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澪「瞳の裏の星空」
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澪「ジー」
紬「?なあに澪ちゃん?」
澪「あ?い、いや別になんでも…」
澪(ムギって本当に綺麗だよな)
澪(フワッとした長い金髪、おっとりした性格、うっすら青が入った瞳、でも、ちょっぴり子供っぽいところがあって)
澪(まるで、物語に出てくる本当のお姫様みたいで、私の憧れそのものなんだ)
澪(…ムギに変なとこ見せちゃった…恥ずかしいな)
別の日
誰もいない部室で、私はベースの練習を一人もくもくとしていた
今日は律と唯と梓は用事があって今日は部活は休み
ムギもひょっとしたら来れないかもって言ってた
澪「…」
ムギ、来ないかな
時々ドアの方をみながら、無意識のうちにムギが来てくれることを期待してる自分がいることに気づいた
がちゃ
紬「あ、澪ちゃん」
澪「ムギ」
きっと私が犬だったら、嬉しくてシッポをブンブンふってしまっていただろう
顔の表情筋がにやけてしまわないように力んでしまって、きっと変な顔になってるだろう
紬「やっぱり来てたのね」
澪「やっぱり?」
紬「澪ちゃん、練習熱心で真面目だからきっといるだろうなって」
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"
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私が真面目?ムギそれは違うよ、ベースの練習なら家でもできるじゃないか
今ここに私がいるのは、もしかしたらムギと二人きりになれるかも、なんていうハレンチな下心があるからだよ
紬「一人で練習してる澪ちゃんにお茶を淹れなくちゃって、そう思ったの」
澪「それでわざわざきてくれたのか?」
どうしよう、嬉しすぎてもうにやけるのが我慢できない、ムギは私の本性を知らず真面目だなんて、そんな彼女を騙してるかのような罪悪感も嬉しさに押し流されてしまう
澪「あ、ありがとうムギ」
紬「うふふ、さ、席について、今お茶を淹れるから、一休みしましょう」
いつもの席について、ムギがお茶を淹れるのを待つ
澪「手伝うよ」
紬「いいからいいから♪♪♪」
ムギはいつも楽しそうに、嬉しそうにお茶を淹れる
お嬢様なのに、いつも率先して私やみんなのためにお茶を淹れる、その姿は決して空想の憧れのお姫様じゃなくって
琴吹紬という1人の優しい女の子として写って、ああ私は一人の女として彼女が好きなんだと実感する
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紬「はい、澪ちゃん」
澪「ありがとう」
紬「それと、今日のおやつはイチゴショートよ」
澪「イチゴショートか…」
紬「大丈夫よ澪ちゃん、今日くらいは」
ムギ、その今日くらいは、がダイエットの天敵なんだぞ?
といつもの私なら言うだろう
でも今日は、「今日くらい大丈夫」を選ぶ
せっかくの二人だけの時間を甘く過ごしたいから
澪「いただきます…」
紬「召し上がれ♪」
すごい美味しい…何だかんだで練習したから甘いものは身体によく染みるなあ
紬「うふふ、美味しい?」
澪「もちろんすごく美味しいよ、これどこのお店のケーキなんだ?」
紬「実はこれ、私の手作りなの…」
澪「手作り、えっ?これが?」
てっきり、どこかの有名なケーキ屋のケーキかと思ったのに…ムギってお菓子作りもできてすごいな…
紬「でも良かった、澪ちゃんに喜んでもらえて」
澪「うん、本当にプロが作ったのかと思うくらい美味しい…」
紬「あ、澪ちゃんちょっと…」
澪「…!な…にムギ?////」
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ムギが私の顔を覗きこんでる、淡いブルーの瞳が私をじっと見つめてる
その瞳とは正反対に私の顔はみるみるうちに赤くなる、自分の顔は見えないけど、きっと赤くなってるにちがいない
紬「ほら、唇にクリームが、ね?」
そう言ってムギが私の唇の横を指でなぞり、クリームがついた指を私に見せる
澪「は、恥ずかしい…」
紬「うふふ♪」
パクっ
澪「ム、ムムムムギ?な、なにして…?////」
紬「エヘヘ、美味しい♪」
それってか、かかかかかかかかかかんせtsキスというやつじゃないですか紬さん/////
澪「きゅう~////」
ばたーん
紬「きゃあー澪ちゃん大丈夫!?」
澪「う、ううん…」
なんだか良い匂いがする、柔らかくてふわふわで暖かくて、夢のなかではお花畑で寝てる夢を見た
紬「気がついた?」
!?
