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投稿するまでもない作品スレ

1Jiyu★:2009/03/12(木) 12:04:28 ID:???0
「ちょっとこの作品を投稿するのは気が引けるなあ……でも、お蔵入り
にするのも惜しい……」的な作品を投稿する場所です。

ルール
・投稿する行為自体を叩かない(作品の批評はOK)。
・基本チラシの裏。作品の閲覧は自己責任で。
・作品はスレに直接書き込むか、アップローダを用いて投稿すること。
・アップローダは以下のもの↓以外は使用しては駄目。
 http://www3.uploader.jp/home/liberal/


なお、このスレッドおよび全てのレスは、
予告なしに削除されることがあります。
あらかじめご了承ください。

44『夜雀たちの歌』書いた人:2009/05/09(土) 17:33:22 ID:8j725tuI0
「ぴ、ぴやぁああああ!!!」
「ゆ、ゆゆゆ!!」


昼寝をしていたミスティアはガバッと身を起こした。
胸の上に乗っていたらしいミスティアのゆっくりがゴロンと転がり落ちる。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ‥何だ、夢か‥」
「んもう、お姉さん、危ないでしょ!突然起き上がらないでよ!」
「うう‥。ああごめんごめん。ちょっと怖い夢を見てた」

ぷんぷん怒るゆっくりを取りあえず脇に置いて、ミスティアは起き上がり周りの景色を確かめた。
ここは、暖かい日差しが一面に広がる縁側。
中庭には、見渡す限り一面の桜の木がその花びらを舞わしている。
季節は春。暖かく、風も少ない。
絶好のお花見日和といったところか。
この陽気に誘われついうつらうつらしてしまったらしい。

しかし、どうかしている。あんな夢を見るなんて。

「あら、起きたのね。本当によく眠っていたけど」

ミスティアの後方から、聞きなれた亡霊の声がした。
ミスティアは振り返りながら答える。

「春の陽気が私を不意打ちしたんですよ」

そこにはいつもと変わらぬ笑顔でミスティアを見つめる亡霊の少女がいた。

「妖夢がお団子を作ってくれたわ。貴女も食べるでしょ?」
「はい、幽々子様!!頂きます」
「ゆ、れいむも食べるよ!置いてかないで!!」

あんな、昔の夢を見るなんて。

そう思いながら、夜雀の少女は敬愛する主人の背中を追っていった。
その首には、大事にされているのであろう、綺麗なままの青い首輪を付けながら。



                       BADEND?

45名無しさん:2009/05/20(水) 21:43:54 ID:8jry7v8E0
ちょっとだけ…見てみたかったんだ、バッドENDも
プロローグで喰われそうになったみすちーの生への渇望を見て目覚めた故に

こちらのENDもある意味ハッピーENDなのかもしれない

46名無しさん:2009/05/31(日) 12:04:34 ID:wuSQAzIs0
おいおい……こんなイイモノがあることをなんで教えてくれなかったんだ?
まぁ内容からしたら無理ないか
堪能させてもらいましたぜ、ありがとう

472スレ>>806:2009/07/08(水) 20:01:45 ID:2o15OD3Y0
山田?「ゆっくりしていってね!!!」
小町「ヤマザナドゥ様、それは休暇を頂けるという事ですね!?」

山田?「ゆっくりしていってね!!!」(ぴょいんぴょいん)
小町「ありがとうございます!!!」

小町「ふぅ〜」

山田「サボるんじゃない!!」
小町「ぶふぇ!?」


こんな四コマを風呂の中で思い浮かべてはニヤニヤしてた。俺きめぇ。

482スレ>>807:2009/07/08(水) 20:02:15 ID:2o15OD3Y0
山田「あなたは…天国行きですね、おめでとうございます。」
阿部「うれしい事言ってくれるじゃないの」

小町?「ゆっくりしていってね!!!」
山田「おや小町、仕事は終わったのですか?」

小町?「ゆっくりしていくね!!!」(ぴょいんぴょいん)
山田「こら、小町!!」

山田「サボるんじゃない!!」
小町「ぶふぇ!?」


うん、俺きめぇ。

4913スレ>>887◇2R./7sdZ3I:2009/07/09(木) 22:00:57 ID:3Uv6yBpY0
お腹がくうくうなりましたという台詞が頭を過ぎり、しかし晩御飯作るのがめんどくさいので、
スパゲッティかラーメンでも食いに逝こうかと思いしも、これじゃどっちにしたって麺類だよねということに
今更気がついてしまうが、ならば遠出をしてステーキ屋に逝く事に決めて車に乗り込むと、豊満な肉体を
持つことで有名なレティ・ホワイトロックさん(外見年齢23歳)が助手席に乗り込んできて、

「私をラーメン屋に連れてって」

と懇願してくるので、俺の萌え嗜好が秋の女神達から雪女にフィズシフトした。

50ゆっくらいだー13.5話 小話『彼女の手紙』:2009/09/26(土) 23:46:03 ID:We/94wYo0
※1周年企画 ゆっくらいだーでぃけいねの番外編的な話を書いちゃいました。所謂一つのアフタストリー
※ゆっくりが出てこない?ゆっくらいだーが出てるからいいじゃないですか。

『彼女の手紙』



あの、これ‥
夜寝ないで頑張って書いたから‥、その‥

読んでください!!



そう言った台詞の後に、顔を真っ赤に染めた黒衣の少女から受け渡されるのは一通の手紙。
可愛らしい便せんにハート型のシールが貼られている、見るからにラブなレターな代物。
渡すや否や、その少女は恥ずかしそうに両手で顔を覆って踵を返し、廊下を走り去っていく。
それはもう脱兎の如く。

見知った女の子から突然意味深な手紙を受け渡される、
そんな甘く酸っぱい青春時代なアバンチュール。

「あ‥え? えっと? ちょっと、ローラ?」

受け渡された側も女子である、という点を除かないとしても、女子高などでは割と一般的にある光景だ。別に世にも珍しいものではない。
もっとも、百合経験どころか恋愛経験すら禄に縁がなさそうな当事者にとっては、その限りではない。

「うわぁ、百合展開とか‥、テコ入れだとしてもそれは無いわぁ」
「そしてお前は何故ここにいる!?」

手紙を受け取った女性、ゆっくらいだー床次紅里は、
何故か廊下の脇で先ほどの様子をまじまじと見つめていた、同じゆっくらいだーである伝子に向かって半目で睨みながらそう聞いた。

「いや、私はいつも通りよ。ただ通りかかっただけ。いつも通りこいしちゃんやもみじちゃん探して廊下とダクトの中とかさ迷ってたら偶然に、ね」
「けーね先生には24時間こいつを拘束してもらいたい」

好奇心に満ちた目で辺りを見渡している伝子に、紅里は頭を抱えやれやれと首を振った。
ここはゆイタニック号、そしてこの世界で暫くの間滞在することになった紅里一行と伝子がそれぞれ暮らしている部屋に面している廊下。
初日こそ、侵入者として船の面々に撃退されかかった彼女たちだったが、互いに蟠りがなくなった今、けっこう平和に船上生活を満喫している。
過ごしてみれば流石と言うべきかゆイタニック号、一度沈んだ船とはいえ、今の船の面々によって申し訳程度に修復された船内は、生活環境的にもレジャー的にも充実した毎日を与えてくれていた。
伝子はいつも通りのゆっくりディープラヴな気質の所為で、未だに殆どのゆっくりに避けられてはいたが。
紅里は偶然部屋が重なったということもあり、ローラという少女と一緒の部屋で暮らしていたのだが、彼女がこの世界に来てから四日目の今日、今さっき、何故か突然あんな風に手紙を渡されて今に至る。

