まずはじめに、２０１１年３月１１日の東日本大震災と
その後に起こった内外の災害によってお亡くなりになられた方に
お悔やみを申し上げますとともに
甚大な被害を受けた方、心身に問題を抱えられた方に
お見舞いを申し上げます
なお、このスレに描写されるものは事実に基づいた創作です
主人公を過度に美化している恐れがあります
また、伝聞などのため内容の確実性は保証いたしかねます
さらに、諸事情によって描写が不完全な場合があります
この点については正当な抗議に基づく場合を除いて
一切説明が行われない恐れがあります
予めご了承の上ご閲覧ください
.
・ ・ ・ ・
そもそも、そういう意識が彼に芽生えたのはいつごろからだったろうか
関東大震災から６０年以上たって、今日、明日にでも再来する恐れがあると
授業の一環としてまで教えられてきたからか
それとも、スマトラ沖の地震津波で１０万もの犠牲を聞いたからか
あるいは故郷の唯一の国道が両側から寸断された話を聞いたからか
それでも、彼は動けなかった
動き方を知らなかったから、ともいえる
もし、順序が逆だったら、動いていたかもしれない
､
ヽ
ヽ
ヽ
ﾍ
ﾍ
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ヽ ,
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＿＿＿ イ
＼
.. ＼
ヽ
.
そして、３月１１日
彼の住まいは遠く、最初は自分自身のめまいだと錯覚していた
やけに長かったので、電灯の紐を見ると揺れていたので、
初めて地震と理解することができた
そしてテレビを付けたら
（うああああああ、あああああああああ）
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／ / ﾍ ＼
／ ／ ＼ ＼
／ .‐''~＿ ＿~''‐ ＼
／ /´ , ヽ ヽ /´ ,. ヽ. ヽ ＼
／ ,' ,; ', ', |!!il!|!l!!l!l!l| ,' , ', ', ＼
／ { { } } .|!!il!!ll!!!il!l| { { } ｝ .＼
／ '、 ヽ ／ / .|!l!!il!!l!!il!l| '、 ヽ ／ / ..＼
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／ ｛ / ヽ ｝ .＼
| ヽ ヽ＿＿_／ ＿_ ＼＿＿_ﾉ / |
| ヽ .|!!il|!|!l!l!il|!|!!!i!l|!|!lll!!il|!|!l| / |
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＼ .|!!il|!l|!l!!il|!|l!l!l!il|!|!l!!lil|!|!l| ／
.＼ |工工工工工工工工工| ／
声にならない、それでも、叫んでいた
.
水に押し流されているにもかかわらず、燃え続ける家屋が
高速道路と思しい、画面奥に向かってゆく道路の、先端がなぜか見えなくなっているのが
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｜ |二｜ ｜二|
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｜ |二｜ ｜二|
｜ |二└──────────────┘二|
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
彼にある種の生まれて初めての恐怖を与えた
彼のいるところはもう既にまったく揺れていないにもかかわらず
彼に動揺を与え続けた
.
結局、彼はそれから１週間ほど怖い思いだけをして生きていた
もちろん、ほとんど不便はなかった 懐中電灯もガスコンロも必要としていなかったからだ
普通に買い物をし、普通に食べ、普通に寝ていた
／￣￣￣￣￣￣＼
／ ＼
／ _＿ ＿_ ＼
. ／ ´￣ ヽ / ￣｀ ＼
. ／ イ:::::::ヾ.､ ｉ ｉ イ:::::::ヾ.､ ＼
/ 〃 ゝ− 'ノ .! !〃 ゝ− 'ノ ヽ
| / ﾊ ヽ |
| ゝ __ ノ ゝ.__ノ |
ヽ /
＼ ／
／ ＼
／ ＼
ただ、どういう心境か、一日中ニュースを追い、起きてから寝るまで
ひたすらその状況だけを追い続けていた
.
そのとき、彼は２種類の音楽ばかりをかけ続けていた
どちらも題は同じ Dies Irae（怒りの日） モーツアルトのとヴェルディのと、それぞれを交互に
どうしてそうしたのか、彼は後から思い返してもよくわからない
でも、ただただ、そういう雰囲気の中にいたかったのだろう
モーツアルト
https://www.youtube.com/watch?v=j1C-GXQ1LdY
ヴェルディ
https://www.youtube.com/watch?v=ZDFFHaz9GsY
.
その時の彼は臆病で、すぐに動くことはできなかった
余震の被害にあったらどうしよう…
寝泊まりするところがないとすぐに役に立たなくなるだろう…
長年の腰痛ですぐに役に立たなくなるだろう…
／￣￣￣￣￣￣￣ ＼
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|. / ヽ l
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このように行かない理由はいくつもあった
行けない理由もいくつもあった
.
それでも、あのシーンを思い出しては
なんとか、なにか、できることがあればと
一歩前に踏み出してみることにした
.
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.
そんなとき、比較的受け入れに寛容なＴ市災害ボランティアセンターが、
宿泊先をリンクとして掲示してくれた
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼
| U （__人__） | _＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ 土地勘がないから案内だけでも
＼ ∩ノ ⊃ ／ | | | ありがたいお
＿＿_( ｀ 、 _／ ＿ノ ＼ | | |
| | ＼ “ ／ ＿＿_l || | |
| | | ＼ ／ ＿＿＿_／| | | 宿泊申し込みが自己責任なのは当然だお！
| | | ￣ |_|_＿＿＿＿_＿＿＿＿_| センター、スタッフには迷惑かけないお！
￣￣￣￣("二）￣￣￣ｌ二二ｌ二二 ＿|_|＿_|＿
そこで、物は試しとやる夫は電話してみた
駅や災害ボランティアセンターから割と離れていたが、何とかなりそうな距離だったからだ
.
するとおかみは、いっぱいであるが１泊だけ空きがあると告げた
そこで、当初の計画、遠距離移動して１泊、活動して１泊、翌日帰宅から変更して
翌日は半分ほど戻って親類宅に泊まることにした
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （ー） （ー） ＼
| （__人__） | ＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ 行けるだけ、泊めてもらえるだけ
＼ ｀ ⌒´ ,／ .| | | ありがたいお
ノ ＼ .| | |
. ／´ | | |
| ｌ | | |
ヽ -一ー_~､⌒)^),-､ .|_|_＿＿＿＿_＿＿＿＿_|
ヽ ＿＿＿＿,ノγ⌒ヽ)ニニニニ ＿|_|＿_|＿
まあ、いろいろだめでもともと
重いものを持って腰を痛めたら、あとはごめんなさいして寄付することで応援しようと思った
.
そんな彼にひとつめの奇跡が起こった わりとすぐに
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | ＿＿＿＿＿＿＿_ 電話がかかってきたお！
＼ |r┬-| ,／ | | |
ノ `ー'´ ＼ | | |
／´ | | |
| ｌ | | |
ヽ -一ー_~､⌒)^),-､ | |_＿＿＿＿＿＿__|
ヽ ＿＿＿＿,ノγ⌒ヽ)ニニ-￣ | | |
おかみが、キャンセルが出たので翌日も泊まってよいとわざわざ連絡をくれたのだ
彼はありがたく受けた これで当初の見込み通り２泊３日が確保できた
『疲れ』が問題ならこれで十分だろう
.
そこでやる夫は慌てて、自分の最寄りの社会福祉協議会に向かった
行くにあたって、ボランティア保険（天災型）というのに加入しなければいけなかったからだ
実際いったら手続きは簡単そうだったが、どうも前例がなかったらしく
意外に手間取り、職員２人が相談しながらようやく必要事項を確認できて
やる夫の署名その他と保険料の支払いを以って成立したようだ
（特例により即日適用）
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:::::: :: ＿＿＿_ ::::: :::: :::
:::::: :::: ／ ::: ＼ ::: ::: ::
:::: ::::／ :: ＼:: ::: ::
:::: ／::: ─ ─ ＼ :: ::
::: | :: （＿） （＿） | : :::: 長い…でもがんばってるようだし
::: ＼ （__人__） ,／ : ::: 待つしかないお
:: ノ ｀ ⌒´ ＼ : :::
. ／´ ヽ :::
| ｌ ＼:::
ヽ -一''''''"~~｀`'ー--､ -一'''''''ー-､.
ヽ ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒＿(⌒)⌒)⌒))
そして手続きが終わると
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （⌒） （⌒） ＼
| （__人__） | やっと終わったお
＼ ｀ ⌒´ ／
ノ ＼
. ／´ ヽ
| ｌ ＼
ヽ -一''''''"~~｀`'ー--､ -一'''''''ー-､.
ヽ ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒＿(⌒)⌒)⌒))
やる夫はほっと胸をなでおろした とりあえずこれで行くことはできる、と
.
さらに装備を一式そろえたい と思ったが、
道具は重かったのであきらめた
自分の装備として、帽子、ゴーグル、マスク、手袋、雨合羽、作業着上下、
安全長靴（つま先鉄板いり）＋踏み抜き防止鉄板入りインソール
_,,..-―‐-..,,_
,,-''" ｀ヽ、
／ l| ＼
/ U .ヽ
,' l ヽ
l ＿＿＿＿l ヽ-―‐tｲ''"´ ',‐-、 重いし、蒸れるお
,-''"| ｀′ ｀′ .〃 .lヽ .'.,
| l'´.', ≡≡／ ヽ≡≡彡 ,' ヽヽ_
/ | .'., （ .,、 ） / .／ ヽ、
/ ＼ ヽ、 ｀￣ ´ ｀ ￣´ ／ ／ _,,..-'
{ ｀''-‐"ヽ-..,,__ __.／￣￣´ .,,..イ ∨
/.T ‐-..__ ＿.ヽ￣￣￣／,..-――‐'" / ∨
r┘ ',. ￣￣ 〈￣＼ .／イ´ / / ∨
| ヽ-、', / .ヽ /／ ∨
./ ヽヽ .', ロ ｀ロ ヽ、 / .∨
/ 、＿_ ', _/ ＼| L__ ∨
割とかさばった
現場ではさらにお昼と飲み物（１〜２Ｌほど）を持って行くことになるので
行きはもう少し辛くなる だがそれもいたしかたない
現場に近ければ近いほど、何も手に入らない状況だったからだ
.
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￣￣￣￣￣￣
￣￣
そして当日、新幹線から乗り継いで最寄駅へ、
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／ / ヽ |￣￣| |￣￣|
＿─￣￣￣ |┌┐| |┌┐|
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＿─￣ | | | |
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と＿
￣ ─ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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全席自由（グリーン車除く）、全車両各駅停車、乗車率は１０％にも満たなかった
ネット予約可能な宿がほぼ満室であるのに対して特異に見えた
だが、無理もない、宿泊者は復興復旧、調査などの目的で長期滞在するからだ
もちろん、被災者で住居を求めたり親類知人などを頼ったりするまでの一時滞在もあるかもしれない
いずれにしても、そういったことは後からわかった
.
車窓の風景も、実は穏やかではなかった
東北新幹線は仙台近辺を除いて、内陸部を走っているのだが、
東北、福島県に入ってから、屋根にブルーシートが掛かっている家屋が多くなってきた
１割くらいだろうか、割と少なくない数の家の屋根に大きなダメージが入っていたのだ
_,,..-―‐-..,,_
,,-''";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ｀ヽ、
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ; ＼
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ヽ
,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ヽ
ｌ ー‐-‐'.::::::::::::::::`ー‐-─; ; ',‐-、
,-''"| ｰ {O}≧:::::::::::::::::≦三ｰ;;;;;;;;;;;lヽ .'.,
l l'´.', ｀¨¨／ ヽ¨¨´;;;;;;;;;; ,' ヽヽ_
/ | .'., （ .,、 ） / .／ ヽ、
/ ＼ ヽ、 ｀￣ ´ ｀ ￣´ ／ ／ _,,..-'
{ ｀''-‐"ヽ-..,,__ __.／￣￣´ .,,..イ ∨
/.T ‐-..__ ＿.ヽ￣￣￣／,..-――‐'" / ∨
r┘ ',. ￣￣ 〈￣＼ .／イ´ / / ∨
| ヽ-、', / .ヽ /／ ∨
./ ヽヽ .', ロ ｀ロ ヽ、 / .∨
/ 、＿_ ', _/ ＼| L__ ∨
仙台近辺では、少しでも広場があるところには、既に廃棄物の山が出来上がっていた
場合によっては、学校の校庭もその用途に充てられていたのだ
やる夫にとってこれはこの先の不安を増す要因となった
こういう風景は案外放映されていない、未知の被害だったからだ
.
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
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￣￣￣￣￣￣
￣￣
新幹線から在来線、そして駅へ、そこからタクシーを走らせ宿へと向かった
その道からは海が見えない そして建物は普通に残っている
只 只
|￣￣￣￣|￣|
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|￣|
| [] [] [] [] [] [] [] | ﾛ
| | |
┌―――| [] [] [] [] [] [] [] | ﾛ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_
┌―｜ | | | = = = = = = = = | || | | || |_
三三三三三三三三三三三] ] [] [] [] [] [] | ﾛ = = = = = = = = | || | | || |┴┐―┐
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| ] [] ┌―――――――┬―――┐_ | ∩ ∩ ∩ ∩ lｌ | ｜
｜ | |二二ヽ二二ヽ 三三三三三|￣￣| | ＿＿＿＿_
,.．――――,．┬ 、 [] [| |||冂l_g|＿ ＿|ｇ ∩ ∩ ∩ | ｢| ｢|| |／´￣￣￣//
／＿＿＿＿_/＿_ |_|_ｌ´|＿_ ｜ _|||＿| | |＿|_|_ ∠７ｴヽ_|_|｣|_／ //
|] _ [[|i ,-､ | | ｢_|-､f|==={叮 六‐r┬┬┬‐f７六ﾍ _ﾋl＿＿ﾋ!=== ‘＝“０-( 匚〕'＿＿＿＿_ //＿
――|ｪ＿＿＿＿_ｪ|_| l |_|_|_|_,|.l |_l └ヽﾟﾉﾉ┴宀┴乍{ヽﾟﾉﾉｰ┴――┘ _ ...．-‐ ''"´ | | |
｀ ｰ' ｰ'´ ｰ' ｰ' /┐ | ＝ | |
やる夫は「なんだ、ここは無事だったのか」、と胸をなでおろした
しかしそれは最初の大きな勘違いだった
.
宿についたらおかみに感謝の言葉を掛けられた
やる夫は大変だったことを労うことと礼を言うことで精いっぱいだった
／ ￣￣￣￣￣ ＼
／ ＼
／ ＼
／ ＼
／. ―― 、 , 、―― ＼
| l
..|. （ ● ） ﾉヽ （ ● ） |
|. ´"''", "''"´ l さぞ大変だったでしょう お疲れ様でした
. ＼. （ j ） ／
＼ ｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′ ／ それとわざわざ２泊目の案内ありがとうございます
／ヽ イ＼ おかげで遠くから来て万全の状態で参加できます
／ ｀`ｰ- -‐'"´ ＼
＼
.
その後すぐに食事を用意してもらったがその宿の特徴らしく割と大盛り
／ . ───── . ＼ ， ．
/ ´ ..::::::::: [ト.ロコ ｀ ', ， ´ ｒｎ ｒ､ ｀ ．
. l! ／ ::::::::::...[lｺ l] ...:::::: ＼ l! ／ r､ ｒf＾く ( (＾ｒf ｒfＪｎＪrfnっｎ ＼
{{ ' rＪ} ...::::: .::::::::.... く＼⌒> ヽ }} 〃 rぅ rfう ｎ ｕ ﾉｎｒっＪｒｕｎ ヽ
',∨ ｀´ ::::: ....:::::::::.. ~~~~~~~ ∨}′ ,' rぅしぅ ｒｎ ｎｎ ｎｆう ｒｎ c ｎｒうrfn(＾ｎ(Ｊｎ
，＼ く{::::::: ..::::.... ／,' {{ rＪf ｒfＪ rっ rfう ｎｒっ fn(＾ｎ rうっ }}
， ＼ :::::: ...:::::::::::::.... ／ ′ ’， ｎぅ rＪ∩ ｎ rっ ｎｆう ｒｎ ｃ rf) ｎｕ Ｃ し) rfうrっ .'}
＼ ＞ . . ＜ / ',＼ ｎｒっＪｒｕ f) ｎｕ ｎ ぅ ｎ ｎｎ f ｒfＪ rっ rfnっ//
. ＼ ー───一 ／∠⌒Ｖ⌒ヽ∨ ＼ ｒfＪ rっ rfっ ぅ ｒｎ ｎｎ ｎｆう ｒぅ rｕ∩っ／/
＼ ,,,∠,;:';: .:}二二// ∨ ＞ . ｒf ｒfＪｎＪ (ぅ ｎｎ rっ rぅ . ＜
＼ .r､ ,.. ;;::.;'.:".;"~;:; .: .;:. ,:;:;:ミ(￣｀丶 ＼ ＞ . Ｊfう f)ｎ rnｎ (ぅ . ＜ /
rﾄ. )ヽ八{ ,,.r;':; .:; ;;: ;::'".:. :.; .;:; .:;: ;; .:,'⌒＼＼) 丶 ￣￣￣￣￣￣
)ヽ/{_ｲ八{／,, ;;" ,.; ,;, ;:: ,r'" .; ;: ;: .; .;; .:.:/{:;. ;八｝⌒ ＼ ／
{ 八 ﾉイ,.,','";: ;:;: ;: ;:;:; ,r";: ;:;: ;: ; :;. ;:. :;|､)＼ ＼{ 乂＿ ｀ 、 ＼
／ ∨,ｒ;::;''";. ::; ; :: ; :;; ;r" ;;; .:. ;:;.:;;:; .: ; : .八＼)八 } _........ _ ’ ， ー＝ ＿＿ ＿ ＝一
／ ,,.: ";: ;:; :;"; :; .:.; ;: ;ｒ:" ;: ;: .; .;;, ; ;:;:; ;:/ rｲ,,,,＞ ´ . . : :｀ヽ /{ { ￣￣ }
. ／ r;:" ;: ;;: .:. :.; .;:; .:;: ;; ,r" ; :; .:.; ;:: ;:;: ;:; ;;,r''"";;:; .:.: ｀;:､ . . : : : : :∨ ＼
/ {:; :; ; :; .:.; ;:: ;:;: ;:,r'' ;:;: ;: ;:;:; ;: ;: .; ,";;, ;;: .; ;:: ;:;: ::;. ;ヽ . . : . : : :}
. { ',;: ;:; :.;: ;:;: ;: ;: ;:,''"; :; .:.; ; ;:; ;;; .:. ;:r".:.; ;:: ;:;: ::;. ;;: ;.;: ;: ; ;:', rく⌒ヽ┐ ',
. ! ､;: ;..: .:. :;:rｲ:: .:. :.; .;:; .:;: .:;; ;:;:r".:.; ;:: ;:;: ::;. .; ;:: ;:;: ::;. ;; ; ::',´ ⌒ヽ
. { """,r":; .:.; ;:: ;:;: ::;. ;;: ;.;:ｘ" ;; .:. ;:;.:;;:; .: ;.:. ;:; .:; :;:; .:; ;:; } ( ヽ ', }
.;";:;.; .; ;: ;: .; .;;, ;;:;. ;r".; ;:: ;:;: ::;. ;;: ; :; .:.; ;:: ;:;: ::;. ;;: 八 ノ } }
∨ { ;: :; .:.; ;:: ;:;: ::;. ;:r'".:.; .:. ;:;.:;;:; .: ; :;:;: ::;: ;.: ; : ;:;:; ;:; ;./( } /
＼ ';:. ;:; ;;; .:. ;:;.:; ;:rｲ. :.; .;:; .:;: .:;; ;:;. :.; .;:; .:;: .:;; ;:;. :;_,. "八 ー ノ /
. ＼ ､:: ;:; .:. ;:;.;:''" }; .:. ;:;.:;;:; .: ;.:. ;:;.:;: .:;; ;:;. :.; .;;ノ ( ＼ ( _. ´ ／
＼ ゛゛~~~~ ',;:;.:;;:; .: ;.:. ;:; .:; .;:; .:;: .:;;'''" ⌒´￣ヽ ⌒ ＞ ´ .／
． ヾ. ;:;.:;;:; .: ;.:. ;:;.:;: .:;;''" (＿ ／ ／
.
