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澪「不器用な二人」
-
梓「こんにちはー」ガチャ
律「お、来たな梓ー」
紬「こんにちは梓ちゃん、今日も可愛いわね〜」
梓「む、ムギ先輩も今日はまたお綺麗で……はっ」サッ
唯「はう!」ビタンッ
律「おお、相手の誘導を切れるぐらいキレのいいステップを踏んだな梓…」
梓「もう、隅っこの方で何やってるんですか唯先輩」
唯「はうう…たまには死角からあずにゃんに抱きつきにいこうと思ったんだけど」フラフラ
梓「残念ですが、私の視界からは唯先輩の姿は見えていたので」
唯「そ、そんなー!」ガーン
律「はっはっは、猫は私ら人間よりも視界が広いからな、唯の調べが足りなかったということだ」
唯「そ、そうだったんだ……うぬ〜不覚でありました」
梓「私の視界の広さは別に猫と関係ないですっ!」
唯「うう、壁に激突したので体力が……あずにゃん分で回復させて〜」ダキッ
梓「ちょっと、結局抱きつくんじゃないですか!」
唯「むふふ、あずにゃん分の補給でみるみる力が戻ってきたよー」
梓「んもう…」
紬「うふふふ♪」
"
"
-
ガチャ
澪「お待たせ、遅くなってごめん」
梓「あっ、澪先輩! お疲れさまですっ」
唯「んふふ〜」ズルズル
澪「よっ、梓。今日もまた唯に抱きつかれてたのか?」
梓「はい、見ての通りで……唯先輩、そろそろいい加減離れて下さい」グイッ
唯「むう」
澪「唯ったらいつもの事だけど、そんなに梓に抱きつくと心地いい?」
唯「えへへ、そりゃあね〜」
律「唯も大きくて柔らかい持ち主に抱きつくなら心地いいだろうに、それと全く反対の梓に抱きついて心地いいってんだから不思議だよなあ」
澪紬「……///」
梓「ちょっと、律先輩がそんな事言えるんですか?」
律「へへん、私の方が背も胸も4センチ程は梓より上だからなー」
梓「むっ……胸はつぶれ饅頭のくせに!」
律「なにぃ!? 胸は空気抵抗ゼロの梓のくせに!」
梓「なっ!? 律先輩、言ってはいけないことを言いましたね……!」
律「言ったがどうしたー!」
律梓「うぬぬぬ…!」バチバチッ
澪「な、何だか律と梓の間に火花が散ってるように見えるのは気のせいかな…」
唯「や、やばいよやばいよ!」
-
紬「二人とも、ケンカしちゃダメ」スッ
律「む……」
梓「う……」
紬「ケンカなんてしたらせっかく用意したお茶とお菓子が美味しく食べられなくなっちゃうでしょ?」
律「ぐむ……それはごもっともだ、悪かったな梓」
梓「いえ、私も大人げなかったので……すいませんでした」
唯「おお、さすがムギちゃん!」
澪「うん、丸く収まって何より…それで唯は梓に抱きつくとそんなに心地いい?」
唯「うん、あずにゃんはおっぱいの大きさとか柔らかさとか関係なしに心地いいっていうか」
澪「ふむふむ」
梓(なんか、微妙に悲しい…)
唯「うまく説明出来ないけど……とにかく、やっぱりあずにゃんは偉大ですなあ〜」ダキッ
梓「もうっ、今日はおしまいです!」グイグイ
唯「ぶー」
澪「…………」
__
澪「ふー、家に帰って自分の部屋に戻ってくると落ち着くな……んしょっと」ポス
澪「…………」
澪(唯はああ言ってたけど梓、そんなに抱き心地がいいのかな?)
