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NT受けonly小説

1イル:2014/05/03(土) 23:37:42 ID:???
初めまして、イルと申します。

NT受けスレでお世話になってましたが、この度初スレを立ち上げました。
相変わらずの駄文&遅筆ですので、生暖かい目で見守って頂けたら幸いです。

名前表記は伏字アルファベットです。
分かりにくいとは思いますが、危ないジャンルですのでご理解お願います。

また、複数のシリーズ物&短編が入り混じる為見にくくなります。
CPはNT受けしかございません。
ほぼほぼ、omiNTになるかと思われます。


至らぬ部分も多々ありますが、宜しくお願いします。

24イル:2014/05/11(日) 23:24:29 ID:???
>>23

こんばんは。
お褒めのお言葉頂き有難うございますヽ(*´∀`)ノ
omi氏とNTさんの雰囲気を少しでも感じて頂けた様で幸いです。
本当はラブラブな感じで書きたいんですが、つい重苦しくなっちゃうんですよね。
まぁ、虐めたくなるNTさんが悪いんですけどね←
ノロノロ更新ではありますが、これからも気長にお付き合いお願いします♪

25イル:2014/05/18(日) 22:29:58 ID:???
学パロ ⑦





「先生、この間は驚かせてごめんなさい」

体育の授業が終わり、職員室へ戻ろうとしていたNTにiwtが声を掛ける。
iwtの声に体を震わせたNTだったが、逃げる訳にも行かず後ろを振り向く事無く小さく口を開いた。


「俺の方こそ…噛んだりして、悪かった……」


好きでもない人間に突然キスされて抵抗するのは当然の事なのに、自らを責める様に謝るNT。
そんな姿にiwtは少しばかり心が痛んだが、せっかくのチャンスを逃す理由など無いiwtは続ける。


「けど、NT先生が好きだって事は信じて下さい」
「iwt……」

思わず振り返るとそこには真っ直ぐNTを見つめるiwtが立っていた。


「今すぐじゃなくてもいいです。先生が俺の事好きだって思える時が来たら答えて下さい」
「………」
「NT先生に俺の事知って欲しいんです。俺もNT先生の事もっと知りたいんです」


真摯に訴えるiwtに、NTも少しだけiwtを受け入れられる様な気がした。






それからというもの、iwtは時間を見つけてはNTの元にやって来てNTに付いて回った。
それは今までtskのしてきた事だった。

特定の誰かと一緒に居る事が少ないiwtが常に誰かと居るだけでも注目の的だが、それが教師ともなれば更に周囲の注目度は上がる。
周囲の目にNTは困惑していたが、まるで自らの行為を償う様にNTに寄り添うiwtをNTも拒む事が出来ずに居た。


しかし、それも時間が経てばNTも周囲も慣れるもので、次第にNTの隣にiwtが居る事が当たり前になっていた。






そして、iwtがNTの隣を独占する様になってから、tskはまるで何かに取り憑かれた様にサッカーに打ち込んでいた。
部員達は大会前だからと気にする事もなかったが、親友であるimicにはそれが普通では無い様に思えた。




「omi、何かあった?」

互いの部活が終わり、暗くなった帰り道を並び歩くtskに気になっていた事をぶつけた。


「別に……」
「ふ〜ん」

何となく予想していた答えにimicも相槌を打つしか出来なかった。

普段は感じない気まずい沈黙が二人を包む。
時折横を追い越していく車だけが、二人を明るく照らした。





分かれ道に差し掛かった時に沈黙を破る様にimicが口を開いた。

「じゃあさ……NT先生と何かあった?」


imicの言葉にtskの歩みが少しだけ緩やかになる。


「最近、先生と喋ってるの見ないからさ」

tskのスピードに合わせる様に歩幅を狭めながら言葉を続ける。

「先生もomiじゃなくてiwtと一緒にいるし、喧嘩でもしたのかな〜って」
「なんでもねぇよ。気にしすぎだろ」


耐え切れなくなったtskは、言葉を吐き捨てるとimicに別れも告げずに暗がりの細道に去って行ってしまった。
imicは追いかける事も出来ず、自らの言葉を後悔しながらも小さくなっていくtskの背中を見送るしか出来なかった。










「喧嘩なんかじゃねぇよ……」


imicから見えなくなる所まで歩いてきたtskは苦々しく呟いた。

言葉の通り喧嘩をした訳では無い。
喧嘩する事すら出来ない状況と言った方が正解だった。

あの日、屋上で言われたiwtの言葉が頭を支配し、NTに今まで通り接する事がtskには出来なくなっていたのだ。
結局は生徒である事を利用し、NTに好意を押し付けていた事を認めざる得ない状況になっていた。



「どうしたらいいんだよ……」



消える事の無い想いと決して応えてくれない相手に、tskの心は壊れそうだった。

どんなに大人ぶった所で所詮は17歳の高校生である事に変わりない。
大した人生経験も無い高校生が、教師でましてや同性に恋をした時点で高過ぎるハードルであった事を今更ながら思い知ったtskであった。

26イル:2014/05/18(日) 22:30:57 ID:???












翌日、親友のimicにも心配をかけてる事を思い知ったtskは、ある覚悟を決めて職員室のドアの前に立っていた。


「失礼します。NT先生、お時間いいですか」
「tsk……」


突然の訪問にNTは手に持っていたファイルを落としそうになったが、他の教師も居る手前必死に平静を装った。

「先生、グランドの事で相談があるんですけど。来てもらっていいですか」
「あっ、うん……」

周りは二人に注目していないのにNTは二人の関係を知られる気がして、tskと一緒に足早に職員室を後にした。









グランドへと続く渡り廊下をtskの後に付いて歩いていると、いきなりtskの足が止まりNTは思わずぶつかりそうになった。

だが、tskはそんなNTを気に留める事無く、体をNTの方へ向けるとNTが予想していない事を喋り始めた。



「iwtと仲良いんですね」
「えっ…そうかな……」

NTの顔が一瞬にして強張る。
しかし、tskは構わずに続ける。


「iwtは俺と違って優しいんでしょうね」
「何言ってんの?」
「良く一緒に笑ってるじゃないですか」
「それは……」


iwtと一緒にいる所をtskに見られていたのを知ったNTは何故か心が軋むのを感じた。
自分の意思とは関係なくこみ上げてくる涙がNTの黒目がちな瞳を濡らす。

そんな今にも泣き出しそうになるNTの顔を見ない様に、tskは突き放す様に最後の言葉を放った。


「今まで迷惑かけました。すいませんでした」
「tsk……」


そう深く頭を下げると、tskはNTを置いて渡り廊下を一人で歩いて行ってしまった。








「なんだよ…。なんなんだよ……」


暫く呆然としていたNTが事態を少しずつ把握する。

tskの突然の謝罪と理不尽さに堪えきれなくなった涙が次々と頬を零れ落ちていく。
けれど、涙は拭っても止まる事は無くNTを底の無い暗闇へと突き落とした。






「先生、大丈夫ですか?」
「………iwt」






続く……

27名無しさん:2014/05/20(火) 04:10:29 ID:???
イルさま更新ありがとうございます!
iwtの逆境すら次の駒に変えてしまう強かさに、tskもNTも見事にやられてますね…
押しに弱くて、純粋なNTの心には、あくまで真摯に、慎重に迫ってみせるし、
tskには直接的にも、NTの様子からも、深いダメージを与えた。
今までのtskの全てを一瞬にして打ち砕き、あっという間にとってかわったiwt恐ろしい…!!
im、何も考えてないようで←親友tskの変化にちゃんと気づいてたんだ…
とは言っても、本当にtskとNTの間で喧嘩なんかがあったわけではなくて、
それなのにこんなにも開いた距離…tskが追いかけていないとNTは遠くにいるままのようで…
強引に隣にいたtskが、いつの間にかNTの中でただの生徒ではなくなって、
その唇や向けられる好意に嫌悪感もなくて、iwtの事を知られることも別れも心を掻き乱すのに、
その涙に特別な感情がありそうなことは、NTはまだ気づくことはないのでしょうね…
いつだって身勝手なtskに振り回されて、でもその身を焦がすような熱に溶かされて、
なのに勝手に去っていく彼を止めることすらできず涙するNTにたまらなくきゅぅんとした、まみでした///

28名無しさん:2014/05/22(木) 21:16:16 ID:???
イル様
ついにtskが別れを告げてしまいましたか…
2人の関係がバレるのを気にしてたってことは、iwtの存在は増えたけど
NTの中でtskとの関係は変わってないままのつもりだったのかな…
iwtとのことがあってから今まで以上にtskから逃げてきたけれど
tskのほうから距離を開けられるなんて全く想像もしてなかったんでしょうね
どうなってしまうのか、気になります!

