたのは、赤黒い血と、いくつかの虫の死骸。
| 巨大な百足、虻、蠅、そして油虫。
|
| 死したばかりのそれらが、折れた足や翅をわななかせ、体をうねらせる。
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＿＿
／イ⌒｀）) ＿ ＞=＝=x ＿
／' {.! ＞'イ⌒ヾ、 ／'´ |} /ｲ⌒ヾ,
.,'/ ゞ＝≦'´ j} ,.イ´ .乂≦ノ )）
ｲ j! /' ノ
{! {!＞ ― ＜i}_
{! ｨ':ﾘ:::::::::::::::::::ﾘ:::>., ,ｲ´ ,ｲ´
ヽ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ jj jｲ
,r<ーへ、 r','::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾄ、 ／^ー-へ､i_! ﾏ,'
イ ／ヽ ヽｲ_{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト､ヽｲ／⌒ー 、 ヽﾁ〈_. r.、
,' ／ ヽ-' .〉⌒Y:r-y:::::::::ry-yY⌒ヽ ー’ >, ﾑ:::::ヽ='べ,
{ ∨ { {::{ ﾄ|:::::::|ｲ ノﾉ } ﾘ.A }:::::::h、r.、
〈￣≧ 、 .i! ﾏ r.、 .r,ト. ヽヽ{::::::::::::}´::{ ,ィl .,=ﾒ二} i!::::::に≠y)
/ ./⌒k >、 λ { ／ ゞｿλ:::＞-≧:::::::::::::≦-＜:人＼ノ^＼/ｲ⌒ｨ':i /:::／´＿,, ヘ=ｲ^λ
-v' / ヾ }.. ﾏ{ / jヽ_／_,〉、::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｲ ー,＝、 Y=´::::::}':::/ イ ヽ）'⌒ー{:::
r-' }/ ＿＿ヽ { r' ⌒ｊ:::≧-=:::::＿:::::=-≦::}＿ /⌒.} .!:::::::::::::::{ｲ´= 、 〈:::
::＞.、 ノ ⌒＞=,,≧xi! {_,,z.、 r|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト<⌒≧、i! !⌒ヽ<´.ﾘ-⌒て ＿ ノヘ
::::::::::ヽ,.イ二≧-＝= .＞人 ﾑ-=,ﾍﾞ彡!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: }人二≧､j:.人:::::::::ｿ´ ＞-､／／⌒/:::::::
::::::::／ ｲ´ ） r-＜Y 人ム .¨ {::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}⌒ーへノく. }:::::/,イ ﾄ / ,ｨ⌒ y':::::::::::
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 少女はどす黒い血で汚れた口元をぬぐい、薄紅の唇の端からはみ出た虫の足を吐き捨てた。
| 彼女は異形の怪物であった。
|
| 美しい少女の外観の内側には、身の毛もよだつ忌まわしきものが充満していた。
|
|「ずいぶんと体を失ってしまったな……」
|
| 少女は息こそ荒く血を吐いていたが、外見的には外傷もなく五体満足であった。
| しかし、ヒトならざる存在である彼女にとって、外見は大きな問題ではない。
|
| 少女の身体は大きく欠損していた。全身の半分以上をすりつぶされ、二ヶ月間で積み上げた結果が瓦解していた。
|
| そして今、彼女は追われていた。追手は彼女を体を削った憎き女ども。
| あるいは、焼き払い凍りつかせた小人ども。
|
|「見つけたぞ、『万魔』ァ！」
|
| 『万魔』と、そう呼ばれた少女は顔を上げた。
| 追手、武装した女たちだ。数は五人、少なくはない。しかし、少女は安堵の息を吐いた。
|
|「片目も、弓使いもいないか……舐められたものだな」
|
| 少女を追い詰めた手練の姿はない。雑魚ばかりだ。
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／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}
',::::::::::::_:::_::::_:::_::_::_::_::::::::::::::::/
}::::; イ ,イ ∧ /､＼＼::::::/