澪(でも梓に抱きついてる時の唯はいつも心地よさそうな様子だし…)
澪(何だか私も一度、梓のことぎゅって抱きしめてみたくなってきちゃったな…)
澪(確かに梓はちっちゃいし、可愛いし)
澪(たぶん、梓にお願いすれば私でも抱きつかせてもらえるだろうけど…となると)
澪「梓、抱いてもいい?」キリッ
澪(こんな感じでお願いすれば……って待った待った!///)
澪「うわあっ、明らかに意味合いが違ってるじゃないかこれじゃ!///」バタバタ
澪「はあ……私にはやっぱり無理かなあ……」
澪ママ『澪ちゃーん、ご飯出来たわよー』
澪「い、今行くー!」
-
__
梓「ふう、家に帰って自分の部屋に戻ってくると落ち着くな…」ポス
梓(…………)
梓(いつも唯先輩からは抱きつかれてるけど、たまには他の先輩からも抱きつかれてはみたい…かな)
梓(他の先輩なら…やっぱり澪先輩からぎゅって抱きしめられてみたいな)
梓(ちょっと引っ込み思案で怖がりだけど私と違って綺麗でスタイルもいいし、優しいし…やっぱりかっこいいし)
梓(何より澪先輩なら私のこと静かに、それでいて深く優しく抱きしめてくれそうだし…)
梓(私の方から澪先輩にお願いすれば、恥ずかしがりながらも何とか抱きしめてくれるとは思うけど…そうなると)
梓「み、澪先輩…私を抱いてくれませんか?」モジモジ
梓(こんな感じで頼めば……って!///)
梓「明らかに意味合いが違ってるじゃないこれじゃ!///」バタバタ
梓「はあ……流石に恥ずかしくて言えないなあ……」
梓母『梓ー、ご飯出来たわよー』
梓「い、今行くからー!」
__
〜よくじつ!
梓「うわ、もうこんな時間じゃない!」タッタッ
梓(寝坊して遅刻しそうだなんて、高校に入ってから何気に初めてかも…)
梓「ああもう、とにかく急がないと!」タッタッ
-
ドシンッ
梓「きゃ!?」
「うわ!?」
梓「ご、ごめんなさい! 急いでたので…」
梓(あれ、なんだかすごく柔らかくて大きい凹凸の好ましい感触が)フニュ
澪「あ、梓大丈夫か?」
梓「澪先輩!? どうしてこんな時間に…?」
澪「私はその、今日はちょっと寝坊しちゃって…昨日寝る前に色々と考え事してたら中々眠れなくてさ」
梓「わ、私も実は、今日はちょっと寝坊して…昨日寝る前に色々と考え事していたら中々眠れなくて」
澪「そっか…お互いに寝坊しちゃったってことか」
梓「そ、そうみたいですね」
澪「それはそうと、そろそろ離れてくれるか? 流石に恥ずかしい…///」
梓「! ご、ごめんなさい!///」パッ
澪「あ、いや別に周りに人がいなくて時と場所をわきまえてなら、私もその……///」
梓「え?///」
キーンコーン・・・
澪「! いけない、急ごう梓!」
梓「はっ、はい!」
"
"
-
__
律「さーてお昼だ、勉強に力を入れた後の弁当は旨いぞー!」
唯「えー、それじゃ寝てばかりのりっちゃんはお昼のお弁当あまり美味しくなくなっちゃうんじゃない?」
律「ふふん、生憎だがたっぷり睡眠学習という名の勉強を私はしているのだ」
唯「おお! それなら私も出来てるよ!」
紬「二人とも、もうちょっとちゃんと授業受けてないとダメよ? もう三年生なんだから」
唯律「はーい」
澪「…………」モクモク
澪(朝、ぶつかった拍子とはいえ少しだけ梓のこと抱きしめることが出来た……かな)モクモク
律「そうだムギ、今日の部活のお菓子はなんだ?」
澪(梓、やっぱり小さくて華奢な体だったな……)モクモク
唯「私も知りたいですっ!」
澪(私だと唯と背が違うからちょうど梓が私の胸元辺りに収まっちゃってたな)モクモク
紬「うふふ、それは放課後になってからのお楽しみ♪」
澪(出来ることなら、もう一度ちゃんと梓のこと抱きしめたいな……今度は優しくして)モクモク
律「あー! 澪ったら何勝手に断りもなしに人の弁当のおかず食べてんだよー!」
澪「え? ……ああごめん、ちょっと考え事してて食欲がなくて」
律「いや澪ったら自分の弁当もう全部食べてるじゃん! それで食欲ないとかおかしーし!」
澪「あ……考え事してて自分の弁当を食べきってたことに気付いてなかったよ、ほんとごめんな」
律「くうっ、なんて日だ!」ガクリ
唯「今日の澪ちゃん、お弁当食べるの早いね〜あっという間だったよ」
