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作品修正スレ
21
:
◆imaTwclStk
:2010/12/30(木) 16:41:45 ID:???
「オ、オイ! さっさと行くぞ!
……ッて、ウォッ! 気持ち悪っ!!」
チキが屈み込んでいた場所、その周辺には肉片が散らばり、
最早誰とも判別しようが無くなった、人だった塊が落ちている。
その中でチキは大事そうに何かを抱えている。
それは何やら嫌な気配を放つ黒水晶。
「……お前、何を持っている」
俺に気づいたのかゆっくりとチキは顔を上げた。
口元にはうっすらと笑みを浮かべ、
少女とは思えぬ程に嫌な気配を漂わせながら。
「闇のオーブだよ? レンツェン」
チキが口を開くのと同時に嫌な気配は収まる。
気のせい……だったのか?
だが、全身から湧き立つ鳥肌と冷や汗だけは先程までの感触を覚えている。
「お、おぉ、それが闇のオーブか。
良かったではないか、
早速目的の一つは達したという事だな」
自分の中で湧き立つ嫌な考えを払拭する為にチキに手を差し伸べる。
闇のオーブは抱えたまま、チキは俺の手を取り、立ち上がる。
そこには先程までと変わらぬ姿のチキがいる。
気のせいだ、気のせいに違いない。
離れた所で騎士がこちらをジッと見ている。
いや、こちらというよりチキをか?
「貴公。 その娘、ただの娘か?」
心臓が跳ね上がる思いがした。
もしや、こいつはチキが普通の娘じゃないって気づいたのか?
まずい、こいつは俺が守らなくてはいけないのだ。
「そ、そそそそんな事、あ、当たり前ではないか!
お、お前にはこいつがいたいけな少女以外の何に見える!?」
言葉は震える。
精一杯の度胸を振り絞ってこれだ。
「……そうか、こちらの気のせいだったのやも知れぬ。
為らば、すぐに立ち去られよ」
騎士は何かに感ずいている様子だったが、
意外にもあっさりと応じてくれた。
何を考えているのかさっぱり分からん!
だが、これでもう気にすることは一つもない。
さっさとここから逃げてしまおう。
チキの手を引っ張りながら俺は騎士の元を後にする。
騎士は終始無言ながら、その視線だけはずっとチキを捉えていた。
……幼女趣味か?
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