ムギ、あっそうか私…////
ムギが心配そうに見下ろすその顔を見た瞬間、私は全部を思い出した、て言うか私、ムギに膝枕されてる////
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紬「ごめんね澪ちゃん」
澪「何が?」
紬「私が、その…いたずらしたから、澪ちゃん恥ずかしくて倒れちゃったんでしょ?」
澪「えっ、ああ、…まあその…////」
紬「ごめんね、もうしないから私の事、嫌いにならないで?」
澪「ムギ…」
ああ、ムギ、そんな悲しそうな顔をしないで?ムギ、あなたにはいつでも笑っていてほしいの
ぽかっ
紬「あいたっ」
澪「バカムギ、私がムギの事嫌いになるわけないだろ?」
澪「むしろ好きだし、もっとして…あっ////」
し、しまった…つい口をすべらせた~~~~~~!
紬「うふふ、澪ちゃん、なにかいった?」
澪「な、何でもない…////」
紬「澪ちゃん、私、澪ちゃんの事大好きよ?」
澪「と、友達として?」
紬「ううん、女の子として…澪ちゃんは?」
澪「わ、私も…」
ムギ…ヤバい、感動して泣きそうだ、ええい、もうここまで来たら言うしかないだろ!人の字を飲み込んでる暇なんかない!
澪「私も…ムギの事大好き、女として…/////」
紬「澪ちゃん♪」
"
"
-
ガバッ
澪「わ、ムギ…////」
ムギが私に覆い被さってくる
ムギのオレンジのような甘い匂いが私を包み込む
ムギの愛しい体温が私に染み込んでくる
私はムギのたまらずムギの背中を抱き締める
こんなに愛しい気持ちは初めて
紬「澪ちゃん、私たち恋人同士よね?」
澪「う、うん////」
改めて意識すると、恥ずかしいような、むず痒いような気がする
紬「じゃあ、キスしよ?私ね、心のそこから大好きな人とキスするのが夢だったの」
澪「ごくっ」
ムギの薄いピンクの唇に、唾液で潤すように舌がペロリと這い回った
私はその舌の動きにひどく興奮して、目が離せなくなる
紬「本当に好きな人とキスするとね、まぶたの裏に満点の星空が見えるんだって」
紬「澪ちゃん、私に星空を見せて?」
澪「ムギ………んっ」
紬「んんっ!ん…」
私は自分からムギの顎を掴んでムギの唇に自分の唇を押し付ける
柔らかくて暖かくて濡れたムギに夢中で吸い付く
ムギも、私の髪をくしゃくしゃに撫でながら夢中で吸い付いてくる
すると、どうだろう、私のまぶたの裏に一面の花畑が現れる
上を見上げれば、まるでプラネタリウムを見上げてるかのような満点の星空が見えるんだ
紬『澪ちゃん』
横を見れば、ムギがいつもの優しい笑みを浮かべながら私を見つめてる
紬『ムギ…』
絡み合う指と指
交差する瞳と瞳
そして重なる唇と唇
夢中でお互いを求めあって、息苦しさからやがて離れる唇
紬『大好きよ、澪ちゃん』
澪ちゃん『私もだよ、ムギ…』
紬『あっ流れ星』
澪『本当だな………』
紬『…………』
澪『…………』
紬『なにかお願い事した?』
澪『うん、ムギも?』
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紬『うん、なんてお願いしたか言いっこしようか』
澪『うん、せーの』
澪紬『ムギ(澪ちゃん)とずっと一緒にいられますように』
澪「ムギ…」ハアハア
紬「澪ちゃん…」ハアハア
気がつけば、目の前にはお互いの愛しい恋人が息を荒げながら見つめていて
澪「…見えた?」
紬「もちろんよ、澪ちゃんも?」
澪「見えた、星空とムギと一面の花畑が」
紬「…嬉しい」
そうポツリと呟いて、ムギが私に体をあずけてくる
紬「ずっと一緒にいようね、おばあちゃんになっても」
澪「ああ、もちろんだ」
紬「約束だよ?」
澪「ああ、約束だ」
チュッ
まだちょっと早い気もするけど、私達は誓いのキスを交わした
それから、ムギとはたくさんの時を私と一緒に過ごした
どうして私の事を好きになってくれたのかを聞いてみたら、私と同じ、ある種の一目惚れらしかった
紬「澪ちゃんの黒くて長い髪に音楽に打ち込む姿勢、きれいな歌声に魅了されて、ああこれが大和撫子なんだなって思ったの」
でも私と一緒に軽音部で過ごすうちに
外からじゃ見えない私の臆病なところや恥ずかしがりを克服しようとする弱くて努力をする内面を見て
紬「私、この人を支えたいって思ったの」
私は、例え女同士でも、どんな障害があってもムギとずっと一緒にいたいと思った
こんなにも愛しいムギと一緒にいるためならどんな努力も惜しまない、そう心に決めた
終わり
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終わりです、なんか落ちが弱い気もするしいかにも男が書いた百合SS感バリバリですけど
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良い澪ムギだった
乙乙
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これスミノに忘れられてるなw
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削除依頼が出されてないだけでは
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削除依頼が出されてないだけでは
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削除依頼だしました
指摘ありがとうございます
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