51ゆっくらいだー13.5話 小話『彼女の手紙』:2009/09/26(土) 23:47:49 ID:We/94wYo0
「ま、私のことはどうでもいいじゃない。モテモテじゃん、紅里先輩!」

バシバシと紅里の肩を元気よく叩きながら伝子は言う。その顔にはニヤニヤとしたイヤラシイ笑みが貼りついていて、紅里の額に怒りマークを増やすのに見事に貢献していた。

「あのねぇ、伝子ちゃん、腕どけてくれる?とっても痛いんだが?」
「まぁあんたは年下の女の子にもてそうな気質してたからねぇ。なんてぇの、居るよね、こういう同性にばかりもてるタイプ」
「そして五月蠅いんだけど?」
「んで、男はからっきしなんでしょ?学生時代とか土佐犬なみに怖がられて誰も寄ってこないっしょ?顔グラで男だと思ってプレイしてみたらCVが女性声優で多くのプレイヤーを驚かしそうな感じのキャラだもんね、あんた」
「OK,買った。そのケンカ今買った」

弾丸のように凄まじい速度で紅里の脚が伝子に向かって放たれる、
が、伝子はそれを右に後ろに華麗にステップして避け、
ついでとばかりに放った紅里の右ストレートをも、

「ひょい」

迫る腕を逆に掴み返し、それを軸に、まるで鉄棒を使って逆上がりするように宙空に身体全身を持ち上げて紅里の背後の方へ飛び上がった。
まるで人間の動きではない。

「まったく、何すんのよ。危ないなぁ」

やれやれというような呆れ顔で、伝子は天井の点灯に足を絡ませて、逆さづりになりながら首を振る。

「レイルトレイサーか、貴様は」
「私も若い頃はハッスルしたもんだからねぇ」

しみじみとよく分からない感慨を浮かべながら伝子は逆さのままうんうんと頷く。

「それでさ、結局いったいどうしたっていうのよ?まさか同じ部屋なのを良いことにアレコレヤちゃったの?妖怪とはいえ年端のいかない女の子にさ」

うはぁ、とまた手を口に当て、顔を少し染めながら伝子は紅里に聞く。もちろん宙づりのまま。その姿は恋バナに花を咲かせる女子高生的な存在そのもの。普通女子高生は宙づりになったりは絶対にしないが。

「なに馬鹿なこと言ってんのよ。女同士よ。普通ないでしょ、そんなこと」
「え〜、何それ〜、詰らないんだけど〜」
「エセ女子高生チックな言葉使いしてんじゃないわよ」

紅里は腕を組んで呆れながら言葉を続ける。

52ゆっくらいだー13.5話 小話『彼女の手紙』:2009/09/26(土) 23:49:01 ID:We/94wYo0
「まったく、あんたも二次元脳は大概にしときなさい。そりゃ、一緒にホラー映画観てるとキモのシーンで飛びついてきたり、ずっと肩に捕まって私の後ろに隠れたりするけど、それで寝るとき『怖くなちゃった』とか言うから仕方なく一緒のベッドで寝てあげたり、腕枕してあげたりするけど、ついでに風呂入ってる時何故かいつも乱入してくるから、しょうがなく背中流してあげたり、逆に流されたり、一緒に湯船に浸かって百まで数えてから出て、風呂上がりの牛乳を一緒に飲んだりしてるけど、朝起きたら寝言で『お姉さん‥大好きぃぃ〜』とか涎垂らしてニヤニヤしながら呟いてることあるけど、何か気がつくと絶えず私の後ろひょこひょこ付いてきてるけど、
あと最近じゃ私の分の洗濯物も『もうしょうがないなぁ』とか言いながら嬉しそうに洗ってくれたり畳んでくれたりしてくれるけど、小腹が空いた時、エプロン着込んで簡単な料理とか作ってくれるけど、あんたが考えてるみたいなことは少しもないんだからね!!  ‥、てあれ?」

会話の途中だったにも関わらず、いつの間にか、それまで前の前で宙ぶらりんしていた伝子の姿が消えていた。
話の途中で何所消えやがったなと、紅里が辺りを見渡すと、廊下の端、階段へ続く曲がり角から頭だけを出し、すごく遠くから紅里のことを見ながら小さく震えていた。

「おい、何よ、その遠さ」
「ごめん、正直あまく見てた。紅里さんの対年下キラースキル甘く見てた」
「は?なにそれ?私が何したってのよ?」
「まさかここまで天然ジゴロだったとは。たった4日でこの戦果とは。まさかここまで主人公気質だったとは‥。電撃文庫のヒーローレベルと言っても過言じゃないわ」
「さっきから何ぶつぶつ言ってんのよ?」
「五月蠅い、私の傍に近づくな。そして答えろ。紅里さんは何歳でしたっけー?」
「なんで突然敬語? まぁいいや、××歳(答えは原作者に聞いてね!)だけど」

伝子は分かり易いくらい顔を真っ青に染めた。

「やっぱ私より上だ‥」
「な、なによ、それがどうしたってのよ?ていうか大丈夫?随分顔色悪いけど」
「だ、だだ‥」
「三面怪人?」


「誰が貴様なんぞに後略されてなるものかー!!」


そう叫ぶと伝子は猛スピードで踵を返し、そのまま階段を駆け上がっていってしまった。
そりゃもう脱兎の如くスピードで。

「な、だから何だってのよ」

だが、その問いかけに答えられる者は、もうその場には存在しない。
結局、廊下に残されたのは紅里一人と、

「結局、何なのよ」

彼女に手の中に残った手紙のみ。

53ゆっくらいだー13.5話 小話『彼女の手紙』:2009/09/26(土) 23:49:56 ID:We/94wYo0
やや緊張した面持ちで紅里は手紙を眺めまわす。
思い出されるのは、先ほどの伝子の言葉。

『百合展開』『モテモテ』『年下キラー』

(まさかね‥)

確かに、ローラとは初めて会った時と比べて本当に仲良くなったと思う。それこそ、出会って数日だというのに、実の家族のように親密な態度で自分に接してくる。紅里自身もそれに対しては悪い気もせず、むしろ最近じゃ本当の妹のような気さえしてきた程だが。

(まさか女同士で‥、こ、こ、恋とか、好きだとか、そんなこと、あるはずないよね)

心で何度も確認をとるが、どうも心のしこりは取れない。
どうしても伝子のあれらの言葉が引っかかる。

(もう、悩んでいても埒が明かない)

実際に手紙は自分のこの手の上にあるのだ。ならば、実際に開いて確かめてみるのが一番早い。

「ええい、ままよ」

紅里は意を決して、手紙の封を開けて、中から手紙を取り出した。
それは女の子らしい丸っぽい文体で書かれた、長い文章。
それには、だいたいこんな感じのことが書かれていた。

54ゆっくらいだー13.5話 小話『彼女の手紙』:2009/09/26(土) 23:51:09 ID:We/94wYo0


『私の考えた最強に超かっこいいゆっくらいだー必殺技集

※一生懸命考えました。使ってくださいね(ハート)

