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r〃〃〃 f７⌒ろ
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|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦､
／ /７´ ∠ ＿ -‐ へ ヽ
/⌒ヽ ￣/ !/ ／ ヽ ＼ i ヽ 私たちの夜伽は
{ ヽ / / ./. 、 ヽ l .l |
,、 ', ヽ / イ / ⊂⊃＼ } } | | このスレで一まず
/ ヽ , ヽ r―--r-水ヽゝ ﾊ ｀゛ __￣￣ /|ヽ{
', ＼ ヽ ヽ ／＞ 、 ヽ} i { ＼｀` 〃/ {ヽ / ） お休みだお。
ヽ ヽ ヽ ＼ ＞ -´"´ ＼ , }、 ﾊ {__ ｀ / / r' ¨ /
＼ ｀ ‐- } ヽ } j ! ヽ! ヽ └‐' ⊂⊃ /- ――┴ ｨ」
｀ > 、 ﾉ ＼ } .／{ / ハ } 〉--r‐ r ＜ ∧ { ＜￣
/ ｀） ｲ ヽ ／/ム.| ヽ＼|／< } ヾ /ヽ ヽ! ＜
ヽ、 ヽ 、 , ― ﾉ }/-ｧ／ノj |ヽ/ / /¨´
/ ヽ ﾉ-/／￣"´ / / / ヽ { ／-' 再開は未定なんで
ヽ ヽ- ┴（ ＿ / / ,' ', ! ヽ￣
＼ ／、ヽ-‐ ⌒／ ｀￣´ | { } ヽ この先の話は君たちが
｀´ ｀ ￣ ´ | ', ',
| ゝ ヽ } スレ立ててくれていいんだお。
! ｀¨´ 、 ﾉ
ヽ ≧=-r‐ '
｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:
やる実で、後宮（王や皇帝の奥さん達が住む場所）の話をお送りしています。
取り上げてるのは後宮の構造や性交作法。 また女性たちの愛憎逸話でございます。
｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:.*･゜ﾟ･*:
.
── - _ ＿＿＿ /
Vィ ´/ ｀ヽ
／ .| i ＼＿ 題材は中国史の後宮よ。
. _/ .:l | | ! .| .l ﾏ_ ＞ _
( / | | ! ./∨从 | .|ノ ＼
／/ ′ | |＿}／ .:/_ｨ命ｯ,∨ .| ＼
∠ィﾑｲ | ´从人)＼ 八｀マZｿ.' ∧ ＼ ……展開上フィクションで補ったり、
八/! 八/ ,ィ ￣ ∨ ＼∨/! .ｲ､∧ 〉
/ |∧ ∨{ ＿ノ j/f7l} ∧ / 省略してる箇所があるけど
. / .!. Ⅵj从 |||l |ノ､ ､ 〈
. / ∨/ ､ ┌─‐┐ 人 ＼ ＼ ＼ 寛大な目で見て欲しいわね。
′/ /乂_＼ └‐─┘ ／＿＼. ＼ ＼
/ / / / / 厂＞─‐一 ´ ─「| ＼＿＿,ィ＼
. / / 厂￣￣「￣￣￣￣￣￣￣￣￣|´＿, /l{ ＼ 一次史料のみの部分とかは
/ / {￣＼ _.:| | _厂 | ＼ ､
/ / } (＼ /⌒) |､ ＼ ＼ 直訳すると凄まじく長くなるから現代風に
. / .:/ 廴 人__) 〉／｀〉__,ノ. ＼ ＼
/ | ＼( .} ＼_ノ ｱ: ＼ 変換・要約しないと読むのに優しくないのよ…。
１スレ目
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1295429464/
２スレ目
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1302609385/
３スレ目
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1311682623/
４スレ目
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1322744934/
５スレ目
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1337249407/
６スレ目
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1350215455/
７スレ目
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1362740307/
８スレ目
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1367586574/
９スレ目
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12973/1378551892/
.
■作中に登場する名称おさらい。
【 古代中国における、玉門（ぎょくもん：女性器）名称図 】
「王睿」台（せんだい：恥丘）
,
_,. ' 7'ヽ、
／ /.:.:.:.:i ←金溝（きんこう：大陰唇上部）
／ !.:.:.:.:←神田（しんでん：陰核包皮） //
＼ ＿_ ／ ,. '´ ゝヽ_ﾉ、 ＼ __,..........、 /
_,. - ' ´ ￣ニﾆヽﾆ´-'´ ／入ヽ←赤珠（せきしゅ：陰核）」 ` ヽ
r'´ ', / ,イrヽヽヽ、 i ヽ、 ＼
／ ', ! /／!.:i.:*.:',ヽヽヽ、 | > ＼
__／ ', i f'´.:i.:.:|.:.:.:.:i.:ヽ､ヽヽ ! / ＼
「石參」勒（しんろく：小陰唇）→',.:.:|.:.:.:.:,.:.:.:i | } |`` ＼ / , -― ､
' , ｙ＿,.. '´ ヽ ヽ !.:.:i.:i!.,.:| !// _,. -'´ヽ、/ / /⌒ヽヽ
' ,辟雍（へきよう：膣前庭）→ ﾚJ.| / ／←丹穴（たんけつ：膣口） __ { { } }
', ／ `ヽ ､ ＼ヽヽ ﾉ /／_,. ／ ／ ＼ ＼乂ゝ-イノ
', ／ ` ｰ- ＿ ヽ``'ノ´' ´ ／ ／ r‐ ／ く ｀ コ ゝ''ァ_
／ 玉理（ぎょくり：会陰）→'´ ／ ／ | |／ ／＼ ヽL__, __ ｀ヽ
_,. '´ 人 ／ ／ | __／, -‐' _ ｀′,､ ! ﾊ /
／ ヾｨ / / | | ／ ／ } }ヽ ゝ' //
/´ ﾗｆ= ＼ ｀ー-- __ | | { `ｰ ''" ／ ｀ー‐'"
／ 'i ｀ー-- ＿__} ￣ ｀ー--‐'" ＼
／ i
【 玉門 断面図 】
麦歯（ばくし：膣内入り口）
↓ '.
__,. -‐――‐､
琴絃（きんげん：Gスポット） ＿＿＿＿ノ
,.-‐'● _..-‐'´￣´
_,.-‐ _ ,.-‐'´
_,.-‐´ ,. ' ＿
／ _,. '´ '_,.-､＿,.-､-､-'´＿__)
/ ／ -ぅ-―'´￣ ＿,.-― '´ ＼
ヽ ヽ ●穀実（こくじつ：子宮膣部） '.
ノ--､ Y´: : : : V ／ '.
/: : : : | }{:● 嬰女（えいじょ：子宮口） i
/: : : : : | ヽ: : : : : : : : ＼ |
|: : : : : :| ＼: : : : : : : : :` ､ !
|: : : : : :| ` ､: : : : : : : : :ヽ ,'
|: : : : : :| `ヽ: : : : : : : :＼ ,'
|: : : : : : ヽ 子宮 ｀ヽ: : : : : : :ヽ /
|: : : : : : : : ヽ 昆石（こんせき） : : : } /
＊資料により子宮と昆石が混在。 おそらく同異義語と思われる。
.
【明月・花枝・玉樹（尻）】
// .|: i lr ‐ ' ´ : : ヽ:ヽl /
// |: | |' _ _ .: : _ _ ヽ:ヽ
/ ' .|: | ﾉ, ´ ｀ 、 ´ ｀ ヽ:ヽ
/' |: |/ ヽ , ´ ヽ: }
,/ l ' ',ﾘ
, / / ,, ',
// / ,,, U ',
{ l ,' ;; ;; i
ヽヽ i ;; l; l
｀ヽ l ;;*!; ←後庭花（こうていか：肛門）
! 八 ,
l ,ｲ;;{i;;ゝ、 i
l _ ／｀ﾍ;{!;;ハ｀ ,,,, l
', l´ﾞ^´ ｀l ,
', l i ,'
', l l ,'
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│ ちなみに肛交（こうこう：アナルセックス）は
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;| わりかし歴史書に登場するが、
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
／ :::::::::.ヽ 宮廷では禁止行為だろ。 庶民間でならOKな。
/ :::::::::::::::::::: 〉
| ::::::::::::::::::/ 口唇愛撫（フェラ）も同じ扱いだろ。
| ::::::::::::::::::::l
| ::::::::::::::::::/
＼__ :::::::::く
. ,ｲ :::::::::ヽ 子供できないし性医学書には載ってねーし。
/ ｀ :::::::::::}
,' :::j .:::::::::/ そんでも磨鏡子（レズ）や龍陽（ホモォ…）行為とかも秘かに行われたけどな。
,−´ :::ﾉ .:::::::::{
【 古代中国における、陽物・陽根（男性器）名称図 】
/⌒i⌒ヽ
,′ ‘，
| ヽ ←陽鋒（ようほう：亀頭）
ｊ }
ヾ=二ﾆ＝-彡′
| |
. .｜ ｜
. | |
. | | ←玉茎（ぎょくけい：サオ部分）
. | |
| |
| |
| | ←陽台（ようたい：ペニスの根元）
＿ | | ＿
Y Y |／ ヽ
. | | | } ←二子(ニーツ：陰嚢)。または卵（ルアン）。
弋 .人 /＼＿＿ノ
￣ .＼＿＿／
小便毛（陰毛）
――――――――――――以上テンプレここまで――――――――――――
.
こーゆーのがテンプレなやる夫スレも他にないだろうなあｗ
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r〃〃〃 f７⌒ろ
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|‖‖‖ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦､
, ' ／" ｀ヽ ヽ ヽ＼ 明日20：00ころ朱姫編の最終回を
, ' //, '/ ヽﾊ ヽ
|i 〃 {_{ ＼ ／ ﾘ| ｌ``、 投下予定だお。
|i | | （ ●） （●） 从!」
|i`从⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃ヽ」
|i从/、 /ﾉl
ヘ,､ __, イ ……たった３話分サクサク終わらせる予定が
ｒヽヽ::::|ヽ`ー'´,1ｰ:ヽ
｛＿ヽ）:::∨yヽ/:::::::::l,1 こんなにずれ込んで申し訳ないお。
ヽ ヽ::::::＼ r ＝＝ミ!r ァ７
! l::::::::::::::|! /７ /
l -ｰｧ⌒} / / /^}
ヽー‐ '￣ ―-L∠/ ´
.
アナルセックスやフェラ、後宮では禁止か
金瓶梅じゃアナルセックス描写されてるが、あれは官職買い取った富商の話だからな
寵童は南北朝の南朝貴族や明代の金持ちの間では普通だったようだけど
では最終回投下します。
後漢スレの和帝編のように、最終回映えのする人物回で締めたかったけどやむなしです。
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やる実が、後宮の女史になったようでス。
【 第４０回、邯鄲の妖女・朱姫３ 】
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人
（ ::;;）
.. ヾi￣;'7
／,厂ヽ＼
_,.-'´／;;;::::: ＼｀'-..,,_
__,,...-‐'''´_,.-'´;;;;;::::::::: `-､_ ｀ﾞ'''-..,,__
ﾊ￣`''''''''''ｰ-‐ ‐ ''''´;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::: ｀'''' - --‐''''''''"￣ﾊ
／|ﾞ｀`'''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´|＼
l,ｨ'^ﾞ｀`''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´^ゝ!
｀Y'i!|￣￣￣￣ｌ]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]￣￣￣￣￣￣|!iiiY´
〈〈ヽ《ヽ三三三三三《ﾍ三三三三三三三三/》三三三三三三/》/〉〉
＼＼＼ﾞ三三三三`ヾ〉三[_後_＿_宮_]三//'.三三三三三／／／
_〕|.|_|ｴTTTTTTTT|_|iTTTTTTTTTTTTi|_|TTTTTTTTTｴ|_|.|〔_,（ ;)::）,
i´|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣(;;;;;;;;;;)ゞ,;;:;;ﾞ)
f'l￣||￣〕l￣￣￣￣|~|￣冂冂冂冂冂￣|~|￣￣￣￣l〔..(;;;,, ｿ,;;）、::;;::;ﾞﾞ)
;;::(;;;,,,, ,,,,,;;;;;;;;;ヾ,,,,;;;;,,;ゞ::::::) ;;;;;;; ;;;;;;; ;;;;;;; :::::ゞ;;;;;;;;（;,,,;;,:::;;;;;;ゞ
ゝ;;;l;;;;ｉｌ人;;;,;;)::::）::) ,. ,,!!,, ,. ,, l:iil !!ヾﾞl:iilｿ,,
ii;l;l !ii,| |:;| |:;|_
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やる実で、後宮（王や皇帝の奥さん達が住む場所）や各時代の女性達の話を
お送りします。
ユニコード文字で表現できない漢字は、似た意味のものに置き換えてます。
例：「王睿」＝本来はカッコ内の字が組み合わさったもので一文字。
参考資料は
『中国五千年 性の文化史』『後宮小説』『趙飛燕外伝』『中国娼妓史』『中国性愛文化』
『妓女と中国文人』『夏姫春秋』『性愛術の本』『漢書』『則天武后』『大唐帝国の女性たち』
『お嬢様と私』『女帝 わが名は則天武后』『中国妖姫伝』『漢雑事秘辛』『中国艶本大全』
『呉越春秋』『中国美人伝』『黄土の虹』『宦官 側近政治の構造』『花の歳月』『礼記』
『愛と欲望の中国四〇〇〇年史』『詩経』『彩雲国物語』『破壊の女神』『十二国記』『笑府』
『グラフィック戦史シリーズ 古代中国編』
ほか民間伝承などです。
やる夫春画之書 様
ttp://yaruobookoferos.blog.fc2.com/blog-category-7.html
でまとめていただいてます。
１８Ｒ短編「鶏巴（ﾁｲﾊﾞ）医 やる夫」
ttp://mukankei151.blog47.fc2.com/blog-entry-6258.html
酉は投下板のルールに従ったので違うけど。元ネタは「笑府」から。
１の他のスレは
【中国史】やる夫と後漢初頭を生きるようでス。 [完結]
【WW２】サーニャは、スターリングラードの空を駆けるようでス。
･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ
〜やる実は後宮の女史（記録係）。戦史では省略されがちな
後宮や愛憎劇を、取材しちゃうお〜。
MEMO───────────────────────────────────
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ ☆これまでのあらすじ☆
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|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦、 ] ちょー久しぶりのニンハオ。
rf´f/´r‐'__￣￣｀ヽ､
, ' '´r‐' ヽ｀ ヽ ヽ ＼ 【やる実】だお。
ノ ,.ｲ ヽヽ ､ ヽ
／ ,.ｲ ヽ ､ ヽ
／ ,.ｲ{ ⌒ ⌒ ﾘ| ｌ │ i|
／ ,.ｲ!小ｌ（＞） （＜） 从 |、i| 朱姫さん話、３回目だお。
／ ／ ﾚ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃ |ﾉ
/ ／ ヽ、 ゝ._） j /
ヽ ｀`¬--､,rﾃ＞t----- イ
丶､ /ヾY: (く.__ ＿ノヽ._
｀`丶､ ノ''::": : : `ｧo)r一'´: :/ ￣｀ヽ
/ : : : : : : : {〈ﾉ:j: : : : : `:ｙ! |
{ : : : : : : : : `'´ : : : : : : : :} i
ゝ: : : : : : : : : : : : : : : : : :丿 l
／ ￣￣ ヽ _ --―――――-､
／､ / /´､ ノ
{ ーrー'´ / ﾉ＿ _ -‐'´
＼ }―‐‐-/ ／ ￣￣
／::::＼, ゝ―＜／ヽ
. /:::::,:/:fィ:´丁:､::｀ヽlヽ:ヽ 趙国の名妓女だった朱姫さんは
/:::rｨﾜ:::ﾚﾄk八:::ヽ::',::}::l:::::l
,':::::〉ﾃ!:::l.⌒ ⌒ﾘイ:P!:| 野心家の商人・呂不韋と出会い、
. l::!〈/ｲ::!（ ●） （●） l:|:i::::|
. |::!:::ｌヾ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃/i::! 彼女は愛欲、
ﾚ!:::|::',ヽ （_.丿 /|'ハ:!
ヾﾍヾ:::ヘ,､ __, イﾘ 呂不韋は秦国乗っ取りを胸に抱いて
＞ﾍ:｢｛ ﾉﾍ_>￣ﾞヽ ＿
〃 ､l、 〃 -､`=っ 結ばれ、身請けされたお。
/ ヽ ,ｨ´｀ヽ /ﾍｰ-┬-ﾂ
,′ ｧ ,イ￣ ｀ヽl／.: : : .!:}/｀ヽr〜'
. / 人.y: :ヽ : : : . }: . : : : jﾉ /
/ / ヽ: : ､ _ヽ; : '`: : : :f:i′ ./
/ / ＼.: : : :', : : : : : !{ /
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l‖‖‖ || f灯
|‖‖‖ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶 けれど呂不韋の乗っ取り計画を他所に
〔＿_o＿＿＿_o_≦、 ]
／ 〃" ｀ヽ､ ＼ヽ 趙国と秦国は一気に交戦へと突き進み、
/ / ﾊ/ ＼ﾊﾍﾍ
| │ ｌ |ﾘilii⌒ ⌒ }_}ハヽ 朱姫さんと呂不韋は生き別れになることに！
| ｜从liil（ ○） （○）小N
. 丶（| | ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃
＼V j （__ﾉ 丿
＞ ヽ. ij __...イ
| ＼ | ＼
|＼ ＼ |＼__二⌒)
| ＼ ￣二⌒)
r〃〃〃 f７⌒ろ
l‖‖‖ || f灯
|‖‖‖ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦、] 趙国に取り残された朱姫さんと子供の政くんは、
／ ／" ｀ヽ ヽ ＼
//, '/ u ヽﾊ ､ ヽ 趙人から過去の敗戦の恨みを
〃 {_{ ＼ ／ ﾘ| ｌ │ i|
ﾚ!小ｌ（ ＞） （＜）从 |、i| ぶつけられる日々が続いたお。
ﾚ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃ |ﾉ
ヽ、u ⌒ j /
ヘ,､ __, イ
,ｒ--'⌒)::|ヽ`ー'´,1ｰ:::::ヽ、 そして７年後……
ﾉ /｀Y´ﾄ､-､ yヽ/::::::::::／,1
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l‖‖‖ || f灯 かって呂不韋の計画で朱姫さんと
|‖‖‖ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶 夫婦となっていた秦国の公子・子楚は
〔＿_o＿＿＿_o_≦、]
／ ／" ｀ヽ ヽ ＼ 秦王に即位した後も彼女を捨てきれず
//;' / `､ﾊ ､ `、
〃 {_{ ＼,､ .､／.ﾘ| l│ i| ついに趙国から秦国へ朱姫さんと政くんを
ﾚl小i( ●)::::::(.●)从 |、i|
ﾚ､! ､_,､_,. .! |ｿ ﾉ 迎え入れることにしたんだお！
`:、 `ｰ┘ ,:Иノ
ヽ､.__ , イ_´
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| ここから楽しい、朱姫さんと政くんの報復タイムの始まりかお？かお？ |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ 解説役の宦官、【やらない夫】だろ。
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;|
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
／ _ノ´ ヽ、 趙国も斉国のように被害や恨みの連鎖を
. ｜ ( ●) (●)
｜ （___人__） 抑える方向でいたら地獄の釜を開けることも
| _.ﾉ
| _/__ﾞヽ_ 無かったはずだが……
j､_ (〈_ｒ- ヽ ヽ、
√::::::...｀ミｭ､r'､〈｀ヽ､ |
／.::7￣￣. : : .:.:.ヽ_ヽ ﾄ､
/ .:::/.:::::::::::::::::::::::::::::..＼Yｰ‐ソ,
,' .::::/.::::::::::::::::::::／ ⌒ 、ヽ,:::::::::| ま、同じ失敗を繰り返す短絡的な土地柄だから、
i .:::::::::::::::::::::::. ::::::::::::::..ヽ::.',::::::::|
i ::::::::::::::::::::::/ .:::::::::::::.::::: }::::;::::::::| こうなるのも必然だったかもな……。
i ::::::::::::::::::::::l .::::::::::::::::::::: ,.:: i::::::::|
,' / ヽヽ
ｌ / // , ヘ _ _ ﾍ. ﾍ ヽ
ｌ / / /.／:::::::::::::::＞::‐-------‐‐≦:::::ヘ ヽ ∧.ヽ
| // / ／::::＞∩＜:::::::::::::::: | { }.|::::::::::::＞＜::>,. ﾊﾍ.', はあ……はあ……。
| / //| レ＜ ∪ ＞-＜:::::: ヽ丿:＞＜ .∩ .ヽ | | | , ', ,
ｌ./ // | .| | / / || |∧ ∩ |.| .|∪ .ｌ | | | ｌ そんなことよりぃ
,'/ / | ﾊ | || /| |/| | | |.ﾊ ｌ∪ . ,' || || | | . | | ,'| |
,/ ＿/__| .ﾊ | | ,'.| / ', | ∨ .ハ /| | ,|| || | | | .∨ .| 興奮してる女の子はぁ……❤
_ -==＝ﾆZ‐乙￣| ﾍ || Lム|_ |∨|| ﾍ ||| , // .| ,' ,'|_L| ﾘ .ﾘ .A ト-
｀￣¨¨ﾞﾞ〉‐=_二-ﾊ ﾊ ﾊ ﾍ| .|.| ｀｀ﾍト=_∨|. ,i /ム ﾚ‐ﾅ´|/ /| / /ム .ト
// ＞- .v .ﾍ ﾍヾ.弋二込ｼｒ ｀∨ |/ﾞ´ry==.ｯ'ヲ,' ,'/ / ./´ ﾍ |
/./ ＞ ´ ∧ .∧ |ﾍ.ﾍ ｀ ‐―‐ ´ ヽ‐‐ '‐'´//// //// ∧| 全身が性感帯なのぉ……
_/／ <ﾍ 〉〈/| xxxx xxxx // ////// ﾍ|
‐=ﾆ´ .ヽ ∧ ヘ/∧ ｌ / /V/././ / ｀ 貴方の……入れて……
ヽ V/＼ヽヽ 丿 ／/´/| |/ ,'
ﾍ. ∨ ｀ﾍ ヘ ,r---, イ// 〉 , じゅぼじゅぼしてぇ❤
メ ヽ .∧ ＼ ｀ ‐ ' .＜ ﾐV/ // |
| ∧ヽ .ﾍ /__ ＞ ＜:::://= // ./ .|
| .ﾍ ﾍ .ﾊ 〉彡ミ》 《:::::::ヽ// ./ |
【朱姫】
もと邯鄲の名妓女。
呂不韋の妾。
表向きは秦国の公子・異人（子楚）の妻。
.
昔の講談ものでよくありそうなノリだな
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ）
l‖‖‖ || f灯
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|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦ﾄ､ あー……。
／ ヽ ＼
/ / //〃"" ｀ヽ ヽヽ ヽ
/ //l ｌ /u ヽﾊl l l 今までの子たちと違って、完全にイッちゃってるお。
li l l ll l,.ィ ／ ｀＼刈〃
い.l lVﾄ ( ●) ( ●) l/ これでこの先だいじょうぶかお？
. Ｙlヽ{ヽ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃
ﾚﾚﾉﾚヽ. ノ
ｒ ヽヽ::::::|ヽ`ー'´,1ｰ:::::ヽ、
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
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|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;..;.;.;.;.;.;.;.;│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;..;.;.;.;.;|
|;.;.;.;.;.;.;.;..;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
´ ｀
/ '.
.′
i ､＿__.ノ八,: ま、何だかんだでこれまでの子は
| ( ● ) ソ)
| ｛ メンタル強い女傑と言える連中だったからな。
| ! （__ ノ_)
| !ﾄ. )
ｊ / だが朱姫は、そうならない。
,:'｛ ＞ : . ﾟ 。 .′
/.i:i:i:＼ ＞!| ＞―‐′
／.i:i:i:i:i:i:i ＼ `ｰ< ハ!:i:i:i:i:i:ヽ
／:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:.:＼ /¨У￣￣¨ヽ:i.､
／:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i .＼ fｰ┤ ｒ;ア ⌒ヽV.i:､
「 ￣｀ヽ
|:;.;.;..;.;.;.│
|;.;.;.;;.;.;.;│ そして狂ったままの運命も
|;.;.;.;;.;.;.;.;|
,' } 死ぬまで続く事になるだろ。
{ノ ヽ._ }
.-(=) (=) }ｰ- ､ もどかしいが、それが普通の人間の限界だろ。
_...ノ´_, __(人.) ,ﾉ'_ _,... ﾞ}＞-､
／ ´ﾞ ﾊ, `ｰイ´ ヽ、 ヽ.｀｀ヽ
,. イ ,ﾘ , { ｀丶. __ ', ）ヽ、 そういう者が生き馬の目を抜く世界に
/ ､ _,..ｨ,r'" | ｀}._,..>ァ' ﾊ
/ ,.= 〉⌒7入 .人 ノ!ﾍ. ﾉ ,'´ヽﾑ 足を踏み入れるとどうなるか
.//´ ,n; 人 〉ｰｧ‐='"ﾞＹ´`¬'"ﾉ/ ヽ､___,.'´ ,ﾊ
〈 )ヽ、 ヽ.'"´ ヽ.∧ｰ〉ｰ‐‐〈'⌒`´ﾒｨ′ / ／'/ 結果がそれを証明するだろ……。
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ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ
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┃｜ ｜┃
┃｜ 〜この時代前後の、おおまか年表〜 ｜┃
┃｜ ｜┃
┃｜ ｜┃
┃｜ 前２６７年 ：魏国で秦国の悼太子が急死。このため太子の座が、安国君へと移行。 ｜┃
┃｜ ｜┃
┃｜ 前２６６〜 ：秦国の范雎により、秦国の外戚勢力が引退。仇の魏斉をかくまった ｜┃
┃｜ ２６５年 趙国との抗争激化。 ｜┃
┃｜ ｜┃
┃｜ 前２６５〜 ：秦国が各国で猛威を振るう。 ｜┃
┃｜ 前２６３年 ｜┃
┃｜ ｜┃
┃｜ 前２６０年： 長平の戦い。趙国の武将・趙括たちが、秦国の武将・白起たちに完敗。 . ｜┃
┃｜ ｜┃
┃｜ 前２５９〜 ：秦軍が趙国の首都・邯鄲を包囲。 ｜┃
┃｜ 前２５８年 ｜┃
┃｜ ｜┃
┃｜ 前２５６年： 周国、魯国が滅亡。東周時代が終わる。 ｜┃
┃｜ ｜┃
┃｜ ★前２５１年： 秦の昭襄王が死去。 後継者は政の祖父にあたる安国君（孝文王）。 ｜┃
┃｜ それに伴い、太子となった子楚により朱姫たちが秦国へ迎えられる。 ｜┃
┃｜ ｜┃
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┗┛ ┗┛
朱姫が秦王の太子・子楚の正妻に納まった事により、ようやく朱姫親子は救われたが。
正妻確定と思っていたのに側室となった緑姫と、その周辺にはわだかまりが残った。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
―――紀元前２５１年。
[ 秦国の本拠、咸陽 ]
｣_
__ _jlliLλ
｣ ﾚ'==ﾊ| L
_r4_｀r‐rﾁ=イ｢]r､
｢￣ ｀|_ハ {￣｀ ﾊ _
｢￣ｿ /｜! ! ﾍ ヾ|
ﾉ / / ! ! | ﾍ ヽ、
/ / / ! ! | ﾍ ﾊ
r' / / j j ! } ﾊ ﾊ__
＿＿＿＿＿_/ ＿/＿＿__Y ヾ、 ハ ヽ ﾍﾍ
＿＿ -―……r､ { { j￣} } ￣｢￣{￣`==‐zz_ ヽヽ
ﾌ`ヽ厂 l `} } `｢￣ ｀ ! ﾊ | | / ヾ`ｰ-rく＿
[北甘泉宮（きたかんせんきゅう） ]……秦王室の後宮。
ﾟ . ｡ ゜ + ゜ ｡
｡ ' o ゜ ☆ ゜ +. ;／ ゜
゜ 。 ゜ 。 o ﾟ ﾟ'
* . ゜ 。 ゜ + ｡
人 γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
（ ::;;） | ううう……こんなの何かの間違いよ…… |
.. ヾi￣;'7 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
／,厂ヽ＼
_,.-'´／;;;::::: ＼｀'-..,,_
__,,...-‐'''´_,.-'´;;;;;::::::::: `-､_ ｀ﾞ'''-..,,__
ﾊ￣`''''''''''ｰ-‐ ‐ ''''´;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::: ｀'''' - --‐''''''''"￣ﾊ
／|ﾞ｀`'''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´|＼ γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
l,ｨ'^ﾞ｀`''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´^ゝ! | あんなに尽した私が側室で、 .|
｀Y'i!|￣￣￣￣ｌ]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]￣￣￣￣￣￣|!iiiY´ | |
〈〈ヽ《ヽ三三三三三《ﾍ三三三三三三三三/》三三三三三三/》/〉〉 | 成蟜には申しわけ程度の爵位だけ |
＼＼＼ﾞ三三三三`ヾ〉三[_後_＿_宮_]三//'.三三三三三／／／ | |
_〕|.|_|ｴTTTTTTTT|_|iTTTTTTTTTTTTi|_|TTTTTTTTTｴ|_|.|〔_,（ ;)::）, | なんて…… |
i´|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣(;;;;;;;;;;)ゞ,;;:;;ﾞ) ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
f'l￣||￣〕l￣￣￣￣|~|￣冂冂冂冂冂￣|~|￣￣￣￣l〔..(;;;,, ｿ,;;）、::;;::;ﾞﾞ)
;;::(;;;,,,, ,,,,,;;;;;;;;;ヾ,,,,;;;;,,;ゞ::::::) ;;;;;;; ;;;;;;; ;;;;;;; :::::ゞ;;;;;;;;（;,,,;;,:::;;;;;;ゞ
,. ＜:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ゝ､:.:.:.:.:.:.:ヽ
_,...ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.／:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ハ
｀ー- x:.:.:.:.:.:.:.:.:.{:.:.:.:.:.,:.:.:.:.:.:.ヽ,:.:.:.:.:.:.:.ヽ====' ,:.:.:.:.:.:ﾊ
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i|:.:.:.:.:{､:.ヽ:.:.:.:.＼ ､:.:.:.:.∧:.:.:.:.ﾊ:.:.:.:.:.:.:.'
./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧:.:.:.:.', ゝ'_,ゝ､:.:.弋＼:.:.:.∧:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.', 子楚さまは、あの下賤な淫売女に
/:.,ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:/＿ﾍ:.:.:.', ヽr=-=-､ゝｯ!:.:.:.:.ヽ:.:ﾘヽ:.:.:.:.:.:.',
!:.i |:.:.:.:.:.:.:.:.:.i´,.='､ ヽ:.', 'ヽﾟし,ﾊ ^ !:.:.:.:.:.:.:∨/:.:.:.:.:.:.:.ﾄ 騙されてるのですわ！
ﾚ |:.:.:.:.:.,､:.:.ﾊﾍﾟzﾊ ｀' ´￣O !:.:.:.:.:.:.:.:.i':.:.:.:.:.:.:.:.:.!ヽ
' i:.:.:／ Ⅵ:.O｀ｰ' ﾘﾉ:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',:∧
乂{ X:.:.!ﾊ ’ jｲ:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧:∧ でなくば諸国、諸侯の頂点に立つ
'{ ' i:.:｀:.:.:'.､ - ― ﾉｲ:.:.:.:.:.:.:.:ﾄ,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧:.:ヽ
|:.:.:.:.:.:.:.:＞ , j:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾚヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧:.:.＼ 秦国の太子の后にあのような者を
.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＞...._,. ｨ ﾘ:.:.:.:.:.:.:.:.ﾘ ∨:.:.:.:.:.:.:.:.∧:.:.:.:.ヽ
.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／ ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.,′ ＼:.:.:.:.:.:.:.:∧:.:.:.:.:.ヽ 選ぶはずないもの！！
i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ /:.:.:.:.:.:.:.:.:./ ＼:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:ハ
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｨ/ ,､/:.:.:.:.:.:.:.:.:.人 /｀ー - .,_ヽ:.:.:.:ﾊ
【緑姫】
秦の王族の娘。子楚の側室。
.
/ /＿,,
/! /／´
.//r. ／i､ ‐､＿＿_
〈 !|'´! |//ヽ ､., ｀ヽ,
_,,..-''"ﾞi, ! l /r ｀`'''−ﾐ､,
／ ｒ ヽ, i l // ＼ ＼ミヽ､
〈/ l ／ .人ﾞ'l !ヽ ＼ ﾞ'ヽヽ,｀`,ヽ
. ! /／ ノ ソ ヽ ＼ ヽ､ ヽ!
'´/ｒ ／ / /,!〉, ＼ ｀''ｚ-'" ヾ | はは上……。
. 〈 ／ ///´ﾞ ヽ i ､ ､ ､＼ iヽ ',
| l l / // ﾘi l ﾞi ＼ ヾ ） l l i. / ぽっと出の薄汚い親子のせいで
ﾘ'i |/ / /, ! |!i /‐､ |i､ ヽ 〉ヽ |ﾞ'| |/
.'´ 〉i| ! 〈≧!､ /=/!/<ﾉヽ| .i , ）'. ﾉ ! l こんなに苦しんで……。
ヽ. i､〈ﾞ'!〈!i〉 ' 'ﾞi-〉ﾞlﾞ'> |/! /!r'ii'´ | !
ヽ!ヽ! |-'/ ヾ-' ´,// .l/'ﾆ ! | ヽ|/<,,,､､
|./ -''""ﾞ 'ﾞ ﾞ'r'"'／彡 ＼ ゆるせん！
ヽ `´ /`'''|ﾞ／ ヽ＼ ヽ
. ＼ ⊂⊃ ／ |..,, i､ ` ヽ ちち上の目を覚まさせて
＼ ／ |_,,..＞､ | i |
／ヽ, ,.-''" _,,..-''"ﾞ! ! i l ヽ l あいつらを追放してやりたい！
／ `ﾞ|ー‐''"r'-''i i /ｲ ヽi !
ヽ | ｒｲ" | l,/ / /| ./
ヽ ,,..-'' |.l | ,,..-'''lr'ヽ< / //
【成蟜（せいきょう）】
子楚と緑姫の子。爵位は長安君。
.
＿＿＿＿__
／┣┫ ┣┫＼:::...
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(二) ￣￣￣￣::::.......
￣￣￣￣￣￣￣|
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￣￣￣￣￣￣￣
. ´ ￣.:.:.:.: . .
_ . ≠´ . . :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀::..、
⌒７ :. / . ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.＼
/ .:.:.:./:.:. . . /.:.:.. イ. . .:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:＼
/イ:.:./.:.〃_:/:.／ | .:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.ﾊ:.::＼ 成蟜……
. /.:./.:.:.| |:./X ‐|-ｉ:.:.:.:ｊ'ニ７.:.:.∧＼:.＼
ｉ.:/ l:.:.:iY心. ィぅﾐi.:./ニ７.:.:.:.:.∧ ＼:.:. あなたは孝行者ね。
l/ ∧:.:代::ﾘ ﾄ:::ｨiY.:.:.:∧:.:.:.:.:.:.:.ヽ
/.:.:.ヽ!xx , ゞツ'.:.:.:/.:.:',.:.l.:.:.:.:.:.:.:＼
/.:.:.:./.:.:＼ ｰ xx/イイ.:.:.:.:i:.:l.:.:.:.:.:l.:.:.:.:
. .イ.:.:.／l:.:, -‐≧=┬ /.:.:.ﾄ､:.:.:.l:.:l.:.:.:.:.:!.:.:.:.:. 貴方の父の太子様は賢明な方。
-‐.:.:.:.:.:.:./.:.:/／:/l: : / : : /「￣,'.:.:./／＼ｌ:.:l.:.:.:./.:.:.:.:.:
:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:/.:.／ｘへｰｧ: /:∧Ｖ.:.:./. : : : : V.:.:.:/.:.:.:.:.:.: きっといつか私たちの気持ちが通じると
:.:.. -‐ｧ'.:.:/／／｀ヽ:::＼くX: :/.:.:./. : : : :-:‐V:∧:.:.:.:.:.:.:
／.:.:／／ . :V::::〉::::};.:.:./／: : . . ｊ/.:.:}ヽ:.:.:.:.: 信じているわ。
-‐..:'.:.:.／／ . : :}／.:.:./:.:/:' : : . /.:.:.:,.:.:.:i:.:.:.:
/.:.:./／ . : : ／.:.:.:.:/:.:/: : . /.:.:.:/.:.:.∧:.:.:
ﾟ . ｡ ゜ + ゜ ｡
｡ ' o ゜ ☆ ゜ +. ;／ ゜
゜ 。 ゜ 。 o ﾟ ﾟ'
* . ゜ 。 ゜ + ｡
[ 秦国の本拠、咸陽 ]
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｣ ﾚ'==ﾊ| L
_r4_｀r‐rﾁ=イ｢]r､
｢￣ ｀|_ハ {￣｀ ﾊ _
｢￣ｿ /｜! ! ﾍ ヾ|
ﾉ / / ! ! | ﾍ ヽ、
/ / / ! ! | ﾍ ﾊ
r' / / j j ! } ﾊ ﾊ__
＿＿＿＿＿_/ ＿/＿＿__Y ヾ、 ハ ヽ ﾍﾍ
＿＿ -―……r､ { { j￣} } ￣｢￣{￣`==‐zz_ ヽヽ
ﾌ`ヽ厂 l `} } `｢￣ ｀ ! ﾊ | | / ヾ`ｰ-rく＿
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| ……太子（子楚）さま。 |
| |
| |
| 私の腹心の者に探らせた所、 |
| |
| 今回の決定に緑姫は不満を隠せない .|
| |
| ようですな。 |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
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三三三三ｌ|ｌ三三三三三三三ｌ|二二二二二二二二二ｌ'"￣￣ﾞ'l二二
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三三三三ｌ|ｌ三三三三三三三ｌ| | .:::|
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ﾞ'ー‐一'"
,. ._
,-._..┴‐シ't-,,,.〉
､,/ﾞ;;/ﾞ .〔 .u〃ム、
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │ 放置すれば支持者たちを使い、
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi'
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ | 朱姫に危害を加えるかも知れません。
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._. ここは断固たる措置で臨むべきでしょう。
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
.,彡?.! _..-'ﾞ,--、 !....、 ././ !
ｌ .!／ ´ ..ｌ___ﾉ ヽ,,...i;;ﾝ′ ._./
【呂不韋】
韓の陽翟の人。
諸国を往来している旅商人。子楚の後見役。
.
淫乱女扱いされてるけど、要はメンタルが女傑でない普通の女だったと
≪※※※≫＿[]＿≪※※※≫＿[]＿≪※※※≫＿[]＿≪※※※
三三三三ｌ|ｌ三三三三三三三ｌ|二二二二二二二二二ｌ'"￣￣ﾞ'l二二
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三三三三ｌ|ｌ三三三三三三三ｌ| | .:::|
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ﾞ'ー‐一'"
／子楚
（；´Д｀） ……わしは他国の王侯たちのように
／Ｖ8､/8|７＼
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜ 側室だからと冷遇や追放する気は
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜
｜｜|三ミ| ｜｜ ないというのに……。
｜｜|＝―|ﾉ｜｜
｜ヽnミ三|n/ﾐ/ どうして緑姫は分かってくれないのだろう？
【子楚】
秦国の太子。
秦王・安国君の養子
.
C∠二ニﾆ‐ ､_, 趙国で苦労し、耐える事を学ばれた太子さまと違い、
､/ ,ノヾ 〈 .l_,
ｌメイ_・） | |_,. 彼女は苦労知らずですから足る事を知らんのでしょう。
､_(＿ヮ＿, イ）ﾑ6)、
. |_|__|__レ' ノ./ 」＼
`ー―‐＿/ > 言って分からぬ者には実力行使しかありませんよ。
[-囗- |/
￣
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━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
／子楚
（；´Д｀） ・・・・・・・・・・・・・。
／Ｖ8､/8|７＼
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜ むう……緑姫とは確かに意識の違いが多々あった……。
｜｜|三ミ| ｜｜
｜｜|＝―|ﾉ｜｜ 朱姫を守るためなら、やむをえぬか……。
｜ヽnミ三|n/ﾐ/
後日、成蟜は国境の兵を鼓舞する任務を与えられ。
将来の禍根にならないよう首都の咸陽から遠ざけられた。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞
__,,..-‐''"´. : . : . ,ｲ,ｲ. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :
｀`‐-､._ __,,..-‐''"´. : . : . : . 「|「|＿ﾚ'ﾚ': . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :
:;; ::; :;:｀ﾞ''ｰ-､.,_ __,,..-‐''"´. : . : . : . : . :/´'二 ＿|: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :
. : . : . : . : . : . : "介ｰ-::､,_, ＿ ,__,,..-‐''"´.::. : . : . : . : . : . : . : . : .￣ |」| | 「| []. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :
. : . : . : . : . : . : . : . : . : , ;; '. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .: |_| |」 「|: . : . : . : . : . : . : . : . : ,ｲ,ｲ
. : . : . : . : . : . : . : . : . : ;' :'. : . : . : . 。__ : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :|/: . : . : . : . : . : . : . : . : 「|「|＿ﾚ'ﾚ'
. : . : . : . : . : . : . : . : . : ' , ' ,. : . : . |秦| . : . : . : . : . : . : . : . : . : .: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : /´'二 ＿|
. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : '- , ゛''' -.|￣ . : . : . : . : . : . : . : : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : ￣ |」| | 「| []
. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : ゛''' - .,_ ~゛゛''' ‐- ..,,__. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : |_| |」 「|
. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . .λλλλλλλλλλλλλλ- : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : " |/
. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : λλλλλλλλλλλλλλλ-.ﾞ''''ｰ- ...,,,,_____
. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . .人-人-人-人-人-人-人-人-人-人-人- ￣￣"""'''''''¬─--
. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :..∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧
(ﾟ* ) (ﾟ* ) (ﾟ* ) (ﾟ* ) (ﾟ* ) (ﾟ* ) (ﾟ* ) (ﾟ* ) (ﾟ* )
∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧
''';;';';;'';;;,., ザッ
''';;';'';';''';;'';;;,., ザッ
ザッ ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
vymyvwymyvymyvy ザッ
ザッ MVvvMvyvMVvvMvyvMVvv、
/ /＿,,
/! /／´
.//r. ／i､ ‐､＿＿_
〈 !|'´! |//ヽ ､., ｀ヽ,
_,,..-''"ﾞi, ! l /r ｀`'''−ﾐ､,
／ ｒ ヽ, i l // ＼ ＼ミヽ､
〈/ l ／ .人ﾞ'l !ヽ ＼ ﾞ'ヽヽ,｀`,ヽ
. ! /／ ノ ソ ヽ ＼ ヽ､ ヽ!
'´/ｒ ／ / /,!〉, ＼ ｀''ｚ-'" ヾ | あ、ありえない……。
. 〈 ／ ///´ﾞ ヽ i ､ ､ ､＼ iヽ ',
| l l / // ﾘi l ﾞi ＼ ヾ ） l l i. /
ﾘ'i |/ / /, ! |!i /‐､ |i､ ヽ 〉ヽ |ﾞ'| |/
.'´ 〉i| ! 〈≧!､ /=/!/<ﾉヽ| .i , ）'. ﾉ ! l 正当な血の持ち主である僕が辺境行きだと？
ヽ. i､〈ﾞ'!〈!i〉 ' 'ﾞi-〉ﾞlﾞ'> |/! /!r'ii'´ | !
ヽ!ヽ! |-'/ ヾ-' ´,// .l/'ﾆ ! | ヽ|/<,,,､､ ちち上は僕を嫌いになったのか……？？
|./ -''""ﾞl|l|l|'ﾞ ﾞ'r'"'／彡 ＼
ヽ `´ /`'''|ﾞ／ ヽ＼ ヽ
. ＼ ⊂⊃ u ／ |..,, i､ ` ヽ 淫売の子が兄など認められるものか……。
＼ ／ |_,,..＞､ | i |
／ヽ, ,.-''" _,,..-''"ﾞ! ! i l ヽ l だれか……これを間違いだと言ってくれ……。
／ `ﾞ|ー‐''"r'-''i i /ｲ ヽi !
緑姫は、この決定を悲観し。 一年もしないうちに心の病となり。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞
（ ri ri ri )＿ （ 信. 信 妾 ）
厂￣ iニ 二! iニ ニ! ＝, ,= __ri__ ＿＿ノ ） じ じ は (
ノ /ノ! l /ﾉ!.j 〃!l オr‐' ｡ _つ （ た ぬ 丿
フ／｀ヽ, ﾚ' ヽ ｀ .j| ゜ﾟ __＞ ） く （
_ﾉ _ ＿ -=ﾆ´ （ な )
/ノ´ ゝノ￣⌒｀⌒｀⌒{_r‐'´￣ヽ （ ｀⌒ー‐' ﾉ い /
〉ﾉ ＼ ﾉ
＿, -─‐- ､ ゝ─っ ．-─'′
,r'´`´_ ヽ、 --==彡 '
/r_ ‐､ ｀ l､
j/ ｀ヽ _ !ヽ、
/ }rﾐ ､｀ｰ- ＼＿
ゝ- ＝{r';l l ｀丶､、 ､ ｀丶､_
｀ｰ{､ヽ ,. ､─ ､＿_, -‐-､-‐'´￣
ヽ'´￣ ＼>
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞
その心の弱さを見限って支持者たちは朱姫親子に次々と鞍替えし。
後継者争いが本格化する前に、一応の決着がついた。
.
／子楚
（；´Д｀） わしが過去にされた待遇より……遥かにマシというのに
／Ｖ8､/8|７＼
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜ なんか凄い罪悪感が……。
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜
｜｜|三ミ| ｜｜
｜｜|＝―|ﾉ｜｜
｜ヽnミ三|n/ﾐ/
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
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,. ._
,-._..┴‐シ't-,,,.〉
､,/ﾞ;;/ﾞ .〔 .u〃ム、
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │ 何をおっしゃる。
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi'
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ |
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／ これから秦国内で、より基盤を固めるのに
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._. いちいち他人の事を気にかけていたら
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
.,彡〟.! _..-'ﾞ,--、 !....、 ././ ! 何もできませんぞ。
ｌ .!／ ´ ..ｌ___ﾉ ヽ,,...i;;ﾝ′ ._./
そして労せず安泰を得た朱姫だったが、深く知らない相手の事だったため
特に何の感慨もなかった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞
＜ ´ ｀＞-、
／ _ _ ﾍ ヽ
// /彡ミ=o=彡ミゝ', ﾍ
/ ｌ / ｌ´i /|()/|ｌ从ｌ | ', ｌ
|ｌ ｌ ｌｌ七TT /廾Tﾒ,' ﾘ |
上ｌAヾ.込ｿⅤ ﾞてｿ/ﾉト士-
｀ 〉ﾐ沁. , ｌﾉ√´.',
/ .〉〈ヽ o ., '><从 ﾍ
//ヾ.个| fヽ、イP´/乂 込
//ム λ.|´ヽ.V／.| ﾄ‐- _ム
／￣ : .ｌ|ト´ﾝｱﾐｪﾞ|ｌﾄ | ￣ ヽ ポカーン
／ ｌ/- 十´三㍉=廾、ヽ|, ヽ
. ／ ／／ .| =＝,´ ｀ ｀ヽ ヽ
／ {ﾚ´ ヾ_＿,-‐¨´ _ -‐ﾐv ヽ
＼ |./ ./:::ヽ、 .／::´:::::::::::::::. .／
//ヽ―./ /::::::::::::::Y:::::::::::::::::::::::::ﾘ―イ´ ',',',
// ./}¨ﾞ/ ./:::::::::::／＼::::::::::::::::::ノ￣¨ {ｌﾍ∧ヾ
/ / /.∨ /フ¨¨´::::个:::｀:¨¨＜∧ .ｌ.|∨| ヾ
:::::::::::::::::::::::::::::`==､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,,.-'
､::::／ ￣｀＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::____,,.ィ''"´ はは上、よかったですね。
/ ヽｧ‐┬--,.=====､‐ ニ ''ﾞr‐‐''"｀:::| |ヽ､
| |:{ ,} '" -─-, i::::i::: i:l'"￣ ::|, }::::ﾞi
| |:} {::::::: ::::::i i:l :::|;;, }:::::l|`i ちち上は、新しい女に惑わされず
| |:, ,.j!:::::::: i:::ﾞ===='ﾉ :::|`‐^iノx,ﾊ
ヽ /,ﾞ'ヽ!::::::::::.. ＿＿ﾞ___,,,,,,,,,. -‐ ' :ﾉﾉ /,x/ ヽ 私たちの方を選んだようです！
/￣￣ ヾxﾞヽ `‐-､::. ------─''''' ／／x／ ﾉ7-､
/ヽ ﾞヽ､xﾞヽ､ ＼ / ./,x,/ ／x/
【贏政】
朱姫と子楚の子。
.
緑姫もメンタル弱いじゃん
こりゃ妃同士の戦いでなくスポンサーの力量勝負の面が大きい
で、王子の成長後は男の戦いになる
／子楚
（；´Д｀） 朱姫よ……緑姫がああなってしまった以上、
／Ｖ8､/8|７＼
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜ 君には太子の后としてのしきたりを
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜
｜｜|三ミ| ｜｜ 早く覚えて公式の場に出てもらいたい。
｜｜|＝―|ﾉ｜｜
｜ヽnミ三|n/ﾐ/
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| これまでの習慣を改めるのは大変だろうが……やってくれるな？ |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
. ／ ＼
. / ./ ヽ
/ .// ム- _ _ ヽ. ﾍ
,'.ﾑ≦_-_ ≧‐- --‐≦ ≧、
| | |＜ 0 ヘ ＿ 0 __＞ 0ヽ | | |.ﾍ
. | | .|.; || .ﾄ. .|ﾊ¨0¨ || || ﾊ| | | | 'ﾍ
|. ｌ| |ｌム斗七|￣|｀´/|Tﾄ‐-.ﾘ| | ﾊ .| ||
| ﾍﾊ |ﾍrx‐==k. ｌ|./.K=‐ｧﾘ/ |./ |ﾘ | あン……なら。
ﾍ ﾍヽ ﾍ.ﾍ_ヒﾉﾉ ｌ .ヒ_ｌﾉ//,'/lK_.|,'
. ヽ_,-≦_ﾍ ｀ ﾍ xx 、 xx/∠//￣|＼
|￣｀｀｀ﾍ ﾍ ____ .ノレ´｀‐ ＞‐ ≧ 、 あなたの腎水を飲ませてくれるなら
. ,' ＼ .＼ ｀¨´ ∠〃ニ´ ﾍ.ミ. 、
, ヽ ﾍ|≧- ´>‐7' ヽ＜ ___, ﾍ｀＜、 いいわよ。
ﾘ _____|ﾍ_.｀´ ＞,rヽ__ ﾍ∧ ｀ヽ ＼ ＞.、
. // , ‐…=ニ ｀=_ﾄLゝ'ミミ:ﾍ.ﾍ ___ ヽ. .＼ ＼ うふふふふふ……。
// ∠ .∠ ｀ﾞ=‐-ヽ、沁¨ ﾍ ＞、 .ヽ /
／::::::::;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:､-一'''";:;:;:;:;:;:;:;:｀`''ｰ ､::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
／:::::::::::::::::;:;:;:;:;:／::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ﾄ､::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::／ ___,,,,,,,,,,j ヾ-‐''二二｀ヾ;::::i::} };:;＼;:;:;:;:;:::::::::::
:::::::::::::::::::::／|::/:::; --､:! |::`i::{ ロ } :::}::::{ }::;:;:;ヽ;:;:;:;:::::::::
:::::::::::::::／:| |:i {. ロ j |:::::l ´￣￣ :::::::::} .{:::::::::::ﾞ､;:;:;::::::::
:::::::::::::/;:;:;| |::-┴''"´/-──ヽ;:::l :::::::{ {:::::::::::::|:/:::::::::
:::::::::::::;:;:;:;| |:::: |:「:l:::::::;「:Lヽ! ::::::{ }::::::::::::/::::::::::
::::::::::::::;:;:;{ |::: U i:::::{ |:::::::::/; ===､
､::::::::::::;､-‐|:. |::: ; -r┬''エエｴ`ヽ:ヽ､ l::::::`i ヾ／:::::::::::::::| ・・・・・・・・・・・・・・。
`ヽ､（(:::::::::|::...| ∠ -┴┴''"二二二 ,.:::::::::::::ﾚ'´::::::／￣｀`i
,二ヽ|:::｀`ヽ､:::|:::ヽ ,.::::':::::::::::／::::::::／
/'´ |｀ｰ ､::::ヾ|:::::::::､... -───‐r'´:::::::::::::;／::::::／ .:|
_{ , --ヽ ヽ::::ヽ::::::|::::::::::::::::::::::::::::',::;､-'"/::::::／
ヽ, -- ､! ヽ:::::ト ､|:::::::::;;;;;;;:::;､-'´ ／::::∠...___／ヽ､_,==＝＝
|, --､| ＼:ヽ ￣￣￣ ____／|ヽ／ o |＿＿＿
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
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━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
／子楚
（；´Д｀） いいだろう……。
／Ｖ8､/8|７＼
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜ 君がそうなったのは、すぐに助けられなかったわしの罪だ。
｜｜|三ミ| ｜｜
｜｜|＝―|ﾉ｜｜ 死ぬまでその償いをしよう。
｜ヽnミ三|n/ﾐ/
／子楚
（ ´Д｀） あと政にも王族に相応しい教育を受けさせよう。
／Ｖ8､/8|７＼
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜ わしは若いころ、十分な教育を受けられなかったため
｜｜|三ミ| ｜｜
｜｜|＝―|ﾉ｜｜ この秦国へ来てとても苦労した。
｜ヽnミ三|n/ﾐ/
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 今から学べば、この父より苦労するまい。 .|
| |
| 遊びたい盛りであろうが……やってくれるな？ |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
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━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
:::::::::::::::::::::::::::::`==､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,,.-'
､::::／ ￣｀＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::____,,.ィ''"´
/ ヽｧ‐┬--,.=====､‐ ニ ''ﾞr‐‐''"｀:::| |ヽ､ はい、ちち上。
| |:{ ,} '" -─-, i::::i::: i:l'"￣ ::|, }::::ﾞi
| |:} {::::::: ::::::i i:l :::|;;, }:::::l|`i
| |:, ,.j!:::::::: i:::ﾞ===='ﾉ :::|`‐^iノx,ﾊ この身のためになるなら
ヽ /,ﾞ'ヽ!::::::::::.. ＿＿ﾞ___,,,,,,,,,. -‐ ' :ﾉﾉ /,x/ ヽ
/￣￣ ヾxﾞヽ `‐-､::. ------─''''' ／／x／ ﾉ7-､ 望むところです。
/ヽ ﾞヽ､xﾞヽ､ ＼ / ./,x,/ ／x/
そして月日は流れ、当初は不安定さを危ぶまれた朱姫だったが……
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞
＿＿＿＿＿＿＿_
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/〉
./￣￣￣￣￣￣￣//
／￣￣￣￣￣￣ ７' ￣/ //
／ ／￣_￣.| ／_/ / .//
／￣￣￣￣￣￣￣/ _/ / ７ //
／ .＿＿_ ／ く /￣/_/￣ . //
./ ／ ＿ | /._〉 / / //
／￣￣￣￣￣￣￣/ / / ／ /￣￣￣￣￣.//
／ ＿＿ .／／ /￣ .／三 三 三 三.〈/
./ ／ / ./ ￣/ /￣￣／￣￣￣￣￣￣
/ ￣/ ./ ./￣￣ ／￣￣
./ ./ ./ /￣￣／
/ ／ / /￣￣
／ ￣￣ ／
／￣￣￣￣￣￣￣／
￣￣￣￣￣￣￣
―――紀元前２５０年、１０月。
秦国では昭襄王の喪が明け、安国君（子楚の養父）が正式に秦王へ即位。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
[ 秦国 王の間 ]
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| わしの即位の世辞は |
| |
| この辺にして…… . | /￣￣￣￣ヽ、 γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ / ＿＿＿ ヽ | どうじゃ朱姫？ |
/秦＼ | 孝文王 .|| | |
(ﾟДﾟ ) | 《´∀｀ 》） || | 秦国の暮らしには慣れたかね？ |
（VVV ） こψ y φl, ） || ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
|VVV,| ＿| iｿ ﾉψヾi ||＿＿ |VVV|
し⌒J／ ／ ﾉイヽ、φヽ､ ／ ／|し⌒J_
＿_／ ／ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::／ ／／ ／|_＿__
／ ／ |＿|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|￣￣|／ ／／ ／|
／ ／ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／￣￣ ／／ .／ ／
／ |二二二二 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| 二二二二二|／ ／ ／
／ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／ ／ ／
|ﾆ二二二二二二|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| 二二二二二二二|／
∧子楚 ／∧朱姫:.:.:.:.:.:.:.／
（ ´）:.:.::（ ´）.:.:.:.:.／
（ ）:.:.:（ ）.:.:／
（_○＿_):.:.:.:（_○＿_)／
／:.:.:.:.∧呂∧.:.:.:.:.:.:／
（ ´）
（ ）
（_○＿_):
＜ ´ ｀＞-、
／ _ _ ﾍ ヽ
// /彡ミ=o=彡ミゝ', ﾍ
/ ｌ / ｌ´i /|()/|ｌ从ｌ | ', ｌ
|ｌ ｌ ｌｌ七TT /廾Tﾒ,' ﾘ |
上ｌAヾ.込ｿⅤ ﾞてｿ/ﾉト士-
｀ 〉ﾐ沁. , ｌﾉ√´.',
/ .〉〈ヽ o ., '><从 ﾍ
//ヾ.个| fヽ、イP´/乂 込
//ム λ.|´ヽ.V／.| ﾄ‐- _ム
／￣ : .ｌ|ト´ﾝｱﾐｪﾞ|ｌﾄ | ￣ ヽ ポカーン
／ ｌ/- 十´三㍉=廾、ヽ|, ヽ
. ／ ／／ .| =＝,´ ｀ ｀ヽ ヽ
／ {ﾚ´ ヾ_＿,-‐¨´ _ -‐ﾐv ヽ
＼ |./ ./:::ヽ、 .／::´:::::::::::::::. .／
//ヽ―./ /::::::::::::::Y:::::::::::::::::::::::::ﾘ―イ´ ',',',
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
／子楚
（；´Д｀） ＜ 小声：……朱姫、朱姫。
／Ｖ8､/8|７＼
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜ 何度もわしと練習しただろう？
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜
｜｜|三ミ| ｜｜ 大王さまのお声掛けに答えるんだ ＞
｜｜|＝―|ﾉ｜｜
｜ヽnミ三|n/ﾐ/
C∠二ニﾆ‐ ､_,
､/ ,ノヾ 〈 .l_,
ｌメイ_・） u | |_,. ・・・・・・・・・・・・・・。
､_(＿ヮ＿, イ）ﾑ6)、
. |_|__|__レ' ノ./ 」＼
`ー―‐＿/ >
[-囗- |/
￣
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
＜ ´ ｀＞-、
／ _ _ ﾍ ヽ
// /彡ミ=o=彡ミゝ', ﾍ
/ ｌ / ｌ´i /|()/|ｌ从ｌ | ', ｌ
|ｌ ｌ ｌｌ七TT /廾Tﾒ,' ﾘ |
上ｌAヾ.込ｿⅤ ﾞてｿ/ﾉト士- あ、ああ、そうでした。
｀ 〉ﾐ沁. , ｌﾉ√´.',
/ .〉〈ヽ o ., '><从 ﾍ ええと……
//ヾ.个| fヽ、イP´/乂 込
//ム λ.|´ヽ.V／.| ﾄ‐- _ム
／￣ : .ｌ|ト´ﾝｱﾐｪﾞ|ｌﾄ | ￣ ヽ
／ ｌ/- 十´三㍉=廾、ヽ|, ヽ
. ／ ／／ .| =＝,´ ｀ ｀ヽ ヽ
／ {ﾚ´ ヾ_＿,-‐¨´ _ -‐ﾐv ヽ
＜ ´ ｀＞-、
／ _ _ ﾍ ヽ
// /彡ミ=o=彡ミゝ', ﾍ
/ ｌ / ｌ´i /|()/|ｌ从ｌ | ', ｌ
|ｌ ｌ ｌｌ.L乂ｌ /ムrHﾘ ﾘ | お心遣い感謝いたします、
上ｌAヾ.ﾍアⅤ 弋アｌ.ﾉト士-
｀ 〉ﾐ沁. , ｌﾉ√´.', 大王さま。
/ .〉〈ヽ ー , '><从 ﾍ
//ヾ.个| fヽ、イP´/乂 込
//ム λ.|´ヽ.V／.| ﾄ‐- _ム 未だ至らぬことばかりですが、
／￣ : .ｌ|ト´ﾝｱﾐｪﾞ|ｌﾄ | ￣ ヽ
／ ｌ/- 十´三㍉=廾、ヽ|, ヽ 偉大なる秦王室の名を汚さぬよう
. ／ ／／ .| =＝,´ ｀ ｀ヽ ヽ
／ {ﾚ´ ヾ_＿,-‐¨´ _ -‐ﾐv ヽ 日々精進を重ねておりますわ。
＼ |./ ./:::ヽ、 .／::´:::::::::::::::. .／
//ヽ―./ /::::::::::::::Y:::::::::::::::::::::::::ﾘ―イ´ ',',',
// ./}¨ﾞ/ ./:::::::::::／＼::::::::::::::::::ノ￣¨ {ｌﾍ∧ヾ
/ / /.∨ /フ¨¨´::::个:::｀:¨¨＜∧ .ｌ.|∨| ヾ
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
/￣￣￣￣ヽ、 γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
/ ＿＿＿ ヽ | 宜しい。 |
/秦＼ | 孝文王 .|| | |
(ﾟДﾟ ) | 《´∀｀ 》） || | 我が国は能力ある者には過去を問わぬ。 .|
（VVV ） こψ y φl, ） || | |
|VVV,| ＿| iｿ ﾉψヾi ||＿ | これからも励むがよい |
し⌒J／ ／ ﾉイヽ、φヽ､ ／ ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
＿_／ ／ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::／ ／／ ／|_＿__
／ ／ |＿|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|￣￣|／ ／／ ／|
／ ／ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／￣￣ ／／ .／ ／
／ |二二二二 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| 二二二二二|／ ／ ／
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| では退出してよろしい。 |
| |
| 侍従は次に余に挨拶のある者を呼んでまいれ。 |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
┃|::::::::::::::::::::::::::::::::: ||:::::::::::::::::::::::::::::::: |┃
┃|:::::l￣￣￣￣|::::::||:::::l￣￣￣￣|:::::|┃
┃|:::::|:::::::::::::::::::::|::::::||:::::|:::::::::::::::::::::|:::::|┃
┃|:::::!:::::::::::::::::::::!::::::||:::::!:::::::::::::::::::::|:::::|┃ 三
┃|:::::|:::::::::::::::::::::|::::::||: て::::::::::::::::::::|:::::|┃ 三
┃|:::::!:::::::::::::::::::::|::::::||:: て:ﾋﾟｼｬｯ!::::|:::::|┃ 三
┃|::::├┬┬┬┤:[|||[|（-┬┬┬┤::::|┃ 三
┃|::::├┼┼┼┤::::||:::├┼┼┼┤::::|┃
┃|::::├┼┼┼┤::::||:::├┼┼┼┤::::|┃
┃|::::├┼┼┼┤::::||:::├┼┼┼┤::::|┃
┃|::::├┼┼┼┤::::||:::├┼┼┼┤::::|┃
┃|::::└┴┴┴┘::::||:::└┴┴┴┘::::|┃
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
∧
／￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣
| ははっ
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞
朱姫は日ごとに太子の后らしく振る舞うようになり、子楚と呂不韋はそれを安堵した。
.
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::l二二|l::::::::::::::::::::::::::::::::::|二二|l:::::::::::::::::::: ┌ ────────‐ ┐::::::::::::::::::::l:|二二|::::::::::::::::::::::::::::::::l:|二二|:::::
:::::Τ ::Τ::::::::::::::::::::::::::::::::::Τ ::Τ :::::::::::::::::: ｜l l l l l l l l l l l l l l l l l l l | :::::::::::::::::::: Τ ::Τ:::::::::::::::::::::::::::::::: Τ ::Τ::::
┬::| .:::|::::┬─┬─┬─::| .:::| ┬─┬─┤ﾐ..|´￣￣￣￣￣￣｀|..ﾐ├┬─┬─::| .:::|::::┬─┬─┬─::| .:::|┬
┴::| .:::|::::┴┬┴┬┴┬::| .:::| ┴┬┴┬┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴┬┴┬::| .:::|::::┴┬┴┬┴┬::| .:::|┴
┬::| .:::|::::┬┴┬┴┬┴::| .:::| ┬┴┬┴┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┬┴┬┴::| .:::|::::┬┴┬┴┬┴::| .:::|┬
┴::| .:::|::::┴┬┴┬┴┬::| .:::| ┴┬┴┬┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴┬┴┬::| .:::|::::┴┬┴┬┴┬::| .:::|┴
. ／ ＼
. / ./ ヽ
/ .// ム- _ _ ヽ. ﾍ
,'.ﾑ≦_-_ ≧‐- --‐≦ ≧、
| | |＜ 0 ヘ ＿ 0 __＞ 0ヽ | | |.ﾍ 太子さま……。
. | | .|.; || .ﾄ. .|ﾊ¨0¨ || || ﾊ| | | | 'ﾍ
|. ｌ| |ｌム斗七|￣|｀´/|Tﾄ‐-.ﾘ| | ﾊ .| ||
| ﾍﾊ |ﾍrx‐==k. ｌ|./.K=‐ｧﾘ/ |./ |ﾘ | わたくし頑張って練習通りにしましたわ。
ﾍ ﾍヽ ﾍ.ﾍ_ヒﾉﾉ ｌ .ヒ_ｌﾉ//,'/lK_.|,'
. ヽ_,-≦_ﾍ ｀ ﾍ xx 、 xx/∠//￣|＼ 後でたくさんご褒美くださいね❤
|￣｀｀｀ﾍ ﾍ ____ .ノレ´｀‐ ＞‐ ≧ 、
. ,' ＼ .＼ ｀¨´ ∠〃ニ´ ﾍ.ミ. 、
, ヽ ﾍ|≧- ´>‐7' ヽ＜ ___, ﾍ｀＜、
ﾘ _____|ﾍ_.｀´ ＞,rヽ__ ﾍ∧ ｀ヽ ＼ ＞.、
. // , ‐…=ニ ｀=_ﾄLゝ'ミミ:ﾍ.ﾍ ___ ヽ. .＼ ＼
// ∠ .∠ ｀ﾞ=‐-ヽ、沁¨ ﾍ ＞、 .ヽ /
. // / | ┌t‐=ﾆヽミ｀ﾞﾞ´ ヾｌヽ ﾍ ﾍ /
／子楚
（；´∀｀） ああ、昨晩も朝まで頑張ったばかりだが……
／Ｖ8､/8|７＼
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜ お前の望み通りにするよ。
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜
｜｜|三ミ| ｜｜
｜｜|＝―|ﾉ｜｜
｜ヽnミ三|n/ﾐ/
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
,ｰ､
! |....._ ,
／ -.､ .ヽヽ , ‐'广二マ-､、
,.イ| `-―ユ､ 、 .!.,!;;:;:;ヾ´
., ‐ .| | .ｒ'"ヽ,,,,,､ ヽ- / ｀'i.;::├､
i.゛ ヽゝ..,,,,,,.. っ､＿_,ﾞ_,,...ィiﾞl ﾞ‐''┤
.! .二lﾐ、 .,...ﾐｉ＼i.. | ..!,ｼ′.゛ ノ ……朱姫さま。
.＼､ .,ﾉ´ .［ﾞ'-二二 / ﾞ''″
｀''-,,,, -く＿,,...!､'〉ﾞ､ |＼
ﾉ-､:′ .| .／ ｀' ､,、 私のもとにいた時より幸福そうですな。
.,八,,／." '' , へ｀―ｰ'゛ .｀'''- ..,, _／゛j
/,ー､ .､,_./ ,..へ..、 , ク''" ,／ それでいいのです。
!.! .,ﾉ ..―-、 .／ .｀''-､、 /│ l
l ″ .ｌ. / / . ｀'ｰﾐ..l │
. / ./ ヽ
/ .// ム- _ _ ヽ. ﾍ
,'.ﾑ≦_-_ ≧‐- --‐≦ ≧、
| | |＜ 0 ヘ ＿ 0 __＞ 0ヽ | | |.ﾍ
. | | .|.; || .ﾄ. .|ﾊ¨0¨ || || ﾊ| | | | 'ﾍ
|. ｌ| |ｌム斗七|￣|｀´/|Tﾄ‐-.ﾘ| | ﾊ .| ||
| ﾍﾊ |ﾍ _,,,,Lヒｌ ｌ|./.K=‐ｧﾘ/ |./ |ﾘ |
ﾍ ﾍヽ ﾍ.ﾍ==== ｌ ===ﾉ//,'/lK_.|,'
. ヽ_,-≦_ﾍ ｀ ﾍ xx 、 xx/∠//￣|＼
|￣｀｀｀ﾍ ﾍ __, .ノレ´｀‐ ＞‐ ≧ 、 ニコッ
. ,' .＼ .＼. ¨ .∠〃ニ´ ﾍ.ミ. 、
, ヽ ﾍ|≧- ´>‐7' ヽ＜ ___, ﾍ｀＜、
ﾘ _____|ﾍ_.｀´ ＞,rヽ__ ﾍ∧ ｀ヽ ＼ ＞.、
. // , ‐…=ニ ｀=_ﾄLゝ'ミミ:ﾍ.ﾍ ___ ヽ. .＼ ＼
// ∠ .∠ ｀ﾞ=‐-ヽ、沁¨ ﾍ ＞、 .ヽ /
. // / | ┌t‐=ﾆヽミ｀ﾞﾞ´ ヾｌヽ ﾍ ﾍ /
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
,. ._
,-._..┴‐シ't-,,,.〉
､,/ﾞ;;/ﾞ .〔 .u〃ム、
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi' （ 彼女が秦国に来て、本当に私と
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ |
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／ 寄りを戻そうと大騒ぎされたら
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._. どうしようかと考えていたが……
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
.,彡〟.! _..-'ﾞ,--、 !....、 ././ ! 杞憂だったな ）
ｌ .!／ ´ ..ｌ___ﾉ ヽ,,...i;;ﾝ′ ._./
.| ／ ｀ﾞﾞﾞﾞﾞﾞ゛
.|./'''i ., - 、 ,／
,ｰ､
! |....._ ,
／ -.､ .ヽヽ , ‐'广二マ-､、
,.イ| `-―ユ､ 、 .!.,!;;:;:;ヾ´
., ‐ .| | .ｒ'"ヽ,,,,,､ ヽ- / ｀'i.;::├､
i.゛ ヽゝ..,,,,,,.. っ､＿_,ﾞ_,,...ィiﾞl ﾞ‐''┤
.! .二lﾐ、 .,...ﾐｉ＼i.. | ..!,ｼ′.゛ ノ （ 私の望みはこの秦国を裏から
.＼､ .,ﾉ´ .［ﾞ'-二二 / ﾞ''″
｀''-,,,, -く＿,,...!､'〉ﾞ､ |＼ 支配することだ。
ﾉ-､:′ .| .／ ｀' ､,、
.,八,,／." '' , へ｀―ｰ'゛ .｀'''- ..,, _／゛j 道具にすぎぬ女に煩わされるなど
/,ー､ .､,_./ ,..へ..、 , ク''" ,／
!.! .,ﾉ ..―-、 .／ .｀''-､、 /│ l あってはならないからな ）
l ″ .ｌ. / / . ｀'ｰﾐ..l │
―――同年の３日後。
即位したばかりの孝文王が急死。
先代の昭襄王が長命だったため即位時から老齢であり、王としての激務に
耐えきれずの死と噂された。
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／三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三＼
0 │ |∞∞∞ |::|∞∞田田∞∞|::|∞∞∞ | ::| 0
［二］ | ::| |::|┏━━━━┓|::| | ::l ［二］
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ii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii| ｀)三(´| ::|├┼┤ |::|┃ 孝文王 ┃|::| ├┼┤| ::|｀)三(´iｌ|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|
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ii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|ｌ ○ ● ∫∬∫∬ ● ○ ii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|ｌi
○○ ●● iiiii iii ii iiii ●● ○○
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∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦
（ ）（ ）（, ）（,, ） ,,）（ ）（ ）（, ）（, ;）
／子楚
（ ；´∀｀） . .-‐=＝=- .
／Ｖ8､/8|７＼ ／. : : : : : : : : : . ヽ
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜ /. : : : : : : : : : : : : : : :. な、なんということじゃ……。
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜ .: : : : : : : : : : : : : : : : : :.
｜｜|三ミ| ｜｜ .: : : 華陽后: :: : : Ｕ : : .:.
｜｜|＝―|ﾉ｜｜ | : : : : : : : : : : : : : : : : : : :| これからわらわ達夫婦にとって
｜ヽnミ三|n/ﾐ/ |: i : : : : : : : : : : : : : : : : : |
＼(三厂(三)/| |: |:. : : :.ｉ ｉ: : : : : : :i: : : : ; } 蜜月の到来という所だったのに……。
/ / ヽ | |: |: : : : | |:.ｉ : : ｉ : :| : ; ://
L亅 i |二| ヽ ､ :{: :{ :､{ : : | ; :| /:/'′
| ｉ|＼ ヽ ｀`´Y＾ｰヘ:ノｲノ!^´
|_ﾉ | ヽ i __ ∠ﾆ二二＝ﾆゝ､
|ミ | / -イ /￣ﾞﾏﾑ: : : : : : : : : : : : ｀ー-.､
∧ |ミ | / ﾉ｜ /. : : : : ﾏﾑ: : : : : : : : : : : : : : : }ヽ
γ´￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 義母上、気を落とさないで下され。 |
| |
| これからはわしが秦王室を、お守りします。 |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
そして子楚は順当に王位を継ぎ。 ５代目秦王（君主としては３０代目。諡は荘襄王）となり、
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/777777777777777777 77777777777777777ヽ
／７７７７７７７７７７７７７ ７７７７７７７７７７７７７＼
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|::|::|:::|:::|:::|| l´||｀l ＿＿＿ l´||｀l ||:::|:::|:::|::|::|
(;l|l;)::|::|:::|:::|:::|| ∧∧ヾ||ノ 荘襄王 ヽ||ソ∧∧, ..||:::|:::|:::|::|::(;l|l;)
|| |::|::|:::|:::|:::|| ( ﾟ -ﾟ) ｉ| 《 ・ω・ 》 γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
|| |::|::|:::|:::|:::|| （ (つつ|| こiζ y ζi,つ | わしは大赦を行い、功臣を厚遇し、 |
|| |::|::|:::|:::|:::|| （,,,,,,,,,） || iｿ ﾉξヾii | |
|| |::|::|:::|:::|:::|| UU || ﾉイヽ、§ヽ、 | 民衆のための政治を行うぞ |
|| |::|::|:::|:::|:::|:￣||￣||￣||￣||￣|￣￣￣￣￣￣￣| ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
△|￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣△
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|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
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∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿
（ ）（ ）（ ）（ ） （ ）（ ）（ ）（
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ） （ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧
子楚の即位に大功のあった呂不韋には、国の宰相たる丞相の職が与えられた。
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＿＿＿__ ＿//
rf"r r r rｧ )） // ＼／
,ｰ､ || || || || || `'i ／＼
! |....._ ||_||_||_||_|| |
／ -.､ .ヽヽ ,[＿ﾟ＿＿＿]、
,.イ| `-―ユ､ 、 .!.,!;;:;:;ヾ´ ふふ……卑しい商人と言われていた私が
., ‐ .| | .ｒ'"ヽ,,,,,､ ヽ- / ｀'i.;::├､
i.゛ ヽゝ..,,,,,,.. っ､＿_,ﾞ_,,...ィiﾞl ﾞ‐''┤ 今や秦国の丞相とはね。
.! .二lﾐ、 .,...ﾐｉ＼i.. | ..!,ｼ′.゛ ノ
.＼､ .,ﾉ´ .［ﾞ'-二二 / ﾞ''″
｀''-,,,, -く＿,,...!､'〉ﾞ､ |＼ これだから先物買いは面白い！
ﾉ-､:′ .| .／ ｀' ､,、
.,八,,／." '' , へ｀―ｰ'゛ .｀'''- ..,, _／゛j
/,ー､ .､,_./ ,..へ..、 , ク''" ,／
!.! .,ﾉ ..―-、 .／ .｀''-､、 /│ l
l ″ .ｌ. / / . ｀'ｰﾐ..l │
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
うがった見方をすれば、呂不韋と子楚にとって都合の良すぎる展開と言えなくない。
だが現時点で、表だって不服を言う者はいなかった。
.
呂不韋は既に秦国内の実力者や、才覚ある者たちを取り込んでおり。
またも派閥争いの種を事前に刈り取る根回しに余念がなかった。
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呂不韋さま ワッショイ ！！
ﾟ ＼＼ 呂不韋さまワ ッ シ ョ イ ！！ ／／
。 + + ＼＼ 呂不韋さま ワ ッ シ ョ イ ！！ ／+
＊ + . ＼＼ + 。. . ／ + *
,,,,, ＊ 。 o
o ｍ (っｌｌ)＼ ,,,,,＿＿＿_
）| | ＼＼ (ｍｎ)＿＿ ヽ ＊
+ （ _ｌ 昌平君 ｎｍ 〉 .〉 ∧＿∧ / / 。 ﾟ
＼ ＼_（´∀｀ ） / ノ 昌文君 / ./ （´∀｀ ）/ / 。
。 * ＼＿￣_￣ ）/ / （´∀｀ )/ ./ （~⌒＼ ﾄ/ ） ＊
／￣ ＼ /＼ ￣￣ ~ / ＼＼ ＼_／ / ・
,⊂二二／〉 / ￣￣| イ./ ＼＼__／| + *
/ / ヽ | ,) ﾉ
。ﾟ （ <./ ＼ ＼／⌒＼ ﾉ、 * 。
＿＿,
-=ニミ::､/,ｨニニミ､
＿, イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀`ヽ､
テ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/ｲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞-::彳
' i::::::::::::::::::::::::::::＞'::::::::::::::::::::::::::::::ヽ､__;ノ
/::::::::::::7--‐::':::/,:'/:::/::/:j::::::::::::i::::::::::テ'
_ノ:::::::::::::,i::||::::::::://＞i_i:::||:ハ:::::::::j::::::i::::i
￣ﾞ个::::::iﾊ:i:',::::::| ｨ示c､,i|:i |::::::/:::::/:〃 ……儒学で卑しんできた商人が
〉:::::i i::::ヽ:::', 辷ソ '､ヾ ,ｨ=::::／≠
ﾉ!:┌ ﾉ__::ヽ`ヽ ￣｀ iﾝ,'イ´ ここまで栄華を果たすとはな……。
(彡ィヽ､ ﾊ:::i, u i/
_,.....j=- ､＼ ヾ＼,. - ／
.j───-- `＞､__ヽ ／ そして儒学が崇めていた周、魯国は
| `ヽ､7´
| ,. イニ=---./＿＿ なすすべなく滅びた。
j! ＜ _,. - ￣`ヽ
/! ／ i 儒学は机上の論理にすぎんと証明されてしまったな。
/ ,' / ／＞ ､ |
.. / i i ／／:.:.:.:.:.7}ﾊ
【李斯（りし）】
楚の上蔡の人。
荀況の弟子。呂不韋の食客。
.
, ィ＿
, -‐┘: : : : ｀丶_,.ｨ （ 僕は、師の荀子さまほど儒学に義理はなく。
/. : : : : : : : : : : : :〈
､_{: /.!: : : : : : : : /. : ﾊ 負ける勝負はしたくない！
｀ｲ: 从!: : : :{:ノｲ^Vﾉl′
ﾍ、: l: : : ハ:从小
厶从从イミﾊ｣ 秦国は法と術を用いて拡大した国家だ。
{´ ｀Y
_ ノ {_ そこを突き詰め、僕もこの国で名を上げてみたい！ ）
,．--‐ ´ ￣ ‐- 、
ﾄ ＿＿ _＿＿＿__ __ ,ｲﾊ}
{｣}｢r‐…‥=ミ､i____ﾉ／￣￣￣[ﾊ }くく /
Yﾉ:ﾍ:::::::::::::::::::｢¨¨｢::::::::::::::::::::::/.:{{ V
{:::::::::ﾊ::::::::::::::::}:::::{:::::::::::::::::::::::{:::::｀＝'
,'.::::::::::::ﾄ､:::::::::::, ‐‐ ､:::::::::::::::, ｲ:::::::::::! ﾊﾞﾝｻﾞｲ ﾊﾞﾝｻﾞｲ ﾔｯﾀｰ ｵﾒﾃﾞﾄｰ
ｌ::::::::::::::ハ二彡'´、｀ ミ二二 .ｲ:::::::::::} ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦
{:::::::::::,' } } {:::::::::::j (＾（,, ´∀｀）) ・∀・）(ヽ ）')(（・∀・ /') (（∀｀*/ﾞ） ))
j:::::::::::' { ,ｨ仆､ ,1::::::::::| ヽ /ヽ ﾉ ヽ ﾉ ﾉ ノ ヽ 〈
f::::::::::,′ i ,f′ } ヾ、 l｣:::::::::::! ﾉ ｒ ヽ / | / Ｏ | （ -､ ヽ | i)
そんな新しい秦国に一矢を報いるべく、この年。
６年前に天子（赧王）が降伏した事により、秦軍に滅ぼされたと思われていた周国で
周王朝再興を計る動きがあった。
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: ,／´:::::::::::::::::::::::::::::::::
: 燕 ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: .: ◎ /´｀‐´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: (:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: ' ' . . . . . : ' ' ＼＿:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: ｀| ､‐-､::::::::::::::::
: . . . . : 斉 ◎ヽ＿､ノ´ ｀〜´｀ゝ
: : ' : : 衛: 趙 ◎ : ＿ノ｀´::
: . : ' . : : : . : : /´::::::::::::::::::
' ' . . : : ' : : : ' ' ' : /｀‐´::::::::::::::::::::
: : : : : ' ' : . . . . : ' : ' ' /:::::::::::::::::::::::::::::
: ' ' : . . . : . ' : . . . ' .' : : /´:::::::::::::::黄海::::::
秦 :: 魏. ★周○ . . ' ' : . : : ' . : ' （::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: . : ' ' '. : ' ◎' : ' ' : . . : . : . . : : ｀＼:::::::::::::::::::::::::
' ' ' . . . . ' : .: : ' 韓 : ' : '':;' ' ' : :◎陳丘 : ~|::::::::::::::::::::::
: ' ' ' . . ' ' ' : ' ' ' ' ' : . . : ' ';:;:;:;:;:;:;:;:;' ' : . . ::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|::::::::::::::::::::::::
: ' : . . : ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;｀ヽ::::::::::::::::
: ' ' :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|､:::::::::::::::
' ' : :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;楚:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;＼::::::::::::
' ' ' ' . :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;＼::::
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[ 東周公国の首都、巩（きょう） ]
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i i i i i i i i i i i i i i i i i i 周|i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i
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そりゃこのときまで何もしていないはずないよな
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,. "//////////ｯ=､////,'｀丶、
／///////////／ ｀丶、//,'｀ヽ、
／/////////////! ,. ' ＿ ヾ.'////ヽ
/,'/////////////ノ -=ﾆミミ＼ ｀ー '//}
/'////////////／ ､,,＿ ｀ヽ＼ ∨
/////// ＿,'//// ｀ 、ひ ､｀''＼_, ∧
///////,/,r ､Υ / ￣二 ﾉ i くﾆﾊ 朕こそ周王室の遺志を継ぐ
!/////// ﾉ ! / i i iッ,.'
. !'/////〈 く ! ! l :. ∨! 38代目の天子である！！
|,'/////∧ V V / ／ _ ､,,〉!
|,'///////＼ / ,,ｨｯ､ ´ ,／ ,!
|///////// ￣i,,. -=ﾆ三l 寸=彡彡彡勿;ﾊ. / 天に刃を向けた逆賊の秦に
V,'////,／,,.ｚ≦三ニ=-ｉ三| ￣ ､＿ ´｀ヾﾐﾑ._,
＿ V/ﾑ'≦三≡‐''"´ |三| ＿_｀ ｰ /￣ 人誅を与えるべく、諸侯たちは
／ ≦三ﾆ- ''"´ |三| ´ ヽ i
ヽ ﾚ'"´ |三| ; | 朕の旗のもとに集結せよ！！
l＿,.! |三| ー───‐ 、 j＿,,.. --─‐､
ﾉ | |三| ,,. ＜ i
/ | |三|ミ≧;,y==≦､ /
─-- ,/ .| {三{ニニ/ニﾆﾆ=ﾆﾑ /
＼ ￣￣￣¨¨ ＜ ∨∧ニ/ニニ//⌒ﾏi. /
. ＼ ｀ ＜ ∨∧/ニﾆﾆl l. ,!ﾑ /
【昭文君（しょうぶんくん）】
姓は姫で諱は傑。もと東周公（周国の東方の公爵）。
先の天子との関係は諸説あり。
.
以前秦国に敗れた天子は、跡目争いで分裂していた周国の一部を支配していたに過ぎず。
残る領地を治めていた王族は孝文王の喪に乗じ、
自ら天子と称して攻勢に出ようとした。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
'r-=´へ、 . ザッ ザッ ザッ
┌へ、 _,／ / ':..ﾍ `.＼､_
， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ， ，
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（'_'）.（'_'） .（'_'）.（'_'）.（'_'）.（'_'）.（'_'）.（'_'）.（'_'） （'_'） （'_'） （'_'） （'_'） （'_'） （'_'）.（'_'）.（'_'） （'_'） （'_'） （'_'）（'_'） （'_'）
ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月
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（'_'）.（'_'） .（'_'）.（┃..（'_'）.（'_┃..'_'）.（'_' ┃._'） （'_')├〜^'_' ┃'_'） （'_'..┃._'）.（'_'）┃'） （'_'） （'_'） （'_'）（'_'） （'_'）
ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ.| .ｂ月 ｂ .|...ｂ月 ｂ . | ｂ月 ｂ .|.ｂ月 ｂ月|.ｂ月 ｂ月.| .月 ｂ月 |..月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月 ｂ月
|肌 |肌 |肌 | .|∧王∧. . |∧王∧ .|∧王∧ . |∧王∧ . |∧王∧ . |∧王∧ .|∧王∧ .|肌 |肌 |肌 |肌
|] ﾟДﾟ[) ...|] ﾟДﾟ[) .|] ﾟДﾟ[) ..|] ﾟДﾟ[) |] ﾟДﾟ[) ..|] ﾟДﾟ[) .|] ﾟДﾟ[)
¢＿⊆目 ¢＿⊆目.¢＿⊆目¢＿⊆目¢＿⊆目.¢＿⊆目¢＿⊆目
。__
|韓|
|￣
..;;''';;'';;';';'';;';';';'';;';';'';;';';'';;''';;';''';;';'';;';'';;'';;';'';;''';;';';;'';';';;;';';;''';;..
..;;''';;';'';';'';;''';'';;''';';'';;''';'';;''';'';;''';;''''';;'''';;'''';;'';;'''';;''';;''';';';''';';''';';'';';;''';;..
;;''';;';'';';';;;'';;;'';;';;;'';;';';;;'';;';;;'';;';;;'';;;'';;;;;'';;;;'';;;;';;;'';;;;'';;;'';;'';;'';;'''';;'';;;';';'';';;''';;
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川川川川川川川川川川川川川川川川川川川川川川川川川川川川川 ザッザッザ…
_ _＿,,､､-‐‐─‐‐-.､
,r'"´ .:.:.:.:::::::.`ヽ
!.:.:.:.:.:.:. .:.:.:.:.:.:::,r'r'":.:.:.:､
.!ﾐﾐy'^ヽ.:.:.:.:::::,.ｨrrミﾐヽV:.:.:.:.:.:.:.',
',ミ;! `""""ﾞ´ `ヾﾄ､ヽ､､::::;', 我が韓は陛下を支持します！
`1 _,､､､､ iﾄ､ヽヾヾ;;:l
1‐‐､ r'二.-─-ﾐ;､ !ミr=ﾐ;:;:;:;:|
';r〒1 `ヽでこ｀ iﾐ! ,r::!;;;;;;′
i! ",′ ﾞ'.ﾉノ!;;;;′ 悪逆非道な秦へ、正義の鉄槌を
',./ ､ r _ノ;;/
',`"ﾞﾞ´ / {:::;;;;;! 下しましょう！！
! -‐ 一 / ,.ヾ;;/
',. ´￣ ／ / |
'､_ _＿,...イ_,,､-‐''ﾆﾆﾆｺ
_;;;;;;;.'ﾆ ‐''"´,. -─┐{
「「 r‐､／／⌒)ﾉ.:.L＿
l L__)入ノﾉ.∠ ノノ:::::::::.`ヽ
__」_＞==＝＝＝ﾕ彡'".::::::::::::::::::::!
,. イ : : : : : : : : : : : : : :〃.:.::::::::::::::::::::::::::::|
【桓恵王（かんけいおう）】
姓は韓で諱は然。
韓国の第10代君主。王としては第4代目。
.
／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆUﾆﾆ..＼
/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≧= ﾆﾆﾆ`ｉﾆﾆﾆﾆﾆ.＼
./ﾆﾆ／ﾆ＞――――--===ｖ ⌒ﾏﾆﾆﾆﾆ.＼
/ﾆﾆ/.／ ￣ ― .{（7 ｆｉ}イ三}ﾆﾆ ﾑ
〈ﾆﾆ／ _ ┬┬‐┬- _ ﾍ ' ' ﾉﾆﾆﾆ}ﾆﾆﾆ } ＜小声：殿ぉ……。
Y´} ／ ／} ; / /} }､___ ｀ {ｊ.ｊ_}ﾆﾆ∨ﾆﾆﾆ/
ｒｲ .{ .／ } .{ { /.N .ｊ斗' }__} ; ｊ }ﾆﾆﾆVﾆﾆﾆ/ 拙者は嫌な予感がするで
{ﾆ}ｙ' { ┼ ﾄ}/ / .}/ だ泛7}/ , ﾏﾆﾆ/ﾆﾆ /
V/ { だ気/ 弋ﾂ ｊ} / / ´ﾏﾆﾆ / ごじゃる。
//} .{ {弋ﾂ uｊ ./ / ﾏﾆく
}/}ﾑ .ｉ､ { !_ -======ｲ//} } ﾏﾆﾑ
ｊﾆﾑ.} ヽｒ=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＞'´}/ }/}/-、ハﾏﾆﾑ 先代天子と趙国のタッグでさえ
}ﾆﾘ从 ｊﾆﾆﾆﾆﾆ＞'´ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}ｉ ﾏﾆﾆ＼
}ﾆｉ ｒｲニ＞'´ﾆ＞≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ7 ﾏﾆﾆﾆﾑ コテンパンに負けたのに、
ｊﾆｊ }ﾆﾆﾆﾆﾆ＞‐===＞‐イ;;;;/`ﾏﾑ .ﾏﾆﾆﾆﾑ
/ﾆ/ ＞＜ﾆﾆﾆ ＞‐7;;;;;;{;;/;;/ `ﾏ} ﾏﾆﾆﾆﾑ 周の残党を担いでの勝算は
/ﾆ/ ｉ´;;;;;;;;};;;;T=.7;;;;;;/;;;;;;;;{/;/ }} ﾏﾆﾆﾆﾑ
ｊﾆ/ ∧;;};;;;;;};;;;;}У;;;;;/;;;;;;;;;;}./ ,ハ .ﾏﾆﾆﾆﾑ より低いんじゃないかと…… ＞
{ﾆ{ ., }};;;;;;;;};;;;;};;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;/＿_ /ﾆ ﾑ ﾏﾆﾆﾆﾑ
{ﾆ{ ｊ== };;;;;;;;;};/;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;ｊ,ｒ―-ミｙﾏﾆﾆﾑ ﾏﾆﾆﾆﾑ
/ﾆ/./XXｊ;;;;;;;;;;/;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;/XXXX/ }ﾆﾆﾆﾑ ﾏﾆﾆﾆﾑ
【張平（ちょうへい）】
韓の公族であり、宰相でもある。
のちの漢三傑、張良の親。
.
/ _,,ﾆｯﾘ ヽ
,iﾞr=､ﾐ､＿__,,､-''彡'"⌒i,ミ、ﾞi,
いﾘ|ﾞヽニニ-'''" ,|ヽ |
ﾞヽﾐ! | ,!
| _..,,､､､_ ,､､､,,,,,、ﾄミV では指を咥えて待っていたり、
. r|, -ｪｴﾝ; ' 'ﾆiｯ-､` ﾚ´`!
. l l '| ﾞ,｢,ﾘ 信用おけない他国と組めば必ず勝てる
ヾ! , 、 ,r' /
ﾞi ` ~´ ,ﾄi″ 見込みがあるのか？
. ﾞi、 ''ﾆﾆ''ｰ /!.|
r∧ ,／ﾉ_,!､
んﾐｰ､＿＿,ｨﾁ='"=ﾆﾞl,
,,､-//!ﾚ,｀`>X.r'''"ヾ'v'/´).）ﾄ､,,_
-‐ﾍ,い,( // : l i ,)`γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
-ﾍ, ＼ミ;'/.i l i!.L彡-| わが小国の韓は元もと、選択肢が限られている。 |
| |
| なけなしの軍備を整えてる間に押しつぶされるより、 |
| |
| 先手の奇襲に賭けるしかないんだ…… |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
∠ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ∧
∠ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=-‐=ﾆニi
/=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＞''"´ }
ｉﾆﾆﾆﾆ= - ＜ﾆﾆﾆ=＞''´ ‘,
ﾊ三ﾆ/ ｀ヾ／ / _, -‐ ‐ -=ニ,_〉
∧ }ﾆﾆ! ○ ○ } / _,, r''"´ ｀〈 そういう考えでごじゃったか。
. /ニ〉!i=∧ oo ,' ,＞ ´ ; } i ‘,
{三ﾆ=＼ﾆ＼ 〈イ´, ﾊ } / /! i i:!
Vﾆ三／三/__i__ｉ__,〉 / ｉ弋7 了卞/ / ,xｆi〔｢i:i } なら新たな秦王が暗愚で、
｀ｰｙi／ﾆ/:!ﾆ∧. ,: ! ｉ/iﾊ | |/i/! / _从 i! :!
{/ﾆﾆ/ﾆlﾆ=∧ ! { 抃芍示 | ,.低竹ii 八i .; 速攻になすすべなく
|ﾆﾆ/ﾆﾆ!ﾆﾆﾆ〉.ｉ ﾙ| 辷;ソ j,ノ 乂ﾘハ/ ﾊ ;'
. ＼7＼i天ﾆ／ i / :il| i从} i/ iﾙ' やられてくれる御仁であることを
/ﾆﾆ==ｉ ｉ ! 从＿_ _, ′ 人ﾆ}ﾘ!
. /=7ﾆ三|. 八 〃ﾊiV=ﾆ≧=-､_,∠ﾆﾆ7乂 願いたいでごじゃるな……。
/=7=ﾆ三|/三＼{=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=ミ}、
. /=７=ニ三|三三三三≧=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ7i〉
しかしながら、周・韓の奇襲は始める前に秦国に察知された。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞
[ 秦国の本拠、咸陽 ]
｣_
__ _jlliLλ
｣ ﾚ'==ﾊ| L
_r4_｀r‐rﾁ=イ｢]r､
｢￣ ｀|_ハ {￣｀ ﾊ _
｢￣ｿ /｜! ! ﾍ ヾ|
ﾉ / / ! ! | ﾍ ヽ、
/ / / ! ! | ﾍ ﾊ
r' / / j j ! } ﾊ ﾊ__
＿＿＿＿＿_/ ＿/＿＿__Y ヾ、 ハ ヽ ﾍﾍ
＿＿ -―……r､ { { j￣} } ￣｢￣{￣`==‐zz_ ヽヽ
ﾌ`ヽ厂 l `} } `｢￣ ｀ ! ﾊ | | / ヾ`ｰ-rく＿
,､ ,､.
_（(−)）､.| 伝令―――！
[伝令]
(ヽ(ヽ .（Дﾟ,, ）ヽ 周国の残党が再興を企み、周辺国から兵を集めています！
／｡ と|= |
(_, ､ﾉ､ ヽ ヽ
） ∪ ⌒⌒)ｿ ;(;; ｀)
／＜´‐--‐ヽ＿ ≡三 :::(⌒;;;ソ⌒ヽ;; ｀)
／／ ﾞ ＼＼ ≡ソ''⌒;;）⌒;ソ⌒;;;;!"
´ﾞ‐´ " "≡ソ;ソ⌒)(⌒;;ヽ;;;;;'''）ヽ ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
┳━┳
荘襄王 な、なんと！？
（；´Д｀）
／Ｖ8､/8|７＼
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜ 父上の喪中に卑怯な！
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜
｜｜|三ミ| ｜｜ 呂不韋……どうしたらいいだろう？
｜｜|＝―|ﾉ｜｜
｜ヽnミ三|n/ﾐ/
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| |
[＿ﾟ＿＿＿]
,-._..┴‐シ't-,,,.〉 こんな事もあろうかと蒙驁将軍を
､,/ﾞ;;/ﾞ .〔 .u〃ム、
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │ 東方に控えさせてあります。
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi'
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ |
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／ 殿下は将軍へ、出撃命令を下されるだけで
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._. いいのです。
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
.,彡〟.! _..-'ﾞ,--、 !....、 ././ !
ｌ .!／ ´ ..ｌ___ﾉ ヽ,,...i;;ﾝ′ ._./
┳━┳
荘襄王 し、しかし……親の喪中を血で汚すのは
（；´Д｀）
／Ｖ8､/8|７＼ 不義ではないのか？
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜
｜｜|三ミ| ｜｜ それに相手は天子の血縁者とも聞くぞ。
｜｜|＝―|ﾉ｜｜
｜ヽnミ三|n/ﾐ/
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
＿, イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀`ヽ､
テ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/ｲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞-::彳
' i::::::::::::::::::::::::::::＞'::::::::::::::::::::::::::::::ヽ､__;ノ
/::::::::::::7--‐::':::/,:'/:::/::/:j::::::::::::i::::::::::テ'
_ノ:::::::::::::,i::||::::::::://＞i_i:::||:ハ:::::::::j::::::i::::i 丞相さま……。
￣ﾞ个::::::iﾊ:i:',::::::| ｨ示c､,i|:i |::::::/:::::/:〃
〉:::::i i::::ヽ:::', 辷ソ '､ヾ ,ｨ=::::／≠
ﾉ!:┌ ﾉ__::ヽ`ヽ ￣｀ iﾝ,'イ´ 蒙驁将軍は、老練ですが今まで
(彡ィヽ､ ﾊ:::i, u i/
_,.....j=- ､＼ ヾ＼,. --- ／ 特に戦功がないお方。
.j───-- `＞､__ヽ ／
| `ヽ､7´ こういう負けられない戦に起用するのはどうかと……。
| ,. イニ=---./＿＿
j! ＜ _,. - ￣`ヽ
/! ／ i
＿＿＿__ ＿//
rf"r r r rｧ )） // ＼／
,ｰ､ || || || || || `'i ／＼
! |....._ ||_||_||_||_|| |
／ -.､ .ヽヽ ,[＿ﾟ＿＿＿]、 全て問題ない！
,.イ| `-―ユ､ 、 .!.,!;;:;:;ヾ´
., ‐ .| | .ｒ'"ヽ,,,,,､ ヽ- / ｀'i.;::├､ 私に任せれば全て上手くいくのです。
i.゛ ヽゝ..,,,,,,.. っ､＿_,ﾞ_,,...ィiﾞl ﾞ‐''┤
.! .二lﾐ、 .,...ﾐｉ＼i.. | ..!,ｼ′.゛ ノ
.＼､ .,ﾉ´ .［ﾞ'-二二 / ﾞ''″ この乱が読み通り納まったら
｀''-,,,, -く＿,,...!､'〉ﾞ､ |＼
ﾉ-､:′ .| .／ ｀' ､,、 周の地は私の封地にして
.,八,,／." '' , へ｀―ｰ'゛ .｀'''- ..,, _／゛j
/,ー､ .､,_./ ,..へ..、 , ク''" ,／ いいですかな？
!.! .,ﾉ ..―-、 .／ .｀''-､、 /│ l
l ″ .ｌ. / / . ｀'ｰﾐ..l │
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
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━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
┳━┳
荘襄王 あ、ああ……。
（；´Д｀）
／Ｖ8､/8|７＼ お前は天罰が怖くないのか？
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜
｜｜|三ミ| ｜｜ 周の聖地をわが物にしたいなど、わしには真似できぬ……。
｜｜|＝―|ﾉ｜｜
｜ヽnミ三|n/ﾐ/
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| |
[＿ﾟ＿＿＿]
,-._..┴‐シ't-,,,.〉 親不孝とは！ 儀礼を重んじて国を損なうより
､,/ﾞ;;/ﾞ .〔 .u〃ム、
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │ なんとしても国を保つことです。
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi'
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ |
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／ 護国のためなら、先祖たちも多少の非礼は
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._. 許してくれましょう。
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
.,彡〟.! _..-'ﾞ,--、 !....、 ././ !
ｌ .!／ ´ ..ｌ___ﾉ ヽ,,...i;;ﾝ′ ._./
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| それと……周王室が天罰を与えられるなら |
| |
| 先々王が天子を破った時点で、なぜ与えなかったのです？ . |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ もはや天は周を見限ってるのですよ。 .＞
＜ ＞
＜ そんな自称天子など、恐れる必要一切なし！ .＞
／ ＼
￣＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
そして……秦の将軍・蒙驁は、周・韓連合が行軍するより先に
東周公国領に攻め入り、主力である昭文君の部隊の捕捉に成功した。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
[ 東周公国領 河南 ]
＿＿＿＿
＼＼ | | ／／
＼＼ / ／／
＼＼ ／ ア ア ア ア ア アアアアアァー――――――――― ／／
。__ 。__ 。__
|秦| |周| |韓|
|￣ |￣ |￣
(⌒(⌒ (⌒;;(⌒ﾞｉﾞｉ (⌒;;(⌒ﾞｉﾞｉ(⌒;;_(⌒≡ __ __ . ≡⌒)_;;⌒) Ⅳ⌒);;⌒)
(⌒;; (⌒ (⌒;; (⌒ (⌒;;(;; (⌒ (⌒;;(⌒ﾞｉﾞｉ(⌒;;(⌒ ﾞｉﾞｉ __ __ Ⅳ.⌒);;⌒),r',r'⌒);;⌒) ⌒) ;;⌒)
(⌒;;(⌒(⌒;;(⌒;;;; (⌒; ;(⌒ ;;( (⌒; ;(⌒ ;;(⌒;;(⌒;;;;≡≡ﾞｉﾞｉ ﾞｉﾞｉ Ⅳ Ⅳ≡≡;;;;⌒);;⌒);; ⌒); ;⌒) ;;;;⌒
''''゛゛゛''゛゛゛''''゛''゛゛''''゛゛''゛゛゛'''''゛´''゛'''''゛゛゛''゛゛゛''''゛':'''''゛゛゛"""''"""''''':'"''''"""''"""'''''"''｀"'''''"""''""''''""''"''''"""''"""'''''"""'
゛゛゛ '''゛゛゛''゛゛゛'''' ゛''" '''""''" ''''"""''"""''' """
:::::::::::::::::'''''''''''''ﾞﾞ゛ "ﾞﾞ゛"ﾞﾞ゛"ﾞﾞ゛"ﾞﾞ゛ "ﾞﾞ゛" "ﾞﾞ゛"ﾞﾞ゛"ﾞﾞ゛ "ﾞﾞ゛"ﾞﾞ゛"ﾞﾞ゛"ﾞﾞ゛ "ﾞﾞ''''''''''''':::::::::::::::::
ﾉ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ﾉ
イ二二二二二∞∞∞∞ 二二二イ
二二二二二二二二二 |ヽ／|＿
,.‐'´ ミッゞＮミﾊ ヽ .＼ /
/ミΞｼ ｀`＾ ` |_＿＞、 ＿／＼／＼／＼/＼／|＿
,' ミΞ , -- ､_ r'´ヽﾞｉ. ＼ ／
| ミ f:.:.:.u ｀`´ ﾞi.ｉ ＜ 馬鹿なあっ！！？ .＞
{ ｼ !:.:.:. , へ}} ／ ＼
! !:.:.:,r'`_'ｰ-､,i ｋｯiｧ {! ￣|／＼/＼/＼/＼/＼/￣
ﾚｰ、 |:.´:.:.=rｴ≧:.:.', r'￣ !
{ 八 {:.:.:.:.l|l|l| :.:.ﾞｉﾞｉ |
,.．-ヽ、 `ｉ}:.:....ｉ .:._..ｲ. ｌ 先王の喪中だぞ……
く ／ ィ八T:.ﾄ、:..l. ,.彡＝ ｧﾊﾞ.!
,ィ´ ／ ﾄ､:.:ﾞiヽ、 ¨¨´ ト―ｒr--ｒ、¬冖￣ｉ |ト、 それが奇襲を企てた朕たちより
＜ ／ !;;;;ｉ`ｰ､__ヽ、_ ﾉｉ;;;;;;;||;;;;;;;;;;;＼::::ヽ ソ;;;;;;ヽ
V 人;;;ｉ:::::::::::::､ｒｰ､￣||〔{_|::::ｊｊ:::::::::::::::::, .‐'´;;;;;;;;;;;;;;`、 先に攻めてくるだと！？
,. ‐､'´;;;;＼＿＿::ノ::::::ノﾉ||::::¨|〃:::::::::::r'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
_, . ィ久＼;;;;`'ｰ-､二三｀`＜::::::::||:::::::|:::::ｒ=､::ｉｉ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;ヽ
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
／ ｀`丶、
/ 三三ミ 丶
/／／三ミツツシ r'´ﾋ彡ｌ
/////三彡ｆ''⌒`''ー−…'´ ﾋ彡!
,'////彡彡ｌｌ:::::::::::: ト'´
|彡彡彡彡ﾘ::::∠二ﾆ¨`_'､ ｒ_ﾆ ｌ
|彡ｲ/⌒ゝｆ:::::::::くてﾉ`' `' ｆｬﾃr' ありえない……。
ﾞ､川{::（{::::::::::::::: ￣ ｉ:: |
丶ﾐ＼ゝ::::::::::: 丶 ｊ
丶彡Tｰ':::::u:: '´っｧ´/ 新たな秦王には慣習への躊躇いや、
l彡|:::ｉゝ:::::: ⊂⊃ /
ﾞY'´:::丶＼::: ━ / 人の情すらないのか？
_」_:_::::::::丶;＼ /
|「￣＝==-，＿`''ー---'
|| r'⌒＼ ＿￣＝┴ｌｌ 昭襄王以上の戦争中毒なのか？
＿,,,, 〃 ｕ⌒＼ V(￣ _,， ｌｌ
／一 '''丶＼＿＿＿＼＼__（（_ ｌｌ
敗者の子孫が生き延びることがちゅうごくでもあるのか
..;;''';;';';;'' ザッザッザ・・・
..;;''';;';'';';''';;'' ザッザッザ・・・
;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
¬ ¬ ¬ ¬ ¬
_r-─-.r-─-.r-─-.r-─-.
r-──-. ＿ _r-──-. r-──-. ＿_
r-──-. r-──-. ＿ _r-──-. r-──-. ＿r-──-.
,. - ｧz .,
イヶ ､ヾ〃ケヘ､ヽ ホ
zシ ー｀´ー__ ＜ﾔヘ ッ
_ 三二彡三_ ｀ﾐミﾍ ホ
,.ｨ≠z、 ﾏ⌒ヽ ﾐミｹ、 ッ
.l´￣｀jzzzl!´￣｀l＝ﾔﾘz､ ホ
入__ ノ .入 __ ﾉ ヾ j.! 敵どもが慌てておる、慌てておる。
, ゝ〜ｰ' ､ ',.ﾘ
イﾑﾘﾑﾘﾑﾘﾊヾ j
､ ＿__ , .l､ 奇襲を目論む連中には
,'7＞､
/.j j ! ＞． 自分たちも奇襲で返される発想が
ゝ ー─ イ ,ｲ.j! .ﾘ .!l ﾍ ＞．
､ イ 7 ,' l !l .ﾍ ＞､ 無かったようですね。
` ーｧ- ﾏチ´ ./ | ﾍ ＼
/:::::::::ﾍ / .ﾍ / ﾍ
＼ ./ ゝーｲ ＼ ./ ', / j
【蒙驁（もうごう）】
秦の将軍。斉国の出身。
.
. ,ｚ=ァ=ミ
/ミｉ/二三＼＿＿＿＿
∨┴=ﾆﾆ}三}_ { ￣i}￣｀ ＿ ですが敵に同情するほど
r[_]‐匚厂￣)_} ﾊ ［____／ /
. {{{{{j}} }| l { ＼ ＼ﾉ「｀ ／ ／ ＼__ 私は寛大じゃない。
∧ ､＿ ／ | ヽ l／ ／ ) ＿ 廴
/ jト―‐ｧ__]匚＿＿＿__／ ／､ / / /{
_/ |＼／ ＼＿＿＿______／/ ＼___/￣） {_｣__ わが兵たちよ、周国の亡霊たちに
. | l| l ＼} |￣＼_________/ / 〈_r‐┴― 〉
. | }| ＼ ｝｡| ／ ／ ／／/ | ／ { 完膚無き敗北を与えよ！
} ハ ＼＼／ ／￣￣｀ ＜ / r|一' （ |
. j／ / ＼ ノ｝｡|､/ ＼|＿￣＼}/
. 〈 ｰ' ／}＼＿__ | | | l ＼ } r‐┴ ＼厂
__}_) （___ | |￣￣｀＼│ l ヽ {r /ヽ|
＿＿―＿＿＿＿＿￣￣￣￣‐―￣￣―‐―― ＿＿＿￣￣――― ＿＿＿――￣￣＿＿＿￣―＝＝
――￣￣＿＿＿￣―＝＝＝━＿＿＿￣― ―――― ＝＝ ￣――￣￣＿＿＿￣―＝＝＝━
▲ ▲、 ▲ ▲、
///; ;∽ヽ ∧彡 ///; ;∽ヽ ∧彡 死にぞこないどもが。
∠日 ﾟДﾟ ）彡 ・＼ ∠日 ﾟДﾟ ）彡 ・＼
》::::<>::彡 人＿ ） 》::::<>::彡 人＿ ） 今度こそくたばれ、
［:::ノ::つ / ［:::ノ::つ /
〆 /×× / ＼ 〆 /×× / ＼ 周王朝！！
＜三ミﾐγ"⌒￣（⌒)￣ ヽ ＼ ＜三ミﾐγ"⌒￣（⌒)￣ ヽ ＼
γ/ ） （_/ ﾉ /） γ/ ） （_/ ﾉ /）
／■＼. ／■＼ ／■＼. ／■＼ ／■＼ ／■＼ ／■＼
（# ｀Д´） （# ｀Д´） （# ｀Д´）（# ｀Д´） （# ｀Д´） （# ｀Д´） （# ｀Д´）
━━━□二＞━□二＞━□二＞━□二＞━□二＞━□二＞━□二＞━□二＞
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
.
＼__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人____人__人__人__人__人__人__人__／
≪ ≫
≫ ┼ 、. /. | ``. ー--、. | | ｜ ≪
≪ / i ヽ. / ,-, | -|‐/､ ,. し .| -|‐/､ 七_ 七_ 七_. l ≫
≫ α､ ι' し' ヽ＿/ | '. ヽ＿＿ ノ | '. (乂 ）. (乂 ）. (乂 ） ・ ≪
≪ ≫
／⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ＼
{///周///,}=i;' _:っ;; ;;、 "´,ﾞ,｀'':: ｀ﾞ,.=ﾆヾlノj__ ,r;=x-＝;;,_
ヽ∨^∨/ﾞjノ /;:'ﾞﾞ;, ﾞ'' , ''ﾞﾞ" ''::､ ﾞ' ;. ,:''" ﾞ;, ,,Yﾞ{｀ﾌ ﾐ周// ﾞ; lﾐﾟty=;;;;ﾞﾞ '
..ゝ=ﾆ-ﾆ二}ノ｀＿ﾞ':ﾞ ' :' ;,''-、 ﾞ;;;、 ､ﾞ':, ,;ﾞ ;' ｀''::{_ﾐ､}ミ’///> ,,'; " ,:' ''ﾞ ヾ:;
,',''::'''''¨¨´,,{´ : : :｀￣｀;;''. | .| ,,,ﾞ':､ ﾞ:;;_ ﾞ'''' ,:' ﾐ//////彡 ´ ﾞ; ,,,. ..__ '´ ,,:'ﾞ
'" ;;; ,,:''"ﾞﾞ{ : : : : : : : : : } | .| , ﾞ:;;, ､;;;;=x;;; ﾞ ｀¨¨´ ; ,,,,,::::::::ﾞﾞ":,､ "、
; ﾞ'': ﾏ : : : : : : : :.ﾑ .| .| ::;';, ;;';:''ﾞ ｀､ ｀''''::::､_ ,,;'ﾞ ｀;ﾞ;: ﾞ:
.ﾞ'､ l_: : : : : : : : :ﾑ. | .Yj ｀ﾞ '"く .ﾍ. ;: ｀,''､'';....、 ;: ,,;';'', .ﾞ
ﾞ"''' ／ ミヽ: : : : : : :.ﾍ. {ヾﾐﾖ ﾞi ﾍ ﾞ;: ;ﾞ'; ｀,."'ﾞ:,, ;:ﾞ ､;;;;;';'",:'ﾞ
:､. /ﾞ ./}´uJ’: : : : : : : : } |j¨`' , | .ﾊ ,;:' xj-y' ｀'=‐-;';';::;;;;;'; ::
.ﾞ;';､/,, / .{ : : : : : : : : : : : :ｷ ",,,,,,{ ﾊ ﾞ: /´::Y",,,,: /: : : : : : : :ﾐ::'' }｝
,,,::::..ﾞ'､'''ﾞ ｛ : : : : :ヽ : :／: :.ﾊ _ ィi';;'",, l＿ -- ¨¨ : ｷ （:::::/;'""/ﾞ: : : : : : : : :.{ﾞ j_!
´ ,.:ﾞ:'' 〉: : : : : : I : : : : : | /! |: : :ヽ ｀| : : : : : : : : ｷy'ゝぃ /: : : :、: : ; : : ﾑ :､,:
''" {＿＿＿/└＝¨´//＼/:.{ }: : :i: } } : : : : : : : : :ｷｙ"yﾌY|:_:_:_: : ｀I : : :_:_ﾑ , ;'.; ,ﾞ''､
| ．＜////////////77＼:/｢| ﾘ : : : : : : : : キ-=､::{ .| ¨7^l¨´ | i|j'',ヽ';:''';,,
}////////////////////,＼ | /: : : : : : : : : : :｀: : : ヽ.| / ｜ | ﾞヾ彡´;;､
. /////////////////////////,ヽ{ : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ. } ｜ | ;'' ; .;ﾞ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
奇襲が失敗した以上、周・韓連合に勝ち目はなかった。
秦国内では蒙驁は、目立たない武将とはいえ他国の武将の基準で見れば十分強い将で、
旧来型の武装、兵法の周軍とは天地ほど差があった。
.
ﾉ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ﾉ
イ二二二二二∞∞∞∞ 二二二イ っ っ
二二二二二二二二二
／ニ,.==ニミニﾆミミﾐﾑ
ゞ''´ ヾ三ﾐニﾆミミﾑ
! }三三ニﾆミミi あわわわわ……。
i_,∠⌒ ヾ三三三三ミ|
. / ｾフ_ lﾐl ﾏ三三ﾘ 韓然！なんとかしろおっ！！
/ l|l|l| u ﾘ ,ﾑ-'/⌒ヽ__
. '__-; r-く三ム ,! ,!
(ミヽ_,. i / : ゞミﾑ.＿,! 〈 天子の軍は雷のごとく振る舞うものと
ヾ｀ ,ノ ; ,!三l ﾊヽ'､
〈＿,,..ィ´ ,,. z≦:ﾍミl,､ ', 〈 いうのが作法なのに、
}ゝヽr''´ ＜´ /ﾑ,ミﾐﾑｯ､
_ ,..,_,.ｧ-((''" lゞﾉ.|.|.l ､＿,, イ,'ィ'＜ ,// // ,/ 味方は次々と蹴散らされておるぞっ！！
. ,.-,//7/// ヽ､ i ｰﾉﾉ ゝ- ,／´ ｀ // // ,//
.{（_,l l_l l_l l＿ ヽ!/,'⌒',∨/ ,. -‐'_‐ニ ﾆ¨ =
/iニニニﾆﾆﾑﾞ「! ﾉl {. } l { ）i／;≦ニニﾆﾆ/ニニ
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
./ﾆﾆﾆ//} ､ ｉ i! _ -‐ ￣￣ ｧ‐- _ ＼ﾆ ﾑ
. /ﾆﾆﾆ// } `' .ｊ! ' ./ ／ / / /} } ﾄ、 ﾏﾆﾑ
/ﾆﾆﾆ { し' ’ ` / ／ / /、 ／/ .／, ' ./ /// .!｀ ､.ﾏ ﾑ
ﾆﾆﾆﾆ.乂 〈ｲ / / X /,ィ ,ｨ' ./ ///} } ヽ}ﾆ} 陛下！
ﾆﾆﾆﾆﾆ .{ { { ノ/ , ｨ i ./ / /ｲX´/ ／ //./ ｊ! ｊ! } i! ∨
ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ{/ .／./ i! {<ｆ'´伝::うミ､＾ ｊ!／./_ ｨ-ｊ! i | V
ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ{／ / { / ﾊ らじﾘ'＾ イ /＞‐くｊ!/ / } V 退却しましょう！
ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ./} i!ｉ i { { ゝ- ‐ / ／ 伝ﾘ }ﾘ ./ i! }
. 7ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ { { i ｉ }从!. i／ ､ じ' ｊ! / ﾊ } この地に留まっても
ノ＜ﾆﾆﾆﾆﾆｊ/ { { ハ U ＿ ´ } /! /i ; .} i
ﾆﾆﾆﾆﾆ T´/ /} .iﾊ .{__ﾍ＿＿＿＿ｒ'ー‐ｸ イ// ｊ ; .ﾘ 死ぬだけでごじゃる！！
ﾆﾆﾆﾆﾆ.ｊ!/} /ﾆ} Vﾍ .{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≧=-､ノ i/ / /
ﾆﾆﾆﾆ＞ ｒ ﾚ'ﾆﾆ! ｊﾆﾑ{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼ i./
ﾆ＞'´, - ｆﾆﾆﾆﾆi /ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≧＜ﾆノ-‐‐ ｧ、
ﾉ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ﾉ
イ二二二二二∞∞∞∞ 二二二イ
二二二二二二二二二 て、天子が逆賊に背を向けるだと？
／ニ,.==ニミニﾆミミﾐﾑ
ゞ''´ ヾ三ﾐニﾆミミﾑ そんな無様、できるわけ……グエーッ！！
! }三三ニﾆミミi
i_,∠⌒ ヾ三三三三ミ|
. / ｾフ_ lﾐl ﾏ三三ﾘ -､
/ l|l|l| u ﾘ ,ﾑ-'/⌒ヽ__ -､ `､l
. '__-; r-く三ム ,! ,! 〈｀'-ｰｰ-'^ヽ `､l
(ミヽ_,. i / : ゞミﾑ.＿,! 〈 ヽ-''´~ｿ /
ヾ｀ ,ノ ; ,!三l ﾊヽ'､ ,/ く
〈＿,,..ィ´ ,,. z≦:ﾍミl,､ ', 〈 _,.r' .,へ ｀ヽ
}ゝヽr''´ ＜´ /ﾑ,ミﾐﾑｯ､ =ﾆ-ｰ'´ `;､ﾉ
＼ |l|＼ |l|w/＼ |l|w＼ |l|＼ |l| ＼ |l|w/L ,r_／
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／´ヾ, r､／´ヾ, r､r／´ヾ, r､r ／´ヾ, r､／´ヾ, r､／´ヾ, r､r‐|＾`
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_ ,..,_,.ｧ-((''" lゞﾉ.|.|.l ､＿,, イ,'ィ'＜ ,// // ,//ﾞア,¨ヽ ,ｰ-､
. ,.-,//7/// ヽ､ i ｰﾉﾉ ゝ- ,／´ ｀ // // ,//ンノニﾑ ｀l､_l ,,-ｧ
.{（_,l l_l l_l l＿ ヽ!/,'⌒',∨/ ,. -‐'_‐ニ ﾆ¨ =＜ニﾆﾆﾑ ,,.-''／
/iニニニﾆﾆﾑﾞ「! ﾉl {. } l { ）i／;≦ニニﾆﾆ/ニニニニﾆﾆﾑ r､__,,.-''ﾞ,,.-'´
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『資治通鑑』によると昭文君はこの時に討ち取られ。 『史記・秦本紀』によると助命されたという。
このスレでは間を取って、昭文君は討ち取られたものの妻子は助命されたと解釈する。
.
／ ｀`丶、
/ 三三ミ 丶
/／／三ミツツシ r'´ﾋ彡ｌ
/////三彡ｆ''⌒`''ー−…'´ ﾋ彡!
,'////彡彡ｌｌ:::::::::::: ト'´
|彡彡彡彡ﾘ::::∠二ﾆ¨`_'､ ｒ_ﾆ ｌ
|彡ｲ/⌒ゝｆ:::::::::くてﾉ`' `' ｆｬﾃr' へ、陛下が……。
ﾞ､川{::（{::::::::::::::: ￣ ｉ:: |
丶ﾐ＼ゝ::::::::::: l|l|l| 丶 ｊ
丶彡Tｰ':::::u:: '´っｧ´/ 全軍撤退っ！！
l彡|:::ｉゝ:::::: ⊂⊃ /
ﾞY'´:::丶＼::: ━ / 韓の国へ帰るぞっ！
_」_:_::::::::丶;＼ /
|「￣＝==-，＿`''ー---'
|| r'⌒＼ ＿￣＝┴ｌｌ
＿,,,, 〃 ｕ⌒＼ V(￣ _,， ｌｌ
／一 '''丶＼＿＿＿＼＼__（（_ ｌｌ
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――￣￣＿＿＿￣―＝＝＝━＿＿＿￣― ―――― ＝＝ ￣――￣￣＿＿＿￣―＝＝＝━
川／￣）
＜ ・ /
（韓 ﾐゝ ヽ 旗頭が殺られちゃ戦っても意味がない。
（Д｀；ミヽ ヽ,
/つ ミ/__ ''-､,,-┐ 逃げろ――っ！
〜''ヾﾐミ三ナー‐（⌒)'~ 》ゝ､__,,ｨ /
/ 《∪_／＼,ノ_/ ∧
| γ＿_|,ノ"〈__ノ〉 〉
／＼ ノﾉ ／＼ 〈__/ ／＼
／韓＼ ／__韓_＼ ／__韓_＼.／韓＼ ／__韓_＼
（lili・Д・）（； ´Д｀） （； ´Д｀）（lili・Д・）（； ´Д｀）
/ つ_つ / つ_つ / つ_つ / つ_つ / つ_つ
秦軍は、東周公国を制圧して滅ぼし。 桓恵王と韓軍を追撃して、成皋、栄陽の地を占領した。
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: ,／´:::::::::::::::::::::::::::::::::
: 燕 ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: .: ◎ /´｀‐´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: (:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: ' ' . . . . . : ' ' ＼＿:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: ｀| ､‐-､::::::::::::::::
: . . . . : 斉 ◎ヽ＿､ノ´ ｀〜´｀ゝ
: : ' : : 衛: 趙 ◎ : ＿ノ｀´::
: . : ' . : : : . : : /´::::::::::::::::::
' ' . . : : ' : : : ' ' ' : /｀‐´::::::::::::::::::::
: : : : : ' ' : . . . . : ' : ' ' /:::::::::::::::::::::::::::::
: ' ' : . . . : . ' : . . . ' .' : : /´:::::::::::::::黄海::::::
秦 :: 魏. ★周○ . . ' ' : . : : ' . : ' （::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: . : ' ' '. : ' ◎' : ' ' : . . : . : . . : : ｀＼:::::::::::::::::::::::::
' ' ' . . . . ' : .: : ' ★韓 : ' : '':;' ' ' : :◎陳丘 : ~|::::::::::::::::::::::
: ' ' ' . . ' ' ' : ' ' ' ' ' : . . : ' ';:;:;:;:;:;:;:;:;' ' : . . ::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|::::::::::::::::::::::::
: ' : . . : ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;｀ヽ::::::::::::::::
: ' ' :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|､:::::::::::::::
' ' : :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;楚:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;＼::::::::::::
' ' ' ' . :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;＼::::
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韓は秦に和を乞い。 秦は獲得した成皋、栄陽、周国全土の地を併せて三川郡とした。
.
＿／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ ハハハ、大王さまの前途を飾る大勝利ですぞ！ ＞
＜ ＞
＜ 秦国の未来は明るいですなぁ ＞
／ ＼
￣|／＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
[ 秦国の本拠、咸陽 ]
｣_
__ _jlliLλ
｣ ﾚ'==ﾊ| L
_r4_｀r‐rﾁ=イ｢]r､
｢￣ ｀|_ハ {￣｀ ﾊ _
｢￣ｿ /｜! ! ﾍ ヾ|
ﾉ / / ! ! | ﾍ ヽ、
/ / / ! ! | ﾍ ﾊ
r' / / j j ! } ﾊ ﾊ__
＿＿＿＿＿_/ ＿/＿＿__Y ヾ、 ハ ヽ ﾍﾍ
＿＿ -―……r､ { { j￣} } ￣｢￣{￣`==‐zz_ ヽヽ
ﾌ`ヽ厂 l `} } `｢￣ ｀ ! ﾊ | | / ヾ`ｰ-rく＿
呂不韋は、東周公国を滅ぼした功績によって河南の食邑を与えられ、
10万戸の封邑をもつ爵位・文信侯に封じられた。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞
＿＿＿__ ＿//
rf"r r r rｧ )） // ＼／
,ｰ､ || || || || || `'i ／＼
! |....._ ||_||_||_||_|| |
／ -.､ .ヽヽ ,[＿ﾟ＿＿＿]、
,.イ| `-―ユ､ 、 .!.,!;;:;:;ヾ´ 私を謀略だけの人間と思わない方が
., ‐ .| | .ｒ'"ヽ,,,,,､ ヽ- / ｀'i.;::├､
i.゛ ヽゝ..,,,,,,.. っ､＿_,ﾞ_,,...ィiﾞl ﾞ‐''┤ いいですな。
.! .二lﾐ、 .,...ﾐｉ＼i.. | ..!,ｼ′.゛ ノ
.＼､ .,ﾉ´ .［ﾞ'-二二 / ﾞ''″ 世代交代の隙を突くのは兵法の基本。
｀''-,,,, -く＿,,...!､'〉ﾞ､ |＼
ﾉ-､:′ .| .／ ｀' ､,、 それを逆読みしていたからこそ
.,八,,／." '' , へ｀―ｰ'゛ .｀'''- ..,, _／゛j
/,ー､ .､,_./ ,..へ..、 , ク''" ,／ 即時に対応できたのですよ。
!.! .,ﾉ ..―-、 .／ .｀''-､、 /│ l
l ″ .ｌ. / / . ｀'ｰﾐ..l │
呂不韋は、東周公国を滅ぼした功績によって河南の食邑を与えられ、
10万戸の封邑をもつ爵位・文信侯に封じられた。
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.,八,,／." '' , へ｀―ｰ'゛ .｀'''- ..,, _／゛j
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┳━┳
荘襄王 大したものだな、ぬしは……。わしには真似できん。
（；´Д｀）
／Ｖ8､/8|７＼
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜ （ 呂不韋は優秀すぎて、わしは奴のオマケでしかない。
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜
｜｜|三ミ| ｜｜ もしこやつが逆らったら？と思うと、恐ろしくて夜も眠れぬ…… ）
｜｜|＝―|ﾉ｜｜
｜ヽnミ三|n/ﾐ/
>>89
二重投稿になってしまいました。すいませんorz
世代交代を上手く切り抜けた秦国の覇道は、呂不韋の主導になってからも留まることはなく。
翌、前248年は趙国を攻めて、楡次、浪孟ら三十七城を制圧。
次の前247年には再び趙国を攻めて、上党諸城を落とし、太原郡を置き。
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: 燕 ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: .: ◎ /´｀‐´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: (:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: ' ' . . . . . : ' ' ＼＿:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: ｀| ､‐-､::::::::::::::::
: . . . . : 斉 ◎ヽ＿､ノ´ ｀〜´｀ゝ
: : ' : : 衛: 趙 ◎ : ＿ノ｀´::
: . : ' . : : : ★ . : : /´::::::::::::::::::
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秦 :: ★魏. . . ' ' : . : : ' . : ' （::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: . : ' ' '. : ' ◎' : ' ' : . . : . : . . : : ｀＼:::::::::::::::::::::::::
' ' ' . . . . ' : .: : ' 韓 : ' : '':;' ' ' : :◎陳丘 : ~|::::::::::::::::::::::
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: ' ' :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|､:::::::::::::::
' ' : :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;楚:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;＼::::::::::::
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
一方で魏国も攻め、高都、汲県を落とした。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞
(;; ). ___ (;; ) (;; ) ゞ;;;;;ゞゝ.:.;:;ｿ
(;; ). __i .i-.､ (;; ).__ (;; ﾜｰﾜｰ (;; ) ゞ ;.:;:;: :;.:;:;:ノ
(;; ). rii | i_,! 'ｰ _γ（（炎)(;; (;; ) 丿.;:: .;::;.::.:,ノ
_ (;; γﾉ）::） ." |__ (;; (;; ) 丿.;::.;::;.::.:,ノ
└┘ 人；ﾉ;;;;;从i~~ﾞ"i''-.,」_.|_iγ（（人) 从人 _从丿;.::.:,ノ ジ
┬─┬人；ﾉ;;;;;从人|~ﾞ"''i.|..|,,__~".''''ーk,,i=i、(（ （ （人） ),l l ﾔ
┴┬┴_γ（（炎)火)~"l''ｰ| |_~"'l'''' iｰ-i-.ﾆＬ. _γ（（炎)火 ＼
┬回┬r''l"~￣|￣￣|~ﾞ"''i.|~",-､.=､~|~"'l''.ｰiｰ-.|'"|_._|__|~i''i| ン
┴┬┴ri'"~|□￣|￣~"l''ｰ|~"|;;;|.|;;| .~"|".' ''l -i |r''i"□_| ~!|
┬┴┬r''l"~￣|￣￣|~ﾞ"''i.|~"|;;;|.|;;|._~'_"|"'l': ri'|i'"|_._|__||''i|
┴┬回ri'"~|□￣|￣~"l''ｰ|~"|;;;|.／o q p _o|_._|__|~'i|
r､ヽ|---/､＜
ヽ ８O８ ｀＼_
|二￣二＼ミ ／
|庶ハ赱ぇ )ヾ |ニヽ 信陵君、おぬしの故郷が蹂躙されて
_| ﾋ) ﾝ)）|ミヽ
ﾄ| rｰ-､ / frｨｲ人｀ 悔しかろう。
`| ⌒` _!lJj |从
ヽ⌒ーイ´ ｀´ |ハj
_T''"´ | | ﾋﾆヽ 趙国での借りを返してやるから
__,.イ | ヽ / ﾉ__ ノﾉ
_,. -‐彡ｲ__ __ヽ ,.-く‐'￣ (⌒) かかってこい！！
. /／＞´ 卩卩}/ ＿ /￣/
/ /´ /‐ ト { ´ // /
川 ヽ､_ _ |_ | } ｀ - - - ﾍ川
ﾊ _| |｀iハ⌒ヽ＿__ﾊ川y'´
【王齕（おうこつ）】
秦国の武将。
キングダムの設定では六大将軍のひとり。
.
しかし、この作戦は躓いた。
以前、命令違反を犯して趙国を救った信陵君は故郷に居場所を無くし、
趙国に留まっていたが、周囲の人間の説得により魏国救援に立ち上がった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞
||」|」|」|」|」|.（ `^)(^ ）」|」|」|」|」| ||」|」|」|」|」|.（ `^)(^ ）」|」|」|」|」|
∧ ┯━━┯━━┯━━┯ ∧ ∧ ┯━━┯━━┯━━┯ ∧
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＜∧,,∧Φ ∧,,∧Φ ∧,,∧Φ ∧,,∧Φ＞＜∧,,∧Φ ∧,,∧Φ ∧,,∧Φ ∧,,∧Φ＞
}・ ・{ ﾉ }・ ・{ ﾉ }・ ・{ ﾉ }・ ・{ ﾉ }・ ・{ ﾉ }・ ・{ ﾉ }・ ・{ ﾉ }・ ・{ ﾉ
(´:: (´´ ({._____}） ({._____}） ({._____}） ({.__(´:: (´´ ({._____}） ({._____}） ({._____}） ({._____}） ｀｀) ::｀)
(´⌒(´;;; ;; | |⌒| | | |⌒| | | |⌒| | | |(´⌒(´;;; ;; | |⌒| | | |⌒| | | |⌒| | | |⌒| | ;; ;;;｀)⌒｀)
"......| | " .....| | ".....| | "......| | "......| | " .....| | ".....| | "......| |
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┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣
r ﾆ二ヽ_∧ 信陵君
" || ・∀・ ） （ ・∀・ ） 私のため援軍を貸してくれた
G ヽ」 （ `^)(^ ）
_||＿＿_|_.....∧＿魏..|＿＿_/_ 楚、趙、韓、燕の好意に感謝する！
|「!「!「!「!「!.ﾞ（ ・∀・ ）.!「!「!「!「!|
||」|」|」|」|」|.（ `^)(^ ）」|」|」|」|」|
∧ ┯━━┯━━┯━━┯ ∧
|━━━━━━━━━━━━|
＜∧,,∧Φ ∧,,∧Φ ∧,,∧Φ ∧,,∧Φ＞
}・ ・{ ﾉ }・ ・{ ﾉ }・ ・{ ﾉ }・ ・{ ﾉ
(´:: (´´ ({._____}） ({._____}） ({._____}） ({._____}） ｀｀) ::｀)
(´⌒(´;;; ;; | |⌒| | | |⌒| | | |⌒| | | |⌒| | ;; ;;;｀)⌒｀)
"......| | " .....| | ".....| | "......| |
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.
i､_人/:.ヾ!｀:´!:.:.:＼,ｨ
ｖ':.:.:.i:､:.:.:.:,､:.:.:.ﾊ:.:.:/:{ヽｨ
,ｲ:.:.::.::.:.:.i､:.:.:.:.:/:.:.V:.:.:.:.:.:{ｨ_
＜:.:ﾄ、:.:.}ヽ:.:.:.:.:.:./{:.:.:.:／{:.:.≦ たとえ行手に大軍が待ち受けようと
≦:.:.{心､Ww:.:.:.}､:.:.:!:.:.':.:.:.:.:.:.:.,ﾙ!
ﾌ:,_:.｀i､心、 `'ヾ､:.:.:.,vW'^i,ｲ>' 避けられぬ運命ならば
7,-ヾi! ＞心､ ヽ.ヾ',. ,ｨУN
{ { }! {{ { `ｒﾐ：､_} ,．イく！! 望んでいたと微笑むのが「士」の務め！！
､ヽ.i! ヽ｀¨´ ｀¨´｛`ｰ'ﾞノ,'^`
｀ ┐ / /
, -‐- y=､ 八 /､二ﾆ ７ ／
. / ／ ＼ ＿ _}＼ {:::::::｀:v'／ 再び私の剣を受けてみるか？
/ / ／⌒ヽ ／¨''−＝==ｪｭ､__j`･､__＼ｰ一'ﾞｲ､
. / ./ /⌒ヽ / ｀ヽ ￣ ＼ 参｀T´ろ }-､__ 秦軍！！
′ / / i }/ ﾞ . ｀ ーｧ┴−'ﾞ ヽ'=ｭ｡,_
i ' / ‖' _ i ヽ 〇= _＞≧ｭ､
ヽ.` i , ﾍ{/´ ｀ ､. } ﾞ. ヾ:ヽ ｀¨i
. ム ` ' ｝､￣｀ ＼ { i r--->'､_ }!
..i {ﾑ ﾙ}==- ､ `! / } 〇= └―ヽ-'」 j}
.
【無忌（むき）】
魏国の王族のひとり。 魏王と和解し、上将軍に就任。
戦国の四公子「信陵君」でもある。
.
o q p _o
r､ヽ|---/､＜
ヽ ８O８ ｀＼_
|二￣二＼ミ ／
|庶ハ赱ぇ )ヾ |ニヽ 待ちくたびれたぞ、信陵君！
_| ﾋ) ﾝ)）|ミヽ
ﾄ| rｰ-､ / frｨｲ人｀
`| ⌒` _!lJj |从 以前の不覚がまぐれだったと
ヽ⌒ーイ´ ｀´ |ハj
_T''"´ | | ﾋﾆヽ 諸国の軍の前で証明してくれる！！
__,.イ | ヽ / ﾉ__ ノﾉ
_,. -‐彡ｲ__ __ヽ ,.-く‐'￣ (⌒)
. /／＞´ 卩卩}/ ＿ /￣/
/ /´ /‐ ト { ´ // /
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__//￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
/:､
､ }:.､人,､/.:.:.:::､,ｨ,
、)=-'｀.:.:.:.:.:'.:.＼.:.:.:::::/!;､
_,ｼ:.:.:.:.:.:.:.:.:.}:､:.:.':.:.i:/.:.:}.:.:.'ｚ_
,r- ､ _,＞:/{:.:.|＼ﾄ､:.:.:.:/i!.:.:.:./.:::::::Σ
{ ヽ ｨ.:.:.:{八rw､.:.:.:.:.:.}ヾ:.:.:,:ｲ:.:::.:.:::r`
､ ､ _ﾌ.:.:.:.ヾ℡、｀^'㍉:.:.:.:.:.:.:.:_;:.ｬｲ}
＼ ﾞ:､==‐- ､ 7‐ ､.:{ ,ゞ℡､ ､｀ヾ''"´,ｨﾙ'i'
/⌒ヽ ＼≧、ヽ { }:|｀i! { `f㍉､ } ,.ィﾁｒ'7N もはや問答は無用。
,r ‐' ﾞ､ ＼ム ト､ ヽ .i' ヽ`¨´ '`¨ f'く_ノﾘ,'i{
,r' ヽ i! Vi! ＼ ` ┐ _{ ./ 実力で証明するのみ！！
｛ ､ ﾞ． 「ヽ ＼!} ＼ 八 ,r―― ､ ,:'
＼ ﾞ:､ ﾞ､ ノ ` ＜ ` ､ _,.-､ i ､ {:￣｀ヽ./
ヽ ＼＿`７､＿_,.へ、 ヽ ＼ ヽ｀・､f^{ ＼ヽ＿／.ｲ_
`ーく--r‐=-‐≦彡＞-‐='" ､ ヽ ＼ ｀''ｰ` ┬ ﾞ´ }
`ｰ`=≦´ i ', ヽ .,_参||_〇ノ^r=ｭ､
ｽﾞｷﾞｬｷﾞｬｷﾞｬ ＼ _从 从 _v／
__＿),ｒ 人从ノ ゞヾヾて
‐そ( ノ :|l:ｷﾞｷﾞｨﾝｷﾞｨﾝ !!!
） ；;∴ :|l:|:|l:|（ﾇﾙﾎﾟ ｶﾞｷﾞｨﾝ !
‐そ(ヾ、!|i :|l:| ≫ _)ｶﾞｯ__
,.､､iiw,,W､,.､､.､､,.,,,､,.､､iiwﾉｽﾞﾄﾞﾝ /⌒""⌒／ゞ Y'ヾ､.､､,,､,.,,,､,.､､iiw,,､,.､､.､､,,､,.,､.､､,,､,.,,,､,.､､iiw,,､,.､､.､､,,､,.,
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∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
両軍は黄河の南・河外で会戦し……
.
戦上手な信陵君は秦軍を撃退し、秦の都を守る巨大関門・函谷関まで押し戻した。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
三三ヾ｢ ｨ''jl|||||||||||||||||llii: ｨ''jl|||||||||||||||llii:
三三ヨ `''1ｴ皿皿皿ｴ:i'' `''1ｴ皿皿皿ｴ:i''
三三ヨ| ,ｨ''jl|||||||||||||||||||||li ,ｨ''jl|||||||||||||||||||||lii
三三ユ. `'1ｴ皿皿皿皿ｴ:i''" `'1ｴ皿皿皿皿ｴ:i''"
三三三℡｢｢｢||｢｢｢｢｢||｢｢｢｢｢|「｢｢|ｔｔｔｔｔt|「｢｢｢｢||｢｢｢「「「「||｢｢:l｢｢「||「｢「「｢「「「|｢｢｢｢｢｢｢|ｔｔｔｔtt|「｢｢｢｢||｢｢｢「「「「||｢｢:l
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三三三三三三三℡ | | | | | | | | l|l |l | | | |.|..|::┃::.| | | .|.l| | | | |.|..|::┃::.|..| | | | |..| l|l |l | | | | | | |∠三三三
三三三三三三三三℡｣｣｣｣｣｣｣｣＿＿|｣｣｣｣｣｣｣｣::┃::｣｣｣｣｣｣Lｌ｣｣｣｣｣.｣::┃::｣.｣.｣.｣.」」.|＿＿|｣｣｣｣｣｣｣｣｣三三三三
三二ニ=-'''''''''¨¨¨￣ ∧ ￣¨''''‐ﾆ二
￣ |i | `ー
∧ ∧ 州
|i | |i | .‖
州 州 ‖▲＿▲ 魏＿∧ 三≡−
▲__,▲ .‖ .‖ ‖´Д｀； ） 巛∧巛∧ 魏＿∧（ ・∀・／ヽ ＝−
（ﾟДﾟ ；）‖▲__,▲‖ ⊂ ⊂ ） ／ ・ ／ ・ ミ （・∀・ ）( ＿⊃>―┼＞
,▲ ⊂ （；´Д｀） ▲__,▲ ‖（ （ （ ▲＿▲ （＿/（＿/＼＿Xﾆ＝＝＝⊂ ）l⌒l -┬ミ/ =--
｀；|）/⊃ ⊂_ ⊂ 丶（´Д｀ ,） （＿ ヽＪ=≡≡（´Д｀； ）⌒;;ヽ;;;（￣ .（￣ |TT~´⌒Yr ノ（__//＼ | /ヾ
/ (´⌒;;;Ｙ ソ と_ ⊂ﾉ(´⌒;;; ,."）⌒ヽ; ＜》━∪━∪━ / /／ Ｙ l_/＿ 丿し￣￣￣ |l―‐０―|l ＝―
Ｙ 人 (´⌒;;;▲__, （＿）Ｙ 人ヽ≡≡(´⌒;;;,."）⌒ヽ; （ （ | / / ＼（/ / // / l, / | ヽ/,l, / | ヽ/,
/;;/ /;;/ //;;/ ヽ _|彡 ヽ _|彡 三＝−
┣¨ ┣¨ ┣¨ ┣¨ ┣¨ ┣¨ ┣¨ ┣¨ ・・・・・・
.
[ 秦国の本拠、咸陽 ]
｣_ γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
__ _jlliLλ | 同じ相手に二度も負けるとは…… .|
｣ ﾚ'==ﾊ| L | |
_r4_｀r‐rﾁ=イ｢]r､ | なんたるザマじゃ！ .|
｢￣ ｀|_ハ {￣｀ ﾊ _ ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
｢￣ｿ /｜! ! ﾍ ヾ|
ﾉ / / ! ! | ﾍ ヽ、
/ / / ! ! | ﾍ ﾊ
r' / / j j ! } ﾊ ﾊ__
＿＿＿＿＿_/ ＿/＿＿__Y ヾ、 ハ ヽ ﾍﾍ
＿＿ -―……r､ { { j￣} } ￣｢￣{￣`==‐zz_ ヽヽ
ﾌ`ヽ厂 l `} } `｢￣ ｀ ! ﾊ | | / ヾ`ｰ-rく＿
┳━┳
荘襄王 呂不韋が良いというから攻めさせたのに
（；´Д｀）
／Ｖ8､/8|７＼ とんでもない事になってしまったぞ！
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜
｜｜|三ミ| ｜｜ この責任はどうとるのだ！？
｜｜|＝―|ﾉ｜｜
｜ヽnミ三|n/ﾐ/
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| |
[＿ﾟ＿＿＿] １度ならマグレと言うこともありますが
,-._..┴‐シ't-,,,.〉
､,/ﾞ;;/ﾞ .〔 .u〃ム、 ２度目となると信陵君を名将と
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi' 認めざるを得ませんなァ〜。
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ |
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._. しかし、彼の後ろ盾である魏王（安釐王）はどうかな？
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
.,彡〟.! _..-'ﾞ,--、 !....、 ././ !
ｌ .!／ ´ ..ｌ___ﾉ ヽ,,...i;;ﾝ′ ._./
/´〉,､ |￣|rﾍ
l､￣￣了〈_ノ<_/（＾ｰヵ L__」L/ ∧ /~7 ／）
二ｺ ,| r三'_」 r--､ （/ /二~|/_/∠／
/＿＿」 _,,,ﾆｺ〈 〈〉 /￣ 」 ／^ヽ､ ／〉
'´ （__,,,-ｰ'' ~~￣ ャｰ-､フ /´く／／>
`ｰ-､__,| `"
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 魏王（安釐王）は信陵君を持て余し。 |
| |
| |
| 衛の懐君（43代目君主）を些細なことで |
| |
| 殺した狭量な小物だとか。 .|
ゝ＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
Ｖ
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
,ｰ､ || || || || || `'i さらに好材料として信陵君が殺害した
! |....._ ||_||_||_||_|| |
／ -.､ .ヽヽ ,[＿ﾟ＿＿＿]、 魏の将・晋鄙は今でも人望厚く
,.イ| `-―ユ､ 、 .!.,!;;:;:;ヾ´
., ‐ .| | .ｒ'"ヽ,,,,,､ ヽ- / ｀'i.;::├､ 信陵君を憎む者たちは魏国に多いと聞く。
i.゛ ヽゝ..,,,,,,.. っ､＿_,ﾞ_,,...ィiﾞl ﾞ‐''┤
.! .二lﾐ、 .,...ﾐｉ＼i.. | ..!,ｼ′.゛ ノ
.＼､ .,ﾉ´ .［ﾞ'-二二 / ﾞ''″ 彼らを利用し、信陵君と魏王を仲違いさせ
｀''-,,,, -く＿,,...!､'〉ﾞ､ |＼
ﾉ-､:′ .| .／ ｀' ､,、 謀略で彼を除けば、必勝間違いなしかと。
.,八,,／." '' , へ｀―ｰ'゛ .｀'''- ..,, _／゛j
/,ー､ .､,_./ ,..へ..、 , ク''" ,／
!.! .,ﾉ ..―-、 .／ .｀''-､、 /│ l
l ″ .ｌ. / / . ｀'ｰﾐ..l │
┳━┳
荘襄王 そんな事が出来るのか？
（；´Д｀）
／Ｖ8､/8|７＼
｜ |ﾟ｡｡ﾟ|/|/｜｜ あと再戦に燃えていた前線の武将たちには
｜｜|ﾆ０ﾆ| ｜｜
｜｜|三ミ| ｜｜ どう説明しよう……
｜｜|＝―|ﾉ｜｜
｜ヽnミ三|n/ﾐ/
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| |
[＿ﾟ＿＿＿] 離間工作には１万斤の黄金があれば
,-._..┴‐シ't-,,,.〉
､,/ﾞ;;/ﾞ .〔 .u〃ム、 仕上げてみせます。
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi'
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ | 結果を出せなかった武将どもについては
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i 気など使う必要ありません。
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._.
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
.,彡〟.! _..-'ﾞ,--、 !....、 ././ !
ｌ .!／ ´ ..ｌ___ﾉ ヽ,,...i;;ﾝ′ ._./
こういう相手国の国内工作が当たり前に登場するんだよな
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )） 士道、武人の誇りなど下らない、下らない！
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| | 例えるなら、そびえ立つ狗のクソですな！！
[＿ﾟ＿＿＿]
C∠二ニﾆ‐ ､_,
､/ ,ノヾ 〈 .l_, 武官の務めとは必勝！ それができぬなら
ｌメイ_・） | |_,.
､_(＿ヮ＿, イ）ﾑ6)、 負けぬことのみが全て！！
. |_|__|__レ' ノ./ 」＼
`ー―‐＿/ > ,- 、
[-囗- |/ ＿ ', ヽ^ヽ
_（ ヽ ヽ ', ヽ
{ ヽ ＼ ', ｉ ｝
', ヽ ヽ _-} }/
r⌒､ 、 ヽ ヽ ! }
', ヽ ヽ ヽ ¨´ /
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 国を危うくしながらも腐れ儒者に称賛される者を、表向きはみなで |
| |
| 武人であると称えながら本音では愚か者と笑います。 |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 難なく国を守る者を、みなは侮りますが知恵者なら |
| |
| 彼を称えなければいけません。 |
| |
| つまり政治とは、結果こそ全てなのです！！ .|
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
戦では後れをとったものの、秦国の放った計略は……魏王（安釐王）に深々突き刺さった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
[ 魏国の本拠、大梁 ]
｀"¨ ≫≡≡≡≡≡≡≡≪.¨"´ _,,..， -=
ミ＝孑"´ ｀"マ＝ｽ,─────‐┴‐ッ ∠
- Ω.,, ＿＿＿＿＿＿マﾐ丈二ニ≡＝＝＝＝＝＝＝≡ニ二孑ﾁ才＿＿＿＿＿_,∠Ω===
ｎ'´ ;;;｀ｎrrrrt‐ｪ‐ｪ‐ｪ‐ｪ‐ァ､|干|,r;;TiTiiiiTTiTiiiliiiTTTiiiiTiT;;;y,|干ﾚｬ|;T|;Ｔ|;Ｔ|;Ｔ|;Ｔ|rrｎ'´ ;;;｀ｎ
|ii|ﾆ!ニ|ii|ililili|mlmlmlmlm}ニ{区}・{-l+liiiiiil;;|+liiiiliiiil;;l;;liiiiii|+|-}・{区}ニ{区区区区区|ililili|ニ!ﾆ|ii|
'ゞ､,;;;;ツ^"¨~~￣￣￣￣=],,[==Д======!=======!=====.Д.==];;[=￣￣￣￣￣~"ゞ､,;;;;ツ''
|;;;;;| '''''''' ／ ＼ '''''''' |;;;;;|
,r‐;;;;;;;ｰ､ ／ ＼ ,r‐;;;;;;;ｰ､
＝===＝ ／
( ⌒ )
γ⌒ ⌒ヽ
ゝ ノ
| l |
===安釐王=== 晋鄙の食客から聞いた噂や、秦国の使者の話によると
iiiiii |::::::::::::::| iiiiii
（ ；｀Д´） 信陵君が、わしを殺して王位を狙っているだとぉ〜？
ﾉi:::.､y/_ヽ
（::::ﾌ:元:ヾj
ﾉ∨i.........i,| おのれ！殺されてたまるか！ 先に信陵君から兵権をはく奪してくれる！！
【安釐王】
魏国の１４代目君主。王としては４代目。
信陵君の兄。
.
讒言を信じた安釐王は、信陵君を一切の政治の場から外し。
稀代の名将は、かくして戦わずして秦国に敗れた。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
,､,,、,,、人,、
_ﾄ'^.:.:.:.:.:.:.:.:.:/{::ヽｨ
,､}:＞ｚ-っ.:.:.:.:.:.:.:::/{::＼
ﾄ'／／_,i≧=､∧:.:.:.:.r''"ニヽ
／ ´_,,.．-ぅ':::::/{::::ｦ´,ｲｗi'ヽ
/ ´ _,,.=i爪}＼::::::`ﾁ'",r' ,二ﾞ､ うあああぁぁあああ〜〜！！
/ ∧ﾊ ＼.:.:.:.:.:.:.`¨`=´≦ ‘.
__r‐く_ _,.ノi､ ﾏﾑ ヾ.:.:.:.::::::::::::::r' Ｖ=-､
| ￣｀ ‐¨ニ.L_｀ヾ:、寸､ ､ V''^^",ｨ:r'^ V У!
l O. ,' } {`i予=',ｯ__,.ィﾁｆ'ﾞ,:ヘ._,,. ィ／ ', 私の信じた道は晋鄙将軍の
. ___,l O ,' | | .U i^¨iｰｧ･'ﾞ {ヽ-‐'''" ',
_,,.｡-=≦=-:l O ； /´≧ｭ､_'´,.ｨ| { ヽ ', 言う通り、全て間違っていたと
,r''⌒''＜ l O .iヽヾ=-＞''" しi--､_ ':, '.
,' ＼ ,' ,! ￣´ 「::::} } / ＼ '. ', いうのか！？
{ `y ,:} 弋::j ,! ,' ＞ﾍ. ',
| ,' ,' | r┐ r‐ 〇¬' / ////ﾍ 丶
∧ ,' .,' | ｀´ ￣ / ‖///ハ ',
＼ { i | /_ ||/////ﾊ { も、もう何もやりたくない……。
ヽ |. ； , 〇= / ｀ヾ{//////{ ',
i:､ { .,' / / ｀`'・:．/‖ }
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
失意の信陵君は、酒と女に溺れる日々を過ごし。４年後に世を去った。
.
呂不韋は信陵君の没落と引き換えに、秦国内の発言力を増し。 更なる名声と富を得た。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
[ 秦国の本拠、咸陽 ]
｣_
__ _jlliLλ
｣ ﾚ'==ﾊ| L
_r4_｀r‐rﾁ=イ｢]r､
｢￣ ｀|_ハ {￣｀ ﾊ _
｢￣ｿ /｜! ! ﾍ ヾ|
ﾉ / / ! ! | ﾍ ヽ、
/ / / ! ! | ﾍ ﾊ
r' / / j j ! } ﾊ ﾊ__
＿＿＿＿＿_/ ＿/＿＿__Y ヾγ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| ハハハ、愚かなり信陵君ｗｗｗ |
| |
＿＿＿__ ＿// | 戦場で剣を振るう筋肉はあっても、やはり |
rf"r r r rｧ )） // ＼／ .| |
,ｰ､ || || || || || `'i ／＼ | 宮中を掌握する脳みそは無かったかｗｗ |
! |....._ ||_||_||_||_|| | ＜＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
／ -.､ .ヽヽ ,[＿ﾟ＿＿＿]、
,.イ| `-―ユ､ 、 .!.,!;;:;:;ヾ´
., ‐ .| | .ｒ'"ヽ,,,,,､ ヽ- / ｀'i.;::├､
i.゛ ヽゝ..,,,,,,.. っ､＿_,ﾞ_,,...ィiﾞl ﾞ‐''┤ 本当に王を殺す勇気も無いなら
.! .二lﾐ、 .,...ﾐｉ＼i.. | ..!,ｼ′.゛ ノ
.＼､ .,ﾉ´ .［ﾞ'-二二 / ﾞ''″ 愚図はそのまま死ぬがよい！
｀''-,,,, -く＿,,...!､'〉ﾞ､ |＼
ﾉ-､:′ .| .／ ｀' ､,、
専制君主っていいながら基盤もろいからだろうけど
―――前246年。
秦の荘襄王が即位して３年で死去。 朱姫は太后となり。子の政が秦王を継いだ。
通常なら短命の王が２代続く事態なら国家の屋台骨が揺るぎそうなものだが……
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
┗0=============0┛
＼===========［_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_］===========／
／三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三＼
0 │ |∞∞∞ |::|∞∞田田∞∞|::|∞∞∞ | ::| 0
［二］ | ::| |::|┏━━━━┓|::| | ::l ［二］
◎○＠※◎○＠※. |□|.│ |┌┬┐ |::|┃ ┳━┳ ┃|::| ┌┬┐| ::|. |□| ◎○＠※◎○＠※
ii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii| ｀)三(´| ::|├┼┤ |::|┃ 荘襄王 ┃|::| ├┼┤| ::|｀)三(´iｌ|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|
＠※◎○＠※◎○ | ::| | ::|└┴┘ |::|┃ （；´Д｀）.┃|::| └┴┘| ::| | ::| ＠※◎○＠※◎○
ii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|ｌi┏━━━━━┓|::|┃（. つ┃|::|┏━━━━━┓ ｌi|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|ｌ
◎○＠iiii※◎○＠ ┣┳┳┳┳┳┫|::|┗━━━━┛|::|┣┳┳┳┳┳┫ ◎○＠iiii※◎○＠
ii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|ｌ ○ ● ∫∬∫∬ ● ○ ii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|ｌi
○○ ●● iiiii iii ii iiii ●● ○○
［￣￣］ ［￣￣］ （￣￣￣￣￣） ［￣￣］ ［￣￣］
|_○_| .|_○_| |＿＿＿＿_| |_○_| .|_○_|
∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦 ∧＿秦
（ ）（ ）（, ）（,, ） ,,）（ ）（ ）（, ）（, ;）
呂不韋が先王に続いて、新たな秦王・政の後見役となり。
丞相から、廷臣の最高職・相邦（相国の旧名）へと昇格。 実質、これまでの体制を
引き継ぐことで国内の動揺は微々たるものだった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
／￣ヽ、
／ ヽ
| ┳政┳ ||
| (ﾟーﾟ*) ||
| ψ y φ ||
＿| iｿ ﾉψヾi ||＿＿
_＿__ ／ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／ ／|_＿___
＿_／ ／ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::／ ／／ ／|_＿__
／ ／ |＿|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|￣￣|／ ／／ ／|
／ ／ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／￣￣ ／／ .／ ／
／ |二二二二 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| 二二二二二|／ ／ ／
／ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／ ／ ／
＿＿＿＿二二二二二|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| 二二二二二二二|／
.||呂不韋|| ￣￣￣￣￣￣
==={==ｌニｌ=〈===
（ ﾟーﾟ）
（ ￣）））~）.