Y |/__|ノ_j∧l_乂ハ,| Ｙ
/l :|杙ぅﾘ ′ ７zﾘﾌ| |
（ | :l i ,! |
,什 ｌ､ _ ' /;| | 部隊を分けて私を探したのは合理的判断だ。
ハ | |ﾐﾄ､ ｀ イノ| ｜ だが、それだけだ。
}､ }1 :|卞､＞ = ＜{/ | ｜
',V|| |ﾍ:::::￣丁￣:|＼ | ｜
〉,ﾊ | }:::::::::::i:::::::::{ }| |
＿＿＿,/::/ | :| ;::::::::::::i::::::::::Ⅵj l|
∧ /:::/ | :| /:::::::::､_i_ノ::::::V , |､＿__
|:::ヽ /:::/{ 八 :ﾄ､ :::::::::::::i:::::::::ﾉｲ ,'｜＼ ヽ
|:::::::＼/:::/ j/ i＼乂::::::::::::::i:::::::::::/ノ j:::＼}＿}
|:/::::::::廴{:::;l ﾄ､ヽ:::::::::::::::::',::::／彡 ノ＼::::ヽ:::|
ノ::::::::::::}:::::/人ヽ＼｀:::::::::::::::::::i::::::/／ﾉ::::::::＼::}::|
{::::::::::::::::l:::/':::::::ヾ､:::::::::::::::::::::::::i::::'::::::::::::::::::::::::ヽ::!
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 『万魔』の目が赤く光り、次の瞬間道路がのたうった。
| 悲鳴を上げる女たち、彼女たちは気づいたのだ。目の前の怪異に。
|
| まるでアスファルト道路が命を持ったかのような動き。
| しかし違う、実際には道路いっぱいに蟲の群体が溢れていた。
|
| 女たちは恐怖の悲鳴を上げながら、思い思いの武器を振るった。
| けれど、いくら武器を振るい、銃を撃ったところで虫の大群を殲滅するのはどだい不可能。
|
| 虫は女どもの全身にとりつき、皮膚を食い破り九穴に潜り込んだ。
| 悲鳴は、すぐに途切れた。侵入した虫たちによって、喉を食い破られたのだ。
|
|「このまま連れ帰って苗床にしたいところではあるが……」
|
| 『万魔』は無残に屍を晒す女たちを一瞥し、顔を上げた。
| その視線の先には、ゆらゆらと燃える無数の鬼火。
|
|「それは許してもらえそうにないな」
|
| 鬼火の正体は『邪悪帝国』を自称する、妖精たちの尖兵だ。
| 『万魔』自身には炎も氷も効かないが、彼女の下僕どもは違う。
|
| 虫は、よく燃える。女どもと妖精がうまく連携を取っていたら、彼女自身も危なかったであろう。
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／: : :＼ヽ､: . :｀丶､: : . ＼( / _ハ__
/: : / : :/｀丶､ ､: . : . ｀丶: :辷!-‐-<__仁vヽ
/: : ´: / ｀丶 ､:｀ヽヽ_ム-‐〈 ﾍｺ〉人
,ﾞ: . :l : . / ｀丶ﾐ､（∧ ヽ二ﾉ |〔
l: : :l,､≠ ‐‐ - ､,_ _,, ..ム∧ |ノV
!: : :|/ ､ァぅ‐`､ヾ '~,r¬く ＼ﾍ__ノl;」ﾉ
ﾞ,:l :.{ _ﾒ_ノrｯc}` '{_ノｯﾞvド くこﾋ/
ヾ :.! ヽ辷ン ヽこ:シ´ !::〃
f⌒ﾊ ~ ￣´ ！ ｀￣ ` ﾊ⌒i あらあら、
／ (.. ', r=＝=┐ ,ﾞ..) ＼ まさか大将首を見つけちゃうとは、
{! ＼t‐', |´ | た ノ }}
ヾ;､＿ﾏ ヽ ヽ､__ ノ メ､＿_ ノ' これが日ごろの行いってぇ奴かしら〜？
,. -─- ､ r‐''"´￣￣｀ヽ､ .イ´;:￣￣￣｀ヽ
,.-''"´￣＞-､） |: 〕. . . . . : ;;;;;;;;〉|＞ ､ ＿,. ‐''|´〈;;;;;;;;; . . . 〔 .}
／ ／ 〉-､〈_‐ﾆニニヱヽ/_ﾉ／={ :::: }=＼ズ;;r;;;:二二`_ヽ_〈
/ / / ヽ_￣ﾌ;;;;;_∠二イ_::::;:イ￣l＼::: ＼＼_;;;;;;;;;;;;､‐''"ヽ､
! ´ / }√´ ;;;;;;|ﾞ/:::| Ｏ |:::ﾊ､:::/;;￣｀"' ゞ､ ＼
＿_ヽ ／ /_{ . . . ._:_;_;;|l:::::| │:::| 〉;;;;;. . . . ＼ ＼
＼ ヽ ｲ |ヽ_､ィ:三≦__|::: | |:::::| _二≧､ヽ､ / !