部屋には実は暖房があった やる夫はそれを見てまだ寒さが残っている時期だと悟った
テレビをつけると、ニュースをやっていてＬ字で現地をはじめ管内の災害対策関連情報が常に流されていた
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
／..|二┌──────────────┐二|
. / |二｜ ｜二|
｜ |二｜ ｜二|
｜ |二｜ ｜二|
｜ |二｜ ｜二|
｜ |二｜ ｜二|
｜ |二｜ ｜二|
｜ |二｜ ｜二|
｜ |二｜ .────────────｜二|
｜ |二｜ XXXの連絡先は…… ｜二|
｜ |二└──────────────┘二|
＼_｜ ┌────┐ |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
彼の住まいとは大違いだ 彼のところはもはやＬ字情報は提供されていない
.
その後彼は携帯から日記を投下する
, ───────────── 、
／ ＼
/ ／￣￣￣￣|￣￣￣.|￣￣￣￣＼ 、
/ ／ └─-─┘ ＼ ヽ
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| |｀¨ ──────―――――――― 'ﾞ .|
彼は得体の知れない不安について主に語っていた
「明日わかることが怖い。」と締めくくっていた
後でわかることだが、おおよそ半分は幸運にしてはずれた しかし残り半分は…
.
その夜、やる夫は不安ではあったものの十分に眠れた
さて、翌朝になったが交通手段が結局タクシーしかなく、おかみに頼んで迎車してもらった
＿(⌒))___
()_＿＿＿|＿モ＿|_|()＿＿＿___
／ ∧＿∧ ~~ .// ‖ ＼＼
／ （・ _ ・ ）＿＿ // ‖. ＼＼
.＿⊂Ｉ＿_∠＿_.⊆⌒⊆___）賃走Ｉ⊃/ .‖＿＿＿|_ﾉー-、
.⊆--┰┬┬┬┬-┰──-⊆￣￣.|￣￣￣|自動ﾄﾞｱ| LPｶﾞｽ]
.|:__ :┠┼┿┿┼-┨ __ |...》./⌒|モララー|........../⌒| .._ _L]
〔.ロ￣￣￣￣￣￣￣￣ロ.~ 〕 ./.∩.|タクシー|. /.∩.| ....＿__〕
ヽ_⊆ニ|~￣￣|ﾓ4649|⊇￣ ...|.. ∪|==========|.. ∪|___/
.ゝゝ__/￣￣￣￣￣￣￣~ゝゝ__/￣￣￣￣~ゝゝ__/
そしてタクシーに乗って進むと、昨晩の誤解が解けた
.
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━━━━━━━━━━━━━━━
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￣￣￣￣￣￣
￣￣
宿への行きと全く同じ道を戻った、というのも災害ボランティアセンターは駅の近くだったから
往復したようなものだったからだ
そのため、彼は勘違いに気付いた
・ ・ ・ .・ .・
その道は、無事に見えただけ
只 只
|￣￣￣￣|￣|
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|￣|
| [] [] [] [] [] [] [] | ﾛ
| | |
┌―――| [] [] [] [] [] [] [] | ﾛ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_
┌―｜ | | | = = = = = = = = | || | | || |_
三三三三三三三三三三三] ] [] [] [] [] [] | ﾛ = = = = = = = = | || | | || |┴┐―┐
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| | |＿＿＿＿＿＿=_|_||_|_|_||_| ｜ ｜
| ] [] ┌―――――――┬―――┐_ | ∩ ∩ ∩ ∩ lｌ | ｜
｜ | |二二ヽ二二ヽ 三三三三三|￣￣| | ＿＿＿＿_
,.．――――,．┬ 、;;;;;;;[];;;;;;;[| |||冂l_g|＿ ＿|ｇ ∩ ∩ ∩ | ｢| ｢|| |／´￣￣￣//
／＿＿＿＿_/＿_ |_|_ｌ´|;;;;;;;;;;;;;;｜ _|||＿| | ;;;;;;;|_|;;; ∠７ｴヽ;;|;;|｣|_／ //
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｀ ｰ' ｰ'´ ｰ' ｰ' /┐ | ＝ | |
１メートル弱の、横にほぼまっすぐに引いたような泥の跡がすべての沿道の家屋、マンションの１階部分にあった
そして中央分離帯にある灌木も、泥を浴びていた
.
さらにタクシーの運転手がこのようなことを言っていた
彼の知る限り、乗用車に乗った妻や娘が亡くなった例が多かったと
助手席で、シートベルトを締めたまま、それをはずせずに…………
_,,..-―‐-..,,_
,,-''";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ｀ヽ、
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ; ＼
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,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ヽ
ｌ ー‐-‐'.::::::::::::::::`ー‐-─; ; ',‐-、
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l l'´.', ｀¨¨／ ヽ¨¨´;;;;;;;;;; ,' ヽヽ_
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{ ｀''-‐"ヽ-..,,__ __.／￣￣´ .,,..イ ∨
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| ヽ-、', / .ヽ /／ ∨
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やる夫は苦い思いをした
なにより、何と声をかけてあげていいのかわからないことに
悔しい思いをした
.
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そうこうしているうちに、ボランティアセンターについた、
後でわかることだが、たいていは市町村の役所に隣接や近接している
それもそのはず、災害ボランティアセンターは市町村の要請を受けて市町村の社会福祉協議会が設立するもので、
社会福祉協議会自体が市町村の庁舎内あるいは近隣庁舎などを利用していることが多いからだ
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ミ::ミ::ﾐ::ヾ | ｢|TTTTTTTTTT.｢|TTTTTTTTTT｢|TTTTTTTT.｢|TTTTTTTTT| |..| |:|二二二二二l |.二.二二二二.l |二二二
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.: : : : : : : : : :./ /￣三ヽ: : : :.| |￣ヽ::::＜ ...::::::::::::::: < ／
もちろん、この災害で建物自体を失ったり使用不能になったりした場合は
別の場所でセンターを開設することになる
.
やる夫はテント下の受付についた
少し早かったが、既に行列ができていた
名前を書くためだけなのだが、２、３０人くらい並んでいただろうか
この熱意は、やる夫に少し勇気を与えた
やる夫の番になったとき、机には名前、住所などを記入する
_,,..-―‐-..,,_
,,-''" ｀ヽ、
／ ＼
/ ヽ
,' ヽ
ｌ ＼_ _／ ',‐-、
,-''"| ｰt:::ﾃ≧ ≦r::ﾃｰ lヽ .'., みんなすごいおね
l l'´.', ｀¨¨／ ヽ¨¨´ .,' ヽヽ_ 若者も、割と年の行った人もいるお
/ | .'., （ .,、 ） / .／ ヽ、
/ ＼ ヽ、 ｀￣ ´ ｀ ￣´ ／ ／ _,,..-'
{ ｀''-‐"ヽ-..,,__ __.／￣￣´ .,,..イ ∨
/.T ‐-..__ ＿.ヽ￣￣￣／,..-――‐'" / ∨
r┘ ',. ￣￣ 〈￣＼ .／イ´ / / ∨
| ヽ-、', / .ヽ /／ ∨
./ ヽヽ .', ロ ｀ロ ヽ、 / .∨
/ 、＿_ ', _/ ＼| L__ ∨
.
特徴的だったのは名札代わりのシール…のようなものはそろっていなくて、
ガムテープにマジックで名前を書いていた
うろおぼえだが、たしかカタカナで書くように【強く推奨】されていた
lll ,,, ,,,,, ,,,,,,,,,,,,,,,llllllll llll, ,,,,, ,lll
llllllllllllllllll ,,,,,,,,,,llll,,,,,,,,, llll, llll ,lllllllllllllllll '''''''''''''''' lll, ,,,,,,,,,,lll, lll llll ,,,,,,,,,,,,,,llll,,,,,,,
'''''''''''llll llll llll 'llll, llll ,llll lll' llllllllllllllllllllllll, ,lllllllllll''''''' llll' lll lllll ,llllllll
llll ''''' ,llll '' ,llll '''' ,lll' llll llll llll' llll llll ,llll ,,,llll'' llll
,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,, llll ,,,,lll'' ,,,,llll'' ,,,llll'' ,llll llll, ,,lll' llll,llll''' lllll''' lll
''''''''''''''''''''''''' '''''''''''''''''''''' 'lllll'''' 'llll'''' 'lllll'''' lllll''' 'llll 'll'' ''ll''' 'llllllll'
これはきわめて合理的である 読みづらい漢字のため呼ぶのをためらったら、
それが危険につながるからだ
.
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
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￣￣
受付を済ませたら建物の２階に上がるよう指示された
そこには、会議用いすが５列、１０席ずつ、５０人ほどが
座れるように並べられていた
席はすでにいっぱいであったが、前から順に呼ばれてグループ化され、
空いた席に順次後ろから移動して行く形だったので
しばらく待てば順番が回ってくるだろうことがわかった
並んでいる人たちは、特に頑強そうでもなく、若者に限られてもいず、
普通の、ごく普通の老若男女が集まっていた
rfﾆ､ヽ
l｡ ｡ f9i
t≦_ﾉゝ､ ,,....,,,,__ ,rrテ≡＝=-､
｀フﾞ´,,:: -- ::､ ,r''"''''''ヽ:::｀ヽ. （〃彡三ミミ::｀ヽ
,rﾆｭf::r-‐t::::::::ヽ f´,,..、 r"::::::::::i /"~´ i三ﾐ::::i,
/,,, Y.. -‐ ヾ::::::::l ノﾞ f･= 7:::::::::::l. f:､ ‐-:、 (ミﾐ:::::::l
ﾑﾟﾞﾞ' く､'ﾟ` ﾞ'"):::l ヽ'' ﾞ'⌒ﾘ:ﾉ ﾉﾟｦ ''・= ﾘ::r-､ﾘ
l=,,;;:. l=､ ..::" ,)ヽ、 j⌒ ﾄ'"fノ l (-､ヽ'" ﾞ'´ﾉ),）
／`ゝ-''^ヽ''" ,/: : : :＼ ヽ、: : : '" ノ^i, lｨｰ-､ ﾉ-ｲ
/rf´ i′ ,f^ヽノ:,. - - 、 ヽ,,. -ﾃ） ,／ ｀ヽ、 t_ﾞﾞ _,,.. :: " l、
ﾞ'ﾞ l l: : j :f´: : : : : ヽ,/ '''"´ ,,.: - ヽ ｀ﾕﾞ" ,ノ::ゝ､
! /: :ﾉ l: : : : : : : ノ, ,:'" ﾞヽ i,.r‐(´::::〉 ,.ｨ":::::/::::::
/-‐-/: :/: l: : : : : : ,/ / / ,f´:::,::ヽfﾄ--テ:::::::::ノ:::::::::
. _,,..::-,テ /`7: :（: : : : : /ヽ/ 〃 ﾘ:::,'::::::ゝ!r7/ｰ一'":::::::::::::
｀_,:ｨ''" _,r''" f: : :ト---ヲ / fﾉ /::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::
-‐-‐'''フ" ,.ﾉ,:::::」､,:r'" ,i / /::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::::
､..､く´＿,,∠"ｨ''"´ ／ ,> /＼、 ,ノ:::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::::::
´ ,ﾍr:､-､=---／ ,:ｲ ,ﾉ ｀ﾞヽ､／:::::i':::::://:://::::::::::::::::::::::::::::::::::
ｰフ´ > ヽ`ｰ､／ ／く _,,..ィ''"ﾞ' ＿,,:ｨf-:､::::::!::/｀ﾞﾞフﾞ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::
／ ／ ,,ゝヽ, ） ,.／ ｨ'" r-‐ ''",., ヾ:l:/ f"´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
.
やはり人の多い休日だったため３０分ほど待って
ようやく呼ばれる最前列に移れることになった
呼ばれたのはやる夫も含めて男性６人ほど、
片付けということらしいが、どうなっているか分からない
詳しい状況は行ってからお家の人に聞いてみることになる
,､‐'"´￣｀ヽ, ,､-‐- ､
´ ,r'"｀`ｰ- Y ＿ ＿ r'"´ ,,､-､ ｀`ヽ ,r'ﾞ´￣￣｀`ヽ,
. ,!´ レ'´ ,､-'´ヽ, -‐- ､ },r'ﾞ´ ｀ヾ ,!. /´￣｀ヾ ヽ
/ ＝= 斤/ / _,i ﾞ｀ヽ､ i! -‐､ ,ｨﾆ､ i ,ｲ / `､ ﾞi
､ ,:; ,」,/ ヽ ,ヽ ,! ヾ 'ﾞ~`, ,!ｲj !,ｨ=- V､ l
, ､ ,〉 ,r､ / ,ｨｪY､-‐''"´V ｀､ 」 - ヽ ｀`j / ;:.´ ｿ ,!
ヽ､ ' ￣Λゞ-─‐- ､ ﾘ -‐､ ｿ ヽ,' ｰ-‐ ,! /ﾄ､,､ ゝ､ Yゞ ｲ
`, ｀ヽ､‐'ﾌ´ ヽ ｰ{ '"´:;V!ﾄ､ ｀､ // !＼丁｀, ,i ,人
..:ヽ ,ィ｀7 `, / ,:;;;:;! ,! , ィ´ゝ-‐'´/ !.;.;.;｀i / ,ィ／ヽ
.:.:.:i＼ヽ〉 iﾉ `､ '´ i 〉 ,､‐'/.;.;,! ｀ゝ＜´ ,!.;.;.;.;.;｀`ー, -‐'´: : : : : ｀､
.:.:.:.:＼,! i ,ｲｲヽ ｀､ !人 ,､‐'´.;.;/.;.;.;.;ﾄ､/} ,/｀ー/／.;.;.;.;.;.;./: : : : : : : : : : : `､
＼.:.:.:.:i / / ! l ゝ- ゝｲヽ ｀ヽ､ /.;.;.;.;.;.;.;.;＼ /i /^i / ￣!.;.;.;.;./: : : : : : : : : : : : : ,i
.:.:.:＼.:.:i /｀V | ／＼/､/ ﾄ､!.;.;.;.;.;.;.;.;.;i￣.;.l / | /.;.;.;.;/.;.;.;,/: : : : :,､-─- ､､: : ,|
.:.:.:.:.:.:.:.:〉-‐─- ､ _ ,ィ /＼!'´ ,! ￣/ i }.;.;.;.;.;.;.;.;.;!.;.;.;.;,ﾘ | ,/.;.;.;.;/.;.;.;./: : : ／: : : : : : : : ヽ､!
.:.:.:.:,r'´二二ﾆヽｰ- ､! / ,ｶ ,! / | i.;.;.;.;.;.;.;.;.;ヽ.;.;.;＼ i/.;.;.;.;/.;.;.;./: : : /: : : : : : : : : : ,!: :,!
'"´::::::::::::::::::::::｀`丶､ Y´ d | ! / ,! |.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;＼.;.;.;ヽ/.;.;.／.;.;.;./: : : /: : : : : : : : : : : |: : |
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`''ｰ､ | ,! / ,!, i.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;＼.;.;／.;.;.;.;.;.;!: : : :i: : : : : : : : : : : :.|: : ,!
