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おかえり

1名無しさん:2012/08/29(水) 06:01:08
あの約束の日から4年。
道明寺が日本に帰国した。
やっとあたしのとこに帰ってきた。


イタリアでおっきなダイヤの乗っかった指輪を、婚約指輪として受け取ったけど、どういうわけか道明寺は、帰国するまではしないといっていた。
あたしは、もう“心の準備”はできていたんだけど、正直言うとやっぱりまだ怖いかな…なんて往生際の悪いことを思っていたから、ちょっぴり残念な気持ちと安心したのがごっちゃになった複雑な気持ちでいたんだよね…。
だから、約束通りの帰国の日は、うまく笑顔でいれるか不安だったんだ。

2名無しさん:2012/08/29(水) 06:12:23
道明寺邸のエアポートで、あいつが乗ったジェットが到着するのを、一人で待っていた。
1時間ほど待っていると、空に待ち焦がれたジェットの姿を見つけた。
機体が着陸し、ドアが開いてあいつの姿が現れると、緊張と安堵でなぜだか腰が抜けてしゃがみこんでしまった。


「おっ、おいっ!牧野っ!!」

タラップを駆け下りてきたらしい道明寺が、あたしのそばに駆け寄ってきた。

「どうした? 具合、わりぃのか?」

いつもはぶっきらぼうに言葉を放つのに、こんなときの声色は優しい。
あ…。
帰ってきたんだ、あたしのとこに……。
そんな風に思ったら、ぶわっと涙があふれて、あいつの顔がよく見えない。

「…………おっおかえりなさい」

やっと言えた言葉は、自分ではちゃんと言えたと思ったのに、ギュッと抱きしめられたから最後のほうは声にならなかったかもしれない。

3名無しさん:2012/09/15(土) 23:15:28
「ただいま、牧野」

たったこれだけの言葉を、あたしは4年も待っていた。
そのままあたしは道明寺にお姫様抱っこされて、ヒガシの角部屋に入った。
あの大きなベッドに寝かされて、道明寺はベッドの端に腰かけて、あたしのほほを撫でていた。

「大丈夫か? バイトのしすぎで疲れたんじゃね?
だからバイトなんかやめろって言ったのに」


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