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純「元気付けに」
-
〜部室!
憂純菫直「はっぴばーすでーとぅーゆー♪」
梓「ふ、ふーっ」
純「あと二本ほど、もういっちょ!」
梓「ふぅーっ」
純「おっけー、誕生日おめでとう梓ー!」
憂「おめでとう梓ちゃん!」
菫直「おめでとうございます、梓(中野)先輩!」
梓「あ、ありがとうみんな、誕生日祝ってくれて」
純「まさか梓が18歳になるとはね〜、見た目は相変わらずちっこいしぺったんこなのに」
梓「ちょっと純、誰が豆粒ドチビ大平原よ!?」クワッ
純「ぎゃあ! そこまで言ってねー!」
菫「どうして梓先輩、見た目は成長しないんでしょうか?」ヒソヒソ
憂「う、うーん……梓ちゃん、どっちかって言うと食は細いほうだけど……」
直「中野先輩は牛乳をはじめとして、乳製品があまり好きではないので中々大きくならないんだと思います」
菫「意外と短気なのもそのせい?」
直「多分そうかなって思う」
梓「ちょっと、これでもじわじわ伸びてるし大きくなってるんだから!」キッ
菫「あわわ、すいません」ペコ
直「失礼いたしました…」ペコリ
憂「さ、さあそろそろケーキ切り分けて食べようみんな?」
純「おっ、そうだね食べよ食べよー!」
梓「もう、ゲンキンなんだから…」
"
"
-
__
梓「えっと…」ポチポチ
純「梓、せっかくの誕生日会なんだから携帯いじってるのは感心しないよ?」
梓「ああごめん、今先輩達からも誕生日のお祝いのメールが来てたから返信してたんだ」
憂菫「もしかしてお姉ちゃん(紬お嬢様)からも来てた?(来てましたか?)」
梓「う、うん」
純「よかったらちょっと見せてー!」
純「はいはい」
from:唯先輩
sub:お誕生日ふんす〜
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あずにゃん、お誕生日おめでとー!
あずにゃんもまた一つ大人に近づいたねえ、むふふ〜。
こんど会ってあずにゃん分を補給出来るのを楽しみにしてるよ〜。
from:律先輩
sub:誕生日おめでとさん!
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いよっ梓ー、誕生日おめでとさん!
梓も少しは背も胸も成長したかな、へっへっへー。
ま、それはともかく今度会える時を楽しみにしてるぜ?
from:ムギ先輩
sub:お誕生日おめでとう!
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梓ちゃん、お誕生日おめでとう!
梓ちゃんは菫や直ちゃんの後輩二人を得てこの一年でたくましく、優しくなったと思います。
今度会える時を楽しみにしているからね。
純「……ほうほう、素晴らしいじゃないのー」
直「中野先輩、卒業した先輩達から愛されてますね」
菫「なんだかこっちもほっこりとしちゃいます」
梓「そ、そう?」
純「でも律先輩は梓の体格のこと言えないと思うけどねえ」
梓「その意見については賛同するけど」
直「田井中先輩……もそんなに幼児体型なのかな」ヒソヒソ
菫「おね……お嬢様いわく、梓先輩と同じように小さな体とは言ってたけど」
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律「びぇっくしょい!」
晶「うわっ、また派手なくしゃみだな……風邪か?」
律「いや、きっと梓達が私のこと噂してんだ……またお調子者だとか貧乳だとか」
晶「おお、自分のことちゃんと分かってて偉いじゃないか」
律「う、うるせー!」
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梓「はあ……」
直「でも中野先輩、あまり元気ありませんけど……」
憂「もしかして、澪さんだけからはお祝いのメールが来てないから?」
梓「う……」ドキッ
純「やっぱりね、梓は澪先輩にぞっこんだからしょうがないなあ」
梓「何よ、純だって同じようなもんじゃない」
純「ま、まあそれはそれとして///」
-
菫「お嬢様から時々聞いてましたけど、澪先輩ってお二人が好きになるほど魅力な先輩なんですか?」
純「もっちろん! 艶やかで綺麗な黒髪ロングにキリッとした瞳!」
梓「ちょっと恥ずかしがりでお化けや幽霊の類は苦手だけど……私とは違ってスタイル抜群で」
純「独自の甘々な歌詞を作詞したりもするけど、澪先輩が実際に歌うと不思議と格好よく聞こえて……」
梓「何より真面目で努力家で、今考えると好きになっちゃっても仕方なかったかなって」
純「ねー♪」
梓「む……」
菫「なるほど……お二人が澪先輩を慕うのが何となくですが、分かった気がします」
直「鈴木先輩はともかく、中野先輩が好きになるっていうならきっと素敵な先輩でしょう」