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼,! ﾚ ,! !.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;／.;.;.;.;.;.;.;.;/: : : : .|: : : : : : : : : : : .|: : .|
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ / ! l.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;,/.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;/: : : : : .l: : : : : : : : : : : ,!: : ,!
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::久 ,! |.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;/.;.;.;.;.;.;.;.;.;,ｲ: : : : : : :.|: : : : : : : : : : : !: : ,!
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉 | |.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.:/.;.;.;.;.;.;.;.;／: : |: : : : : :.|: : : : : : : : : : :,!: : ,!
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| | ヽ､.;.;.;.;.;.;.;/.;.;.;.;.;.;／: : : : ,!: : : : : /: : : : : : : : : : /: : ,!
ほどなくして全員が１台のミニバンに載せられて、現地へ向かうこととなった
そしてその道すがら、やる夫はまた新しい痕跡を発見することになる
.
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大通りから一本裏に入って空地のところを見たら
軽自動車が何台か、壊れて裏返しに積まれていた
,-――‐､ ,-――‐､
ｒ―､ｆ,',' ,-‐―`､;ｆ―――――――- ｆ,',' ,-‐―`､;ｒ―,"ヾ､
ｆ l ｋ,,l;;;ｆｒｋヽｉ;;' ＿＿＿＿＿＿＿＿ｋ,,l;;;ｆｒｋヽｉ; ＼ ヽ､
｜l 入￣ヽ ,=――､ ヽ ＼
| l ＾,ｒ､二ヽテ===）） ｌ ヽ ＼
| ＿ﾍ二ヽ入＿ヽ====`=）））） ヽ ヽ
l、 ￣''―-",-――‐､ ,-――‐､ ｒ―' ,'l
､ヽ ｆ,',';;,ｒ―-､;;k､――――――――ｉ;; ｒ" '⌒ヽ ゝ―ｋ＿＿/
`､ヽ､＿＿ ｌ;;;;;（ ）;;ｉ | ｌ;; （ ） ｌ l//ノ
!､＿＿l ヽ'';;;;;;;;;;;;;"ノ/ ヽ､_二二_ノ ,,,;;;;;''''"《
`―-､ ＝＝ イヽ ｋ＿＿,,,ｋ" 》
`､_／ ⌒＾``ヽ＿＿《 ＜ 》 《
何もかもが無事ではなく、片付けられるものだけが片付けられただけ
やる夫はそのことに初めて気づいたのだった
.
・ ・ ・ ・ ・ .・
そういう場所…まだ危険な場所（※当時の感覚です 巨大余震の有無も判明していない時点です）
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／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ; ＼
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ｌ ー‐-‐'.::::::::::::::::`ー‐-─; ; ',‐-、
,-''"| ｰ {O}≧:::::::::::::::::≦三ｰ;;;;;;;;;;;lヽ .'.,
l l'´.', ｀¨¨／ ヽ¨¨´;;;;;;;;;; ,' ヽヽ_ …………
/ | .'., （ .,、 ） / .／ ヽ、
/ ＼ ヽ、 ｀￣ ´ ｀ ￣´ ／ ／ _,,..-'
{ ｀''-‐"ヽ-..,,__ __.／￣￣´ .,,..イ ∨
/.T ‐-..__ ＿.ヽ￣￣￣／,..-――‐'" / ∨
r┘ ',. ￣￣ 〈￣＼ .／イ´ / / ∨
| ヽ-、', / .ヽ /／ ∨
./ ヽヽ .', ロ ｀ロ ヽ、 / .∨
/ 、＿_ ', _/ ＼| L__ ∨
それを再認識しながらやる夫は現場に向かっていた
.
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━━━━━━━━━━━━━━━
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￣￣￣￣￣￣
￣￣
ほどなくして着いたところは、納屋や離れのあるお家、
問題になっているのは、奥にある離れの一つの部屋に、畳からじゅうたんから扉から
なんでもかんでも押し込まれて、大切なものが紛れ込んでないか確認すらできないこと
（(_）,_,二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,,_,
／ 丶;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､
,i'二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,（(_） ／ ＼;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､
,､＿､＿,､＿,､＿,､＿,､＿,､＿,､/ ヽ ／ ＼;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､
７|L;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊ／|i'二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,'二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,二,_,
|L;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊ／|＼;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､
|L;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊ／| :.:|＼;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､;;;`､
|L;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊ／| :.:| ￣"￣"￣'￣"￣"￣"￣"￣"￣"￣"￣"￣"￣"￣
|L;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊ／| :.:| .;.;.
|L;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊL;ｊ／| :.:|:.:;:. ;..;.;. |￣￣￣￣|: .:;:. ;..;.;. |￣￣￣￣|
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/￣`ｙー';:/ .~"''ヽ(:.:....'i,"'"'`ｙー'; ;:;i.;.;.
.:.i ;:;:; :.:'i ;:;;/ヽ ;:.:.:ﾉヽ;:;:;ヽ__,,/,,., /:.:.ヽl.;.;.
/ヽ,,_／ヽ /.:.:`ー'ｊ::...:. .:. :..:i, ;:.:. .:.ヽ／ヽ
i::.:... .:; :.:.Ｙ::....:.. ／ヽ:...,.,.／:.:. .:. .:.:..j::.::../i'＝;:;=＝=,＝､＝=＝=＝＝=＝=＝=＝＝=＝=＝=＝==＝=
＝=＝=＝=＝=＝=＝＝=＝=＝＝=＝=＝' ＿_＿___,.＿_＿___,.＿_＿___,.＿_＿___,.＿_＿___,.＿__,.＿_
＿_＿_＿＿_＿___,._＿___,._＿_＿___,.＿_＿___,./
そこで、お家の人がそれを見られるような状態にすること
これがやる夫の最初のグループのメンバーの仕事であった
.
そのお家はおおよそ残っていたが、ブロック壁の一部が壊れていた
地震そのものでなく、津波によって壊されたのだと聞いて、やる夫はまた驚き、考え込んだ
／ ヽ
/ '
, , ',
i ゝ￣ ''ー- !
{ {＿_ ヽ J }
', ﾏj ￣ﾉ /
ゝ ｀ ´ ∠ ＿ こんなにも大きな被害だったのかお…
{ i ,ｨ´::::::::::::::｀ヽ
ゞ.､ ＿ ﾉ ィ/:::::::::::::::::::::::::::＼
｀ヽ ￣ ,.ィ≦/::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
｀ ー- イ:::::::::::,{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
}:::::::::::, ﾄ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.,
j:,ｨ彡:::::::::ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
/:::::::::::::::::::::::::＼:::,ｨ":::::::::::::::::::::::,.ｨ≦｀ヽ
{:::::::::::::::::::::::::,.::ｨ:´::::::::::::::::::::::::,.ｲ ／ ﾊ
!::::::::::::::,.:ｨ.:´::::::::::::::::::::::::::::／ ／´ i
|:::::,.ｨ.:´:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ / |
|:::{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| | |
}:ｨ!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:| | |
!ハ::::::::::::::::::::::::::::::,.ｨ´:::::! | |
/ ゝ.::::::::::::::::::::,.ｨ´:::::::::::| | !
やる夫が庭から奥へ進むと母屋につづいて大きめの納屋が離れとの間にあって、少し崩れかかっているのが見えた
余震がなければ崩壊しなさそうだったが、中で散乱した物を運び出すにはあまりに危険だったので
そこについては扱わないというスタッフからの指示があった
依頼主の要望には応えたい 片付けはしてあげたい しかし、安全と引き換えにはできない
今回はあくまで離れの一番奥の部屋への通路確保ができるかどうか それがチームの目標だ
.
奥までの通路は依頼主がなんとか片付けていたようだった
そして奥の離れを見てみると、確かにいろいろなものが
流されて”突っ込まれていた”
水が引いても、物体だけは同じところを通って戻れるわけではないので
押し込むだけ押し込んだ状態のままである。
それでも、みなやる気一杯で
入口側から畳やじゅうたんを運びだし、
床板、内扉、襖といった大きなものをどんどん運び出していった
,rrテ≡＝=-､
,r=ヽ、 r';;;:;:;;:::;;;;;;;;;;;;ヽ、.（〃彡三ミミ::｀ヽ
j｡ ｡ﾞLﾞi rﾆ二`ヽ. Y",,..、ｰt;;;;;;;;;;;）./"~´ i三ﾐ::::i,
r-=、 l≦ ﾉ6)＿ l_,.､ヾ;r､ﾞt lｦ '・= ）;;;;;;;;{ f:､ ‐-:、 (ミﾐ:::::::l
｀ﾞゝヽ、`ｰ! ﾉ::::::｀ヽ､ L､ﾟﾞ tﾉ`ｿﾞ`ｰ ﾞiｰ' ｱ::::::/.ﾉﾟｦ ''・= ﾘ::r-､ﾘ
にｰ `ヾヽ'":::::::::::: ｨ"^ﾞiﾌ _,,ﾉ , ﾞtﾌ ヾ;;;/ .l (-､ヽ'" ﾞ'´ﾉ),）
,.、 ｀~iヽ､. ｀~`''"´ ﾞt （,,￣, frﾉ ゝ-‐―イーlｨｰ-､ ﾉ-ｲ
ゝヽ、__l::::ヽ｀iー- '''"´ﾞi, ヽ ヽ,/ / t_ﾞﾞ _,,.. :: " l、
W..,,」:::::::::,->ヽi''"´::::ノ-ゝ ヽ､_ﾉｰ‐ﾃ-/ i ｀ﾕﾞ" ,ノ::ゝ､
￣r＝=ミ__ｨ'{-‐ﾆ二...,-ゝ、'″ ／,/｀ヽl : :` : : ,.r‐(´::::〉 ,.ｨ":::::/::::::
lﾐ､ ／ f´ r'';;;;;;;;;;;;;;;ヽ,ノ>''" ,:ｲ`i : : ,f´:::,::ヽfﾄ--テ:::::::::ノ:::::::::
! ヾ .il l l;;;;;;;;;;;;;;;;／ ／ ／:ﾄ-"__ﾘ:::,'::::::ゝ!r7/ｰ一'":::::::::::::
. l ハ. l l;;;;;;;;;／ / ／ /￣''/::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::::
人 ヾﾆﾞi ヽ.l yt,／ / ／" / ./::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::::
r'"::::ゝ､_ﾉ ﾞi_,/ l くｍ_j _,,.〃_; :,ノ:::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::::::
｀￣´ ／ l ｀7´"／ ／:::::i':::::://:://::::::::::::::::::::::::::::::::::
／ l ./ ＿,,:ｨf-:､::::::!::/｀ﾞﾞフﾞ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::
幸いなことに、みなガラスには十分に注意していたので
ケガはしなくて済んだ
.
そして昼１２時ころ、お昼休憩となった
各自昼食持参、やる夫はビスケット状の、もろい栄養補助食品を口にした
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （●） （●） ＼
| ､" ﾞ)（__人__）" ）
＼ ｡｀ ⌒ﾟ:j´ ,／ ﾊﾞﾘｯ
｀> ゜ < ﾎﾞﾘｯ
／ ｀ヽ
（ ￣￣￣ヽ ヽ
｀ーＴ￣|'`'`'`'`'`'`７| ）
| | 000- |、| ／
| | 000 （￣ )
| | Ｔ´
| ム========ゝ
その間、前の水路を見るとその河川敷？に打ち上げられたボートをいくつか見かけた
いろんな事情があって撤去は当分先というようなことを他のメンバーから聞いた
また、何回か既にボランティアしている人の話も聞いた
経験者がいることで少し心強く感じたやる夫だった
.
午後１時、作業再開
泥を吸った畳はなかなか重い
普通の畳なら１人で運べるところを、重くかさばるので６人がかりになった
畳運ぶから集まってくれー＞
ゾロゾロ ゾロゾロ
, --､ ,.--､ ,.'ﾞ´ﾞﾞﾞﾞ`ヽ ,r‐‐ ､/ ⌒ヽ
/,,, ,, ', (!,,, ,,,l) { ｨ ‐ ‐ゝ} ﾘｏ‐ｏﾘ.Ｏ Ｏi!
｛i｀'',,'' ﾘ {i 竺 {L,.．/''彡''''ﾐヽ､ぃ '''' j! ,r ‐､,!
,． '"´ﾄ､ ﾆ,.ｲ｀` ヽ/ ﾄ､.:.:.:.:.:.:.:j! ｀Y´l`ヽﾆ/ 「｀`ヽ
i . |／^V ./ ; l/ヽ,;,;,;,ノ i i l／ ﾞﾞ＼| , i
| | l | | ! i | よーしやるぞー！＞
| | | | | | l |
| l. | | | | | | おー！
ヽj | | | | | |
| L__| | | | |
| ﾉ | 「 「 「 1
四隅を４人で持つと、真ん中が折れ曲がってしまって運べない
そこを両側から１人ずつ支えるので６人必要だった
.
ここまで一見快調に進んでいたが、午後２時ころ
やる夫最初で最大の危機が訪れた
幸か不幸か、不安だった腰ではない
その前に何と手が、握力が悲鳴を上げた
／￣￣￣＼
／ ＼
/ ─ ＼ ヽ
| （＞） （＜） |
＼ （__人__） __,／ つ、つかめないお
／ ｀ ⌒´ | 他はどこも大丈夫なのに、握力がなくなったお
／ ｙ ／ |
／ ／ | ／ ／ ｜
（⌒,,)〜〜〜〜〜（⌒,,) .|
/ / |
./ / |
じゅうたんをつかんで引きずったり、土のう袋のひもを伸ばした状態で引きずったり（※後々間違いと知る）
手先で重いものをつかむ動作ばかりを、普通の軍手で続けてきたために
慣れないやる夫の手がこの後使えなくなってしまったのだ
＿＿＿
／ ＼
／_ノ ヽ_ ＼
／（●） （● ） u. ヽ
| （__人__） | 抱えるにも、釘や枝には注意しないと
＼ ｀⌒ ´ ／ 怪我してしまうおね
/ ＼
|￣￣￣￣|~| |
. ／ | | .|-、 ﾉ | ﾋｮｲｯ
. // （つ .|と ￣” ﾉ
仕方なく、安全に抱えられるもの（釘の出てないものなど）だけを運ぶことになった
＿＿＿＿＿
／ ＼
／ ＼
／ -一' ﾞー- ＼
／ ／´ ｀ヽ /´ ｀ヽ ＼
／ （ ● l l ● ） ＼
| ヽ_ _ノ ヽ_ _ノ | 最後まで腰がもったお
| ''"⌒'（ i ）'⌒"' |
＼ ｀ー ─'＾ー 一' ／ .今回は残念だったけどまた来れるお
＼ ー一 ／
／ ＼
/ ヽ
| |
| i i |
| i i |
, -‐┴-､__,i ゝ､ｰ┴‐--、
￣￣￣￣く / / ｧ- ,ﾉ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ （, -r ヽヽ 〉￣￣
`ｰ' ｰ´￣ ￣｀ｰ 'ｰ´
情けなくもあったが、やる夫は幸運だと感じた
腰がやられてないから、またチャンスはある そう思ったのだ
.
そうして２時半すぎて 良くも悪くも終わりになった
庭に運び出した畳、板などはまた半日以上運び出すのに時間がかかるので
ボランティアリーダーの人がお家の人に話して改めて依頼してもらうことになった
そしてお迎えの車が来て、乗り込むときに別れの挨拶をした
／ ￣￣￣￣￣ ＼
／ ＼
／ ＼
／ ＼
／. ―― 、 , 、―― ＼
| l
..|. （ ● ） ﾉヽ （ ● ） |
|. ´"''", "''"´ l どうか気を落とさずに
. ＼. （ j ） ／ .元の生活に戻れますようお祈りします
＼ ｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′ ／
／ヽ イ＼
／ ｀`ｰ- -‐'"´ ＼
＼
体力に余裕があって物足りない人もいるのだが、明日以降、日常生活に差し支えては元も子もないし
多少の問題や遅延が起こっても日の出ているうちにセンターに戻ってすべて完了できるように
配慮された上の終了時間である
１回目のやる夫にはちょうどよかった まあ、こうなると翌日以降の筋肉痛だけが怖いわけだが
／ ￣￣￣￣￣ ＼
／ ＼
／ .,r'´｀ 、 , ´｀ヽ、 ＼
／ ＼
／. （ ● ） ﾉヽ （ ● ） ＼
| ´"''" , "''"´ l これなら、疲れはするけどなんとかなる
..|. "⌒（ j ）⌒ﾞ |
|. ｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′ l 次は、握ること、握り方に気を付けよう
. ＼. ｀ ⌒ ´ ／
＼ ／
／ヽ イ＼
／ ｀`ｰ- -‐'"´ ＼
＼
初日をなんとか、問題がなかったわけではないが、まだ次に挑むことができる…
そういった可能性を体感できたことこそが今回のやる夫の最大の収穫だった
.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
━━━━━━━━━━━━━━━
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
━━━━━━━━
￣￣￣￣￣￣
￣￣
＿＿＿＿＿
／ ＼
／___, -一ｧ ＿＼
__,-‐¬ ￣---┘'７ ／ ＼
-‐ ''" ／ '´_ ／,ィ｀ヽ //´ ｀ヽ ＼
／ __ ,イ| ● l l ● ） ＼
_／ -' ／￣ )｀ _ノ ヽ_ _ノ | みなさんお世話になりました
,r ' ,-､＿___ , イ⌒' （ i ）'⌒"' | お疲れ様でした またどこかで縁がありましたら
/ ノ ' ＼ ｀ー ─'＾ー 一' ／
/ ＼ ー一 ／
／ ＼
そしてやる夫はセンターで使った器具や長靴の泥を洗い流し、メンバーの皆と別れ、タクシーで宿に戻った
宿に戻ってきたときに女将から改めて礼と労いの言葉をもらった
それに十分に応えられたか、やる夫には自信があまりなかったが
また続けていきたいということは返事したと思う
ただし…
_,,..-―‐-..,,_
,,-''" ｀ヽ、
／ l| ＼
/ U .ヽ
,' l ヽ
l ＿＿＿＿l ヽ-―‐tｲ''"´ ',‐-、
,-''"| ｀′ ｀′ .〃 .lヽ .'.,
| l'´.', ≡≡／ ヽ≡≡彡 ,' ヽヽ_
/ | .'., （ .,、 ） / .／ ヽ、 あ、『明日もやっていきなさいよ』ですかお？
/ ＼ ヽ、 ｀￣ ´ ｀ ￣´ ／ ／ _,,..-' .すみませんが体力とか自信がありませんので
{ ｀''-‐"ヽ-..,,__ __.／￣￣´ .,,..イ ∨ 明日帰りますお
/.T ‐-..__ ＿.ヽ￣￣￣／,..-――‐'" / ∨
r┘ ',. ￣￣ 〈￣＼ .／イ´ / / ∨
| ヽ-、', / .ヽ /／ ∨
./ ヽヽ .', ロ ｀ロ ヽ、 / .∨
/ 、＿_ ', _/ ＼| L__ ∨
その後やる夫はうかつにもこの近くで作業したと言ってしまったので
どこか詮索をされてしまったのだが、やはり言うわけにはいかなかったので黙っていた
実際言ってしまったら、待っている人たちからうらやましがられたりする恐れもあった
世話になった女将には申し訳ないが、スタッフたちの配慮や苦労を台無しにしてはいけないので我慢した
.