・闇に抱かれて終わる世界≪ニュクス≫
EXるーみあの力を借りた超必殺技。敵の四方を原始の暗闇で包み、存在そのものを闇で搔き消す。相手は死ぬ。

・縮小の絶対零度≪フリムスルス≫
ちるのの冷気の力を最大まで引き出して発動する奥義。あらゆる物質の原子運動を完全停止させ世界そのものを縮小させる。相手は冷気で押しつぶされて死ぬ。

・鎮魂運命狂死曲≪フェイタリティラプソディ≫
みすちーの歌の力を究極までコントロールして放つ超奥義。敵の固有振動数に合わせ音波を送ることにより、相手は粉々に砕け散る。絶対死ぬ。

・砕け散る運命の矢≪バハムート≫
れみりゃの本来の能力を具現化した最強奥義。敵の残る運命を全て破壊する。後には何も残らない。死なないはずがない。

・絶対不可視の彼岸花≪イザナミ≫
こまちの能力を応用した隠し奥義。敵の存在を世界そのものから遠ざけて、二度と戻れぬ無の世界へと送り出す。敵は二度と元の世界に戻れなくなってそのうち考えるのをやめる。つまり死ぬ。

でぃけいね荒神モード
・怒りの臨界点を突破し、ゆっくらいだーを超えるゆっくらいだーになった紅里お姉さんの真の姿。近づいただけで、戦闘力が弱いものは光になる。本気で殴ると、3発で2tトラック1台分の威力になる。目からあらゆるものを両断するビームが出る。この姿を見て生き残った敵はいない。

                                     』




「‥‥‥、できるかー」

まだ下の方に色々とアレな文章が書き連ねてあったが、紅里は無言で手紙を閉じた。
そして、大きな溜息の後、いたたまれないような表情で自身の額を抑えた。

「黒歴史‥か」

ふと、誰かの視線を感じた。
振り向くと、廊下の角、ローラが頭だけを出して、何かを期待するような眼でこっちを見ている。
何やらワクワクした目つきでこっちを見ている。
紅里は彼女に優しく微笑みかけると、

「そぉい」

速攻で廊下の窓を開いて手紙を紙飛行機状に折りたたんで外に放り投げた。
紙飛行機は青い海の上をまっすぐ飛んでいく。海にごみを捨ててはいけません。

「あぁー!!なにをするかー」
「ええい、飛びかかるな、数年後のあなたの為なのよ!!」

そんな感じでゆイタニック号は今日も平和です。

55ゆっくらいだー 16.5話:2009/10/11(日) 00:06:01 ID:DRXtmAEw0
※1周年企画 ゆっくらいだーディケイネの番外編的
※一部分軽くそこまでな表現あり


 平成ゆっくらいだーシリーズ10周年作品・「ゆっくらいだーディケイネ」の脚本家の一人が、数週間前に精神に
著しく異常をきたし、入院したのは3週間前の事。
 理不尽な干渉を続けていた妖怪達の首領が、突然その方向を変更し、明確な住み分けが始まったのは
翌日からであった。

 「ゆっくらいだーを見た」

 との噂が広まったのは、それと同時期である。「ゆっくらいだーが本当に現れて、妖怪達をなぎ倒すのを見た」
と証言する子供が、相次いでいる。勿論、妄想であろう。真に受ける大人は当初いなかった。
 だが、「変身する前の主人公・床次紅里によく似た女性と、ゆっくりれいむ・まりさ、そして妖怪一同が酒盛りを
していた」という目撃談が、同じ日に商店街の大人達からも寄せられ――――この話は単なる噂話や都市伝説の
域で収まらなくなってきていた。
 勿論、同番組で、床次紅里役を演じる女優は、その関与を一切否定している。

 そして、目撃者の一人が、かの入院中の脚本家だという事は、関係者以外には厳重に伏せられていた。


 「『本物』を見てしまった。自分の脚本が、どこかの星で現実になってしまった。 俺はもう、しばらく怖くて書けない」


 何とか面会を許された時、見舞いに来たスタッフに、うわ言の様に語ったと言う。ついでに

 「あんなに 無い とは思わなかった」

 と言っていたが、何が無いのかはよく解らない。
 大分快方に向かっているとは聞くが・・・・・・最早、 そんな事はどうでもいい。  問題は、その脚本家が入院直前に
書き上げていたと言う、非常にメタフィクション的な内容の回のシナリオが、お蔵入りになったという事。

 「折角出番があったと思ったのに」
 「最終回か、映画でまた出られるわよ・・・・」

56ゆっくらいだー 16.5話:2009/10/11(日) 00:06:51 ID:DRXtmAEw0


 夕暮れ
 公園のベンチで、肩を落とす、疲れきった人間の女性と、ゆっくりが一人。
 重労働や、心労のみで疲労するものではない。
 やる事が無い、という状況で、人もゆっくりも疲れるものだ。ゆっくりする事が至上でも、そ何もしないという事を指すのではない。
何かをする事があるから、ゆっくりできる。
 それすら奪われてしまったら・・・・・・・・・

 「出番欲しいなあ」
 「だけどこっちは行くあてももうないよ!!!」
 「それはお互い様というものよ? それにあなたは才能あるし大丈夫よ」
 「へえ・・・・・・・あんたはいいよ。まあ、人間だから応用はきくし、変な需要はできちまったんだろうしね!!! この髪見てみな!
 自慢のショートだったのに、ここまでのばしたよ!! それで何かクセついちゃって戻らなくなったよ!!! もう他の顔が作れないよ!!!」
 「それはそれで何とか利用して……私だって、ちょっとアレなイメージついちゃったし……」
 「あんたの場合は自業自得だろうがあ、このおませさん!!!エロガキ!!! いや、エロババア!!!」

 ゆっくりは一言毒を吐くごとに、人間の方を見ながら徐々にのけずって言ったのだが、最後の一言で大きく前傾すると、膝を額で
ぽこりと打って、また元の位置に戻った。
 憎憎しげに、上目遣いである。女性の方は、もう涙目

 「酷い・・・・・・私だってあんな事したくなかったのに………こんなのってないじゃない………」
 「ええい、めそめそ泣くんじゃない、この弱虫のヒヨコちゃんめ! ひよこちゃ〜んvv もうひとりでゆっきゅちできにゃいにょおおお?
  ピヨピヨピヨ〜 ピヨピヨ ゆっきゅちちちぇいっちぇにぇえええ〜 あ、ピヨピヨピヨ♪ それ ピッヨピヨピヨ♪ あ p・・・・」」
 「んだとこの潰れ虫団子がああああ!!! ホイホイごとぶん投げてやらあ!!」

 ゆっくりはめげずに更に何かを言おうとしたが、両頬を抓り上げら、思い切り引き伸ばされて息しか吐けない。 にょにょにょーーん
 噛み付かんばかりの人間に、流石に恐れをなした時だった――――――

 「そこまでよ!」

 坂に作られた、階段のついた2段階構成の公園である。その、高台のから、腕を組んだ少女が、険悪な面持ちで、二人を、
主に人間の彼女を睨みつけていた。
 本当に子ども向けヒーローよろしく、そんな所で格好をつけた所で―――とことこ階段を下りてこちらまで来るのは、格好が悪い。
 誰より、彼女達はその現実を知っていた――――――はずだったのに

 「とう-ーーーっ!!!」
 「「・・・・・・・・・・・・・・・え?」」

 本当に階段を使わずに、少女は飛び、気がつくと、ゆっくりは彼女の腕から奪い去られていた。
 早すぎる。人間の動きではない。

57ゆっくらいだー 16.5話:2009/10/11(日) 00:08:45 ID:DRXtmAEw0


 「大丈夫?痛くなかった?もう怖くないわよ?」
 「あううううううう? だいじょうぶだけど、なぜに髪をそんなに執拗に撫で回すの?」
 「ほっぺたもこんなに腫れて……」
 「そこから先はもうほっぺたでは………てか、何で胸を押し付けてるの?いや、あの、涎……涎が…………」
 「一部始終を盗み見させてもらったわ!!! あなた何てひどい事を」

 どこから見ていた・・・・・?
 
