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憂「スウィートドーナッツ」
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――私、純ちゃんの事が大好きだよ。
――ありがと、私も憂の事大好きだよ。私の大事な女房役だもんね。
――えへへ、嬉しいな。でもね、そうじゃないんだ、純ちゃん。
――そうじゃないって?
――私ね、純ちゃん、役じゃなくて本当の意味で純ちゃんの女房……お嫁さんになりたいの。
――憂が本当の意味で私のお嫁さん……って、ええっ?
――うん、そうなの。私、純ちゃんの恋人になりたいんだ。
"
"
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♯
「う、憂……」
「えへへ、純ちゃん、大好き」
純ちゃんのお部屋、私と純ちゃんは二人でくっついています。
三ヶ月前、とっても勇気を出した私の告白に、純ちゃんは頷いてくれました。
――よーし! だったら今日から憂は私のお嫁さんだからね!
顔中真っ赤にして、だけど優しくはにかんで、私を抱きしめてくれました。
その時の事は今でもはっきりと思い出せます。
大好きな純ちゃんに私の気持ちが届けられた。
純ちゃんが私の気持ちに応えてくれた。
まるで夢でも見てるみたいな気分です。
だけど夢じゃなくて、純ちゃんは現実に私の腕の中に居てくれて、それが私をとっても幸せにしてくれます。
私、今とっても幸せです!
幸せなんですけど、でも……。
「く……、くすぐったくない?」
純ちゃんが私の中で遠慮がちに呟きます。
明るくて楽しくて優しい純ちゃんがすごく自信なさそうに。
「くすぐったいけどそれが幸せだよ、純ちゃん」
私は純ちゃんに笑いかけます。
お世辞でも何でもなく、私の素直な気持ちをそのまま伝えます。
それならいいんだけどね……、って純ちゃんが消え入りそうな小さな声で呟きました。
笑顔は少しだけ戻っていましたが、やっぱりまだ不安そうです。
こんなやりとりをするのはこれでもう何回目でしょうか?
私の方から初めて抱きついた時にも純ちゃんは同じ様な事を口にしました。
私やお姉ちゃんと違って、誰かとくっつくのに慣れてないのかな?
最初はそう思っていましたが、何度も抱きつく内にそうじゃない事に私は気付きました。
一度、純ちゃんの腕の中で目蓋を閉じてみた事があります。
一緒に遊園地で遊んだ帰り、あんまり幸せだった私は純ちゃんに正面から抱きつきました。
純ちゃんも優しく私を抱きしめてくれました。
二人で見つめ合って、瞳を合わせて、胸の高鳴りを感じながら。
私は目蓋を閉じて唇を突き出しました。
今こそ純ちゃんとファーストキスを交わす一番いい時間だと思いました。
あの時に純ちゃんとキス出来ていたら、私はきっと嬉しくて泣いてしまっていたと思います。
だけど。
一分経っても、二分経っても、五分以上経っても、
純ちゃんの唇が私の唇に重なる事はありませんでした。
何か失敗しちゃったのかな……?
不安に思いながら薄目を開けてみた瞬間、私の胸は強く痛みました。
純ちゃんがとても悲しそうな顔をしていたからです。
私を優しく抱きしめてくれているのに、顔だけ不安いっぱいで、悲しそうで。
純ちゃんの顔をそうさせているのが私なんだと思うと、別の意味で泣きたくなってしまいました。
その日は結局ぎこちない雰囲気のまま帰宅する事になりました。
-
――ねえねえ、憂、来週はどこに遊びに行く?
不安を抱えたまま登校した翌日、純ちゃんが明るく言ってくれたのが救いでした。
前日の悲しそうな顔が嘘みたいな明るい純ちゃん。
私が惹かれたきっかけでもある眩しい笑顔。
それからは授業の時も、部活の時も、純ちゃんは笑顔を崩しませんでした。
私に優しい表情を見せてくれていました。
だから私はあの時の事は何かの間違いだったのだと思い込もうとしました。
遊園地で思い切り遊んでいたから、二人とも髪型とかがぐしゃぐしゃだった。
そんな状態でファーストキスを交わすのは嫌だった。
無理矢理かもしれませんが、あの時の事はそう解釈しようと思ったんです。
そうしなければ私だって不安で耐えられそうもありませんでした。
それから二回ほど、純ちゃんにファーストキスをねだりました。
目蓋を閉じて、唇を突き出して、勿論外見もしっかり整えて。
それでも純ちゃんは私と唇を重ねてはくれませんでした。
悲しそうな顔で「ちょっと調子が悪くて」って言うばかりでした。
純ちゃんは私の事が嫌いになったの?
