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澪「ささやかな誕生日会、それから」
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〜N女子大寮!
律「……では最後に澪から簡単な挨拶と乾杯の一言を、どうぞ!」
澪「ええ? もう、いきなりまた……こほん」
澪「えっと、みんな今日はこうしておわ、おまつり…もとい、お集まり頂いて」
唯律紬晶菖幸((噛んだ))
澪「そしてささやかながら、私の19歳の誕生日を祝ってくれてありがとうございます」
澪「みんなには本当に感謝です、では、乾杯っ」
唯律紬晶菖幸「「かんぱいっ!」」
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律「ほら澪、せっかくのケーキなんだからもう少し食べるべきだぞ」
澪「う、うんそうだな、ありがとう」
澪(今度の朝のジョギング、少し距離増やさないとな…)
唯「澪ちゃん、このうさみみバンド付けてみてー」
澪「しょうがないな……よっと」スチャッ
唯「おおっ、やっぱり似合ってるよ〜」
澪「う、うーん…喜ぶべきなのか?」
紬「これでバニースーツとあみタイツとシルバートレイがあれば完璧なコーディネートね」
澪「…出来れば勘弁してくれ」
晶「…? なあ、今回の誕生日会、なんだか微妙にテンション低くないか?」
律「あー……やっぱり?」
晶「ああ、誕生日会なんて普通ならお前とか唯とか、誕生日の当人以上にテンション高いじゃないか」
晶「なんからしくないっていうか…」
菖「ほら、今は唯ちゃん達の後輩がセンター試験の真っ只中だから…」
幸「今はあまりテンション上げて騒げる気分じゃないってことだよ」
晶「あっ、そうだったか…なんかすまん」
澪「いや、謝ることないよ」
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澪「元はといえば、センター試験の真っ只中な時期と誕生日が重なったりしてる私が悪いんだからさ」
律「ばっか、それこそ澪が謝ることじゃねーだろ?」
澪「でも…」
唯「そうだよ、澪ちゃんの誕生日とかぶったりしてるセンターの時期が悪いんだよっ!」フンスッ
紬「ええ、私センターの時期をひっぱたいてずらしてやりたいわ!」
律「ムギ、時期をずらすのはともかくひっぱたくのは物理的に難しすぎるぞ」
紬「そ、そう?」
澪「…ふふっ」
律「おっ、ようやく笑ってくれたな」
唯「せっかくの澪ちゃんのお誕生日なんだから、やっぱり澪ちゃん自身には笑っていてくれないと」
紬「ええ、澪ちゃんの笑顔はいつでも見たいわ」
菖「うん、大人っぽく微笑むから同性から見てもちょっとドキッとしちゃうし」
幸「澪ちゃんには笑顔が似合うって、私も思うよ」
晶「…まあ、ムスッとした顔よりは笑っている方がいいぜ」
澪「ん……みんな、ありがとう」ニコッ
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澪「誕生日会も終わって部屋に戻った所でお風呂入りに行こうかな…」
晶「澪ーいるかー?」コンコン
澪「晶? 入ってきていいよ」
ガチャ
澪「あれ、晶その箱どうしたんだ?」
晶「お前宛にミクロネコヤマトの宅急便が届いてたから持ってきたんだよ、ほら」
澪「ああ、ありがとう。誰から……って!?」
晶「ああ、お前の後輩の中野梓って子からだ」
澪「梓ったらもう、今は大変な時期なのにわざわざそんな中で私に…」
晶「この間、わざわざお前が家まで受験勉強見に行ったりもした子だろ確か?」
澪「うん、梓ならわざわざ私が見に行かなくても大丈夫だっただろうけど…」
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晶「あのな、あまり私が言えた口じゃないだろうが…」
澪「え?」
晶「梓って子、大事な時期にお前の顔を見れたのがきっと何よりの力になってると思うぞ」
澪「そうかな」
晶「そうだろ、だってお前のこと…あー、その、あれだろ」
澪「?」
晶「一番好きっていうか……慕ってるんだろうからよ///」
澪「あ……うん、そうだといいな」
晶「と、とにかくそいつは渡したからな、じゃあな」
バタン
澪「とりあえず、開けてみるか」ガサガサ
澪「あっ、これは帽子か、毛糸で出来ててあったかそう……それとこれは手紙?」
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澪「手紙というよりはバースデーカードというべきかな……」ペラッ
『澪先輩、19歳のお誕生日おめでとうございます!