 「いや・・・・・・・自分で言うのもなんだけど、最初から見てたんなら、どう考えてもピヨコちゃんは悪くないって解るんじゃ」

 自覚はあるのだ。

 「ピヨコちゃん、あなたも大人気ないわよ! 確かにこの子も口が悪かったけど………」
 「わ、わたしはピヨコちゃんという名前じゃ…………」

 気は引けたが、彼女は自分の名前を言おうとして―――――少女と改めて顔を合わせた
 気の強い眼差し。少し額の目立つ髪型。活発そうなやや年齢にしては引き締まった顔。
 ―――――一瞬で――――電流が全身を駆け巡った。 一種恐怖に近い感覚があり、それとは別の気持ちから、
全身に鳥肌がたって思わず自身の体を両手で抱きしめる。
 それは――――対する少女の方も同じ様子だった。

 運命の出会い。 いや、本来ならば、絶対に実現することがないはずの出会い

 何故かそう直感した。
 おずおずと、何から話そうかと思っていると、少女の方から口を開いてくれた

 「あなた……確か『ディケイネ』で、私の………いや、伝子役の……………」
 「――――解りましたか………『森定伝子役』の―――紀美谷トトです」
 「森s……………………国定秋絵です」
 「外国人さんだね!!! ゆっくらいだー『ディエイキ』やくの、りぐる・ファナティック(芸名)です」

58ゆっくらいだー 16.5話:2009/10/11(日) 00:10:17 ID:DRXtmAEw0


 少女は、少し意外そうな顔をしていた。

 「りぐるちゃんが?ゆっくらいだー自体をゆっくりちゃんが演技するのはわかるけど、えーきちゃんがやるんじゃなくって?」
 「いやいや………そうぴったり合うことばかりじゃありませんよ。 『ディケイネ役』はけーねがやってますが、『グウヤ役』や
  『193役』はてゐやりりかがやってますし。声優は人間側ですけどね」

 その役作りのため、りぐるは毛を伸ばしすぎて戻らなくなってしまった。
 意外と業界人でなくとも、特撮において違う種のゆっくりが演じる事くらいは常識なのだが……………格好もどこか
変わっているし、本当に外国人だろう

 「確か、DVDには出ていな…………」
 「ああ・・・・ やっぱりそう思いますよね」
 「――や、ごめんなさいね…………出会い頭不躾な事言ってしまって…その、私は貴方達の活躍を十分に見られ
  なかったから……」

 どうやら、彼女の国では、最初から居なかった事にされているか、大幅なカットがあったらしい。
 無理も無い・・・・・・

 「やっぱり、私達じゃディエイキは勤まらなかったのね…………」
 「そんなことないよ!!!」
 「寧ろ、あなたの方が………いや、本当に理想の『森定伝子』って気が………」

 戸惑いはあるが、トトは、何か憧れに近い眼差しで見つめ始めた。

 「やっぱりアレだよ!!!『今日のでんこ』がまずかったんだよ!!!」
 「それはもう何回も愚痴ったでしょ……もう諦めて別の事考えましょう?」
 「ちょっとちょっと………何なの『きょうのでんこ』って……」

 やはり、海外版では、『今日のでんこ』は丸ごと削られているらしい
 ………人気と、創作倫理は必ずしもセットにはならないのだ

 「毎回、この国だと予告編の後で………私伝子ちゃんのお話のそのちょっとしたその後の描写を一分ほど、本編の
 おまけ的な要素 として流してたんです」
 「ゆいたにっく号の2時間スペシャル回だと、丸まる20分くらいつかったよ!!!」
 「あら………解ってる人は解ってるじゃない」

 まるで、自分の事の様に喜ぶ少女。恐らく、ディエイキと森定伝子の本物のファンには違いあるまい。
 しかし、それがトトには悲しかった。

 「でも、それが色々な所から不評を買って………」
 「ああ………情操教育に悪いって話? どんな感じだったの?」
 「ひゃくぶんはいっけんにしかず だよ!!! ちょっと見せてやんなよ」
 「あ、じゃあ りぐる、ええと………こまっちゃん役やって。そこからがいい」

59ゆっくらいだー 16.5話:2009/10/11(日) 00:10:47 ID:DRXtmAEw0

 

※大元のシーンの参考イメージがこれです
            ,.-、
          //ヽ ̄ ヽ         (誰か助けて…………)
       _,,. -‐| | 伝 l |、   ,            _,, -───- 、
 |\_,. ‐''":::::::::::::i l 子 l |::::ヽ/:i       ,r' ー‐○         ○ー'''ヽ
 |::::::\::::::::_r-ァイニ7二ハ二ヽ_:::::|       |   ○        ヽ  ○.  \
 |::::::_r->-''7'´::::/::::/:::::i::::;::ヽ/!_::!       /   /           ヽ   ヽ  |
::r'ア二7-/:::::::/!:::::i::::/|:::ハ::::::ヽ ン、    ノ__,,.. i イ  /イ人レ\_ルヽイ i /  'ヽ
く\i>-:'/:::/:::/__,.!/レ' |/、!__:::::iヽ/       レリイi (ヒ_]     ヒ_ン ).| .、 i 〈` ̄`
::::Yi/::ノレ':ヘ/  ≡   ≡  レ:::::! /        ノY!""  ,___,   "" | ,,ノ ヽ.
//:::::i::::::Y::!' ///     /// iハリハ ンーッ  (....',.    ヽ _ン  U  レ    )
イ:::::::;':::::/!::ハ      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄Зヽ ヽ、       ,イ    /
. !:::::/::::::;:イ_;イ>,、 __ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ),, ル` ー--─ ´ルレ レ´
  【未だ変身 ※無抵抗で拘束された】
こまちちゃん〜ほらほらキスしても、い・い・よ〜〜♪
いい・いい・よ〜〜〜♪ ミュミュミュミュミュー・・・・・・


 トトは、改めて背筋を伸ばし、肩を一端回して姿勢と、表情を作っている。
 ベンチの隅に、りぐるはちょこんと座ってトトを見上げている。

 「ん………こまちちゃん…………」

 流し目。元々やや鋭い目付きが、更に薄く、熱っぽく細められ、長い睫毛が映える。
 両手で優しくりぐるの両脇を抱え、右手の親指で頬からこめかみの辺りまでをなぞるように軽くさすりながら、
徐々に顔を近づける。
 悩ましげに吐息しつつ、唇の周りを下で舐めさすると、元々かなり濃い目に引いた真っ赤な口紅が、ぬらぬらと
光沢を放つ

