唯「う〜ん…」
梓「唯先輩！！」
唯「あ、あずにゃん、心配してくれ…」
梓「謝ってください」
唯「へ？」
梓「トラックに轢かれるなんて、カゲプロのパクリです！じんさんに謝ってください！！」
唯「じ、じんさん…？」
澪「おい、どうした？」
梓「！」
唯「あ、澪ちゃーん、またトラックに轢かれちゃったよー」
澪「またか？やれやれ。早く救急車呼ばないと…」
梓「何やってるんですか、澪先輩」
澪「ん？どうした梓」
梓「今着てるのは何ですか？」
澪「何って、パーカーだけど」
梓「謝ってください！！パーカーを着るなんてカゲプロのパクリです！じんさんに謝ってください！」
澪「ちょっ、離せ！早く連絡しないと…」
唯「あずにゃんさっきからずっとこの調子なんだよ…」
"
学校！
律「唯、もう大丈夫なのか？」
唯「うん。今回も打ち所が良くて、この通りぴんぴんしてるよー」
紬「よかったー」
澪「さすが唯だな」
律「さて、ムギ、今日のお菓子は何だ？」
澪「それより先に練習しなきゃダメだろ」
紬「まあまあ、お茶しながら学園祭でやる曲でも話し合いましょう」
澪「それもそうだな」
ガラッ
唯「あ、あずにゃん」
梓「唯先輩澪先輩、じんさんに謝りましたか？」
律「は？」
紬「じんさんって誰かしら。二人とも、その人に何か失礼なことしたの？」
澪「いや、パーカー着てただけだけど…」
唯「私に至ってはトラックに轢かれたから謝れだって」
律「なんで轢かれた方が謝らなきゃいけないんだ？そのじんさんとやらに」
梓「じんさんを知らないんですか！？あの有名P、いえ、神を！」
唯「え、じんさんって神様なの？」
紬「まあまあ梓ちゃん座って。今ね、学園祭で演奏する曲を話し合ってるの」
梓「学園祭の曲ですか？それなら『カゲロウデイズ』を演奏しましょう！」
律「か、かげろうでいず？」
梓「まさか、それも知らないんですか？あの神曲を！まったく先輩たちには呆れます。今からでも一緒に聴きに行きましょう」
唯「えー、でもまだお菓子食べてないよー」
澪「せめて、練習の後にしないか？」
梓「お菓子位なんですか！それにまずやる曲を聴かないと練習できないでしょ！？」
律「もうやるの決定なのかよ」
紬「でも梓ちゃんがこんなに熱心になるってことは、きっとすごい曲じゃないかしら」
律「そうだな、まともな曲だといいんだけどな…」
澪「なんだ、カゲロウデイズってボカロか」
唯「ボーカロイドって、初音ミクとかだよね」
梓「そうです。でもカゲロウデイズをそんじょそこらのボカロ曲と一緒にしないでください。これです」
律「あ、作曲家じんだって」
ﾊﾟｰｯﾄﾄｵｯﾀﾄﾗｯｸｶﾞ♪
律「…」
紬「へえー」
澪「ひいっ」
唯「わあー」
梓「さすが、何度聞いてもかっこいいです！あ、そうだせっかくですからメカクシティアクターズのほかの曲も聴きましょう。ギターを使うのもカゲプロっぽいし、いっそカゲプロファン向けにカゲプロメドレーを演奏…」
律「い、いやな。張り切ってるところ悪いがこれは演奏できねーよ」
紬「そうね。なんだか物騒な歌詞だし」
澪「血しぶき怖い血しぶき怖い…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ
梓「な、なんですか！唯先輩ならわかってくれますよね！」
唯「私はこの曲、かっこいいと思うよー」
梓「ですよね！じゃあ…」
唯「でも学園祭で演奏する曲じゃないと思うんだ。小さい子までたくさんの人が見に来るもんだからさ。これは暇なときに演奏しようよ」
梓「そ、そんな！じゃあ人造エネミーとかメカクシコードとかならいいでしょう！とにかくカゲプロは譲れません」
律「いや、カゲプロカゲプロ言われてもわけわかんねーよ」
梓「本当に知らないんですか？アニメにもなってるのに」
唯「アニメかー。あずにゃんが勧めるんだからきっといいものだね。せっかくだから見てみるよ」
梓「見てみる、なんて簡単に言わないでください！にわかが軽いノリでカゲプロを見るのは迷惑なんです！」
唯「ご、ごめん」
律「おい梓、唯は別に悪くないだろ。誰が見ようと自由じゃんか」
紬「そうよ。見ずにどうやってカゲプロを知るの？」
梓「くっ、とにかくカゲプロを軽々しく見るのは許さないです！」
平沢家
〜カゲプロ視聴中〜
唯「おお、OPかっこいい」
唯「みんなパーカー着てる…」
視聴後
憂「お姉ちゃん、カゲプロどうだった？」
唯「うーん、はっきり言ってあんまり面白くなかったね！」
中野家
梓「あ、パーカーを着たキャラだ。許せない」カチ
梓「『カゲプロのパクリですよね。じんさんに謝ってください』と…」ｶﾀｶﾀ
澪「終戦記念日！」
梓「カゲプロの日！」
律「どうしたんだ？」ｶﾞﾁｬ
澪「律、梓を説得してくれ。今日8月15日は終戦記念日だよな」
梓「何を言ってるんですか。今日は終戦記念日なんかじゃなくカゲプロの日です」
律「カゲプロの日…？」
紬「ああ、確かにあの曲の舞台は8月15日だったわね」
梓「でしょう？だから今日はカゲプロの日です。終戦記念日なんか知りません。私は今日ツイッターで『メカクシ完了』とつぶやく予定です」
澪「やめろよそんな痛いこと。後悔するぞ！梓にとって何の日だか知らないが、世間一般では終戦記念日なんだ」
律「スト――――ップ！」
梓・澪「！」
紬「りっちゃん？」
律「今日、8月15日は終戦記念日でもカゲプロの日でもねえ！この世紀の美少女田井中律の誕生日！！の六日前だ！！」
シーン…
梓「別に澪先輩にわかってもらわなくていいです」
律「」ｼｮﾎﾞﾝ
梓「私にとって今日はカゲプロの日です。終戦記念日で死んだ奴らなんてどうでもいいです。アメリカに負けたくせに偉そうに記念日になんてしてるんじゃないです」
律「なっ」
紬「梓ちゃん！」
パンッ！
梓「な、何するんですか澪先輩！」
澪「うるさい！終戦記念日っていうのは、日本を守るために死んでいった英霊たちに追悼の意を示す日なんだよ！戦争を忘れないようにする記念日なんだ！その立派な日本人たちをバカにするのは許さない。カゲプロだか何だか知らないが、今の梓は非国民だ！」
紬「澪ちゃん…」
律（なんか澪が言うと違和感があるのはなぜだろう…）
紬「りっちゃん！」
律「おお、そうだな」
紬・律「黙とう！！」
梓「くっ」ﾌﾙﾌﾙ･･･ﾀﾞｯ!