私をお嫁さんにしたのを後悔してるの?
そう考えてしまう自分が嫌で、枕を涙で濡らしてしまった事もたくさんありました。
明るくて優しい純ちゃん。
私をお嫁さんにしてくれると言ってくれた純ちゃん。
私を幸せにしてくれた純ちゃん。
キスをしてくれない純ちゃん。
悲しそうな表情を浮かべる純ちゃん。
たくさんの純ちゃんが私の頭の中をぐるぐる回ります。
どうしたらいいのか悩んで、考えて考えて、純ちゃんの事を想い続けて。
そうして私は一つの決心をしました。
今日はその決心を持って、純ちゃんの部屋にお邪魔しています。
「ねえ、純ちゃん」
後ろから純ちゃんの肩を抱きしめます。
ふわふわした大好きな純ちゃんの髪に勇気を貰いながら、私の決心を伝えていきます。
初めて私から伝えるおねだりの言葉を。
「どうしたの、憂?」
「私、純ちゃんと……」
「私と?」
「ファーストキス……したいな」
「うっ……」
また純ちゃんが悲しそうな表情を浮かべます。
私とキスするのがそんなに悲しいの?
思わずそう訊ねてしまいそうになりましたが、どうにかその言葉を呑み込みます。
私も分かっているんです。
純ちゃんはそんな子じゃないんだって。
純ちゃんはいつだって私の事を大切にしてくれますし、本当に嫌ならちゃんと断ってくれる子なんです。
勉強とかはともかく、友達の前ではその場しのぎの嘘なんて言ったりしない。
少なくとも私の好きな純ちゃんはそういう子でした。
だから私は言葉を続けます。
答えを聞くのが怖くて胸が鼓動しても、私の大好きな純ちゃんを信じて。
「私とキスしたくないの、純ちゃん?」
「そっ、そうじゃないって!
私だって憂とファーストキスしたいよっ?
で、でも……、でもね……っ?
憂は……、憂はさ……」
純ちゃんの言葉が止まります。
その表情はやっぱり悲しそうで寂しそうで、私の胸が強くズキズキし始めました。
だけど私はこぼれそうな涙をどうにか堪えます。
泣いちゃうのは後でも出来る事ですし、今泣いちゃったらもっと辛くなるだけだと思いましたから。
-
「私が……、何なの、純ちゃん?」
「憂は……さ……」
「うん……」
「私がファーストキスの相手でいいのかなって……」
「どうして……?