. / _ハ__ﾞｉ
/ニニニﾆｉ
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿
（ ）（ ）（ ） （ ）（ ）（ ）（
＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ） （ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )） 大王さま……あなたも先王さまと同じく
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| | 私に全て任せれば幸せに暮らせるのです。
[＿ﾟ＿＿＿]
C∠二ニﾆ‐ ､_,
､/ ,ノヾ 〈 .l_, 気負うことなく私を仲父（ちゅうほ。父に次ぐ尊称）
ｌメイ_・） | |_,.
､_(＿ヮ＿, イ）ﾑ6)、 と呼んでいただければ幸いですな。
. |_|__|__レ' ノ./ 」＼
`ー―‐＿/ > ,- 、
[-囗- |/ ＿ ', ヽ^ヽ
_（ ヽ ヽ ', ヽ
{ ヽ ＼ ', ｉ ｝
', ヽ ヽ _-} }/
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
:::::::::::::::::::::::::::::`==､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,,.-'
､::::／ ￣｀＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::____,,.ィ''"´
/ ヽｧ‐┬--,.=====､‐ ニ ''ﾞr‐‐''"｀:::| |ヽ､ ああ……頼りにしてるぞ呂不韋。
| |:{ ,} '" -─-, i::::i::: i:l'"￣ ::|, }::::ﾞi
| |:} {::::::: ::::::i i:l :::|;;, }:::::l|`i
| |:, ,.j!:::::::: i:::ﾞ===='ﾉ :::|`‐^iノx,ﾊ （ ……ぬかしおる。
ヽ /,ﾞ'ヽ!::::::::::.. ＿＿ﾞ___,,,,,,,,,. -‐ ' :ﾉﾉ /,x/ ヽ
/￣￣ ヾxﾞヽ `‐-､::. ------─''''' ／／x／ ﾉ7-､ なぜ貴様が父親ヅラするのだ？ ）
/ヽ ﾞヽ､xﾞヽ､ ＼ / ./,x,/ ／x/
ちなみに、この時。 朱太后は３２歳、政は１３歳であった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
／::::::::;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:､-一'''";:;:;:;:;:;:;:;:｀`''ｰ ､::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
／:::::::::::::::::;:;:;:;:;:／::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ﾄ､:::::::::::::::::::::::::::ヽ
::::::::::::::::::::::::::／ ___,,,,,,,,,,j ヾ-‐''二二｀ヾ;::::i::} };:;＼;:;:;:;:;:::::::::::::::::'､
:::::::::::::::::::::／|::/:::; --､:! |::`i::{ ロ } :::}::::{ }::;:;:;ヽ;:;:;:;::::::::::::::::::ヽ
:::::::::::::::／:| |:i {. ロ j |:::::l ´￣￣ :::::::::} .{:::::::::::ﾞ､;:;:;::::::::::::::::::::: （ 胡散臭い奴だが、
:::::::::::::/;:;:;| |::-┴''"´/-──ヽ;:::l :::::::{ {:::::::::::::|:/:::::::::::::::::::::::
:::::::::::::;:;:;:;| |:::: |:「:l:::::::;「:Lヽ! ::::::{ }::::::::::::/:::::::::::::::::::::::: 激情に任せて手を出せば
::::::::::::::;:;:;{ |::: i:::::{ |:::::::::/; ===､::::::::::;ｨ'
､::::::::::::;､-‐|:. |::: ; -r┬''エエｴ`ヽ:ヽ､ l::::::`i ヾ／:::::::::::::::|::::／‐| 滅ぶのは私の方だろう。
`ヽ､（(:::::::::|::...| ∠ -┴┴''"二二二 ,.:::::::::::::ﾚ'´::::::／￣｀`i'´ ___|
,二ヽ|:::｀`ヽ､:::|:::ヽ ,.::::':::::::::::／::::::::／ |／
/'´ |｀ｰ ､::::ヾ|:::::::::､... -───‐r'´:::::::::::::;／::::::／ .:| , -‐ 今は耐えて、貴様の知恵を
_{ , --ヽ ヽ::::ヽ::::::|::::::::::::::::::::::::::::',::;､-'"/::::::／ ∨ __
ヽ, -- ､! ヽ:::::ト ､|:::::::::;;;;;;;:::;､-'´ ／::::∠...___／ヽ､_,==＝＝＝V 残らず盗み取ってくれる…… ）
|, --､| ＼:ヽ ￣￣￣ ____／|ヽ／ o |＿＿＿__,ノ', /
/ |.| .| | || | | | | | | | | | .,' | ||. |
--L___ 从 |十廾廾廾| .ムL///ﾘ ﾊ |
｀ ﾄ＜:∧ﾍ |ﾍ込元ﾉ ｀| |/ﾄｪｭ,,// ./ム.ﾘ
,'/ /｀ﾞ.x .ﾍ从 xxx ,'. ｀¨´// ﾑ/-|ﾘ はあ……はあ……
∧/ //.ﾊ .∧.u ゝxx///ｲ´| /
∧/.// .∧Xﾊ r--, ／/ｲ∧ 呂不韋ィィ……。
/／／ .ﾊ/.ﾊﾍ. ￣ ＜|个 | .ﾍ
／´￣￣｀.―彡 |ﾞﾞﾞ｀.‐´|＿_.', L＿ﾍ_
/ ヽ ¨.|| .ﾚ 》o《 乙ﾍ .| ｀ヽ 大王さまが動かなくなっちゃったわ。
,/. ｌ ヒ|| |ﾚZｱ 込z___| |_____ .ﾍ
／' | |.|レ〃||｀｀´ , ﾘ | ｀＞ 、. わたくしの身体の火照りは、
／./ |/／|, ヽ、 ,' .| ﾘ ｌヽ,'V- ｀ｖ ｌ、
／ / ﾚ´ ,'.,、 ., ｀ヽ. | ﾄ.ｌヽ´::::::::::::::::ﾍヽ どう鎮めればいいんですの？
／ ./／´￣￣￣￣￣＼/. / ヽﾍ´ ﾍﾍ/ﾍﾍ:::::::::::::::::::::::::::::::}ヽヽ、
/／ X´ |.|＞'｀:::::::::::::::::::::::::::::ﾍ::::::::::::::::::::::::::::::/ .〉. ＼
/ ´ .／ ｀ ＜ ＞.{¨´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}::::::::::::::∠´￣￣ﾞﾞﾞ ┐＼＼
/./ .// /.|| / ＞＜¨¨´＿∨:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,'::::＞.´ /| ﾍヘ＼
/ / /./ ./ .||./ //ﾍ≦´ :ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ´ 〃 ｲ ,'｀ ﾍ ヘ＼
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| |
[＿ﾟ＿＿＿]
,-._..┴‐シ't-,,,.〉 ＜ 小声：た、太后さま！
､,/ﾞ;;/ﾞu.〔 .u〃ム、
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi' 衆目があるのですぞ！
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ |
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／ そういう話は後にしてくだされ ＞
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._.
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
.,彡〟.! _..-'ﾞ,--、 !....、 ././ !
ｌ .!／ ´ ..ｌ___ﾉ ヽ,,...i;;ﾝ′ ._./
フランスのルイ１４世もこういう時期があったな
おまけに、血縁上の父は先王ではないという説が強い
,' / ヽヽ
ｌ / // , ヘ _ _ ﾍ. ﾍ ヽ
ｌ / / /.／:::::::::::::::＞::‐-------‐‐≦:::::ヘ ヽ ∧.ヽ
| // / ／::::＞∩＜:::::::::::::::: | { }.|::::::::::::＞＜::>,. ﾊﾍ.',
| / //| レ＜ ∪ ＞-＜:::::: ヽ丿:＞＜ .∩ .ヽ | | | , ', , つれないこと言わないで
ｌ./ // | .| | / / || |∧ ∩ |.| .|∪ .ｌ | | | ｌ
,'/ / | ﾊ | || /| |/| | | |.ﾊ ｌ∪ . ,' || || | | . | | ,'| | 呂不韋ィィ……。
,/ ＿/__| .ﾊ | | ,'.| / ', | ∨ .ハ /| | ,|| || | | | .∨ .|
_ -==＝ﾆZ‐乙￣| ﾍ || Lム|_ |∨|| ﾍ ||| , // .| ,' ,'|_L| ﾘ .ﾘ .A ト-
｀￣¨¨ﾞﾞ〉‐=_二-ﾊ ﾊ ﾊ ﾍ| .|.| ｀｀ﾍト=_∨|. ,i /ム ﾚ‐ﾅ´|/ /| / /ム .ト
// ＞- .v .ﾍ ﾍヾ.弋二込ｼｒ ｀∨ |/ﾞ´ry==.ｯ'ヲ,' ,'/ / ./´ ﾍ | あなた昔 「私たちの関係は
/./ ＞ ´ ∧ .∧ |ﾍ.ﾍ ｀ ‐―‐ ´ ヽ‐‐ '‐'´//// //// ∧|
_/／ <ﾍ 〉〈/| xxxx xxxx // ////// ﾍ| 終わりじゃない。 忍び会い
ﾆ´ .ヽ ∧ ヘ/∧ ｌ / /V/././ / ｀
ヽ V/＼ヽヽ 丿 ／/´/| |/ ,' というのも楽しいものだよ」
ﾍ. ∨ ｀ﾍ ヘ ,r---, イ// 〉 ,
メ ヽ .∧ ＼ ｀ ‐ ' .＜ ﾐV/ // | って言ったじゃない。
| ∧ヽ .ﾍ /__ ＞ ＜:::://= // ./ .|
| .ﾍ ﾍ .ﾊ 〉彡ミ》 《:::::::ヽ// ./ |
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| わたくしを、こんな淫乱にした責任……最後まで取ってよぉ❤ |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
朱太后は荘襄王の死後まもなく。 女盛りの身体を持て余して呂不韋との復縁を迫った。
荘襄王の急死は朱太后の荒淫も一因があったのかも知れない。
.
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| |
[＿ﾟ＿＿＿] ＜ 小声：し、仕方ないですなぁ。
,-._..┴‐シ't-,,,.〉
､,/ﾞ;;/ﾞu.〔 .u〃ム、
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │ 今の私らは身分ある身、
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi'
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ | 深夜にでもこっそり密会しましょう ＞
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._.
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
.,彡〟.! _..-'ﾞ,--、 !....、 ././ !
ｌ .!／ ´ ..ｌ___ﾉ ヽ,,...i;;ﾝ′ ._./
呂不韋は仕方なく従ったが、朱太后の情欲は飢えた虎のように激しく。
たじたじになるばかりだった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
[ 北甘泉宮 ]
‘ ｀ , .. . + ’‘ :: . ..
. . ， ，:‘.。 + ，..
， ’‘ + 人 ，.. . ..; '， ，:‘
. .; : ’ ' ，:‘. （ ::;;）
，:‘. + ☆.. ヾi￣;'7 ，.. . ..; '， ，γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
.. .. ' ，:／,厂ヽ＼ ’‘ ’‘.; 。 | ぴぎゃあぁ❤❤あへええっ、いいいいいいっ❤ .|
_,.-'´／;;;::::: ＼｀'-..,,_ | .|
__,,...-‐'''´_,.-'´;;;;;::::::::: `-､_ ｀ﾞ'''-..,,__ | 陽物いいよおおおっ❤❤ |
ﾊ￣`''''''''''ｰ-‐ ‐ ''''´;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::: ｀'''' - --‐'''''''ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
／|ﾞ｀`'''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´|＼
l,ｨ'^ﾞ｀`''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´^ゝ!
｀Y'i!|￣￣￣￣ｌ]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]￣￣￣￣￣￣|!iiiY´
〈〈ヽ《ヽ三三三三三《ﾍ三三三三三三三三/》三三三三三三/》/〉〉
＼＼＼ﾞ三三三三`ヾ〉三[_後_＿_宮_]三//'.三γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
_〕|.|_|ｴTTTTTTTT|_|iTTTTTTTTTTTTi|_|TTT| 呂不韋の肉からトロトロお汁がぴゅーーーーーっって❤ |
i´|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ | |
f'l￣||￣〕l￣￣￣￣|~|￣冂冂冂冂冂￣|~|￣ | ぴゅぅううってでちゃうよおおおっ❤❤ |
;;::(;;;,,,, ,,,,,;;;;;;;;;ヾ,,,,;;;;,,;ゞ::::::) ;;;;;;; ;;;;;;; ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
‐― 〇 ――
, ⌒⌒ヽ / l ＼
, ( ) |
, ⌒ヽ ( ヽ ゝ '⌒ ) ⌒ヽ
（ ⌒ ' （ ' ⌒ヽ （
ゝ ( ⌒ヽ ） ゝ
（ ゝ ） （ ）,
（´ ( ⌒ ( ⌒ヽ
｣_
[ 秦国の本拠、咸陽 ] __ _jlliLλ
｣ ﾚ'==ﾊ| L
_r4_｀r‐rﾁ=イ｢]r､
｢￣ ｀|_ハ {￣｀ ﾊ _
｢￣ｿ /｜! ! ﾍ ヾ|
ﾉ / / ! ! | ﾍ ヽ、
/ / / ! ! | ﾍ ﾊ
r' / / j j ! } ﾊ ﾊ__
＿＿＿＿＿_/ ＿/＿＿__Y ヾ、 ハ ヽ ﾍﾍ
＿＿ -―……r､ { { j￣} } ￣｢￣{￣`==‐zz_ ヽヽ
ﾌ`ヽ厂 l `} } `｢￣ ｀ ! ﾊ | | / ヾ`ｰ-rく＿
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| | ふぅ……。
[＿ﾟ＿＿＿]
C∠二ニﾆ‐ ､_,
､/ ,ノヾ 〈 .l_, 掴んだら離さぬ底なしとは、あの女のような
ｌメイ_＝）u | |_,.
､_(＿ヮ＿, イ）ﾑ6)、 ことだ……。
. |_|__|__レ' ノ./ 」＼
`ー―‐＿/ > このままでは私も、子楚のように寿命を縮めそうだわい。
[-囗- |/
秦国にとって、太后の椅子を埋める置物の役割しかない朱太后は、
日々の退屈を紛らわせれば済むが、呂不韋はそうはいかない。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
三三)／)三三)／)三三)／)三三)／)三三)／)三三)／)
三三)／)三三)／)三三)／)三三)／)三三)／)三三)／)
三三)／)三三)／)三三)／ 三三)／三三)／) 三三)／)
三三)／)三三)∧,,秦 ∧,,秦 三三)／) 三三)／)
三三)／ (´・ω・) (・ω・｀) 三三)／ 三三)／ 呂不韋さまはこの書に
∧秦 と φ) .( つφﾉ ∧,,秦 ＿＿
( ´・ω)/⌒/⌒/￣/⌒/⌒/￣(ω・｀ ) ／ ..／) 一字でも増減できたら千金を
／￣／),,∧口 ∧,,秦 ⌒ □と_ ／￣／)三)／)
三三)／) ´・)η(・｀ )/⌒/ ／＿三三)／)三)／) 与えるという。
三三)／)／￣..／) ／￣..／) ／￣..／)三三)／)三)／
三三)／)三三)／) 三三)／) 三三)／)三三)／
三三)／)三三)／) 三三)／) 三三)／)
三三)／)三三)／) 三三)／) 三三)／
三三)／)三三)／ 三三)／)
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
秦国を切り盛りし、他国との戦争に勝ち。 なおかつ前代未聞の文化事業をしようと
天下から有能の士を集め、知識の集大成を『呂氏春秋』二十六巻という書に書き記させてもいた。
.
腹上死したほうがよかったろうに
変に長生きしたがるのな
三三)／)三三)／)三三)／ 三三)／三三)／) 三三)／)
三三)／)三三)∧,,秦 ∧,,秦 三三)／) 三三)／)
三三)／ (´・ω・) (・ω・｀) 三三)／ 三三)／
∧秦 と φ) .( つφﾉ ∧,,秦 ＿＿
( ´・ω)/⌒/⌒/￣/⌒/⌒/￣(ω・｀) ／ ..／) あずきバーダイブを加筆してみたら
／￣／),,∧口 ∧,,秦 ⌒ □と_ ／￣／)三)／)
三三)／) ´・)η(・｀ )/⌒/ ／＿三三)／)三)／) どうだろうか？
三三)／)／￣..／) ／￣..／) ／￣..／)三三)／)三)／
三三)／)三三)／) 三三)／) 三三)／)三三)／
三三)／)三三)／) 三三)／) 三三)／)
三三)／)三三)／) 三三)／) 三三)／
三三)／)三三)／ 三三)／)
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )） ……ネタが古いし、その程度で
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| | 千金やるわけなかろう！
[＿ﾟ＿＿＿]
C∠二ニﾆ‐ ､_,
､/ ,ノヾ 〈 .l_, もうネタ切れか？
ｌメイ_ ・） | |_,.
､_(＿ヮ＿, イ）ﾑ6)、 もっとまじめに考えよ！
. |_|__|__レ' ノ./ 」＼
`ー―‐＿/ >
[-囗- |/
| |
| |
| |
| | ∨婢） あの……相邦さま。
| | ﾘﾙ♀Ｊ(,
| | ﾘ ・ _ ・）
| ,.| ｘVｘ>, 食客になりたいという者が
￣￣￣￣￣￣￣|==|_>
＿＿＿＿＿＿＿|＿| 今日も十名ほど押しかけております。
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i もう家臣は一万人、
||_||_||_||_|| |
[＿ﾟ＿＿＿] 食客は戦国四君に並ぶ
,-._..┴‐シ't-,,,.〉
､,/ﾞ;;/ﾞu.〔 .u〃ム、 三千人も養っておるからなぁ……。
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi'
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ | いちいち面談してたら日が暮れる。
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._.
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 容姿を見て、略歴と特技を聞き。 .|
| |
| 特に秀でてる者のみ私の前に連れてまいれ。 |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
その日、呂不韋宅の門を叩いた食客志望の嫪毐は、
只ならぬ雰囲気の持ち主であった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
r‐-､,.-'"¨>'"¨ニ>‐､
_,.／／ノ ／／ ＼/／／／￣｀ヽ
／／／／／／二ﾆ∧∨ // T¨ヽ ',
/ //／イ / //ミミ//ミ､ヾ/∧ l¨ヽヾ､ヽ､
／／／ / / //〃¨// ¨¨¨´ヽヽヽヽヽヽヽ
／／／ ／ ,ｲ // r'r' ヽl ',l l lヽヽ｀ヽ
.／イイ/ / / / / // ＿| | l| ll ', ヽヽ｀ヽ l
//ｲ/ ノ //／ // /,,.-l/ニー､_ j=＝',=! ヽ ヽl l l 俺の特技は宴会芸だ。
.////／／／-／ｲ ¨ /＿__¨ー' .ﾉ＿___',/', lヽ ヽ、l l
／イ／／/ / /r ､', l -= (･)_ヽ ',_(･) -',', ', l', l､ l l.l
／／／///／l l f', l ', l ', ',',',/ﾉl.l ',l 下らないと侮らないでくれよ。
/／／////／ l l 〈 ',|＼ ,.- ', ll', l l l l l.l ＼
/／／／//／/∧', ,. ＼ ¨¨-‐'ﾞ l/l l ll',',. l.l 鶏鳴狗盗で知られる孟嘗君の
／//／／／/////ヽ､__j _,,.---､_ / j _j j ll l.l
. ///／／ / // ////.| : ', ¨ ＿＿,,. l／/// ',ヾ､ 食客たちにも勝る、
j／//／／/ //j /l ', ヽ、 lイ/// ヽ
／／////／イ/ l / ｲ l ', ｀丶.、 j',l l.l | 天下無双の芸なのだ。
／／// / /ノ/ノ///.l./ ', ｀ - ､＿,,.-ｲl ',l ll !
／／////／／///// : , : l／／ヾ
／／////／／／ :: , : l¨ｰ-､__
/ｲ/ ///////´ ' , : l ｀¨ー───- ､
／//--/､＿＿ ＿＿,,>‐─ ､＿__／￣¨¨¨¨¨¨¨¨ ｀ヽ
／ j ヽ、 ￣¨￣ ヽ ヽ
.r' ヽ ヽ、......... r‐;､' , ヽ＿＿
【嫪毐（ろうあい）】
出身不明。 小説等では斉または趙の出身とされる浪人。
.
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| |
[＿ﾟ＿＿＿] 天下無双の芸だとぉ〜？
,-._..┴‐シ't-,,,.〉
､,/ﾞ;;/ﾞu.〔 .u〃ム、 ずいぶん大きく出たな。
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi'
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ | 大口叩いて下らん芸だったら
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i ただで済まさぬぞ！
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._.
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
| ,, | .|
ジ| | ;; | .|
| | .| | .|
ジ |○| ､＿_ ＿_,;;| | /
| | |─´ ,-‐--、 | ／ なら……俺の一物を見てから
| | | / / i | |
！ | | Y´ |/ヽﾉ | | 判断してくれ。
｀丶、 | | , | ! |;;| |
｀丶、 |;;| i |;;| | __
＼|;| || / ´
＼＼ ヾ､ヽ / | ,
ヽ ヽ, i |/ /
＼ ヽ;;|,,,/ / ./ ,
ヽ_ ＼ ヾ|/ /| /
ー-､_ ＼ ＼_ノ| // /
ヽｰ＼_/ _|/´ , ,
ヾ、 | ´/
ヾ 、,,,, | ,,,,／
,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;,
,,,,,;;;ﾞﾞﾞ;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;,,、ヽ
,,,;;;ﾞﾞﾞﾞ ／￣￣￣￣￣＼
, 'ニ'"∧ﾍ｀ ｰ-､ γ´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
／///〃// ｀ヽ､ヽ＼ | こいつをどう思う？ |
//// ﾊ/ | | ヽl ヽヽヽ ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
. ／/ //ｲ// ﾍl/ へ lヽヽヽ
. ///／ 从 ● ●ｌヽ丶l l ヽ
イ//// | ⊂⊃ ､_,､_, ⊂lｉ|/ﾉl.l丶ヾ /⌒ﾊ
/j // i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|/／⌒)丶ヽ ﾍ ﾉ に
/ノ/ / ヽ ヽ ＞､ __, イｌ ヽ ／ヽ｀ヽ / / ょ
／/// ∧ ﾍ ヽ ﾉ ll l.ヾヽ | | ろ
//ｲ/|ｲ l ヽ l l //ヽヽヾ | |
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )） |ヽ／|＿
|| || || || || `'i .＼ /
||_||_||_||_|| | |_＿＞
[＿ﾟ＿＿＿]
ゝ-‐ ― ､ l Y
イ ／l ｌ＾ヾ | 卜 すごく……大きすぎる！！？
| l・ ﾉ |・ ）u| |
|〜(＿､〜 __ | /
（ T=ココ二lノ ク な、なんだそれは！ 作り物じゃないのか？？
`‐-------‐' 厂ト､
/ く []口匚]／ / ＼
| ＼ヽ ／ ∧/ ヽ
＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ もちろん本物だ！ ＞
＜ ＞
＜ しかも俺の芸とは一物で馬車の車輪を ＞
＜ ＞
＜ 回せることだ！！ ＞
／ ＼
￣|／＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
..|,r:'´礀｀ヽ. ＿/＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
, 'ニ'"∧ﾍ｀ ｰ-､ / ＼ ! ／ヽ ＼ ／
／///〃// ｀ヽ､ヽ＼ i'＿＿ x ＿＿i ＜ 見て！見てっ！！ .＞
//// ﾊ/ | | ヽl ヽヽヽ （（ ! , '.i ､ ! ））＜ ＞
. ／/ //ｲ// ﾍl/ へ lヽヽヽ .ﾍ ／ | ＼ ﾉ. ＜ この黒光りする剛直！ ＞
. ///／ 从 ● ●ｌヽ丶l l ヽ ゝ､_ !_ , r' ＜ ＞
イ//// | ⊂⊃ ､_,､_, ⊂lｉ|/ﾉl.l丶ヾ /⌒ﾊ ＜ しなり！持続力を！ .＞
/j //|ｲ// j （_.ノ 人i|/丶ヽヽ＼ ﾍ ﾉ ／ ＼
/ノ/ /ﾊ/ _, ＞ ､ __, l⌒ヽ//ヾヽ｀ヽ / / ￣|／＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
. ／///γ´ ヽ ＼ ヽﾉヾゝヾヽ | |
. ///ｲ/|ｲ | y l | |//ヽヽヾ | | にょろーん
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| |
[＿ﾟ＿＿＿] うげぇ、男芸者のたぐいか……。
,-._..┴‐シ't-,,,.〉
､,/ﾞ;;/ﾞu.〔 .u〃ム、
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │ あいにく私に龍陽（ホモ）趣味はない。
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi'
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ | 金持ちの未亡人にでも仕えたら……
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._.
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
|
＼ __ ／
＿ （ｍ） ＿ﾋﾟｺｰﾝ
|ミ|
／ .｀´ ＼
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| | お……おお！そうか！そうか！
[＿ﾟ＿＿＿]
C∠二ニﾆ‐ ､_,
､/ ,ノヾ 〈 .l_, 貴様を採用してやるぞ。 そして、お前のために
ｌメイ_ ・） | |_,.
､_(＿ヮ＿, イ）ﾑ6)、 私が金持ちの未亡人を紹介してやる！！
. |_|__|__レ' ノ./ 」＼
`ー―‐＿/ >
[-囗- |/
r‐-､,.-'"¨>'"¨ニ>‐､
_,.／／ノ ／／ ＼/／／／￣｀ヽ
／／／／／／二ﾆ∧∨ // T¨ヽ ',
/ //／イ / //ミミ//ミ､ヾ/∧ l¨ヽヾ､ヽ､
／／／ / / //〃¨// ¨¨¨´ヽヽヽヽヽヽヽ
／／／ ／ ,ｲ // r'r' ヽl ',l l lヽヽ｀ヽ
.／イイ/ / / / / // ＿| | l| ll ', ヽヽ｀ヽ l
//ｲ/ ノ //／ // /,,.-l/ニー､_ j=＝',=! ヽ ヽl l l うん？
.////／／／-／ｲ ¨ /＿__¨ー' .ﾉ＿___',/', lヽ ヽ、l l
／イ／／/ / /r ､', l -= (･)_ヽ ',_(･) -',', ', l', l､ l l.l
／／／///／l l f', l ', l ', ',',',/ﾉl.l ',l これで採用ということか。
/／／////／ l l 〈 ',|＼ ,.- ', ll', l l l l l.l ＼
/／／／//／/∧', ,. ＼ ¨¨-‐'ﾞ l/l l ll',',. l.l じゃあよろしくな！
／//／／／/////ヽ､__j _,,.---､_ / j _j j ll l.l
. ///／／ / // ////.| : ', ¨ ＿＿,,. l／/// ',ヾ､
j／//／／/ //j /l ', ヽ、 lイ/// ヽ
／／////／イ/ l / ｲ l ', ｀丶.、 j',l l.l |
／／// / /ノ/ノ///.l./ ', ｀ - ､＿,,.-ｲl ',l ll !
／／////／／///// : , : l／／ヾ
／／////／／／ :: , : l¨ｰ-､__
/ｲ/ ///////´ ' , : l ｀¨ー───- ､
／//--/､＿＿ ＿＿,,>‐─ ､＿__／￣¨¨¨¨¨¨¨¨ ｀ヽ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
嫪毐は類まれな巨根というだけでなく、それを使ったゲイに長けた男だった。
中華の人間はふつう他人に肌を見られるのを極端に嫌い、過去に晋国の重耳などが
それが原因で戦争を起こしたりしたはずだが、嫪毐にそのような羞恥心や素振りはない。
.
おそらく60年前に、昭襄王の母・宣太后を虜にした異民族の王・義渠王のように
野性味あふれる中華の外から来た人間だったのかも知れない。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
‘ ｀ , .. . + ’‘ :: . ..
. . ， ，:‘.。 + ，..
， ’‘ + ，.. . ..; '， ，:‘
. .; : ’ ' ，:‘.
，:‘. + ☆彡 ，.. ，.. . ..; '， ，:‘
.. .. ' ，:‘.. ...:: ’‘ ’‘.; 。 ，.. . ..; '， ，:‘
人
[ 北甘泉宮 ] （ ::;;）
.. ヾi￣;'7
／,厂ヽ＼
_,.-'´／;;;::::: ＼｀'-..,,_
__,,...-‐'''´_,.-'´;;;;;::::::::: `-､_ ｀ﾞ'''-..,,__
ﾊ￣`''''''''''ｰ-‐ ‐ ''''´;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::: ｀'''' - --‐''''''''"￣ﾊ
／|ﾞ｀`'''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´|＼
l,ｨ'^ﾞ｀`''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´^ゝ!
｀Y'i!|￣￣￣￣ｌ]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]￣￣￣￣￣￣|!iiiY´
〈〈ヽ《ヽ三三三三三《ﾍ三三三三三三三三/》三三三三三三/》/〉〉
＼＼＼ﾞ三三三三`ヾ〉三[_後_＿_宮_]三//'.三三三三三／／／
_〕|.|_|ｴTTTTTTTT|_|iTTTTTTTTTTTTi|_|TTTTTTTTTｴ|_|.|〔_,（ ;)::）,
＞過去に晋国の重耳などがそれが原因で戦争を起こしたりしたはずだが
近世の欧州だと貴婦人が乳房出した姿で肖像画書かれてるのにな
..|,r:'´礀｀ヽ. ＿/＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
, 'ニ'"∧ﾍ｀ ｰ-､ / ＼ ! ／ヽ ＼ ／
／///〃// ｀ヽ､ヽ＼ i'＿＿ x ＿＿i ＜ 見て！見てっ！！ .＞
//// ﾊ/ | | ヽl ヽヽヽ （（ ! , '.i ､ ! ））＜ ＞
. ／/ //ｲ// ﾍl/ へ lヽヽヽ .ﾍ ／ | ＼ ﾉ. ＜ この黒光りするチンポ！ ＞
. ///／ 从 ● ●ｌヽ丶l l ヽ ゝ､_ !_ , r' ＜ ＞
イ//// | ⊂⊃ ､_,､_, ⊂lｉ|/ﾉl.l丶ヾ /⌒ﾊ ＜ チンポ！チンポを！ .＞
/j //|ｲ// j （_.ノ 人i|/丶ヽヽ＼ ﾍ ﾉ ／ ＼
/ノ/ /ﾊ/ _, ＞ ､ __, l⌒ヽ//ヾヽ｀ヽ / / ￣|／＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
. ／///γ´ ヽ ＼ ヽﾉヾゝヾヽ | |
. ///ｲ/|ｲ | y l | |//ヽヽヾ | |
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
呂不韋は嫪毐を、宴席を開いて朱太后に紹介し。 彼女は一目で、その巨根の虜になった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
ｌ. ｌ ｌ | ´ ｌ |ゝﾘ| |＞-＜::::::L丿_::::＞,＜ｌ. ﾍ ﾍ
, |! |.| | .| | |.| ﾊ ハヽ ﾍﾍ | ﾍ .ﾍ.ﾊ
/ |∨| | | || .从 | |、 弋 }|| | ゝ'| .| ヽ ｌ
. / |ﾍ.| | | | |、 ﾊ.ﾊ .|||ﾍ | | ',', | |.| || .|. , ｌ. ｌ
. ム--‐===ﾆﾆﾍﾍ ヽ |ｌ L-亠十干¨ﾍﾞ丁¨了 .ﾘﾄL| ﾘ| || ﾊ | ', ｌ
<--- __-弋___ﾍ ﾍ . |ﾍ|≧LLxｪL_、ヽ.|ﾍ ', ', ,'ﾘ .|/｀ | |ﾘ , |.| , | はぁあああああ〜❤
／ ｀＞＜ヽ | ﾍヽ /´ cｌ,'ﾞ ヽ .|.ｌ ﾑrｪｯｧ,',' / ﾘ .|| .',|
／ 彡 ノ∨ﾍ .| .ﾍ ｀ﾞﾞ~~~~´' |/ ヒｿ'./ﾘ / /| ﾘ、|' |
..／ ＞＝＝＝=‐‐‐≦＜´∨ . ∧ xxxxx xxx / /.' ﾘ| /ｿヘ ステキ、素敵ですわ……。
＞＜´ ￣￣￣￣￣ ゝ .ﾍ∨ ﾍ ゝ / .ノﾉ / .|./ ￣
ヽ ﾍ ∧ ,.','／///〈 .ﾘ このような見事な陽物は
ヽ X .ﾊ. r‐―‐, .／.' .v/./.∧＜.
ヽ ゝv、 ∧ ｀u―' イ | ﾍ .ﾊ ＞ 初めてぇ〜〜❤❤
ﾍ r‐ﾍ ﾍ.、 . ＜ ﾍ ∧ ヽ
ｷ || 彡∪ﾐ∨ ∧｀´ ∨ ﾍ ﾍ
＿＿＿__ ＿//
rf"r r r rｧ )） // ＼／
,ｰ､ || || || || || `'i ／＼
! |....._ ||_||_||_||_|| |
／ -.､ .ヽヽ ,[＿ﾟ＿＿＿]、 お気に召しましたかな？
,.イ| `-―ユ､ 、 .!.,!;;:;:;ヾ´
., ‐ .| | .ｒ'"ヽ,,,,,､ ヽ- / ｀'i.;::├､
i.゛ ヽゝ..,,,,,,.. っ､＿_,ﾞ_,,...ィiﾞl ﾞ‐''┤ ではこの者を太后さまに仕えさせましょう。
.! .二lﾐ、 .,...ﾐｉ＼i.. | ..!,ｼ′.゛ ノ
.＼､ .,ﾉ´ .［ﾞ'-二二 / ﾞ''″ 外聞のために宦官ということにしてね。
｀''-,,,, -く＿,,...!､'〉ﾞ､ |＼
ﾉ-､:′ .| .／ ｀' ､,、
.,八,,／." '' , へ｀―ｰ'゛ .｀'''- ..,, _／゛j
/,ー､ .､,_./ ,..へ..、 , ク''" ,／
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
/ ./ ｌ ,'／::::::.-_:::::::::::::::::{∩}::::::::_:ヽヽ .ヾ ヽ
,' /. .| ｌ |!::＞ ´∪ ｀T ‐.r-|∪|‐.´∪ヽ ﾊ ヾ,
ｌ. | | ﾚ.| . | ﾊ |ﾍ .0 , | .ﾊ ﾊ ヾ,
, / |ｌ|ｌ. | | |. | ｌ |、 ||ﾍﾍ ｌﾊ ｌ| |ﾊ .ヾ.
. ｌ / .||.∨ . | .|, .|ﾍ|、 | | 、|.|ﾊﾞﾍ ,'ﾊ .| ||| .ﾘ.ｌ.| ヽ
∧ / || ヽ | 十十ｔ‐ゝト|-L_| ﾍﾍ ﾑﾚﾅﾞ´||. ,.| .ﾘ |.| ｌ
∧ ./ ﾊ .ﾍ ﾊﾞ.,>|rx斗ｱｼ‐ヽ｀｀'ﾍ/沁ﾞ|ﾘﾘ| .ﾉ/ , |
/ / _＿＿. -∨ヽ.ﾍ.ヽﾍムﾝｪ〃 ｀ ´|ﾘﾘ| //| ﾘ. | 宦官……ですって！？
/ r-‐ﾆ=て＜￣Fﾍ .＼ﾊ 、 /// /| /
/./｀￣｀ﾞﾞﾞﾞﾞﾞ''''.=ﾆ二∨ .〉 ノ // / |/
// ./ / | ｀ﾍ ./∧ ___ / ' ' / わたくしはこの陽物が気に入ったのに
// / / | |＞ Lﾍ. '== './
／ / / | |｀ゝｌ--ﾍ 、 / 去勢したら何の意味もないじゃない！！
／／ / / / ｌ| ト ヽ .V｀＞- ´
. ／／ ／/ / ｌ| |. ,ﾍ,:::... ヘﾍ ||
／/ /// .// / / | | レ´｀´ ｀＞-.ヽｌ|
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )） 表向きは……ですよ。
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| | 去勢しない男を堂々入れたら後宮の意味が
[＿ﾟ＿＿＿]
C∠二ニﾆ‐ ､_, 無いですからな。
､/ ,ノヾ 〈 .l_,
ｌメイ_ ・） | |_,.
､_(＿ヮ＿, イ）ﾑ6)、 眉毛や髭を抜き、検査官を買収して送り込みますから
. |_|__|__レ' ノ./ 」＼
`ー―‐＿/ > あとは太后さまの良いように……。
[-囗- |/
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
. / ./ ヽ
/ .// ム- _ _ ヽ. ﾍ
,'.ﾑ≦_-_ ≧‐- --‐≦ ≧、
| | |＜ 0 ヘ ＿ 0 __＞ 0ヽ | | |.ﾍ
. | | .|.; || .ﾄ. .|ﾊ¨0¨ || || ﾊ| | | | 'ﾍ そう……ならいいわ♪
|. ｌ| |ｌム斗七|￣|｀´/|Tﾄ‐-.ﾘ| | ﾊ .| ||
| ﾍﾊ |ﾍrx‐==k. ｌ|./.K=‐ｧﾘ/ |./ |ﾘ |
ﾍ ﾍヽ ﾍ.ﾍ_ヒﾉﾉ ｌ .ヒ_ｌﾉ//,'/lK_.|,' 呂不韋、あなたはいい人ねぇ。
. ヽ_,-≦_ﾍ ｀ ﾍ xx 、 xx/∠//￣|＼
|￣｀｀｀ﾍ ﾍ ____ .ノレ´｀‐ ＞‐ ≧ 、
. ,' ＼ .＼ ｀¨´ ∠〃ニ´ ﾍ.ミ. 、
, ヽ ﾍ|≧- ´>‐7' ヽ＜ ___, ﾍ｀＜、
ﾘ _____|ﾍ_.｀´ ＞,rヽ__ ﾍ∧ ｀ヽ ＼ ＞.、
. // , ‐…=ニ ｀=_ﾄLゝ'ミミ:ﾍ.ﾍ ___ ヽ. .＼ ＼
// ∠ .∠ ｀ﾞ=‐-ヽ、沁¨ ﾍ ＞、 .ヽ /
＿＿＿__ ＿//
rf"r r r rｧ )） // ＼／
,ｰ､ || || || || || `'i ／＼ お褒めいただき光栄でございます！！！
! |....._ ||_||_||_||_|| |
／ -.､ .ヽヽ ,[＿ﾟ＿＿＿]、
,.イ| `-―ユ､ 、 .!.,!;;:;:;ヾ´ （ 完全に……色狂いとなったのだなぁ朱太后は。
., ‐ .| | .ｒ'"ヽ,,,,,､ ヽ- / ｀'i.;::├､
i.゛ ヽゝ..,,,,,,.. っ､＿_,ﾞ_,,...ィiﾞl ﾞ‐''┤ 私は相邦として忙しいんだよ。
.! .二lﾐ、 .,...ﾐｉ＼i.. | ..!,ｼ′.゛ ノ
.＼､ .,ﾉ´ .［ﾞ'-二二 / ﾞ''″ そのチンポマンと遊んでおれ、
｀''-,,,, -く＿,,...!､'〉ﾞ､ |＼
ﾉ-､:′ .| .／ ｀' ､,、 もう私の足を引っ張るんじゃあないぞ！ ）
.,八,,／." '' , へ｀―ｰ'゛ .｀'''- ..,, _／゛j
/,ー､ .､,_./ ,..へ..、 , ク''" ,／
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
―――同年。
秦国は韓国から来た水工・鄭国を用いて大規模な水利工事を実行。
鄭国が間者と知りながらも、工事の利益を重んじ工事を続行させて
関中の広大な地が潤されるようになった。
―――前246〜242年。
秦国、周辺国との小競り合いに勝利を重ねる（「キングダム」本編はこの辺から）。
.
―――時期不明のとある日。
[ 秦国の本拠、咸陽 ]
｣_
__ _jlliLλ
｣ ﾚ'==ﾊ| L
_r4_｀r‐rﾁ=イ｢]r､
｢￣ ｀|_ハ {￣｀ ﾊ _
｢￣ｿ /｜! ! ﾍ ヾ|
ﾉ / / ! ! | ﾍ ヽ、
/ / / ! ! | ﾍ ﾊ
r' / / j j ! } ﾊ ﾊ__
＿＿＿＿＿_/ ＿/＿＿__Y ヾ、 ハ ヽ ﾍﾍ
＿＿ -―……r､ { { j￣} } ￣｢￣{￣`==‐zz_ ヽヽ
ﾌ`ヽ厂 l `} } `｢￣ ｀ ! ﾊ | | / ヾ`ｰ-rく＿
＞野性味あふれる中華の外から来た人間だったのかも知れない。
そうやって外からどんどん新しいDNAが流入してくるから、
旧習だってある時期ぱったり途切れそうなもんだが
. / ./ ヽ
/ .// ム- _ _ ヽ. ﾍ
,'.ﾑ≦_-_ ≧‐- --‐≦ ≧、
| | |＜ 0 ヘ ＿ 0 __＞ 0ヽ | | |.ﾍ
. | | .|.; || .ﾄ. .|ﾊ¨0¨ || || ﾊ| | | | 'ﾍ ねえ呂不韋。
|. ｌ| |ｌム斗七|￣|｀´/|Tﾄ‐-.ﾘ| | ﾊ .| ||
| ﾍﾊ |ﾍrx‐==k. ｌ|./.K=‐ｧﾘ/ |./ |ﾘ |
ﾍ ﾍヽ ﾍ.ﾍ_ヒﾉﾉ ｌ .ヒ_ｌﾉ//,'/lK_.|,' 卜者（ぼくしゃ：占い師）の話によると
. ヽ_,-≦_ﾍ ｀ ﾍ xx 、 xx/∠//￣|＼
|￣｀｀｀ﾍ ﾍ ____ .ノレ´｀‐ ＞‐ ≧ 、 わたくし秦国の旧本拠、雍城に住むと
. ,' ＼ .＼ ｀¨´ ∠〃ニ´ ﾍ.ミ. 、
, ヽ ﾍ|≧- ´>‐7' ヽ＜ ___, ﾍ｀＜、 運気アップと言われたの。
ﾘ _____|ﾍ_.｀´ ＞,rヽ__ ﾍ∧ ｀ヽ ＼ ＞.、
. // , ‐…=ニ ｀=_ﾄLゝ'ミミ:ﾍ.ﾍ ___ ヽ. .＼ ＼
// ∠ .∠ ｀ﾞ=‐-ヽ、沁¨ ﾍ ＞、 .ヽ /
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 北甘泉宮から、そっちに引っ越して構わないわよねぇ？ |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| |
[＿ﾟ＿＿＿] ？
,-._..┴‐シ't-,,,.〉
､,/ﾞ;;/ﾞ .〔 .u〃ム、
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │ ご婦人はそういう話、大好きですなあ。
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi'
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ | まあ……いいんじゃないですか。
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._.
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
. ／ ＼
. / ./ ヽ
/ .// ム- _ _ ヽ. ﾍ
,'.ﾑ≦_-_ ≧‐- --‐≦ ≧、
| | |＜ 0 ヘ ＿ 0 __＞ 0ヽ | | |.ﾍ
. | | .|.; || .ﾄ. .|ﾊ¨0¨ || || ﾊ| | | | 'ﾍ ええ……。
|. ｌ| |ｌム斗七|￣|｀´/|Tﾄ‐-.ﾘ| | ﾊ .| ||
| ﾍﾊ |ﾍ _,,,,Lヒｌ ｌ|./.K=‐ｧﾘ/ |./ |ﾘ |
ﾍ ﾍヽ ﾍ.ﾍ==== ｌ ヒ_ｌﾉ//,'/lK_.|,' 女は卜（占い）をとても気にするの。
. ヽ_,-≦_ﾍ ｀ ﾍ xx 、 xx/∠//￣|＼
|￣｀｀｀ﾍ ﾍ __, .ノレ´｀‐ ＞‐ ≧ 、 野暮な詮索しちゃ嫌よ❤
. ,' .＼ .＼. ¨ .∠〃ニ´ ﾍ.ミ. 、
, ヽ ﾍ|≧- ´>‐7' ヽ＜ ___, ﾍ｀＜、
ﾘ _____|ﾍ_.｀´ ＞,rヽ__ ﾍ∧ ｀ヽ ＼ ＞.、
. // , ‐…=ニ ｀=_ﾄLゝ'ミミ:ﾍ.ﾍ ___ ヽ. .＼ ＼
// ∠ .∠ ｀ﾞ=‐-ヽ、沁¨ ﾍ ＞、 .ヽ /
. // / | ┌t‐=ﾆヽミ｀ﾞﾞ´ ヾｌヽ ﾍ ﾍ /
.//ｌｌ ,' ﾍ ﾊ ＞＜ヾ L| ヽ ヽ ヽ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
この時、実は朱太后は嫪毐の子を妊娠していた。 宣太后の前例どおりに周囲に発覚すれば
嫪毐との子など認められる筈などなく、赤子には殺処分が待っている。
.
＞関中の広大な地が潤されるようになった。
明治のお雇い外人みたいな扱いか
警戒して重要機密握られなければいいんだもんな
それを防ぐため嫪毐と共に計って卜者に偽りの占いをさせ。 雍城で子供を密かに
産み育てるつもりでいたのだった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
｜ ｀`'‐､. ヽ/ , ' ' . '､
｜ ヽ, ,' ﾊ. '､
ヽ､ ｀'‐ ､_ ﾍ. |
`‐.､,_ ｀`'' ‐‐-､ __| | （ 私の愛しい赤ちゃん……。
. ｀¨ﾌ- ､,_ ｀ヽ,_ . ,､-'. |
. / ｀ヽ ヽ_.) .i}ゝ‐ヽ .!
. .' : ＼ ヽ､¨ヽ. ' ／ / | 宣太后の子と違って貴方は殺させないわ。
,' ヽ ､ ヽ ヽi i / ,r‐' / /
. ' ﾍ .ハ ﾍ. iゝ' ゝ--'"ﾉ./ 昔の男や、政を騙してでも…… ）
,' ＼ ｀´ ゝ'ゝ' ｀￣i¨´
i ､｀ イ
あれ？この男、女のウソに疎いのか？
―――前241年。
五国合従軍が秦国に反撃するものの、今回も函谷関までで反撃終了。のち撤退。
―――前240年。
呂不韋が監修した『呂氏春秋』が、この年に完成。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| |
[＿ﾟ＿＿＿] ふぅ……暇そうな朱太后が羨ましいわ。
,-._..┴‐シ't-,,,.〉
､,/ﾞ;;/ﾞu.〔 .u〃ム、
,ト､.!", ､, ﾞﾞ.(__,_、 │ 最強国・秦の影の支配者になれば
{ 丶 .! ./ﾞゝ-､,,..´ﾞi'
___, ｀く ｀ｰ./__i_ノ | 安楽に暮らせると思ったら、全然休めぬ。
., - ,,,／ .｀'ﾆ''' !- ,,________ ,／
. i'゛ /./ ､ﾞゞ i"'/゛ .i'ﾞ￣￣''i いつになったら……死んだら休めるとでもいうのか…。
. ヽ .| | ., .］ _ノ''く. .ｒ'"″ |.........._.
｀'―'!~'､／ﾞ./´ , '"'''‐ｒ'"゛ ./､ ヽ
γ二ヽヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;ヽ.__ γ二ヽヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;ヽ.__
（;;,）;;）ｌl .ｌ;;;;;;[＞−∩_]仆;;;;;;;;;;;ｌ ｌ）） （;;,）;;）ｌl .ｌ;;;;;;[＞−∩_]仆;;;;;;;;;;;ｌ ｌ））
ゞ二ソノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉﾉ;;;;;;;;;;;ﾉﾉ ゞ二ソノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉﾉ;;;;;;;;;;;ﾉﾉ
γ二ヽヽγ二ヽヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;ヽ.__ γ二ヽヽγ二ヽヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;ヽ.__
（;;,）;;）ｌl .（;;,）;;）ｌl .ｌ;;;;;;[＞−∩_]仆;;;;;;;;;;;ｌ ｌ）） （;;,）;;）ｌl .（;;,）;;）ｌl .ｌ;;;;;;[＞−∩_]仆;;;;;;;;;;;ｌ ｌ））
ゞ二ソノ;ゞ二ソノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉﾉ;;;;;;;;;;;ﾉﾉ ゞ二ソノ;ゞ二ソノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉﾉ;;;;;;;;;;;ﾉﾉ
―――前239年。
秦王・政の異母兄弟、成蟜（長安君）が、趙国の上党攻略に出陣したものの。
出先の屯留で趙国に寝返り、反乱を決行。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
＿／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ わけ有りでソースは出せないが ＞
_,Å、 ＜ ＞
[ 山西高原 ] ,龠_]立[ =-..龠 ＜ 当代の秦王・政は、先王の実子ではなく .＞
,r'":: :: 龠 ::＜ ＞
,,卅:: :: :... ::: ＜ 呂不韋と、囲い女だった朱姫の子である！！ ＞
,龠::: :: .::: 龠 :／ ＼
,r'":::..卅卅卅卅.... :￣|／＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
,r'":::: ...::: :...::: :: ::: .:: :; :: _,,(（" :;; .:;;:..
,r'"...::::.. ......::::: ::. _,,,(（ :;; .:;,i' ::;;;:.
,龠:::,,,,,, :::::......:::::: ... 龠龠 ._,,,"( （（ ::;;; r;; ;;
,("゛))､卅卅卅(~~~j;, .:.... ::...... _,,,, 卅卅卅卅-":((: （:;;:; Z;; ;; ( ::::;;;;
(;;;::;;;;;; ﾘ f;;;:;;:::::::ﾘ卅卅卅卅卅.f;;::: :;'')) （（ ..::从 ;;:f::;;: :( ::::;;;; f;.:::; ;;
r'" ﾐ|l lﾘﾉ ((从wyﾙ ﾑ;;::;;;::;;;::ﾘ （（:;;;::(::: :::;(:::::;;; :f:::; ;; (::;;;.. ;;:
＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ きゃつらは血筋を欺いて王位と大権を握り .＞
＜ ＞
∩∧,,成 ＜ わが秦国は危機に瀕してる！ ＞
ミ,,ﾟДﾟ彡 ＜ ＞
ﾐ ﾐ ＜ ＞
＼￣￣￣￣￣Ｕ￣￣＼ ＜ 汝ら臣民が歴代秦王の恩徳を忘れてないなら ＞
||＼ ＼ ＜ ＞
||＼||￣￣￣￣￣￣￣||￣ ＜ 武装して秦王…いや偽王・政と呂不韋を ＞
|| ||￣￣￣￣￣￣￣|| ＜ ＞
.|| || ＜ 共に成敗しようではないか！！ ＞
／ ＼
￣|／＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
＿＿＿＿
＼＼ | | ヽ ／ ／／
＼＼ / ヽ ／ .／| ／／
＼＼ / ／ ￣￣￣￣￣ ／ | ／／
＼＼ ／ ＿／ ヨ | ／／
/っﾉ /っﾉ /っﾉ /っﾉ /っﾉ
/ / / / / / / / / /
/ / ∧秦∧ / / ∧秦∧ / / ∧秦∧ / / ∧秦∧ / / ∧秦∧
＼＼（ ）＼＼（ ）＼＼（ ）＼＼（ ）＼＼（ ）
＼. ⌒ ＼. ⌒＼ ⌒＼. ⌒ ＼ ⌒＼
/ /ヽ / /ヽ / /ヽ / /ヽ / /ヽ
/ / / / / / / / / /
''';;';';;'';;;,., ザッ
''';;';'';';''';;'';;;,., ザッ
ザッ ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
vymyvwymyvymyvy ザッ
ザッ / /＿,,MvyvMVvvMvyvMVvv、
/! /／´
.//r. ／i､ ‐､＿＿_
〈 !|'´! |//ヽ ､., ｀ヽ,
_,,..-''"ﾞi, ! l /r ｀`'''−ﾐ､,
／ ｒ ヽ, i l // ＼ ＼ミヽ､
〈/ l ／ .人ﾞ'l !ヽ ＼ ﾞ'ヽヽ,｀`,ヽ
. ! /／ ノ ソ ヽ ＼ ヽ､ ヽ! さあ出陣だ！
'´/ｒ ／ / /,!〉, ＼ ｀''ｚ-'" ヾ |
. 〈 ／ ///´ﾞ ヽ i ､ ､ ､＼ iヽ ',
| l l / // ﾘi l ﾞi ＼ ヾ ） l l i. / わが母（緑姫）を蔑ろにし
ﾘ'i |/ / /, ! |!i /‐､ |i､ ヽ 〉ヽ |ﾞ'| |/
.'´ 〉i| ! 〈≧!､ /=/!/<ﾉヽ| .i , ）'. ﾉ ! l 王位を簒奪した逆賊どもに
ヽ. i､〈ﾞ'!〈!i〉 ' 'ﾞi-〉ﾞlﾞ'> |/! /!r'ii'´ | !
ヽ!ヽ! |-'/ ヾ-' ´,// .l/'ﾆ ! | ヽ|/<,,,､､ 正義の裁きを下してやる！！
|./ -''""ﾞ 'ﾞ ﾞ'r'"'／彡 ＼
ヽ `´ /`'''|ﾞ／ ヽ＼ ヽ
. ＼ ⊂⊃ ／ |..,, i､ ` ヽ
＼ ／ |_,,..＞､ | i |
／ヽ, ,.-''" _,,..-''"ﾞ! ! i l ヽ l
／ `ﾞ|ー‐''"r'-''i i /ｲ ヽi !
[ 秦国の本拠、咸陽 ]
｣_
__ _jlliLλ
｣ ﾚ'==ﾊ| L
_r4_｀r‐rﾁ=イ｢]r､
｢￣ ｀|_ハ {￣｀ ﾊ _
｢￣ｿ /｜! ! ﾍ ヾ|
ﾉ / / ! ! | ﾍ ヽ、
/ / / ! ! | ﾍ ﾊ
r' / / j j ! } ﾊ ﾊ__
＿＿＿＿＿_/ ＿/＿＿__Y ヾ、 ハ ヽ ﾍﾍ
＿＿ -―……r､ { { j￣} } ￣｢￣{￣`==‐zz_ ヽヽ
ﾌ`ヽ厂 l `} } `｢￣ ｀ ! ﾊ | | / ヾ`ｰ-rく＿
,､ ,､. 伝令―――！
_（(−)）､.|
[伝令]
(ヽ(ヽ .（Дﾟ,, ）ヽ 長安君が趙国に寝返り、大王さまを中傷しながら
／｡ と|= |
(_, ､ﾉ､ ヽ ヽ 我が国に進軍しています！
） ∪ ⌒⌒)ｿ
／＜´‐--‐ヽ＿
／／ ﾞ ＼＼ ≡ソ''⌒;;）⌒;ソ⌒;;;;!"
´ﾞ‐´ " "≡ソ;ソ⌒)(⌒;;ヽ;;;;;'''）ヽ ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
ヽ､ `､ ヽヽ、 /:.:.:.:.:.:.:.:.ノi:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.) ）:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.(（ /!
） ) (;;ﾉヾ_｀‐- ,__,,,,,, ':.:.:..､:.:.:.(´ノ:.:.:.:.-┼:.:.:.:.:.-┼:.:ﾉi:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,ノ } !
ヾ (;;` r‐､ ):.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.)ヽ:.-┼:.:.:.:.:.:.:ﾉ|:.:.:.:.:.:.:.ﾉ|:(".ﾉ:.:.:.:.:.:.:-┼{.o oi:.:.ヽ
｀i {;;;;l| ./:.:.─┐:.:.:.:.-┼（'" ﾉ:.ﾉ|:.:.:, -‐ )ヽ─っ(‐-､i ( /i:.:.:.:.:.ﾉ|ﾉ 0 .ﾉ:.:.:.:.
ヾ,_,,___,,ノ:.:.:..─┘:.:.:.:.:.ﾉ|:.ﾉ 彡'(／,,_i`" Yヽ） ) 丿 V `ヽ､:.:.:.`‐ .'":.:.:.:.:.: 仲父ォォォ！！！
.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: __,..ゝ,,-‐'.、 ｀ヾ,_ ノヾ-'"`‐'`-''`‐-(,,_ﾉ 从,､_,,）＿ __:.:.:.:.:.:.:
ヽ,､ `､:.:.: , '"::::::::（_人_,,从, '", -‐ｰ────ｰ‐- ､ ヾﾉ￣:::::::::::::::::::` ､
:.:.:.:.:v'"ヽ ヽ ／::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ﾉ:/.,=ﾆﾆﾆﾆ!" `|iﾆﾆﾆﾆ=iヽ:::::::::::::::::::::::::;:;;;;;;;;;ヽ 長安君（成蟜）の主張は
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽi;;;;;;;;;:;:;:::::::::::::::::::::::/! (_::i {;;i二i;]_i|＿＿__!|_[;i二i;;}::::!ﾉi､::::::::::::::::::;:;:;;;;;;;;;;
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ヽ;;;;;;:;::::::::::::::::__＿!ヽ､__ ヽ ￣ /;;;;;;;;;;;;;;ヾ ￣,-‐' ,_,ﾉ::!＿__;:;:;;;;;;;;;;;;;;;; 本当か！！
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ヽ､;;;;;;;;;;;;;/ヽ::::::|:: |::!,,_`-‐､ｴエﾆエﾆエエｴﾉ _ノ::| ::|:::::::／i-― '"
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ￣ /＼ ＼:|:: |:::::::| |ヽ､ ミ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;彡':i |:::l ::|.／ ／ヽ:.:.:.:.:.:.: 朕らは秦王室に仇なす
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ＼. ＼ . i:::::::| !ｴエエﾆエﾆエエｴｴ_l |:::!__／ ／ `､:.:.:.:.:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ＼ .＼`―-- ､,＿二二二＿, --‐'''／ .／ ＼:.:.: 罪人なのか！！？
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./__ ＼. ＼─--─=＝＝＝=─--／ ／ .＼
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.___/￣ヽ＿_￣￣￣￣ `＿>/￣￣￣￣￣￣￣`､,／ ---──---‐''"／
:.:.:.:.:.:.:.:.:.／ ￣￣￣￣ l: : : : : : : : : : : : : : : : | ---―――---- '"
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＿＿＿__ っ っ
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| | い、いいえっ！！
[＿ﾟ＿＿＿]
C∠二ニﾆ‐ ､_,
､/ ,ノヾ 〈 .l_, 長安君は、先王の情けで生かされたにも関わらず逆恨みし、
ｌメイ_ ・）u | |_,.
､_(＿ヮ＿, イ）ﾑ6)、 妄言で民衆を惑わす逆賊です。
. |_|__|__レ' ノ./ 」＼
`ー―‐＿/ > ただちに討伐軍を差し向けると致します。
[-囗- |/
=ﾆ ﾆ=‐
‐=ﾆ二＿ ＿二ﾆ=‐
. 三二ニ=======================ﾆ二三/:.:/ ＼ーﾍ、
. { {ﾐゞ（・)）ヽﾐ}川ﾚ{ﾐﾉﾊ{ （( (・)）彡ﾍ} } :/:.:/ ..,/: 〉 .::ｰﾍ、 そうであろう、
. ／|＼ { .:{ノ'"´｀ヽﾉ}ヽ r'rﾍノ´ゞ===彡ﾍ:.: } }/:.:/ ..,/: / .:::. .:::
. ／:.:. |ｌllｌ| /{ {トミ;,:...:ﾊノ丶ノ ;:.ﾍ;,.:...:.....::::.,;,;ヽﾉ....::}:./ /: / .:.: .:::: その通りであろう！
／:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ| / {トﾐﾊ:.:.トミ,,;.ゝ__,_,_,_,;.ノ :.:ゞミゝﾍﾉ:.ﾉ)}:. // ／／ .:.: .:.:..
|:.:. ▽ .:r‐'´｀ヽ/ .:.:{lﾊ:.:', :}:.:l_l┬┬┬┬┬┬ﾊノ}:.:} :.:.:.ﾉ// ,／／ ＿
|:.:.:.:.:.:.:.:.`ｰﾍ { : :Vﾊ:.:',:ゞ Y 二二二二二 ノ У:ﾉ:.:.:/// ,／／ Y´￣｀ヽ, 朕こそ法治国、秦そのもの！
|:.:.:.:.:.:.:.《三八 } .:.:.Vﾊ:.:',:ﾐ┴┴┴┴┴┴┴彡ｲ:.: /// ／／ ／⌒ヽ|{＿＿,}}
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ| ｀} .:.:.:.Vﾊ:.ヽ｀ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ´:.ノ／／ ,／／ ' /⌒ヽ} | 法を乱す邪悪に、厳粛なる
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ| .' .:.:.:.:.:ヽヽ ＼,....;:;:;:;:;:;:;:;......,／／／ ,／／ ／⌒ヽl {＿＿}| |
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ| / /￣￣￣￣￣￣￣｀ヽィ ,／／ /／⌒ヽ}:. :. .:| ,...... | 裁きを与えるのです！！
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ|{ / |//／ ' {＿＿_||:. :| """".:|
|:.:.:.:.:.:／l／| { |// | | .. :.. | |
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＿＿＿__ っ っ
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| | は、ははっ。
[＿ﾟ＿＿＿]
C∠二ニﾆ‐ ､_,
､/ ,ノヾ 〈 .l_, （ 政め……。
ｌメイ_ ・）u | |_,.
､_(＿ヮ＿, イ）ﾑ6)、 年々私さえ萎縮しそうな威圧感を出しおる。
. |_|__|__レ' ノ./ 」＼
`ー―‐＿/ > これではどっちが操ってるのか分からぬではないか…… ）
[-囗- |/
秦軍はただちに反乱討伐を行い。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
┃ ┃┃―― ‐ ﾞ, :::ﾄ､＿､__( ,, ｲ-‐'', :::） 〔､,,,__ﾞ､;;,,,,＿,イ :::l:: ﾞﾞｙ'"
┣━ ―‐''''''' ﾞ、 ::/ ﾞl '' ::） l :::i :::::ﾄ ::::fﾞ / ::ﾊ :::::γ个= ,,,__,イ
┃ --‐‐''''''"" ﾞ, :::l ｊ ::/ | :::ﾞi ::::| :::| ,' :::/ l ::::::,' l::::::::::」 ,'
┃ ┃┃ ﾞ､:::!､ ( :::iﾞ ヾ-;;, ::!､ :::ｊ､ ,' :::/ | :::::ﾉ ﾞ,:::::/ ,'
..━╋━┓ ‐''"_,, ﾞ､::| l､ :::ﾄ, "" ﾞ''‐''ﾞ i ::/ （ ::::ｲ /:::/ ,'
┃ ┃ ‐''"_. | ::| ﾞ;;;;;' ＼从／: ,' :::,' ﾞi ::::| （::::::>(´⌒;;)
┃ ┃―'''" ﾞ;;;;' ＼从／ ;'・,, ;:’ .,'::::,' ,' ::::,' (´⌒;;) ⌒;;)
┃ ┃┃ ;;∵.,"' ＼从／ :::::: ┃ ┃┃ (´⌒;;) ;;;..,:⌒;;
..━╋━┓ ＼从／ ／ ('⌒;;) / ;;(´⌒;;). ┣━━ ´⌒;;''⌒ﾞ;; (´⌒;;
┃ ┃ ''"∴::. ／／ (´⌒;;)⌒;;) (´⌒;;) ﾞ;;,. ┃ (´⌒;; ⌒;; (´ ;;;
┃ ┃ ''" :／／ / (´⌒::/ ('⌒;; ⌒; ┃ ┃┃ ,ﾞ ('⌒;;;
／／ (´⌒;;)/(´⌒;;) / (´⌒;;) ⌒;;; ┣━━
／／ (;;;⌒｀) / ;;;⌒｀)' (´⌒;;);;;⌒;;; ┃ ┃┃ ┃
┛
首謀者・長安君と、従った者たちは皆、殺された。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
∧∧ ∧∧;; ;;ﾉ
∧∧ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃＼ （ﾞ0;;ﾞ*）ノ／ 正義すら……正当なる血すら
∧（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾞo;;ﾞ*）⌒;;∧∧⌒;;⊃
∧∧（ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃ 巨大な暴力には無力なのか……。
（ﾟ;-:｡*）⌒;;⊃ （ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾟ-;;ﾟ*）⌒;;⊃
∧ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾟ-;;ﾟ*）⌒;;⊃ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾟｏ;｡*）⌒∧∧
∧ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾞo;;ﾞ*）⌒;;⊃ （｡0;;ﾟ*）⌒;;⊃ （ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃
∧∧ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（｡0;;ﾟ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾟ;;-;ﾟ*）⌒;;⊃（ﾟ-;;ﾟ*）⌒;;⊃
（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾟ-;;ﾟ*）⌒;;⊃ （ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃
▲ ▲ . |ﾍ▲ ▲ ∧＿
／|（ ﾟДﾟ)ﾞｉ|ﾍ▲ ▲ ∧＿. .／|（ ﾟДﾟ)ﾞｉ| ・＿） 勝者こそ正義、負ければ逆賊だ！
,r'√|_(⊃ ／|（ ﾟДﾟ)ﾞｉ| ・＿） ▲ ▲∧ ∧__Ю／| ▲ ▲. ∧＿
;;⌒｀)⌒｀) (,(^（ ∪~,r'√|_(⊃ Ю／| ／|（ ﾟДﾟ)ﾞｉ| ・＿） ） ／（ ﾟДﾟ)ﾞｉ| ・＿） 任務完了。
;;⌒｀)⌒｀)| ） | )(,(^（ ∪~ ￣ ） ,r'√| (⊃ Ю ／| || |,r'√ _(⊃ Ю／|
｀｀) ~'⌒｀)⌒｀) | )~ || ||. (,(^（ ∪~ ￣ ） ~ ~' (,(^（ ∪~ ￣ ） 帰還する。
;;⌒｀)⌒｀) ~' ⌒｀) ;;⌒｀)⌒｀) | ） | ) || ´|| ｀)⌒｀)| ） | ) || ´||
;;⌒｀)⌒｀) ⌒｀)⌒｀) ⌒｀)⌒｀) ;;⌒｀)⌒｀)~ ~'
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
.
国を割りそうな内乱をあっさり治め、秦国の盤石な体制は続いていた。
しかし、同年。世にも奇怪な人事が行われた。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
[ 秦国の本拠、咸陽 ]
｣_
__ _jlliLλ
｣ ﾚ'==ﾊ| L
_r4_｀r‐rﾁ=イ｢]r､
｢￣ ｀|_ハ {￣｀ ﾊ _
｢￣ｿ /｜! ! ﾍ ヾ|
ﾉ / / ! ! | ﾍ ヽ、
/ / / ! ! | ﾍ ﾊ
r' / / j j ! } ﾊ ﾊ__
＿＿＿＿＿_/ ＿/＿＿__Y ヾ、 ハ ヽ ﾍﾍ
＿＿ -―……r､ { { j￣} } ￣｢￣{￣`==‐zz_ ヽヽ
ﾌ`ヽ厂 l `} } `｢￣ ｀ ! ﾊ | | / ヾ`ｰ-rく＿
趙からの工作だったんだろうか
/ .// ム- _ _ ヽ. ﾍ
,'.ﾑ≦_-_ ≧‐- --‐≦ ≧、
| | |＜ 0 ヘ ＿ 0 __＞ 0ヽ | | |.ﾍ
. | | .|.; || .ﾄ. .|ﾊ¨0¨ || || ﾊ| | | | 'ﾍ わたくしに仕えて大功のある
|. ｌ| |ｌム斗七|￣|｀´/|Tﾄ‐-.ﾘ| | ﾊ .| ||
| ﾍﾊ |ﾍrx‐==k. ｌ|./.K=‐ｧﾘ/ |./ |ﾘ | 嫪毐を長信侯に封じたいの❤
ﾍ ﾍヽ ﾍ.ﾍ_ヒﾉﾉ ｌ .ヒ_ｌﾉ//,'/lK_.|,'
. ヽ_,-≦_ﾍ ｀ ﾍ xx 、 xx/∠//￣|＼
|￣｀｀｀ﾍ ﾍ ____ .ノレ´｀‐ ＞‐ ≧ 、 封地は山陽と太原がいいって
. ,' ＼ .＼ ｀¨´ ∠〃ニ´ ﾍ.ミ. 、
, ヽ ﾍ|≧- ´>‐7' ヽ＜ ___, ﾍ｀＜、 彼がねだってるのよ。
ﾘ _____|ﾍ_.｀´ ＞,rヽ__ ﾍ∧ ｀ヽ ＼ ＞.、
. // , ‐…=ニ ｀=_ﾄLゝ'ミミ:ﾍ.ﾍ ___ ヽ. .＼ ＼
// ∠ .∠ ｀ﾞ=‐-ヽ、沁¨ ﾍ ＞、 .ヽ / よろしくね、政。
. // / | ┌t‐=ﾆヽミ｀ﾞﾞ´ ヾｌヽ ﾍ ﾍ /
.//ｌｌ ,' ﾍ ﾊ ＞＜ヾ L| ヽ ヽ ヽ
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
／::::::::;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:､-一'''";:;:;:;:;:;:;:;:｀`''ｰ ､::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
／:::::::::::::::::;:;:;:;:;:／::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ﾄ､:::::::::::::::::::::::::::ヽ
::::::::::::::::::::::::::／ ___,,,,,,,,,,j ヾ-‐''二二｀ヾ;::::i::} };:;＼;:;:;:;:;:::::::::::::::::'､
:::::::::::::::::::::／|::/:::; --､:! |::`i::{ ロ } :::}::::{ }::;:;:;ヽ;:;:;:;::::::::::::::::::ヽ
:::::::::::::::／:| |:i {. ロ j |:::::l ´￣￣ :::::::::} .{:::::::::::ﾞ､;:;:;::::::::::::::::::::: か、宦官を封侯するのは
:::::::::::::/;:;:;| |::-┴''"´/-──ヽ;:::l :::::::{ {:::::::::::::|:/:::::::::::::::::::::::
:::::::::::::;:;:;:;| |:::: |:「:l:::::::;「:Lヽ! ::::::{ }::::::::::::/:::::::::::::::::::::::: 前代未聞です、母上！
::::::::::::::;:;:;{ |::: U i:::::{ |:::::::::/; ===､::::::::::;ｨ'
､::::::::::::;､-‐|:. |::: ; -r┬''エエｴ`ヽ:ヽ､ l::::::`i ヾ／:::::::::::::::|::::／‐|
`ヽ､（(:::::::::|::...| ∠ -┴┴''"二二二 ,.:::::::::::::ﾚ'´::::::／￣｀`i'´ ___| しかも希望地は税収高く、
,二ヽ|:::｀`ヽ､:::|:::ヽ ,.::::':::::::::::／::::::::／ |／
/'´ |｀ｰ ､::::ヾ|:::::::::､... -───‐r'´:::::::::::::;／::::::／ .:| , -‐ 戦略上の重要地点……。
_{ , --ヽ ヽ::::ヽ::::::|::::::::::::::::::::::::::::',::;､-'"/::::::／ ∨ __
ヽ, -- ､! ヽ:::::ト ､|:::::::::;;;;;;;:::;､-'´ ／::::∠...___／ヽ､_,==＝＝＝V
|, --､| ＼:ヽ ￣￣￣ ____／|ヽ／ o |＿＿＿__,ノ', /
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 呂不韋や、大将軍への恩賞と同じ規模です。 |
| |
| その宦官が、母上にそれほど貢献したというのですか？ |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
/ ./ ｌ ,'／::::::.-_:::::::::::::::::{∩}::::::::_:ヽヽ .ヾ ヽ
,' /. .| ｌ |!::＞ ´∪ ｀T ‐.r-|∪|‐.´∪ヽ ﾊ ヾ,
ｌ. | | ﾚ.| . | ﾊ |ﾍ .0 , | .ﾊ ﾊ ヾ,
, / |ｌ|ｌ. | | |. | ｌ |、 ||ﾍﾍ ｌﾊ ｌ| |ﾊ .ヾ.
. ｌ / .||.∨ . | .|, .|ﾍ|、 | | 、|.|ﾊﾞﾍ ,'ﾊ .| ||| .ﾘ.ｌ.| ヽ
∧ / || ヽ | 十十ｔ‐ゝト|-L_| ﾍﾍ ﾑﾚﾅﾞ´||. ,.| .ﾘ |.| ｌ
∧ ./ ﾊ .ﾍ ﾊﾞ.,>|rx斗ｱｼ‐ヽ｀｀'ﾍ/沁ﾞ|ﾘﾘ| .ﾉ/ , |
/ / _＿＿. -∨ヽ.ﾍ.ヽﾍムﾝｪ〃 ｀ ´|ﾘﾘ| //| ﾘ. | この母に……口答えするの！？
/ r-‐ﾆ=て＜￣Fﾍ .＼ﾊ 、 /// /| /
/./｀￣｀ﾞﾞﾞﾞﾞﾞ''''.=ﾆ二∨ .〉 ノ // / |/ 政！！
// ./ / | ｀ﾍ ./∧ ___ / ' ' /
// / / | |＞ Lﾍ. '== './
／ / / | |｀ゝｌ--ﾍ 、 / 趙国で身体を張って貴方を
／／ / / / ｌ| ト ヽ .V｀＞- ´
. ／／ ／/ / ｌ| |. ,ﾍ,:::... ヘﾍ || 育てたのは誰だと思って？
／/ /// .// / / | | レ´｀´ ｀＞-.ヽｌ|
./ / // .// / ./ | | | |: : : : : : : : : : .:.:＼
,' ,'/ / ./ ｌ ｌ / | | | |: : : : : : : : : : :. :.:.:.＼
＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ 嫪毐は貴方ができなかった、傷ついた ＞
＜ ＞
＜ わたくしの心を癒してくれる大忠臣だわ！ ＞
／ ＼
￣|／＼/＼/＼/＼/＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ たかが侯爵ぐらい、あげても構わないじゃない！！ ＞
／ ＼
￣＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
実母殺しの皇帝って中国じゃきかない
／::::::::;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:､-一'''";:;:;:;:;:;:;:;:｀`''ｰ ､::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
／:::::::::::::::::;:;:;:;:;:／::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ﾄ､:::::::::::::::::::::::::::ヽ
::::::::::::::::::::::::::／ ___,,,,,,,,,,j ヾ-‐''二二｀ヾ;::::i::} };:;＼;:;:;:;:;:::::::::::::::::'､
:::::::::::::::::::::／|::/:::; --､:! |::`i::{ ロ } :::}::::{ }::;:;:;ヽ;:;:;:;::::::::::::::::::ヽ
:::::::::::::::／:| |:i {. ロ j |:::::l ´￣￣ :::::::::} .{:::::::::::ﾞ､;:;:;::::::::::::::::::::: 仲父！！！
:::::::::::::/;:;:;| |::-┴''"´/-──ヽ;:::l :::::::{ {:::::::::::::|:/:::::::::::::::::::::::
:::::::::::::;:;:;:;| |:::: |:「:l:::::::;「:Lヽ! ::::::{ }::::::::::::/::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::;:;:;{ |::: U i:::::{ |:::::::::/; ===､::::::::::;ｨ' 母上は正気じゃない。
､::::::::::::;､-‐|:. |::: ; -r┬''エエｴ`ヽ:ヽ､ l::::::`i ヾ／:::::::::::::::|::::／‐|
`ヽ､（(:::::::::|::...| ∠ -┴┴''"二二二 ,.:::::::::::::ﾚ'´::::::／￣｀`i'´ ___| こんな人事、不可能だろう？
,二ヽ|:::｀`ヽ､:::|:::ヽ ,.::::':::::::::::／::::::::／ |／
/'´ |｀ｰ ､::::ヾ|:::::::::､... -───‐r'´:::::::::::::;／::::::／ .:| , -‐
_{ , --ヽ ヽ::::ヽ::::::|::::::::::::::::::::::::::::',::;､-'"/::::::／ ∨ __
ヽ, -- ､! ヽ:::::ト ､|:::::::::;;;;;;;:::;､-'´ ／::::∠...___／ヽ､_,==＝＝＝V
|, --､| ＼:ヽ ￣￣￣ ____／|ヽ／ o |＿＿＿__,ノ', /
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
/ ./ ｌ ,'／::::::.-_:::::::::::::::::{∩}::::::::_:ヽヽ .ヾ ヽ
,' /. .| ｌ |!::＞ ´∪ ｀T ‐.r-|∪|‐.´∪ヽ ﾊ ヾ,
ｌ. | | ﾚ.| . | ﾊ |ﾍ .0 , | .ﾊ ﾊ ヾ,
, / |ｌ|ｌ. | | |. | ｌ |、 ||ﾍﾍ ｌﾊ ｌ| |ﾊ .ヾ.
. ｌ / .||.∨ . | .|, .|ﾍ|、 | | 、|.|ﾊﾞﾍ ,'ﾊ .| ||| .ﾘ.ｌ.| ヽ
∧ / || ヽ | 十十ｔ‐ゝト|-L_| ﾍﾍ ﾑﾚﾅﾞ´||. ,.| .ﾘ |.| ｌ
∧ ./ ﾊ .ﾍ ﾊﾞ.,>|rx斗ｱｼ‐ヽ｀｀'ﾍ/沁ﾞ|ﾘﾘ| .ﾉ/ , |
/ / _＿＿. -∨ヽ.ﾍ.ヽﾍムﾝｪ〃 ｀ ´|ﾘﾘ| //| ﾘ. | 呂不韋……。
/ r-‐ﾆ=て＜￣Fﾍ .＼ﾊ 、 /// /| /
/./｀￣｀ﾞﾞﾞﾞﾞﾞ''''.=ﾆ二∨ .〉 ノ // / |/
// ./ / | ｀ﾍ ./∧ ___ / ' ' / 貴方もわたくしに逆らいますの？
// / / | |＞ Lﾍ. '== './
／ / / | |｀ゝｌ--ﾍ 、 / 先王亡く、政が成人してない以上
／／ / / / ｌ| ト ヽ .V｀＞- ´
. ／／ ／/ / ｌ| |. ,ﾍ,:::... ヘﾍ || わたくしが秦の最高権力者ですわ。
／/ /// .// / / | | レ´｀´ ｀＞-.ヽｌ|
./ / // .// / ./ | | | |: : : : : : : : : : .:.:＼
,' γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 臣下にすぎない貴方が、わたくしに逆らうはず |
| |
| ありえないわよねぇ？ 「 貴方の秘密を知ってる 」わたくしに。 . |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
＿＿＿__ っ っ
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| | ・・・・・・・・・・・・・・・。
[＿ﾟ＿＿＿]
C∠二ニﾆ‐ ､_,
､/ ,ノヾ 〈 .l_, 認可……しましょう。
ｌメイ_ =）u | |_,.
､_(＿ヮ＿, イ）ﾑ6)、 太后さまの言われる通り……。
. |_|__|__レ' ノ./ 」＼
`ー―‐＿/ >
[-囗- |/
o
Ｏ
丶〜'⌒'〇'⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
（ ……うかつだった。 ）
） （
（ この色狂いが私に逆らうとは。 あの男芸者が増長し、 .）
） （
（ 侯爵の座を狙うとは……。 ）
ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒丶〜'⌒'〜⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜''⌒'〜'´
（ 色狂いに逆らい、私の野望の手口を ）
） （
（ 皆に明かされるよりは .）
） （
（ ひとまず要求を飲むしかあるまい…… ）
ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
/ ./ ヽ
/ .// ム- _ _ ヽ. ﾍ
,'.ﾑ≦_-_ ≧‐- --‐≦ ≧、
| | |＜ 0 ヘ ＿ 0 __＞ 0ヽ | | |.ﾍ
. | | .|.; || .ﾄ. .|ﾊ¨0¨ || || ﾊ| | | | 'ﾍ それでいいのよ。
|. ｌ| |ｌム斗七|￣|｀´/|Tﾄ‐-.ﾘ| | ﾊ .| ||
| ﾍﾊ |ﾍrx‐==k. ｌ|./.K=‐ｧﾘ/ |./ |ﾘ |
ﾍ ﾍヽ ﾍ.ﾍ_ヒﾉﾉ ｌ .ヒ_ｌﾉ//,'/lK_.|,' ああ、これで……彼はもっとわたくしを
. ヽ_,-≦_ﾍ ｀ ﾍ xx 、 xx/∠//￣|＼
|￣｀｀｀ﾍ ﾍ ____ .ノレ´｀‐ ＞‐ ≧ 、 可愛がってくれる❤
. ,' ＼ .＼ ｀¨´ ∠〃ニ´ ﾍ.ミ. 、
, ヽ ﾍ|≧- ´>‐7' ヽ＜ ___, ﾍ｀＜、
ﾘ _____|ﾍ_.｀´ ＞,rヽ__ ﾍ∧ ｀ヽ ＼ ＞.、
. // , ‐…=ニ ｀=_ﾄLゝ'ミミ:ﾍ.ﾍ ___ ヽ. .＼ ＼
// ∠ .∠ ｀ﾞ=‐-ヽ、沁¨ ﾍ ＞、 .ヽ /
. // / | ┌t‐=ﾆヽミ｀ﾞﾞ´ ヾｌヽ ﾍ ﾍ /
.//ｌｌ ,' ﾍ ﾊ ＞＜ヾ L| ヽ ヽ ヽ
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
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／::::::::;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:､-一'''";:;:;:;:;:;:;:;:｀`''ｰ ､::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
／:::::::::::::::::;:;:;:;:;:／::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ﾄ､:::::::::::::::::::::::::::ヽ
::::::::::::::::::::::::::／ ___,,,,,,,,,,j ヾ-‐''二二｀ヾ;::::i::} };:;＼;:;:;:;:;:::::::::::::::::'､
:::::::::::::::::::::／|::/:::; --､:! |::`i::{ ロ } :::}::::{ }::;:;:;ヽ;:;:;:;::::::::::::::::::ヽ
:::::::::::::::／:| |:i {. ロ j |:::::l ´￣￣ :::::::::} .{:::::::::::ﾞ､;:;:;::::::::::::::::::::: ・・・・・・・・・・・・・。
:::::::::::::/;:;:;| |::-┴''"´/-──ヽ;:::l :::::::{ {:::::::::::::|:/:::::::::::::::::::::::
:::::::::::::;:;:;:;| |:::: |:「:l:::::::;「:Lヽ! ::::::{ }::::::::::::/::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::;:;:;{ |::: U i:::::{ |:::::::::/; ===､::::::::::;ｨ' （ 呂不韋……なぜだ？
､::::::::::::;､-‐|:. |::: ; -r┬''エエｴ`ヽ:ヽ､ l::::::`i ヾ／:::::::::::::::|::::／‐|
`ヽ､（(:::::::::|::...| ∠ -┴┴''"二二二 ,.:::::::::::::ﾚ'´::::::／￣｀`i'´ ___| なぜ母上の妄言を飲む？？
,二ヽ|:::｀`ヽ､:::|:::ヽ ,.::::':::::::::::／::::::::／ |／
/'´ |｀ｰ ､::::ヾ|:::::::::､... -───‐r'´:::::::::::::;／::::::／ .:| , -‐
_{ , --ヽ ヽ::::ヽ::::::|::::::::::::::::::::::::::::',::;､-'"/::::::／ ∨ __ 母上の知る秘密とはなんだ？ ）
ヽ, -- ､! ヽ:::::ト ､|:::::::::;;;;;;;:::;､-'´ ／::::∠...___／ヽ､_,==＝＝＝V
|, --､| ＼:ヽ ￣￣￣ ____／|ヽ／ o |＿＿＿__,ノ', /
(ヽ、００ ∩
⊂ニ、ﾆ⊃ ⊂ ⊃
,, -‐- ＼ | |／⌒ヽ 〇 〇
（ ⊂ニニ / ／⌒) ）
｀ｰ――'′ し∪ （ノ
おいおい、反乱軍討伐の論考恩賞を差し置いて
なんて人事だ。
,､ｒ-- ､ ､ﾐヾﾐ三ヽ_
／ﾊ!､ ＼ yﾟj､ﾟ uＶ､ i
ｒ--- ､ //｡ﾞ´｡ﾞ､ ヽ _____ 〈r---ヾ/ trｊ ､､､
,.-tﾆ=-､ ＼ｲ|〈__ u＼ i ﾍ￣くヽ ,..r---!￣￣| i f_ /｡v｡ﾞ
____ `ｰｊﾟ〈､ﾟ uﾞｖﾍ| !ﾍﾄ-ﾞヽ | i| |ﾟLﾟ u ／j､ ヽﾌ_ﾉ/ !､| .ふ これが通るなんて……
／ｊﾍ､ ヽ kii==ヾ | f!. ヾ==''／!ﾊ!''ｰ .,|!ﾃヾ / ﾅ ﾞ ⌒､ ﾞ､/ /`''￣
〔ﾟ}{ﾟ〕uＶｉ| ､-!i__,,,!ｊﾉ !ﾞ フｨ､ / | | ''-" V ﾟ〈､ ﾟ `!i .rﾐ, .|`-"/ これじゃいずれ秦国の信賞必罰は
ヾﾃヾ､〈| 〈ﾟi_ﾟﾋ,,／ / ﾌ￣//|ﾍY､ | .| ／ ヽr (ｒ ､ し ﾙ!ソ人 /
Y=ﾉ//ヽ-!-〉''不−" /〈 | : ﾄ ､／ / | i､ ﾆﾞ ク"/ﾞ''-,,_ 崩壊し、太鼓持ちが栄える
／ﾍへ / / ! ／ | : | `7.| /| | >.､___ ／ / 丶､
r" :c |､!､ |ヽ | : | / |! | /〈 ｪ,ヽ.r< / ／ 腐敗政治になっちまうぞ！！
!､ヽ :c |ヽﾐ. | ﾞ､ | :.| / | /i. V Ｙ ヽ/ /
【秦の群臣たち】
.
＿＿,
-=ニミ::､/,ｨニニミ､
＿, イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀`ヽ､
テ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/ｲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞-::彳
' i::::::::::::::::::::::::::::＞'::::::::::::::::::::::::::::::ヽ､__;ノ
/::::::::::::7--‐::':::/,:'/:::/::/:j::::::::::::i::::::::::テ'
_ノ:::::::::::::,i::||::::::::://＞i_i:::||:ハ:::::::::j::::::i::::i
￣ﾞ个::::::iﾊ:i:',::::::| ｨ示c､,i|:i |::::::/:::::/:〃 （ ただの宦官が、太后さまを
〉:::::i i::::ヽ:::', 辷ソ '､ヾ ,ｨ=::::／≠
ﾉ!:┌ ﾉ__::ヽ`ヽ ￣｀ iﾝ,'イ´ ここまで惑わすとは一体なぜだ？
(彡ィヽ､ ﾊ:::i, u i/
_,.....j=- ､＼ ヾ＼,. - ／
.j───-- `＞､__ヽ ／ 怪しい、これは間者に調べさせるか…… ）
| `ヽ､7´
| ,. イニ=---./＿＿
j! ＜ _,. - ￣`ヽ
/! ／ i
嫪毐は朱太后の寵愛で長信侯に封じられ。 山陽、太原の広大な地を貰い。
また彼女の財のことごとくを握って、家臣数千人、食客千人を持つ大勢力者に
のし上がった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
r‐-､,.-'"¨>'"¨ニ>‐､
_,.／／ノ ／／ ＼/／／／￣｀ヽ
／／／／／／二ﾆ∧∨ // T¨ヽ ',
/ //／イ / //ミミ//ミ､ヾ/∧ l¨ヽヾ､ヽ､
／／／ / / //〃¨// ¨¨¨´ヽヽヽヽヽヽヽ
／／／ ／ ,ｲ // r'r' ヽl ',l l lヽヽ｀ヽ
.／イイ/ / / / / // ＿| | l| ll ', ヽヽ｀ヽ l
//ｲ/ ノ //／ // /,,.-l/ニー､_ j=＝',=! ヽ ヽl l l （ ふ……ふ………ふ……、
.////／／／-／ｲ ¨ /＿__¨ー' .ﾉ＿___',/', lヽ ヽ、l l
／イ／／/ / /r ､', l -= (･)_ヽ ',_(･) -',', ', l', l､ l l.l 老いたな呂不韋め。
／／／///／l l f', l ', l ', ',',',/ﾉl.l ',l
/／／////／ l l 〈 ',|＼ ,.- ', ll', l l l l l.l ＼
/／／／//／/∧', ,. ＼ ¨¨-‐'ﾞ l/l l ll',',. l.l 俺がなぜ前に、朱太后との移転先に
／//／／／/////ヽ､__j _,,.---､_ / j _j j ll l.l
. ///／／ / // ////.| : ', ¨ ＿＿,,. l／/// ',ヾ､ 雍城を選んだのか？
j／//／／/ //j /l ', ヽ、 lイ/// ヽ
／／////／イ/ l / ｲ l ', ｀丶.、 j',l l.l | 分かって無かったようだな ）
／／// / /ノ/ノ///.l./ ', ｀ - ､＿,,.-ｲl ',l ll !
／／////／／///// : , : l／／ヾ
┌─────────────────────┐
│雍城は……秦国の首都ではなくなったが │
│ │
│未だに歴代秦王の宗廟がある祭祀の中心地だ。 │
└─────────────────────┘
┌───────────────────┐
│秦国を乗っ取るなら、宗廟を盾にできるため │
│ │
│抑えておいた方が良い土地だったのを .│
│ │
│呂不韋は安易に我らに手放した。 .│
└───────────────────┘
[ 前677年〜前383年までの秦国の首都、雍城（ようじょう） ]
. ＼＼ ,土ヽ l 十 ├ ゝ‐､ヽ ｌl 尸 ／／
＼＼ （ノ ） | Cﾄ、.Cﾄ､ ノ l_ノ よ ￣￣￣ (⌒/ ／／
..... .:_ -城 ─- 、:. ......
..::⌒＞.､:: ...::／::.::／::.:: ヽ::.::.＼::....::x＜⌒::.
::x-=≦.::.-=｀ﾐO.:／:/:／|:./.:ハ::ヽ::`Ｏ::-=ミて`く⌒ヽ::
::, イ::ノ⌒'Ｚ _⌒ Y彡::./V j/ヽ::ハ.::.V::Y⌒／;＾)- 入 ＼:
::／ :/八 '(:::::':,＼ ﾄV::./⌒ ⌒ヽ.::∨／,.::'::/ /:::∧ '＼::
::／ ｀Ｖ::/ヽ＼ ＼ :':, 八Ⅳ __ __ jﾊ:::ｌ, :':::::, ′ /:::/ ￣ ﾉ＼::
::〈 ,.:'::/ ヽ ＼ ＼:ｌ:ﾊ| 〃⌒ ⌒ヾ ﾊ:|::::／ ,.ｲ:::/ ∠.::勹::
::／ ! :.'::::∧ | ヽ ＼ﾑ .::::: r ┐ ::::.,'ノ／ ／ /::/ |＿＿:／::
::∠.＿jハ_ん:ﾍ／}ノ ／ヘ ヽゝ_ ヽ ノ イ／ ／⌒ん'⌒)＿＞::
￣ ￣｀ヽ `=≧r ‐i彡''´ ／:: ￣
::＼ヽ ` ´ / /::
:: ,′
::i :; :; i:: ┌────────────────────┐
::| |:: │呂不韋は俺を宴会芸しか取り柄のない . │
::l |:: │ │
::j :: .│つまらぬ男芸者としか思ってなかったようだが │
::,′ l:: │ │
::/ |:: │男芸者にも野望や欲はあるんだぜ♪ .│
::/ !:: └────────────────────┘
::/ 〉人,r ::
::,′ /::｀´:| |::
‘ ｀ , .. . + ’‘ :: . ..
. . ， ，:‘.。 + ，..
， ’‘ + ，.. . ..; '， ，:‘
. .; : ’ ' ，:‘.
，:‘. + ☆彡 ，.. ，.. . ..; '， ，:‘
.. .. ' ，:‘.. ...:: ’‘ ’‘.; 。 ，.. . ..; '， ，:‘
[ 現・朱太后たちの本拠、雍城 ]……近代の名称は鳳翔県。
‘,'， ,，'",，'"
. ‘,'， ,，'",，'"
‘,'， ,，'",，'" 城
‘,'，＞''",，'" _/::__:｀ヽ
,， ,､ ＜ ノ＞―┴-ミ
.，'",，'" Lノ、 ,，'"::::::::::￣｀丶、丶
,，'",，'" ヽヽ ./:::::::::;:::::::::::::::::::::::::ヽ::'.
,，'",，'" ヽヽ ':::::::::∧::::::{､―-:::::::::::: l
,，'" ヽ` |:::::::/／ヽ､{ ,≧z､、::i:::;
L.ノｨ:::∧ ,ｨ= ` ,,`^!/∠間者
ヽ}/^'ﾍ,, ｎ丶 _ﾉ:l |/ﾟUﾟ|⌒⌒)
`､`､ ト{｛_ <l_ﾌ ｲ',:::_L （つと＿ノ､⊃
`､└t--｀ヽ ノ`V V
`ｧｒ^了^ﾑｲ:.:.:.:}} ヽ
／:.:|レ ./:.:.:.／,ﾘ Ⅵ、
.//:.ア /:.／:.:({{_ -― {､::ヽ γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
//:.ｲ /:./:.:.:.:.:.:||: : : : r¬: : :l] ､:ヽ | ねえ……早く抱いて。 |
/:.:.:.: l .ｨ:.:.:.:.:.:.:.:.:<||: : : : |__」 : : l ヽ'. ＜ |
r':.:.:.:.:.:{イ:.jT:T:T:T:T:l||: : : : : : :＿: :l ‘,'. | 交合してぇ……❤ . |
‘､:.:.:.:.:.:.:./:lr≦彡-r:l:l||: : : |￣ |: l }:} ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
[ 雍城内の寝室 ]
∽∝∞∝∽∽∝∞∝∽∽∝∞∝∽∽∝∞
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||三三三i三三三i三|| ｷﾞｼｷﾞｼ・・・・
||三三三i三三三i三||r――――――――――
||三三三i三三三i三||＼r──―／⌒⌒⌒＼ヾ─
||□■□■□■□ ||＼ ::::::::::::::::ノ ／ ヾ
|| ＼ ::::::::::::::: / / ヾ
|| ＼ :::::::::::: 〃 ﾊｯ ｱﾝｱﾝ…
＼. ＼ ::::::::::::::::::::::ﾉ 〃
＼ ＼＼:::::::::::::::::::
＼ ＼.＼:::::::::::::
＿/＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ ぬひ、ぬは、ぬほほぉ、 ＞
＜ ＞ `''＜/:/: : : : : :＞: : {: :/: : / : : : : : ::/: : : : : : : :
＜ おう、おおぅ、おほほー！ ＞ /｀ﾒ : : :／: : : : : ::V : :/ : : : : : : : : : : : : : : : :
／ ＼ / .}: :/ : : : : : : : /ヽ/ : : : : : : :/: : : : : : : : : :
.ﾉ ￣|／＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣ __r,ｫ /:/ : : : : : : ､: : : : : :ﾄ､: : : : /: : / : : : : : : :
{ r.」 了 } ..:イ:.:.:.:.:.:.ヽ/: :{ : : : : : : : :}: : : : : } ≧=z-: /: : : : : : : : :
.八 Y ., ＞ '' ｀ ¨¨ ´/ : :乂// : : / : ; : : /:.ﾘ / / i｀￣//
ヽ _/＿,,.. -― - .. ／ / : : : //≧z//ノ: ://イ / | /
ヽ } .ゞ:.）:.:.} ｀ヽ / / .′ : : : : : :: : /: : i i |
', ′ j:.:.:.:.ノ ＼-- ' J i! : : : / : : : : : : : , _j＿ i!
', / ' ￣´ ｰ --- __.ﾉ! : : :, : : : : : : : :/ ＞ ´ ｀ ''＜ .|
V { u __.:j: : / : : : : : ' : :, ´ ./ ＼
i 人 ..イ ＿ ,.ィ''´ }:}: :/ : : : : : ; : :/ / / ヽ
}_.. -=≧==＝ ―― ´￣￣ ｀'' ＜￣ ',:.',: : : : : : /: :/. / / ',
／ ー- 、 ヾ:.:､: : : :,: : /_ } ./
＼ ヾミzzzノ /｀ヽ っ
u ｀ ｀Y ′
i
j――‐ｧ 「:|「:| j――‐ｧ 「:|「:| j――‐ｧ 「:|「:|
└‐ｧ:::::/ .L:!L:! ,.-.､ └‐ｧ:::::/ .L:!L:! ,.-.､ └‐ｧ:::::/ .L:!L:! ,.-.､
/:::::〈 r――‐{::0::} /:::::〈 r――‐{::0::} /:::::〈 r――‐{::0::}
. /__∧__V―‐ｧ::. /__∧__V―‐ｧ::/`ー. /__∧__V―‐ｧ::/`ー'
/::/ /::/ /::/
＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ 内臓つぶれりゅぅぅうう〜〜❤ ＞
＜ ＞
＜ 長すぎる陽物でわたくしの中かき回されりゅぅう❤ ＞
／ ＼
/ // | | .| | | | .| | |. | | ',. | |
| |.| | | .| .|| .ﾊ .|、.|∨ !|.|| | /| || |ｌ ｌ |. | |
| || |. | |. .|V |.ﾍ .ｌ.|.Vｌ ｌヽ ,'|,' | | ,' | /|| | .| | ﾘ| ﾘ ふみぃぃいいいいん〜❤❤
| |ﾊ |V | .| L__ム斗七廾‐∨ ﾄﾄ-HLム|_//| | ﾘ | | V.|ﾘ
. | |ﾊ |V .|ﾍ|´|ﾍ.| ﾍ|ヽヽ|. |∨.// |/|/ |//｀ｌﾘ ./|ﾘ ﾘﾘ / |/ わたくしの贈り物の爵位
. | ',∧|∨.|ﾍr≦沁¨¨丁㍉ ｀ .ﾊ .//≦''ア¨¨¨シ,','|./ |///| ./ .|'
/ __ -∨｀.ﾍ |.ﾍ|｀Oﾞ'――'' | |/. ヽ'ﾞ―‐O´/// .|.//,' ,'. ' 嬉しい？嬉しいわよねぇ？
. _, -=ﾆ´ 三.∧ ∧|ﾍヽ ///// ' ///// '// /,'/二/‐ _
ヽ---------=ﾍ ﾍﾊ ｌ /,'/.ム__===== _ヽ、
/ / / ﾍ ﾍ .ﾊ. ＿´_ u ∧//|'´ ﾍ.ﾍ ｀
∧ / ＼__∨ .ﾍ. u /.――ﾍ .／ { ∧ﾍ もっと……もっと
／/ .＞-‐…¨´´ ﾍ .ﾊヘ. /´ .｀´ ｀}. .／| .ト- _ ﾍ ﾍ
／/.／ / ﾍ ﾊヾ.＼ ヽ / .∠ .| | ｀¨=‐--ﾍ _ わたくしを愛してぇぇええ❤
/／ / |. ∧ ', ヾ=ヘ ＼＿／ 〃 .|. .| ／
. / / ∨ ｷ || Ｕ イ‐'´´ .V .| ／
j――‐ｧ 「:|「:| j――‐ｧ 「:|「:| j――‐ｧ 「:|「:|
└‐ｧ:::::/ .L:!L:! ,.-.､ └‐ｧ:::::/ .L:!L:! ,.-.､ └‐ｧ:::::/ .L:!L:! ,.-.､
/:::::〈 r――‐{::0::} /:::::〈 r――‐{::0::} /:::::〈 r――‐{::0::}
. /__∧__V―‐ｧ::. /__∧__V―‐ｧ::/`ー. /__∧__V―‐ｧ::/`ー'
/::/ /::/ /::/
／／／／／／二ﾆ∧∨ // T¨ヽ ',
/ //／イ / //ミミ//ミ､ヾ/∧ l¨ヽヾ､ヽ､
／／／ / / //〃¨// ¨¨¨´ヽヽヽヽヽヽヽ
／／／ ／ ,ｲ // r'r' ヽl ',l l lヽヽ｀ヽ
.／イイ/ / / / / // ＿| | l| ll ', ヽヽ｀ヽ l
//ｲ/ ノ //／ // /,,.-l/ニー､_ j=＝',=! ヽ ヽl l l 太后、まだまだです。
.////／／／-／ｲ ¨ /＿__¨ー' .ﾉ＿___',/', lヽ ヽ、l l
／イ／／/ / /r ､', l -= (･)_ヽ ',_(･) -',', ', l', l､ l l.l
／／／///／l l f', l ', l ', ',',',/ﾉl.l ',l 俺たちの間に２人も子供がいるのに
/／／////／ l l 〈 ',|＼ ,.- ', ll', l l l l l.l ＼
/／／／//／/∧', ,. ＼ ¨¨-‐'ﾞ l/l l ll',',. l.l このまま日陰者として
／//／／／/////ヽ､__j _,,.---､_ / j _j j ll l.l
. ///／／ / // ////.| : ', ¨ ＿＿,,. l／/// ',ヾ､ 育てていくのは我慢がなりません。
j／//／／/ //j /l ', ヽ、 lイ/// ヽ
／／////／イ/ l / ｲ l ', ｀丶.、 j',l l.l |
／／// / /ノ/ノ///.l./ ', ｀ - ､＿,,.-ｲl ',l ll !
／／////／／///// : , : l／／ヾ
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 俺たちの子を秦王にしましょう。 |
| |
| さすれば俺たちは堂々秦国で暮らせますよ |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
ｺﾂｯ } ｺﾂｯ { ──ｧ│|
.} ＼_人从_／ { ., <
＼人 .} ) .( { 人_／ ／ ＼
＿) } .λ ､＿,､＿, λ { (＿ ｺﾂｯ ＿＿＿ ○
) .} .}. ｀フ::. ｿ .::;;ヾ¨´ .{ { ( ﾉ
／´Y .} .}.l|/::::.. :::;;;ヽ|l { {. Y´＼ __／
.} } /:::: ::::;;;ヽ { .{ 、、.,
l .}/::::.. .:::;;'､{ .l .ノ
'､ l| （::::.. ..:::;;;丿|l .ﾉ
ヽ >::... ..::::;;;イ / ──ｧ│| γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
} l|l !ヾ.￣⌒_＿￣彡| l|l .{ , < | そんなこと……あの子が、政が許さないと |
} .iﾐ:::ミＣ＝ ≡..::: ） .{ ／ ＼ | |
} |:::: ″. ´/ .{ ＿＿＿ ○ | 思うわ。妙ッ❤妙ッ❤ (⌒ |
.|. } |::::: ヽ / /;| { | ﾉ ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿'´ ￣ ヽ
||. } |l |::: （ ' （ .::;;;| |l { || __／ ! .{ j,ﾉﾉ!）)）ゝ
||. } |l |::: | ﾐ l| l ヽ＼| |l { || 、、, ‐=lxl*ﾟ∀ﾟﾉﾘ‐
||. } |l |::: 丶ヽ l| l ヽ ） |l { || .ノ
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 親に逆らう子は不孝ものです。 |
| |
| 子は、親をもって貴しと言います。 .|
| |
| 要求が飲まれぬなら可愛そうですが…… .|
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
ヽ ,. ､ ヽ
＼V:.::） / .≧z
ヽ¨ ,ｨ ,'´ ｀ ＜
｀￣ ヽ / ｀ ＜ γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
ﾉ_.ノ .､ | 今の秦王には、消えて貰いましょう。 .|
＞ ´￣ i | ''＜ ゝ＿＿＿＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
_,＞ ´ | ｱメ､| | ヽ ＼ ／
Ｙｿ:.; ! | ! ､ ｀ﾞ'' .. ＜ これも俺が太后さまを想い ＞
i:.ノ ｀ﾞ'':..､ ｀ﾞ＜＜ ＞
{ ,: , ,' ＞ .. ＜ 愛するから望むんですよ！！ .＞
i ', i i|/:: / / ｀ヽ ／ ＼
| iヽ i .| |i .ｲ|.:: , ′ ＼ |i￣＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
| | ≧|=.|≦{ { { ｀ﾞ'' .. || |! ｀''
! | | | | γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
! ､ | ああ〜〜〜❤❤ |｀ﾞ" ..,,
ヽ | | ＞ ..,,
'| もう全て、お前の言う通りにするわ〜❤ | ,.x≦/
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ __,,xz≦/////
∧ ｀ヽ. V,,..ィf////////////
∧ .i ', ,.ィf////////////////
ズプッ、ズプッ、ズプッ！ ﾊ i| i .i } ／////////////////x≦
,,.. --ﾊ=======| --- ..,,,||＿____ ,!//////////////,x ´ﾆニニ
.rf≦ニニニニニニﾆ.!ニニニニニニニニニニニ≧=-- ､...イニニニニ
r≦ニニニニニニ|lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆ
{ﾆ/ニニニニニﾆ..|!ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆ
V／´ |! ｀￣￣｀ ''＜ニﾆ＞-＜ニニニニニニニニﾆ＞''´
.／ ／//／ ',ニニニニニニ ＞''"
／ ／,＞''´ V/｀ﾞ''＜ニﾆ彡
i |＿ -―.''ヽ V/＞ ´
.:′ ,,. -||― '' ￣ | ', ', ｀ヽ
ニ/ ,.. '´ .! .! } } i __ ∨
.ﾆ/ ／ j_.ｨ'' ´ ＼. Ｖ
/ ′ ,,.. ＜. ＼ }
| |.| | | .| .|| .ﾊ .|、.|∨ !|.|| | /| || |ｌ ｌ |. | |
| || |. | |. .|V |.ﾍ .ｌ.|.Vｌ ｌヽ ,'|,' | | ,' | /|| | .| | ﾘ| ﾘ
| |ﾊ |V | .| L__ム斗七廾‐∨ ﾄﾄ-HLム|_//| | ﾘ | | V.|ﾘ
. | |ﾊ |V .|ﾍ|´|ﾍ.| ﾍ|ヽヽ|. |∨.// |/|/ |//｀ｌﾘ ./|ﾘ ﾘﾘ / |/
. | ',∧|∨.|ﾍr≦沁¨¨丁㍉ ｀ .ﾊ .//≦''ア¨¨¨シ,','|./ |///| ./ .|' これが愛……
/ __ -∨｀.ﾍ |.ﾍ|⊂⊃―'' | |/. ヽ'ﾞ―'⊂⊃// .|.//,' ,'. '
. _, -=ﾆ´ 三.∧ ∧|ﾍヽ xxxxxx ' xxxxxx '// /,'/二/‐ _ これが本当の愛なのね！
ヽ---------=ﾍ ﾍﾊ ｌ /,'/.ム__===== _ヽ
/ / / ﾍ ﾍ .ﾊ. ＿´_ u ∧//|'´ ﾍ.ﾍ ……素敵❤
∧ / ＼__∨ .ﾍ. Ｕ /.――ﾍ .／ { ∧ﾍ
／/ .＞-‐…¨´´ ﾍ .ﾊヘ. /´ .｀´ ｀}. .／| .ト- _ ﾍ ﾍ すてきぃぃぃいい！！
／/.／ / ﾍ ﾊヾ.＼ ヽ / .∠ .| | ｀¨=‐--ﾍ
/／ / |. ∧ ', ヾ=ヘ U＿／ 〃 .|. .| ／
. / / ∨ ｷ || ＞ イ‐'´´ .V .| ／
／ | ｷ .| ヾ 〃 ﾍ | ./
| ｌ ｌ 》≪. ﾊ. ', ./
＼ ＼::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ::l:::::l::::l:::::/ ￣ ｀ ` ＜、l|| | || //_.／:::/:::::::::::::::::::::::::::::::/ ./ // ／／
＼＼＼:::::::::::::::::::::::::::ﾍl:::::::::::::::l ／Ｙ ｀ヽ、 ||＞"./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/__ / // ／ ／
＼ ＼＼＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ/::::::l `i′ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/_. // ／ ／
＼＼ ＼l￣l /¨l /'７::::::::::::::::::::l::::::::l ｝ .{:::::::::::::::::l￣l /´｀l:::::::::::;_/ヽ ／ ／ ／
. ＼, ' ｌ. ! l ! ./ /::::::::::::::::::::::::::::::::} ノ､ ＼;;;;::::::::l ｌ / / /７／ ＼.' ／
＼ , ' . ｌ l l._/ /_/::::::::::::::::::::::::::::::::ﾉ ,ﾐ ｵiヾ. ￣l l .l ././ / ヽ／ ／
＼/ .l l＿,.-‐､::::::::::::::::::::::::::;;／ r.､ ﾞ´ っ'′ .l l l_/./ / Y⌒ヽ ヽ／
.＼ / ｌ ＿ﾉ:::::::::::__ ＿´ ヽ＼'ｿ''"ヾ､ i ヽ l ｀`ヽ､ｌ/ _/ O ）. '.
＼/ l l￣ ,へ l ﾚl ｌ l .ﾉ〃 ヾ; ヽノl l｀ヽ､ ） ,．''" ヽ、_ノ. '.
,' l l. < ’. /Y Υ" .し ｛{ _}｝ l l ￣／ /ヽ. / u '.
_,' ﾍ__〉 ﾞ ， V ／ ＿ i_..ﾉ ヾ っ.＿ l l ／ ／ / / '.
,' ‘， ／ ／ ／ ./ /' ､_. rﾍ(￣ヽ). l_/ ヽ__／ / /
. ‘， l／ ／ ／ヽ / /. ヾﾂl ij / ヽ / / _ _
‘， ／ （_/l ﾚﾌ, し' /n ! l /) ; ヽl l l ｌ l _
（_／' u ﾉﾉ,l ｌ '.し Ｕ Ｕ //
ι , ' // .l ! ‘，）i⌒)｝ ﾑ'
, ' ﾉ( __ j ! ‘， ij u
, ⌒ヽ ( ヽ ゝ '⌒ ) ⌒ヽ
（ ⌒ ' （ ' ⌒ヽ （
ゝ ( ⌒ヽ ） ゝ
（ ゝ ） （ ）,
（´ ( ⌒ ( ⌒ヽ
[ 現・朱太后たちの本拠、雍城 ]……近代の名称は鳳翔県。
‘,'， ,，'",，'"
. ‘,'， ,，'",，'"
‘,'， ,，'",，'" 城
‘,'，＞''",，'" _/::__:｀ヽ
,， ,､ ＜ ノ＞―┴-ミ
.，'",，'" Lノ、 ,，'"::::::::::￣｀丶、丶
,，'",，'" ヽヽ ./:::::::::;:::::::::::::::::::::::::ヽ::'.
,，'",，'" ヽヽ ':::::::::∧::::::{､―-:::::::::::: l
,，'" ヽ` |:::::::/／ヽ､{ ,≧z､、::i:::;
L.ノｨ:::∧ ,ｨ= ` ,,`^!/ ∠間者 朱太后さまと、
ヽ}/^'ﾍ,, ｎ丶 _ﾉ:l ∩ |/ﾟUﾟ|∩
`､`､ ト{｛_ <l_ﾌ ｲ',:::_L＿ _ ヽ ｙ 丿 ニセ宦官の秘密は
`､└t--｀ヽ ノ`V V （ ´⌒l
`ｧｒ^了^ﾑｲ:.:.:.:}} ヽ （__ノ ^ U この耳でハッキリ聞いたぞ。
／:.:|レ ./:.:.:.／,ﾘ Ⅵ、 彡 U
.//:.ア /:.／:.:({{_ -― {､::ヽ 後は大王さまに報告だ！
//:.ｲ /:./:.:.:.:.:.:||: : : : r¬: : :l] ､:ヽ ﾋﾟｮﾝ
/:.:.:.: l .ｨ:.:.:.:.:.:.:.:.:<||: : : : |__」 : : l ヽ'.
r':.:.:.:.:.:{イ:.jT:T:T:T:T:l||: : : : : : :＿: :l ‘,'.
‘､:.:.:.:.:.:.:./:lr≦彡-r:l:l||: : : |￣ |: l }:}
ヽ:.:.:.:./:l:l_寸>'ｘ≦|:l||: : : | | :l ./ｲ
ﾆ7:l:l:l:l:l:lx≦＞'|:,:||: : : l .l: :l ./
ｘ≦７:l:l:x≦＞'":l:／ .||: : : | |: l
―――前238年。
秦王・政は、武将の楊端和に魏を攻めさせる一方。 この年に政の
「 加冠の儀（成人式） 」が行なわれることとなった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
[ 秦国の本拠、咸陽 ]
｣_
__ _jlliLλ
｣ ﾚ'==ﾊ| L
_r4_｀r‐rﾁ=イ｢]r､
｢￣ ｀|_ハ {￣｀ ﾊ _
｢￣ｿ /｜! ! ﾍ ヾ|
ﾉ / / ! ! | ﾍ ヽ、
/ / / ! ! | ﾍ ﾊ
r' / / j j ! } ﾊ ﾊ__
＿＿＿＿＿_/ ＿/＿＿__Y ヾ、 ハ ヽ ﾍﾍ
＿＿ -―……r､ { { j￣} } ￣｢￣{￣`==‐zz_ ヽヽ
ﾌ`ヽ厂 l `} } `｢￣ ｀ ! ﾊ | | / ヾ`ｰ-rく＿
加冠の儀は、宗廟のある雍城で行われるため、政と百官たちは西に向けて厳かに
行列を連ねて進んでいった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
＿(~)ｭ＿
||￣￣~|彡
|| |彡 __ ヽヽ =
|| 大 |彡 -‐／ 〃 |
|| 秦 |彡 ｀'´ Xl
|| |彡 ヤ ＼
|| 大 |彡 l ─┐─┐ .─┐─┐ ‐ | ─┐─┐ .─┐─┐
|| 王 |彡 ｌ ─┘─┘ ン ─┘─┘ ─┘─┘ ン ─┘─┘
||＿＿_|彡 ン
||川川ﾞ
||
|| ∧＿∧
||（´∀｀ ） 人 ∧ ∧ . 人 ∧ ∧ ┏━━┳━┓ ∧ ∧ . ∧ ∧ . 大王さまの
⊂ ⊂ ） て ,.─,,(ﾟДﾟ ) て ,.─,,(ﾟДﾟ ) ┃ ／ ⌒ ヽ ┃ (ﾟДﾟ ) (ﾟДﾟ )
Ｙ 人 〉 │○│)⊂ | 〉 │○│)⊂ | ┃（ ∈,━━━０ ⊂ | ━０ ⊂ | お通りじゃ〜。
（＿」 Ｊ ｀─´´ | ｀─´´ | .┃ ヽ ＿ ノ │ | ＝＝＝ |
|_l⌒'r| |_l⌒'r| ┗◎━━◎┛ .|_l⌒'r| ┗━┛ ∪
.＿ .＿ .＿ .＿
l´ .｀l .l´ .｀l l´ .｀l .l´ .｀l
| l´｀l | .| l´｀l | | l´｀l | .| l´｀l |
| | .| |￣ ｀ヾ | | .| |￣ ｀ヾ | | .| |￣ ｀ヾ | | .| |￣ ｀ヾ
└┴┴┘^》》, i └┴┴┘^》》, i └┴┴┘^》》, i └┴┴┘^》》, i
|| ﾘ､＾ヮ＾li ﾘ || ﾘ､＾ヮ＾li ﾘ || ﾘ､＾ヮ＾li ﾘ || ﾘ､＾ヮ＾li ﾘ
∧ ,r'￣ﾞｉ ∧ ,r'￣ﾞｉ ∧ ,r'￣ﾞｉ ∧ ,r'￣ﾞｉ
凵 ,r'.:::::::::::ﾞｉ 凵 ,r'.:::::::::::ﾞｉ 凵 ,r'.:::::::::::ﾞｉ 凵 ,r'.:::::::::::ﾞｉ 沿道の者は
||..〉＿＿:::::::} ||..〉＿＿:::::::} || .〉＿＿:::::::} .|| .〉＿＿:::::::}
|| （ﾟДﾟ ＼ヾ || （ﾟДﾟ ＼ヾ || （ﾟДﾟ ＼ヾ || （ﾟДﾟ ＼ヾ 平伏し、直ちに
.⊂^N＾ と ） .⊂^N＾ と ） .⊂^N＾ と ） .⊂^N＾ と ）
/__ハ_ ﾞｉﾞｉ /__ハ_ ﾞｉﾞｉ /__ハ_ ﾞｉﾞｉ /__ハ_ ﾞｉﾞｉ 道を開けよ〜。
ｉﾆニニニﾞｉ ｉﾆニニニﾞｉ ｉﾆニニニﾞｉ ｉﾆニニニﾞｉ
＿＿＿＿＿＿＿_
.／ ／ ＿＿、ヽ
.＿,ノ ＿＿,ノ ∠＿＿ヽ ＼＿_
Iニニニニ|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
巛 | | 巛 ＿＿＿＿ .| | 巛
巛 | | 巛 ||.||.||.||.||.||. | | 巛
| | | | 〉=ｌ政ｌ==} .| |
| | | | （ﾟ∀ﾟ ） | |
∧＿∧ ∧＿∧ .| | | | .（~（（（￣ ） .| | ∧＿∧ ∧＿∧ 邪魔する者は不敬罪で
（´∀｀ ）（´∀｀ ） .| | | | /__ハ_ ﾞｉ | | （´∀｀ ） （´∀｀ ）
（ ）（ ）.━━━━━┯┯┯┯┯┯━━━━⊂ ⊂ ） ⊂ ⊂ ） 三族皆殺しじゃぞ〜。
Ｙ 人 Ｙ 人━━━━━┷┷┷┷┷┷━━━━━Ｙ 人 Ｙ 人
（＿」 Ｊ （＿」 Ｊ )) （＿」 Ｊ （＿」 Ｊ
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧
（´∀｀ ） （´∀｀ ） （´∀｀ ） （´∀｀ ）
, 'ニ'"∧ﾍ｀ ｰ-､
／///〃// ｀ヽ､ヽ＼
//// ﾊ/ | | ヽl ヽヽヽ さようなら、政と呂不韋よ。
. ／/ //ｲ// ﾍl/ へ lヽヽヽ
. ///／ 从 ● ●ｌヽ丶l l ヽ
に /⌒ﾊ イ//// | ⊂⊃ ､_,､_, ⊂lｉ|/ﾉl.l丶ヾ もう二度と咸陽に戻ることは
ょ ﾍ ﾉ /j // i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|/／⌒)丶ヽ
ろ / / /ノ/ / ヽ ヽ ＞､ __, イｌ ヽ ／ヽ｀ヽ あるまいよ。
| | ／/// ∧ ﾍ ヽ ﾉ ll l.ヾヽ
| | //ｲ/|ｲ l ヽ l l //ヽヽヾ
＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|_
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━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
／ _ _ ﾍ ヽ
// /彡ミ=o=彡ミゝ', ﾍ
/ ｌ / ｌ´i /|()/|ｌ从ｌ | ', ｌ
|ｌ ｌ ｌｌ.L乂ｌ /ムrHﾘ ﾘ | お前の言う通り病と偽って儀式を
上ｌAヾ.ﾍアⅤ 弋アｌ.ﾉト士-
｀ 〉ﾐ沁. , ｌﾉ√´.', 欠席し。 咸陽に留まりましたが……。
/ .〉〈ヽ ‐‐ , '><从 ﾍ
//ヾ.个| fヽ、イP´/乂 込
//ム λ.|´ヽ.V／.| ﾄ‐- _ム どうするのです。
／￣ : .ｌ|ト´ﾝｱﾐｪﾞ|ｌﾄ | ￣ ヽ
／ ｌ/- 十´三㍉=廾、ヽ|, ヽ あの２人を始末する次の策は？
. ／ ／／ .| =＝,´ ｀ ｀ヽ ヽ
／ {ﾚ´ ヾ_＿,-‐¨´ _ -‐ﾐv ヽ
＼ |./ ./:::ヽ、 .／::´:::::::::::::::. .／
＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|_
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／／／／／／二ﾆ∧∨ // T¨ヽ ',
/ //／イ / //ミミ//ミ､ヾ/∧ l¨ヽヾ､ヽ､
／／／ / / //〃¨// ¨¨¨´ヽヽヽヽヽヽヽ
／／／ ／ ,ｲ // r'r' ヽl ',l l lヽヽ｀ヽ
.／イイ/ / / / / // ＿| | l| ll ', ヽヽ｀ヽ l
//ｲ/ ノ //／ // /,,.-l/ニー､_ j=＝',=! ヽ ヽl l l 政と百官が雍城に着いたら連中を、
.////／／／-／ｲ ¨ /＿__¨ー' .ﾉ＿___',/', lヽ ヽ、l l
／イ／／/ / /r ､', l -= (･)_ヽ ',_(･) -',', ', l', l､ l l.l 俺らの腹心たちに包囲させて時間を稼ぎ。
／／／///／l l f', l ', l ', ',',',/ﾉl.l ',l
/／／////／ l l 〈 ',|＼ ,.- ', ll', l l l l l.l ＼
/／／／//／/∧', ,. ＼ ¨¨-‐'ﾞ l/l l ll',',. l.l その間に太后さまの璽を使い、
／//／／／/////ヽ､__j _,,.---､_ / j _j j ll l.l
. ///／／ / // ////.| : ', ¨ ＿＿,,. l／/// ',ヾ､ 偽りの命令を出して咸陽の秦軍主力を
j／//／／/ //j /l ', ヽ、 lイ/// ヽ
／／////／イ/ l / ｲ l ', ｀丶.、 j',l l.l | 掌握し……
／／// / /ノ/ノ///.l./ ', ｀ - ､＿,,.-ｲl ',l ll !
／／////／／///// : , : l／／ヾ
／／／／／／二ﾆ∧∨ // T¨ヽ ',
/ //／イ / //ミミ//ミ､ヾ/∧ l¨ヽヾ､ヽ､
／／／ / / //〃¨// ¨¨¨´ヽヽヽヽヽヽヽ ＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
／／／ ／ ,ｲ // r'r' ヽl ',l l lヽヽ｀ヽ ＼ ／
.／イイ/ / / / / // ＿| | l| ll ', ヽヽ｀ヽ l ＜ 雍城を内と外から攻略し、 .＞
//ｲ/ ノ //／ // /,,.-l/ニー､_ j=＝',=! ヽ ヽl l l ＜ ＞
.////／／／-／ｲ ¨ /＿__¨ー' .ﾉ＿___',/', lヽ ヽ、l l ＜ 政と百官を打倒！！ .＞
／イ／／/ / /r ､', l -= (･)_ヽ ',_(･) -',', ', l', l､ l l.l ＜ ＞
／／／///／l l f', l ', l ', ',',',/ﾉl.l ',l ＜ ＞
/／／////／ l l 〈 ',|＼ ,.- ', ll', l l l l l.l ＼ ＜ そして俺たちの子を秦王に ＞
/／／／//／/∧', ,. ＼ ¨¨-‐'ﾞ l/l l ll',',. l.l ＜ ＞
／//／／／/////ヽ､__j / j _j j ll l.l ＜ 即位させ、俺たちは摂政として .＞
. ///／／ / // ////.| : ', ｬ= ⌒ｦ l／/// ',ヾ､ ＜ ＞
j／//／／/ //j /l ', ヽ、 ｀¨´ lイ/// ヽ ＜ 秦国に君臨するんだ！！ .＞
／／////／イ/ l / ｲ l ', ｀丶.、 ￣ j',l l.l | ／ ＼
／／// / /ノ/ノ///.l./ ', ｀ - ､＿,,.-ｲl ',l ll ! ￣＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
／／////／／///// : , : l／／ヾ
, 'ニ'"∧ﾍ｀ ｰ-､
／///〃// ｀ヽ､ヽ＼
//// ﾊ/ | | ヽl ヽヽヽ 呂不韋にあっさり乗っ取られかけてる
. ／/ //ｲ// ﾍl/ へ lヽヽヽ
. ///／ 从 ● ●ｌヽ丶l l ヽ 秦国だからなあ……。
に /⌒ﾊ イ//// | ⊂⊃ ､_,､_, ⊂lｉ|/ﾉl.l丶ヾ
ょ ﾍ ﾉ /j // i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|/／⌒)丶ヽ
ろ / / /ノ/ / ヽ ヽ ＞､ __, イｌ ヽ ／ヽ｀ヽ 俺が同じことをしたって構わないだろう？
| | ／/// ∧ ﾍ ヽ ﾉ ll l.ヾヽ
| | //ｲ/|ｲ l ヽ l l //ヽヽヾ
＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|＿|￣[|_
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. / ./ ヽ
/ .// ム- _ _ ヽ. ﾍ
,'.ﾑ≦_-_ ≧‐- --‐≦ ≧、
| | |＜ 0 ヘ ＿ 0 __＞ 0ヽ | | |.ﾍ
. | | .|.; || .ﾄ. .|ﾊ¨0¨ || || ﾊ| | | | 'ﾍ
|. ｌ| |ｌム斗七|￣|｀´/|Tﾄ‐-.ﾘ| | ﾊ .| || 貴方が望むなら……それも
| ﾍﾊ |ﾍrx‐==k. ｌ|./.K=‐ｧﾘ/ |./ |ﾘ |
ﾍ ﾍヽ ﾍ.ﾍ_ヒﾉﾉ ｌ .ヒ_ｌﾉ//,'/lK_.|,' いいんじゃないかしら。
. ヽ_,-≦_ﾍ ｀ ﾍ xx 、 xx/∠//￣|＼
|￣｀｀｀ﾍ ﾍ ____ .ノレ´｀‐ ＞‐ ≧ 、
. ,' ＼ .＼ ｀¨´ ∠〃ニ´ ﾍ.ミ. 、
, ヽ ﾍ|≧- ´>‐7' ヽ＜ ___, ﾍ｀＜、 政、呂不韋……ごめんね。
ﾘ _____|ﾍ_.｀´ ＞,rヽ__ ﾍ∧ ｀ヽ ＼ ＞.、
. // , ‐…=ニ ｀=_ﾄLゝ'ミミ:ﾍ.ﾍ ___ ヽ. .＼ ＼
// ∠ .∠ ｀ﾞ=‐-ヽ、沁¨ ﾍ ＞、 .ヽ /
. // / | ┌t‐=ﾆヽミ｀ﾞﾞ´ ヾｌヽ ﾍ ﾍ /
,' / ヽヽ
ｌ / // , ヘ _ _ ﾍ. ﾍ ヽ
ｌ / / /.／:::::::::::::::＞::‐-------‐‐≦:::::ヘ ヽ ∧.ヽ
| // / ／::::＞∩＜:::::::::::::::: | { }.|::::::::::::＞＜::>,. ﾊﾍ.',
| / //| レ＜ ∪ ＞-＜:::::: ヽ丿:＞＜ .∩ .ヽ | | | , ', ,
ｌ./ // | .| | / / || |∧ ∩ |.| .|∪ .ｌ | | | ｌ
,'/ / | ﾊ | || /| |/| | | |.ﾊ ｌ∪ . ,' || || | | . | | ,'| | わたくしは酷い母親
,/ ＿/__| .ﾊ | | ,'.| / ', | ∨ .ハ /| | ,|| || | | | .∨ .|
_ -==＝ﾆZ‐乙￣| ﾍ || Lム|_ |∨|| ﾍ ||| , // .| ,' ,'|_L| ﾘ .ﾘ .A ト- ってだけじゃなく
｀￣¨¨ﾞﾞ〉‐=_二-ﾊ ﾊ ﾊ ﾍ| .|.| ｀｀ﾍト=_∨|. ,i /ム ﾚ‐ﾅ´|/ /| / /ム .ト
// ＞- .v .ﾍ ﾍヾ.弋二込ｼｒ ｀∨ |/ﾞ´ry==.ｯ'ヲ,' ,'/ / ./´ ﾍ | 愛に飢えた女でも
/./ ＞ ´ ∧ .∧ |ﾍ.ﾍ ｀ ‐―‐ ´ ヽ‐‐ '‐'´//// //// ∧|
_/／ <ﾍ 〉〈/| xxxx xxxx // ////// ﾍ| あるのよ……❤
‐=ﾆ´ .ヽ ∧ ヘ/∧ ｌ / /V/././ / ｀
ヽ V/＼ヽヽ 丿 ／/´/| |/ ,'
ﾍ. ∨ ｀ﾍ ヘ ,r---, イ// 〉 ,
メ ヽ .∧ ＼ ｀ ‐ ' .＜ ﾐV/ // |
| ∧ヽ .ﾍ /__ ＞ ＜:::://= // ./ .|
| .ﾍ ﾍ .ﾊ 〉彡ミ》 《:::::::ヽ// ./ |
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| この人に抱かれて、愛を囁かれると |
| |
| 政の事なんてどうでも良くなっちゃうの❤ |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| だから……お願い。 この母を救うと思って |
| |
| 彼の計略にかかって、死んで❤ 政❤ |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| あと呂不韋も死んで❤ .|
| |
| わたくしをほったらかしにした .|
| |
| 貴方が全て悪いんだから❤ |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
o/ o/ o ヾ;;" ; i',:;:_; ;ｉiゞ､:'"ﾞ:;
'""'' ﾞ ''ﾞ () o/) / '""'' ﾞ ﾞ"''ﾞ '""'' ﾞ . ()''ﾞ ''""ﾞ" i'..i'..::;:;:;:::;::;:､::___;:;
''""ﾞ" ''ﾞ;.::'`::.o/..:/;. ( ''""ﾞ" ''ﾞ" '' '` ''ﾞ ''""ﾞ":::;..,,_:: _,:...;:;...,,:;;:.
ﾞ" ''"" ﾞ; :: ::.: ()o/:: .:;.`,.ﾞ"'' ''"" ﾞ" ""'' ﾞ ""'' ﾞ ﾞ '' i',:;,..::;:_;.:;;'ﾞﾞﾟ”.
""'' ﾞ '''ﾞ;:::: :: :: '`o/,, o::.: /.;. ''""ﾞ" ''ﾞ ""'' ﾞ ""'' ﾞ '"",,.i;;"; ';ヾ;;
''ﾞ''ﾞ'' ;: : :: ::: () k`()､/.;: ::. ヽ/ ''ﾞ '' ''""ﾞ" ''ﾞ'' ''""ﾞ" "ヾ;;" ; ;i "; ;ヾ
''ﾞ ''''"" ;: : ::: ::::'`::o/o/::: /::. /;,., ''ﾞ. /'' ﾞ ''""ﾞ" " ''"" .ﾞ"o ^､;:''l;.;;r.､::_;
'""'' ﾞ ;:: :::: :o/:() ()::: /:.o/:: :.:;ヽ/''""ﾞ" .''ﾞ ""''ﾞ ""'' ﾞ () .o:: i'..:'.,.;.;::'';'
''""ﾞ" ''ﾞ ;:: :: （ヽ '` ko/./ヽ) :. ::o/;.､/ ""'' ﾞ ''"" ''"" '` ()､,;;'';'"ﾞ':,,:;'';,
''ﾞ ''""ﾞ" ;:: .: h|.:: .. :(),/. :.'`.,/ ; : ;:/;ヽ''ﾞ '' ''""ﾞ" ''"" ''ﾞ''ﾞ ';''"ﾞﾞ':,'';,:'';''"ﾞ':
''ﾞ ''""ﾞ"''ﾞ ;: : ::: :::: .::o/o/,. :/_.: .o/: ;,,ヾ.. .''""/ ''ﾞ ''""'' ﾞ ''"､;:''l;.;;r.､::_:;:'';''
''""'' ﾞ ''ﾞ''ﾞ ;: ..: . :: .::() o/o/| |; :().:..k`o||ヽ.:. / ''"" ''""ﾞ" ''ﾞi'.. i'..;:,::'';''
';''"ﾞﾞ''';'""'' ﾞ''ﾞ ;.:: ...: :: :'` o/o/|_|:: '` .::.( ()､ .o/ ; ''ﾞ'""ﾞ ''ﾞ o ';:,::'';''"ﾞﾞ':,,:;'';,
:,::'';''"ﾞﾞ':,,:;'';,::'''ﾞ ;.:: .: :: :' .()o/o|.:: .:o/.:::kヽ;）:()..: .:.:.;''ﾞ' '' ﾞ () ﾞヾ;;" ; ;i .;;r.､:
ヾ;;" ; ;i .;;r ''""ﾞ";::: :: ::.:.:: :: :: :..:/o/ :: :: :: :..:`:: ::::.: .:; "ﾞ"ﾞ" '` '"'' ﾞ､;:'';.;;r.､:
_;:i'..i'.;,;:,::,;::'' ''ﾞ ;::: :: :: :..:'` :: :: :: :: :: :: :..:::: :: :: :.: ..:,:; '""'' ﾞ "ﾞ"ﾞ'ﾞ i'..i'.. i'..
i ! _ i ! _ i !
二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝//
. |_| |_|. // |_| |_| // |_| |_| //
" " "
｀'‐､、 ﾞ'-､ ＼ .＼ ヽ .ｌ, .| ｌ / .／ ,, '" _..-''
.｀''-..、 ｀'-、 .＼ ヽ, .ヽ ｌ. :! ./ / ／ . ／ _..-'″
.｀''-､、 ｀'-､ ｀-. ヽ ヽ .ｌ. :! ! / ／ . ／ .,..-'"
- ..,_ ﾞﾞ'-､、 .｀'-､ ＼ ｀!、 ヽ ｌ. ,! / ./ .／ _／゛ ._..-'″
.｀'''ｰ ,,_ ｀''-..、 ＼ .＼ ヽ .ヽ ｌ .! ! / ／ . ／ ._..-'" _,,
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ、 .＼ .＼ ｌ .| ｌ ." / ／ . _..-'″ . _,,.. -''''"゛
| 政と百官が咸陽から完全に |、 . ＼ ｀'‐ .ヽ ." :! .i′ .／ .,／゛ _..-'" ._,, -''''"
‘'''| |｀ ｀'-、 ﾉ .／ ／ ,..-'" _,, -''''"゛ _,,
| 離れたな |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ ＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ 作戦決行だ！！ ＞
／／／／／／二ﾆ∧∨ // T¨ヽ ', ＜ ＞
/ //／イ / //ミミ//ミ､ヾ/∧ l¨ヽヾ､ヽ＜ 秦国の玉座を、我が手に！！ ＞
／／／ / / //〃¨// ¨¨¨´ヽヽヽヽヽ／ ＼
／／／ ／ ,ｲ // r'r' ヽl ',l l l￣＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
.／イイ/ / / / / // ＿| | l| ll ', ヽヽ｀ヽ l
//ｲ/ ノ //／ // /,,.-l/ニー､_ j=＝',=! ヽ ヽl l l ｌ⌒ｌ /⌒!
.////／／／-／ｲ ¨ /＿__¨ー' .ﾉ＿___',/', lヽ ヽ、l l | | / / /⌒l
／イ／／/ / /r ､', l -= (･)_ヽ ',_(･) -',', ', l', l､ l l.l | | / / / /
／／／///／l l f', l ', l ', ',',',/ﾉl.l ',l | | / / / /
/／／////／ l l 〈 ',|＼ ,.- ', ll', l l l l l.l ＼ | | / / / / ／ ）
/／／／//／/∧', ,. ＼ ¨¨-‐'ﾞ l/l l ll',',. l.l j ∨ l / / ／ /
／//／／／/////ヽ､__j _,,.---､_ / j _j j ll l.l （￣｀ヽ / ‐- .._ﾚ′ | ／ ／
. ///／／ / // ////.| : ', ¨ ＿＿,,. l／/// ',ヾ､ ＼ ＼_/ ｀ヽ､ ／
j／//／／/ //j /l ', ヽ、 lイ/// ヽ ヽ ＼ /
／／////／イ/ l / ｲ l ', ｀丶.、 j',l l.l | ｀､ ヽ /
／／// / /ノ/ノ///.l./ ', ｀ - ､＿,,.-ｲl ',l ll ! ヽ | /
／／////／／///// : , : l／／ヾ ヽ､__ /
[ 秦国の兵舎 ]
｜
┌┴┐
, ￣￣ﾆ‐- ＿ ,l＿＿!、 _ -‐ﾆ￣￣ ､
i | ｌ.二二二二二二l 、＿＿＿_---ｌ ----.l---＿＿＿＿,. !二二二二二二.| | i
ｒ ! ! ｌ == == == .! ! .lｌ :::| ｌ! .| ￣￣.|. ｌ! | ll ::l .|. == == == | | | ､
＿ ＞ '"!..| | ｌ | l lｌ :::| | :::::::::: | | ll ::l .| .| | | .!"'＜. __
".i | i l .| | ｌ | l lｌ :::| | :::::::::: | | ll ::l .| = | | | .! l .| ト
l | l l .| | l. ≡≡| ｌ :::| |ｌ￣￣ｌ| | ::l .| .| | | .! l .| l
l | l l .| | l. ＿ | ｌ :::| |ｌ l| | ::l .| = | | | .! l .| l
l | l l .､-‐ ､ l. ￣ | ｌ :::| ll .l| | ::l .| .| ,.' ,.' .l .l .| l
l | l ｌ i l ! == | ｌ :::| l! .l. | ::l .| = | i ‐-.ｉ l .l .| l
l | l ＿＿＿_l ll l＿!_ | ｌ :::| ｌ ! | ::l .| .| | ll l _,,,.. -‐―＝
l | l .l ￣l￣￣|`i == == .| ｌ :::| l .! | ::l .| = = = = l ヽ￣ヽ!;;;;;;;;;;;;!:::::::::
＿r-! l ┌――――┐-------.! _l＿＿＿_::|＿_ｌ l＿_.|＿＿_.―――――‐ｉ ＿＿ ._ｌ＿_ｌ r‐ |;;;;;;;;;;;;|:::::::::
￣￣￣￣└――――┘￣￣￣ｪｪｪｪｪ -=-―.---ｌ.r―‐i.!--..l―-=‐l二二二＝＝┘―― ー―‐ ￣|;;;;;;;;;;;;|:::::::::
＿＿＿＿ ｒﾆ=‐ ￣￣ -＝ / '., ＿ =ニﾆ ,.-------―――‐
二ニ-‐'" -= / '., ｀―｀＿_ -= ￣ ―-=ニニニニ
／／／／／／二ﾆ∧∨ // T¨ヽ ',
/ //／イ / //ミミ//ミ､ヾ/∧ l¨ヽヾ､ヽ､
／／／ / / //〃¨// ¨¨¨´ヽヽヽヽヽヽヽ
／／／ ／ ,ｲ // r'r' ヽl ',l l lヽヽ｀ヽ
.／イイ/ / / / / // ＿| | l| ll ', ヽヽ｀ヽ l
//ｲ/ ノ //／ // /,,.-l/ニー､_ j=＝',=! ヽ ヽl l l 太后さまからの勅命だ！！
.////／／／-／ｲ ¨ /＿__¨ー' .ﾉ＿___',/', lヽ ヽ、l l
／イ／／/ / /r ､', l -= (･)_ヽ ',_(･) -',', ', l', l､ l l.l
／／／///／l l f', l ', l ', ',',',/ﾉl.l ',l
/／／////／ l l 〈 ',|＼ ,.- ', ll', l l l l l.l ＼ 大王の加冠の儀に乗じて
/／／／//／/∧', ,. ＼ ¨¨-‐'ﾞ l/l l ll',',. l.l
／//／／／/////ヽ､__j _,,.---､_ / j _j j ll l.l 他国の暗殺者が多数、雍城に
. ///／／ / // ////.| : ', ¨ ＿＿,,. l／/// ',ヾ､
j／//／／/ //j /l ', ヽ、 lイ/// ヽ 忍び込んだ！
／／////／イ/ l / ｲ l ', ｀丶.、 j',l l.l |
／／// / /ノ/ノ///.l./ ', ｀ - ､＿,,.-ｲl ',l ll !
／／////／／///// : , : l／／ヾ 諸君ら留守部隊は直ちに
,. --z==､＿＿＿＿__＿ 俺の指揮に入り、
'´;:;:;l´ f´: : : : : : : : : : : :｀l
-―l ,--!＿:＿:＿:＿:＿:__| 大王を救出するため出兵せよ！！
lL_ﾉ::::::::, =＝= ､::::::::::l― ､
､ ｀´､!::::/,' =＝=_',ヽ:::::| ,ﾉ
:;＼〈￣ｿ::::l CHANGE l::::| /l
(⌒丶-ｲ:::::ヽ`ニニ彡':::,.ｨ!/ ﾘ
｀丶､,r‐ト､__:::::r―-w彡ミ| /
､ ｀~|三ミ=うr三ｼ三_,」 /
`ーrrｲヾ￣｀,天,´￣ﾞフﾉlト､
ノ | |｀丶ヽ､__,.ィ彡'´ l lﾐヽ､
∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧
∧ |i | ∧ |i | ∧|i | ∧ |i | ∧ |i | . ∧ |i |
|i | 州 |i | 州 |i |州 |i | 州 |i | 州 . |i | 州
州 ‖ 州 ‖ . 州‖ 州 ‖ 州 ‖ . 州.‖
‖ ‖／＼.... ‖ ‖／＼ || ‖ ／＼‖ ‖ ／＼‖ ‖ ／＼ || ‖ ／＼
‖／＼_秦_＼. ‖／＼秦_＼|| ／＼秦__＼ ‖／＼秦_＼ ‖／＼秦 ＼||.‖／＼秦_＼
‖__秦_＼. ‖__秦_＼ ||_ _秦_＼｀ ） .‖__ 秦_＼｀ ）‖__秦_＼.｀ ） .‖__秦_＼｀ ） ・・・・・・・・・・・・。
‖´∀｀ ） ‖´∀｀ ） || ´∀｀ ）i ‖´∀｀ ）i日 ‖´∀｀ ） iii日 ‖´∀｀ ）i日
◯]iiiUiii日 ◯]iiiUiii日 ○iiiUiii日;ゝ ◯]iiiUiii日;ゝ ◯]iiiUiii日 ゝ ◯]iiiUiii日;ゝ
‖;/甘ヽ;,,ゝ ‖;/甘ヽ;ゝ 甘ヽ;ゝ ＠]:‖;/甘ヽ;ゝ ‖;/甘ヽ;,,ゝ ‖;/甘ヽ;ゝ
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／／／／／／二ﾆ∧∨ // T¨ヽ ',
/ //／イ / //ミミ//ミ､ヾ/∧ l¨ヽヾ､ヽ､
／／／ / / //〃¨// ¨¨¨´ヽヽヽヽヽヽヽ
／／／ ／ ,ｲ // r'r' ヽl ',l l lヽヽ｀ヽ
.／イイ/ / / / / // ＿| | l| ll ', ヽヽ｀ヽ l
//ｲ/ ノ //／ // /,,.-l/ニー､_ j=＝',=! ヽ ヽl l l
.////／／／-／ｲ ¨ /＿__¨ー' .ﾉ＿___',/', lヽ ヽ、l l
／イ／／/ / /r ､', l -= (･)_ヽ ',_(･) -',', ', l', l､ l l.l 何をぼんやりしている！！
／／／///／l l f', l ', l ', ',',',/ﾉl.l ',l
/／／////／ l l 〈 ',|＼ ,.- ', ll', l l l l l.l ＼
/／／／//／/∧', ,. ＼ ¨¨-‐'ﾞ l/l l ll',',. l.l 太后さまの璽はここにある！
／//／／／/////ヽ､__j / j _j j ll l.l
. ///／／ / // ////.| : ', ｬ= ⌒ｦ l／/// ',ヾ､ これは嘘、偽りじゃなく
,. --z==､＿＿＿＿__＿ ヽ、 ｀¨´ lイ/// ヽ
'´;:;:;l´ f´: : : : : : : : : : : :｀l ', ｀丶.、 ￣ j',l l.l | 本当の勅命だぞ！！
-―l ,--!＿:＿:＿:＿:＿:__| ', ｀ - ､＿,,.-ｲl ',l ll !
／／lL_ﾉ::::::::, =＝= ､::::::::::l― ､, : l／／ヾ
､ ｀´､!::::/,' =＝=_',ヽ:::::| ,ﾉ
:;＼〈￣ｿ::::l CHANGE l::::| /l
(⌒丶-ｲ:::::ヽ`ニニ彡':::,.ｨ!/ ﾘ
| 'i ,ゝ ..:::::/
j ゝ / ..::::::::i
ゝ_,-――‐-,_,i i ..::::::::::::l ……それは初耳の情報ですね、長信侯。
'i::::::::::::::::::::::::::i iヽ-―‐-,!
｝!::::::::::::::::::::!｛ .｛..:i!::::::::::く ですが声が低くて兵たちには
,i'"~￣￣￣~"'i, iヽ_:::::::::::::｝
i..::::::::::::::::::::::::::...i ｀ヽ｀ヽ;;;;;;ヽ 届かないと見える。
〔"~~￣￣￣~~"〕 ｀-‐―"
~"￣￣￣￣~'
i ! _ i ! _ i !
二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝//
. |_| |_|. // |_| |_| // |_| |_| //
" " "
＿＿,
-=ニミ::､/,ｨニニミ､
＿, イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀`ヽ､
テ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/ｲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞-::彳
' i::::::::::::::::::::::::::::＞'::::::::::::::::::::::::::::::ヽ､__;ノ
/::::::::::::7--‐::':::/,:'/:::/::/:j::::::::::::i::::::::::テ'
_ノ:::::::::::::,i::||::::::::://＞i_i:::||:ハ:::::::::j::::::i::::i 兵たちよ、大王からの勅命だ！！
￣ﾞ个::::::iﾊ:i:',::::::| ｨ示c､,i|:i |::::::/:::::/:〃
〉:::::i i::::ヽ:::', 辷ソ '､ヾ ,ｨ=::::／≠ 弋──‐,┐
ﾉ!:┌ ﾉ__::ヽ`ヽ ￣｀ iﾝ,'イ´ r-----ニ--! j
(彡ィヽ､ ﾊ:::i, i/ `ー-- t ,t､.j ! 太后さまをたぶらかし、璽を奪った嫪毐を
_,.....j=- ､＼ ヾ＼,. --- ／ _,. ヘ ! {/ i
.j───-- `＞､__ヽ ／ {ニ´-‐ﾍ ヽ i¨', ', 生け捕りにした者には百万銭！
| `ヽ､7´ ＿__ヽ,ﾍノ .',
| ,. イニ=---./＿＿ / i___y ﾉ ', 殺した者には五十万銭を与える！！
j! ＜ _,. - ￣`ヽ / ノ ヽ､ `ヽ､ ',
/! ／ i ¨´ ヽ､_,.---- i
/ ,' / ／＞ ､ | | ',
.. /＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿ | ',
＼ ／ |,.---､ .ハ
＜ 目の前の逆賊を、一切許すな！！ ＞ Ｙ⌒`ヽ､ ',⌒i
／ ＼ |:::::::::::::|ノy' 7
￣＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣ j::::::::::::::| r' j-t
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__//￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／／／／／／二ﾆ∧∨ // T¨ヽ ',
/ //／イ / //ミミ//ミ､ヾ/∧ l¨ヽヾ､ヽ､ |ヽ／|＿
／／／ / / //〃¨// ¨¨¨´ヽヽヽヽヽヽヽ .＼ /
／／／ ／ ,ｲ // r'r' ヽl ',l l lヽヽ｀ヽ |_＿＞
.／イイ/ / / / / // ＿| | l| ll ', ヽヽ｀ヽ l
//ｲ/ ノ //／ // /,,.-l/ニー､_ j=＝',=! ヽ ヽl l l
.////／／／-／ｲ ¨ /＿__¨ー' .ﾉ＿___',/', lヽ ヽ、l l
／イ／／/ / /r ､', l -= (･)_ヽ ',_(･) -',', ', l', l､ l l.l
／／／///／l l f', l ', l ', ',',',/ﾉl.l ',l なにっ！？
/／／////／ l l 〈 ',|＼ ,.- ', ll', l l l l l.l ＼
/／／／//／/∧', ,. ＼ ¨¨-‐'ﾞ l/l l ll',',. l.l
／//／／／/////ヽ､__j / j _j j ll l.l 大王からの勅命だとぉ〜！
. ///／／ / // ////.| : ', Ｕ ¨⊂二⊃ l／/// ',ヾ､
j／//／／/ //j /l ', ヽ、 lイ/// ヽ
／／////／イ/ l / ｲ l ', ｀丶.、 j',l l.l |
／／// / /ノ/ノ///.l./ ', ｀ - ､＿,,.-ｲl ',l ll !
／／////／／///// : , : l／／ヾ
＿/＼／＼/＼／|＿ ＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／ ＼ ／
＜ 応！応！！ . ＞ ＜ かしこまりました李斯さま。 ＞
／ ＼ ＜ ＞
￣|／＼/＼/＼/￣ ＜ 打ち合わせ通り、賊を討伐します！！ ＞
／ ＼
／/ ￣|／＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
''""''' ｵｵｰ! / 丶 ／秦＼ "''"" '''"
／秦＼ '"" '''" ((（#・∀・,）つニニニ＞ ))
((（#・∀・,）つニニニ＞ )) ＿ （ つ /
（ つ / ／秦＼ | (⌒)))
'''"""''' | (⌒) )) ＜ニニニと（,・∀・#） )) ,,,し⌒＾ ..＿ 往生せいやー！チンコマン！！
し⌒＾ ヽ ⊂ ） ／秦＼
／秦＼ ''"""' (⌒) | (( ＜ニニニと（,・∀・#） ))
((（#・∀・,）つニニニ＞ )) ⌒ J ヽ ⊂ ）
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
／／／／／／二ﾆ∧∨ // T¨ヽ ',
/ //／イ / //ミミ//ミ､ヾ/∧ l¨ヽヾ､ヽ､
／／／ / / //〃¨// ¨¨¨´ヽヽヽヽヽヽヽ っ っ
／／／ ／ ,ｲ // r'r' ヽl ',l l lヽヽ｀ヽ
.／イイ/ / / / / // ＿| | u l| ll ', ヽヽ｀ヽ l
//ｲ/ ノ //／ // /,,.-l/ニー､_ j=＝',=! ヽ ヽl l l
.////／／／-／ｲ ¨ /＿__¨ー' .ﾉ＿___',/', lヽ ヽ、l l ―――― ひっ！
／イ／／/ / /r ､', l -= (･)_ヽ ',_(･) -',', ', l', l､ l l.l
／／／///／l l f', l ', l ', ',',',/ﾉl.l ',l
/／／////／ l l 〈 ',|＼ ,.- ', ll', l l l l l.l ＼
/／／／//／/∧', ,. ＼ ¨¨-‐'ﾞ l/l l ll',',. l.l や、止めろ――――！！
／//／／／/////ヽ､__j / j _j j ll l.l
. ///／／ / // ////.| : ', Ｕ ⊂二⊃ l／/// ',ヾ､ 俺は長信侯だぞ！！ 俺に何かあったら
j／//／／/ //j /l ', ヽ、 lイ/// ヽ
／／////／イ/ l / ｲ l ', ｀丶.、 j',l l.l | 雍城の秦の宗廟がタダで済まんぞ―――！！
／／// / /ノ/ノ///.l./ ', ｀ - ､＿,,.-ｲl ',l ll !
／／////／／///// : , : l／／ヾ
嫪毐は敗れて捕えられ。 車裂きにされた上、さらし首とされた。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
そこまでしといて
誰が止めるか、ボケっ！！
(⌒／秦＼ ,/／秦＼ 車を回す芸が得意なんだろう？
ﾊﾞｷｨ!ヽ(#・∀・) :（⌒ﾐ（ //（・∀・#）
ﾊﾞｷｨ!!ヽ l| |l（:;;:( ﾄﾞｶﾞｧ!!///ヽ、 _｀ヽｺﾞｽｯ!! なら車の下敷きにされて処刑されるのも
('⌒;ヾ ／ '/ lｉ| ｌ!ｸﾞｼｬｧ!!＼从从//／'ﾐ_／ヽﾄﾞｺﾞｯ!!
(⌒）y'⌒;ヾ从从（⌒〜∵；）´⌒｀つ,;(´（´⌒;"'ﾎﾞｷﾎﾞｷﾎﾞｷｯ 本望だろうなあ。
（´⌒ｰ- ;:#∧_>::;ｗ 彡(:::゜｀）｡(;;;)､⌒从;;ﾉ・`⌒）;
(´;⌒（´⌒;;' ~ヽと;;;； #;;､ミ,,:,,;;；ヽ/ﾉ:#｀""^ヾ⌒）);
（ﾞﾞﾞ'゛""ﾞﾞ）ﾞ'';"(´⌒;,(´,（´⌒;）ｷﾞｬｧｧｧｧｧｯ！！！
, ィ＿
, -‐┘: : : : ｀丶_,.ｨ
/. : : : : : : : : : : : :〈
､_{: /.!: : : : : : : : /. : ﾊ
｀ｲ: 从!: : : :{:ノｲ^Vﾉl′ ……貴様に脅されるまでもなく
ﾍ、: l: : : ハ:从小
厶从从イミﾊ｣ 企みを知った時点で大王さまが
{´ ｀Y
_ ノ {_ 雍城にも兵を忍ばせてたんだよ。
,．--‐ ´ ￣ ‐- 、
ﾄ ＿＿ _＿＿＿__ __ ,ｲﾊ}
{｣}｢r‐…‥=ミ､i____ﾉ／￣￣￣[ﾊ }くく /
Yﾉ:ﾍ:::::::::::::::::::｢¨¨｢::::::::::::::::::::::/.:{{ V
雍城では、嫪毐に呼応するはずだった三族と重臣２０余人も敗れて族滅され。
舎人（使用人）４千余家も連座して辺境の蜀へと流刑となった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
[ 現・朱太后たちの本拠、雍城 ]……近代の名称は鳳翔県。
‘,'， ,，'",，'" 城
‘,'，＞''",，'" _/::__:｀ヽ
,， ,､ ＜ ノ＞―┴-ミ
.，'",，'" Lノ、 ,，'"::::::::::￣｀丶、丶
,，'",，'" ヽヽ ./:::::::::;:::::::::::::::::::::::::ヽ::'.
,，'",，'" ヽヽ ':::::::::∧::::::{､―-:::::::::::: l
,，'" ヽ` |:::::::/／ヽ､{ ,≧z､、::i:::;
L.ノｨ:::∧ ,ｨ= ` ,,`^!/
ヽ}/^'ﾍ,, ｎ丶 _ﾉ:l
`､`､ ト{｛_ <l_ﾌ ｲ',:::_L＿ _
`､└t--｀ヽ ノ`V V
`ｧｒ^了^ﾑｲ:.:.:.:}} ヽ
／:.:|レ ./:.:.:.／,ﾘ Ⅵ、
.//:.ア /:.／:.:({{_ -― {､::ヽ
／秦＼//:.ｲ /:./:.:.:.:.:.:||: : : : r¬: : :l] ､:ヽ
（ ω･ ）:.:.:.: l .ｨ:.:.:.:.:.:.:.:.:<||: : : : |__」 : : l ヽ'.
,ｲ;;ｲ;、'ﾔ' )i:::,,ﾉヽr':.:.:.:.:.:{イ:.jT:T:T:T:T:l||: : : : : : :＿: :l ‘,'.