29イル:2014/05/22(木) 22:56:25 ID:???
まみ様

いつも感想ありがとうございますo(^▽^)o
学パロ、一体どうなっちゃうんでしょうか←
書いてる自分がどうやって最後まで持ってくか悩みまくってる次第です(大汗)
rj、考えてない様で意外と見てるんですよ(笑)
単に鈍感なrjにすら気付かれるくらいtskが余裕無いのか…。
好き勝手やってるつもりで実はtskも必死だったって事が少しでも伝われば嬉しいです。
そして、iwtは押してダメなら引いてみな作戦実行中です(。-∀-)
tskと違って本当に引いたりはしてないので、今はiwtが一歩リードですかね。
NTもようやくtskへの想いに気付いたかな〜って所なんで、もう少し可哀想なNT先生にお付き合い下さいませ♪


>>28

tskが遂に決断しちゃいました(>_<)
いつもイケイケドンドン(笑)なtskだっただけにNTも衝撃的だったかなと。
ただ、本心からの別れではないのでtskも苦悩する事になりますけどね。
二人の隙を狙ってiwtがどれだけ迫れるか頑張って書いていきたいと思いますので、また読んで頂けると幸せですヽ(・∀・)ノ

30イル:2014/06/08(日) 23:55:57 ID:???
櫻パロ ② omi×NT


>>15 櫻パロの昔話です omi×NT




村外れにある村長の屋敷。

村長を前に口を固く結び、冷たい床の上に正座しているのはrjとhromの二人。
十五となった二人は、大きな覚悟と決意を持って村長を見据えていた。



「お前達を桜守護の任に命ずる」


村長の凛とした声が屋敷に響き渡った。








「じっちゃん、話しなげぇ〜。腹減って来たし」

たった今、人生を決定付ける宣告を受けたばかりだというのに、緊張感の無いrjにhromは呆れた。

同い年の二人は常に比較されて育ってきた。
それにも関わらず敵対する事なく成長出来たのは、rjの真っ直ぐな心のお陰だとhromは口には出さないが感謝していた。



他愛ない会話をしながら道を歩いていると、hromが突如足を止めrjに別れを告げた。


「道場寄ってから帰るから」
「そっか、じゃあ」


rjは右手を上げると田んぼのあぜ道を歩いて帰って行った。
hromはその背中を見送ると、一人道場へと向かった。





村長の屋敷同様、人目につかぬ林の中にある道場に辿り着いたhromの目に飛び込んできたのは一心不乱に木刀を振るNT。
その姿に見入っていると、視線に気付いたNTが手を止めhromの方を見た。

hromは高まる鼓動を抑えながら、NTに軽く頭を下げる。
そんなhromの姿にNTは笑みを浮かべるとhromを中へと呼び寄せた。



「NTさん、rjと俺が桜の守護人に選ばれました」
「hromも遂に守護人か、おめでとう」

道場に入るなり、守護人として先輩でもあるNTに自らも同じ立場になる事を報告する。
NTは祝福の声を掛けると木刀を片付ける為にhromに背を向けた。

開け放たれた戸から吹き込んでくる春風がNTの切り揃えられた髪を揺らす。
hromは揺れる髪を見つめながら、NTへの想いを巡らせていた。
兄弟の様に育ってきたNTに兄弟以上の感情を覚えたのは何時からだなんて忘れてしまった。

今でこそhromの方が背格好も大きくなり、子供の頃みたいにじゃれつく事も無くなったが、NTに対する想いは成長と共に膨らみ続けた。



「NTさん、あの約束覚えてますか。俺が桜を守る人間に選ばれたら…」
「約束……?」


NTが振り返る。
その顔はhromの言葉を初めて聞いたかの様な表情をしていた。

hromはずるいと思った。

十五になったばかりの少年が、桜の守護人に命ぜらる以上に覚悟を決めて伝えた想い。


「俺がNTさんを好きだって。守護人に選ばれたらNTさんを抱くって」
「約束は無効」


hromの言葉を遮る様にNTが口を開く。


「何言ってんの?NTさん」


予想もしない言葉にhromが声を上げる。
しかし、NTは再びhromに背を向け木刀の手入れを始めた。

「だって、hromとrjが選ばれる事なんて分かりきってた事だろ」
「なら、なんであの時言わなかったんだよ!」


NTの腕を掴み強引にこちらを向かせる。
hromが告白した時、NTは拒絶する事無くhromが番人に選ばれる事を楽しみにしていたのだった。


「人の気持ち弄んだだけかよ!」

普段感情を顕にしないhromにNTも一瞬驚いた様子を見せたが、すぐにいつもの顔に戻る。


「弄んでなんかない。けど、あんなに苦しそうに話す奴を突き放す程、俺も子供じゃないよ」


hromは目の前が真っ暗になるのを感じた。
結局は自らが子供過ぎた事を突きつけられたのだった。

NTは決してhromの想いを受け入れた訳ではなく、hromを傷付けぬ様に対応していただけであった。



「hrom、俺達は命を懸けて桜と村人を守っていかなきゃいけないんだよ」



力強く、そして優しくhromに告げるとNTは道場から出て行った。





「俺は桜なんかより、あんたの方が……」


頬を伝う涙が傷だらけの床板に零れ落ちた……――――

31イル:2014/06/08(日) 23:57:38 ID:???




hromとrjが正式に桜の守護人として、村人に伝えられたのはそれから十日後の事だった。
本物の刀を手にしたrjが嬉しそうに皆と話している傍らで、hromはあれから会っていないNTの事を考えていた。


三年前、同じ様に桜の守護人に選ばれたNTは幼い顔立ちに真新しい刀を持ち、村人から祝福を受けていた。
rjと連れ立ってNTを祝福しに訪れた筈のhromはその輪に入る事が出来なかった。

昨日まで周りの子供達同様に遊んでいたNTが手の届かない所へ行ってしまった気がした。
そして早くNTの位置へ自らも行きたいと強く思った。

刀を見つめながらようやくNTと肩を並べる事が出来たのだと実感すると同時に、NTのあの言葉通りに生きていかねばいけない事を痛感した。







村を挙げた盛大なお祝いが終わり、hromが母屋から離れた自室で床に就こうとした時だった、外から小さな声が聞こえてきたのは。


「hrom、起きてる?」
「NT……さん」



hromが慌てて戸を開けると、そこには祝いの席には姿を見せなかったNTが血に塗れた刀を手に立っていた。

その光景に思わずhromは息を飲んだが、すぐに裸足のまま外へ出ると井戸から水を汲み上げNTの手に付いた血を洗い流した。
春先の水は更に体を冷たくさせたが、hromはNTの手を汚している誰の物かも分からない血を一刻も早く消し去りたかった。
NTは何も言わずに黙ってhromの好きな様にさせた。