私が純ちゃんとキスしたいって言ってるんだよ?」
「唯先輩とキスしたいんじゃ……って」
今にも泣き出しそうな表情で、純ちゃんが私から目を逸らします。
やっぱり……、やっぱりそうだったんだ、と私は思いました。
純ちゃんは私の事を大切にしてくれます。
私の想いを尊重してくれます。
高校生に上がって純ちゃんと仲良くなれてから、私はずっとそれを感じていました。
実を言うと私も気付いていました。
お姉ちゃんべったりな私を変だと思うクラスメイトが多い事に。
幸いそれで嫌がらせをするような子は居ませんでしたが、変わってると思われているのは間違いないみたいでした。
私はそれでも構いませんでした。
ちょっと変でも私がお姉ちゃんを大切だと思ってるのは確かですし、実際にもお姉ちゃんの傍に居られるのが幸せでしたから。
私が変わってると思われる事くらい何でもありませんでした。
だけど純ちゃんは言ってくれたんです。
「それでいいんじゃない?」って。
「お姉ちゃんを大事に想ってる事が悪いわけないよ」って。
私を見守ってくれる優しい表情で、ちょっと照れたみたいな眩しい笑顔で。
その時に気付いたんだと思います。
私は純ちゃんの事が大好きなんだって。
それは私と純ちゃんの大切な思い出です。
だけどそれが純ちゃんの迷いになってもしまったんだと思います。
純ちゃんはお姉ちゃんの事が大好きな私を、それでいいんだって思ってくれてます。
そのままの私でいいんだって言ってくれています。
だからこそ私が告白した時、いいえ、私と付き合うようになってからも迷っていたのかもしれません。
私が好きな人をお姉ちゃんだと知りながら、私と付き合うという矛盾に。
どちらも私の想いを尊重してくれているからこそ陥ってしまう、そんな矛盾。
その矛盾の原因は勿論私にありました。
言葉が足りないのもあったでしょう。
お姉ちゃんの話ばかり嬉しそうにしていたからでもあるかもしれません。
私は純ちゃんの優しさに甘え過ぎていたんだと思います。
もうきっと言葉だけでは純ちゃんの迷いを払ってあげられない。
そんな気がします。
だけどそんな堂々巡りを続けているわけにはいきませんでした。
私が辛いのも確かですけど、それよりもこれ以上純ちゃんを迷わせたくありませんから。
純ちゃんには心の底から眩しい笑顔を浮かべていてほしいですから。
私は、今日そのための決心をして、純ちゃんの部屋に来たんです。
「ねえ、純ちゃん、見てくれる?」
純ちゃんから身体を離して距離を取って、震える喉から言葉を振り絞ります。
「見る……、って何を?」
純ちゃんはまだ私から目を逸らしています。
だけど今はその方が都合がいいかも。
純ちゃんが目を逸らしている内に、私は準備を進めました。
ある程度準備が整ってから、私はもう一度純ちゃんに申し出ます。
「いいから見てほしいな」
「う……、うん……って、ええっ?」
純ちゃんが驚きの声を上げます。
それはそうかもしれません。
何故なら私がシャツをはだけておっぱいを露わにして、スカートをたくし上げていたんですから。
ブラジャーはこの時のために今日は着けて来ませんでした。
顔が火が出そうなほど熱いですし、全身も痙攣してるみたいに震えが止まりません。
おかしな事をしちゃってるって自覚もあります。
だけどこれがきっと私と純ちゃんが分かり合うために必要な事でした。
-
「な、何やってんの、憂っ?」
「え、えへへ、純ちゃんに……見てほしくて……」
「み、見るって……」
「よく見て、純ちゃん、私の下着」
「し、下着……?」
「すっごく濡れてるよね?」
「……っ!」
私の言葉に純ちゃんも首筋まで真っ赤になりました。
その可愛いツインテールが小刻みに震えています。
恥ずかしさに耐え切れなくなったのか純ちゃんが目を逸らそうとした瞬間、私は少しだけ声を強くしました。
「駄目だよ、純ちゃん」
「うっ……」
「ちゃんと見てほしいんだ。
これがね、私の純ちゃんへの正直な気持ちなんだ」
「憂の正直な気持ち……?」
「うん、私ね、純ちゃんの思う通りお姉ちゃんの事が好きだよ。
すっごく大好き!
大人になってもずっとずっと一緒に居たいくらい!
私の中のお姉ちゃんの存在はそれくらい大きいんだ。
でもね、私がこうなっちゃうのは純ちゃんだけなの。
こんなに女の子の場所がぐしょぐしょになっちゃうのは、純ちゃんの事を考えた時だけなんだよ?」
純ちゃんの唾を飲む音が聞こえます。
私も釣られて唾を飲み込みます。
純ちゃんに見られているって事実が、純ちゃんに見せてるって現実が一層私の女の子を濡らします。
それだけでもう蕩けちゃいそう……。
だけどまだ蕩けている場合ではありませんでした。
私は小さく深呼吸してから、次は純ちゃんの視線をおっぱいに誘導します。
「ほら、純ちゃん、私のおっぱいが見えるでしょ?」
「う、うん……」
「乳首の先がどうなってるか分かる……?」
「すっごく……尖ってるね……」
「うん……、これも純ちゃんの事を考えてるからなんだよ?」
「私……の……?」
「すっごく恥ずかしいけど、告白しちゃうね……?