/ゝ::::i:';'＼)""ノﾍ ﾉ､:.:.:.:.:.:.:./:lr≦彡-r:l:l||: : : |￣ |: l }:} 俺たちは何も知らなかったんだ〜！
'、:::,ﾉﾉ:::::::￣ー＼`ヽヽ:.:.:.:./:l:l_寸>'ｘ≦|:l||: : : | | :l ./ｲ
/,._ﾉ´ヽ::::: .. :::丶V 、__--〜 、≦＞'|:,:||: : : l .l: :l ./ ニセ宦官に連座して、辺境送りなんて嫌だー！！
＼ﾉ ）::::. ::: :: :iゝﾉ ヽ::: :::::ヽ";:l:／ .||: : : | |: l
/:::::: :::: ::::::: !,,--￣::: :::::::::/"
(、:::::::::::::::://::,,:::::::::: :::／＼ _, ,_ _, ,_ _, ,_ _, ,_
| :` :::ｿ::::,/ﾉ;;" ＼:: ::/ ＼ (｀Д´ ；) (｀Д´ ；) (｀Д´ ；) (｀Д´ ；)
/::／ヽ:.'" ）:八 ＼ （三三) （三三) （三三) （三三)
／／ ／ ／／ ヽヽ ＼＿ ( (⌒ ) ( (⌒ ) ( (⌒ ) ( (⌒ )
/_i |:| /_ｿ |:| ／＼￣￣し'￣￣￣￣￣し'￣￣￣￣￣し'￣￣￣￣￣し'￣￣￣＼
｀_( || ￣○￣◎￣○￣◎￣◎￣○￣◎￣◎￣○￣◎￣◎￣○￣◎￣ ) ))
ヽ､ `､ ヽヽ、 /:.:.:.:.:.:.:.:.ノi:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.) ）:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.(（ /!
） ) (;;ﾉヾ_｀‐- ,__,,,,,, ':.:.:..､:.:.:.(´ノ:.:.:.:.-┼:.:.:.:.:.-┼:.:ﾉi:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,ノ } !
ヾ (;;` r‐､ ):.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.)ヽ:.-┼:.:.:.:.:.:.:ﾉ|:.:.:.:.:.:.:.ﾉ|:(".ﾉ:.:.:.:.:.:.:-┼{.o oi:.:.ヽ
｀i {;;;;l| ./:.:.─┐:.:.:.:.-┼（'" ﾉ:.ﾉ|:.:.:, -‐ )ヽ─っ(‐-､i ( /i:.:.:.:.:.ﾉ|ﾉ 0 .ﾉ:.:.:.:. 嘘をつくな！！
ヾ,_,,___,,ノ:.:.:..─┘:.:.:.:.:.ﾉ|:.ﾉ 彡'(／,,_i`" Yヽ） ) 丿 V `ヽ､:.:.:.`‐ .'":.:.:.:.:.:
.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: __,..ゝ,,-‐'.、 ｀ヾ,_ ノヾ-'"`‐'`-''`‐-(,,_ﾉ 从,､_,,）＿ __:.:.:.:.:.:.:
ヽ,､ `､:.:.: , '"::::::::（_人_,,从, '", -‐ｰ────ｰ‐- ､ ヾﾉ￣:::::::::::::::::::` ､ 子を成せる宦官がいるものか！
:.:.:.:.:v'"ヽ ヽ ／::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ﾉ:/.,=ﾆﾆﾆﾆ!" `|iﾆﾆﾆﾆ=iヽ:::::::::::::::::::::::::;:;;;;;;;;;ヽ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽi;;;;;;;;;:;:;:::::::::::::::::::::::/! (_::i {;;i二i;]_i|＿＿__!|_[;i二i;;}::::!ﾉi､::::::::::::::::::;:;:;;;;;;;;;; 数年間も仕えてて知らなかった
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ヽ;;;;;;:;::::::::::::::::__＿!ヽ､__ ヽ ￣ /;;;;;;;;;;;;;;ヾ ￣,-‐' ,_,ﾉ::!＿__;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ヽ､;;;;;;;;;;;;;/ヽ::::::|:: |::!,,_`-‐､ｴエﾆエﾆエエｴﾉ _ノ::| ::|:::::::／i-― '" はずがあるものか！！
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ￣ /＼ ＼:|:: |:::::::| |ヽ､ ミ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;彡':i |:::l ::|.／ ／ヽ:.:.:.:.:.:.:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ＼. ＼ . i:::::::| !ｴエエﾆエﾆエエｴｴ_l |:::!__／ ／ `､:.:.:.:.:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ＼ .＼`―-- ､,＿二二二＿, --‐'''／ .／ ＼:.:.: うぬらも同罪だ！ 命あるだけ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./__ ＼. ＼─--─=＝＝＝=─--／ ／ .＼
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.___/￣ヽ＿_￣￣￣￣ `＿>/￣￣￣￣￣￣￣`､,／ ---──---‐''"／ ありがたいと思え！！
:.:.:.:.:.:.:.:.:.／ ￣￣￣￣ l: : : : : : : : : : : : : : : : | ---―――---- '"
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
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━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
＿＿＿__ っ っ
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| | なんということだ……。
[＿ﾟ＿＿＿]
C∠二ニﾆ‐ ､_,
､/ ,ノヾ 〈 .l_, まさか色狂いと男芸者が、ここまで大それた
ｌメイ_ ＝）u | |_,.
､_(＿ヮ＿, イ）ﾑ6)、 野望を持っていたとは……。
. |_|__|__レ' ノ./ 」＼
`ー―‐＿/ >
[-囗- |/
=ﾆ ﾆ=‐
‐=ﾆ二＿ ＿二ﾆ=‐
. 三二ニ=======================ﾆ二三/:.:/ ＼ーﾍ、
. { {ﾐゞ（・)）ヽﾐ}川ﾚ{ﾐﾉﾊ{ （( (・)）彡ﾍ} } :/:.:/ ..,/: 〉 .::ｰﾍ、 この不祥事……他にも
. ／|＼ { .:{ノ'"´｀ヽﾉ}ヽ r'rﾍノ´ゞ===彡ﾍ:.: } }/:.:/ ..,/: / .:::. .:::
. ／:.:. |ｌllｌ| /{ {トミ;,:...:ﾊノ丶ノ ;:.ﾍ;,.:...:.....::::.,;,;ヽﾉ....::}:./ /: / .:.: .:::: 手引きした者がいそうですね。
／:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ| / {トﾐﾊ:.:.トミ,,;.ゝ__,_,_,_,;.ノ :.:ゞミゝﾍﾉ:.ﾉ)}:. // ／／ .:.: .:.:..
|:.:. ▽ .:r‐'´｀ヽ/ .:.:{lﾊ:.:', :}:.:l_l┬┬┬┬┬┬ﾊノ}:.:} :.:.:.ﾉ// ,／／ ＿
|:.:.:.:.:.:.:.:.`ｰﾍ { : :Vﾊ:.:',:ゞ Y 二二二二二 ノ У:ﾉ:.:.:/// ,／／ Y´￣｀ヽ, そいつを見つけたらタダでは
|:.:.:.:.:.:.:.《三八 } .:.:.Vﾊ:.:',:ﾐ┴┴┴┴┴┴┴彡ｲ:.: /// ／／ ／⌒ヽ|{＿＿,}}
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ| ｀} .:.:.:.Vﾊ:.ヽ｀ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ´:.ノ／／ ,／／ ' /⌒ヽ} | 済ませません！
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ| .' .:.:.:.:.:ヽヽ ＼,....;:;:;:;:;:;:;:;......,／／／ ,／／ ／⌒ヽl {＿＿}| |
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ| / /￣￣￣￣￣￣￣｀ヽィ ,／／ /／⌒ヽ}:. :. .:| ,...... | 例えどんな重鎮でも！！
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ|{ / |//／ ' {＿＿_||:. :| """".:|
|:.:.:.:.:.:／l／| { |// | | .. :.. | |
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＿＿＿__
rf"r r r rｧ )）
|| || || || || `'i
||_||_||_||_|| |
[＿ﾟ＿＿＿]
C∠二ニﾆ‐ ､_,
､/ ,ノヾ 〈 .l_,
ｌメイ_ ＝）u | |_,. ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
､_(＿ヮ＿, イ）ﾑ6)、
. |_|__|__レ' ノ./ 」＼
`ー―‐＿/ >
[-囗- |/
翌年、呂不韋はこの乱が原因で失脚する。 彼の末路の詳細は他作品に多く
収録されているので、そちらに任せるとして。 このスレでは朱太后の末路の方を
追って行きたいと思う。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
[ 秦国の本拠、咸陽 ]
｣_
__ _jlliLλ ＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
｣ ﾚ'==ﾊ| L ＼ ／
_r4_｀r‐rﾁ=イ｢]r＜ お願い、助けなさい！政！！ ＞
｢￣ ｀|_ハ {￣｀ ＜ ＞
｢￣ｿ /｜! ! ﾍ ＜ その子たちは貴方の弟なのよ！！ ＞
ﾉ / / ! ! | ﾍ ／ ＼
/ / / ! ! | ﾍ ￣＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
r' / / j j ! } ﾊ ﾊ__
＿＿＿＿＿_/ ＿/＿＿__Y ヾ、 ハ ヽ ﾍﾍ
＿＿ -―……r､ { { j￣} } ￣｢￣{￣`==‐zz_ ヽヽ
ﾌ`ヽ厂 l `} } `｢￣ ｀ ! ﾊ | | / ヾ`ｰ-rく＿
＿/＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ マーマ、マーマぁ！！ ＞
／ ＼
￣＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
＊ η
│￣￣│
│＿／||
_||_
(ﾐﾞ∧,,∧
(＾(ω・´ )
丶＿ノ ）
ﾊﾊ ﾊﾊ Ｙ 人.
(；o；*))~ (；o；*))~ （＿）ヽJ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣│
.│.
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
/ ./ ｌ ,'／::::::.-_:::::::::::::::::{∩}::::::::_:ヽヽ .ヾ ヽ
,' /. .| ｌ |!::＞ ´∪ ｀T ‐.r-|∪|‐.´∪ヽ ﾊ ヾ,
ｌ. | | ﾚ.| . | ﾊ |ﾍ .0 , | .ﾊ ﾊ ヾ,
, / |ｌ|ｌ. | | |. | ｌ |、 ||ﾍﾍ ｌﾊ ｌ| |ﾊ .ヾ. まだ赤ちゃんの弟まで
. ｌ / .||.∨ . | .|, .|ﾍ|、 | | 、|.|ﾊﾞﾍ ,'ﾊ .| ||| .ﾘ.ｌ.| ヽ
∧ / || ヽ | 十十ｔ‐ゝト|-L_| ﾍﾍ ﾑﾚﾅﾞ´||. ,.| .ﾘ |.| ｌ 殺すなんて鬼畜外道のする事よ！
∧ ./ ﾊ .ﾍ ﾊﾞ.,>|rx斗ｱｼ‐ヽ｀｀'ﾍ/沁ﾞ|ﾘﾘ| .ﾉ/ , |
/ / _＿＿. -∨ヽ.ﾍ.ヽﾍムﾝｪ〃 ｀ ´|ﾘﾘ| //| ﾘ. |
/ r-‐ﾆ=て＜￣Fﾍ .＼ﾊ l|l|l|l|l| 、 /// /| / あの人や、私の家来を殺しただけじゃ
/./｀￣｀ﾞﾞﾞﾞﾞﾞ''''.=ﾆ二∨ .〉 ノ // / |/
// ./ / | ｀ﾍ ./∧ ___ / ' ' / 飽き足らず、もっと血が見たいの？
// / / | |＞ Lﾍ. u '== './
／ / / | |｀ゝｌ--ﾍ 、 /
／／ / / / ｌ| ト ヽ .V｀＞- ´ この母の言うことを聞きなさい！！
. ／／ ／/ / ｌ| |. ,ﾍ,:::... ヘﾍ ||
／/ /// .// / / | | レ´｀´ ｀＞-.ヽｌ|
:::::::::::::::::::::::::::::`==､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,,.-
､::::／ ￣｀＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::____,,.ィ''"´ ……母上。
/. ヽｧ‐┬--,.=====､‐ ニ ''ﾞr‐‐''"｀:::| |ヽ､
| |:{ ,} '" -─-, i::::i::: i:l'"￣ ::|, }::::ﾞi.
| |:} {::::::: ::::::i i:l :::|;;, }:::::l|`i 朕を世に産んでくれたこと、
| |:, ,.j!:::::::: i:::ﾞ===='ﾉ :::|`‐^iノx,ﾊ
ヽ /,ﾞ'ヽ!::::::::::.. ＿＿ﾞ___,,,,,,,,,. -‐ ' :ﾉﾉ /,x/ ヽ 趙国での苦痛の日々の中で育てて
/￣￣ ヾxﾞヽ `‐-､::. ------─''''' ／／x／ ﾉ7-､
/ヽ ﾞヽ､xﾞヽ､ ＼ / ./,x,/ ／x/ くれたこと……感謝してますよ。
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
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. / ./ ヽ ＿//
/ .// ム- _ _ ヽ. ﾍ // ＼／
,'.ﾑ≦_-_ ≧‐- --‐≦ ≧、 ／＼
| | |＜ 0 ヘ ＿ 0 __＞ 0ヽ | | |.ﾍ
. | | .|.; || .ﾄ. .|ﾊ¨0¨ || || ﾊ| | | | 'ﾍ
|. ｌ| |ｌム斗七|￣|｀´/|Tﾄ‐-.ﾘ| | ﾊ .| || 政……分かってくれたのね♪
| ﾍﾊ |ﾍrx‐==k. ｌ|./.K=‐ｧﾘ/ |./ |ﾘ |
ﾍ ﾍヽ ﾍ.ﾍ_ヒﾉﾉ ｌ .ヒ_ｌﾉ//,'/lK_.|,'
. ヽ_,-≦_ﾍ ｀ ﾍ xx 、 xx/∠//￣|＼ これぐらい些細な事じゃない。
|￣｀｀｀ﾍ ﾍ ____ .ノレ´｀‐ ＞‐ ≧ 、
. ,' ＼ .＼ ｀¨´ ∠〃ニ´ ﾍ.ミ. 、 貴方は無事だったんですもの
, ヽ ﾍ|≧- ´>‐7' ヽ＜ ___, ﾍ｀＜、
ﾘ _____|ﾍ_.｀´ ＞,rヽ__ ﾍ∧ ｀ヽ ＼ ＞.、 もう罪を許して構わないはずよ。
. // , ‐…=ニ ｀=_ﾄLゝ'ミミ:ﾍ.ﾍ ___ ヽ. .＼ ＼
// ∠ .∠ ｀ﾞ=‐-ヽ、沁¨ ﾍ ＞、 .ヽ /
. // / | ┌t‐=ﾆヽミ｀ﾞﾞ´ ヾｌヽ ﾍ ﾍ /
.//ｌｌ ,' ﾍ ﾊ ＞＜ヾ L| ヽ ヽ ヽ
:::::::::::::::::::::::::::::`==､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,,.-
､::::／ ￣｀＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::____,,.ィ''"´
/. ヽｧ‐┬--,.=====､‐ ニ ''ﾞr‐‐''"｀:::| |ヽ､
| |:{ ,} '" -─-, i::::i::: i:l'"￣ ::|, }::::ﾞi.
| |:} {::::::: ::::::i i:l :::|;;, }:::::l|`i ………………些細なこと？
| |:, ,.j!:::::::: i:::ﾞ===='ﾉ :::|`‐^iノx,ﾊ
ヽ /,ﾞ'ヽ!::::::::::.. ＿＿ﾞ___,,,,,,,,,. -‐ ' :ﾉﾉ /,x/ ヽ
/￣￣ ヾxﾞヽ `‐-､::. ------─''''' ／／x／ ﾉ7-､
/ヽ ﾞヽ､xﾞヽ､ ＼ / ./,x,/ ／x/
＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ 朕は、もう我慢の限界です！！ . ＞
／ ＼
￣＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
ヽ､ `､ ヽヽ、 /:.:.:.:.:.:.:.:.ノi:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.) ）:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.(（ /!
） ) (;;ﾉヾ_｀‐- ,__,,,,,, ':.:.:..､:.:.:.(´ノ:.:.:.:.-┼:.:.:.:.:.-┼:.:ﾉi:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,ノ } !
ヾ (;;` r‐､ ):.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.)ヽ:.-┼:.:.:.:.:.:.:ﾉ|:.:.:.:.:.:.:.ﾉ|:(".ﾉ:.:.:.:.:.:.:-┼{.o oi:.:.ヽ
｀i {;;;;l| ./:.:.─┐:.:.:.:.-┼（'" ﾉ:.ﾉ|:.:.:, -‐ )ヽ─っ(‐-､i ( /i:.:.:.:.:.ﾉ|ﾉ 0 .ﾉ:.:.:.:.
ヾ,_,,___,,ノ:.:.:..─┘:.:.:.:.:.ﾉ|:.ﾉ 彡'(／,,_i`" Yヽ） ) 丿 V `ヽ､:.:.:.`‐ .'":.:.:.:.:.: 朕こそ法治国、秦そのもの！
.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: __,..ゝ,,-‐'.、 ｀ヾ,_ ノヾ-'"`‐'`-''`‐-(,,_ﾉ 从,､_,,）＿ __:.:.:.:.:.:.:
ヽ,､ `､:.:.: , '"::::::::（_人_,,从, '", -‐ｰ────ｰ‐- ､ ヾﾉ￣:::::::::::::::::::` ､
:.:.:.:.:v'"ヽ ヽ ／::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ﾉ:/.,=ﾆﾆﾆﾆ!" `|iﾆﾆﾆﾆ=iヽ:::::::::::::::::::::::::;:;;;;;;;;;ヽ あの男に狂わされ、正気を
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽi;;;;;;;;;:;:;:::::::::::::::::::::::/! (_::i {;;i二i;]_i|＿＿__!|_[;i二i;;}::::!ﾉi､::::::::::::::::::;:;:;;;;;;;;;;
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ヽ;;;;;;:;::::::::::::::::__＿!ヽ､__ ヽ ￣ /;;;;;;;;;;;;;;ヾ ￣,-‐' ,_,ﾉ::!＿__;:;:;;;;;;;;;;;;;;;; 無くした母上の罪は
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ヽ､;;;;;;;;;;;;;/ヽ::::::|:: |::!,,_`-‐､ｴエﾆエﾆエエｴﾉ _ノ::| ::|:::::::／i-― '"
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ￣ /＼ ＼:|:: |:::::::| |ヽ､ ミ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;彡':i |:::l ::|.／ ／ヽ:.:.:.:.:.:.: 問いません！！
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ＼. ＼ . i:::::::| !ｴエエﾆエﾆエエｴｴ_l |:::!__／ ／ `､:.:.:.:.:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ＼ .＼`―-- ､,＿二二二＿, --‐'''／ .／ ＼:.:.:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./__ ＼. ＼─--─=＝＝＝=─--／ ／ .＼ ですが……
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.___/￣ヽ＿_￣￣￣￣ `＿>/￣￣￣￣￣￣￣`､,／ ---──---‐''"／
:.:.:.:.:.:.:.:.:.／ ￣￣￣￣ l: : : : : : : : : : : : : : : : | ---―――---- '"
＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ 逆賊の縁者は一人たりとも .＞
＜ ＞
＜ 生かしておけません！！ . ＞
|｜／ ＼|｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i |
ｌ! i￣|／＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |
=ﾆ ﾆ=‐
‐=ﾆ二＿ ＿二ﾆ=‐
. 三二ニ=======================ﾆ二三/:.:/ ＼ーﾍ、
. { {ﾐゞ（・)）ヽﾐ}川ﾚ{ﾐﾉﾊ{ （( (・)）彡ﾍ} } :/:.:/ ..,/: 〉 .::ｰﾍ、 異父兄弟だろうが
. ／|＼ { .:{ノ'"´｀ヽﾉ}ヽ r'rﾍノ´ゞ===彡ﾍ:.: } }/:.:/ ..,/: / .:::. .:::
. ／:.:. |ｌllｌ| /{ {トミ;,:...:ﾊノ丶ノ ;:.ﾍ;,.:...:.....::::.,;,;ヽﾉ....::}:./ /: / .:.: .:::: 赤子だろうが、
／:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ| / {トﾐﾊ:.:.トミ,,;.ゝ__,_,_,_,;.ノ :.:ゞミゝﾍﾉ:.ﾉ)}:. // ／／ .:.: .:.:..
|:.:. ▽ .:r‐'´｀ヽ/ .:.:{lﾊ:.:', :}:.:l_l┬┬┬┬┬┬ﾊノ}:.:} :.:.:.ﾉ// ,／／ ＿ 悪に対する法に
|:.:.:.:.:.:.:.:.`ｰﾍ { : :Vﾊ:.:',:ゞ Y 二二二二二 ノ У:ﾉ:.:.:/// ,／／ Y´￣｀ヽ,
|:.:.:.:.:.:.:.《三八 } .:.:.Vﾊ:.:',:ﾐ┴┴┴┴┴┴┴彡ｲ:.: /// ／／ ／⌒ヽ|{＿＿,}} 一切の手心なし！！！
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ| ｀} .:.:.:.Vﾊ:.ヽ｀ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ´:.ノ／／ ,／／ ' /⌒ヽ} |
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ| .' .:.:.:.:.:ヽヽ ＼,....;:;:;:;:;:;:;:;......,／／／ ,／／ ／⌒ヽl {＿＿}| |
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ| / /￣￣￣￣￣￣￣｀ヽィ ,／／ /／⌒ヽ}:. :. .:| ,...... | 鬼畜外道と罵られようと
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ|{ / |//／ ' {＿＿_||:. :| """".:|
|:.:.:.:.:.:／l／| { |// | | .. :.. | |
|｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i ||｜ i＿/＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿||｜ i |
ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i i! |ｌ! i＼ ／|ｌ! i i! |
＜ そいつらに対する処刑を .＞
＜ ＞
＜ 決行せよ！！ .＞
／ ＼
￣|／＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
:,: :(::)
/⌒''⌒) :,,゜ ' ,,,,,,,
(:::::::::::::::!' (::::::)
ヽ::::::::';''' ''`` 。
τ'::/ .;: ＿/＼／＼／＼／＼/＼／|＿
)/ ＼ ／
。 ＜ ママー！！ マ…… .＞。
／ ＼''・ ' ` ＿..,..,,....... ．---.------------
f''`⌒( ,,,, ￣＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣、 _,,.... -ｰｰ'''_,ﾞﾞ二―ｰ'''''"`"｀￣￣
,!,,,、( /::τ _,,.. -ｰ'''",ﾞ,,,.. -ｰ'''" 。 !::::::::::`! 、
:.、 !:::( ﾉ::`! _,, -''''"´_,,.. -‐''''"゛ (:::,,;,;,、; 。
゜ (/ _,, ‐''" _,, -''''":::::::::::;;.;`` ''
,,、.. ／/ _.. ‐'"゛ .,.. ‐''″ /／'''`'`'` ` ..,,.. _,,,.、 ・ ,, ...:・..
π /;::::::::(,.,.(;;;::::(,..-'" _..-'"゛ ;,;;( ):::::;. c::── '`'''::::::::::;''
)::::::::::::::::::::::／ ,, .'" ` '` ⌒ ` !.:::τ'' ``
τ !:::::::::::::. / /,,,, γ :'`'``:! _ ､＿√＼,
(:::::::::::::::lﾞ ｌ'`' 、,:'::::::`:::,,,, !:::::ノ ＿ | ｀＼＼ ＼ー"
.ｌ, ＼、 ! `i i ﾉ `ー'
＼, ｀''ｰ- .,,_ _ ＿ ﾊ 〈==二 ￣｀-、
｀'-､, ｀ﾞﾞ'━== ....,,,,＿_ ＼＿,_,_ji ilー一 ./`ー-"
｀''ｰ ..,、 ￣￣ﾞﾞﾞ'''''''''¬ i j / :,/------------------------―‐
｀ﾞ'''ｰ-..,,,_ `^'. / :,/ .ー-､
｀ﾞﾞ"''―- ....,,＿_ / :,/ ` 、 ｀ ､
￣ﾞﾞﾞﾞ"''''''――-/／ ＼_ノ ／'
" ,／"/￣￣￣
／ . ; /
／ :,／
i`-''￣ :,／
＼＿＿／
ゴトリ……
＿ ＿
,;;'";;;;´';; ,;;'";;;;´';;
,;;;;;Ｏ;;;;;;;k ,;;;;;Ｏ;;;;;;;k
l;;;;;;;;;;;;;;;L;≡ l;;;;;;;;;;;;;;;L;
ヽ;;;;;0;;;;;,'三三 ヽ;;;;;0;;;;;,'
";;;,､,,､,､,､, ";;;,､,,､,､,､,
/./ / , ≦ ｀ .―-><-― .´ ≧ 、∨ヽ ﾍ
// ∠_ ‐ ´{}｀‐ _ 《》 _ -´{}｀ - _ﾊ ﾊ ﾊ
//,' ,' ,'‐´ .|v| ｌ ｀.ﾊ´ ｌ .| . ｌvｌ ｌ ｀ｌ ﾍ ﾊ
ｌ/// | | | | ||| ﾍﾉ |/| |.| | | | ﾊ ﾊ
|| .| | | || | | |ﾊ ||ﾊﾊ ||/| 从| | |.| .| | .|
| | .| .| | | .| |ﾍ .||| | | /|. | .//| | /|.ﾘ ｌﾘ | あ……ぁ？
| ', || ｌ| i| ﾚ-H元〒￣∨∨｀ﾞ¨|/廾トﾒ-ﾑ|| / || |
_＿ ',|.', | .|. ﾍ_xrｪ==ｧﾐ. ヽ/ .ﾚ示=x|ｪ|ｯ// / |ﾘ |＿__
｀‐ ﾐｌﾐf, | .ﾍ.∧ヽヒ辷}〉 ヽ辷斗///ｌ / .F=＝´-‐.´
｀ｌA ﾄ、ﾍヽﾍ l|l|l|l|l| ﾉ/// ,'彡 -イ´ うそ……？
/ ﾊ |｀ﾍ |. 从 ! ' ,' ' ﾘ´ .|
∧ 从ｌ.ｌヽ、〉〉｀ ｀ u /ヽヽ／ ﾍ わたくしの赤ちゃんの頭……
. ∧ 《 ﾍ.|〉乂 ｌ.ﾍ u ,--.、 ／,'.／／ ﾍ
// ﾊ / ヽ| ヽ、 ｀¨´ ／ /／ ∨ ∧ どうしてそこに転がってるの？？
// // ﾊ ', | .ヽ、 ´|__ .| ./ ヽ
. // | ﾊ | | F=- _ ｀ - ´__ ‐‐7 , ,' | ﾍ
. // 从 || | |￣¨¨ヾ .ｿ¨￣ .| .| |.ハヽ ヽ
. // ./ / _____Ⅵ .|´｀＼ ＼v./ ‐=ﾆ｀.| |ム__ ﾍ ﾍヽ
. //ムム -‐…＝´ .|||. | ／{}＼ .| ,'|P ＝…‐- _____ﾍ ﾍヾ
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| これ……夢よね？ 現実じゃ……ないわよね？ ねえ！？ |
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
／::::::::;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:､-一'''";:;:;:;:;:;:;:;:｀`''ｰ ､::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
／:::::::::::::::::;:;:;:;:;:／::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ﾄ､:::::::::::::::::::::::::::ヽ
::::::::::::::::::::::::::／ ___,,,,,,,,,,j ヾ-‐''二二｀ヾ;::::i::} };:;＼;:;:;:;:;:::::::::::::::::'､
:::::::::::::::::::::／|::/:::; --､:! |::`i::{ ロ } :::}::::{ }::;:;:;ヽ;:;:;:;::::::::::::::::::ヽ
:::::::::::::::／:| |:i {. ロ j |:::::l ´￣￣ :::::::::} .{:::::::::::ﾞ､;:;:;::::::::::::::::::::: 衛兵たち。
:::::::::::::/;:;:;| |::-┴''"´/-──ヽ;:::l :::::::{ {:::::::::::::|:/:::::::::::::::::::::::
:::::::::::::;:;:;:;| |:::: |:「:l:::::::;「:Lヽ! ::::::{ }::::::::::::/::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::;:;:;{ |::: i:::::{ |:::::::::/; ===､::::::::::;ｨ' 母上を萯陽宮に幽閉せよ！
､::::::::::::;､-‐|:. |::: ; -r┬''エエｴ`ヽ:ヽ､ l::::::`i ヾ／:::::::::::::::|::::／‐|
`ヽ､（(:::::::::|::...| ∠ -┴┴''"二二二 ,.:::::::::::::ﾚ'´::::::／￣｀`i'´ ___| もう二度と悪さを出来ぬよう
,二ヽ|:::｀`ヽ､:::|:::ヽ ,.::::':::::::::::／::::::::／ |／
/'´ |｀ｰ ､::::ヾ|:::::::::､... -───‐r'´:::::::::::::;／::::::／ .:| , -‐ 監視も絶やすなよ。
_{ , --ヽ ヽ::::ヽ::::::|::::::::::::::::::::::::::::',::;､-'"/::::::／ ∨ __
ヽ, -- ､! ヽ:::::ト ､|:::::::::;;;;;;;:::;､-'´ ／::::∠...___／ヽ､_,==＝＝＝V
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
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━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
,､_/| ,､_/| ,､_/|
） !|ﾌ彡＾ー- 、） !|ﾌ彡＾ー- ､ ） !|ﾌ彡＾ー- 、
`V|| ｌ<,二二> `V|| ｌ<,二二> `V|| ｌ<,二二> ははあっ！ 大王さま！！
|| /_ｌ ´Д｀） ﾞ|| /_ｌ ´Д｀） ﾞ|| /_ｌ ´Д｀）
（ｦｄﾃ^J==ｌ_ｒ/'⌒ヽ.ﾃ^J==ｌ_ｒ/'⌒ヽ.ﾃ.^J==ｌ_ｒ/'⌒ヽ.
|| <,ｨｒ甘ﾄ,|ｌ 爻 | <,ｨｒ甘ﾄ,|ｌ 爻 | .<,ｨｒ甘ﾄ,|ｌ 爻 |
|| /＿∧__ゝ,.___,ﾉ /＿∧__ゝ,.___,ﾉ. /＿∧__ゝ,.___,ﾉ
朱太后は咸陽の外れにある小さな離宮へと押し込められ。 死ぬまでの７年間そこに
幽閉されることとなった。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
[ 小さな離宮、萯陽宮（ぶようきゅう） ]
∧
|| | |
|| | rt! |
__ _⊥⊥ / l!__ _＿ ＿ tirit
,_,,.. ．-‐ '''""~""'‐- ､､∧.::::::::::::::::::」 r|::::::::::::::::::::', 〔77〕
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_ _,, . -‐::''.."." ¨¨´ .. |i王| lﾖ lﾖｌ::l | ：|.:. lﾖ lﾖ lﾖ l | | | :::: ::::::::::::| | | .,"'`',:'':'`'`',
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∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
この離宮。 のちに前漢皇帝が狩猟遊びに出た際、立ち寄るのに使われているため
人里離れた山奥にでもあったのかも知れない。
.
朱太后は、幽閉中も代わる代わる男を引き入れ。 生涯、狂ったままの性癖は治ることが
無かった。 ただし、嫪毐の死後に変わったのは……
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
/ / ﾑ＜::::::::::｀＞::‐- __ _,、 ﾍ ∧
. , | | /::::＞ ´ﾊ＜::::::::::::::::::::ｌ´｀ｌ:::::::::::::ヽ ヽ ﾊ
ｌ. ｌ ｌ | ´ ｌ |ゝﾘ| |＞-＜::::::L丿_::::＞,＜ｌ. ﾍ ﾍ
, |! |.| | .| | |.| ﾊ ハヽ ﾍﾍ | ﾍ .ﾍ.ﾊ
/ |∨| | | || .从 | |、 弋 }|| | ゝ'| .| ヽ ｌ
. / |ﾍ.| | | | |、 ﾊ.ﾊ .|||ﾍ | | ',', | |.| || .|. , ｌ. ｌ うふ、うふふふふ……❤
. ム--‐===ﾆﾆﾍﾍ ヽ |ｌ L-亠十干¨ﾍﾞ丁¨了 .ﾘﾄL| ﾘ| || ﾊ | ', ｌ
<--- __-弋___ﾍ ﾍ . |ﾍ|≧LLxｪL_、ヽ.|ﾍ ', ', ,'ﾘ .|/｀ | |ﾘ , |.| , |
／ ｀＞＜ヽ | ﾍヽ /´ cｌ,'ﾞ ヽ .|.ｌ ﾑrｪｯｧ,',' / ﾘ .|| .',| わたくしは趙国いちの妓女
／ 彡 ノ∨ﾍ .| .ﾍ ｀ﾞﾞ~~~~´' |/ヾ=ﾟ''/ﾘ / /| ﾘ、|' |
..／ ＞＝＝＝=‐‐‐≦＜´∨ . ∧ xxxxx xxx / /.' ﾘ| /ｿヘ 朱姫ですわ……。
＞＜´ ￣￣￣￣￣ ゝ .ﾍ∨ ﾍ ゝ / .ノﾉ / .|./ ￣
ヽ ﾍ ∧ ,.','／///〈 .ﾘ
ヽ X .ﾊ. r‐―, ／.' .v/./.∧＜.
ヽ ゝv、 ∧ ｀￣ . イ | ﾍ .ﾊ ＞
ﾍ r‐ﾍ ﾍ.、 . ＜ ﾍ ∧ ヽ
ｷ || 彡∪ﾐ∨ ∧｀´ ∨ ﾍ ﾍ
/ |.| .| | || | | | | | | | | | .,' | ||. |
--L___ 从 |十廾廾廾| .ムL///ﾘ ﾊ |
｀ ﾄ＜:∧ﾍ |ﾍ込元ﾉ ｀| |/ﾄｪｭ,,// ./ム.ﾘ
,'/ /｀ﾞ.x .ﾍ从 xxx ,'. ｀¨´// ﾑ/-|ﾘ
∧/ //.ﾊ .∧ ゝxx///ｲ´| / 二度……同じ客を取らない
∧/.// .∧Xﾊ r―, ／/ｲ∧
/／／ .ﾊ/.ﾊﾍ ｀¨´＜|个 | .ﾍ 気高さがわたくしの誇りなの❤
／´￣￣｀.―彡 |ﾞﾞﾞ｀.‐´|＿_.', L＿ﾍ_
/ ヽ ¨.|| .ﾚ 》o《 乙ﾍ .| ｀ヽ
,/. ｌ ヒ|| |ﾚZｱ 込z___| |_____ .ﾍ
／' | |.|レ〃||｀｀´ , ﾘ | ｀＞ 、. だから貴方もわたくしと
／./ |/／ﾘ ヽ、.,' | ﾘ. ヽ、
／ /. / ヽ、 .| ,' ,.、 ﾍヽ 交合してえぇぇぇええ❤❤
／ ./.／´￣￣￣￣￣＼/ ヽ ﾞ }ヽヽ
/／ X ,' ﾍ /:::::://＼
/ ´ ／ ｀ ＜ ＞{ } ............∠´￣￣ﾞﾞﾞ ┐＼＼
/./ .// /.|| / ＞＜¨¨´.＿| __ .,'::::＞.´ /| ﾍヘ＼
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ´ :ﾍ. ﾞ‐' ....:::::::ノ´ 〃 ｲ ,'｀ ﾍ ヘ＼
| 何もかも考えられないように .| .|::::ゝ-..-..-::＜::／ .＞ ＞ ´ ｀.T=ｺ レ ﾍ.∨.ﾍ ヽ
| |ゝ-‐…＜´ .ヽ、:::::::／ヽ:＞´｀´｀＜、、 ﾞ .|￣´', .| ｌヽ ﾍ ﾍ
| してよぉ〜❤❤ | ｀ヽ、ヽ_--ﾞﾆf´ ,/ ./ , ＼ヾ 、 | | |.', .ｌ.| .ﾍ ', ヽ
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ ヽ. ﾍ＞X｀＜. / / , ヾヾv|. | | , .| ｌ .Ⅵ
|/ | / || .／ / ﾍ. ﾍ. ∨ ＞‐、_ ' ‐…))))ヽ | | .| ﾘ ﾘ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
醒めない夢の世界に浸ったまま、本人だけは幸せに生涯を終えられたことだろうか。
のちに斉王・建が、秦王・政に、なぶり殺しにされたのは、優れた母・君王后をもつ
斉王に、政が嫉妬したのかも知れない。
.
＞ 人里離れた山奥にでもあったのかも知れない。
なんだかんだて前の王朝の宮殿を使用していたのか
民にとっては負担が軽くてありがたい
このスレらしいというべきかw
が、自分だけ幸せであればどうでも良くなった朱太后にとって、他人の事など
知ったことでは無かった。 怒れる秦王・政の猛威に、天下の人々が涙しようとも……。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞
[ 小さな離宮、萯陽宮（ぶようきゅう） ]
∧
|| | |
|| | rt! | γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
__ _⊥⊥ / l!__ _＿ ＿ tirit | あひいいい〜〜ん❤ .|
,_,,.. ．-‐ '''""~""'‐- ､､∧.::::::::::::::::::」 r|::::::::::::::::::::', 〔77〕 | |
/ ',:::::::::::::::l | ：|::::::::::::::::::::::', 」___L | 気持ちいぃいのぉ❤ もっと、 |
|i゜゜| lﾖ lﾖｌ::l | ：|.:. lﾖ lﾖ lﾖ l | ∧__ _＿.＿| | |. :. :.| |
_ _,, . -‐::''.."." ¨¨´ .. |i王| lﾖ lﾖｌ::l | ：|.:. lﾖ lﾖ lﾖ l | | | :::: ::::::::::::| | | .| もっと気持ちよくしてぇぇえん❤❤ .|
.:.:'',, .:.:'',, .:.:'',, .:.:'',, |i王| lﾖ lﾖｌ::l | ：|.:. lﾖ lﾖ lﾖ l | | | ：：：：：： | | |.,"'`ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
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＿,二二二二二,____
└---┐ TT ┌---┘
ﾉ ﾉ .| | ＿_
／ ／ | └-┘ ﾉ
￣ ￣￣￣
【 第４０回、邯鄲の妖女・朱姫３ 】終わり。
.
亀 ka
>>204
>のちに斉王・建が、秦王・政に、なぶり殺しにされたのは、優れた母・君王后をもつ
>斉王に、政が嫉妬したのかも知れない。
楚の王族が生き残ったから、私情はいってそうで、それっぽく見えますね
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l‖‖‖ || f灯
|‖‖‖ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦、 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
／ ／" ＼ ＼
// / ヾ. ヽ
〃:{_{ ─ ─ ﾏ i 本人が狂って、投げっぱなしジャーマンエンドだったお。
ﾚ!小l（●） （●）从 l| |
_ﾘハ⊃ ､_,､_, ⊂⊃〃 人 こりゃ確かに最後の締めとしちゃアレな結末だお。
/´ ー-(巛｀ヽ-r─-､--─一' ヽ
{＿ _ ヾムノ＿ _ }
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;|
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
／ ノ ヽ､＼ まあ、こういう人生もあるだろ。
. | （●）（●）|
. | （＿人_）│
| ｀ ⌒´ | 人間だれしも成功してたら、誰も不幸になりゃしないしな。
| |
. ヽ /
∧...__ ヽ/／＞
／ ､i i!「Tiｧ¬ﾄ､__
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l‖‖‖ || f灯
|‖‖‖ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦、 では今まで見てくださった皆さん、
／ ／" ｀ヽ ヽ ＼
//, '/ ヽ 「iﾞl ヽ ありがとうだお☆
〃 {_{ ＼ ／ .| l i l i|
ﾚ!小ｌ（ ＞） （●）|,-,「ﾄ､i|
ﾚ⊂⊃ ､_,､_, 〈 〈 ``'）
ヽ、 ゝ._） ｀-､ ﾞ､ いつの日にか……再見（ツァイツェン）！
ヘ,､ __, イ~ ＼ ＼
ｒ ヽヽ::::::|ヽ`ー'´,1ｰ:::ヽ、＼ ＼
{ Ｖ:::::::::∨yヽ/:::::::::／,1､_＼ ＼
|ノ''::"::::::::::ヽ／:::::::::: r" ` ﾉ
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〜登場人物キャスト〜
[ 解説・進行 ]
やる実 女史（後宮の記録係）
やらない夫 宦官、敬事房（後宮担当の宦官）
[ 春秋戦国時代 ]
〜秦〜
呂不韋（りょふい）＝ハム・エッグ（手塚治虫作品）
緑姫（えんき）＝秋庭里香（半分の月がのぼる空）
成蟜（せいきょう）＝カール・リヒター・フォン・ランドル（新世紀GPXサイバーフォーミュラ）
朱姫（しゅき）＝アンジェリカ・ロートシルト（姫騎士アンジェリカ）
贏政（えいせい）＝モズグス（ベルセルク）
李斯（りし）＝枢木スザク（コードギアス）
蒙驁（もうごう）＝安西 光義（SLAM DUNK）
王齕（おうこつ）＝ワムウ（ジョジョの奇妙な冒険）
嫪毐（ろうあい）＝WILL（オメガトライブ）
〜周〜
昭文君（しょうぶんくん）＝リッテンハイム侯（銀河英雄伝説）
〜韓〜
桓恵王（かんけいおう）＝ベルンハルト・フォン・シュナイダー（銀河英雄伝説）
張平（ちょうへい）＝蜂須賀五右衛門（織田信奈の野望）
〜魏〜
無忌（むき）＝石丸清多夏（ダンガンロンパ）
.
来年か再来年にでも再開してください
また気が向いたときにでも再開してくださいな
すごく興味深くて面白い内容ばかりでした
もし戻って来られることがあれば衛子夫の話などもぜひ！
権力闘争に参加できる器じゃない
想像以上に酷いオチだｗ
キングダムではどうすんだろうｗ
小さな離宮いうから、少なくとも紫禁城よりかは狭かったんでしょうね
殷代の宮殿跡は日本の一戸建てサイズだったらしいけど
カラーテレビなど家電製品あるだけのイエメンの廃された首長の宮殿みたい
またいつかー
乙でした。
李茂貞もここに国を建てることになるが
蜀って古代には流刑者の送られる土地だったんですな
大英帝国にとってのオーストラリア
秦に征服されて流刑地送りの土地にされたって点じゃたしかにオーストラリアと似てるかｗ
あまり風紀はよろしくなかったらしいが、
劉邦の一時拠点になったり
三国志の蜀になったり
> 鄭国が間者と知りながらも、工事の利益を重んじ工事を続行させて
> 関中の広大な地が潤されるようになった。
なんのかんのでかんがい工事はまじめにやってたんだな
中国は、うまくいくどころか飢え死にしたり両脚羊食べたりだらけの歴史だからな
飢饉が２年以上続くのがざら
灌漑工事の成否が王朝の致命傷になる地域だから、この辺りはどの国もまじめにやってる。
まあ、ちゃんとやってても大氾濫起こしてくれる大河抱え込んでるからものすごい負担だけど
作付けと氾濫の時期の差かなぁ？
黄河だと米じゃないだろうしとうもろこしは伝わってないだろうし
黄河の氾濫について詳しくないから的外れなこと言ってたらごめん
あと土質の違いとかもあるだろうし
この陵墓の主について、専門家は昨年、文献や秦国の陵墓に関する規則などから、秦始皇帝の祖母に当たる
夏太后である可能性が高いとみて調査を進めてきた。2つの副葬墓の発掘では、
皇帝にのみ許される6頭立ての馬車2台が見つかった。
これは、墓の主が皇帝またはそれに次ぐ高い身分であったことを示している。
さらに、多くの玉器や金銀細工、字の刻まれた陶器などが相次いで出土している。
中でも、陶器に記された文の中にある「私官」の2字は、墓の主が始皇帝の祖母である可能性を一層裏付けるものという。
黄河中流域だが河川汚染もすでに酷いか
こんな女でも手を出せなかったくらいだから
相当根が深いんだろうな＞タブー
しかし、単なる淫乱女じゃなくて
この話みたいに壊れた女解釈でないと色々合点がいかないんだよなー
相手の男に求めるのがひたすら巨根のみってのが
かえって人間味が感じられないっつーか
父親殺しの皇帝なら隋代にいたな
何もおかしくない
男を好き放題できる権力があって、自分の男（所有物）はすごいんだと鼻高々
金持ちの間でライオン、虎をペットにするのが流行ってるようなもん
お前だってちょっと持ってて自慢したくなるようなもの１つくらいあるだろ
ソイツに分不相応の出世をさせて、
なおかつ自分に権力をもたらした息子を除こうとするってのがなあ
母性とか想像力とか、
大切なものが色々壊れているように思えてすごく不気味
始皇帝自身は嫌いじゃないが
その周辺の人間があんまりゲスすぎてこの時代は嫌いだな
巨根は最初に気に入ることになったきっかけで
交流重ねるうちに好きになったと考えるのが妥当だろ
子供がいても浮気してる女なんざ現代でもいくらでもいる
狂ってるのではなく、何も考えていないバカなだけ
そんなこまかい人の機微まで読み取れるわけねえじゃんか
印象も解釈も人それぞれだろうが
女の方はちょっと密通したくらいで淫婦と呼ばれる社会だからな
誇張やデマが混じってる
いろいろコメありがとうございます。
朱姫編は登場人物が権力欲に肉欲を儒教オブラードにくるまず
エゴだしまくりなのでアレですが、
ある意味もっとも人間くさい話だったかなと。
あと他所でスルーされがちな周王朝の滅亡を取り上げましたが
盛り上げようがないぐらいあっさり滅んじゃった割に
のちに儒教で神格化されちゃうあたり、地道な宣伝活動は大事なんだなと思ったり。
>>216
衛子夫というか、武帝は女性遍歴が豊富なので幼なじみを始め、色々取り上げたかったですね。
稀にみる亭主関白皇帝ですから。
余談
やる夫を拾い読み さんに
ttp://yaruowohiroiyomi.blog.fc2.com/blog-category-46.html
「やる夫と後漢初頭を生きるようでス。」スレ全１０５話をまとめてもらいました。
「やる夫が光武帝になるようです」スレ様もまとめてあるようなので有難いですね。
ttp://yaruowohiroiyomi.blog.fc2.com/blog-category-19.html
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l‖‖‖ || f灯 一方、この後宮スレの引き取り先は未だ皆無
|‖‖‖ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶 ですけどお……。
〔＿_o＿＿＿_o_≦、
／ ／" ＼ ＼
// / ヾ. Ｕ ヽ やる夫スレでも、三国志以外の時代は
〃:{_{ ─ ─ ﾏ i
ﾚ!小l（＝） （＝）从 l| | やはり鬼門かおー……。
_ﾘハ⊃ ､_,､_, ⊂⊃〃 人
/´ ー-(巛｀ヽ-r─-､--─一' ヽ
{＿ _ ヾムノ＿ _ }
おもんばかれるとなれば、それも悪いことではないのではないかなw
「ホゲーッ！こんなに精魂込めて書いたのに
国から指定されなきゃ(まとめられなきゃ)
誰も読んでくれないってどゆことー！？」
歴史家ならプロパガンダの重要性を学ぼう！な！
「誰もまとめてくれないなら
自分でまとめサイトを作っちゃえば良い。」
そう考えるんだ。
ああ、そういう人いましたな
1ヶ月くらいかけて
けっきょく内々の事情だから、表の歴史よりずっと
事の真相が見えにくい推し量りにくいっていうのもあるかもね
東洋系の中でも中国はなあ、特に纏足に違和感と嫌悪感
儒教が社会に根を下ろして、それがどれだけ陰惨な風習か判らなくなっていた
止めさせるには外国からの指摘や蔑視が必要だった
男尊女卑思想から生まれたものだとしても
それは儒教特有のものでもないしなあ
後、中国独特の人体損壊の風習も加算してくれ
儒教は人体損壊を悪だと否定しているぞ
あと社会風習として人体の一部を変形・損壊させる行為は中国以外にもある話だし
（極論すればユダヤ教の割礼もその一例だ）
纏足についてはそういった宗教的な背景のない、性的嗜好のための歪んだ行為だって意見には賛同するが
それが中国独自だとか儒教のせいだとかいうのはちょっと違う
えっ そうなの？
古代中国の宦官の性器除去とか凄く独特で嫌な感じだったんで印象に残ったんだ
確かにユダヤ教の割礼とか現代アフリカの女性器損壊もそうだけど・・・
宦官を「上位者に奉仕するために男性器を除去した人間」と定義すると、中国以外にもいます
インド、中東、北アフリカ一帯は特に盛んで、キリスト教国のビザンツでも用いられていて
ここでは皇帝以外にはなんにでもなれた、とコンスタンティノープル総大主教や宰相に官僚、将軍など
様々な分野で宦官が活躍しています
中国で宦官が蔑まれた理由の一つは、>269で上げた儒教倫理によれば肉体損壊をして
子孫を残せない存在だからというのも大きい
（逆に、君主からするとだから信用できると重用されたのだが）
なんだ、逆だったんだ！中国の宦官が有名すぎて他が霞んでるんだな。
でも纏足の方は他に無いだろ
「宗教的な背景のない、性的嗜好のための歪んだ行為」云々は269が言ってることで
古代から有った訳じゃなくて中世に入りこれまでの漢民族から変質してきて女性を閉じ込める発想に
繋がってきたのは男尊女卑思想が強化されたからじゃないの？
うろおぼえだけど
ちっちゃい足ペロペロみたいな話か記録、残ってなかったっけ？
たしかに足が小さい方が結婚できるとか自分の足で動き回るのはハシタナイとか
明らかに女性を家に閉じ込める指向なのは女性蔑視じゃないのか？
こんな風習古代中国には存在しなかったと思うぞ？
ついでに作中でも小さい足がなんたらとあった箇所があるらしい
原作読んだことがないから、よくわからんが。
唐末だったような
楊貴妃が足が小さいんじゃなかったっけ？
では「第９回、纏足と年中行事のお話」から以下引用しときます。
ト 、 ＿＿ ＿ _ ..ィ
.', _ ＞- ﾆ､ : : : : :｀:.く /
>' .ィｱ´: : :, :/: : : :ヽ､ヽ、 ./ 纏足の質問に関しては、任せて下さい。
/ｲ Ｖ.:/: : : /;ｲ: : :.ヽ､: ヽ: :', /
. ' l :!:i : : l.ﾊ.!: : : : :.ﾍ: :l､!:.ﾄｲ
l ﾊl ィ７ ヽ､ ト､-lト､!｀! ﾘ
lﾊ | ´ ｀ ｀' l l./ 流行したのは宋時代からですが。
. Vl '⌒ ⌒ヽ .lハ'
ﾍ、 ┌┐ .ィイ 漢代から踊り子はトゥ・シューズのような形で
｀ -｀ - ＜i: : :/
. K´{=lY l::Y::l: : ﾄ, 足を軽く縛ってましたから、原型は存在してますよ。
. l::::';:ﾘy.,ﾘ:::::l┐ノ｀)
. P::::l! /:::::/ ゝ-'
【大周妃（だいしゅうき）】
唐末宋初時代の作曲家后妃。
/: : :./: : : :/: : :／ : ハ: : :.|ヽ: : :i: : :ヽ i
/: : :/: : : :/: :／/:／ }: : ,' ',: :|: : : Ⅵ
ﾉi⌒ヽ : : /／__＼ /: , ' , '|:∧ : : : |
／:.ﾊ ,: :/ ｨら汀 ヽ /／ ／_ |: : : :| 明〜清時代までには踊りを
／ .:.:.:ﾍ ∨_ 〈弋_ソ ｒ=ミ、 }: : : :|
∠ イ:／ ,}ィ´⌒ヽ ` ∧: : ∧ エレガントに魅せるどころか、
{ ＿〉、 ' //∧∧:.' ,
〉 `¨´ 」 「 ﾌ , 'ｲ:/ ＼! ヨチヨチ歩きになるほど
〈 ー―‐'´}ヽ、 ⌒ ／
＿／ ﾍ ﾉ ` -‐ ｧ7 ´ エスカレートしたけどね！
／ ／ 「ﾊ ー '´} |＿
j/ / ﾍ ヽ イ |i , ヽ＿￣ヽ、
| / ヾ `＜ /∧'´ -‐ﾐ| ＼
【小周妃（しょうしゅうき）】
大周妃の妹。
.
, 、 ＼ ` -、_
／/ ゝ:::::::::|__
__ノ::/ ／/ |ヽ ＼::::ヽ:::＼
|::::::| /:::l |:::::|＿ゝ::::▽:::〉
／::::::`ーノ:::::l ＼__:::::::::::::::／
＼::::::::::::／￣ ￣＼::::＼ 宋の趙匡胤に滅ぼされた
/:::::::/ ＼:::＼
/::::::/ ＼:::＼ 私たちの怨念が
/:::::/ }:::::::}
/::::/ |ﾄ､ .-ｙ=====┐.. ｲ! }::::::::} そうさせたんだよ……
/::::/ || >:':.:/ ヽ.:`く || ／:::／
＼:＼ |ﾚ'.:.:ノ ￣￣￣ ＼:.:ヽ!! ／::／ えへ……えへへへ。
ヽ:::_`./_／ ∞ ＼ ', ／::／
,＞[＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_]::／
￣l.:/ .:.:.,'.:.:..:ｌ/‐-/ l.:/ -',.:.:.:.:,
Ｖ.:.>‐l .:.:>ちﾎ:::::::::::/ちﾎV.:.:.',
,.:'.:.:.{ |.:./{ ﾄ-j:::::::::::::::ﾄ‐j l∧.:.'､ ……私が殺られたのは弟の
. ∠イ',八__|/_ `´ `´ ﾊ.∧.:.＼
）ハ::＼ 'ｰ=-' ノ ￣ 方にだけどさ。
Vl:::〕 r≦
／￣二二二二二二二二二二二二二二二二ヽ
| 答 | 趙匡義 ｵﾝﾄﾞｳﾚ ｳﾗｷﾞｯﾀﾝﾃﾞｨｽｶｰ │|
＼＿二二二二二二二二二二二二二二二二ノ
|!-‐＝= ､-‐: : ￣ ¨__- ､ _＿___
! ／: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨ﾌ
∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧ /
.〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ ／
//:/!: : lﾑ⊥_{ W＿ヾ:ﾄ､l: : :.Yi
. l/ |!: :.{ ∨‐ - ｀ﾒ ﾘ: i :}:ﾘ あー……ここの後宮は天国的な所という解釈で
. |! |＼ir＝ミ ≠=ミ ﾉ:.从ﾘ
!::::::: , :::::::∠ノｭ ﾉ. 話を進めますね。
ヽ ┌ ┐ ,.ｨ:ｧ＜.
＞ ､_ .,.ィ ⊥ｫ: : :.Y
__＿_ ﾉTﾞ￣／::ヽ: : ム 時間軸とか考え出すと面倒ですから。
〃:::／:::}从／:::::／:::::ヾ: : ﾞY
〃-‐ヽノﾌ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{
,{:{::::::／ //:::::::＞〃:::::::::::::}: : :）
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
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l‖‖‖ || f灯
|‖‖‖ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦、
／ 〃" ｀ヽ､ ＼ヽ
/ / ﾊ/ ＼ﾊﾍﾍ 問題ない、続けろお。
|i │ ｌ |ﾘ ＼ k-､ }_}ハヽ
|i｜从 （ ー） ヽヽヽl小N
（| ⊂⊃ ､_,､_r-'､ヽヽ-､ そもそも雑学カテのやる実スレだし。
V j ｀ ヽ ',
ヘ,､ __, イ ＼ ',
r<';::::::ヽ /y/､l } i
ζ }}:::::::::::ヽ':::::::::ヽ l .|
／ ィ::´: : : :＼: : : : : : : : : :ヽ:｀ヽ
. ／: : : : : : : : : : : : : : : :＼: : : : ＼::＼
. /: : : : : :/: : : : : : |: : : : : : : ＼: : : : ヽ: ﾊ
/: : : : : :/: : :/: : :/:||: : : :i: : : : ::i: : : : : :.,: :'
: : : : : :/: : :/|: : / || : : : |: : : : :|: : : : : ::|: : ' では……
|: : : : : :|: : / .|: / |! : : ::|: : : : :|: : : : : ::|: : :|
|: :| : : ::|:::/＝|/= |=|: :/_|:| : :/|: : : : : :|: : :|
|: :| : : ::|/ ＿＿ i/ 二|! /=|: : : : : :|: : .| 理想的には約９センチにまで
∧:| : : ::||イr:心ヽ ィ心ﾊヽ |: : : /|::|: ::/
| ＼: : :|| 弋ソ 込:リ ﾉ.j: : /-|∧/ 足を縮める纏足は
ヽ ＼|ﾍ :::::::: ::::::::::: /ィヽ)j ﾉ
｀ ,＿ ／ 私たち姉妹がいた南唐国の后妃が
＼ ー− ／i::ﾊミミﾐｿ
y _ ィi: :|/::|:::j それに火をつけました。
_,.イ: : :i≧- 二 .ノ .|/: :ﾉ: ﾉ
/,:;/:|: ::丿 || | :ト<:／
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
| | ′ / ! ! ! |
| ! ,' / ! ! |.│
| !. ,' / | !-‐┬ ┘
| |___,' ,'| └┬-､`ｰ┤
￣ / ,' ! | ￣ 「 ちなみに纏足には大きさのランクがあって、
fヽ､＿_,! ! |
/ `ー‐‐'!/,二ﾆﾆコ ふつう＝小脚（シャオチャオ）
, ' ! | ヽ
／ ! ! ＼ 凄い小さい＝金蓮（きんれん）
／ / ﾄ､＼ ＼
/￣｀ヽ､,__, ／｀ヽ! |＼`ｰ‐'"￣￣｀ヽ､ 超小さい＝三寸金連（さんすんきんれん）
/ ／ `'┘ ﾞ'ヽ､,_ ｀ヽ､
! ／ ﾞ'ー───''′ となっています 」
L_,､-''"
「 南唐国は、五代十国時代に唐王朝の末裔が興した国で。
文化事業にとても力を入れてました。
特に李莘（りいく）さまは、詩や音曲の才能に優れた一流の文化人でした 」
, ,-――――-､
_,, , イ' ／ _, -― -ミミ､
/ i'´ ／ ／/ `ヽﾐヽ,
r'´ｌ l .ヽ .i,／ﾆ二三三＿ `‐ﾐ l
V ヽ＿ヽ -`'´ `i//∧、＿｀` ﾐ__
/ハl ヽ//,ヽ､＿_, ､ ﾊ 人としてエレガントさに優れた
//. l .i ,, ´｀ヽ､//,ニﾐ､` ヽ,
.{ !、 ,! _,, ィ'"_ l:i /´`lヽ、 l 者こそ素晴らしい。
`' 〈__ .,ィ"ｨ=モイ ﾘ /ノ,l ヽヽ {、
ヽ､i ￣´ ,__,ｲ､//l,,ハ!
| l `l_rﾘ
| __ ,li |-､ 戦争に明け暮れる者など、
￣ ＿ --' ／.:l _, '_,,,ｨ'
ヽ`‐'´ ,‐‐'-,- '´ｨ=ﾆ三| 野獣と変わらぬではないか。
ィヽ ＿_ ,,/イ´,-=ﾆ三三三|
,＞/／//ｲ'´ ,ﾉﾆ三三二ト､
ヽ／/ i l_,-_‐'´ﾉ彡=‐'´ , -‐'-､
【李莘（りいく）】
南唐国3代目国主。『落花流水』の作者
.
「 彼は文化事業の一つとして取り立てた后妃、窅娘（ようじょう）のために、
ある晴れの舞台を用意します 」
, -‐ｧ'/:.:.l:..ﾄミ:.:､::ヽヾ::＼/:ヾ⌒ヽ}
＼ﾌ/:.:.::∧! ヾヽ.,斗k-ﾐ:.从:.､:＼
. ＿/,ｲ:./;斗‐|- ヾ ,ｨrkｬ从ゞヽﾞY:.:丶､
r' ／｢:.|ﾉ| l:{ｨﾁﾊ 弋りﾉ l从. {.｣＼:.:.: ｀丶､
ﾚ' j:.人|从.弋ｿ , ''' ,ﾊ} ＼:.:.:.､:.:.ヽ､ うじゅー♪
/:.:.:.:人{小､ r ^! ,ｲ }! ヽ:.:|＼:.:|｀ヽ
,ノ:.:.:.:,' ! ＞ ､_ ,. 个-ｧ彡个 ､ }:.! Ⅳ
,.イ:.:.:／|l ,､__ ﾉ=／ /! l ヽ､. ﾘ
.〃 {:.:.:/ li r''ｽ ｀>v个.､/ l ! ＼ ホントは私が解説したかったけど
{ Ⅵ ヽ ﾘ/ /`ﾞくハ≫ ,' 八. ＼_
八 ! .!! / ,' ｎ 人 ｀ｰ-､ これしか逸話が無いから
/ ', ', ﾘ i ; ハ| |ｎ/ 丶､__,.ｨ彡= ﾍ
/〃 } ; ,ﾘ j ,ｨ:.しﾍ. | l､ー＜:¨≪≫ 〉 キャラ付け無理だったー♪
.// .// 〃./／ ::.::.::.: ﾍ(＼＼ ＼::＼ ,＞ "
/ /./ _《 ,.ｲ彡::.:::.::.::.::.ﾍ､_＿} ＞ "
. / fﾆf≠ｪ少ｲoｰ＝=-::.__::.::.ﾍ`‐┴'"
rー‐┴‐┴┴ｧ'" / 下ﾐ:ﾍ
.}::.::.::.::.::.:＞＜_ ／＼ _{::.:ヾﾍ
. l::.::.::.:／!=:x.._､゛ ｀￣￣,￣ ﾊ::.:.}:.ﾍ
}::.／::. l:. ヾニニニニ≠'"¨￣ﾍ:.::.::.ﾍ
ﾚ'::.::.::.:|: ヾ二二ｼ´ ﾍ＼: :}
{;;.::.::.:: |. ｀vｰ〈 ﾍ､.＼
【窅娘（ようじょう）】
踊り子后妃
.
「 黄金で作った蓮の花に、宝玉で飾った舞台を造り 」
,／ヽ
!ヽ. .|'､ , .,i'゛ .ヽ , t
ｌ .＼ ! .ﾞ'l ＼ / ｌ | ! . ／ !
ｌ, ﾞゝ､ .| ヽ .ﾞ'│ .ｌ! | ,,／゛ .,! /!
i,.ｌ `lﾞ .ヽ .ヽ./ｰ'゛ﾞ‐''､,, |.ｒ'" !／ |
!｀ヽ i′ .ﾞ'ィ"゛-''''''....､ ﾞﾞll,ﾞ. ,..‐" .!
.ヽ .ヽ、 l .＼ .-〟 ヽ ＼ . ／ .!
..ｌ. .ﾞ'-,| ｀'､. ´ヽ .,／ .| ._,,,,,,,,,＿___,,y
.,,,,,,＿__、 .ｌ. | ＼ .,r'´ !´ /
ヽ ｀'''-ﾐ､. ..ｌ ﾞ ／ / ../ なぜ蓮が選ばれたかと言うと、
.＼ ｀ゝ ｌ, ﾞl、 / ,／
ﾞ'､ ＼ ! ／ _..‐´ 蓮＝女性の隠語で。
＼ ﾞ'-、 ! ,,r―--｀----........〟
｀'-..,,、.／'"￣￣ﾞ''-,,, l ／ .,／
,／ ｀'― ....〃ｰ''''''''"゛ ／ 蓮のように香り良く、不浄で、
,..ヾ ,..〈,,,_ __,, ‐'’
''“''―- ..,,,,、 _..-'" ´ﾞ'''''マ''"ﾞﾞ´ 柔軟で、可愛くあれという意味が
´"''''''''''''''］ ヽ,
iﾞx ｌ 込められてるそうな。
! ヽ ｀'-..、
! !｀''ー-----――ｰ'''''''''"゛
「 足をとても細く小さく縛った彼女を、台の上で可憐に舞いながら歩かせたところ。
大絶賛を浴び、貴族社会で爆発的に普及していったんです 」
．-一…─‐-{.:.:.:.:.:／./.:.:.:.:.:. /.:.:.:.:.:.:.:.:/ ∨.::.ﾍ.:.:.:.:.:.:' .:.:.:.:.:＼:.:.:.ヘ 〉.:.:.:ｌ , 〉
. { ！:.:.:〈 / .:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:/ ∨.::ﾊ:':.:.:.:. '.:.:.:ヽ.:.:.ヽ:.:.:{ ｀Y.:.:.:.:.:ﾚ´ '
. ！ ヽ '.:.:.:.:了!.:.:.:.:.:./:.:.:./:.:.:.:/ ',.:.:.:.l ':.ヽ.:.:'.:.:.:.:ヽ:.:.:ヽ.:ヽ .! .:.:.:/ .′
' ＼ ',.:.:.:/ |.:.:.:.:./.:.:.:/.:.:. /| ',:::::| ';. ＼',.:.:.:.: ',:.:.:ﾊ .:| | .:.:/ '
. '. ヽｰV:l |.:.:. /..:.:.,'..:.:.:/ l| ',:::|_斗七卞六:.:.'.:.:.:ﾊ:.| |:.:/ ,′
. ﾞ. ｀､ﾉ:{ |.:.:.:|:.:..:.{.:.:.:厶⊥.,,__ ;礀 ヽ ∨':,:.:.:ﾊ.:.:.:',Ll:/ .'
'. ∨l__|.:.:.:|..:.:ィ厂「 __ ;.l ,ｨiで不了.:.::ハ:.:.:',/ .' これが理想の纏足を
'. `.:.:.:.:.:」.:.:V:.:ｙ'''ア不ぅ､ ｀ " ' |r::ﾞj } } ∨ ', :.:.! '
'､ '､.:〈 }.:.:{iﾞ弋 弋:::yｿ 弋zソ ﾑ!ノﾊ :| / 金蓮と呼ぶ由来の
'､ '.::V ::j:.:.:{ ｀ー' ／/／ /:.:j/ .ﾊ:j / ヽ
／｀､ ∨vハ∧ /／/ ' ∧:.「 / /.:.:.:.:.＼ ひとつ（＊）ダジャーン！
／.:.:.:.:ハ V V∧ rv─ ┐ ' j/ / /.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ーー──
=ニア.:.:.:.:.:/:.:.ハ `ヽ {ヽ ゝ、 ゝ 丿 ｨ´ ./ / /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀::＜"´
／:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.∧ ＼ ＞ 、 ｀ ´ . ＜ ./ ´ /rヘ、..:..:..:.ヽ､..:..:..:..:..:.＼
//..:.7.:..:/.:.:.:./:/ ヽ ヽ. } ＞-＜ { / / ':, ＼..:..:..:..:ヽヽ.ヽ、:..:.＼
/..:./:..:./.:.:.:.:// ヽ )ヽ､イ 「`7ー/ ! ./ ;: ヽ..:..:..:. ', ＼＼.:..:..ヽ
..:./.:.:./.:.:.:.:/!:|. '. } ./ l i ', .l / .: '..:..:..:..:.; ヽ ヽ..:.:
./|..:./..:..:../ |::| '. ｌ ..' ！ l '. ! / .′ '..:..:..:.,′ ヽ ヽ
|.:.:.:.:.:.:.:| |::| ヽ i / ! ! '. / ;′ '...:..:/
|.:..:..:..:..:| l.::! ヽ. / ヽ､＿＿＿ノ ヽ / ノ ; .:/
＊年代的には先に、南朝斉の后妃・潘玉奴にも同じ逸話があります。
.
＜ 一部略 ＞
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : |: : : : :ｉ : : : : : |
. / :/ : : /l: : : : : : : : : /: : : | : : : : l : : : : : |
/: / : |:/｀Ｋ/ : : : /: :/: : : : l: : : : : ｌ: : : : : :| ……話に水差すのも
. /:i: |: : :|'ｲミ､V : : /:メ､l: :/: : : : : : : :ｌ: : : : : |
l: :l: |V:ﾘ {ﾂ V /'´ ∨|: : : : : : : :ｌ: : : : / なんだけどさ。
|:∧:/:ヽ, ｀ ヽ{ ｲ示 ヽ|: : :/: /: : l: : : :/
|' l:| :l ' 込ｿ ノy:./: /|: : :ｌ : : /
|:|: :ﾍ _ ｀´ ∠:イ :/: l: : :l: : / どーして民間にまで纏足が広がったの？？
|ﾊ : ヽ ｀ ∠ イ: /ｌ: :/: :/
/ : ＼: ヽ｀二 ￣ /´: / : : : /: :|:/: :/ 本来踊り子のファッションじゃ、
. / : : : : ＼: ＼ ｱYヽ /: : : :/ : : l' : /
/: : : ／彡三ミヽ''ﾗｲ､.i: : : /: : : : : :/ 一般生活には不便じゃない？
. /: : : /彡三三三ﾐﾍ .|,| |: : /ﾐ､: : : : :i
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
|!-‐＝= ､-‐: : ￣ ¨__- ､ _＿___
! ／: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨ﾌ
∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧ /
.〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ ／
//:/!: : lﾑ⊥_{ W＿ヾ:ﾄ､l: : :.Yi そんなの決まってるじゃないですか。
. l/ |!: :.{ ∨‐ - ｀ﾒ ﾘ: i :}:ﾘ
. |! |＼ir＝ミ ≠=ミ ﾉ:.从ﾘ
!::::::: , :::::::∠ノｭ ﾉ.
ヽ ┌ ┐ ,.ｨ:ｧ＜. 男性のスケベ心に、都合が良かったからです♪
＞ ､_ .,.ィ ⊥ｫ: : :.Y
__＿_ ﾉTﾞ￣／::ヽ: : ム
〃:::／:::}从／:::::／:::::ヾ: : ﾞY
〃-‐ヽノﾌ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「 まず五代十国時代の前の、
唐王朝の時代はとても女性が強い時代でした。
ここの後宮でも楊玉環（楊貴妃）さんとか、武照（則天武后）さんとか派手な女性は
唐代の人ですから。 女性の内衣（ブラジャー）の一般普及もこの頃のようです 」
ヽ|＼:_ｊ｀´ ｀l'/トl
_,.､-‐ ＜ ____l' ￣｀ｿヽ.
/ l: :ヽ ｀ヽ '´ ／:./ ヽ
, ､: : :＼ _ - ´: ::/ l
{ :::i/: : : :｀ ―一''´: : : :::::::| l ←ブラといっても形状はほぼ、シャツに近い。
l ::/: : : : : : : : : : : : : : : ::::::l |
l :; : : ': : : : -: : : : : : : : :::::::ヽ | 貴族は漢代から着用してた。
!:{: : : ... : : : : : : : : : : : : :::::::l! |
l ､: : :::::::::... : : : : : : : : : :::::::l| | 唐と元以外は肩ひも付きが一般的。
ｌ l: : ::::::::::::::. : : : : : : : .:::::::::ｌ| |
ｌ｜: :::::::::::::::::. : : : : : ::::::::__」ｌ |
丿 ゝ┬――‐┬ ´￣￣{ 'ｌ |
/ ./ } ', l :|
/ .::/l ', ', ::l
/ .::/.ﾉ＿＿＿＿＿＿＿＿_l l :|
参照画像
ttp://blogs.c.yimg.jp/res/blog-30-83/jiitanio/folder/442616/71/7663971/img_0?1342507411
.
, ﾞi 丶丶:ヽ i ｰ .ィ ﾉ / :/ l/
／ ヽ' 、| / |;/ ′ヽ
/ ヽ _ ' ＼
| ｌ ' ｰ - ＼
| .丿 :::::: .＼
|／ .;: ヽ ←元、唐代は肩ひもなし。
,／ 〃 ',
/ヾﾞヽ､ ／ , | 現代のブラにかなり近い。
| ヽ ./ .i／ /
| ｰ、/ ／ /
＼ ｙ'' ￣ `''-=､、 ／￣￣ ＼ ／
＼ ヽ ﾞ／ _,,-, _ |／
|´ .：Xゝ、 ／ ／ /／/巨[||、
| ：X： ー／ / ／ ''ト､ ｲト|`｀i､_
|､_ ：X： / _,,-' ' ／ﾞ,, Xｲﾄ'／ `ﾆ＿ｲ
| | `ｰ/ ／ ／ X i,￣ヽ'~'''￣ '' `ヽ
| .| / / ／ ヾﾐ __ ゝ､ ,＼_,,-ｰ` ―''
「 女性が強い時代は男性にとっては住みにくかったようで、
まず女性の台頭を抑えたかったのが一つの一因と思います。 そして、もう一つは…… 」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
; ' ' ' ; 遼
; ,､
; , , ､-' ﾍ
,r'｀ｰ-､_;＿, /´ /
r'´ ', ￣ヽ, ,r'´ r' r‐
' , , , ,{ , , ヽ､＿ ,.､＿ﾉ _"7 /
西 夏 , ' r'; , , , ; ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' '7 '/ 'ｰ'´
,' ﾉ / ヽ
, ; { __/ 'ｰ､ r'‐-,_,_ｨ_
, , , , , ; ' } / ／ ヽ＿r' _r'´
' ゝ { / r-'´ r'´
｀ヽ } { ノ }'ｰ'
{ { ﾉ r､ r'
ー-, ヽ / ／ ノｰ' r'
＼ 'ｴ＿,.-‐'｀ー―‐'―=､ ト 、 ＿＿ ＿ _ ..ィ
￣｀ー‐'―'´ ｀.', _ ＞- ﾆ､ : : : : :｀:.く /
>' .ィｱ´: : :, :/: : : :ヽ､ヽ、 ./
/ｲ Ｖ.:/: : : /;ｲ: : :.ヽ､: ヽ: :', / 纏足が流行る下地になった宋は、
宋 ,_,__,＿. ' l :!:i : : l.ﾊ.!: : : : :.ﾍ: :l､!:.ﾄｲ
l ﾊl ィ７ ヽ､ ト､-lト､!｀! ﾘ 遼、西夏といった騎馬民族国家が強くて
lﾊ | ´ ｀ ｀' l l./ }
,. -――'´｀ｰ､ ,. Vl '⌒ ⌒ヽ .lハ'／｀ 中原の完全統一には至らず。
_/ ヽ-､ ,/ ｀ヽ ﾍ、 ┌┐ .ィイｰ'｀>
ｰ'´ Z,､ ／ ｀ｰ-,r' ｀ -｀ - ＜i: : :/ }
r-‐'´} . K´{=lY l::Y::l: : ﾄ, } 建国後も抗争に明け暮れてました。
'ｰ'｀" . l::::';:ﾘy.,ﾘ:::::l┐ノ｀)r､}
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ）
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〔＿_o＿＿＿_o_≦ﾄ､ 分かりやすい漢代で例えるなら
／ ／" ｀ヽ ヽ ＼
//, '/ ヽﾊ ､ ヽ ヽ 幽州、冀州、并州、雍州、涼州の北部すっぽり無いお……。
〃 {_{ ― u ﾘ| ｌ ｌ :i|
ﾚ!小ｌ） （ ¬） 从|、 ﾉ 、 i|
（ ､,､_,⊂⊃ |ﾉ＼ ﾘ |ﾉ
ヽ、 j /レ j ,/ 馬の産地、益洲以外全部取られてて、
ヘ,､ __,イ -‐/イ
--ヽ`ー'::::::＼ かなりムリゲー状態だお。
厂´ヽ::::::::::::::::::::::::::ヽ.
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
／.／ / / / / ＼
/ /. / ／イ ／/ ｌ i i ｌ ヽ
/ /ｲ ﾚ-/‐レ=ﾅ' l! ｌ i ! ﾍ
ｌ ｌ/ ｌ ｌ. ｲてうヽ ｌ｀ﾐﾚ､!. ! ﾄﾊ
ｌ ｌｒ' !ｌ ｌ 弋リ ｆぅ.､ゝ! ./lﾊｌ そこで宋は
', { ｲﾊ､ ! ､匕!ﾉ/ｲ / .ｌ
ヽヽヽｲ＼ｌ ′ !// 打倒、騎馬民族！……ってことで
ヽi￣ヽ ｒっ ｲ'
ﾏ777ヘ ! ヽ ／ 建前学の儒教を、好戦的な朱子学に
゛ア⌒ ｉ｀! ｀ ／
（ ｲ !ｒ-､ T ｀´ クラスチェンジしたりと硬派な
〃人／/ ｀` ｧﾄi
（／ ｆ ＼ / ! ll:>‐、 気風を高めていったんです。
, ∠ ／ ﾊ ＼/ / 〉'／ヽヽ､
i ヽ ﾊ Y ｒ' イ ヽ ｀ヽ｀ ｰ、
/: : :./: : : :/: : :／ : ハ: : :.|ヽ: : :i: : :ヽ i
/: : :/: : : :/: :／/:／ }: : ,' ',: :|: : : Ⅵ
ﾉi⌒ヽ : : /／__＼ /: , ' , '|:∧ : : : |
／:.ﾊ ,: :/ ｨら汀 ヽ /／ ／_ |: : : :| と言っても国民がすぐに硬派に
／ .:.:.:ﾍ ∨_ 〈弋_ソ ｒ=ミ、 }: : : :|
∠ イ:／ ,}ィ´⌒ヽ ` ∧: : ∧ なれる訳ないからね！
{ ＿〉、 ' //∧∧:.' ,
〉 `¨´ 」 「 ﾌ , 'ｲ:/ ＼!
〈 ー―‐'´}ヽ、 ⌒ ／ そこで手っ取り早く、男性より強い女性を
＿／ ﾍ ﾉ ` -‐ ｧ7 ´
／ ／ 「ﾊ ー '´} |＿ 纏足で減らしていけば、あ〜ら不思議。
j/ / ﾍ ヽ イ |i , ヽ＿￣ヽ、
| / ヾ `＜ /∧'´ -‐ﾐ| ＼
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ /:.:/l:.:.:.lヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:丶
.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／::／ /／./.:.::/ |::.:.:.:.:.:.:ヽ:::..丶
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::.:.:.／:／ .／ ./.:.:./ |.::.:.|:.:.:.:.:.i:.:.:.::ヽ
--−ﾍ:.:.:.:.γ二/:::／∠_＼ /::// |:.:/|.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.}
.|:.:.:./匕 /::/／ｿ´ヽヾ＼, /:://u,＿_|/-.l:.:.:.:.:.}::::/|::|
||.:.l 弋/::/‖ {::乳::| /／ 彳＝ヾ |:.:.:./:.:/ .|/ 硬派の平均値が下がって
＼／＼|:.:.＼ l/ ヽ;;;シ ´ /ｲ;;::i Ⅵ::::/::;/|
::::::::::::::::＼.:.:.:.> u ///// 弋;;;,ノ ｿﾉ.:.:.:.:.:.:| 男らしい国家になった
:::::::::::::::::::::レ ＼ ,.__ , ///// /:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
＼:::::::::::::::::＼ ＼ / ｀ ー┐ ./ﾉ＼|:.:.:|:.:.:| （ように見える）よ！
＼.＼:::::::::::::::::＼ ＼ヽ＿ .丿 ノ ＼|＼|
.＼:＼ヽ:::::::::::..ゝ ／|＼ _,..-− ´ ｀ ｀ やったね纏足ブーム♪…という流れみたい。
ヽ .＼:＼::::::::::::| / |::::::´:.//┐
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〔＿_o＿＿＿_o_≦ﾄ､ ムリヤリ男尊女卑にって……子供だましかお。
／ ヽ ＼
/ / //〃"" ｀ヽ ヽヽ ヽ
/ //l ｌ /u ヽﾊl l l
li l l ll l,.ィ ＼ ｀─刈〃 唐以降で、目立つ娘すくなくなってくの
い.l lVﾄ ( ＝) ( ＝) l/
. Ｙlヽ{ヽ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃ なんとなく分る気がするお……。
ﾚﾚﾉﾚヽ. ノ
ｒ ヽヽ::::::|ヽ`ー'´,1ｰ:::::ヽ、
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
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,r─ｧ' ＿ _,､ 气
＜￣ ,イ／¨´ : :`>‐ ､ ﾍ
フ:.∠ : : ,: :, ｲ: : : :､: : ∨〉
／: :／ : :/j斗-j,ﾊ: :ハ: : : :ﾍ＼ この流れで
∠: : : : : :,ｲ _＿, j/ ﾞﾅﾒj､: :ﾊ: ヽ
. -=彡 ／¨フﾞ) j ´￣` ＿,´ V:rﾍj : :＼ 女性が家庭へ閉じこもりがちになり。
⌒ { ／,ｲi ﾍ. , ￣`,ｲ) ﾄ､:.＼: :.ヽ
｀Y／j从ﾊi＼ ` ‐ ,. ｲ ¨jﾉ‐=x__X⌒` 少なくとも動きはおしとやかになったから、
||＞ヘ く ＞r＜jﾊｿ
/|| ∧∨＿_,}个r ､
/ ﾞ|| i ゝ二二二｣ ﾊ
,' || ! ∧
/ r勹_,| , ﾚ'ﾍ r──f弓Y 男性は自信を取り戻して大喜びしたよ♪
,'_斗{´二}jﾉ | ﾍ,{ ___ }:}
. { ﾍィ久' | ／ ＞r巛 ﾋソ
. { ,cj|´/ r===| ¨￣/
＊中には纏足してても重労働できた豪の者もいたけど。
.
／:i: : : : : : : :＼
/ーｭヽ＝ : -＝iﾆヽ ＼
/7￣: : : ＼: :ｨ: : : ﾄ: :＼ ＼
ﾚ|: ﾍ: : : ﾄ:.:.:.:.:VVｲ:ｊ:.:.∠
|:.ﾊﾄ.:. :j:.:.:.:.:.:.:.:N ￣ ＼ 反面、戦に負けたら
!八 ＼:ｚ-―＝L＿＿
,ｚ-ｲ: : : : : : : : : :∠-―― 、 女性は前以上に悲惨になったけどね。
イ ヾ、: : : : : : : :／i `ーｚ=、
/ｼ i ＼_ｚ-‐'´ ├--‐＼ /ヽ、} 抵抗どころか、逃げられもしないし。
ノ ＞l l ＼_」ト、 77ﾄ 、
「 ／| -― ﾆ ￣ L `＝ ＼らJﾉﾉ
L__ ／ 〉'´ _ ヽ、
{ , -―'´:ヽ￣＼ 靖康の変の時には、捕まった宋の公主たちが
/ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i }
i ∠_:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｊ 〃 金国の兵隊たちの肉奴隷にされたりとか。
| / ⌒ ｖー--‐''/／
ヾi i / そんな逸話がどんどん増えてくよ。
＊出典『靖康稗史』。
本スレでは、ここから脱線して凌辱話が続くので一部省略。
.
／￣二ゝ- ￣ ¨−-、
´ ／: : : /: :ヽ: : : :＼:＼＼
/: : /: :/| {::λ: : ヾヽ: :ヽ 丶
|||: :|弋|丶Ⅴ￣｀酈 |ｿ: : .|: :} じゃあ歴史の流れを語りましたので、
||: :|、_, ｀==〃 /: : .ﾉ|: :|
.Ⅳﾄ 、 //／ﾐ）:ﾉ 次は楽しみ方を言いますね。
! -− ´/少:/
. ゝ {／ヽ
｀− イ | ヽ Y
/|. ┌N￣￣￣|弋ソ¨ﾞヽ 奇習、悪習と現代では切り捨てられてますが
.{ { |从 ／:.｀廾＝- .、
ｒr┴ ヽ ∠廿弋／:.:.:./ /:.:.:.:.:.:.:.丶 ハイヒールと言う形で、
ハ| ｿ } /¨// /Ⅴﾐ/:.:.:.:/ /:.:/.:.:.:.:.:.:.:|
ヽ={ / |:.:/┴ー-┴ー┴┴|/:.:./.:.:.:.:.::| 纏足の利点は実は続いてたりします。
. { ｀ く ／:.:|￣￣￣￣￣￣￣{:.:.:/.:.:.:.:.::./
ｊ _.ｒ _」 }:::::;::ｨ:::::::::::/彡-‐´ ＿＿＿＿ ヾ::::::-‐｀￣ ＿ -‐ j ｀ ｰ'´
,ｲ ＼{＼/ /::::://:::::::／´ _ ｨ ┬ T￣|＿_i＿!__,ヽ-‐''￣￣ _ -‐ ´ j
く ミ､､ 〉､__ ￣￣``´`＜‐‐┴┴┴´三ニ-─────__=-─┬-- .＿ j
｀{ヽ､〉ミ{ ￣￣￣￣￣￣__￣-‐'´ _,､,､＿ -‐ ' ´￣ , -‐'ﾍ ＼ ! j 纏足は矯正されてですが……、
└｀_ヽ,｀ﾍ _ -‐イ__￣￣￣￣ ￣ <∧> , '´ } ヽ.!.j:!
｀ ﾍ ／ j ｀ｰ ､_ , '´ i !.j::! 常につま先立ちでいると
〉､ j ｀ヽ､ ／ i /::::!
i:::::ﾍ i ｀ヾニ二イ i /:::::::〉 太ももや腰が鍛えられて
〈:::::::::ヽ j Υ Ｙ ! /::::::/
ヾ:::::::::ヽ ｊ | /;ｊ ｊ /::::::/ ムッチリした体型になります。
｀ヾ;:::::j ｊｲ ｊ ｊﾞ::::／
／ｊ ｊ;' ! j'´´
／ j ,,,,--‐‐‐-､､ j'' j ,,..-‐::::::::￣:::::::‐..､ ｊ
／ ,.イ::::::::::::::::::::::::::::::::｀::.､j !:´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
／ ／ !:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j !:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j
／ ／ !:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j
'::. ＼ ＞´─-､: :{{: : : '⌒ : ＜ ::′
':::. >'´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼ ::′
'::.、 ／: : : : / : : : : : : : : : : : : :＼: : :＼Ｖ
∧∨ : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : ヽ: : : :ヽ
. : :/ : : : : :/ : : : : | : : : : :| : : : : : : ハ : : : : :、
|: ,′: : : :/:/ :/| :∧: :_; ィ| : :│ : / : i: : : : : : :
i : : / : : :|ｲ: -=|/ ´ヽ: : 八: :＾ト=:{-: :|: : : : : : : ＼ そうなると
V|: ｌ : : : |:l／ｘ‐=＝ミ∨ ＼| V＼八 : : : | :i⌒
',|: | : : : |´ :::::::::::::. ､ｘ==ミ : : ヽ : 八| 交合の時の締まりが
ﾚ八.: :.:| :::::::: {／/∨
（ （∧:八 u. ／⌒ヽ : / 良くなりますので///
＼ 〈∨ ｛ ::::::::::::: 人|
＿＞‐く＼ ､ ::::_ノ ／
〔＿_x=ァﾍ| 丶 _ . ´ つまり名器作りのためでも
/: /: rト､_ 厂
V:ﾙく ￣了{下ヽ、 あるんです。
イ::.::.::.＼ |│l }､ ＼
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
.｀´ll て ビ ζ-=＝＝-ニ＝ ＿二＝_/ ヽ、_
＜ ク ／ / l ＼―'〈. ヒ" て
/ﾞ７.ｯ.__' __ / ＼ ヽ ク ζ ,.イ
＼ / / / // /' l i ヽ ｯ. （ ／::/
(二二 二 // / ___ l ＿ |、＿ i l||l ＞i´::::::i
:::::,‐ニ //_//_/二ニ三三二ﾆ＝ﾆ＿二ミミ三へﾐﾄ／ !:::::::::i
::::ヽﾆ / <ニ＝<'ﾞ￣￣￣, フ／ ￣｀ヽミ／ !::;へ:ヽ
::::// / ＼ ヽ.ヽ、 / ,x-'x_ ´ ／ !:::} i::::: 「 一説に処女の頃の締まりが
::/〈ノ' ＼ﾍ ﾍ i _7´ ｀ﾋ ! ′ /ﾞ７ .__' __. ヽ;;
/ｌ ｌｌ ii い. {. ﾋ i / / / // / j 延々と保たれたとか…… 」
l | || ｉ i l {. ﾋ j (二二 二 // /､ヽ |
l | || ､ i! {. ﾋ j , _.,‐ニ //_//_/ ﾍ|
l | || | l| | ｀ヽ、! i {. ﾋ / ／ ヽﾆ /.| | !
l | || | l| | Y {. ﾋ /／ / /! ! | !､
l | || | l| | | i , 、′ .〈ノ .| | ! | | | !/
l | || | l|ﾟo | | | | 〉u-u-u-､i ﾉ || | | ! | | |／!
ト!;||_|::l! | | | | | i ::ﾉ! :::::ij| |l | || | | .!,ｉ.斗匕二ﾍ
l | || |｀|＞t--!=.!‐.!''ﾞ|´l| | ｀''-|ll-|―卅'''|ﾞj´| ! | | |ﾉ_ﾉ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l‖‖‖ || f灯
|‖‖‖ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶 あー……運動してる女子の締まりはいいって
〔＿_o＿＿＿_o_≦、
／ 〃" ｀ヽ､ ＼ヽ 学説は確かにあるから、
/ / ﾊ/ ＼ﾊﾍﾍ
|i │ ｌ |ﾘ _ノ ヽ､ }_}ハヽ 完全に非合理とは言えないんかお。
|i｜从 u（ ●） （●）l小N
（| ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃ノ
V j ⌒´ Jﾉ それを得る形は不健康になったけど。
／ヾ）::::::ﾍヽ イ
| ｌ::::::::::::VyY ':::「ゝ
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
/ / / / :::::::/i ::、 ::ﾍ ヽ ﾉ:::|
,' /／{ ,' ::::::::/ .| i ヽ、 :::| : ::::| :i V:::j/|
/ ,'::; / .,i ::j::/ |:ﾊ : : 、ヾ､ :i; ::;;|, :. |;. |: //j
| :i : ,ﾄ､ハ. :i ,' {i ﾍ : :i＼:::､,,＞'ヘ;´::| ::: |ﾞi |///
l::ﾊ :: ｉ|｀トﾐﾄ,,i.」__,, |! ､_V__},,≦<´＼ ﾍ::l :::::: jﾊ V/::｀ヽ 不健康というか、
!:| ;:::. .|ヽﾘ ! :| !ヽ、 ｊ ｀ヽｘﾊ´ _ヽ ＼ ;! :::;:::/ }|Ｋ;; ;;ﾉ
. {!. V:::、 {!;ハ ｚﾘ=ｭ､ヾ. >Xｚｒ=≠=ｭ>; , :::/::/ﾉ丿:::::｀ト､ 纏足への矯正方法は
! ヽﾄ､:i. ﾊ ::::::::｀ﾞ ´:::::::::::::::: /; :::/:;/,イ:::::::::::::l:::::
ヽヾ､＿} :::::::: , :::::::::::::::::/' l::/ / /:::::::::::::::|::::: かなり痛い話なので
/ﾞ}:::八 ヽ ｲ' / /::::::::::::::::::ト:､
,'::::ヾ::::::＼ ､＿., ／ /::::::::::::::::::::|::::: 覚悟して聞いて
. i:::::::::i;::::::::::::>''｀V /∧___ ,..ィ´ /:::::::::::::::::::::::l:::::
. |:::::::::|::ﾄ:::ノ ｒ'´＞' ´ ）´ﾄ､ /::::::::::::::::::::::::::|:::: 下さいね……。
|:::::::::!:::/ ／￣´ ｒ{ |i ヽ. /:::::::::::::::::::::::::::::!:::
＜一部省略・・・＞
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l‖‖‖ || f灯
|‖‖‖ || | | 聞いてるだけで足痛くなってきたお……。
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦
／ 〃u ｀ヽ､ ＼ヽ ……ダイエットとか、脂肪吸引が
/ / ﾊ/ ＼ﾊﾍﾍ
|i │ ｌ |ﾘ _ノ .,;;,. u }_}ハヽ ぬるく思える程の
|i｜ 从（ ○）illi（○）ｌ小N
（| ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃ 縁談への覚悟だお……。
／ ⌒ヽ （_.ノ ／
/ ,＿ ＼ ＼／＼ ＼
と_＿＿）_ヽ＿つ_;_ヾ_つ.;.
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
,.:::::::,::::::::::/:::::::::/!::!::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::ヽ￣ ─ - フ
,::::ｨ::/::::::::://!:::::/ i:::!::::::::::ﾄ::::::::::::i:::::::::::::::ト ─ ￣ ｱ
. ;.::ｲ::/::::::_/≠=ｪ/ i!:!:::::::::::! !::::::::::::!:::::::::::::::! /
. ;:/ i:/:::::::7/TΤ!7` i:ﾊ:::::_=i!_!::::::::i:::!:::::::::::::!ﾄ、 ／ 修行僧並みの苦行ですよね……。
i! i:i:::::::/i!ｨ７ﾆxト !ヾ:!::ﾘ! ミﾄ 、!:!::::::::::::::!:ﾄ! ／
! i:ﾊ::::::!:i!{ |::ioﾘ V≧ｭ、! >ﾐ !:::::::::::::!:::!::ｲ
! ヾ::!:il 弋ｼ ｲニヾｲ iヾ::::::::::/:ﾘ:/i:! ここまで頑張ったんだから、
冫 !ﾄ 〃 ､ !:::Uoﾘ /:::::::/::/::::/ i!
ニヾ..、 !ｲ 、 〃ﾞｰ¨ ｨ/::::::/ノﾚ::::/ いい見返りがありますようにって。
,..::::::::::::ヾ:::V::! ＼ っ ィ- ニ> ) ﾉ､:::::........、
/⌒＞::::::::::::ヾ::!、 ヽ ＿_ ィ＞ー-＜::::::::., ヽ:::::::>
/:::::::::::::,::::::_/::::>__ ｰイ `´-､ _ }::::､>
|!-‐＝= ､-‐: : ￣ ¨__- ､ _＿___
! ／: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨ﾌ
∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧ / 広まったのが戦乱時代ですから
.〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ ／
//:/!: : lﾑ⊥_{ W＿ヾ:ﾄ､l: : :.Yi 良縁が家の存亡を賭けた女の戦いと見れば、
. l/ |!: :.{ ∨‐ - ｀ﾒ ﾘ: i :}:ﾘ
. |! |＼ir＝ミ ≠=ミ ﾉ:.从ﾘ
／.| !::::::: , :::::::∠ノｭ ﾉ
+ //::::| ヽ ┌ ┐ ,.ｨ:ｧ＜ 娘に恨まれても纏足せざるを得なかったと
| i::::::| ＞ ､_ .,.ィ ⊥ｫ: : :.Y
| l::::::| __＿_ ﾉTﾞ￣／::ヽ: : ム 言えますね。
￣|::.| 〃:::／:::}从／:::::／:::::ヾ: : ﾞY
(,二)⊂） 〃-‐ヽノﾌ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{ 治世の感覚で批判するのはナンセンスですよ。
(,二) ノ:::ヽ ,{:{::::::／ //:::::::＞〃:::::::::::::}: : :）
｀ヽ、::: ::: : ::::/ ／/::::／:::〃 ::::::::::::::i : : ﾞヽ,
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
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|‖‖‖ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦ﾄ､
／ ヽ ＼ ……エセ硬派の歪みが、あとあとトンデモナイ事に
/ / //〃"" ｀ヽ ヽヽ ヽ
/ //l ｌ /u ヽﾊl l l なってしまったような……。
li l l ll l,.ィ ＼ ｀─刈〃
い.l lVﾄ ( ＝) ( ＝) l/
. Ｙlヽ{ヽ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃ その宋時代が一番、武狭小説多いのが何ともだおー……。
ﾚﾚﾉﾚヽ. ノ
＜一部省略＞
,.. .:'.:´:. :. : :＜／ !}
ヾ＝=ミニテ‐‐:. :. :. :. :. :.､:. :. :.＼ /
ヽ ／ /:. i:. :. :. i;. :. ､:. :.ヽ;.ヽ:. ､Y
Ｘ /:. :.i:.i:. :. :ﾊ:. :.:ト_:＿:. :.!:. ヾ',
ﾞｙ i:. : { L-,┼ヾﾞ＜__ヾ_`Y:. :. ﾄ', 切ない話が続きましたので
/:ｨ:. :.イ!､ｚ.く ｲz:ｃ'〉j:. :. ﾊ
iﾊ:. :. :.KUｚｿ ﾞｰ' j:ノﾉﾉ 今度は『香蓮藻品』に書かれてる纏足の
i! V＼:.＼¨ ' __ w /_,,,,,
ﾞﾍ {´ j ｲ:ヽ´ 愛で方を紹介しますね。
｀ ､､｀_ .イ;. ;!:. :〉
＿＿,.;:;ｧ' 《 》 ヾ＼:ト
/´:::::::::::::::トｚくく:>:>､/|::::`::...､ __
/::::::::::::::::::::ﾄ<､ 〉::ﾍ /l::::::::::::::｀<⌒ｖ‐Ｙ:.＜:＞:‐ﾍ ちなみに愛で方は玩蓮（がんれん）
i:::Y:::::::::::::::::l ｀<Ｘ:::::V>'l:::::::::::::::j::l‐'｀ｰ'´｀´ 〉:.〉ヾ
i::::{::::::::::::::::::j ＸYV |:::::::::::::::ｊ::ﾍ !:/ という呼称になってます。
/:::::!::::::::::::::::/ / ｀´ |::::::::::::::/::::ﾍ ﾞ
〈:::::::::X::::::::::/ / ヽ !!:::::::::::/:::::::::ﾍ
/::::::::::::/:0/／ ヽY:::::::{::::::::::::〈
／::::::::::::/::o/ Ｙ:::::i:::::::::::::::＞､,,-‐─､ 「聴」は、纏足の足音を聞く。
／::::::::::::::::ｊ:::::/ ､ !::::::Y:::::::::::::::/､ ;ﾌ´ノ:､
/-‐‐､::::::::::/:::::j ￣つ -- ` ｰ !::::::!＼:::::::/＞'7／／_〉 「矚」は、纏足を遠くから、下から眺める。
「_´ ,」 〉::::;ｲ:::o/ 〃ﾞ ＿＿＿ ヾ;;;::＞‐`´, j´´ｰ-'
,ｲ､ ｀<｀ｰ'-∠j;;;∠___ィ Ｔ,T-┴┴┴┴'_´＿＿＿ ｊ 「窺」は、盗み見する。
ヽ､_ミＹ , -‐ '´´￣ ＿, -‐' ,´ ┤｀ j
ヾつ‐ﾍ _ -‐イ_￣￣￣￣》\《￣ , '´ i j 「看」は、じっと見る。
〉, ´ j ｀ ｰ ､ ／ i ﾊ
/::ﾍ ｊ ｀ｰ､___,ィ´ } /::::〉 「視」は、観察する。
〈::::::::ﾍ ! iﾞ } } /::::/
＼::::::ﾍ! ﾚｲ ﾚ::::/ 「嗅」は、生足を嗅ぐ。
｀＞! !; { j-‐'
／ 〉,-‐:::￣::‐-､ j ﾚ-‐::::::￣:::::`::.V 「吸」は、つま先を吸い込むように嗅ぐ。
／ ／１:::::::::::::::::::::::::Ｙ j:::::::::::::::::::::::::::::/
l‖‖‖ || f灯
|‖‖‖ || | | ……これ、下着の話の間違いじゃないかお？
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦ﾄ､
／ ＼
/ ／"" ｀ヽヽ ヽ 足だと思うとイミフ？と思うけど、
/// ,'/ ヽﾊ ､ヽ ヽ
〃 {_{ ─ ─ ,ﾘ| ｌ | i| パンツに置き換えると何となく分かるような……
ﾚ小ｌ （ ●） （● ） 从 |i|
Ｖ⊂⊃∩､_,､_,/777 ﾉノ
／ /::::（丶＿//// :::::| ＼
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
/ ′ │ /.| |`ﾄ､,,.,;;},,..ﾘL.._} ', |
/ ,′ { │ /__′| { | '{"´ヽ| 厂ヽ| l |
. .′/ | _,.|;;''"lﾞ~｢ ﾘﾊ | ヽ _｣Lﾉ,,、 │ ｌ | |
ｌ / ,{ fﾞ'"|ハ |_｣、 ＼| / fて(ﾊﾞヾ| | ﾘ 丿 はい、足が第二の性器という
l / |/ | | , ィ7乙,` {::::::､ﾘ j! ﾘ/
′|l | { ｌ V/ {:::::､_j `ｰ 'ﾞ / 〃 感覚なんです。
|l l { いﾊ{, 弋ﾉり ...../. イ＼
l八 ﾞ､ ﾍ ....... , ""ﾞ 八 〉
＼ Vﾊ ""゛ ' ｀丶、＿_
rく＼| 丶 ‐ ´ ／ i:i: ＼ おっぱいにこだわった西洋の
／ :i:i. 、` .._ ／ _,. ｉ:i: ヽ
〃 i:i:. ` ‐- ｀ﾆ._ｰ- ‐ ´ _,.:‐'´ .:ｉ:ｉ │ 交合と逆に、
{ i:i. ｀ ´ .:i:j |
. } i:i.、 .:i:i,′ | 中原では胸の技巧は皆無に等しい
. ﾄ､ { i:i:.、 .:i:i/ |
. ！ ＼ ヽ:i:i:. ..:i::iヽ '〃 ' ぐらい無関心ですから。
', ､{ / ＼:i::i:... Y ,.:i::i／ ∨/ 丿
', ﾊ{ ` ､:i::i.:.. | ..:i::i: '′ j/ / 萌え所が違うという事です。
〈ヽ ハ 丶:i::ｉ::..... i...:i::i: '′ 丿 /
、 人 /
＼ ⌒≫-‐=＝≠＝=‐-ミ ＼ ＿,,.. -─ｧｱ＾
. ＼ ,, "/ / ／ ヽﾆ二￣ //
／ﾍ, / / / / ﾍ ヽ 〃
／ ∨ / / /, '{ ', ､ ／
〃 , / / { ' // ｉ ', , ', ／
. {{ ,' / ' | │ / ,'|i ｉ } | | |├ー'′
. {/| i | |│ { ,' |ｉ i i ﾘﾊ | ｉ | |│
. {: | i | __|,｣ﾆﾊ=＝ｬ! iﾊ ､_/L.｣_ } | i | |│ 明時代からは、玉門より
| ｉ ｢ { ]厶斗ｯ、{ { NV￣ｱ7 ＝=⊥__j ﾘ ｉ |│
| l八 { lV/'´爪_:::r]ヽ ノ勺7トﾐLl_￣7 /i '丿 素足の纏足を晒す方が恥ずかしい
|/ l八 小 弋こﾕﾉ {ｿ::::_)ﾘﾍＹ/ ／ ! /
＼ ＼ `ﾟｰ-' ノ/ ／）ﾉ j人 という風潮になりましたし。
,．-‐'"￣`ｰﾍ :.:/l::/::/ , ::/l:/::/:.:/ イ-＜_ `( ヽ
／ | ::::::::::::::::::::::人 u ／|::::::::.:.｀丶、 }
/ : :│::::::::: -─/ : : :丶、 ﾏ'⌒ヽ . イ : |、:::::::::::::::::.:.丶、 では……次から、
| : : : ￣ : : : : :/ : : : : l ｀ . ` ´ _ ´ /. : : | :｀丶、::::::::::/ : ﾊ
. | : : : :{: : : : : / : : : : : : | r个ーr ´ /. : : : | : : : : :｀丶/ : /: | なるべくイメージに近いＡＡを
. | : : : ∧ : : :〈 : : : : : : : |、 ／ﾍ{＿人 /. : : : : | : : : : : : :/ : : : :│
| : : :/ : ', : : : ＼ : : : : | ∨＼>┴く／＼ /. : : : : : | : : : : : :/ : : : : :│ 当てて紹介しますね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「吮」は、つま先を吸う。 「呑」は、足を口に含む。
.．-‐一＜´ ｀＞ー一く ／ {
┌‐───一ｧ'´ ‐‐=ミ、 ､ `く {
！ ( ￣￣ 〃 イ ‐- ､ ヽ ＼ /
＼ / ／ / ／ i ＼ ､ ＼ ＼ /
＼ / ／ / / ｉ ＼ ハ ∨
∨／ { // / ! Ｖ ｉ ∧
i Ｌ斗-≠＝ミ ヽ ‐}ーｉ＝ミヽ ｌ ハ
| /「〃 厶ニ 」ニL ﾉ ! | ｉ ',
＿ │ { | ／ .ｨうヽ｀ '´ｨうヽ＼ノリ ！ .
／ ｀ヽ. | 八 |〈 ｈ:::ﾉ} h:::ﾉ} 〉 / 八 ｉ
/ ｉ ﾚ' 人 八 ヽ 弋.ソ 弋.ソ ノ / / ヽ{
. / /⌒ヽ | （ ＼ ＼ ,,,, ' ,,,, / ／二二}
/ / ! | _」｀Τ´:::::::::::: -‐- ､ :::::::::::／ r＜／＼
/ / ! | ／::::::: ∧ / ＿_ . 八/ 〉
. { / | | /.:::::::::::/:::::＼ {/´: : : :ヽ } ｲ ´ /
`´ | ヽ､ |:::::::::::/::::::::::::::ｌヽ、 {: : : : : : }ﾉ イ ヽ.ノ｝
､ `ー- ､|::::::::: ＼ ::::::::::| ヽ: : : : :ﾉ イ {人 ヽ }:::｛
＼ ノｌ.:::::::::::::..＼::::::|＼ }`ーく { ./ ノ 丿 ノ:::/
｀¨¨ア´..::::.i.::::::::::::::::::. ＼| ＼ﾉ`ー‐'＼／ 〈 ( :::/
/ .::::::::::.ｉ.:::::::::::::::::::::::::| ＼::::::::／ ﾉ Y }./
「食」は、足であーんをしてもらう。
,.-‐､
,:::::::::::`丶､
{::::::::::::::::::::::.、
. /:`丶::.........ノ;:::.、
{:::::く_):ヽ.....ノ.....:.＼ . -‐=＝＝=‐-
':::ヽ:::Ｙ...}/...................:. ∠二ﾆ二ﾆ二ﾆ二::::.:丶、
{:::ｰ'..ノ....'......................::} -‐ 、 ＿ｒ彳:::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼:::::::>=- 、
.::::;:.ヽ.... i:....................::/.:::::::::.＼__ |｢/ ｀二_/二 _｜丶、::::::::::.`个く笏i'ヽ
｛::::ﾚ.ﾉ.......::::......u....::::/.::::::::::::|::::::/丶、 〃／.:::::::/|::::::::::::|i::::::...... i|::|::::::{｛｛.ツＶﾘ
.:‐-く;...........-､:::::::::::ｲ::.............j:::::':::::::::.＼ ' i:::::::::::::i｣_|::::::::::::||::::::::::ｌ::i|::|::::::|l::`ト彡'
｛::::ﾚﾉ................./::.....::l:::..........:ｲ:::人....:::/::::｀ヽ | |i.斗 ,ｘ＝ミ´￣｀＾＝ミトｉリ::::::|ｌ::::l:::::|
､:::....................{::::::....:〉'::........................:::{::::::::::人 |i::!く ﾋ'::ｿ ﾋ'::ツ狄:::::::ハ:::l:::::|
. Ｖ::......................:::::;'::..................................ーく:::::.ヽ |i:ﾊ ::::. ' .:::::: ‘/:::::::/::::川:::::|
';::::::.....................;::.................}...........................ー-ﾍ 从:::、U ＿_ ..、 //:ｒ‐‐＜::::ｌ:::::|
'.:::::::::::::::......u.{...................{..................................:::i＼ V个 . ､ __ ﾉ 厶仏 `丶ト､_
`ｰ- ::::::::::::',..................:.、...........................u:::';....} ,. ┴‐-ミト _ イi／｛_く_､ { {:.＼
‐-ヘ..................::::::::.............................∨ ／.:::::::::::::::.....∨ / ／ ／.::辷‐-グ^＼::.＼
＼..............､::::::::::::.......................':-‐／.............................∨]／ _,.〜'{:::::::::｀::＜`丶､∧:::::.＼
＼...........丶､:::::::......................'.::.......................................Ｖ⌒'く::::::::::.＼::::::::::::::::ｰ-=ミ::::::::::::
` ｰ-､.......i:::::::::....................}.......................................:八 _ ＼::::::::::.ヽ:::::::::::::::::::::::.｀ヽ:::::
／...}.......ヽ::::::...................;....................................../......V⌒ヽ,):::::::::::厂三二ニ＝=‐-
.:'..........{...........u:::;....................................................／..........∨`⌒ヽ::::::ﾉ〃
/::............';...........................;........:::::........._......-‐::::::::..........u...Ｖ＾ヽｿ:::// {
/::................';::::::::::::::::::::::::::i........j,. -‐ 7::::::::::::::::::....................'辷=ﾐ〈
「舐」は、舐める。 「噛」は、甘がみする。 「咬」は、強くかむ。
.＿_! ＼|:i:|ﾉ / ﾞ／ﾉ '{／ / !
::::::::＼ ＿!i/' / ヽ::::: ゞ' /／ //
::::::::::::∧-､＼ {_ノﾉ ::::::::: /＿／〃 ＿＿＿＿＿
::::::::::::::∧ ﾍ ヽ∨ ｏ 〉/ | ／ ＼
::::::::::::〈￣ ＼ヽ ┘＿__. ＜/ ! .／ -―､ ,-―- ＼
::::::::::::::＞┬':i:ｌYﾊ:i:i:i:i:i〉＼ | ／ ￣ヾゝ/ ヾ/_／￣ヽ ＼
::::::::::::::＼「:i:＞{ツ:i:i:i:i:ﾊ＜ '. i ／ >＝=､ ,,=＝< ＼
:::::::::::::::|:i:i:i:i:|::::|:i:i:i:i:i:i:|::|＿> ヽ ヽ. ／ }_(o;)｣ 》 L(o;)_{_ ＼
:::::::::::::::|:i:i:i:i:ト､|―‐＜＿`―--､ '. ヽl （⌒ |
:::::::::::::::|:i:i:i:i:i:i:ノ:i:i:i:i:i:i:i:／:::::/フ |_＿|＿＿＿_( , ヽ ' |
:::::::::::::::|i:＿／::::ヽ:i:i:／:::::／∠／::::::::::::::::::::::,へ:＼__人__＿ノ ／
::￣＼:＿＿_/:::::::|￣ヽ／ /:::::::::::::::::::::::::::::::::{ __}￣ ＼:ﾉ ／
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::／⌒7/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::|_‐} |l＼
::::￣￣￣＞::::::::::::::::::::〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::Ⅵ ij ヽ
::＼:＜::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ〉｀Y °
:::::|::＼＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::/:::::::::::::} 〉 '. u ヽ
:::::|::::::::＼::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::::／:::::::/::::::::::::::::〉!＿ヽ .
:::::|:::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::::／:::::::::::/::::::::::::::::/ 冫 | ＼ ヽ
:::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::/ 〉ヽ二ゝ ＼ ＼
:::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::/ Γヽ{ ヾ (￣_〉 ､_ ＼
::::::|::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::/::::::::::::::::/ 厂 ノ '. Y ／ 〉 ＼
＼::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::/::::／:::::::::::::／ ﾉ ヽ{ i { i /ヽ
「握」は、手で足を握る。 「捏」は、手で足をつねる。 「掻」、手で足を掻く。
「捻」は、手で足をつまむ。 「捉」は、手で足を強く握る。
_ ,...--─- 、
{. ＼_ ／ :::::::::::::::ヽ、
ヽ ヽ / ∠ :::::::::::ヽ
} ＼ ＿ l ／;;）） ::::::::::::丶
‘， } l ヽ｀´ ヽ ::::::::::丶
, / ﾋヾ) , _,ノ ::::::::::::丶
‘ ./ ヾ , ゝ‐ ´ ...::::::::::::::::::｀
| / ｀ｌ. / :::::::::::::::::::;;::::l
_ ,′ __ /_ ヾ :::::::::::::::;;;;:::::l
_/ .,′/ ,r､ ＼ ヽ ｀≦¨
{.＼〉 ¨ i|´ ` ｒ､ ＼ ::::::/
〈＼_〉 ﾄ､ / ＼ ｀､ _::::::::::::::::::::::∠_
ヽ_,′ . | ./ ＼ i|:::::::::::::::::::::ｘ≦
〈,′ .| ＿/ ＼ ﾄ―=＝ " .／￣
,′ .|Ｔ:;;;;;;/ ＼ | ＞‘
,′ .| ゞ-〈 ＼ ゝ―― '
,′ .ﾊ ＼ ヽ.| ＼
,′ ,′ ＼ | ＼
,′ / .＼ |i ＼
,′ / ＼ .|
/ / ＼ . |
. / ＼ ヽ ＿_ ., |
‘， .! ` |
「打」は、棒で弄る。
,.' ／
,ｲ .,.'
,ｲ /
,ｲ ｰ'./
. ,.' i
,.' |
,.' ,． ﾉ
／ ム-‐''"
. ／_,.． /
,x‐‐'´/´ /
r‐',ﾉﾉ丿(__丿,ｧﾆ二イ
ゝゝゝー'ﾆ¨ ´
／/
,ｨー─--- ､／／
〃 ,〉ｰ‐ｧ'´／
. ／Y／ 〃勺
{__,{ヽ／ ,/
. 弋ｊ／ /
. /
/
「挟」は、脇の下で彼女の足を挟む。 「擁」は、彼女の足を胸で抱擁。
/.: :／ .イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ｀∨::::::＼l {
. /.: :/ ／:.:.:.:.:.:.:.:.∧､、:.:.:.:.:∨:::::::::! ',
/.: :/ﾚ′:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧:.＼ヽ: :∨::::::l i
. /.: :/:ハ::ﾄ､ ＼丶 :.:.: ∧／＼::::!|li::::l ij i
/.: ://{ :Ⅵ:ﾍ＼ ＼＼:.:.:∧,ィ乞ミＹ|: l !
. .: :.//小::::Ⅵ:!＼＼ ｀`ミ=ｰ'气必刈::l l
|: : / |∧: Ⅵ¬─- |:::l l
| :/ /|:::i|＼ﾍｲ芹心 ::::::.:.:. |:::l li
|/ //|:::i|:::: ｀ミ戈ソ ﾉ ....┐ |:::l j l:!
|＼ム__Ⅵ:::::::::::＼.:.:.:::::: く/ :::::::l :::::ｌ l:l
|:.:.:/ !丁{::::::::::::: ∨:ヽ、 ー ′从:::.. l l
|Ⅳ | |i ∨ :::::::::: ∨:∧::＞ ... ｲ |::::∧ ｌ {
|/ :| |ﾍ ∨:::::::::::: ∨:∧＼::::::::: | ﾘ:/ ∧ :;j l ＼
ﾘ:.＿ｊ:从{⌒ヽ:::::::::::::∨:∧::::ヽ::::ﾉ ｲ/ / ; Ｕ l ヽ
＼ ＼ﾄ､::::::＼＼ヽ／／/ / ; :| ｝
ヽ ＼ヽ:::::＞:/ / /.イ{ .: .: |: / /ノ
. ．＜: : :./ / ///.::j .:.:. iｊ ト'ｰ′
／: : : : : :＞'"⌒ヽ./ :.. ..: i
_. .､イ／７７´ ＼ ＼ :.:... .:.: ′
,ｲ: :⌒7 // / ヽ ヽ丿 u .:.:.:. /
. //´ / // / ｉ |ゝ__） :ｲ
／ :{: { {: {....__＿,rx ｌ._丿 .: .:.:ハ
_ ／ ヽヾヾヽイ し′ .: / }
. ／ У／ ／ ;ﾉ .: / :!
／／／ ／ .: / .′
「肩」は、彼女の両足を肩に乗せる。 「挑」は、片足のみ肩に乗せる。
,.....::::::／.:::::/ ／/ / } } ｀ヽ ｀ヽ丶:::::::/ -‐/ ＼ /.:::::::::
＼::;::::::::::::/ / / , / ハ il ＼{ ／ / 丶、 ,....'::::::::::::
／>､:::::/ ヽ / / / ／ ; i ∧ ｉ| ＼ / / ｀丶 、 _ィ::::::::::::::::::::;
／.::::::::::>'{＼ / / / /, / i ﾊ i 八 ヽ＼ ; / ヽ ｀ ¨¨ﾌ厂 /:::::::::::::::::::/
'.::::;:ﾆイﾞ! ∧ /i ' //, | i l i i }i | iﾊ |ハ:::> | ' '. :::::::::::::::::::://
ｊ／ | | i |i i ｉ///, / '| ｌ l i i }i |｜ i ∧ 「｀ヽ ｜ ' 、 i::::::::::::::::://
| | i |ﾄ､i |/// /i/｜ ; / i､i ハ |｜ | Ｖi } | / ＼ ;::::::::::::::://
| | i |ヽ.i i |/7ﾆZT´八/／/ j/}｀ﾆﾆ〔|_ｊ i| ﾊi jｘ=‐..､ |. / 、 /.:::::::::::://
. ｉ| | i |⌒', i-‐ｧ行テトﾐ / { /ィ行::T㍉ /｜ i 〃/⌒ヽ:. l/ / ‐- . ／.:::::::::::://
. ｉ| | i { (ハ i 《 {ﾉ.:::l:| / j {ﾉ::::ﾘ / .ｲ 八 } |i {::;>、 }::} / / `丶、 ＼＿__／.:::::. -‐
八| i 、 l i l゛乂::ツ ゞ-''くイｉ | ! } }八 x(__ﾘ /:/ / / 、 丶.
| i |〕トl i |、 .::::. ､ ::::. ｲ i | ! // 爪_{＿} /:/ / ' ヽ‐- .
| i |｀ヽl i八}ト . __ ∠厶斗! ,ﾍ| У{⌒}｀'Ｙ / l ヽ ｀ﾞ .
人ｉ 八 ∧ i＼ ' ∧、 ′ .ィﾆﾌ´ ﾘ 厶⊥!iﾚ'＾::ﾍ } / ｌ ' ﾞ
/ ヽ＼ヽ 丶. ＼ {=‐-≧=＜:::::}:::::｀丶ｘ'" ゝ=ﾆ=く / l '
. / ｀ヽ ヽ ＼／,ｒｯ＜ _/.::::::{｀ヽ::::::::::::::〉 )′ l '
〈 ァ=-､ ∨ j／.::::.:.:.....) ｀ 丶､ ∧ﾆ⊇( , -‐'; ; '.
}/ ＼ } i／､ ::::::... ' ヽ ＼厂｀ 厶ィ´∧ ' '.
/ ヽ ,_'_ ￣ Ｙ '´ しﾍ:::..、 ;ｘ-=ニ二二二ﾆ=‐-ﾍ
ノ Ⅵ品| ﾄ､ /＼＼＼ ;.,ﾆ=-‐………‐- ミハ
＼ ニ=-‐={ |切| ﾉ ｘ≧=-ヘ-‐=‐-ｨ゛ ＼＼＼ ／〔 _ ｀ヽ
｢≧=‐-=ﾆ. _ 八|れ| ∠ﾆ=-‐=ﾆ三ヽﾆ/｢:;′ ､ 二ﾆ=‐--=ﾆ´ ｲ: : :｀ヽ '.
}三二ニ=≧＜=|中|、 .イ⊆⊇::::):::::::::::::｀フ::::|; |:〃 ⊇)
[三二ﾆ=-:::::::::::::::￣::::≧=‐--‐=ﾆ7.::::::::::::::::::::::::::::::::／.::::::::{ |⌒ヽＹ
「暖」は、彼女の冷えた足を股間で温める。 「洗」は、彼女の足を洗ってあげる。
ｉ| !ﾄ､ヽl､| '´!ﾚ;=ﾐ | lY,‐!
|l l ﾚｲ,=ﾐ､ ´ ゞｲl ! !.:i
ヾヽｌゝゞ' ､ __ |l l rj|
!lヽ < j l |ｲ|,|
| i ヽ、__｀´ ,iｨ !_j |
,.ゝ-､ ｉ!ゝ>,.二=ﾚ'!_j | _＿_
. / V }´ ノ__ハ-‐':/､ /､l
,' ', ﾊ _ノ:::::::ﾉノ:;'､ ｒ┘ i 〉
. ,' i V:::ﾚ::::-‐ァ:::､:i ﾉ l
; i. V::;':::::::/:::::::::ｌ ｌ l
. /,' ; V:::::::;'::::::::::::リ !
/.,' ,' ';::ゝ!:::::::::::::>! i
. / / / < 〕::i::::::::::::/.! l
. ヽ/ ./ /、h;i::::::::::;' l l
/ / ヾハヽｨﾌヵ l. i
.. ＿ / ./l /ヽ !:::VY》 ｌ l
‐-/ ｙ ￣ﾞ丶、／ﾚ､,' /:::;i └ト､!::::トｲ .! i
i_ i ｢ ｆ ｒ‐ ＼. / /:::/ l L入::::::::＼;. i
Lﾚﾋ.ﾉｿヮ'､,.-‐ ヽ. /:::::ヽ i、 l ヽ::::::::::', i
＼｀^ ' ヽ ./::::::::::::V ! ＼,.i l:::::::::::',. i
.._ l 丶 ! /::::::::::::::::l＼ ( l i:::::::::::.; .!
＞ .._‐i ヽ /:::::::::::::::::::K´ ）ハ';::::::::::', i
└ワ! ,'::::::::::::::::::::/ハ ＼ /＼:::::::',. i
. _グ.i ;＞＝＝==>‐-〉 ／/ lヽ:::::', .!
{ ／ヽ..,,_,ノ/¨ヽ∧__ /､｀ﾆカ､._ _,,.イ ＞' l ヽ¨ ', -┴- .._
ｰﾍ__∠ﾞヽ,ム／＿V¨＼＿＿ ￣､__ ＼ｊ／レﾊ、 ¨ヽ
.. ｀¨´￣ ｀¨´￣￣
「脱」は、彼女の靴下、靴、縛り布をほどいて素足にする。 「纏」は、脱の逆。素足から着せる。
l . . . : : :.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: }:.:＼_＿__､ ＼ ＼ jﾊ
l . . . : : :.:.:.:.:.:.:.:ﾊ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:′:.:.: }＼ ｀ｰ'｀ｰ' 〉
l . . . : : :.:.:.:.:.:.,' ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:/ ＼ ___丿 /
ｌ . . . : : :.:.:.:.:.′ ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.: / ｀ヽ、八
l . . : : : : .:.:.i ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／.:.:.:.:.:./ ＼ ＼
i . . : : : :.:.:.l ,∨:.:.:.:.:.:.:.:.:. ／.:.:.:.:.:.:.: ′ ∨ ｝
ｌ . . : : : :.:.l /ﾊ∨.:.:.:.:.． ´:.:.:.:.:.: ／ Ｖｊ
l . . : : : :.:l. У／＼´:.:.:.:.:.:.く＾'< }′
l . . : : : :.l. {Ｋ /＼__彡 ´＼＼ ;
l . . : : : :.'、 〃 : :｀ﾞX ヽ. ＼＼ ′
} . . : : : :.:.:.:.ヽ ﾄ､: :／ ＼ ヽ ＼＼ /
l . . : : : :.:.:.:.:.:.:}'! }/ ＼ ヽ ＼＼ /
l . . : : : : .:.:.:.:丿| |{ ｀ヽ､、メ＼ ＼ ` . ＿＿ ノ
l . . : : :.:.:.:.:.:.八 | |{ ｀:.｀`ミ､｀ミ=､─ ` ｰ-- ／
ｌ . . : : : :.:.:.:.:.:.:.:.' |{ : ＼ ｀ヽ У｀ ー‐ ´
l . . : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:} |{ ', ／
ｌ . . : : : :.:.:.:.:.:.:.:.: ﾉ |{ |/
l . . : : : :.:.:.:.〃／! | |{ |
l . . : : : :.:.:.:.:.j/ 人冂}＿ !
l . . : : : :.:.:.:.:.:{ |凵.:.:.:.:￣二ニ＝─ ....._ﾉ
l . . : : : :.:.:.:.:.:.:i | ──＝ニ二＿.:.:.:.:.:.:.:|
,' . . : : :.:.:.:.:.:.:.:ﾉ i : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:￣｀{
/ __._._.:__:.:__:.:__У | : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!
/ /.:.:./:.:./: /:.丿 : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
{ .:{.:.:.:{:.:.:j_丿´ : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
乂:.乂ノ"´ ', : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
', : : : .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l
「挖」は、彼女の指の間を指で弄ったり。自分が彼女の足で身体を弄られたり。
「切」は、彼女の足の爪を切る。
/ /r'::| |::）l| トｘ'/ // / / / / , !::.::.::r′
/ /:/ハl | ﾙ'芹ﾒ/ /,' / / / / //lｰ‐〈
// 〈:/ 〈l 川ヾジ /ノ,厶ﾆくノ /‐z_/l
／// / ﾘ !| 礼jﾊ/ ノ::;人／
, =＝'′ // / ﾉ、ｉ 小、 丶､′ ｀ﾞ,.ｲ公 '´⌒ ｀ヽ、 ,'⌒',. /⌒ヽ.
〃 ／ ′/ .,,_ﾉ( ﾄ､ ｀ ‐ ､ --＜/う゛ _ｒ~r'＞<＞、 ＿{__ ! ,' }
// ／ / : :~クノi ﾌ 冫=元´ﾚ ,√ゝ,＿厂´丶て / ¬ _） ｛ } ﾉ
_｣ {＿ ／ ／ ｜ / ./'¨／i ﾄ! l r 1) ＼ﾋ: ノ-＝tｉ´ ｀ i'
／ ｣ l / ゝ / ,' ｀´ ,'/ ヽiヾ「´ ヾ: /'＿＿丿 ｌ
／ ! ﾚ / ヽ / / , -ｌ/ /ｭく´ Y ｰ"} !
'′ ヽヽ／ ヽ / ∧ / ｳ 'ｰ iヽ i=-- ′ l
｀ヽ、 ＼ ）. ,' ,' 弋 /iヽ ｀ー=>､ { ﾉ
{、 ___/ ｀ﾄｲ＼ √~丶 i /
/´￣￣｀ヽ/V ,i'／ ⌒丶 ', ,'
l Ｙ!ﾖヽ ヽ|i ,ー､＼ ', i
| 廴ﾄ、 |!／ , イヽ _丶‐､､ ! ,
| l∧i ｀^´{l ,ィ´ヽl 厂 ｀㍉/ヾ! } _ , .. - ─ ¬
| 人、)、__ _rlゝ/广´ 弋-z'､ |
ゝ＿, ..二ﾆ´-─ ¬' ´｀￣Ｙ !| ﾄ┬' ヽ ﾉ
l´ 〈__i ├' 丶 ＿, '
| | !
l l ｌ
ｌ ｌ
「拉」は、足を人力車の柄に見立てて引っ張る。
〉_.._|ノf´｀ｌゝv;;;ﾘ v;ｿ .}:〈:.ヽ ﾚ':.:.:.:.:.:.:.:∨:.:.V
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..{ ＼,／ ヽ_.ノ:::::/ ',ー--､,__へ､.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
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{ ./::::::::::::/ }-‐ー､ヽ、｀'−、_⌒＼＿,
./:::::::::／ } ＼｀`ー ＼＿ ＼
、 /::::::／{. } ヽ_-、＿,.-−'´｀>、＼
｀ /:::／ .{ } ヽ、_ 'i
/／ { .} | ｀へ. ）
{ 人 } _,.-＜. }
―〈 ＼ .ﾉ .,; _., '´. ', }
＿,,.. 入 >､ ／ ノ ., ＜ ',
〉 ｀≧‐'-く´ ／ ',
／ Y´ ',
_／ } }
「拳」は、彼女の足を手でいきなり持ち上げる。
「提」は、彼女の足を自分の足で持ち上げる。
| | ,ｨ'´,'´/ i､ , iヽ
| | /i ,' / , f┴! ,' i |
！ | / i!.,'/, ﾉ; } ｛ ｉ ｉ l
| { ';/,' /フ乃{ }不,ヽ ､ヾ!、
'. ）{ i川 化j =ﾐx｀）, ､ヾヽ
:.. '. (rﾍ ､ヾﾄ ´.::: , :: ｲ 川ノ ﾘ ﾘ
ヽ Ｖ _ `(（(（ゝヽ､ v ｧ ノｨ(（
:. v'´ ｀ヽ ｀ﾘ'ソ} ＞-ィ´彡'r'_)）
l } : ＞=-―-=. L,. __＿
i ﾉ i / ｀ヽ ｀ヽ
;' | i { ｒｯ Ｖ =‐- 、}
ﾘ ｜ .ｲ ､ ヽ
' l／八 丶. . : : イ '..､
ｉ l. ∧ 八 Ｙ
l ｜ :. ノ
| | 〉 ゝ-=＜
| |二ﾆ='' ／ }
| ', { ￣｀` ､
| ', 八 ＼
, / ＼ ＼
/ / 丶. / , ｀ヽ
.i ｊ/ ' | ｀ ﾆ7 / ／ 〉
. ！ / ,′ 人/ ,／／ ｊ
. 八 { ／ / ゝ(／-‐,ノ
ヽ . 〃 ／ /
「扶」は、彼女の足を持ち上げ、練り歩く。
/ { i＼ ＼ | ∧
/ / ＼＼_＼＿ ≧=┼ ∧
| / ,.ｨ个 ､ :!＼ﾄ､ﾄ､下､ i !
_,. -‐ ￣｀ヽ |/ | | ﾄ､ﾄ､ :| ｨ代r癶| ! ! iﾄ､ |
_,. -‐ '. ! | ∧V示 ＼! :::￣::::::j/ / |V !∧
_,. -‐ u u ﾚ´￣ ! ∧|ゞ':､ ノ / ﾚへ 「ヽ_＼
∠_｀ヽ _,. --､ | ﾄ､ :从 r= ､ u| / | ＼ ｀
} ハ | ＞j∧/￣,ヽ｀こ´ j/ | / ∧「`
ﾚ' } ＿＿＿＿＿＿__,. イ―-､ |／:::::::::::/ }_ノヽ_ イ￣`| / /／ ＞―-､
／ 「￣ ／ ⊂ニニニ、|::::::＿/⌒ヽ｀ヽ_ノ 〉 /-=ミ､| /_/＿ / ヽ
/＿／‐┘ ／ ――＜ !／／￣ヽヽ ／/ j/:::::::::::::::》' '.
/ 'ニニニ ´ !／:::::::::::::::}_}厂 /」} ヽ::::::::::/ ＿ !
/ r――――‐' !::::::::::::::::::/ ﾉ厂 V::/{ / レ-､ |
i / |::::::::::::／ ､＿〃 V rﾍ ﾉ ﾊ ﾉ_
| .! |:::,.＜ ＿ }}`ー―- ､ / r-､V `ー' j 〈 L
| ′ |/ ￣＞―＜ヽ `ー / ヽ{ / 〉
| ′ | ゝ‐ ⊂ニ ニ` ＼ ＿_,. イ 〈ヽ /´ 〉
| |'´￣ `ー⊆ニ ﾉ / 〉' { /
`ー‐′ | ／ ≧=- ､_／ / / ヽ ／ |
| !￣￣{{￣` ､ 冫 { ／ ＼!
| /￣ ､＞― ､ ＼ ／ ヽ ／ '. 「〉
! ,. -ｨ==､ / `ーｧ' `ー ' V
'. 〃´ | ,ﾘ ／ /{ ヽ
'. U ／ ! / /,. /八 /
`、 ,.イ '. { ／ / ヽ ／
`、 /ノ '. ノ´ / ヽ__／
〉'} { u ,.'
/ /ヽ ,. -ﾍ ,.'
≧＝≦´ 八 ／
「懸」は、足を布で縛って吊るす。
さらに玉門に桃を投げ入れたり、桃を詰めたりする「肉壺の投げ入れ」という遊びもある。
|| _＿＿_j ||
|| ,. '´ｨ≦三{爻}}=` ､ ||
|| / ／＞――`´＝ミ､ﾍ ||
|| __/〃/ / / ヽ ヾx ||
|| ≪／/ { {ﾄ､ / }} } i ||
|| ／／! 八千ミ､{ﾄ､ //_!_ﾉ .! ||
||_ 《/ ∧{ {｀代心 jノ示ｧ/ /＿ ||
|| 〈ヽ／ ／／ヽ从:::｀ , ::¨´ムイ〈〈 {_ヽ ||
||} } }／／ ／∧ ヽ Vﾌ,. イ /〈/と_ー‐'、ヽ ||
〈 ||ノ レ' ,. / ￣￣＼〈_,｀´ { ,ﾘ/ ヽ |: i ,. -‐-||
／ハ|| 〈 / i ,. ＼《{ 乂>'´ ￣ (rｯ､ j_＿! , ' ,. -､,.-||-,､
／／ || ,.-〈__ | / (r;::) `ヽ Y } 冫､_ ／ ／ヽ { ||/ ヽ
/／/ ,.-'||! レ' ￣ { ､ 人 T７ 「￣ ／ `r≦三三||≧ﾐ／
. // ./ / ,||-､_` ＜／￣＼ ノ-z_〈Z-'7≦〈 Ｖ/ :| ,.' ,.ｨr'^T￣Ｔ≧{
. // | {／ヽ||＿! /ヽ ` ､ ＼=≦≧=-{爻ﾘ=≦/＞/ |/ 〈_ムムヽへ＜〉
// | ./ ヽ／三≧=〔__ `ヽ∧ `＜_ ∧＼:/＞ '´ ﾄ､ :| |////////,!
|| | |_〉 ／ ＞‐'´ハ/ `V 〈＞ / Lヽ! |////////!
i! | 〉ｲ レ'//////∧ V＿＿〉 |＿＿＿__j !///////!
ヽ ! :|Lうﾍ////////ﾊ V＿__＞'´ / /V/////..!
| | :| V////////! { ､, / /| :|///// '
∧ ! ﾄ､ ∧/////// | '. i}. } / ! |//// .'､
. Ｖ :! ヽ.〉､/////,ハ､ ヽ jﾉ / .}/////!＼`ー-
_,. ＼|-／三∧/////ﾊ ＼ } / ,ﾉ/////{＼ ＼
/三三 ≫'三三ﾆ,' .V////∧. ＼ ﾉヽ , ｲ .∧_,. -=ｲ_≫
三≫∠三三三=' ／V///// ヽ ＞､._ _,. ' -‐ ------＜ .///////{ヾ ／＼
／／ ／三三ﾆV V_// ／ﾄ､ ／／￣／ ＼ ＼ V / {{爻り≪三
／ ／三三三=∧＿__/ V´ ∠/ハ／ /＿_,. -=ﾆ￣￣￣ ＼＿／V∧≧=〈
≪三三三≫' ／ ＼_,Ｖ{{爻ﾘ/∧__＼ / //// ∧
「玩」は、足で男性器を弄ぶ。現代風に言えば足コキ。
//: :{ | |⌒|'| ﾄ､ i|: : }: :∨ハ
/{iﾊ: :| 从 j人|_|.斗i |: :/: :ﾄ､ヽ
.{/|: :ヽﾄ≦{_ .込j:ﾘ /|: :ハ.＼＼
./八{ヾ | `乂〉 , //,ｲ/i ｊ/: : :￣{ ¨
ヾ|: :ﾄ{: ヾ|ヽ// ゝ' ,.ｲ{_:j/:| : : : 八
i!:.:|::|＼{: :.}≧=-.<ﾑ_ |: :.:|-=ミ : ∧
|: :|/: : j: :ﾉ: ノ≦ﾆfﾉ:_';.:八ﾘ:.:.:∨: : ヽ
|: :|: ／x≦ }:::::/:::|ヽ:八 : ＼:.:.|: : : : :＼
|: :|:〃|.:.:.:.＼¨_{:::::iﾄ､＼::ゞ: : 〉≠rt-､: ハ
〃/:{{: l:.:./:.:.:.:.:.:|::::::ト､ /＼ﾄ､:〉{_{./,ﾍ ト､_:} , =-=､
{{/ : ゞ:∨:.:ヽ:.:.:.:ヾ:ﾉ:.:.:.:o:.:.::>' ヽ}ﾉ:ゞ ‘，
|i: : : ﾉ: :|:.:.:.:‘;.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:/ ､ .X .
乂: :.ゝ=|:.:＿.:∨:.:.:.:.:.:.:.:o/ ‘， _ =ﾆ.仁､三二ﾆ=､
ヽ: : 〈/⌒ヽ:|:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ヾ≦三ﾆ=:､=,ﾆ=-―={
}: : :|:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:,ｲ .〉_-=≦::::::',ﾊ:::::::::::::∧
ﾘ: : :.l:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.,/ﾄゝ、 _.,ﾉ_.ヾ::::/::::::∧: ;::::/:/::∧_ ＿
/ : : l |:.:.:.:.:.:i!:.:/´{{ ヾ=≧=≠/ .ﾘ ∨::://::∧∨::::::/::〃) -=≦三三
./: : : : ﾘ:.:.:.:.:.:.:Y 八 ./. ./ ∨::::/:::∧ヽ::::::::_{ {三三三 -=≦
{: : : : /:.:.:.:.:__.:.:| } ./-,‘ ＿/ヽ:::::/::∧ム≦::>ゞ=ﾐ)≦三三ﾆ
ヽ: : 〈＼／ ヾ ./ /.j/-≦ニ三三ﾑ:::/:::::::::::::://}ﾉ: ヽヾ三三三
} :_〈,=-=ﾐ | ｲ -=≦三三三三-=≦三ヽ::::::::／{ﾉ〃: : : ∨三三ﾆ
/:/ _ノ⌒_ ィ=≦三三三三 -=≦三三三三三∧:::(ﾉ八: ゞ : : : ﾉ三三三
:ミｰ彡ヾ| {'=イﾆ三三三 -=≦三三三三三三三三ﾆ八::::::::::::〉=-=≦:ヽ三三ﾆ
≦三三::ヾ三 -=≦三三三三三三三三三三三三ﾆﾆ.≧=≦ﾄ､: : : : : : ∨三ﾆ
三ﾆ-=≦三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ﾆ.{:ﾊ : : : : : : ∨三
ニ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ﾆ`∧: : : : : : : ＼
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三:三:∧: : : : : : : : :
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ﾆ.∧: : : : : : : : :
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|!-‐＝= ､-‐: : ￣ ¨__- ､ _＿___
! ／: : : : : : : : : : : :.ヾく二 -‐‐ ¨ﾌ
∨: : : ://:. ;〃: l: : : :i: : ∧ / ……これで全部ですね。
.〃:/: :〃:.:/ /l: :|ヽ: : l: :|: :.∨ ／
//:/!: : lﾑ⊥_{ W＿ヾ:ﾄ､l: : :.Yi
. l/ |!: :.{ ∨‐ - ｀ﾒ ﾘ: i :}:ﾘ ちなみに中原では他人に裸を見られたら
. |! |＼ir＝ミ ≠=ミ ﾉ:.从ﾘ
!::::::: , :::::::∠ノｭ ﾉ. 身内にするか、殺す。なんて慣習ありますが……。
ヽ ┌ ┐ ,.ｨ:ｧ＜.
＞ ､_ .,.ィ ⊥ｫ: : :.Y
__＿_ ﾉTﾞ￣／::ヽ: : ム 纏足の素足を他人に見られたら自決モノです。
〃:::／:::}从／:::::／:::::ヾ: : ﾞY
〃-‐ヽノﾌ∠::_/¨::::;::-‐-Y: :{ 基本夜も靴を脱ぎません。
,{:{::::::／ //:::::::＞〃:::::::::::::}: : :）
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|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦ うおおおおう！
／ 〃" ｀ヽ､ ＼
/ / ﾊ/ u ＼ﾊﾍ なんつールールまであるんだお！
|i │ ｌ |ﾘ ⌒ ⌒ }_}ハ
|i | 从 （①） （①）ｌ小N
|i （| ⊂⊃ rv¬ｧ⊂lｉ|ノ
i⌒ヽ:＼.i ﾉ u `ー' ﾉ／⌒) どこのキン肉族のマスクって話だお！
ヽl|lllヽ ゝ x＞､ __, イ/l|lll／
|l||l,ﾍｉ.ｉ:.:＼__八__／ｉ.ｉ.|l||lﾊ
( ⌒ ) .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}.( ⌒ )
＜引用おわり。 ちなみに2011/05/12(木)に投下してました。懐かしい ＞
.
現代だって男の気を引き良縁をゲットするためには
過剰なダイエットから豊胸手術やら整形までやってますもんねえ
施術に苦痛がなくなったってだけでやってることは同じか
276は自分だけど最初に性的嗜好、男が弱い時代が来たら攻撃的な儒教（朱子学）出て
その思想が男のスケベ心と結びついたのが纏足なのね？
そういやリアルタイムで読んだ覚えがあるよｗ
後半の愛でる方法は現代のフェティシズムに繋がるから理解できる
いろいろとグロい
でも、宮刑は早々に廃止されたのでは
といっても、、中国ではわざと女の子を失明させた瞽女がいるわ、
宦官村があるわで、
インドもか
宦官は日本と西欧になかったから中国が特殊に思いがちだが
実は世界的にはない社会の方が少数例だとか？
アメリカ大陸の方ではどうだったかは自分は知らない
そんなアホなｗ
具体例を言ってくれないと困る、因みにヨーロッパでもカストラートが居たが彼らは宦官じゃないぞ
一般人男性が全員ちょん切っていたのなら、その言い分で釣り合いがとれるんだけどね・・・。
纏足が宮廷の女子や士大夫の妻妾だけしているならね
なんで、大多数の農民の女子まで纏足するかわからん
農作業できないじゃないか
だもんで女に農業されたら、男の仕事が無くなってしまうのだ・・・
もひとつの理由は中国の農村は伝統的に
世界で最も豊かな地域だったという事なのだ。
女は農作業などしないで家内作業に
専念できるだけの余裕があったのだ。割と貧しい中小農家でも。
中国といえば飢饉が何年も続くイメージなもんで、豊かな地域といわれても
だから俺のイメージ通りに史実の中国も
ミニスカチャイナドレスで竜巻旋風脚をするべきだ。
辛亥革命までは満州族の女性だけが着ていたもの
漢族の女性はズボンだったと思う
>>332は>>330に対する皮肉だろｗ
＞漢族の女性はズボンだった
そんなアホな！と思って調べたら下層の庶民はズボンを穿いてたとウィキペディアに有ったな・・・
まあ構造が簡単で作られてたと考えられるが一般にはスカート風だと思ってたな
肌をさらさないが徹底していたんでしょ
漢族も近世では北方騎馬民族の影響をある程度入れてたのでしょうね
自殺率も
世界と逆
独自のライフスタイルがあったでしょ
例えば客家の女性は纏足しなかったという
纏足について調べようとしたときに、気づいたので。
中国語読めないので、玩蓮について書いてる日本の書物ってないですかね？
http://zh.wikisource.org/wiki/香蓮品藻
女性が客層？
>>345
＞香蓮藻品じゃなくて、香蓮品藻だと思います。
邱海濤・著『中国五千年 性の文化史』（集英社）では香蓮藻品でしたが、
改めてネットなどで調べなおすと香蓮品藻の方が正しいみたいですね。
ご指摘ありがとうございます。
＞玩蓮について書いてる日本の書物
上記の本以外では金 文学・著『愛と欲望の中国四〇〇〇年史』（祥伝社黄金文庫）
あたりを自分は参考にしました。
他にも纏足を扱った本は以下で紹介されているので参考にされてはいかがでしょうか。
ttp://matome.naver.jp/odai/2136698903070916501
>>346
中国の後宮ドラマは近年増えて来ていますね。
ttp://www.chuka-drama.com/
このままいくと、男が主役の英雄伝より本数が増えるかも。
戦モノと違ってやり方次第で予算をかけずに制作できる点と、愛憎劇は古今東西
普遍な物ということなんでしょうか。
レディースコミックにも根強く、その時代をモデルにしたジャンルがありますし。
日本の女性週刊誌に三国志の時代か南北朝時代が舞台の
どこぞの重臣の妾がヒロインの連載漫画ありました
衆道の武将のところに送られるところを床屋で読んだことがあります
小人症の人以下
あれに欲情できた前近代の漢族の男たち
現代の中国の女性はドラゴンレディと呼ばれるくらい気が強いらしい
太い足が美しさの象徴なんて地域もあるし
中国女って気が強いんじゃなくて一人っ子政策で甘やかされたから横暴なだけじゃね？
女が100人居れば男は130位居る(通常なら男は105程度)。
女が男を選ぶ立場なんだから、そりゃ気も強くなるさ。
さらに格下の男と結婚するのは恥って文化とか色々あるみたいね
そういえば１９７０年代までの日本の女性アイドルには足の太いのが多かったという
芸能プロの社長の意向かもしれん
現代の中国人女性は羞恥心とかないといわれてるのに
中東では男性も裸体をさらすのを嫌がるという
それでも、前政権の要人が一物を斬られた挙句戦車で引きずられて
とどめの銃殺のアフガニスタンだの
全裸の死体を公衆の広場でさらされ暴徒に肉を削り取られて解体のイラクだの
の逸話がある
桃は中国では果実のトップか
贅沢な使い方だ
＞下層の庶民はズボンを穿いてた
明代以降には、換金しやすい製品としての布生産も盛んに行われたし、
小さい足やスカートだと機織り機も動かしずらいだろうしな。
よほど富裕な家でもなければ、纏足やスカートで日々の生活を送ることはできなかっただろう。
客家の女は纏足していなかったというね
>>1のもう一つのスレ【WW２】サーニャは、スターリングラードの空を駆けるようでス。
が埋め立てられてしまったので出張告知します。
. ¨¨￣￣¨¨ ､
／ ＼
／ ⌒ソ三三≧z､ ヽ}ヽ
. / ∠彡'⌒¨¨￣￣｀ヽ __＿_rくノ
/ ／ ｀ヽ ｀ー‐ｧ
_＿{_ 〃 ヽ ＼ ､__ノ
｀ヽ ７ i :ﾄ､ ﾄ､ __ﾄ､ ヽ ､ハ 同志諸君、準備はいいか？
. __ノ / ト､ | ＼ｨ´ヽ} ∨ ﾄ､}､ ﾊ
｀ヽ/ :i .ィ==x ヽ{ ヽ}f穴ミｘ } ｀ヽ} 明日３１日の21：00頃に理想郷板様にて
. | :| i xf穴z {ｯじ:j} }ノ ｀ヽ{
. { :| { { V{kじ} ｀¨´ ハ. ハ ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/14796/
八 {ﾄ､ ﾄ､八 ｀¨´ ' """ ﾑｲ}､ }
l⌒ヽ }ノ | ヽ{ 从 """ r ， .′′ | ′ 投下します（まだスレは立ててません」）。
. l ＼ | :i ＞ ､.. .イﾉ}ノ | '
丶. ｀ ー―-､八 {ヽ.._ ∨}ノ}｀ =.彡‐―ｧ jノ ＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
｀7ｰ- ＿_, ＼ }ﾉ ___｀ヽ{广7壬 rく ＼ ／
ノ! / / , V／¨/7 __｀ヽ〉i:i __ノ ヽ__ ＜ ソビエト同盟 Ураааааー！ ＞
| | / ﾉ∨ _ 〉:::::// { ｀ヽ/〃´￣¨7 〃/｀ヽ ／ ＼
| | ゝ、 } ／ :::::l:l 〈 __ノ{_/に_彡/ ,://:::::::::∧ ￣＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
このすれが残っていてよかった
予告板もあるけど
嬉しい！
にしても、中国の後宮は官僚機構の弊害を体現化してもいるな
何百人もの皇子の生母候補なんていくらなんでも過剰なのが明白
同姓相めとらずのもとでこれやったら皇族・宗族が際限もなく増えてしまう
近親婚の多かった天皇家や藤原氏でさえ一門のものが多すぎになったというのに
>>1は明日のＣ９１，３日目にサークル側で参加してきます。
このスレの内容と関係ない艦これの伊26本の18禁本なので配置は内緒。
年が明けたら知人宛に年賀状描きつつ、続きの構想を練ったり
（さて……どの子の話にしたらいかな？）、
コミケで購入予定のクリスタの操作を勉強しながら過ごすつもりです。
投下時期はまだ未定。
遠征から無事しています。このスレが埋まるまでは今年もよろしくお願い致します。
-‐ '´￣￣｀ヽ､
／ ／" ｀ヽ ヽ ＼
//, '/ k-､ ﾊ ､ ヽ
〃 {_{ ＼ ヽヽヽ､___ l│i|
ﾚ!小ｌ（ ー） ヽヽ //y､ i|
ﾚ⊂⊃ ､_,､_, ｀<^r' '､ﾘ
ヽ、 ゝ._） ｀-､ ､
ヘ,､ __, イ~ ＼ ＼
ｒ ヽヽ::::::|ヽ`ー'´,1ｰ:::ヽ、＼ ＼
{ Ｖ:::::::::∨yヽ/:::::::::／,1､_＼ ＼
|ノ''::"::::::::::ヽ／:::::::::: r" ` ﾉ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`---------'
こちらこそ宜しくお願い致します
1/14、20：00ごろ投下します。「花の歳月」宮城谷昌光先生・著をベースにした
前漢設立後の話になりますね。
_,....‐::‐::-r::‐:::-..､
.／::::_;::::::::::::::'､::::::::::::｀ヽ. ＿
.//::::/::::;::::/:/:::::ﾍ:::､::ヽ::::::ヽ ／ i
//_;:/ｪ=l=-lｪﾚ‐:::ヽ-.t-::〉､i::〉i ./ ｜
f/l:ｰ1:::::l!:::::|!::|::::::::l:|::::l:::｀:i.ﾄl､ｨ'ｉ ｌ / 次回から私、竇猗房の素敵な
|!::|!:::|!::l:l::::/l!:ﾊ:::::::ili|::::ﾊ:::::l|:l|:!:l.l ./ . : ::/
!:|!:::|!:/｀ ト､ { ﾘ!::/| _孑iﾘ::ﾘl|:l::il| __ / . : ::/ 中国版シンデレラストーリの
l:||:::::l| イ,.ノﾊ ノ ｨ ,.ﾉ::ト/:l:::/ﾘ rｰ' ／ ｀.:／_｀ヽ
. ヾ::::| |::しリ |::しりi::::;､{´ ／ / ---､'´.:: : :: | 始まりよ。
V:::! ゞ= ' . ゞ= ,l!:;ﾘ/￣ヽ { | : ::.ヽ:_＿ ヽ
!:::l , － 、 ｲ!' |': : .:.:.:} ｝＼＿＿:ﾉ::.. . . ｲ}
|ｌ:::ト､ l l |::!ｌｌ: : ./.:/丿 l└ -､｀Ｔ:: .￣丿 〉 老子様の導きの元、少女は
!:､l:i<:＞―rｔ.‐＜V:/ﾘ: : l: :{└､ {. ￣￣_ｒｲ
/´.!::∧´￣|冂|￣｀//::i!: : : : :ー､Ｌ.ｉ ｒ‐'こ ノ 至高の座についたり、
／: : :|l::ll ゝ､ノiTﾍ､ ｰ'||:i|::. :.､: : :.::厶└ 亡二 ノr ┘
/￣ｉー､､|､／ / l ヽヽノi!ﾘ: .:/´￣ └―'´ ￣ 政敵をイノシシで折檻するわ！
｢ ヽ .:l .:}l ／ .: ヽ .||| .:/
.｣､＿ .:トイ}／ i ヽｲﾘ.:/
{〈＿_/ /l ｢:l / ／..;:/
【竇猗房（とういぼう）】
趙の清河郡観津県の人。
夏王朝の没落貴族（真偽は不明）
配役：マリナ・イスマイール（機動戦士ガンダム00）
.