 「ほらあ……キスしてもいいのよ? いいのよお? あら、どうして目なんて閉じちゃうの?赤くなってないで、
  こっちを見てぇ」
 「・・・・・・・・・・・・」
 「・・・・・・・・・・・」
 「ううん………こまちちゃん?照れちゃってカワイイ……クス」

 真っ赤になって離れたりぐるは、今度はゆいタニック号のラストの再現を指示した

 「あぁうぅん………、こいしちゃん 震えちゃって……あなた素敵よ?」
 「・・・・・・・・・・・・」
 「・・・・・・・・・・・」
 「ほらあ、もみじちゃんもいらっしゃい。 一緒に遊びましょ」 

 続いて、「萃夢想」での最後
 張り切れんjばかりの胸に手をあて、上気しきった顔で 体をくねらしつつ

 「……やだあ」
 「・・・・・・・・・・・・」
 「・・・・・・・・・・・」
 「ちょっと  出ちゃった……」

 そして、月の都での浴室にて・・・・・・・・・

60ゆっくらいだー 16.5話:2009/10/11(日) 00:12:19 ID:DRXtmAEw0


 「そ………そこまで………そこまでよお………」

 真っ赤になった少女は目頭を押さえて何かに耐えている。
 ぼそりと一言言った。

 「………この淫魔………」
 「ひ、ひどい!!!」
 「いや…………それが原因だよ。エロ過ぎるんだよ!!!」

 脚本の中でも、伝子は一応「少女」という事になっている。が、色々努力してごまかしているとは言え、
トト自身が少女とは間違っても言えない年齢である事に、国定も気づいているのだろう。

 「エロい………確かにエロいし、HENTAI過ぎるわ。 だけど、あなたが本物の森定伝子に遠く及ばないのは、
 そのためだけじゃないわ!!!」

 森定伝子は、空想上の人物だし、そもそも本編自体もまともに見ることができなかった外人のお前が、
「本物の森定伝子」とやらの何を語れるというのだ? と言うべきところだが、それはできなかった。

 それだけ、説得力が――――国定という少女には、何か「ホンモノ」めいたものがあった。「ホンモノ」めいたものが……

 「ですよねー。こんなババアじゃないですもんねー」
 「年齢は関係ない………そう、愛情に――――ゆっくりすとに、年齢も種族も関係ないわ!!!」
 「何すか? ゆっくりすと って」
 「トトさん? あなた………本当にゆっくりが好き? その演技は……ゆっくりが好きな森定伝子じゃなくて、ゆっくりを
  たらしこもうと企む悪女のそれじゃない?本当にゆっくりが好き? 」

61ゆっくらいだー 16.5話:2009/10/11(日) 00:12:52 ID:DRXtmAEw0
 それは………最初の頃、インタビューで何度か寄せられた質問だ。当然、「伝子ちゃん程じゃないですよお」とか、
当たり障りの無い答え方をしていた。
 本当の事を言うと―――――決して嫌いではない。しかし、無関心だった。これは愛情とは正反対のこと。
森定伝子役は自分自身だが、変身して大いにアクションするディエイキの声をあてるのも自分自身である。
 彼女の様な―――――本当に、あそこまでストレートに怒涛のような愛を、ゆっくりに注ぐ事はできない。

 「………まあ、普通の人には理解しがたいかもしれないけど………」
 
 国定は少し寂しそうな顔をしていた。何があったのだろう?

 「少なくとも、あなたのパートナーだけは………仲良くしなさいよ」

 心を開いて。
 そう――――――実際に、付き合いは長い。こうして、出番がなくなった後も、つるんで二人で合ったりしている。
お互いに、こうして喧嘩もできるし、思い切り話し合える。だが――――そこから先は進んでいない。
 きっと、これは、森定伝子ではない。彼女は、自分から突き進んで、どんな溝も強引に越えようとする。

 ゆっくりへの愛情以外でも――――自分にはそれがない。
 外見を若く見せ、演技の幅が広がったとしても、自分は、結局森定伝子にはなれない

 情操教育に悪い、なんて批判は、所詮責任転嫁。 要は自分のなりきれなさだ。

 今まで現実に向かい合っているようで、結局逃げ続けていた………
 やはり、この少女こそ、本当に森定伝子にふさわしい。
 しかし、国定はやや優しい目で、かなり遠くの、2階のベンチを指差した。

 「――――個別面接よ。たった今だけ、私は心を鬼にして理性に生きる」

62ゆっくらいだー 16.5話:2009/10/11(日) 00:13:27 ID:DRXtmAEw0
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 30分後
 1階にて、腕を組んで唸るトトを尻目に、りぐるも、終わって降りてきた。
 二人は、何故か2階のベンチに座ったままの国定に丁寧に頭を下げた。 と、彼女は大声で呼ぶ。

 「さあ、そこからもう一度私のところまで来なさいな」
 「「はあ〜い」」

 二人の目が光る。
 先ほど、彼女に伝授された事を実行してみるのみだ。
 思い込みかもしれないが――――何となく、この方法を使えば、二人の壁を越え、一歩、森定伝子に近づけるかも
しれない――――そんな確信があった。
 覚悟を決めて、歩き出す。
 が、最初に転んだのは、りぐる。

 「いたいー ころんじゃったよ!!!」

 コロコロと、その場で円を描くように転がるりぐる。
 結構髪も伸びているのでぎこちないが、帽子が無い分は中々軽やか。
 下腹部(?)から頭のてっぺんまで、余す所無く、その丸っこい柔らかそうな全身と、小憎たらしくも愛くるしい笑顔を
トトに見せ付ける。
 しばらくそれが続いた。 ころころころころころー・・・・・・・
 トトは、呆然と立ち尽くしてその光景を見て――――鼓動が信じられないほど激しく脈打ち、何かが胸から湧き上がった
――――それはりぐるも同じで―――――そのりぐるの回転が止まるのと同時、腰を静かに下ろした。

 「乗れよ」
 「えっ?」
 「――――――転んじゃって痛いだろ? お乗りよ」

 今度は、りぐるが呆然とする番だった。
 トトは、思い切り低姿勢で、おんぶのスタンバイをしている。赤子の傍らの母の様。

 「おお!!?なんでえ、自分だけ汚れたままでいつるもりですかい」
 「――べ、べつにいいよ!!! しばらくやすめば・・・・・・・」
 「だから、あたしが、あんたの受け皿になってやろうじゃあねえかあ」

 怒っているわけでもないのに、口調がおかしい。

 「ほら、乗ったらいいよ!!!」
 「ありがとう………でも、りぐるはゆっくりだし、人間にそんな世話を焼かせようとは」
 「私の背中に乗れないというのか!!!いくじなし!!!」
 「何だって?」
 「さあ!!!男なら、わたしの背中にのってごらんなさい!!!」
 「りぐるはりぐるだよ!!! ゆっくりだよ!!! 少なくとも男じゃないよ!!! 断じて無いよ!!!」
 「さあ、さあ、お乗りなさい!!!」
 「………………………………………………」
 「さあ!!! さあ!!! さあ!!!」
 「………………………………………………」
 「お乗りよ!!!どーんと乗りなさいよ!!! 馬にでも何でもなってあげるよ!!!」
 「………………………………………………」

      ぱからっ
               ぱからっ
                         ぱからっ
                                    ぱからっ
                                               ぱからっ


                                                  ―――――― ひひーん!! !