血を洗い流す事だけを考えていたhromが、NTの着物を大いに濡らしてしまったのに気付いたのはもう少し後の事だった。








「桜を守る為には人を殺す事なんて当然だと思ってた。なのに、この頃本当にこれでいいのかって思えてくるんだ」


濡れてしまった着物の代わりを持って、部屋に戻ってきたhromにNTは唐突に話し始めた。

畳の上に座り込み、自らの手を血で染めた相手を思い出しているのだろう。
人を斬るなんて苦しみは、本物の刀を今日初めて持ったhromには想像すら出来ない。
hromはどうしたらいいのか分からず、着物を持ったままNTの話を聞く他無かった。


「hrom、本当はhromの気持ちに応えたかった」
「え……」


立ったまま話を聞いていたhromを見上げ、NTが打ち明ける。


「けど、受け入れたら守護人である前に一人の人間である事を選んでしまう気がするから」
「どういう事?」


突然の展開にhromの思考が追いつかない。
NTはhromの想いには応えないと言った筈だ。
それが、本当は自らもhromが好きだったと言うのだろうか。


「守護人として生きるのを決めたのに、hromを好きだって認めたら人なんて斬れなくなる」
「だってこの前は……」

上手く言葉が出て来ない。
NTの言葉が本心ならば、すぐにでもその体に触れたいと思うのに、hromはまた拒絶されたらと思うと踏み出せない。


「怖かった。守護人として生きれなくなるのが。hromに寄りかかってしまうのが……」
「NT…さん……」
「それなのに、人を斬った瞬間に思い浮かんだのは、hromの顔だった」


hromはNTの前に膝をつき、恐る恐るNTの手に触れた。
そして、その手は振り払われる事無くhromの手を握り返した。


「NTさん、いいの…?」

怖々と尋ねるhromにNTは静かに頷く。
hromは一度唾を飲み込むと、NTの唇に自らの乾いた唇を重ねた。

32イル:2014/06/08(日) 23:59:41 ID:???


ただ触れるだけの口付けだったが、想いを積み重ねてきたhromを少年から男にするには充分だった。
触れるだけの口付けは次第に深くなり、そのまま布団の上へと二人で倒れ込む。

NTを組み敷いたはいいが、子供の頃からNT以外目もくれずに育ってきたhromは体の交わりを経験した事など無い。
また、自身は全てNTが初めてだが、NTは違うかもしれないという不安が突如襲い動きが止まる。
万一にでもNTの体が他の人間に穢されていたらと想像しただけで、NTを神聖な者の様に想い生きてきたhromは気がおかしくなってしまいそうだった。



「hromだけだから……」
「NTさん」

不安を感じとったのか、NTが安心させる様に微笑む。

hromは戸惑いながらも小さく頷き、淡い明かりの元にNTの素肌を晒した。
その肌は何度も夢で見た物よりずっと白く、濡れてもいないのに煌めいてる様にさえ思えた。
hromの手は鎖骨を撫でるとそのまま薄く色付いた胸の飾りに辿り着く。
微かに触れただけなのに体を跳ねさせるNTに、hromの心は振り切れた。







「はぁはぁ、hrom……!!」
「NTさん、気持ち良かった?」


NTの物を握るhromの手が白濁の液で染まる。

それが何を意味してるのかはhromにだって簡単に理解出来る。
NTがhromの手によって、快楽を得た事を証明していた。



時間を掛けてNTの体を征服したいという思いとは裏腹に、hromの手は臀部へと滑って行きNTの秘部を探るが思う様に指が進まない。
乏しい知識を引き出しながら部屋を見渡せば、椿油の入った瓶が目に入った。

hromは瓶を手に取ると掌に油を垂らし温めると、今一度侵入を試みた。


「くっ、うぅ……」
「痛い?NTさん?」

NTの反応を見ながら少しずつ中を解していく。
常に鍛錬しているNTといえど経験した事の無い痛みに苦痛の声が出るが、油によって滑りが良くなった指はNTの中へとゆっくりだが確実に侵入していった。

指が一本、二本と増えていくにつれ、NTの口から苦痛では無い熱情を帯びた声が上がる様になったのを見計らい、hromは自らの着物に手を掛けた。
着物を押し上げていた自身を取り出せば、hromすらも驚く程の興奮を示していた。


「hromも、興奮…してるんだ」
「あっ、NTさん……!」

肘をつき上半身を起こしたNTがhromの物に触れる。
予想していない事態に慌ててhromがNTの手から逃れようとするが、NTが構わずに根元から先端に向かって手を滑らせるとその小さな手に収まりきらぬ程の精液が溢れた。


「はぁはぁ…NTさん、ごめん」
「どうして、謝んの?俺だってhromの事好きなんだから」


優しく微笑むNTに敵わないと悟ったhromは人知れず白旗を上げた。

33イル:2014/06/09(月) 00:01:12 ID:???



体を今一度布団の上に押し倒すと、激しく口付けを交わす。
口の端から唾液が流れるのも構っていられぬ程に夢中になって舌を絡ませれば、ぎこちなかったhromの手は自然とNTの肌を撫で上げる。



再び天を向き始めた自身を指で充分に解した秘部へと宛てがうとNTの体が小さく震えた。
そんなNTの中を傷付けぬ様に、しかし興奮のままにhromが進んでいく。


何度も頭の中でNTを犯し続けたhromだったが、NTの中は想像とは比にならぬ程に熱くすぐに達してしまいそうだった。

hromは歯を食いしばり積年の想いをぶつける様にNTを攻め立てた。


「ん、はぁ……あっあっ……!」
「熱い…。熱いよ、NTさんっ」


NTは乱暴とも言える様な快楽を与えられ、苦しげな声を上げながらもhromの熱に酔いしれていた。

もう何が痛みで何が快楽なのかも考える余裕など無く、互いの熱を分け合うだけで精一杯だった。
激しく抜き差しが行われる結合部からは淫靡としか言い様の無い水音が聞こえ、容易に二人を絶頂へと導いていく。

「あっ…hrom、んぁぁ……!!!」
「NT…さ、ん!!あぁ……!!」



草木も眠る時間に木霊する絶頂を迎えた二人の声。

二人から吐き出された大量の精液は着物と体を汚し、hromに夢ではなく現実にNTとの交わりあった事を実感させた。




「NTさん、NTさん……」


放たれた精液を呆然と見つめるhromの瞳から涙が溢れ、額から流れる汗と交わり輪郭をなぞる。


「なん…で、hromが泣くんだよ…。俺の方が、辛いの…に……」

茶化す様にNTは言うが、hromの涙は止まる事無くNTの滑らかな肌の上に零れ落ちて行く。

心が張り裂けそうな程に膨らんだ想いをようやく叶えたhrom。
その反動はあまりにも大きく、hromは子供の様に声を上げて泣いた。


NTは痛みの走る体を起こし、自分よりも大きいhromの体を優しく包んだ。
こんな風にhromを抱きしめたのは何時振りだろうか。
hromは怒るだろうが、NTは何処か懐かしく嬉しい気持ちにすらなった。


だが、想いが通じ合った二人を待ち受けるのは、終わりの見えない過酷な道。
NT自身もその残酷な運命に苦悩し、涙を流した事は数え切れない程にあった。
そして、この先もそれは何度となく訪れるだろう。
けれども、腕の中の男が居れば人間の心を忘れずに歩んでいける気がした。