￣￣￣`､ }､/´|''"´. . . .:;;;;〈:::::| ○ |:::::|〉;;;;;. . . . ｀ヽ`´ l |
＼ ヾ;ヘ ノ:.:.)くム_z=ﾆ二≦＼| !／ｰ=ﾆ二ゝ､ 丿 .:l:.. 〃 /
＞/｀>:.＼ _」:.:.f ／ _／／ ､ _ ノﾍ匕￣ .::{:.:../: .／
／ Z| （:.:.:.:｀ヾ､ /:.:.:.:.Y/ ＼ ゝ､ ｀ヽ~二二ノ: . . :.:l!:.: イ
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| 底抜けに明るい声と共に、着飾った子供が妖精どもをひきつれて現れた。
| 金と緑の服は人形じみていて、悪戯っぽい大きな瞳は無邪気な残忍さを漂わせていた。
|
|「妖精風情が、吠えるなよ」
|「あら、カナはただの妖精じゃないわ。我こそは『邪悪帝国』一の頭脳派……金糸雀さまかしら！」
|
| 両者の距離は10ｍ以下。薄汚れた街燈がチカチカと点滅する。
| 金糸雀は妖精たちを背負い、しかし数に任せる動きはない。
|
| 彼女らの間に横たわる無残な死体と、そしてそれまでの戦闘で、『万魔』が多数相手を得意とすることが分かっているのだ。
|
|「ピチカート！」
|
| 先に動いたのは金糸雀だった。
| 名を呼ばれた小妖精が前に出る、後の先を狙う『万魔』は動かない。
|
| 金糸雀は凄まじい跳躍力でジャンプし、小妖精を踏み台にさらに加速。
| 空中で足を揃え、見事なまでのドロップキック！
|
| 無論、むざむざ受け止める『万魔』ではない。
| 蜂の群れを即座に呼び出し、空中の金糸雀に向かわせる。
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ｒ7 {j｣ ＼ fr | ７、 _, -'´ j f｀ ー- ､ Vﾊ
} { } { ／ ｀Yこ}‐'´、 ｆ j ﾉ ｿ ……かしら！？
{ .j { { ,-､‐７´ｒｚｭ_,=､_ヽ ノソ / j´
! { i/､´、Vー{ヽく_＠」＞j┘ / ﾉ /￣::ヽ
「 } /＼ヽ〉_ﾄ─＼ヽＬ.ｿﾉ´＼ ﾊ j ヽ.:.:: .:l|
V} / ,ｲ {Vー─-ヾｿﾊ ＼ {, 」 ﾊ::::: :ｌ|
{ ｛ // :〈 __ , - ij ヽ j ﾉ ヾ/ ',:: :::l|_
Ｌ└､_ !l j ´ _ｚ ｆﾍ! / { , ﾊ , ／{ }:::: ::.|｣
＼└ｔ_l :{ ｆﾚｿ ,ﾋ〉r´i ＿.／ / N／| __ l∧/,|／ ソｰ '´
｀ｰ､_｀＼fィ "" {ﾉ /ノ'´__, - '´ _,-/ |´￣ヽ ﾌ-{ ' 〉/ /
￣ ヽi ﾍ r ' i::',ﾐ> ／ ,〈 j |/ ∨￣/／
/彡ﾏ￣〔.小/}´｀ヽ / l Y⌒ヽ {､ ／ﾄ､ /＞
} 〈彡´） /Y｣ ,_ﾉY :: . | } - ﾍ | 〉.: / ﾊ Z
/ V＼/ ｊｲ-- ､| :: .. ヽY´￣ !':: . /:l
{ ,ｨ 7 / Ｌ〉、 | : : .└ |ｌ i:: . |' :|
└‐〈/ｒｿﾊ ヽ〕ｲ . : : ./|', ', /／
{i＼_ヽ＿入ｿ,-､. . : : ./.: :| V 7X,ｒ'´￣ヽ
「/ //└) } . i:. /.: : /!／￣'´{厶/.:.:.::r‐⌒ヽ
| f 」｀￣´／ . : : :/: { _.ノ‐'.:.:::..:／:::: : : ,'
l l」 {.:. ／. :: : :.／T´ ｆ¨:.::.:.::.::_／::::: :. ／
l ｛ 〔:￣ヽ::._ :-'.:〔ｒ'｣ }::.;-':ﾌ、:::: ／
Y jﾉ _-'ノj ∨:: . ..ヾ ｒ‐'´
∨ヽ-､＿, - ' ,-┘ ゝ _::／
ヽ二 -- ― '´