63ゆっくらいだー 16.5話:2009/10/11(日) 00:14:00 ID:DRXtmAEw0


 ―――――一時間後
 いつまで経ってもやってこない二人を探しに、1階に下りてきた少女が見たものは―――――

 「りっぐっるちゃぁ〜ん♪…りぐるちゃんはぁ、おねえさんの事好き? おねえさんはぁ〜…りぐるちゃんのこと、
 だぁ〜い好きだよぉ〜♪」
 「かさ…………かさ…………」

 虚ろな目で乾いた笑いだか移動する音なんだかを、口から漏らす、りぐる。
 そのりぐるを抱き、鼻血を垂らし、恍惚の表情で頭をゆっくり優しくなでている紀美谷トトだった
 二人とも、何かが終わった、いや何かを終わらせてもらったような、虚ろなハイライトの消えきった目で、少女を
見ようともしない。
 しかし、どこか恍惚としている。

 「あの…………トトさん?」
 「あ…………………国定さん……」
 「わぁ〜い くにさだおねえちゃんダー」

 やはり、どこか夢見心地である。
 トトは右手でりぐるの頭を撫ぜていたが、左手はりぐるを固く離すまいと、がっしりと体に絡みつかせていた。
 そして、りぐるもそれを全く拒否する様子がなかった。よく見ると、豊満な胸に全身を預けている。

 「あの………仲良くなれたみたいね」
 「ええ、とっても!! もう、ここから離れたくない……この公園に二人で住んじゃおうかなあ♪」
 「りぐるもぉ………トトお姉ちゃんがダイスキー」

 本来ならば――――「これであなたも、今は立派な森定伝子よ!!!」 と祝福するべき所だろう。
 だが―――――一つだけ致命的なミスが。
 森定伝子は、あまねく全てのゆっくりに愛情を注ぐ。
 今の紀美谷トトと―――――その相方(という域を遥かに超えてしまっている)は・・・・・・・・・・・・・

 「本物の本物になっちゃったのね・・・・・・」

 とは言え、幸せそうな二人。
 恐らく今は何を言っても受け付けないだろう。
 それに、番組スタッフ達も、今の二人を見れば、確実に「森定伝子に近づいた!」と評価してくれるだろう。確実に。
大きなミスはあったが、二人は壁を乗り越えたのだ。
 しかし、二人を心底羨ましそうな目で見つつ、国定秋絵―――――いや、本物の森定伝子は、悔し紛れに、行った。

64ゆっくらいだー 16.5話:2009/10/11(日) 00:14:43 ID:DRXtmAEw0


 「HENTAIって怖いわ・・・・・」


 公園から一人出て、入れ替わるように、3人の小ゆっくりと、幼女が入ってきた。

 「じゃあ、またビリだった明美ちゃん、ゼットンやくね〜」
 「えー……… こないだもゼットンだったよお。ローラかレイチェルとかがいいなあ………」
 「じゃあ、きょうはてんこやくやってね!!!」
 「やっと わたしはでぃけいねやくやれるのかー」
 「ちぇんはぐうややくだよ〜」
 「あたい、193!」

 3人はグルグルと走り回り、滑り台の上に、明美ちゃんが、そして何故だか193役のちるのまで登った。

 「ちるのちゃんちがうよ〜 193だからせいぎのみかただよ〜 てんこはわるいやつだよ〜」
 「いいの!きょうはなんかそうしたいの!!!」
 「だめだよー ちるのちゃんおりてよー! ちるのちゃんせいぎでしょー!!」
 「いいんだよ!!! ブラック193なんだよ!!!」
 「なーんだ じゃあいいや」

 無論、ブラック193などと言うキャラクターは存在しない。

 「そのリリーのうでわをつかうのかー ぜんぶのどうがのタグに『公式が病気シリーズ』をつけちゃうつもりなのかー」
 「だれもがにこドウをみているとおもっていたあささかは、おろかしい!!」
 「せかいはグウヤとディケイネがまもるよ〜」

 コロコロとるーみあの前に、グウヤ役のちぇんは転がり、そこら辺に落ちていた葉っぱがまだ何枚かついている木の枝を掲げた。

 「ふぁいなるふぉーむらいどー『グググググウヤ』−!!」
 「え〜い」

 音の出る玩具はまだ買ってもらえていないから、二人で必殺技のモーションと、効果音を地声で演出

 「としゃああああああ」
 「たーーーーー」

 チルノは、明美ちゃんの前に出、堂々と自信たっぷりに・・・・・

65ゆっくらいだー 16.5話:2009/10/11(日) 00:15:12 ID:DRXtmAEw0


 「 1 9 3 バリアー!!!」
 「な、なにいいい〜」

 思い切り驚いてみせる二人。
 しかしすぐに……

 「もう一回だよ〜」
 「あ、じゃあちぇんが れみりあやく やるね〜」
 「ふぁいなるふぉーむらいどー『レレレレミリア』−!!」
 「『うー』!」

 槍になったはずのちぇん。 るーみあは槍投げの様に構えを取ったが・・・・

 「 1 9 3 バリアー!!!」
 「・・・・・・・」

 続いて、ちぇんはよりひめ役もやったが、結果が同じ事は解っていた。

 「 1 9 3 バリアー!!!」
 「ちるのちゃんばっかりずるいー!!!」

 ついに泣き出したのは、台詞を一言しか発せられなかった明美ちゃんである

 「ずるいよちるのちゃん!さっきからひとりでやってるじゃん!」
 「193バリアーなんてなまえじゃないよ! それにほんとは、そんなにつよくないよ!!!」
 「ブラック193だから、いつもより9999万9999倍つよいのよ! さいきょーだもん!!!」
 「だったら、さっきのわざだって、ディケイネしゅぎょうしたから、いつもの9999億9999万9999倍つよいもん!」
 「じゃあ、今から『スーパーブラック193』だもんね! 9999兆9999億9999万9999倍つよいんだよ!!」
 「じゃあ、ちぇん『ライジングアルティメットグウヤ』やるー」
 「じゃあ、わたしは『エンペラーライナーファイクサバイブ』やるのかー」

 明美ちゃんは、泣きながらも友達のハイセンスなオリジナルフォーム名に感動しつつ、名乗り出た。それにしても、主人公止めて
ファイクをいきなりやろうとするなんて、るーみあちゃんは勇気がある。

 「だったら、あけみはー 『コンプリートフライングてんこ』やるー」
 「「「いないよ そんな奴」」」

 幼女の泣き声が木霊する中、公園の片隅では、未だに一人の大人の女性と、ゆっくりりぐるが二人だけの世界に浸かっていた。

67名無しさん:2010/02/23(火) 13:23:53 ID:3jARXrJI0
本スレに投稿したイラストのボツにした方の設定。
パチ瓜を出したかっただけです。
変な四コマ漫画。植物型出産の一例!?

http://u3.getuploader.com/liberal/download/46/%E3%83%91%E3%83%81%E7%93%9C.jpg

68名無しさん:2010/03/21(日) 01:05:23 ID:gLiBUzUU0
※ ダブルスポイラー的ネタバレ要素はらみ注意




















「――こんなところで、何をしているのです?」
降りかかる声に、射命丸文は僅か肩を竦めた。
汗がチリ、垂れる。
原生のまま生い茂る草木に囲まれた一帯は、果たして涼やかであるのだが――
妖怪の山と呼ばれる山の中腹でのことである。
此レ余人ノ立チ入リヲ禁ズ。そんな立て看板はとうの麓である。
尤も、鴉天狗である文は紛れもない山の関係者であるし、
新聞記者である彼女らは何処への出没ともお構い無しである。
――文は愛想笑いに見えぬよう愛想笑いをつくり、声の主へ向き直った。