泣き咽ぶhromの背中を摩りながら、まるで母親が子に言い聞かす様にNTが囁いた。


「hrom、好きだよ。一緒に生きていこう」










34イル:2014/06/09(月) 00:06:34 ID:???
あとがき

お子ちゃまなomi×大人なNT(精神的に)を書きたくて…。
純粋過ぎるが故にNTの事を軽く(いや大分)危ない域で想っちゃってるomiが書きたくて……。
現代版で書いたら単にomiが危ない奴で終わる気がするので、こういう時代に当て嵌めたら純愛(風)なるかなと。
俺様omi様を望んでいた方には申し訳ないですが、いつもと違うキャラに挑戦出来て個人的には良かったです。
暗くて重くて意味なく長い作品を最後まで読んで頂き有難うございましたm(_ _)m

35名無しさん:2014/06/12(木) 03:27:44 ID:???
イルさま更新ありがとうございます!
わぁ〜っ櫻パロの過去編だっ!!
大好きなあのお話の、はじまりの物語が読めて感激です!!
omi様は幼いころからずっとNTだけを見つめてきたんですね…
NTだけを求めて、慕って、NTのためだけに鍛練を重ねてきた。
どこまでも一途にNTを追い求めるからこそ、ここまでの愛情になったんだなぁと思うとすごく神聖なものにすら思えます///
感情を超えて本能レベルでNTを欲するomi様を、包み込むように大きな愛で抱き止めるNTがまた素敵で///
年上らしくomi様を導く凛とした姿勢が瑞々しくもしなやかで、でもその内側には
繊細な心と、自らを戒めようとする痛々しい姿が隠れていて。
omi様はNTの身体と同時に、その柔らかな部分も手にしたんですね…
このまだ若い少年が、愛しい人を何者からも守るという決意を胸に、
強い身体と精神を持つあの櫻のomi様に成長したんだと思うとぞくぞくします///
この櫻omiNTがあのpvを超えてしまった、まみでした///

36名無しさん:2014/06/13(金) 20:26:44 ID:???
イル様ありがとうございます
久しぶりに櫻mv見たくなりました
あんなクールで完璧なomiがここまでNTを必死に追いかけてるのがいいですよね
狂気に近いほどの純愛omiNT最高です!

37イル:2014/06/17(火) 22:06:18 ID:???
まみ様

いつも有難うございます(´∀`*)
書いた本人よりもずっと深い部分で作品を捉えて頂いて、涙涙です(´;ω;`)

最初の話を書いた時点では、この話は無かったんです。
読み切り1話で終わる予定だったんですが、妄想がどんどん膨らんで行きまして…。
せっかくスレ持ったし、ここは書いてしまえ!と書き始めたのは良かったんですが、行き詰まりまくりで久しぶりの更新になってしまいました(汗)
純粋なomi氏と大人びたNTを上手く表現出来たかは分かりませんが、いつもは泣かされちゃうNTが泣いてるomi氏を茶化す&慰めるシーンが書けて自己満足しております。

櫻PVは腐った脳には美味し過ぎるご飯でしかないので、また同じ様な作品作って頂けると助かります♪(他力本願)
他の連載も頑張ります(多分…)



>>36

感想有難うございますヽ(・∀・)ノ

純愛omiNT褒めて頂き嬉しいです♪
狂愛と純愛は紙一重なので純愛と感じて頂けてホッとしました。
基本omiNTはomi→→→←NTみたいな感じで書いてるつもりですが、表現の仕方で雰囲気変わるかな〜と思うので、これからも挑戦していきたいと思います。
更新の遅いスレではありますが、また覗いてやって下さい(´∀`)

38名無しさん:2014/07/11(金) 03:42:35 ID:???
イルさまこんにちは〜☆
めきめき頭角をあらわすgnに、時にSに時に嬉しそうにNTに絡みにいくomi様と、
リアルでたくさん投下されるNT受けを受信してはこちらで復習しています←
お戻りを心待ちにしていますね♪

39イル:2014/07/27(日) 16:03:52 ID:???
>>38

返信遅くなりまして、大変申し訳ありません(>_<)
温かいお言葉有難うございます(´;ω;`)
こんなのんびり更新なスレをNT萌えの復習に使って頂いてるなんて、幸せ者ですヽ(;▽;)ノ
少しでも早く更新出来る様に精進しますので、宜しくお願いしますm(_ _)m

40名無しさん:2014/09/10(水) 18:32:47 ID:???
イルさまお元気ですか?
新曲のNT、そしてomi様も本当に素敵ですよねぇ///
イルさまもうっとりされてるかな、と思いお邪魔してしまいましたw

41イル:2014/09/12(金) 18:14:08 ID:???
カジノパロ ?





「これ幾らすんだろ……」

照明に反射してキラキラ輝くグラスを手にNTは人知れずため息をついた。


裏カジノに足を踏み入れ、初心者である事を見抜かれまんまと嵌められたNT。
200万というフリーターには途方も無い借金を背負わされたのは、今から3日前の事だった。
フリーターをしながら、時々学生時代から続けているダンスを仲間達と踊る事が楽しみな普通の若者なはずだった。

しかし、今は高そうなグラスをピカピカに磨き上げる事が唯一の仕事。
店に住み込みながら雑務をこなし、給料と食費を借金から天引きされるとTEから説明を受けた。




「お〜い、落っことすなよ」
「TEさん!」

いきなり背後から声を掛けられ、思わずグラスを持つ手が揺らぐ。


「手に持ってるのが15万で、そこにある花瓶は230万だから」
「230万……」


花瓶1つで、自らの背負ってる借金が返せてしまうのかと思うとNTは二の次が出なかった。


「NT、それ終わったらフロア掃除して」
「はい。あの…少しだけ外に出たり出来ないですか」
「借金返してない奴が出れる訳ないじゃん」

TEが取り付く島も無く返す。


「バイト先とか何も言ってないし……」

既に3日も連絡無しに無断欠勤していたらクビになったも同然ではあるが、NTとしては何も言わずに過ごす訳にもいかなかった。


「あぁ、あの商店街の八百屋だろ。もっと時給良い所見つけたんでこんな安い所辞めますって電話しといてやったぜ」
「なっ、どういう事ですか!」

確かにNTがバイトをしてるのは商店街の八百屋だ。
だが、なぜそれをTEが知ってるのか。

「あのさ、お前のスマホ預かっての俺だぜ?連絡帳見たら速攻分かるって」

ごもっともな答えを返され、NTは口を噤んだ。

「ダチにも怪しまれない様にメール送っといてやったから安心しな」

TEの言う怪しまれない…というのが大分不安ではあったが、口答え出来る立場では無いNTは言葉に従うしかない。



「分かりました……」


もう何を言っても無駄だと感じ、フロア掃除の為に部屋を出ようとしたNTにTEが投げかけた。

「お前は金返す事だけ考えてろよ」


そうTEの言う通りである。
元の生活に戻りたかったら、1日でも早く借金を返せばいい。
自らに言い聞かせても素直にそう思える程、NTの覚悟は決まっていなかった。

42イル:2014/09/12(金) 18:15:13 ID:???




