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ニコニコ動画バトルロワイアルγsm3

72 ◆czaE8Nntlw:2013/06/20(木) 21:04:01 ID:qZ0/4aSE0



一方、その少年は思いもよらぬ成果に気を良くしていた。
手に入れた電光戦車と外部AI。
電光戦車は自律機能が省略されているらしく単体で使用は出来ないようだが、外部AIなるパーツを取り付けることで稼働するらしい。
問題はその外部AIが機能を果たさないことだが、これについては元の持ち主から訊けばいい。

「おい」

気を失ったままの海東を蹴り起こす。
いくら体が縮んでいようが、相手は武器の無い怪我人だ。その気になればすぐに殺せる。

「……こんな子供が何の…っがあ!!」
「一つ質問だ。この外部AIはどうやって起動する」

悪態をつく海東の腕を踏みつけ尋問する。
海東は必死に暴れているが、その力はムラクモからしてみれば微々たるものだった。

「…何に、使うつもりだ。あの戦車は俺の…」
「質問をしているのは私だ。無駄口を利くな」

ムラクモの小さな足が海東の胸を踏みつける。
ごり、という音を響かせて肋骨が数本へし折れる。

「ぐわあぁぁ!!くそっ…外部AIは四時間に一度しか使えないんだ。また四時間後まで待つんだな」

海東は呼吸を荒げながらムラクモを睨み付け、少し笑う。
ムラクモはその笑顔にも、睨み付ける瞳にも反応せず、一片の感情も含まずに言った。

「そうか。ではな」

言って、海東へ電光弾を放つ。
たかが凡人風情に遅れを取るような雑魚を生かしておく理由は無い。
最も、強者であったとしてもどの道生かしておくつもりはないが。
海東の小さな叫び声を背中で聞きながら、ムラクモは歩き出した。



◆◆◆


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