待ってました！
楽しみにしてますｗ
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ ……ちなみに前回の主役・朱姫の次に呂后の
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;|
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ 紹介を考えていたが、他所でさんざん
⌒´ ヽ､,＿ ＼
（●)（●.) | 紹介されているので、このスレではあえて
（_人___） |
'､ │ 見送るだろ。
} {
!､______ .ィ-ｰﾄ、
V／:::::::::::::::::ヽ
{::::::::::::::::::::::::::::::.、 そもそも彼女、豚さんの件で超メジャーだし。
／ｰ-:::::::::::::::::::::::::::::::,
「r'、 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
} r'、 ﾍ､ /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i
i/ ム､} .{ i:::::::::::::::::::::::::V:::::::::::::::::::::: |
{ い､{ Ｙ::::::::::::::::＼::::V:::::::::::::::::::: |
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r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯
|∥∥∥ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶 現行で楚漢戦争やってるスレにも配慮したのかお？
〔＿_o＿＿＿_o_≦、 ]
／ ／" ＼ ＼
// / ヾ. ヽ
〃:{_{ ─ ─ ﾏ i まあ呂后以外の前漢の子は一部除いて影薄いから
ﾚ!小l（●） （●）从 l| |
_ﾘハ⊃ ､_,､_, ⊂⊃〃 人 そういう子を引き受けてここで紹介した方が
/´ ー-(巛｀ヽ-r─-､--─一' ヽ
{＿ _ ヾムノ＿ _ } スレの意義あるかも知れんけど。
,
呂后はなあ……旦那が糟糠の妻と子供を大事にする人柄なら創業の主と幼い二代目を支えた賢皇后って評価で終わってたんじゃないかと
投下楽しみに待ってます
まとめスレが途中なのが残念
では投下します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
やる実が、後宮の女史になったようでス。
【 第４１回、花の歳月・竇猗房 】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
人
（ ::;;）
.. ヾi￣;'7
／,厂ヽ＼
_,.-'´／;;;::::: ＼｀'-..,,_
__,,...-‐'''´_,.-'´;;;;;::::::::: `-､_ ｀ﾞ'''-..,,__
ﾊ￣`''''''''''ｰ-‐ ‐ ''''´;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::: ｀'''' - --‐''''''''"￣ﾊ
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｀Y'i!|￣￣￣￣ｌ]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]￣￣￣￣￣￣|!iiiY´
〈〈ヽ《ヽ三三三三三《ﾍ三三三三三三三三/》三三三三三三/》/〉〉
＼＼＼ﾞ三三三三`ヾ〉三[_後_＿_宮_]三//'.三三三三三／／／
_〕|.|_|ｴTTTTTTTT|_|iTTTTTTTTTTTTi|_|TTTTTTTTTｴ|_|.|〔_,（ ;)::）,
i´|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣(;;;;;;;;;;)ゞ,;;:;;ﾞ)
f'l￣||￣〕l￣￣￣￣|~|￣冂冂冂冂冂￣|~|￣￣￣￣l〔..(;;;,, ｿ,;;）、::;;::;ﾞﾞ)
;;::(;;;,,,, ,,,,,;;;;;;;;;ヾ,,,,;;;;,,;ゞ::::::) ;;;;;;; ;;;;;;; ;;;;;;; :::::ゞ;;;;;;;;（;,,,;;,:::;;;;;;ゞ
ゝ;;;l;;;;ｉｌ人;;;,;;)::::）::) ,. ,,!!,, ,. ,, l:iil !!ヾﾞl:iilｿ,,
ii;l;l !ii,| |:;| |:;|_
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やる実で、後宮（王や皇帝の奥さん達が住む場所）や各時代の女性達の話を
お送りします。
ユニコード文字で表現できない漢字は、似た意味のものに置き換えてます。
例：「王睿」＝本来はカッコ内の字が組み合わさったもので一文字。
参考資料は
『中国五千年 性の文化史』『後宮小説』『趙飛燕外伝』『中国娼妓史』『中国性愛文化』
『妓女と中国文人』『夏姫春秋』『性愛術の本』『漢書』『則天武后』『大唐帝国の女性たち』
『お嬢様と私』『女帝 わが名は則天武后』『中国妖姫伝』『漢雑事秘辛』『中国艶本大全』
『呉越春秋』『中国美人伝』『黄土の虹』『宦官 側近政治の構造』『花の歳月』『礼記』
『愛と欲望の中国四〇〇〇年史』『詩経』『彩雲国物語』『破壊の女神』『十二国記』『笑府』
『グラフィック戦史シリーズ 古代中国編』
ほか民間伝承などです。
やる夫春画之書 様
ttp://yaruobookoferos.blog.fc2.com/blog-category-7.html
でまとめていただいてます。
１８Ｒ短編「鶏巴（ﾁｲﾊﾞ）医 やる夫」
ttp://mukankei151.blog47.fc2.com/blog-entry-6258.html
酉は投下板のルールに従ったので違うけど。元ネタは「笑府」から。
１の他のスレは
【中国史】やる夫と後漢初頭を生きるようでス。 [完結]
【WW２】サーニャは、スターリングラードの空を駆けるようでス。 [完結]
･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ
〜やる実は後宮の女史（記録係）。戦史では省略されがちな
後宮や愛憎劇を、取材しちゃうお〜。
MEMO───────────────────────────────────
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯
|∥∥∥ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦、 ] 三年不?（３年ぶり）のニンハオ。
__ ￣￣ ＜
r‐ヽ ＼ / / へ ＼ ／^ﾌ 【やる実】だお。
ゝ （ヽ ヽ ./ / ⌒ ⌒ ヽ ゝ /
／＿￢＿ . ＼ ム .|'´ ┃ ┃、 | ヽ〈
＼ ゝ―＼` ＼| | ┃ ┃ ヽ } . |ノ >>1のWW２スレが何とか終わり。
と ｀＿ （⌒ヽ{ ⊂⊃ ⊂⊃ .}）
｀ ＜ ヽ ＼ {、 ./^￢_, }人!＿ ／） 冬コミＣ９１も終わったんで
ヽ {ヽ _ ノ>ゝ＞{＿ノ´ イ イ
r―＜＿ ￣ }）ノ￣￣ .}_}￣ 予告通り投下再開だお！
＿|＿ 人 ヽ ! } ￣´
＜ >＜ ＼＿二ﾌ￢´
｀￣´ 冫 .＞ノ＿ノ
￣´
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯
Ｏ |∥∥∥ || | | で、
O |儿儿儿._」∟⊥厶
o 〔＿_o＿＿＿_o_≦、 ] 休みが余りに長〜〜〜すぎて、内容を忘れている人が
／ ／" ｀ヽ ヽ ＼ノ
//, '/ ヽﾊ ､ ヽ 多いだろうけど、でぇじょぶ、だいじょうぶ。
〃 {_{ ⌒ ⌒ ﾘ| ｌ │ i
ﾚ!小ｌ（ ×） （×）从 |、i|
ﾚ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃ |ﾉ/ >>1も資料の場所やら、以前の投下のノリを
ヽ、 ゝ._） j /／
ヘ,､ __, イ／ ド忘れてしてるから同じだお。
ｒ ヽヽ::::::|ヽ`ー'´,1ｰ:::::ヽ、
{ Ｖ:::::::::∨yヽ/::::::::::／,1
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯 そんでも前回切りよく終わらせてるので、
|∥∥∥ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶 今回新ヒロインの話から始められるのが
〔＿_o＿＿＿_o_≦、 ]
＊／ ／" ｀ヽ ヽ ＼ いい所だお。
／￣| + //, '/ ヽﾊ ､ ヽ +
｜ ::｜ .〃 {_{ ⌒ ⌒ ﾘ| ｌ │ i|
｜ ::｜x ﾚ!小ｌ（ ●） （●）从 |、i| .人 やらない夫もそう思うよね？
,― ＼ ﾚ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃ |ﾉ/ ｀Ｙ´
| ＿＿_） ::｜ ヽ、 ゝ._） j /／
| ＿＿_） ::｜＋ ヘ,､ __, イ／ 十
| ＿＿_） ::｜ｒ ヽヽ::::::|ヽ`ー'´,1ｰ:::::ヽ、
ヽ＿＿）＿／ .{ Ｖ:::::::::∨yヽ/::::::::::／,1
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ まあ、そうなるな。
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;|
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ 解説役の宦官、【やらない夫】だろ。
／ ヽ
/ __,.ノ 、
| u （ ●)( いい結末だったとは言い難いが
| （＿_ﾉ｀,
| ﾝ′ 後宮の歴史の１ページと考えれば
_ﾉ ｀､ 7
,ｲ:. ヽ､＜ヽ,、___ ﾉ 前回の幽閉エンドもありだろう。
,. -ｰｰ -‐ ´:::::::::::::::::::::::::::::7
／..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: く'、
. ｛ :::::::::::::::::::::.ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ､_
'| ::::::::::::::::::::::..｀、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::..｀ヽ
'| ::::::::::::::::::::::::::::i_::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ::ゝ
ﾄ､:::/ ／￣｀` ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!:::::::.ヽ
`,ﾍ ´:::::::::::::::::. ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::_,rｰ'､
}:,∨ :::::::::::::::::: ﾄ､:::::::::::::::::::::::::＞＜￣＼::..＼
. }:::∨::::::::::::::::､-''ﾞ~￣￣￣￣:::::::::...＼ ム:::::ヽ
l::::∨ :::: ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,.､／...:::::::::ヽ}
{::::::＼,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／"￣:::::::::::::::::::::::::ﾉ
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ さて今回紹介するヒロインは
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;|
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ 意外な形で中国史に広く影響を
⌒´ ヽ､,＿ ＼
（●)（●.) | 残す女性、竇猗房だろ。
（_人___） |
'､ │
} {
!､______ .ィ-ｰﾄ、
V／:::::::::::::::::ヽ
{::::::::::::::::::::::::::::::.、
／ｰ-:::::::::::::::::::::::::::::::,
「r'、 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
} r'、 ﾍ､ /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i
i/ ム､} .{ i:::::::::::::::::::::::::V:::::::::::::::::::::: |
{ い､{ Ｙ::::::::::::::::＼::::V:::::::::::::::::::: |
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
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━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯
|∥∥∥ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶 影響を残す……かお？
〔＿_o＿＿＿_o_≦、 ]
／ ／" ｀ヽ ヽ ＼
. / / ヽ ヽ ､ ヽ いやー正直、彼女の名前を聞いても
/ {_{ , ｰ- リ ヽ i i.
|l i ﾙｌ ノ （● ）从 ﾄ､ﾘ 何したか影薄くてピンと来ないおー？？
ﾚ l ﾊ（ ●） ,､_, ⊂⊃|ノj
ｿ ﾍ⊃ ｀⌒ / /
ﾚ' ' ゝv-､_ ,.イ／
ｒ ヽヽ::::::|ヽ`ー'´,1ｰ:::::ヽ、
{ Ｖ:::::::::∨yヽ/::::::::::／,1
| :::::::| :::::::: ::: |: ::::::::|
.| ::::::| ::::::::: ::::: |: i⌒
!__::::::| ::::::::: :::::::: |--'''~ ……影が薄くてごめんなさい。
￣i_＿,,,,,,--,,_ _,,--"i""~ |
| |~ | i
|,,,,,,,, | !;=＝i
!' ''i:| i) '!,
/ .i:| ii_＿_'!,
./ .//! 'i,_ ﾉ
/￣￣∨/'' ~'''
./ //
ゝ---='''
i ! _ i ! _ i !
二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝//
. |_| |_|. // |_| |_| // |_| |_| //
" " "
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//|
》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:| でも人を侮るあなたたちも
|:.:＼ﾐ ￣ :, ￣ 彳|:|: :|
|:.:.:.:从 ! //:.|:.:.! 悪いんですよ。
/:.:.:.: |:.:＼ -_- ,ｲ:/:.:.|:.:.|
i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､ ｀ イ_l/:.:.:∧:.i どうか老子様から天罰が
|:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼
|| :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼ 下りますように……。
＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || | /:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ ー┬‐ｧ
|: :| |: l:. |. ＼＼|_|_,．イ:.:.:.:.:| ,/ /: :/}
{: :| |: l:. | /¨7| rイ |:.:.:.:. | | /: :/: |
|: :{ |:.:l:.:ヽ / // / / |.:.:.:.: | | ノ: :∧:/
∧:.ヽ / |/:∧:.V // / ./ |_ : :.:.| | r‐':_;／ 丶
/ ヽ: :＼_/ ./:.:.{ ∨ | | | | ｀i:.:.:.:| | / 厂 〉
【竇猗房（とういぼう）】
趙国の清河郡観津県の人。
夏王朝の没落貴族（真偽は不明）
.
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯
|∥∥∥ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦、 ] あー……？
／ 〃"｀ヽ､ ＼ヽ
/ / ﾊ/ ＼ﾊﾍﾍ
|i │ ｌ |ﾘ ヽ ノ}_}ハヽ この子、もしかして独特の世界観とか
|i ｜ 从 （ ●） （●小N
ﾘ （| ⊂⊃ ､_,､,⊂ノ 持ってる系？
VV j . u （_./ ,'
_'Y|ﾞヽ ､ ＿ ／
,r<';::::::ヽ＼／::::::-､
／ }}:::::::::::∨y/::::::::､＼
く´ _,ｿ:::::::::::ヽ'::::::::::::ヽ >
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
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「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;|
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ そうだ。
／ _,.ノ ヽ､_
｜ ( ●) (●）
｜ （___人__） 宗教は時節行事や心の支えに
.| ｀ ⌒´ﾉ
| | 深く結びついている。
.|､ |
[::.ヽ､ __ ,_ ノ 庶民が信仰するぶんには個人の自由だろ。
_, ､-一 :::"＼ ::::::::::::::::7、___
／ .:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ヽ__
/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::..＼ __
.i :::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::.. ＼_
i ::::::::::::::::::: i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ｀::...､
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;|
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ しかしその信心深い庶民が権力の座に
／_,ノ ｀ヽ､_＼
| ( ●) （● ） | ついたらどうなるか？
| (___人___） .|
| ｀ ⌒ ´ |
| ,. -'-､ そして庶民目線は、必ずしも天下の
', ｊ_ r＝、`.、
__ jﾊ. __ 、__ﾉ__,. -､ ｀ { ためになるのか？
_,. -= '''' ´ ..::ヽ:::::::::::::: ﾉ,. - ﾄｰ- ､ _
ノ´ ...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i ｬ '!,:::::::::::..＼ 彼女の逸話はその問いかけの
. / ...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'ヽ_〉 i,::::::::::::::::::..ヽ
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::八 ／｀x--、:::::::: l １つの回答と言えるかもしれんだろ……。
/ .::::::::::::::::./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉::::/:::::::::::::::＼:::: l
------------
================================
ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ
〜この時代前後の、おおまか年表〜
紀元前221年：秦王政が天下統一。皇帝と称す。
紀元前207年：秦帝国が滅亡。
紀元前206年：秦帝国を滅ぼした楚国が分裂。楚漢戦争の始まり。
紀元前202年：楚漢戦争終結。前漢（西漢）王朝が興る。
.
_.. ‐''广''''―- ..､
i'"ﾞ._.. -'|'''''―- .＿|
|''″ .! / 三 l
_,,|∩ ∩.! .lﾞ三三!
/ l ! l ｀ﾞ^'''''￢ｰ っ..,,..,,、
_./ ゛ ! | ﾞﾞ'''〜 ....,,_ ヽ ｌ ﾞ'(￢ｰ 、
,./ '″从ﾘj"Wﾞﾘw;yﾉ │ ｀''､,!三 ヽ ＼
／ ;ゞゞ; ;ゞ 〉 ,!゛三三ヽ .ヽ,
／ 从ﾘj"Wﾞﾘw;yﾉ ミ彡ミ彡 / 三三三 | WWwjjw､、
.／ ;"!" ヾ ;ゞ ;"ヾ"WWwjjwv ミ彡》／ 三三三／ |"ヾ ;ゞ ;"ヾ.｀''ｰ ､
._..-" ゞ ;" "ゞゞ WWwjjwv " ヾ ;ゞ ;"ヾ／ 三三_..‐" .／,!ｿ;;;)ヾﾐ;ｿ(;;;ゝヾ;))`-.、
ｰ'''″ |ﾞ'.ｌ￣￣''ｰ ＿＿＿ -'´ 三三,／゛._..-'゛ .ｌ WWwjjwv ｀''-
|;;;;Wiwノノ;;::! llﾞ'-、三三 | .|____ﾞ“'''―---- ／ ,／゛ ij从
'",,iiゞ ミ;;;;Wiwノノ;; !'､, ll｀'-､,三`'ミｰ..,´ﾞﾞ''''―----'" WWiiiwWゞ
",,iiij从ミWﾘﾘWii-''l ＼ ll ｀''ｰ､.ﾞ''-ﾐ〜 ..,_ ,ii''"`
ろ::::::.... ..k! .｀'-､ || ｀'‐､,｀''ｰ..,,.｀ﾞ'''- ､,,iiゞ~ ;:_ヽゞ ;" ;"!" ヾ ;ゞ ;"ヾ"
ﾗ:::::::::::;;;;;;;;;;;;;;:lﾞ ｀''-..,, ||｀'-､二 ''ｰ､ ｀''-､ヾ ; ;:_ヽゞ ;" "
ﾗ::::::::::;;;;;;;;;;;;;;:::;;! ｀''-、 ||＼二二｀''-､ ｀'-、,__,,wyyvヾ ;ゞゞ
ﾐ;;;;,,ゝ;;;ﾚ/;;;::::ｋ亅 ｀'-、 : ﾘヽ二二二＼ . ＼ ;"!" ヾ ;ゞ ;"ヾ"
;ゞゞ; ;ゞ ;"`w:!iiii!wWk'ゝ! ＼ ヽ.ヽ二二二 ＼ ＼, ;:_ヽゞ ;" "ゞゞ ; ;
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
朱姫の子、秦王・政が秦王朝を興し、そして乱世の果てに滅び去り。天下は劉邦が興した
漢王朝のもとに定まっておよそ数十年。
.
戦国時代に建国され、新たな時代になってもそのまま名を残した名門の趙国。その中心部、
邯鄲に近い農村に、その少女は暮らしていた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
､--､ _ （´
ノ / ／ ￣| ｀ヽ
.､´ ｀~￣｀） ,,_ノ ｀′ (＿,､ ｀ヽ
ﾉ / ★.（＿ ,‐-っ, く ｀|
ﾉ .く 〇邯鄲／｀‐´ ／´ ） ／
く´~ （ . ／ ./ レ´
,ッ-､__ﾉ~´ ） _,,ノ´ く,,_
―-､__-‐‐､￣｀ヽ､ ｀ヽ, ´‐〜´~○洛陽 ＼
｀ヽ, ´‐‐―｀ ◎長安 ｀＞
｀ヽ, ﾉ~~~￣＞
| _,,-―､, ,ﾉ´ し､_
| _ノ ｀ヽ､ﾉ~~｀‐´ |
|, ＿／~ ﾉ´
. |, ,,ﾉ~ ﾉ
´| _ | |
~ ｀~ ノ
ノ
――― 紀元前195年ごろ。劉邦、崩御の年。
[ 趙国、清河郡観津県のとある里 ]
ミ ,､,､
ハ ﾐﾐﾐ ﾐ .:.. .:.:淡爻:,
,.,.,. 从ﾊ ﾐﾐﾐﾐ ﾐﾐ .:;';':. .:淡淡戀ﾊ
＾^'㍉'´.:.:.:ミx 从从 ﾐﾐﾐﾐＶﾐミ ,.,.,.,. ,;;';';';';',, ,:淡淡戀淡
.:.:.:.:.:ｼ.:.:.:.:ｨzzzzzzzzzzzz/三三ﾍzzzzzzzzzｭﾐﾐﾐノ.:.:.:＿㍉|/／ ,淡淡l戀l淡 ,;';', .....
-ミ;';';';';';';';'///气///////====ｨ/////////∧∨.:.:／xヘ ￣＼Ｙ淡戀鑾鑾淡;';';';',.: .: :..
:;.:,:;ヽ(:;.:,∨//:;.:,:;.:,ヽ´´´｀ヽ7777∧/////// ∨<／ ＼＿＼戀淡ﾞ´｀｀Ｙ⌒ヽ.: .: , - ､
:;.:,:;.:ﾉ:;.:,:;.:,Y:;.:,j:;.:,:;.:ﾉ:;.:,:;.:,:;.:)─‐ｲ;';';';';';'; 厂|[] ,┴┴───┴‐:|鑾戀乂;';';';';'):;.:,:;.:,Y.:.:.:.:.:.:)
V／ﾍ|/／ＶΥ^Ｙ´＼|/／─┐ |ヽ|/Ｙｚzｚｚイ‐┬ｒ┬── ┬イ|ｧ─ｰャﾍV|/`|i'ﾟ´‐｀`'|i|''´─
洲洲洲洲洲洲洲洲洲洲洲洲洲洲州[|─|‐||‐┘|:::|＿＿＿|＿|′[] Υ Y;';';';';';';';';';';';';';';';';'
:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ／¨ア^辷辷辷辷辷辷辷辷辷辷辷辷7,.:,.:,.:,.:,.:,.:,.:,.:,.:,.:,.:
~^"゛~^`~^ﾞ~^"^^"`゛^`ﾞ^`ﾞ~~`ﾞ~^`ﾞ"`ﾞ"`^~`"ﾞ^~`"ﾞ``ﾞ"~^`"ﾞ~~`"ﾞ^~`^~ﾞ"^7^ ヽ"ﾞ~^`"~^`"`"
:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
. . . .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:; .:; .:; .:; .:; .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:| あとちょっと……あとちょっと |
. . . . . .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:; .:; .:; .:; .:; .:; .:; .:; .:; .: .: .: .: .: .: .: .: .: ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
. . . . . .: .: .: .: ,: ,: ,: .: ,: ,;: .: .:; .:; ,:: ,:; .: .: .:; .: .: .:; .: .: .:; .: ,xX'ﾞ.:.:.:;';';';'彡`｀.:; .:; .:; .:; .:; .: .: .: .: .: . .
. . . . . .: .: .: .: .: ,: ,: .:; ;: .:; ,;: ,:: .:; ;; .:; ,:; ,:; ,:: .:;; .:;: ,;::,xX'ﾞ.:.:.:;';';';彡`｀,:; ,;:: ,;; ,:: ,.: ,: .: .: .: .: .: . . . .
. . . . . ..: .: .: ,.: ,.:' ,::' .:;'.:;; ,.:; .:; ,:;; ,:' .:; .: .:;; .:;;xX'ﾞ.:.:;';';';';'彡`｀,;',:',:',:',:',:' .:' .:' .:' .: .: .: . . . . .
. . . . . ..: .: ,.: ,.:' .: ,:' ,;' ,:ﾞ ,:'`.:,.:' ,.:ﾞ ,.:;ﾞ,.:xxX'ﾞ.:.:;';';';';'シ'",;',:',:'.:'.:'.:'´.:'ﾞ .: .:' .:" .: .: .: . . .
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＿＿＿_ っ っ ヾ;".ヾ゛ || i ｌ ﾞ
／⌒ ⌒ ＼ っ |ｌ | i
／ ＞ ● u.＼ ヽ || ｌ | i
|⊃ (_,､_,) ⊂⊃ | ､,-、 | i ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ |ｌ | i
（ ＼ ィ i :レ' | | |l│ |ﾞ
＼ イ !_つ .| | ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ || i ｌ ﾞ
` l 「､ _ﾉ.ﾉ‐､ ./ |ｌ | i
.! ! ´ ￣ || ｌ | i
【竇広国（とうこうこく）】
竇猗房の弟。４歳。
.
＿＿＿_ むううう〜！あとちょっとで
／― ―＼
／u ● ● ＼ 柳の木に登れそうなのに
/⌒ヽ⊂⊃ (_,､_,) ⊂|/⌒i
ヽ ll|l （_ノ ll|l / ガッツが足りないお！
从l||l |l||l从
( ⌒ ) ( ⌒ )
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
／ ＼
＜ 危ないから、もうおやめなさい広国 │
＼ ／
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ いつぞやの時みたく木なんかに
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} 登ったら落ちますわよ。
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:| 私たちは元貴族。 庶民のような危険は避け、
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒)
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／ 余計なことはすべきでないと老子さまも教えていますわ。
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
【竇猗房】
１０歳。
.
えー？ 姉ちゃんは女だからいいけど、
＿＿＿_ 男で木ぐらい登れなきゃ友達に
／ ノ ヽ_＼
／ u ● 三 ● ＼ 笑われちゃうお。
| ⊂⊃ (_,､_,) ⊂|
ヽ |r┬| ィ’
`ー'´
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 前に桑の木に登った時は .|
| |
| 手を貸してくれたくせに〜 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ あの時は、家の手伝いで桑の葉取りをしていた時
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 貴方がどうしても手伝う〜って言ってきかないから
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} 押し上げてあげたの。
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
＿ ＿
_,ｨ彡―Y―ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/::/::/:./:..::.:i:.:.:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ そしたら落ちてしまうんですもの！
. {:/:./:./:../:..:.:..:.}:.:..:.:.i:.:.i:.:..:i:〈
{ｲ: .|:..!::.ﾄ:!.:..:.:/:.}.:从|.:.}:.:.:.}:.}
||:ヽ:{-'=＝∨ ＝='ｿﾘ:ｲ.:/:.| 広国に木登りをさせるべきじゃなかったと後悔したわ。
. 》､::ﾐ | |､_,､_, | | 彳|.:|::|
|:ヽ|l | |. { } | | /:.::|.::.:.! だから止めるの、下賤な友達なんかに笑われてもいいじゃない。
|: :lr'⌒)､._￣_ (´ j /:.:.::|.::.:.!
|:/ヾ三} Y.r' {彡'´} :|.::.:.|
|:ｌ ﾉ ｌ ｌ ｌ | l .|.::.:.|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿＿＿_
ノ（ ＼ ／＼
／⌒ ○ ○ ＼ そんなのカッコ悪いお！
| ⊂⊃ (_,､_,) ⊂|
ヽ （_ﾉ ィ‘
Y v､ 、 ヽ 姉ちゃんは僕を甘く見すぎだお！！
乂＿ ） ζ ） ﾄﾞﾝｯ !!
￣ ） `ー' て
'⌒γヽへ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/::/::/:./:..::.:i:.:.:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
. {:/:./:./:../:..:.:..:.}:.:..:.:.i:.:.i:.:..:i:〈 まあっ！可愛そうな広国！！
{ｲ: .|:..!::.ﾄ:!.:..:.:/:.}.:从|.:.}:.:.:.}:.}
||:ヽ:{-'=＝∨ ＝='ｿﾘ:ｲ.:/:.| 貴族の誇りを忘れ、庶民に染まってしまったの？
. 》､::ﾐ | |､_,､_, | | 彳|.:|::|
|:ヽ|l | |. { } | | /:.::|.::.:.!
|: :lr'⌒)､._￣_ (´ j /:.:.::|.::.:.! いけない広国には罰を与えなきゃ！
|:/ヾ三} Y.r' {彡'´} :|.::.:.|
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
し ﾚｭ `! ＿__
ｒｆfL_ j-=寸 ／ ＼
_j 'ｧ 〈. ＼ ‘，
√¨丁 |｀ー'i:、 ＼ ﾉ
Ｌ__ノ|_)‐ ..,__i |＾＼ ＼＿_∠ ﾐｼﾐｼ
| i‐- _ j |―→s｡.＿ ￣〉
＿_|＿_| 7 |―‐┐ ￣¨ 7
／__, ､___＼ / i | ｜
／(○)i|i|i(○) ＼/ ,i | ｜
| (_人__) u | `､ .ﾉ ＿/＼／＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ |r┬i| ／ `く ＼ ／
`ｰ ｀⌒´‐＜ 7 ＜ あだだだだだだだ！！ ＞
)_ ＞ .,_ / ＜ ＞
／ )_ / ＞ .,_ ./ ／＜ 姉ちゃん、いたっ！桑の木から ＞
／⌒Ｙ ‘， 〈 / く ＜ ＞
∧ ‘， __,人__ `､＜ 落ちた時より痛すぎだお〜！！ ＞
/ ‘， {¨´ ｀丶､ ／ ＼
/ / ﾉ ｀￣|／＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
/ /¨´ ＼ ＼
|二二三三三三二| |ニ三三三三三ニﾆ|
|ニニ三三三三二| 乂二三=-─::::::::┐ﾉ
乂:Y´￣::::::::::: ｀'Y´ ｀Ｖ / -‐‐‐-|′
,､, _ _ ,､, │ -‐‐‐-ミ ! ∨/ :::::::_:: }
(ｼ´ ＂ ヾ) . ﾚ .:::::::::::::: | ∨/´ ::::: ｀}
.〈ミ（从,从） ′ -‐‐-ミ:;′ ∨/ -‐‐ ｝
|`|!|ﾟ ｰﾟﾉ| ∨ :::::::::: { ∨/ :::::: |
,ツﾄ|亦ﾄ|ｱ､ V ::::::::: ｀! Ｖ/ ::::-‐} ＿ ＿
.Ｏ..|. ノ ､|Ｏ ‘, :::‐-ミ{ ｝/ ::::::_| |｜｜| || ||
´´｡/゜ ◎ ◎゜ V ::::::: ｛_ _} ::::::::L_ |￣ ￣ ￣|
_ゝ○（_人） r彡三三三｝ ｛三三三三｝ ￣|_|￣| |￣
l======l 二三三三′ '三三二ﾆ! // || || ∥
|し' Ｊ| ｝三三三{ ヾ三三三､ ﾚ' ∥
/=三三三ヽ {三三ニﾆ＼
/ﾆニ三三三} {三三二二ﾆヽ
ｒ'ﾑﾆ二三三三､ ｝三三二二ﾆﾑ､
｀¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨ ´ ｀¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨~´
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼ これこれ、そこな子供たち。
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼ この辺に竇さんの家は
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ あるかのう？
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
【郷父老（きょうふろう）】
郷の最高責任者。
猗房の住む里の父老の上役。
行政区分としては県＞郷＞里。
.
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
.┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ はあ……。
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿ⌒ ヽ.:.ｌ/⌒'}::ノ::.:|| それは我が家でございますが。
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.:.:.: | （_.ノ ﾉi|.:.:.:|
─────(＿＿_.)─(＿＿)─
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} それは好都合じゃぜ！
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | では君たちの父上と話しがしたい。
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 案内してくれんかのう？
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ ・・・・・・・・・・・。
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 （ どなただろう？ 身元不明な人を案内して
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|. 大丈夫かしら ）
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
＿＿＿_
／＼ ／ ＼ 案内するお！
ｷﾘｯ! ／ 〓 〓 ＼
/⌒ヽ|⊃ (_,､_,) ⊂⊃ |/⌒i うちにお客さんだなんて珍しいお〜♪
＼ ﾍ / /
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿}
／ ハﾆ] おお！頼まれてくれるか。
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | 助かるのう。
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼ なあに悪い話しではない。これはな
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ 君らにとって吉報になる話じゃせ。
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
_,ｨ彡―Y―ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/::/::/:./:..::.:i:.:.:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ まあっ！広国！！
. {:/:./:./:../:..:.:..:.}:.:..:.:.i:.:.i:.:..:i:〈
{ｲ: .|:..!::.ﾄ:!.:..:.:/:.}.:从|.:.}:.:.:.}:.}
||:ヽ:{-'=＝∨ ＝='ｿﾘ:ｲ.:/:.| 私は植物のように穏やかに暮らしたいのに
. 》､::ﾐ | |､_,､_, | | 彳|.:|::|
|:ヽ|l | |. { } | | /:.::|.::.:.! 安請け合いなんかして……
|: :lr'⌒)､._￣_ (´ j /:.:.::|.::.:.!
|:/ヾ三} Y.r' {彡'´} :|.::.:.| いけない広国には罰を与えなきゃ！
|:ｌ ﾉ ｌ ｌ ｌ | l .|.::.:.|
＿＿＿_
／ノ ヽ､.＼
／ ○ }liil{ ○ . ＼ あだだだだ！腕が！腕がもげるおー！！
|..⊂⊃ (_,､_,) ⊂⊃..|
＼ ヽ |!i|!|!| / ／
|ｪｪｪ|
[ 猗房の家 ]
(三三三三三三三三三三三三三三三三(@)
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',＼
｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛(_)｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝(_)
| | ! i | # .:,,; ,;::: ;:::, ,:: | ; i !| ,;, # ,;,::. ﾒ ,:: | | ! i |
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| ; i !|,;. 〈,',',メ',',',',',{ ﾒ ;:;.:,: ,:: | | ! i | ,,.:: X ..:.; ;; | ; i !|
|l ; l| .: 〉',',',',',',',',',{ ;;:: ,;,,:.. | ; i !| ;::;;:..:::: ;;:: ..;;, |l ; l|
| ｌ ｉ ; |,;.: :{,',',',',',',',',',',{ # ;;;:. .::;;. | | ! i | ,,;':;:: ;;::, | ｌ ｉ ; |
WWjjWwjwiwwjjwW|ｉ ; l | {川川川川{ メ ;/:,,:: |ｉ ; l | メ ;;;.. ;:;.:. |ｉ ; l |wwWjjwWjijww
WWWWWWWWIIiiiiWiiiwwwjjjWWwwwwwwiiWwiwjiWWjiIwjWwwwWIwjiwjWjjjWwwwiiWwwwiiwwWWWWWW
WiWwiwiwiw､´ゞ,,"""､ jwiwwjjwwWWwwW ,,,, "｀ ''IwjiwjW ´゛゛゛ ､､､ ´wjwiwwjjwwiWWWwiwjwiww
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
竇家が夏王朝の貴族と称しても、それは太古の話で。 今はとうに没落し、楚漢戦争で名を上げることも
無かったため、ただの農民へと身を落としていた。
.
なお且つ、この趙国は楚漢戦争で何度も激戦地となった後遺症で、竇家を含め庶民の生活は
とても苦しいものだった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＝＝==‐|| || ニニニニニニ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
'￣￣￣||| | ┏━┯┯━┳━┯┯━┳━┯┯━┳━┯┯━┓
|| | ┠─┼┼─╂─┼┼─╂─┼┼─╂─┼士─┃
|| | ┠─┼┼─╂─┼┼─╂─┼┼─╂─┼|＼,￣■]＼,
|| | ┠─┼┼─╂─┼┼─╂─┼┼─╂─┼||＼＼ ＼
、 _,,|| | ┠─┼┼─╂─┼┼─╂─┼┼─╂─┼||＼l＼|￣￣￣|
'ヽ,／ || | ┣━┷┷━╋━┷┷━╋━┷┷━╋━┷||＼l＼|| |
.／″' ..|| | ┃| ┃ |┃| ┃ ||＼l＼|| |
|| | ┃| ┃ |┃| ┃ ||＼＼.|| |
／￣￣jl ━━━┻━━━━┻━━━━┻━━ヽ、| ｡}|| |
／ /i＿__,,;;;;;:| ;;; ;;;;;;＼;;;;;;;;;;;;::. ＼| || |
. ,.∠＿＿＿/ ´x /,,,,;||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼;;;;;;;;;;;;;. ＼ || |
´ ||￣￣￣||ー―‐',, ,,,,:.||￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ＼::::::::::: ~ ￣￣￣
お客人、寝床から済まない。
／⌒ヽ
（ヽ´ω`） 中風（半身マヒ）を患っていて
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ） 起き上がるのが難儀なのでね。
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
【猗房の父】
.
私は腰痛を患っていましてねぇ……。
＜⌒／ヽ＿＿＿
／＜_/＿＿＿＿／ 調子のいい日は畑仕事にも
￣￣￣￣￣￣￣
【猗房の母】 出るのですけど……。
.
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ いやいや、急に来訪したゆえ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼ お気遣いは無用じゃぜ。
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ しかし夫妻が揃って床に臥せっているのでは
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | | この家は誰が切り盛りしておるのか？
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
長男の建に任せております。
／⌒ヽ
（ヽ´ω`）
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_ わしら２人に幼子２人の食い扶持まで任せて
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ）
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃ 申し訳ない限りですが……。
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| ところでお客人はどこのどなたで？ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} わしは郷父老じゃ。
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | この里の父老の上役と言えば分かりやすいじゃろう。
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
そ、そんなお偉方が我が家に何用で？
Σ ／⌒ヽ
（ヽ；ﾟωﾟ）
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_ 貧乏ですが悪事に手を染めたことも
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ）
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃ 疑われるようなこともしておりませんが……。
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ （ ……何か難しい話が始まりそう。
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 ニワトリに餌をあげるからと言って広国と
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|. 席を外そうかしら？ ）
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼ そう悲観されるな。
く／ ￣￣￣ ＼_ノ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼ わしがここに来たのは県令（＊）さまを通じ、
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼ 皇室が全国から選りすぐりの名門の子女を
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ 皇都・長安に集め、育成なさるという話しを頂いた。
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} その候補者にお宅の娘が、この里の父老から
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ 推薦されたのじゃ。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 そこで最終的に県の代表に選ばれても恥ずかしくない者か、
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧ わしが候補者を一人一人面談して回って
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣ いるということじゃぜ。
/ Ｖ ＼| | /＼ X
（＊）郷より上の県の最高責任者。
.
猗房にそんな話が！？
名門と言われましても……我が家はとうに没落し
／⌒ヽ
（ヽ；ﾟωﾟ） ただの庶民と変わらぬありさま。
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ）
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃ これは何かの間違いでは？
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼ 「名門の子女」と言っても、いま盛んな家柄とは
く／ ￣￣￣ ＼_ノ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼ 限定されておらぬ。
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼ それに里の父老が推薦し、わし自ら出向いてきて
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ 間違いで済まされてはメンツに関わるというものじゃぜ。
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} おたくの娘をしばし借りて、面談させていただく。
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | その成果いかんで富貴が舞い込むかも知れんのだ
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 断る理由はなかろう。
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
はあ……ではお任せいたします。
／⌒ヽ
（；ヽ´ω`） （ これは断れる雰囲気ではないな。
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ） おかしなことになられねばいいが…… ）
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼ よし。
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼ では……猗房とやら、わしについてまいれ。
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 は、はい……。
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
';:',:'.:';';:',:'.:',:'.:'爻彡爻爻彡彡彡彡!;';:',:'l {,:'.:'Y,:'.:',:'.:',:'.:',:'.:';';:',:'.:';';:',:'.:';';:',:',:'.:';':.爻彡爻彡彡ｯ
,:'.:',爻彡,:'.';';:';';'爻爻彡彡彡'⌒´;';:';';:'ｌﾘ゛ ヾ弌_j:Y,',:',',:';爻彡'^;',:';',:';',爻彡彡;',:'爻彡彡彡'′
爻彡,:'.:';';:'ｘｯ爻彡彡彡'´;';:':;'ｌ:l;l爻州ﾘ_, （乂_j;',:';',:';Y;',:';',:';'ｯ爻彡'⌒;',:'爻彡彡ｼ′从
彡;';:','ｘ爻彡彡ｼ爪;';;';i:i:i:i;i;i;i;i;ｯ爻彡⌒ {乂三,:'!;',:'ｯ爻彡;';ミー爻彡ｸ⌒´i;i;i;i;ｯ爻
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|ｉｌ ,、 ｀Yl|i<＾ に、 ｌ{_, } ｀⌒YlY⌒¨´
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f《d/ｼ'＾`.:.:,:'.:ﾘ:,:)',:'.:',:'.:','.:',:ﾞ (, _}}),:'.:':r小ぐ＾l_,|,:'.:',:'.｀ヾ⌒ヾ!,:'jミミ
l:ﾚ′,:'.:',:'爻彡'⌒,:'.:',:'.:':ｘ' ﾉ く:'.:',:'.｀丁ｲ !{;';:',:'.:':⌒:'.:',:'.:',.'.'彡
Ｍ:!,:'.:',:'ｯ爻彡ｼ,:'.:',:'.爻彡!',:｀ヽ √',:'.ｨ爻j l l:N;';:',爻彡:'.:',:!.:'爻彡
ｌi !j_爻彡彡',:'.:',ｰ爻彡彡ﾐ.:,:'.,:'.:｀¨ﾐ、 ¨´,:'.:爻彡｣|l !j: l !j_爻彡,:'.:',:'.爻彡彡
ﾉ从Z＿⌒^ﾞ￣＾⌒^´￣ﾟ⌒＾ﾞ¨￣´ﾞ￣＾⌒^´￣ﾟ⌒＾ﾞ¨￣´.ﾞ...^^⌒^＿_,ﾌﾘ从ﾉ从Z＿ﾞ＾"⌒¨￣＾⌒
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ ……この木陰の辺りでよかろう。
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼ では猗房よ、色々質問させてもらう。
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ 嘘偽りなく答えよ。
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.Ｕ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 分かりました。
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ● ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
／⌒)ﾐ ● ∨ ⊂⊃ｿ|.:.:.:|: :.| 面白い話はできませんが……。
/ ｙi ﾍ⊃ ,__, ,ソ/:.:.:|.:.:.!
（ ／ｽ､, ゝ､_｀´ イァ￣｀┬ｧ
. ヽ ::::/ |:::| l Y.r' ／ / 厂 〉
｀ヽ< |::::| ＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ| T' 〉
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿}
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ では……お主の短衣、とてもセクシーじゃのう。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 | 今日の下着は何色じゃ？
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼ 一人遊びは週に何回しておる？
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
／::::::::::::::::::/:::::!:::::::::::::::､:::｀ ､
/:::::::::/:::i::::::ﾑ斗匕1:::::::::::l!::::::::＼
/:::::::: ':::::::!:::/〃⌒ヾj∧:::::ハ､::::::::::ヽ
′:::::::|::::::::∨ j;/ ｨ＝ﾐゝ:::::ﾊ ！？
|:::::::::::::|::::::::::| ﾍ ﾔ:/::1:!
|:::!:::::::::!::::::::::! Tii…’ ヽ ､___, 7从リ
Ⅵ::::;r‐:::::::::::! ｉｉｉｉ i":ﾊ
ｷ:::f ﾍ :::::::::. /二 7 |:::::::ヽ
､弋＿}:::::::∧ / / .ｲ::::::::::::＼
ｫ≧ｘ::::ﾊ::::::::∧ / / ／｀ ､::::::::::::::＼
ィ::::::::::え少仆:::::::::∧￣￣ ´ ＼:::::::::::::::.
イ::::::::::::斗''" ノ | ∨::::∧ 丁´≧ｘ ヽ::::::::::ハ
／:::;:::::::/´ / ∧ ヽ::::∧仆 ＼ ｀ ､ ∨::::::::::!
／::::::/:::: ハ ./ 厶斗f⌒＼::::ヽ ＼ハ. ＼. ∨:::::::i
＿ ＿
_,ｨ彡―Y―ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/::/::/:./:..::.:i:.:.:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
. {:/:./:./:../:..:.:..:.}:.:..:.:.i:.:.i:.:..:i:〈 な、なんと破廉恥な！
{ｲ: .|:..!::.ﾄ:!.:..:.:/:.}.:从|.:.}:.:.:.}:.}
||:ヽ:{-'=＝∨ ＝='ｿﾘ:ｲ.:/:.| そんな質問に答えなきゃいけないのですか？
. 》､::ﾐ | |､_,､_, | | 彳|.:|::|
|:ヽ|l | |. { } | | /:.::|.::.:.!
|: :lr'⌒)､._￣_ (´ j /:.:.::|.::.:.!
|:/ヾ三} Y.r' {彡'´} :|.::.:.|
|:ｌ ﾉ ｌ ｌ ｌ | l .|.::.:.|
|: ゝｰ' ∧ ｌ ｌ ｌ∧＿_j |.::.:.|
むろん。
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ （ ……実は質問に上手く答えるのが正解ではない。
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼ 宮中には言葉を巧に飾る者は多数いるという。
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ お上が望んでいるのは、ただ真実のみを語る
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | | 純朴な娘なのじゃ ）
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
＿ ＿
／::::::::'::::::､:ヽ. っ っ
/〃/_::_/::_ﾍ::_::､',
ｆl‐l:::i!::l!:i:::::i|::;::ﾞ:ﾄｲ、 今の回答は……今の回答は……ここだけの
i!:::|l/-t{:ﾘ:/!r-ﾘ::l|:i
l|::::! ○ ﾉ ○ !:{ﾘ∧ 話にしてくださいよ？
∨""r-‐￢"",!ﾘ:::,ﾍ
. ,r‐l!:|ゝヽ､__,ﾉノi;:i､/__ﾑ
{ !::i. ヽ_ヽr / .l::/ }:',
ヽ, ｀ヽ、 ｀Ｔ´ r'´ ,ｲ:::::',
/:::;へ_にア.l＿{＿_ノ::}:::::::',
{::::::i:::::;ﾉー-,､―λ:::::::i:::::::::}
!ﾊ;ｲ:;へ＿ノ ヽ＿ゝ;;ｲヽﾍ;;i
.／ 丶,
.< ヽ、 ノ ｀.､
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
郷父老は猗房の回答に、嘘偽りがないと確信し。 質問の段階をひとつ推し進めた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿}
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ うむ。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 | ところで学問は何を知っておる？
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ 父から老子を学びました。
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} 老子さまの思想はとても素晴らしいです。
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::|
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:|: :| 見せかけの礼儀、見せかけの愛にまみれた
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.| 儒学より正しいことを言っています。
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ そうか……老子に詳しいと言うのだな。
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼ では 「十三」 という数字に何を思い浮かべおる？
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__ 十三ではなく、十と三だと思います。
.┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} 若くして死ぬ者が十人に三人。でもわざわざ
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿ⌒ ヽ.:.ｌ/⌒'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《 死に向かう者も十人に三人はいます。
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.:.:.: | （_.ノ ﾉi|.:.:.:|
─────(＿＿_.)─(＿＿)─
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿}
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ それは何故かな？
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ その三人はあまりにも生きたがっているから
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:|| でございます。
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒)
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ 確かに「老子」はそう答えておるな。
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼ さて、ならば 「あまりにも生きたがる」 とは
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ 「普通に生きる」 こととどう違うのであろう？
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | | それは「老子」も言及しておらぬな。
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__ っ っ
. ┌ﾏ:／.Ｕ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} う！？ そ、それは……それは……。
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ◎ ∨ ◎l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒)
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿}
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ 10歳には難しい質問だったかのう？
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 だが答えられぬというのであれば、ぬしが学んできたのは
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧ 「老子を学んだ気分になっただけ」 ということになるな。
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
．--- ､
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀＞x __
, ':.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:／:.:.:.:.:＼
. /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.／:.:/:.:.:.:.:ﾊ
.':.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:.:.:.:./:.:/:.i:.:.:.ヽ:.:!:!
. 八:./:.:／ｊ!:.:.:.:.:.:.:ﾊi:.!:.:.j:.:.!:.:i:.:l:.! ・・・・・・・・・・・・・・。
{:.:.〃':.:..ｨ:.:.:.:.:.:.:.」jﾑﾄ:.:.!ﾊ!:.ﾊ/:.!
_.Vj/:.:.:.:{:!:.:.:.:.:.:.:.!{ﾞ ｒ=ゝ乂／//
／:.:.八:.:.:.:./:|:.:.:.:.:.:.:.l:! ヾ:./V
./:.:.:.:/:/ｧ癶:.:ﾉ!:.:.:.:.:.iﾊ｀ ,r:i＾ヾj
〃:.:__厶」< ヽ|:.:.:.:.:.l!ゝ ¨ｨ:.:j ……郷父老さま！！
ﾙ ´ ｀ヽ. ＼ j:.:.:.:.:.:! ｀￣i:.l:.:.j
./ { ､ Ⅵ:.:.:.レ^ソ⌒ヾlﾄ.
i ヽ. V .ﾊ:.:.:.:.トf ノ ヾ!
| ＼. ! i i:.:.i:.:Yﾍ l
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__ この質問は、自分に当てはめることでお答えします。
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} 「あまりにも生きたがる」 とは、畑仕事で苦労している
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《 両親や兄のため高価な農耕牛が欲しいと望むことと思います。
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒)
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／ 「普通に生きる」 とは、身に余る高望みをせず、家族で
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´ 助け合って生きていくことと思います。
.
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿}
／ ハﾆ] なるほど……ぬしはそう解釈したか。
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 | ならばそれで良い。いまはどの家も貧しい。
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼ けれど本当に貧しい家は助け合う心を失った
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ 家のことじゃぜ。
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__ ／
.┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ ─
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ ＼ 正解でございますか？
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿ⌒ ヽ.:.ｌ/⌒'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《 では今までの学問は無駄でなかったということですね。
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.:.:.: | （_.ノ ﾉi|.:.:.:|
─────(＿＿_.)─(＿＿)─
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :, '´ ￣ ¨ ´
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :; '´
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :,'
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :, '´ _ｎ_ｎ__
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :｀, └i_ｎ r┘ ＿＿
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :｀; くノ └Tﾏ丿
:.:.:.:.:.;´' : : : : ,:::': : : : : : : : : : : : : : : : : : 冫 くノ r―――-､
.:.:,ノ"/: : : :,:::' : : : : : : : : : : : : : : : : : :;'" ￣￣￣´ O O O
'" / : : : :' : : : : : : : : : : : : : : : : : :;'"
i |: : : : : : : : : : ,´ : : : : : : : : : : : :｀' ､,,
l |: : : : : : : :,,､': : : ,: '´: : : : : : : : : . . . . . . ｀': .､,.
l |: : : : :,､ｨ,:'/,:':: : : : : : : : . . . . . . .
l |,:':.':.:.:.|l ; /:.: . . . . . .
/￣￣￣￣￣￣ヽ. .
| ・・・・・・・・・・ .|
ヽ＿＿＿＿＿＿/
l l ""''''""''''""''""''' ''" '' ' ' ' ' '' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' '' ' '' ' ' '' ' '' '"'' ' ''''"""''''""''"""'''
| ヽ "'''"
|ヾ ＼ , '"'' / ￣ /へ （ こやつの目……。
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼ 庶民の素朴さと、気高さを忘れぬ貴族としての
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼ 輝きが見て取れる。
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ そして眉宇には……………… ）
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ うむ、合格じゃ。
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼ じゃが、この里の代表がそちで決まりというだけで
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ 次は郷、そして県城での選考を経て
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | | 最終的に宮中にあがることとなる。
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
| |/⌒ヽ
――＜. / 〉
／ ／￣ ＼/ ／ それまで心、正しく生きよ。
/ |二 ＼∠|
| /⌒X. |― V＼
|/ ／ ⌒V⌒Ｖ | > かりに途中で敗れたとしても、里の代表に選ばれた
| /ｉ_} 〉⌒|| 〈|／
／ V´二 / ﾉ＼／| 実績は残る。よって、のちに縁談があれば
{ }⌒ヽ | 厂／| ヽ
ゝ＿ノ￣￣ | ／| | | きっと、お主に有利になるであろうよ。
|_／ﾆ| | ／ | ＼／￣￣
｢ ＼| X| ＿/￣￣
| /￣/ |／
|／ / /
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.......................:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
''''''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.................... .......................................::::::::::::::::::::::::::::::::::''''''''
::::::::::::::::::::::::::::........................................ .............................................:::::::::::::::
........................................... ｒ´`; ...................
｀ﾞ´γ
................................ γ
γ
[ 猗房の家 ]
(三三三三三三三三三三三三三三三三(@)
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',＼
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
郷父老が帰宅し、猗房も家に帰って代表に選ばれたことを両親へ告げると降ってわいた幸運に
家族は素直に喜んだ。
.
しかし、夕方になって農作業から帰宅してきた兄の建は冷静に事態を判断した。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
|| | ┃| ┃ |┃| ┃ ||＼＼.|| |
／￣￣jl ━━━┻━━━━┻━━━━┻━━ヽ、| ｡}|| |
／ /i＿__,,;;;;;:| ;;; ;;;;;;＼;;;;;;;;;;;;::. ＼| || |
. ,.∠＿＿＿/ ´x /,,,,;||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼;;;;;;;;;;;;;. ＼ || |
´ ||￣￣￣||ー―‐',, ,,,,:.||￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ＼::::::::::: ~ ￣￣￣
|:':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾚ:::/ 親父にお袋。
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/_
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:_::::::::::/
｢:::::::::/ ｡￣￣￣ヲ ￣ ヽ::::::l 猗房が里の代表になったからって
l:::::::::::{ ｡ ,ｒ'tﾍ ,l:::::::l
,､::::::::ヽ_ ‐ヽｰ' _ノ::::::;ﾍ 郷、そして県にどれだけ名家の娘が
ｈ::::トｰ-:ﾆ､二二二_,二-‐‐ﾍ｢' l
ｌく!::{ r-ｔ-ｧ､Y´ ｒ｢'ｒ ｔ:;ｧｒ |:h / いると思っているんだ？
_,,ゝl:::l `－‐'／ ヾ`ー' l:｢/‐､
/ /ﾍ::l u }:ｆ' ＼＼
, イ /{l（ｲ:l （_ _｣ l:ﾚﾉ // ト､_ いくら猗房でも何百、何千人の上に立てるとは
l ヽ＼'､:!_ r､＿_`´_,,.､ィ ｿr' ｒ'´ l ｀ヽ､
', ',', ヾ;::＼ -,ｒ､-ｲV-'／l || l ヽ 思えないよ。 まして宮中なんて無理だろうね。
', ',', l:＼::::'':::::::::::::::l l:／:::l /| _/'
【竇建（とうけん）】
猗房の兄。長男。
.
＜⌒／ヽ＿＿＿
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣
まあ確率で言えば夢物語だろうなあ。
／⌒ヽ
（ヽ´ω`） ……でも万が一があるかもしれん。
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ）
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
/|/::::::::::::::::::::::: ﾚ|
ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::|1
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| その万が一があった時なんだが……
⊥::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊥
|:::::::|：￣ｲ＠l￣：|:::::::| 家族に褒美が出ることになっているのか？
/ L::: `二､ ￣ィ二´::::::」＼
/ /{|::| T_･T} {T･_7.|::| } l ﾄ､ もし猗房をタダ取りされてしまったら
_ .ｨ | |::| ' `. u |::|/ | | ＼
／ | │ |::| {､＿,､ |::| ,' | ＼ 家の働き手を失うことになるんだが……。
| | ヽヽ. r ― -- /::/ / |
＼ ＼＼＿人＿/::/ / /
| |＼:::::::::::::／| | /
しまった！その辺を確認してなかった。
Σ ／⌒ヽ
（ヽ；ﾟωﾟ）
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ）
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
／レ'´ ∠＿
/レ:::::::::::::::::::::::::::::::＞ あちゃ〜。
. /:::::＿＿::::::::::::::::::::::::::￣￣＞
/∠, ：|:::::::::::::::::::::::::::::::∠
|/＠ ＿_：|::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ それじゃあどちらに転んでも幸運とは
| ／ _.イ二￣￣ |:::::::r=､ ノ
ﾚ∠_ 〈 ｔ.oラ ヽ:::::ﾄ } ＼ 言い難いじゃないか。
ヽィo） |:::::ﾚ /＼＿＞
ｌ 7 _> u |:::::｢.| | これじゃ父老たちにからかわれているも
｀` }:::::| ヽ.|
ヽヽ⊂⊃ ＿∠.‐┴‐┴┐ 同然だ。
|＼/`ー' _| | |
／ヽ. _／ | | |
. /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
|:::::|￣￣￣７.￣￣|:::::::::::::::::|＼ 猗房、悪いことは言わん。
|:::::| ∠＠/ |:::::::::::::::::| ヽ
`!:└‐､＿＿＿＿./::::::::::::/^1 ｌ この話は断った方がいい。
／|::| T_･＼ < T__･7￣|:::|/ / |
/ .|::| /| |:::レ1 .|
│ |::| ノ ､ /::/::::| | 選ばれねば恥をかくし、選ばれても
│ |::| ` ‐‐‐' |:::|::::/ /
│ ＼＼ ゝニニﾆフ ／／::/ / 良い目が見れるとは限らんのだぞ。
│ |::＼`:‐‐‐^‐‐‐‐'::／::::/ /
│ |::::::::＼::::::::::::::::／:::::::/ /
＼ ＼::::::::＼:::::／:::::::::/ ／
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ 兄さん……。
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ いいえ、この猗房。
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} 郷父老さまの話をお受けします。
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:| 貴族の恥とは、負けることではなく
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒)
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／ 戦わずして逃げることこそ恥と存じます。
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ それに二次選考は県城で
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 行われるとか。
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|. 私は……いえ、多くの女たちは家を守るため
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.! 生まれた郷の外の世界を知らぬまま終わるのが世間の理。
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ ならばこの機会に外の世界を見てきたいのです。
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《 まだ子を成さず、家の働き手として重みを増していない
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒) 今の時期に……。
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
‐z＿
／:::::::::::::::＞＿
∠∠＿::::::::::::::::::::く
/ ,@7＿:|::::::::::::::::::::＞ ・・・・・・。
| ／.ィjニ ￣|:::r=vイ
ﾚｨj 〉 ` |:::|_).|/
￣ ,つ } 〈 ヽ |:::|_人 そうか……そうしたいならもう止めまい。
（,,_ ニ=‐- /ﾆ> ／:::|| | |
ゝノ`‐‐'::::::／|ハ|
ィ つ､ r―r{:_:_∠二＿_| _,,_
/ニ)へ_) | | | ｉ::::::::::::::::::::|⌒| || |
. / ｢く／_,,ｎ ―| | |::::::::::::::::::::| | || |
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| だがお前の我儘を賞賛もしない。 |
| |
| 明日も早いんだ、飯時まで俺は寝させてもらうぞ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/＿＿＿＿＿＿＿＿
┃|::::::::::::::::::::::::::::::::: ||:::::::::::::::::::::::::::::::: |┃
┃|:::::l￣￣￣￣|::::::||:::::l￣￣￣￣|:::::|┃
┃|:::::|:::::::::::::::::::::|::::::||:::::|:::::::::::::::::::::|:::::|┃
┃|:::::!:::::::::::::::::::::!::::::||:::::!:::::::::::::::::::::|:::::|┃ 三
┃|:::::|:::::::::::::::::::::|::::::||: て::::::::::::::::::::|:::::|┃ 三
┃|:::::!:::::::::::::::::::::|::::::||:: て:ﾋﾟｼｬｯ!::::|:::::|┃ 三
┃|::::├┬┬┬┤:[|||[|（-┬┬┬┤::::|┃ 三
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＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 兄さん……ごめんなさい。
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
――― 翌日
[ 猗房の家 ]
(三三三三三三三三三三三三三三三三(@)
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',','＼
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／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',＼
｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛(_)｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝(_)
| | ! i | # .:,,; ,;::: ;:::, ,:: | ; i !| ,;, # ,;,::. ﾒ ,:: | | ! i |
|ｉ ; l | (ニニニニ(の）.:,: # ,::; |ｉ ; l | # .:,,; ;:: ;:: |ｉ ; l |
| ; i !| {,',',',',',',',',',',{ ,;;:'';: ;:;. ;:: | | ! i | # .:;;, .,:: | ; i !|
| | ! i | {,',',',',',',',',',',{ ,.;::;, .:::メ |ｉ ; l | .,;;;:::...;,, ,;,:. .:;:: | | ! i |
'ヽ,／ || | ┣━┷┷━╋━┷┷━╋━┷┷━╋━┷||＼l＼|| |
.／″' ..|| | ┃| ┃ |┃| ┃ ||＼l＼|| |
|| | ┃| ┃ |┃| ┃ ||＼＼.|| |
／￣￣jl ━━━┻━━━━┻━━━━┻━━ヽ、| ｡}|| |
／ /i＿__,,;;;;;:| ;;; ;;;;;;＼;;;;;;;;;;;;::. ＼| || |
. ,.∠＿＿＿/ ´x /,,,,;||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼;;;;;;;;;;;;;. ＼ || |
´ ||￣￣￣||ー―‐',, ,,,,:.||￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ＼::::::::::: ~ ￣￣￣
彡 母 ミ ／⌒ヽ
（ヽ・ω・） （ヽ´ω`）
ズー(っ=|||ｏ) (っ=||| ｏ) モグモグ
￣￣ ｀――´￣ ｀――´￣＼
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
.┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} 父さん、昨日は郷父老さまに老子さまの教えを
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿ⌒ ヽ.:.ｌ/⌒'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《 聞かれて少し困ってしまったわ。
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.:.:.: | （_.ノ ﾉi|.:.:.:| だからもっと勉強を見て欲しいのです。
─────(＿＿_.)─(＿＿)─
ん？
／⌒ヽ
（ヽ´ω`） まあ構わんよ、広国の子守りをしながら
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ） ならね。
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
|:':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾚ:::/
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/_
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:_::::::::::/ いやいやいや……猗房。
｢:::::::::/ ｡￣￣￣ヲ ￣ ヽ::::::l
l:::::::::::{ ｡ ,ｒ'tﾍ ,l:::::::l お前、朝っぱらから何を言ってるんだ？
,､::::::::ヽ_ ‐ヽｰ' _ノ::::::;ﾍ
ｈ::::トｰ-:ﾆ､二二二_,二-‐‐ﾍ｢' l
ｌく!::{ r-ｔ-ｧ､Y´ ｒ｢'ｒ ｔ:;ｧｒ |:h /
_,,ゝl:::l `－‐'／ ヾ`ー' l:｢/‐､
/ /ﾍ::l u }:ｆ' ＼＼
, イ /{l（ｲ:l （_ _｣ l:ﾚﾉ // ト､_
l ヽ＼'､:!_ r､＿_`´_,,.､ィ ｿr' ｒ'´ l ｀ヽ､
', ',', ヾ;::＼ -,ｒ､-ｲV-'／l || l ヽ
', ',', l:＼::::'':::::::::::::::l l:／:::l /| _/'
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
.┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} え？
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿ⌒ ヽ.:.ｌ/⌒'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《 ですから勉強を……。
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.:.:.: | （_.ノ ﾉi|.:.:.:|
─────(＿＿_.)─(＿＿)─
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾚ1
. /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
|:::::|￣￣￣７.￣￣|:::::::::::::::::|＼
|:::::| ∠＠/ |:::::::::::::::::| ヽ
`!:└‐､＿＿＿＿./::::::::::::/^1 ｌ お前なあ……庶民は最低限の読み書きができれば
／|::| T_･＼ < T__･7￣|:::|/ / |
/ .|::| /| |:::レ1 .| ことは足りる。
│ |::| ノ ､ /::/::::| |
│ |::| ` ‐‐‐' |:::|::::/ /
│ ＼＼ ゝニニﾆフ ／／::/ / 女のくせに学者にでもなる気か？
│ |::＼`:‐‐‐^‐‐‐‐'::／::::/ /
│ |::::::::＼::::::::::::::::／:::::::/ /
＼ ＼::::::::＼:::::／:::::::::/ ／
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾚ1 ｒ'⌒'´ ｀ヽ、
. /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ヽ ﾉ
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| （、 , ）
|:::::|￣￣￣７.￣￣|:::::::::::::::::|＼ /／⌒ ｰ' そんなの後ろ盾がなければ夢見るだけ
|:::::| ∠＠/ |:::::::::::::::::| ヽ
`!:└‐､＿＿＿＿./::::::::::::/^1 ｌ 無駄だ！
／|::| T_･＼ < T__･7￣|:::|/ / |
/ .|::| /| |:::レ1 .|
│ |::| ノ ､ /::/::::| | お前には広国の子守りしか任せていないが、
│ |::| ` ‐‐‐' |:::|::::/ /
│ ＼＼ ゝニニﾆフ ／／::/ / いずれ機織りを覚えて貰わないと我ら家族は食って
│ |::＼`:‐‐‐^‐‐‐‐'::／::::/ /
│ |::::::::＼::::::::::::::::／:::::::/ / いけんのだぞ！そっちのほうを勉強しろ。
＼ ＼::::::::＼:::::／:::::::::/ ／
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.Ｕ:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 で、でも兄さん。
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} 老子様の教えは……。
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
＼人_从人__从_从人_从_人_从_人_从_人_从_人_从_人__从人_人从ﾉ／
＞ 老子、老子ってなあ……いつまで現実を見ないで ＜
＞ ＜
＞ 過去の栄光にすがっているんだ？ ＜
／Y⌒YW⌒Y⌒W⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒YW⌒⌒YW⌒WY＼
r＜二ﾆヽ
! i .!l !ii i ,/ ／ /}
| i!i/: : : : !l|ｒ"-'"-i| i`i|‐､ / 〃 〈_/}
|,ｲ|,,.．r''"!l| i! |ヽi `i .,./ ,/ ,/ / 〈_j
,ｒ'''! |i! ii | | |`i i ／/ ,.r"/ / '―- __
i､ / ! ,,,,.i! l-ー|--i!､ .i:／ ./ ,,.r'" / ,/ ｀ヽ
＼ i ＼ /i ,,.．r''" i! i. ! i! l .i ./ ,ir''" ,/ / ,/―-- ＿ ﾉノ
＼ ! .＼/ .:i. | i ヾ､./:r''" / ,ｿ ,/
`' / .::/ .!|,,.rヾ､,,ノ / ,〃 /
. 〈 .::::i i | ,,.．-‐ ''"|i i / {{ / /＾ヽ
ヾ;::ヽ､i ! / / ヾ二ﾆﾌ /´￣フ / /
―－―――ヾ;::::i ! !|i !|/ヾ;― =＝ ￣´ .／ /
ヾ:i, |i. !|| i |i ,,.ｒ"!| 〉 /´￣￣´ ／
`i、 || |i i ||'" / `ー--― ''"
.ヽ|| i|'
. i'ヽ、 ,,.r''"!i
....:::::::::ヽ|i,,,,,|,,..r''":::::::.......
‐z＿
／:::::::::::::::＞＿
∠∠＿::::::::::::::::::::く
/ ,@7＿:|::::::::::::::::::::＞ 今の俺たちは貴族じゃない！庶民だ！金にならない
| ／.ィjニ ￣|:::r=vイ
ﾚｨj 〉 ` |:::|_).|/ 学問など子供の遊びに等しいんだ！！
￣ ,つ } 〈 ヽ |:::|_人
（,,_ ニ=‐- /ﾆ> ／:::|| | | 老子が俺たちに飯を食わせてくれるのか？ そうでないなら
ゝノ`‐‐'::::::／|ハ|
ィ つ､ r―r{:_:_∠二＿_| _,,_ 病床の親父にまで世話を焼かせるな！
/ニ)へ_) | | | ｉ::::::::::::::::::::|⌒| || |
. / ｢く／_,,ｎ ―| | |::::::::::::::::::::| | || |
. | ノ l / ＼.| | |::::＼ ::::::::: ｀`| || ﾄ､
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
まあまあ、建。
／⌒ヽ
（ヽ´ω`） 猗房はまだ子供なんだ。今ぐらい自由にさせても
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ） いいじゃないか。
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
」::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／￣￣
|:::|￣￣￣￣￣￣|:::::::::::::::::::| ：
|:::| ∠＠/´ |:::::::::::::::::::| ：
|:::|＿＿＿＿＿＿|:::::::::::::::∠ ：
ヽ.::|ニ､」 L.､‐''´￣￣|:::||. ：
Y く_じl /､ィ_じ了 |:::|＼＿＿
. |::.: ´ / ` |:::ﾄ､ﾉ/ 親父は猗房に甘すぎる。
. |:.:.:.:. 〈＿＿〉 |:::|. /
',:.:.:. |:::|/ 郷父老の件が終わったら、猗房には現実を
､:. ‐ ＝ ― /:／
へ＿ノ＼＿＿／／ 見てもらいますよ。
／ ／ヽ:::::::::::::::::::::／ ／
/ / //＼:::::::::／ ／
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| じゃあ俺は、畑に行ってくる .|
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.Ｕ:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 （ 兄さん怖い……。
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} 老子様をまったく敬わず、どうしてこんなに
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.| 攻撃的なのかしら？ ）
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
┃|::::::::::::::::::::::::::::::::: ||:::::::::::::::::::::::::::::::: |┃
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┃|:::::!:::::::::::::::::::::!::::::||:::::!:::::::::::::::::::::|:::::|┃ 三
┃|:::::|:::::::::::::::::::::|::::::||: て::::::::::::::::::::|:::::|┃ 三
┃|:::::!:::::::::::::::::::::|::::::||:: て:ﾋﾟｼｬｯ!::::|:::::|┃ 三
┃|::::├┬┬┬┤:[|||[|（-┬┬┬┤::::|┃ 三
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
……猗房。
／⌒ヽ
（ヽ´ω`） 建は我が家を支えるため、朝から晩まで
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ） 働きづめで心も体も疲れているんだ。
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
許してやってくれ。
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 老子様の話は建のいない時に、な？ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
.
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
.┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ ええ、父さん。
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿ⌒ ヽ.:.ｌ/⌒'}::ノ::.:|| でも兄さんもいつか考えを改めてくれると
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:| 信じているわ。
|:.::.|.:.:.: | （_.ノ ﾉi|.:.:.:|
─────(＿＿_.)─(＿＿)─
猗房が父から教えを受けている時、弟の広国は近くで寝入ってることが多く、学ぶ環境としては
恵まれていた。そして家への来訪者がほぼ無いことも幸いだった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
_ _.. -─‐- _
／ﾝ:'´.::.::.::.::.::.::.::.::.::.｀'く⌒ヽ 上善は水の如し。
/Ｖ／.::.::.::.::.::.::.::.::.:､::.::.::.::.jVい
ﾊＶ.::.::.::.::.::.::.::.::.::､::.::.ヽ::.::/:ﾊr:ﾍ 最上の善とは、争いを避けて生きること。
jV.::.::.:/.:/.::.:〃.::.ハ::.::.::∨/:∧､j
｀{::.::.::ｌ:厶::.::.!l∠..__|ｲ::.::.:l^V.::.ﾊ:} 水のように常に低いところに留まれば
Ｖ.::.:ﾄ|､_＼{ ､_ l::.::.::.V::.::ﾑｿ
|＼{ ﾋ} ﾋ} /ｨ::.::.::l::.::.{´ 人と争わず過ごすことができるということね。
j::.八 ,､＿＿_,､ |::.::.:ﾑ_::.|
〔|/.::.厶| 老子.:l L.ｲ::.:/ ｀ﾞ＞__‐､
jrくV⌒! /⌒V:／ ／∠ }/ ＿＿＿_ .,-'"~"'ヽ
|Ｖ´＼_j＿__j /⌒( /／ Ｖヘ ／― ―＼../ 。○）
l/ 八i ﾊ 丶_ﾝ }::.::.:.ヽ ／ ━ ━.ノ /
,{ ハ ＼{」ﾍ { _,ノ.::.::.::.::.:丶 , ―| ⊂⊃ (_,､_,.く＿＿＿,ノ
/ぃ.__ノ ﾊ ＼ l ／ }::.::.::.::.::.::.::.::.＼ ﾉ⌒ー'´ ヽ ...＿＿|__| ＿ィ’
/.::{ / /.::} /Ｔ「ｈ ｀ﾏ / l::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:＼ （＿＿＿＿＿（＿＿＿）-（＿_)
. /.::.::ヽ ／.::厶Ｌ{_j_l｣ 」厶 |::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:丶､_
／.::.::.::.::.｀´::／ ｀二´￣￣´ '､::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::｀丶､
／.::.::.::.::_,､-‐'´ _ｘ＜_}√＼_ ｀'ｰ- ､_::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.丶､
_, -‐ ´.::.::.::, '´, -y'´￣｀¨^ソヘﾆ≫───-､_ ＼::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.丶､_
. ／.::.::.､＿＿／ _／ ¨´ , '´ ヽ,＿ ｀¨⌒'ー-─‐- ､_::.::.::.::.::.::.:ヽ
/::.::.::.r'⌒ー￢'´「| { }=ﾐ､ヽ ／⌒ヽ::.::.::.::.:}
V::.::.::.ヽ.._ `￢､_ 人 , 厶∠ノ⌒ー-──‐ ' ´ ﾉ .::.::.::ﾉ
｀⌒ー‐ ｀=- ｀￣￣￣´ ｀'ー─── ' ´￣￣´ ー=ﾆ´ -‐' ´
. ＼ ＼ ＼ | ,,,--'''''￣ | //＿,,,,,,--┐ ..| ／ ＿,,,...---
. ||￣ /l‐|、-/l...＼┌'￣| ＿,,,,-ゥ/i｀ヽ、 .|ｨ-ｧ| | 「￣ .|
. || ./,' | | |、|￣''''ー-____,,--''''',,,-'''~/ ＼|.. .／／ | | | |
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|| ||/ .| | '! .| | | | | | | |
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|| ﾛ(()==| .| | | ＼| | | | |｀''--
|| || | |. ／ .| | | |＼..| | | |
|| || | |.／ ／ .| | | ＼| ＼ |,,,,....--- |----
_,.-ﾆ三‐-､_
_／／ 二＝一
／⌒ r,-､ ⌒ヽ
/／ﾊ=ﾆﾝゝ二ニﾆﾆ＝=ヽ ヽ おっす弟よ！
|{ 〉ヾ/ __,.=≡ヽ ＼
ヾ {｀iﾕ> ｀ヽゝﾂ｀ 〉 r-､ ヾヽ
!/ / ￣ / ﾚ 6 ） ＼} 姪の猗房が、皇室の宮女募集の件で
ﾊ !__ / ﾘ__,ﾉ ､ ヽ
|{ ! ｰ--‐一 / | | i ﾊ | 里の代表に選ばれたと聞いたぜ。
ヾ ! ｰ一 / l !-､ l | !/
/ ヽ__,,,._____ノ l ／ ｀ｰj、/
/｀/ l ／ ｀ｰ---,.
r‐‐‐<￣ / l ／ ／ /-、
!_ ＼/ i }|___,.-‐' ／く>ﾍヽ
/ ＼ / } ﾘ _,-'iく>ヘVく> l
/ / ﾄ-/ l _,ｲ /| |く>ヘVく> l
|__/く〈l | ﾉ--‐''"/ / | |く>ヘVく> l
/く>ﾍ/l l /く>ヘV/ / | |く>ヘVく> l
|く>ﾍ/ l l /-､く>ヘl l | |く>ヘVく> l
. l<>ﾍ/ j.| l /-、ヽく>ﾍl l | |く>ヘVく> l
.{ <>/ / l__l /____i___|_____! l | |く>ヘVく> l
l<>/ / | l ／ ￣| | |く>ヘVく> l
【猗房の伯父】
.
,. -────----‐‐'"´￣｀`ヽ、 ご祝儀に羊の肉を持ってきて
／;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:::::.. . . .::::;:;:;:;:;::;:;l
/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:::::::::::::.:. . . . : : :::::;:;:;:;:;:;l‐'⌒ヽ やったぞ。
__,r‐l⌒l |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:::::::::.:. : : : : : .:.::::::;:;:;:;:;:;|;:..._丿
,r‐､_l⌒l | ﾄ-ｲ＾Y|:;:;:;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:::::::.:. .:.:::::::;:;:;:;:;:;:;;|
{ ヽ_j､_,ト ' ;:ﾉ ├|:;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::::::;:;:;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;j 猗房が宮女に選ばれれば
ー-''ﾍ＾´ ￣/ ﾉ l,;..;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;;;:::___＿＿＿;;;:-‐'
（ ,ｲ ヽ:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_,. -‐'" 竇氏再興のきっかけになるかもな！
| |
| |
| |
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
おやおや、昨日の今日で耳が早いな。
／⌒ヽ
（ヽ´ω`）
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_ 祝福してくれてありがとう。 兄上にも幸があるといいな。
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ）
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
＿//
// ＼／
_,.-ﾆ三‐-､_ ／＼
_／／ 二＝一
／⌒ r,-､ ⌒ヽ
/／ﾊ=ﾆﾝゝ二ニﾆﾆ＝=ヽ ヽ ああ、そうだな。
|{ 〉ヾ/ __,.=≡ヽ ＼
ヾ {｀iﾕ> ｀ヽゝﾂ｀ 〉 r-､ ヾヽ
!/ / ￣ / ﾚ 6 ） ＼} それにしても美少女に育ったなあ猗房。
ﾊ !__ / ﾘ__,ﾉ ､ ヽ
|{ ! ｰ--‐一 / | | i ﾊ | もし大成したら俺たちのことも忘れるなよ？
ヾ ! ｰ一 / l !-､ l | !/
/ ヽ__,,,._____ノ l ／ ｀ｰj、/ ガハハハッ。
/｀/ l ／ ｀ｰ---,.
r‐‐‐<￣ / l ／ ／ /-、
!_ ＼/ i }|___,.-‐' ／く>ﾍヽ
/ ＼ / } ﾘ _,-'iく>ヘVく> l
/ / ﾄ-/ l _,ｲ /| |く>ヘVく> l
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ あ、ありがとう……ございます。
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
好漢だが粗野な伯父は猗房にとって苦手で。 彼が来ると父が平身低頭するのも
嫌なことではあったが、郷父老とのやりとりを彼が知っているということは内々で終わりの
話ではないということで、猗房は内心ほっとした。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
.┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ （ 良かった……。
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿ⌒ ヽ.:.ｌ/⌒'}::ノ::.:|| 郷父老さまにからかわれたのではなく
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:| 本当に選ばれたということね ）
|:.::.|.:.:.: | （_.ノ ﾉi|.:.:.:|
─────(＿＿_.)─(＿＿)─
／::::::::::::::::::/:::::!:::::::::::::::､:::｀ ､ |ヽ／|＿
/:::::::::/:::i::::::ﾑ斗匕1:::::::::::l!::::::::＼ .＼ /
/:::::::: ':::::::!:::/〃⌒ヾj∧:::::ハ､::::::::::ヽ |_＿＞
′:::::::|::::::::∨ j;/ ｨ＝ﾐゝ:::::ﾊ （ ――― ハッ！？
|:::::::::::::|::::::::::| ﾍ ﾔ:/::1:!
|:::!:::::::::!::::::::::! Tii…’ ヽ ､___, 7从リ
Ⅵ::::;r‐:::::::::::! ｉｉｉｉ i":ﾊ 今の私、宮女に選ばれたがっている？
ｷ:::f ﾍ :::::::::. /二 7 |:::::::ヽ
､弋＿}:::::::∧ / / .ｲ::::::::::::＼ これじゃ老子様の言う ”あまりに生きたがって”
ｫ≧ｘ::::ﾊ::::::::∧ / / ／｀ ､::::::::::::::＼
ィ::::::::::え少仆:::::::::∧￣￣ ´ ＼:::::::::::::::. ”かえって死に急ぐ者” と変わらないじゃない ）
イ::::::::::::斗''" ノ | ∨::::∧ 丁´≧ｘ ヽ::::::::::ハ
／:::;:::::::/´ / ∧ ヽ::::∧仆 ＼ ｀ ､ ∨::::::::::!
／::::::/:::: ハ ./ 厶斗f⌒＼::::ヽ ＼ハ. ＼. ∨:::::::i
＿ ＿
／::::::::'::::::､:ヽ. っ っ
/〃/_::_/::_ﾍ::_::､', （ ああ、恥ずかしい！恥ずかしすぎるわ。
ｆl‐l:::i!::l!:i:::::i|::;::ﾞ:ﾄｲ、,ﾍ ））
（（ ,ﾍ, .i!:::|l/-t{:ﾘ:/!r-ﾘ::l|:i/__/ 上善は水の如し！
'､ノ､. l|::::! ○ ﾉ ○ !:{ﾘ/ /
ヽ ヽ.∨""r-‐￢"",!ﾘ } 私は水……水のようにふるまわなくちゃ ）
{ .l!:|ゝヽ､__,ﾉノi;:i /
ヽ､ !::i. ヽ_ヽr / .l::| 人
/::州._ ｀Ｔ´ ﾘ'´ヽ::ヽ
/::::/:::弋.＿l＿_ !:::::::::｝::::ヽ
{::::::i:::::;ﾉー-,､―λ:::::::i:::::::::}
!ﾊ;ｲ:;へ＿ノ ヽ＿ゝ;;ｲヽﾍ;;i
_,.-ﾆ三‐-､_
_／／ 二＝一
／⌒ r,-､ ⌒ヽ
/／ﾊ=ﾆﾝゝ二ニﾆﾆ＝=ヽ ヽ なんだあ？
|{ 〉ヾ/ __,.=≡ヽ ＼
ヾ {｀iﾕ> ｀ヽゝﾂ｀ 〉 r-､ ヾヽ
!/ / ￣ / ﾚ 6 ） ＼} 猗房のやつ、急にクネクネ踊りだして。
ﾊ !__ / ﾘ__,ﾉ ､ ヽ
|{ ! ｰ--‐一 / | | i ﾊ | 今の若い娘の間じゃ、あんなのが
ヾ ! ｰ一 / l !-､ l | !/
/ ヽ__,,,._____ノ l ／ ｀ｰj、/ 流行ってんのかあ？
/｀/ l ／ ｀ｰ---,.
r‐‐‐<￣ / l ／ ／ /-、
!_ ＼/ i }|___,.-‐' ／く>ﾍヽ
/ ＼ / } ﾘ _,-'iく>ヘVく> l
/ / ﾄ-/ l _,ｲ /| |く>ヘVく> l
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
ははは、あれは照れ隠しなのだろう。
／⌒ヽ
（ヽ´ω`） みなに祝福されて幸せ者だよ。
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ）
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
――― そして数日後。
7 .１ i;;;;;;;;;;;:;;;l ヽ、;;;ｿ;;;;;;;;;;;;;;i!
ゞ ｝. i!;;;;;;;;;;;;;;i ヽ;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;i
｀ヾ‐------‐'i |:::::::::::::（ ｿ｛i!‐-＿__〕
. ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ヽ_;;;;;;;;;;ﾉ. ﾉ::::｛..:::::::::::く
. )::::::::::::::::::i ￣~~ ｀--｀ヽ:::::::::::ヽ
. /::::::::::::::::::::） ｀‐----'
/:::::::::::::::::.//
. ｛―--―-',/
`--――'
i ! _ i ! _ i !
二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝//
. |_| |_|. // |_| |_| // |_| |_| //
" " "
[ 猗房の家 ]
(三三三三三三三三三三三三三三三三(@)
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',＼
｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛(_)｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝(_)
| | ! i | # .:,,; ,;::: ;:::, ,:: | ; i !| ,;, # ,;,::. ﾒ ,:: | | ! i |
|ｉ ; l | (ニニニニ(の）.:,: # ,::; |ｉ ; l | # .:,,; ;:: ;:: |ｉ ; l |
| ; i !| {,',',',',',',',',',',{ ,;;:'';: ;:;. ;:: | | ! i | # .:;;, .,:: | ; i !|
| | ! i | {,',',',',',',',',',',{ ,.;::;, .:::メ |ｉ ; l | .,;;;:::...;,, ,;,:. .:;:: | | ! i |
/ ￣ /へ たのもう！
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ 竇家の者たちに県令さまからの
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼ 命令を伝えに来たぞ。
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼ ,,,___,,,
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ :: 彡,,, ≡,ﾐ :: ｒ'⌒⌒' ､う
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ :: ｃ,ｌｌ ﾞ,Дﾞ〉 :: ﾌｶﾞﾌｶﾞ （,ｒ~~ヽｊ )
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | | :: ,ｒ'~ ｉｙi ｒｔｭ :: （Д､ﾟ,,ぅノ~
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | | :: （__,,ィﾉｰヽ. || :: . ｔｒ ｙ/ ~ヽ、
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | | :: ﾉ_ｊ_, _j _ゝ|| :: ||ｰゝとＬ. .,_ﾉ
| | ! i | {,',',',',',',',',',',{ ,.;::;, .:::メ |ｉ ; l | .,;;;:::...;,, ,;,:. .:;:: | | ! i |
| ; i !|,;. 〈,',',メ',',',',',{ ﾒ ;:;.:,: ,:: | | ! i | ,,.:: X ..:.; ;; | ; i !|
|l ; l| .: 〉',',',',',',',',',{ ;;:: ,;,,:.. | ; i !| ;::;;:..:::: ;;:: ..;;, |l ; l|
| ｌ ｉ ; |,;.: :{,',',',',',',',',',',{ # ;;;:. .::;;. | | ! i | ,,;':;:: ;;::, | ｌ ｉ ; |
WWjjWwjwiwwjjwW|ｉ ; l | {川川川川{ メ ;/:,,:: |ｉ ; l | メ ;;;.. ;:;.:. |ｉ ; l |wwWjjwWjijww
WWWWWWWWIIiiiiWiiiwwwjjjWWwwwwwwiiWwiwjiWWjiIwjWwwwWIwjiwjWjjjWwwwiiWwwwiiwwWWWWWW
WiWwiwiwiw､´ゞ,,"""､ jwiwwjjwwWWwwW ,,,, "｀ ''IwjiwjW ´゛゛゛ ､､､ ´wjwiwwjjwwiWWWwiwjwiww
∧∧,;"「」 [] λλ ,,,,,
∧∧ ,､,､ n n ∧∧（ ,,） (*´ﾛ｀) (´v｀*) ﾉﾘﾚ,, ﾉﾘﾙﾚ , おーおー竇さんとこ
(*´?瞠) （-＾* )::::::::) ∧∧（∩_∩ （〜 ﾉ-( ﾉ （-・ (ﾟ- ﾟ*ﾉﾘ
,-'" ( ヽ(ﾟ* ) ) ( ｀ｰ) (∀・,,) vvv 〉 ﾉ 〉 ｌ i_）(Y ﾉ なんか騒がしいのう。
,-"´ ﾉ 〉 ( ) ( ) ( ) (v｀ ) Y ﾉﾉ~~'ゝ ∩∩ .∧∧
∧w∧ ▲,,,▲ （ （ (/`ヽ） 〈 ヽ ( )ﾉﾘﾙﾘ λλ (__) し｀J (::::::::::).(:::::::::::)
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| いったい何が始まるんです？ | ザワザワザワ・・・・
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その日はただならぬ気配が朝から満ちていた。 供を連れた郷父老の来訪に里の人々は
類まれな騒動を感じ猗房の家を囲んで、あれこれ噂しあっていた。
.
はあ……郷父老さま。
／⌒ヽ
（ヽ´ω`）
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_ 里の父老さまと、長老様を従えて今日は
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ）
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃ 何用でございますか？
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ 郷内の各里で全ての面談が終わり、
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼ その結果……
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ 猗房が郷の代表になった。
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | | まずはおめでとうと言わせてもらう。
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
猗房が？
Σ ／⌒ヽ
（ヽ；ﾟωﾟ） それはまた驚きでございますなあ。
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ）
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
,,,___,,, めでたい、めでたいのう。
:: 彡,,, ≡,ﾐ :: ｒ'⌒⌒' ､う
:: ｃ,ｌｌ ﾞ,Дﾞ〉 :: ﾌｶﾞﾌｶﾞ （,ｒ~~ヽｊ ) 親の誉れじゃて。
:: ,ｒ'~ ｉｙi ｒｔｭ :: （Д､ﾟ,,ぅノ~
:: （__,,ィﾉｰヽ. || :: . ｔｒ ｙ/ ~ヽ、
:: ﾉ_ｊ_, _j _ゝ|| :: ||ｰゝとＬ. .,_ﾉ
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| まあ完全に実力という訳ではない。 |
| |
| 他の候補者の辞退や、不正の発覚が重なり、 .|
| |
| ほぼ無投票当選みたいなもんじゃあ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
＿//
＿ ＿ // ＼／
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__ ／＼
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ まあ！それでも嬉しいですわ！
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《 「上善は水の如し」を実践していた私の正しさが
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒) 証明されたのですから。
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿}
／ ハﾆ] そこで……じゃ。
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 | 次は県での選考になるゆえ、明後日の昼までに
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼ わしの家まで来ておくれ。
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ そこから県令さまが寄こしてくれる
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼ 馬車に乗って県城へと向かう。
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ わしの家への順路は、この書簡に記してある。
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | | 当日は忘れず、遅れず来るのじゃぞ。
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
γ二ヽヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;ヽ.__
（;;,）;;）ｌl .ｌ;;;;;;[＞－∩_]仆;;;;;;;;;;;ｌ ｌ））
ゞ二ソノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉﾉ;;;;;;;;;;;ﾉﾉ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
ははあ……郷父老さま。
／⌒ヽ
（；ヽ´ω`）
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_ 必ずや猗房を伺わせます。
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ）
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
／
＜ これ猗房。お前も覚えておくんだよ
＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ 馬車で！？
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ◎ ∨ ◎l ﾐ.:.:,《 あの夢の乗り物に乗れるなんて
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒) ス テ キ ❤
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
当時……いや、かなりの時代が下がるまで馬車は王侯貴族の乗り物で、庶民の憧れの的だった。
特に前漢では、初代皇帝・劉邦が儒者と共に身分ごとの馬車規制を敷いていたため、県令の馬車に
乗るなんて現代の高級外車に乗るよりレアなケースであった。
.
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| これはめでたい。みんなで祝宴じゃあ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
キャー！ ワー！
ワー！ ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ
ウォー！
f¨ﾞ!
:┐ n /〉 <ヽ /^〉'
! }”/ ,､ <｀ヽ ./:::/.,､
⌒!ｨ f¨ﾟ{ <´ 'ヽ Vハ |ヽ Y¨! |::::}ｲ { , -ー ､ _ /¨> r-‐,､ <⌒!
::〈人_r-ｰ- ､_r＜}| ＞::::￣:｀ヽ__, - ､__r ､r=¨>‐-! /:::::}＿_Vﾍ }:::|__}::::{.ィ1.|:.:.:.:.:.:.}_, くﾉ￣! ./;;;;;;;;;}_, ﾍ⌒',
/:.< /::::::::::::::::Y::/|i /::::::::::::::::::::::Y:.:.:.:.:.YVｲ!:::::}::::::::|/::::::/:ァ＜! V_::| ',く/⌒!}:.:.:.:.:ノ/ /:/^V__〈ヽ;;;;;/_!__ノ::::::ヽ
:.:.:.:}|:::::::::::::::::::|:{:. }:!:::::::::::::::::::::::: l:.:.:.:.:.:.|ィ ゝx}:::::: |::::::/:.:/ / > ¨⌒ヽ:'. V¨¨ヒ{_. V==<:::::｀ヾア´:f⌒!ヽ:::::}
＼f':!::::::::::::::::::lﾊ:.:ﾘ'.:::::::::::::::::::::::∧:.:.:.:./ ＞ｲ::! :::: |:::::{Y/' 〈 /:::::::::::::::::}:' V::::::::::{ .} .}::::::::::|:.:.:.:.|:.:.:|:.:.}-:'
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ/:::::: |::::::|ﾊ V!::::::::::::::::::!:/ ./:::::::;:::Y /^!:::::::{:ﾄ､: |:.:.:|:./:::::
| おれ今日から猗房と名乗るから |::::::::/:::::::| ヽ ｀!:::::i:::::::::::|' /:::::::/L_| ￣⌒¨}＞ﾍ}:.:.:|”::::::::
| |:::::/::::::::::| ヽ .|:::::l::::i::::::| /:::::::::| ＞- ._ }} |:.: |ヽ:::::::
| 竇さんの娘の代わりに馬車に乗せて |━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
| |
| くれないかなあ | 猗房の新たな境遇に野次馬たちも羨ましがった。
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
,,,___,,, 羨ましい、羨ましいのう。
:: 彡,,, ≡,ﾐ :: ｒ'⌒⌒' ､う
:: ｃ,ｌｌ ﾞ,Дﾞ〉 :: ﾌｶﾞﾌｶﾞ （,ｒ~~ヽｊ ) わしなんて乗れぬまま人生が
:: ,ｒ'~ ｉｙi ｒｔｭ :: （Д､ﾟ,,ぅノ~
:: （__,,ィﾉｰヽ. || :: . ｔｒ ｙ/ ~ヽ、 終わってしまいそうじゃというのに。
:: ﾉ_ｊ_, _j _ゝ|| :: ||ｰゝとＬ. .,_ﾉ
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼ では、わしらは失礼いたす。
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼ もし宮中入りとなれば、この家の敷居を
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ 二度と跨がぬこともあろう。
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | | 残された時間を有意義に使うのじゃぜ。
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.......................:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
''''''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.................... .......................................::::::::::::::::::::::::::::::::::''''''''
::::::::::::::::::::::::::::........................................ .............................................:::::::::::::::
........................................... ｒ´`; ...................
｀ﾞ´γ
................................ γ
γ ｶｧ ｶｧ ｶｧ
――― その日の夕方。
[ 猗房の家 ]
(三三三三三三三三三三三三三三三三(@)
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',＼
｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛(_)｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝｝(_)
| | ! i | # .:,,; ,;::: ;:::, ,:: | ; i !| ,;, # ,;,::. ﾒ ,:: | | ! i |
|ｉ ; l | (ニニニニ(の）.:,: # ,::; |ｉ ; l | # .:,,; ;:: ;:: |ｉ ; l |
| ; i !| {,',',',',',',',',',',{ ,;;:'';: ;:;. ;:: | | ! i | # .:;;, .,:: | ; i !|
| | ! i | {,',',',',',',',',',',{ ,.;::;, .:::メ |ｉ ; l | .,;;;:::...;,, ,;,:. .:;:: | | ! i |
| ; i !|,;. 〈,',',メ',',',',',{ ﾒ ;:;.:,: ,:: | | ! i | ,,.:: X ..:.; ;; | ; i !|
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ っ っ
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} に、兄さん。
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::|
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:|: :| わたし今度は郷の代表に選ばれて
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.| 明後日に県城に行くことになったの……。
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
」::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／￣￣
|:::|￣￣￣￣￣￣|:::::::::::::::::::| ：
|:::| ∠＠/´ |:::::::::::::::::::| ：
|:::|＿＿＿＿＿＿|:::::::::::::::∠ ：
ヽ.::|ニ､」 L.､‐''´￣￣|:::||. ：
Y く_じl /､ィ_じ了 |:::|＼＿＿
. |::.: ´ / ` |:::ﾄ､ﾉ/
. |:.:.:.:. 〈＿＿〉 |:::|. /
',:.:.:. |:::|/
､:. ‐ ＝ ― /:／
へ＿ノ＼＿＿／／
／ ／ヽ:::::::::::::::::::::／ ／
/ / //＼:::::::::／ ／
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 建。 |
| |
| 言いたいことは色々あるでしょうけど、当日、猗房に付き添って郷父老さまの |
| |
| お宅に行ってくれないかい？ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
Ｖ
＜⌒／ヽ＿＿＿
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣
１日ぐらいなら父さん、母さんとで畑仕事はできる。
／⌒ヽ
（ヽ´ω`） 建も羽を伸ばしてくるといい。
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ） だから……お前も祝福してやってくれ。
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
/|/::::::::::::::::::::::: ﾚ|
ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::|1
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 親父、お袋……。
⊥::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊥
|:::::::|：￣ｲ＠l￣：|:::::::|
/ L::: `二､ ￣ィ二´::::::」＼
/ /{|::| T_･T} {T･_7.|::| } l ﾄ､
_ .ｨ | |::| ' `. u |::|/ | | ＼
／ | │ |::| {､＿,､ |::| ,' | ＼
| | ヽヽ. r ― -- /::/ / |
＼ ＼＼＿人＿/::/ / /
| |＼:::::::::::::／| | /
;:;:;:;:;:;:;:;:;:／⌒Y
.;:;:;:;:;:/ r‐‐//;:;:;:;:/￣ ＼ | |
;:;:;:;:;:;:;:| Lノ/;:;:;:;:/ ＼＼. V
／|／ヽ /;:;:;:;:/ ﾄ､ ヽヽ_/
./;:;:;:;:/ |/ﾊ|L| 分かったよ。
‐‐:､_ /;:;:;:;:/ 〈
.:.:.:.:.:.:.:＼;:;:;:;:| / l
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ | ､ ヽ__ﾉ おめでとう猗房。思い出に残る
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:￣＼ ヽ__/
.:.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼＿_ン 小旅行になるといいな。
.:.:.:.:.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼;:;:|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} あ、ありがとう兄さん！
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:| 私……この日を忘れないわ。竇家が名門の誇りを
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒)
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／ 取り戻した記念日なのだから。
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
. ＼ ＼ ＼ | ,,,--'''''￣ | //＿,,,,,,--┐ ..| ／ ＿,,,...---
. ||￣ /l‐|、-/l...＼┌'￣| ＿,,,,-ゥ/i｀ヽ、 .|ｨ-ｧ| | 「￣ .|
. || ./,' | | |、|￣''''ー-____,,--''''',,,-'''~/ ＼|.. .／／ | | | |
. || //==| |=|/ー-＜￣__,--'' ￣ /. ／／.| | | | |
―--,,,___||_// ┌| |‐---,,,,__￣| | | . ／／ | | | | |
＿＿＿ .||l /| | 'l | | | | ／'''~. | | | |＿,,,,--|--''''
====┐ .||/ .| | |l. | | | | | | | |
|| ||/ .| | '! .| | | | | | | |
|| || | | | | | | | | | |
――||―|| | | | | | |'.―|‐.| |-,,,,,__ |＿,,,,
|| || | | | | | | | | |--''''￣|'''''--
|| || | | | | | | | | |‐-,_____|
|| ﾛ(()==| .| | | ＼| | | | |｀''--
|| || | |. ／ .| | | |＼..| | | |
|| || | |.／ ／ .| | | ＼| ＼ |,,,,....--- |----
_,.-ﾆ三‐-､_
_／／ 二＝一
／⌒ r,-､ ⌒ヽ
/／ﾊ=ﾆﾝゝ二ニﾆﾆ＝=ヽ ヽ おっす！また聞いたぜ！
|{ 〉ヾ/ __,.=≡ヽ ＼
ヾ {｀iﾕ> ｀ヽゝﾂ｀ 〉 r-､ ヾヽ
!/ / ￣ / ﾚ 6 ） ＼} 猗房が今度は郷の代表だってなあ！
ﾊ !__ / ﾘ__,ﾉ ､ ヽ
|{ ! ｰ--‐一 / | | i ﾊ | そのツキに家族そろってあやかりに来たぜ！
ヾ ! ｰ一 / l !-､ l | !/
/ ヽ__,,,._____ノ l ／ ｀ｰj、/
/｀/ l ／ ｀ｰ---,.
r‐‐‐<￣ / l ／ ／ /-、
!_ ＼/ i }|___,.-‐' ／く>ﾍヽ
/ ＼ / } ﾘ _,-'iく>ヘVく> l
/ / ﾄ-/ l _,ｲ /| |く>ヘVく> l
|__/く〈l | ﾉ--‐''"/ / | |く>ヘVく> l /(⌒)＼
/く>ﾍ/l l /く>ヘV/ / | |く>ヘVく> l （ 〃》彡_ヽ）
|く>ﾍ/ l l /-､く>ヘl l | |く>ヘVく> l __（（´ヮ｀´ρ´
. l<>ﾍ/ j.| l /-、ヽく>ﾍl l | |く>ヘVく> l ／ノへゝy )ヽ
.{ <>/ / l__l /____i___|_____! l | |く>ヘVく> l | ＼´-｀） / 丿
l<>/ / | l ／ ￣| | |く>ヘVく> l ＼__￣￣⊂|丿
＿_,,,,､ィ .
. ,､ｒ‐:.ｖ'::::::::::::`'‐ ､ .
/.-ｧ:::::::nn:::::::::::::::::｀ﾆ= 今日の土産は酒だァ―――ッ！
,､ ---＜~`'‐.､ i::;z=-半＝=z:､:::::::ヽ .
,.ｒ.'´ ＼ ヽV!ヽ/ ,､ィ |:'`-:::::l .
／ .ヽ ヾ７ﾌ / `''ｰ |:;r､::::::| . 猗房の出発まで飲んで騒ごうぜ！！
. /. ,..rt┬i 'iゝ､ _,,､ﾒ､l::l !::::::ヽ
. /-‐-､ │|│|. |ﾊ,￣ ノ/ ノ::|ノ:::::::::::ヽ
{. ヽ | ! ! .! }'ｰ三ｨ-:'"::::::|'"｀''‐-､::ﾙ‐ｧ
ヽ ヽ / /::::::::::::::::::::::::::|__,､ｒ'"／ ／ヽ,
＼ ', iﾞ /::::::::::::::::::::::::::::| _,.ィ‐''l l.l l
ヽ､_ ﾉ ,.人-‐''"ヽ::::::::::::;r-:､-‐'"#####ヽヾ;‐ｲ
| ｀''''''''"´ ヽ ｀l!彡ヽ<´ ＼ ＼########`ｰｦ!
ヽ .∧ ヽ彡彡〉 .ヽ ヽ########//
｀ゝ--‐- ､＿| λ 》彡ﾞ. ', ',######/./
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
今度もすまないね、兄上。
／⌒ヽ
（ヽ´ω`） 俺は体に障るから、建と飲み明かしてくれると助かる。
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ）
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::|1
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| はあ……でもいいんですか？ いつもいつも
⊥::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊥
|:::::::|：￣ｲ＠l￣：|:::::::| 頂いてばかりで。
/ L::: `二､ ￣ィ二´::::::」＼
/ /{|::| T_･T} {T･_7.|::| } l ﾄ､
_ .ｨ | |::| ' `. u |::|/ | | ＼ 伯父さんの家も子供が生まれたばかりで
／ | │ |::| {､＿,､ |::| ,' | ＼
| | ヽヽ. r ― -- /::/ / | 大変なのでしょう？
＼ ＼＼＿人＿/::/ / /
| |＼:::::::::::::／| | /
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
_,.-ﾆ三‐-､_
_／／ 二＝一
／⌒ r,-､ ⌒ヽ
/／ﾊ=ﾆﾝゝ二ニﾆﾆ＝=ヽ ヽ ガハハハッ。俺は元気の塊のような男だから
|{ 〉ヾ/ __,.=≡ヽ ＼
ヾ {｀iﾕ> ｀ヽゝﾂ｀ 〉 r-､ ヾヽ 気にするな。
!/ / ￣ / ﾚ 6 ） ＼}
ﾊ !__ / ﾘ__,ﾉ ､ ヽ
|{ ! ｰ--‐一 / | | i ﾊ | まあ、もしも猗房が金持ちの嫁になれた暁には
ヾ ! ｰ一 / l !-､ l | !/
/ ヽ__,,,._____ノ l ／ ｀ｰj、/ 出世払いでもしてもらおうかな。
/｀/ l ／ ｀ｰ---,.
r‐‐‐<￣ / l ／ ／ /-、
!_ ＼/ i }|___,.-‐' ／く>ﾍヽ
/ ＼ / } ﾘ _,-'iく>ヘVく> l
/ / ﾄ-/ l _,ｲ /| |く>ヘVく> l
/(⌒)＼ ねえねえ、猗房ちゃん。
（ 〃》彡_ヽ）
__（（´ヮ｀´ρ´ この子・嬰を抱いてくれないかしら？
／ノへゝy )ヽ
| ＼´-｀） / 丿 貴方のように幸運に恵まれて欲しいの。
＼__￣￣⊂|丿
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ 構いませんよ、おば様。
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《 ほーら嬰ちゃん、お姉ちゃんに抱かせてね〜。
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒)
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
＿/＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ びええええええ！！ ＞
＜ ＞
／ _,. ､ ＜ びえええええん！！ .＞
./ / i ／ ＼
/ i _ -ー-￣＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
/ _,У"_,.ィ , / ｀､、
／ i ﾌ／ '´ '´ { ハ､ ! ヽヽ ／
/ i 7 ー‐'' ､_｀ }i !.i i ヽ ∨
／ /ｃ ﾆミ... _,,..｀ヽ ｀∨} i ゝ
/ , -､ Y _ '丶 ヽ｀ヽっ ｲ,!リ !} - ￣
／ /-ヽ)'、! f ｀¨ ヽ {'/_ﾊ {
￣｀ヾ^>ｲ ヽ ゝ- 、 _ﾉ _/う)ゝ｀ ＿
￣￣ ｀ `ヽ､ r'三Y _､_ イ／´
i ｀ヽf_Y､ヽ}'イ
i _,. ￣￣｀ ヽ､、 /
.! ／ ＼/
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
／
│ あらあら……お母さんと離されるのが嫌だったの
＜
│ かしら？
＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
この時の赤子・竇嬰（とうえい）は将来、猗房の味方にも、また強力な敵にもなる
数奇な運命を辿る。だがそれはまだ見ぬ未来の話であった。
.
そしてお祝いの時間はあっという間に過ぎ。猗房が出発する日となった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
::::::::::::::::::::::::::::::::::::.... :.:｀￣: : :
:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::....
_ _＿:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::....
:::.. :::.. ｀ヽ、｀＼:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::....
::::.. :::::::.. ｀ｰ､ ヽ,＿:.:.:.:.:.:.:.:::::::::...
::::::.. :::::::::.. ,> └―‐‐ ､:.::::::::::...
::::::::.. :::::::::::.. '‐、 「´￣"''ｰ､ ＼:.:::::::::..:..
:::::::::::.. ::::::::::::.. ｀′ ｀゛｀ :.::.:.:..:.:.:.:...
::::::::::::::.. :::::::::::::.. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.::.:.:::....
, ⌒ヽ:::::::::::::::.. . .. ...::.::: ＿＿__ .:::...
丶''′ / :::::::::::::::::.. __┌‐ｰ'´,--‐'"´ :.:.:.::....
（ :::::::::::::::::::.... r'´_,.-‐-、''ｰ、 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.....
`‐' ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.. ,ｨ'´''"´ ﾚ'"´ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::....
丿:::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.. : : : : : : : : : : : : : : .
ヽ___ノ´￣￣｀ｰ､ : : : : : : : : : : : : : : .
）:::.. : . : : : : : : : : .
/:::::.:.::..
（_::::..:.:.:.::..
:.:.:.:.:.:..:.. :.:.:.:.:.:.::..
: : : : :::.. :::: : : : :..
[ 猗房の家 ]
(三三三三三三三三三三三三三三三三(@)
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','＼
／,',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','／',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',＼
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>::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ
∠_::::::::::::::::::::::::::{:￣ ＼} じゃあ行くぞ猗房。
イ::::::::::::_,`＝､==､<_「
ﾚ=､:::「 T・ｉｿ rく|
く⌒| {/|:::| '´, {/
⌒}ヽ.|:::| ^ｰ´{
/￣￣￣ 7/ ￣ニ7--
―― / //`ー‐^ﾚ ,､, _ __,､, はい。
// ￣＼＼ //: :`ヽ._/_ (,," ＂ ヾ)
// , ‐‐ ､ ＼＼ ヽ: : : .〈 // | （从,从）ミ〉 兄さん。
. // / / } } L 二二}`‐-､}_// / .|l､ﾟｰ ﾟ|!|"|
| | | L... / // ＿＿. ｌ | ＼ .,ﾂ|ｲ亦|ｲア､
| | ` ‐‐' // /ｌ | |ヽ | |ﾄ､__} Ｏ〉j｀介´',〈Ｏ
＜⌒／ヽ＿＿＿
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣
頼んだぞ、建。
／⌒ヽ
（ヽ´ω`） そして猗房、また選ばれるといいな。
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ）
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 いえ……私は初めから小旅行のつもりです。
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|. 家のことを考えれば万が一手違いで選ばれても
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.! 辞退するべきですから……。
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
」::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／￣￣
|:::|￣￣￣￣￣￣|:::::::::::::::::::| ：
|:::| ∠＠/´ |:::::::::::::::::::| ：
|:::|＿＿＿＿＿＿|:::::::::::::::∠ ：
ヽ.::|ニ､」 L.､‐''´￣￣|:::||. ：
Y く_じl /､ィ_じ了 |:::|＼＿＿
. |::.: ´ / ` |:::ﾄ､ﾉ/
. |:.:.:.:. 〈＿＿〉 |:::|. /
',:.:.:. |:::|/
､:. ‐ ＝ ― /:／
へ＿ノ＼＿＿／／
／ ／ヽ:::::::::::::::::::::／ ／
/ / //＼:::::::::／ ／
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
いいや、猗房。
／⌒ヽ
（ヽ´ω`） １度の幸運は偶然だが、それが続くというのであれば
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ） それは天命というものだ。
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
もし県の代表に選ばれたら喜んで先に進みなさい。
／⌒ヽ
（ヽ´ω`） 天命に逆らえばきっと、一生不幸になるだろう。
/ _ノ⌒⌒⌒`〜､_
ε(￣⊂人 //⌒ ｷ ﾉ #ヽ） お前が不幸になって喜ぶものは、うちには一人もいないのだよ。
⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニニニニﾆ⊃
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ お……お父さん。
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 ありがとう……。でも……それでも私は……
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ≡ ∨ ≡ 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
‐z＿
／:::::::::::::::＞＿ ・・・・・・。
∠∠＿::::::::::::::::::::く
/ ,@7＿:|::::::::::::::::::::＞
| ／.ィjニ ￣|:::r=vイ 先のことは物事が決まってからでいいだろう。
ﾚｨj 〉 ` |:::|_).|/
￣ ,つ } 〈 ヽ |:::|_人 それで行くのか？行かないのか？
（,,_ ニ=‐- /ﾆ> ／:::|| | |
ゝノ`‐‐'::::::／|ハ| いつまでも家の前で留まっていたら日が暮れるぞ。
ィ つ､ r―r{:_:_∠二＿_| _,,_
/ニ)へ_) | | | ｉ::::::::::::::::::::|⌒| || |
. / ｢く／_,,ｎ ―| | |::::::::::::::::::::| | || |
. | ノ l / ＼.| | |::::＼ ::::::::: ｀`| || ﾄ､
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__ っ っ
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} いくいく、行きますよ。
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:| 兄さんはせっかちでいけないわね。
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒)
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
それから猗房と建は、名残を惜しむかのようにゆっくりと郷父老の家を目指した。
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:.:.:... )⌒ヽ､: : : : : : : : : : : : : : : ｀`丶､
:.;:.;:.;:.:. ⌒:､ : : : : : : : : : : : : : : : : : ｀`〜ー- ..,,_ __,.,.,､,､__ _､-'"~
:.;:.;:.;.... ..,:'^: : : )､: :从从....八ﾊ : :ﾊ: : : 从从 : : : ､､､＞---‐'''"~´: : : : : : : : ｀`〜､、 ,､-'" : : : : : :
:.;:.;:.;:.;:.;'´..., '´.′: ヽ::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;Ｖ:;:;:...:::.:,:.:.:,:.,:,:,:,::.;:.;:.;／⌒:. ヽ : : : : 从: : : : ＞'´: : : ﾊ从､､.,
;';';';';';'ﾉ:.;ノ;';'/: : : _ノ⌒ヽ: : rzzzzzﾊ￣￣'.zzzｭ: : ／:.;:.;:.;: : : .. ㍉: :从从;';';'乂从'^＾､-ﾊ从ﾊ:;:;:;:;:;:;:;:;
;';';';'彡イィ彡:.;:.'´: :.::㍉:.:.}: :|￣￣￣￣￣￣￣∨´;';';'´.... : : : }. . 从;:;.;,.;.;.;.::::;.;.;.;.;.从:;:;:;:;:;:;::.:.:.:;:;:;;:;:;:;:;
i:{_从_ﾉL_从ﾉﾉ乂:.;:.;:.;:.:._ﾉ__|:_:_:_: : : : : : : :_:_:_:_:_〉;';';';':.;:.;: : : ,::; : :Y:.;:.;:.;:.;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;i:i:i:i:i:i:::::.;:.;:.;:.;:.;i:i:
｀`＾⌒ヽ:.;:.;:.;｀`く;';';';';':∧＿＿＿〉ﾆﾆﾆﾆｱ￣i|i:i:|'⌒Y乂..,.,;';';':.;:.;ソﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ"":":":":"⌒"⌒"
;';';';';';';';'乂:.;:.;:.;:.;:.;｀ヽ､|i:|二二二|⊥⊥⊥|‐‐┴┘＿从_Yif'^＾´. . . . . . : : : : : ::_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_
⌒＾^''ー-ミs｡ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞミs｡ ｀ﾞ'ミ､;';';';';';';';'ヽ､============､｀`〜､、,､,､,､,､,､,､,､
ﾆ=- ,､,､,､,､｀二二二二二二二二二二二二 ｀`''ｰ- ..二ﾆ=---------'".,.,.,-=ニ二_""""""
,.xX彡'"""""""""""""""""""""""""""""""ﾞ'ミx、 ミ彡Oj""""""""'"""""""ﾞ⌒''≧s｡ ｀'〜
: : : : : : : . . . . . . . . . . . ., ., .: .: : : : : : : ｀ﾞ'ミﾐx ｀'{ i}xOj: : : . . . ., ., : : : : : : :: :; :; :; ｀ミx､、
:ﾞ:ﾞ:ﾞ: : : : : : :: :: :; :; : : . . . ., ., ., . . ., .: .; :; :; : : : :: :: :: :; :; :ミﾐx､l | { i}'ミx､、:; :; :; ;; :: :: :: .. .. ., ,: ,: :; :; :; :;
;ﾞ;";ﾞ;ﾞ:":ﾞ: : : : : : : : :; :; :; :; :; .. ., . . . . : : :: : :: :; :; :; :; :; :; :; ミﾐメl | ｀ミミﾐx､、:; :; :; :; :; :; :; :: :: :: : : :
;ﾞ:;ﾞ:;":;`:;ﾞ:;ﾞ:;":;ﾞ:;ﾞ :ﾞ : : : . . . :; :: :; :; :; :; :; :; :; :; :; :; : :ﾞ:ﾞ::ﾞ::ﾞ":ﾞ:"ミﾐﾐx､、｀`ﾞ''ミﾐﾐx､、:;ﾞ:;ﾞ:;ﾞ:;":;`:;ﾞ:;";;ﾞ:;
:;ﾞ:;`:;ﾞ;";ﾞ;`;";ﾞ;";ﾞ:;":;`:;":;ﾞ:;ﾞ:;":;ﾞ:;ﾞ:;`:;"::ﾞ::";ﾞ;";:ﾞ:;":::゛::"::`::"::ﾞ:":":ﾞ:ﾞ:":ﾞﾞ｀ミミﾐﾐx :. `'ミﾐx､、:ﾞ:":`:":ﾞ:":ﾞ
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二ﾆ==＝こ':';r''゛二ア:':':,二二二ア:':,こ{ぅ^(';';';';';)"''〜､j{ヾYﾞ＝ミｈ､"ﾞﾞ゛"ﾞ"(:;;;;)ﾞﾞヾﾉY,,.{jjｌﾚァァァvｧ
二}{＝＝===}{====ｧｰ‐'ｧ￣￣┌ー'xx{x{xｯｯ{==＝芯ﾐﾐﾐ≪〃''ﾞ"ﾞ´.: .: .: .: .: .}{,.､x}{;;㌻'゛. :: .::.ﾞ :. :.':;
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約束の時に間に合うようにたどり着いた郷父老の家は大きく。 敷地内で何人もの使用人を
働かせていた。
.
＿「￣l＿＿
L＿ |
| /￣| | [] ＿ ／i
|i L/ |_/ ＿＿/ ／ / /
i! |i i L＿_／ _ i／
,ｉ i i i| 〈_〉
li ＿i|＿_i| i i|
r' ＿ ＼ i i ＿「￣l＿＿
＿ ヾヽ i| | L＿ |
/:::::::ヽ 〉' i| i! i | /￣| | [] ＿ ／i
`ｰ-＼::::＼ i| ii| il L/ |_/ ＿＿/ ／ / /
＼::::＼ ,-――-,-、 L＿_／ _ i／
＼::::＼ ,-、;:;::／／i 〈_〉
＼::::/;:ヾ＼'／..,;/ ☆
-､,-一ー―--`i====ヾ＼=/／―一-ー―-――--､_
＿＿＿＿＿/／／;:;:;:＼〉＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ゛''‐-．.,,_ "'"'^´''"''""｀'"'"'"^´''"''"'
☆ ─ x×从 〈;／;:;: ;:;: :;:/､从x×x×x×x×x×xX＼ ::::::: ゛''‐-．.、
×x×x×x从 ﾞ''―――'´从x×x×x×x×x×x×x／::::: ::::::::::::::::::::ﾝ,
‐──／──Ｗ──Ｗ──＼──────´ ,r' :::::::::::::::::::::::: ／::|
三￣￣￣／￣三￣二￣＼￣￣☆￣二￣￣￣´ :::::::::::::::::::::::／::::::〈
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／ ::::::::::|
￣￣￣`i'￣￣￣￣￣`ヾ￣i'￣￣￣`'￣￣￣`i'￣￣￣￣`i' :::::::::::::,i"'"'^´''"''""｀'"'"'"^´''"''"'
::::::::::::::::/＼::::::::::::::::::::::::::::::Ｖ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::::::::::::|::::::::::::,r"
::::::::::::::::ゝ-':::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::／⌒::::::::::::::::::::|::::::,r''"'^´''"''
"｀"'"^´''"''"'"'^´''"''""｀'"'"｀"'"^´''"''"'"'^´''"''""｀'"'"'"^´''"'
"'"'^´''"''""｀'"'"'"^´''"''"'
);:
(;: :;) . lkk
＿(;:＿＿＿＿＿_,_ ....... .∩∩ . ∩∩.... .. . ||||∩∩
／;;＿;:);:＿;:／;:_;:;／;:| ,_,_(,, ﾟД) (,, ﾟД) .||||(,, ﾟД)
／;;＿／(;: ／;:_;:;_／;:／;| iニＵ .l iﾆＵ .l |￣~０ .|
|＿;;;|;;|, ヾ. |＿_;;ｉ_|／;:／| i^i Ｌ__l .l L__l l . i＿,」 |
"^´''"''"'"'^´''"''""｀" |__;;|___|,,.,ﾉ ,|__;;|__;;|;:／／| ,r‐‐‐' ＜ . し｀Ｊ . し｀Ｊ . し｀Ｊ
|＿;;;|;;| /ﾞ:. |＿_;;ｉ_|／〈二二|; :;:;::; :;:; ;:〉''"''"'"'^´''"''""｀"''"'"'^´''"''""｀''"'"'^´''"''""
∧∧ |__;;|___|从ヾ|__;;|__;;|／
＿ （；ﾟд) =3 "^´''"''"'"'"'"'^´''"''"'"'^ ､─‐‐､ ｶﾝｶﾝｶﾝ
|;;;;|==と|:::::::」つ=〈二) ∧,,∧ ||￣~ ∧∧
￣ _ﾉ;;;;;;;ゝ ＿i|＿＿＿, ミ,, ﾟД彡| (Дﾟ,,)
/;:;:V;:〉_） ゝ;:;:;::;:;:;:;;:;::〉 _ﾐ:::::::::::]つ ＿|[：::::）_
"'"'^´''"''""｀'"'"'"^´''"''"'´''"''""｀'"'"'"^´''"/::ﾐ:::]つとﾐヽ ｡：｡[|;;;;| ｡：｡ （::（っと[;;）:::}
ヽ::::::::::::::::::::ﾉ ヽ二ﾌ ;;） ヽ二|;;;;|] ー-､:::::==i二二/ /l
/|/::::::::::::::::::::::: ﾚ|
ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::|1
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 凄いな……。
⊥::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊥
|:::::::|：￣ｲ＠l￣：|:::::::|
/ L::: `二､ ￣ィ二´::::::」＼ 同じ農家と思えない活気だ。そして
/ /{|::| T_･T} {T･_7.|::| } l ﾄ､
_ .ｨ | |::| ' `. u |::|/ | | ＼ あれは何を作っているんだろうか？
／ | │ |::| {､＿,､ |::| ,' | ＼
| | ヽヽ. r ― -- /::/ / |
＼ ＼＼＿人＿/::/ / /
| |＼:::::::::::::／| | /
7 .１ i;;;;;;;;;;;:;;;l
ゞ ｝. i!;;;;;;;;;;;;;;i
｀ヾ‐------‐'i |:::::::::::::（ 猗房と、ご兄弟か？
. ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ヽ_;;;;;;;;;;ﾉ.
. )::::::::::::::::::i ￣~~ 約束通り、よう来たのう。
. /::::::::::::::::::::）
/:::::::::::::::::.//
. ｛―--―-',/
`--――'
i ! _ i ! _ i !
二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝//
. |_| |_|. // |_| |_| // |_| |_| //
" " "
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼ ただ、物珍しいのは分かるが
く／ ￣￣￣ ＼_ノ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼ あまり敷地の中をジロジロ見られるのは
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼ 困る。
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ せめて先に一声かけてくれぬかな？
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ あ、郷父老さま。
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《 ご挨拶が前後してすいません。
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒)
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::|1
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
⊥::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊥ あなたが郷父老さまでしたか……恐縮です。
|:::::::|：￣ｲ＠l￣：|:::::::|
/ L::: `二､ ￣ィ二´::::::」＼
/ /{|::| T_･T} {T･_7.|::| } l ﾄ､ 妹が世話になっております。
_ .ｨ | |::| ' `. u |::|/ | | ＼
／ | │ |::| {､＿,､ |::| ,' | ＼
| | ヽヽ. r ― -- /::/ / |
＼ ＼＼＿人＿/::/ / /
| |＼:::::::::::::／| | /
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} すぐに非を認めるならば、よいよい。
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | 主上（皇帝）は素朴な者をお望みじゃが、無礼でもよいとは
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 申しておらぬのでな。
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼ では……今後のことじゃが、夕方に県のお役人が
く／ ￣￣￣ ＼_ノ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼ 来訪し、明朝かれらと県城へと向かう。
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼ 猗房、今宵はわしの家に泊まってもらうが
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ 宜しいかな？
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} はい。
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《 一晩だけでしたら……。
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒)
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
;:;:;:;:;:;:;:;:;:／⌒Y
.;:;:;:;:;:/ r‐‐//;:;:;:;:/￣ ＼ | |
;:;:;:;:;:;:;:| Lノ/;:;:;:;:/ ＼＼. V
／|／ヽ /;:;:;:;:/ ﾄ､ ヽヽ_/ では……俺は妹が戻るまで、家で待っていると
./;:;:;:;:/ |/ﾊ|L|
‐‐:､_ /;:;:;:;:/ 〈 いうことでいいですね。
.:.:.:.:.:.:.:＼;:;:;:;:| / l
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ | ､ ヽ__ﾉ
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:￣＼ ヽ__/ なにぶん妹をよろしくお願いします。
.:.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼＿_ン
.:.:.:.:.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼;:;:|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
――＜. / 〉
／ ／￣ ＼/ ／
/ |二 ＼∠| うむ。 じゃが来たばかりで、そう急ぐこともなかろう。
| /⌒X. |― V＼
|/ ／ ⌒V⌒Ｖ | >
| /ｉ_} 〉⌒|| 〈|／ 道中歩いてきて小腹が空いておらぬか？
／ V´二 / ﾉ＼／|
{ }⌒ヽ | 厂／| ヽ 軽食を用意してある、ご兄弟が戻るのはそれからでも
ゝ＿ノ￣￣ | ／| | |
|_／ﾆ| | ／ | ＼／￣￣ 遅くあるまい？
｢ ＼| X| ＿/￣￣
| /￣/ |／
|／ / /
/|/::::::::::::::::::::::: ﾚ|
ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::|1
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ……またしても恐縮です。
⊥::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊥
|:::::::|：￣ｲ＠l￣：|:::::::|
/ L::: `二､ ￣ィ二´::::::」＼ 貴方のような大物に対面すると分かっていたら、
/ /{|::| T_･T} {T･_7.|::| } l ﾄ､
_ .ｨ | |::| ' `. u |::|/ | | ＼ 俺に猗房も着古しの服で済ませようと思いませんでした。
／ | │ |::| {､＿,､ |::| ,' | ＼
| | ヽヽ. r ― -- /::/ / |
＼ ＼＼＿人＿/::/ / / ただただ恐れ入るばかりです。
| |＼:::::::::::::／| | /
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} まあ心配せんでよい。
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | 特に猗房はわしより大物と対面することになるが、服ぐらい
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 用意してある。
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼ もっとも公平を期すため、県令さまの前に出るときは
く／ ￣￣￣ ＼_ノ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼ 候補者一同おなじ服を着ることになっておるがな。
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼ では……もう問答を続けるより、さっさと食堂へ
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ 向かおうかのう。
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
vW;;;;;wﾘ:::::ﾘﾉ ||（..'Ｖ-）::||: ..::::::::::::: : :
vWﾘl从::::::ﾘ ========i: ..:::::::::::::::::::: : :
WvﾘW从:ﾘ ..::::::::::::::::::::::::::: : :
===!|l lﾘﾉ==========================================================: :
圓圓|l;:|圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓:::::
=|＼i||ii|／|=========================================================: :
＼:三:／:::: :::::::::::::::::::::::::::::: : :
::::::::::'''' :::::::::::: : :
,. -く-､-''_,,並r- .、
,ィにﾆ久ﾉ'" ／ ヽ、
,.' >ー／ , ;. i`.ヽ ∠ はぁい、召し上がれ♪
,.' / ,' / /./ M ﾉ ! ._,,_, ,,,..,
/ / { ﾄﾄ,r＝'' ヽイﾚﾚ ｜_,,_, ,,,.., ＼ヾｽ/ ._,,_, ,,,..,
! ,' ヽﾄ! ',ｨ:Cヽ ｨy;ｿ// ＼ヾｽ/_,,_, ,,,.. ヾ,ｹ _,,_,_, ,.＼ヾｽ/
i !｜l | ` じ'_ .{'j/'イ ヾ,ｹ ＼ヾｽ/ ,ハ ＼ヾｽ/ ヾ,ｹ
! | ヽ!｜ ! 丶 ! ｌ｜ ,ハ ヾ,ｹ γ.;iil,. ヾ,ｹ ,ハ
丶ヽﾄ｜ ｌ 、 t_ｧ ノ ! ! γ.;iil,. ,ハ. λ,;iiｷi ,ハ γ.;iil,
_ヽヽ. ト､` ｰ--イ ﾉﾉ λ.,iiｷi. γ.;iil,. ,{ .,,iiilﾖ|,γ.;iil, λ,;iiｷi
,_-''" 丶､f'@}|_ / ／ ..,,;;iiill.{ .,,iiilﾖ|λ,;iiｷi'" ,''" ''λ,;iiｷi.,{ .,,iiilﾖ|lliii;;,,..
／...二丶、 .入_ﾄ ".,;i ' ",.."' "' ''"' { .,,iiilﾖ| 、 { .,,iiilﾖ|"''"' "' ":;';;,i;,.
f,r''''''''ｰｧ`ヽ、 /__ ,il| ii;;;,,.. 、 "';" '"''' '" ", "' " "' '" '' " "、..,,,;;;ii |li,
ト二二.-''"~ヽ fー=-r‐(丼""'''''!!!lllllllliiiiiii;;;;;.....,,,,,,,.....,;;;;;;iiiiiiillllllll!!!''''"" 丼)''-_､
ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.ﾄ、'〜-ｉ| `'''ー＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝一''''" |
ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:Y:.ヽ l ! ,rｰケ＿__ ,' il
ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:＼＿!＞''"〔 ￣ =-う ,.' /〉
【郷父老の給仕】
.
軽食とはいえ、郷父老の家の料理は兄妹にとっては高級珍味ばかり。
美味しくはあったが、これが食べられない両親のことを思うと胸が痛んだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.･｡ 。 / ヽ,,
. 。 ., ｉ , 〉,' . ･ﾟ。 ,'´￣￣｀';
,､,､_/⌒ヽｆｌ~ﾒｿｲﾘ ,ノ うま 。 .・ ,! ぐ ぐ '!
,-'⌒`ー-'´ヾ !.｀ﾟ',_,'ﾟ´ｿ⌒ヽ うま ｌ ァ ァ .ｌ
ヽ､＿,,,､-､/ミ,ヽ∈ｦノ ｀ｌ,,､'. ･ﾟ. ∠ つ つ .ｊ
＾〜､￣r'´￣｀''ｊヽ､ 〃ヾ ヽ !! !! /
ｊヽｊｖｉ､人ノｌ__ ｡.' / ヽ´｛ミ,_ ￣｀'''-ヽ ガ ｀'''－ ''
）. ぐ ぐ ぐ ７. / / ｀'＝'´ｌ ￣ｉ'-､＿,,ﾝ シ ガ
） ァ ァ ァ て / / !。 ｌ ｌ ャ シ
７ つ つ つ （ ＿ヽ､__ｌ ___ .!。 ｌ＿_ｌ__,-=-,＿＿_ ャ
） !! !! !! （ ,-＝-, ∠ヾゞゝヽ ,-≡-,ｌ ｌ-=二=-,
＾⌒~＾⌒＾~⌒＾└==┘ ￣￣￣ ヽ==ﾉヽ=ﾉ＼＿_／
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| あの……食べきれない分は持ち帰って |
| |
| 構いませんね？ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
.
{￣＼
. ヽ ＼
＼ ＼ ＿__
. ＼ ＼＿______／ ）
＿＿＿,ノ ヽ ,ノ{ __／
(￣￣ / /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
ー――‐ ┬ / | 郷父老さまの命令で、ご家族用にお弁当を用意してあります。 |
. ﾉ | /＼ | |
. ／ | ＼ ノ | どうか遠慮なく、十分にお食べください。 |
.. ／ ／} } } i ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
. ／ ／ / ノ __ﾉ }
. (＿ ／ / /￣l￣￣ /
. / / ！ ／
}__／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
／ ＼
／ 弁当 ＼
／ ＼
| ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
| |￣￣￣|￣,, - ￣ ﾆ ;.､ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|￣~~~~~~"| ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |
| | |､-─ "￣ﾞ７´:: :;ｲ.;.::.: .:. : :.:; ----､ | | |┏┓┏┓ ┏┓┏┓ | |
| | | ＼;_:_;:..:. ::/;:::;: ハ: .:;::: .: .: ′.:. :.:...,,＼_ | | |┃┃┣┫ ┏┛┣┓ | |
| | | ＼｀￢ ,::;/;:::;::l.:: :. .:.::{_ -‐_二ﾆイ´ .| | |┗┛┗┛分┗┛┗┛秒| |
| | | 'Y´ ;: ｌ: i: ::!i:;: .:.:.: :: く´ }.:;:.:}∧. | | ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ |
| | | ﾐ ;:i l ;:l l:; . : . : . :´:,:.:.:;ィ ﾐ＼ | | ＿＿＿ ＿＿＿ |
| | | }!_ 」_ヽﾊ{;り ; r -.:.:::..:.: : : / ミ . :＼ | .＿____| 【 調 理 】 【 解 凍 】 |
| | | べ ﾏｉﾊ rr;-ﾃ‐-ｚ_; / _',.:... .:.:.:| |: ／ .| ＿＿＿ ＿＿＿ |
| | | , -‐ ‐ﾞ- ｀ 〈^ﾆ´;:;:;::, -_ﾝ ,'ミ. : . :. ::| |::｜OPＥＮ| 【 開 始 】 【 停 止 】 |
| | | ´￣￣丈 〈 ｨ , xr-‐'" /: .: .:: .: .::.;! .|: ＼＿____| ＿＿＿ ＿＿＿ |
| | | ／ヽ;:::ﾞ゛＾ー-ヘ＼ ／.: .: :::/:. ::.〈 . | | 【 分 】 【 30 秒 】 |
| | |＿＿＿＿ ._,,,Ｙ" ＼ ＼Ｘ.:. :. : .:.:/.:.: :;_人＿＿_| | ＿＿＿ ＿＿＿ |
| | / _,,.-‐''"" | ', ハ;:＼: .:./ .:〃 ヽｰ-､_ヽ、. | 【 kｇ 】 【 自 動 】 |
| | /,,ｨ'" く} ヽ;ン^ r-､_.::厶ィ__}!__}.__,〉 ヽヽ、 | . . . . |
| | / |`'、 〈＿Ｌ.⊥_〈_ /___|__}__) _,,-'"| ヽ、 | max1000W |
| | / `'、｀ﾞ'' - ､,,,,,,,,,,,,,,,_________________________,,,,,,,,,,,,,, --'''" ,,-'" ヽ、 | made in Japan |
| |/ ｀ﾞ"'' --､ .................,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,................ --'''" ヽ,| |
| ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣"" |
/|/::::::::::::::::::::::: ﾚ|
ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::|1
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
⊥::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊥ （ 何と……なんと抜け目のない方だ……。
|:::::::|：￣ｲ＠l￣：|:::::::|
/ L::: `二､ ￣ィ二´::::::」＼
/ /{|::| T_･T} {T･_7.|::| } l ﾄ､ この人になら猗房を預けていって間違いなかろう ）
_ .ｨ | |::| ' `. u |::|/ | | ＼
／ | │ |::| {､＿,､ |::| ,' | ＼
| | ヽヽ. r ― -- /::/ / |
＼ ＼＼＿人＿/::/ / /
| |＼:::::::::::::／| | /
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
建は郷父老の心遣いにほとほと感服し、弁当を抱いて家へと去っていった。
.
＿//
＿ ＿ // ＼／
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,. ／＼、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ ハハハ、ここは楽しいですわ。
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} 。 ﾟ。 太平の世にかんぱ〜い。
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.(,.)´)´)´))ﾟ
》､:.:..ﾐ ◎ ∨ ◎ 彳|.:.:|:.:.|~U~ﾟ￣|ﾟo
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:｢ﾆ| u. | O
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.{.| |
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ / i.L|__＿___,|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
（＾婢＾） （（＾婢＾） 猗房さま、猗房さま。
,r'ﾘﾙ♀Ｊ(, ,r'ﾘﾙ♀Ｊ(,
(,ｨﾘ ・∀・） (,ｨﾘ ・∀・） 湯あみの準備ができております。
,.<´ｘVｘ>, ,.<´ｘVｘ>,
ﾞｉ_|====|_> ﾞｉ_|====|_> さあ……こちらへ。
<,＿＿| <,＿＿|
．--- ､
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀＞x __
, ':.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:／:.:.:.:.:＼
. /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.／:.:/:.:.:.:.:ﾊ
.':.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:.:.:.:./:.:/:.i:.:.:.ヽ:.:!:!
. 八:./:.:／ｊ!:.:.:.:.:.:.:ﾊi:.!:.:.j:.:.!:.:i:.:l:.! （ ああ……これが本当の貴族の世界。
{:.:.〃':.:..ｨ:.:.:.:.:.:.:.」jﾑﾄ:.:.!ﾊ!:.ﾊ/:.!
_.Vj/:.:.:.:{:!:.:.:.:.:.:.:.!{ﾞ ｒ=ゝ乂／//
／:.:.八:.:.:.:./:|:.:.:.:.:.:.:.l:! ヾ:./V 下女たちに促されて、いつもなら５日に一度しか
./:.:.:.:/:/ｧ癶:.:ﾉ!:.:.:.:.:.iﾊ｀ ,r:i＾ヾj
〃:.:__厶」< ヽ|:.:.:.:.:.l!ゝ ¨ｨ:.:j できない沐浴が（＊）すぐに行えるなんて……！！ ）
ﾙ ´ ｀ヽ. ＼ j:.:.:.:.:.:! ｀￣i:.l:.:.j
./ { ､ Ⅵ:.:.:.レ^ソ⌒ヾlﾄ.
i ヽ. V .ﾊ:.:.:.:.トf ノ ヾ!
| ＼. ! i i:.:.i:.:Yﾍ l
}! ヽ j!ﾉ .ﾊ:.:!:.:lﾄﾍ ﾊ
＊『礼記』では、５日に一度風呂を沸かし、３日に一度頭を洗い、その間、顔の汚れは温めた米のとぎ汁で洗い、
足の垢はお湯で洗い、更に手は一日に５回洗うよう指南している。作法でそうなっているだけでなく、当時の水や
お湯は庶民にとって貴重。
.
|:.:.:.:从 ///////// //:.|:.:.!
/:.:.:.: |:.:＼ ,ｲ:/:.:.|:.:.|
i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､ ｀ ´ イ_l/:.:.:∧:.i
!|:.:.:.l: :|:.:.:.:..-‐|ﾞ｀¨´ {/|:.:.:/:.ハ:＼
／￣｀ｰｒｒ―ﾍ{::::::: ／‐ - ‐/ /／:.:.:ハ|:.:.:.:＼ （ この夢の世界が覚めなければいい
／ ／二二ｽ＿_入／ }::イ￣｀ｰｒ――-､
／ ／ ｰニﾆ7 Ⅳﾍ ::＼::{::::::::::::::: ヽ ……なんて思う私は贅沢なのかしら？
／ Ⅳ `―､ﾉ ﾍ:::: ﾍ:::::::::::::::::::|
／::: / { スﾍﾉ }::::::::＼/ :::::::::|
|::::::/. │ ,,イ::: / | :::::::::::| ::::::::: | いいえ、今だけ。今だけなら老子様も
{／{ ﾑｲ/::::/ , ' ヽ /:::::::::::::|::::::::::::ﾍ
| ﾍ ∨{:::/ｰｒ―－ ' ヽ / ::::::::::: /::::::::::::: ﾍ きっと許してくれるわ ）
| ＼ ヽl/:::::| , "￣￣｀ヽ ` ､ _ /:::::::::::::::/:::::::::::::::::: ﾍ
. ／|ヽ o7:::::::| ヽ／ / ｀ｰ=rz/::::::::::: ／::::::::::::::::::::／
/:{:::|:::::＼0／ ::::::: l 入/ ／ 7＼: ／:|―――､／
{:::∨ ::::／:|::::::::::／ / `ｲ く￣｀ﾏ―‐/ ＼/::::／::::::/´
＼;;{／::::::/;;; ' ,' 「ｲ |.＼/ /ﾍく―‐:::}
／:::::::::::/´ | | || │ / /::::::＼ヾ‐::|
. ／::::::／::::/ ,|. /| || ﾍ/ o O.|::::::::::::: ﾍ:::く
／::::: ／:::::::/ ^ | / 1ｲ! `ｰ┬―ｲ|::::::::::::::::::ﾊｿ
／＿:／::::::::: / | / .!ﾉ .|::::::: ﾍ ::::::::::::::: /
. {／:／|:::::::::: 人 | / /} /::::::::::: ﾍ:::::::: ／
. |:: / | :::::: / ＼ |,/ /ｿ /::::::::::::::::::Ｎ／
. |;/ .!::::: ∧ { ＼ /ｿﾍ//／ /::::::::::::::::::::|
./ ヽ;;/ ､ |ﾐﾆ｀7ー――‐{ /「了￣￣￣/ ::::::::::::::::::: |
､| ‐ﾒ- ﾆ ミ‐/| ∧ﾄ‐―‐ /:::::::::::::::::::::::::|
ｌ / ヾｿ／ﾊ /＼| ﾑ┬―‐┬-､:::|
ヽ{ﾞ｀ ｰ／ /ヽＹ |＼ 仏ｿ | ::: ヾ|
ヾ=／ / /∧ | ﾍ // ,':::::::: ﾘ
／ / // ∧ |、 ﾍ /ｲ /:::::::::::::}
（＾婢＾） （＾婢＾） 猗房さま、猗房さま。
,r'ﾘﾙ♀Ｊ(, ,r'ﾘﾙ♀Ｊ(,
(,ｨﾘ ・∀・） (,ｨﾘ ・∀・） お身体は私たちが洗いますので
,.<´ｘVｘ>, ,.<´ｘVｘ>,
ﾞｉ_|====|_> ﾞｉ_|====|_> じっとしていてくださいませ。
<,＿＿| <,＿＿|
／: : : : /: : !: : : : :ヽ: : :､: : :＼
rｲ: : :./: :/: : : }: : : : : : :}: :.i: : :､: ヽ ふえっ！？
rｸ/: : /: : i:.i: :l:.l: :!: : : : : l: : !: : : ヽ:.i
{:/:.: : :ｉ: : :l!:l:jlﾊトｊ!: : : : !:l!: ﾊ; : : : l!:!
|: : : :|: : :l!二ｽﾄﾐ､: : :;ｨ'ﾇ祟､l!: : /:ﾘ
!: : rﾍ: :.:i{ fljﾘ }／ "ｲﾄｸ:j／: :|
∨:{ﾊ!: : |｀¨´ i ｀¨ｲl: : : :|
ヽヾ!: : |／/／/ 冫／/ j!: : i j
ヽ|: : :!. u ＿ /ｉ: : :l!:{
,. =..: : :i＼ ( V .ｲ: !: : :|｀
/ ヽ ＞ 、 ij ／ l: :! : :.|
/ ヽ. ≧ ´:／:.:.|: : : : l!
/ {.::::::::::::::::|: : : : l!
/ ＼:::::::::::j: : : : :l!
/ ＼.::::j!: :i: l: !
/ 〃 `ｰ- ミ
. / ／ l ｀丶､
/ .ｲ lj ヽ､_
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
／
│ 全身、垢とシラミばかりでございますよ。
＜
│ これで県城に向かわれては郷父老さまも嗤われます。
＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
{￣＼
. ヽ ＼
＼ ＼ ＿__ r‐…¨ ｀ ＜- ､
. ＼ ＼＿______／ ） ｀ ｰ ‐ '' ヽ／ ＼
＿＿＿,ノ ヽ ,ノ{ __／ r ﾞ ,ｨｯ'¨''‐､
(￣￣ / ー――／´ ‘，
ー――‐ ┬ / ｀ｰr'-'^~! {、
. ﾉ | /＼ ｝ ,＞ ''"＼
. ／ | ＼ ノ ＿＿,,,.. イ r '" ‘，
.. ／ ／} } } i .,r-‐ ''" `ー‐'''^ }
. ／ ／ / ノ __ﾉ } ヽ．__ __ =‐‐'‐-､ /
. (＿ ／ / /￣l￣￣ / ｀ = -'､ {
. / / ！ ／
}___/ ＼
{＼ ／
＼ ー一'
ﾍ :/へ /:::::://::::/i:::::::::::::::: l‐､｀ヽ-ヽ
V.ﾞ::::/ i::ﾊ::/::／ i::::::::::::::i:: l::: l:::: ｌへi
j ::::/ :i‐〉:!∨--|:::::::::::: l::ﾉi:: ｌ:::: ｌ:::: |
/..:::/ :::下‐込下､ ﾍi i::: /-/:::/:::: l::::: l
＿ - /.'i ::i :: i｀､廴リ /.／ ﾐx i:: /::,: /
＜ γ ￣ .、 i::::::::::::::: ／ -=ミ /:/: //
. ＿_ ＿＿ -‐ / ヽ ,:::::::::::::ﾑィ ' ´
＞ / l.. r- _ /:::: i
／ / |.. `ｰｊ´ ／:::::: i
/ / l＼. ／ i:::::::: i
/ ／ ﾆヾ.. _ ／: | i:::::::: i /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
_,, -ﾞ/ イ 丶´:::::: | l:::::::: l | アアっ……そんな。 |
r＜ / ／ ′ ＼:: | l:::::::: l | |
| ｀.. / .ィ" .:::rﾟ;;;;, ﾍ.| l:::::::: l | そんな所までぇええええ〜！！ |
|.. / / | :::ゞｿ:::: ' ` 、ﾞl ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
/...... γ " ∧ ｀'''''´ ! 丶 ､
＼ ヽ
_ ｲ ＞ / V
, / , 、 _ v
. / ′ ／ ヽ l
／ j ィ ／ l j
. ／ ／ ／ / ∧ .::r｡;;,l
／ ／ ／ ／ ヽ ゞ;;;ィ
ｰ ／ ｲ ＜ ′ ￣￣
／／ ! ィ /
ィ } ＝-- ∧ __ ／
ィ ‐- ／ ｀ ‐- _
＜ ＜ ‐-
─‐- ＿＿ -‐
沐浴が済むと猗房は華やかな服に着替えさせられ。 郷父老が来るまで、とある
広間で待機しているよう婢（下女）たちに告げられた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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―┴―┴―┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ || |
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿,＿＿__
,.イ´:::::::::::::::::ヽ｀:
/:::::/::l:::::::::::::ヽ:::ヽ:::::ヾl （ そういえば郷父老さま、私が沐浴中に
.ﾘ!::::ir‐!::::::ト::､_|::::ﾄヽ:::::V
l! !:::|r:､lヽ:ﾑ::::ﾉ!|::j:|l|:::::;ｲﾞ 何処かへ席を外してましたのね。
ﾄ::}'Li {:::r!}:/:ﾉ:::::イ|
c .|::i､ __ ￣/::::!:::::::::::|
´ .|l:::l｀iｒ....｀....∥::/:::::::::::::! いつまで待てばいいのかしら？ ）
V!l::|::,r'ﾉ '/:::/ヽ､::::::::::!
!:|::}/､.../:/ __j´:::::l::::l
ﾉ:|:j | ,ﾉ'ﾞ |::::::|:::::l:::∧
ﾞ〉:ｲ V´ヽ .|::::::|:::::|::::lﾍ
/ム ﾚ..∧| .ノ::::::|:::::|::::::l ｀
/ /人 ´ ヽ''‐､ﾉ:_/|
/ /| l ヽ
―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ | ││ | || |
―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ |三││ | || |
―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ | ││ | || | ガラッ
―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ |／││ | || |
―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ |三││ | || |
―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ | ││ | || |
―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ |┼―┤ |三┘├――| || |
―┴―┴―┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ |┴―┘ |￣￣￣￣￣| || |
――─────┐ | ┌――─────┐ |──┐ |三 | || |
＿＿＿＿＿＿＿,,| | l＿＿＿＿＿＿＿__,| |＿＿,,| |＿＿＿＿＿| || |
＿＿＿＿＿＿＿＿_|＿＿＿＿＿＿＿＿＿__|＿＿＿_l==========＼|| |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
. 〈７ /├‐^ヽl. }〉: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
＼L二二ﾆ|_／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :',
＼二´／: : : : : :|: : : : : i: : : : : : : : : : : : : : : : :',
|: : : : : : : : :∧: : : : :ﾄ、: : : : : : : : : : : : : : : ',
|: : : : : : : :/ ∨: : :l ＼ : : : : : : : : : : : : : :l あなたが猗房さん？ 私は郷父老の孫。
|: : : : : : :/ ∨: :l ｀＜ : : : : : : : : : : l
|: : : : : :/-―‐' ＼:＼｀￣二＞､ : : : : : l
|: : : : :/ｬﾆ三ぇ、 ヽl /ｨ'´{仡}〉:: : : : i: :l おじい様が県の役人を道中出迎えに
l: : : : :| ,,..迯ﾘ｀ ーﾞ －' | : : : l: :l
l: : : : l | : : : ::l: :l 向かわれたから、それまでの間、あなたの
l : : : l ｉ |: : : :/: :l
∨: : l､ ' ｌ: : :/ : / お世話を任されたの。
∨: |: ', l : /: : ,'
l: : : : ヽ ´￣ ｀ /ｌ /l: i :l
l: i: : : /＼ ／ |l/ .l∧l
l:ﾊ: :/ |: ＞ イ l―､ ﾘ
' l:/ l:／| ∨ ＼
' / ./j ／ ＼
／ /. ／ ／＼
／ / ＿/ ／:.:.:.:.:.:.ヽ
／/ ./￣｀ ´ _/ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
【郷父老の孫娘】
.
＿ ＿ はあ……そうなんですか。
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
.┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ よろしくお願いします。
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿ⌒ ヽ.:.ｌ/⌒'}::ノ::.:|| （ 私より美人で品性を感じる人だわ。
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:| この人は宮女選抜を受けないのかしら？ ）
|:.::.|.:.:.: | （_.ノ ﾉi|.:.:.:|
─────(＿＿_.)─(＿＿)─
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
､
_ ヽ.l|
／: ::::~ｿl廴-------､
／ニ l!: ::::,r‐'´: : : : : : : : : : : :＼
l l'|=,ll、.)'´|: : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ､
!/| l|l !,!/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :!
７||Ц ﾉ ,r': ∧:､: : : : : : : : : : : : : : : : :| ひとつ聞いておくわ。
ヽ＝ｲ! |. / ヽX、: : : : : : : : : : : : : : |
| !ｲ ヾ､＼､: : : : : : : : : : : |
｜ | | ＞､ ,r'二_、: : : : : : : : : :l おじい様が戻るまで、寝てしまう？
| | |.任ｪi 〈 ,ｒｾﾃﾒヽ : : : : : : : :l
! ,|.ｲ l |: : : : : : : ::| 私と遊ぶ？
', |,| ! !、. 从: : : : : : :|
! || |＼ ‐=‐､ ﾉﾉｲ: : : : : :{ それとも他にやりたいがあるかしら？
| | | ',ヽ ° ,イ入;: : : : : : し'
ﾘﾘ ';l`ｰrイ''"´ .,ﾉ八、: : :と_
| j !|: : : : : '´: : : 7ヾ厂
川ノ: : : : : : : : : / __｀＼
／´ ／: : /: : : : : .´/￣ ｀ヽ、
,/ ／: : ／: : : : : : ,/ ヽ
|／: : ／: : : : : : : ,/ !
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、 ・・・・・・・・・・。
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 （ せっかく普段と違う体験をしているのに寝てしまうなんてありえない。
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} 上流階級の遊びも、うろ覚えでしか分からない。
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.! なら、私がしたいことは…… ）
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ この家に入った時に見た、使用人たちの仕事が見たいわ。
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《 私の兄が知りたそうにしていたから、良ければお土産ばなしに
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒) したいの。
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
_ ヽ.l|
／: ::::~ｿl廴-------､
／ニ l!: ::::,r‐'´: : : : : : : : : : : :＼
l l'|=,ll、.)'´|: : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ､
!/| l|l !,!/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :!
７||Ц ﾉ ,r': ∧:､: : : : : : : : : : : : : : : : :| そう……。
ヽ＝ｲ! |. / ヽX、: : : : : : : : : : : : : : |
| !ｲ ヾ､＼､: : : : : : : : : : : | でもここで見聞きしたことは
｜ | | ＞､ ,r'二_、: : : : : : : : : :l
| | |.任ｪi 〈 ,ｒｾﾃﾒヽ : : : : : : : :l あまり他所で話さない方がいいわ。
! ,|.ｲ l |: : : : : : : ::|
', |,| ! !、. 从: : : : : : :|
! || |＼ ‐=‐､ ﾉﾉｲ: : : : : :{ 子供の貴女には分からないかも知れないけど
| | | ',ヽ ° ,イ入;: : : : : : し'
ﾘﾘ ';l`ｰrイ''"´ .,ﾉ八、: : :と_ 世の中には知って得するだけじゃなく
| j !|: : : : : '´: : : 7ヾ厂
川ノ: : : : : : : : : / __｀＼ 知らない方がいいこともあるのよ。
／´ ／: : /: : : : : .´/￣ ｀ヽ、
,/ ／: : ／: : : : : : ,/ ヽ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ はあ……分かりました。
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 他所には話しません。
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|. でも個人的な興味で知りたいのです。
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
{::.::.::.::.::.::.::〉イ 三≧ヽ ､
ヽ ..::.::´::.::.{/ノ ／ヽ }} ､::.＼
/.::.::.::.::.::.::.ﾄ ｝ | 卩|〃/.::.::.:.ヽ
::.::.::.::.::.::.::.:lハ＿ｱノｒ'::.::.::.::.::.::l
::.::.::.::.::.::.::.::＼ｰ彳.::.::.::.::.::.::.::.::| なら、ついて来なさい。
::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:: ハ::.::.::.::.:|
::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.／ ヽ::.::.::|
〃ヽ|::.::.::.::.::.::ィ≦..,,_ ,.≧::.:| 庶民から見たら、あまり良いものではないのだけれど……。
{{ 〈<|::.::.::.::./ 戈ッ>/ ｲｶ{::.::.:|
ヾ.__ l::.::.::.::′ | ｌ::.::.:l
::.::.|｀|::.::.::.:| _ 〉.::.::.:;′
::.:/ |::.::.::.| __,｀/.::.::/|、
ノ::丶|:.:||::l、 ´ﾟﾆﾞｲ ::.::/｜＼
:::＼:::|::|.|:| ＞ __／ |:/l/ ／|
::::::::｀:ｌ:|::l:ト､＿_仁三厶'-‐::::::::/
::::::::::::|l::: l:::::::::::::| |::::::::::::::::::::::/
:::::::::::::::::::::::::::::::::| |:::::::::::::::::::∧
郷父老の家では役人と組んで銅貨の製造を行っていた。 漢王朝皇帝・劉邦は新たな時代の
貨幣不足を補うため、私鋳銭づくりを民間にも許可していたが、元手がかかることから財力のある
者しか行えず。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
www,, ､l!l, .,., ／／彡彡ミミﾐ／ﾐ
.,.,....... ......,., ,,,,. ／／彡ミミ彡ミ;ミﾐ彡
(⌒:.(⌒ ＿＿＿＿＿ ＿ ／／彡ミミ彡ﾐ／,,.. -‐
(⌒::... ／＜二ﾐ:＜二.＿〉@`ー┐ __／／彡ミ_,,.. -(}}})‐''''"´´
ww....,w (⌒::(⌒:(⌒／ ＜二ﾐ ／（ー´ ） _,|!i|. -‐''''"´-‐''''"´ﾐミ彡ゞヾヽ
(⌒:.(⌒γ⌒ヽ ／／l（ } { つ＝ , ww..,w ＜_(彡)'''"´─ミ彡ゞ───ミ─‐
(⌒ ゝ＿ノ .／／J:::|<ﾉ L＿_> |!i|彡ﾐミ彡ゞヽゝミヽゝﾐミゝﾐﾐ
.... . .,,, ., {ﾆニニニニニニ}／|从.: （＿（_＿） |!i|ミ彡ﾐミ彡ゞヾヽゞヾヽゝミゝ
├┴┬┴┬┴┤／!:, ,,.....,....... (三)─ミ彡ゞ──ﾐ──ミゞ─
､l!iw,. ├┬┴┬┴┬┤／ |!i|彡ゞヾﾐミ彡ゞヾヽゝﾐミヽゝﾐ
""""""""""""""" |!i|彡ﾐミ::彡ゞヽ ＿ミヾ ヽ＿ミゝ
.,.,....... www....,ww ,,.....,....... (三)──── ﾉ￣ヽ─‐） （─
_,,|!i|,,_ {ニニ} | | （ ）
/=呂= ｶｰﾝ ゝ__ノ ゝ＿ノ ヽ＿ノ
ミ,,ﾟДﾟ彡 ミ 。 。 ∧ ∧
/ ⊃====[]/／ ――-, .(ω・ )
/＿_/ ===|二二二フ / ｜ Ｕ
∪∪┌― ／/ ――;' ｕ-ｕ
| °°ｶｰﾝ |
富める者はより富み、貧しい者は浮き上がるチャンスがドンドン失われ、安定の時代ゆえの経済格差を
産む。 そんな戦乱に変わる新たな歪みの苗床になっていたが、郷父老や富豪たちは酔狂な慈善家ではない。
その経済活動の手を止めることは無かった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
さっさと資材を作業場へ運べ、奴隷ども！
_,n＿00 ⊆⊇、 _,n＿00 ⊆⊇、 郷父老さまは貴様ら楚の犯罪者どもを
└l ｎ | └‐┐ | └l ｎ | └‐┐ | ○ ○
U Ｕ く／. U Ｕ く／. 生かしてやってるんだ。 恩を仇で返すな！
, -―-､、
／ ヽ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ／ ヽ /:::::::::::::∧＿∧ ｎ__ｎ....
（ ´Д）|＿＿＿|＿＿＿________＿.|| （ ；´∀｀） l:::::::::::::(；´･ω･) (Д´,,)
ﾉ つ|＿＿＿|＿＿ .／／＼＼ ||=========Ｏ ヽ､:::::::::フづとﾉ .iﾊ;;;;ﾍﾆi
人 ヽﾉ |＿＿＿|＿____| | O.| |_|| 人 ヽﾉ `〜人 Y .| (ﾉ_,」
（__（_＿） ￣＼＼ ／ ＼＼／／ （__（_＿） し'（＿） し｀Ｊ
''""''"'"'"'"'"'"^´''"''""^´''"''""｀'"''"'""'"^´''"''"'"^:''""''"'"'"'"'"'"^´''"''""^´''"''""｀'"''"'""'"^´''"''"'"^:''""''"'"'"'"'"'"^´''"''""^´''"
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 （ 私より幼い子が怒鳴られて働かされている……。
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|. 私にとって郷父老さまは、いい人に見えたけど
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.! 本当は怖い人……なの？ ）
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
|:::/ / ∧ ＼＼::::::::::::::::::＼
〉| | ∧ﾆ} |/:::::::::::::::::::::::::ｌ
|: ゝ/＿V＿/ :::::::::::::::::::::::: |
|::::::::::::::::::: ∧ :::::::::::::::::::::::: | ……おじい様はとても計算高く、厳しい人よ。
|ヘ:::::::::::::/ ＼＼::::::::::::::: |
| |:::::::イ‐‐‐:､ -＼:::::::|
|ヽ!::::::: |T.ｉ.T>〉 .ｲT.ｉ.T|:::::| それなのに貴方には優しく、ご執心なのよね。
＿|::::::::::::::| ￣ | ￣ |:::::|
／ ﾉ:::::::::::Ⅳ ､ , /:::::|＼
|＼. 厶イ::::::::| _, --､_ /::::: | ＼
|::::::＼ V|::::::|＼. 二 ／Vﾚ|/ ／|
|::::::::::::` ――‐┬r――――――‐ ´::::/
| :::::::::::::::::::::::::::: | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
／: ::::~ｿl廴-------､
／ニ l!: ::::,r‐'´: : : : : : : : : : : :＼
l l'|=,ll、.)'´|: : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ､
!/| l|l !,!/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :!
７||Ц ﾉ ,r': ∧:､: : : : : : : : : : : : : : : : :| どう見ても凡庸にしか見えない貴方のどこに
ヽ＝ｲ! |. / ヽX、: : : : : : : : : : : : : : |
| !ｲ ヾ､＼､: : : : : : : : : : : | 惹かれたのか私には分からない。
｜ | | ＞､ ,r'二_、: : : : : : : : : :l
| | |.任ｪi 〈 ,ｒｾﾃﾒヽ : : : : : : : :l
! ,|.ｲ l |: : : : : : : ::| そのことを忘れず、失望させないことね。
', |,| ! !、. 从: : : : : : :|
! || |＼ ‐=‐､ ﾉﾉｲ: : : : : :{
| | | ',ヽ ° ,イ入;: : : : : : し'
ﾘﾘ ';l`ｰrイ''"´ .,ﾉ八、: : :と_
| j !|: : : : : '´: : : 7ヾ厂
川ノ: : : : : : : : : / __｀＼
／´ ／: : /: : : : : .´/￣ ｀ヽ、
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ はあ……分かりました。
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 （ そう言われると……確かに郷父老さまは、私のどこが
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|. 良くて世話をしてくれるのかな。
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.! 何か深い考えがあるのかしら……？ ）
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
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，:‘. + ☆彡 ，.. ，.. . ..; '， ，:‘
.. .. ' ，:‘.. ...:: ’‘ ’‘.; 。 ，.. . ..; '， ，:‘
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，:‘. 。 .. . . ::: ' ，:‘. , .. . +
:.:.:.:..:.. . . . .:.:.::;:;:;::.:㌻""'.:λ__: : : : ⌒);;:: : : :.:.:.:.:.:.: : :: :: :: :: :: :: ノ . . : : . . .: : : .: :: :: .: .: 爻茨迄芝ﾘ
:: :. .. .. .: :: :. .::,''".: : : :∧//} i{. . . ｰ"''"´ : . : : : : : : . . . : : .: .: .: .:.:.:.:.:.:.;ﾞ.:.::^:;:.:.:爻爻茨恣ﾐ
:: :: :: :: :: :: :: :: : : : : : |¨//∧_{ . . . ｌ ⅱп_rｌ| _. : ' ' " ´ ⌒""''''''''''""^゛゛ ´"''^^⌒＾う斧
´´""""'''''::.:.:. :: ::|“¨¨¨¨“¶l: : : : . . . .圦从∧仝仝:i}_{λ,,_ __ _ ,,.,,..,,_ 芳ﾐ
. . . .:.:'"..:..:〜:.:'" . . _「~＾＾＾^^Y. . ..:.::'ﾞ iァ7ﾌ],..,|шШ u]{＾{:i:i:i:i刀ﾌ7ァｧｩx} {妣妣妣糾芋冬竺彡'
"" ""゛ _ﾞ:.,;_;_:l |: : : : : : :|:: :: :.:. .,,,.f｢,,,.. -‐|‐-＝=こ|_{￣´´´""""'''''''''''Y狄'ﾞxX爻苳苡芝彡,
ッッ爻爻芯蕊蘂蕊|j|: : : : : : :|__ｔx爻笄|匚冂L.,,|шШ ц|_{￣´´´""""''''''''''''|{蕊歪笶爻茨蕊勿ﾘ
竺竺竺竺竓芋ﾐ三Ξzzzz(';';)zz(':;)zxx[[∨｣[xxxxﾟ.,,汽ｯｯXXxxｯｯｯ∩,,_∩,,∩|蕊竓丐丐气恣泌(:;;
二ﾆ==＝こ':';r''゛二ア:':':,二二二ア:':,こ{ぅ^(';';';';';)"''〜､j{ヾYﾞ＝ミｈ､"ﾞﾞ゛"ﾞ"(:;;;;)ﾞﾞヾﾉY,,.{jjｌﾚァァァvｧ
二}{＝＝===}{====ｧｰ‐'ｧ￣￣┌ー'xx{x{xｯｯ{==＝芯ﾐﾐﾐ≪〃''ﾞ"ﾞ´.: .: .: .: .: .}{,.､x}{;;㌻'゛. :: .::.ﾞ :. :.':;
.:'.:}{.:'.:,､rf〔㍊^㌻゛.;.;㌻ }:;,:,:;,寸k㍊}h{｡,:.ﾞ.:. ﾞ.:.:.{{''〜ﾐ}i.:.; .:.; .:.; .:.; .:.; ﾐ}{;;㌻゛ .: .::' .:' .::' .:.: .:;:;
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日が落ちたころ、郷父老と役人が到着し。
.