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;:;:;;:;:;:;;:;:;;:;::;::::;:;::;::;::;:;:;::::::::::::::::::::::::::::::::::.::.:.::......:.. .....:.:.
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;;:;:;;:;;:;:;:;:;;:;::;:::;::;:;:;::;:;::;:::::::::::::::::::.::.::.:.:.::.:.:.:..... .. ...:.:......::.:.:.:.:.:
:::.:::.:.:.::.:.::.::.:.::.:.:.:.::.:::.:.:.::.::.::.:.:.::.:.::.:.:.:.::.::.::.::.::.::.:.::.::.::.:.::.::.::.:.::.:.::.:.:.::.:.::.:.:
..:..:.:..:...:.:.:..:..:.:.:..:.:..:.:.:.:..:..:.::..:.:..:.:.:.:.:..:.:..:..:.:.:..:..:..:.:.:..:.:.:..:.:.:.:..:.:.:..:.:.:.:.:.:.:..:
..:.:.. .. . ...:.:.:..:... ..:.:.:... . . .. .:.:.:.:.... ....:.:.:.. ..:.::..:... ....:..
そうして前後泊をはさんで、たった１日だけど、やる夫は生まれて初めての災害ボランティアをすることができた
この後少しずつ、長く続けたりするようになるとは、まだ決めてなかったし、まだわからなかった
＿＿＿＿＿＿
／ ＼
／ ＼
／ ＼
__＿＿＿＿ ／ ＼
ｉ"|| ＝ o | ／ ＼
| :|| |￣￣￣| | | |
| :|| | | | | | 『（｀・ω・´）ゞ任務完了』 っと
| :|| | | | ＼ ／
| :|| |＿＿___| | ＼ ／
!､|l､__ｊ──‐ｊ_,ｊ 〉,_,r-‐──
ｉ￣｀)_)￣￣ )_) ／⌒ヽ､
| ｉ´ "￣￣ ゛| ,ｲ´ ゛＼
| | Ｅl（ (ｒ'⌒ヽ､ { ｀ヽ､ ｀ヽ
解散直後の日記に「風呂入りたい」って書いているくらい、気楽と言えば気楽だったわけで
それが功を奏したり、油断してひどいめにあったりするのだが、まだ彼は知らない
そんな普通のやる夫の最初の災害ボランティアは、なんとか無事に終わったのだった
.
本当に「適当に」挟んでるだけだから、はっきり言って物凄く読みづらい
文章もAAも情景描写が中途半端、というか不足しすぎ
文章量かAAかその両方を最低倍増はさせないと
それと>>1の注意書き、自意識過剰すぎ
どういう体験してきたか知らないけど、まずちゃんと作品で語ってくれ
お前は何を言っているんだ
作品の趣旨も理解できないのか
>>46
とりあえず乙はしようぜ。それと春休みだし。スルーしようぜ。
雰囲気が重いな
淡々としてるしAAも文章も少なめだけどどこか初々しくて嫌いじゃあない
続きを投下します
前回よりひと月ほど後、やる夫はまた行こうと思った
そしてあるサイトを見つけた
. ＿＿＿_ ━┓
.／ ＼ ┏┛
. ／ ＼ ,＿＼ ・
.／ （●）゛ （●） ＼ .＿＿＿＿＿＿＿＿__
＿.| ∪ （__人__） | |＾|￣￣￣￣￣￣￣￣! .むむ、ここは無料バスを
| | ./ ∩ノ ⊃ ／ | | | 出してくれるらしいお
| | ( ＼ ／ ＿ノ | | | | |
| | .＼ “ ／＿＿| | .| | |
￣ .＼ ／＿ . ＿＿＿＿＿|_|_,_,＿＿＿＿＿＿,_,_|
.`――――-((」II IIﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｴ!
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | ＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
＼ ｀ ⌒´ ,／ | | | 遠くて行きづらかったから
＿＿_／ ＼ | | | とてもありがたいお
| | / , | | |
| | / ./ | | |
| | | ⌒ ーnｎｎ |_|_＿＿＿＿_＿＿＿＿_|
￣ ＼＿_､("二）￣￣￣￣￣￣ ＿|_|＿_|＿
.
Ｉ市災害ボランティアセンター
市民優先だが、空きもちらほら出てきたので他所の方もどうぞと好意的であった
そこでやる夫は電話で申し込んでみた
／￣￣￣＼
／ ─ ─＼＿
／ （●） （●） ＼|l(^) 「あ、参加させていただけますか」
| （__人__） l(_ ） 「よろしくお願いしますお」
＼ ｀ ⌒´ ／⊂)
／ ヽ ﾉ
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒＼
／ （●） （●） ＼
| ⌒（__人__）⌒ | ＿＿＿＿＿＿＿_＿
＼ ｀ ⌒´ ,／ //￣￣￣￣￣￣￣ /
＿＿_／ ＼ .// /
| | / , ヽ // / 電話での感じもよかったお
| | / ./ // / 親切でありがたかったお
| | | ⌒ ーnｎｎ . ＿＿＿＿＿//_,_,＿＿＿＿＿_,_,_/
￣ ＼＿_､("二） .`――――-((」II.IIニニニニニニｴ!
そこからはバスで９０分ほどでR市に至る
そこは大きな被害を受けて有名になったところだ
.
やる夫はＩ市に前日から泊まることにした
宿はビジネスホテルでありながら風呂が立派で、有料で入浴だけする客もいるくらいなところだった
!::!::i!::::i:::::::::!:::::::!:::::::/! .l! ! | l .! .! .l
!::!::i!::::ｉ:::::::.!:::::::!:::::::ｉ ! . .} } . l l .! .! .l
l::!::!::::.!:::::::ｉ:::::::.!:::::::ｉ ! .l! ! l l .! .l l
!::!::!::::i::::::::!:::::::!:::::::ｉ ! l! !.└――――――‐┘└‐.‐‐―――――┘ .l
l::!::!::::i::::::,':::::::::!:::::,' ,' .l! ! .t――‐‐┐┌‐―――――‐┐┌――‐┐ .l
i.:ｉ::!::.i:::::::|!:::::::!:::::,' !.；;;:;；ﾐｘ .l! ! | ! l ! l .i l
!::!::!::,'::::::|!:::::::!:::::! ｉ；;;:, ;；;;:;；ﾐｘ、 l! ! | ! l ! l .i l
!::!::!::i::::::|!:::::::!:::::! .!” :：, ;；;::;；;;ﾐｘ:; ;ﾞｨ .l! ! ! .| .! .i .! i l
!::!::!::!::::::|!:::::.!::::.' , .；;;:;:;"lﾌ：, ;；;ﾐ, ﾞｨ;ﾞｨﾞl! ! ! .l .l i .! l l
!::!::!.!::::::|!:::::.!::::,' ! ゞ "ゞゞ ” :：σ:;"” :：, ;；; ﾞｨ,;.l! ! ! .l .l i .! l l
!::!::!.!::::::l!:::::!::.,' ,.."" ゛;"; ゞ::；:;:;”:：, ;；;;:;:;"” : l! ! ! .i .l l .! l ｌ
!::!::!,'::::::|!::::,':,'::, . "/" ヾ ;ゞ ;" "ゞ ; ; ; ` ; ; ; ｨ.l! ! ! .i .l | | .l !
!.:ｉ.:!!:::::‖.,':,':/ " "ゞ; ; ; ゞ゛; ;ゞゞ.;;.ッ ,.ﾞｨﾞｨ;.l! ! ! .i .l l .! l l
!//,'::::〃/:,'/.;;ヾ ;ゞ ;" "ゞ ; ; ; ゞ ;;; ;;; ﾞｨ; ; ;..l! ! l l .l ! ! i {
∨､_,',' ! !ｿ ゞ゛;ゞ:.y.ﾉゞ ; ;ヾ ; ;ゞ ;" ;ヾ;;"ﾞ; ; .l! ! l .._! . ! ._! | .i l
|:::::::￣¨/ .ゞ゛;ゞ:.y.ﾉゞ ; ;ヾ ; ;ゞ ;" ゞ; ; ;ゞ;...l! ! ￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣ .￣￣￣. .!
ゞ---イ .＜ ; ; ; ゞ;.,., ;;...l! ! l￣￣￣￣￣￣￣.| .!￣￣￣￣￣￣￣ﾟ! !
,':/:!:!:',:::',', 三｀"''＜､ l! ! ! .l .! l .!
!,':,':,'::::',:::',', 三三三三｀""''＜ l! ! ! .l .! l .!
,'!::!::!:::::::!:::',ﾊ.三三三三三三三｀""''＜ ..|! ! .ｌ l .! l .!
γ⌒ヽ
( ⌒ ） ＿＿＿_ γ⌒ヽ
ゝ＿ ｲ. ／ ＼ ( ⌒ ）
／ ＼ ゝ＿ ｲ
／ _ノ ヽ､_ ＼
| （ ≡） （≡ ） |
. , ＼ ///（__人__）/// ／ 小さいとはいえ、中庭が見えるのは
. γ⌒ ｀ ⌒´ ⌒＼ .なかなか風情があるお
＿＿＿_ ,′ ｡＿＿＿＿＿
／＿＿＿＿〉 i ﾏ＿＿＿＿＿
／|＿,､＿_,, | i: .: .j {＿,.__＿,､＿
／: ::;.;::.. ;:. . | | ー-- ー- 〈ﾊ !:... ;... ;..:::....
: ;;::.... ;..:....;.."〜ー'ー---〜-------≠干¨´:.. :.;,, :....::::
;:..::. :;; : .; ;:.,;:.; :;,:. ,;:;.: . ,.:.:. ,:.:;.. :.:.. :.;,. .; ,;.. :
湯船につかりながら翌日のことをぼんやり考えていた
.
＿＿＿
／ノ ヽ､_ ＼
／（●） （●.） ＼
／ （__人＿,） ＼ ついに行くことになったおね
| ｌ^l^lｎ ⌒ ´ |
＼ヽ L ,／ テレビでは見たけど、実際はどうなんだろうか…
ゝ ﾉ
／ /
.
翌朝早く
マイクロバスはだいたいいっぱいの人を乗せて
Ｒ市へと向かっていった
,:-'"⌒`'-::,,
,:-'".::: .::::. :::. `'-::,,
,:-'"⌒`':, ,:-'" ..:::.::.. ..::.::::. ::.:::.. `'-::,,
,:-'" .:: .::.. `'-::,, ,:-'" ..::.::::::: ..:::::.::::::. :::.:::::..... `'-::,,
,:-'" .:: .:::::.,,..::-'''":'':,"`'''-::,,,:::::::. ..:::.::::.:::::::::... :::.:::::::.:::::... `'-::,,
,:-'" ,,..::-'''" ,,::'' ':, "`'''-::,,, ..:::::::::::::... :::::.:::::.:::::....
,,..::-'''""" ''" ,,::''" :, "'' "`'''-::,,, ::::.::::::.:::::::::......
''" ,,::''" :, "'' "'"''"'"'"'"''"'"'"'"'
''" ,,:'' :, "'' "'"
,,::''" :, "'"
,,::''" :, "''' "'"
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:, "'' "'"
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:, "''' "'"
:,
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:, "''' "'"
そこへの道のほとんどは少しくねった山道だけど
十分に整備されていた
.
しかしやはりまったく無傷というわけにはいかない
;;;;;;;;;;;; ヾ i ,,, j l ..l { / l ;;;;;/ ;;; シ / / /:;;;;:;;:;:;:.,ｲ 彡
､ ｀ ヘ ;;;;;;;;;;; } l l /;| ｼ ;| 7,/ ／ .ｼ /;;;;;;;;;; / r-m､
ﾐ ﾍ ﾊ ;;; ;;;; ' j l /; ;| r七 ﾝ/ ;/ _ﾉ / i ;;;;;;;;;;;; /f / しｰ
;;::. ヽ ;/;;;; i ;;;＼;; ;;; ;;;;;;< l /; ;;;;| '´ ; v;;;;;;/ ;;;;;| fr ;;;;;;／ ;;;;;;;t/ ;;;;;;／ } ;;i;;;;;;;;;;
､;;;; :; :::;ヾ;;/ ;; ;;;;;＼ ;; ;;; ;;}_ .l ／ ,,;, ;.|_ ; ; -_ ;;／ ;, ;;.;;.|/;;;; 〃 ; ;/;;;;;;;;;／ - j l |; ;;;; ;;;;;;;
;;＼ ; ; ;;;ヽ; ;;;;;;;; ;;;; ;＼; ;;; ﾗ l ／; r; ;;;.;; |/; ;;; ;<i; / ; ;ｲ; ;;／; ; ;;/;},r';; ;; ;;;r;; ;; ;;;;;ヾ; ;;;;;;;;;
;;;;; ｀ー-; ;;; ＼;;;; ;;;;;; ;;;;;＼;; } l＿＿ ／; ; ;; ; ;;;|彡 ;;; ;; ; ;; ;; ;;; ｼ;; ;; ;;;;;ノ;; ;;; ;;;;l ;;; ;;;;;;r-《 ;; ;; ;r
､;; ;; ;; ;;/ ;;; ;〉 ヾ;; ; ;;; ;;; ;; ;ヽ;ヽ; ｀ヽ＿__,,,／; ; ;; ;; ; ;;;|/;;r ; ;;; ;;; ; ;;; ;;;;;; ;/ ;; ;__ｼ ;; ;| ;;; ;;;ｷ ;;; ;;; ;; ;;; } } ;;;;
;; ;; ;｀ー;;;; ﾉ;;; ;; ;;; ;;;;;; ;; ;; ;;; }; ;} ; |＿,／;;;;; ;; ;; ; ; ;;|/; ; ;; ;; ;; ;; ;;; ;; ;;;/;;; Y;; ; 彡;;.ヾ ;; l ;; ;;;;; ;;; ;;;j j;三
;; ; ;; ;;; ;＼;;;;;;;;;;;; ; ;; ;; ､ ; ;; ;; ; ﾊ; __ |彡 ;; ; ;; ;''''´ ; ; ; ; /|; ; ; ; l l l ;; ;; ;;;／ 彡;|;; ;; ; ; ;;;;入 ; ;l;; ;;; ;;; ;;; ;{ {; ｼ
;; ;;; ;;; ;;; ;;;｀ー-､;;; ;;;;; ;; ;;; ;;; ;;;; ;;Y-- );;;彡 ;;; ; ; ; ／; |;; ;; ;;l l l ;; ;/ ;; ;;;;ll ;;; ; ;;; ;;; ;;;; ;;l ;;; ;;; ;;; ;;; l; ;;;
;;;;; ;;; ;; ;;;;; ;;/ /八｀ー-ｙ ; :::::: ;;;;;;lﾆヽ l;;;;彡 -‐' ' ; ; ; ./|;;; ;;,r- ;; ;; ,' ;; ;;; ;; ;ll;; ;;; ;; -＜;;ll ;; ;;;; ;;;; ;; ;; ;;;ヽ;
;; ;; ;;;;; ;;;; ;/ /;;{;; ;l;;;;;;;;;;;＼;; ;;; ;; ;;;Y- ;;l, ;;;;; ; ; ; ; ; /l/ ;; ; ;;/ ;; ;; ;; ;; ;;;ll ; ;; ;; ;; ;; ;;;ll;;; ;; ;; ;; ; ; ;; ; ; ;',
;;; ;;; ;;; ;;; ;;l ;i; ;;｀;; ＼;;;;;;;;;;;} ;;; ;; ;; ;;V- ﾄ, ;; ;;; ; ;;;; ;;; ;;;;;; ;;; ;;;l :: f; ; ;;; ;;;| ;; ;;; ;;;;;; ;;;;ll ;; ;;; ;;;; ;;;;;;ll;; ;;; ;;; ;;l; ;;; ;;; ;;;;
;; ;; ;;;; /; ;; ;;;; ;;; ;;;; ;;;;＼;シ;; ;;; ;;; ;;;;;f; ;;|; }; ;;;; ;;; ;; ;;; ; ;; ;;;| ; ;;; ;;;; ;;;;;l; ; ;;;; ;;; ;; /; ;; l; ;; ;;; ;;;;;ll ;; ;; ;;; ;;l ;; ;; ;;;; ;
;;; ;;; ;/;ー;; ;;; ;; ;; ;;;; ;;; ;;; ;; ;;;;;;; ;;;; ;;;;} ;;l ; ヽ ;;; ;;; ;;; ;;; ;;; ;;;;;;;/;__ｼ;;; ;;; ;;; l;;; ;;; ;;; ;;;;;{; ;;;;;}; ;;;; ;;;;;;;;ll; ;; ;;; ;;;;;ヽ ;;; ;;;;;
;;;;: ::;;;;:::;;;;;,r;;;;;;;::;:;:;;:;;;;:;;;;:;:; ? ┌────┐ ;; ;;; ;; ;:;;:;:/ー-----;;;; :l;; ;;;; ;;;;; /;;; ;;;;j;;;;; ;;;; ;;;;{{ ;;; ;;; ;;;;;;;;',;;; ;;;;;
/////／＿;; ;; ;; ;;; ;; ; ?│ 片 ?│ ? ;;; ;;;; ;;;;;;;{ ;;;; ;;;; ;ﾗ;; ;;; ;;l ;;; ;;;; ;;;{ ;;; ;;;l /////////};;;;///ヽ;;; ;
///／/////＼ ; ;; ;;; ;;; ;; │ 側 ?│ ――――――----- ＿//////};/////ヽ;;;
＿＿ --――――― ´ ?│ 通 ?│ ?ii ヾヽ ヽ ￣￣￣￣￣￣￣
│ 行 ?│ ?ll } } .l
└────┘ ?/ .| .| .l
./ l l l
/ l .l l
./ l l .l
/ .l .l .l
/ .l l .l
/ l ,l l
ところどころ、山間に倒木が見えたり、
崖崩れのために片側通行に規制されているところがあったりした
.