夜の華やかな雰囲気とは一転して、静まり返るフロアを1人掃除をしていると何処からともなく香水の匂いが漂ってきた。
それはNTの脳裏と体に染み付いた香りだった。


「ここ汚れてる」
「す、すいません……」


コツコツと革靴を鳴らし現れたhromはフロアを見回すと、掃除しきれていない床を指差した。
NTは慌てて雑巾を手にし、汚れた床を拭き始めた。
だが、傷付いた床板に入り込んだ汚れは簡単に取れる物では無く、NTは懸命に雑巾で床を擦る。

その様子をただ黙って見ていたhromがNTの後ろに回り込むと静かに膝を付き、NTに背後から覆い被さった。


「ひっ!?」
「こんな汚れも綺麗に出来ないなんて、一生ここから出られねぇんじゃね?」

耳元で笑いながら服を捲り上げられ、NTの体は硬直した。


「俺に抱かれといた方が効率いいと思うけど」
「あっ…やぁ……」


乳首を摘まれ思わず声が出る。
三日三晩抱かれ続けた体は嫌でもhromの手に反応する様になってしまっていた。


「やっぱり素質あるぜ、あんた」


NTにとっては何一つ嬉しくない褒め言葉。
しかし、反論する隙も無くhromの手は腹筋をなぞる様に下へ移動し、ベルトを外すとジーパンと下着をずり下げた。
そのまま、大して馴らされぬままにhromの興奮したモノを押し込められる。


「くっ、うぅ………」

無理やり入ってくるモノにNTの息が詰まる。
どうにか呼吸を確保しようと胸を上下させるが、上手く空気を吸い込めずに脳が白むのをNTは感じた。
意識を飛ばす怖さと今この状況から逃れられる安堵感。
霞む意識の中で揺れ動く思考と葛藤するが、それもすぐに現実に引き戻される。


「おい、起きてろよ」
「うっ……!!」


首筋を噛まれ、自らの状況を改めて認識する。


「毎回、寝ちまえばいいと思うなよ」
「あぁ…!!!」


最奥まで差し込まれた熱に体を支えていた腕が折れる。
冷たい床に頬が触れ、一瞬体に寒気が走るがすぐに熱が体を支配していく。

始めこそ水気が無く、少し動くだけでも痛みを感じていた部分が淫靡な音と共に快楽を感じ始める。


「ん…あぁ、ふっ…ん……」


揺さぶらる度に頬と床が擦れ痛みが走るが、もう一度体を起こす腕力など残ってる筈も無く頬がヒリつくのを我慢するしかなかった。

43イル:2014/09/12(金) 18:15:51 ID:???



「此処から出られると思うなよ……」
「っあぁ―――!!!」


ズン…と突き上げられ、先程磨き上げたばかりの床に精液が飛び散る。
結合部分からもhromの精液が溢れ、NTのモノと混じり合い更に床を汚していく。


「はぅ、ん……」


体内で好き勝手暴れ回っていたhromのモノが引き抜かれ、NTの体が床へと横たわる。
ようやく解放されたNTが内心ホッとしていると、耳を疑う様な声が頭上から降ってきた。


「舐めて綺麗にしろよ」
「えっ……」

目の前に差し出されたのは先程まで自らの中に居たモノ。


「あんた、掃除すんのが仕事なんだろ。早くしろよ」
「ぐっ……!!」


NTの返事を待たずして、口に精液に塗れたモノが押し込まれる。
口内に広がる青臭さと苦味。
出来る事なら思いっきり噛み付いてしまいたい衝動を抑えながら、NTは必死に舌を動かした。

此処ではhromがトップで自分は性欲処理の道具。

貸主であるhromに反抗するなんてお門違いなのだという諦めがNTには芽生えていた。


「うぐ…はぁ、んぅ……」


NTの口内で硬さを増していくモノと同調する様にNTの瞳から涙がボロボロと零れていく。
もはや、後処理なのか口淫なのか分からなかった。

口の端から流れる精液混じりの唾液。
行為を黙って見ていたhromが突如NTの頭を掴み、NTの口内から自らのモノを引きずり出した。


「ぅあ……んっ……」


NTの顔に熱い精液が降り掛かる。


「此処に綺麗な奴なんかいらねぇんだよ」


hromは吐き捨てると手短に身支度を整え、NTの前から去って行った。



残されたNTは顔を拭う事も出来ずに今一度床へと倒れ込む。
今はこの冷たい床だけがNTを安心させた。

燻る熱い体をは正反対に冷えていく心。


「うぅ、ひっ…うぅ……」

堰を切った様に泣き出したNTの嗚咽がフロアに木霊する。
誰も助けてくれない誰も見つけ出してくない怖さに今更ながらに体が震えた。







「さっさと汚れちまえばいい……」


物陰でNTの泣き声を聞いていたhromが苦々しく呟いた。
汚れた人間ですら生きていく事が困難な裏社会に、NTは綺麗過ぎるとhromは感じていた。

だが、その思いがNTに届く事は無い。
hromはNTの泣き声に背を向けると薄暗くなり始めた闇の街へと消えていった。



続く……

44イル:2014/09/12(金) 18:17:16 ID:???
久しぶり過ぎて申し訳ございません!!
忙しくて〜とかでは無いんですけど、どうも指が動かなくて…。
妄想だけは日々絶えずしてるんですけどね〜(^_^;)
心機一転頑張りますので、引き続き覗いて頂けると嬉しいですm(_ _)m

45イル:2014/09/12(金) 18:29:06 ID:???
>>40

無事生存しております!!
本当にダメダメな書き手で申し訳ありません(>_<)

新曲ヤバイですねヽ(´▽`)/
あのベッドで愛を確かめ合ってるんですねww
激しいだろうな〜( ´艸`)
ツアーも始まりましたし、TVラッシュもあるでしょうからNT萌え沢山ある事を願います♪

コメント有難うございました✩

46名無しさん:2014/09/13(土) 15:24:43 ID:???
イルさまおかえりなさい!!
お元気かしら〜NT萌えしてらっしゃるかしら〜なんてお邪魔したら、なんと更新まで!!
す、すみません…急かしたてたわけではないのです…
が、嬉しくて小躍りしました、まみです←
カジノの続編が読めるなんてー!
NT、働いて借金返済する道を選んだのに、omiには逆らえないから結局は抱かれることに…
この世界ではNTは綺麗すぎるからとNTを汚すomi
それでもNTを離さないのはお金のため?それとも…?
可哀想なNTに萌えまくりです〜///秋桜でも思いましたが、彼にはせつなさが似合いますよね!!

47イル:2014/09/14(日) 00:56:18 ID:???
まみ様

全く急かされてませんのでご安心下さい(´∀`)
元々書き半端の話が一杯あって、どれも放置プレイしてただけですので…(^_^;)

カジノ、ちゃんと終われるのか2話目で既に不安です(爆)
omiNTをこれから出る予定の某メンが引き裂くのか、引き裂かないのか(笑)ぼんやりと気にして頂けたら幸いですm(_ _)m
学パロの方もなんちゅー所で止まってんだって感じなので、進む様に頑張りますね。
最近gnちゃんがグイグイ来てるので、もしかしたら…はい←

もうすぐもう1本UP出来そうなので、お時間ありましたら見てやって下さい✩

48名無しさん:2014/09/14(日) 10:46:38 ID:???
イル様!!
おかえりなさいませ、ずっと待っていました
イル様のomiNT最高です、もちろんgnNTも
これからもマイペースで、楽しんで執筆してくださいね(^^)

49イル:2014/09/15(月) 01:48:35 ID:???
omi×NT



撮影の合間に息抜きで出掛けたオープンしたばかりの服屋。

いつもの様にomiとgnちゃんを誘って出掛けた。
そこまではいいんだけど、何故か俺は試着室にomiと一緒に居る。
試着室って普通1人で入るもんだと思うんだよね。



「omi、出てけよ」
「嫌です」


カーテン越しに聞こえるおしゃれなBGMと客と店員の話し声。
まさか試着室に男2人入って、不毛な攻防を繰り広げてるなんて思わないだろう。
どうにかして目の前のヤる気満々の男をこの小さな空間から追い出さなければいけない。
けど、一応俺達芸能人な訳で、男同士で出来ちゃってるなんて絶対バレる訳にもいかなくて……。


「バレたらどーすんだよ」
「NTさんが1人で着替え出来ないって事にします」
「人のせいにすんな」


鼻先が触れそうな距離で喧嘩しながら、迫ってくるomiの体を手で阻止する。
しかし、俺の手など虫みたいに振り払われ呆気無くomiの侵入を許してしまう。



ガチャガチャとベルトを外す音が小さな試着室に響く。
試着室で服を脱ぐのは当然の事なんだけど、目的が違い過ぎて背筋がスーっと寒くなるのを感じる。


「omi、頼むから……」

必死に懇願するもomiの手は止まる事無く、ジーパンの中へと入ってきた。


下着の上から形をなぞる様にゆっくり撫でられ、思わず目と口を固く閉じる。
何も言わない俺を良い事にomiの手は下着の中まで入って来て、そのまま後ろの敏感な部分をそっと撫で上げた。


「ねっ、omi。マジ…?」
「マジ以外何があるんですか?」


いや、あるでしょ!色々と!