私、純ちゃんのお嫁さんになれてから、純ちゃんの事を考えて自分で触るようになってたの。
おっぱいも、女の子の場所も、それ以外にも色んな所をね。
純ちゃんに触られたいなって思いながら、ずっと触ってたんだよ……?」
言いながら、実演するみたいに自分の乳首を弾いてみせます。
普段なんて比較出来ないくらいの刺激が全身に奔りました。
"
"
-
「んあ……っ!」
思わず声が漏れてしまいます。
ああ……、もっと見て、純ちゃん……。
私の心の声が届いたのか、純ちゃんは髪を揺らして、
私のおっぱいを、私の顔を、私の女の子を食い入るように見てくれています。
純ちゃんが見てくれているのが嬉しくて、私はおっぱいを触る方と逆の手を下着の中に滑り込ませました。
それだけで、ちゅくっ、と大きな水音が響きました。
「純ちゃん、純ちゃん、純ちゃん……っ!」
いつもしてるみたいに純ちゃんの名前を呼びながら女の子を弄ります。
その度に激しい水音が響いて、純ちゃんの部屋の布団を濡らしてしまいます。
下着全体が私のエッチな液で下半身に貼り付くのを感じました。
このまま触ってたらもうすぐイッちゃう……。
そう感じた瞬間、私はどうにか自分の指の動きを止めました。
純ちゃんに見られて絶頂に至っちゃう。
今日はそんな事のために決心したわけではありません。
純ちゃんに本当の気持ちを伝えるために、私はここに来たんですから。
「ほら、純ちゃん」
ぽーっと私の自慰に見惚れていた純ちゃんの腕を取ります。
まさか急に触られるとは思ってなかったみたいで、純ちゃんは素っ頓狂な声を上げました。
「ふえっ?
ど……、どうしたのよ憂っ?」
「純ちゃんにも触ってほしい」
「さ、触ってって言われても……、わた……私、あの……っ!」
悪いとは思いましたが、純ちゃんの言葉を無視してその腕を私の女の子の場所に導きます。
下着の間に滑り込ませた純ちゃんの手のひらの感触。
純ちゃんの手のひらが私の女の子を触ってくれている。
まるで夢のようで、それだけで私は幸せでイッてしまいそうでした。
「んんっ……、ど、どう、純ちゃん……?」
「すっごく熱い……、熱いよ、憂……!」
「えへっ、嬉しい……、ああンっ!
これはね、純ちゃんの事を……んんっ、想っての熱さなんだよ……?」
「本当に……、本当に私の事を想って……?」
「うん……っ、うん、そうだよ、純ちゃんっ!
あああああっ、私、純ちゃんの事が好きっ! 純ちゃんの事が大好きなのっ!
純ちゃんともっとこんな事がしたいのっ、ああっ、あんっ!
純ちゃんとだけ繋がりたい、お嫁さんになりたいっ、キスしたいのっ……!」
「憂っ!」
瞬間、純ちゃんが勢いよく私の唇を奪ってくれました。
ううん、それは唇だけじゃなくて激しく舌まで絡めて、燃え上がるような情熱的なキスで。
私達の激しいファーストキス……!
ああ……、ずっと求めていた純ちゃんとのキスだあ……!
そう思った瞬間に私は耐えられなくなりました。
キスをしながら激しく女の子を触ってくれている純ちゃんの姿に、全身が昂ぶっていきます。
少しだけ唇が離れた瞬間、私は思いの丈を純ちゃんにどうにか伝えます。
「イク……、イッちゃう……っ!
純ちゃんでイッちゃうううううっ!」
「ごめん、ごめんね、憂……!
これまでずっと待たせちゃってごめんね……っ!
イッて! 私でイッて!
私だって憂とキスしたい、繋がりたい、セックスしたいからああああっ!」
「う、嬉しい……! ひんっ!
