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紬「プリン」
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律「さてみんな、今日はムギが用事で部活に来ない」
唯「と、いうことは………」
梓「今日はミーティングですね」
澪「そうだな。やっとあのことについてゆっくり話しができるな」
律「じゃあみんなでどうしたらいいか意見を出し合うか」
唯「私は本人にちゃんと言ったほうがいいと思うなー」
梓「でも触れちゃいけない事のような気もしますけど……」
律「だよなー。『ムギ、頭のてっぺん黒くなってるからちゃんと染めろよ』とは
ちょっと言いにくいよなー」
澪「ていうか地毛が黒なんだったら金髪は校則違反だろ?
むしろ染めるのは止めさせた方がいいんじゃないのか?」
唯「えっ、じゃあムギちゃん黒髪になっちゃうの?………なんか変な感じ」
梓「クラスの皆さんや先生方はどんな反応なんですか?
染めてるんだったら先生に注意されるんじゃあ……」
律「私達と同じだよ。みんな気になってチラチラ見てるけど本人にはなにも言えないって状態だな」
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唯「もしかしてムギちゃん自分で気づいてないのかなぁ?プリン髪になっちゃってること」
梓「それはないでしょう。普通に鏡見たら気づくレベルですよ、あれは」
澪「だよなぁ……今まではあんな頭になってることなかったわけだし、マメに染めてたってことだろ?」
律「あぁ、ここにきてなんであんなプリン髪に………」
唯「ムギちゃんって天然の金髪じゃなかったんだね……外人さんの血が入ってるんだと思ってたよ」
律「うーーーん………」
梓「私はハーフかクォーターなんだと思ってましたけど……皆さんも知らないんですか?」
澪「その辺りの事はちゃんと聞いたことないなぁ……純粋な日本人なのかな?」
唯「でもムギちゃん目は青いよ?」
梓「あっ、そういえばそうですよね」
律「………………………カラコンだよ」
唯澪梓「えぇっ!!?」
律「………一度だけ、ずれてるのを見ちゃったんだよ。
触れちゃいけないと思ったから今まで黙ってたけど………」
澪「じゃ、じゃあホントは髪も目も黒ってことか!?」
律「だろうな」
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唯「うーん………なんで金髪に染めてるんだろう?」
律「そりゃあムギん家は金持ちなわけだから………」
―――――――――
紬『もう嫌!毎日毎日習い事ばっかり!私もみんなみたいに遊びたい!』
斉藤『紬お嬢様………あなたは琴吹家の跡取りなのですよ。下々の者達とは違うのです』
紬『今日はお友達の誕生パーティーに呼ばれてるの!今日くらいはいいでしょっ!?』
斉藤『………いけません。ピアノの先生がもうすぐいらっしゃいますので………』
紬『っ!!………………………やってらんねー』
斉藤『お、お嬢様っ!!?』
紬『ちょっと出かけてくる』
斉藤『ど、どちらへ?ピアノの先生が……』
紬『うっせー』
斉藤『で、ではお車を用意しますので……』
紬『ついて来んじゃねー!』ペッ!
三時間後
斉藤『お、おおお嬢様!!そ、その髪は……!!!』
紬『あぁん?なんか文句あんのか!?』
斉藤『………い、いえ………』
―――――――――
律「………って感じじゃないか?」
梓「家への反発でグレちゃったってことですか?」
澪「ムギのキャラじゃないだろ………」
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唯「そーだよ。だいたい今のムギちゃん全然不良じゃないし」
律「なにぃ?じゃあ他になんか理由があるか?」
澪「例えば……ほら、前にムギの家に遊びに行った時、
一緒に住んでる妹分みたいな子がいたろ?」
律「………………?」
唯「………ムギちゃん家?行ったっけ?」
梓「い、行ったと思いますよ?………………タブン」
律「えーっと………ちょっと記憶が………」
澪「い、行ったんだよ!みんな忘れてるだけだ!とにかく、ムギには金髪碧眼の
妹みたいな子がいるんだよ。たしか、菫ちゃんとかいったかな?」
―――――――――
菫『………………』グスッ
紬『どうしたの?菫………な、泣いてるの!?』
菫『グスッ………お姉ちゃん………なんで私、こんな髪の色なのかなぁ……?』
紬『………学校でなにか言われたの?』
菫『うん……名前は日本人なのに変だって……なんで私だけみんなと違うんだろう……』
紬『………………』
翌日
菫『お、お姉ちゃん、その髪っ………!!』
紬『うふふ♪どう?似合う?カラコンもいれてみたの〜♪』
菫『ちょ、ちょっと!だ、旦那様や奥様は知ってるの!?』
紬『いいのよそんなの。………ふふっ、お揃いね、菫♪』
菫『………お姉ちゃん………』グスッ
―――――――――
澪「………とか?」
唯「ええ話や……」ホロリ
梓「さっきの律先輩の話よりはありそうですよね」
律「なんだよー」ブーブー
唯「でも、その菫ちゃんって子ホントにいるの?
