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【オリスタ】メゾン・ド・スタンドは埋まらない【SS】
202
:
3話後編
◆PprwU3zDn2
:2019/10/20(日) 00:07:12 ID:vU84l70E0
「これでかくれんぼはおしまい……なあ、そろそろ雲雀さんや公園の人達を元に戻して」
「あ゛あ゛あ゛あ゛……人間……美味じぞう゛……」
「……へ?いやいや、もう決着は付いたんでゾンビにした人達を元に戻してねと」
「い……いだだぎまずぅぅぅぅぅ……(噛み噛み)」
「痛たたたたた!俺を肩を、やめろこのアマ!……まさかコイツ!」
天が勝利条件を満たし、戦いは終わった。はずだった。
だがエレナは自身の負けを認めなかった。それどころかまるで自分はエレナではない、
別のゾンビであると言わんばかりの行動をとりだしたのだ。
他のゾンビのような唸り声を出したり人肉を欲しそうに振る舞い、
終いには目の前の肉を噛もうと試みたり……。
そう、『目の前のゾンビがエレナである』と証明しない限り、この戦いは終わらないのだ。
だがエレナと天は直接対面したのが今が初めて。貰ったエレナの自画像と比べようにも
ゾンビ風メイクで顔を覆われて上手く判別出来ない。メイクを落とそうにもこの辺りには
水道も池もメイク落としも無い。この場に審判や立会人がいれば公平に判断を下してくれるが
ここにはそんな人材はいない……!
そう、これがエレナに残された最後の「必不敗法」……要するに『すっとぼけ』である!
自分が捕まりそうになった時、又は万が一捕まってしまった時。
「自分はエレナではありません、彼女に作られたただの子供ゾンビです。あ゛ー」
的なことを延々と言っていればいいのだ。彼女の身長がゾンビ達と同等の低さ
だからこそ出来る荒技である。あとは証明に手間取る相手にゾンビやスタンドをけしかければ
詮索は中断・試合続行。上手くいけば逆転勝利すらもぎ取れるだろうという算段だ。
……だが。
「これが骸の言っていた『しらばっくれ』か……けど見分ける方法なら思い付いてるぜ」
エレナが今まで行ってきたかくれんぼには無かったモノが今回二つある。
一つはエレナと天を覆うシャボン。これがあるおかげで、エレナは対戦相手に
ゾンビを送ることができなくなっている。現にゾンビ達はシャボンの壁を破ろうと
シャボンを爪で掻いたり両手で引っ張っているが……ヘブンリーは割れないシャボン。
どうしてもシャボン壁の向こう側へ行く事は出来ない。
そしてもう一つ。
「確か『アレ』は右側のポケットに入れてたよな……ノープラン行け!」
『チュミッ!』
ノープランはエレナに接近すると彼女が履いていたスカートに付いていた
ポケットに手を入れた。急に何をするのと叫びそうになるエレナをよそに
ノープランはポケットから手を抜くと天の元に帰っていた。
彼女は気付いた。右のポケットが軽くなったことに。慌ててポケットを調べると
中は空……無くなっていたのだ。さっきまでポケットに入れたはずのモノ……
彼女にとって命より大切なもの無くなっていたのだ。そして理解した。
ポケットの中のモノをノープランに『盗られてしまった』ことを!
『マスター、アリマシタヨ例ノモノ。チュミミーン』
「おーよくやった。ってコレこないだ発売されたばかりの新型じゃん、いいなー」
(ああああああああああああああ!私の『スマホ』!なんてことすんのよあの野郎!!!!)
厳格な両親の許しを貰い、必死にバイトをしてやっと手に入れた初めてのスマートフォン。
それを天のスタンド・ノープランに盗られてしまったのだ!
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