紬「あ、梓ちゃんっ」
澪「ほっとけよ。しばらく反省させた方がいい」
律「…」
ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ…
唯「おはよー。あれ、あずにゃんは？」ｶﾞﾁｬ
律「ああ、さっき部室を飛び出していったよ」
澪「あんまりなこと言うもんで、ちょっときつく叱ったんだ」
唯「そうなんだ、じゃあ私あずにゃんを探すよ」ﾀﾞｯ
律「おい、唯っ」
"
梓（澪先輩のわからず屋！）ﾀﾀﾀ…
純「あー梓。今あずにゃん2号と散歩してるんだ」
２号「にゃーん」ｽﾘｽﾘ
梓「…」
純「2号も、梓に会えて喜んでるみたい」
梓「っ！」ｹﾞｼｯ
2号「にゃんっ！？」
純「2号ぉっ！あ、梓！？」
梓「黒猫なんてカゲプロのパクリ！カゲプロのパクリ！」ｹﾞｼｯｹﾞｼｯ
純「やめてよ梓！2号をいじめないで！」
2号「うにゃ――ん！！」ﾀﾞｯ
純「あ、2号！」
梓「待てえ、じんさんに謝れ！」ﾀﾞｯ
パ―――――――ッ！
「あずにゃん、危ない！」
ｷｷｲｰｯ！ﾄﾞﾝｯ
唯「うーん…」
梓「え、唯先輩…？」
ざわざわ…
「今女の子が猫追いかけて、トラックに轢かれそうになって」
「別の子がそれをかばって代わりに轢かれて…」
「やだ、今日8月15日だし、カゲプロのパクリ？」
「不謹慎だろバカ！」
梓「やだ、唯先輩、しっかり…」
唯「え、えへへ、ごめんねあずにゃん、またカゲプロパクっちゃって…」
唯「でもあずにゃんが無事でよかった」
梓「！」
2号「にゃあ」
唯「あ…視界が眩んできちゃった。ごめんねあずにゃん、ちょっと寝かせて…」
梓「唯先輩、死んじゃだめです！やだやだ、先輩ぃ…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
目を覚ましたのは、病院のベッドの上でした。
律「いやーどうなる事かと思ったけど」
澪「この通りまたぴんぴんしてるもんな」
和「さすが唯だわ」
唯「えっへん！」
律「でもこれで分かっただろ。唯だからよかったものの、轢かれたのが梓だったら死んでたぞ」
紬「唯ちゃんは命がけで梓ちゃんを助けたのね…」ﾎｳｯ
澪「これでもカゲプロのパクリなんて言うのか？」
梓「唯先輩…澪先輩、ムギ先輩と律先輩も、今までごめんなさい！私、カゲプロが好きなあまり、どうかしてました！」ﾍﾟｺﾘ
澪「うん、わかればいいんだよ」
梓「純もごめんね。2号には、本当にひどいことを…」
純「まあいいよ。2号も無事だったんだし」
唯「ところで、なんで澪ちゃんはあずにゃんに怒ったの？」
澪「唯、今日8月15日と言えば何の日だ？」
唯「んー、なんの日だろ。和ちゃん知ってる？」
和「与謝野晶子の『みだれ髪』発行の日ね」
律「お前いつの時代の人間だよ」
梓「またカゲプロ厨が問題行動を！カゲプロ厨って本当に迷惑ですよね。そんなだからまともなカゲプロファンが迷惑するんです」
梓「見て下さい、じんさんもカゲプロ厨には迷惑しているみたいです、可哀想に」
梓「今度の学園祭には『パーカーを着たキャラはカゲプロのパクリ』を演奏しましょう。カゲプロ厨もこれで目を覚ます筈です」
あずにゃんのカゲプロ熱はまだまだ続きそうです。
おわり！
12時半に投下したかったのに、ネカフェのバカヤロー！
それなら、「あんまり面白くなかったね！」を「うーん、よくわかんなかったよ」に差し替えればいけますか？
関係ないだろ、仮に菫ノに向かないとしても、執事に載るだけだろ
菫ノの顔色を伺って書くSSは楽しいか？
あまり菫ノにプレッシャーかけてやるなよ
頼むからそういうのやめてくれ
後生だから
しかし、最近はまとめられるのが当然になってるんだな
昔は書いたSSがまとめられたら小躍りして喜んだものだが…
ですよね、せっかちですみません
そうこう言ってるうちにまとめられました。管理人様ありがとうございます