梓純菫直「誕生日おめでとう（ございます）！」
憂「えへへ、ありがとう、みんな！」
純「受験も無事終わり、全員が第一志望に合格。晴れやかな気持ちでこの日を迎える事が出来ました」
梓「誰に説明してるの」
純「さて、というわけで本題のプレゼントの方でございますが、今回はちょっとした事情から全員食べ物となりましてございます」
梓「何なのその口調」
憂「食べ物になる、っていうのは事前に聞いてたから大丈夫だけど・・・お昼ご飯も少なめにしといたし」
直「平沢先輩、ダイエット友達、略してダイエッ友が必要になったらいつでも呼んでくださいね」
菫「どこでも駆けつけますからね！」
憂「えっ、えっ、そんなに大量なの？」
梓「大量というか・・・それなりのカロリーに加えて栄養素の偏りが発生しそうというか？」
憂「カロリーと偏り・・・？」
純「はいじゃあ早速スミーレからいってみよう！」
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菫「は、はい！ 憂先輩お誕生日おめでとうございます！ 私はチョコケーキを作りました！」
憂「わぁっ、すごい！」
菫「今回は一人で作ったので、学園祭後のケーキや合格祝いのケーキには大きさも量も及びませんが・・・素材にはこだわりました」
梓（合格祝いにケーキを作る文化が受け継がれたの、なんか嬉しい）
憂「高級そう・・・本当に私一人で貰っちゃっていいの？」
菫「もちろんです！ お誕生日ですから！ おめでとうございます！」
純「あ、でもさっきも言った通りみんな食べ物だから、少し食べて後は持って帰ってね」
憂「うん。ありがとね、スミーレちゃん！」
直「では次は私ですね。平沢先輩、こちらのザッハトルテをお納めください」
憂「わぁ、こっちもすごい完成度・・・！」
直「チョコケーキと似てるのであまり大きなサイズにはしませんでしたが、そのぶん見た目は頑張りました」
憂「ありがとう直ちゃん。二人は仲良しだね。それにしてもスミーレちゃんのも直ちゃんのも、だいぶ時間かかったんじゃない？」
直「いえ、作る物は一週間前から決めてましたし計画は立てやすかったです」
憂「一週間？」
純「そ、全員でね。というわけでこちらが私からの『お手製！』板チョコちゃん。オリジナルミックスだよ」
梓「私はチョコチップクッキーにしたよ。一年生二人が力作を作ってくるから私達は数で勝負、ってね」
憂「やったぁ、二人ともありがとう、おいしそうだよ。でもこれって・・・？ チョコレートばっかり？」
梓「・・・やっぱり太りそうだし、嫌だった？」
憂「そ、そうじゃないよ！ すごく嬉しい。けど、なんでチョコなの？」
梓「あ、そっちはね、日頃のお返しっていうか。誕生日だしね。憂がいたからこそ出来た事を、って」
憂「私が・・・？」
梓「うん。私は一昨年と去年に」
純「私は去年だけだけど、バレンタインで手伝ってもらったじゃん」
梓「だからその時習ったチョコで返せたらなぁ、って。菫と直はそれに巻き込んじゃったカタチになるけどね」
直「平沢先輩の誕生日とあらば喜んで巻き込まれます。というか乗っかります。日頃の感謝を形に出来るのであれば、いくらでも」
菫「あっあっ、はい、上に同じです！ お誕生日おめでとうございます！」
梓（菫、言いたかった事全部直に言われてテンパってる・・・）
純（かわいいなぁ）
憂「みんな・・・ありがと！」ｳﾙｯ
梓「こちらこそ、だよ、憂」
純「でもまー、企画しておいてなんだけど、ホントに太っちゃうかもねぇ、これ」
菫「そ、その時は一緒に走りますから！」
直「・・・実は私、運動苦手なんですけど」
梓純（知ってる）
直「でも私も一緒に走りますから！ その時は呼んでくださいね、平沢先輩！」
憂「ありがと。でも大丈夫だよ、もしこれで太ったとしても、それは幸せ太りってやつだから」
梓「し、幸せ太りって・・・///」
純「うまいこと言ってくれるけど、これは本来の意味から考えると照れるなー///」
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直「その後、平沢先輩は日頃から栄養価計算をした食事を作りなれているせいか一目見てわかるほど太る事もなく、平穏無事に日々を過ごしているようです」
菫「・・・実は一緒に走りたかったのでちょっと残念です」
直「菫は材料選びの時に食べ過ぎたんじゃない？」
菫「ふ、太ってないよ！？ 1kgは太ったうちに入らないよ！？」
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梓「ところで今更だけど純の板チョコのオリジナルミックスって何？」
純「え？ 市販のチョコのうち、私の好きなチョコを片っ端から全部溶かして混ぜて板チョコにしたやつだけど」
梓「・・・チョコならたぶん大丈夫だと思うけど、おいしい物とおいしい物を混ぜ合わせたからって必ずしもおいしくなるとは限らないんだからね？」
純「大丈夫、おいしかったから！ 実は形が似てるからって理由でカレールー混ぜようかとも思ったんだけど」
梓「それはたぶん止めて正解だね」
純「だよね」
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憂ちゃん誕生日おめでとう！
こっちにもあった！