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唯「同い年!」梓「いやまあそうですけど」

1 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:03:39 xRJoaNQ20
せんぷうきシリーズ
時期設定は梓誕と唯誕の間


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2 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:04:48 xRJoaNQ20
唯「ねえ、あずにゃん」

梓「なんですか、唯先輩」

唯「いつまでわたしに対して敬語でしゃべるの?」

梓「うっ……(密かに気にしていたことを……)ま、まあ! いずれは少しずつ……」

唯「別にもう敬語じゃなくてもいいのに〜」

梓「それは自分が許せません!」

唯「そうかなあ」

梓「そうです」


3 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:05:14 xRJoaNQ20
唯「じゃあさ、一回逆にしてみない?」

梓「逆?」

唯「わたしがあずにゃんに敬語で話して、あずにゃんはわたしにタメ口で話す! どうかな?」

梓「そ、そんなこと……」

唯「わたしとあずにゃんの仲でしょ! 気にしない気にしない」

梓「…………」

唯「それにさ、今はわたしたち、同い年でしょ?」

梓「えっ?」

唯「ほら、この前あずにゃんの誕生日だったでしょ? わたしの誕生日はあずにゃんより少し遅いからさ」

梓「あ、あー……」


4 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:06:04 xRJoaNQ20
唯「つまり! わたしの誕生日が来るまではあずにゃんと同い年なんだよ!」

梓「ま、まあ……たしかに」

唯「ってことでさ、気にしないでタメ口でもいいんだよ〜」

梓「うーん……」

唯「さあ!」

梓「……わかりました」

唯「あ、さっそく敬語」

梓「わかったよ! はあ〜……(いきなりタメ口っていっても、何て呼びかければいいのかな……)」


5 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:06:44 xRJoaNQ20
唯「あずにゃん怒ってる?」

梓「怒ってませ……ないけど、またくだらないことを思いついたんだな〜って」

唯「ひどいっ!」

梓「それに私には敬語で話すんじゃなかったの?」

唯「あずにゃん先輩厳しい……」

梓「あずにゃん先輩って……」

唯「かわいいでしょう?」

梓「うー……なんか改めて恥ずかしい気が……」

唯「ふふ。そういえばあずにゃん先輩、そろそろ買い物に行きませんか? 夕方過ぎると寒くなってしまいますから!」


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6 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:07:12 xRJoaNQ20
梓「そ、そうだね。今日の晩ご飯どうしようかなあ……」

唯「あったかいものがいいです!」

梓「それなら鍋とかかな」

唯「やった!」

梓「それじゃあ、いきましょ……いこっか!」

唯「はーい!」

梓「あっ、と……そこのカバン取って…………ゆ、唯……」

唯「わあぁっ……! かわいい、かわいい……」ギュッ

梓「……早くいこう!」

唯「わわっ! 待って、くださーい!」


7 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:09:27 xRJoaNQ20


梓「はーい、できたよー」

唯「わーい! あったかそう……」

梓「唯、手ちゃんと洗った?」

唯「もちろんですよ〜!」

梓「それならいいけど……」

唯「さあ、あずにゃん先輩も! 手を合わせて」

梓唯「いただきます」

唯「あふっ!? こえ、あふいあふい!」

梓「いきなり頬張りすぎですよ! ほら、お水飲んで……」


8 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:10:54 xRJoaNQ20
唯「ふうー……助かった〜。ありがとう、あずにゃん」

梓「もう、気をつけてくださいよ……」

唯「ごめん、ごめん……って、敬語っ!」ビシィッ

梓「あっ、えっと……火傷したらどうするの!」

唯「ごめんなさ〜い!」

梓「まったく……ふふ」

唯「えへへ。わたし、怒られてばっかだからあずにゃん先輩の方が年上みたい! ……今は同い年だけど」

梓「そう、かなあ……まだ中学生、高校生みたいって言われたりするけど……」

唯「あずにゃん先輩はわたしよりもしっかりしてますよ!」


9 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:12:11 xRJoaNQ20
梓「例えば?」

唯「そうだねえ……洗濯、料理、お掃除……」

梓「か、家事全般だね……」

唯「あとはダメなとこはダメって言ってくれるとこ!」

梓「うーん……それはまあ……そうかも……」

唯「でしょ?」

梓「けど、私は唯の方が年上だなあって思う時の方が多いかな」

唯「そうかな? どの辺が?」


10 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:14:09 xRJoaNQ20
梓「……えっと」

唯「うんうん!」

梓「……やっぱ秘密!」

唯「えーっ? そこまで言っておきながら……」

梓「またいつか話すから! 多分!」

唯「ぶーっ……」

梓「(落ち込んでる時に優しく励ましてくれたりとか、包容力のあるところとか、いつも気にかけてくれたりとか……良いところを挙げればキリがないや)」


11 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:15:36 xRJoaNQ20


梓「電気消すね」

唯「はーい……ねむねむ」

パチッ

梓「ふう……」

唯「どうでしたか、あずにゃん先輩。タメ口っていうのは」

梓「ちょっとだけ疲れる、かなあ……」

唯「疲れる?」


12 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:16:26 xRJoaNQ20
梓「何て言うか……やっぱり慣れないというか……」

唯「なるほど……」

梓「……唯は?」

唯「わたし? うーん……特に疲れはしなかったかな。あずにゃんの後輩ってのはなんだか新鮮だったかも!」

梓「そっか……」

唯「えへへ。今日も楽しかったからぐっすり眠れそうだよ」

梓「……唯、先輩」

唯「うん? どうしたの?」

梓「もうしばらく……もうしばらくだけ、敬語のままでいさせてください」


13 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:18:03 xRJoaNQ20
唯「…………」

梓「敬語使ってるからといって、決して距離を置いてるとかそういうのじゃ絶対ないので……」

唯「……わかった、わかってるよ、あずにゃん」

梓「本当ですからね! ただ、まだ心の準備ができていなくて……」

唯「じゃあその時が来るの待ってるよ!」

梓「ありがとうございます……」

唯「ゆっくりでいいんだよ。のんびり待ってるからね」

梓「はい、待っててください」

唯「じゃあ……そろそろおやすみ、あずにゃん」

梓「おやすみなさい、唯先輩」


おわり!


14 : いえーい!名無しだよん! :2014/11/30(日) 23:21:33 ILSWCxKs0
凄く良かった!乙乙!


15 : いえーい!名無しだよん! :2014/12/01(月) 11:02:38 0afaPyEoO
乙です。

相変わらず安定感のあるとても良い唯梓でした。是非これからもこのせんぷーきシリーズを続けて行ってください。


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