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アニメキャラ・バトルロワイアル4th part4
47
:
目覚めたその部分
◆WqZH3L6gH6
:2017/05/06(土) 17:10:21 ID:bWFb0ZGY0
今、自身にも所持品にも生命繊維がある。それを使って修繕できないだろうかと彼女は考え、裁縫道具を見つけるべく物色を始めた。
「……………………………………チッ!!」
見つからなかった。
もっとも仮にあったとして神衣を修繕できる道具はおいそれとして存在しないが。
「……クソッ」
他に方法はないかと考える内に縫の顔が浮かび、思わず流子は吐き捨てる。
針目縫なら純潔の修繕も可能かも知れないが、先にこちらが敵対行動を取ったので後の祭だ。
流子は手が出るよりも気が滅入り、思わず仰向けに転がった。
「……」
天井を見る。何の変哲もない、きれいな天井。
すぐに起き上がり追跡を再会する気も何故か起こらず、疲労ともどかしさが胸中を廻る。
首を横に向けると小綺麗な壁と家具が見える。
流子の耳に砂が混じるような音が聞こえた。何度も何度も。
夜の帳が降りるように流子の意識は落ちていく。
それを拙いと思い流子はしばし考えた。彼女はひと声かけた。
「純潔、見張ってくれ」
ここに来て初めて己の神衣に話しかけた流子は瞼を落とし眠りに着いた。
アイツん家と違ってきれいな家だなと思いながら。
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いつか見た光景がそこにはあった。もう何年も前の事のように思える。
明らかなボロ家の中で4人と1匹の家族が少女に対し土下座をしている。
それはもうすがすがしいまでのあやまりっぷりだ。
少女は彼女等を切り捨てようかと思った。もう自分は人ではないから。
でも口に出た言葉はあの時と同じものだった。
「今度あんなことしたら容赦しないよ」
少女は苦笑いで応えている、一家は「ははー」と応えると顔を上げ夕食に取り掛かる。
ひとりを除いて一家はあの時と変わらなかった。
「……」
少女は胸のむかつきを覚えつつ何の拒絶の言葉も出せないでいる。
――堂々巡り。そんな単語が脳裏に浮かんだ。
思えばあの時も自分が強く出られなかったからあの一家は暴走した。
今はさっさと切り捨てればいいと思っているのに、自分はそれができないでいる。
おかしい。何でだ? これではこれまでと同じじゃねえか……。
少女は顔をしかめつつ思わずアイツの姿を探す。
「?!」
少女は一瞬アイツの姿を見た。だが次の瞬間掻き消えるようにいなくなった。
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