「別にここじゃなくても良くね?家の方がゆっくりと…な?」


じっくりヤられるのも嫌だけど、此処でヤられるよりは何十倍もマシだ。


「どうせ、ヤらしてくれる訳ないでしょ。何回もその手に乗る程バカじゃないんですけど」


あら、良くご存知で…。

だって、omiに付き合ってたら次の日仕事出来ないって……。
なんでボーカルなのに俺より体力あんのか誰か本気で教えて欲しい。





「つーか、もう煩いっす」
「うわっ!?」


イラついた様に吐き捨てたomiに体を反転させられ、鏡に手を付く様に仕向けられる。
そして、そのまま下着を下ろされ何とも恥ずかしい姿が鏡に映し出される。

哀しいかな、俺のムスコは撫でられただけなのにしっかり反応しちゃってて……。
勿論それをomiが見逃す筈も無く、厭らしく口元を歪ませるのが鏡越しに見えた。



「案外興奮してるんじゃないんですか?」


違うー!と頭を振るけど、こんな状態じゃ言い逃れは出来ない。

omiはフッと笑うとまだヘタリ気味なムスコを扱き出す。
もはや自分の手より馴染んでしまっているomiの手に俺のムスコは簡単に泣き始めた。

50イル:2014/09/15(月) 01:49:18 ID:???



グチュグチュという音が外に漏れてしまわないか心配で心臓がバクバクする。
もし、今ここで誰かに気付かれたら明日からお先真っ暗だ。
頭では分かってるのに、体は正直でomiの手に縋る様に腰を振ってしまう自分が居た。


「エロいっすね……」
「うぅ……」


先端から溢れる先走りを指に絡め取ると、omiに向かって突き出す様に差し出された秘部に塗り込められる。
そう長く時間を掛けられないとomiも思っているのか、普段はしつこい程に馴らされる行為も今は少しでも早く奥へと進もうとしている。
こうなれば、さっさと終わって欲しい俺も息を吐いてomiの指を受け入れようと努力した。

俺の協力のお陰かすんなりと指を受け入れたそこからは、これまた耳を塞ぎたくなる様な音が聞こえてきた。




「挿れますよ…」
「んっ」


中を解していた指が無くなり、代わりにomiの熱いのが入ってくる。
掴み所の無い鏡に必死に縋り付いてomiが収まるのをやり過ごすが、徐々に膝から力が抜けて行く。



「あっ、omi…ヤバい!」


手が滑り、体が崩れそうになるが寸での所で全て入り切ったomiに体を抱き留められる。
ホッとしのも束の間、きつく抱きしめられると同時に激しく突き上げれる。


「んー!っあ!」


慌てて口を塞ぐがお構いなしに突き上げれる度に声が上がってしまう。
声だけじゃない、動く度に擦れる服の音や結合部からの卑猥な水音。
カーテンの外で聞き耳を立てられれば分かってしまいそうなのに、俺もomiも快楽には逆らえなくて腰の動きだけが激しくなっていく。





「はっ、gnちゃんにバレるって…」


どうにか残っている理性でもう1人の仲間の名前を上げて、正常を取り戻そうと試みる。


「ヤってる最中に他の男の名前出すとか、ルール違反ですよ」


試着室で盛る方がどう考えてもルール違反だろ…!!
そう怒鳴ってやりたいのに、出来ないのがもどかし過ぎる!!

gnちゃんだって、突然2人で居なくなったら不審に思うかもしれないのに、そう思うのに……。


「omi、omi……!」
「NTさん……」


結局は快楽に忠実な体。
目前に迫る天国へと2人で駆け上がる。



「ん―――!!!」
「はっ…‥!!」



俺は咄嗟に握られたomiの手に欲望を吐き出し、omiは俺の中へと熱い飛沫をぶちまけた。


体を支えていた腕とomiのモノが引き抜かれ、ズルズルと鏡にもたれ掛かりながら座り込む。



有り得ない。
最後までヤるなんて有り得ない。


けれど、もう怒る気力なんか残ってなくて息を整えるのが精一杯。





「NTさん、ティッシュ持ってましたよね?」


omiが俺のジーパンのポケットからティッシュを取り出して、俺と自らの体に付いた精液を拭き始める。
道で貰ったポケットティッシュがこんな事に役立つなんて…。
嬉しいやら哀しいやら…。





「じゃあ、先に行ってますから」


omiはカーテンの隙間から外を伺うと試着室をそそくさと出て行った。
1人残された俺は暫く呆然と閉められたカーテンを眺めるしかなかった。

51イル:2014/09/15(月) 01:50:12 ID:???






「NTさん、試着行ってたんですか?」
「あ〜、うん」


どうにか体と精神を持ち直して、そっと店内に戻ればgnちゃんがすぐに駆け寄ってきた。
まだバクバクしてる心臓を必死に落ち着かせながら、必死に笑顔を作る。


「omiさんも居なくなるし、探したんですよ?」
「ごめんごめん。気になったの多くて……」


ヤバい、顔が引き攣りそう。



「NTさん…」
「あっ、gnちゃん。あっち見よ!」


いつの間にか傍に来ていたomiを振り切る様に、gnちゃんの腕を引いてまだ見ていなかったアクセサリー置き場に逃げる。
omiの視線を痛いぐらいに背中に受けるが、今振り返ったら努力が無駄になる。




「omiさん、NTさんに用あるんじゃないんですか?」
「大丈夫、大丈夫。それより、これgnちゃんに似合うんじゃない?」
「え〜、NTさんに言われると買いたくなっちゃいますね」


ニコニコと微笑むgnちゃんに内心安堵する。
どうやらバレてないみたいだ。

そうだよ、これが本来の買い物のあるべき姿だよ。

背中への視線が体貫通しそうだけど気にしない。
だって、俺は純粋に買い物を楽しむんだから!



取り敢えず、これから買い物行く時はgnちゃんから離れない様にしとこ。







fin.



ずっと書きたかった、試着室エロ。
gnちゃんが白か黒かは皆さんにお任せします←

52名無しさん:2014/09/15(月) 22:59:47 ID:???
イルさま更新ありがとうございます!
試着室エロ!!omi様さすがです肝の座ってること半端ない!!(笑)
家ではかわされるからと試着室での奇襲に成功しましたねw
嫌だやめろと言いながらも、omi様に触れられるとトロッとろになっちゃうNTったら///
omi様もね、あの無尽蔵の体力を誇るNTに勝るタフネスは、やっぱりNTという燃料があってこそですよねw
なんだか白そうなgn…?←
気づかれてないみたいでよかったね、NT(笑)聞かれてたらNTは脳ミソ沸騰しそうですから(笑)
広い試着室にそっとしといてくれるお店をリサーチしとかないとですね←
乱れるNTとにやけるomi様の両方が見れる鏡に、私はなりたい。まみでした←

53イル:2014/09/21(日) 16:17:24 ID:???
まみ様

長い事温めて来た試着室えちが書けました(^O^)
トイレは書かれる方多いし、同じ様な個室で…と考えてたら試着室が出てきました。
鏡もあるしヤるには持って来いですね←
gnちゃんと一緒に居ようなんて言ってても、結局物欲に負けてフラフラしてる所を連れ込まれるのがオチだと思っております、はい。

遅筆ではありますが、今後共宜しくお願いします(´∀`)

54名無しさん:2014/09/22(月) 20:10:26 ID:???
イル様のomiNT最高です
パラレルも、リアル設定も、omiもNTも魅力的すぎて
せつないお話からクスッと笑えるお話まで、本当に多才なんですね!