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 頓狂な声を上げる金糸雀。しかし、それは悲鳴ではない。
| いつの間にか手にしていた日傘を開く。空気抵抗で空中での軌道を変更。
|
| ついでに蜂の群れをなぎ払い、『万魔』の正面に着地。
| 手刀で迎え撃つ『万魔』、金糸雀は見た目通りの俊敏な動きでその懐に入り込み、
| 『万魔』の豊満なバストに顔をうずめた。
|
|「なッ……なにを……！！？」
|
| 張りのある二つのふくらみに顔を押しつけ、ぎゅうと抱きつく金糸雀に、『万魔』は困惑の声を上げた。
| この妖精は見るからにパワータイプではない。これほど接近して、はりついて、何をする気だ？
|
| その答えは、『万魔』の視界が天地逆転した瞬間に出た。
| しかし肝心の『万魔』は理解できなかった。
|
| 急に天地が逆転し、背中を打ちつけた衝撃に『万魔』は対応できなかった。
| 肺から空気を無理やり吐き出され、揺れた脳が周囲の把握を許さない。
|
| 次の瞬間、再びの天地逆転。
| ここでようやく『万魔』は、自分が投げ飛ばされていることに気がついた。
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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/ 三三三三三三三三三三三三|
i三三三三三三三三三三三三ﾂ|
',三三三三三三三三三三三三ﾐ|
|三三三三三三三三三三三三|
', 三三三三三三三三三三三ﾐ|
ﾄ､三三三三三三三三三三シ|
/ミ三三三三三三三彡ﾂﾇ'´ﾄi がはっ！！？
i ｀￣￣￣￣´ i | |i.}
乂i A ∧ ハ |＞､ |`| .|/｀i
| ﾍ､|=ﾚミﾚ' ｀､ﾉ=＝ﾚ i .| ﾉ ,
,ｨ' ￣￣/ .∧ ＿,ｨ-､ i ﾄ〈三彡"
／::i 广￣￣´ ,ｨ┴―‐‐-＜_|＿_|￣｀､
〈:::::::| r'´ { ｀､＿|＿＿_
ｲ￣::__,ｨ-ｲ´{ | ､__ｨ ヽ ＼＼i ／ヽ､
__,ｨ‐'´__,ｨ'´:::::::::::::::| └‐ｬー‐'´ _＿〉 〉 〉/.|／:::::::::::::i
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| さらにもう一回。三連式のブレーンバスター。
| スリーアミーゴスとも呼ばれる流れるような投げ技に『万魔』の三半規管は乱れに乱された。
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| 通常、悪魔相手の戦いで投げ技や関節技と言った格闘技術は使われない。
| 理由は極めて明確だ。相手が人型をせず、場合によっては関節のあり方も違うため。
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| そして、人間サイズをしていないことが多く、それらを持ち上げるのには凄まじい膂力を必要とするからだ。
| 打撃なら良いのか？ その通りだ。単純な殴打の方が信仰を乗せやすい。
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| アリカのように、全身の筋肉を補佐するような異能であるなら、あるいは投げ技もよかろう。
| しかし、いくら投げ技を極めたとて、投げられない相手もいる以上は信頼しきれない。
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| そういうものだ。そう言うものなのだが。
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|「あら、指先一つでダウンかしら？」