嬉しいよおっ、純ちゃああああああんっ!」
「憂いいいいいいっ!」
嬌声と一緒に痙攣する私の全身。
だけどその嬌声は純ちゃんの唇と舌で止められてしまいました。
純ちゃんは私への想いを伝えてくれるつもりだったんでしょう。
お詫びのつもりもあったんでしょう。
でもそれは私の身体を余計に敏感にさせるだけでした。
絶頂に至っている時に口を塞がれると、快感が身体の中から逃げ場がなくなる。
そんな事を私は初めて知りました。
足りないよ、純ちゃん……。
もっともっと純ちゃんが欲しくなっちゃった……。
-
「ああん、純ちゃあん……」
「ごめん、今までごめんね、憂……」
気が付けば純ちゃんの瞳から涙が流れていました。
私に申し訳なく思ってくれているからなのか、
私とファーストキスが出来た事を嬉しく思ってくれているのか、
そのどちらなのかは分かりませんが、私の事を想って涙を流してくれているのは確かでした。
愛おしくなった私は純ちゃんを胸の中に抱きしめて、その柔らかい髪の毛を撫で始めました。
「私の気持ち、受け止めてくれてありがとう、純ちゃん……」
「お礼を言われるような事じゃないよ、憂……。
私が変に迷っちゃってたから、こんなに憂を追い込んじゃって……」
「いいんだよ、純ちゃん……。
それは私にも原因があるわけだし、今はもうすっごく幸せなんだもん。
だから純ちゃんはもう泣かなくてもいいんだよ?」
「う、憂だって泣いてるじゃん……!」
言われて初めて自分が泣いている事に気付きました。
勿論悲しい涙ではありません。
あの日、純ちゃんのお嫁さんになれてから、
本当の意味でもやっとお嫁さんになれた事が嬉しかったからだと思います。
私ね、本当に幸せなんだよ、純ちゃん。
その想いを込めて今度は私から純ちゃんにキスしました。
情熱的だったファーストキスとは違って、ちょっと触れるだけのセカンドキス。
それだけのキスなのに、何故だか私はファーストキスより恥ずかしくなってしまっていました。
「あの……ね、憂?」
純ちゃんがもじもじと私の胸の中で動きます。
頬を赤く染めて、何だかとても居心地が悪そうな……。
あっ、そっか。
その事に気付くと、私は何だか嬉しくなってしまいました。
私が抱きついていた時と同じ事に、きっと純ちゃんはなっているのです。
だけど私はそれに気付かないふりをする事にしました。
意地が悪いとは思うのですが、純ちゃん自身からその言葉を聞きたかったからです。
「どうしたの、純ちゃん?」
「えっと……ね?
私、憂ともっとキスしたいんだけど」
「うん、いいよ、もっとキスしよ、純ちゃん」
「それでね、キスだけじゃなくて……」
「何?」
「ううー……」
「キスする?」
「もー、憂ってばー!」
軽く叫んで私の腕から脱出すると、純ちゃんがスカートをたくし上げました。
スカートの下にあったのは可愛らしい縞々の下着。
女の子のおつゆでぐっしょりと濡れてる下着でした。
「だから憂が欲しいんだってば!
さっきも言ったでしょー!
私、憂ともっとキスしたい! 繋がりたい! セックスしたいのっ!」
「純ちゃん……っ!」
今度は私が純ちゃんに飛び掛かる番でした。
シャツを脱ぎ捨てると同時に純ちゃんの膝を掴みます。
目の前にはおつゆでぐっしょり濡れた純ちゃんの下着。
どうしようかちょっと迷いましたが、まずは下着の上から純ちゃんの女の子に口を付けました。
女の子の部分の形が下着の上からでも分かって、私のおつゆも一層溢れ出ていました。
-
「あんっ……、憂っ、憂いいいっ!」
「今度は私が気持ち良くしてあげるね?