55イル:2014/09/30(火) 01:17:38 ID:???
>>54

返信遅くなりまして申し訳ありません。
たっ、多才だなんて、勿体無さ過ぎるお言葉有難うございます゚(゚´Д`゚)゚
これもリアルomiNTが色んな萌えを提供してくれるお陰です✩
更新の遅いスレですが、引き続き宜しくお願いします\(^^)/

56名無しさん:2014/12/03(水) 02:51:31 ID:???
イルさま〜お元気ですか?
最近ますます美しくなるomi様と、横に並ぶますます可愛くなるNTを見てると非常に萌えます…
イルさまもomiNTに萌えながら、忙しい年末を元気に過ごされているといいのですけど^^

57イル:2014/12/09(火) 16:28:36 ID:???
>>56

遅くなりまして申し訳ございませんm(_ _)m
日々、さんさんめに萌えとmoeともえを頂いて元気に生きております!
有難い事にツアーにも何度か参戦し、生で萌えさせて頂いております✩
今書いてる話がボチボチ完成しそうなので、名古屋に行く前にはUP出来る様に致します!
ダメダメな書き手を気にして頂きまして本当に有難うございます(^-^)

58名無しさん:2014/12/25(木) 21:38:19 ID:???
イルさま、めりーくりすます☆
イルさまも元気に萌え活されてるとのことで安心しました♪
NTがここ数日萌えを振りまいてますよね・・
たまらずイルさまのお話を読み返しに来たまみでしたw

59イル:2015/04/11(土) 23:52:04 ID:???
omi×NT 読み切り②



レジにカゴを置こうとした瞬間に投げ入れられた派手な手の平サイズの箱。


tskが気付いた時は既に遅し。
やる気の無さそうな店員の手に握られ、バーコードを読み取られていた。








「NTさん、なんすか。これ」


先に店を出ていたNTにtskが不機嫌そうに声をかけた。


「そういう意味だけど」


人目に付かぬ様に暗がりで待っていたNTがこれまた不機嫌そうに返した。


tskの手に握られていたのは、コンドームの箱。
恋人同士ならば本来必要な物だが、同性同士という事もあってかNTとtskの間で使われたのは付き合い始めた頃にまで遡る。


「女の子にもなったんですか?」
「んな訳あるか!」


思わず声を張り上げた声に、コンビニから出てきたサラリーマンが不思議そうにNTを見た。
視線に気付いたNTは慌てて帽子を深く被ると、tskが手に持つ箱をビニール袋へと押し込む。


「色々あんだよ!omiには分かんねぇだろうけど……」


苦い顔をしたNTが言わんとしてる事はtskにも理解出来る。
いくら同性同士といえど、衛生面等からゴムを装着する事が望ましい。
だが、NTと生でする快楽を知ってしまったtskには耳の痛い話しである事も確かだ。



「だから、これからはそれやんねーとマジ怒るから!」
「はいはい」


眉を寄せて怒るNTは正直怖くはないのだが、とりあえずNTの言う事を聞いておく事にした。
その時になればどうにでもなるのだから。

60イル:2015/04/11(土) 23:52:47 ID:???



部屋に帰宅し、コンビニで買った食料品を食べ、風呂に入り二人一緒のベッドに入ってする事は勿論一つ。



触れるだけのキスは徐々に深くなり、先程着たばかりの服がtskの手によって脱がされていく。
慣れた手にNTも身を委ねされるがままだ。

そんなtskは勝手知ったる他人のなんちゃら同様にNTの体を快楽へと導いていく。







ベッドサイドにNTが置いた派手な箱を手に取るtsk。
その様子をNTが見ている事に気付いたtskが取り出した小さな袋を歯で千切る。
本来ゴムを着けるシーンなど相手に見られたくない筈なのに、tskはまるで見せ付けるかの様に装着の準備を進めていく。
自分から言った事にも関わらず、その卑猥な光景にNTは背筋に新たな汗が流れるのを感じた。


そして、tskが取り出した滑り気のあるゴムを興奮した自らのモノへと付ける為に手を下ろしていく…。



「なんでっ!俺なんだよ!?」



…がしかし、tskがゴムを被せたのは自分ではなく上を向いたNTのモノだった。
突然の出来事とその久しぶり過ぎる感触にNTの体が強張る。



「あの、これじゃ俺の入りませんから」


派手なパッケージを手に、それはそれは厭らしく微笑むtskにNTは固まった。


「NTさんにはぴったり…っていうよりも、余っちゃいますね」
「てっ、てぇめぇ――――!!!!」


ようやく現実に戻ったNTが思いっきりtskに足蹴りを食らわす。
流石はパフォーマーと言いたくなる様な蹴りはtskの肩に衝撃を与えたが、NTの反応などお見通しとばかりに足首を捕まえられあわれもない姿を見せる羽目になってしまった。


「丸見えっすよ」
「ぐっ……!!!」


NT自身も見た事の無い場所を指差しニヤニヤと笑うtskをキツく睨むも、全くもって効果は無かった。
キャンキャン騒ぐNTを無視し、tskはぐっとNTの腰を抱き寄せた。


本来着けている筈のtskが着ける必要の無いNTの中へと侵入していく。



「あぁ、あ―――!!」


準備する暇も無く一気に押し込まれたNTは大きく体を仰け反らせると同時にゴムの中へ精を放った。



「ふぁ…やぁ……」


ゴムが外れない様に根元を抑えられたまま達した為、生温い精液が自身に纏わりつく感覚に体が震える。


「NTさん堪え性無いから、コレ着けといた方がベッド汚さなくて済むんじゃないんですか」
「っるせぇ……」



蚊の鳴く様な声で反論しても、tskが腰を引く気配は無い。
それどころか、元気を無くしたNT自身をわざと音を立て扱いた。


「俺、まだなんで起きてて下さいよ」
「うぁっ!あぁ…んっ……」



更に硬さを増したtskのモノに突き上げられ、NTは図らずも甘い声を上げてしまう。
それに気を良くしたtskが慣れた腰使いでNTを追い詰めていく。


tskが握り締めていたNTの根元からは、二人を繋ぐ秘部へと精液が伝い流れていた。



「なん、か……変っ…!」


極薄のゴムを被せられただけでNTにはいつもの行為が違って感じた。
けれど、それは拒絶したくなる様な感覚では無く、新たな快楽だとすら思えた。

そんな感覚知りたくないと思いつつも、結局はtskに流されるNTだった――。

61イル:2015/04/11(土) 23:53:50 ID:???





「はぁ……」


気持ち良さそうに寝ているtskの横顔を忌々しく睨むと同時に、ベッドの下に落ちた派手な箱を眺める。


男の一人暮らし、時にはこっそり慰めたい時もある。
実は今日買った物以外にもそれ用の物は既に存在していた。
しかし、NTは絶対にtskにその存在を知られたくないのだ。
なぜなら嫉妬深いtskの事だ、見付けたのならば浮気してるのではないかと問い詰められるのが目に見えてる。


たまにしか思い出さない秘密を思い出してしまい、NTは体だけではなく頭も痛くなるのを感じた。




「ふぁぁ…もう寝よ」


だが、考える事が面倒臭くなったNTは毛布を頭まで被ると眠りに就いたのだった。


無意識にtskに抱きついてるとも知らずに…。






fin.