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| ブロック塀を駆け上がり、屈伸式ジャンピングボディプレスをしかける金糸雀。
| 空中で足を屈伸させる動きがカエルを想起させるため、フロッグ・スプラッシュと呼ばれる技である。
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! ', く￣｀'ー ､ ,rz:ｙェｭヽ
ヽ. ヽ __ /.:ト ､ ー-{｛ rｬｚ_}｝ハ
ヽ ＼ /´ ｝ / '} 丶､ ヽ,:ｸｰ'ヽ.〉 li
ｒ‐ヽ. ヽﾉ / l.: / ＞‐ゝ〃ヽl ｌ|
r | {:. , 九、 l: /- ､ ' ,ｨfﾒ､ ＼ l :!
. ｢', ＼＿｝l ﾉ }' ＼ ヽ!:y=､ ﾍ:りj ､Y´Vl 楽してズルして、その首級を頂きかしら〜♪
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｀ ー 'ｔ--イ __j´ ／ _} ＼ //⌒ヾ _, -'´） ,ｒｰ｣
ﾌ⌒K´ ' ヽ、｜ ヽ、__.／￣ ｀ヽｰ ､ﾆ´ r '´￣￣¨ヽ
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/ ﾊ. 丶､{＿ ｣ ｀ ヽ ／ _}｡ Yﾞ-―‥ﾁ:〉
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¨´ｹ ハ フ | ／ / └＝' ､ /ハ l
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| 目を回す『万魔』の胸に、金糸雀の軽量級のボディが叩きつけられる。
| 呼吸が止まる、目の前が暗くなる。なんという不覚。
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| 周囲で妖精どもの歓声が上がる、それを遠くに聞きながら『万魔』は必死に意識を明確にしようとした。
| こんな馬鹿げた技で朦朧とし、その隙に討たれるなど、冗談ではない。
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|「ワン・ツー・スリー！ ゴングだ！ ゴングを鳴らすホー！」
|「カナの勝ちだホー！」「すげえ！」「さすが世界最小のヘビー級王者！」「アレを食らえばひとたまりもあるまい」
|「ステキ！」「ヤク中！」「抱いて！」「ちくわ大明神」「オデコ！」
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| 妖精どものバカ騒ぎ。『万魔』の横で金糸雀がファンサービスの投げキッス。
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|「おい、今『ヤク中』って言った奴でて来い！ エディは克服した！ 克服したかしら！」
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| 意識がしっかりする。『万魔』は底知れぬ怒りを燃やしながら立ち上がった。
| こいつらの油断は、どういうつもりなのだろうか。
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| カウントスリーでフォールすれば終わりだと？
| ふざけるな。ふざけるな。
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／ ミ ヽ
/ ､ ヾ､
/ ハ ＼ ハｊ八
′ / / |ーキ＝!ー-- ヾ ＼
/ /_ 斗７{ i ! ﾊ | ＼ ヽ. ! ﾊ
, ７´ ハ ｌ ｊ /-ヽ ハ ＼ﾊ从{ j
; / ｊ ! ノzミ､ , ｊ/ チ=テ三トヾ
/ ,ｲ i ｲテ≠天 V {/´ケニニトﾐ !