純「待て、それはどうゆう意味だい」
梓「そういう意味じゃない?」
純「ひ、ひどし!」ガーン
憂「まあまあそれくらいで……それより純ちゃん、梓ちゃんに手紙書いてきたんじゃなかったっけ?」
純「おっそうそう、梓にこれまでのあたためてきた想いを書き綴ってきた手紙を披露する時が来たみたいだね……ふふふ」ガサガサ
梓「えー、澪先輩からならともかく純からのなんて嫌だなあ」
純「冗談冗談、あくまで親友としてだからまあ安心しなさい」
梓「まあそれなら聞かなくもないけど……」
純「ではでは……こほん」パラッ
-
__
純「……というわけなのでした、おわりっ!」ペコリ
梓憂菫直「…………」パラパラパラ・・・
純「……何だろう、拍手が妙な雨だれみたいに聞こえてくるのは気のせいでしょうか皆さん?」
純「というより全然手紙を読んだ気がしないんだけど、んんん?」
直「これといってホロリとも、逆に笑える手紙でもなかったのでカットされたみたいです」
純「えー!?」ガガーン
菫「決して不快という訳ではなかったんですけど、その」
憂「うるうるしたとか、感動的な内容ではなかったし……」アセアセ
梓「純らしい、三枚目的な笑える要素も特になかったから……」
純「」グサグサッ
直「そうなると全面的にカットとなるのは仕方がなかったのでしょう、どんまいです」
純「へ、へへ……やっぱ私って、可能を不可能に……」チーン
憂「えっと、とにかくお疲れさま純ちゃん」
純「全く非情な世の中になったもので……」
ブーン
純「おっと失礼、ふむふむ」ポチポチ
梓「純、人の誕生日会の最中に携帯いじるのは感心しないよ?」
純「もしかしてさっきのお返し? ……まあいいや、どうやら準備が整ったようだし」
梓「準備?」
純「ではまあ皆、私のホロリとも面白くもなかった手紙は忘れていただいてもう一つ梓にプレゼントするものがありますので」
憂菫直「!」
-
梓「いやもう無理しなくて大丈夫だよ、純」
純「ぐ、どこか引っ掛かる心配してくれてありがとう……でもこちらがメインなのでね」
梓「はあ……じゃあせっかくだしどんなプレゼントか分からないけど付き合うよ」
純「よし、では……」
純「入ってきてください!」
梓「え?」クルッ
ガチャ
澪「よっ梓、久しぶり」
梓「えっ……え!?」
澪「梓、ハッピーバースデー!」
憂「お久しぶりです、澪さん!」
澪「憂ちゃんも久しぶり、元気そうで何よりだよ」
純「澪先輩、どうもお久しぶりです!」
澪「鈴木さんも元気そうで何より、梓への手紙はけっこう私はいいと思ったよ」
純「い、いやぁ〜、澪先輩にそう言っていただけるだけで私はこれほど救われることはないです///」
菫「この方が澪先輩……お姉ちゃんから聞いていたけど」
直「綺麗でスタイルが良いだけでなく、それでいて静かながらも深く後輩をいたわってくれそうな雰囲気があるね」
澪「はじめまして、斉藤さんと奥田さん……だったよね、秋山澪です」ペコリ
菫「は、はじめまして、斉藤菫です!」ペコリ
直「奥田直です、ご丁寧にありがとうございます」ペコリ
梓「…………」
純「何よ梓、鳩が水鉄砲食らったような顔しちゃってー」
"
"
-
直「それを言うなら鳩が豆鉄砲食らった、ですよ鈴木先輩」
純「おっと間違え、ほらせっかく澪先輩に来て頂いたんだから梓」
梓「えっとあの、え……!? ほんとに澪先輩、ですか?」
澪「梓、私が唯か律かムギに見える?」
梓「そ、そんなわけないです! どう見ても澪先輩にしか見えないです!」
澪「うん、それならよかった」ナデナデ
梓「あ……」
澪「久しぶりだけど何だかたくましくなったな梓、私も大学でもっと頑張らないと……」
梓「…………」
澪「……って、ええっと、梓?」
梓「……うっ、ひっく、うう」ポロポロ
澪「わわっ、黙ってたと思ったら急に泣くなよ梓」
純「さて……私達は一旦席を外しますか」ガチャ
憂「うん、そうだね」
菫「了解ですっ」
直「秋山先輩、中野先輩のことお願いします」
パタン
澪「……みんな気を利かせてくれたみたいだな」
梓「えっく、うう」ポロポロ
澪「もう、しょうがないな……」スッ
ギュッ
梓「んぷっ……」
澪「泣きたいなら少しの間泣いていいよ、梓の泣き顔は見ないようにしてるから」
澪「それでどうかな?」
梓「ううっ……」ギュ
-
__
澪「落ち着いた?」
梓「は、はい……すいませんでした」
澪「いいよ、梓に何も言わずに急に来たから驚かせちゃっただろうし」
澪「……迷惑だったかな?」
梓「確かに驚きはしましたけど……迷惑だなんてないです」
梓「その、ずっと……会いたかったですから///」
澪「ありがとう、鈴木さんと憂ちゃんからこれから本格的に受験シーズンだから」
澪「梓の誕生日に会いにきて元気付けて上げてくださいってお願いもあったからさ」
梓「そうだったんですか……もう、純も憂も人が悪いんだから」
