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14とある少女:2020/07/17(金) 21:11:29
遠い、遠い。真っ白い世界。ここはどこ…?黒髪の少女はゆっくりと瞳を開けた。何もない、でも暖かい、何故か懐かしい気がするのだ。あれ、おかしいな。今まで私ずっと何かと戦っていたはずなのに、何も思い出せないの。今まで、無機質な何かで、何かを奪い続けていたはずだった。瞳を閉じれば真っ赤な世界が広がっていたはず。でも、今は何もない空虚の世界。私は、ゆっくりと足を動かしてみた。鉛の様に重かったはずの足は羽が生えたかの様に軽いのだ。何も持っていないはずのなに、私は空っぽの腕の中に酷く安心していた。もう、私は何も持たなくていいのだ。真っ白い世界に終わりはなかった。どれほど歩いたのだろうか。私はどこにむかっているのだろうか。)

「―――、   。」

(どこからか優しい声が聞こえた。優しくて、明るい鳥のような声だった。この声、知っている。そう気づいた時はすでに遅く、私の瞳からは一筋の涙が零れ落ちた。知ってる、私、あなたを知っているの。鼓動が早くなる。足が前に進め進めと自然と早くなるのだ。)

「…っ。」

(白い、白い世界の端。貴方は現れた。人形の様に真っ白い肌に、カラスの羽の様に真っ黒で美しいセミロングの少女は、真っ白いワンピースに身をまとっていた。まるで、天使のようだ。貴方はあの頃と変わらない笑顔でほほ笑むものだから、私の涙は止まることを知らなかった。)

「…怜…奈…。」

(ずっと、私、貴方に会いたかったの。私は広げられた両手に迷わず飛びつく。貴方はその細い腕で抱きしめてくれるの。柔らかい熱を帯びた腕と、太陽の香りがする貴方の胸の中は酷く安心するの。)

「お疲れさま、あかり。」

(貴方はまた、私のぐちゃぐちゃな顔見てはほほ笑むのだ。まるであの時の教室で二人みただ。嗚呼、もう何も怖くない。)

――真っ白いと思っていた世界は、きっと、天国だったのだ。

(PL/こんばんは。お久しぶりです。この掲示板に顔を出さなくなって数年…。年月が経つのは本当に早いですね。ロルを書くのさえも数年ぶり過ぎてもはやこれは小説ですね…。笑様々な子をさせて頂いて一番印象に残っている子がこの子です。その節はこの子を愛してくださりありがとうございました。)


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