小さな祝宴が開かれ、そのとき猗房と引き合わされた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
♪ / ___ _ |
♪ ＊ Ｙ、 ♪/ ヽo,´-'─ 、 ＼ ♪
♪ ／ ＼. | § ｜ r, "~~~~"ヽ ♪ | ♪ 人
ヽξ・∀・）ﾉ／ ♪ /. i. ,'ﾉﾚノﾚ!ﾚ〉 | ヽ( 0w0)ﾉ ♪
( へ) ♪ ｜ __ '!从 ´ヮ｀ﾉﾙ 目 ｜ ( へ) ♪
く / ゝﾝ〈(つY_i(つ ∥ ＼ く
｜ ♪ ｀,.く,§_,_,ゝ, ..∥ |
/ ~i_ﾝｲﾉ~ ∥ |
TTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTT
;|;;|;|;,|;,|;|;,|;|;,|;,|;;|;;|;|;;|;,|;|;;|;,|;|;,|;,|;|;|;;|;;|;,|;,|;|;,|;|;,|;,|;;|;|;;|;;|;|;;|;;|;|;;|;,|;|;;|;|;;|;;|;,|;|;;|;,|;|;,|;|;;|;;|;|;;|;,|;|;;|;,|;|;,|;,|;|;;|
,.⊃､
,.'- ─｀'-､ ヽ、_ ,、 ,、 γ
く ,. - ─'-､! r>iゝ!' ,.ゝ-ヽiノ,.i ,ﾍ- -－､
iﾞ ｲノﾉﾊﾉ)ﾘ ゝ,) , ,ヽｲ /〜〜〜ヽ
Li ﾘ´ -｀ﾉﾘ γ ﾉi」ﾊﾉｲ」 〈（(（ ﾉ)ル.》
,- 、∪,.,.,., ∪ , -、 ,'ｲﾚi*‐ヮ‐ﾉ〉 〜 ,.-､ ＿.《､ﾟヮ ﾟ !》〉
|く`,`'----`'､,ﾍ | (_ﾊ（(８i,ﾊ,iつ曰 / ＼ ＼＿／⊂!)＼ ./´☆ ` ､
Vヽl/ ▼ヽlハ'/ .ﾘ.,く_ﾊλﾊﾘ ,､ }><{===ヽ、 〈`- ' .>ノ !/´￣ ヽ､.ヽ
{ (●)__(●) } ｀"r_7i_7" 〈 ＼i ｲﾉハﾚリ/〉 し.ﾉ` .〈（（ ﾘﾉl、」 i
{ ＿〈ニ〉＿ .} Σヾﾉ ﾘi ﾟ ヮﾟﾉﾘ / !!､ﾟヮ ﾟ§| i
{ |. ￣ | } ∠ / く/(つT(つ> k',,i｀\´i,_,〉i
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿}
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ この子が我が郷を代表する娘さんじゃぜ。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 名家とはいえ市井に埋もれていた時が長く、
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧ 至らぬ所は多いが、ひとつよしなにお願いいたす。
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:Ｕ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} 初めまして、猗房でございます。
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::|
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:|: :| 主上さまの目に叶うよう、常にありたいと存じます。
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.|
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| ふむ……まあ最低限の基準は満たしておるな。 |
| |
| だがそれ以上でもなく、以下でもない |
ヽ＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
Ｖ
l￣|￣∀l l￣|￣∀l
|二l二二| |二l二二| 挨拶はこの辺で、祝宴しようぜ！
（ ・∀・） （ ・∀・）
（ ￣）））~） （ ￣）））~）
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | / |Ж| |
/ |∬| | / |∬| |
/ニニニﾆ| /ニニニﾆ|
【県の役人】 ｒ'⌒'´ ｀ヽ、
ヽ ﾉ
＿ ＿ （、 , ）
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、 /／⌒ ｰ'
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 （ まあッ！！ この人たち私を侮っているわ！！
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::| なんて失礼なんでしょ！
》､:.:..ﾐ ① ∨ ① 彳|.:.:|: :|
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.| 位は下でも郷父老さまの方が大物だわ！ ）
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿}
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ ……ふっふっふ。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 今はこの子を軽んじてても、いつまでもそうおられますかな？
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧ わしの見立てでは……おっと、それは今は言いますまいて。
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
（.:: ヽ
,.:⌒ヽ （.:: ） ＼ | ／
（.::: ' （ ヽ.:⌒ヽ ＼ l
ゝ.:: ｀ヽ(.:: ） γ' ⌒ヽ (⌒ 、
(.:::: ､.:⌒ ヽ──‐ （ ） ─
(.:::: (:::⌒ ） 丶＿,ノ （
（.:::: .::: Y.::⌒ ヽ ◇ （
（.::::: ｀).::: ┌┐⌒ヽ⌒
ゝ.:::: ﾉ.:: ノ └┘
(.::: ／＼
(.::: ＼／
:.:.:.:..:.. . . . .:.:.::;:;:;::.:㌻""'.:λ__: : : : ⌒);;:: : : :.:.:.:.:.:.: : :: :: :: :: :: :: ノ . . : : . . .: : : .: :: :: .: .: 爻茨迄芝ﾘ
:: :. .. .. .: :: :. .::,''".: : : :∧//} i{. . . ｰ"''"´ : . : : : : : : . . . : : .: .: .: .:.:.:.:.:.:.;ﾞ.:.::^:;:.:.:爻爻茨恣ﾐ
:: :: :: :: :: :: :: :: : : : : : |¨//∧_{ . . . ｌ ⅱп_rｌ| _. : ' ' " ´ ⌒""''''''''''""^゛゛ ´"''^^⌒＾う斧
´´""""'''''::.:.:. :: ::|“¨¨¨¨“¶l: : : : . . . .圦从∧仝仝:i}_{λ,,_ __ _ ,,.,,..,,_ 芳ﾐ
. . . .:.:'"..:..:〜:.:'" . . _「~＾＾＾^^Y. . ..:.::'ﾞ iァ7ﾌ],..,|шШ u]{＾{:i:i:i:i刀ﾌ7ァｧｩx} {妣妣妣糾芋冬竺彡'
"" ""゛ _ﾞ:.,;_;_:l |: : : : : : :|:: :: :.:. .,,,.f｢,,,.. -‐|‐-＝=こ|_{￣´´´""""'''''''''''Y狄'ﾞxX爻苳苡芝彡,
ッッ爻爻芯蕊蘂蕊|j|: : : : : : :|__ｔx爻笄|匚冂L.,,|шШ ц|_{￣´´´""""''''''''''''|{蕊歪笶爻茨蕊勿ﾘ
竺竺竺竺竓芋ﾐ三Ξzzzz(';';)zz(':;)zxx[[∨｣[xxxxﾟ.,,汽ｯｯXXxxｯｯｯ∩,,_∩,,∩|蕊竓丐丐气恣泌(:;;
二ﾆ==＝こ':';r''゛二ア:':':,二二二ア:':,こ{ぅ^(';';';';';)"''〜､j{ヾYﾞ＝ミｈ､"ﾞﾞ゛"ﾞ"(:;;;;)ﾞﾞヾﾉY,,.{jjｌﾚァァァvｧ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
朝が来た。 猗房にとって初めてのことの連続で、熱で浮かされているかのように
ぼーっとしている間に時は過ぎ、昨晩はいつ寝たのか分からない。
.
ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒i´￣｀i
| | | | | | | | | | | |ニ二⊃ ,、
| | | | | | | | | | | |,, ﾟД) _〈 i、
| | | | | | | | | | | |'~ﾌ∞､ ＿ ＿__ __ _ _､シ从ヾ、
| | | | | | | | | | | |/_,ハ ＿ ￣_,,シ:'｢|ヽ.・ヽヽ
|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|三}､_）./7 /⌒ ￣|| |.|_ へ.､｡_）
|三三三三三三三三三三三三三三三}／ノ ,ｲ{ ノ ||（ ,Ｕ
|三／´|｀ヾ三三三三三／´|｀ヾ三三三ﾚ'ニニニニニニニ０ニｺ/
└ﾞ（─＠─）========（─＠─）=┘ /| | } j{
＼._|_,ノ ＼._|_,ノ 《_,ヒ｝ 《_,/_｝
＿//
＿ ＿ // ＼／
／::::::::'::::::､:ヽ. ／＼
/〃/_::_/::_ﾍ::_::､',
ｆl‐l:::i!::l!:i:::::i|::;::ﾞ:ﾄｲ、,ﾍ ））
（（ ,ﾍ, .i!:::|l/-t{:ﾘ:/!r-ﾘ::l|:i/__/ （ キャーキャー！
'､ノ､. l|::::! ○ ﾉ ○ !:{ﾘ/ /
ヽ ヽ.∨""r-‐￢"",!ﾘ }
{ .l!:|ゝヽ､__,ﾉノi;:i / 馬車きたわ、馬車―――！！
ヽ､ !::i. ヽ_ヽr / .l::| 人
/::州._ ｀Ｔ´ ﾘ'´ヽ::ヽ ……と声にだしてはしゃぎたいくらい
/::::/:::弋.＿l＿_ !:::::::::｝::::ヽ
{::::::i:::::;ﾉー-,､―λ:::::::i:::::::::} 現物を見るのは感動するわ！！ ）
!ﾊ;ｲ:;へ＿ノ ヽ＿ゝ;;ｲヽﾍ;;i
.／ 丶,
.< ヽ、 ノ ｀.､
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} 猗房。
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | 見とれるのはその辺にして、はやく乗り込んでくれぬか？
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 主役のぬしが乗らぬとわしらも乗れぬ。
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
.┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ は、はい、はーい！
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿ⌒ ヽ.:.ｌ/⌒'}::ノ::.:|| 今乗りますわ♪
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.:.:.: | （_.ノ ﾉi|.:.:.:|
─────(＿＿_.)─(＿＿)─
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| ふふっ、なんだい？ |
| |
| あの娘のはしゃぎようはｗｗｗ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
l￣|￣∀l l￣|￣∀l
|二l二二| |二l二二| 素朴な娘を推薦せよと県令さまは命じたが、
（ ・∀・） （・∀・ ）
（ ￣）））~） （ ￣）））~） いつ時代の名門かも分からぬ未開人を
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | / |Ж| | 連れて来いとは言われてないのだがなぁ〜ｗｗ
/ |∬| | / |∬| |
/ニニニﾆ| /ニニニﾆ|
猗房、そして付き添いの郷父老と役人が乗り込むと馬車は観津県の城へと
向けて出発した。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
_,n＿00 ⊆⊇、 _,n＿00 ⊆⊇、
└l ｎ | └‐┐ | └l ｎ | └‐┐ | ○ ○
U Ｕ く／. U Ｕ く／.
山
ミ、 屯屮 _,ﾊVﾊ
Уミ､ j州{ _ 屯屮屮 ,ﾊVﾊVﾊV
УミУミ､ j州州{ ＼/゛ ／￣￣￣￣＼屯屮屮 ﾊVﾊVﾊVﾊ
УミУミУミ､ j州州州{ ＿i{／^ / _|＿|＿|_ ﾊ屮ナﾊVﾊVﾊVﾊVﾊ
i i i i i i i i i i i i 州州州州 ´￣|l|‐ | ]//////,[ |ﾊVﾊVﾊVﾊVﾊﾊVﾊ
ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ i i | ]//////,[ |ﾊVﾊVﾊVﾊVﾊﾊVﾊ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ｉ ｉ ｉ ii| ]//////,[ |ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ i
" " " " ""｀ ＼ ｉ_ | ]//////,[ |ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ i
" " " " " " """ ヽ | |二ニニニニ二二|⊂⊃ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ
" " " " " " " """ r|_|二ニニニニ二二|_|__|_} ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i
" " " " " " " """ i: | ||二ニニニニ二二| |__|ﾉ ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i:ｉ:ｉ:ｉ:i:ｉ:ｉ:
" " " " " " ""'" | |==============| | ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i:ｉ:ｉ:ｉ:
" " " " " """ ;ｌ| |_| |_| i;i;i;i;i;i;
" " " " " ""´ / | ＼ i;i;i;i;
" " " " ""´ ／ / }| ヽ i;i
" " """´ ／ / / i
＿//
// ＼／
＿ ＿ ／＼
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
.┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ （ うわー！うわー！
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿ⌒ ヽ.:.ｌ/⌒'}::ノ::.:|| 馬車から見える風景は高ーい！
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.:.:.: | （_.ノ ﾉi|.:.:.:| まるで兄さんに肩車されているみたい ）
─────(＿＿_.)─(＿＿)─
o
O
ｒ'⌒'〜'〇〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
（ そして県城ってどんな所なのかしら？ ）
丶〜'⌒'〜'⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
乗った直後は興奮が猗房の頭を満たしていたが、次第に興奮が冷めてくると、今度は不安が
頭の中を占めてきた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
／ / ヽ ヽ
| / / / ヽ |
| / / / ,,,,,. ヽ |
| ／／ / /;;,..,.,;: ＼ |
.| ／ ;l-,.= i ＼ |
ガ | ／＿,,,,,--|＿/--,,,,, ＼ |
ガ | -i＿／ /ヽ::::::::::::::::::::::::::::/~ヽ ヽ |
ッ |ヽ-=-,,,/ /----./二/::::::::::::::::::::::::::/二 i---|＿ |.＿
> ヽ---<,,／~=,-::::::::::::=-=^~--| ヽ i|,,-=-~=,,/／ ガ
| /ヽ／ヽゝ ヽ----~=--,∃ ヾ,,-=-~^￣￣丿 ゝ ガ
<~ | ⊿ .|~-ヽ ＿i,,,＿＿＿| ヽ＿丿丿／|/|/ヽゝ ッ
ヽ | | |ゝ---' ＼／~~~~'ヽ ノ/ i / ’ >
| | ,,/ . |ゞ / /-------ヽ | ノ/ | i＞ |
.|＝==-,,/ |ゝ---,i <---.i // ヽ /
/ / | | .| | |／| ヽ,,-=--,,|'
ヽ ｿ |i |~~=,'"￣￣￣￣~^/~~~| | |"~^~ヽ|
ヽ＿/ /~ヽ ~=-,￣￣￣./ | ヽ | 、 iヽ
/,, ノ / |￣￣￣| ヾ ヽ <＿,,,,//ヽ
./ ~~=--~~ / |i￣￣￣| ヽ ~~￣￣
ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
（ もし……もしも県令さまが酷い人で ）
） （
（ 意地悪されたらどうしよう？ ）
丶〜'⌒'〇'⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
Ｏ
o
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、 （ 故郷がどんどん遠のいてきて
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.Ｕ:.ヽ:.ヽ:ハ 今どう走っているのかわからない。
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} これじゃいざという時、家に逃げ帰る
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.| ことができないわ ）
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
＿ ＿ っ っ
_,ｨ彡―Y―ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ （ ああ……物事を悪い風に考えだしたら家に帰りたく
rｸ/::/::/:./:..::.:i:.:.:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
. {:/:./:./:../:..:.:..:.}:.:..:.:.i:.:.i:.:..:i:〈 なって来た。
{ｲ: .|:..!::.ﾄ:!.:..:.:/:.}.:从|.:.}:.:.:.}:.}
||:ヽ:{-'=＝∨ ＝='ｿﾘ:ｲ.:/:.|
. 》､::ﾐ | |､_,､_, | | 彳|.:|::| こんな思いをするなら、この話を断れば良かったかなあ
|:ヽ|l | |. { } | | /:.::|.::.:.!
|: :lr'⌒)､._￣_ (´ j /:.:.::|.::.:.! ……？ ）
|:/ヾ三} Y.r' {彡'´} :|.::.:.|
|:ｌ ﾉ ｌ ｌ ｌ | l .|.::.:.|
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} ……猗房よ、しっかりいたせ。
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | もはや運命は転がりだしたのじゃ、狼狽えるばかりじゃ
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 運気を逃す。
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧ こころ静かに備えよ、さすれば道が開けよう。
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.Ｕ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 は、はい……。
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ● ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
／⌒)ﾐ ● ∨ ⊂⊃ｿ|.:.:.:|: :.| 平常心……平常心……。
/ ｙi ﾍ⊃ ,__, ,ソ/:.:.:|.:.:.!
（ ／ｽ､, ゝ､_｀´ イァ￣｀┬ｧ
. ヽ ::::/ |:::| l Y.r' ／ / 厂 〉
｀ヽ< |::::| ＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ| T' 〉
＿＿l＿＿＿l＿_:┌─────┐
l＿＿＿l＿＿＿l ｜,.観 津 県,.｜:::.....ｌ＿＿＿ｌ＿
:::::::......＿＿l＿＿ └─────┘:::..;:...;::＿ｌ＿＿
:::::::::::::::::::::::.........f"´￣￣￣￣￣￣￣｀ﾞl::::::::::......ｌ＿
::::::::::::::::::::::::......| f"ﾄ￣￣￣￣￣￣ｲﾞl |:::::::......＿＿ｌ
::::::::::::::::::::::::::::..| |;;;,,| |,;;| |::::......＿ｌ＿＿
::::::::::::::::::::::::::::::| |;;;;,| |,;;| |::.....＿＿＿ｌ＿
:::::::::::::::::...... | |;;;;;| |,;;| |:ｌ＿＿＿ｌ＿＿
:::. | |;;;;;| |,;;| |.
:::::....... | |;;;;;| |,;;| |
:::.... | |;;;;;| |,;;| |＿＿ ＿＿＿
::: ∧ | |;;;;;| |,;;| |＿ｌ＿＿＿ｌ ∧＿
. |__| | |;;;;;| |;;;| |＿＿＿ｌ＿ |__|ｌ
=== ∧ ∧|| "´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ﾞ＝＝ .∧ ∧.||
(ﾟДﾟ )|| ...,,.,;,;,.,;:.. ,.,.;:.,;::.,; ( ﾟДﾟ)||
{XXX'○ {XXX'○
|VVV|,|| |VVV| ||
|r'⌒J |r'⌒J
／´￣￣￣￣￣￣￣｀＼
/ ＿＿＿＿＿__ ヽ ヽヽ
| /´ .｀ヽ |
| | | | ガタゴト
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〃 | | .| |
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|￣| l二二二二二二二二二二二l |￣|
| |=|＿|================|＿|=| |
.,. :,..:.. .,.:,..: |＿| |＿|
道中は滞りなく進み、観津県の城門を過ぎ、馬車は県令のいる庁舎を目指して
大通りを進んだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,.;'"~⌒'
ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿ _ _,.,_,人⌒`'"~ (⌒'"~
::::／|`⌒',=- ,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ ~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣| :|`'"~ ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : | :|
: : : : | :|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : ＿＿＿＿ _: : : : : : : : : : : : : :_.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,._ : :＿＿＿＿ : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : :/＿＿＿＿/_|: : : : : : : : : : : : :.[二][二][二];| /__________/_ヽ.: : : : : : : : : : : :
: : : : |;|ｺﾆ|| ,＿＿＿||,||ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi|;;;;;=====;;;;|;;| || .|| ||ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi
￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;| |;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二
/ヾ∧
. , -‐‐-彡| ・ ＼
/.ｒ´⌒｀彡| 丶.＿）つ
| ｌ:::::::::::::（ つ /
⌒ヽ |￣￣￣/ ⌒) Y⌒ヽ ガタゴト ガタゴト
人, 「!_＿＿/＿＿ し ノ⌒ヽ 人
Y⌒ヽ）ｌ」 し Y⌒ヽ Y ）⌒ヽ
,､ _
,,.._/ / / /iｺiｺ ,..､.,__ ,､ _
'‐-, .,ニ' ',コ !┌‐-ニ￢ ,,.._/ / / /iｺiｺ ,..､.,__
'-' / / .゛´ / / __ '‐-, .,ニ' ',コ !┌‐-ニ￢
／／ ／／ 凵. 匚! '-' / / .゛´ / / __
｀´ ｀‐´ ／／ ／／ 凵. 匚!
｀´ ｀‐´
, ⌒ヽ
（ '
~|¨|¨"i | ゝ ｀ヽ ,. ．r'" '"''''''''''''''''''i――┐.
. ! .! ! , 'ттттттr .h．.,_ｕ !!! |_|i` ､ ( -'"._,Ｌ ‐''"＝＝'''Ｔ "Ｔ |＿| |..
. ! ｰ!┌.――.―‐r.- .|. i⌒j―~┤ｒ- _ ｭｮ"' レ"~ r.1 ｢~.|-.ｎ-|｢Γｌ | .|,．､ |
_ﾚさ/.| .(ｪ)Aﾂ | .| .|,<ゝ'＿ｲｨ_＿_.i⌒Ｌ ､．,． (.ｦ,-､,.､ /¨)ﾉ.)-､ｭ ! .|〈ｆ ),ﾄ､ﾉヽ,r>',.! .,
. ',ｉ .| ｆ i ヾ.ﾍ、...| .| .|l,.,_.| __ |〉-.r '''''''ヽ='ィ `､ぅ`,'.} Y{ ''ｒ'.Yヽiﾆ./'｝f''｛ ｝ｆ,.)､><ﾆェ
┌─r''1.i__.| ノ}. | .|_,...._,Ｌヽ.,'´ ヽ‐_.ｉ1_┘､_i二二っ_ヾi¨¨i },'/..l l.ﾋi .l'f､)ィ' i'"1 i ｌ. i `i i.',ヽ
｜ |_,.|ｺっ,,１i_ | .|￣ Ｔ,､mi i_ ,.7A.fヽ_―――．< ~ヽi.゛1 l l ｌl,.､ i.iｰ'ヽﾆ、､i.l .l_.l lll.',ヽ
⊥．⊥L．‐ ''" l | .| /皿皿` ．_,ィ(,,,,､)_., ､|ｽ.｢｢￣「￣|__}ｆ"ヽ_ .i ^ﾄ|ｲﾄ､|./. <ﾉ､ﾂくヽﾞ､.i i.ﾉﾘ "l
- ．_ _,.．-'''ｰ-‐Ｌ」口 , -'"_ﾌζ(`ｰ'―`-'"~| l .| .| |ニニｺ¨ Ц~i ii.Ｔтl只´ l.l _〉J',l ll l
．_ _,.｀＞´ | .}_ｔ_ |,ｨ'＿＿｀'＿`´_`ー_―_''_'ﾄ.ト_''_''"¨_┐ィ=.l └｀.}_ﾉ ｉ.Y_ _j `i´.,' }i l'./|
‐'" | ._j ｢￣|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_|┘<ヽl―.､. Ｊl.l ｌ. ｉ. l"''~l i｀ﾄi
.|' ,．．．_,r''>-､ .| ｆ.Y iYﾞ､ヽ〉Ｖ.>ヽi i ﾉ┌.────┐ ﾞ､ Ｌj､ﾉ └､_)
.レ rﾉヽr,>＜.ヽ,-ﾞ､ ､..|, 〉‐ﾝt ｿヽr">､ノ7-Y７ ,.､ _.,.､ !""".| しU
／､,>｀ﾄ､ﾉ_, ノ､( ヽ_ヽ‐/j ｎ .|l ,.-L__l ,r-__,..､l',( __,< ),.>ｸ､-.､,..`､
＿//
// ＼／
＿ ＿ ／＼
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
.┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ 馬車の外はすごい人出だわ！
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿ⌒ ヽ.:.ｌ/⌒'}::ノ::.:|| 建物がひしめき合っていて、畑が少ししかない。
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.:.:.: | （_.ノ ﾉi|.:.:.:| ねえねえ今日は何なの？ お祭りなのかしら？
─────(＿＿_.)─(＿＿)─
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 県城ではこれが普通さ。 |
| |
| 田舎の里とは規模が違う |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
l￣|￣∀l l￣|￣∀l
|二l二二| |二l二二| 趙国の都、邯鄲はここより人が多く。
（ ・∀・） （ ・∀・）
（ ￣）））~） （ ￣）））~） 更に皇都、長安は神殿のごとく栄えている。
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | / |Ж| | ここで騒いでいたら長安に行ったら死ぬな、フフッ。
/ |∬| | / |∬| |
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.Ｕ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 そう……なの？
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ● ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|. 世界は広すぎるわー……。
／⌒)ﾐ ● ∨ ⊂⊃ｿ|.:.:.:|: :.|
/ ｙi ﾍ⊃ ,__, ,ソ/:.:.:|.:.:.!
（ ／ｽ､, ゝ､_｀´ イァ￣｀┬ｧ
. ヽ ::::/ |:::| l Y.r' ／ / 厂 〉
｀ヽ< |::::| ＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ| T' 〉
猗房が世間の広さに驚き、ため息をついている間にとうとう馬車は県令の庁舎へと
到着した。 その建物は郷父老の屋敷より大きく、立派だった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿
／| Lｌ Lｌ |￣ ‐- -‐ ￣| Lｌ Lｌ |＼
ｌ |＿＿＿＿|. | | :|＿＿＿＿| ｌ
|／| |￣ ‐-:l‐i_ｒ‐i_ｒ‐i_ｒ‐i_r|:-‐ ￣| |＼|
| | [ｌ | [l |^￣￣￣￣￣| [l | [ｌ | |_ｒ‐ｔ__ﾄ‐ｔ__
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___ ___ ;|≠| /ハ :|￣ ‐-:| |:-‐ ￣|: /ハ |≒|ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ_
_l_lｪ|_l_|ｪ|;| | |土| :| ∩ :| l刕l | ∩ :|: |土| | |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
朋_ｌ_ｌ_ｌ_ｌ_l| |＿＿＿＿|_ ｒ‐ｉ __:| |:__ ｒ‐ｉ _|＿＿＿＿| |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
_ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ|＝| | ￥ :| 〃´ ｀ヽ |: ￥ | |＝|ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ_
ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ_| | /ハ :| ┃ :| |l l| :|: ┃ |: /ハ | |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
_ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ| | |土| :| ┃ :| |l l| :|: ┃ |: |土| | |ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ_
ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ_| l二二二二二┃＿:|＿|l l|＿:|:＿┃二二二二二l |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
二二二二二土土土土土:┃／ ＼┃:土土土土土二二二二二
土土土土土土土＝¨¨￣ ￣¨¨＝土土土土土土土
土土＝¨¨￣ ￣¨¨＝土土
／´￣￣￣￣￣￣￣｀＼
/ ＿＿＿＿＿__ ヽ ヽヽ
| /´ .｀ヽ |
| | | | ガタゴト
| | | |
〃 | | .| |
| | | |
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.,. :,..:.. .,.:,..: |＿| |＿|
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、 っ っ
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rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:Ｕ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 よ、世の中に……こんなに大きくて綺麗な建物があったなんて
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::| 驚きだわ……。
》､:.:..ﾐ ◎ ∨ ◎ 彳|.:.:|: :| .
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.| まるでそびえ立つ山のよう……。
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} ここは県令さまの威厳を示すため、毎日多くの奴隷にピカピカに
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ 磨かせておるからなあ。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 さあ降りるぞ、わしらは物見遊山でここに来たわけじゃ
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧ ないからの。
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
|::::::::::::::::::::::::::::::| |::::::::::::::::::::::::::::|
ﾉ:::::::::┌─┐::::i i:::::┌─┐::::::::ヽ
/::::::::::::| .|::::::| |::::::|. |::::::::::::|
l ／二i￣￣ｉﾐヽi .ir'ﾐｉ￣￣i二＼ l
ｉシ￣ .ｉ iヽヽｉ ｉ,r',ri ｉ. ￣シｉ
. / ! | ヽi i,r' | ! ﾞｉ ( ⌒ヽ
/ | | i i. | | ﾞｉ （ ）
丿 | | i i | | ＼ ） ）
r´ ! ! ｝ ｛ ! ! ｀ヽ ﾉ ﾉノ
ト-‐ '´￣￣￣￣￣￣7￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣V￣￣￣￣￣￣｀' ‐イ ∠ノ ゞﾞ´、
｀────────';.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.'────────´
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_ｎ_ｎ_00 ＿
└i_n┌' 辷l /７ _,n___
く丿 くノ `l_ﾔ′
／| Lｌ Lｌ |￣ ‐- -‐ ￣| Lｌ Lｌ |＼
ｌ |＿＿＿＿|. | | :|＿＿＿＿| ｌ
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| | [ｌ | [l |^￣￣￣￣￣| [l | [ｌ | |_ｒ‐ｔ__ﾄ‐ｔ__
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___ ___ ;|≠| /ハ :|￣ ‐-:| |:-‐ ￣|: /ハ |≒|ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ_
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朋_ｌ_ｌ_ｌ_ｌ_l| |＿＿＿＿|_ ｒ‐ｉ __:| |:__ ｒ‐ｉ _|＿＿＿＿| |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
_ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ|＝| | ￥ :| 〃´ ｀ヽ |: ￥ | |＝|ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ_
ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ_| | /ハ :| ┃ :| |l l| :|: ┃ |: /ハ | |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
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ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ_| l二二二二二┃＿:|＿|l l|＿:|:＿┃二二二二二l |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
二二二二二土土土土土:┃／ ＼┃:土土土土土二二二二二
土土土土土土土＝¨¨￣ ￣¨¨＝土土土土土土土
土土＝¨¨￣ ￣¨¨＝土土
l￣|￣∀l l￣|￣∀l
|二l二二| |二l二二| では控え室まで案内いたす。
（ ・∀・） （ ・∀・）
（ ￣）））~） （ ￣）））~） ２人ともついてまいれ。
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | / |Ж| |
/ |∬| | / |∬| |
/ニニニﾆ| /ニニニﾆ|
.．-──ｰ- .､
／::::::::::::::::::::::::::::::＼
. /::/::::/:/:::::i:::::､:::､::::::::ﾄ、
/::::l:::::ｌｌl:!:::::::!!::!::!:::l:::: !::l:! 「２人」？
{ﾊ∧::卅|:::::::|ﾘﾅﾅｲ:::: !::ﾘ
|::::i ◯ゝ ノ ◯ |::::::|::|
|::::| |::::::|::| それって……。
|::::|:ゝ. △ ノ:|::::::|::|
|::::|::::::::｀「￣ |:::::|::::::|::|
|::::|-r─仆f´ ゞ::!::::::!::!
|::::|: 〉 /:|::::::|｀ヽ
/!::/く 」: :!::::::! .ハ
. //::{: : :＼ ／: : /:::::/f′ 〉
. 〉ゞ:l: : : : :∨: : : :.i::::::iｲ ./
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} ……猗房よ、どうした？
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | お前の付き添いとして選考が済むまで、わしら一緒じゃぜ。
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 まさかここでお別れとでも思っていたか？
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
.．-─- ..
,ｲ////////ヽ
/㍉く//{ﾊ//∧//ハ あ……そうですか。
/ Y |/|≡∨≡ｿ//| ＝３
.′ .ノ |/l､ ワ ｨ///! ほっとしましたわ、ここから１人で、もう知り合いがいない所に
ゝ ￣|/|＞- </// :.
` ー|/| /ｰ一ｲ /V∧ 行くのかなあと思っていました。
|/|{ // V∧
川、｀Y´{{{ ｉ |//!
} | | |//! じゃあ帰りも一緒ですね。
| | ,l| l:川
/≦ニ彡:/ V'′
/ /| ゝ.__∧
〈＿_/ l| | |ハ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼ 帰りも？
く／ ￣￣￣ ＼_ノ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼ ……そうじゃな、落選すればそうなる。
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼ じゃが、わしは多分、一人で帰ることとなろう。
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
l￣|￣∀l l￣|￣∀l
|二l二二| |二l二二| ほう……昨晩から強気ですな。
（ ・∀・） （ ・∀・）
（ ￣）））~） （ ￣）））~） 他郷の名門の娘に、もう勝った気でおられる。
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
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7 .１ i;;;;;;;;;;;:;;;l ヽ、;;;ｿ;;;;;;;;;;;;;;i!
ゞ ｝. i!;;;;;;;;;;;;;;i ヽ;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;i
｀ヾ‐------‐'i |:::::::::::::（ ｿ｛i!‐-＿__〕
. ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ヽ_;;;;;;;;;;ﾉ. ﾉ::::｛..:::::::::::く
. )::::::::::::::::::i ￣~~ ｀--｀ヽ:::::::::::ヽ
. /::::::::::::::::::::） ｀‐----'
/:::::::::::::::::.//
. ｛―--―-',/
`--――'
i ! _ i ! _ i !
二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝//
. |_| |_|. // |_| |_| // |_| |_| //
" " "
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――＜. / 〉
／ ／￣ ＼/ ／
/ |二 ＼∠| むろん。
| /⌒X. |― V＼
|/ ／ ⌒V⌒Ｖ | >
| /ｉ_} 〉⌒|| 〈|／ 選ばれるのはこの娘じゃ、
／ V´二 / ﾉ＼／|
{ }⌒ヽ | 厂／| ヽ この娘でなくてはいかん。
ゝ＿ノ￣￣ | ／| | |
|_／ﾆ| | ／ | ＼／￣￣
｢ ＼| X| ＿/￣￣
| /￣/ |／
|／ / /
/￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| いやはや何とも |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿/
l￣|￣∀l l￣|￣∀l フッ、老いてなお盛んとは
|二l二二| |二l二二|
（ ・∀・） （・∀・ ） こういう事を指すのであろうな。
（ ￣）））~） （ ￣）））~）
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
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役人たちは顔を見合わせて苦笑しあった。 親バカというなら説明がつくが、他人の孫のような
歳の娘へ過度に期待する郷父老の心情を、下種な想像を働かせて納得しあった。
.
一行が庁舎の門をくぐると、候補者の召し物を変える下女たちが待機していた。
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:;;| |￣￣￣| :::| |￣￣￣|
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:;;| | | :::| | |
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￣￣￣￣￣`'―――' ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣`'―――' ￣￣￣￣￣￣￣￣￣
（婢）,,_ （婢）,,_ 付き添いの方は右手の控え室でご待機を。
ﾂ ｨｔ∞ｧﾉ ﾂ ｨｔ∞ｧﾉ
ゝﾘ ・_ ・） ゝﾘ ・_ ・） 郷の代表の方は、お召し替えのため、
ｒ' ｌ' ｙｌ、 ｒ' ｌ' ｙｌ、
,/ ｀>< l ,/ ｀>< l ついて来てくださいませ。
＜__,,/_,_,ヽ> ＜__,,/_,_,ヽ>
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、 っ っ
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:Ｕ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 は、はひ！
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::|
》､:.:..ﾐ ◎ ∨ ◎ 彳|.:.:|: :| . こんな宝石箱のような所でお着替えなんて
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.| ……。
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿}
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ では……しばしお別れじゃぜ。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 まあ心配いたすな。 着替えが済んだら選考に
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧ かかわる者一同が広間で再会する。
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣ 旅の埃を落としてくるのじゃな。
/ Ｖ ＼| | /＼ X
猗房はここでも下女たちに念入りに磨き立てられ……
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＿ ＿ っ っ
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
: : : : rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐''': : . ‐- ．..,,_｀ ＜＿＿_／／＿＿_／
: : : rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:Ｕ:.ヽ:.ヽ:ハ: : : : : : : : : : :｀: ., ｀ ､／＿＿_／／ .:⌒)､
: : : {:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 : : : : : : : : : : : : : :丶 ＼ ／／＿(⌒:. ..:）
: : {ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}: : : : : : : : : : : : : : : : : :.ﾊ ヽ／＿＿_｀¨´
: : : :||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::| : : : : : : : : : : : : : : : : : : }＿＿}＿__.／＿＿_／／＿＿_ , - ' ´ ｀ヽ
: : : :》､:.:..ﾐ ◎ ∨ ◎ 彳|.:.:|: :| : : : : : : : : : : : : : :: : /￣￣i|: ／／＿＿_／／＿ , ' ',
: : : :|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!: : : : : : : : : : : : : : : : , ﾞ /{ .／＿＿_／／＿＿_; ）､
:/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.| : : : : : : : : : : : : : :, ' / |_＿＿_／／＿＿_／', ;
:＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.| : : : : : : : : : : : : ／ , ﾞ .{...＿／／＿＿_／／＿' , , '
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＞ ' .イ .ｲ:::／／＿＿_／／＿＿_ ｀ ‐-‐'´‐-‐'
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ／／＿＿_／
: : : : : : : : : : : : : : : : __,,.. ．-‐ '''"| ああう、私まるで丸洗いされている |＿＿_／
三二ニ≡＝≡ニ二 _| |＿_／
三＿＿__三二ニ=＝- ´ | 野菜のよう…… .|_／
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/／
,,.. ．-‐ '''""~._.／／＿＿_／／＿＿_／／＿＿_／
~""'' r'⌒ヽ.=＝≠´:.＿_／／＿＿_／／＿＿_／／＿＿_／／＿＿_／
／／(´: .. .:.｀) .＿＿_／／＿＿_／／＿＿_／／＿＿_／／＿＿_／
／＿ ゝ,:.. ノ＿＿／／＿＿_／／＿＿_／／＿＿_／／＿＿_／
／／＿＿_／／＿＿_／／＿＿_／／＿＿_／／＿＿_／
綺穀（きこく：綺麗）な服を着せられ、彩虹で染めた帳のある部屋へと導かれた。
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,､, _ _ ,､,
(ｼ´ ＂ ヾ) （婢）,,_
.〈ミ（从,从） ﾂ ｨｔ∞ｧﾉ こちらでお待ちください。
|`|!|ﾟ ｰﾟﾉ| ゝﾘ ・_ ・）
,ツﾄ|亦ﾄ|ｱ､ ｒ' ｌ' ｙｌ、 郷の代表者が揃ったらお呼びします。
.Ｏ〉/｀介´l〈Ｏ ,/ ｀>< l
´´〈,､ヒﾋ!､j｀｀ ＜__,,/_,_,ヽ>
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 はあ……まるで蓬莱山（極楽）にきたみたい。
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.| どれもこれも煌びやかで、着せられた服も
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ 美しいだけじゃなく、肌触りも抜群にいいわ。
,.ｨ'彳lli{|l ;∨ ｌ| ／／ ´ヽ;ﾞ__
i'':':'ﾉﾊ.!!!i: ; ;l ｌｌ , ''／ _ -_´_ 入,
{ .|ll!' ' ﾞｰ''{ ／',ｨ_ ／; ∠> '-‐'ﾞヽ もうこれだけでお腹いっぱいに感じちゃう……。
λ .ﾉ: ﾞ, ,ﾉ 〃 '='／; ; ;_ﾉ; /ﾞハ｀ヽ}
／〃 / i' ﾞ､ ヾ/ﾉﾞ）メゝ,ノ" ; ; '^' `＾/
i" ﾞ∨: :{─‐＼〃'^'`'''ⅵ /l
i ﾞ,iﾞ, ;|──:〃 iヽ /:l l
! ﾉ };|髞髞〃 i;;:ﾞi: ,': ;i i
ﾉ ./ / .|髞髞ｉｉ !; ; ; ,' '､;!､!
／ .i./ ; ;|髞髞ﾞi ､,､ : : : : i ; ;:＼
／ン , , _.ィ"`''ー-;! ヽ,）,.ｨτ ノ ; :i^'! ＼
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＜ あらあら、なんて志の低い子なの。
＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 私たち趙国の名家、藺氏・廉氏・李氏…… |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 三人そろって、乙女三大天！！ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
,. - ‐ィ― ンヽ
_,. .-. .､ ／ ／ /三三≧､ _
／: : : : : : :｀ー‐-､ / /´, , ﾘヽj
／: : : : ､,､: : : : : : : : :ヽ j l { /彡r／/ j ヽ
/ : : : : : l゛"ヽ: : : : : ヽ : ﾊ ! ハ j l ! ､_'｀^＜ ィノ! j i
/: : : /: ｲﾘ _,. へ: : : :ハ: : i i / f! !l 乂ﾘ｀ ｀'´,ｨj ,. l
,イ : : j{:_{ iﾉ´ , ィぅｧヽ: : j:}: : i ﾘ l l ! ｀ rｨﾉ､, /ﾘ'
´ ! : : l从_j " 乂! !ノﾘ: : :', ／ ／ j! ', ､ ｿ! r'
Ⅵﾄ,ｽ'乂! ',r': : : : ゝ ´＿r ,. -‐､ ,ﾊ ｀ ノ! i .l
ヽ{ jハ ′, ' / l: : : : /_,. 二 ゝヽ////ヽ ﾘr､ ィ ,八 ､ ゝ､
｀ﾉ: : ' ､´ ／ i: : : :レ ＞ ⌒:.ム‐ ､//∧｀ヽ-､ノ iﾆ- ＼ ＼
/: : : : : : :＞ｲ ゝへ､>':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼//＞-､ゝr､Y ,､ ＼ ｀ ､
,. ≦: ,: ,ィ ´ / ／ ／:.:.:/:.ｨ:.:.lﾞ"ヽ:.:.:.:.:.:.:ヽ////＼rヽ jヽー､ ! ､ ヽ
,＜／ ミ f/∧ {｀ｰ イ /:.:.:.:./:./ !:.:! ,.斗ヽ:.:.:.:.ハ/////ヽﾍヽ /ｰ＝=､ト, ﾊ
／:／ , ､ヽj////＞ ､ヽ/ _,.ｨイ:.:.:.:.:i:./⌒,:.! ,. ', ､∨:.:.:.ﾊ///////ヽ/ヽ/////ハ ﾉ
/: 人 イ /ヽ}/////∧ヽｸ／//j:.:ｨ:.:.:.{',ｨtr､'} 乂ﾘ ｲ:.:.:.:.:ﾄ,///￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
. 从{ ゝ≦ヽ////ヽ//ィ´ ヘヽ//ﾉｲ:j:.:.:.:ﾊ乂ﾉ ， ﾞ ﾉｲ:.:.:.{ヽ､/| に、とても敵いそうにないわね！ |
.{人ゝく////∧///∧//∧ /////{ﾊ:.:.:.:ヽ _ ， ﾘ:.:.人{//ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
.l{ ヽ＞=/////ヽ///人//∧/////ノィ:.:.:ヽヽ ｀ ,ｲ:.:ﾘ//////////{////
.ゝ" /: : 入////////:∨///入//////∧:.:.ヽ:＞ ､_ イl:.:.ミ{///////0//i]///
{: :/ ヽ//////: : }////∧///////∧ゝ､≦! ｀ぅｰ-- ､_//////∧′
i / {ヽ//ハ: :j////≧//////へ￣ ｀ｰ＼ -‐l //!ヽ,////∧
ゝ､_ ゝ:f´ r'//o//ｦ/////､!/∧＼ ＼ ,/ ／//!//Yヽヽ/∧
【他郷の候補者たち】
.
|ヽ／|＿
／::::::::::::::::::/:::::!:::::::::::::::､:::｀ ､ .＼ /
/:::::::::/:::i::::::ﾑ斗匕1:::::::::::l!::::::::＼ |_＿＞
/:::::::: ':::::::!:::/〃⌒ヾj∧:::::ハ､::::::::::ヽ
′:::::::|::::::::∨ j;/ ｨ＝ﾐゝ:::::ﾊ お、乙女三大天！？
|:::::::::::::|::::::::::| ﾍ ﾔ:/::1:!
|:::!:::::::::!::::::::::! Tii…’ ヽ ､___, 7从リ 言葉の意味は分からないけど
Ⅵ::::;r‐:::::::::::! ｉｉｉｉ i":ﾊ
ｷ:::f ﾍ :::::::::. u /二 7 |:::::::ヽ なんか強そうな人たちだわ……。
､弋＿}:::::::∧ / / .ｲ::::::::::::＼
ｫ≧ｘ::::ﾊ::::::::∧ / / ／｀ ､::::::::::::::＼
ィ::::::::::え少仆:::::::::∧￣￣ ´ ＼:::::::::::::::.
イ::::::::::::斗''" ノ | ∨::::∧ 丁´≧ｘ ヽ::::::::::ハ
／:::;:::::::/´ / ∧ ヽ::::∧仆 ＼ ｀ ､ ∨::::::::::!
／::::::/:::: ハ ./ 厶斗f⌒＼::::ヽ ＼ハ. ＼. ∨:::::::i
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
／
＜ ばーっかじゃないの？
＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
､ -――（::::::::＼
＿／ ヽ::::::::）
／::/ /＿ ｌ ｌ イ
{ / / 疣ﾃ |ﾄ､|:::}:. |::l
T} .:ｌ | |ﾑ-―ｽ芬|ｌ:::厂l この選考で県の代表に選ばれるのは
|ﾘ::|::l=芬 ┴'^リU/
',::|::|{ ┴^ ,_ /ﾄ 一人だけって聞いているわ。
|ヽ.ヽ、 r‐‐ /┴┐＿
` ‐ --イ:::::::／/::／⌒ヽ
「Ｌ:::Ｙ::‐' l:/ }
ｒ''７::「=＝＝^ /∠ゝ / 仲良し３人組なのを誇ったって
/ / .. /...._ _ _._/三 /ｌ
/ ノ.:::::::/::::::::::::::/ / /:ﾉ それに何の意味があるわけ？
/ 广 ￣￣￣￣⌒ /イ
/ ∠‐- ､＿ / /
l￣ ＞‐- ､＿/ /
| _,.:‐' ", -' ´ ＼/
└-イ ｒ‐'´ ヽ､{
厂＿ｌ ==＝＝ ＼
丿 ∧ ヽ
/ /:::::l ヽ
【他郷の候補者４】
.
,. - ‐ィ― ンヽ
_,. .-. .､ ／ ／ /三三≧､ _
／: : : : : : :｀ー‐-､ / /´, , ﾘヽj フッ、順当に選ばれてきたわね、趙氏。
／: : : : ､,､: : : : : : : : :ヽ j l { /彡r／/ j ヽ
/ : : : : : l゛"ヽ: : : : : ヽ : ﾊ ! ハ j l ! ､_'｀^＜ ィノ! j i でもあなたに待つのは祖先のように
/: : : /: ｲﾘ _,. へ: : : :ハ: : i i / f! !l 乂ﾘ｀ ｀'´,ｨj ,. l
,イ : : j{:_{ iﾉ´ , ィぅｧヽ: : j:}: : i ﾘ l l ! ｀ rｨﾉ､, /ﾘ' 惨めな大敗だけよ。
´ ! : : l从_j " 乂! !ノﾘ: : :', ／ ／ j! ', ､ ｿ! r'
Ⅵﾄ,ｽ'乂! ',r': : : : ゝ ´＿r ,. -‐､ ,ﾊ ｀ ノ! i .l
ヽ{ jハ ′, ' / l: : : : /_,. 二 ゝヽ////ヽ ﾘr､ ィ ,八 ､ ゝ､
｀ﾉ: : ' ､´ ／ i: : : :レ ＞ ⌒:.ム‐ ､//∧｀ヽ-､ノ iﾆ- ＼ ＼
/: : : : : : :＞ｲ ゝへ､>':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼//＞-､ゝr､Y ,､ ＼ ｀ ､
,. ≦: ,: ,ィ ´ / ／ ／:.:.:/:.ｨ:.:.lﾞ"ヽ:.:.:.:.:.:.:ヽ////＼rヽ jヽー､ ! ､ ヽ
,＜／ ミ f/∧ {｀ｰ イ /:.:.:.:./:./ !:.:! ,.斗ヽ:.:.:.:.ハ/////ヽﾍヽ /ｰ＝=､ト, ﾊ
／:／ , ､ヽj////＞ ､ヽ/ _,.ｨイ:.:.:.:.:i:./⌒,:.! ,. ', ､∨:.:.:.ﾊ///////ヽ/ヽ/////ハ ﾉ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
､ -――（::::::::＼
＿／ ヽ::::::::）
／::/ /＿ ｌ ｌ イ
{ / / 疣ﾃ |ﾄ､|:::}:. |::l そ、その古い姓で呼ばないで！
T} .:ｌ | |ﾑ-―ｽ芬|ｌ:::厂l
|ﾘ::|::l=芬 ┴'^リU/
',::|::|{ ┴^ ,_ /ﾄ 今の私の一族は馬氏！ 遠い過去に縛られない
|ヽ.ヽ、 ⊂ /┴┐＿
` ‐ --イ:::::::／/::／⌒ヽ 自由な一族なんだから！
「Ｌ:::Ｙ::‐' l:/ }
ｒ''７::「=＝＝^ /∠ゝ /
/ / .. /...._ _ _._/三 /ｌ
/ ノ.:::::::/::::::::::::::/ / /:ﾉ
/ 广 ￣￣￣￣⌒ /イ
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||□■□■□■□ □■□■□■□□■□■□■□■□■□■□ □■□■□■□□■ ||
r"´￣'ヽ ,- -、
i （从,从） . －- 、 ― 、 i_ノヽ_ i ,.:---､
|゛|i|´Дﾉ! !l(ｌ/｀ヽ! （ ,从人） ﾘﾟヮﾟﾉﾘ ●::w^ ^w
ノ ,ﾊ!}y!i i l(il ﾟヮﾟ)i ｌｉ(ﾟヮﾟ)ﾘ ,i§~§〉 ヾ*ﾟーﾟ)
´ｲ :j/｀ ^'リ t|ｌ―ｌ|j {.i个ｉ} `/＿_ヽ U .串ij
｀^'ｰｔrｯ'` '=tu=' ｌ_ｌ_ｌ UJ [(__j__i
∪∪
（婢）,,_
ﾂ ｨｔ∞ｧﾉ ……郷の代表者、５名。全員そろいましたね。
ゝﾘ ・_ ・）
ｒ' ｌ' ｙｌ、 では県令さまのいる広間へお通しします。
,/ ｀>< l
＜__,,/_,_,ヽ>
ﾞ'l､;;;/;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;l／ ヽ.ｌ `ｯ ｴ,,,,,,,,..ﾒィﾞ‐'--!
｀'ト---ylﾆ彳 ﾞ′ .［ﾞﾞ''''ﾞﾞl''''''ﾞ］
l￣´;::l;;;;;;.ｌ !;:;:;:;:;:!;;;;;;,!
ｌ;:;:;:;:;:.!;;;;;; ｌ │;:;:;::.!;;;;;|
ｌ;:;:;:;:;:l,,ｒ'"ﾞl l.;:;:;:;:ﾃ''7 ザッザッザ…
ｌ;:;:;:_,［::::: ! ｌ''''ﾞﾞﾞﾘ´
ﾞ匸__,厂
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
猗房を除く４人の娘は、垢ぬけた良家の娘という雰囲気と自信に満ち満ちており。 猗房は自分が
ひどく場違いな所にいる気がしてきた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＿ ＿
_,ｨ彡―Y―ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/::/::/:./:..::.:i:.:.:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ （ 他の子たちが何を言っているか全然分からないし、
. {:/:./:./:../:..:.:..:.}:.:..:.:.i:.:.i:.:..:i:〈
{ｲ: .|:..!::.ﾄ:!.:..:.:/:.}.:从|.:.}:.:.:.}:.} オシャレパワー度でも天と地ほど開いている。
||:ヽ:{-'=＝∨ ＝='ｿﾘ:ｲ.:/:.|
. 》､::ﾐ | |､_,､_, | | 彳|.:|::| とても敵いそうにないわ……これ。
|:ヽ|l | |. { } | | /:.::|.::.:.!
|: :lr'⌒)､._￣_ (´ j /:.:.::|.::.:.!
|:/ヾ三} Y.r' {彡'´} :|.::.:.| わたし、何を思ってここに来たんだろう……？ ）
|:ｌ ﾉ ｌ ｌ ｌ | l .|.::.:.|
ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
（ ／⌒V ）
） へ| |／￣| （
（ ￣￣￣＼＿} ……猗房よ、しっかりいたせ。 ）
） ／ ハﾆ] （
（ | ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ ）
） |￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | もはや運命は転がりだしたのじゃ、狼狽えるばかりじゃ （
（ 下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 | ）
） |ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 運気を逃す。 （
（ ∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼ ）
） | Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧ こころ静かに備えよ。さすれば道が開けよう。 （
（ |／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ ）
） ∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣ （
（ / Ｖ ＼| | /＼ X ）
丶〜'⌒'〇'⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
Ｏ
o
ﾟ
．--- ､
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀＞x __
, ':.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:／:.:.:.:.:＼
. /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.／:.:/:.:.:.:.:ﾊ
.':.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:.:.:.:./:.:/:.i:.:.:.ヽ:.:!:! ―― ハッ！
. 八:./:.:／ｊ!:.:.:.:.:.:.:ﾊi:.!:.:.j:.:.!:.:i:.:l:.!
{:.:.〃':.:..ｨ:.:.:.:.:.:.:.」jﾑﾄ:.:.!ﾊ!:.ﾊ/:.!
_.Vj/:.:.:.:{:!:.:.:.:.:.:.:.!{ﾞ ｒ=ゝ乂／// 私は私の意志でここに来たのだったわ。
／:.:.八:.:.:.:./:|:.:.:.:.:.:.:.l:! ヾ:./V
./:.:.:.:/:/ｧ癶:.:ﾉ!:.:.:.:.:.iﾊ｀ ,r:i＾ヾj 危うく忘れる処だった……。
〃:.:__厶」< ヽ|:.:.:.:.:.l!ゝ ¨ｨ:.:j
ﾙ ´ ｀ヽ. ＼ j:.:.:.:.:.:! ｀￣i:.l:.:.j
./ { ､ Ⅵ:.:.:.レ^ソ⌒ヾlﾄ.
i ヽ. V .ﾊ:.:.:.:.トf ノ ヾ!
| ＼. ! i i:.:.i:.:Yﾍ l
ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
（ この選考が美しさだけを ） ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
） （ （ もし、もしも郷父老さまの時みたく ）
（ 競うなら到底かなわないけど…… . ） ） （
丶〜'⌒'〜'⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´ （ 面接があったなら ）
丶〜'⌒''〜'⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
/ . . . . . /. : : : : : : : : : : : : /.:.:.:.:.:.:./. : :i:.:.:.:.:.:.:.:i : : : : !i
/. . . . . . /. : : : : : : : : : : : : /.:.:.:.:.:.:.:,'. : : i!:.:.:.:.:.:.:.! : : : : |:! ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
/. . . . . . ./. : : : : : : : : : : : : /.:.:.:.:.:.:.:.;'. : : :i!:.:.:.:.:.:.:.!: : : : : !:| （ 老子様を信じる思いと教養だけは私、 ）
/ . . . . . . /. : : : : : : : : : : : : :/.:.:.:.:.:.:.:.:i!: : : :i!:.:.:.:.:.:.:.i: : : : : :| i ） （
/. . . . . . . /. : : : : : : : : : : : : :/.:.:.:.:.:.:.:.:.i!: : : : i:.:.:.:.:.:.:.:i : : : : : |: ! （ この子たちに負けない！ ）
/. . . . . . . .,'. : : : : : : : : : : : : : /.:.:.:.:.:.:.:.:.:i!: : : : i!:.:.:.:.:.:.:.!: : : : : : !: | 丶〜'⌒'〜'⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
ヽ. . . . . . : : : : : : : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:i : : : : i:.:.:.:.:.:.:.:|_:_: : : : r彡
'.; . . ./. : : : : : : : : : : : : : : ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i: : : : : !:.:.:.:.-‐ ￣
'.; /. : : : : : : : : : : : : : : :,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!: : : : :i-‐ﾆ/＼
＼: : : : : : : : : : : : : : ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.-=≧s｡ |ニﾆ≧s｡ﾆ=- _
＼: : : : : :_:_:_:_:_:_;_: : :=-‐ !ﾆ==‐‐=ﾆニニﾆ=ｯ
￣ }ニニ},!､! ￣￣
iニﾆ/ '.,
乂ニ＼､_,,..ゝ､
￣ヽﾆﾆ≧===｀ヽ
‐----‐''ﾟ
i ! _ i ! _ i !
二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝//
. |_| |_|. // |_| |_| // |_| |_| //
" " "
.．-──ｰ- .､
／::::::::::::::::::::::::::::::＼
. /::/::::/:/:::::i:::::､:::､::::::::ﾄ、 ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
/::::l:::::ｌｌl:!:::::::!!::!::!:::l:::: !::l:! （ その唯ひとつの支えを信じれば ）
{ﾊ∧::＼|:::::::|ﾘ／:ｲ:::: |::ﾘ ） （
|::::i ◯ゝ ノ ◯ |::::::|::| （ 卑屈になる事なんてない！ないのよ！！ .）
|::::| |::::::|::| 丶〜'⌒'〜'⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
|::::|:ゝ. △ ノ:|::::::|::|
|::::|::::::::｀「￣ |:::::|::::::|::|
|::::|-r─仆f´ ゞ::!::::::!::!
|::::|: 〉 /:|::::::|｀ヽ
/!::/く 」: :!::::::! .ハ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
（婢）,,_
ﾂ ｨｔ∞ｧﾉ 間もなく着きます。 ここから私語は禁止となりますので
ゝﾘ ・_ ・）
ｒ' ｌ' ｙｌ、 ご了承を……。
,/ ｀>< l
＜__,,/_,_,ヽ>
県令がいる広間には彼だけでなく、県尉（けんい：現代で言う警察署長）、県丞（けんじょう：監査長官）、
そして代表の娘たちに付き添ってきた各郷の父老たちが立ち会っていた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛)
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ
（´＿,｀ ）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´∀｀ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
､へ、 ､へ、 ､へ、 ､へ、 ､へ、
>__∧ >__∧ >__∧ >__∧ >__∧
(Д‐ ,,) (ﾍ､ﾟ ,,ミ (Д‐ﾒ). (Дﾟ ,,ﾐ (Дﾟ ,,ﾐ
ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ
<」う'Lヾ ヽ. <」とL.ヾ ヽ. <」つLヾ ヽ. <」つLヾ ヽ. <」つLヾ ヽ.
ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ . ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ
旦 旦 旦 旦 旦
.
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿}
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | ・・・・・・・・・・・・。
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
.┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ （ ……ほっ。
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} さっき言っていたとおり、郷父老さまとまた会えたわ。
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿ⌒ ヽ.:.ｌ/⌒'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:| この人は信用できる人ね ）
|:.::.|.:.:.: | （_.ノ ﾉi|.:.:.:|
─────(＿＿_.)─(＿＿)─
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| では、早速だが選考を行う。 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 娘たちは右から己の氏名、家族構成、日常生活、 . |
| |
| そしてどんな書を読んできたか、古人で好きな者は .|
| |
| たれか？のみ順次述べよ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛)
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ
（´＿,｀ ）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´∀｀ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
､へ、 ､へ、 ､へ、 ､へ、 ､へ、
>__∧ >__∧ >__∧ >__∧ >__∧
(Д‐ ,,) (ﾍ､ﾟ ,,ミ (Д‐ﾒ). (Дﾟ ,,ﾐ (Дﾟ ,,ﾐ
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| お、恐れながら質問いたします。 |
| |
| 私たちの歌や踊りは見られないのですか？ .|,. - ‐ィ― ンヽ
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/ ／ /三三≧､ _
／: : : : : : :｀ー‐-､ / /´, , ﾘヽj
／: : : : ､,､: : : : : : : : :ヽ j l { /彡r／/ j ヽ
/ : : : : : l゛"ヽ: : : : : ヽ : ﾊ ! ハ j l ! ､_'｀^＜ ィノ! j i
/: : : /: ｲﾘ _,. へ: : : :ハ: : i i / f! !l 乂ﾘ｀ ｀'´,ｨj ,. l
,イ : : j{:_{ iﾉ´ , ィぅｧヽ: : j:}: : i ﾘ l l ! ｀ rｨﾉ､, /ﾘ'
´ ! : : l从_j " 乂! !ノﾘ: : :', ／ ／ j! ', ､ ｿ! r'
Ⅵﾄ,ｽ'乂! u ',r': : : : ゝ ´＿r ,. -‐､ ,ﾊ ｀ ノ! i .l
ヽ{ jハ ′, ' / l: : : : /_,. 二 ゝヽ////ヽ ﾘr､ ィ ,八 ､ ゝ､
｀ﾉ: : ' ､´ ／ i: : : :レ ＞ ⌒:.ム‐ ､//∧｀ヽ-､ノ iﾆ- ＼ ＼
/: : : : : : :＞ｲ ゝへ､>':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼//＞-､ゝr､Y ,､ ＼ ｀ ､
,. ≦: ,: ,ィ ´ / ／ ／:.:.:/:.ｨ:.:.lﾞ"ヽ:.:.:.:.:.:.:ヽ////＼rヽ jヽー､ ! ､ ヽ
,＜／ ミ f/∧ {｀ｰ イ /:.:.:.:./:./ !:.:! ,.斗ヽ:.:.:.:.ハ/////ヽﾍヽ /ｰ＝=､ト, ﾊ
／:／ , ､ヽj////＞ ､ヽ/ _,.ｨイ:.:.:.:.:i:./⌒,:.! ,. ', ､∨:.:.:.ﾊ///////ヽ/ヽ/////ハ ﾉ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛) わきまえよ。
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ 此度は芸人の募集ではない。
（´＿,｀ ）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´∀｀ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） // 余計な事は無用ぞ。
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
／: : : : : : :｀ー‐-､ / /´, , ﾘヽj
／: : : : ､,､: : : : : : : : :ヽ j l { /彡r／/ j ヽ
/ : : : : : l゛"ヽ: : : : : ヽ : ﾊ ! ハ j l ! ､_'｀^＜ ィノ! j i
/: : : /: ｲﾘ _,. へ: : : :ハ: : i i / f! !l 乂ﾘ｀ ｀'´,ｨj ,. l
,イ : : j{:_{ iﾉ´ , ィぅｧヽ: : j:}: : i ﾘ l l ! ｀ rｨﾉ､, /ﾘ' ＜ 小声：し、しまったわ……。
´ ! : : l从_j " 乂! !ノﾘ: : :', ／ ／ j! ',u ､ ｿ! r'
Ⅵﾄ,ｽ'乂! u ',r': : : : ゝ ´＿r ,. -‐､ ,ﾊ ｀ ノ! i .l 披露する機会があると
ヽ{ jハ ′, ' / l: : : : /_,. 二 ゝヽ////ヽ ﾘr､ ィ ,八 ､ ゝ､
｀ﾉ: : ' ､´ ／ i: : : :レ ＞ ⌒:.ム‐ ､//∧｀ヽ-､ノ iﾆ- ＼ ＼ 思って特訓したのに…… ＞
/: : : : : : :＞ｲ ゝへ､>':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼//＞-､ゝr､Y ,､ ＼ ｀ ､
,. ≦: ,: ,ィ ´ / ／ ／:.:.:/:.ｨ:.:.lﾞ"ヽ:.:.:.:.:.:.:ヽ////＼rヽ jヽー､ ! ､ ヽ
,＜／ ミ f/∧ {｀ｰ イ /:.:.:.:./:./ !:.:! ,.斗ヽ:.:.:.:.ハ/////ヽﾍヽ /ｰ＝=､ト, ﾊ
／:／ , ､ヽj////＞ ､ヽ/ _,.ｨイ:.:.:.:.:i:./⌒,:.! ,. ', ､∨:.:.:.ﾊ///////ヽ/ヽ/////ハ ﾉ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} （ 問われるのは教養だけ？
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《 なら良かった。歌や踊りなんて私、
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒) よく知らないもの ）
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
,'::l:::::::::::::ﾄ.', | ,'::::::::::ハ
/::::|::::::::::::l::｀', ! /:l:::::::::!:::::', （ ウフフ、これならいける！
/:::::::l:::::::::::|:::::::ヽ r――ｧ ...::::}::::::::|::::::::',
,!::::::::::l::::::::::!::::::::::::l＼ `＝'' イ::::::,':::::::::l::::::::::ﾍ 私の教養の高さに
_,!z-―=l:::::::::|:::::::_ノ ` ___ ／ k:::/:::::::::,!::::::::::::::l
／ |::::::::F'i" 7::::::::::/-‐＝‐-x、 みんな驚き慌てなさい！ ）
/ l:::::::::l ＼ ー-､ , --‐‐/::::::::::;' ヽ
ﾍ::::::::l ＼ ／/:::::::::;' ',
＼ ヾ::::::ﾄ､ ＼ ／ l::::::::::;' ',
___ヽ }:::::::| ＼ ＼／ ／!::::::::;! / ｌ
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛)
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ
（´＿,｀ ）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´∀｀ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
／
│ では１番、藺氏。 私の家系は趙国の名臣＊＊＊の
＜
│ 子孫で……老子は６歳、儒学は９歳で治めました。
＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
／
│ ２番、廉氏。 私の家系は趙国で上卿を務めたことのある
＜
│ 家柄で……儒学は７歳で治めました。
＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
猗房が誇る教養も、他の娘たちから見れば自慢できるレベルではなく。 己の小ささを感じただけ。
そして自分の面接の時には、か細い声で早くこの時間が過ぎることを祈るだけだった。
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／::::::::::::::::::/:::::!:::::::::::::::､:::｀ ､
/:::::::::/:::i::::::ﾑ斗匕1:::::::::::l!::::::::＼ っ っ
/:::::::: ':::::::!:::/〃⌒ヾj∧:::::ハ､::::::::::ヽ
′:::::::|::::::::∨ j;/ ｨ＝ﾐゝ:::::ﾊ
|:::::::::::::|::::::::::| ﾍ ﾔ:/::1:! え、えっと……５番、竇 猗房……です。
|:::!:::::::::!::::::::::! Ｕi…’ ヽ ､___, 7从リ
Ⅵ::::;r‐:::::::::::! ｉｉＵ i":ﾊ 夏王朝の末裔ですが祖先が
ｷ:::f ﾍ :::::::::. u /二 7 |:::::::ヽ
､弋＿}:::::::∧ / / .ｲ::::::::::::＼ 何の役職についていたかは……知りません……。
ｫ≧ｘ::::ﾊ::::::::∧ / / u ／｀ ､::::::::::::::＼
ィ::::::::::え少仆:::::::::∧￣￣ ´ ＼:::::::::::::::.
イ::::::::::::斗''" ノ | ∨::::∧ 丁´≧ｘ ヽ::::::::::ハ 老子は現在、勉強中……です……。
／:::;:::::::/´ / ∧ ヽ::::∧仆 ＼ ｀ ､ ∨::::::::::!
／::::::/:::: ハ ./ 厶斗f⌒＼::::ヽ ＼ハ. ＼. ∨:::::::i
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| ふふ、田舎者にとっては公開処刑のような時間 |
| |
| だったかのう |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛) 皆の話しはしかと聞いた。
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ これより協議に入る。
（´＿,｀ ）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´∀｀ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） // 娘たちは控え室で待つがよい。
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
､へ、 ､へ、 ､へ、 ､へ、 ､へ、
>__∧ >__∧ >__∧ >__∧ >__∧
(Д‐ ,,) (ﾍ､ﾟ ,,ミ (Д‐ﾒ). (Дﾟ ,,ﾐ (Дﾟ ,,ﾐ
＿ ＿ あ
_,ｨ彡―Y―ミヽ,_,.、 ざ
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ で
rｸ/::/::/:./:..::.:i:.:.:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ ぃ
. {:/:./:./:../:..:.:..:.}:.:..:.:.i:.:.i:.:..:i:〈 す
{ｲ: .|:..!::.ﾄ:!.:..:.:/:.}.:从|.:.}:.:.:.}:.} た
||:ヽ:{-'=＝∨ ＝='ｿﾘ:ｲ.:/:.| l
. 》､::ﾐ | |､_,､_, | | 彳|.:|::| ん
|:ヽ|l | |. { } | | /:.::|.::.:.!
|: :lr'⌒)､._￣_ (´ j /:.:.::|.::.:.!
|:/ヾ三} Y.r' {彡'´} :|.::.:.|
[ 控え室 ]
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
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||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||□■□■□■□ □■□■□■□□■□■□■□■□■□■□ □■□■□■□□■ ||
_＿＿_
．:´::::::::::::::::::｀:..、 っ っ
, -く::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
.ｨf::::::::l}:::::::::::l:l::::::i:!::|!:::l:!:::::::. （ うああああああああああ！！！
{{:廴:::ｲ::::::::l!从{::从ハ从:l!::::ト
爪:::::: |::::::i: ◯ ◯|ﾙ丿 死にたい、死にたい、死にたいぃぃぃ〜〜！！
//:::::/::|::::::l::|| | | ||:::i
. //:::::/::: |::::::l::|| | Д | ﾉ:::|
＿ イ::':::::ｲ:::::::|::::::ノ≧=====彡:‐┴┐ 私にこんな大恥かかせて滅びろ！
＞==::::":::::::::ノ:イ＼ ノ/ : : ＞r‐'
≧==:::/:::／::/{: : :厶斗": :厂「|:::::::! 漢王朝〜〜！！ ）
. ／:::::::_::/:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ:.:.:ｲ:::::j !:::::ﾉ
r─≦:.￣:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＞─‐:∧::::/〈:イ
. ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:．＜/{{_|:.:.:.:ｉ }/
､ -――（::::::::＼
＿／ ヽ::::::::）
／::/ /＿ ｌ ｌ イ ……控え室に来たとたんクネクネ身もだえして
{ / / 疣ﾃ |ﾄ､|:::}:. |::l
T} .:ｌ | |ﾑ-―ｽ芬|ｌ:::厂l 落ち着きのない子ねぇ。
|ﾘ::|::l=芬 ┴'^リU/
',::|::|{ ┴^ ,_ /ﾄ
|ヽ.ヽ、 r‐‐ /┴┐＿ ほんと何しに来たの？この子。
` ‐ --イ:::::::／/::／⌒ヽ
「Ｌ:::Ｙ::‐' l:/ }
ｒ''７::「=＝＝^ /∠ゝ /
/ / .. /...._ _ _._/三 /ｌ
/ ノ.:::::::/::::::::::::::/ / /:ﾉ
/ 广 ￣￣￣￣⌒ /イ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
,. - ‐ィ― ンヽ
_,. .-. .､ ／ ／ /三三≧､ _
／: : : : : : :｀ー‐-､ / /´, , ﾘヽj 水増し要員の類でしょう。
／: : : : ､,､: : : : : : : : :ヽ j l { /彡r／/ j ヽ
/ : : : : : l゛"ヽ: : : : : ヽ : ﾊ ! ハ j l ! ､_'｀^＜ ィノ! j i
/: : : /: ｲﾘ _,. へ: : : :ハ: : i i / f! !l 乂ﾘ｀ ｀'´,ｨj ,. l それより私たちと貴女の
,イ : : j{:_{ iﾉ´ , ィぅｧヽ: : j:}: : i ﾘ l l ! ｀ rｨﾉ､, /ﾘ'
´ ! : : l从_j " 乂! !ノﾘ: : :', ／ ／ j! ', ､ ｿ! r' どちらが選ばれるかしらね？
Ⅵﾄ,ｽ'乂! ',r': : : : ゝ ´＿r ,. -‐､ ,ﾊ ｀ ノ! i .l
ヽ{ jハ ′, ' / l: : : : /_,. 二 ゝヽ////ヽ ﾘr､ ィ ,八 ､ ゝ､ フフフ。
｀ﾉ: : ' ､´ ／ i: : : :レ ＞ ⌒:.ム‐ ､//∧｀ヽ-､ノ iﾆ- ＼ ＼
/: : : : : : :＞ｲ ゝへ､>':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼//＞-､ゝr､Y ,､ ＼ ｀ ､
,. ≦: ,: ,ィ ´ / ／ ／:.:.:/:.ｨ:.:.lﾞ"ヽ:.:.:.:.:.:.:ヽ////＼rヽ jヽー､ ! ､ ヽ
,＜／ ミ f/∧ {｀ｰ イ /:.:.:.:./:./ !:.:! ,.斗ヽ:.:.:.:.ハ/////ヽﾍヽ /ｰ＝=､ト, ﾊ
／:／ , ､ヽj////＞ ､ヽ/ _,.ｨイ:.:.:.:.:i:./⌒,:.! ,. ', ､∨:.:.:.ﾊ///////ヽ/ヽ/////ハ ﾉ
＼ ﾟ ｏ 。｜ 。 / 。 ／
○ 。 ﾟ ｜゜ O / ｏ ／ 。゜
゜ 。 ＼ o ﾟ O ﾟ 。 /ﾟ 。 O
ﾟ 。 ＼ | ﾟ o ／ ﾟ 。 ゜
。 ゜ 。 ｡ 。 ﾟ 。ｏ ゜
その時
不思議なことが
起こった！
ﾟ 。 Ｏ ／ 。 ｜゜ 。ﾟ ＼゜ O ゜
゜ ｡ ／ 。 / ○ﾟ O ＼ ｡ ゜
Ｏ ゜。 / ﾟ ｜ 。゜ ﾟ 。 ｏ
／ ｏ 。゜ | ｏ ゜ ＼
猗房たちのいる控え室に、県丞が一人入ってきた。 てっきり合格者を呼びに来たと
思いきや……
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||□■□■□■□ □■□■□■□□■□■□■□■□■□■□ □■□■□■□□■ ||
＿＿＿＿
||.||.||.||.||.||. 最後に見ておきたいことがある。 今から渡す木札に名前を書き、
（ ´,＿｀）
（￣￣][￣） 一人ひとりそれを持って窓際に立ってくれたまえ。
|:;::;:::;:::;::;:|
（ ＿）＿）
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ ？？
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} なぁにそれ？
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
,. - ‐ィ― ンヽ
_,. .-. .､ ／ ／ /三三≧､ _
／: : : : : : :｀ー‐-､ / /´, , ﾘヽj 意味わからないことさせるわね？
／: : : : ､,､: : : : : : : : :ヽ j l { /彡r／/ j ヽ
/ : : : : : l゛"ヽ: : : : : ヽ : ﾊ ! ハ j l ! ､_'｀^＜ ィノ! j i
/: : : /: ｲﾘ _,. へ: : : :ハ: : i i / f! !l 乂ﾘ｀ ｀'´,ｨj ,. l まあこれも審査の一つなら
,イ : : j{:_{ iﾉ´ , ィぅｧヽ: : j:}: : i ﾘ l l ! ｀ rｨﾉ､, /ﾘ'
´ ! : : l从_j " 乂! !ノﾘ: : :', ／ ／ j! ', ､ ｿ! r' やるけど……。
Ⅵﾄ,ｽ'乂! ',r': : : : ゝ ´＿r ,. -‐､ ,ﾊ ｀ ノ! i .l
ヽ{ jハ ′, ' / l: : : : /_,. 二 ゝヽ////ヽ ﾘr､ ィ ,八 ､ ゝ､
｀ﾉ: : ' ､´ ／ i: : : :レ ＞ ⌒:.ム‐ ､//∧｀ヽ-､ノ iﾆ- ＼ ＼
/: : : : : : :＞ｲ ゝへ､>':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼//＞-､ゝr､Y ,､ ＼ ｀ ､
,. ≦: ,: ,ィ ´ / ／ ／:.:.:/:.ｨ:.:.lﾞ"ヽ:.:.:.:.:.:.:ヽ////＼rヽ jヽー､ ! ､ ヽ
,＜／ ミ f/∧ {｀ｰ イ /:.:.:.:./:./ !:.:! ,.斗ヽ:.:.:.:.ハ/////ヽﾍヽ /ｰ＝=､ト, ﾊ
／:／ , ､ヽj////＞ ､ヽ/ _,.ｨイ:.:.:.:.:i:./⌒,:.! ,. ', ､∨:.:.:.ﾊ///////ヽ/ヽ/////ハ ﾉ
／⌒ )-‐ｰ一ｰ- ､ , - ､
ｆ ／ Y ヽ
ヽ_/ ,＿＿__、 丶 }
/ / z@^ l }_,,ノ
! i ｆ ,仕_----ｫﾘwi ! ﾘ
ｊﾊｊｈK{ﾟj〉 ｀"{ﾟ刀ﾊ仄! えーと……これでいいですか？
ﾍ! ::: ; ::: ﾘ_ン
ヽ、 - ‐ ,:' あと立っているだけでいいんですか？
;(ﾆﾄ ､_ イ⊃i
｢￣￣￣i! ´￣ _ｊ_
,.イll l|一'''''" 「`r-､
/ ! |! }ヽ/＾l l| l ｆ ヽ
! ,l/l|/ / ' l|===ra l ! }
l /./ / / l| l｜ : ｌ
l ｛/ / /＿_.｣ ﾍ! l
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿＿＿＿
||.||.||.||.||.||. それでいい。
（ ´,＿｀）
（￣￣][￣） ……ふむふむ、なるほどなるほど……。
|:;::;:::;:::;::;:|
（ ＿）＿）
＿＿＿＿
||.||.||.||.||.||. ああ、そうか。
（ ´,＿｀）
（￣￣][￣） そういう事か。
|:;::;:::;:::;::;:|
（ ＿）＿）
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ （ 今から字の上手さを見る審査なの？
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 でも県丞さま、名札の方はろくに見ていない
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|. 感じだけど…… ）
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
県丞は最後の審査らしきものを終えると、一人で頷きながら控え室を去っていった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||□■□■□■□ □■□■□■□□■□■□■□■□■□■□ □■□■□■□□■ ||
／⌒ )-‐ｰ一ｰ- ､ , - ､
ｆ ／ Y ヽ
ヽ_/ ,＿＿__、 丶 }
/ / z@^ l }_,,ノ
! i ｆ ,仕_----ｫﾘwi ! ﾘ 今のはきっと、急な事態に動じない心と、
ｊﾊｊｈK{ﾟj〉 ｀"{ﾟ刀ﾊ仄!
ﾍ! ::: ; ::: ﾘ_ン 字の上手さを審査しに来たみたいね。
ヽ、 - ‐ ,:'
;(ﾆﾄ ､_ イ⊃i
_｣_ ｀ Y ´￣ _ｊ_
,.イ´! `''ｰ+一'''''" 「`r-､
/ ! ,! √ l ｆ ヽ
! ,l/ @＝#====ra l ! }
l /〃 / l｜ : ｌ
l ｛ l′ ﾍ! l
,. - ‐ィ― ンヽ
_,. .-. .､ ／ ／ /三三≧､ _
／: : : : : : :｀ー‐-､ / /´, , ﾘヽj 私たちは問題ないわ。
／: : : : ､,､: : : : : : : : :ヽ j l { /彡r／/ j ヽ
/ : : : : : l゛"ヽ: : : : : ヽ : ﾊ ! ハ j l ! ､_'｀^＜ ィノ! j i
/: : : /: ｲﾘ _,. へ: : : :ハ: : i i / f! !l 乂ﾘ｀ ｀'´,ｨj ,. l 抜き打ち審査ぐらい予測して
,イ : : j{:_{ iﾉ´ , ィぅｧヽ: : j:}: : i ﾘ l l ! ｀ rｨﾉ､, /ﾘ'
´ ! : : l从_j " 乂! !ノﾘ: : :', ／ ／ j! ', ､ ｿ! r' 動揺しなかったもの。
Ⅵﾄ,ｽ'乂! ',r': : : : ゝ ´＿r ,. -‐､ ,ﾊ ｀ ノ! i .l
ヽ{ jハ ′, ' / l: : : : /_,. 二 ゝヽ////ヽ ﾘr､ ィ ,八 ､ ゝ､
｀ﾉ: : ' ､´ ／ i: : : :レ ＞ ⌒:.ム‐ ､//∧｀ヽ-､ノ iﾆ- ＼ ＼
/: : : : : : :＞ｲ ゝへ､>':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼//＞-､ゝr､Y ,､ ＼ ｀ ､
,. ≦: ,: ,ィ ´ / ／ ／:.:.:/:.ｨ:.:.lﾞ"ヽ:.:.:.:.:.:.:ヽ////＼rヽ jヽー､ ! ､ ヽ
,＜／ ミ f/∧ {｀ｰ イ /:.:.:.:./:./ !:.:! ,.斗ヽ:.:.:.:.ハ/////ヽﾍヽ /ｰ＝=､ト, ﾊ
／:／ , ､ヽj////＞ ､ヽ/ _,.ｨイ:.:.:.:.:i:./⌒,:.! ,. ', ､∨:.:.:.ﾊ///////ヽ/ヽ/////ハ ﾉ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿＿＿
厶----f＝≧x
r "´ ! ヽ.ミｭ
ゝ.．-──‐/ `/｀Y´￣｀!
/:::::::;::ｨ::!::::lｰ─r::":Ｙ / はあ……私はもう疲れてしまったわ……。
.':::::::ﾑ斗ﾍ:::Ⅳ`ﾄ､::::::iゝ f」
ｉ!::::〈c≡ ヾ! ≡o i::::ﾄ::/¨
lﾄ.:::::ゝ ノ::::|ﾘ
`f::≧ 厶 .ｨ彳:::|
|::::i`ー─rｪｪｫく|:::::|
|:::i| ／ ∀/ !:::::!
．--- ､
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀＞x __
, ':.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:／:.:.:.:.:＼
. /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.／:.:/:.:.:.:.:ﾊ
.':.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:.:.:.:./:.:/:.i:.:.:.ヽ:.:!:! （ ――― 老子様いわく、根に帰るを静という。
. 八:./:.:／ｊ!:.:.:.:.:.:.:ﾊi:.!:.:.j:.:.!:.:i:.:l:.!
{:.:.〃':.:..ｨ:.:.:.:.:.:.:.」jﾑﾄ:.:.!ﾊ!:.ﾊ/:.!
_.Vj/:.:.:.:{:!:.:.:.:.:.:.:.!{ﾞ ｒ=ゝ乂／// 根元に帰ってゆくこと……それすなわち静寂。
／:.:.八:.:.:.:./:|:.:.:.:.:.:.:.l:! ヾ:./V
./:.:.:.:/:/ｧ癶:.:ﾉ!:.:.:.:.:.iﾊ｀ ,r:i＾ヾj それが今の私の心情…… ）
〃:.:__厶」< ヽ|:.:.:.:.:.l!ゝ ¨ｨ:.:j
ﾙ ´ ｀ヽ. ＼ j:.:.:.:.:.:! ｀￣i:.l:.:.j
./ { ､ Ⅵ:.:.:.レ^ソ⌒ヾlﾄ.
i ヽ. V .ﾊ:.:.:.:.トf ノ ヾ!
| ＼. ! i i:.:.i:.:Yﾍ l
}! ヽ j!ﾉ .ﾊ:.:!:.:lﾄﾍ ﾊ
ﾊ ! ｀ヾ/ｨ¨!:.:.:!ｷ､} ./ !
＿＿＿
厶----f＝≧x
r "´ ! ヽ.ミｭ
ゝ.．-──‐/ `/｀Y´￣｀!
/:::::::;::ｨ::!::::lｰ─r::":Ｙ / （ ってぶっちゃけ、もう家に帰ってフテ寝したいわー。
.':::::::ﾑ斗ﾍ:::Ⅳ`ﾄ､::::::iゝ f」
ｉ!::::〈c≡ ヾ! ≡o i::::ﾄ::/¨ 天よ、もう私に恥をかかせるのは十分でしょ！
lﾄ.:::::ゝ ノ::::|ﾘ
`f::≧ 厶 .ｨ彳:::| あーもう帰りたいよー…… ）
|::::i`ー─rｪｪｫく|:::::|
|:::i| ／ ∀/ !:::::!
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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┃|:::::|:::::::::::::::::::::|::::::| -=:::::|:::::::::::::::::::::|:::::|┃
┃|:::::!:::::::::::::::::::::|::::::|. ｶﾞﾗｯ |:::::!:::::::::::::::::::::|:::::|┃
┃|::::├┬┬┬┤:[|| -=[|├┬┬┬┤::::|┃
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||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
||三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三三i三三三i三三三i||
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r"´￣'ヽ ,- -、
i （从,从） . －- 、 ― 、 i_ノヽ_ i ,.:---､
|゛|i|´Дﾉ! !l(ｌ/｀ヽ! （ ,从人） ﾘﾟヮﾟﾉﾘ ●::w^ ^w
ノ ,ﾊ!}y!i i l(il ﾟヮﾟ)i ｌｉ(ﾟヮﾟ)ﾘ ,i§~§〉 ヾ*ﾟーﾟ)
´ｲ :j/｀ ^'リ t|ｌ―ｌ|j {.i个ｉ} `/＿_ヽ U .串ij
｀^'ｰｔrｯ'` '=tu=' ｌ_ｌ_ｌ UJ [(__j__i
∪∪
（婢）,,_
ﾂ ｨｔ∞ｧﾉ ……郷の代表さま方、審査が終わりました。
ゝﾘ ・_ ・）
ｒ' ｌ' ｙｌ、 馬氏さまは私と一緒に来てくださいませ。
,/ ｀>< l
＜__,,/_,_,ヽ>
／ ＞'"´ ｀ ` ヽ、 , -‐-､
/ ／ Ｙ ヽ
{ ／ { i
ヽ / ,＿＿＿＿、 l、 |
｀7 ,ｲ ,,-､.， |i i ｌヽ. ,ﾉ
,l // ,' | ∠(_Ｃｆ || | ｌl ｌ ｀! "´
ｌｲ ｌ| |├ト､=======;j」Ｌ.ｌｌ ﾉ はい！
! |ﾊｈNｲ沢７I ‘´ＴＲﾌｻﾘ 厂ヽ
l ヽj `ヾｰ' ' ゝﾞ-'′lｲ｀) ﾉ
lｉ 〃〃 ; 〃〃 ビ／ どうやら代表は私で決まりみたいね。
ヽ、 ‘._ __ /
＼ ￣ ｲ みんな、ご苦労様でした。
ｒ⊂I.＞､__. ＜___Ｉ⊃i
| ￣Ｙ´ ￣ |
,. ィ ´ゝ､_ __..ノヽ、_
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
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r "´ ! ヽ.ミｭ
ゝ.．-──‐/ `/｀Y´￣｀!
/:::::::;::ｨ::!::::lｰ─r::":Ｙ / （ ああ……あの子が選ばれたの。
.':::::::ﾑ斗ﾍ:::Ⅳ`ﾄ､::::::iゝ f」
ｉ!::::〈c≡ ヾ! ≡o i::::ﾄ::/¨ やっぱり私はだめだったみたい……。
lﾄ.:::::ゝ ノ::::|ﾘ
`f::≧ 厶 .ｨ彳:::|
|::::i`ー─rｪｪｫく|:::::| 郷父老さまに、あれだけ応援してもらったのに…… ）
|:::i| ／ ∀/ !:::::!
しかし事態は一変した。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
（＾婢＾） （＾婢＾） （＾婢＾） ……続いて藺氏・廉氏・李氏の
,r'ﾘﾙ♀Ｊ(, ,r'ﾘﾙ♀Ｊ(, ,r'ﾘﾙ♀Ｊ(,
(,ｨﾘ ・∀・） (,ｨﾘ ・∀・） (,ｨﾘ ・∀・） ３人は私たちについて来てください。
,.<´ｘVｘ>, ,.<´ｘVｘ>, ,.<´ｘVｘ>,
ﾞｉ_|====|_> ﾞｉ_|====|_> ﾞｉ_|====|_> 貴方たちに「も」、ご家族あての残念賞を渡します。
<,＿＿| <,＿＿| <,＿＿|
_,. .-. .､ ／ ／ /三三≧､ _
／: : : : : : :｀ー‐-､ / /´, , ﾘヽj 続いて？ ３人？
／: : : : ､,､: : : : : : : : :ヽ j l { /彡r／/ j ヽ
/ : : : : : l゛"ヽ: : : : : ヽ : ﾊ ! ハ j l ! ､_'｀^＜ ィノ! j i ど、どういうこと……！？
/: : : /: ｲﾘ _,. へ: : : :ハ: : i i / f! !l 乂ﾘ｀ ｀'´,ｨj ,. l
,イ : : j{:_{ iﾉ´ , ィぅｧヽ: : j:}: : i ﾘ l l ! ｀ rｨﾉ､, /ﾘ'
´ ! : : l从_j " 乂! !ノﾘ: : :', ／ ／ j! ',u ､ ｿ! r' まさか……まさか本当に
Ⅵﾄ,ｽ'乂! ',r': : : : ゝ ´＿r ,. -‐､ ,ﾊ ｀ ノ! i .l
ヽ{ jハ ′, ' / l: : : : /_,. 二 ゝヽ////ヽ ﾘr､ ィ ,八 ､ ゝ､ 代表に選ばれたのは
｀ﾉ: : ' ､´ ／ i: : : :レ ＞ ⌒:.ム‐ ､//∧｀ヽ-､ノ iﾆ- ＼ ＼
/: : : : : : :＞ｲ ゝへ､>':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼//＞-､ゝr､Y ,､ ＼ ｀ ､ ……！！
,. ≦: ,: ,ィ ´ / ／ ／:.:.:/:.ｨ:.:.lﾞ"ヽ:.:.:.:.:.:.:ヽ////＼rヽ jヽー､ ! ､ ヽ
,＜／ ミ f/∧ {｀ｰ イ /:.:.:.:./:./ !:.:! ,.斗ヽ:.:.:.:.ハ/////ヽﾍヽ /ｰ＝=､ト, ﾊ
／:／ , ､ヽj////＞ ､ヽ/ _,.ｨイ:.:.:.:.:i:./⌒,:.! ,. ', ､∨:.:.:.ﾊ///////ヽ/ヽ/////ハ ﾉ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
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r "´ ! ヽ.ミｭ
ゝ.．-──‐/ `/｀Y´￣｀!
/:::::::;::ｨ::!::::lｰ─r::":Ｙ / ……あれ？
.':::::::ﾑ斗ﾍ:::Ⅳ`ﾄ､::::::iゝ f」
ｉ!::::〈c≡ ヾ! ≡o i::::ﾄ::/¨ 私だけ名前、呼ばれてない？
lﾄ.:::::ゝ ノ::::|ﾘ
`f::≧ 厶 .ｨ彳:::|
|::::i`ー─rｪｪｫく|:::::|
|:::i| ／ ∀/ !:::::!
猗房を除く４人の代表者が連れ去られた後、猗房だけ県令がいる広間へと再び連れていかれた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
7 .１ i;;;;;;;;;;;:;;;l ヽ、;;;ｿ;;;;;;;;;;;;;;i!
ゞ ｝. i!;;;;;;;;;;;;;;i ヽ;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;i
｀ヾ‐------‐'i |:::::::::::::（ ｿ｛i!‐-＿__〕 ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
. ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ヽ_;;;;;;;;;;ﾉ. ﾉ::::｛..:::::::::::く （ なになに？何が起こっているの？ ）
. )::::::::::::::::::i ￣~~ ｀--｀ヽ:::::::::::ヽ ） （
. /::::::::::::::::::::） ｀‐----' （ もしかして……もしかするの？ . ）
/:::::::::::::::::.// 丶〜'⌒'〜'⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
. ｛―--―-',/
`--――'
i ! _ i ! _ i !
二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝//
. |_| |_|. // |_| |_| // |_| |_| //
" " "
.
広間には県令と、猗房を連れてきた郷父老のみが待っていた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|/￣￣￣￣￣￣ヽ|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)| 来たか。 .|)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡
ヽ＿＿＿＿＿＿/
＿＿＿
､へ、 fi^i^i^i^i^f 厳正なる審議の結果……
>__∧ [二二二]
(Дﾟ ,,ﾐ （'ハ ' ,,ぅj 竇猗房よ。
ﾊyハ^ヽ ,r'_ﾞｉy､.:::i(,
<」つLヾ ヽ. jッ:元:ﾌ::::）
ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ |,i.........i∨(,
,､, _ _ ,､,
(ｼ´ ＂ ヾ)
.〈ミ（从,从）
|`|!|ﾟ ｰﾟﾉ|
,ツﾄ|亦ﾄ|ｱ､
.Ｏ〉/｀介´l〈Ｏ
´´〈,､ヒﾋ!､j｀｀
./:::i| .｀''ヾ､ _ノ⌒ ｰ - ,,,＿＿ ＿
}:::::::l ..ﾞヾ!､! ,r‐'ﾞ ／/ ヽ
「::::ヾ| ;ヽf ヽ l / / /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
../::::::::::l ,-'" ＼___ ／ | おぬしに観津県の代表として、 . |
/:::::::::::..ヽ l ＼X=-､,,＿_／ | |
:::::::::::::::::..ヽl ﾉ ` ､ ヽ ,ﾍ./ | 長安へ行ってもらうこととなった。 .|
:::::::::::::::::::::..ヽ､ i´ ` ､ ﾉ ヾ| ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
:::::::::::::::::::::::::::..｀ヽ | ､ `'rイ ,ノ
::::::::::::::::::::::::::::::::.::..＼ ＼ `=､.._＿,ノ￣
:::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::i＼ | ヽ､＿ ﾉ
::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::| ＼:!`ｰ､ ,,=''::::｀､'‐-'ﾞ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
.．-──ｰ- .､ |ヽ／|＿
／::::::::::::::::::::::::::::::＼ .＼ /
. /::/::::/:/:::::i:::::､:::､::::::::ﾄ、 |_＿＞
/::::l:::::ｌｌl:!:::::::!!::!::!:::l:::: !::l:
{ﾊ∧::卅|:::::::|ﾘﾅﾅｲ:::: !::ﾘ
|::::i ◯ゝ ノ ◯ |::::::|::|
|::::| |::::::|::|
|::::|:ゝ. △ ノ:|::::::|::|
|::::|::::::::｀「￣ |:::::|::::::|::|
|::::|-r─仆f´ ゞ::!::::::!::!
|::::|: 〉 /:|::::::|｀ヽ
／::::::::::::::::::/:::::!:::::::::::::::､:::｀ ､ っ っ
/:::::::::/:::i::::::ﾑ斗匕1:::::::::::l!::::::::＼
/:::::::: ':::::::!:::/〃⌒ヾj∧:::::ハ､::::::::::ヽ いやいやいや、
′:::::::|::::::::∨ j;/ ｨ＝ﾐゝ:::::ﾊ
|:::::::::::::|::::::::::| ﾍ ﾔ:/::1:! これどういうこと―――！？
|:::!:::::::::!::::::::::! Tii…’ ヽ ､___, 7从リ
Ⅵ::::;r‐:::::::::::! ｉｉｉｉ i":ﾊ
ｷ:::f ﾍ :::::::::. u /二 7 |:::::::ヽ 歴史的大敗をしたと思ったら
､弋＿}:::::::∧ / / .ｲ::::::::::::＼
ｫ≧ｘ::::ﾊ::::::::∧ / / ／｀ ､::::::::::::::＼ なぜか県の代表に選ばれてる
ィ::::::::::え少仆:::::::::∧￣￣ ´ ＼:::::::::::::::.
イ::::::::::::斗''" ノ | ∨::::∧ 丁´≧ｘ ヽ::::::::::ハ なんて――――？？？？
／:::;:::::::/´ / ∧ ヽ::::∧仆 ＼ ｀ ､ ∨::::::::::!
／::::::/:::: ハ ./ 厶斗f⌒＼::::ヽ ＼ハ. ＼. ∨:::::::i
【 第４１回、花の歳月・竇猗房 】終わり。
【 次回、花の歳月・竇猗房２ 】へ続く 。
.
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯
|∥∥∥ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦、 では今回も見てくださった皆さん、ありがとうだお☆
／ ／" ｀ヽ ヽ ＼
//, '/ ヽ 「iﾞl ヽ
〃 {_{ ＼ ／ .| l i l i| 次回は月末くらいで
ﾚ!小ｌ（ ＞） （●）|,-,「ﾄ､i|
ﾚ⊂⊃ ､_,､_, 〈 〈 ``'）
ヽ、 ゝ._） ｀-､ ﾞ､ 再見（ツァイツェン）！
ヘ,､ __, イ~ ＼ ＼
ｒ ヽヽ::::::|ヽ`ー'´,1ｰ:::ヽ、＼ ＼
{ Ｖ:::::::::∨yヽ/:::::::::／,1､_＼ ＼
|ノ''::"::::::::::ヽ／:::::::::: r" ` ﾉ
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〜登場人物キャスト〜
[ 解説・進行 ]
やる実 女史（後宮の記録係）
やらない夫 宦官、敬事房（後宮担当の宦官）
[ 前漢時代 ]
☆竇猗房（とういぼう）＝マリナ・イスマイール（機動戦士ガンダム00）
竇広国（とうこうこく）＝やる太（2ch）
郷父老（きょうふろう）＝土影・両天秤のオオノキ（NARUTO -ナルト-）
竇建（とうけん）＝猿飛アスマ（NARUTO -ナルト-）
猗房の伯父＝張飛（横山三国志）
郷父老の孫娘＝小南（NARUTO -ナルト-）
他郷の候補者たち＝如月千早・菊地真・四条貴音（THE IDOLM@STER）
他郷の候補者４＝テンテン（NARUTO -ナルト-）
.
竇猗房が悪い意味で世間ずれしてなくてどうなるか不安だけど楽しみ
後宮に集められる女性ってこんな感じで集まってきてたんだな
官僚並みに大々的な選考しているのか
選考基準はなんだったのか気になる
次回明かされるかな？
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯
|∥∥∥ || | | 1/21、20：00ころ竇猗房編の２話を
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦､ 投下予定だお。
／ 〃" ｀ヽ､ ＼ヽ
/ / ﾊ/ ＼ﾊﾍﾍ 意外な結果となった選考の種明かしと
|i │ ｌ |ﾘ ＼ ／ }_}ハヽ
|i｜从 （ ●） （●）小N 呂皇后との遭遇編といった所だお！
（| ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃ノ
V j Jﾉ
ヘ,､ __, イ
,⌒- - ´⌒ﾞｰ──一─‐〆"⌒ﾆﾆつ
/ﾉ y. ＿___,__＿,_ 乙ﾉ≦r》ﾉ
/┌┐ / ┌┐ ヽ
┌┘└┐┌┘└┐.} ちなみに豚さん事件の直後だったりする。
└┐┌┘└┐┌┘ﾉ
/ ` └┘ ヽ└┘ィ
/ . / ﾟ| !
豚さん事件って名前だけ聞くと可愛いけどアレのことですよね…？
あまりにウブすぎるヒロインはたして大丈夫なのか？
これからどうなるのかたのしみとおそれが
豚さんの件は世間では広まっていなかったのかな
豚さん事件、あまり詳しくないので、ちらっとでも触れていてくれるとありがたいけど、手間なら申し訳ないからいいや〜ｗ
長年データや便利スクリプトを入れてきたEditさんが破損して、凝ったＡＡ合成が今後できなく
なりましたが……投下します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
やる実が、後宮の女史になったようでス。
【 第４２回、花の歳月・竇猗房２ 】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
人
（ ::;;）
.. ヾi￣;'7
／,厂ヽ＼
_,.-'´／;;;::::: ＼｀'-..,,_
__,,...-‐'''´_,.-'´;;;;;::::::::: `-､_ ｀ﾞ'''-..,,__
ﾊ￣`''''''''''ｰ-‐ ‐ ''''´;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::: ｀'''' - --‐''''''''"￣ﾊ
／|ﾞ｀`'''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´|＼
l,ｨ'^ﾞ｀`''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´^ゝ!
｀Y'i!|￣￣￣￣ｌ]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]￣￣￣￣￣￣|!iiiY´
〈〈ヽ《ヽ三三三三三《ﾍ三三三三三三三三/》三三三三三三/》/〉〉
＼＼＼ﾞ三三三三`ヾ〉三[_後_＿_宮_]三//'.三三三三三／／／
_〕|.|_|ｴTTTTTTTT|_|iTTTTTTTTTTTTi|_|TTTTTTTTTｴ|_|.|〔_,（ ;)::）,
i´|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣(;;;;;;;;;;)ゞ,;;:;;ﾞ)
f'l￣||￣〕l￣￣￣￣|~|￣冂冂冂冂冂￣|~|￣￣￣￣l〔..(;;;,, ｿ,;;）、::;;::;ﾞﾞ)
;;::(;;;,,,, ,,,,,;;;;;;;;;ヾ,,,,;;;;,,;ゞ::::::) ;;;;;;; ;;;;;;; ;;;;;;; :::::ゞ;;;;;;;;（;,,,;;,:::;;;;;;ゞ
ゝ;;;l;;;;ｉｌ人;;;,;;)::::）::) ,. ,,!!,, ,. ,, l:iil !!ヾﾞl:iilｿ,,
ii;l;l !ii,| |:;| |:;|_
･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ
やる実で、後宮（王や皇帝の奥さん達が住む場所）や各時代の女性達の話を
お送りします。
ユニコード文字で表現できない漢字は、似た意味のものに置き換えてます。
例：「王睿」＝本来はカッコ内の字が組み合わさったもので一文字。
参考資料は
『中国五千年 性の文化史』『後宮小説』『趙飛燕外伝』『中国娼妓史』『中国性愛文化』
『妓女と中国文人』『夏姫春秋』『性愛術の本』『漢書』『則天武后』『大唐帝国の女性たち』
『お嬢様と私』『女帝 わが名は則天武后』『中国妖姫伝』『漢雑事秘辛』『中国艶本大全』
『呉越春秋』『中国美人伝』『黄土の虹』『宦官 側近政治の構造』『花の歳月』『礼記』
『愛と欲望の中国四〇〇〇年史』『詩経』『彩雲国物語』『破壊の女神』『十二国記』『笑府』
『グラフィック戦史シリーズ 古代中国編』
ほか民間伝承などです。
やる夫春画之書 様
ttp://yaruobookoferos.blog.fc2.com/blog-category-7.html
でまとめていただいてます。
１８Ｒ短編「鶏巴（ﾁｲﾊﾞ）医 やる夫」
ttp://mukankei151.blog47.fc2.com/blog-entry-6258.html
酉は投下板のルールに従ったので違うけど。元ネタは「笑府」から。
１の他のスレは
【中国史】やる夫と後漢初頭を生きるようでス。 [完結]
【WW２】サーニャは、スターリングラードの空を駆けるようでス。 [完結]
･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ
〜やる実は後宮の女史（記録係）。戦史では省略されがちな
後宮や愛憎劇を、取材しちゃうお〜。
MEMO───────────────────────────────────
.／: : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.＼
. /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.＼: : : :.:ヽ ☆これまでのあらすじ☆
': : : :/: : : :./: : : ｲへ: : :ヽ: : : : : : : : : ﾟ，
i: : : : : : : : :′: /}:! ＼: :}／: : !: :ﾟ，: :.:
|: : : : : : : :.{: : :.{ ′ X:.:j==ﾐ: : :|: : :} また会ったなオッス、やる実だお。
{:.: :.:.i : : : :{ : : :}―- ｲう刈:.:.:.|: :.:′
. ′:.:.|: : : : :＼:.{ ＿_ 込ソ|:./: !:./ 竇猗房さん話、２回目だお。
ﾟ｡.:丶: : : : : :.X´￣ ` ⊂ｲ: :ﾘ′
. ＼:.(＼:.:.:.:∧⊃ ′ .小!{
＼:Ｙ⌒！:.:、 ｰ '` ´ ..ｲ:!|:从 前漢の宮廷主催、新たな宮女を集めよう選考で、
从 | ⌒ヽ≧:ｰ┬彳ムｲ
-─‐ﾐ:. ／} |ヽ: : :＼ ﾄ､: : :ﾄ､¨ヽ. とある里の老子マニアっ子・猗房さんが
( ー‐’ V∧ 、 ／｀ヽヾﾄ. ！
ー─ ､ ／｀ヽ } }ヽ: : :＼ ／ ∨∧八 地元代表になってからというもの……
/ ´ ﾉ、 ヽ. ∨∧ : : ＼ ∨∧ ＼
／ゝ. ／ ﾄ 丿 ヽ:ヾｉﾄ: : : ＼ ヽ: i}: ヽ
.{:_:/⌒＼ ノ ﾉ}/ ＼:ヾｉﾄ: : : ＼刈 ｝
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯 各里のライバル達との無投票選挙！
|∥∥∥ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶 そして各郷の強者たちと息詰まる
〔＿_o＿＿＿_o_≦、
／ ＞ オーデションバトルを繰り広げ！
／. ／"´ ｀゛＼⌒ヽ
/ ヽ ヽ
/. / ヽ !
ゝ / ＼ ／∨ヽ ヽへ その辛く苦しい死闘の果てに……
{ ./ / （ ●） （ ●| | | ＼ ）＼
| / / ⊂⊃ ⊂! } ＿＿| ＼ ヽ
⌒（ { / /⌒ヽ _, / / ＞ ＿_
＿＿}ﾍ !/＼＿＿{＿＿__}＿＿／!ﾍ/￣￣￣￣ 、 } ）
＿ ≦}／⌒） ヽ／ ヽ／ | |＿＿ -― 、ノノ /
（＿＿＿ _,／ ／ ）´ | | --―/＿ ／ ）／
|＿!イ（ ／ }￣￣￣￣ ／ ／
ヽ -―＜ / ￣
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯 全てに勝利して県の代表！
|∥∥∥ || | |
＼ ／ |儿儿儿._」∟⊥厶 そして首都、長安行きをゲットしたおー。
Ｘ 〔＿_o＿＿＿_o_≦、
／ ∩. ／ ／" ｀ヽ ヽ ＼
／ （ ⊂) //, '/ ヽﾊ ､ ヽ
| |〃 {_{ ⌒ ⌒ﾘ| ｌ │ i| 次は天下のドン・呂太后の待つ宮廷を舞台に
ﾄニﾚ!小ｌ（ ●） （●）从 |、i|
| iﾚ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃ |ﾉ/ 全国大会編が始まるのかお―――？
＼ ヽ、 ゝ._） j /／
＼ ヘ,､ __, イ／
ン ゝ /＞ー､_
/ イ（ ／ / ＼
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;|
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ あー解説役の宦官、やらない夫だろ。
__ノ ヽ､,_ ＼
（●）（● ） |
（__人___） | バトル物ふうに言うとそうなんだが……
|｀ ⌒´ u. |
| | 本人は巻き込まれただけで
ヽ .ｲ
__「ヽｰ'ーｰ"／7_ 特に何もしてないんだけどな……。
_, ､ -― ''":::＼:::￣￣:::::/::::::ヽ、
/;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀'ｰ､
丿;;;:::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ､
i ;;;;;:::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'､:::: !
/;;;;;::::::::::::::::!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i:::::: |
l ;;;;;::::::::::::::::::|;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |:::::::: |
_,........_ ＿＿
,ィ´::::::;:::::''´::::::::::::::｀::‐..､
/::::|:::／::::::::::::::::::::::::::,r::::::::｀::.､
, ､ l::☆'::/::::::::::::::/:::::::::::{::::::::::::::::::::ヽ_
/ / !x/::/::::::::::::::/:::::::::::::::＼::::::::::::::＼::ヽ､
/ / V::/::::::::::＋x:::::::::ノ:::ﾉ!:::ヽ:::::|:::::::::ヽ ヽ､
, ‐' ﾑ､ x |/::::::; ‐i::::::_:; ィ_.._''ヽ!::::::|::::|:::::::::::::ヽ ﾄ いいえ、これはきっと
,. '´ ／ ／ヽ_,〉☆ .イ:::::/ ｨﾁi!}ﾊ! ﾉﾘ::/l:く|:::::::::::::|ﾍ
／ _(.ィ_,..ィ´_,.xィ:´::::::::::/ ゞ:z' '",rﾃﾘ:::::/:::::|:::ﾍ 老子様のご加護と……
／ヽ ´ ｀ ／ /:::::::+:::::::/ ::::::: kｨ' /ｰ':ﾉ_ノ:::::::ﾍ
／ ｀>‐- ... ヽ /::::::::/☆∧ r ､ j :::∧:::::´::::::::|::::::i:l 私の美女としての才覚が
／ ／ ｀ヽ V::::::／::::::/j. ヽ ヽ__,)l>,.... ｲ,.. }:::ﾄ､::::::::|::::::l:}
/ 〉'::／ノ:::::/:/ﾞ'ｰ-ゝ､... ィ::::::／ ヽﾉ V:::::|:::::::| 覚醒したからなのよ――キラッ♪
/ ／:::/／__;:イ/ ｀ﾞ''''''''''''´r‐'''" rヽ .._j￣ ﾊ::::|:::::::|
‐--〈 _＿/;:::r''´￣ / ヽ―- '´ ヽ ./ﾚ /ヽ､__ﾉ V:::::::l
ナヽ￣￣ ､ ／ l /｀'ﾞ .|ﾍ-'ﾍ i l .|:::::::|
ヽ/' l ｀ {｀｀' ∧ V l |::::::l
// ヽ､＿＿__.ヽ ﾍ 〉 V:::::::::|
ー―――‐z―――‐//､ ヽ::::::::::::::::::ヽ- ...ﾌ- V::::::}
/:::::::::::::::://::/ ヽヽ ゝ､:::::::::::::＼ ＼ V::::ゝ
【竇猗房（とういぼう）】
趙の清河郡観津県の人。
夏王朝の没落貴族（真偽は不明）
.
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯
|∥∥∥ || | | んで、やらない夫。
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦、 ホントのところはどうよ？
／ ／" ＼ ＼
// / ヾ. ヽ
〃:{_{ ─ ─ ﾏ i
ﾚ!小l（●） （●）从 l| |
_ﾘハ⊃ ､_,､_, ⊂⊃〃 人
/´ ー-(巛｀ヽ-r─-､--─一' ヽ
{＿ _ ヾムノ＿ _ }
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;|
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ すぐ始まる本編を見れば分かるだろ。
／ _,ノ ヽ､_
｜ ( ●) (●）
. ｜ （___人__） まあ神輿は軽い方が担ぎやすいからなぁ……。
| ｀ ⌒´ﾉ
.| |
人､ |
,ｲ:. ﾄ､ヽ、 __ ,_ ノ
,. -ｰｰ -‐ ´::::::::::::::::::::::::::::::::7
／..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト、
.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ＼､_
::::::::::.＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..... ヽ
:::::::::::::..ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ﾍ
------------
================================
ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ
〜この時代前後の、おおまか年表〜
紀元前202年：楚漢戦争終結。前漢（西漢）王朝が興る。
紀元前195年：劉邦、崩御。 恵帝が即位。呂后が後見にあたる。
.
――― 紀元前195年ごろ。恵帝元年。
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f おめでとう猗房、良かったのう。
[二二二]
（'ハ ' ,,ぅj
,r'_ﾞｉy､.:::i(, そして郷父老よ、大儀である。
jッ:元:ﾌ::::）
|,i.........i∨(, よくぞ彼女を見つけてきたのう。
【県令（けんれい）】
観津県の最高責任者。
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿}
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ お褒めいただき光栄じゃぜ。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 幸運と、常日頃から周囲を見渡してきた
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧ 心がけの結果ですかのう。
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
【郷父老（きょうふろう）】
郷の最高責任者。
猗房の住む里の父老の上役。
県令から見れば部下。
.
／::::::::::::::::::/:::::!:::::::::::::::､:::｀ ､ っ っ
/:::::::::/:::i::::::ﾑ斗匕1:::::::::::l!::::::::＼
/:::::::: ':::::::!:::/〃⌒ヾj∧:::::ハ､::::::::::ヽ あの……全然話が見えないんですけど
′:::::::|::::::::∨ j;/ ｨ＝ﾐゝ:::::ﾊ
|:::::::::::::|::::::::::| ﾍ ﾔ:/::1:! 誰か経緯を説明してくださいまし。
|:::!:::::::::!::::::::::! Tii…’ ヽ ､___, 7从リ
Ⅵ::::;r‐:::::::::::! ｉｉｉｉ i":ﾊ
ｷ:::f ﾍ :::::::::. u /二 7 |:::::::ヽ
､弋＿}:::::::∧ / / .ｲ::::::::::::＼
ｫ≧ｘ::::ﾊ::::::::∧ / / ／｀ ､::::::::::::::＼
ィ::::::::::え少仆:::::::::∧￣￣ ´ ＼:::::::::::::::.
イ::::::::::::斗''" ノ | ∨::::∧ 丁´≧ｘ ヽ::::::::::ハ
／:::;:::::::/´ / ∧ ヽ::::∧仆 ＼ ｀ ､ ∨::::::::::!
／::::::/:::: ハ ./ 厶斗f⌒＼::::ヽ ＼ハ. ＼. ∨:::::::i
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼ 天意じゃ。
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼ 何度も言うが、いちいち狼狽えるでない。
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
郷父老は猗房に天意、とだけ告げた。 だがその猗房の運命を曲げたのは他ならぬ郷父老の
計略であった。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} （ 猗房よ、泥中にいたお前の運命は
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ わしが正してやったのじゃ。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 再び泥中に沈みたくなくば、ここでボロを出すような
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧ ことを喋るでないぞ…… ）
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
このまったく勝ち目のない選考を、どうひっくり返したのか？ その説明には少し時を遡る。
.
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
――― 猗房たちが控え室に戻った直後。
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡
＿＿＿ ふうむ……此度の選考は竇氏
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛)
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､ １人を除いて甲乙つけがたい。
.||.||.||.||.||.|| （'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ
（´＿,｀ ）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´∀｀ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ 慎重に審議すべきであろう。
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
､へ、 ､へ、 ､へ、 ､へ、 ､へ、
>__∧ >__∧ >__∧ >__∧ >__∧
(Д‐ ,,) (ﾍ､ﾟ ,,ミ (Д‐ﾒ). (Дﾟ ,,ﾐ (Дﾟ ,,ﾐ ハハッ！
ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ
<」う'Lヾ ヽ. <」とL.ヾ ヽ. <」つLヾ ヽ. <」つLヾ ヽ. <」つLヾ ヽ.
ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ . ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ
旦 旦 旦 旦 旦
.
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| では自薦ながら…… .|
| |
| 我が郷から連れてきた李氏の美点をば . |
| |
| 語らせてもらいます。 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
､へ、 ､へ、 ､へ、 いやいや、ワシが連れてきた馬氏が
>__∧ >__∧ >__∧
(ﾍ､ﾟ ,,ミ (Д‐ﾒ). (Дﾟ ,,ﾐ 代表となれば、かの家で育てている名馬を
ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ
<」とL.ヾ ヽ. <」つLヾ ヽ. <」つLヾ ヽ. 県令さまに……
. ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ
旦 旦 旦
【郷父老ズ】
他の郷の代表者を連れてきた方々。
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| フム、どれも素晴らしい娘さんだったが .|
| |
| おまけが多い子も魅力的に見えるなあ .|
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛)
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ
（´＿,｀ ）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´∀｀ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
､へ、 ……そちの所は審議に入る前に脱落か？
>__∧
(Д‐ ,,) 無念じゃのう。 まああの程度の
ﾊyハ^ヽ
<」う'Lヾ ヽ. 娘しかいないなら初めから
ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ
旦 棄権すべきだったかもな。
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} いやいや、審議が終わるまでは
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ 分からぬものじゃぜ。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 こういうものはな。
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
/ ￣ /へ （ ……わしも狸じゃが他の郷父老たちも中々じゃぜ。
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ 推薦した娘が代表になれば、その郷父老と
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼ お上との絆が深まり、家がより繁栄へと繋がる。
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ それを見越して、かなりの金品が飛び交っておる。
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | | これを打ち破るには…… ）
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 一応、そなたからも付け加えることがあれば聞こう。 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛) 見どころ無しの娘、竇氏には
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ よほどのオマケがついてくる
（´＿,｀ ）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´∀｀ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ とかないか？ ハハハ。
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} むろん。
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | しかもそれは並々ならぬものゆえ、他聞をはばかりますのう。
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 県令さま以外の方々には、ご配慮をいただけますかな？
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| なんと！いうに事欠いて我らを追い出し .|
| |
| 県令様と密談したいと抜かすか！！ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/ もったいぶって何を吹き込むか
､へ、 ､へ、 ､へ、 ､へ、 分かったものでないし、
>__∧ >__∧ >__∧ >__∧
(Д‐ ,,) (ﾍ､ﾟ ,,ミ (Д‐ﾒ). (Дﾟ ,,ﾐ 脅迫を迫るやもしれぬ、
ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ
<」う'Lヾ ヽ. <」とL.ヾ ヽ. <」つLヾ ヽ. <」つLヾ ヽ. そんな条件飲めるか！！
ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ . ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ
旦 旦 旦 旦
.
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| ふむ。 皆もそう申してることだし、ここで申せ。 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛) オマケが金にしろ物にしろ
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ そこまで気にするほどで
（´＿,｀ ）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´∀｀ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ あるまい。
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ いやいや、あからさまに言を揚げるのは
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼ やはりためらわれますなあ。
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ 県令さまばかりか、県尉さま、県丞さまにも後に
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | | 難儀が及ぶかもしれませぬ。
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} では……これでどうじゃろう。
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | ここで申しますが県令さまのお耳元まで
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 参って宜しいですかな？
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| なにぃ……それほどの事と申すか？ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛) ハッタリだ！
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ 県令さま、きゃつの駆け引きなど
（´Д｀ ）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´Д｀ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ 乗る必要ありませぬ！！
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} 信じねば百害あって一利なし。
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ | そう聞いて無下にされるか？
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 それとも参って宜しいでしょうかな？
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| ・・・・・・・・・・・・・ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿/
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛)
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ 県令さま！
（ ´Д｀）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´Д｀ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
県令もこれをハッタリと思ったが、猗房には本人の資質や、並みの金品より凄い隠し玉を持っていると
言い切る郷父老の自信に興味が沸いた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| まあ……よかろう。参れ。 .|
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛) っ っ
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ 県令さまァ〜！
（；´Д｀）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´Д｀；ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} ＜小声：では……お耳を拝借しますぞ……。
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ _
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |/ /７ 竇氏には眉から鼻にかけて、至尊の色が
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉,ｨｊ / /
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ|.!l l ！ /ﾆ! 現れております。
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| |l Ｖ /
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈l / わしは長らく人の面相を見てきましたが、
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ / ,／ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／ / あれほどの吉相を見たことがありませぬ。 ＞
/ Ｖ ＼| | /＼ ／ ./
/ ￣ /へ ＜小声：男で吉相の極みは天子、女では
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ 天子を生むもの……それすなわち
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼ 「皇后の相」 じゃぜ。
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ 今ここでかの娘を落選させても
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | | 高祖さまのようにいずれ王道を行き
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | | 天子を産む定めとなるじゃろう ＞
.
／⌒V ＜小声：その時になってから、ここで辱めた恨みが
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} 県令さまに下るのでは？と思うと
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ _ 不憫でならぬと思い申し上げたのじゃ。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |/ /７
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉,ｨｊ / /
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ|.!l l ！ /ﾆ! 漢王朝の成り立ちを知る県令さまならば
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| |l Ｖ /
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈l / きっと、よき判断をされると信じておりますぞ ＞
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ / ,／ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／ /
/ Ｖ ＼| | /＼ ／ ./
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛)
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ
（；´Д｀）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´Д｀；ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
もったいぶった郷父老が語った言葉は予想以上に怪異な内容だった。 しかしながら県令は
それをたわ言と切り捨てられなかった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
（ フゥム……確かに今のお上の方々は ）
） （
（ 人相見の予言を受け、位を極めておる。 ）
丶〜'⌒'〜''⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
（ それが竇氏にもあるというのか？ . ）
） （
（ しかし私は人相見に詳しくないから ）
） （
（ 判断し切れぬな…… ）
丶〜'⌒'〇'⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
Ｏ
o＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛) 県令様、一体何を
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ '；,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ 吹き込まれたのですか？
（；´Д｀）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´0｀ ；ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| え？ ああ……要は審査基準に人相も加えてみては？ |
| |
| ということだった。他意はない…… |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿/
Ｖ
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛)
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ '；,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ
（ ´Д｀）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´Д｀ ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
∧
/￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| そういう事でしたら……私に自信があります。 |
| |
| しばし調べて参りましょうか？ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
/￣￣￣￣￣￣ヽ
| うむ。頼むぞ .|
ヽ＿＿＿ ＿＿/
Ｖ
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛)
＿＿＿＿ .[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
.||.||.||.||.||.|| （'ハ '；,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ
（ ´Д｀）＿_ /l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´Д｀ ﾐ(,(,_l＿_
（￣］［￣ ） ﾉﾉ / l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
i⌒~~⌒i ） // ／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
|:;::;:::;:::;:;|￣| | `〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
,､ _ ,､ _
,,.._/ / / /iｺiｺ ,..､.,__ ,,.._/ / / /iｺiｺ ,..､.,__
'‐-, .,ニ' ',コ !┌‐-ニ￢ '‐-, .,ニ' ',コ !┌‐-ニ￢
'-' / / .゛´ / / __ '-' / / .゛´ / / __
／／ ／／ 凵. 匚! ／／ ／／ 凵. 匚!
｀´ ｀‐´ ｀´ ｀‐´
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| どういうことじゃ？ 審査基準の追加とは |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
Ｖ
､へ、 ､へ、 ､へ、 ､へ、 何を吹き込んだか知らぬが
>__∧ >__∧ >__∧ >__∧
(Д‐；,,) (ﾍ､ﾟ ,,ミ (Д‐ﾒ). (Дﾟ ,,ﾐ いらぬ横槍は遠慮して
ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ
<」う'Lヾ ヽ. <」とL.ヾ ヽ. <」つLヾ ヽ. <」つLヾ ヽ. もらえんかのォー！
ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ . ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ
旦 旦 旦 旦
.
もはや死に体と思われていた猗房は、供をしてきた郷父老の一言で審議はふりだしに戻った。
むろん他の郷父老たちからは非難の嵐だったが、渦中の郷父老は一人涼しい顔をしていた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
／⌒V （ これで良し。
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} わしが里の他の候補者全員を切り捨ててまで
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ 猗房を推したのは、彼女が本当に
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 | 最上の人相を持っているからじゃ。
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧ もし今の天子が始皇帝や項羽、戦国七雄の誰かであったら
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣ そんなもの迷信と相手にされぬじゃろう。 ）
/ Ｖ ＼| | /＼ X
/ ￣ /へ （ しかし、迷信で成り立った漢王朝ならば無下にはできまい。
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼ そして、新しい天子にはまだ子がおらぬ、
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼ これから宮中は権力争いで揉めるじゃろう。
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ そこへ下手に才女を送り込んでも目立てば
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | | 消されるだけじゃぜ ）
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
／⌒V （ 武器は最上の人相のみで実家は庶民、
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} そして毒にも薬にもならぬ老子かぶれの娘なら
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ 敵とみなされず簡単には消されまい。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼ あとは……本当に良い方に転がった時、
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ 賢い女は扱いにくい、愚かな女ほど可愛いものじゃぜ ）
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
しばらくして、猗房たちの人相を見てきた県丞が広間に戻ってきた。 木札に名前を書かせたのは
色んな仕草をさせて、隠された人相も読み取るためのもので字の上手い下手は関係なかった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＿＿＿＿ 一人、破格の相を持つ娘がいましたぞ。
||.||.||.||.||.||.
（ ；´,＿｀）
（￣￣][￣） 字を書かせたら眉宇に至尊の色（紫）が浮き出ました。その娘は……
|:;::;:::;:::;::;:|
（ ＿）＿） あの竇氏でございます！
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛)
.[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
（'ハ '；,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ
/l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´Д｀ ﾐ(,(,_l＿_
/ l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
`〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
∧
/￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| そうか……貴殿が観てもそれは、良いものか。 . |
| |
| 嘘偽りでは無いのだな……。 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| これは審議をやり直さねば……いや、これで |
| |
| 決したも同然かも知れぬな |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
Ｖ
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛)
.[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
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/l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´Д｀ ﾐ(,(,_l＿_
/ l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
`〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 県令様！？何をおっしゃるのです！ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
､へ、 ､へ、 ､へ、 ､へ、 たかが人相ひとつで覆されては
>__∧ >__∧ >__∧ >__∧
(Д‐；,,) (ﾍ､ﾟ ,,ミ (Д‐ﾒ). (Дﾟ ,,ﾐ この日のため精進してきた娘たちの
ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ
<」う'Lヾ ヽ. <」とL.ヾ ヽ. <」つLヾ ヽ. <」つLヾ ヽ. 努力や、各家のメンツが立ちませぬ！
ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ . ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ
旦 旦 旦 旦
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| ぬしらの怒りも分かる。だがそれでも私は |
| |
| 項羽のようにはなりたくない。 |
| |
| 先帝さまのようにありたいのだ .|
ヽ＿＿＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
Ｖ
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f ,∧,, (⌒゛)
.[二二二] Y)∥(￣゛γ!､
（'ハ ' ,,ぅj lﾆ◎ﾆﾆl |'゛γ
/l`ｙ/ /｀ヽ＿＿＿ （´Д｀ ﾐ(,(,_l＿_
/ l=∞/ l',',',',',',',| | （￣］［￣ ） ﾉﾉ
／／ ／!||￣￣￣￣ | i⌒~~⌒i ） //
`〈＿__ヽ__||＿＿＿＿_| |:;::;:::;:::;:;|￣| |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
かくして猗房が代表に決まった。 もともとどの娘を送り込んでも宮中で偉くなるかは博打である。
ならば奇抜な大穴に賭けてみようと県令も郷父老のハッタリに乗ったのだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
―― そして時は選考後へ戻る。
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f 県の代表となった証に私から
[二二二]
（'ハ ' ,,ぅj 妝匣（そうこう：化粧箱）を
,r'_ﾞｉy､.:::i(,
jッ:元:ﾌ::::） そちに下賜しよう。
|,i.........i∨(,
,ｨ======ｆｆｆ彡ト=======ｧ==、 /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
/ /￣￣￣〉==ｲ´￣￣￣ ／⌒ヽ | これを使い、より女を磨くがよい |
,' ,' 〃 〃 // ／| ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
| | {{ o. {{ ｉ ｉ ／ i|
| |＝＝＝|| o. ||＝＝＝|_|／ i|
| |￣￣￣|| ||￣￣￣| | i|
| | （(♀ )） | | ／
| | || || | | ／
| |＿＿＿||＿_||＿＿＿|_|_／
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿ ＿ っ っ
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__ まあ……キラキラしていて、なんて素敵な箱なんでしょう！
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} ありがとうございます！！
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ◎ ∨ ◎l ﾐ.:.:,《 これを頂いただけただけでもう
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒) 大貴族になったみたい……。
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} どうしても納得ゆかぬというなら、おぬしが
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ 一心に信じてきた老子がご褒美をくれた。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 それでよいではないか。
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣
/ Ｖ ＼| | /＼ X
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} きっとそうだわ！老子様の教えを守れば
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《 家内安全、商売繁盛、無病息災が
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒) 約束されるんですもの！！
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／u￣￣￣ ＼_ノ
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼ （ ……単純な奴よ。
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼ まあそれでこそ御しやすい ）
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | |
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | |
＿＿＿ では猗房よ、今後について話そう。
fi^i^i^i^i^f
[二二二]
（'ハ ' ,,ぅj お主は県の代表……すなわち行儀見習いの高級女中
,r'_ﾞｉy､.:::i(,
jッ:元:ﾌ::::） 「侍女」 という身分で長安の宮中へ行くこととなる。
|,i.........i∨(,
１０歳という年齢的に 「Y頭（やーとう：少女侍女＊）」 という呼ばれ方を
されることもあろう。
＊Y頭の語源は女子の髪形からきている。ひっつめ髪で、頭のてっぺん左右にお団子をつけている様から。
ttp://img.recordchina.co.jp/thumbs/m720/201610/20161022-06264089.jpg
.
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
☆解説☆
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│ ちなみに現代の中国で少女のお団子頭は
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;| 絶滅状態にあるそうだけどな……。
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
／ ノ ヽ､＼
. | （●）（●）| 中華料理のキャラクターといい、アニメの中国
. | （＿人_）│
| ｀ ⌒´ | キャラでは未だ現役だが。
| |
. ヽ /
∧...__ ヽ/／＞
／ ､i i!「Tiｧ￢ﾄ､__
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃ ┗┛┃
━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛━━━┛
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯
|∥∥∥ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦、 時の流れは残酷だお、アレ可愛いのに。
／ ／" ＼ ＼
// / ヾ. ヽ
〃:{_{ ─ ─ ﾏ i
ﾚ!小l（●） （●）从 l| |
_ﾘハ⊃ ､_,､_, ⊂⊃〃 人
/´ ー-(巛｀ヽ-r─-､--─一' ヽ
{＿ _ ヾムノ＿ _ }
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 天子のおられる宮中に入ることは大変名誉なことだが、 .|
| |
| もう一生出られぬこともある。 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
＿＿＿ それ故に家族へ重い恩賞を支給するが、その馬車で
fi^i^i^i^i^f
[二二二] お別れを言いたい家族を一時的に県城へ呼ぶこともできる。
（'ハ ' ,,ぅj
,r'_ﾞｉy､.:::i(,
jッ:元:ﾌ::::） さて、どの者を呼びたいのじゃ？
|,i.........i∨(,
．--- ､
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀＞x __
, ':.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:／:.:.:.:.:＼
. /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.／:.:/:.:.:.:.:ﾊ
.':.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:.:.:.:./:.:/:.i:.:.:.ヽ:.:!:!
. 八:./:.:／ｊ!:.:.:.:.:.:.:ﾊi:.!:.:.j:.:.!:.:i:.:l:.! ・・・・・・・・・・・。
{:.:.〃':.:..ｨ:.:.:.:.:.:.:.」jﾑﾄ:.:.!ﾊ!:.ﾊ/:.!
_.Vj/:.:.:.:{:!:.:.:.:.:.:.:.!{ﾞ ｒ=ゝ乂／//
／:.:.八:.:.:.:./:|:.:.:.:.:.:.:.l:! ヾ:./V
./:.:.:.:/:/ｧ癶:.:ﾉ!:.:.:.:.:.iﾊ｀ ,r:i＾ヾj
〃:.:__厶」< ヽ|:.:.:.:.:.l!ゝ ¨ｨ:.:j
ﾙ ´ ｀ヽ. ＼ j:.:.:.:.:.:! ｀￣i:.l:.:.j
./ { ､ Ⅵ:.:.:.レ^ソ⌒ヾlﾄ.
i ヽ. V .ﾊ:.:.:.:.トf ノ ヾ!
| ＼. ! i i:.:.i:.:Yﾍ l
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、 では……あの……
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ 家族全員に会いたい……です。
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} 父と母は病床で難しいと思いますが……。
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿＿＿ わかった。
fi^i^i^i^i^f
[二二二]
（'ハ ' ,,ぅj そちの願い、使いの者に伝えて出来る限りのことはさせよう。
,r'_ﾞｉy､.:::i(,
jッ:元:ﾌ::::）
|,i.........i∨(,
．--- ､
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀＞x __
, ':.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:／:.:.:.:.:＼
. /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.／:.:/:.:.:.:.:ﾊ
.':.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:.:.:.:./:.:/:.i:.:.:.ヽ:.:!:! あり……がとうございます……。
. 八:./:.:／ｊ!:.:.:.:.:.:.:ﾊi:.!:.:.j:.:.!:.:i:.:l:.!
{:.:.〃':.:..ｨ:.:.:.:.:.:.:.」jﾑﾄ:.:.!ﾊ!:.ﾊ/:.!
_.Vj/:.:.:.:{:!:.:.:.:.:.:.:.!{ﾞ ｒ=ゝ乂／// わたし、まだ混乱していて
／:.:.八:.:.:.:./:|:.:.:.:.:.:.:.l:! ヾ:./V
./:.:.:.:/:/ｧ癶:.:ﾉ!:.:.:.:.:.iﾊ｀ ,r:i＾ヾj 無理を言ってすいません……。
〃:.:__厶」< ヽ|:.:.:.:.:.l!ゝ ¨ｨ:.:j
ﾙ ´ ｀ヽ. ＼ j:.:.:.:.:.:! ｀￣i:.l:.:.j
./ { ､ Ⅵ:.:.:.レ^ソ⌒ヾlﾄ.
i ヽ. V .ﾊ:.:.:.:.トf ノ ヾ!
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猗房の目から涙がこぼれた。 わずか四日前まで他人事のように聞いていた話がわが身に
降りかかると、今度ばかりは嬉しいより家族と別れる寂しさが上回った。
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: . : .+ . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :
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: . : . : . : . : . : . : . : . :( ( J し ﾟ ) ) . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :
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／⌒V
へ| |／￣| ・・・・・・・・・・・。
￣￣￣＼＿}
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ （ 少しばかり心が痛むが泥中で
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 | 滅びを迎えるより良いはずじゃ。
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧ いずれ運命の転機を感謝する
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣ 日もこよう ）
/ Ｖ ＼| | /＼ X
その日の晩、猗房は県城内にある伝舎（公務で使われる駅馬の乗り継ぎ場）で一夜を
過ごした。 ここで家族の到着を待ち、お別れを言った後は、猗房がここから
長安へゆくこととなる。
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，:‘. + ☆彡 ，.. ，.. . ..; '， ，:‘
.. .. ' ，:‘.. ...:: ’‘ ’‘.; 。 ，.. . ..; '， ，:‘
. 。 ，:‘. 。 ，.. . .; '， ，: ‘
， .. ' ，:‘. ， ； ｀
:: . .. .. ' ，:‘.
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.ミ//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三/λ
ﾐ//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三/ λ
//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三/ λ＿＿＿＿＿＿
/三//三//三//三/┌────────┐ 三//三//三//三//三/ λ──────
⌒@⌒`@⌒`@⌒`@│観 津 県 伝舎 │⌒'@⌒`@⌒`@⌒`@⌒` λ＿＿＿＿＿＿
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＿＿＿＿＿＿＿_ l二二二二二二二二二二二二二ｌ ｜ |￣￣￣| | |
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ll│[] [] [l] │l || | ||__________ | .|￣.. |. |￣￣|￣￣|.| .||| || || || || || ||
ll│[,] [] [] │l || |＿||￣|l｢￣| | .| | ＿_ | _| _|.| .||| || || || || || ||
ll└───┘l || | o.||＿|l|＿｣ | □ [￣￣|. |.〒| | / .| / .|.| .||| || || || || || ||
￣￣￣￣￣￣￣ |￣|| |┬┼┬ | |. |.＿| | | . | .| . |.| .|￣(◎) ￣￣￣
伝舎は中国史ではお馴染みの伝令や騎馬軍人たちの詰所であり、庶民にとってふつう中を
見る機会の無い場所だが、それがかえって猗房の寂しさを増した。
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彡ミ彡ミ彡ﾐ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡彡__ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡彡ﾐミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ
伝令
( ・д・)巛
/（ ）y|⊃
⊂（_ノＵ |__）
．--- ､
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀＞x __
, ':.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:／:.:.:.:.:＼
. /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.／:.:/:.:.:.:.:ﾊ （ 周りの軍人さんたちが不思議そうに私を
.':.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:.:.:.:./:.:/:.i:.:.:.ヽ:.:!:!
. 八:./:.:／ｊ!:.:.:.:.:.:.:ﾊi:.!:.:.j:.:.!:.:i:.:l:.! ゾロジロ見てる……凄く場違いね、私 ）
{:.:.〃':.:..ｨ:.:.:.:.:.:.:.」jﾑﾄ:.:.!ﾊ!:.ﾊ/:.!
_.Vj/:.:.:.:{:!:.:.:.:.:.:.:.!{ﾞ ｒ=ゝ乂／//
／:.:.八:.:.:.:./:|:.:.:.:.:.:.:.l:! ヾ:./V
./:.:.:.:/:/ｧ癶:.:ﾉ!:.:.:.:.:.iﾊ｀ ,r:i＾ヾj
〃:.:__厶」< ヽ|:.:.:.:.:.l!ゝ ¨ｨ:.:j
ﾙ ´ ｀ヽ. ＼ j:.:.:.:.:.:! ｀￣i:.l:.:.j
./ { ､ Ⅵ:.:.:.レ^ソ⌒ヾlﾄ.
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 小声：なあ、なんでこの中に |
| |
| 女がいるんだ？ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
＿ミっ('A` ) ＿ミっ('A` ) ＜小声：さあ？ どこぞに献上する
（＿・ ﾐ､ノ .｝ （＿・ ﾐ､ノ .｝
｀ゝ ' ｀!〜 ｀ゝ ' ｀!〜 婢（下女）とかじゃね？ ＞
</￣￣＼> </￣￣＼>
＿ ＿
_,ｨ彡―Y―ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/::/::/:./:..::.:i:.:.:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ （ 今の私は長江へ放たれた
. {:/:./:./:../:..:.:..:.}:.:..:.:.i:.:.i:.:..:i:〈
{ｲ: .|:..!::.ﾄ:!.:..:.:/:.}.:从|.:.}:.:.:.}:.} 小舟のよう……。
||:ヽ:{-'=＝∨ ＝='ｿﾘ:ｲ.:/:.|
. 》､::ﾐ | |､_,､_, | | 彳|.:|::|
|:ヽ|l | |. { } | | /:.::|.::.:.! 天帝様、老子様、どうか私を、家族を
|: :lr'⌒)､._￣_ (´ j /:.:.::|.::.:.!
|:/ヾ三} Y.r' {彡'´} :|.::.:.| お守りくださいませ！ ）
|:ｌ ﾉ ｌ ｌ ｌ | l .|.::.:.|
|: ゝｰ' ∧ ｌ ｌ ｌ∧＿_j |.::.:.|
夜が明け日が高くなった。 家族の到着を待ちきれず、外で待っていた猗房の所へ
ようやく待ち人が表れた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
（.::: ' （ ヽ.:⌒ヽ ＼ l
ゝ.:: ｀ヽ(.:: ） γ' ⌒ヽ (⌒ 、
(.:::: ､.:⌒ ヽ──‐ （ ） ─
(.:::: (:::⌒ ） 丶＿,ノ （
（.:::: .::: Y.::⌒ ヽ ◇ （
（.::::: ｀).::: ┌┐⌒ヽ⌒
ゝ.:::: ﾉ.:: ノ └┘
ミ彡
＿＿＿＿＿＿ ミミ彡彡 ／￣￣￣
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭ｘ ﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐ彡 ミミミ彡彡彡 {
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭x＿＿＿ ／￣￣￣￣＼-､ ﾐﾐﾐﾐ彡 ミミミミ彡彡彡＼ |
|ｌ|二二二二二二| l|二二二(@)二二ニﾆ / _|＿|＿|_ ﾊ ＼ﾐﾐﾐﾐ彡 ミミミ彡彡彡 ﾐ
|ｌ|二二二二二二| l|二二二(@)二二ニﾆ|| ]//////,[ | | ﾐﾐﾐ彡 ﾄ-ﾍ__ミミ彡彡 ﾐｿ
|ｌ|二二二||￣￣|ｌ| l|二二二(@)二ニ｢|ニ|| ]//////,[ | | r―､ｰくミﾉｰ┘ ミ彡 ﾐﾐｿ
|ｌ|二二二|| //|ｌ| l|二二二(@)二ニ|｣ニ|| ]//////,[ | |/{ } ｀Ｙ }l | ﾐｿ
|ｌ|二二二|| // |ｌ| l|二二二(@)二ニニニ| ]//////,[ | |,人 _ﾉ＿ﾉノ! ニニｆ{ニニニF{ニニ
|ｌ|二二二|| // |ｌ| l|二二二(@)二ニニニ| ]//////,[ |__／_|{ } } {「} / ￣￣￣￣￣￣￣￣
|ｌ|￣￣￣￣￣￣| l|￣￣￣(@)二二二 /|二二二ニニ二二|/ﾉ| |{ | 7 〈/ |,{
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣´ │|二二二ニニ二二|├| |｣｛{└ └' , , , ,
. │|二二二ニニ二二l/| | | ┘ ﾝ兆兆'
│|==============|_| |_|
│V l | |
乂,ノ |_|
ﾝ兆,_,_,_,_,_,_,
ﾝ兆兆"""""'
ﾝ兆"´｀
ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒i´￣｀i
| | | | | | | | | | | |ニ二⊃ ,、
| | | | | | | | | | | |,, ﾟД) _〈 i、
| | | | | | | | | | | |'~ﾌ∞､ ＿ ＿__ __ _ _､シ从ヾ、
| | | | | | | | | | | |/_,ハ ＿ ￣_,,シ:'｢|ヽ.・ヽヽ
|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|三}､_）./7 /⌒ ￣|| |.|_ へ.､｡_）
|三三三三三三三三三三三三三三三}／ノ ,ｲ{ ノ ||（ ,Ｕ
|三／´|｀ヾ三三三三三／´|｀ヾ三三三ﾚ'ニニニニニニニ０ニｺ/
└ﾞ（─＠─）========（─＠─）=┘ /| | } j{
＼._|_,ノ ＼._|_,ノ 《_,ヒ｝ 《_,/_｝
＜⌒／ヽ＿＿＿ おめでとう、猗房。
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣ お父さんが喜んでいましたよ。
【猗房の母】
.
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} お母さん！ まさか来てくれたなんて……
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::|
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● っ彳|.:.:|: :| 老子さまにお祈りして良かったわ。
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.|
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
お父さんが動けない分、わたしが頑張らなきゃ
＜⌒／ヽ＿＿＿ ねえ。 まあ私も腰痛が酷いから置物状態で
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣ 運んでもらったんだけど。
.
＿＿＿_ 姉ちゃん……一晩中ゆれる馬車で運ばれて
＠ ／-‐ ‐-＼
／ ／ ＼ ＼ 〜 吐きながらここまで来たおー…。
|⊃ (_,､_,) ⊂⊃ |
/⌒l ヽ._） ィ’ ＠
/ / Ｕ ヽ ゲロが髪にもかかっちゃった。
| l Y |
【竇広国（とうこうこく）】
竇猗房の弟。４歳。
.
/|/::::::::::::::::::::::: ﾚ|
ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::|1
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| まさかお前が県でも代表になるなんてなあ……。
⊥::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊥
|:::::::|：￣ｲ＠l￣：|:::::::| 嬉しいというより、いまだに信じられないよ。
/ L::: `二､ ￣ィ二´::::::」＼
/ /{|::| T_･T} {T･_7.|::| } l ﾄ､
_ .ｨ | |::| ' `. u |::|/ | | ＼
／ | │ |::| {､＿,､ |::| ,' | ＼
| | ヽヽ. r ― -- /::/ / |
＼ ＼＼＿人＿/::/ / /
| |＼:::::::::::::／| | /
【竇建（とうけん）】
猗房の兄。長男。
.
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 兄さん！広国が汚物まみれになっているじゃない！
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::| どうして面倒みてあげなかったの！？
》､:.:..ﾐ ① ∨ ① 彳|.:.:|: :|
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.|
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／レ'´ ∠＿
/レ:::::::::::::::::::::::::::::::＞ ん？
. /:::::＿＿::::::::::::::::::::::::::￣￣＞
/∠, ：|:::::::::::::::::::::::::::::::∠
|/＠ ＿_：|::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 子供はこれぐらい汚すものだろう。
| ／ _.イ二￣￣ |:::::::r=､ ノ
ﾚ∠_ 〈 ｔ.oラ ヽ:::::ﾄ } ＼ 気にするほどのことか？
ヽィo） |:::::ﾚ /＼＿＞
ｌ 7 _> |:::::｢.| |
｀` }:::::| ヽ.|
ヽヽ⊂⊃ ＿∠.‐┴‐┴┐
|＼/`ー' _| | |
／ヽ. _／ | | |
ここしばらく綺麗な世界を見せら続けた猗房は、弟の汚れが非常に気になり我慢できなかった。
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|| ::::; ┌┬┬┐ || ::::: ┌┬┬┐ || ;;;; ┌┬┬┐ .||
:::: || /ヾ∧ └┴┴┘ || ./ヾ∧ ‐┴┘ || └ ヾ∧ ' ||
||彡| ・ ＼ ;;;;;; || ::::: .彡| ・ ＼ || # ／ ・ |ﾐ .||
||彡| 丶＿） :::::::::::::::::::::::::::::::::::::||::::::::::::::::::::::::彡| 丶＿) ::::::::::::::||:::::::::::::::::::::::::::::（＿'... |ﾐ::::::::::::||
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||┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐||┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐||┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐||
#;;; ||└─┘└─┘└─┘└─┘||└─┘└─┘└─┘└─┘||└─┘└─┘└─┘└─┘||
||┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||
彡ミ彡ミ彡ﾐ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡彡__ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡彡ﾐミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ
Λ伝令
（ ）
（ Ｏ ）
│ │ │
（__ （＿_）
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、 役人さん。
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 梳盥（そかん：洗髪用具）を貸してくださいませ。
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::| 弟に使いたいのです。
》､:.:..ﾐ ① ∨ ① 彳|.:.:|: :|
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.|
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
∧伝令 おいおいここは伝舎だぜ、馬用のしかないよ。
（ ´∀｀）')
（ ノ 綺麗にはなるが馬臭くなっちゃうぜ。
｜ ｜ |
（_＿）＿）
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
.┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ じゃあそれで構いませんわ。
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿ⌒ ヽ.:.ｌ/⌒'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.:.:.: | （_.ノ ﾉi|.:.:.:|
─────(＿＿_.)─(＿＿)─
猗房は慣れた手つきで弟の頭を洗った。 今生の別れかもしれない時に何をしているのだろうと
思ったが、気の利いた言葉より、最後に姉らしいことをして思い出にするのも悪くないとも思った。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
⌒丶、 }
｀ヽ ＼^~!. ; 。 o Ｏ シャカシャカ
＼ .＼ .{ ｀ヽ ○ 。
`ヽ ｀f, ｀ ､ .＼' ! o ○ Ｏ _ _゜
ヽ` ‐-､ ‘‐ _ ｀ヽ ｝_,.ノ o , ´ ｀ヽ
ヽ ‘ ヽ ﾟ， ｀７ } / Ｏ o ゜ Ｏ ! !
ヽ ’.， .， 弋 入 ﾑ'´ ヽ、__,.ノ シャカ
ヽ__ ）ゝ ｝ ,ｲ / 。 o Ｏ ゜。 Ｏ ゜
/ ノ .乂 ＜ ´ ﾟ ○ _ _
， ／ , ´ ｀ヽ ゜ Ｏ 。
ゝ' o ﾟ ○ 。 Ｏ ! ! o
ヽ、__,.ノ
人
｀Ｙ´
ｉ
__人__
｀Ｙ´
!
やったあ！ 馬臭いけど綺麗になったお。
,､‐‐‐‐,､
〃 ／● ● ＼ ミ あと吐きすぎて、僕はらぺこなんだおー。
/⌒ヽ|⊃ (_,､_,) ⊂|/⌒i
＼ll|l ヽ._） l|lll /
人l||l |l||l 从 ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ
( ⌒ ) ( ⌒ )
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.Ｕ:.ヽ:ハ 次から次へと仕方ない子ねえ……。
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} お姉ちゃんが長安行きの道中に食べる
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.| 予定だったお弁当をあげるわよ。
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
∧伝令 いいのかい？ 君の分は追加で出ないよ。
（ ´∀｀）')
（ ノ
｜ ｜ |
（_＿）＿）
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、 そこは感動して、おまけしてくれてもいいじゃない！
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 ……まあ下っ端に言うだけ無駄なんでしょうけど。
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::|
》､:.:..ﾐ ① ∨ ① 彳|.:.:|: :|
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.|
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
￣／ ／ ＼ ＼
´ / ,__ { } ヽ ､
/ ,{ }＿_{ } ､ ', ｀ ､ /￣￣￣￣￣￣ヽ
. / y-‐''´{ ! ! !｀⌒ヽ､| ', ヽ | ほらお食べ。 |
' ﾉ | } ', ', l iヽ.{, } | |
{ 'ヽ ', ', ', ', { ! ﾞ', { | 広国 .|
ヽ } , } , } ', | ゝ.＿ﾉ ヽ＿＿＿＿＿＿/
ゝ-' ゝ.＿ノ ゝ.＿ﾉ ゝ.＿.ﾉ
. ,frｉ======================ｉi=r‐トﾄ､======-､
///~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ﾞ|| { }:i:i:ｉ}-く＾Y＾ヽ∧
. ///: : :｡o○○o｡ : : ｡o○○o｡: : : || /⌒ヽ'ドr=ﾐ､ﾇ_} ∧
///: : О ﾟ○ﾟ О: : ||:{ ゜ ゜'ﾌ込ドУ ヽ∧
///: : : ○ ○: : :|| 〉 _､ ≦´ドしヘﾉ ∧
. /// : : : : ○ ○: : : :||:ﾚﾍ〉}_}爻爻:=ﾆ爻ｱ∧
///: : : : : : :○ ○: : : : :||/＾ヽ＾ヽ＾ヽ＾ヽ::/＾ヽ ∧
. ///: : : : : : : : : ○ , ,; ○: : : : : :||=ミﾉtｰヘノ^~'〈/ﾉﾇ}}::∧
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＿＿＿_
／⌒ ⌒＼ i￣￣￣i ウメーウメーお！！
／ ● ● ＼.ヽ_＿__ノ
| ⊂⊃ (_,､_,) ⊂|./⌒i 姉ちゃんここでこんなの食べてたの？
ヽ （_.ノ ィ’ /
.Y v､ ..__ 羨ましいお。
.乂＿ ）.二ニ=
.￣
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
……すまないねえ猗房。
＜⌒／ヽ＿＿＿ 貴方たちにはひもじい思いばかりさせて。
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.Ｕ:.ヽ:ハ
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{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
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＿ ＿
_,ｨ彡―Y―ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/::/::/:./:..::.:i:.:.:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ やっぱり私、家に帰った方がいいかしら？
. {:/:./:./:../:..:.:..:.}:.:..:.:.i:.:.i:.:..:i:〈
{ｲ: .|:..!::.ﾄ:!.:..:.:/:.}.:从|.:.}:.:.:.}:.} 自分だけ良い暮らしをしたら
||:ヽ:{-'=＝∨ ＝='ｿﾘ:ｲ.:/:.|
. 》､::ﾐ | |､_,､_, | | 彳|.:|::| 罰が当たってしまいそう。
|:ヽ|l | |. { } | | /:.::|.::.:.!
|: :lr'⌒)､._￣_ (´ j /:.:.::|.::.:.!
|:/ヾ三} Y.r' {彡'´} :|.::.:.|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
いいえ。 お父さんの言葉を忘れたの？
＜⌒／ヽ＿＿＿ 迷わず先に進みなさい。
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| せめてお前だけでも辛い暮らしの外にいて欲しいの…… .|
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
‐z＿
／:::::::::::::::＞＿ ・・・・・・。
∠∠＿::::::::::::::::::::く
/ ,@7＿:|::::::::::::::::::::＞ お袋の言うとおりだ、今さら暗い顔をするな。
| ／.ィjニ ￣|:::r=vイ
ﾚｨj 〉 ` |:::|_).|/
￣ ,つ } 〈 ヽ |:::|_人 今日はな、県令さまからいただいた褒美の帛（きぬ）を
（,,_ ニ=‐- /ﾆ> ／:::|| | |
ゝノ`‐‐'::::::／|ハ| 市で売ってご馳走を買って帰るつもりだ。
ィ つ､ r―r{:_:_∠二＿_| _,,_
/ニ)へ_) | | | ｉ::::::::::::::::::::|⌒| || |
. / ｢く／_,,ｎ ―| | |::::::::::::::::::::| | || |
. | ノ l / ＼.| | |::::＼ ::::::::: ｀`| || ﾄ､
＿
／ｌ／|／:::::::::::::Ｚ 県令さまの馬車に乗り、里と県城を行き来
/|/:::::::::::::::::::::::::::::::::厶
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ できるなんて夢のようだよ。
v':::::::::r ――――‐:┐::::7
l.:::::::::|：＿∠＠/＿：|:::::< 俺たちは今日だけでいい。
〉:::::, ‐‐‐:､‐‐‐ｧ‐‐‐､:::::|
|::::/ ｲｴiｴ } ( ｴiｴ ｌ /
}_〈 / | ﾄ お前は自力で夢の住人になったんだ。
|::| | { r 〉 | リ
|::| | ＿,,==一 /::::! 審査で敗れていった者たちのためにも
`.| ヽ // .ヘ |:::::| ＿
＿ レ└‐゜‐':::::::`‐‐┘V | | ヽ 胸を張って進んでいけ。
| || |＼ ＿:::::::::::::::／{ | | |
| || |‐‐‐‐ ヽ_／￣￣| | | |
．--- ､
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀＞x __
, ':.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:／:.:.:.:.:＼
. /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.／:.:/:.:.:.:.:ﾊ やだ……いつも意地悪な兄さんに優しい言葉を
.':.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:.:.:.:./:.:/:.i:.:.:.ヽ:.:!:!
. 八:./:.:／ｊ!:.:.:.:.:.:.:ﾊi:.!:.:.j:.:.!:.:i:.:l:.! 掛けられたら……。
{:.:.〃':.:..ｨ:.:.:.:.:.:.:.」jﾑﾄ:.:.!ﾊ!:.ﾊ/:.!
_.Vj/:.:.:.:{:!:.:.:.:.:.:.:.!{ﾞ ｒ=ゝ乂／//
／:.:.八:.:.:.:./:|:.:.:.:.:.:.:.l:! ヾ:./V 泣きそうになってくるじゃない……。
./:.:.:.:/:/ｧ癶:.:ﾉ!:.:.:.:.:.iﾊ｀ ,r:i＾ヾj
〃:.:__厶」< ヽ|:.:.:.:.:.l!ゝ ¨ｨ:.:j
ﾙ ´ ｀ヽ. ＼ j:.:.:.:.:.:! ｀￣i:.l:.:.j
./ { ､ Ⅵ:.:.:.レ^ソ⌒ヾlﾄ.
i ヽ. V .ﾊ:.:.:.:.トf ノ ヾ!
| ＼. ! i i:.:.i:.:Yﾍ l
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／ｌ／|／:::::::::::::Ｚ
/|/:::::::::::::::::::::::::::::::::厶
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ 最後くらい兄貴らしくさせてくれ。
v':::::::::r ――――‐:┐::::7
l.:::::::::|：＿∠＠/＿：|:::::<
〉:::::, ‐‐‐:､‐‐‐ｧ‐‐‐､:::::| 正直、俺の身にお前の幸運が訪れて
|::::/ ｲｴiｴ } ( ｴiｴ ｌ /
}_〈 / | ﾄ 欲しかったが……叶わない夢のようだしな。
|::| | { r 〉 | リ
|::| | ＿,,==一 /::::!
`.| ヽ // .ヘ |:::::| ＿
＿ レ└‐゜‐':::::::`‐‐┘V | | ヽ
| || |＼ ＿:::::::::::::::／{ | | |
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 長安行きの到着じゃ。 |
| | ミ彡
| 乗り込む者は遅れるな | ミミ彡彡 ／￣￣￣
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/圭ｘ ﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐ彡 ミミミ彡彡彡 {
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭x＿＿＿ ／￣￣￣￣＼-､ ﾐﾐﾐﾐ彡 ミミミミ彡彡彡＼ |
|ｌ|二二二二二二| l|二二二(@)二二ニﾆ / _|＿|＿|_ ﾊ ＼ﾐﾐﾐﾐ彡 ミミミ彡彡彡 ﾐ
|ｌ|二二二二二二| l|二二二(@)二二ニﾆ|| ]//////,[ | | ﾐﾐﾐ彡 ﾄ-ﾍ__ミミ彡彡 ﾐｿ
|ｌ|二二二||￣￣|ｌ| l|二二二(@)二ニ｢|ニ|| ]//////,[ | | r―､ｰくミﾉｰ┘ ミ彡 ﾐﾐｿ
|ｌ|二二二|| //|ｌ| l|二二二(@)二ニ|｣ニ|| ]//////,[ | |/{ } ｀Ｙ }l | ﾐｿ
|ｌ|二二二|| // |ｌ| l|二二二(@)二ニニニ| ]//////,[ | |,人 _ﾉ＿ﾉノ! ニニｆ{ニニニF{ニニ
|ｌ|二二二|| // |ｌ| l|二二二(@)二ニニニ| ]//////,[ |__／_|{ } } {「} / ￣￣￣￣￣￣￣￣
|ｌ|￣￣￣￣￣￣| l|￣￣￣(@)二二二 /|二二二ニニ二二|/ﾉ| |{ | 7 〈/ |,{
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣´ │|二二二ニニ二二|├| |｣｛{└ └' , , , ,
. │|二二二ニニ二二l/| | | ┘ ﾝ兆兆'
│|==============|_| |_|
│V l | |
乂,ノ |_|
ﾝ兆,_,_,_,_,_,_,
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
まだまだ名残惜しい所だが、別離の時が訪れた。 猗房を乗せる予定の馬車が到着し、
猗房に付き添って長安へ行く役人たちが慌ただしく荷物を積んでいった。
.