１時間ちょっと過ぎたところでR市内に入った
しばらくして、いったんまた別の山側の方向に方向に折り返した
このあたりでは、家が本当に全壊しているところもあった
建築材がそのまま山状に整えられ、家のお墓のように感じられた
e
､ｧ ﾟ
rゝ: : : /L
r'ア ｪ,: : :≦三ｌ : r,
rｭ ｲ7 ≦ゝ: r-, ≦7 ｀ｰ'´ｒ−
_ｒ､''≦ｌ: : : : :__イー≧=彡ー'―ｋ' ＼
ｲ＿｣_ ＜7＼´ ＼_ｧ='￣7彡ーｭ ＿ノ
≦//三≧､｀＼≧ ､ ＼_イ=､ /ｲ≦三─
/＞イ三=-／ﾍ≧イ ＞⌒ヽ､_ ミー=＜
/: : : :≦三二三=ー'￣￣｀ ＜三フ'~´≧
/､＞´: : : : : :,;イ⌒≧ｭゝ､ ＿＿＞､: : :__
──────────────────────────────────────────────
_,,..-―‐-..,,_
,,-''" ｀ヽ、
／ ＼
/ ヽ
,' ヽ
ｌ _ノ ヽ_ ',‐-、
,-''"| ｰt:::ﾃ≧ ≦r::ﾃｰ lヽ .'.,
l l'´.', ｀¨¨／ ヽ¨¨´ .,' ヽヽ_ 海が見えないのだから、地震被害なんだろうなあ…
/ | .'., （ .,、 ） U / .／ ヽ、
/ ＼ ヽ、 ｀￣ ´ ｀ ￣´ ／ ／ _,,..-'
{ ｀''-‐"ヽ-..,,__ __.／￣￣´ .,,..イ ∨
/.T ‐-..__ ＿.ヽ￣￣￣／,..-――‐'" / ∨
r┘ ',. ￣￣ 〈￣＼ .／イ´ / / ∨
| ヽ-、', / .ヽ /／ ∨
./ ヽヽ .', ロ ｀ロ ヽ、 / .∨
/ 、＿_ ', _/ ＼| L__ ∨
.
と思っていたところに
田んぼの外側寄りに、転倒して埋まっている軽自動車が
,-――‐､ ,-――‐､
ｒ―､ｆ,',' ,-‐―`､;ｆ―――――――- ｆ,',' ,-‐―`､;ｒ―,"ヾ､
ｆ l ｋ,,l;;;ｆｒｋヽｉ;;' ＿＿＿＿＿＿＿＿ｋ,,l;;;ｆｒｋヽｉ; ＼ ヽ､
｜l 入￣ヽ ,=――､ ヽ ＼
| l ＾,ｒ､二ヽテ===）） ｌ ヽ ＼
| ＿ﾍ二ヽ入＿ヽ====`=）））） ヽ ヽ
l、 ￣''―-",-――‐､ ,-――‐､ ｒ―' ,'l
､ヽ ｆ,',';;,ｒ―-､;;k､――――――――ｉ;; ｒ" '⌒ヽ ゝ―ｋ＿＿/
`､ヽ､＿＿ ｌ;;;;;（ ）;;ｉ | ｌ;; （ ） ｌ l//ノ
!､＿＿l ヽ'';;;;;;;;;;;;;"ノ/ ヽ､_二二_ノ ,,,;;;;;''''"《
`―-､ ＝＝ イヽ ｋ＿＿,,,ｋ" 》
`､_／ ⌒＾``ヽ＿＿《 ＜ 》 《
海が見えなくとも、多量の水が襲ってきていたのだ
川沿いのかなりのところに、しかもそれなりに奥まったところまで
泥の跡や壊された跡が
.
そしてバスは一旦川上方向に向かった
着いた先、ここの災害ボランティアセンターは仮設のもので、駐車場に建てられていた
プレハブ小屋が２、３棟、それなりのスタッフと資材機材を入れておくのに十分な大きさだった
ｴﾆﾆｴﾆﾆｴﾆﾆｴﾆﾆｴﾆﾆｴﾆﾆｴﾆﾆｴﾆﾆｴﾆﾆｴﾆﾆｴﾆﾆｴﾆ!
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/ |
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|
||￣￣￣||￣￣￣|| |
|| || .::...::. || :.. |
|| || :::::::: : || |
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､. ..:|
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＼.|
|
_＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_|＿＿＿＿＿
それらの脇には手洗い用、器具洗い用の水をためるポリタンク、２００Ｌクラスのデカいのがいくつもあった
.
到着後、本部スタッフの説明を聞いて、このバスでそのまま現場に向かう段取りとなった
,,,､､､､､,,,,
,.: .:;;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:.､
,f;:;:;ミﾐヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:',.
,;:;:;;;;ミﾐヽ:;:;;;;;;;f⌒'^^ﾘN;;
,;:;;;;;;;;;;;;ｦｦ'''ｨｲﾊ､ ﾉi;;;;;!
',;:;;;;;;;;;ｨｲ ,,､､､､ ,r- ､;;;;!
V;:;;:;;;ﾙ'ﾞﾞ,rﾓﾃ.:;' ﾉｯｬ''';;ｼ ,． '"´ ￣¨`｀`ヽ
Nいiij ~` ﾘ / .:.:.:..｀ヽ ,．'"´
Nいii!':, ､;::′ ,j! /:: ﾉﾉﾘﾊ.:.:.::::', /
ﾙ:;;;;{, ,, --､ 1 i::::: ,ｨｿ ′ `ﾄﾄ;! ! ,
ﾙﾊｼヽ ´ 二｀` ,′ |::::::. ,.ｨｲ´_,,,,ﾉ ､,,,_ .ﾘ | j
`ﾌﾘﾊ `丶､. / ',::ハ:r'ﾞ ´,ｨtr {ｨtr1 ! .:;;ｨｲ
,/ i ', ｀`ｰｲ i1 ｀ ´ 「` ! ', {^^ﾘ
_,.. -‐''ﾆ7. ヽ ヽ i ヽ ヾｼ i `''´ l ヽ い
￣ `ー─'"7_ ＿ ＼＼ ﾊ ＼_ /:: い ''ﾆﾆ` ,′ V^',
', _＞＼ /7⌒ﾞ`｀`ヽ､ /:::::.ヽ､ ゝ ,.ｲ ,.ｲ^ヽ
i ＜_ ＼ / ＼ ﾄ､ -‐''"´:.ヽ:::::.:.:.｀`ｰ ﾆﾆﾆ彡ヽ ,．-‐''"´1
. l ｀`ヽ, ', ! ／ l ',:::::::::::::.: .: .＼::.:′ 7ヽ＜"´ l
l ＼リ / l i _ ＿, ′ ｀`ヽ l／
l V! l l ﾄ､
l i! l l i::1
.
さっき上ってきた川沿いをマイクロバスで下って行くと
リアス式の小さな山の向こうには
大きく広がった平野に、多少潰した廃材の山が
何メートルかに積み上げられた、小さな公園くらいの大きさの山が
そしてその上にユンボが乗っていて
シオマネキのようにアームを振っていた
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《( )）|元元元元テ己ﾉ》 ／ ﾟ<〈
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ ／／ }
ヽ､ ＜.＿＿_,ノ ﾉﾉ
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それ以外はあまりひとけのないところになっていた
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割と広い平野が、もともと栄えていただろうと
どうしてこういうことになったんだろうかと
いろんなことを考えたら、やる夫の目に涙がにじみ出てきた
.
／ ヽ
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, , ',
i ゝ￣ ''ー- !
{ {＿_ ヽ J }
', ﾏj ￣ﾉ /
ゝ ｀ ´ ∠ ＿
{ i ,ｨ´::::::::::::::｀ヽ
ゞ.､ ＿ ﾉ ィ/:::::::::::::::::::::::::::＼
｀ヽ ￣ ,.ィ≦/::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
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j:,ｨ彡:::::::::ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
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!ハ::::::::::::::::::::::::::::::,.ｨ´:::::! | |
/ ゝ.::::::::::::::::::::,.ｨ´:::::::::::| | !
＿ { ヽ:::::::,.ｨ´::::::::::::::::::| | |
,.ｨ:::::::::＞.. ! { ｀ﾌ´::::::::::::::::::::::::! ! |
／:::::::::::::::::::::::｀''ｰ-- ==..,, ＿,.ｒｰ'| i { {. i'::::::::::::::::::::::::::::::! ! |
これを見せてもらうために、ボランティアに参加させてもらったところもある
この風景は前回とは違い、ある程度整理されているところもあって、
得体の知れない不安感はなかったが、やはり見ていてとても悲しかった
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／ ヽ
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i ゝ￣ ''ー- !
{ { ／ヽ J }
', ／ ﾉ /
ゝ ｀ ´ ∠ ＿
{ i ,ｨ´::::::::::::::｀ヽ
ゞ.､ ＿ ﾉ ィ/:::::::::::::::::::::::::::＼
｀ヽ ￣ ,.ィ≦/::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
｀ ー- イ:::::::::::,{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
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センターから現地へ、適切な進行方向がわからなかったので少し迷ったのはご愛嬌
いや実際通行止めのところは何か所もあり、日によって開通したりして変わるから仕方ないのだ
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:::....::::::........ . .::::::... .... ..:::::::::::从 MwM 从 MwMmw M从 MwM 从 MwMmw MwM''"""'''''"""''""''''""''"''''""
从 MwM 从 MwMmwMwM 从WＹWﾉM MWＹMWﾉWＹWﾉMﾉMＹWWＹWﾉM MWＹMWﾉWＹWﾉMﾉMＹ
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さて現地付近で、バスを止めるスペースが現場直結にはないので２、３分歩くことになった
さすがにマイクロバスを農道に止めっぱなしにするわけにはいかないからだ
..,,,
: ﾞﾞ"'ｰ-､,,
: : : : : : : ｀ﾞ'''ｰ-､,,,、
: : : : : : : : `ﾞ'-､
: : : : : : : : `ｰ--,
: : : : : 、: . : : ﾞヽ、
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..:ヾ:ヾ.ヽ.:ヾ: ヾヾヽ.:ヾ ...ヾ.,. .ヽ.:,,,,-‐'゛,,,,-‐'゛ヾ:.,..ヽ.:ヾ .. ヾヾヽヾ. ヾ .. ヾヾヾ｀`'‐.｀`'‐.､ヾヽ..ヽ.:ヾ .
ヾヾ ヽ.: ,,,,-‐'゛,,,,-‐'゛ ヾ .. .,.ヾ.,. .ヽ .:ヾ:. ..ヽ｀`'‐.､｀`'‐.､ .:
ヾヾヽ ヾ ,,,,-‐'゛,,,,-‐'゛ :.,..ヽ.:ヾ .. ヾ ヾヾヽ ヾ ヾ.,. .ヽ.:ヾ:
ヾヾヽ ヾ,,,,-‐'゛,,,,-‐'゛ ヾヾヽ ヾ ヾ::.ヾヾ
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.
実は線路下をくぐったばかりの駐車スペースの隣の田んぼは
人の力ではどうしようもない状況になっていた
_＿＿＿戈 リ＼戈
_戈|::.!戈二三=≦三|＿!∨
＿＿＿＿､ ッ=≦＞= !＜| ／￣i＼
＿弍L戈|:￣ﾞｉ ﾞｉ ﾞｉ : : : : :(,＿人_弍 ,.ｲ≦二|／
ｧ=,＜二＞-≦!､∧ !￣∨ ∧人__
ﾞｉ_==ｲ:::| : : : : : :|:: : : . ／￣|.!￣ﾞｉ_／ !／
ﾞｉ戈|:::| : : : : : :|:::::: . . ､＜￣≧≦戈:. i i￣二≧
|ｌﾞｉ||:::| : : : : : :|:::::::: : :.. ／￣／ '＜＿人_!_／￣イ≦戈
|У|:::| : : : : : :|::::::: : : :＿∧_､-==≦￣ ､ｧ全!＿ ￣ﾞｉ／￣
|＿|:::| : : : : : :|::::::､＜＿＿､ｧ≦!ッ´／￣￣ﾞｉ ﾞｉﾞｉ ﾞｉ._／ ／
＿＿!／三≧二三／∨￣>＜《￣|_人.∧／￣! !､__ﾞｉ.ﾞｉ_＿∧
／::::､,三三 ,.,.／ ､＜￣ﾞｉ!＿∧＿∧ ／!|￣￣￣!､／ !／￣￣￣
?!＿／:i:i:i:i:i:i:〈. ﾝッ|| ッ´／ <.＼ ∨ ﾞｉ. | ／
|:i:|i:i:､≦／!￣￣|∧ (,≦ 〉:::〉／ ／ ﾞｉ ／ _＿＿
?!戈∧三夕<＼／＼| イッ＜_／ ／| ＼.／ ､＜
／:／三／夕!＜ ﾘ､＜￣〉＜＿､≦＿∧. ﾞｉ ／: ＼
／:::∧:三／＼.人.,_＞ッ∧_＿人,ッ´ﾞｉ ／∨l ﾞｉ.､＜ _＿!￣￣＼_
?､＜::::／三／ |＼<_＿／ ／／ |. 〉￣ﾞｉ＿人,,,, ／ ｀'＜._＿＿／
?∧_!／:三／＼ ／ ﾞｉ::::::／／ 人／ . ､＜ ∨....... ﾞｉ | ＼
／､≦;三／ッッ＜ ....:::::|／／ ／／|､＜ 〉.::::::::::::...＿／ 人 _
引き潮で、いったんそこら辺の畑に流れ込んでいた大小様々の物体が
少し盛り上げられた線路と土手にせき止められる形でそこにたまってしまっていた
.
その作業量は正確にどれくらいかがわからなかったが、その日のやる夫たちの分の１０倍は必要だったかと思う
つまり、同じ人数で１０日間か、バス１０台分動員するか
やる夫はそれがとても大変で、この人数でやることを想像したらちょっとげんなりした
_,,..-―‐-..,,_
,,-''" ｀ヽ、
／ l| ＼
/ U .ヽ
,' l ヽ
l ＿＿＿＿l ヽ-―‐tｲ''"´ ',‐-、
,-''"| ｀′ ｀′ .〃 .lヽ .'.,
| l'´.', ≡≡／ ヽ≡≡彡 ,' ヽヽ_ でもいつか何らかの手段で
/ | .'., （ .,、 ） / .／ ヽ、 片付けないといけないおね
/ ＼ ヽ、 ｀￣ ´ ｀ ￣´ ／ ／ _,,..-'
{ ｀''-‐"ヽ-..,,__ __.／￣￣´ .,,..イ ∨
/.T ‐-..__ ＿.ヽ￣￣￣／,..-――‐'" / ∨
r┘ ',. ￣￣ 〈￣＼ .／イ´ / / ∨
| ヽ-、', / .ヽ /／ ∨
./ ヽヽ .', ロ ｀ロ ヽ、 / .∨
/ 、＿_ ', _/ ＼| L__ ∨
１人が、「これは重機入れないとダメだなあ 人手じゃ無理だ」と言っていた
やる夫もそれに頷いた
_ -─‐- .
. ´ ｀ .
／ ':,
/ ＿_ ノ ー‐ ',
./ -― ―-
/ （ ● ） （ ● ） i
, ／ ､ ､ |
', { 人 } } 重機…
ゝ ｀ ‐-‐ ｀ー ' /、 どこも手一杯だし
/＼ .ィ ￣} 費用の問題もあるし…
/ ＼ ｰ- ＿＿ .｡-＜ ∠i
/ ＼. / ‐' ´ .|
,.＜ム､＿ ｀ﾍ | / ／＿_＞--イ｀＞-､
／////／.: .:￣〉 l./ ∠ィ´: : : : : :////////＼
///////: : : : : : :i ./ ／.: : : : : : : : ://////////;ﾍ
i//////.: : : : : : :{ { / : : : : : : : : : /////////////〉
l/////.: : : : : : : :| | .〉: : : : : : : : : :i///////////;//
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////,'.: : : : : : : : : :| | | : : : : : : : : : : l;/{/////／///＼
///,i : : : : : : : : : :.:| | |.: : : : : : : : : : .∨////-一"///∧
///|: : : : : : : : : : : | | | : : : : : : : : : : : ゝ////////////∧
///i:.: : : : : : : : : : :| } |: : : : : : : : : : : : :{/////////////∧
.