本当は私自身で編んだ帽子をプレゼントしたかったのですけど今年は受験で忙しくて自分で編む暇がなく、店売りのになってすいませんでした…。
私の方はセンターの時期真っ只中で毎日大変ですが、憂に一応は純も一緒ですし、後輩の菫や直の応援や先輩達の応援のメールも届いていますし。
何より澪先輩には何度か来ていただき家庭教師してもらったのできっとN女子大に合格出来るって信じてます。
これに答えられなきゃ部長じゃないです!』
澪「梓はやっぱり強いな、私なんてずっと受験前はびびってたな…」
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『今だから打ち明けますが、先輩達が卒業していく時、私は少なからず自分の境遇を憎みました。
どうして私一人だけ置いていかれるんだろう、先輩達は残される私の事なんてどうでもいいのかなって。
でも、卒業が近付いてくるに連れて少しずつ当時の先輩達の気持ちが分かってきたような気がするんです。
そして私は置いていかれたんじゃなくて、先輩達の大事な場所である軽音部を任されて、託されたってこともより強く感じています…。
待っていて下さいね、澪先輩。
合格して、菫と直に私達の大事な場所である軽音部をしっかりと託して、そしてN女子大に入学しますから。
その時は…お礼に少しはぎゅーって、抱きしめてほしいかな、なんて…。
バースデーカードのはずだったのに、なんだか普通の手紙になってしまってすいませんでした。
改めて、お誕生日おめでとうございます!また近いうちに会える日を楽しみにしています。
中野梓
PS この手紙は他の方には見せないで下さいね。』
澪「梓、ほんとにもう…ありがとう…」ポロポロ
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律「澪ー、風呂入りに行こうぜ」バタン
澪「あっ、律」
律「……って、ど、どうした? な、なんで泣いてんだ澪?」オロオロ
澪「全くもう…ノックぐらいしろよな」グイッ
律「……あ、それってもしかして梓から届いた誕生日プレゼントか?」
澪「うん」
律「あいつったら大事な時期に……けどなんかその、泣くほど嬉しかったのか?」
澪「んー……嬉しいだけじゃないけどな」
律「ん? それはまたどういう……」
澪「さ、行こっか。お風呂が冷めても嫌だしさ」
律「あ、ちょっと待ってくれよ澪ー!」
〜しばらくのち!
唯「…………」ハラハラ
澪「…………」ドキドキ
律「…………」ウロウロ
紬「…………」ジッ
ブーン・・・
唯「あっ、憂からメールがきたよ!」ピッ
律「ど、どうだ!?」
澪「な、なんかライブ前より緊張するな……」
紬「大丈夫よ、きっと……大丈夫っ」
律「それで、どうなんだ!?」
唯「…………ふぁっ、あっ」
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澪「ゆ、唯?」
唯「『番号あったよ! 私も、梓ちゃんも、純ちゃんも! みんな合格したよお姉ちゃん! やった、やったよ!!』だって!」
唯澪律紬「…………」
唯澪律紬「「いぃぃやぁぁぁっっったぁぁあぁぁぁぁぁ!!」」ワァッ
晶「なんだなんだうるさいぞお前ら、何を騒いで…」
唯「晶ちゃん、やったよ! みんな合格したよ! やったー!」ダキッ
晶「うわ抱きつくなっ! そして耳元で大声出すなやかましいっ!」
菖「い、一体どうしたの、まるでお祭り騒ぎみたいじゃない?」
幸「澪ちゃんとムギちゃんなんて涙流しながら抱擁してる…///」
澪「よかった、本当によかった…」ヒシッ
紬「うんっ、うんっ……」ヒシッ
菖「それでどうしたの? ただごとじゃないみたいだけど…」
律「私らの後輩三人が無事に全員、N女子大に合格したっていう知らせが届いたんだぜイヤッホーイ!」
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菖「そっか! やったじゃない!」
幸「じゃ、じゃあ私もいよいよ大学の先輩になるんだ……ちょっと緊張するな」
唯「ほんとに心配したよぉ、でもほんとに良かったよぉ〜」ズビー
晶「うわああ、このばか唯! 鼻水を出すなつけるな離れろってーの!」グイッ
唯「むー、こんな時なのに乱暴だなあ晶ちゃんは」
晶「誰のせいだ!」
律「唯、そんぐらいにしとけって。それに全員合格って分かったなら早く三人のとこに行こうぜ!」
澪「そうだな、梓達は合格発表のボードの前にいるだろうし…」
紬「早く梓ちゃんのこと、よくやったって褒めて抱きしめて上げたいのよね♪」
澪「うん、そうだな」
唯律晶菖幸((否定しないんだ!?))
澪「さっ行こう、早く面と向かって祝って上げたいしさ」
律「へいへい、全く梓も羨ましいなあ…」
唯「私も憂のこと面と向かって祝って上げたいから、早く行こう行こう!」
紬(うふふ、今日はまた一段と素晴らしい絡みを見れそうだわ〜)
律「よーしみんな、進めーっ!」ダッ
唯澪紬「「おーっ!!」」ダダッ
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晶「四人とも騒がしく行っちまったな……けどこいつは春からまた一段と退屈しなさそうだ」
菖「もっと言うなら楽しくなりそう、でしょ?」
幸「どんな可愛い後輩が入ってくるのか、正直わくわくするね」
晶「ん……まーなっ」
おしまいっ!
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乙
晶がいい味出してるな
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