「……やぁやぁこれは哨戒ご苦労様です。白狼天狗殿」

相手の頬が若干引き攣るのを見逃す筈もなかったが、そのまま続ける。
何かを誤ったにせよ、いずれどんなことからも無用にこじれてしまうのが二人の間柄だった。
白狼天狗の少女。犬走椛と言うのがその名前であった。
「こんなところと申しましても、取材以外にありますまい?」
「ふん」
相変わらず、カチンと来る。それはこう続くのだ。
「鴉天狗とは暢気なものですね。あちらこちらへ節操なく飛び回る。
光り物を見るや飛びつくだけのただの騒ぎ鳥だというのに。それが仕事、ですか」
「光り物を光り物と認識できるだけマシなのです。それは判断の証。
一つ所に留まり、上司の言う事を聞くだけの日々では、
千里を見通すことはできても、真実を見抜く力は養われないのです」
上司、という所に力が入ってしまうのは、何故なんだろう?
「……まぁ首輪を繋がれた子犬さんにはお似合いでしょうけどね」
「なにをー!」
「なにさー!」
(……なんでこうなってしまうんだろう?)
そう思っている事。
お互い、知らず。

69名無しさん:2010/03/21(日) 01:05:59 ID:gLiBUzUU0
   ◇   ◇   ◇


――私の仕事は見張りです。
山へ侵入者がいないか見張るのです。
私は千里先まで見通す程度の能力を備えていますので、
そんな人間など存在すれば即座に発見できます。
尤も滅多にあるものではありませんでしたから、
河童たちと棋を打ちながら気長に待つ事が仕事のようなものだったのです。

山に神様が移住してから、ちょくちょく出入りが起こるようになりました。
そして侵入者の下へ直行しようとすると、いつも彼女がいるのです。
今日もそうでした。ノコノコ山に登ってきた箒を持った女を匿い、逃がしたのは分かっています。
そうしたとき、私は不安にかられます。
それは取りも直さず、何かあれば彼女が責任を取ると言う事を意味するからです。
天狗の社会と言うのは、そういうことなのです。

私の視線の先には、いつも彼女がいます。
ですが、私は諌める言葉を持ちません。
言葉を操る職業は彼女達の領分です。
私の仕事は見張りです。
侵入者がいないか見張ります。
ですが――

心に這入りこまれた時は、一体どうすれば良いのでしょう?


"おお、なるほどなるほど"
"乙女の悩み"
"おお、むずがゆいむずがゆい"
"しかし、それならなんとかしてさしあげたい"
"私のニセモノの関係する事でもあるのだし"

夢うつつの中、羽ばたきと共に、そんな声が聞こえたような、気がして――

70名無しさん:2010/03/21(日) 01:06:19 ID:gLiBUzUU0
   ◇   ◇   ◇


侵入者を見咎めたのは、夕暮れの頃だった。
だがその場に急行してみると、影も形もない。
あの丸いシルエットはいずこへ?
「見間違えたか?」
後ろに気配して振り向くと、文がキョトンとして立っていた。
「あれ、もみ……あれ?」
なんだか化かされたような顔をしている。
(ああなんだ、結局又先回りされただけか)
苛立ち紛れに詰問のため、一歩を踏み出そうとする。
ドンッ

「おお、しつれいしつれい」

何が起こったのか、一瞬わからなかった。
そうしているうちに、いがみあうより、ずっとこうしたかったのだと、やっと気付いた。
なんだか、思いが溢れてしまって。
ただ何者かに背中を押されて倒れ掛かっただけなのに――文から離れる事ができない。
「なんだ……あれ、あいつ」
文は何らかの返答を求めたようだったが、
いまは、何を聞かれても、
もう駄目。
首を振るしかできない。
「ん? 椛?」
「(ふるふる)」
「……はあ」
文は――
「しかし、椛は小さいねえ」
からかうように口を開く。平静さを保とうとしているのが、なんとなくわかる。
それは度々からかわれてきた事だった。
「いっそお姉さんが大きくしてあげようかしら? ん?」
コクリ。頷く。
冗談、のつもりだが。
冗談、のつもり、だった、のだが。
子犬らしく従順に振舞われると、心が震えてしまう。
「……その、」
そうして、ようやくにして、椛は言葉を紡ぎだした。
「その代わり、ですが、」
("してあげること"にたいして、"その代わり"ってなんだ、いやむしろそういうことなのか――)
ぼうっと、文は聞いていた。
やわらげなその唇を、ふるえるのを、みていた。
「ご自愛、下さい――!」
「え?」
「貴方だけが庇ってっ、貴方がツライ目にあったら、わた、わたし、ボクはっ、どうしたらいいか」
「……ああ、そういうこと、か」

なんとなく、時間が過ぎた。
そうして、文は所在なさげに頭を掻いた。
だが、肩を抱く手は離さない。
「……椛に心配されるようじゃまだまだだ……ん」
「ンッ……」
ああ、二人の影が重なるって、こういうことを言うんだなと、椛はなんとなくそんな事を考えていた。

「おお、むつまじいむつまじい」

ゆっゆっゆっ、そんな声がきこえたような、気がした。
けど、もう聞こえない――。


   ◇   ◇   ◇


風は今日も、幻想郷を軽やかに渡っていく。

私はいつものように滝の裏にいて、将棋を打ちながら、
静かに瞳の奥で、風をゆっくり追いかけている。

71名無しさん:2010/03/21(日) 01:26:55 ID:MWPovb5.0
新作からこうしてあやもみの新しい関係の可能性を示すssが増えて嬉しい
いいぞもっとやれ

72名無しさん:2010/03/21(日) 11:25:37 ID:mSK0azA.O
わっふるわっふる

73名無しさん:2010/03/21(日) 16:25:49 ID:iAq6g5E20
俺の言いたいことをほぼすべて表現してくれたぜ!ていうか普通にクオリティ高いな、おい。
会話もとても東方チックで素敵です。
つまりワッフルワッフル!
素晴らしい出来なんでちゃんとwikiにも乗って欲しいな、そこまでエロい訳じゃないし、ゆっくりが関係ない訳でもないし

74名無しさん:2010/07/09(金) 23:20:42 ID:bzdsgLsA0
ブブブブオォォォン!!!
ブブブブオォォォン!!!
ブブブブオォ「ぶふぇっ!」(吐血)

こあ 「ああっ!パチュリー様が倒れた!」
レミリア 「このラッパ(?)を持ってきたのは誰だ!」
咲夜 「喘息に良いと聞いたので。ブブゼラとかいうらしいです」
美鈴 「むしろ逆効果な気が」
咲夜 「ちなみに中国製」
美鈴 「こっち見んな」
フラン 「次私がやるー」


なんか書いてたらゆっくり関係なくなってしまったのでこっちに

75名無しさん:2010/07/13(火) 17:51:46 ID:AjNX3un.0
なんでぱっちぇさんにあんなもの吹かせるのが大流行したんだろうねw

76名無しさん:2010/08/11(水) 23:35:17 ID:Gzo5/9tc0
>>74
つくってみたYO
ttp://u3.getuploader.com/liberal/download/64/yukkuri.jpg

77名無しさん:2010/08/13(金) 20:47:25 ID:8zrsJfIU0
>>76
SGEEEEEEEEEEEE!!