そもそも、その脇の線路自体が押し流され、捻じ曲げられて、切断されていたのである
どうあっても抗うことができなかった、そういう印象が強烈に残った
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
_,,,,........--ｰｰ''''''''''ﾞ二二ﾆﾆ¨¨'''''^ﾞﾞ´￣
_,,,.. -ｰ''''"ﾞ´ . _,,, -‐'''"´
_,, ｰ''"゛ ._,, -'''"゛
_..-‐'″ ,..-'"゛
_..-'" ,／゛
,／゛ ／
／ /
/ !
ｌ !
{ ヽ
ヽ ＼
＼、 'ﾍ､
｀'ｰ..,_ ｀'-..、
｀ﾞ''ｰ ,,_ ｀~'ｰ .._
｀"'ｰ- ..,,_ ｀''ｰ ..,,
｀ﾞ"''― ..,,,_. ｀'''ｰ､,,,
￣''''―- ....,,＿_ ｀ﾞ''ｰ ,,_
⌒ﾞ''''''ｰ二二ﾆ,,,,＿_
￣￣￣￣
.
そんな状況も見つつ、やる夫たちは今回の田んぼへ向かった
大木の根の近くから、看板の破片から、様々な日用品から、
色々なものが散らばって、めり込んでいた
.v,,;..v､ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ.
ゞ;ゞv;ゞ,v,,v,vゞゞ;;ゞv;
ﾐﾞ':ヾvv'w:,ゞ;;;ヾ.:;ゞ彡,!;:.v､ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ
､.v,,;..v､ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ.v;ゞゞ
v,,;..v､ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ,v,,v,vゞゞ;;ゞv;ゞゞ,.上;yv;ゞ;ゞv;ゞ
;.w;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':ヾvv'w:,ゞ;;;ヾ.:;ゞ彡ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞ;ゞ.v;ゞゞ
.;::.::::-..... .. .... . ... ... .`"''､v,;.wVゞ;v; ゞ,v,,v,vゞゞ;v;ゞゞ,.上
;.w;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':ヾvv'wv'w:,ゞ;;;ヾ.:;彡ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞ;ゞ;ゞv;ゞ
.;::.::::-..... .. .... . ... ... .`"''､v,;.wVゞ;v;ゞ;ゞ,v,,v,vゞゞ;;ゞゞ
v,,;..v､ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ,v,,v'w:,ゞ;;;ヾ.:;ゞゞ,.上ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ ,工/＼＞工工工
;.w;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':ヾvv'w:,ゞ;;;ヾ.:;ゞ彡ゞ/.＼v;ゞ;ゞv;ゞ.v;ゞゞ,上/ .／|ｴエ;工
.;::.::::-..... .. .... . ... ... .`"''､v,;.wVゞ;v;ゞ;';＼::ゞゞ;;ゞv;ゞゞ,.上ｪΥｴlエ[工:[工[
v､::.;.;... ;.w;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':ヾvv'w:,ゞ;;;ヾ.:;ゞ彡ゞ/.＼＼:|ｴエ{工[工工
....-::.;.;::.::::-..... .. .... . ... ... .`"''､v,;.wVゞ;v;ゞ;';＼::..:＼{ｴlエ[工工工
_|＿|＿l;;工工;エｴl-_L-|,,;..v､ ....::. ::: .:.;:へ.;.'.. .＿... .'.. __ ｀.';;::.._/＼二:トﾆH.{ｴエ[工l工工
､.v,,;..v､, 工工エｴ|-l_ L|vゞ;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ',,,ゞ､.v,,;..v､ ~~. .::/vへ＼-/:/＼へ . ､.v,,;.v<|ﾆHﾆ|ｴエ}工]工[ﾆ
ゞ;爻彡ヾ;ゞ;yゞ､.vk,,..vｌ,|ゞﾞ;ﾐﾞ､.v,,;..v＜＞'ﾆﾆTﾆニTニTニ>/./,:､:.:.＼;ゞﾐ.:ゞ;y;､HﾆH.kv,l.v[工;工工
”v:";v;oゞゞ;yゞ ゞ;爻彡ヾ;,,;..v､,...:/ ./:/.ー〜「l─「l─「l-|:|.／ <;~~`.::: llニコ;;::／>.爻v;oゞ;ゞ彡ゞﾞ;
.:ﾞ;ゞ;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':,oヾv”v':,ゞ;;ﾐﾞ'爻。....:~~'〜<二二二>~ ~~ ~／ <＼＼ ゞ;ヾ.<／:ゞ;yゞﾞ;;ﾐﾞ':,;oゞ;ヾ;
.:ﾞ;;ﾐﾞ':,”:";oヾv;;ﾐﾞ'爻vゞ;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':,;.;:: .:. .... ..' . ....::.;.~~`´:~:.::~~.~`.... .. . __ ゞ;ヾﾞヾ;ゞ;yゞ;ﾐﾞ':,ゞ.彡
さすがに、はがれたアスファルトは半畳くらいの大きさでも重すぎるので
今回の片づけの対象外である
.
今回の進め方は、皆が多少広がりながら、各自のやりやすい方法で
廃材などを集めることになった
¨¨¨¨¨
／一 ー ＼
′＿__ ＿＿ __
{ } ﾏﾑ{ }
(__人__) ｡s≦ /ﾏﾑ :} ぼちぼちやってくのね
ゝ ｡s≦ ｡s≦＼ﾏﾑ} 気楽でちょうどいいお
≧==ハ｡s≦-- ､.............ﾏ 〉
ﾏ..厶 --- ､ ∨.........∨
′{ } }/............,
,......| }ﾉ.................,
,.......| |....................}
{.......| |....................}
こまかい物は土のう袋に入れるとして、ある程度の大きさの板や木の枝、棒、瓶カン、箱などは
多少まとめて道路わきに集めておいた
_ -─‐- .
. ´ ｀ .
／ ':,
/ ＿_ ノ ー‐ ',
./ -― ―-
/ （ ● ） （ ● ） i
, ／ ､ ､ l こういうときでも分別か…
', { 人 } }
ゝ ｀ ‐-‐ ｀ー ' /、 んまあしかたないか
/＼ ｀ ⌒´ .ィ ￣}
/ ＼ ｰ- ＿＿ .｡-＜ ∠i
/ ＼. / ‐' ´ .|
.
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::::::::::::::::::: : : : : : : :::::::::::::::::
::::::::::::: : : . ＿ : : ::::::::::::
_.,‐-‐‐ ､i.!^i^i､/＼|‐-‐‐ ､
(（〜〜〜/ ⌒ヽｿ`〜〜〜＜》
〈((（ )ｿﾘ ﾙﾘﾉlﾉl〈(ﾉﾘlﾉ人(ヽ〉
i､ﾟ- ﾟi.i( !､ﾟ- ﾟ !!ﾘ､ﾟ- ﾟ i从＿＿
/iij木iij /〈{H}〉 / i.个.i ﾊ.＼／
１時間くらいして休憩、関東から来たという若い女性たちが
ゼリー状の栄養補助食品を取っている
.＿_
l≡l
{:: }
〉-─┷┷─-〉
/ ＿＿＿＿ 〈ヽ
/ | i |
| | i |
| | i |
| | i |
| | i |
ヽ─────'-ｰ'
なるほど、継続的にエネルギーを取るとがんばれるのかとやる夫は感心した
＼ ヽ _.,‐-‐‐ ､ i.!^i^i､＿ / ／
(（〜〜〜/ ⌒ヽ/＼|‐-‐‐ ､
〈((（ )ｿ从ﾙﾘﾉlﾉｿ`〜〜〜＜》
⊂i､ﾟーﾟi.i(.ii!､ﾟヮ ﾟ!〈(ﾉﾘlﾉ人(ヽ〉
iij木 ij.i./〈{H}〉 .ﾘ､ﾟヮ ﾟi从 ＿＿
〈_|.i.i.i.（_〈|i_|iヽ○ﾆ ○ﾆ)ﾊ＼／
しヽ丿l l l ＼ヾヽ ⌒´
.
再開後お昼までまた続いた
確実に減ってきているのは分かるのでやる気は続いた
しかし、ぬかるんでいるために、思ったより運搬速度が遅い
いったんまっすぐあぜ道にでて、田んぼの外周を回った方が早いことに気付く
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼
| u. （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／ ふう、遠回りだけど
/ ＝＝＝＝＝＝、 足を取られるよりましだおね
/ ｲ ＝＝＝＝＝＝｜
＼＿つ＝＝＝＝＝＝と)
| ::::|
i ＼ ::::/
＼ |::／
|＼＿／/
.v,,;..v､ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ. ? ＼＿／
ゞ;ゞv;ゞ,v,,v,vゞゞ;;ゞv;
ﾐﾞ':ヾvv'w:,ゞ;;;ヾ.:;ゞ彡,!;:.v､ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ
､.v,,;..v､ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ.v;ゞゞ
v,,;..v､ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ,v,,v,vゞゞ;;ゞv;ゞゞ,.上;yv;ゞ;ゞv;ゞ
;.w;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':ヾvv'w:,ゞ;;;ヾ.:;ゞ彡ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞ;ゞ.v;ゞゞ
.;::.::::-..... .. .... . ... ... .`"''､v,;.wVゞ;v; ゞ,v,,v,vゞゞ;v;ゞゞ,.上
;.w;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':ヾvv'wv'w:,ゞ;;;ヾ.:;彡ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞ;ゞ;ゞv;ゞ
.;::.::::-..... .. .... . ... ... .`"''､v,;.wVゞ;v;ゞ;ゞ,v,,v,vゞゞ;;ゞゞ
v,,;..v､ﾐ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ,v,,v'w:,ゞ;;;ヾ.:;ゞゞ,.上ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ ,工/＼＞工工工
;.w;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':ヾvv'w:,ゞ;;;ヾ.:;ゞ彡ゞ/.＼v;ゞ;ゞv;ゞ.v;ゞゞ,上/ .／|ｴエ;工
.;::.::::-..... .. .... . ... ... .`"''､v,;.wVゞ;v;ゞ;';＼::ゞゞ;;ゞv;ゞゞ,.上ｪΥｴlエ[工:[工[
v､::.;.;... ;.w;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':ヾvv'w:,ゞ;;;ヾ.:;ゞ彡ゞ/.＼＼:|ｴエ{工[工工
....-::.;.;::.::::-..... .. .... . ... ... .`"''､v,;.wVゞ;v;ゞ;';＼::..:＼{ｴlエ[工工工
_|＿|＿l;;工工;エｴl-_L-|,,;..v､ ....::. ::: .:.;:へ.;.'.. .＿... .'.. __ ｀.';;::.._/＼二:トﾆH.{ｴエ[工l工工
､.v,,;..v､, 工工エｴ|-l_ L|vゞ;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ',,,ゞ､.v,,;..v､ ~~. .::/vへ＼-/:/＼へ . ､.v,,;.v<|ﾆHﾆ|ｴエ}工]工[ﾆ
ゞ;爻彡ヾ;ゞ;yゞ､.vk,,..vｌ,|ゞﾞ;ﾐﾞ､.v,,;..v＜＞'ﾆﾆTﾆニTニTニ>/./,:､:.:.＼;ゞﾐ.:ゞ;y;､HﾆH.kv,l.v[工;工工
”v:";v;oゞゞ;yゞ ゞ;爻彡ヾ;,,;..v､,...:/ ./:/.ー〜「l─「l─「l-|:|.／ <;~~`.::: llニコ;;::／>.爻v;oゞ;ゞ彡ゞﾞ;
.:ﾞ;ゞ;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':,oヾv”v':,ゞ;;ﾐﾞ'爻。....:~~'〜<二二二>~ ~~ ~／ <＼＼ ゞ;ヾ.<／:ゞ;yゞﾞ;;ﾐﾞ':,;oゞ;ヾ;
.:ﾞ;;ﾐﾞ':,”:";oヾv;;ﾐﾞ'爻vゞ;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':,;.;:: .:. .... ..' . ....::.;.~~`´:~:.::~~.~`.... .. . __ ゞ;ヾﾞヾ;ゞ;yゞ;ﾐﾞ':,ゞ.彡
.
それを皆なんとなく気づいて、板や棒などを、外周経由でリレーするようになった
誰の指示でもないというところにやる夫は感心した
彼はその光景を見て日本人のボランティアさんは働きアリさんなんだなあと感じた
丶、 ,,-''
丶、 ,!｀ヽ /´i! ,,-''
丶、 / ! ｜ ﾞ:、 _,.-'"
｀丶､ ／ / ｀、 ＼ _, -'"
｀` ''''"´ :′ ﾞ! ｀`'''' "
丶､ ﾞ:、 ノ _,.-''"
｀丶､ ﾞ::、 ｀`'''''¬ー‐---- 、 ,. ----―‐¬'''''" _,,-''"
｀丶、, ' ￣ ＿_,,,,,,､､ -‐' ﾞｰ-' ､､,,,＿ ....::: . . ,,-''"
丶、 ヾ､、 _,.｀' ..:.: : ....: : . . ,.-"
＼:. ,.､ `'- .,, _,,.-''" ,.､: : . . : : ／
＼:. ,..、 ﾞ丶`'' - .,,_ ｀丶 ,. '"; _,. - ''"／ ,..、 .:／
！ { 丶、 ＼ ｀'' ｰ′ ﾞｰ ''" ／ ／ l /
l l 丶、 .ヽ /'｀ ／ l l
l l ｀''''゛ ﾞ''''" l:' !
ﾞ'''′ ﾞ'''′
.
お昼、各自持参の昼食をとる
ありがたいことに、Ｉ市ボランティアセンターのスタッフが麦茶を用意してくれていた
ジャグ（サーバー）に氷も入れられていたので冷たくておいしかった
各自で飲み物を用意しておく必要もあるのだが
実際作業した時に不意に体が温まりすぎたり汗をかきすぎたりすることもあるので
スタッフ側も予備として用意している
こういった配慮はありがたい
/(⌒ ヽ
. / ゝ 、_ )
/ﾍ _ /
＿ -- 'ゞ､ヾ｀ﾆさ
へ￣ / ￣ ＼
. /. ＼. / ＼
＼ / ＼ / ＼
＼ / ＼/ ＼
＼. /＿＿＿＿＿__//￣￣￣￣￣￣￣7/
ヽ__ ＿_//. ￣￣￣￣//＿＿＿＿＿＿＿_./
￣￣ .// // ＿＿__ /
ヽ＿//. // /名水/ /
￣￣ヽ //￣￣￣￣￣￣￣7/
丿 // / ヽヽ (ﾟДﾟ,,) /
ノ￣￣￣ // ｰ７￣ . ー―７ /
￣７ .//ｰ７￣ ー―. ′ ./
/ // ､ヽ 王 / /
// ノ /ヲ フ/く /
.
午後１時ころ、再開
単純なことだが、やはり昼食と休憩を取ると元気が出る
/ヽ
＿＿＿ ○′
. ／ ｀丶、
／ ⌒ '⌒ ,
. / （● ) ( ● ） ′
/ ､､､ ､､､ ,
{ `'ー'＾'ーﾍ ′ さーて、午後からもがんばるお
. ‘:, 、 ﾉ /
｀二¨´ ／
＞┬----‐ｧ…＜
／///ゝ--=彡/////＼､、
. ／///////////////////＼＼
∨//|/////////////////////
∧//|////////////|/////////
. / ＼|////////////|＿＿＿／､
. / / |'///////////////,＼
でもまあ、ほどほどに、ほどほどに
そういった無理をしないよう、リラックスできるように声をかけてくれている年長の人がいた
/^l
,―-y'"'~"ﾞ´ |
ヽ *´ Д ｀* ﾞ':
ﾐ ﾞ': 休憩しながら、各自のペースでやるんだよ
ﾞ, ∪ ∪''ﾐ
ミ. ;:'
'; . 彡
∪~"""""∪
その時は気づかなかったが、後で考えるとありがたい存在だった
頑張りすぎると、ばてたり、熱中症のようなものになるからだ
, - ── 、
／ ＼
/ ー- ､ ヽ
/ノ し |
| （ー‐） |
|（ ● ） 〃 l
|〃 , / 確かに日当たりが良すぎるから
, ﾍ （_ノ｀ー' ／ 汗もかくおね
,／ ＞-ﾍ-ー― ＜＿
,.. '´ ／ｰ:::'７. |o ,／::::／￣＼ 気を付けないと
r'" ィ /│ | /:::::／ 〃⌒ヽ、
| ／ | / .| |o /:::::/ / ＼
ゝ--＜! l /:::::::￣￣￣:::::/ l ヽ
ヽ__>-/::::::::::::::::::::::::::::::| | ﾉ
.