純ちゃん、純ちゃん、純ちゃあああああんっ……!」
「ひゃんっ、ああっ、気持ち良い、気持ち良いよお、憂いいいっ!」
私は舌で下着の上を万遍なく舐め回します。
純ちゃんの下着と純ちゃんのおつゆの味に頭がクラクラしてしまいそうです。
甘い……、甘い純ちゃんの味。
勿論本当に甘いわけではありません。
女の子のおつゆはそんな味をしていません。
けれど私は純ちゃんのおつゆの味を甘く感じていました。
私の大好きな純ちゃんだから。
私を好きになってくれた純ちゃんだから。
何もかも甘く感じられるのだと思います。
「意地悪しないでよお、憂ぃ……」
「?」
「直接……、ひんっ、直接舐めてよお……!」
意地悪していたつもりではありませんでしたが、純ちゃんがそう言うのなら意地悪だったのかもしれません。
私は頷いてから純ちゃんの下着を足から抜いていきます。
ついでにシャツを脱がせてあげてからブラジャーを外すと、
生まれたままの可愛らしい姿の純ちゃんが私の目の前に現れました。
いいえ、正確には髪を結んでいるから、ちょっとだけ違うかもしれません。
私のその視線に気付いたのか、純ちゃんが軽く自分の髪を掴みました。
「髪……、下ろす?」
「いいの、純ちゃん?」
確か前に髪を下ろした姿は家族以外には見られたくないと言っていたはずです。
私も家族の前以外では髪を下ろしませんから、純ちゃんのその気持ちはよく分かります。
だけど純ちゃんは微笑んで言ってくれました。
「だって憂は私のお嫁さんでしょ?」
「純ちゃん……!」
感極まった私はまた泣いてしまいそうになってしまいました。
純ちゃんのお嫁さんになれた私。
純ちゃんはその証拠を示そうとしてくれているんだ……。
どうしよう……、すっごく嬉しいよ、純ちゃん……!
だけど今はそれだけで十分でした。
「今日はそのままでいいよ、純ちゃん」
「いいの?」
純ちゃんはちょっと残念そうでしたが、純ちゃんを残念がらせるつもりなんて勿論ありません。
見つめ合って軽く唇を重ねてから、私は純ちゃんに微笑み掛けます。
「今日はいつもの純ちゃんとセッ……セックスしたいな。
私もいつもの私のままで純ちゃんにしてほしいの。
髪を下ろした家族としてのセックスはまたいつでも出来る……よね?」
「うん、そうだね。いつでも出来るよね。
それじゃあ今日はいつもの私達でしちゃおっか?」
「うんっ!」
「っと、その前に……」
「何? ……って、きゃっ」
私が軽く悲鳴を上げたのは、純ちゃんが私の女の子の場所の下に顔を潜らせたからでした。
私の目の前には純ちゃんの女の子があって、純ちゃんの目の前には私の女の子がある……。
そんなエッチな体位になってしまっていたからです。
この体位はひょっとして……。
-
「ねえ憂、この体位、何て言うか知ってる?」
「えっ……と……」
知ってはいました。
純ちゃんとこうしたいなっていつも想像していた体位でしたから。
二人で愛しさを存分に伝え合える体位でしたから。
だけどそれを平然と言えるほど、私はまだ恥ずかしさに慣れていません。
「えへへ、シックスナインって言うんだよ」
「えっ、ひゃあんっ!」
その名前を言うが早いか、私の女の子を純ちゃんの指が触り始めました。
いつもの明るく元気な雰囲気とは違って繊細で優しい純ちゃんの指使い。
だけどそれも私の好きな純ちゃんの姿でした。
「あっ、ああっ……!
純ちゃん……、純ちゃん……っ!」
「んふふー、ここがぐしょぐしょだよ、憂ー。
やっぱり憂はエッチな事も呑み込みが早いんだねー?」
「そ、そんな事無いよお……、やぁん……」
私が喘いでいる間にも純ちゃんは指の動きを止めません。
周りや二つの穴を存分に舐められたかと思うと、急にお豆に吸いつかれました。
まるで電流が流れたみたいな感覚。
このまま純ちゃんの指と舌の動きに甘えていたい気持ちもありました。
けれど私はもう決めているんです。
純ちゃんの優しさに甘えているのはやめようって。
それはセックスの時にだって同じです。
「あっ……、憂っ……!」
純ちゃんの舌の動きを女の子に感じながら、私も純ちゃんの女の子を指で弾きます。
いいえ、奏でます。
純ちゃんは気付いているでしょうか?
