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唯「歯磨き粉ってさ、粉じゃないよね」
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梓「そういえばそうですね」
唯「ね」
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梓「それで、そんなくだらない事を言う為にスレ立てたんですか?」
唯「まあね」
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唯「別にスレ立てなくても良かったんだけどね」
唯「ふと、歯磨き粉が粉じゃないことに気付いたとき……」
唯「誰か、たくさんの人に伝えたくなったんだよ」
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梓「そうですか、わかります。その気持ち」
梓「私も、小さな発見を誰かに伝えたくなる時があります」
梓「スレは立てませんけど」
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唯「すぐにスレ立てた方がいいよ」
唯「"気付き"って"鮮度が命"だからね」
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梓「鮮度が命……」
唯「うん」
唯「"気付き"は時間が経つと、他の色々なことに押されて心の奥の方に消えちゃうから……」
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唯「あとになって思い出そうとしても、すぐに届かない所までいっちゃうから……」
梓「なんだか儚いですね……」
唯「溶けて消えちゃうんだ……」
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梓「思い立ったが吉日ですね」
唯「うん」
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唯「でもね、あずにゃん、私は消えないよ」
梓「卒業するクセに?」
唯「卒業しても消えないよ。私は」
梓「じゃあ唯先輩は儚くないですね」
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唯「儚くない……うん、儚くない」
唯「儚くないけど、少し尊い」
梓「尊い……?」
唯「私とあずにゃんが同じ学校で同じ刻を過ごせるこのモラトリアム、尊い」
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梓「確かに尊いですね」
唯「時間は待ってはくれないから……」
唯「私達に残された時間は有限だから……」
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唯「僅かでも……この時間を大切に、濃密に過ごそうと決めたんだ」
梓「唯先輩……」
唯「だから抱き付いても文句言わないでね」
梓「ほんとに唯先輩は仕方がありませんね」
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終 わ り
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イイハナシダナ-
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