いよいよ残り１時間弱といったところで皆で大木を引き出すことになった
かなり重いので、経路に板を渡して沈まないようにした
: : : :＼ ミ: : : : :ヘi: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :,.ツ=´'' ツ,´: : : :
: : : : : :＼ ;;:'ｿ: : ∧ｲ: : :ツ_＿,.: : : : : :彡ツ: : : :,.''ツ--{ ｲミ ﾐ´: : : :＿¨
ツ彡ｲ ミｿ ﾊ 川イx ´.ﾍ ﾍ,z ツ´ツｒｔ;::ミツ ,.ツ=-ｭ,.＝-´ｊﾍｊﾍｊ
ﾍiｲ,ソ､ツﾐ} ツiﾍイ≦'､} ﾍ ﾍ ／: : : ::ｲミﾊ´~~ｿ⌒ツ ﾍﾍﾍ ｨ＿＿ﾍj
ﾍilﾍﾍ＼r''､;~:~:: r-'j ~~,ィ'' ﾍ ﾍ 'ﾍ: : :!ﾍｌｿ ｊ ｒ' ,ｲ ,.≧ｭ´
ソｲﾍi＼ﾍﾍ:~ノ ﾍ~ ｿ' ) ﾍ ﾍ : : :ﾊツ.jﾍjﾍ ＞ｭ´彡:
ソｲﾍヾﾍ: :;' ｊｿミ ~,．´ツ ,.7 ｒ＿ !ｲ ｒ' ⌒ツ彡ツ
､彡ツ´ ソｲﾍ＼ｲｊ ｌ: :ｲ ﾐ|l| ￣`ﾍﾍ ´＞‐=-: ≧ｭ´~
, イ､彡ツソｲﾍｊミi:: j 彡ｿ! ｒ´ ツ´ﾊ/,.ツ、
＼彡ツiｊﾍ ｨ ﾍ: : j|ﾐ {〈 ／
ﾍjﾍ!ﾍｊiﾍ ｿ ﾐ !i ﾐ≧´ ﾊ
ﾍｊﾍljﾍjﾍイ ,.'' 三ツi ::;l|´
ﾍjﾍjｨ ｿ' ｲミ≧ l| ＝‐-{l
ツjﾍﾍ Y彡ｒ ツ彡ツY-=三ﾆ彡|!
-yｲiﾍ､ ｒｲ>=ｭ´ '' ﾐﾉ
'ﾐYミyｨミ ｲ{ Yイ ツ ツ;''､
::;ﾉXﾍjﾍ､-ツ ツ-´ ｊ ﾞ''ツi:
: ',ﾍﾍjﾍイ ツ'' ＿彡ｌi:
;::;ﾍ1jiﾍjﾍ'､ ＿,.彡 ﾉミ＿ツi|::; ;
;:;: ﾍjﾍjﾍ ツﾐｲｊ ﾐl|i:;:;
:;:; 〉ｲﾍｿfyツ=-yｿfﾐ,.ツィ 彡ｌi :
: :; {イツ''tｿvツｿxfyツ ＿ツﾐi|-':;
' :;: :;ィ’ノifyミ/~ｒィY 彡 }ijﾍjﾍ
; :; : ; :; ﾉｿvツ,´ ,.ツ,. ﾐ Yﾍjﾍ
.
そして何人かでつかんで押そうとしたが動き始めない…
その時、さっきの年長の人が
/^l
,―-y'"'~"ﾞ´ |
ヽ *´ Д ｀* ﾞ':
ﾐ ﾞ': ロープないかな
ﾞ, ∪ ∪''ﾐ .引っ張れば動き出すはずだよ
ミ. ;:'
'; . 彡
∪~"""""∪
,,,,,,,,,,,,,,,
,.....、 ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
fｪゝヽ ,rﾆ'''ー､ ;;;/ニヽ;;;;;;;;;;;;）
r ､_ 〈o ﾘl＿ lｒ｡ヽ,r､ l > ''` 〉;;,.r---､.、
｀>｡ヽ 'Y、ノ ｀ヽｖ'､ -''ｖ'｀'-`l._ ,r'";;;;;;;;;;;;;;;;｀ヽ
ヾ-､｀''ｰﾆ､__,......l"`'[_＿ノ l`´ 〉'" l;;;;;;;;;;ヽ
_ `l'-､＿＿,..⊥ 〈l >‐'< ｒ― <;;;;;;;;;;;;;;l
lwヽ､＿l ヽ､_,r'" ヽ ヽ / / ﾘ ｴ レ'´`';;;/ ロープ、漂着物の中にあったような気がするぞ
｀ー‐'､__==' l ,,,..r'"‐ヽ ｀ｲ'ー‐/､_ .<、 ､ ,r'_,l,_
ｆ" ｀ｰｿl´ ,r'''''''''L, ／ノ .7 i,'ヽ、 ´ /;;;;;;;｀'''ｰ､
l <" l l __,r'ｪ' ／ ／! /i'''" ,ノ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;
l λ l l `,r'" / ／ レ';;;`ー''<、ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
l .〈 ヽ l / i, i, / ／ /;;;;;;;;;;;,..r'´`i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
＿ヽ_＿l .ヽl / l i, ヽ.,r' ,..=_;;;;;;;;;;;,ｆ l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
（＿＿＿ﾉ / l i、 ヽ、,r'" ｀ーｭ'l、 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
／ l i、 ヽ ／ ヽ ,..ュ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
' ! ヽ '" ヽ'" ｀''`'''''''''''''''''''''
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「おおっ ロープがあった」
ξヽ
〈／〉
〈／〉
〈／〉
〈／〉
〈／〉 __ __ __ __ __ _ __ __
〈／〉 〈/ 〉__〉_〉__〉_〉__〉_〉ﾊ｀)>_
〈／〉 〈/ｿ.〉__〉_〉__〉_〉__〉_〉. ｀ｰ､_〉、
∨ ﾄ､_ 〈∨ﾄ､..__〉_〉__〉_〉__〉_〉. ｀ｰ ソ⌒ヽ
ゝ｣ ハ-､,-､,-､,-､,-､-､,-､-､,-､-､, <⌒Yi.
｀ｰ､_〉_〉__〉__〉__〉__〉__〉__〉_〉__〉_〉__〉_〉ソ
. ｀ｰ､_〉_〉__〉__〉__〉__〉_〉__〉_〉__〉_〉ソ
｀ｰ､_〉_〉__〉__〉__〉__〉_〉__〉_〉__〉_〉ソ
｀ｰ､_〉_〉__〉__〉__〉__〉_〉__〉_〉__〉_〉ソ
〈／〉
∨ ﾄ､ _ __ __ __
ゝ｣ ハ__〉__〉_≧
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
確かにロープはあった
やる夫はその場で使える物を使うという知恵を学んだ
.
さてその成果はというと見事に成功したのである
もちろん引くだけではだめだが、引くことによって動き始めたところに
後ろから押す力が有効に働くようになったので、少しずつとはいえ動くようになった
: : :＼ ミ: : : : :ヘi: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :,.ツ=´'' ツ,´: : : :
: : : : : :＼ ;;:'ｿ: : ∧ｲ: : :ツ_＿,.: : : : : :彡ツ: : : :,.''ツ--{ ｲミ ﾐ´: : : :＿¨
ツ彡ｲ ミｿ ﾊ 川イx ´.ﾍ ﾍ,z ツ´ツｒｔ;::ミツ ,.ツ=-ｭ,.＝-´ｊﾍｊﾍｊ
ﾍiｲ,ソ､ツﾐ} ツiﾍイ≦'､} ﾍ ﾍ ／: : : ::ｲミﾊ´~~ｿ⌒ツ ﾍﾍﾍ ｨ＿＿ﾍj
ﾍilﾍﾍ＼r''､;~:~:: r-'j ~~,ィ'' ﾍ ﾍ 'ﾍ: : :!ﾍｌｿ ｊ ｒ' ,ｲ ,.≧ｭ´
ソｲﾍi＼ﾍﾍ:~ノ ﾍ~ ｿ' ) ﾍ ﾍ : : :ﾊツ.jﾍjﾍ ＞ｭ彡彡
ソｲﾍヾﾍ: :;' ｊｿミ ~,．´ツ ,.7 ｒ＿ !ｲ ｒ' ⌒彡彡彡
､彡ツ´ ソｲﾍ＼ｲｊ ｌ: :ｲ ﾐ|l| ￣`ﾍﾍ ´＞‐彡彡彡彡~
, イ､彡ツソｲﾍｊミi:: j 彡ｿ! ｒ´ 彡彡彡彡彡
＼彡ツiｊﾍ ｨ ﾍ: : j|ﾐ彡彡彡{彡彡彡
ﾍjﾍ!ﾍｊiﾍ ｿ 彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡
ﾍｊﾍljﾍ彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡
彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡 彡' ｲミ≧ l| ＝‐-{l
彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡 Y彡ｒ ツ彡ツY-=三ﾆ彡|!
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'ﾐYミyｨミ ｲ{ Yイ ツ ツ;''､
::;ﾉXﾍjﾍ､-ツ ツ-´ ｊ ﾞ''ツi:
: ',ﾍﾍjﾍイ ツ'' ＿彡ｌi:
;::;ﾍ1jiﾍjﾍ'､ ＿,.彡 ﾉミ＿ツi|::; ;
;:;: ﾍjﾍjﾍ ツﾐｲｊ ﾐl|i:;:;
:;:; 〉ｲﾍｿfyツ=-yｿfﾐ,.ツィ 彡ｌi :
: :; {イツ''tｿvツｿxfyツ ＿ツﾐi|-':;
' :;: :;ィ’ノifyミ/~ｒィY 彡 }ijﾍjﾍ
; :; : ; :; ﾉｿvツ,´ ,.ツ,. ﾐ Yﾍjﾍ
← ← ズズズズズ
.
押す人も入れ替わりつつ、田んぼをほぼ横断するくらいの道のりを
やっとの思いで道路際まで運び出せた そして皆歓声をあげた
＼ | | / ／
＼ | | / ／／
＼ ＼ | | ／ ／／ うおー
＼
ﾊﾊ
(ロﾟ=) ﾊ ﾊ ∧∧ ∧ ∧
ﾍｎ | ､ ヽ (∀ﾟ=) (∀ﾟ =) (Дﾟ*=) やったー
`ｰ､｀(´`´_ﾉてγ(´) ⌒ヽ / ＝ヽ / ＝ヽ
/￣/⌒ﾉ `ーヽ＿ノ ヽ / | Y(´9/ = | ついにあれを運び出したぞー！
(__,ノ | | ／／＝ﾉ / | | ヽ |(´ヽ | |
(＿) ／ | Y (＿／ ／ ／`ー|＼ ｀ ﾉ
.
そういった力仕事の後はやはりみんなお疲れモード
いったん、R市災害ボランティアセンターに戻って、スタッフが報告を済ませた後は
帰りのバスではぐっすり休んだりする人が多かった
もちろん、やる夫もぐうぐう寝たうちの一人である
＿＿＿＿＿＿＿＿
〈<三三三三三三三>〉
|| ＿＿＿ .||
|| ／ ＼ ||
||／ .＼||
／ ― ― ＼
| （ー） （ー） |
＼ （__人__） ｲ ＺＺＺＺＺＺ……
／´￣ .ｨヽ|
〈 ￣ ‐- 、 i
.:｀ ｰi‐ -、_ ヽ | l
|| ヽ.て 〉 ..| l
＿_/´ ヽ /⌒::| ＼_
||三l |ノ-‐-‐-| |｀ー´||
￣|.ヽ _,l- ､￣￣| .|''|''''|"
| |ヽl´ | 〉 〈..| |
| | `-‐´ ...ヽ_＿ｿ | |
￣ .￣
.
その後２時間弱でバスが出発地点、Ｉ市社会福祉協議会の建物の前までもどった
何人かの職員さんに出迎えられて、無事に帰った報告ができた
常連さんも、初参加の人も、仲良くできる雰囲気だったので
やる夫はまたここで参加させてもらえたらと思った
∧∧,;"「」 [] λλ ,,,,,
∧∧ ,､,､ n n ∧∧（ ,,） (*´ﾛ｀) (´v｀*) ﾉﾘﾚ,, ﾉﾘﾙﾚ ,
(*´?瞠) （-＾* )::::::::) ∧∧（∩_∩ （〜 ﾉ-( ﾉ （-・ (ﾟ- ﾟ*ﾉﾘ
,-'" ( ヽ(ﾟ* ) ) ( ｀ｰ) (∀・,,) vvv 〉 ﾉ 〉 ｌ i_）(Y ﾉ
,-"´ ﾉ 〉 ( ) ( ) ( ) (v｀ ) Y ﾉﾉ~~'ゝ ∩∩ .∧∧
∧w∧ ▲,,,▲ （ （ (/`ヽ） 〈 ヽ ( )ﾉﾘﾙﾘ λλ (__) し｀J (::::::::::).(:::::::::::)
（ ・∀・）（∀｀ ） ∧＿∧ ∩＿∩ し' Jﾉﾘﾟ ｰﾟ（ｰ ｀ ） ∧∧ ∧_∧::::::::つ
と ）（ ） （@Д@* ）（´∀｀*） （ つ （v,と） ( ´)(ﾟ ):::::::::|
Y 人 Y 人 （つ<V>）と <v>） ／~~~~ Ｙ 人 と | | |∪∪
（＿）｀J （＿）｀J | | | 人 Ｙ ^^Uヽ)(__)ヽJ | 〜 | 〜
.
やる夫はそこから１０分ほど歩いて宿に戻った
大浴場が昼から開いていて、しかも空いているのがとてもありがたかった
γ⌒ヽ
( ⌒ ） ＿＿＿_ γ⌒ヽ
ゝ＿ ｲ. ／ ＼ ( ⌒ ）
／ ＼ ゝ＿ ｲ
／ _ノ ヽ､_ ＼
| （ ≡） （≡ ） |
. , ＼ ///（__人__）/// ／ ふー、生き返るお
. γ⌒ ｀ ⌒´ ⌒＼ .こういう時の大風呂って
＿＿＿_ ,′ ｡＿＿＿＿＿ ホントにいいおね
／＿＿＿＿〉 i ﾏ＿＿＿＿＿
／|＿,､＿_,, | i: .: .j {＿,.__＿,､＿
／: ::;.;::.. ;:. . | | ー-- ー- 〈ﾊ !:... ;... ;..:::....
: ;;::.... ;..:....;.."〜ー'ー---〜-------≠干¨´:.. :.;,, :....::::
;:..::. :;; : .; ;:.,;:.; :;,:. ,;:;.: . ,.:.:. ,:.:;.. :.:.. :.;,. .; ,;.. :
その後やる夫は食事をして、
＿＿＿
／⌒ ⌒＼
／（ー ） （ー ）＼
／::::::⌒（__人__）⌒:::::ヽ
| |r┬ | （ヽ | スタミナつけるためにも焼肉だおね
＼γ⌒=/⌒ヽ＿(⌒ |/
/ ( ^=/ / ヽ ノ＼ ｺﾞｸｺﾞｸ
| / ,(⌒ヽ/ ＼
ヽ＿ﾉ ー '
, .、
_γ':_:_:_:｀ヽ. _ _
r‐´:｀:ｰ'´: : : ｀: : : : ｀l: : : : :｀l
_／:｀:ー - ､._｣:_:_:_: : : : : : : : : : : : : |: : : : : :｀l
/: : : : : : : : : : : : : : : :｀:＞-､: : : : :._:_:｣:_:_:_:,:. -┴-､_
_,.-'"￣｀＞.〈_:_:_: : : : : : : : : : : : : : : : : :/::〉: : :〈::::/: : : : : : : : : : : :|
_／: : : : : : : : : : : : : :＞‐- ．:＿: : : : : : : :/::/: : : : :}:::}: : : : : : : : : : : : ﾍ、
. ／!: : : : : : : : : : : :_:_:_:_:_:_:_: : : /: : : "‐- ､_./::/ー - -' ´｀i: : : : : : : : : : : : : ＼
!::::::＼: : : : : : : : /: : : : : : : : :￣:": :‐:‐´ヽ:_:.￣: : : : : : : : : !: : : : : : : : : : : : : : :ﾍ
＼:::::::::"‐- 、: :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :｢::〉: : : : : : : : :ﾍ: : : : : : : : : : :.．-−| ジュー
｀- ､::::::::::::Ｙ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /::/ : : : : : : : : : : ﾍ: : :_:_ .．-"´:::::::_::/
｀ -､::|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /::/ : : : : : : : : : : : : ﾍ´::::::::::::::::_.-'´
. /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : {:::! : : : : : : : : : : : : : : ﾍ ジュージュー
{: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /::/: : : : : : : : : :_:_:_:_:．-ﾍ
!: : : : : : : : : : : : : : : : : : : /:::{:_:_:_:_:_:,:-:":´::::::::::::::_: -′
}: : : : : : : : : : : : : : : : : : : {:::::Ｌ.::_:::::::::::::_::.．-＜"
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : :/:::::/ ￣￣
{: : : : : : : : : : : : : : : : : : /:::／
｀ ー − - -− - . _:_/／
テレビを見たりして、その後ベッドに入って少し早めに寝た
明日はどうしようか、翌朝体調が良ければまだ続けられると考えながら
／￣￣￣＼
／ ― ―＼ ＺＺＺＺＺＺ……
＿_ ／ （ ー） （ー） ＼ ＿＿＿＿
（ | （__人__） | || 21: 00 || |
＼ヽ＼＿＿ ｀ー ´＿＿／ ＼ ￣￣￣￣
＼（￣ ⌒⌒⌒⌒￣⌒ ⌒ ⌒ヽ
ヽ ＼
＼ ＼
.