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 残るは娘さんが乗り込むだけだよ。 . |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒i´￣｀i
| | | | | | | | | | | |ニ二⊃ ,、
| | | | | | | | | | | |,, ﾟД) _〈 i、
| | | | | | | | | | | |'~ﾌ∞､ ＿ ＿__ __ _ _､シ从ヾ、
| | | | | | | | | | | |/_,ハ ＿ ￣_,,シ:'｢|ヽ.・ヽヽ
|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|三}､_）./7 /⌒ ￣|| |.|_ へ.､｡_）
|三三三三三三三三三三三三三三三}／ノ ,ｲ{ ノ ||（ ,Ｕ
|三／´|｀ヾ三三三三三／´|｀ヾ三三三ﾚ'ニニニニニニニ０ニｺ/
└ﾞ（─＠─）========（─＠─）=┘ /| | } j{
＼._|_,ノ ＼._|_,ノ 《_,ヒ｝ 《_,/_｝
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ それじゃあ……母さん、兄さん、
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 広国……さようなら！
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
山
ミ、 屯屮 _,ﾊVﾊ
Уミ､ j州{ _ 屯屮屮 ,ﾊVﾊVﾊV
УミУミ､ j州州{ ＼/゛ ／￣￣￣￣＼屯屮屮 ﾊVﾊVﾊVﾊ
УミУミУミ､ j州州州{ ＿i{／^ / _|＿|＿|_ ﾊ屮ナﾊVﾊVﾊVﾊVﾊ
i i i i i i i i i i i i 州州州州 ´￣|l|‐ | ]//////,[ |ﾊVﾊVﾊVﾊVﾊﾊVﾊ
ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ i i | ]//////,[ |ﾊVﾊVﾊVﾊVﾊﾊVﾊ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ｉ ｉ ｉ ii| ]//////,[ |ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ i
" " " " ""｀ ＼ ｉ_ | ]//////,[ |ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ i
" " " " " " """ ヽ | |二ニニニニ二二|⊂⊃ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ
" " " " " " " """ r|_|二ニニニニ二二|_|__|_} ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i
" " " " " " " """ i: | ||二ニニニニ二二| |__|ﾉ ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i:ｉ:ｉ:ｉ:i:ｉ:ｉ:
" " " " " " ""'" | |==============| | ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i:ｉ:ｉ:ｉ:
" " " " " """ ;ｌ| |_| |_| i;i;i;i;i;i;
" " " " " ""´ / | ＼ i;i;i;i;
" " " " ""´ ／ / }| ヽ i;i
＿＿＿_
／:::::::: ＼ 姉ちゃーん？ 僕らを置いて
／:::::::::::: ＼
|:::::::::::::. | どこ行くのー？
＼ ::::::::::...... ／
,.ノi:::::::::: ＼
ーｲ:::::::: ├‐'
ヽ::::... /
V ／ ﾄｺﾄｺﾄｺ
( ｒ'_ﾉ
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
＿ ＿ /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、 | 姉ちゃんってばー……！ |
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 - - 、 っ っ
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 / ● ● ヽ
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} ゝ (__,､__) ノ∩
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|. │ │
二二二二二》､:.:..ﾐ ≡ ∨ ≡ 彳|.:.:.:|: :.|二二二二二二二二二二二二二二二二二二
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
幼すぎて今生の別れかも知れない事を理解できない広国は、猗房の乗る馬車を力の限り追いかけた。
その健気さが辛くて猗房は、彼の声に応えることが出来なかった。
.
ド ド ド ド
| ﾞ
ヽ ! ／
,.::'⌒:. .::.、
＝― （ .:: ８ '⌒::.' ―＝
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
─ ＝ ニ ニ _三 三 ニ ニ ズザー！
｀ (⌒ -、
- - ── ＝ ニ 三 1 ｜ ＿＿＿
(⌒）ヽ (⌒ -､ ヽ ＼ ／ ／ ＼＼
─ ＝＝ ニ 三 ヽ （ ＿_ｙ´ ー／ ＞ ＜ ＼
(⌒） .｡； ﾟ ,, ＼ ｒ' ⌒)⊂⊃ (_,､_,) ⊂|＿＿, -－、
(⌒・⌒ ・ ＝ ニ 三 三｀ －---- t__,ｒ'、＿＿＿＿＿／＿＿ Oーノ
'';:. ,､,,･：･ ､､,,＝＝ニニニニ｀ ー三
/|/::::::::::::::::::::::: ﾚ|
ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::|1 おいおい広国。
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
⊥::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊥ だいじょうぶか？
|:::::::|：￣ｲ＠l￣：|:::::::|
/ L::: `二､ ￣ィ二´::::::」＼
/ /{|::| T_･T} {T･_7.|::| } l ﾄ､
_ .ｨ | |::| ' `. u |::|/ | | ＼
／ | │ |::| {､＿,､ |::| ,' | ＼
| | ヽヽ. r ― -- /::/ / |
＼ ＼＼＿人＿/::/ / /
| |＼:::::::::::::／| | /
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿＿＿_ 姉ちゃん、僕を無視して行ったー…。
／― ―＼
/⌒、 ／ ＞ ＜ ＼ 僕を嫌いになったのかなあ？
(_ ,、ヽ, ―| ⊂⊃ (_,､_,) ⊂|
ﾉ⌒ー'´ ヽ ＿＿ ＿ィ’
（＿＿＿＿＿（＿＿＿）-（＿_)
ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ
,."'⌒)
_ _＿＿＿ ＿(;:" ,:o.:: .:")＿ ＿ _ _
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
>::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ
∠_::::::::::::::::::::::::::{:￣ ＼}
イ::::::::::::_,`＝､==､<_「 そんなことは無い。
ﾚ=､:::「 T・ｉｿ rく|
く⌒| {/|:::| '´, {/
⌒}ヽ.|:::| ^ｰ´{ お前も男ならメソメソするな。
/￣￣￣ 7/ ￣ニ7--
―― / //`ー‐^ﾚ いつか偉くなれたらまた会えるさ……
// ￣＼＼ //: :`ヽ._/_
// , ‐‐ ､ ＼＼ ヽ: : : .〈 // | いつかきっとな……。
. // / / } } L 二二}`‐-､}_// /
| | | L... / // ＿＿. ｌ | ＼
| | ` ‐‐' // /ｌ | |ヽ | |ﾄ､__}
猗房を見送った一家は、長男の建を先頭に市場へ向かった。 里への帰りの馬車の発車時間まで
そう余裕があるわけではない。 県城内で見て回れるのはここしかなかった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,､ _
,,.._/ / / /iｺiｺ ,..､.,__ ,､ _
'‐-, .,ニ' ',コ !┌‐-ニ￢ ,,.._/ / / /iｺiｺ ,..､.,__
'-' / / .゛´ / / __ '‐-, .,ニ' ',コ !┌‐-ニ￢
／／ ／／ 凵. 匚! '-' / / .゛´ / / __
｀´ ｀‐´ ／／ ／／ 凵. 匚!
｀´ ｀‐´
, ⌒ヽ
（ '
~|¨|¨"i | ゝ ｀ヽ ,. ．r'" '"''''''''''''''''''i――┐.
. ! .! ! , 'ттттттr .h．.,_ｕ !!! |_|i` ､ ( -'"._,Ｌ ‐''"＝＝'''Ｔ "Ｔ |＿| |..
. ! ｰ!┌.――.―‐r.- .|. i⌒j―~┤ｒ- _ ｭｮ"' レ"~ r.1 ｢~.|-.ｎ-|｢Γｌ | .|,．､ |
_ﾚさ/.| .(ｪ)Aﾂ | .| .|,<ゝ'＿ｲｨ_＿_.i⌒Ｌ ､．,． (.ｦ,-､,.､ /¨)ﾉ.)-､ｭ ! .|〈ｆ ),ﾄ､ﾉヽ,r>',.! .,
. ',ｉ .| ｆ i ヾ.ﾍ、...| .| .|l,.,_.| __ |〉-.r '''''''ヽ='ィ `､ぅ`,'.} Y{ ''ｒ'.Yヽiﾆ./'｝f''｛ ｝ｆ,.)､><ﾆェ
┌─r''1.i__.| ノ}. | .|_,...._,Ｌヽ.,'´ ヽ‐_.ｉ1_┘､_i二二っ_ヾi¨¨i },'/..l l.ﾋi .l'f､)ィ' i'"1 i ｌ. i `i i.',ヽ
｜ |_,.|ｺっ,,１i_ | .|￣ Ｔ,､mi i_ ,.7A.fヽ_―――．< ~ヽi.゛1 l l ｌl,.､ i.iｰ'ヽﾆ、､i.l .l_.l lll.',ヽ
⊥．⊥L．‐ ''" l | .| /皿皿` ．_,ィ(,,,,､)_., ､|ｽ.｢｢￣「￣|__}ｆ"ヽ_ .i ^ﾄ|ｲﾄ､|./. <ﾉ､ﾂくヽﾞ､.i i.ﾉﾘ "l
- ．_ _,.．-'''ｰ-‐Ｌ」口 , -'"_ﾌζ(`ｰ'―`-'"~| l .| .| |ニニｺ¨ Ц~i ii.Ｔтl只´ l.l _〉J',l ll l
．_ _,.｀＞´ | .}_ｔ_ |,ｨ'＿＿｀'＿`´_`ー_―_''_'ﾄ.ト_''_''"¨_┐ィ=.l └｀.}_ﾉ ｉ.Y_ _j `i´.,' }i l'./|
ｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜ
, --ー -､
/ ,r ､ i. rｰ､ ,ｲ;;;ヽ
::t,ｉ,.-､_,＝､l l rｪｪ､〈ｲ;;} Eﾕ r'ﾆﾐ rｰ､ ぐﾘ r.^.i ,,,,,,, r'^;;)ハ} {ﾟ_ﾟﾘ r'､"`oﾉ
: :::i｀~'!.｀~´`ﾘ' {-r ﾘ ｲ/ }/ じノ--'ﾄ､rｰ-'ヽ rﾉ}ﾊ-'ﾄ､(-ﾟﾘ 〉-' ﾋ'ヽ/Vヽ / ヾ' ＿＿
:: ! fニﾌ.,ｲ' 冫^<}ヽ ┤Ｌ｣l }+i+i+lﾉ|__|ｪｏloﾉ 〉〉}| Ｌﾋｧ |ﾉ ： ﾉ{ {⌒ヽﾄ､／ ノ
_r'=､,.='-‐i__l Ｖ/,ｲ ///|| Ｙ i'++i++|/∧{ Yﾉ∠/::||∧ | | | ： | | ＼__二二ソ)"
７ﾞl,.>‐`ｰﾆﾌ ヾ｀ｰ- ､ヽゝ | l----i' ﾊヽ 〉 Ｌ::ﾉ|Eﾖ |--' ｹｲ| |----|
／ i i' ､ ─' .:.:.:.:.::ヽ . .: : ::ﾄー-''|:::::::::〈 ﾞ' }_} |::| |_____| lﾉ〈〈| | |::ヽ:::::|
＜⌒／ヽ＿＿＿ 相変わらずここは凄い人の数ねえ……。
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣ 私と広国は伝舎で待っていても
良かったのに。
.
＿
／ｌ／|／:::::::::::::Ｚ
/|/:::::::::::::::::::::::::::::::::厶
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ そう言わないでくれよ、お袋。
v':::::::::r ――――‐:┐::::7
l.:::::::::|：＿∠＠/＿：|:::::<
〉:::::, ‐‐‐:､‐‐‐ｧ‐‐‐､:::::| せっかく県城まで来たんだ、ついでに
|::::/ ｲｴiｴ } ( ｴiｴ ｌ /
}_〈 / | ﾄ 少しぐらいみんなで観光してもいいじゃないか。
|::| | { r 〉 | リ
|::| | ＿,,==一 /::::!
`.| ヽ // .ヘ |:::::| ＿
＿ レ└‐゜‐':::::::`‐‐┘V | | ヽ
| || |＼ ＿:::::::::::::::／{ | | |
| || |‐‐‐‐ ヽ_／￣￣| | | |
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿＿＿_ うわーうわー！ 人がたくさんだおー！
／⌒ ⌒＼
〃 ／ ● ● ＼ ミ 兄ちゃん、あれなに？ あれなに？
/⌒ヽ|⊃ (_,､_,) ⊂⊃ |/⌒i
＼ll|l ヽ._） l|lll /
人l||l |l||l 从 ﾊﾞﾝﾊﾞﾝ
( ⌒ ) ( ⌒ )
>::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ
∠_::::::::::::::::::::::::::{:￣ ＼}
イ::::::::::::_,`＝､==､<_「 広国、旨そうな点心（オヤツ）でも見つけたか？
ﾚ=､:::「 T・ｉｿ rく|
く⌒| {/|:::| '´, {/
⌒}ヽ.|:::| ^ｰ´{ よーし、兄ちゃん褒美の帛が高値で売れたら
/￣￣￣ 7/ ￣ニ7--
―― / //`ー‐^ﾚ なんでも好きな物を買ってやるぞー。
// ￣＼＼ //: :`ヽ._/_
// , ‐‐ ､ ＼＼ ヽ: : : .〈 // |
. // / / } } L 二二}`‐-､}_// /
| | | L... / // ＿＿. ｌ | ＼
| | ` ‐‐' // /ｌ | |ヽ | |ﾄ､__}
γ二ヽヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;ヽ.__
（;;,）;;）ｌl .ｌ;;;;;;[＞－∩_]仆;;;;;;;;;;;ｌ ｌ））
ゞ二ソノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉﾉ;;;;;;;;;;;ﾉﾉ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿＿＿_
／一 ー＼ なんでも？
／ 〓 〓 ＼
|⊃ (_,､_,) ⊂⊃ | うわー楽しみだなあ、じゅるり。
/⌒l ィ’
/ / ヽ
| l Y |
＿＿＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿
||―――――――|///////////////////||:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::||￣￣￣￣￣
|| ｡：ﾟ.f a s h i o n .| |＿＿＿＿| ||:::::::::::::::::::::反物屋::::::::::|| ""
||＿＿＿＿＿＿＿| ＿＿＿＿＿＿＿＿＿.||:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|| ,,
||. , _,、 Uﾐ | .＿＿＿ ＿＿. || ￣￣￣￣￣￣￣￣ .|| ＿＿
||. 〉 〈 ≪__〉＼ | ||￣||￣|| |＿|＿|. || |￣|￣|| |￣￣￣|..||| | |
|| l＿_l ノ__ゝ.＼ | ||＿||＿|| |＿|＿|. || |￣|￣|| | |..||| | |
||＿＿＿＿＿＿＿| ||￣||￣||... || |＿|＿|| .￣￣￣ ..||| | [|
||□□□□□□□| ||＿||＿||... || |＿|＿|| ........||| | |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿
／ｌ／|／:::::::::::::Ｚ
/|/:::::::::::::::::::::::::::::::::厶
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ お袋。
v':::::::::r ――――‐:┐::::7
l.:::::::::|：＿∠＠/＿：|:::::<
〉:::::, ‐‐‐:､‐‐‐ｧ‐‐‐､:::::| あそこの反物屋に帛を見せてくるから
|::::/ ｲｴiｴ } ( ｴiｴ ｌ /
}_〈 / | ﾄ 広国の子守りを頼む。
|::| | { r 〉 | リ
|::| | ＿,,==一 /::::!
`.| ヽ // .ヘ |:::::| ＿
＿ レ└‐゜‐':::::::`‐‐┘V | | ヽ
| || |＼ ＿:::::::::::::::／{ | | |
| || |‐‐‐‐ ヽ_／￣￣| | | |
ｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜ
, --ー -､
/ ,r ､ i. rｰ､ ,ｲ;;;ヽ
::t,ｉ,.-､_,＝､l l rｪｪ､〈ｲ;;} Eﾕ r'ﾆﾐ rｰ､ ぐﾘ r.^.i ,,,,,,, r'^;;)ハ} {ﾟ_ﾟﾘ r'､"`oﾉ
: :::i｀~'!.｀~´`ﾘ' {-r ﾘ ｲ/ }/ じノ--'ﾄ､rｰ-'ヽ rﾉ}ﾊ-'ﾄ､(-ﾟﾘ 〉-' ﾋ'ヽ/Vヽ / ヾ' ＿＿
:: ! fニﾌ.,ｲ' 冫^<}ヽ ┤Ｌ｣l }+i+i+lﾉ|__|ｪｏloﾉ 〉〉}| Ｌﾋｧ |ﾉ ： ﾉ{ {⌒ヽﾄ､／ ノ
_r'=､,.='-‐i__l Ｖ/,ｲ ///|| Ｙ i'++i++|/∧{ Yﾉ∠/::||∧ | | | ： | | ＼__二二ソ)"
７ﾞl,.>‐`ｰﾆﾌ ヾ｀ｰ- ､ヽゝ | l----i' ﾊヽ 〉 Ｌ::ﾉ|Eﾖ |--' ｹｲ| |----|
／ i i' ､ ─' .:.:.:.:.::ヽ . .: : ::ﾄー-''|:::::::::〈 ﾞ' }_} |::| |_____| lﾉ〈〈| | |::ヽ:::::|
＜⌒／ヽ＿＿＿ いいけど……私の腰じゃ興奮している広国を
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣ 抑えられるのは僅か数分だけよ？
大丈夫なのかい？
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
〃 ／ ● ● ＼ ミ
/⌒ヽ|⊃ (_,､_,) ⊂⊃ |/⌒i
＼ll|l ヽ._） l|lll /
人l||l |l||l 从 ﾊﾞﾝﾊﾞﾝ
( ⌒ ) ( ⌒ )
＿
／ｌ／|／:::::::::::::Ｚ
/|/:::::::::::::::::::::::::::::::::厶
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ 大丈夫さ。
v':::::::::r ――――‐:┐::::7
l.:::::::::|：＿∠＠/＿：|:::::<
〉:::::, ‐‐‐:､‐‐‐ｧ‐‐‐､:::::| 県令さまの帛は上物なんだ。
|::::/ ｲｴiｴ } ( ｴiｴ ｌ /
}_〈 / | ﾄ 交渉はすぐまとまるよ。
|::| | { r 〉 | リ
|::| | ＿,,==一 /::::!
`.| ヽ // .ヘ |:::::| ＿
＿ レ└‐゜‐':::::::`‐‐┘V | | ヽ
| || |＼ ＿:::::::::::::::／{ | | |
| || |‐‐‐‐ ヽ_／￣￣| | | |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日ごろ慎重居士だった建だが猗房の大成に当てられたのか、この時だけ慎重さを忘れた。
それが後悔してもし切れぬ事件の始まりと知らずに……。
.
[ 店内 ]
__
(0|/)
。 。。 X´
,|-/x' r'⌒＞ ､ //l|
（,,'',,'',,''）Ⅲ￣￣ー＜（()）￣￣￣￣￣￣)V. lj￣￣￣＼
二二二二二二二二二二二ヽ ￣ /二二二二二二l
|:::::::::::::::｛{=―=}｝:::::::::::::::| |::| ＿ ノ―=}｝:::::::::::::| |
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: | |::し'´::::::::::::::::::::::::::::::::::: | |
, -＜ヽ } ﾉ __∠≧:､
,∠ﾆﾆ、_ ＞;≠´ . -‐ :、
r←‐ ''^￣≫'^ , . : ´ __-=- ￢､
f ー─=ア´ ,／ r:::､ =- ,.｡s≦^Y ほう……帛か。
j -‐／ ／ ´ 八::::i ィ(ミ⌒丶､j
},_／ ／ ／ ,:^ｰ｀丶､、ヽ ﾉ
rく ／ ,／ ／ヽ : .ィﾆ､､ 7 上物っていやあ上物だが
｀ヾ′／ ／- ､ ', { // ; iﾍ
Y_, ､ィ /⌒丶､_j_j__}z=彡 Ⅳ ……。
|fヽ' z≠彡i ヽ } /.'
八｀(ﾊ :. }_ ::: 〉､ ｲi
｀ヽ ﾊヽ ,ゝ ~二､｀ヽj:| ､
, -ﾍ : / ｨ´,.-‐;｀ヽ}l ヽ丶
( Ⅵ`､ﾚ^ ⌒j: /:::ﾄ ﾉ ﾊ､
, :7 ､｀丶、≧s｡ _.ィ:::::／ j : ｀V,: ‐=ﾆ℡:､:-
_.イ : '､ ＼ ` ｰ:､`::::ﾉ::fﾍ ,ﾞ: : : : V,: : : : : ＼ ､: : ＼ γ二ヽヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;ヽ.__
_ .,z‐､丶`: :i7: : : :＼ ﾞ:. ハ::::::::::l ∧ l : : : : : V,: : : : : : ヽﾍ : : 丶 （;;,）;;）ｌl .ｌ;;;;;;[＞－∩_]仆;;;;;;;;;;;ｌ ｌ））
. : ´: /i/: : : : : : l|: : : : : : ヽ ′i :::::::〉.'∧ ', : : : : ;ｨ/: : : : : : : :V, : : : : . ゞ二ソノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉﾉ;;;;;;;;;;;ﾉﾉ
【反物屋の店主】
.
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/_
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:_::::::::::/
｢:::::::::/ ｡￣￣￣ヲ ￣ ヽ::::::l
l:::::::::::{ ｡ ,ｒ'tﾍ ,l:::::::l そうだろう、そうだろう。
,､::::::::ヽ_ ‐ヽｰ' _ノ::::::;ﾍ
ｈ::::トｰ-:ﾆ､二二二_,二-‐‐ﾍ｢' l それで何百銭ぐらいで買ってくれるんだ？
ｌく!::{ r-ｔ-ｧ､Y´ ｒ｢'ｒ ｔ:;ｧｒ |:h /
_,,ゝl:::l `－‐'／ ヾ`ー' l:｢/‐､
/ /ﾍ::l u }:ｆ' ＼＼
, イ /{l（ｲ:l （_ _｣ l:ﾚﾉ // ト､_
l ヽ＼'､:!_ r､＿_`´_,,.､ィ ｿr' ｒ'´ l ｀ヽ､
', ',', ヾ;::＼ -,ｒ､-ｲV-'／l || l ヽ
', ',', l:＼::::'':::::::::::::::l l:／:::l /| _/'
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
r←‐ ''^￣≫'^ , . : ´ __-=- ￢､
f ー─=ア´ ,／ r:::､ =- ,.｡s≦^Y
j -‐／ ／ ´ 八::::i ィ(ミ⌒丶､j
},_／ ／ ／ ,:^ｰ｀丶､、ヽ ﾉ おたくが真っ当な売り手なら
rく ／ ,／ ／ヽ : .ィﾆ､､ 7
｀ヾ′／ ／- ､ ', { // ; iﾍ １千銭はいく代物だ。
Y_, ､ィ /⌒丶､_j_j__}z=彡 Ⅳ
|fヽ' z≠彡i ヽ } /.' けれどおたくからは買えんな。
八｀(ﾊ :. }_ ::: 〉､ ｲi
｀ヽ ﾊヽ ,ゝ ~二､｀ヽj:| ､
, -ﾍ : / ｨ´,.-‐;｀ヽ}l ヽ丶
( Ⅵ`､ﾚ^ ⌒j: /:::ﾄ ﾉ ﾊ､
, :7 ､｀丶、≧s｡ _.ィ:::::／ j : ｀V,: ‐=ﾆ℡:､:-
_.イ : '､ ＼ ` ｰ:､`::::ﾉ::fﾍ ,ﾞ: : : : V,: : : : : ＼ ､: : ＼ γ二ヽヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;ヽ.__
_ .,z‐､丶`: :i7: : : :＼ ﾞ:. ハ::::::::::l ∧ l : : : : : V,: : : : : : ヽﾍ : : 丶 （;;,）;;）ｌl .ｌ;;;;;;[＞－∩_]仆;;;;;;;;;;;ｌ ｌ））
. : ´: /i/: : : : : : l|: : : : : : ヽ ′i :::::::〉.'∧ ', : : : : ;ｨ/: : : : : : : :V, : : : : . ゞ二ソノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉﾉ;;;;;;;;;;;ﾉﾉ
>::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ
∠_::::::::::::::::::::::::::{:￣ ＼}
イ::::::::::::_,`＝､==､<_「 なんだと！？
ﾚ=､:::「 T・ｉｿ rく|
く⌒| {/|:::| '´, {/
⌒}ヽ.|:::| ^ｰ´{ そりゃどういうことだ！！
/￣￣￣ 7/ ￣ニ7--
―― / //`ー‐^ﾚ
// ￣＼＼ //: :`ヽ._/_
// , ‐‐ ､ ＼＼ ヽ: : : .〈 // |
. // / / } } L 二二}`‐-､}_// /
| | | L... / // ＿＿. ｌ | ＼
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
,∠ﾆﾆ、_ ＞;≠´ . -‐ :、
r←‐ ''^￣≫'^ , . : ´ __-=- ￢､
f ー─=ア´ ,／ r:::､ =- ,.｡s≦^Y
j -‐／ ／ ´ 八::::i ィ(ミ⌒丶､j
},_／ ／ ／ ,:^ｰ｀丶､、ヽ ﾉ どこの田舎から来たかは知らんが
rく ／ ,／ ／ヽ : .ィﾆ､､ 7
｀ヾ′／ ／- ､ ', { // ; iﾍ 薄汚い貧乏人が持つには
Y_, ､ィ /⌒丶､_j_j__}z=彡 Ⅳ
|fヽ' z≠彡i ヽ } /.' 法外な代物だからさ。
八｀(ﾊ :. }_ ::: 〉､ ｲi
｀ヽ ﾊヽ ,ゝ ~二､｀ヽj:| ､
, -ﾍ : / ｨ´,.-‐;｀ヽ}l ヽ丶 どこから盗んできた？ うちじゃ盗品は扱えないね。
( Ⅵ`､ﾚ^ ⌒j: /:::ﾄ ﾉ ﾊ､
, :7 ､｀丶、≧s｡ _.ィ:::::／ j : ｀V,: ‐=ﾆ℡:､:-
_.イ : '､ ＼ ` ｰ:､`::::ﾉ::fﾍ ,ﾞ: : : : V,: : : : : ＼ ､: : ＼
_ .,z‐､丶`: :i7: : : :＼ ﾞ:. ハ::::::::::l ∧ l : : : : : V,: : : : : : ヽﾍ : : 丶
」::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／￣￣
|:::|￣￣￣￣￣￣|:::::::::::::::::::| ：
|:::| ∠＠/´ |:::::::::::::::::::| ：
|:::|＿＿＿＿＿＿|:::::::::::::::∠ ：
ヽ.::|ニ､」 L.､‐''´￣￣|:::||. ：
Y く_じl /､ィ_じ了 |:::|＼＿＿ なにぃ……！
. |::.: ´ / ` |:::ﾄ､ﾉ/
. |:.:.:.:. 〈＿＿〉 |:::|. /
',:.:.:. |:::|/ これは妹が宮廷入りするから県令様から
､:. ‐ ＝ ― /:／
へ＿ノ＼＿＿／／ ご褒美に頂いたものだ！盗品じゃない！！
／ ／ヽ:::::::::::::::::::::／ ／
/ / //＼:::::::::／ ／
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
f ー─=ア´ ,／ r:::､ =- ,.｡s≦^Y
j -‐／ ／ ´ 八::::i ィ(ミ⌒丶､j
},_／ ／ ／ ,:^ｰ｀丶､、ヽ ﾉ とんだ嘘つきだな。
rく ／ ,／ ／ヽ : .ィﾆ､､ 7
｀ヾ′／ ／- ､ ', { // ; iﾍ
Y_, ､ィ /⌒丶､_j_j__}z=彡 Ⅳ いいかね？宮廷入りする娘というのは
|fヽ' z≠彡i ヽ } /.'
八｀(ﾊ :. }_ ::: 〉､ ｲi 豪族か貴族の娘と決まっている。
｀ヽ ﾊヽ ,ゝ ~二､｀ヽj:| ､
, -ﾍ : / ｨ´,.-‐;｀ヽ}l ヽ丶 天地がひっくり返っても貧乏人が
( Ⅵ`､ﾚ^ ⌒j: /:::ﾄ ﾉ ﾊ､
, :7 ､｀丶、≧s｡ _.ィ:::::／ j : ｀V,: ‐=ﾆ℡:､:- 入れはしない。
_.イ : '､ ＼ ` ｰ:､`::::ﾉ::fﾍ ,ﾞ: : : : V,: : : : : ＼ ､: : ＼
_ .,z‐､丶`: :i7: : : :＼ ﾞ:. ハ::::::::::l ∧ l : : : : : V,: : : : : : ヽﾍ : : 丶
r←‐ ''^￣≫'^ , . : ´ __-=- ￢､
f ー─=ア´ ,／ r:::､ =- ,.｡s≦^Y
j -‐／ ／ ´ 八::::i ィ(ミ⌒丶､j
},_／ ／ ／ ,:^ｰ｀丶､、ヽ ﾉ あまりしつこいと役人を呼んで逮捕させるぞ！
rく ／ ,／ ／ヽ : .ィﾆ､､ 7
｀ヾ′／ ／- ､ ', { // ; iﾍ
Y_, ､ィ /⌒丶､_j_j__}z=彡 Ⅳ これは私だけの判断じゃない、
|fヽ' z≠彡i ヽ } /.'
八｀(ﾊ :. }_ ::: 〉､ ｲi ここいらの店すべてで盗品なんぞ
｀ヽ ﾊヽ ,ゝ ~二､｀ヽj:| ､
, -ﾍ : / ｨ´,.-‐;｀ヽ}l ヽ丶 買うやつはおらん！
( Ⅵ`､ﾚ^ ⌒j: /:::ﾄ ﾉ ﾊ､
, :7 ､｀丶、≧s｡ _.ィ:::::／ j : ｀V,: ‐=ﾆ℡:､:-
_.イ : '､ ＼ ` ｰ:､`::::ﾉ::fﾍ ,ﾞ: : : : V,: : : : : ＼ ､: : ＼
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/|/::::::::::::::::::::::: ﾚ|
ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::|1
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
⊥::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊥ （ くそっ！話にならん！！
|:::::::|：￣ｲ＠l￣：|:::::::|
/ L::: `二､ ￣ィ二´::::::」＼ ここの店主は里から来た俺を
/ /{|::| T_･T} {T･_7.|::| } l ﾄ､
_ .ｨ | |::| ' `. u |::|/ | | ＼ 見下してやがる ）
／ | │ |::| {､＿,､ |::| ,' | ＼
| | ヽヽ. r ― -- /::/ / |
＼ ＼＼＿人＿/::/ / /
| |＼:::::::::::::／| | /
建の交渉は失敗に終わった。 猗房の逆転劇は県城の人々にとってあまりに非常識な話で
どんなに事情を話しても信じる者はいなかった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＿＿＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿
||―――――――|///////////////////||:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::||￣￣￣￣￣
|| ｡：ﾟ.f a s h i o n .| |＿＿＿＿| ||:::::::::::::::::::::反物屋::::::::::|| ""
||＿＿＿＿＿＿＿| ＿＿＿＿＿＿＿＿＿.||:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|| ,,
||. , _,、 Uﾐ | .＿＿＿ ＿＿. || ￣￣￣￣￣￣￣￣ .|| ＿＿
||. 〉 〈 ≪__〉＼ | ||￣||￣|| |＿|＿|. || |￣|￣|| |￣￣￣|..||| | |
|| l＿_l ノ__ゝ.＼ | ||＿||＿|| |＿|＿|. || |￣|￣|| | |..||| | |
||＿＿＿＿＿＿＿| ||￣||￣||... || |＿|＿|| .￣￣￣ ..||| | [|
||□□□□□□□| ||＿||＿||... || |＿|＿|| ........||| | |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
/|/::::::::::::::::::::::: ﾚ|
ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::|1
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
⊥::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊥ だめだ……どこに行っても相手にされない。
|:::::::|：￣ｲ＠l￣：|:::::::|
/ L::: `二､ ￣ィ二´::::::」＼
/ /{|::| T_･T} {T･_7.|::| } l ﾄ､ せっかくのお宝も売れないんじゃ
_ .ｨ | |::| ' `. u |::|/ | | ＼
／ | │ |::| {､＿,､ |::| ,' | ＼ 持ち腐れじゃないか……。
| | ヽヽ. r ― -- /::/ / |
＼ ＼＼＿人＿/::/ / /
| |＼:::::::::::::／| | /
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
☆解説☆
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;| 漢代の相場だと数千銭あれば当時の車兼
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
／ _,.ノ ヽ､_ トラクター代わりの牛馬が買える。
｜ ( ●) (●）
｜ （___人__）
.| ｀ ⌒´ﾉ 数百銭で上等な服や豚、犬、羊が買えるだろ。
| |
.|､ | そう考えると数百銭＝現代の約数万円。
[::.ヽ､ __ ,_ ノ
_, ､-一 :::"＼ ::::::::::::::::7、___ 数千銭＝約数百万円ぐらいか？
／ .:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ヽ__
/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::..＼ __
.i :::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::.. ＼_
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
／ ＼
│ まあ身なりによっては疑われても仕方ないだろ │
＼ ／
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
失意の建が母と弟の待つ場所に戻った時、異変に気付いた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜ
, --ー -､
/ ,r ､ i. rｰ､ ,ｲ;;;ヽ
::t,ｉ,.-､_,＝､l l rｪｪ､〈ｲ;;} Eﾕ r'ﾆﾐ rｰ､ ぐﾘ r.^.i ,,,,,,, r'^;;)ハ} {ﾟ_ﾟﾘ r'､"`oﾉ
: :::i｀~'!.｀~´`ﾘ' {-r ﾘ ｲ/ }/ じノ--'ﾄ､rｰ-'ヽ rﾉ}ﾊ-'ﾄ､(-ﾟﾘ 〉-' ﾋ'ヽ/Vヽ / ヾ' ＿＿
:: ! fニﾌ.,ｲ' 冫^<}ヽ ┤Ｌ｣l }+i+i+lﾉ|__|ｪｏloﾉ 〉〉}| Ｌﾋｧ |ﾉ ： ﾉ{ {⌒ヽﾄ､／ ノ
_r'=､,.='-‐i__l Ｖ/,ｲ ///|| Ｙ i'++i++|/∧{ Yﾉ∠/::||∧ | | | ： | | ＼__二二ソ)"
７ﾞl,.>‐`ｰﾆﾌ ヾ｀ｰ- ､ヽゝ | l----i' ﾊヽ 〉 Ｌ::ﾉ|Eﾖ |--' ｹｲ| |----|
／ i i' ､ ─' .:.:.:.:.::ヽ . .: : ::ﾄー-''|:::::::::〈 ﾞ' }_} |::| |_____| lﾉ〈〈| | |::ヽ:::::|
Ｚ
Z
＜⌒／ヽ＿＿＿ ｚ
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣
.
ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::|1 |ヽ／|＿
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| .＼ / お袋！？
⊥::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊥ |_＿＞
|:::::::|：￣ｲ＠l￣：|:::::::|
/ L::: `二､ ￣ィ二´::::::」＼ 広国はどうしたんだ？
/ /{|::| T_･T} {T･_7.|::| } l ﾄ､
_ .ｨ | |::| ' `. u |::|/ | | ＼
／ | │ |::| {､＿,､ |::| ,' | ＼
| | ヽヽ. r ― -- /::/ / |
＼ ＼＼＿人＿/::/ / /
| |＼:::::::::::::／| | /
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
んあ？ アラやだ私
＜⌒／ヽ＿＿＿ 待ち疲れて眠ってしまっていたわ。
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣ 帛は売れたのかい？
.
;:;:;:;:;:;:;:;:;:／⌒Y
.;:;:;:;:;:/ r‐‐//;:;:;:;:/￣ ＼ | |
;:;:;:;:;:;:;:| Lノ/;:;:;:;:/ ＼＼. V
／|／ヽ /;:;:;:;:/ ﾄ､ ヽヽ_/ 帛はダメだった……。
./;:;:;:;:/ |/ﾊ|L|
‐‐:､_ /;:;:;:;:/ Ｕ 〈 売るんなら地元に帰ってからだな。
.:.:.:.:.:.:.:＼;:;:;:;:| / l
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ | ､ ヽ__ﾉ
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:￣＼ ヽ__/ で、広国はどこだ？
.:.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼＿_ン
.:.:.:.:.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼;:;:|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
広国？
＜⌒／ヽ＿＿＿ ・・・・・・・・・・・・。
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣
.
ええっ！いないのかい？
＜⌒／ヽ＿＿＿ どうしよう……困ったわ。
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣
.
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/_
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:_::::::::::/
｢:::::::::/ ｡￣￣￣ヲ ￣ ヽ::::::l
l:::::::::::{ ｡ ,ｒ'tﾍ ,l:::::::l お袋〜！
,､::::::::ヽ_ ‐ヽｰ' _ノ::::::;ﾍ
ｈ::::トｰ-:ﾆ､二二二_,二-‐‐ﾍ｢' l 勘弁してくれよ……。
ｌく!::{ r-ｔ-ｧ､Y´ ｒ｢'ｒ ｔ:;ｧｒ |:h /
_,,ゝl:::l `－‐'／ ヾ`ー' l:｢/‐､
/ /ﾍ::l u }:ｆ' ＼＼ 時間を掛けすぎた俺も悪いが……。
, イ /{l（ｲ:l （_ _｣ l:ﾚﾉ // ト､_
l ヽ＼'､:!_ r､＿_`´_,,.､ィ ｿr' ｒ'´ l ｀ヽ､
', ',', ヾ;::＼ -,ｒ､-ｲV-'／l || l ヽ
', ',', l:＼::::'':::::::::::::::l l:／:::l /| _/'
i i i! ヽ、 _ノ /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
'i 'i. i!::::::::｀i | 広国〜！どこだ〜？ .|
i | ヽ、..::i | |
ゝ ,i ー' | いるんなら返事をしろ〜 |
｀i----―,'、 ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
ﾉ:::::::::..... .i!i
/ // /￣￣￣￣￣￣ヽ
i' _// | 広国〜！ .|
i｀―---'_/ ヽ＿＿＿＿＿＿/
￣￣￣
┏┓ ┏┓ ┏┓
┣┫ ┣┫ ┣┫
. ┃ ッ ┃ ッ ┃ッ ・・・・・ ・ ・ ・
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
建と母親は青ざめて幼い広国を探した。 楽しくなるはずの観光が、ご馳走が、すべて吹き飛び
猗房に続いて広国もいなくなってしまったら家で待つ父に合わす顔がない。
その不安で、胸が張り裂けそうだった。
.
;:;:;:;:;:;:;:;:;:／⌒Y
.;:;:;:;:;:/ r‐‐//;:;:;:;:/￣ ＼ | |
;:;:;:;:;:;:;:| Lノ/;:;:;:;:/ ＼＼. V
／|／ヽ /;:;:;:;:/ ﾄ､ ヽヽ_/ くそっ！ 慣れない土地じゃ探す当てがなくて
./;:;:;:;:/ |/ﾊ|L|
‐‐:､_ /;:;:;:;:/ Ｕ 〈 どう動けばいいか分からない。
.:.:.:.:.:.:.:＼;:;:;:;:| / l
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ | ､ ヽ__ﾉ
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:￣＼ ヽ__/ いっそ全ての店を回ってみるか？
.:.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼＿_ン
.:.:.:.:.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼;:;:|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
ああでも、帰りの時間が迫っているわ。
＜⌒／ヽ＿＿＿ どうしよう……どうしよう……。
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣
.
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| そうか……それもあったか .|
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
/|/::::::::::::::::::::::: ﾚ|
ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::|1 帰りの馬車を逃してしまうと
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
⊥::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊥ 腰痛持ちのお袋を連れてじゃ
|:::::::|：￣ｲ＠l￣：|:::::::|
/ L::: `二､ ￣ィ二´::::::」＼ 家に帰れなくなっちまう。
/ /{|::| T_･T} {T･_7.|::| } l ﾄ､
_ .ｨ | |::| ' `. u |::|/ | | ＼
／ | │ |::| {､＿,､ |::| ,' | ＼
| | ヽヽ. r ― -- /::/ / |
＼ ＼＼＿人＿/::/ / /
| |＼:::::::::::::／| | /
;:;:;:;:;:;:;:;:;:／⌒Y
.;:;:;:;:;:/ r‐‐//;:;:;:;:/￣ ＼ | |
;:;:;:;:;:;:;:| Lノ/;:;:;:;:/ ＼＼. V
／|／ヽ /;:;:;:;:/ ﾄ､ ヽヽ_/ くそっ！ ここは……賭けてみるしかないか。
./;:;:;:;:/ |/ﾊ|L|
‐‐:､_ /;:;:;:;:/ Ｕ 〈 迷子になった広国が、伝舎に戻っている
.:.:.:.:.:.:.:＼;:;:;:;:| / l
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ | ､ ヽ__ﾉ 可能性にな……。
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:￣＼ ヽ__/
.:.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼＿_ン
.:.:.:.:.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼;:;:|
二人は僅かな可能性に賭けて伝舎へと向かった。 しかし猗房が家族の運すべてを吸い取って
しまったのか、
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i i i! ヽ、 _ノ
'i 'i. i!::::::::｀i
i | ヽ、..::i
ゝ ,i ー'
｀i----―,'、
ﾉ:::::::::..... .i!i
/ //
i' _//
i｀―---'_/
￣￣￣
┏┓ ┏┓ ┏┓
┣┫ ┣┫ ┣┫
. ┃ ッ ┃ ッ ┃ッ ・・・・・ ・ ・ ・
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希望は間もなく絶望へと変わることとなる。
.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
| 一方、猗房の方は |
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
, ノ ､ 、||
l（● ●）| ||
■ □ ■ □ ■ □ ■ □ | (_人_) | || □ ■ □ ■ □ ■ □ ■
ヽ ノゆ
/ ソ
|| 「
（| |
し Ｊ
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_
.／::;
/::... : : .ヽ _,.... -‐=‐- ...,
/::::...._ﾉﾊ_____ｊ _,,,,..___. ‐' "~ . :.:.: .: :.: . :. . :.:"ー-,,,__
|￣_u:::ﾆ::j:_:| .:.:...:.::.:.:.";"ー-,,,__
|:u-:::_:-u::=:|.:. .:. :. :. :.:. :: :.:. _二ﾆ＝=-―+lllllllllllllllllllllllll+-‐‐
|::-:u;::_,.-‐' ＿,.,, , -‐' "~ _ － _」ｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌ_...-‐―‐
" ,,.:. :.:.:. _,.,, ,-‐'"~ _ ‐ _ - __....,,,--‐T"７'":;: .:.: . :..:.. .:.:. ヽ:;:..
__,.-‐'"~ ＿ - _ _...,,,-''￣ ゞ:l=（ ―- ,,,__.:::.:: ）=
(., -= - _-= - （ , -‐ｰ- ､─､─､-､_ ￣`-.._ __.___
'- -= _-= - _‐=‐゛'‐,, / , ﾆニﾆ ､ヽ ' , ', ヽー-―-ｰ"
~'-,￣ -=＿ ＝－＿ ‐＝‐| l::::::::::::::::::l | ; ; |ﾉv ,,
.,, ″'-,,_ ―＝－∧,,∧ | l::::::∧,,∧ | ; ; | ゛ ゛
uiﾉ ~゛'‐,, /・・ ヽ | l:::::/・・ ヽ | ; ; |‐-,,,,.,,,_. ゛
,, ゛ ゛ ゛'‐,, (ω ノ ⌒ヽ (ω ノ ⌒ヽ.,-‐'!― ~゛'‐-,,,,.,,,_.
,, ゛ ',, /ヽ / ﾉ￣/ヽ / ﾉ｀i_.iｲ－≡― ﾆ
（ へ /|.|:「~（ へ /|.| |:{}|. !j―＿ ―ニ- ―
ヽヽ| | .Uﾚ ヽヽ| | .U i_ｯ
| | | |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
弟が県城で行方不明になったことなど知らない猗房は、旅路で困難に遭遇することなく
順調に長安へと向かっていた。
.
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| しかし……天下が統一されたとはいえ |
| |
| まだまだ世には山賊や、反乱軍が多いのに |
| |
| この馬車エンカウント率すごい低いね。 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
l￣|￣∀l l￣|￣∀l
|二l二二| |二l二二| やっぱり吉相の娘がいると
（ ・∀・） （・∀・ ）
（ ￣）））~） （ ￣）））~） 違うということかな？
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | / |Ж| |
/ |∬| | / |∬| |
/ニニニﾆ| /ニニニﾆ|
【県の役人】
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ ？？
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} この人たち私をじろじろ見て
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ● ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
／⌒)ﾐ ● ∨ ⊂⊃ｿ|.:.:.:|: :.| 何言ってるんだろう。
/ ｙi ﾍ⊃ ,__, ,ソ/:.:.:|.:.:.!
（ ／ｽ､, ゝ､_｀´ イァ￣｀┬ｧ
. ヽ ::::/ |:::| l Y.r' ／ / 厂 〉
｀ヽ< |::::| ＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ| T' 〉
清河郡からの長い長い旅を終え、ついに猗房一行は長安へたどり着いた。
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､--､ _ （´
ノ / ／ ￣| ｀ヽ
.､´ ｀~￣｀） 清河郡,_ノ ｀′ (＿,､ ｀ヽ
ﾉ / 〇.（＿ ,‐-っ, く ｀|
ﾉ .く 〇邯鄲／｀‐´ ／´ ） ／
く´~ （ . ／ ./ レ´
,ッ-､__ﾉ~´ ） _,,ノ´ く,,_
―-､__-‐‐､￣｀ヽ､ ｀ヽ, ´‐〜´~○洛陽 ＼
｀ヽ, ´‐‐―｀ ★長安 ｀＞
｀ヽ, ﾉ~~~￣＞
| _,,-―､, ,ﾉ´ し､_
| _ノ ｀ヽ､ﾉ~~｀‐´ |
|, ＿／~ ﾉ´
. |, ,,ﾉ~ ﾉ
´| _ | |
~ ｀~ ノ
ノ
――― 紀元前194年（恵帝二年）、夏ごろ。
[ 長安 ]……前漢の首都。 破壊された秦国の首都・咸陽そばに作られた。
_rzzzzzzzzzzzzzzｫ_
tz≦////////////////≧=zｧ
_,.｡s≦ﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌ≧=-s｡.,
/＞tttttttttttttttttttttttttttttttttttttttく
tzz=≦//////////////////////////////////≧=zzzzzzｧ
_/＾＾＾弌テ^^^弌テ^^弌_テ^^^^^^^弌_テ^^弌_テ^^弌テ^^^ア
`弌二,イY⌒Ｙ |:|:|￣~:|:|:|~~|l]][[|| |]][||￣￣ |::|Y⌒Y:|:|ﾆア
...::::::::xi(／|:|弋_丿 |:|:|:(__):|:|:|::: ||::::: || |::: ||::(__):: |::|弋_丿|:|
‐┬‐┬‐┬ |￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|─┴ｭ__||_|‐┴┘￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|┬┬┬┬
. j{ r┬┬┬┬┬ｭ_ j{:;:;
j{￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣¨|￣￣￣￣￣:::|──────────────j{:;:;:;
￣￣￣￣ j{￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~:|:::::＿＿_::::: :: ::| ＿ j{:;:;:;
.￣￣￣￣j{￣￣￣￣￣￣~ ／二二＼￣￣￣|ｨ㌻￣￣＼::::::|￣￣~,ｨ㌻~＼￣￣￣￣￣￣￣￣j{;:;:;:
￣￣￣￣j{￣￣￣￣￣￣,ｨﾀﾞ;;;;;;;;;;;;;;;ﾏ:,￣￣~ﾞ|:|￣ヽ;;;;;;;;;; |:::::|￣~ﾞ,ｨﾀ´ヾ;;;;;;､＼￣￣￣￣￣￣¨j{;:;:;:;
￣￣￣~~j{￣￣￣￣￣￣ﾞ|:|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|:|￣￣~ﾞ|:| |;;;;;;;;; |:::::|￣~ﾞ:|:|///|;;;;;;;ﾞ|:|￣￣￣￣￣￣~j{;:;:;:;:
ﾞ￣￣￣~j{￣￣￣￣￣￣~|:|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|:|￣￣~ﾞ|:| |;;;;;;;;; |:::::|￣~ﾞ:|:|///|;;;;;;;ﾞ|:|￣￣￣￣￣￣ j{;:;:;:;:
───‐j{＿＿＿＿＿＿__|:|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|:|ﾆ二 ┴─-- ｡｡.」;;;;;|─‐┴───┴──────‐'──
: : : : : : : : : : : : : :｀ﾞ''ミぅs｡., ￣⌒ﾞ''〜‐-=ﾆ二＿;';';';';';';';';';';';';';';';';'￣⌒ﾞﾞ'''〜ー‐-----
: : : : : : : : : : : : : : : : : :ミぅs｡., ￣⌒"''〜=ﾆ二＿;';';';';';';';';';';';';';';';';'
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ミぅs｡., ￣ﾞﾞ"'''〜ー-
[ 長安の内部図 ]……高祖〜景帝（６代）まで、長安の宮殿は長楽宮と未央宮のみ。
今の舞台である恵帝（２代）時代では未央宮が朝廷として使われ、
長楽宮が後宮であった。
洛城門 ┏━━━━━━━━━┓
〓 ┃
┏━┛│ ┃
厨城門 ┏━━┛ │ ┃
横門 〓 ──┬──┴────────〓 宣平門
┏〓━━┛│ │ ┃
┏━┛│ │ │ ┃
┏━┛西 │ 東 │ │ ┃
┃ 市 │ 市 │ │ ┃
雍門 〓────┼───┼──┤ ┃
┃ │ │ │ ┃
┃ │ │ ├───────────〓 清明門
┃ │ │ │ ┃
┃ │ │ │..][＝＝＝＝＝＝＝＝＝][..┃
┃ │ │ │..][ ][..┃
┃ │ │ │..][ 長 ][..┃
直城門〓────┴───┴──┼───────────〓 覇城門
.┏ ][＝＝＝＝＝＝＝][. ┏━┓ |....][ 楽 ][..┃
┃ ][ ][. ┗━┛ |....][ 宮 ][..┃
┃ ][ 未 ][ │..][ ][..┃
┃ ][ 央 ][ │..][＝＝＝＝＝＝＝＝＝.][..┃
章城門 〓. ][ 宮 ][ │ ┏━━━━━〓━━━
┃ ][ ][ │ ┃ 覆盎門
┃ ][＝＝＝＝＝＝＝][ │ ┃
┗━━━━━〓━━━━┓ │ ┃
西安門 ┗━〓━┛
安門
.
ちなみに城壁はこの年の１月から長安内の男女14万人を徴発して建造中だった。 城塞都市が
当たり前の古代中国では、首都を丸裸のままにはできない。この工事は３年がかりで終了する。
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∧_∧
∩ﾟдﾟ)
ヽ;::;,.:;.|)
〜（;:ﾒ:;:,|
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┃ |__,,l . ┃,l＿__,,l＿_.┃ __,,l＿__,,┃.__,,l＿__,,l＿ ＿＿ (ﾟ-;;ﾟ ) ＿＿
┃ |＿__,,┃.__,,l＿__,,l .┃.,,l＿__,,l ┃l＿__,,l＿__,,l＿|＿__,,|と; : :;ヽ ＿|＿__,,|___
┃ |__,,l . ┃,l＿__,,l＿_.┃ __,,l＿__,,┃.__,,l＿__,,l＿__,,|___ |.,:;ﾒ::）〜 ＿|＿__,,|＿__,,|__
┃ |＿__,,┃.__,,l＿__,,l .┃.,,l＿__,,l ┃l＿__,,l＿__,,l＿__,,|＿＿Ｕ｀Ｕ＿＿|＿__,,|＿__,,|＿__,,|
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ヽ |) / . | ヽ ヽ |) ヽ |) / . | ヽ ヽ |)
〜（ | /｡：ﾟ：：：ﾟ：｡| 〜（ | 〜（ | /｡：ﾟ：：：ﾟ：｡| 〜（ |
Ｕ´Ｕ ヽ二二二ノ Ｕ´Ｕ Ｕ´Ｕ ヽ二二二ノ Ｕ´Ｕ
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| いやーいつ来ても長安は別格すぎるね。 |
| |
| 観津県ですら村レベルに見えるよ .|
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
l￣|￣∀l l￣|￣∀l
|二l二二| |二l二二| 硬直してどうした猗房？
（ ・∀・） （ ・∀・）
（ ￣）））~） （ ￣）））~） 心臓麻痺でも起こして死んだか？
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | / |Ж| |
/ |∬| | / |∬| |
/ニニニﾆ| /ニニニﾆ|
／::::::::::::::::::/:::::!:::::::::::::::､:::｀ ､
/:::::::::/:::i::::::ﾑ斗匕1:::::::::::l!::::::::＼
/:::::::: ':::::::!:::/〃⌒ヾj∧:::::ハ､::::::::::ヽ
′:::::::|::::::::∨ j;/ ｨ＝ﾐゝ:::::ﾊ ・・・・・・・・・・・。
|:::::::::::::|::::::::::| ﾍ ﾔ:/::1:!
|:::!:::::::::!::::::::::! Tii…’ ヽ ､___, 7从リ
Ⅵ::::;r‐:::::::::::! ｉｉｉｉ i":ﾊ
ｷ:::f ﾍ :::::::::. /二 7 |:::::::ヽ た、建物は神殿みたいにとんでもないし。
､弋＿}:::::::∧ / / .ｲ::::::::::::＼
ｫ≧ｘ::::ﾊ::::::::∧ / / ／｀ ､::::::::::::::＼
ィ::::::::::え少仆:::::::::∧￣￣ ´ ＼:::::::::::::::.
イ::::::::::::斗''" ノ | ∨::::∧ 丁´≧ｘ ヽ::::::::::ハ
／:::;:::::::/´ / ∧ ヽ::::∧仆 ＼ ｀ ､ ∨::::::::::!
／::::::/:::: ハ ./ 厶斗f⌒＼::::ヽ ＼ハ. ＼. ∨:::::::i
,.ｨ癶:.､
rz彡'ﾞ ｀ﾞ'ミzｭ
| ┌┐ ┌┐ |'v,
| └┘ └┘ | 'v,
∠ZZZZZZZZZZZ＼L＿＿＿＿＿ ＿＿＿
¨||¨[[]]￣￣[[]||￣ |￣|ト￣￣｡o1|_||=＝＝≠≡二二二二二≠＝==s｡.,_癶二∠ﾆ∠二
ﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆ:::|:::::::::::::／￣｀ヽ;;｀ヽ:::::ﾄ､,.-==s｡:::::::::::≧s｡|‐‐┴─
ﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆl::|｀V::Yﾞ￣￣￣ ﾏ;;;;;;Ⅶﾄﾐx ｀ヽ;;;;ﾍ:::::::::::::::::|￣￣￣
ﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆlﾆﾆ}ﾆ弌is｡┘ : : : : ￣¨|:{lﾆﾐs｡¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨ ｰ弋ﾆ弋
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀`'＜≧s｡ : :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
:.:.:.:.:.:.:._‐_‐:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._‐_‐_‐:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｬzzzzz|;;;| : : :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
_‐_‐_‐_‐_‐ _‐_‐_‐ _‐_‐_‐ _‐_‐_‐_ヘ､＾'〕ト｡ : : : :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
／‐ ／ ‐‐ ′ ‐‐ l ‐‐ 'v ‐` `ヽ､:.:`ヽ､ : :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
── ァ'───/────|:‐ ‐‐ 'v ‐ ‐＼`ヽ､:.:.`ヽ､: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
¨¨¨ｱ¨¨¨¨¨¨¨j{¨¨¨¨¨¨¨¨¨ﾞ|:¨¨¨¨¨¨¨¨'v¨¨¨¨¨¨¨` `ヽ､:.:.:.`'弌: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :
¨ｱ￣￣￣￣ j{￣￣￣￣￣|:￣￣￣￣¨ v,￣￣￣￣＼ `ヽ､:.:.:.`弌: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
─────j{───── :|i───── 'v──── ＼─`ヽ､:.:.:.:.`弌i:i: :: :: :: :: :: ::
j{ |i 'v ＼ `ヽ､:.:.:.:.:.`': :: :: :: :: :: ::
￣￣￣￣ j{￣￣￣￣￣￣¨|i￣￣￣￣￣￣ 'v￣￣￣￣￣ ＼ `ヽ､:.:.:.:.:.:.`'＜: :: :
j{ |i 'v ＼￣￣ `ヽ､:.:.:.:.:.:.≧
＿ ＿
／::::::::'::::::､:ヽ. っ っ
/〃/_::_/::_ﾍ::_::､',
ｆl‐l:::i!::l!:i:::::i|::;::ﾞ:ﾄｲ、,ﾍ ））
（（ ,ﾍ, .i!:::|l/-t{:ﾘ:/!r-ﾘ::l|:i/__/ 道が土じゃなくて碁盤の目状に大きな
'､ノ､. l|::::! ○ ﾉ ○ !:{ﾘ/ /
ヽ ヽ.∨""r-‐￢"",!ﾘ } 石を敷き詰めてある！ しかも
{ .l!:|ゝヽ､__,ﾉノi;:i /
ヽ､ !::i. ヽ_ヽr / .l::| 人 凸凹してないでまっ平ら！
/::州._ ｀Ｔ´ ﾘ'´ヽ::ヽ
/::::/:::弋.＿l＿_ !:::::::::｝::::ヽ
{::::::i:::::;ﾉー-,､―λ:::::::i:::::::::} すごい……凄すぎるわ！！
!ﾊ;ｲ:;へ＿ノ ヽ＿ゝ;;ｲヽﾍ;;i
.／ 丶,
.< ヽ、 ノ ｀.､
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
l￣|￣∀l l￣|￣∀l
|二l二二| |二l二二| ちなみに道の真ん中は天子さましか通れない馳道（ちどう）だから
（ ・∀・） （；・∀・）
（ ￣）））~） （ ￣）））~） 入るなよ。 我らは端を歩くのだ。
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | / |Ж| |
/ |∬| | / |∬| | でないと不敬罪で首が飛ぶからなあ。
/ニニニﾆ| /ニニニﾆ|
:|:|:|:|:|:|:|:lＶ|:|∧ |i ／￣:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
｀`ﾞ弌:|:|:|:|:|:|/￣∧ _,..／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
ト ｀`'弌|:|丁¨ 丁 癶ﾆ､ _,.｡o≦イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._ -=≦
⌒〕ト ｀`'弌is｡.,| ＿＿ |i:|≦ﾆﾆ｡イ:.:.:.:.:.:.:.:.-=≦二ﾆ＝─
: : ::|:|≧s｡ ｀'弌 癶＿＿＼ィ㌻_ -=≦=-___二 -┬ェ￢T
￣￣¨ |:| ＼ｉ:i:i:｀'く:i{ ﾄzzzzzzzzzｲ ＿＿＿＿,.xｉ〔二|￣~ﾞ|i:|ｰー:┬f'"rf:T:|:|:|:|:|:|:|:|:|:|」」L⊥
──‐ |:| ＼＼|ﾏi:i:i{ 弌ZZZZZZZZZZア ／＼:.:.:.:.:xi〔ﾆ=-‐‐| |i:|,ィ㌻ | | |」Ｌ⊥ ┴ ￣＿,,,... -=
: : ::|〕iト.|＼|:.:ﾏ:ｉ:{≧zz||┴─┴ | lzzz≦ |鬥|￣￣￣ | [[[[[|＿_,,|i:|_〉｡o≦zzｪェﾆ二三三三三三三三
: : ::|:|:|:|:|::::|〕トﾏi{二二||─── | |二| l´ |-‐|‐‐‐‐｡o≦ZZZZZＺ|i:|:|宀冖Ｔ¨「￣|￣| | | | | |
: : ::|:|:|:|:|::::|::|:|:|| |i￣¨.|| ィ≦| |─| |ZZ|＿|__r≦＝ﾆﾆニ二二:|i:|:|ＴＴＴＴＴＴＴi'''''Ｔ'''T''''T¨Τ Τ￣
: : ::|:|:|:|:|:::::l::Ⅵ| |i || │ | |￣| |¨Τ¨|ﾆﾆ|___|_|_|_|_|;;/::: /:::|i:|:|::|:|_||_||_||_l|:|γ|ﾞヽ|γ|ﾞヽ| |
.．-──ｰ- .､
／:::::::::::::::::::::Ｕ::::::＼
. /::/::::/:/:::::i:::::､:::､::::::::ﾄ、
/::::l:::::ｌｌl:!:::::::!!::!::!:::l:::: !::l:!
{ﾊ∧::卅|:::::::|ﾘﾅﾅｲ:::: !::ﾘ
|::::i ◯ゝ ノ ◯ |::::::|::| はあ……県城を蓬莱山（極楽）なみと思っていた私には、
|::::| |::::::|::|
|::::|:ゝ. △ ノ:|::::::|::| ここの凄さを言い表す言葉が無いわ……。
|::::|::::::::｀「￣ |:::::|::::::|::|
|::::|-r─仆f´ ゞ::!::::::!::!
|::::|: 〉 /:|::::::|｀ヽ 仙人界に迷い込んだとしか思えない……。
/!::/く 」: :!::::::! .ハ
. //::{: : :＼ ／: : /:::::/f′ 〉
. 〉ゞ:l: : : : :∨: : : :.i::::::iｲ ./
田舎の農村暮らしの猗房にとって長安は目が回るような花の大都会で、周囲をキョロキョロと
見渡さずにいられないほど全てが物珍しかった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.．-─- .. 建物の上に龍が！？
,ｲ////////ヽ
/㍉く//{ﾊ//∧//ハ と思ったら彫刻なのね……。
/ Y |/|≡∨≡ｿ//|
.′ .ノ |/l､ ワ ｨ///!
ゝ ￣|/|＞- </// :.
` ー|/| /ｰ一ｲ /V∧
|/|{ // V∧ l￣|￣∀l l￣|￣∀l よそ見してないで宦寺（かんじ）へ行くぞ。
川、｀Y´{{{ ｉ |//! |二l二二| |二l二二|
} | | |//! （・∀・ ） （ ・∀・） 馳道のすぐ向こうに見えるが、ここを
| | ,l| l:川 （ ￣）））~） （ ￣）））~）
/≦ニ彡:/ V'′ 〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/ 我らは横切れん。 回り道するのだ。
/ /| ゝ.__∧ / |Ж| | / |Ж| |
〈＿_/ l| | |ハ / |∬| | / |∬| |
,,_ _,,. -ｬ ´￣:｀ .イ.、
,. ´;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;ヽ｀ヽ ｀メ
, ′/ ｝ .人 ﾉ刈｀ヽ ｽ ﾇ｀｝ﾊヾ、 宦寺？
./;;;｛ ヒﾌ｀ト 、 ′ 孑弋 !;;;;;｝ﾘ
_ i;;;;;;;圦~ ○ ○ .ﾘ;;;;ノ
ｒ′ヽ, i;;;;;;;;i;;;ト | i、 なんですかそれ？
{ .,′;;ﾉ;ﾉ △ !.圦
ゝ.、 _ ノ;;;ノ;;入,,. ノ;;;;;ハ __ ,,
＿,_,,.イ;;／;;;;;;;;;丶 __ _,,.. イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀:;:;:;;;;;;;;;ヽ
ｒ ´￣;;;;_,,.〆;;;;;;;;;;;;;;;;;; ,-、_,孑＞く卞ィヽ、;;;;;＼;;;;＼ ￣ ヽ｝
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
l￣|￣∀l l￣|￣∀l
|二l二二| |二l二二| 馬車の中で簡単に説明しただろうが。
（ ・∀・） （；・∀・）
（ ￣）））~） （ ￣）））~） 忘れたというなら、もう一度だけ言うぞ。
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | / |Ж| |
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「 宮廷仕えといっても女人は普通、天子さまのいる朝廷の方には入れない。
ゆえに皇太后さまや皇后さま、ほか天子の妃さまたちのいる後宮へ入るのだ 」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
人
（ ::;;）
.. ヾi￣;'7
／,厂ヽ＼
_,.-'´／;;;::::: ＼｀'-..,,_
__,,...-‐'''´_,.-'´;;;;;::::::::: `-､_ ｀ﾞ'''-..,,__
ﾊ￣`''''''''''ｰ-‐ ‐ ''''´;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::: ｀'''' - --‐''''''''"￣ﾊ
／|ﾞ｀`'''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´|＼
l,ｨ'^ﾞ｀`''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´^ゝ!
｀Y'i!|￣￣￣￣ｌ]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]￣￣￣￣￣￣|!iiiY´
〈〈ヽ《ヽ三三三三三《ﾍ三三三三三三三三/》三三三三三三/》/〉〉
＼＼＼ﾞ三三三三`ヾ〉三[_長楽宮_]三//'.三三三三三／／／
_〕|.|_|ｴTTTTTTTT|_|iTTTTTTTTTTTTi|_|TTTTTTTTTｴ|_|.|〔_,（ ;)::）,
i´|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣(;;;;;;;;;;)ゞ,;;:;;ﾞ)
f'l￣||￣〕l￣￣￣￣|~|￣冂冂冂冂冂￣|~|￣￣￣￣l〔..(;;;,, ｿ,;;）、::;;::;ﾞﾞ)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「 宦寺は後宮に仕える男の臣下たちの詰所と思えばいい。 そこでは宦官が庶務を取り仕切り、
寺人（前漢初期は宦官以外の者が務めた）が警備を司っている 」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
l￣|￣∀l l￣|￣∀l はじめて後宮入りする者は、宦寺へ県令さまの推薦状を出し
|二l二二| |二l二二|
（ ・∀・） （ ・∀・） 名簿合わせをしてようやく中へ入れるのだ。
（ ￣）））~） （ ￣）））~）
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/ 分かったな？
/ |Ж| | / |Ж| |
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
,,_ _,,. -ｬ ´￣:｀ .イ.、
,. ´;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;ヽ｀ヽ ｀メ
, ′/ ｝ .人 ﾉ刈｀ヽ ｽ ﾇ｀｝ﾊヾ、 はあ……ところで。
./;;;｛ ヒﾌ｀ト 、 ′ 孑弋 !;;;;;｝ﾘ
_ i;;;;;;;圦~ ○ ○ .ﾘ;;;;ノ
ｒ′ヽ, i;;;;;;;;i;;;ト | i、 宦官や寺人ってなんです？
{ .,′;;ﾉ;ﾉ △ !.圦
ゝ.、 _ ノ;;;ノ;;入,,. ノ;;;;;ハ __ ,,
＿,_,,.イ;;／;;;;;;;;;丶 __ _,,.. イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀:;:;:;;;;;;;;;ヽ
ｒ ´￣;;;;_,,.〆;;;;;;;;;;;;;;;;;; ,-、_,孑＞く卞ィヽ、;;;;;＼;;;;＼ ￣ ヽ｝
＿/＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ そこからかよ！ ＞
／ ＼
￣＼/＼/＼/＼/＼/￣
l￣|￣∀l l￣|￣∀l 宦官はなあ……男性器を取った下級役人だ。尿くさい。
|二l二二| |二l二二|
（；・∀・） （；・∀・） 寺人はなあ……衛兵の後宮用語だ。臭くない。
（ ￣）））~） （ ￣）））~）
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | / |Ж| |
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 理解しましたわ！！
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::|
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:|: :| 宦寺には臭い役人と、臭くない役人がいるって。
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.|
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 大丈夫か？この子、この先…… .|
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
l￣|￣∀l l￣|￣∀l ただな……宦官にも偉いやつがいるから
|二l二二| |二l二二|
（；・∀・） （・∀・；） そいつの前で臭いと言うなよ？
（ ￣）））~） （ ￣）））~）
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/ でないと殺されてしまうかも知れんからな。
/ |Ж| | / |Ж| |
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:Ｕ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 まあ……！
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::|
》､:.:..ﾐ ① ∨ ① 彳|.:.:|: :| 宦官っていうのは恐ろしい方なのね……。
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.|
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
[ 宦寺 ]……おそらく長楽宮そばに併設していたと思われる。
〕≡＝＝＝＝＝＝≡〔
l"l l l ｌ"l
､__,.ﾉ.ｨ ｌ l ト !.,__,.
ヾ;;≦;;_''介 介''_;;≧彡
＼¨''〒〒〒〒〒iii〒〒〒〒〒''¨／
｀"¨ ≫≡≡≡≡≡≡≡≪.¨"´ _,,..， -=
ミ＝孑"´ ｀"マ＝ｽ,─────‐┴‐ッ ∠
- Ω.,, ＿＿＿＿＿＿マﾐ丈二ニ≡＝＝＝＝＝＝＝≡ニ二孑ﾁ才＿＿＿＿＿_,∠Ω===
ｎ'´ ;;;｀ｎrrrrt‐ｪ‐ｪ‐ｪ‐ｪ‐ァ､|干|,r;;TiTiiiiTTiTiiiliiiTTTiiiiTiT;;;y,|干ﾚｬ|;T|;Ｔ|;Ｔ|;Ｔ|;Ｔ|rrｎ'´ ;;;｀ｎ
|ii|ﾆ!ニ|ii|ililili|mlmlmlmlm}ニ{区}・{-l+liiiiiil;;|+liiiiliiiil;;l;;liiiiii|+|-}・{区}ニ{区区区区区|ililili|ニ!ﾆ|ii|
'ゞ､,;;;;ツ^"¨~~￣￣￣￣=],,[==Д======!=======!=====.Д.==];;[=￣￣￣￣￣~"ゞ､,;;;;ツ''
|;;;;;| '''''''' ／ ＼ '''''''' |;;;;;|
,r‐;;;;;;;ｰ､ ,､, _ _ ,､,／ l￣|￣∀l
＝===＝ (ｼ´ ＂ ヾ) |二l二二| では、我々は宦寺までそちを届けた以上
.〈ミ（从,从） （・∀・ ）
|`|!|ﾟДﾟﾉ| （ ￣）））~） 任務完了だ。 達者でな。
,ツﾄ|亦ﾄ|ｱ､ 〉ヽﾉﾉﾉ/
.Ｏ〉/｀介´l〈Ｏ / |Ж| |
´´〈,､ヒﾋ!､j｀｀ / |∬| |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
猗房が宦寺に着くと受付のやり方を最後に教え、付き添い役人たちは去っていった。
ここからは天子と寺人を除く男子は禁制。猗房が一人で進まねばならない道だった。
.
ざわ…
(O O) ざわ… jO Oj
Oj. {N. jO. N}. Oj (O. {i } { i}
{ i} |!| O). {i } |!| { i} (O {N | l. l |
l | N} | l l | {N |!|
＿ ＿
_,ｨ彡―Y―ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ ええええええええええ！？
rｸ/::/::/:./:..::.:i:.:.:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
. {:/:./:./:../:..:.:..:.}:.:..:.:.i:.:.i:.:..:i:〈
{ｲ: .|:..!::.ﾄ:!.:..:.:/:.}.:从|.:.}:.:.:.}:.} 心細すぎますわー！県の代表なのに
||:ヽ:{-'=＝∨ ＝='ｿﾘ:ｲ.:/:.|
. 》､::ﾐ | |､_,､_, | | 彳|.:|::| 扱い雑じゃないですのー？
|:ヽ|l | |. { } | | /:.::|.::.:.!
|: :lr'⌒)､._￣_ (´ j /:.:.::|.::.:.!
|:/ヾ三} Y.r' {彡'´} :|.::.:.|
|:ｌ ﾉ ｌ ｌ ｌ | l .|.::.:.|
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
周囲には猗房と同じように付き添いと別れ、宦寺の前をウロウロしている娘たちが沢山いた。
けれどお互いを警戒しあっているのか声を掛けたり、助けてくれそうにない。
猗房はやむなく、教えられた通り宦寺の中へ入った。
.
ｻﾞﾜｻﾞﾜ……
＿＿_
＿＿ , '´,..-─‐‐｀ｰ..､
,...-──‐-<^>'´::::::::::::｀;ﾊ / ／:::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ
／:;､::::::::::::::::::::::ヽ: ;､: :. :::::ヽﾉ｀/::::::;vwｗwwvv::::::: ::::ヽ
,.o, -──- ､ /:::/ |i|＼::≠::::::::::V ヽﾄ､ﾊ ::｀´ｉ ::::/彡 ミ､ヽ : : :. :i
/ｧ'/;ﾊ;ﾊ::ﾄ､::Ｏ!:::/‐ !| -‐､≠::ｌ::::::::i ﾃｫ|: .:::::!::::ｉｲｆ:i f:ヽヽヽ:.:: .::::l
//ﾚﾚ' レﾍl ヽ:ヾ::}ﾓﾗ そﾗ l: .:|､:: ::l､ ﾞｰ' |::l）:::|ヽ}└',. └' '^ ∧_ﾉﾉ |
〃 }ヒ ヒﾗ ﾚ､｀{ ､ | .::ﾚ:: :::ｌｰ _, ィ|::|:::::ｌ/ii{ ,、 /:::仆:::::|
ノ' {⊃ ⊂⊃ ﾉノヽ､ ｰ ,.ｲ:::::|､::::::仁-r‐'ｌ/:::::/::::::＼ ｀ , ィ::::::::!:l::::::|
ヽ､｀ ｽ´ ｀ﾆ´〉|:::::ﾚﾍ:::::ヽ.∧/'^ヽi:::::::::::::::｀T´__/::::;:::::::::::::::!
/＿ ＿' ヽ､ ／: ヾｰ|:::::|彡'｀:ｰ-.､ i ノ V:::ﾉ､ノく,ハ_,!／:::::::::::;ノ
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、 : : : 冂ｲﾉ : : : ; :‐:､ヽ´ ﾉ 〉:Y::ヽ.:.:l l.:.∧:::イ´:.:.:ヽ
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ l l: ′:i:／: : : ; : l'´ j〉人ノ.:.//人ノ::;ﾉ:.:.:./´:.i
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.Ｕ:.ヽ:.ヽ:ハ:l ｌ: : : :〉: : :／ : : l /∧Y::::〉//(:::y::ィ:.:.:／:.:.:.:.|
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} うわ……外だけじゃなく中も凄い人だわ。
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ● ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
／⌒)ﾐ ● ∨ ⊂⊃ｿ|.:.:.:|: :.| これ、受付待ちなのかしら？
/ ｙi ﾍ⊃ ,__, ,ソ/:.:.:|.:.:.!
（ ／ｽ､, ゝ､_｀´ イァ￣｀┬ｧ
. ヽ ::::/ |:::| l Y.r' ／ / 厂 〉
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
宦寺の中も娘たちで満ちていた。 各県の代表が一堂に集まっているなら、およそ千人の
娘がここにいることになる。 猗房はその女臭さに頭がくらくらした。
.
|｀''i:､:::ﾞ丶､;;;;丶、 .!l::| ､＼ ﾞi;;三三三三三三三三三三三三三三三三三三三;i ／,ィ!::!:!. ,. ;'´;;;;
|、.ll ﾞiﾄ､::::ﾞ丶､;;;丶, ! ＼＼!ヽ---───────────────:---ｲ!／／ !::!:!. ,. ;'´;;;;;;::イ
l ﾞll' ､ll、ll｀ii､::::ﾞ丶､0丶、 ＼i:ﾄ., ヾ≦≦≦≦≦≦≦;;;≧≧≧≧≧≧≧彳 ,.:|ii／ |,. ;;'´;;;;;;:.イ´＞'"
|' l|, ll ll-ll､|ﾄ｀'i-i:::!::.､:丶.,li;:! ､.､|r‐､────────────;ｯ''ｫl／'''.!:!. ,. ;;'0;;;;:.イﾞ＞'"
|. ll ﾞll'-lｌ､ll,_!!:::ii:::l: ﾄiﾄ､ﾞ丶､'o､. ﾞ'ｌﾄ､ l二二二二二 r‐ｭ 二二二二二l ,.ｨ:!'ﾞ .|i|,. :'´;:.イr''!'!'"
l｀''ll‐-ll.,_ll. ll. !!:::ll:::l: |.ll l lﾞ!ii;-ｫ:､丶、 'ﾄ､l--───>¨'¨<───--l,.ｨr'ﾞ ||. ,. :o;:.イ.＞'" !::!:!
| .,,lｌ..,_ll ll｀liﾞ'ｌト{ll:::l: |.ll l.+l.!ll;l:|IIi;ﾞ丶､::!二二二二二二二二二二二二!,. ｡'´:イィf" ..|::ｌ:|
|. lｌ. ll~ﾞll"lｌ''ｌ|::ﾞll;;;l: |.ll l.+l.!ll;l:|IIllil;||li;;'if::ヤ'f'i'if;三三向三三ｦ牙Ｔｦ不＞if" .|i| |::ｌ:|
|''‐ll‐-ll-.lｌ..lｌ,,ｌl ll;;;l: |.ll l.+l.!ll;l:|IIllil;||li;;;lト.l'ii-.,,iニニニニニニﾆi.i,彳イ ll. || |i| |::ｌ:|
,. -‐''´￣￣￣｀ﾞヽ､
／ ｀ヽ､
/ ヽ
/ ヽ
| l
| ﾄ、| ∥ | さて……お前は何用か？
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′ 侍女として来たなら推薦状を出せ。
',ヽ ﾞ! |:: j./|
| | l､. ､;|::: / | | 用で来たなら手短に語れ。
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | |
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
【受付の宦官】
.
＿ ＿ （ ひえっ！鷹みたいに鋭い目の人！
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ これが宦……官？ ）
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.Ｕ.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 えと……その……侍女として来ました。
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|. これが推薦状です……。
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
γ二ヽヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;ヽ.__
（;;,）;;）ｌl .ｌ;;;;;;[＞－∩_]仆;;;;;;;;;;;ｌ ｌ））
ゞ二ソノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉﾉ;;;;;;;;;;;ﾉﾉ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / /
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ ほう……どれどれ。
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l
／/ / :::|i l l,
／／ /,i ::l.! l| ﾞ､ お主は観津県から来たのか……。
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-'
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l
＼川 li'ｰ,- '
＼. |i /
/ ヽ
/ ヽ
| l 私の故郷近くなのだな。
| ﾄ、| ∥ |
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ 冀州の黎陽から見て、お前の故郷は
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′
',ヽ ﾞ! |:: j./| 北の邯鄲すぐそばだろう。
| | l､. ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | |
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ ええ、そうですわ！
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::| 邯鄲は道中に通りました。 邯鄲と近いなら
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:|: :| .
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.! 同郷も同然ですわね！
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.|
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
/ ヽ
/ ヽ
| l まあ、そうだな。
| ﾄ、| ∥ |
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ 同州の人間に会えるとは嬉しい。
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′
',ヽ ﾞ! |:: j./| そして観津の県令は皇太后さまの
| | l､. ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | | 覚えも悪くない。
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| よし……お主は、機織（きしょく）の部屋に |
| |
| 回されずに済むようにしよう |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 機織の部屋？
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} それはなんでございます？
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./ 侍女としての資質が低いと判断された者が
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / /
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ 送られる作業場だ。
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l
／/ / :::|i l l,
／／ /,i ::l.! l| ﾞ､ 日の当たらぬ地下部屋で一生、機織りだけを
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j してもらう。
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-'
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l 行ってみたかったか？
＼川 li'ｰ,- '
＼. |i /
.∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
_,ｨ彡―Y―ミヽ,_,.、 |ヽ／|＿
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ .＼ /
rｸ/::/::/:./:..::.:i:.:.:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ |_＿＞ ―― アひい！？
. {:/:./:./:../:..:.:..:.}:.:..:.:.i:.:.i:.:..:i:〈
{ｲ: .|:..!::.ﾄ:!.:..:.:/:.}.:从|.:.}:.:.:.}:.}
||:ヽ:{-'=＝∨ ＝='ｿﾘ:ｲ.:/:.| せっかくここまで来たのに、故郷に留まった場合と
. 》､::ﾐ | |､_,､_, | | 彳|.:|::|
|:ヽ|l | |. { } | | /:.::|.::.:.! ほぼ同じ運命なんて嫌ですわー！！
|: :lr'⌒)､._￣_ (´ j /:.:.::|.::.:.!
|:/ヾ三} Y.r' {彡'´} :|.::.:.|
|:ｌ ﾉ ｌ ｌ ｌ | l .|.::.:.|
/ ヽ
/ ヽ
| l なら後宮では常に警戒を怠らず生きることだ。
| ﾄ、| ∥ |
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ ここは極楽のように美しい世界だが些細なことで
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′
',ヽ ﾞ! |:: j./| すぐに黄泉（あの世）に転落する
| | l､. ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | | 不安定な世界でもあるのだから……。
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
/´〉,､ |￣|rﾍ
l､￣￣了〈_ノ<_/（＾ｰヵ L__」L/ ∧ /~7 ／）
二ｺ ,| r三'_」 r--､ （/ /二~|/_/∠／
/＿＿」 _,,,ﾆｺ〈 〈〉 /￣ 」 ／^ヽ､ ／〉
'´ （__,,,-ｰ'' ~~￣ ャｰ-､フ /´く／／>
`ｰ-､__,| `"
.
ざわ…ざわ…ざわ…ざわ…
,=v=.__ r=v=. __ _r=､ ,=、r=、
.､ﾉ{_},f^yr=v-、_ _ｨ 't､ﾉ{_},f^yr=v-、_ ,,、r=v=y'+ヽr'_､ｨ_ヽｲ__ -、_
ﾞ'::ﾞ´|｀!ヾ辷^-'::(_)fﾍ{'ﾞ{::!::.ﾞ´|｀!ヾ辷^-'::(_)fﾍ{'ﾞ{:､〉y､):､ィﾄ'tfゝｲ ! 「j iY}.| ﾄヽ ::(_)fﾍ{'ﾞ{::!
..}{ ｉ}兮.､!} ﾄ'ﾆ}{ ｉ}兮ｉ´<|‐^‐〈....､!} ﾄ'ﾆ}{ ｉ}兮ｉ´<′「!ﾄ._/j! , i}_/} !r'/ Уﾉr,'.」..}{ ｉ}兮ｉ´<|
!-|;;;;||. ;;〉;;ﾈ!-|;;;;||┬|:::|::ﾊ i、!..;;〉;;ﾈ!-|;;;;||┬ﾑィ!ﾊ};;;;〈;;;;〈;;;Yｰﾊ｀＾i､У 〉;;ﾈ!-|;;;;||┬|
|!:|.ｉ|:ｌllｌ| |i !|「|!:|.ｉ|:ｌllｌ| |i }:::!:{ }_!}」ｌ..!|「|!:|.ｉ|:ｌllｌ| |i ||ｉ|:|i |T!iT「!|| || i!/ T/,ｉ |.ﾞ!|「|!:|.ｉ|:ｌllｌ| |i }
/￣ヽ ＿＿
/:::::::::::.ヽ | 漢 ＞ 侍女の受付が済んだ者は本館・長楽宮の大広間に移動よ。
{:::::::＿＿〈..∥￣￣
ッ／ ﾟДﾟ）∥ ついて来なさい。
（ つ ＾N^⊃.
// _ハ__ﾞｉ
/ニニニﾆｉ
【雑用宦官】
.
''';;';';;'';;;,., ザッ
''';;';'';';''';;'';;;,., ザッ
ザッ ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
,.〜＾,.〜＾,.〜＾..〜＾ ザッ
⌒vv⌒yv⌒vv⌒yv⌒vv、
, '´￣｀ヽ －＾, '´￣｀ヽ －＾, '´￣｀ヽ
ザッ ,‐ '´￣｀ヽ ,‐ '´￣｀ヽ ,‐ '´￣｀ヽ ,‐ '´￣｀ヽ
,‐ '´￣￣｀ヽ＿＿‐ '´￣￣｀ヽ ＿‐ '´￣￣｀ヽ ザッ
_＿＿_
．:´::::::::::::::::::｀:..、 っ っ
, -く::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
.ｨf::::::::l}:::::::::::l:l::::::i:!::|!:::l:!:::::::. アひいいい〜！
{{:廴:::ｲ::::::::l!从{::从ハ从:l!::::ト
爪:::::: |::::::i: ◯ ◯|ﾙ丿 人ごみの波に流されてく〜。
//:::::/::|::::::l::|| | | ||:::i
. //:::::/::: |::::::l::|| | ⊿ | ﾉ:::|
＿ イ::':::::ｲ:::::::|::::::ノ≧=====彡:‐┴┐ なんて慌ただしいの？ ここはー……。
＞==::::":::::::::ノ:イ＼ ノ/ : : ＞r‐'
≧==:::/:::／::/{: : :厶斗": :厂「|:::::::!
. ／:::::::_::/:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ:.:.:ｲ:::::j !:::::ﾉ
[ 大広間 ]
s｡ `く>>､＼＿＿＿_ﾏﾑ＿＿ﾏﾑ＿＿_,|:|___＿__||＿＿＿∥＿＿//＿_//＿＿__アxく>>'´
`弌is｡ `'く>>､＼＿＿__ﾏﾑ＿＿ﾏﾑ＿＿,|:|＿____,||＿＿__∥＿＿//＿_//＿___アxく>>'´ ,ィ㌻
`弌is｡. `'く>>､＼￣￣ﾏﾑ￣~~ﾏﾑ￣~~|:|￣￣ ||￣￣~∥￣~ //￣ 7/￣¨アxく>>'´ ,.ィ㌻:|
`'弌is｡`'く>>､＼ニﾆﾏﾑﾆニﾏﾑニﾆ:|:|ニニｉ||ニﾆﾆ∥ﾆニ//ﾆﾆ//ﾆﾆアxく>>'´ ,ィ㌻ :|::|
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ｻﾞﾜ ｻﾞﾜ
ｻﾞﾜ ｻﾞﾜ
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:::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ::::::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ::::::::Ｙ::::
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二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
ｼﾞｬｰﾝ ｼﾞｬｰﾝ
,r'￣ﾞｉ /￣ヽ 一同、面を下げよ。
,r'.:::::::::::ﾞｉ /:::::::::::.ヽ
┏━━┳━┓ 〉＿＿:::::::} {:::::::＿＿〈 これより呂皇太后さまが参られる。
┃ ／ ⌒ ヽ ┃ （ﾟДﾟ ＼ヾ ッ／ ﾟДﾟ）
┃（ ∈,━━━０ ⊂ | （ ￣）））~）. 良いと言われるまで面を上げるな。
┃ ヽ ＿ ノ /__ハ_ ﾞｉﾞｉ // _ハ__ﾞｉ
┗◎━━◎┛ |ｉﾆニニニﾞｉ /ニニニﾆｉ
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿
（ ）（ ）（ ） （ ）（ ）（ ）（
＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ） （ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧
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`'弌is｡`'く>>､＼ニﾆﾏﾑﾆニﾏﾑニﾆ:|:|ニニｉ||ニﾆﾆ∥ﾆニ//ﾆﾆ//ﾆﾆアxく>>'´ ,ィ㌻ :|::|
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:::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ::::::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ::::::::Ｙ::::
,,_ _,,. -ｬ ´￣:｀ .イ.、
,. ´;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;ヽ｀ヽ ｀メ
, ′/ ｝ .人 ﾉ刈｀ヽ ｽ ﾇ｀｝ﾊヾ、 （ これから何が始まるんです？
./;;;｛ ヒﾌ｀ト 、 ′ 孑弋 !;;;;;｝ﾘ
_ i;;;;;;;圦~ ○ ○ .ﾘ;;;;ノ
ｒ′ヽ, i;;;;;;;;i;;;ト | i、 みんな頭を下げだしたから
{ .,′;;ﾉ;ﾉ u △ !.圦
ゝ.、 _ ノ;;;ノ;;入,,. ノ;;;;;ハ __ ,, その真似をすればいいの？ ）
＿,_,,.イ;;／;;;;;;;;;丶 __ _,,.. イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀:;:;:;;;;;;;;;ヽ
ｒ ´￣;;;;_,,.〆;;;;;;;;;;;;;;;;;; ,-、_,孑＞く卞ィヽ、;;;;;＼;;;;＼ ￣ ヽ｝
しばらく待たされたあと彼女たちの前に後宮の主が訪れ、猗房は初めて天下人を見た。
正確には玉簾ごしに、ではあったが。
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||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 凹
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 '´ ,､ ヽ─┐
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 ﾘノｿﾉ )） i │
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 |l､ヮﾟ |l i │
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 ⊂i允(つﾘ ┌┴┐
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 （( 〈|_ヽ> )） ┴─┤
||□■□■□■□■□■■□■□■□□■□■□□■□■ しヽ.) ──┘
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
/￣ヽ ,r'￣ﾞｉ
/:::::::::::.ヽ ,r'.:::::::::::ﾞｉ
{:::::::＿＿〈 〉＿＿:::::::}
ッ／ ﾟーﾟ） （ﾟーﾟ ＼ヾ
（ ￣）））~）. .（~（（（￣ ）
// _ハ__ﾞｉ /__ハ_ ﾞｉﾞｉ
/ニニニﾆｉ ｉﾆニニニﾞｉ
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿
（ ）（ ）（ ） （ ）（ ）（ ）（
＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ） （ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧
）（ ）（ ） | | .（ ）（ ）（ ）（
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 一同、面を上げなさい。 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
／:::::::::::::}｀ヽ|ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
/::::::::::::::::::::ｌｰwiv｝:::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::∧ 侍女諸君。
/::::::::::::::::::::::::ｌ ｌ::::|i:::::::::::::::::::::;:::::::::::::::::∧
/:/:::::::ｌ::::::ﾊ::::::ｌ ｌ:::ｌ !:i|:::::::::::::::::}::::::::::::::::::::}
i!/{::::::::ｌ:::/ }:i|::ｌ ー-ｌ:::l_j::| ∨::::::::::::!:::::::::::::::::::ｌ
｛{ .ｉ::::::::ｌ/、 !:ｉ|::l ｊ:/_ !:| ゛∨::::::::::|:::::::::::::::::::! 遠路はるばる長安まで
':, ∨:::::ｌ! .ｿ/ !:ｌ ´忙示抃 }:::::i::::彳ヽ::::::::::::i
ヽ.∨:::i:!伝. ｌ/ つ_ｒ } |:::::i::::::ｌヽ }:::::::::::| ご足労でした。
ﾍ从i,ﾉ/ ゞ-‐' !:::/::::::ｌ7./::::::::::::|
< !/:::::::::ｌ'´:::::::::::::::| 妾（わらわ）が長楽宮を取り仕切る、
lヽ _ /::::::::::::!:::::::::::::::::::l
|::::｀ 、｀ /::::::::::::::l:::::::::i:::::::::::! 呂皇太后である。
|::::::::::｀ ｰ....ヽ´/::::::::::::::::ｌ:::::::::i::::::::::::!
|::::::::::::::::::ｉ|::::'/::::::::::::::::∧:::::/::::::::::::::!、
|:::::::::::::::::!_ｌ:/:::::::::::::::::/￣∨:::::::::::::::::! ヽ、
|::::::::::::／／::::::::::::::::/_ ,.. _ ＼:::::::::::::::i ＼
|::::::／／::::::::::::::::／::::::::::::::::｀ヽ::::::::::::::! ＼
|／ ./::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::}::::::::::::::! ヽ
_, 、／ {::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::!:::::::::::::::i
く´ >、 从:::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::! }
ゝ ｲ:::::＼ ヽ:{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ::::::::::::::::::::i /
【呂雉（りょち）】
山陽郡単父の人。前漢王朝、初代皇后であり
現在は皇太后。
.
.．-──ｰ- .､ ﾎﾟｶｰﾝ
／::::::::::::::::::::Ｕ:::::::＼
. /::/::::/:/:::::i:::::､:::､::::::::ﾄ、
/::::l:::::ｌｌl:!:::::::!!::!::!:::l:::: !::l:! （ あれが……呂太后さま？
{ﾊ∧::卅|:::::::|ﾘﾅﾅｲ:::: !::ﾘ
|::::i ◯ゝ ノ ◯ |::::::|::|
|::::| |::::::|::| やや肉付きがいいけど絢爛豪華な服を着て
|::::|:ゝ. △ ノ:|::::::|::|
|::::|::::::::｀「￣ |:::::|::::::|::| まるで天女さまのようだわ…… ）
|::::|-r─仆f´ ゞ::!::::::!::!
|::::|: 〉 /:|::::::|｀ヽ
/!::/く 」: :!::::::! .ハ
. //::{: : :＼ ／: : /:::::/f′ 〉
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／::::::::::::::::::::::::::::::::ｉ::::,、:::::＼
/:::::::::::::::::::::::/:::::::::i::ｌ∨v}::::::::::＼
/::::::::::::::::::::::/:::::/|::::|::ｌ｀ﾞ ｉ::::::i:::::::ヽ
!:::::::::::::::/:::/:::::/ ｌ:::/ｌ::l !::::::ｌ:::::::::}
i:::i:::::::::i/:::/ｌ::::/_,.ｌ:/ ｌ::ｌヽ.,__ｌ:::::::ｌ::::::::ｌ
l:::ｌ:::i:::::ｌ:::/ ｌ|/´ ｌ/ !/ 从::::ｌ:::::i::ｌ 天下大乱が終わり世は治まったとはいえ
|:::ｌ::::ｌ::::ｌ/|,xｚ=ﾐ / / ,x=ﾐ、}::::ｌ::::::ｌ:ｌ
i|::::ｌ:/ｌ:::::',:flc;;;ri fc;ri ゛!::/|::::/ｉ! 今年は先帝がお隠れになり、
/|:::::i::::ヽ::ヽ弋シ 弋ｼ //:::|:/ ｌ
/ |:::::::::::i:::＼:＼ i) /::::::::|! 今の天子には世継ぎがいません。
/ !:::::::::::ｌ:::::::::>゛~ ‐ ／:::i:::::::|ｉ
/ ｌ::::::::::::ｌ::::::i:::::i ＞ ､. _, ｨ'´:::ｌ:::/::ｉ::::|.i
/ !::::::::::::ｌ:/:::ｌr'´i iﾊヽl/::::ｌ:::::| i これは憂うべき事態です。
/ ｌ:::::::::,rｌ/::::::ｌ / / /::::::ｌ::::::| .i
/ !:::／:::/::::::::ｌ ｀ヽ. , -‐/ ／:::::::/ヽ､:! i
/ ｌ::/:::::/／::::/ｌ ／ /::::::::::/ /:::::｀ヽ !
/ !::ｌ::::／::::::/ ｌ ／ /::::::::::/ /:::::::::::::ﾊ i
/::::::::::::::::::/|::::::,l:::| ｌ::::::::::::::::::::::::::':,
/::::::::::::::/:::i !:::/ｌ:::| !:::::i|::::::::::::::::::::',
!:::::::::::::/i::::| l::/ ｌ:::|_ ｌ:::::ｌ|:::::::::::::::::::::i
{::::::/:::::{,ｌ斗'´ｌ/ l:::| ｀ ｰ ﾄ::/ !:::::::::::::::::::::!
l:::::::::::::ｲ|:::|__/. |::j ,zi＝=ｘ' j:::::::::ｌ::::::::::::| そこで妾は諸君たち若者に漢王朝の
!:::l:::::::::ｌ|.灯沁 |/ {rv斗仆::::::/:::::::::::::|
Νヾ、:ヽ 乂ﾂ ゞ‐ ' /:::／::::::::::::::::| 未来を託したく集めました。
}::ﾊ｀` 、 /／|:::::::::::::i:::::::l!
|:::∧ _ '´/ |:::::::::::::ｌ:::::::|ｌ
|::::ｉ:::＼ ｀ ／ |:::::::::::::ｌ::::::::l.ｌ 天子の世継ぎだけでなく、ここでする仕事は
|::::!:::::::::＞ ､ _ .ィ |:::::::::::::ｌ:::::::::ｌ ｌ
|:::|:::::::::::::i::::::::::::,l |:::::::::::::ｌ::::::::::l. ｌ 沢山あります。精進を重ね、この妾を助け、
|:::|::/::::::::l::::,r‐'7 |:::::::::::::ｌ＼::::::l ｌ
|::|/:::::::::::!~ /､ , -,rｌ:::::::::::::ｌ ＼ｌ l 天下に更なる繁栄を築くべく力を貸して貰います。
|:/:::::::::::::| / .／/:::::::::::::ｌ >、l
/::::::::::::::::| i ／ /:::::::::::::::{ ／:::::ヽl
／::::::::::::::ﾉ::|. ｌ ／ /:::::ﾊ::::::::::ヽ／::::::::::::::i l
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
.．-──ｰ- .､ ﾎﾟｶｰﾝ
／::::::::::::::::::::Ｕ:::::::＼
. /::/::::/:/:::::i:::::､:::､::::::::ﾄ、
/::::l:::::ｌｌl:!:::::::!!::!::!:::l:::: !::l:! （ あの天女さまが天下を動かしてるのね……。
{ﾊ∧::卅|:::::::|ﾘﾅﾅｲ:::: !::ﾘ
|::::i ◯ゝ ノ ◯ |::::::|::|
|::::| |::::::|::| まるでおとぎ話の世界にいるみたい。
|::::|:ゝ. △ ノ:|::::::|::|
|::::|::::::::｀「￣ |:::::|::::::|::| 大将軍でも、大学者でもない私が天女さまと同じ部屋に
|::::|-r─仆f´ ゞ::!::::::!::!
|::::|: 〉 /:|::::::|｀ヽ いるなんて…… ）
/!::/く 」: :!::::::! .ハ
. //::{: : :＼ ／: : /:::::/f′ 〉
対面が済み、呂太后が退室すると猗房たちは後宮の先輩に当たる宦官と婢（下女）から、
後宮におけるルールや仕事を教わった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
（婢）,,_
ﾂ ｨｔ∞ｧﾉ ここでは身分が絶対です。下の者は上の者に許可されるまで
ゝﾘ ・_ ・）
ｒ' ｌ' ｙｌ、 みだりに話しかけてはいけません。
,/ ｀>< l
＜__,,/_,_,ヽ> 上の者の影を踏んでもいけません。上の者に背を向けてもいけません。
まず礼法をしっかり覚えてもらいます。
/￣ヽ 貴方たちのお仕事は適正を見て割り振るわ。
/:::::::::::.ヽ
{:::::::＿＿〈
ッ／ ﾟーﾟ） いい仕事に当たるか、私たちのようなキツイ仕事に当たるかは
（ ￣）））~）.
// _ハ__ﾞｉ 心がけしだいね。ふふふ……。
/ニニニﾆｉ
.
王朝設立から間もないこともあり猗房たちは前漢の侍女一期生に当たる。 後世の侍女たちに比べれば
覚えることは多くないが、田舎暮らしの猗房にはとても窮屈に思えた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.Ｕ:.ヽ:.ヽ:ハ （ ……仕事がキツイのには耐えられそうだけど
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 あの作法が面倒そう。
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.| 儒学みたいに細々していて気に入らないわ ）
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
講義がひと段落付き、夕方ごろに猗房たちは部屋が与えられた。 婢の身分だと一部屋に
ぎゅうぎゅう詰めとなるが、猗房ら侍女の身分だと二人部屋だった。 ちなみに妃に昇進すれば
一人部屋らしい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[ 後宮の一角 黄道（こうどう） ]……後宮勤めの下級妃、侍女、婢（下女）が寝泊りする寮。
[01] [02] [03] [04]
〔 [ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ] 〕 〔 [ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ] 〕 〔 [ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ] 〕 〔 [ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ] 〕
.＿＿＿＿＿＿＿ .＿＿＿＿＿＿＿ .＿＿＿＿＿＿＿ .＿＿＿＿＿＿＿
| | | .| | | .| | | .| | |
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| | | ＿ .| | | ＿ .| | | ＿ .| | | ＿
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| | | |iﾖ| | | | |iﾖ| | | | |iﾖ| | | | |iﾖ|
| | | ￣ .| | | ￣ .| | | ￣ .| | | ￣
| | | . | | | . | | | . | | |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿
厶----f＝≧x （ これから寝泊りする所も窮屈そう……
r "´ ! ヽ.ミｭ
ゝ.．-──‐/ `/｀Y´￣｀! いつか一人部屋になりたいわ。
/:::::::;::ｨ::!::::lｰ─r::":Ｙ /
.':::::::ﾑ斗ﾍ:::Ⅳ`ﾄ､::::::iゝ f」
ｉ!::::〈c≡ ヾ! ≡o i::::ﾄ::/¨ 逆にぎゅうぎゅう詰めは絶対イヤよ！ ）
lﾄ.:::::ゝ ノ::::|ﾘ
`f::≧ 厶 .ｨ彳:::|
|::::i`ー─rｪｪｫく|:::::|
|:::i| ／ ∀/ !:::::!
[ 猗房たちの部屋 ]
| |l／／l| | |::| |::|::| |::| |
| |l／／l| | |::| |::|::| |::| |
| |l／／,|＿_|_|└──────┘|└──────┘|_|＿＿＿
| |l／／ ￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣
|＿＿＿|／
／
, .:≦.: ￣.: ￣ .: ≧:.ｘ
／.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:＼
, '.: .: .: .: .: .: l .: .: .: .: .: .: .: .: .: :ヽ
/ / .,ｲ.l .. .. ｜..ｌ .: .: .: .: .:ﾊ
‘ . .: .: .:l .: :/ l:ﾊ.: .: ∧:_|ヽ.: .: .: .: :‘, 私と相部屋は貴女なのね。
｜.: .: ｌ.: オ:7ヽ l| ∨.;' ´V:ｌ｀ト.: .: .: .: :l
|.: .: .;|.:/ ﾚ l! ∨ V V:|、.: .: .:|
|.:V ルγキミ｀ ´ィ卞ヽヾ|.: ./.: | ふぅん……。
|.: ﾄ､ｌ、{ ら:::::｝ ら::::::::）｝|.: ﾊ.: ‘,
. ,!: ﾍ ｌﾊ , ,`ｰ ' , `ー,", |:/ ﾉ.: .:ﾍ
厶ﾍ.:ヽV、 _ _ ﾚィ.: .: .:トゝ
Vﾄ､.:＞ 弋￣ ノ .イ.: .: .: ﾊノ
ﾞ' Vヾ/ ｘヘｰ_‐ァﾍ彡／ﾚ' V
,ｘ＜: ｊV X¨X ∧＞.､
/: : : :く: V }‐{ ∨:_:〉: :ハ
【猗房と相部屋の侍女】
.
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ 初めまして。
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::| 私は……
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● っ彳|.:.:|: :|
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.|
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
. :. ￣￣￣￣:. :. .
／:. :. :. :. :. :. .. :.＼
/ :. :. :. :. :. :. : / :. : l. ヽ
/:. :. :. :. :.／|メ |:./ |:/|.. :. 貴女の事より、お父さんは
/:. :. :. :.／ |/ /､|/:. :. ｌ
/:. :.γ:|:.| ＝ ミ }/ : | どんな仕事しているの？
ノノ :. 乂|:.| '' ミ、 ':. :. |
Vﾊ::人| ､ _ ′ ,,/:. : 八
∨V> 、 丿:: :/ 私の父さんみたく県令？ 県長（１万戸以下の県知事）？
, :＜:{ヽУ}ヽ:‐:=≦ﾉV∨
/ : : : V>:{ {. }: )､ 長史（辺郡の兵を司る武官）？
{ : : ＼}/: ヽ}ノ:ヽ:}
ﾊ: : : :/: : ：ﾊ:： : ﾍ
{: : : : : : : /:.ﾊ: : : :} まさか太守さま（郡知事。県令の上官）……とか？
| : ヽ:＿ノ:V: :ヽ:_ノ
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.Ｕ:.ヽ:ハ ……農業よ、今は体を壊して寝込んでいるわ。
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 それでも私の家は、夏王朝の末裔なの。
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿＿＿＿ ﾉ)＿_
.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .､「 へｰ‐｝
／.: .: .: .: .: .: .: .: l : .: .: ＼-イ´
/ ./| / | . ﾊ .. |.. .: .:ヽﾕ の、農業〜！？
|.: .: .: .: / |/ |:/ ヽ|ﾊ: .: .:|: |
|.: .: .: ノ ヽ､._, ､._ノ V: .:|: | あんなの奴隷がすることでしょ？
|.: .:-ｌ| (( ￣ )) (( ￣ ))}.: .:ヽ|
: ::{ || '' ￣ ￣ '' {:: ::|＼
/ノ::ヽ.ﾘ {￣ ｰ┐ ﾉ :: |:ﾉ 夏王朝なんて知らな〜い、あなた奴隷の子なのね。
|/∨Vヽ､._ ､.＿_ ノ_ . イﾊ:ﾉV ｢｢｢}
/:／: : : : : ＞:ｰ‐≠――ｎ_/ .r{ 泥くさそうだから口利かないでよ〜！
｛ : : : : : 彡 : : : : : : : : ｡｡// ﾉ_ノ
Vー―r‐:r‐:r:┬――― ' ￣
V : : : ＼ヽ:|: ﾊ
( ⌒ )
γ⌒ ⌒ヽ
ゝ ノ
| l |
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.┛┗.:.＼:ﾏ┐ な！？ なんですって！私も貴女と話す気はないわ！！
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.┓┏:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} （ なんて失礼な子ッ！こんな子と一緒に
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::|
》､:.:..ﾐ ① ∨ ① 彳|.:.:|: :| 暮らしていくなんてツイてないわ！！
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.|
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.| いつか大喧嘩してしまいそう ）
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
猗房と相部屋になった娘は、親の権威を自慢する典型的なお嬢様だった。
これには流石に気が重くなったが……
.
後宮生活１日目が終わり、朝に猗房が目覚めると相部屋の子と荷物は、初めから存在
しなかったように消えていた。
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__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
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{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 私、夢でも見ていたのかしら？？
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ● ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
／⌒)ﾐ ● ∨ ⊂⊃ｿ|.:.:.:|: :.|
/ ｙi ﾍ⊃ ,__, ,ソ/:.:.:|.:.:.!
（ ／ｽ､, ゝ､_｀´ イァ￣｀┬ｧ
. ヽ ::::/ |:::| l Y.r' ／ / 厂 〉
｀ヽ< |::::| ＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ| T' 〉
念のため部屋の外も探したけれども、彼女は見つからなかった。
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,､, _ _ ,､,
(ｼ´ ＂ ヾ) 不思議なことも
.〈ミ（从,从）
|`|!|ﾟ Oﾟﾉ| あるものねぇ……。
,ツﾄ|亦ﾄ|ｱ､
.Ｏ〉/｀介´l〈Ｏ
´´〈,､ヒﾋ!､j｀｀
,r'￣ﾞｉ そこのあなた、相部屋の子は
,r'.:::::::::::ﾞｉ
〉＿＿:::::::} 朝の人事で機織の部屋
（ﾟーﾟ ＼ヾ
.（~（（（￣ ） 送りになったわ。
/__ハ_ ﾞｉﾞｉ
ｉﾆニニニﾞｉ
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ は？
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:Ｕ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 あの重労働って聞く機織の部屋に？
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::|
》､:.:..ﾐ ① ∨ ① 彳|.:.:|: :| どうして……急に？
|:.::ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i.|.::.:.|
＼ / |:::l＞,､ __, イァ/ /:|.::.:.|
./ /|:::| l Y.r' {ﾍ､__∧|.::.:.|
｀ヽ< |::::|＼ ｌ ｌ ｌ ／ヾ 彡' 〉.::.|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/￣ヽ どうも呂皇太后さまが嫌がる禁句を吐いたらしいわね。
/:::::::::::.ヽ
{:::::::＿＿〈
ッ／ ﾟーﾟ） 貴方も言葉には気をつけなさい、ここでは常に誰かが
（ ￣）））~）.
// _ハ__ﾞｉ 見張ってるから……ふふふ。
/ニニニﾆｉ
＿ ＿ っ っ
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ アワワワワ……。
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.Ｕ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 受付にいた鷹の宦官さんの言ったことは
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|. 本当だったのね……。
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
そして、その日のうちに新しい同居人がやってきた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
| |l／／l| | |::| |::|::| |::| |
| |l／／l| | |::| |::|::| |::| |
| |l／／,|＿_|_|└──────┘|└──────┘|_|＿＿＿
| |l／／ ￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣
|＿＿＿|／
／
. {::::{.':::::::｀ヽ:::::::::::::｀ヽ:::::::::::::::::＼::::::::',:::::::::::::::
,ｨゝ｀=-‐::/:::::::::!:::::::::::::ﾍ::::::::::::::::ﾍ:::::::ｌ::::::::::::::::::::::ｌ
/:::/:::::::/::/!::ｌ::::::::',::::::::::::::::ﾍ::::::::::::::::',:::::ｌ::::::::::::::ｌ:::::::!
. ,:::::::!:::::::,'::::! |:::',:::::::∧::::::::::::::::ﾍ:::::::::::::::ｌ::::!::::::::::::::!::::::ｌ
ｌ:::|::ｌ:::::::{:::::l ﾏ ',::::::::∧:::::::'"￣ﾍ"'::::､::::!::ｌ::::::::::::::ｌ､:::::l! 私は徐州から来た姓は高、字は莞よ。
{:::|:::!:::::::',::::,ｨｰﾏ-:::::::::∧＼:::::::::::ﾊ::ｌ::::::::ｌ::!::::::::::::::!::＼::',
ｌ:::!:::!:ｌ::::::V:l ヽ!:::::::::∧ ヽ----'---=,ｌ::::::::::::::ｌ::::::::ﾍ',
. l::|ｌ:::',|､＿V! ＿!_ ｨ 弐孑ｱ....,':::::::::::::,'.ヽ::::::::ﾍ 今後ともよろしくね。
. !|.∨ｌ|::::::∧..ﾞィf==ミ ゞ=ソ ' ':::::::::::::,'7 }:::::::::::!
ヽ .`―|:::::ﾍヾ 泛ソ｀ : ､､､､ .,':.::;::::::::/ , ｨ'::::::::::::ｌ
＞'!::::||::!ﾞ, :::.:.::. ' ﾞ,'::/,::::::/':!::::ｌ:::::::::::::,'
／,.イ´.!::::|l::| , ,'://:::::/::::|::/::::::::::::/
. ｌｨ´ .∧::::!l:ヽ. ヽ '" ・ /', ,':::::/!::::,'/::::::::::::/
. |:{ ,':::!:!::::l!V:::＞ . / } .イ.../::, ' .ｌ:::/:::::::＞/:}
. ﾏﾍ !::::!::',::::ｌ:::::{::::::ﾞ≧' /--=≦ ＞/／―+'､:::イ／:::/
. ﾏﾍ ｌ::::l:::::V:ｌｨ'"`_ / ./ﾐ= - ヽ＞‐‐'- ､
＼＼:!::/ ヽ..../ У /--､/ ! ,. ‐' ,ｨ' ｌ
,ｲ::゛|＼Y .／∨ / ' -- ', :ﾄ､, ｨ' ´ ／ '. !
{:::::::||:::/ '. i ´ -- } :|:.:./ / .'. .|
【高莞（こうかん）】
徐州の人。春秋時代の斉国における大臣の家柄。
.
.．-─- .. 私は冀州から来た姓は竇、字は猗房よ。
,ｲ////////ヽ
/㍉く//{ﾊ//∧//ハ
/ Y |/|≡∨≡ｿ//| どうやら貴女は召使いの家系のようね。
.′ .ノ |/l､ ワ ｨ///!
ゝ ￣|/|＞- </// :. 前の人より親しみが沸いていいわ。
` ー|/| /ｰ一ｲ /V∧
|/|{ // V∧ よろしくね。
川、｀Y´{{{ ｉ |//!
} | | |//!
| | ,l| l:川
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／⌒)/
〈(__....-‐━━‐-..
／:.:.:.:ア:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀丶、
/:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Ｕ:.:.:.:.:.:＼
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ:.:.:.:.:.:.:ﾊ は？
|:.:|:.:.:.:.|:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.
/|:.:|:.:.:.八:.:.:.:＼＿⌒ト:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
|:.:.八__｣⌒ー''´ ィ妄ぅk:.:.:.:.:.:.:.:.:八 （ そんなこと言われたの初めてだわ。
|:.:ﾊ:.:.: ィ妄ﾗ .::::::/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀､
∨〈＼ﾊ ::::.. ／:.:./:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:}i うちは徐州でそこそこ知られた
}:.:.込、 ｃ 幺イ:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.从
从:.:.:.:.＞.... _,, く{:/:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:./:.:〉 名家なのに…… ）
乂r―ｧ'⌒７水´丶冫-＜:.:.:.:.:.／:.:.人
j く 〈__人 ＼ ＼/:.:.:.:.:.:.:r￢-､
/__入 /⌒} 〉 ∨:.:.:.:.:.气⌒ ∨
／ ア_-_∧＿__／ / ∨:.:.:.:.:.:.:.:｝ ‘,
猗房は「高」という姓を聞いて、老子の言葉の 「高は下をもって基とする」 という言葉を思い出した。
高いものは低いものを基本とするという意味で、高氏＝召使いの家系と自己判断して
そう答えたのだが……
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
. ,:::::::!:::::::,'::::! |:::',:::::::∧::::::::::::::::ﾍ:::::::::::::::ｌ::::!::::::::::::::!::::::ｌ
ｌ:::|::ｌ:::::::{:::::l ﾏ ',::::::::∧:::::::'"￣ﾍ"'::::､::::!::ｌ::::::::::::::ｌ､:::::l!
{:::|:::!:::::::',::::,ｨｰﾏ-:::::::::∧＼:::::::::::ﾊ::ｌ::::::::ｌ::!::::::::::::::!::＼::',
ｌ:::!:::!:ｌ::::::V:l ヽ!:::::::::∧ ヽ----'---=,ｌ::::::::::::::ｌ::::::::ﾍ', （ ……なるほど。
. l::|ｌ:::',|､＿V! ￣￣ ,ｨ =＝＝=ｭ.,':::::::::::::,'.ヽ::::::::ﾍ
. !|.∨ｌ|::::::∧ ,ｨ==ﾐx ' 弋辷沙' ':::::::::::::,'7 }:::::::::::!
ヽ .`―|:::::ﾍ 戈ぅｿ ､､､､ .,':.::;::::::::/ , ｨ'::::::::::::ｌ 地元の評判なんかここでは無意味、
＞'!::::||::!､､､ ' ,'::/,::::::/':!::::ｌ:::::::::::::,'
／,.イ´.!::::|l::| , ,'://:::::/::::|::/::::::::::::/ 呂太后さまの下ではみんな召使いに
. ｌｨ´ .∧::::!l:ヽ. ヽ '" ・ /', ,':::::/!::::,'/::::::::::::/
. |:{ ,':::!:!::::l!V::::＞ ＜./::, ' .ｌ:::/:::::::＞/:} 過ぎない……と言いたいのね ）
. ﾏﾍ !::::!::',::::ｌ:::::{::::::::ｌ::::＞- ＜}_ ＞/／―+'､:::イ／:::/
. ﾏﾍ ｌ::::l:::::V:ｌｨ'"` ‐- =r '-.{´ ヽ＞‐‐'- ､
＼＼:!::/ ヽ ＞'{_／｀! ,. ‐' ,ｨ' ｌ
,ｲ::゛|＼Y .／ , ｨ' ／/ ,':ﾄ､, ｨ' ´ ／ '. !
{:::::::||:::/ ' ／ ./: :/ !:.:|:.:./ / .'. .|
／⌒)/
〈(__....-‐━━‐-..
／:.:.:.:ア:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀丶、
/:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:＼ 貴女、なかなか状況判断に
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ:.:.:.:.:.:.:ﾊ
|:.:|:.:.:.:.|:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:. 優れてるみたいね。
/|:.:|:.:.:.八:.:.:.:＼＿⌒ト:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
|:.:.八__｣⌒ー''´ ィ妄ぅk:.:.:.:.:.:.:.:.:八
|:.:ﾊ:.:.: ィ妄ﾗ .::::::/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀､ 気に入ったわ、賢い人は好きよ。
∨〈＼ﾊ ::::.. ／:.:./:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:}i
}:.:.込、 ー 幺イ:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.从
从:.:.:.:.＞.... _,, く{:/:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:./:.:〉
乂r―ｧ'⌒７水´丶冫-＜:.:.:.:.:.／:.:.人
j く 〈__人 ＼ ＼/:.:.:.:.:.:.:r￢-､
/__入 /⌒} 〉 ∨:.:.:.:.:.气⌒ ∨
／ ア_-_∧＿__／ / ∨:.:.:.:.:.:.:.:｝ ‘,
〈 ／_-_-/ | / 人:.:.:.:.:.:.人＿｣
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＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ （ 状況判断？ なんのことだろう？ ）
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:|| そう？ まあ私も貴女を好きになれそうよ。
|:: ::l::.:.:| 从 ● ∨ ●l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒)
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
,':ｌ＞ '::::´::￣:::::≧:..､
／{::ﾍ:::::,イ::￣::::::)-'::;:::--:`
.::::::::ゝ:;_`_'_;;;::=‐::'ﾞ|::;:ｌ´ヽ:｀ヽ::::::::＼ それにしても……この部屋は
/::::::/::::/:::/:::::::::/::/ !:!::!:::::::',::::::ﾍ::､:::::::..
/::::::,':::::,'::://::_;;;/!_,'__|:ｌ::ｌ::::::::::ｌ:::::::ﾊ:::::::::::ﾍ 静かで良いわね。
,'::/::::|::::::|::,':,'´::::,' |:/ .|ﾞ!::|::::::::::ｌ::::::::::',:::::::::::::::.
|/::::,ｨ!::::::Ⅵ|＿_l| .|' ｌ|ﾍ|::::::::l:ｌ:::__:::::|:::::|::::::::::.
. ／:::::;//|::::::::::|.r┬ ===ｭﾐ | .ﾏ:::::l:|::::::｀ヽ:::::!ｌ::::::::::. 私の最初の部屋は運悪く
. ／::: イ:|:',.',|::::::::::| 弋ら劜ｿ ﾞ `' ‐'､::::::::l|:::::!:!::::::::::!
. ,ｲ:::;〃:'!:::||::ヽ|::::::::::l! ､､､､ ｀ 芹ｭ､ヽ/::::::!:l::::::l:::} 永巷（えいこう）の近くだったから
. /:／/ :::::l､::::V:::Ⅷ::::ｌ:ﾍ ､ 弋rｿ'ヽ:::::::,':,':::::,'::,'
|ｲ .ｌ:::::::::ｌ:ﾍ::::Ｖ::Ⅶ:::ｌ!`ﾍ ､､､,.ｨ〈_／:':::::/:/ 嫌だったわ。
. ﾏゝ_!:::::::::ｌ､:::＼V:∨::ll､. 'ﾆ `"7ｌ:::/:::r '´／
. ` ､V:::::::ﾍ::､::::::ヽi∨| ＼ ,､ ,.ｲ! ∨::/
,ｨ:'::ﾞ|､ヽ:::::ﾍヽ:_;;;'斗`＜ヾｭ､ __ ,. {. `＜:∧. Ｖ
. |:::::::::{､:ヽ::｀__丿 |ﾍ｀V､:::::::::＞,､ `' ﾍ _＼
. |:::::,ｲ￣｀ ﾞヽ ｀ ＜. /! !ｰ'､ ｀＜｀ ゝ, ＞_､,,. ∨
. |::::l , __ ヽ. ﾏヽ./! ｌ ｌ ',ﾍ ＼ | Y_,,.. - ∨-.､
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ 永巷？
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 それはどんな所なの？
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
,ｨゝ｀=-‐::/:::::::::!:::::::::::::ﾍ::::::::::::::::ﾍ:::::::ｌ::::::::::::::::::::::ｌ
/:::/:::::::/::/!::ｌ::::::::',::::::::::::::::ﾍ::::::::::::::::',:::::ｌ::::::::::::::ｌ:::::::!
. ,:::::::!:::::::,'::::! |:::',:::::::∧::::::::::::::::ﾍ:::::::::::::::ｌ::::!::::::::::::::!::::::ｌ
ｌ:::|::ｌ:::::::{:::::l ﾏ ',::::::::∧:::::::'"￣ﾍ"'::::､::::!::ｌ::::::::::::::ｌ､:::::l!
{:::|:::!:::::::',::::,ｨｰﾏ-:::::::::∧＼:::::::::::ﾊ::ｌ::::::::ｌ::!::::::::::::::!::＼::', あらあら、
ｌ:::!:::!:ｌ::::::V:l ヽ!:::::::::∧ ヽ----'---=,ｌ::::::::::::::ｌ::::::::ﾍ',
. l::|ｌ:::',|､＿V! ＿!_ ｨ 弐孑ｱ....,':::::::::::::,'.ヽ::::::::ﾍ 昨日の講義で説明されているんだけど
. !|.∨ｌ|::::::∧..ﾞィf==ミ ゞ=ソ ' ':::::::::::::,'7 }:::::::::::!
ヽ .`―|:::::ﾍヾ 泛ソ｀ : ､､､､ .,':.::;::::::::/ , ｨ'::::::::::::ｌ ……もう忘れちゃったのかしら？
＞'!::::||::!ﾞ, :::.:.::. ' ﾞ,'::/,::::::/':!::::ｌ:::::::::::::,'
／,.イ´.!::::|l::| ,'://:::::/::::|::/::::::::::::/
. ｌｨ´ .∧::::!l:ヽ. O ・ /', ,':::::/!::::,'/::::::::::::/
. |:{ ,':::!:!::::l!V:::＞ . / } .イ.../::, ' .ｌ:::/:::::::＞/:}
. ﾏﾍ !::::!::',::::ｌ:::::{::::::ﾞ≧' /--=≦ ＞/／―+'､:::イ／:::/
. ﾏﾍ ｌ::::l:::::V:ｌｨ'"`_ / ./ﾐ= - ヽ＞‐‐'- ､
＼＼:!::/ ヽ..../ У /--､/ ! ,. ‐' ,ｨ' ｌ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
.．-─- ..
,ｲ//////Ｕ/ヽ
/㍉く//{ﾊ//∧//ハ
/ Y |/|≡∨≡ｿ//|
.′ .ノ |/l､ ワ ｨ///!
ゝ ￣|/|＞- </// :. ……ごめんなさい、全然記憶にないわ。
` ー|/| /ｰ一ｲ /V∧
|/|{ // V∧
川、｀Y´{{{ ｉ |//!
} | | |//!
| | ,l| l:川
/::::::/::::/:::/:::::::::/::/ !:!::!:::::::',::::::ﾍ::､:::::::..
/::::::,':::::,'::://::_;;;/!_,'__|:ｌ::ｌ::::::::::ｌ:::::::ﾊ:::::::::::ﾍ ふぅ……意外と抜けてますのね。
,'::/::::|::::::|::,':,'´::::,' |:/ .|ﾞ!::|::::::::::ｌ::::::::::',:::::::::::::::.
|/::::,ｨ!::::::Ⅵ|＿_l| .|' ｌ|ﾍ|::::::::l:ｌ:::__:::::|:::::|::::::::::.
. ／:::::;//|::::::::::|.r┬ ===ｭﾐ | .ﾏ:::::l:|::::::｀ヽ:::::!ｌ::::::::::. 永巷っていうのは、私たちが住む黄道の
. ／::: イ:|:',.',|::::::::::| 弋ら劜ｿ ﾞ `' ‐'､::::::::l|:::::!:!::::::::::!
. ,ｲ:::;〃:'!:::||::ヽ|::::::::::l! ､､､､ ｀ 芹ｭ､ヽ/::::::!:l::::::l:::} 一室にある宮女の牢獄よ。
. /:／/ :::::l､::::V:::Ⅷ::::ｌ:ﾍ ､ 弋rｿ'ヽ:::::::,':,':::::,'::,'
|ｲ .ｌ:::::::::ｌ:ﾍ::::Ｖ::Ⅶ:::ｌ!`ﾍ ､､､,.ｨ〈_／:':::::/:/
. ﾏゝ_!:::::::::ｌ､:::＼V:∨::ll､. 'ﾆ `"7ｌ:::/:::r '´／ そこに鬼（幽霊）が出るって婢たちが
. ` ､V:::::::ﾍ::､::::::ヽi∨| ＼ ,､ ,.ｲ! ∨::/
,ｨ:'::ﾞ|､ヽ:::::ﾍヽ:_;;;'斗`＜ヾｭ､ __ ,. {. `＜:∧. Ｖ 噂してましたの。
. |:::::::::{､:ヽ::｀__丿 |ﾍ｀V､:::::::::＞,､ `' ﾍ _＼
. |:::::,ｲ￣｀ ﾞヽ ｀ ＜. /! !ｰ'､ ｀＜｀ ゝ, ＞_､,,. ∨
./￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| そうでなくても永巷はカビ臭いし、怨嗟の声が朝晩響いてくるから |
| |
| 夜はなかなか寝付けませんでしたわ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
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....::.:| 《》 《》
.....;::| ,.､t''T叮了丁丁Ti￢-､ 《》 《》
.....;::| ,.<ヽ>‐ ´ ||￣||￣||｀＾''く,r｀>､ 《》 《》
.....;::| .,心>ｲ'__||＿||＿||＿||＿||__ヾk,. ﾍ 《》 《》
.....:::| ;; : . . , ;.. ム,.//'￣||￣||￣||￣||￣||￣||;V‐''', 《》 《》
.....;::| |ﾆ:!;{_||＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,lYﾆl 《》 .《》 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
.....;::| ;::. . ├'"!´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||｀|''r┤ 《》 《》 ／
.....:::| |-ｰ||］|＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,|ｰ-| 《》. 《》 ＜ ヴヴヴヴヴ……
.....:::| |-ｰ|´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||｀|ｰ-| 《》 《》 ＼
.....:::| ` ; |-ｰ|_,||＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,|ｰ-| 《》 《》 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
.....:;:|. ` . . ., |-ｰ|´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||［|ｰ-| 《》 《》
..::::::| . ; ' |-ｰ|_,||＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,|ｰ-| 《》. 《》
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＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐ それは大変だったわね。
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.Ｕ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 それにしても……鬼が出るなんて……
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|. 本当かしら？
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
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ｌ:::|::ｌ:::::::{:::::l ﾏ ',::::::::∧:::::::'"￣ﾍ"'::::､::::!::ｌ::::::::::::::ｌ､:::::l!
{:::|:::!:::::::',::::,ｨｰﾏ-:::::::::∧＼:::::::::::ﾊ::ｌ::::::::ｌ::!::::::::::::::!::＼::',
ｌ:::!:::!:ｌ::::::V:l ヽ!:::::::::∧ ヽ----'---=,ｌ::::::::::::::ｌ::::::::ﾍ', 本当かどうかは分からないけど
. l::|ｌ:::',|､＿V! ￣￣ ,ｨ =＝＝=ｭ.,':::::::::::::,'.ヽ::::::::ﾍ
. !|.∨ｌ|::::::∧ ,ｨ==ﾐx ' 弋辷沙' ':::::::::::::,'7 }:::::::::::! 出てもおかしくない事件が
ヽ .`―|:::::ﾍ 戈ぅｿ ､､､､ .,':.::;::::::::/ , ｨ'::::::::::::ｌ
＞'!::::||::!､､､ ' ,'::/,::::::/':!::::ｌ:::::::::::::,' あったみたい。
／,.イ´.!::::|l::| , ,'://:::::/::::|::/::::::::::::/
. ｌｨ´ .∧::::!l:ヽ. ヽ '" ・ /', ,':::::/!::::,'/::::::::::::/
. |:{ ,':::!:!::::l!V::::＞ ＜./::, ' .ｌ:::/:::::::＞/:} これも噂だけど、私たちが長安に
. ﾏﾍ !::::!::',::::ｌ:::::{::::::::ｌ::::＞- ＜}_ ＞/／―+'､:::イ／:::/
. ﾏﾍ ｌ::::l:::::V:ｌｨ'"` ‐- =r '-.{´ ヽ＞‐‐'- ､ 到着する少し前にね……。
＼＼:!::/ ヽ ＞'{_／｀! ,. ‐' ,ｨ' ｌ
,ｲ::゛|＼Y .／ , ｨ' ／/ ,':ﾄ､, ｨ' ´ ／ '. !
{:::::::||:::/ ' ／ ./: :/ !:.:|:.:./ / .'. .|
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「 あそこの永巷で……先帝（劉邦）さまの側室の一人、戚夫人（せきふじん）が呂太后さまの命令で、
拷問されて、亡くなったからよ 」
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;;;;;/.l;;,! .|;;;;;/l,;;;{ .!;;.! !;;;.! |;;;;;;| |;;;;;;l ,!;;;! !;l.!;;;;｝!;;.! .|;;;;;lﾞ !;l '".|;;;;;[|!;;l |;;;;;;;;;;;;.! .l;;;;|L;;;l|;;;;'ヘ;;;/!;,l!;;;;;;;;;;;;
;;;/ l;;l .:!;;r;{ .!;;.! |_;lﾞ|;;;;｝ |;;;;;lﾞ.l;;;;;;;.! !;;;;{ .ﾞ.!;;;;;l l;;;｝ |;;;;;| .!,! l;;;;;;;|:ゞ .!;;;;;;､;;;;｝ l;;;|.|;;;;.!.!;;;;;;;;;;;lﾞ|;;l";;;;;;;;;l
;;;| .|;;｝ |;;;;;｝ .!;;.! !;;;;| .|;;;/ .!;;;;;;;;.ｌ..!;;;;｝ !;;;;;.!.!;;;} .!;;;;;.! /.! !;;;,;;;;| .|;;;;/ .!;;".!;;.! !;;;;.! ｌ;;;;;;;;;l |;;./ ;;;;;;;;|
;;;! |";| |;;;;;;.! |;;;;! .|;;;;;| l;;lﾞ /;;;;;;;]､ﾞ";;;;! |;;;;;;.!.!;;;l ,!.!!;;｝/;;.! !;;;lﾞ''" .|;;;｝ !;;! !;;;! |;;;;;｝/.i|;;;;| .!;,ll;､;;_;;;;｝
;;;.! l;;;;l.!;;;;;;;! |;;;| .ﾄ;;;;;.! !.! .!;;;;;;;;;! ｌ;;;;;;;! l;;;;;;ﾞl.|;;;.!l;.!.!;;|.l;;;;;| !;;;! l;;;;| l;;.!.!;;,! .!;;;;|lﾞ/l;;;;,! :!;.!Ｔ｀ !;;;.!
;;;;.! !;;;||;;;;;;;| ,!;;l l;;;;;;;｝ !;! l;;;;;;;;;;! ｌ;;;;;lﾞ ゝ./ .l;;;,!!;! l;;.!|;;;;;.! |;;;;| !;;;lﾞ .!;;|｀゛ .l;;;;;;/ .!;;;;! .|;;{ .!;;;;|
;;;､| l;;;〔;;;;;;;! |;;,! |;;;;;;;| l;,!.!;;;;;;;;;;| !;;;;.! ｀. l;｝.|;;;ﾞ;;;;;;｝ .|;;;;! .|;;;;| |;;;| !;;;;;| l;;;;,! .|;;.! .lﾞ;;;;|
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､;;;;;| :!;;;;;;;;;;;l .|;;.ｌ ヽﾉ゛./.! .l;;;;;;;;;;｝ |;;;;;| !;| |;;;i.ｌ;;;;;｝ ″ |;;;;| l;;;;,! |;;;;;;;| .ゞゞ |;;;l .|;;;;;|
l;;;;;/ ｌ､;;;;;;;;｝.!;;.! .lﾞ;.! |;;;;;;;;;;| .|;;;;.! !;| |;;;| ｀'" .|;;;;| |;;;;lﾞ !;;;;;;.! l;;;,! .!;;;;;!
.ﾞ‐' ｌ､;;;;;|゛.|;;;.! .i!;;lﾞ .|;;;;;;;;;,! .|,,/ .|;;! l;;;| ヽ! l;;;;.! l;;;;;;;lﾞ /;;;,! ﾞｰ'ﾞ
!;;;;;l l;;;;l ｌ;;;lﾞ .l.;;;;;;;,! l;;! .!;/ !;;;;l .!;;;;;;｝ ,!;;;;l
.ﾞ'i;;.! ｌ;;/ .l;;;;l ｀'''″ !;| |;;;;| lﾞ;;;;;;;! .l;;;;,!
`'ﾞ .!;;.!、 l;;;;| |;.! ﾞ''" .!;;;;;;;l ｀"
l;;;;l ﾞ''" l;;;! ｌ;;;;;lﾞ
｀'" :!;;.! ｀''"
!./
侍女の部屋でも牢獄に近い位置のもあるのか
意外と建物のスペース狭いのかぎゅうぎゅう詰めに収容された状態か
「 両手足を切られ、目をくり抜き、耳を焼いて、喉を潰して。 鼻だけ無傷にしておいたのは
永巷から厠室（ししつ：貴人用トイレ）へ押し込んだ時、不浄の臭いを嗅がせるためみたい。
まあその前に激痛と失血で臭いを感じる前に亡くなったでしょうけど…… 」
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ｨ彡三ﾐヽ /｀ ｨ彡三ﾐヽ
彡'⌒ヾﾐヽ _y=‐'＝-､ ー彡'⌒ヾﾐヽ
ヾ､ yl'´ ＼ /
＿ ｀ー―' ./> , .! ｀ー―'
彡三ミﾐヽ ll＼ . , , jll|jlﾚゝ ! 彡三ミﾐヽ
彡' ヾ､ ＿ノ li . //ｲｿ/ﾞ'/ア |./ｉ.lr ＼＿ ヾ´ ´ミ
｀ー ' .ﾘ,l// ｀ / ￣ ｨ!|llﾚ'´￣⌒ヽ ､_ ＿＿ ｀ー ´
,ｨ彡三ﾆﾐヽ ＿_ノ 〃 lゝ、 - ｨ||llﾞ ￣￣￣´ ｀ヽ､ ,ｨ彡三ﾆﾐヽ
彡' '´ ＞-_l|l||r| ､_､ ｉ ＼ ミ'
＿ ＿＿ ノ | ｀_| ‐' .‐' , ./ | ＿
,ｨ彡' . ヽ ヽ_ .| .! ,ｨ'＿-‐ / l、 ,ｨミ'
ﾐ三彡' ／⌒ ! .! ./´--､-ﾆ二-- / // ﾐ三ミ'
ｨﾆﾆ=- ' ! / ＿ /─'' ´ ./ ' ／ .! ｨﾆﾆ=- '
,ｨ彡' !--‐厂◯'イ / /ﾞ .! ｀ミｨ,
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厂］ / | ○.￣''| ── ￢ヽ
ゝ/ / ﾄ- ､ﾆ＿_,ノ ヽ ◯_,-.!
｀ー' ! / ﾞＴ´ ／
｀'' .'" ｀´
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__ っ っ
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} 呂太后さまがそんなことを！？
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ① ∨ ①l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:| 可愛そうに……
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒)
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
.::::::::ゝ:;_`_'_;;;::=‐::'ﾞ|::;:ｌ´ヽ:｀ヽ::::::::＼
/::::::/::::/:::/:::::::::/::/ !:!::!:::::::',::::::ﾍ::､:::::::..
/::::::,':::::,'::://::_;;;/!_,'__|:ｌ::ｌ::::::::::ｌ:::::::ﾊ:::::::::::ﾍ
,'::/::::|::::::|::,':,'´::::,' |:/ .|ﾞ!::|::::::::::ｌ::::::::::',:::::::::::::::.
|/::::,ｨ!::::::Ⅵ|＿_l| .|' ｌ|ﾍ|::::::::l:ｌ:::__:::::|:::::|::::::::::.
. ／:::::;//|::::::::::|.r┬ ===ｭﾐ | .ﾏ:::::l:|::::::｀ヽ:::::!ｌ::::::::::. ええ、可愛そうね。
. ／::: イ:|:',.',|::::::::::| 弋ら劜ｿ ﾞ `' ‐'､::::::::l|:::::!:!::::::::::!
. ,ｲ:::;〃:'!:::||::ヽ|::::::::::l! ､､､､ ｀ 芹ｭ､ヽ/::::::!:l::::::l:::}
. /:／/ :::::l､::::V:::Ⅷ::::ｌ:ﾍ ､ 弋rｿ'ヽ:::::::,':,':::::,'::,' 呂太后さまが。
|ｲ .ｌ:::::::::ｌ:ﾍ::::Ｖ::Ⅶ:::ｌ!`ﾍ ､､､,.ｨ〈_／:':::::/:/
. ﾏゝ_!:::::::::ｌ､:::＼V:∨::ll､. 'ﾆ `"7ｌ:::/:::r '´／
. ` ､V:::::::ﾍ::､::::::ヽi∨| ＼ ,､ ,.ｲ! ∨::/
,ｨ:'::ﾞ|､ヽ:::::ﾍヽ:_;;;'斗`＜ヾｭ､ __ ,. {. `＜:∧. Ｖ
. |:::::::::{､:ヽ::｀__丿 |ﾍ｀V､:::::::::＞,､ `' ﾍ _＼
. |:::::,ｲ￣｀ ﾞヽ ｀ ＜. /! !ｰ'､ ｀＜｀ ゝ, ＞_､,,. ∨
. |::::l , __ ヽ. ﾏヽ./! ｌ ｌ ',ﾍ ＼ | Y_,,.. - ∨-.､
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「 そもそも処刑された戚夫人は元来卑賎の身で、先帝さまに美貌で取り入っただけの女よ。
呂太后さまは昔、先帝さまの実家の農家を手伝い、苦心してきたことから
そういう卑しい女が側室にいても大目に見ていたそうだけど彼女は楚漢戦争の後、一線を越えたわ 」
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/ ヽ _ .. .._
,' _,.ｨ.:.Vヽ:.､-:､:.:.:.｀:.:.､
,.:.:':.／:.:/:.:.i:.:.:.ヽ:.｀ヽ.:.:.:ヽ
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:＼:.:.:.
,.':.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:i:.:.:i:.:.:.ヽ:.:.:ヽ.::.
/:.:.:.:.:.:.:.:/:./:.:/:.:.:.:.:.i:.:.:.i､:.:.:.:i:.:.:.:ﾊﾍ 陛下は私と身体の相性
i:.:.:/:.:.:.:/廴_i:.:!:.:.:/:.:,斗zテ:.:.:i:.:.:i:.:.iﾐ!
i:.:/!:.i:.:.:i:.:.:;' ≧!:.:i:/ /:ｨzx.､;:.:.i:.:.ﾊ:.:ﾘ ばっちりでしょ☆
V i:.:.i:.:.:V:.i ヾｉ ir'心 i/i:.i/:.ﾚ:|
V V:.:ﾄ ｨ≠x ﾋzﾂ ,ﾚ .K:.∧_
ヾ:ﾍ , / ／:∧:f ヽ だから私を正室にして子供を
/:.:ﾍ. v--, ,ｲ´:.:.:.:.:.:.i.:i |
/:./:.:.:＞.､ゝ-' ＜ﾉ ＞‐-､:i/ . {､,,．-‐―‐-､ 跡継ぎにしてよ。
i.:./!:.:;. -‐'.｀ﾊ´ ／ /:// ,.ゝ-‐.､,.x-―''
V,.V .| ' ,./ ,' i::i., ヽ ﾉｰ--､ ヽ
／:::::! ｉ ./ .i:i.,' ﾊ弋ｰ.､ / じゃなきゃ戚、毎日泣いちゃう〜。
,イ::::::::::i fﾃﾇx-iｨﾃﾇx .i:i { ヾ'ｰゝ,,..ィ
. ／ V:::::/,{以j>{ﾆ}<以f}ﾞゝx､..i:i ヽ ヾ=''"/
／ .V:/ノﾓ少ioi弋モ少i. ｉ i.Vﾍ-､ ／
, ' Y{ { {o{ .i. i i./::ﾊ ｀ｰf
【戚夫人（せきふじん）】
定陶の人。高祖・劉邦の側室のひとり。
.
「 先帝さまの大成のため、呂太后さまの家は戦争に多くのお金と人を出して。呂太后さまも
皇太子さまと先帝さまを守るため、敵の捕虜になる辱めを受けたわ。
そのご苦労を、楽して乗っ取ろうと卑劣な駆け引きを仕掛けてきたの 」
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.|i.:.:.:/.:.:.:.:/.::.:.:.:.:.:/.:.:.:.:／.:.:.:／;;//iﾍvwｖ| :|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
|.:.://.:.::.::/.::.:.:.:.:/.:.:.:／:.:.:／;;／/// .|.:|.:.:.:i.:.:.:.:i.:.:.:|
|:.:| |.:.:.::.:i.:.:.:.:.:::i.:.:.://.:::..／;;;／.// |:.:|i.:..:i.:.:.:.:i.:.:.:|
|:.| .|.:.:.::.:i.:.:.:.:.:i.:.:/ｰ;;／ソ／ // -＝=､_.|:.| |.:.::i.:.:.::i.:.:::|
.|:| .|.:.:.:.::i.:.:.::.:i.:.:ﾑ;ｒ-y,ﾈ' // -_､,,,,__ .|:;ﾍ|.:..:i.:.:.:i.::..:| ・・・・・・・・・・・。
ii |i :i.:.::i.:.:.:.:|ﾔｹiﾃうﾄ` ,/'´ '´,ｹﾈﾃﾞﾇ;., |.:.:i.:.:/|.::.::|i
.` |iﾄ,.:i..:i.:i.:..:|{_|;:::::`}:| ／ |{::::::f;;ｲｿ:.i.:.ｲ./.:.:.::|i
|i|i.:.::ﾄ,.:iヾ;;:| ｬ:::::,ソ .ｾ_:::::ソ/.:.:/.|/.:.:.:.:|.i 夫の愛玩動物に過ぎない豚が……
.|i|i.:.:.:;iヾ;ヽトヽ￣ . .~￣ /イi.:.:|i.:.::.:.:.| .ｉ
.|i |:i.:.:.:.:i..:`,ﾐ:ト､ i: ' /V::./.:.:.:.:.:|| i 私にかみついてくるなんて
|i .|.:i.:.:.:.:i.:.:.:.:トト`: .､. -:‐ , ｒ'´.:::|.:.:/.:.:..:.::|| i
|i |:.:i.:.:.::.:.:i.:.:.::i.:|;:;:;:;::`i ､ __ , . ｒ'´;:;:i:;:;;:/:/.:.:.:.::.:.:|.:| ii 躾がなってないですね……。
. |i |;:;:;i:;;:;:;:;:;:i;:;:;:i:;|_,／ i :ト､;;;;i;;;//;:;:;:;:;:;:;:|;:;::| .ii
.|i .|;:;:;:ﾄ;:;:;:;:;:;:;:i;:;::i:| ＼/';: /;:;:;:;:;:;:i;:;:::| .ii
|i .|;:;:;:小;:;:;:;:;:;:;::i;:;::|＿,,...,,_ ._,,,＿＿:/;::/;:;:;:;:;: /:|;:;:;::| .ii
ﾉ'´ |:ﾊ;:;:;:;:;:;:;:;:i :|`ヽ, , ｒ'´/;:/;:;:;:;:;;:/;:/＼;::| ii
. / |:| .ヽ,;:;:;:;:;:;:;i:|= =`=､ ,ｒ'´ _./;:/;:;:;:;:;;:/;::/ ＼ .
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| いいでしょう、受けて立ちます。 けれど私は正面から |
| |
| その野望を打ち砕いてみせますが |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
「 その卑劣な企みを呂太后さまは賢臣の力を借りて退け。 先帝さまの在位の間ずっと
皇后でありつづけたわ。 そして先帝が亡くなった後、さっき話した事件が起きたのよ 」
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. ／::::::::::::::i:::::::::／ ::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
/::::::::::::::::::i::::::::/::::::::yWvwﾊ:i::::i :::::::ﾊ
/:::i:::::::::::::::i:::::::/::::::::,/ ./ .l::i::::i::::::::::l
|::::i::::::::::::::i:::::/l:::::::;/ / l:;l:::::i:::::::::|
l::::|:::::::::::::i:::/_,|::::;/‐ / ‐‐- j_ |::::i:::::::::| ……天に二日無し、それは
. l::|l:::::::::::::i::j´ .|/ ／ / ｀|::::i:::::::::|
ﾚ {::::::::::::从 |:/l::::::::::| 皇后もおなじこと。
i::ゝ:::::::{ ,,x=≠ゞ ≠=zx,ﾘ l::::::::::il.i
. il::::l｀ ､;乂_ ノ::::::::::i l i 後宮に災いの種はいらないですね……。
i.l::::|::::::::::ﾄ ｀ ｲ::::::::::::i::l .i
. i l::::j:::::::::::i::｀:... . 丶ﾌ ...:´::::i::::::::::::i: | i
i |:::::i:::::::::::i:::: , -l｀ - ´ l-､::::::i:::::::::::i::::| i
. i |::::::i:::::::::::i／ l´ ゝl ＼:i:::::::::::i::: | i
i j::::::::i:::::::::::l | | l:::::::::::i::::::| i
i j::;::ｬl l:::::::::::l | | .l::::::::::::lヽ:::| i
i ./∧/.l.j:::::::::::::l .ﾊ￣｀ ´￣ / l::::::::::::l l/ゝ i
i /:l~///l::ﾊ:::::::::::l ハ / l:::::::::::l l///ヘ i
i /::::|////lﾚ l::::::::::l ハ / .l::::::::::l l/////l i
/::::/:::::::::/:::::::::::::::／/:::／}/:::::/⌒ー}:::::::::::::::ヽ
':::::/:::::::::/::::::::::::／￣／ /:::::/ |:::::::::|:::::::::,
.:::::::::::::::::::::::::::／-‐≠ /}:::/⌒ヽ. l:::::::::|::::::ｉ::|
ｉ::::|:::∧:::|:::;イﾃ示ミ ／ />ｰ- ﾉ:/ ::::|::::::}::|
|::::|:/::::Ⅵ:i::::{{///i} / ィ芹ミ､/::::::::}::::八| ＿/＼／＼／＼／＼/＼／|＿
|::::{::::::::::Ⅵ::::{乂/リ ////八}/::::::}:/ } ＼ ／
|:::::::::::::::::|八{ミ==彡' 乂// /::::::/i / ＜ 戚夫人を捕らえよ！ ＞
|:::::::::::::::::| ′ ヾミ彡' /:::／|::| ／ ＼
|:::::::::::::::::| {￣ /／::::::|::| ￣＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
|:::::::::::::::::| ﾉ ／:::::::::::人|
|:::::::::::::::::|＼ ー' ,..:::::::::::/|::::| 彼女には相応しい姿になってもらいましょう。
/|:::::::::::::::::|⌒＼ イ::::::::::::/:::}::::|
/:::|:::::::::::::::::| > .∠{/:::::::::::::::/::::八:{ ……人豚の姿に！！
. /::::::|:::::::::::::::::| ／ ￣ ´ /:::::::::::::::/::::/:::::ヽ
. /￣￣ヽ.| / /:::::::::::::::/::::/＼:::::::＼
'::::::::_/ ＼{ /:::::::::::::::/::::/ ヽ::::::::＼
. /´/￣ ) .| ＼. /:::::::::::::::/::::/ }::::::::::::::＼
＿/∠ ／ ﾉ ＼
. / {＿＿ _／ ￣ ー―――― ､
. | ヽ / 二＾¨￣ }
／ | } | | | /
. ／ l | }/⌒ヽ ∧ ､__」_,,. イ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
/:::/:::::::/::/!::ｌ::::::::',::::::::::::::::ﾍ::::::::::::::::',:::::ｌ::::::::::::::ｌ:::::::!
. ,:::::::!:::::::,'::::! |:::',:::::::∧::::::::::::::::ﾍ:::::::::::::::ｌ::::!::::::::::::::!::::::ｌ
ｌ:::|::ｌ:::::::{:::::l ﾏ ',::::::::∧:::::::'"￣ﾍ"'::::､::::!::ｌ::::::::::::::ｌ､:::::l! ……そんな訳で、出てくる鬼は戚夫人
{:::|:::!:::::::',::::,ｨｰﾏ-:::::::::∧＼:::::::::::ﾊ::ｌ::::::::ｌ::!::::::::::::::!::＼::',
ｌ:::!:::!:ｌ::::::V:l ヽ!:::::::::∧ ヽ----'---=,ｌ::::::::::::::ｌ::::::::ﾍ', と噂されているわ。
. l::|ｌ:::',|､＿V! ￣￣ ,ｨ =＝＝=ｭ.,':::::::::::::,'.ヽ::::::::ﾍ
. !|.∨ｌ|::::::∧ ,ｨ==ﾐx ' 弋辷沙' ':::::::::::::,'7 }:::::::::::!
ヽ .`―|:::::ﾍ 戈ぅｿ ､､､､ .,':.::;::::::::/ , ｨ'::::::::::::ｌ ちなみにこの話をしてくれた婢たちは
＞'!::::||::!､､､ ' ,'::/,::::::/':!::::ｌ:::::::::::::,'
／,.イ´.!::::|l::| , ,'://:::::/::::|::/::::::::::::/ 戚夫人に同情しているせいか
. ｌｨ´ .∧::::!l:ヽ. ヽ '" ・ /', ,':::::/!::::,'/::::::::::::/
. |:{ ,':::!:!::::l!V::::＞ ＜./::, ' .ｌ:::/:::::::＞/:} 永巷近くの部屋から動けない。
. ﾏﾍ !::::!::',::::ｌ:::::{::::::::ｌ::::＞- ＜}_ ＞/／―+'､:::イ／:::/
. ﾏﾍ ｌ::::l:::::V:ｌｨ'"` ‐- =r '-.{´ ヽ＞‐‐'- ､
＼＼:!::/ ヽ ＞'{_／｀! ,. ‐' ,ｨ' ｌ
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 呂太后さまに同情した私は、一晩でいい部屋に引っ越せた。 .|
| |
| これは何を意味するのかしらね？ フフフフ♪ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
. ┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
ﾊ:/.:.:/.:.:Ｕ:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
{.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ} ・・・・・・・・・・。
|::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノ ヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
|:: ::l::.:.:| 从 ① ∨ ①l ﾐ.:.:,《
!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_, ⊂l|ノ::.:|
|:.::.|.i⌒ヽ j （_.ノ ﾉi|__／⌒)
|:.::.|:ヽ ヽx＞､ __, イｌ::.:! ヽ ／
|:.::.|::.∧__,ﾍ} Y.r' l|::::|', ﾊ
l.::.〈::.ヾ_ ッ＼ｌ ｌ ｌ ／|::::| >'''´
猗房は心の底から震えた。 呂太后に憧れを抱き始めていた矢先に醜聞を聞いたことといい、
同居人たちの鮮やかすぎる変更といい、後宮は呂太后が全てを見透かし、
恐ろしく長い手で何もかも変えてしまう鳥かごのように思えた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
／::::::::::::::::::/:::::!:::::::::::::::､:::｀ ､
/:::::::::/:::i::::::ﾑ斗匕1:::::::::::l!::::::::＼
/:::::::: ':::::::!:::/〃⌒ヾj∧:::::ハ､::::::::::ヽ
′:::::::|::::::::∨ j;/ ｨ＝ﾐゝ:::::ﾊ （ ここは……思ったことをすぐ口に
|:::::::::::::|::::::::::| ﾍ ﾔ:/::1:!
|:::!:::::::::!::::::::::! Tii…’ ヽ ､___, 7从リ 出してはいけないのね……。
Ⅵ::::;r‐:::::::::::! ｉｉｉｉ i":ﾊ
ｷ:::f ﾍ :::::::::. u /二 7 |:::::::ヽ
､弋＿}:::::::∧ / / .ｲ::::::::::::＼ ああ、こんなことになるなら
ｫ≧ｘ::::ﾊ::::::::∧ / / u／｀ ､::::::::::::::＼
ィ::::::::::え少仆:::::::::∧￣￣ ´ ＼:::::::::::::::. 機織の部屋に行っていた方が
イ::::::::::::斗''" ノ | ∨::::∧ 丁´≧ｘ ヽ::::::::::ハ
／:::;:::::::/´ / ∧ ヽ::::∧仆 ＼ ｀ ､ ∨::::::::::! 良かったのかも…… ）
／::::::/:::: ハ ./ 厶斗f⌒＼::::ヽ ＼ハ. ＼. ∨:::::::i
密告してたんかい
／-――-- ＼
...:: ／/: : : : へ: : : : : : : ::... )〉
／ : :〈 : {ヽ／: : : : ＼: : :＼: : :＼
..: : /: : :∧ l : : : : : : : : : ＼: : :＼: : :ヽ
/: :/: : : : : :Yl/l: : : : : : : : : : ヽ: : : ヽ : : :、 あらあら、猗房さん。 青ざめちゃって
/: :/: : : /: : /`~l : : : : l : : : : : : : : : : : : : : :.
.: : : : : : : : : / l: : : : : l : : : : : : :l: : : : :l : : :i どうしたのかしら？
j l : : : : j: l :j-― l l : : : :ト: : : : : : :}: : : : }: : : :l
{ {: { l: : l:｜:l ｜l : : : :ﾄ: : ＼: : :j: : : : j : : : }
l: l: l l: : : :y斧ﾐxヽ |: : : : l-＼＼: :; : : : ::ﾊ : : j 古の言葉に、禍を転じて福と為すと言うわ。
八乂: ＼::::{ 代;;;)〕 ￣￣斗f示ﾐx/: : : :/ : : : ;
／: :ト 个! `''''''" 代;;ﾉﾉ/: : : /｝: /: ∧ 私たちが至尊の座に手を伸ばすなら
/:／: |: :八 ､ ~''''"/ : ／ノ /: :/: ∧
／: : : : :从: : :＼ ､...._, ／ ／￣／:／: /: ∧ これは好機と思うのだけれど。
／ /: ／: : : : :`⌒: ＞． ￣ ・ 彡イ : :／:／: : /: : : ∧
.／ /／/ : ＞―---‐弋 ＼ー ／〜''"￣ ＼: : :/: :l : ヽ
/ /: : :j : / ―-/l ＞┴r＜ { ヽ: : : :} ｝: }
/ ／: l: : { / /／ /廴,j＼ ＼ } l: : :j/: :/
/ /: : : {: : :; ∨／ / } ﾄ、＼ ＼ 〈 l: :/:／
｛ .: : : : :l: : { // /l l ＼ / ヽ :/:/
猗房の恐れを呂太后は知ってか知らずか、間もなく猗房と高莞は呂太后のそばで
雑用をすることが多くなった。 これはこの２人が侍女として特に優れていたと
いう訳ではない。
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||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 凹
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 '´ ,､ ヽ─┐
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 ﾘノｿﾉ )） i │
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 |l､ヮﾟ |l i │
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 ⊂i允(つﾘ ┌┴┐
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 （( 〈|_ヽ> )） ┴─┤
||□■□■□■□■□■■□■□■□□■□■□□■□■ しヽ.) ──┘
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
r"´￣'ヽ ,- -、
i （从,从） . －- 、 ― 、 i_ノヽ_ i ♪〜〜〜〜
|゛|i|´ヮﾉ! !l(ｌ/｀ヽ! （ ,从人） ﾘﾟヮﾟﾉﾘ
ノ ,ﾊ!}y!i i l(il ﾟヮﾟ)i ｌｉ(ﾟヮﾟ)ﾘ ,i§~§〉
´ｲ :j/｀ ^'リ t|ｌ―ｌ|j {.i个ｉ} `/＿_ヽ
｀^'ｰｔrｯ'` '=tu=' ｌ_ｌ_ｌ UJ
まずＹ頭などの少女侍女を身近に置けば、その若々しい気のエネルギーから回春効果が得られる
という迷信が古代中国の貴人の間で信じられており、呂太后もその慣例に習ったに過ぎない。
そして他の多くのＹ頭たちは戚夫人の噂を聞いて、色々理由をつけて呂太后のそば仕えを避けていた。
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／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::',
/::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::;:/ヽﾊ}r/|::::::::::::::::::::::::::::i
,'::/:::::::/::::::::::::::::::／:::::／/ |::::::::::::::::::::::::::::|
{/i::::::::ｉ::::::::/::::／'::::／ /､ ,':::::::/:::::::::::::::::::| ああ……遠い昔に私も歌った
/ :{:::::::|::::::/|::/ /:／ / ｀ ｰ- /::::;:/:::::::::::::::::::::|
∨::|::::,'灯汽'´ ／ /:／/::::::::/::::::::::::| 農民の歌は良いわね……。
λ::::::{ っ:::} ／ f佗心。 /::::::::/::::::::::::::|
〃∨::ﾍ乂斗 つ::::::::》､'::::::／::::::::::::::::|、
// !ヽ{ xx 乂::::ノ /::／:::::::::::::::::::::| ヽ 公式の場で聞くわけにはいかないから
// |::ｉ人 ､ xx｀¨ /／::::::::::::::::::::::::::| ＼
＞''"´｀` ‐-ﾐ:::ヽ. ､__ ／'´|::::::::::::::::::::::::::::::! ＼ Ｙ頭に歌わせてこっそり聞くしか
／ ＼ ∨::＼ ,. ィ´ ,':::::::::::::::::::::::::::::::', ヽ
, ' , ', ', ∨:::::::｀¨ﾍ"ﾞ゛ /:::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ. できないけど……。
,ｨｙ' ', ', 〉 ﾄ、 ∨::::::/゛ｱ, /::::::::::::::::∧::::::::::::::::::ﾍ.
/:::∧ /}_ノ / ! ├:',._j::::::/ ／} /::::::::::::::::/ ∨:::::::::::::::::ﾍ.
/::::::::::＼ - ' __...¨´ィトｲ:::::::::::::/ / ／::::::::::::::::/ ∨::::::::::::::::::ﾍ
. ／::::::::::::::i:::::::::／ ::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
/::::::::::::::::::i::::::::/::::::::yWvwﾊ:i::::i :::::::ﾊ
/:::i:::::::::::::::i:::::::/::::::::,/ ./ .l::i::::i::::::::::l 今日はここまででいいでしょう、
|::::i::::::::::::::i:::::/l:::::::;/ / l:;l:::::i:::::::::|
l::::|:::::::::::::i:::/_,|::::;/‐ / ‐‐- j_ |::::i:::::::::| 褒美を取らせます。
. l::|l:::::::::::::i::j´ .|/ ／ / ｀|::::i:::::::::|
ﾚ {::::::::::::从 |:/l::::::::::|
i::ゝ:::::::{ ,,x=≠ゞ ≠=zx,ﾘ l::::::::::il.i 特に貴方たちは当番を断らず
. il::::l｀ ､;乂_ ノ::::::::::i l i
i.l::::|::::::::::ﾄ ｀ ｲ::::::::::::i::l .i 出てきていますからね。
. i l::::j:::::::::::i::｀:... . 丶ﾌ ...:´::::i::::::::::::i: | i
i |:::::i:::::::::::i:::: , -l｀ - ´ l-､::::::i:::::::::::i::::| i
. i |::::::i:::::::::::i／ l´ ゝl ＼:i:::::::::::i::: | i 上等な点心を宦官に部屋まで運ばせますよ。
i j::::::::i:::::::::::l | | l:::::::::::i::::::| i
i j::;::ｬl l:::::::::::l | | .l::::::::::::lヽ:::| i
i ./∧/.l.j:::::::::::::l .ﾊ￣｀ ´￣ / l::::::::::::l l/ゝ i
i /:l~///l::ﾊ:::::::::::l ハ / l:::::::::::l l///ヘ i
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
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. ,:::::::!:::::::,'::::! |:::',:::::::∧::::::::::::::::ﾍ:::::::::::::::ｌ::::!::::::::::::::!::::::ｌ
ｌ:::|::ｌ:::::::{:::::l ﾏ ',::::::::∧:::::::'"￣ﾍ"'::::､::::!::ｌ::::::::::::::ｌ､:::::l!