生きてます!

なんて言っていいやら…。
すみませんどころじゃ済まないですね…。
もう、謝罪の言葉も見付かりません…。
忘れた頃じゃなく、完全に皆さんが忘れた後の更新で本当に申し訳ございません!
読んで下さる方居るか分かりませんが、読んで頂けたら感謝感謝ですm(_ _)m

62HinA:2015/04/13(月) 00:25:49 ID:???
初めましてイル様!!
You belong to meのスレ主のHinAでございます。
omiNTが大好きで、読み手時代からイル様の作品を見ていました♫
↑コメントしろよ
もー、イル様のomiNTの作品、萌えます(〃∀〃)
考えつかないネタが多いのでw
これからも更新頑張って下さい♪♪
私のスレにも来て下さると嬉しいです。

63名無しさん:2015/05/07(木) 23:39:23 ID:xy8N78CI
イルさまおかえりなさーーい!
またお話読めるなんて嬉しいです!( ; ; )
イルさまのペースで、これからもどうか続けてください!ww

64イル:2015/05/13(水) 17:25:03 ID:???
>>63

コメント有難うございます(^-^)
生きてるかどうかも分からない様なスレにお越し頂きまして有難うございます゚(゚´Д`゚)゚
本当に遅くて申し訳ないですが、シリーズ物も進めていきたいと思いますので今後共宜しくお願いします!

65名無しさん:2015/05/14(木) 21:27:29 ID:???
イルさま、おかえりなさい!
ずっと待ってました…
またイルさまのお話が読めて本当に!嬉しいです!!(涙)
独占欲の強いomiと魅力的すぎるNTに、なんだか一気に体中の血が熱くなるような感覚になりました
どれだけイルさまのNTたちを求めてたんだ…と自分でも引いてます←
これからもまた通っていいですか…?まみでした

66イル:2015/06/04(木) 17:20:22 ID:???
まみ様

お返事遅くなりまして申し訳ございません!!
求めて下さってるだなんて、有り難きお言葉過ぎて…゚(゚´Д`゚)゚
福岡まで飛んでNT萌え補充して来たくせに全然話が進まず申し訳ありませんm(_ _)m
NT萌えだけは溢れ止まらな〜いなんですけど、指が動かないんです(笑)
是非是非、また通ってやって下さい(*´∀`*)

67イル:2015/07/07(火) 21:57:26 ID:???
七夕 omi×NT 



電車を降りて改札を出たら、そこには色とりどりの紙がぶら下がっていた。


「七夕かぁ」


クリスマスやバレンタインデーと違って、言われないと気にしない日。
子供の時に学校で願い事を書いて以来、縁の無い物だと思っていた。


近付いて誰の物とも分からない願い事を眺める。


『テストで100点取れますように』
『泳ぎが上手になりますように』


子供らしい可愛い願い事もあれば…


『一攫千金!』
『イケメンと付き合えます様に』


なんて、純粋さとはかけ離れた願い事もあったりして、見てるだけでも面白いな〜なんて思ってみたり。



つい時間を忘れて見入っていると、高校生達が賑やかに短冊を飾り始めた。
高校生達の後ろのテーブルにはカラフルなペンと短冊。


いい歳した男が…とは思ったが、楽しそうに願い事を飾る周りに流され気付けば青色の短冊とペンを手にしていた。



ベタに健康で過ごせます様に…かな。
ここは宝くじが当たります様に…か。

いざ、ペンを持つと何と書いていいか分からなくなってしまった。

願い事なんて上げたらキリないし、でも全部書く訳にもいかないし…。



「やっぱり、これかな…」


周りに自分を見てる人が居ない事を確認して願い事をしたためる。
自分の短冊を見て口元がにやけるのを必死に堪えて笹を見上げたが、既に手が届きそうな所は願い事の渋滞が起こっていた。

目立つ外側に飾る勇気も無い俺は、笹同士が重なり人目には付かない中の方へと足を進めた。

俺の思惑通り、中の方は疎らに短冊が揺れてるだけで飾る所に困る事は無かった。





「高い所に飾んねぇと意味無いと思いますけど」
「わっ!!」


突如背後から声を掛けられ体が跳ね上がる。


「うっさいすよ」
「誰のせいだよぉ〜」


振り返れば、そこに立っていたのは年下のくせに生意気で偉そうな恋人。
文句を言おうと口開いたがすぐに短冊の内容を思い出す。
咄嗟に隠そうとしたものの一瞬の差で短冊は恋人の手に渡ってしまった。


「ふ〜ん…」


腹立つ位に口元がにやけてるっての!!
むくれながら睨みつけていると、短冊を俺の背では届かない所に結んだ。

そして、その横に同じ青色の短冊が結ばれた。


「omi…」
「まぁ、似たもの同士って事ですね」


そう言うとomiは俺の唇に素早くキスをした。


「なっ!!」


びっくりして周りを見回すが、笹の葉と短冊のお陰で俺達の行為は見られてなかった様だ。


ホッとする俺を尻目にomiは笹の中から出て行く。
後を追いかけて笹の外に出れば、2人の世界が終わってしまった様な気がして少し寂しかった。



「omi、七夕限定のお菓子買ってこ!」
「また虫歯になりますよ」
「うっさーい」




多分だけど、俺とomiの願い事は星に願わなくても叶う気がする。
でも、どれだけ好きでも不安は消えないから。



お星様どうか2人の願いを叶えて下さい。





『omiとずっと一緒にいれますように』
『NTさんと死ぬまで居れます様に』






fin.



少女漫画か(゚Д゚)ノ
昨日ベッドの中で考えた話です。
七夕という事でお星様に免じてお許し下さいm(_ _)m

68名無しさん:2015/07/08(水) 20:51:10 ID:???
イルさま更新ありがとうございます!
七夕に気づかず過ごすようになってどれだけ経つことか…まみです()
でも今年は!イルさまのおかげできゅんきゅんする七夕になりましたありがとうございます///
いじわるomiからのomiNTの身長差萌え!
めいっぱいNTをからかうくせに、NTと同じように相手を想ってるomi、キスまで含めてホントずるい…///
キャンキャン噛みつきながらもNTもまたomiのこと愛してるんだなぁ…
ああもう、私も、こんな2人が永遠に寄り添っていくことを願わずにいられません!

69名無しさん:2015/07/12(日) 23:18:09 ID:???
イル様のomiNTに心酔している者です
それなのにせっかくの七夕更新に気がつかなかった
この数日が悔やまれます
やっぱりイル様が書かれるomiNTはどんなシチュエーションも
激萌えです
ご都合の良い時にまた更新していただけたら嬉しいです
ありがとうございました!!

70イル:2015/07/13(月) 23:12:59 ID:???
まみ様

七夕って他の行事と違って、あんまり意識しないですよね〜(^_^;)
でも、ネタとしては持って来いのお題でサクッと書けました✩
背伸びして短冊を飾るNTも可愛いかな〜とも思ったんですが、そこはomi様にお願いしました( ´艸`)
今更ですが、短冊にomiNTが幸せであります様に!って書いておけば良かったです!←
夏もomiNTで盛り上がっていきましょう!
コメント有難うございました✩

71イル:2015/07/14(火) 00:05:55 ID:???
69様

コメント有難うございます✩
こんな拙い文章にも関わらず、楽しんで頂けた様で良かったです(´∀`)
生きてるかどうかも分からないスレですので、お暇な時に見て頂ければと思いますm(_ _)m
これからもomiNTに激萌えして行きましょう!

72名無しさん:2016/05/09(月) 20:04:02 ID:???
いつまでもイル様待ってます

73名無しさん:2021/01/14(木) 21:35:21 ID:???
いつまでもイル様待ってます


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