紬「澪ちゃん、何か悩み事でもあるの?」
澪「ん……ううん、大したことじゃないよ、私早く食べ終わっちゃったから腹ごなしにちょっと出てくるね」カタッ
-
__
純「いっただっきまーす♪」カパッ
憂「あ、今日の純ちゃんのお弁当のおかずは酢豚なんだ」
純「まあ、昨日の夕飯の残りものなんだけどねこれ」
憂「でも美味しそう、一口いい?」
純「いいよ、でもよろしければその小さめのでいいので憂の弁当の鳥の唐揚げとトレードしていただけると」
憂「いいよー、はいどうぞ♪」スッ
純「やったー!」
梓「…………」モクモク
梓(朝、ぶつかった拍子とはいえ少しだけ澪先輩に抱きしめられることが出来た……かな)モクモク
梓(澪先輩、やっぱり柔らかくてあったかかった)モクモク
梓(澪先輩と私だと背が大きく違うから私、ちょうど澪先輩の胸元辺りに収まっちゃったな)モクモク
梓(出来ることなら、もう一度きちんとした形で澪先輩から抱きしめられたいな……きっと優しくしてくれそう)モクモク
ガリッ
梓「?! あいたたたっ……」
純「ちょ、ちょっとどうしたのよ梓っ、弁当食べ終わったのにまだ箸を口に持ってって箸かじったりして」
憂「だいじょうぶ梓ちゃん!?」
梓「う、うん何とか」
純「ていうか、なんかあっという間に今日お昼食べちゃってたけど、そんなにお腹空いてたの?」
梓「ううん、そういう訳じゃないけど……早く食べ終わったしちょっと部室で自主練でもしてくるね」カタッ
-
__
梓「はあ……」
梓(なんか昨日といい今日といい、澪先輩のことばかり考えちゃってるな……)
梓(もう一度、今度はちゃんとぎゅーって抱きしめてほしいだとかそんな事ばっかり)
梓「ああもうっ、こんな時は部室でむったん弾いて練習でもして忘れようっ」フルフル
・・・ボーン、ボーン
梓「あれ、誰かもう先に部室で練習してる……ってこのベースの音」ソーッ
澪「…………」ボーン、ボーン
梓(やっぱり澪先輩だ、どうして今日に限って……でも)
澪「…………」ボーン、ボーン
梓(集中して一心不乱に練習してる澪先輩、やっぱりかっこいいな……)
梓(そういえば入学した直後に見た新歓ライブの時も、皆さんの演奏もだけど澪先輩の演奏する姿に何より心弾かれたんだっけ)
澪「……あれ、梓?」クルッ
梓「! みっ、澪先輩っ!」ガチャ
澪「来てたなら入ってくればいいのに、後ろから盗み見なんて感心しないぞ」
梓「す、すいません…///」
澪「もしかして梓も昼休み、練習しに来たのか? ギター持ってきてるみたいだし」
梓「あっ、はい! ちょっと今日はお昼早く食べ終わっちゃったので腹ごなしにというか」
澪「そっか、ならせっかくだから一緒に練習しようか?」
梓「は、はい、よろしくお願いしますっ」ペコリ
澪「いやいや、こちらこそよろしくな」
-
__
梓「……あっ」ジャッ
澪「梓どうしたんだ? 今日は音外してばかりでらしくないじゃないか」
梓「す、すいません、でも澪先輩もさっきからミス多い気がしますけど…」
澪「う……やっぱり当の本人を前にすると意識しちゃうのかな」
梓「え?」
澪「あ、いやなんでもないよ」
梓「なんでもなくありませんっ、何か私に問題があるなら言ってほしいです」
梓「その、私は澪先輩になら何言われても大丈夫……ですから」
澪「……あのな、そんな悲しそうな顔で何言われても大丈夫なんて言われたら何も言えないよ」
梓「う……すいません」
澪「でも別に梓に問題があるわけじゃないことを証明するためにもちゃんと話すべきか……聞いてくれる?」
梓「はっ、はい」
__
澪「……とそんなわけで、昨日の皆の話を聞いてから梓を抱きしめたらそんなに心地いいのかなって気になってて」
澪「今朝、梓とぶつかった際にほんの少しだったけど梓の感触は確かに心地よくて…」
澪「それでもう一度きちんと梓を抱きしめてみたいって思っちゃっててさ」
澪「それを払拭しようとして昼休みにちょっと一人で練習しに部室に来てたって所」
梓「…………」
澪「だから別に梓が何か悪いって訳じゃ……」
梓「……払拭なんてされたら、嫌です」トコトコ
澪「え?」
ポスッ
澪「あ、梓!?」
梓「私だって、昨日から澪先輩に抱きしめられたらいいなってずっと気になっていて」
梓「今朝、澪先輩にぶつかって少しだけ澪先輩のあったかさや柔らかさを感じることが出来て……」
