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ボツSS投下スレ
73
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IF CODE:上条inギャンブル船
:2011/07/30(土) 19:58:21 ID:VUZF4kXo
「ふむ、一回で得られるペリカは一千万のみですか」
寿命がダース単位で縮んだ気分の常識能力メンツは、つかれきった顔で二人の帰還を出迎えた。
グラハムはふう、と一息漏らす。
「手間ではあるが仕方あるまい。一人二十往復といった所か」
「いえ、これどうも向こう岸に行ければいいだけみたいですし、私一人でやりますよ」
「いいのか?」
そこで、常識能力メンツからちょびっとだけ外れたもう一人が口を出す。
「……わかりました。そういう事ならわたくしも手を貸しますわ。正直、そこの同じ人間と認めるのに多大な労苦を必要とするよーな進化しそこねた猿の為に手間をかけるのは剛腹極まりないのですが」
白井黒子さんである。
士郎はちょっぴり冷や汗を垂らしていたり。
「お前、彼には容赦無いな」
「アレとは面識がありまして。このような場でなければ、問答無用で退治する類の輩ですわ」
黒子のやっていた事を聞いていた士郎は、何となく犯罪者絡みなのかなぁとか考えたのだが、黒子基準でいう所の許しがたき違反行為を行なっていただけとは流石に察せずである。
「でも、どうすんだ? あの鉄骨、軽々と渡ってたけどまともに行ったらかなりキツイと思うぞ」
「それこそ、どうとでもなりますわ」
すたすたと鉄骨の端まで歩いて行き、次の瞬間、黒子の姿は向こうのビルの中へと移動していた。
眼を見張る一行を他所に、さっさと向こう岸よりペリカを手に入れ戻って来る黒子。
「次のペリカを用意するのに少し時間がかかるみたいですわね。怠慢ですわ、さっさと次を用意してくださいまし」
士郎が隣を見ると、光秀はもう走って渡る事すらせず、ぴょーんと一っ飛びで向こう岸に渡ってしまっている。
大したものだと笑っているグラハム以外は、世の中って不公平なんだなーとしみじみ思うのであった。
いやまあ、一人だけ、地獄のようにヘコんでいる者もいるのだが。
利根川がぽんとその肩を叩く。
「まあ、あれだ。気にしたら負けだぞ」
「……お、俺達の苦労は……命賭けの勝負が……」
無論これは、鉄骨渡り最初の達成者、伊藤開司君であった。
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