{:::|:::!:::::::',::::,ｨｰﾏ-:::::::::∧＼:::::::::::ﾊ::ｌ::::::::ｌ::!::::::::::::::!::＼::',
ｌ:::!:::!:ｌ::::::V:l ヽ!:::::::::∧ ヽ----'---=,ｌ::::::::::::::ｌ::::::::ﾍ',
. l::|ｌ:::',|､＿V! ￣￣ ,ｨ =＝＝=ｭ.,':::::::::::::,'.ヽ::::::::ﾍ
. !|.∨ｌ|::::::∧ ,ｨ==ﾐx ' 弋辷沙' ':::::::::::::,'7 }:::::::::::!
ヽ .`―|:::::ﾍ 戈ぅｿ ､､､､ .,':.::;::::::::/ , ｨ'::::::::::::ｌ わあ……有り難き幸せに存じます。
＞'!::::||::!､､､ ' ,'::/,::::::/':!::::ｌ:::::::::::::,'
／,.イ´.!::::|l::| , ,'://:::::/::::|::/::::::::::::/
. ｌｨ´ .∧::::!l:ヽ. ヽ '" ・ /', ,':::::/!::::,'/::::::::::::/
. |:{ ,':::!:!::::l!V::::＞ ＜./::, ' .ｌ:::/:::::::＞/:}
. ﾏﾍ !::::!::',::::ｌ:::::{::::::::ｌ::::＞- ＜}_ ＞/／―+'､:::イ／:::/
. ﾏﾍ ｌ::::l:::::V:ｌｨ'"` ‐- =r '-.{´ ヽ＞‐‐'- ､
＼＼:!::/ ヽ ＞'{_／｀! ,. ‐' ,ｨ' ｌ
＿ ＿ ＿ ＿ 感謝の極みで
..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼
.ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） ございます。
/ ﾉﾉ ﾟ -ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ -ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ -ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ∀ﾟﾉヽ
ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ 私たちは信念を持って
/ /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ
／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ 太后さまにお仕えします。
【Ｙ頭たち】
噂を恐れなかった数十名。
＿ ＿ っ っ
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.Ｕ:.ヽ:.ヽ:ハ えっと……呂太后さま。
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 ありがとうございます。
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
／,ｒ' Ｙ/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:/.:.:/i ヽ.:.:i.:.:.:.:.:i.::|'´ ヾｪ, ＿//
//´ |'.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.::/.:.:.:/:;ｲ.:.:ｲ;/ |.:.:i.:.:.:.:.:i :| ヾｪ // ＼／
. // /.:/.:..:./.::.:.://.:.:/.://.::;// |.:.:i.:.:.:.::i.:::| .ヾ, ／＼
./' |.:.:i.:.:.::i.:..::/ﾑ∠／ /:./ / _,, ,,_ .|:.:ﾊ.:.:.:.:i.:.:| `i,
|i |::i.::.:.:.:i.:／/:.／ // /. `|k| |.:i.:.:.i.:i:| ii
ii |:i.:.:i.:.::i´:|.|:/ .／'´／ |/.`|.:i.:..:i.:i.| i'
|i.::人..:i:.| i'. _,,,,,,__ _,,,,,__ ' .|.:i.:.:ﾒ/.|
. ﾄハ:ﾄ:.ﾄ;| ｭ=＝ﾐ= '´=＝ﾐｭ, .iｨ.:/ｿ|.:.:| おばあ様、ありがとう。
.ﾘ.:.:.ヾﾄ;;ﾄ,"..::::::::.. ;. ..:::::::..ｿ/ﾇ:／ヾ:|
.|.:.:i.::.:`-ﾍ` _ _, /-'´.:.:.:.::.:| 嬉しいな。
/.:.:i.:.:.:.:.:.:.i;` ､ .／.:.::i.:.:.:.:.:.:.:.:|
. |;:;::i;:;:;:;:;:;:i;:;:;:;:ｨﾐ- _., __, ｒﾍ,;:;:;:;:;:;i;:;:;;:;:;:;;:;:|
|;:;:i.i;:;:;:;:_;;:ｒ=ｒ'´~ヾｒ|__ ~ __,ﾄ-'/~ヾ-,;:;::i;:;:;:;:;:ﾊ:|
|;:;:;:i ソ´ i `iヽ, `ー^-ｒ-'´ ムｒ' ~`ﾍ,;::i i|
`､;;;/ .i /＾ｿヽ,_ _. ( ).）ﾜ,､ｒ<＾ヽ, i ヾ'ﾉ
/ i | ´ / /ｬｪｒ‐ｒ'ｒf~ヽ ヽ .| i .|
/ ﾍ .i.| ' 〈>ｒ‐ｒ‐ヽ` | i ﾉ
【張嫣（ちょうえん）】
宣平侯、張敖と呂太后の娘である魯元公主の娘。
つまりは呂太后の孫。
Ｙ頭のひとり。
.
／: : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
／: : : : : l: : l ﾄ､;ヽ:｀: : : :＼: : : :｀､
/: : : : : : : |: : l l ｀ ゛l:l : :ヽ: : ヽ: : : ヽ
/:/: : : /:l : :ｲ: ::l l l::l;:::::l::::ヽ;:::::::i::::i ご挨拶がとても上手ねぇ、張嫣。
| l: l: : :l :l::/ |: /l l--- l:l 'l::::l:::l:l:l::::l:::l::::l
| | :| : :l: l/ // l l ,___ ll +::;l:::l::l:::::l:::l:::::l
| |: | l:::l V // ﾚ " ,r弐ﾐx, l://::::l::::l::i::l 他のＹ頭の子たちも可愛らしいけど
ﾞl: : :;:l::::l, ,r弐x b::::::ﾘ///:::::::l:::::l::i::l
. !､l ヽ;::l,ﾞ b::::::} ヾ=" ｲ:: :::::::l::::::l::i::l 貴女は格別に感じるわ。
＼'l､ヽ^''" 〃 l :/:::::::l:::::::l:::::l
|: :.､〃丶 , l::/::::::::l:::::::::';:::ヽ
|::l::::｀'...,..,￣ ／l:/::::::::;'ヽ::::::::';::::ヽ
|:l : :::::::l::::l:::>i＿ ,ィ : :::::::l ヽ:::::::';:::::＼
Y : :::::::l:::::/7 〃::::::::::/冫ヘ::::::';:::::::::＼
/ : ::::::l::ﾚ ﾉﾉ / : ::::::::/´ ＼:';::::::::::::＼
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
,. -─- ､ _＿
／:::::::::::::::::Mv:::::X´ ｀ヽ、
＿＿♂:::::::::::/|:::/::| ﾄ､::::::' ,. ヽ
／´ ♀:::,'::/:/ ::/ ::/ ー|:ﾄ,::|:〈_｀' ｀
/ |::::|:/:/ :/ ／ __ﾚ:ｖ:::::｀:ヽ わーい。
{ ノ::::::::ｉ:,ｲ,z＝=､ 〃￣ﾞY）rｖ^ヽ:j
丶 ,ｲ::ﾉ::::::::ハ ｒ― ┐ ﾉ／ヾ丿ﾘ
（( |:/|:_ｎ:;ゝ.ﾑ ゝ__ノ ｨ〈 Ⅹ:i おばあ様にもっと褒められちゃったー♪
. ﾘ（＿》_¨ ｀〉ミ≧≦彡 ./ ｀
ﾘ ｀ヽ_ ﾉ＞,8.＜> /
. ,|〜´ b|｀〜ﾄ、
|, b| ,|
/｀7┬┬┬ﾍ＼
／{::ﾍ:::::,イ::￣::::::)-'::;:::--:`
.::::::::ゝ:;_`_'_;;;::=‐::'ﾞ|::;:ｌ´ヽ:｀ヽ::::::::＼ ・・・・・・・・・。
/::::::/::::/:::/:::::::::/::/ !:!::!:::::::',::::::ﾍ::､:::::::..
/::::::,':::::,'::://::_;;;/!_,'__|:ｌ::ｌ::::::::::ｌ:::::::ﾊ:::::::::::ﾍ
,'::/::::|::::::|::,':,'´::::,' |:/ .|ﾞ!::|::::::::::ｌ::::::::::',:::::::::::::::. （ ああ……そういう事、なんて優しいお顔なの。
|/::::,ｨ!::::::Ⅵ|＿_l| .|' ｌ|ﾍ|::::::::l:ｌ:::__:::::|:::::|::::::::::.
. ／:::::;//|::::::::::|.r┬ ===ｭﾐ | .ﾏ:::::l:|::::::｀ヽ:::::!ｌ::::::::::.
. ／::: イ:|:',.',|::::::::::| 弋ら劜ｿ ﾞ `' ‐'､::::::::l|:::::!:!::::::::::! ここで一番はもう決まっているみたい。
. ,ｲ:::;〃:'!:::||::ヽ|::::::::::l! ､､､､ ｀ 芹ｭ､ヽ/::::::!:l::::::l:::}
. /:／/ :::::l､::::V:::Ⅷ::::ｌ:ﾍ ､ 弋rｿ'ヽ:::::::,':,':::::,'::,' どうやら私たちは張嫣と天子様の当て馬として
|ｲ .ｌ:::::::::ｌ:ﾍ::::Ｖ::Ⅶ:::ｌ!`ﾍ ､､､,.ｨ〈_／:':::::/:/
. ﾏゝ_!:::::::::ｌ､:::＼V:∨::ll､. 'ﾆ `"7ｌ:::/:::r '´／ 集められたのかしら…… ）
. ` ､V:::::::ﾍ::､::::::ヽi∨| ＼ ,､ ,.ｲ! ∨::/
,ｨ:'::ﾞ|､ヽ:::::ﾍヽ:_;;;'斗`＜ヾｭ､ __ ,. {. `＜:∧. Ｖ
. |:::::::::{､:ヽ::｀__丿 |ﾍ｀V､:::::::::＞,､ `' ﾍ _＼
. |:::::,ｲ￣｀ ﾞヽ ｀ ＜. /! !ｰ'､ ｀＜｀ ゝ, ＞_､,,. ∨
／⌒)/
〈(__....-‐━━‐-..
／:.:.:.:ア:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀丶、
/:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:＼ （ ただ……天子様の１番は埋まっているとしても
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ:.:.:.:.:.:.:ﾊ
|:.:|:.:.:.:.|:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:. まだ２番、３番なら狙えるわね。
/|:.:|:.:.:.八:.:.:.:＼＿⌒ト:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
|:.:.八__｣⌒ー''´ ィ妄ぅk:.:.:.:.:.:.:.:.:八
|:.:ﾊ:.:.: ィ妄ﾗ .::::::/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀､ まあ今の天子様の体たらくを考えれば
∨〈＼ﾊ ::::.. ／:.:./:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:}i
}:.:.込、 ー 幺イ:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.从 その方が良いかも ）
从:.:.:.:.＞.... _,, く{:/:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:./:.:〉
乂r―ｧ'⌒７水´丶冫-＜:.:.:.:.:.／:.:.人
j く 〈__人 ＼ ＼/:.:.:.:.:.:.:r￢-､
猗房は呂太后への覚えを良くしようと考えていた高莞につられてそば仕えを受け続け、
いつしか怒らせなければ呂太后は道理の分かる人物かも？ と思うようになった。
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＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―--ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.Ｕ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 （ うーん……皇太后さまを、もの凄く怖いと
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} 思ったけど……実は案外こわくないのかも…… ）
||:.:ヽ::{'ノヽ.:.:.l/ ｀ヽ ｿﾘ:ｲ.:../:.:::|.
》､:.:..ﾐ ● ∨ ● 彳|.:.:.:|: :.|
|:.:ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ /:.:.:|.:.:.!
|:.:.:..l:.:/⌒l,､ __, イァ￣｀┬‐ｧ
|:.:..l / ./＼Y.r' ／ / 厂 〉
そうして付き合いが長くなれば、呂太后のあらゆる面が見えてくる。 長安の城壁作りのため、
民衆、官僚たちに不満を抱かせないよう苦心する政治家の面であったり。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,..::::::::/:::::::::::::::/::::::ﾍ::/i∧::::::::::::::::::':，
.::::::::::/:::::::/:::::/:::!:::::::|'~^￢::::::::::::::::::::::.
/::::/::::::::::::/:::::/／}:::::::| ∨:::::::::{:::::::::.
.:::::,':::::::::::::/::::/´ ,ｲ::::::| ｝:::::}::::{::::::::::
ｉ:::::|:::::::::::,:ｨ':/⌒ / }::::/! ⌒` ､!::::/:::::{:::::::::} 外敵の侵入は恐ろしいですが建造を
|:::::|:|::::::厶{/! / /:::/ j /／}:::::::{::::::::,
|:::::|:|:::::::|斗七弐∧/ , 仗ﾎトｘ,j:::::::ﾊ::::/ 過度に急がせ、始皇帝の万里の長城の
|:::::|:',:::::::灯っ:ﾊ| } i }っ:ﾊト〉:::::::::}:/{
!:::∧{＼ﾍ.乂＞′/¨⌒':, ゝ斗' 厶ｲ::::/{ { 二の舞になってはいけません。
/i::::::::|:::::::＼， -‐''´ .: ｀ ‐=''":::j::/:|:|
. / ::::::::|:::::::::::ﾍ, , -， /::::::/::::|:| ﾟ,
/ '::::::::j:::::::::|ヽ:ト｡, ￣ ,. イ:::::::::::::: |:| ﾟ｡
. / /／i !::::::::ﾍ{::|ﾍ ｀` - ´ | :|::::::::::::::: |＼ '， 工事期間は作業のし易い季節にのみ行い
/ /ニﾆ| !::::::::::ﾍ:{ ﾍ ! j:ﾊ:::::::::::::|ニ＼ ｡
/ニﾆ:Λ i::::::::::::::丶ﾍ j j::| }:::::::::::i|ニﾆΛ 。 しにくい季節には民を休ませるのです。
.ニニニΛi:::::::::::::::::::＼ / i:::{/:::::::: 八ニニ| '_
｝ニニニニ!:::::::::::::::::::::::ヽ、 / ',:ﾍ:::::::::::::::::ヽニ| '_
}ニニニﾆﾆ!:::ﾄ:;::::::::::::::::ハ∨ィニ≧ｘi∨::::::::::::::｝‐| '_
./ニニニﾆﾆΛ{ ＼|iｌ|￣￣￣￣￣￣￣￣|:::::::/-〈 ',
ｆニニニニニニ}-‐=|l|| ,x=＝=‐- ､-〉 i
!ニニニニニニjニﾆ|l|| /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:丶 i
子の天子を想う母の顔であったり。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
／:::::::::::::}｀ヽ|ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
/::::::::::::::::::::ｌｰwiv｝:::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::∧
/::::::::::::::::::::::::ｌ ｌ::::|i:::::::::::::::::::::;:::::::::::::::::∧
/:/:::::::ｌ::::::ﾊ::::::ｌ ｌ:::ｌ !:i|:::::::::::::::::}::::::::::::::::::::}
i!/{::::::::ｌ:::/ }:i|::ｌ ー-ｌ:::l_j::| ∨::::::::::::!:::::::::::::::::::ｌ ……盈は今日も朝廷に顔を
｛{ .ｉ::::::::ｌ/、 !:ｉ|::l ｊ:/_ !:| ゛∨::::::::::|:::::::::::::::::::!
':, ∨:::::ｌ! .ｿ/ !:ｌ ´忙示抃 }:::::i::::彳ヽ::::::::::::i 出しませんでしたか……。
ヽ.∨:::i:!伝. ｌ/ つ_ｒ } |:::::i::::::ｌヽ }:::::::::::|
ﾍ从i,ﾉ/ ゞ-‐' !:::/::::::ｌ7./::::::::::::|
< !/:::::::::ｌ'´:::::::::::::::| この母が悪いとはいえ
lヽ _ /::::::::::::!:::::::::::::::::::l
|::::｀ 、｀ /::::::::::::::l:::::::::i:::::::::::! あの子は天子という立場を
|::::::::::｀ ｰ....ヽ´/::::::::::::::::ｌ:::::::::i::::::::::::!
|::::::::::::::::::ｉ|::::'/::::::::::::::::∧:::::/::::::::::::::!、 どう思っているのかしら……？
|:::::::::::::::::!_ｌ:/:::::::::::::::::/￣∨:::::::::::::::::! ヽ、
|::::::::::::／／::::::::::::::::/_ ,.. _ ＼:::::::::::::::i ＼
|::::::／／::::::::::::::::／::::::::::::::::｀ヽ::::::::::::::! ＼
恐ろしい謀略家であったり。 呂太后がたまに漏らす呟きの全ての意味までは分からないが
猗房は、ああいう立場になれば、そのように振る舞うものかも知れないと思った。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
/.:: ｉ:: :: :: :: :: :: :: :: :: ::ｉ:: :: :: ::}:::. :: :/:ｉ:: :: :: :: :: :: :: :: :: ::ｉ
!::ｉ::!:: :: ;: :: :: ;: :: :: /}::ｉ :: :ｉ :: }｀｀!::/ ::｝: !
. !:ｉ!:ｉ:: ::/.: :: :/.: :: :/::ｉ::ｉ:: :/ｉ: :/ }::! :: :: :: :: :. .: ::ｉ ::ｉ
ｉ:ｉ!::ｉ :: {:: :: :ｉ :: :: /::,'.: :::/ /:/ }:! :: :ｉ :: :: :: :: :: :::ｉ
ｉｉ ｉ::ｉ :::{:: :: :!:: ::/.::/.:/./ /:/｀ ｰ - ､ }:ｉ::ｉ::! :: :: ｉ :: :: :: ｉ 斉王、劉肥め……勘のいいやつ。
ヽ !::! ::{ :: :ｉ!:: /.::/.ﾉﾙ' ﾉﾘ ,, _ _ _ ,ﾘ:: ｉ:!:: :: ::! :: :: :: :ｉ
. ｉ::ｉ:: {:: ::ｉｉ:::{::ノ'.::::, ノ イ 佗亦ヽ ﾉｉ}:::ｉ:ｉ :: :: :! :: :: :: :!
ヽ:::!{:: ::!::ヽ:::::::::/ ﾞ 込0汐' }.:ｲ:: :: :: ｉ :: :: :: ::ｉ 帝位簒奪の兆しを見せたから消そうとしたのに
ヽ}ヽ::ｉ:::::::::::ノ ￣´´ ﾉﾘ.: :: :: ::! :: :: :: :ｉ!
. !:ｉ::ヽﾄ :::::::ヽ /.::/.: :: :: ::!:: :: :: :: :ｉ､ あんな手で避けるなんて……。
. !:ｉ:::::.ヽヽ ｰ_､ ,, イ.:::/.: :: :: :: :!::. :: :: ::ﾊ:::.
ｉ:ｉ:: :: ::::.ｉ≡ヽ ,, ＜ ／.::/.: :: :: ｉ :: :ｉ:::. ::ヽ ::ﾊ::::.ヽ
. ｉ:ｉ:: :: :: /=／ ｀ヽ´ ,, /.:ｿ.: :: :: :::! :: :ｉ:::::. :: ｉ :: ﾊ::::::::.. 斉国への監視の目を増やさないといけないわね。
. ﾉ.ｉ:; :: ::/_/__ .:::::.∧_,, = ﾁ／.: :: :: :: :: :ｉ.: :: ト:::::. :: ｉ :: ::ﾊ:::::::::::::.
/.::ｉ/.: :: {:::::::::::-､,=､ィｰ､／.: :: :: :: :: :: :ﾉ.: :: } =ヽ:. :: !:: :: ﾊ::::::::::::::::.
/.: /.: ::／{::::::::::;;yヽﾁヾ;;;/.: :: :: :: :: :: ::/.: :: ::/≡ =ヽ:: :ｉ:: :: ::ﾊ:::::::::::::::.
/.:/.: ／:イﾁチ::／ {::::::::/.: :: :: :: :: :: ::/.: :: :: /= ≠＝ﾊ :::ｉ :: :: :: ヽ::::::::::::.
. {:/:イ:ﾔ:::::::::::;;イ {:::::/.: :: :: :: :: :: ::/.: :: ::ノ≠ ≡ ≡ }:: ::ｉ :: :: :: :: ヽ:::::::::.
――― 紀元前192年（恵帝三年）、10月。
人
（ ::;;）
ヾi￣;'7
／,厂ヽ＼
_,.-'´／;;;::::: ＼｀'-..,,_
__,,...-‐'''´_,.-'´;;;;;::::::::: `-､_ ｀ﾞ'''-..,,__
ﾊ￣`''''''''''ｰ-‐ ‐ ''''´;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::: ｀'''' - --‐''''''''"￣ﾊ
／|ﾞ｀`'''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´|＼
l,ｨ'^ﾞ｀`''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´^ゝ!
｀Y'i!|￣￣￣￣ｌ]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]￣￣￣￣￣￣|!iiiY´
〈〈ヽ《ヽ三三三三三《ﾍ三三三三三三三三/》三三三三三三/》/〉〉
＼＼＼ﾞ三三三三`ヾ〉三[_長楽宮_]三//'.三三三三三／／／
_〕|.|_|ｴTTTTTTTT|_|iTTTTTTTTTTTTi|_|TTTTTTTTTｴ|_|.|〔_,（ ;)::）,
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
そうこうしている間に、猗房が長安に来て２年が過ぎ。 もはやＹ頭ではなく大人の侍女として
扱われる時期となった。
.
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 今日まで、あなた達侍女の働きをつぶさに見せて貰いました。 .|
| |
| 天子の伴侶たる皇后に相応しい者は…… |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ＿/
Ｖ
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 凹
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 '´ ,､ ヽ─┐
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 ﾘノｿﾉ )） i │
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 |l､ヮﾟ |l i │
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 ⊂i允(つﾘ ┌┴┐
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 （( 〈|_ヽ> )） ┴─┤
||□■□■□■□■□■■□■□■□□■□■□□■□■ しヽ.) ──┘
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿
（ ）（ ）（ ） （ ）（ ）（ ）（
＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ） （ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧
）（ ）（ ） | | .（ ）（ ）（ ）（
／::::::::::::::::::::::::､::::::::::::::::: ' .､
／::::::::::::::::::::::::ﾊwWﾊ;::::::::: ＼::::ヽ
, '; ::::::::::: /::::::::i､::ﾊ ∨:i:::::::∧::ハ
./::/::::::::: /::i::::: ﾘj:::::::i -―-ｌ:::i::::::::::::i:::::ﾊ
i:::/i::::::: /:::i:::::::/ j:::j::l |::Ⅳ::::::::::i::::::i 張嫣、貴女に任せますよ。
|::l i:::::::::{::::::::::/ i:/.l:l 斥示ﾒz}:::::::::::i:::: i
|::l i::::::::::!::::::斥ミﾒ ﾚ' {C:::::::}jⅳ:::::: i:::::|i
|::l i :::::: i:::从o:::::} 弋辷ｿ |:|j:::::::::i:::: |.i 他の皆は妾に続いて彼女を
乂 i:::::::::i:从乂;;ﾘ ﾚ.j:::::::::!:::::| ii
Ⅵ::: !::: ゝ ´ ｲ:::::: i::::::| .ii 盛り立てて上げてくださいね。
l:::Ⅵ从:入 - ´ ｲ:::i::::::: i::::::| ii
|:::::::::::::i:::::::＞. ／ {〉､i:::::::::j::::::| ii
|:::::::::::::i:::::::::i:::::::≧ｰｧ'´.r== - ﾐ _::j､ ::| .ii
. |:::::::::::::i:::::::::l;／:::γ r┌=ニ ‐- ` Y ヽ ii
|:::::::::::::i :::::::j j::Ⅳ ＼ ＼ ` :八 ＼ ii
l:,ｨ ≦ﾉ::::_ノ /::/ .x≦ ヽ ∧ ＼ ii
// ｛. {::,'′ /::/ ／ , ィ ∧ﾍヽ -==-ﾍ.ii
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
,. .-: :－―:-...､
／:.:.::.:.:.::.:..:.:.:ｌ:.:.:.:.:.:＼
／:.:.::.:.:.::.:.／/:/|ﾊｌﾊ:.:ｌ:.:.:ヽ
_ -―CO:.／:.:.:／:.::/:/|:.ﾄvwﾄ:.|:.:.:.:.ヽ
. ／ /:.／/:.:.:/:./／/ |:/ |:|:.ｌ:.:.ｌ:.:ト､
ノイ:.:.//:./:斗ｒ‐ﾄ /" -- ､|:.|:.|:.::|:.:| ＼ わあぃ♪
／:.:.:.:.|ﾚ'|:|:/|/ /イ / |`ﾄ.|:.:.|:.:| }
. ／／:.:／:|ｌｲ^ﾄ}:| ｒ ＝ﾐ ｧ=ｭ_ﾚ':.|.://ﾉ 私が伯父さまのお嫁さんだー♪
/:./:.::/:.:.:.:./:.ヽ{ﾍ .:::::. ､ .::::: ｲ:イｲ}
:./:.:.:.{:.:／:.:./ｒ⌒ヾ､ f ｱ /:./ |ｉ
/:.:.／|/{:ｒー┘フ:::::｀ヽ、`-'_ イ }:ノ ﾉ ……じゃなくて、天子様の
:／_＿ｒく ｒ‐ｧ ｀ く::::::::ﾍ. ｢}:::::/ｲ|
＼_／ 〉 Ｖ-くｒヘ、 ｀ヽ._∨／ｲ｝ﾍ お嫁さんだー♪
／ﾆ二＞/ ｀＞ｰ:ｒ‐<_ _ ｒ-ｒｲ 〉
ー--イ /⌒>‐へ.| ∨TTｱ__/
――‐-へ..| ﾚ'｢└ | |ｲｃ/_入
ｻﾞﾜ…ｻﾞﾜ…
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／{::ﾍ:::::,イ::￣::::::)-'::;:::--:`
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/::::::,':::::,'::://::_;;;/!_,'__|:ｌ::ｌ::::::::::ｌ:::::::ﾊ:::::::::::ﾍ
,'::/::::|::::::|::,':,'´::::,' |:/ .|ﾞ!::|::::::::::ｌ::::::::::',:::::::::::::::. （ ああ……やはりダメでしたわね。
|/::::,ｨ!::::::Ⅵ|＿_l| .|' ｌ|ﾍ|::::::::l:ｌ:::__:::::|:::::|::::::::::.
. ／:::::;//|::::::::::|.r┬ ===ｭﾐ | .ﾏ:::::l:|::::::｀ヽ:::::!ｌ::::::::::.
. ／::: イ:|:',.',|::::::::::| 弋ら劜ｿ ﾞ `' ‐'､::::::::l|:::::!:!::::::::::! というか将来の夫である天子様が
. ,ｲ:::;〃:'!:::||::ヽ|::::::::::l! ､､､､ ｀ 芹ｭ､ヽ/::::::!:l::::::l:::}
. /:／/ :::::l､::::V:::Ⅷ::::ｌ:ﾍ ､ 弋rｿ'ヽ:::::::,':,':::::,'::,' 引きこもってばかりで気を引く
|ｲ .ｌ:::::::::ｌ:ﾍ::::Ｖ::Ⅶ:::ｌ!`ﾍ ､､､,.ｨ〈_／:':::::/:/
. ﾏゝ_!:::::::::ｌ､:::＼V:∨::ll､. 'ﾆ `"7ｌ:::/:::r '´／ どころじゃなかったからですけど
. ` ､V:::::::ﾍ::､::::::ヽi∨| ＼ ,､ ,.ｲ! ∨::/
,ｨ:'::ﾞ|､ヽ:::::ﾍヽ:_;;;'斗`＜ヾｭ､ __ ,. {. `＜:∧. Ｖ …… ）
. |:::::::::{､:ヽ::｀__丿 |ﾍ｀V､:::::::::＞,､ `' ﾍ _＼
. |:::::,ｲ￣｀ ﾞヽ ｀ ＜. /! !ｰ'､ ｀＜｀ ゝ, ＞_､,,. ∨
ｻﾞﾜ…
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＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 （ ……天子様のお嫁さん？
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//| そういえば私たちって何の集まり
》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|
|:.:＼ﾐ ￣ :, ￣ 彳|:|: :| だったんでしたっけ？ ）
|:.:.:.:从 ! //:.|:.:.!
/:.:.:.: |:.:＼ -_- ,ｲ:/:.:.|:.:.|
i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､ ｀ イ_l/:.:.:∧:.i
|:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼
|| :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼
＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || | /:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ ー┬‐ｧ
|: :| |: l:. |. ＼＼|_|_,．イ:.:.:.:.:| ,/ /: :/}
{: :| |: l:. | /¨7| rイ |:.:.:.:. | | /: :/: |
|: :{ |:.:l:.:ヽ / // / / |.:.:.:.: | | ノ: :∧:/
∧:.ヽ / |/:∧:.V // / ./ |_ : :.:.| | r‐':_;／ 丶
【竇猗房、１３歳】
.
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今の天子は呂太后が戚夫人を退けた事件にショックを受けて、職務放棄の引きこもりと化し、
後宮でも猗房をはじめ多くの宮女が見たこともない存在だった。
ゆえに本人の意思が混じらないならと呂太后は血縁強化のため近親婚で、后選定の決着をつけた。
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|＼ ／|
ヽ ヽ＿_/ |
〉 ヽ
ｌ Ｏ Ｏ | 嫁が姪っ子なんてマジかよ。
ｌ `-^-′ |
＼ _ノ 俺、ロリコンなんて気持ち悪い趣味
／ ＼
/ ﾉ ヽヽГ| してねーのに。ゲロゲロ。
`/ / i､ノ ヽ
(＿ﾉ | |米||
ヽ ノ |酒||
| r-､ "| |＿_|
| ｌ i |
ヽ＿)(＿ノ
【劉盈（りゅう えい）】
前漢の第2代皇帝。
.
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――― 紀元前191年（恵帝三年）、3月。
劉盈が嫁取りを行った翌年、元服の儀が行われ。大赦により始皇帝時代から続いていた
焚書が終わりを迎えた。
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／７７７７７７７７７７７７７ ７７７７７７７７７７７７７＼
|＼＿＿／ﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌ ﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌ＼＿＿／|
＼┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬／
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|::|::|:::|:::|:::|| l´||｀l ＿＿＿ l´||｀l ||:::|:::|:::|::|::|
(;l|l;)::|::|:::|:::|:::|| ∧∧ヾ||ノ iii ｉii ヽ||ソ∧∧, ..||:::|:::|:::|::|::(;l|l;)
|| |::|::|:::|:::|:::|| ( ﾟ -ﾟ) ｉ| 《 ・ω・ 》 ii| (ﾟ- ﾟ ) ||:::|:::|:::|::|::| ||
|| |::|::|:::|:::|:::|| （ (つつ|| こiζ y ζi,つ ||⊂⊂ ) ||:::|:::|:::|::|::| ||
|| |::|::|:::|:::|:::|| （,,,,,,,,,） || iｿ ﾉξヾii || /,,,,,,,,,,,ゝ ||:::|:::|:::|::|::| ||
|| |::|::|:::|:::|:::|| UU || ﾉイヽ、§ヽ、 || UU ||:::|:::|:::|::|::| ||
|| |::|::|:::|:::|:::|:￣||￣||￣||￣||￣|￣￣￣￣￣￣￣|￣||￣||￣||￣||￣||￣:|:::|:::|:::|::|::| ||
△|￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣||￣△
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿
（ ）（ ）（ ）（ ） （ ）（ ）（ ）（
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ） （ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧
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|::::::::::::/::::::::::::!::::::::i:i:::::::i:::::/斗-|:::::i:::::::::i
|::::::::::/::::::::i::::::!::::::i::i::::.i:::::/ 乂 |:::::i:::|::|:i
l::::::: /:::::::::::i:::::::i:::i::::i::i:::::/ .'::::;:::/i|:}ﾘ
l:::::::/::::::::::::i::r‐i:i:::i:::::i::ii:/ z=ｭ ,':::/::/ ﾘ よしよし、これで盈は名君ポイントが
!::: /::::::::::::::i: | (i::i:::i::::i:乂 i /ｌ:/
l::::/:/i::::::::::i:::人i::i::::i::::|､::! '´ヾ 沢山稼げたわね。
. l: /::/i::::::::::i::::i:::i::::i:::::i:::| ヾ､ ､ _ '
j:/::/:i:::::::::::i:::i::i::::::::i::::::i::| ｲ
. j:/::/:i:::::::::::i:::i::i , ::::::i::::::i::| r‐-イ .; 後は……。
ｲ::/::i:.:::::::::!::::::厂￣ !;:::从l:::::::::| i
ｲ:::/:::i ::::::::i ::::::／ ￣ ヽ:::':,:::::::| i
//::/::::i :::::: i:::〃 .∧:::':.,ヽ! _i
/ /::/::::i::::::::::::.V ∧:::::'.,Yγ丶_
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∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
┳━┳
|＼ ／|
ヽ ヽ＿_/ | 俺、もう一生ぶんの仕事したからまた引きニートに戻るわ。
〉 ヽ
ｌ Ｏ Ｏ |
ｌ `-^-′ | あと姪が嫁なのは気持ち悪いから、後宮で他所の女と
＼ _ノ
／ ＼ セクロスするよ。
/ ﾉ ヽヽГ|
`/ / i､ノ ヽ
(＿ﾉ | |米||
/ : : : : : : : : : : :/: : : :| : : l : : :/.:: │:| |: :|:: |: : :| : : : : : : : : l
/: : :/ : : : : : : : /: : : : :| : : i : :/.:: ! :| |: :|:: |: : :| : : : : : : : : l
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/: :/ │: : : : ｌ : : !: : : :|:,.イ´.: l/.:::::::::: /:/ |: :|:::::::::::::... ｀メ |: :|!: : :l : : : : : |
,' : ,′ | : : : : ｌ : : |: : :.イ:/|: : :/-─＜ /:/ |: :| ＞─‐--､｀下y'| : : l: : : : : :|
│: | | : : : : | : : |: : : :|:.:_,.ｨ≠≦三ﾐ ／'" |: :l 彡三≧ｪx |/ ヽ: : :l : : : : :|!
│: | | : : : : | : :│: : :l,ｲィ'::l|li|l|li|!:| | / |::l|il||i|li:ヾ;､ | : : :| : : : : i:!
│: ｌ ｌ: :/: : :| : : l : : 〃 {:::::l|l|l|l|l|::| j,′ |::l|l|l|l|l|::::}ヽゝ : : :l : : : :,ハ
|: :,′ ∨: : : :l : : l : : : l: .∨:!!|l|ll!!::| |:::!l!|l|l!!::/ /} : : /: : : :/ : :l
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i,′ / ヽ : : | ∨ : : : |!.:ハ＞=≦三三 三≧==＜. //: : /: | : :/ : :| : |
／ | ＼| : ∨ : : ﾊ : :{三三三三 三:. 三三三三ムイ: : :| :/ : : :| : |
| : |: : : :|＼: {＼乂三三三 i!三三三三三三三/ :| : : :|/ : : : :| : |
| : |: : : :| : :ヽ＼ ￣ ＿Ξ三三三三三,/| : |: : : : | : : : :| : |
| : | : : : |: : : :|｀ |lヽ、 ´￣｀ 三三三三:,イ: :| : |: : : : | : : : :| : |
| : | : : : |: : : :| : |l |: |li:..、 三三三三才il| :l : :| : |: : : : | : : : :| : |
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劉盈は呂太后にひたすら反発を続けたが、彼をそう変えたのは他ならぬ呂太后であるため
息子に何も言えなかった。
.
＿ ＿
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rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 （ ……二人の間に何があったのかは
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} 知らないけど。
||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//|
》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|
|:.:＼ﾐ ￣ :, ￣ 彳|:|: :| 私の兄が朝から晩までクタクタになるまで
|:.:.:.:从 ! //:.|:.:.!
/:.:.:.: |:.:＼ -_- ,ｲ:/:.:.|:.:.| 働いて、親に従っても我が家は貧乏だった。
i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､ ｀ イ_l/:.:.:∧:.i
|:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼
|| :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼ 天子様は朝から晩まで酒浸りで、親に
＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || | /:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ ー┬‐ｧ
|: :| |: l:. |. ＼＼|_|_,．イ:.:.:.:.:| ,/ /: :/} 逆らい続けても尽きないくらいお金がある ）
{: :| |: l:. | /¨7| rイ |:.:.:.:. | | /: :/: |
|: :{ |:.:l:.:ヽ / // / / |.:.:.:.: | | ノ: :∧:/
∧:.ヽ / |/:∧:.V // / ./ |_ : :.:.| | r‐':_;／ 丶
/ ヽ: :＼_/ ./:.:.{ ∨ | | | | ｀i:.:.:.:| | / 厂 〉
ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
（ 世の理不尽を感じずにいられないわ…… ）
丶〜'⌒'〜'⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
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式典の準備や撤去作業に追われながら猗房は、後宮の歪みを感じずにいられなかった。
.
――― 紀元前191年（恵帝三年）、7月。
[ 猗房たちの部屋 ]
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| |l／／,|＿_|_|└──────┘|└──────┘|_|＿＿＿
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／
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. ,:::::::!:::::::,'::::! |:::',:::::::∧::::::::::::::::ﾍ:::::::::::::::ｌ::::!::::::::::::::!::::::ｌ 今日も仕事、お疲れ様。
ｌ:::|::ｌ:::::::{:::::l ﾏ ',::::::::∧:::::::'"￣ﾍ"'::::､::::!::ｌ::::::::::::::ｌ､:::::l!
{:::|:::!:::::::',::::,ｨｰﾏ-:::::::::∧＼:::::::::::ﾊ::ｌ::::::::ｌ::!::::::::::::::!::＼::',
ｌ:::!:::!:ｌ::::::V:l ヽ!:::::::::∧ ヽ----'---=,ｌ::::::::::::::ｌ::::::::ﾍ', 猗房さんも呂太后さまに
. l::|ｌ:::',|､＿V! ＿!_ ｨ 弐孑ｱ....,':::::::::::::,'.ヽ::::::::ﾍ
. !|.∨ｌ|::::::∧..ﾞィf==ミ ゞ=ソ ' ':::::::::::::,'7 }:::::::::::! 慣れてきたようね。
ヽ .`―|:::::ﾍヾ 泛ソ｀ : ､､､､ .,':.::;::::::::/ , ｨ'::::::::::::ｌ
＞'!::::||::!ﾞ, :::.:.::. ' ﾞ,'::/,::::::/':!::::ｌ:::::::::::::,'
／,.イ´.!::::|l::| , ,'://:::::/::::|::/::::::::::::/ 最近は全然青ざめてないじゃない。
. ｌｨ´ .∧::::!l:ヽ. ヽ '" ・ /', ,':::::/!::::,'/::::::::::::/
. |:{ ,':::!:!::::l!V:::＞ . / } .イ.../::, ' .ｌ:::/:::::::＞/:}
. ﾏﾍ !::::!::',::::ｌ:::::{::::::ﾞ≧' /--=≦ ＞/／―+'､:::イ／:::/
. ﾏﾍ ｌ::::l:::::V:ｌｨ'"`_ / ./ﾐ= - ヽ＞‐‐'- ､
＼＼:!::/ ヽ..../ У /--､/ ! ,. ‐' ,ｨ' ｌ
///:::::l|::::::::i:::_::〉 ‐..-::ヽヽ:::::::::||:::::::::::::::::::l:::::::::)
/Li〈___lL -=|-:::::||::::::l:::ヽヽ::::::::||::::::::::::::::::|::::::f
|r::| r::::|f::::::::|::::::::|ﾄ::::j､::::| |::::::::::l|::::::::::::::|:::|;ノ 流石に３年も仕えていればそうなるわね
|::::| |:::::|i::::::::|:::､:::|| !:j_|:|i:| |::::::::::||⌒:､:::::|:::|
|:::::l i:::::|､:::::::|::| i::|ィ/_ﾉ」ﾉ |::::::::::|| ､´ l::::|::::|l ……。
､ﾄ::ヽ､:::i-､:::､〈´|r'戈_;}/'| |::::::::::||' ｿ/:::|:::::::|l
ヽヽヽ､代:ﾄ ゝ ´ | |:::::::::::||´,ｲ:::::|ヽ::::|l
｀'.|｀l´ | | |::::::::::||´::::::::::lヽヽ:l'､ それでもたまに、これでいいのかな？って思うわ。
||::〉 ﾉ | |:::::l::::|||:::::::::::::|l:ヽヽヽ
||:::ヽ｀ ＿ ! |:::::|::::||||:::::::::::::|l::::＼i
||::::::::::＼ ‐ | |:::::l::::l||ｺ､::::::::::::l ､::::::
||:::::::::::::||ヽ__, ィ| |::::::l:::||| 廴:::::::::l ､:::::
||:::::::::::::||:::::::::::::! |:::::l:::||:| ｀_､-::_ゝ､:
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..: : /: : :∧ l : : : : : : : : : ＼: : :＼: : :ヽ
/: :/: : : : : :Yl/l: : : : : : : : : : ヽ: : : ヽ : : :、
/: :/: : : /: : /`~l : : : : l : : : : : : : : : : : : : : :. 少なくとも機織の部屋送りになった
.: : : : : : : : : / l: : : : : l : : : : : : :l: : : : :l : : :i
j l : : : : j: l :j-― l l : : : :ト: : : : : : :}: : : : }: : : :l 貴女の前の相方よりは幸せよ。
{ {: { l: : l:｜:l ｜l : : : :ﾄ: : ＼: : :j: : : : j : : : }
l: l: l l: : : :y斧ﾐxヽ |: : : : l-＼＼: :; : : : ::ﾊ : : j
八乂: ＼::::{ 代;;;)〕 ￣￣斗f示ﾐx/: : : :/ : : : ; ここだけの話……
／: :ト 个! `''''''" 代;;ﾉﾉ/: : : /｝: /: ∧
/:／: |: :八 ､ ~''''"/ : ／ノ /: :/: ∧
／: : : : :从: : :＼ ､...._, ／ ／￣／:／: /: ∧
／ /: ／: : : : :`⌒: ＞． ￣ ・ 彡イ : :／:／: : /: : : ∧
.／ /／/ : ＞―---‐弋 ＼ー ／〜''"￣ ＼: : :/: :l : ヽ
/ /: : :j : / ―-/l ＞┴r＜ { ヽ: : : :} ｝: }
/ ／: l: : { / /／ /廴,j＼ ＼ } l: : :j/: :/
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「 先日、あの機織部屋で火災が起きて、死傷者が何人か出たみたい 」
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.: : .人 ..:.::..... ...: :.. .: :::.::. :. :: .. . . ;;＼ : : Υ ／ ７ ( :.::.:.: .::. : . . :.
.／|へ .:.:. ..... ...: :.. .: :::.::. :. :: .. . . Τ＼＿ ／Ｋへ、 ノ７ ノ::.. ::.::.:.:.:.::. .:...:
(::::::::.:.::. :.:......::.::. : :.::.:....:. ノ [ （::::.:..:::::::.::::.::.::::.:
（::::::::::::::::::::::.:.::::::.::..:...:.....::.:.::.:ﾉ .: ::.:: . .:.. .. ... .:. :. .: ノ:::::::::::::::::::::::::::::
: :.; ノ::::::::::::::::::}Ｕ::.ヽ::::::.:.:.:::ノ （:.::.:. : : :...:: .:.::. ..:: .. :. ,; （:::::::ﾉ;::{:::::::::::::､lし
: : , : ノ::::::::::::::ﾉし':;:;:,.::.{::::.:ﾉ ; : }::::.:.::.:.:.:::..:.:.: :. :. ノ , ; }::::},:.;::し!::::ﾉ:;.,::;,:.:
;: :; （:::::::}しiノ:,::;.:,;:;,,,:;:.（::ノ ﾉ::::::::::::::::::::ﾉ ;: ;: ﾉ:ノ,:.:,::.:.:し';:,.;,:::,;:
ノし':;:.:..:,:;,;:;,,:;:;,:::.:;,:ﾉ ; : （:}ししiノ:（:ノ ; ; (::ﾉ:;,::;,::.:.:;,::;.:.:.::.::,.:
; :; ; （:;,:_.:_＿.:__::＿:__.:_;（ ;::; ノ.:,:;:.:,:::.:（ （:.;_:;._;.:_;:,;:_:;_.._:_,
; ; )|:.::i:;,:.:.:,:.i:;,::;.:.::,:.:ｌ;;） ;::; ﾉ:_;_:._:;_i._::;,;） ;: ,; ＼ノ ﾉ:|;: :.:.: .: .:; ::.;:.::
: : (;:|ノ:;,.⌒:;,:,:..⌒:ー!' _＿ （;:|,;:.::::,-:､:|:ノ ／Υ (;_;|ノ-;:.:ｰ:;,:.:-;:^
:７;ノ;.:,; |:;,.:; :.; :;,:: :: ,:;, ; :|ノ７ |::ー'::;;,::.| ; : |,;::;::;.:;, ;:;::;, ::;.
へ、 |;: ;: : ;:;; ;:,:.: ;,;:: ::| ヽ |;,:; :;: ::.: }<´ :; ＼|, ;:;.,:, :;;:.,;:.,:; ,
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{ ::::_i :::/ :::下‐込下､ ﾍi i::: /-/:::/:::: l::::: l
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/ ::ﾄr| ::i/ i ／ i 廴ﾘ /:/: // えっ！？
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{:::|:::!:::::::',::::,ｨｰﾏ-:::::::::∧＼:::::::::::ﾊ::ｌ::::::::ｌ::!::::::::::::::!::＼::',
ｌ:::!:::!:ｌ::::::V:l ヽ!:::::::::∧ ヽ----'---=,ｌ::::::::::::::ｌ::::::::ﾍ', あらあら、交友関係は大事にしなきゃ
. l::|ｌ:::',|､＿V! ＿!_ ｨ 弐孑ｱ....,':::::::::::::,'.ヽ::::::::ﾍ
. !|.∨ｌ|::::::∧..ﾞィf==ミ ゞ=ソ ' ':::::::::::::,'7 }:::::::::::! だめよ。
ヽ .`―|:::::ﾍヾ 泛ソ｀ : ､､､､ .,':.::;::::::::/ , ｨ'::::::::::::ｌ
＞'!::::||::!ﾞ, :::.:.::. ' ﾞ,'::/,::::::/':!::::ｌ:::::::::::::,'
／,.イ´.!::::|l::| , ,'://:::::/::::|::/::::::::::::/ そうそう、同じ頃に氷の貯蔵庫も
. ｌｨ´ .∧::::!l:ヽ. ヽ '" ・ /', ,':::::/!::::,'/::::::::::::/
. |:{ ,':::!:!::::l!V:::＞ . / } .イ.../::, ' .ｌ:::/:::::::＞/:} 火事になったそうだから、事故と言うより
. ﾏﾍ !::::!::',::::ｌ:::::{::::::ﾞ≧' /--=≦ ＞/／―+'､:::イ／:::/
. ﾏﾍ ｌ::::l:::::V:ｌｨ'"`_ / ./ﾐ= - ヽ＞‐‐'- ､ 放火の疑いがあるそうだけど。
＼＼:!::/ ヽ..../ У /--､/ ! ,. ‐' ,ｨ' ｌ
///:::::l|::::::::i:::_::〉 ‐..-::ヽヽ:::::::::||:::::::::::::::::::l:::::::::)
/Li〈___lL -=|-:::::||::::::l:::ヽヽ::::::::||::::::::::::::::::|::::::f
|r::| r::::|f::::::::|::::::::|ﾄ::::j､::::| |::::::::::l|::::::::::::::|:::|;ノ 放火？
|::::| |:::::|i::::::::|:::､:::|| !:j_|:|i:| |::::::::::||⌒:､:::::|:::|
|:::::l i:::::|､:::::::|::| i::|ィ/_ﾉ」ﾉ |::::::::::|| ､´ l::::|::::|l 一体だれがそんな事を……。
､ﾄ::ヽ､:::i-､:::､〈´|r'戈_;}/'| |::::::::::||' ｿ/:::|:::::::|l
ヽヽヽ､代:ﾄ ゝ ´ | |:::::::::::||´,ｲ:::::|ヽ::::|l
｀'.|｀l´ | | |::::::::::||´::::::::::lヽヽ:l'､
||::〉 ﾉ u | |:::::l::::|||:::::::::::::|l:ヽヽヽ
||:::ヽ｀ ＿ ! |:::::|::::||||:::::::::::::|l::::＼i
||::::::::::＼ ‐ | |:::::l::::l||ｺ､::::::::::::l ､::::::
||:::::::::::::||ヽ__, ィ| |::::::l:::||| 廴:::::::::l ､:::::
||:::::::::::::||:::::::::::::! |:::::l:::||:| ｀_､-::_ゝ､:
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
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/::::::,':::::,'::://::_;;;/!_,'__|:ｌ::ｌ::::::::::ｌ:::::::ﾊ:::::::::::ﾍ
,'::/::::|::::::|::,':,'´::::,' |:/ .|ﾞ!::|::::::::::ｌ::::::::::',:::::::::::::::.
|/::::,ｨ!::::::Ⅵ|＿_l| .|' ｌ|ﾍ|::::::::l:ｌ:::__:::::|:::::|::::::::::.
. ／:::::;//|::::::::::|.r┬ ===ｭﾐ | .ﾏ:::::l:|::::::｀ヽ:::::!ｌ::::::::::. さあ……流石に犯人までは分からないわ。
. ／::: イ:|:',.',|::::::::::| 弋ら劜ｿ ﾞ `' ‐'､::::::::l|:::::!:!::::::::::!
. ,ｲ:::;〃:'!:::||::ヽ|::::::::::l! ､､､､ ｀ 芹ｭ､ヽ/::::::!:l::::::l:::}
. /:／/ :::::l､::::V:::Ⅷ::::ｌ:ﾍ ､ 弋rｿ'ヽ:::::::,':,':::::,'::,' 国の中枢なら内憂外患の心当たりは
|ｲ .ｌ:::::::::ｌ:ﾍ::::Ｖ::Ⅶ:::ｌ!`ﾍ ､､､,.ｨ〈_／:':::::/:/
. ﾏゝ_!:::::::::ｌ､:::＼V:∨::ll､. 'ﾆ `"7ｌ:::/:::r '´／ あり過ぎるぐらいですものね。
. ` ､V:::::::ﾍ::､::::::ヽi∨| ＼ ,､ ,.ｲ! ∨::/
,ｨ:'::ﾞ|､ヽ:::::ﾍヽ:_;;;'斗`＜ヾｭ､ __ ,. {. `＜:∧. Ｖ
. |:::::::::{､:ヽ::｀__丿 |ﾍ｀V､:::::::::＞,､ `' ﾍ _＼
. |:::::,ｲ￣｀ ﾞヽ ｀ ＜. /! !ｰ'､ ｀＜｀ ゝ, ＞_､,,. ∨
. |::::l , __ ヽ. ﾏヽ./! ｌ ｌ ',ﾍ ＼ | Y_,,.. - ∨-.､
. ,:::::::!:::::::,'::::! |:::',:::::::∧::::::::::::::::ﾍ:::::::::::::::ｌ::::!::::::::::::::!::::::ｌ
ｌ:::|::ｌ:::::::{:::::l ﾏ ',::::::::∧:::::::'"￣ﾍ"'::::､::::!::ｌ::::::::::::::ｌ､:::::l!
{:::|:::!:::::::',::::,ｨｰﾏ-:::::::::∧＼:::::::::::ﾊ::ｌ::::::::ｌ::!::::::::::::::!::＼::',
ｌ:::!:::!:ｌ::::::V:l ヽ!:::::::::∧ ヽ----'---=,ｌ::::::::::::::ｌ::::::::ﾍ', それとも戚夫人の祟り、とか？
. l::|ｌ:::',|､＿V! ＿!_ ｨ 弐孑ｱ....,':::::::::::::,'.ヽ::::::::ﾍ
. !|.∨ｌ|::::::∧..ﾞィf==ミ ゞ=ソ ' ':::::::::::::,'7 }:::::::::::!
ヽ .`―|:::::ﾍヾ 泛ソ｀ : ､､､､ .,':.::;::::::::/ , ｨ'::::::::::::ｌ まあこれからも後宮の騒動は続きそうだから
＞'!::::||::!ﾞ, :::.:.::. ' ﾞ,'::/,::::::/':!::::ｌ:::::::::::::,'
／,.イ´.!::::|l::| , ,'://:::::/::::|::/::::::::::::/ お互い気を付けましょうね。
. ｌｨ´ .∧::::!l:ヽ. ヽ '" ・ /', ,':::::/!::::,'/::::::::::::/
. |:{ ,':::!:!::::l!V:::＞ . / } .イ.../::, ' .ｌ:::/:::::::＞/:}
. ﾏﾍ !::::!::',::::ｌ:::::{::::::ﾞ≧' /--=≦ ＞/／―+'､:::イ／:::/ そして今後の身の振り方も。
. ﾏﾍ ｌ::::l:::::V:ｌｨ'"`_ / ./ﾐ= - ヽ＞‐‐'- ､
＼＼:!::/ ヽ..../ У /--､/ ! ,. ‐' ,ｨ' ｌ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
{ {:://::::/へ /:::::://::::/i:::::::::::::::: l‐､｀ヽ-ヽ
ゝ｀′::/ ::::/ i::ﾊ::/::／ i::::::::::::::i:: l::: l:::: ｌへi
ヽ:: :::i :::::/ :i‐〉:!∨--|:::::::::::: l::ﾉi:: ｌ:::: ｌ:::: | ・・・・・・・・・・・・・。
{ ::::_i :::/ :::下‐込下､ ﾍi i::: /-/:::/:::: l::::: l
i ::/'i ::i :: i｀､廴リ /.／下ﾐx i:: /::,: /
/ ::ﾄr| ::i/ i ／ i 廴ﾘ /:/: // （ 何てことなの……。 呂太后さまを避けるために
/.:::::ヾ| ::::i i u / ﾑィ ' ´
. / ::::::::: | ::::l :: l __ /:::: i 機織の部屋を選んでいたら死んでいたかも
/.::::::::::::::| ::::l :: l ´_ ｀ ／:::::: i
/.::::::::::::::::| ::::l :: l｀ ､ ／ i:::::::: i 知れないなんて…… ）
. / ::::::::::::::::::| ::::l :: l ｀ _ ／: | i:::::::: i
/ : ::::::::::::::::::| ::::l :: ﾄ ､ ＿ __ i´:::::: | l:::::::: l
./..:::::::::::::::::::::::| ::::l :: l｀ ‐-|| || |::::::: | l:::::::: l
′ . .:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:}:.:.:.:.:.|:.:.:.:. ﾚ'.:./.:/:{:.:/
. .:.:/ .:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:ｌ:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:,.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.}／.:/.:.:l /
ｉ:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.|:.:.:.:.:.:.:l:.:|:.:.:.:.|!:.:.:/.:. /.:.:,'.:.:.:.:.:Ｖ^〈:.:.:.{
{:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.ｌ、:.:.:.:.:{:.:|:.:.:.:.|}:./l:./i:.: /.:.:.:.:.:.:.i{_ }:.:.∧ （ これがまさしく老子様の教えの 「生きたがって
. v:.:{:.:､:.:.:.:.:{:.:.!ﾍ.:.:.:.:.:Ｖi､:.:.ｨﾅ≦|ｨ|ｲ:.:.:.:.:.:.:.:{) ハ:.:.∧
Vﾍ:.:.＼:.:.:V从ミ､:.:.:.ﾄ! V´ヾtツ´ |:.:.:.:.:.:.:.:.l//.:.:i:.:.:.:∧ かえって死に向かう」 が私の目の前で
＼Vト斗ヾtツi＼| |:.:.:.:.:.:.:.:.|ｲ:.:.:.|:.:.:.:.:∧
. ｀|:.:∧ } |:.:.:.:.:.:.:.:.|:l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.: 起きた、ということなのかしら……？ ）
|:.:.:∧ ､ |:.:.:.:.:.:.:.:.|:l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.＼ ヽ｀ ＿_ |:.:.:.:.:.:.:.:.|:l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:i丶 ｀´ー ,|:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:{:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.｀ ､ ／_|:.:.:.:.:.:.:.:.{、:.:.:.:.､:.:.:.:.:.
|:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:｀¨¨{ {／ |:.:.:.:.:.:.:.:.! ＼:.:.:.:＼_:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Ⅵ /]:.:.:.:.:.:.:.:.|_／_＞ ´
|:.:.:.:.:.:.:.:|_, ´￣￣｀｀] Ⅵ]:.:.:.:.:.:.:.:.|_／
|:.:.:.:.:.:.:.:|′ ／∧ Ⅵ:.:.:.:.:.:.:.:.}′ '´
皇后に選ばれなかった猗房は、これでもう波風の立つ生活とは縁が切れたと思った。
しかし新たな運命の扉は、すでに口を開けて待っていたのだった。
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｛= ｰ彳 (⌒(⌒ﾌ（ )べー(⌒)んJ.: ＼＼ヾヾ:: ;ゞ;;ぃつ; ;ヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヽ丶 .. .
｛ ¨入__,,......__,,.<⌒介⌒Y⌒ﾌ(ﾌ<⌒(⌒7ぃ; ; (⌒ﾌ..ゞ;; ;ヾ ; ;ひJヾ ;ヾ ; ; :ヾヽ: :., ;
广´ ;;广￣て⌒Y⌒７ｰ<⌒ﾌ《 f⌒介⌒Y⌒Y⌒ｽ); ; ゞ:ヾヾ.: ;ゞ;; ;ヾ ; ;､ .: ; ;､ ; ; .
ﾉ｀¨´ '＾.:.;;⌒'く⌒介く⌒)介く__込ﾉ“ 人ﾉソ⌒Y介く._,,jj）; ; ゞ:ヾヾ.: ;ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ; ;ヾ ; ; : 、
／"ﾌ'小`ﾞ｀ ミﾃえrﾍ ）んしﾍノ 介ーﾍr久n,,人んJン ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾ
／ _,:=ミｼ′ ｀´ ｀¨´ （丿 从
'’ ｰ=广¨´_ ん癶)
,,_ `ミラ′ _ _
⌒｀ミﾐｼ′ - _
"'ヽ､ｼ′ ‐ ‐ 人 /￣￣￣￣￣￣￣ヽ
' ､ｼ′ （ ::;;） | おお、竇氏よ。 |
〃 .. ヾi￣;'7 | |
;′ ／,厂ヽ＼ | 久しぶりだな。 .|
_,.-'´／;;;::::: ＼｀'-..,,_ ヽ＿＿＿＿＿＿＿/
__,,...-‐'''´_,.-'´;;;;;::::::::: `-､_ ｀ﾞ'''-..,,__
ﾊ￣`''''''''''ｰ-‐ ‐ ''''´;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::: ｀'''' - --‐''''''''"￣ﾊ
／|ﾞ｀`'''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´|＼
l,ｨ'^ﾞ｀`''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´^ゝ!
｀Y'i!|￣￣￣￣ｌ]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]￣￣￣￣￣￣|!iiiY´
〈〈ヽ《ヽ三三三三三《ﾍ三三三三三三三三/》三三三三三三/》/〉〉
＼＼＼ﾞ三三三三`ヾ〉三[_長楽宮_]三//'.三三三三三／／／
_〕|.|_|ｴTTTTTTTT|_|iTTTTTTTTTTTTi|_|TTTTTTTTTｴ|_|.|〔_,（ ;)::）,
【 第４２回、花の歳月・竇猗房２ 】終わり。
【 次回、花の歳月・竇猗房３ 】へ続く 。
.
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯
|∥∥∥ || | |
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦、 では今回も見てくださった皆さん、ありがとうだお☆
／ ／" ｀ヽ ヽ ＼
//, '/ ヽ 「iﾞl ヽ
〃 {_{ ＼ ／ .| l i l i| 次回は2週間後くらいで
ﾚ!小ｌ（ ＞） （●）|,-,「ﾄ､i|
ﾚ⊂⊃ ､_,､_, 〈 〈 ``'）
ヽ、 ゝ._） ｀-､ ﾞ､ 再見（ツァイツェン）！
ヘ,､ __, イ~ ＼ ＼
ｒ ヽヽ::::::|ヽ`ー'´,1ｰ:::ヽ、＼ ＼
{ Ｖ:::::::::∨yヽ/:::::::::／,1､_＼ ＼
|ノ''::"::::::::::ヽ／:::::::::: r" ` ﾉ
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〜登場人物キャスト〜
[ 解説・進行 ]
やる実 女史（後宮の記録係）
やらない夫 宦官、敬事房（後宮担当の宦官）
[ 前漢時代 ]
民間人
☆竇猗房（とういぼう）＝マリナ・イスマイール（機動戦士ガンダム00）
竇広国（とうこうこく）＝やる太（2ch）
竇建（とうけん）＝猿飛アスマ（NARUTO -ナルト-）
反物屋の店主＝関係ないインド人(ジョジョの奇妙な冒険)
役人・政治家・侍女
受付の宦官＝グリフィス（ベルセルク）
呂雉（りょち）＝桂言葉（SchoolDays）
猗房と相部屋の侍女＝折部やすな（キルミーベイベー）
高莞（こうかん）＝夕雲（艦隊これくしょん）
戚夫人（せきふじん）＝西園寺世界（SchoolDays）
張嫣（ちょうえん）＝桂心（SchoolDays）
.
ロリコンじゃないとか言ってるが可愛い男の子は好きなんだよな恵帝様ｗ
顔見知りの宦官から人事異動の声がくるかな
宦官の階級についてはこのシリーズの冒頭で取り上げていたね
受付している宦官って現在の日本の会社でいえば採用担当者みたいなもので、
それなりに出世候補なのかも
人相が決め手とはいかにもこの時代の中国ならではだね
あと恵帝が男に走ったのはなかば当然の成り行きかと
母親のあんなヤバい所業見た後じゃ女嫌いになっても無理はない
それだけじゃなく仮に本気で好きな女が出来ても呂太后のお気に召さなければ
第二の豚にされる危険があるわけでこれじゃうかつに宮女にも手が出せまい
ほっとくと敵対勢力に御輿として担がれるとやっかいだから
呂后としては消すのは当然
ほんま伏魔殿ですなー。皇帝には生まれたくないという人の気持ちも分かる
別に珍しくもない話だがさすがに豚さんはなあ
長い中国の歴史でも稀に見る出来事でだからこそ呂后もレジェンドとなった
最終的に呂氏が敗者になって、やっちゃ駄目のラインに仕分けされたという方が正確だと思う
後世の人は漢王朝400年を知ってるけど、この時代って王朝創建10年とかですよね。
集められた官女が良家の子女ってのも、このエピソードとか考えると怪しいのかもですね。
戚夫人とかも、本来戦争捕虜と考えた方が自然ですしね。
大体官女に機織りさせるって、普通に技術奴隷扱いだし？
楚漢戦争までの時代でそれまでの王侯や名族って没落したといわれてる
残った良家ってのが後漢時代のような豪族だったかどうか。単に奴婢の類の出自でない程度だったかも
生き残った役人の子弟かなにかが良家だったのかね
前漢の王朝の歴史全体への影響では、呂后よりも大きかったろうね
極端なエピソードないので一般の知名度が低いだけで
日本での元服が１４歳だったか
１３歳って現代では中１くらいで子供産むにも帝王切開が必要か不安になるのだが
女に学問は要らないという考え方だったのに、宮女には教養や才能が求められるのも変な話だよな
纏足時代の方が孔子の理屈に適っているんかも
>>465-466
老子だけでなく儒教も、メインで学ぶよりもサブで学ぶべきものだよな
それだけ知っていて事実に適用しようとすると珍妙な思考をとりそう
ＮＡＲＵＴＯキャラが居るのが地味にうれしい
出産の心配をする前に
皇帝と性交できるかを考慮しないといけないからな。
その為にはまず美しくなければいけない。
そして美しさという点では10代前半の女性は
10代中盤とも10代後半とも20代以降の女性とも
十分に競う事が可能。
3年ぶりの復活とか凄い！
このまま行くと、北宋だかの性交の変とかやるのかな？（・∀・）
＿＿＿＿＿＿ /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
r〃〃〃 f７⌒ろ | 2/4、20：00ころ竇猗房編の最終話を |
l∥∥∥ || f灯 | |
|∥∥∥ || | | | 投下予定だお。 |
|儿儿儿._」∟⊥厶 ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
へ 〔＿_o＿＿＿_o_≦､ ＿そ⌒ヽ て_
} ／ / ≧=- c 〜 / ﾉ て＿、―弋
￣（ / / /"´ ｀゛＼＼ ヽ _） } v}￣ヽ
（＿ /. /⌒ ⌒＼ ヽ ＼ ' rト _tイ / （
＿―-ケ 厶 .| | /.┃ ┃ ＼ ヽ 辷ﾍ √ ＿、 } { 〜}
、＿へ＿ノ＿ { | | . / ┃ ┃ ヽ ヽ ￣ イ ＿テゞ { ヽ
r〜へ て ＼＿. | { { /⊂⊃ ⊂⊃| { へ 弋 イ | } /´
/〜 r-「冖 } ヽ ヽ ヽ } 「 廴＿、 ,_、 ＼ .{ | /
、rｲ⌒} ｲ⌒￢r〜 ）ﾍ ヽ ､__,､__, へ＿{ ュ＿ 冖 ヽ ヽ } } {
| | 竺 〜ミr-（⌒ヽ ∨ヽ }＞‐- {＿ﾉ＿＿ イ＿ ／ { 三） ＼ し}
| { / ＼⌒ヽ ／ ⌒、＿＼-=＝彡 ∨ 、 ￣￢ T´ ヽ T￣ | } {
| / { ∨/ ヽ￣ ＼￣ ＼ヽ { ヽ} | | |
| / .} ｨ（ 〜 - 〉′ } }、 ヽ } ﾉ ＜ _,、 | } |
{. / } （＿ ） / } /≧二二十≦┬千ト‐- ＜ _ﾄ N f
} / ヽ / | 个 /> | |=| | ⌒￢ }
完結前にこのスレが埋まりそうになった場合、小さなやる夫板様の方にスレ立てて残りを投下します。
ただね、長年使ってきたEditが死んだり、使用ブラウザのChromeでＡＡがまともに表示されない環境から
物凄くスレが作りにくくなったので
次に考えていた許平君編などの続きはやる夫系以外の媒体でやろうかなと構想中。
>>1はそれなりに漫画描けるんで同人誌での発表かなあ。
.
今回は、中華史上最凶最悪の独裁者・武帝が、唯一頭のあがらなかった
董太皇太后サマが主役か。
有料になるんですか？
pixivとか？
でも今日続き来るのか楽しみ
これって、「董」じゃなくて「竇」では？
では投下します。移転先にスレ立ててきました。
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14504/1486207826/
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やる実が、後宮の女史になったようでス。
【 第４３回、花の歳月・竇猗房３ 】
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人
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投下します。移転先にスレ立ててきました。
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14504/1486207826/
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やる実が、後宮の女史になったようでス。
【 第４３回、花の歳月・竇猗房３ 】
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やる実で、後宮（王や皇帝の奥さん達が住む場所）や各時代の女性達の話を
お送りします。
ユニコード文字で表現できない漢字は、似た意味のものに置き換えてます。
例：「王睿」＝本来はカッコ内の字が組み合わさったもので一文字。
参考資料は
『中国五千年 性の文化史』『後宮小説』『趙飛燕外伝』『中国娼妓史』『中国性愛文化』
『妓女と中国文人』『夏姫春秋』『性愛術の本』『漢書』『則天武后』『大唐帝国の女性たち』
『お嬢様と私』『女帝 わが名は則天武后』『中国妖姫伝』『漢雑事秘辛』『中国艶本大全』
『呉越春秋』『中国美人伝』『黄土の虹』『宦官 側近政治の構造』『花の歳月』『礼記』
『愛と欲望の中国四〇〇〇年史』『詩経』『彩雲国物語』『破壊の女神』『十二国記』『笑府』
『グラフィック戦史シリーズ 古代中国編』
ほか民間伝承などです。
やる夫春画之書 様
ttp://yaruobookoferos.blog.fc2.com/blog-category-7.html
でまとめていただいてます。
１８Ｒ短編「鶏巴（ﾁｲﾊﾞ）医 やる夫」
ttp://mukankei151.blog47.fc2.com/blog-entry-6258.html
酉は投下板のルールに従ったので違うけど。元ネタは「笑府」から。
１の他のスレは
【中国史】やる夫と後漢初頭を生きるようでス。 [完結]
【WW２】サーニャは、スターリングラードの空を駆けるようでス。 [完結]
･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ
〜やる実は後宮の女史（記録係）。戦史では省略されがちな
後宮や愛憎劇を、取材しちゃうお〜。
MEMO───────────────────────────────────────
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯 ヽ
|∥∥∥ || | | 、 ヽ , -- 、
|儿儿儿._」∟⊥厶 ヾ´ <^ヽ
／〔＿_o＿＿＿_o_≦、 ヽ ﾉ }
/ ﾊ{ ＼ ヽ ヽ ', ／ / ☆これまでのあらすじ☆
' ｉ / ＼＿_ ヽ .ヒ -‐ ´
/ l ,ﾚ' ´＼ ヽ ヽﾉ }、
/ ､ { ´|ｨz､ '´孑ヽハ ＼ ﾘ＼ 今日も元気にニンハオ、やる実だお。
/イ ﾊ らﾊ らﾊ } 〉 冫ヘ{ ヽ
j 〉ﾍ 代ｿ 弋ソ ﾘハ / ヽ ＼ 竇猗房さん話、３回目だお。
/ ⊂⊃ -‐y ⊂⊃ ノソ ＼ .＼
／ ／__rf｀‐- ､,´＜｀´i 〜⌒〉 ヽ i
/ / ,' |.{ 乂 j } }＿ ', } 前漢宮廷による宮女選考オーデションバトルで、
{ ト {、/ヘ イ |ヽ、ﾉノiﾍ＿_/イヽ i ﾘ
f⌒ヽ| ／ﾘ / {ニ| }〜'´ハ＿_ }- ､ }ノ 県の代表になった猗房さんは、ついに
ﾊ 冫<.{´ {￣ .￣ i i { ｀只＿ﾉ
八 /j { 乂 | } j 乂 人 首都・長安で行われる全国大会に
｀´/ 八 _, ∧ヽ-<｝＼>
／ 、ｨ￣｀ｉ ｀T― ' ´ / / 八 出場したんだお。
ヽ ト、 |ヽｨ} / / ヽ
∧ j ｀〈＞ﾘ＿ ヾ ／
＼ ＞/ 、 .{＜} ィ￣¨―-＜
／ ≧―’ ＞― '´ ミ 、
r―-- ´ / ＼ ／￣}＿
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯
|∥∥∥ || | | 、
|儿儿儿._」∟⊥厶 そこに待ち受けていたのは
, 〔＿_o＿＿＿_o_≦、
／ ／ ヽ /ヽ ゝ 各県代表の千人ものライバル達！
/ / ／＼ ｀/ ヽ
/ __ ∠ { ／ ┃ ┃ヽ ヽ
| ﾘ |!_>― 、ヽヽ / ┃ ┃ ヽ . i そして奥義・側室バラバラ殺人事件で名を馳せた
! } {_{ o ＼ヽヽ { |⊂⊃ ⊂⊃ ' |
ゞヽ┐、 ヽ ゝヽ 「⌒!_ ィ | ／⌒ヽ_ u }| 前大会の王者・呂皇太后！！
{ ヽヽ￢ヽ ＼ヽヽ .{ , - 、}ヽ i ヽ { ﾌ ／ }
「 ヽヽ｀‐＼ ヽヽヽ へ ﾉ）ヽУ ヽ＞‐-＜＿ イVヽ/
｀ ヽヽヽV 、 o ／｀_／‐' , へ{ ＿_,r＜ イヽ 皇后の人相「至尊の色」を持つ猗房さんも
弋/ ／ ￣ ヽ ! ⌒ ´ }／ ﾉ ヽ
ﾄ. ヽ´,＿, ´ ｀¨¨´ ノ ヽ__ 今回ばかりはガクブルの大ピンチに追い込まれたお。
! ＼ ／￣ヽヽ >‐-----‐ ' ヽ /＿
＼ ヽ（ ' / }/＜ ＼
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ そして開戦から３年後……
l∥∥∥ || f灯
|∥∥∥ || | | 最高審査員の恵帝による判定丸投げ＆
|儿儿儿._」∟⊥厶
〔＿_o＿＿＿_o_≦ 呂太后による血縁ごり押しツープラトンがさく裂！
, ' ／" ｀ヽ ヽ ヽ, ｎﾐ/ ﾚ 7
, ' //, '/ ヽﾊ ＼ヽ! | / 猗房さんは負けてしまったお……。
|i 〃 {_{ _ノ ィヘ ﾘ| ヾ! {
|i | | （ ー） （ー） 从!/ /
|i`从⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃/ / その間に弟が行方不明になったり、後宮の怖い噂を
|i从/、 /ﾉ{ l
ヘ,､ __, イ 〉 ', 聞いて鬱になったりもしたけど、彼女の流転人生は
r､､-::::|ヽ`ー'´,1ｰ::::: l ',
／ Ｖ:::::::::∨yヽ/:::::::::::::i ' これで終わらず。
|ノ''::"::::::::::ヽ／::::::::::::::::r! ',
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:ｙ !
{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} l 新たな出会いが彼女を待ち受けていたんだお。
.
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│ 解説役の宦官、やらない夫だろ。
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
, -‐―- ､ |;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;| , - ― - ､
／:: :: :: ＼ヽヽ､ |;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ ／/:: :: :: :: :: ::ヽ まあぶっちゃけ主人公、前回も
.|:: :: :: :: :: ::ヽ､:: ヽ､ ／__,.ノ ヽ､,_ ＼ ,-/:: i:/::／⌒:: :: :: ::|
v:: :: :: :: :: l:|Y⌒ ､｀、 ｌ ( ＝ ）（ ＝ ) ｌ-'´:: l:: /::l '´:: :: :: :: :: ::/ 特に何もしていないけどな。
v:: :: :: :: ::l::ヾ:: :: |:: :: :l. （___人___） .|:: :: :: 〉ﾚ´:: :: :: :: :: :: ::/
l:: :: :: :: ::|:: ∧:: ::l:: :: ｌ ｀ ⌒ ´ 'J |:::::::::::Sﾚ‐i:: :: :: :: :: ::/
v:::lヽ:: ::|::l:: ::｀ヾ＿ i |;;-っ´:: :: |:: i:: :: :/:: / それでも何とかなってしまう
ｌ::|;;ｌ:: ::|:::!:: :: :/:.ヾ =', /L,／´ヽ:: :: ::l::|::/:: :/
';!::ｌ:: ::|:: :: ::/:. :.,,＞》'ヽ､.＿,＿／:::ゞ ヾ､ ヽ;; :: |::ｌ:: :/ ラッキーマン系ヒロインなんだから
';:: ::ｌ:: :::/:. :.ヽ'´:.i｀ヽ:. ニ二ニ :.／ :. :. ｖ:. :. l::|:: :: :/
i:: :::ｌ:: /:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :!::l::l:: :/ やはり吉相の持ち主なんだろうなあ。
∨:::|::/:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. v:ｌ::/
|;: :ﾚiヽ､:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. |､/
∨ ｌ :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: Y
ヽ:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::|
＿＿＿＿＿_
r〃〃〃 f７⌒ろ
l∥∥∥ || f灯
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|儿儿儿._」∟⊥厶
.r-､ 〔＿_o＿＿＿_o_≦ やる実も「至尊の色」とかいう吉相が
／て ) , ' ／" ｀ヽヽ ヽ＼ __
（ _ﾉ ﾌ , ' //, '/ ヽﾊ ヽ 「< ＼ 欲しいお！
ゝ、.〈 |i 〃 {_{ー- -‐ ﾘ| ｌ`` つヽ__ )
１ ヽ |i | | （ ●） （●） 从!」 〉 ノ
ヽ ヽ､|i`从⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃ヽ」 / ,' ところで ”眉宇” って
. ＼ !从ﾊヽ. ヽ_ﾉ ﾉﾉl ／ /
＼ /./.: :｀...､ __ へ/ｒ イ / どのあたり？
Y l : : : lヽ.ｰ-´7 : : { { ／
＼〉: : : :ヽ./yV: : : .ヽ v '
/.: : : : : : : : : : : : : : Y
{.: : : : : : : : : : : : : : : :}
ゞ. : : : : : : : : : : : :.ィ
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「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;|
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ 人相用語で言うなら印堂……つまり眉間だろ。
⌒´ ヽ､,＿ ＼
（●)（●.) | そこの色が尊い色の紫か黄色なのがいい。
（_人___） |
'､ │
} { 現代でもそこは「決定の場所」とされ、
!､______ .ィ-ｰﾄ、
V／:::::::::::::::::ヽ 見る人が見れば吉凶、願望、快、不快なども
{::::::::::::::::::::::::::::::.、
／ｰ-:::::::::::::::::::::::::::::::, 分かると聞くな。
「r'、 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
} r'、 ﾍ､ /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i
i/ ム､} .{ i:::::::::::::::::::::::::V:::::::::::::::::::::: |
{ い､{ Ｙ::::::::::::::::＼::::V:::::::::::::::::::: |
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ ただ後天的にそこに色をつけるには
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;|
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ ボディーペイントか、ぶつけて怪我するしか
_ノ ｀ヽ､ ＼
（●).（● ) | ないんじゃないか？
（__人___） |
, =二ニﾆヽ､ |
/ 二 ヽ､V ﾄ､_____
/ -､ }、j´ /:::ﾉ::::::::.｀' ｰ- 、 あと日本だとそこに色つけていると
/ /{_/_､____,. "／::::::::::::::::::::::.. ヽ
_/＿__ ノ＿＿::::::::::／ :::::::::::::::::::::::::::::::::.. '､ 大仏とか千●夫とかあだ名つけられるぞ。
_/ ::::::::::ヽ‐- Ｖ:::::::::::::::::::::::::::::,′::::::::::::::::j
l :::::::::::::ヽ〈.‐ Ｖ:::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::/ それでもいいか？だろ。
,' .::::::::::::::::::}ｰ lヽ、_:::::::::::::/:::::::::::::::::::::l
,' .::::::::::::::::::ハ｀ヽ、__／ / ::::::＼/:::／::::::::::::::v
,' .:::::::::::::::::/::/ ＼:::;｀,ｰ:::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::/|
┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┏━┓
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r〃〃〃 f７⌒ろ
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|儿儿儿._」∟⊥厶、 ウッ！
〔＿_o＿＿＿_o_≦ ヽ
/ / ﾊ/ ＼ﾊﾍﾍ
| │ ｌ |ﾘilii⌒ ⌒ }_}ハヽ 女で男のあだ名がつくのはイヤだお。
| ｜从liil（ ○） （○）小N
. 丶（| | ⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃
＼V j （__ﾉ 丿
＞ ヽ. ij __...イ
| ＼ | ＼
|＼ ＼ |＼__二⌒)
「 ￣￣￣｀ヽ
|:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;|
|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;│ では恒例の前置き漫才が済んだところで
／ _,ノ ヽ､_
｜ ( ●) (●） 本編の始まりだろ〜。
. ｜ （___人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
.| |
人､ |
,ｲ:. ﾄ､ヽ、 __ ,_ ノ
,. -ｰｰ -‐ ´::::::::::::::::::::::::::::::::7
／..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト、
.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ＼､_
::::::::::.＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..... ヽ
:::::::::::::..ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ﾍ
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ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ
〜この時代前後の、おおまか年表〜
紀元前202年：楚漢戦争終結。前漢（西漢）王朝が興る。
紀元前195年：劉邦、崩御。 恵帝・劉盈が即位。呂后が後見にあたる。
全国に宮女の募集を行い、竇猗房がその一人に選ばれる。
紀元前194年：竇猗房、長安に到着。侍女生活が始まる。
紀元前192年：張嫣が劉盈の正妻として立后される。
紀元前191年：劉盈が元服。大赦で焚書を終らせる。宮廷内で火災が続く。
.
――― 紀元前191年（恵帝四年）、夏。
广´ ;;广￣て⌒Y⌒７ｰ<⌒ﾌ《 f⌒介⌒Y⌒Y⌒ｽ); ; ゞ:ヾヾ.: ;ゞ;; ;ヾ ; ;､ .: ; ;､ ; ; .
ﾉ｀¨´ '＾.:.;;⌒'く⌒介く⌒)介く__込ﾉ“ 人ﾉソ⌒Y介く._,,jj）; ; ゞ:ヾヾ.: ;ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ; ;ヾ ; ; : 、
／"ﾌ'小`ﾞ｀ ミﾃえrﾍ ）んしﾍノ 介ーﾍr久n,,人んJン ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾ
／ _,:=ミｼ′ ｀´ ｀¨´ （丿 从
'’ ｰ=广¨´_ ん癶)
,,_ `ミラ′ _ _
⌒｀ミﾐｼ′ - _
"'ヽ､ｼ′ ‐ ‐ 人 /￣￣￣￣￣￣￣ヽ
' ､ｼ′ （ ::;;） | おお、竇氏よ。 |
〃 .. ヾi￣;'7 | |
;′ ／,厂ヽ＼ | 久しぶりだな。 .|
_,.-'´／;;;::::: ＼｀'-..,,_ ヽ＿＿＿＿＿＿＿/
__,,...-‐'''´_,.-'´;;;;;::::::::: `-､_ ｀ﾞ'''-..,,__
ﾊ￣`''''''''''ｰ-‐ ‐ ''''´;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::: ｀'''' - --‐''''''''"￣ﾊ
／|ﾞ｀`'''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´|＼
l,ｨ'^ﾞ｀`''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´^ゝ!
｀Y'i!|￣￣￣￣ｌ]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]￣￣￣￣￣￣|!iiiY´
〈〈ヽ《ヽ三三三三三《ﾍ三三三三三三三三/》三三三三三三/》/〉〉
＼＼＼ﾞ三三三三`ヾ〉三[_長楽宮_]三//'.三三三三三／／／
_〕|.|_|ｴTTTTTTTT|_|iTTTTTTTTTTTTi|_|TTTTTTTTTｴ|_|.|〔_,（ ;)::）,
|' l|, ll ll-ll､|ﾄ｀'i-i:::!::.､:丶.,li;:! ､.､|r‐､────────────;ｯ''ｫl／'''.!:!. ,. ;;'0;;;;:.イﾞ＞'"
|. ll ﾞll'-lｌ､ll,_!!:::ii:::l: ﾄiﾄ､ﾞ丶､'o､. ﾞ'ｌﾄ､ l二二二二二 r‐ｭ 二二二二二l ,.ｨ:!'ﾞ .|i|,. :'´;:.イr''!'!'"
l｀''ll‐-ll.,_ll. ll. !!:::ll:::l: |.ll l lﾞ!ii;-ｫ:､丶、 'ﾄ､l--───>¨'¨<───--l,.ｨr'ﾞ ||. ,. :o;:.イ.＞'" !::!:!
| .,,lｌ..,_ll ll｀liﾞ'ｌト{ll:::l: |.ll l.+l.!ll;l:|IIi;ﾞ丶､::!二二二二二二二二二二二二!,. ｡'´:イィf" ..|::ｌ:|
|. lｌ. ll~ﾞll"lｌ''ｌ|::ﾞll;;;l: |.ll l.+l.!ll;l:|IIllil;||li;;'if::ヤ'f'i'if;三三向三三ｦ牙Ｔｦ不＞if" .|i| |::ｌ:|
|''‐ll‐-ll-.lｌ..lｌ,,ｌl ll;;;l: |.ll l.+l.!ll;l:|IIllil;||li;;;lト.l'ii-.,,iニニニニニニﾆi.i,彳イ ll. || |i| |::ｌ:|
,. -‐''´￣￣￣｀ﾞヽ､
／ ｀ヽ､
/ ヽ
/ ヽ
| l
| ﾄ、| ∥ | 息災だったか？
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′ 同じ長楽宮で暮らしていても
',ヽ ﾞ! |:: j./|
| | l､. ､;|::: / | | ここは広い。 出会えぬ者には
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | |
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | | 数年経っても会えないのはざらだからな。
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
【鷹の目の宦官】
.
/／／:::::::::::::::::::､:::::::::::::::､ヽ::ヽヽ
///:/:::::::/::::::_/＿_li＿:､::､::ヽヽ::.Vi
/7 (/__;::/-‐'´/ __,. L.._｀l‐ヽ=ヽVVli
| ! .l ..ィ!f:::7!::{「:::::::ﾄ!|::::i::l.l:ﾍ!:‐､ l |:||
ﾚ|ｒ|「::::::|:|:::{|:::|!li:::::::|.||､::|:::|::::|:::i::|.ﾄ|Y
V|::l l::::::_:i_:|__:|_,i:::::::l､ムﾑ:l-l:|!::|:l.|::ﾚ
V!ﾍl::::|ﾃrt:ｎﾐヾ!::::/'ノ'ｲ:でﾘj:ﾉ:ﾘ:::|' あなたは鷹……じゃなく
i||!:ﾍ圦､V:Z ノ ゞ='ィシ::::::|
||!:::::ﾄゝ | ｲ::::::::| 黎陽出身の宦官……さん？
ﾞ|!:::::ﾍ . } /!|:::l::|
|!::::||'ﾍ __ , ' |.|::| |
|､::l|| ＼ ´ﾆ｀ ｨヽ .| ﾚ| |
| V|| /|｀ ､ ／ .トi:V ' ,.|
|.､ || ∧｀ ‐ ､｀,´‐ ´ !:| ,.ｲ:||
|!::l l! {;ﾉ! V V::::l:::||
.!!:::!.|ァ’/' | |:::::|:::||ﾞ ‐ ...__
, -‐ ´|!|:::|.| _l. -―r‐ r‐- _ !::::|::::|| ｀ ‐､
/ .!||::::l.l´ -‐L...ト､ ｀!|:::|:::::|| ｒ l
【竇猗房（とういぼう）】
趙の清河郡観津県の人。
今の身分は侍女。
.
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./ ああ、そうだ。
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / /
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l だがお前も大人になったのなら
／/ / :::|i l l,
／／ /,i ::l.! l| ﾞ､ 私の冠を見て、掖庭令（えきていれい）どのと
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j 呼んで欲しかったな。
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-'
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l
＼川 li'ｰ,- '
＼. |i /
.∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿,＿＿__
,.イ´:::::::::::::::::ヽ｀:
/:::::/::l:::::::::::::ヽ:::ヽ:::::ヾl も、申し訳ありません。
.ﾘ!::::ir‐!::::::ト::､_|::::ﾄヽ:::::V
l! !:::|r:､lヽ:ﾑ::::ﾉ!|::j:|l|:::::;ｲﾞ
ﾄ::}'Li {:::r!}:/:ﾉ:::::イ| この３年で礼儀作法は覚えましたが、役職と冠までは
c .|::i､ __ ￣/::::!:::::::::::|
´ .|l:::l｀iｒ....｀....∥::/:::::::::::::! まだまだ勉強不足なので……。
V!l::|::,r'ﾉ '/:::/ヽ､::::::::::!
!:|::}/､.../:/ __j´:::::l::::l
ﾉ:|:j | ,ﾉ'ﾞ |::::::|:::::l:::∧
ﾞ〉:ｲ V´ヽ .|::::::|:::::|::::lﾍ
/ ヽ
/ ヽ
| l
| ﾄ、| ∥ | その垢ぬけ無さは昔と変わらんな。
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′ 息災なら良い、同郷の者がどうしているか
',ヽ ﾞ! |:: j./|
| | l､. ､;|::: / | | 少し気になったのだ。
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | |
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
///:/:::::::/::::::_/＿_li＿:､::､::ヽヽ::.Vi
/7 (/__;::/-‐'´/ __,. L.._｀l‐ヽ=ヽVVli
| ! .l ..ィ!f:::7!::{「:::::::ﾄ!|::::i::l.l:ﾍ!:‐､ l |:||
ﾚ|ｒ|「::::::|:|:::{|:::|!li:::::::|.||､::|:::|::::|:::i::|.ﾄ|Y
V|::l l::::::_:i_:|__:|_,i:::::::l､ムﾑ:l-l:|!::|:l.|::ﾚ
V!ﾍl::::|ﾃrt:ｎﾐヾ!::::/'ノ'ｲ:でﾘj:ﾉ:ﾘ:::|' （ 掖庭令……確か講義で後宮の人事を司る
i||!:ﾍ圦､V:Z ノ ゞ='ィシ::::::|
||!:::::ﾄゝ | ｲ::::::::| お偉い管理職と習ったような…… ）
ﾞ|!:::::ﾍ . } /!|:::l::|
|!::::||'ﾍ __ , ' |.|::| |
|､::l|| ＼ ´ﾆ｀ ｨヽ .| ﾚ| |
| V|| /|｀ ､ ／ .トi:V ' ,.|
|.､ || ∧｀ ‐ ､｀,´‐ ´ !:| ,.ｲ:||
|!::l l! {;ﾉ! V V::::l:::||
.!!:::!.|ァ’/' | |:::::|:::||ﾞ ‐ ...__
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 あの……時間が宜しければ
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} 少し聞きたいことがあるのです。
||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//|
》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|
|:.:＼ﾐ ￣ :, ￣ 彳|:|: :|
|:.:.:.:从 ! //:.|:.:.!
/:.:.:.: |:.:＼ -_- ,ｲ:/:.:.|:.:.|
i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､ ｀ イ_l/:.:.:∧:.i
|:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼
|| :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
猗房はこの再会を好機と思った。 後宮に来てから疑問は尽きないものの、複雑な身分差を考えると
うかつに周囲の宦官に声を掛けられない。 それが向こうから声を掛けてくれたのだから。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
/ ヽ
/ ヽ
| l ふむ？
| ﾄ、| ∥ |
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ まあ丁度仕事の切れ目でもある、
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′
',ヽ ﾞ! |:: j./| 答えられる範囲でいいなら答えよう。
| | l､. ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | |
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | | ただし……
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
「他言無用ぞ」 と付け加えて宦官は話す場所を変えた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
| ┗━━┷━━┛ ┗━━┷━━┛
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／| | ／＿＿＿＿＿／／＿＿＿＿＿／／＿＿＿＿＿／|
..／ | | || ￡ △ 〓 || ||￣0￣￣0￣|| ||ｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌ|| |
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|| | | || §∇ Ω∧|| ||￣0￣￣0￣|| ||[[[[[[[[[[[[[[[[|| l／
|| | | ||==========|| ||￣0￣￣0￣|| ||==========|| ||￣￣|￣
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|l ／
|l ／
|l ／ /￣ヽ
/:::::::::::.ヽ
{:::::::＿＿〈
ッ／ ﾟーﾟ）
（ ￣）））~）.
// _ハ__ﾞｉ
/ニニニﾆｉ
/ ヽ
/ ヽ
| l ここなら良いだろう。
| ﾄ、| ∥ |
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ 雑談でも他の者に、私が君へ個人的に
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′
',ヽ ﾞ! |:: j./| 肩入れしていると見られると
| | l､. ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | | 色々まずいのでな。
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
{ {:://::::/へ /:::::://::::/i:::::::::::::::: l‐､｀ヽ-ヽ
ゝ｀′::/ ::::/ i::ﾊ::/::／ i::::::::::::::i:: l::: l:::: ｌへi ……お手間かけてすいません。
ヽ:: :::i :::::/ :i‐〉:!∨--|:::::::::::: l::ﾉi:: ｌ:::: ｌ:::: |
{ ::::_i :::/ :::下‐込下､ ﾍi i::: /-/:::/:::: l::::: l
i ::/'i ::i :: i｀､廴リ /.／下ﾐx i:: /::,: / では、年頭に皇后さまが決まりましたが
/ ::ﾄr| ::i/ i ／ i 廴ﾘ /:/: //
/.:::::ヾ| ::::i i / ﾑィ ' ´ 選ばれなかった者たちは今後、
. / ::::::::: | ::::l :: l __ /:::: i
/.::::::::::::::| ::::l :: l ´_ ｀ ／:::::: i どうなるのでしょうか？
/.::::::::::::::::| ::::l :: l｀ ､ ／ i:::::::: i
. / ::::::::::::::::::| ::::l :: l ｀ _ ／: | i:::::::: i
/ : ::::::::::::::::::| ::::l :: ﾄ ､ ＿ __ i´:::::: | l:::::::: l 家に帰されるのでしょうか？
./..:::::::::::::::::::::::| ::::l :: l｀ ‐-|| || |::::::: | l:::::::: l
::::::::::::::::::＿／| ::::l :: l ｀|| || l､::::: | l:::::::: l
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./ そのことか。
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / /
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l 確かにぬしらにとって今後の事は
／/ / :::|i l l,
／／ /,i ::l.! l| ﾞ､ 気になる所だろう。 この３年間が皇后の
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j 選考期間と思えば、もう結果は出た。
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-'
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l お役御免と思うのも無理はあるまい。
＼川 li'ｰ,- '
＼. |i /
.∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 はい……。
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} 離れて暮らしている家族が心配です。
||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//|
》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|
|:.:＼ﾐ ￣ :, ￣ 彳|:|: :| 家にはまだ帰れないというなら
|:.:.:.:从 ! //:.|:.:.!
/:.:.:.: |:.:＼ -_- ,ｲ:/:.:.|:.:.| せめて信書（手紙）の一つでも
i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､ ｀ イ_l/:.:.:∧:.i
|:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼ 故郷に送りたいのです。
|| :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼
＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || | /:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ ー┬‐ｧ
|: :| |: l:. |. ＼＼|_|_,．イ:.:.:.:.:| ,/ /: :/}
{: :| |: l:. | /¨7| rイ |:.:.:.:. | | /: :/: |
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| ふむ……疑問は二つか |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
/ ヽ
/ ヽ
| l まず信書はダメだ。
| ﾄ、| ∥ |
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ 近日、火事があったばかりで犯人が
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′
',ヽ ﾞ! |:: j./| 見つかっておらん。 その様な凶事を
| | l､. ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | | 外に知らされては困るし、お主がその一味と
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ 疑われたくなければ止めておけ。
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l 次におぬしらの今後は……
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / / まだ審議中だ。
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l
／/ / :::|i l l, 各国の王の上に君臨する皇帝という身分は
／／ /,i ::l.! l| ﾞ､
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉 出来て間もない。
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-' 決まりを今、いろいろ作っている段階なのだ。
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l
＼川 li'ｰ,- '
＼. |i /
/ ヽ
/ ヽ
| l 後宮も過去の国々の制度を真似てゆくのか、
| ﾄ、| ∥ |
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | | まったく新しい制度を打ち立ててゆくのか……
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′
',ヽ ﾞ! |:: j./|
| | l､. ､;|::: / | | 皇太后さまと学者たちは日夜、方針を巡って
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | |
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | | 頭を悩ませている。
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / /
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ 実はな……おぬしら県の代表が千人になったのは
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l
／/ / :::|i l l, 始皇帝が集めたのが三千人、いにしえの周国で
／／ /,i ::l.! l| ﾞ､
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉 天子の妃としたのが百二十人ゆえ
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-'
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l その間を取って千人としたのだ。
＼川 li'ｰ,- '
＼. |i /
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:､:ヽ
. /:.:.:/:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:ヽ:.ヽ:.:.:, はあ……そんな経緯があったのですか。
. /:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.ト､:.:.》:.:.f.ヽ
. i:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:iヾ:.l-‐リ.i:.:.| ）
. |:.:.:.:.:.:.乂;;ﾊﾞゝ ﾘｲﾋｱ !:.::!ｲﾉ ＿ では私たち残り者はみな
. ｌ:.:ｌ:.:ヽ:|' ｚｽｧ |:.:.:| ＼-─､ ､-‐ ￣ ヽ
. ヽ:＼:.ヽ ゞ ' ヽ |:.:.:i i ｌ ヽヽ i 天子様の側室となるのですか？
. `ヾ:.:.ﾐ｀ 丶 _ '" |:.:.:.| ﾉﾉ ｌ |､ 、 ′ ＼!
|:.:.:.| ￣ア|:.:.:.［］ ' | |ヽヽ ! ヽ
|:.:.:| r ! ﾘl:.:.| / ! l ゝ i
. ｌ:.:.:ｌ ／ ヽヽ |:.|_ , ｀ // ヽ ヽ
!:.:.! ' ヽヽ リ // l i _.... ..ｌ
|:.:.乂 ｀ ､ i ヽヽ、 .::ノi ｌ │,!´ ｀
ヽ弋i 寸 ヽ イ､. | | !
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ ヽ
/ ヽ
| l 当初はそのつもりだったのだが……
| ﾄ、| ∥ |
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | | それは無くなりそうだ。
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′
',ヽ ﾞ! |:: j./| ただでさえ侍女は、奴隷に等しい婢と違い
| | l､. ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | | 衣食住を相応の待遇にせねばならない。
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ 妃に昇格すれば尚更だ。
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./ 建国間もない漢帝国には色々金がかかる。
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / /
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l おぬしら全員を妃として養うとなると
／/ / :::|i l l,
／／ /,i ::l.! l| ﾞ､ 負担が図り知れんのだ。
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j 天子様もこだわりが無い以上、先帝さまに習い
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-'
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l おそらく側室は数十名ほどになるだろう。
＼川 li'ｰ,- '
＼. |i /
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
. .:.:/ .:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:ｌ:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:,.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.}／.:/.:.:l /
ｉ:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.|:.:.:.:.:.:.:l:.:|:.:.:.:.|!:.:.:/.:. /.:.:,'.:.:.:.:.:Ｖ^〈:.:.:.{
{:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.ｌ、:.:.:.:.:{:.:|:.:.:.:.|}:./l:./i:.: /.:.:.:.:.:.:.i{_ }:.:.∧
. v:.:{:.:､:.:.:.:.:{:.:.!ﾍ.:.:.:.:.:Ｖi､:.:.ｨﾅ≦|ｨ|ｲ:.:.:.:.:.:.:.:{) ハ:.:.∧ はあ……。
Vﾍ:.:.＼:.:.:V从ミ､:.:.:.ﾄ! V´ヾtツ´ |:.:.:.:.:.:.:.:.l//.:.:i:.:.:.:∧
＼Vト斗ヾtツi＼| |:.:.:.:.:.:.:.:.|ｲ:.:.:.|:.:.:.:.:∧
. ｀|:.:∧ } |:.:.:.:.:.:.:.:.|:l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.: ではまた選考があるのですか？
|:.:.:∧ ､ |:.:.:.:.:.:.:.:.|:l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.＼ ヽ｀ ＿_ |:.:.:.:.:.:.:.:.|:l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:i丶 ｀´ー ,|:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:{:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.｀ ､ ／_|:.:.:.:.:.:.:.:.{、:.:.:.:.､:.:.:.:.:.
|:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:｀¨¨{ {／ |:.:.:.:.:.:.:.:.! ＼:.:.:.:＼_:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Ⅵ /]:.:.:.:.:.:.:.:.|_／_＞ ´
|:.:.:.:.:.:.:.:|_, ´￣￣｀｀] Ⅵ]:.:.:.:.:.:.:.:.|_／
|:.:.:.:.:.:.:.:|′ ／∧ Ⅵ:.:.:.:.:.:.:.:.}′ '´
/ ヽ
/ ヽ
| l いや、それも無い。
| ﾄ、| ∥ |
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ 側室は天子様のお手付きとなった者
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′
',ヽ ﾞ! |:: j./| のみとなる。
| | l､. ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | | ３年いて目もくれなかった者を妃に立てても
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ お互い無駄にしかならないだろうからな。
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
. /.:.:.:./.:::.:::::.::::.:::::::::.:.::.:::::::..:.:.:ヽ
,'.:i.:::::i.::.::!.::::!.:::i.::::::::i.:!.:::!.:::::i.:::!:::.､
i.:.:i.:::::!.::::i:::::i.:.::i:::::::::i::!::::!::::::i.:::!:::i::.
!.:.:!.::::i.:.:::!:!:ﾊ::∧:::::ﾉ::!､:i､:::::}::.!:::i:::!
. |.:.:i::::::|.::/十‐ﾘ ）ｲ::ナ十）ｲ.::.!:::i:::! まあ……！
∨.::::::ｉ/'T::｡Tヾ ﾉノ'T:｡T; i::ｊ:::::,' ﾉ
ヽ.:::::ゝ ｀¨¨ i ¨¨´ノｲ:!､i
i.:.:::i ::::::::::: ! :::::::: ,'.:.:| ﾉ それでは家に戻れるのですね？
|.:.:∧ ' /.:.:.|
|.:.:ｉ::::＼ ｀ ニ´ ／!.:.::::!
|.:.:乂:::ｒi｀ .. _ ..イ、 |.:.:::ﾉ
. ｊ.:.:::.::X|￣｀ヽ ,'´￣ﾄｊ.:::ｲ
ノ.:::i.:::::::iヽ i,' ∧!/::|
. /´￣￣￣￣ﾉ.::::八 ＿__ｒ=､＿__ﾉ:::::!￣￣￣｀ヽ
. ,' i:::,'ヽ. ,:|_」ﾄ､ i::::::| |
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / /
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l ・・・・・・・・・。
／/ / :::|i l l,
／／ /,i ::l.! l| ﾞ､
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-'
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l
＼川 li'ｰ,- '
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
///:/:::::::/::::::_/＿_li＿:､::､::ヽヽ::.Vi
/7 (/__;::/-‐'´/ __,. L.._｀l‐ヽ=ヽVVli
| ! .l ..ィ!f:::7!::{「:::::::ﾄ!|::::i::l.l:ﾍ!:‐､ l |:||
ﾚ|ｒ|「::::::|:|:::{|:::|!li:::::::|.||､::|:::|::::|:::i::|.ﾄ|Y
V|::l l::::::_:i_:|__:|_,i:::::::l､ムﾑ:l-l:|!::|:l.|::ﾚ
V!ﾍl::::|ﾃrt:ｎﾐヾ!::::/'ノ'ｲ:でﾘj:ﾉ:ﾘ:::|' ……掖庭令さま？
i||!:ﾍ圦､V:Z ノ ゞ='ィシ::::::|
||!:::::ﾄゝ | ｲ::::::::| なぜ答えてくれないのですか？
ﾞ|!:::::ﾍ . } /!|:::l::|
|!::::||'ﾍ __ , ' |.|::| | そこが一番知りたいのです。
|､::l|| ＼ ´ﾆ｀ ｨヽ .| ﾚ| |
| V|| /|｀ ､ ／ .トi:V ' ,.|
|.､ || ∧｀ ‐ ､｀,´‐ ´ !:| ,.ｲ:||
|!::l l! {;ﾉ! V V::::l:::||
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / } そこが……悩ましい所だからだ。
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / / まず呂皇太后さまは先帝さまの側室たちを
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l 経費軽減と後継者争いの元を断つため各皇子さまと
／/ / :::|i l l,
／／ /,i ::l.! l| ﾞ､ 共に母国へ帰す事にした。
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-' だがそれを恨みに思い、地元で力を蓄えている
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l
＼川 li'ｰ,- ' 輩がいると聞く。
＼. |i /
/ ヽ
/ ヽ
| l 君ら侍女にそこまでの力は無いとはいえ
| ﾄ、| ∥ |
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | | 呂皇太后さまの傍にいた者は多かれ少なかれ
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′ 中央の機密に触れているはずだ。
',ヽ ﾞ! |:: j./|
| | l､. ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | | そういう者を再び野に放つのは危険ではないか？
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ という意見が出ている。
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
/.::.::/.::.::.:/.::/.::/.::.::.::.:､::.::.::.::.::.l::.::!::.::.ﾊ::.::.::.::.ヽ::.::.::､::ヽ |ヽ／|＿
'.::.::.'.::.::.::.j::.::{::.:j::.::.::.::.::!::.::.::.::.::.j::.:ﾊ::.::i:.!::.::.::.::.:|::.::.::.ﾊ::.:i .＼ /
！::.:j::.::.::.::{:l::.ﾊ::l::|::.::.::.::ｌ::.::.::.::.:/|::.l厶::.l:ｌ::.::.::.::.::l::.::.::.ｌ:l::.::! |_＿＞
i::.::.:l{::.::.::_j｣::{厶!:l:!::.::.::.|::.::.::.:厶jﾊ|Vヘ!|::.::.::.::.::.!::.::./::!::.:l
|::.::.:ぃ::.::.:{厶!云ﾒ!l::.!::.lﾊ::.::./≫=云￢ﾊ!::.::.::.::.::レく::.:l::.::|
|::.::.::|ﾍ::.::.:Ｖ´ r!いﾍ|V }／ r!_ﾊ } |::.::.::.::.::.|／ Ｖ::.::,
|::.::.::.::.::＼儿__ヒﾝ } ､＿ゞ_ク！::.::.::.::.:jくヽ！:/ ああっ！
|l::.::.::.::.::.::.:l , l|l| ,::.::.::.::.::.::!} 〉 /:/
}|::.::.::.::.::.::.:! ノ . :. :: /.::.::.::.::.::.:j´／:/ そんな……
l::.::.::.::.:|::.:.l u ＼ ､ /.::.::./.::.::.::l´::.::/
|::.::.::.::.j::.:八 /.::.::〃.::.::.:/!::.:/
|l::.::.／}:/.::.::.>.、 辷ニﾕ 厶∠/.::.::.::.ﾊﾚ'^!
!l／ 〃.::.::/.::.::ヽ ｀￣ /.::.::.::./::.レﾍ＼
/.::.::.:/.::.::.::.::,ヘ , '´ /.::.::.::./::.:ハ::.::＼丶
,′.::./.::.::.::.::/ `ｰｚr ´ /.::.::.::./.::./ {::.::.::.::ヽ::ヽ
,.::.::.::.'.::.::.::／ ｛ { , ￢'.::.::.::./.::.::' ﾊ::.::.::.ﾊ::.::ぃ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
猗房は愕然とした。 そこまで深く考えていた訳じゃなかったが、積極的に呂太后に仕え、機密らしい
呟きも聞いてしまっている。 もはや引き返せない深みに嵌っていたことに、今ようやく気が付いた。
.
/ ヽ
/ ヽ
| l つまり中央の機密に遠かった者は
| ﾄ、| ∥ |
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | | 家に帰れる可能性があるが
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′ そうでない者は難しい。
',ヽ ﾞ! |:: j./|
| | l､. ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | | 難しい者たちの処遇として
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ 考えられているのは……
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l 天子さまからの贈り物として
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / / 親族の王さまたちのもとへ
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l 遣わされることだ。
／/ / :::|i l l,
／／ /,i ::l.! l| ﾞ､
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉 侍女としてではなく妃としてな。
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-' 相手の優しさ次第では家に
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l
＼川 li'ｰ,- ' 帰れる日も来よう。
＼. |i /
/ ヽ
| l 天子様の妻になれずとも、良縁が与えられるのだ
| ﾄ、| ∥ |
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | | 悪い話ではなかろう。
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′
',ヽ ﾞ! |:: j./| その割り振り先が審議中なのだ。
| | l､. ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | | さて、お前は機密のどこにいた？
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
///:/:::::::/::::::_/＿_li＿:､::､::ヽヽ::.Vi
/7 (/__;::/-‐'´/ __,. L.._｀l‐ヽ=ヽVVli
| ! .l ..ィ!f:::7!::{「:::::::ﾄ!|::::i::l.l:ﾍ!:‐､ l |:||
ﾚ|ｒ|「::::::|:|:::{|:::|!li:::::::|.||､::|:::|::::|:::i::|.ﾄ|Y
V|::l l::::::_:i_:|__:|_,i:::::::l､ムﾑ:l-l:|!::|:l.|::ﾚ
V!ﾍl::::|ﾃrt:ｎﾐヾ!::::/'ノ'ｲ:でﾘj:ﾉ:ﾘ:::|' ・・・・・・・・・・。
i||!:ﾍ圦､V:Z ノ ゞ='ィシ::::::|
||!:::::ﾄゝ | ｲ::::::::|
ﾞ|!:::::ﾍ . } u/!|:::l::|
|!::::||'ﾍ __ , ' |.|::| |
|､::l|| ＼ ´ﾆ｀ ｨヽ .| ﾚ| |
| V|| /|｀ ､ ／ .トi:V ' ,.|
|.､ || ∧｀ ‐ ､｀,´‐ ´ !:| ,.ｲ:||
|!::l l! {;ﾉ! V V::::l:::||
猗房は複雑な心境になった。 家にはもう帰れそうにないが、送られる相手によっては
可能性がある。 これが幸か不幸かは分からない。 ただ猗房は思いついたことを口にした。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
, '.::.::.::.::.::.::.::.::／.::.::.::.::.::.／_::.::.::.::.::.＼
/.::.::.::.::.::.::.::.:,.'::.::.::.::.::.::.::.:／.::.::,::.::.::.::.::.ﾊ
/.::.::.::.::.::.::.::.:/.::.::.::.::.::.::.::,:'.::.::.::./::j::.::､::.::!:i
,::.::.::.::.::.::.::.::〃.::.::.::.::.::.::./ .:/.::.::j::.:{::.::.:!::.::!:l
l:|::.::./.::.::／/.::.::.::.::.::.::.::ﾊ!::.!::.::.::!::.:l::.::.:ｌ::.::|:i
八::/.::／.::/.::.::.::.::.::.::.::.:|:!{::.|i::.::.:|､::|::.::.:}::.::!:| おそらく私は……難しい者たちの中に
{::.〃,:'::.::.:/!::.::.::.::.::.::.::.:_j」ﾑ:lﾍ::.:.!ﾊ:!::.::ﾊ:〃:!
_Ｖ:j/.::.::.::{！::.::.::.::.::.::.:i::|￢ｒ云Ｖ乂レ'／/.:/ 含まれると存じます。
, ' ´::ハ!.::.::.::.::.〉!::.::.::.::.::.::.::.!:l i＾′ ヽ::´.::/:V
. ／.::.::.::八 ＼_:／.::|::.::.::.::.::.::.ﾊﾄ| ! _ ﾝ<::.::.i
/.::.::.::.::./.:/７フヘ:_:ノ!::.::.::.::.::.i:| _,､r'´! ＼| 良縁とは思いますが、蛮地である
〃.::.::.::_厶⊥!く ＼ !::.::.::.::.::.lﾍ ‘´ r'::.::.|
!|::., '⌒丶､ 丶､ ｀|::.::.::.::.::.l／` ..__,ﾊ::.::ｉ:l 南には死んでも行きたくありません。
. ﾙ' ＼ ＼！::.::.::.::.::! ｜:!::.:|:!
/ { ヽ ｀V!:.::.::.::.:レヘ, -'^!￢:.ぃ
. ′ '､ ､ l ハ::.::.::.::.廴_ﾉ _/ V!l
！ ｀ ､ Ｖ !::.::.::.::.! { '^′ ﾍ|
.／::::_;::::::::::::::'､::::::::::::｀ヽ. ＿
.//::::/::::;::::/:/:::::ﾍ:::､::ヽ::::::ヽ ／ i
//_;:/ｪ=l=-lｪﾚ‐:::ヽ-.t-::〉､i::〉i ./ ｜ 特に楚国は老子様が仕えた周国を
f/l:ｰ1:::::l!:::::|!::|::::::::l:|::::l:::｀:i.ﾄl､ｨ'ｉ ｌ /
|!::|!:::|!::l:l::::/l!:ﾊ:::::::ili|::::ﾊ:::::l|:l|:!:l.l ./ . : ::/ とことん虐めた仇の国！
!:|!:::|!:/｀ ト､ { ﾘ!::/| _孑iﾘ::ﾘl|:l::il| __ / . : ::/
l:||:::::l| イ,.ノﾊ ノ ｨ ,.ﾉ::ト/:l:::/ﾘ rｰ' ／ ｀.:／_｀ヽ
. ヾ::::| |::しリ |::しりi::::;､{´ ／ / ---､'´.:: : :: | サルが服を着て人と称し、毒まみれな風土の
V:::! ゞ= ' . ゞ= ,l!:;ﾘ/￣ヽ { | : ::.ヽ:_＿ ヽ
!:::l , － 、 ｲ!' |': : .:.:.:} ｝＼＿＿:ﾉ::.. . . ｲ} 所と私は信じています！！
|ｌ:::ト､ l l |::!ｌｌ: : ./.:/丿 l└ -､｀Ｔ:: .￣丿 〉
!:､l:i<:＞―rｔ.‐＜V:/ﾘ: : l: :{└､ {. ￣￣_ｒｲ
/´.!::∧´￣|冂|￣｀//::i!: : : : :ー､Ｌ.ｉ ｒ‐'こ ノ
／: : :|l::ll ゝ､ノiTﾍ､ ｰ'||:i|::. :.､: : :.::厶└ 亡二 ノr ┘
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ ヽ
/ ヽ
| l
| ﾄ、| ∥ | ええー……。
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′ おぬし物凄い偏見の持ち主なのだな……。
',ヽ ﾞ! |:: j./|
| | l､. u ､;|::: / | | 先帝の出身地をそこまで罵倒した人間は
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | |
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | | 初めて見たぞ……。
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
／.:.::.::::::::::::::::::::.:.::::::::::::::＼ 人
. /.:.:.:./.:::.:::::.::::.:::::::::.:.::.:::::::..:.:.:ヽ ｀Ｙ´
,'.:i.:::::i.::.::!.::::!.:::i.::::::::i.:!.:::!.:::::i.:::!:::.､ ｉ
i.:.:i.:::::!.::::i:::::i.:.::i:::::::::i::!::::!::::::i.:::!:::i::. __人__
!.:.:!.::::i.:.:::!:!:ﾊ::∧:::::ﾉ::!､:i､:::::}::.!:::i:::! ｀Ｙ´
. |.:.:i::::::|.::/十‐ﾘ ）ｲ::ナ十）ｲ.::.!:::i:::! ! もしも……もし叶うなら私は北の国へ嫁ぎたい。
∨.::::::ｉ/'T::｡Tヾ ﾉノ'T:｡T; i::ｊ:::::,' ﾉ
ヽ.:::::ゝ ｀¨¨ i ¨¨´ノｲ:!､i
i.:.:::i ::::::::::: ! :::::::: ,'.:.:| ﾉ そう、故郷の趙国の所へ……。
|.:.:∧ ' /.:.:.|
|.:.:ｉ::::＼ ｀ ニ´ ／!.:.::::!
|.:.:乂:::ｒi｀ .. _ ..イ、 |.:.:::ﾉ
. ｊ.:.:::.::X|￣｀ヽ ,'´￣ﾄｊ.:::ｲ
ノ.:::i.:::::::iヽ i,' ∧!/::|
. /´￣￣￣￣ﾉ.::::八 ＿__ｒ=､＿__ﾉ:::::!￣￣￣｀ヽ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ ヽ
/ ヽ
| l
| ﾄ、| ∥ | （ こやつ……呂皇太后さまと同期の側室を
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ 地元に戻したら地元民と結託し、
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′
',ヽ ﾞ! |:: j./| 反意を翻してる話をしたばかりなのに……。
| | l､. u ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | |
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | | 意味が分かっていないのか？ ）
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:､:ヽ
. /:.:.:/:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:ヽ:.ヽ:.:.:, 掖庭令さまは後宮の人事を司る仕事と
. /:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.ト､:.:.》:.:.f.ヽ
. i:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:iヾ:.l-‐リ.i:.:.| ） 存じています。
. |:.:.:.:.:.:.乂;;ﾊﾞゝ ﾘｲﾋｱ !:.::!ｲﾉ ＿
. ｌ:.:ｌ:.:ヽ:|' ｚｽｧ |:.:.:| ＼-─､ ､-‐ ￣ ヽ
. ヽ:＼:.ヽ ゞ ' ヽ |:.:.:i i ｌ ヽヽ i どうか皇太后さまに口添えして下さいませんか？
. `ヾ:.:.ﾐ｀ 丶 _ '" |:.:.:.| ﾉﾉ ｌ |､ 、 ′ ＼!
|:.:.:.| ￣ア|:.:.:.［］ ' | |ヽヽ ! ヽ
|:.:.:| r ! ﾘl:.:.| / ! l ゝ i
. ｌ:.:.:ｌ ／ ヽヽ |:.|_ , ｀ // ヽ ヽ
!:.:.! ' ヽヽ リ // l i _.... ..ｌ
|:.:.乂 ｀ ､ i ヽヽ、 .::ノi ｌ │,!´ ｀
ヽ弋i 寸 ヽ イ､. | | !
｀ ｌノ ﾞ､ `､ヽヽ ! , -―- ､
/ / i.丶 ＼ ＼ -─| /
> ″ ｌ ＼ ゝ エ ゝ i
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / /
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l いやいや、そういう手心はできん。
／/ / :::|i l l,
／／ /,i ::l.! l| ﾞ､
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉 話しかけた時に個人へ肩入れしていると
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-' 見られたらまずいと申したではないか。
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l
＼川 li'ｰ,- '
＼. |i /
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:､:ヽ
. /:.:.:/:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:ヽ:.ヽ:.:.:, そこを何とかお願いします！
. /:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.ト､:.:.》:.:.f.ヽ
. i:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:iヾ:.l-‐リ.i:.:.| ）
. |:.:.:.:.:.:.乂;;ﾊﾞゝ ﾘｲﾋｱ !:.::!ｲﾉ ＿ 謝礼は一切出せませんが、私を哀れに思うなら
. ｌ:.:ｌ:.:ヽ:|' ｚｽｧ |:.:.:| ＼-─､ ､-‐ ￣ ヽ
. ヽ:＼:.ヽ ゞ ' ヽ |:.:.:i i ｌ ヽヽ i どうか……どうか……。
. `ヾ:.:.ﾐ｀ 丶 _ '" |:.:.:.| ﾉﾉ ｌ |､ 、 ′ ＼!
|:.:.:.| ￣ア|:.:.:.［］ ' | |ヽヽ ! ヽ
|:.:.:| r ! ﾘl:.:.| / ! l ゝ i
. ｌ:.:.:ｌ ／ ヽヽ |:.|_ , ｀ // ヽ ヽ
!:.:.! ' ヽヽ リ // l i _.... ..ｌ
|:.:.乂 ｀ ､ i ヽヽ、 .::ノi ｌ │,!´ ｀
ヽ弋i 寸 ヽ イ､. | | !
｀ ｌノ ﾞ､ `､ヽヽ ! , -―- ､
/ / i.丶 ＼ ＼ -─| /
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
猗房は地面に頭を擦りつけて懇願した。 思い込みの強さもさることながら、こうと決断すれば
後に引かない強情さも彼女は持ち合わせていた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / / ・・・・・・・・・・・・・・。
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l
／/ / :::|i l l, （ こやつ……かなり図々しいな。
／／ /,i ::l.! l| u ﾞ､
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉 民間でも親の決めた婚約者には従うもの。
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-' それをまして皇太后さまに対し己の願望を通そうとは…… ）
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l
＼川 li'ｰ,- '
＼. |i /
/::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::l::::::::::::::::／ゝ､＿,;;､_:::::::_;:::ｲ
./::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::|::::::::／:::::::::::/::::::::::::｀´:::::::::l
.l:::::::::::::::::::::ﾄ::::::::i:::::::::::::::::::|::; ‐ ､::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::l 承諾していただくまでここを動きません！
|:i::::::::::::::::::::| :|ヽ::i::::::::::::::::::ｒ'/-__ヽ::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::l
.|'i:::::::::::::､:::::l,〉'´ﾞ,j::::::::::::::::::|ﾞ-､ } |:ｲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
!ヽ:､:::::::ヽi､:､j,イヽ::::::::::::::::| /,ｨ ｒ､l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l 若い娘の運命を弄ぶ者には老子様が
ヽヽ:､ｰヽ｀' 〉｀!:::::::::::::::| ',ノ l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
｀ ｀ﾞ j |::::::::::::::::| .| l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l 天罰を下しますよ！
ノ l::::::::::::::::l ' /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
｀ｰ､' l:::::::::::::::::l ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
‐i7::::::::::::::::l ｨ _,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
./::::::::::::::::::l>'´/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
/:::::::::::::::::/::|／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ ヽ
/ ヽ
| l
| ﾄ、| ∥ | なんと……私を脅すのか！？
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′ （ 同郷というだけで、なぜ私がそこまでせねばならない？
',ヽ ﾞ! |:: j./|
| | l､. u ､;|::: / | | どうやら相当面倒くさい娘に
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | |
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | | 話しかけてしまったようだ…… ）
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / / （ かくなる上は…… ）
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l
／/ / :::|i l l, 分かった、分かった。 「北の方で趙国」だな？
／／ /,i ::l.! l| u ﾞ､
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉 一応、掛け合ってみよう。
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-'
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l
＼川 li'ｰ,- '
＼. |i /
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／.:.::.::::::::::::::::::::.:.::::::::::::::＼ 人
. /.:.:.:./.:::.:::::.::::.:::::::::.:.::.:::::::..:.:.:ヽ ｀Ｙ´
,'.:i.:::::i.::.::!.::::!.:::i.::::::::i.:!.:::!.:::::i.:::!:::.､ ｉ
i.:.:i.:::::!.::::i:::::i.:.::i:::::::::i::!::::!::::::i.:::!:::i::. __人__
!.:.:!.::::i.:.:::!:!:ﾊ::∧:::::ﾉ::!､:i､:::::}::.!:::i:::! ｀Ｙ´
. |.:.:i::::::|.::/十‐ﾘ ）ｲ::ナ十）ｲ.::.!:::i:::! !
∨.::::::ｉ/'T::｡Tヾ ﾉノ'T:｡T; i::ｊ:::::,' ﾉ 本当ですか！？
ヽ.:::::ゝ ｀¨¨ i ¨¨´ノｲ:!､i
i.:.:::i ::::::::::: ! :::::::: ,'.:.:| ﾉ ああ……なんて素敵なの。
|.:.:∧ ' /.:.:.|
|.:.:ｉ::::＼ ｀ ニ´ ／!.:.::::!
|.:.:乂:::ｒi｀ .. _ ..イ、 |.:.:::ﾉ
. ｊ.:.:::.::X|￣｀ヽ ,'´￣ﾄｊ.:::ｲ
ノ.:::i.:::::::iヽ i,' ∧!/::|
. /´￣￣￣￣ﾉ.::::八 ＿__ｒ=､＿__ﾉ:::::!￣￣￣｀ヽ
i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::::::ヽ､::::::ヽ
ｒ´:'l:::::;ｨ::;:ｨ::;r::::;::::::::::::::::::::::｀ヽ::::::ヽ:::::::ヽr::.､
|!:::-:ｧr-rﾆr-''/ﾆ_-::/_:::l:::::::::::::ヽ:::::ヽ::ヽ､!::､)
/::::::::::':::::::::/:::/:::::::::://ヽ｀_'' ::_:::i::::il:::::|l::::::::l::::ヽ
ゝ:::::::::::i::::/::::i::::::::::::/:::::::|/::ﾚ::..､ ､!|l::|lL:ィﾉ::::ﾉ （ この私が邯鄲に住む王さまの妃に
|::::::l::_:|l::「l::fi::::|:::::::::::ｨ:::ﾘ::::::::::::| |ヽ| ' l::::::ｨi::ﾍヽ
l:l::::|l:ff'た‐ﾐl:::l|:::::::/7:/ｧｒ､::::::::l/::jj:l7レ'::/::::ﾉﾉ なれるなんて……！
〉:l:::l ﾄ弋:ツﾞ ll:|:::l://ムﾑ.lノ｀:/::::/://::::ｨ:/::´}
l::||::|｀ ｀ V |´ f:':::::ﾘ/>::::/:::ﾑ／:ｲ:::ィﾞ
l:::|:|::l ﾉ ｀ﾞ'''ﾞ‐/:::ｨ'::::/ l:::://''''ﾞ 故郷の近くの都に凱旋したらきっと
./:::|/::::i l ‐''ﾞ//::::/ｨ::::::l/
/:::::/:::::l::〉 ､..__｀ //:::::/l:::l::::/ 家族は喜ぶでしょうし、将来は
,r:::＜:ﾌ:::::/j､::::|/:::ヽ ｀_ー''' _ィ/:::::::/|:|::|::::|
./´''''ヽ､__／/::l V--‐' ﾍ _. ‐ ´:.:.:l|:l:::::l|l|:|::|:::l バラ色に違いないわ☆ ）
.l /::::::}/ |:.|''''' ´...:.:.:_: ィ´|||レi||:|:::l:l:::|
| | /::::::::/ l l:.l./:.:.r ''´ !|!l::::!||::l:､ヽl
| | /::::ｨ::/ ヽ |:.:／ |l:||::::!|::l:ﾍ::ヽﾐヽ
| .l ノ::ノ::ノ ゝ /:/ ィj:||:::::!|:::::::ヽ‐､:｀ヽ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
猗房の頭の中で趙国の王というのは、華やかな邯鄲に住んでいて、凛々しい若者王というのを想像した。
まだ審議中というのに、宦官との口約束だけで猗房はもう希望が内定したものと思い込み、小躍りまで
始めた。
.
/ ヽ
/ ヽ
| l
| ﾄ、| ∥ | では、私はもう行くぞ。
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ 後はみだりに私に話しかけないでくれ……。
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′
',ヽ ﾞ! |:: j./|
| | l､. u ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | |
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／.:.::.::::::::::::::::::::.:.::::::::::::::＼ 人
. /.:.:.:./.:::.:::::.::::.:::::::::.:.::.:::::::..:.:.:ヽ ｀Ｙ´
,'.:i.:::::i.::.::!.::::!.:::i.::::::::i.:!.:::!.:::::i.:::!:::.､ ｉ
i.:.:i.:::::!.::::i:::::i.:.::i:::::::::i::!::::!::::::i.:::!:::i::. __人__
!.:.:!.::::i.:.:::!:!:ﾊ::∧:::::ﾉ::!､:i､:::::}::.!:::i:::! ｀Ｙ´
. |.:.:i::::::|.::/十‐ﾘ ）ｲ::ナ十）ｲ.::.!:::i:::! !
∨.::::::ｉ/'T::｡Tヾ ﾉノ'T:｡T; i::ｊ:::::,' ﾉ はい！
ヽ.:::::ゝ ｀¨¨ i ¨¨´ノｲ:!､i
i.:.:::i ::::::::::: ! :::::::: ,'.:.:| ﾉ 二人だけの秘密ですね。
|.:.:∧ ' /.:.:.|
|.:.:ｉ::::＼ ｀ ニ´ ／!.:.::::!
|.:.:乂:::ｒi｀ .. _ ..イ、 |.:.:::ﾉ
. ｊ.:.:::.::X|￣｀ヽ ,'´￣ﾄｊ.:::ｲ
ノ.:::i.:::::::iヽ i,' ∧!/::|
. /´￣￣￣￣ﾉ.::::八 ＿__ｒ=､＿__ﾉ:::::!￣￣￣｀ヽ
|::::::::::::::::::::::::!.l:::::::::::::::::::|
. |:::::::::::::::::::::::| |::::::::::::::::::|
ﾄ,::::::::::::::ｰ‐〈 ﾄ-＝:::::::;ｲ そうだ、ではな……。
|::::::::::::::::::::::::| |::::::::::::::::::〉
|::::::::::::::::::::::::| |:::::::::::::::〉|
|::::::::::::::::::::::::| |:::::::::::::ﾉ::|
|::::::::::::::::::::::::| |::::::::::::::::::|
|:::::::::::::＝-:,〈 ﾚ::::::::::::::::| ‐-､
/::,r-ー--;;,､:.|〈::::::::::::::::::〉 __＿,ノ -､
ﾚ ,,..;;-ー-;;..,,〈.ﾄ`ー---ｲ __＿,ノ
〈/:..:.::.:..:.:.:.::..ヽ.`-──-'
|::.:.:.::.:..:.:.::..::..:|
`ー-------'
i ! _ i ! _ i !
二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝//
. |_| |_|. // |_| |_| // |_| |_| //
" " "
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l （ ……しかし趙国が希望だとは……。
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / /
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ 今の趙王は呂一族の娘を正室にしているのに、
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l
／/ / :::|i l l, 朝廷に敵意を持っており、皇太后さまが危険視している。
／／ /,i ::l.! l| u ﾞ､
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉 そんな乱が起こりそうな所へ行きたいのか？
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-'
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l 無知とは恐ろしいものだ…… ）
＼川 li'ｰ,- '
＼. |i /
猗房のような元庶民には分からなかったが、当時の趙国内部は既に劉氏と呂氏の派閥争いの
真っ只中だった。 そんな事情を知る由のない猗房は、部屋に戻っても舞い上がったまま
歌い踊り狂う始末だった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[ 猗房たちの部屋 ]
| |l／／l| | |::| |::|::| |::| |
| |l／／l| | |::| |::|::| |::| |
| |l／／,|＿_|_|└──────┘|└──────┘|_|＿＿＿
| |l／／ ￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣
|＿＿＿|／
／
＿ ＿
／::::::::'::::::､:ヽ.
/〃/_::_/::_ﾍ::_::､',
ｆl‐l:::i!::l!:i:::::i|::;::ﾞ:ﾄｲ、,ﾍ ）） あびゃびゃびゃ（＾q＾
（（ ,ﾍ, .i!:::|l/-t{:ﾘ:/!r-ﾘ::l|:i/__/
'､ノ､. l|::::! ○ ﾉ ○ !:{ﾘ/ /
ヽ ヽ.∨""r-‐￢"",!ﾘ } これで家族に近づける、家族に会える！
{ .l!:|ゝヽ､__,ﾉノi;:i /
ヽ､ !::i. ヽ_ヽr / .l::| 人 嬉しいなったら嬉しいなｗｗ
/::州._ ｀Ｔ´ ﾘ'´ヽ::ヽ
/::::/:::弋.＿l＿_ !:::::::::｝::::ヽ
{::::::i:::::;ﾉー-,､―λ:::::::i:::::::::}
!ﾊ;ｲ:;へ＿ノ ヽ＿ゝ;;ｲヽﾍ;;i
.／ 丶,
／⌒)/
〈(__....-‐━━‐-..
／:.:.:.:ア:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀丶、
/:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Ｕ:.:.:.:.:.:＼
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ:.:.:.:.:.:.:ﾊ ……猗房さん、どうしたの？
|:.:|:.:.:.:.|:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.
/|:.:|:.:.:.八:.:.:.:＼＿⌒ト:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
|:.:.八__｣⌒ー''´ ィ妄ぅk:.:.:.:.:.:.:.:.:八 良いことがあったんでしょうけど
|:.:ﾊ:.:.: ィ妄ﾗ .::::::/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀､
∨〈＼ﾊ ::::.. ／:.:./:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:}i 喜び方が尋常じゃないわよ。
}:.:.込、 ｃ 幺イ:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.从
从:.:.:.:.＞.... _,, く{:/:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:./:.:〉
乂r―ｧ'⌒７水´丶冫-＜:.:.:.:.:.／:.:.人
j く 〈__人 ＼ ＼/:.:.:.:.:.:.:r￢-､
/__入 /⌒} 〉 ∨:.:.:.:.:.气⌒ ∨
／ ア_-_∧＿__／ / ∨:.:.:.:.:.:.:.:｝ ‘,
【高莞（こうかん）】
徐州の人。春秋時代の斉国における大臣の家柄。
猗房と同期の侍女。
.
_,........_ ＿＿
,ィ´::::::;:::::''´::::::::::::::｀::‐..､
/::::|:::／::::::::::::::::::::::::::,r::::::::｀::.､
, ､ l::☆'::/::::::::::::::/:::::::::::{::::::::::::::::::::ヽ_
/ / !x/::/::::::::::::::/:::::::::::::::＼::::::::::::::＼::ヽ､
/ / V::/::::::::::＋x:::::::::ノ:::ﾉ!:::ヽ:::::|:::::::::ヽ ヽ､ いずれ分かるわよ、キラッ☆
, ‐' ﾑ､ x |/::::::; ‐i::::::_:; ィ_.._''ヽ!::::::|::::|:::::::::::::ヽ ﾄ
,. '´ ／ ／ヽ_,〉☆ .イ:::::/ ｨﾁi!}ﾊ! ﾉﾘ::/l:く|:::::::::::::|ﾍ 私が喜んでいるわけが。
／ _(.ィ_,..ィ´_,.xィ:´::::::::::/ ゞ:z' '",rﾃﾘ:::::/:::::|:::ﾍ
／ヽ ´ ｀ ／ /:::::::+:::::::/ ::::::: kｨ' /ｰ':ﾉ_ノ:::::::ﾍ
／ ｀>‐- ... ヽ /::::::::/☆∧ r ､ j :::∧:::::´::::::::|::::::i:l 可哀そうだけど秘密の話だから
／ ／ ｀ヽ V::::::／::::::/j. ヽ ヽ__,)l>,.... ｲ,.. }:::ﾄ､::::::::|::::::l:}
/ 〉'::／ノ:::::/:/ﾞ'ｰ-ゝ､... ィ::::::／ ヽﾉ V:::::|:::::::| 高莞には教えてあげないｗｗｗ
/ ／:::/／__;:イ/ ｀ﾞ''''''''''''´r‐'''" rヽ .._j￣ ﾊ::::|:::::::|
‐--〈 _＿/;:::r''´￣ / ヽ―- '´ ヽ ./ﾚ /ヽ､__ﾉ V:::::::l
ナヽ￣￣ ､ ／ l /｀'ﾞ .|ﾍ-'ﾍ i l .|:::::::|
ヽ/' l ｀ {｀｀' ∧ V l |::::::l
// ヽ､＿＿__.ヽ ﾍ 〉 V:::::::::|
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／{::ﾍ:::::,イ::￣::::::)-'::;:::--:`
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/::::::,':::::,'::://::_;;;/!_,'__|:ｌ::ｌ::::::::::ｌ:::::::ﾊ:::::::::::ﾍ
,'::/::::|::::::|::,':,'´::::,' |:/ .|ﾞ!::|::::::::::ｌ::::::::::',:::::::::::::::. ええ？
|/::::,ｨ!::::::Ⅵ|＿_l| .|' ｌ|ﾍ|::::::::l:ｌ:::__:::::|:::::|::::::::::.
. ／:::::;//|::::::::::|.r┬ ===ｭﾐ | .ﾏ:::::l:|::::::｀ヽ:::::!ｌ::::::::::.
. ／::: イ:|:',.',|::::::::::| 弋ら劜ｿ ﾞ `' ‐'､::::::::l|:::::!:!::::::::::! わたし貴女に色んな情報を教えて
. ,ｲ:::;〃:'!:::||::ヽ|::::::::::l! ､､､､ ｀ 芹ｭ､ヽ/::::::!:l::::::l:::}
. /:／/ :::::l､::::V:::Ⅷ::::ｌ:ﾍ ､ 弋rｿ'ヽ:::::::,':,':::::,'::,' あげたじゃない。
|ｲ .ｌ:::::::::ｌ:ﾍ::::Ｖ::Ⅶ:::ｌ!`ﾍ ､､､,.ｨ〈_／:':::::/:/
. ﾏゝ_!:::::::::ｌ､:::＼V:∨::ll､. u 'ﾆ `"7ｌ:::/:::r '´／ それなのに酷くない？
. ` ､V:::::::ﾍ::､::::::ヽi∨| ＼ ,､ ,.ｲ! ∨::/
,ｨ:'::ﾞ|､ヽ:::::ﾍヽ:_;;;'斗`＜ヾｭ､ __ ,. {. `＜:∧. Ｖ
. |:::::::::{､:ヽ::｀__丿 |ﾍ｀V､:::::::::＞,､ `' ﾍ _＼
. |:::::,ｲ￣｀ ﾞヽ ｀ ＜. /! !ｰ'､ ｀＜｀ ゝ, ＞_､,,. ∨
i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::::::ヽ､::::::ヽ
ｒ´:'l:::::;ｨ::;:ｨ::;r::::;::::::::::::::::::::::｀ヽ::::::ヽ:::::::ヽr::.､
|!:::-:ｧr-rﾆr-''/ﾆ_-::/_:::l:::::::::::::ヽ:::::ヽ::ヽ､!::､)
/::::::::::':::::::::/:::/:::::::::://ヽ｀_'' ::_:::i::::il:::::|l::::::::l::::ヽ
ゝ:::::::::::i::::/::::i::::::::::::/:::::::|/::ﾚ::..､ ､!|l::|lL:ィﾉ::::ﾉ そんなの貴女が勝手にベラベラ
|::::::l::_:|l::「l::fi::::|:::::::::::ｨ:::ﾘ::::::::::::| |ヽ| ' l::::::ｨi::ﾍヽ
l:l::::|l:ff'た‐ﾐl:::l|:::::::/7:/ｧｒ､::::::::l/::jj:l7レ'::/::::ﾉﾉ 喋っただけでしょう？
〉:l:::l ﾄ弋:ツﾞ ll:|:::l://ムﾑ.lノ｀:/::::/://::::ｨ:/::´}
l::||::|｀ ｀ V |´ f:':::::ﾘ/>::::/:::ﾑ／:ｲ:::ィﾞ
l:::|:|::l ﾉ ｀ﾞ'''ﾞ‐/:::ｨ'::::/ l:::://''''ﾞ 私の真の幸運は今、ようやく始まったのよ！
./:::|/::::i l ‐''ﾞ//::::/ｨ::::::l/
/:::::/:::::l::〉 ､..__｀ //:::::/l:::l::::/
,r:::＜:ﾌ:::::/j､::::|/:::ヽ ｀_ー''' _ィ/:::::::/|:|::|::::|
./´''''ヽ､__／/::l V--‐' ﾍ _. ‐ ´:.:.:l|:l:::::l|l|:|::|:::l
.l /::::::}/ |:.|''''' ´...:.:.:_: ィ´|||レi||:|:::l:l:::|
| | /::::::::/ l l:.l./:.:.r ''´ !|!l::::!||::l:､ヽl
| | /::::ｨ::/ ヽ |:.:／ |l:||::::!|::l:ﾍ::ヽﾐヽ
――― 紀元前190年（恵帝五年）ごろ。
ついに猗房たちの処遇が決まった。 あの宦官の言う通り呂太后と縁遠かった者は里に帰され、
呂太后の近くに仕えた者たち４５名は各国の９人の王に嫁ぐ妃に選ばれ。
竇猗房も侍女から竇姫へと昇格した。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 凹
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 '´ ,､ ヽ─┐
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 ﾘノｿﾉ )） i │
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 |l､ヮﾟ |l i │
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 ⊂i允(つﾘ ┌┴┐
||三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三三i三三 （( 〈|_ヽ> )） ┴─┤
||□■□■□■□■□■■□■□■□□■□■□□■□■ しヽ.) ──┘
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
/￣ヽ ,r'￣ﾞｉ
/:::::::::::.ヽ ,r'.:::::::::::ﾞｉ
{:::::::＿＿〈 〉＿＿:::::::}
ッ／ ﾟーﾟ） （ﾟーﾟ ＼ヾ
（ ￣）））~）. .（~（（（￣ ）
// _ハ__ﾞｉ /__ハ_ ﾞｉﾞｉ
/ニニニﾆｉ ｉﾆニニニﾞｉ
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿
（ ）（ ）（ ） （ ）（ ）（ ）（
＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ） （ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧
）（ ）（ ） | | .（ ）（ ）（ ）（
正確な日時は史書に記されていない。 しかしこの年の9月に長安の城壁工事が完了し、
諸侯からお祝いされているため、その返礼とするなら前後の頃であろうか。
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＿__
, "´.:::::::::::::::｀ 、
／.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/.::::::/.:::::::/.::::::::::::::::::{､:::::::::.｡ ここに選ばれた者たちは５人１組となり
,'.::::::/.:::::::/::::::／}:::::;ｲハ:::::::::.ﾟ，
,'.::::::::::::::::/i/斗‐/／ lヽ、}::/:::::::. 各王のもとへ嫁いでもらいます。
'::::j:::|:::::::,孑=ﾐ／ /!＿〉/} ::::i::}
|::/::::|:::::::{ifっﾟ} ｀ ／ィｆ弍ｨ/:::/}/
j/ ::::l ::::ｷ弋ツ ´／ fっ:ﾂ,::::/ / 中には難しい立場になる者もいるでしょうが
/.:::::::i ::::::{ ,.｀~´/／ /
/ﾘ::::::::|::::::∧､ ｰ- ｲ:::::|{./ 「私の期待」と漢王朝の未来を損なうことなく
ｲﾉ:::::::::::i::::::::∧＞。 _ ≦::i::::: |.!
. ´ / :::::::::: ∧:::::::∧ ｀ : .ト≧=',::::::| i 勤めを果たしてきてください。
´ /::::::::::／ ∨:::::∧、 丶. V ゞ;_:! l
／ /::::::::: :′ ｀ 、:::／￣ 丶､’, ｀ ＜!
´ /:::::::::::: | ; ' ｰｧ ヽ ≧: .
,. ´ ./:::::::::::::: l .′ ノ¨¨´: V ヽ
' .,'::::::::::::::::: { l′ γ´ .', V :.
, ,:::::::::::::::::::::} V|: ﾊ l: :. 从
, .i::::::::::::::::::::::| / :| j｜ .: ′ :/
. i {:::::::::::::::::::: |: / | :. | ′ / ／
i !:::::::::::::::::::::| / :| 从. / ／-=≦ﾏ
‘ !::::::::::::::::: ｜/ | / .ﾑ: :≧=‐ ≦::r=ム j V
'. !:::::::::::::::::::V |:/ ﾑ≧=-一: ／: :}: ::Yヽ V
【呂雉（りょち）】
山陽郡単父の人。前漢王朝、初代皇后であり
現在は皇太后。
.
呂太后のいう期待とは、各王を監視することであり、中央に有利な状況を作るための布石でもある。
そして選ばれた妃候補たちの行方は、宦官たちによって発表された。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,r'￣ﾞｉ
,r'.:::::::::::ﾞｉ 斉王の妃筆頭は……高莞！
〉＿＿:::::::}
（ﾟДﾟ ＼ヾ 他４名は前に出よ。
.（~（（（￣ ）
/__ハ_ ﾞｉﾞｉ 出発までの日程を説明する。
ｉﾆニニニﾞｉ
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿
（ ）（ ）（ ） （ ）（ ）（ ）（
＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ） （ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧
）（ ）（ ） | | .（ ）（ ）（ ）（
/:::/:::::::/::/!::ｌ::::::::',::::::::::::::::ﾍ::::::::::::::::',:::::ｌ::::::::::::::ｌ:::::::!
. ,:::::::!:::::::,'::::! |:::',:::::::∧::::::::::::::::ﾍ:::::::::::::::ｌ::::!::::::::::::::!::::::ｌ
ｌ:::|::ｌ:::::::{:::::l ﾏ ',::::::::∧:::::::'"￣ﾍ"'::::､::::!::ｌ::::::::::::::ｌ､:::::l!
{:::|:::!:::::::',::::,ｨｰﾏ-:::::::::∧＼:::::::::::ﾊ::ｌ::::::::ｌ::!::::::::::::::!::＼::',
ｌ:::!:::!:ｌ::::::V:l ヽ!:::::::::∧ ヽ----'---=,ｌ::::::::::::::ｌ::::::::ﾍ', ふぅん……まあ故郷に近いところね。
. l::|ｌ:::',|､＿V! ￣￣ ,ｨ =＝＝=ｭ.,':::::::::::::,'.ヽ::::::::ﾍ
. !|.∨ｌ|::::::∧ ,ｨ==ﾐx ' 弋辷沙' ':::::::::::::,'7 }:::::::::::!
ヽ .`―|:::::ﾍ 戈ぅｿ ､､､､ .,':.::;::::::::/ , ｨ'::::::::::::ｌ けど斉王・劉肥さまは呂太后さまと
＞'!::::||::!､､､ ' ,'::/,::::::/':!::::ｌ:::::::::::::,'
／,.イ´.!::::|l::| u , ,'://:::::/::::|::/::::::::::::/ ひと悶着あった殿方……。
. ｌｨ´ .∧::::!l:ヽ. ヽ '" ・ /', ,':::::/!::::,'/::::::::::::/
. |:{ ,':::!:!::::l!V::::＞ ＜./::, ' .ｌ:::/:::::::＞/:}
. ﾏﾍ !::::!::',::::ｌ:::::{::::::::ｌ::::＞- ＜}_ ＞/／―+'､:::イ／:::/ 板挟みで胃に穴が開いちゃうかも？
. ﾏﾍ ｌ::::l:::::V:ｌｨ'"` ‐- =r '-.{´ ヽ＞‐‐'- ､
＼＼:!::/ ヽ ＞'{_／｀! ,. ‐' ,ｨ' ｌ
,ｲ::゛|＼Y .／ , ｨ' ／/ ,':ﾄ､, ｨ' ´ ／ '. !
{:::::::||:::/ ' ／ ./: :/ !:.:|:.:./ / .'. .|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
_,........_ ＿＿
,ィ´::::::;:::::''´::::::::::::::｀::‐..､
/::::|:::／::::::::::::::::::::::::::,r::::::::｀::.､
, ､ l::☆'::/::::::::::::::/:::::::::::{::::::::::::::::::::ヽ_
/ / !x/::/::::::::::::::/:::::::::::::::＼::::::::::::::＼::ヽ､
/ / V::/::::::::::＋x:::::::::ノ:::ﾉ!:::ヽ:::::|:::::::::ヽ ヽ､ あら、良かったじゃない高莞☆
, ‐' ﾑ､ x |/::::::; ‐i::::::_:; ィ_.._''ヽ!::::::|::::|:::::::::::::ヽ ﾄ
,. '´ ／ ／ヽ_,〉☆ .イ:::::/ ｨﾁi!}ﾊ! ﾉﾘ::/l:く|:::::::::::::|ﾍ
／ _(.ィ_,..ィ´_,.xィ:´::::::::::/ ゞ:z' '",rﾃﾘ:::::/:::::|:::ﾍ
／ヽ ´ ｀ ／ /:::::::+:::::::/ ::::::: kｨ' /ｰ':ﾉ_ノ:::::::ﾍ 私もきっと故郷の近くよ、そしてイケメン王と
／ ｀>‐- ... ヽ /::::::::/☆∧ r ､ j :::∧:::::´::::::::|::::::i:l
／ ／ ｀ヽ V::::::／::::::/j. ヽ ヽ__,)l>,.... ｲ,.. }:::ﾄ､::::::::|::::::l:} 老子様が目指した無為の王国を築くのよ―――☆
/ 〉'::／ノ:::::/:/ﾞ'ｰ-ゝ､... ィ::::::／ ヽﾉ V:::::|:::::::|
/ ／:::/／__;:イ/ ｀ﾞ''''''''''''´r‐'''" rヽ .._j￣ ﾊ::::|:::::::|
‐--〈 _＿/;:::r''´￣ / ヽ―- '´ ヽ ./ﾚ /ヽ､__ﾉ V:::::::l
ナヽ￣￣ ､ ／ l /｀'ﾞ .|ﾍ-'ﾍ i l .|:::::::|
ヽ/' l ｀ {｀｀' ∧ V l |::::::l
// ヽ､＿＿__.ヽ ﾍ 〉 V:::::::::|
しかし猗房の名前は読み上げられず。 最後の方の、朝廷的に割とどうでもいい王の所で
ようやく名を読み上げられた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,r'￣ﾞｉ
,r'.:::::::::::ﾞｉ 代王の妃筆頭は……竇猗房！
〉＿＿:::::::}
（ﾟДﾟ ＼ヾ その他残りは前に出よ。
.（~（（（￣ ）
/__ハ_ ﾞｉﾞｉ 出発までの日程を説明する。
ｉﾆニニニﾞｉ
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿
（ ）（ ）（ ） （ ）（ ）（ ）（
＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ） （ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧
）（ ）（ ） | | .（ ）（ ）（ ）（
/.::.::/.::.::.:/.::/.::/.::.::.::.:､::.::.::.::.::.l::.::!::.::.ﾊ::.::.::.::.ヽ::.::.::､::ヽ
'.::.::.'.::.::.::.j::.::{::.:j::.::.::.::.::!::.::.::.::.::.j::.:ﾊ::.::i:.!::.::.::.::.:|::.::.::.ﾊ::.:i
！::.:j::.::.::.::{:l::.ﾊ::l::|::.::.::.::ｌ::.::.::.::.:/|::.l厶::.l:ｌ::.::.::.::.::l::.::.::.ｌ:l::.::!
i::.::.:l{::.::.::_j｣::{厶!:l:!::.::.::.|::.::.::.:厶jﾊ|Vヘ!|::.::.::.::.::.!::.::./::!::.:l
|::.::.:ぃ::.::.:{厶!云ﾒ!l::.!::.lﾊ::.::./≫=云￢ﾊ!::.::.::.::.::レく::.:l::.::| 代……国？
|::.::.::|ﾍ::.::.:Ｖ´ r!いﾍ|V }／ r!_ﾊ } |::.::.::.::.::.|／ Ｖ::.::,
|::.::.::.::.::＼儿__ヒﾝ } ､＿ゞ_ク！::.::.::.::.:jくヽ！:/
|l::.::.::.::.::.::.:l , l|l| ,::.::.::.::.::.::!} 〉 /:/ 嘘……でしょ？ どうして
}|::.::.::.::.::.::.:! ノ . :. :: /.::.::.::.::.::.:j´／:/
l::.::.::.::.:|::.:.l u ＼ ､ /.::.::./.::.::.::l´::.::/ 趙国じゃないのォ……？
|::.::.::.::.j::.:八 /.::.::〃.::.::.:/!::.:/
|l::.::.／}:/.::.::.>.、 辷ニﾕ 厶∠/.::.::.::.ﾊﾚ'^!
!l／ 〃.::.::/.::.::ヽ ｀￣ /.::.::.::./::.レﾍ＼
/.::.::.:/.::.::.::.::,ヘ , '´ /.::.::.::./::.:ハ::.::＼丶
,′.::./.::.::.::.::/ `ｰｚr ´ /.::.::.::./.::./ {::.::.::.::ヽ::ヽ
,.::.::.::.'.::.::.::／ ｛ { , ￢'.::.::.::./.::.::' ﾊ::.::.::.ﾊ::.::ぃ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
猗房はわが耳を疑った。
.
代は趙より北の最北端の国で、騎馬民族・匈奴の土地に近い辺境である。
趙国と匈奴との戦いの歴史は古い、ゆえに老人たちの昔話で彼らの恐ろしさは聞かされている。
よりにもよって何故そんな危険な所に？ と思うと目の前が真っ暗になった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
≪匈奴≫ /
◎単于庭 ／
/
━━━━━━万里の長城━━━━━━━━━━━━／
.､´ ★代 ､--､ _ （´
ﾉ ノ / ／ ￣| ｀ヽ
ﾉ .､´ ｀~￣｀） ,,_ノ ｀′ (＿,､ ｀ヽ
く´~ ﾉ / （＿ ,‐-っ, く ｀|
_ﾉ~´ ﾉ .く 〇邯鄲／｀‐´ ／´ ） ／
ﾉ く´~ （ . ／ ./ レ´
, ,ﾉ´ ッ-､__ﾉ~´ ） _,,ノ´ く,,_
―-､__-‐‐､￣｀ヽ､ ｀ヽ, ´‐〜´~○洛陽 ＼
｀ヽ, ´‐‐―｀ ◎長安 ｀＞
｀ヽ, ﾉ~~~￣＞
| _,,-―､, ,ﾉ´ し､_
| _ノ ｀ヽ､ﾉ~~｀‐´ |
／::::::::::::::::::/:::::!:::::::::::::::､:::｀ ､
/:::::::::/:::i::::::ﾑ斗匕1:::::::::::l!::::::::＼
/:::::::: ':::::::!:::/〃⌒ヾj∧:::::ハ､::::::::::ヽ なんでよぉぉぉおおおおお〜〜〜！？
′:::::::|::::::::∨ j;/ ｨ＝ﾐゝ:::::ﾊ
|:::::::::::::|::::::::::| ﾍ ﾔ:/::1:! 北が良いって言ったけど、
|:::!:::::::::!::::::::::! Ｕ…’ ヽ ､___, 7从リ
Ⅵ::::;r‐:::::::::::! Ｕ i":ﾊ 最北端がいいって言ってないぃぃ〜！！
ｷ:::f ﾍ :::::::::. /二 7 |:::::::ヽ
､弋＿}:::::::∧ / / .ｲ::::::::::::＼
ｫ≧ｘ::::ﾊ::::::::∧ / / ／｀ ､::::::::::::::＼ これは何かの間違いよぉぉおおお〜！！
ィ::::::::::え少仆:::::::::∧￣￣ ´ ＼:::::::::::::::.
イ::::::::::::斗''" ノ | ∨::::∧ 丁´≧ｘ ヽ::::::::::ハ
／:::;:::::::/´ / ∧ ヽ::::∧仆 ＼ ｀ ､ ∨::::::::::!
／::::::/:::: ハ ./ 厶斗f⌒＼::::ヽ ＼ハ. ＼. ∨:::::::i
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/: : : : : : : : : : : : : : : :..:j:..: : : : : : .:..､
/: : : : : : : : /: : : :／} : : |~ヾi: : : : : : ∧
.,' : :/.: : : : :./.: :.／ /:.:j::j i:.:i.: : : :..:.ﾊ
.i : i.: :j.: : :./::／ /:.:/::/ゝ-‐'i:.:i:..:i : : i.:.:l
i|.:j: : i.斗z≦ﾃ /／j/ .,,,,_ l:..:i.:.i: : : i.:.} 何をぎゃあぎゃあ叫んでおる！！
.,ﾉi.:i : : i《芹:::::::i .／´ / 示心,ﾘ ,i.:.i: : : i'ﾘ
／ j.:.i: : : iヾ∨::::d ん:::::/’/:..:i.:..:.jﾘ
. .／ .,':.:.i.: : :.i ｀-‐' 之乂 /:..:./／i 妾が苦心して決めたことに不服が
. ／ /.::::.i : : ∧ ' /.:.／i::::| i
.／ /: : : i: : : : : ﾄ (⌒) .ｲ:..: : : i: :.| i あると言うのか！？
. ／ ./.: : : :i.: : : :..:i.:｀:...、 _. イ.:i.:..: : : :i: :.| .i
／ ./.: : : :..:i: : : : :i.: : :_:,j＞ - ´'丶: : i.:..: : : i: : |. i
. ./: : : : : : i.: : : :.i＞. 〈. | V' i: : : : :i.: :.l i
/: : : .＞ i.: : : :.ﾊ ヽ. j } i: : : :∧: :| i
. / : γ´ ∨ : : ∧ヾ:_:ノ ヽ / ', ∨: : : :＼! ',
/ : : .′ ∨ : : ∧ ､ ｀Y ｜ ＼: : : : ＼. ,
. /.:..:.V } ＼: : ハ 丶 l l ＼: : : :ハ ,
/.:..:., ' l.／ .ﾊ : : } ヽ .: l. ＼: : : } ,
, ‐'''´:::::::::::::::::::::::::::::::｀: .、
／ :::::::::::::::::::::::: ';::::;ﾍ::::::::::::: ＼
/ :::::::::::::::: ／:::::::: lV:ヽヽ::ヽ::::::::ハ
/::::::::::/::::::/ ::;ｨ::::::::l￣ﾞヽ;:',::::ヽ::::::::ﾊ
,':;':::::::::|:::::/:; ´ |:::;!:::l |:::!::',:::';:::::::: ', ……妾をはじめ世の多くの女たちが
.|::|::l:::::::|:::;ｨ≧ｰj:/j::::} 斗匕::}l:::l::::|::!:::::::!