梓「それで私も澪先輩に抱きしめられたいって思いが強くなってたんですから」
澪「梓……」
梓「澪先輩も同じように私を抱きしめたくなっていたっていうのにそれを払拭されたら私、困ります」
梓「その、同じ気持ちなんですから……だから、えっと……」
澪「……そっか、ごめんな」ギュッ
梓「んっ……」
-
__
澪「梓、落ち着いた?」
梓「はい……すいません」
澪「梓が謝ることなんてないよ、私が梓の気持ちを分かってなかったんだから」
梓「いえ、澪先輩も私と同じ気持ちだったのなら私から後輩らしくもっと甘えに行くべきだったんです」
澪「いや、でも私の方が」
梓「いいえ、私の方が」
澪「…………」
梓「…………」
澪「……ぷっ、ふふふ」
梓「ふふふっ」
澪「何か私達ってほんと不器用だな、お互いにやりたい事とか我慢してばっかりだ」
梓「相手と触れあいたかったり甘えたかったりしたいのに、きちんと出来なかったり伝えられなかったり……そんな所でしょうか?」
澪「そうだな……色々考えてばかりだったけど今はこうして触れあったり、甘えたり出来てる」
梓「はい、いい形ではないかもですけど今こうしてちゃんと出来てるのは……よかったって思います」
澪「うん、本当に梓をこうして抱きしめてると心地いいな……梓の鼓動が直に伝わってくる」
梓「私も澪先輩に抱きしめられているとあったくて心地よくて……澪先輩の鼓動が直に伝わってきます」
澪「もうしばらくこうしてたいけど……」
梓「?」
キーンコーン・・・
澪「……休み時間終わりだしもう戻らないといけないな」
梓「そう、ですね……あっ」
澪「どうした?」
梓「その、ちょっと相談というか、提案なんですけど……」
-
__
〜数日後!
律「いやー今日は疲れたぜー」ノビー
唯「今日は二時間も練習したから流石にふらふらだよ〜」フラー
紬「うふふ、二人ともお疲れさま」
澪「今日は一段と梓のギターが冴えてたからな、私も頑張らないとって熱が入っちゃったよ」
梓「いえ、澪先輩のベースが今日はよく走っていたので私も頑張らないとと思ってやってただけですよ」
澪「いや、私なんてまだまだ梓には……」
梓「いいえ、私は澪先輩のこと……」
紬「まあまあ♪」
澪梓「!///」
律「ううむ、なんか最近の澪と梓、随分と仲良くなりましたなあ?」
澪「い、いや別にそんな……なあ梓?」
梓「そ、そうですよ、私は前から澪先輩のこと慕っていますし」
澪「私だって前から梓のことは大事に思ってるしさ」
梓「澪先輩……///」
紬「うふ、うふふふふふ♪」ホワーン
唯「おーいムギちゃん、ムギちゃーん?」ツンツン
律「全くお二人とも、おあつい仲を人に見せつけるのは感心しませんな?」
澪梓「な///」
律「近頃の黒髪女子はやんちゃで困るぜー」ニシシ
澪梓「……///」
-
__
唯「じゃあ、土日は休みだしまた来週ね!」
紬「ええ、また来週ね」
律「おう、またなー」
澪「ああ、また来週学校で」
梓「はい、また来週よろしくです」
唯「あれ? あずにゃんは帰りこっちじゃないの?」
紬「そっちは澪ちゃんとりっちゃんのお家の方向だけど…」
梓「えっと、今夜はその、両親が泊まり掛けの仕事で家を空けているので…」
澪「明日は休みだし、それで有り体に言うと私の家に泊まることになってるというか…///」
紬「まあまあまあまあ!」
唯「二人でお泊まり会か〜、楽しそうでいいなあ」
律「おい待て澪、そんなこと事前に聞いてなかったぞ?」
澪「別に律に事前に言う必要はないと思うけど……」
律「いやしかしだな」
澪「梓の事情もあってだし、それに私も一度、梓と二人で過ごしたいって思ってたし…///」
梓「私もその、澪先輩とならいいなって思ってたので…///」
律「な、なんとおまいさんら…」
唯「は、はれんちなー!?」
紬「唯ちゃん、それは別の唯ちゃんの台詞よ」
唯「ありゃ?」
澪「梓、誤解を招く発言はよそう///」
梓「す、すいません、とにかくそういうわけなので唯先輩とムギ先輩とは今日はここで…」
唯「むー分かった、じゃああずにゃんもまた来週」
澪「じゃあ律もこっちだし行こっか」
律「いや〜わたしゃ今日はちょっと駅前の方うろついてから帰りますのでどうぞ梓と二人で帰ってくださいまし、おほほほ」