この指の動きは、軽音部に入部したての頃に純ちゃんに習った指使いです。
勿論セックスではなくギター演奏の指使いではありますが。
でもそれが私と純ちゃんの絆でもありました。
私は純ちゃんの事が大好きです。
抱きついてる時じゃなくても、キスしている時じゃなくても、
純ちゃんと居られる全部の時間を、嬉しく思っています。幸せに思っています。
だから全部の時間と全部の幸せを純ちゃんに伝えます。
私は幸せだよ、って。
私に出来る全部を全身で表現して。
「憂がそう来るなら……!」
「ひゃあんっ!」
私の考えを読み取ってくれたんだと思います。
今度は純ちゃんが私のお豆をリズミカルに奏でてくれました。
これは純ちゃんが私の手を取って教えてくれたテクニックです。
「あっ、あんっ、ああああああっ!」
「憂っ、憂っ!
好きだよ、憂っ!」
「私も……、私も大好きだよ、純ちゃん……っ!」
「あんっ、ああんっ、憂は私のお嫁さんだからねっ!
これからもお嫁さんっぽく気持ち良くしてあげるから覚悟しててよねっ!
何万回だってイかせてあげるんだからっ!」
「嬉しい……、嬉しいよお、純ちゃんっ!
んあああああああっ!
イッちゃううううううっ!」
舐めて、弾いて、吸い付いて。
私達のビートをリズミカルに指と舌に乗せて、幸せの渦に呑み込まれていきます。
まるで二人が蕩けて、一つになっていくみたいで……。
私と純ちゃんがお互いの女の子のお豆を舐めた瞬間、その時は訪れました。
「純ちゃん純ちゃん純ちゃああああああああんっ!」
「憂っ、憂っ、憂いいいいいいいいいっ!」
一際激しい嬌声と、一際激しい女の子のおつゆ。
私達は全身を痙攣させて、布団の上にぐったりと倒れました。
幸せでふわふわした気分を感じながら、
また私達は唇を重ねて、今度こそ何の遠慮もなく激しく舌を絡め合ったのでした。
-
♯
全部の行為が終わった後、私達は裸のままで布団に包まっていました。
純ちゃんが私の肩を優しく抱いてくれています。
「待たせちゃってごめんね、憂」
「ううん、私こそ言葉が足りなくてごめんね、純ちゃん」
「しっかし、あれこれ悩むなんて私のキャラじゃなかったよねー……。
いつもの私なら憂に直接聞いてお悩み解決のはずだったのに……。
あー……、今更だけど情けない……!」
「情けなくなんかないよ、純ちゃん」
「……そう?」
「うんっ、だってそれは本当に真剣に純ちゃんが私の事を考えてくれたって事なんだもん。
情けないなんて、そんな事あるはずないよ」
「そっか……、そうだといいな……」
「純ちゃんは後悔してる?」
「ちょっとはしてるけど、でも悩んでるのなんて私らしくないもんね。
終わりよければそれでよしって事で、前向きに行っちゃう事にする」
「あははっ。
うんっ、私、そんな純ちゃんが好きだよ」
「ありがと」
「あ、でも、もしまだ後悔してるんだったら、一つだけおねだりしていいかな?
それで全部おしまいって事にしよ?」
「なるほど、その方がいいかもね。
よーし、何でもしてあげるから自由におねだりしちゃえー」
「じゃあね……、これから純ちゃんと……、家族のセックスしたいな」
「っ!」
「駄目……?」
「もー、憂ってばー!
どんだけ私をドキドキさせるんだ、このお嫁さんは!」
言い様、髪を下ろして私の唇を奪ってくれる純ちゃん。
私も髪を下ろして、家族としてのセックスの前に舌を激しく絡めます。
私の事を思って、私のために悩んで、私をお嫁さんにしてくれた純ちゃん。
本当にありがとう。
大好きだよ……!
これからずっと甘くて楽しい毎日を過ごしていこうね……!
幸せな気持ちの中、私は強く強くそう思ったのでした。
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U。・ェ・。Uノ~オワリデス
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後出しのように言われるかもしれんが、憂純はベストカプのひとつではないかと思うんだ。
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うわなにこれ
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もしかして69をドーナッツに例えたのか
"
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