私、会ったっていうのどうしても思い出せないんだけど……」
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律「だよなー!私もムギん家に行ったって記憶ないぞー!」
澪「なっ!?あ、梓っ!梓は憶えてるよなっ!?」
梓「ごめんなさい澪先輩……私も現時点では会ったとは言えません……」
唯律「?」
澪「いるはず……いるはずなんだっ……!」
律「唯はなんかないのか?ムギが金髪にした理由」
唯「えーっと、じゃあねぇ………」
―――――――――
和『ちょっと律!また講堂の使用許可書出してないでしょ!』
律『あー……悪い悪い♪』
和『全く反省してない……お仕置きが必要なようね……』
律『!!』
グーーーン
律『うっうああーーっ!!!!』
紬『やっ、やめろノドーカーーーーーッ!!!!!』
律『ムギーーーーーッ!!!!!』
ボカーーーーン!!
紬『ゆ…ゆ……許さんぞ……よ…よくも……よくも……』
プチン
紬『私は怒ったぞーーー!!!!!ノドーカーーーッ!!!!!』
和『次はムギね……木端微塵にしてやる!あの部長のように!!!!』
紬『あの部長のように……?』
紬『りっちゃんのことか……』
紬『りっちゃんのことかーーーーーっ!!!!!』
―――――――――
律「うぉぉい!私、死んでんじゃん!!」
梓「まあ確かにムギ先輩は穏やかな心を持ってますから条件は満たしてますよね」
唯「でしょでしょー?」
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律「つーかその話だと染めたことになってないだろーが」
唯「あっ、そっかぁ」
澪(みんな何を言ってるんだ……?)
律「………結局、考えてもわかんないよなー。金髪にした理由なんて」
梓「というか……なぜ染めたかを考えるんじゃなくて、プリン髪になってる
ムギ先輩をどうするかって話し合いじゃなかったですか?」
唯「はっ!そーいえばそうだったね!」
澪「ムギが部活休むなんてめったにないから今日中に決めちゃわないと………ん?
………ああっ!今日ムギが休んでる理由ってもしかして………!」
梓「あっ!」
唯律「??」
梓「髪を染めにいってるのかもしれません!!」
律「おぉ、なるほど!でも染めるって……どっちにだ?」
唯「え?もちろん金髪にでしょ?」
澪「でもそれならもっと早くに染めにいってたはずだろ?
今まではあんなプリン髪になってることなんか無かったんだから」
梓「黒に戻そうと思ってしばらく放置してたのかもしれません」
唯「じゃ、じゃあ明日にはムギちゃん黒髪なの!?ど、どうしよう……!」
律「どうしようって……別にどうもしなくていいだろ?」
澪「い、いやでも確かにどうリアクションしていいのか悩むぞ?
スルーするべきなのか触れてやるべきなのか………」
律「スルーはないだろ」
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唯「じゃありっちゃんがムギちゃんに聞いてよ?『なんで今まで染めてたの?』とか、
『なんで黒に戻そうと思ったの?』とか!」
澪「そ、そうだぞ!なんかそこら辺に触れるの怖いじゃないか!」
律「な、なんで私が聞くんだよ!?第一、まだ黒染めとは決まってないだろ!?
金髪にしにいってるのかもしれないだろーが!」
梓「唯先輩、明日の朝ムギ先輩が黒髪になってたらメールください。
放課後までにどう対応するか考えますから」
唯「ズ、ズルいよあずにゃん!自分だけ!」
翌日
紬「おはよ〜。ごめんね、昨日は部活休んじゃって。今日はおいしいケーキ持ってきたからね♪」
唯「わ、わーい♪ありがとうムギちゃん!」
律「お、おう!部活が楽しみだぜー!」
澪「こ、こら、二人とも!練習もちゃんとするんだぞ?」
紬「うふふ♪」
唯「………………」
律「………………」
澪「………………」
♪〜♪♪〜〜♪〜
梓「あ、唯先輩からメールだ」
from : 唯センパイ
sub : ムギちゃんは
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プリンのままでした
おわり
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結局謎は謎のままかい!
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