澪「え?」
律「じゃあ唯さんとムギ様、私らは駅前でエイティーンアイスでもかじるとでもいたしましょうか、ほっほっほ」
唯「(りっちゃんのキャラが変だけど)やったー! アイスアイス〜♪」
紬「じゃあよかったら一緒に過ごした感想、来週聞かせてね?」キラキラ
澪「か、考えとくよ……じゃあ行こうか梓?」
梓「は、はい」
-
__
澪「梓、適当な所に座ってくつろいでくれていいよ」
梓「は、はい、失礼しますっ!」
梓(ここが澪先輩のお部屋なんだ……綺麗で、それになんだかいい香りがする)クンクン
澪「梓、部屋の匂い嗅がれると何だか恥ずかしい…///」
梓「す、すいません///」
澪「ほら、座布団もあるから適当に座って」
梓「そ、その……私は」
澪「ん?」
梓「澪先輩の隣にいっても…いいですか?」
澪「あ……うん、いいよ」
梓「ありがとうございます…失礼します」ピタッ
澪「ちょっと恥ずかしいけど梓となら嬉しさの方が大きい、かな」
梓「私はこうして澪先輩と一緒にいられると嬉しいというか、気恥ずかしいというか、ドキドキするというか……」
梓「何だかいろんな感情がない交ぜになってて、自分でもよく分からない感じです」
澪「それは…他の人と接している時はそういった事にはならない?」
梓「そうですね…こういった感じになるのは澪先輩といる時だけです」
澪「そっか……」
澪(そう言われると私は……どうなんだろう?)
梓「澪先輩?」
ギュッ
梓「み、澪先輩?///」
澪(こうして梓を抱きしめてると私も梓の言った事と同じように嬉しいというか、気恥ずかしいというか)
澪(こないだと違って、胸がドキドキするというか……)
梓「澪先輩……?」
澪(心地よさも勿論あるけど、梓をちゃんと意識し始めたからなのかな……)
澪(私は……)
澪「……私、梓が好きだ」ボソッ
梓「えっ……ほ、本当ですか?」
澪「え?」
梓「ですからその今、私のこと好きって///」
澪「な……え?///」
澪(今、無意識に口に出ちゃってたのかな……ぼんやりと心に思っただけなはずなのに)
澪(でも梓が好きってことは嘘じゃ……ないと思うし)
澪(何より上手に嘘付いたり、ごまかす事が出来る程私は器用じゃないし……)
澪(そっか……なら)
-
梓「澪先輩、それで今の……」
澪「……うん、私は梓が好きだよ。ただの後輩としてじゃなくて」
梓「あ……///」
澪「梓はその、私のことどう思ってる?」
梓「……恥ずかしがりやの澪先輩の方から告白していただけるなんて、予想外でした」
澪「私もその……告白しちゃってたのは予想外だったというか///」
梓「でも嬉しいです、その、私も……」
澪「う、うん」
梓「わ、私も澪先輩のこと……すっ、すす、すっ……」
梓「す……好きですっ!」
澪「梓……///」
梓「ぷはっ、はあ、よかった……何とか、私も言えました、はあっ」
澪「ん……ありがとう梓、落ち着くまでこうしてるからゆっくり息整えて」ギュッ
梓「はあ……ありがとう、ございます……」クタッ
__
澪「……えーと梓、流石にもう落ち着いたんじゃないかな?」
梓「はい、澪先輩のおかげで落ち着きましたし……そういう仲になれましたし」ギュー
澪「そ、それでさ、もう一時間近く私に抱きつきっぱなしだからそろそろ……」
梓「嫌です、今まで甘えられなかった分を今取り返してる最中ですから」ギュー
澪「はあ、ならこれからは定期的に梓を甘えさせて上げないと後が大変だな……覚えとかないと」ナデナデ
梓「えへへ……」ゴロゴロ
澪「とはいえ、そろそろ……」
澪ママ『澪ちゃーん、梓ちゃーん、ごはんよー』
澪「……な、晩ごはんの時間だからいい加減離れなさい」グイッ
梓「あっ、もう少しだけ……」シュン
澪「もう、なら晩ごはん食べ終わった後でその……」
梓「?」
澪「一緒にお風呂入ったり一緒の布団で寝たりとか、梓とならいいかなって思ってるから」
澪「甘えるのはその時でいいんじゃない…かな///」
梓「……わ、分かりました、なら今は一旦離れますね///」パッ
澪「ん、じゃあ行こう。改めてママに梓のこと紹介しないといけないしさ」
梓「よ、よろしくお願いしますっ!」
おしまい!
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