こういうのは記録しないとどんどん風化して消えちゃうよね。
淡々としてるのがまた、雰囲気が伝わってきていいね
＞ゴミの分別
処分場で分別するよりもゴミを出す時点で分別するほうが
安く早くゴミ処理がすすむから。
続きです
さて、翌朝
._ ._
| |======================| |
| | ／￣￣￣＼ .| |
| | ／ ― ―＼ |
| |＿＿＿／ （ ＞） （ー） ＼ ＿＿＿＿
| |＼ （ | （__人__） | || 6 : 00 || |
| | ＼ヽ＼＿＿ ｀ー ´＿＿／ ＼ ￣￣￣￣ ん？朝かお
| |＼ ＼（￣ ⌒⌒⌒⌒￣⌒ ⌒ ⌒ヽ
|_| ＼ ヽ ＼
＼ ＼ ＼
＼ ＼ ＼
目覚めるとやる夫は心配していたほどには疲労していなかった
|
＼ __ ／
＿ （ｍ） ＿
|ミ|
／ ｀´ ＼
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／（ ●） （●）＼
／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼
| |r┬-| | お、ラッキー！筋肉痛とかなってないお
＼ `ー'´ ／
＿＿＿_
／ ＼
／─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
__ | （__人__） | __
| |= ＼ ｀ ⌒´ ＿／＝＝＝=| | こりゃあ嬉しい誤算だお
| | / l ヽ | |
| | / /l 丶 .l .| |
| | / / l } l￣ヽ＿＿_.| |
／￣ｰユ¨‐‐- ､_ l !＿_ノ ／| |
／ ｀ ヽ__ `- {し| .／. | |
＿＿＿ ／ ヽ ｀ヽー、} ／. ／| |＿＿＿＿＿
ノ ヽ__ ｀ヽ.／. ／ |_|
／ ノ| .／
／ ／ |／
| .| | .| | |
|. | .| .| |_ |／
| | | |へ | | ﾉ| ||/
|_|＿＿＿ﾉ|＿＿＿| ＼|＿＿|＿ﾉ |_|
懸案の筋肉痛も免れた
やる夫はとてもラッキーだと思った
.
しかし…
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽへ＼
／ （ ―） （―） ヽ
.l .u ⌒（__人__）⌒ | 申し込んだのは昨日限りだったお
＼ ｀ ⌒r'.二ヽ< さてどうしよう…
／ ｉ＾Yﾞ r─ ゝ、
/ , ヽ._Ｈﾞ ｆﾞﾆ、|
{ { ＼｀7ｰ┘!
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （一） ＼
| （__人__） | ん？この前のＴ市だったらいいかもしれないお！？
＼ `_⌒ ´ ／
. ノ.,.,.,.,.,.,.,/ ）ヽ.,.,.,く
(;:;:;:＼;:;:／|_ノi ）;:;:;:;:)
. |;:;:;:;:ﾞ;:;:;:;:;:|;:;:;:|;:;:;:;:;:;:/
＼_;:;:;:;:;:;:;|;:;:;:|;:;:;:;:::ﾉ
.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
━━━━━━━━━━━━━━━
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
━━━━━━━━
￣￣￣￣￣￣
￣￣
そして普通列車で近くの駅まで行くことに決めた
１時間半くらい、割と近かった
＿＿＿＿◎＿◎＿＿＿_
／ |[普通]| ＼
| ┏━━┓ | ／
|┯━━┓┣━━┫┏━━┯| プアァァァァァァァァン！
|│ ┃┃ ┃┃ │| ＼
|┷━━┛┣━━┫┗━━┷|
| ┃ ┃ |
|＿○＿＿┃ ┃＿＿○＿|
|＿＿＿＿┃ ┃＿＿＿＿|
| ● ┃ ┃ ● |
| ①┃ ┃① |
|_＿＿＿ .二二二. ＿＿＿_|
│ │[=.=］｜ |
└──────────
そこからタクシーに乗ろうと思ったが、１台もない！
（本線側は中心駅でなかったのだ）
＿＿＿
／_ノ ヽ＼
／ （○） （○） ＼
／ u （__人__） ＼
| |i!i!i!i!| u | マジかお！
＼ u |;;;;;;;;;| ／ タクシー呼ぶとかいつ来るか分かんないし高くつきそうだお
／ ｀⌒´ ＼
(<<<) （>>>）
|、 i、 ,i /
ヽ＿/ ヽ__/
| |
慌ててバス時刻表を見たら市役所前を通るようなのでバスに乗ることにした
ちょっと待たされたが、ちゃんとバスが来て朝のうちに参加できることになった
∩＿
〈〈〈 ヽ
＿＿＿_ 〈⊃ }
／⌒ ⌒＼ | |
／（ ●） （●）＼ ! !
／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼| l
| |r┬-| | ／ よし、何とか１０時前につきそうだお！
＼ ｀ ー'´ ／／
/ ＿＿ /
(＿＿＿） /
.
乗客はやる夫一人だけだった
運転手さんと雑談をしてボランティアに参加することを話したらとても感謝された
.,《l「 .ﾞ'ﾐli,
,i《'′ .,,､､_ ｛|i.
〃, -'"r》′.,/!《;|《||l:=y .ﾘ|,
, -'" .,i|)′.ﾉﾞ,,,｛|l|巛､,.ﾞli .｛|､
, -'" l|¨ .ﾉ｛ﾆﾚ===rﾆﾞ＊ .|〕
| .》y ﾉ ⌒ ⌒ 「ﾞlu」|
| .| ﾞ` ､,yy ″､,,,___vｰ'⌒.〔 遠くからわざわざありがとうございます
＼ u(¨ ..メ￣《!_（l^（)i .,,,,》.
＼ 「=「 _,uﾄ″ ﾌir_,zr「ﾞﾞ¨┐
. ` ､ ,ur<⌒.､､､､､､ ﾞ丁′ ' ,
｝ ﾘ 「）.¨''-､....､ .'ｰ′ r ,. <
. |y ミ .l|!′ .|
. 彳 !|<」 .l!> .（ .｝
.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
━━━━━━━━━━━━━━━
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
━━━━━━━━
￣￣￣￣￣￣
￣￣
そしてバスは市役所前に止まった
Ｔ市災害ボランティアセンター、前に来たところである
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
l_________________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__l
∧三|:Ll:|二二二二二|:Ll:|二二二二二|:Ll:|二二二二|Llﾉ二二二:|├i─. ＜ ´
∧.ﾐl .|＿|＿|＿|＿|| || |___|:ロ:|::::::::::::| .| :::::::::::::::::: | ||.|:::::::::::::::::| | |
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iｫ |....｢|TTTTTTTTTT｢|TTTTTTTTTT｢|TTTTTTTTTT｢|TTTTTTT｢| . |_＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|:| |..::|.| 二二二二二 |:| 二二二二二 |:| 二二二二二 |:|二二二二l:l .|;;;;; :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
|:| |...:ﾄ..─────‐|:|─────‐.l:|────‐| .ｿ＿＿＿_..// .|─|二二二二::i. 尸二二二二::尸三三三
＿＿|:|_..| .Y 二二二二二l .|二二二二二l ..|二二二二| |::::||::::::|::::::ﾚ.... | |:::::::::::ll :::::::::| |:::::::::::|::::::::::::|:| |:::::::::::::::::
､ | | |＿||＿||＿||＿l .|＿＿.||＿＿_| |＿||＿||＿| |二|二:|::::::| | |:::::::::::ll :::::::::| |:::::::::::|::::::::::::|:| |:::::::::::::::::::
ヾ､､.|＿＿＿_| |￣||￣||￣||￣l .|￣￣.||￣￣ | |￣||￣||￣| |＿|＿:|::::::|＿ | ｢|TTTTTTTTT｢|TTTTTTTTTT｢|TTTTT
ミ::ミ::ﾐ::ヾ | ｢|TTTTTTTTTT.｢|TTTTTTTTTT｢|TTTTTTTT.｢|TTTTTTTTT| |..| |:|二二二二二l |.二.二二二二.l |二二二
::ミ::ミ::ミ::ﾐ ヾ | |:|.二.二二二.二.ﾋ|.二.二.二二二ﾋ| 二二二二_ﾋ|.二.二.二.二 | |..| Ｆ+────i l r───l l f´￣￣￣
ﾐ:::ﾐ:::ﾐ::ﾐ::ﾐ::ミ:ヾ | |:| γ⌒ ､ ｢ ＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿ |::|l:::::|l:::::::| .| |..| | .|::::::::::::::::::::::| l l:::::::::::::::::l | |::::::::::::::::::
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またグループ分けに少し待って、５人のチームに入った
主婦が多く、何度も参加している人もいるそうだ 実に頼もしい
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／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | よろしくおねがいしますお
＼ ｀ ⌒´ ,／
ノ ー‐ ＼
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今回は個人のお宅で、本宅は片づけ中、
この人数でできる物置の片づけと掃除、そしてそこに本宅の家財の一部を移すことになった
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そのころはもうすでに少し暑かったのだが、水を撒く作業のおかげで涼しくて快適だった
＼ ﾟ ｏ 。｜ 。 / 。 ／
○ 。 ﾟ ｜゜ O / ｏ ／ 。゜
゜ 。 ＼ o ﾟ O ﾟ 。 /ﾟ 。 O
ﾟ 。 ＼ | ﾟ o ／ ﾟ 。 ゜
。 ゜ 。 ｡ 。 ﾟ 。ｏ ゜
＿＿。＿＿＿ ﾟ 。 ゜ ―O――――
゜ ｏ ｡ ｏ ﾟ 。 ﾟ 。 ﾟ
ﾟ 。 Ｏ ／ 。 ｜゜ 。ﾟ ＼゜ O ゜
゜ ｡ ／ 。 / ○ﾟ O ＼ ｡ ゜
Ｏ ゜。 / ﾟ ｜ 。゜ ﾟ 。 ｏ
／ ｏ 。゜ | ｏ ゜ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
ξ? ／ （●） （＜） ＼
〈 ? | （__人__） |
〈 〉? ＼ ｀⌒´ ,／
〈 〉 ?／ ー‐ ＼
〈 と⌒） |、 ＼
〈 〉 ￣ | |/ ／
〈 〉 ?| ⊂ ／? ｀)>_
〈 〉 ?| し' ?｀ｰ､_〉、
∨ ﾄ､_ ＼ ､／ ／ ソ⌒ヽ
ゝ｣ ハ-､,-､,?＼／ ／ ､-､,-､-､, <⌒Yi
｀ｰ､＿_?＿／ ／｀`l?__〉_＿_〉_〉__〉＿_〉_〉ソ
? （＿_＿_／（＿/
∨ ﾄ､ _ __ __ __
ゝ｣＿ ハ__＿_〉_≧
.
小屋の中には結構大きな壺がいくつもあって、外側に付いた泥を落としたり
物置の壁を棚として使っている下段の方を洗ったりと
割とやることがあった
＿＿＿＿＿＿＿
ｨ'r──────-､`!
}ゞﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｨ
,}.::.::.::.:::.::.::.::.::.::.::.::.::.:{、
／:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:..:..:..:..:..＼
／:.:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:.:.:..::＼
／::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::＼
/:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:.:ヽ
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|::.:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..::.::.::.::.::.::.::.:|
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|::.::.::.::.::.::.?,,,＿_＿_＿_＿__,イ::::::::::::::::::::::::::::::ヾ
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|::.:..:..:?｛:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ
|::.:＿廴:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾉ
?（￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ー- 、
`ー､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::と_
. |:ゝ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ｀:::、
ヽ?｛.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j
｀￣￣ ¨´ ﾟ゜ ￣ 廴::::::::::::ー'''''':::::￣::::::::;;;;;￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿
_..-''''ﾞﾞﾞ´ ﾞﾞﾞﾞ'''ｰ,,、
.／ U ＼
, ' ＿＿＿ ＿＿ .ヽ
./ （ ● .） （ ● ) '.,
/ u . ￣￣￣ ￣￣ '.,
. .,' .l これはすごい
l U. （ 人 .） .l
.'., ｀.┬‐ ´ ｀ ┬ ´ .,' 壷というか甕というか
. ' , ￣￣￣￣ ／ 大きいのがたくさんあるお
ゝ、 ／
|￣￣￣￣l .-┬'''"´|
／＼ ／' ,￣＼ .| ／::|-.、
/ ヽ:::::' , ＼ / ゝ::::|. ヽ
. /. |::::::::l＿＿｀ y '＿＿|:::::| ',
/ |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| l
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.
昼休み、庭の松の話を聞いた
立派な松で、代々育てているので、
被った泥を真っ先に掘り起こして除いたという
. ／￣￣￣＼
／ ／ ＼ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 何メートルにもなる立派な松ですおね
＼ ｀ ⌒´ ／ .大変でしたおね
／ ＼
.
また、ボランティアの一人が隣の大きな市から来たそうだ
理由は、そこでボランティアに参加すると、顔見知りに合ってしまうからだという
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ ＼
| ＼ ,＿ |
/ ｕ ∩ノ ⊃―）／ 実に複雑だお……
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
たまたま誰か知り合いのところに行ったとすると、たまたま行けなかったところの人に
いろいろ言われる恐れがあるという
もしそうだったとしてもその人の責任ではないのだが、こういう込み入った事情で近隣市に出る人も少なくないようだ
／￣￣￣＼
γ⌒) (⌒ヽ
／ _ノ ノ ＼ ＼ `､
（ < （○） （○） | ）
＼ ヽ （__人__） ／ ／ 自宅はたまたま無事だったり被害が少なかったかたが
近くには手伝いに行きづらいのか……
.
そして無事２時過ぎまで勤め上げ、ボランティアセンターに無事戻って解散となったが
まだまだ日が高かったのでやる夫は家に戻ってみることにした
|
＼ __ ／
＿ （ｍ） ＿
|ミ|
／ ｀´ ＼
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／（ ●） （●）＼
／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼
| |r┬-| | この時間からならなんとかウチまで帰れるお！
＼ `ー'´ ／
.
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￣￣￣￣￣￣
￣￣
と、その前に駅前駐車場に仮設されているお風呂に入ってよいと
ボランティアセンターから案内されていたのでそこに立ち寄ってみることにした
自衛隊の用意したテントの風呂である
／＼
, -'" "'- ､
_,.．-'''" "'''- ．._. ／＼
l￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣l .., -'" "'- ､ ／＼
l l ._,.．-'''" "'''- ．._ , -'" "'-
l ,､ l .l￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣l _,.．-'''" "'''- ．._.
.l 八 l. .l l l￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣l
.l | | l. l ,､ l l l
l | | l .l 八 l .l ,､ l
￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣ .l | | l l 八 l.
.l | | l l | | l.
.￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣ l | | l
￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣
.
割と大きめのテントをつなげていて、脱衣場もそれなりの広さがあった
浴槽も数人とか１０人とか入ることができる大きさだった
| ＿＿＿＿ (⌒Y'丶
(__ ⌒)
| ( ｀ __)
| ﾊ_ﾊ、ヽ〜 いきかえる〜
─┐／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ (ﾟ∀ﾟ ) ￣￣￣ヾ
─┐川 ﾊ_ﾊ "'''"'''" ／|
／ ( ﾟ∀ﾟ) ごくらくごくらく〜 .／ ｜
／ "'''"'''" ＿ ＿ ／ ∪ ｜
i￣￣￣￣￣￣￣￣し￣￣￣し￣￣￣￣￣‖ ／
| し ‖ ／
|＿_＿＿＿＿_＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ﾙ／
／
ありがたいと思いながら使わせてもらって、さっぱりしてこの地を去った
.
さて、やる夫は割と空いていた帰りの新幹線でごろごろしながら帰ったのだが…
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.. .. .. ..
::／ ⌒｀"⌒｀ヽ、::
::／,, ／￣￣￣￣＼::
::/,／/:: ＼::
;/⌒'":::.. |⌒ヽ
/ /､:::::... /ヽ_ ＼
（ ⌒ー-ｨ⌒ヽ、 /⌒`ー'⌒ ）_ うーん
. ｌ￣`ー──ゝィｿﾉー‐ヾy＿ﾉー─" ＼
＼ ＼ ＼ ￣￣￣￣ ￣ ＼
＼ ＼ ＼
翌朝、起き上がるのがとてもつらかった
; -─‐──‐-、
／ ＼
／ ; ヽー''⌒´⌒｀ヽ、
l U l ＼
| ; /⌒゛` l:
!、 ＼_}; {,＿ノ´ ∪ | , |
ﾄ、(（ー） （●） ): | | , .! .うーん、痛みはないんだけど
／ ヽ （_人__）＿__ , ノ | |___,ノ | とても体が重いお
{ ⌒ヽ／ | | | ,lー─- 、
ヽ ＼ l ,| | ,／ ） ）
{ﾑ ｀} ＼ノ＾ノ^／⌒ヽj＼ ／＾ー-‐'
｀ー…一-’ （＿(_イ_,イ、_,ィ'´__/ ￣
.
酸欠というか、筋肉痛というか、痛いわけではないが起き上がるのが困難だった
１、２時間かけて、ようやく起き上れるくらいだった
o
。
（
ヽ
ﾉ
, -─‐──‐-､
／ ＼
／ ＼'⌒ '"⌒ヽ
l Ｕ l.: .: .: .: .: .: ⌒ '"⌒ヽ
／| .ﾄ 、.: .: .:.: .: .:
／ ／! ト ＼.: .: .:.: .: .:.: .: .: これあかんやつや
/／／ゝ ＿_ノ ヾ､_ ノ ＼ ＼.: .: .:.: .: .:
| /（ ⌒ｨ⌒ヽ /⌒`- ´'⌒ ） ＼ ＼＿＿
`ーゝィｿﾉ ￣￣ヾy＿ﾉ--ー"＿＿_＼＿＿＿
次からはどれだけ日が高くても後泊しよう、と心に誓ったやる夫だった
.
ボランティアはたちの悪い輩の話しばっかりが喧伝されてますが、
誰がそんなことをやらせてるんでしょうね？
本当一つ一つ片付けていくしかなかったんだなあ…
>翌朝、体が重い
この体験、こないだ騒動になったマンガが、
「原因不明のだるさ」の描きっぷりと照らし合わせると
興味深いですな。
もちろん、この例だけで結論をだすわけにはいかんですが、
某漫画家は単純な疲労をむりやりイデオロギーに結びつけた、
その傍証になる記録かもしれませんです。
尊敬するし読み応えあります
試練の国だな