澪「でもそういうお願いがなくても私は今日、梓に会いにきてたよ」
澪「私だってその、梓に会いたかったから///」
梓「澪先輩……///」
澪「こほん……やっぱりこういうことはっきり言うとなると恥ずかしいな」
梓「ふふっ、やっぱり澪先輩は澪先輩ですね」
澪「もう、先輩をからかうんじゃないの」コツン
梓「んっ、でもだから甘えたくなっちゃうんです」フニュ
澪「まったくもう……」ナデナデ
梓「こうして澪先輩に抱きしめられてると受験に向けての不安とか恐れとか、なくなっていきそうなので……」
澪「……もうちょっとこのままでいてください、という所かな?」
梓「は、はい///」
澪「ん、じゃあもうちょっとこのまま」ギュッ
梓「ありがとうございます……///」
-
__
純「梓ったらまたぽろぽろと泣いてたなあ、ふっふっふ」
憂「純ちゃん、めっ」
純「し、失礼いたしやした」
菫「ちょっと驚きました、梓先輩があんなにぽろぽろ泣き出すなんて……」
直「中野先輩は普段からしっかりしてるけど、どこかもろさがあるように思うよ」
菫「そう?」
純「分かってるねえ奥田さん、梓は頑張り屋だけど結構もろいからね」
直「どうもです……でも良かったんですか?」
純「うん、何が?」
直「鈴木先輩もあの秋山先輩のこと慕っているみたいですから、その……」
純「なになに、頑張ってる子にはご褒美を上げないとね。梓は今の軽音部の部長としてすごく頑張ってきたんだから」
憂「うんうん、純ちゃん中々の男前だね!」
純「いやいや、まあせっかくの誕生日だからプレゼントとして澪先輩に甘えさせてやってもいいかなってとこよ」
菫「純先輩、男気ですねえ」
直「うん、男です」
純「こらー! 私は女の子だい!」
-
__
純「梓ー、澪先輩、入りますよー」
ガチャ
澪「鈴木さん達、気を利かせて二人にしてくれてありがとうな」
梓「あ、ありがとう純」
純「いやいや、どういたしまして」
梓「二人も今日、澪先輩が来ること知ってたの?」
直「はい、平沢先輩と鈴木先輩から聞かされていたので」
菫「すみません、驚かせて……」
梓「ううん、いいよ。ありがとう」
憂「梓ちゃん、澪さんにいっぱい抱きしめてもらった?」
梓「う、うん、元気付けてもらった///」
菫「梓先輩、ど、どこまでいきましたか?///」
梓「ちょ、ちょっとなんてこと聞いてきてるの!?///」
菫「いやその、つい気になってしまって///」
直「もう、顔真っ赤にして聞くなら最初から聞くものじゃないよ?」
菫「ごめんなさい……///」
澪「さて、じゃあ私はそろそろ帰るよ」スクッ
梓「えっ、もう帰っちゃうんですか?」
純「せっかく来ていただいたんですからもう少しゆっくり……」
澪「ありがとう、でも明日も講義入ってるし寮の門限も早いからさ」
梓「そう、ですか……」シュン
澪「んー……梓、ちょっとこっち」
梓「?」トコトコ
澪「……んっ」スッ
チュッ
梓「ふえ?」
憂純菫直「!!!?」
澪「……これで私が傍にいなくても大丈夫、かな?」
梓「あ……///」
澪「じ、じゃあみんな、私はこれで」ガチャ
澪「梓、またね」
パタン
澪(……うわあぁっ、いくら後輩しかいない場といっても格好つけすぎだ私!///)ボフッ
澪(人前でキスなんて……で、でも口ではなくほっぺたにしたから大丈夫、かな?)
澪(うう、首から上に全部の血が集まってるぐらいに感じるほど顔が真っ赤になってるのが分かる……///)
澪(でもあんな梓の寂しそうな顔見てられなかったし……)
澪(と、とりあえず帰ろう! 外に出て頭と顔を冷やしてから色々また考えよう……///)パタパタ
-
__
梓「…………///」
菫「い、いま澪先輩、梓先輩の頬にキスしていきましたね?///」
憂「澪さん、結構大胆になったなあ……///」
直「いきなり口にするより頬のほうが無難かと思います」
純「澪先輩は梓相手となると一段と格好良くなっちゃうんだよねえ……じゃなくて!」
純「うぬ〜うらやましい梓め! そのほっぺただけ私に差しだせーい!」ガシッ
梓「うーん……」フラー
純「あら……?」
パタン
憂「わわっ、梓ちゃん気絶しちゃった!」
直「恐らく中野先輩には刺激が強すぎたんでしょうね……」
純「やれやれ、しょうがないうちの部長さんだこと」
菫「と、とりあえず目が覚めるまでソファーに寝かせましょう?」
純「まったく澪先輩も後々たいへんそうだけど……よーし、梓が目を覚ましたら誕生日会第二幕といくぞー!」
憂「ふふっ、おー!」
菫直「お、おー!」
梓「うーん、澪先輩……///」
おしまい!
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澪ちゃん、銀幕のスターのような登場。
こういうかっこいいのもなかなか。
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