ｊ / ﾊ| ｊ7/ｲニﾆﾊ ｀ヾx ' {ニニﾆﾊ Y |
/ ｲ ! ｊ/| /ｊ/ {ニニ｣ ｀ヽ{ !ニニニi ! ト､
/ 八 ｊ! ｊ ハ| i ﾏニフ ｊ ゞ＝―┘ l ｊ }
／ ヽ{|从 / ｊ ^冖´ ｀ ｊ i / ./
| |ﾊ ｊ｣ / ./ /_ノ
' V八 ＿ ｡＿_ / / /
ﾄ､｀ヾゝ､ ｀マ＿ ア イ /ノ
/｀ヾ､_}ﾊ」〕s｡､ ,,｡ィ i! ／
{ ｌ ｀{トーリ ｊ/ﾘ ≧＝≦ ! イ
i V |//´/ﾘ / ｲ{/ /ﾊ _ノﾍ -≠彡
､ ﾄy{//_ノ 彡イz ｒ┴､-= ￣ ＼ー ´
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| 脳震盪で揺れる『万魔』の視界の隅に、不意にうすら笑う女の影が差した。
| ゆっくりと動く唇が何を言わんとしているか、『万魔』には理解できた。
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| 『十分なお支払いさえあれば』
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|「黙っていろ……！」
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| 間桐屋敷での戦いで、『万魔』の下僕は全滅していた。
| 『万魔』本人も、たった今金糸雀に痛めつけられたばかり。
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| しかし嗤う女の、民草の怨念集合体であるこの怪物の甘言に乗れば、確実に逃げおおせることはできるだろう。
| 支払いに追われることになるかもしれないが、死んでしまっては何も残らない。
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| ならば、合理的に考えて彼女を頼るべきだ。
| 頼るべきなのだが。
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|「貴様の力など必要ない……！」
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| 『万魔』は歯を食いしばり、唸るように絞り出した。
| 赤黒い怒りが燃え上がるように噴出する。
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|「あ！ こいつまだ！」「やっちまうホー！」「どうせ死にぞこないだホー！」
|「……いけないかしら！」
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| 金糸雀の警句は間に合わず、物質化した『万魔』の怒りが数名の妖精を押しつぶした。
| 悲鳴を上げる暇もなく、なだれのような毒虫が妖精に食らい付く。
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,ｨｭｮｮｮｭｭ､
,ｨ彡三三三ミｬ､
|三三三三三ﾐﾘ
{彡´从リ从｀ミ}
| ｲﾓﾃ ﾓﾗ| |ﾒ
| .| ' | |彡.