/!::{::l :::::ﾚヽ{ ノ' /:;/ /:/:::::} ::!::! }: ,' 望みどおりにいかない運命を嘆きつつも
/ l::::',|!:::::ﾄ;xﾎ示 /ノ '示ﾎiv|/:;ｲ::|/|/
./ l::::::|';::: |' {r;:::;j} {t;:::;ﾘﾞﾒ:/ |:/|ｲ 面に出さずにいるというのにお前は……！
/ j:::::::|ヽ;::从;沙' 之;ｿ ,.ｲ::::|::::|ﾊ
/ l:::::::::!::::ヾ;､. ' /::|:::::|::::| ',
./ /! :::::::| ::::::::i＼ - - ／!::::::::::|:::::! ',
/ / .!:::::::::.|::::::: i／{＞ .__ .イヽ:::!::::::::::|::::::! ', 代王行きの人員が足りておったらこの場で
. / / j::::::: _..|::::::八 ヾ 、 //Y.l::::::::: |､::::l. '.,
/ / . -= | :::::::∧ ヽ＼ .// |.!::::::::::|. ＼! ヽ そなたを処罰していた所よ！！
. / /.ィ´ .', :::::: ∧ ＼// .lﾉ:::::::: j. ＼ ＼
/ / ﾉ ゝ:::::::::ﾊ.､ ﾞ/ , ｨ :::::::::::ﾉ / ＼ ｀
./ / 〈 、r´::::::ﾉ}ﾉ ＼{ {:::::::::::::く. { / ｛ヽ
. / r--}、 ﾞ,{::ﾄ::〈. } ｀''＜:::::ﾊ 丶＿厶 '
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
,r'￣ﾞｉ
,r'.:::::::::::ﾞｉ 竇姫！
〉＿＿:::::::}
（ﾟДﾟ ＼ヾ この決定は絶対だ。異論は認められぬ！
.（~（（（￣ ）
/__ハ_ ﾞｉﾞｉ
ｉﾆニニニﾞｉ
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 小声：皇太后さまに直言するなんて、 | | 小声：間違い？ なんか裏取引でもしていた |
| | | |
| あの子、頭が変なのかしら？ | | ような口ぶりね……。 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/ ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
ｻﾞﾜ ｻﾞﾜ
ｻﾞﾜ ｻﾞﾜ
Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
:::Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒:::Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y
::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人:::::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人:::人
:::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ::::::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ:::::Ｙ::::::::Ｙ::::
＿ ＿
_,ｨ彡―Y―ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/::/::/:./:..::.:i:.:.:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ ぐすっ、はい……申し訳ございません……。
. {:/:./:./:../:..:.:..:.}:.:..:.:.i:.:.i:.:..:i:〈
{ｲ: .|:..!::.ﾄ:!.:..:.:/:.}.:从|.:.}:.:.:.}:.}
||:ヽ:{-'=＝∨ ＝='ｿﾘ:ｲ.:/:.| （ あの宦官ヤロウ〜！！ 私を騙したわね！！
. 》､::ﾐ | |､_,､_, | | 彳|.:|::|
|:ヽ|l | |. { } | | /:.::|.::.:.! 見つけ出して訂正させてやるわ！！ ）
|: :lr'⌒)､._￣_ (´ j /:.:.::|.::.:.!
|:/ヾ三} Y.r' {彡'´} :|.::.:.|
|:ｌ ﾉ ｌ ｌ ｌ | l .|.::.:.|
|: ゝｰ' ∧ ｌ ｌ ｌ∧＿_j |.::.:.|
猗房は発表が終了すると、宦寺へ殴り込むように駆け出して行った。 代国は遠いため行くとなれば
即出発させられる。そうなる前に訂正させたかった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[ 宦寺 ]
〕≡＝＝＝＝＝＝≡〔
l"l l l ｌ"l
､__,.ﾉ.ｨ ｌ l ト !.,__,.
ヾ;;≦;;_''介 介''_;;≧彡
＼¨''〒〒〒〒〒iii〒〒〒〒〒''¨／
｀"¨ ≫≡≡≡≡≡≡≡≪.¨"´ _,,..， -=
ミ＝孑"´ ｀"マ＝ｽ,─────‐┴‐ッ ∠
- Ω.,, ＿＿＿＿＿＿マﾐ丈二ニ≡＝＝＝＝＝＝＝≡ニ二孑ﾁ才＿＿＿＿＿_,∠Ω===
ｎ'´ ;;;｀ｎrrrrt‐ｪ‐ｪ‐ｪ‐ｪ‐ァ､|干|,r;;TiTiiiiTTiTiiiliiiTTTiiiiTiT;;;y,|干ﾚｬ|;T|;Ｔ|;Ｔ|;Ｔ|;Ｔ|rrｎ'´ ;;;｀ｎ
|ii|ﾆ!ニ|ii|ililili|mlmlmlmlm}ニ{区}・{-l+liiiiiil;;|+liiiiliiiil;;l;;liiiiii|+|-}・{区}ニ{区区区区区|ililili|ニ!ﾆ|ii|
'ゞ､,;;;;ツ^"¨~~￣￣￣￣=],,[==Д======!=======!=====.Д.==];;[=￣￣￣￣￣~"ゞ､,;;;;ツ''
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|| || __,,,,-i''''´ ＿,,,,,,,,----''''''''''´￣￣￣￣＼| | ＜ コンチクショウ！！ .＞
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l ﾞll' ､ll、ll｀ii､::::ﾞ丶､0丶、 ＼i:ﾄ., ヾ≦≦≦≦≦≦≦;;;≧≧≧≧≧≧≧彳 ,.:|ii／ |,. ;;'´;;;;;;:.イ´＞'"
|' l|, ll ll-ll､|ﾄ｀'i-i:::!::.､:丶.,li;:! ､.､|r‐､────────────;ｯ''ｫl／'''.!:!. ,. ;;'0;;;;:.イﾞ＞'"
|. ll ﾞll'-lｌ､ll,_!!:::ii:::l: ﾄiﾄ､ﾞ丶､'o､. ﾞ'ｌﾄ､ l二二二二二 r‐ｭ 二二二二二l ,.ｨ:!'ﾞ .|i|,. :'´;:.イr''!'!'"
l｀''ll‐-ll.,_ll. ll. !!:::ll:::l: |.ll l lﾞ!ii;-ｫ:､丶、 'ﾄ､l--───>¨'¨<───--l,.ｨr'ﾞ ||. ,. :o;:.イ.＞'" !::!:!
| .,,lｌ..,_ll ll｀liﾞ'ｌト{ll:::l: |.ll l.+l.!ll;l:|IIi;ﾞ丶､::!二二二二二二二二二二二二!,. ｡'´:イィf" ..|::ｌ:|
|. lｌ. ll~ﾞll"lｌ''ｌ|::ﾞll;;;l: |.ll l.+l.!ll;l:|IIllil;||li;;'if::ヤ'f'i'if;三三向三三ｦ牙Ｔｦ不＞if" .|i| |::ｌ:|
|''‐ll‐-ll-.lｌ..lｌ,,ｌl ll;;;l: |.ll l.+l.!ll;l:|IIllil;||li;;;lト.l'ii-.,,iニニニニニニﾆi.i,彳イ ll. || |i| |::ｌ:|
,. -‐''´￣￣￣｀ﾞヽ､
／ ｀ヽ､
/ ヽ
/ ヽ
| l
| ﾄ、| ∥ | そ、そなたか……。
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′ こんな所まで来てどうした？
',ヽ ﾞ! |:: j./|
| | l､. u ､;|::: / | |
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | |
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
/ , / ! ｌ ｜ V . /厶ヽ
/ i ｌ . i ! ! l }l ! /ハ }
〃, 亅 ! : l ! ﾊ } ﾊ}￤ V/} ハ_/}
|{￤i { ﾊ ､_ｌ !_」 厶」イ /〃 i |ﾚ' ∨ とぼけないでくださる！！
|ｌ｜|i '、_{厶 i ] |7l厶xz弐/l/ ｉ i |{ l
|!ハ|l、厶｣xzえｌ､ ﾄ|厂_]t'少'′ | l V´ヽ l
}′ ヽ＼Vﾍtツ｀}＼! Ｕ | l l l l 私は趙国を希望したのに
|ト个ﾞ´Ｕ ﾉ _｣ | ｌ !
|ｉ { ヽ、､ { Vl ! ! なんで代国になっているの？
, -､ |l '、 _,､-=ｰ､ i l、 l ｌ
} |l ヽ ｀V } l､ 、 ! ! 貴方が口添えを間違えて伝えたんでしょう！
| , -､ |l ｉヽ ﾞー‐'′ ／ｌ| ､ 丶 ! ! i
| ｌ l |! :￤ ｉ＼ ｀ ´ __ｌ| ､ 丶 l '、 !
l ! l |! ｉ | l {｀ﾞｒ‐r'´ _／ |ｌ ﾄ ヽ } Vj 今から訂正してきて、役目でしょ！！
ｌ！ l , -、 -┤ | |､｣_厶込_＼_{ ／|! | '、 ﾞ′
! l l } Y | | | { { ｀y⌒ﾞく l | }
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / / ……それは無理な相談だ。
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l
／/ / :::|i l l, 皇太后さまの名のもとに決まったことを覆すのは
／／ /,i ::l.! l| ﾞ､
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉 私とて不可能なのだよ。
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-'
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l
＼川 li'ｰ,- '
＼. |i /
.､ ﾞヽ､ 》 l,
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| そもそも私の発言権など微々たるものだ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
__,､-‐' '"´ ￣ ｀`"く
_／ ｀ヽ、
r'/ ヽ
_/ ヽ ヽ }| }
'´ i } | .| / { ,､-─/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
ヽヽ. | r_{ r'ヘﾚ' ｀` ／ | それでも南はイヤだというおぬしのため . |
i ﾉ 人ゝ ___,,,,. ヽ ＿ ／ _,,､=| |
j| | | ノ ﾄ､{ `ヽ.l,;L ` ｰ-v‐'"´ `ﾞ７′ ／ ,､| 私が尽力したからこそ、そういう結果と |
__川レ'ヽ`i` , ノ ノノ ／ / ／'´| |
l rｧ｀ヽ ｀ヽ （ ｀`ー‐'´ / ／ ／| なったのだよ。 |
ﾞi, {´ (_＼ ｀`'''ｰ-､ ,.〈 三ミ､＿＿_,／ ／-‐''´ ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
ヽ､＿＿＼ ヽ r'ヾ二ニニニ､-'" __,,､----- ､ ｀ヽ `'''''"/
ヽ `i | `i￣ヽ､ ヽ. ﾞi, ｀ヽ､ ｀`ー─'ニ´__ -'"´ ＼ ＼ `=く
ﾞヽ､ ＼ | | | ＼ ヽ. ノ｀ヽ､ `ー─‐r'´ ｀ヽ､ `ー‐､＼ ＼
ヽ ヽ | ヽ l ＼ ＼ミ､ _＼ _,ノ ヽ --- ､ ＼ヽ |
} } |＼ ヽ＼＿＿＿_ヽ ｀`"´ ￣ ＼＿, ＼ l } /′
〈 |i ヽ l| | `ー─-ヽ ,､-- ､＿＿_∠ー-､ ＼. l,-'´
＼ | // | | ＼ ／ ,､---- ､ ヽ ヽ ヽ､`ｰイ
ヽ r/／ / |ヾ-､ ＿＿_ ,／＝=＜´ ヽ ﾞi ` ´￣￣
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| あと代は昔は趙国の領地だったこともある。 .|
| |
| つまり私は約束を違えていないと言えるのではないか？ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
.
＿ ＿
_,ｨ彡―Y―ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/::/::/:./:..::.:i:.:.:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ そんな昔話知らないし、詭弁だわぁあああああ！！
. {:/:./:./:../:..:.:..:.}:.:..:.:.i:.:.i:.:..:i:〈
{ｲ: .|:..!::.ﾄ:!.:..:.:/:.}.:从|.:.}:.:.:.}:.}
||:ヽ:{-'=＝∨ ＝='ｿﾘ:ｲ.:/:.| 騙された……私はなんて不幸なの？
. 》､::ﾐ | |､_,､_, | | 彳|.:|::|
|:ヽ|l | |. { } | | /:.::|.::.:.! 宦官なんて信じるんじゃなかったああああ！！
|: :lr'⌒)､._￣_ (´ j /:.:.::|.::.:.!
|:/ヾ三} Y.r' {彡'´} :|.::.:.|
|:ｌ ﾉ ｌ ｌ ｌ | l .|.::.:.|
|: ゝｰ' ∧ ｌ ｌ ｌ∧＿_j |.::.:.|
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
有頂天だった猗房は、希望が叶わなかったことのショックで人目はばからず泣き続けた。
猗房と同郷の宦官は、慰めようにも希望の叶わなかった侍女は彼女だけではないし、
そもそも予備知識なしで言われて動揺している侍女も多いのに彼女だけ特別扱いはできない。
.
,r‐彡' ／/ |
//ﾆ,Y ,彡'.ノ ,ｨ' / }
//,.ﾆY i〃7彡'/.ノ ノﾉ. l
/ﾞ!〈ヽ/ l// '´ ''ヾY / ./ / ./ おぬしも、もう大人なのだから運命を受け入れよ。
//,ﾊ (;! | | i ､,,_ 'く彡 / /
//l, | l } ヽi;;ﾂ ::::i,イ彡'ﾞ 任地は辛いが代王さまは大へん出来た方と聞く。
／ //ｲヽ､! `i| ﾞ l
／/ / :::|i l l,
／／ /,i ::l.! l| ﾞ､ お前の信じる老子の言葉にも「災いと幸福は隣り合わせ、
／// i:lﾞi !| -,､＿,〉
､彡'" ; i::| ! j | ､__,j 先の事は分からない」と言うではないか？
:::::ﾞヽ､ ; ,j::i| | i ./ >-'
:: ﾞヽ､:/|j| | .j/ .l
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| それが分かったら、もうこれ以上騒いでも時間の無駄と悟れ。 |
| |
| 次の人生の事を考えるのだ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::l::::::::::::::::／ゝ､＿,;;､_:::::::_;:::ｲ
./::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::|::::::::／:::::::::::/::::::::::::｀´:::::::::l
.l:::::::::::::::::::::ﾄ::::::::i:::::::::::::::::::|::; ‐ ､::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::l
|:i::::::::::::::::::::| :|ヽ::i::::::::::::::::::ｒ'/-__ヽ::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::l
.|'i:::::::::::::､:::::l,〉'´ﾞ,j::::::::::::::::::|ﾞ-､ } |:ｲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::l ・・・・・・・・・・・。
!ヽ:､:::::::ヽi､:､j,イヽ::::::::::::::::| /,ｨ ｒ､l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
ヽヽ:､ｰヽ｀' 〉｀!:::::::::::::::| ',ノ l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
｀ ｀ﾞ j |::::::::::::::::| .| l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
ノ l::::::::::::::::l ' /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
｀ｰ､' l:::::::::::::::::l ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
‐i7::::::::::::::::l ｨ _,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
./::::::::::::::::::l>'´/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
/:::::::::::::::::/::|／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
7 .１ i;;;;;;;;;;;:;;;l ヽ、;;;ｿ;;;;;;;;;;;;;;i! ＿／＼／＼／＼/＼／|＿
ゞ ｝. i!;;;;;;;;;;;;;;i ヽ;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;i ＼ ／
｀ヾ‐------‐'i |:::::::::::::（ ｿ｛i!‐-＿__〕 ＜ 何の騒ぎですか？ .＞
. ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ヽ_;;;;;;;;;;ﾉ. ﾉ::::｛..:::::::::::く ＜ ＞
. )::::::::::::::::::i ￣~~ ｀--｀ヽ:::::::::::ヽ ＜ 掖庭令さまー！ .＞
. /::::::::::::::::::::） ｀‐----' ／ ＼
/:::::::::::::::::.// ￣|／＼/＼/＼/＼/＼/￣
. ｛―--―-',/
`--――'
i ! _ i ! _ i !
二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝//
. |_| |_|. // |_| |_| // |_| |_| //
" " "
/￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ ∧ 狼藉者は……この娘ですか？
/:::::::::::.ヽ /:::::::::::.ヽ /:::::::::::.ヽ ｌ.」
{:::::::＿＿〈 {:::::::＿＿〈 {:::::::＿＿〈..∥
ッ／；ﾟДﾟ） ッ／；ﾟДﾟ） ッ／；ﾟДﾟ）∥ 掖庭令さまに無礼な口を
（ ￣）））~）. （ ￣）））~）. （ つ ＾N^⊃.
// _ハ__ﾞｉ // _ハ__ﾞｉ // _ハ__ﾞｉ きいているみたいですが……。
/ニニニﾆｉ /ニニニﾆｉ /ニニニﾆｉ
,. -‐''´￣￣￣｀ﾞヽ､
／ ｀ヽ､
/ ヽ
/ ヽ
| l
| ﾄ、| ∥ | ……月のもので気が立っているのだろう。
| j| | | L! |j || || ﾉ! /| | i j| | l | |
| |〕|レ|ﾉ__j_ﾚ_ミ|ﾊ|| |/,r土/レi/ ﾘ
', V{l|/ `ゞ-┴` r:彡,L⊥r´/ i′ やんわり外に連れ出してくれ、
',ヽ ﾞ! |:: j./|
| | l､. ､;|::: / | | 後は何を喚こうが一切構わんでいいぞ。
| | |ヽ ,. -=､, ,ｲ| | |
| | |ヽ＼ `ニ´ .／!| | | |
|| | || | ＼ ／ /| | ∧ヽ
|リ|| | ` ''´ / ヽ|/ハ !
|/.|| | / // /`ｰ ､L--───‐ ､
| |! 川 / ／/ /-‐'´ ／ ＼
_,....‐::‐::-r::‐:::-..､
.／::::_;::::::::::::::'､::::::::::::｀ヽ. ＿ おのれ……宦官ごときが老子様を
.//::::/::::;::::/:/:::::ﾍ:::､::ヽ::::::ヽ ／ i
//_;:/ｪ=l=-lｪﾚ‐:::ヽ-.t-::〉､i::〉i ./ ｜ 語って汚した上に
f/l:ｰ1:::::l!:::::|!::|::::::::l:|::::l:::｀:i.ﾄl､ｨ'ｉ ｌ /
|!::|!:::|!::l:l::::/l!:ﾊ:::::::ili|::::ﾊ:::::l|:l|:!:l.l ./ . : ::/ 私を狂人扱いする気！？
!:|!:::|!:/｀ ト､ { ﾘ!::/| _孑iﾘ::ﾘl|:l::il| __ / . : ::/
l:||:::::l| イ,.ノﾊ ノ ｨ ,.ﾉ::ト/:l:::/ﾘ rｰ' ／ ｀.:／_｀ヽ
. ヾ::::| |::しリ |::しりi::::;､{´ ／ / ---､'´.:: : :: |
V:::! ゞ= ' . ゞ= ,l!:;ﾘ/￣ヽ { | : ::.ヽ:_＿ ヽ お前ら末代に至るまで
!:::l , － 、 ｲ!' |': : .:.:.:} ｝＼＿＿:ﾉ::.. . . ｲ}
|ｌ:::ト､ l l |::!ｌｌ: : ./.:/丿 l└ -､｀Ｔ:: .￣丿 〉 呪いきってくれる！
!:､l:i<:＞―rｔ.‐＜V:/ﾘ: : l: :{└､ {. ￣￣_ｒｲ
/´.!::∧´￣|冂|￣｀//::i!: : : : :ー､Ｌ.ｉ ｒ‐'こ ノ
／: : :|l::ll ゝ､ノiTﾍ､ ｰ'||:i|::. :.､: : :.::厶└ 亡二 ノr ┘
/￣ｉー､､|､／ / l ヽヽノi!ﾘ: .:/´￣ └―'´ ￣
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
宦官は彼なりの広い視野で猗房に便宜を図ったつもりだが、視野の狭い猗房には届かなかった。
何の因果か宿命か、遥かのち猗房の子孫たちと宦官は、血みどろの殺し合いを繰り広げることとなる。
その血の宿命の始まりであった。
.
それはともかく猗房たちの処遇は、送り出した各県の役人たちの耳にも届いた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[ 観津県の庁舎 ]
＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿
／| Lｌ Lｌ |￣ ‐- -‐ ￣| Lｌ Lｌ |＼
ｌ |＿＿＿＿|. | | :|＿＿＿＿| ｌ
|／| |￣ ‐-:l‐i_ｒ‐i_ｒ‐i_ｒ‐i_r|:-‐ ￣| /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| | [ｌ | [l |^￣￣￣￣￣| [l | [ｌ | ……帝都から竇氏を推挙した . |
| |＿＿＿＿| :｢ｉ∩∩∩∩∩| :|＿＿＿| |
___ ___ ;|≠| /ハ :|￣ ‐-:| |:-‐ ￣|: /ハ | 褒美が届いたのだがな。 . |
_l_lｪ|_l_|ｪ|;| | |土| :| ∩ :| l刕l | ∩ :|: |土| ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
朋_ｌ_ｌ_ｌ_ｌ_l| |＿＿＿＿|_ ｒ‐ｉ __:| |:__ ｒ‐ｉ _|＿＿＿＿| |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
_ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ|＝| | ￥ :| 〃´ ｀ヽ |: ￥ | |＝|ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ_
ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ_| | /ハ :| ┃ :| |l l| :|: ┃ |: /ハ | |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
_ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ| | |土| :| ┃ :| |l l| :|: ┃ |: |土| | |ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ_
ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ_| l二二二二二┃＿:|＿|l l|＿:|:＿┃二二二二二l |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
二二二二二土土土土土:┃／ ＼┃:土土土土土二二二二二
土土土土土土土＝¨¨￣ ￣¨¨＝土土土土土土土
土土＝¨¨￣ ￣¨¨＝土土
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡|:::|.≡≡≡|≡≡≡
≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f 皇后に選ばれず、側室にも漏れ、
[二二二]
（'ハ ' ,,ぅj 地方王の妃となるらしい。
,r'_ﾞｉy､.:::i(,
jッ:元:ﾌ::::）
|,i.........i∨(, 人相は案外、当てにならんなあ。
【県令（けんれい）】
観津県の最高責任者。
､へ、 ､へ、 ､へ、
>__∧ >__∧ >__∧ 後から事情は聴きましたが、まったく何が
(Д‐ ,,) (ﾍ､ﾟ ,,ミ (Д‐ﾒ).
ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ ﾊyハ^ヽ 皇后の相じゃ！ 長安から出されるのでは
<」う'Lヾ ヽ. <」とL.ヾ ヽ. <」つLヾ ヽ.
ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ . ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ ﾑﾂとＬ.,,ヽ__ゝ 天子を生むなど不可能であろうが！
旦 旦 旦
【郷父老ズ】
各郷の責任者たち。
.
その日の会議には猗房を見出した郷父老もいた。 大言を吐いた分、周囲の非難は激しかったが
彼は飄々として答えた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
／⌒V
へ| |／￣|
￣￣￣＼＿} まあまあ皆さま方、そう結果を焦るものじゃ
／ ハﾆ]
| ニﾆ ／￣} ／ ﾊ|￣|＼ ないじゃぜ。
|￣ヽ} {/ ∠ 〉 /⌒V/ |
下･V Vイ_･_} V 〈 | 〉 |
|ﾆ/￣ ヽニ / ノ／ﾍ 〈 皇后さまが順調に子を成すとは限りませぬし、
∧{∴＿ノ⌒V ｲ /／| | ＼
| Ｖ ＿＿. |. / 〈 〈 ∧ 今は地方王でも将来はどう転ぶかも
|／| | ―‐| |＿∧ ＼ ＼/ ヽ
∧ Ｖﾍ ￣ﾍＶ / ＼ ／￣ 分かりませぬ。 わしは信じておりますぞ。
/ Ｖ ＼| | /＼ X
【郷父老（きょうふろう）】
猗房の住む里の父老の上役。
県令から見れば部下。
.
＿＿＿
fi^i^i^i^i^f まあ、一応の成果がでたから不問にはする。
[二二二]
（'ハ ' ,,ぅj しかし、もうこのような妄言は
,r'_ﾞｉy､.:::i(,
jッ:元:ﾌ::::） １度きりにしておくれよ。
|,i.........i∨(,
/ ￣ /へ
.へ| | ／＼
く／ ￣￣￣ ＼_ノ ……御意。
／ ―‐ ／￣ヽ ｌ＼＼
/⌒＼} {/＿＿_ノ ﾄ. ＼＼
/ |へ._r'⌒ヽ┸┴ L}. ＼＼ （ 呂太后は猗房の吉相に何も
. ///.二{ ﾟ ｡ ﾟ ｡}二 /⌒V ＼＼
// ゝ /^‐‐‐‐^＼ イ {_. |￣￣ヽ. ＼＼ 感じなかったか……。
. /∧ || r―――┐ | r＜／＼ } ヽ ヽ
// ./＼|| ||´￣￣｀|| |／￣| | 〈 | | それとも今は、吉相の者同士
. // ./ /ヽ.へ ／ レへ | 〈 ヽ | |
// ./ / | |／/ | | ＼ ＼ | | | 並び立てぬ時期というのか ）
.
人
（ ::;;）
ヾi￣;'7
／,厂ヽ＼
_,.-'´／;;;::::: ＼｀'-..,,_
__,,...-‐'''´_,.-'´;;;;;::::::::: `-､_ ｀ﾞ'''-..,,__
ﾊ￣`''''''''''ｰ-‐ ‐ ''''´;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::: ｀'''' - --‐''''''''"￣ﾊ
／|ﾞ｀`'''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´|＼
l,ｨ'^ﾞ｀`''''''''''''ｰ‐‐‐‐‐‐‐‐‐-------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐''''''''''"´^ゝ!
｀Y'i!|￣￣￣￣ｌ]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]￣￣￣￣￣￣|!iiiY´
〈〈ヽ《ヽ三三三三三《ﾍ三三三三三三三三/》三三三三三三/》/〉〉
＼＼＼ﾞ三三三三`ヾ〉三[_長楽宮_]三//'.三三三三三／／／
_〕|.|_|ｴTTTTTTTT|_|iTTTTTTTTTTTTi|_|TTTTTTTTTｴ|_|.|〔_,（ ;)::）,
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
地方王のもとへ嫁ぐこととなった娘たちは、出発の日まで慌ただしかった。
知らない風土の土地へ行くとなれば予備知識を仕入れたり、輿入れ道具の
準備もある。
.
しかし猗房は、代国行きにまったく関心を持てず。 無気力なまま日々を過ごしていた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[ 猗房たちの部屋 ]
| |l／／l| | |::| |::|::| |::| |
| |l／／l| | |::| |::|::| |::| |
| |l／／,|＿_|_|└──────┘|└──────┘|_|＿＿＿
| |l／／ ￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣
|＿＿＿|／
／ ＜⌒／ヽ＿＿＿
／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣
/
,':ｌ＞ '::::´::￣:::::≧:..､
／{::ﾍ:::::,イ::￣::::::)-'::;:::--:`
.::::::::ゝ:;_`_'_;;;::=‐::'ﾞ|::;:ｌ´ヽ:｀ヽ::::::::＼
/::::::/::::/:::/:::::::::/::/ !:!::!:::::::',::::::ﾍ::､:::::::..
/::::::,':::::,'::://::_;;;/!_,'__|:ｌ::ｌ::::::::::ｌ:::::::ﾊ:::::::::::ﾍ あの……猗房さん？
,'::/::::|::::::|::,':,'´::::,' |:/ .|ﾞ!::|::::::::::ｌ::::::::::',:::::::::::::::.
|/::::,ｨ!::::::Ⅵ|＿_l| .|' ｌ|ﾍ|::::::::l:ｌ:::__:::::|:::::|::::::::::.
. ／:::::;//|::::::::::|.r┬ ===ｭﾐ | .ﾏ:::::l:|::::::｀ヽ:::::!ｌ::::::::::. 代国はとても寒い国らしいわ。
. ／::: イ:|:',.',|::::::::::| 弋ら劜ｿ ﾞ `' ‐'､::::::::l|:::::!:!::::::::::!
. ,ｲ:::;〃:'!:::||::ヽ|::::::::::l! ､､､､ ｀ 芹ｭ､ヽ/::::::!:l::::::l:::} 防寒着とか用意しなくていいの？
. /:／/ :::::l､::::V:::Ⅷ::::ｌ:ﾍ ､ 弋rｿ'ヽ:::::::,':,':::::,'::,'
|ｲ .ｌ:::::::::ｌ:ﾍ::::Ｖ::Ⅶ:::ｌ!`ﾍ ､､､,.ｨ〈_／:':::::/:/
. ﾏゝ_!:::::::::ｌ､:::＼V:∨::ll､. u 'ﾆ `"7ｌ:::/:::r '´／
. ` ､V:::::::ﾍ::､::::::ヽi∨| ＼ ,､ ,.ｲ! ∨::/
,ｨ:'::ﾞ|､ヽ:::::ﾍヽ:_;;;'斗`＜ヾｭ､ __ ,. {. `＜:∧. Ｖ
. |:::::::::{､:ヽ::｀__丿 |ﾍ｀V､:::::::::＞,､ `' ﾍ _＼
/::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::l::::::::::::::::／ゝ､＿,;;､_:::::::_;:::ｲ
./::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::|::::::::／:::::::::::/::::::::::::｀´:::::::::l
.l:::::::::::::::::::::ﾄ::::::::i:::::::::::::::::::|::; ‐ ､::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::l
|:i::::::::::::::::::::| :|ヽ::i::::::::::::::::::ｒ'/-__ヽ::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::l ……今の私は姫なのよ。
.|'i:::::::::::::､:::::l,〉'´ﾞ,j::::::::::::::::::|ﾞ-､ } |:ｲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
!ヽ:､:::::::ヽi､:､j,イヽ::::::::::::::::| /,ｨ ｒ､l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
ヽヽ:､ｰヽ｀' 〉｀!:::::::::::::::| ',ノ l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l そんなの婢に命令すれば済むじゃない。
｀ ｀ﾞ j |::::::::::::::::| .| l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
ノ l::::::::::::::::l ' /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l いちいち私に聞かないでくれる。
｀ｰ､' l:::::::::::::::::l ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
‐i7::::::::::::::::l ｨ _,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
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ｌ:::|::ｌ:::::::{:::::l ﾏ ',::::::::∧:::::::'"￣ﾍ"'::::､::::!::ｌ::::::::::::::ｌ､:::::l!
{:::|:::!:::::::',::::,ｨｰﾏ-:::::::::∧＼:::::::::::ﾊ::ｌ::::::::ｌ::!::::::::::::::!::＼::',
ｌ:::!:::!:ｌ::::::V:l ヽ!:::::::::∧ ヽ----'---=,ｌ::::::::::::::ｌ::::::::ﾍ', そ、そういえばそうよね……。
. l::|ｌ:::',|､＿V! ￣￣ ,ｨ =＝＝=ｭ.,':::::::::::::,'.ヽ::::::::ﾍ
. !|.∨ｌ|::::::∧ ,ｨ==ﾐx ' 弋辷沙' ':::::::::::::,'7 }:::::::::::!
ヽ .`―|:::::ﾍ 戈ぅｿ ､､､､ .,':.::;::::::::/ , ｨ'::::::::::::ｌ あの……もうすぐお別れだけど、
＞'!::::||::!､､､ ' ,'::/,::::::/':!::::ｌ:::::::::::::,'
／,.イ´.!::::|l::| , ,'://:::::/::::|::/::::::::::::/ 私の行く斉国は代国と、そこそこ
. ｌｨ´ .∧::::!l:ヽ. u ヽ '" ・ /', ,':::::/!::::,'/::::::::::::/
. |:{ ,':::!:!::::l!V::::＞ ＜./::, ' .ｌ:::/:::::::＞/:} 近いのよね。
. ﾏﾍ !::::!::',::::ｌ:::::{::::::::ｌ::::＞- ＜}_ ＞/／―+'､:::イ／:::/
. ﾏﾍ ｌ::::l:::::V:ｌｨ'"` ‐- =r '-.{´ ヽ＞‐‐'- ､
＼＼:!::/ ヽ ＞'{_／｀! ,. ‐' ,ｨ' ｌ
,ｲ::゛|＼Y .／ , ｨ' ／/ ,':ﾄ､, ｨ' ´ ／ '. !
／: . . . . . . . . . .ヽ.＼
. : : : : : : ∧: : : : : : : : : : : :＼: : : : : : .
/:/: :/: : :,厶-: : : : :ﾊ: : :―- ､: : : : : : : :
: : : : : ／/ ∨: : : :|: :ﾄ､ : : : ＼: : : :|: :| 向こうに行っても音信を
|: |: : |: : : | ＿＼: : |_:｣ ＼: : : : : :|: |: :|
|: |: : |: : : jィ妖旡ト ┘ 妖旡トﾐ: :∧|: :| 交わしてくれるかしら？
L从:八: 〈{ 弋r'シ 弋r'シ }〉/ 从: |
/´＼{: :＼〉 〃 ' 〃 仏: : :|: 八
. ＿/: : : : |: : :人 v￣｀) ｲ: : : :/ : : ﾊ お互いの国の良かった探しをすれば
／: :人: : : : |八: : :＞... ｎ´ .イ:/: : : /: ∧ : |
. /: :／: : :＞-:ﾍ: : : : ＼:::::〕≧j |≦〔:::∠ :_／}／ |: ﾘ きっといつか心も晴れるわよ。
_j :/: : : : : : /￣｀⌒''ー'⌒ | / j＞''`ア´￣`⌒＼ﾉｲ
／: :V: : : : : : / | ∨ 〃 ／ ∨
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!ヽ:､:::::::ヽi､:､j,イヽ::::::::::::::::| /,ｨ ｒ､l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l ・・・・・・・・・・・・・。
ヽヽ:､ｰヽ｀' 〉｀!:::::::::::::::| ',ノ l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
｀ ｀ﾞ j |::::::::::::::::| .| l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
ノ l::::::::::::::::l ' /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l （ 何が良かった探しよ！ふざけてるの？ ）
｀ｰ､' l:::::::::::::::::l ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
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高莞は別れの日まで猗房を励まし続けたが、怒りと絶望が上回るあまり
その声は猗房の心に届かなかった。
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| |l／／l| | |::| |::|::| |::| |
| |l／／l| | |::| |::|::| |::| |
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o
ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〇'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
（ 貴方は故郷のそばだから気分良いでしょうけどね……。 ）
） （
（ お前も斉国で不幸になれ！ ）
. 丶〜'⌒'〜'⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
.
/
,':ｌ＞ '::::´::￣:::::≧:..､
／{::ﾍ:::::,イ::￣::::::)-'::;:::--:`
.::::::::ゝ:;_`_'_;;;::=‐::'ﾞ|::;:ｌ´ヽ:｀ヽ::::::::＼
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/::::::,':::::,'::://::_;;;/!_,'__|:ｌ::ｌ::::::::::ｌ:::::::ﾊ:::::::::::ﾍ （ 今度は無視するなんて……困った人ね。
,'::/::::|::::::|::,':,'´::::,' |:/ .|ﾞ!::|::::::::::ｌ::::::::::',:::::::::::::::.
|/::::,ｨ!::::::Ⅵ|＿_l| .|' ｌ|ﾍ|::::::::l:ｌ:::__:::::|:::::|::::::::::.
. ／:::::;//|::::::::::|.r┬ ===ｭﾐ | .ﾏ:::::l:|::::::｀ヽ:::::!ｌ::::::::::. まあ私も他人の心配ばかりして
. ／::: イ:|:',.',|::::::::::| 弋ら劜ｿ ﾞ `' ‐'､::::::::l|:::::!:!::::::::::!
. ,ｲ:::;〃:'!:::||::ヽ|::::::::::l! ､､､､ ｀ 芹ｭ､ヽ/::::::!:l::::::l:::} いられないかな……。
. /:／/ :::::l､::::V:::Ⅷ::::ｌ:ﾍ ､ 弋rｿ'ヽ:::::::,':,':::::,'::,'
|ｲ .ｌ:::::::::ｌ:ﾍ::::Ｖ::Ⅶ:::ｌ!`ﾍ ､､､,.ｨ〈_／:':::::/:/
. ﾏゝ_!:::::::::ｌ､:::＼V:∨::ll､. u 'ﾆ `"7ｌ:::/:::r '´／ 何しろ私が嫁ぐはずの斉王様が
. ` ､V:::::::ﾍ::､::::::ヽi∨| ＼ ,､ ,.ｲ! ∨::/
,ｨ:'::ﾞ|､ヽ:::::ﾍヽ:_;;;'斗`＜ヾｭ､ __ ,. {. `＜:∧. Ｖ 危篤だって噂を聞いたから…… ）
. |:::::::::{､:ヽ::｀__丿 |ﾍ｀V､:::::::::＞,､ `' ﾍ _＼
. |:::::,ｲ￣｀ ﾞヽ ｀ ＜. /! !ｰ'､ ｀＜｀ ゝ, ＞_､,,. ∨
. |::::l , __ ヽ. ﾏヽ./! ｌ ｌ ',ﾍ ＼ | Y_,,.. - ∨-.､
. ,ｨﾍ:::! / l ⅥV / ',:.:.:ｌ ｌ ! ! ﾍ /ﾞﾄ､L _ >' ゝ＿
――― 同年10月（恵帝五年）。
朝廷は楚漢戦争で失われた人口の回復のため、産め増やせや政策を実施。
15歳以上で独身の者には600銭の増税を負わせるとした。
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[ 長安 ]
_rzzzzzzzzzzzzzzｫ_
tz≦////////////////≧=zｧ
_,.｡s≦ﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌ≧=-s｡.,
/＞tttttttttttttttttttttttttttttttttttttttく
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_/＾＾＾弌テ^^^弌テ^^弌_テ^^^^^^^弌_テ^^弌_テ^^弌テ^^^ア
`弌二,イY⌒Ｙ |:|:|￣~:|:|:|~~|l]][[|| |]][||￣￣ |::|Y⌒Y:|:|ﾆア
...::::::::xi(／|:|弋_丿 |:|:|:(__):|:|:|::: ||::::: || |::: ||::(__):: |::|弋_丿|:|
‐┬‐┬‐┬ |￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|─┴ｭ__||_|‐┴┘￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|┬┬┬┬
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j{￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣¨|￣￣￣￣￣:::|──────────────j{:;:;:;
￣￣￣￣ j{￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~:|:::::＿＿_::::: :: ::| ＿ j{:;:;:;
.￣￣￣￣j{￣￣￣￣￣￣~ ／二二＼￣￣￣|ｨ㌻￣￣＼::::::|￣￣~,ｨ㌻~＼￣￣￣￣￣￣￣￣j{;:;:;:
￣￣￣￣j{￣￣￣￣￣￣,ｨﾀﾞ;;;;;;;;;;;;;;;ﾏ:,￣￣~ﾞ|:|￣ヽ;;;;;;;;;; |:::::|￣~ﾞ,ｨﾀ´ヾ;;;;;;､＼￣￣￣￣￣￣¨j{;:;:;:;
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: : : : : : : : : : : : : :｀ﾞ''ミぅs｡., ￣⌒ﾞ''〜‐-=ﾆ二＿;';';';';';';';';';';';';';';';';'￣⌒ﾞﾞ'''〜ー‐-----
: : : : : : : : : : : : : : : : : :ミぅs｡., ￣⌒"''〜=ﾆ二＿;';';';';';';';';';';';';';';';';'
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ミぅs｡., ￣ﾞﾞ"'''〜ー-
王が民衆の手本となるなら、猗房たちが各地へ送られ始めたのはこの頃ではないか。
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山
ミ、 屯屮 _,ﾊVﾊ
Уミ､ j州{ _ 屯屮屮 ,ﾊVﾊVﾊV
УミУミ､ j州州{ ＼/゛ ／￣￣￣￣＼屯屮屮 ﾊVﾊVﾊVﾊ
УミУミУミ､ j州州州{ ＿i{／^ / _|＿|＿|_ ﾊ屮ナﾊVﾊVﾊVﾊVﾊ
i i i i i i i i i i i i 州州州州 ´￣|l|‐ | ]//////,[ |ﾊVﾊVﾊVﾊVﾊﾊVﾊ
ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ i i | ]//////,[ |ﾊVﾊVﾊVﾊVﾊﾊVﾊ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ｉ ｉ ｉ ii| ]//////,[ |ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ i
" " " " ""｀ ＼ ｉ_ | ]//////,[ |ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ i
" " " " " " """ ヽ | |二ニニニニ二二|⊂⊃ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ
" " " " " " " """ r|_|二ニニニニ二二|_|__|_} ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i
" " " " " " " """ i: | ||二ニニニニ二二| |__|ﾉ ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i:ｉ:ｉ:ｉ:i:ｉ:ｉ:
" " " " " " ""'" | |==============| | ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i:ｉ:ｉ:ｉ: ｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀ
" " " " " """ ;ｌ| |_| |_| i;i;i;i;i;i;
" " " " " ""´ / | ＼ i;i;i;i;
" " " " ""´ ／ / }| ヽ i;i
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王たちが彼女ら呂太后からの贈り物をスパイと察知して遠ざけようにも、産め増やせや政策を無視すれば
朝廷の方針に逆らう行為と難癖をつけることも可能である。
.
そんな権力者たちの駆け引きなど、どこ吹く風とばかりに猗房は代国行きの馬車の中で
ずっと己の運命を呪い続けていた。
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///:::::l|::::::::i:::_::〉 ‐..-::ヽヽ:::::::::||:::::::::::::::::::l:::::::::)
/Li〈___lL -=|-:::::||::::::l:::ヽヽ::::::::||::::::::::::::::::|::::::f
|r::| r::::|f::::::::|::::::::|ﾄ::::j､::::| |::::::::::l|::::::::::::::|:::|;ノ
|::::| |:::::|i::::::::|:::､:::|| !:j_|:|i:| |::::::::::||⌒:､:::::|:::|
|:::::l i:::::|､:::::::|::| i::|ィ/_ﾉ」ﾉ |::::::::::|| ､´ l::::|::::|l （ ……匈奴の地に近い辺境王なんて
､ﾄ::ヽ､:::i-､:::､〈´|r'戈_;}/'| |::::::::::||' ｿ/:::|:::::::|l
ヽヽヽ､代:ﾄ ゝ ´ | |:::::::::::||´,ｲ:::::|ヽ::::|l きっと皆の嫌われ者で、粗野な蛮人に違いないわ。
｀'.|｀l´ | | |::::::::::||´::::::::::lヽヽ:l'､
||::〉 ﾉ | |:::::l::::|||:::::::::::::|l:ヽヽヽ
||:::ヽ｀ ＿ ! |:::::|::::||||:::::::::::::|l::::＼i そんな蛮王に孕ませられるの？
||::::::::::＼ ‐ | |:::::l::::l||ｺ､::::::::::::l ､::::::
||:::::::::::::||ヽ__, ィ| |::::::l:::||| 廴:::::::::l ､::::: ああ……なんておぞましい…… ）
||:::::::::::::||:::::::::::::! |:::::l:::||:| ｀_､-::_ゝ､:
||::::::::::::|| |::::::::_| |::::::l:::l|:|_,. -,´r‐ '' ´_ニ
||:::::::::::|r‐' ´ |l |:::::l:::l|:| ,／ ,. r '´ ＿,
||::::::::::|| ,f' |:::::l:::j:|/ ,／ , r '´
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長安から代国への旅はかなり長いものだった。 時に黄河を渡り、猗房は生まれて初めて船に乗った。
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､___｀t-'ーｲゝ-i 〜〜 ┌┐
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. |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:|
. |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:|
. |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:| |:|
─丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞‐
ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ
＿ ＿ ＿ ＿ すごーい！
..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼
.ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） 初めて馬車に乗った時も
/ ﾉﾉ ﾟ∀ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ∀ﾟﾉヽ / ﾉﾉﾟ∀ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ∀ﾟﾉヽ
ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ 感動したけど、船も同じくらい
/ /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ
／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ 感動ものよー！
【代国行きの妃たち】
．--- ､
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀＞x __
, ':.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:／:.:.:.:.:＼
. /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.／:.:/:.:.:.:.:ﾊ
.':.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:.:.:.:./:.:/:.i:.:.:.ヽ:.:!:!
. 八:./:.:／ｊ!:.:.:.:.:.:.:ﾊi:.!:.:.j:.:.!:.:i:.:l:.! ・・・・・・・・。
{:.:.〃':.:..ｨ:.:.:.:.:.:.:.」jﾑﾄ:.:.!ﾊ!:.ﾊ/:.!
_.Vj/:.:.:.:{:!:.:.:.:.:.:.:.!{ﾞ ｒ=ゝ乂／//
／:.:.八:.:.:.:./:|:.:.:.:.:.:.:.l:! ヾ:./V
./:.:.:.:/:/ｧ癶:.:ﾉ!:.:.:.:.:.iﾊ｀ ,r:i＾ヾj
〃:.:__厶」< ヽ|:.:.:.:.:.l!ゝ ¨ｨ:.:j
ﾙ ´ ｀ヽ. ＼ j:.:.:.:.:.:! ｀￣i:.l:.:.j
./ { ､ Ⅵ:.:.:.レ^ソ⌒ヾlﾄ.
i ヽ. V .ﾊ:.:.:.:.トf ノ ヾ!
「ﾞﾐl
/!k＞
_/{|: !、
,. -'''",':ﾑ!::|ヾ、、
,. -''"´ ／,'::ｌ |: !ヾ 、＼、
-''"´ ／ /ζ,!.!::| ヽヽ ＼、
／ _/,,/r"」;;L,,,__ヽヽ ＼、
／ r''"'''' ¨l!¨¨¨ﾞl!¨l!'''｀''ｰ 、 ＼、
／ λ: > '´ ,. ':: l! l! .: ｀)）、 ＼、
,／ ﾊ :_､,∠｀,,,/,,,,,:__: ..: V ヽ
ｰ-≦,,,__ ,! r''".:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヾ ヽ
¨T''‐f--三二┴≧;,;,;,;,;_;r''i;;;_;,;,,;,;.ィﾞ ヽ
: L:.:.:l: : l : : : :l¨''''lー-ｯ-─,-､''ー- ､ ,,,,__ ヽ、
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: : : : : : :l: : : ;l: :／l:/: : :| .::|:',:: : ヽ: l: : : : : : !: └┤:
: : : : : : :!: : :;l／: ./: : : :| ::!ｷ',: : : ヽ!: : : : : :l: : : l: :
: : : : : : :l: :／: : /:l : : : | ::|:ｷ:',: : : :lヽ: : : : :l: : : :!: :
l : : : : : :／: : :./: :l: : : :| ::|l:ｷ ', : : l: :ヽ: : : l: : : :l: :
:!: : : :.／l : : :/: : :.l: : : ! ..::|l ｷ::',: : :l: : :ヽ: : l: : : :l: :
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| ……一人だけ何の反応もしない妃がおるのう。 |
| |
| あれで勤めを果たせるのか？ |
ヽ＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
Ｖ
l￣|￣∀l l￣|￣∀l
|二l二二| |二l二二| まあ代王はとても大人しいから頭数揃えには
（ ・Д・） （・Д・ ）
（ ￣）））~） （ ￣）））~） なるだろう。
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | / |Ж| |
/ |∬| | / |∬| |
/ニニニﾆ| /ニニニﾆ|
【代国行きの付き添い役人】
.
船を下り再び馬車で何日、何か月と北上を続けていると雪が降りだしてきた。 北国の冬は早い、
そうなる前に到着しておきたかったが役人たちの到着予測より先に降られてしまった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[ 代国太原郡界休県 ]……代国領、首都そばの県。
。 o ゜ . 。 o ゜ . 。 ﾟ o
○ ﾟ 。 ゜ ○ ﾟ 。 ゜ o o
o ○ o ○ 。 . ゜
o ﾟ 。 o ﾟ 。 o 。
o o . ゜ o o . ゜ ゜
。 ﾟ 。 ﾟ o ○ o ﾟ
: : : :: : :: : : :: . :. :. . : :.:. :. :.. .:. :: : : :: : :: : : :: . :. :. . : :.:. :. : : :; :;; ::; :;: ;;: ::;;: ;:;: ;:;
;:;: ;:; : :; :;; ::; :;: ;;: ::;;: ;:;:: ;:; ／´￣￣￣￣￣￣｀＼:.,' , ',' .', '.', .'',.''.,' ,','.','.',.'',.''., ',', '.','
::;;: ;:;: ;:; : :; :;; ::; :;: ;;:::;;::;l／￣￣￣￣￣￣￣＼l:. :, :,; ., .: :, :,; .,.: :, :,; .,.: .,.: :, :,; .,.
.','.',.'',.''.,',','.','.',.'',.''.,',','.','.',.'',.''.,',','.','..','.l／ﾞ￣￣￣￣￣￣￣ﾞ＼l,'... .,:,.,..... . ..,,,,, .、 .., ,,,, .、
;. ;.: .::; :., ::. :, :,; .,~.: :, :,; .,.: :, :,; .,.:..;. ;.l／´￣￣￣￣￣￣￣｀＼l: ; : . ' : ' ;;, ,,; : ' ;;, ,,;
... .,;: ;:. .... .,:,.,..... . ..,,, .、 ,. ... ..... .l.／´￣￣￣￣￣￣￣｀＼.l " `:;; :;:" ".'';;;" " " .'';; ;"
. ;: ..., '' ;;: ; : . ' : ' ;;, ,,;. ;: ...,. ;:;:.l ／´￣￣￣￣￣￣￣｀＼ l ;: ; ;: ;: """， ．"~
,, ;.;" .;. ".'';;;" ~, .;"’ .:.:".'';;;" ;./ ＿＿＿＿＿__ ヽ"' ; ~ ;;: ; ; "' ; ~ ;;: ; ; ~ ;;:
;: ; ; "' ; ~ ;;: ; ; ~; ~ ;;: | /´ .｀ヽ | ,, ;.;" .;. ".'';;;"
:;; :;:" ".'';;;" " |￣|| | | ||￣| ..., '' ;;: ; : . '
".'';;;" " | || | | || | ;. ".'';;;"
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|＿| |＿|
゜ o ゜ ｡ ○
゜ ○ o o o ゜ 。
o ゜ . ○ ゜ ゜ o
_＼ _ ゜ ｡ ｡ ゜ o _ ○￣￣
○ ＼ o ゜ ｡ ／ ／
￣￣|＿_ ＼＼ 、 ｡ ゜ ﾟ ○／／｡＿_|￣￣￣￣
∃ | | | ｌ l ゜ ゜ ｡ ｌ ｌ | | |○田 田
|田 | 。| | ｌ ゜ ゜ ｡ ゜ ｌ | | | 田| o
∃○| | | |｡ ゜ . .. ... .. ... . ... ...゜ . .. .. .. ｌ |。| | ｜ 田 田
|田 | | ｌ‐ ..... .... ..... -| | | 田|
∃ | |○― .... o .... ○ ..... ― | ｜ 田 田
o.... 一 .... ○ ... o .... ー- | 。
― ￣ o ⌒ ￣ ― -
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| あと少しだってのに、なんてこった！ |
| |
| 気にせず進むか？ |
ヽ＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
Ｖ
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|二l二二| |二l二二| いや、馬車の車輪が雪に取られたら危険だ。
（ ・Д・） （-Д- ）
（ ￣）））~） （ ￣）））~） 強行軍は馬も潰れる。
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | / |Ж| | 今日の移動はこの県で止めておこう。
/ |∬| | / |∬| |
⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒
やむなく猗房たち一行は、界休県の亭長（ていちょう：役人向けの宿場の管理人兼、警察官）を訪ね。
そこで早々と宿を取った。
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|＿＿＿＿＿＿＿＿＿☆＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| ○ o o o ゜
| ○ |. 界休県 宿駅役場 | 日 |○ o ゜ . ○ ゜ ゜
| ＿＿_ |!|￣//|￣//|￣//|￣//|| | ゜ o ゜ ｡
| |||||||||| .|￣￣|￣￣￣￣￣|￣￣| | ○ o o o ゜
| |ﾛﾛ ﾛ| .| |￣|.| .|.|￣| | |o ゜ . ○ ゜ ゜
| |ﾛ ﾛﾛ| .| |＿|.| ＿＿＿_ |.|＿| | | /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| .￣￣ . | | ヽ亭長=/...| | | ＜ 今夜はお楽しみですね？ |
| | | （ ,,,´ｗ｀） | | | ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
| | | （ У ||） .| | |
| | | |＝＠=| | | |
| | | （＿_）＿） .| | |
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ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒i´￣｀i
| | | | | | | | | | | |ニ二⊃ ,、
| | | | | | | | | | | |,, ﾟД) _〈 i、
| | | | | | | | | | | |'~ﾌ∞､ ＿ ＿__ __ _ _､シ从ヾ、
| | | | | | | | | | | |/_,ハ ＿ ￣_,,シ:'｢|ヽ.・ヽヽ
|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|＿|三}､_）./7 /⌒ ￣|| |.|_ へ.､｡_）
|三三三三三三三三三三三三三三三}／ノ ,ｲ{ ノ ||（ ,Ｕ
|三／´|｀ヾ三三三三三／´|｀ヾ三三三ﾚ'ニニニニニニニ０ニｺ/
└ﾞ（─＠─）========（─＠─）=┘ /| | } j{
＼._|_,ノ ＼._|_,ノ 《_,ヒ｝ 《_,/_｝
そして付き添い役人たちは、雪に足止めされた機会に界休県にまつわる話を
妃たちに語りだした。
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|ｌ| 呂 ..|ｌ| | | ┏┯┯┯┯┳━━━━┓ | |
|ｌ| 利 ..|ｌ| | | ┠┼┼┼┼┨ ┃ | |
|ｌ| 満 ..|ｌ| | | ┠┼┼┼┼┨⊂⊃ ┃ | |
|ｌ| 故 ..|ｌ| | | ┠┼┼┼┼┨ ／＼┃ | |
|.二二二二.| | | ┠┴┴┴┴┨ ／ ┃ | |
0 0 | | ┗━━━━┻━━━━┛ | |
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|_|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| |
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_._| |
┰──┰┬┰──┰┐ ┌──┐┌──┐┌──┐ | |
┃ []┃│┃[] ┃｜ └ -・'-┘└ -・'-┘└ -・'-┘ | |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ : |＿＿＿|
l￣|￣∀l 代国で暮らすようになる以上、今からする話は地元民の間では
|二l二二|
（ ・Д・） とても有名である。
（ ￣）））~）
〉ヽﾉﾉﾉ/ ここ界休は別名「介休」という。 ここに生まれ、別名を姓に持ち
/ |Ж| |
/ |∬| | 春秋時代に名を上げた烈士がおるのだ。
/ニニニﾆ|
l￣|￣∀l
|二l二二| その者は介子推（かい しすい）という。
（ -Д-）
（ ￣）））~） 彼の名を、生きざまを、知っている者はおるかね？
〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| |
/ |∬| |
/ニニニﾆ|
＿ ＿ ＿ ＿
..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼
.ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） ？？
/ ﾉﾉ ﾟ -ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ -ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ -ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ oﾟﾉヽ
ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ
/ /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ
／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ
しかし、どの妃からも反応は無かった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
( ⌒ )
γ⌒ ⌒ヽ
ゝ ノ
| l |
l￣|￣∀l 嘆かわしい、諸君ら……美しいだけの人形か！？
|二l二二|
（ ＴДＴ） 介子推は晋国の文公に仕え、飢えた主君のためわが身を切り裂き
（ ￣）））~）
〉ヽﾉﾉﾉ/ 己の肉を主に捧げた忠義の男なのだ。
/ |Ж| |
/ |∬| |
/ニニニﾆ| これを知らねば地元民に物知らずと嗤われるぞ！！
＿ ＿ ＿ ＿
..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ まあ……なんと痛々しい。
.ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ）
/ ﾉﾉ ﾟ -ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ -ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ -ﾟﾉヽ / ﾉﾉ；ﾟ oﾟﾉヽ 殿方はそういう怖い話が
ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ
/ /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ 好きなのかしら？
／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ
/::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::l::::::::::::::::／ゝ､＿,;;､_:::::::_;:::ｲ
./::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::|::::::::／:::::::::::/::::::::::::｀´:::::::::l
.l:::::::::::::::::::::ﾄ::::::::i:::::::::::::::::::|::; ‐ ､::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::l ……私は知っていたけど、彼が烈士とは思わない。
|:i::::::::::::::::::::| :|ヽ::i::::::::::::::::::ｒ'/-__ヽ::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::l
.|'i:::::::::::::､:::::l,〉'´ﾞ,j::::::::::::::::::|ﾞ-､ } |:ｲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
!ヽ:､:::::::ヽi､:､j,イヽ::::::::::::::::| /,ｨ ｒ､l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
ヽヽ:､ｰヽ｀' 〉｀!:::::::::::::::| ',ノ l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l だって介子推は、黙って忘恩の主に焼き殺された
｀ ｀ﾞ j |::::::::::::::::| .| l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
ノ l::::::::::::::::l ' /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l ただの匹夫ですもの。
｀ｰ､' l:::::::::::::::::l ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
‐i7::::::::::::::::l ｨ _,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
./::::::::::::::::::l>'´/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
/:::::::::::::::::/::|／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/ i ｌ . i ! ! l }l ! /ハ }
〃, 亅 ! : l ! ﾊ } ﾊ}￤ V/} ハ_/} 真の烈士というなら老子さまと同じくらい
|{￤i { ﾊ ､_ｌ !_」 厶」イ /〃 i |ﾚ' ∨
|ｌ｜|i '、_{厶 i ] |7l厶xz弐/l/ ｉ i |{ l 私が愛してやまない
|!ハ|l、厶｣xzえｌ､ ﾄ|厂_]t'少'′ | l V´ヽ l
}′ ヽ＼Vﾍtツ｀}＼! | l l l l 荘子さまが称えた比干と
|ト个ﾞ´ ﾉ _｣ | ｌ !
|ｉ { ヽ、､ { Vl ! ! 伍子胥しかいないわ！
, -､ |l '、 _,､-=ｰ､ i l、 l ｌ
} |l ヽ ｀V } l､ 、 ! !
| , -､ |l ｉヽ ﾞー‐'′ ／ｌ| ､ 丶 ! ! i 介子推ごときが地元の英雄〜？
| ｌ l |! :￤ ｉ＼ ｀ ´ __ｌ| ､ 丶 l '、 !
l ! l |! ｉ | l {｀ﾞｒ‐r'´ _／ |ｌ ﾄ ヽ } Vj やはりここは蛮地なのね！
ｌ！ l , -、 -┤ | |､｣_厶込_＼_{ ／|! | '、 ﾞ′
! l l } Y | | | { { ｀y⌒ﾞく l | }
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
l￣|￣∀l な、何ぃ！？
|二l二二|
（ ；ﾟДﾟ ） お前……急に早口になって何を言い出す？
（ ￣）））~）
〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| |
/ |∬| |
/ニニニﾆ|
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| あのなあ……これは烈士の優劣の話ではなく、 |
| |
| 地元民の心を理解するための話なのだぞ。 |
ヽ＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
Ｖ
l￣|￣∀l l￣|￣∀l
|二l二二| |二l二二| ……説明するだけ無駄かもしれん。
（ ・Д・） （-Д-； ）
（ ￣）））~） （ ￣）））~） よく見ればこの妃、呂皇太后さまの御前で奇声を張り上げ、
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | / |Ж| | 他には宦寺に怒鳴り込んだという、あのヤバイ女だ。
/ |∬| | / |∬| |
/ニニニﾆ| /ニニニﾆ|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::::::ヽ､::::::ヽ
ｒ´:'l:::::;ｨ::;:ｨ::;r::::;::::::::::::::::::::::｀ヽ::::::ヽ:::::::ヽr::.､
|!:::-:ｧr-rﾆr-''/ﾆ_-::/_:::l:::::::::::::ヽ:::::ヽ::ヽ､!::､)
/::::::::::':::::::::/:::/:::::::::://ヽ｀_'' ::_:::i::::il:::::|l::::::::l::::ヽ
ゝ:::::::::::i::::/::::i::::::::::::/:::::::|/::ﾚ::..､ ､!|l::|lL:ィﾉ::::ﾉ 物知らずの蛮人は、きっと老子様の
|::::::l::_:|l::「l::fi::::|:::::::::::ｨ:::ﾘ::::::::::::| |ヽ| ' l::::::ｨi::ﾍヽ
l:l::::|l:ff'た‐ﾐl:::l|:::::::/7:/ｧｒ､::::::::l/::jj:l7レ'::/::::ﾉﾉ 素晴らしさを知らないのでしょうね。
〉:l:::l ﾄ弋:ツﾞ ll:|:::l://ムﾑ.lノ｀:/::::/://::::ｨ:/::´}
l::||::|｀ ｀ V |´ f:':::::ﾘ/>::::/:::ﾑ／:ｲ:::ィﾞ
l:::|:|::l ﾉ ｀ﾞ'''ﾞ‐/:::ｨ'::::/ l:::://''''ﾞ 老子様の教えは弱者の側に立った
./:::|/::::i l ‐''ﾞ//::::/ｨ::::::l/
/:::::/:::::l::〉 ､..__｀ //:::::/l:::l::::/ 大自然の怒り！
,r:::＜:ﾌ:::::/j､::::|/:::ヽ ｀_ー''' _ィ/:::::::/|:|::|::::|
./´''''ヽ､__／/::l V--‐' ﾍ _. ‐ ´:.:.:l|:l:::::l|l|:|::|:::l
.l /::::::}/ |:.|''''' ´...:.:.:_: ィ´|||レi||:|:::l:l:::|
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 自然を顧みず、豊かさしか求めない愚か者どもには、天罰を下さなきゃいけないの！ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
.
予備知識の時間は老荘思想をしきりに勧めてくる猗房の活躍で、お開きになった。
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. 。 ，:‘. 。 ，.. . .; '， ，: ‘
， .. ' ，:‘. ， ； ｀
:: . .. .. ' ，:‘.
， ，:‘. ..; '， ，:‘ ’‘ ,
+ , .. .+ ’。 .. ' ，:‘.. ...:: ’‘ ’‘.; 。
，:‘. 。 .. . . ::: ' ，:‘. , .. . +
.. ' ，:‘.. ...:: ’‘ ’‘.; 。
|^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒⌒^~⌒^~⌒^~⌒^⌒^,| ゜ o ゜ ｡
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿☆＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| ○ o o o ゜
| ○ |. 界休県 宿駅役場 | 日 |○ o ゜ . ○ ゜ ゜
| ＿＿_ |!|￣//|￣//|￣//|￣//|| | ゜ o ゜ ｡
| |||||||||| .|￣￣|￣￣￣￣￣|￣￣| | ○ o o o ゜
| |ﾛﾛ ﾛ| .| |￣|.| .|.|￣| | /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ゜
| |ﾛ ﾛﾛ| .| |＿|.| ＿＿＿_ |.|＿| | | 大自然ってそんなに良い物かなあ……。 |
| .￣￣ . | | ヽ亭長=/...| | | |
| | | （ ；,´ｗ｀） .| | ＜ 大雪で死にそうな国に暮らしていると .|
| | | （ У ||） .| | | |
| | | |＝＠=| | | | 都会人の自然信仰はなんだかなあと思うよ。 |
⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/⌒^~⌒⌒^~⌒^~⌒^~⌒
その夜、妃たちは猗房と距離を取って就寝し。 猗房は人肌の寂しさから、東の太行山脈を
隔てて向こうにいる家族を想い、ひとり枕を濡らした。
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＜⌒／ヽ＿＿＿ ＜⌒／ヽ＿＿＿ ＜⌒／ヽ＿＿＿ ＜⌒／ヽ＿＿＿
／＜_/＿＿＿＿／ ／＜_/＿＿＿＿／ ／＜_/＿＿＿＿／ ／＜_/＿＿＿＿／
￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣
_＿＿__
, ' ´.::.::.::.::.::.::｀ 丶 ､_
／.::.::.::.::.::.::.::.::,::.::.::.::.::.::.::.:＞‐.､_
, '.::.::.::.::.::.::.::.::／.::.::.::.::.::.／_::.::.::.::.::.＼
/.::.::.::.::.::.::.::.:,.'::.::.::.::.::.::.::.:／.::.::,::.::.::.::.::.ﾊ
/.::.::.::.::.::.::.::.:/.::.::.::.::.::.::.::,:'.::.::.::./::j::.::､::.::!:i
,::.::.::.::.::.::.::.::〃.::.::.::.::.::.::./ .:/.::.::j::.:{::.::.:!::.::!:l （ ……私はいつも正しい話をしているのに
l:|::.::./.::.::／/.::.::.::.::.::.::.::ﾊ!::.!::.::.::!::.:l::.::.:ｌ::.::|:i
八::/.::／.::/.::.::.::.::.::.::.::.:|:!{::.|i::.::.:|､::|::.::.:}::.::!:| なぜかみんな、うんざりした顔で離れていく……。
{::.〃,:'::.::.:/!::.::.::.::.::.::.::.:_j」ﾑ:lﾍ::.:.!ﾊ:!::.::ﾊ:〃:!
_Ｖ:j/.::.::.::{！::.::.::.::.::.::.:i::|￢ｒ云Ｖ乂レ'／/.:/
, ' ´::ハ!.::.::.::.::.〉!::.::.::.::.::.::.::.!:l i＾′ ヽ::´.::/:V 父さん……私は間違ってないよね？
. ／.::.::.::八 ＼_:／.::|::.::.::.::.::.::.ﾊﾄ| ! _ ﾝ<::.::.i
/.::.::.::.::./.:/７フヘ:_:ノ!::.::.::.::.::.i:| _,､r'´! ＼| 間違っているのは老子様を軽んじる
〃.::.::.::_厶⊥!く ＼ !::.::.::.::.::.lﾍ ‘´ r'::.::.|
!|::., '⌒丶､ 丶､ ｀|::.::.::.::.::.l／` ..__,ﾊ::.::ｉ:l 世間の方だよね？ ）
. ﾙ' ＼ ＼！::.::.::.::.::! ｜:!::.:|:!
/ { ヽ ｀V!:.::.::.::.:レヘ, -'^!￢:.ぃ
――― 翌朝。
┃ ┃┃
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,:',: ' ' ,:' ,' ,:' ,: ' ' ,:',
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' ,:' ,: ' ' ,:' ,:',:
' ,:' ,: ' ' ,:' ' ,:',
゜ o ゜ ｡ ○
゜ ○ o o o ゜ 。
o ゜ . ○ ゜ ゜ o
_＼ _ ゜ ｡ ｡ ゜ o _ ○￣￣
○ ＼ o ゜ ｡ ／ ／
￣￣|＿_ ＼＼ 、 ｡ ゜ ﾟ ○／／｡＿_|￣￣￣￣
∃ | | | ｌ l ゜ ゜ ｡ ｌ ｌ | | |○田 田
|田 | 。| | ｌ ゜ ゜ ｡ ゜ ｌ | | | 田| o
∃○| | | |｡ ゜ . .. ... .. ... . ... ...゜ . .. .. .. ｌ |。| | ｜ 田 田
|田 | | ｌ‐ ..... .... ..... -| | | 田|
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 一晩過ぎたが……吹雪だな。 積雪も膝の高さ近くまである。 .|
| |
| これじゃもう馬車では進めまい。 |
ヽ＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
Ｖ
l￣|￣∀l l￣|￣∀l
|二l二二| |二l二二| そうだな……晴れている日を選んで雪中行軍しか
（；・Д・） （・Д・；）
（ ￣）））~） （ ￣）））~） あるまい。
〉ヽﾉﾉﾉ/ 〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | / |Ж| | 溶けるまで待っていたら到着期日を過ぎてしまう。
/ |∬| | / |∬| |
/ニニニﾆ| /ニニニﾆ|
＿ ＿ ＿ ＿ そ、そんなあ！
..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼
.ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） ただでさえ長旅で疲れているのに
/ ﾉﾉ：ﾟ oﾟﾉヽ / ﾉﾉ：ﾟ oﾟﾉヽ / ﾉﾉ：ﾟ oﾟﾉヽ / ﾉﾉ：ﾟ oﾟﾉヽ
ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ 徒歩で行くだなんて……。
/ /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ
／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ
／::::::::::::::::::/:::::!:::::::::::::::､:::｀ ､
/:::::::::/:::i::::::ﾑ斗匕1:::::::::::l!::::::::＼
/:::::::: ':::::::!:::/〃⌒ヾj∧:::::ハ､::::::::::ヽ
′:::::::|::::::::∨ j;/ ｨ＝ﾐゝ:::::ﾊ 無理に決まってるじゃないぃぃ〜！！
|:::::::::::::|::::::::::| ﾍ ﾔ:/::1:!
|:::!:::::::::!::::::::::! U…’ ヽ ､___, 7从リ
Ⅵ::::;r‐:::::::::::! ｉｉU i":ﾊ 代国の首都は千里の果ての大辺境なのでしょう？
ｷ:::f ﾍ :::::::::. u /二 7 |:::::::ヽ
､弋＿}:::::::∧ / / .ｲ::::::::::::＼ 無いわー！
ｫ≧ｘ::::ﾊ::::::::∧ / / ／｀ ､::::::::::::::＼
ィ::::::::::え少仆:::::::::∧￣￣ ´ ＼:::::::::::::::. ここから歩きで行けるわけ無いわー！！
イ::::::::::::斗''" ノ | ∨::::∧ 丁´≧ｘ ヽ::::::::::ハ
／:::;:::::::/´ / ∧ ヽ::::∧仆 ＼ ｀ ､ ∨::::::::::!
／::::::/:::: ハ ./ 厶斗f⌒＼::::ヽ ＼ハ. ＼. ∨:::::::i
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
l￣|￣∀l
|二l二二| 泣きたいのは我々も一緒だ！ だが地元民なら行ける距離らしい、
（；-Д-）
（ ￣）））~） なら後学のため行ってみる他ない。
〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| |
/ |∬| | また期限を過ぎると我らが罰せられてしまうのだ。
/ニニニﾆ|
┃ ┃┃
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,:',: ' ' ,:' ,' ,:' ,: ' ' ,:',
' ,:', ' ,:',: ' ' ,:' ,
' ,:', ' ,:',: ' ' ,:' ,
,: ' ' ,:', :' ' ,:',: ' ' ' ,:', ' ,:'
,: ' ' ,:', :' ' ,:',: ' ' ' ,:', ' ,:' ,:',: '
' ,:' ,: ' ' ,:' ,:',:
' ,:' ,: ' ' ,:' ' ,:',
゜ o ゜ ｡ ○
゜ ○ o o o ゜ 。
_＿＿_
．:´::::::::::::::::::｀:..、
, -く::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
.ｨf::::::::l}:::::::::::l:l::::::i:!::|!:::l:!:::::::. 私たちを蛮人と一緒にしないでくださる？
{{:廴:::ｲ::::::::l!从{::从ハ从:l!::::ト
爪:::::: |::::::i: ◯ ◯|ﾙ丿 無理無理無理よ〜！！
//:::::/::|::::::l::|| | | ||:::i
. //:::::/::: |::::::l::|| | ⊿ | ﾉ:::|
＿ イ::':::::ｲ:::::::|::::::ノ≧=====彡:‐┴┐
＞==::::":::::::::ノ:イ＼ ノ/ : : ＞r‐'
≧==:::/:::／::/{: : :厶斗": :厂「|:::::::!
. ／:::::::_::/:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ:.:.:ｲ:::::j !:::::ﾉ
それから晴れの日に改めて一行は前進を再開した。 妃たちは皆、憂鬱であったが
付き添い役人に置いてけぼりにされては叶わない。 しぶしぶと後について行った。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
｀ｰ ､_ 彡 ﾟ
.o 。 /´￣｀ｌｌ´￣｀ｌｌ￣｀ゝ
ｒ'~（ ノ ||. ﾉ || ） 。 o .О 彡
,|ヽ ヽ .|| ||, -====-、
＼＼＼__,||＿＿/n_ｊ__ｊ__j_i_,＼_;
ヽ, .,＼ /~ヽ,.二二二(； ´Д｀) .｀ｰ ,l￣|￣∀| はあ……晴れてても寒い、寒い。
ｶﾞﾗｶﾞﾗ ､`| | |､二二ﾆソﾐﾘﾐﾐﾘｿ_ア Ｚ |二l二二|
､ ヽ_ノ`〔=====`Ｊ=,==|」 . （；´Д｀） 南方行きの方が良かったなあ……。
｀ヽ､ｶﾞﾗｶﾞﾗ ﾘ;.し'＾（＿）:'" o .ｒﾐﾘﾐﾐﾘｿ、｀ｰ ､_
｀ｰ ､_ ｿＱ ｒ_） ｀ｰ ､_ О 彡
,"'.:.:;,`:;,' ｀ヽ､ （＿）_/ ｀ｰ ､_
ﾟ ,ﾟ .。. ヽ､
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 大自然の怒りっ子さんよう、笑えよ。 .|
| |
| これがお前さんの大好きな自然の猛威だぜ？ |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
.
一行は女たちの足に合わせてゆっくりと進み、夕方まで歩き続け。 界休から１つ県を越えた先にある
古都・中都（ちゅうと）まで歩を進めた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
――― 紀元前189年（恵帝六年）。
⌒⌒ ｱｰｱｰ
⌒⌒
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:: :: :: ::⊂二⊃ :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: : :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :⊂二⊃ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
, 'ﾆ￣ﾆヽ
（ 二ニ ﾆ）
／~＼ ヽﾆ＿ﾆノ ,／⌒ヽ
＼ 〜 ､ ／⌒ヽ,, ／ ＼ ／ ^ヽ､ 〜 ､ ／⌒ヽ,
ヽ,,,／ ＼_ ,,,,,／ '''' ＼,,,／ ＼ ,／ ＼_ ,,,,,／
ゝｪｪｪｪｪｪｪｪﾉ
|＞ ｨ|o_o_o_o_o_o_ﾄ、 |＞
n_n_h_n_n_ｒ|_h_n_n_n_n_r|_n_n_ｈ_n_n_
| ＿＿＿＿. ||
| | 中 都 | ||
| l二i二i二i二ｉ二ｉｌ ||
| |::r'￣￣￣￣ヽ | ||
| | |::::::::::::::::::::::::::| | ||
、、、、、、、、、| | |::::::::::::::::::::::::::| | ||、、、、、、、、、、
^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~viｒ`＝＝＝''´ ｀ﾞ＝＝＝''´^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^^~⌒^~⌒^
,, viｒ ,, ／ ＼ｗｲｖ ｗｲｖ ｗｲｖ ｗｲｖ
, 'ﾆ￣ﾆヽ
（ 二ニ ﾆ）
／~＼ ヽﾆ＿ﾆノ ,／⌒ヽ
＼ 〜 ､ ／⌒ヽ,, ／ ＼ ／ ^ヽ､
ヽ,,,／ ＼_ ,,,,,／ '''' ＼,,,／ ＼ ／
-====-、 , -====-、 , -====-、 , -====-、 はあ……はあ……
n_ｊ__ｊ__j_i_, n_ｊ__ｊ__j_i_, n_ｊ__ｊ__j_i_, n_ｊ__ｊ__j_i_,
.ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） 代国の首都まであと……
/ ﾉﾉ：ﾟ oﾟﾉヽ / ﾉﾉ：ﾟ oﾟﾉヽ / ﾉﾉ：ﾟ oﾟﾉヽ / ﾉﾉ：ﾟ oﾟﾉヽ
ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ どれぐらいなのかしら？
/ /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ
／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ
l￣|￣∀l
|二l二二| あと少しだよ。あと少し……。
（；-Д-）
（ ￣）））~）
〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| |
/ |∬| |
/ニニニﾆ|
/ | ﾞ
ニ / / | ﾞ
￣ /ヽ ニ /
＿＿/ ﾉ ヽヽ ＿＿＿＿＿＿__￣
r─メ::::::::::::＼ /／ .／| /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
i:::/::/::/:::::::::::::ヽ.|￣￣￣￣￣￣￣| | | もう無理！足が痛すぎて動けないぃ〜！ |
ゝl:::ｉ::::ｉwノ､::/､ﾘ| i￣￣￣￣i: (/) | | | |
.ﾉ:::|::::| ＞ ＜{ | l /i |: 。 | | ＜ 動きたくないわー！！何があと少しよ？ |
／:::::::!::::!__i⌒i_,ｨ! ト/厶ｨ＿＿.| [￣] |／| | |
く::::::::::xf⌒ﾈ二二二ﾌ ／三三三三三三:! | 貴方も呪われるがいいわー！ |
厶::::(＿ノ: :ﾉﾉ:i:/ ∠ j ¨i¨ | | | ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
レイ: : ｀ヽ:/{ ∨ 小 .! ! !
〈: : : : : :ｨ个､ヽ | |＿＿|＿＿＿.| |／
. ＼:_://Z/ヽソ ￣￣￣￣￣￣￣
猗房たちの足が止まりかけたころ、前方から積雪を物ともせずに向かってくる騎馬軍団があった。
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/:::::::::/:::i::::::ﾑ斗匕1:::::::::::l!::::::::＼ .＼ /
/:::::::: ':::::::!:::/〃⌒ヾj∧:::::ハ､::::::::::ヽ |_＿＞
′:::::::|::::::::∨ j;/ ｨ＝ﾐゝ:::::ﾊ
|:::::::::::::|::::::::::| ﾍ ﾔ:/::1:! ひっ！？
|:::!:::::::::!::::::::::! U…’ ヽ ､___, 7从リ
Ⅵ::::;r‐:::::::::::! ｉｉU i":ﾊ
ｷ:::f ﾍ :::::::::. u /二 7 |:::::::ヽ 馬車じゃなく、粗暴にも直に馬に跨っている
､弋＿}:::::::∧ / / .ｲ::::::::::::＼
ｫ≧ｘ::::ﾊ::::::::∧ / / ／｀ ､::::::::::::::＼ なんて……あれは匈奴！？
ィ::::::::::え少仆:::::::::∧￣￣ ´ ＼:::::::::::::::.
イ::::::::::::斗''" ノ | ∨::::∧ 丁´≧ｘ ヽ::::::::::ハ
／:::;:::::::/´ / ∧ ヽ::::∧仆 ＼ ｀ ､ ∨::::::::::!
／::::::/:::: ハ ./ 厶斗f⌒＼::::ヽ ＼ハ. ＼. ∨:::::::i
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
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n_ｊ__ｊ__j_i_, n_ｊ__ｊ__j_i_, n_ｊ__ｊ__j_i_, n_ｊ__ｊ__j_i_, ええっ！？
.ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ）
/ ﾉﾉ：ﾟ oﾟﾉヽ / ﾉﾉ：ﾟ oﾟﾉヽ / ﾉﾉ：ﾟ oﾟﾉヽ / ﾉﾉ：ﾟ oﾟﾉヽ あの恐ろしい騎馬民族の！？
ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ
/ /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ
／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ
l￣|￣∀l
|二l二二| ……やれやれ、やっとお迎えか。
（；-Д-）
（ ￣）））~）
〉ヽﾉﾉﾉ/
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 呂皇太后さまの使者方、お疲れさまでした！ |
| |
| 我らは代王さまからの使いです。 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/ /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| ここからは我らの馬にお乗りください .|
巛∧ ∧(漢ﾍ ＿∧∧(oﾉﾍ ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
.／ ・ ヾ.(･ω･´R＼ （＿・ |(･ω･´L＼
（＿/＼ ⊂ ヽ三|| |＼Ю ⊂)_|√ヽ
冫´ | / ⌒ Y （ ￣ ~∪ ）^)ﾉ
,／ | ,.し＿ 丿 ||｀ || ( | （ |
＼（/ /´ // / ｀｀) ::｀) '~ ~ '~ '~ 巛∧ ∧(oﾉﾍ ＿∧∧(oﾉﾍ
/ / //_/ ; ;; ;;; ｀)⌒｀) .／ ・ ヾ.(･ω･´R＼ （＿・ |(･ω･´L＼
（＿/＼ ⊂ ヽ三|| |＼Ю ⊂)_|√ヽ
冫´ | / ⌒ Y （ ￣ ~∪ ）^)ﾉ
,／ | ,.し＿ 丿 ||｀ || ( | （ |
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ＼（/ /´ // / ｀｀) ::｀) '~ ~ '~ '~
/ / //_/ ; ;; ;;; ｀)⌒｀)
騎馬兵って都や中原の人には珍しかったのか
騎馬軍団の正体は代王の使いだった。 まだ漢人で単独で馬を乗りこなせる者が少ない時代である。
妃たちは驚きながらも馬に乗せられ、雪中行軍の辛さからようやく解放された。
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-====-、 -====-、 -====-、
n_ｊ__ｊ__j_i_,_, n_ｊ__ｊ__j_i_,_, n_ｊ__ｊ__j_i_,_,
（(从_从)i@《, （(从_从)i@《, （(从_从)i@《,
lヽ/l ||从ﾟ- ﾟ ||/|| lヽ/l ||从ﾟ- ﾟ ||/|| lヽ/l ||从ﾟ- ﾟ ||/||
/ ・ ミニXニヾヽ|| / ・ ミニXニヾヽ|| / ・ ミニXニヾヽ||
（_｡／ ミノ{ﾐ]l[__ﾉヽ. （_｡／ ミノ{ﾐ]l[__ﾉヽ. （_｡／ ミノ{ﾐ]l[__ﾉヽ.
| ￣ ミロ＝〈 ヽ. | ￣ ミロ＝〈 ヽ. | ￣ ミロ＝〈 ヽ.
|＿＿ノl⌒ヽー ､,.ゝ |＿＿ノl⌒ヽー ､,.ゝ |＿＿ノl⌒ヽー ､,.ゝ
∧(漢ﾍ （ || || || L....」 r〜 ∧(漢ﾍ （ || || || L....」 r〜∧(漢ﾍ （ || || || L....」 r〜
（ ´∀｀）')ノノーヽ ﾉ-し'､ﾍ ﾉ （ ´∀｀）')ノノーヽ ﾉ-し'､ﾍ ﾉ （ ´∀｀）')ノノーヽ ﾉ-し'､ﾍ ﾉ
（ ノヾ.､_ !.| ヾｌ.l､_ （ ノヾ.､_ !.| ヾｌ.l､_ （ ノヾ.､_ !.| ヾｌ.l､_
｜ ｜ | ヾﾉ |.| |.|ヾﾉ ｜ ｜ | ヾﾉ |.| |.|ヾﾉ ｜ ｜ | ヾﾉ |.| |.|ヾﾉ
（_＿）＿） l~」 l~」 （_＿）＿） l~」 l~」 （_＿）＿） l~」 l~」
l￣|￣∀l
|二l二二| ふぅ……これで引き継ぎは宜しいな。
（；・Д・）
（ ￣）））~） では我らは近隣で一泊してから
〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | 長安に帰らせてもらうよ。
/ |∬| |
_,....‐::‐::-r::‐:::-..､
.／::::_;::::::::::::::'､::::::::::::｀ヽ. ＿
.//::::/::::;::::/:/:::::ﾍ:::､::ヽ::::::ヽ ／ i
//_;:/ｪ=l=-lｪﾚ‐:::ヽ-.t-::〉､i::〉i ./ ｜
f/l:ｰ1:::::l!:::::|!::|::::::::l:|::::l:::｀:i.ﾄl､ｨ'ｉ ｌ / な？何と無責任な！！
|!::|!:::|!::l:l::::/l!:ﾊ:::::::ili|::::ﾊ:::::l|:l|:!:l.l ./ . : ::/
!:|!:::|!:/｀ ト､ { ﾘ!::/| _孑iﾘ::ﾘl|:l::il| __ / . : ::/
l:||:::::l| イ,.ノﾊ ノ ｨ ,.ﾉ::ト/:l:::/ﾘ rｰ' ／ ｀.:／_｀ヽ 迎えが来たからってまだ首都に
. ヾ::::| |::しリ |::しりi::::;､{´ ／ / ---､'´.:: : :: |
V:::! ゞ= ' . ゞ= ,l!:;ﾘ/￣ヽ { | : ::.ヽ:_＿ ヽ 着いていないでしょう！！
!:::l , － 、 ｲ!' |': : .:.:.:} ｝＼＿＿:ﾉ::.. . . ｲ}
|ｌ:::ト､ l l |::!ｌｌ: : ./.:/丿 l└ -､｀Ｔ:: .￣丿 〉
!:､l:i<:＞―rｔ.‐＜V:/ﾘ: : l: :{└､ {. ￣￣_ｒｲ 職場放棄も甚だしいわ！
/´.!::∧´￣|冂|￣｀//::i!: : : : :ー､Ｌ.ｉ ｒ‐'こ ノ
／: : :|l::ll ゝ､ノiTﾍ､ ｰ'||:i|::. :.､: : :.::厶└ 亡二 ノr ┘
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付き添い役人の何気ない一言が、疲労していた猗房の怒りに触れ、彼女は眉を逆立てた。
.
うまいこと私腹を肥やすものがどうしてたか知らないが
l￣|￣∀l
|二l二二| ・・・・・・。
（；-Д-）
（ ￣）））~） 最後までお主は面倒くさいのう、何も知らぬ娘よ。
〉ヽﾉﾉﾉ/
/ |Ж| | ここ中都が、代国の首都なんだよ。
/ |∬| |
/ニニニﾆ|
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
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n_ｊ__ｊ__j_i_,_,
（(从_从)i@《,
lヽ/l ||从ﾟ- ﾟ ||/||
/ ・ ミニXニヾヽ||
（_｡／ ミノ{ﾐ]l[__ﾉヽ.
| ￣ ミロ＝〈 /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
|＿＿ノl⌒ヽ | そうですよ。 秦の頃まではもっと北の |
∧(漢ﾍ （ || || || L....」| |
（ ´∀｀）')ノノーヽ ﾉ-し'＜ 晋陽が首都でしたけど匈奴対策のために |
（ ノヾ.､_ !.| ヾ| |
｜ ｜ | ヾﾉ |.| | 南の中都に遷都したんです。 ＯＫ？ .|
（_＿）＿） l~」 lヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
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n_ｊ__ｊ__j_i_,_,
（(从_从)i@《,
lヽ/l ||从ﾟ- ﾟ ||/||
/ ・ ミニXニヾヽ||
（_｡／ ミノ{ﾐ]l[__ﾉヽ.
| ￣ ミロ＝〈 /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
|＿＿ノl⌒ヽ | ここは田舎だから帝都・長安から来たのなら .|
∧(漢ﾍ （ || || || L..＜ |
（ ´∀｀）')ノノーヽ ﾉ-し'､ﾍ| 地味に見えるかも知れませんがね。 .|
（ ノヾ.､_ !.| ヾヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
｜ ｜ | ヾﾉ |.| |.|ヾﾉ
（_＿）＿） l~」 l~」
^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^^~⌒^~⌒^^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^^~⌒^~⌒^^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//| ・・・・・・・・・。
》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|
|:.:＼ﾐ ￣ :, ￣ 彳|:|: :|
|:.:.:.:从 u ! //:.|:.:.!
/:.:.:.: |:.:＼ -_- ,ｲ:/:.:.|:.:.|
i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､ ｀ イ_l/:.:.:∧:.i
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＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || | /:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ ー┬‐ｧ
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|＞ ｨ|o_o_o_o_o_o_ﾄ、 |＞
n_n_h_n_n_ｒ|_h_n_n_n_n_r|_n_n_ｈ_n_n_
| ＿＿＿＿. ||
| | 中 都 | ||
| l二i二i二i二ｉ二ｉｌ ||
| |::r'￣￣￣￣ヽ | ||
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,, viｒ ,, ／ ＼ｗｲｖ ｗｲｖ ｗｲｖ ｗｲｖ
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, ':.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:／:.:.:.:.:＼
. /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.／:.:/:.:.:.:.:ﾊ
.':.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:.:.:.:./:.:/:.i:.:.:.ヽ:.:!:! （ 本当に……地味でみすぼらしい都だわ。
. 八:./:.:／ｊ!:.:.:.:.:.:.:ﾊi:.!:.:.j:.:.!:.:i:.:l:.!
{:.:.〃':.:..ｨ:.:.:.:.:.:.:.」jﾑﾄ:.:.!ﾊ!:.ﾊ/:.!
_.Vj/:.:.:.:{:!:.:.:.:.:.:.:.!{ﾞ ｒ=ゝ乂／// ここが私の骨を埋める所になるの？
／:.:.八:.:.:.:./:|:.:.:.:.:.:.:.l:!l|l|l| ヾ:./Vl|
./:.:.:.:/:/ｧ癶:.:ﾉ!:.:.:.:.:.iﾊ｀ ,r:i＾ヾj ぞっとしてしまうわ…… ）
〃:.:__厶」< ヽ|:.:.:.:.:.l!ゝ ¨ｨ:.:j
ﾙ ´ ｀ヽ. ＼ j:.:.:.:.:.:! ｀￣i:.l:.:.jl|
./ { ､ Ⅵ:.:.:.レ^ソ⌒ヾlﾄ.
i ヽ. V .ﾊ:.:.:.:.トf ノ ヾ!
| ＼. ! i i:.:.i:.:Yﾍ l
西部劇の開拓の街みたいなものか
猗房たちは城内に通され代国の王宮へと迎えられた。 王宮の規模は観津県の庁舎より
僅かに大きいぐらい。 長安を見慣れた目で見ると、こじんまりとした印象を受けた。
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[ 代国の王宮 ]
＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿
／| Lｌ Lｌ |￣ ‐- -‐ ￣| Lｌ Lｌ |＼
ｌ |＿＿＿＿|. | | :|＿＿＿＿| ｌ
|／| |￣ ‐-:l‐i_ｒ‐i_ｒ‐i_ｒ‐i_r|:-‐ ￣| |＼|
| | [ｌ | [l |^￣￣￣￣￣| [l | [ｌ | |_ｒ‐ｔ__ﾄ‐ｔ__
| |＿＿＿＿| :｢ｉ∩∩∩∩∩| :|＿＿＿＿| |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
___ ___ ;|≠| /ハ :|￣ ‐-:| |:-‐ ￣|: /ハ |≒|ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ_
_l_lｪ|_l_|ｪ|;| | |土| :| ∩ :| l代l | ∩ :|: |土| | |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
朋_ｌ_ｌ_ｌ_ｌ_l| |＿＿＿＿|_ ｒ‐ｉ __:| |:__ ｒ‐ｉ _|＿＿＿＿| |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
_ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ|＝| | ￥ :| 〃´ ｀ヽ |: ￥ | |＝|ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ_
ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ_| | /ハ :| ┃ :| |l l| :|: ┃ |: /ハ | |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
_ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ| | |土| :| ┃ :| |l l| :|: ┃ |: |土| | |ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ_
ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ_| l二二二二二┃＿:|＿|l l|＿:|:＿┃二二二二二l |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
二二二二二土土土土土:┃／ ＼┃:土土土土土二二二二二
土土土土土土土＝¨¨￣ ￣¨¨＝土土土土土土土
土土＝¨¨￣ ￣¨¨＝土土
-====-、 , -====-、 , -====-、
n_ｊ__ｊ__j_i_, n_ｊ__ｊ__j_i_, n_ｊ__ｊ__j_i_, うーん、王様の宮殿と言うより
.ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ）
/ ﾉﾉ ﾟ -ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ -ﾟﾉヽ / ﾉﾉ；ﾟ -ﾟﾉヽ 県令の庁舎と言った方が
ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ
/ /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ 近いような……。
／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ
しかし、妃たちを出迎えてくれた代王と代王太后は、城に似合わぬ大らかな人物だった。
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≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡):::)≡≡≡)≡≡≡
＿
／ ヽ
／ ／ ﾉ
/￣ヽ ＼／ ／
/:::::::::::.ヽ ／＼／ ============ , - 、へﾍ , - 、
{:::::::＿＿〈 ..／ |::::::::::::::| 斤ﾘ/ ﾊハﾊ巛心
ッ／ ´∀｀）／ （ ´∀｀） 廴ﾙ（_ﾘ´∀｀）ノ
（ ￣）））~） ﾉi:::.､y/_ヽ （￣|:|:|￣）
// _ハ__ﾞｉ （::::ﾌ:元:ヾj /＼|:|:|／|
/ニニニﾆｉ ﾉ∨i.........i,| （,､,､,人､,､）
/从从ヽ ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ /从从ヽ ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ
［二炉二] ［二炉二]
［二二二] ［二二二]
＿ ＿ ＿ ＿
..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ 代王さま、初めまして。
.ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ）
/ ﾉﾉ ﾟ∀ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ∀ﾟﾉヽ / ﾉﾉﾟ∀ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ∀ﾟﾉヽ 今後ともよろしく
ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ
/ /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ お願いいたします。
／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 俺がここの城主、代国王・劉恒だ。 |
| |
| そして隣は俺の母親だ。 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
/ ＼ ｀丶、
/ ハ ＼ 、 ＼￣
. ,′ /∧丶 { } | ヽ
! | /二､ミﾍ厶, │ / ﾊ ∧
| 八 ∧＿･ヾ ヽ|＼j斗-く i/ ﾄ､| 遠路はるばる長安から代国へ
│ {. ハ. / ￣￣｀ ｰ’=' | |
│ '. ﾉ Ⅵ ヽヽヽ ､ ヽヽｲ. ∧| ようこそ、美しい姫君たち。
jﾊ ﾍ(__ jＶ
| }ハ u ′ 外は寒かっただろう？
ﾚl. | `ｰ-=ﾆ二ﾌ /
ﾚ'| 丶､ , '´
N ＞ ...__／ たくさん焚いた炉（ろ：火鉢）で
｢￣￣￣二ﾆ=‐┐ 厶 ＿
| | Ⅵ } 身体を温め、ここを我が家のように
_∠⌒ﾆ=‐- ＿＿| Ｙ |
x-───￢¨ ＼ ｀＞ー┴─'⌒＼ 思ってくつろいでくれ。
/ | （⌒） ￣￣二ﾆ=-､
./ | ∧
【劉恒（りゅう かん）】
代国王。 劉邦の四男（庶子）。
１４歳。
.
__
-／ ＞―‐ ､- ､
'´ ／ Y⌒ヽ
／ / ／ ）⌒ヽ、
/ ／ ／ ／ ､｝
,′ ／ '´ } ハ
| / / / / ＼ この宮殿は床暖房設備の
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝ 炕（かん）も入れてありますからね〜。
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/
／ / / ＼ﾊ八 , ―┐ / 八 / すぐに温まってくるはずよ〜。
｛ ／ / ＼丶､ ∨ ﾉ .ィ 丶＼
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ
. （ / }ノ ／ヽ ／￣ ／ヽ. ／
＼ ／ ｛ ／ （ （∠￣￣￣＼ ∨、
＞'´ 八 （＿＿＿ ヽ ／フつ､ r(二`ヽ＼
／ / >､ｘ======ﾏﾉノ/／／//、 ,{＼ ヽ |_ノ
（ 〈(xヘ ∨ 〉{ /./＿_ {＼ヽ }
＼ ／｀ }＼ ∨ ヽ ｛＿_,人` ﾉ
【薄姫（はくき）】
劉恒の母親。 代王太后。 諱は不明。
魏の王族の末裔。
もと劉邦の側室のひとり。
.
,..:.:´::::::::::::｀´:::::::｀::...
／.:.::.::::::::::::::::::::.:.::::::::::::::＼
. /.:.:.:./.:::.:::::.::::.:::::::::.:.::.:::::::..:.:.:ヽ （ まあ……これが代王さま？
,'.:i.:::::i.::.::!.::::!.:::i.::::::::i.:!.:::!.:::::i.:::!:::.､
i.:.:i.:::::!.::::i:::::i.:.::i:::::::::i::!::::!::::::i.:::!:::i::. とても優しそうな目をしているわ。
!.:.:!.::::i.:.:::!:!:ﾊ::∧:::::ﾉ::!､:i､:::::}::.!:::i:::!
. |.:.:i::::::|.::/十‐ﾘ ）ｲ::ナ十）ｲ.::.!:::i:::!
∨.::::::ｉ/'T::｡Tヾ ﾉノ'T:｡T; i::ｊ:::::,' ﾉ 代王太后さまは経産婦なのに
ヽ.:::::ゝ ｀¨¨ i ¨¨´ノｲ:!､i
i.:.:::i ::::::::::: ! :::::::: ,'.:.:| ﾉ とても若々しいし、優しそう。
|.:.:∧ ' /.:.:.|
|.:.:ｉ::::＼ ｀ ニ´ ／!.:.::::!
|.:.:乂:::ｒi｀ .. _ ..イ、 |.:.:::ﾉ この方々なら私、好きになれそう…… ）
. ｊ.:.:::.::X|￣｀ヽ ,'´￣ﾄｊ.:::ｲ
ノ.:::i.:::::::iヽ i,' ∧!/::|
. /´￣￣￣￣ﾉ.::::八 ＿__ｒ=､＿__ﾉ:::::!￣￣￣｀ヽ
. ,' i:::,'ヽ. ,:|_」ﾄ､ i::::::| |
. ! ヽ |::i ﾄヽ／/ i ヽ ＼i::::::| / i
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猗房は代王親子に好印象を抱き、身体が温まる思いがした。
余談だが北の寒い地方には、近代にも通じる暖房設備が漢代から既にあったという。
炉の画像
ttp://niceattack.xyz/wp/wp-content/uploads/2016/07/daimeihin_kaidoku-img600x450-1469182813wvkakv28817.jpg?w=640
炕の画像
ttps://iwiz-chie.c.yimg.jp/im_sigg6z_VJnOWRA10I6o3vDeYVw---x320-y320-exp5m-n1/d/iwiz-chie/ans-333178962
,
オンドルやペチカみたいな暖房設備かな
のん気に手のひら返しを始めた猗房とは逆に、代王親子の内心は穏やかでは無かった。
彼女ら 「呂太后からの贈り物」 は朝廷からの駆け引きの道具であることは明白のため……
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/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾊ
/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ﾊ
/: : : : : :∧:∧l : : : : : : : : : : /l: /l: | : : : : l
l/!: : : : :| ﾔ^ｷ＼ﾄ､: : : : ｲ/‐|/-|∧: : : : :|
| : : : : |,r‐ ┰ -､ ＼l!ノ' ,r‐┰ -､l: |: : N （ さて……どう扱ったらいいものか？
ﾉ1 A: N｀ー -‐ ´ ´ ｀ｰ -- '' И:ﾑ|
|ﾍ ﾔ! l|l|l| |://! もう俺には王氏という正室がいるんだよ。
|:∧ﾞ| ﾞ /∧|
|' ﾄﾍ u /7
∨ﾍ /:ﾉ 新政策の難癖をつけられないためには彼女らと
∨ゝ、 -=ニﾆ=- ノИ
}∧:へu イ:И 子作りしなきゃいけないんだろうが…… ）
,,, - ‐| ＞ イ |/
|｀≧┴ - ､, ｀ ´ __ ,,,l二ﾆ-,
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,.....-－＜´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| , ‐､ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀＞ｭ､
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/ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Ⅴ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧
|.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Ⅴ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
l .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: l.:.:.:.:.:. l/.: / :.:.:.: /|∧ .:.:.:.:.:.: | （ 呂氏一族と縁が深すぎる女は
|.:.:.:.:.: , 、.:.:.| .:.:.:.:./:. /:.:.:.:.: - ニ_l.:.:.:.:.:.:.:.|
}∧ / ｀_￣__フ.:.:.:.:.:.:.:/}/ _ ’ﾉ:.:.:.:.:∧{ 傍に置きたくないな……。
. ´ l〉 /´_./´ .}八{Ⅴ}/ ' ｀¨ ∧.:!ﾍ{
j'’ ム'’ .ヽ/ .l.:|
〈´ j ,. : ' ’｀ヽ _ ,:.{:._ 四六時中監視されていると思うと
', _ - ´.∨ ’ u ｲ }..| ＿
! _ノ } _ ―- ,.:'’.L ,勹| //i:i≧:._ 息が詰まりそうになる…… ）
i. Ⅳ.ン´.、 ／ _ -=三ﾆ|=- _//i:i:i:i:i:i:i:≧-...._
', |´:=- _｀ - ´ _-=三ニニｿニニ7｀:7:._i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:＞、
_ .:≦} l三三ﾆ| 「三三ニ ,.:'’三ﾆ:7 /ﾆ/ ,=- _//i:i:i∧
_ .:≦’:ﾆ/´l /:._三三| . lニﾆ_.: '’三ニニ7 |::7 ./三三ﾆ≧:. _i:|
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
代王親子は中央との争いを避けて辺境に留まっているため、まずは猗房たちがどれほど
中央寄りかを探りたかった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
'´ ／ Y⌒ヽ
／ / ／ ）⌒ヽ、
/ ／ ／ ／ ､｝
,′ ／ '´ } ハ
| / / / / ＼ （ 恒が困った顔をしているわね〜。
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧ ここは私が探りを入れてみようかしら
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/
／ / / ＼ﾊ八 , ―┐ / 八 / 〜 ）
｛ ／ / ＼丶､ ∨ ﾉ .ィ 丶＼
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ
. （ / }ノ ／ヽ ／￣ ／ヽ. ／
＼ ／ ｛ ／ （ （∠￣￣￣＼ ∨、
呂氏一族でなくても丁重に扱わないといけなかったということか
'´ ／ Y⌒ヽ
／ / ／ ）⌒ヽ、
/ ／ ／ ／ ､｝
,′ ／ '´ } ハ ５人の姫君たち〜。
| / / / / ＼
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝ 貴方たちが暮らすことになる部屋も今
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/ 温めている最中なのだけど
／ / / ＼ﾊ八 , ―┐ / 八 /
｛ ／ / ＼丶､ ∨ ﾉ .ィ 丶＼ もう少し時間が掛かりそうなの〜。
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ
. （ / }ノ ／ヽ ／￣ ／ヽ. ／
＼ ／ ｛ ／ （ （∠￣￣￣＼ ∨、
＞'´ 八 （＿＿＿ ヽ ／フつ､ r(二`ヽ＼
／ / >､ｘ======ﾏﾉノ/／／//、 ,{＼ ヽ |_ノ
（ 〈(xヘ ∨ 〉{ /./＿_ {＼ヽ }
／/ / ／/´ ⌒ヽヽ、ヽ
/ / ´ , ', ',
／ ' ／ , ﾊ N ,i | ＼ ヽ、 , それまで進隠（しんいん：なぞなぞ遊び）は
/ ｲ , / / | メ{ / | ,ハﾉ/ ヽ＼ﾆノ
|/ |/ | / ｔｚ‐ｧ' ｔｚ‐ﾗ'| | } ヽr‐- , どうかしら〜？
／, ﾊ,ハ ' ノ /| / |￣| / `丶、
'イハノ ' ＜ｧイ// | ,| / /
入´_, ィ ,ゝ ‐‐- ィ/ '/ i /| | / /
,-r-r'ｒ､. {/ | ヽ､}, ｀＞-＜ | { { / / | |_/､ /
rーV l !｀丶､ _ノl ／ ﾉ┘ / ヾ 、ﾊ ｨ＿,|_|ﾆ= ヽ､,ﾊ
￣丶、 ヽ ノ-ヤ´ r/ ￣ ￣ ヾゝ ｀ヽ {ヤ 〉、ﾍ
＞i ,|/ ゝ ) ､ （ ノ {/ ／ ﾊ }
rY ￣ |､／(rイ＼ Ｙ , ゝ/ノ ＼| /ヽ| （
| ` ‐--‐´/-‐-| ヽ ／ | -‐‐{ し ´| |､ ヽ
| |,‐‐-| ｀ヽ､_ ﾉ |-‐‐ﾄ--‐´ ﾊ ノ
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 はあ……どうぞ。
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//|
》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|
|:.:＼ﾐ ￣ :, ￣ 彳|:|: :|
|:.:.:.:从 ! u //:.|:.:.!
/:.:.:.: |:.:＼ -_- ,ｲ:/:.:.|:.:.| ｻﾞﾜ……
i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､ ｀ イ_l/:.:.:∧:.i ＿ ＿ ＿
|:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼
|| :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼ .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ）
＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || | /:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ ー┬‐ｧ / ﾉﾉ；ﾟ -ﾟﾉヽ / ﾉﾉ；ﾟ -ﾟﾉヽ / ﾉﾉ；ﾟ -ﾟﾉヽ
|: :| |: l:. |. ＼＼|_|_,．イ:.:.:.:.:| ,/ /: :/} ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ
{: :| |: l:. | /¨7| rイ |:.:.:.:. | | /: :/: | / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
薄姫からの謎かけに、５人の姫たちの間で緊張が走った。 これがただの遊びでなく、代国内における
今後の自分の立場を見定める問いであることは３年の宮廷ぐらしで察しが付く。
.
／/ / ／/´ ⌒ヽヽ、ヽ
/ / ´ , ', ',
／ ' ／ , ﾊ N ,i | ＼ ヽ、 ,
/ ｲ , / / | メ{ / | ,ハﾉ/ ヽ＼ﾆノ
|/ |/ | / ｔｚ‐ｧ' ｔｚ‐ﾗ'| | } ヽr‐- , よいですか〜？
／, ﾊ,ハ ' ノ /| / |￣| / `丶、
'イハノ ' ＜ｧイ// | ,| / /
入´_, ィ ,ゝ ‐‐- ィ/ '/ i /| | / / いにしえの名臣・太公望が龍に乗りました。
,-r-r'ｒ､. {/ | ヽ､}, ｀＞-＜ | { { / / | |_/､ /
rーV l !｀丶､ _ノl ／ ﾉ┘ / ヾ 、ﾊ ｨ＿,|_|ﾆ= ヽ､,ﾊ はてさてこの先、太公望と龍はどうなりました
￣丶、 ヽ ノ-ヤ´ r/ ￣ ￣ ヾゝ ｀ヽ {ヤ 〉、ﾍ
＞i ,|/ ゝ ) ､ （ ノ {/ ／ ﾊ } でしょう〜？
rY ￣ |､／(rイ＼ Ｙ , ゝ/ノ ＼| /ヽ| （
| ` ‐--‐´/-‐-| ヽ ／ | -‐‐{ し ´| |､ ヽ
| |,‐‐-| ｀ヽ､_ ﾉ |-‐‐ﾄ--‐´ ﾊ ノ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 周王朝の建国伝説なら、むろん知っていますわ！ .|
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
＿ ＿ ＿ ＿
..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ お隠れになった主君、周の文王を探しに
.ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ）
/ ﾉﾉ ﾟ∀ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ∀ﾟﾉヽ / ﾉﾉﾟ∀ﾟﾉヽ / ﾉﾉ ﾟ∀ﾟﾉヽ 天上に昇り、そのまま帰らなかったと
ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ
/ /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ 伝説では結ばれています。
／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ
字を書かせたり飯を食わせたり、に対して
今度はなぞなぞか
相手を観察するきっかけづくり
猗房を除く４人の姫たちは伝承通りに即答し、薄姫は彼女たちの博識を褒めたたえた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
'´ ／ Y⌒ヽ
／ / ／ ）⌒ヽ、
/ ／ ／ ／ ､｝
,′ ／ '´ } ハ 伝説では確かにそうなっていますね〜。
| / / / / ＼
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝ 実際、太公望のお墓を掘り返した人が
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/ いたそうですが、中は空っぽだった
／ / / ＼ﾊ八 , ―┐ / 八 /
｛ ／ / ＼丶､ ∨ ﾉ .ィ 丶＼ そうですから、昇天したのかも
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ 知れません〜。
. （ / }ノ ／ヽ ／￣ ／ヽ. ／
＼ ／ ｛ ／ （ （∠￣￣￣＼ ∨、
＞'´ 八 （＿＿＿ ヽ ／フつ､ r(二`ヽ＼
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| けど……けれど別の見方は出来ないかしら？ .|
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
.
解答がどうとかじゃなくて、相手が気に入る反応をできるかなんだよな
_,..........,r::::::::::::::::‐:::-=､
,..x:^:::´::::::::::::i'::::::::::::::::::::;::::::::::ヽ
ノ/::／::::::::::::::::::'::::::::::::::::::::ヾｯ::::::::}
〉::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::}
{:::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V::〈 （ 別の見方？ 伝説の丸暗記が
ゝ'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::__::ｪ:::l:::::::::i::::}
.{:::::::::::::::l:::l_:::ヾ::::::::::::::ノ=x.|:::::::::|::ﾊ 正解じゃ無いということなの？ ）
V::::::::::::f':::;x=､:::::::::::/f::じ:vM::::::|:::ﾍ
V::::::::ヽVf:じ:ヽヽ'´ l::::::ﾘ |:::::|::::ﾍ
ト､:::::r 弋:_:ﾘ , ｀´⊂ ｿ:::::|:::::ﾍ
|:::|::::::ﾍ rっ __ ｲ:|::::::|::::::ﾍ ＿ ＿ うーん……？？
|::::|:::::::::ゝ..._ ´ ィi::::::|:::::::|::::::::ﾍ _ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼
|:::::|::::::::::(⌒ヽT＝ﾆ´シi､:j:::::::::|--―i ﾄ､ .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） 実は昇天していないとか？
|::::::|:::::::::::ﾍ >- ､(ヽ|j.ィ |/::::::::::| ﾉ | ヽ / ﾉﾉ；ﾟへﾟﾉヽ / ﾉﾉ；ﾟOﾟﾉヽ
|:::;::」:::::::::::::ﾍ )( V |/__::::::::::| /／ ＼ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ じゃ、無いわよね……。
!:::| l |::::::::::::ィ{ ﾉヽ ﾉi l | |:::::::| /'´ ヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ
.
ならばと猗房は直感で答えた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＼ ＼ 丶 i | ./ / ／
ヽ ＼ ＼ 丶 i | / / ／ ／
ヽ ＼ ＼ 丶 i. | ./ / ／ ／
ヽ ＼ ＼ ヽ i. .| / / ／ ／
ヽ ＼ ＼ ヽ i | / / ／ ／
ヽ ＼ ／
＼
_,....‐::‐::-r::‐:::-..､
.／::::_;::::::::::::::'､::::::::::::｀ヽ. ＿
.//::::/::::;::::/:/:::::ﾍ:::､::ヽ::::::ヽ ／ i
//_;:/ｪ=l=-lｪﾚ‐:::ヽ-.t-::〉､i::〉i ./ ｜
f/l:ｰ1:::::l!:::::|!::|::::::::l:|::::l:::｀:i.ﾄl､ｨ'ｉ ｌ / 太公望は龍から落ちて、死にました！
|!::|!:::|!::l:l::::/l!:ﾊ:::::::ili|::::ﾊ:::::l|:l|:!:l.l ./ . : ::/
!:|!:::|!:/｀ ト､ { ﾘ!::/| _孑iﾘ::ﾘl|:l::il| __ / . : ::/
l:||:::::l| イ,.ノﾊ ノ ｨ ,.ﾉ::ト/:l:::/ﾘ rｰ' ／ ｀.:／_｀ヽ
. ヾ::::| |::しリ |::しりi::::;､{´ ／ / ---､'´.:: : :: | 龍の背には、やはり龍の子こそ相応しいと
V:::! ゞ= ' . ゞ= ,l!:;ﾘ/￣ヽ { | : ::.ヽ:_＿ ヽ
!:::l , － 、 ｲ!' |': : .:.:.:} ｝＼＿＿:ﾉ::.. . . ｲ} 後には子供が乗りました！！
|ｌ:::ト､ l l |::!ｌｌ: : ./.:/丿 l└ -､｀Ｔ:: .￣丿 〉
!:､l:i<:＞―rｔ.‐＜V:/ﾘ: : l: :{└､ {. ￣￣_ｒｲ
/´.!::∧´￣|冂|￣｀//::i!: : : : :ー､Ｌ.ｉ ｒ‐'こ ノ
／: : :|l::ll ゝ､ノiTﾍ､ ｰ'||:i|::. :.､: : :.::厶└ 亡二 ノr ┘
/￣ｉー､､|､／ / l ヽヽノi!ﾘ: .:/´￣ └―'´ ￣
｢ ヽ .:l .:}l ／ .: ヽ .||| .:/
面接だもんな
'´ ／ Y⌒ヽ
／ / ／ ）⌒ヽ、
/ ／ ／ ／ ､｝
,′ ／ '´ } ハ
| / / / / ＼
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝ ・・・・・・・・・・・・・・・。
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/
／ / / ＼ﾊ八 u / 八 /
｛ ／ / ＼丶､ - - .ィ 丶＼
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ
. （ / }ノ ／ヽ ／￣ ／ヽ. ／
＼ ／ ｛ ／ （ （∠￣￣￣＼ ∨、
＞'´ 八 （＿＿＿ ヽ ／フつ､ r(二`ヽ＼
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉 （ あ、あら？ 無回答？
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//| それどころか私の顔をじろじろ見て
》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|
|:.:＼ﾐ ￣ :, ￣ 彳|:|: :| どういうつもりかしら？ ）
|:.:.:.:从 ! u //:.|:.:.!
/:.:.:.: |:.:＼ -_- ,ｲ:/:.:.|:.:.|
i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､ ｀ イ_l/:.:.:∧:.i
|:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼
|| :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼
＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || | /:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ ー┬‐ｧ
|: :| |: l:. |. ＼＼|_|_,．イ:.:.:.:.:| ,/ /: :/}
'´ ／ Y⌒ヽ
／ / ／ ）⌒ヽ、
/ ／ ／ ／ ､｝
,′ ／ '´ } ハ そ、そろそろ部屋が温まって
| / / / / ＼
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ 来た頃ね〜。
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/ それじゃあ臣下たちに案内させるから
／ / / ＼ﾊ八 u , ―┐ / 八 /
｛ ／ / ＼丶､ ∨ ﾉ .ィ 丶＼ そこで旅の疲れを癒してちょうだい〜。
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ
. （ / }ノ ／ヽ ／￣ ／ヽ. ／
＼ ／ ｛ ／ （ （∠￣￣￣＼ ∨、
＞'´ 八 （＿＿＿ ヽ ／フつ､ r(二`ヽ＼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
薄姫は猗房の回答をスルーし、王の間から彼女たちの退室を促した。
.
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| では、失礼します。 |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
| :::::::| :::::::: ::: |: ::::::::| | :::::::| :::::::: ::: |: ::::::::|
.| ::::::| ::::::::: ::::: |: i⌒ .| ::::::| ::::::::: ::::: |: i⌒
!__::::::| ::::::::: :::::::: |--'''~ !__::::::| ::::::::: :::::::: |--'''~
￣i_＿,,,,,,--,,_ _,,--"i""~ | ￣i_＿,,,,,,--,,_ _,,--"i""~ |
| |~ | i | |~ | i
|,,,,,,,, | !;=＝i |,,,,,,,, | !;=＝i
!' ''i:| i) '!, !' ''i:| i) '!,
/ .i:| ii_＿_'!, / .i:| ii_＿_'!,
./ .//! 'i,_ ﾉ ./ .//! 'i,_ ﾉ
/￣￣∨/'' ~''' /￣￣∨/'' ~'''
./ // ./ //
ゝ---=''' ゝ---='''
i ! _ i ! _ i !
二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝// 二 二~i ｛｝｛｝//
. |_| |_|. // |_| |_| // |_| |_| //
" " "
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 猗房、貴方がまた変なこと言うから |
| |
| 代王太后さまが気分を害したじゃない！ .|
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
＿ ＿ ＿ ＿
..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ ..'´ ヽ＼ 伝説を改悪して太公望さまを
.ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ） .ﾉ ﾉﾉ⌒ヾ）
/ ﾉﾉ；ﾟДﾟﾉヽ / ﾉﾉ；ﾟДﾟﾉヽ / ﾉﾉ；ﾟДﾟﾉヽ / ﾉﾉ；ﾟДﾟﾉヽ 殺してしまうし、どういう神経
ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ ヾﾉ/ヽヽyﾉﾉ
/ /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ / /'ﾉ=ヾヽ しているわけ〜？
／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ ／__/＿＿)ヽゝ
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 これだからニワカは……。
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//| 太公望は老子さまのパシリで、仙人の
》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|
|:.:＼ﾐ ￣ :, ￣ 彳|:|: :| なり損ないだから昇天できるわけないのを
|:.:.:.:从 ! //:.|:.:.!
/:.:.:.: |:.:＼ -_- ,ｲ:/:.:.|:.:.| マジレスしただけよ。
i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､ ｀ イ_l/:.:.:∧:.i
|:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼
|| :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼ むしろ自分の不勉強を恥じなさい。
＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || | /:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ ー┬‐ｧ
|: :| |: l:. |. ＼＼|_|_,．イ:.:.:.:.:| ,/ /: :/}
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
／
＜ な！あなた何様のつもり！？×４
＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
／
＜ 私？ 私はお姫様よ。
＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾊ
/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ﾊ
/: : : : : :∧:∧l : : : : : : : : : : /l: /l: | : : : : l
l/!: : : : :| ﾔ^ｷ＼ﾄ､: : : : ｲ/‐|/-|∧: : : : :|
| : : : : |,r‐ ┰ -､ ＼l!ノ' ,r‐┰ -､l: |: : N …………行ったか。
ﾉ1 A: N｀ー -‐ ´ ´ ｀ｰ -- '' И:ﾑ|
|ﾍ ﾔ! |://!
|:∧ﾞ| ﾞ /∧| ひとり凄い吉相を持っていたが
|' ﾄﾍ u /7
∨ﾍ /:ﾉ 頭が残念美人がいたな。
∨ゝ、 -=ニﾆ=- ノИ
}∧:へ イ:И
,,, - ‐| ＞ イ |/ なんだったんだ？ あれは。
|｀≧┴ - ､, ｀ ´ __ ,,,l二ﾆ-,
|:::::::::::::::::::::::l f:::::::::::::::::::::|
,....＜ゝ､:::::::::::::::::| |:::::::::::::::::::::ト､
,....:＜´:::::::::::::::::::ゝ ､::::::::|＿＿|::::,,, -‐ ' ´:::::＞ｭ､
,.....-－＜´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| , ‐､ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀＞ｭ､
-／ ＞―‐ ､- ､
'´ ／ Y⌒ヽ
／ / ／ ）⌒ヽ、
/ ／ ／ ／ ､｝
,′ ／ '´ } ハ 彼女は敵じゃないことだけは
| / / / / ＼
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ 分かったわ〜。
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/ 今の進隠でね〜。
／ / / ＼ﾊ八 , ―┐ / 八 /
｛ ／ / ＼丶､ ∨ ﾉ .ィ 丶＼
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Ⅴ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧
|.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Ⅴ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
l .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: l.:.:.:.:.:. l/.: / :.:.:.: /|∧ .:.:.:.:.:.: |
|.:.:.:.:.: , 、.:.:.| .:.:.:.:./:. /:.:.:.:.: - ニ_l.:.:.:.:.:.:.:.| そうなのか？
}∧ / ｀_￣__フ.:.:.:.:.:.:.:/}/ _ ’ﾉ:.:.:.:.:∧{
. ´ l〉 /´_./´ .}八{Ⅴ}/ ' ｀¨ ∧.:!ﾍ{
j'’ ム'’ .ヽ/ .l.:| 俺も伝説の方しか知らないから
〈´ j ,. : ' ’｀ヽ _ ,:.{:._
', _ - ´.∨ ’ u ｲ }..| ＿ あの回答の意味が分からなかったよ。
! _ノ } _ ―- ,.:'’.L ,勹| //i:i≧:._
i. Ⅳ.ン´.、 ／ _ -=三ﾆ|=- _//i:i:i:i:i:i:i:≧-...._
', |´:=- _｀ - ´ _-=三ニニｿニニ7｀:7:._i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:＞、
_ .:≦} l三三ﾆ| 「三三ニ ,.:'’三ﾆ:7 /ﾆ/ ,=- _//i:i:i∧
_ .:≦’:ﾆ/´l /:._三三| . lニﾆ_.: '’三ニニ7 |::7 ./三三ﾆ≧:. _i:|
'´ ／ Y⌒ヽ
／ / ／ ）⌒ヽ、
/ ／ ／ ／ ､｝ あの子は呂太后に不敬罪で処刑されても
,′ ／ '´ } ハ
| / / / / ＼ おかしくない回答をしたのよ〜。
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧ 太公望の姓は呂氏、龍に姓は無いから
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/
／ / / ＼ﾊ八 / 八 / そのまま転じて劉氏。
｛ ／ / ＼丶､ - - .ィ 丶＼
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ あの問いかけは、貴方はこの二氏をどう見る？
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ
. （ / }ノ ／ヽ ／￣ ／ヽ. ／ という暗喩だったのよ〜。
＼ ／ ｛ ／ （ （∠￣￣￣＼ ∨、
＞'´ 八 （＿＿＿ ヽ ／フつ､ r(二`ヽ＼
'´ ／ Y⌒ヽ
／ / ／ ）⌒ヽ、
/ ／ ／ ／ ､｝
,′ ／ '´ } ハ それで当てはめると……
| / / / / ＼
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝ ”呂氏は一時、劉氏を抑え込むが
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/ いずれ劉氏に滅ぼされ。
／ / / ＼ﾊ八 , ―┐ / 八 /
｛ ／ / ＼丶､ ∨ ﾉ .ィ 丶＼ 再び劉氏の子が跡を継ぐ”
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ
. （ / }ノ ／ヽ ／￣ ／ヽ. ／ という意味になるわ〜。
＼ ／ ｛ ／ （ （∠￣￣￣＼ ∨、
＞'´ 八 （＿＿＿ ヽ ／フつ､ r(二`ヽ＼
-／ ＞―‐ ､- ､
'´ ／ Y⌒ヽ
／ / ／ ）⌒ヽ、
/ ／ ／ ／ ､｝
,′ ／ '´ } ハ 子供を作るなら、あの５人の中では
| / / / / ＼
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ 竇氏だけにした方が無難ね〜。
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/ 人数を増やせば危険が増えるわ、
／ / / ＼ﾊ八 , ―┐ / 八 /
｛ ／ / ＼丶､ ∨ ﾉ .ィ 丶＼ 義理を果たすのは１人で良いはずよ〜。
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Ⅴ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧
|.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Ⅴ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
l .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: l.:.:.:.:.:. l/.: / :.:.:.: /|∧ .:.:.:.:.:.: |
|.:.:.:.:.: , 、.:.:.| .:.:.:.:./:. /:.:.:.:.: - ニ_l.:.:.:.:.:.:.:.| そうか……ならそうしよう。
}∧ / ｀_￣__フ.:.:.:.:.:.:.:/}/ _ ’ﾉ:.:.:.:.:∧{
. ´ l〉 /´_./´ .}八{Ⅴ}/ ' ｀¨ ∧.:!ﾍ{
j'’ ム'’ .ヽ/ .l.:| 母上の危険察知能力は
〈´ j ,. : ' ’｀ヽ _ ,:.{:._
', _ - ´.∨ ’ u ｲ }..| ＿ 楚漢戦争を生き抜き、
! _ノ } _ ―- ,.:'’.L ,勹| //i:i≧:._
i. Ⅳ.ン´.、 ／ _ -=三ﾆ|=- _//i:i:i:i:i:i:i:≧-...._ 漢の宮廷世界をも
', |´:=- _｀ - ´ _-=三ニニｿニニ7｀:7:._i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:＞、
_ .:≦} l三三ﾆ| 「三三ニ ,.:'’三ﾆ:7 /ﾆ/ ,=- _//i:i:i∧ 生き抜いてきたほどだからな……。
_ .:≦’:ﾆ/´l /:._三三| . lニﾆ_.: '’三ニニ7 |::7 ./三三ﾆ≧:. _i:|
__
-／ ＞―‐ ､- ､
'´ ／ Y⌒ヽ
／ / ／ ）⌒ヽ、
/ ／ ／ ／ ､｝
,′ ／ '´ } ハ
| / / / / ＼ それほどの事じゃ無いわよ〜。
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧ ただの女の勘よ、ただのね〜。
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/
／ / / ＼ﾊ八 , ―┐ / 八 /
｛ ／ / ＼丶､ ∨ ﾉ .ィ 丶＼
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ
. （ / }ノ ／ヽ ／￣ ／ヽ. ／
＼ ／ ｛ ／ （ （∠￣￣￣＼ ∨、
＞'´ 八 （＿＿＿ ヽ ／フつ､ r(二`ヽ＼
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猗房の姑になる薄姫は、これまで波乱万丈の人生を歩んできた女性だった。
.
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
秦王朝末に生を受け、幼少期は魏国王族ゆえに残党狩りを避けて各地を逃げ回り。
秦国打倒の大乱が始まると、戦火を避けてさらに逃げ惑う日々を過ごした。
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． ’・．． ’・．从人 ‘ ・．． ’・．． ’・．从人 ‘ ・． ’、′‘ ・． ’、 人人 ’、人人 ’、′‘ ・．ζ ．・”； ’、
＼ γ γへ从 ⌒从へ＼ γ γへ从 ⌒从へへ从・． ’、） ・． ’、′）） ⌒ ） ） ”； ’、
爻 ヽ γ (( 人 ）） ヽ γ (( 人 ）） λ λ ） （（ （ （ へ从へへ从へへへ从へへ从γ
ｋヽ Σ（ （（ ⌒ ⌒ ）ヽ Σ（ （（ ⌒ ⌒ ） _）＼_)＼ 人 从 （ ｿ从へへ从／::＼ ／
､,＼;;:: 人人ｷ,, /）ζ へγ人へ从从へ['i']::::＼へ、 ／ ､,＼;;:: 人人ｷ,, /）ζ へγ￣从へへへ从::＼へ、 ／
ﾆヾ ＼ⅲⅲ Y从へへへ从 ′‘ ・． ’、::[];､＼ Yy,,.. ﾆヾ ＼ⅲⅲ Y,／ 人へ从从へ]:::[_,!_]::[];､＼ Yy,,..
-‐''` `.、:,:／ ／ii;[ i ]~~[_!_]~[l];:ヽ ＼＿ -‐''` `.、:,:／ ／ii;[ i ]~~[_!_]~[l];:ヽ ＼＿
＿,,､＿,,,,／ ,／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ >￣ヽ＿,,､＿,,,,／ ,／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ >￣ヽ
ﾊﾊ从 ／-―====r-===三'' ､-―――――――‐＜ 木ﾎﾊﾊ从 ／-―====r-===三'' ､-―――――――‐＜ 木ﾎYyy
(⌒)ｲﾄ爻------( tｲ-‐'´::::::::,＼＿＿,,,....､_＿＿,,,_____`」￥(⌒)ｲﾄ爻------( tｲ-‐'´::::::::,＼＿＿,,,....､_＿＿,,,_____`」￥ Y
T,::爻Ooﾄ[iiii]<,,. ､ ｷ[] i::::::::::::::::[]::::::::::::::[]=======|爻爻三T,::爻Ooﾄ[iiii]<,,. ､ ｷ[] i::::::::::::::::[]::::::::::::::[]=======|爻爻三三
ー- ''ー＾ 二,, ー---┴, -‐へ-O-ー-〜〜-―へ`~~ ー- ''ー＾ 二,, ー---┴, -‐へ-O-ー-〜〜-―へ`~~ ]、
ﾋィｰ
ｷﾞｬｰ
／ ヽ ／ ヽ ／薄 ヽ ｲﾔｰ
（Д｀ ；） （Д｀ i||） （Д｀ i||） 三.
⊂ つ ⊂ つ ⊂ つ ⌒｀)
Y 人 Y 人 Y 人 ⌒｀)
（＿） Ｊ 三 （＿） Ｊ 三 （＿） Ｊ 三 ≡≡≡;;;⌒｀)
大乱が楚漢戦争へと移行すると、魏国の王族・魏豹（ぎひょう）が群雄の一人として立った。
薄姫は彼のもとに保護され。その際、人相見に 「薄姫は天子を産む」 と予言されたのだが……
それも新たな不幸の始まりだった。
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. ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
. /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'
´:::::::::::::::::::::::::::/ ヽ::::::::::::::::::::'
/::::::::::::::::::::::／::/ ' ::::::::::::::::::i ふふ……どうやら俺は凄い女を
. {::::/:::::::::::: / /::/ '::::::::::::::: |
. i:/|::::::::::::::}ミ ｘ′ _j::::::::::::::ﾘ 手に入れたようだぜ。
.. {N::::::::「 ｒ=tzﾐ｝i{ztﾁ フ }:::::::::|
L:::「 ヾ. ｀¨´ i ｀¨´ /＾ヽノ
. ｀ ｰ’u ｊ__ノ ;｀⌒ 彼女の人相見パワーで天下を取る！！
__」ト ｀ﾆ´ 彡 ＾ ｰ=- __
-‐=ﾆ / } ﾐミミ彡＾/ ヽ ﾆ=‐-
´ ト 〉 /-
､ ＼ ' ｀ヾ ､_ 〃´ ′ ′ ヽ
. ＼ ＼ , / ／ i ミﾐ ,
. ＼ 丶 ｉ{: / ／ i| | ､
【魏豹（ぎひょう）】
魏王室の公子。
楚漢戦争時は西魏王
.
しかし、魏豹は天子の器では無かった。
はじめ漢軍の劉邦に味方した魏豹は、彼の無礼さに切れて楚軍に鞍替えする。しかし
漢軍に敗れて出戻りした。 薄姫はその時に戦利品として劉邦の後宮に入れられた。
ちなみに魏豹は最期、楚軍に敗れて死んだという。
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ﾄｖ'Ｚ -‐z__ﾉ!＿
． ,.'ﾆ.Ｖ _,-─ ,＝=､､く`
,. /ァ'┴' ゞ !,.-｀ﾆヽ､トl､:. ,
rｭ. .:{_ '' ヾ ､_ｶ-‐'¨￣ﾌヽ｀'|::: ,.、 ウソ……俺の戦績、
､ ,ｪｒ<`ｉァ'＾´ 〃 lヽ ﾐ ∧!::: .´
ゞ'-''ｽ. ゛＝､、、､ " _/ノｆ:::: ~ 悪すぎ、ガクリ。
r_;. ::Ｙ ''/_, ゝｧナ=ﾆ､ ﾒﾉ::: ｀ ;.
_ ::＼,!ｨ'ＴV =ｰ-､_メ:::: r､
ﾞ ::,ｨl l. ﾚﾄ,ﾐ _/L `ヽ::: ._´
;. :ゞLﾚ':: ＼ `ｰ’,ｨｧト.:: ,．
~ ,． ,:ｭ. `ヽﾆj/l |/::
_ .． ,､ :l !ﾚ'::: ,. "
｀’ `´ ~
薄姫は、漢軍の当時の首都・櫟陽（れきよう）の後宮に入れられたものの、魏豹が散々
鞍替えを繰り返したため妃という扱いではなく、奴隷同然の身分で機織の部屋へ送られる。
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[ 機織の部屋 ] ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ
.; | .; ┬───┬───┬─╂─┬──╂┬───┬───
.; | .; | | | ..┃:::::::|:::::::::::::┃..| |
.; | .;| | | ..┃:::::::|:::::::::::::┃..| |
.; | .; |ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆ はあはあ……織っても
ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/￣￣|￣￣￣￣￣￣￣|＼======|＼======|＼======|＼======|＼======
ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ ...│ .; .|==＼====|==∧＿∧|==＼====|==∧＿∧|==＼==== 織っても間に合わない。
ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ ...|;:. .; |====＼==|=（´Д｀； ）====＼==|=（´Д｀； ）====＼==
ﾆﾆﾆﾆﾆ/ ...|:;:;. . ; |======＼|=⊂ ⊂ ）=====＼|=⊂ ⊂ ）=====＼| 戦争で軍服使いすぎよ〜。
ﾆﾆﾆﾆ/ ＞＜ .￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣（__（__￣）￣￣￣￣￣（__（__￣）￣￣￣￣
ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ
|＼======|＼======|＼======|＼======|＼======|＼======|＼======|＼======|＼======|＼======
|==＼====|==∧＿∧|==＼====|==∧＿∧|==＼====|==＼====|==∧＿∧|==＼====|==∧＿∧|==＼====
|====＼==|=（´Д｀； ）====＼==|=（´Д｀； ）====＼==|====＼==|=（´Д｀； ）====＼==|=（´Д｀； ）====＼==
|======＼|=⊂ ⊂ ）=====＼|=⊂ ⊂ ）=====＼|======＼|=⊂ ⊂ ）=====＼|=⊂ ⊂ ）=====＼|
￣￣￣￣￣（__（__￣）￣￣￣￣￣（__（__￣）￣￣￣￣￣￣￣￣￣（__（__￣）￣￣￣￣￣（__（__￣）￣￣￣￣
ほかの妃も気づいていたかわからんな
というか気づいていないっぽい
そして同行していた薄姫の母は、ここの重労働で亡くなった。
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; :;: |￣￣￣|;, : ..:'' :|
|￣￣￣￣|;;. ' | :;;#
|￣￣￣￣￣|;::. |
|￣￣￣￣￣￣|;::. |
|￣￣￣￣￣￣￣|;:..|
.; ; ,; ;|￣￣￣￣￣￣￣￣|;;:::::' '' :: ::. ....,,, ,,,;; ,; :;;;::::,,.:::' '' :: ::. ....,,, ,,,;; ,; :;;;::::,,.:::' '' :: ::. ....,,, ,,,;; ,; :;;;::::,,.
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿/＼／＼／＼／＼／＼/＼／|＿
＼ ／
＜ 母さん！！ ＞
＜ ＞
＜ しっかりして、母さーん！ .＞
,.-‐-.、 ／ ＼
.{:::::::::ｒi ￣|／＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼/￣
＿ wｙｖr' ＿, --- r_，
'ーf/ f＾i￣￣￣ ゝ-- 、
./ | └-,、｀ヽ ∴ ／￣｀ヽ ￣￣｀丶_
〈＿_フｰ1_y / ＜{_､＿_.ノ＾ー-- .__ _＞- ､
{' ､ ,ミ'` `ー-- .＿/二､ヽ ｀ー^┴’
（ ）（ ）二） ￣
ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ ｷﾞｰ ｶﾀﾝ
|＼======|＼======|＼======|＼======|＼======|＼======|＼======|＼======|＼======|＼======
|==＼====|==∧＿∧|==＼====|==∧＿∧|==＼====|==＼====|==∧＿∧|==＼====|==∧＿∧|==＼====
|====＼==|=（´Д｀； ）====＼==|=（´Д｀； ）====＼==|====＼==|=（´Д｀； ）====＼==|=（´Д｀； ）====＼==
|======＼|=⊂ ⊂ ）=====＼|=⊂ ⊂ ）=====＼|======＼|=⊂ ⊂ ）=====＼|=⊂ ⊂ ）=====＼|
￣￣￣￣￣（__（__￣）￣￣￣￣￣（__（__￣）￣￣￣￣￣￣￣￣￣（__（__￣）￣￣￣￣￣（__（__￣）￣￣￣￣
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| はあ……来る日も来る日も機織りの繰り返し……。 |
| |
| 一向にノルマは無くならないから、 |
| |
| 終わりが全然見えてこないのよね〜… |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
／/ / ／/´ ⌒ヽヽ、ヽ
/ / ´ , ', ', ……好きで王族に生まれた訳じゃないのに
／ ' ／ , ﾊ N ,i | ＼ ヽ、 ,
/ ｲ , / / | メ{ / | ,ハﾉ/ ヽ＼ﾆノ 戦争に巻き込まれ、いつの間にやら
|/ |/ | / ｔｚ‐ｧ' ｔｚ‐ﾗ'| | } ヽr‐- ,
／, ﾊ,ハ ' ノ /| / |￣| / `丶、 婢（奴隷）生活〜……。
'イハノ '# ＜ｧイ// | ,| / /
入´_, ィ ,ゝ ‐‐- ィ/ '/ i /| | / /
,-r-r'ｒ､. {/ | ヽ､}, ｀＞-＜ | { { / / | |_/､ / 手は荒れ放題だし、日の光を見なくなって
rーV l !｀丶､ _ノl ／ ﾉ┘ / ヾ 、ﾊ ｨ＿,|_|ﾆ= ヽ､,ﾊ
￣丶、 ヽ ノ-ヤ´ r/ ￣ ￣ ヾゝ ｀ヽ {ヤ 〉、ﾍ もう何日経つかしら〜……。
＞i ,|/ ゝ ) ､ # （ ノ {/ ／ ﾊ }
rY ￣ |､／(rイ＼ Ｙ , ゝ/ノ ＼| /ヽ| （
後宮で軍服つくっていたのか
宦官が調理やお芝居していたくらいだから、後宮の役割は広かったのかも
そんな彼女の運命を変えたのは当時、漢王だった劉邦の気まぐれだった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
|┃
|┃三 ガラッ
|┃ ＿＿＿_
|┃／⌒ ⌒＼
|┃（●） （●） ＼ どん底人生に悩む君たちに
───|┃:⌒（__人__）⌒:::::＼
|┃ |r┬-| |⌒) チャンスを与えに来たお！
|┃ `ー'ｫ ／/
（⌒ヽ・ ・￣ ／
|┃ノ / わしの軍に同行して慰めて欲しいお。
|┃ つ <
|┃ (::)(::) ヽ ちなみに危険手当は出ないけど
|┃／ > ）
|┃ (＿＿) まあ許せお。
【劉邦（りゅう ほう）】
漢王。のちの漢王朝初代皇帝。
.
|＼======|＼======|＼======|＼====== 殿下の寵愛を受けるチャンスだけど……
|==∧＿∧|==＼====|==∧＿∧|==＼====
|=（´Д｀； ）====＼==|=（´Д｀； ）====＼== 楚軍は強くて、漢軍が負けるときいつも
|=⊂ ⊂ ）=====＼|=⊂ ⊂ ）=====＼|
￣（__（__￣）￣￣￣￣￣（__（__￣）￣￣￣￣ 全滅寸前まで追い込まれるって噂じゃない。
/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| ここでいつか過労死するか、前線で即死するかを |
| |
| 選べってこと？ うわぁ…… |
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
／/ / ／/´ ⌒ヽヽ、ヽ
/ / ´ , ', ',
／ ' ／ , ﾊ N ,i | ＼ ヽ、 , ・・・・・・・・・・・・。
/ ｲ , / / | メ{ / | ,ハﾉ/ ヽ＼ﾆノ
|/ |/ | / ｔｚ‐ｧ' ｔｚ‐ﾗ'| | } ヽr‐- ,
／, ﾊ,ハ ' ノ /| / |￣| / `丶、
'イハノ '# ＜ｧイ// | ,| / /
入´_, ィ ,ゝ ‐‐- ィ/ '/ i /| | / /
,-r-r'ｒ､. {/ | ヽ､}, ｀＞-＜ | { { / / | |_/､ /
rーV l !｀丶､ _ノl ／ ﾉ┘ / ヾ 、ﾊ ｨ＿,|_|ﾆ= ヽ､,ﾊ
￣丶、 ヽ ノ-ヤ´ r/ ￣ ￣ ヾゝ ｀ヽ {ヤ 〉、ﾍ
＞i ,|/ ゝ ) ､ # （ ノ {/ ／ ﾊ }
rY ￣ |､／(rイ＼ Ｙ , ゝ/ノ ＼| /ヽ| （
某スレと同じ配役
似合ってるけど
／/ / ／/´ ⌒ヽヽ、ヽ
/ / ´ , ', ',
／ ' ／ , ﾊ N ,i | ＼ ヽ、 , （ ここは……乗るしか無いじゃない〜。
/ ｲ , / / | メ{ / | ,ハﾉ/ ヽ＼ﾆノ
|/ |/ | / ｔｚ‐ｧ' ｔｚ‐ﾗ'| | } ヽr‐- ,
／, ﾊ,ハ ' ノ /| / |￣| / `丶、 人相見を信じる訳じゃないけど
'イハノ '# ＜ｧイ// | ,| / /
入´_, ィ ,ゝ ‐‐- ィ/ '/ i /| | / / 何も成せないまま死んだら
,-r-r'ｒ､. {/ | ヽ､}, ｀＞-＜ | { { / / | |_/､ /
rーV l !｀丶､ _ノl ／ ﾉ┘ / ヾ 、ﾊ ｨ＿,|_|ﾆ= ヽ､,ﾊ 私の人生が無意味になってしまうわ〜 ）
￣丶、 ヽ ノ-ヤ´ r/ ￣ ￣ ヾゝ ｀ヽ {ヤ 〉、ﾍ
＞i ,|/ ゝ ) ､ # （ ノ {/ ／ ﾊ }
rY ￣ |､／(rイ＼ Ｙ , ゝ/ノ ＼| /ヽ| （
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
薄姫は危険を承知で劉邦に賭けた。 妃になってからも何度も楚軍に追われたり、他の妃との
寵愛争いで幾度となく危険な状況に巻き込まれたが……
.
人生ばくちか
中国人ってギャンブル好きではある
／ :::::::::::::::::::::::: ';::::;ﾍ::::::::::::: ＼
/ :::::::::::::::: ／:::::::: lV:ヽヽ::ヽ::::::::ハ
/::::::::::/::::::/ ::;ｨ::::::::l￣ﾞヽ;:',::::ヽ::::::::ﾊ
,':;':::::::::|:::::/:; ´ |:::;!:::l |:::!::',:::';:::::::: ',
.|::|::l:::::::|:::;ｨ≧ｰj:/j::::} 斗匕::}l:::l::::|::!:::::::! ……ただ一度の寵愛で身ごもったようですが
/!::{::l :::::ﾚヽ{ ノ' /:;/ /:/:::::} ::!::! }: ,'
/ l::::',|!:::::ﾄ;xﾎ示 /ノ '示ﾎiv|/:;ｲ::|/|/ 貴方は戚夫人のように
./ l::::::|';::: |' {r;:::;j} {t;:::;ﾘﾞﾒ:/ |:/|ｲ
/ j:::::::|ヽ;::从;沙' 之;ｿ ,.ｲ::::|::::|ﾊ 己の分を越えてはいけませんよ。
/ l:::::::::!::::ヾ;､. ' /::|:::::|::::| ',
./ /! :::::::| ::::::::i＼ - - ／!::::::::::|:::::! ',
/ / .!:::::::::.|::::::: i／{＞ .__ .イヽ:::!::::::::::|::::::! ', 殿下の正妻は私なのですから。
. / / j::::::: _..|::::::八 ヾ 、 //Y.l::::::::: |､::::l. '.,
/ / . -= | :::::::∧ ヽ＼ .// |.!::::::::::|. ＼! ヽ
. / /.ィ´ .', :::::: ∧ ＼// .lﾉ:::::::: j. ＼ ＼
/ / ﾉ ゝ:::::::::ﾊ.､ ﾞ/ , ｨ :::::::::::ﾉ / ＼ ｀
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ ／ ／ ／ ､｝
,′ ／ '´ } ハ
| / / / / ＼
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝ はは〜呂王妃さま。 心得ております〜。
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/
／ / / ＼ﾊ八 , ―┐ / 八 / 私は元来、機織の部屋にいる卑しい卑しい奴隷です〜。
｛ ／ / ＼丶､ ∨ ﾉ .ィ 丶＼
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ 今でもそちらの方が馴染むので
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ
. （ / }ノ ／ヽ ／￣ ／ヽ. ／ たまに手伝いに行ってますよ〜。
＼ ／ ｛ ／ （ （∠￣￣￣＼ ∨、
＞'´ 八 （＿＿＿ ヽ ／フつ､ r(二`ヽ＼
／ / >､ｘ======ﾏﾉノ/／／//、 ,{＼ ヽ |_ノ
戚夫人も従軍女性だったな
寵愛というのがどの程度ならよかったのか
. ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/::::::::::::::::::::::::i:::::::::::i::::::::i::::::/:i∧::ヽ:::::｀、
|::::::::::::/::::::::::::!::::::::i:i:::::::i:::::/斗-|:::::i:::::::::i
|::::::::::/::::::::i::::::!::::::i::i::::.i:::::/ 乂 |:::::i:::|::|:i
l::::::: /:::::::::::i:::::::i:::i::::i::i:::::/ .'::::;:::/i|:}ﾘ
l:::::::/::::::::::::i::r‐i:i:::i:::::i::ii:/ z=ｭ ,':::/::/ ﾘ それで良いのです。
!::: /::::::::::::::i: | (i::i:::i::::i:乂 i /ｌ:/
l::::/:/i::::::::::i:::人i::i::::i::::|､::! '´ヾ
. l: /::/i::::::::::i::::i:::i::::i:::::i:::| ヾ､ ､ _ ' その心がけを忘れないなら天下が治まった後
j:/::/:i:::::::::::i:::i::i::::::::i::::::i::| ｲ
. j:/::/:i:::::::::::i:::i::i , ::::::i::::::i::| r‐-イ .; あなたに安住の地が与えられるでしょう。
ｲ::/::i:.:::::::::!::::::厂￣ !;:::从l:::::::::| i
ｲ:::/:::i ::::::::i ::::::／ ￣ ヽ:::':,:::::::| i
//::/::::i :::::: i:::〃 .∧:::':.,ヽ! _i
/ /::/::::i::::::::::::.V ∧:::::'.,Yγ丶_
/ /::::/::::i::::::::::::::.′ ∧::::::',V´ - {
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
／/ / ／/´ ⌒ヽヽ、ヽ
/ / ´ , ', ',
／ ' ／ , ﾊ N ,i | ＼ ヽ、 , 勿体ないお言葉でございます〜。
/ ｲ , / / | メ{ / | ,ハﾉ/ ヽ＼ﾆノ
|/ |/ | / ｔｚ‐ｧ' ｔｚ‐ﾗ'| | } ヽr‐- ,
／, ﾊ,ハ ' ノ /| / |￣| / `丶、
'イハノ ' ＜ｧイ// | ,| / / （ ……劉邦のおかげで安寧を得たけど
入´_, ィ ,ゝ ‐‐- ィ/ '/ i /| | / /
,-r-r'ｒ､. {/ | ヽ､}, ｀＞-＜ | { { / / | |_/､ / あいつが魏豹に礼を尽くしていれば
rーV l !｀丶､ _ノl ／ ﾉ┘ / ヾ 、ﾊ ｨ＿,|_|ﾆ= ヽ､,ﾊ
￣丶、 ヽ ノ-ヤ´ r/ ￣ ￣ ヾゝ ｀ヽ {ヤ 〉、ﾍ 彼も、私の母も死なずに済んだのよね〜…… ）
＞i ,|/ ゝ ) ､ （ ノ {/ ／ ﾊ }
rY ￣ |､／(rイ＼ Ｙ , ゝ/ノ ＼| /ヽ| （
| ` ‐--‐´/-‐-| ヽ ／ | -‐‐{ し ´| |､ ヽ
| |,‐‐-| ｀ヽ､_ ﾉ |-‐‐ﾄ--‐´ ﾊ ノ
/ ／ ／ ／ ､｝
,′ ／ '´ } ハ
| / / / / ＼
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝ （ そんな男のために争う気は
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/ 無いわ〜。
／ / / ＼ﾊ八 , ―┐ / 八 /
｛ ／ / ＼丶､ ∨ ﾉ .ィ 丶＼
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ やりたい人同士で勝手に潰しあってどうぞ〜 ）
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ
. （ / }ノ ／ヽ ／￣ ／ヽ. ／
＼ ／ ｛ ／ （ （∠￣￣￣＼ ∨、
＞'´ 八 （＿＿＿ ヽ ／フつ､ r(二`ヽ＼
／ / >､ｘ======ﾏﾉノ/／／//、 ,{＼ ヽ |_ノ
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結果、劉邦から１度しか寵愛されず。他の妃たちから嘲笑されたが、皇子・劉恒を無事に産み、
呂皇太后からの憎しみを上手く買わずに今まで生きてきたのだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
劉邦は方々に遺恨のこしているからな
身内にも他所にも
――― 紀元前188年（恵帝七年）。
[ 代国の王宮 ]
＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿
／| Lｌ Lｌ |￣ ‐- -‐ ￣| Lｌ Lｌ |＼
ｌ |＿＿＿＿|. | | :|＿＿＿＿| ｌ
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| | [ｌ | [l |^￣￣￣￣￣| [l | [ｌ | |_ｒ‐ｔ__ﾄ‐ｔ__
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___ ___ ;|≠| /ハ :|￣ ‐-:| |:-‐ ￣|: /ハ |≒|ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ_
_l_lｪ|_l_|ｪ|;| | |土| :| ∩ :| l代l | ∩ :|: |土| | |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
朋_ｌ_ｌ_ｌ_ｌ_l| |＿＿＿＿|_ ｒ‐ｉ __:| |:__ ｒ‐ｉ _|＿＿＿＿| |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
_ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ|＝| | ￥ :| 〃´ ｀ヽ |: ￥ | |＝|ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ_
ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ_| | /ハ :| ┃ :| |l l| :|: ┃ |: /ハ | |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
_ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ| | |土| :| ┃ :| |l l| :|: ┃ |: |土| | |ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ_
ｌ_ｌ_l_ｌ_l_l_ｌ_| l二二二二二┃＿:|＿|l l|＿:|:＿┃二二二二二l |_ｌ_LLｌ_Lｌ_ｌ
二二二二二土土土土土:┃／ ＼┃:土土土土土二二二二二
土土土土土土土＝¨¨￣ ￣¨¨＝土土土土土土土
土土＝¨¨￣ ￣¨¨＝土土
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代王親子の信用を得た猗房は、代王・劉恒の寵愛を得て入国から１年後に
長女の劉嫖（りゅうひょう）を出産した。
.
＿
,. -- ､ ／ ｀ヽ
. / }_.. .._{ }
{ ／ ｀ヽ. ,ﾉ
ヽ. / ｡ _ o ヽ_. ´ ゲームがやりたいぜ〜、バブバブ。
` / _...､ﾍ
／:大ｰr┬ｎ‐ｧブヽ : ＼、
. /: / ｀ ￣´ i: : : :ヽ 他人の人生を手玉に取って破滅させる
{: :{ |: : : : }}
ヽ:} ヽ:_:_;〃 楽しいゲームをなぁ〜ｗｗ、バブバブ。
＼ ＿_ ＿. ''´
｀ －/ ヽ
,′ i
ﾚ | 、 N
V V
【劉嫖（りゅうひょう）】
竇猗房の娘。
のちの敬称は館陶公主（かんとうこうしゅ）
.
／.:.::.::::::::::::::::::::.:.::::::::::::::＼
. /.:.:.:./.:::.:::::.::::.:::::::::.:.::.:::::::..:.:.:ヽ
,'.:i.:::::i.::.::!.::::!.:::i.::::::::i.:!.:::!.:::::i.:::!:::.､
i.:.:i.:::::!.::::i:::::i.:.::i:::::::::i::!::::!::::::i.:::!:::i::. まあ……なんて可愛らしい赤ちゃん！
!.:.:!.::::i.:.:::!:!:ﾊ::∧:::::ﾉ::!､:i､:::::}::.!:::i:::!
. |.:.:i::::::|.::/十‐ﾘ ）ｲ::ナ十）ｲ.::.!:::i:::!
∨.::::::ｉ/'T::｡Tヾ ﾉノ'T:｡T; i::ｊ:::::,' ﾉ きっと将来は美人になるわ☆
ヽ.:::::ゝ ｀¨¨ i ¨¨´ノｲ:!､i
i.:.:::i ::::::::::: ! :::::::: ,'.:.:| ﾉ
|.:.:∧ ' /.:.:.|
|.:.:ｉ::::＼ ｀ ニ´ ／!.:.::::!
|.:.:乂:::ｒi｀ .. _ ..イ、 |.:.:::ﾉ
. ｊ.:.:::.::X|￣｀ヽ ,'´￣ﾄｊ.:::ｲ
ノ.:::i.:::::::iヽ i,' ∧!/::|
. /´￣￣￣￣ﾉ.::::八 ＿__ｒ=､＿__ﾉ:::::!￣￣￣｀ヽ
∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞∞∞∞∞∞○∞∞
/ ＼ ｀丶、
/ ハ ＼ 、 ＼￣
. ,′ /∧丶 { } | ヽ
! | /二､ミﾍ厶, │ / ﾊ ∧
| 八 ∧＿･ヾ ヽ|＼j斗-く i/ ﾄ､|
│ {. ハ. / ￣￣｀ ｰ’=' | | え？あ、ああ。
│ '. ﾉ Ⅵ ヽヽヽ ､ ヽヽｲ. ∧|
jﾊ ﾍ(__ u jＶ そうかもな……。
| }ハ ′
ﾚl. | `ｰ-=ﾆ二ﾌ /
ﾚ'| 丶､ , '´ （ なんか将来、悪女になりそうな
N ＞ ...__／
｢￣￣￣二ﾆ=‐┐ 厶 ＿ 面構えに見えるんだが…… ）
| | Ⅵ }
_∠⌒ﾆ=‐- ＿＿| Ｙ |
x-───￢¨ ＼ ｀＞ー┴─'⌒＼
/ | （⌒） ￣￣二ﾆ=-､
この年の初頭、皆既日食が起き、８月には恵帝が亡くなった。
少帝恭が後を継いだが、朝廷は呂太后派閥が大いに幅をきかせ始めた。
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三三三三三三ニニ＝＝―:;:;.,.,.,'' l////////ﾊ ,.,.;:;:'―＝＝ニニ三三三三三三三
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そんな不吉な年に産まれたせいか劉嫖こと館陶公主も、のちの宮廷で意図的に
派閥争いを起こし、世を混乱させる謀略家に育ってしまうのであった。
.
――― 紀元前187年（少帝恭元年）。
､i;:;:;l: : :.l l: : : : : : : : : : : : : : : :.r'／: :./;:;:;
,. -‐― 》 . ヽ;:;l: : //: : : : : : : : : : : : : : : :.l |: : :/;:;:;:;
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', ‐==- ､ ',/ ￣~ ~￣//: : /:;:;／: :
. ∨ ,,..-''"´ ヽ i i i: : /／: : : :
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∨l / l ',: : ‐-. . . . . . . . . . . .l l: : : : : : : : : :
iﾊ ,' l ∧:::::/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
l ∨ {. ● ● lﾊ ヽ| ボードゲーム大好きバブー。 |
∧ ヽ、_. l , , , （__人_) ､､､',､ | |
/ ∨ ￣｀ ' ー- ､ ハ | 熱くなったら人殺しも止む無しだ、バブー。 |
/ , '´:∨ ｀ヽ ／´｀ヽ ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
. //: : :／ヽ、 ', ／´｀ヽ、 ,.ゝ'," i^ti ｀ー- ､: :l l: : : : : :./: : : ..
. 《: : : / /: : ヽ、 '＞i_,.....,_ ﾄ,´o_,<.ﾄ'"ﾉ､ / ｀ ^' ヽ、::/: : : :
＼/ i:.:.: : : /｀ヽ、 ゝ ｀ﾞ'ー-- --y' / ｀ﾞ
＼ i::::::::::::i /｀ ー- ､ / r-'´¨
ー-､:i .l ｀ 'ー-- .,,__ ./ /: : ｀ヽ、
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さらに翌年に、猗房は長男の劉啓（りゅうけい）を出産。 人相見通りならこの子が将来の
皇帝になるはずである。
.
-／ ＞―‐ ､- ､
'´ ／ Y⌒ヽ
／ / ／ ）⌒ヽ、
/ ／ ／ ／ ､｝
,′ ／ '´ } ハ
| / / / / ＼ この子も可愛いわねえ〜。
j/ / /イ ／｀/ /} 7人 } ヽ
ﾄ､ ＿_／ ,' / { ｨﾃ万乂ﾉ ｨぅﾄ∨ ﾄ ｝
＼＿_,_／ {. / ハ弋ソ ∠ ´ ﾋリ ﾉ /∧ けれど人相見の予言が
／/ 八 { { ' ∠ イ/ j/
／ / / ＼ﾊ八 , ―┐ / 八 / 私の時より条件が厳しいから
｛ ／ / ＼丶､ ∨ ﾉ .ィ 丶＼
／ （ 丶＞‐r＜＼｀ ） ヽ 外れよねえ〜。
／ ＞―‐-､ ）卜ﾍー） ／ ﾉ
. （ / }ノ ／ヽ ／￣ ／ヽ. ／
＼ ／ ｛ ／ （ （∠￣￣￣＼ ∨、
＞'´ 八 （＿＿＿ ヽ ／フつ､ r(二`ヽ＼
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/ ＼ ｀丶、
/ ハ ＼ 、 ＼￣
. ,′ /∧丶 { } | ヽ
! | /二､ミﾍ厶, │ / ﾊ ∧
| 八 ∧＿･ヾ ヽ|＼j斗-く i/ ﾄ､| まあ……。
│ {. ハ. / ￣￣｀ ｰ’=' | |
│ '. ﾉ Ⅵ ヽヽヽ ､ ヽヽｲ. ∧|
jﾊ ﾍ(__ u jＶ 朝廷の混乱具合から俺が皇帝になる
| }ハ ′
ﾚl. | `ｰ-=ﾆ二ﾌ / チャンスはゼロじゃなさそうだが……。
ﾚ'| 丶､ , '´
N ＞ ...__／ この子は俺の側室の子だからなあ。
｢￣￣￣二ﾆ=‐┐ 厶 ＿
| | Ⅵ }
_∠⌒ﾆ=‐- ＿＿| Ｙ | 正室の子は４人もいるし。
x-───￢¨ ＼ ｀＞ー┴─'⌒＼
/ | （⌒） ￣￣二ﾆ=-､
./ | ∧
違和感とか欠片もなかったｗ
＿ ＿
__,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈 （ ４人……いえ正室を含めれば
/:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} ５人も邪魔者がいるのね……。
||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//|
》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|
|:.:＼ﾐ ￣ :, ￣ 彳|:|: :| 消えて無くならないかしら？ ）
|:.:.:.:从 ! //:.|:.:.!
/:.:.:.: |:.:＼ -_- ,ｲ:/:.:.|:.:.|
i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､ ｀ イ_l/:.:.:∧:.i
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