78名無しさん:2010/08/14(土) 23:03:52 ID:1MVBZ80o0
調子に乗った。反省してる
イラストでもないし、カテゴリないよNE 微妙みたいな

ttp://u3.getuploader.com/liberal/download/65/sudo.jpg

79名無しさん:2010/08/21(土) 10:20:29 ID:H49ZxYj20
>>78
うめぇ
奥の奴なんだろう?

80名無しさん:2010/08/21(土) 19:25:02 ID:.WTu4JMg0
蟹っぽいね
投稿するまでもない作品ってレベルじゃないだろこれ、よく出来てる

81ゲームのPV風な何か:2010/08/22(日) 23:21:19 ID:5wwZNcno0
二人はただ遊んでいただけだった
二人はそれが永遠に続けばいいと思っていた
しかし、二人のいる世界はそれを許してくれなかった

その夜、二人は異境の少女達を呼び寄せ
いつものように遊んでいたのだった…


レミリア 「これは運命よ、フラン。受け入れなさい」
フラン 「そんなの、ぶっ壊してやるんだから!」

紫 「この期に及んで何を考えているのかしら?」
幽々子 「あら、私も同じ質問を貴女にしようと思っていたところよ」

萃香 「戦いこそ我らが生き様。あんただってそうだろう?」
勇儀 「ああ、戦場に響く鬨の声こそ、この世で最高の肴だ」

輝夜 「この世界にはもう朝は来ないわ。永遠に」
妹紅 「明けない夜なんてない!」

映姫 「どちらが正しいか、白黒はっきりさせましょう」
小町 「辞世の句を詠むなら、今のうちだよ!」

神奈子 「全ての空は私の支配下…そう、私が天に立つのよ」
諏訪子 「母なる大地の力、思い知るがいいわ!」

お燐 「あんたはここで死ぬのさ。そして、あたいの力になる…」
お空 「私は死なない!太陽を取り戻すまでは、絶対に!」

天子 「天も地も人も、全て私のものになるのよ!」
衣玖 「少しおいたが過ぎましたね…お仕置きの時間です!」

ぬえ 「惑え、疑え、恐れろ!その心の闇こそが私を強くする…」
村紗 「水底の恐怖に比べれば、こんなもの!」

文 「事実と真実は違う…受け手が信じれば、虚構すら真実になりうるのです」
はたて 「見損なったよ!昔のあんたはそんなこと言う奴じゃなかった!」

神綺 「私が新しい創造主になる…邪魔はさせない!」
魅魔 「人の上に立つことがどういうことか、わかってないみたいだね!」

霊夢 「才能の違いを見せてあげるわ!」
魔理沙 「努力は天才に勝るって知らないのか?」


少女達の最後の遊びが始まる…


DISSIDIA TOHO PROJECT (仮題)


鋭意制作中止!

82名無しさん:2010/08/24(火) 12:41:43 ID:WVIC0v3Y0
>>79-80
ありがとん、奥は化蟹の須藤さんと彼女です
ゆっくりwikiの夏休み企画が元になっているのです。
ttp://www33.atwiki.jp/slowlove/pages/2037.html

あのAAから、蟹らしい何かを作るのは困難でした
そのまま行くと、ヘラクレスオオカブトムシになるよね

8381:2010/08/24(火) 23:01:33 ID:FvhjO7Ro0
誤字ってたorz

×異境 ○異郷

いや、どっちでも大して意味変わらんのだけど、
「幻想"郷"」なわけだし、こういう細かいとこも大事かなあと。

84名無しさん:2010/08/24(火) 23:27:06 ID:xsoEwzBY0
成る程
しかし、普通に出来がいいので、ここだけで発表するのは改めて勿体無い

というか、こういうのが作られてる事をチル裏やスレ辺りで報告したいのだけど…

8582:2010/08/25(水) 06:26:35 ID:5t2QYx060
>>84
かまいませんよ
ただ2chは規制中でレスできないのです..
最近は、創発避難所の何でも投下スレあたりにいます。

こんなん投下してたり 発子様
ttp://loda.jp/mitemite/?id=1320.jpg

86名無しさん:2011/04/11(月) 23:20:03 ID:ohGr07FMO
高校生探偵・八雲紫は"組織"が開発した薬で猫耳少女になってしまった!
紫は正体を隠して「遠野チェン」と名乗り、数々の難事件に挑む!
体は子供!頭脳はバ(ry
"名探偵チェン"!

----

いや、"藍ねーちゃん"って言いたかっただけなんだけどね

87名無しさん:2011/06/13(月) 23:08:43 ID:7kA9KO.A0
完成したけど書いててなんだこれと思ったからここに投下してみる。


 ほんの少し昔の物語


 うちのれいむはよくテレビやドラマに影響される。
流行に乗る、というのであろうか?でもどちらかというとコスプレ面が強くなりきりしている方が多かった。
れいむはよく他のゆっくりから臆病やらどんくさいヤツと言われている。だからこそTVのキャラクターに憧れるのであろう。
 結構前は茶色の絵の具を被ってツインテールにしていた。明らかにリリカルな娘のコスプレである。

「ちょっと……ゆっくりしようか」

 そんな事を呟いてよく座布団を投げていたものだ。正直アクティブすぎてついていけなかったりする。
その他にもマイスターだったりはるびんだったり鉄男だったり、正直一緒にいるこっちの身になってほしかった。

「ゆもふー」

 それに比べて今年は今までのより随分大人しめだった。布団を体の周りにグルグル巻きにして紐で縛りつけている。
何かの冗談かと思ったがこれもアニメのキャラの真似らしい。電波とか青春とか、世の中には妙なキャラもいるようだ。

「もふっゆもふっもふふーゆゆゆー」

 しかし布団を巻きつけているためか声がくぐもって全く分からない。そもそも歩く事も出来ずその場で転げ回っている。
このまま見てるのも微笑ましいがやはり苦しそうだ。
 そう思って私は布団を縛っている紐をほどいてあげた。

88名無しさん:2011/06/13(月) 23:10:20 ID:7kA9KO.A0


 てるよだった………

生きている………

見動きは出来ず声も出せないように…

何年ぐらいたっているのか…………?彼女には時の感覚はなかった…

 憎悪なのか?愛情なのか?心の中は闇だ。

生かされていたのはれいむの母親だった。


 その夜 村は大火事に見舞われ強風が町の家々を焼き払った。

原因は不明。焦げゆっくり数7名。身元不明者もいた。

そして焦げゆっくり名簿の中には………

神父とそのれいむの名も入っていた……

れいむの名は…………『ディアボロ』と言った。



 ここから『ゆっくりの風』が始まる………


みょみょの緩慢な冒険 第5部「ゆっくりの風」  続かない

電波女見て突発的に書いただけです。すまぬ。

89<削除>:<削除>
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90<削除>:<削除>
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91<削除>:<削除>
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92<削除>:<削除>
<削除>

93ゆっくり系:2013/02/28(木) 19:23:13 ID:sK8GE.Cc0
すんませんした。ここより趣旨に合ったロダを見つけましたので書く場所を移そうと思います
少しでも不快に感じた方が居ましたら、大変に申し訳なく思います


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