| .|ヽ､￣ ノ川ル' 貴様らは合理的とは言い難いな。
ﾉ ﾙ':ｲ¨ラ:/ ﾘ‐--ｭ､
// i|/::::/ ｲ/ﾘ!ー'´::::::) 倒れているうちに攻撃を続ければ、
{从ﾉﾘ,:::{ {:从ﾘﾍﾉ::::::::::} 討ち取れたやもしれぬものを。
y´::::,:'::::::i i::::::::ﾍv:{:::::::::i
/{::::::::i:::::::::ゝヽ::::::ﾍ |:::::::::i
/:人::::::ヽ_::::::::ゝ｀ﾆヽ{|:::::::::i
ノ‐=-斧i::::i:::::::::::i:::::::/-'.|:::::::::ﾄ．
ヽ:::::彡〈 |::::i::::::::::i:::::::{ }::/::::i ヾ､
〉'´ .j::::i::__二=-‐"ヽ |/:::::::} ﾘﾄ､
∧ ｨ孑‐{互}ﾆ=-‐ﾆラ', |::::::::::', 川､
爪 /'´￣i:::::::::::',:::::::::::リ::::::::::::',
ゝ､ﾉ::::::::::i::::::::,::::i::::::::::::i|:::::::::::::}
_＞'´:::::::::ヽ::i:::::/::::::i:::::::::::r'￣｀ﾞヾ{
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| あの悪魔に後払いをするくらいならば、ここで決死の覚悟で戦った方が安く済む。
| それが『万魔』の合理的判断であった。
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| たじろぐ妖精どもに視線を巡らせ、奇妙で馬鹿にしたようなポーズで構える金糸雀を睨みつける。
|
|「カナ達は、好き勝手に生きてるかしら。合理的とか、そんな誰かが決めた概念に縛られるってバカらしいわ」
|「……」
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| 一瞬賛同しかけ、『万魔』は失笑した。
| 好き勝手に生きる。枠に縛られない。
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| そうやって生きることができたら、どれほど幸せだろうか。
| いや、『万魔』は脳裏を横切る邪悪な姿に、少女としての弱さを振り切った。
|
| アレがこの世に生きている限り、自分は絶対に幸せになれない。
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| 怪物として封印され、解放されたのが何百年も後の世であったことを知った時、『万魔』は歓喜した。
| しかし、すぐに知りたくなかった現実を見た。
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| 間桐臓硯が生きている。まだ、『血族』として活動している。
| 奴を葬り去らねば、血祭りに上げねば……『万魔』は、生きていけない。
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|「では合理的に貴様らを排除しよう」
|
| それまでは、生きて、殺し、力を蓄えねば。
| ……合理的に。
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| 次回の埋めネタは| やる夫の家で女子会が開かれるようです 第4回
| >>998ならやる夫のお家に上がったみゆきはどうする？
|
| １ やる夫とお料理
| ２ 水銀燈と探険だ
| ３ アリカとおやつにしよう
|
| >>999-1000はどうしよう
|
| Ａ ケンシロウは北斗を継ぐようです
| Ｂ 諌山冥がモテないのはどう考えたって本人が悪い
| Ｃ ジャギは死ぬべきか生きるべきか
| Ｄ 霊夢は決断を迫られるようです
| Ｅ 冬悟は『明神』を目指すようです
| Ｆ ドルキは破壊を望むようです
| Ｇ 先代巫女は結構重症なようです
| Ｈ 末法少女佐倉杏子
| Ｉ 鷹野三四と分かれ道の件
| Ｊ 間桐慎二は何者になるべきか
| Ｋ 『弓兵』は優先順位が付けられないようです
| Ｌ 華琳様はたいへんご立腹のようです
| Ｍ 九鬼忍法帳
| Ｎ アンデルセンと信仰
| Ｏ ジェリドは女の尻を追いかけるようです
| Ｐ 「鬼！ 悪魔！」「鬼や悪魔に失礼だろ！」
| Ｑ 『蛇身』と約束
| Ｒ 『万魔』は雌伏の時のようです
| Ｓ 伊藤誠の計画と約束
| Ｔ ディオはギャングスターに憧れるようです
| Ｕ でっていうはでっていうっていうそうです
| Ｖ 金糸雀立志伝
| Ｗ ぜったいあくはなかなかがったいできないようです パート３
| Ｘ できる夫さん、今どんな気分ｗｗｗｗｗ
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| というわけで、安価は以下の方法でお書き下さい。
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|『>>998なら１〜3 >>999-1000ならＡ〜Ｗ』
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| 無効安価だった場合は、一つ上のレスを採用します。
| 四幕のメタ情報選択ですんで、選ばれるとイベントがいい方向に進みます。
| 選ばれなくてもまあ、なんとかなるでしょうよ。
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|ニニニニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ニニニニ
医師の強そうな
意志っすね！
まったくですね！
ここは俺に任せて先に行けぇ！
>>999-1000 ならH